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65回国会衆議院1971/05/20

商工委員会エネルギー・鉱物資源問題小委員会 第2号

発言数
105
登壇者
10
会派数
3
開催日
1971/05/20

会議録

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 これよりエネルギー・鉱物資源問題小委員会を開会いたします。  エネルギー・鉱物資源問題に関する件について、調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。藤尾正行君。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 これから、大臣も、その他の政府委員の方々も、おいでになられるようでありますから、その問題はあとに回しまして、とりあえず、いまおいでになっておられます関係の政府委員に対しましての御質問から、進めさせていただこうと思います。  まず、ごく簡単でございますから、科学技術庁の田宮さんにお伺いをいたしたいのでありますが、原子力産業会議で「二〇〇〇年にいたる原子力構想 原子力産業長期計画委員会報告書」というものを公式に出されておるわけであります。中を拝見いたしますと、非常にけっこうなことをいろいろ書いてあるわけであります。私どもにも非常に勉強になるわけでありますけれども、その中で非常に私どもが考えていかなければならないと思いますのは、その冒頭の「経済社会の展望と電力需要」という項で、まず、「一九七〇年代を迎えるとともに、環境問題、労働問題、立地問題、資源問題といったいわゆる、成長制約要因の発生をみるにいたって」云々ということが冒頭に書かれております。私はまことに御指摘のとおりだと思うのですけれども、私どもがこれからのエネルギー問題を考えていきますときに、この環境問題、労働問題、立地問題、資源問題、こういった問題を度外視いたしましては考えていけないのではないか、かように考えるのでございます。  こういった前提に基づきまして、 さらに論旨を進められまして、世界的なエネルギー情勢が非常に流動しておる。しかしながら、現在では、わが国のエネルギー供給は長期的に見ても、かなりの期間石油エネルギーにたよらなければならない、こういう御指摘がございまして、そうして環境問題の面から見ても、この石油問題という問題が、低硫黄化の問題、立地問題あるいは資源問題、こういうような点から非常に大きな問題にさらされておる。また需給構造もきわめて安定をしていない。その他輸送問題その他の面を考えてみても、非常にいろいろな面で問題があるので、当面はしかたがないけれども、これからの将来ということを考えてみるならば、環境問題、輸送問題などの点から考えてみても、またいろいろな脱硫問題その他を見ても、それらに対する研究は研究として進めていかなければならないけれども、しかしながら、原子力への期待を一そう強めざるを得ない、こういう書き出しで、未来社会に対しますエネルギーの構造がどうあるべきか、こういうことに言及をしておられると思うのであります。  そのほかにもいろいろ書いてございますけれども、大体そのような趣旨であるというように理解してよろしゅうございますか。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○田宮説明員 そのような趣旨と了解しております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 そうなりますと、結局、私どもがこの未来社会というものに直面をいたしまして、これからこの原子力へのエネルギー依存ということをかなり深くかつ熱意を持って当たらなければならない、こういうことでございますけれども、こういったわれわれの要請にこたえるべく、原子力発電というようなものについて、たとえば原子炉の研究開発、あるいは燃料資源というものに対する資源開発、あるいはこれの処理問題こういった問題について現状はどういうふうになっておるのか、あるいはこれが大体五年後、十年後、二十年後どのような展望になっていくのかというようなことを、ごく簡単にひとつお話を願いたいと思うのであります。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○田宮説明員 お答えいたします。  御指摘のように、原子力産業会議の「二〇〇〇年にいたる原子力構想」は、燃料問題、資源問題その他産業の高度化ということを踏まえまして、原子力発電に対します期待といたしまして、昭和六十五年には原子力発電の設備計画一億一千万キロワット、昭和七十五年には二億二千万キロワットという、いわば野心的な構想を掲げておるわけでございます。それで私どもといたしましても、いろ御指摘のような事情から、原子力発電のみならず、エネルギーに対する期待は非常に大きく、またその期待を実現するように諸施策をいたしますことが、原子力委員会、科学技術庁の職務と考えまして、いろいろと諸施策をやっておるわけであります。  先生の直接の御質問でございます、燃料問題、環境問題等についていかなる施策をやっておるかという点についてお答えいたしますと、まず燃料問題でございますが、御承知のように、原子力発電はその燃料といたしましてウランを使います。そしてそのウランも現在の原子力発電の計画の、主流になっております軽水炉計画でございますと、三%程度の濃縮ウランを使用いたします。  それで、まずその天然ウランの対策でございますが、これはわが国では、過去十五年来、動力炉・核燃料開発事業団の手によりまして国内の資源の探鉱をいたしまして、国内資源といたしまして、人形峠を中心として数千トンの埋蔵量は発見しておりますが、遺憾ながらその品位が低く、国際的な競争にまだ耐えませんので、当面のところ、全面的にカナダ、オーストラリア等の海外資源に依存しております。  具体的な対策といたしましては、電力会社等を中心として、現在のところ、長期契約及びその他の契約によりまして、約五万トン程度の確保をしております。この確保いたしました天然ウランを、アメリカとの日米協定に基づきまして、アメリカの濃縮工場に運びまして、そこで濃縮ウランにいたしまして核燃料といたすわけでございますが、その点につきましては、日米原子力協定によりまして、昭和四十八年度に着工いたします原子炉につきましての濃縮ウランの所要量は、日米両国が事務的に了解をいたしまして供給される形になっております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 これは非常に大事な点だと思うのでありますけれども、当委員会におきましては、このエネルギー問題の調査を進めてまいります際、一九七〇何年とかなんとかいうことに目標を置いているわけではなくて、これからかなりの長期にわたってこのエネルギー資源というものを考えていかなければならない、私はさように考えておるわけであります。そういたしますと、ただいまの次長がお答えになられました、日米協定といいますものがある期限で切れてしまう、こういうことでは非常に心もとないわけで、それから先に対します長期の安定的な濃縮ウランの入手に関する努力、これは一体どうなっておりますか。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○田宮説明員 お答えいたします。  当面の対策としてお答えいたしましたが、濃縮ウランの供給は、長期的に見ますと、先生御指摘のように、必ずしも現在のところ安定はしておりません。と申しますのは、第一に、世界的な原子力発電の拡大がございますために、現在のところ、濃縮ウランの供給能力のある国は、自由圏ではアメリカとイギリスとフランスでございますが、そのうち、特にイギリスとフランスは軍需用でございますので、その設備能力も低く、アメリカの濃縮プラントに比べまして、価格も必ずしも匹敵いたしませんので、実質的に供給能力として考えられますのはアメリカだけでございます。  ところが、このアメリカの濃縮プラントが現在三つございますけれども、その総容量をフル稼働いたしましても、一九八〇年ごろには世界的な需要に不足いたすという見通しが出ております。このため、アメリカ国内におきましても、第四工場、第五工場の建設計画が進められていると申しますか、議論されておりますが、まだ決定をいたしておりません。これに加えまして、またこのような情勢を反映いたしまして、御承知のように、ヨーロッパでも、ヨーロッパ共同濃縮計画というふうな動きがございます。一つは、フランスを中心といたしましてガス拡散工場を建てたいとか、それからもう一つは、すでに実現をいたしましたが、西ドイツ、オランダ、イギリスが共同いたしまして、遠心分離法によります濃縮プラントをつくる、こういうような動きがございます。したがいまして、わが国といたしましても、一九八〇年以降の需要に備えるために、過去数年来、二つの方法、ガス拡散歩と遠心分離法の自主開発を進めております。ガス拡散法につきましては原子力研究所が中心となっておりまして、遠心分離法につきましては動力炉・核燃料開発事業団が中心となっております。  さらに、これに加えまして、将来、たとえばアメリカを中心といたしまして、カナダ、オーストラリア等に第四工場をつくる、第五工場をつくるという場合には、これに共同参加して供給力を確保いたしたいというふうなこともございます。  そのようなことを踏まえまして、現在、原子力委員会に濃縮ウラン対策懇談会というのを設置いたしまして、各方面の有識者を集めまして、わが国のとるべき濃縮ウラン確保対策を検討しておるところでございまして、近くその結論が出るはずでございますので、その結論を踏まえまして必要な措置をとっていきたいと考えております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 ただいま主として濃縮方法の問題についていろいろ御説明を承ったわけですが、二つの方法がある。ガス拡散方式と遠心分離方式であり、それぞれ研究が進められておる。しかしながら、現状のところは、アメリカのガス拡散工場というものがいままで三つであったが、第四、第五の建設計画があるので、それにとりあえず乗っかっていきたい、このようなお考えだと思います。それはそれといたしまして、わが国におきますこの濃縮方式の研究というものも精力的に進めていただかなければならない問題でございますから、それはぜひともお願いをいたしたいと思います。  いま一つの問題といたしまして、その原料でございますウラン鉱石の入手という問題があるわけであります。いまこのエネルギーの問題につきまして、私どもの国内の生活、あるいは私どもの国内の産業、そういったものを維持してまいりますためのエネルギーは、安定的に、かつできるだけ低廉に供給してほしい、それを確保してまいりたいというのが、ただいまのところの政府の御方針のように私は承っておるわけでありますけれどもそうなってまいりますと、その肝心かなめのウラン鉱石というものの確保、これが安定的にかつ低廉に行なわれる見通しは、世界のウラン資源というものの開発という問題とのにらみ合いだと思いますけれども、これがどのようになっておるか、概括的にお話しを願いたいと思います。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○田宮説明員 濃縮ウランの原料になります天然ウラン資源の確保の問題でございますが、御指摘のように、昭和六十年度に六千万キロワットという原子力発電を達成いたそうといたしますと、六十年度までに累積で十万トンをこえる天然ウランを確保しなければいけないわけでございます。先ほどお答えいたしましたように、従来までは、長期契約もしくはスポット輸入というような形で約五万トンのウランは確保しておりますけれども、しかしこれのみではウラン資源の確保策ということには不十分でございますので、私ども通産省と協力いたしまして、いわゆる開発輸入方式というものの促進をいたしております。  具体的に申しますと、動力炉・核燃料開発事業団におきまして有望地域の概査をいたしまして、有望な地点が発見されました場合には、先般設立されました海外ウラン資源株式会社等が企業探鉱をいたしまして、これに対しましては、通産省所管でございます金属鉱物探鉱促進事業団を通じての融資等が現実に行なわれております。このようなことで企業探鉱が終わり、有望地点と見られましたところには、主として現地資本とのジョイントベンチャーの形で開発会社をつくり、それによりましてできましたものを確保する、こういう仕組みでやっております。  なお、それのみでは不十分と考えまして、現在、原子力委員会にウラン資源確保対策懇談会を設置いたしまして、通産省とも密接に協力いたしまして、六月中ぐらいにはその結論を得たいと考えております。結論と申しますのは、現在よりもより強力な政府助成措置が必要であるかどうか、またその政府の助成措置だけでよろしいかどうか、体制等について一元化をはかる必要があるかどうか、このような点でございます。  なお、現在そのほかに、豪州、フランス等からわが国とこの探鉱等の点について協力したいという申し入れがございますので、フランス、豪州等と原子力協定を締結する可能性について、外務省と共同いたしまして協議をしている段階でございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 非常にけっこうなお話でございますけれども、そういった、これから非常に有望な開発、これは決して開発途上の国とは申せないと思いますけれども、先進国であって、しかもなお開発の余地がある、そういった国々との間に原子力協定を結ぶというようなことは、これはどんどん進めていっていただきませんと、いざというときに間に合わない、こういった問題が起こりますから、この点はひとつ十二分にお考えをいただいて、できるだけ早目早目に手を打っていただきたい、これは国民の声だと思うのです。  それから、いま一点あなたにお伺いをいたしたいと思いますのは、公害関係あるいは立地関係の問題であります。これは石油その他の場合には、脱硫問題という形で、亜硫酸ガスの問題でありますとかその他の問題が、いろいろと発生をしてまいるわけでありますけれども、ウランの場合にも、処理工程におきます冷却水の処理の問題といった問題が起こり得るわけであります。でございますから、この問題についての一応のめどを得ませんと、これもやたらに立地をするわけにはいかぬ、こういう制約が出てくるであろうと思うのでございますけれども、この点いかがでございますか。

