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65回国会参議院1971/03/11

商工委員会 第6号

発言数
53
登壇者
5
会派数
3
開催日
1971/03/11

会議録

川上為治自由民主党

○委員長(川上為治君) ただいまから商工委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  去る三日高田浩運君、長屋茂君が委員を辞任され、その補欠として赤間文三君、近藤英一郎君が選任されました。  また六日、剱木亨弘君が委員を辞任され、その補欠として西田信一君が選任されました。  また八日、西田信一君が委員を辞任され、その補欠として山下春江君が選任されました。     —————————————

川上為治自由民主党

○委員長(川上為治君) 特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法案を議題といたします。  まず、通商産業大臣から趣旨説明を聴取いたします。宮澤通商産業大臣。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(宮澤喜一君) 特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法案につきまして、その提案理由及びその要旨を御説明申し上げます。  御承知のとおり、機械工業は、わが国産業の中核として順調に発展を続けてまいりましたが、最近に至り、資本自由化の本格化をはじめとする経済の国際化の進展、労働力不足の激化という経済情勢の変化に加えて、公害問題、安全問題などの新たな社会的要請が急速に高まりつつあり、このような経済的、社会的要請にこたえるための新しい施策の展開が望まれるに至っております。  このような情勢にかんがみ、政府は、一昨年十二月から産業構造審議会重工業部会に対し、今後の機械工業政策について諮問し、昨年七月にその答申を得た次第であります。  七〇年代の経済的社会的要請にこたえる機械工業政策を樹立するためには、この答申の趣旨に沿い、従来機械工業政策の柱となっていた機械工業振興臨時措置法及び電子工業振興臨時措置法にかわり、特定電子工業及び特定機械工業について、生産技術の向上及び生産の合理化を促進することにより、その振興をはかる必要があり、このため本法案を提出した次第であります。  次に、本法案の要旨について御説明申し上げます。  第一は、本法案によりまして振興をはかるべき対象についてであります。  本法案におきましては、試験研究、工業生産の開始または生産の合理化を促進する必要のある電子機器や危害の防止、生活環境の保全、省力化、技術革新、機械工業の基盤強化に資するため試験研究または生産の合理化を促進する必要がある機械を政令で指定し、これらにつきまして以下に申し上げますような振興措置を講ずることといたしております。  第二は、高度化計画の策定についてであります。  主務大臣は、ただいま申し上げました電子機器または機械につきまして生産技術の向上または生産の合理化を促進する上での基本となるべき高度化計画を策定し、公表することといたしております。この高度化計画の策定にあたっては、異業種間特に機械と電子機器の相互依存関係の増大という事情にかんがみ、いわゆる機電一体化またはシステム化の方向について特に配慮することといたしております。  第三は、高度化計画達成のためにとるべき措置についてであります。  本法案には、合理化カルテルの実施のための指示、大規模事業の開始等に関する勧告、金融税制上の措置が定められております。  まず、合理化カルテルの指示につきましては、機械工業の特殊性から見まして、従来機械工業振興臨時措置法及び電子工業振興臨時措置法に設けられていた制度を引き続き設けることといたしております。この場合において、独占禁止法の精神に照し、その運用は特に慎重に行なうという見地から、カルテルの内容に応じて必要な要件を規定しております。  次に、大規模事業関始等に関する勧告につきましては、高度化計画に定めるところに従って実施している事業共同化等に重大な悪影響を及ぼし、国民経済の健全な発展に著しい支障を生ずるおそれがある場合に、大規模な事業の開始または拡大をしようとする者に対して、計画の変更等の勧告をすることができるものとしております。これによりまして、高度化計画の円滑な遂行をはかる一助としたいと考えております。  また、金融・税制上の措置につきましては、高度化計画の実施に必要な資金の確保や融通のあっせんにつとめるとともに、合併等の場合の課税の特例措置を講ずることとしております。  第四は、電子・機械工業審議会に対する諮問についてであります。  本法案の適確な運用を確保するため、機械工業審議会及び電子情報処理振興審議会を改組し、電子・機械工業審議会を設置して、その積極的活用をはかることとし、対象業種指定の政令の立案、高度化計画の策定、共同行為の実施に関する指示等をする際諮問することといたしております。  その他、本法案は、七年間の限時法とすること等所要の規定を設けております。  以上、本法案の要旨を御説明申し上げた次第であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同下さいますようお願い申し上げます。

川上為治自由民主党

○委員長(川上為治君) 次に、補足説明を聴取いたします。赤澤重工業局長。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) ただいま提案理由を御説明申し上げました特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法案につきまして、補足して御説明申し上げます。  第一条は、本法案の目的に関する規定でございます。  本法案は、特定電子工業及び特定機械工業について、生産技術の向上及び生産の合理化を促進することにより、その振興をはかり、もって国民経済の健全な発展に寄与し、あわせて国民生活の向上に資することを目的としております。七〇年代における国民経済・社会の要請にこたえる機械工業政策を本法案において樹立しようとする趣旨を明らかにしたものであります。  第三条は、本法案によりまして振興をはかるべき対象及びそれらについて策定する高度化計画に関する規定でございます。  本法案におきましては、振興の対象を、試験研究、工業生産の開始または生産の合理化を促進する必要のある電子機器や、危害の防止、生活環境の保全、省力化等の事業活動の方式の改善または機械工業の基盤の強化に資するため、試験研究または生産の合理化を促進する必要がある機械に限定することとし、これらを政令で指定することといたしております。  主務大臣は、これらの電子機器や機械につきまして、高度化計画を策定することとなっておりますが、この高度化計画は、単なる見通しではなく、望ましい方向を示す意欲的ビィジョンであり、民間業界に対しては重要なガイドラインとしての意味を有するとともに、政府にとっては、政策遂行にあたっての基本となるべきものとして、本法案に基づく諸措置の根幹となるものであります。  この高度化計画は、政令で指定された電子機器または機械ごとに策定することとなっておりますが、最近における異業種間特に機械と電子機器の相互依存関係の増大、いわゆる機電一体化またはシステム化の傾向に対応し、またこの動きを円滑に促進するため、高度化計画策定にあたっては、かかる点に配慮することとしております。第三条第三項は、かかる趣旨に基づいて設けられた規定であります。  第六条は、共同行為いわゆる合理化カルテルの実施に関する指示に関する規定でございます。  合理化カルテルの指示につきましては、従来機械工業振興臨時措置法及び電子工業振興臨時措置法に基づきその活用をはかってきたところでありますが、資本自由化の本格化、新たなる経済的、社会的要請の増大等の環境変化に対処して、機械工業の合理化が一そう必要となっているという事情にかんがみまして、従来の二法の制度を引き継いだものであります。この場合において、独占禁止法の精神に照らし、その運用は特に慎重に行なうという見地から、従来規定されておりました「品種別の生産数量の制限」を削除し、規格または技術の制限以外の品種の制限等につきましては、当該電子機器等の合理化という観点のみならず、国民経済上の視点を要件に追加する等、所要の改正を行なっております。  第十条は、規格の制限に関する命令についての規定でございます。  規格の制限につきましては、第六条に基づく合理化カルテルの指示のみでは、高度化計画に定める合理化の目標を達成することが著しく困難である場合で、一定の要件を満たすときは、機械工業振興臨時措置法の制度を引き継ぎ、規格の制限を実施すべきことを命ずることといたしております。  第十三条は、大規模事業開始等に関する勧告についての規定でございます。  本条の規定は、国民経済的観点から、生産の合理化を特に促進すべき機械工業につきまして、事業共同化等の合理化努力が続けられている場合に、大規模な事業の開始または拡大をしようとする者に対して、既存業界との協調、計画の変更をすべき旨勧告することができるものであります。これは、基本的権利として認められている営業の自由と産業政策上の目的との調整をはかろうとするものであり、その意味できわめてきびしい要件を課すると同時に、命令ではなく法的強制力のない勧告にとどめたものであります。  しかしながら、特別の法律による勧告として行政官庁の強い意思の表明であり、これに従わなかった場合の社会的評価等を考えれば、かなりの効果があり、資本自由化対策として大きな意味があると考えております。  本法案につきましては、高度化計画達成のためにとるべき措置として金融税制の措置を規定しております。  第五条においては、「政府は高度化計画に定める所要の資金についてその確保または融通のあっせんに努める」こととなっておりますが、具体的措置といたしまして、四十六年度においては次のとおりとなっております。  まず日本開発銀行及び中小企業金融公庫の設備資金の特別融資がそれぞれ百十億円、五十億円ございます。次に金融債引き受けによる機械産業高度化促進金融措置として運転資金の特別融資が三十億円確保されております。これはシステム化機械に必要な運転資金と共同事業会社の在庫運転資金等を対象とするものであります。  なお、重要技術研究開発費補助金の運用にあたっては、本法の対象機種に対して十分配慮してまいりたいと考えております。  第十四条は、合併等の場合の課税の特別措置を規定いたしております。これは、合併または出資をしたとき清算所得、現物出資にかかわる益金について法人税を軽減し、また、合併または出資に伴う登録免許税を軽減し、合併等に伴うデメリットを排除することとしたものでございます。  第十五条は、電子・機械工業審議会への諮問に関する規定でございます。  本法案におきましては、経済社会の要請を本法の運用に的確に反映し、各施策の公正、適確な遂行を期するため、従来の二法に比べて審議会の積極的活用をはかっており、具体的には、対象業種の政令の立案、共同行為の実施に関する指示、大規模事業開始等に関する勧告をする際諮問をすることといたしております。  最後に附則第二項において、本法案は七年間の限時法といたしております。これは、従来の機械工業振興臨時措置法が五年、電子工業振興臨時措置法が七年の限時法であったこと、また、本法案の指示カルテルについては独占禁止法の適用除外を定めており、恒久的に同法の適用を排除する体制は好ましくないという面もあることを考慮して七年の限時法としたものであります。したがってこの七年間に施策を重点的に講ずることにより本法案の立法目的を達成いたす所存であります。  簡単ではございますが、以上でこの法律案に関する補足説明を終わります。  何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。

