商工委員会 第23号
- 発言数
- 216 件
- 登壇者
- 20 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1971/05/21
会議録
○浦野委員長代理 これより会議を開きます。 本日、委員長所用のため、私が委員長の職務を行ないます。 この際、本日の請願日程全部を一括して議題といたします。 本会期中付託になりました請願は四件であります。その取り扱いにつきましては、先刻理事会において協議いたしたのでありますが、この際、紹介議員の説明等を省略し、直ちにその採否を決定いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 おはかりいたします。 本日の請願日程中、第一の請願は趣旨妥当と認められますので、採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、ただいま議決いたしました請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○浦野委員長代理 なお、本委員会に参考送付されております陳情書は、九件でありますが、お手元に配付しておきましたので、御了承願います。 ————◇—————
○浦野委員長代理 次に、閉会中審査申し出に関する件につきましておはかりいたします。 伊藤惣助丸君外一名提出、兵器の輸出の禁止に関する法律案 辻原弘市君外十名提出、寡占事業者の供給する寡占商品の価格等の規制に関する法律案 通商産業の基本施策に関する件 経済総合計画に関する件 公益事業に関する件 鉱工業に関する件 商業に関する件 通商に関する件 中小企業に関する件 特許に関する件 私的独占の禁止及び公正取引に関する件 及び 鉱業と一般公益との調整等に関する件 以上、各案件につきまして、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じまするが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、今国会に設置いたしました、エネルギー・鉱物資源問題小委員会及び流通問題小委員会は、閉会中もこれを設置し、調査を続けることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中審査を行なうにあたりまして、参考人より意見を聴取する必要が生じました場合、その人選、日時、手続等に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中委員派遣に関する件についておはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になり、審査のため委員派遣を行なう必要が生じました場合には、委員派遣承認の申請に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○浦野委員長代理 この際、エネルギー・鉱物資源問題小委員長から報告をいたしたい旨の申し出がありますので、これを許します。エネルギー・鉱物資源問題小委員長進藤一馬君。
○進藤委員 エネルギー・鉱物資源問題小委員会における審査の経過について御報告申し上げます。 本小委員会は、現下のわが国経済におけるエネルギー・鉱物資源問題の重要性にかんがみ、石油資源の内外における探鉱、開発に関する事項、原重油の輸入及び石油製品の生産、流通に関する事項、金属鉱物資源(銅鉱、鉛鉱、亜鉛鉱、鉄鉱、ニッケル鉱、マンガン鉱、ボーキサイト等)の内外における探鉱、開発に関する事項、鉱石、地金の輸入及び製品の生産、流通に関する事項、核原料物質(ウラン鉱、トリウム鉱)の内外における探鉱、開発に関する事項、その他鉱物資源政策に関する事項を調査するため、去る三月三日に設置されたものであります。 本小委員会は、去る五月十三日及び昨二十日の二回にわたり小委員会を開き、政府よりエネルギー・鉱物資源需給の現状と見通し等について説明を聴取した後、主として石油問題を中心として熱心に審議を行なってまいりました。その結果、石油資源は、一次エネルギー供給において最も重要な地位を占め、今後ますますその重要性を増すことが予想されることにかんがみ、その安定的供給を確保するため、石油資源政策の確立をはかることがきわめて緊急の課題でありますので、とりあえず次のような決議を行なうべきであるという結論に達した次第であります。 案文を朗読いたします。 石油資源政策の確立に関する件(案) 現下の内外エネルギー情勢における石油資源政策の重要性にかんがみ、国は総力を結集して石油資源開発を強力に進める必要がある。 よって、政府は、速やかに長期的視点に立った抜本的石油資源政策の確立を図るべきである。 右決議する。 以上であります。 決議案の趣旨につきましては、特に御説明するまでもないと存じます。 何とぞ、本委員会において本決議案を御可決くださいますようお願い申し上げ、小委員会の報告を終わります。
○浦野委員長代理 以上で小委員長の報告は終わりました。 ただいまの小委員長の報告中、石油資源政策の確立に関する件について決議されたいとの要望があります。これを本委員会の決議といたしたいと存じまするが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。 この際、政府から発言を求められておりますので、これを許します。小宮山通商産業政務次官。
○小宮山政府委員 ただいま本委員会で議決いただきました石油資源に関する決議案については、政府も非常に緊急かつ重要なことだと考えております。本委員会の委員の先生方に決議をいただき、政府といたしましても、これに対して前向きで積極的に石油資源の開発に努力いたしたいと考えております。
○浦野委員長代理 なお、本件の関係方面への参考送付等の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じまするが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○浦野委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○浦野委員長代理 通商産業の基本施策に関する件、公益事業に関する件、通商に関する件及び特許に関する件等について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。中村重光君。
○中村(重)委員 公益事業局長にちょっと尋ねまますが、東京瓦斯のメタン・ストレート計画というのがあるわけですね。それと、幹線パイプラインの計画についてお聞かせいただきたいと思います。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 現在、東京瓦斯、東京電力が、消費するという立場に立ちまして、LNG、液化天然ガスの輸入を昭和四十四年十一月からまずアラスカ産のものについて開始しております。そしてその後、これは順調に輸入が行なわれておりまして、おおむね年間九十六万トンの輸入規模になっております。需要先といたしましては、電力用七十二万トン、都市ガス用二十四万トンでございます。さらに、今後、ブルネイ産の液化天然ガスの導入計画が、目下現地等におきまして施設の建設が進められている現状でございまして、昭和四十七年の秋ごろからこれの輸入が開始される見込みになっております。これが四十七年度においては、約二十万トン程度の輸入規模が想定されておりまして、逐次増加いたしまして、昭和五十二年度以降の想定輸入規模としては三百六十五万トンを計画しております。もとよりこの消費先といたしましては、電力用が過半を占めまして二百三十八万トン、都市ガス用が百二十七万トン、かようなことに相なっております。 ところで、こういった液化天然ガスの輸入の本格化ということに対応いたしまして、東京瓦斯におきましては、御指摘のメタン・ストレート供給方式というものの検討を進めているわけでございます。それで、現在のところでは、液化天然ガスを原料といたしまして、都市ガス用のガスを製造し、これを一般の導管を通じて供給しているわけでございますが、液化天然ガスの資源が十分に確保されるめどが立ちました暁におきましては、特別のメタン・ストレートの供給方式をとることが一そう効率的である、かような見地に立つものでございまして、ブルネイの大規模な輸入というのは、袖ケ浦におきますガス工場の建設、あるいは火力発電所の設置ということと関連して考えられているわけでございますが、メタン・ストレートの構想といたしましては、袖ケ浦から大規模な幹線導管を東京の外郭に設置いたしまして、そしてメタン・ストレートを行なっていく、かようなことでございまして、現在の段階では、まだ東京瓦斯自体におきまして計画を鋭意検討している、かような状況でございます。
○中村(重)委員 いま御説明があったのは、消費先が電力用と都市ガス用ということになるわけです。ところが、このメタン・ストレート計画によると、これは超高圧輸送ということになろうと思うのですが、この天然ガスを消費する場合、現在の五千キロカロリーが約一万一千キロカロリーのガスになるんだ、こう言われているのです。非常に高圧ガスですから、家庭用として不必要な高カロリーということになるのですが、これはどういったような形で家庭用として使っていくのか。それから超高圧輸送ということになりますが、大体どの程度のカロリーになるのか、その点はいかがですか。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘のように、メタン・ストレート計画が実現いたしました場合には、消費者の手元に届きますガスのカロリーは、現在の五千カロリーというのが一万一千カロリーということになるわけでございます。そして、かようなカロリーアップに応じまして、ガスの燃焼器具が根本的に改められるわけでございます。そういう燃焼器具の特殊なものへの取りかえということと相まって、使用面についての効率化ないし保安の確保という点については支障がない形に相なるものと考えております。それから、途中におきます非常な大口径の超高圧管を通じてのガスの輸送ということも、計画されておるわけでございます。いま手元に輸送の圧力についての資料を持ち合わせておりませんので、至急取り寄せまして、後刻お答えさしていただきたいと思います。
○中村(重)委員 いま御説明いただいただけでも、保安上重要な問題だというふうに感じるわけですが、これは非常に高圧ガスですから、ガス漏れでふき出すということは輸送途中でもあるのだろうと思うのです。そうしたガス漏れということを想定した場合の保安対策というものを、当然お考えになっていらっしゃるだろうと思うのですが、その点はいかがですか。
○長橋政府委員 ガス漏れ対策の面につきましては、昨年、国会で御審議をいただきましたガス事業法の抜本的な改正が行なわれまして、保安面におきます技術基準につきまして、さらに整備をはかりますと同時に、その基準に実際に該当した施設が維持運転されるということを担保いたしますために、使用前検査の制度が新しく導入されたわけでございます。使用前検査を十分に行ないますと同時に、立ち入り検査というふうな面を並行的に強化いたしまして、まず基準に合致したガス工作物の維持、運営がはかれる、かようなたてまえをとっているわけでございます。 ガス漏れ対策といたしましては、技術基準におきまして、導管の圧力に応じましての規格、材質、それから導管の接合部分がガス漏れの非常に大きな原因になるわけでございますし、そういった接合部分につきましての万全の基準の策定、かようなことを実施いたしておるわけでございます。