田宮茂文科学技術庁原子力局次長

○田宮説明員 原子力発電所につきましては、御指摘のように、硫黄その他の公害はございませんが、主として低レベルの放射能の問題が本質的にございまして、これは煙突から出ます気体廃棄物、それから冷却水等に出てまいります液体廃棄物、こういう形でございます。これにつきましては、先生御承知のように、原子炉等規制法に基づきましてその排出基準を定めておりまして、さらにその規制法に基づきまして保安規程がございます。それでその排出を一定レベル以下に押える。またモニタリングと申しまして、一定レベル以下に押えて排出されるように設置者に義務づけると同時に、規制法等によりまして随時立ち入り検査をいたしまして、その基準の順守を確保いたしておるわけでございます。  ただ、そのような形で現在のところ、施設外に放出いたします放射性廃棄物につきましては厳重な規制がされておるわけでございますが、御指摘のように、数千万キロの原子力発電所が今後建設されるという時点におきまして、現在までいたしておりましたことのみで十分であるかどうか、その点につきましては、低レベル廃棄物の人体に及ぼす影響、こういう観点から、科学技術庁の傘下にございます放射線医学総合研究所等で強力にその研究を促進しております。今後とも、その廃棄物問題につきましては、最新の国際的な知識も入れまして、またわが国で行なわれておりますいろいろな研究も総合いたしまして、十分に注意をしていくつもりでございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 あなたに対します御質問は、大体それで終わるといたしまして、最後に御要望申し上げておきますけれども、とにかく、先ほど読み上げました「二〇〇〇年にいたる原子力構想」というものをせっかく出しておいでになる。そしてその計画を順次お進めをいただいておるわけです。でき得る限りこれを縮めていって、そうして目標を早く達成できるような努力を、これは学問的にも、技術的にも、また予算的にもお進めをいただきたい、かように思います。  これであなたはけっこうでございますから、お引き取り願ってよろしゅうございます。  そこで次に、エネルギーの問題を取り扱っておられます通産省にお伺いをいたしたいのでありますけれども、先ほど原子力次長にお伺いをいたしましても、原子力の問題は、将来の趨勢としては、できるだけのウエートをそちらのほうに置いていくであろうし、将来のエネルギーというものに対していろいろな成長制約的な要素、そういったようなものを考えていって、そしてそのエネルギーというものがだんだん原子力化していく方向に向かうであろう、こういうことを言っておられるわけです。これはそれなりに私は伺っておきましたけれども、通産省とされましても、そういったお考えを是認をせられますか。どうでございますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 長期的といいますか、中期的といいますか、時間の要素を入れて考える場合には、やはり今後のエネルギーの相当のウエートを原子力が分担するということになろうというふうに考えます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 そういうことでございますので、たとえば必要とするエネルギー資源というようなものを考えてみましたときに、私どもはいま、石炭とか、あるいは石油とか、あるいは天然ガスとか原子力とかいうようなものの混在の上に、その安定的な体制を望んでおる、こういうことでございますが、ほかのいろいろな要素に比べてみましたならば、私は、その原子力エネルギーというもののもとになっておるウラン資源の開発、あるいは安定的確保というもののほうが、より実際的であり、かつリスクにおきましてもかなり小さいのではないかというような感じがするのであります。この点いかがでございましょうか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 リスクの問題となりますと、片一方の主要なエネルギー資源である石油の探鉱開発というものと比較しまして、やはり地質的に判断できるという要素もございましょうから、その点はそれなりに、御指摘のような点があろうと思います。ただ、賦存の状況としてまだ十分な地質調査が行なわれておらない。したがって、世界の分布状況等については未知の点が非常に多いという点からまいりますと、ウランの開発確保という点については、まだまだかなりの段階を必要とするというふうに思うわけでございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 ただいまの局長の御答弁は、私ももっともなことだと思うのでありますけれども、リスクから考えれば、確かにこれは目に見える面が多いわけでありますから、それのほうが少ない。しかしながら、その開発がまだ緒について、これから先非常に発展的要素があるから、その地質調査その他について基礎的なものがまだ足りない段階である、こういうお考えだと思います。しかし、いま現実の問題といたしまして、私どもが現に必要とするエネルギーはその大部分を石油に求めなければならぬ、こういうことで、石油に対する私どもの開発意欲というものは高く評価すべきものであって、これに対します熱意を失ってはならないわけでありますけれども、それと同時に、将来の方向、未来社会というものを考えてみましたときに、こういったものに対する資源開発の基礎的な調査といったものに対しましても、いまから十二分の備えをなしておくべきであって、しかもこれを同じく通産省でお取り上げになっておられるわけでありますから、こういった問題にさらに一歩を進めた取り組み方をひとつしていただけないだろうか、私はかように考えるのでございまして、この点はひとつ大臣からお答えをいただきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 まことにごもっともな御指摘であると考えております。総合エネルギー調査会におきまして、御承知のように、昭和四十二年に一応の需給見通しを出したわけでありますけれども、その後今日まで数年たちまして、需要の側においても、供給の側においても、いろいろな意味で非常に多くの変化がございました。したがって、昨年一応中間の見通しのようなものを総合エネルギー調査会で立てましたけれども、これはむしろ算術のようなものでありまして、現状をもってプロジェクションを行なえば、昭和六十年にはこのぐらいなエネルギーの需要がわが国であるのではないか、ということを算定いたしてみた程度でございまして、その間にわが国の産業構造がどのように変化するのかというようなことについても、これはたいへんに複雑な問題ですが、検討を要しますし、それだけの需要があったとして、それだけの供給源をどこに求めるのか、そしてその輸送はどうであるか等々、いろいろな基礎になるそのような事実関係の予測というものは、昨年の見通しのときには、十分に深く検討されておりません。したがいまして、この際、本格的に昭和六十年ごろまでのことを検討いたしまして、はたしてどのくらいな需要がわが国にあるのか。そしてその供給源、供給のための手段をどのようにすれば確保できるかというような本格的な作業を、この際どうしてもしなければならない段階になってまいりました。その作業を進めていきます過程におきまして、何がどのくらい、そしてその供給源はどこというようなことを、一応現在予測し得る限りのデータに基づきまして、最終的に四十二年の指標にかわるものとして打ち出してまいりたい、こう思っております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 非常にけっこうなお考えでございまして、ぜひともそのようにお進めいただきたいと思います。  ただ、その際に、私は大臣にお願いをいたしたいと思いますのは、そういった基礎的な調査をやります場合に、総合エネルギー調査会というようなものが、短期的にその年その年において勉強した成果が発表せられるというようなことでなくて、これはかなり長期的に問題の解明をお進めいただかなければいけませんし、その基礎的な問題がきわめて技術的かつ学問的でなければならないということと、それから、国際的な関連というものを十二分にお踏まえをいただいてこれをお進めをいただかなければならぬではないかということを考えておりますので、ぜひともひとつ、そのようにお願いをいたしたいと思います。大臣、よろしゅうございますね。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 それはまことにそのとおりであると思います。そして、のみならず、昭和六十年までの展望をするといたしますと、わが国自身の産業構造がどのように変化するかということを、予測し得る限り予測しておきませんと、従来の傾向線の投射だけでは需要の面においても誤りが出るおそれがございますから、そうなりますと、これは総合エネルギー調査会だけの範囲で事がおさまるかどうかという問題もございます。私どもとしては、この際、そのような長期展望を今年度一ぱいくらいはかけまして、つくりたいと考えております。御指摘のようなことは、その際十分に当然のことながら留意をいたします。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 その問題はそのくらいにいたしまして、これからいよいよ石油の問題についてお伺いいたしたいと思います。  原子力の問題、あるいは天然ガスの問題あるいは石炭の問題、こういった重要な問題は他にたくさんございますけれども、あとにも、たくさん同僚の方々の御質問の時間もございますので、私はここで石油問題だけに問題を限りたいと思いますけれども、現在ともかく、私どものエネルギーの主要な供給源といいますものが石油であることには間違いございません。そこで、石油問題について、私どもは、その取り組み方をどのように考えていくかということが非常に大事な問題であります。  この前、実は商工委員会におきまして、例のOPECが値上げを強行する、しかもこれをメジャーズがそれぞれ受けざるを得ないというような事態になりましたときに、私は御質問をしたことがあるわけでありますけれども、その後、それでは、私どもが低廉かつ安定的に確保したいと考えておりました石油の需給あるいは価格、そういったものの交渉の成り行きというものがどうなりましたか。ごく簡単に、これは局長からでけっこうでございますが、お答えをいただきたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 OPECの原油値上げにつきましては、きわめて影響の大きい問題でございますので、直接原油を供給しております国際石油会社に対しましまして、できるだけ負担をしてもらうために窓口一本化で交渉をいたしましたことは、前に御報告申し上げたところであります。その後、国際石油会社の一部には、日本の立場も理解できるが、公のやり方でやるについては、いろいろ具体的な話し合いとしてむずかしい点があるということで、個別交渉に移しまして、現在もなお話し合いを続けておるのが現状でございます。  しかしながら、結論的には、これを全面的に向こうにかぶせるということはとうていむずかしいことでございますから、相当大幅な国内への原油値上げに伴う影響が出てまいるというふうに考えております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 ただいまの局長の御報告でございますと、現にまだ個別的な折衝が行なわれておるというような段階でございますので、私がしいてその中身についてどうこうということを申し上げるのは不適当だと思いますけれども、実際問題といたしまして、この交渉は、われわれが欲しておるような方向に動いていくのには、非常に困難な要素が多いということだけは間違いないと思いまするし、現にもうすでに、ガソリン等々、私どもの一般的国民に一番関連の深いものについては、そういったものを織り込んだのか、あるいはそうでないのかもしれませんけれども、値上げがかなりな幅で行なわれておるという事情にあるようでございます。この辺の実態はどういうふうになっておりますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 われわれといたしましては、今回のOPECの原油値上げに伴います国内への影響というものは、これは相当大きな影響があるということで、先ほど申し上げましたような外へ向かっての交渉は考えておりますが、この交渉はユーザンスその他の関係もございますので、かなりの期間を要するということに相なろうと思います。そういう意味で、ある程度の見通しのもとに価格の問題を考えざるを得ない、こういうふうに考えるわけでございます。  大体、数字的に申し上げますと、昨年の十一月の値上げ、二月の値上げ、そして六月の値上げというものを考えますと、製品に換算いたしますと、キロリットルで平均で千百円の値上げになろうと思います。この中で、昨年来、灯油等を中心にして若干値上がりもございましたが、その点も考慮に入れ、石油の最近の経理状況等を考慮いたしまして、また、さらに国際石油会社に対する交渉を強力に進めるという意味も含めまして、千百円のうちの二百四十円弱は、石油精製の段階あるいはそれ以前でかぶるということにしまして、平均八百六十円程度は国内へ負担願わざるを得ないだろう。ただしその際、できるだけ中間の需要者の段階で合理化を行ないまして吸収を願うことにして、最終の需要者への転嫁はできるだけ軽減するように考慮をしてまいる。特に五十数%に及びますC重油とナフサの問題は、需要者がきわめて大口なものを含んでおり、それが大半を占めておるという事情でありますので、これらの大口需要部門につきましては、八百六十円のキロリットル当たりの平均値上げに見合う値上げについて応分の負担を願わないと、中小企業あるいは一般の消費者にはね返りが大きく出てまいります。この点については、大口部門である電力あるいは石油化学の部門において応分の負担をしてもらうように考えていただくということにいたしまして、他の油種については、これは市場のそれぞれの事情で値がきまってまいるわけであります。それはある程度やむを得ないとしましても、ただ便乗値上げに類する行為は、これは厳に差し控えるように進めるようにさせていきたいというふうに考えております。また、しばしば御指摘を受けておりますが、灯油等については若干値上がりが昨年の需要期に行なわれておりますので、たまたま不需要期になっておりますが、ことしの秋以降の需要期を考えましても、これ以上の値上げをすべきではなかろうというふうに指導いたしておるわけであります。  