地方行政委員会 第8号
- 発言数
- 151 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/02/26
会議録
○菅委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案及び華山親義君外五名提出にかかる地方税法の一部を改正する法律案の両案を一括議題とし、質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。和田一郎君。
○和田(一)委員 きょうは、地方税法の一部を改正する法律案の中で、まず国民健康保険税と電気ガス税、それから固定資産税の三点にしぼってやっていきたいと思います。時間があれば、住民税のほうに入りたいと思いますが、大臣に対する質問のほうは、大臣がおいでになるまでその分だけは保留しておきたいと思います。 まず、厚生省の国民健康保険課長さんが見えておりますので、国民健康保険税について質問をいたします。これは毎回発言しておるわけなんですけれども、医療制度の抜本改正がなければ根本的には改まらないというふうな結論になってくると思うのですが、それまでの段階でやはりいろいろ検討していかなければならない、このように痛感します。 これはひとつ政務次官に先に聞きたいのですけれども、大体いま国民健康保険に加入している世帯で、一世帯当たり一年間にどれくらいの国民健康保険税を払っているか。
○大石政府委員 九千円から一万二、三千円くらいの間になっているのではないかと思います。
○和田(一)委員 まことに認識不足もはなはだしいと思いますよ。昭和四十四年度の統計が出ております。これを見ますと、一万四千七百五十二円というのが一年間の調定額なんです。七千円から九千円なんてそんなものじゃないのです。
○大石政府委員 九千円から一万二千円と申し上げているのです。
○和田(一)委員 それでもずいぶん違います。この問題につきましてちょっと私調べてみたのですけれども、四十二年には一万三百五十九円なんですね。四十三年度では一万二千二十六円、四十四年度では一万四千七百五十四円。ですから毎年毎年二千円から二千七百円くらいぐっと上がってきているわけなんです。これは一番大きな問題です。二割から二割五分上がっているわけですね。物価の値上がりはそんなに上がっていませんよ。いまのところは七・七%平均ですから、そういうことから考えると、これは常識外に国民健康保険の負担が伸びていることは事実です。 さらにもう一つ例をあげますと、ここではひとつ税務局長にお尋ねしますが、最高に上がっているところは寸大体どのくらいあるか御存じですか。一年間で最高にぽんと上がった一つの団体の名前を言っていただけば、一番いいのですが。
○鎌田政府委員 高い団体でございますと、北海道の妹背牛町、これが一世帯当たり三万五千八百六十九円、それから石川県の野々市町二万六千六百四十四円、岡山県の三石町一万八千八百九十三円、こういうところが全国的に見て高いところのように存じます。
○和田(一)委員 私の調べたところでは、北海道の北村というところがあるのですね。そこで四十四年度は三万七千六百五十円なんですよ。ところが四十二年度は幾らかといいますと、二万六千大百四十四円なんです。そうすると、一年間で約一万円以上上がってしまったんです。これはもうほんとうに異例な問題だと思うのです。そこをよく見ますと、一般会計からの繰り入れがほとんどない。繰り入れできないのですね、そういうところは。ほぼ一万円以上上がるというのは、どんなものでしょう。払う人にしてみれば、どういう気持ちで払っているか。その点、局長ひとつ答えていただきたい。
○鎌田政府委員 おそらく実情は、私は目に見えるようにわかります。療養給付の単位が上がり、内容というものが上がっておる。それに対しまして、所得のほうは伸びない。そういうことで赤字が年を追って激増していく、それに対して一般会計から入れようにも——おそらくこの町村は、私、どういう町村か知りませんが、北海道でいうと漁師町あたりですと、ある意味におきまして、失業保険で村の財政が成り立っておるというようなことがいわれるようなところもあるわけでございます。そういう状況でございますから、私ども直接国民健康保険それ自身は所管ではございませんし、後ほど厚生省の所管の課長さんから御説明があると思いますけれども、結局国民健康保険についてだけ、居住しておる市町村が違うことによって税負担にこれだけの大きな格差があるということにつきましては、やはり抜本的な改正の方向というものを打ち出してまいらなければならないだろうと思います。そのために、きのうもちょっと申し上げたわけでございますが、標準保険料制度の確立ということが何よりも先決であろうというふうに考える次第であります。
○和田(一)委員 とにかく一年間に一万円ぐらい上がってしまう。これはもう五割上がるわけですよ。異常です。それは全国平均かというと、そうじゃありませんけれども、平均で大体二千円から四千円、五千円上がっているところは相当あるわけですね。そういったことで、私も去年の十一月の当委員会で標準保険料のことをお聞きしましたら、この前山本先生からもお話があったと思いますけれども、私の質問のときに、松田前国民健康保険課長さんが、標準保険料のことについて、この月の半ばくらいにはぜひ結論を出したいとおっしゃった。この月というのは、去年の十一月のことなんです。それはどうなっているか、ひとつ保険課長さんから……。
○吉村説明員 標準保険料の制度につきましては、昨年の十一月に前課長からも一お答えいたしましたように、学識経験者からなる懇談会を設けまして検討しておるわけでございますが、確かに十一月ごろにおきましては、相当急速に進んでおったわけでございますが、予算編成等の日程の関係から若干延びておりますが、近々結論を得られる見通しで現在に至っております。
○和田(一)委員 厚生省としては、税負担の実態については、私がいま申し上げましたことについては、大体御認識だったのですか。
○吉村説明員 保険税の高さというのは、医療費の高さと関係するものでございますが、各市町村におきまして保険税の高低、アンバランスがあることについては十分承知しております。
○和田(一)委員 これについて標準保険料、これは相当前からおっしゃっているわけですね、厚生省のほうで。これは事務当局の段階だと思うのですが、これは諮問機関ではなくて、五人委員会ですか、五人の方が集まって御相談をして大体の案をつくる……あまりにもおそ過ぎますね。しかも前の課長さんが、十一月の半ばに出すとちゃんとおっしゃっていて、いまだに出てこない。これが、もし大臣のところの関係だったら、政治責任を問われます。この問題についてはそのくらいの大きな問題だと思うんですよ。 ですから、どうですか、吉村課長さん、あなたは、いまここへおいでになったのですから、大体どの辺で標準保険料をきめて検討していきたいということを、ひとつ事務当局のほうの立場でおっしゃってください。
○吉村説明員 現在の予定といたしましては、大体今年度一ぱいには懇談会の報告を受けたい、こういうことで進めております。それから、その懇談会の報告を受けまして——もちろん、これは市町村あるいは財政当局等とのいろいろ折衝もございますので、いろいろ関係各界の意見を十分調整をしなければならぬということになるわけでございますが、その関係各界との調整を経まして、可及的すみやかに成案を得たい、こういう手順で進んでまいりたいと思っております。
○和田(一)委員 本年一ぱいと私には聞えたのですが、本年度一ぱいですか、本年一ぱいですか、もう一ぺん……。
○吉村説明員 懇談会の報告を得るのは、今年度一ぱいに得られると思います。
○和田(一)委員 本年度一ぱいというと、あと幾らもありませんけれども、そうすると、これからずっと事務的にいろいろな折衝を重ねて、そして国会に出されるのは、大体いつごろになりますか。
○吉村説明員 懇談会の報告は、今年度一ぱいに出ますけれども、それから社会保障制度審議会等にももちろん報告をいたし、社会保障制度審議会で現在医療保険制度の抜本的改正につきまして検討しておられますので、この一環として御答申もいただくというようなことになりますし、なかなかその時期を明確に申し上げることはできませんけれども七四十七年度にはひとつ何らかの形で成案を得まして、国会に提出をしたいという気持ちでおります。
○和田(一)委員 とにかくこのおくれている原因については、いろいろあると思うのですけれども、そこで課長さんにお聞きしても申しわけないから聞きませんが、政務次官、というわけなんですから、自治省としても、厚生省のサイドだからというのんきなことをおっしゃらずに、いま私が申し上げたとおり、北海道の北村では一年間に一万円も上がる、それから厚真村、ここも一万円上がっているんですね。これはごく一部分だと言ってしまえばそれまででありますが、全国平均で二千二百円上がっているんですから、その一番の解決策は標準保険料だが、厚生省は出してこない。 そこで、自治省のほうで何とかそういったことを申し入れをするとか何か手を打つということがしかるべき措置だと思うのですけれども、それについてお教えをいただきたいと思います。
○大石政府委員 早く標準保険料のような制度をつくっていただくように、私どもからも厚生省のほうに催促するつもりです。 それは簡単に言えば、実はわれわれのほうで主税である地方税の住民税なりその他いろいろなことで減税を毎年していましても、国民健康保険税あるいは保険料というのが、お話のように、逆に毎年上がるということで、税金の、何といいますか主体性がどっちにあるかということは別としまして、住民としては、まあ、われわれのほうは住民税なり固定資産税なりその他いろいろのことで配慮しましても、同じ税金の中で市町村税としての国民健康保険税がもりもり上がってきますから、全く減税効果というものが失われてしまうということが大問題である。行政上からもそうであります。また国民のほうから見ても大問題でありますから、お話のような趣旨に沿って行ないたいと思います。
○和田(一)委員 国民健康保険については終わりますので、どうぞ吉村さんお帰りになってけっこうでございます。早くお帰りになって、ひとつ標準保険のほうを急いでください。 次に、電気ガス税についてお尋ねします。電気ガス税が四十六年度もちょっぴりと減税ということでございますけれども、ここでひとつ局長にお聞きしたいんですが、一般家庭の使っているところの電気の免税点が六百円から七百円に上がった。百円上がったわけですね。それからガスのほうが千二百円から千四百円と、二百円上がった。それだけ減税ということでございますけれども、一体各家庭でどのくらい安くなっているのか。どうでしょうか。
○鎌田政府委員 まず全体的な姿で申し上げますと、現行の電気で申し上げますと六百円の免税点で、全国の総需要家戸数三千二十九万戸あるわけでございますが、この中で三百六十六万五千戸が免税点の適用を受けまして電気ガス税を納めなくて済む。改正で百円上がりまして七百円になりますと、ただいまの三百六十六万五千戸が四百五十七万四千戸に相なりまして、九十万九千戸免税点の対象になる戸数がふえてまいります。免税点の対象需要家の割合が現行一二・一%から一五・一%に上がってまいります。 それからガスでございますが、ガスが現行の千二百円の免税点で、需要家戸数千百三十三万五千戸の中で、現行でございますと五百四万四千戸が免税点の適用を受けておるわけでございますが、これが五百五十四万三千戸になり、差し引きいたしまして約五十万戸でございますが、四十九万九千戸というものが免税点の適用を受けるようになる。この免税割合が四四・五%から四八・九%に上がることになります。 大体対象需要家の、一カ月の平均支払い料金が電気でございますと三百二十六円という程度でございますし、ガスでございますと五百四十七円程度、こういうところに相なろうかと思います。したがいまして、その中の七%相当分というものが減税の適用を受ける、こういう形に相なろうかと思います。
○和田(一)委員 いま生活が高度化して、一般化しているわけです。いままでは生活保護世帯の認定が、テレビがあったら認定されなかったけれども、もう一般化されて当然だということになっているわけですね。ですから、各家庭を振り返ってみましても、テレビ、冷蔵庫、こたつ、電気掃除機、いろいろ電気を使います。特に冬なんかは電気料がぐっと上がるということなんですね。平均しますと、一カ月の家庭の電気料が二千五百円から二千六百円、ちょっと人数が多いと三千円ぐらい使うところがざらにあるのです。鎌田さんのお宅では一体幾らお払いになっていますか、御存じですか。
○鎌田政府委員 まことに不勉強でございまして、存じません。
○和田(一)委員 この電気ガス税の全部のトータルを見ますと、これは地方財政計画で見ますと千八十九億ですね。それに対して減税が十二億、こうなっています。わずか一%の減税ということですね。ですから、普通の家庭で一体どれだけ減税というもののおかげがあるかという問題なんです。 電気ガス税は悪税悪税とこの間もどなたかおっしゃっていましたけれども、自治大臣だったですか。だけれども、そういう汚名を返上するために減税している——減税にならないじゃないですか、減税には違いないけれども。需要量も上がっているし、支払いの金額も上がっている。それがもう一般化しているわけです。こんなほんとうにスズメの涙のような減税で電気ガス税の悪税ということが払拭できますか、どうでしょう。
