地方行政委員会 第2号
- 発言数
- 185 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1971/02/05
会議録
○菅委員長 これより会議を開きます。 小委員会設置の件についておはかりいたします。 消防関係法令の整備及び消防施設の整備強化をはかるため、小委員十一名からなる消防に関する小委員会、地方公営企業の制度全般及び道路交通対策について調査するため、小委員十一名からなる地方公営企業等に関する小委員会をそれぞれ設置いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 次に、小委員及び小委員長の選任の件についておはかりいたします。 小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、委員長において追って小委員及び小委員長を指名し、公報をもって御通知いたします。 なお、小委員及び小委員長の委員異動に伴う補欠選任並びに小委員及び小委員長の辞任の許可及び補欠選任につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○菅委員長 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。國場幸昌君。
○國場委員 本日、本委員会におきまして発言の機会を与えられました各委員の皆さま方に対し厚くお礼を申し上げます。 それでは、さっそく質問をいたしたいと思います。本委員会において審議されております地方交付税法等の一部を改正する法律案に関してお伺いいたします。 まず第一に、土地開発基金三百七十億についてでありますが、御承知のとおり、本法律案で土地開発基金についての交付税措置が講ぜられております。本法律案の措置額を含め、現在までに交付税の基準財政需要額に算入した金額は、全国都道府県並びに市町村全体を合計いたしますと、二千億円を上回る結果になると思いますが、地方公共団体の土地開発基金の積み立て状況とその運用状況はどうなっておりますか、御説明をお願いいたします。
○長野政府委員 御指摘がございましたように、土地開発基金につきましては、四十四年度におきまして県・市町村を通じて九百七十二億円を交付税上の基準財政需要額に算入いたしておりまして、四十五年度さらに今回御提案をして御審議をお願いしております補正を通じましては、全体として二千七十九億円にのぼるわけでございます。 まず、その運用状況につきましては、昨年の十月一日現在のものでございますが、府県におきましては、東京都と神奈川県を除きましては、全府県において土地開発基金を設置いたしております。そして積み立て金の総額が七百七億円でございまして、基金の運用の状況は、基金より直接に用地購入を行なっておりますものが三百十二億円、それから土地取得の特別会計に貸し付けをいたしておりますものが九十七億円、開発公社等に貸し付けて運用しておりますものが三十四億円、市町村に貸し付けておりますものが四十四億円、見返り融資を受けるなどのために金融機関に預託をしておりますものが四十五億円となっておりまして、その他、運用残高等だと思いますが、その他のものが百七十五億円ということになっております。 また、この基金によりまして土地を取得いたしました面積は千九百五十七万平方メートル、こういうことに相なっております。 市町村につきましては、基準財政需要額に算入しておる対象になっております市町村が千四百三十九団体ございますが、それらのうちで現在八百六十六団体が開発基金を設置しております。そして積み立て金の総額が七百四十八億円ということになっておりまして、本年度内に設置される予定の団体は百五十五ということになっておりますが、さらに増加をする予定でございます。 運用状況は府県と同じようでございまして、基金によって直接用地を取得しておりますものが二百八十五億円、用地取得の特別会計に貸し付けておりますものが百四十五億円、開発公社等に貸し付けておりますものが五十億円、見返り融資を受けるなどのために金融機関に預託しておりますものが二十五億円。その他といたしまして、運用残高等のも一のが二百四十三億円でございます。 なお、これによりまして土地を取得いたしました面積は一千百三十五万平方メートル、こういうことに相なっております。
○國場委員 次にお伺いいたします。 地方公共団体としては、今後の公共事業に必要な土地を取得するのに困っておるのが実情でありましょう。四十六年度以降における地方団体の土地需要の見通しにつきまして、自治省としてはどのような見込みをお持ちなのか。さらに今回は前回と異なりまして、大都市についても本基金の費用を繰り上げ算入していることは、大都市の土地開発の需要が増大しておる現在、時宜を得た適切な措置であると考えるのであります。しかし、忘れてならないことは、人口急増市町村でありまして、最も土地取得に難儀を来たしておるものと考えます。これら人口急増の市町村についても引き続き本基金の費用を繰り上げ算入せられますか。またこれに対してはどうなされるわけでございますか。以上、第二点、三点をあわせて御答弁をお願いいたしたいわけでございます。
○長野政府委員 お話しございますように、地方団体が公共施設を整備いたす必要に迫られておりまして、そのためには公共用地を取得するということが一番の問題でございます。そういう意味で、公共用地に対する資金の手当てというものが非常に必要なわけでございますが、現在その用地の確保の問題についてどの程度のことを考えているかということになりますと、私どもは、従来からの経緯からずっと見まして、一年間に地方団体が現在取得しておりますところの用地の面積と申しますか、これは先行取得も入っておりますけれども、約三万ヘクタールぐらいというものを取得してやっておる、こういうような状況でございます。しかし、なお公共施設の整備のための用地取得の必要はますます増大してまいりますから、この従来の最大実績に相当な先行取得を含めました三万ヘクタールというものも、今後はさらにそれを上回っていくというようなことに相なろうかと思います。それに対する資金手当てというものを十分財政措置としても考えてまいらなければならない、こう思っておるわけでございます。 それから今度の土地開発基金の交付税法等の一部改正におきまして、人口急増市町村等の問題をどのように今後措置するつもりかというお尋ねでございますが、今回の場合におきましては、交付税措置といたしまして、この補正予算に関連をいたしました交付税の増額に対しましては三百七十億円を土地開発基金の増加に回したい。これはいろいろ検討いたしました結果、一つは都道府県分として措置をしたい。都道府県につきましては、実は四十五年度に措置をすべきものを四十四年度の補正の際に繰り上げて措置をいたしております。本年度は都道府県については措置をいたさなかった、市町村の開発基金だけを措置いたしたようなことになっておりますが、今回におきましても、いわば実質的には繰り上げでございまして、四十六年度に措置すべきものを四十五年度に措置するというような形でございます。今回の場合は、府県の土地に対する需要の高いということと、それ以上にも高い大都市につきましても、繰り上げて四十六年度にいたすべきものを措置をしてまいりたい。そこで四十六年度につきましては、市町村につきまして、お話のございますように、土地開発基金の交付税算入というものをぜひいたしまして、そしてこれらの土地の手当てに対する財政需要にこたえたい、こう考えております。
○國場委員 本基金費に関連する第四点として、四十四年度の当初におきましては、本基金費の措置は四十四年度限りのものとしてこれを実施したものと想定しておりますが、将来の土地需要の状況から見まして、今後当分の間は恒久的対策として交付税でこの需要を算入する考えであるのかどうか、自治省としてはどう見ておるのか、御説明をお願いいたします。
○長野政府委員 この土地開発基金につきましては、毎年土地に対する手当ての必要が高いということがございますので、土地開発基金を設定いたしましたときから三年ぐらいは引き続いて必要ではなかろうかというふうに考えて措置をしてまいったわけでございます。そういう意味では、四十六年度も一措置をいたしますと、これが三年目になるわけでございますけれども、現在の時点で考えますならば、なおなお公共用地の取得についての必要性というものは高まりこそすれ減ることはないような状況であるわけでございますので、三年というふうに当初は一応は予定しながら措置をしてまいったわけでございますが、なおその必要が高いという状況であれば——私どもはそうであろうと思っておりますが、引き続いて措置を続けてまいるということにならざるを得ないのではないか、いまの時点ではかように考えております。
○國場委員 わかりました。 次に、特別交付税の増額分六十五億円のうち、琉球政府に対して交付されることになった三十億円の内容について御質問をいたします。 質問の第一点は、この法律のたてまえからいって琉球政府に交付することはおかしいという議論のあることであります。今度、地方公共団体の固有の財源から税金を納めていない沖繩へ交付することは、交付税の趣旨を逸脱しているという議論があるか考えられます。沖繩の立場からすれば、形式的には法律で政府が三十億円を支出したような形ではありますが、実質的な意味では、沖繩が来年早々にも日本の憲法のもとに本土の地方公共団体の一員として仲間入りをするに際して、本土の地方公共団体が沖繩県の復帰事業に対して特別に御協力をくださったものと理解し、感謝してこれを受けるわけでございます。そのような趣旨でありますれば、沖繩の立場としても気がねなく喜んでこの三十億を受けることができるのでございますが、ほんとうのところこの御趣旨がどのようなところにあるのか、自治大臣よりあらためてお聞かせ願っておきたいのであります。自治大臣御不在でございますので、来られましたらまた自治大臣のほうから直接にでもよろしゅうございます。 それで第二点としまして、この三十億円の使途配分についてでございます。これが明確にされていないということでございますが、どのように考えておられますか。 さらに第三点として、この使途をいわゆる沖繩ミニ国体に十五億割り当てされておるというようなことも聞いておるわけでございますが、これはそうでありますと、一般会計から十五億というのを記念事業として政府から出すべきが筋ではないか、こういうようなことを考えるわけでございます。地方自治団体のほうのいわゆる御協力、御好意によってこれが出されたということを感謝しているわけではございますが、これにひもつきとして一般会計から出されるような——ミニ国体記念事業にひもつきで出されるということに、私はこれがどういうような趣旨でそうなったか、これに対して説明をしていただきたいと思うわけでございます。これはもし局長さん、できませんでしたら、また大臣がおかわりになって御答弁いただいてもけっこうでございます。
○菅委員長 國場幸昌君に申し上げますが、午後の大臣御出席のときに大臣から御答弁をいただきますが、なお政府委員から補充的に言われることがありましたら、ひとつこの際承ってもけっこうです。
○長野政府委員 沖繩に対しまして、今回交付税法の一部改正、補正予算に伴います交付税の増額に関連をいたしまして、特別交付税が六十五億円増加をいたすわけでございますが、そのうちの三十億円について、特に琉球政府及び沖繩の市町村に交付をするということの方針が定められたわけでございます。この点につきましては、いま御質問のございました政治的な観点からの問題は、大臣からお答え申し上げるほうが適当ではないかと思いますが、結局、従来から沖繩の地方団体に対して何らかの形で、当然に復帰されてくる地方団体として、本土の地方団体においても何らかの形で援助措置を行なう方法はないかということがかねて問題になっておったわけでございます。それにつきましていろいろ検討をされたわけでございますが、結局、そういう今回のような補正予算による増額の際、特別交付税も増加した機会でございますし、また沖繩が復帰を目前に控えていろいろな事業に対する需要があるというような段階でもございますので、その一部を地方公共団体の総意として、沖繩の琉球政府及び市町村に交付するということにいたしてはどうかということで話が進みまして、実質的にはそういう意味で、本土の府県、市町村を通じました地方団体の協力、同意のもとに今回の措置が講ぜられた、こういうことに相なったわけでございます。したがいまして、先ほどお話がございましたように、地方団体の一員として沖繩の県あるいは市町村を迎え入れる前に、本土の地方団体からの一つの援助措置というものがとられたというふうにお考えいただいてよろしかろうかと思うのでございます。 三十億円の配分につきましての問題でございますが、これにつきましては、もちろん交付税でございますから一般財源でございまして、決してひもつきのものではございません。ただ、地方団体側の希望もございまして、この三十億円の中を、おおむね半分をいわゆる琉球政府と申しますか、沖繩県に対して、それからその他の半分を市町村に対して交付されるように配慮してほしい、そうしてその使途はもちろん注文はないけれども、沖繩の行政施設水準の向上に役立つように、これにぜひお使い願いたいという希望を持っておるわけでございます。もちろん交付税でございますから、何に使うということが特定されるわけでもございませんが、そういう希望も含めて今回の措置が行なわれる、こういうことに相なっております。 そこで、それについてお受けになりますところの琉球政府なり沖繩の市町村が、いわゆる復帰記念の国体等のために充てたいということであれば、これも当然充て得るわけでございます。行政施設水準の向上という広い意味では当然その中に入るわけでございますが、それは御希望によってはそういうことにお充てになることも可能だと思っております。私ども政府部内あるいは本土の地方団体の希望として、ぜひこれにこうしてくれということは申しておりません。ただ、行政施設水準の向上に充ててほしい、こういう希望を表明いたしております。その趣旨に従いまして対策庁とも相談をいたしあるいは日米間でもそういう趣旨を生かして措置をしていくという処理をいたしたいというような内々の相談はございますが、ひもつき財源ではございませんから、そういうことにお使いになることもそれは可能だと思っております。
○國場委員 わかりました。それでは、この十五億、市町村に対しその交付税十五億は、琉球政府の行政水準に対していわゆる格差是正、これに使うべしという趣旨における地方団体の御好意でありますと、ミニ国体に対しての問題は、佐藤総理が来られたときに、沖繩において記念国体を復帰記念事業としてやるんだ、こういうことでございまして、これに対して政府が、沖繩のいまの財政の状況ではとてもこれに対する受け入れ体制、すなわちその設備が沖繩の力ではできないので、全面的に政府をしてやってやろう、それで一般会計から出しました二十六億、この前に出ておりますその二十六億というのは、おっしゃるとおり道路ですね。国体に通ずるところの道路網、これの整備、それからこの十五億というのがあと最小限必要になる。これは構造物なんです。国体をなすための構造物であるし、またこの設備を記念しまして、将来における沖繩の保健体育に対して、立ちおくれておるところの設備、こういうようなことになるわけでございますので、私が考えまして、この十五億というのがミニ国体のために使ってくれというようなことであると、地方団体の六団体ですね、その方たちの御意思そのものが、ちょっと目的が違うのじゃないかというようなことも考えられるわけでございますので、いまおっしゃった趣旨よくわかりましたので、その点、その地方公共団体に対する沖繩の県民の感謝の意を重ねてまたこの三十億に対しては申し上げたい、こういうようなことを考えるわけでございます。 次に、交付税の年度間調整の問題でございますが、例年交付税に関しましては、大蔵省との間で財源調整を行なってきたものでありましょうが、これに関しましてはいろいろ議論のあったことを承知しております。幸いにしまして四十六年度は国が差し引きということを行なっていないので、これは自治大臣の御協力を多とするものと考えております。この交付税に対する年度間調整については、四十六年度の予算編成の時期までにはそのルールを確定するというように承っておりましたが、四十六年度の予算編成あるいは今回の補正予算の編成におきまして、大蔵省と自治省との間でどのような話し合いが持たれているのか、その経過なり結果なりをお伺いしたいと思います。 以上申し上げました点につきまして、御所見を、大臣でなくても、もしできましたらひとつお伺いしたいわけでございます。
○長野政府委員 先ほどのお尋ねの中で、私がお答え申し上げましたのが、あるいはちょっと不十分な点があるかもわかりませんので、補足さしていただきますが、特別交付税の中から、今回沖繩、琉球政府及び市町村に対しまして特別会計から交付いたしますところの三十億円につきましては、これは交付税でございますから、交付税の中のものを交付するのでございますから、特定のひもつき財源ではないということを申し上げたわけで、したがいまして、それをどういうようにお使いになってもかまわないわけでございますけれども、地方団体の希望といたしましては、行政水準の向上に充ててほしい。その行政水準の向上という中には、記念国体の施設に充ててもかまわないわけであります。そういうものを含めまして、行政水準の向上に充ててほしいということを、広い意味での御期待をしているといいますか、そういう要請を含めて、強く行政水準の向上に役立つことを期待しておる。こういうことを申し上げておく必要があろうかと思うのでございます。 それから交付税の年度間調整につきましては、四十六年度の場合には、これは両省の間でいろいろな議論をいたしましたが、結局、話し合いがつきません。そういうことで、交付税の年度間調整についての立場が、大蔵省当局と自治省とでは考え方が異なるということになるかもしれませんが、われわれの年度間調整は、地方財政の自主的な立場において地方財政の計画的、長期的な運営を確保するという観点からの年度間調整ということはあり得るけれども、国家財政との円滑なる調整だとか、国家財政のために寄与するためというような感じのものであれば、それは年度間調整のあり方としてふさわしくない、こういうことに相なるわけでございます。それからまた、地方制度調査会の答申にもございますように、年度間調整については、その実施の方法なり、年度間調整をすることが必要だと考える基準の定め方なり、いろいろ議論が多過ぎる、したがいまして、そういうことを行なう前に少なくともまず第一に実現すべきことは、交付税を交付税の特別会計に国税三税の三二%を直接に繰り入れるべきだ、まずそれを実現した上で、その上で年度間調整ということを考えるべきだという御答申もあるわけです。そういうことでございまして、なかなか年度間調整論というものにつきましてのアプローチのしかたと申しますか、こういうものが両省間においてかなり食い違っておるようでありますから、そこで今回はそれの結論に達しなかった、こういうことでございます。
