本会議 第17号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/03/16
会議録
○議長(船田中君) これより会議を開きます。 ————◇————— 議員請暇の件
○議長(船田中君) 議員請暇の件につきおはかりいたします。 日野吉夫君及び堀昌雄君から、海外旅行のため、三月二十七日から四月六日まで十一日間、請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。 ————◇————— 科学技術会議議員任命につき同意を求めるの 件 中央更生保護審査会委員任命につき同意を求 めるの件 社会保険審査会委員任命につき同意を求める の件 運輸審議会委員任命につき同意を求めるの件
○議長(船田中君) おはかりいたします。 内閣から、科学技術会議議員に兼重寛九郎君及び杉野目晴貞君を、中央更生保護審査会委員に三田庸子君を、社会保険審査会委員に川嶋三郎君を、運輸審議会委員に鈴木清君を任命したいので、それぞれ本院の同意を得たいとの申し出があります。 まず、科学技術会議議員及び社会保険審査会委員の任命について申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(船田中君) 起立多数。よって、いずれも同意を与えるに決しました。 次に、中央更生保護審査会委員及び運輸審議会委員の任命について申し出のとおり同意を与えるに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、いずれも同意を与えるに決しました。 ————◇————— 日程 昭和四十四年度一般会計予 第一 備費使用総調書及び各省各 庁所管使用調書(その2) 昭和四十四年度特別会計予 備費使用総調書及び各省各 庁所管使用調書(その2) 昭和四十四年度特別会計予 算総則第十条に基づく経費 増額総調書及び経費増額調 書 昭和四十四年度特別会計予 算総則第十一条に基づく経 費増額総調書及び各省各庁 (承諾を求 所管経費増額調書(その2) めるの件) 日程 昭和四十五年度一般会計予 第二 備費使用総調書及び各省各 庁所管使用調書(その1) 昭和四十五年度特別会計予 備費使用総調書及び各省各 庁所管使用調書(その1) 昭和四十五年度特別会計予 算総則第十一条に基づく経 費増額総調書及び各省各庁 (承諾を求 所管経費増額調書(その1) めるの件) 日程第三 昭和四十四年度一般会計国庫債務 負担行為総調書 日程第四 昭和四十五年度一般会計国庫債務 負担行為総調書(その1)
○議長(船田中君) 日程第一、昭和四十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件(承諾を求めるの件)、日程第二、昭和四十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件(承諾を求めるの件)、日程第三、昭和四十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書、日程第四、昭和四十五年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その一)、右九件を一括して議題といたします。 委員長の報告を求めます。決算委員長濱野清吾君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔濱野清吾君登壇〕
○濱野清吾君 ただいま議題となりました昭和四十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件、昭和四十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その一)外二件の事後承諾を求めるの件、並びに昭和四十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書、昭和四十五年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その一)について、決算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。 昭和四十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件は、昭和四十五年一月から三月までの間に、退職手当の不足を補うために必要なる経費その他に使用を決定したもので、その総額は九百九十八億余円でございます。昭和四十五年十二月二十六日、本委員会に付託されました。 また、昭和四十五年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件は、昭和四十五年五月から十二月までの間に、米の生産調整奨励補助金等の不足を補うために必要なる経費その他に使用を決定したもので、その総額は千九百五十億余円でございます。本年二月九日、本委員会に付託されました。 以上各件につきましては、本年二月二十五日大蔵省当局より説明を聴取し、審議を重ねた後、三月十一日質疑を終了し、討論を行なった結果、自由民主党は、各件に対しいずれも承諾を与えるべきものとの発言があり、日本社会党は、各件について、諸外国の災害救援等の経費は一部の国に偏重して使用されており、これは政治的配慮によるもので、人道主義の立場を逸脱したものと考えられる。