○中村(重)委員 その点も伺いたかったわけですが、その基準によってやりましても、ガス漏れということはあり得るわけですね。だから、輸送途中においてのそうしたことを想定をして、輸送上こういったことを配慮するのだとか、いろいろと保安対策というものが、一万一千キロカロリーといったような高圧ガスですから、従来こういった基準をきめておったのだからということだけでだいじょうぶだということは言えないのじゃありませんか。これは私どもが、いままで、ガス事業法であるとか、LPG関係、高圧ガス関係の法律案の審議にあたっても、こうしたメタン・ストレート計画といったようなものを想像をしてなかったし、一万一千キロカロリーのガスが一般都市ガス用として消費されるというような説明も伺ってなかったのです。したがって、いまきめられておるところの基準でだいじょうぶだということにもならないのじゃないかという気がいたしますよ。もう少し、こうした新しい計画に基づいての行政当局としての対策があってしかるべきだと私は思うのですが、いかがでしょう。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 先ほどのお答えがいささか不十分でございまして、ただいま御説明申し上げましたような法律、制度が仕組まれているわけでございまして、御指摘のメタン・ストレート供給計画というものが具体化いたします場合には、技術基準のそれに適合した改定、あるいはまた燃焼器具につきましての規格の改定というふうなものが当然行なわれるわけでございまして、そういったことを通じまして、絶えず情勢に合った技術基準というものを確立しながら、その実施を、ただいま申しました使用前検査あるいは立ち入り検査というようなことを通じまして、確保してまいる、かような次第でございます。
○中村(重)委員 東京瓦斯の具体的な計画をお示しいただけませんか。
○長橋政府委員 まことに恐縮でございますが、ただいま資料を持ってまいっておりませんので、至急に取り寄せまして、お答え申し上げたいと思います。
○中村(重)委員 それでは質問がしにくいのだけれども、予測される弊害、その点はおわかりでしょうか。もう東京瓦斯のほうで着々と準備を進めているのですよ。それにどうも公益事業局のほうで的確な答弁がないということは、何か非常な不安感があるのです。事故が起こってからでは間に合わないのですよ。その前に十分な保安対策が講じられておらなければならないのじゃないでしょうか。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 LNGをガス源として採用するにあたりまして、諸般の問題について、通産省といたしましては、検討いたし対処いたしておるわけでございます。 まず、LNGを導入いたします場合、海外から持ってくるための船舶輸送施設の問題が一つございます。陸揚げいたしまして、そしてそれをまずガス工場の中で取り扱っていくというのが第一の段階の問題でございます。その面におきましては、陸揚げされましたLNG、液化天然ガスを液化状態において貯蔵いたしますためのタンク、これがまず第一の問題でございます。それからまた、それをガスとして供給いたしますために、液状からガス化をしなければいけないわけでございます。その気化装置。それから、そういった関連施設の間を連結する導管というふうな問題があるわけでございます。これらの設備の保安の確保につきましては、先ほど申し上げましたガス事業法第二十八条の規定に基づきまして、ガス工作物の技術上の基準を設けることに相なっておりますが、その中で十分な基準をすでに確立しているわけでございまして、ガス事業者に対しまして、この技術上の基準に適合させるように維持させている次第でございます。 まず、具体的に申し上げますと、液化天然ガスはマイナス百六十度程度の極低温であるわけでございまして、これを貯蔵する設備、あるいはまたタンクにつきましては、その材質の面で、非常に温度が低くなってももろくならないというふうな特性を持ったものを使う必要があるわけでございまして、これに適合するものといたしまして、ステンレス鋼、アルミニウム合金等を使用させることにいたしております。それからさらに、液状の状態から急激に何かのはずみで気化が起こりました場合に、爆発というふうな問題を回避いたしますために、直ちに十分に放出できるだけの、そして爆発を回避し得るような大きな容量を持ちます安全弁を設けることを義務づけているわけでございます。それから、さらにまた、タンクが万一破損してLNGが流出いたしましても、外にそれが流れ出さないで、施設の中でそのタンク容量の全量がたくわれられる。外に流れ出さないというための十分な容量を持ちました防液堤——液体の流出を防ぎます堤でございますが、防液堤を設けさせることにいたしております。さらに、都市ガスとしてこれを工場から需要家のもとに送り届けるための導管につきましても、先ほど御説明申しましたように、その材質あるいは接合部分につきましての規格とか種々の問題につきまして、基準を用意いたしているわけでございます。
○中村(重)委員 予測される弊害というのは、保安面だけではなくて、いろいろな面において、需要家の立場からすれば弊害ということになる。メタン・ストレート計画で、現在の五千キロカロリーのものを一万一千キロカロリーに上げなければならぬというような理由がどこにあるのか。需要家の側から見ると、その必要性というものはあるのかないのか。むしろこれは、東京電力、さらには東京瓦斯、また大阪瓦斯も、三社が加わって共同購入するというふうに伝えられているわけですから、事業者の立場からこうした供給計画というものをお立てになり、これから供給をしていくということになろうと思うのですが、現在の五千キロカロリーを一万一千キロカロリーにアップする。そうすると、私が調べたところによると、沿線需要家は二百四十五尺全需要家の四四%に相当するというふうに伝えられておるわけですが、そのとおりであるのかどうか。いかがですか。
○長橋政府委員 先ほどの東京瓦斯のメタン・ストレート供給計画の概要につきまして、非常に恐縮でございますが、資料をいま持ち合わせておりませんので、ただいまの御質問も含めまして、お答えさしていただきたいと思います。
○中村(重)委員 年次計画として出ておるのは、四十七年に埼玉県を中心にやる。それから四十八年は埼玉県、都内。四十九年は都内五区。五十年が都内、埼玉県を中心にする。五十一年が都内、それから川崎、横浜方面までやる。五十二年が横浜、湘南、都内二区を中心に進める。こういうふうに年次計画があるのですね。そうしてまた、申し上げましたように、沿線需要家二百四十万戸というのですから、これはたいした供給計画ということになるわけです。 それで、予測される弊害ということになってまいりますが、先ほどお話がございました燃焼器具も、現在のは使用不能になるから新しく取りかえなければならないということですから、申し上げましたように、これは需要家にとっては弊害の一つだと私は考える。これらの点に対して、通産当局も無関心でないだろうと私は思う。保安の面と同時に、需要家の利益を守るという点から、東京瓦斯その他大阪瓦斯と具体的な話し合いというものがそこになされているのではないか。またなされなければならないと思いますが、こうした使用不能ということになってまいりますと、この面からする負担、同時にガスの使用料というものがどうなっていくものであろうか。それらの点に対しての考え方があられると私は思います。また、いろいろと具体的な打ち合わせと申しましょうか、計画をお聞きになり、それに対してそれなりの考え方をお持ちだろうと思いますから、お聞かせいただきたいと思います。
○長橋政府委員 東京瓦斯がメタン・ストレート構想を打ち出しましたゆえんは、年々ガスの需要家がふえてまいります。また同時に、公益事業としてのガス事業の立場といたしまして、できるだけ供給義務を供給区域について完全に果たしていくということが必要でございます。また都市化の進展に応じまして、増大する需要に対処して円滑な供給を確保していくということが必要なわけでございます。そういう観点からいたしまして、現在、過密化した都心部、それから拡大していく周辺の都市化に対応いたしますためには、新しいガス圏をもちまして、根本的に新しい基本導管組織をつくりまして、そしてこれを延ばしていくということが必要であるわけでございます。また同時に、輸送の効率化という面からいたしましても、可能であれば、また安全面で十分支障がないことを確保できる限りにおきましては、できるだけ高カロリーで輸送するということが望ましいわけでございます。かような観点から、ガスの普及という点にかんがみましても一つの合理性を持った計画である、かように判断いたしておるわけでございます。 つきましては、そういった供給面の事情というものが需要家に迷惑を及ぼさないという御指摘の点は、十分に考慮されなければならないわけでございまして、たとえば燃焼器具を根本的に取りかえなければいけないというような問題につきましては、これが全部需要家の負担で行なわれるということでは、まさに消費者保護という点に欠けるわけでございます。関係ガス事業者におきましても、メタン・ストレート化に伴います燃焼器具の取りかえというふうな問題については、消費者の立場も十分に考慮した対応策を講ずるように、私どもとしても指導をしつつあるわけでございまして、事業者の側でもまた、自主的にかような考え方に立っているものと判断いたしております。
○中村(重)委員 使用料の問題、またさらに工事費がどうなるのか、ここらも需要家にとっては重要な関心事であろうと実は思うわけですね。高圧輸送ということになってまいりますと、いま工事費は通産省の承認単価でしょう。ですからこれはいま規制されている。これがこの後どうなるのか。伺うところによると、東京瓦斯の負担をなくするということを考えているということなんですが、そのとおりであるかどうか。なるほど工事のスピード化にはなるわけでしょうが、これと同時に東京瓦斯が考えてるのは、工事部門を切り離すとか工事人制度、これも考えておるように伝えられてるのですが、公益事業局としても、工事人制度の法制化ということになってまいりますと、当然新しい立法措置も必要になってくるであろう。いろいろ問題点があると私は思うのです。ですから、これらのことが打ち合わせされているのかどうか、また検討に入っているのかどうか、私どもはわからないのですね、お聞かせいただかなければ。ところが、一方今度は、東京瓦斯であるとかその他の計画はどんどん進められてきているということになってまいりますと、どうも一方的にしわ寄せが消費者にかかってくる。同時に、事故発生ということになってくると、たいへんな迷惑を住民にかける。こういうことになってまいりますから、これらの点については慎重と同時に積極的な対処がなされなければならないと私は思いますが、いかがでしょうか。とにかく具体的なことがおわかりになっていらっしゃるんじゃないですか。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘のございました工事費負担の問題につきましては、ガス事業法上で、負担金制度につきましては許認可制度がとられているわけでございまして、メタン・ストレートのために、需要家が受ける利便を上回るような犠牲を不当にしいられることのないように十分考えてまいる処存でございます。 それから、工事人制度の点につきましては、ガス事業者といたしましてはできるだけ工事人を確保していく必要がある、かような観点から、いま事業者といたしましていろいろ検討、勉強をしている、かような段階でございまして、また、そういった検討の結果も見まして、十分積極的にこの問題が起こらないように対処してまいりたい、かように考えております。 御指摘の消費者保護という点については、ガス事業法の大きな目的でございまして、その点につきましては、十分積極的に対処してまいる処存でございます。
