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65回国会衆議院1971/02/17

逓信委員会 第4号

発言数
149
登壇者
11
会派数
3
開催日
1971/02/17

会議録

金子岩三自由民主党

○金子委員長 これより会議を開きます。  郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申出がありますので、順次これを許します。水野清君。

水野清自由民主党

○水野委員 郵政大臣に最初に伺いたいのでございますが、佐藤総理の施政方針演説の中にも述べられておりますが、政府は物価安定には非常に強い決意を示しておられます。特に公共料金の問題については抑制方針というものを堅持するということを言っておられるし、そういう御方針の筋はよく了解しております。物価の安定ということは、おそらくいまの内政問題の中で一番当面の政治課題であろうというふうに思っておりますが、こういう立場から、今度の郵便法の一部を改正する法律案につきまして、少し大臣にお考えを承ってみたいと思います。  郵便料金の値上げを含んでおりますこの改正案を御提案なさるについては、政府においていろいろと考慮されたものであるとは思います。新聞紙上いろんなことを漏れ承っております。こういう公共料金の抑制という大方針があるにもかかわらず、今回郵便料金の改定に踏み切られた理由について、郵政大臣からしっかりした御説明をひとつこの委員会に最初にしていただきたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 いま水野委員おっしゃいますように、物価問題が当面内政の最大の課題でありますことは御指摘のとおりであって、佐藤内閣としましても、これと真剣に取り組んでおることは御承知のとおりであります。したがいまして、物価に関係の深い公共料金、これに対しましても、できるだけ抑制するという方針には変わりないのでございまして、そのために物価関係の閣僚協議会というものが持たれて、鋭意検討してまいっておるわけでございます。ところが、その中で、郵便料金は、言うならば特例中の特例というような意味を持っておるかと私は思うのであります。  と申しますのは、現在料金は昭和四十一年に改正をせられたままでございまして、今日までおよそ五年間、その間の情勢というものは大体順調には推移いたしましたものの、四十四年度にはすでに赤字に転じまして、四十五年度の予算では、御承知のように百十九億という赤字を予定して、持ち越し現金でこれを充当したというような次第であります。その間、業務の合理化、作業の能率向上、経費の節約等による企業努力を続けてまいったわけでありますが、何といたしましても郵便事業というものは、申し上げるまでもなく、作業の性質上人力に依存する度合いがきわめて高いのでありまして、そのための経費が約八〇%に達しております。加えて、職員の給与ベースは、この数年一〇%をこえる割合で改定が行なわれており、ことに本四十五年度におきましては、一五%を上回るというような大幅な改定と相なったわけであります。この結果、昭和四十五年度の郵便事業職員の給与ベースというものを四十一年度に比べてみますと、約一・六倍ということに相なっておるのであります。事業の近代化には今後とも力を尽くし、省力化をはかってまいる所存でございますが、郵便事業の人力依存というこの姿、そして給与の改定がなお今後も続くであろうということを予想いたしました場合に、この事業の今後の正常な運営を維持していくためには、どうしてもそのための必要経費というものを見込んでいかなければなりません。そして時代の進展に即応したサービスを提供いたしてまいりたいと思うのでございまして、ことに大都市及びその近郊の発展というものを考えますと、郵便局舎等の設備改善にも相当多額な資金を必要としておる事情でございます。したがいまして、今回やむを得ず郵便料金の改定を行なうことに相なったわけでございますが、四十六年度の郵便収支の総額は、この料金改定による増収額四百八億円というものを含めまして、二千六百六十二億円という予定でございまして、この収入をもって四十六年度の郵便業務の運営に完ぺきを期したいと考えておるわけであります。  四十五年度に比較して増加するであろうおもなるものは、仲裁裁定の実施がどういうふうに相なってまいりますか、さらに定員増といったような人件費の増加のほかに、事業近代化のための施設、作業環境の改善、こういうものを見込みまして、予算並びにこの法案の御審議をわずらわしておるような次第でございます。

水野清自由民主党

○水野委員 ただいまの大臣の御説明を伺いまして、郵便料金の値上げということの必要性というものは、これは以前にもいろいろな機会に伺っておりますので、やむを得ないということを了解いたしますが、この料金改定後のいま事業収支の見通し、四十六年度には四百八億円の増収があるというお話がありましたが、これはひとつ郵務局長から伺いたいのですが、この四百八億円を含めた特別会計は、どういうふうに振り向けるのか。特に値上げによる増収分はどういうふうに使うのかということを、いま大臣から理由はいろいろことばで示されましたが、設備の近代化であるとか、人件費の増額であるとか、局舎の新設であるとかいうようなお話がございましたけれども、その四百八億を金額でお示しをいただきたい。でき得れば四十七年度の見通しも——四十七年度は会計年度一年にわたって郵便料金が今度は改定されたもので収入があるわけですから、その増収分をどういうふうに使うのか。四十七年度を平年度というふうに見て伺いたいわけであります。もちろんいろいろな人件費の仲裁裁定の問題なんかあって、環境の変化ということはありましょうけれども、いまのところの見通しというものを伺いたい。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 お答えを申し上げます。  あるいはこれは経理局長の所管になるかと思いますが、四十六年度の増収分四百八億円でございますが、これは計算が実はたいへんむずかしいのでありまして、増収分のほかに本来あるべき収入というものが根っこにございますので、それと合わせて人件費及び物件費に振り向けるということになりますので、数字の算出がむずかしいのでありますが、おおよそのところを申し上げますと、四百八億の増収の中で、人件費に振り向けられる部分が二百八十八億、それから物件費に振り向けられる部分は、それよりも半分以下でございまして、百十五億くらいになろうかと思います。

水野清自由民主党

○水野委員 四十七年度は……。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 四十七年度につきましては、私ちょっといま手持ちがございません。

水野清自由民主党

○水野委員 どうも説明が不十分のようですが、こまかいことは避けまして、私は本旨のほうでもう少し伺いたいのですが、昨日の郵便法の一部を改正する法律案の提案理由の説明資料の中の第一ページに、「利用者に対するサービスの改善及び事業の能率化をはかるために」云々、こう書いてありますが、この利用者に対するサービスの改善ということについて、これは大臣にひとつ承りたいのですが、どういうサービスの向上を考えているかということをまず最初に伺いたい。  私の質問の目的は、具体的にこういうことであります。特に私は一種と二種の郵便物について申し上げたいのですが、いま実は郵便物が何かいつ着くかわからないという、特に年末などは労使の紛争のあぶりを食って、いつ着くかわからぬという一般概念が国民にびまんをしておるわけです。昔は郵便というのは普通の郵便でよかったのですが、どうもいつ着くかわからぬから速達を出す。速達でないからそれは着きませんでしたか、申しわけなかったということが平気でいわれておるようになってしまった。これは郵便事業として非常に大きな恥辱だと思うのです。承るところによると、郵政省の内部では、標準送達速度というものがある程度内規がありまして、たとえば東京−大阪間は原則としては何時間で、あるいは一日、あるいは一日半で着くのだという内規はあるのだと聞いております。  そこで、これは内規ではほんとうのサービスの向上にならないと私は思うのです。おくれた場合に、いや実はそうでなかったのだといえばそれだけなんですが、この際、物価安定というような大原則を曲げても郵便制度の確立のために、私どもも値上げを決して本来から喜んでおるわけではないので、やむを得ないから値上げに同意をしよう、こういうことであります。これは自民党は決して値上げのちょうちんを持っておるわけではないのですが、事情を伺えばやむを得ない。しかし、値上げのしつばなしでまたそのサービスのほうにサボられたのでは、私どもはどうも顔が立たない気がする。そこで、特にサービスの向上ということはいっておられるけれども、明確に標準送達速度というものを国民の前に表へ出されて、一般国民が郵便を出すと、何月何日の何時に出したというスタンプがつくわけですが、着いたときは、標準速度より早いじゃないか、おそいじゃないかということがわかるようにしてやってもらいたい。いろいろサービスの向上ということはあると思います。しかし、郵便というのは正確にきまった時間に着くということが、そのサービスの最大のものだと私は思うのです。そういう意味で、標準送達速度というものを内規でなくて表に出されて、国民の前にこういうサービスをやりますということを誓ってもらいたい。大臣、いかがでございますか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 標準送達速度の問題につきましては、昨日の本会議でも御質問がございました。この機会に値上げをお認めいただく以上は、何か郵便のあり方というものがしゃんとしなければいかぬ。従来低廉で、確実で、迅速でというふうなことをモットーとして進んでまいりました郵便の制度というものが、どうも昨今いま御指摘のようなお小言をちょうだいする現状というものは、私もこれをかれこれ弁解申し上げるわけではございませんが、確かにこの際立て直しをしなければならぬと思うのであります。その際何としても人手によるというところに基本がございますから、全従業員がほんとうに一体になってこの使命観に徹する、こういった基本問題があると思うのでございますが、それをひとつ具体的に標準送達速度というものを設定せよ、こういう御所論でございましょう。そこで、現在は部内の一つの指針としてはそういうものは持ち合わせておるわけでございますが、ただいまこれを公表いたします以上は、これはほんとうに適確に守られなければならぬのであります。言うならば、これは一つのダイヤというか、時間表みたいなものでございましょう。それには現状まだどうも少し不安の要素というものもあると私は思うのでありまして、その辺はさっき申し上げましたような労使間の安定というものも確立しなければなりませんが、この郵便の現状において若干の問題点を申し上げますならば、郵便の差し出しというものが、一日の中でも時間帯によって繁閑の差があるようであります。それから一週間の中でも、曜日によって波が違うようである。それから年末なんというと、これは非常なピークが生まれることは御承知のように、年間を通じても著しい波動がある。これをどうやったらもうちょっと平準化できるかというくふうをしてみることが、肝要だと思うのであります。  それから、大都市の発展に伴いまして、その周辺地区の都市化がはなはだしい、こういう現象からいたしまして、そこに人口の移動がたいへんにひんぱんであるとか、またそういうところにおける労働力の確保あるいはその定着の問題、こういうところにも少しくまだ問題点があるようであります。その他郵便を運搬していただく、たとえば鉄道とか航空便とかいうふうなものにおいてもし若干のおくれが出た場合に、末端においてはさらにそれが大きく波及していくといったような問題がございましょうし、都市周辺における交通事情の悪化というふうなことが、運送用及び集配用の自動車の定期運行の妨げになっておるというような事情があるものですから、なかなかこれを堂々と公約をしてそれをそのとおり実施をしてまいるというのには、もうちょっと解決しなければならぬ問題が残っておるようであります。  しかしながら、それを努力をしなければなりません。したがって、そのため、たとえば料金減額制度を確保するというふうなことによって、この繁閑の差をなくするということはできる。あるいは労務関係も、婦人労働であるとか中高年齢層の方々をもっと動員するとかいうふうな対策もしなければなりますまい。さらに、大都市及びその近郊における輸送施設というものを再編成するという努力も必要でございましょう。あるいは機械化をもっと進めることによって内務作業の面を省力の方向へ向ける。あるいは新住所の表示制度も、これは郵政省だけでなく、各自治体その他とも連絡をするようなことによって積極的に推進をする。こういう基礎的な条件あるいは地ならしというふうなものに少し時間をかけまして、鋭意努力をし、方向は、いまおっしゃるような制度をできるだけすみやかに実現をしたい、そういう気がまえでおることを申し上げる次第でございます。

水野清自由民主党

○水野委員 そこで、私はそういう御答弁に対して、私の日ごろ尊敬申し上げる井出郵政大臣に重ねて御質問するのは恐縮なんですが、私はいまの郵政省内部の現状から見て、いまのような御答弁しかできまいかとも思いますけれども、一つの提案として申し上げたいのですが、いま一種から四種までの郵便物がありますが、この郵便物が、承るところによると、同等の取り扱いを受けている。これも一つの理屈だと思うのです。要するに封書、はがきといわゆる雑誌とか新聞のような印刷物あるいは農産種苗のようなもの、こういったものが同等の取り扱いを受けておるというのですが、一つは、あまりかかえ込んでいるから問題があるのじゃないか。そこで、これはどういう省令で規定されるかわかりませんが、一種から四種までの中でも、一種、二種については特別の取り扱いをされて、封書とはがきについてはこれだけは必ずやりますというようなやり方も、一つの方法だと思うのです。どうもあまりに手を広げ過ぎて、郵便物の数というものは年々増すのが世界的な傾向でありますからやむを得ないのでありますが、どうもゆるふんで終わってしまっているということは、やはりよくないと思うのです。この点について、どういうお考えを持っておられるか。  それからもう一つ伺いたいのですが、ことしですか、来年ですか、郵便事業が始まってからちょうど百年になる。やはり郵便事業を始めた当初は、国民に郵便事業自体の神聖さというものを知らしめて、非常に教育、普及をして、協力をしてもらって、この百年の歴史を築いてこられたと思うのです。ところが最近は、どうも郵便事業というものは国民とやや遊離したといいますか、別の世界になったという感じが非常に強いのです。労使の紛争なんか、いろいろ年末に、労働管理の問題なんかで理由はあると思いますが、その世界だけでやっておられるような感がしないでもないのです。その意味で、やはり郵便事業の教育、普及ということももう少しいろいろとくふうをされて、方法はいろいろあると思いますが、おやりになる必要があるのじゃないかと思いますが、この二点について、重ねて大臣から御意見を承りたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 前段の御質問は、一種、二種をむしろ優先的に扱えという御趣旨だと思います。これは私ども部内でも研究をいたしておる問題でございますが、今日郵便物の態様というものが相当変わってまいりまして、個人から個人へ、言うならば、昔の信書という形で送られるものは、全体の二割くらいのものではないかと思うのであります。あとは企業間とか企業対個人といったようなものでございまして、それを決して重要でないと申すわけではございませんが、いわゆるダイレクトメールといったようなものも、たいへんふえておるわけであります。こういう間の選別などをどうするかという技術的な問題もあろうかと思いますので、この点は郵務局長から少し補足をしてお答えを申し上げたいと思います。  それから、後段の郵便百年の年という御指摘でありますが、それがことしでございまして、来たる四月二十日という予定でございますが、この際郵政関係者がほんとうに初心に立ち返りまして、私どもの先輩であります前島先生とか杉浦先生とかという人々がこの事業を創始せられた時代というものを振り返って、やはり思いを新たにする必要があろうと思うのでございます。百年の歴史というものは、通信の手段としての郵便のあり方というものにだいぶ変貌を与えてきておるということは事実だと思うのです。電気通信の方法であるとか、あるいは電波の関係だとか、いろんな新しいメソッドが生まれてきておりますので、あるいは相対的に見ました場合に、郵便の通信手段として持っておる使命というものがだいぶ変化をしておるとは思いますが、しかし、何としてもやはり文字を通して直接意思を伝えるこの重要さというのは、失われておるものではないと私は思うわけであります。したがいまして、こういう機会に、先ほど来おっしゃるような方向で一ぺん洗い直してみる、これは気持ちもそうでありますが、同時に実態にも即してそういうビヘービアで臨むべきであろうか、かように心得えるわけでございます。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 御質問の前段につきましては大臣の答弁で尽きておるわけでございますが、若干の補足をさせていただきます。  郵便の取り扱い上、一、二種と三種、四種の取り扱いは、法律的にはただいまお話がございましたように全く同じでございます。ただ現実の取り扱いの面におきましては、三種、四種の区分、運送の面につきまして、一種、二種と若干の差別をつけて取り扱っております。もっとも、三種は新聞紙でございますので、新聞業界等からそういう差別をつけられては困るという注文、苦情などが出ることもございますけれども、実際の取り扱いとしては一、二種と若干の差をつけておる。しかし、今後の郵便の取り扱いをどうするかということを考えますと、お話しございましたように、将来標準送達速度を設定して、それを公約をしていくというようなことを考えました場合には、どうしても一、二種優先という線は強く押し出していかなければ、そのプランも実効があがりませんので、御指摘の点につきましては、今後十分検討いたしたい。しかもそれは法律事項でなくて、その取り扱いの具体的な内容につきましては郵政大臣に権限が与えられておりますので、省令事項以下において御指摘のような方向で検討をいたしたいと思います。

