農林水産委員会 第4号
- 発言数
- 188 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/02/25
会議録
○草野委員長 これより会議を開きます。 第六十三回国会より継続審査となっております内閣提出、卸売市場法案を議題といたします。 —————————————
○草野委員長 本案につきましては、第六十三回国会におきましてすでに趣旨説明を聴取いたしておりますので、これを省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○草野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 —————————————
○草野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。江藤隆美君。
○江藤委員 卸売市場法案につきまして二、三お尋ねをいたしたいと思います。 昨年の十二月十五日の当委員会における参考人の意見、あるいは今年の二月十日に物価問題等に関する特別委員会の参考人の意見等の議事録を読んでみますというと、こういうものがあります。この法案の提出の姿勢は、いずれか申しますと市場サイドないしは消費者サイドの動きに重点が置かれ、産地サイドの動きが十分にはとらえられていないのではないか、こういう意見があります。それから物特のそれでは、いろいろ省きますが、これはすべて生産者側サイドによく、生産者側から考えられた法律で、なるべく高くなるべく高くというのがこのせりという制度ではないか、したがって物価対策という面から見ると、この市場法案の改正というのは逆作用をなすのじゃないか、こういうふうな意見が述べられております。ですから、一方では生産者サイドだと、こう言うし、一方では消費者サイドだ、また生産者団体等からいうと、われわれはたいへんな手数料を払っている、野菜ですと八・五%も中央卸売市場では払っておる。ところが、卸売りサイドでこれが行なわれておるじゃないか。こういうふうな三者三様の実はこの法案改正についての意見があるわけであります。 そこで、今日まで物価がいろいろと問題にされまして、国会の審議を通じて総理なり、あるいは大臣の答弁を承っておりますと、今回の卸売市場法の改正をぜひ通していただくことによって、期して待つべきものがある、こういう意味の御発言があるわけでありますが、いま国民的な課題であるこの生鮮食料品の価格の安定というものにこの市場法の改正というものがどういう役割りを果たすのか、それほどの期待をしていいのかどうか、これについてまず大臣から御意見を承っておきたいと思います。 それから第二番目に、今度は一方では物価安定政策会議等の提言を読んでみますというと、あまり政府が物価に立ち入り過ぎる、行政介入というものが物価の値上がりを招いておるのである、特に野菜ということを指定しているわけではございませんけれども、そういう意味のことが述べられております。したがって、この物価安定会議の提言を見ると、直接にこれには触れていないけれども、この提案に言及されなかった行政介入についても、今後政府が本提案の意のあるところをくみ取って、積極的に再検討を加えなさい、こういうことが述べられております。市場というのは価格形成の一番大事な主要部分でありますから、こうした行政が物価に介入していくという姿が望ましくないという提案がある半面に、私は逆に言って、生鮮食料品の価格の安定というものは政府が積極的に行政指導するなり、あるいは政治の責任においてこれをなし遂げるという姿勢がなければいけない、こういうふうに基本的には判断をしておるわけでありますが、その点、大臣にとってこの改正案を提出されるにあたって、どういうふうに考えておられるか、まず承りたいと存じます。
○倉石国務大臣 ただいま御指摘のございました先般の参考人の方々の御意見、私も記録でも拝見いたしておるわけでありますが、卸売市場は生産者に安定的な販売の場を提供いたしますとともに、消費者に生鮮食料品を豊富にかつ安定した価格で供給することを使命といたしまして、重要な役割りを従来も果たしてまいったと思うのでありますが、しかし最近の生鮮食料品流通をめぐるいろいろな情勢を見ますと、生産面では産地の大型化、専門化が進行いたしまして、それからまた商品の規格性、貯蔵性の向上も見られるわけでありますが、他面消費の面では品目の多様化、高級化等に加えまして、消費のいわゆる平準化が急速に進んでおります。しかもその消費者の購買行動を見ますと、多くの数のものを少量の品目をもよりの店できわめて多頻度に、つまり数多く購入に参るといったような形態が依然として根強い実情にあるわけであります。 そこで、卸売市場法案はこうした生産及び消費の構造上の変化等に即しまして中央、地方を通ずる卸売市場制度の改善合理化と近代化を促進しようといたすものであります。 特に本法案の立案に際しましては卸売市場の計画的整備、それからいま申し上げましたような状況に応ずるために多種多量、大量物品の能率的な集配、公正妥当な価格形成の機能につきまして一そうの充実をはかってまいり、生産者、消費者双方に益するように配慮しておるわけでありますが、本法案の策定にあたりましては長い間実績、経験等にかんがみまして、それらをできるだけ勘案いたしまして立案いたしたと私どもは考えておる次第でございまして、本法案を成立させていただくことによりましてかなりの期待をなし得るものではないか、このように考えておるわけでございますが、二番目に御指摘になりました物価等に対する行政介入について、先ほど御指摘のような御意見がございましたことを私どもも十分に承知いたしておりますが、お話のございましたように生鮮食料品の安定的な確保とその流通の円滑化をはかってまいることは国民生活の安定からきわめて大事なことでございますし、このためには需要に見合った安定的な供給を確保いたしますとともに、効率的な流通が実現し得るように卸売市場の計画的な配置とその施設整備の充実を積極的に推進してまいりたいと考えております。 そこで、このためには卸売市場法案におきましても第四条で農林大臣は、生鮮食料品等の需要及び供給に関する長期的な見通しに即した卸売市場の適正な配置の目標、近代的な卸売市場の立地、それから施設の種類、規模、配置及び構造等に関する基本的指標等を内容といたします卸売市場整備基本方針を立てますとともに、この基本方針に即しまして中央卸売市場に関しては第五条において中央卸売市場整備計画を、また地方卸売市場につきましては第六条において都道府県知事が都道府県卸売市場整備計画を定めまして、長期的展望に即して中央、地方を通じた卸売市場の計画的整備を推進することにいたしております。 先ほど御指摘の提言にあります行政介入につきましては、その御提言の趣旨はわれわれも十分に尊重し、理解をいたすものでございますが、しばしば本委員会でも、たとえば野菜等につきましても各委員諸君のほうからもやはり計画的にしかもそれを行政の面でできるだけ指導し、助成をすべきであるといういろいろな御意見もございます。そういうようなことをおもんばかりながら行政介入が不当なことのないようにつとめてまいることは必要であると存じますが、やはり私どもといたしましては、いまお話のございましたように、市場法、この法律の中心を流れておる思想というものは、先ほど申し上げましたように、長い間の経験と実績の上にかんがみまして、各方面から見られて調和のとれる運営をいたすことのほうが、現在の状況に即して大切なことではないか、このように判断をいたしまして本法案を提案いたしておる次第であります。
○江藤委員 いま御説明がありまして、その趣旨等についてはおおよそわかりましたが、御説明の中に第四条、第五条の基本方針、整備計画等をつくる、これを進めていくんだ。そして具体的に全国的な視野からいろいろな中央卸売市場、地方市場等の適正配置あるいは施設の整備等を進めていく、こういうことでありますが、いままでいいますと地方のいわゆる市町村長といいますか、地方都市の首長に市場の設置というものについての権限がゆだねられておった、こういうことでありますが、そういうことではなくて、もう緊急を要する事態でありますから、ひとつ国が積極的に卸売市場というものを整備さしていく、こういうことがこの法律の規定でもってできるのかどうか。それとも依然として地方都市の自主性にまかしていくのか、これが第一であります。特にこの国会で問題になっておるのは、東京の中央卸売市場の機能というものが十分果たされていないのではないか、こういうこと。特にひどい例になると生鮮食料品の物価の値上がりというものは卸売市場の機能が悪いから上がっておるんじゃないか、こういうふうな議論にすら発展する危険性があるわけであります。したがいまして特にいま問題になっておる東京、大阪等の過密都市における中央卸売市場の今後の整備についてどういうふうに進めていかれるか。 それからいま全国的にながめてみますと、拠点都市、主要都市というのに五十八の中央卸売市場というものがあって、その他の消費地に大体二千二百八十八というような零細なものを含めてたくさんの市場があるわけであります。したがって中央卸売市場と地方都市の地方市場との間に力あるいは機能において非常に違いがある。こういうものをやはり物価安定、生鮮食料品の安定的な供給という立場から年次的、計画的に進めていくということが必要ではないか、こう考えられるわけでありますが、これらの整備の促進についてどういうふうにお考えになっておりますか、お尋ねをいたしたいと思います。
○小暮政府委員 大臣のお答えの前に、事務当局からやや具体的に御説明したいと思います。 まず第一点の御指摘の地方自治体と申しますか、首長さんの自主的な判断にまかせるのか、国がどこまでやるのかという点につきまして、これは何と申しましても、地域住民のための生鮮食料品の供給というのは、関係の地方自治体にとりましても、基本的な仕事でございまして、しかも、相当の経費と力を要する仕事でございますから、できるだけ地方自治体の長が積極的にこの仕事に取り組むように、いろいろな角度から勧奨したいというふうに考えております。ただいま御審議いただいております法案でも、第十二条で国がこれについて促進のための勧告をするという規定がございます。それから、先ほど大臣がお述べになりました整備基本方針並びに計画というものも、こういった動きを国が積極的に誘導するために国の考え方を明示するということでございますので、こうした形で市場の建設を促進してまいりたいと考えております。 それから、東京、大阪につきましては、御承知のように、昭和四十二年に、過密都市の市場をどのように整備したらよろしいかということについて、中央卸売市場審議会から答申をいただいております。これに即して、現在すでに市場の整備を取り進めております基本的な考え方は、既存の都市の整備ももちろんいたしますが、東京の例で申しますと、その周辺地帯にそれぞれ拠点的な集配の拠点を確立するということで、板橋地区、世田谷地区、それから杉並から練馬にわたる地区、北足立地区、さらに大井の埋め立て地というようなところ、また三多摩地区にそれぞれ市場を建設することについて検討いたしております。すでに、一部板橋、世田谷については建設の仕事が進んでおります。それから、船橋、横浜磯子地区並びに川崎北部につきましても、それぞれ計画を持っております。また、大阪は、北部分場というものの建設に現在具体的な相談を取り進めておる状況でございます。 それから、地方市場の問題につきましては、今回の法案の中にも、先ほど来申し上げております整備計画を立てます際に、国は、中央、地方を通じての整備計画を立案いたしまして、これを受けて、関係の都道府県知事が、地方市場についての整備計画を定めるという考え方になっておりますので、ただいま申しましたような、全体の諸施策の中で、地方市場につきましても、中央市場との関連を考えながら、これを整備してまいるということでございます。
○江藤委員 いまのお答えに関連してですが、東京、大阪に対する考え方はわかりましたが、地方市場ですね、これが、たとえば、例をあげてたいへん悪いのですが、静岡、秋田、それから熊本、岡山、当然あっていいと思われるような地方の拠点都市というものにまだ中央の市場というものが整備されていない。ですから、大体県庁所在地あるいは新しく生まれておるいわゆる新興都市、そういうものには、原則的にやはり中央卸売市場というものを整備していくのかどうか、そういう計画を進めていくのかどうかということです。 それから数のうちにも入るわけですが、先ほど申し上げたように、地方には二千二百八十八という群小の卸売市場というのがあって、いまいろいろと問題も起こっておるところもたくさんあるわけです。こういうものを、実際、これから検討されるわけでしょうけれども、理想的な形としては、どの程度に整備、統合していったほうがいいのか。いまあるものをそのままの形で整備強化していくのか、それとも、あるいは統合してもっと数を少なくして力をつけていく、集荷能力あるいは出荷能力というものを高めていくのか、どういうふうにお考えになっておるのか、ちょっと関連でありますから、お尋ねをしておきたいと思います。
○小暮政府委員 前段のお尋ねの、たとえば静岡あるいは秋田、熊本といったようなところにまだ中央市場ができてないではないかという点でございますが、これは確かに昨年、中央卸売市場審議会の答申を受けて指定しましたかなりの数の地域がございます。その中に静岡は入っておりません。私どもといたしましては、人口二十万以上というところにおおむねめどを置きまして、地方の拠点的な市場を逐次整備してまいりたいというふうに考えております。ただ、静岡の場合には、むしろ静岡と清水という非常に隣接した都市が一緒に市場を建設しようという相談をいたしております。今回御審議を願っております法案が成立いたしますと、二つの地方自治体が力を合わせて市場を建設するというようなことにつきましても、きわめて明快な根拠規定が設けられることになっておりますので、そういったものを待望しておるというふうに承知いたしております。 それから、第二点の、群小市場の問題につきましては、先ほど申しましたが、基本的には、中央、地方を通じての市場の配置計画について国が見通した計画をつくりますけれども、具体的には、それぞれの都道府県知事が、国の立てます整備方針並びに計画に即して、県内の市場の整備について計画を立てていただくことになっております。ただ、その場合の私どもの関係都道府県に対するお願いと申しますか、指導の姿勢としては、御指摘のように、非常に零細な市場につきましては、施設の整備と信用力の強化という二つの面から、やはり逐次統合を進めていくというのが基本的な方向であろうというふうに考えております。
○江藤委員 中央、地方を通じて卸売市場がおおよそ整備されるのに何年ぐらいを要しますか、目標としまして。
○小暮政府委員 現在、約十カ年の計画をつくりたいというふうに考えております。
○江藤委員 そこで、この施設あるいは設備というものを整備していく、統合をしていく、こういうことになりますというと、第七十二条、第七十三条には、国の補助率の引き上げというものが一応うたってありますし、あるいは融資、税制上の優遇措置も講ずるというふうに述べられてあるわけですが、私は、やはり問題は何といっても、用地の取得だろうと思うのであります。今後道路、交通網の整備、あるいはまた、交通事情の逼迫というようなところから、市場をどこかの場所に移さなければいかぬ、あるいは、もっとちゃんと広いものをつくらなければいかぬ、こういうことになると、用地の取得がうまくいくかいかぬかということがこの市場整備というもののこれはもう一大きめ手になってくる。こういうことになると、地方の主要都市においても、私はもう何十億という用地取得というものが、将来を考えたならば、必要とされるのじゃないだろうか、こういうふうに考えられるわけであります。特にいまどこの都市においても、大体市場会計というのは赤字だといわれております。その上にたくさんのそういうふうな用地取得に金をかけて、そして今後運営していくということになると、使用手数料を上げるか、あるいはまた、それが生産者に直接かかってくる、消費者にかかってくる、こういう因果関係を生むのでありますから、この用地取得について政府として何か特別のことを考えておられるかどうか、このことをひとつ念のために承っておきたい。
○小暮政府委員 御指摘のように、市場を整備します場合に、過密都市の場合と地方都市の場合でやや事情を異にしますが、特に過密都市の場合には、きわめて高い地価のもとで新たに市場を開設するための用地を取得するということは、なかなかたいへんな仕事でございます。しかし、これまでそれぞれ町の中心部にございました市場をできるだけ周辺部に移しながら、しかるべき土地を取得して市場を整備するということにそれぞれ苦心をいたしております。地方都市の場合には、河川敷あるいは埋め立て地といったようなものの入手の可能性が、過密都市の場合よりは相対的には可能性が多いように思います。国といたしましては、用地の取得は、施設を整備いたします地方自治体の責任においてやっていただいて、その上にできます施設について、できるだけ手厚く助成するという考え方で臨んでおりますが、その際も取得しました用地について整地をいたしますような場合、その整地費については助成の対象にするように考え、さらに今回基幹施設についての補助率の引き上げをお願いしておりますのも、施設費並びに用地費すべてを総合した市場整備計画の中でできるだけ地方自治体の負担を軽減したいという趣旨でございます。
○江藤委員 そうすると、用地取得については特別の助成はないということですね。やはり自治省あたりとよく御相談になって、用地取得についてのいわゆる起債の特別ワク、こういうものをあらかじめ年次別にちゃんと準備しておく、こういうふうなことはおやりにならないのかどうか。
○小暮政府委員 市場の建設につきましては、現在起債のワクの中で市場の建設のための別のワクは特ワクいたしておりますが、これまた用地取得費を市場の用地取得費という形で別ワクをつくることは、現在はいたしておりません。これは用地の取得が、見込みを立てるのにきわめてデリケートな問題がございまして、当該年度で別ワクを計上しておくよりは、全体としてあらゆる施設に共通の用地取得費というものを別ワクにしておくというのが、これまでのやり方でございました。ただ、市場の用地取得のための起債ワクにつきましては、農林省のほうで、自治省に対して常時密接な連絡をとって、起債のほうに支障がないようにこれまでもいたしております。今後もそのように努力いたしたいと考えております。
○江藤委員 先ほどの御説明で、おおよそ十カ年を目標にして整備計画を進められていくわけでありますから、おおよその年次的な計画は立つはずであろうと思います。今後十分この点はひとつ意を配っていただきたい、こういうふうに思います。 それから卸売市場というものの果たすべき機能は、消費者側、生産者側おのおのの立場から見まして公正妥当な価格が形成される、こういうことが一番必要だろうと思います。そこで、今回はせり売り、あるいは入札あるいは委託販売に加えて、改正案によりますと、相対取引あるいはまた買い付け販売等の道が開かれております。これは三十四条であったかと思いますが、これは一見いたしますと、たいへん相対取引というのはいいようでありますが、一歩誤まりますと、価格の操作その他の面において非常に不明朗な状態を生む危険性も多分にあるわけであります。したがって、この相対的取引の道を開かれたということは、これはもう規格されたもの、あるいは特別に価格が安定して変わらないというもの等についての一部でありましょうけれども、この運営については、やはり十分配慮してもらわないと、相対取引が主体になって今後の卸売市場というものが運営されるということになれば、これは一つの大きな問題点であろうと思っております。したがいまして、この相対取引については、特別に生産者あるいは荷主というものが相対にしてもらいたい、こういう特別の希望がある以外は、当分やるべきでないというような私は意見も持っておりますが、今後指導される立場から、どういうふうにこの法の解釈を進められていくのか。