川上為治自由民主党

○委員長(川上為治君) 以上で本法案についての説明は終わりました。  これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言を願います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 法律の具体的な中身に触れる前に、考え方といいますか、この法律を制定するにあたっての基本的な事項について二、三お尋ねをいたしたいと思うのであります。  まず第一点は、この法律の最後のほうに「臨時措置法」とこうなっているわけです。臨時に措置するというのは、世の中で常識的に考えてどのくらいというものがあるのじゃないかと、こう思うのですが、私の記憶に間違いがなければ、この電振法、機振法ともに昭和三十一年ないし二年ごろに成立をしているわけでありますから、かれこれまあ十五年間はもう措置をしてきているわけです。さらにこれからまた七年間という長期にわたって措置するというのは、法律の題名にある臨時措置ではなくて、根本的に将来いつまでというこの日にちを限るのではなくて、電子工業のある部分、機械工業のある部分については、本来的に国が特別の措置を講じなければならぬという体質になっておるということではないかという感じがするわけです。臨時措置だからせいぜい三年から五年程度かと思ったら、十五年やってまだ足りなくてまた七年間、合わせて二十二年ですね。二十二年間の臨時措置というのはどう考えてもこれは日本語に入らない部類ではないかという感じがするわけです。局長は、さらにこの臨時措置ということばをこの中で使った何か意味があるか。私は私なりで一つの考え方を持って臨時措置とされたとは思いますが、私の感じ取っていることがもし間違いでは困るのでお尋ねをいたします。臨時措置ということばは、どう考えてみても私は気に食わない。臨時措置でなくて、この種の特定される電子工業なり機械工業なりというものは、技術の進歩やそれからその企業ないしは産業が持つ力の問題、それから国際的な自由化の時代における対処のしかた、こういう面では、もう本来的に臨時措置ではなくて、こういう特殊な措置をしなければならぬという状態にあるのではないか。だから臨時措置ではなくて特別措置というなら話はわかる。臨時措置というのは、臨時ということはあくまでもこれは期限の問題だと思うのですね。ある特定の期間を限って措置をしてやることによって、その産業と企業が国際競争で勝ち抜いていく。あるいはまた安定した価格、より安い価格で品物を提供すると、こういうことになるのではないかと思うのでありますが、どうも題名が第一私は問題がありそうな気がしてならないのですが、局長いかがですか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) この臨時措置と申しますものの考え方でございますが、ただいま御指摘のように、機振法のほうは三十一年から始まりまして過去二回延長をお願いをして今日まで十五年たっております。電振法のほうは昭和三十二年に制定をされまして一回延長していただきまして十四年間これが継続をいたしております。で、臨時措置というものの考え方でございますが、これは従来の二法の場合もそうであったかと思いますが、一応期限を切ってその目標の時期までの間にこの法案をフルに活用して目的を達していこうと、こういう考え方がいわば臨時措置法の基本にある考え方であろうと思います。  と同時に、ただいま大矢先生御指摘のように、本来、機械工業とか電子工業というものは、私どもの考えによりますと、わが国の産業構造の中できわめて重要であり、また今後もこれがいわば産業構造の中核的な存在として大きく振興していかなければならぬという性質を持っておるものである。この点につきましては、ただいま御指摘のような考え方を私どもも持っております。で、そういったような基本的な面にも一方着目し、かつ一定の期限を切って、その間にあらゆる施策を重点的、集中的にやっていくという考え方と、まあ両面の考え方があろうかと思います。  過去におきまして、機振法、電振法、両法を延長してまいりました経緯をたどってみますると、三十一、二年ごろ、特にまあ機振法のほうで申し上げますと、三十一年ころにやはり考えておりましたのは、これから先、物の面の自由化というものがどんどん進んでいく。外国製品が、外国の機械が日本に入ってまいりますと、これに対抗すべき国際競争力をつちかうためには、どうしても生産の合理化をはかっていかなければならない。個別企業の合理化だけでは不十分であるから、当然機械工業の中で、ある種の体制整備と申しますか、こういったものをやっていかなければならないというのが立法当時の考え方であったように思います。  で、五年間やってまいりましたが、ちょうど昭和三十六年当時におきまして、今度は物の自由化という考え方が一段落をしたところで振り返ってみますると、それだけではとうていいけない、いわばもっと積極的に今度は輸出産業としての機械工業というものを考えていかざるを得ない、こういう段階に立ち至りまして、むしろ輸出というものを念頭に置いた機械工業の国際競争力の改善、体質の強化ということが第二回目の延長の一つの考え方であったように思います。  それから、その次の三回目の五年間でございますが、その次のときに頭に描いておりましたのは、やはり資本の自由化であって、この際、外国企業が日本に入ってきて機械工業を営む。そうすると従来の施策でまだ不十分な面がいろいろあるのではないかということで、形式的なと申しますか、法律上規定しております施策の内容は変わりませんが、質的にはこの一つの手段というものを、それぞれの目的に応じて内容的に変えて運用していくということで、今回まで十五年間が経過をしたと、こういうことでございます。  私ども、いまこの法案を御提案申し上げまするに際しまして、いろいろと産業構造審議会等の議論を拝聴いたしておりますと、やはり七〇年代という形になりますと、これは何も機械工業だけではございませんが、特に私どもの関係しております機械、電子の関係の工業界は、六〇年代とはまたきわ立って違った要素が出てきておるということも考えますので、こういったような経済、社会全般にわたる一つの複合されたニーズと申しますか、需要にこたえるための機械工業、電子工業の質的な転換をはかっていかなければならない、こういう点に着目いたしまして、従来の二法を骨子としながらも、なおその内容について先ほども御説明申し上げましたように一部の変更を加え、かつその運用におきましては、こういったような目的的な方向でこの運用をはかっていきたいということから提案をしておるわけであります。  したがいまして、御説明が長くなって恐縮でございますが、私どもは本質的には機械とか電子とかいうものが今後のわが国の産業構造の中核であり、かつ輸出の面におきましても少なくとも五十年度を想定いたしますと、日本の全輸出の六割方は機械、電子で占めるというような形を想定をいたしておりまするので、こういった面からいたしましても、本質的にやはりこの面については十分配慮していかなければならぬという面がある点は、御指摘のとおりであります。  ただ、この法案に書いておりますような諸施策をといいますか、こういった手段で、一応いま申し上げましたような本質的な問題に向かいながら政策を展開していくという時限としては、まず七年間という目標を置いて、この期限内にあらゆる努力を集中的にすることによって、いま申し上げましたような七〇年代の質的転換に対処していこう、こういうような考え方をとっておるということでございまして、非常に説明がやや冗長になりますが、いずれもそういう質的な点も考えつつ、一応の期限を切って成果をあげていきたい、こういうのが臨時措置法ということで御提案を申し上げた趣旨であろうかと思います。