○國場委員 沖繩復帰に伴う財政需要の増加に対しまして、どのような対処をするのかということでございます。来年早々には沖繩復帰が実現するわけでありますが、沖繩県として地方自治体の仲間入りをいたしますと、必然的に沖繩財政需要分だけ全体の財政需要が増加することになります。これに対するために交付税の税率を引き上げることが考えられますが、そのようなお考えはないのかどうか。それとも返還後沖繩に対しては特別な財政援助措置を講ずることになるのか、その方針なり御所見を承わりたいわけでございます。
○長野政府委員 これも一根本的な問題になりますと、大臣がお答えすべきことだと思いますが、政府におきましても、昨年の十一月に沖繩復帰対策要綱というものを一応閣議で決定をいたしたものがございまして、もちろんその目的は、本土との間の格差を是正する、沖繩におけるところの産業経済基盤あるいは社会資本の充実整備につとめる、そういうことのために各般にわたっての開発計画というものを策定いたしまして、これを推進するということが大きな基本方針として出ているわけでございます。したがいまして、これらの施策に関連をしての琉球政府といいますか、沖繩県なり地方団体の需要というものも非常に多額にのぼってくるだろうと思いますが、また同時に、国としての特別な施策というものも、これに対応するために相当程度強く行なわれていくということになるだろうと考えております。これらの点につきましては、現在検討中でございまして、これらをあわせまして考えました場合に、交付税率の問題との関連というものが出てくるということに相なるのだろうと思っております。したがいまして、沖繩の地方団体におけるところの財政需要とか財政収入の状況、それから本土の地方団体の需要の伸びあるいは収入の状況、これらの全般を考えあわせながら、交付税をどのようにして沖繩に適用していくかという問題に相なろうかと思うのでありまして、そういう際に国としての特別な措置を含めまして考えた場合に、交付税率の問題というものについての考え方もきまってまいるのかと思いますが、現在のところは、そういういろいろな要因につきましての検討をいたしておる、こういう段階でございます。
○國場委員 その点につきましては、一番重要な問題でございますので、復帰の段階に至るまでに基本的な方針というものをひとつおきめいただきまして、復帰した後においても沖繩県民に対して喜びのある復帰を与えていただきたいと希望するわけでございます。 交付税に関連しまして沖繩関係の質問を二、三お伺いしたいと思います。 御承知のとおり、沖繩は施政権分離という特別な情勢下にあるところから、本土の他府県とは著しく異なった行政機能を保有しております。たとえば本来の地方自治体としての県事務のほかに国家的事務を負わされておるという変則的な面があると同時に、離島の集落、経済的行政的な基地の影響などで代表される、本土では類例を見ない多様性を負わされているのであります。そこで、復帰を前提としてこれらの特殊事情を考えた場合、当然沖繩の県財政に対する施策として特別措置を講じていかなければならないものと考えられます。その場合、沖繩の県財政の規模及び財政構造の実態が把握されていないと、どの程度の国庫負担等の特別措置を講じてよいかわからないものと思われます。 そこで、質問の第一点といたしますのは、自治省としてこれらの問題に対する調査を進めてこられたと思いますので、この調査の結果と、今後の施策としてどのように対処していただけるのか、お伺いいたしたいわけであります。もし沖繩の県財政も本土並みとするものとすれば、この財政規模及び財政構造などはどのように把握されておるのかどうか。またそれに対する手当てを実施していくことが適当と考えておられるのか、自治省の見解をお願いいたしたいわけでございます。
○長野政府委員 昨年十月に沖繩の財政調査をいたしました。その結果によりますと、琉球政府の一九七〇年度の歳出決算の規模は邦貨に直しまして五百七十億円であります。うち沖繩の県に相当する部分というものがどれだけあるかということを推計いたしておりますが、それは三百七十億円余になっております。 最近の琉球政府の財政状況を見ますと、片一方では人件費等の事務的な経費の増高が非常に大きく出ておるということと、もう一つは、本土との格差是正のための投資的経費が非常にふえておるというような点、そういう意味で、歳出の増加の要因が非常に強いわけでございますが、ところが、一方歳入の面におきましては、一方で米国政府の援助が非常に減ってまいってきた、あるいはまた、これは本土との調節をするということの準備というものも含めての話だというふうに聞いておりますが、税制改正によりまして相当減税が行なわれておる、そういうことで税収入の伸び悩みというものが非常にあるというようなことのために、一般財源が不足をしておるというような状況が続いておりまして、そういうことから琉球政府の財政運営は、収入不足を補うために借り入れ金に依存している、あるいはまた債務負担行為等を行なっておるというような形でございまして、形式的な決算のしりは黒字になっておりますけれども、一九七〇年度末の借り入れ金の残高が百十四億円ぐらいになる、そして一九七一年度におきましても六十三億円ぐらいの借り入れを予定されておるというふうに聞いております。したがいまして、そういう形でありますから、率直に申しまして、最近の琉球政府の財政状況というものは非常に悪い、その運営は決して楽ではないということに考えられるわけでございます。 これらの問題をかかえておる現状でございますから、その財政を立て直すためにどういうふうな手段をまず尽くさなければならないかという問題になってまいりますと、琉球政府自体についても相当運営を改善してもらわなければならない問題点が少なくありませんけれども、それだけではやはり十分でないということに相なるだろうと思います。したがいまして、政府としても、これが対策というものにつきましては、十分前向きといいますか、本腰を入れて対策を立てていかなければならないということに相なろうかと思いますが、その際には、先ほどお話がございましたように、琉球政府のかかえておりますところの行政の責任というものが、ほかの県と比較にならないほどの特殊なものをたくさん持っておるというような現状は確かにあると思いますから、政府としても特別な措置というものを含めまして、この琉球政府の財政の立て直しというものを一緒になってはかっていかなければならない、こういう状況下にあるということが言えると思います。
○國場委員 午後にします。時間が三十分で、オーバーしているようでございますので、大臣が午後お出になりましたら、また引き続き質問したいと思います。
○菅委員長 山本弥之助君。
○山本(弥)委員 ただいま國場委員から御質問がありましたが、今回の交付税法の改正によりまして特別交付税として三十億を琉球政府に交付するという改正案になっております。端的にお伺いいたしますが、交付税のたてまえからいいまして、これは事務的に可能であるかどうか、この点をお伺いしたいと思います。 私どもも現在の琉球政府あるいは沖繩県の市町村の財政の窮乏状態につきまして、国が財政的に援助をする、過去二十五年の放任政策に対して、この際沖繩県民のために国の当然なすべき責務を果たすということにつきましては反対をしないわけであります。特別交付税というものは普通交付税と一体になっておる性質のものだと思うのでありますが、特別交付税から特にこの際三十億をさくということについて事務的に可能なものかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。
○長野政府委員 事務的と申しますと、法律的に可能であるということかもしれないと思いますが、結局、交付税の交付の対象になりますものは、地方団体であることは当然のことでございます。地方団体以外のものに対して交付される余地はないわけでございます。法律的に申しました場合に、現在の沖繩におきますところの市町村あるいは琉球政府というものが交付税法の中にいう地方公共団体であるという問題になりますと、形式的、ごく一義的には当然には地方団体ではないと言わざるを得ないと思います。 しかしながら、現在の沖繩におけるところの琉球政府なり沖繩の市町村というものは、形式的には法律上当然地方団体でないというが、しかし、それが全く外国の地方団体と同じものかということになってまいりますと、それはそうじゃない。やはり日本国におけるところの地方団体であるということは、当然私どもも考えなければならない。いまそういう実態の中にある、特殊な状況下にある地方団体だということにも相なるのではなかろうかと思います。特にまた六十三特別国会におきまして、いわゆる国政参加の特別措置が開かれてきたというようなことになってまいりました現状におけるところの沖繩の琉球政府なり市町村ということになりますと、その点では全く違ったもの、地方団体以外のものというふうに考えることは、実態としての問題を含めて考えました場合には、やはり全く違ったものというわけにはいかないだろうというふうなことに考えられるわけでございます。それと同時に、復帰すれば当然琉球政府なり沖繩の市町村というものは地方公共団体として受け入れられる、適用があるということも当然のことでございます。これは何人も疑わないということになっておるわけでございます。 そういうことでございますので、実態がそういうところにある非常に特殊なものだということが言えるかと思うわけでございますが、しかし、そのままでは当然に適用があるということにはそれでもならない。そこで、今回のような法律的な特別な措置をして、その交付税の一部、今回の場合は特別交付税の一部三十億円を限度として琉球政府に対して交付するという法律上の措置を考えるということが必要なことにも相なりますが、同時にまた、この交付税そのものは、地方団体の——この場合は本土の地方団体ということになると思いますけれども、本土の地方団体の固有の共通の財源である、こういうことになっておるわけでございます。 そこで、これは一面では地方団体の固有な共通の財源を地方団体にかわって琉球政府なり市町村に一括して交付するという性質を持ってくるわけでございます。そういうことでございますから、その点では地方団体が個々に行なうものを地方団体にかわって行なうということになるという実質を持っておるわけでございます。そういうこともございますので、この点に関しましてこの措置をとるにつきましては、関係の地方団体六団体を中心にいたしまして、六団体の考え方というものについてそれぞれ協議をしていきました末に、六団体としてもそういう措置については地方団体にかわってやってもらうということについて協力をしたいというような意思表示を得まして、そして、そういう実質の上に今回の法律制度というものを、法律的に可能な道を開きますために重ねていくという措置をぜひとらしていただきたい、こういうことでございます。 交付税が当然に琉球政府なり沖繩の市町村に交付し得るということではございませんから、そういう意味で、法律的な措置を必要といたしますし、法律的な措置だけでは必ずしも適当でない。そこで、地方団体の全体の了解というか、同意というもののもとに、そういう実質を持って措置をされなければならない、こういうことに私どもはなるだろうと考えておるわけでございます。現にまた、そういうことで今回の措置をいたしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 したがいまして、特別交付税なのかというようなお話は、確かに一つの論点だと思います。したがいまして、この法案におきましても、「準じて」「交付する」、準じて措置をするというような法律的な表現にもなっておるわけでございまして、「昭和四十五年度に限り、自治大臣は、琉球政府に対し、地方交付税法第十五条の規定に準じて、同年度分の特別交付税の総額のうちから」「交付する」というようなことでございます。これは、準ずるという言い方にはいろいろな意味があると思いますけれども、十五条そのままぱっちりと適用しておるわけではない。そういうものに準じたものとして考えていく、つまり、そこでは、法律的には琉球政府も沖繩の市町村もこの交付税法にいう地方団体に準ずるものというような扱いをされておる。同時に、そういう十五条そのものにも準じた措置としての交付を行なう、こういうことになって、この法律的な規定によって初めてその道が開かれる、こういうふうに私どもは理解をしておるのでございます。
○山本(弥)委員 ただいま関係六団体の御意見をお聞きになったということにつきましては、かねて私ども、交付税の法律改正にあたりましては、大蔵省との関係でいろいろな問題があるわけですが、その性質の問題等あるわけですが、本来地方公共団体の固有の財源であるという考え方に立てば、その配分については、法律によって配分をするということになっておりますが、現実にある程度まで六団体の意見というものを、非公式ではなくて正式に意見を聞くという方法が必要ではないかということを二、三年前の委員会でも申し上げたことがあるという記憶があるのですが、今回の措置はまことに異例でありますので、また、長野さん自身異例だというふうにお考えになっておるので、六団体の意見を聞かれたということは、私は適切だと思います。 それにしてもなぜこういう交付税からさかなければならぬか、今回の国会にも国の一般会計の補正予算も出ておるわけでありまして、沖繩に対しましては援助費の名目のもとでいろいろな財政援助がなされておるわけであります。 話は変わりますが、私ども沖繩に参りました際に、補助金というかっこうで、いわば何分の一という補助で、ひもつき援助であるので、包括的な援助ということが好ましいということを屋良主席からも陳情を受けたわけであります。確かにその点も私は必要だろうと思います。したがって、何らかのかっこうでそういう援助が必要であるということは、私どもも認めるのにやぶさかではないわけであります。しかし、相当の財源をもって補正予算を組むということであれば、援助費の増額ということも可能ではないか。それをなぜ交付税のかっこうで操作しなければならぬのか。当然配分になります三税の伸びに伴う交付税が特別会計に入ってくるわけです。またこれは、これも悪例でありますが、三年連続三百億という金を減額したわけであります。それも返してもらうという態勢になっておるわけですが、そういう中で、沖繩の援助に対して三十億という金額に限定する必要はないので、必要があれば、私はさらに増額してもいいと思うのです。補正予算で当然一般会計の支弁で計上いたしまして、交付税というかっこうをとらなくても可能ではなかったのか。これをどうしてこういうかっこうをとったか。 幸い来年度では貸し借りの関係は解消したようでありますが、何かこの交付税という問題に目をつけて、これだけ三百億も返すのだ、また三税の伸びに対して、これだけ三二%が地方公共団体に増額になるのだ、幾らかでもそれを減らすというような考え方が大蔵省との折衝の間に私はあるのではないか。おそらく法律的には私は決して適当な措置だとは思わないのであります。どうも政治的に決定されたような印象を受けるのであります。この点はあらためて大臣にもお聞きするわけでありますが、何かそういうふうに交付税の本来の性格がゆがめられるというふうな感じがするのでありまして、適当でないというふうに感じております。 沖繩県の特殊事情があるということは、私ども十分了承しておるわけですが、長野さんの答弁の前段からいいますと、それなら普通交付税で出すことも可能であるというふうな議論になってくるわけでありまして、特別交付税というのは、これは普通交付税で本来ならば全額府県、市町村に配分すべきである。いろいろな災害その他あるいは合理的な計算以外に必要になってくる——実質的には公平にやろうと思っていても、何らかの要素によりまして不公平であるという要素を特別交付税で是正していくというのがたてまえであって、それに多少余裕が出てきたということによって、政治的に、その中から多少疑問があれば、法律でやればいい、関係団体の了解があれば可能であるというようなことで、私はこういうやり方をとることは、今後の交付税の性格からいってもゆがめられるのではないか、かように考えるわけであります。 重ねて法律的といいますか、実際に交付税を事務的にお取り扱いになっておる事務当局、長野さんの御意見を承りたいと思います。
○長野政府委員 この問題は大きく分けまして、ただいまのお話は二つあると思うのでございますが、沖繩に対する措置は国の一般会計からやるのが当然ではないかということの一つの問題でございますが、私はそれはそのとおりだろうと思います。 ただ、今回の措置といいますものは、地方団体が、個々の地方団体としても沖繩に対して、沖繩の琉球政府なり、市町村に対して、何らかの援助をしてあげたいということが一つの大きな要素に私はなっておるというふうに理解をすべきだと思います。したがいまして、それを個々の地方団体として行なうのを交付税の特別会計から地方団体にかわって支出をするということで考えていくということが今回の措置だ。国としては額が妥当かどうかということについてはいろいろ議論があるわけでありますけれども、たとえば四十六年度におきますところの予算におきましては、政府としては財政投融資を含めまして五百億円を上回る復帰対策予算を組んでおります。したがって、国としては相当大幅な予算を組み、国としてのことはそれで一応していくという見込みをつけてやっておると私は思いますが、府県、市町村の側におきまして、まあ全体的にそういう依頼を事実上受けているところもございますけれども、府県、市町村の中で琉球政府なり沖繩の市町村行政施設水準の向上のための寄与をしてほしいという申し出等もある現状におきまして、やはりそういうことについてのことを、こういう交付税のふえますような際に考えていくのも適当じゃないかという考え方が一つの根っこになっております。 したがって、一般会計が当然出すべきところを、それを肩がわりをさせられたんだというふうな御趣旨の考えとも受け取れますけれども、私どもは必ずしもそういうふうには考えていないのでございまして、国として行なっておる、その上にさらに地方団体の相互間のいわば仲間といいますか、お互いということの間から、復帰を記念して何らかの援助措置を講ずべきではないか、講じてあげるべきではないかというような観点からの問題が、今回の措置として実を結んだというふうに私は考えておるのでございます。そういう意味で、先ほど申し上げましたように、交付団体の総意といいますか、そういうものとして今回の措置の実質的な裏づけがある、こういうことに私どもは理解しておりますし、またそういうふうに御了解願いたいと思うのでございます。