○倉石国務大臣 中央卸売市場におきましては、多種大量の物品について売り手、買い手双方の納得のいくような公開的な価格形成を行ないまして、能率的に荷さばきができることが必要でございます。そこで委託によるせり売りを基本といたしておるものでございますが、この考え方には今後とも変更はございません。しかしせり取引は、公正さの面ですぐれておりましても、安定的な価格の形成という点では必ずしも十分でないと思われる面もございます。そこで卸売市場法案におきましては、規格性、貯蔵性を持って、かつその供給事情が比較的安定いたしているようなものにつきましては、相対取引を認める幅を若干大きくしようといたしているわけでありますが、その幅は商品特性の変化等に応じまして次第に拡大していくと考えられますが、公正な価格形成が確保されるということを十分に配慮することが大事なことである、このように考えております。
○江藤委員 最後に、まとめて意見とそれからお尋ねをあわせていたします。 生鮮食料品の価格の安定というものを、流通の一つのコースでながめてみますと、生産、それから卸売市場、それから小売りという段階がございます。ところで、これを価格の安定をさせるということを一つ取ってみましても、いまはかろうじて生産者団体がこの役目をになっているくらいのことで、需給の調整機能というものを、一体生産、卸、消費、この三つのうちのどこに持たせていくのか、こういうことを、やはりせっかくのこういう法改正の時期ですから考えていく必要があると私は思います。需給の調整機能というのを一体どこに持たすのか。生産者団体に持たせていくのか、あるいは中央卸売市場というものにそういうふうな機能というものを若干持たせるのか、あるいは消費地、小売り、そういう段階にそういうものを持たせていくのか、こういう需給調整の機能についてのお考えが、この法改正の中にどういうように考えられているのか。 それからもう一つは、いつも私は考えるのでありますが、たとえば農林大臣がきょうおいでになっておりまして、野菜が高いじゃないかと国会でいろいろと質問攻めにあいます。ところが、一体きょう中央卸売市場というものにキウリが何ぼ入ってくるのだろうか、キャベツは一体何ぼ入荷してきて、どれくらいの値段になるだろうか、あしたはどれほどタマネギが入って、大根がどれほど入って、カボチャがどれほど入ってくるのか、さっぱりそういうものが把握されていない。いわゆる悪いことばでいうと、出たとこ勝負というところに、なかなかこの価格の安定、需給の調整というものができない一つの問題点があるような気がしてならないわけであります。 そこで、せっかく今回法改正をやって、積極的に物価対策に取り組もうというときでありますから、さらに進んでひとつ全国的な生鮮食料品の情報センターをおつくりになったらどうか。これは、たいへんむずかしい問題でありますが、たとえばどこにキャベツが幾ら植わっている、東北、中国に、あるいは九州にどのくらい植わっているか、その作柄がどういうぐあいになっているか、あるいはまた、きょうは台風で出荷がおくれたけれども、どこにあとどれくらいあるから、そういうものを海上輸送をする、鉄道の輸送をする、道路輸送をする、そうすると、大体何日目くらいには、これが市場に到達して消費者の手元に渡っていくか、いわゆる需給の調整、計画生産、そういうことを含めて、ひとつ市場間でも常に東京、大阪あるいは全国の今後整備されていく地方の卸売市場、中央市場全部、その日のうちには価格、数量、傾向、そういうものについての状況が一カ所でぴしゃっと把握できる、そしていよいよあしたもまた足りない、何日かすると東京のタマネギが値が上がるんじゃないか、そのときは北海道から持ってこよう、台湾の緊急輸入したものをこれに充てていこう、そういうふうなコントロールができるシステムというものがどうしても考えられないと、その日が終わらないとわからない、あしたのことはあしたにならなければわからないというような状態を繰り返しておったのでは、同じような生鮮食料品が消費者からは値上がりが続き、生産者からは安値でいつも買いたたかれる、こういう問題が繰り返されてくるのじゃないか、こういうふうな気がしてなりません。そこでそういう考え方というものをこの際お立てになる必要がありはしないか。これはひとつ大臣に感想として承りたいと思います。 それから、住宅団地というものを建てていきます。これから五千人、一万人、十万人という団地ができていく。でき上がると、学校がない、集会所がない、あるいは買い出しにも不便だ、物価が高い、こういう問題が必ず起こってきます。ですから、今後の都市計画というものに、基本的にこういうふうな生鮮食料品の供給センターというものを計画の中に当初から入れておく、こういうふうな積極的な姿勢というものが必要ではないか、あるいは今日まで、たとえば道路、港湾あるいは鉄道、そういうふうな公共投資というものが行なわれております。年次計画も立っております。しかしながら、そういう全体を論議されるのをいつも見ておると、人の輸送、それからことばがたいへん悪いのですが、工業製品、そういうものに重点が置かれておる。工業開発あるいは人間が通勤に不便だとか、あるいは時間がかかるとか、そういうふうなことに重点が置かれておって、いわゆる消費者主体、生産者主体、そういうふうな生活優先の考え方というものは、公共投資の年次計画というものにあまり大きなウエートを占めていないし、考え方というものは入っていないのではないか。こういうふうな気がしてならないのであります。したがって、これからは、この卸売市場法というものが通りまして整備が進んでいく。これで事足れりということではなくて、これが全体のいわゆる生鮮食料品の物価安定というものに対するスタートなんだ、こういう考えで、いま申し上げたような広い分野にわたって、全国的な視野から施策をし、計画を立て、そして推進をしていく、これが大事な時期になってきた、こういうふうなことを感じるわけでありますが、まとめてひとつその点についてのお考えを聞かしていただきたいと思います。
○小暮政府委員 大臣からお答えいただきます前に、いまの最後の御指摘の点につきまして、この法案を立案いたしました当時の関係各省との検討の経過をちょっと御報告申し上げておきたいと思います。 先ほど話題になりました第四条の「卸売市場整備基本方針」、これは基本方針でございますから、法案にもございますように、「物品の積卸し、荷さばき、保管等の合理化に関する基本的事項」「立地並びに施設の種類、」そういうものについての「基本的指標」こういう表現になっておりますが、関係各省、特に運輸省、建設省、その他あらゆる役所が全部この整備基本方針には重大な関心を示してくれました。むしろ私どもとしては非常にありがたいということで、何回も繰り返し議論いたした経過がございます。したがいまして、今後この法律に基づきまして、整備基本方針というものを策定いたします場合に農林省限りでやるというつもりはもちろんございません。できるだけ広く政府部内のあらゆる関係の役所と十分相談をし、整備基本方針の段階から、御指摘のような問題ができるだけ織り込まれるように努力いたしたいというふうに考えております。
○倉石国務大臣 需給調整機能のお話がございましたが、規格性、貯蔵性に乏しい生鮮食料品の商品特性から申しまして、これまで中央卸売市場では、委託によるせり売りを原則といたしまして、かつ卸売人が受託拒否することを禁止するたてまえとなっておりますが、需給調整機能は、したがってもっぱら出荷者が出荷調整という形で果たしてまいったことは御存じのとおりであります。しかし生鮮食料品につきましても規格化が進み、貯蔵技術が進歩してまいったことから、流通過程に需給調整機能を持たせまして、価格の安定をはかることが強く要請されるようになってまいりました。このような状況に顧みまして、卸売市場法案では、いま申しました規格性、貯蔵性のある物品について、それから価格の安定をはかるべき特別の事情がある場合においては、買い付け及び相対取引の余地を拡大するという方法を認める等、出荷者と卸売業者、この市場に関係をいたしておる者が緊密な連絡をとれるように、しかもそれを期待して、そういう協調のもとに需給調整機能が果たされるようにしむけていくべきではないか。このように考えておる次第でございます。 それから情報センターのお話がございましたが、ただいまのところ情報センターというところまで考えてはおりませんけれども、江藤さん御存じと思いますが、もう数年前から毎年度予算のたびことに——全国の農産物の状況をテレタイプ等によりまして中央に集めまして、それを今度は、逆に地方の市場、生産者団体等に速報する組織ができております。したがって、一応東京にどういうようなものがどの程度出てきておるかということについては、情報を把握することができるようになっております。地方の市場によりましては、その状況を見ておりまして、比較的荷物の薄いような地域に発送する、そういうことも計画的にやっておるようであります。そういう情報網を十分に取り入れることによりまして、私どもは、比較的スムーズな需給の調整ができると思っておるわけでありますが、ただその中で、ときには、しばしば野菜の問題等で指摘されましたように、思惑等のことが生産地等、あるいは中間において行なわれることがありますれば、若干そういうことについては停滞を生ずることは当然でございますが、私どもは市場法という今度の御審議を願っておりますものが成立いたします機会に、そういう点についても、さらに円滑に出てまいるように、調整をひとつどういうふうにやったらそういうことができるだけ除去できるかということをさらに検討いたしてまいらなければいけない、こう思っております。
○江藤委員 終わりたいと思いますが、ちょっと質問の趣旨と違ったようでありますから……。私は、テレタイプでいま流しておることを知っております。しかしやはり野菜というのは一日勝負だというような特殊性があります。貯蔵がきかない。それから季節のものだ。ところがいまどこで何がどれほど植わって、その作柄がどうなっておって、いつごろそれが消費地に回ってくる、こういうのがわからないのですね。きょうの結果はわかるのです。あしたはどうなるか、あさってはどうなるか、あと十日先はどうなるかということがわからないわけです。ですから、もう今日は情報化社会といわれておる時代ですから、やる気になれば私は、全国の作柄なり状況なり全部把握することができる、そして産地と消費地のコントロールができる、そういう機能を果たすような生鮮食料品の情報センターというものを行政の面がになっていくべきではないか、こういうふうな気がするわけであります。そうして今回の中央卸売市場の整理が行なわれる。東京みたいなところでは五十万も百万もの土地の高いところで店を張って高い人件費をかけてやっておるのですから、やはりなかなか、そういうところで十五円、二十円の大根を売れといっても非常に困難な点も実はあるような気がしていけないわけです。ですから、こういう過密都市においてはむしろ今後積極的に公設市場というものをつくっていく、そういうものを一貫して充実さしていきながら生鮮食料品の価格の安定、安定的な供給という役割りを果たしていくべきではなかろうか、こういうふうに考えておりますので、大臣に最後にもう一度お答えをいただきまして、それで終わりたいと思います。
○倉石国務大臣 よくわかりました。私どもも、そういうことについては行政のできる範囲においてはやらなければならぬと思っておりますが、いまのようなお話は、大体生産者、それからその中間にある業者、それから消費者、こういう関係に立ちます商行為、取引行為でございますので、それをスムーズに運営してまいるにはどういうふうなことの協力をしたらいいかということだろうと思いますが、いまお話のようなこともひとつ大いに検討してみたいと思っております。
○江藤委員 終わります。
○草野委員長 田中恒利君。
○田中(恒)委員 卸売市場法につきまして若干御質問をいたしたいと思います。 従来長く日本の流通のセンターとして機能してまいりました中央卸売市場法にかわって、新しく地方市場法もくるめた、市場法としては相当一歩前へ出た本法の提案があったわけでありますが、この際私は、生鮮食料品を中心とする流通問題につきまして、農林省の今後の取り扱い方等をめぐってまず若干問題と思われる点を御質問しておきたいと思います。 御承知のように、生鮮食料品、肉畜等を中心にして中央卸売市場流通というものが今日まで農畜産物の流通の定型として存在しておったわけでありますが、最近新しく生産者主体における流通体系をつくり上げていくというような動き、あるいは消費者主体の中で物価問題等を背景といたしまして新しい流通の路線をつくり上げていく動き、こういう市場流通とは別途の場外流通が独自に伸びつつあると思うわけであります。こういうものにつきまして、今後日本の流通問題を解決するために農林省はどういう御方針で育成をしていかれるのか、あるいはこういう動きにつきましては、中央卸売市場流通と関連してどのような位置づけに立って取り扱われようとしているのか、この点をまずお聞きをいたしたいと思います。
○倉石国務大臣 中央卸売市場のほかにそれに類するようなものができつつある、こういうお話のようでありますが、たとえば集配センターといわれるようなものをおさしになっていらっしゃると思います。こういうものが各所に最近は出現をいたしておりますが、これらの集配センターの目的、それからその機能等は、それぞれかなりの相違がございます。その実態は一様ではございません。したがって、現状におきましてはこれを制度的に位置づけることはなかなか困難であると思われますが、生鮮食料品の生産及び消費の態様、それからその商品特性の変化に応じまして流通の仕組みがいろいろ将来変わっていくではないか、そういう中で、いま申しました集配センターのようなものは次第に流通機構の新しい形態としては出てくるのではないだろうか、このように見ております。
○田中(恒)委員 こういう新しい流通の形態が出てくる原因は一体どういうところにあるのか、この点はどのように御認識になっておりますか。
○小暮政府委員 ただいま大臣がお述べになりましたように、一口に集配センターと申しましてもいろいろなねらいでできてきております。またあるいはできようとしておりますが、いずれも、たとえば生産者がみずからの出荷者という立場をこえて一部卸売機能を果たそうという考え方の場合と、あるいは逆にスーパーマーケットあるいは小売商の連合あるいはチェーンといったようなものがこれに荷を分けてもらうというだけではなしに、みずから卸売機能を営もうとする場合と、いずれもそれぞれねらいが違っておりますが、気持ちは、いずれも痛みやすい生鮮食料品につきまして、できるだけ中間でのロスを合理的に減らしながらこれを受け渡してまいりたい、こういうところが発生のねらいであるというように考えております。
○田中(恒)委員 結局、大ざっぱに言いましたら、生産者の立場からいえば消費者の買い価格の半分程度にしか手取りがない、この問題を何とか解決したい、こういうものが長い間農産物の流通の問題として指摘をされてきたわけですが、それができるかどうかは問題といたしまして、ともかく自分たちでやってみようじゃないかという者が生産者段階からは生産者以上の新しい流通体系をつくろうとする、こういう動きが出てきておると思うのです。一方、消費者の段階からは、特にこういう経済成長の中で高い物価が毎年毎年続いてまいりますと、何とか安いものを買いたい、こういう動きが出てきますし、特に大都市における団地等の形成と一緒に、消費者段階におけるまた安いものを買うという動きが組織的に生産協同組合等を通じて出てくる。私は、やはりこの動きは中央卸売市場流通あるいは卸売市場法を政府が変えるとか変えないとか言わなくても、これは一つのものの流れの中で、生産者、消費者の段階を通して主体的に非常に新しい流通のタイプとして形成されてくるし、今後これはやはり強化していかなければならない、こう思っておるわけでありますが、そういう意味で今度の中央卸売市場法の改正を通して、いま江藤さんのほうからも御指摘がありましたけれども、やはりこの需給調整の主体を一体何に置いていくのか。生産者段階に置いていくのか、消費者段階に置いていくのか、あるいは中央卸売市場の荷受機関というものを今後中心にしていくのか、こういう需給調整の機能をどこに置くのかということがまず明確にならないと、これから農畜産物の流通の問題を根本的に考えるためにはなかなか道が切り開かれていかないのじゃないか。そういう意味では、今回の卸売市場法の設定の中で、一体市場における需給調整の主体というものはどこに中心を置いていこうとしておられるのか、この点についてお聞きをいたしておきたいと思うのです。
○倉石国務大臣 先ほどもお答えいたしましたように、いまの市場というものの機能を見ますと、これは歴史的に、伝統的に逐次いろいろな慣行が積み重なって、そしてそれぞれの長所を発揮してやっているように考えられます。そこで、市場の取引についていろいろな御意見がありますのを静かに拝聴いたしておりますというと、ある方は生産者サイドからものを見られる方、ある方は仲買人の立場からものを見られて判断をされる方、消費者の立場にウエートを置いて御判断をなさる方、この間いろいろな参考人の御意見を拝聴いたしましても、やはりそういうふうな感触を受けるわけであります。やはり世の中の、ことにこういう取引関係というものはなかなか理屈どおりにもまいりませんで、やはりみながその使命を自覚いたしまして、調整機能を交互に発揮し得るようにしていくことが必要ではないか。その昔市場というものができましたときには、消費者のために考え出したものであるというふうなこと、歴史的な話は聞いておるのでありますが、現状におきましてはやはりいま申しましたように、それぞれの立場、立場はありましょうけれども、やはりこれらが結局生産者及び消費者にも十分な納得のいくような運営が、みんなで調整をとりながら能力を発揮していくようにつとめるべきではないか、また私どももそういうふうな方向で御協力をいたすべきではないか、このように考えておるわけであります。
○田中(恒)委員 長いいままでのいきさつや経緯もあるわけでありますし、取引上の慣行等もありましてなかなか一ぺんには改革というのはできないわけでありますけれども、いま大臣のお話をお聞きいたしますと、市場の中の機構、生産者、消費者それぞれの調整をとりながら全般的な需給調整を強化をしていく、こういうような意味だと思うわけでありますが、最近農林省の担当の方なんかとお話をいたしますと、あるいは市場の荷受けの方なんかといろいろ意見を交換いたしますと、どうも全体として生産者の力が市場の中では非常に強くなってきた。こういう意見をよく聞きますし、また事実産地の大型化というものは急速に進んでまいっておりまして、荷の大量化といったようなもの、あるいは規格といったようなものもだいぶまとまりかけてきて、産地側の発言力というものが昔に比べると私も相当進んできたと思うのです。そういうものを前提にして、今度の法改正の中では、私が見る範囲では、やはりこの市場の中の荷受けであるとか卸であるとか、こういう取引機関のいろいろな業務を弾力的にさせることによって、これらと対応——対応ということばはちょっとまずいわけでありますけれども、市場の中の改革というか、市場の中でもう少し買い付けなりあるいは取引なりが市場サイドで強化をされていくような方法の内容が強いんじゃないかという気がするのでありますが、そういう点はいかがでございましょうか。
○倉石国務大臣 先ほど経済局長から立案当時のことを申し上げましたけれども、私どもといたしましては、やはり各方面の方々の御意見を徴しまして、そして大体においてその合意を得られたので、私どもの構想も加えてここに御提案申し上げておるわけでありまして、いま生産者サイドのお力がたいへん強くなったのではないかというお話でありますが、中央卸売市場においての取引関係におきましては、そういうものをひとつ十分に調整できるようなふうにしていかなければなるまい。いろいろな御意見、いろいろなサイドの方の御意見を徴した結果、ただいま御審議願っております法案になったわけでありまして、そういうことを私どもはねらっておるわけであります。