○中村(重)委員 ガス事業は公益事業であっても、これは営利事業ですから、東京瓦斯にいたしましても、その他の事業者も、利潤をあげるためのいろいろな供給計画をお立てになることはそれなりにわかります。わかりますが、そのために、需要家であるとか地域住民に迷惑をかけることがあってはならない。東京瓦斯その他の事業者が、みずからの利益をあげると同時に、それら住民、需要者に対する利益というものが考えられなければならない、そこに公益事業というものの使命があると私は考えるのです。 ところが、先ほど来ずっとお答えを聞いておりますと、どうも公益事業局は、この問題に対してはあまり積極的な取り組みをしていないというような感じがしてなりません。いまの工事人の制度についても、電気工事人の場合は電気工事士法があるのですよ。その他、栄養士とかいろいろなものに、今日国家試験というものがなされておる。こうした高圧ガスを輸送する、あるいは供給する管工事というものが、きわめて重要な業務であるということは言うまでもありません。したがって、工事人制度というものは、そうした事業体におきましてもお考えになりましょうけれども、いわゆる保安、安全を期するというような面からいたしましても、国としてもお考えにならなければならない問題ではなかろうかという感じがしてなりません。いま管工事というものにはそういうものがないのですよ。私は、現在の状態の中では、管工事というものの重要性ということを考えるならば、当然あなたのほうがこれは検討に入るべきだというように思うのです。追っかけられるような形ではどうにもならぬではありませんか。いかがですか、政務次官。大きな政治問題でもある。
○小宮山政府委員 いろいろ消費者保護の問題から、液化ガスの問題についても、私は消費者負担を少なくすべきであろうと考えます。ガス会社が営利追求のために、消費者を犠牲にしてまでそういうものをやるべきではなくて、消費者保護の立場でガス会社自身がある程度の負担をすべきであろうと考えます。また工事人の問題については、先ほど先生がおっしゃいました電気工事等の法令もございます。ガス事業も、確かに保安等の問題がございますので、この点については今後検討を進めていくべきだと考えております。
○中村(重)委員 この新計画によりますと、下請企業の再編成というような問題も必然的に出てくるのではないか。これに伴って、企業閉鎖の問題であるとか、あるいは首切り問題というような労働問題も発生してくるような感じがしてならないのですが、このような点に対しては、どのようにお考えになっていらっしゃいますか。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘の新しいメタン・ストレート計画の施工に関連いたしまして、下請工事人の問題について、業界として再編成というふうな問題も考えているというふうな御指摘につきましては、私ども、まだこれを承知いたしておりませんが、いずれにいたしましても、保安を確保していくというふうな点からいたしまして、ガス工事事業者が、十分な技術的な基礎を持ち、また十分能力のある工事人をかかえているということはきわめて必要なことでございまして、そういった点につきましては、現に公益事業局といたしましても、関心を持ち勉強に入っておりますけれども、ただいま御指摘の点も、あわせまして十分勉強、検討をいたしたい、かように考える次第であります。
○中村(重)委員 時間の関係がありますから、これで終わりますけれども、メタン・ストレート供給計画という新しい計画が出た。高圧輸送であるから、これに対する保安問題というものは特に重要な問題点ですから、それに基づく保安対策としての新たな基準、法制化も、必要であれば、法の改正であるとか、あるいは政省令等、そういったものの改正も必要になってくるであろう。同時に、予測される弊害ということになってまいりますと、これは、かまでも何でも溶けてしまうそうですから、したがって燃焼器具も取りかえていかなければならない。あるいは工事費の問題等々、需要家の負担、あるいは地域住民にも迷惑をかけないという対策をどうするのかという問題。それから工事人制度という問題をどうするのか。法制化の前に、いろいろと権威ある研究というようなものがもっとなされなければならないと私は思います。それらの点に対してどうしていくのかという点。それから、下請であるとか、あるいは労働者の首切りの問題、そういったいろいろな問題が出てくるでありましょうから、遺憾なくそれに対処していただかなければならぬと私は思います。 いまの答弁で考え方はわかりましたが、いまお答えになった点以外に具体的に検討していらっしゃる点があれば、それをひとつお聞かせいただいて、またあらためて、これらの問題と関連をいたしまして、LPガスの問題等々お尋ねをしたいというふうに思いますから、一応お答えをいただきまして、あと関連して岡田委員の質問がありますから……。
○長橋政府委員 今後のガスの円滑な安定的供給というふうな角度から、メタン・ストレート計画というふうな新しい計画が日程にのぼりつつあるわけでございます。ただいま御指摘の諸点につきましては、十分に通産省といたしましても勉強をいたしまして、この計画が、マイナスの面を持たない、積極的なプラスの面を発揮し得るように、業界に対して指導いたしてまいりたいと考えております。
○中村(重)委員 もう一点。先ほど政務次官から、消費者、需要家の負担においてこうした計画が進められるべきではないというお答えがあったわけですね。ところが実際には、いろいろな団体がこれに反対をしている。また地域住民の反対もあるようですから、それらの点は至急に調査されて、ぜひこの計画をやらなければならないのであるかどうか、やることにおいて利益を受けるのはだれなのか、迷惑を受けるのはだれなのか、その調整というものがはたしてできるのかどうか、あらゆる点から総合的に検討されて、そして通産省は通産省としての方針をお出しになる必要があるだろう。それをお認めになるという場合も、それらの問題点を解決をしていくということでなければならないと私は思います。ですからもう一度、政務次官に結論的にお答えをいただいておきたいと思います。
○小宮山政府委員 いま先生がおっしゃいましたことについて、さっそく調査し、前向きで積極的に施策をやっていきたいと考えております。 なお、新しいガスでございますので、いろいろな保安上の問題があると思います。今後、そういう問題についても研究していく必要もございますし、たとえば液化ガスの爆発問題等も、いま、三月から五回ほど調査会を開きまして、北川教授という方をアメリカに派遣し、その事情その他を調査し、安全でありかつ低廉なガスが供給できるように前向きに前進していきたいと考えております。
○浦野委員長代理 関連質疑の申し出がありますので、この際これを許します。岡田利春君。
○岡田委員 関連して若干御質問したいと思うのです。 一つは、すでに対ソ経済協力の関係で、シベリア、サハリン、北海道をガスパイプラインで結ぶ天然ガスの供給について、もう長い間折衝を続けられておるわけです。最近の報道によりますと、アメリカがこのパイプラインによるガス供給に対して参加をしたいという企業の申し出も報道されておるわけですが、このシベリアから北海道を結ぶガスパイプラインの具体的な日程は、政府としてどう承知をしておるのか。これはあくまでも経済協力、民間ベースにまかしておるという点で、政府のほうではこの具体的な計画に関与していないのかどうか。北海道の第三期開発計画の中には、一応、本件については閣議決定の内容として盛られておるものでもありますので、この機会に政府の態度について伺っておきたいと思うのです。 それから第二点は、きのう御承知のように、北電の岩本社長が記者会見をしまして、北海道電力料金の値上げを行なわざるを得ない。したがって北海道電力の料金値上げは、そういう態度を決定し、報ずるところによれば、来年度正式に申請をする、そしておそくても五十年前にはこの料金の改定をしなければならないということを、内外に正式に態度として表明されたわけです。御承知のように、すでに四国電力あるいは関西電力においても、近く電力料金の値上げはせざるを得ない、こういうようなこともしばしば報道されておるわけですが、最近の一連の電力料金の値上げの動向は、もちろんその大宗を占めているエネルギー価格の値上がり等を反映しているものと思いますけれども、こういう動向に対して、政府はいまどう対処しておるか。こういう動向に対して政府はどう考えておるのかという点を明らかにしていただきたい、かように思うわけです。 以上、二点について関連して御質問申し上げておきます。
○小宮山政府委員 第一の問題で、ソ連からガスのパイプライン輸送の問題でございますけれども、これは日ソ経済委員会、民間ベースでまだ話し合っている段階でございます。これは私の記憶違いかもしれませんけれども、一時、ガスの量があるというようなこともありまして、そういう話が進められましたけれども、一時中断したということも聞いております。この点については、あとから事務当局より答えさせます。 第二点の電気料金の問題でございます。北海道電力がそういう発表をしたのは、私、新聞記事では見ておりませんけれども、電力会社が苦しいことはわかりますけれども、通産省といたしましては、電力料金を当分上げることは認めないつもりでございます。
