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65回国会衆議院1971/03/04

農林水産委員会 第7号

発言数
284
登壇者
22
会派数
4
開催日
1971/03/04

会議録

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江藤隆美君。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 今度の国会で、大蔵委員会で関税定率法等の一部を改正する法律案が提案をされまして、来週にでもこれが審議をされようという状況にあります。これはことしの一月十九日に関係閣僚協議会において残存輸入制限品目について自由化をすべく協議が行なわれ、その線に沿って来年度に予定をされておった農畜産物がことしの四月あるいは九月に時期を引き上げられて自由化をされようとし、あるいはまた関税率の改正が行なわれようとしているわけであります。  そこできょうは、当委員会に関係する農畜産物万般について政府の考え方をお尋ねをしたいと考えまして時間をお願いしたのでありますが、わずかに三十分でありまして、大蔵省、経済企画庁あるいは通省産、関係各省庁に対しても総合的にお尋ねする予定が、時間の都合でできません。グレープフルーツ、バナナ、羊、馬肉あるいは牛、そういう関係する大事な問題が今後たくさんあるわけでありますけれども、本日は豚肉の自由化についてだけ質問をいたしたいと思います。  昨日、ある青年が夕方参りました。この青年は、私のいなかで豚の生産を、親豚を八十頭持って、そうして肥育を千二百頭やっているものであります。千二百頭肥育をして、そうして子取りのいわゆる繁殖親豚を八十頭持っておる。これは青年が大がかりな経営をやっておるものであります。何のために来たかというと、もうやっていけないというわけです。もうやっていけない。そこで関東近在、一体どうしておるだろうかと思ってきょうは尋ねにきた。二人でやって、一人学生を雇って、三人でやっておる。約二千頭やっておるわけですからたいへんであります。いま鹿児島にある南九州畜産において買い入れ価格が三百十六円であります。そうすると、子豚がいま一万円する。親豚を三カ月半養って二万円にしか売れない。南畜の買い入い価格は三百十六円である。そうすると、手取りが、いま、手数料その他を引かれるから、二万円に売れても一万八千円にしかならない、こういうわけです。そこで、もう自分の能力では、せっかく始めてみたけれども、どうしてもできないから、関東近在の人たちはどういうやり方をしておるか、ぜひ見たいと思って実はやってきたといって、きのうは長ぐつをはいてやってきました。しかも最近は、子豚が一万円しなければもう土方に行ったほうがましだということで、みんな子豚の繁殖をやめるようになってきた。公害ではやいのやいのと言われる。農協が九千円で生産者から子豚を買い入れて、恵まれた施設と農協の飼料をもって約八百頭やった、今回の決算でそれが赤字になった。最も恵まれておる条件のもとでやった養豚すらも、農協がやった養豚すらも赤字になってきた。こういう中で自由化が行なわれようとするわけであります。説明不十分でありますけれども、いま私が申し上げたようなことは現実に畜産家の状態なのかどうか、どういう認識を持っておられるか、畜産局長にまず承りたいと思います。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 お答え申し上げます。  いま先生御指摘のように、昨今、子豚価格が高騰するあるいは飼料価格が高騰するというような事態がございまして、養豚経営というものは全体的に必ずしも楽ではない。しかもこれに加えまして、御承知のとおり、豚肉価格が昨年の九月以来低迷を続けているというような実態もございまして、経営としては率直にいって楽なものではないと考えております。しかしながら、今後の推移、将来の需給の見通しといたしましては、非常に需給の逼迫が想定せられるわけでございますので、その点については漸次好転していくものと期待しているわけであります。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 私は南畜の買い入れ価格が三百十六円と申しました。いま安定価格の下限価格は、宮崎県の場合は三百五円になるわけであります。東京、大阪の四十円引きですから……。ところが三百五円よりか十一円高いのですね。十一円高くても、いまでは、えさの値上がり、人件費の値上がりで、やっていけない。こういう状態というのは局長は事実とお認めになりますか、どうですか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 おっしゃるとおり、経営のいかんによりましては、非常に苦しい、特に赤字のある経営があることは、事実であろうと思っております。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 これは農林省が昭和四十四年に出された農林統計調査部の資料に基づいてお尋ねするわけでありますが、これには、百キロのもので生産費は平均キロ当たり枝肉で三百七十五円なくてはならぬ、こういうことになっております。安定下限価格は三百四十五円ですが、この差についてはどういうふうにお考えになりますか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 先生の御指摘の数字でございますが、それは全国平均の数字であろうかと思うわけでございます。そういう意味で、経営のいかんによってと私、先ほど申し上げましたけれども、経営の、たとえば飼育頭数の少ない階層、そういう点については非常に苦しい実態にあるだろうというふうに想定をいたしております。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 ことしの二月一日現在の養豚農家を四十四万五千戸調べた、これも農林省の資料であります。そうすると、平均は十四・三頭しか養ってない、こういうことです。四頭未満が四〇・四%、五頭から十九頭が一九・九%ですから、十九頭以下というのが六〇%あるということです。さらに、二十頭から四十九頭までが六・四ですから、ここで約六六%、七割あるということは、いまの畜産局長のおことばですると、この約七〇%という養豚農家というのはたいへん苦しい。これから一ふんばりをするか、それともやめていくか、どっちかの道を選ばなくてはいけないと思いますが、この人たちが将来養豚がやれるとお思いになりますか、どうですか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 私は、今後の豚肉の需要の強さというものは依然として根強いものがある、しかも豚肉の性格としてこれは国際商品ではございませんので、国内自給態勢というものをできるだけとるべき態勢のものである。そういう態勢は今後ともとるべきものと思っておりますし、先ほど申しましたとおり、経営の改善、合理化というものを進めることによりまして、その養豚経営というものの前途は、決して平たんとは申しませんけれども、将来性は十分あるものと私は確信をいたしております。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 昨年は二度飼料が値上がりをいたしまして、この春もまたさらに飼料が値上がりをしようというさなかであります。その中で経営の合理化をして、そして採算に合う養豚というのは、どういうふうなことですか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 昨年確かに二度値上がりをいたしました。また昨今値上がりするのではないかというような御質問でございましたけれども、そういう点は、現在の段階で、いまの飼料需給を見ますと、これは決して値上げをするようなことはあり得ない。値上げはあり得ないと私は確信をいたしております。  なお、先ほど先生のほうからいろいろ生産費のことがございましたけれども、現実に全国平均で、たとえば一頭当たり肥育豚で二万四千円ということでございますけれども、五頭−九頭層ではそれがすでに二万三千円台、あるいは二十頭層−三十頭層では二万三千円というように下がってきているわけでございます。そういう意味で経営の規模拡大あるいは経営の内容を改善することによりまして、私は十分合理化の可能性はあり得ると思っております。御存じのとおり、畜産物の中の飼料費のウエートは、たしか四〇%前後だと私は記憶しておるわけでございますが、飼養労働費その他の分野で、なお合理化の可能性は十分あると考えておるわけでございます。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 農林省が出しておる、昭和五十二年度を目標にした「農産物の需要と生産の長期見通し」これが米作転換にも大きな一つの指標となっておるわけでありますけれども、昭和五十二年度に、この指標が示しておるように、百三十六万四千トン、いまよりか約二七〇%肉類の生産が確保できるという見通しがありますかどうですか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 五十二年の豚肉の見通しといたしまして、私たちは、いろいろな国民所得の伸びの大小によって、百二十六万九千トンないし百五十二万三千トンという幅で見ているわけで、年率八%ないし一〇%程度の伸びを想定しているわけでございます。御存じのとおり、豚肉につきましてはピッグサイクルというものがございますので、平たんな道ではございませんけれども、この程度の伸びというものは五十二年まで十分期待し得るものと考えております。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 いま豚の飼養頭数は、きょう現在、あるいは一カ月前でもけっこうです、減っておりますか、ふえておりますか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 四十五年の頭数が六百三十三万五千頭、それに対しまして、四十六年度は六百九十二万六千頭でございます。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 私は、今度の自由化の及ぼす影響は経済的にも精神的にもきわめて大きなものがあると思っております。私も養豚協会長をしておりますが、このままでいくというと、普通の農家がやっておった国内の養豚というのは、私は、全滅をするおそれがある、オーバーなようになりますけれども、そういうふうな感じすら持っております。米はつくっちゃいけない、畜産をやりなさい、それも豚である、肉牛である、あるいは酪農である、こういわれる成長作物をこれからやりなさいといったとたんに、今度は自由化をします、こういうことでありますから、何としてもこれは納得ができないのはあたりまえのことであります。しかも畜産局長は、いまたいへん苦しい、こうおっしゃいました。しかし将来はよくなるであろう——いま苦しい中で自由化をして、その影響はどういうふうに出てきますか。全くありませんか。それとも何らか影響があるとお考えになっておりますか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 われわれ、自由化する際に、裸でしょうとしているわけではございませんので、十分な関税措置というものをとっているわけでございます。御存じのとおり、上位価格と下位価格との中心価格をせきとめ価格といたしまして、基本的に一〇%の関税をかけ、さらに一〇%かけてもなおせきとめ価格よりも低いときには、せきとめ価格との間の差額を徴収するという、差額関税方式をとっているわけでございます。しかも輸入する場合には当然そこにいろいろな諸掛かりもかかってくるであろう、そういうことを考えまするならば、私は、今後輸入ものが少なくともせきとめ価格以下で入ることはあり得ないし、それが国内の生産に大きな影響は与えないものと考えているわけでございます。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 いまお話がありました、なるほど三百八十三円五十銭というせきとめ価格以下で入ってこないであろう、それはよくわかります。しかしいま、私のいなかですら、人件費が安い、土地条件に恵まれたという、そういうところですら、もう下限価格は三百七十円あるいは九十円ないともうやれないと言っているのです、現に。ですから、局長がさっき、飼料の値上がりは絶対にあり得ないとおっしゃいましたけれども、私はあり得ると思っております、逆に。きょうは、時間があれば私は飼料の問題にも触れたいと思って、食糧庁の御出席を願っておったのでありますが、時間がありませんから触れませんけれども、ことしはそういうこともあり得る。ですから、いまこういう大事な時期になぜ豚肉を輸入しなければならないのか、自由化しなければならぬのか、私はどうしてもその理由がわからない。ひとつ政務次官からお答えをいただきたいと思います、農政の大先輩でありますから。何としても私はわからぬ。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 この自由化の問題は、高度の日本の政治的な問題で、これは内閣全体としてきめる問題であります。諸般の事情から、これは大所高所から自由化をしようという方針が打ち出されたわけで、九月末までに自由化をしよう——問題は、自由化することによってどういう影響があるか。これは、避けがたい壊滅的な打撃を与えるというようなことであるならば、何が何でも反対をしていかなければならぬ。ところがいま畜産局長からお話があったように、政府は手放しで自由化するわけじゃない。一〇%の関税をかけ、なおそれでも、へそ価格といいますか、中心価格よりも低いというようなことであるならば差額関税もかける。現在の実情を見ると、大体外国のものが日本に入ってきて、それで諸掛かりをかければ、おおよそ上限価格近くなるわけでありますから、中心価格よりも以下で輸入されるということはないということであります。だから、現在少なくとも自由化によって豚肉価格が暴落をするということはないし、かりに国内の価格が思惑で下がるというようなことがあれば、これはもちろん買い上げをするということも当然であります。したがって価格は維持される。ただ問題は、上限価格というものをもっと高くしろとか下限価格をもっと高くしろとかいうような問題はあろうかと存じますが、その問題は直接自由化の問題と結びつくわけではありません。現在の豚肉の生産というものについて、大規模化あるいはいろいろな合理化、そういうものに政府は今後とも力を入れていくわけでありますが、それでもなおかつ下限価格では生産ができないというふうな状態であれば、それはそのときに皆さんと一緒に考える問題だ、かように思います。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 蚕糸園芸局からどなたか見えていますか。——この委員会でグレープフルーツの問題があったときに、アメリカの、いわゆる温州ミカンの輸入の解禁州がふえなければグレープフルーツは自由化しないと、こういうことが論議されておりますが、そのとおりですか。

荒勝巖農林省蚕糸園芸局長

○荒勝政府委員 一昨年の日米閣僚協議会におきまして、アメリカ側からグレープフルーツの自由化につきまして日本政府といたしまして約束した際に、あわせて日本側としては、アメリカが実質的に温州ミカンの解禁州の数をふやすことを日本側は了解して、というふうな話し合いになっております。したがいまして、われわれのほうといたしましては、このグレープフルーツの自由化とあわせて、その際できるだけ温州ミカンの解禁州をふやしていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 わが党の高見三郎委員の議事録を私は読んでみたのでありますが、それによると、五つしかないけれどももっとふやすこと、四十八州にせいということをおっしゃっていますね。それでなければ絶対にグレープフルーツは輸入してはならぬということに対して、政府は、そういたしましょうという答弁をしておると思いますが、違いますか。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 四十八州全部というようなことは言ったかどうか、ちょっと記憶がないのでありますが、いままで政府の言ってきた統一的な答弁は、グレープフルーツの輸入の自由化について四十四年の日米協議の際、日本側としては、米国が日本産温州ミカンの輸入解禁州を実質的に拡大するとの了解のもとに日本側はグレープフルーツを四十六年十二月末までに自由化することとする考えであるということを言ってまいりました。この場合、グレープフルーツに季節関税を設定するということも明らかにしてきておるわけであります。  そういうことで、四十八州全部ということよりも、実質的に温州ミカンの輸入をアメリカ側が拡大をしていくということが必要である。だからわれわれといたしましてはいままで国会で再々そういうことを言っておるのでありまして、アメリカ側としては当然自由化までには温州ミカンの輸入解禁州を実質的に拡大すると思っておりますし、こちらとしても先般も係官を派遣をして交渉をさせておりますし、また近くはもっと上級の人を派遣をして交渉を最後まで続ける、こういうようなことで一応四月というものを考えておりますが、これは相手のあることですから——国民としては四月一日から何が何でもやるんだという見方もありましょうが、そういうふうにこっちが了解をしておる以上、これは相手のあることだから相対的なものの考え方もしなければならないというようにも思って、目下努力中であります。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 私は豚肉との関連でこのことをお尋ねしたのです。きょうは議事録を持っておりませんから後日またお示しをいたしますが、そのときの受け答えはちゃんとそういうことになっております。四十八州全部やるということはもちろん言っておりません。ただ、そういう努力がなされなければ、アメリカ側の譲歩がなければやらないのだということをつい最近お答えになっておるわけです。ところがいま、五つの州よりかふえたという話を私は聞いていない。何か農林省の方針というものがちぐはぐになっておるのじゃないか、少し勇み足ではないのかという印象すら受けるのであります。ですから、これから先いろいろな方針を説明されても、納得するような気はするけれども何か信用のできないような気もする。私はそういう中でこの委員会でこういう質問をしなければならないことをたいへん残念に思うのであります。  そこで畜産局長にお尋ねします。  畜安法によると、価格が下がったときは事業団が買い入れます。またの説明では、へそ価格よりか上がるようなことはないように、へそ価格中心に海外のものが入ってくるわけでありますから、安いものをどんどん買い入れる。事業団はこれを買い入れて保管をしておく。それから畜安法四十一条になると今度は放出の規定があります。そうすると事業団としては、上位価格を越えたならばこれを放出するわけでありますから、その下で国内価格がうろちょろしておるというといつまでもそういうものをかかえ込んで放出ができないようになる。ということは、事業団の運営というものが非常に困ってくる、こういうことが予想されるわけであります。したがって、今度のこうした自由化の問題、関税率の問題は畜安法の精神とするといささか食い違いがあるのじゃないか、その趣旨に反するのではないか、こういう気がするのでありますが、その点についてはどういうふうに解明をされておりますか。

増田久農林省畜産局長

○増田(久)政府委員 先ほどもお答えいたしましたわけでございますけれども、もう少し系統的に申し上げますれば、豚肉というものは世界で約三千七百万トンつくられておりますけれども、その中で国際貿易に出てくる量というものはその約一%強ということで、これがどこの国においてもというよりも、ほかの商品のようにどこの国が主産地でどこの国が主要輸入国であるというような形は豚肉についてはないわけでございます。と申しますのは、すべてどの国におきましてもピッグサイクルというものがあるわけでございますので、価格の乱高下が激しいということがありますために、どうしても安定的な貿易の体制に乗りにくいということが基本的にあるわけでございまして、この豚肉の性格は自由化のいかんにかかわらず変わらないものと私は考えているわけでございます。  したがいまして今後自由化いたしましたといたしましても、そのほかの商品のように適期にと申しますか、輸入商社にしてみますとせきとめ価格以下では入らないわけでございますから、国内の相場というものが常にせきとめ価格より上にあり、または上位価格を越えていくようなときが長期的に見通される、こういう段階のときに初めて輸入ということが可能になってくるわけでございます。  そういうことで私は、豚肉のようなものの輸入は自由化によって適期に確実に入ってくることは非常にむずかしいという事情が一つあるのではないかと思っております。そういう意味で、先ほども申しましたとおり、輸入ものがせきとめ価格以下に下がることはないわけでございますので、そういうことを考えますと、今後の価格の変動というものは従来どおり上位価格と下位価格の間を変動し、またはその上を越えていく場合が当然予想されるわけでございます。そういう意味で、今度の関税制度と畜産物価格安定法の制度との間には基本的に矛盾はない、かように考えているわけでございます。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 時間を過ごしますと他の方に迷惑をかけますから短い時間で論議をするわけでありますが、私はいままでの説明においては、今回政府がとろうという豚肉の自由化については遺憾ながら賛成をいたしかねるのであります。何が何でもこれの阻止をしなければならないと私は考えております。それがわが党の主張する総合農政の精神であり、また、いま懸命に努力をしておる畜産農家に対するわれわれの責任であると思うからであります。  そこで、そういうふうに簡単には外国から入ってこないんだという御意見でありますが、私は必ずしもそうではないと思っております。いま日本の商社が海外に資本投資をやっていろいろと安いものを日本に入れようとしております。たとえば三井物産と森永乳業がナチュラルチーズを外国で生産して日本に持ってこようという動きもその一つであります。これは東南アジア諸国とかあるいは台湾あるいは朝鮮においても行なわれるかもしれません。現地資本と組んで安いものを日本の市場に持ってくる、そういうことが行なわれる。国内でも現在それをやっております。これは飼料の系列化と養鶏に見られるとおりであります。最近は養豚にまでもそれが進出をしておるわけです。そうすると、私がさっき申し上げたような約七〇%のいまの養豚農家というものは、これから先続けようという努力をしても実際問題としてなかなか続けられるものではない。合理化をする、多頭化をすると口では簡単に言いますけれども、そう簡単にいくものではありません。簡単にいくものならいままでお互いにぼやぼやしていないのであります。  そういうふうなことを考えてくると、この自由化というものを契機にして、養豚という日本のこれから、成長していかなければならない部門に対する内外ともの圧迫というものが非常にきびしくなってくるという考え方を、政府としてはこの際しっかりと持ってもらはなくては困ると私は思っております。一〇%をやるんだ、あるいはまた差額関税をとるのだ、だからへそ価格以下で入ってくるからだいじょうぶだと、そういう簡単なものではないのであります。外国からでも、あらゆる形をもってこれから入ってくる可能性は十分にある。  したがって、この際お尋ねをしておきますが、大蔵省、どなたか見えておりますか——大蔵省に尋ねておきますが、この問題は、日本のこれからの畜産に及ぼす影響がきわめて大きい。先般、原油の値上がりによって東南アジアに、あるいは中近東に依存しておけば、石油というものはいいと思っておったのが、最近では大陸だなを開発して、国内の自給度を高めなければいけないんじゃないかという議論すら出てまいりました。これは、いままでは聞かれなかったことです。そういう立場から、一億の胃袋を預かる大事な畜産でありますので、この関税率の手直しをされる意思はないかどうか、それをひとつ承っておきます。  それから畜産局長には、この三月には安定価格の改正が行なわれると思うのでありますが、生産者団体等の意向を十分くんで、われわれの納得する安定価格の設定に政府としては誠心誠意努力をし、これを実現する意欲があるかどうか、そのことをひとつ確かめておきたいと思います。

平井廸郎大蔵大臣官房審議官

○平井説明員 お答え申し上げます。  先ほど畜産局長から御説明申し上げましたとおり、今回の予定されております自由化に対する関税上の保護策といたしまして、捨てておきますと、一〇%の関税率でいかなる場合にも適用になる形を改正いたしまして、いわゆるへそ価格を基準にいたしました差額関税をとることによりまして、それ以下での輸入というものは起こらないという形にいたしております。のみならず、先ほど畜産局長からも御説明がございましたように、実際の市場への搬入価格は、それに運賃なり倉庫料なりあるいは商社のマージン等が加算されるわけでございまして、そういう点を勘案いたしますと、現実に市場に入ってまいります輸入品の価格は、安定上位価格に少なくともかなり近いものになるであろう。つまりそういう意味におきましては、輸入品の影響というものは、ごく限られた範囲でしか出てまいらないような仕組みを考えているわけでございまして、そういう意味におきましては、輸入品の影響のために、関税上の措置が足りないために非常に影響が出てくるということは、一般的にはそう起こらない問題であろうと考えております。  ただ、何と申しましても、これからやる政策でございますので、その場合におきましても、なおかつたまたまビッグサイクルの外国とわが国との並行的な進行等がございました場合に、あるいはわが国の価格がもっと上がっていく、諸外国の価格の上がり方よりも激しい場合があるかもしれませんので、そういう場合に非常に輸入が激増いたしまして、生産農家に影響がもしも非常に急激に及んでくる、そのために生産農家が成り立たないような事態が起こってくるような場合におきましては、いわゆる緊急関税制度というものもございまして、その発動によりまして、さらに関税の問題を検討する余地が残されているわけでございますので、そういう点につきましては、私どもも運用上十分農林省とともに協力いたしてまいりたいと考える次第でございます。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 総合農政と自由化の問題について、総括的に御答弁を申し上げますが、先ほどのグレープフルーツの問題にいたしましても、再々政府が言っておるように、これは皆さんにえらい期待違いというようなことはないようにいたします。  それから豚肉価格の問題でございますが、いま上位価格が四百二十二円、中心価格が三百八十四円、下限価格が三百四十五円ということになっておって、これも再々説明したとおり、中心価格以下で入ることはない。上位価格に近いものであるかもしれぬが、中心価格以下で入ることはないというふうに思っております。ただ米はつくるな、畜産をやれと言われても、どうも三百四十五円では引き合わない、これではできないじゃないか、これは自由化の問題とは別であります。これに対しては、できるだけ集団化、合理化その他の手を尽くしますが、どうしてもできないようなことで総合農政をやれということも言えないのでありますから、これはできるようなところで鋭意検討する、こういうことで農家の方に不安のないようにひとつお伝えをいただきたいと存じます。

江藤隆美自由民主党

○江藤委員 時間がきましたから、あらためてまた議論をいたします。きょうは、これで終わります。(拍手)

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 芳賀貢君。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 先日、当委員会におきまして、今回政府が食糧管理法の付属政令である施行令の一部並びに米穀の売り渡し政令を改正されて、それを基礎にして昭和四十六年に生産される米穀の買い入れ制限割り当てを強行しているという点については、これは食糧管理法に照らした場合に、改正政令の違法性が非常に強いという点と、もう一つは、都道府県知事を通じて、現在全国の市町村長に生産調整目標数量並びに当該市町村の事前売り渡し申し込みの限度数量の割り当てがおりているわけでありますが、これについては、改正政令の第一条の四の内容を検討した場合に、実態と矛盾する点が非常に多いではないかというような点を中心にして質疑を行なったわけでありますが、残余の点について、さらに質問をいたしたいと思います。  そこで食糧庁長官にお尋ねいたしますが、先日指摘いたしました売り渡し政令の第一条の四の市町村長が当該区域の米穀の生産者個々に対して、生産調整数量並びに買い入れ限度数量の割り当てを行なうわけでありますけれども、その場合、この政令の第一条四の二項に示されている要件だけを基礎にしたのでは、実態に適合しない場合が非常に多いのではないかという点でありますが、これについては、あくまでもこの方程式を基礎にして行なうということに変わりがありませんか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 御指摘の改正政令の第一条の四でございますが、これは二項で御指摘のように「昭和四十二年から昭和四十四年までの各年産の米穀の数量の年平均数量及び米穀の生産の転換又は休止を図るための国の施策を実施するため当該生産者について定められる昭和四十六年産の米穀の生産の転換又は休止の目標を基礎として定める。」ということでございまして、これ以外のいろいろな事情を十分に勘案するということも必要だと思います。  さらにまた、第一条の四のいま読みました文章のうしろにおきまして「この場合において、農地についての権利の設定又は移転による農地面積の増減その他の特別の事情により当該年平均数量を基礎とすることが著しく適当でないと認められる米穀の生産者については、合理的に判断」て必要と認められる範囲内において、当該年平均数量を修正することができる。」という規定もございまして、この基礎とするという考え方、さらに後段につけ加えております「この場合において、」云々の「当該年平均数量を修正することができる。」というような規定を適正に運用すれば、私どもとしては実情に合うように十分運営していくことができる、かように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは、当該市町村が当該地域における米穀生産者に対する限度数量の割り当て配分を行なうにあたってはまず第一に政令に示してある、昭和四十二年から四十四年までの各年産の米穀の生産に対する売り渡し数量、その中に自主流通米の委託数量も入っておるわけですが、売り渡し実績の三年間の平均数量が基礎の第一、農林省が都道府県知事を通じて示した昭和四十六年産米のいわゆる生産調整目標が第二の基礎になるわけでして、これらを中心にしてさらに実情を勘案する場合においては後段の「この場合において、農地についての権利の設定又は移転による農地面積の増減その他の特別の事情により当該年平均数量を基礎とすることが著しく適当でないと認められる米穀の生産者については、合理的に判断して必要と認められる範囲内において、当該年平均数量を修正することができる。」この規定は、特別の場合でなくて、前段の買い入れ実績によるものと示された生産調整目標によるものとあわせて個々の実態に適合させるためにこの後段の規定を十分活用して総合的に判断して個人別の限度数量を決定する、そういうことが作業上の基本であるというふうに解釈していいわけですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 御指摘のとおりでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで、農林省の生産調整の設定と目標の全国割り当てを作業した責任はどこですか。官房長ですか、農政局長ですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 私がお答えするのがいいかどうか別でございますが、生産調整の配分に関しましては官房で積算をいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは官房長にお尋ねしますが、ただいま論議しておる政令第一条四の二項に示されておる「当該生産者について定められる昭和四十六年産の米穀の生産の転換又は休止の目標」でありますが、これは市町村に対してはどういう目標を指示しておるか、その内容について説明してもらいたいと思います。

内藤隆農林大臣官房企画室長

○内藤説明員 ただいまの生産調整目標数量の配分でございますが、国から都道府県に対しましては四十二年産、四十三年産、四十四年産の水稲の都道府県別の平均政府買い入れ数量の実績数量割り、それから残余の三分の一につきましては四十四年産の水稲の平年生産数量でございます。それから残余の三分の一につきましては「農業生産の地域指標の試案」を公表いたしておりますが、それを参考といたしまして算出いたしました要減産数量、そういう三つの要素で配分いたしまして、なお都道府県内の町村、個人の配分になるわけでございますが、それにつきましては、県内、町村内の自然的、経済的条件等を配慮して配分をするというようなことでございまして、原則的には町村、個人につきましては四十五年度に実施しました際の配分の方法に準拠してやっていただく、こういうふうに御指導しているところでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 現在までのところ農林大臣が都道府県に示した生産調整の目標、都道府県知事が当該区域の市町村長に示した生産調整目標はいずれも数量立てになっておるわけですね。生産調整の数量の基礎をなす面積に対する減反目標、これが全然明確になっていないのですよ。生産の基礎をなす水田の面積というものを全く無視して数量立てだけでやるということになれば、町村内部における適切なる生産調整の実をあげることはできないのじゃないかというように考えるわけです。この点はどうなっているのですか。数量は大体わかるが、生産調整の減反面積率というものは、去年と違って地域分担等を加味しているのですから、必ずしも一様でないわけです。たとえば、北海道の減反率はどうなっておるとか、都道府県ごとにどういうことになっておるかというような点についても、全国都道府県ごとの説明ということになれば時間を要すると思うので、これは資料で提出してもらいたいと思うのです。  ただわれわれのわかっておることは、面積率でいけば全国的に水田の総面積の一六・九%、一七%、これが二百三十万トンの生産調整をする場合の基礎となる減反面積ということだと思うのです。それに三様の勘案を加えて、たとえば北海道の場合には減反面積率は二〇・三%という程度まではわれわれの計算の結果算出できるわけですが、こういう大事な点を農林省は全然明らかにしていない。これはわれわれの考えから見ると、生産調整なんというものは全く形式的なことで、買い入れ制限の割り当てだけ強行すればそれでいいという、ただそれをやるために生産調整を全然うたわないということになるとまた奇異な感を与えることになるので、つけ足りに生産調整の数量を掲げるというような、生産調整に対する非常に形式的な、これを重要視しない今度の買い入れ制限の強制割り当てというふうにわれわれは見ておるわけですが、その点は生産調整担当の官房としての所見はどうですか。

内藤隆農林大臣官房企画室長

○内藤説明員 ただいまお話しの点でございますが、町村の段階までは数量の配分でまいりまして、町村長はもちろん個人別にも御案内のように農業共済の基準収量をとります関係で、たんぼ一枚一枚違うわけでございますから、その数量を一応参考としまして、面積に換算いたしまして個々の農家の方々に生産調整に協力願う、こういうたてまえになっております。  後段の点につきましては、私ども生産調整は四十五年度につきましても非常に協力を願ったわけでございますけれども、需要を越える生産を単年度において発生させないというような点は非常に重要なことだと思いまして、生産調整につきまして各地方公共団体、農業団体等に御協力をお願いしている、こういうことでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから、売り渡し令に基づく限度数量の算出の方式ですね。いわゆる方程式。これを見ると、昭和四十六年度に耕作すべき水田面積から、目標とする生産調整数量の基礎となる面積を控除して、そこで生産された米の中から生産者の自家用として必要な数量をまず確保して、残りが政府に売渡すべき、また政府が限度とする買入数量でなければならぬ。それを事前に示すわけです。正常な判断からいうと、そういうことになるわけだが、これは逆になっているわけですね。昭和四十六年度に耕作すべき水田面積というものはあまり意に介しない。しかし、それはやはり現実の問題として基礎になる数字であるから、給局ことしの耕作さるべき面積から限度数量を差し引いた残りが、すなわち生産調整の目標数量であり、自家保有数量であるというような、こういう逆算じゃないですか。