水野清自由民主党

○水野委員 今度のこの郵便法の一部を改正する法律案のもう一つ重要な要点は、御承知のように、一種から四種までのうちの三種、四種を、いままで法律事項であったものを省令に委任をするということに変わるわけであります。この点について、非常にいろいろな意見が世間にあるということは郵政大臣も御存じだと思いますが、省令による料金の取り扱いについて、政府の考えをこれから承ってみたいのでありますが、経営の自主的な確立だというお話も、そのための必要な措置だということは肯定されるのですが、逆な面からいうと、三種、四種についても、やはり広く国民の利害につながっている公共料金なわけです。この公共料金が経営サイトだけからどんどん——たとえばそのウエイトからいえば三種が非常に高いわけですが、三種をどんどん値上げをするということがあるとすれば、これは私はやはり重大問題だと思うのです。改正案では、郵政審議会に諮問をするのだ、これが調整弁になるのだということをいっておられますけれども、この郵政審議会というものが、これもなかなかりっぱな方々が参加して大臣の諮問にこたえておられますけれども、まあ割っていえば、郵政省に都合の悪い方はあまり審議会の委員にはなっておられないように拝見するわけです。ですから、やはり事務当局が上げたいと思えば上げるという結論——それは倍になるやつが一・五倍になるかもしれませんが、という方向になってしまって、あるいは国民大衆の利害というものが無視されることもなきにしもあらずだ、こういう邪推もできるわけです。——邪推かどうかわかりませんが、ひとつ大臣としては、唯一の調整弁である郵政審議会というものについてどう考えているか。たとえばどういうふうに強化をしていくかということを、御答弁をいただきたいと思うのです。いかがですか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 三種、四種を省令に移行をする、これは、昨日の本会議の御質問でもそれぞれの立場からその点に御指摘が向けられ、たいへん御異論というか、そういう御見解を伺ったのであります。私どもの考え方としましては、一種、二種は、これはもちろん法定でなければならないし、これはまた郵便の圧倒的な大部分を占めるわけであります。そして三種、四種は、送達の方法が決して独占的なものではない。たとえば新聞にしましても、配達という方法を用いるのが日刊紙などは大部分でありますが、場所によっては、新聞のほうで人手が十分に得られる夏の間などは配達をされる、冬になって雪がどっさり降ってどうにもならぬというときには郵便にこれを回すといったような問題もございますものですから、そういった他に方法もあるというふうなことも、一種、二種とは区別してしかるべきものだ、こう思うのであります。そして諸外国の例などをながめてみましても、三種と四種は行政でこれが行なわれる。必ずしも立法事項でないというふうな例も承知をしておるのでございます。そういうことで、今回弾力的に他の送達手段との振り合いなども考えるというふうなことから、今回のような改正を意図したわけでございまして、これは郵政審議会の御答申もそういうふうになっておるのであります。  しかし、これには、いたずらに恣意におちいってはいけませんから、一つのかんぬきをはめねばいかぬということで、その料金は同一重量の一種の郵便物を上回るようなことがあってはならぬ、こういう一本かんぬきは入っておるのであります。その上に、郵政審議会の議を経なければこれを上げ下げすることはできませんし、さらに、これは行政措置ではございますけれども、御承知の物価対策閣僚協議会というふうなものがございまして、今回の法改正に踏み切るまでにも、私としてはこれがたいへん大きな厚い壁でございました。そういうものが、制度的には法定事項ではないにしても、いまの社会通念からいたしますならば、これがやはり大きく一つの規制手段にも相なる、このように考えるわけでございますから、そういう点は十分慎重に配慮してやってまいるつもりであります。  そこで、御質問の一番の主題は、郵政審議会というものをそれではもっとしっかりしたものにすべきだろう、こういう御指摘でございます。現在、郵政審議会委員の皆さまたいへん熱心に、適切な御意見をちょうだいしておりますが、おっしゃいますように、今後は料金決定に非常に大きな職責を持った審議会でございますから、これを内容的に充実をする、そうしてまた、特に料金なら料金を決定するための一つの部会のようなものを設けるとか、それは中身の問題でございますか、そういうふうなつもりでおるわけでございまして、この郵政審議会を非常に大きく、重く考えておるということは、全く水野委員と御同感であります。

水野清自由民主党

○水野委員 いままで、今回の郵便法の一部を改正する法律案につきまして、私の見たところの問題点を拾い上げまして、大臣及び郵政省に伺ってきたわけなんですが、最後に、大臣の決意をひとつここで披瀝していただきたいために申し上げるわけです。  今回のこの法律改正については、郵便特別会計という立場からは非常によく、私はやむを得ないということはわかりますが、国民大衆というものは、郵便特別会計というものの中だけでものを考えてはくれないわけであります。ですから、この問題については、やはり物価の値上げが非常にきびしいときでありますから、世論も物価値上げの原因の一つになるだろうということで批判も強いわけであります。そういう中で、この法律がもし成立をしまして料金の改定になった場合、先ほど申し上げましたが、相変わらずサービスがよくない、さっき申し上げたように速達で出さなければ郵便はいつ着くのかわからない、何か自分が行ったほうが速いというような観念が国民の中にびまんしていけば、これは、非常に郵政事業に対する批判にもなってはね返ってまいりますし、この法律改正に同意をする私ども自民党の立場としても、非常に困ることになるわけであります。ことしの暮れに、——そういうことはないと思いますけれども、たとえばことしの年末にまた労使の紛争で年賀状が何百万通もたまっているとか、郵便の滞貨が多いというようなことになれば、値上げをしたけれども、いま値上げをしてサービスが悪かった例ではタクシーが有名でありますが、タクシーと同じじゃないかというようなことを言われたのでは、郵政御当局もこれはうれしいと思われませんでしょうけれども、井出郵政大臣のような人格高潔の方が国民の前でサービスの向上につとめると言っておられるということは、私は、大臣のお人柄からいって、国民はまさかうそを言うまいと思っているだろうと思うのです。まあそうも思わない人もおるでしょうけれども、それは世の中もいろいろありましょうから。しかし、そういう方もあるだろうと思うのです。そういう方々まで失望させる、ひいては、結局この法律改正は郵政事業の赤字救済だけであったというような結論になることを私は非常におそれるわけなんですが、特にことしの年末の労使問題については非常な危惧を持っておりますけれども、そういうことも含めて、大臣のお考えをこの際披瀝をしていただいて、私の質問を終わりたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 こういう諸情勢がきびしい中に値上げをお願いするということでございますから、これはなまやさしいものでない、こう私は思います。したがいまして、省内のそれぞれにも、安易な考え方でこれができるものではないということは、常々私も言い聞かせておるわけであります。それにつきましても、先ほど来申すように、人手にまたなければならぬというこの仕事の性質上、部内でもってあるいは管理者だ、あるいは労働組合だというような立場でいたずらに角突き合っておるというようなことでいまの危機突破ができるはずのものではないと私は思います。御心配おかけいたしましたように、昨年は四月と十二月と二度にわたって相当スケールの大きな紛争がございました。これは郵政の仕事にとりまして、まことに不名誉なことだと私は思うのでございます。一体このネックは何か、そのガンのようなものがもしあるならば、その所在を探り、確かめなければいかぬという気持ちで終始しておるわけでございますが、私はやはりお互いにほんとうに相手方を尊重しつつ——労使の関係というものは相対的なものだと思いますが、一方ばかりが我を張っておって事が済むものじゃございません。したがって、ほんとうにお互いにアプローチするという気持ちで問題の解決に当たらなければならぬと思うのでございますが、私の見るところをもってしますれば、去年のああいうことによって、確かに労使双方ともに非常な教訓をくみ取っておるのではないかと思うのです。これをいたずらにむだにしちまったのでは、何のためにああいう犠牲を払ったのかということに相なります。国民の皆さまにはたいへん御迷惑なことでありますから、こういうことを機会にいたしまして、この労使関係の正常化ということにも最大の努力を傾けてま  いりたい、かように申し上げて、お答えといたします。