○岡田委員 この問題は、民間ベースで一応検討されておるという御答弁でありますけれども、政府としても、エネルギーの供給という問題について、いわばソ連から西ドイツに対してパイプラインでガスを供給していく、こういう例があるわけですけれども、わが国においては初めてのケースであるわけです。パイプで供給源と需要業界と結ぶわけでありますから、そういう意味で、単に民間ベースだけにとどまっておる態度は私はどうかと思うわけです。この点については、もうすでに相当具体的な交渉が進んでおるわけですから、これに対する政府の態度というものも明確にしなければならぬのではないか。 たとえばサハリンは、御承知のようにサンフランシスコ平和条約で放棄した島であるわけですが、千島列島と同じように、政府の答弁によれば、これはまだその帰属はきまっていない。そういう意味では、得撫以北、得撫から占守に至る十八の列島とサハリンは同じ扱いを政府の統一見解はしているわけです。外交上明らかになっていないサハリンとシベリアを結び、サハリンを通って、さらに宗谷海峡を通って、北海道苫小牧までパイプラインで結ぶという。これを民間ベースで折衝しておるというならば、政府はこれに対して態度を明らかにしないというのはむしろ怠慢ではないか、こう私は言わざるを得ないわけです。もちろんこれは、外交上の問題だから外務省でありますけれども、通産省としても、単に民間ベースに本件をゆだねるというだけで一体いいのかどうか。私はそういう態度について、どうも民間主導型と言える。外交が結びつく本件については、通産省としても正式の態度を早急にきめるべきだ、統一見解を出すべきだ、こういう気持ちでおりますので、この点についてもう一度見解を承っておきたいと思います。 それと同時に、北海道電力の問題は、きのう記者会見をして、けさの新聞にこれは発表されておるわけです。電気料金というのは認可制度でありますから、電力会社として自分たちの意思を公表するという場合について、一応そういう方向で内外に明らかにしなければならぬ点については、事前に何らの相談もなかったのか。そういう正式申請はまだしないけれども、近く申請するという点について、北海道電力として、電気料金の値上げをせざるを得ないということを発表せざるを得ないということについては、政府に何らの相談もなかったのかどうかという点について、私は電力料金の認可制度の現状にかんがみて疑問に思うわけですが、この点についてどうかという点であります。 つけ加えて言えば、いずれにしても、いま政務次官は述べられましたけれども、わが国の電力料金というのは、産業用電力料金は国際市価から見て非常に安いわけです。特にアメリカに比べれば、電力料金は非常に安くて電灯料金が割り高である、非常に高いというのが、わが国の電気料金の立て方であり、しかも原価主義に立っている。しかし原価主義といっても、これは九電力発足以来もう十五年も経過するのですから、この原価主義についても、当然積算の基礎が変わってきているのではないか。最近の伸びは、家庭用の電気料金の伸びが非常に目ざましいわけです。もし原価主義に立つにしても、当然この見直しはしなければならない問題ではないのか。電気料金の内容を検討してまいりますと、これ以外にも数多くの問題点があるわけでありますけれども、そういう点について、政府は最近の需要構造の変化に対応して、こういう問題についていささかも検討したことがないのか、そういう点については一応検討しているのか、その点も、あわせてひとつこの機会に御答弁願っておきたいと思います。
○小宮山政府委員 わが国の資源開発については、民間主導型でございます。ソ連のガスパイプラインについても、やはりこれは民間主導型でいくべきであろうと私は考えますし、これが民間がソ連政府との合意に達する過程においても、政府としては陰に陽に積極的な援助をしていきたい。また、できれば政府も積極的に援助することはやぶさかでございません。 電気料金についてはあとで局長等に答えさせますけれども、改定問題についてはまだ考えておりません。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 御指摘の、北海道電力の社長が、きのうの新聞記者会見において電気料金の改定問題に触れたという報道につきましては、私どもといたしましては、まだ全然会社からそういうふうな相談を受けたこともございませんし、それから昨日の件につきましても、事前に連絡を受けたというふうなことは全くございません。おそらく、最近非常に電力料金の値上げの問題について世論の関心が持たれておりますので、あるいは御質問に対して答えたということではなかろうかとも考えております。さっそくその真相を調べたいと思います。 ただいま、最近の電力の需要構造の変化、あるいはまたコストの面の事情の変化とか、いろいろな状況に即して、現在の電気料金制度ないし電気料金の算定基準といったようなものについて検討に入っているかどうかという御質問に対しましては、まだそういう問題の検討に取り組むまでに至っていない実情でございます。しかし、電気料金の算定基準が昭和三十二、三年当時に策定されまして、そしてその後、昭和三十八年当時におきまして、当時の電気事業審議会においてもう一度それが確認されたというふうな経過に相なっております。十数年間におきます状況の変化というふうなものは、この際、そういった従来の基準の見直しというふうな面で十分反映されなければいけないのではなかろうかという御指摘に対しては、私どもといたしましても、今後そういう面を含めて勉強をしていかなければいけない問題である、かように考えている次第でございます。
○岡田委員 政務次官の答弁がありましたけれども、それは民間主導型でけっこうだと思うのですよ。しかし、こういうエネルギーをパイプラインで結んで直接その需要地に、需要業界に、工場に送ることになるわけですよ。いわば国際間の問題なんですね。どこかの資源開発に協力をして、そこに投資をして、そこで得た資源を国内に持ってくるというのは、これはいいでしょう。しかし、国と国とをパイプラインで結んで、そしてエネルギーを供給するわけなんですから、これは民間主導型で話し合いを進められるのはけっこうだ、それはもうまかしておくんだというのであっては、これは事済まないと思うのです。外交上の問題も、先ほど申し上げたようにあるわけですから、一応、そういうことを政府が正式に触れないで、とにもかくにもやっておることについては、別にいちゃもんもつけていない、文句も言っていないわけですけれども、この方向は、政府としては了承しておるのではなかろうか。了承しておるとするならば、それに対する一連の政府の統一的な見解というものを明らかにしなければならぬのではないか。これは私は理の当然ではないかと思うのですね。いま答弁がありましたけれども、これ以上答弁を求めませんが、ぜひひとつ本件に対する政府の統一的な見解を、いずれまた御質問いたしますので、明らかにしてもらいたいということを強く要請をしておきます。 それと同時に、いま原価主義の問題については、大体こういう体系については、歴代の担当者は、触れたがらないで事を済ます、こういう傾向があるのだと私は思うのです。しかし、七〇年代の今後の展望等も考え、エネルギーそのものを根本的に見直すという段階に入っておるわけですから、私はそういう意味において、電力料金と電灯料金の国際市価から見て、もう是正の方向に踏み切る段階にきておるのではないか。踏み切る踏み切らないは、もちろんその内容を検討しなければなりませんけれども、ぜひひとつ、そういう点について今後十分関心を持たれて、この問題をどら扱うかという点について、通産省としてもその方向をきめてもらいたい。 私の見通しでは、いずれにしても電力料金の値上げの問題は、ここ七〇年代前半、特にこれからのエネルギーの価格がきまれば、具体的に好むと好まざるとにかかわらず日程に上ってくるわけですから、やはり総合的なわが国の電力供給の問題、料金の問題、こういう点について深く検討をすべきではないかという意見をこの際申し上げておきまして、私の質問を終わっておきたいと思います。
○中村(重)委員 委員長にちょっとお尋ねするのだけれども、きょうの理事会で大臣の日程を実は伺わなかったのです。きょうは大臣はどうなっているんですか。
○浦野委員長代理 ただいま参議院の本会議中でございまして、そこに出席をいたしておるようでございまするが、それが済みますると、参議院の農林水産委員会に呼ばれておりますので、それが済み次第こちらへ回っていただく、こういう段取りになっておりますので、御了承いただきます。
○中村(重)委員 佐々木特許庁長官にお伺いをするんですが、特許行政のあり方については、さきの法案審議の際に特別決議をやるあるいは附帯決議を付するといったようなことで、強力な運営を私どもは期待をいたしているわけです。そらした特許行政の積極的な運営と不可分の関係にあります新庁舎の工事が進められている。第二期工事をいまやっている段階であろうと思うのですが、この完成予定はいつごろなのか。さらにまた、自動搬出機であるとか機械器具等の整備についても御答弁があっておったわけですが、これらの進捗の状態と申しますか、それはどのようになっているのか、伺ってみたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 新庁舎の完成予定は、一応昭和四十七年度一ぱいを目標に進められております。この新庁舎につきましては、現在すでに完成しております第一期の新庁舎と連動して第二期庁舎ができるわけでございまして、特許庁の希望といたしましては、第二期の新庁舎ができた場合には、現在の溜池の旧庁舎の職員を全部引き取りたい、こういうふうに考えておるわけでございます。したがって、第二期庁舎につきましては、第一期の連動でありますから、第一期庁舎ができましたときに、いろいろエアシューターであるとか、そういったようなものの設備、基本設計ができておるわけでございまして、それをつないでいくといったようなことで、現在検討が進められておるところでございます。
○浦野委員長代理 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○浦野委員長代理 速記を始めて。
○中村(重)委員 委員長の適切な御発言には敬意を表したいと思います。確かに、政務次官もお聞きのとおり、非常に重要な問題に対して、何というのか、勉強不足というのか、私どもは非常に不安を実は感じたわけです。政務次官が的確にお答えになったので、そういうことで、実はすみやかに調査をし、適切な措置を講じられるであろうということを期待をして、それ以上の追及をしなかったわけですから、いまの委員長の発言というものは十分尊重して対処してもらいたいということを、私からも希望しておきたいと思うのです。 それから政務次官にお尋ねしますが、特許庁長官の任期が非常に短い。ましてや技術系統の長官というのは、いままでかつて一回しかなかったのだ、一人だけだったという点は、問題点として私どもは指摘してまいったわけです。荒玉長官は比較的に長く在任をしておられた、こう思うのですが、特許庁長官の任期というものを長くしなければならないというお考え方を方針としておきめになったのかどうか。それから技術系の長官の任用といったようなことについても、いろいろと検討していらっしゃるか。それらの点に対しては、どのようにお考えになっていらっしゃるのか。 最近の新聞報道によりますと、長官がかわるような報道がされている。私は佐々木長官はまだ長くないと思う。佐々木長官を首にして、また何か組合対策というので荘公害保安局長に新聞辞令が実は出ておるようです。特許庁長官には組合対策のベテランである荘公害保安局長が有力であるという。政務次官も、そのとおり考えておりますなんという答弁はなさるまいとは思いますが、新聞に出たことについては関心をお持ちでありましょう。したがって、組合対策のベテランであるということはどういう意味であろうか。なおまた、このようなことをお考えになっていらっしゃるのかどうか。それらの点について、政務次官からお答えをいただいておきたいと思います。
○小宮山政府委員 通産省といたしましても、新聞辞令が出ますので、たいへん迷惑をこうむっております。佐々木長官は科学技術庁の官房長から来られ、科学技術にも非常に見識を持っていられる。私、たいへん適任者であろうと考えております。 〔浦野委員長代理退席、委員長着席〕 人事については、まだそこまでいっておりませんので、申し上げることはできませんけれども、科学技術のこのような進歩の時代の中で、いわゆる技術系を劣勢に置くことについては私もたいへん反対でございますし、今後、技術系の幹部職員というものを大いに養成する必要があるかと考えております。