内藤隆農林大臣官房企画室長

○内藤説明員 生産調整の目標数量につきましては、四十六年度におきます生産の見込み数量、それから四十六年度におきまして予定されます需要量、その差額を二百三十万トンと算定いたしまして、一応二百三十万トンの生産調整の目標数量を掲げたわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 いまの内藤室長の言うようにすべきでないかということを、先日私は政府に対して指摘しておるのですよ。国としての生産計画を立てる場合、全国の総面積に対して平均収量というものをそれに乗じたのが四十六年に期待される総生産量ということになるわけだ。しかし、それだけ全部生産されたのでは連続的に過剰傾向が生ずるので、その総生産からまず二百三十万トンの調整をやる。この部分に匹敵する面積を凍結するということによって初めて自家用を控除した残りが、政府の期待するいわゆる七百六十万トンの買い入れ限度数量ということになる。これは昔から一貫した方式ですよ。万国に通じてこれ以外の方法はないのですよ、方程式となれば。しかし今度農林省がやったのは内藤さんの言うのと違うのですよ。先に限度数量をきめて、四十六年度の耕作面積から生産される数量というものは予測できるわけだから、その生産量から限度数量を引いた残りが生産調整数量であり、自家保有数量でなければならぬ。そうやれば、限度数量をこえた米は全然出てこないということになるのだが、それは全く逆の方式ですからね。内藤室長が言ったような方式でやれば、これは都道府県段階においても市町村の中の個人の限度数量を正確に配分する場合にも、一貫した方式でやればいいのじゃないですか。去年は限度数量というものがなかったから、生産調整をやる場合にはいまあなたが言ったような方式でやらしたわけですからね。それをやった結果、百四十何%という達成率を示しておるわけだから、政府の期待より約五〇%生産調整の実があがったということであれば、これに信頼し、期待してそれを持続的にやれる条件というものをさらに整備してやれば、何も限度数量の強制割り当てをしなければならぬということにはならぬと思うのです。そうじゃないですか。そう思わぬですか。食糧庁は少なく買うだけの考えしかないのだから、政策論争はわれわれとしては相手にならぬが、官房とか農政局ということになれば、売り買いの商売人ではないわけだからね。日本の農政をこれからどうするかということの責任があるわけだから、きょう官房長はいませんけれども、優秀な企画室長が来ているから、率直な見解を、それから農政局長からも明快にしてもらいたいのです。国会が終わってから農政局が生産調整をやるなどというのはおかしいじゃないですか。最初からあなたどうして責任をもって取り組まないのですか。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 一応まとめてお答えいたします。  国は県に割り当てておりますが、それについては、県が町村に割り当てる際に、その町村の実情を見て、何も機械的に国と同じような割り当てをしなくてもよろしい、町村が各個に割り当てをする場合においても、それは実情に即した割り当てをしてよろしい。また部落の中でも、それは去年もとったようなことでありますが、実情に応じた割り当てというものを否定するものではない、そういうような行政指導を国としてはやっておるということであります。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 ただいま政務次官が御答弁になりましたとおりだと私も考えております。  御指摘になりました点でございますが、今回の生産調整は、生産調整、稲作転換、全部合わせて、農林省全体あげてやるということで、官房長を長にしまして、本省に稲作対策事務局というのを置いて、そこで集中してやっておるわけでございます。農政局も当然これに協力してやっておるという立場にあるわけでございます。

内藤隆農林大臣官房企画室長

○内藤説明員 ただいま農政局長から申し上げましたとおり、農林省の官房に各局からの出向の職員を求めまして、稲作対策事務局というものを設けまして、その上部機構には関係局長が全部参加するというような、全省的な体制で生産調整の推進にあたる、こういう農林省の体制をとっているわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 私が内藤君に聞いたのは、先ほどあなたが説明した、まず限度数量の答えを出す、方程式としては、個人の場合には、その生産者が耕作する水田面積を基礎にして、その地区における平年収量をそれに乗じる、これは事前にやるわけだから、ことし大豊作になるか凶作になるかわからぬですから、平年的な収量というのは当然なことです。ですから、予想としては、本年度全面的に耕作した場合にはどれだけの生産が期待できるかということがわかるわけですから、それに対して都道府県ごとに一定の調整率あるいは減反率を与えておるわけだから、それによって計算された個人別の生産調整数量というものをそれから差し引いて、残りは今度は実際に耕作するわけです。二割なら二割の減反をした残りは全部高度の生産努力をして耕作するわけだから、それによって生産された数量からまず食管法でもうたってある自家用の優先確保をして、残りは販売の目的に供する米の数量ということになっておるので、この販売に供する米というものは、食糧管理法のたてまえからいうと政府に全部売り渡すということになるわけですから、制限されて生産された販売に向ける米は、当然これは限度数量のその生産者の売り渡し申し込み数量と合致しなければならぬということになるわけでしょう。そういう方式を——市町村長が生産者に限度数量の算出をして指示する場合には、それによるのが一番正しいのじゃないかということを先日来指摘しているわけですから、たまたまあなたの先ほどの説明と合致しているわけだから、生産調整をする側の担当者がそういう考えであれば、やはりそれを、末端まで生産調整の一定目標を基礎にする場合には、貫く考えがなかったらだめじゃないですか。農林省内部で全く見解が違う。一方は、少しでも買い入れを減じようとする考え方に立っておる。一方は、この際農政を根本的に転換さして、日本農業の全面的な撤退をはかろうとする。共通の目標は持っておるが、実際に一歩先んじて去年から始めた生産調整の実績というものを基礎にした場合には、やはり成果のあがった昨年の実績を十分な基礎にして、今年度の割り当てをやるのが妥当ではないかというふうにわれわれは判断しておるわけなんです。この点が先日来意見が全然かみ合わないわけですね。それでは、限度数量だけきめれば、あとは生産調整なんかは形式的なものだから、生産調整をしなくても限度数量は変わらないのです、この政令からいうと。それから、生産調整で目標を越えて協力すればするほど、この限度数量が減ずるということになるわけです。協力して、政府に売り渡す米が少なくなって、他に苦労して安く売らなければならぬということよりも、全部つくって、それでも限度数量は同じだから、あとは他作物に転換するよりも、少し価格が安くてもやはり米作で所得をあげたほうがいいというようなことになるわけですから、この辺が非常に大事なところなんですよ。だから強制割り当てをする権力者の立場からだけ議論をしないで、亀長食糧庁長官が、割り当てを受けた当該町村長であった場合にはどうするか、その町村長から不当な制限割り当てを受けた生産者の立場にあなたが立った場合にどうかという、そういう権力で押しつける立場と、権力で押しつけられた立場の両方の立場の上に立って、今回のこの政令改正というものが与える影響がどうであるかということを十分判断すべきではないですか。権力者は一方的な権限で強圧すればいいんだ、まさかそういう思想にあなたは立っているわけじゃないでしょう。その辺を率直に聞かしてもらいたいのです。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 いま御指摘のとおりでございまして、私ども、そういう権力で押しつけるとかいうことにつきましては、実態と非常に離れたような行き方で、非常に不満の多いというような形は極力避ける、農民の立場に立ってものごとを考えるという気分には、私どもできるだけそういう方向で努力をしておるつもりでございます。今回の問題につきましても、いずれにしても政府が予約限度数量を設けることになりますれば、その数量の配分ということが、非常に大きな問題になります。七百六十万トンというものが配給必要量という考え方でこれを配分することに相なります。この計算の基礎は、先生御承知のとおり、四十四年の面積に四十六年の見込み反収をかけた、そういうところからはじき出されたわけでありますから、七百六十万トンの配分にあたりましては、先般も御指摘のように、各人別にそれぞれの四十六年の生産見込みあるいは保有量というふうなこまかい計算をするのが、あるいは本来的であるかもしれませんけれども、実際問題として、そこまで客観的な統計資料を駆使することには私ども非常に困難があるというふうに判断をいたしたわけでございます。  そこで七百六十万トンを県別に配分する際に、簡単に申しますと、どういう比率で配分をするかという一つの比率配分の基礎として、過去四十二、四十三、四十四年の米の生産としては比較的高位水準を保った時代の三カ年をとりまして、これを大体各県の販売力を示す——まあ簡単に申しますれば、経常的な生産力から経常的な農家保有量を引いて販売力を示す指標としてとりまして、これを各県に七百六十万トンを配分する基礎として使ったということでございます。県以下の配分につきましても、大体それに準ずるということはもちろんでございますけれども、やはり実情に応じて、最初に御説明申し上げましたように、実情に合ったように修正をするということが政令にもございますし、またわれわれの通達にもその辺は慎重な配慮をして配分をするように指示をいたしておるのであります。まあ各県におきましても、いろいろその辺、あるいは粗雑に——私ともそういうことを言うとぐあいが悪いかもしれませんが、慎重な配慮を欠いておる県もあるかもしれません。私ども、今後とも十分その点は指導してまいりたいと思っておりますが、私どもの気持ちとしましては、やはりこういう制限を受ける農家の側に立って、特に公平の見地という観点を重視をして考えるべき問題であろうというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 この点が非常に大事ですから、もう一度申しますが、たとえば国の段階で限度数量を試算する場合には、総生産から二百三十万トンを引いて、そして自家用米の実績数量を引いた残りは七百六十万トンになるのですよ。それから近年、数年間の政府の買い入れ実績は大体九百七十万トンから一千万トンに及んでおるわけですから、それが平均的に九百九十万トンの最近時の平均買い入れ実績ということになれば、そこから二百三十万トンを差し引いても、結局七百六十万トンという限度数量は出てくるのですよ。だから総生産から二百三十万トンの調整をしても、買い入れ実績から二百三十万トンを除外するということであっても、それは答えは同じなんですよ。だから全国的な段階においてのいわゆる統計学的な蓋然性からいうと、これはどっちでやっても同じということになるですよね。しかしそれを市町村あるいは末端の個々の生産者に、それでは農林省が示したような方程式でやった場合には的確な答えが出るかということになると、それは、それに当てはまるものも半分ぐらいはあると思いますが、過小であったり、過大であったりというような答えが出る農家も相当多いと思うのですよ。だから、その点を、政令がこうだからこれで一律にやってしまえというようなことでは、これは相済まぬと思うのですね。しかも生産調整に対しては、法的権限でこれを行なわせる根拠がないということは、政府自身も明確にしておるわけですから、こういう強制すべきでない、根拠のない生産調整の目標というものを用いて、一定の限度数量を割り当てどおりに押しつけようとするところに無理があるのですから、やはりいま長官が言ったように、方程式の基礎は、これは過去の買い入れ実績の平均数量と政府が指示した生産調整目標数量、これを基礎として、あと個人別には実態に合致したように、後段でうたっておる、この条項というものを十分町村長が活用して、そうして実態に合致するような限度数量の割り当てをしなさいということでしょう、あなたがきょうになってようやく言い出したことは。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 まさに先生ただいま御指摘のとおりでございまして、私どもただ政令の厳守ということではございませんで、この政令の運用につきましても、先般都道府県の部課長会議を開催いたしましたときにも、十分説明をし、さらに食糧庁からこの政令の運用に関する通達もすでに出しております。この中でも、一例を申し上げますと、都道府県別、市町村別、生産者別申し込み限度数量の決定基準についてはいろいろ原則はあるが、このように過去の販売数量と生産調整目標数量を基礎とするのは、生産調整に即応した事前売り渡し申し込み数量のきめ方としては、一応これで合理的であると考えておるからであるが、したがってこれが基礎であるが、ただしこれによって機械的に定めなければならないというものでもないし、また他の事情は一切考慮してはならないということではない。この趣旨に即し客観的に公正を期し得るものであれば、実情に即して定めることは差しつかえないので、その意味で基礎として考えてもらいたい。さらにまた、市町村別申し込み限度数量の決定の段階においては、県が市町村間のものを修正するという明文の規定はないけれども、相当の理由があって市町村段階に大きな影響を及ぼすような場合には、当然生産者段階における場合と同様の修正を行なうものと考えてもらいたい。その点で都道府県知事が市町村に割り振る場合にも、基礎として定めるというのは、そういう意味も含んでおるのであるということの通達をいたしてございます。そういう意味で、私ども決して政令にあるとおりの機械的な操作ということを望んでおるわけではありません。実情に即して知事なり町村長がもう少し弾力的な運用をはかっていただくということを切に希望いたしておるわけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それではいま長官の説明によると、市町村段階においては第一条四の二項の後段の規定というものを十分活用して、実態に合うようにしてもらいたい。それによってまた町村の限度数量に変化を与えるようなことにもなる場合もあるし、ならない場合もあるが、あとで尋ねようと思っておったわけですが、県段階における、市町村間における不均衡ということになると、知事が一律方式で割り当てをした結果生ずる矛盾とかあやまちというものは、生じた場合それを是正する修正条項というか、弾力条項というのは何もこの政令にはないが、しかし市町村段階ではそれを認めておるので、その波及効果として、当然当該都道府県地区の市町村において生じた不合理性については、町村段階の問題と同じように、知事に裁量権をまかしてある、そういう趣旨だというわけですね、この政令を流れる考え方というものは。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 県と町村の間は行政機関内部の問題でございますので、対生産者のような明文の規定は設けてございませんが、趣旨におきましては、いま先生御指摘のとおり、同じような運用をすべきもの、それが基礎としてという意味である、かように解釈をいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それではいま長官の説明したような方法で市町村長が——全国的にどこもこれから始めるわけですね。その場合にも機械的にやらない、十分趣旨を生かして割り当てをする。そうなると町村の限度数量の配分じゃなくて、今度は個人別に的確な限度数量の算出作業ということに当然なるわけだから、私の言うのは、国が期待する生産調整の目標を全く度外視した、否定するという立場に立ってものを考えておるのじゃない。その町村とか生産者に国が協力を期待する目標というものは、まず最大努力をしてこれを達成するということを一応前提にしてものを言っておるわけですからね。そういう作業をした結果、個人別のまことに的確な限度数量というものができた。それを一千人あるいは一千五百名の生産者の個人別の数量を全部総計した結果が、知事から割り当てられた限度数量をはるかに越えておるという場合もあるわけです。しかしどんぴしゃり合う場合もあるし、少し甘い割り当てをもらっておかげさんというような場合もあるいはあるかもしれませんが、まじめにやって指示された。これはいまは内示の段階でしょうが、その内示の限度数量を越えたという場合は、その町村長はそれではどうしたらいいかということになるのですよ。これも町村長の立場に立って考えてもらいたいのです。その場合、自分だけで苦しんでおってもどうしようもないわけだから、それでは割り当てを指示してきた当該知事に対して、あなたからもらった限度数量は、個人別に的確な算出をした結果どうも足りない、限度数量を越えております、これはどうしたらいいですかと、一応まず行政的な手続としては返上いたしますから、さらにわが町に対する実態というものを十分調査検討して、適正な限度数量というものをさらに示してもらいたいというような要求あるいは要請をするというのは、善良な町村長として当然の行為と思いますが、亀長長官がその衝に当たる町村長であった場合にはそうしますか、あるいはもう一たんもらったんだから、しようがないということで、区域の生産者に押しつけてしまうか、この辺が非常に大事じゃないかと思うのです。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 町村内部でいろいろ御検討いただいて、その結果どうしてもギャップが出るというような場合には、やはりこれは県と相談をしていただいて、そのギャップが最大限に解消する方向へ持っていかなければならぬと考えております。それから若干の問題は、これは相互に生産者の間で比例配分をして処理をするとか、いろいろ現実的処理方法はあると思います。さらにそうなればだんだん県が足りなくなるのではないか、県のほうで国へよこせ、こういう話になるのではないか、こういうお話でございますが、私どもは実際にいままでの統計から見まして、各県別の配分につきましても、もちろん七百六十万トンの過去の販売数量で配分いたしましたけれども、その配分された結果等につきまして別途の方法でいろいろ検討してみたような状態から考えますと、県全体としてそれほど大きな不足を来たすという県はないというふうにわれわれ考えておるわけでございます。過去の三カ年の販売数量から生産調整の二百三十万トンを引きますと、それは七百六十万トンに若干及ばないのでございます。余裕の数字も各県に追加としてお渡ししてございますから、全体として県の段階で不足するということはまずないとわれわれは判断をいたしておるのでございます。したがいまして、県段階で、これはまだ内示の段階でございますから、いろいろ現地では御指摘のような問題があると思いますが、県において十分な調整がはかられるならば、それほどの問題は起きないのではないか。したがって県の調整を十分慎重に指導してやることが第一だと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そういう点が通達とか要綱に親切にうたってないでしょう。生産者ごとにこうやりなさいということは、いま説明があったから、ある程度配慮されておることはわかったが、その結果内示されたその町村の限度数量をこえる数字が生じたという場合には、これはその範囲で割り当てをするといったってできないわけですからね。その場合には直接割り当てを指示した当該知事に対して、こういうことになっています、これでは的確なものといえないので、一応お返ししますから、お返しなんという丁寧なことばでなくて、返上しますから、さらに十分検討して適正な割り当てを示してもらいたい。そういう問題が起きた町村長の場合は、ここまではいいわけですね。問題が何も起きないのに直ちに返上とかお返しとかいう必要はないと思うのですがね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 先般の部長会議でも、いろいろ各県にもわれわれの考え方もお話しをいたしましたし、また配分の方法につきまして通達もいろいろ出しております。最終的にはやはり県において各町村の実情に応じたように配分をしていただくということが第一であります。県の中にはわりあいに安易におやりになる県もあって、われわれも実はいろいろ情報を聞いて心配いたしておるのでありますが、なお現在はまだ内示の段階でございますから、私どもとしても従来の通達だけではいろいろ意を尽くさない点もございますから、必要があればさらに通達を出すなり、適正な指導をとり進めてまいりたいと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 実はその点を、今度は初めての経験ですからして、全国の市町村長は苦慮しているのですよ。内示といえども強制割り当てでおりてきたわけだから、何が何でもその町村で消化しなければならぬという、そういう考えが根強いですね。皆さんがそういうように誘導しているのかもしれぬが。ですからやはり実態に合致したような内部作業をした結果、もし内示された限度数量を明らかにこえた場合には、やはり指示をした知事に対してその内容を明らかにして、再割り当てあるいは再内示をしてもらいたいということは、これは当然なことですからね。そういう事実に遭遇した場合にはこうしなさいということが、政令にはその点が書いてないわけだから、そういう場合はやはり親切にすみやかに指導したらいいのじゃないかと思いますが、どうですか、みなやりなさいというのではないですよ。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 私どももちろん各県なり、あるいは個々の地域であっても、これは非常におかしいというようなものを知り得ました場合には、これはさっそく県と相談して、より適切な方法がないかどうか、早急にこれは協議をするというような方法をとって、具体的にも最大限に円満にいくように処理いたしたい、かように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そういうふうに順序を追っていけば、先ほど私が言った市町村長がおそれているというのは、先日同僚の松沢委員も言っておりましたが、場合によると地方自治法第百四十六条のいわゆる国の機関としての長に対する職務執行命令がこれは発動される場合もある、そういうような全く無用な危惧というものが相当流れておるのですよ。だから私のいま言ったような事態の場合には、当然行政の長として善意にやらなければならぬ問題なんですから、そういうものにまで、おまえさんは国の権限を忠実に執行しておらぬからけしからぬ、百四十六条発動するなんて、そういう気違いじみた政府の役人はいないと思うが、素朴な善良な地方自治体の長は取り越し苦労をしておるわけですから、そういう点に対しても大事な国の食管制度の一部を町村長、自治体にこれは委任して、いままでもずっと長年やってきてもらっているわけですから、そういう点は無用な危惧とか不信が起きないように、これはぜひやってもらう必要があるのではないかと思うわけです。  それから、その次にお尋ねしたいのは、第三条の「市町村長の指示」これは、「前条の規定による通知があったときは、」当該市町村内の「米穀の生産者であって事前売渡申込をしたものごとに、同条の規定による通知に係る数量を政府買入基準数量として定め、これを文書をもつて当該生産者に指示する。」ここで「政府買入基準数量」という字句が出てきておるわけですが、この基準買入数量というのはどういう意味を持っておるのですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 改正前の政令は単に「政府買入数量」というふうな表現でございました。実質的に意味の変更があったわけではございません。ただ従来の「政府買入数量」という場合にも、その中から自主流通米に向くものも含んでおったわけでありまして、今度の「政府買入基準数量」という場合にも、同じ意味でございます。ただ自主流通米もかなり定着をしてきたし、あまりにも「政府買入数量」ということばは、ことばとしても正確さを欠く点があるのじゃないかというので、「政府買入基準数量」ということばに改めたのでありまして、内容的に「政府買入数量」と「政府買入基準数量」と、ことばの定義として変更があったわけではないと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、第二条に戻りますが、ここで「第一条の規定により公示された期限までに」申し込みの受付をする。その「期限」というのは、従来は旧令によりますと、この事前売渡申込の期限は八月三十一日になっておるが、今回の限度数量申し込みのその期限というのは、どのような時期を考えておるわけですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第二条は予約申し込みの第一条の規定により公示せられた期限までに同条の規定による売渡申込みを受けるということでございまして、これは予約の期限でございます。事務的な整理もございまして従来よりも若干早くしたいという考えを持っております。従来たしか八月末でございましたが、いろいろな事務整理の都合で、一月くらい早めたらどうかということで、私どもいま検討いたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次は第四条です。これは従来の政令によると事前売渡申込に対する増額補正の規定がここでうたってあるわけですが、今回の改正によっても、それと同じような趣旨であるかどうか、その点はいかがですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 四条に関する限りは従来と同じように生産者の申し込みが少なかった場合、ほかの人などと比べて非常に少ない場合に、これはふやしてくれ、ふやした数量を政府買入基準数量としてきめることができるということでございます。ただ今回は言うまでもなく買入限度数量というのが頭にかぶっておりまして、あくまで買入限度数量のワク内での問題であるという点が従来の第四条と変わっております。したがいまして、過少であるというのは予約限度数量が一方においてきまっておって、それに基づいて生産者がその範囲内で予約の申し込みをする、その予約の申し込みがきわめて過少であるという場合に増額をいたすということでございます。ただ、四条も同様でございますが、五条の二という規定がございまして、町村長独自で発動するということはないという点が第二の変わった点でございますが、第四条そのものに関しましては従来と変更がないということに相なろうかと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから四条については旧令の第四条と同じ解釈の上に立っておるわけですね。旧令は「売渡申込数量」となっておるし、今度は「限度数量」ということの差はありますが……。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 限度数量という問題が別途ある以外は、四条、五条の二は同じでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから実態に合わぬ場合は増額補正をして、変更した数量を政府の買い入れ基準として定める、そういうことでいいわけですね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 非常に申し込みが少ない人ばかりであったという場合、おそらくこれは非常な不作等があった場合であろうかと思いますが、そういう場合には、これはどうしても配給上もう少し出してもらいたいということはあり得る、かように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはおかしいですね。いずれにしても旧令の解釈と根本的には同様であるというふうな理解でいいのですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 そのとおりでけっこうでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その次は、事前売り渡し限度数量の申し込みをしなかった場合の規定が今回の第五条でありますが、この事前売り渡し限度数量の申し込みをしない場合の事例としては、先日生産者自身が全然申し込みをしない場合を議論しました。強制割り当てで示された限度数量を実態に合わぬということで越えて申し込みをした場合には、それは第一条の規定からいって無効になるということを長官言ったでしょう。無効の処理をされれば、取り扱いとしてはこれは申し込みをしなかったことと同じようなことになるわけですね。そういう場合の申し込みをしなかったというのと二様あると思うのですね。  全然最初から申し込みをしなかった場合と、申し込みはしたが、そのものの限度数量を越えたからこれは無効であるということで否定されて、結果的に申し込みをしなかったことと同じ扱いをその生産者は受ける場合とあるわけですね。二様の場合があるが、いずれにしても申し込みをしなかった場合には、この一定の時期に町村長が限度数量の割り当てをするということがここに書いてあるわけです。町村長がきめて、農業委員会の意見を聞いて、政府買い入れ基準数量としてそれを定めて、生産者に指示するということになっておるので、この政令の意味というのはいま私の言ったとおりですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 二つあるというお話でしたが、一つの予約限度数量を越える申し込みをした場合には、私どもとしては、限度数量までは申し込みがあったというふうに取り扱い上の問題として解決したらどうだろうかというふうに考えております。  それから全然申し込みがない場合につきましては、これは市町村長が農業委員会の意見を聞いて売り渡し命令を出すことが相当であるというふうに認めれば、御指摘のように第五条の発動になると思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これは当該町村長の権限としてゆだねておるわけですね、この政令は。町村長の権限の範囲内でこれはできるということですね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第五条に関する限りは、市町村長のもちろん権限でございますが、本質的に国の委任事務でございますので、第五条の二の制約を受けるということでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それはまだ聞いていない。いずれにしても第五条の点については、私の言ったとおりでしょう。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 そのとおりでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に、長官が先走って言われた第五条の二ですが、これはわれわれとしても国会に籍を置いて、いつの間にか政府が政令改正をして第五条の二を新設したかということを、当時気がつかなかったのです。それほどあなた方のやり口は巧妙になっておるわけですが、これは昭和四十三年の七月十七日政令改正をやって、当時の政令二百四十七号でこれは改正をしておるわけですが、この改正当時の趣旨と、今回の政令の中にこれがそのまま生かされておるという関連性というものがあると思いますが、その点はどう考えておりますか。それは昨年までの政令の規定は、これはあくまでも食管法に基づいて、政令といえども政府以外に売ってはならないという、いわゆる全量売り渡しの基本原則の上に立って、しかも生産者の自主性を尊重して、事前売り渡し制度というものは昭和三十年から続いておるわけです。しかし全量売り渡しの基本原則からいえば、いかに事前売り渡し制度であっても、その申し込み数量が実態に合致しない、まだ売れるというような場合には、これは町村長がこの政府の買い入れ数量というものを増額して生産者に指示できるというように従来はなっていたわけですが、四十三年に第五条の二を新たに設けたということは、とにかくもう米が余っているんだから、何も本人の申し込む以上に増額補正をしてまでも売り渡しさせる必要はないじゃないかという考えから、四十三年に五条の二というものを改正して入れたわけでしょう。それは一応経過として事情はわかるとしても、今回の限度数量の強制割り当て方式の上に立った場合の第五条の二というものは、何を目的としておるかという点がずいぶん違ってくると思うのですよ。その点を明確にしてもらいたい。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第五条の二が設けられた趣旨につきましては、先生御指摘のとおりでございまして、今回五条の二を存続いたしておりますが、その趣旨も全く同じでございます。ただ今回は限度数量というものがあるんじゃないかというお話でございますが、もちろんそれはございますが、これはあくまで本人の売り渡しの最高限度をきめただけでございまして、その範囲内では幾ら売るかということは、やはり本人の申し出による予約制というたてまえをとって、その際にその範囲内においてあまり売りたくない人までさらに売らせようということは必要がないではないか、需給事情から判断して、そこは適当に指示をした場合に限るという限定的な場合だけというふうにしてもいいのではないかということは、依然としてそういう必要性、合理性というものは、限度数量が設定された後においても、現在の需給事情のもとで、本人の意思をなるべく尊重するということの必要性というのはまだ存在をしておる、かように考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうすると、新しい改正においても前条の第五条あるいは第四条の規定を全く否定するものではないということなのですか。これはもう否定する考えの上に立って第五条の二というものをつくったものであるか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第四条、第五条が存在しております以上、第五条の二でこれを全面的に否定するということではもちろんございません。ただ、五条の二によって四条、五条が発動される場合はきわめて限定的な場合に限るということでございまして、極端な場合を申しますと、非常に不足で、政府にもちろん手持ち米があるにしても、やはり新米のある量というものがなければ配給ができない、そういうふうな事態を想定すれば、それは五条の二を発動することがあり得る。しかし、まずまず最近の状態ではそういうことにはならないのじゃないか、そこまで発動する必要はないのじゃないかというふうにも一応は考えております。そのような意味で、一応五条の二というのはある種の、まあ安全的な発動の規定というふうにわれわれは考えておりまして、四十六年産米におきましても、通常の状態ならば五条の二を発動する。したがって、四条、五条を市町村長に発動していただくという事態はあまりないのではないかというふうに考えておりますが、一応規定としては整備をしておきたい、かような考えでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 しかし、法令を定める場合、その規定を最初からもう発動させないとか、する意思がないとか、そういうことをきめてかかるというのは、これは問題じゃないか。そう思わぬですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 絶対発動しないときめてかかっておるわけではございません。先ほど御説明申し上げたとおりでございますから、発動する場合もそれはあり得る。ただ、いまの通常の状態ではあまり想定できないというだけでございまして、絶対発動しないなどというものではございません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 省令できめる手続上の問題でしょう、ここでいうのは。発動するとかしないとかということを、あらかじめきめて五条の二がつくられたというふうには私は考えませんがね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 省令は手続だけでございます。御指摘のとおりでございます。いつまでにやるかということ、期限なぞを規定するつもりでございまして、農林大臣の指示によって発動するということになります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 だから、それは法令上の意思ではなくて、亀長食糧庁長官の気持ちとして、私は発動する意思がないということを言っただけでしょう。そういうふうに善意に解釈していいですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第五条の二が発動されるような場合を私が推測、予測をして申し上げただけでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで、昭和四十三年の七月十七日に第五条の二が設定されたわけですが、これに基づいて昭和四十三年の八月三十一日にこの規定に基づいた農林省令第五十三号が、定められておるわけですね。それで告示がされておるわけです。これは「令第一条の規定により公示された期限の到来の日から四十日以内にするものとする。」こういうことになっておるわけですから、この農林省令というのはその後ずっと生きているのじゃないですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 現在でもそのまま有効でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それじゃあまり問題ないのじゃないですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 この第五条の二では「農林省令で定める手続により」となっておりまして、この手続はいま御指摘のように四十三年八月三十一日の省令で手続はもうすでにきまっております。でございますから、これは幾らどういうふうな四条、五条の発動を町村長に認めるかという、そのことを告示すれば足りるわけでございまして、この省令以外に四十日以内に告示をしなければならぬ、その告示行為はあらためて要ることに相なります。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで、四十三年以降はそういう告示をしてないわけですね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 その告示はまだ一回もいたしておりません。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 告示をするとすれば、どういう告示をするのですか、