○鎌田政府委員 その点になりますと、基本的な電気ガス税のあり方の問題になるわけでございますが、私ども電気ガス税というものの性格、もちろん消費税でございますけれども、この電気ガスの消費の支出というものと、これはもう毎々当委員会で申し上げておることでございますが、その家庭のいわゆる所得水準の上昇に伴いまする消費の動向というものと全くパラレルに動いておる。こういうことからいたしまして、電気ガス税というものは、一種の支出税と申しますか、家計支出というものに着目をして、そこに担税力を見出して課税をするという意味で、現在の所得課税というものを補完する意味で適当な税ではないだろうかというふうに考えております。 いまの免税点の程度では恩恵をはたしてどの程度受けるのだということにつきましても、私どもいろいろ計算をいたしておるわけでございますが、電気でございますと、大体月に五十一キロワットアワー、この程度のところから下が免税になる。それからガスでございますと、大体カロリー計算で一万キロカロリーでございますか、それで大体一日に千八百四十五リットル程度使用するところが免税点にかかる、こういうことでございまして、ガスのほうでございますと、大体半分程度は免税点の適用を受ける。電気のほうが、需要家の中の一五%程度でございますから、財源に他に余裕がありますれば、もう少しやりたいという感じは率直に言ってございます。率直に言ってございますけれども、これはある意味におきまして、再々お話もございますように、都市財源の中身におきまして非常に有力な構成要素になっておるものでございますから、また伸長性にも富んでおるものでございますから、免税点の引き上げということにつきましては、なお前向きで今後とも取り組むという姿勢は持っておりますけれども、そう大幅な免税点の引き上げということは、歳入の関係でちょっとできないのではないだろうか、こういうのが偽らざる私どもの現在の気持ちであります。
○和田(一)委員 歳入の関係でそうはできない。しかし、一年間に十二億円ですね。これで住民の方が電気ガス税は安くなったという感覚を受けますか。どうでしょうか、ひとつお答え願いたい。
○鎌田政府委員 ちょっと顧みて他を言うような形になるわけでございますが、物価対策の一環としてこの電気ガス税をやめたらどうだろう、こういう御意見がよく出るわけでございます。先ほどもちょっと申し上げましたが、免税点をちょっと越える程度で、かりにたとえば東京電力なら東京電力というもので計算をしてみますと、月にお払いになられる電気ガス税というものは、大体俗に申しまするハイライト一個、こういう程度の税金ではなかろうかと思うわけでございます。そこのところをどういうふうに考えるか。本体の電気料金それ自身をむしろ安くするということのほうが家計にも大きな影響があり、七%の電気ガス税というものは、家計支出の中に占める割合というものから見ますと、もともと電気ガス税それ自身が非常に小さいものではなかろうか。したがいまして、そこのところは、先ほども申しました家計の支出それから所得それから電気ガスの支出、こういうものがまさにきれいな比例関係にあるということからいたしまして、その程度の負担というものは国民の方々にも納得をして納めていただいて、市町村の行政サービスの向上をはかってまいるというほうが筋といいますか、いいのじゃなかろうかという感じでございます。
○和田(一)委員 時間がございません。次に行きますが、家庭用の電気ガス税ともう一つは産業向けの非課税のほう、これはいつも話になるわけですけれども、現在高度経済成長政策であまりにも産業が伸び過ぎてしまった。それのひずみとしてあちらこちらの公害または社会資本の不足、そういったことがあげられているわけですね。これはもう大臣の所信表明だとかそういったことにも、そちらのほうからもそのことばが出てきます。それほど産業は育成してしまった。それなのに非課税である。どうなんですか、私は思うのですけれども、これは産業向きの、産業を振興するための非課税だ。これはまさに国がやるべきではないか、国の施策でやるべきではないか、何で地方税にしわ寄せするのか。そういう点なんですけれども、一番地方自治体との関係の密接な住民のほうはほんのちょっぴり、そういう点はどうなんですか。これは次官もお答えをお願いします。最後には大臣にも聞きます。
○鎌田政府委員 いまの問題は、率直に申しまして、電気ガス税がある意味において背負っている運命だというふうにも考えるわけでございまして、電気ガス税というものを創設いたしました当初から、電気、ガスを通じましていわゆる原料課税ということにならないように、非課税品目というものが実は設けられてまいっておるわけでございます。私どもただいまおっしゃいましたような気持ちというものが一方においてございます。外方におきましては、やはり電気ガス税というものが原料課税になるということは避けてまいりたい、そういうところで実は関係省庁との間で電気ガス税の、非課税品目を入れる入れないということで毎年非常に慎重な検討を行なっておるわけでございます。 現在の目安といたしましては、御案内のとおり、産業の基礎資材、こういったもの、それから新規製造品目、こういったものと二つの分類に分けまして、それらに共通する要素といたしましては、やはり原単位当たりの電気料金の占める割合が五%をこえるものというところで線をつくりまして、これで厳重に審査をしながら乱に流れないように私どもといたしましても運用をいたしておるわけでございます。 非課税品目が非常に多いではないか、あるいはまた非課税にかかるものが非常に多いではないか、他方、一般住民の免税点の引き上げ幅は小さいではないかという点につきましては、確かにそういう御批判の点もあろうと思いますけれども、そこいらのところは、両方を調和勘案しながら、今後とも非課税品目のほうは厳に、免税点の引き上げのほうはできるだけ前向きに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○和田(一)委員 非課税品目はなるべく押えるとおっしゃいましたね。今度ふえているのじゃないですか。しかもまた無水フタル酸を使うところの産業は、いままでは三年間が一年延びたのですね。その点についてもどうも御答弁は逆なように思うのですけれども、それで重要基幹産業の認定のあり方、基準、これは一体どういうふうになっていますか。
○鎌田政府委員 この点につきましては、かつてでございますと、鉄鋼、石炭、こういうたぐいのものでございました、あるいは金属、非金属。大体通産その他の関係各省とも御相談をいたしまして、いわゆる工業なり生産なりというものを営んでまいります上に恒常的に必要とされる基礎的な資材、こういう判断て個々の品目の選択をいたしておる次第でございます。
○和田(一)委員 無水フタル酸が三年間が一年延びたということは、どういう理由で延びたのですか。
○鎌田政府委員 無水フタル酸は、御案内のとおり、新規製造品目としていわゆる三年間の用途非課税ということでまいっておったわけでございますが、その用途等からいたしまして、これはむしろ基礎資材として考えるべきものではないだろうかという認識に立っておるわけでございます。 ただ、そこで、私どもといたしましては、この非課税品目から課税品目に移してまいる、その品目の整理の状況というものとのからみ合いで一年間なお検討いたしまして、それとの見合いでこの非課税品目の整理の進みぐあいによって基礎資材のほうへ移してまいる、こういういわば検討期間を設けるという意味で、一年延ばしたわけでございます。
○和田(一)委員 この三年間では検討はできなかったということですか。
○鎌田政府委員 三年間推移を見守ってまいりまして、私どもといたしましては、これはむしろ基礎資材といたしまして、恒久的な非課税品目のカテゴリーに入れるべきも一のではないかという判断に立っております。 ただ、地方におきまして非課税品目の整理、私ども洗いがえ方式と申しておりますけれども、卒業していくものは一つもなくて、加わってくるものだけがふえるという形になりますと、先ほど来の御議論の点もございまして、いかがかと存じますので、片方で非課税品目からはずしていく品目、それの努力というものとのからみ合いで、この無水フタル酸の問題を考えてまいりたい。そのために一年間の検討期間というものを設けた、こういう趣旨でございます。
○和田(一)委員 この非課税はどうも既得権化してくるように思うのですけれども、期間が切れたらまた延ばしてくれというような陳情があるかもわからないし、そういう点についてどうでしょう。これは政務次官も答えてください。
○鎌田政府委員 私どもといたしましては、そういう非常にシビアな考え方に立ちまして、この品目の振り分けというものを考えてまいりたい。したがいまして、この新規製造品目にかかるものにつきましては、三年たちましたならば、どんどん卒業していただいて、そのかわりまたわが国民の技術の生産でございますところの新規製造品目で、国民経済上重要なものがあれば、それを取り入れてまいる、こういった意味でのいわゆる洗いがえ方式というものを徹底してとってまいりたいというふうに考えております。
○大石政府委員 電気ガス税の非課税の問題については、たびたび御質問がありまして、私どもも非課税という問題はもっと厳重にしたほうがいいというふうに考えています。先ほどのお話の、政策でいえば国が持つべきではないかというお考えもわかりますけれども、たまたま電気ガス税が市町村税というところにありますので、今日そういう形がとられているわけです。したがって、そういう意味では、局長からお答えしたとおり、厳重にこれはやっていくべきだというふうに考えております。
○和田(一)委員 非課税品目にあたりまえに課税した場合、一年間にどのくらいの税収があがるのですか。
○鎌田政府委員 四百四十一億円でございます。
○和田(一)委員 四百四十一億円を産業に税金をまけてあげて、そして一般家庭の物価高に悩むところの方には十二億円の減税をする。非常に情け深い姿がよくうかがわれますけれども、ひとつここで資料提出をお願いしたいのですが、非課税のこういう原料を使ってのおもな製品は一体何ができるかということ。それからメーカーの名前。それからコスト中の電気料は全部で一体幾らなのか。それはどうでしょうか。出ますか。
○鎌田政府委員 ただいま御要求になりました資料の中で、完全にできないものも一あろうかと思います。特にメーカーの点につきましては、ちょっと私どものほうで把握のできないものもございますので、ひとつできるだけ完全なものをつくるということで、もし欠漏等がございましたならば、お許しをいただきたいというふうに考えます。
○和田(一)委員 いつごろ出ますか。
○鎌田政府委員 新規製品の分につきましては今週中にお出しできようかと思いますが、その他の点につきましては、若干時間の猶予をいただきたいと思いますが、全品目ということになりますと、百二十九品目ございますので、ちょっと——できるだけ急いで資料を出すということでごかんべんいただきたいと思います。
○和田(一)委員 ですから、現在この地方税法の一部を改正する法律案をやっているんですからね。これが採決されたあとでは、あと一年間たつわけですよ。ですから、その審議に委員の皆さんが参考になるように極力やっていただいて、そして出していただけませんか。どうでしょう。
○鎌田政府委員 できるだけ努力いたします。いまも申しましたように、百二十九品目全部カバーするということになりますと、私どもの手元だけでわからない、関係各省に照会をする点もございますので、主要なものを選ぶというかっこうになろうかと思いますが、努力いたします。
○和田(一)委員 次に、固定資産税のほうにちょっと移ってまいりたいと思います。 建設省の方と農林省の方も来ていらっしゃいますけれども、別に名ざしては質問いたしませんから、ひとつそちらのほうでよろしく答弁していただきたい。 都市計画の線引きは大体いつ終わりますか。
○石川説明員 市街化区域の設定でございますが、現在八百余りの市町村について実施をいたしております。二月二十五日現在で約六五%にあたります五百二十六の市町村についてはすでに完了いたしております。それから残余の市町村につきましても、現在公聴会あるいは市町村の協議、地方におきます縦覧公告あるいは都市計画審議会というふうな手続をやっておりまして、今年の三日末までに大体八五%程度は終える見込みでございまして、その残りにつきましても八月ぐらいまてには全部終了させたいということで、現在作業をいたしております。
○和田(一)委員 都市計画の線引きができると、そのことでひとつお聞きしたいのですけれども、都市計画それから総合農政、これはどうもまだはっきりしていないような感じなんですけれども、ところが、地方税法の一部を改正する法律案が今度出ていまして、今度市街化区域の農地の税制の改正と、どうも税金のほうが先行するような感じなんですが、その点について三省でいろいろ御協議なさったかと思いますが、その点についてひとつ三者の御意見を伺いたいと思います。
○鎌田政府委員 ただいま線引きのお話がございまして、ことしの八月末には完了の見込みだ、こういうことでございます。市街化区域農地の固定資産税等の保有課税の適正化の制度は、来年の一月一日の賦課期日現在で評価がえをいたしまして、それから具体的な税負担を求めてまいりますのは、A、B、Cのグループによりまして、四十七年度から、あるいは四十八年度から、あるいは五十一年度からということになりますので、この線引きが完了しないうちに税制だけが先走って走り出すということにはならないのではなかろうかというふうに考えております。
○岡安説明員 農林省といたしまして、市街化区域の設定と総合農政と申しますかの関係について申し上げますと、市街化区域は、先生御承知のとおり、おおむね十年以内には市街地として宅地化すべき土地というふうに考えておりますので、私どもといたしましては、そういう地域内では、きわめて資本装備が高度であるとか特殊な農業以外はなかなか農業は継続しがたいというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、そういう市街化区域内の農業に対します施策としましては、効用が長期にわたるような施策というものは原則としていたさないというふうに考えておりまして、たとえは防災関係の事業とか災害復旧とか、その他効用が短期にとどまるというような施策を重点的にしていくということで現在運用を考えておるわけでございまして、また農地制度等につきましても、転用は届け出でよろしいということにしておりますし、また、私ども、市街化区域の農業というものはだんだんできなくなってまいりまして、農業者につきましては他の職種への転職なり、またさらに農業を継続したいという希望がある農家につきましては、市街化区域外のところへの移転といいますか、こういうもののあっせんその他を進めてまいりたいというふうに考えております。
