決算委員会 第2号
- 発言数
- 305 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/02/17
会議録
○委員長(森元治郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 去る十二月二十六日、藤原房雄君が委員を辞任され、同日、田渕哲也君が委員に選任されました。 また、去る一月五日、藤田進君、西村関一君、大森創造君及び大橋和孝君が委員を辞任され、その補欠として小林武君、加瀬完君、村田秀三君及び藤原道子君が選任されました。 また本日、今春聴君が辞任され、その補欠として中山太郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(森元治郎君) 次に、理事の辞任についておはかりいたします。 若林正武君及び黒柳明君からそれぞれ理事を辞任したい旨の申し出がございました。辞任を許可することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 ただいまの理事の辞任及び委員の異動に伴い、理事が三人欠員となっておりますので、この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認めます。 それでは理事に初村瀧一郎君、和田鶴一君、二宮文造君を指名いたします。 —————————————
○委員長(森元治郎君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 昭和四十二年度決算外二件の審査並びに国家財政の経理及び国有財産の管理に関する調査に資するため、必要に応じ政府関係機関等の役職員を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、日時、人選などにつきましては、これをあらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(森元治郎君) それでは昭和四十三年度決算外二件を議題といたします。 本日は、通商産業省とそれに関係する中小企業金融公庫日本開発銀行及び日本輸出入銀行の決算につきまして審査を行ないます。 この際、おはかりいたします。 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して、会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それではこれより質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。
○和田静夫君 最近、公害倒産とかスタグフレーションとかいわれ、中小企業の倒産が非常にふえていると伝えられていますが、その状況についてまずお知らせください。
○政府委員(内田芳郎君) 最近の中小企業の倒産動向を見ますると年末に増勢を示しております。今年一月も前年同月に比べまして三七%増の八百一件に達しております。これは金融引き締めが解除された以後も景気の低迷が続いておることが一つの要因となっておる模様であります。今後の景気動向いかんによっては年度末においてさらに倒産が増大することも考えられておりますが、その動向には十分注意を払っていく必要があると思いますが、なお詳細につきましては政府委員から答弁させます。
○政府委員(外山弘君) 倒産の状況につきましては、ただいまの内田政務次官からの御説明のとおりでございますが、やや内容にわたって申し上げますと昨年の十一月までは金融引き締め下にもかかわりませず、それほどふえるような傾向はございませんでした。七月とか十月を除きましては、わりあいにふえていなかったわけでございますが、いま申しましたように、十二月に非常にふえ、さらにこの一月も本来ならばもう少し減っていいはずの月であるにもかかわりませず、八百一件ということで増勢を示しておるというのが現在の判断でございます。 それから内容的に申しましても、大体資本金百万円から五百万円ぐらいの間の企業にわりあいに多いということ、それから業種別に見ましても、商業の関係にわりあいに多い。まあ原因につきましてはいろいろございますが、従来もございましたように、販売の不振とかあるいは経営がやや放漫である、あるいは他社の倒産に関連しての倒産である、こういった件数が相変わらず他の原因よりもわりあいに高い、こういう状況でございます。
○和田静夫君 繊維問題ごとの関係において、繊維の倒産関係というものが、具体的にどういう形に中小の場合なっているのか。それから家電器類あるいは鉄など、大企業で減産態勢に入っているものとの関係における下請中小の倒産関係はどういうふうになっていますか。
○政府委員(外山弘君) 業種別の具体的な数字を現在手元に持っておりませんが、繊維につきましては輸出の低迷等から、やはり零細な機屋等、特に特定の産地における零細な機屋に影響が非常に多いというふうに聞いておりますし、それから家電につきましても同様に、需要の停滞等に伴いまして下請の中小企業に影響が多いというふうに聞いております。これらの点は金融機関の窓口に対する資金需要、ことに運転資金の資金需要というふうなかっこうの増大ということで私どもは承知しておるわけでございますが、現在、特に繊維とか家電の下請あるいはその他雑貨類等の業種につきましてのそういった影響の状況を、先ほども政務次官がおっしゃいましたように、状況の推移をよく見きわめまして適時適切な措置をとらなければならないということで、現在状況をよく見ているところでございます。
○和田静夫君 業種別の倒産内容についてあとで資料でいただけませんか。
○政府委員(外山弘君) はい。
○和田静夫君 そこで、いまの状況に対応する具体的な対策をどういうふうにお考えになっていますか。
○政府委員(外山弘君) 御承知のように、中小企業の先行きの点につきましての問題点が先ほどのようなことで推定されました関係もございまして、年末財投ということで昨年の十一月に千五百九十億の追加の貸し出し増を政府系三機関についていたしました。今後の状況の推移によりましては、さらに倒産がふえる、あるいは先ほどのような問題がさらに深刻さを加えるというふうなこと、がございますれば、機動的に対処できるよう、少なくとも政府系三機関の貸し出しの円滑化につきましてさらに検討を進めてまいりたい。こういうふうに考えている次第でございごます。
○和田静夫君 その中小企業金融の強化について対策をされるということですが、具体的にどういう方策をいまお考えになり、協議をされているのですか。
○政府委員(外山弘君) 現在、私どもの承知しております限りでは、先ほどのお話にもございましたように、景気の低迷からくる運転資金需要が特に多いというふうな状況にございます。したがいまして、貸し出しのワクをとにかくふやしていかなければならない事態がくるのではなかろうか、こういうふうに考えている次第でございます。つまり、年末財投で先ほど申しましたような数字の、増加をいたしましたけれども、これで十分かどうか。さらに問題によっては考えていかなければならない。状況によりまして大蔵当局とも十分相談いたしたい。こう考えているわけでございます。
○和田静夫君 中小企業金融に占める信用金庫のご役割りですね、これについて、いまの答弁との関係でどのように大蔵側はお考えになりますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 先ほど中小企業庁の次長からお話がございましたように、昨年、政府関係金融機関の中小企業年末対策といたしまして千五百九十億円の貸し出しの追加計画を持ったわけでございますが、そのほか、民間金融機関におきましても、それぞれ年末に対処いたしまして貸し出しの増加を行なうという予定を立てておりました。 信用金庫につきましても、十月−十二月の第三四半期につきましては四千六百億円という貸し出し増加の目標を立てております。全体的に申しまして、最近、信用金庫のウエートというのが非常に高まってまいっております。この十年間の政府あるいは民間金融機関におきますところの預金のシェアを見てまいりましても、五・三%から七・五%へ約二ポイント信用金庫では上がってきているということでございます。これはかなりの向上でございます。中小企業金融におきますところの信用金庫のウエートというのは最近非常に高まってきておるというふうに考えております。
○和田静夫君 昨日の新聞でも協和信用金庫浅草支店の例が報道されていましたが、昨年来信用金庫に不正事件がたいへん目立っていますね。その点は一体どのようにお考えになっていますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 昨年、特に下半期におきまして、各種の金融機関についての不詳事件というものがかなり頻発いたしました。その中には相当古い事件のものもございますけれども、かなり数が多かったということは私どもも非常に遺憾に思っておることでございますし、またここで、当委員会におきましてもいろいろ御指摘を受けたことはよく記憶いたしておるわけでございます。特に信用金庫においてかかる不詳事件が多いという理由でございますけれども、何と申しましても、先ほど申しましたように、最近急速にその業況が伸びてきましたが、それに対応するところの管理体制というのが十分これに伴っていないということが第一の理由ではないかと思っております。一般の金融機関全体につきまして、昨年内部事務を総点検いたしまして、不詳事件の防止の刷新方指示をいたしました。それぞれの協会におきまして、個々の金融機関と相談の上でそういったほうの方策をとったことは、同じく信用金庫協会においても同様な措置をとられたわけでございます。 第二の理由といたしましては、やはり信用金庫というのが、その発生の由来から申しまして、ともしますと個人的な色彩というのが非常に強い。何と申しましても、幹部の人たちの情実によりますところの融資というものも、とかく行なわれやすかったというような点もございます。これも、昨年来、そういったことのないようにということで重ね重ね注意をいたした次第でございます。
○和田静夫君 若干具体的な問題に入りますが、西武信用金庫をめぐる問題で三、四点まずお聞きをいたしますが、西武信用金庫の小原喜代八さんといわれる理事長に関する件で、昨年、大蔵省関東財務局長と、いまお見えになっておる中小金融課長あてに上申書が提出されていますね。大蔵省としては、それをどのように処理されたか。まずお聞きをいたします。
○説明員(中橋敬次郎君) ただいまお話しのように、西武信用金庫の職員の方という名前でもって、信用金庫に関しますところの問題点というものを指摘されたことはお話のとおりでございます。 そこに指摘されました問題個々におきましては、その後の調査、あるいはそれまでにすでに財務局の検査において明らかになっておった事項もございますし、それに対応しての対策もそれぞれとってまいっております。
○和田静夫君 具体的に答弁がないものですから、具体的に聞きますが、まず上申書の前文で、「西武信用金庫の小原喜代八理事長は公共的な金融機関の経営の任はあたるものとして極めてふさわしくない人物であり、信用金庫業界はもちろんの事西武信用金庫の総代、理事ならびに預金者えの信用悪化著しくまた職員からの不信の声も高まっています。西武信用金庫は、旧協立信用金庫と旧武陽信用金庫が合併して成立したもので、その時仲介にあたられました大蔵省関東財務局としても大変力を入れて下さいましたものです。こうした面から見ましても、監督官庁たる大蔵省当局におかれましては、なにとぞ特別検査を実施の上不正事実を指摘されまして、小原理事長の責任を追求されたく御願い致します。小原理事長の問題点につきましては別紙添付致しますが、これ全要約すると次の通りでありますので何卒よろしく御配慮下されたく、御願い申し上げます。」というふうに言って、「一」として、「薬師駅前支店(合併前旧協立信用金庫系列)を新築した際にみられた地主増田与右衛門氏からの不動産取得にあたって売買代金を貸付金形式で偽装したカラクリ」と、こうなっているわけです。具体的にこの件ですが、この事実関係は確認をなされましたか。
○説明員(中橋敬次郎君) 西武信用金庫の薬師駅前支店の新築に際しまして、不動産取得が行なわれたようでございますけれども、それにつきまして、いま御指摘のように、売り主、地主と信用金庫との間で売買の形をとりませんで、貸し付け金の形で処理されたという事実がございました。
○和田静夫君 これはよくお調べになったんだろうと思うのですが、要するに小原理事長が新井薬師の土地を増田という地主から一千二百万円で買った。それにもかかわらず大蔵省にはその土地を借りたということで報告をしていますね。地主にはその敷金という形でまず五百万円を払っている。残りの七百万はどうしたかというと、その地主にその土地を担保に七百万円の金を借りさせて、債務不履行という形でその土地を取り上げるというからくりを使っているわけです。いってみれば増田氏の脱税を助けるとともに、実質購入していた土地を敷金勘定及び貸し付金勘定で処理して大蔵省に報告をしています。これは、業務報告書等の不実記載という信用金庫法九十条で、官庁及び公衆を欺罔したことに私はなると思うのですが、いかがですか。
○説明員(中橋敬次郎君) ただいま御指摘のように、地主との間でもってそういう処理が行なわれたということは、先ほど申し上げたとおりでございます。 それで、本来でございますれば、金庫の所有地になっておったはずのものを貸し付け金の処理でもって行なったということは、決算書についての不実記載であります。これに対しましては、当局としましてはその処理は適正でないということで厳重注意を与えまして、早急にこれを是正するようにという指示を与えてございます。
○和田静夫君 その指示を与えられたのはいつですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 昨年の十二月でございます。
○和田静夫君 上申書が出たのはいつですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 上申書は八月に出ております。
○和田静夫君 大蔵当局が検査等を通じてこの事実関係をお知りになったのは、上申書が出てからですね。
○説明員(中橋敬次郎君) そのとおりでございます。
○和田静夫君 そうしますと、お調べになっていればおわかりでしょうが、いまの問題の事実関係が起こったのはいつですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 昭和三十三年当時でございます。
○和田静夫君 昭和三十三年当時に起こったものが昭和四十五年に職員組合の有志の諸君から上申書が出るまで、大蔵省は、まあ何年かに一ぺん検査をやられておったのでしょうが、発見をできなかった、こういうことになりますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 遺憾ながらそういうことになります。
○和田静夫君 その責任は、どういう形で大蔵省はおとりになりますか。
○説明員(中橋敬次郎君) その土地の売買を金融機関がやりますにつきましての二つの面からのアプローチがあると思います。 一つは、実は金融機関があまりにも不動産を多く取得するということは金融機関の経営上望ましくないということで、あらゆる金融機関に対しまして、大蔵省としては不動産比率を一定限度に押えるという指導をやっております。したがいまして、金融機関としてその不動産比率を越えるようなことがあれば、不動産取得ができないわけでございまするので、ある場合におきましてはそれを糊塗するという誘惑にかられることが予想されます。 それから第二の面といたしましては、売り主の関係でございまして、売り主が譲渡取得税を不当に免かれるという形をとりたいという誘惑にかられまして、譲渡という形をとらないで、貸し付け金を受けたという形をとって、年々の賃貸料を一応形の上では払います。金融機関のほうでは、それに対して、その賃貸料を受けましたものをそっくり貸し付け金に対する利子を地主から受けまして、その利子相当額というものを、今度は土地なら土地の賃借料として払うという形をとって、売り主の税金をごまかす形を助けるというような形になるものでございます。 この不動産比率の問題につきましては、当金庫の問題は、あとから考えてみますと、実は不動産比率に該当——不動産比率を越えるという事態にはなっていなかったわけでございます。したがいまして、もっぱら相手方の所得税の問題との関連でそういう処理をやったものであろうと思いますけれども、私どもの監督いたしております金融機関としては、そういうことは絶対あってはならないものでございます。
○和田静夫君 とにかく昭和三十三年から起こっておるのを、四十五年、職員組合の代表から指摘をされるまで大蔵省としては見つけることができなかったわけですね。そういうことが原因になりながら、後ほどもたくさん触れますが、信用金庫の不正融資問題などたくさんのことがあります、さっき冒頭に答弁なされたような事情によることも含んで。そこで大蔵省は、単に手抜かりであったというような形では済まされないような気がするのです。この辺の一ぺん責任の所在というものを明らかにされる必要があるのじゃないですか、検査の機構その他を含んで。これは富士銀行問題のときだって、何べんか大蔵大臣が約束をされたんですがね。銀行問題だって同様です。これらの教訓を踏まえながら、大蔵省は銀行法あるいは信用金庫法の改正などを含んで、将来にわたって今日までどのような協議をされてきていますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 昨年かなり多く金融機関の不祥事件が出るということに対処いたしまして、これも何回も申し上げましたように、昨年の七月に銀行局長通達を発しまして、金融機関の内部の処理を厳正にするということとともに、管理者の責任も十分感じとるようにということを通達した次第でございます。 その後、私どもといたしましては、先ほども触れましたように、われわれの直接の検査体制というものをくふうをこらすのも一つでございますけれども、何と申しましても、まず第一には金融機関自体がその公共性に目覚めまして、みずからの管理体制を刷新するということが第一に必要ではなかろうかということから、各種の業態別の金融機関に対しましてその検討を命じたわけでございます。 それで第一次的に、それぞれの金融機関の業態におきまして、内部事務の刷新改善方をはかって、それを実行しかけておるところでございます。われわれの検査体制というものも、その次にはできるだけ頻度を多くするくふうをこらさなければならないわけでございます。残念でございますけれども、金融機関に対する検査は、本省には七、八十人くらい、財務局には二百人くらいの検査官しかおりませんので、これらの人員をできるだけ有効に使わなければならないということから、検査のやり方についてのバラエティをもちまして、できるだけ頻度を多くするという方向をとりたいということで現在やっております。さらに、まあ基本的には、先ほど申しましたような銀行あるいは金融機関自体の検査を検査するということで、効率的な検査体制をとりたいということで努力をし始めておる最中でございます。しかし、御指摘のように、それが十分でない、過去においてこういう事態をなぜ発見できなかったかと言われますれば、全く申しわけないという一言に尽きるわけでございますけれども、何しろ信用金庫で申せば二年に一回くらいの間隔でもって検査に臨まざるを得ないような陣容でございます。それからまいりましても、そう十分に時間をかけることができないというところにもうらみがございます。そういった面で、われわれとしても、十分、この事件も含めまして、最近の不詳事件を反省しつつ検査を効率的に有効に行ないたいというふうに考えております。
○和田静夫君 先ほどの、信用金庫法九十条の違反について厳重に注意をする、昭和三十三年からずっと続けられてきた——まあ、おたくでは見つけられることができませんでしたか、ともあれ四十五年の十二月の段階まで疑問視続けてきたものを厳重に注意をする、そういう形の処理のしかたで済ましていかれるところに一つ問題がありませんか。法は、厳格に「一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金」などということを明確にしているわけです。これらの適用をあえてされない理由というのはどういう辺にあるわけですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 先ほども申しましたように、本件についての処理で、その動機を考えてみますと、かなり売り主の立場に引っぱられた点があるんではないかと思っております。それは決していいことではなかったんでありまして、当然厳正に処理をしなければなりませんけれども、金融機関の財務処理の関係から申せば、貸し付け金であるか土地であるかということで資産勘定としては、まあはっきりと載っておるわけでございます。そういう点から申せば、この処理をできるだけ早く私どもが発見すれば、できるだけ早く是正するということで、この問題としては適当な処理ということに考えたわけでございます。