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 現在までこの告示は一回も出したことがないのでございますけれども、告示を出すとすれば、市町村長が第四条、第五条の規定を発動するということを単純に告示をするか、あるいは若干それに四条、五条の発動の場合のさらにいろいろな条件的なものを付加するかという問題は残るかと思いますが、大体そういう告示内容になるかと思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 これはきょうここであと残りの時間で十分論議を詰めるというわけにはいかぬのですがね。これはもう明らかにこの第五条の二は違法の政令の規定だと思うのですよ、この点は。せっかくいままで第四条あるいは第五条に明確な規定があるにもかかわらず、昭和四十三年に、これは閣議決定だから、国会が終わってからこっそりやればできるわけですが、こういうまことにわれわれとして認めることのできないような改正をすでにやっておる。しかも、今度の限度数量の強制割り当てを行なうにあたっても、この規定を残して、あくまでもこの強制割り当ての正当性というか、その限度を守ろうとする、そういう考えの上に、これは政府に一方的な必要があって、これは生産者あるいは権限をまかされた市町村長に至っては、これは何ら必要のない規定でしょう。これがあることによって町村長の裁量権というのはもう全然奪われてしまっておるわけですからね。これは問題あるのですよ。自治法の面から見ても、あるいは食管法の規定に照らしても、これは違法性が非常に強いですからね。別におどかすわけじゃないが、そういうものですよ。これはだからこれからも告示しないとかなんとかってえらそうなことを言っても、これはたいへんなことになりますからね。  それから次は第九条の規定ですが、これは結局食管法第三条第一項の規定に基づいて、この米穀の売り渡し令というものが出ておるわけですから、当然これは委任命令であるということに変わりがないが、それでは食糧管理法第三条第一項で規定しておる命令で定むるというのは、何をやっても政府の決定に委任されておるかというと、そうじゃないでしょう。いままでは全量売り渡し、政府以外に売ってはならぬ、政府以外から買ってはならぬというような厳重な食管法の各規定に基づいた諸規定が政令によってきめられておるが、今回のこの限度数量の強制割り当てについても、これは食管法第三条第一項の命令で定むるものであるというような一方的な政令のきめ方というのは問題があるのじゃないですか。これも違法性に関係のある問題ですけれども。それじゃ何でも命令で定むるのだからかまわぬという思い上がった考えの上に行政府が立つとすれば、これは立法府の国会としても問題があるですからね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 ちょっと御質問の趣旨がよくわかりかねるのでありますが、第九条は政府買い入れ基準数量というものが一応きまる。その中で自主流通に向くものがあった場合にはそれによって買い入れ基準数量が修正されて、その修正されたものが食糧管理法第三条第一項で、いわゆる政府に対して売り渡し義務を負う数量になる、かような考え方でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次にお尋ねしたい点は、異議申し立てをする場合の規定があるわけですが、農林省がわれわれに配付した政令の新旧対照表からこれは落ちておるわけです。この点はどういうことになっておるのですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 「買入数量」ということばが「買入基準数量」というふうに変わりましたために字句の修正ということがございまして、第七条の二の異議申し立て、第八条の変更の請求に関しましては同じように字句修正を行なった上で新しい政令に織り込んでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そこで従来の第六条の「指示数量の公表」これは今後もやるわけですか。いわゆる基準数量を指示した場合に基準数量を公表するのか。何を今後公表するわけですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第六条はそのまま残っておりまして、これは政府買い入れ基準数量を公表するという考えでございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 次に第七条の異議申し立ての件ですが、第七条の第二項では「行政不服審査法第四十五条の期間は、その指示を受けた日の翌日から起算して三十日以内とする。」第三項が「市町村長は、第一項に規定する異議申立てがあったときは、異議申立てがあった日から四十日以内にこれを決定しなければならない。」この点は今回の買い入れ限度数量の強制割り当ての場合に異議の事由があった場合には当然異議申し立てができるというふうになるわけですが、この扱いはどう考えておられるのですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 第七条の規定は「第四条の規定により定められた数量を第三条の規定により市町村長から指示された米穀の生産者又は第五条の規定による市町村長の指示を受けた米穀の生産者」でございまして、いずれもふやせという命令を受けた者は、この買い入れ基準数量について異議の申し立てができるという規定でございます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 そうではないでしょう。それじゃ行政不服審査法というのは何のためにあるかということから出発しなければならぬわけですね。そうじゃないですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 いま御質問の点は第七条第二項に関する異議の申し立てだと私考えましたもので、ございますから、第二項は「前項に規定する異議申立て」と書いてございまして、「前項に規定する異議申立てに関する行政不服審査法」云々、この「前項に規定する異議申立て」というのは、先ほど御説明申し上げました第四条及び第五条の規定による市町村長が買い入れ基準数量をふやせという命令をした場合が前項の規定である。そういうように前項に規定する異議の申し立てというのはそれを受けての不服の申し立てであるというふうに考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 それでは買い入れ基準数量が生産者に示された場合に、それに対して不服、異議があった場合の申し立てば行政不服審査法に基づいてできるわけでしょう。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 一般的な行政不服審査法の問題として、行政不服審査法の対象となり得るかどうかという問題として取り扱わるべき性格のものだと考えます。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 行政不服審査法では行政庁が行なった処分とか決定というものに対して異議の申し立てができる、再審査請求ができるというのが国民を擁護するためにできた不服審査法ですからね。限度数量の強制割り当ては、広義に解釈すれば処分でしょう。亀長さん、もう百俵の限度数量をあなたに与えますよ、それ以上売り渡しができても、それをこえた場合には無効の取り扱いをします、そういう強制力を伴った割り当てというものは処分とみなして差しつかえないと思うのです。それに不服があった場合には当然行政不服審査法に基づいて申し立てが国民の権利としてできるじゃないですか。そうでしょう。できるかできないかわからないというのはおかしいじゃないですか。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 御指摘のように行政不服審査法は、一般的に国民の権利、利益に関する行政処分に伴う救済に関する規定でございますから、買い入れ限度数量の設定ということがそういう処分としていかなる意味を持つのかという問題はいろいろ見方があろうかと思います。あるいはそれは義務からの免除であるから不利益にならないとか、そうは言っても実際上政府に買ってもらえるというのは経済的利益とみなすべきであるから、限度を設けられることは不利益であるとか、いろいろな見方があると思います。しかし御指摘のように行政不服審査法が一般的にそういう救済を目的とする法律には変わりはないわけでございます。具体的に御指摘の事件がその対象となるかどうかにつきましては、率直に申しましてまだ私ども政府部内、法制局と完全な打ち合わせが済んでおりませんので、法的解釈として私どもの立場でいまお答えすることはできませんが、一般論としては芳賀先生のおっしゃるとおりだと私思います。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 その場合処分ないし決定を行なったその機関の直属の長ということになれば、これは私の考えでは食糧庁長官だと思うが、違いますか。それとも農林大臣に対してするかですね。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 これは不服審査法でどういう形で取り上げられるかということによって変わるのでございましょうが、異議申し立てということになれば、これは処分庁、すなわち市町村長ということになろうかと思います。それから、審査請求ということになれば、これは処分者の上級庁である都道府県知事ということになろうかと思います。もちろん、それに対して不服があれば、さらに上級ということになれば、これは農林大臣ということになるのではないかと思いますが、いずれにしても第一次的には異議申し立てならば処分庁、審査請求ならば上級行政庁というのが、通常の不服審査法の場合のケースだと私理解をいたしております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 どうもその点が違うのですね。私は上級の権限者ということになれば、これはこの種の問題は食糧庁長官だと思うのですけれども……。

亀長友義食糧庁長官

○亀長政府委員 行政不服審査法を実はまだ研究不十分な点がありまして申しわけないことでありますが、私、法律の考え方としては具体的処分に対する不服であるから、やはり具体的には処分者もしくは審査請求ならば上級行政庁というのが、この不服審査法の一般的な考え方であろうと思います。制度そのものをつくりましたのは、これは農林大臣なりあるいは食糧庁でございますけれども、具体的な処分者ということになりますと、形式的には国の機関として処分庁あるいはその処分の審査請求ならば上級行政庁ということになろうかと思います。いずれにしましても、これは不服審査法の条文の問題でございますので、私どものほうでも十分法制局とも検討してみたいと考えております。

芳賀貢日本社会党

○芳賀委員 別にあなたに頼んで研究してもらう必要はないのです。あなたの言うその市町村長、都道府県知事といっても、これは委任事務を行なっておる責任者にすぎないでしょう。処分の権限を持っておるのは——町村長か何かが委任されて、行政事務を扱っているにすぎないじゃないですか。それを忠実にやらぬ場合には、地方自治法百四十六条を発動するぞと言っておどかすわけですから、その一事を取り上げてみても町村長が処分者ということにはならぬ。これはきょうはそれを目的に議論しているわけではないのですから、行政不服審査の申し立てをする場合も当然ある、その権限は国民としての生産者にこれはあるということを明確にしておけばいいわけです。  以上で大体きょうの示された時間が終わるわけでありますが、前回政府の政令第一条の四による市町村長が生産者別に限度数量の割り当てをやる場合の矛盾のある事例を取り上げたわけですが、その事例の内容が当日の時間の関係等もあって明快を欠く点がありますので、もう一度表に基づいて私が読み上げますので、それを参考にして、先ほど長官から答弁がありましたように、地元における生産調整の割り当てあるいは限度数量の割り当てについては、十分的確性と慎重性を持ってやっていくべきであるということの証左にしておきたいと思います。  先日取り上げたのは、北海道のKという町の事例ですが、ここで、昭和四十五年、昨年生産調整をやった実績と今年度の割り当ての内容というものを比較して参考にしておきたいと思います。  四十五年と四十六年の比較ですが、水田面積については四十五年も四十六年も同様に二千八百七十ヘクタールで、これは実態からいって増減なし。生産調整数量については、昭和四十五年の達成実績は、数量で三千百九十六トン、この調整面積は実績で八百六ヘクタールということになっております。これに対する、ことし、四十六年度の調整数量割り当ては千八百九十二トン、ですから昨年の達成実績からいうと、ことしの割り当ては千三百四トンの減ということに数量的にはなるわけであります。それから調整面積からいうと、昨年の八百六ヘクタールに対して、ことしの割り当てを面積換算すると四百七十五ヘクタールということになるので、面積の上においては生産調整面積は三百三十一ヘクタールの減少、この減った分がことしの作付面積の増になるということにつまり通ずるわけであります。  それから、生産調整を行なった残りの実際の作付面積はどうなるかというと、昭和四十五年は二千六十四ヘクタール、ことし目標どおり生産調整をやった場合の残りの作付面積は二千三百九十五ヘクタールでありますから、先ほど言ったとおり、昨年よりも実際の作付面積は三百三十一ヘクタールこれは当然ふえるということになるわけです。  これに対する災害なかりせばの平年収量をどうするかという点においては、昭和四十二年、四十三年、一年こえて四十五年の平均収量の実績は、平均して十アール当たり四百三十二キロということになっておるわけです。四十四年の場合には、北海道全体が冷害の年でありまして、北海道として生産数量が平均的に百キロの減少ということになっておるわけでありますから、これを平年時の収量の基礎に使うということは妥当でないので、最近三年間の、凶作を除いた年の平均数量を乗ずるということは、これは至当なことであると思うわけであります。  そこで一番大事な、それでは去年約二八%の減反率によって生産調整をやった場合の政府に対する売り渡し実績というものは、売り渡し完了の数量は八千百七トン、俵数に換算しますと十三万五千百二十八俵というのが、食糧庁が買い入れたK町における売り渡し実績ということになるわけであります。したがって、ことし生産調整を完全に達成して平年度の収量が収穫された場合においては、九千六百四十トンの売り渡しが見込まれるということになるわけでありまして、これを俵数に換算すると、生産調整の割り当てを完全に消化した場合、平年度であれば、ことしは十六万一千俵の売り渡しができるということになるわけであります。  これを昨年度の二八%の休耕減反をやった実績と比較いたしますと、やはり昨年よりも二万六千俵ぐらいの増加となり、さらに昭和四十六年度のK町に対する限度数量の割り当ては五千六百九十一トン、俵数にするとこれは九万四千八百五十俵ということになるので、この数字は……(発言する者あり)結局それで、そういう結果に基づくと昭和四十五年の売り渡し実績の十三万五千百二十八俵に四十六年度の限度数量の割り当て数量を比較すると、これは約四万俵、二千四百十六トンの限度数量をこえる数量が出るということになるわけです。さらに昭和四十六年度に政府から示された生産調整目標数量を達成して実行した場合においては、数量にして三千九百五十トンの数量が限度数量よりもオーバーする。そのことは限度数量が過小であるということになるわけであって、これを俵数に換算すると六万六千俵の過小割り当てというような結果が生まれるわけであります。こういう点は全国に幾多の実例があると思うわけですね。だからこれは私は意味がなくて取り上げたわけじゃないですよ。先日改正された政令の第一条の四の規定に基づいて市町村長が政府の指示どおりの方式で限度数量をきめる場合においては、こういう実態に合わない矛盾というものが生ずるという一つの事例としてこれは取り上げたわけですからね。この町村に対する割り当てがけしからぬというのじゃないですよ。こういう実例が、農林省が示した方程式においては多々生ずるということを私は事前に指摘しておるわけですからして、この点については先ほどの食糧庁長官の答弁によっても決して画一的にやるのではない、実態に合致した方法で町村長が十分な弾力条項あるいは勘案条項というものを活用して適正な割り当てをするように指導するということをいっておるので、私どもとしては、その長官の言明というものは、現実に現地においてこれから行なわれるように政府としても十分な責任をもってやってもらいたい。その結果というのは、また他日あるわけですからね。これを申し上げて、きょうはこの程度にとどめて、またこれはきょうに終わる問題じゃないのです。必要な時期にまた当委員会あるいは他の委員会等を通じて、十分今回の改正政令の違法性、矛盾点というものは、これは当然われわれ立法府に籍を置くものの責任において明確にしていかなければならぬわけですからして、その点も十分肝に銘じておいてもらいたいと思います。

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 午後二時再開することとし、これにて休憩いたします。    午後零時五十四分休憩      ————◇—————    午後二時七分開議

三ツ林弥太郎自由民主党

○三ツ林委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。  午前の会議に引き続き質疑を続行いたします。瀬野栄次郎君。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 林業問題について、林政、自然保護、昭和四十六年度予算関係、その他の諸問題につき農林政務次官、林野庁長官並びに関係当局に質問をいたします。  国有林野事業は、一口で言うならば国土保全、安い林産物を安定的に国民に供給し、地元経済の助長と住民福祉の向上など、私有林でできない公共的機能を持っていることは言うまでもございませんが、最初に、問題として次の点からお尋ねをしてまいりたいと思います。  すなわら、国有林における標準伐採量と生長量の関係についてお伺いするわけでありますが、戦後日本の森林蓄積というものは十七億立方メートル、石数にして約六十億石、こういうふうにいわれておりましたが、現在の蓄積は十九億一千七百万立方メートルといわれております。最近の実情を見ると、生長量を上回って一・七倍ないし二倍も伐採している、このように私たちは理解しているのですけれども、このままでは日本の林業というものはたいへんなことになる、かように思うわけです。こういった観点から林野庁長官に国有林における標準伐採量と生長量の関係について最初お伺いをいたしたいのでございます。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 お答えいたします。  国有林の標準伐採量と生長量の関係でございますが、標準伐採量というよりも現実に伐採をしておる伐採量と、それと生長量の関係を申し上げたほうがよろしいかと思いますが、現実の伐採量、これは四十四年の伐採量でございますが、二千万立方に対しまして、生長量は千百四十万立方でありまして、その対比が一七五%生長量を上回って伐採をしておるということでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 いま林野庁長官から答弁がございましたが、標準伐採量を上回って伐採しているということでございますけれども、この伐採量というものは生長量に対する標準伐採量に対する五%の幅で伐採するということになっておるわけでございます。もちろんこの中には二齢級以下の幼齢樹の蓄積は入っていないということも承知いたしておりますが、五%幅の中で伐採をするということについて、それを上回るという数字が出ておりますが、その点の御見解をあわせてお伺いいたしたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 お答えいたします。国有林がいま生長量に対して一七五%の伐採をしておるという点を申し上げましたが、それはいま国有林のかかえております大部分の蓄積は生長量の低い天然林でございます。これは老齢でございまして、生長もほとんどとまっておるという実態でございまして、その生長量の低い天然林を伐採して、人工林を現出させるということが一点と、それからいま計上されております生長量は、先生おっしゃいましたように二齢級以下は計上がございません。しかもその二齢級以下の造林地には相当旺盛な生長の潜在力といいますか、量としては計上しておりませんが、そういう生長する力を持っている幼齢林がふえておるということで、いま国有林の標準伐採量をきめる基準は、単に生量によってきめるわけではない、将来の生長性、そういうものを勘案しながら、永久に伐採の保続が行なわれるということを計算をいたしまして、その限度内で標準伐採量をきめ、その標準伐採量に従って現実の伐採をしておるという意味でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 そこで生長量以上を伐採しているということは、自然保護の面からも問題がありはしないか。最近国民の要請によって公益的機能の要請が強いわけでございますが、その点の御見解をお伺いいたしておきたいと思うのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 生長量以上の伐採と自然保護の関係でございますが、林野庁がいまとっております基本的な考え方は、自然保護にいたしましても、森林のその他の公益機能を発揮させる場合にいたしましても、健全な森林、強い森林というものに、そういう公益機能が多くは期待をされる、ただ老齢過熟な森林というようなものだけでは非常に危険でございます。そういうことで森林に対しましては絶えず活力を注入させるといいますか、林業の技術を駆使をいたしまして、年とった林木を逐次若い林木に切りかえていくということが大事になってまいります。そこで一度に大面積の皆伐を、しかも連続をさせるというところに問題があるのではないかと思いますが、そういう例がいままでなかったとは申しません、反省もいたしておりますが、そういう大面積の連続皆伐を今後はなるべく避ける、きめのこまかい森林施業をやっていくというようなことで国有林のそういった面に対する要請におこたえを申し上げたい。ただ自然保護を特に強調します自然公園内の特別地域内の施業、これはさらに厳密な配慮を加えながら施業してまいりたい。以上でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 生長量を上回る伐採というのは、従来十年前までは伐採調整資金等を使いまして、伐期齢級以下の伐採制限等してまいったのでありますが、その後三十七年、八年をピークにしまして、生産力の増強計画ということが打ち出され、その以後にどうしても過伐になってきたという傾向をずっとたどってきたところの経緯がございますが、この辺について林野庁は一貫して森林資源の育成をはかるという立場をとりながら、片方ではもちろん経済的な機能を発揮していくということは、当然でありますが相矛盾したような点がございます。こういったことで生産力増強計画に対する現在の御見解等について、長官からお伺いをいたしたいのでございます。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 生産力増強計画は昭和三十年代の初めに策定をした計画でございますが、それは当時戦後の日本経済が復興するために、外材はまだその時代はたくさん入ってまいっておりません。国内材でその必要とする木材をまかなうというたてまえからして増強計画を立てたのでございますが、その増強計画も過伐という考え方で立てたわけではございません。先ほど申し上げましたように森林の持つ生長期待量と申しますか、そういうものを計算に入れまして、天然林を人工林化することによって、これだけ切っても将来ともその生産は永久に続くのだという保続計算を十分に勘案をいたしまして、伐採量をきめたのでございますが、ただ最近自然保護公益機能に対する社会的な要請が急に強く出てまいっておりますので、そういう面から大面積的な画一的な森林の取り扱い方が、はたしていいのかどうかというようなことから、その後そういった生産力増強計画の、当時とった姿勢に対しまして逐次手直しを加えつつあるのでございます。昨年も全営林局に対しまして、特に重要な地帯、そういうものの森林の取り扱い方につきまして、再点検をやろうじゃないかという通達を出しまして、現在それも調査中でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 生産力増強計画については手直しをして、現在営林局等にも通達を出した上で再点検をすべく、調査中であるという御答弁でありますが、先ほど申しましたように三十七、八年ごろから伐採が促進されまして、当時は切らぬのは切り惜しみだ、こういうような言い方まで、いろいろ世間には風評が流れてまいりました。国内の需要の要請にあおられて高くなったから、生産増強をやろうということであったわけですが、こういったことがずっと今後続いていきますと、自然保護の面からもいろいろとたいへんな問題になってまいります。御承知のように、国有林野事業経営規程というのは国有林の憲法ともいわれるような規定でございますが、林野庁が三十三年に林造計画の実施にあわせてこれは改正されております。従来の生長に見合って伐採量をきめる規定をいろいろと考えておられるわけでございますけれども、この生長量の評価というものがどうしても過大に評価をされるという懸念をわれわれも抱くわけでございますけれども、こういった点から今後、御承知のように伐採量と生長量とのバランスがとれれば、日本の資源というものはバランスがとれていくわけでありますけれども、どうも生長量よりも伐採量が上回っていくという傾向をたどっている。現に国有林の状態を見ましても、これという山はほんとうに少ない、こういうように思うわけでございます。こういった点から今後国民が安心できるような、納得いくような森林行政のあり方というものを示していただきたい、かように実は思っております。こういったことで国民に対するPRというか、こういった面も足らないように私は思うのですが、われわれが見ましてもなかなか理解に苦しむという感じがするわけです。そういったことではっきりと今後こういったものを国民の前に明示してもらいたい。またパンフレット等でもはっきりとこれを示していただきたい、こういうふうに思うのですが、その点あわせてこの機会に御意見をお伺いいたしておきたいと思うのです。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 国有林がそういった社会的な輿望をになって幾つかいろいろやっております。そういうものを今後はパンフレットあるいはテレビ、そういうものを通じまして国民一般にも知っていただくということで、四十六年度にはそういった面の国有林の予算も計上してございます。と同時に、国有林に対する新しい最近のそういった社会的な要請、さらに国有林といたしましても国民の期待に沿うべく今後とも努力と検討を続けてまいらなければいけない、このように考える次第でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 標準伐採量と生長量の問題でこの機会にもう一点だけお伺いをしておきたいと思います。  それは民有林の生長量というものは昭和四十年度にバックデータによって資料がつくられて示された以外に現在までないように思うのですが、今後のいろいろ計画等を樹立していかれる面について、林政推進上民有林の生長量というものを的確に把握をしていくということがなければ、林政の推進もはかれない、こういうように思うわけです。これにはいろいろ事情もあるかと思いますが、それに対する対処方針を一点お伺いしておきたいのでございます。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 民有林に対する生長量の調査という点でございますが、民有林ではいまそういう生長量を全国的に調査してそれをつかんでおりません。そういうことで今後それをどうするかという点ですが、森林計画業務の調査の面を通じまして極力そういうものも把握につとめてまいりたい、このように考えます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 林野当局として民有林に対する生長の把握がないということですが、たいへんな経費も要ることですけれども、こういうことが林政の推進上きわめて重大なことになりますので、ぜひひとつ、このように自然保護あるいは国有林に対する注文が、国民的要請が強くなってきた今日、民有林もあわせひとつ把握をされて、誤りのない林政の推進に当たっていただきたい、かように思うわけでございます。  次に保安林の問題でお伺いをしておきますが、昭和二十六年に制定になりましたところの森林法施行令というものがございます。また森林法に基づいて公布されております森林法施行規則というのがありまして、保安林の部分的伐採を許しております。保安林はこのことによってもちろん伐採が部分的に可能でございますが、この森林法施行規則によれば、保安林といえども、年間にその森林の蓄積量の十分の三、これはたしか択伐の場合だと、こういうふうに聞いておりますが、一団地面積二十ヘクタールをこえてはならないということで皆伐が一応許されているということになっておりますけれども、こういったことにつきまして、最近保安林をぜひ残すべきだ、伐採を禁止すべきだという国民の要請も強く出ていることでございますが、これら保安林において施業を行なう目的及び施業制限の内容について林野庁のお考えをお伺いしておきたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 保安林の機能の維持または強化をはかるためには、森林は生物でございまして、単なる伐採の禁止だけでその目的を達するための各種の森林機能を発揮するということにはならないという見地に立ちまして、保安林も適正な施業を随時加えていくということを原則としておるのでございます。また民有林の保安林につきましては、通常生ずる損害を補償しなければいけないたてまえになっておりますが、先ほども申し上げましたように、適当な施業を加えることによって、森林も強くなり、保安機能も果たされる。あわせて経済的な成果も収穫ができるというようなことから、保安林といえども、差しつかえない場合には施業を加えてまいる。特に保安林の大部分のものを占めております水源涵養保安林でございますが、これは保安林の九割近くを占めておりますが、これは多くの場合皆伐をしてもよろしい。ただその皆伐をする場合には計画的に、一保安林一領域では何ヘクタール以上一年で一ぺんに切ってはいけないというような制約を加えておりまして現在やっておりますが、ただ、風致保安林とか保健保安林その他局所災害を防止するための保安林、これは禁伐ないしは択伐という方針を原則としてとっております。以上で、保安林のケース・バイ・ケースによって適当な施業を加えると同時に、禁伐その他厳重な制約も加えるという方法をとっております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 林野庁長官から保安林について厳重な制限を加えていくということでございますが、先ほどから申し上げておりますように、国民的要請も強い、また一億の国民が住んでいる限られた国土の中であります。特に最近では都市用水確保のためにも水源涵養ということが重大な問題になっておるときでございますので、今後またさらに十分な検討をされて、慎重な対処をされるように要望いたしておきます。  さらに、国立公園国定公園の問題について関連をしてお伺いをしておきますが、この国立公園、国定公園の場合には第三種施業地域がございます。もちろん地帯区分は厚生省所管であり、施業の面においては林野庁が所管をしていることは御承知のとおりでありますけれども、山紫水明であるこの日本が、 いまや公害国、公害列島日本と、こういうような異名でさえ呼ばれておるときでございまして、国民の繁栄のためにも、また国民の生命を守る上からも、少なくとも保安林ないし国立公園、国定公園も含めまして公益的機能というものが当然果たされなければならないことは言を待たないところであります。そこで、原則として禁伐とし、保安林経営上更新する必要があるときには択伐方式による、こういうようにわれわれは申し上げたいわけであります。  さらに、最近では国有林の現況を見ますと、近年保安林に指定された標高の高い亜高山地帯の急傾斜地の保安林、景観保護のために指定された国立公園あるいは国定公園内の国有林の原生林、天然林が、広い面積にわたって皆伐されて、保安林や自然公園の指定の目的を失っている地域が顕著になっている点もたいへん憂慮されております。こういった観点から、公園内の第三種保安林等は原則的に禁伐として施業は最小限択伐方式による、こういうように今後お願いしたい、またやるべきじゃないか、こういうふうに思うのでございますが、林野庁長官のこれに対する考え方、御見解をお承りしておきたいのでございます。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 第三種に指定されております地域の森林を禁伐ないし択伐というお話しでございますが、実は国立公園内の特別地域を一種、二種、三種と地帯区分をいたしております。その一種、二種、三種に従って、一種はこれこれ、二種はこれこれ、三種はこれこれということで、三種の森林の取り扱いにつきましては、普通の施業をやってもよろしいということを林野庁と厚生省と協議をいたしまして、そういう方針をとっているわけであります。したがって、先生のいまおっしゃいます御指摘の点は、その第三種を第二種なり第一種に地帯区分を変更せよという問題になろうかと思いますが、それもまあ今後の情勢の変化に従いまして、必要あるものは厚生省と協議をしながら、そういう点につきましても検討を進めてまいりたい、このように存ずる次第でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 第三種についても、厚生省と協議をしながら今後いろいろ検討を進めて変更等も考えていくというような意味のことでございますが、ぜひひとつ、今後の国土保全の上からもこういったことについても十分な検討をしていただくように重ねてお願いをいたしておきます。  さらに、私は森林の政策というものは、御承知のように公益的機能と経済的機能と総合的な向上を志向しつつ行なわるべきである、こういうふうに思うわけでございます。言うまでもなく、国民の要請に基づきまして緊急対策として森林計画制度というものができまして、木材の需給確保と経済的機能と国土保全等の森林の持つ公益機能を発揮させるために必要なことが盛んに最近では関係者の中でいわれておりますが、これら両者を合わせた長期的かつ総合発揮を考慮して全体の機能というものが最大になる森林構造、森林の配置をすべき、またこれらを真剣に検討すべきときに来ている、かように私は思うわけでございます。こういったことにつきまして、自然保護と、また今後の木材生産という経済的な面をあわせまして林野庁としてもいろいろ対策を検討しておられるやに聞いておりますが、これに対する今後国民が納得いくような明確な御答弁をお願いしたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 四十六年度の予算の中に森林機能の公益性につきまして計量化してみよう——従来は定性的にはいわれてまいりましたが、定量的な調査その他つかんだものは必ずしもございません。そこで、そういうものを定量的につかんでみたい。それによって森林施業のあり方、森林の配置の考え方、あるいは林業、治山その他を含めまして費用分担のあり方というものなど、その調査の結果からいろいろと検討してまいりたいということで、この調査を、四十六年、四十七年、四十八年と三カ年計画で調査に入ることにいたしております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 政務次官にこの点についてこの辺で一点お伺いしておきますが……。