○田中(恒)委員 私はやはり生産者の需給調整機能というものが強化をせられて、全国的に出荷のバランスがとられていく、こういう状態にならないと、いま問題になっております生鮮食料品等の安定というのは期せられないんじゃないかと思うのです。すでに農林省は御承知のように冬野菜の価格の暴騰ということと関連していろんな調査をせられておりますが、結論は、やはり野菜産地をいかに育成し、その野菜産地が安定的に大根なりホウレンソウなりというものを時期的に価格的にも安定して供給するかどうかということがポイントだ、こういう結論のように調査結果等を承っておるわけであります。私はやはり全体的に生産者段階における主体的な需給調整の機能というものが形成をされないと、これは、いろんなほかの物品だってやはり製造元が中心になって動いておるわけでありますので、そういう形で卸売市場の流通というものもやはり考えざるを得ないんじゃないか、こういうように私は思っておるわけでありますが、一応今度の法改正の中ではそこまではっきりしたものが出てきていないように承ったわけであります。 そこで、そういう意味に立ちまして、生産者が中央卸売市場流通とは別途に、たとえばいま全販等が戸田橋で集配センターをやっておりますが、こういうようなものは卸売市場法に該当をしていく市場ではない、こういうように私どもは思うわけであります。今後こういうものが幾つかそれぞれの地方でつくられてくると思うのですが、その場合にこういう集配センター、集荷センター、こういうようなものは卸売市場とは別途な形で育成あるいは位置づけをせられていくのかどうか、この点もお聞きをしておきたいと思うのです。
○倉石国務大臣 卸売市場法案で卸売市場を定義づけておりますが、「生鮮食料品等の卸売のために開設される市場であって、卸売場、自動車駐車場その他の生鮮食料品等の取引及び荷さばきに必要な施設を設けて継続して開場されるもの」と申しておるわけであります。今後卸売市場法案の施行におきまして、ただいまお話のございました集配センター等が卸売市場に当たるかいなかの問題が生じてまいると考えておりますが、その機能が特定の需要者のみに限定されるかいなか、その開放性等を中心に具体的に判断することといたしております。 ただいまのお尋ねのございました戸田橋の集配センターにつきましては、予約による特定の者を相手として販売することを旨としておる限りは、地方卸売市場に該当しないものと考えております。
○田中(恒)委員 それでは卸売市場の整備の基本方針につきまして、お尋ねしておきますが、十年間を目途にして中央、地方の卸売市場の整備をせられるというわけでありますが、この場合に、やはり最近の生鮮食料品の流通等に見られますように、流通の規模というものが非常に全国化してまいりました。宮崎県の野菜がヘリに乗って東京へ持ち込まれてくる、こういうことになってまいりましたし、輸送園芸、施設園芸等が今後ますますふえると思うのです。そういたしますと、流通圏というものは、全国的規模で考えなければいけない、こういう前提が一つ立つと思うのです。こういう前提の上に立って現在地方卸売市場は三千五百からあると聞いておりますが、まことに多様な市場がございます。さらに中央市場が中堅都市を中心に配置をされていくわけでありますが、それぞれの中央市場なり、あるいは地方市場の流通圏といったようなものを、どういう観点からとらえられて、この整備方針、基本方針というものを策定せられていくのか。いわゆる中心になっていく考え方、特に流通の一つの単位ですね、あるいはこれと関連して農業の生産の対応というものも当然関連をしていくのでありましょうし、市場になる都市の内容、こういうものが関連をして、卸売市場の整備の基本方針というものが出てくると思うので、この辺についてお考えになっておる点があると思うので、この際明らかにしていただきたいと思います。
○小暮政府委員 卸売市場の整備について、中央、地方を通じた市場流通の組織化を推進するということをうたっておるわけでございますが、御指摘のように、産地が大型化し、しかも輸送手段が発達しておりますから、かなり広い経済圏で価格が形成されるという事態が一方で進行しております。しかし、かたがた消費のほうは非常にきめのこまかいと申しますかいろいろな品物をできるだけ自由に選択できるようにという、消費が、昔は大都会は非常に豊富なものを食べておりますが、地方都市は季節のものだけしか食べないというような形でございましたが、今日では日本じゅうどこでも同じような情報を得ながら、同じような組み合わせのものを需要する、消費の平準化といっておりますが、そういうことが進んでおりますので、やはり市場を考えます場合に、非常に広域的な価格の形成ということと、情報と物資の集積と申しますか、一カ所に情報と物資が集まるということ、その町だけの価格じゃなくて広域的な価格の形成が行なわれるようなもの、こういう形で大きな中央卸売市場の立地を考える必要があるだろう、第一点としてです。 それから、第二点としては、いま申しましたような地方都市でも消費の平準化が行なわれて、消費者の側からそれだけ需要があるわけですから、そこで日常の生活圏というものを考えまして、ここでは集配拠点と申しますか、そういう機能を持つような中型の卸売市場、こういうものを整備していく必要があるだろう。そこで、両々相まって生鮮食料品の流通が行なわれるように、立地等について十分各方面の意見を伺いながら、具体的整備計画を定めたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 それで中央卸売市場の整備をめぐって、私はやはり単に大型の中央卸売市場というものが、東京都はもちろんでありますけれども、地方においても出てくる可能性が非常に強いのじゃないかと思うのですよ、人口がいま二十万ですか、そういう形で押えられておるようでありますけれども、この辺、これからまだ——いまも御質問いたしましたけれども、県によってはまだないところも相当あるわけですが、中央卸売市場は県庁所在地といったようなことが常識的に言われてきたわけであります。地方における中央卸売市場というものが、今後地方市場というものも相当これから整備されて、だんだん合併等が進んでいくと思いますが、そういうものとからんで、特に府県段階における中央卸売市場の設置の基準とかこれの配置、こういう点についてお考えになっている点はどうですか。
○小暮政府委員 きわめて具体的な話でございまして、たとえば全国の県庁所在地にはみんな中央卸売市場を一つつくろうとか、人口何万について切ってというふうには実はまいらぬと思うのです。たとえば東北六県というものを具体的に頭に描きましても、東北六県に、さっき申しました全く日常の生活圏についてだけの市場機能があれば十分目的を果たすような県庁所在地もございます。しかし県庁所在地でなくても、一つの物資の集散の拠点になっているような例もございます。たとえば山形市といったようなものは全くローカルな一つの消費都市でございますが、新庄は御承知のように奥羽線あるいは羽越線というものが交差するようなかっこうで、日本海岸、太平洋岸、両方からやはり物資が集まり、秋田、山形の物資が集まるというような形でございます。ですからそういう具体的な物の流れと申しますか、経済圏を頭に置きながら、それぞれ必要に応じ中央卸売市場または地方市場という形で、お互いにバランスのとれるような整備をしていくという必要があるのじゃないか。 そこで先ほど申しましたように、全国の市場整備の計画を農林大臣が立てますが、それを念頭に置いて都道府県知事が都道府県内の卸売市場の整備計画を立てるという形で、両々相まって市場の配置がきまるというふうに考えてまいりたいというように思っております。
○田中(恒)委員 そこでいま一つお尋ねをしておきますが、中央卸売市場の中の、特に東京都神田市場等の中心市場を中心として、関東周辺の中央卸売市場なり地方卸売市場というものが一つの系列というか、こういう形をとる可能性があるのかないのか。特に、これはいま転送の問題がやかましくなっておるわけでありますけれども、転送というのは、神田へ入ってきたものがこの周辺の衛星都市の市場へずっと配られるわけであります。こういう機能を通して、今後いわゆる大きな中央市場を中心として、周辺の中央市場なりあるいは地方市場というものを、神田なら神田が系列下に置く、こういう可能性が出る心配がありはせぬか、そういう点についてどういうふうにお考えになっておりますか。
○小暮政府委員 転送の問題に直接お答えしますと長くなりますからあれですが、転送ということから見ましても、やはり産地みずから出荷する際の意思と申しますか、産地側が組織化され、それだけの経済的な力を持ってまいりますと、みずから出荷先を選ぶという力がだんだんついてまいるわけでございまして、ただその際に、選ぶ相手方が資力、信用の確実な業者でないと困るというところから、そこに出荷のしかたにいろいろくふうがある、こういうことでございます。したがいまして、私どもは地方市場の整備にあたりまして、物的施設の整備はもちろん必要でございますが、そこに確固とした資力、信用のある荷受けをつくるということについて、関係の都道府県と一緒に努力したいというふうに考えておりますが、生産出荷の側がみずから出荷の主導権を握る力が次第に強まってきておるということと両々相まって、そこにきわめて適正な関係が生まれるようになることを期待いたしておるわけでございます。
○田中(恒)委員 いまの卸売会社そのものは、内容的にも必ずしも大きな力を持っておるとはいえないと思いますので、そういう心配が出てこないということも考えられるかもしれませんが、やはり将来こういう生鮮食料品等の流通を目ざしていろいろな動きが対外的にも入ってくるということになりますと、私は、多分に中心市場を中心として相当広範な流通圏に系列化が末端まで市場におりていく、こういう可能性を実は心配しておるわけでありますが、こういう点については、今後行政当局の指導の中で、できるだけ生産者サイドで問題が処理されていくような方法で取り扱っていただきたい、こういうふうに思います。 さらに、整備計画の実施をめぐって一番大きな問題になりますのはやはり財源の問題であります。いまどうですか、市場会計の赤字ということがたいへん問題になっておるわけでありますが、全国的に大きな神田、東京都等でどの程度いま赤字が出てきておるのですか、わかりますか。
○小暮政府委員 ちょっと数字の問題でございますので、担当者に調べさして後ほどお答えします。
○田中(恒)委員 これは先ほども御質問がありましたが、市場移転の問題も過密地帯では緊急の問題になっておるようでありますし、新しい市場が設置される場合の用地費の問題施設の問題、特に物的な、流通施設というのは急速に近代化を必要としておるようでありますので、特に情報収集のコンピューターの導入等が本格化していくと思うのです。こういうものに対処して政府は相当金を組まないと、これは相当大がかりなものになるようなふうに思うのでありますが、これらについての大臣の所信をひとつこの際お聞かせをいただきたいと思うのです。
○倉石国務大臣 施設の整備等につきましては、私ども十分に配慮してやってまいるようにいたしたいと思います。
○田中(恒)委員 中央卸売市場開設運営協議会というものが条例によって設置をすることができるということになっておるわけでありますが、この協議会の委員には学識経験者ということになっておりますが、この学識経験者とは、たとえば生産者であるとか消費者であるとか、こういう代表も当然この中に入るものと理解をしてよろしいか。当然そういう市場に関係をしておる生産者、消費者の代表が入って、この中央卸売市場の運営について積極的に意見を開陳して、また実態を把握していく、そして運営の民主化をはかる、こういう意図のためにこの協議会というものが設置をされる、こういうふうに理解をしておりますが、この点はそういう理解でよろしいですか。
○倉石国務大臣 中央卸売市場の運営が適正になされることは生産者、消費者双方にとりましてきわめて重要なことであると考えております。そこで卸売市場法案におきましては、中央卸売市場開設運営協議会に関する規定を整備いたすことにしておりますのはお話のとおりでありますが、この規定の活用にあたりましては、いま申し上げましたような観点から広く、生産から消費に至る学識経験を有する者をもって構成いたしまして各方面の声がこの卸売市場の開設またはその業務の運営に関して適切に反映できるようにいたしたいと考えております。 〔委員長退席、三ツ林委員長代理着席〕
○田中(恒)委員 その各方面の声というのはもちろん生産者、消費者といったような市場を利用する立場に立っておる人々が含まれる、そういう人々を当然この委員の中に入れるのだ、こういうように理解してよろしいでしょうか。実はその中央卸売市場の内容についてはいろいろな意見がありまして、またいろいろな声がこの市場に集中をしておる感があるわけでありますので、むしろ積極的にそういう意見をこの中へ持ち込ましていくということは非常に大切だと思うのです。そういう意味で、関係者だけがこの中に入って相談をするということじゃなくて、特にいま問題になっております生協とか消費者の団体等をどんどんこの中に入れて、それらの意見をこの運営の中に反映をさしていく、こういうように理解をしておるわけでありますので、ぜひそういうふうにしていただきたいと思うのですが、この点について重ねて……。
○倉石国務大臣 生産、消費その他について十分な知識を持っていらっしゃる学識経験者をお願いして運営のよろしきを得ていくようにしなければいけない、こう思っているわけです。
○田中(恒)委員 私の質問にあまりピントが合わぬので……。そうすると消費者の代表といったようなものは入れない——これは消費者といいましても、理屈からいえばみんな野菜を食べておるわけでありますから、果実を食べておるわけでありますから、消費者といえば消費者でありますけれども、この委員になる者は単に大学の先生であるとか、市場の荷受会社の社長さんであるとか、仲買いの代表であるとか、あるいは農林省のお役人であるとか、こういう人々、直接市場の運営に関係をしておる人々からなるということなのでしょうか。それとも広くこの市場を利用しておる広範な一般大衆の中から特に組織的な意見をまとめられて出てこられるような人々も含めて、消費者の代表とか、生産者の代表とか、市場の代表とか、こういう三者構成で運営協議会というものを持っていくという考えなのか。ちょっとはっきりいたしませんので……。
○小暮政府委員 ちょっと事務の見解もお聞き取りいただきたいと思うのです。生産から消費に至るあらゆる段階についての学識経験を有する人というのを選ぶといたしますれば、当然そのいずれかの段階にタッチしたことのある人、あるいは現にタッチしている人というのも選考の対象になると思います。それから学者の方もなると思いますけれども、要するに申し上げております趣旨は、売り手、買い手それぞれみんなあるわけですから、たとえば売り手側の代表であるあるいは買い手側の代表であるというような形での参加ということでなくて、生産から消費に至るまでのこういった問題について学識経験がある方が選ばれて、むしろ御指摘のように市場の中の人だけあるいはそれに関係の役人だけというようなことでなくて、そういう学識経験のある者が集まって運営について協議する、こういう趣旨でございます。
○田中(恒)委員 市場は売り手と買い手が自由なせりで——原則でいえばせりでありますが、価格形成がされるわけでありますから、買い手と売り手の立場を調整をしていくところが市場でありますから、当然協議会の中に買い手と売り手という立場で入れていく、買い手、売り手だけではもちろん話ができないでしょうから、第三者のいわゆる公正な第三者機関というものが中に入っていく。これは農林省のいろいろな審議会だって大体そういう構成でなされているわけでしょう。この運営協議会というものもそういう形でやらなければ、単に生産から流通までの学識経験者なんといったってきわめて抽象的で明確でないと思うのですよ。市場そのものが買い手と売り手が集まってそこで自由な公正な価格形成をやっていくというところがねらいになっておるわけでありますから、当然買い手と売り手の代表がここに参画をして運営のあり方について議論をして新しい方向をつくり上げていく、こういうことをしなければいかぬと思うのですが、どうでしょうか。
○小暮政府委員 同じことを申しておるのだと思うのですけれども、それぞれの立場に立っての運営審議ということでなくて、まさに市場の運営の適正をはかるための学識経験者の集まりという形で、運営について審議していただく、そういう意味で法律でも学識経験者というふうにうたっておるわけでございます。
○田中(恒)委員 これは条例できめるわけで、だれが任命するわけですか。開設者ですね。
○小暮政府委員 開設者が定めることになります。
○田中(恒)委員 そうすると、いま申されました学識経験者というものは、いま局長がおっしゃられたような意図のものだということを、開設者に対して農林省のほうから徹底させて、行政指導をやるわけですか。
○小暮政府委員 法律に学識経験者をもってと書いてございまして、農林省としては当然いま申し上げましたような趣旨を指導するということでございます。
○田中(恒)委員 私はそこのところはやはり問題だと思います。本来の市場の構成なり市場の性格からして、何だか学識経験者ということで、専門的な大学の先生ぐらいを寄せて、あとは市場の関係者の間で——最もよく経験を持っておるのは市場の関係者で、一番よく知っているのは学者でしょう。しかし、いま問題になっております中央卸売市場の運営をめぐっての国民の関心はそういうものじゃないのですよ。やはり国民の合意を得るような運営をやらなければいかぬですよ。そうなりましたら、やはり一般的な市場を直接使って、そして毎日毎日そのことでいろいろな味を味わっておる人々の代表を入れなければ、特に消費者の代表なんかを入れなければ、私はこの審議会というものは全く御用審議会のようになってしまうと思うのですよ。だから、この点は非常にはっきりされないわけであります。私は、農林大臣が、予算委員会のときであったかと思うのですけれども、学識経験というのは当然生産者や消費者の代表も入りますと答弁されたように、ちょっと耳に残っておるのですが、そうじゃなかったですかね。
○倉石国務大臣 さっき申し上げたようにお答えをいたしておるはずであります。いま田中さんのおっしゃることと私の答えておることとはピントが合わないようなお話だと思いますが、事務当局があとでいろいろ御説明申し上げまして御理解いただいたと思います。私どもは、市場というのはいわば公的な機関ですから、非常に多くの人の生活環境に影響のあることでありますので、それぞれ立場にとらわれない、公平な意見が出ることを心から待望いたしておるわけでありまして、そういう趣旨で学識経験者、もちろん先ほどお話がございましたように、学識経験者も消費される経験もあり、生産の御経験のある方もあるかもしれません。そういう意味で、立場にとらわれないで、公平な意見を出していただくことを心から期待いたしておる、こういう次第でございます。
○田中(恒)委員 どうもこの問題は十分納得がいきませんが、あとでまた十分審議をしていただきたいと思います。 取引の問題についてお尋ねをいたしますが、価格安定という立場から、従来、当日入った品物、当日入ったという一つの限られた供給量、それに対して市場の取引に参加をしていく買参人、これも大体限られております。こういう限られた供給と限られた需要という形で対置をされる中で、私は市場におけるその日その日の価格の乱れや、高さ低さ、こういったものが多分に出てきたと思うのでありますが、こういう取引方法というものについて、今度相対取引等、いろいろな配慮がなされておるわけでありますが、全体的に、特にいまの取引改善のために、今度の法改正の中ではどの点とどの点とどの点をそういう硬直的な取引関係を改善するために特に新しく考えて出してきたという点を、一括してお答えいただきたいと思います。
○小暮政府委員 取引の改善、合理化のためには、一つはこれまでの卸売市場というものが、昔の問屋さんがあまり公開的でない手段で、むしろ問屋の判断でいろいろやっておったことの弊害を除去するために、できるだけ公平無差別に扱う、場内に来たものは無条件で受けて、それをまた全部せりにかけるということをたてまえにして育ってきたことは御承知のとおりでございます。それらの基本原則は今後も続けることとしながら、たとえば卸売りの相手方に、たてまえとして市場の中でせってもらうわけですけれども、流通の改善に資するような特定の場合には、たとえば場外にストックポイントといったようなものを持ちまして、そちらのほうでものを受け渡すといったようなことが可能になるようなことを考えております。関連の規定は三十七条のただし書きにございます。 それからそのほかに、これまで仲買い——今度の新法では仲卸業者といっておりますが、これも卸なら卸が荷を集めるわけですが、仲買いはそれを分けるということで、お互いに機能を分担しているわけでございまして、その原則は変わりませんけれども、やはりびん詰め食品あるいはその他規格化か進んでおりまして、しかも供給が比較的安定しておるというふうなものについて、一定の基準のもとに場外からものを入手して、小売りがワンポイントでものが調達されるほうがいいという、小売りの利便を考えまして、これを場内で売るといったようなことを認めるといったことを考えております。