○石川説明員 現在われわれ考えております市街化区域の面積は百十八万ヘクタールくらいと想定いたしておるわけでございますが、これはもちろんきまっておらないものもございますので、その点若干数字は動きますが、その中で農地面積が大体三十万ヘクタールというようになっております。農地は、大体都市の沿辺部と申しますか、既成市街地の外側に広がっておるわけでございますが、百十八万ヘクタールを設定いたしましたのは、大体十年後の各市あるいは町村におきます人口なり産業を適正に収容するというふうな想定のもとに、必要度の高いものから想定面積を出したわけでございます。したがいまして、そういうところに早く都市的な土地利用ができますような施設を整備いたしまして、そこの土地利用をはかっていくということが今後の課題かと思っておりまして、現在いろいろな調整をやっておりますが、都市計画街路でございますとか、下水道でございますとか、公園でございますとか、あるいは河川でございますとか、こういったものを総合的にそこに集中的に投資いたしまして、都市化の促進をはかっていくというふうなことで、現在作業中でございます。
○和田(一)委員 いま三者の方の御意見を伺いました。それでひとつ農林省の方に聞きたいのですけれども、いまおっしゃいましたように、市街化区域の中にも農家がある、その農家の方をどうするかということは大きな問題だと思うのですけれども、特に都市化時代の緑農地のあり方ですね。農地の宅地化に伴うところのそういった問題について、転職問題も出てくるのじゃないか。総合農政のそういう立場で緑農地はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○岡安説明員 緑農地というお話でございますけれども、これにつきましては、いろいろ構想がございまして、たとえば現在農業団体等が指導しております農住構想というようなものもございますし、またそれらと同じような考え方で、現在役所の側において調査いたしております緑農住構想というものもございます。要は、そういう考え方は、市街地の形成にあたりまして一体すべてが住宅地にならない。たとえば住宅地の間に緑地としての農地が点在をするというようなことが合理的ではあるまいか。どういうふうにこれを構成したら理想的な住宅地等ができ上がるのかということを、現在団体の側におきまして、また役所の側におきまして検討いたしておるという段階でございます。 具体的な進行の状況といたしましては、役所の側におきましても、企画庁、建設省、農林省その他関係省で共同いたしまして現在調査を進めておりますし、農業団体の側におきましては、私どものほうも御援助申し上げまして、関係の県におきまして農住構想につきましての具体的な地域をきめまして、青写真をつくり、どういうような推進方策をしたらよいかということを現在検討中で、そういうようなプランが固まってまいりましたならば、私どもは必要があればそれを制度化し、その制度化にあたりまして必要な措置、たとえば都市計画との関係また税制との関係、必要があればそういう調整もしてまいりたい、かように考えておるわけであります。
○和田(一)委員 お話を聞いていますと、そういったことは市街化区域の中で現在どういう形にするか検討中であるということですね。そうしてこれは今国会で提出されているわけですね、この税法の改正は。そうすると、税金との関係はどうなりますか。
○岡安説明員 私、申し上げましたのは、たとえば農住構想とか緑農住構想というものとの対応につきましては、現在これを制度化するかどうかは検討中であると申し上げたわけでございまして、現在御提案申し上げております地方税法の中の固定資産税との関係におきましては、私どもはこういうふうに措置をいたしたい。たとえば市街化区域の内におきまして、当分といいますか、相当長期にわたり市街化をする見込みのないような農地があった場合には、これは市街化調整区域のほうに編成がえをする。また市街化区域の中で、農民の中におきましては相当な意欲をもってさらに農業を継続いたしたいという者が相当かたまってあるような場合におきましては、これが水玉模様のようなかっこうになりましても、市街化調整区域としていくとか、さらに緑地等につきましては、これを施設緑地等による活用の方法があるならば、これを都市計画法上施設緑地として指定する。そういうような措置を現在考えているわけでございます。
○和田(一)委員 そうすると、建設省の石川さんにお聞きしますけれども、線引きはどんどんいまやっている。そしてこの三月に大体できてしまうわけですね。その後にまた、いま農林省のお答えのように、線引きのやり直しがあり得るということですね。
○石川説明員 都市計画法ではおおむね五年ごとに市街化区域の状況を見直しするということになっております。これはおおむね五年ごとでございます。地域によって非常に差があるわけでございまして、非常に工場の出入りの激しいところは、さらに市街地を広げる必要がある。そうでないところは、市街化区域を当初予定しておりましたよりもそれほど広げなくてもよろしいというふうなところがあるかもしれません。したがいまして、おおむね五年ごとでございますが、場合によりましては、もっと短い期間で見直しをいたしまして、先ほど農林省からお話がございましたように、当初市街化区域に入れたけれども、その部分を市街化区域から除外して調整区域に持っていくというふうなことも当然起こるかと思います。そういう意味で、かなり弾力的に運用していくというふうに考えております。
○和田(一)委員 五年ごとといいますと、B農地なんか今回の税金の改正で四年目でひっかかるわけですよ。ですから、その点は弾力的にやる、こういうお考えですか。五年後といいましても、四十八年にはB農地クラスは税金が上がってくるわけです。
○石川説明員 これは現在設定されたばかりでございますので、いま何年後にということは申し上げられませんが、先ほど申し上げましたように、おおむね五年を一つの基準にいたしまして、もっと短い期間でやるところが当然あり得るというふうに考えてございます。
○和田(一)委員 もう一つ岡安さんにお聞きしますけれども、小作地ですね。特にC農地なんかだいぶあると思うのです。そういうC農地の場合には、今後約十年後には税金が大体普通の宅地並みになるわけですね。そのときの小作との関係はどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○堀川説明員 市街化区域内におきます小作地は大体全国の平均の小作地率と、そうたいして違いはなかろうと思っております。したがいまして、五%程度というふうに想定をいたしておりますが、この小作地につきましてだんだん税金が上がってまいりますと、所有者といたしましては、課税額が重くなります一方、そういう土地につきまして小作料がどうなっておるかということを考えてみますと、昨年の十月一日に施行されました改正農地法におきまして小作料統制の制度は廃止されたわけでございますが、その改正法の附則八項におきまして、改正法の施行の際現に小作地でありましたものにつきましては、なお従前の小作料統制が続くということに定められておりますために、そういう土地についての小作料の統制は今後も続いてまいるわけでございます。 したがいまして、土地の所有者といたしましては、土地の使用収益を自由にやることができない。つまり耕作関係が続くということに相なってまいりますので、その関係の調整をはかることが必要ではなかろうか、かような観点から、今回の税制の改正におきまして第二十九条の四というところに市街化区域内の農地に対して付する固定資産税及び都市計画税の徴収猶予の措置が定められております。したがいまして、この規定によりまして調整をはかりつつ、土地の所有者と小作人との間の関係は調整がはかられながら、最終的には都市化が行なわれます段階で、小作人と土地所有者との間の話し合いが行なわれまして、そうしてその土地を宅地などに転用いたすということがきまってまいりますと、小作契約を解約するということになってまいろうかと思います。その際に適切な離作の場合の措置というものがきめられますれば、円滑に宅地化が実現をする、こういうことになろうと思います。
○和田(一)委員 小作の方がどうしても生涯農業をやりたいのだ、こういう場合はどうなりますか。
○堀川説明員 小作農の耕作をする権利というものを直ちに奪うというわけにもまいりませんわけですが、適切な離作の措置というものが当然はかられることを前提にいたしまして、小作契約の解約の指示が与えられるということによって調整ができると思っております。
○和田(一)委員 そうすると、どうなんでしょうか。憲法の私有財産の保護、これは小作ですから、私有財産ではありませんが、営業の自由から見て、無理じゃないでしょうか、知事のほうからそういうように持っていくということは。自分はあくまでも生涯農業をやりたいという場合、しかし、その地域の税金は刻々と上がってくるというような——猶予といったって、そんなに猶予はできませんでしょう。その点どういうふうに考えますか。
○堀川説明員 市街化区域は、その地域の性格が都市化すべき区域だということに相なっております。したがいまして、どうしても農業をやっていきたい方がおります場合におきましては、先ほど岡安参事官からも御答弁申し上げましたように、市街化区域の外に適切なる立地を求めて農業を継続するという措置をはかる。つまり転換をはかっていくということが必要あるいは適当な措置になろうということで、そのお世話をいたす、こういうことで解決していきたいというふうに考えております。
○和田(一)委員 そうしますと、別な農地を与えるからそこへ行けということですか。
○堀川説明員 もちろん強制的にというわけにはまいりませんので、これはできるだけ関係者の御納得の上で、そういう措置が円滑に行なわれるよう、役所側でもできるだけ手を尽くしたい、こういうことでございます。
○和田(一)委員 市街化区域だとか調整区域で騒がれているところですから、そのまわりにはずっと耕作地があるわけですよ。その外に行かなければ場所がないのですね、あなたのおっしゃったようにする場合は。そうなってくると、これは相当人権問題になってくるのじゃないでしょうか。どうなんでしょう。
○堀川説明員 調整区域におきましても、いろいろ社会経済情勢の変化に応じまして、農業をやめて他の職業に転換したいという人も出てまいりまするし、また調整区域の中におきまして、あるいは調整区域の外でも可能性はあるわけでございますが、まだ農地でないところを農用地造成をいたしまして、畑を使ってとれるような園芸をやるとか、そういうことは考えられるわけでございますから、個々具体的に考えてまいりますと、いろいろなケースがあろうと思います。そのケース、ケースに応じて、耕作者の希望も十分考えながら円滑な調整がはかられることが一番適当ではないかというふうに考えております。
○和田(一)委員 いわゆる転職であるとか、または土地をかえるとか、それはあくまでも、いまおっしゃったように、関係者の話し合いのもとにということを言っておられましたけれども、何かの法とかをつくって保護をするということは考えておりませんか。
○岡安説明員 いまのお話の点や場合等につきましては、法的な措置が必要であるかどうかという御質問でございますが、これはなかなか問題がケース・バイ・ケースで違うようなことが起きると思っております。私どももやはりこれは手を尽くしましてごあっせんその他をするということが最も適当であろうと考えまして、現在農業委員会を中心にこの事業をやっているわけでございます。
○和田(一)委員 農業委員会を中心にその案を検討するとおっしゃったのですね。
○岡安説明員 農業委員会を中心にその事業をやっているというふうにお答えを申し上げたのです。
○和田(一)委員 次に、市街化区域の中の農地、これは大体野菜の指定産地も案外あると思うのです。野菜もだいぶできております。私なんかも見たところ、そういうのが多いと思うのですね。そういった場合に、野菜の値段はどうでしょうか、上がっていきませんでしょうか。
○大場説明員 野菜の値段の問題でいろいろ御議論をいただいているわけでございますけれども、最近における野菜の値上がり、まあいろいろ天候その他自然条件ということもございますけれども、もう一つ、やはり都市近郊地帯におきます労働力不足といった点から、従来の生産農家が今度は消費者に転換する、そういった意味で二重のギャップが出てくる。プラス、マイナス往復があって二重のギャップが出てくる。それからまた、近郊地帯における作付が都市化現象の波を受けまして減ってくる、そういったことが大きく作用してくると思っております。この点については、いわば経済の成長過程におきましては、ある程度はやはり与えられた一つの要件としてそういうことはやっていく必要がある。そういう前提で野菜の対策を考えていく必要があろう。 そういう考え方に立ちまして、近郊地帯そのものはもちろん大切にしていきたいと思いますけれども、だんだんに近郊地帯よりも中間地帯あるいは遠隔地帯というぐあいに野菜の産地の移動をはかっていきたい。現実に、ここ数年来、産地間の移動といいますか、そういった現象は顕著にあらわれております。ものによってはほとんど中間地帯にできておるものもありますし、あるいは中間地帯あるいは遠隔地帯に持っていく必要がある、こういうことでありますので、しっかりした野菜の団地づくりというものを、今後野菜の価格の安定という観点から、近郊地帯もさることながら、むしろ中間地帯あるいは基礎がかっちりした遠隔地帯というところに持っていくようにしたい。これが本格的な野菜生産への解決の方法ではないか、かように思っておる次第でございます。
○和田(一)委員 そこで、私たち心配するのですけれども、野菜をつくっている農地も、おそらくやめていくのがだいぶあると思います。さらにまた、あくまでも野菜を作くっていくのだという人は、税金が上がってくるということも考えなければならない。そういうことから、とたんにぴんと価格という点にくるのです。いま、遠隔地に持っていくとか、いろいろ構想をおっしゃっていますけれども、そちらは専門家ですから、こういう措置をとって絶対野菜は上げない——それ以外の値段の高騰等についてはやむを得ませんけれども、これは論外でありますけれども、この措置については絶対野菜は上がらぬというふうに断言できますか。
○大場説明員 野菜の引き下げにはいろいろな原因があると思います。先ほど申しましたように、大消費地域に対しましてしっかりした野菜の供給体制をつくっていく、しっかりした産地づくりを集団的にやって、そこから計画的に、安定的に生産なり出荷をしていくということが基本でございますけれども、そういった全体的な構想のもとに野菜の価格対策を進めていきたい、かように思います。