良質米奨励金等は、昨年度の米価据え置きの見返りであって、これは政治的米価の上積みであり、かような政策的支出に予備費を充てるべきでない。内閣総理大臣の国際連合第二十五回総会出席に必要な経費については、本来交際費で支出すべきものを報償費だけで支出しているものがあるとの理由により、不承諾との発言がありました。公明党は、運輸省が海難救助体制整備のため、救難用航空機を予備費で購入しているが、本来、海難対策整備には、本予算に必要なる経費を計上すべきであって、本格的に取り組むべきものである。米の生産調整奨励補助金は、米の生産調整数量が当初計画を上回ったため予備費を使用したものであるが、これは当初の調整計画の見通しが甘かったためであり、予見しがたい予算の不足に充てるという予備費の使用目的に沿わないという理由により、各件はいずれも不承諾との発言がありました。 採決の結果、各件はいずれも承諾を与えるべきものと多数をもって議決した次第でございます。 次に、昭和四十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書、及び昭和四十五年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その1)につきまして御説明申し上げます。 昭和四十四年度一般会計国庫債務負担行為総調書は、昭和四十四年発生の河川等災害復旧事業費補助等に六十四億円余の範囲内で国の債務を負担ずる行為をすることとしたものであります。本件は、昨年十二月二十六日、本委員会に付託されました。 また、昭和四十五年度一般会計国庫債務負担行為総調書(その1)は、昭和四十五年六月から十月までの間に、遠距離救難用航空機購入等に九億円余の範囲内で国の債務を負担する行為をすることとしたものであります。本件は、本年二月九日、本委員会に付託されました。 以上両件とも、本年二月二十五日大蔵省当局より説明を聴取し、三月十一日質疑を終了し、討論はなく、採決の結果、両件とも異議がないと議決された次第であります。 詳細は、会議録によって御承知願いたいと存じます。 以上、御報告を申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) これより採決に入ります。 まず、日程第一及び第二の七件を一括して採決いたします。 七件は委員長報告のとおり承諾を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(船田中君) 起立多数。よって、七件とも委員長報告のとおり承諾を与えるに決しました。 次に、日程第三及び第四の両件を一括して採決いたします。 両件の委員長の報告はいずれも異議がないと決したものであります。両件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(船田中君) 起立多数。よって、両件とも委員長報告のとおり決しました。 ————◇————— 日程第五 郵便法の一部を改正する法律案 (内閣提出)
○議長(船田中君) 日程第五、郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。逓信委員長金子岩三君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔金子岩三君登壇〕
○金子岩三君 ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案に関し、逓信委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。 まず、法律案の内容を御説明いたしますと、 その改正の第一点は、郵便事業の運営に要する財源を確保するため郵便料金の改定を行なおうとするものでありまして、第一種郵便物のうち、定形郵便物については二十五グラムまで十五円を二十円に、定形外郵便物については五十グラムまで二十五円を四十円に改め、また、第二種郵便物の通常はがきについては七円を十円に改定することといたしております。 次に、改正の第二点は、郵便料金関係の規定の整備を行なおうとするものでありまして、郵便料金のあり方として、収支相償うの原則を明らかにするとともに、第三種及び第四種郵便物並びに小包郵便物等の料金は、法律で基準を定め、そのワク内で決定を省令に委任し、事業運営に弾力性を与えることとなっております。なお、これらの料金は、郵政審議会の諮問を要することとなっております。 改正の第三点は、新しいサービスを弾力的に提供することができるよう、特殊取り扱いについて省令で新しい取り扱いを行なえるよう改めることといたしております。 このほか、転送する速達の取り扱いを改善し、また、料金還付の範囲を広げるなど、サービスの向上をはかることとしております。 なお、この法律案の施行期日は本年七月一日となっておりますが、第一種及び第二種郵便物の料金の改定の時期は明年二月一日となっております。 本案は、去る二月四日内閣から提出され、二月十六日、本会議において提案趣旨説明及び質疑が行なわれた後、逓信委員会に付託されたのでありますが、自来、委員会においては、政府に対し詳細な質疑を重ねたほか、委員を大阪に派遣して、同地方在住の有識者等の意見を聴取するなどの審査を行なった後、三月十一日質疑を終了し、討論に入りましたところ、自由民主党を代表して佐藤守良君が賛成の意見を、また、日本社会党を代表して米田東吾君、公明党を代表して中野明君、民社党を代表して栗山礼行君、及び日本共産党を代表して土橋一吉君が、それぞれ反対の意見を述べられ、引き続き採決を行ないました結果、賛成多数をもって原案のとおり可決いたしました。 以上をもって御報告を終わります。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 討論の通告があります。順次これを許します。米田東吾君。 〔米田東吾君登壇〕