大矢正日本社会党

○大矢正君 私が問題としたいと思うことは、法律の件名の中にある臨時措置ということが、はたしてそのとおりの内容のものであるのかどうかということはもちろんでありますが、具体的に言えば、いままで十五年間、まあこれとほぼ同趣旨、同内容のものの二つの法律で特別の措置をしてきたわけでありますから、十五年間もやって、さらに七年間ですから二十二年間も特定の業種、特定の機種あるいは品種に措置をしなければならないこと自体がなかなか私どもは理解できないわけですね。いままですでに十二年間も措置をしてきているわけでありますから、少なくとも十二年間措置をしてくれば、さらにまたこれを五年、七年、十年というように、あらためて措置をしなければならぬということ自身が、過去の二つの法律がその効果をあげていないということの裏打ちではなかろうかと、端的にそういう感じがいたします。具体的なことはいずれ申し上げますが、基本的な考え方として、通産省がこういう法律をつくられても、実際にはそれが当初の目的どおりの作用をしていない。だから十五年間もやって、さらにまた引き続き七年間もやらなければならぬということになるのではないかという感じがするわけです。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) いまの御指摘の点でございますが、従来機械の面で申しますと、十五年間にわたりまして機振法を運用してまいりました。で、この場合には非常にオーバーオールと申しますか、素材の面、あるいは部品の面、さらには基礎的ないろいろな——基礎部品と言っておりますが——そういった問題等々非常に幅広く機械工業の根っこのほうからずっと指定をしてまいりました。いわば機械工業全体をカバーするような形で、この十五年間運用してまいりました。もちろんその間いろいろ指定業種も変わってきておりますし、また、従来の機振法にございました基本計画、実施計画等も変わってきております。今回はそういったような一通りの成果をふまえまして、あたらしく特定機械工業あるいは特定電子工業ということで、先ほども申し上げましたような七〇年代をふまえての、これは広く日本の経済社会全般からくる機械工業、電子工業への要請というものを踏まえて、そうして従来のような考え方から一段と飛躍をしたと申しますか、別の角度から機種の指定なり高度化計画なりというものをつかまえていこうという考え方でございます。したがって従来のものがまだ不十分であるからという面も確かに私はないとは申し切れないと思います。そういう面もございます。したがってそういう機種についてはやはり引き続きやっていかなければならぬ面もあろうかと思いますが、それが全部じゃございませんで、むしろそれはそれとして引き続きやっていく面もありますけれども、同時に新しい観点に立脚した、いわば特定機械工業、特定電子工業あるいは先ほど補足説明でも申し上げましたような機械、電子を一体にしたようなシステム、装置と申しますか、あるいは機電一体の装置と申しますか、そういったことを中心にした一つの法案ということでお考えをいただきたいと考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 私は、この法律を一通り読んでみて感ずることは、一つは政府が高度化計画をつくる、それから一つは独禁法の適用除外、もう一つは政府の特別の融資措置、それからもう一つは自由化後におけるこの種の業界の混乱を法律の根拠に基づいて防ぎ、国内のこの種の産業、業種というものを守っていく、この四つがこの法律のねらいじゃないかというように感ずるわけですが、どうもこういう法律をさらにつくらなければならないような条件は、今日の電子工業やあるいは機械工業にはないんではないか。と申しますことは、たとえば高度化計画をつくる、これ自身は法律がなくったってつくれないわけじゃないわけですね。それから共同行為、これは独禁法それ自身の中に合理化カルテルというものがあるわけですから、その必要性が認められれば、当然これは行政の範囲内においてその種の業界が集まってやれることだと思いますね。それからまた政府のこの種の機械工業なり電子工業に対しての低利の融資というものは、これは政策の方向さえ出ておれば、行政ベースでも、法律をよりどころにしなくてもできるはずですね。そのように一つ一つ考えてみますると、こういう法律をあらためて七年間も特別の業種や機種に限ってやらなければならないという意味それ自身がないのではないかというのが私が言いたい根本なんです。そういう私の考え方が誤りであるのかどうか、局長からひとつ御指摘をいただきたいと思います。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 順序が若干不同になりますが、たとえば御指摘の共同行為に関する点についてから申し上げてみますると、確かにいまの独禁法では、いわゆる合理化カルテルというものが認められております。独禁法の合理化カルテルを運用すれば特別にこういった法律による指示カルテルというものは必要ではないのではなかろうか、こういう御指摘でございますが、機械工業、電子工業等を見てまいりますと、全体の部品あるいは基礎になります素材、資材等まで含めますと非常に多種多様でございまして、一つの単体の機械ができますには非常にたくさんの部品を集合して組み立てるわけであります。こういった面から、全体的に見まして、機械工業は特に中堅企業あるいは中小企業というものが非常に多数存在をいたしております。しかもそれぞれの利害が相当異なっておりまするし、技術の発展の状態、これもまた非常に違っております。こういったことから、機械工業にありましては、いわゆる企業相互間の話し合いで、必要をお互いに認識をしてカルテルを結んでいくということが、比較的どちらかといえば困難な事情にございます。しかしそういった面を解決をしてまいりませんと、実際問題として機械工業そのものがよくなっていかない、こういう要請があるわけであります。そういうことで現在独禁法で適用されております合理化カルテル、これはどうも合理化のための手段としては幅が狭過ぎて、いわば多数のといいますか、ほとんどその業界の大部分のものが参加をしてやっていくというふうにはなかなかまいらないというのが実態でございます。そういった面も含みまして、私どもとしてはやはり指示カルテルという制度でもってこれを推し進めていくのが最も制約された時間内における合理化の促進措置であろうと、こう考えております。そこで、こういったようなカルテルをつくるといたしますと、ただ漫然とそれを指示をするということでは困りまするので、やはり私どもとして特に必要だと認める業種をまず指定をする、いわば特定業種というものをまず指定をし、その業種について、いわば今後の目標となるべき一つのビジョンを掲げ、そのビジョンのもとに必要な指示をする、こういういわば政府の目的的な施策の意図というものに基づいて一定のカルテル行為をさしていこう、こういう一つの体系を考えておるわけであります。したがいまして、いわゆる独禁法の合理化カルテルでもやれないことはないという判断も一方ではあろうかと思いまするし、また、それでもいけるという面も機械工業の中にはなしとしないと私は思います。しかし、ある一定の期限の中において、いま申し上げましたような特に大きく変貌しようとする機械工業に対する経済社会の要請を踏まえて早急にその実をあげていこう、しかも政府の意図というものを十分そこで反映させながらやっていこうということになりますると、いま申し上げましたように独禁法の合理化カルテルだけでは、きわめてその施策としての効果の範囲が薄いということを考えまして、いまの高度化計画あるいは共同行為の指示といったような法制がどうしても必要だと、こういうふうに私は考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 本来的にこの独禁法の中で認められているたとえば合理化カルテルなり、あるいは不況カルテルなりというものは、長期にわたって存在するものではなくして、あくまでもこれは短期的にそれこそ臨時の措置をするということだと思うのですね。ところが、この法律それから現行法合わせて見れば二十二年間、二十二年間もこの法律に基づいて共同行為が認められること自身が私には問題だと、こう思うわけであります。ですから、自由な競争を通して国内的にも国際的にも産業、企業として存立をしていくという基本的な自由経済の今日の原則から考えてみて、十五年間という長期にわたって共同行為を認め、政府は助成をしてきたのだから、もうしかしこれ以上は必要ないのではないかという考え方は、私は出てきて当然だと思うのであります。そこで抽象的な議論になって相すみませんけれども、わざわざここで臨時措置とうたわざるを得なかった根本的な原因というものは、共同行為というものはそう長期にわたってできるものではない、よって法律の件名だけは臨時措置としておかないと独禁法との関係上まずいという配慮があって私はこの臨時措置という名前をとられたのだと、こう思うのでありますが、非常にしつこいようでありますけれども、従来ともすれば、この十五年間の法施行の中で自由な競争を通して生きていこう、合理化をしていこう、高度化をしていこうという意欲がそがれて、安い金利の金を優先的に借りられる、共同行為ができるという点に安住をして、それ自身の合理化努力というものを怠ってきたのではないか。だからここでまた七年間もあらためて措置をしなきゃならぬという結果になったんではないか。私は特別の措置をすることは誤りだと思わないし、必要においてやらなきゃならぬことは理解をいたしますが、しかしながら一方において、経済が今日自由な競争のもとにおいてのメリットというものを最大限に発揮をするという、この基本的な立場からいけば、どうももうこの法律はそろそろなすべき段階にきているんではないかという感じがいたすわけであります。さっきから同じような質問ばかり申し上げてたいへん恐縮でございますが、これは基本的な考え方であります。特に通産省は、まあ最近消費者運動その他等々大きくなってまいりまして、業種や業界を保護するだけが通産省のあたかも任務であるかのような批判や非難を受けている段階でありますから、やはりどうしても必要ならば、その必要な根拠というものをやっぱり私は明らかにすべきではないか。これはもちろん目的の中にこの法律の趣旨というものはうたわれておりますから、単にそれだけのことならわかるんでありますが、国民に対する説得力として、なぜ共同行為、すなわち競争を制限するような行為やあるいは政府自身の低利の融資をしなきゃならぬのかということを、はっきりさせるべきではないかと、こう思います。再三にわたってくどいようでありますが、そういう基本的な考え方が今日私は産業政策上必要じゃないか。ただ法律をもって保護してやるという、そういういき方というものは、これは片手落ちの行政だと、こう思います。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) ただいま御指摘のように、安易に業界の保護育成をはかるというような面が法律運用上出てまいりますと、かえってこれは業界をただ眠らせるといいますか、安住させるだけで、本来本法の目的の主としておるところにはいかないというような面があることも、まことに御指摘のとおりだと思います。これは私ども本法の運用について今後とも十分戒心をしてまいらなきゃならない重要なポイントだと思います。ただ、従来この合理化カルテル、私どものこのいわゆる指示カルテルで行ないました例を一、二申し上げて御理解をお願いしたいと思いますが、先ほども申し上げましたように、機械工業の中には非常に中小企業性の高い業種が多数ございまして、こういったものはなかなかお互い同士の話し合いではうまくいかない。のみならず、ユーザーのほうはといいますか、要するにそういう部品を買うほうの機械工業というのは、どちらかといえば大企業でございます、だからなかなか注文側からの圧力もあって、お互いお互いが競争状態でございますから、たとえば品種の制限にいたしましてもその他にいたしましても、思うようにできないという面があるのもまた事実でございます。たとえば過去の例を一、二申し上げますと、人造研削砥石というのがございますが、これは非常に中小企業が多いのでございまして、ユーザーからの仕様、注文に従いまして、非常に多品種少量生産をやっておりまして、これにつきましては昭和四十一年から規格制限カルテルを実施をすることにいたしましたわけでございますが、その結果、従来規格は約六万ございましたが、これを一万二千五百に整理をするということに成功いたしました。これもまあ三、四年間でございますが、一応六万という非常に多品種の規格をもってユーザーの注文に応じて生産しておったものを、この四年間で一万二千五百、約四分の一以下にこれを落としたのであります。また別の面で生産分野の調整カルテルというのが実施できることになっておりまするが、これも四十四年の十二月から全体の生産シェアの九割に当たります六十二社が加盟をいたしまして、ろ過器でありますとか、あるいは熱交換器、こういったような五つの機種につきまして、お互いに適正な生産規模になるように、あまり今後見込みのない品種については生産を中止する。そういうことで調整をはかりました結果、延べ品種にいたしまして約四割のものをカットいたしました。今後生産しないということにいたしましたし、全体でいま十九品種ございますが、そのうちの十四品種につきましては、従来の機振法で言っております、いわゆる適正生産規模というふうに私どもが見ております規模にまで、この十四品種が到達することができた、こういったようなわけでございます。こういったふうに、従来の機振法におきましても、もう業界の中だけではとうていうまくいかないような、体制を整備し、規格、機種を制限をし、そうしてそれぞれが一定の規模に達してその中で競争してもらう。いわば競争以前のいろいろな体質を強化できないような面を、この指示カルテルをもって解決をしていく、こういうのがこのカルテルの基本的なねらいでございます。しかし冒頭に申し上げましたように、こういったような指示カルテルを行なうことによりまして、安易に業界がその中に安住する、競争意識を非常になくするということは重大なことでございまするので、このカルテルにつきましても一応効果があがればその段階で打ち切る、あとは競争というふうな運用をいたしておりまして、十五年の長きにわたってはおりますが、カルテルにつきましては実際問題として大体短いものは一年余り、長いものでも三年ぐらいということで、その効果を見きわめ次第カルテルはやめるというような運用をしてきて、いま御指摘のような弊害がないように注意をしてまいりましたし、今後もこの問題の実施にあたりましては、十分その点は戒心をしてまいりたいと考えております。