そういうふうな考え方で一般的な価格の指導をいたしますとともに、長期的な問題としては、やはり石油の安定供給を確保する方向の開発の対策を強化する、あるいは国内の精製企業についての資金調達面について配慮を払うということを考えたいというふうに考えております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 ただいまのお答えは、お答えといたしまして一応わかるのでありますけれども、OPEC諸国のいままでの発表によりますと、そのOPEC諸国の原油に対する値上げ分というものは、これから先なお年次的に上がっていくわけです。そういうことを頭の中に組み入れられたいまの御返答でございますかどうか、その点をお聞きしたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 今後、一九七二年一月以降三回、五セントあるいは五%の値上げについて産油国及び産油会社との間に約束をいたしておりますが、これのはね返りもまいると思いますが、さしあたり、きわめて大幅に上がりました今回の問題につきましては、いま申し上げたような処置をしてまいりたいと思います。  今後の問題は、さらに今回の交渉の行くえも見た上で判断せねばなりませんが、今回の交渉の推移等の結果からは、あるいはまた値上げの負担ということも起こり得るというふうに判断せざるを得ないと思います。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 そういたしますと、悪く解釈すれば、これからまた先に、あなたのいまおっしゃったような、値上げをしなければならないかもしれないという不安定要素というものが、これから先三回にわたって出てくる、このように解釈いたしてよろしゅうございますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 五年間の産油国と産油会社との間の協定の内容から判断しますと、あと三回原油について産油国の取り分が上がるというのは、これは協定済みでございますから、これの影響というものは、一応判断として考える必要があると思います。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 その問題はその辺にいたしまして、これから、石油資源対策の問題について、一連の問題をお伺いいたしておきます。  これにつきましては、いろいろな考え方があり、一部では、いろいろな考え方を文書化されたものも出ておるわけでございますけれども、その中で、いろいろ私どもが考えていかなりませんのは、たとえば、石油資源はほとんど私どもの国内にないのでありますから、かりに海外から参っておりますいまの石油資源というものがもし供給を断たれるならば、基幹産業はもちろん、国民各位の日常生活の大混乱を来たすことは必定であろうというようなことを言う人があります。私はそういう事態はおそらくあり得ないんじゃないかと思うのでありますけれども、政府御当局におかれましては、海外からわが国に対する供給が断たれるおそれがあると思われるような事態を想定できますか。あるいは想定しておられますか。この点、まず第一点伺いたい。これはひとつ大臣からでもお伺いをいたしたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 今年の初めでございましたか、OPECとメジャーとの交渉が非常に難航をいたしまして、ただいま藤尾委員の言っておられるような事態が考えられるという報道がなされました際に、私としましては、そういうことはおそらくあり得ないという実は判断をいたしておりました。結果としては、そういう不幸な事態が起こらなかったわけでございますけれども、通常の事態において考えまして、どちらかといえば、私は藤尾委員がいま示唆されましたように、そのようなことはまずないと考えるのが一応常識ではなかろうかと腹の中では思っております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 私も同様に考えるのでありまして、あまりオーバーなものの考え方は、とにかく対外的には出すべきではないのではないかという感じがいたします。  さらに、いま局長から御説明のありました中に、安定確保体制というものに取り組むべきである、こういうご示唆がありました。私はまさにこれも一つの考え方であると思うのでありますけれども、それでは一体、その安定確保というものは、その内容に何と何を含んでおりますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 ご承知のように、現在の日本の原油の供給源というのは、中東地区にほとんど依存しておるわけでございます。いまご指摘のようなことで、その供給が途絶することは、いろいろの事態から判断してなかなか起こりそうになかろうという判断もありましょうけれども、場によっては、供給量について必ずしも十分いきかねるという事情が、あるいは生ずることもあろうと思いますので、供給源の分散化ということは必要であろう。供給源の分散化によって、もちろん油の種類も増加いたしますし、いろいろの諸事情が起こりましても、分散された供給源を持つことによって、供給源を非常にフラクチュエートさせることは避ける。そういう意味で、供給源の分散化が一つの効果があると思います。  それからもう一つは、ともかくも従来は、一割前後の開発の原油を国内に持ち込んでおったわけでございますから、こういう開発の原油が多くなればなるほど、各種の事情にも即応して、これは国内に持ち込む決定権というか、そういうものがありますが、各種の事情の生じた場合にも、国内に安定して持ち込むことができる、こういうことになると思います。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 私は、いまの局長のお言葉に反論するわけではありませんけれども、そのお考えの中に、非常に矛盾撞着したものがありはしないかという感じがするのであります。たとえば、供給源を分散化したいというお気持ちは、私はわからぬではない。ぜひそうしたい。それでは、この供給源の分散化ということを現実にお考えになって、供給源というのは、どことどことどこに、分散できますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 最近のソースとしては、アフリカのソースというのが一つの考え方として出てまいっております。それから豪州の開発というのも、可能性がだんだん濃くなってまいっております。そのほか東南アジア地域。インドネシアは現在でも手をつけておりますが、それ以外の地域についても、開発の可能性というものは出ておりますし、ことにわが国周辺の大陸だな開発というのは、われわれとしては最も安定した供給源のソースとして期待しておるところでございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 私は、いま局長の言われました、私どもの大陸だなの開発というものは、ほんとうに私どもにとって安定的な要素であると思います。これはいかなる事態が起こりましても、私ども自体で自由にそれをすることができるのでありますから、それは私は、きわめていい方法であって、しかも、それができるだけ量的にも確保がでさる、そういう事態が一日も早からんことを願いたいと思うのであります。しかしながら、その他の要素になってまいりますと、ただいま言われました、アフリカの国々でありますとか、あるいは東南アジアのインドネシアを除く他の国々でありますとかというものを考えてみましても、こういった国々が、いまのOPEC——インドネシアはそれに参画しておるわけでありますけれども、このOPEC諸国というようなものと一体全く異質のものであるかどうか。あり得るかどうか。こういったことを考えてみましたときには、私はそうではなくて、やはりこういったものは、OPEC諸国に近い立場、あるいはむしろOPEC諸国の中に入っていき得る立場に近いのではないか、そういう気がするのでございます。そういうことになってまいりますと、地域的にそれを分散をするということは、かりにできたといたしましても、それがはたしてわが国に対する安定供給になるかどうかということになると、私はいろいろな問題を含んでおるのではないか、そういう懸念を持っておるのでございまして、この点に対して局長はそう言われるのでありますから、これは相当な確信を持ってお答えをいただいておると思うのでありますけれども、その根拠をひとつお伺いをいたしたい。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 今回のOPECの交渉の経緯の中で、船積み停止の問題が議論されたのは御承知のとおりだと思います。この点については、インドネシアは、この項目については同調しがたい事情にあったわけでございまして、その理由は、インドネシア政府がみずから掘っておる油をみずから輸出しておる、あるいは合弁でやっておる油を出しておるというような事情があったわけでございますが、OPECのメンバーでも、開発の態様によっては、そのような船積みについて必ずしも同調しがたい事情があったわけでございますから、今後の開発についても、その点、産油国政府との協調のしかたによっては、そうしたことを期待し得ると思うわけでございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 私は、一番初めにお伺いをいたしましたときに、安定という体制の中にどういう要素が入っておるかということをお伺いをいたしました。その中には、価格というものも安定の中に入っておる非常に重大な要素だと私は思うのであります。これが私どもの期待できないような価格で入ってくるということになりましたならば、それは私どもにとりましては、決して安定的な確保とはいいがたいも私はさように思うのでございます。  たとえば、インドネシアがインドネシアで掘った油であるから、他のOPEC諸国と、その供給船積み面におきましては異質の態度をとっておるということが、はたして日本の国全体の問題といたしまして、そのエネルギー資源の安定的要素になるかどうかということになりますと、その価格面におきましての制約ということから考えましたならば、この価格面におきまする安定というものを、少なくともそれはこわしておる。そういうところに非常な心配がありはしないか、かようなことを私ども考えるのであります。この点は、ひとつお答えの上でも十二分に御留意を願っていただきませんと、私どもの期待を裏切るようなものが、この安定供給というような抽象的なことばの中から飛び出してまいったのでは困る、さように思うのでございます。その点をあらためてお伺いをいたします。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 今回のOPECの値上げにあたりまして、インドネシア原油の値上げ幅というのがかなり大きかったのは事実でございます。この点につきましては、やはり日本の事情もあろうと思いますのは、低硫黄原油の確保というのが非常に重大になってまいっておりまして、低硫黄原油に関します限り、しかも取引の対象になる低硫黄の原油に関する限り、必ずしも供給が潤沢でない、こういう事情が出てまいっておろうと思います。その辺が反映しておるという点を御理解いただきたいと存じますが、供給源の分散化のために、開発した原油を輸入し得る地位を持つということに相なりますと、やはりその比率が小さければなかなか効果は出てまいりませんが、ある程度の比率になりますればやはり価格の交渉においてバーゲンパワーとして働くというふうに考える次第でございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 私はあなたと議論をするつもりは毛頭ございませんから、この問題に対して端的にひとつ決着をつけたいと思うのでありますけれども、この安定という問題と低廉という問題は、必ずしもその両極端の概念ではない、それが相互に関連しておる、私はさように考えたいのであります。この点は大臣いかがでございますか。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 こういうふうに考えたらどうかと思うのでございますが……。結局、単純化していきますと、買い手と売り手との関係でございますから、買い手から申しますと、売り手との関係はなるべくたくさん持ったほうがやはりいいということ、これは安定という意味でも低廉という意味でも、両方から言えるのではないか。先日のOPECが示しましたように、長年の問題を一応解決するために、あのときには、たまたま売り手側が一緒になりまして、いわば共同行為をやったわけでございますけれども、しかし、その前においても、その後においても、売り手間には潜在的には必ず競争関係があるわけでございます。ことに品物が品物でございますから、自然に噴出するものを長いこと締めてとめておいて、いわば金になるものを金にせず長いことほっておくということは、売り手側の事情から見てそう容易なことでない、かようにも考えられますから、そういう意味で売り手を分散しておくこと、これは買い手のわが国としては、やはり基本的にはとるべき方策ではないかというふうに考えております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 この問題について私は議論をすることを好みませんので、これでやめます。  そこで、その次の質問ですが、ここの資源確保の政策といたしまして、一つには先進国との間の国際協調というものが必要であり、同時に、発展途上国に対しての経済協力というものを目ざしながら、また自主開発を第三番目として進めていく、こういう三つの要素をお考えのようでございます。こういった一つ、二つ、三つという要素が、それぞれの面におきまして全部満足できるような状態、たとえば、非常に自主開発、自主開発といってやっていきましたときに、一体、国際協調という面はそこなわれはしないのかどうか。あるいは経済協力という問題は、私はこれは全然別個の問題だと思いますけれども、しかしながら、経済協力をやってまいりましても、相手国は、それは経済協力は経済協力として受け取っておるのであって、それが開発という問題とつながるかいなかは別個の問題であるとかいうような、非常に微妙な問題がそこに一つ存在する、そういうことだと思うのでありまして、これを単純明快に割り切った考え方というものはきわめて危険である、私はかように思うのであります。