○山本(弥)委員 そういたしますと、国としては、来年度は本年度の援助費もだいぶ増額になっておるわけでありますが、ある程度まで国としてなすべき援助はしておる。地方公共団体の府県あるいは市町村からの強い要望によって、できるだけ何らかの方法で沖繩県に対して、あるいは沖繩県の市町村に対して援助をしたい。そういった要望に基づいて交付税の中からさいて一括交付するんだ、こういうふうにくみ取れるわけですが、そういう要望があれば、当然配分すべきものは配分して、そしてそういう要望か、あるいは府県あるいは市長会、町村会という、それぞれの団体によって地方公共団体が沖繩県及び沖繩の市町村に対する、いわば復帰に関連しての援助というかっこうで動いて援助すべきではないか、私はこう思うのですけれども、それを配分しないで、多少不合理ではあるけれども、そういう要望があるから当然配分する中から先取りといいますか、そして法律改正して配分するというやり方は、地方公共団体の善意からいくと、当然そういった配分すべきものは法律に基づいて配分する、さらに援助は援助費として考慮するというあり方が好ましいんじゃないでしょうか。そういう要望のあることについては、私どもも先ほども申しましたように、当然そうあるべきだというふうに考えておるわけであります。 さればといって復帰後はともかくも、復帰をする以前に交付税法のたてまえをくずすということは、将来交付税の額について沖繩の復帰後における大蔵省との折衝の関係からいいましても、私は何といいますか、交付税の性格からいっても、今後ある程度まで妥協というようなことをせざるを得ないようなことになりはしないか、こういうことを懸念するわけであります。そういう要望にこたえるという方法からいきますと、きわめて穏当を欠くという感じがいたします。その点どうお考えになりますか。
○長野政府委員 お話のように、個々の地方団体から沖繩に対してそれぞれ御援助申し上げるという方法ももちろんあると思います。そうすべきではなかったかというお話を含めての質問であったのでありますが、それにつきまして、またこういう方法をとる、これは実質的な裏づけの問題になるわけでございますけれども、それを地方団体にかわってこういう形で措置をしていくということができないかということになれば、これはやはり法律的には可能であるということに私ども結論を得たのでございます。 と申しますことは、先ほど申し上げましたように、確かに交付税法にいうところの地方公共団体そのものでないことは確かでございますけれども、しかし、それは全く外国の地方公共団体というわけではもちろんない。すでにもう復帰を控えまして、当然にそれはわが国の県、市町村ということにそのまま受け入れられていく実態と実質を持っておる。そしてわが国のしかも地方団体の一つであるということもまた疑いのないところでございますから、そういう面では法律的にこういう措置というものが全く不可能だとは考えられないわけであります。そういう実質のある地方公共団体に対して、本土の地方公共団体の同意というものの実質的なささえを得まして交付していくということは、これは決して不可能でも何でもないと思いますが、しかし、このことは法文にも明らかにしておりますように、四十五年度限りの特別な措置ということで考えてまいりたいということでございまして、これが今後の問題と直ちに関連をする、あるいは四十五年度から四十六年度引き続いて行なうというようなことではもちろんございません。四十五年度限りの措置として、その限りにおいて本土の地方公共団体も合意をいたしておるわけであります。それだけの特別な措置であるというふうにお考えを願いたいと思います。
○山本(弥)委員 交付税の配分は、普通交付税にいたしましても特交の配分にいたしましても、実に詳細をきわめて、配分方法につきましても過去においてもいろいろ意見が出ておるわけであります。まことに詳細にわたる、きわめてこまかい計算の基礎の上に立って配分していると私は思うのです。そういった中から——私は、沖繩県の財政につきまして何らかの援助をしなければならぬということは、わかります、純然たる外国でない特殊の状態にあるということもよくわかります。わかりますけれども、そういった中に、まことに詳細をきわめた配分方法をとっている中から、三十億の根拠というのも、おそらくこれはある程度まで根拠なくてつかみで出さざるを得なかったと思うのです。それをつかみで法律で直ちに額を出してくる、こういったやり方は、交付税のたてまえからいいましても、現在交付税というものは、明らかに本土の府県、市町村というたてまえをとっておりますし、税の配分からいって、国税、地方税の配分是正というような考え方にも立っておる。したがって、配分も非常に詳細をきわめておる。そういうときに、つかみで法律改正して額をきめるということは、少しこれは私は法的にもあるいは交付税のたてまえからいきましても妥当を欠くというふうな感じはいたします。 これはいずれ大臣にも御質問しますけれども、本来きわめて事務的に取り扱っておる交付税法が、何か感情的というか、政治的に動かされる。現在土地開発基金のごときも、私ども時代の要請にこたえるということについては、ある程度まで目的を果たしておると思うのでありますが、そういうふうに思いつきと言いますとおかしいですけれども、そういった問題で交付税の性格がだんだん変わってくる。今度のごときも、交付税のたてまえからいきますと、沖繩復帰後の交付税率等をどうするかという重大な問題が出てくると思うのですよ。そういうやさきに、特別交付税六%という相当の額になっておるわけですが、総体からいきますと、おそらく一千億をこえると思うのであります。そういう余裕があるからといって、簡単に法律改正をしてそういうやり方をとるということは、どうも私は賛成できないというふうに考えております。いずれ大臣おいでの節にまた御質問いたしたいと思います。非常に簡単にこういう改正をされた事務当局に対しましても——私ども沖繩に対する援助をしなければならぬということ自体については異議ありませんけれども、いわば国との関係においても、安易な法律改正をするということには賛成できないというふうに考えております。 それから、この機会にちょっと事務的にお聞きしておきたいと思いますが、過疎対策に関連いたしまして、本年議員立法をいたしました際に、いろいろこれに関連した委員会の意見がついておるわけでありますが、これに対しましてある程度まで国勢調査の結果があらわれないうちに四十六年度の予算配分については考えるということになっておるわけでありますが、これはどういう段取りでお進みになりますか、お聞かせ願いたいと思います。
○長野政府委員 いま手元にちょっと資料を持っておりませんけれども、今度の国勢調査の結果で、ちょっと正確な数字は忘れましたが、千町村以上のものがいわゆる過疎対策で考えておりますところの過疎市町村に該当することに相なります。したがいまして、過疎関係の措置につきましては、これらの市町村は当然入るものとして予定をいたしまして起債その他の措置も準備をいたしておる状況でございます。
○山本(弥)委員 過疎債も相当増額を見ておるようでありますが、過疎地域につきましては、四十五年度の国勢調査におきましても、流出の傾向というものは多少緩和をしておるようでありますけれども、依然として続いておるというふうな感じがするわけであります。相当特交でも余裕が出ておるわけでありますが、一応そういう意味を含めまして私ども考えておったわけであります。過疎債の元利償還を基準財政需要額算入について五百七十を八百にすべきであるということも話し合いをしておったわけでありますが、来年度はこの点はどういうふうにされますか。 なお、過疎地域の要件といたしまして、減少率一〇%をある程度まで緩和するということも国勢調査の結果配慮すべきであるということを話し合っておったわけであります。過疎地域の要件緩和の件あるいは過疎債の元利償還に対する基準財政需要額への算入率を高めるということについて、来年度はどういうふうにお考えになりますか。
○長野政府委員 過疎債の元利償還に対する交付税算入の問題でございますが、この点につきましては、あの決議の趣旨を尊重いたしまして現在鋭意検討中でございます。この次の交付税法の改正、もういま立案中でございますが、この中で具体化をしてまいりたいということで準備を進めております。ただ、その際に、やはり他のいろいろな制度があるものでございますから、それらの制度との関連というものを考えながら進めてまいらなければならないということでございまして、それらについての問題も現在相当整備をいたしておりますから、そういうものを含めまして、今度の交付税法の改正の中に加えてまいりたい、前向きで考えてまいりたいと措置を進めておるような状況でございます。 それから準ずる問題につきましては、私どものいままでの準備では、実はそこまではまだ計算の中には入れておりません。と申しますのは、これは全体の方針がそうきまればまた前向きに考えなければならないと思いますけれども、先ほど申し上げましたように、今度の国勢調査によりますと、二百六十三市町村が新たに過疎地域となってまいるわけでございまして、過疎地域の総数が千三十八市町村ありまして、全市町村の三二%近い割合に達するというようなかっこうでありますので、私どもとしては一応そのくらいのところを過疎の町村という適用があるものと考えまして、準備を進めておるという状況でございます。
○山本(弥)委員 その条件緩和の問題の前にちょっとお聞きしますが、本年の過疎債についても、特交が相当ふえておるようでありますから、何らかの過疎地域に対する財政的な配慮をすべきではないか、かように私は考えておりますが、その点はいかがでございますか。
○長野政府委員 現在なお検討中でございますけれども、準備を進めております中には、いまお話のございましたような過疎地域に関するところの特別な財政需要にこたえますために、そういう算入はぜひいたしてまいりたい、かように考えております。
○山本(弥)委員 そういたしますと、本年度におきましても特交その他で配慮をする、なお来年度については元利償還金を基準財政需要額に算入する率を高めるということも配慮するということでございますね、そういうことでございますね。
○長野政府委員 本年度におきましても過疎関係の特別な財政需要をできるだけ充実してまいりたい。来年度におきましても、過疎債の元利償還につきまして、現在の算入率をできるだけ前進をさせるという形で進めてまいりたい、こう考えております。
○山本(弥)委員 一〇%の人口減少率について緩和をするというお考えはありませんか。特に東北その他の出かせぎ地帯に対しては、国勢調査の結果を見て配慮するというようなことについても自民党の皆さま方とも話し合いをしておったのですが、これらについて、多少ともお考えになるのか、全然無視されるのか、その点をお聞かせ願いたい。
○長野政府委員 役所の担当の区分についていろいろ申し上げるわけでございませんが、実は私どものほうで過疎法を直接担当しておりません。したがいまして、その関係の条件緩和につきましては、検討しているところでは検討しておると思いますけれども、私どもがいろいろな措置について連絡をしておりました状況では、今度の国勢調査でふえるであろう予定のものを含めた措置を私どもが考えるということについての同意を得て、作業をいたしておる状況でございます。条件緩和につきましては、先ほども申し上げましたように、これだけ相当過疎市町村がふえてまいりましたので、もちろん検討の対象になるというようなお話し合いになっておることは私も承知しておりますから、検討されなきゃならないと思いますが、相当慎重にひとつ検討していただきたいと考えます。
○山本(弥)委員 今度自治省の予算の中に、集落の再編成に対する補助金が出るようになりました。集落の再編成自体も私は容易ならぬ問題だと思うのです。そしていまのような過疎対策——大臣も所信表明で過密、過疎を取り上げておられますけれども、過密も大事ですけれども、過疎の定着ということをある程度まで考えておきませんと、過密の問題は解消しない。いつも行政はうしろ向きであと始末ばかりの行政、地方公共団体の都市計画なんか立てられない。いわゆる大都市周辺の市町村は、その日暮らしの行政しかできない。自治省でお考えになっておりまする財政の長期ビジョンのもとに地域団体をどうするこうするということを言われましても、ある程度まで人口の移動を食いとめる、もう少しゆるやかな線の移動ということに全力を注ぎませんと、この問題はいつまでも解決つかない。したがって、対象市町村がふえましても、いまのうちに措置の手を打つべきではないか、こういうことで十分お考えを願いたいと思っております。 なお、この過疎地域につきましての医療対策として、自治大臣の打ち出されましたいわゆる僻地医療の医師養成という問題で、一校だったと思いますが、一校今度予算に計上された。ということは、抜本的な改正ではないにしても、今日の無医地区解消について将来大きな一翼をになうと思うのであります。これは学校法人で進めて、これに対して国が補助金を出すということになっておるようでありますが、これは財政局の所管かどうかわかりませんけれども、学校法人というのは、府県が中心となって設立するのですか。各県で学校法人の出資金というような金額を予算に計上しておるような動きがあるようでありますが、その学校法人の内容あるいは生徒募集の要項で、各県の要望に応じて僻地医療の医師として義務づけられるのかどうか。その辺おわかりでしたら、いずれまた御質問する機会はあろうかと思いますけれども、その点をお聞かせ願いたいと思います。
○長野政府委員 医科大学の構想といたしましては、県が共同設立をいたしますところの学校法人が経営するという構想で考えておるわけでございます。そして、それは全国の府県立と同じような実質を持つわけでございますけれども、それは学校法人にいたしましたので、形は私立の大学ということに相なります。これは、一つには、いまの国立大学、公立大学ということでございますと、一定の学校の管理なり学生の扱いなりというものがきまっておりまして、ある意味でのこういう特別の目的、僻地の医師を確保するというような目的に、必ずしも沿いがたい面もあるという点もございますので、学校法人ということで発足をしたい。 そういたしまして、その学校法人の入学定員は、大体一年百人ということで考えております。したがいまして、一府県二人ないし三人、これは府県の推薦を得まして、そして推薦を得た学生を入学させたいというふうに考えておるわけでございます。 開校は四十七年の四月に開校いたしたい。建設は四十六年度から四十八年度にかけて行ないますが、約七十五億円を一応の予定といたしております。 入学資格とか修業年限等は、一般の医科大学ともちろん同じでございますけれども、入学者は、先ほど申し上げましたとおり、都道府県知事の推薦にかかる者から選考するというようなことにいたしたいと思っております。 それから、入学金とか授業料、実験実習費その他在学中の修学に要する経費等につきましては、これは府県の負担によりまして学校法人が貸与するという形をとりたい。 そういうことによりまして、卒業後一定の期間僻地に勤務するという約束のもとに、そういう措置をしてまいりたいし、また一定の期間以上僻地に勤務をしてくれますならば、その場合には、そういう貸与から生じました債務は免除していくというような形をとりたいと考えておるのでございます。 これに対しまして、本年度は二億円でございますが、三年度にわたりまして十億国から助成をするというような形になっておりまして、現在一校でございますけれども、来年の四月の入学ということになりますので、その準備にすでにかかっておるというような形でございます。 それに関連をいたしまして、各府県に、府県の負担にかかわるものについての措置を、まず府県が法人に加入をすることに賛成をしてもらいますことと、そういう条件における府県の出資分の措置をなるべく早くしてほしいというようなことを知事会を通じまして、知事会の中にそういう準備のための機構が設けられておりますが、そういうもので現在進めておるという状況でございます。
○山本(弥)委員 私は、今日の医師の確保ということからいえば、そういったあり方以外にないような感じがいたします。 そこで、府県の負担分というのはどのくらいになりますか。
○長野政府委員 いま申し上げましたように、建設費でいいますと、十億が国でございますから、府県があとの六十五億を負担する、こういうかっこうになります。 それから、いまの学生に対する貸与の関係というものは、府県が二人ないし三人推薦をして、それを選考して入学させるわけでございますが、その学生に対する貸与関係のものは、法人に府県が出資をするといいますか、この手続は少し考えなければいけませんが、そしてその学校法人が学生に貸与する、こういう関係の経費が出ていくということに相なります。
○菅委員長 和田一郎君。
○和田(一)委員 前のお二人の先生方と重複いたしますけれども、違った角度でまた申し上げさせていただきます。 まず土地開発基金のことについてでございますが、土地開発基金を設けている団体は、今回は都道府県と大都市ということですけれども、一体どことどこか、それをひとつ聞かしてもらいたいと思います。
○長野政府委員 都道府県につきましては、東京都と神奈川県を除いては、全部の府県が土地開発基金を設けております。それから市町村につきましては、土地開発基金費を交付税の上で需要に算定をいたしまして——市町村全部じゃございませんので、その団体が千四百三十九団体ございますが、それが昨年の十月一日現在の調査によりますと八百六十六団体、千四百三十九団体のうち八百六十六市町村が土地開発基金を設けておりまして、さらにそれが二百団体近いものが本年度中に設けるというような報告を受けております。
○和田(一)委員 東京都と神奈川は設けてなくて、あとは設けている、これは間違いないですか。