金子岩三自由民主党

○金子委員長 阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 けさ私、この会議場に参りましたときに、大臣とあと二、三の人だけが出席されておったようでございますが、大臣の熱心な態度に私は敬意を表したいと思っております。  さて、郵便法の一部を改正する法律案につきましては、昨日の本会議におきまして大綱については大臣から御説明を承ったのでございますけれども、なお納得のいかない幾つかの問題について、十分に審議をさせていただきたいと思いますし、特にこの改正案のよって立つところが、郵政審議会の答申を基本に置いておるようでございますし、その郵政審議会でも、この料金改正が国民各層に与える影響にかんがみて十分理解を得るようにということでございますので、この委員会の審議を通じて可能な限り国民の理解を求めたいと思いますので、ひとつ委員長からも十分時間をいただいて、審議をさせていただきたいと思います。  まず第一点は、この答申の基本ともなるべきものは、事業の健全な経営と業務の正常な運行、これが二本の柱でなければならないと思います。いま、郵便法の一部を改正する法律案には、事業の健全な経営については大きく前面に出されておりますけれども、もう一つの柱である業務の正常な運行についてはきわめて影が薄いと申し上げなければならないと思うのです。  そこで、まず大臣のお考えをお伺いしたいのですけれども、この答申案本文の前段において、郵便の遅配が国民に非常に大きな迷惑を及ぼし、それが解消できないことを審議会としては遺憾であるという意を表明しております。さらに加えて、「労使関係がとかく円滑を欠き、正常運営の確保のうえで大きな障害となっている」ことも、指摘をされております。これは郵便法改正の前段として解決しなければならない問題であるというふうに考えますし、さらに付記のところにおいても、この前提となるものは人の問題だと、こう触れられております。したがって、いまこの事業の健全な経営ともう一つの柱である業務の正常な運行との関連において、業務正常運行がおくれておる点をどこに原因があるのか、どういうふうに具体的に解決をするのかをひとつ議論をしてもらいたいと思いますので、その点についての大臣のお考えを承りたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 健全な経営、そのためには当然労務関係の正常化ということが基本にならなければいけませんことは、御指摘のとおりであります。先ほど来も申し上げましたように、郵便の仕事というものの本質が、人によっては、一体家から家へ郵便を届けるという通信手段というものが何かもう時代おくれじゃないかというふうなことを言われる向きもございますが、それはそれとして、年間に百十数億通の郵便が現に国民に利用されておるというこの事態をはっきり認識いたしますると、この仕事というものがますます重要であることは、私は間違いないと思うのであります。その際、やはり人が本位の仕事、機械化、省力化と申しましても、これは限度がある。ですから、この労使間の関係をほんとうに正常なものにしなければ、なかなか国民の御要望に沿えることが困難でございます。このことは、やはり郵政という仕事の部内のことでございますから、これを改善できないということでは、ほんとうにこれは申しわけないと思うのであります。私はせんだっても予算委員会でしたか、人は石垣人は城ということばもあるとおり、何としてもこの労使双方が不信感があるとするならば、それを信頼感に置きかえる、こういう努力を払うのが前提であるというふうに申し上げたような次第でございまして、この法律を御審議あるいは御承認をちょうだいをする前提として、いま申し上げておりますることを十二分に心に置きながら問題の処理に当たってまいりたい、かように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣のお考えと私どもの考えも全く一致をいたしております。問題はそれを具体的にどう解決していくかにあろうと思うのですが、そこでちょうどまだ記憶に新しいのですけれども、昨年の四月の九日の委員会だったと思いますが、全逓との紛争が大臣の英断で妥結をいたしまして、それを心から喜んだ一人でありましたが、そのときの妥結の内容で特に基本になる問題は、大臣が何か全逓との間にメモ交換といいますか、何か話し合いをされて、こういうふうにやっていきたいということで全逓も了解をしたというふうに聞いていますが、その内容はどういうものだったのか、よかったらひとつお知らせを願いたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 当時郵政省と全逓労組との間に確認事項と俗にいわれておるものがあるわけでございます。これは従来いろいろな労働慣行があったようでございますが、その際行き過ぎがあるならば、これを是正をしよう。それを労使双方がそういう問題について自重もし、そして誠意をもって実施していこう、抽象的にいえばそういうことでございました。これがあるいは末端に徹底するというふうなことにおいて時間のかかったということもございましょう。われわれとしてはもう機会あるごとにあるいは会議を開き、あるいは私自身も地方をめぐりまする場合にはそういうことに触れて徹底をいたしましたつもりでございますが、どうも思うようにまいらず、年末にまたまたああいう事態が生じましたことは、御承知のとおりであります。  そこで、二度までもこういう事態を引き起こしたということにつきましては、私もたいへん責任を感じておるわけでありまして、自来この問題の解決に身をもって当たるという気持ちで臨んでおります。幸いにして、昨年末、その後のたとえば年賀郵便等を控えましての処理のしかたなどは、世間が御心配いただいたよりも比較的正常化が早く回復されたように思っております。現在の運営の状況もかなり前進をしたというふうに私は見るわけでございまして、この機を逸してはならない。やはり鉄は熱いうちに鍛えなければいけないようなものでございますから、こういう時期にさらに念を入れて、こまかに気を配りながら問題を正常な軌道の上に乗せたい、このように考え、また努力をしておる最中でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 せっかく大臣が努力中のようでありますけれども、私どもが承るところでは、大臣のお気持ちと、末端というと語弊がありますけれども、現場における管理者の意識の中には、まだ今日相当なズレがあって、ちょうど去年四月から十二月までの間に、いわゆる相手である全逓がその措置に納得ができなかったような事態が今日なお続いておるというふうに聞いております。その間には、どうも事務当局と大臣とのお考えの間に、意思の疎通を欠くものがあるのではないか、ないしはまた、郵政本省の幹部の方々と現場の管理に当たっておられる方々との間に、なおかつ意思の疎通を欠くものがあるのではないか。もし具体的な事例を言えというならば、私は百も二百もたくさんの事例を持っております。しかし、その事例を報告をしてみても問題の解決になろうとは思いませんから、一つ一つの事例については申し上げませんが、そういうふうに察知される多くの事例が今日あるということは、俗にいう上と下とのパイプがまだ通じていないのではないか、そういう気がしますが、どうでございましょうか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 阿部さんはその間の消息にたいへん通じていらっしゃるお立場と思いますが、これも思えば紛争の歴史というものは相当長かったようでございまして、いわば根の深いというものもございましょう。したがいまして、これは少し時間がかかるということはお認め願わなければなりませんが、私の見るところでは、今日省内の大勢というものは、前向きでこの問題を解決したい、この姿勢に間違いないと思います。こんなことを、まるでさいの川原で石を積むようなことをずっと長いこと繰り返していたんじゃ、これは私は意味ないと思うのです。今日、こういうような労使間のあり方というものは、世間から見ると、どうもおまえらえらくおくれている、こういうふうにいわれるのでありまして、事情に通じていらっしゃる阿部さんの事例を伺うまでもなく、材料は役所のほうにもかなり集まっておるようであります。ですから、そういうものに対してひとつ前向きで善処いたしますということを申し上げる次第であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣の御決意なりお考えは十分に了承できますし、ありがたいと思っております。そこで、その大臣のお考えが十分に下部に徹底をし、しかもいわゆる相手である組合を納得させるためには、具体的な手だてが必要であろうと思います。  人事局長にお伺いをしますが、その大臣のお考えが末端の職場の管理、運営にあたる方々に具体的に行き渡るように、あるいは具体的に実証としてあがってくるような手だてとしては、どういう方法を講じられておるのか、お伺いしたいと思います。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 お答えを申し上げます。  ただいま大臣がおっしゃいましたとおりでありまして、そもそも十二月段階におきまして組合と合意に達しました内容につきましても、四月当時のものがもし省側のほうで下部のほうに不徹底ということであるならば、この際十二月段階におきましての組合との合意の内容というものにつきましても、四月段階のものをさらに具体化する、具体化することによって徹底的基本をつくろう、こういう考え方のもとに、当時合意に達したわけでございます。したがいまして、そういった基本を受けまして、その後十二月に直ちに地方の者を集めまして、会議でもってその大綱を徹底いたしました。その後本年になりましてから、組合と、十二月の合意の中をさらに詰めまして、一つの基本的な考え方、あるいは労使関係を将来に向かって安定させるための具体的な方法等につきまして、話をかっちり固めたわけでございます。そしてそれはすでに下部へ周知してございます。また、それだけでございませんで、こういった合意を受けまして、この二月九日に部内一般長にあてまして、特に大臣から依命通達をしていただきまして、それでもって十二月当時の合意の精神、それから趣旨、それから今回はこれを完全に徹底することによって労使関係を安定する実をあげるように、各般の具体的な努力を管理者全員がしなければならないという趣旨を伝えてございます。今後さらに詳細な通達等を出しまして指導をすべく、具体的に準備をいたしております。  なお、十二月合意のうちの具体的な問題、たとえて申し上げますと、スト対策をどういうふうにするとか、この主事、主任会をどうするとかいうような問題ございますけれども、そういった問題につきましても、そのような今後の通達等によりまして詳細補足をいたしまして、誤りなく徹底をするということにつとめたいと思っております。以上でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 かなり具体的に人事局長のほうからお答えいただきましたが、実はこの前の、ちょうどそういう紛争のあった当時の委員会で、私、一つ提案をしてあったのですけれども、それはいまの行政処分が恣意的に行なわれるために職場に大きい不満が残っておるという点について指摘をして、当局の検討をお願いしてあったのですが、およそこの行政処分というものは、起こった事実と、それに対する職員当人の陳述といいますか、普通の場合はてんまつ書なり始末書を取って将来を戒めるという性質のものであると考えております。ところが、労使関係における処分は、ストライキをやったとか、明らかな場合は別です。しかし、中庭で歌を歌ったとか、あるいは課長の前で大きな声を出したとか、それを一方的に、本人の陳述も聞かずに処分をしておるのが、いまの郵政の実態だ。極悪悲道な殺人犯人でも、裁判官はその犯人に対していろいろな心境を聞き、当時の事実を確かめた上で処罰をするのが原則です。したがって、この行政処分の場合にも、第三者が見て明らかな場合を除いて、たとえば課長、局長対一人の職員、こういう形で、本人の陳述も聞かずに処分をするのは、恣意的に過ぎるし、あやまちをおかす原因ではないか。したがって、今後その種の行政処分については、本人の意見を十分聞いて、その模様を調査して上で処分を行なうべきではないかという点について提案をし、当局のほうでも検討したいということでございましたが、すでに一年に近い時日を経過しておりますし、これがまた紛争の一つの中心にもなっておりますので、ひとつ人事局長なりのお考えを聞きたいと思います。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 お答えを申し上げます。  処分につきましては、先生御指摘のとおり、最も公正に行なわなければならないということでつとめてまいっておるわけでございます。一般の事案につきましては、本人から始末書をとるという形の中で、事実を本人の口から確認させるというのが普通でございます。ただ、労使関係の場合につきまして、実際上なかなか始末書といいましても、出さないわけであります。かと申しまして、一対一という場合の処分ということ、これも全然ないかどうかは別でございますが、そういった場合には、やはりそういった事実を現認する第三者を立てるということが最も望ましい、こういう指導をいたしまして、つとめて公平を期するようにしておる次第であります。今後ともいろいろな方法をもちまして、処分関係の公正ということを維持してまいりたい、かように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いまの第三者の問題なんですけれども、労使紛争などという場合には、明らかにこれは二つに分かれる、これは常識ですね。いわゆる経営の側につく者と労働の側につく者が、明らかに二つに分かれるというのが常識です。その場合に、経営の側につく者が二人おったからそのうちの一人が第三者だという判断は、これはやっぱり一方的におちいるといわざるを得ないのですよ。したがって、まず本人にてんまつ書なり始末書を出すように要請をする、これが第一点ですね。二点目は、いわゆる処分をされる側の第三者からの意見なり現認をとる。そして今度は処分をする側の、いわゆる経営の側に立つ人の、たとえば二人なら二人の現認をとって、その上で行なって私は初めて公正な処分だと言い得るのであって、単に第三者がおったからといって、その第三者がどちらにつく者かわからないような状態の中で、局長が処分をするのに庶務課長が横におって見ておったとか、庶務課長に暴言を吐いたときに横に労務担当主事がおって見ておったとか、それだけで直ちに第三者の現認を得たというふうないまのやり方というのは、私は正しい意味での第三者ではないと思いますので、もしそういう方法でやっておるとするならば、先ほど申し上げたように、特に労使紛争においては、相手の側に立つ者あるいは完全に第三者的立場にある者、そういう人たちの意見を徴することと、なお本人に対しててんまつ書なりを出すように要請をして、出さぬという事実があるのかどうか——そこまでやらずに、いまの課長に暴言を吐きました、横に労務担当主事がおってそれを現認して、そこで処分、こうなっておるのが現行ですから、もう少し公正を期するような手段について検討してもらいたいと思いますが、どうでしょうか。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 てんまつ書等を労使関係の場合でもとったほうがいいという先生の御指摘がございます。私どももさように思うわけでございます。ですが、現実には出さないというのが圧倒的大部分だろうということで、とっておらないわけでございますが、この点よく検討はさせていただきたいと思います。  それから第三者と申しましても、これまた先生御指摘のように、そういったことが職場内で行なわれます場合には、完全な第三者というものはないわけでございまして、やはり課長ですとかそういった人をいうわけでございます。しかし、そういった者たちがあやふやなことをいたしました場合には、結局こういった処分事案というものにつきましては、救済の法的手段が別途ございます。そういった場におきまして、結局証言がくずれるというようなことにもなるわけでございまして、そういうようなあやふやな証言というものは、私のほうでも採用はしないことでやっておるわけでございます。たまたまその第三者が管理者でありましても、つとめて公正な現認を要求しておるというわけでございます。  なお、総じましてそういった労使関係における処分の、最も事実に適合した処分がなされるような措置につきまして、今後とも十分考究をしていきたい、かように考えております。

金子岩三自由民主党

○金子委員長 午後一時より再開することとし、この際休憩いたします。     午後零時二分休憩      ————◇—————     午後一時十九分開議

金子岩三自由民主党

○金子委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑を続行いたします。阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 午前中に引き続いて質疑を続けさせてもらいたいと思いますが、質疑に先立って、郵政当局に資料をお願いしたいのですがよろしゅうございましょうか。——あとの質疑の関係で、議事をスムーズに進行させる意味から、前もって資料の提出をお願いしたいのですが、郵便料金の改正の問題がございますので、一種、二種、三種、四種、各種別ごとに一通当たりの原価計算を行なった資料を提出してもらいたいと思いますので、よろしく手配をお願いいたします。  続いて質問をさしてもらいます。午前中質疑の途中で休憩になりましたので、人事局長に引き続いて質問をいたしますが、先ほど局長は処分の問題にからんで、いわゆる第三者機関に出た場合でも十分な疎明なり立証のできるようにした上で処分をしてあります、こういうお話であったわけですけれども、これには私は二つの大きい問題があると思うのです。  まず、その事案が本来行政処分に該当するものか、そうでないものか、その判断の基準を一体どこに置くか。同じ事案、たとえば郵便局の中庭で大きな声を出して歌を歌ったとかあるいはシュプレヒコールをやったとか、同じことをやっても、甲の郵便局ではこれを行政処分にする、乙の郵便局では行政処分を行なわない、こういうことになってきますと、処分が非常に公平を欠くと思うのですけれども、その辺はどう考えておられますか。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 私ども、行政処分をいたします場合には、その行為が法律に触れるあるいは規則等に触れるあるいは職場秩序維持等のための業務命令に触れるというような場合、すなわち違法あるいは不当な事態、こういった事態に対処いたしまして、行政秩序あるいは職場の秩序というものを維持するために処分をすることができるわけでありまして、そういった角度から処分の必要のある場合に処分を厳正に公平にする、かようなたてまえをとっておる次第であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 人事局長、あなたも人の子の親だと思うのですが、自分のかわいい子供がとうちゃんばかと言ったときと、よそのつらに憎い子供がおじさんばかと言ったときとではどっちが腹が立つかということですね。もしあなたのおっしゃるように、公平な処分が行なわれるとすれば、基準に照らして処分がされるとすれば、甲の郵便局では大きな声を出したとき処分をされるが乙の郵便局では処分をされないというこの実態をどう判断されますか。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 仰せのように、同じような事案に対しましては同じような処分があってしかるべきだと私どもも思います。だたそういった御指摘のような場合、先ほども申し上げました現認があるかないかというような事柄が、これを処分するかしないかということを判断する一つの材料の大きなものになるというふうに考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 人事局長、足がお悪いようですから、前のほうにすわっておってください、気の毒ですから。  そこで、さらにお伺いしたいのですけれども、現実の問題としては、現認のあるなしというよりも、さっき申し上げた感情論になるおそれが非常にあるし、多いのですね。感情的に日ごろいがみ合っているところは、わずかなことでも処分をしてやれ、こういう感情になってくるし、日ごろわりあいにうまくいっているところは、この程度のことはいいではないか、こういうような結果におちいりがちだから、したがってそういう場合の個々の処分については、十分な第三者なりあるいは相手の側の証人といいますか、意見を聞いた上で行なうのが至当だと思います。一方的に、だた疎明をし得れば足るとかあるいは立証し得れば足るというだけで処分をすれば、その個所個所においてきわめて量定の違った処分が行なわれたり、ないしはまた行なわれなかったりする危険がある。この感情問題を抜きにして今日の郵政の行政処分を論じられないのですよ。そこにいまの郵政の行政処分のやり方の大きい問題があるし、それが禍根を残しておる、私はそう思うわけです。  そこで続けて申し上げますが、もう一つは、かりに人事局長のおっしゃるようにそういう処分がきわめて妥当である、ないしは妥当でないとしてもそういう処分を現に行なって、もし間違っておるならば第三者機関で明らかにしましようという態度が、実は下部の管理職の中にはたいへん多いわけです。われわれが話をしても、間違っておるならば第三者機関に持っていってください、こういう言い方をするのですが、処分されたほうから見ると自分はそんなに悪いことはしていないと思っておる。処分するほうから見ると、こいつは悪いことをしたから処分をした。そして第三者機関で争いなさいということで、かりに第三者機関で争おうとしても、それまでの間、いわば頭をこづかれておって仕事には協力をしなさいと言ったって、これが人間として進んで業務に協力ができるような気持ちになるものでしょうか、ならぬものでしょうか。人の関係とは、私はここのところをさしておると思うのですが、頭をこづいておきながら、悪かったら第三者で裁いてもらいましょう、それまでは仕事に協力しなさい、ああそうですか、ごもっともですということになるのか、ならぬのか。局長、人情の機微に触れてあなたどう考えますか。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 先ほどのお答えの中で現認の有無ということを一つあげましたが、そのほかにも補足をいたしますと、たとえばそういった行為に対して管理者のほうでやめなさいというふうに制止をしたかあるいは黙認してしまったかというようなことも、やはり処分をするかしないかを判断する一つの材料になると思いますので、その点補足をさせていただきたいと思います。  いずれにいたしましても先生御指摘のように処分が恣意的になるということは、これはつとめて避けるべきことだと思いますので、午前中にも若干お答えしたと思いますけれども、労使関係の場合でも、実際はなかなか出してこない場合が多いと思いますが、てんまつ書あるいは始末書というような形で本人の言い分を聞くというようなことも考究してみたいというふうに存じます。  それから次に先生御指摘になりましたのは、現場の管理者の中で文句があるなら第三者機関へ行って争えばいいというような考え方があるのじゃないかという御指摘でございましたけれども、私どもそういった指導はしておりません。不幸にして第三者機関あるいは裁判所へ行くというような場合も現実にはあるわけでございますけれども、処分をいたします限りにおいて、先ほど来繰り返しますが、それは公平、厳正に自信を持って行なうということでなければならぬという指導をいたしております。かりにそういう言い方があるとすると、それは十分自信があってなした処分であるというような言い方が先生御指摘のような言い方に間違え、あるいはまぎらわしい言い方で言ったのじゃないか、かようにも考えますが、私どもの本旨とするところは先ほど述べたとおりであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 人事局長、これは管理職に当たる方なんですけれども、ある方が私に日誌を見せてくれたことがあるのです。この中には、いわゆる省側が行なった数々の不当労働行為があるわけです。それをとやかく言うのではありませんが、その人の言い分がおもしろいのです。かりにこれを問題にする場合に、郵政当局に持っていっても管理者をかばって問題にしてくれないから、私がこれを争うときには第三者機関で争うのだ、こういう言い方をしておるのです。いわゆる管理者同士はかばい合うのだからそこに持っていってもだめなんだ、管理者の非は管理者では裁いてもらえない、だから第三者機関に持っていく、こういうことを言うほどにいまの郵政の職場の実態がなっているということをひとつ理解していただいて、したがって私の人事局長にお願いしたい第一の点は、いま局長がおっしゃったように、たとえ労使間の紛争にからむ問題でも、個々の行為を処分する場合、いわゆるストライキというような明らかな場合を除いて、個々の場合はひとつ本人のその当時における実情も十分陳述させる機会を与え、もう一つは、第三者というものを——いわゆる労使の場合には相手の側の人からも意見を聞く、その上で公平な処分を行なうという方法について検討していただくことをお約束してもらいましょうか。