三ツ林弥太郎自由民主党

○三ツ林委員長代理 質問者に申し上げますが、政務次官、ちょっと所用で出ていますので、帰ってまいりましてから。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 そうですが、それでは時間の関係もございますから、次の問題に入らしていただきます。  予算関係の問題に入ってまいりますが、昭和四十六年度予算における再造林の補助というものが打ち切られております。森林所有者に対する心理的な影響が大きい、こういった面からこの再造林の補助打ち切りの理由並びに今後の考え方について林野庁長官にお伺いをいたしたいのでございます。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 再造林の補助の打ち切りという問題でございますが、実は打ち切ってはおらないわけでございます。四十六年度の再造林については、従来四十五年までは一ヘクタール以下のしかも一反歩以上の再造林につきまして補助をいたしておりましたが、それは一応取りやめておりますが、災害あと地の造林、保安林造林、そういったものには再造林でも補助をすることにしておるのでございますが、従来四十年、四十二年、四十四年、四十五年と、毎年あるいは一年置きに再造林の補助の内容が実は後退をしておると申しますか、後退をしてきたというのが実態でございます。それで四十六年にはその再造林をいままで約一ヘクタール当たり補助金額が二万円前後でございましたが、一方造林を伐採いたしますときの収入が二百万から三百万円くらいになるということで、再造林の場合には造林者に負担力が一応あるということが考えられます。  それともう一つは、再造林に重点を置くよりも拡大造林、これは伐採します場合にも収入がたくさんございません。そのあと造林するにも手数がかかります。そういうことで拡大造林にいま重点を置いたほうがいいのではないかということで、一応そういう整理をいたしております。  以上、その実態と打ち切りではない、後退をしました理由をとりあえず御答弁しました。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 林野庁長官から打ら切ったのじゃない、後退したのだということでございますけれども、私も今回のただいま答弁があった問題については十分承知しておりますが、事実伐採あと地というものに造林をしていくという点は打ち切られたわけでございまして、長官がおっしゃったところの打ち切っていないという点は、災害とかあるいは保安林の部分だとか、こういったごく限られたものについて打ち切っていないわけでございまして、われわれが言いたいのは、伐採あと地、こういった問題についての造林の補助をしていただきたいということでございます。法定病害虫等あるいは災害、普通保安林等、こういったものについては当然現在も認められておりますけれども、実際に伐採をしたあと地の再造林というものが補助がなくなったわけでございます。こういったことから、林業家はたいへん不安に思い、また心理的影響があるわけです。本年度政府予算を見ましても九兆四千億円、その中の一億円ではございますが、この一億円の再造林の打ち切りというものが林業界に与える心理的影響は実に大きい。しかも、林業家は既得権を奪われた、こういうふうに思っておるわけです。木材の価格というものが横はいないしは落ちてきた、物価は上がっている、労賃もまた上がってきた、いまさら造林をしようと思っても、外材との関係等でなかなか意欲が起きてこない、こういったのが現状でございます。そういったことから伐採あと地の造林を放置している例が各県に見られています。林野庁当局に聞きますと、そういったものはない、ほとんどあと地は造林が行なわれておるというふうにも聞いておりますが、事実は、地方を回りましてもそういうことをよく聞くし、また見てもおります。そういったことから、こういった再造林の補助について本年度これを考える考えはないか、また来年度はこれを復活するというようにすべきである、かように思うのですが、この点について長官のお考えを承っておきたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 再造林の復活あるいは来年度また要求をするかしないかという問題でございますが、いまの時点では、再造林につきましては、一応特殊な場合を除いては補助制度は打ち切りをいたしました。かわりに融資とか税制とか、また森林組合の強化策とか、そういう面に力を入れてまいりたい、そういうことでございますが、この造林問題は非常に大きな問題でございますので、林野庁としましても、四十七年対策あるいはその後の対策、緊急、恒久含めまして、目下林野庁の内外で委員会を組織いたしまして、抜本的にこの造林問題に取り組みをしようということで、さっそく取りかかっております。そういうことでありますので、まあそういう検討の結果も待ちまして、あらためてこの造林対策全般につきまして考え直してまいりたい、このように思う次第でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 九兆四千億円の中の一億円でございますが、これが心理的影響は大きいということで私取り上げたわけですけれども、ぜひ林野庁もがんばって一億円を確保していただきたいわけです。戦前戦後から乱伐、過伐、また国内の資材として供出をしてまいりました林業家、営々として今日まで森林の資源の確保につとめてまいっておるわけでございますが、ぜひこの復活を今後も検討していただきたい、かように思います。林野庁長官は、抜本的に取り組み、今後造林その他の問題についてあらためて考え直していくということはおっしゃいましたけれども、伐採をしたあと地というものに対しては、森林の収入によって造林をすればいいじゃないか、また、大蔵省もそういうような見解をとっておられるようでありますけれども、実際に現在の投資なんかを見ますと、七分、八分ぐらいの利回りがある。再造林にいたしましても、長期にかかる関係から三分ぐらいしかならない。複利で計算しても四分ぐらいだというようなことから、なかなか造林をせずに放置しておる。そのうちにだんだん林地が荒れまして、結局地ごしらえにも相当金がかかって、拡大造林と同じようなことになってしまうということで、費用がかさんでくるというような例もありますので、こういったことも実情をよく見られてせっかくひとつ検討していただくようにお願いをするわけでございます。林業は申すまでもなく長期の投資であります。最近の傾向を見ましても、伐採して得た収入というものが造林等の林業に流れる金はごくわずかでありまして、第二次、第三次産業に流れていく。日本の山は荒れていくばかりであるということが大方の心配しているところでございます。まあこういったことも十分承知であろうと思いますけれども、把握された上で慎重な検討をさらにお願いをしたい、かように思うわけでございます。  さらに、造林の補助の問題についてお伺いをいたしたいと思います。  造林の補助金というものは、従来から人夫賃あるいは苗木代というのがそのおもな要因となっておりますけれども、これが実態と補助との間が遊離をしておるわけでございます。そういった面から、人夫賃について国有林の労賃との関係からも均衡がとれていないということを私は指摘したいのでありますが、申すまでもなく、造林というのは公共性を帯びておることは十分御承知のとおりでございます。現在林野庁が国有林のほうで使っておる労賃等を見ましても、千九百五十円ぐらいを出しておる。さらに、これに年末、夏季手当などを入れますと二千二百円ぐらいの労賃になっております。ところが一方、この造林の補助の積算基礎というものが次のようになっておりまして、少ないために造林がなかなか進まないという一つの大きな要因にもなっております。すなわち、造林補助の積算基礎の出し方に問題がある、かように思うわけです。ちなみに申しますと、人夫賃は一人、昭和四十四年が九百十円、四十五年が千五十円、ことし若干上がりまして、それでも千百五十円です。現在このくらいの賃金では奥地化した造林にはなかなか人夫が集まってこない。しかも、過疎対策の進まない今日においてはなかなか人夫が寄ってこないという問題がございます。事実、現在二千円から二千五百円ぐらいの賃金を払わなければ造林にもなかなか人が来てくれないというのが現状でございます。  また、一方苗木代を見ましても、杉の例をとりますと、一本九円三十銭というふうに見ておられますが、実際は九円三十銭ではなかなか買えない。十六円から十七円もしております。約倍近い値段であります。したがって、再造林の場合は一ヘクタール三千本で三十人の人が要るわけでございますが、これで計算しますと、約六万二千四百円になる。この四割がいわゆる補助であります。そうすると、三万七千四百円という補助になります。実際には一ヘクタール、全国一律にはまいりませんけれども、平均してみますと、約十万円ぐらいかかる。そうすれば、三万七千四百円だから約三割補助というような結果になっております。拡大造林なんかの場合は、一ヘクタール実際かかっておる費用は二十万円かかるといわれます。ところが、補助金は五万二千円から五万三千円ということでありますので、一ヘクタールにつき約十五万円も自己負担を要しておるということになっております。こういったことから、人夫賃、苗木代、これらを見ましても、再造林も拡大造林もなかなかその促進がはかっていけない。こうなると、その引き上げをどうしてもやっていただきたい、また引き上げに努力すべきである、かように私は思うわけでございますが、林野庁の見解を承りたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 造林の補助単価につきましては、実勢単価の上昇を毎年勘案いたしまして、そのつど引き上げをはかっておりますが、四十六年度においても、前年に対比いたしまして約一四%ぐらいの引き上げを行なったことになったのでございますが、今後ともなお努力を進めてまいりたい、このように考える次第でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 今後とも考えていくということで御答弁がありましたが、これに対して、さらに最近各県からも要望の強い県有林の造林に対しても、市町村有林と同様に融資の道を開いてほしいと申し上げたいのでございます。これに対しては詳しくは申しませんが、諸般の事情があることも一応は了承いたしますが、この点については十分検討していただきたい。当局のほうでさらに検討をしていただくように要望いたしておきます。  さらにこれにつけ加えまして、もう一点長官にお伺いしておきますけれども、現在の状況からまいりますと、拡大造林といえども現在約三割、将来は五割で限度がくるんじゃないだろうか、こういうこともわれわれ仲間では言っておりますが、いまの状態でいくと、将来拡大造林の補助金の問題も相当心配される、こういうことが不安になっておりますけれども、これに対してもあわせてひとつこの機会に長官から明確な答弁をお願いしておきたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 拡大造林に対する補助金でございますが、拡大造林は、その補助が一応再造林と同じように四割、国が三割、県が一割となっておりますが、特に拡大造林に対しましては、それを百二十点加算ということで、実質的にはその補助率を上げております。そういうことで、今後とも拡大造林の推進のための国の助成内容をさらに充実をしてまいりたい、このように存じます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 次に、林業労働力通年就労促進対策についてお伺いをいたしたいのでございます。  予算書を見ますと、通年就労促進対策費として、就労促進費が一億一千万円計上されております。昨年度五千五百万円でありましたが、この中身を見てみますと、林業労務者が一番お願いをし、たよりにしておりましたところの日数というものが、昨年度は百五十日で査定をされました。ところが、ことしは四十六年度については百六十日ということで十日引き上げられております。従来から、林業労務者はこのことについては百三十日をぜひひとつ確保していただきたいということが強く言われてまいったわけでございますけれども、年間就労日数百六十日は前年度の百五十日に対して十日も引き上げております関係から、これらの問題についてぜひひとつ引き下げていただきたい、できることならば百三十日にしていただきたい。このままでいきますと、結局この通年就労促進対策は、林野庁が言っておられるように林業労務者の通年雇用を確保する意味から、過疎対策の一環として、今後大いに労務者を確保していこうというときに、実際にはこういった面からだんだん日数を引き上げるということでございますと、労務者は少なくなっていくということで、今後の林政推進上、たいへんな支障を来たす問題でございます。すでに数県においては自分の県で百三十日あるいは百四十日で計算をして支給している県も事実あるわけでございますが、これらの問題に対してもっと大蔵省に強く要求していただきたいわけでありますけれども、大蔵省の説得力に林野庁は負けたんじゃないか、こういうことをよくいわれております。なぜ、これは百三十日あるいは少なくとも去年並みにはしていただけなかったか、これに対する長官の御答弁をお願いしたい。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 実は林野庁といたしまして、この問題は暫定的なものという理解の上に立っております。本格的には失業保険の当然適用という状態に持っていくべきである。去る四十四年の十二月の失業保険法の改正のときにも附帯決議がつきまして、林業労働の場合昭和五十一年の一月までに当然適用の状態に持っていくべきであるという御決議もいただいております。そういう関係で林業労働がなるべく一年を通じて雇用を安定をさせる、その暁には失業保険の当然適用ということに持ってまいるという目標で一応考えておりますが、その促進策として、通年就労促進対策助成費というものを考えておりますが、できれば百五十日、百六十日、百八十日、二百日、そういう長い期間雇用する状態に持っていくということは国としてもまた県としても、森林所有者としても、労働者としてもそのほうがよろしいことになりますから、そういうことをねらって、いまこれをやっておる次第でございます。いまこれを引き下げるということは考えておりませんが、なおこういう点につきましても労働対策全般の問題としまして、さらに内容の充実した助成対策について検討を進めてまいりたい、このように考えます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 長官は引き下げることについては考えていないが、また、失業保険の当然適用に持っていくべきだということでございますが、農業団体と比べて、林業関係はまたさらにずいぶんおくれているわけです。全くかわいそうに思うのです。私も過去にともに働いてきた一員でございますが、いまおっしゃったように、失業保険の当然適用、こういったことをぜひ早くしてもらいたい、こういったことはなかなかできないものですから、労務者の確保に森林組合等でもたいへん苦労しております。どうかひとつこういったことにもっとあたたかい力強い検討と政策を打ち立てていただいて、ひとつ林業が推進されていきますようにぜひともひとつお願いをしたい、かように思うわけです。このことについても、たくさんいろいろ申し上げたいこともございますが、時間の制限もあることでございますので、本日たくさん用意しておりますので次の問題に入ります。  次に、四十六年度の国有林野特別会計というものについて触れておきたいと思うのです。御承知のように、現在三Kといわれまして、米、国鉄、健保が赤字でもってたいへんな問題になっております。内政の重要課題であります。このままにして推移せんか林野庁も第二国鉄とこういわれるように、いよいよ四Kになる。三Kから四K、国有林のKをとって四Kということになる。現になっているわけです。十年前からすでに国有林野においては赤字が実はずっとついておる。本年度は五十億の赤字を見込んで、すなわち利益積立金から充当して林野庁予算が計上されております。このことについて今後どうするのかというのが私の心配しておる質問の趣旨でございます。林野庁特別会計では、四十四年度二百三十五億の利益積み立て金があったわけでございますが、現在は今年度五十億を予算編成の中に繰り入れて残り少なくなってきた。このままでは必ず遠からず来年、再来年には食いつぶす、こういうように私は思う。こういったことから林野庁長官として、当面の特別会計の責任者として、これらの問題について今後どうするつもりか、ひとつはっきりとしたお答えをいただきたい。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 いま先生おっしゃいましたような情勢に確かにございます。そこで、こういう情勢に対処するために、国有林野事業の役割りをより一そう発揮するために、経営として可能な限りの合理化の積極的な推進、投資の効率化等をはかっておりますが、林産物の需給構造の変化とか森林資源の保続を前提とする林業経営の特殊性、こういったような事情から、前述のような収支の悪化傾向を克服するまでには至っておりません。したがって、今後の国有林野事業のあり方につきましては、現在林野庁といたしましても、農林省としても、抜本的な改善をはかる必要があるという認識に立って、経営改善方策の基本的な検討を鋭意続行中でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 農林政務次官の出席をお願いいたします。——政務次官の問題は保留しまして、次の問題に入らせていただきます。  ただいまの問題については政務次官からも明確な答弁をさらに重ねてお伺いしたい、かように思うわけでございますが、その他の問題として、次にお伺いしたい問題は、最近の都市林等の造成の必要上、樹芸生産対策というのが特に必要になってまいりました。これらの対策について、林野庁はどのような対処方針を考えておられるかという見解を承るわけでございますが、都市緑化というものが進んでまいりまして、現在谷間になっております。融資の道を開くべきである。すなわち都市の緑化、こういった樹芸生産業者というものが相当ウエートを占めてくる時代になっております。関係者の中でも、林野庁の中に樹芸生産課というような課をつくって今後対処すべきじゃないか。いわゆる都市緑化が今後大きな問題になってくる。もちろんこれは建設省との関係もございますが、当面林野庁としても当然これに対する対策を立てるべきである、こういうことから、林野庁のこれらに対する対処方針をお伺いしておきたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 都市緑化と樹芸林業といいますか、樹芸という御質問でございますが、いま庭木とか庭園樹木の関係につきましては、実は農林省で蚕糸園芸局の所管になっております。そういうことでありますが、林野庁といたしましては技術的に専門家もおります関係上、極力そういう担当の部局と協力いたしまして、この問題の今後の成長性にかんがみて、十分怠りのない対策を考えてまいる、このように思う次第でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 十分怠りない対策を考えていきたいということでございますが、長官も十分承知しておられると思いますけれども、最近の都市化、または団地造成等ありますが、御承知のようにいまジェット機が一機飛んでも五万人の酸素を消耗するといわれまして、世界的にも、また日本の限られた国土の中においても、酸素補給というようなことから、自然保護という問題が大きくクローズアップしてきておるわけですから、この都市に対する緑化、こういったことは、今後真剣な対策を立てていかなければならない、こう思うのです。ぜひひとつ樹芸生産課というような課を独立させてつくって、これに強力な融資の方針も立て、検討されるように、私は提案をいたしておきたいのであります。  次に、通産省ぺースで行なわれております南方造林の問題についてお伺いをいたしたいのでございます。御承知のように、本年度の予算の中にも、四十五年度通産省関係で二千二百六十三万六千円、四十六年度要求として二千五百四十六万三千円等見込んであるようでありまして、通産省サイドの事業で、パルプ会社が東南アジアの諸国から土地を借りて、それに造林をするという事業でございます。予算的には通産省の貿易振興及び経済協力費の中の一次産品買付促進費というものからなっておりまして、南方造林資源事業として四百ヘクタールの新植経費に対する補助金、こういうふうになっております。私がいろいろ聞き及びまた調査をした範囲によりますと、最近南方のニューギニア、インドネシア等では緑の侵略、こういったことを盛んに言っております。そしてボルネオ等では、商社が山の木を切る、いわゆるラワン材等を切るために、サルの一種でオランウータンという動物が木が少なくなったために里山におりてきて、そして町を荒らし植物を荒らすということでたいへん問題になっている。いわば、商社が南方に行ってどんどんラワン材のいいものを片っ端から切る。そこで、緑の侵略といって騒ぎ出したために、今度は通産ぺースでこれに植林しようというのです。ところが、ラワン材というもめは天然更新によらなければ、植林しても人工的にはなかなかうまくいかない。聞くところによると針葉樹をやっていくのだというような話もありますけれども、はたしてどうなるものか。また、これらの諸国に投資をしても、かつて日本が満州に投資をして、ついに敗戦とともに資産が現在あのようになってしまったというような明瞭な事実があります。三十年、四十年しなければ幾らラワン材でもなかなかものにならない。三十年、四十年後に外国に投資したものがどうなるかということをだれが約束できましょうか。そういったことから思いまして、私は外国にこういった力を入れるということよりも、いわゆる国内の資源充実第一主義で進むべきじゃないか。南方に力を入れるのではなくて、まだ国内で造林をしたり、やるべきことはたくさんあるのじゃないかと思うのです。もちろんこれは通産ペースでいくとはいうものの、技術的援助あるいは研究等は林野庁側が行なうわけでございます。こういったことで、通産省ともよく検討、打ち合わせをされまして、現在は試験の段階であるとはいいますが、林野庁としてはどういうように考えておられるか、この機会に明らかにしていただきたい。世間では、通産省ぺースで商社が南方に行って木を切ってしまったあと始末を補助金を出して林野庁がやるのじゃないか。ということは、南方諸国で緑の侵略といって騒ぎ出したから、そのあと始末をするのじゃないかということが言われて、国民の不信を買っておるわけでございます。これらをあわせまして、ひとつ御見解を承っておきたい。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 南方造林のことでございますが、四十五年度の予算で海外協力費として通産省が南方実験造林ということに助成をすることになったということは聞いております。それはなぜそういうことをやったのかということも通産省の所管でございますが、一応次のように聞いておるのでございます。それは、いままでの商材、買材ということでは南方開発がなかなかできない。そこで今後の南方材の輸入は開発輸入という点が強調をされまして、逐次その方向が推進をされております。開発をして木を切ってその丸太を持っていくだけでなしに、そのあと始末をしてくれ、造林投資をしてくれというようなことから、現地側の要請もあってこういうことになった。しかも南方造林はまだ日本としても十分な経験がございません。そこで、技術的にも実験的にやってみるんだということでありまして、技術的には林野庁としても十分経験はございませんが、それでも林業、林学という基礎知識が応用される場合もございますので、技術的には、その通産省のやっております南方造林事業、実験造林というものに林野庁が協力をするという形で現在進めております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 次に、林業のにない手として森林組合に対する強化策ということもひとつお伺いしておきたいのでございます。現在全森連、また各森林組合等でも、林業者の共同組織の発達を促進し、林業生産力の増進と林業者の経済的、社会地位の向上をはかり、もって国土の高度利用と国民経済の発展に資するということを目的として林業協同組合に関する法律をぜひつくってほしいという意見が出されまして、昨年の全国林業大会でもこれが決議され、林野庁長官もおいでになり、前向きの答弁を私もお聞きしたし、私もまたいろいろとごあいさつ申し上げたわけでございますが、いずれにしても、森林組合が現在弱体化しておる。この森林組合に対して、何としてもひとつ強化をしていかねばならないということには変わりございません。こういったことから、今後第一線で働いております唯一の組合である森林組合、すなわち林業のにない手として今後どのように組合に対する強化策をお考えになっておるか、こういったことについての御見解を承りたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 森林組合は、従来も、今後も日本林業のにない手の一人として重要視しておるのでありますが、その森林組合を強化するためにはどうやったらいいのか。一つは森林組合に仕事を与えるといいますか、仕事をつくらせるということでございます。そのためにいまやっておりますのが林業構造改善事業と先ほどの林業労働者通年就労促進対策事業というものは原則として森林組合が行なうということで森林組合の仕事にいたしておりまして、その結果、毎年森林組合が扱う木材の伐出、販売、造林の請負事業も逐年増加をしております。  一方、制度としていまの森林組合に欠陥はないのかという点につきましては、四十四年、五年、六年と三年間をかけて森林組合問題を検討しようということで、外部の学識経験者、関係方面の意見をいま聞いておる段階でございます。森林組合は戦前は国家統制の一役をになってきた組合でございますが、昭和二十六年に大幅に改組して協同組合の考え方を取り入れた組合でございますが、・なお農協その他に比べてその活動が弱いという点がありまして、その強化策をどうしたらいいかということをいま取り組み中でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 現在このことについては長官も取り組み中であるということで御答弁いただきましたが、内容については詳しく御承知のはずでございますので、森林組合の強化策についてぜひひとつ強力な推進をはかり、あたたかい手を差し伸べて  いただきたい、このことを重ねてお願いをいたしておきます。  さらにもう一点お伺いしたいのでございますが、製材工場についてのことでございます。わが国の製材工場、戦前戦後から相当力を尽くしてまいったのでありますが、この製材工場が現在に至るまで旧態依然として、なかなかこれが近代化が進まないという現状にございます。最近は製材工場の倒産が目立って多くなっております。もちろん一ころは隆盛をきわめた時代もあったわけでございますけれども、これらに対して、企業を合同するなり、あるいはほかに何か打つ手はないか、施策はないか、こういうふうに思うわけです。林野庁としてもいろいろ検討されたと思いますが、全国の製材工場のために、これら工場の育成強化についてどう対処し、安心して経営ができるように指導していくつもりなのか、長官のあたたかい御見解を承りたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 製材業の振興対策につきまして中小企業近代化促進法に基づいて昭和四十一年から四十五年まで近促事業を実施をいたしました。今後同法に基づく構造改善事業の実施をいま検討中でございます。  一方、製材業が臨海地帯の製材業、これは外材を主体にいたします。それから内陸地帯の製材業、これは国産材を主体にすべきでありますのに、外材も使わなければやっていけないような時代になってきております。その内陸地帯の製材業をどうしたら振興することができるのか。内陸地帯の製材業が健全に発展しませんと、日本林業そのものもおかしくなってしまうということから、内陸製材業の振興対策、四十六年にはそのための補助予算をとっております。それは内陸製材業のあり方とか、また加工の高度化というような点を促進をしていくための助成予算でございます。一方、東京とか大阪とかの大消費地を中心にする木材流通合理化計画、これも四十六年度には新規に予算をとりまして流通の改善をはかっていくということを考えております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 製材工場については、林野庁長官も大消費地等を考えていろいろ対策を考えておられるようでございます。私も、長年製材工場をやっている人たちにお会いしていろいろ聞いておるのですけれども、外材にだんだん押されてきて国内材が少なく、しかも外材そのものを五二%も輸入してきているということ等もありまして、製材工場の経営がいろいろむずかしくなってきておるわけです。それで、林業家からもよくいわれますが、いまのままでいくと今後外材はかなりのウエートを占めてくる、いわゆる外材依存主義になってきますが、外材と国内材との何か調整機関みたいなものをつくってこれらをコントロールし、国内材との関係をはっきりしてもらいたい。またそうすることが、林業者が造林をしたり、今後林政を進めていく上にも安心だということがよくいわれるのですけれども、こういった問題について長官、どんなふうにお考えですか。そういった点をもっと明らかにして、見通しを立てた方策を国民に示していただきたいと思いますが、ひとつ御見解を承りたいのであります。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 外材、国内材を一緒にした全体的な見通しというお話でございますが、実は昭和四十一年に策定されました森林資源に関する基本計画というのが、最終的には昭和九十年までの見通しを立てております。また一昨年には昭和五十年までの中期見通しというものも立てております。いずれもが、その後の情勢変化によりまして大幅に変わろうとしております。そこで林野庁もその長期見通し、需給計画を立てる場合に必要な見通しというものを改定すべく取り組み中でございます。したがって、それができますと、新しい長期見通しによる各種の計画が出発することになるはずでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 政務次官が来られるまでに若干の質問を申し上げますが、政務次官にぜひお伺いしたいというので通告してございました点がありますので、ひとつ早い御出席を要請いたしておきます。  林野庁長官にさらにお伺いいたしておきますが、現在、一般に自然保護という面から、自然保護法というものを制定する機運が盛り上がってきております。都市化の波が高まるにつれまして、あるいは重要な文化財に対する法の無知ということから開発が進められたり、あるいは公害によって遺跡が破壊されるという点もございます。雄大な美しい自然というものは国民生活の根源でありますけれども、国民の貴重な資産が破壊されていく現況から、これを保存しなければならないということでございます。豊かな人間性を育て、あすへの活力を養う源泉として自然を保護しよう、また罰則を伴う自然保護法というものを制定すべきじゃないかという声もあるわけです。政務次官が来るまで時間がありましたので質問しましたが、この点、長官からつけ加えて御答弁をお願いしたいのでございます。

松本守雄林野庁長官

○松本(守)政府委員 いま、自然保護法制定の動きのお話がございましたが、確かに自然保護憲章というものをつくろうではないかという動きを聞いております。たいへんけっこうなことであろうと思います。林野庁としてもそういった新しい考え方にできるだけ沿いまして、森林の施業、森林対策というものを講じてまいる、このように考える次第でございます。

三ツ林弥太郎自由民主党

○三ツ林委員長代理 政務次官が出席されましたので……。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 政務次官に数点まとめてお伺いをいたします。  まずその第一点でございますが、先ほどから一時間半にわたって林野庁長官にいろいろと質問をしてまいりましたけれども、本年度の造林について、再造林すなわち伐採あと地の造林の補助というものが打ち切られた。もちろん、災害防止林とか保安林とか、こういったものについては従来どおりでございますが、林業者としては、この造林に対する補助の打ち切りというのは、九兆四千億の中のわずか一億とはいいながら、精神的な打撃がとても大きいわけです。私は、ぜひ復活をしてほしい、こういうふうに長官に質問したわけですけれども、それはなかなか困難であるという答弁でございましたが、政務次官として、この造林の問題並びに造林補助ということについていかなる考えをお持ちであるか。また、この造林の単価についても、この際るるは申し上げませんが、人夫賃についても現実とかなり遊離していまして、本年度やっと千百五十円に上がりましたが、事実は、林野庁で使っておる人夫賃は千九百五十円、夏期手当、年末手当を入れて二千二百円ということになっておりまして遊離しているし、苗木代にしても、九円五十銭が実際は十六円も十七円もする。そういったことから現実と遊離している。それを基準にして査定して六割補助でございますので、再造林の場合は事実三割ぐらいにしかならないということで先ほどから質問をしておるわけですが、こまかい数字その他についてはいいとして、こういった造林の促進という面から、造林補助及び造林単価の問題等について、政務次官の御見解を承っておきたいのであります。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 再造林の問題につきましては、いままでもいろいろ議論がございました。何も山持ちに国が補助金を出して木を植えさせなくたっていいじゃないか、大山持ちに何で補助金まで出して植えさせるんだ、向こうは商売じゃないかというような議論も一つであります。   〔三ツ林委員長代理退席、委員長着席〕 しかしながら、山の木に投資をしても、三十年、五十年かかって、すぐもうかるわけじゃありませんから、木を植えていくという意欲がいまのところ少ない、それも確かであります。したがって、災害保安林ばかりでなくて、民有林に対しても再造林の補助を出せ、続けてやれという議論があることは間違いない。この再造林の問題については、野党からそういう質問があって御後援いただいたのは初めてじゃないかと私は思うのですが、非常に勢いを得ましたので、もう一ぺんよく省内で検討して、大蔵省もあることですから、皆さん一緒になってかけ合ってもらえば、あるいは来年は復活するかもしれぬというようなこともあり得るわけであります。しかしこれは相手のあることでありますので、今後とも御支援のほどをお願い申し上げたいと存じます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 次に政務次官にお伺いしたいのは、四十六年度の国有林野の特別会計というものは、利益積立金の中から五十億円を見込んで赤字編成しておることは御承知のとおりであります。現在すでに内政問題の重点として、米、国鉄、健保、三Kというふうにいわれ、林野庁すなわち国有林を入れて四Kということで、おそらく昭和五十年度には六千億の赤字、積算のしかたによっては一兆円、こういうこともいわれ、山はおそらく荒れてしまうと憂慮されております。すなわち第二国鉄、赤字になるんじゃないかということがいわれ、もうその懸念が多分に見えるわけです。先ほど林野庁長官からいろいろお話ありましたが、こういった問題について関係者の間でもたいへん今後の林野行政の先行きが心配されております。こういった問題につき政務次官の国有林野特別会計に対する今後の対処方針について、明確なる御見解を承りたいのであります。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 非常にこれも重要な問題でございます。国有林の将来について国鉄の二の舞いになってはいかぬというような、非常に国を思う見地から御発言をいただいて感謝にたえないところでございます。実は御指摘のようにはっきりした数字はわかりませんが、いまから十五年も過ぎるといま言ったぐらいの赤字というものが予想されるのでないかというような見通しであります。そこで、このままではいずれにせよ成長率の二倍近く切って裸になって、赤字だけで月給も払えないというようなことでは困るのでありますから、国有林野のあり方というものについて先ほどから瀬野委員がいろいろと御質問、御指摘をいただきましたが、自然保護の問題もございましょう。何も国有林の独立採算の中で自然保護をするための費用を出したり、独立採算の中で水源涵養というようなところに金を使うというのもどうかというふうにわれわれ考えておるのでありまして、当然国が出すべき金は出す、また事業において非常に企業らしくない部面もたくさんありますから、そういうようなものは完全に企業らしく直していく、削るものは削るというふうな姿勢が大切である、こう思います。したがって、これらの問題については、国有林野経営のあり方について、内部において鋭意慎重に目下検討中であります。これは御指摘のような方向をなくするために努力中であるということをかたくお約束申し上げます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 鋭意検討中であるという政務次官の答弁でありますが、かたくお約束をするということを力強く承ったのでありますけれども、実際にこれは早急に手を打たなければたいへんな問題である、こう思うのです。いろいろ林野庁内部の機構の問題について、いわば行政部門と事業部門といろいろ兼ねられると思いますが、政務次官は勇気ある発言をなさる方でありますが、ひとつもう少し明確なるお考えを国民の前に明らかにしていただきたい。国民を安心させるためにもどうするんだ、自然という問題が実に大きなウエートを占めている時代でありますので明らかにしていただきたい。あわせてもう一点さらにお願いしたいのであります。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 いまも申し上げたのでありますが、林野の経営というものについては、現在のところ行政と経営と一緒になっておる、ごっちゃになっておるというようなことでありますので、将来は行政は行政らしく、経営は経営らしくする必要があるのでないか。具体的な問題についてはわれわれの思いつきでは困るのであって、相当学識経験のある人に集まってもらって検討する。しかし、改革をするということについては、これは相当な抵抗が外部からも内部からも何でも改革するのにはあるのでありますから、そういうようなときにあたって、いま公明党を代表して瀬野先生から御質問いただきましたが、いまのような趣旨でひとつ今後とも私ども一緒になってこれは改革いたすつもりでありますので、どうぞ御支援のほどをこの際あわせてお願いを申し上げる次第であります。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 力強い政務次官からの答弁がございましたが、学識経験者等を寄せてまた慎重に検討していくということでありますが、このまま推移すればおそらくたいへんな状態になってくる、こう思います。もちろん特別会計に移行したいきさつ、経緯というものはよくわかりますが、時代も相当変わってきておりますし、この三十七万平方キロという限られた国土の中に一億の国民が住んでおる。しかも山紫水明のわが日本の子孫のためにも、永久に自然の美を残していくべきであるといういろんな観点から、国民もこれに対しては重大関心を持っておりますから、いわゆる政府の勇断を望んでいることは間違いありませんので、ひとつ第二国鉄、第二食管とならないように今後十分な検討をされるようにお願いする次第であります。  最後に、もう一点保留しておきました点を政務次官に質問をいたして終わることにいたしますが、さっきからるる論議をしてまいったところでございますけれども、森林の持つ公益的機能と経済的機能というものについて、総合的にその向上を指向しつつ今後やっていかなければならない。従来はどっちかというと経済的機能で、木材を林増計画等で生産をするためにどんどん切る、また戦前、戦後からの要求によって切ってきた過伐というようなことがあったのですけれども、今後このような限られた国土の中でどうしてもやはり国民のレクリエーション的なもの、国民休養林、国立公園、国定公園の拡張、あるいは第三種地域を禁伐にするとかあるいは択伐に移行するとか、いろんな問題もございます。こうしたことをあわせましていわゆる森林の生産をはかると同時に、自然保護的な面といったものを両々相まって考えていかなければならない。すなわち総合発揮を考慮して全体の機能が最大になるところの森林構造、森林の配置というものを真剣に考えなければならぬ。このためには、林野庁長官から森林の計量化という問題について先ほど答弁をいただいたが、こういったことを加味しまして、今後わが日本の林業のあり方というものを踏まえた上でどう進めるべきか、こういったことを総まくり的に政務次官から最後に御答弁を承りたい、かように思うわけでございます。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 大体私が最初に話したことと同じようなことになろうかと思いますが、全くお説のとおりであります。いつか瀬野さんから御指摘があって、日光国立公園の中でたくさんの木が切られておる。私は地元におりながら寡聞にして知らないで恥をかいたわけでありますが、重大な話でありますからさっそく林野庁の長官と一緒に現場を見てまいりました。私は全く御説のことを痛感をしたのであります。これはやはり独立採算性というような一つのいい面もあるが、悪い面も出ておる。日光の署長が悪いわけではなくて、やはり何億円かあげるためにはどこか切らなければならぬ。切るにしても、国民からすれば、何も樹齢百年に及ぶような特別地域内の木を切らなくたって、もっと別に切る場所があるじゃないかという話も私は申し上げたのでありますが、終わってしまったものはしかたがない。しかしながら御指摘のとおりでありますから、これはちゃんと施業計画の変更等をやって、そういうような保存すべき地域は保存させる、単なる独立採算制にはこだわらない、営林署単位のようなことをやらない、こういうふうにしたわけです。  これは一つの例でありますけれども、当然国有林野の中には木を切る商売の林野庁にとって経済的にはマイナスになる、木を保管しなければならない、そのために監視人もつけなければならない、いろんな出費が多い、こういうこともあるのでありますから、こういうようないわゆる公益的な機能についてはどういうものがあるか、さらによく内部において調査費をつけて調査、検討させる。そしてそれらのものと企業経営というものと見比べて、公益的なものは行政の中にどういうふうに示されるか、あるいはそのほかの森林行政をどういうふうに入れるか、事業そのものをどういうふうにやるか、こういうような全体の仕組みについて、やはり抜本的改正の問題とあわせてやっていくつもりです。そのための調査をいまどんどんやっておるということで御了解をいただきたいと存じます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 では、時間が参りましたので、以上で質問を終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 小宮武喜君。