○和田静夫君 売り主の立場という話にはならないことをこれから明らかにしていくんですが、したがって、いまの答弁というものは、私としては了解はできません。 で、この問題でもう二問だけ聞いておきますが、中野区新井町二百二十一番地のこの土地は、昭和三十六年五月二十二日に登記簿上も金庫の所有不動産になっております。その事業用不動産取得の承認手続は行なわれましたか。
○説明員(中橋敬次郎君) 先ほど申しましたように、貸し付け金としての処理を行いましたから、そういう報告はなされておりません。
○和田静夫君 さっきの敷金の五百万円は、この土地を金庫が取得すると同時につまり、増田さんが賃貸者としての権利を喪失すると同時に金庫に返済されるべきものですね。昭和四十三年の四月十五日付をもって敷金勘定から事業用の不動産勘定に、これは移されている。ここのところの大蔵省の検査はすうっと通ったということになるわけですが、四十三年四月十五日の話ですから、そんなに古い話ではないんですよ。ここのところがもしすうっと通っておるとすれば、大蔵省の検査というものはたいへんずさんなもんだ、さっきからいろいろなことを言われておりますけれども、そういう感じがするんですけれども……。
○説明員(中橋敬次郎君) いま御指摘のように、敷金の五百万円というものを不動産勘定に振り替えたという経緯はございますけれども、またそれについては届け出がなされておりませんけれども、本来の七百万円という貸し付け金はそのまま貸し付け金として処理をされておりましたので、それの是正というのは、この上申書なるものが出、当局から是正を求めたということが以後に行なわれております。
○和田静夫君 以後に行なわれている……。第二点ですが、上申書の第二点で、三鷹支店の敷地を購入するにあたっての売買契約と購入価格の問題ですね。昭和四十四年三月一日協立信用金庫と八洲運輸との間で土地建物の売買契約書が結ばれています。金庫が支店の土地を買う場合に、直接的主から買えばよいものをわざわざ八洲運輸という会社にまず八千万円の融資をしていますね。そうしてその土地を買われている。時価よりも高くなった土地を買うというのは一体どうしたわけなんですか。そういう形のものが大蔵省の検査というものは簡単に通っていくのか。ここの部分については大蔵省は何か注意をされたのか。しかも八洲運輸という会社と小原理事長との間には沢博士さんという人を介してきわめて個人的に密接な関系があります。私は、それを証明する材料をここに持っていますが、この辺のところは検査の過程では全然不思議じゃありませんでしたか。
○説明員(中橋敬次郎君) 金庫が土地を取得します場合に、御指摘のように、もとの地主から直接買わないで第三者が中に入った事実はございます。それでいまお話しのように、売買契約と購入価格とが乖離をしておったということでございますけれども、そういう事実はなかったようでございます。契約面と購入した価格とは一致をしておったのでございますけれども、おそらくは御指摘の点は第三者が中に入ったために、直接もとの地主の第三者に売りました値段と第三者から金庫が買いました値段が乖離をしておるということの御指摘ではなかろうかと思います。それで金庫が第三者なるものから買いました値段が、一体時価よりも高かったかどうかというような問題でございますけれども、これは私は申し上げるまでもなく非常にむずかしい問題でございます。はたして適正な時価で買ったかどうかということでございますが、その点は非常にむずかしい。第三者に若干のブローカーレージみたいなものが入っておる場合に、それが不当に値段をつり上げて買ったのかどうかという判断は容易にできがたいのではないかと思います。それでは直接金庫が買えばいいではないかというお話だと思いますけれども、金庫があるいは金融機関が土地を取得します場合にまず名乗りをあげまして買いにいきますと、往往にして高い土地に吹っかけられるという例が多々ございます。それで金融機関としましてもできるだけみずからの名前を出さないで、第三者を使って買うという例もあるようでございます。そういう例に該当して、これが第三者を介入させて買いましたのか、第三者が非常に高いブローカーレージを取りまして、これを金庫が取得したのかという点でございますけれども、その点につきましては先ほど申しましたように、金庫が緊急にほしい土地ということでの取得価格でございますので、これがはたして一般の地価に比べまして非常に高いという点は、一がいには申せないのではないかと思います。
○和田静夫君 お調べになって答弁しているのかね。この土地は実際はないんですよ。買った、買ったと言われるけれども、私がこれから問題にするのはここに問題があるわけです。八千万円がどこにいったかということも含んでお調べになっているのでしょうね、当然調べられたと言っておられるけれども。
○説明員(中橋敬次郎君) 調べております。
○和田静夫君 それでは聞きます。この三鷹市下連雀二六七番の土地の地主の雀祥鳳氏は、この土地を全く売るつもりがなかった。今日もない。この土地を買うということで八千万円を融資させた。そしてさらに融資をしたその土地を——いま言われたような筋道を一応認めるとして、西武信用金庫が転売してもらおうと思った。そうしたら実質この土地はなかった。そうすると金庫は八洲運輸の詐欺にかかったということになりませんか。実際買っていますか、さっきから買った買ったと言われている。
○説明員(中橋敬次郎君) 金庫が土地を取得する承認を得ておりまするので、その土地は金庫の取得にされたものと思います。
○和田静夫君 それじゃ取得された登記はお持ちですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 登記簿の抄本は実は私いま手元にございませんけれども、土地は六百六十七平方メートルでございます。
○和田静夫君 これは登記をちゃんととって答弁してください。土地は現実のものとして動いていません。信用金庫のものではありません。したがって八洲運輸の詐欺にかかっているといってもよいと思うんですが、八千万円が返ってきて着服されておれば八洲に関係がありません。その辺の事実関係を検査してください。
○説明員(中橋敬次郎君) ただいま和田委員が御指摘になりました事実は私ども初めて聞いたものでございますから、これは早速調査いたしまして後刻御報告申し上げます。
○和田静夫君 これは、質問の要旨はちゃんとお渡ししてあるんですから、その辺のくだりはきょう確答できないというのがすでにおかしいのですね。そんな簡単なものなんですか。とにかく、八千万円の土地購入のための代金の決済をしてあるから、その土地は当然信用金庫のものになっているというだけで、あなた方の検査は通っているのですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 当該土地につきましては、昭和四十四年四月二十一日に協立信用金庫を西武信用金庫に——吸収合併をしたほうの金庫でございますが、協立信用金庫の理事会で決議をいたしました。そうして同年五月二十三日付で当局あてに承認申請書が提出されております。これに対して同年六月九日付で承認をいたしております。
○和田静夫君 そうだから、そのあとですよ。そのあとその土地は所有権が移転していますかと聞いているんです。そこまで確かめなければ、あなた方検査したことにならぬのじゃないかと言っている。大蔵省の検査というのはそういう意味で非常にずさんだから、信用金庫の不正問題というのが年来たいへん起こるのじゃないかと言っている。その反省があなたにはひとつもないじゃないですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 取得しました土地一つ一つにつきまして、本来でございますればそれは御指摘のように一々全部確実に、現在その土地がありまして、その土地が金融機関の所有になっているかということまで確認をすべきことは当然でございますけれども、先ほど申しましたように何しろ乏しい人員でもってたくさんの金融機関をやらなければならないということでございますので、できるだけ金融機関のほうから提出できますところの書類は、それを信頼をいたしまして、その上にのっとって検査をせざるを得ない事情でございますから、かりにも全然そういう土地の譲渡取得の行為がありませんものを、そういうものが、あたかも売買が行なわれたように仮装せられたということでございますれば、基本的に私どもの金融機関に対する考え方というものを変えなければならないような事態になるかと思います。われわれとしましては、従来からも一般的にそういう金融機関の不動産取得につきましては、そういった向こう側の取引というもの自体の申し出に基礎を起きまして検査をしておる次第でございます。
○和田静夫君 ここであまり時間をとりたくなかったんですが、たとえば書類を信用される、その要式行為の中には土地の所有権移転に伴うところの登記簿抄本などというものはお取りにならなくて、報告文書だけでそれを信用される、いまのお話ではそういうことになるわけです、結果的には。そんなずさんなことでは(「答弁にならぬじゃないか」と呼ぶ者あり)いま声があったとおりですよ。そんなあなた、常識で通らないでしょう。われわれは百万や二百万の金を借りるんだって、そのあとあと土地をずっと追われてたいへんな目にあうのですよ。
○説明員(中橋敬次郎君) 先ほどから申し上げておりますように、全部についてそういうものを、証憑書類までも全部チェックするということは一番望ましいわけでございますけれども、時間の関係、人数の関係からどうしでも選択をいたしましてサンプルをとって検査をせざるを得ないということでございます。全部の支店にたとえば稟議をいたしまして、そのものを全部帳簿書類までひっくり返して検査をするのが理想的ではございますけれども、いまのような御指摘の非難を受ける検査ですら二年に一回、三年に一回しかできない事情でございまするので、どうしても限られた支店、しかも限られた資料というものを、現物を検査せざるを得ないのが実情でございます。
○和田静夫君 あなたの答弁は、いわゆる常時の場合なら話はまあこの辺でやめてもいいですが、上申書が出てから昭和三十三年に起こったことをあなた方はお調べになったわけでしょう。上申書のあと追いをするときに表式で調べられるのもけっこう、しかし常識的には所有権が移転しているかどうかというのを調べるのがあたりまえじゃないですか。上申書の意味なんて全然ない、調べたことにならないじゃないか。したがって、お調べになりましたかということを何べんも聞いている、私はさっきから。あなたは自信を持って、調べましたと、こう言うから、調べられたのならこの事実関係について明らかにしてくださいとこういうのです。常時の場合ならあなたの言いわけは通ってきますよ。そのことで満足だとは言いませんよ、常時じゃないわけです。
○説明員(中橋敬次郎君) いま御指摘のように、この土地の譲渡行為がなかったという事態は予想もいたさなかったことでございまして、これは先ほど申しましたように全く新しく知った事実でございますので、至急調べまして後刻御報告申し上げます。
○和田静夫君 たいへん不満ですが、まあ時間の関係もありますからあれしますが、同じことが「阿佐ケ谷支店の移転用地の購入資金貸付についての問題」という「三」の問題ですね、これについても言えます。私はここに、条件付き土地売買契約書から始まって、土地、建物の売買契約書などというものを全部一括持っています。その一番最後に契約解消申し入れの件などというものまである。これはウインザー株式会社と西武信用金庫との間に行なわれている。これはお調べになりましたか。
○説明員(中橋敬次郎君) 阿佐ケ谷支店の用地につきましては、先ほどの例に徴して申せばいわゆる第三者的な使途に融資をいたしました段階まででございますので、土地を金庫が取得したという承認申請はまだ当局に出ておりません。
○和田静夫君 そこでこのウインザー株式会社の取締役社長沢博士と小原理事長との関係について、この上申書は四で、「支店敷地購入にあたって斡旋した芸能ブローカー沢博士を扇動して旧武陽信用金庫の議事録を閲覧させて旧武陽信用金庫の役員を攻撃させ又ビラを散布させる等して信用を傷つける愚行をさせた。旧武陽信用金庫の役員を攻撃させた見返りとして沢博士の友人の関係先八洲運輸株式会社に対していわゆるトップ貸しを行った。これは、まさに情実融資とも見られるもので、現在迄に取引もなく金融の情勢を勘案して消極的な融資であるべきと申請店審査の意見もあったのであるが、これをあっさり無視し五月二十九日の申込みに対し翌三十日に融資するという無謀ぶりでありました」、こうなっておりますね。私は、これは全く事実無根でないという証拠書類をここに持っていますから、臭気ふんぷんたるものがたいへん感ぜられます。大蔵省はなおこれでも黙っていらっしゃるわけですか。融資決裁申請書によれば、受付日が昭和四十五年五月二十九日か五月三十日、こういうことになっています。
○説明員(中橋敬次郎君) 四の事項につきましては、よく事情を承知いたしておりませんけれども、五に書いてございますように、八洲運輸株式会社に対しまして、いわゆるトップ貸し云々ということでございますが、そういう融資があった事実はございます。
○和田静夫君 それで、これはその担当官の申請店審査意見ですね、申請店審査意見によると、現在取引もなく云々ということになって積極的に取り扱う筋合いのものではないと思われる、こういう意見がついているのが、わずか一日でトップ融資されている。この辺のことは大蔵省は検査をされながら、やっぱり黙っていらっしゃるわけですか。
○説明員(中橋敬次郎君) こういう点は、まず初めのときに私が申し上げました信用金庫の体質改善の非常に重要なところでございまして、幹部が情実的に融資をする、しかもそれについての担保その他貸し付け先についても十分な保証がないままに貸し付けておるという例が間々ございます。その一つの例でございますから、これについても債権管理というものについては十分やらなければならないと思っております。
○和田静夫君 やらなければならないと思われますだけですか。この上がっている上申書に基づいて、あなた方が検査をされたわけですか。その結果、何もこれについては注意もされなければ、今後にあたっての取り扱い上の問題について具体的な意見もお述べにならぬ、そういうことですか。
○説明員(中橋敬次郎君) こういういわゆる不良的な債権につきましては、銀行検査で発見をいたしますと、まず貸し倒れずに対し処理すべきものについては落とすように指示をいたしますし、担保が非常に不十分である、あるいは心配であるというものにつきましては十分管理を、特別に管理をいたしまして、債権確保を十分にやるようにという指示をいたします。そういうものにつきまして債権管理を十分にやるという注意を与えます。
○和田静夫君 上申書の五は「かつて協立信用金庫当時に退職された加藤某なる職員によって昭和四二年七月二五日に関東財務局検査課長宛に差出した上申書にもあったように、三菱銀行中野駅前支店からのコールの裏利として受け取った簿外金を仮名預金として受け入れ、不当に費消した事実がある」、こういうことになっている。私は、ここに昭和四十二年七月二十五日付の加藤某なる人物の関財局長あての上申書を持っておりますが、大蔵省は、これはどう処理されたのですか。
○説明員(中橋敬次郎君) これは財務局の課長あてに提出されたものでございますので、本省までに届いておりません。
○和田静夫君 これは届いておりませんというのでなくして、いわゆる六についてどう処理されましたか。
○説明員(中橋敬次郎君) その点につきましては、もちろん調査を行なったわけでございます。こういういわゆるコールの裏利として簿外金を受け取りまして、それをかなり古い時代でございますけれども、昭和二十九年から三十七年までそういったものを財源といたしまして、借り事務所の賃借料に払いましたし、あるいは職員の福利厚生費に払ったりというようなことで、金庫外に流出をすでにいたしておりますので、これを是正するということもございませんから、その事実を確認し終わったわけでございます。
○和田静夫君 たとえば臨時金利調整法というものとの関係において、これはどういうことになりますか。
○説明員(中橋敬次郎君) これは協立信用金庫当時でございますので、協立信用金庫から三菱銀行にコールローンで出たものはございます。金融機関から金融機関に資金をいわば貸し付けたという形でございますので、臨時金利調整法の対象外でございます。しかし、もちろん裏で特別的なものを銀行側が出すということは望ましくないことでございます。
○和田静夫君 望ましくないことについては、どのように処理をされたのですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 一つには出したほうの問題でございます。かなり先ほど申しましたような時期にはコールローン、その他資金を何とか取りたいという一方の借り手の側がございまして、そういうことで、かなり特利的なものを出してやった例がございます。こういうものはもちろん一般的にも、金融情勢上も望ましくございませんので、そういう特利的なものを排除するようにということで、当時指導が行なわれております。受け入れたほうの信用金庫でございますけれども、これも当然受け入れたならば簿外にするというようなことでなしに処理をいたさなければならないものでございますけれども、それが当時やはり出す側におきましても、先ほどの全国の土地の税金ともよく似た問題でございますけれども、出すほうについてもそういう指導を、ややそれた特利的なものでございますので、受け入れたほうも簿外にして、しかもそれを経費に使っているという状況であります。
○和田静夫君 次に、銚子信用金庫の問題に戻りますが、信用金庫法の第五十四条の二、「信用金庫は、一会員に対する資金の貸付けの額の合計額が、その出資及び準備金の額の合計額の百分の二十に相当する金額をこえることとなるときは、その者に対し資金の貸付けをしてはならない。」で、大蔵省は、これとの関係において、資金運用基準というものはお持ちになっているわけですか、資金を運用する基準というものは。
○説明員(中橋敬次郎君) 資金運用といいますのは、貸し出しの基準という意味だと思いますけれども、これはかって戦争中には融資準則なるものがございまして、いろいろそういう指導はやっておったわけでございますけれども、現在は全然ございません。
○和田静夫君 この銚子信用金庫によりますと、横井英樹さんという人に対する融資が四十二年五月三十日から四十三年三月二十九日までで二十一回に及んでいる。総計六億二千万円にのぼっております。たしか貸し出し名義というのは東洋郵船、日本産業、東洋不動産、横井産業、東洋建物、横井英樹、菱田光男という七名義が使用されていますが、これは実質的に同一人に対する貸し出しなんですよ。したがって、銚子信用金庫の、当然検査をやっていらっしゃると思うのです。横井英樹さんに対する貸し付け金というのは六億二千万円とみなきゃならないんですが、これは銚子信用金庫の規模に照らして金庫法五十四条の二に違反をしておりませんか。
○説明員(中橋敬次郎君) いまお話のような六億何がしの金ということになって、それがこの銚子信用金庫から貸されておるならば、御指摘のような条文から見まして限度外貸し付けになると思います。
○和田静夫君 これはいままで検査の中では、あなたのほうではおわかりになっていない、こういうことですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 四十三年の五月に同信用金庫に対しまして検査を行ないまして、その際にかなり多額の金が貸し付けられておるということを発見いたしまして、これは限度超過であるという指摘を行ないまして早急に是正をするように指示いたしました。
○和田静夫君 指示ばかりされているんだけれども、その結果はどうなったのですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 法定限度を越えているということはその後あらためられました。現在はその事態はございません。