○長野政府委員 間違いございません。
○和田(一)委員 ほんとですか、それ。ほんとにいいですかそれで。間違いないといまはっきりおっしゃったのだけれども、間違いないとしますならばいいですけれども、間違いがあると……。
○長野政府委員 設けておりませんのは、先ほど申し上げましたとおり、東京都と神奈川県ということでございます。
○和田(一)委員 六大都市はどうでしょうか。
○長野政府委員 ちょっと六大都市だけの資料を持っておりませんが、六大都市も全部設けておると思っております。
○和田(一)委員 実際に交付金として来た場合に、それは地方団体が開発基金に繰り入れて使用しているかどうか、これは問題なのですけれども、これはどうでしょうか。
○長野政府委員 これは基金の運用状況になりますと、いろいろな運用の方法をとっておるようでございまして、用地購入を基金によって直接いたしておるもののほかに、土地の取得についての特別会計を設けまして、それに基金から貸し付けまして、そうして運用しているもの、それから開発公社などがございますから、それに基金から貸し付けまして運用しておるもの、それから府県の場合でございますと、さらに市町村の振興基金とか、そういうものに入れまして、市町村の土地取得のために充ててやっているもの、それから基金から金融機関に預託をいたしまして、そうしてその見返りをもって土地取得に充てておるというようなもの、いろいろな態様による運用はいたしておりますが、いま申し上げましたように、多くの団体はその根元になる開発基金は設けております。
○和田(一)委員 いま詳しくお聞かせ願ったのですけれども、そうすると、根元になる土地開発基金というものは持っておる、間違いないですかね、これ。
○長野政府委員 私どもの昨年の十月一日現在の調べによりましても、府県は、設置団体は四十四でございます。これは先ほど申し上げましたように、二つだけ欠けております。それは東京と神奈川でございます。それから市町村は、同じく昨年十月一日現在で八百六十六の市町村が設置をしておりますが、その中に大都市も全部設置をしております。大都市が六ございますから、その他の市町村が八百六十、これだけが設置をしておりまして、合計、府県、市町村合わせまして昨年十月一日現在で九百十の団体が設置をしておる。そうして同じ現在でこの積み立て額が千四百五十五億、こういうことであります。
○和田(一)委員 あなたがお読みになったその書類、こちらにもくれませんか。
○長野政府委員 差し上げます。
○和田(一)委員 委員会の方に全部配ってください。 その土地開発基金の実態なのですけれども、実はいま財政局長がおっしゃったような、その根元になる基金を設けてないところが相当にあるのですよ、私、ちょっとつかんでいるんですけれども。確かに開発公社というのは各県でどこでもあると思います。それがどういうふうに使われているかという問題、その交付税として受け入れた団体が、その点がちょっとあいまいに私思うのです。大まかな数字はこれから出していただけるでしょうけれども、この実態を自治省としてつかんでいらっしゃるかどうかということは、ちょっと疑問だと思うのです。その点どうでしょう。
○横手説明員 土地開発基金の運用状況につきましては、昨年の十月一日現在で全県並びに交付税の算入対象団体、こうしたものについては調査を行なっております。その調査の結果を取りまとめましたところを先ほど局長から御説明いただいたわけでございますが、千四百三十九の市町村のうち、算入対象にはいたしましたが、実は基金を積み立てた団体は八百六十六団体ということでございますので、交付税の算入対象には加えておりますが、そうした市町村の中に基金を積み立てていない、こういう団体もあるわけでございます。 これはいろいろ経緯がございまして、経緯といいますよりも、法的にもいろいろ問題があるということはかねて御指摘もございまして、基金費を算入したから同額を必ず積み立てろというような指導は行なっていないわけでございます。そうした結果、お話の、交付税の算入対象団体が全団体基金を設置するというような結果になっていないわけでございます。
○和田(一)委員 その点もう少し詳しく去年の十月にお調べになったものの資料をひとつ出していただきたいと思います。これだけですか。
○横手説明員 昨年十月一日で調べましたのは、ただいまの表にありますような項目だけについて調べたわけでございまして、これにつきましては、午後の委員会が始まる際には必ずお手元にお配りいたしたい、かように思っております。
○和田(一)委員 三百二十七億ですね、今回の土地開発基金は。これは四十五年度は当初は何も見込んでなくて補正で三百二十七億になっているのですけれども、これは四十六年度にするつもりだったのが、今回こういう交付税のお金が余ったから交付したのか、そういう点をちょっと聞きたいのですが、いつもこれは当初で見込まないのですか。
○長野政府委員 実は四十四年度の場合にも、補正を行ないまして交付税が増額になりました。その際にも給与改定の原資に充てましたもののほかに、交付税を繰り越すか、土地開発基金等の用に充てるかというような問題があったわけでございます。四十四年度の場合にも、その際に府県に対しましては、土地開発基金費として算定して交付したほうがいいということで、算定交付をいたしたわけでございます。 それは実質的には年度のいまごろになって交付するわけでございますから、結局それが働きますのは、一年年度を越えてから有効に作用するということになるわけでございますから、実質的には四十四年度の場合も四十五年度に交付すべきものを先に繰り上げて交付したというような効果を持っているわけでございます。そういう意味で四十五年度の当初には府県には開発基金費を算入いたしておりません。 今回の場合も、四十五年度の補正予算の際でございますが、四十四年度に行ないました措置と同じような需要の状態はあるわけでございます。したがいまして、府県に土地開発基金費として交付する、これも一種の、繰り上げて交付するという効果を持つことに相なると思います。この際は府県だけでなくて、五大都市といいますか、指定都市に対しましても、そういう需要がもっと強いわけでございますから、そういう交付し得る見込みが立ちましたので、都道府県と指定都市に繰り上げて実施させ、繰り上げて交付するような形をとりたい、こういうことでございます。 したがいまして、四十六年度におきましては、その他の市町村に対しまして当然土地開発基金費の算入をしてまいりたい、こういうことでございます。
○和田(一)委員 これは今回は標準団体として百七十万の人口に対して八億ですか、そのために大体一人四百七十円という算定の基準ですけれども、これはちょっと見ましたところ、何かつかみ金をパッパッパと配るような、そういうふうに感じるのですけれども、いわゆる土地のお金に対してこれがどういうような効力をあらわすか問題なんですけれども、その点についてどういうふうに考えていらっしゃいますか。今回は府県と六大都市だけということで、いわば過疎、過密、特に過密問題ですね。土地の問題はそういうところにどういうふうな効果をあらわすかという問題ですね。
○長野政府委員 土地開発基金は、御説明申し上げておりますように、公共用地の先行取得のために大いに役立っておるわけでございますが、なぜ標準団体で八億ということを考えているのだというお話でございました。昨年は標準団体は大体七億ぐらいで考えたわけでございます。その前に、当初には五億ぐらい入れておりまして、最初の予定と申しますか、大体の腹づもりというものは土地開発基金として二十億程度のものを標準団体で用意することが、いろいろな土地取得の需要から見て適当ではないかというようなことで、一応のもくろみといいますか、見当をつけて出発をしたわけでございます。そういう意味で五億、七億、八億ということでまいりますと、おおむねその額のところまでいま実現ができるという形になってまいったわけでございます。 それは何か理屈があるかということになりますと、大体従来の土地の先行取得等についての標準団体での需要、これは場所によりまして、地価の問題でございますから、いろいろ条件は違いますけれども、大体先行取得としては少なくともその程度は必要ではないかというような計算の上に一応立ちまして、そういう計画で実行をさしていただきまして、今回八億というかっこうで算入をいたしたい、こういうことでございます。
○和田(一)委員 ちょっとすれ違ったような感じなのですけれども、実は全国的に見まして、もらったところは一生懸命に土地の先行取得をやる、これはきまっています。その面においては非常に効果をあげるでしょうけれども、いま一番問題になっているのは、人口急増市町村です。特に六大都市等よりも、そのまわりの市町村のそれぞれは、公共用地の取得にきゅうきゅうとしているわけですね。だから、確かに四十五年度の当初でなかったから繰り上げというようなことは考えられるけれども、今回は都道府県とそれから大都市に限ったという、逆にそういう人口急増の市町村にウエートを置くべきではないかと思うのですけれども、その辺のお考え方はどうなのでしょうか。
○長野政府委員 御指摘の点は、確かにそのとおりに私どもも思っておりますから、来年の交付税改正の際に、この府県、指定都市以外の市町村——市町村というのは、いま御指摘なさいましたが、人口急増市町村等を中心にいたしまして土地開発基金費を算入いたしたい、こう考えております。
○和田(一)委員 ということは、いままで算定基準に県の分とそれから市町村の分とありましたけれども、それ以外に特に人口急増のところに算定基準を加える、こういう意味ですか。
○横手説明員 従来から市町村につきしましても、当初は三年程度、場合によっては必要に応じまして五年程度にせざるを得まいという感じはいたしておりますが、当面その年度限りの措置として行なってまいっております。来年度も人口急増市町村を中心に算入の措置を講じてまいりたいというふうに考えております。なお急増市町村につきましては、特に人口急増の状況等を考えまして、従来その状況を土地開発基金費の算入額にあらわれるように補正の措置、そういうものを考えてまいってきております。これは四十年の国調人口をとっておりました関係でそういうことを考えてきておりましたが、明年度は四十五年国調人口をつかみまして算入する、こういうようなかっこうにしてまいりたいと思っております。
○和田(一)委員 それはまたそのときに議論さしてもらうことにしまして、土地対策は当然これは交付税だけではできないことは明らかでございますけれども、現状ではどのような状態か、起債等はあると思いますが、この点について税制当局ではどう考えていますか。
○長野政府委員 土地対策という広い観点のお話はなかなかむずかしいことでございますが、地方団体といたしまして、公共用地のために必要な土地取得というような点を中心にして考えますと、先ほど申しましたように、先行取得を含めまして、最近では約三万ヘクタールに近い用地の確保が必要だということになっております。そういうことに関連をいたしまして、交付税における土地開発基金費、それから起債におきましては先行取得債、義務教育施設整備関係におきましては用地の取得債、それから四十五年度からは水田買い上げのためのワク外債、それらのものを用意いたしまして、四十六年度はさらにその面を拡充いたしまして、用地取得にとって必要な資金をなるべく確保してまいりたい、こういうことで考えておるわけでございます。 先ほど申し上げましたように、大体は三万ヘクタール程度のものを確保するための用意をいたしていく必要がある、こう考えております。
○和田(一)委員 この際聞いておきたいのですけれども、きのう千葉県の桐友学園の精神薄弱児童の収容施設が焼けましたね。実にかわいそうに五人か六人の子供たちが死にました。とにかく活動が不活発な子供ですから、避難のほうもたいへんだったというようなことも聞いております。報道ではそうなっております。そういういわゆる福祉施設、ほんとうに市町村立といいますか、公立が少ないことはもうはっきりしているのです。この所管庁というのは厚生省かもわかりませんけれども、しかし、そういう面で一番責任を痛感するのは、各地方団体じゃないかと思うのです。しかもそういうかわいそうな子供たち、これは成人になってからもたいへんですけれども、そういうところの収容所の数はまことに少ないし、収容されているところの人数の率というものも非常に少ないわけで、またそういう施設に対しても今後改善しなければならない大きな問題が各地方自治体に対して出てくると思うのです。 それに対して自治省としての対策はどうでしょうね。いままでは、各自治団体の予算書を見ましても、実にスズメの涙なんです。さらに何か厚生省のほうでも予算は半分に切られたというふうなことが出ておりましたが、それは厚生省の段階としての考えですが、自治省としてはどういうふうにお考えでしょうか、お聞きしたい。
○長野政府委員 社会福祉施設の整備という問題でございますが、私どもも、社会福祉関係の施設整備というものは非常に立ちおくれているということについては、同じような考え方を持っておりますが、現在厚生省におきまして社会福祉施設整備五カ年計画というようなものの検討中でございまして、昨年からいろいろ両省間においても論議をいたしてまいったわけでございます。だんだんとそういうものが固まってまいりますならば、その緊急整備五カ年計画の方向に沿いまして、自治省としても財源措置その他の問題についてはぜひ御協力をしたいというふうに考えております。
○和田(一)委員 この問題につきましては、これからいろいろな機会ごとに論議をさせてもらいたいと思います。 あと一つ、沖繩の問題ですが、いろいろいままでの両先生の議論を聞いておりまして、交付税から三十億を出すという、いわゆる自治省の案がきまった過程をちょっと説明してもらいたいのです。どういうところからそういう話が持ち上がったか、どういうふうになってここまできたかということです。それとも全く財政当局のお考えから発想したものなのか、根源をひとつお聞きしたい。
○長野政府委員 この根源と申しますか、そういうことになりますと、ずいぶんさかのぼって相当前から議論がございます。 その点の一つは、政府の沖繩に対する援助費というものがおおむねひもつきの援助になっておるわけでございます。そこで、琉球政府なり沖繩の市町村におきましては、それを受けとめるだけの一般財源に非常に乏しいというようなことから、一般財源についての措置をぜひしてくれということが、琉球政府なり沖繩の市町村で強い要望として、これは非常に昔にさかのぼることになりますが、強くいわれておりました。そしてその間に本土における交付税のような措置を考えなければいけないということで、沖繩の中で琉球政府と市町村との関係においてある程度交付税的な措置がとられております。それも本土の交付税をやや見習ったような形でありますけれども、そういうことがとられましたが、なおそれでも不十分であるというようなことで、日本本土の方式というものとの結びつきをかねて強く要望されておりました。そういう関係の中から財政援助費というものをめぐりまして一般財源を補てんするということが必要だという考え方、そしてその考え方の中にはやはり交付税方式というもを取り入れるべきだというような考え方、これがだんだん強くなってまいりました。最近において、特に本土における交付税というものをひとつ早くもらいたいというような御意見というものがますます強くなっておるようでございますので、そういう関係の中で、また市長会等を中心にいたしまして、沖繩の市町村からの援助要請も具体的に、直接的にあるわけであります。 そういうことがいろいろ重なり合っておりまして、もちろん国内におきましてもいろいろな関係のところ、総理府でありますとかそういうようなところでも、本土方式というものを何とか実現をいたしたいというような形の中で、地方のレベルのものは地方でも何とか援助できるという方法も考えられぬだろうか。これは多年の懸案として私どももそういう強い要請を受けておりましたけれども、長い間研究をしてなかなか結論に達しなかったのでございます。それが結局いろいろな状況の中で、地方団体の間でも、そういう要請を、直接的に沖繩の申し入れなどを受けた関係もありまして、やはりこの際復帰を目前に控えて、本土の地方団体も財政が楽というわけではないけれども、格差のあるところのいろいろなお話を聞いていると、われわれとしても沖繩の市町村に対して応分の負担をすべきではないかというようなことが、主として市のほうの関係を中心にして起こったと私どもは記憶しております。 そういうこともございまして、いろいろ前からの懸案というものがそういう中でだんだんと実を結んでまいりました。間には市町村を中心にしてという考え方もあったわけでございますけれども、やはり府県知事会等では琉球政府も同じだというような意見も出てまいりました。そういうことから、この際交付税の増額を半分ずつぐらいをめどに考えていくことがいいではないかというようなことにだんだん話が固まってきたわけでございます。これはそういう中で、ことしということになれば、来年もどうかというような議論もあったように聞いておりますけれども、しかし、ことしはことしというようなことで、話し合いが一応セットされたという背景もあるわけでございまして、どちらから始まったかといえば、双方のいろいろな関係から始まったということを申し上げるはかなかろうと思います。
○和田(一)委員 いまの財政局長の話を聞いていますと、自治省が全面にかぶって、そして責任を感じているような印象を私は受けたのです。これはまた大臣にお聞きいたしますが、ことしはことし、来年は来年という話がいまありました。この問題は、いまのあなたの説明からいきますと、多年にわたる懸案であり、しかも論議を重ねてきた、こういうわけですね。交付税に対するあり方、沖繩に対する問題を長年論議を続けてきて、そしてやっとこういう形になってきたものが、ことしぽっきりということはないと私は思います。結局そういう形に今後なっていくための過程としか考えられないですね。もしことしぽっきりだったら、大蔵省のほうからこう言ってきたから出すとか、経企庁のほうから言ってきたからどうかというような議論で済むのですけれども、財政局長は多年にわたって研究をしてきたと言うが、多年にわたって研究をしてきたのが三十億だけじゃ済まないと思います。この間の交付税の貸し借りのときも、ことし限りということは何回も聞いたけれども、やっと四十六年度から初めて立ち消えになったような姿だ。(「また来年やるから」と呼ぶ者あり)いままた来年やるということもうわさに聞いておりますけれども、その点最初は大蔵省から言ってきて自治省としてやむなく立ち上がったのか、そこらのところはまた大臣に聞きたいと思いますけれども、交付税を沖繩にも——確かにここに選出議員さんがいらっしゃいますが、とにかく二十五年間の圧政の中でたいへんだったと思います。それに対してほんとうに何かしなければならぬということはわかっていますが、性質の上から、また本質論から考えて、これは援助費として出すべきじゃないか、こういう議論ですね。ところが、三十億出るようになってしまった、最初からそういうことをきめ込んでの論議のような印象を私は受けるわけですね。もう一ぺん答えていただいて、私の質問を終わりたいと思います。