この点はごく簡単にお答えをいただきたいと思いますが、いかがでございますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御指摘のように、国際協調、あるいは経済協力、あるいは自主開発というものは、全くそれぞれが離れて動くというものではないと思います。開発につきましても、リスクの問題あるいは利権の問題等もありますから、メジャーズと共同開発をするという形で開発を進める必要のある場合も多々ございます。また経済協力につきましても、開発について全く離れてやるということでは必ずしもなく、それらについては、関連をさせながら進めていくということも考え得るケースもあろうと思います。ただ基本的には、やはり国際協調という基本的な精神を貫いて開発を進めていくというのが重要である、こういうふうに思います。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 ただいま局長のお答えになられましたように、国際協調という問題が非常に大事な問題であると思うのであります。と申しますのは、この石油の問題だけに限りませんで、私どもは、私ども自体のことだけを考えて、あまり露骨なナショナリズムというものを盛り込んだ考え方、それを一方的に進めてまいりますと、そのリアクションというものは、全般的な経済関係においてはね返ってくるおそれがある。私はその点を非常に心配するのでございまして、私は決して繊維の問題がそうだとは申しませんけれども、しかしながら、ともかくも、日本の急速な経済成長、あるいは外貨保有というようなものがどんどんと進んでいく反面におきまして、先進国側のそれぞれの事情が、そのゆえに反比例をするような状態があるというような場合に、日本の経済的ナショナリズムというものだけに力点を置いていろいろなことを考えていくと、思わぬ障害が起こってくる、そういう可能性があるわけでありますから、できるだけ仰せのように、国際協調ということを主にして——いろいろな施策というものは施策といたしまして、その中に国際的協調という思想を常に世界的な視野でお考えをいただきたい、さように思うのでありまして、これはぜひともお願いをいたしたいと思いますから、大臣から一言お答えをいただきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 確かに、それらの関係はきわめて複雑でありまして、一本調子でいけるものではございません。それは御指摘のとおりですし、常にわれわれ心がけておかなければならない問題だと思います。  ただ、この問題については、いわばわが国は後発者でございますから、後発者が先発者の中へ入っていこうとするときには、先発者は本来そういうことは好まない筋合いのことでございましょうから、かなり注意をしながらそういう努力をしていかなければなりませんが、さりとて、いつまでも、このグループに入らない、じっとしておるわけにもまいりません。そういう国際協調を乱すというようなことはなるべく避けていくべきなのでありますけれども、そうかといって、現状のままとまっているわけにもいかない。その辺は、一本調子でいかない、なかなかむずかしい複雑な配慮が常に必要であるということは、おっしゃるとおりだと思います。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 私はそのとおりだと思いますけれども、ここで私は、さっきも大臣から御示唆がありましたように、こういった問題は売り手と買い手というものが常にある。つまり供給者と需要者というもの、あるいは生産者と消費者というのは常にある、こういう立場から考えましたならば、日本の国は、消費国あるいは需要国、あるいは輸入国といたしましては、おそらく世界で有数な国であります。でございますから、そういったものの需給を考えていきますときに、需要者の立場が全然考えられないで物の需給関係がきまっていくというようなことは、およそこれは筋が通らないものであります。でございますから、こういった問題につきましては、国際的なワクの中で、たとえば国連なら国連、あるいはその他のいろいろな国際的ワクの中で、産油国とわれわれ消費国との問の会議でありますとかなんとかいう場で、私どもの立場というものをできるだけ理解をしてもらえるような場、そういったものを国際的につくっていく必要があるということを、この前もお願いをしたのであります。こういったことを具体的にひとつお考えを願って、国連総会ももう近いわけでありますから、そういった場でありますとか、あるいはその他の場におきまして、大臣は国際人であられるはずでありますから、われわれのそういった輸入国、消費国あるいは需要国としての立場を——まあ、これはほかにもたくさん世界じゅうにそういう国は多いわけでありますから、そういう国との連帯において反映をさしていくという努力を、ぜひとも具体的にそのステップをできるだけ早い機会におとりをいただきたい、かようにお願いをしたいのであります。いかがでございましょう。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 そういうことは、前回にも申し上げましたように、やはり非常に必要なことであると思っております。つまり、この問題には二つの面がありまして、わが国のような、御指摘のように、世界有数の消費国、おそらくそらして最大の輸入国かと存じますが、その立場から申しますと、われわれが買わないと言いましたら、これは売り手にはたいへんな問題になるわけでございます。またしかし、売り手は売り手で、日本が買わないということは可能ではなかろうと当然に考えますし、今度はこっちから申しますと、売り手が売らないと言ったらそれはたいへんなことでありますけれども、先ほども申しましたように、売り手が売らないということは言いっこないという認識がございますから、そこで、そういう力関係をめぐって、冒頭に局長が申し上げましたような、今回のOPECの値上げについても、われわれがかなりきつい態度をメジャーに対してとることが、少なくとも可能であった、できたわけでございます。そういう面、つまり売り手と買い手とのかなりきびしいやりとりの面と、それから別に世界的な需給関係からくる国際協調の面と、両方ございましょうと私は思います。ただいま言われましたようなことも、その第二のというか、むしろそれが基本であるかもしれない問題として、非常に大切なことだと思っております。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 この問題をさらに進めまして、もう結論に近づけたいと思うのでありますけれども、その開発にあたりまして、一応、国際石油資本というものに肩を並べることのできるような開発会社をつくりたい、そのために開発、精製、販売、輸送というようなものの一貫体制を確立する必要があるというような説もあるわけであります。一つの考え方ではあると思うのでありますけれども、そういった一貫化というものが一体どのようなことを意味しておるのか。たとえば、その販売の末端に至りまする一貫化を、もしかりにどこかでおやりになるということになりますと、いまの中小企業であります石油の小売りスタンドというようなものの立場は、非常に脆弱なものにならざるを得ない。あるいは開発というものが主体になる一貫化ということを考えるならば、精製というものは当然その下に置かれてしまうであろう、こういうことが考えられます。現に私どもでいまやっております開発というものも、必ずしも成功ばかりしておるわけではありませんけれども、いろいろな主体がこれに当たっておるわけであります。たとえばこれは、商社が一つのイニシアチブをとっておるというような場合もありますし、あるいは金属開発会社というようなものがこれに乗っかっておる場合もある。あるいは石油化学の会社がこれに当たっておる場合もある。あるいは石油精製会社がこれに乗っかっておる場合もある。こういったものが複合的な場合もある。いろいろな形態があるわけであります。そういったものを単純に一貫化するというようなことは、きわめて困難な問題であると私は思う。それをもし強硬に進めていくということになりますと、いろいろな面でいろいろなフリクションが起こるのじゃないか、そういうことを心配するのであります。そういったフリクションのない一貫化というような進め方がありますならば、それはぜひ教えていただきたいし、そのような考え方は別にしていないということでありますならば、そのようなお答えをいただきたい。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御承知のように、石油の業態というものが、産油の地域で原油をくみ上げまして、そしてそれを最終の需要者まで、精製の過程を経輸送して送り届けるという形になっておるわけでございますが、これが全体を通じて運営されるというのが、これは各国の事例から見ても、望ましいことは事実であろうと思います。ただ、御指摘のように、日本のように、産油段階というものはなくて、もっぱら原油を輸入して精製し販売するという形の石油業というものが非常に整備されてまいりまして、そうして開発が、最近に至ってその必要に応じてあらわれてきた、こういう状況でございますので、最も望ましい姿に合わすということになりますと、いま御指摘のような摩擦も起ころうと存じます。  この点につきましては、やはり開発企業が開発した場合に、その原油が円滑に国内で引き取られ処理され販売されるという姿になることが必要でございます。そういう形にするためには、理想の方向に向かっていろいろな手を講じなくばならぬと思うのです。場合によっては、開発段階に入ります場合に、たとえば、現在でございますと公団が半分は出資いたしておりますが、今後の株式の処分という形になったときに、精製会社の希望する場合に、これに渡すことによって、開発企業と、その開発原油を処理する精製会社とを、きわめてコマーシャルに結びつけるという事態も考えられるわけでございますし、あるいは、先ほど申されたように、精製会社が実際に開発に進出するという形で逐次そういう姿に近づいていくということも、一つの方向であると思います。ただ、端的にそれを実施することにはいろいろ問題があろうと思いますが、いろいろの考慮をしながら、そういう姿に整備していくというふうにいたすべきであろうと考えるわけでございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 政府は、これはエネルギー調査会の答申に基づきまして、自主開発の目標を大体三〇%くらいに置いて、そうしてそれをバーゲンパワーに、でき得るならばそのてこにしたいのだという考え方がおありになるわけであります。これは私は、それなりにわからぬではありませんけれども、しかしながら、考えてみますと、私どもの石油に対する需要量といいまするものが、年ごとに非常な飛躍的に大きくなって、今日この三〇%といいますものは、たとえてみますと、現実には、アラビア石油ならアラビア石油というものが、一昨年の段階あるいは昨年の段階には一〇%の地位を占めておったとかりに仮定をいたしますと、これは本年度におきましては、そのパーセンテージは、七%になるか六%になるかというように落ちざるを得ない。来年になれば、これが三%になるか二%になるかというようなところまでしか考えられないということを考えていきますと、私どもは、その三〇%の一つの開発ということを考えまして、それを達成をするために所要する年限、どれだけの期間に——その三〇%というものがかりに妥当であるならば、その妥当な三〇%を、いつまでにそれじゃ開発ができる見通しがあるのか、そのためには、一体どれだけの開発資金が必要なのか。あるいは、開発するための人的な技術者の養成というものが、一体それに組み合っていけるものなのかどうか。こういった問題を総合的に考えていきませんと、私は、やみくもに、ただ単に、何となく三〇%というものを目標にしたバーゲンパワーになりそうだというような勘どころでやられますと、これはいろいろな面で、それはそれなりにいいといたしましても、非常な支障が出てくるのではないか。もっともっと問題を緻密に組みあげていかなければいけない、そのように思うのであります。  一例を申し上げますと、技術者なら技術者というもの、たとえば日本の国内において十二分に開発技術者を養成するというには、これから十年以上かかりましょう。そういったことを考えてみましたときに、その開発計画というものは、当然、今後十年から先、十五年ないし二十カ年というものを考えてこれは組み上げていかなければいけないと思いますし、そのための資金の所要量というものを、年次的にそれではどのように出していかなければいけないか、こういった問題ができてまいります。そういうもののために、その資金量の構成はどのように考えていかなければいけないか、こういう問題を総合的にお考えになっておられるかどうかを、ひとつまとめてお伺いをいたします。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 三〇%の開発を達成すべき目標といたしましては、四十二年二月の総合エネルギー調査会の答申では、昭和六十年度においてということが答申されております。いまから約十五年の期間後においてそこまで達成することをつとめるべきだ、こういうことでございます。  そこで、十五年後までにどれだけの金が要る、どうなるかということでございますが、われわれとしては、当面五年程度の計画を試算してみましても、数千億円というものを探鉱と開発に要するというふうに考えております。  それから技術者といたしましては、手数百名の技術者が最終の段階では要るであろうということを考えておるわけで、したがいまして、現在、四百名程度のものを逐次ふやしていかねばならない。逐次ふやしていくためには、一つには、現在ある技術陣が必ずしも十分な技術水準にあるとは言えない点もございますから、当面、現在ある技術陣の強化をはかるために、外国の技術の導入、あるいは外国技術者の招聘による技術水準の上昇等を考えねばならぬ。それから、現在の大学の学部からいきますと、石油関係は四十名の定員でございますが、これらが商社に行き、あるいは他の面に行くというような形で散る傾向がございますから、これはやはり開発部門でさらに養成し技術を上げるというふうな配慮をする必要があると思います。こういうことによりまして、逐次技術陣を強化する必要がございますが、われわれとしては、四十名の技術陣というのは、定員が必ずしも十分かどうかという点も、教育の部門として配慮を願う必要が生ずるのではないかということを考える次第でございますが、最終的には千数百名の技術者を逐次養成強化していくというふうに考えておる次第でございます。

