地方行政委員会 第14号
- 発言数
- 170 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1971/03/12
会議録
○砂田委員長代理 これより会議を開きます。委員長所用のため出席されませんので、委員長の指名により、理事の私が委員長の職務を行ないます。 地方交付税法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安井吉典君。
○安井委員 地方交付税法の改正も、ことしまでの段階では、純粋の四十六都道府県と三千の市町村の問題だけで、それへの関連だけでよかったわけであります。特にことしは過密、過疎対策等、いろいろな考慮も払われているようでありますが、これで十分だというわけではありませんが、明年からはいよいよ沖繩が返ってくれば、もっと複雑なさまざまな配慮が必要ではないかと思います。返還後の地方交付税措置として総ワクあるいはまた国税三税の現在の割合はそれでよいのかという問題やら、さらにまた二十五年間疎外されてきた地域でありますだけに、現在の地方交付税をそのまま適用してよいというわけではないと思います。特別な配慮が必要になってくると思うのですが、そういうような側面について現在の段階でどのような検討が行なわれているか、まずそれからお伺いいたしたいと思います。
○大石政府委員 具体的には沖繩・北方対策庁ですか、そのほうで仕事のほうは実務的にやっていると思うのですけれども、御説のとおりに、沖繩の場合には非常に特殊のことがありますから、ただ一般的なやり方をやるのか、特別の財政対策をやるのかということにも実は関連が出てくると思うわけであります。交付税の制度も当然これは行なわれると思いますけれども、いろいろの事業、仕事について特別の財政措置を行なうかどうかということにも関連が実はあると思うわけです。 ただ、そういうことを除外して考えてみますと、沖繩県並みの——本土のほうの県並みで言いますと、交付税総額では二百億から三百億程度のところの県と大体一緒になるのではないのだろうかというふうには考えていますけれども、なお、この問題は、そういう財政制度その他と関連して沖繩の問題は検討いたさなければならぬ、こういうふうに思っております。
○安井委員 いまの御答弁でございますが、私は、人口百万ぐらいのあるいはまた地積においても似たような県と同じくらいなレベルで考えていけばいいというのでは、どうも間違ってくると思うのです。やはり二十五年間の投資不足といいますか、それをカバーするという意味合いが必要だし、現実にレベルがものすごく低いですね。そういう考え方がまず必要だし、それからそういう特別な配慮をするということになりましたら、現在の四十六都道府県の分の頭を削って回すということも問題があると思うのです。だから、そういうような意味合いでも、交付税特別会計への繰り入れの額そのものを、率の引き上げやら、その他いろいろな措置によってふやしていくとか、そういうような配慮も必要じゃないでしょうか。
○大石政府委員 お話ですけれども、沖繩に対して、いままで特別の事情にあったという問題を解消するために、交付税の中で特別措置をするかどうかというふうな問題より、重点的には、ほかの財政制度で暫定的にやらなければならぬじゃないか。それとまた振興対策というものでひとつやっていかなければならぬじゃないか。そういうことの関連の中で交付税の問題を考えるというふうにすることのほうがたてまえではないのだろうか。二十五年間なりおくれていた部分を交付税の特別措置をするということで解消するという問題よりは、もっと具体的な必要の問題があると私は思います。そういう意味で、いわゆる暫定的な特別措置なりあるいは振興対策なりというような問題をまず考えなければならないのではないか。そういう関連において交付税制度というものを考えるというふうにしていっていいのじゃないかと思います。
○安井委員 その御趣旨も当然だと思います。それは交付税だけですべての問題を解決せよというのは無理な話で、私はそういう意味合いだけで申し上げているわけではありませんで、たとえば種地補正の問題だとか、そういうような関係その他での配慮というものも交付税の中では私は当然必要ではないか、こういう意味で言っているわけです。 それからもう一つの私の提案のしかたは、いろいろな対策が講ぜられると思いますよ。しかし、それはみんなひもつきでいくんですよ。ひもつきで、この仕事をやればこれだけ金を出してやるという形でいって、それが何か復帰によって本国の直轄州みたいなそういう印象を与えるおそれもあるわけです。何もかも新しくできた県とは無関係にどんどん仕事が進められていく、ただ、一部負担だけが残っていくということでは困るわけです。おそらく全額国庫で支弁するというような形での対策だろうと思いますけれども、何もかもひもつきじゃなしに、地方交付税のように、新しくできた県なり市町村なりがみずからの責任と創意において運用ができる、そういう財源も相当豊富にあげていくということも同時に必要ではないか、そういう側面から強調をした、こういうわけでありますが、これはなお少し先の問題ですから、今後の段階で、いま申し上げましたような趣旨を含めて御検討をいただいておきたいわけであります。 それから沖繩とちょっと似たような、沖繩の将来の姿のような感じがある問題でありますが、北海道が、これまで北海道開発法によって、十割補助方式が相当たくさんあったわけです。それが四十六年度からくずされて、相当地元負担がふえてくる形になるわけでありますが、そのことが北海道における自治体の財政に相当影響を与えているわけでありますが、これへの措置というのは、今回の地方交付税においてどういうふうに果たされたか、そのことも一ちょっと伺います。
○長野政府委員 お話のように、北海道につきましては、四十六年度の予算編成の際に、だいぶいままでの公共事業関係の国庫負担率についての改定が行なわれております。その中では、従来主として十分の十負担をしておりましたものが、事業によって違うようでありますが、十分の九・五あるいは十分の八というようなことで、負担率を下げられておるわけであります。そこで、その関係によりまして、北海道自身の負担がしたがってふえるわけでございます。 北海道自身の負担がふえますものが、四十六年度ベースにおきまして約五十七億程度の地方負担がふえるというふうに承知しておりますが、これにつきましては、現在なお検討をいたしておりますけれども、北海道の従来のあり方というものに、これから相当の変化を来たす問題でございますので、これは私どもといたしましても、適切な財源措置を加えていくという必要がある、こう考えております。
○安井委員 その財源措置といっても、一般的な財政需要額をふくらませるという形で処理するよりないのじゃないかと思うのですが、そういうふうな具体的な措置も講ぜられて、負担増の部分は一〇〇%交付税の増で埋まる、こういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
○長野政府委員 いま北海道について従来十分の十ということで国が対象事業にしておりましたものにつきましては、交付税の算入をその限りにおきましてはいたしておりません。したがいまして、北海道についての基礎的なこれらの関係事業についての措置のしかたというものをもう一ぺん検討し直す必要がありまして、現在検討中でございますけれども、それにつきましては、いま申しますように、いろいろな事業についての補助負担率が非常にこまかく操作がされておる。どういう配慮によるかということは一応別でございますが、交付税算入のときにこれがぴたっといくという形じゃなくて、交付税は交付税のやり方自身の問題がございますから、そういう関係で交付税の方式に乗せながらこれの財源措置を考えていきたい、こういうふうに思っております。
○安井委員 いままでは、十割補助の分は地元負担というものはゼロですから、交付税措置はゼロだった。ところが、いまのお話で五十七億円ふえるわけです。五十七億円だけは、これは道財政だけの額だろうと思うのです。市町村の分はそれほどなかったかと思いますが、しかし、五十七億円というとやはり相当の額なんですから、それぞれの問題になる項目の単位費用を引き上げていくとか、そういうような具体的な措置が当然必要だと思います。いまの御答弁で大体方向だけはわかりましたが、ひとつ具体的な措置を講じていただきたいと思います。 次に、きょうは地方公営企業の問題が比較的ネグレクトされるおそれがあるものですから、今度の交付税においても、一般会計からの繰り入れ等についての配慮も行なわれているということでございますので、その問題をひとつ取り上げてまいりたいと思います。特に地方公営企業の中でも、きょうは住民の生活に密接な関係を持つ水道と交通を中心にしたお尋ねをしてまいりたいと思います。 これらの上水道だとか交通のようなものは、公営企業というよりもむしろ公営事業というべき性格を持っているのではないかと思います。今日の段階になってきますと、下水道が準公営企業で上水道が公営企業、あるいはまた病院が準公営企業で市民の足を守る交通がシビアに地方公営企業法を適用される企業、こういうふうな区分がどうもわからなくなってきたのではないかというような気がするわけであります。その点、現状をどう見ておられますか。
○長野政府委員 公営企業について、それらの中にもいろいろ性格なりあり方というものに差があるという点を考えあわせまして、一応取り扱いとして、いまお話しのようなことが出ておるわけでございますが、御案内のように、たとえば下水道事業になりますと、下水道の働きは、家庭の排水を受け持つだけではございませんで、むしろ割合からいいますと、たしか七〇%以上でございますか、いわゆる雨水を受けとめてそれを処理するというような部分が非常に多いわけでございます。そういう意味で、本来この雨水の排水ということになりますと、公共事業的な要素、都市の基本的な施設の一つとしての要素が非常に強いということがあるわけでございますから、そこで、その部分というものは公営企業として考えるということは適切でないというようなところが出てくるわけでございます。病院につきましても、いまの公立医療機関の使命の中には、地域診療の確保というような点、あるいはまた救急病院でございますとか、僻地診療というような問題がございますし、また、行政施策というものと相通じた関係における専門的な特殊な医療行為というものを受け持つために負荷されております責任というものがあるわけであります。そういうものを考えますと、病院につきましても、やや公営企業という中でも、そういう点の要因が非常に強いということに相なると思います。 その点上水道、交通についても同じじゃないかということになりますと、その点はやや相対的な議論にはなりますが、これはやはり少ないのではないかということは一般論で、少し荒い話でございますが、一応言える。そういうことから、従来そういう取り扱いの違いというものが出てきておると私は考えております。
○安井委員 いろいろ準公営企業と公営企業との扱いの違いのお話がございましたけれども、現実にはもうその区別が非常にわからなくなってきたのですね。下水道はなるほど公共的な要素が多いこともわかりますけれども、今日、都市において水道がなかったら、生活がストップなんですからね。たとえば火災の問題を考えてもそうだし、それからもう生活そのものが水なしにやっていけないのですから、そういうふうな側面からいっても、どうもあまり区別がなくなってきたのじゃないか。 それから病院は、なるほど公立病院の基幹的な意味も当然だし、これは、非常に大事な問題としてわれわれも受けとめていかなければいかぬと思いますけれども、地域によっては、公立病院を持たないで、たとえば農業協同組合系統の厚生病院というのが基幹病院の役割りをなしているところもあるわけですね。あるいは社会福祉的な立場からの病院が公立病院にかわった役割りを持っているところもあります。 ですから、一がいに、どうもいままでのような機械的な区分ではだんだんいけなくなってきたのではないか、こういうような気がするわけです。ただ、その区分は、経営の独立採算制というところに結びついていくわけなんで、区別することによって、それ以外のメリットというのはあまりないのですね。だから、自治省がどうしても区別をしなければいかぬとお考えなら、現実の扱いの上において、区別がなかったと同じような方向で処理をなさるとか、そんなような配慮が必要ではないかと思います。これはいずれにしても、料金を徴収するというところにおいて企業的な性格を持っていることだけは否定しません。否定はしませんけれども、反面公共性というものが、社会生活の複雑さの中で一そう高まってきたのではないかという点だけ私は指摘をし、そういうような方向で今後の運営をすべきではないか、かように思うわけであります。 地方公営企業だけにしようと思いましたら、実は税の問題も関連をしてまいりますので、税務局長にもおいでを願っておる関係もあって、先にその問題を済ませておきたいと思います。 新聞によりますと、参議院本会議ですか、自治大臣は——自治大臣といいますか、その中で総理大臣や大蔵大臣の答弁がちょっと気になるわけです。つまり、同じ税対象になる税金は、国税も地方税もまとめちゃったほうがいいというふうな意味の答弁をされたというふうに新聞は伝えています。ただ、新聞によりますと、自治大臣もそれに同調したような書き方になっていたのですが、あるいはそれは私の見違いかもしれません。地方財政の最も基礎的なものは地方税でありますが、その地方税を含めて税全体に対して、最近国税サイドからの数々の提案がなされています。いまの一本化というのも一つの提案で、国民の所得を対象にして、個人あるいは法人の所得を対象にして所得税、法人税があるし、それから地方税では住民税がある、あるいは事業税があります。ですから、それを統一して国税の付加税にしたらどうだというふうな構想が従来からありました。あるいはまた、最近になったら付加価値税の問題も出てきました。その付加価値税も国税サイドからの提起であるようです。御承知のように、付加価値税というのは地方税法に一度乗っかったことがあるわけですね。きのう衆議院を通過したあの地方税法の中に付加価値税というのは、昭和二十五年でしたか、二十七年施行かで一度乗っかって、問題がたくさんあるものですから、一度も施行されないうちにまた改正で廃止になりました。当時地方税法の中に乗っかった。それがいま国税サイドから問題が出されてきておる。付加価値税は、当時はシャウプの勧告もあったわけですが、むしろ事業税にかわるものとして出されていたわけですね。ところが、いまの国税サイドから出されている付加価値税がもしも実現されるというふうになりましたら、それでは地方税における事業税は一体どうなるのか、あるいはまた、ヨーロッパでは、電気ガス税は付加価値税という形で徴収されている国もあるわけですね。そうなりますと、もし付加価値税がぽっと出たら、電気ガス税は一体どうなるのかという問題もありますね。ですから、地方税サイドからも一影響するところが非常に大きいわけです。ところが、私ども寡聞にして、地方税の側から税制の改革はどうあるべきだ、将来の展望はどうあるべきだという提案がなされたことをあまり聞かないわけです。かつては、国税と地方税は税源を半々に分けるべきだという議論を自治省がお出しになったこともあった、税源の再配分の問題を相当積極的にお取り上げになった時代もあったように思います。ですから、だいぶ時世も変わって、当時は自治体の財政というようなものは非常に苦しくて、そういう苦しさのあまり税源の再配分問題も出てきたと思うのです。ですから、最近自治省のほうがあまり言わないのは、地方財政が楽になった、そういうことが腹の中にあるから言わないのじゃないか、そういうような憶測さえ飛んでいるわけです。ですから、私はきょうは、大事な問題ですから、ほんとうは大臣に御答弁を願いたかったわけです。 〔砂田委員長代理退席、古屋委員長代理着席〕 こういう重要な段階における自治省としての取り組み、将来の展望はどうなのか、そういうような点をまず税務局長から、それからあとで政務次官からそれぞれ御答弁いただければと思います。
○鎌田政府委員 まず一昨日の参議院本会議での状況でございますけれども、これは自治大臣が所得税、所得割の一本化に同趣旨の答弁をしたというのは事実に反しております。大臣は、あくまでも両税はそれぞれの性格にかんがみて一本化すべきではない、住民税は住民税としての特殊な性格といいますか、それ自体の性格にかんがみて国税と一本化すべきでないという基本的な方針は明らかにしておられるようでございます。ただ、政府全体の意見、意思というものが統一されたならば、それに従う、こういう趣旨のことをおっしゃったのが、ああいう新聞の記事となって出ておるのではないかというふうに存じます。 私どもの基本的な考え方といたしましては、住民税所得割と所得税、これを一本化する、あるいは付加税化する、こういうことにつきましては断じて承服できない、そういうことで、従来もこの委員会その他におきまして、大臣以下御答弁を申し上げているわけでございますし、その基本的な考え方というものは小ゆるぎもしないということを申し上げていいかと存じます。 なお、大きな地方税の将来の姿についての展望と申しますか、ビジョンというものがないではないかという点につきましては、まことに申しわけない次第でございますが、私どもなりに一応の構想というものは持っておるわけでございます。それは、私、随時申し上げておるわけでございますが、基本的には地方団体、特に市町村に対する法人課税というもののウエートを高めてまいる、それから地方道路財源、特に市町村の道路財源というものを充実してまいる、こういうこと。それからただいま付加価値税についても御指摘がございましたが、付加価値税につきましては、昭和四十三年の政府の税制調査会の答申におきましても、事業税の課税標準に付加価値要素を導入すべきだということについての御提案もあり、あるいはまた試案というものを設定いたしまして、それについての検討も行なわれておるわけでございます。ただいま先生御指摘になりましたように、その付加価値税というものにつきましては、われわれ地方税が元祖だという気持ちを持っておるわけでございます。 ただ、最近、国税におきまして、直間比率の関係というものから、いわゆるEEC方式の付加価値税、これは私どもがかつて地方税法で先生方の御審議をいただきまして入れました付加価値税とは、名称は同じでございますけれども、何といいますか、税の性格なりあるいはこまかい点になりますと、若干の相違があるというふうに考えております。ただ、EEC方式の付加価値税というものが導入されるということになりますと、地方税の中でも、ただいま御指摘になりました電気ガス税でございますとかあるいは料飲税でございますとかあるいは事業税でございますとか、非常にデリケートな影響を持ってまいるわけでございますので、私どもといたしましては、やはり事業税における付加価値要素の導入という線、これはやはり税調の審議、答申等もいただきながら前向きの方向で取り組んでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○大石政府委員 御指摘の点は、たいへん大きな問題だと思っているわけです。ただ、政党の話を申し上げるといけないかもしれませんが、自民党自体も、御承知のとおり、いまの直接税重点主義からいわゆる間接税主義に移行していくという考え方で、そのパーセンテージがどのくらいかということもあると思いますけれども、フィフティーフィフティーというような考え方もあるようでありまして、この問題を内容をどういうふうにしていくのか、その一つのめどというものを三、四年かけてひとつ結論を得たいという準備段階にあるように——そういう検討を始めよう、それは三、四年検討をしていこうという問題も私ども聞いておるわけです。おそらく政府税調のほうでもそんなにすぐ簡単にできるものではない。その場合の間接税という問題が、私の感じからいうと、何となくそれは国税的になり得る性格が非常に強い。前の地方税の付加価値税も実際上行なわれないでいるという点は、流通過程等いろいろ考えていくと、いわゆる地方税になじみやすいかどうかという問題もひとつあり得るのではないか。そういうときに地方財源というものを、いまのように所得税及び法人税というようないわゆる直接税に大きく関係している問題をやっているときに、一体交付税対象の三税というものがいままでのままでいいのかどうかというような点も、実は当然出てくることであるわけです。そういう意味で、いまの交付税制度というのが成り立っている前提という問題と、いわゆる間接税、直接税の新しい展開という問題とも全く切り離せないというふうな中で、一体地方財源をどう充実していくかということと、もう一つは、自主性をどういうふうに確保していくかということは大問題だというふうに思っておるわけであります。ただ、この問題はいま展開の緒についたばかりであります。その点で、私ども前々から考えている自主性と拡大という問題をその中でも確保していくために努力をいたしたいと思っております。