○和田静夫君 そうですか。そうすると、信用金庫法の五十三条は、その目的とする事業について「会員に対する資金の貸付け」、「会員のためにする手形の割引」を行なうことができるものと定めて、会員外に対する貸し付け及び割り引きを禁じていますね。そして、会員の資格については同第十条により「信用金庫の地区内に住所又は居所を有する者」あるいは「事業所を有する者」、「勤労に従事する者」、「定款で定めるもの」と限定していましょう。しかるに横井英樹さんをはじめとして、その一族、関係会社、先ほど読み上げましたのは、この銚子信用金庫の地区内である銚子市に住居や居所等を有していない。会員たる資格を有していない。この貸し付けば会員外貸し付け一あなたのほうは注意をされて限度内にとどめましたというが、そもそも貸し付けできないんじゃないですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 信用金庫のいわゆる員外貸し付けについては、御指摘のように例外を除きましては禁ぜられておりまして、これは四十三年の金庫法の改正以後実施されております。それで、御指摘の横井某氏に対する員外貸し付けの点におきましても四十五年の六月に是正済みでございます。
○和田静夫君 何年ですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 四十五年六月に是正済みでございます。
○和田静夫君 貸し付けの残額はないということですね。
○説明員(中橋敬次郎君) 四十五年五月に金庫から横井某氏に対する固有の貸し付けが三千四百万円ございました。これは至急に是正するようにという指示をいたしまして、六月にこれは全額回収済みになっております。
○和田静夫君 三和信用金庫ですが、これはきょう終わりませんから、さらに四十四年度の大蔵省の決算で追っていきますから、これは通告しておきますが、十分に調べてもらいたいと思います。きょうみたいな答弁にならぬように。その三和信用金庫については問題が非常に多い。で、その中で一部だけちょっときょうお聞きしますが、大蔵省は東京都新宿区白銀町十五番地北野社会開発財団内藤井晋三郎という人の名前で「理事長日野泉之助以下の不信行為について三和信用金庫本支店の皆さんに話しかける」という文書が配られているけれども、御存じですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 承知いたしておりません。
○和田静夫君 日野泉之助といえば、たいへん政界と関係がある。これは愛媛県人であって、同県人の澄田大蔵事務次官との関係でいまも大蔵省出身の、きょうは名前をあげません、いま新しい閣僚候補の一人になっているようですから。たいへんな有力な方の後援会の主要なメンバーであったり、あるいは参議院議員の候補者、前大蔵事務次官の村上孝太郎の後援会メンバーであったりする人です。大蔵省とは特に関係の深い人であると聞いているんですが、そうした関係から大蔵省が三和信用金庫におけるさまざまな問題を見のがしたり、手心を加えたりしたことはありませんか。それだけを明確に一ぺん聞いておきます。
○説明員(中橋敬次郎君) そういうことは絶対ございません。
○和田静夫君 そうお答えになると思ったから、 一つだけ聞きますが、それでは中野本店が認められた経緯についてちょっと説明してほしい。
○説明員(中橋敬次郎君) 中野におきます本店設置の問題とお聞きしていいと思いますが、そのことにつきましては私どもも承知いたしておりません。その経緯につきましては詳しく承知いたしておりません。
○和田静夫君 だれかおわかりになる人はいませんか。
○説明員(中橋敬次郎君) 三和信用金庫の本店移転の問題であるようでございまするが、詳細な経緯は後ほど調査をいたしましてお答えいたしたいと思います。
○和田静夫君 あなたはさっき、ないと断言されたから聞いているんですよ。私はないとは思わない、中野本店が認められた経緯をずっとたぐっていくと、したがって、ないということになりませんね。
○説明員(中橋敬次郎君) 私は、ないと申し上げましたのは、大蔵省がもろもろの事情でもって三和信用金庫に対する検査がゆがめられたということはないということを申し上げましたので、本店の移転の事実はございましたかもしれません。
○和田静夫君 これは、本店はどこにありましたか。
○説明員(中橋敬次郎君) 新宿区にあったと記憶いたしております。
○和田静夫君 何のためにあなたに、ちゃんとプリントして質問の要旨を渡しておるのか、さっぱりわからなくなってきましたね。こんなことなら質問をわざわざ聞きにこないほうがいいんじゃないか。実際ほんとうにもっとまじめにやってもらわなければ困る。それではこうしましょう、経緯について調べてもらって返事をしてください。そして三和信用金庫問題は、先ほど言うとおり四十四年の大蔵省の決算がどうせ始まりますから、おそらく大蔵省は冒頭でしょうから、通常国会中におそらく始まりましょうから、そこで具体的にやっていきますから……。いま四十三年度の決算をやっているわけです、通産省の。そこで要求しておきます。四十四年度の大蔵省の本検査における佐々木検査官による検査報告書を資料として提出してください。
○説明員(中橋敬次郎君) 個々の検査官の検査報告書といいますものは、いろいろ金融機関のことも書いてございますし、外にお出ししないことになっておりますので、御容赦願いたいと思います。
○和田静夫君 これは、検査報告書は公表されているんでしょう。この部分は、これは。
○説明員(中橋敬次郎君) 公表しておりません。
○和田静夫君 されてない。きょう時間の関係で中小金融課長にお聞きするいとまがなかったんですが、あなたとの関係における質問もありますから、これは日仏自動車の問題、三経興業の問題などについての質問を留保しておきます。これは親切に教えておきます、何も荒立てるほどのあれじゃありませんから。それで、それらのこととの関係で四十四年度の大蔵省の本検査における公表できる部分の検査報告書、どういうふうにまとめられるかは別として、それは私に資料としていただけますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 本検査とおっしゃいますのは三和信金に対する検査と思いますが、検査の報告書をお見せするわけにはまいりませんけれども、御疑問の点、いま御指摘のございました会社等に関連いたします概要につきましては何らかの形で御報告いたしたいと思います。
○和田静夫君 くどいようですが、いつまでにいただけますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 三和信金に対しましては四十五年十一月に財務局において検査いたしておりますので、ただいま四十四年度検査とおっしゃいましたけれども、四十五年十一月におきます検査を通じましての内容を至急私どもも見まして、先ほど申しましたような二社に関連いたしますことをできるだけ早く御報告いたしたいと思います。
○和田静夫君 それはそれで、武蔵野信用金庫の吉永常務さんは先に特別背任罪で刑を受けられていますね。それでもやはり常務理事の役職にあるわけですね。これはそういうことですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 武蔵野信用金庫におきますいま御指摘の吉永常務が四十四年九月から業務担当理事として常勤をいたしておりましたが、現在休職中であるというふうにしか聞いておりません。
○和田静夫君 常務理事という役職は別にはずれてはいないわけでしょう。
○説明員(中橋敬次郎君) 休職だけでございまして、はずれておりません。
○和田静夫君 それは、そんなことで済んでいくわけですか。
○説明員(中橋敬次郎君) まず第一義的には金庫の中で処理すべき問題だと思います。
○和田静夫君 それに対しては何も指導されないわけですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 大蔵省ないし財務局が金融機関の役員につきましていろいろ解任命令その他を発しますのは、それぞれの業務につきましてのいろいろな責任問題等に関連いたしましてのことでございますので、吉永常務について一体どういうことがございましたのか、私どもも先ほど申しましたように休職中ということだけしか聞いておりませんので、現段階におきましては役所として解任云々の問題をすべき段階ではないということでございます。
○和田静夫君 そのほか大阪相互信用金庫、島田信用金庫などたくさんありますが、これとの関係は後ほどどっちみち機会がございますから、三和金庫との関係であれするとして、検察庁にお聞きいたしますが、昨日地方行政委員会で若干のことをお聞きをいたしましたが、お調べになりましたでしょうか。
○政府委員(高松敬治君) 昨日の御質問の尼崎信用金庫長洲支店の係員の横領事件について、これかなかなか事件にならなかったのは、尼崎信用金庫に警察官が入居している、そういう事実があったからではないか、こういう御質問だったと思います。そこで調べてみましたが、警察官が入居していたことは事実でございます。
○委員長(森元治郎君) もう少し大きい声でお願いいたします。
○政府委員(高松敬治君) 警察官がこの長洲支店に居住いたしておりました。ただ事件の経過は、御承知と思いますけれども、去年の二月に、本人が自分は金を使い込んでこれから外国に行くという手紙をよこしたことが発端になりまして、それからいろいろ調べてまいりましたが、金庫のほうでは一応被害の補償といいますか、被害の回復はほぼできているし、本人が自殺するおそれがあるから保護してくれということで、本人の横領事実については訴追をする意思がないのだ、こういう話が当初ございました。そのうち三月に本人の姉からも、どうも行くえ不明になっているからひとつさがしてほしいという届け出がありました。いろいろその間に信用金庫側の説得を警察はいたしておりますけれども、なかなか被害届を出すというところに至らなかった。いろいろそれをやっていきますうちに、六月になりましてからようやく被害の届け出を出すという段階になりまして、それから捜査いたしまして、九月一日に岡山に潜伏しているところを逮捕したと、こういう事実でございます。確かにその支店に警察官が住んでおりましたけれども、その経過から見ましても、そのために警察が信用金庫に遠慮してやっておったのではなかったということでございます。 それから、警察官の住んでおりました事実につきましては、本人は昭和三十六年に交通事故で、単車で車を追いかけているうちに接触してけがをいたしました。一時は瀕死の重傷になりましてずっと療養を続けておりまして、四十三年からようやく軽い勤務ならできるという程度まできましたわけですが、ちょうどそのころに厚生課のほうに尼崎信用金庫のほうから、だれか炊事係で適当な婦人はいないだろうかという相談があったそうでございます。そこで本人の細君を紹介した。それで住み込みで細君がその長洲支店で炊事係をやった。そこで本人も一緒に居住をしておった。ちょっと非常に気の毒な状態にある警察官でございました。現在もそのまま居住しているというのが実情でございます。事件の捜査とは関係ないというふうに私どもも見ております。
○和田静夫君 この尼崎信用金庫の一室にとにかく警察官が居住をしているということは、今後ともやっぱり続けられますか、これは。
○政府委員(高松敬治君) 実は、ほかにもこういうものがありまして、それは不適当ということで、三人はもうすでに出ております。それからもら二人、いま家をさがしておるのがあるそうでございます。ただ一番問題のこの長洲支店における藤本という巡査につきましては、もう事実上警察官としての仕事でがきない。ごく軽い仕事しかいまできない。遠からず退職するような状態にある。そうすると細君の収入にたよらざるを得ない、こういう部面もありまして、これは当分居住をしていくよりいたしかたがないだろうというような状況にございます。私、一般的にはそういうふうなところで警察官が一室を借りて居住をするというふうなことは、あまり適当なことではないというふうに考えております。
○和田静夫君 この答弁ですが、私の調査結果では、尼崎信用金庫の宿直室が警察関係のいゆわる寮として使われておるような形で無料で提供されていた。それらがやっぱり尼崎信用金庫内部における不正、いま言われたような形のものについて取り調べが進まないのではないかというような疑惑を生む原因に世上なっておることは間違いない。その辺は十分やっぱり慎んでほしいですね。
○政府委員(高松敬治君) 私どもも御意見のように思います。で、確かに老人夫婦で無用心だからだれか警察官を、という話も、私ども第一線におるときにもときどき頼まれて、そういうのは毛頭差しつかえないと思いますけれども、こういうところはいかがなものであろうか。御意見のとおり、私どももそういうふうに指導してまいりたいと思います。ただ、この長洲支店のこの巡査は、家庭的に申しましても、これをいま出すというのはちょっとできない、かわいそうだと、こういう状況でございます。
○和田静夫君 そこで、尼崎信用金庫のことで一つだけちょっと聞きますけれども、本田会系、これは暴力団組織でしょう。この旧二代目松木組の下部組織の清水組秋道利勝という人に、同族組織の丸友産業の手形の焦げつきを承知で尼崎信用金庫が二百七十万と九百五十万と二回にわたり割引をやっておりますね。大蔵省は検査の過程等を通じておわかりですか。
○説明員(中橋敬次郎君) 尼崎信用金庫に対しましては、近畿財務局が検査をしておりますのですが、ただいまお示しの秋道某でございますか、そういう者に対する融資については、私いまここで承知いたしておりません。
○和田静夫君 実は私、きのう国家公安委員長の所信表明に対するいろいろの質問をしたときに、この信用金庫と暴力団組織いわゆる資金源の問題でいろいろ調査の結果浮かんできているものがあるものだから——きょうは時間がなくなりましたので、そこまでいきませんが、触れているんです。で、いま言ったこともその一例で、いまおわかりになっていないということですから、これは調査結果を返答ください。よろしいですか。
○説明員(中橋敬次郎君) この件につきまして、さっそく調べまして後刻御報告いたします。
○和田静夫君 以上、私はいままでおもに表に出なかったと思われるような信用金庫の運営のずさんさというものを指摘してまいりました。それは中小金融との関係において、したがって通産省の側も、いまの、きょうのやりとりというものを十分に考えながら、今後の問題に対処していただかなければならぬと思うのです。私の手元にある資料によってだけでもまだまだある感じです、大蔵省の関係。まさに氷山の一角にすぎないと思うのですよ。で、監督官庁としての大蔵省は信用金庫のこうした状況をどのように判断をし、きょうはまあ大蔵の決算じゃありませんが、大蔵大臣などと十分にいきさつについて打ち合わせをされて、どういうふうな形での責任をとられますか。
○説明員(中橋敬次郎君) これは冒頭に申し上げましたように、信用金庫の体質の近代化ということが一番必要なことでございます。これをまず個個の信用金庫みずからがどういうふうにして果たすかという問題それから信用金庫の業界全体が信用金庫の名誉のためになお一そう努力すべき点がどういうことであるかということを、まず考え直さなければならぬ問題であろうと思います。その次には、私どもが先ほど申しました、あるいは御指摘がございました、非常に人員の乏しい、時間もない、ずさんであると御批判を受けますけれども、なおいろいろくふうをこらしまして、検査についても格段の努力をいたしたいと思います。
○和田静夫君 私は、たいへんことばは悪いかもしれませんが、実は大蔵省のあなたのほうも、ことばの使い方ですが、共犯ではないかと思うほどです。なぜかと言いますと、ここに私は天下りの一覧表を全部持っているんです、大蔵省の天下り。信用金庫の重要なポストはみんな大蔵省の天下りです。読み上げてもいい。読み上げればこれだけで三、四十分かかるぐらいですから、上げませんが、全信協地区協会あるいは都道府県の協会の常務や理事や事務局長はみんなそうなんですね。そこで全部言うのはやめますが、問題の起こったところだけ言いましょうか、表に出ているやつを。武蔵野信用金庫、これは横浜財務部長からの天下り。問題が起こったところです。昨日出た協和信用金庫、これは浦和財務部理財課長からの天下り。それから塩釜の信用金庫専務理事小野清一郎さん、東北財務局理財部金融課長補佐からの天下り。郡山、これも問題が起こった信用金庫、専務理事、松田敬一さん、これは東北財務局の管財部長からの天下り。水戸信用金庫常務理事川又忠洋さん、これは銀行局の審査課長補佐からの天下り。甲府信用金庫、これも問題が起こった。理事長斎藤勤さん、大蔵大臣官房付からの天下り。福知山信用金庫専務理事、近畿財務局の神戸財務部長からの天下り。大阪第一信用金庫、これはすでにもう警察につかまっているから御存じのとおり、これも近畿財務局の京都証券取引所監理官からの天下り。それから尼崎信金、これも中国財務局理財部金融課金融検査官からの天下り。和歌山信用金庫専務理事、北陸財務局の総務部長からの天下り。かくのごとく問題の起こっておる信用金庫の専務、常務というところは全部おたくの天下りですよ。そうしたら、大蔵省本省とこれらとの癒着関係は一体どうなっているんだろうかと思う。けさから質問してきたとおり、あなたのほうでは昭和三十三年から起きておる事件というものは、四十五年になって、しかも職員組合の有志代表の上申書によって調べて初めてわかる状態というのは、これに象徴されるように、おたくにいたところのえらい人がそこに行っているので間違いないだろう、したがって所有権の先ほどの移転登記もとらずに出てきた文書だけでもってぽんと通過をする、こういう状態というのは、やっぱりこういうところから生まれるんじゃないですか。天下りの弊害は明確ですね。こういうことが、やっぱり一つは、あなたはここに意識的に触れられなかったんですが、けさから一番最初にここにメスを入れなかったならば、こういう不正問題の芽はなくなりませんよ。そのことを約束されますか。
○説明員(中橋敬次郎君) 信用金庫に限って問題を申し上げましても、これも冒頭申し上げましたように、ここ十年ばかりの間に非常に大きくなってまいりまして、従来の陣容ではなかなか処理し切れない問題がございます。そういう点から、かなり役所に対しまして人材を求めるという風がございまして、御指摘のように、かなりの人間が信用金庫の役職員についておるという事例もございます。しかし、これがついておるから全部が全部いま御指摘のような、いわゆる不祥事件なるものがこれらの人の加功によりまして行なわれたかのごとくおっしゃいますけれども、私はまた別の見方をいたしております。必ずしもいま、けさほど来御指摘になりました事件でも、全部その人たちが役職についてから起こった問題ばかりに限られておりません。むしろ、その人たちがその信用金庫に入る前に行なわれておった問題もございます。あるいは見方によりますれば、そういう近代化の一つの手段としまして、金融についての経験者を求めるというもの、これも無理かぬらことでございます。しかし、おっしゃいますように、役所関係の人たちが信用金庫に入っておるからといいまして、私どもの検査がそれによって鈍る、癒着関係がかりそめにも疑われるということがあってはならないことは申すまでもないことでございます。私どもはむしろ、こういった人たちが中に入って、信用金庫の近代化のために中から努力してもらうことを期待し、私どもも厳正な態度で——たとえわれわれの先輩、同僚が入っていようと、いまいと、厳正な態度で検査に臨む覚悟でございます。
○和田静夫君 あなたがそういうことを言われると、さっき私は西武を抜かしたんです。西武だって専務理事は、これはこともあろうに、この人は関財金融検査官ですよ。検査官室長からの天下りなんです。おそらくあなたは、この人が出してきた書類だから、さっきのような不備なものでも黙って間違いがないだろうとして通されたんでしょう。さっき答弁できなかったじゃないですか、あなたは。
○説明員(中橋敬次郎君) いま御指摘の西武信用金庫で。私ども大蔵省の関係のほうから参りました者は、武陽信用金庫に入った者でございまして、いろいろ今朝来御指摘の問題は武陽が吸収合併をされました協立信用金庫の問題でございましたので、むしろ当該職員と関係のないほうで起こった問題でございます。
○和田静夫君 そういう言いわけをされなくても、問題は、西武から西武というのは、いわゆる協立ができるまでの過程において存在をしているところでしょう。そこにもやはり、ちゃんと天下っていっていらっしゃるわけだ。そういう係関においては、天下りの関係と、あなた方の信用関係というものは精神的にはあるんでしょう。ないわけはないでしょう。どうです。全然ありませんか。
○説明員(中橋敬次郎君) 精神的にとおっしゃいますのはよくわかりませんけれども、これは先ほど申しましたように、私どもは金融についての経験を信用金庫の内部から生かして、信用金庫の近代化のために努力をしてもらうということは期待しているわけでございます。しかし、それだからといいまして、再々申し上げておりますように、私どものいろいろな検査体制がそれによってそこなわれてはならぬということも確かでございまして、十分それは戒心してまいりたいと申し上げております。