○米田東吾君 私は、日本社会党を代表して、ただいま上程されました郵便法の一部改正案に反対するものであります。 第一に、この法律案は、たび重なる佐藤内閣の物価安定の公約にかかわらず、郵便料金の大幅な値上げを意図しておるのであります。 すでに、物価の上昇は、政府の統計によっても、四十五年度では、当初見通しの四・八%を大きく上回り、七・七%に達し、さらにとどまるところを知らずに上昇を続けているのであります。今日、政府に課せられた数多くの施策の中で、物価安定は最大の課題であり、国民が強くそれを望んでいることは、政府においても百も承知しているところであります。 また、郵便料金は、数多い公共料金の中でも、きわめて公共性の高い料金であります。したがって、その改定は、慎重の上にも慎重に行なわれなければならないのであります。政府は、公共料金の値上げについては、たびたび国民に、国民生活に与える影響を考慮して値上げは行なわないと約束してきたのであります。もちろん、この佐藤内閣の公約は、もはや今日では、国民だれ一人として信用しないところでありますけれども、国民が議会政治のたてまえを守り、直接的に反対しないことをよいことにして、またまた悪事を一つ積み重ねようとするのがこの法案であります。 もしも、国民に、この法案について直接賛否を問うため自主的に投票を求めるとするならば、結果は一目瞭然、一億総スカンでございます。したがって、この法案は、議席の数を頼みとした政府・与党の国民無視、裏切りの法案であるといわねばなりません。 第二に、私は、この法案は、現在の郵便事業の性格と目的を根本的に改悪することを意図している点を指摘したいのでございます。 御承知のとおり、郵政、なかんずく郵便事業は、公共福祉の増進のために国民にとって不可欠のものであって、言論、出版、表現の自由にかかわり合いを持ち、文化、教育、経済、国民生活のあらゆる分野に決定的な役割りを果たしているのであります。したがって、この事業の円滑な運用と発展は、国民の権利として、国家がその責任において国民の負託にこたえなければならないものであります。 以上の目的にこたえるために、郵便法第一条は、「郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供すること」を明記してあるのであります。そして、この目的を達成するために、郵便事業を私企業にゆだねるのではなくて、国営とし、しかも国の独占事業としているのであります。低料金とサービス、国営事業、利用の公平、この三つの柱は、郵便事業の持つ高い公共性と、国民が公平に利用する権利を保障しているといわねばならないのであります。 しかるに、本案では、新たに第三条を設けて、料金は、「事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」としているのであります。第一条では、なるべく安い料金で役務の提供をしなければならないことが義務づけられているのに、これと全く矛盾する、企業的な独立採算、強い原価主義方式を導入することとなるのであります。 私は、相矛盾する条文を押し込んでまで郵便法を骨抜きにして、かって気ままに料金値上げをやろうとする、政府のこの悪質な姿勢を、絶対認めることはできないのであります。(拍手) さらに、この政府の態度は、今日、郵便事業を混乱させ、国民に大きな迷惑をかけていることに何の責任を感ずることなく、一そう国民に犠牲を押しつけようとするものであって、無策であるどころか、欺瞞もはなはだしいといわねばなりません。過去における、交通、水道などの公営的事業に対する政府の行政指導、特価問題に対する政府の態度からして、新しく設けられる第三条が今後どのような役割りを果たすかは、火を見るよりも明らかなことであります。 第三に、これまで法律で定められていた第三種、第四種郵便物の料金及び政令で定められていた小包み料金についてこれを改め、一括省令で値上げができるようにしている点であります。いわゆる値上げ手続の簡略化であります。 私は、この委任条項は、単なる手続問題にとどまらず、重大な問題を含んでいる点を明らかにしたいのであります。 すなわち、現行財政法第三条は、国の独占に属する事業の料金は「すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」とうたっているのであります。これは、憲法第八十三条の財政民主主義、同第八十四条の租税法律主義の精神に基づいて定められていることは御承知のとおりであります。この憲法の趣旨は、時の権力者の専断から国民の基本的な権利を守るために制定されていることは、何ぴとも否定することができないのであります。 私は、ここで憲法解釈を試みようとするものではありません。佐藤内閣の都合によって、法の解釈のワクを拡大して政治が行なわれるならば、いかに佐藤首相が法と秩序を叫んでみても、国民にはそらぞらしいたわ言と聞こえるだけだということでございます。