大矢正日本社会党

○大矢正君 この法律それ自身は、私に言わせると二つの顔を持っておると思いますね。一つは、力の弱い企業は政府の高度化計画によって共同行為等を通して保護される、あるいは保護をする。そうして財政的には金融その他の措置を講ずる。あるいはかりに企業が合同する際においては、合併に対して特別の措置をしてやる。言うならばその企業、業種に力をつけてやるという顔が一面にある。それからもう一方の顔は何かといえば、それは今日のように技術の進歩が早い社会にあっては新しい技術なり設備なりというものを研究開発をするという進歩的な前へ進んでいくという顔、この二つの顔がこの法律の中にあらわれておるわけですが、私自身考えてみて、どうもそういう二つの顔を一つの法律の中であらわすこと自身に無理があるのではないか、業界それ自身、業種それ自身の力をつけてやるならば力をつけることだけに集中してやるべきであって、その中にさらに目的のおよそ異なる技術の進歩発展、それは皆無とは申しませんが、国際競争上技術面においても十分対抗し、対処していけるような技術の開発という目標は、当然のことながら、それは業種のあるいは企業の力なくしてできるものでないことは私もよく存じますけれども、しかし企業の力をつけるならつけるというほうに重点を置いて、この法律の実際的な効果を求めるほうが私はいいんじゃないかと思う。そして技術の進歩とか発展とか、技術上における国際競争力をつけるとかいう問題は、これはやはり別個の問題として考えるべきではないかという感じがいたしますが、いかがでしょうか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) この、特に第三条の高度化計画の内容に両面あるわけでありまして、その点を御指摘されたのだと思います。確かに、いま御指摘のように、この法律が一面では技術を伸ばし、その性能をよくしというような面を非常に重視をいたしておりますと同時に、先ほど来申し上げましたような、カルテルその他の措置を通じまして、いわば保護していこうといいますか、力をつけていこうと、こういう両面を持っておることは事実でございます。そういった角度から考えますと、二つの面、顔といいますか、そういったふうにも考えられますが、同時に、これは見方によっては、まあ技術の進歩なくして企業の力はつかない。特に機械の場合には、先ほど来申し上げておりますように、中堅中小企業というものが多数ございまして、これらの面につきましては、ある面では、いわば系列下請企業といったような性格のものと、それから何と申しますか、専門企業といいますか、その分野では小さくはあるけれども、とにかくすぐれた技術を持っておって、そしてどの大メーカーにも納められるようなりっぱな製品をつくっておると、こういう専門企業という面もございます。私どもとしては、やはり一面では専門企業の育成ということを考えていくことが機械工業の面では特に重要であろうとも考えまするし、またある面では、機械と申しましても全部いろいろな部品の組み立てによる製品でございますから、したがって、部品あるいはモジュールといったものの性能の向上なくしては、機械そのものといっても、きわめて抽象的なものになってしまいます。こういった両面から考えまして、何と申しますか、やはり技術の面と力をつける面といいますか、こういった面は、いわば確かに両面ではございますが、いわばたての両面といいますか、見方によっては、こん然一体となった、一本の目的に沿ったものというふうにも考えてよろしいのではなかろうかと思います。実際の高度化計画にあたりましては、それぞれの業種の実態に応じまして、技術の開発という面にむしろ重点を置いて、そういった面を高度化計画に規定をし、その開発に近づけるための、開発を成功させるための各種の措置を講じていくものと、それから、いまお話のように、生産の合理化でございますとか、あるいはその基盤の強化といったような面を中心に考えていくものと、それぞれ区分けもし、あるいはものによっては、ある業種によっては、両面を同時に行なっていくというようなものも必要でございます。そういったことで、私どもとしては運用の面におきまして、それぞれ実態に応じた組み合わせと申しますか、選択と申しますか、そういった形で本法案を運用していくのが、結局は機械工業——それぞれ非常に実態の違うものが多数。ございますので、局面に応じてやっていくことが、この法案の目的を達成するゆえんではあるまいかと、こういうふうに考えておるわけでございます。

大矢正日本社会党

○大矢正君 自由な競争というものが、業種なり業界なり企業というものを成長させる意味で、あるいは力をつける意味で必要であるという原則、その原則をこの法律によって、程度の差こそあれ、曲げることは間違いのないことです。そういう意味から考えると、まず第一に問題なことは、こういう法律をつくって特別の保護を与えることが、自由な競争のもとにおける利点というもの、あるいはまた自由な競争によって生まれてくるであろう利益というものが現実にはなくなってしまうということは、産業それ自身にとっても非常に重要なことであって、そういう意味で、私は、この法律に基づいて、かりに政省令で業種や機種というものを指定する際には、あくまでも限られたもの、できる限り業種や機種を制限するということがまず根本的には必要なんではなかろうかと思います。  それから、いま一点は、従来の法律ももちろんありましたけれども、しかし、独禁法の適用除外をこの法律でしようとするからには、やはりそのことが国民から批判をされないような形における共同行為をやらにゃいかぬと思うのであります。ワクを踏みはずしての共同行為というものは、結局のところ、これは生産者にしてもあるいは需要者側にしてもマイナスでありますから、できる限り共同行為というものはやはり必要最小限度に限られるべきものだ、こういうように私自身思いますが、局長として、いま私が申し上げた二点について、どういう判断を持っておられるか、ひとつお答をいただきたいと思います。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 業種の指定並びに共同行為についての考え方のお尋ねでございます。先ほども申し上げましたように、従来の機振法あるいは電振法、十五年近くやってまいったわけでございますが、これは先ほど来申し上げておりますように、広く機械工業、電子工業というものに網をかぶせまして、とにかく根っこから幅広くこれの合理化を進めていこう、今後の日本経済の中核に育てていこう、また輸出の面でももう繊維や雑貨の時代ではないわけですから、国際競争力をつけていこうということでやってまいったのでございます。  今回の法案におきましては、そういった点の実績を踏まえながら、かつ、新しいビジョンのもとにやっていこうという考え方でございますので、特に、まあ「特定」ということばも法案にかぶせましたし、また、第三条にございますように、機械の面では、むしろ目的的と申しますか、たいへん英語を使って恐縮でございますが、いま言われておるようなことばで言いますと、ニーズ・オリエンテッドといいますか、そういったつかまえ方で、今後の機械というものをつかまえていこう、こういう考え方を持っております。そういう意味から申しましても、ただいま御指摘のように、業種の指定等にあたりましては、十分そういったような新しい角度を踏まえて指定をしていきたい、こう考えております。  それから共同行為の面でございますが、この面につきましても、従前の機振法と少し趣を異にいたしておりまして、いわば規格制限というものは、これは先ほどもちょっと人造研削砥石を通して申し上げましたように、非常に中小企業性の高いものについて特に必要があるわけでございまするし、また、公取側の見解によりましても、規格制限というものはそれ自体が直ちに競争制限につながる度合いは比較的薄い、こういうことでございまするので、従来のような形で第六条の一項を規定いたしておりますが、その他のカルテル、たとえば品種の制限、部品・原材料の購入方法、生産施設の利用といったような、従来も機振法にございましたが、こういったような共同行為をやろうといたしますときには、従来の観点のみならず、もう少し大きく——これは非常に抽象的で、実際の運用にあたりましては、私ども頭を悩ますところであろうかと思いますけれども——国民経済の健全な発展という非常に大局的な視野も踏まえ、さらに、先ほど来申し上げておりますような高度化計画に定める合理化目標を達成するためやむを得ないというような、いわばもうどうしてもこれをやっていかないと当該業種の体制整備がうまくいかない、もうぎりぎりのところを踏まえて、これから指示をしてまいろうというふうに考えておりますので、この点につきましても、ただいま御指摘のように、私どもとしては安易にこれを活用するということではなくて、もうぎりぎりの線を考えて、かつまた何と申しますか、自由な競争態勢における経済のメリットというものを阻害しないように、その点も格段の配慮をいたしまして今後の運用をはかってまいる所存でございます。   〔委員長退席、理事大谷藤之助君着席〕