○長野政府委員 多年にわたって議論をしたから、一回出したらずっと続くだろうというお話でございますが、多年にわたって議論をいたしましたのは、なかなか結論を得なかったということでございまして、四十五年度に限るということで結論を得たわけでございます。それまでの議論の道程が長かったというふうに私どもは思っておるわけでございます。 そこで、いろいろ問題が出てくるということの議論もございますけれども、やはりそういう意味では、私どもは国が措置するものを、地方団体の側に肩がわりをさせたというふうには受け取っておりません。それはやはり全体として申しますと、米国政府の援助が減ってきておる、しかし、それをカバーするために日本政府の援助費は相当な勢いで増額をしております。そこで、それはそれとしてやりましても、先ほど申し上げましたように、やはり一般財源という受け皿が少ないことから、地方団体お互いの間での問題という空気も多分にあるわけで、そういうことで交付税の増額の際、特別交付税も六十五億円ふえるということになりましたので、そのような中から一部を役立てるようなことができれば、これは地方団体としても協力を惜しまないという形で、ここに四十五年度限りの措置としてまとまったということでございます。
○和田(一)委員 最後に一つ聞きたいのですけれども、今度の特別交付税の場合、「昭和四十五度度に限り、自治大臣は、琉球政府に対し、地方交付税法第十五条の規定に準じて、同年度分の特別交付税の総額のうちから三十億円以内でその定める額を、自治省令で定めるところにより、交付することができる。」この自治省令というのは、大体中身はどういうものですか。
○横手説明員 現在考えております点は、一つは琉政分と市町村分との配分をきめてまいりたいという点が一点でございます。それから次には、具体的な交付の手続を、そうしたものについて省令で定めてまいる点が出てまいろうか、かように思っております。
○和田(一)委員 終わります。
○山口(鶴)委員 関連して。 長野財政局長は、地方六団体に正式に意見を聞いた、こう言っておられるわけです。そのあとの関係もありますから、正式に聞いて六団体としてはどういう回答があったかということを、ひとつ文書で委員会に提示をいただきたいと思います。 それから、自治省令の案についても文書で出していただきたいという公明党さんからの御要望がありますから、出していただきたい。お願いします。
○横手説明員 自治省令の点でございますが、これは特別交付税の中から三十億円を交付するというたてまえになっておりまして、ほかの特別交付税の省令もあわせて規定してまいる、こういうことになっておりますので、まだ具体的な案をつくっておりません。先ほど御説明申し上げましたようなことを文書にしてお届けいたしたいと思います。
○菅委員長 財政局長、初めの分もいいですね。
○長野政府委員 提出をいたします。
○菅委員長 本会議散会後再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 ————◇————— 午後三時五十七分開議
○菅委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。國場幸昌君。
○國場委員 午前中の委員会におきまして、おもに財政局長の御見解をお聞きしたわけでございますが、大臣に御出席いただいているので、あらためて質問させていただきます。二、三質問の重複することをお断わり申し上げておきます。交付税に関連して沖繩関係の問題に焦点をしぼり質問をすることをお許し願います。 特別交付税の増額分六十五億円のうち、琉球政府に対して交付されることになった三十億円の内容についてでございます。午前中に財政局長の御見解を承りまして、自治省のお考えというものを大体理解したわけでございますが、その意のあるところは十分わかりましたので、これをいただくわれわれ沖繩の立場からは深く感謝申し上げたいと思います。 ただ、その支出方法について、交付税という本土の地方公共団体の固有の財源から、税金を納めていない沖繩へ出すのはおかしいではないかという法制上の筋論があるようであります。また、その使途についても自治省としては特に限定しているのではないという御説明もいただきましたが、ここであらためて自治大臣よりお考えを伺っておきたいと思います。
○秋田国務大臣 今回の沖繩に対する措置は、国の大幅な沖繩復帰対策予算の増額計上にあわせ、地方公共団体においても、復帰後は当該地方公共団体の一員となられるわけである琉球政府及び沖繩の市町村に対し、復帰を記念して何らかの援助措置を講ずべきであると考えまして、種々検討を重ねました結果、今回の補正予算により特別交付税が増加した機会に、その一部を地方公共団体の総意として沖繩に交付することとしたものでございます。 今回の措置は、このような趣旨に基づくものでありまして、三十億円の配分は、琉球政府分と市町村分とおおむね半額ずっと予定いたしておるわけでございます。なお、市町村分の市町村ごとの配分につきましては、なお今後、沖繩・北方対策庁とも十分相談をしてまいりたいと思います。もちろん沖繩に今回交付します特別交付税は、一般財源として交付するものでありまして、特定の事業の財源としてひもつきで配分するものではないのでありますが、おそらく、さきに財政局長からも御説明のありましたとおり、沖繩の行政水準の向上をはかることの目的でするものでありますので、そのような趣旨において建設的な自主財源として有効に使用されることを、自治省としては希望するものでございます。
○國場委員 沖繩の立場からすると、今回の特別交付金二十億円は、前にも一申し上げましたように、その形式はどうであれ、関係各位のお情けに対し深く感謝するものでありますが、どうもこのように、たてまえからいっておかしいと言われるようでは、かえって心苦しい気持ちになるのであります。そこで、少なくとも来年度からは——来年度も何らかの形で御援助をいただけることを前提としまして、もっとすっきりした形で、法制上も理屈の通った形でお願いできないものかという考えでございます。 また、沖繩の財政事情は本土の一般地方自治体と比べますと極端に悪いということは、財政局長のお答えの中にもあったように、自治省としても十分に御認識いただいておるようでありますが、今回の三十億の算定基準はどんなものであったのか、また来年度はどのような形で、どのような算定基準でお考えいただけるのか、この辺の問題に関して自治大臣の御見解なり御意見なりをお伺いしたいと思います。
○秋田国務大臣 私どもは、すっきりしておると考えております。特別交付税の処置、配分におきまして、琉球政府及び琉球の市町村、これを都道府県及び市町村並みに考えまして、三十億円というものを出してまいったわけでございますが、来年度はまた来年度で考えることにいたしたいと思います。とにかく、この際の処置として三十億円を特別交付税の中で処置をする、沖繩の分として処置をするという処置を講じたわけでありまして、国政参加の場合にも一沖繩選出の議員をこうして——國場さんもそのお二人でございますが、国会議員としてお迎えをしておるという措置にも準じまして考えられた措置でございまして、私どもはすっきりしておると思うので、どうぞその点については心おきなく受け取っていただきたいと思います。御心配はない。決して違法な措置を、うしろめたい考え方で出してはおりませんので、安心してひとつ情けの厚い内地の本土政府及び自治省の措置を、また国会の措置を、そのまますなおに受け取っていただきと思うのでございます。 なお、これが算定の基礎等につきましては、事務当局から御説明申し上げます。
○長野政府委員 午前中にも申し上げましたが、沖繩の琉球政府の中の府県の機能をいたしております部分、それから市町村の行財政の内容、こういうものはいま直ちに本土の府県なり市町村とすぐに比較がなかなかできかねる状況でございます。そういうことでございますから、正確にその内容から比較をするというわけにはまいらないといいますか、そういう意味での制約がたいへんございます。しかし、人口でございますとか、それから府県機能と考えられますものの財政規模でありますとか、市町村の責任分野になっておりますものあるいはその財政規模というようなもので考えます場合には、大体こういう算定を考えますと約二十億、見方によりましては二十億を少しこえるという見方もできましょうし、見方によれば二十億一ぱいぐらいという見方もできるようでございます。そういうことでございますけれども、ただ、従来までの長い間の御苦労ということと同時に、本土の地方団体といたしましても、これをやがて間もなく迎え入れるというような気持ちを込めまして考えました場合に、一応三十億円を限度にしてということで、沖繩の実情に少しでもおこたえしたいというようなものがそこに加算をされております。そういう意味で三十億円を限度としてということになっておるわけでございまして、どこがどうだからこうだという正確な比較あるいは特別な財政需要というものをそれ自身に即してすっきりと算定できかねる状況にありますので、いま申し上げましたような考え方を基礎にしながら三十億円を限度としてという結論を求めた次第でございます。
○國場委員 よくわかりました。感謝して、県民にもこの御芳情に対してよろしく伝えておきます。 次に、沖繩復帰に伴う財政需要の増加に対してどのように対処するかということでございます。来年早々には沖繩復帰が実現するのでありますが、沖繩県として地方自治体の仲間入りをいたしますと、必然的に沖繩の財政需要分だけ全体の財政需要が増加することになります。これに対処するために交付税税率を引き上げることが考えられますが、そのようなお考えはないかどうか。それとも別途、沖繩に対しては特別なる財政援助措置を講ずることになるのか。その方針なり御所見を承りたいと思います。また復帰以前でも、来年度から実施する考えはないのかどうか、お伺いしたいわけでございます。
○秋田国務大臣 沖繩の財政事情、現状を考え、また将来を予想いたしますと、相当の財政需要が予想されるのであります。これに対しまして収支状況を実質相当考えなければならないものが多分にあると存じます。 そこで、交付税措置において税率等をどう考えるかという問題でございますが、今後の沖繩の財政需要を考え、また本土の地方公共団体の財政需要と交付税率の内容とを検討いたしまして、今後ひとつ慎重な調査の上に具体的な案を立ててみたいと思っておりますが、いまどうするこうするという具体的な成案を得ているわけではございません。したがって、復帰前においても来年度どうするかというお尋ねでございますが、従来の方式以外に特別の措置をいまするという点については格別考えておりませんが、国の財政措置を十分厚くして沖繩の財政需要に応じたい、従来の先式を来年度も一応踏襲する考え方に立っております。
○國場委員 御承知のとおり、沖繩は施政権分離という特殊な情勢下にあるところから、本土の他府県とは著しく異なった行政機能を保有しております。たとえば、本来の地方自治体としての県事務のほかに、国家的事務も負わされておるという変則的な面があると同時に、離島の集落、経済的、行政的な基地の影響などで代表される、本土では類例を見ない多様性を負わされておるのであります。そこで、復帰を前提として、これらの特殊事情を考えた場合、当然沖繩の県財政に対する施策として特別措置を講じていかなければならないものと考えるわけでございます。この場合、沖繩の県財政の規模及び財政構造の実態が把握されていないと、どの程度の国庫負担等の特別措置を講じてよいのかわからないものと思われます。 そこで、質問の第一点といたしましては、自治省として、これらの問題に対する調査を進めてこられたと思いますので、その調査の結果と、今後の施策としてどのように対処していただけるのか、お伺いいたします。もし沖繩の県財政も本土並みとするものとすれば、その財政規模及び財政構造などはどのように把握され、どのような手当てを実施していくことが適当と考えておられるのか、自治省の見解をお願いいたします。話は重複するかしれ直せんが、さっきのお答えに重複する点は省いてよろしゅうございますので、御見解をお願いいたします。
○秋田国務大臣 昨年の十月の沖繩の財政事情調査の結果によりますれば、琉球政府の一九七〇年度の歳出決算規模は五百七十億円であります。うち、沖繩県相当分の歳出推計額は三百七十一億円となっておるようでございます。 最近における琉球政府の財政は、人件費等の事務的経費の増加や本土との格差是正のための投資的経費の増大が著しく、歳出規模が大型化する一方、歳入面では御承知のとおり米国政府の援助の削減があり、また税制改正の影響もありまして、租税収入が伸び悩んでいるために、一般財源が不足するという状況が続いております。 このようなことから、琉球政府の財政運営は、収入不足を補うための借り入れ金に依存をいたしまして、債務負担行為も一累増している状況であります。ちなみに沖繩政府の形式的な収支じりは黒字でありますが、一九七〇年度末の借り入れ金残高が百十四億円あります。一九七一年度にも六十三億円の借り入れを予定しているようでございます。 以上のような状態でございますから、率直に申せば、最近の琉球政府の財政状況は悪く、その運営はかなり苦しいものと思われるのでございます。このように苦しい琉球政府の財政を立て直すためには、もちろん琉球政府自体の努力も必要でございますが、本土政府といたしましても、十分前向きに検討いたしまして、事情により適当な対策を講ずることにいたしたいと考えております。
○國場委員 沖繩問題に対しては、今日まで総理府が窓口となってきたのであります。復帰の時点も余すところ一年有余に迫り、地方自治体としての沖繩県となるのでありますから、自治省としては、これに備えてどのような取り組み方をしているのかお伺いすると同時に、これまでのように沖繩問題は総理府にまかせっぱなしの状態から抜け出すべきであろうと思うのでありますが、いかがでございますか。われわれとしましては、すでに現時点以前から前向きかつ積極的な姿勢をお持ちのことと確信いたしておりますが、自治大臣としまして、基本的にどのような見解であられますか、お伺いしたいと思います。
○秋田国務大臣 沖繩の本土復帰も間近でございまして、これに対するいろいろの準備を自治省といたしましても真剣に講じておるところでございます。スムーズに本土移管ができますように、まず事前の調査、これはもう大体いたしてございます。そこで、これに対する準備対策あるいは復帰後も暫定措置を講ずべきものの必要なものもございましょう。そういうものに対処する道につきまして、総理府のほうで体制土取り扱うことにはなっておりますけれども、実質的には沖繩が帰られれば、沖繩県、その市町村として本土の都道府県及び市町村と同格になるわけでございますから、自治省としては、自分の仕事といたしまして、真剣にこれが調査及び対策につきまして取り組んで、総理府と連絡をとり、実質的には自治省が直接に当たっておると同じようなことになっておると考えております。御承知のとおり、各省に先がけまして、自治省といたしましては、昭和四十三年の九月、沖繩連絡室を設けまして、専門調査官をして連絡事務の遺漏なきを期しておるわけであり、さらに省内に四十四年の十二月に沖繩復帰対策委員会を設けまして、各課からそれぞれ専門の係を出しまして、沖繩の本土復帰に対し、沖繩県及び市町村の受け入れに違算のないよう準備を進めており、いよいよ間近に復帰が迫りまして、官制上は総理府の沖繩・北方対策庁が当たりますけれども、実質的には自治省が当たるという気持ちで対処しておるところでございます。
○國場委員 いまの問題は、対策庁と総理府、自治省、三者相提携し合っていくということに承っておりますが、そのとおりでようございますか。
○秋田国務大臣 もちろん各省連絡をとりながら、その中心となって自治省が進んでまいっております。
○國場委員 基本的に、これは自治問題のみならず、あらゆる問題をこれから解決しなければいけないことになるわけでございますが、閣僚の沖繩問題に対しての基本的な——今後復帰するについてどの方向でどういうぐあいにしていくという、これは抜本的対策をもって、二十五カ年のひずみ、格差是正、こういうようなことが考えられるわけでございますが、その点に対しましてはまだ閣僚会議において打ち合わせばされておらないわけでございますか。
○秋田国務大臣 本土に復帰されるにつきましての大体の計画等につきましては、昨年打ち合わせをいたしたところでございます。しこうして、自治省といたしましては、地方自治、行財政に関する限り、ただいま申し上げましたとおり、各省との関係がありますから、もちろん連絡をしながら、その中心的存在となって、総理府のもとに共同歩調で当たっておるわけでございますが、私といたしましては、何と申しましても、沖繩県とし、また市町村として、本土の都道府県及び市町村と同じ列に入っていただくものでございますので、十分ひとつ今後沖繩の復興等に遺漏のないように、ことに二十五年間アメリカ政府の施政下にありまして御苦労されました沖繩県民、沖繩市町村住民のお気持ちを十分くみ取りまして、本土と同じ待遇措置をいたすのでありますが、そこにやはりあたたかい配慮がなければならないと思います。暫定措置等も、したがって必要になろうと思いますが、深く沖繩県民及び市町村住民のお心を心としてくみ取りながら処置をいたしたいという気持ちで対処をいたしておる次第でございます。