○安井委員 いまの直接税から間接税への移行というあり方については、私はこれは相当疑問があると思うのですよ。やはり負担力に応じての税負担というのが原則にならなければいけない。したがって、私は付加価値税を認めて、それを国税よりも地方税にとれというふうな意味で申し上げているわけではありません。しかし、一方には間接税は全部国にやれ、そのかわり直接税は全部自治体だというふうなきわめて割り切った意見もないわけではありません。そのほか取り方はたくさんありますが、その取り方の中で、一つは、やはり自治体こそ住民に直結をして、それぞれの市町村や都道府県の問題解決にきわめて役立っている。そういう自治体を盛り上げるためには、地方財源をもっと充実していくべきだというのも非常に有力な考え方です。私がさっきここへ立ったら、亀山さんが手をたたいてくれましたけれども、それもやはり自治体の重要性を頭に入れて、何か共通するものがあったからたたいてくれたのだと思うのですが、いずれにしても、問題の提起が国税サイドばかりで、自治体サイドからの声が何か少な過ぎるような気がするものですから、そういう意味で、もう少し検討をお願いしておきたい、こういうことです。 それからもう一つだけ税金の話なんですが、この間国会でお米の生産制限に関する奨励金、これに対する税の軽減措置が行なわれて、農村自治体におけることしの所得税は相当減ってきているのではないかと思います。それが市町村民税にも相当程度のはね返りを見せてきているのではないか。だから、そういうことからすれば、今度の交付税措置もそれを埋める配慮といいますか、そういうようなものが当然あっていいと思うのですが、そういう点はどうでしたか。
○鎌田政府委員 御案内のとおり、住民税所得割は一年おくれなものでございますから、ことしの所得税でとられました措置は四十六年度の住民税にはね返ってまいる、こういうことに相なるわけでございますが、その点につきましては、基準財政収入の算定を通じて交付税ではおのずから調整が行なわれていくものと考えております。
○安井委員 また地方公営企業の問題に戻りますが、現在でもなお赤字が増大をしている水道やあるいは交通、特に交通の赤字の増大は目に余るものがあるわけでありますが、新年度において政府はどういうふうな特別な措置を講ぜられたかということです。
○長野政府委員 四十六年度の交通事業に対しましては、一つは建設部面と、それから経営健全化の面と、両方の面があるわけでございますが、建設関係につきましては、地下鉄の建設につきまして、これは建設費の半額を国も助成する、地方もそれに見合って助成をするという、いわゆる地下鉄建設費の負担の問題が一つございます。 それからもう一つは、地下鉄に対する出資の問題がございます。建設費の一割相当分の出資という問題を基礎にいたしまして、経営基盤の強化という意味で、その部分についての出資を一般会計からの繰り出しという形でなし得るような措置を考えていく。 それから地下鉄についてさらにもう一つは、四十三年度以前に発行しました地下鉄債のうちで、いわゆる政府債以外のもの、いわゆる縁故債等にかかりますものにつきましては、孫利子補給というものは国のほうでやってもらうというかっこうになりませんから、これについての借りかえのために新たに企業債を起こしました場合に、利子についての補給、利子相当額を措置していくという利子負担の問題がございます。 それから路面交通の中で、特に電車の関係の、いわゆる市電といいますか、路面電車につきましては、最近の交通事情等から考えまして、どうしても路面電車というものは、全体の交通についてもいろいろ批判もあることでありますし、路面の電車を撤去していく。そして路面の復旧をしていくというような関係の仕事がございますが、こういうものは、地下鉄時代になって、路面交通の混雑の緩和と相まって、路面電車を整理するということでやっていくことになりますし、それ以外のところについてはバスに切りかえるとか、いろいろな考え方が出てくるわけでございます。そういう路面復旧等に要する経費というものも考えていく。 なお、そのほかに財政再建企業への繰り出しとか、交通事業についての利子補給その他の措置が必要になってまいります。特に軌道の部分、路面電車につきましての再建債を起こしましたあとの元利償還についての一部の助成というか出資というものを一般会計においても考えていきませんと、交通事業全体の経営に非常に支障を来たしているという現実がございますので、そういうものについても上部措置をしてまいりたい、このようなことを中心にして措置をいたしております。
○安井委員 いまの御答弁でけっこうなんですが、そのほか運輸省やあるいは厚生省等の措置もあると思うのです。いまそれを伺っていると時間がなくなるし、やはり資料にしてお出しをいただいたほうがいいと思いますので、御答弁というかっこうでなくて、前にもそういうふうにしていただいておりましたので、四十六年度の地方公営企業についての財政対策的な問題をあとでプリントにしてお配りいただければ、みんなで一般的な勉強ができると思いますので、それをひとつお願いしておきたいと思います。 そこで、一般会計からの繰り入れば、たしか地方公営企業法の第十七条の二だと思いましたが、財政負担の明確化でしたか、この規定によって地方交付税において措置したという部分がどれくらいになっているかという点をひとつ伺いたいと思います。つまり、一般会計からこの部分だけは当然負担すべきものだということを規定し、それに基づいて、そういうことが規定されれば当然交付税措置も必要になってくるわけでありますが、どういうふうになされたか。
○長野政府委員 いま手元に交付税上の措置についての資料がございませんので、それはあとで提出さしていただきますが、大体財政計画に見合って交付税上の措置をいたすわけでございますが、それについていわゆる一般会計において当然負担してもいい交通、水道、ガス、いろいろ入っておるわけでございますけれども、そういうことで応計画上算入をしております額は、収益勘定におきまして六百七十九億、資本勘定におきまして九百二十三億、全体で千六百二億ということになっております。その関係の個々の措置につきましては、あとで資料でまとめてお目にかけたいと思います。
○安井委員 これはあとでけっこうです。それからまた、特別交付税措置の部分もありますから、これはいま資料で出せといっても無理な面もあると思います。それからまた、不交付団体の分もありますから、そういう面もあろうと思いますが、ひとつ何かわかるものを出していただきたいわけであります。四十五年度において特別交付税措置はどういうふうになすったか。たとえば路面電車撤去費用とか何とかあるはずですが、それはきょうお持ちでありませんか。四十五年度における地方公営企業に対する特交措置。
○長野政府委員 四十五年度の特別交付税におきまして、いま申し上げましたような、これは財政再建企業もそうでないのもみな入っておりますが、全体といたしましては、大体百五十五億措置をいたしております。県四十五億、市町村百十億ということに相なっております。
○安井委員 それももう少し、たとえば路面電車の撤去にどれくらいかかるとか、そういうような点もわかりたいので、あとでけっこうですから、その資料の中に加えておいていただければありがたいと思います。それが明確にならないと、次の質問がなかなか進まないわけでありますが、私は路面電車の撤去費だとか撤去過程における赤字というふうなものは全額、この第十七条の二の第一項第二号の規定、つまり、「当該地方公営企業の性質上能率的な経営を行なってもなおその経営に伴う収入のみをもつて充てることが客観的に困難であると認められる経費」これに当たるのではないかと思います。つまり、路面電車を撤去して、今度はそこにバスを走らせる。そのバス事業で電車撤去の費用をまかなえといわれてみても、バス事業をそれこそいかに能率的な経営でやるにしても、ほとんど不可能に近い問題だと思います。ですから、当然この経費負担の原則に該当するのではないかと思います。現在の段階でも、さっきも御答弁ございましたけれども、相当程度特別交付税措置をなすっておられるようですね。しかし、私はこれはもう一〇〇%負担というふうなたてまえでいくべきではないか、こう思うわけでありますが、どうでしょう。
○長野政府委員 路面復旧、軌道撤去の関係は、ほとんどそのために要します経費については算入をするという考え方で整理をして計上しております。 ただ、全般といたしまして、公営企業について全体の合理化というものを考えます場合に、いろいろな要素があるわけですから、そういう面で、公営企業全体としてまず受け持っていくという努力が必要であります。そのことを行なった上での問題というふうに、二段あるいは三段に考え方を整理しながら立て直しをはかり、また企業の合理化も進めていくということは考えていかざるを得ないと思っておりますが、路面復旧関係につきましては、ほとんど全額をそういう措置をする対象としてやっております。
○安井委員 あまり自治体側の要求を値切らないで、とにかく全額見ることができるような御措置をひとつ進めていただきたいわけです。私は、今日の都市交通は、バスにしても路面電車にしても、さっき申し上げたような公共性が非常に強いものになってきているというふうな感じです。特に行政上の必要からやむを得ず運行をやっているというふうなものもずいぶんふえてきているわけです。これは行政上の必要からやむを得ない都市交通機関だというふうな経営部分については、一般会計あるいは国庫からも援助措置が必要ではないか、こう思うのですが、これは運輸省それから自治省両方からひとつ伺いたいわけです。 もうちょっとつけ加えます。その意味は、過疎交通の問題でもあるわけですね。過疎の交通に対しましては、その撤去が住民の足を奪うということになるものですから、それに対して国は補助を与えている。それからまた自治省のほうも財政的な援助をいろんな角度から与えているはずであります。その行政的な必要性からということになると、過疎も過密も極端は一致するわけでありますけれども、どうもそういう面があるのじゃないか。それは完全な一致とは言いませんけれども、どうも似たような性格があると思うんですね。それについてどうお考えでしょう。
○長野政府委員 行政施策として、どうしても市民の足を確保するという見地から、予算を度外視するといいますか、そういうことを見る必要という、高度な行政的なあるいは政治的な理由から維持するという面も確かにあると思いますが、そういうような場合に——私どもいま交通の場合でいえば、それを行政路線というような言い方をいたしておるわけでございますが、行政路線についてどう考えるかというのが、いまのお話でございますと、大都市全部がそういう考え方になり、過疎地帯になれば全部そういう考え方になりはしないかという意味を含めてのお話だと思いますけれども、行政路線について、一般財源をもって当然負担すべきだという考え方は前から実はあるわけでございます。それについてもいろいろな研究が各方面で行なわれておるわけでございますけれども、結局そういうものを客観的にどういうふうに判定していくかという問題も含めまして、なお私どもはいまのところたやすく結論というものは実は出しかねておるという状況でございます。 しかし、最近の状況によりますと、地下鉄その他についてはすべてそういう考え方をとるべきだという意見が、わが国のみならず、外国でもかなりあるようでございますけれども、これは今後の都市などを中心にいたしました経営全体の考え方とも関連をしていく問題ではなかろうかと思うわけであります。まだそこまで踏み切るような結論を持っておるわけじゃございません。そういう意味で、行政路線の中でもいろんな種類もありますし、これをこれからもっと根本的に検討して、その維持運営をどういうふうに考えていくかということはやっていかなければならないと思っております。 過疎交通につきましては、現在過疎交通を維持するためにというより、むしろ過疎地域におけるいわゆる代替バスと申しますか、過疎バスの経営が非常に困難になってきて、そしてそのために村なりその他の地域、部落の場合もあると思いますが、そういうところでバスの運行というものにかわるような手段を最小限度とるというような必要が出てきている地域があるわけであります。こういうところにつきまして、一般的なものというよりも、全般のそういう必要があるわけでございますので、その点についての特別な財政需要を考慮していくというようなことはやっておりますが、まだ一般的にそういうものを措置していくというふうなことまでは考えておりません。 それから、それについて地方団体の一般会計だけの問題なのか、先ほどの御指摘の中で、国としてもそういう交通の重要性といいますか、そういうものを考える余地があるのではないか。これは私どもも、その点も現在地下鉄についてやや一部そういう考え方が入ってきたという段階でございまして、今後これをさらに検討していかなければならない課題だと思っております。
○須賀説明員 お答え申し上げます。 過疎の問題につきましては、これは公営のものは現在なっておりませんが、地方鉄道軌道整備法によります欠損補助というもので、どうしても維持しなければならない地方交通のために、十分ではございませんが、若干の補助をいたしておるわけでございます。 それから、先ほど自治省の局長からお話がありましたように、バスについても、過疎バスについての補助というものをいたしております。 それから、過密の問題でございますが、都市交通におきましては輸送需要が非常に多い、しかもスムーズな運行が確保されないというところに非常に大きな問題があるわけでございまして、われわれも前から言っておりますように、バスの優先通行あるいは電車にも優先通行を与えるべきではないか、バスについてレーンというものを設けるべきではないかということをいろいろ言っておったわけでございますが、最近におきまして特に路線の再編成、バスレーンの設置というようなことを指導いたしておるわけでございます。なお、これによってもちろん十分ではないのでございまして、根本的には地下鉄の建設を促進しなければならないということで、自治省からお話がありましたように、いろいろ補助の方式を考えながらやっておるわけでございますが、今後もこれの拡充についてさらに十分に努力したい、こういうふうに考えております。
○安井委員 財政局長にお伺いしますが、過疎地域における行政バスといいますか、国庫補助を与えているあれは、地方公営企業法上公営企業扱いなのですか、準公営企業扱いなのですか。
○長野政府委員 いまのところ、実を申しますと、その形なり形態がまだはっきりしないものが非常に多いわけでございます。公営企業としてやっておりますというより、むしろ経営の委託をしておりましたり——経営の委託といいますのは、たとえば自動車、タクシー会社とか、ハイヤーの会社等、バス会社もあると思いますが、そういうところに自分のところの、これの運行を一日何回、どこからどこまでというような運行委託をやるというような形でございますとか、あるいはまた部落その他がそういうものをやるところへ負担をするとか、いろいろな形をとっておるものがまだ多いようでございまして、その点では必ずしもはっきりした形をとっておりませんのが実情でございます。ただ、これをかりに民間のバス会社がやめまして、そのもののあとに新しくバス事業を行なうということになってまいるような形が整います場合には、これは形の上では公営企業の適用を受けるということにいたさなければならないものだろうと思いますが、実質はそういう経営でございますから、その経営の本質に従って、その企業経営の原則というものが中心になるということではなくて、むしろ特別な行政施策の上で成り立っておる形だということに実質の取り扱いをしていかざるを得ないだろうと思っております。
○安井委員 このいわゆる行政バスなるものは、民間企業が赤字で投げたところで、初めから独立採算はできないことはわかっているわけですよ。赤字は全部行政的に補てんをするということで成り立っておるわけですね。ですから、国庫補助もあるし、一般会計からこれは無制限で入れてやるよりほかはないわけです。しかし、現実には料金をもらっているわけですから、公営企業であることには間違いない。だから、そういう意味合いで、私は一つの例をあげて、自治省がいままでおとりになっている公営企業と準公営企業というその区分そのものを少し混乱させようという意味で私はいまお尋ねをしているわけです。それはいままでのようなお考え方ではどうももう処理できなくなってきたのじゃないか。だから、どこまで補助金を与えてやるべきか。同じ交通事業なんです。その交通事業の中でも、こちらは、行政バスのほうは準公営企業とかなんとかいう変な名前をつけなければしょうがないでしょう。これが純粋の独立採算制の公営企業だということは、いかに自治省であっても断定できかねるのではないかと思います。だから、全体的に地方公営企業なるもののあり方について、もう一ぺん再検討すべきではないか、そういうような意味合いで、きょう少し混乱の要素を申し上げましたけれども、これをさらに御検討の中で解きほぐしていただきたいということだけをお願いしておきます。 それからいま運輸省のほうから、大都市交通麻痺打開のための大量大衆輸送優先措置の交通規制ということにもお触れになったわけですが、これもこの委員会でずっと以前から主張が続いてきた問題で、今度の道交法の改正の中には、専用レーンや優先レーン、そういうような考え方も一盛り込まれているようでありますが、それはそれとして解決していかなければならぬと思います。たとえばパリなどでも、一方通行がほとんどでありますけれども、その一方通行の一番右側の路線はバスだけ、あるいはバスとタクシーだけに与えられて いる。さらには、一方通行の一番左側の線には、一方通行でありながら、向こうから逆進してくるバスがあるわけですね。つまり一方通行であっても、一つのところにバスレーンだけをきちっと定めてある。だから、ああいうのを見ますと、バスの公共性というものを政治の中できちっと位置づけているのだなということがよくわかるわけです。一方通行も、向こうは右側通行ですから、一番右側の線を専用レーンであるというのは、これはわりあいに意識の中ではあたりまえだというふうに言えるかもしれませんが、逆進してくるものがあるというところまで行きますと、これはまさに大衆輸送に優先権を与えている施策というものを一般的に認識させる上にも非常に力があると思うのですよ。やはりそれくらいやらなければいけない。東京や大阪などの交通局長の話を聞いても、スピードさえ上がれば赤字はなくなる、これまで言うのですから、これは一番お金をかけないでいまの問題を解決する道ではないかとも思いますから、ぜひともやっていかなければいけない。ところが、それこそ専用レーンをもってみずから任じている道路併用軌道があります。たとえば鹿児島などには——鹿児島でなくても、どこでもありますが、まだ路面電車があるわけですよ。それこそ専用レーンとして道路の中にレーンを敷いているのです。それさえも最近はどんどん自動車の乗り入れを許可しようとしている。これはまさに逆行ではないかと思うのです。きょうは警察庁から来ていただいておりませんが、もう少し運輸省なり自治省のサイドから、専用レーンをふやすという、バスの問題だけではなしに、電車の専用レーンをそれこそ文字どおり確保する、そういう姿勢がもう少しあっていいと思うのです。電車が自分のレールの上を走っていながら立ち往生している姿なんというものは、実にみっともないんですがね。どうでしょう。
○須賀説明員 お答えいたします。先生のお説のとおり、われわれも前から考えておったわけでございますが、ただ、自動車の増加に伴いまして漸次現状のようなかっこうになっているのをはなはだ遺憾に思うわけでございますけれども、おそまきながらこれからでもいろいろ努力していきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
○長野政府委員 いまのお話の専用レーンとかバスレーンという点につきましては、運輸省のお考えと私どもの考えと全く同じでございまして、交通安全何とか会議というところでも必ず要求をしておったことでありまして、今度は道路交通法でそういう専用レーンといいますか、バスの優先通行というような措置ができるようであります。鹿児島の問題は、私も聞きまして、あの当時関係方面に強く申し入れをした記憶を持っております。ちょうど流行おくれのことをやってくれているような感じがいたしまして、非常に強く申したんですが、どうもそうなってしまったというようなことでございますが、私は鹿児島は——そういうと鹿児島の人には悪いのかもしれませんが、あのあたりでそんなにいままで軌道の中へ入らないで自動車が通行できた、それがどうしても軌道の中に自動車を押し込めなければならないのかということをたいへん疑問に思ったわけですが、現状はよそがやっているとこっちもやらなければというような、多少流行おくれの形もあったのではなかろうかというふうに思ったわけでございます。今後ともそういうことのないように、ひとついわゆる大衆輸送機関の優先道路というものについても私どもも努力をいたしたいと思います。
○安井委員 鹿児島出身の人がいないのかもしれませんけれども、あれは百人乗っている車がたった一人運転している人の車に道を譲らなければいけないという問題で、やはりマイカーとの戦いといいますか、自動車との戦いというものを、これから積極的にやっていくということでないかと思うのですね。いま新しい世界のどこの国の交通政策もそういう方向に行っていますよ。きょうは関係の警察がいませんから、運輸省と自治省の決意表明だけで終わりますけれども、やはりがんばっていただかなければならぬと思いますね。 そこで、自治省のほうは公営交通問題研究会を設置されてだいぶ審議をされているそうでありますが、その結論はいつごろ出るか。またどんなふうになっておるか。その結論を実行しようとお考えになっておられますか。