北雄一郎郵政省人事局長

○北政府委員 現実にはいろいろむずかしい問題があろうかと思いますけれども、精神として、その処分は人事の一環だというふうに私ども思っております。人事処分というようなものは最も公正なものでなければいかぬ、そういう立場からいたしまして、十分に検討いたしたい、かように存じます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 次に、郵便法の一部を改正する法律案の内容についてでございますけれども、きのう本会議でもちょっと質問をいたしましたが、先ほど水野委員からも質問があったようですけれども、いわゆる第三種以下の料金を省令で定めることにする、この点については私は非常に疑問を持っておるのですが、改正郵便法の第三条にいう適正な費用を償うという意味合いは、取り扱い種別ごとに適正な費用を償うものと考えるのか、あるいは郵便料金全体を含めて適正な費用を償うというように考えるのか、ないしは各グループごと、たとえば通常郵便は通常郵便、三種は三種、小包は小包というふうな意味合いでの適正な費用を償うというように考えるのか、この法三条の解釈をどうなさっておるのか、これは郵務局長のほうからお伺いしたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 お答え申し上げます。  適正な費用と申しますのは、種別ごとの費用でございませんで、事業運営の全部の費用、こういう意味でございます。それからそれを償うに足りる収入と申しますのは、個々の種類ごとの収入でございませんので、全部の収入を総合いたしました総体の収入、こういうわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それではこの郵政審議会の答申の中に、特に小包郵便物については、この種の物件の送達業務は郵便事業が独占していないので云々ということがございます。そうするとこの審議会のものの判断からいくならば、小包は小包、通常は通常、こういうふうな考え方になっておるように私は受け取るのですが、たとえば通常郵便の収入が多ければ小包料金は赤字を出してもかまわない、そういう考えになるのですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 そうではございませんので、いまおっしゃいましたように、通常郵便物のほうで黒字が出ておれば、小包の赤はがまんをするのだという考え方は、実は従来の考え方であったのでありまして、このたびの郵便法の改正の趣旨は、小包は小包の事業運営それ自体をながめまして、それが収支相償うように持っていきたいというのがこのたびの法改正の趣旨でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 従来特に第三種、第四種の郵便料金は法律で定めることになっておったのですが、なぜ一体従来は法律で定めてきたとお考えでしょうか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 これは沿革的な事情があると思うのでございまして、戦前は法律できめまする料金は、いまの一種、二種と申しますような基本料金でありまして、それ以外の料金は省令できめておったのでございます。終戦後、法定主義というものが非常に広範囲に採用されるというような、これは郵便事業だけではございませんが、そういう風潮がございましたおりに現行郵便法が制定を見たというような事情もございまして、まことに軽微なる一部の料金、手数料、こういったものを除きまして、ほとんどすべてが法律事項になったという経緯がございます。それから数年前に小包だけを政令に移す、こういう措置を講じましたけれども、最初の出発はほとんどすべてこれは法律でやった、こういう経緯がございますので、ただいま私どもが考えております料金決定の考え方と時代の流れの中でだいぶ様子が変わった点が出てきておるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 郵務局長のお話になりますように、やはりこの郵便料金というものがきわめて公共性の高いものであるから、租税法律主義、財政民主主義の原則にのっとって、従来法定事項とされたものだと思うのです。特に私は、一種、二種の収入と三種、四種の収入は、郵政財政上切り離しては考えられないものだというふうに理解をするわけです。というのは、この答申案の中にもありますように、従来第三種郵便物は大幅な割り安料金となっておって、大きな赤字が生じて、それが基本サービスの料金にしわ寄せされておる実情がある、こう指摘をされておりますように、一種、二種という取り扱いがかりになかりせば、三種、四種という取り扱いは郵政省ではこういう低料で行なうことは不可能であるといわなければなりません。したがって、三種、四種の料金といえども、一種、二種の料金ないしはその収入との関連においてきめられる政策料金である、そう理解をすべきであると思うのですが、どうでしょうか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 新聞、雑誌等のいわゆる第三種、第四種郵便は、いわゆる政策料金でございまして、郵便事業の中のいわば赤字路線でございますが、これと第一種、第二種の料金とは、御指摘のようにきわめて密接な関係にございます。率直に申し上げますならば、三種、四種の赤の部分を一種、二種が背負っておる、こういう関係にございますので、三種、四種はいわゆる政策料金ということで原価を大きく割っておるというのが今日までの姿でございますけれども、原価割れにいたしましても、おのずからやはり限度がございまして、一種、二種を脅かすようなそういう割り安のしかたをやるということは問題がございまして、やはり三種、四種は安いことは安いけれども、その安さの中におのずから一定の限度があると考えておる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 どうもいまの答弁では納得しかねるのです。郵務局長、先ほどもらった経理局の表でも明らかなように、第四種は当然ですけれども、第三種において一通当たり十一円、十二円というふうな赤字を出しながら扱っておるわけです。逆に言うならば、一種、二種の料金を決定するに当たって、三種、四種の料金を抜きにしては一種、二種の料金は考えられない、こういうことになると私は思うのですが、どうですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 三種、四種の料金を無視して一種、二種の料金がきめられないということは、もう御指摘のとおりでございます。  ただ、申し上げたいことは、三種、四種の収入の総体をながめてみますと、郵便総収入の中のおおよそ三%程度でございまして、比率といたしましては、わりかた小さいほうでございますので、全体に及ぼす影響の度合いということになりますと、この比率が小さいという関係からいたしまして、大勢を大きく動かすということにはならない、かように考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大きく動かす、動かさないではなくて、いま現状がそうであって、たとえば郵務局長言うておるけれども、今日ダイレクトメールがこういう膨大な数字にのぼるということを二十年前に予測し得たかどうか、それは別の問題だと思うのです。要するに、一種、二種の料金決定にあたっては三種、四種を抜きには考えられないとするならば、これは一つのワクの中できめるべき性格のものである、そう断定せざるを得ないわけです。そうなれば当然、小包じゃありませんよ、三種、四種については、一種、二種と同じように法定するのが正しいのだ、そう私どもは理解するのですが、どうでしょうか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 三種、四種の料金を十分に考慮しながら、第一種、第二種の料金をきめる、こういうことは、先ほど繰り返して申し上げましたので、そのとおりだと思います。そのことは、これから先も同様の姿でまいると思うのでございます。ただ一、二種を法律事項として残し、三種以下、三種、四種、小包等を省令に移しますけれども、料金の決定にあたりましては、やはりおのおのの料金を全体的な形においてながめてみる、料金収入の全体をまず想定いたしまして、そこで第三種、四種をきめる、そういう部分も、かなり今後残ると私は思う次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それはよくわかりますけれども、しかし私の質問に対しての答弁にはならないわけですよ。一種、二種、三種、四種というのは、一つのワクの中で考えられる料金だ。もちろんそれ以外の郵便料金も、料金全体の収入としては、局長おっしゃるように関係はありましょう。ありましょうけれども、特に私が先ほど小包料金を抜き出してお伺いをしたように、答申の中でも、小包については十分採算のとれる料金でやりなさい、こう指摘をしておるわけです。ましていわんや、その他の特殊取り扱いのサービス料金については、それぞれ採算がとれるようにやらざるを得ない、そういう思想に私はなると思うのです。いわゆる独占事業との関連において、三種、四種と一種、二種は同じワクの中できめるものである、そう考えるべきだ。だから一種、二種に無関係にきめられないとするならば、三種、四種の料金が一種、二種に影響があるのですから、一種、二種が法定でいかなければならないというたてまえになれば、三種、四種も同じように法律事項であるべきだ。なぜ法律事項にしてはいけないのか、そこらのところをお伺いしたいわけです。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 一種から四種までの料金の決定につきましては、ばらばらにして考えるのでなくして、全体的に考えていかなければならない、こういう要請が一つあると思うのでございます。  それともう一つ、今度の法改正によりまして、三種、四種の料金を省令に移すということの趣旨は、これは朝来申し上げておりますように、三種、四種のサービスは一、二種と性格が非常に違っております。この信書という要素は三種、四種につきましてはございませんし、法制上一種、二種は国の独占でございますけれども、それ以外のものは独占になっていない。民間にも類似の運送手段が相当ある、こういった情勢があるわけでございまして、したがいまして、三種、四種の料金決定にあたりましては、郵便料金収入の全体を関連づけて考えると同時に、社会一般にありますところの他の運送手段の料金等につきましてもバランスをはかってやっていったほうが、仕事の運営にたいへん都合がよろしい。むしろそうしなければ、かりにほかの類似の運送機関の料金とバランスを失しますると、たとえば国鉄の小荷物料金というのがございますが、これとの運賃のバランスが非常にくずれるということになりますと、郵便局に向かって物品の送達の需要というものが殺到してまいる、こういうこともございますので、そうなると、郵便局の本来業務である一、二種の送達ということにも支障を与えるということも考慮いたしまして、三種、四種はこの法律からはずしまして省令事項といたしまして、類似の他の運送機関との、そのおりおりの運賃の実情というものを勘案して、それとのバランスをとっていくという意味合いにおいて、弾力的な措置ができるということをねらっておる次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 小包の場合は、私は局長のおっしゃることで理解ができるのです。しかし、三種、四種となりますと、これは政策料金であることを局長ははっきり認めておられるわけですね。政策料金ということと独占事業ということは、それは内容は違いますけれども、似通った性格を持っておると私は思うのです。一種、二種と三種、四種は違うとあなたはおっしゃいますが、ダイレクトメールと新聞は一体どれだけ違うのですか、現実の問題として。信書ならともかく、信書はさっき二割程度とおっしゃったでしょう。それ以外のダイレクトメールと新聞がどれだけの違いがあるのですか。そう大きい違いはないはずです。違いがあるとするならば、独占であるか、独占でないかという違いですけれども、一は政策料金である、しかもその関連は料金決定の上にきわめて緊密であるとするならば、いまあなたがおっしゃったような民間の料金との比較ということは、小包にはいえても、三種、四種にはいえないはずです。いえるならば、初めからこういう採算のとれる料金をなぜとらぬのですか。採算をとれるようにちゃんと料金をきめるのが、三種、四種のあなたのおっしゃる趣旨になると思うのです。それが一種、二種に食い込んでまで安い料金でやるのは、政策料金でそれをやるのですから、そうなれば、私が申し上げたように、これは政策料金であるということは独占事業と非常に似通った性格を持ち、しかも収入の上では一つのパターンの中できめられるものだから、法定事項にしなければいけない、そう私はお伺いしておるのです。もう一度局長の考えを聞かしてください。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 繰り返しの答弁になるのかもしれませんが、やはり三種、四種というものをどう見るかということだと思うのです。郵便ができました百年前におきましては、たとえば新聞を送る方法としましては郵便による方法しかなかったわけでありまして、これは事実上の独占であったわけでございますから、郵便料金を新聞等の送達については特別に安くするということは、当然国としてもこれを求めましたし、それこそ合理性があったわけでございますが、だんだん時代の経過に従いまして情報を伝達する手段というものは非常に多様化し、かつ発達をしてきておりまして、今日、新聞等を送る方法は、郵便もございますけれども、そのほかの手段によることのほうがむしろ多いのでございます。そういう点から申しますと、この三種の政策料金という制度でございますけれども、この制度は長い歴史を持っておりますから、簡単にこれを一てきすることはできないと思います。やはり郵便の持つ公共性の一部をこの三種料金制度に残さなければならないと思いますけれども、その中身は時代とともに相当変わってきておる。一口に申しまして、郵便に加えられまする一つの負担と申しますか、新聞等を送達する負担の重さというものは、もう相当軽くなってきておる、かように私は考えるのですが、そういう三種、四種に対する考え方が、今度の法改正の中にやはり反映されてきておるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 趣旨が矛盾すると私は思うのです。百歩譲って郵務局長のお答えになるような趣旨でいくならば、何で郵政省が、他に手段のあるものを、赤字を背負ってまで大きな犠牲を払って引き受けなければならないのか、その理由がなくなってくるのですよ。他でもやれるのですから、民間でもどこでもやれるのだから、何も郵政省が年間何十億という赤字をかぶってまで新聞の配達や雑誌の配達までする必要はないじゃないか。郵便として配達することが当然収支償うような料金で扱ったらいいじゃないか、そういう理論になる。それができないのは、これが政策料金である、公共福祉に非常に大きな関係がある、文化の普及に大きな影響がある、それがあるからなかなかできないのだ、そう理解せざるを得ないと思うのです。局長の説明からいけば、それは民間でもどこでもやれる、だから郵政省としても採算のとれるペースでやりましょう、こういうことにならなければいけないのですが、ならないわけでしょう。ならないどころか、これは郵便法の二十三条には——法定でないといいながら、一部はこれは法定ですよ。たとえば同じ重量の第一種よりも高い料金を取ってはいけないというのは、これは法定ですよ、明らかに。ワクをはめて——大臣はかんぬきとかいうことばを使われましたが、ワクをはめて、ここまで法定をしなければならない性格を持っているものならば、料金そのものも法定すべきである、こう私は断言するのですが、どうでしょうか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○溝呂木政府委員 ただいまの御質問の中に、料金の決定にあたってのお話もありましたので、経理局長からちょっと関連して御答弁さしていただきます。  おっしゃいますように、料金額を決定するにあたっては、これは一種だろうが、二種だろうが、三種だろうが、四種だろうが、全体の収支を見て当然きめなければならないということは、お説のとおりでございます。問題は、そういうふうに関連のある料金であっても、それを決定する手続を法律によるか、省令によるかという問題は、一応別の問題だというふうに考えられます。結局法律でもって料金を決定すべきだということは、財政法三条等にいうように、財政民主主義といいますか、そういう形でもって、法律に基づいて決定をしなさいというふうになっております。したがいまして、われわれの考えております三種以下は、いわゆる法律に基準を設けて省令に委任するという方式を今回とったわけでございます。それがただいまお説のように、一種の料金よりも上げてはならない、一方、三条によって、収支を償うものでなければならない、こういう二つのワクの中で、省令に委任したという形になっております。料金決定にあたっては、一種、二種も、それから三種、四種も、同時に郵便事業の収支を勘案してきめなければならないけれども、それをきめる手続は、それぞれ法律または法律に基準を置いた省令委任ということになろうかと思います。  そこでもう一つ御質問の、三種、四種は政策料金という性格を持っているので、その面から見て法律事項にすべきではないかというお説のように感じましたが、その意味では、省令であっても政策的料金を加味してきめてもいいのではないかというふうに考えております。それは三条と、それから先ほど言いました二十何条かによって、省令委任にあたってのその基準の範囲内において、結局郵政大臣が全体の料金収入の中において政策料金を決定し得るということで、矛盾はないように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大体わかりました。  そこで、明快な経理局長にもう一言お伺いするのですが、先ほど来私が申し上げております租税法律主義なり財政民主主義の原則にのっとって、そういう御趣旨であるならば、それをなぜ法律事項からはずして省令に移さなければならないかという点について、理解がいかないのです。