○和田(一)委員 これは農林大臣に答えてもらわなければならない問題だと思いますけれども、野菜の農家をよく見ますと、大体住居のそばに野菜の畑地が多いですね。だから、これは大きな移動になってくると思うのですね。たとえばハウス園芸、ガラス張りの温室の場合は宅地ということなんでしょうけれども、ビニールハウスの場合は農地ということだと思うのですね。ビニールハウスだと、ちょっとしたところに移転するにも五十万ぐらいかかるのだそうです。新しく建てかえれば百万ぐらいかかってしまうという。そういう設備自体の経費もかかってくるということもあるわけです。それから農家が自分自身も引っ越さなければできないということもあります。いわゆる産地の構造改革というものは、それについての原価のはね上がりがないかということも私はお聞きしているわけなんです。 それについていろいろ構想を述べられておりましたけれども、どうもいまのあなたの御答弁だと、そこまでは考えていらっしゃらないように思うのですね。その点について、やはり農家を保護するということで、どうでしょう、考えていらっしゃいますか、それとも何か手をお考えですか。
○大場説明員 野菜価格ということになりますれば、先ほど申し上げましたように、当然全体的に、都民の食べる野菜はどういうところの産地にしっかりした根拠を置いて、そこからきちんきちんと出荷する、こういった計画的な産地づくりというものが必要でございまして、その場合に、もちろん近郊の都市化区域の野菜というものも重みを持っておりますけれども、とかくそれは都市化現象の波に洗われて、たとえば練馬大根の例がそうでございますけれども、そういうところよりも、むしろしっかりと根がついた産地を求めていくということで、そこから、野菜を増産して供給を潤沢にして、出荷も計画的にするという形で、野菜の価格対策を進めていくということが基本ではないか、こう思います。
○和田(一)委員 その点について、野菜のほうはせりですから、生産者の意思は反映されないわけです。ただし、農家の手元へ戻ってきた代金が、結局自分の経費に見合うかどうかという問題なんですね。だから、農家の生活を圧迫するということにならないように、今後大いにひとつ考えてもらいたいと思うのですが、そのことについて一言お願いします。
○大場説明員 いろいろ生産施設その他についてのめんどうを農家に対して農林省として見るということは当然だと思います。 またもう一つ、いま御指摘になりました農家の手取りの確保、こういう点につきましては、農林省といたしましても、野菜の価格の安定ということが必要でございます。そういう意味で、従来から野菜の価格安定事業を実施しておりますけれども、それをさらに来年度以降拡充強化していく。それからまた、来年度以降米の転換対策と関連いたしまして、野菜の作付を農家にお願いしているわけでありますが、従来実施しなかった地方的な野菜につきましても、価格安定対策を新たに明年度から実施していく、こういう対策を講じておりますので、それだけで足りるということではございませんけれども、今後さらにそういった政策は充実していきたい、かように存じております。
○和田(一)委員 次に、自治省にお聞きしますけれども、建設省では、四十五年十月の地価対策推進要綱の中で、市街化区域を計画的に整備するため、同区域の都市計画税を三倍程度に引き上げるとしている。今回の税制改正との関連はどうですか。その点についてもお聞きします。
○鎌田政府委員 都市計画税の税率の問題につきましては、いまの都市計画事業の進捗状況あるいは市街化区域の設定状況、こういうものを一面において考え、他面におきまして、都市計画区域内において土地、家屋を有する人たちの負担の状況というものも考えながら税率をきめてまいらなければならないと思います。現在、御案内のとおり、宅地につきましては、都市計画税の負担を求めるにあたりましても、負担調整措置を実施いたしておるわけでございます。年々そういうことで四十七年度まで負担が上がってまいりまして、四十八年度を基準年度、こういうことにまたなるわけでございます。 そこで、都市計画税の税率の引き上げにおきましては、一面におきましてそういう負担調整措置というものを実施中でございますので、今回の措置——今回御審議をいただいております地方税法の改正案におきましては、都市計画税の税率の引き上げは行なうことといたしておりません。今後の問題といたしまして、これは御案内のとおり、目的税でございますし、課税するかしないかは市町村の自主にまかしておるわけでございます。都市計画事業の急激な進捗状況というものとあわせまして、この税率の問題につきましては慎重に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○和田(一)委員 そうしますと、三倍に上げることは、ほぼそういう考えで検討していきたいというお考えですか。
○鎌田政府委員 三倍という点につきましては、これはまだ私ども一ぺんに三倍に税率を上げるということが税制として適当かどうかということにつきましては、かなり慎重に考えなければいかぬと思っております。三倍ということには現在こだわっておりません。
○和田(一)委員 では石川さんにお聞きしますけれども、三倍というのは建設省のほうで出たわけですけれども、どういうことでおっしゃったのですか。
○石川説明員 昭和四十六年度の税制改正に際しまして、都市計画税の増徴を考える必要があるだろうということで、事務的にそういう案を出しまして、いろいろ折衝いたしたことはございます。現在では、先ほど自治省からお答えになったとおりであります。
○和田(一)委員 そうしますと、三倍ということをおっしゃったのは、一応仮定で言ったわけで、決して三倍ではないということですか。白紙だということですか。
○石川説明員 今後の都市計画事業の増大とからみまして、都市計画税を拡充していく、財源を拡充する必要があるだろうということで、いろいろな計算が出て、三倍というような数字も出たことがございます。今後長期的に検討していくべき問題だろうと思います。
○和田(一)委員 一応そのくらいを打ち上げたということですね。どうなんですか。
○鎌田政府委員 よその省のおっしゃったことで私が立つ必要は毛頭ないわけでございますけれども、おそらく今後市街化区域を十年間で計画的に整備をはかっていかれる。そういう場合に、今後の補助金等をどれくらい見込み、特定財源をどれくらい見込み、それから都市計画税をどれくらい見込むこれは都市計画事業を所管されるのは建設省でございますから、そういう意味での財源計算の過程で、私どもも役所同士の話で、かりに都市計画税に負担を求めるということになれば三倍程度という計算になるという、計算過程の話としては伺ったことがございます。しかし、そのことと、現実に税率をどうするか、これは私どもの所管でございますので、いまの三倍程度で打ち上げられたということではないと思います。
○和田(一)委員 一生懸命援護されましたけれども、次に、市街化調整区域の中で現在でも都市計画税を取っておるところがありますが、市街化調整区域だから都市化されないわけですよ。そういうところに都市計画税が現在でも取られている。これはどうもおかしいと思います。現在のいわゆる既指定調整区域ですね、その中で、私の資料で二万八千ヘクタールに及ぶところが都市計画税を取られている。これはどうなんですか。自治省、ひとつ御答弁願います。
○鎌田政府委員 現行の地方税法におきましては、御案内のとおり、都市計画に要する費用に充てるために都市計画税を起こすことかできる。その都市計画税を課税する地域は、都市計画区域の全部または一部について当該市町村の条例で定めるところによる。こういう仕組みになっておるわけでございます。したがいまして、現在の都市計画税、現在の地方税法というものを前提とする限りは、この都市計画区域の限定というものは市町村の条例にゆだねておるわけでございます。したがいまして、現行制度においてはそういう措置というものは全く合法的であり、正当である。 ただ、今回御審議をお願いいたしておりますところの市街化区域内の農地に対する保有課税の適正化ということとのうらはらの関係におきまして、都市計画税を原則として市街化区域内の土地、家屋に負担を求めるようにしなさい、特別の事情がある場合には市街化調整区域内においても条例の定める区域において都市計画税を取ることができる。こういう改正を、繰り返すようでございますが、市街化区域内の農地に対する保有課税とうらはらの関係で四十七年度からこの改正をしたい、こういうことで審議をお願いいたしておるわけでございまして、それまでの間は現行の制度が働いておる、こういうことでございます。
○和田(一)委員 それは確かに市町村の条例にまかしてあるということはわかりますけれども、現実に都市計画税を払ったところは都市計画されるのかというと、そうじゃないわけですよ。しかも四十七年一月から改正される。四十六年度分はどうなるのですか。建設大臣は自治省と協議して取らないようにしたいということを答弁していますけれども、政務次官、ひとつこれを答えていただきたいと思います。
○鎌田政府委員 実は先般私どものほうの固定資産税課長の名前をもって、各県の総務部長を通じまして市町村にその連絡をしてございます。その内容といたしましては、ただいま申し上げました都市計画税の改正の内容、四十七年度から実施を予定されておりますところのその内容の連絡をいたしますと同時に、ただいまのお尋ねのようなこともございますので、四十六年度において、法律の改正前ではあるけれども、現行の規定のもとにおきまして、先ほど申しました都市計画税を課税する区域というのは、市町村の条例で定めることができるわけでございますので、その市街化区域内においてのみ都市計画税を取る、こういう改正措置を行なうことが適当だと判断される市町村においては、現行の法律のもとにおいても条例を改正することができるのですよという連絡をいたしてございます。非常に早急にとった資料でございますが、現在御案内のとおり、政令指定の市町村数は八百六ございますけれども、その中で現に都市計画税を取っておりますものが三百七十、三百七十市町村が取っておるわけでございます。その三百七十市町村のうちの、調査時点におきましては、七一%の市町村、二百六十二の市町村が昭和四十六年度からこの市街化区域に限定をする、こういう予定でおられるということのようでございます。
○和田(一)委員 その点については、建設大臣も自治省と検討するとおっしゃっているのですね。ですから、政務次官、どうですか。これは条例は条例ですけれども、いずれにしても国のほうの改正でもって調整区域と都市計画とぴしっときまっているのですから、それを上のほうでどんどんときめて、そして手の届かないところはおまえのほうのかってだ。どうも納得がいかないのが住民だと思うのですね。建設大臣も十分にこの点について、いわゆる四十六年度分についてはそういうことのないように措置したいということを答弁されているわけなのですが、自治省としては、いわゆる大臣に聞きますけれども、政務次官としてお答え願いたいと思います。
○大石政府委員 御趣旨のような意味で、課長の内簡を実は出したつもりであります。調整区域は原則としてはずして、市街化区域内に適用しなさいという通知を出したわけであります。ただ、その都市計画というのは、たとえば街路の場合あるいは下水道の場合でも、そこの中だけにあるわけではないので、そこから下水道はずっと続いている、あるいは街路も続いて一本幹線ができるというふうに、調整区域等のほうまで行きますから、必ずしも全然その他のところにはやらない——やらないといいますか、適用がないというふうにはならないと思いますけれども、原則的に市街化区域の中でやれ、やるのだというふうな意味の通知を出したわけであります。
○和田(一)委員 時間がありませんので、あと一問か二問でとどめますけれども、ちょっとお尋ねしますが、東京都二十三区内に農地、いわゆる田、畑、それから山林の地目別はどのくらいの面積を占めているかおわかりですか。資料はいまお持ちですか。
○鎌田政府委員 ちょっと手元に資料を持ってまいっておりません。二十三区内におきます農地の地積はわかります。二十三区内におきます農地の地積が千四百五十二万八千百八十六坪でございます。そのほかの宅地、山林その他の地目につきましては、後刻調べて御報告いたしたいと思います。
○和田(一)委員 私、持っているのですが、東京都の固定資産の評価のときの調書ではこうなっているのです。四十四年度において山林が——二十三区ですよ、ここは当然もう全部市街化区域でしょう。その中に山林が二百九十七町歩——私は人間が古いものですから町歩で申し上げます。田が二千二百四十六ヘクタール、それから畑が三千五百六十四ヘクタール、こうあるのですね。これは相当広いのです。ですから、こういうところが全部宅地になるとこういえば、これは東京の場合、二十三区でもこのような状態ですから、全国的になりますと、相当いろいろな問題が起きてくるのじゃないかと思うのですが、自治省、どういうように考えておりますか。
○鎌田政府委員 全国で市街化区域農地は大体三十万ヘクタールだと思いますが、これを大ざっぱにA、B、Cと分け、もちろんいまの段階では推定の域を出ないわけでございますけれども、すでに告示になりました五百二市町村をもとにして大体の趨勢というものを見てみますと、A農地が地積におきまして大体五%弱だろうと思います。それからB農地が大体一〇%程度、それからC農地というのがその残りおおむね八四、五%のところになろうかと思います。 四十七年度からA農地が動き出し、B農地が四十八年度から動き出すわけでございますが、先ほど来いろいろお話しのございますC地域というのは、おそらくC農地にもっぱら集中してあるのではないだろうか。したがいまして、C農地でございますと、五十年度までは現状のまま滑走をいたしまして、五十一年度から離陸を始めるわけでございますので、その間に先ほど申しました計画区域の見直し、あるいは農林省のほうからもいろいろ農家保護のためのお話もございましたが、そういう措置というものを十分にとり得る時間的な余裕があるのではないか。そういった無理のない形でこの制度というものが動かせるのではないかという確信を持っております。
○和田(一)委員 最後に、一つ確認しておきたいのですけれども、営利法人の所有農地については、これは対象に入れるかどうか、この点について。
○鎌田政府委員 当然対象になります。