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 私はまあこの法律がいいとか悪いとかいう問題ではなくて、問題はこの法律の目的にある。で、その目的に沿って実際にどういう実効があがっているかということが、これが一番大きな問題じゃないかと思う。そこで、この法律が施行されてからすでに十五年、こういうことですね。その間にまあ相当な実効はあがっているとは思うけれども、当初政府が見込んでおった目標というか、そういうものに対してどの程度にこの実績があがってきておるのか、そういった点についてまずお答え願いたいと、こう思います。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 現在ございます機振法、電振法の運用につきまして概括的にその内容を御説明し、かつ、現状まで進歩してまいりました機械工業につきまして簡単に御説明をいたしたいと思います。  まず、現行機振法、電振法によりまして、開銀、中小企業金融公庫、こういったところから、設備投融資あるいは設備の近代化に必要なお金の呼び水と申しますか、その中核になるような金が約千三百億円特別融資が行なわれております。この千三百億円の特別融資によりまして非常に機械工業の設備が近代化をされ、品質もよくなり、コストも低下を来たしたというような実績があがっておるのでございます。これは後刻御説明申し上げたいと思います。  さらに機械工業のウイークポイントでございます多品種少量生産形態、これを極力解消していこうということで、先ほど来大矢委員の御質問にお答えいたしましたような指示カルテルの運用をしてまいりましたが、これは通計いたしまして、現在までのところ分野調整のカルテルが十六、規格制限のカルテルが十と、これだけ実施を見ております。  また第二点といたしまして、電振法に基づくカルテルでございますが、これは昭和四十年から電子管のカルテルを行ないましたし、現在は電子計算機の周辺装置七機種につきまして、この分野調整カルテルを行なっております。  さらに機振法の基本計画に基づきますグループ化の状況でございますが、これも二十五機種、百六十五のグループが機振法に基づいて結成をされております。  次に、機振法に基づきます合併の承認あるいは共同事業会社の設立でございまするが、現在まで合併の承認が行なわれましたものが十件、共同事業会社につきましては工作機械、印刷機械、歯車等七機種にわたって十一の共同事業会社が設立されております。こういったことで機械工業、電子工業両面にわたって生産の合理化、国際競争力の強化が行なわれてまいりましたが、実例をもって申し上げますると、金属加工機械——一番適例は工作機械でございますが、   〔理事大谷藤之助君退席、委員長着席〕 これが昭和三十二年におきましては、全体の需要の中で、四一%が輸入、輸出は生産のうちのわずかに三・五%でございました。この金属加工機械が昭和四十四年になりますと輸入はわずかに六・三%、輸出は逆に七・九%というふうに変わってきております。また一般機械、これは各種の機械がたくさんございますが、この面で見ましても、昭和三十二年当時、全体の需要のうちの一・六%が輸入をされておったものが、今日ではこれが七・九%、大体半分ぐらいの比率になってきております。一方、輸出の面は当時九・八%、一割以下でございましたが、今日におきましてはこれが一三・五%というふうに変わってきております。こういったような変化が全部、何と申しますか、機振法、電振法等の効果だけであるとは私は考えておりませんが、こういったふうに輸入が相当程度減るということは、逆に言いますと、国内の機械が十分使用に耐え得るものになってきた。輸出の面も比率から申しますと約倍ぐらい伸びておりますが、こういったこともやはり国際競争力がついてきたということでございまして、過去に機振法、電振法がこういった面に果たしました役割りは、ある程度高く評価していただけるのではなかろうか、かように考えているわけでございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 まあお話を伺っていると、確かにいろいろな面で伸びているということは認めます。それでいまお話があったのは、全般的な、言うならば大まかなお話だったと思う。そこでひとつ、こまかくなるかもしれないけれども、突っ込んでお尋ねをしてみたいと思うのですけれども、たとえば機械関係は中小企業関係が非常に多いということ、当然これは合理化という方向に進めていく、こういうねらいがあるわけです。そこで、いまもお話があったように、二十五機種ですか、百六十五グループが結成された、こういうお話でございましたね。これの当初に掲げた目標、このグループがですね、それが私の聞くところによると二百九十三というふうに聞いているわけです。そうすると、すでにそこに差があるわけですね。なるほどこういう法律をつくってそういう方向に進めようということなんだから、どれだけかは進むことはこれは当然のことです。ゼロということはあり得ない。しかし、目標に達しないということは、これはその辺が問題ではないか。なぜ目標に達しないのか。やはり一つ一つ目標を掲げてそこに到達していくことによって、こちらの、いわゆる政府の考え方が大きく反映されたということになるのであって、それが達成されないということは、これはやはりそこに問題があるのではないか、こう考えるわけです。その辺のところは、なぜいわゆるその目標に達しないかということ、この点は一つの問題点ではないか、こう思います。その点をひとつお答え願いたい。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 現在の機振法におきましては、それに基づきましていろいろの共同事業あるいはグループ化ということを進めております。これは御存じのように、まず当該業種の基本計画を定めまして、その基本計画に基づきまして毎年毎年実施計画というものを組んでいく、こういうやり方でございます。で、いまグループ化の例を御指摘になりましたが、確かに当初基本計画に掲げておりましたものを全部実行するということには遺憾ながらいっておりません。それは一つには、この業界の実情によることであろうと思います。私どもこの基本計画におきますグループ化のすすめといいますか、グループ化が必要であるということで目標を立てまして、いわゆる行政指導を行ないながら、業界の意見を寄せ集めて一本にして、まあグループ化の結成ということをしていくわけでございますが、実際問題として、これは強制力を伴わない、命令的なものではございません。また、命令してやったらうまくいくというものでもございません。また、自動車部品にいたしましても、あるいは工作機械にいたしましても、それぞれの実態に応じながら計画に掲げる目標を達成するために各種の委員会、会議等を開いて、業界の意見をできるだけそこへ集中してグループ化を進めていく、こういうことでありまするし、またその面におきましてはある程度企業の自主的な意見というものが出てまいりませんと、ただ形の上だけでグループをつくりましても、つくったグループの運営がうまくいかない、こういう面がありますので、いわば大きな目標を掲げ、その目標に向かって私どもの行政指導をあらゆる面で努力をしてまいりますが、基本になるのは何と申しましても業界の自主性でございます。企業の自主性でございます。これをそこなうと、結局は、まあ何と申しますか、形骸だけのグループになりまして、グループ化されたが、今度はグループの運用がうまくまいらないということになってまいります。こういったことから、いま申し上げましたように、特に中小企業性の強い業種につきましては、私どもが計画を掲げ、かつグループ化についての指導をいたしましても、各企業がなかなかついてこないといいますか、非常にそれぞれに自主的な意見がありまして、まとまってこない、こういったことから、いま御指摘がありましたように、私どもの目標どおり実はグループ化もいっていない、こういう結果になっているのだと考えております。しかしながら、私どもとしてはあらゆる機会に基本計画に定められたグループ化というものに向かっては、なお努力をしておりまするし、今後もこの法案ができました以後、そういった必要のあるものにつきましては鋭意努力を進めてまいる所存でございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 お話はわかります。わかるんだけれども、いまのお話を聞いていると、いわゆるこういう法律をつくるということは、法律をつくって当初のグループ化の目標は二百九十三であると、こういうことですね。ところが諸般の事情があると、なかなか企業のほうがこちらの思うようには乗ってこないと、こういうことなんです。そういうことになりますと、せっかくこちらが計画を持って、ここまで進める、ここまで持ってくるということは、いわゆる機械工業について相当高度な運営ができるんではないか、そういうような一つの目的があるわけですね。そこに、相手の事情でもってどうにもならないんだということになると、もうこれは法律をつくったってぼくは役に立たぬのじゃないかと、こう思うのです。そのいわゆる合理化なら合理化という問題については、どれだけかはそれは進むかもしれない。しかし、やはり政府の目標というものを達成していかなければ、こちらの思う方向には進んでいかないということなんですから、その辺が今後の私は問題点だろうと思う。  そこで、意地の悪い質問になるかもしれないけれども、それじゃその合理化についてどういうような手を打ってきたのかということですね。一度話をしてみたけれども、どうもうまくいかないんだと。あるいは二回、三回と話をしてみたんだけれども、どうにもならないんだ。十五年間という長い間があったわけですから、そういうものを進めていく政府のいわゆる姿勢もあるし、また態勢というものもあると思うのですね。その合理化についてどういう姿勢、態勢でこれに臨んでいるか。相手を十分納得さすだけのやはりこちらに姿勢、態勢というものがなければこれは進むわけがない。その辺がはっきりしてないと、先ほど大矢委員が言ったように、何かおざなりみたいな、いいかげんにかまえているのじゃないかというような発言があったけれども、そういうことにつながっていくのじゃないか、こういうふうに考えられる。今後その辺、どういうふうに考えられていくかということですね。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 現行の機振法の運用にあたりまして、いま御指摘のように実際問題といたしましては、企業の自主性というものを阻害してしまう、いわば非常に統制的にある業種というものを縛りつけるということは、やはり非常に問題があろうと思います。で、いまお話の二百九十三という、いわゆる基本計画で私どもが想定をいたしておりましたグループ数というもの、この二百九十三、これはそれぞれ非常に多数の業種でございまして、二十余りの各種の業種についてそれぞれ基本計画を定め、その基本計画の中でグループの数というものを目標として掲げておる、こういうことでございますが、この基本計画を定めますときには、それぞれその業種にかかわる団体、工業会あるいは協同組合、こういったところと、まず実情の調査をし、話し合いをし、そして基本計画をまとめます。こういったような前提のもとに基本計画をつくっておるわけでありまして、その段階においては、やや抽象的と申しますか、そういった形ではあるが、こういったグループ化が必要であり、やるとすればまあこの程度の数を基本計画の中に書いてもらっても自分らとしては一応ついていこうといいますか、それに従ってやってみよう、こういう意欲が十分読み取れるという段階で基本計画に記載をし、そうしてこれを一般に公にするわけであります。そういう段階で公にいたしました後におきまして、それぞれの企業が、その、いまで申しますと基本計画、これに基づきます内容に従っていろいろと実施をしてまいる、こういう段階になってまいります。ところがいま御指摘のように、その段階になってまいりますと、抽象的な目標には非常に賛成であるけれども、いざ具体化ということになりますと、企業間、それぞれ従来から伝統もあり、また考え方の違いもある、あるいはある面では競争関係にございますから、抽象的なある目標というものには賛成できても、いざ具体化ということになると、なかなかそれにはすぐは従っていけない、こういった面も出てまいります。