○和田静夫君 もう最後にしますが、とにかくあんた、そういう精神的な信用関係があるから、もうしろうとでも、子供でも考えるところの所有権移転に伴うところの登記なんというものを、抄本も取らずにちゃんと通していかれるのじゃないですか。精神的な信用関係がなかったら、そんなことされないでしょう、常識行為として。そんなこと常識じゃないですか。 それで、これは銀行局長に伝えてもらいたいんです。きょう向こうの関係で来られませんでしたが、たとえば全国で信用金庫の関係というのは、こういう形で一ぱい起こっている。ところが、一月十日の全国信用金庫の関係で行なわれた名刺交換会で近藤銀行局長があいさつされておりますが、信用金庫の運営のずさんさなどということを指摘される前に、私は選挙運動をやっては悪いと思わぬけれども、村上孝太郎氏の紹介をするなどというような関係になる。何が重要なんだということをもっとちゃんとはっきりしてもらわなければ困りますよ。これだけ信用金庫問題が、富士銀行なんかの問題に端を発しながら、一ぱい出てきていることよりも選挙のほうが先に立つ。やっていけないと言いませんよ、警察はおこるかもしれませんけれども。それはまあ、お互い何もそんなことを指摘するんじゃなくて、もっと肝心なことをやっぱり先にやるという姿勢がないから、検査その他というものがやっぱりずさんになっていくんじゃないか、そういう意見を述べて、私は、きょうは一応置いておきます。
○委員長(森元治郎君) 午後一時に再開することとし、休憩いたします。 午前十一時四十五分休憩 —————・————— 午後一時六分開会
○委員長(森元治郎君) 委員会を再開いたします。 昭和四十三年度決算外二件を議題とし、休憩前に引き続き質疑を続行いたします。 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○沢田実君 私は、日本航空機製造株式会社の件につきまして、会計検査院から指摘をされました問題を中心にして、質問をしたいと思います。 その問題につきましては、衆議院で二日間にわたっていろいろな議論がなされておりますので、重複をしないように、問題点を二、三にしぼってお尋ねをしたいと思います。 まず最初に、国策会社であります日本航空機製造株式会社ができ現在に至った経緯について、簡単でけっこうですから、お話をしていただきたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) 日本航空機製造株式会社は、昭和三十四年に航空機工業振興法の一部改正法案が国会で成立いたしましたことによりましてできあがった会社でございます。 これは、昭和三十一年以来、日本で初めての民間旅客機をつくろうということから、数年にわたりまして試験研究等が行なわれてまいりましたか、いよいよこれを量産化をいたしまして、国内の需要のみならず海外へも輸出をしたいということから法律に基づいて昭和三十四年に設立をされた会社でございます。その後、試作設計等が行なわれました結果、昭和三十九年に至りまして試作機が完成をし、引き続きましてこれが量産段階に入ったわけでございます。その後、国内は全日空をはじめといたしましてこれが出てまいりましたが、昭和四十一年当時からいよいよこれを海外、特に需要の層が厚く量も多いと思われます米大陸に向かって輸出をしたいということから輸出活動が始まりました。自来今日に至りますまで量産事業を続けてまいっておるわけでございますが、昨年末現在までYS11につきましては国内で販売いたしましたものが八十機、それから海外に輸出をいたしましたものが六十八機、計百四十八機の生産引き渡しを行なっておる、こういう状況でございます。
○沢田実君 具体的なことをお尋ねする前に、もう一つ経緯をお尋ねしておきたいのですが、YS11が開発された経緯についても概略でけっこうですからお話をしていただきたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) 御承知のように、わが国の航空機工業は、戦前におきましてはきわめて優秀な軍用機を生産いたしておりました。当時の技術レベルからいたしますと、アメリカ、イギリス等にも劣らないだけの技術工業力を持っておったと承知をいたしております。昭和二十年以降におきましては、七年間にわたりましてその製造が禁止をされておったのでございますが、昭和二十七年に航空機工業が再開をされまして、自来米軍機の修理あるいは防衛庁機の修理等を通じて技術の修練をしてまいったのでございます。さらに昭和二十八、九年ころからいわゆるライセンス生産によりまして防衛庁機の製造もするというくらいにまでなってまいりました。こういったような事情から、当時いろいろと考えまして、わが国のような優秀な機械工業の素地を持った工業国におきしまて、航空機と申しますものは何と申しましても精密高度の総合機械工業でありまして、いわば機械工業、ひいてはわが国の産業構造を高度化していくためになくてはならない工業であるということに着目をいたしまして、これの振興をはかるべきだということになってまいったのであります。同時に、こういったような優秀な航空機工業力というものがただ防衛用と申しますか、そういった面にだけ向けられるということは適当でないのではないか。むしろ今後膨大な需要が予想をされます民間の旅客機の製造という面にこの力を発揮させるべきではなかろうか、こういう議論が官民通じまして起こってまいりました。こういったことを背景にいたしまして、昭和三十三年に航空機工業振興法が成立をし、引き続きまして三十四年にはその一部改正でもって先ほど御説明申し上げました日本航空機製造株式会社が設立をされる、こういうことになってまいったわけでございます。以上を通じまして、私どもといたしましても今後増大する民間の旅客機需要というものに対拠し、かつまた、いま申し上げましたような精密、総合的な機械工業としての航空機工業、またその方向を民間の旅客機に充てていくという方向を強く推進してまいろう。その着手されました第一番目のものがYS11である、こういうふうに了解をいたしておる次第でございます。
○沢田実君 いまお話しのように、三十三年に航空機工業振興法ができ、三十四年に改正がありまして、日本航空機製造株式会社ができたわけですが、その会社はどういうことを目的として設立されたのか、もう少し詳しくお願いしたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) いまの会社設立の目的でございますが、それは航空機工業振興法の第十三条に「(会社の目的)」として規定をされております。すなわち「日本航空機製造株式会社は、輸送用航空機の設計、試作、製造その他輸送用航空機の国産化を促進するため必要な事業を行うことを目的とする株式会社とする。」、こういうふうに規定をされておるわけでございまして、先ほど来申し上げておりますように、民間の輸送用航空機の国産をはかる、そのために必要な設計、試作、試験を行なう、またその製造及び販売を行なうということを目的として設立をされたものでございます。
○沢田実君 その目的を達成するために会社が事業を営んでいくわけですが、法律に基づく国策会社ですので、会社の首脳陣だけでは会社の経営方針を決定するわけにはいかないわけです。それで通産当局に対していろいろな計画についてことごとく許可認可を受けて会社を経営しているのだろうと思うのですが、通産省に対してはどの辺まで許可認可の申請をするのか、あるいは会社独自にどの辺まで決定ができるのか、その辺についてお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) この会社に対します通産省のいわば許可等の面での監督権限でございますが、これは先ほど申しました航空機工業振興法第二十条によりますると、まず「会社は、毎営業年度の開始前に、その営業年度の事業計画、資金計画及び収支予算を定め」て、通産大臣の認可を受けることに相なっております。また第二十一条には、重要な財産の譲渡をしようとするとき、あるいは取得しようとするとき、こういったときにも通産大臣の認可を受けることになっております。さらに第二十二条におきましては、社債を募集いたしましたり、あるいは一年をこえる長期の資金を借り入れようとするとき、これまた通産大臣の認可を受けることになっております。こういった事業活動の面では、毎年度その年度計画——いま申し上げましたような資金計画あるいは事業計画、長期資金の借り入れ等につきまして通産大臣の認可を受ける仕組になっておるわけでございます。その他、人事の面等につきましても、あるいは定款の変更等につきましても同様通産大臣の認可を受けることになっておるわけでございます。ただ、この会社は、先ほど申し上げましたように、民間の輸送用航空機の製造販売をすることになっておりますので、いわば株式会社としての営利活動をいたすわけでございます。したがいまして年度計画、いわば事業計画等につきましては認可をいたしますが、その年度期間中における個々の面にわたる営業活動等につきましては、会社がそれぞれその年度事業計画に基づきまして判断をし、決定をし、実施をしてまいる、こういう仕組みになっておるわけでございます。
○沢田実君 そうしますと、YS11が設計され、試作機がつくられ、そして試験飛行に成功し、量産をしようというような段階においては、ことごとく通産省に対してそういうことは会社としてお話し合いをしているのかどうか、そういう点が許可認可の事項に入っているかどうか、その点を承りたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) その当該年度におきます事業計画の内容といたしまして、たとえば本年度は試作が完成をしたのでその量産にかかる、あるいは量産したものを販売する、こういったようなそれぞれの当該年度におきます事業計画というものは当然通産大臣あてに認可の申請書が参る。私どもも十分それを審査をいたしまして適当と認めるものの認可をいたすわけでございます。ただ先ほども申し上げましたように、何機売るという計画がございましても、そのつど、どこの会社にどういう条件で売るといったような一々のことまでは、これは当該会社の営業活動をなすものでございます。一々通産省といたしましてその内容につきまして認可をする、認可にかかわるものであるというふうな取り扱いはしておりませんでございます。
○沢田実君 そうしますと、このYS11の開発については何回かにわたって増資が行なわれておりますが、ことごとく試験研究等のために使用されているように思います。そうしますと、いざ量産に入ろうという場合には、運転資金も、あるいは材料を買い入れる資金も、あるいは量産完了後の販売の資金も、ことごとく借り入れ金によってまかなわなければならないというような現状にあったわけですが、そういう状況については通産省としては承知の上で、いわゆる資金計画の上から承知の上でそういう運営について賛成をしてきた、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(赤澤璋一君) ただいまの点につきましては、御指摘のとおりであろうかと思います。
○沢田実君 いまお尋ねを申し上げました中で、個々の販売についてまでは通産省としては承知していない、こういうふうにおっしゃっておりますが、輸出計画というものを通産省に出す場合には、個々の販売契約等は参考までに通産省に報告をするというようなことにはなっておりませんか。
○政府委員(赤澤璋一君) ただいま御指摘の輸出の面でございますが、国内も同様でございますが、輸出につきましても延べ払いでこれを輸出をいたしております。したがいまして、この点につきましては延べ払い輸出の認可申請書が出てまいりまして、これは私どものほうの担当の課と、それから輸出の承認をいたしております課が協議をいたしまして、そして延べ払いの許可をいたしております。 こういった観点から、延べ払い輸出につきましては、その内容について通産省をしては承知をいたしておる、その上で許可をしておる、こういうことでございます。
○沢田実君 そうしますと、具体的に申し上げますと、シャーロットとの契約については、許認可の範囲に入っていないけれども、通産省としては十分承知をしておった、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(赤澤璋一君) おっしゃるように、シャーロット社と日本航空機製造が契約をいたしておりますが、この内容につきましては、これ自体が通産大臣の認可にかかわるものではございません。ただ、こういったような契約をいたしましたので、その点については当時当然通産省にもこういった契約を行なったということの報告があり、かつ、そういった内容について何らかの何と申しますか、事情聴取等が行なわれたということは当時あったと承知をいたしております。
○沢田実君 もう一つ具体的な問題として、ピードモントとの契約がございますが、それについては通産省として承知をしておったでしょうか。
○政府委員(赤澤璋一君) これも先ほどお答え申し上げましたように、ピードモント社に延べ払いで飛行機を輸出するわけでございますが、この輸出許可の申請を通じまして、その内容については承知をしておったわけでございます。
○沢田実君 そうしますと、シャーロットのほうはあとからまたお聞きをしますが、ピードモントのほうを具体的に申し上げますと、普通十年間の延べ払いが大体常識のように考えられているのに、十五年間の延べ払い、あるいは売り上げ代金の三分の一については社債でこれを決済するというような、ちょっと常識では考えられないような契約についても、十分通産省としてはやむを得ない取引だと、こういうふうに検討した上の取引条件であったのかどうか。ピードモントのほうについてお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) このピードモント社との契約は、昭和四十二年の十月二十七日に行なわれております。当時YS11につきましては、この量産事業が続行されておったわけでございますが、特に輸出を積極的に行ない。また、それがこの会社の事業といたしましても、また日本の航空機というものを海外に広めていくためにも、将来非常に大きな意味を持つものだということで、日本航空機製造としては輸出の面に積極的な意欲を持っておったのであります。 しかしながら、なかなかこの輸出の商談というものは非常にむずかしくございまして、かつまた、きわめて不案内な状態でもございます。御承知のように、まだ日本といたしましては昭和四十二年当時と申しますか、それ以前におきまして民間の航空機を海外に輸出した経験がいかなる会社につきましても皆無というような状態であったわけであります。そこで、当時の会社の首脳部といたしましては、ピードモント社にこれを売り込んでいくということがいろんな意味で特に米州地区の航空会社に将来輸出の商談を進めていく場合に、非常に大きな波及効果をもたらすであろうという判断をしたことが第一点であります。 第二点といたしましては、当時ピードモント社のみならず、アメリカのこういったローカルエアラインに対しまして、アメリカの連邦航空局あるいは銀行団等が、資産と負債の比率につきまして一定のガイドラインを持っておりまして、そのガイドラインを守るような指導をしておったように承知をいたしております。 そういったことから、このYSの商談以前におきましてもボーイングあるいはフェアチャイルドといったような航空機メーカーもほぼ同じような条件、つまり代金の一部を社債で支払うというような条件で飛行機を売っております。ピードモント社がそういった条件で飛行機を買いつけております。こういったようなことからいたしまして、当時、非常ににきびしい輸出環境の中にございまして、YSの輸出を成功させるためには、ピードモント社の条件が他の条件と同じであれば、これはやむを得ないのではないかという判断のもとに、この条件を受け入れたものと考えられます。こういった会社側の経営陣の判断に基づきまして、通産省もこの面についていろいろと検討を加えたわけでございますが、三分の一の代金を十五年の社債でもらう。あとの三分の二の代金は八年の延べ払いということで、当時、日航製の幹部の判断はまことにやむを得ないものではないか、こういうふうに当時通産省といたしましても判断をし、この輸出に踏み切ったということであろうかと思います。
○沢田実君 ピードモントの関係はわかりましたが、シャーロットとの契約内容については、同様に存じてやっておったわけですか。
○政府委員(赤澤璋一君) いろいろと当時の文書等を調べてみましたが、日本航空機製造から正式に文書をもって通産省に届け出があったような事実はございません。ただ、こういったような契約をしておりますにつきましては、当時の関係者に対しまして、日本航空機製造からこういった契約をしたという旨の報告があったというふうにに了解をいたしております。
○沢田実君 その辺で私、ちょっとふに落ちないのはピードモントとの非常に常識外な契約についても、これは当時のアメリカの航空機メーカーの常識的な取引、そういう点からこれはやむを得ないと、非常にいま通産省としても十分に検討をなさったような御答弁があったわけですが、シャーロットとの契約だけは、いまの御答弁ですと、通産省はあまり関知していないというような感じを受けますが、シャーロットとの契約も十分省内では検討されておったのじゃないか、こういうふうに私は思うのですが、その辺の事情をもう少し、当時の書類がないからというのじゃなしに、ないことだったら私はピードモントだって同じじゃないかと思うのです。ピードモントにはいまおっしゃったような、こういう状況だから非常に非常識的な、当時の状況としては、日本の国内では考えられないような、三分の一を社債で、しかも十五年の割賦で受け取るというような、考えられないことだけれども、それもあえてのもう。しかもペーパーカンパニーをつくって、表面上は日航が十五年の延べ払いとか、あるいは社債で三分の一を取るというようなことは表面には出ないようにしてまで販売しようとしている。それについては通産省は十分承知しておった。こういうお話なんですが、私は、シャーロットとの契約についても、十分通産省は承知しておったのじゃないか、こういうふう考えますが、いかがですか。
○政府委員(赤澤璋一君) ピードモントとの契約につきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、十月二十七日に日航製との問で契約が行なわれ、十二月二十八日——四十二年でございますが——輸出の申請が行なわれております。つまりELの発給申請が行なわれておるわけでございます。それに対しまして、年を越しまして四十三年の一月二十六日付をもってELの許可が出ております。こういったことでございまして、契約の内容につきましては、それがELの申請という形で、延べ払い輸出の許可申請という形で出てまいるわけでございますので、当然、その段階におきまして内容等を十分審査をし、航空機工業の立場、あるいは一般のこういったいわばプラント輸出と申しますか、機械類の輸出の観点等からいたしまして総合的に検討して、適当であれば輸出を許可するということになるわけでございます。そういったようなことから、私が申し上げましたように、省内の関係部局においてその内容等については審査が行なわれ、したがって十分その内容は承知をしておった。その段階におきまして日航製幹部の判断、当該契約をするに至りました経営的な判断というものはやむを得ないのではないか、こういうことで輸出許可をしたということでございます。一方シャーロットの面でございますが、これにつきましては、先ほど申し上げましたように、文書による認可の申請あるいは届け出等がございませんので、確たることは申し上げられませんが、非常にアメリカ、特に米州大陸に向けて今後輸出をしていこうという事情のもとでございましたので、こういった契約をしたことについてはやはり日航製として、通産省に何らかの形でこれの話し合いがあったということであろうと思うわけでございます。
○沢田実君 ピードモントとの契約は、対ピードモントとの一部の契約ですが、その契約の大きな前提としてはシャーロットとの契約が関係しているわけですよ。ですからピードモントとの契約はわかったけれどもシャーロットのほうはよく知らなかったということにはならないと思うんです。ですから、いまおっしゃったピードモントとの検討にあたっては全体に網のかぶっているシャーロットとの契約の関係等は十分承知していなければ輸出の許可はできないのではないかと思うんですが、どうですか。
○政府委員(赤澤璋一君) 御指摘の点、非常によくわかります。つまりピードモントと契約される前にシャーロットとの契約があったわけでございますから、シャーロットとの契約については全く通産省が承知していないということではございません。もちろん、その内容につきましては当時日航製から話があり、またその内容についてもある程度日航製との問で協議をした事実はあったと、私は承知をいたしております。したがって、いま御指摘のように、全くシャーロットとのことは知らずにピードモントとの契約を認可したということではないと思います。