○田中(恒)委員 この相対取引ですね、相対取引をやるかやらないかということを決定するのはだれですか。
○小暮政府委員 あらかじめ物品を指定いたしまして、その範囲内で開設者が定めるということが 一つございます。それはものに即して、こういうものについては相対をしてもよろしいというふうにやります場合と、逆に、場合のほうを指定しまして、はなはだしく残量を生ずるおそれがある、あるいはどこかで交通の混乱があったというような場合、そういう場合に即して開設者が認めるという場合とございます。
○田中(恒)委員 相対取引の対象となる具体的な品目ですね、貯蔵性とか規格性ということがいわれておりますが、具体的にどういうものを相対取引の品目としてお考えになっておりますか。
○小暮政府委員 まだ今後さらに検討を続けたいというふうに考えておりますが、ただいま申しました趣旨から言いまして、市場外で大量に流通しておって、市場内では必ずしも入手が容易でない、ある時期のたとえば輸入の青果物等について、そういう場合があり得ると考えます。それからそのほかに、先ほど申しましたようにびん詰めあるいはつけものあるいは特殊の貯蔵性のあるリンゴ、たとえばCA貯蔵というような形で特殊の貯蔵をしたようなリンゴ、いろいろ物の特質に応じてこれを指定してまいりたいというように考えております。
○田中(恒)委員 具体的に聞きますが、たとえばミカンであるとか、リンゴであるとか、あるいはナシであるとか、クリであるとか、ブドウであるとか、こういうものは貯蔵性もありますし、規格もほとんど統一されておるわけでありますが、こういうものは具体的な品目の中へ入るのか入らないのか。
○小暮政府委員 まだ検討しておりますので、何が入って何が入らないというふうに明快にお答えをする段階になっておりませんけれども、たとえばくだもの一般全部ということにはやはり考えられないでしょう。リンゴとか比較的日もちがして、しかも荷づくり、包装規格というものが明確になっておるようなものは、当然検討の対象になると考えておりますけれども、その他もろもろのくだものが全部入るというふうには考えておりません。
○田中(恒)委員 私は、もうある程度、原案のようなものはできておると聞いておるわけでありますが、どうもその品目によっては、これは相対の対象にする、これは相対の対象にしない、その理由が、たとえばミカン等は相対の取引になってもクリやナシ等はならないのじゃないか、こういう話も聞いておるわけでありますが、その辺の理由が一体どこにあるのか。法律上は、貯蔵なり保管なりということから、そういうふうには考えられないわけでありますし、野菜等におきましてもそういう差別が出てくると思います。そういたしますと、一体何を基準として相対取引の品目にするのかということが、単に法律条項だけでは不明確なんですね。もう少しその根拠がはっきりしないと、いずれ品目を明らかにされてくるわけでありましょうけれども、十分その辺の配慮をしていただかなければいけないと思うのです。 それから、その相対取引をめぐって私はやはり一番心配するのは、出荷者と荷受けとの関係であります。出荷者と荷受けとの間で了解がなくても相対取引ということはできるのですか。
○小暮政府委員 集荷の仕組みと、それから市場内で売却する仕組みと、その両者の組み合わせになるわけですが、産地から荷を受け取りました形が無条件委託である場合、これをかってに相対で売るということはできません。しかし、荷受け人がこれを買い取った、産地との間では、買い取りということで仕切った場合に、先ほど申しましたような開設者が認める基準に従ってこれを相対で売るということがそこで可能になることもございます。ただ、ちょっと例外的なことも一例申し上げますが、委託で来ましたけれども、ついに市場で最後にごく端量の残物が生じてしまったということで、残量処理ということで開設者の承認のもとにこれを相対で最終的にさばく、そういうことはございます。
○田中(恒)委員 そういたしますと、相対というのは、買い取りの場合あるいは生産者がさし値等で価格というものについて一定の売り値的なものを示して、そういう了解のもとに立った場合、そういう場合以外は相対の対象にならない、こういうふうに理解してよろしいですか。
○小暮政府委員 ただいま申しましたように、委託者の委託の内容によるわけでございます。
○田中(恒)委員 委託の内容ということになりますと、委託者がたとえば相対で売るものもあるし、せりで売るものもある、そういう場合荷受けの自由裁量によって、この品目は一部は相対でさばいて一部はせりでさばく、こういうことはないわけですか。そういう場合に、もし価格差が出てくる、こういうことになりますと、その価格差というのは一体どこが見るのかという問題が起きてくると思うのですね。だから、原則として、出荷者の意思というものを無視して相対取引はやはりできないのだ、こういう原則的な考え方で理解してよろしいかということであります。
○小暮政府委員 出荷者の意思を無視してはいけないというのは基本でございます。たださっき申しましたように、委託の内容によると申しますのは、出荷についてでございますので、出荷者のほうもその辺を十分考えて、受託者に対し、たとえばある幅をもってさし値をして、この範囲でひとつさばいてほしいというようなことで頼んでくる場合もございます。その委託のしかたはさまざまでございます。したがって、その委託の内容に忠実に従ってやらなければならないということを申し上げたわけでございます。
○田中(恒)委員 現実の市場取引が毎日行なわれておるわけでありますが、そういうところで、価格変動の大きい品目、それから価格の変動の幅の少ない品目、こういうものが大体統計的に出てきておると思うのです。常識的に考えられますのは、貯蔵性とか規格性とかいったようなものが整っておるものは、案外価格の高低の差がないのじゃないか。むしろ規格もなければ貯蔵性もない、すぐ腐っていく、こういうものの値段の振れがたいへん大きいと私は思う。そうすると、相対取引は価格安定のためにやるのだということなんですけれども、むしろ逆に規格性や貯蔵性の少ないもののほうが相対取引の対象にしなければいけないのじゃないかという議論も出てくると思うのですが、こういう点は、今後こういうものの価格をどう安定するかということが焦点にならなければいけないと私は思うのですがね。
○小暮政府委員 非常に私どもも思い悩んでおる点を御指摘になっておるわけですけれども、価格の乱高下があるから何とかしたい。これは関係者がみんな思っておるわけです。しかしその乱高下のあるものは、御指摘のようになかなか相対という形には乗りにくいということでございます。法律でもその点を考えまして、貯蔵性、規格性の問題のほかにやはり供給が安定しておるということをうたっておるわけでございまして、そうでないものについてあまり相対を乱用いたしますと、かえって市場内の取引が混乱することが起こるのではないか。ただ、私どもといたしましては、この市場法の検討とまた並行して、たとえばあらかじめ予約しておいて、いよいよ物ができましたときにこれを相対で売る。あらかじめの予約に基づいて相対で売るというようなことがどういった条件のもとに成り立つであろうかというような問題につきましては、別途若干の予算も計上いたしまして、きわめて具体的にいろいろと相談をし、そういう模範契約例とかあるいはその場合にみんなで考えるべき事項とか、そういうようなことについての研究もいたしてみたいというふうに考えております。
○田中(恒)委員 私は、相対取引とも関連するわけでありますが、やはり市場流通で一番考えなければいけないのは、貯蔵の体制をどう持っていくかということだと思うのですよ。これは最近生産者の段階で、私どもの県のミカンなんかは東京に冷温貯蔵庫を農林省も助成を出してつくっておることは御承知のとおりでありますが、ああいうような貯蔵の施設というものを消費地に生産者段階で持つとか、あるいは小売りのスーパーとか生協とかいったようなものが消費者サイドの立場でやはり貯蔵の施設を持っていくとか、こういうものが両わきに配置されないと、市場における需給安定、価格安定というものがなかなかできないと思うのです。この貯蔵体制、貯蔵の体系というものについてやはり本格的に考えてみる必要があるのではないかと思うのですが、この辺については、予算等の関係もあるわけでありますし、これからの政策の一つの大きな課題だと思うわけでありますが、何か新しいお考えを持っておられませんか。
○小暮政府委員 市場の施設の助成の体系の中に、御承知のように、これまでも貯蔵施設、冷蔵施設は当然助成対象になっております。今回この法律が御承認いただきますと、全体の補助率が少し上がることに相なっております。そのほかに開設者がつくる市場施設、これは国庫補助がございますが、市場内で業務を営みますものがみずから貯蔵施設を持つというような場合には別途公庫融資といったようなものを考えております。ただ全体といたしまして貯蔵の施設ができるだけ有効に利用されるように、これは逆に屯積の道具にされてはまたかえって別の副作用も起こるわけでございますから、やはりどこまでも市場における取引のあり方の指導と施設の整備ということが両者相まって取引の改善に資するようになるように努力いたしたいと考えております。
○田中(恒)委員 次に市場の手数料の問題でお尋ねをいたしますが、くだもの、野菜、魚、それぞれ手数料がきめられておるわけでありますが、一体この市場手数料というのは何を根拠にして算定せられておるのか、それからこの数年来の市場手数料の変遷につきまして、若干経過等をお聞かせをいただきたいと思います。
○小暮政府委員 中央卸売市場の手数料は、卸売りに要します経費を考え方の基礎といたしまして、また卸売人が出荷者に対して聞違いなく支払いその他の責務を確実に遂行できるような角度から、出荷者の利益も考え、安定的に経営できるようにということを目途に定めるたてまえになっております。 これまでの経過を簡潔に申し上げます。 東京都の青果の例で言いますと、かつては売り上げ高の一〇%を限度としてそれ以内でといったような指導が長いことございました。その後、昭和三十三年に、卸売業者の間での過当競争、要するに一〇%以内ということでサービスで下げてもいいということでございますから、過当競争の弊害を防止するというようなことも考え、かたがた産地に対して、大型出荷者に対して奨励金を交付するということがございますが、その奨励金の交付がまた競争の種になるといったような事情もございましたので、それらの点をいろいろ検討いたしまして、定率に改めたのです。ですから、昭和三十三年以前は一〇%以内といっておりましたが、三十三年にこれを、蔬菜でいえば一〇%の定率ということに定めました。その後昭和三十八年に卸売業の経営の実態を精査いたしまして、蔬菜を八・五%に切り下げてございます。なお、その後しばしば出荷の大型化を助長するために、産地に対する奨励金の支出のしかた、これにつきまして一定の準則を設け、出荷の合理化に資するとともに、過当競争に流れないようにということの指導をいたしてまいっておりました。一番最近では昭和四十三年の十月に出荷奨励金の支出の限度を改定いたしました。したがって現状では八・五%の市場手数料から、これは産地によって違うわけですけれども、きわめて大型で規格化されたものを出しておるというような産地につきましては、これからおおむね二%下がった実質手数料になっておるというふうに見ております。
○田中(恒)委員 市場の手数料というのは、卸の立場からいえば、市場の使用料、さらにいわゆる定率の市場手数料ですね。それに今度は出荷奨励金あるいは完納奨励金、こういうものが組みになって、これらがいわゆるコストといわれるわけですが、実際は卸売会社の経営というものに尺度を合わして算出をせられておるわけですね。そこで出荷者の立場からいえば、手数料と出荷奨励金と完納奨励金といったようなものが、いわゆる市場に出した場合に手数料として取られるというか市場手数料ということになって、あと返ってくるわけですね。こういうことになっておるわけですが、手数料はとられるけれどもあとは返ってくるわけです。この手数料の総額と奨励金の総額、この経理はどういう傾向をたどっておりますか。手数料がだんだん下がって奨励金がだんだん大きくなっていく、こういうことになっておるのか、同じような速度で上がり下がりしておるのか、この傾向はどうでしょうか。
○小暮政府委員 先ほど申しましたように、四十三年十月の改定で、それまで出荷奨励金の支出総額の限度を千分の五ないし八から千分の二引き上げたわけでございますから、したがって出荷奨励金の支出総額はふえてまいっております。
○田中(恒)委員 これは東京の神田の市場でわかりませんか。何か金額……。
○小暮政府委員 数字でございますのでお許しいただいて課長から……。
○石川説明員 売り上げ金全体につきますパーセンテージで申し上げますと、最近時点では出荷奨励金は全体の売り上げ比率に対しまして〇・七から〇・八に上がってきてまいっております。千分の八でございます。
○田中(恒)委員 私は出荷奨励金や完納奨励金制度というものがだんだん大きくなってきておると思うのです。こういうふうに出荷奨励金や完納奨励金を多くするのなら市場手数料を下げてやったほうが直接出荷者にはありがたいわけですよ。大体出荷奨励金や完納奨励金は主として荷主団体、出荷団体でございますから、農協、こういうところへもおりていくわけでございましょうが、手数料を引き下げられないのかという声は、卸売市場法をめぐっていろいろな法改正の内容の問題もあるわけでございますけれども、出荷者の立場からいえば手数料は何とかならないのかという声は非常に強い。それはまた常識的に考えても、毎年毎年出荷量はふえておるわけでありますから、取り扱い量はふえておるのだから、ふえておる分だけは下がってもよいはずだ。それは市場からいえば奨励金措置として返しておるのだということになっておると思うのですね。しかしこの点はもう少しこの直接出荷者に対して下がってきたというものがわかるような仕組みにすべきではないかというふうに考えるわけであります。いまの形でいけばそれはやはり団体等の問題もあるわけでありますけれども、この市場の手数料というものは、品物を出すのは出荷者でありますから、やはり出荷者に焦点を置いていく。もちろん大量出荷、共同出荷を育成していくという問題もあるわけであります。こういう点は私は市場の荷を寄せていくという立場から考える面もありましょうし、同時に政策的配慮からこれは考えなければいけない面がたくさんあるのじゃないかと思うのですが、特に需給調整というか、生鮮食料品等をめぐってこれほどやかましい問題になってきたわけでありますから、全国的な観点でやはり政策として共同出荷、大量出荷、適正出荷というものに対して政策的なパイプを通して実現させていくというような努力をすべきであって、市場の段階で単に荷主団体というものに荷物を引き寄せたいからということで、この辺で、極端にいえばいろいろなくされ縁が出てくるわけですよ。こういうものがだんだんふえていくということはちょっと問題があるように思うのですよ。だから今度の法改正でこの辺の問題をもう少し再検討してみてはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。
○小暮政府委員 御承知のように市場の機能の最大のものが品ぞろえ、値ぎめ、支払い、決済ということでございまして、ただいまの完納奨励金は産地に還元するということでなくて、市場で荷を受け取ったものから間違いなく代金を迅速確実に回収するということのために完納奨励金という仕組みを考えております。産地に対しましては、大型化し規格化された出荷を奨励する、そうでない出荷との間に政策的な段差を設ける。ただしそれが卸売業者の恣意によって過当競争の道具に供されないように、ここに一定のたがをはめる、こういう考え方でやってまいっておりまして、御指摘のように卸売りの経営、これが健全でなければ産地のためにならないということでございますから、その意味で卸売り経営の内容を常時監視し十分把握してまいらなければならないと思います。その状況に、またいまの出荷の態様の推移等を考えまして、これらの組み合わせについて随時適切に処置してまいりたいというように考えております。
○田中(恒)委員 それから卸売会社の保証金、あるいは純資産額等につきまして、それぞれ法律で規定があるわけでありますが、現在この保証金というのは一体どれだけになっておるのか。それから純資産額の最低をどの程度に見ておるのか。しかもたいへん安いということだと思うわけでありますが、これはどういう判断に基づいて、改定をせられるのだと思いますので、改定はどういう基準でやられるのか、この点をお聞きをしたいと思います。
○小暮政府委員 純資産額につきましては後ほど課長から報告させますが、ただいま御指摘の保証金につきましては、現在の農林省で定めております基準が昭和三十二年当時のものでございます。今回法律の改正をお願いし、これに見合って業務規程その他関連のものを全部整備するつもりでございまして、その機会に最近の市場の施設の使用料の動向あるいは総取り扱い高の動向を十分勘案いたしまして適切な金額に引き上げたいというように考えております。
○田中(恒)委員 保証金はたしか三十万から六百万ですか、こういう範囲ということになっておるようでありますが、大体いま一荷受会社が一日に取り引きしておる金額は、一千万を下らないと思うのですね。代金の決済は四日間だそうでありますから、少なくとも四千万分程度のものは保証金として積み立ててないと、まかり間違えば、いわゆる債務の弁済に充てられるということでありますから、その機能を果たすことはできないと思うのですね。五十万や百万くらいで保証金だといったって、これほど大きな取り扱いが行なわれておる段階では無理だと思うのですね。たぶん資産は私の調べでは昭和三十三年農林省告示で十万円、こういうことになっておるわけでありまして、これはてんで問題にならないわけであります。こういう点を何かやはり一定の合理的な基準に基づいて十分配慮していただきたいと思うのです。 最近卸売業者の倒産等の事例がありましょうか。そういう卸売業者の経営不振からいろいろ影響を与えたというようなことは最近出ておるか、あまり出ておらないか、その点も……。
○小暮政府委員 前段の御指摘の点につきましては私ども全くそのとおりに考えております。ただ何と申しますか、取り扱い高がふえるに応じてできるだけたくさん保証金を取っておけば、その面からいえば安全というふうには言えますけれども、やはり利子のつきます金と申しますか、これは商業を営んでおるわけでありますから、あまりにも安全を第一に巨額のものを固定させるということはまた別の面で経営に響くこともございます。そこでやはり法に基づく財務内容の検査並びに法に基づく検査以前の指導的な監査といったようなものもできるだけ適切に行ないまして、個々の卸の財務の健全性が失われていないかどうかということを私どもが責任をもって把握するように努力いたしたいと思っております。 それから最近あまり大きな事故はございませんでしたけれども、ただ一点昨年来関西で干物あるいは海産物を扱っておりましたもので一、二遺憾な事態を生じたものがございます。ただこれは不幸なことではございますけれども、市場内の扱いというよりは実はノリの取り扱いとかシイタケの取り扱いとかいうほうでやや商売のふぐあいなことがあったという点を原因といたしておりますが、これも比較的早目に市場の管理者と私どものほうで気がつきまして、それぞれかなり慎重な指導を行なって、問題の解消につとめておるところでございます。