それを具体的な例を申しますと、一つのグループ化のための推進委員会というようなものを設けまして、そこを中心に各種の企業が集まって、私どもの担当官も出まして話し合いを何度も重ねて、まあやっと一つのグループができ上がる、こういったような手順を踏んでいるわけであります。したがいまして、何と申しますか、全くそういうことなしに、じゃできるかというと、これは全然事柄が進みませんし、といってあまりそういうものができ上ったあとで目標、計画がただそれに追随していくということでも困ります。したがって御指摘のことは十分私どももこれから注意してまいらなければなりませんが、ある程度実情に即しながら、しかも若干それより一歩前に出たところをきめるという、こういった性格が現状の機振法の基本計画策定にあたってもあるように思います。こういったことが、実際問題として私どもの力が及ばない面もあると思いまするが、ただいま御指摘のように、二百九十余りの基本計画の目標に対しまして百六十五と、その程度しか実はいけなかった、こういうような差異になってあらわれてきているのではなかろうか、かように存じておるわけであります。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 話が非常に抽象的というのか、具体性がないのですけれどもね。私は強制してやれなんて言っているのじゃないのですよ。いまどき簡単に強制的にこれを合理化するなんというようなことは、これはできるものではないのですよ。そんなことを言っているのではない。問題は、たとえば当初の目標は二百九十である。それに達するにはほど遠いものがある。そのほど遠いということは、そこには何らかの欠陥があるのじゃないか、もっといわゆる取り組む姿勢というものが、一応のこれに取り組む政府の姿勢というものが、まだまだ弱体なのではないか、もっと検討をする余地があるのではないか、その点を私は申し上げたいのですよ。ですからそこのところを、これは何回もやりとりしていても確たる結論は出ないと思うけれども、その点をもっと前向きの姿勢で取り組んでいく必要があるのではないか、こういう法律をつくる必要がある以上は。そうして目標に達する努力をしていかなきゃならぬ、こういうことを申し上げたいわけですな。そこをわかっていただいて、この問題はこれで打ち切ります。  次に、またちょっと同じようなことになるかもしれないけれども、今度の七年間延長という、言うならば限時法、この主たる目的といいますか、重点が置かれている点は、たとえば公害防止に関する問題あるいはまた安全確保ということですね、それから省力化、こういう問題がある。こういうようなところに相当重点が置かれているように感じられるわけですが、これは限時法で七年という。そこで、これらの重点施策を政府としてはどこまでこの七年間において伸ばしていこうという考えであるのかどうか、この点は大事な問題じゃないかと思うのですね。ただ一応うたい文句としてうたって、どれだけかの金を出せばいいというものではない、こう思う。ですから、七年間という期限がある、その期限の中で、これらの重点施策についてどこまで伸ばしていくのだというはっきりしたものをひとつ示していただきたい。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) この七年間におきましてどういうふうに伸ばしていくか、特にいま重要な安全の問題、公害の問題等踏まえてどうやっていくかということになりますと、これはいわゆる第三条に規定をいたしております高度化計画の内容に入ってまいるわけであります。  この高度化計画の内容につきましては、実は非常に多数の業種にわたりますので、この法案を準備いたします段階におきまして、それぞれもうすでに作業にかかっておりまするが、まだ完全にそれができ上がっておるという段階ではございません。この法案の成立し次第、なるべく早い機会に、特に必要と認めるものから重点的に逐次高度化計画というものを政令指定をしてまいりたいと、こう考えております。たとえば、この高度化計画につきまして、そう言っただけではたいへん抽象的でおわかりにくいだろうと思いますので、私どもがいま頭に描いております一つの例として、たとえば公害防止機器の高度化計画というものについて、どんなふうなきめ方をしようと考えているかということを一例として申し上げまして御理解を得たいと思います。  この高度化計画の中には、まず目標年度の生産額、輸出額を規定をしたい、こう考えております。たとえば、いま一例としてあげました公害防止機器につきましては、目標年次におきましては、生産額ほぼ八千億円というぐらいに考えまして、輸出額も百億円という程度の目標をまず掲げたい、こう考えております。  それから、性能、品質の面では、公害防止機器と申しましても非常にたくさんございますので、一がいに申せませんが、たとえば専焼炉、こういったものの耐久性で申しますと、現在四年ないし五年のものを十年ということに目標を掲げたい。また、処理能力につきましても、現在一日当たり五、六トンといったものを十トン、ここまで能力を上げたい、こういったような一つの性能に関するあるいは能力、品質といったものの面を大きく示してまいりたい、こう考えております。さらに生産費の引き上げ率も一応五%あるいはそれ以上というふうに掲げたいと思いまするし、新たに設置すべき設備の種類といたしましても、工作機械あるいは金属加工機械、試験検査設備、こういったものが全体でどのくらい要るかということを掲げてまいりたいと考えております。また、こういったことに必要な体制の整備の問題につきましても、一つの目標を掲げ、また、場合によりましては公害防止機器の生産分野について、ある程度のカルテルを実施するといったような、こういった全体の目標をそれぞれの機種ごと、機器別につくってまいりたい、こう考えております。  そういったような高度化計画の中におきまして、いま申し上げましたようなところはほんの一例でございますが、品質、性能、こういった問題についての一つの目標値というものをそれぞれ明らかにしてまいりたい、こう考えておるわけでございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 私はこう思うのですよ。高度化計画という話が出たわけですけれども、たとえばいま公害の話が出ましたから、公害の話を私してみたいと思うのですが、いま経済の発展とともに公害が非常に大きな問題になってきている。そうすると、公害の中には御承知のとおりいろいろあるわけです。そうするとこの公害というものが——この法律はいわゆる時限法で七年間、この行き先七年間の間に——この公害問題がどういうふうに発展していくのかという一つの見通しがなければいかぬわけです、国内的に。そういう見通しの上に立ってこの法律というものはできて、そしてそれらの企業に対する援助を行なっていく、それらを踏まえた上でいわゆる一つの計画というものが打ち立てられなければならない、いわゆる目標というものが打ち立てられなければならない、こういうふうに思うわけです。また、たとえば省力化の問題にしても、趣旨説明にもあるように、だんだん労働力というものが今後ますます減退していくであろう、こういう見通し、そういう中で、どうしても省力化というものは必要なんだ。そうすると、この七年間の間にどの程度の労働力が不足してくるのか。そうなってくると、いわゆる省力化というものが大きな問題になってくる。この機器の開発というものは、それに対応するためにはどこまで伸ばしていったらいいか、こういう問題。交通関係の問題でも同じことが言えると思う。そういうものを踏まえた上で、一つの計画、目標というものが掲げられなければならぬというふうに私は考えるわけですが、その辺をどうとらえているか伺いたい。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 従来のといいますか、現行の機振法におきましては、基本計画というものと、毎年定めます実施計画という二本に分かれていることは御承知のとおりであります。今回、この現行機振法の基本計画、実施計画を一本にいたしまして高度化計画というふうに規定をいたしたわけでございますが、その趣旨は、一応七年間を見通す基本計画を立てますが、同時に、それぞれの業種、業態に応じまして、途中年度のいわば中間目標と申しますか、そういった目標年次をひとつきめよう、こういう考え方を持っております。これはおそらく、見通し得る先といいますと二年とか三年とかということになろうかと思いまするが、こういった中間目標をまずきめる。そしてその目標のもとに高度化計画の実施という面から必要な施策を講じてまいりたい、こう考えておるわけであります。  いまお話しのように技術の面も日進月歩でございますと同時に、需要の面、たとえば公害で申しますと、公害の規制というものもある程度その間変わってまいります。自動車の排気ガスのように四十八年目標、五十年目標というふうに、もう先の目標がきまっておるものもございますが、そうでないものも多数ございます。こういったことから、見通し得るいまの需要の面からくる年次の目標というものを定めるわけでありますけれども、同時に、そういったものがまた変更になる、また、機械業界の内部でも技術の進歩革新等によりまして内容が変わってくるということになってまいりますと、それに応じて高度化計画の内容を変えてまいりたいと考えております。変えるためには、第四条にその規定が置いてございまして、技術の著しい進歩あるいは生産条件その他経済事情の著しい変動のために必要があるときにはこれを変更しなければならない、こういう規定が第四条に置いてございますが、第四条の規定を活用いたしまして、私どもは実情に合ったように高度化計画を練り直していく、こういう考え方で運用してまいりたいと思っております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 それは確かに情勢がいろいろ変わるということは私もうかがえます。だからといって、いま私が申し上げたようなことを全然頭に入れないで、ただこういう法律をつくって、援助のために金さえ出してやればいい、そういうものではないと思う。なるほど途中で計画が変わるかもしれないけれども、しかし一応の見通しというものは七年間なら七年間という見通しを立てた上で、途中で変更あるかもしれないけれども、現時点では一応七年間の見通しというものを立てて、十分いわゆる需要を満たすところまではいかないかもしれないけれども、ここまでの供給ができる体制をつくっていこうという目標あるいは計画というものが必要じゃないか、こういうことを申し上げているわけです。だからそういう意味で、その点のところがどの程度確立されているかということを私は申し上げておるわけですよ。途中で変更するとかなんとかいうことは、これはもうあり得ることだと思います。いま私のお聞きしていることは、いま申し上げたような点についてお尋ねしているわけですから、その点どうですか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) その点は御指摘のとうりでございます。私どもとしては、現時点で可能な限りの予測を行ない、また調査を行ない、その上に立って高度化計画を立てたい、こう考えております。で、先ほど申し上げましたように、何ぶんにも非常に多数の業種にわたるわけでございまするので、一々の業種の指定あるいは高度化計画につきましては、まだ全般にわたって確定的な作業がセットいたしておりません。そういう段階でございますので、たいへん恐縮でございますが、いまの段階でこの法案による全部の特定業種、全部の高度化計画をお示しできないのは申しわけないと思いまするが、いまお示しのような七年間というものの見通し得る限りの前提に立った計画を立てるという点につきましては、御指摘どおりでございまして、それに向かってあらゆる努力をしてまいる所存でございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 決して満足な答弁だとは私は感じておりませんけれども、まあ現在そこまでは明らかにできない実情だろうと、こう思います。そこで、そうなりますと一言申し上げておきたいんだけれども、おこがましくこういう法律をもっともらしく出して、聞いてみれば、これからのことでございます、これからのことでございますでは、私はちょっと納得できないわけです。