○和田(一)委員 そうすると、そういうところも税金が上がってきて、農産物も結局価格が上がる、こういうように考えざるを得ないと思うのですけれども、いずれにしても、この点はあとでまた質問いたします。 時間がありませんので、これで一応終わります。大臣のほうには、また大臣がおいでになったらやらせていただきたいと思います。
○菅委員長 吉田之久君。
○吉田(之)委員 この機会に、地方税法全般にわたってわれわれが抱いております幾つかの疑問点がありますので、それを逐一質問していきたいと思います。 まず、国税は応能税の原則に立っている、それから地方税は応益税の原則に立っているというふうにわれわれは認識しておりますけれども、現実の税を分析した場合、一体今日の地方税というものが、はたして応益税の原則にしっかりと立っているものだろうか、そういう疑問を絶えず感ずる次第であります。 そこで特に道府県民税の場合に均等割と所得割からでき上がっております。当然均等割というものが、いわゆる応益税の一番の根拠であるだろうと思います。しかし、常識的に考えまして、たとえば県民税のうちの均等割が年百円であるというこの現実の金額、この百円という金額がはたしてそういう原則をとどめ得る実体ある価格なのかどうかという点が質問の一つであります。 同時に、昔からこういう地方税の骨組みというものは、わが国においては変わっていないと思うのですけれども、昔のいわゆる均等割と所得割のバランスと、現在における道府県民税のそれぞれのバランスはどのように推移してきておるか、こういう点からお伺いいたしたいと思います。
○鎌田政府委員 応能、応益の原則のお話でございますが、これは確かに、従来から地方税と国税との差異というものを説明する際にもっぱら用いられてきたものでございますし、また現実に税制を組み立てます場合に、国税は応能を柱にし、地方税は応益を柱にする、こういうことがとられ、それが最も徹底したのは昭和十六年の地方税制改正だったといわれておるわけでございます。ただ、現実の税制の収入の伸長性、こういったものを考えてみますと、私は地方税においても国税においても、この応能というものを柱にしながら、地方税の場合は応益原則を加味せられる度合いが大きい、こういうふうに理解することが正当ではないだろうかというふうに考えております。 ただ、その場合におきまして、たとえば府県税の中核をなしておりますところの事業税、あるいは市町村税の中核をなしておりますところの住民税の特に均等割あるいは固定資産税、こういったものはもう明らかに応益原則というものによって立っておる税だというふうに考えておるわけでございまして、現実の地方税制を流れるものは応益原則ということばは正しいだろうと思うわけでございます。 そこで、いま均等割県民税百円というお話が実はありました。百円で結局負担分任か、あるいは百円で応益かと、よく私ども、いわば反対側からの議論のときに好んで実はこれが使われるわけでございます。確かにいま県民税の均等割の百円というのは額としては、私はやはりやや低きに失するという感じがございます。もし許されるならば、市町村民税も通じてでございますが、県民税の均等割というものをある程度上げることによりまして、地方自治の基本原則でございますところり負担分任の原則というものにも合致させたいという気持ちがございます。ただ、これは非常に抵抗が強いだろうと思います。税額の上がりぐあいに比べまして、非常に抵抗が強いだろうという感じがするわけでございまして、そういった意味合いにおきまして、気持ちといたしましては均等割というものを引き上げて、住民税の本質というものを明確にいたしたいという気持ちを私ども事務当局としては持っております。 それから均等割と所得割とのバランスの問題でございますが、これはたとえば昭和二十五年の改正前の住民税でございますと、均等割のほかに見立て割とかあるいは資産割とか所得割とか、こういうものによりまして、最初に標準賦課総額をきめて、それをいまの基準で分ける、こういう配賦方式をとっていたわけでございますので、ちょっといまの制度とこの均等割、所得割のバランスというものを明らかにするという資料がなかったわけでございますが、試みに、市町村税の中でこの均等割と所得割というものが占めておりまする割合というものを三十五年と四十四年とで比較をいたして申し上げますと、三十五年は個人均等割が市町村税総額の中に占めまする割合が三%でございました。それが四十四年におきましては一%に低下をいたしておる。反面、所得割は当時におきまして一八%を占めておりましたのが、四十四年におきましては二六%に上がっておる。これによってその間の関係というものを推測することができようかと思います。
○吉田(之)委員 いまの御説明を聞きましていよいよはっきりしてまいったと思うのです。結局応益の原則に立とうとしながら、地方税の税体系というものは、またその実態というものは全くくずれ去っておる。一%というパーセンテージがその原則を守るとりでになり得るかどうか。これは常識上どう見てもこの均等割というものがあまりにも低い、ウエートにもならない一部分でしかない。 そこで社会党のほうが今度地方税の改正案を提案しておられるわけですけれども、そこでも触れておられますように、結局こうなれば実態としては国税といえども、地方税といえども一応応能の原則によらざるを得ないのではないか。事実もう実態はそうなっているわけですから、この辺で形骸化してしまった応益の原則というものをむしろかなぐり捨てて、いろいろと理屈はあります、またそれはそれなりに抵抗もあると思います。しかし、最も国民からわかりやすい、そして能力に応じて地方と国を育て守るという税の原則にそろそろ国の税制も立ち返ると申しますか、あるいは大転換を行なうというか、その辺の思想的転換を行なわざるを得ないのではないかという気がするわけであります。 そうした基本的な問題についてひとつこの辺で深刻に考え直すべき時期ではないかと思いますが、いかがでございますか。
○鎌田政府委員 冒頭に申し上げましたところの繰り返しになろうかと思うわけでございますが、何をもって応能と考え、何をもって応益と考えるかという基本的な議論が一つあろうと思います。学者によりましては、応益というのは、税金を取る根拠を説明するものであり、応能というのは、その税金を納税者に割りつける場合の基準を説明するものだ、こういうことで、応能と応益というのは対立をする概念じゃないのだという説をとられる方もございますけれども、その点はしばらくおきまして、現在の地方税の中で応益的な税は何だということになりますと、いまお触れになられました均等割だけではございませんで、先ほども申し上げました事業税、これは大きな税でございます。あるいはまた固定資産税。それから住民税の所得割につきましても、これもいろいろ議論があろうところでございますけれども、たとえば比較的フラットな税率で負担を求めておるといったところは必ずしも応能一点張りとは考えられませんで、やはり市町村の行政は、国の行政に比べまして、権力的な面よりは給付行政と申しますか、給付的な面が多いわけでございますので、それに要する費用というのはある程度、能力の多少にかかわらず、薄く広く負担をさせるということは十分認められていい考え方ではないだろうか。 したがいまして、ここで応益原則を一てきいたしまして、応能一点張りということではございませんで、やはり所得税の中から払う、基本は税金でございますので、この応能の柱というものはもちろんあるわけでございますが、それにいかに巧みに応益の原則というものを加味しながら税制を育ててまいるかということが、当面の私どもの課題であろう、そういった意味合いにおきまして、もちろん先生のおっしゃいまする応能の考え方に基づく税源の拡充ということにつきましては、昨日も私ども事務方の意見として申し上げたわけでございますけれども、所得課税というものをもう少し府県や市町村、特に市町村に取り入れてまいりたい、特に法人の所得課税でございますが、そういうものを取り入れてまいりたいということを私どもは非常に強く希望いたしておるところでございます。
○吉田(之)委員 いろいろ悩んではおられるだろうと思いますし、お考えになっておられるだろうと思うのですが、しかし、事態は一向にはかどっていないと思うのです。私どもも決してその応益の原則を完全に無視しようと積極的に考えるわけではありません。それは、松下幸之助という一人の人間も、あるいは一サラリーマンでも、やはり市町村にお世話になる部分では、いろいろな面ではきわめて共通している定額的要素があるはずなんです。とするならば、そういういわゆる定額的な、人間個人がその自治体においてお世話になるであろう要素というものをはっきりと算定して、その部分は明確に、これは貧富の差を問わず、このように税を課します、そして残りの部分につい ては、それだけではまかなえないわけでありますから、いろいろとその能力に応じて税を徴収していく。何かこの辺がもう少し明確にならないと、一体どういう意味で税金を取られているんだろうか、ただ、取られるからしかたなしに払っているんだということでは、私はほんとうの地方自治の基本的精神が確立しないのではないかというふうな気がするわけです。したがって、一そう皆さん方で、この辺の基本原則に立ち返って、国民に、あらゆる階層に納得でき得る税体系というものを抜本的に改正をされる作業に取りかかられるべきではないかというふうな気がしてならないのでございます。 同時に、県民税の場合は二段階制になっております。市町村民税の場合にはきわめて多段階的な要素を取り入れておられます。都道府県というものも一つの自治体でありますし、市町村というのも当然一つの自治体であります。そんなに性格は変わらないと思います。同じ趣旨で課せられるべき税金が、片一方ではきわめて安易な方式で取られる、片一方はきわめてデリケートに取られる。この辺も税体系から申しましてやはり一つのアンバランスではないかというふうな気がいたしますが、自治省はどうお考えでございますか。
○鎌田政府委員 確かに一つの問題であろうと思います。現在の市町村民税におきまして十三段階の税率を刻みましたのは、御案内のとおり、シャウプ勧告に基づきまして昭和二十五年に地方税法が変わりましたときは、当時県民税がございませんで、市町村民税の所得割は三つの課税方式の自由選択制というものをとっておったわけてございます。その後五つの課税方式の自由選択制になり、そして第一課税方式と第二課税方式のただし書きのアンバランスというものが非常に大きくなりましたものですから、昭和三十六年でございますか、課税方式を統一した。そのときに結局いわば各課税方式の最大公約数的なところで課税方式を統一いたしたものでありますから、結局当時の所得税の課税段階の刻みにおおむね二〇%を乗じたものをもってこの課税税率のブラッケットとし、それから税率を定めた、こういう歴史的な経緯がございます。 他方、県民税を創設いたしましたときの考え方といたしましては、市町村に賦課徴収をあわせて行なわせる、こういう課税の面での考え方もあったでございましょうし、それからやはり住民税にについての一つの考え方があったろうと思うわけでございます。 先ほどのこととも関連するわけでございますが、住民税の所得割は、所得税と違って、所得再分配ということをこれによって期待するということよりは、やはり能力に応じて広く薄く負担を求める。そういうことになりますると、比例税率かあるいはそれに準ずるような形の税率のほうがいいのだ、こういう認識が当時やはりあったのではないかと推測されるわけでございます。 そこで二段階税率という形に相なっておるわけでございますが、この辺のところも、将来の研究課題といたしましては、たしか昨日でございましたか、例のスウェーデン方式の問題もございますし、そういった問題とのからみ合いで検討を続けてまいりたいというふうに考えております。
○吉田(之)委員 両者のいわゆる歴史的経過が違う、そういうことから、手直しを加えながらも現状の体系としてきわめてアンバランスである、その説明は一応うなずけますけれども、しかし、やはりどこかに府県民税の課税手続の安直さを求めて、なるべく単純にしておこう、どうせ市町村で取ってもらうことですからあまり複雑にしないでおこうというふうな考え方がやっぱりひそんでいるような気がするのです。しかし、これは、たいへんえぐって考えれば、高額所得者には非常にゆるやかな税金である、市町村民税のほうはたいへんその辺はデリケートにできておるけれども、というふうな点で、やはりこれも国民から見た大きな疑問点の一つだろうと思います。やはりこの辺はだんだんどちらかに近づけなければならない。きわめてフラットに取るのが地方税の本来のスタイルなんだということであるならば、市町村民税のほうをさらに簡略化していかなければなりませんし、あるいは、あくまでも能力に応じて徴収するのが正しいのだというならば、県民税といえどもそうあらなければならないと思いますが、この辺はひとつ大いに今後御研究をいただかなければならないのではないかというふうな気がいたします。だんだんとコンピューター時代に入りますので、多少複雑な税金でも今後数年後にはその金額の算定とか徴収方法というものはだんだん手軽になることかと思いますので、そういうことともにらみ合わせながら、税制のより合理的な手直しというものはされなければならないのではないかというふうに思います。 それから、次に事業税についてでありますが、これはいかなる大きな法人といえども事業税はどこかで納めるわけでございますね。それは一カ所で納めるわけですね。本社のあるところで納めるのですか。その辺はどうなっていますか。
○鎌田政府委員 法人の場合でございますと、本店所在の主たる事務所または事業所所在の都道府県に納めるわけでございますが、その場合に、課税標準を一定の基準によりまして分割をいたしまして、従たる事務所所在の地点にも納める。一つだけ納めるということはございませんで、事務所、事業所の所在する関係府県には一定の基準によって案分をして申告納付をしていただく、こういうことになっております。
○吉田(之)委員 その一定の基準案分というのは具体的にどうですか。たとえば、最近関西のほうでも、大阪市に本店がありながら、あるいは大阪府に本店がありながら、その主たる生産工場、きわめて近代的な大工場というものは近接の各県に所在するわけです。いわばその弱電機の会社があげている生産の主たる部分は他の府県でむしろ効果を発揮している、しかし納める税金は単に一つの社屋のある本店の所在地の府県に大部分納められているというふうな気がするのです。このことに対する他府県側から見た、あるいは地方の県側から見た知事らの不満というものは最近きわめて大きくなってきていると思うのです。貧乏県だ貧乏県だといわれるけれども、実際はおれたちが育て、そしてもうけている会社は事業税を他府県に納めているではないかと、非常に大きな疑問を感じております、不満を持っております。たとえばナショナルの場合にどうなのか、早川の場合にどうなのか、近鉄の場合にはどうなのか、電力の場合にどうなのかというふうな点をもう少しわかりやすく御説明願いたい。