小宮武喜民社党

○小宮委員 私は、まず最初に農薬問題について質問をしたいと思います。  農薬の公害問題については、いまさら言うまでもなく、昨年の六十四回の臨時国会でも十分審議された問題でございますが、その後もやはり牛乳や母乳のほか鶏卵か、らもBHCなどの残留農薬が検出されて、依然として有機塩素系農薬の汚染が続いているのでございます。そこで農林省は、そのためかどうかは別として、さきに乳牛などの家畜の飼料にする野菜、イモ類などにBHCやDDTの使用の禁止と、農薬メーカー、販売店並びに農家が現在持っているこれらの農薬の破棄処分をするようにということで、全国の農政局や各農業団体に通達を出しております。  そこで私はどうしてもお聞きしておきたいのは、このような禁止通達を一片の通達だけではたして徹底させることができるのかということです。農林省は過去にも何回となく使用制限の通達を出しながら、それが実際には守られておらないという経緯は、もう御存じのはずであります。だからこそ、さきに行政管理庁からもこの改善を求められておるのだというふうに理解をしておるわけですが、特に農薬取締法の一部改正の法律案を審議する場合にも、この問題は本委員会で各委員から相当指摘をされた問題でございます。  そこで、農林省はこの通達を出しさえすれば十分だと考えておるのか。それで自分たちの責任は済んだというふうに考えておるのか、この点について非常に疑問を持ちますので、そういう使用禁止の通達を出した、それをだれが監視をして、だれが守らせるのか、この点についてまず、これは農政局長から御答弁をお願いします。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 有機塩素系殺虫剤の使用の問題につきましては、いま御指摘のようにこのほど通達をしたわけでございますが、これは若干説明を加えますと、先ほどお話がありました昨年暮れの臨時国会におきまして農薬取締法を改正していただいたわけでございます。それの施行をわれわれは四月一日だと考えております。目下その準備をしておるところでございまして、具体的に申し上げますと、どういう農薬を指定農薬にするか、またそうした場合の使用基準を省令でどういうふうに定めるかということをただいま検討しております。近く農業資材審議会に御諮問申し上げて、その上でできますれば四月一日に実施したいと考えておるのでございますが、まあ春、春が近づいたということを申し上げますと若干おかしいわけでございますが、そういう法律制度としての指定農薬というものが四月にできますので、あらかじめ、その事前の指導という意味で今回の通達をしたわけでございます。  そこで、この通達につきまして、われわれはこの通達をしっ放しということは決して考えておるわけではございません。これは前国会にもたびたび申し上げましたけれども、農薬の安全な使用という面では、全国の百八十カ所の病虫害防除所に病虫害防除員が一万八百人おりますし、また農業改良普及員も農薬の安全な使用ということには十分指導をいたすということになっておりますので、こういう機関を督励いたしまして、末端に十分指導が徹底するようにいたしたいと考えておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 答弁によりますと、使用基準だとか安全基準をいま検討しておる、というようなこと自体がおかしいのですよ。だからこそ行政管理庁から勧告も受けて「おるわけですけれども、そういった意味では、やはり先ほどの植物防疫の指導員の問題ですね、補助員、それを使ってやるというような問題にしても、これはもう昨年の六十三回、四回、ずっと連続して指摘をしてきておる問題なんです。したがって、現在、今度の通達の場合は、これを従来のような方法で、そういうようなことで、ほんとうに守られるかどうかということなんです。従来もそういうようなことをいいながら実際守られてきていなかったということで、こういった行政管理庁の勧告が出ているわけでございますから、そういった意味では通り一ぺんの従来のような答弁だけでは、今回の場合もはたして守られるかどうかということを私は懸念をしておるから質問をしておるわけです。ですから、この点についてもっと明確に、実はこういうふうにしますということをはっきりおっしゃってください。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 私、非常にはっきり申し上げたつもりでございますけれども。行政管理庁から八項目の勧告をいただきました。これについて、農林省としましては、この大部分が農薬取締法の改正によらなければできないことでございます。そこで四月一日からは正式に指定農薬といたしまして省令で使用基準を定めてやる。そうなりますと、その使用基準に違反するものは罰則までかかるという強い規制でございます。四月以降はそういうことになるわけでございますが、その事前の指導といたしまして、先ほどお示しになりました通達を出したわけであります。これは、急にそういう指定になりましてもまた問題を起こしてはならないのではないかということで、事前にこういうことを徹底さした上で円滑に改正法の施行に入っていきたい、こういうことを申し上げておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 その点はわかるわけです。したがって、結局農薬取締法が一部改正されたということの中で、十分そういったことを罰則も設けてやっていくということはわかります。だから結局、今度の場合も通達を出したけれども、しかしそれができなければ何にもできぬということではなくて、やはりこういった問題は急を要することですから、それまでに万全な措置を講じてもらいたいということを私質問したわけです。それはよろしゅうございます。  それからもう一つ、この件についてももう再三本委員会で指摘したことなんですが、今度使用禁止になったBHCだけでも、結局現在のメーカー、販売店、それから農家の手持ちだけでも七千五百トン以上だというふうに推定をされているわけでございます。したがって、今度も、そういった販売店なり農薬メーカーなり農家なりに使用禁止の通達をしても、これがほんとうに破棄されるかどうか。回収されるか。今度の場合は地中に埋めてもよろしいというような通達を出してわけですけれども、この七千五百トンのBHCだけでも、こういった農薬の使用禁止の通達をしただけでほんとうに破棄されるのかどうかということについて私は非常に疑問がある。特に今度の通達を見てみますと、果樹園とか森林とかは除外されておるわけですね。そうしますと、作物の農薬はむしろそちらのほうにやみで流れていって、そちらのほうに使われる可能性があるというように私判断をするわけです。したがって、そういった今回の通達によって確実にこの農薬は破棄できるかどうか。それのチェックはどうしてするのかということもひとつ重ねて質問します。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 御指摘のように、昨年からもうすでに稲及び乳牛等家畜の飼料とする作物については、有機塩素系の殺虫剤は使わないことという指導をしておりますと同時に、今回はドリン系の農薬につきましても、これは土壌に残留する疑いが強いので、輪作、間作においてこれらの作物が、栽培されるおそれある圃場についてはこれを使わないことということにいたしました。それからなお、野菜くず、イモづる等を乳牛に食べさせました場合に、それが牛乳に出てくるという問題もございますので、これらを使わせないということにしたわけでございます。そうしますと、大体BHCは九割方が水稲に使われておったわけでございます。水稲専用に使うというものが半数以上あったわけでございます。これが野菜や林地や果樹園に流れるということはないわけでございますが、一部はもちろん共通に使えるものもございます。そこで林地、果樹園につきましても、今度の通達では、その薬剤が飛び散って家畜や家畜の飼料とする作物が汚染されないように十分注意をしろということを言っておるわけでございますが、そういうことを言った上で、ただいま申し上げましたように水稲専用のもの等にはこれはもう使えませんので、それの処分をどうするかということになるわけでございますが、これは現在研究をいろいろしておるわけでございますが、科学的処理が非常にむずかしいわけです。そういたしますと、一カ所に集めてしまいましても、これは焼くにも非常に高温の高炉が要るそうでございますので、なかなかできません。そうしますと、結局個々の単協の段階あるいは農家の段階で最も安全な方法で処分する以外にないのではないか。大部分がこれは劇物になっておりますので、毒物及び劇物取締法の基準に従いまして処分をすべきではいなかとわれわれ考えまして、今回は毒物及び劇物取締法に基づく技術上の基準に従ってやれということを言ったわけでございます。それはすでに御承知かと思いますが、地中一メートルのところでかつ地下水を汚染しないようなやり方でしろということを具体的に指示をいたしたところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それで結局、いま私が言ったように手持ちの農薬は、これはやはりそういった果樹園とかまたは森林、これが今度使用禁止の適用除外になっておりますから、そちらのほうに、それはせっかく買ったものであるし、今度の場合——この前からも、これは農薬取締法の場合にも検討する際に問題になったのですが、結局農林省がその農薬を登録許可をしておるものですから、こういう問題が起きて使用まかりならぬといった場合に、その補償はだれがするのかという問題も論じられましたね、この前の六十四国会で。それが今回の場合はそういった補償問題は一切しないという方針ですから、したがってそういうような農薬メーカーにしても販売店にしてもあるいは農家にしても、せっかく持っておる農薬を補償せぬで捨てるということはもったいないということになれば、いま言う逃げ道が一つ、果樹園だとか森林に対しては使用禁止を適用除外するということになっておるので、そちらのほうに流れていきはせぬかということを私は懸念するわけですが、そのためには、なぜ全面的に禁止しなかったのか、そういった果樹園だとかあるいはまた森林あたりは禁止しなくてもよいという理由が何かあるのかということをひとつ重ねてお答え願いたい。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 現在厚生省の食品衛生法できまっております残留農薬の残留許容量、これはたとえば果樹につきましては日本ナシ、ブドウ、ナツミカン、桃、リンゴにつきまして〇・五PPMをこえないこととなっております。われわれの現在までの調査で果樹につきまして〇・五PPMをこえたものはございません。したがって正常な使用方法でやりますと、果樹について許容量をこえることはないわけでございます。ただここで申し上げておきたいことは、そうかといってBHCをどんどんこれからも製造して使わせるわけではございませんで、すでにたびたび申し上げておりますように一昨年の十二月に全体製造をとめておりますので、若干の流通在庫があるだけでございます。あるいは農家の手持ちがあるわけでございます。それで、これは果樹につきましては現在のところ許容量をこえることはございませんので、これの一斉禁止ということまで言うのはいかがかという感じがしておるわけでございます。ただし、いまお話もございましたし、それからまた牛乳についてのBHCの問題等もございますので、われわれといたしましては、果樹なり林地についてどういう影響があるかということをもう一度念を押して現在調査をしておるところでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは、先ほど地中に一メートルくらい深く掘ってそこへ埋めればよろしいという通達を出していますね。地下一メートル以上やったら、そこの地下水の問題と関係をしてまいりますけれども、やはり専門的でよくわかりませんが、そういった地下一メートルくらいに農薬を埋めた場合に、実際それが地下水の中に流れていって、これはいま言われておるように心配はないというような御答弁ですけれども、実際われわれ国民としても、どれだけ多量のものがいくのか、どれくらいの量のものを埋めるのか、それはわかりませんけれども、やはりそういう多量なものを一カ所に、たとえば一メートルぐらい掘ってそこに投棄して埋めるということになった場合、地下水との関係で、何かそこに地下水が汚染されて、それがひいては動物だとかわれわれ人間に影響を与えはせぬかというような懸念もされるわけですが、その点は絶対に心配ないのですか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 ただいまのお話でございますが、有機塩素系の農薬は一般には水にほとんど溶けない、それからまた土壌中に埋めておきますと微生物により徐々に分解される、そして無毒化していくということになっておるようでございます。したがいまして地下水を汚染することの危険はまずあまりないのじゃないかというふうに考えておりますけれども、先ほど申し上げましたように、毒物及び劇物取締法に基づきまして責任者が置かれることになっております。その指導を受けながら安全な場所に処分するようにということを注意をしておるわけであります。  それからなお河川に流れていってどうなるかという問題でございますが、これは若干の調査がございまして、愛媛大学などの調査によりますと、BHCを水田に多量に便っておりました昭和四十三年ごろにおきましても、これは使用の最盛期でありますけれども、アメリカの水道水の基準よりも河川の水から検出されるBHCは低いということにもなっております。そこで今後果樹なり森林なりに若干の期間使うことになりましても、それほどBHCが水に溶けて流れていろいろ問題が出るということはわれわれないというふうに考えておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは、果樹園だとか森林を使用禁止の適用除外をしてもだいじょうぶということで、たとえば果樹園なんかナシにしても桃にしてもブドウとかリンゴ、一ぱいあるわけですね、こういうような問題のものをそこへ捨てても絶対そういうような果物に対してはその汚染の影響はないということですね。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 先ほど申し上げましたように、いままでは厚生省の残留許容量をこえることは通常の使用方法においてはございませんでしたけれども、なおこういうBHCがいろいろ問題になっておるときでございますので、念を入れましてもう一度いま調査をし直しておるわけでございます。その結果によりましては判断をまた変えなければならぬというふうには思いますけれども、現在直ちには、先ほど申し上げましたようなことでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 一つはやはり、先ほど言ったように気になるのは、そういうふうに捨てるにしても、地中に投棄をするにしても、それをだれも監視する者がいないわけでしょう、こういうふうにしなさいと言うだけでしょう。はたしてそれでだいじょうぶなところに捨て得るのか、まあその辺の近くに一丁やっていくかということになりかねない。そういうような点についてはただ一片の通達だけでいいのかどうか。そういうようなことについてはもうすべて、いま防疫駆除指導員ですか、補助員もいますね、一万八百人ぐらいおりますが、これを通じて確実にチェックするということですか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 各農家につきまして全部一々ついて回るということはなかなか容易なことじゃないだろうと思います。しかし現在でも農薬の使用方法につきましては防除暦というものを県がつくりまして、またそれに従いまして町村でつくって、各部落、各農家に使い方等のチラシを配布しておりますので、BHCはこういうふうな処分のしかたをしなさいということを各戸まで行くようにまず徹底する必要があるのじゃないかと思います。同時に、先ほど申し上げましたように、これは劇物になっておるものが多いわけでございますから、農協の取扱責任者あるいは農薬商の取扱責任者も毒劇法上の取扱責任者になっておりますので、その指導を受けて十分そういうことをやらせるように、われわれとしてはそういう趣旨を徹底させなければならぬと考えておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それから最近母乳から残留農薬が検出されて問題になっているわけですね。この点については厚生省の方に質問したほうがいいかと思うのですが、この質問はこの前もやっておるわけですけれども、どうもはっきり理解しませんので、母乳にどうして残留農薬が検出されたのか、その汚染の経路についてひとつ説明をお願いしたいと思います。

小島康平厚生省環境衛生局食品化学課長

○小島説明員 母乳中のBHCでございますが、これは汚染経路がどういうところにあるかという問題でございますが、私どもとしては、当然にこれは食品からきたものというふうに考えておる次第でございます。食品につきましては、実は私どもBHCの許容許につきましては、現在十四の食品について許容量を定めておるわけでございますが、私どもの調査では、一般人の食べます栄養統計等からまいりますと、やはり乳とか肉とか、そういった食品からのBHCの摂取がわりあいに高いのではないかというふうに考えておる次第でございます。先ほどから先生の御指摘もございますように、このBHCの汚染というのは非常に日本ではいま高くなってきておりまして、これはアメリカ等では、DDT等の有機塩素剤の汚染が非常に高いわけでございますが、日本ではBHCの使用量が非常に多かったために、実は一般的な環境の汚染あるいはえさの汚染等を通じまして乳とか肉とかという食品に蓄積をして、そういうものが人体に入ってくるというような状況になっておるわけでございまして、したがって私どもとしては、対策としては、そういった全般的なBHCの汚染のもとを断つということが大事ではないか、このBHCの慢性毒性というものを考えますときに、現在では相当高濃度の汚染が全般的にあるわけでございますが、BHCは地中にありますと大体一年間で半分に減るというようなことをいっている学者もおりますし、土中で分解するというようなことで、これを製造をとめまして、そうして日本全体からこれを少なくしていくというようなことをいたしまして、環境汚染あるいは食品からの汚染というものを減らしてまいれば下がっていくのではないかというふうに考えまして、農林省のほうにもそういう御処置をお願いをしておる次第でございます。  また母乳中の実態につきましては、現在二十四の都道府県におきまして、ことしの一月から三月の間の母乳の汚染状況を調査中でございまして、近く結果がまとまることと存じております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それでは先を急ぎますから……。  いつだったですか、先ごろ行政管理庁から農林省と厚生省に対して、三カ月以内にこの農薬問題についてその改善策を提出するようにという勧告を受けておりますね。勧告の内容は申し上げませんけれども、やはりこういった農薬について徐々に対策は立てられているわけですけれども、なかなかやはり、いま言うように、たとえば母乳の問題にしても、それが実際の効果があらわれるのはもう相当先のことですから、そういった意味では、国民は非常に不安を持っている。これに対してやはり、行政管理庁から勧告された内容についてはもう言いませんけれども、農林省、厚生省としてどういうふうに対処するのか、やはりこういった国民の不安を解消するための決意をひとつお聞きしたい。そのためには、これは政務次官は先ほど失礼されると言っておられましたけれどもおられますので、政務次官のほうから、この農林省、厚生省に対して行政管理庁から勧告を受けた問題についてはどういうふうに取り組むか、その姿勢についてお答えを願いたい。そうしてまた、具体的に現在どのように取り組んでおられるのか、その作業をどのように進めておられるのか、その点もあわせて厚生省、農林省からひとつ御答弁を願いたい。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 行政管理庁から勧告を受けた農薬公害の改善策についてどんな具体策をとってきたかということについてお答えいたします。  行政管理庁の勧告の相当部分は、さきの国会において行なわれた農薬取締法の改正ということの中に織り込まれております。すなわち法律改正をやって、改正規定の施行を四月一日に予定をし、作物の残留性農薬の指定及びその使用基準の作成などの準備を進めております。その他の点についても、勧告の趣旨に沿って改善するよう検討をしております。またこれまですでに講じた具体的な施策は、そのほかに次のものがあります。  まず第一に、農薬の残留毒性に関する検査の充実につきましては、農薬取締法の改正規定のうち、一月十四日に施行された登録に関する規定によりまして、農薬の登録にあたって残留毒性に関する検査を行なうこととしました。残留農薬による被害を防止する観点から、登録を保留する場合に該当するかどうかの基準をすでにきめて告示をいたしました。  第二番目として、農薬の空中散布を行なう危害を防止するために、空中散布においては、毒性あるいは魚毒性農薬は使用しない。いままではそういうことをやらせておいたのですが、そういうことはやらせない。また、市街地の周辺では実施しない。空中散布をやらせないなど、実施地区の環境条件を十分勘案して行なうように、二月五日付で通達を出しました。  第三番目は、作物用土壌における残留性の大きな農薬の改正法に基づく使用規制を円滑に実施するためあらかじめ有機塩素系殺虫剤の使用と、使用できなくなった農薬の処分について通達し、事前に指導を行なうことに二月二十七日付でいたしました。  以上が具体的にとった措置でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 重ねて質問したい問題がございますが、時間がありませんから、農薬問題はこれぐらいにして、次は、都市計画の線引きについて質問します。  現在都市計画法に基づいて線引きが行なわれておりますが、やはり現地に行ってみますと、どちらの区域に入る農家の方々の表情も非常にさまざまなんです。特に市街化区域に入る人たちからは、やはり百姓を続けたい。農地はわれわれの職場だ。したがって職場を奪わないでくれ、市街化区域に入れば、農業近代化資金だとか天災融資法の適用も受けられないようになる。農業を続ける者に対しては、やはり行政指導をひとつ十分やってもらいたい。いまのところ行政指導がないではないかというようなことで、あるいは税金のために農地をつぶすのはいやだとかいろいろ意見もあります。そのほかに、この都市計画の中で、向こう十カ年間に都市づくりをやろうということが法律のねらいなんですが、しかしどれだけの都市づくりをやるのか、具体的なそのプランも示さずに、ただ線引きだけが先行しておるではないかというようないろんな意見が出されているわけでございます。あるいはなぜ市街化区域に入らなかったのかという、線引きの基準が非常にあいまいであるというような方々もおりますけれども、概して市街化区域に入った人からは、先ほど申し上げましたようないろんな問題が訴えられているわけですけれども、それを見ますと、もともと線引きというのは、都市計画法で都市づくりをやるというのが目的ではなくて、大体ねらいは、都市の土地不足を解消するというのがほんとうのねらいでしょうから、そういった意味で農民にもまたみなし課税を高くかけて、早く農地を手放させようということでございますから、政府がほんとうに都市づくりをやるという気持ちがあるのかどうかということになると、私はないんじゃないかと思いますけれども、しかしせっかく都市計画法ができて線引きをして、そして農地を取り上げる、こういうようなことをやる以上は、やはりこれはほんとうはそういうようなことで土地を取り上げるのが目的でございますよ、都市づくりは二の次なんですよというようなことになれば、これはまた市街化区域内に住んでおる農家の方を侮辱しておるのもはなはだしいことになりますね。ばかにしたことになりますよ。そういった意味で、先ほどいった市街化区域に入った人たちの中からも、やはりやむを得ぬけれども、ほんとうに政府は都市づくりをやる気があるかどうかということについて非常に疑問を持っております。したがって、これは政務次官にお聞きしますけれども、そういうような意味では農林省と関係あるわけですから、ほんとうに都市づくりをやる意思があるかどうか、その点はひとつはっきり聞いておきたいと思います。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 その市街化区域の線引きの問題は先ほどあなたがおっしゃったような目的でやられたものと思います。所管は建設省でありますからそれ以上のことはお答えをいたしません。しかしいままでの実情を見ると、市街化区域の線引きについて大体のところほとんどの農家は線引きの中に入れてくれ、入れてくれという希望が多くて、建設省はむしろ狭める行政指導はしてきたが広げる行政指導はあんまりしてこないのであります。入れてくれ入れてくれという人が非常に多いというのが実情であります。  そこで、線引きの中につきましては、これは御承知のとおり十年間に市街化をはかる区域でありますから、その区域でたくさんの資本をかけた高い集約的な営農をやらせるということは矛盾をいたしますから、そういうところで特に基盤整備事業を長期にわたってやるようなことはいたしません。そういうことをやる気はございません。しかしながら実際問題として、線引きの中に入ってもかけ声だけでなかなか道路もつかない、下水もつかない、ガスもこないじゃないか、線引きに入れられてはみたけれども、さっぱり市街化しないじゃないかというような状態が続いているという現実があるとすれば、その中で災害が起きたらというような場合だってあるのであります。そういうような短期的な問題機械とか施設というようなものの導入等については生活がかかっておる、転業しないということで生活がかかっておりますから、それについてはこれはある程度見てあげざるを得ない、こう思っております。しかし、十ヘクタール以上の集団の農地で営農意欲があって、周辺の状況からまだ農地として保存される、市街化はそんなに進まないで保存されるというようなものにつきましては、五年ごとにもう一ぺん見直しですから、一ぺん市街化区域の中に入れてくれ入れてくれと言って入れたけれども、市街化区域だから税金も高くなってくる、道路も学校もさっぱりできない、そんなこけなことはできないから、またもとに戻してくれというようなものもあると思います。したがってそういう場合には、まとまって十ヘクタール以上もさっぱり市街化されないというようなものがあれば、ものによってはそれは調整区域に逆戻りしてもらうということも考えております。都市計画上、公園とか緑地などとして適当な農地については施設緑地、農協等で生産緑地というような構想があったようでありますが、それに類似したものになろうかと思いますけれども、公園や緑地帯として適当な農地について施設緑地として当分の間農業の継続を認めていこう、こう思っております。大体そういうようなことであります。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いまの政務次官の答弁は、聞いておると本気でやるのかやらぬのか、どうもあいまいでわからぬですよ。というのは、やる気がないからああいうふうな答弁をしたのだろうと思うのですが、しかし、五年後に見直しをやってまた市街化区域から調整区域に変更することもあり得るということは、それはわかります。特に私が言いたいのは、帰ったら政府は本気で都市計画をやる気はないぞというようなことも聞かれた場合答えなければいかぬですから、私はしたがってその場合はそういうふうに答えますが、ほんとうに都市計画をいま言われたように公園だとか下水道だとかいろいろな施設をやるなら長崎だけで一千億かかるのです。そうした場合、国が地方自治体に思い切った予算配分をせぬと実際の都市づくりなんかできやせぬ。だから政府がやる気があればどのくらい予算措置をするのか、予算の裏づけを用意しておるのか実は聞きたかったのですけれども、やる腹はないようですからそのことはあまり追及しませんけれども、線引きの状況もまだまだ現在六五%くらいというふうに聞いておるのですが、現在線引きの状況はどうなっていますか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 建設省から御連絡いただいたところでございますが、昨年の十二月末でさしあたって線引きしようというのが全部で八百八市町村あったわけでございますが、すでに都市計画の決定済みが五百十一でございます。決定済みまで至りませんけれども、その以前の一つの制度としまして公告、縦覧というのがございますが、それが済んだものが四十八、それからその前の手続としまして公聴会がございますが、その公聴会を済ませたものが百三十六、まだそこまで至っておらないのが百十三ということでございます。その後年が明けておりますので、これがもう少し減っておるというふうにわれわれ聞いておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 その件についてはまた重ねて質問しますけれども、いま言ったようにこれは市街化区域内のみなし課税と関連するわけです。だから私は、実をいえばみなし課税反対の大会に行っていろいろの意見を聞いてまいったわけです。そうした場合に、これは自治省としても本質的には全部市街化区域には宅地並みの課税をするという方針をきめておりますけれども、しかしながら、いろいろそういった問題があるもんだから、ただ緩和措置として農地を三つに分けてそれぞれ三年、五年、それから十年後に宅地並みの課税をするというような方針をきめたようですね。そうでしょう。そこでこの三つの線引き、いわゆる市街化農地、また準市街化農地、予定市街化農地の三つの線引きの問題ですね。これがまた私は非常に問題になりはせぬかということを懸念するわけです。というのは直接税金が三年後にかかるか、五年後にかかるか、十年後にかかるか、これは非常に大事な問題ですから、税金が結びついておるだけにやはりこの三つの農地に分けることがまた線引きは非常にむずかしいのじゃなかろうか。これは一歩誤れば非常に混乱を起こすのじゃないかというふうに考えます。そういった意味で、税金をかける対象として線引きのほうは三つに農地を分けた、その三つの基準についてどういうふうに考えられておりますか。

首藤堯自治大臣官房参事官

○首藤説明員 お答えを申し上げます。  御指摘のように市街化区域の全体の線引きは約百十八万ヘクタールと目されておるようでございますが、その中に、まだはっきりはいたしませんが約三十万町歩くらい農地があると聞いております。これに対する課税の均衡化をはかります際に、御指摘のようにA農地、B農地、C農地とこの三つに分けるわけでございます。これはただいま御指摘がありましたように、市街化区域の線引きがありました中をさらに地域として線引きをするというわけではございませんで、その一筆一筆の農地を状況の類似をいたしました宅地と比準をいたしまして評価がえをいたします。もちろんこれは評価がえをいたします場合には、類似の宅地に比準をしました価格から造成費を差し引きまして評価をいたしますが、その評価額によりましてA、B、Cとランクをつけよう、こういうふうに考えておるわけでございます。  Aと申しますのは当該評価額つまり造成費を引きました後の評価額がその都市の市街化区域内の宅地の評価額の平均価格、これよりも高い値段のついた農地、これはもう市街化区域の非常に中心にあるところであろう、こういうことでAというランクをつけまして、それから同じく平均価格から平均価格の二分の一までの間に値段のつきました農地をB農地にいたしまして、それ以下のものはC農地にする。なおこのほか、坪当たり五万円以上という評価のついた農地はA、それから一万円以下という評価のついた農地は全部Cと、このように仕分けをいたすつもりでございます。この評価によりまして仕分けをすることによって、市街化施設の整備をいたしましたところにある農地はおのずと評価が商うございますから、その評価状況によってランクづけをする。  なお付言して申し上げますが、現在のところその評価がえ、もちろん終わっておりませんので、正確な数字は申し上げかねますが、現在、先ほどお話のございました五百余りの市町村につきまして状況を調査して推計をしましたところによりますと、A農地になりますものの比重が全部の四%から五%の間、五%弱だと思います。それからB農地になりますものが一二%見当、残りの八四%見当ぐらいがC農地になる。このC農地が十年かかって宅地に追いつく、こういうしかけのものでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 新都市計画法が国会で審議された際には、この市街化区域に入る人でも農業を続けていきたいという人に対しては、この課税については農業経営上支障を来たさないように十分配慮するということは、これは再三答弁されておるわけですね。またこの意味のことが衆参両院でも附帯決議がついているわけですけれども、いま言う、そういった答弁の中にあった、農業経営上支障を来たさないということ、それと衆参両院において附帯決議がつけられた内容が、今度の課税の場台、それがただ三年とか五年とか十年とか、課税のその期間を三年後、五年後、十年後にしたということだけが、この場合の附帯決議だとか国会答弁で明言されたことがここの中に生かされておるというように理解していいですか。その点……。