ですから、そういった点を、そういう考え方を、何を聞いてもどれ一つとしてある程度明確な答えが出てこないということは、その点については私はちょっと納得できない、こういうことなんです。まあ形としては、その点についてはしかりおくと、こういうことになるかもしれませんけれども、これ以上詰めてみたところでこの問題は結論が出ないと思うので、やはりそういった点を早急に計画立案していかなければいけないのじゃないか、こう思います。それについてのいまどういう手が打たれているかということ、政府自体がどういう姿勢をもってこれに取り組んでいるかという点も、こまかく言えばお伺いしてみたいと思うけれども、それは省きます。  次の問題に移りたいと思いますが、現在のコンピューター産業の実情ですね、これをちょっとお聞かせ願いたいと思うんです。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) コンピューター産業は逐年生産額もふえてまいっておりまして、また一方で、そういった面から国産と外国産とのシェアも国産機のほうが非常に多くなってきております。現状で申し上げますと、四十五年、昨年の九月末現在で申しますと、全体のコンピューターの設置の中で国産の占めておりますシェアが五四・六%、輸入のものが四五・四%でございます。生産金額で言いますと、昭和四十年の三百十五億円から逐年多くなってまいりまして、昭和四十五年の金額、これは上半期、半年間でございますが——その前に四十四年を申し上げたほうが暦年でわかると思いますが、四十四年の暦年でまいりますと、千七百六億、四十年の三百十五億から四十四年には千七百六億というふうに非常に大きくこれが進んでまいっております。こういったことで、現在でもコンピューターは非常な勢いで生産の増加を見ておりまして、設置のシェアも国産のほうが多いという状況ではございますが、なお問題なしといたしておりません。と申しますのは、コンピューターの分野におきましては、御承知のようにIBMという世界的な巨大企業がございまして、全世界の需要の約七割近くをIBM一社がまかなっておるという実情でございます。またヨーロッパにおきましては、御承知のようにIBMを中心にいたしましたアメリカ系企業がほとんどのヨーロッパ各国のコンピューター企業というものをいわば支配をいたしておりまして、独自のコンピューター技術というものが十分育ってきていないというような実情でございます。これに比べまして日本におきましては、少なくとも小型機あるいは中型機の分野におきましては、いまのところまずまずIBMに対抗しながら国内でも使っていただけるようなコンピューターの生産が行なわれてきておるというわけでありますが、大型機の分野になってまいりますと、まだまだ日本の技術開発ではとうていこれに追いつけないという面がございまして、これから先いよいよ情報化時代ということで大型機の需要がふえてまいりますが、こういった面においては十分な対応策がまだ講じられているとは思えないという状況であります。  反面、またこのコンピューターの生産面におきましてはハードといいますか、機械そのものの面もそのようでございますが、あわせてソフトウェアの面が非常におくれておりまして、この面ではアメリカとはまだ十年以上のギャップがあるというのが、そういったような技術関係の方々の大まかな感じでございます。こういったようなことから、私どもとしては機械そのものはもちろんでございますが、この利用技術、ソフトウェアの面をいかにして今後充実していくかということが今後のコンピューター産業の非常に大きな問題点である、こういったような認識をもっておる次第でございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、IBMと比較した場合ですね、生産力あるいは性能の問題、こういった問題、大きな差があるということになる。いまのお話ですと、中型、小型についてはある程度これに対抗する力がついてきたと、こういうことですか。そして大型については、これはとてもまだまだ及ばないと、こういうことなんでしょうか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 大体いまお話のようなことだろうと思います。中型、小型についても完全にこれを自由化してだいじょうぶだというまだ確信のあるところまでいっておりませんが、まずまずその辺までは、いわばいまの一定の制限の範囲内ではやっていける、こういったような状態にまでなってきたと、こういうふうに考えていいかと思います。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、中型、小型についてはだいぶ追いついてきたと、こういうことなんですが、私もその点は詳しいことを知っているわけじゃございませんので、あなたの言を信ずる以外ないのですが、大型については、まるっきりこれは対坑できないという状態である。それで、わが国のコンピューター産業がこれに追いつくだけの力を備えていくためには、どのくらいのいわゆる年月を要するかという問題があると思いますが、この辺の見通しはどういうふうに見通しておりますか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) ちょっとその前に、いま大型、小型に分けたコンピューターの設置状況で申し上げますと、大体大型の面では国産機のシェアが大体三五から四〇%見当、六割から七割が外国機と、こういう状態であります。それから中型、小型の面では大体七割見当が国産機、こういう逆の形にいまなっております。そういった面からも、制限された状態ではありますけれども、まずまず近づいてきた、中型、小型の面では外国機の性能に近づいてきた、こういうことが言えるのではなかろうかと思います。  それから今後何年くらいでいけるのだろうかというお話でございますが、これは実は残存輸入制限の自由化の問題それから資本の自由化の問題、こういった問題とも関連をいたしますので、いまここで的確に何年ぐらいという数字を単純に申し上げるのは非常にむずかしい問題でもございますし、私としてはちょっと言いにくい点ではなかろうかと思います。とりあえず資本の自由化につきましては、この九月に予定されております第四次の資本自由化の計画の中ではいコンピューター関係は一応ネガリストに入れる、自由化をしないほうのリストに入れたいと、こういうふうにいま考えておりまして、その方向でいま検討を進めておりますが、同時に、ただネガリストに入れっぱなしで未来永劫これを自由化しないかということになりますと、これはやはり国際経済の進展ぐあい等とにらみまして、また国内の技術の向上の度合い等も勘案いたしまして、そういうわけにはまいらないと思っております。ただ、一体何年で、これが完全に自由化されるかということになってまいりますと、これにはいま申し上げましたハードの面だけではなく、ソフトウェアの面も考えてまいらなければなりませんので、いまここで断定的に何年と言うことはちょっとむずかしいかと思います。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 まあコンピューター産業については、自由化は来年ですか、いまのお話は、ことしですか。やらないということは、それは対抗できないからという、結論はそういうことだと思う。これは自由化されたら日本のコンピューター産業はもうめちゃくちゃになってしまいますよ。そこで、いま私が聞いているねらいはそういうことなんです。だからやはりこれに対抗できる、あるいはそれに対抗できるものに近い力をいつごろまでに備えていくんだという、やはりめどをつけていかなければならないと思います。あなたのおっしゃるように、いつまでもこれを自由化しないでおくというわけにもいかぬというあなたの説、だとするならば、よけいにその点が重要な問題じゃないか、こう思うわけです。その点どうにも答えようかありませんか。私はそのところが一番大事な問題じゃないかと思うんですね。大事なところだから、そこのところをお聞かせ願いたいと思うんですよ、どうでしょう。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) コンピューターの問題はいま申し上げましたように機械本体の問題、それからその本体を動かしますソフトウェアの問題、それから周辺機器の問題、さらにこれと一番密接に関連をしておりますICの問題こういった取り巻く問題が非常に多くございまして、かつ、それぞれによっていろいろ内容も違っております。これらを全体総合して、いつごろコンピューター関係が満足するかということの測定になりますと、これは外国のほうの技術進歩ももちろん測定をしなければなりませんし、わがほうの実態も考えなければなりませんし、いろいろとむずかしい問題がございます。今回の高度化計画におきましては、私どもは一応七年間見通し得る限りの実情を踏まえた目標を設定したいと考えております。その設定の中で、目標と合わせてそれに必要な施策もきめていく、こういう段階であります。これは上林委員十分御承知だと思いますが、六年間かけてやってまいりました超高性能の電子計算機が、ことしの秋いよいよ完成をいたしまして稼働に入りますが、これに引き続きまして、本年度から大型技術開発事業でもっていわゆるパターン認識、こういう新しい技術を踏まえたコンピューターの開発計画を八年間で実施することにいたしております。ちょうどこの高度化計画の実施期間中かけて、いわば世界のトップレベルにある機械を私どもの電子技術総合研究所が中心になりまして、業界の全部の技術を集結して試作をしてまいろう、開発してまいろうということでございますので、これらの状況等も十分考えながら、いまお話のようにいわゆる自由化目標年次というものをきめてまいらなければならぬと思いますが、いまの段階で直ちにこれをきめて公表するというのには、いささかまだ問題があり過ぎて、政府の施策としては適当ではないのではなかろうか、こういう考え方をもっております。ただしかし、何も目標をきめないということではなくて、必要な政府の目標を定め、それに必要な施策をしていくということの具体計画は、いずれにしても高度化計画の中において示していく、同時に、そういった自由化の目標に向かって官民ともに進んでいくという方向ははっきりと打ち出したい、こう考えておるわけであります。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 十分とは言えないんですけれども、ちょっぴりだけ新しいお話があったように思うんですが、そこで日本のコンピューター産業の大手ですね、これは六社ばかりある。これを現在の体制でこのままやっていくことは、言うならばIBMに追いついていくためには、現在の体制でそれが十分なんだ、こういう考え方なのか、あるいはこの大手六社ですね、これを何らかの形に合理化していく、そういう何らかの形をとって、これに対抗していくという、こういう姿勢、そういうものを政府のほうとしては考えているかどうか、この点どうですか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) これはまだ政府といいますか、通産省の内部でも固まった議論ではございませんから、そのおつもりでお聞き取り願いたいと思いますが、私としてはいまお示しの後者のほう、何らかの形でこの六社の生産しておりますものについて、できるだけ集約化の方向で考えていきたい、こう考えております。ただこれには、いわゆるいろんな方法があろうかと思いまするので、一がいに、たとえば企業の合併とかあるいは提携とかいうようなフォームはいま申し上げられませんが、お示しのように集約化の方向で考えていきたいと思います。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 わかりました。そこで、そういう何らかの手を打たなければ、私は各個ばらばらの体制で取り組んでいたんでは、とてもアメリカのIBMに対抗するなんということは、もうそれこそほど遠いものであり、あるいはとても追いつかないということが言えるんじゃないかと思います。そこで、やはり何らかの体制というものを考えていかなければならない。そういう体制については、いま申し上げたように、その六社をどうするとかいう問題もあろうと思う。