溝呂木繁郵政省経理局長

○溝呂木政府委員 お説のとおり、どちらでもいいものならば法律にしておいたほうがよりベターではないかという、財政法三条のほうからのお説と思います。しかし一方、財政法三条は法律に基づいてという表現になっておりまして、そのもの、ずばりをきめろというふうになっておりません。したがいまして、われわれのほうが省令ということを主張する理由は、法律という手続は、当然それだけに手続が複雑になります。一年に一回といいますか、まあ臨時国会その他ありますけれども、一応法律手続は省令という手続よりも厳格になっております。一方、われわれとして事業を運営していく上において、三種、四種というものの性格は、完全独占のものではない、しかも三種、四種というものの中には、時々刻々情勢の変化に応じて料金を改定する必要性がかなり強い性格を持っている、その意味においては、省令という方式によってその社会情勢に応じた料金を決定したい、こういう主張のもとに、もしその法律の中で許されるならば、許される範囲内において事業の能率的運営のために資したい。こういう主張のもとに省令委任を考えているわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 従来の郵便料金の改定の経緯から見ましても、三種、四種の料金だけが時々刻々に変えられる性格のものだとは、私は思わないのです。しかも先ほど来論議をしておりますように、公共的な性格が強いから政策料金を設けなければならない。そういう公共的性格の強いものが省令によってもし経理局長がおっしゃったように時々刻々変えられたら、一体国民はどうなりますか。それでなくてさえ、今日でも特に民間の新聞などを扱っておるところから非常に強い反発が出ておりますが、これがさらにいま経理局長がおっしゃったように時々刻々いつもそのときの社会情勢に応じて変えていくということになると、これはきわめて危険ですから、だからこそ私はこれが法律事項でなければならぬということを主張するわけですが、どうですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○溝呂木政府委員 御説明が不十分なために誤解をお招きしたとすれば、補足させていただきたいと思いますが、要するに法律手続をとる問題と省令という手続をとる問題との差を申し上げたわけでございまして、じゃ省令に委任したらもうじゃんじゃんやるのかということですが、これは決してそうじゃございませんで、法律に基づいての基準があります。それは一種の同一重量の料金を上回ってはならないというものがございます。一方、公共料金ということになれば、いま政府におきましても、公共料金の改定にあたっては、それが認可料金であろうと何であろうと、一応閣僚協議会という場でもって公共料金としての問題点を、別の面から、要するに政策的面からそういうものがチェックされるようになっております。したがいまして、法律というか、省令というか、一つの手続上の問題と、二方公共料金がその時代において非常に重要性を帯びてくることによるチェックというものとは、一応別の面からチェックされていくというふうに考えております。したがいまして、われわれも、省令に移したからといってこれは公共料金ではないというふうには考えておりません。公共料金でございますので、当然政府としてこの料金を改定するにあたっては、省令としては郵政大臣限りの権限であっても、おのずから政府全体の責任においてこれが決定されていく、こういうふうに考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そういうお考えならば、先ほど来私が何度も申し上げておるように、これを法律事項としても少しも差しつかえはない、そういう結論にしかならないわけですし、また国会というのはそのためにあるのであって、こここそ真に国民の意思を代弁して、租税法律主義なりの原則にのっとった審議の行なわれる場である。特段、省令事項にしなければならぬという明確な理由がないのに、国会の場からその審議権を奪って省令できめようとする思想には、私どうしても賛成ができません。御意見がありましょうか。——これは大臣ですね。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 いま阿部さんと両局長との問答を伺っておりましたが、もちろん料金の問題でございますから、慎重を期さなければならぬと思うのでございますが、一種、二種、これは国家独占の仕事とでも申しますか、そういう関係からこれは法定事項に残した。三種、四種の場合は、もちろん公共的な割引というものをその中に包含しておるのではありますけれども、送達手段といたしましては他にも方法がある性格のものだ、こういうことから、その間の扱いの弾力性といいましょうか、そういう点で省令に移していただいて、これの施行にあたりましては、第三条があり、第二十三条ですか、こういうきちんとしたワクがはまっておるのでありまして、その中で慎重を期して扱ってまいるという考え方に出ておるもの——各国の例などをも検討したのでございますが、すでに小包などにおいても省令になっておるようなものもあり、各国ともにこれは比較的弾力性をもって当たっておる、こういうことが郵政審議会でお取り上げになってあの答申に出てきたもの、これに私どもは準拠いたしたという経過があるわけであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 せっかく大臣の御答弁をいただきましたけれども、やはり大臣の御答弁でも私は釈然としないのです。あまりにも郵政当局が——それほど必要でもないものを、審議会が答申をしたから、それを守らねばならぬというふうな考えに立って三種、四種の料金を法定事項からはずしたのではないかという気がしてならないのです。私はその意味では、尊重すべき審議会の答申であっても明らかに審議会がおかしておるあやまちがあるというふうに考えるのですが、これは審議会内部の問題ですけれども、さっきも申し上げましたように、この三種、四種が基本サービスの料金にしわ寄せをしておるという事実を一方で認めながら、しかも一方では三種、四種は法律事項からはずしたほうがいいという答申になっておる点に私は矛盾を感じるのですけれども、いまの大臣の御答弁を伺いましても、だからこれは法律事項からはずして、省令にしなければならぬという点にはどうしても納得がいきません。もう少し納得のいく説明を当局からしてもらいたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 この料金の決定のしかたはやり方の問題でございまして、従来のようにすべて法律でやるというやり方もあるわけでございます。それをあえて今度のこの法改正によりまして、基本料金以外のものは法律からはずしていただきたい、こういうことを要望しておりますゆえんのものは、やはり郵便事業の事業運営というものに企業性といいますか、弾力性、こういったものを盛り込みたい、こういう意欲のあらわれでございまして、郵政審議会もそれを指摘しておるわけでございます。  郵政事業は、電電であるとか国鉄であるとかの公社とは様子が少しは違うのでありますけれども、相当似通ったものでございますが、この両公社の料金の決定の実態をながめてみますると、この法律事項になっておりますものは、きわめて基本的な料金及び基本賃率とでも申すべきものだけでございまして、それ以下のものは主務大臣の認可及び公社の総裁の専決にまかされておるわけでございまして、国鉄の場合に例をとりましても、  一キロメートル走るのに何円何銭ということは、いわゆる法律でございます。しかし、それを受けまして、急行料金であるとか定期運賃、つまり学割でありますとか通勤割であるとか、あるいは寝台券、特急券、こういった相当重要と思われる料金、すべてこれは認可運賃ということになっております。こういうことから、片や事業の運営にかなりの弾力性ができる余地がございますし、それに比較いたしまして、郵政の場合にそれが欠けるという現状にあるわけでございます。  それからもう一つは、先ほど大臣が申しましたように、郵便料金の決定方式で今日法律事項としておる国はスイスだけでございまして、以前イギリス、アメリカにおきましてはこの基本料金は法律事項でございましたが、いずれも公社形態をとるに至りました結果、法律事項でない、別の方式に切りかえておるわけでございまして、内外の似通った事業の実態を比較いたしまして、さらに事業の運営というものに今後機動性、弾力性を持たせることによって国民サービスをさらによくするという立場に立ちまするならば、今度私どもが提案しておりまする意図というものもおわかりがいける点があるのではなかろうかと考えます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 どうも私は納得がいかないのですが、局長のおっしゃるような理屈からいくならば、一種、二種といえども、何もことさら法律事項にしなくても、ワクをはめて省令に委任しても同じだという理屈にもなるわけなんですよ。私は小包の場合には、繰り返して言いますが、局長のおっしゃることはよくわかるのです。小包料金の場合には弾力的にそうあってしかるべきだ。これは明らかに企業として他との競合もあることだと思うのです。三種の場合には、幾ら考えても競合というわけにいかぬでしょう。弾力性を持つと申されますけれども、さっきのお話では、そう弾力性を持って朝晩改定する意思はない、十分慎重に公共料金としての扱いをします、こういうお話ですから、したがって、通常料金全体を、金額は別として法律事項からはずすならばはずす、入れるならば入れる、こういう思想ならば私は理解できるのです。政策料金と公共性のある一種、二種というものを分けて、政策料金のほうは弾力性を持たせる、そういうようなものの考え方がどうも理屈に合わないと思うのです。どうしても私はいまの局長の御答弁でも納得ができません。もう一ぺんそこで集まって、なぜ三種、四種だけを省令に移さねばならぬかという点について意思統一といいますか、考え方をまとめて——それぞれニュアンスの違いがだいぶありますよ、いまの答弁の中にも。指摘はしませんが……。もう一ぺん意見を調整して、統一見解を示してもらいたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 いろいろ申し上げましたが、一番簡潔にポイントをついてお答えになったのは大臣の答弁でございます。これは昨日の本会議におきましてもはっきり申し上げたところでございまして、これ以上のことを答弁しろとおっしゃいましても、すっかり申し上げまして、三種、四種を省令に落とす理由づけといたしましては、ほかにないわけでございます。私ども申し上げたところで、御意見はございましょうが、考えております筋といいますか、中身につきましては御理解をいただいたものだと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 どうしても私は理解がいかないのですよ。どうでしょうか、この委員会の期間中に、だれか適当な、たとえば郵政審議会の会長なり委員長なり来てもらうとか、あるいは各新聞社に依頼して世論調査をするとか、そういう方法をとってみなければ、いまおっしゃる大臣並びに各局長さんの御答弁ではどうしても三種、四種を省令に移さにゃならぬという理由はどこにも見当たらないのですよ。これはどうですか。ひとつこれを考えていただけないでしょうか。——どうですか。いま提案をいたしましたように、私は郵政審議会の答申の中にもウエートの置き場としてはやっぱり問題があるような気がしますし、したがって審議会がどういうお気持ちで三種、四種を省令にまかすべきだというようにお考えになったのか、さらにはさっき申し上げたこの中にもある基本サービスにしわ寄せするという問題もうたってあるわけですから、その辺との関連もございますし、審議会のほうからどなたか来ていただいてそのお考え等を承る、そういう時間を設けていただくわけにはいかぬでしょうか。当局はどうお考えですか。

金子岩三自由民主党

○金子委員長 ただいまの阿部君の質問に対する答えは郵政当局から答えは出せません。やはり議会の運営の問題ですから、理事会へかけて結論を出さなければ、政府委員にそれを質問することはお間違いでしょう。     〔発言する者あり〕

加藤常太郎自由民主党

○加藤(常)委員 議事進行について提案しますが、朝、長時間かけて定刻の十時半を過ぎるまでやって、そしていろいろ話をして理事会をやっておるのに——心中察するよ。引き延ばしのためにいろいろうまいことを言いよるけれども、結局一時間といって——理事会で君のほうは、二党はわんわん言って承諾しておらぬけれども、いまの議事の進行ぐあいを見てもはっきりしておるように、一時間を過ぎること相当なっておるんだから、だだこねるようなことばかり言わぬで、一時間を過ぎておるんだからいいかげんに切り上げてくれ。委員長、はっきりしてくれ。     〔発言する者あり〕

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 委員長、ちょっとやめてもらわぬと発言かできません。——それはそれで、そんなふうに私の提案を受け取られれば心外ですが、その点については議会の運営の問題ですから、また委員長のほうで理事会なりまた別の機会にはかっていだたくことにいたしまして、私はそういう趣旨ではございませんから、あと質問を続けさしてもらいたいと思います。委員長の許可をいだたいておりますのでおそれ入りますが……。  郵務局長にお伺いしたいのですけれども、この提案の中で、特に新しい役務の提供という問題が提起をされておるようでございますが、何か郵政省に新しい役務について非常にいいお考えがあるように承っておるのですが、どういう構想か聞かしてもらいたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 省令に委任いたしますのは料金だけでございませんで、役務の種類につきましても省令委任ということを考えております。いわばそれを有効適切に活用いたしまして、新しいサービスの創設をいろいろと考えております。  一つは慶弔郵便とでも申すべきものでございまして、これはくどくどと申し上げなくてもおわかりかと思いますが、慶弔電報に類するものを郵便の形で始めてみたらというようなことを考えております。  それからもう一つはビジネス郵便とでも申しますか、いま企業相互間あるいは企業の本社と支店との間等におきまして多量の郵便の交換送達がなされておりますが、いまの郵便法のたてまえから申しますと、その間の送達される郵便はばらばらで出されなければいけない、こういうことになっておりますし、取り扱いもたいへんでございますので、これを一括して取り扱う方法、たとえば集合郵便とでもいいますかあるいは郵袋、袋の郵便とでもいいますか、そういったものを考えたらどうかと考えております。これは一、二の例でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それからこの前からやはり郵便集配の関係で、特に郵便私書箱の増設はこっちにも出ておりますが、これを無料にする、そういうサービスの面は特段の提案がないようですが、私書箱をもっとふやして無料にする、そういう考え方はございませんか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 御指摘の点は、この新しい年度におきまして大きく取り上げて実施をしたいということを考えております。だた、法律改正を要しないでできるものですから、省令以下の措置によって実施をしたいと考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 次に料金減額制度の問題もお考えになっておるようでございますけれども、これは百分の十を百分の十五まで引き上げるというだけで、適用の範囲については特段のお考えはないわけですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 適用の範囲を若干広げたいと思っております。御承知のように、だたいまの適用は、区分協力それから遅延承知をされました大口の郵便でございますが、たとえば差し出し時刻を指定いたしましてその指定に応じていただいた大口利用者に対しましては、これは郵便局の仕事は大いに助かる次第でございますので割り引きをして差し上げる、そういうことも考慮いたしまして割引率を一〇%から一五%に引き上げた次第でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 先ほどの慶弔郵便の関係ですが、私どもも内容を幾らか知っておるから気になるのですけれども、お喜びの郵便の場合には、大体あらかじめわかりますから、結婚式とか赤ちゃんができたとかいうときは、幾らかおくれてもかまわぬと思うのですけれども、弔のほう、弔いのほうは、なかなか人の死ぬるのを予測するわけにもまいりませんし、その取り扱いは、実際問題としては手続上、大きい困難が伴うのではないかということも懸念されるのですが、その辺は局長どうお考えになっておるわけですか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 御指摘のような点もございますので、この慶弔郵便を始めますにつきましても、弔のほうはしばらく置いて、まず慶のほうから始めたらどうかという意見もあるわけでございますが、もう一つの意見といたしましては、やはり弔もやっていいじゃないか、お葬式に間に合わなくとも、弔事に対しましては皆さんがおくやみ状を出すわけでございまして、葬儀に間に合わなくてもおくやみ状を出す形式といたしましては、この通信欄が非常にデザインがよろしいとか、何かいろいろと体裁を考えてございますので、利用効果があるのではないかというような意見もございまして、その点につきましては、まだいずれとも最終的には決定いたしておりません。検討中でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 先ほど来の郵便料金の中の三種、四種の料金を省令に委任をするという点については、私まだ納得がいきませんので、この点については、先ほど委員会の運営についても、ひとつ委員長のほうで御配慮をいだたくことにいたしまして、一応その他の問題についての質問を終わることにいたします。たいへんありがとうございました。