○鎌田政府委員 原則といたしまして、事務所なり事業所なりの所在する府県ごとの配分の基準といたしましては、従業員数を用いております。発電事業等固定資産の占める割合の多いものにつきましては、固定資産の基準も含めておるわけでございますが、いま御指摘になりましたように、軽電機メーカー、こういったような場合でございますと、従業員数で案分をいたします。それぞれの工場所在、事務所所在の府県ごとの事務所、工場従業員の数によって案分する。ただ、その場合にまさに御指摘されましたような点がございますので、昭和四十五年度から本店所在の従業員の数のウエートを二分の一に減らしました。したがいまして、工場所在の府県の収入の手取りというものをふやすような体制というものを行なったばかりでございます。
○吉田(之)委員 もう少し具体的に、たとえば納める事業税を一〇〇として、その大部分の工場が他府県にあって、本社の社屋だけが一つの府県にある場合、その大部分の事業税は周辺の他府県に配分されるのかどうか、あるいは半分くらいは一応本社の所在地で納めて、残りを従業員数等によって配分するのかどうか。
○鎌田政府委員 非常にわかりやすい事例で、かりに事業税を一〇〇といたしまして、本店所在の従業員が二十、それからそのほかの県にあります工場の従業員数が八十、こういたしますと、先ほど申しましたところによりまして、本店の二十を半分に見ますので、一〇〇の税金のうちの一〇だけ入る、残りの九〇が工場所在の府県に入る、こういう形になります。
○吉田(之)委員 おっしゃるとおりならば、これはいなかの知事さんが文句言うことはございませんね。ちょっと私どもよく研究してみますけれども、しかし、そういうふうに現に不満があるということは一体どういうことなんですか。
○鎌田政府委員 ただいま申しました、本店の従業員数は二分の一にするということしの改正によりまして、おそらくそのほかの府県の御不満は解消したのではないだろうかというふうに考えております。
○吉田(之)委員 その点はまたさらにわれわれも研究することといたします。 次に、固定資産税、これは大体の場合は市町村民税に入るわけでございます。先ほども和田委員の質問で出ておりましたけれども、今度の改正案にもございますが、一番の問題点は、市街化区域内に組み込まれた農地、しかし、それは現に所有者である農民の側では、ここ当分農業を維持しようと考えている。そういう農地にどのような固定資産税をかけていくかという問題で、今度政府は相当配慮した、しかもA、B、Cの三区域に分けて考えて、ほぼ市街化になるであろう時期を想定して、時期的にずらしてアップしていくということを考えられておりまして、これは相当な進歩だと思います。 しかし、それはそれとして、どうしても買い手のない農地が出てくると思うのです。市街化区域の中といえども、いろいろな立地条件の関係で、もはや買い手のない農地が出てくる、あるいはよしんば適当な買い手があっても、農家の側で、その一家の家庭事情から、どうしても農業を続けていかざるを得ないというふうな特異な場合がやはりあり得ると思うのです。その農地が、たとえば一反であるとかあるいはその半分であるとかいうふうな場合、現に農地である以上、いかに売買すれば高価な土地であると算定できても、何ら収益のあがらない現状の農業の実態の中で、宅地並みの税金を課すということは非常に過酷なことだと思うのです。課せられるであろうかどうかという一つの常識論の問題です。いま一つは、どうしてもそういう農地ならば、いっそ五年ごとの見直しの中で市街化区域からはずしていいではないかという政府のお考えのようでありますけれども、そんなに小さい、ネコの額のような農地を、残るからといってぱらぱら市街化区域からはずしていくということは、新都市計画法の精神にもとりはしないかというような点など、われわれ幾つかの疑問を現実に感じているわけなんです。 したがって、政府が今度改正しようとなさっていられるこの方式を、頭ごなしに私どもは否定するわけではございません。ずいぶん配慮された方法ではあると思いながら、なおかつそれによっても取れない。取ることによってきわめて過酷な打撃をこうむる農家というものが、幾つか出てきはしないかという感じがいたします。こういう農家に対して何らか特別の方途を、この法改正後も留保するというようなお考え方は全くございませんか。
○鎌田政府委員 そういう場合の問題でございますが、大体評価がどれくらいになろうか、それに伴う税負担というものがどの程度になろうか、この辺のところが実は明らかになってまいりませんと、ちょっと判断のつけようがないかなという感じもいたします。と申しますのは、現在、御案内のとおり、大都市の地域内でございましても、農地の評価は大体百五十円から百八十円ぐらい、こういったところでございます。したがいまして、税額にいたしましても一円八十銭とか、高いところで二円程度、こういうところでございますので、現状を前提にいたしまして、近傍類似の宅地並みに評価をして、それから造成費用を差し引きまして、それに、お隣りの宅地につきましても、現在は固定資産税の課税標準でございますところの評価額の税金よりも三割程度安くなっておるわけでございますから、そうたえられない負担ということではないのじゃないだろうかという感じがいたします。その土地につきまして、状況が同じような宅地でございますと、それよりもかなり高いところでございましても、かっこのほかにそう所得はないという方の場合でも、現状でございますと、宅地には固定資産税の負担を求めている。そことのアンバランスをどう考えるかという問題もあろうかと思います。 それから、売り先のない農地だという場合でございますと、御案内のとおり、別途水田買い上げ、農地買い上げとからみまして、公共用地の取得ということを地方団体の側でもやっておりますので、買い手がなければ、地方団体を相手として売却される、こういうことも考えられる。あるいはその市町村内の状況によりまして、都市計画の施設緑地という形で、その土地を提供されるといいますか、そういう道。最後には、どうしても生活のため公私の扶助を受ける、こういった場合。減免の条件に該当する場合には、減免という一般的な制度、こういったところが考えられるのではないかというふうに存じます。
○吉田(之)委員 もちろんおっしゃるように、国は国として、せっかくできた法律に基づいて新しい市街地というものを形成していかなければならない。だから、ほしいままに、その農地を売却しないで投機的に温存するという人たちについては、これはたいへん困ったことだと思うのです。しかし、いろいろとほんとうに実態を調べてみると、やはり自分の一代限りはこれしかほかに能はないんだというふうな農民たちもおります。そういう社会的な証明ができ得る場合には、よしんばこの表に基づく一定の年度か来たからといって、農地であるものを宅地並みに課税することができるだろうか。もちろんいろいろと係数をかけて減額するとしても、その扱いの基本は、もはやこれは農地であっても、それをほしいままに農地化しているだけであって、現に宅地なのだという発想から、この税制の改正は出ていると思うのです。それはやはり少し行き過ぎた面を残しておりはしないか、社会問題になりはしないかというふうな気がするのです。 したがって、減免の方法とかいろいろありますけれども、やはりあくまでも親切に、実態に沿って、これがただ投機の対象として、荒れほうだいで農業もしないで残してあるというならば、それはすでに宅地化した土地と同等に扱ってしかるべきだと私は思います。しかし、現にそこで営々として農業を営んでそれで生計を立てている農家があるとすれば、いかにその下に下水道が走りガス管が走っておったって、それはしょせん農地でしかないわけであります。農業の収入しか入らないわけでありまして、その辺のところはやはりこまやかな配慮がないといけないのではないか。まして農民というのは、あとからできた法律のために、せっかく自作農として保護されてやってきたものが、その土地の名目も目的も全く変わってしまう、税金まで変わってしまうということには、まことにがまんならない要素を依然として持っております。十分な配慮がなされてしかるべきだと思います。 同時に私は、いまの農地の問題でも申し上げましたように、税金というものは、その土地が生み出す価値、生産価値というものが絶えず基準になって課せられているのだろうと思うのです。だとするならば、ゴルフ場の場合、固定資産税というのは、たとえば宅地、農地、山林あるいは雑地、そういうものと比べて、どの辺のところに位する税金を課せられているのか。
○鎌田政府委員 四十五年度の土地概要調書によります数字で見ますと、全国平均でございますが、田でございますと反当たり五万四千十三円、畑でございますと二万三千七十一円、ゴルフ場用地でございますと五十四万七千九百三十円という評価の水準に相なっております。 付言いたしますけれども、この固定資産税では、土地の収益力というものには着目しませんで、結局、適正な時価という法律の規定になっておりますので、売買実例価格というものを基本に置いて課税をしておるというたてまえに相なっております。
○吉田(之)委員 いまの数字でいうと、ゴルフ場というのは、売買実例価格から見て格段に高いわけですね。いつでも別荘地にもなり得るすばらしい場所である。 ゴルフ場の隣にたんぼがありますね。近傍隣地ではあるけれども、必ずしも種類は似かよっておりませんが、隣地であることは隣地です。それでもこれほどの値開きが出るということは、どういう判定からですか。
○鎌田政府委員 二つあろうと思います。まず片方の田畑の場合でございますと、昭和三十八年度でございますか、評価基準の改正をいたしました際に、ただいま申しました売買実例価格を基礎に置いて評価をするという方針を立てたわけでございますが、それでは評価額が一ぺんにはね上がる、こういうことがございまして、農地の売買というものは、いわゆる切り売りと申しますか、買い増しというものがあるということから、限界収益率というものをそこで導入をいたしまして、出てまいりました評価額の五五%まで落としたわけであります。それが、この田畑のほうがしたがいまして低目に出ておる一つの原因だろうと思います。 逆にゴルフ場につきましては、ゴルフ場としてのでき上がった姿にプラスいたしまして、造成費を含めて評価する。その場合に、芝の購入費なり芝張りの費用、こういうものは落とすことにいたしておるわけでございますが、いわゆる土工費的なものが入っておる。こういう両面のことが原因として考えられるのではないかと思います。
○吉田(之)委員 そういうことがありますれば、話はさっきに戻りますけれども、やはり市街化区域内のたんぼはたんぼとして十分に考慮されなければならない。先ほどの説明といまのゴルフ場とたんぼの説明とは全くニュアンスが違ってまいります。あえて押し問答はいたしませんけれども、特に市街化区域の中にためらいながら組み入れられてしまった農家というものが現にたくさんございます。場合によれば、集団的に市街化区域から出ようかといろいろ悩んでいるようです。そういうことで混乱を招いてはいけないと思いますので、この税の運用についてはさらに特段の配慮がなさるべきだというふうに私は考えます。 そこで、大臣もお見えになりましたが、常に問題になります電気ガス税の問題でございます。実はこれはもう長い長い論争の歴史があると思います。現に、佐藤総理大臣がかつて、たしか通産大臣のころでしたか、電気ガス税は天下の悪法でございますということを明言されております。また、国民各界各層からも、すでに電気というものは水や空気と同じように、国民生活にとっては全く欠くことのできない必需品ではないか、あるいは生活そのものと全く切り離すことのできない、そういう一つの物体なんだ。こういう電気やガスに対して税金を課すということはまことにおかしいではないか。その額は、先ほど来和田委員ともいろいろ質疑がなされておりましたが、きわめて少ないじゃないか、むしろ電気代を下げればいいじゃないかというふうなことをあなたはおっしゃっておりますけれども、それは全く当たらない論議だ。電気代は下げられれば下げればいいし、下げられなければ下げることができないし、それは別の問題でありまして、いかに小さかろうとも、その税金が正しいのかどうか。取るのが便利であるから取り始めた税金なんです。もともとは国税であったものが、市町村財政の窮迫の中で、それじゃ国税をやめて地方税にしようかということで続いてきた電気ガス税であります。 確かにこれは地方自治体の有力な財源として一定の役割りを果たしてまいりました。われわれはそれを否定いたしません。しかし、今日の段階においてなおかつ電気ガス税というものはこういう形で存続されなければならないのかどうか。わずかに免税点を六百円から七百円に申しわけ的に百円上げただけであって、それでこの電気ガス税というものに対する矛盾や疑惑を解くことができるだろうかという点では、われわれは、非常に額は小さいけれども、深い問題だと考えております。この点大臣はいかがお考えでございますか。