○沢田実君 そうしますと局長、いまの御答弁ですとシャーロットとの契約についての責任は通産省にもあるんだ、こういうふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(赤澤璋一君) 日航製に対します認可等の面におきまして、通産省は当然この日航製を指導する、認可を通じて指導する責任を持っておるわけでございまするが、それ以外におきましても、こういった国策会社でございますから、こういった面につきましては十分通産省といたしましても指導監督の責任にあることは申すまでもないことでございます。そういった観点からシャーロットとの契約につきまして日航製から話があった場合、これについて私どもが何らかの形で日航製を十分指導あるいは監督していくべきであったと考えます。そういった点につきまして、この契約自体があまり適切な契約ではないという会計検査院の御指摘はごもっともでございまして、この点につきまして通産省として、まことに当時指導監督上不備であったということにつきましては、重々私ども責任を感じておるところでございます。
○沢田実君 大臣にお尋ねをしたいのですが、いま衆議院で二日間も議論されましたので、概略のことしかここでは申し上げませんけれども、以上のような経過でシャーロットとの契約は通産省でもまことに不備な契約であった、申しわけないというふうに認めていらっしゃるような契約をやったわけです。そのまずい契約のために会計検査院が指摘しているように十億円余の損害を生じたことになります。あるいはその金額についてはいろいろな意見があろうと思いますけれども、会計検査院の指摘によりますと、十億の国損が生じているわけです。いま局長のお話のように通産省にも十分責任がある、こういうことですと、通産省としてこのシャーロットとの契約についての責任をどんなふうにおとりになるのか、その点を大臣にお尋ねしたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) シャーロット社との契約の内容というのは、確かにいま私ども見ましてもちょっと理解のしがたいような契約だと思われるわけでありますが、おそらく当時何とかして最初の航空機輸出というものを、競争の激しい、しかも知り合いのない土地でうまくやろうということで、とにかく売ってみようということでこういう契約をしたのであろうかと思われます。それにつきましては、監督官庁である通産省も監督の責任をのがれることはできません。会計検査院が指摘したいわゆる十億円という国損でありますが、それがその契約あるいは契約の解除、いずれにしても契約に基づくわけでありますが、そこから発生したものであるということも認めざるを得ないわけであります。したがって、私どもとして考えますことは、監督者として当時そういう契約にもう少し立ち入るべきでなかったか。これは反面を申しますと、営業との関係がございますから非常に微妙なところでございます。あまり営業の端々に至るまで役所が口を出すということはかえって弊害がございましょうが、しかしかなり影響の大きな契約でございますから、それにもう少し立ち入って検討すべきではなかったかというようなことが反省の一つでございます。 それから、さらに申しますと、このような形、官とも民ともいえないような形で新しくつくった飛行機を外国へ向かって売るというような仕組みというものがはたして適当であるのかどうか、といったふうな問題もございますと思います。つまり、これは商売なら商売で、それに徹することができますし、そうでなければ、またそうでないほうに徹することができるわけですが、その中間の形でこれをやらざるを得なかった。おそらく商売としてはだれも当時やる人がおりませんでしたからこそ、こういう契約をしたわけでございましょうし、そうかといって、それならば何もやらずにおくかといえば、日本としては航空機工業というものはやはり発達さしていきたいという気持ちがある、その両方が合わさりましてこういう半官半民のような形をとったわけだと思います。その辺にも反省をすべき問題があるのではないか。まあ私どもとして直接監督をいたします者の監督の不行き届きということの反省のほかに、ただいま申しましたような、こういう会社のあり方ということについても考えなければならないのじゃないかと思っております。
○沢田実君 大臣がいまおっしゃった程度のことは、衆議院の決算委員会で皆さんおっしゃっておるわけです。ですから、監督官庁としては申しわけなかった、もう少し慎重にやるべきだったのじゃないかというだけで通産省としての責任は終わりですかということを私はお聞きしたいのです。ということは、会計検査院から指摘をされますと、その指摘された不当事項については各省が処分調書というのを出しております。通産省では出しておりません。ですから、通産省のお考えとしては、これは許可認可事項じゃないから法律上の責任はないのだ、だから処分調書なんというものは必要ないのだ、こういうふうにお考えになっておるとしか思えないのです。いまのお話を承りますと、そういう事情は十分通産省も知っていたと思われる。通産省にも責任があるとおっしゃられれば、その責任の所在をどういうふうにし、その処分調書についてはどうするのか、ということをお尋ねしております。
○国務大臣(宮澤喜一君) これは、もう少しよく検討いたしましてからお答えいたさなければならないと思いますけれども、要するに、この場合、支出が不法であったという会計検査院の指摘ではありませんで、いわば非常にへたな商売をやった、しかもそれが国の出資に関係をしておる。こういう意味での指摘だというふうに私ども考えておりますので、一般の不法支出ということに対する処分とは多少意味合いが違うのではないだろうか。こう思っておりますけれども、もう少し検討させていただきたいと思います。
○沢田実君 大臣、そうしますと、日本航空機に対する会計検査院の指摘は普通の不当事項の考え方と違うんだと、だからもう少し前進的な、こういう契約が必要であったということだけで、通産省としては責任を、当時のその契約に関係した人の責任の追及まではしないんだ、こういうふうにお考えなのか。それとも、きょうの質問を契機にして十分検討してその処分もすると、こういうお考えなのか、どちらでしょうか。
○国務大臣(宮澤喜一君) その辺は、先ほどの会計検査院の指摘を、私としては先ほど申し上げたように考えているわけでございますけれども、御質問もございますので、なお検討させていただきたいと思います。
○沢田実君 いろいろ大臣にも検討してもらうとなると、いますぐというわけにいきませんけれども、同じ例がすでにあるんです。というのは、いままでいろいろお話をしましたように、国策会社ですから——二分の一以上国が株式を持っている会社、それと同じような例で日本原子力研究所というのがあります。それで、ここで昭和三十八年にやはり会計検査院に不当を指摘されまして、こちらのほうはわずか五百六十万円の不当支出でございましたけれども、それに対する処分調書には免職が二名も出ておりますし、全部で七名の処分が出ております。それについては若干、その指摘された不当の内容については違うかもしれませんけれども、半官半民だから、あるいは国策会社だから不当が指摘されても処分の必要がないというふうには、私はならないと思うんです。で、この前の例がありますことも、同じように会社とは別に、おそらく総理府だと存じますけれども、そちらのほうの関係者がちゃんと処分を受けているわけです。ですからこれだけ大きな問題になり、衆議院でもいろいろ問題になったわけですけれども、それに対して通産省としては何らその責任を感じていないんじゃないかということが、私が申し上げたい第一点ですので、その点ひとつ十分に検討なさって早急に結論を出して、回答をいただきたいと思います。 それで、その次にまいりますが、そういう国策会社ですが、通産省にはシャーロットとの契約については知っておったけれども、許可認可事項でないので直接の法律的な責任云々ということはないんだ、ただ監督について若干不行き届きがあったというようなお考えですかが、そうしますとシャーロットとのそういう契約についての責任は当然その会社の重役の責任だ、こういうふうにお考えですか。
○政府委員(赤澤璋一君) 先ほども御答弁申し上げましたように、通産省において全く責任がなかったということではございませんで、当時の関係者がこの件につきましてはいろいろ会社からも報告、届け等を受けている。そういった意味合いから十分その責任は痛感いたしておることでございます。ただ先ほども申し上げましたように、こういった営業活動の個々の面にわたりましては、通産省として許可あるいは認可にかかっておりません場合、一々の面について事こまかに許認可するということでもございません。そういったことから申しますと、当時の状況においてそういった契約を結ぶことが会社の発展のために、あるいはYSを米州に輸出をしていくということのために必要であるという判断を下したのは、当時の経営者であり、その経営者の判断をやむを得ないものというふうに判断したのが通産省である、こういったことでございますので、そういった判断をした主体はやはり会社の経営陣である、こういうふうに考えます。
○沢田実君 わかりました。そうすると責任の主体は会社だ、通産省も関連して責任を感ずる、こういうことに理解をいたします。 それで、もう一つお尋ねをしたいのですが、YS11については相当大幅な赤字を出しているようですが、現在百四十何機つくられている。話に聞きますと百八十機までつくろう、それで大体YS11については一応製造をやめようというような計画やに聞いておりますが、百八十機まで生産を続けて、これを十年なり十五年なりの割賦販売して、金利もかかります、そしていろいろな経費もかかりますが、そこで精算をした場合に、会社は一体どれだけの損害になると見通されていらっしゃるか、その辺の事情についてお尋ねをしたいと思います。
○政府委員(赤澤璋一君) 沢田委員御承知のことだと思いますが、四十四年度末決算におきまして約七十六億円の赤字を計上いたしております。こういったことからいたしましても今後百八十機まで売っていった場合に、どういうふうな収支見通しになるだろうかということで、これはいろいろな角度から計算をいたしております。これにはいろいろな前提条件がございまするので、確定数字というふうにはなかなかまいりません。まいりませんが、現在、私どもが日本航空機製造のほうで各種の前提を置いて出しております案を総合いたしますと、いずれにしても百億をこえる赤字になるという予想が出ております。こういった点につきましては、もちろんただそれだけの見通しでいいというものではございませんので、日本航空機製造においても当然これが赤字の解消、軽減について努力をしてもらわなければなりませんし、また私どもとしても、この赤字の幅を極力少なくするというための指導を熱心にやる必要があると思います。こういった観点から先月、航空機工業審議会の中に日本航空機製造の経営改善のための専門委員会を設けまして、こういったことに関係のある学識経験者の中から専門委員をお願いをいたしまして、いませっかくこの赤字解消、経営改善についての方策を討議していただいておるところでございます。私どもこういった専門委員会の結論も踏まえまして、さらに日航製のほうにも十分指導いたしましてこの赤字の解消につとめてまいりたい所存でございます。
○沢田実君 この大幅な赤字が出ました原因はどこにあると、お考えでしょうか。
○政府委員(赤澤璋一君) この予想されます赤字の原因につきましても、ただいま申し上げました日航製の経営改善委員会で鋭意詰めているところであります。したがいまして、そういったものが出てまいりますと、さらに明確に答えができるかと思いますが、私ども、ただいまの段階で承知いたしておりますところを一、二申し上げてみますと 一つはやはりYSそのものが最初につくりました型から約五十機つくりまして、その段階で改造型に変えております。航空機は大体数十機これをつくりますと原価の逓減法則に基づきまして相当程度コストが下がるわけでございますが、その段階でまた改造型をつくったということで、当初予期しておったようなコスト逓減効果が生じにくくなったというのが、その一つのポイントであろうと思います。 それから第二の点といたしましては、何と申しましても、日本が初めて世界に売り出す、いわば新しい商売と申しますか、新しい販路の獲得でございます。そういった面から、オランダの飛行機でありますとか、アメリカ、イギリスの飛行機等々と非常に激烈な競争をせざるを得ない。こういった関係から、その売り値を上げるということに非常に困難を来たした事情があろうかと思います。同時に、その売り値のみならず、従来予想されておりませんような、飛行機を売る場合にも下取りをしなければならない。従来使っておりました飛行機を下取りをする。その下取り機をまた販売しなければならぬ。こういったような事情等が重なりました上に、さらにこれは一般的なことではございますが、労働賃金、あるいは原料費等が値上がりをする。こういったことから、実際問題として赤字が生じてまいったということであろうと思います。同時にまた、先ほども御指摘のございましたように、この量産販売の資金はいずれも借り入れ金をもって行なっておりますので、赤字になりましたお金にはまたそれなりの利子がかかってまいる。こういったことから赤字が増大してまいった。こういうふうに現在のところ承知をいたしております。
○沢田実君 局長からいろいろお話がございましたが、大臣、赤字の大きな原因としましては、いまお話がございましたように、資本金は全部開発費につぎ込んでしまった。そして量産をするものは全部借り入れ金でやる。二百億、三百億という金を借りて、年間三十億も、四十億もの金利を払っておるわけです、そういうふうなこと。しかも販売の条件というものはあまりよくありませんから、そうなりますと販売の状況がよくありませんので販売条件が悪い。先ほどお話ししましたように、十五年も長い割賦販売で売っておる。その資金の回転というものは非常に悪いので、たいへんなことになる。それに加えて先ほどのシャーロットのような契約もやっておるというようなことで、そういう販売の状況、あるいは製造に関する運営の状況こういうことについてはおそらく資金計画にしても、製造計画にしても全部通産省に相談して国策会社ではやっておると思うのです。それで百億以上の赤字ができるような、こういうこともひとつ問題になるのですが、そういうことについての通産省の責任はどんなふうにお感じになりますか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 日航製のYS11の問題を通じて一番感じますことは、航空機の製造というものが私企業あるいは営利を目的とした企業としてはたして成り立ち得るかどうか、そういうことではないかと思うのでございます。民需だけを考える——わが国の場合、もちろんそうしなければならないわけでございますが、考えていきました場合に、オペレーターのほうの採算というものと開発費までを含めましたメーカーのほうの採算というものが、はたして合っていくのかどうかということではないかと思うわけでございます。これは、これからの将来についての問題も考えまして反省として申し上げるわけでございますけれども、開発費はまるまる国なら国が持つ、その上でひとつスタートしてみるというのならともかくとしまして、そこまで決心できない状態で、いわばなまはんかな状態で航空機の製造をするということがはたして採算としてできるものかどうかという、そういう問題ではないかと思います。で、航空機工業というのは御承知のように一番先端的な、しかもいろいろなものを集約的に持っておる産業でございますので、そういう意味では伸ばしてまいりたいと思いますけれども、それならばそれだけの決心が国としてもございませんとなまはんかなことをいたしますと、どうしてもこういう結果になりやすいのではないか。これが一番私は貴重な反省ではないかというふうに考えております。
○沢田実君 私も、そのとおりだと思いますのでお尋ねをしているわけです。ですから、国産機を開発していこうということですので、設計をし、研究をし、試作機もできた、試験飛行が成功できたということであれば、それを民間の航空会社につくらしても国産機の開発ということにはなるわけです。その間の研究については国が金を出せばいいわけです。それをしないで、資本金は国と民間会社側と両方から出して、その研究費に全部使っちゃった。そこでまた量産をするときに——どういうふうに通産省が答弁したかといえば、いまの通産大臣みたいな答弁はしてない。百四十機もつくれば絶対採算は合う、世界に売るのにも非常に希望は持てるとこう言ってやったわけですよ。いまのような大臣の判断ならば、おそらくその段階で量産には踏み切らなかったと思います。あるいは踏み切るとすれば、もっともっと金を出してやったはずだと思います。それをやらなかったために、これだけ金利もかかってたいへんなことになってしまった。その責任はぼくはあるだろうと思うけれども、それは今後について十分に反省をいたしますというだけで、通産省の責任はそれで免れるのかどうか。それをどういうふうにお考えですか。
○国務大臣(宮澤喜一君) 率直にいまになって考えますと、ちょっと途中までやりましたので、もう半チャンやれば何とか元は戻るのじゃないかと、これはふまじめでなく、そういう気持ちがあったのじゃないかと思います。しかしやはり基本的にもう少し国が腹をきめてやりませんとこういうことはむずかしいという、まことに貴重な教訓を得たというふうに——たいへん率直に申し上げて、用語が不適当でございましたら委員長においてしかるべくお取り計らい願いたいと思いますが、そんな感じがいたします。
○沢田実君 その当時、大臣がその責任にあったわけではないから、これ以上申し上げてもしようがないですから、この問題はそこまでにしておきますが、時間の関係もありますので、次の問題に入ります。それで私は、会社の責任を一体どうするのかということをお尋ねしたいわけです。普通の会社でしたら重役は株主に対して責任をとらなければなりませんし、株主総会で追及される問題だと思いますが、国策会社で株の半分以上は国が持っているわけですから、これだけ大きな損害を与えた会社のいわゆる役員に対してどういう責任の追及をなさるのか。あるいはもうやめてしまっておることですから、それでおしまいになさるのか。その辺についての大臣のお考えを承りたいと思います。
○国務大臣(宮澤喜一君) この直接シャーロット社との契約締結に当たられました役員はすでにその責任を感じてやめられた方もあるわけでございます。御本人としても責任を感じておられるわけでございます。また、監督者として私どももその責任を感じておるわけであります。で、ひとつ申し上げても差しつかえないかと思いますことは、こういう特殊な形態で商売をするということについての問題点は、先ほど申し上げましたとおりで、商売ならば商売に徹すればよろしいのでございますが、そうはまいらない。やはり資本金の半分は国の金が入っておる。したがって、それについては会計検査院の検査も受けなければならない。そういう役所でも、商売でもないというような機構の中で仕事をしなければならなかった。もとよりこれが不法であったり、故意過失でありましたら、これはもう問題外でございますけれども、そうでなくて、善意でありながら、しかし結果としては非常にへたな商売をした、こういうことに私はこの問題は尽きるかと思います。御本人も責任を感じておられますし、また私どもも責任を感じておりますので、事後の措置につきましては慎重に考えさせていただきたいと思います。
○沢田実君 大臣はかぜをひいていらっしゃるので、局長にお尋ねをいたしますが、会計検査院の方、いらっしゃいますか。——いま、大臣のお話ですと、こういう特殊な会社なんだから、会社の役員に対する責任云々と言っても無理な点もあると、責任は十分感じているだろうというようなお話ですが、ずうっと今日一貫して流れていることは、通産省としても法的な責任はあんまりないんだ、道義的な責任は感ずる、会社もそうなんだ、こういうようなことで、会計検査院として指摘をなさった立場からおっしゃいますと、どんなふうにお考えですか。
○説明員(石川達郎君) 国の経理、あるいはさらに、ただいま問題になっております国が資本金の二分の一を出しているような場合、要するに、会計検査院の検査対象とするものに違法あるいは不当な事例がありました場合の責任追及の問題でございますが、これは会計検査院法三十一条、あるいはさらに予算執行職員等の責任に関する法律というのがございます。ただ、そこで責任の対象といたしますものは、これは御承知かもしれませんが、国または公社、さらに政府関係機関、要するに国の予算——その予算決算が国会の御審議をいただくものに限定されているわけでございます。これらの機関に対しましては、個々の事案を個別に検討いたしまして、予算または法令違反があるか、故意または過失があるかどうか、国損があるかどうかということにつきまして検討いたしました結果、それぞれの責任の類型に応じて、あるいは懲戒処分の要求をするということになっているわけでございます。ただしかし、この日本航空機製造株式会社等につきましては、これは直接会計検査院として権限上その責任を追及する立場にございません。要するに、それぞれの機関におきまして、自主的に処理していただくよりほかになかろうと存じます。