○中村(重)委員 あとでお尋ねをするつもりですけれども、技術系の長官を考えたいというのは、技術系統を相当重視していこうというお考え方であろうと思う。荒玉長官の時代に、長官を技術系統ということで直ちに適任者が見当たらないという場合でも、次長制をとる必要があるということを明確にお答えになったように私は記憶するわけです。これは、やろうとすればできることなんだな。だからして、佐々木長官のもとに技術系統の次長ということをお考えになっておられないのかどうか。その点いかがですか。
○小宮山政府委員 確かに中村委員のおっしゃいますように、そういう話も出たような記憶も私ございます。しかし、いま行政管理庁その他の問題で、次長をつくるとなりますと、やはりほかの部局を一局つぶさざるを得ないというようなこともございます。なかなかむずかしい問題でございます。要は、国民によいサービスをするということでございますので、それが次長を置いたときによりよい行政ができるということならば、私は賛成でございます。
○中村(重)委員 いまのお答えでは満足できないのですが、時間の関係もありますし、きょうで終わることではありませんから……。 とにかく機構の面においても重要な問題点であるわけです。特許行政というものについては、私は情熱を燃やして取り組んでいくのでなければならぬと思う。大蔵のほうから、あるいは行政管理庁のほうから何か言われる、それで要求もおろしてしまうというようなへっぴり腰では、どうにもならぬと私は考えます。特にひとつ佐々木長官の執念というのか、特許行政を強力に推進をしていくというための取り組みをひとつ期待いたしておきたいと思うのです。 次にお尋ねしますが、四十五年度の特許、実用新案の出願件数、それから出願見通し、これは法律改正等の関連等もあるわけですからお尋ねするわけですから、この点についてお答えをいただきたいと思うのです。
○佐々木(学)政府委員 四十五年度の出願につきまして、集計ができましたので、御報告を申し上げます。 特許、実用新案につきましては、四十五年度は旧法の出願が二十一万五千四百七十三件、新法分が四万二千三百十五件、合計二十五万七千七百八十八件でございます。それから、意匠につきましての出願件数は、四十五年度四万六千四百二十八件でございます。商標が四十五年度十三万八千八百八十九件、こういうような状況になっております。
○中村(重)委員 この前、年末の処理件数というのは、どのくらいあったのでしょうね。それから、ことしの一−四月の特許であるとか、実用新案の出願件数というものがどうなっているか。これまた、前の法律の改正案を審議いたす際に、相当私どもに期待を持てるような御説明があっておりますので、それとの関連を頭に置きながらお尋ねいたしておりますので、お答えをいただきたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 特許、実用新案につきましては、予想外の出願増でございました。これは旧法が施行されている間に出願したいという、いわばかけ込み出願と申しますか、これがかなりあったと思います。十二月分は、特許、実用新案につきましては、前年度の十二月分に比べまして約二・五倍くらいの出願増があったわけでございます。その結果、一月分は前年の一月より多少減っております。二月分はまた旧に復したわけでございます。したがいまして、われわれの予想は当初年間の伸び率が五・八%ぐらいではあるまいかと思っておったのでありますが、大体一割ほど伸びた、これは予想外であったわけでございます。しかし、処理のほうは非常に進んでまいりまして、四十四年度の処理は大体十四万九千九百二十件であったのでありますが、四十五年は十五万八千九百件処理が終わっております。したがいまして、現在のテンポでいきました場合には、要平均処理期間と申しますのは五年二カ月、こういうことになっておるわけでございます。そのほか、意匠、商標、審判等につきましても審査は非常に進んでおりまして、商標のごときは当初予定以上に審査が進んでおる、こういうような状況になっております。 なお、この旧法の滞貨分につきましては、新法への体制の移行をできるだけスムーズにするために、審査、審判の処理促進方策というものを特許庁内部で検討いたしまして、協会と相談しながらこれを進めていくというやり方を現在行なっております。それによりまして、まだその実績が明確に把握できるまで時日が経過しておりませんので、何とも申し上げることができないのでありますけれども、いろいろ話を聞いておりますとわりあい好評でありまして、相当審査が進んでおる、こういうような情勢であります。
○中村(重)委員 出願についての御説明を伺ったわけですが、私どもが関心を持っておりますのは、審査請求というのがどの程度あるのであろうかという点です。だから審査請求件数、しかもその請求件数は、国内外、それは比率的にはどうなっているのかということですね。それから、審査請求にいたしましても、出願と同時に審査請求をするというものもある。それから、あとでやるということもありましょうから、それらの点がどうなっているのかということですね。それから、出願動向から見て、改正法が施行されてその後の動向と申しますか、改正法が施行されたということによって、具体的にこれは確かに法改正の結果こうなったというように、動向的に把握ができるのではないかと思うのですが、それらの点もあわせて、ひとつお聞かせいただきたいと思うのです。
○佐々木(学)政府委員 たいへん失礼いたしました。 審査請求率でございますが、出願と同時に行なわれました審査請求は、出願に対する比率が二四・一%でございます。この内訳は必ずしも詳細でありませんが、外国からの出願はほとんど審査請求をしていないと思います。それから大企業からの出願もあまり審査請求はしていないようでございます。特許協会という企業の団体がございまして、そこの会合で各社の状況をお伺いいたしましたところ、企業によりましては、とにかく全然やらない、しばらくはやらないで様子を見るという企業もありましたが、大部分の企業は、社内の発明についてA、B、C三ランクを設けて、Aランクは出願と同時に行なう、Bランクは一年以後行なう、Cランクは当分やらないのだ、こういうような企業が非常に多いようでございます。したがいまして、二四・一%の出願件数は、わりあいに小さいところの企業、あるいは個人発明について多いのではないかというふうに考えられます。 それから、今後の審査請求の見通しでありますが、これは何とも言えないのでありますが、従来の状況を見ますと、大体、出願から一年三カ月くらいまでに補正を行なう場合が非常に多いのでございます。したがいまして、その際にあらためてまた審査請求を行なうというのもかなり出てくるのではないか。それはちょうど一年の境目を前後して、そのところで出てくるのではないかと思います。 それから、新制度によりまして出願の動向に特に特徴はないかという御質問でございますが、現在のところ、出願の動向について、特に新法が施行されたからこういうふうに出願の状況が変わってきたというところまで、残念ながらまだ分析はしておりません。
○中村(重)委員 私は、新制度による影響というものは、法案審議の過程で、相当期待を持っての説明なり答弁があっておりましたから、相当な影響があるのではないかというように見ていたわけなんですが、お答えのとおり、把握しにくいという面も多々あることはわかるわけです。ところが、先ほど来、出願件数であるとか、あるいは審査請求についての件数、比率等についてのお答えがあったわけですが、現在のこの出願動向並びに審査請求の状況というものから見まして、長官は、大体適正水準であるというようにお考えになっておられるのかどうかですね。適正水準でないとするならば、どのような行政指導をこの後進めていこうとお考えになっていらっしゃるのか。その点いかがでしょう。
○佐々木(学)政府委員 私は、現在の、ことしの一月一日からの三カ月間の状況でございますけれども、大体、適正水準ではないかと思います。十二月に、先ほど申しましたように、かけ込み出願が二倍以上というふうな一時的な現象はあったのでございますけれども、その後の情勢は、大体、従来予測しておりました五・八%程度の適正状態であろうかと考えております。
○中村(重)委員 時間の関係がありまして、大体十二時半を目途に私の質問は終わらなければならないことに実はなっているわけですが、関連質問がありましたから若干延ばしていただこうとは思っております。 処理対策について伺っておきたいと思うのです。早期処理のための施策の重点というものはあるのだろうと思うのですが、その点御説明いただけませんか。
○佐々木(学)政府委員 早期処理のための技術的な重点を申し上げたいと思います。 まずこれは、早期処理を業界のニーズと特許庁のコンセンサスの上に立ってやるという方針でございます。で、各業界ごとに適正審査期間を業界と相談しながらきめてまいります。そうしてそれに沿うようにできるだけ早くやる。その早くやるやり方につきましては、業界の実情に応じて便宜の手段をとるのでありますが、共通的あるいは例示的なものといたしましては、第一に一括集中審査ということを考えております。これは同一の企業から同じような出願が何十件となく参ります。こういうものにつきまして、従来は一件一件やっておったのでありますが、これをまとめまして、企業の担当者に来ていただきまして、面談でもっていろいろ質問をし審査を進めるというやり方でございます。たとえば審査官があらかじめ調べておきまして、企業の方が来てもらいましたときに、この出願についてはこういう先行技術があるからこれはもうおりたらどうか、こういうふうな折衝もいたします。それによりまして、担当者はそこで放棄をする。あるいは、審査官が拒絶理由通知を出しました場合に、返事を出さないでそのまま拒絶査定にまかせるということも考えられるわけでございます。これは、企業の特許担当者のほうで、みずから自分で放棄するということはなかなかむずかしい。ことに重役さんの発明もかなりあるわけでございますから、特許担当者が自分でそれを放棄するということはできない。しかし、特許庁の審査官のほうからそういうアクションがあれば、まあ比較的気が楽に放棄することもできるのだ、こういうアドバイス等もありまして、そういうこともやる。 それから、審査官の審査時間のうちで最もパーセンテージを食いますのが明細書の内容の理解でございます。明細書の内容が不備でありましたり、非常に難解でありました場合に、審査官は書面で読むということはたいへんな苦労であります。こういう場合にも、あらかじめ向こうに出頭していただきまして、数件まとめて口頭で説明をしていただく。場合によっては模型を持ってきてやってもらう。そうするとこの四〇%という審査時間もだいぶ軽減されるということもございます。 それから、外部に対していろいろ情報提供等もお願いするということもございます。 それから、新件着手と申しますか、業界団体によりまして、権利を設定するより先に技術情報として早く流してほしい、こういう意見の団体もあるわけでございます。これは、旧法分の処理に長くかかっておりますと、新法が早期公開になって、旧法の技術情報が伝わらないで技術情報として中断するわけでございます。したがいまして、業界によりましては、権利の設定よりはむしろ早く情報として出願公告をしてもらいたい、こういう要望のところもございます。そういうものにつきましては、新件着手ということでどんどん新件に着手する。そうして、拒絶理由通知を出して、意見書が出てまいったら、その意見書によって、比較的短時間で拒絶査定もしくは出願公告ができるものはそのとおりいたしますけれども、そうでないものにつきましては、しばらくその処分を保留して、そして新件のほうに着手していく、そして出願公告を早めていく、こういうようなやり方もあります。これは各業界ごとに多少要望するニュアンスが違っておりますので、それに沿いながら、しかも私がただいま申し上げたような手段がすべての業界に当てはまるわけではないので、その業界でこれをやってくれといったような手段を、それぞれ審査官がとりまして進めていくということでございます。 先ほど申しましたうちで、一括集中審査につきましては、ほとんどの業界がこれはぜひやってくださいと、こういうような要望であると聞いております。