国民の権利を守る立場に立つわが党は、憲法精神を逸脱した委任条項を国会みずからが成立させようとする態度に反省を求めたいのであります。 私は、以上の三点を強調するとともに、最後に郵便事業の今日の事態を招いた大きな責任として、郵政当局の労使間に関する頑迷、無理解な態度をあげねばなりません。 昭和四十五年の末、郵政審議会の答申が出ておりますが、そこでは、郵便の遅配が日常的となり、国民が多大の迷惑をこうむっていることを遺憾とし、その大きな理由の一つとして、郵政労使の関係が円滑を欠き、事業の正常運営の確保の上で大きな障害になっていることも看過できないと指摘し、健全な労使関係の樹立は、事業の正常運営のための前提であるとさえ述べているのであります。審議会ですら、今日の郵便事業の非近代的な労使関係を認め、その改善を望んでいるのであります。作業をする現場労働者のうしろに、職制がストップウォッチを持って監視するという事例。相次ぐ自殺者が出るほどの特高警察的な組合運動の抑圧などの事例。最近では、東京都下の管理職八十九名が、郵政大臣が知らないうちに、海上自衛隊にいわゆる体験入隊をしているという事例。一体当局の管理体制と自衛隊入隊とはどんな関係があるのでありましょうか。これらの事例を通じていえることは、権力を知って恥を知らず、特権の威厳を知って人権のとうとさを知らない官僚の中世専制的態度であります。この当局の態度が根本的に変わらない限り、郵便物の遅配はなくならないのであります。今日、郵便の遅配は依然として慢性化しております。このことは、過去わが党の主張と提案を押えて、政府・与党が、料金値上げをすれば郵便物はスムーズに家庭へ届くと賛成して、国民にうそをついてきた結果でありまして、労使正常化こそ一切の前提であるとするわれわれの主張の正しさを、何よりも雄弁に物語っていると思うのであります。 事業を運営するのは人であります。なかんずく労働者であります。労働者の権利、労働運動の基本的権利を率直に認める当局のきびしい自己反省なしには、料金の値上げは、労働者、勤労国民の激しい怒りを買うことにこそなれ、郵便事業の正常化は期しがたいのであります。 わが党は、委員会においてこの点をきびしく追及しましたが、残念ながら、当局には一向反省の色さえないのであります。政府は、ここに、あらためて過去の非を国民にわびるべきであります。
○議長(船田中君) 米田君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
○米田東吾君(続) 以上、要約して、政府は、いさぎよく本案を撤回して、国家財政による大幅な助成策をはかるとともに、郵便事業に日夜を問わず働いている労働者の諸権利を尊重して、もって国民の負託にこたえ得る郵便にすべきであることを主張し、反対意見を終わるものであります。(拍手) 〔「佐藤内閣の悪事とは何だ、明確にせい」と呼び、その他発言する者あり〕
○議長(船田中君) 樋上新一君。 〔発言する者あり〕
○議長(船田中君) 静粛に願います。 〔樋上新一君登壇〕
○樋上新一君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました郵便法の一部を改正する法律案に対し、反対の意を表明するものであります。(拍手) 今回の改正案は、毎年大幅な上昇を続ける物価高騰の中、郵便料金平均三五%の値上げを骨子とする改正案であります。政府が四十六年度に予測している消費者物価上昇率は五・五%ということでありますが、今回の郵便料金の平均値上げ率は、約三五%という大幅なものであります。 さらに、物価上昇に苦しむ国民に、政府みずからの手で行なえる強力な物価対策である公共料金抑制の大原則を破っての値上げは、郵便料金に続いて、電話・電報料金の値上げ、健康保険料の引き上げ、石油、タクシー料金、また電力料金の値上げが予想されており、諸物価の上昇を誘発してくることは必定であり、絶対に認めるわけにはいかないのであります。(拍手) 具体的には、郵便法第一条と第三条の関係についてであります。 郵政事業の赤字を全部国民に負担させることによって運営しようとする第三条の挿入は、第一条の、郵便法の目的である安い料金という公共性と、まっこうから対立するものであります。いままで第三条は削除されていたのでありますが、郵便料金決定について何ら支障を来たした例もなく、第三条の挿入により、硬直した独立採算制になってしまうと同時に、公共事業の本質を忘れて、企業性を強く打ち出してきたという点であります。 なお、第三種、第四種の料金決定を省令にゆだねる改正とにらみ合わせ、郵便料金決定について、長く将来に禍根を残すものであり、絶対に反対であります。 さらに、第三種及び第四種郵便物、小包郵便物等の料金決定を、それぞれ法律または政令より、一挙に省令事項とする改悪は、どうしても認めるわけにはいかないのであります。これこそ財政法第三条でいう公共料金の法定主義の精神を踏みにじるとともに、財政民主主義の原理から見て、国会軽視もはなはだしいものであります。省令移行によって、郵政大臣の権限は大幅に増大され、赤字などを理由に、大臣の自由裁量によって、いつでも値上げができる官僚至上主義体制になる、これであります。これに対し、当局の答弁も終始あいまいもことして、改正の理由、目的も、ついに明確にされなかったのであります。