金子岩三自由民主党

○金子委員長 樋上新一君。

樋上新一公明党

○樋上委員 いまのお話、さっきの阿部さんの質問の第三種郵便物の問題について、省令の問題は、私も同じ質問をしようと思って用意してきたのですけれども、この問題は、いまお話の最中でございますのになかなか納得がいかない。ですから、この点は、私、重ねて第三種郵便物の質問をしようと思うのですけれども、これは保留させてもらって、この次のときにもう一回質問させてもらうということを要求するのですが、どうでしょう。(発言する者あり)ぼくは第三種郵便物は質問をきょうはやめるというのですよ。(発言する者あり)そっちの統一見解が出てから、そのときもう一ぺん伺いたいと思います。  まず、大臣にお伺いしますが、問題の郵便特別会計でありますが、国民大衆の反対をよそに今度の郵便料金の値上げを含めた予算審議を行なっておられますが、大臣は過去にしばしば、値上げは行なわないとの趣旨のことを答弁をなさったにかかわらず、この料金値上げに踏み切った理由はどこにあるか。過去大臣は、一般会計より繰り入れ、また第二は、借り入れ金による、それからまた第三番目は、料金値上げによる、この三つの方法があるとおっしゃいましたね。ところが、一番最悪の料金値上げでこの解決を行なおうとするに至った大臣の経過、また、その具体的なことをもう一度述べていただきたいと思うのです。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 樋上さんにお答えいたしますが、昨年中も郵便料金の問題が、当委員会でもあるいは予算委員会でも出たことがございます。その際、私は、郵便料金値上げはいたしませんという答弁は申し上げていないはずでございます。郵便財政の現状というものについては、将来はなかなか困難ではある。そういう場合において、もしどういう方法があるのかと御質問を受けるならば、一つには、一般会計から補てんをするというのも考え方の一つでありましょう。あるいは借り入れ金でまかなうということも一案でありましょう。また料金にやむを得ない場合は手をつけることもないとは言えないというような意味の三つのケースを申し上げた記憶はございます。  そこで、一般会計からの補てんという問題でございますが、郵政財政の現状がたいへん窮迫していることは、もう樋上委員御承知のとおりであり、今回もそういうことから、必要に迫られてこの措置に踏み切ったわけでありますが、まず、その第一点の、一般会計からの繰り入れという問題は、終戦直後に両三回そういった例はございますけれども、何と申しましても、現状下において、このことは、国民の納税負担にまたなければならぬ問題でございますから、そちらへしわが寄っていくわけであります。郵政の事業というものが、これを一つの公企業であると、こういう見方をいたしますならば、やはりその中で、独立採算ということに基調を持ちながら能率をあげ、企業努力をして、そうしてその中で解決をしていく、そのほうが、親方日の丸で、赤字が出れば一般会計にすがりつくということでないほうがいい、こういう考え方から、一般会計で負担をするというのは私のとらざるところと相なったわけでございます。  しからば、借り入れ金でもってまかなうという問題でございますが、これもよく考えてみますと他に依存をするわけでありまするし、借り入れ金というものは、これはいつの日か返済をしなければならない。またその間金利負担というものもあるということからいきますと、だたいたずらに現状を糊塗する道ではなかろうか。問題を次に持ち越すだけの話ではないか。そうして、ますます傷が深くなっていくという心配もある。それやこれや思いますと、これもこの際なかなかとるべき方途ではない。やはり公企業としての独立性、そうして郵便というものを利用していただく、そういった利用者の負担において問題を解決するというのが一番本筋のやり方ではなかろうか、こういうことで、樋上さん一番おきらいになっていらっしゃるようですが、この方途をとらざるを得なくなった、かように御了承を願いたいわけであります。

樋上新一公明党

○樋上委員 一般会計から繰り入れてこれを償うということについて、本会議におきましても、予算委員会におきましても私たちはこれを要求しておるのでございますが、そのとき大蔵大臣も郵政大臣も、親方日の丸式で、受益者負担だと、こういうぐあいにおっしゃいます。ところが、いま、先ほど来から聞いておりまして、政令、省令の問題でも、各国の例をとって答えられておりましたね。ならば一般会計からこれに繰り入れておるというアメリカの例は御存じですか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 アメリカは、たしか公社化という方向に踏み切っておると思いますが、国が直接補てんをしておるということは、私の乏しい知識をもっていたしますと、スイス一国ぐらいではないか、こういうふうに思うのであります。なお、これは専門の郵務局長がおりますから、補足をしてもらうことにいたします。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 アメリカにおきましては、従来郵便事業の赤字部分は、いわゆる連邦の予算で、つまり一般会計で補てんをしておったようでございます。ただ、郵便利用の実態が相当違っておりまして、アメリカにおきましては、官庁関係の郵便物、それから国会関係の郵便物、これは国会議員個人の出される郵便物すべて一切無料扱いをしておったのでありまして、そういう部分に対する一つの補てんという意味も相当強くあったように聞いております。ただし今度公社になりましたので、そういう従来のやり方はおそらく改正になったのではなかろうかと思います。  そうしますと、一般会計から補てんを受けている国はなくなるわけでございますが、ちょっと補足いたしますると、ヨーロッパの国々におきましては、郵便事業だけをやっておるという国はたい  へん少のうございまして、みな電信電話事業とあわせて行なっております。つまり、PTTでござ  いますので、各事業は最終的には収支を合わせるということになっておるようでございますので、郵便事業だけの収支につきまして、私どもは想像するだけで、実際は表にあらわれてきません。三事業合わせて一本の収支になっておるようでございますので、その点わかりかねる次第でございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 いま御答弁いただいたんですけれども、公社化になってからとおっしゃいますけれども、これは英国その他のほうはそうですが、アメリカは、一九六六年には一般会計から国庫支出して、そして郵便料金の赤字を埋めておるのです。それで、調べてみますと、一九六六年には幾ら補てんしたかといいますと、八億八千八百万ドル補てんした。これは、日本の円に換算しますと三千百九十七億五千万円になる。総支出額に対して一五・五%になる。それから一九六七年度には十一億四千百万ドルまた繰り入れているんですね。これは四千百八億円になるんですが、これは総支出額の一八・一%になる。一年間の増約二八・五%になっているんですな。ですから、金額の差が九百十億円の増になっているので、こういうぐあいに郵便料金の赤字補てんを、年々ですけれども、二カ年をとりましても、これだけのことをアメリカはやっておる。何も電報電話のなにを補てんしているんじゃなし、アメリカは単独に一般会計より郵便料金の赤字を補てんしておる。これが実情ですよ。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 私の答弁は不十分な点がございましたので申し上げますが、確かにアメリカにおきましてはお話しのように毎年相当額の繰り入れをやっておった。そういうことでは困る、だんだん繰り入れというものを少なくしていかなくてはならない、それから、最終的には繰り入れがない形でしのげる、こういう形態にする必要がある、こういうところから、アメリカの郵政事業の経営形態を公社化するというふうになったように聞いておるわけでございまして、ただいまは、なお若干の赤字繰り入ればあるのかもしれません。しかし、将来はそれをなくそうという方向でかまえておる、こういうふうに私どもは承知いたしております。

樋上新一公明党

○樋上委員 大臣、いま竹下さんがお答えになりましたけれども、日本の現状といたしましても、いまこの値上げによって補てんして、利用者負担にですか、それをしましても、抜本的に対策を講じなければ、はたしてこれが何年もつかというようなことになるんですな。そして一般会計からはもう日本としては入れないんだ、親方日の丸式になるんだから、受益者負担なんだというようなことで、何年か後にまた受益者負担で、どんどんこういう解決をしていって——過去に、三年か豊前に一般会計から入れたことはありますな。あったと思いますよ、一般会計から補てんしたということが。あるんですね。ないということはない、日本に。だから今回は、これだけ物価が上昇している時期的に、私は、こういうときには悪い。こういうときには、私は、一般会計から繰り入れてこそ国民が納得するんじゃないかと思うんですよ。いまの時期だから私は申し上げている。アメリカでもそういうような状態にして、将来は公社化するという前提のもとにそういうぐあいにしているのですから——日本の場合は、大臣は現在は公社化は考えていらっしゃるかどうか知りませんけれども、これはもう絶対一般会計から繰り入れる意思はないというのですか、その点もう一ぺん確認をしておきたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 数年前に日本の場合にも一般会計から繰り入れた例があるとおっしゃいますが、それは終戦直後の非常なインフレ高進のさなかの時期でありまして、たしかそのころに、昭和二十三、四年ごろでございますが、二、三回あったという例は私も承知しております。  そこで、この前の料金値上げが四十一年でございますから、ちょうど五年間今日まで時間が経過をいたしております。今後一体どうなるのかという問題でありますが、要はインフレの高進といいますか、いまのように年々人件費が相当に大幅に上がっていく限りにおいては、なかなか私も前途容易でない、こういう感じはいたすわけでありますが、ともかくここでこの法案が認められまする上においては、これはもうできるだけの企業努力をいたしまして、今回の料金でできるだけ長い期間をもたせる、こういう努力を傾注したいと思っております。したがいまして、ここで一般会計からの繰り入れということは、当面考えてはおらない、こういうことでございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 それでは大臣、この赤字の原因のおもなるものはどこにあるか、そういう点をひとつ……。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 郵便の仕事がほんとうに企業として十分な合理性あるいは能率を発揮しているか、こう言われますと、私も現状として満足をしておるものではございませんが、何としましても、赤字あるいは財政窮迫の最大の理由は、この仕事が大部分を人手によって処理しなければならない、大体経費の八割までは人件費である、こういうことからいたしまして、前回の料金改定以来人件費だけで六割上昇をしておる、ここが一番大きな原因であろうか、こう考えております。

樋上新一公明党

○樋上委員 私は人件費だけの問題ではないと思うのです。ほかにもっといろいろ原因するところがあるのです。大臣、それだけでは私はないと思うのです。企業努力も必要ですけれども、郵政の近代化、いわゆる機械化になってきていますが、そういうところに対して、これまでその機械化されていくことに対して、その人間配置、またそれに対する対処、またこれからそれに対してどうしていくか、いわゆるいままでの郵便の機械化にどれだけの予算を使われてきたか、その結果はどれだけの効果があったかということをお伺いしたいのです。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 ある程度機械化も前進をしておりまして、たとえば郵便番号自動読み取り機のようなものであるとか、あるいはまた取りそろえ押印機であるとかいうような新鋭機械もかなり広範に配置はされつつあります。けれども、どうしてもこれは郵便作業のごく局所的な部分を担当するということでございまして、やはり労務にまたなければならぬというのが大部分でありますから、そういう点、近代化、機械化、合理化と申しましても、実際は私どもの所期の目標まではいっておらぬのが現状でございます。そういう配置というような問題につきましては、当局のほうからもうちょっと必要があれば補足をいたさせます。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 事業の近代化、機械化につきましては、ただいま大臣から申されましたように、かなり力を入れましてやってきております。機械化の中には、局舎施設の改良という面もございまして、局舎部分の経費を加えれば相当膨大な経費を今日まで投じてきておりますが、その数字をはっきり言えといわれますと、少し時間をいただきまして、後ほど御報告をいたしたいと思いますが、相当力をつぎ込みまして近代化を進めてきております。したがって、その分だけ人件費の節約、つまり省力化につながるわけでございますので、人件費の節約はできているわけでございます。  それから、二年半前から開始いたしました郵便番号制、これも国民の皆さんに非常に御協力をおかけしたわけでございますけれども、これも、ねらうところは、要するに局内の作業を容易にし、人力を節約する、そういう方向につながるわけでございます。  それからまた、人力の相当部分をつぎ込んでおりまする配達でございますが、最近はオフィス街をはじめとして建物が高層化してきております。これに対する配達は、申し上げるまでもなく非常な人力を要しますが、これは数年前、三階以上のビルにつきましては、一階部分に集合受け箱をつくってもらうという意味合いの法律もこしらえましたし、さらに私書箱の利用等につきましても大勧奨をいま行なっておりまして、利用者の皆さま方の御協力をお願いしているわけでございますが、ともかくあの手この手のことを考えまして、極力人間が人力を要しないで仕事を運ぶくふうはあるまいかということで経費節約という点については努力をしてまいっている次第でございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 突然そう申しましても、詳しいことを御答弁にまつのはむずかしいと思いますので、私は機械化に伴うところの労働力の節減、またそういうことによる推定の節約経費、いわゆるどれだけ機械化したから労働力が節減されたか、また機械においてどれだけしたかという機械の種類別の具体的な資料を要求いたすのでございますが、委員長、どうでしょうか。資料は後日でもけっこうですけれども、出していただけますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 提出いたします。

樋上新一公明党

○樋上委員 それでは、その資料が出ましたときに、またわからぬところは質問させていただきたい、こう思います。  それから赤字の原因で、四十年度前の黒字であった時代、赤字でない場合、それから四十一年度に値上げしたそれ以後の収支一覧表を私は資料としていただきたいと思うのです。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 これも先ほどの資料とあわせて出します。

樋上新一公明党

○樋上委員 わかりました。それではまたいただいてから私、お伺いをいたしたいと思います。  もう一つ、ついででございますので、資料をお願いしますが、現在使われているところの全国の標準送達日時の一覧表をいただきたいと思うのです。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 これは午前も大臣から申し上げましたが、部内用としてこしらえたものがございますが、若干検討を要する部分がございますけれども、御参考までに提出いたします。

樋上新一公明党

○樋上委員 それから、内部のことでございますけれども、郵政の犯罪についてどういう防止をいま考えておられるのか。犯罪が内外ともに出ておるのを大臣御存じでしょうか。およそ幾らぐらいの犯罪が出ておるか、大臣御承知でしょうか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 御承知のように、郵政関係の特別な機構といたしまして監察制度といいますか、郵政省の中には首席監察官、こういうものがあり、地方の郵政局ごとに地方監察局があるわけでございます。したがいまして、これが鋭意事故チェックといいますか、部内においてそういうものの発生をできるだけ防止をする、あるいは事件が起きましたら、これをすみやかに掌握をする、こういう努力をしておるわけでございます。これにつきましては、きょうは首席監察官はまだここにおりませんけれども、その犯罪件数とか、そういうものは数字が出ておりますから、これを後刻差し上げたい、こう思っております。

樋上新一公明党

○樋上委員 大臣、外部の犯罪ももちろんありますけれども、郵便局内部の犯罪をどうして防止するか、それは非常にむずかしいと思うのですよ。過去に一ぺん相当の抜き取りがございました。配達しておる者とか郵便局内部の犯罪はよほど内部の者が監督しなければ、なかなか摘発がむずかしい。私は秘書に、どういう内部的な犯罪があるか、件数その他のことで資料をもらいにやったのですけれども、何とかかんとかいってなかなか出してくれないというんですね。一日、二日行っても出さないで、結局監察のほうへ行ったら、そこで初めて内部、外部の犯罪の件数はわかるというんですね。郵便局内においてお互いの同僚の犯罪というものを出しにくがるということはわかるのですけれども、私たちはそれを摘発して犯人をこしらえようというのじゃなくて、安心して郵便を——国民が委託しているのですから、内部に犯罪が出るということはもってのほかと私は思うのです。  それはありますよ。荷物の抜き取り、現金の抜き取り、いろいろな事故がある。ところが、今日のように遅配、欠配になっている。片一方で送った者は送ったと思ったけれども、片一方は着かない。これは、送ったという手紙が来ればいいのですけれども、送りっぱなしで、それが途中で紛失しておるときには全然わからない。これが慢性化したらどうなるか。サービスの低下ということよりも、日本の国の郵便に対する信用度というものががた落ちになってくる。遅配、欠配、誤配、またそういう犯罪で被害をこうむっている者が出て、もう郵便局に対して安心していられぬという最中に値上げということになるのですから、一般国民、その被害を受けた国民は、ばかにするな、あまりじゃないか、またまた公共料金値上げをやるがごときは——まず、企業努力をせずに、そういうような事故も減ってくる傾向じゃなしに、それをやりながら値上げに踏み切られたということに対しては、私は国民の代表として、逓信委員会の一員として、国民にどういうぐあいにそれを弁解するか、こういうことを考えるのです。  私はこの際、郵便局内部の粛正、また企業努力、また信頼を受ける、安くて早い安心できる郵便局に立ち直る時期ではないか。それを先決にして、なるほど郵便行政も変わってきたということがあって、その後に値上げということが提出されて、それを審議するならばよろしいけれども、現況の状態で、一般会計からも繰り入れない、これは受益者負担である、これだけ累積赤字が出てきたんだ、こういうぐあいに一方的に言われるのでは、どうしても国民が納得する説明を私はできない、かように思うのですが、大臣、この点いかがでしょう。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 いま樋上さんからいろいろと御指摘を受けました問題は、私どもも非常に痛切に感じておる点であります。郵便の現状というものは、国民からもっと信頼を取り戻さなければならぬ、あるいは部内の犯罪などはほんとうに絶滅を期さなければいかぬ、こういうことは私も非常に強く感じておるのでございます。したがいまして、いまのような御指摘を受けますと、私もどうも背中に汗が伝わるような気分であるわけです。しかし、どうもそれにもかかわらずこういうことに立ち至ったということは、これまたよくよくの事態である、かようにもひとつお察しをいただきたい次第であります。