○中村(重)委員 大臣が重点施策としてお考えになっていらっしゃる、庁の内外のコンセンサスをはかる、業界に協力を求める、これは重点であるわけですね。そうした努力というものが積極的に払われなければならない。そうすることにおいて、出願であるとかあるいは審査請求というものを放棄させるための誘導的な施策と相伴って、特許行政というものが円滑に運営されるであろうということを期待しますから、その点は十分業界の協力も求めると同時に、庁内の審査官その他職員と長官との話し合いということを精力的にひとつやってもらいたいということを要望しておきたいと思います。 いまの御答弁の中ともちょっと関連してくると思うのですが、私どもが六十三通常国会の中でこの法律案を審議いたします際に、議論したことがあるのですね。優先審査請求というのが実はある。この優先審査請求というのは、旧法による出願——旧法というよりも改正前の出願ですね。その審査と、新法と言ったほうが非常にわかりやすいわけですが、新法によるところの出願、優先審査ですね。これが出た場合、いずれが優先するかという問題なんです。これは当時、荒玉長官は、新制度によるところの優先出願というものがあったらば、それが当然優先するんだという考え方を持っておったようにも私は思うのです。しかし議論があったところです。これはやはり出願人の権利というものをあくまで守っていかなければならないということになってまいりますと、改正前の出願、その出願順序に基づいて審査というものは当然進められなければならない。これが終わった段階において、新制度によるところの出願、優先審査もこれは同じでありますが、当然そうした順序で進めらるべきであるというようなこと、それが私は大勢であったように記憶をするわけですが、長官はどのように思っていますか。
○佐々木(学)政府委員 国会でいろいろその点について御議論があったと思うのでございますが、一応われわれは現在の段階では、新法による優先出願の請求は旧法滞貨分の審査よりも優先するということで考えておるわけでございます。ただ、出願人の権利をいたずらに侵さないように注意しろ、こういう附帯決議もございますので、両方を調和させる意味におきまして、旧法の滞貨分につきまして、いま申し上げましたような新件着手といったような手段でもってどしどし進めてまいる。権利として確定しないまでも、どしどし出願公告なり何なりをやっていく、こういうことを進めておるわけでございます。
○中村(重)委員 それでは、改正前の出願、それを優先していくということですね。いまの答弁が私ちょっと聞き取れなかったのですが……。
○佐々木(学)政府委員 不明確であったかと思いますが、現段階におきますわれわれの考えは、新法による優先出願の審査は、旧法の滞貨分の審査よりも優先するというふうに考えておるわけでございます。
○中村(重)委員 これは問題があるところです。私は、与党の浦野理事とも、その点について大詰めの段階で話し合いをやったように記憶をいたしております。しかしそれは、委員会の席上でございませんでしたから、議事録としては残っておりません。おりませんが、私どもが理事間において話し合いをした問題との関係もありますから、その点はひとつ、この後、十分了解の上に最終的な決定をしてもらいたい、そのように思います。附帯決議もそういう意味において私どもは付しているわけですから、これは無視されては困るわけですね。ですから、あなたがそういう考え方をお持ちであるとするならば、またその考え方が特許庁全体の考え方であるとするならば、ひとつそれなりの理由づけをして私どもに説明をしてもらいたいということです。それはよろしゅうございますね。
○佐々木(学)政府委員 私の附帯決議に関する理解のしかたが足りなかったのかもしれません。私のほうは、いたずらに出願人の権利を侵害しないようにという附帯決議は、旧法滞貨分よりも新法分の優先出願を優先審査するのだけれども、あまりやたらにそれを乱用するなというふうに理解したのでありますが、もしそれが当時の御議論の趣旨と間違っておりますならば、もう一度検討させていただきたいと思っております。
○中村(重)委員 それではそういうことで、あとでまた私どもも、当時附帯決議をつけるまでに至ったときのいろんな話し合いがございます。その点についても再度話し合いをし再確認をいたしまして、私どもの意思を伝えたい、そのように考えます。 それから、次にはPCTについてお尋ねをするのですが、昨年の外交会議で調印されたPCT条約草案ですね。特に会議で修正をされた点があるように私は伺っているわけですが、その点についておわかりでしたらお聞かせいただきたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 修正点は、こまかい事務的なものは多数あったのでございますけれども、おもなものは、発展途上国に対しまして先進国が特許上の技術情報の援助を与える、こういうような点でございます。
○中村(重)委員 この条約批准並びに発効の時期というのは、大体いつごろになりましょう。そして、主要国の動向と申しますか、その点はいかがですか。
○佐々木(学)政府委員 PCTの発効要件は、八カ国が加入して、そのうち四カ国は、出願が年間四万件以上あるものとか、あるいは外国からの出願が年間一万件以上あるものとか、いろいろ条件がございますけれども、八カ国が加入する。そのうち四カ国は、言うなれば特許出願の大国である、こういう国が批准することが成立要件になっておるわけでございます。ところが、現在におきましても、PCTのいろいろこまかな事務のやり方につきましてきまっていない点がかなりございまして、各国で委員会をつくって、わが国も参加しながら検討を進めておるような状況でございます。したがって、現在におきまして批准した国は一国もございません。各国に問い合わせておりますが、大体各国とも、一九七四年の後半から一九七五年ごろに批准をしたい、こういうような情勢でございます。
○中村(重)委員 この条約との関連で国内法の改正をやらなければならぬということは、これは当然であるわけです。したがって私どもは、法改正するそのときにやったらよろしいということを主張してきたところなんですが、その関連で改正をしなければならないという点。それから日程的なものをお考えになっていらっしゃるだろうと思うのですが、その点についてお聞かせいただきたいということ。 それから、特許法はきわめて技術的、専門的なものであるわけですね。したがって、法律の改正をしようとする場合は、専門的、技術的な検討というものが私は必要であろうと思うのです。この前の補正制限のような場合も全く醜態であったわけですね。ああいった二の舞いを演ずるというようなことがあってはならぬ。同時に、法律の改正にあたって意見が分裂をしたということは、私は他に例がないんじゃないかと思う。この前の法律改正案に対しては、長官とそのまわりの何名かの方々がこれを推進する、技術懇話会、むしろ管理職の側にある者すらこれに反対をするという醜態ぶりであったわけです。業界も両方に分かれて、あんな醜いことを再びさらけ出すようなことがあってはならぬ。それこそ十分なコンセンサスが私は必要であろうと思うのです。 したがって、この際、佐々木長官の心がまえ、それから冒頭お尋ねをいたしましたこの改正点、それから日程的なものをあわせてお答えをいただきたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 PCTに加入いたしました際に特許法の改正を要する点は、多項制の採用の問題でございます。これはどうしてもPCTに入る以上は、この多項制を採用しなければならないわけでございますが、この多項制は、前回の法律の改正とやや趣旨が違いまして、前回の法律改正の場合は、多少その考え方というものがいろいろ人によって分かれておったと思います。しかし、多項制を採用するという場合に、その多項制をどういうふうに解釈して、これをどういうふうに実際の審査に当てはめるかということになりますと、もちろん、そこにも考え方があるのでありますけれども、第一に特許庁の審査内部の意見が固まらないと、いたずらに法律改正をやったって、それは動かないわけでございます。 したがいまして、私は、多項制の採用ということにつきましては、もちろん審議会で取り扱われるのでありますが、審議会の場、つまり小委員会というような形にするかどういう形にするか、それはまだきめておりませんが、とにかく特許庁と弁理士会と、それから産業界の代表である日本特許協会と、この三者の実務者の間で十分意見の打ち合わせをしなければならないと思います。それができてから初めて法律改正、法律問題ということになっていこうかと思うわけでございます。私は、大体昭和四十八年一ぱいぐらいに結論を出していただきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。そして、結論が出ましたならば、これをしばらく世間にさらしておきまして、そして今度は外部の方のいろいろな批評なり御意見なりを聞かせていただいて、最終的な結論に持っていくというふうに考えておるわけでございます。