○國場委員 次に、税制問題に対してお尋ねいたしたいと思います。 沖繩が、県政移行を控えて直面する最も重要な法制上の問題として、税制移行の問題があることは論を待たないわけでございます。沖繩には、現在、政府税と市町村税とがあり、復帰を迎えると、当然国税、県税、市町村税と区分されることになるのでありましょう。そこで、復帰後の沖繩の国税、県税、市町村税の実態がどのようになるのかが明確になりませんと、地方自治体としての財政規模なり財政構造が明確に出てこないと思われます。また、沖繩に対してどの程度の地方交付税を交付するか。これはさっきも御説明があったことでございますが、大体の数字はわかっておりますので、その点に対しても、まだつけ加える点がありましたら、よろしくお願いいたします。 そこで、このように重大かつ急を要する沖繩の税制度移行の問題に対して、どのように調査され、どのように対処するめどがあるかどうか、自治省の明確なる御見解を承りたいと思うわけでございます。 そこで、一点つけ加えておきますが、さっきもお話にありましたとおり、沖繩の県政移行になりますと、今後復帰しますと、五千万ドルという資金運用部資金の資金を借りまして、それだけが赤字になっておるわけでございます。これは、アメリカの援助も打ち切られ、社会一般に公共投資、いろいろなこういうものがございまして、それから、御承知のとおり、日本からの財政援助というのは、貸与費の二〇%を加味しないような援助のあり方でございまして、それに対する貸与費としての援助がふえればふえるにつれて、その自己負担という二〇%の貸与費がふえたわけでございますので、それに対応するところの貸与費の赤字でございます。幸いにしまして、来年度予算からは、大体財投に対して、あるいはまた国税事務に対しましても、そのおはからいをしてめんどうを見ていただいてございますので、今後は心配ない、こういうことを考えるわけでございますが、今日まで、援助に対する、いわゆる貸与するための起債そのものが、さっきも申し上げましたとおり約五千万ドルの赤字をかかえておるわけでございます。この五千万ドルという赤字が、復帰するときにいかなる方法で処理されるか。県の赤字として、これをまた復帰した後にも県が背負わにゃいかないのか。こういうような問題も、もし計画がございましたら、また今後、その点に対してのお考えがありましたら、政府の考え方をお尋ねするわけでございます。
○秋田国務大臣 沖繩の税制と本土の税制との間には、いろいろ制度上相当の差異がございますので、復帰に際しまして、なだらかにこの点の引き継ぎができるよういろいろ対策措置を琉球政府にお願いをいたしておるところでございます。この問題はなかなか複雑な面があるようでございますが、政府部内においてもいまいろいろ具体的に検討をいたしておりますので、ひとつその点いましばらくお待ちを願いたいと思います。 先ほども申し上げましたとおり、実質上いろいろ借り入れ金、赤字のあることは承知をいたしておりまして、これに対しまして前向きにこれが措置について一般的に検討いたしたいということは先ほどお答えをいたしたところでありますが、御指摘の五千万ドル分、この点につきましては、米国政府との関係もあるやに承知をいたしておりまして、関係方面とさらに検討をいたしまして適切な措置をとることになろうかと存じますが、いまのところどうするこうするということは、いましばらく検討までの時間をおかし願いたいと思うのでございます。
○國場委員 最後にお願いを申しておきます。これで質問は終わるわけでございますが、税制の整備または持ち越し赤字に対しての諸問題、それだけでなくして、沖繩の産業経済開発等の観点からしますと、少なくとも十カ年ぐらいの一定期間、税の特免措置というようなことも御配慮をしていただきたい、これを希望するわけでございます。自治大臣におきましては、今日までもいろいろ御高配を賜わりましてまことにありがとうございますが、私がこういうことを申し上げますのは、去る第二次大戦後フィリピンが独立したときに、独立する国に保護特恵措置をもって十カ年間の、いわゆるそういうような貿易に対しての免税、いろいろな策を講じて、いわゆるアメリカの施政下から離れていくフィリピンに対して、独立国を押し立てるためにいろいろな特恵を設定してやったのであります。でありますから、母国に帰るわけでありますので、二十五カ年間にわたるところのひずみ、格差是正のために、やはり抜本的な対策を持ち、百万県民の期待する豊かなる県づくりのためになおそう自治大臣としても御厚情を賜わりたくお願いを申し上げまして、質問を終わります。
○秋田国務大臣 お説のとおり、税目によりましては、暫定的経過措置の要するものもあろうかと存じます。よく検討をいたしまして、ひとつ税制におきましても円滑な引き継ぎのできるように注意してまいりたいと思っております。
○菅委員長 山本弥之助君。
○山本(弥)委員 午前中、財政局長から、いろいろ今回の地方交付税法の一部改正に関します御答弁をいただいたわけでありますが、大臣からも御答弁を願いたいと存じます。 今回の交付税法の改正におきまして、政治的な、特別交付税三十億を琉球政府並びに琉球政府の市町村に交付するという特別措置がとられたわけであります。国と地方公共団体の財源配分に関しまして、過去三年間交付税の問題がいろいろ問題になってまいりまして、いわゆる景気調整だとかあるいは財源の国と地方との協力というふうな問題で貸し借りの問題が続いてきたわけです。大臣の御配慮によりましてこれが打ち切られたわけです。しかし、打ち切られる過程におきましても、やはり国と地方との財源問題はいろいろな形で出てきていると私は思うのです。たとえば今回におきましても、国民健康保険の補助金の交付税肩がわりあるいは教科書の問題、これらの問題につきまして、一応大臣の御努力を私どもは非常に敬意を表しております。また一面、沖繩の琉球政府並びに市町村の復帰を目前に控えましての財政窮乏に対して、これに何らかの措置をとらなければならないということにつきましても、私ども現地を視察いたしまして十分了承いたしております。しかし、すでにこの交付税の問題について問題が解決するやさきに、政治的に交付税から、特別交付税という名目は使わないまでも、その一部をさくということについては私は納得がいかないわけであります。おそらく復帰後におきまして、沖繩県並びに市町村の財政につきまして、交付税のかっこうにおいて十分配慮しなければならぬということも私ども十分了承しているわけです。それは完全復帰後の問題でありまして、あくまでその経過におきましては、いままでと同じように、国が援助のかっこうで政府の財政あるいは市町村の財政を配慮するということが本土政府のとるべき措置ではないか。依然として本土政府の財政措置を交付税のかっこうでまた問題を出してくる。まあこれは今年限りでございまして、おそらく順調にいけば来年は復帰してまいりまして、本土の府県あるいは市町村として当然交付税の適用のもとに配慮しなければならぬことは、私ども十分了承しておるわけです。しかし、そういう際には、さらに国としてもあるいは地方公共団体としても、交付税の税率をどうするかという問題を私は検討すべきではないかと思うのであります。そういう大きな問題をかかえておるときにこういう措置をとられるということは、まことに遺憾に存じますが、これは大臣のいろいろな大蔵省との折衝の過程においての政治的配慮の産物ではなかろうか、こう思うのであります。その点、御答弁を願いたいと思います。 午前中のあれによりまして六団体からの申し合わせの文書も出ておるわけであります。ないよりはあったほうがいいと私は思うのでありますが、要は、地方公共団体の財源というものは、当然県民や市町村民の要望にこたえてその福祉の向上に配慮すべきものでありまして、団体の長がこれに協力するとかというようなことは、これは私は慎重にやるべき問題ではなかろうかと思うのであります。 ただ、二十五年にわたる沖繩県の置かれた情勢に対して、何とかして協力したいという気持ちはわかるわけであります。しかし、それと法のたてまえを貫く、いわば財政上あるいは税制上の筋を立てるということとは別問題ではなかろうか、かように私は考えるわけでありますが、大臣の率直なお気持ちをお聞かせ願いたいと思います。
○秋田国務大臣 まず最初に、国の財政と地方の財政との間の年来の貸し借りをやめましたことにつきまして御評価を賜わりまして、まことにありがとうございます。 やったあとを見れば何でもないようでございますが、相当の苦心をいたしました。またこれにつきましては、野党各党の諸先生からこの一年間御指導、御鞭撻も賜わりまして、その結果でもございますが、私からもその点、お礼を申し上げておきます。 しかして、それにもかかわらずこうしらことをしたのは、やはりそこに何らか政治的配慮があるのではないかという御懸念の御所説を承ったわけでございます。この点につきましては、結論的に申し上げますれば、そういう政治的配慮に出たものではございません。しかし、全然政治的配慮がないかと申しますれば、やはり同じ都道府県市町村になられる、米政府のもとにいまはあるとは申しましても、実質は同じ県であり市町村でありますから、これが復帰を前にいたしまして何らかの財政窮乏に対して御援助を申し上げたい。長い二十五年にわたる米施政権下に呻吟をされた沖繩県民、沖繩住民の人々のお気持ちを考えてこれに報いたいという配慮、これに出たことは間違いございません。そして、これが政治的配慮であると言われるならば、まさにそれはそうであろうと思います。しかし、決して党利党略的な政治的配慮ではないのでございます。 そこで、国政参加の措置等も、やはりこの点はわれわれ十分参考に配慮したわけでございます。あの国政参加の場合におきましても、これはあるいは純粋な法理論の立場等から異論もなしとしないでございましょう。しかしながら、全体的見地に立ちまして、今日のいろいろ法意識あるいは国際関係あるいはいきさつ、実情等から、ああいう措置をとることの妥当性を十分お互いに合意して処置したものでございます。それと同様に、この沖繩県、沖繩市町村というものを考えまして、特別交付税上におきまして、本土、内地における都道府県及び市町村に準ずると申しますか、とみなすと申しますか、そういう措置をとることは法理上とれないことではないという慎重な検討を法制局ともいたしまして、十分配慮のもとにああいう措置をとったわけでございますので、この点ひとつ御了承を願いたいと存じます。
○山本(弥)委員 いままで国として当然沖繩政府に対して援助をしておるわけですね。今度の補正予算を組む際にも、当然沖繩の市町村に対しましては、いわば交付税に類似の財政調整の項目もあるわけなんでして、これらについて補正予算の際に国から当然そういう配慮をすることによりまして、いわゆるひもつきでない包括的な財政援助ということも可能でなかったかと思うのであります。いわば今後の沖繩県政に対する国の配慮というのも、今回の交付税の措置によって配慮をするということを見ますと、私は国の姿勢すら非常に疑いたくなるという気持ちもするわけであります。それだけの財源があれば、三百億の本年度の貸した分を返すのを減額しましても、当然国の予算の中から補正予算のかっこうで配慮すべきである。かつて効果をあげておりますけれども、土地開発基金のごときも暫定的、本年度限りという措置で二年続き、三年続くと思うのであります。附則で、そういう措置で交付税の詳細にわたる積み上げ方式、それの例外措置としてああいう措置をおとりになった。交付税の地方財源を地方の財政の実情に応じて配分する調整財源、最近は財源付与的な性格も持っておるようでありますが、私は両方あってもやむを得ないと思っておりますけれども、そういうふうに今後多少余裕ができたにいたしましても、地方財政のいわば——自治省でも御主張になっておるように、公害をはじめ環境の整備を計画的に進めなければいけない、長期財政計画のもとに一つのビジョンをもって対処しなければならぬということを強調しておられるわけであります。そういうときに、また附則のかっこうで——当然国でもうあと一年に迫った復帰前の琉球政府あるいは市町村の財政をひもつきでなく包括的な財政援助という措置がとれないはずはないと私は思うのであります。それを、金額はいままでとだいぶ違うわけでありますが、交付税という操作によりまして措置をしなければならぬというところに沖繩に対する国の考え——三十億という金は当然補正予算でやるべきだ、そして復帰前の財政の窮状を救うのだというふうな姿勢があってしかるべきではないか、かように思うのであります。 理論的に無理やりにこじつけた理論だと思うのでありますが、施政権下にあっても国政参加ということは憲法違反にならないのだ、それを前例として無理やりに交付税でもっていっているわけでありますが、配分にいたしましても、十五条に準ずるというような非常に苦しい理屈になってやしないかと私は思うのであります。こういうことを次から次に、形は違いますけれども、一方できわめて詳細にわたる積み上げ方式をとりながら、一方で政策的に附則でどんどん変えていくというようなあり方は、地方の固有財源としての交付税からいっても、私は当を得たものではないというふうに感じております。 まあいろいろ意見の相違もありましょうけれども、沖繩に対する財政援助、二十五年の施政権下における沖繩県民のために何とかしなければならぬという気持ちと、こういった地方財源と国庫との調整を今後どうしていくかという問題はいろいろ——来年は地方公共団体も、税収の伸び等も本年度のようなことではないのじゃないか、落ち込みになるのじゃないか、しかも仕事は公害対策をはじめといたしまして環境の整備をしなければいかぬ。下水道の予算が増額になりましても、全額ではないので、自己財源を持ち出さなければいけない。上水道と違いまして下水道等も、これの維持費あるいは事務費、建設費というものはたいへん多額にかかるわけですから、そういうときに、国の姿勢が安易にこういう交付税の方式に依拠するということにつきましては、私、当を得たものではないというふうに存じております。しかし、これは時間の関係で、またいろいろな機会もありましょうから、深く議論をすることを避けますが、いずれ来年度の交付税も、交付税法の改正も出てまいりましょうが、来年度の交付税につきましてはやはり強く——おそらく三二%という税率は動かしていないと思うのでありますけれども、何らかのかっこうで沖繩復帰後の、沖繩を含めての地方財政の問題については、これは十分大臣としていままでより以上に強い姿勢で地方財政のために対処願わなければならぬ、私はかように考えておりますので、よろしくお願いします。 次に、この機会にお伺いしておきますのは、僻地医師確保のための学校法人による医科大学の問題でありますが、これは大臣の高知市における一日自治省の発言が実を結んだわけでありまして、私ども非常にその御努力に敬意を表します。二カ所の要求が一カ所になりましたけれども、国の補助金のもとに、先ほどお伺いいたしますと、関係府県が中心となって、その出資で七十五億の経費を投じてつくる。学校教育の立場からいくと、多少変則ではありますけれども、今日の僻地医師が確保できないという情勢、それに対して各県が持ち寄りまして、一人でも二人でも確保するという体制ができたということは、これは大臣の御努力でありまして、敬意を表します。一校だけで問題の解決にはならぬと思いますけれども、これをきっかけに私は僻地医療の問題につきましての、それに関連する問題の大臣の御努力もお願いしなければならぬと思っております。この点は感謝を申し上げております。 ただ問題は、予算委員会でも問題になっておりますが、医療保障の問題は、財政問題と、それからもう一つ、僻地の住民あるいは僻地に近い住民、すでに中都市等におきましても同じような現象が出ております医師確保の困難性の問題は、これはわが国の医療が、最近やっと公立病院というものができてまいっておりますけれども、公立病院をつくるにしても、医師会の委員の入った審議会を経なければ、なかなか公立病院のベッド数をふやすことはできない。いわゆる必要性のあるベッド数の増床、あるいは経営上からいっても必要なベッド数の確保ということがいろいろいままで問題になってきているわけであります。これはわが国の医療保障と関連した医療機関の分布、配置の問題ですね。これが解決しない限りは、この医療保障の問題はうまくいかない、いつもあとから財政上の問題を解決するようなことになっておる。私はこういう感じがいたしますので、単に各県一人、二人の医師が確保されるということと関連いたしまして、根本的に地方の医師確保の問題ですね、これはやはり私は、医療機関の分布を何らか法律上の規制を加えなければならぬというふうに考えておるわけであります。いずれ抜本改正は急がれると思います。そういう際に大臣としても強く御主張願いたい。これがいま過疎地域の大きな問題でもあるわけであります。その点の御所見、お伺いいたしたいと思います。
○秋田国務大臣 辺地医科大学の問題に関連をいたしまして、公的医療機関整備強化、これに関しての法的規制の整備強化につきましての御所論は、私も大体そのように考えております。そういう点も配慮いたしまして、辺地医科大学の提案及びこれが実現を期しておる次第でございます。
○菅委員長 和田一郎君。
○和田(一)委員 大臣にお尋ねしますけれども、午前中財政局長からるるこまかいことまで御答弁がございました。この三十億円の問題ですけれども、これは話を聞きますと、沖繩ではミニ国体という話があったようですけれども、この点についてはどうですか。大臣からひとつお答え願いたいと思います。
○秋田国務大臣 これは特別交付税上の措置でございますので、もちろんひもつきではございません。しかしながら、この三十億円というものは、やはり沖繩の財政状態を考えまして、積極的に社会施設なり公共施設なり建設的な問題のプラスになるようにということを希望して出しておるのでございまして、国体等、いわゆるミニ国体等に関連します諸設備、公共建設事業等の点について配慮されることを希望はいたすものでございます。
○和田(一)委員 沖繩の方々のいままでの御苦労に対しては全力をあげて援助することは当然だと思います。また私どももそのことについては大いに応援をしてまいりたいと思います。ただ、いまも山本先生から御議論がございましたとおり、やはり交付税という問題の中からこういう措置をするということは、来年返還ということになりますけれども、今度各地方団体で公害対策があるのです。公害にいろんな費用がかさむ、そういうことで、交付税というふうに一番安直な考え方で持ってくる、こういうことを非常に危惧するわけです。 具体的なことでちょっとお尋ねしたいのですけれども、いまのミニ国体等のお話も大体大きな根幹じゃないかと思うのですが、そのお話があがってきたのはいつごろですか、自治大臣のお耳に入ったのは。この点をひとつお聞きしたいのです。