○長野政府委員 結論は今年度中にはぜひ出していただきたいと思っております。最近までに中間的な問題提起のような取りまとめ、論議の中から取りまとめたものができておるように伺っておりますけれども、問題提起ぐらいでは、実は具体的な施策に結びつくまでに相当距離があるわけでございます。私どもとしては、私どもというのは少し言い過ぎかもしれませんが、個人的には私としては少なくとももう少し突っ込んだ措置というものまで検討を、せっかく専門家が集まって熱心にやっていただいておるのでありますから、やっていただきたいというふうに思っております。これは都市交通の中でもいろいろな問題がありますけれども、その問題全般に触れて根本的な見直しをしていただくようにしたいということでお願いをしておりますので、少し時間がかかっておりますけれども、来年度中にはひとつしっかりしたものを練り上げていただきたい、こう思っております。それができ上がりましたときには、その線に沿って実現できるものから手をつけてまいるというようにつとめていきたい、こう思っております。
○安井委員 地下鉄建設に対して財政援助が年々拡大されているわけでありますが、しかし、大都市の交通問題の解決という観点からは、なお不十分じゃないかと思います。十号線問題だとか名古屋、神戸等の認可、許可がおくれているとかいうような実情もあるわけでありますが、そういう理由はどこにあるのか。さらにまた橋本構想という複合形式とかいろいろな、雑音というものではないのかもしれませんけれども、いろいろな意見が乱れていてどうもすっきりしないような気がするのですが、それらの点についてひとつ伺います。
○須賀説明員 お答え申し上げます。 地下鉄は現在だんだん建設費が高くなりまして、一キロ当たり五十億あるいは八十億ということになっておるわけでございまして、そういう意味合いからも、どこに建設するかということについて慎重に考慮する必要があるということであるわけでございまして、運輸省に設置されております都市交通審議会におきまして十分に研究をいたしまして、その答申を待って事務を進めておるということでございます。ただ、答申がありましたあと事業体のほうでこれを申請し、また工事の内容等についていろいろ申請を出すということでございますが、これに相当時日も要するということであるわけでございます。 どうして東京、名古屋等について事務がおくれておるか、こういうようなお話があったわけでございますが、そういう多額の建設費が要るということと、あとからやり直しがなかなかきかないということもあって、慎重にかまえておる面もあるわけでございますが、これについて先般来増加していただきました建設費補助の問題もあるわけで、われわれ運輸省のほうで、いろいろ工事の内容等について、安全サイドからも経営サイドからもいろいろ見てまいっておるわけでありますが、最後に補助金の関係がございまして、財政当局ともいろいろ協議しなければならないというようなかっこうで、一時予算関係で、時期がそういう時期でもあったということで、お互いに繁忙をきわめておったということもあるわけでございますが、近く解決するのではないかということでございます。特に現在問題になっております東京、名古屋については、ごく最近解決がつくという方向に向かっておるわけでございます。 それから御質問がありました複合企業体等の問題であるわけでございます。この問題につきましては、現在の東京都から漸次あるいは大阪市から漸次人口の流動というものがございまして、通勤通学客が広域化してくる、こういう現象を呈しておるのは御承知のとおりでございますが、こういうことによりまして、市の外に出る地下鉄建設が進んでいくということが当然考えられるわけでございます。そういう場合に、市の事業体が当該の市だけでいいものかどうかという疑問があるわけでございまして、そういう問題について、たとえば東京から埼玉県に出るあるいは神奈川県に出るといったような問題について、都営であるといったときにどういう問題がある、あるいは大阪市営が外に出る場合にはどういう問題があるか、こういうような関係からも、事業体というものがある程度問題になってくるのではないか、こういうふうに考えるわけでございます。そういう意味で、橋本運輸大臣が言われたのではないかというふうに考えられるわけでございます。決してそれできめたというわけではもちろんないわけでございます。われわれも大臣の意を体して現在研究しておる段階でございます。
○安井委員 大事な問題をいまお答えになったわけでありますが、今度総合交通体系なるものへの取り組みを政府はお出しになったわけです。自動車重量税の財源配分からそういう問題にだんだん進んできたということを聞くのですが、これは実はほんとうは筋からいうとあべこべなんで、自動車の新しい税金をまず押えて、その奪い合いの中から、それじゃ総合政策をつくろうじゃないかというので、えものをつかまえてから、しかも総合計画というのですから、これくらい前後撞着の話はないわけであります。ほんとうからいうと、やはり総合交通計画なるものがきちっとできていて、新全国総合開発計画があったり経済社会の発展計画があったり何かするのですけれども、それに一番大事なのが交通の問題のはずなんですが、それがいままでなかったということくらいふしぎなことはないと思います。あべこべでも何でも、とにかくそういうりっぱな政策をつくってもらいたいとは思うのですけれども、しかし、はたしてそれがうまくいくのかどうかですね。私ども心配をしておりますが、どうなんですか。その場合においても全体的な取り組みをきちっと進めて、きょうは都市交通を話題にしておるわけでありますが、そういうものの位置づけ、そういうようなものについてどうお考えなんでしょう。これは自治省のほうも関係ありますから、運輸省と両方からお答えをいただきたいわけです。
○高橋説明員 お答え申し上げます。 総合交通体系の確立の問題につきましても、いま先生お示しのとおり、たいへん遺憾ながら自動車新税問題等が起こる前に完全にでき上がらないということがあったわけでありますが、おくればせながら四十七年度におきましてきちんとした具体化の計画ができるということを目途にいたしまして、現在政府関係各省協力いたしまして検討を開始いたしております。大勢といたしましては、経済企画庁が中心になりまして、関係各省持ち寄りまして、総合交通政策を秋までに一応結論を出すということになっております。 そこで、運輸省といたしましては、実は一、二年前から運輸政策審議会というところに総合交通体系につきましての諮問をいたしまして議論を進めていただいております。これをことしの六月ごろまでに、運輸省といたしましての政策を確立するために審議会の答申をいただきたいということで、目下鋭意審議を進めていただいております。 その場合に、私どもが審議会に対しまして答申をいただきたいとお願いいたしております項目は、幾つかございますけれども、一つは、全国的な幹線交通という場合の総合計画、新幹線網と航空網との関係をどうするか、あるいは物の輸送の面では大規模な港湾計画との関連をどうするかというふうなことを含めまして、全国的な人あるいは物の流動に対応いたしました総合的な計画をどうするかという点が一つの問題でございます。それから第二番目は、ただいまもお話が出ておりますような大都市におきます総合交通体系でございます。これはすでにかなり理念的には確立されておりますけれども、さらにこれを整備いたしまして、いわゆる大量交通機関というものの優先、そうしてそれをささえていく政策をどうするかというふうなことを議論していただきたいと思うのです。それから第三番目には、いわゆる過疎地域の交通問題。これも先生方十分御承知のように、最近過疎地域におきまして公共交通機関の衰微ということがたいへん問題になっております。先ほども御議論があったようでございますけれども、これに対しまして交通の立場からどう考えていったらいいか、さらにはこれの経営効果をどう考えていったらいいか、これにつきましても議論をしていただきたいと思います。 大体そういうような三つの分類にいたしまして、全国的総合交通体系のあり方というものを考えたい。そしてそのあり方が出ました上で、それを実現するための必要な財源措置あるいは運賃政策等につきましても議論をしていただくということで、私どもは事務局といたしまして審議会とうらはらになりまして現在鋭意検討を進めております。 以上であります。
○安井委員 大きな問題で、とてもここで議論する時間がありません。特にあとちょっと水道のこともお尋ねしたいわけですから、十分議論するゆとりはございませんが、都市交通の一元化という問題もあるわけですね。これは自治省の研究会の中でもどう議論されているのかわかりませんが、たとえばグレーダー・ローンドン・カウンシルがほとんど一元化を果たしたというふうな例もあります。ヨーロッパへ行ったら、たいていの国はほとんど国鉄と自治体の都市交通というので、その二種類しか交通機関がないとでも言っていいような姿が古い国にはみんなあるわけでありますが、特に日本の場合の大都市が、地方はまだいいと思うのですが、大都市の混乱で、渋谷の駅には駅長さんが七人いるというふうな現状もありますね。それが一ぺんに今度の交通体系ができたら人の駅長で済んだということには、これはなりそうもないですが、またそれだけ佐藤内閣がお力を持っておるとは私も信じません。しかし、いわゆる経営の側面までこの総合政策なるものが入り込むおつもりですか。特に都市計画の一元化という問題ですね。
○高橋説明員 お答え申し上げます。 経営主体の問題につきましては、特にいま先生お示しの大都市の問題につきましては、すでにもう五年もあるいは十年も前から経営の一元化の問題あるいは経営の集約化の問題が議論されております。したがいまして、今度総合交通政策の議論をする場合には、少なくとも大都市につきましてはその辺の方向づけをはっきりすべきであるというふうに考えまして、委員の先生方にはそのような御議論をお願いするように考えております。ただ、交通の一元化問題につきましては、わが国の大都市、外国の大都市、それぞれその国情、風土あるいはその社会の成長段階に応じてのその時代時代での特殊性がありまして、それを反映して交通の企業形態がきまっていると思います。わが国の場合には、たとえば大都市におきまして私鉄というものの貢献してきた分野が非常に大きかったという時代もあるわけであります。これは、日本の大都市交通を建設する場合に、私鉄というものがいわば沿線開発とタイアップして、そういったものと一体としまして交通を整備してきたという歴史があったわけでございまして、この歴史自体を私は否定してはいけないと思いますけれども、しかし、そういったものが社会の構造の変化に伴いましていつまでも同じようなメリットを取得できるかということになりますと、たいへん問題があります。したがいまして、一元化問題につきましても、そういった社会全体の構造の変化あるいは要請の変化に伴いまして一番ふさわしい形態を選ぶべきであるというふうに考えております。その方向で考えますと、やはり日本の大都市につきましても、漸次外国の大都市におきますような一元化の方向がますます強くなってきているということが言えると思います。したがいまして、こういう方向でものを考えてまいりたいと思いますけれども、ただ、テンポにつきましては、十分実現可能性を確保するために、それに一番必要なテンポを選んでいくということが政策的には大事ではないかと思いますので、そういった方向で今後いろいろ検討を進めたいと思っております。
○安井委員 これはまた別な機会に中身に入った議論は譲りたいと思います。 水道の問題では水資源の開発の問題あるいは水質汚濁が急速に進んでいる段階で、その公害問題とどう取り組むべきかといったような点、さらに昭和の初めに布設された水道管が、いま全国的に取りかえる時期に来て、そのことによって大きな財政需要を来たしているというような問題もあるのではないかと思います。公害問題は別な機会に譲ることにいたしまして、水源開発にしても、その他全体的な水道の施設の改善という点についても膨大な財源が必要であり、それが同時にコストを引き上げる要因にもなるのではないかと思います。したがって、これが料金値上げに結びついていく、こういうようなことではないかと思います。特に水源がますます都市から遠ざかって、かつコスト高となる現状であります。現在ダムアロケーション等に対する補助金があるわけでありますが、これを導水管くらいまでもっと広く拡大すべきではないかというふうに思うのでありますが、この点厚生省としてはどうでしょう。
○国川説明員 いまお話のございました水道事業の施設の整備、拡充に関連しまして、特に問題は、最近の問題といたしましては、水資源の確保の問題がございます。したがいまして、そのための施設の建設投資に必要な費用が、ダム等の地形あるいは地理的条件あるいは都市から非常に離れたというような条件から、近年かなり建設費が高くなってくる傾向にあります。そのために、四十二年度から特に水道水源の開発施設費に対する補助制度がとられまして、年々非常な伸び率で伸びてきておりまして、四十六年度におきましても六十億近い予算を計上することといたしておりますが、御指摘のように、この補助金の趣旨は、特に水源確保のため、しかもそのコストが非常に高い場合、そういう条件を具備した場合に補助の対象といたしておるわけであります。したがいまして、私どもといたしましては、この制度ができましたことをきっかけにいたしまして、水源の確保並びに水道料金の上昇をできるだけ抑制するという方向で生かしていきたいと思いますし、今後ともこの制度の拡充強化をはかっていきたいと思っております。いま御指摘のような、たとえば水源に関連した導水施設と申しますか、それらにつきましても、水源と考えられるようなものにつきましては、事業を一部採択しておるものもございますので、それぞれの実態に即応できますよう、今後とも制度の充実拡充につとめてまいりたい、このように考えております。
○安井委員 いまおっしゃった方向でもっとお進めいただかぬと、今日の建設費の高騰には追い着いていけないのではないかと思います。工業水道に対する国庫補助と比べますと、上水道に対する国庫補助は、その受益の範囲からいうと十倍にしても足りないのじゃないかと思いますが、そういう意味合いでもぜひ国庫補助の側面を拡大していただくことが一つと、それからもう一つは、何といっても水道ぐらい資本費が大きな位置づけを持っているものはないわけであります。その資本費のうちの大きな部分を占めるのが起債の元利償還金です。これがますます膨大になってきている段階において、起債のワク拡大、それから利子の引き下げ、償還期限の延長等、もう少し積極的な改善措置が必要ではないかと思います。最近幾らかずつ利子の引き下げ等が行なわれてきていることは私も知っておりますけれども、もう少し御努力が必要ではないかと思うのですが、その点どうでしょう。
○国川説明員 一般的に申しますと、現在の全国的に見ました上水道の給水原価が、一立方メートル当たり約三十五円程度でございます。その中の減価償却並びに支払い利息に相当する額が、おおむね三分の一程度になっておるわけでございます。しかしながら、水需要が非常に急激に伸びておる都市等におきましては、やはりそれに伴いまして建設あるいはその拡張がかなり高額になります関係上、それらの影響がおのずからコストあるいは水道料金に反映することが避けられないのもまた事実でございます。したがいまして、特に先ほど申し上げました補助制度のみならず、特に主要な財源になっております起債等につきましては、その内容の充実、あるいはまた条件につきましてはできるだけ引き下げると申しますか、改善されることが望ましいわけでございますが、ただ、公営企業としての水道事業の料金水準と申しますか、これらとの関連におきまして、今後ともそういう財源の内容等につきましては、できるだけ改善をはかっていきたいというふうに考えております。
○安井委員 自治省にも——むしろこれは自治省のほうかと思いますが、借りかえ債ですね。地方公営企業法の改正に際して、この借りかえ債の規定は議員修正で入れた規定でありますだけに、私ども、もう少し積極的な運用がほしいと思うのですが、全体的な伸びというものは、新しくできて以来あまりふくれていないのです。新年度は、たしか去年と同額の三十億でしたか、それくらいであって、どうも伸びがよくないように思います。しかも、その運用にはいろいろな制限がつきまとって、十分な成果をあげるところまでいっていないのではないかと思います。借りかえ債というものの性格は、いまある債務を全部借りかえしてあげて、もっと長期的に延びていけばいいのですけれども、そうじゃなしに、残った部分だけの借りかえ措置というふうなことであって、自治体の側が期待しているところまではどうもいっていないような気がするわけです。今日の段階では、利子の引き下げももちろん大事ですけれども、償還期間を大幅にあとに延ばすことが、ほんとうは大きなメリットとなってあらわれてくるのではないかと思います。そういうふうな対策もこの中に含めておやりになる必要がないかどうかということが一つと、それからもう一つ、もう時間がないようですから続けますが、ギャンブルの納付金が去年からできたわけでありますが、これもずいぶんけちな対策だと思うのですが、一応できているわけでありますが、これはあとどういうことになるのでしょう。四十六年度における見通しをあわせて承っておきたいと思います。
○長野政府委員 水道関係につきまして国の助成ということについてのお話がございましたが、確かに、そういう点での助成措置というものも必要だと思いますし、その点については私はなおその必要がたいへんあると思っております。上水道関係の資金面におきましては、ほとんど大部分があげて起債で措置をしておるわけでございます。その起債につきましての条件改定、有利な条件にするという意味では、むしろ起債の中の政保債なりそういう良質な資金を多くしていくという努力が必要になってまいります。そういう意味では、公営企業金融公庫の利下げの問題も非常に有効な働きを実はしておると私は思うので、四十五年度から始めましたギャンブルの納付金に加えまして、政府のほうからいただきますところの利子引き下げのための助成措置によりまして、現在上水道につきましては、公営企業金融公庫の貸し付けの利率は六分七厘に下がっておるわけでございます。そういう意味では非常に金利も安くなっているわけでございます。 それから、借りかえ債のお話がございましたけれども、借りかえ債につきましてもことしから七%に下げることにいたしておりまして、そういうことの効果が非常に出てきたのかどうかわかりませんが、正直申しまして、ことしはたいへんな借りかえ債の要求が出ております。いままでのところ、三十億そのまま寝かしておいたのかという御指摘がございましたけれども、いままではどうもあまり要求がなくて、そういう実際の需要との関係で三十億というもので事足りておったというようなかっこうでございますが、条件が少しよくなりますと、たちまち需要が殺到しておるというような状況でございますから、今後そういうものについての条件は引き続きよくするように努力をいたさなければなりませんが、問題は、それは未償還期間だけを借りかえるのか、それとももう少し長くするのかという問題だと思います。これはもう少しいろいろと、関係方面にいろいろな理屈が多過ぎまして、その多過ぎる理屈をどうやって整理していくかということが、これから課せられた問題だと思っております。そういう意味で、利率の問題償還期限の問題、なお今後とも御指摘のとおり私どもも努力をしてまいらなければならないと思っております。 それから、ギャンブルの例の納付金の関係でございますが、これはそういう意味では、喜ぶべきかどうか、いろいろありますけれども、予定どおり納付されておりまして、四十六年度も引き続いて計画は十分達成をいたすほどの納付は見込まれるわけでございますから、引き続いて利下げのために役立ててまいりたい、こう考えております。
○安井委員 時間がありませんので詰めませんけれども、利下げももちろんどんどん進めていただきたい。同時に償還期限の延長というのは、これはほんとうにメリットになるのですね。そうなると、いまの借りかえ債の問題にしても、それはもう三十億であろうと三百億であろうと、たくさん殺到しますよ。あまり意味のないような運用でいままであったところに問題があるので、七%になればそれも確かにプラスだろうと思いますが、借りかえ債、さらにまた基本的な起債における償還期限の延長という側面に、さらに一そうの努力をお願いをしておきたいわけであります。 そこで今度は水道にも交通にも全面的に関係がある問題だし、特に交通がそういう事態に来ておると思うのですが、現在の財政再建計画は、横浜交通を除いてはおおむね四十八年度までということになっているわけです。しかし、本来この財政再建措置が講ぜられれば、あのときの法律は、これも議員修正でおおむね七年ということになったわけですね。なったわけでありますけれども、それだけのうちに計画が立てられて、利子補給措置——たな上げに対する利子補給措置が講ぜられてくれば赤字がなくなっていなければいけないわけですよ。そういう予想の上に立ってあの法律ができたと私は思います。ところが、予想に反して、赤字は減るどころか、たな上げを一たんしたはずなんですけれども、さらにどんどんふえてくるわけですね。そういう段階に立った現在においては、もう一度考え直す必要があるのではないか。当時の振り出しに戻って、いわゆる財政再建について検討し直す段階までいま来たのではないか、こう思うのであります。もう一度振り出しがらやり直しをするのか、また別なお考えがあるのか、これは非常に重大な問題なので、伺っておきたいわけです。