首藤堯自治大臣官房参事官

○首藤説明員 一つは、ただいま申し上げましたように市街化の状況と申しますか、それにかわります基準でランク分けをしまして、相当の長期の据え置き期間等をおきまして、宅地類似の課税をしていく、こういう方法をとりましたわけでございますが、なおこのほかにも、先ほど政務次官から御指摘がありましたが、おおむね大別をいたしますと四つぐらいの方法を考えておるわけでございまして、一つは、先ほどもお話がございましたように、少なくとも五年ごとにこの市街化区域の見直しが行なわれますので、この際に市街化区域に入っておったということが適当でなくて、むしろ調整区域で農業をするほうが適当であったという土地については、これは調整区域に編入をするという措置をとるように建設省、農林省とも十分打ち合わせをしてございます。そういたしますと、先ほど申し上げましたC農地は五年間は税はいままでのまま据え置きでまいりますので、そのときに編入がえになれば、ひとつも実害をこうむらずに調整区域に移行できるわけでございます。  それから二番目の措置といたしましては、これも政務次官から御指摘がございましたが、十ヘクタール以上集団化をいたしまして長期に営農するということが確実だ、適当だと思われますような農地につきましては、これは市街化区域内におきまして一種の水玉模様みたいになると思いますが、水玉模様になりましてもこれを調整区域に編入をして農地並みの課税をする、こういうことでございます。  それから三番目は、都市計画法におきます施設緑地と申します制度がございます。これも先ほど政務次官御指摘でございましたが、このような制度を活用いたしまして、十ヘクタールまとまらないものについても、これは建築制限等の制限がかかりますが、農地並みの課税をしてまいりたい。  さらにもう一つ、C農地につきまして、先ほども御指摘がございましたように、せっかく市街化区域に入っておりますが、非常に長い間なかなか市街化しそうにない、こういうところでございまして、しかもなおかつ地域としては市街化調整区域にはずしてしまうということが不適当だと思われますような農地がございました場合につきましては、この分にかかる農地の固定資産税、これについては自治大臣が市町村長に対して適切な減免をするように助言ができる、こういう規定も今度の地方税法の改正の中に入れました。  以上申し上げました四段階、こういうランクをつけながら御指摘の趣旨に沿いたい、こう考えておる次第でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それからこの線引きの状況が、先ほど御報告があったのですが、たとえば縦覧期間だとかいろいろな異議の申し立て、いろいろあるわけですけれども、いまの現状で、この線引きについて、そういったみなし課税に反対だということでこの線引きの問題がうまくいっておらないというような実情はあらわれていないですか。

升本達夫建設省住宅局住宅企画官

○升本説明員 お答えいたします。  線引きの状況は、当初予定いたしましたスケジュールに比べますと、御指摘のように若干おくれぎみでございますけれども、全体といたしましては、当初予定いたしました各地域につきまして線引きが行なわれる方向で進みつつございます。今年度末におきましておおむね、大体八割方、具体的な数字をいま持っておりませんけれども、完了する予定でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それで心配要らぬということですね。  それでは、この農地に対する固定資産税の課税については、特殊事情を考慮して地方税法の附則第十九条で特例措置がとられてきたわけでございますが、このみなし課税については、地方税法の改正を行なうのかということを、これは自治省でしょう、ひとつお聞きします。

首藤堯自治大臣官房参事官

○首藤説明員 今度の地方税法の改正の、十九条の二から以下ずっと規定があるわけでございますが、それは先ほど申し上げましたように、一つは、現在の市街化区域内の農地をABCの三つに分けまして、A農地にありましては四十六年度は据え置きでございますが、四十七年度から三年間、それからB農地につきましては四十七年まで据え置きまして四十八年度から、それからC農地にありましては五十一年度から、それまで据え置きでございますが、次第に類似の宅地におきます課税の額——この宅地におきます課税の額も、現在は評価額目一ぱいはとってございませんで、これに調整率を乗じておるわけでございますが、その調整率を乗じておりますものに対しましてなおかつ減率を乗じまして、たとえばC農地でありますと五十一年度はその額の二割、それから次の五十二年度は四割、それから六割、八割、そして五年目にそのとおり、こういうように税額を求めていくという規定を設けておるわけでございます。  なおそのほかに、各種のこれに関連をいたしました規定を設けておるわけでございまして、規定の中には、先ほど申し上げました自治大臣の助言でございますとか、あるいは小作料をオーバーしました場合の税の延納措置の問題でございますとか、あるいは市街化区域から調整区域に戻りました場合の税の返還の問題でございますとか、そういうふうな税法上必要な規定、これを盛り込んでおるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それじゃ、ひとつ次に移りまして、農住建設に対する利子補給案についてちょっとお尋ねしますが、これは建設省ですね。この法律案はすでに衆議院を通過したわけですが、参考のためひとつ聞いておきたいと思います。  この案は五十万以上の大都市地域の市街化区域内において農地の所有者が賃貸住宅を建てる場合、その建設資金融資に対して年三分の利子補給を十年間しようとする法律案なんですけれども、そうしますと、これはもちろん建設省の四十六年から五十年までに九百五十万戸を建設しようとする第二期住宅建設五カ年計画の一環として農住を五万戸建てるということなんですね。そしてその五万戸に対してひとつ来年度は二千戸で五千二百万円利子補給をしようという法律案なんですが、それでは、これはどっちへ聞いたほうがいいんですか、これは農林省のほうがいいかもしれませんね、農協側が現在持っておる農住構想というものはどんなものか。現在農住構想を持っておるとは思いますけれども、具体的にどれくらい農住構想の考え方があるのか。これは農林省ですか。建設省でもけっこうです。ひとつ教えてください。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 農住構想につきましては、四十五年度の予算でたしか二十三県だと思いましたが調査費を出しまして、現在そういう県では大体のところは農協中央会を中心にしまして各関係者が集まりまして農住協会というのをつくりまして、そこでいま具体的な場所を選定しまして調査を進めておるところでございます。四十六年度はそれを一歩進めまして、若干の県を追加すると同時に、二年目の計画といたしまして、もう少し具体的な設計まで始める場所もつくっていくということでいま進めている最中でございまして、まだ具体的に構想ができ上がってそれが事業化されると  いうところまでは至っておりません。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それじゃ建設省のほうは、この五万戸、五カ年間に計画をしておるわけですけれども——たとえは四十六年から五十年まで農住構想を五万戸予定しておるわけですね。したがって、現在建設省が考えておるたとえば来年度は二千戸の予定に対して五千二百万の利子補給をやっておるわけで、この予算書を見ればはっきりしておるのですから、そういった意味では建設省、農協側とは別個に建設省側として五万戸を計画をしていく四十六年から五十年度までに、四十六年度は二千戸だ、四十七年度は幾ら、四十八年度は幾らというように年次別な何かプランがあればひとつお示し願いたい。

升本達夫建設省住宅局住宅企画官

○升本説明員 お答え申し上げます。  この農住につきましては、私どものほうの所管でございます公営住宅あるいは公団住宅等のいわゆる公共主体が建設する建設計画と異なりまして、土地所有者の方々が自発的に賃貸住宅を経営されるその場合に利子補給によって助成いたそうという趣旨でございますので、明確な年度ごとの戸数計画ということではございませんけれども、一応御質問の五カ年五万戸の年度別の割り振りを私どもで計画しております。数を申し上げますと、四十六年度二千戸、四十七年度六千戸、四十八年度一万戸、四十九年度一万四千戸、五十年度におきまして一万八千戸という計画にいたしております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 だからその計画は、ただ今度利子補給をやろうということですから私はけっこうなことだと思うのですが、やはり農協側の農住構想がどれくらいあるのか、建設省側としては平素いま言われたような数字で計画を持っておるということで当然双方ですり合わせをやって、少なくとも建設省側の住宅建設の目的に沿うようにやってもらわなければ困るわけですから、そういった意味で双方の話し合い、建設省側と今度は農住協会ですか、できておるというような問題もあわせて、そういうような点での話し合いはやはり緊密な連携をとってやっておるわけですか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 ただいまお話しの法律、建設省でおつくりになる前にも農林省にもいろいろお打ち合わせがございました。ただ先ほどお話しがありましたように、さしあたりは人口五十万以上の都市でやられるものですから、若干ダブっておるところと農住構想だけで進めておるところと、こう二つ出てくるわけでございますが、ダブっておるところにつきましては、私たちの計画が具体的になりました際に建設省とよくお打ち合わせをしましてそごのないようにいたしたいと思います。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それからこの法案のねらいは、ただ単に住宅を促進しようというねらいだけではなくて、私はやはり国が少なくとも利子補給をするという以上は、やはり家賃の適正化の問題が含まれておると思うのですね。そうした場合に、そうであればこの利子補給を受けたこの農住の家賃は大体どれくらいするのか。たとえば最近、二、三日前の新聞ですか、きのうの新聞ですか、何か公団住宅でもすでに三万三百円になったということで、もう七万円、八万円のサラリーマンは入居できぬ。少なくとも十二、三万にならなければ条件が満たされぬというような問題になれば、せっかく国が利子補給をして農住計画をやっても、そういった少なくとも三万以上になるとそれは簡単には入れぬし、そうなるとほんとうに家賃の適正化という意味から見て、やはり国がせっかく税金を利子補給するわけですから、そういう意味で家賃については大体公営住宅かなんかそういったところ並みじゃなかろうかということを考えますが、家賃については建設省はどういうふうに考えておられますか。

升本達夫建設省住宅局住宅企画官

○升本説明員 家賃でございますけれども、当然おただしのように国が利子補給いたします住宅でございますので、家賃は一定の範囲内に規制いたすことにいたしております。具体的には建設省令で定めさせていただく予定でございます。積算の基準といたしましては、建設費の五分五厘、二十五年償還によってはじきました償還額とあと修繕費その他必要経費を加えましてそれに地代相当額といたしまして、地価の年間五%を限度額にいたしたいというふうに考えております。以上の基準で試算いたしますと、来年度の平均でございますが、五十二平米と申しますと大体小型の三DKというような住宅でございますが、これで坪五万円のところに建てますと二万三千円ぐらいの家賃になります。一応の試算でございます。  先ほどおただしの公団の三万円と申しますのは、これは江東区の非常に地価の高いところで、しかも高層住宅でつくっておりますので、建設費、地代とも高くなっておりますので、同じケースには当てはまらないかと思っております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 もう二万三千円くらいの家賃になると、これはまた普通のサラリーマンには簡単に入れないようになると思うのですが、これは別の日にします。  それから最後に一つ、質問が多いのですけれども、一時間ということですから、私は協力します。午前中から長くやっていろいろ問題がありましたので、私は協力しますけれども、開拓農政の問題について一つ質問したいと思います。この開拓者たちはほとんど戦後海外引き揚げ者であり、また戦災者であるわけです。この人たちは国や市町村用地を譲り受けて入植したというのがほとんどなんですね。そして二十年たった今日では、大体耕作面積が、これは長崎雲仙岳の中腹に大体四百戸ぐらいあるのですけれども、そこの人たちの実情を調べてみますと、耕作面積平均一・五ヘクタール、年間所得が六十万から七十万ということで細々生活をしておるという現状なんです。ところがこの四十六年度一ばいで開拓農政が打ち切られる。四十七年度からは一般農政に切りかえられるというために、この開拓農家の方々はこのまま見捨てられるのではなかろうかというふうに非常に不安を感じているわけでございます。現在それで一番心配なのは借金の問題です。現在一戸当たりの借金は百万から二百万といわれておりまして、開拓農政を打ち切られるということになりますと、国の長期、低利の融資が打ら切られる。おまけに多額の借金を清算しなければならぬということで、その場合に借金をかかえた農家を総合農協はすんなり受け入れてくれるかどうかということも非常に心配をしております。これは六十五歳になるある開拓農民がこういうふうに話しておるわけですが、開拓という文字は当然もう解消されなければならない、しかしやっと一本立ちができて、ようやく何とか生きていく望みができたときに制度までくずされるということは非常にショックです、特に借金の返済については事情に応じて条件を緩和するといっておるけれども、いままでそういった優遇措置があったればこそ現在までやってきた、しかしこれから先どうやっていくか非常に心配ですということで、この見捨てられようとする開拓農民は非常に心配しておるわけですけれども、開拓農家は大体全国どれくらいあるのか、まずお聞きします。

堀川春彦農林省農地局管理部長

○堀川説明員 開拓農家は全国で約十万戸でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 したがって、この切りかえにあたっては、そういったいろいろな開拓農民の方々は非常に心配をしているわけですから、いろいろ通達が出ておるようですけれども、やはり特にこういった開拓農民の方々に対しては、切りかえにあたっては十分配慮してもらいたいということを特に私からもお願いしますけれども、一言最後にこれに対しての所見を承りたいと思います。

堀川春彦農林省農地局管理部長

○堀川説明員 先生御指摘の問題につきましては非常に重要な問題でございまして、私ども開拓者に対しまして、これが円滑に一般農政の分野に移行できるようにということで、特にその際に負債の整理の問題が重要でございますから、これにつきましては、従来政府から貸しております資金は資金の貸し付け条件の緩和をはかりまして、貸し付け期間の延長をはかり、かつ金利も統合して整理をいたしまして、そうしてこれを農林漁業金融公庫のほうに移すという作業を進めております。現在のところその作業は順調に行っているものと思っております。その他の制度資金にいたしましても、この政府資金の整理の基本的な進め方にあわせまして条件緩和なり整理を進めていただくということでお願いをし、協力を求めておるところでございます。  なお、一般の資金につきましては、これは固定化いたしまして、整理のつかないものにつきまして、この際特別な措置を講ずる必要があるということで、内地七十万の北海道百十万という従来の開拓者の自創資金の貸し付け限度を、この際内地百八十万、北海道二百八十万ということで特に引き上げをはかりまして、一般資金の整理につきましても円滑に進めるように措置いたしておるわけでございまして、今後ともこの方向で総合調整事業なども活用をはかりつつ円滑に一般農政に移行できるようにいたしたい、かように思っておる次第であります。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それではほかの質問についてはまた次回に譲りまして、私はきょうはこれで質問を終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 次に、田中恒利君。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 私は、本年の一月一日から発足いたしております農業者年金法に基づく農民年金の業務の進行をめぐっての二、三の問題について御質問をいたします。  農民年金の業務の進捗状況がどうなっておるか、ひとつこの際お尋ねをしておきます。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 ただいまお尋ねの農民年金の業務の進行状況でございますが、一月一日に業務としては発足したわけでございますが、まず着手いたしましたのは農業者年金基金といたしまして、これはもちろん年金基金自体だけで仕事ができませんので、業務の委託をやるということで、ただいま農協と市町村と委託契約を結んでおります。相当部分が結び得たということになっております。それと同時に契約書といいましょうか、予定者の名簿をいま作成しておるわけでありますが、予定者の名簿を出してきました農協が四千三百三十八農協ございまして、それの集計いたしました加入予定者数は百三十三万八千人ということになっております。  以上でございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 加入対象者は推定どれほどになるか、まだおわかりになりませんか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 昨年法案の審議をいただきました際には約二百万戸というふうに見ておったわけでありますが、われわれのその後の推定によりますと百八十五万ということに大体ことしの予算ではなっておるわけであります。ただ、先ほど申し上げしまたように四千数百の農協での加入見込み者は百三十三万でございますので、大体百八十万、その程度になるのではないかというふうに現在推定しておるところでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 そこで、私はきのう農林省からこの資料をいただいたわけでありますが、農業者年金の加入者をめぐる質疑問答集というものが出ておるわけでありますが、これを見ますと「問三」「問四」「問五」等を見てまいりますと、農地等の所有で登記簿上父がなくなっておる者でも実質的に五十アール以上の経営主であればその経営主は加入資格がある、こういう判断をしておられるようでありますし、あるいはその農地が共同の相続財産となって遺産分割が行なわれていない状態にあるものについても、税金等実質的に納めてこれが実際に農業をやっておるというふうに見れば、農地等の所有権または使用収益権を有するものとみなす、こういうように「問四」「間五」で書いておるわけですが、こういう認定で農業年金の加入者というものを把握されようとしておるのかどうか、たぶんこれ間違いないと思うのですが、いかがです。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 いま御指摘の点は、法案審議の際には、年金の加入要件として農地の権利名義が必要だということを申し上げたわけでございます。それは年金支給の確実性を期するためには登記名義によるほうが一番いいということにしたわけでございます。しかし、その後の実施状況から見ますと、そういう基本的な方針は変える必要はないわけでございますが、この「間三」「問四」等にございますように、すでにおやじがなくなりまして、そのまままだ登記名義がおやじのままになっておるといった場合に、その相続をいたしましたむすこさんが現実に農業をやっておる、だれが見てもこれは経営主だということがわかる場合は、例外的にこれを加入要件の資格者ということで認定をして差しつかえないというようなこの問答集の趣旨だと思います。その点につきまして国会でいろいろ御審議がありましたのを、苦千その後の実際に年金業務を運営してまいります際、末端でのいろんな問題を把握いたしますと、やはり登記を引き続きなるべく早くやらせると同時に、こういう扱いもすべきではないかということになりまして、こういうふうにいたしたというふうにわれわれ考えておるわけであります。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 私の質問するところをお答えになったようなことになっておるわけですが、米の生産調整で政令改正の問題も芳賀委員のほうから早朝質問をして、これは非常に大きな問題でありますけれども、これは国会でこの間つくったばかりの法律であります。そして、農民年金の加入者の資格の認定の問題については、与野党の委員が一致をして——私は議事録をここに持ってきておるわけでありますが、全部この問題を中心に議論をいたしております。その際に、これは局長おかわりになったわけでありますけれども、政務次官、当時の池田農政局長あげて、土地の権利名義人でなければいけませんと——渡辺政務次官来ておりませんが、それは登記という権利移転の業務が終わらなければいけないでしょう——これは読み上げませんけれども、全部書いてあるのですよ。この議事録、これだけありますけれども、この中で相当部分この問題一点にしぼって議論しております。社会党、公明党、民社党、自民党の森下委員もこの点について指摘をしております。政府の答弁は一致をいたしまして、土地の権利名義人なんだということを言っておる。われわれのほうが、実際に農村へ行ったら、農業の経営をやっておるということになっておっても土地の名義の登記はしておりませんぞ、そういうのが多いが、そういう解釈でいいのかと言ったら、いや、それでやっていくのだとおっしゃっております。私は、自分の質問の中で、数字の間違いが相当ありまして、あれはどこでしたか、何か農林省の出したのは八十何%、一七%しかありませんと、ところが、厚生省が出したのでしたか三五、六%。差があるので、だいぶ違うじゃないかということも指摘をして、だいじょうぶなのかということを念を押して言っておるわけです。そのことについては、まことにきれいに土地の名義人でありますということを御答弁になっておる。そういう感覚でわれわれも受けとめておりました。ところが、実際に農民年金の業務が始まってまいりましたら、そうじゃない、大体それとみなされればいいのだ、こういうような指導が現地でどんどんなされているわけですよ。国会での審議で煮詰められた問題というのが、一ぺん農林省の行政当局の手に渡った場合に、それをかってに違った形で解釈されて、済まされていいのですか。この問題であります。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 法案に規定されております事項につきまして、それの解釈あるいは運用等についての国会での御論議というのは、当然私は尊重すべきだと思います。したがいまして、その御論議のとおりにやるべきが筋だと私も思います。ただ、この点は、あとでいろいろ当時の御議論を反省してみますと、やはり田中先生はじめ多くの先生方が御指摘になりました点、この点は、農村の実情からいたしまして、やはり年金の加入を促進をするという意味から、それから登記がなかなか進まないという実情から見まして、死んだおやじの土地は当然むすこさんが相続をしておりまして、しかもそのむすこさんが農業をやっている場合には、これを経営主と見て扱ったほうが加入促進になるという判断をあとから加えたわけでございます。その点は、むしろ当時法案の審議になられました先生方の御指摘のほうが正しかったのではないかというふうに私は思いますし、またそういうふうに運営を基金がやっておりますのもやむを得ないと申しましょうか、まあそういうふうに私は現在では考えておるわけでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 私は、この問題では重ねて政務次官にはっきりとした考えをお聞きをいたしたいと思いますが、ともかくそういうことになりますと、農林省のほうでお出しになった資料といったようなものはあまりまともに受けることができないようになってしまうわけですよ、いろんな数字が出されますけれども。この問題についてはだいぶ違うと思うのです。私なんかも自分のいなかに帰りまして、農民年金についての報告等をいたしました。そしてどうなっているかということを聞きました。ある部落なんかは、五反歩以上の農業を実際にやっているのが三十六人おるけれども、いわゆる土地の名義人だということになれば八人ほどしかいない、こういう状態なんですよ。私はどこもそう変わりないと思います。おそらく全国的に集めてきたら、当初二百万の予定で保険加入資格者を想定せられて保険設計をしておられた。ところが、これでいったら、おそらく二百万人どころか四、五十万人しか入れぬということになって、これはたいへんだということで、こういうような拡大解釈をやって、加入者を実質的に——私はそれは悪いとは言わぬですよ、農業経営を実際にやっておるのですから。少なくとも、われわれが国会であれだけ集中的に議論したことを、法律が通ったあとで、一ぺんぐらい法律の施行をやって実施したあとなら——全く新法をやる上に全然違った解釈で行政指導がなされていくというこの姿勢が問題である、この点を実は指摘をいたしたいわけであります。これは渡辺政務次官もはっきりここで言っているわけでありますから、政務次官のほうからも御答弁をいただきたいと思っております。  それからいま局長は、農協と市町村に対して業務の受託をするようにせられておるということを言っておりましたが、これはもうほとんど農協ですね。市町村にこの業務の委託をしたのは、いままできまったものの中でどのくらいありますか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 市町村と農協と両方のことを申し上げたのは、市町村につきましては、被保険者の資格の確認、あるいは年金支給要件の確認、離農給付金の支給要件の確認、それから農地等の買い入れあるいは売り渡しの業務というようなものを市町村に委託をする、これは実質的には農業委員会に頼むということでございます。それから農協には、保険料の徴収、年金あるいは一時金の支給、これはまだ始まっておりませんけれども、そういう業務、それから離農給付金の支給という金の出し入れの業務をお願いしたいということでございますので、最初申し上げましたように、農協と市町村と並行して委託をするということでやっておるわけでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 中野さんは当時は農地局長であられましたので、その辺のいきさつは十分あれですが、いま局長が言われたことは、当初から農林省事務当局が考えておったことでありまして、そういうことで出されたわけであります。ところが、農業協同組合が、この農民年金の事務を委託するということには当時は猛反対であったわけです。何で農協が農民年金の掛け金の徴収事務をやらなければいけないのかということでありまして、この委員会でも農協にどうしてもやらさなければいけないのか、農民年金は国民年金の上積み年金だということでありますが、国民年金は市町村がやっておるわけであります。だから、むしろ市町村がやるほうがよろしいのじゃないか。しかも強制加入でありますから、強制力を持っておるわけでありますから、当然市町村がそういうものをやったらいいのじゃないか。そして、この農民年金の委託業務の法律の条項の中にも、第一に市町村ということが明記をされ、その次に、信用事業を営む農業協同組合ということが二番目にうたわれてあるわけでありますから、これもやはり指摘をして相当問題にいたしております。当時の答弁を読んでみますると、おそらく農協が農民年金の業務の受託、委任業務を進めることを好むでありましょうと考えておるのでありまして、これは無理に農協にやらすつもりはありません、農協がいやというならこれはもちろんやらすつもりはありません、これはこれから農協なり市町村とよく話をして、農業協同組合がやってもよろしい、やりたいという希望があればやらせますというふうにお答えになっておるのです。これ、一々読みません、たくさんありますから。ところが、これも実際になってまいりますと、いつの間にか農業協同組合が一せいにこの事務を担当するように、法律がきまってしばらくすればもうなってしまっておるわけですね。私はお尋ねをしておかなければいけませんが、六十三特別国会で農業構造改善法案といたしまして、農地法、農協法、それからこの農民年金、これが一括いたしまして農林省の新しい構造政策の推進的な法案として整理をされました。これが成立をいたしまして、その後農協法の一部改正に基づきまして農協に対する模範定款というものが出ております。農林省に行って聞きますと、八月二十九日に出しておると言っておる。この模範定款の中には、農協法の一部改正に基づいて、あるいは農地法の改正に基づいて、そして農民年金の改正に基づいて農業協同組合が農民年金の受託業務を行なうという条項は入っていないじゃないですか。入っていないのに、この間十月二十一日約二カ月おくれまして、「農業協同組合に対する農業者年金基金の業務委託の定款上の取扱いについて」という局長通達を出されましたね。一体これはどういうことですか。もし受託業務をやらせるということなら、模範定款をつくられたときに、農林省がつくるわけでありますから、農協の定款の中にはっきりそこへ入れておかなければいけなかったと思うのですが、どうですか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 いま御指摘になりましたあとから出しました通達は、実は私が農政局長にかわりましてから出しました通達でございますが、前のほうの通達は実は農地局長のときだったものですからその辺の微妙ないきさつがよくわからないのでございますが、察しまするに、農業者年金基金法の二十条によりまして、農協には業務の委託をすることができるということにしておりまして、その場合には、他の法律の規定にかかわらず、同項の規定による委託を受けて当該業務を行なうことができる、農協が行なえるという規定があるわけでございます。そこで、すでに定款上の改正をいたしませんでも、それからまた農協法上信用事業の付帯業務に読めるという解釈もあるわけでございます。こういうことをいたさなくてもよかったわけでございますが、私こちらへ参りまして、これを聞きますと、やはり末端から定款を直すべきかどうかといういろいろな御議論があったようでございます。そこで、農協がそういう業務をおやりいただく場合には、農協の憲法であります定款の中にそういうことを明確にしたほうがよかろうという趣旨で、あとから受託業務を行なうことを明確にする定款の変更をするようにという通達を出したわけでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 局長御存じですか。この通達だけとはいいませんけれども、農協が農民年金の業務の受託をすることをめぐって、農協の代表は組合長でありますから、組合長が各地区で組合長会というものを持っておりまして、そこで相談をしてやらなければいけないぜといって、下へおろしておるようでありますけれども、組合長個人個人としては、実はこれについては困ったことだ、何もこういうことを農協がやらぬでもいいじゃないか、市町村でやってくれれば一番いいんだ、こういう意見が私の聞く範囲ではほとんどであります。ところが、国からいろいろ補助金をもらったり、お世話にもなっておるから、農林省の通達出るもし、指導もあるからしようがないんだ、こういう調子であります。ちょうど米の生産調整と同じようなケースであります。例は小さいわけでありますけれども、さらに末端の単協で実際に仕事をしております人々に聞きますと、この農協の職員というのは、御承知のように非常に忙しい。そこへもってきて、またこういうものが加わってきた。一体何でこれをやらなければいけないのかといっておるのです。ところが、何のことはない、日本の農協全体、少なくとも信用事業をやる農協はそれをやらなければいけないようなことになっておる。私はこの関係は一体どういうことになっておるのか。これもわれわれが国会で議論をしたことと全然違う形であります。農協とよく相談をして、農協が希望した場合にはやりましょう、こういうようにお答えしたのと全然違うような形で事が進んでおるわけであります。これは各地区におきましてそれぞれ問題が起きておる。私のところの芳賀さんも組合長さんでありますが、北海道だってやはり似たような問題が起きておる。私の県だって手紙を何通ももらっておりますが、聞いてみますとあっちこっちで起きておるんですよ。そういうやり方をやっていいんですか。私は長い間農協におりましたけれども、農協が行政のこういうような仕事をやるのは、農協の筋としておかしいということを前から言っておるわけです。そうでなくたって食管にぶら下がって、農協は安易な息を吸っておると農林省からも批判をされる。だからそういうものと一線を画して、農協らしい仕事をしなければいけない。お金をちょっぴりもらって何か国の業務とまでは言いませんけれども、大体行政で、あるいは法人ができておりますからそういう組織でやらなければいけないのを農協がやっていくということは、いつの間にか農協はそういうものと一緒になってしまうということなんです。本質的に問題があると思っておる。こういうものがいつの間にか全体にかぶってきておるというところに、私はどうも理解をしがたい点があるわけであります。こういう点はどういうふうにお考えになりますか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 前国会におきまして、農協は希望した場合だけ業務の委託を受けていただけるというふうであったかどうかということは、私実はそこまで議事録を勉強しませんでしたので、あとでいろいろ勉強してみたいと思っております。ただ、この業務はすでに法案の御審議の際にもいろいろ御議論があったかと思いますが、やはり農業者の年金の制度でございますし、納めます保険料は農業者の金でございますので、やはり系統を通じて中央に集積をして、できますれば余裕金はそれを農業のために運用をすべきではないかというような観点もございますし、やはり農協が一番農家に近い窓口でございますので、できるだけ農家のめんどうを見ていただくという趣旨でお願いをしておるのではないかと私は考えておるわけでございます。もちろんどうしても拒否されるものまで押しつけるというっもりはございませんけれども、やはり年金法の趣旨からいたしまして、おおかたの農協にお引き受け願えるというふうにわれわれ考えているわけでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 私はこの際議事録を御紹介しておきますが、これは農民年金の一番最初の質問で、わが党の長谷部委員がこの問題を指摘しておるわけです。池田政府委員はこういうふうにおっしゃっておるわけです。いま農政局長の言われたような趣旨に基づいて、「また農協としても、農家のために事業をやっている農協でございますから、そういうことを希望するのではないかというふうに実は考えまして、私どもはそういうふうに一応予定をしてまいったわけでございます。」それからずっとありまして、また「引き受けようということにならなければ、それは幾ら予定をしてもそのとおりにはならないわけでございます。私どもは今後農協なりあるいは市町村なり、そういうところの具体的な御意向も十分伺いまして、最も適し、かつ希望するところに委託をするということになるのは当然なことでございまして、」こういうふうに書かれておるのです。それから合沢委員がやはり同じような趣旨の質問をやっております。この際にもそういう御答弁があって、そういう意味ならば了解をいたしますということでなっておるのであります。この点も私が前段で申し上げました農民年金の資格認定の問題とからんで、国会での論議の問題が、行政の執行の場に全然反映されていない。このことを指摘をいたしたいわけであります。こういうことでは、われわれ幾らここで議論をしても何にもならないという気になるわけであります。もっと国会で議論をされて、そこで問題として整理されたものは農林省としては十分お考えになって、諸般の仕事を進めていただかなければ、法律が一ぺん通ったらあとは行政の責任機関として、行政の執行者として何でもやれるのだ、こういうことでやられたんでは、これは何のことはない。立法府なんというものはサル芝居のように思われてもしかたがない、こういうことになると思うのです。この点を私は指摘したいから、この問題を特に執拗に申し上げておるわけです。いまの局長さんの——局長はかわっておるのですから——しかし役人というのは、そういうふうにかわって責任のがれということになるわけでありますからこの点は十分——きょうは委員長、大臣おりませんけれども、政務次官に出てくれということを、私はさっき政務次官に、私の質問のときにはおってもらわなければいけませんぞ、あなたの答弁が要りますからと言っておいたわけですが、政務次官を呼んでください。  それから、これは多少こまかいことになってたいへん恐縮でありますが、局長通達を私は私なりに手を入れておるわけでありますが、局長通達を見ますと、いま局長の御答弁にもありましたけれども、農協が農民年金の事業をやるにあたっては、別に定款の変更をやらなくてもやれるのだけれどもというような趣旨に私は理解したのですが、この通達の中にもそこまではいっておりませんが、定款の規定は確認規定である、だから定款の変更をやらなくとも農民年金の業務をやっておってあとでまた定款に追加をしてもかまわないのだ、こういうふうに非常に軽く取り扱っておるわけですが、これはこれでいいのでしょうか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 先ほどこの出しました通達の趣旨を申し上げたわけでございますが、年金基金法の二十条によりまして、農協法の規定にかかわらず、すでに農協は業務の受託ができるということになっております。それから、解釈のしようによりましては、信用事業の付帯事業で読めるということもございますので、あるいは定款を直さなくてもいいのではないかと思います。しかし、先ほど申し上げましたように、やはり農協として定款はその農協の憲法でございますから、自分のやっておる仕事は何かということは明確にしたほうがよろしいということもあり、それからまたいろいろ問い合わせもございますので、できれば直したほうがいいだろうということで、こういう規定を出したわけでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 これは長くやれば長くなりますので、そこまではあれですけれども、どうも農林省の考えを見ると、いろいろ私ちょっと電話でこまかいことを聞いたのですけれども、掛け金の事務であるとか徴収の事務であるとかをやる程度なんだから、ごく簡単に確認規定というふうな理解をしておるのだとおっしゃるわけですけれども、そういうことではないのですか。