○秋田国務大臣 電気ガス税につきましては、いろいろ因縁がございます。電気ガスという日常生活必需物資、これに課することはけしからぬじゃないか、したがってこれは天下の悪法である、こういうふうにいわれておるいきさつもございます。これは考え方でございますが、はたして言うがごとく悪法であるかどうかという点につきましては、考え方によりましていろいろ説が成り立つと思います。 しかしながら、何と申しましても電気ガスそのものが生活必需物資であるという、普遍的な生活必需物資であることに変わりはございません。すなわちそれに課することは単純に理屈は成り立つと思います。しかし、考えてみますと、これは何も電気ガスのそのものに課しておるという単純な考え方でなしに、これならある程度の話ができるという点に、担税力のインデックスとして、その担税能力に課しておるのだという考え方でございます。この点は交錯をしましていろいろ議論がわかれておるところであろうと思います。 しかし、およそ税を課するにつきましては、理屈と、それから大衆の心理状況というもの、これはやはり深く考慮していかなければならない問題だと思います。そこで、いま現実に電気ガス税が住民税なりあるいは固定資産税に続きまして、地方税ことに市町村税におきましてある程度枢要な地位を占めておりますことも事実でございまして、地方行財政の責任者といたしまして、単純に理屈から割り出しまして地方財政上に非常な収入上の欠陥を生ぜしめるような処置もとれないこと、またとるべからざることも御了承願えると思うのでございます。 こういうようないろいろ与えられた諸般の条件のも一とにおきまして、自治省といたしましても、過去これが免税点の引き上げないし税率の引き下げを毎年やってまいっております。それにはやはり適当な減税の補充財源ということが現実に必要になってまいるわけです。たばこ消費税というものによりまして減税分の補充ができておりましたので、数年前まで税率の引き下げができたわけです。最近、まあその点なお余裕もあるじゃないかという御議論もございますけれども、国と地方との関係が半々になってまいりまして、これ以上どうもたばこ消費税から持ってくるということも事実上はなはだ困難です。何か適当な補充財源があれば、こういう心理的にいろいろ問題の税は私はできるだけ引き下げていったらけっこうじゃなかろうかと考えて、昨年来非常に苦慮いたしておる。それで四十六年度市町村税に別に税収の増し得るものがございますれば、それとの見合いにおきまして電気ガス税の——一部の論者のおっしゃるようなドラスチックな減収というものはなかなか困難だ。少なくとも税率を引き下げるという傾向を実現さすというためにいろいろ努力をしてみ、また期するところもあったわけでございますが、御承知のような状況でどうもかわり財源の適当なものが見当たらないというような実情にあります。 しかしながら、全体として地方税に関する住民の税負担の軽減という点を考慮いたしまして、住民税につきましては、課税最低限を昨年よりも多少幅を広げまして、所得税のそれとの差額を縮める、年来の処置よりもさらに大幅に縮めるという処置をとったようなわけであります。 したがいまして、今後も事情が許す限りにおきましては、電気ガス税の税率の引き下げにつきましては、私は前向きの考えを持っております。しかしながら、地方税収の実情等々を考慮いたしまして、ことしはできなかった。今後それなら必ずするかどうかということは、そのときの事情によりますが、私はこの問題について少なくとも個人的には事情が許すならばやるべきであるという前向きの考え方を持っております。
○吉田(之)委員 大臣もお若かったころ電力会社に御関係があったそうです。私も電力会社に籍がある一員なんですが、だからといって、この電気ガス税を問題にしているわけじゃございません。問題は、どうしても財源をどこかで捻出しなければならないという場合には、いま大臣のおっしゃるように、公平にして担税能力に応じて適正な税金というものは何からか集めなければならないという点、私は同感です。しかし、電気ガス税というのは、いかにも安直に、これは税務署も市町村も何も労せずして、ただここには電気税がかかりますということで、電気会社の集金人が税金を集めてきてくれて、それをまとめて振り込んでくれる、いわばこれほどイージーな税金の取り方はございません。まあそれも確かに一時期においては一つの国民の担税能力のある種のバロメーターであったかもしれない。 しかし、最近は電気がいよいよ一般化してまいりまして、単に所得の大小にかかわらず、担税能力のあるなしにかかわらず、それを乗り越えてすべての家庭が電気掃除機を持ったりあるいはホームこたつを持ったり、やり出してきている時代なんですね。したがって、依然としてここに一つの税金を課すということは正しいのであろうかどうか。もちろん免税点を少しずつ上げてはおられますけれども、今日、百円や二百円の免税点の引き上げというものはほとんど意味を失っております。私は、担税能力に応じて税金を集めるのであるならば、たとえば車を持っている台数によって税金を集めてもいいだろうし、あるいは大学に子供をやっておるから、おまえのほうは能力があるだろうから税金を集めていいのかという理屈になりますけれども、これは容易ならぬことでありまして、必ずしも正しい方法とはいえないことは論をまちません。 そこで、私は、もはや電気の消費量から税金を取るということは、それはその人の余裕能力に応じて税金を取っているということにはならない。ただそこに税金を取りやすい方法があるから、しかもいままで取ってきたという経緯があるから、今後も世論の抵抗を避ける程度に少しずつ免税点をほんの申しわけ的に引き上げながら、何とかこのまま存続していこうじゃないかというふうな感じが政府側の皆さま方の気持ちの中にひそんでいるような気がしてならないのです。さっきのお答えでも、額が少ないからいいじゃないか、物価にはね返るほどの問題じゃないじゃないかというふうな御認識を持っておられるということでは、これは非常にゆゆしい問題である。現に電気税の実績を見ましても、昭和四十三年度六百二十八億円、四十四年度七百二十一億円、四十五年度は想定で八百一億円、四十六年度は八百八十七億円と予想され、年々累増いたしております。四十五年度は四十四年度に比べて八十億円の増、四十六年度は四十五年度に比べて八十六億円の自然増収というかっこうになります。 そこで、せめて一つの妥協点として、いま大臣もお述べになりましたけれども、これは理論からいえば、やはり私はたちどころにやめるべきだと思います。しかし、それにかわるべき財源をどうするかというふうな問題は、方法はないかというと、幾らでもあると思う。地方譲与税の税率を変えればそれでいいわけだし、今度自動車新税を取られるという。われわれは反対しておりますけれども、四分の一を地方にというけれども、三分の一を地方にやればたちどころにこんな問題は消えてしまうはずでございます。他に方法がないから、財源がないから、これを維持しなければならないのだということでは、私は確たる論拠にはならないというふうな気がいたします。 そこで、現行以上にこの電気ガス税の総額というものをふやさないという方針で作業をするならば、われわれの計算では明らかに二%、現在七%でございますね、これを二%引き下げることができる、免税点を一緒にいたしまして。そういうことくらいの手直しは私はやる気になればすぐにできると思うのです。それを今度のような形で、依然として微温的に修正しているような、存続しているような、こういうことは、私どもとしてはどうも納得がいかないわけでありまして、その点特に大臣に、さらに今後画期的なこの問題ある税金への処理方法というものを確立してもらうべきじゃないかと思います。
○鎌田政府委員 私ども電気ガス税、これは基本的な議論の問題になるわけでございますが、先ほどもちょっと申しましたように、電気ガス税が伝えられるような悪税とは思っておらないわけでございます。電気、ガスの消費というものと所得の水準というものと家計の支出というものにはまことにきれいな相関関係がある。したがって、所得がある程度のレベルに上がっていけば、電気、ガスの消費量も上がってまいる。逆に電気ガス税というものを通じて、そこに担税力というものが見出せるのではないか、こういう考え方をとりながら、一方におきまして原料課税になることを避ける措置をとり、他方におきまして、やはり限られた財源の中でございますけれども、零細負担の排除という趣旨で、免税点の引き上げをやりながら、電気ガス税というものをできるだけ改善をしながら存置をしてまいりたい。 先ほどちょっとお話がございました自然増収はもう一文もなしにして、その範囲で減税をやっていったらどうか、こういう御提案がございました。御案内のとおり、ことしの財政計画におきましても、地方の歳出規模は二割伸びておるわけでございます。年々、特に市町村の場合でございますと歳出の増加要因は多いわけでございますので、年々二割ずつ歳出のほうではふえていく。他方歳入の面につきまして、電気ガス税一千億でございますから、かなり有力な税でございますが、とにかくこれの自然増収をも全然見切ってまかなえということになりますと、やはり市町村の財政の窮迫を促すというかっこうになるだろうと思います。そういうことをいわないで、ほかに国からでも税金は持ってこれるではないかということであろうと思うわけでございますが、それはそれとして、他に財源を見ながら負担の軽減ということは、これは大臣も先ほど申し上げましたように、緩和をはかってまいるわけでございますが、かりに一%税率を下げるということになりますと、百六十億の減税、こういうことに相なるわけでございまして、いまの市町村にあてがわれておりまする仕事の内容、あるいは電気ガス税の基本的なあり方、こういう面から見まして、やはり零細負担の排除というものに重点を置きながら、電気ガス税の本体としては、やはりこれが存続をはかっていくことが適当ではないだろうかというふうに考えます。
○吉田(之)委員 過去十年近くにわたってこの論争は続けられております。私は、この電気ガス税という悪税を断じて存続させようとしておられる元凶は局長だということが、いまわかりました。これはたいへんなことだと思う。そんな大胆なことを言うのはあなただけですよ。大臣は、おかしいと思う、——まあそうはっきりはおっしゃらないけれども、そのことばの端々に、やはり非常に苦悩されている表現が出ているのです。総理自身がそうなんです。私もおかしいと思う、まさに今日大衆化された電気というものは空気や水や光と一緒じゃないか。おれもそう思う、しかし、まあいままでの経過があるし、一ぺんになくすることができないのでもう少しと、こう控え目控え目におっしゃっているのに、局長は、これは悪税ではございません。それならなぜ減税するのですか。正しい税金ならば、わずか五億円くらいに見合うような減税をわざわざ法改正の中でやらなくたっていいと私は思う。もっと胸を張って、前の一〇%が正しゅうございました、あるいは免税点も、引き上げるどころかもっと引き下げてもいいと思うと言うのが正しいと思う。私どもは、今日、ほんとうに生産にいそしんでいる零細な中小企業、あるいは乏しい給料の中でわずかに家庭を楽しんでいる今日の近代化されてきた家庭のサラリーマンの中で占めている年々累増する電気の支出、そこに着目して最もイージーに税金を取っているのはけしからぬと思う。 しかしながら、そうはいったって一ぺんになくすることはできないだろうというので、それじゃせめて——今日この需要が猛烈にふえていく、日本じゅうで年々七%ふえていくのです。十年で倍になるのです。倍になるということは、おそらくこの税金も倍になっていく。もちろん免税点はありますけれども、おそらく六百円、七百円というものは、そんな人は数えるほどしかいません。だとするならば、ますますふえていくであろう。この電気ガス税というものはせめてそのふえていく分くらいは減らしていくことによって、この悪税の修正をしていってはどうですかというところまで譲っておるのに、あなたが開き直って、これは悪税ではございません、最もりっぱな良税だと言われたのじゃ、私はこの論争だけはどうしても引き下がることができない。大臣、どうなんですか。局長のおっしゃることが正しいのでしょうか。
○秋田国務大臣 局長の言うところにも私は理はあると思います。それは事務当局としての関係からそういう立論も成り立つかと思います。しかし、要は政治的な配慮を加うべき問題点が相当ある問題である、私はそう思っております。 そこで、現実に即しつつ、その間の調和をはかりつつ、いろいろ措置をいたしたいといま考えておるわけであります。現実にいま税率を一%下げますれば、自然増以上に減収になっていくという面もあろうかと、この点苦慮いたしております。適当な減収補てん措置を講じつつ、何とか理論と大衆心理との調和点をひとつ見出していきたい。現実的に私も政治的解決策についていろいろ苦慮いたしておりますが、遺憾ながらことしもその機会がなかった。 そこで、先ほども御指摘がございました譲与税等を率を上げればすぐ出るじゃないか。まさにそのとおりでございますが、微力でございましたが、この点がなかなかうまく解決がつかない。今後もその点の配慮、努力をしつつ、この問題の解決に当たりたい。決して私はこの問題をうしろ向きには考えていないのでございます。そう御了承願いたいと思います。