一体、この種の料金決定を省令に移行することにより、だれがどれだけ得をし、また、だれが損をするかということであります。このことは、結果的には、料金値上げを容易に行なう道を開くことは明白であり、国民が損をすることはだれ人も否定できないのであります。しかも、今回の改正では、第三種、第四種等もすでに平均二倍以上という驚くべき値上げ幅であります。全国各地に住む国民が、郵送を通じて自由に交換している政治、経済、教育、文化等の言論活動が大幅に抑制される結果を生ずることは、郵政省みずから郵便物数の伸び率を大幅に少なく見積もっていることから見ても明らかであり、憲法の精神から見ても許しがたい問題であり、すべての国民が公共の福祉に浴せるようにとの憲法の精神から見ても、特に配慮された政策料金である以上、ここから出る赤字を、もうかっている封書や速達に肩がわりさせることは大きな間違いであり、当然一般会計から補うべきであります。そうすることにより、今回の値上げは十分防げると考えるのであります。 次に、郵政審議会の問題であります。 今回の改正で省令事項となった料金は、すべて郵政審議会に諮問の上決定することとなり、審議会の存在が一躍表面に浮かび上がってまいりましたが、この審議会は郵政大臣の任命による郵政省の付属機関であり、法的には国会が何ら責任を持てない郵政大臣の諮問機関にとどまるものであります。このような郵政審議会が、公共料金決定について重要な役割りを果たすにはまことに不適当であり、また責任過重といわざるを得ません。先ごろの政治切手問題といい、郵政審議会のあり方が問題になりましたように、現在の審議会は単に政府の御用機関にすぎません。今後は、郵政審議会委員の任命について、国会における任命制をとるなり、その改革が必要であるにもかかわらず、現状のまま郵政大臣と審議会で、省令で料金決定を行なおうとする暴挙は、とうてい認めるわけにはいかないのであります。(拍手) また、大口利用者に対する郵便料金の軽減の問題についてであります。 現在、第一種及び第二種郵便物ともに、市内だけの割引制度であったものに、第一種郵便物について市外の割引制度を新設することになったのでありますが、今回改正案においては、一方では、郵政事業の赤字を理由に大幅値上げしており、また他方では、かかる大口利用者を対象とした割引制度を新設しようとしているのであります。このような料金改正は、一部の大口利用者が負担すべき料金を、一般利用者が負担するという不合理さを如実に示しているのであります。その点、軽減額については詳細な説明もなされず不明確であり、断じて排除しなければならないところであります。 何といっても、最近の郵政事業に対する国民の不信感は、財団法人全日本郵便切手普及協会など、特定団体への記念切手の大口割り当て問題、大臣切手問題、郵便局員の郵便抜き取り問題、逓信病院の汚職問題等、国民の不信感はつのるばかりであります。また、郵便送達速度の遅延の慢性化は、速達郵便物の激増となってあらわれており、国民は、すでに高い速達料を支払って郵便を利用しなければならない現実に追い込まれておるのであり、現在すでに大幅な値上げをしいられている現状であります。この上、平均約三五%という大福値上げは、国民に二重の値上げを押しつけるものであり、国民に大きな圧迫となっているところであります。このような改正案には、断固反対するのであります。 以上、数点の理由をあげ、公明党を代表いたしまして反対の意を表明して、私の討論を終わりたいと思います。(拍手)
○議長(船田中君) これにて討論は終局いたしました。 採決いたします。 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員長倉成正君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔倉成正君登壇〕
○倉成正君 ただいま議題となりました原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本案は、原子爆弾被爆者の福祉の向上をはかるため、健康管理手当の対象となる老齢者の範囲の拡大をはかろうとするもので、その内容は、健康管理手当の支給の対象となる老齢者の範囲を、六十五歳以上の者から六十歳以上の者とすることであります。 本案は、二月五日本委員会に付託となり、三月十一日の委員会において質疑を終了し、採決の結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ————◇————— 日程第七 産炭地域振興臨時措置法等の一部 を改正する法律案(内閣提出)
○議長(船田中君) 日程第七、産炭地域振興臨時措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 —————————————
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。石炭対策特別委員長鬼木勝利君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔鬼木勝利君登壇〕