中野和仁農林省農政局長

○中野政府委員 そういう趣旨ではございません。たまたま農協にお願いをしようとしておるのは、先ほど申し上げました掛け金の徴収なり年金の支払い、それから離農給付金の支給というような金に関する事務でございますけれども、私が申し上げました趣旨は、こういう事務を扱う農協として、農協の定款に書いてなければ農協としてやれないかどうかということになりますと、これは農協法の法文の解釈上も、それからまた農業者年金基金法で明文の規定がございますので、これはやれるということを申し上げたわけでございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 これはやはり強制加入ではありますけれども、農民がこの農民年金に入ります、掛け金を七百五十円納めます、この確認行為というものが出発でありまして、これを農協にやらすということですから、裏を返せば、農協は貯金を持っているから、貯金の口座から引き落とすから非常に便利だから農協にやらすということなんですよ、一口に言えば。農林省がお考えになっているのはそういう安易な考えで農民年金の徴収業務をやろうとせられるから、われわれが問題にしたわけであります。しかし、結果的には法律はできておりますから、そういう形の方針で指導なされておるのですが、そういうことです。根本的には、法律論的に見ましても、本人が承諾をするということは、農民年金の基本的な大前提だと思うのです。この問題を農協が取り扱うということですから、単にこの確認規定でやるから軽くやっていいんだ、場合によれば先にやっておっても、あとで定款は変えればいいんだ、こういう簡単なことで済まされるようなものではない、こういうように私は理解をいたしておりますが、これは法律論に関する問題が出てきますから、きょうこれ以上は言いません。  この際、私は三十分しか時間をもらっておりませんので、渡辺政務次官に御質問をいたします。御意見を求めます。政務次官、あなたは来てくださいと言ってあるときにおられなくて、非常に困るのです。さっきの瀬野さんのときも、いつもちょうどいいころにお見えになるのですが、大体初めから議論を聞いておってもらわないとわからぬので困るのです。答弁の要らないときはたくさんおられるのですが、要るときになると、どうも出たり入ったりするのです。おってもらわないと困るのです。私がいま質問しておりましたのは——局長から御説明要りませんよ。私のほうから説明いたします。私どもが国会で幾らいろいろな法律の問題について審議をいたしましても、一ぺん法律が通ったら、あとは農林省が行政執行にものをいわせてかってにいろいろなことをやっておるというケースが非常に多い。その最たるものは、私どもはいわゆる食管法に基づく政令改正だと思っておりますが、農民年金のこの問題についても具体的に問題が出てきておるということで、二つの問題を指摘をして、いま局長の御意見を伺ったわけであります。  一つは、あなた自身がこの議事録で答弁されておるわけでありますが、農民年金の加入者というのは土地の所有名義人でなければいけない、その確認は登記である、こういうふうに言われております。その他政府委員はあげて、この問題について終始、土地名義人でなければいけないということを言っておられるわけです。しかもこの議論は、農民年金をめぐる加入者は一体だれなのかということをめぐって、一番大きな問題になっている点であります。ところが、この農業者年金基金法が成立をしていま実施の作業に入っておりますね。いままっ最中、たいへんお忙しいそうでありますが、それは一体どういう状態になっておりますか。国会で言ったことと全然違って、とほうもなくワクを広げてやっておるわけですよ。土地の名義人でなくたって、実質農業経営者と見られればかまわぬというような解釈をなさってどんどんやっておるわけです。こういうやり方をどう思われるか。あるいは農業協同組合に業務の委託をするということは、農業協同組合が求めれば、あるいは農業協同組合と話をいたしまして、承知をいたします、やりたいです、こういう希望があった場合にやりますと言っておるのです。ところが実際は全国おしなべて、何のことはない農業協同組合はやらなければいけないようなことになってしまっておる。このことも議論をしておるわけです。あなたのほうで答弁されたことと実態と全然違うわけであります。こういう行政の執行がよろしいのかどうか、そのことについてのあなたの責任、この点を追及をいたしまして御意見を承りたいわけです。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 農協に委託をしておるということは、これは農民と非常に重大な関係にもありますし、やはり農民年金推進の中心母体でもありますから、ぜひひとつ御協力を願いますということでお願いをしておるわけで、特別に強制をしておるというわけではございません。まあ市町村、農協いずれでもできることにはなっておりますけれども、やはり農協にやっていただくことのほうが国の立場からもいいし、農民の立場からもいいし、みんなの立場からいいということで、非常に気持ちよくお引き受けをいただいておるというような実情でございます。ただ手数料等につきましては、まだ足らぬじゃないかというような御不満もございますので、せいぜいこれらの充実につきましては去年よりも引き上げることにはいたしましたが、今後とも十分努力をしてあまり御迷惑にならないように努力をしてまいりたい、かように考えております。  それから権利名義人の問題でありますが、確かにこの法案審議の際に、権利名義人の確認の問題は登記というようなことが言われたと思います。登記は第三者に対する対抗要件でもございますから、原則論として登記ということをおっしゃったと私も記憶をいたしております。ところが現実の段階からいたしますというと、中には、おやじは死んでおるのだけれども、また実質的に長男なり何なりが相続をして耕作権も全部継承しておるのだけれども、まだ登記が済んでいないというようなこともときどきございます。こういうような場合に、その方が登記がしてないから被保険者になれない、資格者になれないというようなこともどうか。現実問題として、土地が引き継がれて、だれもがその人が相続人であるということは、近所隣も農協さんも役場でもだれ言うとなくわかっておるし、きょうだいもみんな認めておるのだが、事務手続だけが滞っておるということのためにその方が資格者になれないということは困ることでございますので、今回その取り扱いとして、そういうような方を資格者と認めますというような通知をしたようであります。国会論議の過程において、そういうようなこまかいことまで申し上げなかったことは相すまぬと思っておりますが、それ以外に実際問題としてこれを早く促進するということもできませんし、弊害でもうんとあるというようなことであるならば話は別でありますが、むすこさんは入りたくないというのでなくして、やはり隣近所も入っていることだし、自分のうちも登記がおくれただけだ、そのために農民年金の資格者になれぬということでも困ることでありますから、先般の国会において議論がありましてわれわれも答弁不足の点があったかと存じますが、この点はひとつ御寛大にお認めをいただきたい、かように存ずる次第でございます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 私はこれで引き下がろうと思っておったのですけれども、ああいうふうに軽く答弁せられますと引き下がるわけにはいかないわけであります。農協が気持ちよく引き受けております、こういうふうにおっしゃいますが、それは一体具体的にどういうことですか。そういう事実がありますか。私どももずっと農協の諸君といろいろ連絡をしたり、ひざを交えて話をしておりますが、私がさっきも申し上げましたが、あなたのほうから言ってくるから、農協はお国のほうからお金をもらったり補助金融資を受けておるからしょうがないからやらなければいかぬという気持ちはあります。しかし末端へ行けば行くほど、これは何でうちがやらなければいけないのかと言っておるのです。県によっては問題を起こしているところもあるのです。そういうものを気持ちよく引き受けてやってもらえますなんて言われて、このまま、はいそうですかと言うわけにいかないのであります。この点、実際どうなのか。あなたのほうでちゃんと仕事を進められておる方がおるわけですから、お聞きになったらわかると思うのです。どこの地区でどういう話があった、少なくとも組合長から上の段階へ来たらわかるわけです。それから下はこれにはいろいろあるわけですよ。  それからいまあなた、国会論議で次官が言われたようなことをこまかく言わなかったのはまずかったと言われておりますが、いまあなたが言われたようなことをわれわれは言っておるのですよ。土地の名義人でなければいけないといっておっても、実際はそういう人は少ないのかもしれませんよ、おやじが死んで名義がそのままになったり、実際は農業をやって農民年金の対象資格を持っておるけれども、名義人ではないという事例はたくさんありますということをわれわれが言っておるのですよ。あなたから説明を受けなくたって言っておるのですよ。ところが農林省が、でありますけれどもお金を扱うものでありますから、認定が必要ですから、これは土地の名義人でなければいけないのです、登記も必要なんです、こういうことをお答えになっておるのですよ。われわれが言っておるのですよ。そういうことをここで言って、何かそれで納得してもらう。だから、そういうようなことで進められておるいまのあなたのところの行政がこれでいいのかどうか、少なくとも責任者として、あなたそのことについて責任をお感じにならないかどうか、このことを申し上げておるわけでありますから、その点についていま一ぺん御答弁してください。

渡辺美智雄自由民主党農林政務次官

○渡辺政府委員 農協が別に喜んで引き受けておるというようなことを言ったわけではございません。これは農協としても、少しはかりの委託料で膨大な事務があるわけですから、喜んで引き受けるというようなことでは絶対にないと私は思います。しかしながら、そうかといって、非常に不愉快だということでもございません。これはやはり何と申しましても、農民年金というものを定着させていこう、こういうようなことでありまして、そういうことで御協力をいただいておるというのもまた事実でございます。たいへんな御苦労であるというように私どもも思います。しかしこれは政府と農協と一緒になって農民年金というものを充実をし、普及をして農民の幸福をつくっていこう、こういうことでございますので、その点御了解をしていただいて、御協力を願っておるというわけでございますから、どうぞそういうふうにひとつ御理解をいただきたいと存じます。  なお、国会の論議との問題でありますが、先ほども私は議論不足、説明不足の点があってまことに申しわけないということで、御寛大なというふうなことで恭順の意を表したわけでありますから、実務の問題からいたしますというと、これは確かに国会でもっと詳しくきちっとそういうことまで詰めてお話をしておけば、こういうような御指摘も受けないで済んだものを、いまごろになってあとからこまかいことに気がついたのではけしからぬじゃないか。まことにこれは御説のとおりであって、これは厳重に注意をしてこういうことが今後ないようにいたしますから、よろしくお願い申し上げます。

田中恒利日本社会党

○田中(恒)委員 質問を終わります。      ————◇—————

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 卸売市場法案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。角屋堅次郎君。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 大臣が予算委員会を終わられてこちらへおいでになるので、非常に時間的には制限をされた形で締めくくりの質問をということに相なっております。大臣も御承知のように、当初、継続案件であります卸売市場法案につきまして大臣御出席のもとに審議を始め、さらに予算委員会その他で大臣御出席にならぬ間、渡辺政務次官が出席されてずいぶん議論をしてまいりました。いよいよ大詰めにきたわけでございます。  そこできょう一応締めくくり総括ということになっておりますけれども、私どもも野党各党ともに当卸売市場法案につきましては、生産者の立場も考え、消費者の立場も考え、また正常かつ円滑な卸売市場の今後の運営と発展ということも考えて、幾つかの修正とか注文を率直にいって持っているわけであります。この点については与党の皆さまにも御要請申し上げてりっぱな法案にしたいということを思っておりまして、本来ならばそういう進展の情勢の大勢とも見合って締めくくりというのが従来のわれわれの経験でありますが、そういう点についてはここ数日を要する問題でありますので、そういう点まつ正面からぶつけての話というのは私の場合は大体あとの各党間の御良識に期待をするということを念頭に置いて苦干の締めくくりの質問をいたしたいと思うのであります。  それで佐藤総理も、特に佐藤総理の場合、倉石農林大臣も同様に仰せられたのは、今度の国会における物価の集中論議、あるいは予算委員会における卸売市場その他いろいろな問題の御議論の際に、かねて懸案中の卸売市場法案を通していただければこの点が相当大きく前進をいたしますというふうに答えてきた経緯がございまして、冒頭に申し上げました点については、行政府としての農林省のほうもやはり与野党で十分戦わされるそういう問題については御協力を願いたいというふうにお願いをいたしておきます。  そこで本論に入りますが、きのう私、約三時間ばかり政府委員の諸君といろんな点について質疑をかわしました。そこで取り上げたまず第一の問題は、申し上げるまでもなく今度の卸売市場法案は、いわゆる中央卸売市場法から卸売市場法案に変えた法案の名前のごとく、中央地方を通じての卸売市場の一体的運営、こういう立法体系に変わるわけであります。しかもそういう立法体系の変化とともに、今後流通機構整備のために、農林大臣は第四条で、卸売市場整備基本方針をおおむね十年をめどに樹立をしてまいる。さらにそれを受けて、第五条で、中央卸売市場整備計画というものを農林大臣がつくられる。また、こういった基本方針、中央卸売市場の整備計画を受けて、またこれと関連して、第六条において、都道府県知事は都道府県卸売市場整備計画というものを樹立をする。こういう中央地方を通じての基本方針に基づく整備がなされてくる段取りが、立法的に明らかになってまいるわけであります。  そこで問題は、中央卸売市場は、現在二十八都市で中央卸売市場の全体の数は五十八、さらには地方では三千をこえる地方卸売市場が、この法体系のもとではございません、従来条例その他でやられてきておりますけれども、そういうものをどういうふうにこれから整備統合するかというふうにお伺いをしてまいりますと、地方卸売市場については、これは三分の一くらいに整備統合いたしたいというふうな考え方を、地方の積み上げの数字の上に立って今後のお考えとして持っておられるようであります。いずれにいたしましても、そういうことで、中央卸売市場につきましても、地方卸売市場の整備統合を含めた流通体系の整備については、計画的に総合的にこれから推進してまいらなければならぬという責務を農林大臣としてはある意味においては与えられたわけであります。  そこで、冒頭にお伺いをいたしたいのは、こういった卸売市場整備基本方針に基づく中央卸売市場整備計画の策定、さらに都道府県知事の立てられる都道府県卸売市場整備計画も踏まえた上に立ってのこれからの卸売市場の総合的な整備のビジョンをどう持っておられるか、こういう点について農林大臣からまず御答弁をお伺いしたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 私、参議院の予算委員会のほうに行っております間、だいぶ皆さん御熱心に御討議いただきまして、ありがとうございました。  ただいまお話しのことにつきましては、卸売市場の施設整備のことについてでありますが、これは政府委員からもお答えいたしてあるかどうか知りませんが、私どもといたしましては、物的流通技術の革新に対応いたします近代的な施設として整備する必要があると思います。このために、卸売市場法案の成立をまちまして、できるだけ早い機会に国は卸売市場整備基本方針を定めまして、おおむね十カ年にわたる中央卸売市場整備計画を、それからまた都道府県知事は都道府県卸売市場整備計画を同様に策定いたしまして、計画的に整備を推進することといたしまして、このための補助、起債等の予算措置につきましては必要ワクの確保に万全を期してまいりたい、このように考えておるわけであります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 そこで、今後のいわゆる予算、財投計画そういう問題の関連では、助成の問題あるいは融資ワクの問題、いろいろ問題がございますが、やはり十年をめどにした中央の卸売市場整備計画、あるいは都道府県卸売市場整備計画を総合的に立てるということになりますと、農林省の場合は土地改良十カ年計画とかあるいは漁港整備五カ年計画というふうな形のものがございますし、他省にまいりますれば、道路建設の十カ年計画、あるいは港湾その他住宅、いろいろなものについてのいわゆる五カ年ないし十カ年の予算を伴った総合計画というものの上に立って整備をやっていくということが、いわば常道になっているわけであります。したがって、本法案が今次国会で処理をされるという場合においては、明年度予算に向けてやはり中央卸売市場、地方卸売市場を含めた整備十カ年計画というふうなものの総合的な予算スケールというもので計画的に進めるということに前進すべきものではないか、こういうふうに私は判断をしておるわけであります。特に中央、地方を含めての卸売市場の今後ともに流通の中において果たすべき役割りというものは、これは非常に大きいと思うのでありまして、これが整備されるとともにその流通全体の中におけるシェアというものはさらに伸びていくだろう、こういうふうにも考えるわけでありますので、これから来年の予算編成に向けて、今後の問題でありますけれども、いわゆる卸売市場整備十カ年計画、これはおそらく前期と後期と、土地改良のように分ける必要があろうと思いますが、そういうことで総合的に、しかも計画的に推進をしていく、こういうお考えで当然進んでいかれると思うのでありますが、この点に対する大臣のお考えを承っておきたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 先ほど御指摘のございました私ども計画をしてまいるにつきましても、この法案におきまして補助率の引き上げ、補助対象の拡大等助成の強化をはかることといたしておりますが、今後整備計画の実施状況等を勘案しながら、これらの助成の強化についてさらに努力してまいるつもりでございますが、ただいまお話しの整備計画につきましては、今回の法案成立をまちまして関係地方公共団体と協議の上に決定することといたしておりますが、御存じのように、過去におきましてすでに七カ年間の計画実績、これはもうすでにいろいろなお話し合いがあったことと思いますが、将来さらに十カ年の計画を立ててやるわけでございますので、これに対しては積極的に予算的にも努力をいたしてまいる、こういう考えでおります。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 第四条の「卸売市場整備基本方針」というのは、これは新しく審議会の答申もあって打ち出された問題でありますけれども、そこの第四条の第二項一号、二号、三号、四号と書いてありまして、そうしてそれに次いで第五号のところに「その他卸売市場の整備に関する重要事項」というふうに一応項目は分けられておるわけでありますが、この四条二項の一、二、三、四号、これはいずれも基本方針としては重要な問題でありまして、ここであらためて私は大臣との間にやりとりをやろうとは思いません。ただ、第四号の点では、ここの卸売業務ばかりではなしに、当然やはり卸売市場における重要な役割りを果たしている仲卸業者、こういうものも含めた経営規模の拡大、経営管理の合理化等経営の近代化の目標を基本方針として明らかにすべきであるというふうに考えておりますが、特にきのう取り上げた問題の中で、いわゆる市場に働いておる従業員の福利厚生問題、これは本法の政府提案からいきますれば、  「その他卸売市場の整備に関する重要事項」の中に含めて考えるという御趣旨であろうかと思うのでありますけれども、言うまでもなくこの卸売市場の建物ができただけでは市場は運営されないのであって、そこで卸売業者もあれば、あるいは仲卸業者もあれば、買参人もある、また市場に働く労働者の方々もおられる。しかも開場は朝早くから、実に多忙な業務でありますし、そういう面における労働条件、給与あるいは福利厚生という問題については、真剣に考えてまいらなければ市場全体が回転しない。特に倉石農林大臣は最近は農林大臣の在任が長くなりましたけれども、本来は労働のベテランということに相なっておるわけでありまして、そういう面からも、従業員の福利厚生問題という点については十分御認識を持っておられることだと思います。これらの問題について、基本方針ではどう考えていこうとするのか、この点明らかにしてもらいたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 卸売市場整備の基本方針におきましては、長期見通しに即しました卸売市場の適正な配置の目標等を定めますほか、その他の卸売市場の整備に関する重要事項を定めることといたしておることは御存じのとおりでありますが、いまお話しのございましたこの市場に働きます多くの関係者のための福利厚生をはかることも、この市場を円満に運営してまいる上において重要な事項であると考えますので、市場関係者の福利厚生施設の整備に関する事項や市場の衛生等の保持等に関する事項等は当然その他の重要事項の中に入れまして、基本方針を定めることにいたしたいと存じます。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 大臣、お見受けすると、予算委員会でだいぶお疲れか、精彩がないようでございますけれども、きょうはいよいよ最後の締めくくりというときですから、元民を出してひとつ御答弁願いたいと思います。  中央卸売市場の開設あるいはこれからの業務の運営の問題に関連をいたしまして必要な事項を調査、審議するということで、中央卸売市場開設運営協議会というものが十三条で設置をされてまいるわけでありますけれども、これは本来からいうと、私どもの関係あるいは各方面の意見からいうと、いろいろこういう問題について、生鮮食料品を出す側からも、あるいはそういうものを市場を通じて買いましてそれが消費者に渡るという消費者サイドの側からも、またそうでなくて、流通機構が全体的にそれぞれの中央卸売市場において円滑かつ適正に行なわれていくという、そういう意味合いにおいても、絶えず生産者、消費者のなまの声というものを受け入れながらこういう中央卸売市場の運営がなされていくということは、地方市場でもそうでありますけれども、望ましい、また、それは必要である、こういうふうに考えるわけであります。その点について、これはわが党の田中委員その他との間でもこの問題で議論がなされてまいりましたが、どうも大臣の御答弁も、私が聞いておる範囲内では歯切れが悪い。そこで、「学識経験のある者のうらから、」ということで、十三条の第二項に委嘱のことが書かれておりますけれども、私はここのところは法文上も明らかにしたほうがいいという意見を持っておりますが、いずれにしても、農林省の指導方針としては、この審議会のメンバーの中には生産者代表、消費者代表というものも市場の運営上必要な構成の一つとして、またその声をなまに聞く必要があるという立場において、これは必ず入れるということでこれから運営をされるのであろう、こう思うのですが、その点についてはひとつ明確に御答弁を願いたい、こう思うわけであります。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 歯切れの悪いのは生まれつきでありまして、慎重にやっておるわけでありますが、中央卸売市場開設運営協議会、これはいま御指摘のようにしばしばお話がございました。広く生産から消費に至る学識経験を有する者を御依頼申し上げて、公正、中立的な運営をはかってまいることといたしております。こういう考え方は従来も申し上げてまいったのでありますが、要するに、どなたももうおわかりのとおりに、ここでいたずらに議論ばかりしておって能率があがらないということは、結局市場運営のためにもあれでありますので、私どもといたしましては、この運営というものが円滑にまいりますためには、御指摘のような消費のサイド、生産者のサイドでいろいろお考えを述べていただくことはもちろん必要であります。したがって、学識経験者としての消費者や生産者が協議会の委員になっていただくということは、これは当然考えるべきことではないか、このように思っております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 まくらことばに学識経験者としての、こういうところが入ってくると、実際の運営上どうなるかという点が少し……。少なくとも国民も全部消費者の立場で、だから、学識経験者としての消費者と言ったら、学者だって消費者の立場で入ってくる。そうなってくると、そこははっきり答えたようで——われわれはやはり生産者代表、消費者代表というふうなものを代表し得る人に入ってもらう。これは何も三者構成ということを私は考えておるわけではありません。そういう広い意味の生産者代表たり得る人、消費者代表たり得る人、客観的にもそう見られる人を入れる。学識経験者として学者が入られることもけっこうでしょう。あるいはまた、その他市場の公正な運営のためにこの人を入れたほうがいいという人も入るがいいでしょう。私はその中で、全体の構成の中で何人——米審で大臣との間でもやりとりをやりましたが、何人確保しなければならぬ、そんなかたくなな気持ちは持っておりません。しかし、少なくとも生産者代表とだれが考えても思われる人、消費者代表とだれが考えても思われる人も入ってもらって、市場の円滑公正な運営をやっていく、こういうのがこの審議会で考えておるたてまえであるという点をもっと明確にしてもらいたい。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 角屋さんの御高見を拝聴いたしておりまして、お考えはよくわかりました。そこで、いままでありますいろいろなことについていま角屋さんのほうから御指摘になりました。そこで、私どもとしてはこういう大事な協議会にお世話を願う方でありますから、学者とかなんとかいって学問を売りものにするということではなくしても、やはり普通に尊敬して委員を御委嘱申し上げるには、学識経験者と尊称申し上げることのほうが妥当ではないか、そういう意味で言っているわけであります。したがって、学識経験者としてのお立場で消費及び生産のことをよくおわかりになっていらっしゃる方々をお願いをいたしたい、こう思っているのでありますから、言い方は違いますけれども、大体その辺のところじゃないですかな。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 大体同じということで最後を結ばれましたが、これは今後の与野党の話し合いの問題にも内容としては若干関連しているのですが、大臣の御答弁の趣旨についてはずばり割り切れなかったことが不満でありますけれども、この問題はあとの問題にゆだねるということに当面いたしたいと思います。そこで、きのうも公正取引委員会のほうからも来ていただいて、独禁法との関連の問題を若干議論したのでありますが、これは大臣も御承知の金沢で公正取引委員会の独禁法問題も出たわけでありますし、そのほかにも一件ばかりあるようでありますが、問題はそういう実態について議論するということでなしに、農林省が、金沢の卸売市場の場合、旧十二社あるとか十社あるとかいう青果物や水産物の卸売業者をそれぞれ一社にすることでオーケーだと言っておったところが、その後に公取との問題が起こるというふうな実態が出てまいりました。私は過去のことを言うんじゃありません。これから中央卸売市場の場合も、あるいは地方卸売市場の整備統合等を伴う中央卸売市場の整備の場合も、やはり卸売業者というものが数多いものを、われわれの場合でも学者その他の意見を聞くと、単数制が望ましいとか、あるいは少なくとも少数複数制にいたすべきだろうとかいう意見が大勢として多いわけであります。だとすると、そこで合併その他の問題が当然出てくる。ところがそういうことで進めていく場合に、独禁法との関係において金沢のような問題が出てくると、これはスタートするにあたってつまづきを見せるというようなことがあってはならないというふうに思うのでありまして、まあこれからの中央地方を通じての整備計画の推進にあたっては、もちろんこの法案関係からいくならば、ここにも示されておりますように二十九条関係あるいは三十条関係、三十一条、三十二条関係というのが大体法文上ではそういう線に沿っていくわけでありますけれども、やはりいたずらに公取との間に問題を起こすということでなしに、しかも整備統合の場合には既設の卸売業者の理解と納得と協力を得て、そして望ましい方向の卸売業者の近代化をはかっていくということが農林省の本来の姿だと思いますが、そこへやはり独禁法との関係がかかってくる。こういう問題についてはこれからどういう考え方でやっていかれようとするのか、その点明らかにしていただきたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 卸売業者の収容をいたしますに際しましては計画的集荷、公正取引の確保それから経費の節減等をはかりますために、適正な企業規模を確保する必要がございますので、少数複数制または単数とすることが好ましいのではないかと考えております。そのために具体的な市場の開設にあたりましては、特に取り扱い高も大きくまた集散性の高い拠点的大規模市場におきましては少数複数制をとることといたしまして、市場間競争が予想される市場等については単数制をとることといたしたいと存じております。  なお単数制をとります場合には、公正取引の確保という観点から独禁法の運営との間に問題がございますので、実際に卸売業者の収容にあたりましては、その案件ごとに事前に公正取引委員会と十分に連絡調整いたしまして、卸売市場法と独禁法の両者の運営にそごを来たすことのないように配慮してまいりたいと思っております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 まあ法案の中では、特に法文上で申しますると、第三十四条の「せり売又は入札の原則」に関連をするいわゆるせり売りあるいは相対取引というふうな問題の議論、さらには三十七条の「卸売の相手方の制限」に関連をする転送の適正化問題、さらには三十八条の「自己の計算による卸売の禁止」問題の買い付けに対するところの一つの制約、さらには三十九条の「市場外にある物品の卸売の禁止」という関連の市場外物品の卸売の販売の拡大に関連する問題、さらに四十四条の「仲卸業者の業務の規制」といたしましての、いわゆる四十四条の一号二号、つまりこれは委託販売あるいは買い付けというものは本来の仲卸業者の仕事ではありませんが、特に買い付けという第二号の問題についての実際上のそれぞれの中央卸売市場等における運営をどうするかという問題をめぐりましては、いままでずいぶんな議論がございました。私はあらためてこういう各項目についてここで多く触れようと思いませんけれども、お互いに政府与党の立場でもわれわれの場合でも、望んでおるのは生産者からも消費者からも喜ばれ、歓迎をされ、そして信頼される市場のあり方をどうするかということの前提に立って、やはり市場の近代化、これからの運営の民主化というものを考えていくべきものだろうというふうに思うのです。特にそういう中では最近のマスコミを通じてのキャンペーンの中で、転送問題の実態とかあるいは手数料とかあるいは保証金とかいろいろな問題を含めて、ずいぶんな議論が出てきております。  そこで私は一般的な議論として大臣にお伺いしたいのは、こういったなかなか歴史的にもむずかしい経過もあり、そしていろいろな審議会の答申を受けたあとの苦労した検討に基づいて政府がこの案をつくられたと思うのでありますけれども、しかし去年の段階とことしの段階では卸売市場を見る国民の目というものは、あるいはある意味で国民の期待というのは、客観的にはだいぶ違ってきているわけですね。したがってわれわれはその期待に一歩でも多くこたえなければならぬという、国会自体はそういう責任を持ってきておると思うのですね。そういう意味でこれら幾多問題のあった点については謙虚に野党側の意見も聞き入れて、受け入れるべきものについては積極的に受ける、こういう姿勢でやはり対処してもらいたいということを、私は特に強く気持ちとして持っておるわけであります。大臣のそういう問題に対するこれからの心がまえについてひとつお伺いしておきたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 一般論としては、人間というのは独善ではいけないと思っております。そこで私はあまり法案の御審議に出席できませんでしたけれども、政務次官それから事務当局から大体、夕方になりまして役所に帰りましてから、皆さま方の御意向のあるところも概略承っておりますが、そういうことを総合して判断いたしますと、政府原案というのは長い時間をかけただけあってまことにうまくできているなというような感じを受けておるわけであります。これはいろいろまた実施の上でさらに改善すべきものは改善いたさなければなりませんが、そういう意味で原案が成立することを私どもは強く願っておるわけでありますが、まだどういうことが与野党間でお話し合いがあったか、その点は存じませんけれども、いまのところは本案はたいへんよくできているのじゃないか。皆さまの御要望も大体においてこれでいいのではないか、こういうふうに考えておりますが、あまり具体的なことはよく存じません。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 私冒頭に申し上げましたように、私のほうで当面修正でまとめておる点でも少なくとも八項目くらいというふうな素案がございます。これについては冒頭に申し上げましたように、一々そういう点のこちらの主張点に触れて大臣にどうだという形はいまの時点としては適当でないだろうと思うから、そういう具体的な点について触れておりませんが、大臣の御認識は、大臣みずから言われておるように、この卸売市場法案の審議に終始出席しておったら、いま言ったように実にうまくできておるという実感は出てこないのですよね。これはあとで政府委員から話を聞けば、政府案はこういう点でまずうございました、ここのところはちょっと直さなければなりません、こんな御報告は大臣にされぬと私は思います。だから、私はそういうことをここで言おうとは思いません。やはりわれわれのほうから出ている法案の修正問題なりあるいは附帯決議の注文なりについては、なるほどこれはやはり受け入れなければならぬというものについては謙虚に受け入れてもらいたい。私はそういう内容の一々についてここで触れるつもりはございません。本来ならば、大体大詰めに来たところでやるべきなんですけれども、そういう意味で私はあれしますが、ただこれからの卸売市場法を運営するにあたって——きのうも私、取り上げて、大臣にもお考えを聞いておきたいと思うのでありますが、できれば私は法文上にもあらわしたいとも思ったのですけれども、あまりたくさんの注文をすると大臣も消化し切れないだろうと思って法文上の修正までは今日時点でどうかということで控えます。と申しますのは、いわゆる国内の生鮮食料品等の生産、それはわれわれが好むと好まざるとにかかわらず、ある程度輸入が増大をするという傾向にある。そうすると、輸入の問題については波打ちぎわまでは通産省、それから先の問題は特に規制しない限りは一定の流れで消費者に流れていくということだと思いますけれども、これはやはり生鮮食料品等の国内生産のものあるいは輸入のものを含めて、平常状態については市場を通じてなりあるいは産地直結その他の方法を通じてなりして流れるのでございましょうけれども、特に異常な特定物質の物価が高騰する、その他緊急の必要がある場合においては、やはり農林大臣がそういう国内生産の生鮮食料品についてもあるいは生鮮食料品の輸入のものについても一定のチェックができるという必要があるだろうというふうに実は考えておるわけであります。これは大体三、四十分でやれということですから、大臣の腹に、はまるまで説明してからというわけにはなかなかまいりませんけれども、そういうことは必要である。タマネギの輸入があったと思ったらどこへ行ったかさっぱり農林大臣も確認できない、通産省に聞いたら通産省は波打ちぎわまでであるということでもいかぬだろうと思う。特にそういう一つの中央卸売市場なら市場を通じて必要量を路線に乗せるというふうなチェックの問題については、これは緊急の必要がある場合に通常はなるだろうと思いますけれども、農林大臣としては絶えず国内生産あるいは輸入の生鮮食料品の流通の動向というものは実態を把握することは必要でしょうけれども、特に必要な場合においては、いわゆる市場の円滑な運営のためにそういうもののチェックができる。これはきのうも私申し上げましたけれども、生鮮食料品の例の野菜生産出荷安定法の場合にはそういう条項が大臣の勧告権としてあるわけなんです。これは若干大臣のほうの農林省のほうから補助を出しているということもございますけれども、そういうことにかかわらず、そういう点を立法的にあらわす必要があるとも考えましたが、そういうことは抜きにして、農林大臣としてはそういう問題のこれからの指導監督、場合によってはチェックという問題について、これからどう対処されようとするのか、お考えを承っておきたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 たいへん大事な問題の御指摘でありますが、生鮮食料品などの流通の円滑化をはかってまいりますためには、基本的には需給の均衡を確保いたしますとともに、コストの節減等流通の合理化を推進してまいることが必要であることは申すまでもありませんが、このためには情報網の整備を進めるとともに、需要に見合った安定的な生産出荷体制の整備をすることが必要でありますし、それから貯蔵、保管施設の設置など、流通をめぐる諸条件を積極的に整備してまいる必要があると考えております。そこで国といたしましては生産、流通、消費の全過程を通じて事態の的確な把握につとめるとともに、必要な指導を徹底いたしてまいりたい。私ども部内におきましても、だんだん一般社会情勢がいろいろ変わってまいりますに即応して、それに対応するような、機動的に能率を上げ得るように、国内の機構も逐次改善していかなければならぬことは当然だと思っております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 最後に一点お伺いしておきたいのですが、この中央卸売市場あるいは地方卸売市場等を通じて、生産者なり生産者団体側には、これは卸売市場を通ずる以外に産地直結という形式を新しい形としてこれからとろうとする、そういう問題についても、やはり必要なものについてはこれを伸ばしていくということが十分考えられなければなりませんし、また特に魚等の場合は、数多い産地市場というものが漁協を中心としてあるわけでありまして、これはこれなりの実態がやはりある。それからさらに消費者の場合には、産地直結の問題もありますが、消費者サイドからの市場以外の流通機構の近代化を目ざすいろんな要請というものが、小売りのセンターだとかいろいろな形で出てくる。こういうものはやはり全体を結びつけて流通全体の近代化や総合化をやらなければならぬ。  そこで大臣としては、農協等が行なっております集配センターの問題あるいは漁協の産地市場のこれからの問題あるいは産地直結等いわゆるバイパス路線の問題、そういうものと、いまここできめられていく卸売市場との関係をどういうふうに位置づけて総合的に育成強化をはかるという方針でいかれようとするのか、こういう点について率直にこれからのお考えを承っておきたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 お話しのようないわゆる集配センターといわれておるものがこのごろ各地にできておりますが、これらの集配センターの目的それからその機能などはそれぞれ相違があるようでありますが、その実態は一様ではございません。したがって現状におきましては、これを制度的に位置づけることは困難であると思われますけれども、生鮮食料品の生産及び消費の態様並びにその商品特性の変化に対応して、流通の中身が漸次変容してまいる途中で、集配センターも次第に流通機構の新しい形態の一つとして発展し得るものではないかと見ております。この間この委員会でも、現に戸田橋の集配センターのお話も出ておりますが、なかなかいろいろな問題もあるようであります。しかしこういうものもやはり一つの機構としてそれなりの役割りを果たし得るのではないか。したがって農林省でもあそこには補助金を出しておるような次第であります。その他いまお話しのございましたいわゆる産地直結の問題、これらは品ぞろえとかお金の支払いとかいうふうな問題で、いろいろ問題もあるようでありますが、ただいま申し上げましたように社会情勢の一般の変遷に伴いまして、私どもはこれがうまく行き得る可能性が見つけられるならば、やはりそれなりに助成すべきではないか、このように考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 一応これで終わらしていただきます。