藤尾正行自由民主党

○藤尾小委員 実は、これは小委員会でございますから、私は徹底的に問題の究明をはからねばいけないと思うのであります。私のただいままでの御質問はきわめて序論でございまして、本論はこれから始まるのでありますけれども、本日は、同僚岡田委員が、ぜひ大臣がおられます間に御質問をしたい、こういう強い御要望がございますので、私の質問は一応これで打ち切らしていただきます。たいへん恐縮でありました。

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 岡田利春君。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 大臣の時間がないそうですから、一問だけお伺いしたいのですが、実は十三日の小委員会でエネ調の事務当局から、昨年もすでに七月にエネルギー政策については見直しをしたのでありますが、当面エネルギーの見通しについてはこれを検討する意思はない、そういう予定はない、そういう答弁が実はあったわけであります。ところが、大臣が先ほど答弁されたように、またきょう新聞にも出ておりますように、大体六月に正式に、エネルギーの見直しについて、また基本的な問題について調査会に諮問をする、こう報道されておるわけです。事務当局の感度と大臣の感度が、大体一週間しか立っていないのに違うはずがないと思うのですけれども、事実そういう答弁があったわけです。そういう点で、せっかく昨年七月にすでに見直しをしておるのに、今度さらに調査会に再諮問をしなければならない理由というものは一体何なのか、相当整理をされておるんではないか、実は私こうも思いますので、その点についての見解を承りたいと思うわけです。  それと同時に、従来すでにエネ調は、低硫黄化対策とかいろいろ現実的な問題についても答申は出されておるわけですが、今後の答申について、特に従来の答申になかった広範囲な要素を一体大臣は期待しておるのかどうか。たとえば、従来であれば、普通、エネルギー政策についても町自由経済主義者の政府の審議会の委員の方々でも、国会で公然として、ミックスド・エコノミーの立場をとらなければこれからのわが国のエネルギー政策は成り立たない、というような意見を参考人が述べておる段階でありますから、そういたしますと、そういう政策の抜本的な面をも期待しておるのかどうか。あるいはまた、先ほど質問もありましたけれども、外国のエネルギー見通しについては、ロビンソン報告に始まって相当経緯があり、こういう報告書もずいぶん出されてきたわけですが、今度、昨年やって一年たたずしてまた大臣が諮問するとするならば、相当七〇年代に権威のある答申を求めるということにならざるを得ないのではないか。そういたしますと、今日のエネ調のメンバーは別にして、これをささえる事務局の体制等の整備、こういうものは、当然思い切って行政当局としては考えて諮問するというような、従来にない態度がなければならないのではないか、私はこう判断するのでありますけれども、その点の諮問者である大臣としての見解を承っておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 問題が二つございますので、別々にお答えを申し上げますが、すでに何回か申し上げましたように、これからわれわれが広くエネルギー対策をどうやって展開していけばよろしいかということにつきまして、もう数カ月間、大蔵省、通産省と共同で研究をいたしておりまして、これは昭和四十七年度の予算編成までに完結をいたしまして、その際に具体化をしてまいりたい。あるいはまた、立法事項も出てまいることもあろうかと思いますが、そういう形で御審議をやがてわずらわしたいと考えているわけでございます。これが第一の問題でございます。  次の、エネルギーの需給見通しの問題でございますけれども、事務当局がどのように申し上げましたか、私つまびらかにいたしておりませんが、先ほど藤尾小委員に申し上げましたように、基本的に長期の見通しをこの際改めたい、確立をしたい、そのために諮問をして、相当時間がかかりましても作業を完結いたしたいと考えております。  それと、昨年のいわゆる中間報告との関連でございますが、むしろ考え方としては、昨年の作業は、この本格的な作業の一応の一つの段階というふうにお考えいただきたいと存じます。と申しますのは、昭和四十二年に立てました見通しが、少なくとも需要の面だけから見ましても非常に違ってまいったことは、もうだれの目にも明らかでございましたから、一応、昨年の時点に立って、今後の需要がどうなるかということを計算をいたしてみたわけでございます。  しかしこれは、従来の傾向線を延ばしていった場合の需要見通しということでありまして、その間に、今後何年間かのわが国の産業構造の変化であるとか、立地の問題であるとか、あるいは公害の問題であるとか、そういったものを深く検討して積み上げたわけではございません。いわんや供給の側におきまして、それだけのものが一体どこにどれだけあって、そしてそれをわれわれはどのような方法で輸送し得るかといったようなことにつきましても、これは深い検討をいたしたわけではないわけでございますから、今回の検討は、ただ需給の数字を積み上げるというだけではなく、現実にとらえ得る限り確実と思われる需要、それからとらえ得る限り確実と思われる供給等について本格的な検討をいたしたい、こう考えておるわけでございます。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 私は、政府にはいろいろな審議会、調査会がございますけれども、特にこういう産業政策、なかんずく長期のこういうエネ調のような見通しを立てるという場合、事務当局の体制というものが非常に大切ではないかと思うわけです。普通、一般的な何かの答申をいただくというような場合には、それぞれ学識経験者が委員になっておりますから、意見を得て答申を求めるということでけっこうでありましようけれども、こういうエネ調のような場合には、単に政府の事務当局のみならず、事務当局そのものがもう少し権威のある、しかも相当時間をさいて具体的にこの問題にかかり得る体制をつくる、そういうものがない限り、GNPが幾らか伸びる、逆算して結果的にはこういう方向だろう、いろいろな情報を入れて、一応作文を最終的にまとめるというようなことであっては、何回やっても同じことではないか。そういう意味で、もう少し恒常的に、しかも権威のある、専門的にやり得る体制というもの、単に審議会のメンバーだけに期待するのではなくして、そこに提出をする素案をつくる事務局の体制、こういうものについて、社会経済の変動が非常に激しいわけですから、新たな視野でそういう点の強化をはかって、今度出される場合には、ぜひ権威のあるものを発表できるような方向を大臣として先べんをつけられるように強く要望して、大臣に対する質問を終わっておきたいと思います。