○沢田実君 院法の解釈の問題で、いまおっしゃったような解釈と違うような解釈もあるようでございますので、そのことについてはまた会計検査院のときにやらしていただきますので、その点はそれまでにしておきますが、もう一点お尋ねしておきたいのは、会計検査院が不当として指摘をなさるまでに、会社とおそらく文書の往復があったと思うんですが、そういうものがございますなら——あるいは会社自身が非常に自分のほうの契約がまずくて申しわけないというような意思表示をしているのか、あるいはそれはやむを得ないんだというような態度の回答がきているか、その辺の文書の往復がございましたら教えていただきたいと思います。
○説明員(石川達郎君) 一般的に申しまして、実地検査をいたしました結果、違法あるいは不法と認めた事項がございました場合には、これは早急に相手方の見解をただすわけでございます。その結果、さらに十分な検討をいたし、数次の会議を経まして、不当事項として掲記するというような段取りになっているわけでございます。したがいまして、お尋ねの書類照会に対しましての日本航空機製造株式会社の回答もまいっております。その回答の文面はわれわれの指摘を十分認めまして、遺憾の意をあらわしているわけでございます。
○沢田実君 そうしますと、局長、会計検査院のお話によりますと、会社も十分責任を認めておる、こういうわけですが、会社に対する責任はだれにどういうふうな姿で責任を取ってもらおうと考えていらっしゃるのか。
○政府委員(赤澤璋一君) シャーロット等にかかります案件でございますので、当時こういった契約をし、かつ解約に当たったといった場合、代表権を持った取締役が二名おられるわけであります。そのうちの一名は一昨年すでに退職をいたしており、残っておられた一名の方につきましても、御本人から今回こういうことで会計検査院から指摘を受けたについては、まことに責任を痛感せざるを得ないということで、その辞意の表明がございました。先月二十八日の株主総会におきまして正式に辞表が受理され、辞任をされたということでございます。この間、私どもといたしましても、私ども自身の責任を痛感いたしますと同時に、会社側に対しまして、当然こういった事案について責任態勢を明確にしていただきたいというようなことを申し上げ、その結果こういうことに相なったわけでございます。
○沢田実君 いまのお話は宮本専務がおやめになったことだろうと思うのですが、この間、衆議院の決算委員会に出てきて、宮本専務は非常に申しわけないと、遺憾の意を表しておったわけですけれども、それならば宮本さんが専務をやめた、それだけで一切会社の責任は終わるのですか。
○政府委員(赤澤璋一君) 退職しただけで一切の責任は終わるかという御質問でございますが、質問の表明のしかたにもいろいろあろうかと存じます。当面いま申し上げましたようなことを踏まえて、責任ある代表取締の任にあった方が辞意を表明されるということで、一応会社としての責任を取るという姿勢が私ども表明されたものと思っております。 先ほど来、大臣からもるる申し上げましたように、こういった問題につきましては、ただやめただけでいいということでもございません。今後こういった事態について一そう会社の内容を十分改善し、御指摘のあったようなことが今後二度と起こらないように、あらゆる方途を講ずるということも、今回のことについて前向きに責任処理をしていく一つの態勢かと思います。そういったこと全体を含めまして、私ども今後、日航製はもとよりでございますが、十分戒心をして今日以後の事業の推進につとめてまいりたいと考えているとろでございます。
○沢田実君 そうしますと、宮本専務さんは自分から一身上の理由でやめられたのか、あるいは懲罰の意味を含めて退職なさったのか、この点はどうですか。
○政府委員(赤澤璋一君) 懲罰ということばがございましたが、やはり御自身が今回の責任を痛感されまして、みずから引責辞職と申しますか、そういう形でおやめになったと承知いたしております。
○沢田実君 引責辞職をなさったとすれば、当然その退職金等も遠慮なさる、こういうふうなお気持ちですか。
○政府委員(赤澤璋一君) 宮本前専務の退職金の問題につきましては、去る一月の二十八日の臨時株主総会におきまして役員会一任というふうな取りきめに相なっております。こういった点につきましては、御指摘の趣きもございますので、今後慎重に私どもとしても処置をしてまいりたいと考えているところでございます。
○沢田実君 株主総会で役員一任ときまったのですか。
○政府委員(赤澤璋一君) さようでございます。
○沢田実君 株主総会といいましても、その株主は五十何%は大蔵大臣ですから、国の金を使っているわけです。そういうふうな会社が——時間の都合で飛び飛びになりましたけれども、概略は御理解できたと思う。これだけの損害を国に与える、こういうふうな事件があるのに、その当時の一番責任のある社長はおやめになったけれども、一千百三万三千円の退職金をもらっていらっしゃる。その当時の重役も何人か退陣していらっしゃいますけれども、七、八百万から一千万の退職金をもらっていらっしゃる。しかも前の会社につとめて前の会社で十分退職金をもらって、三、四年たって民間国策会社に来てまたもらっている。国民に対して責任を感じますと言いますけれども、責任を感じているのかどうか全然わかりません。それはこういう事件が発覚する前だからいただいたとおっしゃるかもしれませんけれども、そういうことではわれわれ国民の立場から考えますと納得がいきません。宮本さんが引責辞職をした、それで私は退職金をもらいませんと言った場合には、宮本さんだけが犠牲になってはかわいそうです。不公平です。その点、宮本さんも、あるいは前の社長も、先ほどおっしゃった代表権を有する重役二人というならば、前の社長と宮本さんと二人です。その二人もやはり同じように責任を感じておらなくちゃ国民の立場からいって私は納得できません。その辺いかがでしょうか。
○政府委員(内田芳郎君) 御指摘の趣旨は十分よくわかるわけでございます。宮本専務もきっと精神的にも身を律した生活をしておられると思います。また反省の生活もしておられると思います。先生の御指摘のとおり、今後私どもも役員会に一任されておりますことでございますので慎重に措置していきたい、こう思うわけでございます。
○沢田実君 せっかくですから参考までに議事録にとどめさしていただきますと、ここの会社の初代の社長は昭和三十四年六月一日から四十年一月三十一日まで荘田さん、退職金は一千百四十九万円もらっております。二代の社長は四十年二月一日から四十四年十二月二十五日まで森社長、一千百三万三千円の退職金をもらっているわけです。専務では三十四年六月一日から四十一年二月五日まで在職なさった中島専務は一千百十三万六千円の退職金をもらっております。宮本さんは四十一年二月八日から四十六年一月十四日まで、専務を退職なさった宮本さんについてはまだ決定していない。社長にその処理をまかしてあるというようなことだそうでございますが、ほんとにその責任を感じているかどうか、私は疑問です。先ほど来申し上げておりますことを繰り返して申し上げますと、会計検査院の十億の指摘に対して、通産省は全く責任を感じていないために処分調書も出していない。これは大臣が検討して出すと言っておりますので、十分検討して早く結論を出していただきたい。会社の責任については、いま申し上げた代表権を有する重役については、当然責任をとって国民の納得のいくような処置をしていただきたい。最後に政務次官にその決意のほどを御答弁願って終わりたいと思います。
○政府委員(内田芳郎君) 御趣旨をよく尊重いたしまして、これからの問題に処していきたいと思います。
○沢田実君 実は私、ほか二件について質問しようと思いまして発言通告もしておきましたし、答弁者の方々の御準備もいただいたわけですが、手持ちの時間も過ぎましたのでそれは後日に譲りまして、きょうはこれで失礼をしたいと思います。わざわざ来ていただいた方々、質問しないで申しわけありません、御了承いただきたいと思います。
○二宮文造君 四十三年の通産省関係の決算に関連をしまして、いわゆる自由化の問題に問題をしぼって質問をさしていただきたいと思うわけです。 この残存輸入制限につきましては、ガットの場とか、あるいは対米貿易の交渉の場合に非常にいままで問題になってきたわけですが、現在進めている自由化のスケジュール、これはどうでしょうか。この点概略御説明いただきたいと思います。
○政府委員(内田芳郎君) 通商局次長に答弁いたさせます。
○説明員(佐々木敏君) 現在、自由化につきましては、一昨年並びに昨年の関係閣僚協議会の決定によりまして逐次自由化を進めておるわけであります。一昨年末におきまして百二十品目の残存輸入制限品目がございましたが、この一月末までに四十品目が自由北実施済みであります。なお、今後この四月末並びに九月末におきましてそれぞれ二十品目ずつの自由化につきまして閣僚協議会の決定済みであります。したがいまして、今年九月末以降におきましては残存輸入制限品目は四十ばかりになる、かような進捗状況であります。
○二宮文造君 その残存輸入制限品目が四十と、それから義務免除の四十三品目がありますから、ことしの十月一日現在においては、輸入割り当ての対象になるのは合わせて八十三品目、こういうことでございますね。 そこで、いまそれぞれ自由化が進んでおりますが、現在の段階で自由品目、それから自動承認制ですか、自動承認制の品目、それからまた割り当てと、こういう三段階の輸入が考えられるわけですが、それぞれの輸入手続を、どういうふうに輸入が進められるかということを概略御説明いただきたいと思います。
○説明員(佐々木敏君) ただいま先生のおっしゃいましたように、大きく言いまして、現在の輸入制度は三つの分類に分かれるわけであります。一つは、いわゆる自動承認制、これは大部分の現在物資がこれに該当するわけでありますが、これは輸入者が銀行に参りまして銀行の窓口で輸入承認手続をとる。通産省は本件についてはフリーの立場でございます。 それと第二番目は、いわゆる割り当て物資でございます。ただいま申し上げましたように十月以降におきましては四十品目並びにガットの義務免除を得ております。四十三品目、合計八十三品目でありますけれども、これにつきましては、通産省が関係各省と協議いたしまして一定の数量の範囲内で、また、対象者を一定の基準で限定いたしまして、一定の基準でもって申請者に割り当てる、この物資であります。 なお第三番目の物資は、いまの自動承認制並びに輸入割り当て制の中間でありまして、自動割り当て制物資といっておりますけれども、これが現在七十三品目ございます。これにつきましては、割り当て物資ではありますけれども、割り当ての総ワクはきめておりません。したがいまして、通産省に申請者の申し出がございますれば、通産省は自動的に、かつ無制限に申請者に割り当てる、このふうな物資であります。以上三つの分類に分けてあります。
○二宮文造君 なぜそのAIQですか、七十三品目という制度を設けられているのでしょう。とにかく数は無制限でしょう。それからまた、その資格も必要はないわけでしょう。実績云々にこだわらないわけでしょう。申請者が申請さえすればいつでも割り当てが受けられる、こういう制度を残している。その自動割り当て制を残している理由はどういうところにあるのですか。
○説明員(佐々木敏君) 自動割り当て制につきましては、元来はもはや自由化をしてもよろしかろうという物資でございますが、ただ、国内の需給とか、あるいは国際的ないろいろな情勢の変化によりまして、万が一の場合には、割り当てを実際問題としてしなくてはならない、そういった事態が起こる心配がある物資につきまして対象にしておるわけであります。それともう一つは、補足的な理由でありますけれども、割り当て制を実施いたしまして、実際の輸入動向、数量、価格、輸入先というものをこれによって把握いたしまして、他のいろいろな行政施策に役立てる必要のあるもの、かような主と従でありますけれども、二つの目的がございますので、現在実施をしているわけでございます。
○二宮文造君 ちょっとこだわるわけですが、そうしますと、いわゆるAIQの品目七十三品目は制限品目からおろしはしたけれども、いつかまたそれにあげなければならぬような、そういうものを想定してこのランクに残してある。あとその輸入統計なんかを取りたいということは、これは通関実績なんかでAA品目と同じように取れるわけですから、補足の理由のほうは別として、大体、そういう前者の理由が大半でこういうふうに残してある、こういうことに理解してよろしゅうございますか。
○説明員(佐々木敏君) ただいまの説明が不十分でありましたけれども、数年前はいまお話のございましたように、一たんAIQにして、非常事態があって、また割り当て制に戻したというような例がございます。しかし、いまの状況では、そういうことは考えられないと思います。ただ、自動割り当て制のままで、私の申し上げましたのは、場合によって、無制限でなくて一時的に割り当てをする。割り当て制に戻すのではありませんけれども、自動割り当て制でありますけれども、その段階で一定期間、一定数量に限って、割り当てをするという余地を残しているということでありますが、最近の事例におきましては、台湾のバナナを除きましてそういった例はございません。
○二宮文造君 それじゃ大体そのIQ、輸入割り当て制の問題に限ってお伺いをしたいのですが、この輸入割り当ての運用を現在どのようになさっているのか、一般的な問題でけっこうですから、政務次官から答弁をいただきたい。
○政府委員(内田芳郎君) 現行の割り当て制度には商社割り当てというのがございます。これは消費財については商社割り当てを行なっております。くつですとか、皮製品、衣類、什器、オレンジ、パイナップル、かん詰め、菓子類、魚類、ノリ等が、これに当たるわけでございます。もう一つは、消費財以外のものであって、需要者が小規模でたいへん多数なため、実務上、需要者割り当てが不可能な場合は、商社に対して割り当てを行なっております。なめし皮でございますとか、土状黒鉛類等がこれに当たっております。需要者割り当てにつきましては、輸入割り当て品目の需要産業を所管する省庁が、これは別に需要者ごとに、需要量を算定して発行いたしておりますその内示書等の数量に従いまして、内示書の交付を受けた者、または、その者から発注を受けた者に割り当てを行なう。原材料、機械等は、この方式でやっております。 次に、団体割り当てでございますが、例外的に需要者の団体に割り当てをしているものがございます。例外でございますが、養蜂用の砂糖、こういうのがございます。またオレンジジュース、昨年度は全国清涼飲料組合に割り当てております。参考でございますが、団体割り当ての例では、養蜂用の砂糖を日本蜂蜜養蜂協会に割り当てたことはございます。
○二宮文造君 わかりました。 そこで、需要者割り当てというのは小規模ですから把握もできないし、そういうものに内示書を渡して、そうして商社にでも発注させて、そうして自分のところに原材料を輸入させる、入手させる、こういうシステムだと、それから従来の輸入実績のある商社、そういうものに割り当てをする。例外的に団体に割り当てをする。要するに、これは需要者割り当てみたいなかっこうになるわけですね。さて、たとえば、需要者割り当てにしても、それからまた団体割り当てにしても、自分自身は輸入業務はやっておりませんね。そういう場合に、輸入を商社に発注するわけですが、その場合、輸入実績のある商社に限るのですか、要するに、商社割り当てが受けられるそういう資格のある商社に限るのか、実績がなくとも、だれでもかまわない、とにかく内示書を持って行きさえすれば割り当てをしてもらえる、輸入ができる、需要者と割り当て内示書さえ持てばだれでも輸入ができる、こういうシステムになっているのか、この点システムだけお知らせ願えればけっこうだと思います。
○説明員(佐々木敏君) ただいまの御質問につきましては二とおりございます。需要者が需要者の所管官庁から内示書を受けまして、その内示書を持って——発注する先の輸入商社は実績のあるものに限る場合と、実績がなくとも、その内示書を受けた需要者が適当に商社を選んで発注する場合と、その二つがございます。
○二宮文造君 具体的にどういう例でしょう。
○説明員(佐々木敏君) 団体は、内示書を受けた需要者がしかるべく適当と判断される商社、実績がかりになくとも、その商社にする例が多いわけでございますけれども、例外といたしまして、たとえば、豚肉等につきましては、発注先の商社が実績あるものに限定するというようなことになっております。
○二宮文造君 果汁なんかはどうですか。
○説明員(佐々木敏君) 果汁につきましては、特に、そのような実績あるもの、実績ある商社というような限定はございません。需要者がその内示書をもらった場合でございます。
○二宮文造君 牛肉はどうですか。
○説明員(佐々木敏君) 牛肉につきましては、実績のある商社、そのようになっております。
○二宮文造君 そこで、これは物価問題にしぼって、物価対策ということで、私、問題をしぼってまいりたいと思うんですが、従来非常に過熱すると価格が高くなる。そうすると、輸入をすればその過熱状態を下げることができて、物価対策上非常に早急に手当てができるというふうなことが言われておりました。いわゆる緊急輸入と称するもので、たとえば豚肉とかあるいは牛肉ですね、それから今度のタマネギ、こういうものが大体そういうものに当たるんではないかと、こう思うわけですがね。ところが、実例をもってずっと追跡調査をしてみると、輸入の自由化、また輸入物資が入ってきたことそれだけで価格の抑制にはならない。こういう例が非常に多いわけですね。たとえば、スコッチウイスキーの場合、これは自由化しました。それである程度値下がりを期待しました。ところが、輸入の窓口を一本にしぼったり、あるいは国内で販売体制を再編成したり、こういうことで、結論としてスコッチウイスキーがことしの夏ぐらいから値上がりするんじゃないか、値下がりどころか値上がりする。一部ダンピングはあるけれども、それは続くわけのものではないし、結論において値上がりするというふうなことがいま言われております。また、やがて四月にはグレープフルーツが自由化されますが、その自由化を目前にして、従来の実績のある取引商社、二十一商社ぐらいが輸入組合をいま画策中だと、そして結局国内での出荷ですね、それをやはり一手に握って価格の維持をはかろうと、こういうふうな動きがあると、このように報道されておりますが、公取の方いらっしゃいますか、どうでしょう。こういうふうに物価対策上、常識的に見て好ましくないこういう輸入組合の結成だとか、あるいは国内の販売体制を一手に握るとか、そういうような仕組みは公取としてはどうですか。
○政府委員(吉田文剛君) まだスコッチ等の場合、具体的にどういうふうな動きがあるとか調査は具体的にはしておりませんけれども、もしかりに、そういう動きがあるとすれば、これは輸出入取引法の輸入組合として、それに正式に乗っけて主務官庁で認可をされる、そういう場合には、当然公取に協議がくるわけでございますから、その法律に書かれております要件に照らして、これを厳格にこっちは解釈して協議に応ずるかどうかをきめたいと思いますが、もし、そういう正式な法律に乗らないようなやり方で一本化するような組合をつくったり、あるいは輸入割り当てをするというようなことであれば、これは当然独禁法上の問題になるんじゃないかというふうに考えます。
○二宮文造君 スコッチウイスキーの場合、あまり具体的につかんでないと、こういうことでございますが、こう言われておりますよ。たとえばジョニーウォーカーの赤ラベルの極東総代理店コールドべックがこのほど三菱商事トーメン業者と組んで日本での発売元になって、そして特約店を十三社にしぼって二次特約店にする。さらに小売店のルートと、こういうふうに販売体制をつくり上げる。これまでジョニーウォーカーの赤は輸入業者としては百十五社あった。ところが、今後もそういうものも含めて銘柄別に販売体制を組んでいくので、値下がりは期待できない、むしろ値上がりで、まあどこでもうけるのか、輸入の商社がもうかるのか、発売元がもうかるのか、あるいは小売りマージンが確保されるのか、それはわかりませんけれども、そういうことが、事実動きがあるわけですね。それを知らないということですが、それは人数の点でもいつもあとから追っかけるような調子になっておることは承知しておりますけれども、具体的にこういうことが出ておるわけです。そういう事態について、これはいわゆる再販維持価格みたいなかっこうで認めらるべきものかどうか、この辺の判断はどうでしょう。