○佐々木(喜)政府委員 確かに交通事業につきまして、財政再建計画策定後に赤字が増加をしておるということは事実でございます。ただ、現在赤字再建の対象にしております事業は、御承知のように、路面電車とバス事業ということにいたしております。地下鉄事業はそれから除外されておるわけであります。そして再建の対象にいたしました交通事業の中でも、路面電車は大体使命がいわば終わったといいましょうか、各都市とも撤去の計画をもちまして、四十六年度ころには大体の都市が路面電車を撤去するというような状況になってきておるわけでございます。その撤去の関係で、路面電車の部分について赤字が増加をしたということは、これは再建計画を延長いたしましても、その解消ということは無意味なことである。やはり現在の計画に従って赤字解消策を立てなければならないというふうに考えておるわけであります。 バス事業につきましては、これは各市によりまして赤字の状況等が若干の相違があるわけでございます。やはり再建計画策定後いろいろな社会経済情勢の変化からその事業の運営が非常にむずかしくなってきておるということは事実でございます。それに対応する対策というものについて各都市の実態に応じた対策がとられない限り、再建計画をいたずらにその期間を延長をしたところで、これも実効が期し得られないというふうに考えられるわけでありまして、私どもは、特にいまの再建企業につきましては、バス事業についてそれぞれの都市の実態に応じた対策というものをとってもらいたいということで、いろいろ各市とも特にバス路線の再編成を中心にいたしましていま進めておるところでございます。 地下鉄事業につきましては、これまた別個の観点に立ちまして、これからの健全化計画というものをいま策定中でございます。これは大体再建計画とは一応切り離して将来の長期的な計画のもとに運営が可能であろうというふうに考えております。 大体交通事業につきましては、いま申しましたように、主としてバス事業を中心にした事業につきまして各市の実態に応じた実効性のある計画というものをつくり直していきたいと、こういうことに考えております。再建計画自体を延長するという考えは現在のところございません。
○安井委員 いまの御答弁でも明らかなように、法律改正による財政再建措置によって、当時予想してなかったいろいろな問題が出てきてしまって、経営悪化はさらに進んでしまった。こういうわけであの再建策のメリットはゼロであったというわけにもこれはいかぬのかもしれませんね。もしあれがなかったらもっとひどくなっていたのだ、こういう御答弁におそらくなるのではないかと思うのです。答弁を私のほうで言ってしまって恐縮ですが、おそらくそんなことでくるのだろうと思います。時間がありませんから、もうそれはそれでもいいと思いますが、根本策がやはり先だということは、先ほど来だいぶ議論ありましたから、そういうことでも進めていただきたいわけでありますが、ただ、いわゆる財政再建のメリットとして確実にあらわれているのが一つだけあるわけですね。これは従業員の給与制限というものです。これだけは明確な形であらわれてきて、今日までもう毎年毎年の賃金改定期の問題として浮かんできては、血みどろな戦いが繰り返され、自治省も間に立ってたいへんなことになってきているわけです。財政再建の措置そのものがなくなってしまえば、そういう上からの重石というものはなくなるわけですから、おそらくもとの自由な話し合い態勢に入るということになろうかと思うのですが、やはり同じ地方公共団体で働いている労働者という立場で、平等取り扱いというのが何としても原則であるべきであるわけであります。それとその赤字を結びつけようとする、そこでトラブルが起きる、こういうことの繰り返しです。もっと何か根本的な解決策というものはないのでしょうか。
○長野政府委員 お話でございますが、財政再建措置をとっております企業についてのメリットの問題に関連して、給与の問題にだけメリットがあるというようなお話でございましたけれども、私どもはそういうふうな考え方をとっておるわけではございませんで、やはり全般としての企業の合理化というものを進めていく上での内容の一つとして、この合理化計画をやっていかざるを得ないということであるわけでございます。しかし、先ほど佐々木参事官が申しましたように、結局問題は大きく考えまして、バス事業をほんとうにいまどういうふうに再編成をしていくかということが、これからの大都市を中心にした交通企業の課題だという気がいたします。路面電車、地下鉄につきましては、問題が解決したわけでは決してございませんけれども、つまり方向というものは一応明確な形だと私どもは思っておりますけれども、それについて問題は、バス事業をどういうふうに今後のいろいろな交通体系とか地方の振興と関連して考えていくかということでありまして、それを基本にしながら合理化を進めていくということに尽きるわけでございます。給与の問題につきましては、やはりそういう再建計画を立てまして、そして合理化を進めていく。そしていろいろな援助措置その他も考えていきます以上は、いろいろな議論は確かにあるわけでございますけれども、給与改定等におきます問題としての原資の問題、それから例のベースの問題、この二つでございますけれども、ベースの問題につきまして、これをいろいろ議論することはなかなかむずかしい問題でございます。それから給与改定の原資につきましても、一応たてまえはたてまえということで、これを長期の赤字債みたいなもので認めるというわけにはまいりません。したがいまして、企業がみずから努力してつくり出していくという形で、ものを考えていかなければならないわけでございますけれども、これにつきましても、そういう実態を踏まえて、やはり現実問題としてのいろいろな状況がそれぞれあるわけでございますから、一応企業の中での合理化という中にも、いろいろと考えられるだけのくふうもお互いにし合っているような状況でございまして、お互いにくふうしながら今日までやってきておる、こういう形。その点につきましては、今後もあまりかけ離れた形でない、実態に即すような、というと多少あれでございますけれども、実情も見ながら対処していきたい、こう思っております。
○安井委員 いまの御答弁は、ただ問題を逃げたということで終わっていると思います。それは問題はむずかしいのは事実なんですけれども、毎年毎年繰り返してきているわけですから、もうここらで、再建期間も終わりに近づいた段階で、答えが出てもいいのではないか、こう思うわけであります。 時間がもう過ぎてしまったそうですから、多くをお尋ねする余裕はございませんけれども、ことしどうするのかという点について、何かお考えありますか。 〔古屋委員長代理退席、砂田委員長代理着席〕
○佐々木(喜)政府委員 昭和四十五年度の給与改定につきましては、東京都を含む六大都市を除きましては一応年度内に給与改定の作業は完了する予定でございます。残りましたのは東京都を含む六大都市の給与改定が残るという実態でございます。この点につきましては、現在各市ともそれぞれその実態に応じた給与改定をどういう形ですべきかという点について、いま市の内部で検討中でございまして、まだ私どものところに具体的な相談としてまいってきておりません。おそらく現在各市が議会をやっておりますが、これが済んだところで、また具体的な相談になってくるだろうというふうに考えております。私どももそれに対応いたしまして、適切な措置をとれるように、十分相談に乗ってやっていきたいというふうに考えております。
○安井委員 やはり労使の話し合いが基本だと思います。それを一つの基本に踏まえながら適切な助言をしていただく、こういうことだと思うのですね。あまり自治省が表に出てかき回したりしないように、そのことをひとつお願いをして、最後に地方公営企業体という現在の地公企法の中に据えられたものについてどういうふうな検討が進んでいるかということと、それから今度地方自治法改正案の中に、地方公社なるものが顔を出しているようでありますが、これは一体地方公営企業の側面からどんなことになるかというところだけ伺っておきたいと思います。
○長野政府委員 公営企業体の関係につきましては、それをも含めまして現在研究会におきまして、そういう経営形態についての研究を御審議願っているところでございまして、いずれその結論に即して、その方向を進めるということになりますれば、それについてやってまいりたいと思っております。公営交通問題研究会はこの体系の問題、地方団体の役割りの問題、経営主体の問題、こういうものをすべてひっくるめて、いま検討していただいておりますので、そういう検討の結果をまってやっていくようにいたしたい、こ思っております。 それから地方公社の関係のお話があったようでございますが、私の聞いておりますところでは、どうもなお結論を得ないでおるという状況のようでございまして、その点で地方自治法の今回の改正に間に合うかどうか、まだ未定でございますが、あの地方公社というものの考え方は、これと必ずしも直接関係ないわけでありまして、最近地方団体においてそういう公社という形態による企業といいますか、いろいろな事業が行なわれておるわけですが、そういうものについてある一つの整理、できれば公社を認めながら、公社が適切な経営ができるような整理を考えたい、こういう趣旨であったと思います。しかし、いま聞いてみますと、なお結論を得ないでおるようでありますけれども、それとこれとが直接関連を必ずしもいたさない、またそれを頭に置きながら考えねばいけないとも必ずしも思っておりません。
○安井委員 時間ですからこれで終わりますが、きょうはだいぶゆさぶってみたが、あまりベリーグッドという答えは出てこない、こういうことだと思うのですが、問題提起にして、後日りっぱな答えを出していただきたい、そのことをひとつお願をして、終わります。
○砂田委員長代理 古田之久君。
○吉田(之)委員 今度の地方交付税法案は、地方団体の公共施設の整備に要する財源充実をはかることをたいへんうたい文句にしておるわけです。いま安井委員からもいろいろ御質問がありましたけれども、そういう点で、地方自治体が公共施設を充美していく面で現に多大の苦慮をしておる、財政的にたいへん深刻な状態にあるといういろいろなお説が述べられたわけでありますが、特に下水道の問題につきまして、今後自治省が各地方公共団体の財政的裏づけをどのように確保していこうとされているのかという点について、伺ってみたいと思うわけであります。 下水道の場合、水質汚濁の防止というにしきの御旗をかざして、これから五年間で二兆六千億円の事業費が要求どおり通りました。これに伴って公共用水域四十九水系のうち、とりあえず流域下水道を整備して二十五水系の河川を汚濁から守ろうという計画でことしは走るわけであります。この額は決して十分ではございませんけれども、しかし、公害の防止の面から見て、多大の予算が流域下水道を中心とするそうした下水道の幹線整備のために投じられるということは事実でございます。しかし、そうした幹線ができたって、それはもう万里の長城にひとしいわけであります。問題は、一般家庭から排出される汚水がいかにこの流域下水道に結びつくか。そういう点でたちどころに必要なのは、公共下水道がいかに流域下水道の進展ぐあいとマッチしながら進んでいくことができるだろうかという問題になるだろうと思います。実はこういう点で、いろいろと交付税の側からあるいは起債の側から、利子補給の側から、自治省としては今後各市町村に対してどのような財政的裏づけを確保していこうとなさっているのか、ひとづかいつまんで御説明をいただきたい。
○長野政府委員 下水道といたしましては、お話がございましたように、これは都市の基本的な施設でございますが、四十四年度現在では二二・一%、排水面積に対する普及率がその程度にしかすぎません。今度の五カ年計画二兆六千億、これを行ないましても、三八%くらいの程度だろうと思っております。 そこで、その緊急性ということにつきましては、自治省といたしましても、これは十分配慮していかなければならないということでございまして、その五カ年計画に基づきますところの四十六年度の事業といたしましては、事業総額は地方財政計画上は二千五百億ということで見込んでおりまして、この中に五カ年計画は十分入る。五カ年計画よりも、単独事業がある程度必要があろうというので少しふやしておりますが、そういうことで四十六年度につきましては、十分その中で消化し得るという形に、財政計画に計上をいたしまして、これに応じまして地方債措置及び一般財源措置のための交付税の措置というようなものを算定して、事業の実施に支障のないようにいたしております。もちろんこの中には、お話のございました流域下水道とそれからいわゆる末端の管でありますところの公共下水道といいますか、あるいは都市下水道等もこの計画の中には含まれておりますから、そういう意味で、来年度の事業実施については私どもは支障のないような配慮をしておるつもりでございます。
○吉田(之)委員 それで局長、流域下水道、都市下水道、そういうものと公共下水道とが並行して進んでいく。いまの局長のお話では、四十六年度分については二千五百億の額を見込んでおけば、それでバランスはとれるはずだ、それが五年間続いていくことによって、五年後の結果、流域下水道や都市下水道の幹線が敷かれた部分の、いわゆる市街化区域ですね、全部完全に公共下水道が完備し得るというふうにちゃんとめどを立てておられますか、その辺いかがなんですか。
○長野政府委員 これは先ほども申し上げましたように、私どももどの流域下水道と公共下水道の組み合わせの具体的な中身というものは、実はあまり詳細に承知しておりませんけれども、少なくとも五カ年計画で考えられておりますところの流域下水道なり公共下水道の整備という点につきましての計画が立っております限り、これは建設省が中心になって立てていくわけでございますが、これは全くそのまま受け取って、この実現のためにいささかも支障のないようにということでやっていきたいと思っております。先ほども申し上げましたように、この整備の見込みは、いわゆる排水面積に対する普及率が現在二二%程度でございますが、これが五十年末になりますと、三八%までのところにいく。現在のところはお話のありましたように、流域下水道が布設されたものの全部が末端まで完備していくかどうかという問題でございますけれども、これはおそらく五十年で終わるわけではございませんので、またそのあたりで三八%しかいかないわけですから、それをさらに四〇%、五〇%、六〇%、もちろん一〇〇%までいくという究極の目標に向かって進んでいく。五十年の末はちょうど途中のところということになりましょうから、そのときには建設中のものもございましょうし、まだまだ流域下水道部分ももっと延ばしていく。それからそれに対応する末端の管渠をまだ継続して当該都市等におきましては事業を続行していかなければならないという部分本残っておりはしないかと思います。しかし、これはもう五十年で終わるというものじゃございませんので、結局一〇〇%にしていくということの途中の時点では、そういう形にある程度なるのではなかろうかと思いますが、いずれにいたしましても、申し上げておりますように、二兆六千億というものについてはいささかも不安のないような形で、私どもも起債なり交付税措置なりを通ずる財源措置をいたしてまいりたい、このように考えております。
○吉田(之)委員 よくわかりました。 ただ、この場合、遠藤亮一さんも「地方財政の長期ビジョンと財政運営の計画化」というところでいろいろお書きになっていますけれども、「現状は、四四年度末で市街地面積の僅か二二・一%しか整備されていない。これからの都市生活に必要な基礎的公共施設ともみられる公共下水道に、重点的な配分をした建設投資予定額は八兆円であるが、今後予想される市街地面積の拡大をおりこみ、それにより整備される下水道を含めた昭和五一五年度時点の普及率は五五%である。」したがって、いま局長お活しの五十年でおそらく三八%程度ではないかという点は大体符合していると思うのです。ただ、この場合の計算は、すべて市街化地域の中における人口、その人口の中での普及率がこのパーセンテージであるという考え方に基礎を置いておられると思うのです。それはそれなりにわかります。ただ、私は、公害防止の面で流域下水道が今度新しく下水道法案の中に法的な裏づけをもって組み込まれた、またそういう面から多大の予算が下水道予算として投じ込まれるということから考えますと、特にこの際自治省としてお考えいただきたいことは、ただいわゆる建設省サイドの市街化区域内の、市街地内の下水道の普及率を問題にするだけではなしに、自治省としては公害そのものを防止する面から、市街化調整区域あるいは純農村地域をも含めた下水道の普及というものとどう取り組んでいくかという点を、ひとつ観点を変えて考察されるべき必要があるのではないか。これは非常にむずかしい問題ですけれども、実情を申しますと、たとえば公共下水道が完全に整備されて、その末端のパイプが全部各家庭に結びつく、そこで初めて水洗便所が普及するわけです。この水洗便所というものが完全に普及しない限り、今日各地で問題になっております屎尿投棄の問題、重要な公害の一角を形成しておりますこの問題が解決しないと思う。そういう考え方が一つと、いま一つは地方行財政をより合理的、効率的に運営していくためにはばらばらの行政ではだめだ、ばらばらの公共投資ではだめだ。道路も上水道も下水道も、その他万般の公共施設というものが、一挙に総合的に推進されていって初めて財政効果というものは十分にあがるし、住民も政治に対して一そうの期待と関心を持つであろうということがいわれているわけであります。これはいまさら理屈を繰り返す必要はないと思います。問題は、その両面から公害の根本を断ち切るという意味での下水道の推進ということ、それからいま一つは、総合的に一挙に道路や下水道というものに手をつけて初めて非常な効果、効率がよくなるわけであります。 こういう点から考えた場合に、地方自治体はいまの自治省や建設省の計画だけでは非常に悩み深いものが残ってきはしないか。もっと意欲的に、この際農村地帯まで水洗便所にしなければ問題は根本的に解決しない、こういう判断をだんだんしてきているわけなのです。これにつきまして自治省側としてはどのように対応していこうとお考えになっていただけますでしょうか。
○長野政府委員 私どもはこの前から公共施設整備のための長期計画というようなものを予測をいたしまして、今後十一年間、四十五年度からでございますけれども十一年間に、そのためにさき得る公共投資のための経費は幾らぐらいかということを予測をいたしました。そのときに一応いろいろな前提はありますが百十一兆円ということを想定いたしたわけであります。その際におきまして、下水道についてどういうふうに考えたらいいかということをいろいろ検討いたしました。その場合に、いまお話しになりました御指摘の内容も、その関係の作業に触れておる点があるのでございますが、そういうことでやりまして、十一年間にそのテンポで考えますと、下水道投資可能量というのは大体八兆円くらいということになりますが、それによりますと、その時点、つまり五十五年時点においていわゆる普及率なるものが五五%ということになるわけでございます。しかしながら、その点ではいまのお話のような市街化調整区域とか農村地帯はもちろん入っていないわけでございますが、しかもその間に市街化の面積、市街地面積がなお拡大するであろうということも予測をいたしまして、昭和六十年時点でそういう市街地面積の一〇〇%を完成するということにかりに仮定をしたらどの程度さらに加えなければならないかといいますと、あと十二兆円加えなければならない。つまり約二十兆円を必要とするというようなことが一応予測されたわけでございます。 そこで、お話のように、農村地帯等につきましても、公害防止の観点からあるいは総合施策として他の公共投資と総合的に施策を進める、そのほうが合理的ではないか、全くお話のとおりだと思います。が、結局そういう意味で考えますと、全体の資金の投下可能量といいますか投下必要量という問題、それと市街化区域、人口が密集しております地域におきますところのほうが、これは相対論でございますけれども、やはり公害関連というような関係からもあるいは水質汚濁ということからも非常に影響が高いと考えられるわけでございます。したがいまして、そういうものを中心にして市街化区域というもので考えていくということがいまの現状におきましては——もっと資金量が伸びていくということが可能であれば、私どもも御趣旨のような点まで伸ばしていくことがそれは確かに必要だと思いますけれども、現状からいいますと、この二兆六千億というのは政府としてはたいへん思い切った計画だということで、関係当局皆さん努力をされたと思います。それが五十年度末で三八%でございます。しかもそれは市街地の中における普及率が三八%というような状況でございますので、なおなお努力をしなければならないと思いますが、これは結局正直申しまして、全体の投資をどこに振り向けて目的を達していくかという総量の問題になると思います。これをそちらのほうに優先して持っていくということができれば、お話しのようなところにまで相当伸ばしていくことができるんじゃないか。これは結局国民がそこをどれだけ理解をして、それについての国民的な合意が得られるかというような問題にも関連するんじゃなかろうかと思いますが、現在のところは、私どもはそのような見込みを一応立てております。