宮澤喜一自由民主党通商産業大臣

○宮澤国務大臣 前段に申し上げましたエネルギー政策、ただいま通産、大蔵共同で研究しておるということを申し上げましたが、このときにも省内で、いわば特命事項のような形でタスクフォースのようなものを組んでいたしておるわけでございます。エネルギー需給の見通しというのは、わが国の、産業政策のみではございませんが、いろいろな政策のほんとうの基本になりますので、機動的に人材を集めまして一生懸命勉強してもらわなければならない、そういう仕組みを考えてまいりたいと思っております。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 最近の石油製品の価格の上昇の問題をちょっとお伺いしたいと思います。  石油会社は、三月末に大体最終的な製品値上げの態度をきめて、それぞれ折衝いたしておるわけでございますけれども、しかし現実の問題としては、中小ユーザーあるいは小ロットの小さなユーザー関係については、石油会社の示している価格をまるのみという方向で問題の解決が進んでいるように私は把握しておるわけです。しかし一番問題なのは、やはり電力、鉄鋼あるいはセメント、こういう大口の消費の関係がまだ難航している。現実の問題として四月分の精算は今月のいまごろしなければならぬ時期ではないでしょうか。これは解決されていないとすればどういうことになるのか。従来の価格で仮払いというような形になるのか。実績としてとにかく四月分の代金決済が出てまいるわけですから、こういう扱いは、大口の場合には難航しておるけれども、どうなっておるのか。大口以外の動向については、いろいろメジャーとの接触を価格の点においても最終的にやっておるというけれども、大口を除いては結局まるのみ、こういうのがいまの動向であるという理解でよろしゅうございますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 お答えいたします。  大口の電力等との話し合いは現在継続中でございますことは、先ほども申し上げたとおりでございますが、支払いにつきましては、通常は仮払いという形で従来の価格でやるというのが普通でございますが、先般、電力会社等の御意見を伺いますと、今回はそれではお気の毒なようなので、ある程度配慮した仮払いを考えざるを得ないであろうという御意見も承りましたので、仮払い等については、ある程度そういうものが入って行なわれるのではないかというふうに考えられるわけでございます。  御指摘のように、われわれとしては、中小ユーザーその他にはね返りを大きくして大口ユーザーの値上がりが結論として幅が小さくなってしまうということを避けねばならないと思いましたので、特に大口のC重油の需要先である電力、それからナフサなどの石油化学につきましては、応分の値上げについて考慮することを考えてもらうように各業界のほうに申しておるわけでございまして、それによって、消費者あるいは中小ユーザーへのはね返りを小さくしたいというふうに考えておる次第でございます。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 そうすると、いまの石油精製会社が大口に提示しているという、先ほど局長から説明があった八百六十円ですか、一応そういう要望をしているというような説明があったわけですけれども、通産省としては基本的に、従来の商工委員会で、第一にメジャーズとの関係をまず解決をする、そしてその上に立って大口消費者、特にエネルギーの基本である電力関係についての妥当な価格が双方の話し合いによって解決されることが最も望ましい、こういう態度を示したわけですが、しかし一方、参考人だった出光さんの話を聞くと、メジャーズとの関係は価格交渉ができるという情勢にあるのではなくして、とてもそれは今日の国際情勢からいっても実際に期待が薄い。個々に折衝しても、もちろん取引の関係では若干のメリットがあっても、大勢の変更するものにはならないということが参考人の意見でも明らかになっておったとするならば、そう言いながらも結局は、石油精製会社の企業努力といいますか、そういうものと相まって、とにかく直接消費者との間に妥当な価格できめざるを得ないのが実態であるというのがほんとうではないかと思うのですが、その点はいかがですか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御指摘の実情に近いと思います。先ほど藤尾先生にもお答え申し上げましたが、産油会社との交渉はなお時間をかけてやらざるを得ない。ユーザンスその他の関係がございますので、腰を据えてやっておるわけでございますが、といって、そのままで石油製品価格にはね返らないという見通しがあるならばけっこうでございますが、御指摘のように、必ずしもそういう見通しは立ちがたいという事情でございますので、四月に、考え方として、製品換算ではキロリットル当たり千百円の値上げになるけれども、二百四十円程度の十セント相当分は、石油精製、あるいはそれ以前の段階の負担ということにして、八百六十円に見合う分を製品の価格にはね返らすといいますか、そこで負担をしてもらうべきだという判断をいたしまして、そしてその中で、平均の八百六十円に見合う重油あるいはナフサの値上げ相当分を電力、石油化学で負担してもらう、こういうことによって、一般的には平均の値上げをそれぞれの分野で負担できるという形にいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 大体、局長からそういう説明があれば、行司役でもないのですから、双方交渉しておるわけですから、大体妥当なものとの考え方といいますか、基準になるというか、相撲でいえば相撲の仕切り線といいますか、そういうふうな感じでいま受けとめたわけですが、それはその程度でけっこうだと思います。  次に、先般も沖特・外務の連合審査会があったわけですけれども、特に沖繩におけるエネルギーの流通問題しばしばこれを問題にしておるのですが、まだ通産省のほうではこれに対する態度をきめていないようですけれども、しかし、もうすでにこれは協定を結ぶ段階に入っているわけですよ。しかも、早ければ来年四月一日に沖繩は返還されるという情勢にあるわけですよ。にかかわらず、特に沖繩の産業、経済というものが、本土と比較して非常に多く問題がある。しかもまた、住民の生活条件からいっても格差があるということは、深刻な問題としてこれにどう対処するかということで、五百以上の法律をいま検討して十一月の国会に提出をするというのが政府の態度であるのにかかわらず、依然としてこのような問題について政府の見解が出ないことは遺憾ではないか、私はこう思うわけです。  しかも、返還協定のいまの話し合いでは、那覇の石油ターミナルについては除外をされているということは事実なわけです。除外をされていては、沖繩の従来の——日本の業法と沖繩の場合とは違いがあるわけです。沖繩の場合には認可制であるわけですから。しかも一手買い取り、一手販売、給油所は全部認可制、それが今度は本土並みになるわけです。こういう意味では、本土を沖繩化したほうがもう少しよりエネルギー政策が前進するんじゃないか。このとおりでなくても、こうむしろ私は考えるくらいなんであります。しかも大局的には、本土の状況とはずいぶん違うわけです。沖繩はああいう基地の島でありますから、二十四時間給油所全体がフル操業。もちろん販売量も多いわけですから、それだけ人員の配置も本土とは違う。いろいろな条件の違いがあるわけです。しかも、税制が基本的に違うわけですね。ですから結局、これが返還をされて、エネルギーの、特に油の関係のエネルギーを中心にして本土並みにするとすれば、それだけでほとんどガソリン代から灯油代から上がってしまう。しかも一手販売でありますから。沖繩は島の集まりです。どこの島に行っても石油製品の価格は同じなわけです。輸送費やら何から一切をプール計算をしておるわけですからね。それが今度根本的にくずれるということになると、離島格差、それぞれの遠い島ほど格差が拡大をするという問題も出てくる。返ってきてエネルギーが高くなる。しかも、産業、経済の水準は低い。民度についても生活状況が低い。それに基本のエネルギーが上がるということは、全体の物価を押し上げることにもなる。基本問題ですよ、これは。少なくともここまで沖繩の返還協定の話し合いが進んでおるのに、この基本問題に対して一定の方針、それもきまってないのかもしれませんけれども、きまってないとすれば重大な問題だ、こう思うのですが、どうなっておるのでしょう。これはどういう対処をしておるのですか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御指摘の点は、前にも御指摘をいただいておりますが、考え方としては、返還に伴って御指摘のような事態が生ずることは避けるという考え方で処理したいというふうに考えております。  具体的には、さらに詰めた形で整理をいたしたいと思いますが、御指摘のように、揮発油消費税にしても格段の差がございますから、そのまま適用になりますと、たちまち非常に高くなるというような事情もございます。またスタンドの規制についても、片一方は認可制でございますが、国内はそういう形になっておりませんので、これらについても、急速に事情が変わるということは避けよう、こういう考え方で処理いたしております。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 いまガルフの製油所の建設が進められておるのですけれども、これはナフサを中心としてほかに出すということでつくっておるようです、エッソの問題もありますけれども。たとえば来年四月でも六月でもいいのですが、その時点でとにかく返ってくる。そうすると、ほかから油を入れるといったって、やはりドルフィンも必要でしょうし、タンクも必要でしょうし、あるいはまた販売体制も必要でしょうから、そう簡単にはいかないと思うのです。その後、暫時時間がかかって、放置しておけば、それこそ沖繩も本土並みの石油戦争の段階に巻き込まれるのかもしれませんけれども、しかし、返還されて、あの過渡的な期間というものは、相当注意深く対処しなければならぬのじゃないか、単なる行政指導ではこれはできないのじゃないか、こう私は思うわけです。また、それを復帰時点から、いますべてが認可制度になっているものを本土の業法並みに一ぺんにするということは、不可能に近いのじゃないか。やはり何らかの暫定期間の措置をしない限り、いま局長が答弁されたようにスムーズにいかぬのじゃないかと私は思う。税制の問題はやれますけれども、それは価格の問題であって、認可制、一手販売になっている状況のものを、ある程度の暫定期間を置いて、注意深く一つのアプローチを描いていかないと、やはり混乱することは間違いがないのではないか。そのためには、相当独自にこれにどう対処するかということが、単に税制以外の実際問題として確立をしておかなければならない。少なくとも沖繩国会までには、この点を明確に対策として方針を打ち出されていなければならぬのではないかと私は思うのです。沖繩国会は十月ですけれども、それまでに一応の成案を、タイミングとしては得なければならぬと思いますけれども、その点はいかがですか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 それまでには、いま申し上げたような基本の考え方に基づく措置を内容として固めておきたいと思います。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 これは基本的には通産省と直接関係ありませんけれども、この施設はガリオア資金でつくられたという経過もございますが、地元の要望等もいろいろあるようであります。特に、先ほどから議論いたしておりますように、基本問題でありますので、系統的にひとつ、いま答弁があった方針を出していただきたいということを要望いたしておきます。  それと次に、先般も質問いたしました硫黄鉱山対策の問題ですけれども、いろいろお話ししてまいりましたし、地元からも深刻な意見が出てきておりますから、きょうはこういう形で政府の態度だけを確かめておきたいと思いますが、硫黄鉱山がこのまま継続できるというならば、継続でき得る何らかの基本的な補償を政府はすべきだ。できないとするならば、言うならば安楽死できるような措置を、それは限度はあるでしょうけれども、すべきだ。いずれかを早々に結論を出すべきだ。私はそういう意味において、いずれかの結論を出し、その方向に従って政府は処置をするということについて明確に責任をもって対処すべきだという点についてどうかという問題なんです。その点について、具体的な内容はいいですから、基本的な態度を、この段階ですから、きょう承っておきたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 五月の十三日に、工業審議会で硫黄、硫化鉱の合同分科会を開きまして、最近におきます硫黄問題についての御意見を承りました。  その際、いろいろ御意見が出たわけでございますが、硫黄鉱山としては、存続について強い要望がございましたし、前に商工委員会の議決をいただいておりまして、硫黄対策の基本としては、硫黄鉱山の合理化と、供給過剰になる硫黄の輸出対策等を柱にしてやっておりましたが、商社その他の御意見では、客観情勢が大きく変化しておって、輸出の可能性というものは非常に小さくなった。また硫黄鉱山の合理化の効果も、必ずしも十分に出ていないという現状認識とからまりまして、いま御指摘のように、硫黄鉱山が今後も操業継続できるかどうかを十分に検討すべきである。それに付随的には、委員各位の意見の中では、硫黄鉱山の存続についてかなり悲観的な見方が強いという状況を反映いたしまして、ただいま先生御指摘の第二点の、操業を継続できないという判断もあり得るが、もしそういう判断に立つのなら、緊急に硫黄鉱山撤退の具体策を、事務局としての鉱山石炭局において立てて、そうして、それを次の分科会に出して審議することにしてほしい、こういう御要望をいただいております。しかも時間的にはそう余裕のある状態でないということから、早急にその結論を出せということでございますので、現在その線に沿った作業を進めておりまして、早急に結論を出して審議をお願いいたしたいというふうに存じております。  その際には、もし第二点の結論に達した場合には、硫黄鉱山撤退の具体策として、撤退に伴う、従業員に対する退職金等の問題、あるいは再就職の問題、あるいは企業の事業転換の問題等を含めて、案として作成いたしたいというふうに考えておる次第でございます。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 基本は、いま局長が言われたように、撤退をする場合には決断をもって撤退をしなければならぬと私も思うわけです。いたずらに混乱を拡大してはならないと思うのです。そのためには、やはり働いておる人々の権利というものを一体どう確保するのか。第二には、企業の転換というものははたして可能なのかどうか。第三には、ここで働いておる人の再就職の関係をどうするのか。さらにまた、地域経済の面で何らか措置をとれるのかどうか。私は大体この四点にしぼられてくるのではないか、こう思うわけです。  そして、そういう認識からいえば、撤退をしなければならぬという場合には、転換については、現行制度では、中小企業金融公庫の転換資金というのが制度的にございますけれども、これ以外に何らかの方法があるか。もし転換する場合にそれ以外にないのかどうか。こういう事態なので、転換する場合には、その制度、さらにいろいろな面の運用によって、もちろんそれは転換できる計画がなければならないのでありますけれども、ある程度の計画があれば、さらに政府としては、この転換に対して手をかす用意か考え方というものがあるのかどうかという点について承っておきたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 企業の事業転換というのは、いろいろ問題の多い点でございますが、制度としては、御指摘のように、中小企業金融公庫に転換資金の融資ワクというものがつくられておりますから、これらのものを中心にして、転換計画に即した資金の調達が可能なようなことも考えてまいりたいというふうに考える次第でございます。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 転換できるということは、その企業が不存在になるという意味じゃなくて、その計画が実行できるというめどがあれば、転換でき得る体制にその企業は最低存立せしめなければならないということに私はなると思うのですが、そういう認識でよろしいですか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御指摘のとおりでございまして、やはり転換計画というのは、存続の条件を備えて現実に存続し得る内容であらねばならないと思いますし、その点については、よく内容等も検討いたしたいと思います。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 労働省から来ておりますね。いまお聞きのように、これが撤退をしなければならぬということになれば、まさしく石炭産業あるいは全駐労と同質のものであると思うわけです。しかしこの二つは、いずれも特別の立法の措置が講じられておる。こういう問題が発生しても、これは法律上立て方は別ですから適用はできないが、そういう内容からいえば、大体同質的な取り扱いができ得る方向をやはり考えなければならないんじゃないか。もちろん、そういう情勢についてはすでに労働省もお聞きですから、また、いろいろそういう話もおそらく行っていると思いますから、これらについては事前に検討されておる問題ではないかと思いますので、こういう点について見解を承っておきたいと思います。

保科真一労働省職業安定局業務指導課長

○保科説明員 もし硫黄鉱山が撤退ということになれば、離職者の発生も予想されるところでございますが、離職者の方々に対する再就職のあっせんには万全を期したいというふうに考えておるところでございます。  硫黄鉱山につきましては、一昨年の十一月末に松尾鉱山、十二月に群馬県万座鉱山の閉山がございまして、この際には、離職者の方々と十分御相談いたしまして、その御希望に沿った求人を確保いたしまして、職業紹介のあっせん、あるいは職業訓練の履行等をやりまして、転換給付制度の活用とか、あるいは雇用促進事業団の雇用促進住宅を確保するということによりまして対処してまいったわけであります。  その際、炭鉱あるいは駐留軍離職者と若干異なる面はございますけれども、松尾鉱山の閉山に対しまして、住宅確保奨励金というものを年令に制限なく出す、あるいは移転資金は駐留軍離職者と同じ額にするというような措置を考えております。もし離職者が発生いたしました場合には、こういう経験を生かしまして、現地安定所の職員を行かせまして、現地で職業相談をし、十分御希望を聞きまして、御希望に沿った職業紹介、再就職の万全を期したいというふうに考えるわけでございます。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 硫黄鉱山は炭鉱よりも非常に辺地に存在していることは御承知のとおりなわけです。しかし、親子二代とか、大体七割は地元の出身者という雇用状態にあることも、これは明らかになっているわけです。しかもまた中高年令層が多いということは、炭鉱あるいは鉱山特有の共通点であるわけです。  私はこの機会にお伺いしておきますけれども、今度中高年令層の対策として、俗にいう失対法の改正が行なわれて、参議院をおととい通過して成立をいたしておるわけですが、こういう場合に、一応法律論的には開発就労的な面で離職者を受けとめることも可能なわけです。しかし、実際論としては私はむずかしいのではないかという感じがするわけです。なぜかなれば、冬季、特に群馬のような雪の降るところ、北海道——炭鉱離職者の場合でも、北海道では開発就労していないわけですが、大きな理由というのは、やはり冬季に周年操業ができない。したがって、その期間は失業保険を受けざるを得ない。地方の姿勢もあるということになっておりますが、やはり基本的にはその問題があるのだと思うわけです。ですから、今度の場合といえども、周年操業のでき得ない地域、積雪寒冷地帯と言っていいのだと思うのですが、そこにまさしく該当するのではないかと思うのですね。しかしながら、情勢によっては、そういう点は法律論的にできるわけだから、十分検討する考えがあるか。それとも炭鉱の制度を今度は改正の中に政策として生かしたわけですから、労働省がやっているそういう経験にかんがみると、これはもう初めから積雪寒冷地帯で周年操業ができないから考えていないという割り切り方なのか。この点についてはいかがですか。