○政府委員(吉田文剛君) 新聞等では当然そういうあれは拝見しておりますけれども、まだ、そういう場合に、たとえば輸入を一本化して、特約店をしぼって輸入割り当てをやる、そのために価格がつり上げられるおそれが出てくるという場合に、しかし、その具体的の行為のどの部分が独禁法のどの条文に違反するかというようなことは、相当綿密に調査して詰めないといけないと思いますが、そういうふうな、法に基づかないで、そういうことをやるということは、独禁政策上も好ましくないというふうに考えております。
○二宮文造君 従来、バナナにしてもコンニャクにしても、それほどまでにとは言いませんけれども、こういう輸入物資、それを取り扱って、ぬれ手でアワのもうけをする者が従来もひんしゅくを買ってきておるわけですね。しかも、現実にそういうことをやっているか、やっていないか、これは調べなければわかりません。調べなければわかりませんけれども、やっていると言われていることを、届け出がないからとか、そういうことで手を控えておるということは、公取としても問題ではないか。早急に調査をし、実態を把握して業者を適当に指導する、こういう姿勢が必要だと思いますが、この点いかがでしょう。
○政府委員(吉田文剛君) さっそく調査をいたしまして実態を明らかにし、もし独禁法違反があればこれは取り締まりをいたしたいと思っております。
○二宮文造君 それから、いま出ましたグレープフルーツの場合、私、先ほど説明いたしましたように、輸入組合をつくろうじゃないか、また、おそらくこれは取り扱い業者を二次、三次と、こういうふうに組んでいって、価格の不安定を防ごうということを含めて輸入組合を申請するだろうと思うのですが、窓口に出てきたら通商局どうしますか。
○説明員(佐々木敏君) かんきつの輸入組合の設立の動きにつきましては、実は一昨年の八月に輸入組合の設立認可申請が通産省に出ております。ただ、内容をしさいに検討いたしますと、一つは、自由化のいわば対応策といいますか、そのようなことが事業内容に含まれておるかどうかという検討を、私どももいたしております。もう一つは、その発起人を中心にいたします組合に加盟する方々の会社数が業界全体の大半を占めておらない、これもやはり一つの行政判断として問題であろうと、かように考えまして、現在、まだ認可の段階には至っておりません。
○二宮文造君 それで輸入組合——同業者組合的輸入組合なら、私はあえてここで問題にしないわけですが、彼らが画策しているのはカルテル行為をやろうと、そして通産省の認可をとる、そこまで含めた輸入組合の申請ですよ。そうするとわれわれ常識で考えますと、グレープフルーツというのは、ほうっておいても現在の半額以下になる。まあ国内のかんきつ類との競合という問題もあります。しかし、これはAA物資になるわけでしょう。AIQじゃないでしょう。もうとにかく自動承認制の品目になるわけでしょう、四月以降は。そうしますと、国民とすれば、消費者とすれば、安いほうがいいわけですね。自分たちの割り当て時代のうまみをそのまま持続しようということに根ざした輸入組合の結成とか、あるいはこれに準じてのカルテル類似行為の発動とか、そういうものを予定した申請というのは、いまの時代は却下すべきではないかと、こう私ども思うんですがね。却下し得ざる事情があるんでしょうか。検討中で、認可を与えておりませんという答弁ですが、昨年出ていままで握っているということは、認可しようという方向でいろいろ事情をお調べになっている。われわれとすれば、認可するべきものじゃなくて、却下すべきものじゃないかとこう思うんですが、ちょっと私どもの考えといまの答弁とニュアンスが違いますので、もう一言詰めておきたいと思います。
○説明員(佐々木敏君) 現在のところは、法律の解釈上の問題運用の問題並びにこの設立しようとしておる輸入組合の実態的ないろいろな仕事内容等々につきまして、慎重な判断を必要とすると考えております。現在慎重に検討中でありまして、いまこの席で認められるか、認められないかというような判断はまだできかねる段階であります。
○二宮文造君 あのね、それをやりますと、また台湾のタマネギみたいに、通産省が痛くない腹を探られますよ。それはもう必ず問題を引き起こすと思います。国内の物価政策の問題で、まあいま佐藤内閣があげて物価対策というものを——まあこれは協議だけだと、何も実体が伴わないと国民のほうから非難が出ておりますが、だけれども現内閣が物価対策に取っ組もうとする姿勢だけは、ことばだけはあると私どもはこう見ます。内容はありませんけれども。しかし、その水ぎわでそういう国民の期待感に反するような行政が行なわれたのでは何にもなりません。そういうことで、どうも答弁を伺っておりますと輸入組合を結成させる方向に何だかんだと理屈をつけて進んでいように思います。これは私はよろしくないと思う。通産省が認可を与えますと公取も右へならえで承認せざるを得ないわけです。一応の条件はつけるでしょうけれども。ですから、いま公取におたくはどうしますかと私が聞くのは、それは酷なんです。一義的には通産できめるわけですから、その通産がもっと姿勢をはっきりしていただかないと困る。業者の利益を守る、まあ通産ですからそれもありましょう。ですが、その前にやっぱり国民の利益を守らなければならぬ。現在私も調べておりませんけれども、そういう趣旨のものがたくさんあると思うんです。そういうカルテルなんかは、漸次廃止していくべきです。特に輸入物資については廃止をさせるべきだ、新たに承認すべき問題ではないと、こう思うんですがね。くどいようですけれども、この点もう一ぺん御答弁をいただきたい。
○説明員(佐々木敏君) ただいまの先生の御趣旨を十分に体しまして、先ほど申し上げましたような各般の問題点につきまして、今後とも慎重に検討をいたしまして結論を出したいとかように考えております。
○二宮文造君 それで私もう少し具体的に、緊急輸入をした場合、実際に物価対策に効果があったかどうかという問題でお伺いをしたいのですが、過日問題にしましたけれども、濃縮果汁ですね、この問題は、団体割り当て、要するに、全清飲に三百トンの団体割り当てをなさった。ところが、こまかく単価やチャージをずっと突き詰めていきますとどうも相当のマージンが、輸入商社の側かあるいは全清飲の団体のほう、需要者じゃなくて団体のほうに相当の、考えられないようなマージンが天引きされているような結果が出てまいりました。結局、国内産の原料の果汁が入手しにくいと、高いと、そこで、われわれが製造していくのに輸入してもらいたいということで、需要者割り当てをもらった、そうして輸入をした。当然安く入るべきものが相当に格差があるものですから、その格差に幅があるものですから、その幅だけ団体の経費に取ったのか、あるいは商社がもうけたのか、その辺は明確になりませんでしたけれども、キロ何十円という、百円近い、四百円か五百円のものでキロ百円近い利幅が出たわけです。これも物価対策とか、あるいは原料入手難とかいいながら、こういう割り当てをしたことが結果において所期の目的を果たしていない。なるほど原料は入ったでしょうけれども、所期の目的を果たしてない。途中でだれかが抜いたと、こういう心配があるわけですが、今度、豚肉の場合も相当に緊急輸入をしておりますが、どうでしょう、経企庁のほうで四十四年からずっと豚肉の卸売り価格、小売り価格の経緯というものを、ちょっと足あとをたどっていただけませんか。それとそのあとで農林省のほうからいわゆる緊急輸入を、昨年、一昨年とやっております。その辺の年次と卸売り価格あるいは消費者価格、小売り価格の経緯というものを突き合わせてみていただきたいと思うのですが、緊急輸入の意味合いを果たしたかどうか、こういう点にしぼってそれぞれ御答弁願いたい。
○説明員(山下一郎君) 豚肉の卸売り価格、小売価格の推移について申し上げます。 最初にいずれも単位はキログラム当り円でございますが、まず卸売り価格について申し上げますと、それは枝肉の白の上でございますが、四十四年の一月から、四十六年の一月まで月を追って申し上げますと、四百七十三円二十一銭、四百二十一円九十四銭、四百二十三円、四百六十四円四十一銭、四百九十一円一銭、五百三十三円五十三銭、五百三十四円四十一銭……。
○二宮文造君 もうちょっと補足して、私のほうの調査では、四十四年の五月の一日に一万五千トン輸入割り当てされております。それから四十四年の七月七日に一万トン、四十四年の九月三十日に二万五千トン、それから四十五年十月二十三日に五千トン、こういうふうにこれはまあハム、ソーセージの原料用として割り当てをされておりますが、こういうものが入ってきた時点で、どういうふうに卸売り価格に、あるいは小売価格に変動を見せているか、こういうことを私知りたいのです。
○説明員(山下一郎君) いま先生の御指摘のありました輸入割り当てがありましてから現実に手当をされましたものが国内に入りますまでのズレを私承知しておりませんので、大体その近辺でそれでは申し上げます。 最初に四十四年五月に割り当てがございましたとき、五月の卸売価格が、四百九十一円一銭、六月が五百三十三円五十三銭、七月にまた割り当てがございますが、五百三十四円四十一銭、八月、九月大体同水準でございますが、八月、五百三十九円九十七銭、九月、五百四十三円六十四銭、九月にまた割り当てがございます。十月に四百八十八円三十銭、十一月に四百三十四円七十四銭、十二月が四百二十円三十六銭であります。四十五年一月に入りまして、これからずっと低落を続けてまいります。四十五年一月、四百十一円四十四銭、二月が三百九十九円四十八銭、三月、三百八十円七十七銭、四月、三百七十四円五十五銭、五月が三百七十二円二十九銭、六月になって若干上がりまして四百二十七円十五銭、七月、四百十九円十三銭、八月、四百十三円六十二銭、九月、四百二十五円五十四銭、十月にここでまた下がっておりまして、三百八十九円四十五銭、十一月、三百七十九円十銭、十二月、三百七十五円十銭、四十六年一月に三百六十二円九十銭、卸し売り価格はこのような推移でございます。 なお、小売り価格について、大体同じ時期について、中の場合で申し上げますと、四十四年五月が九百二十三円、六月九百六十七円、七月、九百八十三円、八月、九百九十七円、九月に一千十円、十月一千二十円、これからまた下がりまして、十一月が九百八十七円、十二月九百二十七円、四十五年一月が九百三十円、二月から続いて下がっておりまして、九百二十三円、三月、九百三円、四月、八百九十七円、五月、八百九十円、六月も八百九十円、七月、ここで若干上がっておりまして九百十七円、八月、九百二十三円、九月、九百七円、十月、九百二十三円、十一月、十二月、九百円、四十六年一月八百九十三円、こういうような推移をいたしております。
○二宮文造君 何か相当ずれて下がっておりますね。卸し売り価格の場合は若干そういう過熱を押えたという考えはできるわけですが、小売り価格の場合は多少下がっておりますけれども、小売り価格の変動というものは、要するに、緊急輸入をしても小売り価格に対する影響というものはあまり感じられない。それで私は特に緊急輸入の豚肉はハム、ソーセージ用のものですから、ハム、ソーセージの値段というものをずっととってみますと、あまり変わっていないわけです。たとえば、プレスハム、中肉百グラム、四十四年五月に卸し売り価格が五十一円五十銭、それが六月に五十三円になり、これはずっと五月の五十一円五十銭という金額を割ったのが、わずかその年の十月に十銭、それから十二月に十銭、それから四十五年の一月に一円二十銭ですか、これだけ下がっているだけです。反対に小売り価格のほうは、四十四年の五月には百グラム七十円であったのが、十銭とか七十銭は下がりましたけれども、十二月には逆に三十銭上がっている。ですから、どういうわけで緊急輸入をしたのか、そして物価対策上、豚肉を入れて過熱を押えたという説明はありますけれども、どういうわけか、ことにその小売り価格にはあまり影響がない。これは、その辺、人件費の高騰もあるでしょうけれども、どうもそういう商社割り当て、この輸入割り当てのところに問題があるのではないか。こう私思えてならないわけですが、農林省の関係の方どうですか。
○説明員(斎藤吉郎君) ただいまの先生のお話でございますが、豚肉の緊急輸入は、御案内のとおり、いわゆる最近非常に物価対策ということが強いわけでございますが、もともとこの緊急輸入の制度は、先生御案内のとおり、農産物、畜産物の価格安定法によりまして、安定帯の価格を持っております。安定帯の価格の上限を突き破るというときに緊急輸入をして、安定帯価格の上位価格を突き破る分を冷やす、こういう制度でございますので、そういう形でやりましたので、過去の実績から見まして、確かに先生のおっしゃるとおり、小売りの価格の面で必ずしも非常に効果があがったということが申せないのは残念なわけでございますけれども、ある程度事実だと申し上げざるを得ないわけであります。そこで、最近のように物価対策の面で非常に強い一つの政策として取り上げてまいるということになりましたので、最近、四十五年度末に価格の上昇傾向が見られまして、先生先ほどおっしゃいました五千トンの輸入割り当てというものを行なったわけでございます。その結果からいたしまして、必ずしも、やはり本年の一月ごろの状態ではその効果が完全に小売りの面であらわれていないという状況がございましたので、御案内のとおり、一月に農林大臣から小売り価格の引き下げを全国の食肉事業協同組合連合会に申し入れをいたしまして、現在ただいまのところ中肉百グラム当たり五円ないし十円の値下げが行なわれておりまして、その面での効果をあげておるということでございまして、先ほど御指摘になりました四十三年あるいは四十四年のころには、それだけの効果が必ずしも十分あがっていたかったということは、過去の事実としてそういうことでございます。
○二宮文造君 もっと不可解なのは、牛肉の輸入について、大体年間二万トンぐらい牛肉を輸入しているらしいのですが、畜産振興事業団ですか、そこに事業者割り当てというんですか、商社割り当てと二本立てで、一方は商社、一方は畜産振興事業団、こういうように割り当てをして、そうして入ってくるのが安いものですから、国内産の牛肉とつり合いをとらすために振興事業団が調整令と称しまして、百グラムですか、一キロですか、三十円、四十円の調整金を取る、こういうような話が出ておりますが、これは事実ですか。事実とすれば、畜産振興事業団が事業を開始して今日までに何年かありますが、今日までにそういう趣旨で入ってきた畜産振興事業団の調整金は総額幾らになるんですか。
○説明員(斎藤吉郎君) 先生ただいまお話のございました畜産振興事業団がいわゆる差益と申しますか、国内産との格差を合わせるために大体百グラム当たり二十円から四十円、部位によって変わっておりますが、徴収していることは事実でございます。そうして、畜産振興事業団が現在までにその形で徴収いたしました金額といたしましては、総計約二億円程度。これはいわゆる畜産振興の事業に使うということで、やはりいわば豚なり牛なりのそっちのほうの振興に使っているという形で、いわば還元しておるということでございます。
○二宮文造君 そういう還元のしかたもありますね。ですけれども、牛肉を、いわゆるIQ物資ですね、IQ品目の牛肉を年に二万トン輸入するのはどういうわけで輸入するんですか。畜産振興のために輸入するんですか、あるいはやはり品薄だから物価抑制策というものを前面に打ち出して輸入するんですか、ウエートはどっちにあるんですか。
○説明員(斎藤吉郎君) ウエートがどちらにあるかというお尋ねでございますけれども、要するに、御案内のとおり、牛肉は非常に世界的にもやはり少のうございまして、日本の国産でもやはり少ないわけでございます。量的にある程度確保いたしたいということでございます。そういうことでございますけれども、物価対策の面で、それではその差益分だけを、安く入ってくるのだから消費者のためにはそのままで、こういう御指摘かと思いますけれども、これはいま先生がおっしゃいましたように、やはり国内の価格と、それから国際的な価格とが非常に格差が現在ございます。したがいまして、もしそのまま、入ってまいった形で流通をさせるということになりますと、やはりどうしても国内価格のほうにさや寄せされまして、必ずしも先生のおっしゃいましたようなそのままの価格で、安い価格で消費者の段階までいくということも必ずしも想定できない面もございます。かつ逆に非常に安い、これは消費者のほうから言えばけっこうな話でございますけれども、いま申し上げましたように、やはり国内の畜産業、これをやはりある程度保護していかなければならない。農業政策上の問題からいいまして、これをやはり裸のままでもって、国内でもって競争させるということは、ことに牛肉につきましては、日本の牛肉の生産は非常に零細でございまして、すぐにそういうかっこうで国際競争の場に立たせますと、これはやはり直ちにまいってしまうというようなことになりかねないということがございますので、その辺のかね合いをとりまして、まずまずのところ、こういうことでございます。
○二宮文造君 議論のすりかえじゃないでしょうか。IQ物資ですよ、無制限に入れるんじゃないのですよ。安い外国の肉と国内のものとがもろにぶつかるんじゃないんです。こちらが品薄になって値段が上がるから入れるんでしょう。こちらが余っているときには入れないでしょう、どうですか。国内の業者とそれから外国のものが裸で勝負させるなんて、そんなことはあり得るはずがないでしょう。年間わずか二万トンでしょう。畜産振興事業団がそういうピンはねをするということは、これだけ物価が云々とやかましく言われている時代におかしいじゃないかというのです。また、おっしゃるような国内の業者がつきまぜて不当につり上げ、安いものを高く売るという危険性があるかもしれない、これはまた指導すればいいんじゃありませんか。行政指導のほうを手を抜いておいて、畜産振興事業団がピンはねするということは、これは国民が聞いたらどうでしょう。また、先ほど二億円程度とおっしゃいましたけれども、もっとこまかく言ってもらいたい。何トンの輸入を畜産振興事業団が取り扱って、そしてこれだけの調整金が出ましたと、キロ当たりは幾らくらい平均畜産振興事業団がピンはねをしておりますと。もっと明確に御答弁願いたい。
○説明員(斎藤吉郎君) 事業団に割り当てをいたしましたのは二回ございます。四十五年の三月に五千トンの割り当て、それから四十五年六月に六千トンの割り当てでございます。これが全部消化されているというわけではございません。割り当てでございますのでまだ全部ではございませんけれども、これでまいりますと、トータルでは一万一千トンの割り当てがあった。したがいまして、大体、平均先ほど申し上げましたように、二十円から四十円くらい……。
○二宮文造君 二十円から四十円とはどういうわけですか。
○説明員(斎藤吉郎君) 部位によって、肉の部分によって格差がございます。三段階に分けて、二十円、三十円、四十円という、それでもってやっております。ですから、総体で平均で二十円とみますと、二億円程度、こう申し上げたわけでございます。
○二宮文造君 そういうことが、畜産振興事業団から、その調整金はこれこれの残高になっておりますという報告はできないんですか。何かあなたの答弁聞いていますと、品物によって二十円、三十円、四十円があって、それにただ単に算術的にトン数かけて、それで二億円程度でございますというのじゃ、国会の席での答弁にならないと思います。調整金の残高は幾らだ、割り当ては別として、事業団が扱ったのは何トンだ、そうして調整金は総額これだけです。こういうふうにもっと明快に答弁いただきたいんですが。
○説明員(斎藤吉郎君) まだ畜産振興事業団の損益計算が最終的に四十五年度は締まっておりませんので、手元にございます数字は十一月末現在の状況でございます。そのときの売り上げの数量が三千八百九十七トン、当期の損益で出ておりますのが千四百三十七万九千円でございます。十一月現在の途中の仮の締め切りでございます。
○二宮文造君 もう少し数字を明快に答弁していただけませんか、あなたはいま二億円とおっしゃったのですよ。明確に答弁していただきたいと言ったら、千四百万円に減っちゃったのはどういうわけです。損益計算じゃないです。損益計算じゃなくて、調整金勘定は幾らなのか。損益計算書になりますと、いろいろな勘定が入りますから調整金が消えてしまいます。そうじゃなくて、かけた調整金の総額は幾らかと私はお伺いしている。
○説明員(斎藤吉郎君) たいへん恐縮でございますけれども、それでは先生のおっしゃいましたように整理をいたしまして、数字を後刻提出させていただきます。
○二宮文造君 とにかく参事官の心証としては二億円を下らぬわけですね。
○説明員(斎藤吉郎君) 先ほども申し上げましたように、四十五年三月と六月の割り当ての数量から申しますと、単純計算いたしますと、おおむね二億円程度ではないかと考えております。l