○吉田(之)委員 実は私も総額的な金額の限界から考えれば局長と同じような考え方にしばしば立つのです。にもかかわらず、私はやはり調整区域などを、いわゆる新都市計画法の一つのワクを踏み越えてこの下水道という事業を推進していかなければ問題は解決しないし、また現に都市周辺の、半ば農村地帯ではありますけれども、その地域の住民がせっかくできる流域下水道、これをどう活用すべきであるかという点では、非常に真剣にいろいろな対策を講じようとしております。これは単なる、ぜいたくじゃないと思うのです、単なる欲ばりではないと思うのです。なぜかと申しますと、いま私どもの周辺の市町村でも、各市長、町村長らの一番深刻な悩みは何かといえば、屎尿処理の問題です。ときには大紛争が起こっております。特に私の住んでおります内陸地帯においては海へ捨てるわけにはいかず、大きな川はないし、結局歴代の市町村長というものはほとんどこの屎尿処理問題でその政治生命を断っております。公害を防止するための屎尿処理場やじんあい処理場、それがまた公害であるということで住民から総反発を食らっておる。私はこの際、中途はんぱな水洗便所の普及で終わったり、あるいは都市下水で処理される程度であったのでは、そう問題が混乱すると思うのです。 たとえばこの間建設大臣にも申し上げたのですが、バキューム車の場合です。現在では大体いたかの町では町ぐるみでバキューム車で全部処理穿いたしております。これは市町村も助けておりますし、民間業者も相当真剣にその処理につとめております。また採算も何とか成り立っているようでございます。問題は、その投棄する場所がいろいろ紛争の種になっていることは御承知のとおりです。ところで、今度はばらばらに、いわゆる町の市街化中心地域は水洗便所になった、しかし一方農村のほうへいくといままでどおりである、あるいは能力のある家は自費ででも水洗にしていく家庭はふえてくると思います。非常にばらばらな状態になってまいります。ばらばらな状態の中で現にやっているような町ぐるみのバキューム車方式による屎尿処理ができるだろうかという問題を私は悩むのです。といって個々に処理しろといったって、もはやそういう条件は全くございません。だとするならば、私はせっかくばく大な経費を投じて国家が流域下水道を推進していく以上は、必要な個所に対しては市街化区域にこだわらないで、もっと総合的に処置をしていかなければ公害対策にならないのではないかという気がするわけなんでございます。 そこで、政務次官にもお聞きしたいのですが、いわゆる都市計画税ですね。これは市街化区域だけに取るべきだ、調整区域に取っちゃならない、われわれもそう申しております。しかし、事この下水道に関する限り、税の名前は何であろうとも、いわゆる一つの単位として、面積として希望する地域に対しては一緒にこのことを織り込んで処理していくという方法がとれないものだろうかと思うわけでございます。 いま大臣がお見えになりまして、あとの提案の都合等もあるようでございますので、委員長、ちょっと私ここで質問だけしておきまして中断させていただきます。あとでまた御答弁をわずらわしたいと思います。 ————◇—————
○砂田委員長代理 この際、内閣提出にかかる公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
○砂田委員長代理 次に、細谷治嘉君外十名提出にかかる公害防止事業の実施を促進するための地方公共団体に対する財政上の特別措置に関する法律案を議題とし、提出者から提案理由の説明を聴取いたします。門司亮君。 —————————————
○門司議員 私は、日本社会党、公明党並びに民社党を代表して、ただいま議題となりました公害防止事業の実施を促進するための地方公共団体に対する財政上の特別措置に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。 今日、多数の人命を犠性にさえしてまいりました公害に対処する上で地方公共団体の果すべき役割りがきわめて重要なことは、いまさら申し述べるまでもないところであります。しかしながら脆弱な財政基盤にある地方公共団体の現状では、かりに公害に対する規制、監督の権限が強化されたといたしましても十分な効果を期待することは不可能であります。 したがって地方公共団体に対する国の財政援助の措置を明確にすることが急務と考えまして、今日、この法律案を提出した次第でございます。 次に、この法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。 第一は、地方公共団体による公害防止事業の実施を促進するため、国が財政上の特別措置について規定することを趣旨としたことでございます。 第二は、都道府県知事は、公害が著しい地域または著しくなるおそれがある地域について、関係市町村長の意見を聞いて、公害防止事業の実施に関する計画を定め、環境保全大臣の承認を受けることとし、政府の財政計画との関連を明らかにしたことであります。 第三は、この計画に基づき、地方公共団体の講ずる公害防止事業のうち、下水道整備、公共用水域の浄化、緩衝地帯の整備、廃棄物処理施設の整備、廃油処理施設の整備、汚染土壌の改良、地盤沈下地域の高潮対策、教育厚生施設等の公害防止事業につきましては、現行の諸法令の規定にかかわらず、国はそれぞれ総事業費の四分の三を補助するよう特例を設けたことであります。ただし他の法令により国の負担割合が本法に規定する国の負担割合より高いときは、その規定により算定するものといたしております。 第四は、地方公共団体の講ずる公害防止事業のうち、河川、湖沼、港湾等の公共水域のしゅんせつ事業及び導水事業等の浄化対策、学校、病院等の公害防止のための新築、増改築等の事業並びに公害防止のために必要な監視、測定、試験及び検査等に要する施設、設備の整備事業等については、新たに国が補助することとして、その補助率は先と同様に総事業費の四分の三としたことであります。 第五は、地方公共団体が講ずる公害防止事業のうち、第三及び第四において説明しました事業のほか、住宅の移転に伴い必要とされる用地の取得及び造成、住宅の建設に関する事業、工場等の移転に必要とされる用地の取得及び造成に関する事業、土地区画整理事業等について、地方公共団体が必要とする経費については地方債をもってその財源とすることができるようにすると同時に同地方債の元利償還に要する経費は地方交付税の額の算定に用いる基準財政需要額に算入するものといたしたことであります。 以上がこの法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
○砂田委員長代理 以上で両案に対する提案理由の説明は終わりました。 ————◇—————
○砂田委員長代理 引き続き地方交付税法の一部を改正する法律案について質疑を続行いたします。吉田之久君。
○吉田(之)委員 先ほどもお聞きしておったのでございますけれども、要するに、建設大臣にも私は申し上げたのでありますが、確かにそのとおりである、したがってせっかく新都市計画法というものができたけれども、しかし公害防止の面から見て、いわゆる下水道の促進事業というものは、むしろ新都市計画法のワクを乗り越えてやらなければその目的を達成できないのではないかという点で、私も確かにそう思う、関係省庁ともよく相談をしなければならない、しかし、前向きに検討したいということを過日答弁しておられます。そこで、私は自治省側にお聞きしたいのでありますが、おそらく自治省としてもこの問題に対しての考え方は同意見にお達しになるだろうと私は思いますけれども、だとするならば、具体的にたとえば都市計画税等についても何らかのもう少し明確な規定のしかた、あるいは指導のしかた、そういうものが必要ではないか。
○大石政府委員 前半のほうのことをお答えいたしたいと思うのですが、私も建設大臣がそういうことを返事されたということについては非常に意を強くしたわけであります。実は二兆六千億の今度の下水道整備五カ年計画というもの自体でも、実は非常に難航した点もあるわけなんですが、しかし、主管大臣のほうで、それは都市計画、市街化区域をはるかに乗り出していかなければならぬというふうに考えていらっしゃるというのは、いま申し上げたとおり非常に意を強くしたわけです。というのは、私は実はいま吉田委員のいわれるようなことが政府全体、その他のムードにまで高まってもらいたい。いま事務的にはここが精一ぱいだという、たとえば財源的に精一ぱいなんだ、とりあえず市街化区域内の公害等に全く困っておるところを解決することに精一ぱいだ、それを終えてからというくらいの感じでいたのではないかと思うのですけれども、主管大臣がそういうことを言われているというのは、いま申し上げたように、私、非常に心強い限りでありまして、政府全体が早くそういうふうなムードになり、そしていまのこの下水道五カ年計画も近いうちにさらに改定されてやっていくというふうになるべきだと思うのです。 ただ、御指摘の、それを待てないからということで、いま突然言われたのですが、都市計画税を何かそこでくふうして、もう少しそういうことに高くしてやるような方法はないかというようなふうのお尋ねに対しては、ちょっといますぐ返事ができませんが、あるいは財政当局のほうから何か考えがあるか——私は感じでは、いまの都市計画税というものを高くして、そういう下水道の設置ということに使うというのは、たいへん高くしなければとてもできない。ことに密集地帯の場合と、ばらばらにあるところでやる場合はコストが一戸当たりでたいへん高くなる点もありますから、それが都市計画税でカバーできるかどうか、その点ちょっとまだ疑問に思っておりますが、お考えの点は、政策として当然進んでいかなければならぬことだということで、関係各省とも協力をしてこの問題の解決に進まなければならぬと思っております。
○吉田(之)委員 いわゆる都市下水道と公共下水道とは、いままではこれは地域的にかみ合ってきたと思うのです。この限りにおいてはあまり問題はなかった。しかし、流域下水道というのは、御承知のとおり、川になってやってくるのですから、いわば全然辺地、僻地から発して農村地帯を通って、そうして町を通って海へ出ていく、そういう水系でございます。だとすれば、ちょうど新幹線が自分の家の前を走っているのだけれども、駅がないからどうにもならないわというのと非常に似通った現象になるわけなんです。まあ新幹線や私鉄の場合ならば、そうふんだんに駅をつくるわけにはまいりませんけれども、私は、流域下水道と一般家庭からの公共下水道を結びつけてそこヘジョイントするという方法は、これはずいぶん趣が違ってくると思うのです。だから、全然山紫水明の山奥まで一挙に水洗便所を引けという、そういう夢物語を私は言うわけではございませんけれども、現に自分の集落の周辺を流域下水道が通っておる。ちょっと手を講じれば、調整区域であろうが、農村地帯であろうが、確かに文化の恩恵に浴することができるし、かつ、いま申しましたような公害対策で悩んでいる問題を確かにその部分ではきわめて安易に解決できる。そこで、われわれは、やはり政治の知恵を当然働かさなければ、これはもったいないことだと思う。 それからもう一つは、先ほど局長もお答えいただきましたように、問題は約二十兆円のまさに巨額な金を必要といたしますけれども、しかし、それは六十年の時点であります。六十年の時点までには、ずいぶん新都市計画法に基づくところのいわゆる線引きの手直しがなされるはずだ。したがって、建設省から見ても、自治省から見ても、今度の線引きはこうだけれども、昭和六十年までには当然この辺は市街化区域に組み込まざるを得ないであろう、なおかつ、そこにはかっこうの流域下水道が走っておるという区域に対しては、いま直ちに手をつけても、決してこれはおかしいことではない。この辺が、やはりほんとうの長期的な展望であり、地方行財政の運用の妙ではないかというふうな気がするわけでございます。どうかこの点はひとつ大いに胸を張って、積極的に閣議などで問題を取り上げて、前向きな方途を皆さん方で直ちに考えていただいていいのではないかという気がいたしますが、いかがですか。
○大石政府委員 流域下水道が自分のところを通っている場合に、いまお話しのような、こうしてくれという要望が出てくるのは、私も、目の前に自分のところがあるわけですから、そういう要望が出てくるということは、確かにお説のとおりだと思います。しかし、それが、ただ市街化区域でないからそれは対象にしないということも、確かに不自然だという、何か無理があるような気がいたします。そこらについては、そういう意味でいえば、地域的にも限定もできないわけではないので、私どもも再検討につきましては、十分拝聴いたしましたので、いま大臣は帰られましたけれども、お話はよくお伝えを申し上げて、御趣旨の意味においてなるべく早く結論をつけるようにいたしたいと思います。
○吉田(之)委員 それで、特に、先ほど局長おっしゃいましたが、昭和六十年で順調にいけば市街化区域の市街地の中の水道の普及というものは一〇〇%に達するということでしたけれども、ほんとうは一〇〇%をこえなければならない。いま申しましたように、全人口の一〇〇%、それはなかなか困難ではございますけれども、われわれは事水道——上水道や下水道の普及、これはいわゆる市街化面積あるいはその人口を対象としてだけ問題を論ずべきではないという点を、ひとつ今後の皆さん方の基本的な計画の姿勢の中に入れていただきたいものだと思います。 それからいま一つは、これも、私、この間まで建設委員をいたしておりましたので、大臣と水洗便所の問題でいろいろ問答をしたわけでございます。水洗便所の場合には、今度、法の改正で、水洗便所可能な場所は全部これを施設としてつくることというふうに法律できめられております。しかし、問題は、ついていけない人たちが出てくるはずです。財政能力の弱い人たちです。平均五万円から七万円くらいの経費を投じなければ水洗便所を設置することができない。その場合に、私は申すのでありますが、これはひとつ電話公債のようなかっこうで、いわゆる公債を買ってもらって、そしてそれを持ちこたえることができない人はもちろんお金にかえることもできるという方法で普及さしていく方法があるのではないか。電話というものが非常に短期日の間にかくも普及して、いまや電話なしには日本国民の生活というものはすべて論ぜられないような状態になってまいりました。したがって、この例にならって水洗便所の場合にも、何かそういう公債を発行するという方法はないだろうかということを申し上げてございます。建設大臣のほうも、それはまことに考慮すべき考え方である……。しかし、電話と違いまして、水洗便所というのは、次官も御推察いただけますとおり、これはきわめて、部分的な、やはり制約を受けます。日本全土に一挙にというようなわけにはまいりません。そこで、地方地方でいわゆる地方債のようなものを計画して、その水洗便所の普及の徹底をはかっていくという方法があるのではないかというふうに建設省のほうでも考えておられるようでございます。当然だと思う。自治省サイドから見られて、この辺のところをひとつ御検討いただく考え方はございませんでしょうか。
○長野政府委員 いまお話しございました水洗化のためには、当然そのまま負担することがなかなか困難だというような関係もあるわけでございますので、地方債の中で、特別地方債の中に水洗便所改良資金貸付事業というような起債ワクを認めておりまして、十五億円やっております。そういうことで普及をはかっておるわけでございますが、それでも、ところによりますと、なかなか普及がはかばかしくないというようなところもあるようでございます。 そこで、いまお話しのございました公債を発行するというようなことの問題を考えます場合には、いまの普及の状況なりその受け入れ側の態度というものから見ますと、よほどくふうをいたしませんと、遺憾ながらそうむずかしくなるということにもなりかねないようなところも出てくるのではないかと思います。しかし、確かに、地域の水洗化というような仕事について、地域社会の人たちが相互に協力するといいますか、理解し合って、間接的ではありますが、起債資金を充当するというかっこうで助け合うというようなことができること自身はこれは非常に望ましい、むしろある意味では非常にけっこうなことだということにも相なるわけでありますから、これは私どもも、そういうことがどの程度可能であるか、さらにひとつ研究をさせていただきたいと思います。
○吉田(之)委員 その地域の住民の資金力を相補い合ってこういう重要な事業を促進していくということが可能であるならば、私はこれに越したことはないと思います。局長が、よほどくふうしないと非常にむずかしいと言われたけれども、どうもその辺の意味がよくわかりません。私はそんなにむずかしいことではないと思うのです、努力さえすれば。だから、この点はひとつ、現在まさにスズメの涙ほどの助成では、それはとても話になりません。したがって、せっかく流域下水道ができた、幹線は網羅した。しかしながら、いま申したように、公共下水道のおくれが目立つ。よしんば公共下水道ができたって、水洗便所をつける家が普及しなければ全く意味をなさないわけでありまして、どうかその辺、家庭から終末処理場まで一貫した行政をどう進めていくかという点で、一そうの自治省としての御努力をお願い申し上げたいと思います。 いま一つ、屎尿処理に関連いたしまして、最近の市町村が一番悩んでおります問題は、やはり市町村が広域で当面屎尿処理場をつくる以外に方法がないのではないか。これは相当深刻に考えております。また、各市町村らが、呼びかけに応じて集まっては、また話が行き詰まって、振り出しに戻っていく。しかし、その努力たるや涙ぐましいものがあります。この辺の行政指導を自治省はもっと強力にいまやっていただかなければならないのではないかと思いますが、その辺の経過についてお聞かせいただきたいと思います。
○長野政府委員 私どもも御指摘のとおりに考えておりまして、広域市町村圏等の場合におきます事業の一つの重要なものとしまして、広域で処理場をつくるという事業については積極的にお世話もし、ごめんどうも見たいというふうに考えておりますが、最近は結局場所の問題で行き詰まるという問題が非常に深刻でございまして、したがって問題は、事柄の必要性は何人も疑わないわけですが、環境をかえって悪くするといいますか、そういう心配からなかなか場所がきまらないという点がございます。この点につきましては、やはり必要な場所だけについての事業というのでは足りないのであろうと思うわけでございまして、周辺整備というものを相当考えながらやっていくということにしませんと、結局その処理場が置かれた地域だけが犠牲をこうむるということはおかしいではないかという考え方が非常に強く出てまいります。これはもうごもっともなことでもあるわけでございますから、厚生省その他ともやはりそういう問題をこれからの大きな問題解決の一つのささえにしなければならないということで、寄り寄り検討をいたしておるところでございますが、結局不公平論というものについていろいろな考え方があると思いますけれども、とりあえずは周辺整備という形で、処理場だけの問題でなくて周辺の美化なり環境整備なりということを含めて問題を考えていくことによって、紛争なりあるいは問題解決なりがおくれるようなことがないようにいたしたいと考えております。