○秋田国務大臣 ミニ国体等を考慮しての話が出てまいりましたのは、はっきり記憶がございませんが、私の耳に入ったのはごく最近と思います。ただ、国も従来沖繩に対しまして財政援助をいたしておりますが、ひとつ内地の地方公共団体と申しますか、そういうものの気持ちを代表して、自治省、何か考えたらどうだという話は、とにかく私就任以来一年に余ってあったと思います。したがって、その意味においては、だいぶ前からあった、こういうことが言えると思います。
○和田(一)委員 この申し合わせですね。午前中の資料要求で出していただいたのですけれども、この六団体、いわゆる地方自治確立対策協議会のものが入っておりますが、この申し合わせばことしの一月の二十日。いままでは、たとえば交付税の貸し借りの問題だとか、とにかくそういう新しいものが起き上がるたびに、非常に前から論議がされておったのです。いろんな論議のもとにそこいらも考え、また議会のほうも勉強しながら審議をしてきたわけなんですけれども、この沖繩の交付税という問題は、私ちょっと雑誌のなまえは忘れましたけれども、おそらくまだ一部の雑誌にしか取り上げられてないと思うのです。そこまで論議は呼んでないように思うのです。こういうことは当然私どもは考えておらなかったのですが、この問題につきましては、ばかに急にばたばたとこうなったような気がしまして、そういうふうな印象を受けるわけです。これはほんとうのうわさですけれども、急にこのことが決定になった。これはうわさですよ。ですから、その辺のところが非常にあいまいなので、非常に政治的な何かがあったのじゃないかということも勘ぐるわけなんです。最近いろいろな方が沖繩に飛ばれていらっしゃいます。ですから、そういう中での話し合いがあったかもわからないということで、その辺の真相はどうなんでしょうか。ただ単なる自治省だけの考えでこうなったのか。先ほどは財政局長は、経企庁からもそういった——総理府ですか、何かそういうことをおっしゃいましたけれども、そういう話もあったということも聞きましたが、その辺のことを、大臣のほうから真相をお伝え願いたいと思います。
○秋田国務大臣 何か政治的配慮という中に、党利党略的な意味を強く込められましてお考えになっているようなふうに私に感ぜられますが、そういうような点はございません。ただ、国もやるがひとつ自治省関係においても少し考慮したらどうだろうというようなお話が従来あったということは申し上げました。 そこで、補正予算を考える場合に、これが特交においても相当額が計上できますので、この際それではその点を考慮したい。そこで、交付税を安易にいろいろなものに使うということにつきまして、私どもとしては神経質に非常に厳格に考えておるのでございます。今回の国の予算措置等におきまして自治省のとりました態度からも、十分御推察願えると思います。 ただ、これは国の財政の中で考慮すべきであったというお考えかと存じますが、それも一つの考え方でございましょう。しかしながら、同時に内地の地方公共団体が何らかの気持ちをあらわすということも、またその意味において配慮をさるべき措置でございまして、やはり沖繩と本土との特殊の関係から、国政参加につきましてもああいう措置がとられて、沖繩県あるいは沖繩の市町村を内地のそれらに準じて取り扱うというところにも、この特殊の事情による配慮がされたものでございまして、純粋な沖繩県民に対する同情の気持ち、これを記念する気持ち、これをこの形であらわしたものでありまして、この法的措置は確かに異例ではございましょうけれども、十分是認さるべき措置である、こう私どもは感じましたので、この措置をとったわけでございます。
○和田(一)委員 今後沖繩が返ってまいりましたときに、結局交付税の対象になるという一つの自治体になるわけですけれども、そうすると、沖繩の援助または復興ということに対して、交付税措置だけではなくて、そのほかにいろいろやらなければならないものがあると思うのです。これは当然だと思います。そのことに対しては全力をあげなければならないと思います。そういうときにこのような措置をまた講じられる考えがあるのですか。
○秋田国務大臣 いまの時点においては、そういう時点についてやはり考えらるべきことでございまして、これを前例としてやっていくというような考えは何ら持っておりません。
○和田(一)委員 いまの時点じゃなくて、これは一つの前例になって、地方自治団体の固有の財源ですから、三二%が余ればまた話は別ですけれども、そのままである場合に、当然沖繩だってその範囲に入るわけです。沖繩に交付すべき交付税以外に、こういう措置はもうとるべきではない、こうお思いですね。
○秋田国務大臣 今回の特別の措置でございます。
○和田(一)委員 わかりました。 一つこの機会にお聞きしておきたいのです。昨年のちょうどいまごろ私大臣にお聞きしまして、すぐ調査をしてしかるべく措置をするとお答えになったのが一つあるのですが、それは県立高校の地元負担金制度の問題です。各市町村のほうへ県立高校の負担金をやっております。これは地財法で完全に禁止されておる。私、ここに前の議事録を持っていますけれども、そのときにもちゃんと大臣、答弁されている。そのことについてしかるべく措置をする、すぐ手を打つとおっしゃっていますけれども、その点いかがされたでしょうか。ちょっとお聞きしたい。
○長野政府委員 四十五年度の財政運営通達を、府県を通じまして府県、市町村にいたしました際に、いまのような事情の実態というものも伺ったところでございますので、明確にそういうことの今後あるべきでないということを指示いたしておりました。で、その後もいろいろ機会のありますたびに、その点につきましての注意を喚起いたしました。そういうことからいたしまして、私どもおおむね改善といいますかを見られるのではないかというふうに考えております。
○和田(一)委員 まだ改善されていないきざしが非常にあるのです。私の関係するところは、これは四十六年度から改善されましたけれども、これは一つの栃木県の例ですけれども、栃木県の場合は、これはもう完全に四十六年度から取らないということになりました。ところが、県境に位する市町村は、自分の住民の中から隣の県の県立高校へ通っている例がいっぱいあるのですね。そのお隣の県のほうの負担金を取られているのが現状なんですね。ですから、これは、通学している生徒数で割り振られて取られているわけですけれども、これは明らかに地財法に禁止されているのですから、そして改善しようという意思のあるところの都道府県だけが改善されて、意思のないところはそのままじゃまずいと思うのですね。そういった点で、はっきりと大臣が「地方財政法の趣旨を徹底せしめるように、」はかる、それから「府県と町村財政との間の秩序を適正化する」とおっしゃっているわけですね。もう少しぴしっとした手を打ってもらいたいと思うのですね、この点は。その点についてひとつ伺いたいと思います。
○秋田国務大臣 財政局長からお答え申し上げましたとおり、通達等を出しまして、地財法の趣旨励行につとめておるところでございますが、ただいま先生のお話によりますと、まだそれの徹底を欠いておるところがあるそうでございますので、よく調査をいたしまして、今後さらにこれが徹底を期してまいりたいと存じます。
○和田(一)委員 以上で終わります。
○菅委員長 吉田之久君。
○吉田(之)委員 先ほどから沖繩に対する特例措置三十億円の問題をめぐりまして、いろいろと各委員から意見が述べられているわけでございます。私は、先ほども國場さんのお話を聞いておりまして、まことにそうだろうと感じました。この三十億円をこういう形で受け取ることは心苦しい、遠慮しながら受け取らなければならないような気がするけれども、しかし、いただく三十億円については、まことに沖繩県民としてはありがたい、こういう御表現であったと思います。私は沖繩の國場さんのお立場からすれば、まことにお気持ちそのままのおことばを述べておられるだろうと思います。しかし、われわれ本土の国会議員の側から見た場合に、こういう遠慮しながら受け取っていただくのでいいのだろうかという感じがしてならないのです。 私は先ほど大臣が、まあ国としても今日まで沖繩に対してこれほどいろいろと措置を講じてきているのであるから、地方自治体としても少しは考えたらどうだろうという考え方が、この発想のもとになったというお話を聞きました。一体、それは総理や大蔵の側から、おれたちはこれほどやっているから、ひとつ自治省としても考えたらどうだろうという意見なのか、それともこちらの側から国としてせっかくの努力をしているから、われわれ自治体側の協力を得て、ひとつわれわれも自主的にこうしようと考えたということなのか、どちらからの考えなのか、それを最初にお聞きしたいと思う。
○秋田国務大臣 これは政府から、あるいは政府首脳の筋からの強圧的な関係でやられたというものではございません。もちろん政府筋からもそういう話もありましたし、その他沖繩のほうからも、どうだ少し自治省側でひとつ考えてもらえないだろうかという話もございました。多方面の御意見がありました。しかし、これはいずれも強制的な圧力的なものじゃございません。好意を考えてのことでございまして、自治省といたしましても、いよいよ沖繩の本土復帰を目前に控えまして、何か考えてもしかるべきであろうというわけでございまして、皆さま方のお話もこれあり、いわゆる地方公共六団体と十分御連絡をとり、その御同意を得ました限りにおいては自発的にやっていく処置をとる、こう申すこともできるような実態でございます。
○吉田(之)委員 まず大臣のおっしゃるとおり、きわめて自発的に各関係団体が思い立ってのことだというふうに承りましたけれども、またこの六団体の申し合わせを読ましていただいても、確かにそういう感じは十分にうかがえます。しかし、私はこの申し合わせをしさいに読んでまいりますときに、三十億円を限度としてとか、非常に金額を限定し、かつ言外に、これは本年度だけのことだというふうに含めてあるのかどうか、その辺はよくわかりませんけれども、何か非常に制限的な、かつ一時的な出し方のような感じを受けてならないのです。もしも地方自治体の国有財源であるこの交付税からの財源、これに余裕があるなしの問題はたいへん論議がありますけれども、非常に余裕のないときには、こういうことは当然したくともできないはずでございます。だとすれば、たまたま余裕があるから、美しい連帯の友情としてやろうという程度のものなのかどうかという点が、私は非常に気になるわけなんです。私は沖繩に対する援助と申しますか、沖繩のレベルアップの問題は、余裕のあるなしにかかわらず、政府自体が積極的に集中的にみずから主体となってやらなければならない問題だ。それとにらみ合わせて自治体がきわめて一時的、善意のものとしてやられるのかどうか、この辺の考え方がどうも釈然と私には了解できないわけです。
○秋田国務大臣 もちろん国は沖繩の復帰に際しまして、またそれを目前にしない前から、いろいろ財政的な援助を当然すべきものであって、してまいったわけであります。 そこで、内地の地方団体におきましても、できるならばやりたいという気持ちはおそらくないわけではなかったと思いますけれども、もちろん御承知のとおりの財政事情でございまして、思うにまかせなかった。たまたま今回交付税に自然増を生じ、特交の分についても相当額の余裕を生じましたので、この際特別の措置としてやった、こういういきさつでありまして、美しい連帯の友情的考え方を従来から持っておったものが、この際の財政事情で実現ができた、こういういきさつでございます。
○吉田(之)委員 これはお気持ちはよく了解できます。ただ、その出し方としてたいへん異例であり、かつ方法が微妙なところであることも十分大臣御承知のところだと思います。そこで、これは仮定の論議だ、来年度の論議だと言われるかもしれませんけれども、もしもいまと同じような条件がたまたま一年後に生じた場合に、やはりそういう友情、連帯としてこの種の措置が再度とられるだろうかどうか。もしも来年の今日の時点で、すでに完全に沖繩が復帰しておれば話は別でございます。しかし、そうでない可能性は大いに想定されます。そういう場合には、いまこれをなさろうとされる大臣自身の気持ちとしては、いかがなものでございますか。
○秋田国務大臣 復帰の時点にももちろんよりますが、しかし、復帰がいまの時点よりあとになるという場合を想像いたしましても、やはりいろいろの事情、そのときの事情にもよることでございまして、今日からどうも予想をして推測を申し上げるということに適さない、なじまない性格のものと存じます。
○吉田(之)委員 たいへんお答えにくいことだろうとは思いますが、ただ私は、ことし一時的に三十億円が出された、そして来年はかりに出さない、しかも承るところによれば、臨時国体ですか特別国体ですか、というものが沖繩で復帰を契機に行なわれることを想定して、それに対するいろいろな公共施設の充実のために使っていただきたいということのように承りますが、そうすると、やはり一時的なきわめてひもつき的な金の出し方にならないかという問題が出てくるわけでございます。この辺の配慮は、当然担当大臣としては、いろいろと正しく国民に理解を求めておいていただかなければならないのではないかという感じがいたします。そうしたうわさされている沖繩における国体との関連、それは直接そのことに対するひもつきの金ではないとおっしゃいますでしょうけれども、結局はそういうことが想定され、それの一部の援助として出したいという本土全般にわたる自治体の意思であるとするならば、それは財政の運用上正しいものなのかどうかということです。
○秋田国務大臣 先ほども國場先生にお答えいたしましたとおり、これはひもつきの性格の金でないことはもちろんでございますし、また諸先生も御承知のとおりで、交付税上の措置でございます。したがいまして、ただ沖繩の赤字、借金埋めに使われるというようなことは困るのでありまして、やはり積極的に沖繩の行政水準の向上にプラスになるように使っていただきたいという希望を持っており、たまたまそこに国体等もある。それには道路もつけなければならないでしょうし、いろいろ社会施設の整備もございましょうし、そういうことに使われればまことにけっこうだ、こう思って出したわけでございまして、具体的あれこれについてのひもつきは毛頭考えておりません。
○吉田(之)委員 この機会に承っておきたいのですが、沖繩が完全に本土に復帰した時点において、当然考えられるべき沖繩への交付税の額でございますが、本土の類似県、たとえば人口百万前後の各県と比べてみて、現在自治省としては沖繩にどうした程度にまで特別の配慮をしようとするのか、あるいはその面では完全に本土の類似県と同等の扱いをしようとされるのか、少し詳細に御説明をいただきたいと思います。
○秋田国務大臣 なかなか試算困難な性格の問題でございますけれども、一応推測をしたものがあるようでございますから、事務当局から説明をいたします。
○長野政府委員 沖繩の復帰に関連をいたしまして、先ほどからお話がございますように、特別ないろんな措置が同時に並行してとられるという問題が相当考えられなければならないだろうと思います。それからもう一つは、復帰するにいたしましても、同じような税制にすぐには復帰できない。たとえば本土の税制にすぐ乗って、国税なり府県税なり市町村税なりというふうなものが直ちに適用できるかということになりますと、これはまたいろいろ現実の問題との調整というものを大いに考えなければならないというような問題も出てくるわけでございます。そういうことがございますので、この行財政制度全体としての見通しといいますか、どういうふうに全体からめ合ってくるかという問題につきましては、現在予測を立てることが実は非常に困難でございまして、私どもといたしましては、その試算をするといいましても、そういう前提条件をまず固めてかかりませんと、解答というか答えを出すことがなかなかできないということになるわけでございます。 そこで、具体的な数字でどうなるかということにつきましては、私どもとして今後そういう制度が固まりました上で考えていくほかはないと思いますが、その場合の考え方といたしましてどういうことになるかということになりますと、いろんなそういう特例の制度というものを含みながら、収入なり需要なりをはじかなければなりませんが、そういうものをはじいて交付税制度を適用するという点におきましては、前提が多少違いますけれども、適用はもちろん当然フルに適用していくということになることは、私どもは当然だろうと思っております。
○吉田(之)委員 いま、今日の段階ではたいへんむずかしい、お答えにくい問題だろうと思いますけれども、しかし、むずかしいむずかしいといってほっておけない問題なんです。だから、この種の準備は幾ら早くても早過ぎることはないと思います。大体自治省としては、本年といいますか来年度ですね、来年度のいつごろの時点にはっきりと作業を終わって、そして具体的な数字のはじき始めをするのか、この辺のもくろみがなければわれわれも不安でならないのです。
○長野政府委員 実はその点につきましては、まずいままでの琉球政府と考えておりますものの中で、国政と申しますか、国政に属する部分と府県とのものを現在それぞれ振り分けまして作業をするというようなことを、関係各省の間で鋭意やっておる最中でございます。それと同時に、いろいろな施設につきましても、そういう意味では一応見当をつけながら検討作業をしておるというようなのが、各方面にわたって進行中の現状でございます。 しかし、とりわけ私どもといたしましては、沖繩復帰に際して何らの措置を講じないでただ受け入れるということではあるまいと思います。沖繩の復興なりあるいは将来の振興というようなものについての相当大きな計画を立てまして、そして、それに対して国が大きく措置をしていくということがまず何よりも必要になってくるんだろうと思うわけでございます。そういう骨組みが明らかになることがだんだんと出てくるにつれまして、沖繩県、沖繩の市町村というものの形も位置づけられてくるということにならざるを得ないわけでございます。 そういう意味で、現在ずっと関係各省と作業を共同してやっておりますけれども、それじゃ結論をいつまでに得られるかということになりますが、ことしの秋ごろ、伝えられるところによりますと、大体それらの措置についての取りきめをしていきたいというようなこともあるようでございますので、大体はそういう時点、つまり秋ごろまでには大体の輪郭をつかみ取るというかっこうになるのではなかろうかというふうに思っております。