そのほかにどういう点について政府は考えておるのかという、全般的にこれに追いつくための体制というものをどの程度まで考えておるのか、その構想というんですかね、その辺のところを話してもらえませんか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) ただいま私としては集約化の方向で考えたいということを申し上げたのですが、もう少しちょっと申し上げてみますると、そういった集約化の方向に指導していきまするための私どもの手がかりと申しますか。そういったものが一、二あろうかと思います。一つは、先ほど触れました。国が全額を負担をいたしましてつくりました大型の超高性能コンピューターというのが、ことしの秋にでき上がりますが、これに関連する特許は国が費用を出しましたので国有特許であります。この大型コンピューターの開発にかかわりますいろんな技術と申しますものは、これから各社が大型コンピューターを開発し、発展していく場合に、いろんな形で関与してくるべき一つのものだと思います。それから次に考えておりますパターン認識の新しいコンピューター、第四世代のコンピューターともいわれておりますが、こういったものの開発にかかわる技術についても、これはやはり国が所有することになります。こういったような新しい分野でのコンピューターの国有の特許、ノーハウ、こういったものは、これから先各社がシリーズとしてつくっていこうと考えておるいろんな大型の分野、これにはいろんな形で使われることだと思います。こういった面を通して、もう少し各業種の企業間の機種の整理と申しますか、集約と申しますか、こういったこともある程度私はなし得るんじゃなかろうか、これも一つの手がかりだろうと思います。もう一つ手がかりとしてありますのは、例のJECCと言っておりますコンピューターのレンタル会社であります。これには相当多額の開発銀行の資金を投入いたしまして、いわばIBM対抗のために一つの集約的な資金ソースをそこで生み出しているわけでありますが、これの今後の運用ということも、いま私の考えておりますような集約化の一つの手がかりとして、今後これをどういうふうに国が助成をしていくか、開銀を通じての資金の投入をしていくかということで、いま言った方向に業界を指導していく一つの手がかりになるだろう。  いま申し上げましたようなことのほかにもいろいろあろうかと思いまするが、こういったいろんな具体的な手段を通じて、いまお話しのような集約化の方向に業界を指導してまいりたいと考えております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 それじゃ次へ移ります。  今回の法律で、先ほども申し上げたように、重点が公害関係だとか、あるいは安全関係だとか、省力化だとか、こういうところに重点が置かれておるということになりますと、この業種指定という問題ですね、これが機械関係については、特に電子関係については、そう変わりはないと思います。ところが機械関係についての業種指定ということになりますと、目的がはっきりしているだけに、相当はみ出すものが出てくるんじゃないか、こう憂えるわけです。その選定が非常にシビアなものである、こういうことで、どの程度のものがいわゆるはみ出してしまうのか、この点、見通しはいかがでしょうか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 先ほど大矢委員の御質問にもお答えしたわけでございますが、従来十五年にわたりまして機械関係、いろんな業種を指定をしてきております。その中には、もうすでにある程度の体制整備ができ、また合理化の目標も達成できたものが相当数あると考えております。同時にまた、新しくいま申し上げたような公害とか、その他の面で追加をしていかなければならないものも出てまいります。これは一例でございますが、たとえば自動車部品という一つの業種の中で、これはまた多数の部品企業がございます。こういった中で申しますと、従来ある程度合理化目標が達成されておるという幾つかの部品の機種がございますと同時に、したがってこれらのものは実ははずしてまいりたいと考えておりますが、反面、たとえば安全関係のもので申しますと、衝突時における衝撃の緩和装置をつくる機種、緩和装置、そういったもの、あるいはエア・パックとか、そういったもの、こういった新しい技術を伴いながらも、今後大きく技術開発を進めていかなければならない、自動車部品の機種もございます。一方では、過去の実績を踏まえて必要な整理をするとともに、今度の新法に基づきまして、新たに追加をしていく、こういうものも出てまいる、こういうことで、現在鋭意作業を進めておる段階でございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、いまのお話ですと、整備が終わったところ、これらがいわゆる除外の対象になるであろう、こういうことになりますね。こういうふうに解釈してよろしいかと思うんですが、いまのお話ですと。そこで、いまあなたのお話を伺っておると、整備されたものも相当あると思うと、こういうお話です。私はその辺のところが聞きたい。整備されたものは相当あると思う、また、追加されるものもあると思う、こういうことなんです。私はこの業種指定については、重点的に行なわれていくものは今回の法律できまっているわけですから、そのために、はみ出すものがあるんだと、その業種はどの程度なんだということをお尋ねしているわけで、いまあなたが思うというお話ですけれども、その思うその実体がわかりたいわけですよ。どの程度のものが除外されているのか、はっきり言えば、整備されたものはどれだけあるのか。そうするとどれだけあるんだということがわかれば、じゃこの程度除外されるんだなということがうかがえるわけですから、その点、ひとつはっきりしてください。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 現在の機振法と今回の新法では、機種のつかまえ方といいますか、指定の考え方が違ってくるわけでございます。従来は合理化のために必要だということで、広くこれを指定をしているわけでございまして、御存じのように機械工業振興臨時措置法の施行令によりまして、現在合理化特定機械ということで三十三の機種を指定いたしております。これの中は、さらに、いまちょっと自動車の一例で申し上げましたが、さらに省令でもってこまかく内容を定めておるわけでございます。したがいまして、全体から申しますと非常に膨大な数にこれがなってまいりますので、それぞれの機種に従いまして実情を調査し、かつ業界等からの意見も聞きということで、非常にこまかく作業を進めておるというのが現状でございますので、いまここで、この三十三機種がどういう形に変更されるかということを申し上げられないのはまことに遺憾に存じます。ただ、冒頭に申し上げましたように、従来のこの機種のつかまえ方は、合理化という一つの要請を踏まえての指定であり、今度の場合には、先ほども大矢委員の御質問にお答えいたしましたように、いわばニーズ・オリエンテッドと申しますか、そういった形で機種をつかまえて指定をしてまいろうということでありますので、その間必ずしも従来機種というものが、何と申しますか、新しい観点からの見直しでどういう形で整理をされ、入ってくるかということは、非常に多数のものがございまするので、一がいにいまこの段階で申し上げられないということで、たいへん申しわけなく思っております。私どもとしてはこの新法制定以後いまの作業を続行いたしまして、審議会にもはかった上で機種の内容を相当こまかく定めて政令指定をしてまいりたい、こういう手順を考えておるところでございますので、そういった意味で御了承いただきますようにお願い申し上げます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 もう時間がまいりましたので、この辺で終わりますけれども、いま私がお尋ねしたのは、ということよりも、あなたのお話ですと、この本法によって体制が整備されたというものはまあ相当数あると思うというわけで、そういうものがじゃ除外の対象になるのかということを聞きたい。で、その数はどのぐらい見込んでおるのかということについては、いまお話があったように、あまり明らかではないわけです。ですから私はある程度のものを、ここへ来て御答弁をなさる限りは、そういったところをやはりつかんでなければ、これからやるんだ、これからやるんだ、もちろんやらないわけにはいかぬでしょう。しかし、この法律が出てくる段階で、やはりある程度のものをつかんでおくということが必要なことじゃないかと、こう思うんです。非常にこまかいので全体的にはつかんでおりませんけれども、ここまで把握しております、という答弁なら納得できますよ。だが、全然わからないような答弁では私は納得できぬと思うんです。その辺が非常にずさんだという感じがするんですね。私は、こういった法律を施行する以上は、もっともっと的確に、あらゆるものをつかんでいこうとする努力がなければ、目的の趣旨を生かすわけにいかぬのじゃないか、こういうふうに思うわけですよ。そういった点ですね、私は非常にきょうの御答弁については不満に思います。不満に思うということを申し上げて終わりたいと思うのですが、ひとつ、いわゆるこういう機種が除外の対象になるのだという点ですね、それは私が言っているとおりでいいですか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) この除外の考え方は、まあ先ほど一例として大体整備ができたということを一つ申し上げました。これが一つの基準だと思います。もう一つは、今回の新法に照らして、その新法の目的としておるといいますか、この法律第三条に書いておる点に該当しないという点と、二点あると思います。これも一例でたいへん不満足な答弁で恐縮でありますが、たとえば従来工作機械というものを指定しておりましたが、今後考える場合には工作機械という指定のしかたでなくて、電子と一体となったいわゆるNC工作機械が指定になる、こういう考え方でございます。それから従来化学機械という指定をしておりましたが、そうではなくて、公害防除のための化学機械、その内訳は省令で指定をいたしますが、そういったような考え方のもとに機種の整理をし、見直しをして指定をしてまいる、こういうふうに進めてまいりたいと考えております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、いわゆる除外をされる、いわゆる整備が成ったものはもちろんだけれども、それ以外にもいわゆるいままで業種指定を受けておったけれども、今回は除外されるものも中には出てくる、こういうことですね。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) はい。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そこで、やはりこれの今後の援助といいますか、そういったものはいままで業種の指定を受けておったということで、言うならば安心をしてその仕事に取り組んでおった、ところがその指定から除外されたということによって資金面、いろいろな面で非常に苦しい立場に追い込まれるという形のものも出てくるのじゃないかと思うのです。その辺についての手はどういうふうに打っていこうと考えておられるのか、その点はもうまるっきり切り捨てなんだ、こういう考え方なのか、どうなんですか。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) もちろん今回新法によりまして指定をしない業種につきましては、指定からはずれることによっていろいろ影響が出てくると思います。あるいは影響が出てくる場合に、その影響の度合い、また、それらのものが中小企業でありますれば、一般的な中小企業対策の面で救っていけないか、こういったような経過的な措置については十分配慮してまいりたいと考えております。

川上為治自由民主党

○委員長(川上為治君) 他に御発言がなければ、本日はこの程度にとどめます。  次回は三月十六日午前十時から開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十六分散会      —————・—————

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