○吉田(之)委員 おっしゃるとおりでして、結局どこかへ処理場をつくらなければならないのです。空中にも地下にも持っていけないわけですから、そこで最後は、やはりある程度犠牲になるから、それに見合う何らかの行政上の恩典を与えてくれないか、あるいは何らかの地域振興のための対策を担保してくれないかという問題に結局落ちついているようでございます。そこで、たとえば今後基準財政需要額の算定の中にそういう要素も入れてもいいのではないか。広域で三つか四つの市町村が集まってどこかの市か村がその処理場を受け持たなければならない。その周辺の農民に対してあるいはこういう道路の整備をしてあげましょう、あるいはこういう集荷場をそのかわりにひとつつくらしてもらいましょう、いろいろながまんはあるでしょうけれども、しかしひとつ協力を願いたい……。結局はその辺の問題です。単に美化しろとか環境整備しろとか抽象的な問題ではなかなか解決しないと思うのです。その辺の財政的な裏づけを国としても考えてやると同時に、行政的な指導をしてやらなければ、今日の市町村のこの問題に対する行き詰まりは解けないのではないかという気がいたしますので、ひとつこの点は一そう御検討をわずらわしたいと思います。 それから時間が来ているようでございますので、あと一問だけにとどめさしていただきますが、先ほど安井委員から過疎バスの問題について御質問がございました。実は、私、この間この委員会でいわゆる過疎地帯の学校統合による通学児童のバスの問題を大臣にお伺いいたしました。要するに非常にバス代が高くなってまいりました。したがって、父兄負担も増高の一途をたどっております。あるいは該当市町村も持ち出し限度まで持ち出して、もはやこれ以上どうにもならないという状態であります。そこで特交ででも大いに考えようじゃないかという大臣の御答弁がありました。しかし、それと同時に一つの考え方として、たとえば登校、下校時にその問題の学童等を学校に運ぶ役割りを果たしながら、なおかつその時間の端境期の間にいわゆる過疎地帯の一般住民の生活上必要な交通上の便に資するためにこのバスを活用するという方法、いわゆる多目的バスと申しますかそういうバスの認め方というものがあってもいいのではないかという感じがいたします。しかしながら、バス路線の認可というのは非常にめんどうなように伺っております。その辺自治省として特に過疎地域に対しては十分なひとつ働きかけを関係各省庁と連絡をとっていただけるかどうかという問題が一つ。 それから、そうは申しましても、交通機関であります。いつどのような災害を起こさないとは限りません。小さいいなかの村がなけなしの金で買ったバスを走らせておって、そうして公営企業でやっておるとしても、もしも転落したらたいへんな損害賠償の責を負わなければならないという場合も、万に一つないとは限りません。そういうリスクをあるいは国がカバーできるだろうかというふうな問題も、この問題には付随してくると思うのです。そういうことも含めて、こういう山間僻地の通学児童対策をどうすればいいのかという点での今日の自治省のお考え方をお聞きいたしたいと思います。
○長野政府委員 いまの通学バスを、通学バスだけにとどめないで、それ以外の時間を住民の足の確保に用いる、こういう一つの御提案があったわけですが、私どもも実はそのようにすることが一番適切だろうということで考えておったわけですけれども、現在行なっております過疎対策事業債を受けて過疎対策事業として購入しましたバスにつきましては、それが可能でございます。ただ、通学バスということで補助を受けたりしたのがあるわけですが、これになりますと、補助の条件とかなんとか、関係省のところでまだむずかしい話が少しございまして、そこのところの問題がなお解決しておりませんが、過疎債で行ないますものにつきましては、そのことは可能でございます。 それから許可、認可という問題が確かにあるわけですが、これにつきましても、おっしゃいます多目的バスということではなくて、いわゆる白タクと同じような白バスというような言い方をしているようですが、白バスというのでそういうことができるような弾力的な運用というものは考えられるように伺っております。具体的な問題になりますと、具体的なところのお話というものがそういう形で計画されるようでございますと、それは過疎の振興計画にも入ってまいると思いますし、私どもも過疎債その他の措置も講ぜられるものは講じていく。それからまた、そのため関係方面との話し合いをいたすべきものは、私どもは積極的にお手伝いをいたしまして、目的が達成できるようにいたしたいと思います。
○吉田(之)委員 そのバスの名目といいますか、過疎債で購入した場合とそうでない場合とによっての違いというお話を聞きました。行政のかたくなさというのはこういうところだと思います。結局過疎地域の設定が大きな町とからんでおって、全体としてはその対象にならないけれども、その部分自身はまさに過疎であり辺地であるというふうな場合もあるわけですね。したがって、もっと実態的に、確かにこの辺は学校統合によってどうにもならない地帯だ、そのしわ寄せは父兄に及んでおる、もちろん市町村に及んでおるというような地域に対しましては、さらに弾力的な方法をひとつ講じてもらいたい。それから先ほど申しました、そのリスクを伴うこともありますので、その辺に対する担保のしかたを国としてどういうふうにするか、ひとつ十分に考えていただきたいと思うのですが、これをもって私の質問を終わる次第であります。
○砂田委員長代理 午後二時に再開することとし、この際暫時休憩いたします。 午後一時三十分休憩 ————◇————— 午後二時四分開議
○砂田委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。林百郎君。
○林(百)委員 私は交付税法の一部改正に伴う地方財政全体の上からいって重要な問題となっている超過負担の問題と、公害防止のための自治省の予算問題、この二つにしぼってお尋ねしたいと思います。 まず超過負担についてでありますが、最近自治省自体も一超過負担の問題については内容を明確にしなくなりまして、全貌を把握するのが非常に困難になっております。厚生省にお尋ねしますが、たとえば昭和四十五年度で、収容児童百二十人までのものは精算額三百万、百二十一人以上のものは精算額四百万として、その二分の一の補助をしておるわけですけれども、しかし、地方公共団体が実際に支出しておる実費は、百二十一人以上が一千万から千五百万、大都市周辺では二千五百万から三千万、したがって、補助の基準額は実額の三分の一以下、大都市でははなはだしいのは八分の一以下から十分の一以下という実情になっているわけですが、この辺の事情について御存じかどうか。またその実情を御説明願いたいと思います。このために各都市、ことに人口急増都市では困難を来たしておりますので、お聞きしたいと思います。
○岩佐説明員 保育所の施設整備費に対します国庫補助額につきましては、保育所の施設整備の年次計画とあわせましてその推進をはかっておるわけでございます。従前から御指摘の補助額の引き上げにつきましては努力をしてまいっておるところでございますが、四十六年度予算におきましても引き上げについて検討をいたしておる段階でございます。 ただいま御指摘のように、保育所の一カ所の整備をいたしますにあたりまして、国庫補助の基本額が定率であるということで、百二十人以下は三百万円、百二十一人以上は四百万円というようになっておるわけでございます。一方補助裏につきましても、国民年金局のほうとも連絡をはかりながら融資の増額をはかっておるところでございます。なお、四十六年度におきましては目下引き上げについて検討中でございます。
○林(百)委員 御承知のとおり、児童福祉法の五十二条と同施行令の十六条によれば、国庫の負担は精算額の二分の一とあるわけですから、実際かかった二分の一の費用でなければならないのに、このように大きな差異があるということは、地方自治体に重大な負担をかけることになるわけでありますが、その補助額の引き上げを考えておられるというのは、具体的にはどういうふうに考えておられるわけですか。
○岩佐説明員 精算額の二分の一ということになっておるわけでございますけれども、実はこの問題につきましては、保育所の要望も非常に高くなっておるわけでございまして、そういうものとのかね合いをはかりながら引き上げに努力をしてまいりたいと思うわけでございます。 具体的には、まだ検討中でございまして、実額は申し上げられないわけでございますけれども、考え方といたしましては、国の交付基準を定めまして、それに定員をかけて、そして単価をかけましたものを基本といたしまして、それの二分の一の額に達するようにしたいと思うわけでございますが、一気に引き上げるということも、予算の限界もございますために、これを年次計画をもって引き上げをはかるようにしたい、このように考えております。
○林(百)委員 保育所は決してぜいたくな施設をしているわけではない。これは実際、課長さんが行ってごらんになればおわかりのように、事実必要な限度でつくっておりますので、それは実情に見合った状態に至急引き上げる必要があると思います。 とにかく児童福祉法の五十二条、施行令十六条による精算額という中で実際の支払い額、地方自治体の負担額と国の基準額との間に差異があるということはお認めになって、それを漸次改善していく、至急改善していく考えである。こうお聞きしておいてよろしいでしょうか。
○岩佐説明員 年次計画をもって引き上げに努力させていただく、このように考えております。
○林(百)委員 年次計画によって引き上げをお考えになるということは、やはり引き上げなければならない差異があるというように解釈していきたいと思いますが、厚生省ばかりでなくて、よそも聞かなければなりませんので、次に文部省にお尋ねしたいのです。 文部省の学校の建設についても、実際の実額と補助額との間に非常に大きな差異があるわけなんですけれども、たとえば東京都の例を申しますと、四十四年度小中学校の工事費で、実績は二平方メートル三万三千百四十四円、ところが国の基準は二万九千五百円ということで、一平方メートル当たりの単価差で三千六百四十四円、こういう差が出てきておるわけでありますけれども、学校建設について、義務教育施設の新増設について国の基準と実績との間に差異があり、その差異を地方自治体が負担しているということはお認めになるのでしょうか。あるいはそれに対してお認めになって、改善の方向を考えておられるのですか。それについてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○松浦説明員 実際の工事費と国の補助基準で算定しました額との間に多くの場合差があるのは事実でございます。従来から、単価につきましても、物価上昇等に基づく引き上げを毎年講じまして、努力いたしてまいっておりますが、実際には、いま先生のお話のように、多くの場合差があるのでございます。ただし、この負担につきましては、四十二年度の調査によりまして増加負担の解消ということで、三年計画で進めてまいりました。単価の関係とそれから補助対象面積との両方につきまして努力をしてまいったのでございますが、実際には、いまお話しのように差がございます。 ただ、これにつきましては、国の補助基準といいますのは、全国的な見地から定めますけれども、全国的に見ますと、なお現在の補助基準にまで至らない地域もございます。とにかく現在の時点では、そのような基準面積までの到達を目標にしてやってまいっておるわけでございます。 それから単価につきましては、国の補助単価は標準設計というような考え方でやっておりますので、地方公共団体がそれを越えるより上等の設計にいたしますと、その分が国の補助単価よりも上回ってまいっておるというような実情でございます。国の補助基準と実際の単価が違うというのは好ましいことではございませんので、私ども従来から努力をしてまいったのでございますが、今後とも単価の面、それから補助基準面積につきまして改善に努力を続けてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○林(百)委員 そうすると、単価差の点でありますけれども、やはり国の基準と実績との間に差異があるということはお認めになるのですか。
○松浦説明員 そのとおりでございます。
○林(百)委員 それでは建設省にお尋ねします。 これも東京都の例でありますが、きのうも東京都の住宅報告書が出て、住宅で非常に苦労しておるわけです。公営住宅が一そう増設されなければならないのでありますが、四十五年の単価差で見ますと、四十五年の一種の中層公営住宅ですが、四十六平米で国の基準が百四十二万、ところが都の実施単価は百七十九万七千で、ここで二戸当たり三十七万七千の超過負担が出てくる。一種の高層住宅、五十四平方メートルで、国の基準は百九十七万、都の実施単価が二百七十三万八千で、ここで差が七十六万八千。二種の中層建物で、同じ面積で、国の基準が百三十一万四千、都の実施価格が百六十五万で、三十二万六千。高層で、同じ面積で、国の基準が百八十六万、都の実施単価が二百五十七万で、七十一万、非常に大きな差が出てきているわけなんです。これについてはお認めになるのでしょうか。あるいはお認めになって、改善の方法を考えておられるのですか、どうお考えでしょうか。
○滝沢説明員 全国一般的な例でお話申し上げますと、公営住宅建設事業につきましては、従来から超過負担があるということをいわれておりまして、昭和四十二年度に一斉調査を行ないまして実態を調べました。その結果、その時点では、当時の標準建設費に比べまして、一月当たり七%の超過負担があるということになりまして、これを三カ年計画で解消すべきであるということが、建設省と大蔵省の合意が達せられまして、毎年二・三%、三年で七%を解消できますので、四十三年度から四十四年、四十五年度と三カ年かけまして二・三%ずつ、これは一般の物価の値上がりとは別に、超過負担解消のために上乗せしまして、三カ年計画で、超過負担が現在では解消されたということになっております。ただし、実態におきましては、いま先生のおっしゃいましたように、自治体によっては超過負担があるところがございます。 その超過負担の原因でございますけれども、先ほど私が七%と申し上げましたのは、国の定めた標準建設費と、実際に都道府県あるいは市町村が行なっている事業を比較検討しまして、かくあるべしという建設省の標準単価、それに比べて確かに七%多かったということの議論でございますが、一般的に超過負担ということが何を基準にしてお互いに論じ合うかということでございます。大きく言いますと、一般的に超過負担の原因となりますのは、住宅の場合三つあると思います。 第一点は、面積の点でございます。面積につきましては、国では、たとえば第一種住宅につきましては、四十六・六平米、昭和四十五年の例でございますが、これが基準の面積である。こういう見解でやっておりますが、自治体によりましては、これでは十分ではない、もう少し広い設計でやらなければいかぬというようなことで、面積増というものがあるわけでございます。そういった点で、超過負担といえば超過負担でございますが、実際の事業主体の使ったお金が国の標準よりはふえる。 それから第二点は、質の向上といいますか、たとえばわれわれは鉄筋の五階建ての建物につきましては、窓まわり、こういうものは鉄製の建具でいいという考え方のもとに標準単価を定めておりますが、場合によってはアルミニウムでやる。アルミニウムでやることがぜいたくかどうかは別としまして、とにかく低額所得者がお入りになるというので、一応われわれは鉄製でいい。ところが事業主体ではたとえばアルミでやる。こういった質の向上というような点が第二点としてあるわけであります。 それから第三点としましては、構造のよりよいもの、たとえて申しますと、ここの場所は五階建ての建物でいいとわれわれが考えまして、五階建ての建物用としてワクを配分しますが、東京都の場合、その他大都会の場合等では、別な原因もあるでしょうが、八階建てとか九階建て、こういったものをつくった場合に、構造上の超過負担。 この三つの点がございます。いずれにつきましても、たとえば面積のことにつきましても、われわれも必ずしもいまの四十六・六平米というのが十分とは考えておりませんので、たとえば規模なら規模も毎年ふやしていかなければならぬというふうに考えております。ちなみに四十五年度でいいますと三平米、四十六年度でいいますと一平米の予算規模が認められておりますので、こういったものが超過負担の解消に役立つものと思いますが、いろいろと、坪単価というのじゃなくて、質の向上といった面で、大いに前向きでいい予算を獲得するように努力したい、そういうように考えている次第でございます。
○林(百)委員 それでは昭和四十二年から昭和四十五年がもしわかっているなら、ここに至るまでに公営住宅の建設で、地方自治体の実際に払った費用と国の基準との差異、これを私はいわゆる超過負担と言おうと思うのですけれども、この調査をした数字が出ていますか。出ておりましたら、ちょっと説明願いたいと思います。
○滝沢説明員 精密な調査はいたしておりませんが、四十四年度の仕事におきまして自治体の払った費用と国の定めた費用と、概算にしまして約一割程度の差が認められております。詳しい数字につきましては、ただいま資料がございませんので、記憶いたしておりません。
○林(百)委員 四十二、三年はどうですか。四十四年度は一割として、実際払った金額はどのくらいなのか。それから四十二年、四十三年はどうなるのですか。
○滝沢説明員 金額については手元に資料がないのでお答えできませんけれども、四十二年より四十三年、それから四十四年、四十五年につきましてはちょっといま出ませんが、いわゆる事業主体とわれわれのきめた値段との差の率というものは若干ずつだんだん減っていると記憶しております。
○林(百)委員 その減っているというのが、どうも実情に合わないのじゃないかと思うわけですが、私のほうの持っている資料によりますと、昭和四十二年の調査で、全国の公営住宅建設の超過負担額が約九十億円といわれている。しかし、東京都自体で公営住宅建設の超過負担が五十九億出ておるのを見ましても、全国で九十億というのは非常に金額が少ないと思うわけです、四十二年度の発表金額が。それから率からいうと、昭和三十九年は地方超過負担率が四六・四%、四十年のそれは三〇・三%、四十二年は一二%となっているわけですけれども、過去の実績から見て、四十二年に急に超過負担率が一三%と減少するのは、これはかつてそれまでは四六%、三〇%であったのが急に一三%になるというのも、これもはなはだふかしぎな数字でございますので、四十二年、四十三年、四十四年、この超過負担の金額と率をやはり責任を持って発表していただきたいと私は田やりのです。 念のために東京都の四十五年度の事業概要を見ますと、この中の建設費だけ見ましても、公営住宅の超過負担が四十二年に五十九億六千四百万、四十三年に九十一億六千四百万、四十四年には百二十六億八百万とだんだんふえていって、決して減っておらないわけです。東京都の実例からいいますと。そうすると、あなたの言われるように、解消されたはずだというのと実情とは全く違うので、そういう認識で国の基準をきめられていたのではこれはたいへんなことになると思うのですが、どうでしょう。
○滝沢説明員 額においては確かに先生のおっしゃるとおりに、減ってないと思います。これは予算規模そのものは、コストもふえますし、いろいろな点でふえていきますので、額においてはふえるかもしれませんが、私の記憶では、パーセントは減っておるはずだ、手元に詳しい数字がございませんが、そういうように記憶しております。 その理由といたしまして、たしか昭和四十三年度から用地については、いままで補助でございましたが、これが融資にかわりまして、ほとんど全額に近く融資対象になって、基準単価も大体倍ほど上げさせてもらっております。四十二年までは用地費も補助事業でございまして、補助事業の性質というものはわりあい少ない額が定められておりますので、率においては私は減っているといま記憶しておる次第でございます。
○林(百)委員 だから、私は、いま東京都の例については、用地費の点は除いて建物の建設費だけを引例したわけです。それが四十二年には五十九億六千四百万、四十三年には九十一億六千四百万、四十四年には百二十六億八百万となっております。あなたのほうも数字を持っておるはずじゃないですか。
○滝沢説明員 いま手元にございません。
○林(百)委員 私のほうからそれを聞くからあなたに来てくれと言ったのに、それを持ってこないのはどういうことですか。この委員会中に問い合わせて数字を出していただきたいと思います。
○滝沢説明員 わかりました。ただいま調査いたします。
○林(百)委員 そこで、自治省は最後にして、大蔵省にもお尋ねしますが、いま私は保育所、教育施設、ことに小中学校、それから公営住宅の補助金額が国の基準と実際の支払い額との差異が非常に大きくて、それが地方自治体の超過負担となって、地方自治体の財政を圧迫しておるという点を説明したわけです。 御承知のとおり、地方財政法の十八条には「国の負担金、補助金等の地方公共団体に対する支出金(以下国の支出金という。)の額は、地方公共団体が当該国の支出金に係る事務を行なうために必要で且つ充分な金額を基礎として、これを算定しなければならない。」とある。さらに地方財政法の二条の2には、地方財政の運営の基本として「国は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。」とあって、地方自治体に国の行なう事業の財政的な負担をかけないように、必要でかつ十分な金額を基礎として基準額をきめていかなければならないというようになっておるのですが、これは大蔵省にも上端の責任があると思いますが、こういう保育所、公営住宅、小中学校等の教育施設の建設ですね、こういうものの補助の基準が実情と合わないという点については何かお考えでしょうか。そうしてまたこれを改善する方法をお考えでしょうか。