○田中(恒)委員 私も保証金をたくさん積み立てれば済むというものではないと思うし、いまの荷受会社でそうたくさんなものをといってもそれは確かにいろいろ問題があろうと思うのですが、しかしやはり公的な市場でありますから保証の体制というものは十分安心ができるような状態をつくっておく必要があると思うのです。 そこでこういうことは考えられないものですか。あるいは全国的なりあるいは東京都なり、開設者ごとにいわゆる連帯でもって保証金を積み立てていく、連帯で保証制度を、共済制度的なもので積み立てて、事故というのはそういつもあるわけじゃないわけでありますから、そういう基金的なものをみんなでつくっていって、万一起きた場合にはそれから処理していくんだ、こういうようなことも考えていけば、多少卸売会社との関係の負担をみなでかぶっていく、こういうものはできないのか、そういう指導をやはり考えてもいいんじゃないか、こういうように思いますので、この辺もひとつ検討していただきたいと思います。 それから従来から問題になっております卸売業者の兼業の問題でありますが、今度の法改正では届け出制ということに相変わらずなっておるわけでありますが、これをやはり許可制にすべきではないかという意見が学識経験者等からも出てきておるわけでありますが、これは許可制になかなかならない理由は一体どういうところにあるのでしょうか。従来の倒産等の経緯の中には多分に兼業面における経営不振から出てきているという事例もたくさんあるわけでありますので、この辺は単に届け出制というよりも許可制にかちんとしたほうがいいのじゃないかと思いますが、これは荷受会社の抵抗がなかなか強いということですか。
○小暮政府委員 これは許可でいくか届け出でいくかということについては、過去においてもいろいろ論争があったというふうに私も聞いております。私ども今回の改正案でこれを届け出ということに整理いたしました趣旨は、御承知のように営業をいたしておりましてどういうものを兼業にするか、兼業で選ぶかというようなことにつきまして、その兼業します業種を私どもが流通行政の立場から、こういう業種はいけない、こういう業種はいいというふうに選別いたしますには、まあ流通行政の万全を期するという限りにおいてやるべきことでございましょうけれども、兼業の種類を、農林大臣があるものを許可し、あるものを許可しないというようにいたします基準がなかなかさだかでない。それから市場行政の立場から見ますと、むしろ兼業の状態を十分こちらで承知し得る、もちろん報告もとりますが随時調べることもできるという形におきまして、かたがた本来の業務である卸売業務について先ほど来いろいろお話がございましたような監査あるいは指導ということで業態を把握いたしておりますれば、もし不測の事態が起こりそうに観測されます場合は、本業の経理内容を確保するという角度から、市場法に基いて強力な指導を行なうということで、流通行政としての目的を達し得る、かように判断いたした次第でございます。
○田中(恒)委員 時間がありませんので一応各項目についてだけ御意見をお聞きしておりますが、いま一つ、いまの中央卸売市場の中で非常に大きな問題は労務対策であります。御承知のように、全体的に労働力不足の傾向の中でありますが、ああいう、朝早くから肉体的にもたいへんきびしい労働をやっておるところでありますから、まず若年基幹労働者が不足しておる、あるいは市場に働いても非常に定着しない、そういうことで、市場の中では労働力の確保の問題が非常に大きな問題になっております。一方、市場に働く人々の福利厚生施設といったようなものもきわめて不十分でありますし、労働時間であるとか、市場の開設時間であるとか、こういうものが普通の企業とは全然違ったシステムの中で進められておるわけでありますので、あの市場に働く人々の福利厚生なり賃金なり労働条件なり、こういうものについて今後特別にやはり配慮しなければいけない面がたくさんあると思うのです。こういう点について、ひとつぜひ目を向けていただきたい、このことを要望いたしておきたいと思います。 それから、農林大臣にひとつ大臣の御意見をお聞きいたしますが、一番最初に申し上げましたスーパーであるとか生協であるとか、こういう新しい流通の主体を形成しようとする動きが、中央卸売市場に対する買参人として参画させよという要望が出てきておるわけでありますが、この取り扱いをどうせられていくか。あるいはこれと関連いたしまして、生産者の団体から、いわば新しく開設される卸売市場の開設に当たっては、生産者団体を優先的に荷受会社にしてくれ、こういう要望が出てきておるわけであります。こういう点については、今後取り扱いせられる上においてどういうふうなお考えで扱われるか。
○倉石国務大臣 買参人につきましては、なるべく広く考えていくように努力いたしたいと思っておりますが、その次の答えについては、ちょっといまむずかしいのではないかと思います。
○田中(恒)委員 私は、直接中央卸売市場に関する事項は、時間が参りましたので、この程度にとどめておきますが、関連をいたしまして、昨日の一般質問で、実は途中で切れましたので、この際農林大臣にお尋ねをいたしておきます。 これは、この法案と関連をしておるわけでありますが、御承知のように、野菜の問題がたいへんやかましくなりまして、連合審査会等でも問題になりました。この野菜の出荷安定につきましては、いま議論をいたしております中央卸売市場の中で取り扱われていく分野も非常に多いわけでありますけれども、基本的には、農林省が調査で御指摘になったように、指定産地の育成というものを本格的にやって需給の調整をはかられるようなものをしなければいけない、こういう点が、一点大きな問題になってきたと思うのです。先般、衆議院の連合審査会等におきましても、この問題につきまして、集中的な意見が与野党の間から出てきたことは大臣御承知のとおりであります。 出てまいりました問題の一点は、保証価格というものが、現在の七年間の市場平均価格でいいのかどうか。これをやはり再生産といった要素を加えて考えなければ、指定産地の指定を受けても、野菜生産というものに意欲を持って取り組むことができないのではないか、この点を、これは与野党の各委員から大臣に対して御注文があったと思います。第二番目は、生産者と消費者の主体的な組織を強化しなければいけないということでありましたし、第三番目は、いま問題になっております、この中央卸売市場を中心とする市場取引というものを公正に、そして正確なものにしなければいけない、こういう点が、連合審査の質疑の中で特に各委員から要望になったことだと思います。 そこで私は、大臣のほうからもいろいろ御答弁がありましたけれども、指定産地の、いま出荷安定法に基づきまして生産者補給金というものが出ておるわけでありますが、この補給金の出し方について業務方法書で処理されておるわけでありますが、私どもは業務方法書でいいのかどうかというふうに問題を理解をしておりますが、ともかくあの補給金制度というものを現在の算定方式から改めて何か新しい観点に立ってやっていくというお考えがあるかどうか、この点をお聞きをいたしておきたいと思うのです。
○倉石国務大臣 市場法ができましても、市場の運営につきまして合理的にやらなければ成果があがらないということは御指摘のとおりだと思います。したがって、私どもも、そういうことに力を入れてまいるわけでありますが、もう一つお尋ねの物統でお話のありました例の野菜の価格安定でございますが、これには、お話のございましたように、流通の改善、合理化を進めることとあわせまして、需要に応じた計画的な生産出荷を行なうとともに、価格対策の充実をはかることが基本でなければならぬ、このように考えておるわけでありますが、このためには、農林省でも、ほかの機会にも申し上げておりますように、米の生産調整に伴いまして野菜の転作を積極的にすすめますとともに、野菜指定産地制度による計画的、安定的な生産出荷を行なう集団産地を育成してまいるつもりであります。 そこで、いまお話のございました価格でございますが、価格の補てん事業につきましては、従来からいろいろなことをやっておりますことはもう御存じのとおりでありますが、これも対象品目を計画的に逐次増加いたしてまいりますし、四十六年度におきましては、対象品目の追加、対象地域の拡大等も計画をいたしておりますが、価格補てんの事業の一そうの拡充強化をはかるほか、稲作転換にあたりましては生産者が安心して野菜への転作ができますように、都道府県の行ないます価格補てん等についても助成のできるような予算を計上いたしておることも御存じのとおりであります。したがって、野菜の指定産地等の運営については、しばしばここでお話し合いがございまして、御存じのとおりでありますが、こういう点を効果のあがるように指導を発揮してまいりたい、こう思っております。
○田中(恒)委員 そういたしますと、野菜の生産者補給金の支出の交付のしかたの基礎になっております算定の方式、これは現在七年間の市場平均価格をとっておるわけですね。この七年間の市場平均価格というのが非常に問題だ。日銀の卸売物価の変動に基づいて多少修正をやっておるわけでありますけれども、現実に非常にそぐわないという問題があって、これがこの間、連合審査会で、大臣御承知のように集中的に問題になった点でありますが、その点についてはこういうふうに改善の方向を検討しておる、こういう点はまだあれから進んでおりませんか。
○倉石国務大臣 先ほど江藤さんからもそういうような点についてお話がありましたが、野菜の価格補てん事業の保証基準額については、物価修正を行ないました過去の平均市場価格を基礎にして算定いたしておることは御存じのとおりでありますが、いまお話しのように、七年間の平均基準というのは長過ぎるではないかというお話がございました。われわれも、できるだけそういうことについては実情に沿うように、さらに検討いたしてまいりたいと思っておりますが、ともかくも需給関係を反映して市場で価格が形成されておるわけでありますから、長期的に見ますと野菜の生産費は需給関係を通じて市場価格にも反映していくものであると考えております。したがって、現在の保証基準価格を生産費の面からチェックすることは有意義であると考えられますし、この点を含めて現行制度の改善充実については、いろいろな角度から今後検討してまいりたいと思っております。
○田中(恒)委員 以上で私の質問を終わることにいたします。まだ足らない面がたくさんありますが、あとでまたとくと各委員から質疑を加えていただきたいと思いますが、問題は、今度の卸売市場法全体を通じまして、やはり需給調整の機能を中央卸売市場なり地方卸売市場の中にどういうふうに持っていくかという点がまだ非常に不明確のような気がいたします。こういう点については、ひとつ行政当局の立場で今後行政指導を進める上に十分配慮して取り扱っていただきますことを要請いたしまして質問を終わりたいと思います。
○三ツ林委員長代理 本会議散会後再開することとし、これにて休憩いたします。 午後一時一分休憩 ————◇————— 午後四時三十八分開議
○草野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 午前の会議に引き続き質疑を続行いたします。松沢俊昭君。
○松沢(俊)委員 午前中、田中委員のほうからいろいろ基本的な問題につきまして御質問がございましたので、なるべく重複を避けるような方向で御質問を申し上げたいと思うわけであります。 聞くところによりますと、現在卸売市場が開設されておりまするのが二十八都市ということになって、五十八カ所ということを聞いておりますが、今度地方の市場も全部この中に入ってしまうということになりますと、全体的にはどの程度の数になるのか、そういう分布の状況等をまずお伺いしたいと思うのです。
○小暮政府委員 現在、既設の中央卸売市場は二十八都市、市場の数にして五十八市場ということに相なっております。地方市場の数は御承知のように数千ということになっておりますが、今後これらのものを全国的な整備の計画を行ないまして、おおむね人口二十万以上の都市を一つのめどといたしまして拠点的な中央市場を整備いたすとともに、地方市場については、これはまだ数をいま申し上げるわけにはまいりませんが、現在よりもかなり大幅に数を減らして統合するような形で地方市場の整備をはかってまいりたいと考えております。
○松沢(俊)委員 大幅に減らすというのですか。ふえる勘定にはなりませんか。そういうわけにはならぬわけですか。その辺、どういうことなんですか。
○小暮政府委員 地方市場につきましては、それぞれの必要性に応じて現在きわめて規模の小さいものが多数にございます。今日の交通通信事情等から考えまして、また午前中も申し上げましたけれども、市場の信用、荷を引くための信用力というような点から考えまして、ある程度の規模のものにこれを統合強化いたしたいということを考えておるわけでございます。
○松沢(俊)委員 卸売市場法の目的にはっきりしておりますように、生産及び流通の円滑化をはかるというところに非常に重点がかけられておると思うわけなんであります。そういう立場に立って考えました場合におきましては、消費者のためにもなりそれから生産農民のためにもなるという立場で、要するに流通円滑化というのをはかっていかなければならぬというふうに考えますが、その場合、去年の十二月に地域分担指標というのを政府のほうで出されましたのですが、それとの関連というのは、これからずっと小さいものは統合をして大きくしていくといわれますけれども、産地との関係、そういう配置のぐあい、そういう総合的なものというのはできているのかどうかお伺いしたいと思うのです。
○小暮政府委員 農業生産の地域の分担関係を明らかにするためのガイドポストとして地域指標を議論したわけでございますが、これは申し上げるまでもございませんが、野菜の場合でいえば、それが出荷のいわば拠点と申しますか、そういうものを間接的に示すことに相なろうかと思います。出荷施設、これは園芸局のほうからいずれまたお答えがあるだろうと思いますけれども、野菜の集納センターといったような出荷施設を、そういう野菜の主産地化を指向しますようなところに適切に配置するというようなことが、地域指標との関連で当然出てまいると思います。私どものほうで考えております卸売市場は、需要と申しますか消費の量を頭に置きまして、これに対して日常必要とする物資を流すというための配置を考えるわけでございますから、生産の地域分担の数から直に出るというよりは、消費の実態そういうもののほうから市場の配置を考えていく。両々相まって生鮮食料品の流通の円滑化をはかりたい、かように考えておるわけでございます。
○松沢(俊)委員 大臣に聞きますけれども、それぞれ各省の中にいろいろな局がございますね。たとえば卸売市場だったら卸売市場を担当するところの局がある。それから指定野菜の生産団地というものに対してはそれなりの局がある。その局と局がばらばらな形で、そうして流通の円滑化をはかるとか安定をはかるとかというようなことをやってもなかなかできないと思うのですね。でありますから、やはり地域分担をやるということならば、その地域分担とそれとのかみ合わせにおいて、市場の開設の場所というやつはどうあるべきであるかというふうにして考えていかないと、一貫性に欠けると大問題が起きてくると思うのですが、大臣どうお考えになりますか。
○倉石国務大臣 農林省の総合的な機能を発揮いたしますためには、大体翌年度の予算編成に際しまして、翌年度どういうことをなすべきであるかということは、これはただいまおっしゃいましたように各局で受け持っておる事柄をもちろん持ち寄るわけでありますが、それを農林省として農業政策全般にどういうふうに調整するかということは、もちろん省議も開きますし私どももそれに参加をいたしまして、そして翌年度の予算要求をいたすわけでありますので、方針というのは、素案を立案するときには各局またその局の下にある課等が受け持っておるものを持ち寄るわけでありますけれども、それを政府の方針として一元化していくためには、いろいろ総合的な相談もいたしますし施策の方向がきまって、それに付随して持っていくわけでありますが、ただいまお話のございましたような野菜の問題をかりに取り上げてみますと、決して各省ばらばらにいっているとは私ども思いませんけれども、しかし昨年の暮れから今年の初めにかけて一時的に野菜が高騰いたしましたようなことに対処しますためには、ただいまおっしゃいましたようなことの欠陥をできるだけ除去し、効率的にあげられるように省内に対策本部を設けまして、その下に各関係の局の担当者を集めまして、そして生産から流通、消費に至る総合的な計画を立案してそれで進めておる、こういう次第でありますので、機能的には私どもといたしましては、ただいまお話しのありましたような欠陥を除去することについては十分手配をいたしておる、こういうふうに思っておりますが、なお今後もそういうような総合性の発揮できるように十分に注意をしてやってまいるつもりであります。
○松沢(俊)委員 ちょっと法律の中身に入って御質問を申し上げたいと思いますけれども、転送という問題がございますが、いま大臣も言われましたように、野菜の価格というものは暮れから春にかけまして非常に暴騰をしたわけなんでありますが、その暴騰した理由、原因がどこにあるのか、これをまずお聞きしたいわけなんでありますが、それとあわせまして手数料、たとえば生産団地から消費者に渡るまでの間、要するにどういう手数料といいますか流通経費というものがかかっておるのか、具体的に御説明を願いたいと思います。
○小暮政府委員 先般農林省で、段階別の受け取り価格の調査をいたしました。四十六年の調査では、小売価格を一〇〇といたしました場合に、生産者段階が五一・〇、出荷経費が一三・〇、卸売手数料が五・九、それから卸価格と小売価格の差額が三〇・一、合計して一〇〇というような形が一月二十日の十一品目についての調査にございます。
○松沢(俊)委員 そこで問題は、価格安定水準という非常にばく然たるところのことばになるわけなんですが、価格の水準というものはどうあるべきものであるかというような御見解をひとつ賜わりたいと思うのです。
○荒勝政府委員 ただいまの蚕糸園芸局でいたしております野菜の価格安定制度の中で、野菜をどういう形で価格安定をしているかということを申し上げますと、現在、対象野菜ごとに過去の平均市場価格というものがございまして、この平均市場価格をそれぞれの日銀の卸売物価指数で修正いたしまして、それがいわゆる現時点における一つの平均市場価格というふうに理解しておる次第でございます。その平均市場価格に四分の三をかけ合わせたのをもちまして、一応価格安定の保証基準額というふうに算出いたしまして、そしてまた、過去の平均市場価格の二分の一を出しまして、それを最低基準額にいたしまして、市価がその保証基準額を割りました場合には、その平均市場価格と保証基準額との約八割をかけまして、補償している次第でございます。それが一応現状でございます。
○松沢(俊)委員 それは、野菜生産出荷安定法の協会のお話ということになりますね。そこで、私まず聞きたいことは、消費者にももちろんこの価格の安定というやつが必要であるわけでありますが、生産者そのものも生産をやるために、そして安定的な供給をやるために、この生産者も安定されなければならないと思うわけなんであります。そういう立場に立って、要するに安定したところの価格水準というものは一体どうかということを私は聞いているわけなんでありまして、いま御答弁されましたそのことは、私も実は承知をいたしておるわけであります。ただ、しかし、そういうようなものがこの価格の安定水準ということになるのかどうか。それが価格の安定水準なんだというふうな御見解なのかどうか。それがまた、この需給安定につながっていくものであるかどうか、こういう点をもう少し、これは局長からお伺いしたいと思うのです。
○荒勝政府委員 一応私が先ほど申し上げましたのは、現在の野菜の協会でやっております価格の補てん制度でございますが、私たちの従来までの考え方と申しますか、これは、野菜の価格はいわゆる需給均衡価格できまるものだ。そして単年度単年度では多少暴騰、暴落といいますか、上がったり下がったりはいたすかとも思いますが、しかし、長期にわたっては、おのずから、いわゆる需給均衡価格というところに生産費というものが当然実現するという理解のもとに、だから長期で、過去七年間の平均市場価格を出しまして、それを卸売物価指数で修正いたしまして、市場価格を出している。それが当然に長期にわたれば、生産費というものが実現している、こういうふうに理解している次第でございます。それで、全額を補てんするかどうかというような議論は、政策判断の問題として必要であると考えられておりますけれども、価格水準としては、長期にわたる均衡価格というものが一応市場において形成され、それが生産者、消費者の売買両当事者間でおのずからそういうところにきまるのではなかろうか、こういうふうに考えている次第でございます。