○二宮文造君 しかも、こういう方式は今後もおとりになりますか。これほど問題になっても、まだ畜産振興事業団が調整金と称してピンはねをしますか、この点はどうでしょう。再検討するかあるいはこのまま続けざるを得ないか。答弁簡単でけっこうです。
○説明員(斎藤吉郎君) ただいまのお話でございますけれども、その他申し上げましたようなことで通っておりますので、現在のところ、私どものほうといたしましては一応この制度は続けていきたい、こういうぐあいに考えております。
○二宮文造君 どうでしょう、経企庁、物価対策で頭を悩ましていらっしゃる最中だと思うのですが、これほどはっきりした——口では物価を抑制しますと現内閣の姿勢を示しております。ところが、役所の仕事ではしろうと目に見てどうも納得できないようなこういう調整金を賦課して国内の販売の価格をつり上げていく。こういうやり方でいきますと、ますます経企庁が音頭をとりまして生鮮食料品——一番台所に響く生鮮食料品にこういう行政が続いてどうでしょう、好ましいでしょうか、この点いかがです。
○説明員(山下一郎君) 物価問題を担当しております私どもの立場からいたしますれば、できることならばそういう調整金を取らないで、せっかく安い価格で輸入されたものについては、その安い価格で末端の消費者まで送り届けるかっこうにしていただくことが望ましいことはもう先生のおっしゃるとおりでございます。ただ、本件の牛肉の場合について、ただいま農林省のほうから説明のありましたように、畜産振興事業団としてのいろいろの事情がありますことと、それから農林省の説明にもございましたように、国内産の牛肉との価格差が相当ある現状において、かりに畜産振興事業団が調整金を取らなかった場合に、そのメリットが末端の消費者まで行き着くような方策をとらせること、先生、先ほど行政指導をせよとの御指摘でございました。確かに行政指導によって、そういう方法がとれることが確実になれば、そういうことをやっていただきたいなというのが私どもの立場でございます。御承知のように、牛肉の流通体系にいたしましてもいろいろ問題がございまして、せっかく安い牛肉を安い価格で提供いたしましても、それが末端消費者の手元までその価格で到達するということにはなかなか問題があることは、遺憾ながら現状でございますので、その辺の問題もあわせながら私どもは私どもの立場で今後よく検討してまいりたい、このように考えております。
○二宮文造君 牛肉の輸入は畜産振興事業団だけじゃありませんね、商社割り当てもありますね。そうすると商社割り当てで入ってきた牛肉は畜産振興事業団の窓口を通りませんね。通りますか、——通らない。そうすると商社割り当てで商社が独自に買って輸入をして流していく商品の値段はおのずから畜産振興事業団との間に三十円なり四十円なりの差がありますね。そう考えられますか。それとも商社が値をつり上げて売るのですか。この辺の操作はどうでしょう。
○説明員(斎藤吉郎君) 実は、先生いま御指摘のことでございますけれども、事業団が取っております差金と申しますか、と同程度のものをやはり積み立てて、これを業界全体としての消費促進のPRでございますとか、あるいは生産単価へのてこ入れでございますとか、そういったようなことに、いろいろと食肉の消費推進という形で使っておるのが実情でございますので、大体同じ形になるわけでございます。
○二宮文造君 その団体は、何という団体ですか。
○説明員(斎藤吉郎君) 日本食肉協議会でございます。
○二宮文造君 それは輸入商社の集まりでしょうか、それとも食肉関係者の集まりでしょうか。
○説明員(斎藤吉郎君) これの構成メンバーになっておりますのがいま申し上げましたハム・ソーセージ工業協同組合、日本食肉かん詰工業協同組合、食肉卸売市場荷受機関、それから全国食肉事業協同、組合連合会でございます。
○二宮文造君 輸入商社、入ってないじゃないですか。メンバーに入ってないじゃないですか。そうするとその協同組合の段階で賦課金を取るのですか、商社の段階で取るのじゃなくて。
○説明員(斎藤吉郎君) ただいま申し上げました四つの団体が、これが事業者でございますけれども、その段階でもって取るわけでございます。
○二宮文造君 そうしますとこれはIQ物資ですから、商社が輸入した価格、これは通関実績にちゃんと出ているはずです。いいですか。それからいわゆる事業者団体には売らないと思うのですよ。団体には売らないで、個々で売っていると思うのです、商社は……。その商社の需要者に対する卸売り価格といいますか、元請け、元卸しですね、価格は幾らなんですか。その段階で、いま言った団体にどれだけの調整金あるいは賦課金と称するのですか、それが入っているか。あわせてご先ほどの畜産振興事業団の調整金勘定、これを取りまとめて資料として御提出願いたい。 これは、それで私、決して引き下がりませんよ。どんな理由であろうとも、これはほんとうに国民の側からしますとよけいに高いものを食わされていると、政府は一方では物価抑制といいながら、その行政の部面では、それをつり上げているかっこうをやっている、こういう印象が強いですからね。早急に検討されてこれは是正されることを私は要望しておきます。で、その食肉の問題はいまの資料、御提出願えるかどうか。
○説明員(斎藤吉郎君) これは至急取りそろえましてお手元に差し上げたいと思います。
○二宮文造君 ついでに、ちょっと時間がおそくなりますが、委員長、すみません。タマネギの問題に移りたいと思いますが、タマネギの、大体最近三年ぐらいでけっこうですが、年度別の輸入の数量、これをお伺いしたいことと、それからその輸入先ですね。輸入先は大体どの程度になっているか。この三ヵ年ぐらいでけっこうですから教えていただきたいのですが。
○説明員(佐々木敏君) 昭和四十二年から申し上げます。四十二年におきましては、総輸入量が二万二百トンであります。相手先は、台湾が九千二百トン、中国が三千トン、あとアメリカその他であります。昭和四十三年におきましては、総額が二万八千九百トン、台湾が一万三千六百トン、中国が二千四百トン、アメリカが三千四百トン、その他が九千五百トンであります。四十四年におきましては、一万三千二百トンが総輸入であります。台湾が一万二千二百トン、中国が三百五十トンございます。その他が六百五十トン。昨年は一−十一月でございますが、合計が一万五千二百トンでありまして、うち台湾が九千七百トンというような数字になっております。
○二宮文造君 台湾が大きなシェアを占めているのは特別に理由があるのでしょうか。台奪の輸入実績が非常に大きいのは特別に何か、価格が安いのか、嗜好が合うのか、あるいはその他の事情で台湾がおもな大きなシェアを占めているのですか。その理由はどういうところにあるのでしょうか。
○説明員(佐々木敏君) 生鮮野菜でございますから、やはり一つには輸送の期間といいますか、距離が近いこと、これが台湾産タマネギが中心を占めている一つの理由であります。それともう一つは、わが国の国内産のタマネギのちょうど端境期におきまして台湾産のタマネギが生産される、かような事情から特に台湾産のタマネギに集中する、かように思います。
○二宮文造君 これは、タマネギは、先ほどの三つの品目でいいますと、AA物資ですか、いわゆる自動承認制、自由に輸入できる品目ですね。
○説明員(佐々木敏君) AA物資であります。自動承認制であります。
○二宮文造君 その場合に、特に台湾に限ってそのカルテルをつくり、そして従来の実績者を中心にして台湾のタマネギを輸入しているという事情はどういうところにあるのでしょう。
○説明員(佐々木敏君) タマネギにつきましては、三十六年に他の蔬菜類と同時に自動承認制に移したわけでありますけれども、その際、台湾につきましては、相手国が輸出窓口を規制しておりまして、一本の輸出窓口になっております。したがいまして、わが国の輸入商社がやはり過当競争その他輸入秩序が乱れる、かような事情に立ち至りましたから、三十九年に輸入組合が設立されまして、輸入数量、価格等の自主協定が行なわれたのであります。続きまして、四十一年にアウトサイダーに対しまして規制命令を出しておるわけでありまして、その後も引き続いてこの方式でもって輸入いたしておるわけであります。
○二宮文造君 相手先が窓口を一本にしぼっている、だからこちらの商社が過当競争になったら向こうに足元を見られるので組合をつくって、そして秩序を維持したい、こういう趣旨のようでありますけれども、それでも厳然としてその組合の中に実績主義というものがいまだに横行しているのはどういうわけでしょう。あるいはそういう輸入組合ができている。タマネギ部会とか称される輸入組合ができておりますが、アウトサイダーなるものがいまもってあるというのはどういうわけでしょう。元来が自動承認制、自由品目でしょう。ただ、向こうの都合によって組合をつくったのであればこの組合はオープンにすればよろしいし、実績主義、実績による割り当てというものはこれは好ましくないのじゃないか、こう筋論で考えてみるのですが、なぜ実績主義を残しているか、なぜアウトサイダーなるものがいるか、この辺のことについて答弁願います。
○説明員(佐々木敏君) 輸入組合は申し上げるまでもなく任意加入、任意脱退ができるわけであります。したがいまして、強制的に全輸入業者を網羅するということにはまいらないわけであります。したがいまして、この業界におきましても若干のアウトサイダーが存在するわけであります。これにつきましては、先ほど申し上げましたように、四十一年以降、通産大臣といたしましては、アウトサイダー規制命令が出されております。したがいまして、組合員と同じような事業活動をしておるわけであります。 なおもう一つの、輸入組合において個々の組合員の割り当てといいますか、協定数量が過去の実績になっておるということにつきまして問題として御指摘があったのでございますけれども、この点につきましては、輸入組合がまず自主的に組合員の順守すべき事項を定めるわけであります。組合員の総意でもって、やはりそれぞれの組合員の過去の実績をもってそれぞれの配分、持ち分にすることが一番公平である、かような判断から組合が順守すべき事項を定めておるわけでございます。通産省も、その点は過去の実績をもってすることが、この分野におきましては一番公平妥当である、かように考えまして、アウトサイダー命令につきましても実績割り当て、かような措置をとっておるわけであります。ただ、本年度につきましてはある程度の改正を加えまして、実績のない者につきましても若干の割り当てをいたそうと現在手続中でございます。
○二宮文造君 あのね、その組合は加入脱退が自由でしょう、任意組合でしょう。ですけれども、その中にすでに全体の意向として従来の実績にこだわるという決議をしてしまっていたら、そこでアウトサイダーが組合に入ってみても、あるいは新規業者が組合に加入してみても、もう将来伸びるあれはありませんね。だって実績に縛られてしまっているのですから。これはその実績の差がひどいのです。ある一社は、最高の社は七百二十六トンの割り当てを受けておるのです。よろしいですか、アウトサイダーにも割り当てている、割り当てているといいますけれども、アウトサイダーは十トンなんです、十トン。それから新規にいままで野菜の輸入の実績がある人に今回は割り当てをします、それも十トンです。その商社がどれだけの規模かわかりませんけれども、二十キログラムが三ドルといわれておるようなそのもので、十トンくらいの商品を扱って、そう魅力はありませんね。そこには自由競争の原理というのは生きませんね、実績主義ですから。これは私、通産省が認可を与えたこのカルテルですがね、このカルテルについてはもうそろそろ検討を加えて、こんなにタマネギが高値を呼んでいる、これは脅威的な高値を呼んでおります。そういう時代にあまり実績主義だとか、あるいは割り当てだとか、そういうようなことが時の勢いに沿っているものかどうか、これはもう再検討すべきではないかと思いますがね、公取さんいかがですか。
○政府委員(吉田文剛君) 公正取引委員会としましては、輸出入取引法によって輸入組合が主務大臣の認可を受けて輸入規約を結ぶ、それに従って行動することについてはもちろん適用はございませんけれども、ただし、不公正な取引方法を用いる場合は、これは適用除外になっておりませんので、もし、その実績割り当てが非常に片寄っている、特定の者に固定化することについて正当な理由がない場合は、場合によっては不公正な取引方法だということで、それを是正させることもできると思います。ただ、輸入割り当てというような行為は、これはもともと輸出入取引法というような法律がなければ、これはもう独禁政策としては決して好ましくないし、取引制限的な行為であるというふうに思っておりますが、できれば、そういうのが必要最小限度やむを得ない場合は別でございますけれども、そうでない場合は、こういうものは公取の立場からは好ましいものではないというふうに思います。
○二宮文造君 通産省どうですか。こういう制度の今後の運用のしかたについて是正すべき点があれば、こういうことも検討はしなければならぬ、前向きの方向でどうするかということをお伺いします。
○説明員(佐々木敏君) 先生のおっしゃるように、私どもこういった割り当て方式につきましては、逐次新しい時代に応じて改善あるいは、弾力的運用をはかるべくつとめておるわけであります。特にこの台湾産のタマネギにつきましては、先ほど申し上げましたように、この四十五年度の輸入割り当てにつきましては、従来から一歩前進いたしまして、実績者のみでなくて、実績のない者につきましても、申請者に対して一定の最低数量を限定いたしまして割り当てるという新しい措置を講ずるべく、現在事務処理中でございます。なお、今後の問題といたしましては、輸入秩序が維持される限度において、できるだけ割り当て方式の拡大といいますか、弾力的な方式を採用すべく今後検討したいと考えております。
○二宮文造君 私、聞き忘れましたが、十五日現在で申請を締め切ったと思います。それで今回の輸入割り当ての数量、台湾産の輸入割り当ての数量、それは一体総量幾らに押えたのか、それに対していわゆる組合員の関係でどれだけ割り当てて、そしてそのアウトサイダーがどれだけになるか、しかも、今後はいまおっしゃった新規にワクを受けられる量は何ぼだ、これが輸入割り当ての数量の分析ですね。それから十五日現在でどれほどの申請があったか、まだ整理ができていないかもしれませんが、大体概略、十五日ですからもうお締めになっていると思うんです。トピックな問題ですから、この点をお知らせ願いたい。
○説明員(佐々木敏君) 十五日に輸入取引注意事項によりまして申請者を締め切ったわけであります。現在それぞれの申請書類の審査中でありまして、まだ的確な最終数字は出ておりませんけれども、大体の見通しを申し上げますと、組合員につきましては、組合員のうちで実績者ほぼ一万五千トンぐらいになろうかと考えております。
○二宮文造君 何社ですか。
○説明員(佐々木敏君) 百七十五、六社というふうに考えております。それともう一つは、組合員でございまして実績のない者、その申請が二十人ばかり出ております。書類審査中でありますけれども、もし全員に対して審査の結果割り当てることができるとすれば十トンずつの方々であります。それと組合員以外で実績のある方、これは従来からも割り当てておる方でありますが、大体例年どおり二十社ばかり出ております。この方々に対しましては、ほぼ八百トンばかりが割り当てられると考えられます。最後に組合員でない方で実績のない方、現在十五日におきまして三十数社申請がございます。現在審査中であります。これも一社十トンというふうになるわけであります。
○二宮文造君 わかりました。 それで、最少限度の範囲内に将来とも是正して世の指弾を免れていきたいという姿勢のように了解しますが、せっかくこういうふうにして輸入がされました。これは波打ちぎわまでがそれです。それから先はその割り当てをしたものがはたして適正に出荷されていますか。あるいはこれが思惑の対象になってはおりませんか。この辺は通産、農林省としてチェックをしているんでしょうか、してないんでしょうか。
○説明員(大場敏彦君) 農林省のほうから、どの程度出回っているか、こういうお尋ねとも関連すると思いますのでお答え申し上げます。 まず台湾産のものは入っておりません。これは三月以降でございますので入っておりません。現在入っておりまするタマネギは、これはもっぱら自由の輸入のタマネギでございまして、まあ米国、オーストラリア等が主体になっております。昨年末から現在まで約一万キロ近い数量が入っております。そのうち自由タマネギがどの程度市場に出回っているかということでございますが、まあ大ざっぱでいいますと、一月中旬までに約六千九百トンが輸入されておりますけれども、この六千九百トンの輸入されているもののうち約四千トンが一類、二類に出回っておる。一類、二類と申しますのは、人口二十万から百万の都市でございますけれども、出回っております。それから、それ以下の小さな都市——三類都市と称しておりますが、一〇%程度のものが三類都市に出回っておると推察されますので、こういったことからいたしまして、一月中旬以降の出回り量を見ますと、輸入量の相当部分が市場に出回っておって、値上がりというものを待って市場に出荷を出し惜しんでおるという傾向は見受けられない、こういうふうに判断しております。 なお、いろいろ世間のほうで疑惑を招いておりますので、そういうことが万々ないように輸入インポーターという業界に対しまして、農林省のほうから市場出荷を抑制して誤解を招くことがないように輸入タマネギの市場放出の促進をはかられたいという趣旨の指導を先月末実施しております。
○二宮文造君 これから台湾産も入ってまいりますね。これは割り当てを受けた——割り当てを受けたというのは、それだけ特権があると同時に、やっぱり私は義務があると思うんです。この指定輸入業者という割り当てを受けた指定業者がいつ出荷するか、これは別に義務的なものはないんですね、締めつけはない。それでそれは冷蔵がききます。国内でも冷蔵がきいて、囲っております。そういう冷蔵の設備が非常に発達してまいりましたから思惑の対象になりますね。もっとも四月、五月になりますと国内産が出回りますから、ほんのわずかな期間ですけれどもそれがある。したがって、いまこんなに問題になったから入荷と同時にいわゆる出荷の義務化ということ、これは道義的なものでもけっこう、あるいはまた行政指導をしてワクをはめてやるとかという、そうして中央卸売市場なら中央卸売市場に円滑に入っていくような、そういう流通のシステムということを、今回お考えになっておりますかどうですか、農林省でも、通産省でもけっこうです。
○説明員(佐々木敏君) 通産省といたしましては、流通段階につきましてはチェックするすべがございませんけれども、特に今回の台湾産タマネギにつきましては、今回の割り当てに際しまして行政指導として輸入組合に対して、円滑に早急に流通市場に乗せるようにという指導をいたす所存でございます。
○説明員(大場敏彦君) 自由タマネギにつきましては先ほど申し上げたとおりでございます。特に売り惜しみをして出荷の出し惜しみをしておるという傾向は見受けられません。 それから、今後入ります台湾産のタマネギでございますが、これは冷蔵というかっこうで高値を見越して市場に出すのを惜しむということがきかないものでございますから、そういったことはできないものと考えております。 なお、参考までにいろいろ効果が少ないか多いかという御議論はあろうかと思いますが、いろいろ高値を呼びまして消費者の方々に御迷惑をかけておりますけれども、タマネギもやや峠という感じが最近してまいりまして、先高ということではございませんけれども、そういった売り惜しみ、出荷惜しみという傾向は値段の点からは避けられようかと思います。なお、業界に対する十分な指導は今後とも続けていきたいと思います。
○二宮文造君 最後に、政務次官、私はせっかくの輸入の品物が消費者の思わないところであっちに寄ったり、こっちに寄ったり、ぎくしゃくしておるというのを具体的に例をあげたわけです。今後の輸入の割り当ての問題あるいは輸入物資の追跡調査の問題流通の問題、たいへんな問題をかかえていると思うのですが、いまの私どものやりとりを受け取られて、今後輸入の割り当ての問題でどういう面を考慮していくか、政務次官の所信を伺って私、終わりにしたいと思います。
○政府委員(内田芳郎君) 御指摘のように、私は、緊急輸入する緊急の意味のないこと、あるいは物価対策上意味のないような、こういうことであってはいけないと思います。先生の御趣旨をよく尊重いたしまして、これからそういった問題が起きないように、また、これからも円滑にいきますように行政指導していきたいと思います。
○委員長(森元治郎君) 他に御発言もないようですから、通商産業省関係の決算につきましては、この程度にいたします。本日はこれにて散会いたします。 午後三時四十分散会 —————・—————