○後藤説明員 先ほど厚生省それから建設省等の方々が申しておりますように、三十九年、四十年に超過負担問題が非常にやかましくなりまして、四十二年、小学校の関係であるとか公営住宅の関係であるとか、それから農業委員会とか、いろいろな職員とかいうようなものにつきまして、四十二年、四十三年に実態調査をいたしまして、関係各省間で、現状とそれとあるべき姿と申しますか、標準的にどの程度がいいであろうかということを相談いたしまして、標準的な基本額をきめ、それを四十二年調査のものは四十三年から三年計画で、それから四十三年のものについては四十四年から四十六年までの三年計画で解消をしてまいっております。 なお、先生御指摘のように、保育所関係とか、それから警察の施設費関係とかいうものについて、確かにまだ御指摘のような問題があるということは私どもも認識しておりますが、一方保育所等については、整備要求が非常に強いというふうなこともございまして、かなり薄まきされておるというふうな実態があるやに感じますが、先ほど厚生省の担当官から御説明しておりますように、四十六年度においては、相当増額しておりますので、基本単価の引き上げについて、前向きで検討するというふうな状況でございます。 先生、御指摘のように、実績単価というものと標準単価の間にかなり差があるではないかというのは御指摘のとおりでございますが、やはり補助単価と申しますのは、全国一律的な、標準的な単価ということで、あとはそれぞれの自治体が一般財源の中である程度の創意くふうをこらしながら、ある力を入れた施策をおやりになっていくということで、私どもとしては、そこに、それぞれの団体で見ますと、補助基本額よりも低いところもございますし、それがかなり上回ったところもあるというように、全国的に個々の地方団体を見ますと、いろいろのでこぼこがあるというのが実情でございます。しかし、この超過負担問題につきましては、今後とも、その問題の所在というふうなものを十分突き詰めて、前向きに検討してまいりたい、このように考えております。
○林(百)委員 そういうような、これは地方自治体があるべき基準を越えてのデラックスな施設をするので、その責任だというようなことで、大蔵省が真剣にこのことを考えないことは、これは一、二のほんの例外の事例を持ってきて一般化することだというように私たちは考えるわけです。たとえば実習学校の建設の補助などを見ましても、本屋に限っておって、廊下や便所を含まないという場合もあるとか、あるいは学校にはプールがどうしても必要なのに、プールは補助金がつかなかったり、ついてもわずかしかつかないとか、それから公営住宅の土地は起債で認めると言いますけれども、起債額は実際の八五%程度しか認めておらないということで、実際は地方自治体がぜいたくするのではなくて、地方自治体がやむにやまれない、実情に沿った施設をしようというにもかかわらず、国の基準が低いために、つい超過負担を地方自治体がしょい込んでいくというのが、まじめに考えての実情じゃないかと思うのですけれども、それがでこぼこがあって、でこぼこの出たほうは地方自治体みずからの責任だということでこの問題は処理されないと思うのですけれども、もっと真剣に考えていただきたいと思います。 前向きに処理したいというが、前向きというのは、具体的にどうするというのですか。
○後藤説明員 いろいろな国の、いまの御指摘の点につきましては、まず補助職員の問題、それから施設費の問題、それからその措置費なり運営費の問題というふうに、大きく分けると三つぐらいになるのだろうと思いますが、たとえばことしのいわば文教関係につきましても、先生御指摘のように、補助対象面積というふうなものが十分でないというふうなことで、補助対象面積を広げるとか、あるいは単価につきましては、最近の建設物価によりまして助成するほか、先ほど四十二年の調査に基づく七%の上積み分をつけるというふうな改善措置を行なっておりますし、それから補助職員等につきましても、たとえば五等級の六号相当に——これが補助金額ですが、五等級の一号とかあるいは五等級の二号とかというふうな基本額を、五等級の六号まで、四号を三年間で計画的に総額を上げていく。そういうふうなものにつきましてそれぞれ織り込んでいくというふうな措置がいままでとられておるわけでございます。今後もそういった物価の上昇なり、それから社会、経済等の発展によります生活のパターンの向上といいますか、そういうものを追っかけながら改善してまいりたいというふうに考えております。
○林(百)委員 大蔵省では、四十二年度からこの方の、大体そういういま私が申し上げましたような超過負担金額の具体的な数字はおつかみになっておりますか、どうですか。
○後藤説明員 四十二年、四十三年調査に基づくいわば改善額の数字はつかんでおりますが、先ほどちょっと住宅で出ましたような、実支出額と補助基本額の累積額の総額の差がどのようになっておるかということは、私は承知をしておりません。
○林(百)委員 四十四年、四十五年はどうですか。
○後藤説明員 四十五年についても同様でございます。 先ほど申し上げました四十二年、四十三年実態調査に基づく、いわば目標額としての改善額でございますね。これは私ども四十三年から数字を持っておりますが、先ほど先生御指摘の、いわば実際に地方団体が支出した額とそれから補助基本額との差額というものは、各係においては各省庁と折衝しておりますから、つかんでおるかと思いますが、私は直接つかんでおりません。
○林(百)委員 自治省にお尋ねします。自治省は、四十二年、四十三年、四十四年、四十五年のいわゆる超過負担の金額をおつかみですか。つかんでいたら、ここで発表していただきたい。
○森岡説明員 四十二年度、四十三年度につきまして、先ほど大蔵省主計官からお話がございました実態調査をいたしまして、それに基づく解消措置を講じておるわけでございまして、その後の状況につきましては、まずこの解消計画を遂行するのが第一であるということで、新たな調査は公式にはやっておりません。
○林(百)委員 そうすると、四十二年度をお聞きしますが、四十二年度は六項目調査をなさったのですね。六項目の超過負担額が四百十一億円、超過負担率が二四%、国の措置分が一二%、地方自治体の単独の措置分が一二%ということですが、この六項目以外のものについての調査ですね、これはどうなっているのですか。
○森岡説明員 四十二年度は、いま御指摘のように、保健所の運営費、農業改良普及員の職員費、国保の事務費、国民年金の保険取り扱い事務費、小中学校の先ほど御指摘の建設費、それから公営住宅につきまして調査をいたしました。超過負担率ないしはその金額は、いま御指摘のとおりでございますが、四十三年度は、保育所の措置費、それから統計調査事務委託費、職業訓練費、農業委員会補助金、それから警察施設整備補助金等について調査をいたしましたが、その金額は二百三十億円……。
○林(百)委員 四十二年度のことを聞いているのです。四十二年度は、どうして六項目だけを調べて、あとは調べないのですか。あと調べた全額を知りたいわけです。 それじゃ、念のために、昭和四十一年には数字が出ていますか。これは幾らと出ていますか、超過負担額全額は。
○森岡説明員 いま申しておりますのは、政府部内で大蔵省、自治省、関係各省協議いたしまして、主要な超過負担が多いと考えられるものについて調査をいたしたものが、四十二年度、四十三年度の調査ということでございます。それ以外に、公式にと申しますか、各省協議いたしまして超過負担解消という目標のもとに調査をしたという資料はないわけでございます。
○林(百)委員 ちょっと次官にお尋ねいたしますが、私はそこがどうしても納得できないので、たとえば超過負担が昭和四十一年度までは千四百四十三億と推計されるというのが、地方財政要覧に出ているわけですね。ところが、四十二年、四十三年に至りますと、いま言ったように、四十二年度は六項目、四十三年度は五項目だけ調査して、これ以外のものが出てない。トータルを出さない。これは一体どういうわけなんでしょうか。次官と局長にお尋ねしたいのです。そうでなければ全貌が把握できないのじゃないですか。おもなものだけ調べたというんですが、おもなもの以外のものはどうして調べなかったのでしょうか。次官と局長さんにお尋ねします。これは政治問題ですから。
○大石政府委員 あまりこまかいこと、内容はわかりませんが、先ほどお尋ねになりましたような文教施設とかあるいは保育所等、特に大きな問題をとらえて超過負担の実態を実は調べ、それをそれぞれの何か三年——初め取り上げたもの、次の年に取り上げたもの、その次に取り上げたものというふうにして、それぞれ三カ年なり四カ年計画で解消の計画を立てていると思います。それ以外に超過負担の問題があるかといえば、私も必ずあると思いますが、そこまで手が伸びていないということだろうと思うのです。 この問題に関しては、先ほどそれぞれの行政当局からお話ありましたけれども、実際は単価の問題が一つ、それから対象面積のことがあると思うのです。ですから、対象面積が、学校でいえばほとんどそういう面積の学校は実際はない。みんなそれよりある程度——その広さはいろいろありましょうけれども、結局対象面積が非常に限定されているということから、単価は近づいていっても、面積的な問題で非常に超過負担になっておるというようなことも事実あると思うのです。そこらを、二つともいわゆる解消の努力をしていかなければなかなか解決ができないというふうに感じております。
○林(百)委員 これは、たとえば、私、先ほども申しましたように、託児所などはその精算額の二分の一を補助しなければならないというように書いてありますし、また地方財政法の二条の二項、十八条、再び読みませんけれども、必要でかつ十分な金額を基礎として算定しなければならない、いやしくも地方公共団体に負担を転嫁するようなことはしてはならないと書いてあるわけなんですから、実情が基準にかりに合わないとするならば、それは基準のほうが実情に合わないのか、実情が基準をオーバーしたものであったのか、そういうことを自治省としては十分調査する必要があるのじゃないですか。私のどうしてもわからないのは、四十一年までは、その年までの超過負担の金額をはっきり「要覧」にも千四百四十三億と出しておきながら、どうして四十二年度に六項目、四十三年度には五項目で、あと手が伸びなくなったのですか、その点は、局長、どうなんです。
○長野政府委員 この超過負担の問題につきましては、三十年代からいろいろと実情が相当かけ離れておるという問題が大きくなってまいりました。そこで地方団体側といたしましては、非常に大きな問題として取り上げることになってきました。その当時、地方団体からのいろいろなデータを集めまして整理して、そうしてこの超過負担額というものが四十一年度の現在でおよそどれくらいありそうだということを明らかにいたしましたのが、いま御指摘の千四百四十三億円というような額なのでございます。 ただ、これをめぐりましても、単純にこの額をそのままそうだと認める考え方ばかりは必ずしも関係各省の間にもないわけでございまして、超過負担というのは何をもって超過負担というのかというのは、先ほど来の御論議でもありましたように、規模なり質なり継ぎ足しなり、あるいは超過負担というけれども、それは渡し切り的な補助であるからそれでいいのだとか、いろいろな議論が百出いたしたわけでございます。そこで、そういうことから、しかし結局その実態を調査しなければならぬというようなことで、関係各省の間で一応超過負担のはなはだしいものと思われるという合意に達しましたものにつきまして、四十二年度、四十三年度で実態調査をし、そうしてその結果を整理いたしました上で、それを年次計画によって解消してきた、こういうことになっておるわけであります。 したがいまして、その後の超過負担問題というものは全然なくなったとは私は思っておりません。思っておりませんが、こういう形で超過負担を取り上げていくというときには、やはり今後そういう問題が起こると思いますから、私どもは超過負担解消について引き続き努力をいたさなければなりませんが、結局計画的に、関係各省にかかわることでございますので、これを解消するにつきましては、やはり共同して実態調査をし、そしてその共同して実態調査をする前提といたしましては、これは実際問題としてどの項目を選ぶかというようなことを、大体話し合いを遂げました上で取りかかっていくということにそれ以後相なってきて、現在に及んでおる、こういう形でございます。したがいまして、四十一年度までははっきり出ておったものがはっきりしていないではないかということの御指摘でございます。そのとおりのようなことにお受け取りになるのも当然とも思われるわけでございますけれども、実態はいまざっくばらんに申し上げたようないきさつがございます。 そこで、この当時の超過負担というのは、そういう意味で、地方団体側がまとめてまいりましたものを、一応整理をいたしまして持ち出してきたということ、そこでその超過負担についてもいろいろな議論をいたしました末に、関係各省、地方団体をまじえての項目整理、そうして対象の実態調査、その上での計画的解消、こういうことで今日に至っておりますので、その後全体をあらわすものがなくなったということには一応なるわけでございますが、実質的には、そのような取り扱いの結果、超過負担の解消が計画的に行なわれるようになってきた、こういうふうに御了解を願いたいのでございます。
○林(百)委員 計画的に行なわれるようになったと、それじゃ四十四年度は調査したのですか、しないのですか。計画的に解消されるに至ったというならば四十四年度も——四十五年度はまだ年度のうちにかりにあるとしても、四十四年度も何項目についての調査をどうしてしないのですか。
○長野政府委員 一応四十二年度、四十三年度に調査をいたしましたものにつきまして、それぞれ三カ年計画で年次計画として解消しておりますものでございますから、その成果を見てという考え方で今日に至っておりますが、実質的には、ある特定の項目としての、たとえば農業改良普及員の関係についての給与の実態が超過負担になっておるというようなことが出てまいりましたときには、それだけには実際はとどまりませんで、それと同じ関連である林業関係のそういう普及員とか、そういうものについての給与改善もあわせていたすというようなことで、一つの問題のしぼりました項目を中心にはしておりますけれども、それは同時に、その項目だけ実態調査をしたからその項目だけを解消するというのではなくて、それに関連して、当然それを解消する以上は、それと相関連しているところも解消すべきだというのも含めまして、実際はやっておるわけでございまして、そういうことで年次計画的に解消してまいっておるわけでございますが、その点で、それじゃ全部解消できていないではないかということも御指摘の点があるわけでございますので、今後ざらにその解消を続けていくようにいたしたい、こういうことでございます。
○林(百)委員 次官も局長も、いま厚生省も建設省も文部省も、国の基準単価と実際の実施価格との間で、単価についても差異がある、超過負担があるということを言っているわけでしょう。三省とも超過負担のあることを認めているのに、自治省がどうして、四十二年に六項目、四十三年に五項目ですけれども、四十四年度に何らの調査もしないのですか。それを地方自治体にそのまま転嫁してそれでいいということになれば、これは自治省の怠慢になるんじゃないですか。認めているでしょう、あなた方、いま答弁をお聞きになっていたように。認めていて、格差があるということを言っているのですから、そうすれば、自治省は調査ぐらいしてもいいじゃないですか。もちろんわれわれは四十二、四十三年が特定の項目だけで、全部を調査しないのにははなはだ不満があるけれども、四十四年度に至っては一項目すら数字を発表しないということはどういうことなんですか。しかも各省ともがあるということを認めているわけでしょう。隠しているということじゃないですか。
○長野政府委員 先ほども申し上げましたが、実態調査といいます場合には、自治省だけで調査をするという形をとるのは適切でないわけでございまして、その関係のある対象事業について補助なり負担なりをいたしておりますところ、それから財政当局、大蔵省でございますが、そういうものと共同して実態調査をする、その結果についてはっきりしたかっこうでの解消措置をとる、こういうやり方をすることが適切であるというふうに思っておるわけでございます。そういう意味で、実態調査につきましても、今後とも私どもは続けてまいらなければならないと思っておりますが、各省が実態にそぐわないものがあると申しておりますことは、そのとおりであると私も思っております。 自治省としましては、毎年予算編成に先立ちまして、これは次官名をもちまして各省の次官に超過負担の解消について、それぞれのはっきりしておりますところは特定のものをあげますし、抽象的な場合もございますけれども、その超過負担の解消をはかるようにということは毎回申し入れをしながら、折衝するものは折衝するということでやっておるわけでございます。そういうことで、先ほども御指摘があったかと思いますが、たとえば保育所関係の超過負担の問題、こういうものもいろいろ措置が十分でございませんので非常に強く申し入れをいたしております。次第にそれも解消の方向へ、非常に不十分ではありますが、少しずつ動いてきているような状況、これは先ほど厚生省の担当官が申しておるとおりでございます。私ども、そういう形で逐次解消をはかっていく、こういうことで考えておるのでございます。
○林(百)委員 やっているやっていると言うだけで、数字的な実証はわれわれに示していないじゃないですか。それならば、四十四年度にはどうなったかということを示したらどうですか。四十五年度にはこういうようになる、こういうように解消されるつもりだ、四十四年度はもう実績が出ているわけだから、こうなっているという数字が出るはずじゃないですか。各項目についてその数字をどうして出さないのですか。そうしておいて解消されているはずだ、解消されているはずだ——されているはずだのほうが先行しているんじゃないですか。
○長野政府委員 そういう形での実態調査ということについて、四十四年度、四十五年度でやっておりませんので、その実態調査に基づく超過負担というものの数字は出ておりませんけれども、いままでの実態調査に基づく超過負担の解消につきましては、四十三年度三百二十億円、四十四年度三百十二億円、四十五年度四百五十三億円、四十六年度百九十億円というふうに解消がだんだんと実現しておるということになっております。
○林(百)委員 だから、その結果四十四年度の調査はどうなったかということを、どうして発表しないかというのですよ。そういうように解消していったというのでしょう。解消していったらば、超過負担が漸次減っていくはずでしょう。だから、その実績を四十四年度、四十五年度に具体的に数字で示したらいいじゃないですか。こういうように解消計画によって解消している、その結果、四十四年度で何項目調査の結果こうなっている、四十五年度は何項目調査の結果こうなっているという推定の数字が、どうして出ないのですか。
○森岡説明員 毎年の解消額は財政局長から申し上げた数字のようなことになっておりますが、それに基づきます結果ということになりますと、四十二年、四十三年に行ないました調査が、先刻も申し上げましたように、各省庁共同いたしまして非常に大幅な調査をいたしたわけでございます。しかもその中で御存じのように、要措置分とそれから単独分といいますか、そういうふうなことにつきましてもいろいろ論議を重ねてやったものでございますから、私どもといたしましては、四十二、四十三両年度の調査分の終了がこの四十六年度でございますので、その結果どういう形に相なるかということを今後の問題として実績を明確にしていきたいというふうにするのが適切であろう、こういうふうに現在の段階では考えておるわけであります。
○林(百)委員 四十二年度、四十三年度、このときはまあ不十分ながらも六項目、五項目調査をして超過負担率も出し、そしてそれに対する国の要措置分と地方自治体の負担分がきまったわけなんですけれども、ここでそのあるべき基準をきめて、そして超過負担率を出し、そして要措置をしていった。しかし、そのあるべき基準が実情に合わなければ、そのあるべき基準はかえって超過負担を国がのがれる一つの手段に使われる危険があると思うのですね、そういうものがつくられたために。たとえば四十二年度は超過負担率二四%で国が一二、地方が一二ということになっていますけれども、四十三年度の超過負担率が六三・六%で国が二三%、地方自流体が四〇・五%というのは、どうしてこんなに——前年は国と地方自治体が半々の負担率だったのが、四十二年度にいたっては地方自治体のほうが国の倍もの負担率になったというのは、これはどういうわけなんでしょうか。
○森岡説明員 四十二年度に調査いたしましたものと四十三年度に調査いたしましたものとは、御案内のように、中身がかなり違うわけでございます。結局四十二年度に調査いたしましたものの大きなものは、小中学校の建設費ないしは公営住宅建設費、この辺の超過負担率は要措置分、単独分合わせまして一四%ないし二二%ということでございますので、総体の率が御指摘の二四%ということになっておるわけでございますが、四十三年度に調査いたしましたものの中に、たとえば農業委員会の補助金などは超過負担率が五倍というものもございます。また保育所の措置費のように、四四・六%というふうにかなり高いものもあるわけでございますので、そういうふうな調査対象の違いから、こういう結果が出ておるものと考えます。
○林(百)委員 だから、私は調査項目を、全般的なものを調査した数字を出さなければ、平均した負担率も出てこないというように主張しているわけなんですね。 そこで、四十四年、四十五年は、そうすると新しく超過負担は発生しておらない。これは解消の一途をたどっているだけであって、新たに超過負担は発生してないはずだ、こういうように言い切るのですか、自治省では。だから、四十六年度にそれを調査すればいいんだと、こう言うのですか。調査する必要もないんだ、解消の段階だから、こうおっしゃるのですか。だから、四十六年度まで調査の必要がない、こう言うのでしょうか。次官、どうでしょうか。