○松沢(俊)委員 過去におきまして、この安定協会——これは法律は昭和四十一年にできたわけなんですね。それから、この安定協会が、価格が下落したために出したのは、昭和四十三年のキャベツにそれを出しておられると思いますが、そのときのキャベツに対するところのキロ当たりの価格というのは大体幾らぐらいされたわけなんですか。
○荒勝政府委員 ちょっと当時のいわゆる補てんの額というものが、実は数字を持ってまいりませんで申しわけございませんが、現行の価格水準で申し上げますと、一応キャベツにつきまして、これは夏秋キャベツでございますが、京浜地区の夏秋キャベツにつきましての価格補てん制度の水準を申し上げますと、過去の平均市場価格が、七年間の平均がキロ当たり二十五円十四銭になっております。それに対しまして、先ほど申し上げました保証基準額というものはその四分の三ということで、キロ当たり十九円というふうになっておりまして、最低基準額が、その平均市場価格の二分の一ということになっておりますので、十二円五十七銭。それからなお、つけ加えますと、産地廃棄の補てん額が、廃棄の場合は実験的に仕組んだ費用でございますが、それが約五円三銭ということで、現在の市価がかりに十九円を割りまして十五円となりましたら、その十五円と十九円の差額の四円の八がけで、四、八三円二十銭を交付するこういうことになるわけでございます。
○松沢(俊)委員 私は、農林省のほうで調査されておられると思いますけれども、キャベツのキロ当たりの生産費、これは幾らになっていますか。
○荒勝政府委員 ただいま申し上げましたいわゆる夏秋キャベツを前提にいたしますと、これは農林省で生産費を一応は計算しておりますが、あんまり確実に申し上げられるような数字ではございませんが、一応統計調査部で調べました数字では、キログラム当たり九円八十四銭、これは昨年の分でございますが、そういうふうに算出されておる次第でございます。
○松沢(俊)委員 そこで、私は大臣に聞きますけれども、いまお互いに話し合いしている中にはっきりしてきたと思いますけれども、九円幾らの生産費がキロ当たりかかっている。そこで、ダンボールへ詰めますとダンボール代が七円三十五銭というぐらいになる。それから木箱であれば四円七十五銭。それから運賃、これが五円。そこへ今度出荷しますのですから、卸売市場で手数料が取られるわけなんであります。そうするとだいぶ高いところの、とてもいま説明されましたようなそういう、要するに廃棄の場合の補償だとかあるいはまた差額の補償だとかというような金額では、生産地のほうでは間に合わないというような結果になってしまうのじゃないか。こういうような状態というものを続けていくということになれば、やはり需給安定というものには長期的に見ました場合においては続かない。こうなるのじゃないか、こういうぐあいに考えるのですが、この辺についての大臣の見解はどうお考えになっておりますか。
○倉石国務大臣 野菜に限らず大体多くのものは需給の関係によって価格はきまってくると思います。しかし、そこで野菜をつくられる人々が、もちろん単独でおやりになる方もあり、共同でおやりになる方もあるのでございましょうが、やはり需給関係を見られて作付けをおやりになる。そこで私どもといたしましては、先ほど政府委員が申し上げました昨年度の予算で廃棄に関する試みの予算を計上いたしましたが、そういう機会がなくて済んだわけでありますけれども、やはりことし暴落いたしますというと、来年はそういう同じものをつくってくれませんから、それはたいへんなことになりますので、やはり暴落のときには何らかの救済措置を考えることが必要である。その前に価格補てんのための協会等、それぞれ制度のありますことは別個でありますが、さらに暴落いたしたようなときに廃棄処分というふうなことを考えたらどうだということを考えたわけでありますが、私は、やはりつくられる方も消費の状況を判断されてつくられるわけでありますから、そういうことに対して私どもがやはりいろいろな見通しをつけて産地に対して御協力を申し上げる。つまり行政的に大体の方向を、これはもう先ほどもどなたかのお話にありましたように情報を申し上げましたり、それから産地の組合と連絡をとってそういう将来の方向について情報を差しあげたりなぞして、非常に多くのプロダクジョンになって損害を受けるようなことのないように、また消費にできるだけ見合ったような生産が継続して行なわれるように、こういうようなことではできるだけ私どもが御協力を申し上げる。ただいまのところはそういうようなことでやっていくべきではないか、こういうことを考えておるわけであります。
○松沢(俊)委員 ただ私、いま大臣に御質問申し上げましたのは、これは田中委員のほうからもお話がありましたですけれども、過去七カ年の平均の価格で基準をつくっていくというやり方というのはちょっとまずいんじゃないか。もう少しやはりこの点は考えていかなければならぬじゃないか、こういう御意見に対しまして、大臣のほうからもそれなりの意見というものが述べられておるんですが、いまの要するに野菜生産出荷安定法というところの法律、なるほど看板は非常に安定するような看板をあげていますけれども、中身というのは必ずしも需給安定というそのものにつながるような内容、運用にはなっていないんじゃないか。こういうものからまずやはりきちんともう少しちゃんとしたものをつくって、そうして需給安定というものを考えていかなければならないし、そういうことがやはりいわゆる価格の水準という一つの大きな要素になっていかなければならぬのじゃないか、こういう考えでおりますが、大臣は、どうお考えになりますか。
○倉石国務大臣 生産物の一般論としてはあなたのおっしゃることわからないわけではありませんけれども、具体的にそれぞれのたくさんの種類のあります野菜について考えてみますと、いまの状況というものはやはり需要供給の関係のアンバランスをできるだけ少なくして、そうしてなおかつ安定的に生産していただくといようなことが、一番大事なことではないか。そのための価格補てんの施策を講じておる、こういうことでありまして、たとえば全部消費がぴったりわかっておってそれにマッチするような生産というふうなことはなかなかこれは御存じのとおり機械的にはむずかしいことでありますが、さりとてやはり、御存じのように最近はわが国においては野菜の需要というのは著しく増高しておりますので、需要供給のアンバランスをなくするように、そういう調査検討をいたして、そして指定産地などもそれに合うようにできるだけやってまいりたい、こういうことで私ども努力しているわけであります。
○松沢(俊)委員 聞きますけれども、あれですか、需給計画というもの、これをやはりお立てになるんですか。この需給計画というものを一年間のものを立てても、大臣が言われるようにそれは季節ごとにおいてもやはり違ってくると思いますね。なかなかつかみにくいという面は確かにあると思うのです。ありますがいまは情報化時代ということになっておるわけでありますから、もっとやはり一週間なら一週間の間に、要するに大体どういう需要変化というものが起きるかというような、そういうものをつかみながらやっていかないとなかなか価格の安定というものははかり得られないと私は思いますが、そういうようなことについてどうお考えになっていますか。
○荒勝政府委員 私たちのほうでは野菜の、基本的には長期の需要要通しということで、農業基本法に基づく長期見通しというものをまず立てまして、それに基づいて今度農林省でも地域別の目標というものを昨年出しまして、それに沿うようにその指定消費地域ごとに野菜の指定産地制度を衛星的に結びつけている次第でございます。それで指定消費地域ごとに今度出荷時期別におおよそ五年後の需要の見通しを立てまして、これに即応するように大体指定消費地域の需要の見通しの約六割以上はまかなうということで、指定産地を整備するということでやっている次第でございます。これが全国といいますか全需要をまかなう制度になっておらずに、大体六割か七割を指定消費地と指定産地の間でまかなうことが一つの大きな指定産地制度の要因で、あとの三、四割はそれぞれの副業的といいますか小さな産地から出されるもの、こういうふうに考えておる次第でございます。さらにそういう制度の中でそれぞれの作付あるいは出荷前あるいは出荷時期ごとに統計調査組織を含めた国の担当者あるいは県の担当官、それから各産地の代表者、並びに都市における市場関係者等が集まりまして、再三にわたって指定産地の出荷協議会を開催して、市場の需要動向、これは大体ふだんは各産期別にやっておりますけれども、季節別といいますか、四半期別でございますが、一−三月のように多少需要の逼迫しておる現状では、臨時的に再三にわたってこういうふうに集まりまして、来月の野菜の需要の動向というものを掌握しながら、供給を平均出荷するように各産地に対して指導している次第でございます。
○松沢(俊)委員 そこでもう一つの問題でありますが、委託手数料の問題なんであります。これもこの前の田中委員の質問でも苦干答えておられるようでありますが、はっきりと各県ごとに違っているのですか、それとも全国一律なんですか。これはどういうことになっておりますか。
○小暮政府委員 午前中に申し上げましたように、野菜の場合には八・五%ということに、中央卸売市場につきましては一つの数字でやっております。ただ、先ほど段階別の受け取り額の一月二十日の調査というのを私申し上げまして、そのときに卸売手数料が五・九%と出たということ、これは小売価格を一〇〇として計算しましたから五・九と出るという事情が一つと、それから実質卸売手数料というのは、先ほども申ましたように大型産地であればかなりの出荷奨励金があるということで八・五より低く出るということでございます。卸売手数料というのはせりできまった価格の八・五%、これは画一でございます。
○松沢(俊)委員 さっき御答弁にもありましたように、要するに野菜の消費というのはだんだん拡大してきておりますから、それに伴いまして、いろいろお聞きしますと、現在ではその卸売市場で取り扱っておられるところの金額というのは一億円程度になっている、こういうことを実は聞いておるわけなんであります。私は将来さらに消費の拡大の方向というものは進むと思うわけなんです。そういう場合八・五というパーセントでとるということは、これはたいへん——地方自治体が実は開設をやっておるわけなんでしょう。地方自治体が開設をやっておるのに、八・五%というものをそのままずっと持っていかなければならないところに理由はないと思うのです。これは生産対策にもつながるわけなんですね。出荷奨励金というものは、いまさっき田中さんが言われましたように、そんなものより委託手数料というものを減らしてもらったほうが生産農民にとっては非常に得であるわけなんです。同時にまた、手数料が不足になることによって供給するところの価格というものはある程度うまくいくということになると思うのです。しかも、やはり地方公共団体が開設をやっておるわけなんでありますから、こういう点につきましては、一体政府は、今後こういう法律ができましてそうして各地に今度は市場ができてくるわけなんでありますが、これは県の条例か何かできまるのでしょうね、たぶんそうだと思いますが、その辺はわかりませんけれども、要するにパーセントを引き下げるという方向をいま持っておられるのかどうか、お伺いしたいと思うのです。
○小暮政府委員 中央卸売市場の卸売手数料につきましては、先ほども御説明しましたようにかつて一〇%であったものを八・五%に下げ、さらに四十二年に、出荷奨励金の支出の限度を千分の二引き上げるということを通じまして、大型産地に対しては実質六%台になるような手数料に引き下げております。地方公共団体が開設しているのに八・五というのは高いではないかという御指摘がございましたけれども、民営の市場では現状では八・五より高いのが通常でございます。ただ、この八・五というのをいかなる経済事情になっても変えない数字であるなんというように私ども考えているわけではございません。これは合理的に引き下げの余地がある場合にはこの引き下げの問題ももちろん検討すべき問題だ。過去においてもその方向でやってまいったわけです。ただ、今後市場の施設を整備いたしまして、機械力の導入その他適切な手を打って、市場におけるいわば労賃の上昇の影響を合理的に緩和するようなことをあわせて努力してまいる必要があると思いますが、早朝非常に激しい肉体労働をいたしますし休日も少ないといったような特殊の職場環境でございまして、人を集めるのにもかなり苦心をするというような状況もございまして、財務の状況等につきましては年々全卸について私ども調査いたしておりまして、それらの点については、産地に対して十分の信用力を持って支払い等について不安がないという健全な経営になることを目途に指導してまいっております。ただ、力のつきましたものにつきましては、先ほど申しましたように、大型出荷者を優遇し、出荷の姿をできるだけ合理化していくというような面に生産地に対する交付金の額をふやすというような形で、実質的に引き下げをはかり得るような形を指導しておる次第でございます。
○松沢(俊)委員 この法律ができれば今度全部卸売市場法という法律に基づくところの市場というものができていくわけでしょう。その場合におきましては、先ほどお話がございましたように二十万以上の都市ということを言っておられるわけなのでありますが、あれは二十万の都市でやるのと、それから東京のように非常に膨大な人間の数が集まっているところでおやりになるのと、そこではそれなりの取り扱いの荷の用というのがだいぶ違ってくるわけなんですね。だから、将来この法律が制定された場合におきましては、八・五%というところのものをやっぱり一律に考えてやっていかれるのか、それともそういう用に応じて配慮をやっていくということになるのか、どういうことなんだか、そしてまた、卸売りの会社なら会社の配当というのはいま大体どの程度になっているのですか、その辺もあわせてお聞きしたいと思うのです。
○小暮政府委員 中央卸売市場と地方の市場とでどのような扱いにするかというのは、今後新たにこの法律に基づく地方の卸売市場ということで条例によって規制することになります市場について、それぞれ条例で基準を指導することになると思います。先ほど申しましたように、民営一般のものよりも低い形になることが十分想定されるわけです。ただ、一言申し上げておきたいと思いますのは、たとえば現在の中央卸売市場、全国に何十とあるわけですが、この中央卸売市場について、市場ごとに、ある市場は七%だ、ある市場は八%だというようなことをかりにいたしますと、これは結局市場ごとの集荷の競争の面に通常の需給状態とやや異なった一つの影響を与えることになりまして、やはり荷を集めるための努力、それに対するサービスというのを、手数料の面でなしにほかのいわゆるサービスの面、親切さといったようなそういう面で競争してもらって、手数料のところとか、歩戻しのところで過当競争をしないようにというのが、長い市場行政の経験から出た一つの現在の考え方になっておりますことをあわせてちょっとつけ加えたいと思います。 なお中央卸売市場における通常の規模の卸売会社の配当率は、現在おおむね一割前後でございます。
○松沢(俊)委員 それはおおむねというのは平均ということを意味しているんですか、あるいは大都会の大きな業者がいると思いますのですが、そういうところは最高はどのくらいになっているんですか。
○小暮政府委員 ただいまおおむね一割と申し上げたのは平均でございまして二・九、最高についてはちょっといま調べております。——六大都市の大型荷受け三十五社で平均一二%であるというふうに承知いたしております。
○松沢(俊)委員 私の聞いた範囲では二割ぐらいの配当というのが出ているということを聞いておりますのですが、要するにそういう会社というのはないのですか。
○小暮政府委員 会社の規模によって、ただいまの平均より高いものが当然あると考えます。
○松沢(俊)委員 私はそういう二割も三割も配当を出すようなところをやはり考えていかなければならぬじゃないか、こう言っているわけなんですがね。
○小暮政府委員 これは詳細取り調べてみなければわかりませんけれども、創業何周年といったようなことで記念配当などをやるようなことが、こういう業界でございますから間々ございますけれども、私どもが承知いたしておりますところでは、大型のかなりしっかりしたものでも一二、三%をそうこえないというふうに承知いたしております。
○松沢(俊)委員 まあそういう点、もう少しやはり皆さんのほうでも御研究されまして、やはりできる限りのサービスのできるような方向で指導していただきたい、こう思うわけなんであります。 その次に、転送をやるということができるというお話なんでありますが、この転送というのはやはり原則的には私は反しているんじゃないか。原則の中には例外を含めるものですから例外としてはあり得るにしても、原則としてはこれはよくないことだというぐあいに考えておりますのですが、最近の傾向としてこの転送というのはどういう傾向をたどっているんですか、量的において。
○小暮政府委員 地方の都市における消費のあり方が大都市の消費のあり方と次第に近づいてきた。消費の平準化と私ども言っております。これが実は階層間、家計調査での五分位階層で調べましても、階層間の平準化もございます。そのほかにいま申しておりますのは大都市と中都市、地方都市との間ですけれども、そういうところにも急速に消費の平準化が進んでおりまして、全国的に多種多様の良質の野菜を需要するという形に相なっておりますので、現実には東京、たとえば神田のような市場に集まりますもののうちのかなりの部分が転送されるということがございます。 現在の中央卸売市場法の体系、これは大正の十二年につくった法律でございますが、これが当初考えておりました姿は、やはり日常必要とする地域に対する集配の拠点ということで市場を考えたことは沿革的には間違いないと思いますけれども、その後いま申しましたような消費の動向、かたがた生産のほうは次第に大型化、専門化してくるわけでございますから、そういうものとの関連で転送という形が現実にふえる方向にあるということは、率直に認めざるを得ないと思います。これまでは市場の取引の指導といたしましては、転送というのは変則のことであるということで、これにつきましては業務方法書等において開設者が厳重にこれを指導監督する。たとえば常時転送する先というものにつきましては、それぞれ毎月その計画を市場長に申し出てその承認を受ける。あるいはその他特殊の必要が生じた場合には、そのつどやはり承認を受ける。それにしても市場に持ち込みました数量の一割をこえないようにするとか、それぞれこれに限度を設けてやってまいっております。ただ新しい市場法の体系では、今日の流通の実態から見まして、必要な品目あるいは必要な場合については、むしろはっきりと基準を定めてそういう転送を合理的に行なうような仕組みについてもくふうしたいというふうに考えております。
○松沢(俊)委員 量がだんだんふえてきているということのお話なんでありますが、転送というのは原則的にはこれははたしていいことなのか悪いことなのであるかということになれば、私はあまりいいことではないと思うのですね。手数料というものが二回取られるということになるわけでしょう。ということになると、価格の安定だとかいうようなことをいっても、それとは逆の方向にいってしまうと思うのですよ。だから転送を、今度新しい法律ができたならば、要するに一つの品目をきめて、その場合においては恒常的に今度はおやりになる、こういうことなんでしょうか。