○中村(重)委員 長官に御就任になって、特許庁内の機構であるとか、あるいはそれらのいろいろな点について十分検討してこられたと思うのです。さらに、私どもが六十三通常国会の委員会で特別決議を行なったことは、御承知のとおりであります。それの第三項に、「特許協力条約等に関連し、国際動向に即応するために必要な機構の整備拡充を行ない、」というのがあるわけです。これは四十八年度をめどにというようなお話であったわけですが、機構の拡充の問題といったようなことは、これはもう前から準備をしていかなければならない。ましてや、次長制の問題等々、これは特許協力条約に加盟をするということだからというよりも、現在の段階においても、私は機構の整備拡充というものが必要であると思うのでございます。この特別決議の第三項に基づいていろいろと検討しておられる点があるであろうと思いますから、それらの点に対して、ひとつ考え方をお聞かせいただきたいと思います。 それから、私は先ほど政務次官にお尋ねをいたしまして、御意見も伺いながら、政務次官から御答弁があったのでありますけれども、中にお入りになって、次長制度を含めて現在の機構に対して、あなたはどのようなお考え方をお持ちになっていらっしゃるのか、あわせてひとつお聞かせをいただきたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 PCTに加盟いたしました場合に、やはりその準備といたしまして、少なくとも条約に定められましたミニマムドキュメンテーションと申しておりますが、一九二〇年以降のアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ソ連等の特許公報が最低の審査資料とされておるわけでございます。したがいまして、まずこの資料の整備。この原文はほとんど特許庁にございますけれども、残念ながらことばの問題等もございまするので、英文の抄録を全部集めるという方針をまず立てまして、これを四カ年間で整備しようということで、四十六年度予算におきまして、約四千百万円ばかりの予算をつけていただいたわけでございます。こうした資料の整備を行ないながら、また機構の整備もやっていかなければならないと思っておりますが、特許庁といたしましては、この問題以外にもいろいろ考えなければならない問題もあろうかと思いまして、そういったものを全部ひっくるめて機構の整備拡充というものをはかってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 なお、三項に書いてありました「調査機関」に対しては、あるいは新聞紙上で御承知かと思いますが、日本特許情報センターというようなものの設立を進めておるような状況でございます。
○中村(重)委員 特許行政の長期的展望に立った政策確立というものが必要になることは言うまでもありませんね。そのためには何が必要であるかということになってまいりますと、私は企画調査部なんというものが機構的に非常に必要であろうし、重要な点ではなかろうかと思うのですね。ところが、いまはその企画調査部なんということはないのでございましょう。それらの点に対してどうお考えになっていらっしゃるのか。情報センターといったようなものも、それなりにこれは必要です。それはまたそれなりに固有の任務があるわけですから。いま申し上げた企画調査部というようなものをつくる必要性は、長官としてはお感じになっていらっしゃいませんか。また方針としてはいかがでございますか。
○佐々木(学)政府委員 特許行政につきましてもう少し企画性がほしいということは、私も考えておるわけでございます。したがいまして、そういう面の機能を増大する必要はあろうかと思います。そういった問題も含めまして、機構の整備問題について検討いたしたいというように考えておるわけでございます。
○中村(重)委員 この特許情報センターの問題についてお尋ねをしたいわけですが、私に予定されておる時間が実は参りました。あらためて閉会中の審査の中でお尋ねをしてまいりたいと思いますが、事業計画であるとか、あるいは資金計画というものを立てておられると思いますので、一応それらの点を伺っておきまして、具体的な問題はあとでお尋ねいたします。
○佐々木(学)政府委員 特許情報センターの現在考えております事業計画は、第一期と第二期に分けまして、第一期が昭和四十六年から五十年までの五年間、第二期が昭和五十一年から五十五年までの五年間というふうに考えております。 それで、第一期の事業計画でございますが、まず、いろいろな事業のうちの目玉的な事業が特許情報の検索サービスということでございます。この検索サービスを二つに分けまして、第一検索システムと第二検索システムというのを考えております。第一検索システムは、発明の名称であるとか、分類であるとか、あるいは権利の存否、優先権の状態、そういった大体二十項目にわたる書誌的な事項をインプットするシステムでございまして、これは第一期分で、昭和三十年以降の日本、アメリカ、イギリス、ドイツの全分野にわたる特許について、これをインプットする予定でございます。第二期になりますと、さらにフランスとかソ連とか、また時期的にももう少しさかのぼってインプットする。これによって、つまり分類が詳しく入っておりますので、簡単な技術検索はできますし、さらに権利存否の検索には非常に便利であろうかと思います。 それから第二期には、第一システムで技術検索するよりはもっと詳しい技術検索をする必要があると思われる分野、特に新技術の多い分野あるいは情報のふくそうしておる分野を取り上げまして、それにつきまして詳しいシステムをつくるわけでございます。 一例を申しますと、たとえば半導体といったようなものにつきまして、約八つの技術評価の観点から標準的なことばを約四百くらいつくりまして、その標準タームでもって特許情報をインプットしておきまして、質問もそういう標準タームで質問するというやり方でございます。大体、昭和四十五年度で三つの分野、半導体と自動車と金属加工の分野についてはシステム開発が終わりまして、これがインプットされるのでございますが、来年度は約五テーマを入れるわけでございます。そして初年度で大体九つの技術分野についてインプットする予定でございます。これの特許出願におけるカバレージは、大体三〇%くらいをカバーする。そして国としては、第一期におきましては、日本とアメリカだけをとりあえずインプットをする、こういう考えでございます。 資金計画といたしましては、第一期の資金が大体六十億近い金で運用していく、こういうふうに考えております。これに対しましては、国の補助金であるとか、あるいは民間の寄付とかその他の資金を投入するつもりでございます。
○中村(重)委員 いろいろ御説明がございましたが、ともかくこの情報センターというものに私ども大きく期待をしているわけです。この情報センターの設立によって、特許行政の停滞している積年の弊というものをこれで乗り切っていくんだという意気込みでもって取り組んでいただかなければならないと私は思います。 ただいま、いろいろと資金計画その他、御説明があったわけです。私はこの説明資料によって見てみますと、国の補助にいたしましても五年間同じであるということですね。しかもそれが競輪益金に大きく期待をしているという点等々を考えてみますと、いかがなものであろうか。やはり問題点として指摘しておかなければならない。収入面の安定をはかっていくということでなければならない。同時に、この職員に対しても希望を持たせる。職員の待遇の基準というものはどうするのか。それから、その他の機関との人事交流をどうしていくのか。いろいろと、せっかくの期待が持てる情報センターがその期待にこたえるためには、長官もひとつ情熱をこれにささげるというくらいの熱意をもって取り組んでいただかなければならないと思います。 先ほど来いろいろとお答えをいただきましたが、私は、声を大きくしてお答えをいただきますことが、必ずしも積極的なものだという受け取り方はいたしません。いたしませんが、少なくとも特許行政というものに対する大きな問題を、長官もお入りになってお感じになっていらっしゃるであろう。七十万件も八十万件もの滞貨がある。その間の出願人の国民の権利というものが押えられているのだということ。そのことが、いかに出願人、当事者の利益を守るという観点からだけではなくて、この滞貨を強力になくするための施策というものが国の技術革新の上にとって、また経済発展の上にとって、国民の福祉の上にとっていかに重要であるかということを十分認識されて、ひとつ積極的な取り組みをしていただきたい。くどいようでございますけれども、そのことを強く求めておきたいと思います。最後に政務次官と長官のお答えをそれぞれいただきまして、一応保留をいたしまして私の質問は、これで終わりたいと思います。
○小宮山政府委員 いま中村先生からのいろいろな御要望、問題点についての御指摘がございました。確かに滞貨の大きい問題は、昨年、法律を改正する場合にもたいへんな問題になりました。現時点の組織でこれができるかできないかということは、先ほど特許庁長官からいろいろな話がございましたけれども、それについては、新しいシステムとか、先生のおっしゃいますような次長制度とか、そういうような形で何らか打開していかなければいけないと私は感じております。今後とも、その面について研究、調査をやっていきたいと考えております。
○佐々木(学)政府委員 特許行政はきわめて重要であることは、だれでも口では言うのであります。しかしながら、口では言うのでありますけれども、特許というのはどうも専門的にわたるせいか、なかなか各界で理解していただくということはむずかしいという感じがしております。今後とも私は、特許について大いにPRをすると同時に、審査官等の士気を鼓舞しながら、実績でもってひとつ各界の人に特許の重要性を認識させて——認識させるというと、たいへん口幅ったいのでありますが、認識していただくようにこん身の努力を続けたいと思っております。
○八田委員長 相沢武彦君。
○相沢委員 本会議までの時間に、私と、あともう一人の委員の方の御質問がございますので、答弁のほうもできるだけ簡便にお願いしたいと思います。 まず最初に、広州交易会についてお尋ねをいたしますが、約一カ月間にわたって行なわれました春李中国輸出商品交易会の期間中に、九十カ国以上の国から約一万六千人もの参加がございましたし、わが国からも千数百名が行って積極的に商談を続けまして、成約も相当の金額に達すると見込まれております。また、すでに報道されておりますように、イタリアからは、この会の終了後、閣僚を団長としまして産業界の専門家が行って、大型の貿易促進のために現在話し合いが続けられておるようでございます。また、いままで交渉の少なかった西ドイツの政府も、中国貿易には意欲的な態度を示しております。そして広州交易会は回を重ねるたびに盛況を呈しておるわけでございまして、中国を取り巻く政治また経済環境の変化というものも非常に加速度を増していることは、周知のとおりでございます。そこで、通産当局といたしまして、対中国貿易における今回の広州交易会の実績というものをどのように評価されるか、最初にお尋ねをしたいと思います。
○小宮山政府委員 先生の御指摘のように、広州交易会は四月十五日から五月十五日まで約一カ月間行なわれまして、それに出席いたしました商社は約八百社、人員にいたしまして千四百人ぐらいと考えられます。交易会における商談その他については、まだ一部継続中のものもございますので、的確な数字はつかみ得ないのでございますけれども、日中貿易というのは、歴史的にも中国と日本という立場がございます。今後とも、こういう日中貿易が拡大することを通産当局としては願っておるわけでございます。
○相沢委員 今回の交易会におきましても、吉田書簡が結局障壁となりまして日中貿易の拡大を阻害しているということがいわれております。政府の吉田書簡に対する国会での答弁はいつも言いのがれでございまして、いまだ廃棄声明は出されておりませんが、政務次官といたしまして、実際に直接の行政に当たる立場からして、この吉田書簡廃棄は、国際情勢から見て、また国民の総意としても、また実際に業務に当たるにしても、すみやかにこれは廃棄をする方向に持っていかなくてはならないということを内々お考えであろうと思いますが、その辺のところはいかがでありますか。