○大石政府委員 その必要はないなどと思っているとは思いませんが、ちょっと入り組んだ話なので、御質問の意味、的確に私、答えることができません。
○林(百)委員 では局長から。
○長野政府委員 いま超過負担の解消を計画的にやっておりますところでございますので、本年度で一応いままでの計画的な解消終了年次が来るわけであります、四十六年度をもって。そこで、そういう結果を見ながら、さらに次の超過負担問題というものについて取り組んでいきたいというふうに考えておるわけでございます。 これをやれば超過負担が全部おしまいになるとも思っておりません。何となれば、新しい行政対象もふえてまいりますし、国の補助制度なりまた負担制度なりというものは新たにふえてくる面も新しい行政対象について出てくるわけでございます。それが必ず的確に行なわれているというわけにも言い切れない面もあるわけであります。それからまた、過去に調べましたもの以外の対象項目について実態にそぐわないという面も出てくることも絶対ないという保証はないわけでございますから、そういうものが出てまいりますところにつきましては、やはり同じように解消をはかっていく。これは常時ふだん、そういうことで注意をして是正につとめるというかまえでまいらなければならぬと思っておりますが、現在のところでは、主たる項目について計画的に解消をはかってくることで、それほど大きなものがなお残っておるということではない。ただ、当然その当時からの対象の中で十分やるべきものがまだ十分やられ足りないものがなお残っているという点を、多少これからも解消しなければならぬものの大きなものとして措置をしていかなければならぬだろうと思っております。
○林(百)委員 四十二年から解消の方向に向かっているので、あるとすれば残りがあるだけで新しく発生している理由はないと言いますけれども、しかし、東京都の公営住宅建設の建設費の超過負担を見れば、四十二年度が五十九億、四十三年度が九十一億、四十四年度は百二十六億とだんだんふえていますよ。だから、残りがわずかずつ残っていくだけで、新しく発生しているはずはないなんということは、実情を知らないもはなはだしいと思うのですよ。もしも局長がそうおっしゃるならば、具体的に調査した数字を出して、そうしてここで説明しなければそれは通らないことだと思うのですね。それはどうですか。それをお聞きしましょうか。東京都ではこうですし、それから全国市町村議会の議長会あるいは全国町村会も、超過負担の解消ということはもう切実な声として言っているわけですよ。東京都の三多摩の向こうのほうの地域の市町村長は、村まであるかどうかは別として、市長さんたちは訴訟まで起こして超過負担の解消をやろうとしておるのでしょう。その中であなたが、いやもう四十二年度から解消の一途をたどっておるだけで、あるとすれば残りがあるだけで、たいしたことがないなんという、そういうことがどうして言えるのでしょうか。しかも何ら数字的な根拠もわれわれに示さなくて、どうして言えるのですか。何か、われわれを納得させる資料があるならお出しになったらどうですか。
○長野政府委員 私の先ほど申し上げたことばが足りなかったかもしれませんが、私も絶対超過負担がないということを申し上げるつもりはさらさらございません。と同時に、いままでのものは大半解消してしまって、あといままでのものについて漏れがないのだということも、申し上げたつもりはないのでございます。いままでのものの中にも漏れがあるかもしれないし、まだ解消すべきものが解消し足りないものもある。また今後も新しく発生するものもある。これはもう絶対ないということは言えないわけでございまして、そういう点についての問題というのは確かに残っております。 ただ、この公営住宅等の問題につきまして考えます場合に、いまおあげになりました超過負担額というものの内容については、これはいろいろな点でこれを検討してみる必要があると私は思っております。と申しますことは、いまのいわゆる継ぎ足し単独でありますとか、標準単価のとり方の問題の適否もありますが、実態との関係では一がいにそれだけで全部を片づけるわけにもいかない。また標準単価というもののとり方にも、いろいろ議論もありますけれども、そういうことがございますので、義務教育施設の問題でありますとか、公営住宅関係の問題でありますとかいうもので、特に人口が急増しております地域につきましては、やはりいろいろな面での新しい超過負担が起こり得る要因というものがふえてきていることも確かでございます。したがって、そういう点については、従前より非常に解消をはかったと言っておりますけれども、それがなおし足りないものとして残ってくるということもあり得るわけでございますので、私どもとしては、そういう問題につきまして、今後とも引き続き努力はいたしたい、こういうことを申し上げておるわけでございまして、絶対にもういままでのものは済んでしまったんだというようなことを申し上げるつもりはございません。
○林(百)委員 だから、東京都の実例、数字を私のほうは出したのです。しかも用地のほうは別として、建設費だけ出したのです。そうしてまたその単価も出したのですから、もしその単価が国の基準に照らして不当だというなら、不当だということをあなたのほうから言っていただかなければ、私のほうからは具体的な数字を出している。実際のかかった単価はこれ、国の基準はこれで、差がこれだけあると出しておるのに、あなたのほうからは、必ずしもその実績単価が問題がないわけではないというような抽象的な答弁で、これでは答弁にならぬのじゃないでしょうか。 そこで、もうこの問題はいつまでやっていても限りがありませんけれども、これを解消する意味で、一つは、超過負担の解消を基準財政需要額の中に入れてこれを解消していく、こういう方向は認められないですか。それが一つです。 それから、あるいは他の方法でもいいけれども、至急新しく発生している超過負担等を調査して、これを解消する意図があると言いますけれども、具体的にはどういう方向で解消しようとしているか。 その二つについてまず御答弁願いたいと思います。
○大石政府委員 最初のところだけお返事申し上げますが、基準財政需要額でそれを見るということは絶対にございません。というのは、もしそういうことをいたせば、逆にいわゆる標準単価というものを楽にさせるような、逆にそうなると思います。あくまで、いわゆる担当省の適正単価を求めることを私は要求し続けていくべきだと思います。
○林(百)委員 次官、えらいいきり立って答弁なさっていますが、そうすると、あなたは、地方自治体がぜいたくをして超過負担が出たんだということなんですか。(大石政府委員「いや、そうじゃないです。」と呼ぶ)超過負担は、国の基準が実績に合わないために生じたやむを得ないものなんですよ。 それなら次官にお尋ねしますが、どういう方法で解消していくのですか。四十二年後は新たに発生している超過負担も一あるかもしれないと言っていますが、その方法を具体的に示してください。
○大石政府委員 前段のところだけ先にお返事しますと申し上げたわけです。私は、超過負担の問題のところを基準財政需要額のほうで補うというやり方は、やり方としてよくないと思うのです。というのは、いわゆる適正な単価を求めるべきものを、その分をいわゆる交付税の中で埋め合わせをするという逃げ方というのは、やはり普通ではない。やはり各省の、文部省なり厚生省なりが適正単価を立ててやってもらうということに貫くべきであろう、こういうふうに思うわけであります。
○林(百)委員 今後のことはそれでいいのですよ。実情と基準単価を合わせる。過去に発生した超過負担を解消する。それも各省あるいは自治省等も、これは無理ないというように認めたものですね。その解消を、あるいは地方自治体の要措置分を基準財政需要額の中に算入するということは、そんなにいきり立って、決していたしません、なんておこらなければいけないような問題ですか。これからのやり方は、あなたの言うのでいいのですよ。過去に発生してしまっているものを解消するのにどうしたらいいか、しかも地方自治体の要措置分があるのだから、それをどうするかということです。
○長野政府委員 私も政務次官からお答えいたしましたのと同じだと思うのでございますが、過去のものであれば、国が見るべきものを地方が見たらよろしいのだ、こういう議論にも必ずしもならないわけでございまして、したがいまして、それはあくまで国が措置すべきものは国に措置をしてもらう、こういう線で貫かざるを得ない、こういうことに相なると思うわけでございます。 それじゃ、今後の問題をどうするのだというお話でございますが、これは先ほど申し上げましたように、関係各省の責任の問題もあるわけでございますから、関係各省と協議をいたしまして、そして超過負担の解消ということについての努力を払っていくということに尽きると思います。そしてそれは同時に、従来やっておりますものについてもなお解消が十分でないという面もあるのでございましょうし、また新しくそういう事態の出ておる事業もないとも申せませんので、そういう実際の問題を含めて関係各省と協議の上で処置をしてまいりたい、こういうふうに考えます。
○林(百)委員 関係各省と相談した上で措置をしていくということですが、それじゃ、具体的にどうするということですか。もう一歩具体的な対策が出ませんか。
○長野政府委員 これは先ほども申し上げましたように、従来の解消についても不十分なものもあるわけでございますし、そういう意味で、予算編成の前には関係各省には一般的にも申し入れをいたしておりますし、先ほど申し上げましたように、個々の事例についても申し入れをいたしまして、強く是正を求めておりますが、そういう意味で、結果はどうなるかといえば、実態調査その他も要りましょうが、結局予算の単価を是正する、こういうことに実は尽きるわけでございます。予算編成に際してそれが実現できるようにしていくということ、これが具体的な解決方法だろうと思っております。
○林(百)委員 私の考えとしては、少なくとも自治省も認めた過去の地方自治体の要措置分の超過負担は基準財政需要額の中に算入し、それを見てやってもいいのではないか、こういうように考えるわけです。それには若干の交付税法の改正もあるかもしれませんけれども……。 そこで、その問題をも含めてここで私のほうの党の政策としては、そういう問題もあるので、地方交付税の税率の三二%というものをもっと上げて、この際地方自治体が負っておる、たとえば地方債の利子補給の元利償還等の問題についても、これは超過負担の問題ばかりでなくて、もう少し次元の高い問題として、地方交付税率を引き上げる。これは地方交付税法でもそういう弾力性を持った条文もあるわけですから、かりに三二%を四〇%に上げれば、五千億以上の金が出てくるわけですけれども、自治省としてはそういうようなことを考慮はしておらないのですか。何か三二%はもうきまったもの、そして基準財政需要額も、投資的経費あるいは事務的経費というようなひもをつけて単価をきめてぎゅっと締めていく、そしてもう非常に硬直した形で地方財政を見ておるわけですけれども、下へ行くに従って、実際各市町村、各府県へ行ってみれば、財政は決して豊かでなくて、非常に硬直し弾力性を失っている際でありますので、地方交付税の税率を積極的に引き上げる、こういうことについては自治省としてはどういうようにお考えになっておりますか。
○大石政府委員 交付税率の引き上げをしたいということは、私どもは思っております。昔のことは知りませんけれども、二九%台からだんだん上げて三二%台になってきたわけです。第一線の地方自治体の財政需要が非常に強い、しかも民主主義政治というのはそういう自治体の要求あるいはそこにいる人間の要求というのがだんだん強まるということでありますし、そういうことにこたえる意味では、現在の財政力というものがそれにこたえられるかといえば、事実上非常に困難であるということは、もう御指摘のとおりだと思うのです。そういう意味で、私どもはその税率の向上というものをはかりたいと考えています。 ただ、ありていに現状を申し上げますと、交付税率を引き下げたいという気持ちが大蔵省にあるかどうかは別としまして、全体的に各省とも自治省のほうの交付税率を何%か下げれば、国で使える金がもっと多くなるという、単純な計算になればそのとおりであります。各省ともいろんな意味の需要があるものですから、そういうことになりまして、私どもの交付税率を上げてひとつやってくれということについては、そんなに賛成の省が多くないということが現状でありまして、ある意味では孤軍奮闘をしておりますから、ぜひともそういうことができますように、ひとつ御協力を賜わりたいというのが、率直な心境でございます。
○林(百)委員 わが党も、地方自治体の財政を弾力性を持たせる、豊かにするというところまでいかないにしても、少なくともいまのような硬直した状態から弾力性を持たせるということで、やはり交付税率の三二%を引き上げるべきである、こういうことを政策として出していますが、そうすると、自治省としてもそういう方向へは孤軍奮闘している。その点では共産党の政策と一致するわけですね。それを確かめて次の質問に移りたいと思います。
○大石政府委員 上げたいと思います。
○林(百)委員 それではけっこうです。 そこで時間の関係上、自治省からもらっておる普通交付税上の公害対策というのがあります。これが総計百六十一億になっていますが、百六十一億の中には不交付団体分三十九億が入りますので、実際の支出金は百二十二億、こう聞いていいですか。
○横手説明員 一応基準財政需要額に算入いたしておりますものの交付団体分並びに不交付団体分、先生の御指摘のとおりでございます。
○林(百)委員 それでは、不交付団体を除けば、実際に百二十二億ということになるわけですね。
○横手説明員 さようでございます。
○林(百)委員 そうしますと、四十六年度の交付税の交付団体でこの百二十二億の交付を受ける都道府県はどれだけで、市町村はどれだけになるのか、そしてそれは平均して幾らずつになるのか、ちょっとそれを答弁してもらいたいと思います。
○横手説明員 百二十二億円は、県、市町村合わせた額でございます。そのうち道府県分は六十三億、市町村分が五十九億円になります。道府県分の配分の対象は、交付団体ということになりますと、いまのところ四十五年度と同様、四十二道府県が対象になってまいります。それから市町村の場合でございますが、本年度は人口二万以上の市町村を対象に取り上げてまいりたい、こういうふうに考えております。実は、四十五年度におきましては、人口六万以上の市だけを算入の対象にいたしておりましたが、それを人口三万まで下げるということになっております。
○林(百)委員 時間がありません。もういいですよ。大体の大勢を見たいわけですから。 そうすると、平均しますと、一府県幾らになり、一市幾らになるのですか。
○横手説明員 道府県分につきまして、ちょっと単純に割りますと、一道府県当たり一億四、五千万円という見当になると思います。それから市の場合でございますが、これは規模が非常に差がございます。かれこれ六百余りの団体でございますから、一千万、単純平均で出せば、そういう額になってこようかと思います。
○林(百)委員 それから、時間がありませんのでお聞きしますが、河川監視、これを見ますと、河川監視に一億とありますけれども、この河川監視一億というのは、これはどういうように配分するわけなんですか。
○横手説明員 河川監視関係経費は、当面四十六年度算入することにいたしましたが、これは河川へのごみの投棄の監視、こうした関係で河川監視員関係経費を見ておるわけですが、これは御承知の河川費によって配分する、こういうことにいたしております。したがいまして、各県の河川の延長を測定単位といたします河川費の中の単位費用の中へ積算いたしておるわけでございます。
○林(百)委員 そうすると、平均すると、どのくらいになるのですか。これも一大勢を見るためにお聞きするだけです。
○横手説明員 これが四十二府県でございます。平均しますと、二百万余り、こういうことになります。
○林(百)委員 私は、非常に少なくて、これでは実際の権限が地方自治体に委譲されても、財政的には公害の防止の責任を地方自治体が負えないじゃないか。現にあなたのほうからいただいた資料で農業試験場、ゼロから二人というのが——これはお持ちでしょうかね、自治省からいただいたもの。さっそく私どもは埼玉県のほうへ問い合わせしましたところが、埼玉県の農業試験場について調べてみると、職員は研究職、行政職その他の職員合わせて八十六人いるが、公害を直接研究、担当しておる者はわずか三名だ。ここにかりに二人をふやしたとしても、有害物質の残留毒性などを調査する分野までやろうとすると、とても人数が足りない。埼玉県でもこういう実情ですから、もっと小さな県では一そう——わずか二人ふやした程度では、こういうことになると思うわけです。 それから河川監視も、これは非常に機械的な平均ですけれども、一県二百万ですかということでは、とても河川の監視がし切れるものではないというように思うわけです。そこで、この予算折衝の過程で、自治省がこの公害防止センターを五県分、一カ所一億五千万かかるとして、その二分の一の補助金を要求し、三億七千五百万円を要求されましたけれども、これは実際の予算はどうなったのですか。五県で七億五千万円を予算折衝では請求されたのですが、落ちつくところはどこへ落ちついたのですか。
○長野政府委員 ちょっと手元に資料を持っておりませんが、たしか三千万で、一カ所一千万というふうに記憶をいたしております。
○林(百)委員 県は……。
○長野政府委員 県につきましては、予算が決定いたしましてから場所についての選定をする、こういうことに相なる段取りだろうと思っています。
○砂田委員長代理 林委員に申し上げますが、お約束の時間を過ぎましたので、結論をお急ぎください。
○林(百)委員 じゃあ、これで。 五県で七億五千万円を要求されたのが三県で三千万になって、私のほうは三県と聞いておりますが、おそらく三県に落ちつくのじゃないか。三県に落ちついても、一県一千万で、これではとてもとても公害センターの費用にはならないと思うわけですね。こういうことも含めて私のほうの党としては、これでは権限は地方自治体に委譲されたけれども、純粋の公害対策費がこの程度のものでは、これはもう責任がとても負い切れないことになる。そういうことをも含めて、交付税交付率を三二%を引き上げるべきだというように考えて先ほど質問しましたら、自治省もそうだというように考えるという見解でしたけれども、この公害対策についても、さらに一そうこれを予算的にも拡充していかなければならない。そのためにも交付税率を引き上げるということも当面の問題として真剣に考えなければならない問題だというように思いますけれども、最後にこの点をどう考えますか、お答えを願って——いかにも公害対策の予算としては、これでは責任が負い切れないと思うのですね、こんな程度のものでは。一県一千万でこの公害防止センターをつくるなんということは、これは不可能だと思うのですね。そういうことも含めて、先ほどの三二%の引き上げも、私が党の政策として要求しているということを言い、次官も、自治省としてもそう考えている、その方向を考えていると言われたわけでありますが、さらにそう公害対策のための予算を充実させる必要があるし、そのためには交付税率を引き上げるということを真剣に考慮する必要があると思いますが、最後にこの点を次官と局長にお聞きして、私 の質問を終わります。答弁を願います。
○大石政府委員 交付税において公害対策というものをさらに強化していく必要があるのじゃないかという点については、私もそのとおりだと思っております。 ただ、公害防止センターの問題は、実は予算の折衝の中でこれが自治省のプロパーの予算であるかということにも多少問題点がありまして、そういう測量とか、機器測定という問題については、各省の固有の分野があるという点もありまして、われわれの言うとおりのことができなかったわけであります。 ただ、いま現実に私ども聞いている問題は、今度人員で公害関係で交付税では千八十何人というのを交付税措置いたしたわけでありますけれども、実際は都道府県が困っているのは、そのこと以上に有資格者といいますか、それにたえ得る職員を集めるといいますか、それを充足させるということに非常な困難を感じているようであります。そういう意味で、実は金の問題と同時に、そういう訓練についてわれわれは国の立場において研修というような問題をさらに強化せざるを得ないのではないかという感じもいま強くしているわけであります。
○長野政府委員 交付税の関係につきましては、政務次官が先ほど申し上げたとおりでございます。 私どもも地方財源の充実という問題については、交付税率の問題を含めてさらに努力をしてまいらなければならぬと考えております。
○砂田委員長代理 本案に対する質疑は、これにて終局いたしました。 次回は、来たる十六日火曜日午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時三十分散会