樋上新一公明党

○樋上委員 大臣から低姿勢で出られると、次に言おうと思っているやつが切っ先がにぶってくるのですけれども、次にもう一つだけ言わせてもらいますよ、ついでですから。  逓信病院の汚職がこの間新聞をにぎわしておりました。あの病院の工事の概要、またどういうところでああいうものが起きたかということについてはどうお考えになりますか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 どうもこの問題も重ね重ね遺憾な次第でありまして、あれが発覚をいたしまして、私も直ちに建築部長に対してそのことを追及し、戒めたわけでございます。まあこれは、役所部内におきましても、建築部というものの一つの性格とでも言いましょうか、技術屋がわりあいにあそこは多いわけでございまして、ほかとの配置転換等も、従来の様子を確めてみますと、なかなか事務のほうと配置がえをするというふうなことにもいきかねる停滞性というものがあの中にあったというふうなことも言えるわけであります。そういう次第で、たいへん遺憾な事件でございますが、今後こういうことのないように、特に私からも全国にわたって厳重にこれを戒めましたような次第で、今後の絶滅を期したい、かように考えます。

樋上新一公明党

○樋上委員 官房長に。この事件はなぜ起こったか、未然に防ぐことができなかったか、また、この問題は本人一人でやっているのか、また一人じゃなくしていろいろな関係者があってやったものと思いますが、この監督不行き届きの責任は、官房長、どう考えられますか。

野田誠二郎郵政大臣官房長

○野田政府委員 お答えを申し上げます。  先ほど大臣が申し上げましたとおり、非常に遺憾な事件でございまして、これにつきましては、特に大臣の命によりまして地方に綱紀粛正の通達を流しますと同時に、関係の建築部内全職員に、これは本省の建築部長の達といいますか、これを紙に印刷いたしまして、各個人個人、一人一人に配りました。  さらに、この事件が発覚いたしましたのが先月の下旬でございましたが、それから二週間ぐらいたちました時点におきまして、この犯罪の態様にかんがみまして、相当数の配置転換を行ないまして、長年にわたって同一業務に携わっておる者あるいは外部の業者との関連が非常に多い者、こういう者につきましては、即刻配置がえを断行いたしたのでございます。  ただいま御指摘のこれらの原因につきましては、いろいろあろうかと思うのでありますが、定められました正規の取り扱い、これは業務の取り扱いでありますが、その他が定められました正規の定例に従って履行、実行されておりましたならば未然に防止できる、あるいは当然発覚いたすというようなことができたのが、やはり惰性といいますか、そういうことによりまして実行されておらなかったというところに原因があろうか、かように考えられます。  なお、この被疑者につきまして、現在の時点におきまして起訴されたかどうか、まだ私もはっきりいたしておりませんけれども、一応現在の時点におきましては、現在の被疑者一人、少なくも郵政省側におきましては被疑者一人の問題にとどまっておる、かように考えられます。  なお、今回の事件に関します監督責任等につきましては、この事案の実態がはっきりいたしました時点でいろいろ勘案されるべき問題か、かように考えております。

樋上新一公明党

○樋上委員 官房長、もう再びこういうことが起こらないように厳重な監督と、そして日常の精神的な面も訓令していただきたいと思うのですが、大臣官房の中にもちょっとややこしい問題を私はいまつかんでおるのです。出ませんか。絶対自信がありますか。

野田誠二郎郵政大臣官房長

○野田政府委員 ただいま先生御指摘のように、このような非常に不祥な事件が再び起こりませんように、われわれ自粛自戒、今後大いにそういう面でつとめたい、かように考えております。  なお、官房にそのほかの事件がいろいろ伏在しておるやに聞こえますお話がございましたけれども、私のほうは、現在その事案に関しましては、遺憾ながら存じておりません。

樋上新一公明党

○樋上委員 この問題は、後日私、取り上げて、この問題だけでも一時間か二時間ぐらいやらなければならぬ。資料をだいぶ持っておるのですけれども、これをやると、また時間のことを言われますから、いま大臣官房にありませんねとこうだめを押しておるのは、こちらに材料を握っておるから言うておるのであって、これをやったら、また一般質問のときにやれと言われると思うので、大臣やそれから官房長が低姿勢に出られると切っ先が鈍ってどうもやりにくいので、これは次の質問にいたしまして、この辺のところで——ひとつ十分今晩から、ないかないかとそちらのほうで調べておいてもらいたい。ああここにあったということだったらえらいことになりますから、三面記事をにぎわすような問題が出てくると私は思うておるのですけれども、なるべくいまの間にそういうことがないようにしていただきたいと御注意を申し上げまして、この問題はこの辺で打ち切りたい、こう思う次第でございます。  そこで、先ほど問題になりました第三種郵便物を私がきょうはやらぬと言ったら、それはぐあいが悪い、やれとおっしゃるのですから、先ほど阿部さんがおっしゃったところと重複を避けまして、私も質問いたしたいと思うのでございます。  この根本的な問題は、第三種、第四種の郵便物の値上げということにつきましては、膨大な赤字をあげておる。これは第三種の年間扱いが約十億だといわれておるのですが、うち、新聞の形式をとった商品や自社宣伝のための通信を目的とした商業通信が七〇%を占めておる、こう思うのですね。その第三種郵便物の認可基準は一体どうなっておるのかということをひとつ御答弁を願いたいと思うのです。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 郵便法第二十三条に認可基準の大きい点を規定してございまして、それを申し上げますと、「毎月一回以上号を逐って定期に発行するものであること。」、第二として「掲載事項の性質上発行の終期を予定し得ないものであること。」、三といたしまして「政治、経済、文化その他公共的な事項を報道し、又は論議することを目的とし、あまねく発売されるものであること。」、こういう規定がございます。これを受けまして、省令以下で細目をきめまして認可を実施いたしておる次第でございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 その認可基準をいま聞いたのですけれども、これに違反しているもの、いわゆるもぐり刊行物ですね、こういうものが相当あるということを私は資料をとっておるのですけれども、広告を主にして、ほんとうの第三種郵便物としての役目を果たしておらない、こういうものが相当出ておるのですね。そうして悪質なものによると、少部数刷っておいて、地方へ発送するものに対しては広告が主である、こういうようなものが相当あるのです。だから月々、日刊の場合とまた週刊の場合と、いろいろと取り消してくるのがあるでしょう。それはどうなっているんですか。向こうからやめてくるのか、こっちが摘発して、これは第三種郵便物でないということを指摘されて規則違反であげられるのか、それとも業界紙そのものが廃刊してくるのか、この数字はわかりますか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 第三種郵便の認可取り消し件数は、毎年おおよそ五百件前後でございます。その内訳は、新聞社自体の事情によって発行の継続ができなくなったという場合もございますし、私どものほうで発行状況を監査いたしまして、三種郵便の認可の要件を欠くに至った、先ほどお話がございましたように、広告がやたらに多くなった、当初認可いたします場合の基準といたしましては、広告面は全紙面の二分の一以上になってはいけない、こういう規定を設けてございますが、それのラインを越して広告部分が多くなったというような場合は取り消します。さらに発行回数でございますが、これは一定の、省令できめました発行回数を守ってもらわなければいけない。休んだりすることがひんぱんに起こるようですと、その公共性というものはそこなわれますから、そういったワクを設けてあるわけでございます。そういう場合にはこちらのほうから取り消します。そういったものを合わせまして、年間おおよそ五百件でございますが、その事情はおおよそ半々であるようでございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 いわゆるそういうもぐり業界紙といいますか、規定に違反するのはなかなか摘発もむずかしいと思うのですが、今度は良心的なんですが、地方紙または業界紙は直売機構を持たないために、経営の内容いかんにかかわらず、郵便にたよらざるを得ない業界紙やまじめな地方紙がありますね。ところが今度はこれが二倍もの大幅値上げになると、もし第三種、第四種郵便物の値上げをあなた方が提出されていることをこの業界の人たちが考えたならば、不況と人件費の高騰のためにもう致命的な打撃を受けて倒れてしまうかわからぬ、つぶれてしまうであろうという状況、つまり廃刊の状況まで迫られておる。私は第三種郵便物をしておる組合のところへ出まして切実な声を聞いたときに、そうした中小企業の印刷しておる業界紙や日刊紙を地方へ送っているところが、今度のこういうようなむちゃな値上げをされたら、中小企業の新聞社や雑誌社はつぶれるよりしようがない。その切実な声を印刷業者やそういう発行者から聞いたのです。  断固として今度の第三種郵便は阻止してもらいたいという切実な声を私は聞いたのですが、もしこういうことになるならば、まじめな、いわゆる経済、文化、教育、そういうようなものを主にして発行している者が、もう普通ではおくれるし、しようがないから速達でやる。また速達料をそこで払っていかなければならぬ。日刊誌でありながら二日もおくれて、遠いいなかのほうに行くと三日もおくれる。日刊誌としての値打ちがない。だからいまでも速達料金を払わなければ日刊紙としての発行が続かない。そこでまたこれが二倍になってきたら、われわれはもう生きていけない、中小企業でやっているところはもうもたないという涙のこぼれるような、胸を打たれるようなその人たちの声を聞いたときに、この文化、教育がそういういなかの方面に発行されなかったら一体どうなるだろうか、文化から取り残されてしまうのではないだろうか、政治経済から取り残されるのではないか、ニュースが二日も三日もおくれて、廃刊という立場になったらどうなるだろうか、こう考えるのですが、郵政大臣はこの点はどうお考えになりますか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 郵政審議会の答申がありました当初、ある程度の試算をしました。値上げといいますか、第三種についての原案とでも申すべきものがあったのでありますが、いまおっしゃるような各方面にいろいろな波紋もあり、御陳情もいただきまして、手直しをいたしましたのが大体今回の線でありまして、それは各個にいいますといろいろな御事情はありましょうが、私のほうからいえばこの程度でごしんぼうをいだたくべき筋合いであろうか、このように存じます。

樋上新一公明党

○樋上委員 大臣、さっきから何回も郵政審議会と言われますが、私、この前も言うたように、都合のいいときは郵政審議会で、自分らの都合の悪いときにはその審議会をあまり信頼されぬ。私は、その審議会を悪いとは申しません、各審議会があるのですから。だけれども、現在までの審議会のメンバー、これは改選せずに、役員やその他のメンバーをこのままで、審議会を信頼されていかれるのですか。審議会の役員改選とか、メンバーの差しかえというのはどこで行なわれるのですか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 郵政審議会は、その基本原則は法律に基づいておるわけでございますが、具体的なこまかな細則は郵政省がきめるということに相なっております。  そこで、現在の審議会の委員の皆さん、これは各界の有力者を網羅しておりますが、いままでもたいへん御熱心にやっていただきました。今回料金問題等が審議会にかかる、ことにこれからはそういう意味における重要性が増してくるわけでございます。したがいまして、これを充実せよ、こういう御要請はきょう午前中からもずっと御所論を承っておりまして、そういう点の配慮も十分にしてまいりたい、かように存じます。

樋上新一公明党

○樋上委員 審議会のメンバーは大会社、いわゆる大きな工場の経営者が審議会のメンバーに入っておられるのですが、私は利用者の代表として、市民の代表もそこに入れるべきである、こう思うのですよ。いまの業界の審議会のメンバーにはどうも納得がいかない。それから二人が病気になっている。御老人でございますし、からだのことでございますけれども、長い間病気になっておられるお二人がそのままになって、かわりの人がいろいろとその審議に携わっておられる。やはりそういう御病気の人、また老齢になっている人をいつまでも置いておかないで、そういうメンバーに庶民の代表のメンバーも利用者代表として参加させるべきだと思いますが、大臣いかがでございますか。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 審議会の委員のメンバーは、非常に多様多彩でございまして、各界にわたっておる次第でございます。したがって、学識経験者はもとより、そこには言論界の代表もおりますれば、役所の関係の方もおられる。また、消費者代表といったような意味における市民の立場を代表されるというメンバーもございます。個々にいま御指摘になった具体的なケースに私がいま触れるということは少し差し控えなければなりませんが、御所論になりましたことは、私も十分にテークノートいたしまして、参考に供したいと考えております。

樋上新一公明党

○樋上委員 今回、第三種、第四種郵便物、小包について、法律事項から省令事項に移されたことは、この審議会を通らなければ省令に落としても自由にならないんだ、先ほどからおっしゃっていますけれどもね、そうしますと、審議会というものが、非常に中正的な、もうほんとうに公正なチェック機関でなければならぬ、こう私は思うのですよ。そこに私は、現在までの過去の歴史を振り返ってみますと、どの審議会もどの審議会も政府の隠れみの式な審議会が多かった。天下り式な役人がその審議会のメンバーに連なっておる。そうしてあたかも御用機関のように、政府の言うがままに答申をしてくる。公平な答申をしてきたときには、これはどうとかこうとかと言って取り上げずに、自分のほうの、政府の都合のいいときだけ特に審議会審議会と、こう言われる。ことに郵政審議会は、今後の、あなた方がおっしゃっておるこの料金規定の整備ということに対して、この値上げ問題をするに対して、審議会のあり方というものは重大な問題だ、こう私は先ほどから申し上げておるのです。もう一度その点お答えを願いたいと思います。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 審議会がきわめて重要な使命を帯びておりますことは、樋上さんおっしゃるとおりでございます。したがいまして、私は、従来もよくやってくださったと思います。私もずっとその席へ連なったということもございまして、非常に真剣にやっていだたいておりますが、今回は一つの新しい踏み切り点みたいなものでございますので、御趣旨の線に沿って考慮をめぐらしたい、このように考えます。  なおまた、審議会が役所にとりまして隠れみのみたいなものだとおっしゃいますが、郵政審議会に関する限りは、私どもほんとうにこれを尊重して、決して都合のいいところだけつまみ食いをするなどということではございませんことをあわせて付言をいたしておきます。