○小暮政府委員 転送がいいか悪いかというふうに尋ねられますと、これは率直に申し上げて場合によるというふうに申し上げざるを得ないのです。やや具体的に申し上げますと、単に取り扱い業者が自己の利益のために荷をあちこちにころがしてもうけようというようなことでやるといたしますれば、これは決してよいことではございません。これはもう明らかです。ただきわめて具体的な例を申し上げて恐縮ですが、たとえば北陸から東北にかけての日本海岸、御承知のように幾つかの都市がずっと並んでおります。かつて高知のキュウリといったようなものがいまほどまだ一般化しなかった当時、私自身実は裏日本で行政の責任をとっておった時期があるのです。そういう場合に、実態調査をいたしますと、結局冬場の高知キュウリといったようなものを一貨車単位でこなし得る市場というのが当時北陸にはなかったわけです。そうしますと、金沢の市場というものに一貨車高知から送りましたものを、あと酒田とか鶴岡とか、こういう都市が一部受けるというようなことをあらかじめ相談してやったというようなものは、一つの取引の形態として十分理解できる問題でございます。こういうような問題につきましては、先ほど申しましたように、あらかじめ市場開設者に届け出て、そういう転送の計画をあらかじめ持って、それを頭に置いて荷を引くというようなことでございまして、これは一例でございます。ただし、かりにほかの都市もそれぞれある消費規模を持ち、そこに資力、信用確実な荷受業者を持った卸売市場というものができ、そこに一定規模の消費が発達してくれば、直接高知から酒田とか鶴岡に送るという形ができるわけでございます。ですから地方の卸売市場につきまして、中央卸売市場と相呼応して一つの計画的な整備をいたしたい。その地方市場の荷受業者の資力、信用を確実なものにするように、必要があれば統合、法人化といったようなことを指導したいと申し上げておりますのは、いまのような事情も頭に置いて直接合理的な荷引きができるような地方市場あるいはその卸売業者というものを盛り立てていくことによって、中間段階を一段階省略できるような形がある。そういうものができ上がりますまでの間、先ほど申しましたように、十分開設者と相談してやりますようなものは決して悪い転送だというふうには規定できない。したがいまして、それぞれの場合に応じて適切な指導あるいは取り締まりを行なうべき性格の問題だというふうに理解しております。
○松沢(俊)委員 なるほど特殊な例としてはそういうことも認めなければならないということはわかりましたけれども、しかしだんだんと増加をしているそういう傾向というものは、野菜の価格安定という面からすると必ずしもいい傾向ではないと思うのですよ。しかもいまは情報を収集できる時代に実は入っているわけなんであって、昔のようになかなか情報収集ができないという時代とは時代が違うと思うのですよ。そういう新時代においてなおかつこれが上回ってきているということは、やはり私は何か問題があるように感じますが、この辺はどうお考えになりますか。
○小暮政府委員 先ほど転送がふえる傾向にございますということを申し上げましたが、これは総体として少しずつふえておりますけれども、具体的な中を見ますと、たとえばいまの季節で、レタスとかピーマンといったようないわゆる洋菜類は、東海地方あるいはその他の温暖な地域でできまして各消費地に送られるものでございます。こういうものについてはかなり高率の転送が行なわれますけれども、大根とかホウレンソウとかニンジンとかいう通常の蔬菜類につきましてはせいぜい一割前後ということでございます。ただ先ほど申しましたように、この問題を根本的に合理化の方向へ持っていくにはやはり生産者の立場も考えなければいかぬと思うのですが、出荷する者の立場から考えますと、遠隔地になまものを送りつけるわけでございますから、これが間違いなく売れて間違いなく代金が返ってくるということのために、相手を選ぶということがございます。その出荷者の選択にこたえられるようなしっかりした業者を各地に育てる、そういう地方市場の育成ということを急がなければならない。その面での施策がやや消費の変化の速度に及ばなかった。それをいまから取り返さなければいけないという点ははっきり認めるべきだと思います。
○松沢(俊)委員 もう一つ問題は、産地直結の流通問題というのが最近いわれておりますが、全販連のほうで集配センターというものをつくっておやりになっておりますね。これについて政府のほうでも助成しておられるということを聞いておりますが、この状態というものはどうなっているのか。それから将来卸売市場とこういう集配センターの組み合わせを一体どのようにお考えになるのか、その辺をお伺いしたいと思うのです。
○小暮政府委員 全販連が現在戸田橋でやっておりますいわゆる集配センター、これは実験的な試みとして農林省がこれに助成をいたしております。ただ午前中大臣からもお話がございましたように、集配センターというのはそれだけでございませんで、たとえば灘生協のような大きい消費生協で自分が荷を集めるためにそういうものをつくっておるというような例もあり、それぞれ一種の卸売機能、そこで荷をそろえて、組み合わせて、そこで代金決済をするという一種の卸売機能を果たすものとして、いろいろ実験的な試みが現在あるわけです。しかしこれは生産者がそういう卸売機能を持とうとするか、あるいは小売りする者が持とうとするか、あるいはスーパーマーケットのようなものが持とうとするか、その主体なりねらいはそれぞれ違いますが、いずれもそれ自身卸売機能的なものに近づきつつある。したがって今後どのようにこれが育っていくかということにつきましては、私ども十分これに注目いたしたいと思いますけれども、現在の青果物の流通の仕組みの中で確立した一つの形としてこれを位置づけるにはまだ時期が早いというふうに見ておるわけでございます。
○松沢(俊)委員 これは大臣にお伺いしますけれども、産地直結というのも非常にいい方法だと思うのです。そういう意味で卸売市場の整備を急いでいくことも非常に重要なことだと思いますけれども、しかし一面消費者団体の動きあるいは生産者団体の動きとして、自発的にこういうものができ上がって、そしてできる限りサービスを向上させようという意図が私はうかがえると思うのです。でありますから、これから育成、強化をやっていくというところの方針を出してもらったほうがいいのじゃないかと私は思います。まだ固まっておらないというお話もありますけれども、できる限りそういうものはそういうものとして伸ばしていく方向でいくべきであるという考え方に対しまして、大臣はどういうふうにお考えになっておりますか。
○倉石国務大臣 ただいま政府委員からもお答えいたしたのでありますが、そういう集配センターというようなもの、戸田橋のは全販連でかなり大きなものであります。そのほかにもいろいろ考えがあるようでありますが、産地直結の取引は、いま経済局長も申し上げましたように、規格性、貯蔵性のある少数の品目については、大型の生産者と大型の消費者との間において比較的うまくいきやすいのではないかと思います。それから生鮮食料品の価格安定のために、既存の流通機構に競争原理を導入するという立場から評価し得べきものであるとわれわれは考えておりますが、いま申し上げましたように品ぞろえ、注文者の希望等に沿うかどうかということについては、御存じのようになかなかむずかしいようであります。しかしだんだん変わってまいります生産、消費の関係からいたしまして、こういうものについても私どもとしては検討する値打ちがあるものだと思っておりますし、四十六年度予算にも私の記憶ではそういうことの関係で予算を計上したと思いましたが、内容を忘れましたから、途中でことばを切ってはいけませんから、政府委員から違っておったら違ったように御説明申し上げます。
○小暮政府委員 訂正ではございませんで、集配センターのための調査費ではございませんということを申し上げたかっただけでございます。 要するに産地と消費地との間でどういうような契約のしかた、どういうような条件のきめ方でやりましたらうまく直通ができるか、そういうものの成立の条件と申しますか、何と申しましても値のきめ方とかいろいろ事態が流動いたしますから、買い手市場になったり売り手市場になったり、最初約束したときといよいよ実行するときと状況がひどく変わってしまうという性格を持つ商品ですから、そういうものについてどういう形での約束なり条件なりをやったらうまくいくかというようなことについて、十分実態に即した調査をしたい、そういう意味での調査費を予算に計上いたしております。
○松沢(俊)委員 これで最後ですが、もう一つの問題はせりの問題ですが、せり人というのは卸売業者の付属になっておりますが、これはやはり取引、せりの公正化というものをはかるということの立場からいって、せり機関を中立化させてしまう。たとえば東京でおやりになるということになれば、東京都の職員なら職員がせり人になるとか、そういう方法でやらぬと、とかくいろいろ指のかげんだとか何かのかげんによって何かがあるんだという、そういういろいろのうわさも出るわけなんでありますが、そういうものが除去されるためには、やはりせりというものは中立の機関として存在させるという必要があると思いますが、これは大臣、どうお考えになりますか。
○倉石国務大臣 せり人を卸売人から分離いたしますことにつきましては、市場の取引機構をいたずらにかえって複雑にするのではないか、それから卸売人を単なる荷受機関という役割りだけにして、集荷販売面での企業努力の意欲を、そういうせりを分離することによってかえってそぐことになりはせぬか、そういうおそれがあるのではないかと私ども考えますので、いまのような分離は適当ではないのではないか、こう考えておるわけであります。 それからいま御検討を願っております卸売市場法案では、せり人の公正化とそれから資質の向上をはかりますため、四十三条で卸売業者のせり人は農林省令で定める基準に従って開設者の登録を受けた者でなければならないものといたしますとともに、せり人が中央卸売市場における卸売りの公正を害し、または害するおそれがある行為をいたしましたときには、開設者はその登録を取り消しまたはその者がせりを行なうことを制限しなければならないものと、こういうふうにいたしておりますので、指導監督の実があがるように措置をいたしたい、このように思っております。
○松沢(俊)委員 これで質問を終わりますけれども、せりの中立化というような問題等はやはり複雑にするということよりも、公正な取引をやるという上において私は重要だと思うのです。いろいろ法律案を見ますと、卸売人に対しましてもいろいろな規制というものがあるわけなのでございまして、せり人に対しましてもそういう規制というものがあるわけです。規制があるということは、規制をしなければならないというところの過去の事実もまたあったから規制をすることになるんじゃないか。だから条文に、規制をしなくてもいいような、そういう条文になるようなものにしていかなければならぬじゃないかというふうに私は考えるわけです。そういう点で、いろいろ複雑になると申されますけれども、これもひとつ公正な取引ができるというところの前提に立って御検討願いたい、こう御注文申し上げまして質問を終わります。
○草野委員長 瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 卸売市場法案について、農林大臣並びに関係当局にお尋ねをいたします。 私は、去る二月十五日に、予算委員会の席上で、特に魚市場の関係を主体に流通の機構の簡素化、合理化というような問題について大臣に御答弁をいただいたわけでございますが、本日はさらに予算委員会ではっきり御答弁をいただけなかったもの、あるいはまた小さい問題等について提起をしてありましたので、そういったことについて順次質問をしてまいりたい、かように思います。 まず最初に、私は主として卸売法案の四十四条、三十七条を中心にお伺いをいたしたいと思います。御承知のように、四十四条は、「仲卸業者の業務の規則」三十七条は、「卸売の相手方の制限」これが述べられております。そして四十四条というのは卸売業者の痛いところを規定してある。逆に三十七条のほうは、仲卸業者の痛いところを規定してありまして、双方に牽制しているというか、ここらに特徴があるように思われます。今度の法案でもこの辺が一番重要なところになると思って前回の予算委員会でもいろいろとお聞きしたわけでございますが、まず最初に、この四十四条と三十七条の関係について、立法されました当局の考え方、こういったものを明らかにしていただきたいと思います。
○小暮政府委員 三十七条は「卸売の相手方の制限」という規定でございまして、「卸売業者は、中央卸売市場における卸売の業務については、仲卸業者及び売買参加者以外の者に対して卸売をしてはならない。」という卸売市場の原則をうたいましたあとに「ただし、当該市場における入荷量が著しく多く残品を生ずるおそれがある場合その他の農林省令で定める特別の事情がある場合であって、業務規程で定めるところにより、開設者が仲卸業者及び売買参加者の買受けを不当に制限することとならないと認めたときは、この限りでない。」ということで、これは具体的には先ほど他の委員の御指摘にいろいろお答えしましたように、合理的に転送の必要がある場合、そういう場合を頭に描きまして、それが恣意にわたらないように、卸売人のかってな判断で行なわれることのないように、しかるべき規制のもとに場外にこれを転送することを認めようという趣旨でございます。 四十四条は、逆に、仲卸業者が中央卸売市場にかかわる開設区域内ではその許可にかかわる取り扱い品目の部類に属する生鮮食料品をかってに自分で販売の委託を受ける、要するに仲卸業者なのに卸売業者にまぎらわしい仕事をすることを禁じております。それから卸売業者以外の者から、場外から買うということを禁じておりますが、その規定にただし書きがございまして、「仲卸業者がその許可に係る取扱品目の部類に属する生鮮食料品等を当該中央卸売市場の卸売業者から買い入れることが困難な場合」あるいは農林省令で定める基準に従いまして直接これを場外から引くことができる、ただし「開設者が当該中央卸売市場における取引の秩序を乱すおそれがないと認めた」場合に限ることでございまして、仲買人が卸売人以外の者から物を買い入れて小売りに流すことを一部認めよう、これはいずれも、卸売人と仲買人が、それぞれの市場における機能分担ということの原則を十分守りながら、相互に協力して、具体的に適切であると認められる場合には一段階省略して物の流通をはかり得る道を認めよう、こういうことでございます。
○瀬野委員 本論に入る前に若干お尋ねしますが、四十四条の中に「買い入れることが困難な場合であつて、」という場合の「買い入れる」というところですね、これはどういうものが「買い入れる」ということになるのですか。その点明確にひとつお答えいただきたいと思います。
○小暮政府委員 たとえば、同種類の物品が場外において多数流通しており、卸売業者が十分必要な数量を入手できないといったような場合がございますれば、「買い入れることが困難な場合」というのになると思います。
○瀬野委員 品物にすればどういうものとどういうものということはここでは御答弁はできないわけですか。たとえばこういう品物、こういう品物ということがはっきり言えないことなんでございましょうか。
○小暮政府委員 たとえば、一部の輸入果実というようなものにつきまして、輸入原価等がある程度明らかになっておりますために、場外で大部分のものが取引される、市場の中にはなかなか入ってこないというような場合がございます。
○瀬野委員 もう少し説明をお願いしたいのですが、「困難な場合であつて、」ということは、具体的にどういうことが困難な場合であると想定できるわけですか。
○小暮政府委員 「卸売業者から買い入れることが困難な場合」と申しますのは、一つには、卸売業者が集荷していない物品、これは特殊な商品の場合に卸売業者が集荷しないというような場合がございます。それから、卸売業者が集荷しておりましても、その数量が不足して、場外に潤沢にある場合、これは、私が先ほど申し上げました一部の輸入青果物等についてしばしばある形でございます。それから、卸売業者が集荷して供給します物品の価格が、場外流通に比較してかえって割り高であるといったような場合、こういう場合に、「卸売業者から買い入れることが困難な場合」であるというふうに考えることと思います。
○瀬野委員 四十四条の、いまの下に、「農林省令で定める基準に従い」、こういうふうにございます。この基準とはどういうことをいうのですか。あらためて確認をするためにお答えをいただきたいと思います。
○小暮政府委員 「農林省令で定める基準」、まだ決定はいたしておりませんが、現在検討中の考え方を申し上げますと、仲卸業者は、同条ただし書きの規定により、当該中央卸売市場の卸売業者が、当該中央卸売市場において卸売りをしない物品または当該仲卸業者が当該卸売業者から買い入れることが困難な物品を当該卸売業者以外の者から買い入れて販売しようとする場合に、品目、数量、買い入れの相手方等を記載した申請書を提出して、開設者の許可を受けなければならない、ということにいたしてはいかがかということを考えております。それから、開設者は、この許可または許可の拒否をしようとするとき、当該卸売業者が、当該物品を当該中央卸売市場の卸売業者から買い入れることが困難な事情及び当該仲卸業者が当該物品を卸売業者以外の者から買い入れて販売しても、この市場の中での取引の秩序を乱すおそれがないと認められる事情の有無について、当該物品の売買取引の実情を開設者として調べなければならない。仲卸業者は、当該物品の販売をした場合、その旨を開設者に報告をするという形で市場の開設者に内容を明示する、というようなこと、こういったようなことを農林省令で基準として定めてはいかがかということを現在検討いたしております。
○瀬野委員 基準について一応の説明がありましたが、ここで聞いただけでは、まだこまかいことが検討中であるので十分了解できないところも多々あるわけでございますが、今度の法改正で、旧法によっていろいろ規格品とか——今回の改正では特定物品というふうに言うのですが、そういったいわゆる場外流通的品物等について、今回の改正によってそういった品物は、大幅に、自由に、卸売りを通さずに仲卸業者が場外流通によって買うことができるものか、そういったことについては、この四十四条からどういうふうに解釈できるわけですか。具体的にひとつ御説明いただきたいと思います。
○小暮政府委員 先ほどから申し上げておりますような条件に合致いたします場合には、品目を省令で指定いたしまして、その指定されました品目の中から、それぞれの市場の実情に即して開設者がさらにその品目を選ぶ、こういうことを考えております。全国画一に省令で指定するよりは、省令でまず品目を選びまして、その中から開設者が、御自分の開設している市場内の状況を、先ほど申しましたような勘案事項を十分念頭に置いて判断の上これを選ぶということでございますが、すでに合同審査の席でも申し上げたと思いますが、先ほど輸入の青果物というふうに抽象的に申し上げましたけれども、たとえばバナナとかレモンといったようなものにつきまして具体的に指定するようなことを検討することになるというように考えております。