保科真一労働省職業安定局業務指導課長

○保科説明員 ただいま申し上げましたように、もし離職者が発生いたしました場合には、十分職業相談をいたしまして、御希望を十分聞きまして、どういうような求人をどういうようにあっせんするかという計画を立てて再就職に努力したいと思っておるわけでございます。それで、松尾鉱山等の例にかんがみましても、ずいぶん再就職できるのではないかというふうに考えておりますけれども、もし再就職ができないような方がございました場合には、その段階でどう考えるかという問題であろうかと思いますので、まず職業相談をやりまして、求人を確保して、できるだけ早く再就職のあっせんをするという覚悟で臨んでまいりたいというふうに考えております。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 本件は労働組合側からも、情勢についての認識なり、いろいろ労働省にも陳情があったりお話もありましたから、相当深くこの点については受けとめられておるのではないか、こう思うわけです。特に当面、群馬でいえば、小串鉱山の場合には県境でありますし、それから石津鉱山についていえば、むしろ今度新しく国会で問題になった鉄道が開通して、その駅から山に通っておる人が多いということがあるわけであります。石津は、御承知のように、温度六十度という温泉が出て、その下の開発は西武系の観光開発の計画があり、温泉の給湯をむしろ希望されて、ある一定の契約を結ばれておる、こういう条件にあるわけです。そこでこの温泉については、地域に何もないところですから、そういう面で、これを提供するのにやぶさかでないというような意見も、私どもは実は聞いておるわけです。観光開発は別にしまして、いま労働省では、労働福祉のためにいろいろレクリエーションセンターを各地につくっておる。しかしさらに、諸外国でやっておるように、純然たる保養センター、こういう方向も進められてまいらなければならないのではないか。いろいろ計画を持たれておるわけですけれども。特にすでに労働省に対しては、そういう要望も述べられておると私は受け取るわけですけれども、そういう点についてお聞きになっておるかどうか。お聞きになっておるとすれば、そういう点の検討をされておるのかどうか、検討をする意思がおありなのかどうか、承っておきたいと思います。

保科真一労働省職業安定局業務指導課長

○保科説明員 そういうお話は伺っております。まだ非常に具体的な計画はお持ちでないのですが、そういうお話は伺っております。  御承知かと思いますけれども、中小企業レクリエーションセンターというものを労働省ではつくっておりますけれども、これは中小企業の従業員の方に利用をしていただく。あるいは青少年のためのいろいろ文化施設等もつくっておりますが、そういう地につくりまして、そういう離職者の方の状況はどうだろうかというような問題も出てまいりますし、それから地域振興ということが望ましいとは思いますけれども、やはり離職者の方に再就職をできるだけ早くあっせんしなければいかぬわけであります。そういう施設をつくりましても、離職者対策として間に合うか間に合わぬかという問題がございますので、現地の状況もお聞きしながら、再就職、離職者対策等を考えまして検討してまいりたいというふうに考えております。

岡田利春日本社会党

○岡田小委員 もちろん望ましいのは、離職者対策をも含めて、いまのような制度、施設、そういうものが望ましいのですけれども、これはなかなか簡単にはいかぬと思うのです。ですから、そこを最重点に考えると、タイミングの問題等があって、これは検討に値しないということになるのではないか。そうではなくて、過疎地帯であり、しかも観光ルートでもあるわけですから、むしろ炭鉱と違って温泉が出ておるとするならば、そのものが地域開発——安く土地が入り、温泉の権利が、いままで労働省がやってきたのと比べて、安く取得ができる、しかも環境的には何も問題がないということになれば、その後の地域経済といいますか、そういう面等も含めて、むしろ検討してもらわなければいかぬのではないか。前段のほうですと、大体の就職がきまってそうたいした問題がないということになるし、時間もかかるということになれば、そこまで待っておられないということになって没になる可能性があるわけですけれども、その場合、労働省としては検討してほしい。実際問題は労働省でなくてもいいわけです。そういう点で、通産省もこの地域経済の問題について配慮しなければならぬわけでしょうから、政府全体として、ひとつこの面について十分なる検討をしていただくように要請いたしまして、終わりたいと思います。

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 相沢武彦君。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 岡田小委員と同じく、硫黄鉱山の問題につきまして、若干ただしておきたいと思います。  現在わが国の硫黄鉱山が、公害対策に伴う重油脱硫の本格化によりまして、回収硫黄が増大することによって総閉山の危機に直面しております。現在残っております北海道硫黄にしても六月末、あるいは大分の九重山の硫黄鉱山にしても五月末までには閉山決定の態度を迫られておるという最悪の事態になっておるわけでございます。  先回も、同僚委員から質疑がありましたように、四十四年七月に硫黄鉱山を守る国会決議が採択されましたが、何ら実効があがっておりませんし、特に通産当局は、今日まで、回収硫黄増大に伴う市場対策や、あるいは過剰硫黄の輸出をめぐり海外市況の情勢把握につきまして、硫黄行政上の見通しに大きな判断の誤りをおかしてきたということについて責任をどう考えておられるか、この点をまずお伺いいたします。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御指摘のように、さきに当委員会の御決議をいただきまして、その線に沿いまして、輸出会社の設立、あるいは硫黄鉱山の合理化、このための技術的な補助金の支出、あるいは坑道掘進につきまして、補助金の単価を五割上げて推進していく等のことをいろいろやったわけでございますが、硫黄需給につきまして、御指摘のありましたように、当初の見通しと非常に変わったという事情が出てまいりました。四十四年度につきましては、五千トン前後の輸出を実施したのでございますが、四十五年度におきましては、輸入原油の硫黄の減少ということとからみまして、回収硫黄の生産が必ずしも計画どおり出ていない。このために、供給が、当初の見通しに対して非常に落ち込んだために、輸出が行なわれなかった。そして本年度は、回収硫黄が順調に出る状況に相なりまして、需要が三十五万九千トンでございますが、これをはるかに上回る供給が出まして、五万トンの期末在庫と考えたのでございますが、それさえも、回収硫黄を使用する硫酸工場の機械に故障がございまして、約二万トンほど需要が減少するというような事態から、五万トンの十二月の見込みが、結果的には七万トンをこえる在庫になった。こういう状況で、硫黄の業界にとっては非常に在庫圧迫による影響が急速に出てまいったという事情でございまして、この点については、われわれとしてもはなはだ遺憾に存ずる次第でございます。  ことに、御指摘のとおり、硫黄の輸出につきましては、さきの決議では、特に重点を置いて処理するということを要望されたわけでございますので、海外市場の状況、輸出価格の見通し等につきましては、硫黄分科会におきまして、海外事情小委員会まで設けまして実は検討をいたしたのでございますが、当時の予測では、三十五ドル前後の輸出価格が可能である、しかも相当量の需要が、台湾をはじめインド等の東南アジアにおいてあるというふうに見ておったわけでございますが、その後世界的に、カナダの天然ガスからの回収硫黄が非常に増産になりまして、当時、四十五年でんでおったのでございますが、実際の実績では、ジェトロの報告によりますと、四百九十万トンというふうに、百四十万トンの増産が行なわれている。これが海外市況をくずしまして、ことしの三月に台湾に向けて輸出されましたカナダの硫黄は、二十三ドル八十八セントというふうなCIF価格で輸出されるというかっこうになりました。こういう価格で出します際には、山元手取りはトン当たり千数百円というふうに、ほとんど手取りなしに輸出せざるを得ないという状況に立ち至りまして、しかも在庫圧迫によりまして、われわれの期待しておった海外の輸出市況も、それらとの競合で必ずしも円滑に出ないという事情に相なりまして、この点、われわれとしては、状況の変化とはいいながら、非常に遺憾に存ずる次第でございます。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 結局、硫黄鉱山は、公害対策の副産物として発生する回収硫黄との競合にさらされているということです。また現在、いま局長がいろいろ御説明されましたように、必ずしも海外市況というのは芳しくない。とうてい輸出はできないという現状でありますし、結局、硫黄鉱山が存続する余地はもうないというのが大方の見方だろうと思います。これは通産当局としても、また実際に働いていらっしゃる方、あるいは経営者の方にしても、事態はもうそこまで来たという判断に立っておると思うのです。  それで、私申し上げたいことは、硫黄鉱山の危機ということは、単に自由競争の結果もたらされたものだけではなくて、政府の公害対策推進によって必然的に起きた第二次的な公害とでもいいますか、そういうものです。その先をたどれば、結局、高度経済成長のひずみの一つとしてこの問題をとらえなければならない。この硫黄鉱山の問題ばかりでなくて、今後政府は、公害対策に伴って発生する諸問題の解決に総合的な取り組みをしていかなければならないと思うわけですが、こういう公害対策に伴って発生する諸問題の総合的な対策ということを考えられて取り組んでいらっしゃるのか、あるいはそれを必要とお考えかどうか、そういうことで御答弁をいただきたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 公害対策に伴って各種物資が回収されざるを得ない、その回収された物資が再使用される場合にはきわめて円滑にまいりましょうけれども、たとえばこの硫黄のような場合は、従来の生産方式と全く競合するという状況でございますので、これらについては基本的に考える必要があろうと思います。ことに硫黄問題につきましては、鉱山の単体硫黄の問題のみならず、硫化鉱の問題もございますので、われわれとしては、引き続き鉱業審議会の硫化鉱分科会においてこれらの問題も検討いたしたいというふうに存ずる次第でございます。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 結局、今後の問題は、いまも岡田小委員からも申しましたように、そこに働く労働者の方の生活の安定、あるいはその地域の過疎化の防止等、諸問題があるわけですが、硫黄鉱山の総撤退、あるいは一部硫化鉱関係を残して大幅に縮小するという案も出たようでありますが、その閉山に伴う補償措置、これについて特に石炭産業並みの退職金確保ということを考えられているのか、その点、明言をいただきたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 先ほど岡田先生のほうにもお答え申し上げましたが、さきの十三日の硫黄、硫化鉱の合同分科会の御審議の結果では、一応、硫黄鉱山の存続の見通しについてまず判断をして、もし操業の継続ができないという判断ならば、至急に硫黄鉱山の撤退の具体策を立てろ、そしてそれをもう一度審議にかけるようにというのが、委員各位の最終的な考え方でございましたので、御指摘の点も含めまして一応成案をつくりたいということで、現在作業中でございます。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 その成案はいつ出てきますか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 できるだけ早くという御指示を受けておるわけでございますので、われわれとしては、今月内を目途にやりたいというふうに存じますが、関係の方々もかなり多くおられますので、今月内にできるかどうかは必ずしもいま自信がないのでございますけれども、少なくともきわめて短期間に結論を得なければならぬということで作業をいたしております。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 自治省からいらっしゃっておると思うのですが、硫黄鉱山閉山地域の各町村は、大体人口減二〇%をこえる過疎地域になっておりまして、今回、総閉山になりますと、その地域唯一の産業がなくなるわけで、過疎にますます拍車がかかるわけでありますが、こういう事態に直面しまして、事情をお聞きになって、その地域の問題として今後どう取り組むかということについて、もうすでに関係各省との話し合いが進められておるのか、あるいは現在どういうようなところまで対策が進んでおるのか、それをお聞きしたいと思います。