○鬼木勝利君 ただいま議題となりました産炭地域振興臨時措置法等の一部を改正する法律案につきまして、石炭対策特別委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 御承知のとおり、石炭鉱業をめぐる諸情勢は依然としてきびしく、これに対応する諸般の石炭施策の一そうの充実が強く要請されているところであります。 本案は、これらの施策の一環として提出されたものでありまして、その内容は、 第一に、産炭地域振興臨時措置法の有効期間を十年間延長して、疲弊の著しい産炭地域振興のための諸施策をさらに推進することであります。 第二に、電力用炭販売株式会社の廃止期限を昭和四十九年三月三十一日に変更し、電力用炭販売株式会社をして、今後引き続き電力用炭の価格と供給の安定等の業務を行なわせることとすることであります。 第三に、通商産業省設置法を改正して、産炭地域振興審議会の存置期限を十年間延長するとともに、臨時石炭対策本部の存置期限を第四次石炭対策の計画期間である昭和四十八年度末まで延長すること等であります。 本案は、去る一月三十日当委員会に付託され、二月十日宮澤通商産業大臣より提案理由の説明を聴取し、自来、慎重に質疑を重ね、三月十一日に至り質疑を終了し、引き続き採決いたしましたところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。 なお、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の共同提案により、産炭地域振興基本計画及び同実施計画をすみやかに作成するとともに、産炭地域の振興対策の強力な推進、電力用炭販売株式会社の業務の改善等を内容とする附帯決議が付せられましたことを申し添えておきます。 以上をもちまして御報告を終わります。(拍手)
○議長(船田中君) 採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ————◇————— 日程第八 日本原子力船開発事業団法の一部 を改正する法律案(内閣提出)
○議長(船田中君) 日程第八、日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。 —————————————
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。科学技術振興対策特別委員長渡部一郎君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔渡部一郎君登壇〕
○渡部一郎君 ただいま議題となりました日本原子力船開発事業団法の一部を改正する法律案につきまして、科学技術振興対策特別委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本案の内容は、わが国における原子力船開発の進展に伴い、日本原子力船開発事業団の設立の目的を達成するため、事業団法の廃止期限を昭和五十一年三月三十一日に変更しようとするものであります。 本案は、去る二月十七日西田国務大臣より提案理由の説明を聴取した後、原子力船「むつ」の利用目的の変更理由、完成後の運航計画等の諸問題について質疑が行なわれ、また、参考人より意見を聴取する等、慎重なる審査を重ねたのでありますが、その詳細につきましては会議録に譲ることといたします。 かくして、去る三月十一日、質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって可決すべきものと議決した次第であります。 なお、本案に対し、木野晴夫君外三名より、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四党共同提案にかかる、災害、公害の大型化している今日、原子力船の事故等に対する十分の配慮をすること、再度、契約、船価、利用目的等の変更等不手ぎわのないよう、造船技術並びに関連技術を最高度に活用し、所期の目的を実現することを内容とする附帯決議が提出され、これまた全会一致で可決した次第であります。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ————◇————— 日程第九 文化功労者年金法の一部を改正す る法律案(内閣提出)
○議長(船田中君) 日程第九、文化功労者年金法の一部を改正する法律案を議題といたします。 —————————————
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。文教委員長八木徹雄君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔八木徹雄君登壇〕
○八木徹雄君 ただいま議題となりました法律中について、文教委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。 本案の趣旨は、文化功労者に支給される年金の額を、百万円から百五十万円に引き上げようとするもので、昭和四十六年四月一日から施行することになっております。 本案は、去る二月四日当委員会に付託となり、二月十七日政府より提案理由の説明を聴取いたしました。 自来、慎重に審査をいたしましたが、三月十日本案に対する質疑を終了、次いで、三月十二日、討論の申し出がないため、直ちに採決しましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 採決いたします。 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ————◇————— 日程第十 道路運送車両法及び自動車検査登 録特別会計法の一部を改正する法律案(内 閣提出)