樋上新一公明党

○樋上委員 今度のこれは大問題ですね。省令に移行された。どういう理由で移行させるのかということを、先ほどから阿部さんの質疑応答に聞いておりますけれども、どうも納得がいかない。事業の弾力的運用の名のもとに、郵政大臣の手によって値上げが容易になされるのではないか、こういうぐあいに私たちは、疑ってはいけないけれども、そういうような気がしてならない。さらに、財政法第三条に、「租税を除く外、国が国権に基いて収納する課徴金及び法律上又は事実上国の独占に属する事業における専売価格若しくは事業料金については、すべて法律又は国会の議決に基いて定めなければならない。」こうあるけれども、どうもこの点が、国会の議決に基づかなくして、省令に移されて、審議会を経過したならば自由にその値段が変えられる、これは大問題だと私は思うのですよ。この第三条のところに、こういうのがありましたな。「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」私は、ここが問題だと思うのですが、この点もう一度ひとつ……。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 第三種、第四種以下の料金の省令委任の問題でございますが、これは従来法律できめておりましたものを省令に引き移しまして、省が気軽にたやすく料金値上げをするということをねらったものではございません。省令に移すとは申しますものの、法律にその基準を置きまして、たとえば同一重量の第一種郵便物の料金を上回ってはいけないという縛り、さらに郵政審議会の諮問を経て決定をするという縛り、さらに第一条の精神規定がございます。「なるべく安い料金で」云々、この趣旨は今後とも尊重していかなければならないものでございまして、つまり、省令ではございますけれども、法律にその根拠と条件を置きまして、省令で弾力的な運営をする、こういう趣旨のものでございますので、気軽に楽々と値上げをするということをねらっておるという趣旨ではございません。

樋上新一公明党

○樋上委員 それでは、第三種郵便物のところですが、「第三種郵便物の料金は、郵政大臣が郵政審議会に諮問したうえ省令で定める。この場合において、その額は、同一重量の第一種郵便物の第二十一条第二項及び第三項に規定する料金の額より低いものでなければならない。」そう書いてございますけれども、新聞と封書を比較してみれば、これはもう当然新聞のほうが重いにきまってますよ。こんなものを書いたところで、こういう規定はしてありますけれども、「その額は、同一重量の第一種郵便物の第二十一条」云々、これだったら、第三種、第四種は重いにきまってますよ。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 おっしゃるとおりでございますが、その場合の「同一重量の第一種郵便物」と申しますと、第一種の中の定型外郵便物に該当するわけでございまして、これは料金表をごらんになるとおわかりになりますように、定型の一種に比べまして重量、形状が大きいものですから割り高な料金になっております。それを上回ってはいけない、こういう趣旨でございまして、やはり一つの縛りになる、かように存じます。

樋上新一公明党

○樋上委員 縛りになるというけれども、これはあまり縛りにならぬと思うのですが、これをやっていると、また先ほどの論議に返って、同じことを繰り返すことになって、これはなかなか解決がつかぬのです。これはもうこの辺のところにしておきましょう。  それでは、あなた方の出されている郵便料金の値上げによって増収が四百七億八千百万円を見込んでおられるにかかわらず、赤字が四十四億円を計上しているのはどういうわけですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○溝呂木政府委員 御質問のように、昭和四十六年度の予算案によりますと、料金値上げによる増収四百七億八千万円があったにもかかわらず、歳入歳出差額としまして四十四億何千万円かのものが出ましたその分は持ち越し現金を充当した、こういうことでございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 持ち越し現金の流用されたこと、これは去年の予算審議のときに四十五年度で一ぱいだった、こういうことでしたでしょう。ですから、昭和四十五年度の百三十億円を使って赤字を埋められたのですな。収入は過小で支出は過大である、こういうことが値上げの前提とされたと私は思うのですが、この点はどうですか。

溝呂木繁郵政省経理局長

○溝呂木政府委員 四十五年度の予算審議のときに、確かに私ども持ち越し現金の充当の論議の際に、ほとんど持ち越し現金で充当をいたすということを申し上げました。そのほとんどと申し上げますのは、昭和四十三年度末持ち越し現金の状態がわかっておりまして、それで昭和四十五年度の持ち越し現金を充てたわけでございます。ところが四十四年度では持ち越し現金が十九億ばかり増加いたしまして、結局最終的に昭和四十四年度決算によりますと百七十八億一千七百万円というものが持ち越し現金として充当し得る金額になりました。そのうち昭和四十五年度で約百三十三億ばかり充当いたしましたので、残り約四十五億ばかり持ち越し現金がございます。今回その四十五億のうち四十四億数千万円を充当した、こういうことでございまして、四十五年度持ち越し現金充当当時においては、四十三年度末決算による持ち越し現金を予定しておりましたので、その差額はあまりない、こういうふうに申し上げたわけでございます。

樋上新一公明党

○樋上委員 先ほど申し上げましたように、四十一年度以前の黒字のときのあの資料を後日出してもらえますね、資料要求しておるのですから。それをにらみ合わせて、もう少し具体的にこの点を私は御質問をしたい、こう思っておるのです。いま資料がないものだから、持ち越し現金とは何か、私はそれを聞きたいのですよ。

溝呂木繁郵政省経理局長

○溝呂木政府委員 いままで持ち越し現金ということを簡単に申し上げておりましたが、確かに持ち越し現金とは何ぞやという問題をまだ十分御説明しておりませんので、詳しく御説明申し上げますと、このことばは、郵政事業特別会計法の三十二条にこういう条文がございます。「この会計における毎会計年度の歳出金及び前年度から持ち越した未払金の支払額は、前年度からの現金の持越額のうち歳出の財源に充てることができる金額及び当該年度の歳入の収納済額の合計額を超過してはならない。」ということで、当該年度の歳出あるいは前年度からの未払い金の支出は、結局当該年度の収入のほかに、前年度から持ち越した現金のうち、歳出に充て得る金額を充てていい、またそれをオーバーしてはならない、こういうことになっております。そこでその条文の中の「現金の持越額のうち歳出の財源に充てることができる金額」これをわれわれ持ち越し現金というふうに申し上げておるわけでございます。  それでは内容的に、じゃどういうわけでこういうものが発生してくるかと申しますと、毎年歳入歳出を決算いたしますと、最終的に、昭和四十一年度の値上げ以後歳入が歳出をオーバーいたしました、——その歳入歳出のオーバーを歳計剰余金といっておりますが、その歳計剰余金の積み重ねが持ち越し現金となるわけでございます。ただ、単純に私どもの会計で歳入歳出差額といいますと誤解がありますので、これをちょっとこまかいことですが付加して御説明申し上げますと、私どもの歳入の中には現金が入ってこない場合でも歳入に調定するということがございます。それが未収金として経理する場合があります。ところが持ち越し現金という場合には、そういうものは整理して、正式に私どもで未収金として整理し、入らなかったものは、それを整理して、現金として把握しなければいかぬという問題とか、あるいはやや専門的になりますが、貯蔵品購買費という特殊な方式をとっております。要するに金を使って物を買いますが、そのものを貯蔵品として貯蔵しておる間はまだ歳出に立てていません。それを事業用品として決済した場合に歳出に充てる、そうしますと、その場合は現金は使われているけれども、まだ物が貯蔵品として残っている場合には歳出になっていないので、それを補正するとか、そういういろいろこまかい補正はいたしますが、しかし大きくいって、歳入歳出の歳計剰余金の積み重ね額は持ち越し現金になる、こういうふうにお考えになっていただいてけっこうかと思います。

樋上新一公明党

○樋上委員 この点はもう一つ、資料がなしでやっておりますので、その納得はいきかねますので、これは後日に保留いたしまして、もう少しこまかく詰めていきたい、こう思うのでございます。  とにもかくにも私は総括して申し上げることは、この郵便事業、郵政事業そのものに対する企業努力というものは非常に足りないと思うのですね。もうあらゆる点にサービス向上、あらゆる点に企業努力をされて、そして後に値上げ案を出されるというならわかるけれども、企業努力というものをせずに今回の値上げが提案されたということに対してはどうも納得がいかない。先ほど来から私は、いろいろな機械化される問題、またいろいろな面で内部機構の問題また労使間の紛争、こういう問題で抜本的に、なぜ大臣がもっと腹を割って、労使の毎年行なわれるようなことがやめられないのか。だから働く者も安心して働きたい、何もストを起こしてやりたくないのだ。だから企業努力をしようと思っても、その中に働く喜びというものがない。納得がいかないと思うのですね、働く者は。企業努力をし、またその上に立つ者も一緒になってあたたかい、手を握り合ったところに、私はもっともっとこういう赤字というものは防いでいけるのではないか、こういうぐあいに絶えず考えておるのですけれども、労使の問題を真剣に取り組んでいかれる決意はございますか。本会議でも他の議員が聞きましたけれども、またもう一度お伺いしたいと思うのです。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 労使使の問題につきましては、先刻阿部さんの御質問にもお答えをしたわけでございまして、これがやはり人手に大部分依存する体制の仕事の一番基本の問題であろう、こう私考えます。その意味において、現状においても努力をしつつあるのでありますが、樋上さんの御満足のいくような段階にはまだだいぶ間があると思うのです、これは率直に申し上げて。  そこでそれでは、企業努力を全然していないかというと、これは私は言うならば、一つの程度の問題といいましょうか、一応当局の側もやってはおる、しかし樋上さんのお目から見ると、そんなことではだめだ、こういう分かれ道があるだろう、しかしこれでどうにでもなれというわけにはいきません。どうしてもこの問題と取り組んで、一そう成績の向上をしなければならない、これが基本であろうかと思うのでございます。樋上委員はそれができてから値上げをしたらどうだとおっしゃるが、私のほうの事情からいえば、どうもそれを待っておられない急場にあるわけでございまして、この点をお認め願って、ひとつここで御承認をいただく、同時にいま仰せのありましたような企業努力も従来以上に汗をたらすということに御理解をいただければしあわせであります。

樋上新一公明党

○樋上委員 団地などにおけるところのママさん配達、これが叫ばれておりまして、人件費の問題もございまして、これはまた賛否両論があるかと存じますけれども、それから、無料私書箱の増設、団地ママさんの今後の、どういうぐあいに動員されるのか、またある程度それは給料の点で満足いかないものがあるが、その費用の面がどうなっているのか、予算がどうなるかというような点についてお聞かせ願いたいと思います。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 団地のママさん配達は、都会地におきまする雇用難ということから出発いたしまして、つまり、本務者が得られないものですからそのかわりの措置として窮余の策として考え出したものでございますが、これを始めましておおよそ一年ちょっと経過いたしまして、今日ただいま約五百名ばかりのママさんを非常勤職員として採用しております。仕事ぶりはたいへん好評を得ておりまして配達すべき郵便物はその日に必ず完配をするという実績を見せておりますので、たいへん頼もしいと考えております。都市におきまする雇用難はなお続きますので、ママさん配達の方式は今後ともなお続け、場所によりましてはさらに広げなければならないことになるかと存じます。  それから私書箱を大いに利用していただくということでございますが、これは先ほどのどなたかり御質問に対しましてお答えしましたように、今次ますますこの私書箱利用という方向で利用者の白さん方、特に大口の郵便の受け取り人の方々に御利用をいただくようにしたいと考えておりまして、今日ただいま全国で三万個ばかり私書箱がございますが、来年はその利用件数というものの倍増をはかるということで、施設費等も準備をいたしております。と同時に、これはほかの国では例がございませんのですが、私書箱の使用料でございますが、これを免除をするという新しい道を開きまして、皆さん方にもっともっと私書箱を利用していただくような素地をつくりたいというふうに考えております。

樋上新一公明党

○樋上委員 団地の配達に対して団地の八階、九階のところの、下のところへ郵便を取りにこいというようなことで、これにいま各都市の団地の者が非常に反対をいたしておりまして、上から下へおりていくものか、なんで団地の人はそういうようになるのかというように非常に反対の陳情が手元にきておるのですが、その点はどうなんでしょうか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 おっしゃいますような反対が一部にございますことは私どもよく承知いたしておりまして、こちらから出向きまして趣旨をよく説明をして御協力をお願いをする、こういうことでおおよそ最終的には御協力をいただく結果になっております。私どもといたしましては、団地がますます増設されていくということも考えまして、実は住宅公団とも連絡をとりまして、団地をつくる際にはこの集団受け箱を必ずひとつ住宅公団のほうでつくってもらう。これが一番手っとり早い効果的な方法でありますので、そういう申し入れをいたしまして、もう二、三年前から住宅公団の御協力を得まして、団地ができるときには集団受け箱も同時にできる、こういう方向が大体固まってきております。

樋上新一公明党

○樋上委員 先ほど答弁の中に、その団地ママさんを活用されるときの料金体系のことについてお答えがなかったと思うのですが、どういうことでしょうか。

竹下一記郵政省郵務局長

○竹下政府委員 ママさんに対する賃金でございますが、これは局によりましてケースが違います。つまり三時間使役の——使役ということばはどうかと思いますが、三時間雇用の場合、あるいは四時間雇用という場合、いろいろさまざまでございますので、日額として見ました場合には、多少相違があろうかと思いますが、おおよそのところ一時間当たり百五十円前後の時間給になっておる、こういうように承知いたしております。

樋上新一公明党

○樋上委員 大臣、もう一ぺんくどいようになりますけれども、最後にひとつこの第一条に「この法律は、郵便の役務をなるべく安い料金で、あまねく、公平に提供することによって、公共の福祉を増進することを目的とする。」と、こうありますね。そこで第三条のところですね。「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」どうなんですか、その差は、第一条と第三条は。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 「なるべく安い」云々と表現してございますが、この趣旨は、採算を度外視してまでもということではないという理解のもとに第三条とは必ずしも矛盾をしない、かように心得ております……。

樋上新一公明党

○樋上委員 大臣の答弁を聞くのを忘れてしまった。時間のことばかりここにあれを持ってくるから、そっちはかり見て——大臣の答弁とうなっていますか、いまのところを初めから。せっかく肝心のところを聞いたのに……。大臣、これでやめますが、答弁してください。もう一ぺん聞いて、きょうのところはあちらのほうの……。  それで、申し上げておきますけれども、先ほど資料要求しましたね。あの問題につきましては、再質問を後日またさしてもらいますよ、あしたじゃないけど。それだけはちょっと保留しておきますから。

井出一太郎自由民主党

○井出国務大臣 お答えいたします。  第一条にございます「なるべく安い料金で、」というくだりは、言うまでもなく採算を度外視してというまでに安い料金というものではないと、われわれは了解するわけでございまして、その意味においては第三条とは決して矛盾をしない、かように存じておるわけであります。

樋上新一公明党

○樋上委員 そうしたら、これは入れる必要はないじゃないですか、第三条を。——もうやめておきます。

金子岩三自由民主党

○金子委員長 卜部政巳君。

古川喜一日本社会党

○古川(喜)委員 議事進行。委員長、理事会を開いてください。

金子岩三自由民主党

○金子委員長 この際、暫時休憩いたします。     午後三時五十一分休憩      ————◇—————     午後四時五十七分開議

金子岩三自由民主党

○金子委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  次回は、明十八日、午前十時二十分理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後四時五十八分散会

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