立田清士自治大臣官房参事官

○立田説明員 ただいま御指摘のとおり、硫黄鉱山の閉山に伴いまして過疎現象を呈しているところがございます。それで先般、昨年、四十五年の国勢調査の結果、過疎地域対策緊急措置法の要件に該当します市町村を四月三十日に自治大臣の公示をいたしておりますが、全国で二百七十四の市町村でございます。その中には、いま御指摘の硫黄鉱山の閉山に伴う市町村が入っております。そこで、私たちのほうといたしましては、過疎対策につきましては、その過疎地域になりました市町村において、まず市町村の計画をつくっていただくということに実はなっておりまして、現在、それぞれの過疎地域に新たになられました市町村において、そういう計画をおつくりいただいております。その計画が出てまいりますと、それに基づきまして、国としてのいろいろな計画を尊重した施策を行なう、こういうことにいたしております。  それで、計画の内容につきましては、やはりその地域の特性に応じた一つの考え方というものをお出しいただくようにいろいろお願いいたしておりますので、いまお話しの市町村において、どういうふうな具体的なアイデアをお出しになるかというのを実は期待をいたしておりまして、現在それぞれ市町村におきまして、それぞれの県といろいろ御相談の上でそういう計画を作成しておる、こういう段階でございます。計画ができますと、四十六年度からその計画に基づく事業を関係各省の協力を得て実施していく、こういうことになっております。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 先ほど、群馬県の場合は温泉資源等があるということで、鉱山労働者のレクリエーションセンターということを考えられておるということでありましたが、もう一つ、厚生年金を使っての労働者のためのリハビリテーション等の設置、こういったこともぜひ考えて、関係各省とも折衝を進めていただきたいということを御要望として申し上げておきます。  それから、労働省のほうにお伺いいたしますが、硫黄鉱山に働く人たちは、平均年齢大体四十才以上ですし、また、鉱山に働いて、なおかつ自分の持っている土地を耕して、農家収入と鉱山に働く収入とで生活してきたというような人たちがかなりいらっしゃるようでありますし、全従業員の四割は土地、家屋を持っている、残りの人たちは会社の社宅のほうから通勤している、こういう状況でありまして、非常に土着性が強いということ。また、硫黄鉱山に親子三代にわたってつとめてきたという人たちで、都会の新しい就職ということは非常にしずらい。先ほど申し上げましたように、石炭産業に比べてなお硫黄鉱山に働く人たちは他産業への転職がむずかしい、こういった諸情勢にあるわけでありまして、今後の雇用の問題につきましては、先ほどの御答弁では、現地の安定所の人たちが行って、まず就職希望等を聞いて、いろいろ検討をしておるということでありましたが、基本的には、できるだけその地域内での雇用をはかるということを前提として、いま申し述べましたように、その地域の特性に合った新しい開発、あるいはレクリエーションセンターとか、あるいはリハビリテーションとか、そういった公的な福祉機関の設置、それに伴ってその地域で就職を可能ならしめるような努力をしていくべきだと思いますが、この点についての御見解を承っておきたいと思います。

保科真一労働省職業安定局業務指導課長

○保科説明員 これから安定所の職員が参りまして、現地相談、職業相談を、十分に離職者の御希望を聞きながらしたいというふうに考えておるわけでございますが、家を持っておられる方、そういう方に対しまして、通勤できる範囲内で就職のあっせんをする、こういうことになっておったと思います。これもいろいろ御本人の御希望によると思います。そういう御希望を聞きまして、それに見合ったような求人を開拓いたしまして、就職のあっせんをしたいというふうに考えておるわけでございまして、問題は地域振興の問題もございますけれども、やはり再就職はできるだけ早くするという意味におきまして、御希望に沿った求人を確保いたしまして、あっせんをするというような態度で進まなければならないかと思うわけでございます。  それから、中小企業センターのお話も先ほど岡田委員のほうからございましたけれども、お答えいたしましたように、中小企業センターの趣旨からいって非常に設置がむずかしいというような問題もございますので、地域振興ということになりますと、地域全体の問題として、通産省あるいは自治省とも御連絡をとって考えなければいかぬ問題だというふうに考えておる次第でございます。

相沢武彦公明党

○相沢小委員 終わります。

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 岡本富夫君。

岡本富夫公明党

○岡本小委員 私は前回の当委員会におきまして、石油の開発問題についてお聞きをしておきましたが、そこでもう一つはっきりしなかったことがございます。それは石油開発公団が、公団法を改正して海外の石油開発に乗り出していかなければならないというような提案をしたわけでありますけれども、本田局長からは、ただ、技術あるいは情報、あるいはまた人材の養成、こういうようなことしか考えていない、そういう答弁であったと思うのです。それは、もう一ぺんはっきりしてもらったほうがいいと思うのですけれども、その提案の理由は、たとえば産油国の開発について、いま、ドイツやフランス、こういう出おくれた各国が働きかけておる。たとえばイランの原油の利権獲得については、入札価格だけではなくして、あと何かのメリットがなければいかぬ。たとえば経済援助ですか、こういうようなメリットがなければいけないというようなお話もあったらしい。そうすると、ただ業者だけに開発を委託しておくということでは、各国と比べましても非常に弱いのではないか。まして一九七五年にはGNPの一%を経済協力基金に出す、こういうような約束もしておるようなときでありますから、これは、ひもつきとか、そういうようなことはいかぬということでありますけれども、向こうの相手国のほうがそうした考えであれば、やはり国としてそれを利用して、そうして原油の利権獲得に持っていかなければおくれるのではないか。また、いまいろいろと通産省から計画が出ておりますけれども、こういったものがほんとうに解決ができるかどうかということを考えると、やはり石油開発公団法の改正もここで考えて、そうして政府主導型の開発をしなければならぬのではないか、こういうふうに考えるのですが、これについての御意見を伺っておきたいと思います。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 先般、御指摘のような点について、公団機能の強化をはかる必要があるということは申しました。その際、公団はそれにとどまってしまうのだということまでは申し上げなかったように思うのでございますが、現実問題として、いま御指摘のような点が事実としてございます。先ほど藤尾先生のお話のときにも出ましたように、石油のみならず、今後の資源の開発にあたりましては、やはり国際的な協調というものを貫きつつ実施していくということがきわめて必要でございます。  したがいまして、経済援助のような、発展途上国との関係におけるいろいろな施策というものも配慮する必要があろうと思いますが、ただ、これを直接結びつけてやるのがいいのか、あるいは結びつけずに間接でやるのがいいのかということには、いろいろ問題があろうと思います。その点については、経済援助というような点は基本的に考慮しつつ資源開発を進めていくということは、これは必要であろうと思いますが、ただ、それとのからみで、公団の機能として、経済援助のようなものが必要なので直接やるということがいいか悪いかという点は、問題があろうと思います。  ただしかし、御指摘のように、政府間の話し合いをベースにして開発を進めるというケースも考えられるわけでございますので、少なくとも民間主導でいくべきだという基本を貫きつつも、公団が少なくとも探鉱段階においてはみずからやるという機能としての権能といいますか、そういうものは持っておるほうがいいのではないか。利権について直接話し合いの当事者として話ができるというふうなことを考慮することが必要なのではないかという点を目下考えておりまして、検討は実はいたしております。これを直接全部、ENIとかERAPとかいうような形の、国家資本が入っておる機関が全面的にやるのがいいかどうかという点については、なおやはり、民間の企業の活力というものを活用するのが基本的にはいいという思想の中で、公団によらざるを得ないというケースも考えられるという意味で、公団の機能を強化することを考えねばならぬ。その場合には当然公団法の改正が必要になるということであろうと思います。

岡本富夫公明党

○岡本小委員 海外に出まして、そしていろいろと調査をすると、民間の機関というのは意欲的で非常に強いように思いますけれども、しかし、民間の人たちが相当一生懸命にがんばっても、やはり政府のそういった裏づけというものがなければ、非常に交渉が弱い、また非常に困るというような意見も私は聞いてまいりましたが、この五月十三日の日本経済新聞を見ますと、あなたがいまおっしゃっているようには受け取れないような記事になっておる。たとえば、まず人材、それから情報面を手がける、そういうようなことであって、公団自体が、半官半民でもよろしいから、そして出かけていって契約もしてくるというようなところまではいっていないように私は思うのです。正直言って、いま公団は金を貸すだけです。そうすると、やはりそこまで公団法を改正して、この部分は民間でやってよろしい、ここはもう公団でやらなければならぬというような、せっかくつくった公団ですから、そういう弾力性のある今後の開発計画をしなければならない、私はこういうふうに思うのですが、それについて……。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御指摘のように、現在の公団の機能としては、資金的な援助ということが中心であり、ほとんどでございます。もちろん、技術的な協力、指導、あるいは情報の収集等もございますけれども。そこで、御指摘のような、公団が自分で当事者としてやっていく必要性というものも出てまいったのではないか。したがって、そういうことに改めるべきではないかという意見が民間の中にも出ておりまして、われわれとしても、その必要があるというふうに判断して、その方向で検討をいたしております。

岡本富夫公明党

○岡本小委員 大体、方向はわかりました。  そこで次に、今度は石油資源の開発とうらはらの問題で、これは本田局長のほうの担当ではないということになるかもわかりませんが、今度は国内におけるところの危険防止ということを考えなければならぬと思うのですけれども、最近、石油業界で石油系ガスでは一番危険といわれておるところの超低温液化エチレンの採用を決定したというようなことを聞いておるのですが、それについてはいかがですか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 御質問の御趣旨がなにでございますが、われわれとしては、エネルギーの多様化という意味、それから公害防止の意味で、大気汚染について最も影響の少ない低温ガスについては、これを進めていくことが必要だというふうに考えておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本小委員 そこで、あなたの頭に置いていただかなければいかぬし、またこれは保安の問題ですけれども、超低温液化エチレンというのは、ちょっと化学の知識がある者はわかるように、炭素が二と水素が四、まことに不安定な結合をしたところの物質と言えるわけですが、そうしたものをタンクローリーに充てんして運ぶ。私の選挙区は西宮で、昔、タンクローリーがひっくり返りまして、ものすごい事故を起こしたことがあるわけですが、こういうのは常識的なんですけれども、こういうような安全性についてはいろいろと考えたことがあるのか。また、それに対する具体的な対策はどういうようになっておるのか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 燃料としての問題なのかどうか私よくわかりませんが、化学薬品としての問題の分野もあろうと思いますので、化学一課長から返事をさせていただきたいと思います。

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 担当の事務官がちょっとおくれますが……。

岡本富夫公明党

○岡本小委員 では、非常に危険なものですから、あなたのほうは、エネルギーだからこれを集めたらもうしまいだ、確保したらあとは関係ないというのじゃなくて、やはりこの保安の問題についても一応の検討はしておく必要があるのじゃないか、こういうように思うのですよ。そこで、こういった不安定結合をしたところの超低温液化エチレンについては再調査をして、担当課長が来ないとわからないというのではなくして、次の委員会あたりにでもはっきりした結論を、よく相談をして出していただきたい。  もう一つの問題は、これはあなたの担当じゃないと言えばそれまででありますけれども、三菱重工の広島造船所、江波というところですが、危険な高圧ガスが、事前に設置認可を受けずに大同酸素が設置しておる。そして通産省に圧力をかけて認可をさせようとしているらしいという事実があるのです。こういうことは御存じないかと思うけれども、その点の調査もひとつしてもらいたい。もしもこれが認可されることになりますと、タンクローリーが何千台も走り回るということになって、もしも衝突事故などがあると大爆発が起こるのではないかという心配があるわけですが、そういった安全対策についても、関係の局とよく相談をして、はっきりした答えをいただきたいと思うのですが、局長のほうはいかがですか。

本田早苗通商産業省鉱山石炭局長

○本田政府委員 公害保安局でやっております高圧ガス取締法に関連する問題であろうかと存じますので、御指摘の点につきましては、関係局と実情についてよく調査いたしまして御報告させていただきたいと思います。

岡本富夫公明党

○岡本小委員 終わります。      ————◇—————

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 この際、石油資源政策の確立に関する件について小委員長から御提案申し上げます。  御承知のとおり、石油資源は、一次エネルギー供給において最も重要な地位を占め、今後ますますその重要性を増すことが予想されており、その安定的供給の確保をはかるためには、石油資源政策の確立がきわめて緊急な課題でありますので、次のような決議を小委員会の案といたしたいと存じます。  案文を朗読いたします。    石油資源政策の確立に関する件(案)   現下の内外エネルギー情勢における石油資源  政策の重要性にかんがみ、国は総力を結集して  石油資源開発を強力に進める必要がある。   よって、政府は、速やかに長期的視点に立っ  た抜本的石油資源政策の確立を図るべきである。   右決議する。  以上であります。(拍手)  ただいま朗読いたしました案文を本小委員会の案とし、商工委員会に報告いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

進藤一馬自由民主党

○進藤小委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後一時十三分散会

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