○吉田(之)委員 大臣からのおことばがありましたので、私も一応おさまることにいたしますけれども、局長、いまも門司先生がうしろでおっしゃっているように、税金を払わなければめしがたけないのか、税金を払わなければふろに入ることができないのか、税金を払わなければ家の掃除ができないのかということに、理屈としてはなるのです。そうなれば、極端に言えば、朝、深呼吸して肺活量の大きい者から税金を取るぞということと同じなんです。その税の大小は別として、取ってはならないものから税金を取るということは、私は許されてはならないと思う。その辺のところは——だから、担税能力の査定のしかたはいろいろあります。他の方法によればもっとむずかしいかもしれない。しかし、いまや五分でも十分でも停電されたら、もうほとんど国民生活が麻痺する。まして大都市の生活は完全に麻痺するというような、生活に不可欠の生存そのものと共存している。こういうものから税金を取るという発想は私は悪税と言わざるを得ないし、おそらく世界にも例のないものだ。どうかその辺はひとつこの機会にもう一ぺん再検討願いたい。局長あたりから考え直してもらわないと、その御姿勢では何年この問答を繰り返しても解決しないだろう。それはいつか国民の怨嗟の的になると思います。どうかよろしく御認識をいただきたいと思います。 それから私は最後に、特に大臣にちょっと御質問やらお願いがあるわけなんです。これは地方税そのものとは関係がございませんけれども、過疎対策の問題の一つとして、今日私たちの周辺で非常に深刻な問題が出てまいりました。それは地名を言って恐縮ですが、たとえば奈良県の吉野山間の問題です。いわゆる学校統合を自治省は推進されました。文部省もこれを推進いたしました。したがって、いままではいわば複々式のきわめて小さい小学校、それが教育の能率をあげることができないだろう、教育の機会均等からもこれは一カ所に集めるのが正しいだろう、われわれもそう思います。そのことによって学校統合が進めてまいられました。 ところが、その学校に通学する児童は、どうしても足場が届かない長距離から集まってくるわけでございますから、全部バスを利用いたしております。当初は地方のバス会社もずいぶんこれに協力的でございました。現在もなおかつ協力的であると思います。しかし、バスといえども、最近の人件費の増加あるいは需要の増大に伴いまして、僻地の子供たちを集め、送り迎えするには精一ぱいというか、もはやそこまではめんどうを見切れないというふうな実情のように思います。現に奈良県の吉野町では、昭和四十年には七台動かされておりましたこのバスが、現在は四台に減ってきております。台数は減るかたわら、バスによって子供を通学させるために必要な経費というものは膨大に累増いたしております。たとえば吉野町の場合に、通学いたしております児童は二百九十名であります。これに要する総経費は六百二十四万六千円であります。一人当たり一年間はこの場合二百五十五日になるようでありますけれども、一年間で二万一千五百五十円という経費がかかります。これに対して父兄負担は五百六十二万、もちろん父兄みんなで出し合っておる。父兄一人当たりにとっては一万九千三百円という支出になります。しかし、それだけではどうにもならないわけでございますので、今度は国庫補助としてたとえば昭和四十五年の場合には百三万七千四百円の支出がなされております。さらに町もこのために三百八十一二万円を補助いたしております。 そこで、最近地方自治体では一体これをどうすればいいんだろうか。もはや町の財政能力としてはこれ以上出すことはできない。といって子供たちを歩かせるわけにももちろんいかない。じゃ、町自身でひとつ通学バスを買おうではないかというふうな問題が町議会の一番深刻な論争点になっているようであります。しかし、町でバスを買った場合に、万が一事故が起きた場合の損害賠償などは一体どうなるのであろうかというふうなことを考えると、これもなかなかに不安の種でございます。 政府は、この際、こうした過疎地帯の学校統合に伴う通学児の対策に何か手を講じないと、もはや限界に来ていると思うのです。その辺のところをお聞かせいただきたいと思います。
○秋田国務大臣 過疎地域でたいへん深刻な問題が出ておる。ことに通学児童のバスにつきましては、ゆるがせにできない問題でございまして、いろいろ補助金制度についても考えてみましたのですが、遺憾ながら通らなかった。交付税措置で、従来過疎地域のこれらの問題について基準財政需要額に見ておるようでございますが、なお特別の事情がいろいろ出てまいる。この点につきましては、ひとつ特別交付税でその差額を見るようにいたしてまいりたいと考えております。
○吉田(之)委員 ひとつ大臣のほうの特別の御配慮によりまして、いまお答えになりましたように、特別交付税の中などで目一ぱい対策を講じてやっていただきたいと思います。 それから今度は、過密のほうからもいろいろ今度の地方財政の財源の拡充についての要望などが出されております。私は特に最後に一点お聞きしたいのですが、国庫補助事業における超過負担の解消ですね。これはやはり進めないと、一体補助率はこうだと聞くけれども、実際には幾らなんだろうかというようなことで、一々全部首をかしげなければならないという問題が、いまや地方自治体の一番大きな仕事になっていると私は認識いたします。 それから特に、先ほどからもお話が出ておりましたけれども、これは建設省からもお答えいただければありがたいのですが、都市計画を進めていく場合に、下水道事業というものを促進しなければならない。下水道事業と、いわゆる農業地域の排水事業ですね、基盤整備の排水事業とが直結でき得るものなのかできないものなのか。あるいは部分的にはできるだけそれを合わそうとするのかどうかというふうな問題。この辺が、たとえばこれから公営住宅をここに建てたい、その下には下水道をつけなければならない。たまたまその上流には農村地帯がある。この農村地帯は排水事業をやらなければならない。これらを一貫して一元的にやっていかないと、たいへん効率の悪いことになります。またこういうものを一挙に解決しないと——排水事業にかかる土地買収の単価というものはきわめて安い。たとえば反八十万円くらい。それから公営住宅で買収する場合には四百八十万円、全く大きな差があります。けた違いの差があります。この辺は、当該市町村としては、同じ農地ですから、ここだけは排水だから八十万だ、ここは住宅地になるんだから四百八十万だ、そういう買い方はできません。それじゃ町がおさまりませんので、一体その間の埋め合わせをどうやっていくかというふうなことで、たいへん苦労いたしております。 何も一かも二緒に申しまして恐縮でございますが、これら超過負担を解消する方法をひとつこの際大臣として抜本的に講じていただきたいこと、それからいわゆる地方自治体の事業に関連して、農林省や自治省や建設省というものが、いろいろとそれらの都市計画というものをどういうふうにつないでいくかという横の連絡を十分にされたいこと、また土地買収等でも、明らかに同じ場所で価格が違うというこの問題をどう解決していけばいいかということ、この辺のところをお尋ねいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○秋田国務大臣 超過負担につきましては、四十二年度からの分につき調査をし、四十三年度からこれの解消につきまして手を打ってまいりました。四十六年もまた措置を講じておるのですが、それにもかかわらず、まだこの問題か残っておることは事実でございます。したがいまして、今後さらに努力をいたしまして、これが解消につとめたいと思っております。
○石川説明員 御指摘の都市排水と農業排水の関係でございますが、これは市街化区域の中で過去の農業排水の排水路を都市下水路に指定していく際に、できるだけ過去のそういう農業排水路を都市下水路に利用していくという方向を現在とっております。ただ、農業排水につきましては、利用者が一度に全部なくなるということではございませんので、その間の調整がいろいろあるわけでございます。負担金問題でございますとか、費用の支出の問題でございますとか、いろいろございますが、これはわれわれのほうも農林省ともよく協議いたしまして、できるだけスムーズに転用してまいりたいということで、現在市街化区域の設定の際、そういった問題についてもあらためて協議しながら進めておる現状でございます。 それから、最後の御質問はちょっと御趣旨がわからなかったのでございますが、公共下水道の処理場等の用地につきましては、適正な単価を見てまいっております。できるだけ過重な負担にならないような適正な単価を得たいということにいたしたいと思います。
○吉田(之)委員 質問のしかたもたいへん要領を得なかったと思います。現在はまだ全部その辺は農地なんですね。しかし、今度は市街化区域の中へ入って線引きがされたわけです。こちらのほうは、したがって今後も農村、こちらのほうはこれからいろいろと住宅地域になっていく。その住宅地域に、たとえば公営住宅をつくろうとする。ところが、農村から向こうの農村に通ずる排水事業というものは続けていかなければならない。その排水事業は、ほかの地域を迂回するわけにいきませんから、そういう住宅地域を通さなければならない。住宅地域はそれとは別個に下水路を通さなければならない。こういう問題がこれから各地で出てくると私は思うのです。そのときに、私が心配なのは、そういう農業排水路というものと、いわゆる流域下水道というものが、物理的に同じ管でいいのか、共存できるのかどうか。容量的にあるいは性質的にどうなんだろうか。その辺の問題も非常にうまくかみ合わされていくものであるならば、これはこれからの都市計画を進めるにあたっては、経費面からいっても非常に楽な問題が随所に出てくるわけです。これは抽象的な質問で非常にお答えにくいと思うのですけれども、たまたま物理的に、そういう農業排水路とそれから都市下水道というようなものは一緒になり得るのかどうかということをちょっと伺っておきたい。
○石川説明員 流域下水道あるいは公共下水道体のものはなかなかなじめませんが、都市下水道につきましては、上が農業排水路、それを受けて市街地に入って都市下水道になるというケースはきわめて多うございますし、その間の連絡は十分とりながら仕事を進めたいと思います。
○吉田(之)委員 それでは私の質問は終わります。
○菅委員長 和田一郎君。
○和田(一)委員 大臣がお出になりましたので、伺わしていただきます。 例を出してお聞きしますが、今度の固定資産税の場合、農地が近傍宅地の評価と一緒になるわけですけれども、造成費の算定について相当いろいろなケースが出てくると思うのですよ。というのは、近傍宅地の評価額から造成費を引くわけです。それでA、B、Cとランクづけるわけですね。もう一つ例をあげますと、AとBという市があるとします。それで近傍宅地の評価額が約二万円とします。A市の場合は、一割の造成費がかかる。二千円引くわけですね。一万八千円というのが農地のいわゆる評価額になるわけです。B市の場合は、五%だけしか造成費がかからなかった。千円引くわけですね。そうすると一万九千円だった。ところが、両方とも平均の農地の評価額が一万八千五百円になった場合、わずか五百円の違いで、A市の場合はA農地になり、B市の場合はB農地になるという、こういう大きな差が出てくる。そういうふうな一つの例です。 現に農業に利用されている農地を周辺の宅地と同一に評価することは、これはどうなんでしょうか。いわゆる私有財産の保護または営業の自由から見て少し無理があるのではないか、このように思うのですけれども、その点についてひとつ。
○鎌田政府委員 いまおっしゃいました問題は、実は造成費の問題ではございませんで、基本的には、固定資産税をそれぞれの市町村が評価をし課税をしているというところから派生をする問題だというふうに考えておるわけでございます。 具体的に例をあげてお示しになられたわけでございますが、おそらく同様の例というのは、今度は状況の類似したところでありながら、平均価格が市町村によって違う。いま分子のほうで例にとられたわけですが、今度は分母が違うことによって、分子は同じであっても違うという場合もあり得るのではないか。 この点につきましては、実はこの制度創設の当初から私ども議論をし煮詰めてまいったところでございますが、結論といたしましては、ただいまも申しましたように、固定資産税はそれぞれの市町村が評価をして課税をする、こういうたてまえをとっている以上、その市町村内の問題としてA、B、Cのグループ割りあるいはそれに伴う課税というものを割り切っていかざるを得ないのではないだろうかというふうに考えております。 次の問題といたしましては、造成費というものについて、ある程度統一をとっていくべきではないかということにもおそらくからんでくると思います。造成費につきましては、現在、市町村におきまして、農地の宅地成りといいますか、農地の転用の許可のありましたものにつきましては、現在も今度とろうとしている評価方法と同じやり方でやっているわけでございまして、大体それぞれの市町村におきまする造成費の算定方法が定着をしてきておるように思います。そういった意味合いにおきまして、よほどの不均衡というものが生じない限りは、市町村の自主にまかしていいのではないかというふうに考えております。
○秋田国務大臣 御質問は二点あったと思います。第一点のほうは、ただいまの局長の答弁で……。 第二点は、先ほども吉田先生から御質問があった、農業をしたいという者の農地、これを市街化区域内にあるからといって結局において農業ができないような課税をすることは、やはり私有財産の保護その他からいってどうかという問題に帰着をされての御質問だと思います。 これはたいへん根本的な、土地と私有財産権、時代意識との相関関係につながる問題であろうと思うのでございます。われわれも、まさにこの点に一番苦労いたしたのでございまして、昨年来、予算委員会その他委員会におきましても、与野党各方面から、都市的な観点に立っての御質問、農業的見地に立っての御質問、こもごもあったわけでございます。この点に対しまして、ひとつ慎重に考えていきたいということを昨年来お答えをしておった。その結果こういう結論になったわけでございまして、要するに、五年ごとの見直しもするし、施設緑地という考え方も入れるし、十ヘクタールとまとまって農業経営に適するとむしろ思われるようなものについての市街化調整区域への編入措置、あるいはどうしても農業を希望されるものにつきましては、事情によりまして別途農業地をあっせんをする、また事情によりましては減免措置を講ずる。これら二重、三重、四重、いろいろ措置を講じまして、なおかつ市街化区域の相当都市化の進んだところにある、そしてこれはいろいろ実情がございましょうが、あまりたくさんにまとまってないというような事情におきましては、これはやはり公共的な見地からやむを得ず今回の措置をとるということは、私は許されてしかるべきではなかろうか。ただいま申し上げましたようないろいろ例外措置につきまして十分な配慮をする必要がございますが、それをした後のものにつきましては、万やむを得ず、今度の法案において処置をしておるような措置をとるということは、今日の時勢において、憲法の精神からも許されてしかるべきではなかろうかという観点に立っておる次第でございます。
○菅委員長 吉田君に関連質疑を許します。
○吉田(之)委員 先ほど電気ガス税の問題であまり局長と対立しましたので、かっとなって質問を一つ忘れまして申しわけありません。 それはそれとして、ロードヒーティング、いわゆる雪積地帯で道路上の雪を電熱を使って溶かすというのが最近相当進んできているのです。まあ融雪用電力とでもいうのでしょうか、これに電気ガス税をかけることはひど過ぎるじゃないか。防犯用の街路灯、これにはかけておりません。したがって、私は、時代の変化に伴っていわゆる雪を溶かすというような、そういう公共のためにやる電力には電気ガス税は課すべきでないというふうに考えるのでございますが、大臣の御所見を伺いたいと思います。
○秋田国務大臣 御説はたいへん理屈があると思います。実情をよく検討いたしまして、できるだけ御趣旨に沿う措置をとってみたい。その意味で前向きに検討してみたいと思います。
○吉田(之)委員 どうもありがとうございました。終わります。
○菅委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これをもって散会いたします。 午後零時五十一分散会