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 瀬野栄次郎君。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 卸売市場法案について締めくくりの質問を農林大臣にいたしたいと思います。  二月十五日の予算委員会で私が質問いたしまして、流通機構の合理化、簡素化等、第四十四条の問題等を中心にやってまいりましたが、御承知のように今回の卸売市場法案は、大正十二年以来四十八年ぶりの改正ということで、画期的なものでございます。もちろん、この法案の中身はここ数日来論議してまいったところでございますが、卸売人の定数、手数料の問題とかまた卸売人の兼業問題、せり人の問題、仲買人の定数の問題、転送の問題、またそのほか取引上の諸問題等、いろいろ問題があったわけでございます。時間の制約もあることでございますので、締めくくりの意味で、次の諸点について、はしょって質問を申し上げたいと思います。  まず最初に、法第十五条の「卸売業務の許可」のところでございますが、「中央卸売市場において卸売の業務を行なおうとする者は、農林大臣の許可を受けなければならない。」こうなっております。この許可については、現在の施行規則でも一応できるようになっておりますけれども、この改正を機会に明文化するということが必要である、かように思うわけでございます。たとえて申しますと、生産者が市場へ品物を送る場合に、市場のほうでこれを受けない場合には、もちろん罰則によって罰されることは当然でございますけれども、諸般の事情から生産者も出荷調整すればいいことでございますが、現に市場のほうでこれを受けないというような事態もあるわけでございますので、臨時的に開設者が卸にかわって品物をさばくということについて、懸念が持たれるわけでございます。こういった場合に明文化をしておく、こういうことがいいのではないか、またそうすべきである、かように思うわけです。この点農林大臣からはっきりとひとつ御答弁を最初にいただきたいのでございます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 中央卸売市場の卸売会社が公共的な施設を利用して、公的な監督のもとで卸売りの業務を行なうようにとなっておりますのは、卸売会社がその公共的使命を自覚して、いやしくも受託拒否などを行なうことのないようにいたしておるものでありまして、法案第三十六条二項におきましても、これを明記いたしておることは御承知のとおりであります。また、御指摘のように、価格が暴落しているときなど出荷を差し控えるようになどと卸売会社が産地に連絡することが想定されますけれども、価格の安定をはかりますためには、このような状況においては、生産者がみずから出荷を調整し、安定的な供給をはかる必要があるのでありまして、このため出荷組織の整備等を推進していかなければならないとは考えておりません。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 次に法第二十三条「兼業業務等の届出」のところでお尋ねをいたしたい、こう思います。  法第二十三条において「兼業業務等の届出」ということが規定されておりますけれども、過般論議されました、いろいろ事業が失敗したことによって生産者に迷惑をかける問題が数件起きておる実情にかんがみまして、先日来このことについてもしばしば論議をしてきたところでございます。この兼業業務の届け出を許可にすべきではないか、本来ならば禁止すべきである、こういうように考えておるのでありますけれども、いろいろ問題点もありますので、許可にすべきであると同時に、子会社についても当然許可にする、そういうことをしないと、実際に事件が起きてからあるいは事故が起きましてから処置をしようとしても間に合わない、私企業であるがゆえになかなか監督指導等ができない、こういったことが今後懸念されてまいります。これについて大臣の御見解を承っておきたいのでございます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 卸売業者の兼業業務を規制いたします趣旨は、兼業業務の内容の具体的可否の問題というのではなくて、むしろ兼業業務が主たる業務に与える悪影響を防止するということにあるわけでありまして、卸売業者の兼業業務を許可制といたしますことによりまして、兼業業務の内容について一定の基準を設けてその適否を判断いたしますことは必ずしも必要ではないのではないか。届け出制を採用して兼業業務の内容を熟知し、そうして必要に応じて本来の業務について法令に基づく処分を行なうこととすれば足りるのではないかと考えておるわけであります。  またいまお話しの子会社につきましても、全く同様の趣旨から、卸売市場法案におきましては届け出制といたしておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 大臣はそのようにおっしゃいますが、政府の考え方を数日来論議してきた経過を見ましても、いわば政府がかりに許可制にする、許可をしておいて実際事故があったのでは、許可をして事故が起きたということで政府の責任が相当追及されるということから、届け出にして、その届け出によっていわゆる基準に沿った検討をしチェックをしていくというような考えのようでありますけれども、実際にはそのようなことでは間に合わない、手ぬるい、私はこう思うわけです。やはり許可をすることによって私企業に対するいわゆる監督指導ということができるわけでございます。これをいまさらここで時間をかけて論議して詰めようとは思いませんけれども、こういった点がたいへんな問題になりますので、慎重検討されて許可にする、こういうような方向でさらにひとつ措置をされるように要望しておく次第でございます。  次に法第四十四条の問題について、しばしば私論議をしてまいったところでございますが、この四十四条について最終的に大臣にお伺いします。  冷凍魚、鯨肉とかサンマ、イカ等ございますし、さらに塩乾物、それから練り製品、これはかまぼことかちくわとか、こういった練り製品等の加工品、それからバナナ、レモン、冷凍エビ、こういった輸入品について卸売業者以外の者から買い付けることができるようにするとともに、仲卸業者がみずから輸入できるような強力な行政措置をぜひやるべきである、こういったことを一貫して私質問してまいりましたが、これに対して最終的に農林大臣の御見解を承りたいと思うのであります。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 先ほどのお尋ねにつきまして、おっしゃる御趣旨は私どもにもよくわかりますので、今後業務の個々の具体的な内容等につきまして、厳重な指導監督を行ない、いやしくも本来の業務について悪影響のないように、措置いたしてまいりたいと思っておるわけでございます。  それからただいまのお話につきまして、法第四十四条ただし書きのことでございますが、「卸売業者から買い入れることが困難な場合、」これは第一にお話のございました卸売業者が集荷していない物品、こういうことだと思います。それから二番目に御指摘になりましたのは、卸売業者が集荷していてもその数量が不足したり、場外に潤沢にある場合、こういうことだと思います。それからその次に御指摘は、卸売業者が集荷し供給する物品の価格が場外流通に比較してかなり割り高となる場合、そういう場合の御指摘だと思いますが、二番目のことにつきまして、この四十四条ただし書きの「卸売業者から買い入れることが困難な場合」の具体的な判断は、同条ただし書きにありますように、開設者が農林省令が定めました運用基準に従って定められる業務規程によりまして、状況を十分調査の上判断することといたしております。  それから三番目に御指摘になりましたことについては、この規定が適用されますのはあくまでも卸売業者から買い入れることが困難である場合ということでございまして、輸入品であるかいなかの要素のみでこの規定を運用することは妥当ではないと考えておりますが、従来東京神田市場で行なわれておりますたとえばバナナの取り扱い等は当然認められるものであると考えております。  それから第四の御指摘につきましては、この規定は第三十七条の規定に対応して卸売業者はもっぱら集荷を担当し、仲卸業者はもっぱら分荷を担当いたして、その取引の間に需給を反映した価格を形成するという卸、仲買いの機能分化に立つ市場における取引秩序の基本を法律上明らかにいたしまして、その上で必要な例外運用を認めようといたすものでございまして、この規定の運用におきましては卸売業者と仲卸業者との協調による中央卸売市場全体としての集荷、販売機能の充実と競争原理の導入をはかります観点に立って十分開設者を指導してまいりたい、このように考えておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 十分ひとつ検討をしていただきますように、重ねて強く要望いたしておきます。  あと二、三点ちょっとお伺いして終わりにしますが、出荷奨励金のことで大臣にお伺いをいたしたいと思います。  生産者または出荷者に対する出荷奨励金は、先日来いろいろと論議してきたところでございますけれども、これに対して品目別に検討を加えて、農協等を通じ計画的に出荷されておる品目等については卸売手数料の大幅な引き上げ、こういったことをぜひ考えていただきたいということで、局長からもいろいろと答弁いただいたわけですが、ひとつ最終的に大臣からこの問題について御見解をお伺いしておきます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 大型産地の育成、共同出荷体制の整備などを促進いたしますために、共同選果、共同出荷を行なっております出荷団体につきましては、取り扱い規模に応じまして出荷奨励金が支出されますし、実質的には手数料は段階別のものになっておるわけであります。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 時間の制約がありますので、このことは要望にとどめますけれども、既設、新設市場を問わず、先ほどもちょっと質問にありましたが、生産者団体が卸売業者として参加できる方途を考えていただきたい、このことについては要望にとどめます。  次にお伺いしたいことは、相対販売の実施に伴いまして、卸売人と出荷者との間で利害が相反することのないように、政省令の制定にあたり万全の措置を講ずべきである、かように私申し上げてきたわけですが、この点について大臣の御見解を承っておきたいのであります。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 運営にあたりましては、出荷者の意向を十分に反映するような運営をいたすように指導いたしてまいりたいと思います。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 では最後に、政府は生鮮食料品消費の動向を的確に把握するとともに、これに対処するための生産機構というものを整備し、生産を確保するためのあらゆる可能性というものを探求していただき、生産から消費に至るすべての段階における機構の合理化、近代化ということが国民全体に及ぼす消費者物価の値下げということになってまいるわけでございますので、中央及び地方卸売市場、特に中央卸売市場については流通の簡素化、先般来私が質問してまいりました、近道があるのにわざわざ遠道を通る人はない、こういう論議をしてまいったわけでございますが、勇断をもって今回この改正に当たっていただきたい、かように思うわけです。このことについて最後に大臣の決意と御見解を承って、質問を終わりたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 私どもの立場といたしましては、生産と出荷がうまく調整ができて多数の消費者にも喜んでいただけるような運営をいたさなければならないと思っておりますので、卸売市場等の運営につきましても、それぞれの機能が調整を保ちつつ、合理的に運営されるように指導いたしてまいりたいと思っております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 以上で終わります。(拍手)

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 合沢栄君。

合沢栄民社党

○合沢委員 卸売市場法案については、昨日の委員会でも質問しまして、次官並びに局長から御答弁をいただいたわけでございますが、きょうは大臣が出席でございますので御質問申し上げておきますが、法案の内容につきましての問題点は、先ほどの角屋委員、瀬野委員のお二人で、私の質問しようということを申し上げてしまったので、重複しますので、法案については重複した質問は省略したいと思います。  そこで関連する質問についてのみ御質問申し上げたいというように考えるわけでございます。  第一は、生産者価格と消費者価格の開きの問題でございまして、いかにこの新しい卸売市場法案が成立しましても、生産者価格が安い、しかし消費者価格が高いというような現状の中においては、この法律の効果というものは薄いんじゃないか、やはり生産者は引き合う価格で、そして消費者には適正な価格でもって買い取られるというような一貫した施策がなくては、法律の効果というものは薄い。今国会の物価問題等で、総理も大臣もこの卸売市場法案の成立が何か生鮮食料品等の物価問題についての切り札のような印象を国民に与えておるわけですが、これは決して即効薬ではないというように考えるわけでございます。  そこで、生産者から消費者に至る間の追跡調査等は農林省でやられておるようでございますが、その追跡調査に基づくところの問題点、さらにこれに対する対策といったようなものがとられなければならぬであろうと思うのでございます。そういう問題点等について、ひとつお考えがあればここでお示し願いたいというように考えます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 いまその追跡調査につきまして、資料を私は持ち合わせませんので、事務当局、持っておりましたらお答えいたしますが、結論といたしましては私どもいままで見ておりましたこととほとんど同じ報告をいたしております。要するにやはりただいまお話のございましたように、生産と需要が見合っていない、そういうようなことを痛切に感ずるわけでありまして、したがって私どもといたしましては、そういうバランスの合うような生産と出荷、それから消費のバランスの合うような施策をできるだけ援助していくようにしなければならない、こういう考えで生鮮食料品については対処いたしてまいりたいと思っておるわけであります。

合沢栄民社党

○合沢委員 大臣の御答弁は何か私の質問に答えていないのですが、そうじゃなくて、現在高い高いと消費者は言っているが、しかし、安いというか引き合わない価格でもって販売の代金が仕切られているというようなことがあって、その間の幅が広過ぎるということでございます。そこで、先ほども御質問になっておりましたが、そういったことについては、非常に経費を短縮してなるべく生産者価格は消費者価格に近いような措置が考えられなければならぬということを申し上げておるわけでございます。農林省ではおおむねそういった一つの試みとして、この食料品等の総合小売りセンターといったものもつくって、そうして小売り段階等の近代化をやるとか、あるいはまた昨日も質問しましたが、生産者の市場におけるところの荷物が非常に経費がかかり過ぎたような包装、荷づくりになっておる。そういうむだも省いていって、なるべくそういった経費を縮小して、そして生産者、消費者が価格を引き合わせようというようなことの御答弁になっておるわけでございますが、そういうことについて、さらに積極的な施策がないものかどうかということを申し上げておるわけでございます。特に私はその中で申し上げたいのが、きのうも申し上げたんでございますが、団地対策というか、大消費地におけるところの団地対策等については、そういった対策等が具体的に考えられるのじゃないかというように考えられるわけでございますが、そのほかまた全販連等がやっておる集配センター、こういったものから、スーパーマーケットあるいはまた消費協同組合等を通ずるところの流通短縮化というかそういうようなことが積極的に予算等で計上されて、そして具体化される必要があるんじゃないかというようなこと等も考えられるわけです。  さらにまた大きな問題の一つとして、消費者教育というか、消費者がかえって生鮮食料品を高めておるような傾向もなきにしもあらずというように考えるわけなんです。特に非常にいいものは非常に高く売れるが、しかしちょっと荷物が悪い、商品が悪いと非常に安く買いたたくといったようなことで、そこで、いいものだけがつくられていくという傾向もあると思う。たいして変わらぬのに二倍も、三倍もちょっとしたいいものは高く売れるということになっていると思う。そういう点で、消費者の教育というかこういうこともやはり消費者価格と生産者価格との開きの問題については考えなければならぬ問題ではなかろうかというようにも考えるわけでございます。  さらにまた仲買人の関係でございますが、仲買人対策というかこういったものもこのままでいいのかどうかというようにも考えられる。これは消費者と生産者との価格の開きの問題について、仲買人対策の問題、こういったこともいろいろ問題があろうかと思うのでございまして、そういう問題等について今後ひとつ積極的な施策を講ずるように要請しておきたいと思うわけでございます。  それから時間がないので次に進みますが、次は先ほど大臣の答弁された需給均衡の問題でございます。やはり何といってもものの値段というのは需給が均衡しなくては、これは高くなるのは当然でございます。最近生鮮食料品、特に野菜が高いという問題については、これは生産が需要に追いついていないということになっていると思うのでございます。最近の野菜等の生産者の傾向としては、だんだん野菜をつくる農家が減っていく。そしてむしろかつてつくっておった野菜の生産農家が消費者になるというような傾向もございますし、また全国的にも野菜の消費が非常に多くなってくるというような傾向で、全国的に野菜需要がふえてまいっておるということでございますが、しかし生産が追っつかない。なぜ追っつかないかということでございますが、何といっても野菜は従来少しよくできると値段が下がるというようなことでございますので、生産調整等があってもなかなか野菜と取り組もうとしないということじゃなかろうかと思うわけでございます。そこで野菜についてはほんとうに野菜の専門農家ができて、そうして十分生活できるというような体制ができなくては、野菜の安定的生産というのは不可能じゃなかろうかというように考えるわけでございます。特にまたそのためにはいろいろな施策が必要であろうかと思う。一つにはやはり土地の基盤整備事業等をやって、そして野菜の畑地にかん水できるとかあるいは圃場を整備されて大型機械が入るとかいったようなこと、さらにまた野菜等は従来生産がどちらかというと家庭園芸的な労働力をうんと使うようなそういった作業であったと思うのですが、こういう野菜の生産が機械化されていく。そして一町も二町も野菜がつくられるというような、そういった野菜の生産体制というか機械化によるところのコスト安の野菜がつくれるといったようなこともあるかと思う。そういった生産についてはいろいろ農林省でも御指導しておられるようでございますが、しかしさらにそういったことが一そう促進されなければならぬだろうと思うのでございます。今日の状態では野菜はまだそこまで行っていない。ところが一方野菜をつくる農家は減っていく。しかし生産農家はふえない、大型化していないというところに、ちょうど中間にあって経過的な状態にあって、そこで野菜が不足しているというような状態が生まれてくるんじゃなかろうかというように考えるわけでございます。そういったことからして、今後も野菜の主産地の形成等は急速に進めなければならぬと思うのでございますが、しかしこれは急の場には間に合わないわけなんです。そこで急場の間に合わせるためには、いま野菜の生産出荷安定資金というのがある。これはきわめていい制度だと私は思うのでございますが、何ぶんこの資金が三十数億の資金になるそうでございますが、私十分でないと思っておるのです。きのうの次官の御答弁、これは十分だということを言っておりましたが、それは基準単価が安いから該当するものができない。昨年は特に野菜が高かったから特別だそうでございますが、今後ともやはり基準単価が安いとどうしてもこの基金が使われるということが少なくなるわけでございます。そうなりますと生産農家は引き合わないということでございまして、やはり野菜の生産にほんとうに踏み切ろうという農家ができないと思うのです。そこでやはり依然として野菜の不足は続く。ときたま非常な好天に恵まれると、ものによってはまた非常によくできるということもあろうかと思うのでございますが、やはり基本的には解決できないだろうと思うのであります。そういった意味で、私は緊急の間に合わせの手段としては特に本年度の生産調整等ともからんで野菜の生産を農家に踏み切らせる。そのためには生産安定資金の基準単価を引き上げるということについての特別な考慮が必要じゃなかろうかというように考えるわけでございます。この点について、ひとつ大臣の御意見をお聞かせ願いたいというように考えるわけでございます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 大事なことを幾つか御指摘いただきました。お話しのように私どもといたしましては、やはり需要に見合う生産をしていただくためにはある程度の価格が確保されるということでなければ、農家の人たちもなかなか踏み切っていただけませんので、いまのようなお話の補てんの制度はございますが、その基準のとり方については十分私どものほうでも検討をいたしてみたいと思っておりますが、四十六年度予算におきまして指定産地は六百四十になりましたけれども、その中で実際に動いておるものは半分以下だと思います。それは農家のことでありますので長い時間がかかるわけでありますが、しかしながら農林省といたしましては、いま申し上げたようなことで米の生産調整の転作についても、さらに野菜の産地規模を拡大していく方向をとっておりますし、いろいろな手段を講じて生産をしていただくように努力はいたしておるのでありますが、生産者の側にも、それから市場のほうにも、つまり卸、小売りのほうにも、それから消費者のほうにもそれぞれいろいろな問題が伏在していることは先ほど御指摘のとおりだと思います。たとえば私ども生産のことにつきましても、このごろテレビなどでやっておりますところを聞いておりますと、大工さんの手間が四千幾らになったとか、植木屋さんが四千五百円だとかいわれております。また、いま新聞なんかに報道されておるのを見ておりますというと、今年度の春闘においては一万円以下は要求しないといったような、とにかく一八%ずつも賃金が上がっていくというふうなことの中で、やはり野菜を地道につくっていただく方々の、その売り値と生産費の中に含める労働費用を見合ってみますというと、野菜つくってくださいと申す側でもなかなかいろいろ苦しいところがあるわけであります。そういうところをやはり親切に見てあげるということが必要ではないかと思っております。  それから中間マージンでありますが、先ほどのお話の追跡調査の結果によりましても、私どもといたしましては、小売りのことをいろいろおっしゃる方がありますけれども、なかなかむずかしいようであります。しかし全体としての中間の取引のロスがもし省けるならば、これはもうできるだけ近代的にやっていただくことがよろしいに違いないので、そういうような考え方から先年私どもは小売りの方々に金融をしてあげて、そして経営の合理化、近代化の資金を融通するような制度をとったりいたしておるようなわけでありますが、お話しのように、できるだけこういうことの合理的な運営がされるようになおひとつ力を入れてまいりたいと思っております。

合沢栄民社党

○合沢委員 次に需給調整の機能の問題についてですが、今度の新しい法案では卸売業者に相対の取引を認めるとか、あるいはまた産地の直買いを、買い付け等を認めるといったようなことで、卸売業者の需給調整機能というのが若干出てまいっているというように考えるわけでございます。しかしこの程度のことで、やはり依然としてうまくいかないのじゃなかろうかというように考えるわけでございます。そこで私は、この需給調整について、もう少し積極的に予算等計上して、生産者団体等と一緒になって、生産出荷の調整会議とか、何かそういった機関を設けて、野菜ごとに作付の調整からあるいは出荷の問題まで入っての生産調整の機能、それは即需給調整になるわけでございますので、そういったようなことが考えられないものかどうか。それでないと野菜が恣意に、かってにつくられて、また、あるときあるところへうんといく、あるところは不足するというような問題も起こるわけでございますので、この需給調整という問題について、生産者団体と農林省が一緒に生産出荷等の調整会議というようなものを設けて、ここでもって十分そういった相談をした上で、作付の問題まであるいは出荷の調整の問題まで踏み込んだ検討をしていくということが非常に大事な問題じゃなかろうかと思うのでありますが、こういう点についての御意見を聞きたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 大事なことでありますが、いままでも農林省といたしましては、指定産地等につきましてはその半分は指定の場所に送るとか、いろいろ指定した地域に対して指定したものを出荷してもらうような、半ば計画的な生産出荷を指導いたしておるわけでありますが、結局いままで若干消費が伸びて生産がそれに間に合わなかったという傾向はあるようでありますが、私どもといたしましては——このごろは大体において主産地的な形成が行なわれておりますので、生産者は御存じのようにそれぞれ専門の農協を持っていらっしゃいます、また生産者団体を持っていらっしゃいます。したがってそういう方々はいろいろな情報を持っておられまして、それぞれのことを合理的にやっていらっしゃるわけでありますが、なおいまお話しのようなことで、指定野菜につきまして出荷時期別にその作付前、それから出荷前にそれぞれの地域ごとに統計組織を含めました国の担当者、県の担当者、それから各産地の代表者並びに市場関係者等で構成いたします指定産地出荷協議会を開催いたしまして、市場の動向に合うような取引ができますように、いままでもやっておるわけでありますが、なおこういうことにもちろん力を入れていかなければならぬことであると思っております。

合沢栄民社党

○合沢委員 従来もやられておる経過は知っておるわけでありますが、どうもやり方が足らないというか、予算が足らぬというか、まだまだ十分でないような感じがしておるわけでございますので、今後、この法律の成立を契機にして、こういった問題について一そうの努力を願いたいというように考えるわけでございます。  なお、先ほど、この卸売市場法に関連しまして、角屋委員からも、十カ年計画というようなことで整備計画をつくったらという御意見もございましたが、私はこの生産の面において、特に野菜の今後は非常にむずかしいというように考えられます。そこで総合的な野菜の問題についての何カ年計画といったようなことをやる必要があるのじゃなかろうか。野菜をつくるというのは、やはり土地の基盤整備事業から始まって、野菜の生産の近代化を進めなければどうにもならない。現状のようなことではどんどん労賃が上がっていく中では野菜づくりは引き合わないということになっていくのではなかろうかと思うのです。そんなことで、急速な畑地等の完成の問題をはじめとして、また大型機械を入れて野菜を大量にコストを安くつくるというような問題をはじめとして、そういった野菜についての、また農家も取り組み得るような、さっき申し上げました野菜の基準単価のきめ方等も含めて、もっと総合的な計画をつくるべきじゃないか。そうすれば生産する農家がほんとうに専門的に取り組んでやろうという意欲も出そうし、同時にまたそのことが、いま野菜等について不安を持っている消費組合に対する安心を与える、不安を解消するというようなことにもつながるのじゃないかと思う。緊急に野菜の問題がどうなるものじゃないという考え方でありますが、やはり年月をかけて、総合的にそういった生産の問題について何カ年計画でもって基盤整備事業から始めるべきじゃないか、総合的な野菜の生産何カ年計画といったようなものを樹立すべきじゃなかろうかというように考えるわけでございますが、御意見を聞きたいと思います。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 米の生産調整に伴いまして、われわれが考えております転作作物の中の一つの柱は野菜でございまして、大体私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、消費に見合う、しかも安定した生産が行なわれますように、野菜生産については計画的に特段の努力をしてまいる計画であります。

合沢栄民社党

○合沢委員 最後に、この卸売市場法はいずれ近々成立すると思うのでございますが、市場法が成立と同時に、ただこれだけでなくして、大臣は、生産者並びに消費者国民のためにも、野菜をはじめとする生鮮食料品等の問題について、これらがほんとうに安定するように、総合的な施策について決意を新たにして取り組むという姿勢と決意をここに表明願いたいというように私は考えるわけでございます。

倉石忠雄自由民主党農林大臣

○倉石国務大臣 しばしばほかの、たとえば物価の特別委員会等でもお答えいたしておりますように、政府といたしましては、特に一般国氏の毎日の需要であります生鮮食料品については特段の努力を払ってまいるつもりであることを表明いたしておるわけであります。

合沢栄民社党

○合沢委員 終わります。

草野一郎平自由民主党

○草野委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。  次回は来たる九日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時五十一分散会

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