○議長(船田中君) 日程第十、道路運送車両法及び自動車検査登録特別会計法の一部を改正する法律案を議題といたします。 ————————————— —————————————
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。運委員長福井勇君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔福井勇君登壇〕
○福井勇君 ただいま議題となりました道路運送車両法及び自動車検査登録特別会計法の一部を改正する法律案について、運輸委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。 本案は、自動車数の激増に伴い、民間車検制度の拡大をさらに推進することによって、自動車の検査業務の円滑な遂行を確保しようとするものでありまして、そのおもな内容は、道路運送車両法の一部改正につきましては、第一に、民間車検工場の検査設備及び自動車検査員について、他の事業場と共用または兼任する道を開くこと、第二に、指定自動車整備事業の指定の申請にあたっては、事前に優良自動車整備事業者の認定を受ける必要がないこととすること、第三に、優良自動車整備事業者の認定の権限を運輸大臣から陸運局長に委譲すること等所要の改正を行なうこととし、自動車検査登録特別会計法の一部改正につきましては、指定自動車整備事業の指定の事務に関する経理を自動車検査登録特別会計において行なうこととするものであります。 本案は、一月三十日に本委員会に付託され、二月五日橋本運輸大臣から提案理由の説明を聴取し、二月十七日質疑に入り、三日間にわたって質疑を行ない、二月二十三日質疑を終了したのでありますが、その詳細は会議録に譲ることといたします。 三月十二日採決いたしました結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。 なお、本案に対しましては、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党四党共同提案によりまして、本法による民間車検制度の拡大にあたり、政府において措置すべき四項目の附帯決議を附することに決しました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 採決いたします。 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。 ————◇————— 日程第十一 航空機の不法な奪取の防止に関 する条約の締結について承認を求めるの件
○議長(船田中君) 日程第十一、航空機の不法な奪取の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。 —————————————
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。外務委員長田中榮一君。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————————————— 〔田中榮一君登壇〕
○田中榮一君 ただいま議題となりました航空機の不法な奪取の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。 本条約は、一九七〇年にへーグで開催された国際民間航空機関の主催による航空法に関する国際会議において作成されたものでありまして、わが国は、一九七〇年十二月十六日に他の四十九カ国とともに本条約に署名しております。 本条約のおもな内容を申し上げますと、航空機の不法な奪取等を犯罪と定め、その犯罪行為につき重い刑罰を科し得るようにすることを約束するとともに、航空機の登録国、着陸国、運航国及び犯人の所在国は、航空機の不法な奪取等の犯罪行為につき、自国の裁判権を設定すること、犯人が領域内で発見された締約国は、その犯人を引き渡さない場合には、例外なく訴追のため、権限のあるその国の当局に事件を付託すること、航空機の不法な奪取等の犯罪行為は、犯罪人引渡条約における引き渡し犯罪とみなすこと等であります。 本条約は、二月二十六日に外務委員会に付託されましたので、政府から提案理由の説明を聞き、質疑を行ないましたが、詳細は会議録により御了承を願います。 かくて、三月十二日、質疑を終了し、採決を行ないましたところ、本案件は全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。 以上、御報告申し上げます。(拍手) —————————————
○議長(船田中君) 採決いたします。 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。 ————◇—————
○議長(船田中君) 本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十六分散会 ————◇————— 出席国務大臣 法 務 大 臣 植木庚子郎君 外 務 大 臣 愛知 揆一君 大 蔵 大 臣 福田 赳夫君 文 部 大 臣 坂田 道太君 厚生大臣 通商産業大臣 内田 常雄君 運 輸 大 臣 宮澤 喜一君 郵 政 大 臣 橋本登美三郎君 国 務 大 臣 井出一太郎君 西田 信一君