○瀬野委員 そうすると、最近の市場の状況を見ますと、東京市場あるいは六大都市の市場等を見ましても、ほとんどせりにかける鮮魚類といったものはだんだん少なく——少なくといっても四割くらい、あと六割はほとんど規格品、特定物品、こういうようなことになる傾向が強く、ほとんど冷凍品になっていくというような状況にあります。こういったことから、一挙に全部場外流通をというようなことにはまいらぬだろうというようなこともわかりますが、その道を開くということについてはぜひやっていただきたい。これが一段階流通機構の合理化になる、こういうことで先般もいろいろ質問申し上げたわけでございます。 あらためて私は具体的な例でひとつお話を申し上げてみたい、こう思うのでございます。 この間はかまぼこの例でお話しましたが、かまぼこみたいな練り製品、てんぷら、かまぼこ、ちくわとたくさんありますが、こういった品物がたくさんいま市場に入ってきております。消費者の台所に直結したものがたくさんあるわけでございます。実際に私が市場を当たってみますと、小田原なら小田原から荷物を持ってくる、市場へ持ってきておろしただけで、すでにトラック一台四百八十万円というふうに荷主から値がつけられているものが、大体三分の二、すなわち三百六十万円の口とそれから三分の一に匹敵する百二十万円の口と二つに卸のほうで、荷受機関でございますが、分けられまして、そうして卸のほうでは三百六十万の約五分、鯨肉の場合なんかはっきり四分とか公表して、ある程度われわれが聞いても四分と聞いておるのですが、ほかの品物は会社の秘密というか、信用にかかわるということで秘密になっておりまして、それがなかなかわからない。また聞くこともできませんが、大まか聞くところによると、大体五分、だから三百六十万の五分ですから十八万ですよ。その荷物を市場の一部分におろしただけで伝票を切ってそれが卸業者の手数料として入る。残りの百二十万はいわゆる仲卸人のほうへ伝票が回っていきまして、仲卸業者もまたそれの五分を取るわけです、六万くらいになりますか。そして残りの百十四万を仲卸業者はいわゆる荷主生産者に送る。また卸売業者は三百六十万の中から十八万のいわゆる手数料を取りまして、その残りを送る。こういうことで、要するに五分の手数料というものをそこで引いたものを荷主に送る、それが暗黙の中に成り立っているというようなことで、結局仲卸業者はその品物を今度は市場から受け取って——市場は狭いですから、自分の倉庫へまた持っていく、市場が混雑しているときは荷主から自分の自家用の市場へそのまま品物が行く、伝票だけが回る、その伝票のことを、赤い伝票という意味で赤伝と言っていますが、赤伝が二つもあるわけです。そういったことで、もうすでに伝票だけで四分、五分の手数料を取る、これがいわゆる俗にいわれるところのピンはねとかトンネル口銭、こういうようなことがいわれているわけです。そうして今度は仲卸業者はその品物を、三百六十万に匹敵するものを今度は貨車積みで遠隔地へマージンを取って送る、百二十万相当額は地元で小売りを通じて消費者に売っていく、こういうようなシステムになっております。事実そういうことを私もいろいろ見てまいりましたのですが、その中のいろんな取引の内容はわからないのです。それでそれらを、この間も申しましたように、わざわざ場外流通でもって荷主から品物が直接自分の自家用の倉庫に行っている分もあるし、また卸を通しているものもあります。もちろん仲卸業者が力がない、資金がないために卸業者におんぶしてお願いしなければいかぬ、また自分が卸業者に変な顔をすると今度はせりのときにいろいろ品物がもらえないといういろんなことが起きまして、市場内でおもしろくない空気になるということで、結局長い間の習慣からそういったことが持ちつ持たれつになっております。これは破っていかなければ流通機構の革命はできない、国民が嘆いてる、物価の値上がりに悩んでいる問題をここから解決すべきだというので、この間も力説して訴えた、わけでございますが、事実一つの例でいえば、そういうことでございます。 そこで、こういった問題について、その金額のことについてはいま言ったのは一つの例でございますが、そういったことについては経済局長はよく御存じであるかどうか、ひとつ最初にお聞きしておきたいと思います。
○小暮政府委員 ただいまのお尋ねにお答えする前に、先ほどの私の答弁に誤りがございましたので、つつしんで訂正します。 品目を省令で具体的に書くようなことを説明しましたのは間違いでありまして、省令で基準を示しまして、その基準に即して市場の開設者がその市場の状況に照らして品目を具体的に指定するということでございますので、この点は訂正いたしておきます。 それからただいまのお尋ねでございますが、市場における取引の中で、先ほどの例は練り製品ですから、生鮮食料品ではございますけれども、鮮魚とかいたみやすい菜っぱのようなものと違いまして、ある程度取引に規格性と申しますか、貯蔵性のあるものでございます。水産にはそういうものがわりあい多いわけですが、そのものの取引に当たって、結局出荷者と申しますか、荷主が荷受けいたしますものとどのような約定を結び、どのような約束のもとで指図しておるかということが、やはりこのことを判断する場合の非常に基本的な点であるというふうに考えております。したがいまして、いろいろ御説明のありましたようなケースにつきましては、そのままその約定と申しますか、その契約の根っこをよく承った上でございませんと、ちょっと説明を軽率にはできないと思いますけれども、もし荷主が直接これを特定のものに渡してほしいということで届けたか、市場に上場してほしいということで届けたか、それらのものとの関連で、先ほど申しましたような仕分けが行なわれるということでございますれば、これは正常でございます。そういう荷主の指図との関連にかなっておるかどうかということで判断すべきものというふうに考えております。
○瀬野委員 ただいま局長の説明ありましたが、現在の規定はいわゆる仲卸業者というものは現在仲買人になっています。改正になると仲卸業者、いわゆる市場を通さなければ物品の流通ができない、こうなるのではございませんか。その点もう一回確認しておきます。
○小暮政府委員 そのとおりでございます。
○瀬野委員 そこで今度はまたくどいようですが、今度の法改正で、さっき訂正がございましたが、開設者が省令で基準をきめる、そしてそれに基づいて施行令及び東京都の場合でございますと中央卸売市場業務規程というものがありまして、そういったもので、開設者が業務規程の中で品物をきめたりいろいろとこうやる、こういう意味に理解してよろしいのですか。
○小暮政府委員 御質問の趣旨がちょっとつかみがたいのですが、先ほど申しましたような基準にかなった物として市場の開設者が認めればという場合と、また法律の中にございますように、そういう取引を認めることが適当であると認める場合と、二つあると思います。いずれにしても開設者が認めた場合に直接荷が引けるということになるわけであります。
○瀬野委員 そうすると、開設者が認めた場合というか、開設者がこれを認めるということは、圧力がかかったりいろいろする、これは事実上皆さん十分御承知だろうと思いますが、こういう公開の場だから、いろいろ表向きのというか、そういうような御答弁のようでございますけれども、実際にそういうことが許されておってもなかなか許可しないという現状が起きてくるという懸念が多分にあるわけです。 それで重ねてお伺いしますが、今度の法改正でこの基準というものを農林省が示す、そうした暁には開設者が大いに規格品、特定物品については場外流通の窓口を広げる、こういう姿勢でございますか、姿勢をまずひとつお伺いいたします。
○小暮政府委員 開設者が、そんなことは万々ないと思いますけれども、卸とかあるいは仲卸業者のいずれかの意見に押されて判断を誤るということがあってはいけませんから、そこで農林省令ではっきりと基準を示そうということでございます。その基準に従って開設者が適切に判断すべきものと考えております。ただその場合、規格性、貯蔵性のある物品あるいは供給の安定しておるというようなことをいろいろ申しておりますけれども、そういう場合なり物の認定ということは別にどちらのほうからいわれるからということでなしに、市場の取引を適切に行なうために非常にいろいろな角度から検討すべき問題だと思います。物そのものの性質が次第に変化してまいりまして、貯蔵性が高まってくる、あるいは規格性が非常に高度になってくる、そういうものの進展の度合いに応じて適切にこれを措置していくということを心がけるべきものと考えております。
○瀬野委員 一応おっしゃることはわからぬでもないですが、いまおっしゃったことは「農林省令で定める基準に従い業務規程で定めるところにより、」いわゆる政府もまた開設者もお互いに相関関係でしばりつけてやる、こういうようにこの四十四条の中がなっていると思うのです。いわゆる売り手の言いなりになってはいかぬというようになっていますね。そういうことから、やはり農林省のほうできちっと示してやらなければなかなか開設者はできないと思うのですね。そういったことはいまの説明で次のように理解していいかと思うのですが、開設者が場外流通の特定物品についてはこれを広げる、こういうふうにした場合に、農林省は全面的にそれを認めるということになりますか。
○小暮政府委員 国が画一にきめませんで、基準を示して開設者に判断させようと考えておりますのは、御承知のようにきわめて具体的な問題でございますので、市場のおい立ちなりあるいはそこに集まります物品なりそういうものから、市場ごとにいろいろと場合が違うだろうということで、基準を示して市場の開設者に判断させようということでございますが、しかし運用が複雑になってよろしいということを意図しているわけでございませんから、これまでもこうした種類の問題につきましては、しばしば開設者を集めまして、私どもが直接いろいろな場合について具体的な判断のしかた等を指導し、施策が横並びが乱れないように指導いたしますことはこれまでもやっておりますし、新法で仕組みが変わります際には特に丁寧にそういう指導をいたしたいというふうに考えております。
○瀬野委員 このことばかり論議していると時間もたってしまいますが、これが実に卸売法案の肝心なところだと私は思うわけですよ。ここらをはっきりしなければ、私は国民の期待にもこたえられないし、また現在物価が上がっている。また佐藤総理も何か妙案はないか。野菜をつかまえても犯人が見つからぬ、こういうことで、物価を下げるためには、松沢委員も言っていますが、何か一つでもいいから妙案はないかというようなことを言っている。私も昨年の農林水産委員会で八月に市場をずっと調査に参りまして、あれ以来何か奥の手はないかと、実は各組合からも陳情等も受け、またいろいろ意見も聞きまして、今年から何か姿勢を改めていかなければならない、こういうふうに思って実はきょうあらためてこまごまと質問を申し上げたわけでございます。これ以上いろいろお聞きしても答弁も出てきそうもございませんが、基準をいま練っておられるが、それをきめる、それからまたいろいろと会社あるいはそういった団体とも話す機会があるとおっしゃるのですが、この辺を特に慎重に、また再三申し上げてまいりましたようなことをひとつ十分にくみ入れて、全国の消費者に安い物品が手に渡るように、また流通機構の改革ができますようにやっていただきたい。近道があるのにわざわざ遠い道を通る、こういうようなことになっているので、遠い道を通らなくても近道を通ればいいじゃないか、こういう理屈になるわけです。こういったところで改革ができるんじゃないかと思うのです。そう言うと今度は、この間もちょっと答弁があったと思いますが、それならばいっそのこと荷主から小売りへ持ってきてやったらいいじゃないかというような極端なことがいろいろ出てきたり、卸も仲卸も二つ飛ばして小売り直結でというような話もいろいろいわれておりますが、そんな飛躍した話でなくて、やはり市場というものは大事でありますし、その中においてやっていくということが最も国民の期待にこたえるものである、かように思うわけでございます。それでこれに関連いたしまして、そういった手数料を荷主から特定物品、いまでいう規格品ですが、場内に入れる場合手数料を取っているということは、金額がどうだこうだとは言いませんが、これは局長は御承知でございましょうね、どうですか。
○小暮政府委員 具体的にどのようなケースをおっしゃるのかちょっとただいまの話だけではつかめませんが、たとえば東京の神田の市場で現在御承知のように、仲買人は輸入ものは東京都の業務規程で直接引けることになっております。輸入を除く、こうなっておりますから、たとえばバナナを引いてくることはできるということになっております。その際に神田市場の取り扱いといたしましては、取り扱い高、場内での売り上げ高に見合った売り上げ高使用料という制度がございます。ですから神田市場内で卸売り行為をやれば、その卸売り行為に見合った売り上げ高使用料を市場の費用として東京都に納めるという仕組みになっております。バナナについて仲買人に直接荷引きすることを認めました際に、これは仲買人が場内でバナナについては卸売機能を果たすことになるわけでございますから、その仲買人が取り扱いましたバナナに見合った売り上げ高使用料というものを東京都に納めてもらわなければいけない。しかし東京都の現在の仕組みでは卸売人から売り上げ高使用料を徴収するという形になっておりますので、それぞれ結びつきの卸を通して仲買人がバナナについて売り上げ高使用料相当額、これは神田の場合千分の二・五でございますけれども、これを納付しておるという事実がございます。これが間々世上で誤り伝えられて、卸売人が自分で手を触れないバナナについて仲買人から何がしかの口銭を取っておるというふうにいわれることがございますので、そういうことではないということをこの機会に念のため申し上げておきたいと思います。 ただそういう誤解が起こることはそういう便法を講ずるからでございますが、新法施行の際に当然業務規程等詳細に検討して直したいと思っておりますので、たとえばいまの市場において仲卸業者がバナナを扱えるということであれば、その仲卸業者から直接売り上げ高使用料を東京都が徴収するように改めさせることにいたしたいというふうに考えております。
○瀬野委員 局長、話は輸入のバナナ問題でぬるっとはずしましたが、それはあしたまたみっちりやるように準備しておるわけですが、いま話が出ましたので、これも一つちょっとやっておきます。なるほどおっしゃるように仲卸業者が神田市場には十六人いて、直接入れている。千分の二・五いわゆる売り上げ高使用料を払っている。これはもちろん卸も払っているから、仲卸が直接輸入したからといって、市場を使う以上当然これは払うのがあたりまえです。それはいままでの規程が古いから、もう大正十二年以来四十八年ぶりの改正ですから古いから、そういうことになっているのですね。当然今度改革されていく。そんな不合理は改めなければならぬ。それは十分承知しています。もちろん卸業者はそれこそただでもって仲卸業者の売り上げ高使用料を取って東京都に納めている。いわば東京都の建物を使っているから、建物の維持費として売り上げ高の千分の二・五を出しているのですから、これはストレートで東京都へ納めるようにすることは当然です。いまおっしゃったとおりです。 いまバナナの話が出ましたが、火曜日ですか、またみっちりやりますが、バナナは輸入が許されている。それなら仲卸にやることはできますが、冷凍エビが最近ものすごくふえてきましたが、冷凍エビなんかはバナナと同じように仲卸にやるということはできないものですか。
○小暮政府委員 先ほど申しましたように、供給の安定の程度、それから規格化あるいは貯蔵性といったような角度から、それぞれの品目ごとに検討してみたいというふうに考えておりますので、今日の段階で具体的な品目について申し上げるわけにまいりませんけれども、バナナについては、先ほど申しましたように、現に東京都が輸入ものは除くというふうになっておりますので、これを踏襲することになるだろうというように考えております。
○瀬野委員 この問題をやるとまた別な問題になりますから、後日論ずることにしまして、本論のほうにまた戻しますが、これはやはり監督官庁として、先ほど言いましたように場外流通等の手数料問題、いまおっしゃった売り上げ高使用料というのははっきりしたもの、これは当然です。額の高い低い、あるいは午前中に質問が出ましたように、せりをする場合のせりの手数料の高い低いとか、今後せりの歩合金を返す、これの額についてはどうするかという問題、これもまたいろいろ論議せねばならぬものと考えますが、いずれにしても流通機構、今後こういう市場を指導していく、しかも法案をつくるというときに、当該局長がそういったところの、世間でよくいわれるトンネル口銭とかピンはねとか、こういう聞きたくないことを言う、こういったことについてよく承知してないことにはいろいろ問題が起きてくるし、実際の指導はできないのじゃないかと私思うわけです。聞くところによると、農林省には各市場のそういった手数料の実際額がわかっている、こういうように聞いているのですが、どうなんですか。それはわかっておりませんか、わかっておりますか。答弁いただきたいと思います。
○小暮政府委員 トンネル口銭云々のことがございますが、先ほどは、世間であやまって理解されておりますが、トンネル口銭でないことの例があるということで、例を申し上げたわけです。それ以外に、御指摘のようなことがございますれば、私ども卸売人の監督の段階で十分調査し、是正するというたてまえでやってまいっておりまして、現在の中央卸売市場の卸売人につきまして、不当な経理を見のがすということは万ないようにこれまでもつとめておりますし、今後もその点につきましては、十分検査官を督励して実態を把握いたすつもりでおります。
○瀬野委員 これについては私も資料を要求しようと思っておりましたが、この審議はまた機会もあることでございますので、別の機会にまたいろいろ検討して質問したいと思っております。 そこで、この流通機構の問題でございますけれども、私がいまいろいろ申し上げましたが、もう少し詳しいことを言う時間もないようですが、そういったことをあらためてまた指導し、省令等の基準によっていろいろと定めていくことが、国民にこたえるいわゆる流通の合理化、また流通の簡素化ということになると思うのですが、局長どうですか。そう思いませんか。
○小暮政府委員 取り扱いますものの性質がよい方向に変化していくのに即応して、取引の形態がよりむだを省くという方向に参りますことは、生鮮食料品の流通のためにきわめて望ましいものであるというふうに考えております。
○瀬野委員 いまるる御答弁をいただいてまいりましたが、このような場外流通、こういったことを望む声が多いわけです。もちろん仲卸業者の中にもいろいろと力をつけていかなければならぬ、あるいは仲卸業者の大型化をやっていくということも政府はいろいろ考えておられるようでありますけれども、私はこういったところに、この法律改正を機会にぜひとも政府当局もさらに検討を進められて、国民の負託にこたえるような処置をしていただきたい、また指導をしていただきたい、また省令の基準等も定めていただきたい、かように思うわけでございます。 関連してお聞きしてまいりますが、仲買人を仲卸業者、こういうふうに今回名称が変わっております。言うまでもなく卸売業者は元卸とか一次卸、仲卸は二次卸、こういうようなこともいわれておりますが、ことばのこういう名称をつけるのにもいろいろと苦労なさったと思いますけれども、仲卸業者とあえてつけられた理由をひとつここでお聞きしておきたいと思うのです。
○小暮政府委員 市場においてたくさんの品目の荷ぞろえをし、これを適切に分荷するという機能は、いわゆる卸売機能の一部分でございます。したがいまして、今後市場における仲買人をできるだけ大型化、法人化いたしまして、資力、信用の確実なそういう分荷の機能を果たし得るようなものに育ててまいりたいということを含めまして、今回市場法の中に仲卸業という観念をはっきりさせようというふうに考えたものでございます。
○瀬野委員 次の問題に入るとまた時間がたってまいりますので、時間だという声も聞こえてまいりますから、一応区切りのいいところできょうは終わりにして、また次の機会ということにしようと思いますが、大臣に最後に一言、ちょっとお伺いしておきます。 先日予算委員会の席でいろいろと答弁をいただきました。その際大臣からも、この流通機構確立については慎重に検討して対処していくということでございましたが、いまいろいろ局長と論議してまいりましたが、これらの問題について御所見を承りたいと思うのです。 先日予算委員会のあとでも、またいずれこういったことを聞かしていただきたいというお話でもございましたが、なかなか個人的にはお忙しくてお会いする機会もありませんし、こういう席をかりましてその一端を申し上げたわけでございますけれども、私も実例を苦干持っておりますが、そういったことでいろいろ問題があるようでございますので、しっかり事情も聞いた上でこれに対処していただきたい、かような気持ちがあるわけでございます。大臣からさらに、いままでの論議を通じて最後の決意を聞いて本日の質問を終わりたいと思います。
○倉石国務大臣 法案の大事なところを先ほど冒頭御指摘いただきまして、三十七条、四十四条ただし書き、そういうことに基づいて始終お話し合いを承っておりまして、御趣旨のほどもよくわかりましたし、政府委員もお答えいたしましたとおりでございまして、要は、やはりなるべく流通、中間におけるむだを省いて合理的に行なわれるように、こういうことが私どもの念願でございますので、政府の意のあるところをひとつお察しいただきまして御協力をお願いいたしたいと存じます。
○瀬野委員 私の質問を終わります。
○草野委員長 次回は、来たる三月二日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時三十一分散会