○吉田(之)委員 全然まだ暗中模索というような段階におられるような感じしか答弁としては受けません。 そこで、大臣に申し上げておきたいことは、沖繩復帰後直ちに国全体としてはどうする、その中で自治省は自治省のレベルにおいてどう即応するかというからみ合わせがはっきりしないと答弁できないと思うのですけれども、しかし、やはり先ほど大臣が他の委員の質問にもお答えになりましたように、自治省みずからが主力となって沖繩のレベルアップをはかるのだ、これも当然のことでございますから、じんぜん日を送らないで、大臣みずからがもつと積極的に、沖繩復帰後の交付税はどうすべきなんだ、あるいはその程度ではどうにもならないじゃないか、特例としてはいろいろ法的にもどういう措置を講じなければならないのだ、あらゆる角度から早急に検討をしてもらわなければならないと思います。これはまた後日の機会にあなた方にぜひ質問をさせていただきたいと思います。 いろいろお尋ねしたい点もございますけれども、時間の関係で、これで終わらしていただきます。
○菅委員長 林百郎君。
○林(百)委員 時間がありませんので、前の委員のお聞きしたことは省きたいと思います。 大臣、第一に、特別交付金の中からこういう形で三十億沖繩に交付するということですが、これは本土の各自治体が特別交付金に対して非常に大きな期待をみんな持っているし、それぞれの要求があるわけでしょう。そこでお聞きしますけれども、昭和四十五年度でこれを特別交付金として交付してもらえないかということを要望している本土の各自治体の要求の総額というのは、一体どのくらいなんですか。そっちのほうでわかったら……。
○森岡説明員 特別交付税につきましては、二月一ぱいで算定をいたしますようにいま鋭意作業中でございますけれども、各県、市町村別の要望額を実はトータルいたしておりません。と申しますのは、やはり県なり市町村なりの立場でそれぞれの要望額にかなり思い切った数字もございますれば、かなり現実的な数字もございますものですから、それをトータルいたしましても実はあまり意味といいますか、そういう点で問題もあろうかと思いますので、個別に県の事情を十分調査いたしまして配分をする、こういうふうに実は力を注いでおりまして、集計をいたしておるわけでございます。
○林(百)委員 それじゃ、昨年は、各市町村、都道府県でけっこうですが、特別交付金としてこれだけのものを交付してもらえないかというような要望があって、それを総計した数字はありませんか。四十四年度会計でですね。
○森岡説明員 いま申しましたように、いままでも個々の市町村、都道府県の要望額を集計してみたという事実ほございません。
○林(百)委員 四十四年度で特別交付税として交付した金額は幾らだったのですか。
○森岡説明員 八百三十億円強であります。
○林(百)委員 そうですね。そうすると、本法によって沖繩に対して特別交付税から三十億円を限度として交付するということになりますと、これを四十五年度の特別交付金の総額から考えますと、これはどうなるのですか。これだけ不足分になることは明らかでしょう。これだけ余るからやるわけじゃないでしょう。大事なことですから、大臣でもいいですよ。
○森岡説明員 四十五年度の特別交付税は、御承知のように、当初予算で見込まれました交付税総額の六%、これは千十五億円であります。それに加えまして今回補正予算でふえました分が六十五億円、合わせまして千八十億円でございます。昨年が八百三十三億円でございますので、その間二百五十億円ばかりの増、こういうふうなことになっております。
○林(百)委員 補正分で本来ならば六十五億行くのが、その半分もこういう形で沖繩のいわゆる琉球政府へ出すということですね。これは各委員が言っているとおりに、当然本土の地方自治体がもうのどから手の出るように待ちかまえている特別交付税を、こういう形で沖繩にやるということは、沖繩の人たちの望むところでもないし、またこれは自治大臣として本土の地方自治体の実情を考えればすべきことでないと思いますが、そう思いませんか。それは自治省から指示を出せば、こういう申し合わせもするかもしれませんけれども、これはこういうやり方をすべきでない、ことに今日における地方自治体の財政の実情からいったら、こうすべきでないと思いますけれども、そこは大臣、政治的にどう考えますか。
○秋田国務大臣 普通の交付税理論、これを考えますときに、理論的にはまさにおっしゃるようなことが言えると思います。しかし同時に、沖繩というものと本土との関係、また琉球政府の中の沖繩県という立場及びそのもとにおける沖繩の所在市町村というものと、本土、内地における都道府県、市町村との関係、二十五年間米政府の施政権下にあったという特殊の事情、こういう点を考えまして、補正予算の特別交付税の六十五億というものが計上できたこの機会に、そのうち三十億円を限度としての特別の措置をするということは、私は決して非常に違法な、非常に不当な措置とは考えられません。十分国もある程度の援助措置をしたほかに、地方公共団体の御了解も得て、自治省がこういうおとりなしをするということは、決して私は考えられない措置ではない、ある程度是認される立場ではなかろうか、こう考えたので、こういう措置をいたした次第でございます。
○林(百)委員 さっきから大臣は、アメリカ政府によって長い間支配された、支配されたと言っている。そういう異民族支配によって苦しみを受けたならば、その政府自身によって沖繩県民に対する補償をさしたらいいじゃないですか。本土の、しかも財政的に非常に欠乏している自治体が、アメリカ政府に肩がわりして、長い間県民に迷惑をかけたからおまえの気持ちを慰謝するためにこれだけの金を分けてやるということは、論理が通らないじゃないですか。私は、沖繩県民に対して十分な措置をし、それから自治体としてのレベルアップをし、長い間の異民族支配に対する慰謝をするということについて、自治大臣のお考えになるところよりは、もっとそれ以上のことを考えていますけれども、しかし、だからといって、それはアメリカの支配によって長い間苦しみを受けたものを、日本の本土の、しかも財政的に非常に苦しんでいる自治体が当然もらえる金、それがなければ困るところもある、それを非常に期待しているところもある、その六十五億の半分を、今度の補正分のそれをさいてやるということは、筋の通らないことじゃないですか。沖繩県民に精神的にそういう苦痛を与えたものが慰謝するのがあたりまえじゃないですか。そう思います。 時間がないので次に移りますけれども、それから三十億円のうち十五億だけを市町村分にかかる額とするということは、これはどういうことですか。十五億をミニ国体に使えという意味ですか。ちっともそれははっきり言わないのですけれども、なぜ三十億のうちの十五億だけ自治省令案要綱の中で「市町村」と書いて、あとの十五億のほうは何も書いてないのですか。これは大臣どうですか。
○長野政府委員 これは三十億円を法律の上では「三十億円以内でその定める額」と書いてありますが、「(その額の一部は、沖繩の市町村に係る交付額となるものとする。)」というカッコ書きが書いてあるだけでございまして、はっきりしないわけでございますから、そのうちの十五億円分を市町村の分ということにいたします。
○林(百)委員 あとはどうしろというのですか。
○長野政府委員 あとの十五億円は琉球政府の分、こういうことに相なるわけでございます。
○林(百)委員 どうして半分、半分にしたのですか。どうしてその国体に使うとかなんとかいうことが出てこないのですか。各委員は皆そのつもりで質問しているのに、あなただけはちっとも答弁しないのですが、何か困ることがあるのですか、そう言えば。なんで半分だけは市町村分にする、半分は琉球政府分にする、その琉球政府分というのは一体どういうことなんですか。その国体に使わなくてもいいのですか。それははっきり言ってください。決してそれは国体というひもがついているのじゃないんだ、何に使っても自由だ、国体をもしやる場合には、これをもし使わなければ別に出しますよ、こういうことなら、はっきりそう言ってください。
○長野政府委員 これは前のいろいろな御質問の際にも何回かお答えしたと思ったので、お答えしなかっただけでございますけれども、三十億円のうちの十五億円を琉球政府と申しますか、この場合沖繩県分ということでございます。それから十五億円が沖繩の市町村分、こういうことでこの三十億円を半々に交付するということを考えておるということでございます。
○林(百)委員 そんなことはもうわかっていますよ。どうして半々にするかということを聞いている。なぜ言えないんだ。大臣は閣議に出て聞いている。 それじゃ、大臣に聞きますよ。もうあなたの答弁は聞かないでいい。ちょっと大臣に……。
○長野政府委員 お待ちください。三十億円ということになりますと、琉球政府分が幾ら、市町村分が幾らかわからないわけでございます。それで半々にするということにすぎない、こういうことでございます。
○林(百)委員 だから、十五億は何に使うのですか。
○長野政府委員 十五億はもちろん一般財源でございます。
○林(百)委員 一般財源でいいのですか。
○長野政府委員 一般財源ですが、ただ、希望としては行政水準の向上に充ててもらいたい。つまり建設的な経費、先ほど大臣が御説明申し上げましたように、建設事業を中心としたものに充ててほしいということを希望として持っておるわけでございます。したがいまして、その中でお話が出ておりますような国体の施設の充実というようなものに充てる場合も、もちろんそういう意味で建設的な事業の一部でございますから、充てることはちっとも差しつかえない、こう考えておるわけでございます。
○林(百)委員 差しつかえないというのじゃなくて、そう使えというのでしょう。 大臣にお聞きしますが、一月十二日の閣議で、「山中総務長官は「三十億円のうち十五億円は四十八年春に沖繩で開催するミニ国体の競技施設整備費にあてたい」と提案し、合わせて閣議の了承を得た。」こう書いてあるじゃないですか。あなたは大臣でもないのにそんなことを言うけれども、これはあなた、閣議であれでしょう。「秋田自治相は十二日の閣議で」云々「合わせて閣議の了承を得た。」あなたは出ているわけでしょう。新聞をお見せします。日経ですよ。このとおりなんです。なぜこれが言えないのですか、それがわからないのですよ。閣議でこういうことを言って了承を得たと書いてあるじゃないですか、十五億は、ミニ国体に使うと。自治大臣、これ何ならお見せしますよ。何でそんな妙なことを言っているのですか。秋田自治大臣は、と一番先に書いてある。そのとおりだと言ったらいいじゃないですか。そうでなければ、そのほかにまたもらいますよ、もらう権利があるんだから。それでもいいですよ、沖繩の県のために。
○秋田国務大臣 私の発言は、本年度限りの特別措置として、沖繩については本土の府県及び市町村とみなし、特別交付税として交付税及び譲与税配付金特別会計から三十億を限度として直接支出いたしたい。交付にあたっては沖繩政府分と市町村分とはおおむね半額ずっとし、もちろん一般財源として交付するものではあるが、前向きで行政水準の向上に使われるよう要望することにしたい。もとよりこれらの措置は本土の地方団体の同意を得られることを前提とするものであり、またその法制的な措置については今後法制局と協議してまとめたい、こういう発言をいたしました。
○林(百)委員 山中総務長官が、そのうち十五億は、ミニ国体に使う、こう言って閣議の了解を得たと書いてある。
○秋田国務大臣 それを大体皆さん反対もなくあった、こういうことでございます。
○林(百)委員 何ですか、あなたは。了解したということでしょう、それでは。
○秋田国務大臣 けれども、自治省の立場といたしましては、交付税の性格上から一般行政水準の向上に充てたい……。
○林(百)委員 いや、しかしそうはあなたは言ったけれども、山中総務長官が提案し、あわせて閣議の了解を得た。閣議といえば、あなたも閣僚の一人だから、了解したことになるのじゃないですか。
○秋田国務大臣 その含みで言ったわけでございまして、交付税といたしましてはこういうひもつきということはできないわけでございまして、希望的条件を申されたということでございます。
○林(百)委員 そうすると、もしこれを琉球政府が自由に使って、国体のほうに使わないとして、そうすれば、また国体の費用は十五億別に見るのですね。それはそれでいいのですよ。それならそれでちっともかまいません。
○秋田国務大臣 それは見るということは確言は私はできません。
○林(百)委員 どうしてできない。 沖繩・北方対策庁の方にお聞きしますけれども、四十八年度にミニ国体を沖繩で行なうという、こういう計画があるかどうか。行なうとすれば、大体幾らの予算が必要となるのか、それをちょっと説明してください。私のほうは問い合わせて回答がありますから。
○亀谷説明員 お話のように、四十八年の四月中旬ということになっておりますが、復帰の記念事業の一環としまして、琉球政府及び沖繩県の県民の方、沖繩の体協の方の強い御要望もございますし、政府も政策といたしましてきめたことでございますが、おおむね四十八年の四月中旬に約四日間の予定で、こまかいことははしょりますけれども、本土の国体に準じまして、選手役員を含めて大体三千名程度の陣容になる、いわゆる特別国体を開くということを、琉球政府との間に相談をして内定をいたしております。大体の規模といたしましては、二十一種目の競技を前後四日間でやりますが、そのための関連施設といたしましては関係の道路の整備、それから主会場となります奥武山の競技場及びサブ会場となりますコザの市民競技場、その他それぞれの地域において行なわれます各競技種目に必要な、主として高等学校の付属体育館、こういうものを現在の琉球政府におきます教育水準の格差を埋める一助ということとも考え合わせまして、この際整備をしたらどうだろうか。また現地の希望もございまして、これらの施設はいずれも純粋に国体だけに使う施設でもございませんで、むしろ後年における関連の水準向上にいろいろと資する施設でございますけれども、この際あわせてそういうことをやったらどうだろうかということで、全体といたしまして約四十億ということでございます。
○林(百)委員 四十億の内容をちょっと言ってください。
○亀谷説明員 大ざっぱに言いまして道路関係が二十六億、それから国体の主会場その他の施設が約十五億、こういうことでございます。
○林(百)委員 ちゃんと施設が十五億という数字が出てきているじゃないですか、大臣。 そこで、時間がないので、もうこれ以上聞けないで残念ですけれども、これまたお聞きしますが、そうすると、いわゆる琉球政府は残りの十五億、これは自由に使っていいんですね。いまミニ国体として施設費十五億を予定しているという回答まで出ているけれども、かりにこれに使わなくてもいい、必ずしもこれに使えというひもをつけているわけではないということをはっきりと自治大臣言ってください。これはすぐ琉球政府、われわれは沖繩県と言っていますけれども、そっちヘツっーと通じますから、言ってください。
○秋田国務大臣 交付税の性格上こうこうのひもつきということではございません。しかしながら、一般行政水準の向上に充てていただきたいという希望を付してございます。
○林(百)委員 そんな抽象的な一般行政水準の向上——それは一般行政水準の向上について使えば、かりに国体に使わなくてもいいわけですね。そのことが一つと、それからこれは自治省令案要綱とありますが、あなた方の立場に立てば——われわれは沖繩県と考えて、アメリカの施政権についてはサンフランシスコ条約三条の廃棄ということを主張しておりますが、あなた方の立場に立てば、この自治省令案要綱というのは、いわゆるあなた方の言う琉球政府をこれで拘束することができるのですか。その二つを答えてください。 要するに、行政水準を向上するために使う、そのためならば何も国体の施設に十五億を必ずしも使わなくてもいいのだということをはっきりここで言っていただきたい。それは地方行政水準の向上のために使われればいいのだ、必ずしもミニ国体の設備というものじゃないのだ。それから自治省令案要綱というのは、これはあなた方の立場で言えば、施政権がまだアメリカにあるのだから、本土政府がこういうものをつくっても、必ずしもそれによっていわゆる琉球政府は拘束されないのだ、こう言えるかどうか。これは大事なことですから、大臣に答弁を求める。
○秋田国務大臣 交付税の性格上から、何べんも申し上げますが、ひもつきではございません。しかしながら、ミニ国体等に関連をする行政水準の向上に資せられることを希望いたしております。ですから、使わなくてもいいのだということに私が同意することは、これはいささか当を欠くと思います。そういうことを含めてこういうふうに使っていただきたいという希望を持っておるわけでございます。そしてそういう意味におきまして、沖繩・北方対策庁、自治省並びに沖繩の琉球政府との了解のもとに事を運んでいこうと思いますので、この自治省令案要綱なるものは厳密な意味における向こうを拘束するものではございませんけれども、向こうは十分この趣旨によって御善処願えるものと期待をいたすところのものでございまして、何らの希望なしに出すというものでもないのでありまして、こちらの希望を付して出す。これを向こうも大いに参考にされるであろう、こういう期待のかかるものでございます。
○林(百)委員 これで終わります。先ほどの同僚委員からも発言がありますように、三十億は本土に対しては法律要綱になっている。それでそのうち十五億は市町村分にかかる額で、あとの十五億は何も書いてない、ということは省令できめる。そしてこれは、いわゆるあなた方の言う琉球政府を拘束するということは私はできないと思いますよ。できないんですよ。三十億を向こうにやる以上、これはどう使ってもいいですよ。それともう一つは、あなたの言うミニ国体というか、国体施設のための行政水準の向上なんて、そんな行政水準の向上というのがあり得るのですか。 そこで、最後にお聞きしますが、この残りの十五億というのは、ミニ国体の施設に使ってもらいたいという希望である。それは希望であっても拘束力はない、こう聞いていいですか。念のために私は言いますけれども、こういう形で沖繩政府を援助する、当然の本土の自治体がもらうべき権利のある金を、こういう形で援助するということに私は反対なんで、政府が当然一般予算としてもっと出すべきだという立場で聞いているわけです。そうすると、あなたとしては希望するということであって、拘束はしない、こう聞いていいですね、いわゆる琉球政府に対して。
○秋田国務大臣 交付税の理論から申しまして、これは拘束力があるとは申せられません。希望でございます。
○菅委員長 次回は、来たる九日火曜日午前九時四十五分から理事会、十時から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十八分散会