○小宮山政府委員 この問題については、先ほど中村委員の御質問がございまして、大臣から吉田書簡の問題について、当時の問題につきまして、吉田書簡が出ました三十九年、その年内は輸銀を使わないという趣旨の表明であったという答弁がございました。しかし吉田書簡以降、私の知るところでは二、三輸銀使用を認めております。これは短期のものでございますけれども、プラントとかそういうものではなくて、製品、機械類の輸出でございますけれども、そういう形で積み重ねて、今後、日中貿易というものが行なわれていくべきであろうと思いますし、吉田書簡については、大臣のおっしゃいましたように、ケース・バイ・ケースという言い方しかできないと思います。中村委員の御質問をいろいろ聞いておりますと、その性質上いろいろなことで、吉田書簡が廃棄されたから全部輸銀使用ができるのだということは、なかなか言い切れないのではないかと考えております。
○相沢委員 前回も通産大臣が、時効論あるいは失効論をおっしゃっておるようですし、また政府首脳がよく口にする前向きの態度ということなんですが、実はそれは現状固定あるいは後退をはかろうというような気持ちのあらわれじゃないかと思うのですね。本音とたてまえの違い、矛盾というものを露呈していると思うわけなんですが、その点、再度御答弁いただきたい。
○小宮山政府委員 輸銀の使用云々について、あるいは吉田書簡の廃棄については過般通産大臣が御説明したとおりでございますけれども、日中貿易というものが拡大することはたいへん望ましいことであり、日本としては、日中貿易の拡大も望むところであるし、また台湾の貿易も拡大することを望まなければならない状況にございます。輸銀使用というのは、吉田書簡が出ました三十九年の年内に限ってという大臣の発言どおり、私は今後とも、短期の輸出などは輸銀の使用を認むべきだということを考えております。
○相沢委員 中国貿易の総額は、一九六八年、六九年、七〇年と順調に伸びておりますし、すでに現在も四十五億ドルをこえるだろうということが推察されているのですが、中国向けの輸銀の許可申請が今回ございましたか。
○佐々木説明員 中国向けの輸銀の融資申請は、四十二年まではございましたけれども、その後は現在までのところございません。
○相沢委員 結局、政府は輸銀の許可申請が出てこないことを、あえて先ほど来しきりにおっしゃっているように、ケース・バイ・ケースに当てはまる商談がない証拠にしておっしゃっているわけですけれども、しかし、これは結局、はっきりした吉田書簡の廃棄声明が出されない限り中国側が商談に応じてこないことを政府は見越してやっているのじゃないか、こういうふうに思えるわけなんですね。結局、吉田書簡によりかかった対中国貿易差別政策というものは、すでに世界の大勢からしても時代おくれである。政府の便法や言いわけの乱発は百害あって一利ないというふうにいわざると得ないと思うのですが、御答弁は結局同じことの繰り返しになると思いますので、けっこうでございます。そこで政務次官も、これからますます御活躍の立場でございますので、どうかひとつ前向きに取り組んで、個人の意見をほんとうはお述べいただきたいのですが、通産行政に携わる立場から、日中貿易の拡大のために政府内の世論を巻き起こすような働きをしていただきたいという希望を述べておきたいと思います。 次に、輸入自由化の問題で一、二点お伺いしたいのです。 先日の新聞に、米国の農業関係八団体が大手スーパーのダイエーと手を組んで、グレープフルーツなどの米国農畜産物の大々的な販売攻勢を開始するという記事が出ております。それで、四月末実施予定のグレープフルーツを含めた二十六品目が、与党内の意見調整未了のために一括実施が先に延ばされているという現状でございますが、通産省としては、グレープフルーツなどの問題になっている品目を除いて、自由化を近く行なう意向があるのか。それとも、あくまでグレープフルーツを含めた一括実施ができる条件が整のうまで自由化を延ばすのか。その辺はどうなっておりますか。
○小宮山政府委員 グレープフル−ツについては、昨年九月の経済閣僚懇談会で二十品目の部分自由化を認めております。これは四月末を目途といたしましてその実施に踏み切りたいということでございました。御承知のとおり、いま先生がおっしゃいますとおり、国内でいろいろな問題がございます。それについてグレープフルーツ自体いま調整中でございますけれども、表現は変になりますけれども、四月末を目途として現在調整中ということを言い得るのでございまして、早期に一括実施をすべく、いま現在調整中でございます。
○相沢委員 この記事によりますと、グレープフルーツのスーパー販売は、全国の十六店で発売するといっておりますが、グレープフルーツだけに限って、輸入割り当て量のうち、この大手スーパーが扱う分はどれくらいの分量と把握しておりますか。
○佐々木説明員 グレープフルーツは、グレープフルーツだけの割り当てを実施いたしておらないのでございまして、グレープフルーツ、オレンジ、タンジェリン、三つ一括になっております。 実はただいま先生御指摘のダイエーの特売の問題でありますが、これはグレープフルーツ、オレンジ、タンジェリン一括割り当てのほかの、アメリカ展で特別に割り当てたものであります。したがいまして、数字を申し上げますと、以上三つの果実の本年度上期の割り当ては六千トンでございます。その六千トンに対しまして、アメリカ展といたしまして特別にグレープフルーツだけを割り当てたのでありますが、金額にいたしまして一万五千ドル。数量は正確につかめませんけれども、大体四十二、三トンになろうかと思います。したがいまして、一括割り当ての六千トンに対しまして、スーパー等において今回売り出されるものは四十二、三トン、これが別ワクになっております。
○相沢委員 結局、米国農業八団体がこのように大手スーパーと手を組んでの特売をやるというねらいは、米の農畜産物の輸入自由化はもう一押しであるというところまできているという判断から、消費者の生活に密着したスーパーと提携することによって農畜産物の輸入自由化の世論をかき立てよう、こういうねらいであるし、今回の作戦が成功すれば、わが国の輸入自由化にとって大きな促進材料になるだろう、このように出ておりますが、先ほど政務次官からのお話もありまして、四月末というような期間の明示もあったわけですが、それについて農林省側との意見調整という点につきましては、どのようになっておりますか。
○佐々木説明員 先生の御質問の前半の問題でありますが、このアメリカ展開催のために、スーパー等に別に割り当てました一万五千ドル、すなわち四十数トンのものにつきましては、実は通産省といたしまして、アメリカのみならず、各国との相互の貿易を振興する意味におきまして、いろいろな国の特産品の展覧会を、毎年一回限りまして実施をいたしておる次第であります。したがいまして、アメリカ展も過去数年連続して開催をいたしております。その場合のアメリカの特産品の一品目として、グレープフルーツ等を特別に割り当てておる次第であります。したがいまして、今回のこの展覧会が特にグレープフルーツの自由化と結びつけて云々というようなことはございません。しかし、通産省といたしましては、わが国の物価安定、したがいまして国民生活の安定、あるいは対外的にいろいろな要請がございますから、そういった内外の要請に応じまして、グレープフルーツを含めました自由化につきましては、今後とも早期に実施すべく現在関係各省と調整中であります。
○相沢委員 農林省の大場参事官に一問だけお伺いしておきたいのですが、確かに内外の事情等から考えまして、自由化はできるだけ早く、これは望ましいと思いますが、それに伴って起きるのが国内の果樹生産業者との間の問題だろうと思います。この点、自由化の促進と同時に特に果樹産地の適正な育成措置、あるいは保護策というか、このバランスをどのように今後とっていこうとお考えでございますか。 それからもう一つ、温州ミカンのアメリカ向けの輸出という点が、結局両方の意見の食い違いといいますか、渡辺農林政務次官は、結局日本側の片思いだけだった、米国としては、ただ意見を聞きおくというだけで、あまり今後見通しがないというようなことを言われておりますが、その点、農林省としては、温州ミカンの輸出という点についてはどのように考えておられるか、どのような対策を今後立てようとされておるのか、その二点についてお伺いいたします。
○大場説明員 まず前半の、自由化実施に伴う国産果樹への影響、悪影響防止、こういう御質問でございますが、御承知のとおり、果樹につきましては、いま政府といたしましても総合農政を展開中でございますが、その有力な作目でございますから、それに悪影響を及ぼさないことには腐心いたしております。 たとえば、自由化実施いたしますれば、当然価格という面での影響もございますので、先般来の国会におきましても、御審議願いましたし可決をいただいておりまする関税法案の中におきましても、自由化を実施する場合には季節関税を設定する、こういったことも措置済みでございますし、それから生産ないしは流通、消費、そういった万般の施策につきましても、かねてより農林省といたしましても、その施策の充実をはかっております。たとえば広域な主産地の形成、かんきつ類のしっかりした主産地をつくる。そこの中におきまして、省力裁培、近代化機械の導入、集出荷施設の整備、そういったこともやっておりますし、従来、在来種として残っております晩かん類あるいは雑かん類、そういったものの高級品種への転換、それから土地基盤整備、すべて生産性の合理化あるいは品質の改良、そういった点についての努力をはかってきておりますし、また一方、新規需要の開拓という意味でかんきつ類のジュース工場の設置の助成、あるいは輸出の拡大のため、ヨーロッパあるいはカナダ向け輸出のための予算措置も講じております。もちろん、これだけでは十分でございませんので、今後その施策の充実にはさらに気を配ってまいりたいと思っておる次第でございます。 それから後段のお尋ねの、日本産温州ミカンのアメリカ輸出の増大ということでございますけれども、これは先生御承知のとおり、いろいろ経緯がございまして、四十四年十月、日米残存輸入制限協議におきまして、日本側から、日本産温州ミカンの輸入解禁州を実質的に増大する、こういう了解のもとに四十六年度末までに自由化するということを申した経緯がございますし、そういった経緯がございますので、その自由化の問題につきましては慎重にいま取り扱って、寄り寄り通産省をはじめ各省とも相談中でございますけれども、しかしいずれにいたしましても、そういった経緯がありますことは事実でございますので、そういった経緯を踏まえまして、アメリカ向けの温州ミカンの輸出の増大ということにつきましては懸命の努力をいたしておるつもりでございます。たとえば従来から外交チャンネル等を通じましてその努力はいたしておりますが、昨年、アメリカの農務省から次官補が来ましたときにも、強くその申し入れをいたしておりますし、本年二月には担当課長をアメリカに派遣しております。それからつい先月、四月には担当局長がアメリカと折衝しているということもございますので、こういうような見通しであるということを、いま直ちにこの段階で申し上げることはまだできませんけれども、決して、望みのない、全然向こうがこちらの言い分に耳を傾けないということではございませんので、われわれとしては、今後さらにその努力を続ける、また続けることによって打開の道が開け得るもの、こう思っております。
○相沢委員 終わります。
○八田委員長 川端文夫君。
○川端委員 企業庁長官が見えたから、さっそくお尋ねしたあと、政務次官にまたお尋ねしたいと思うのです。 現下の日本経済の状況を見ると、外貨手持ち、ドル手持ちが六十五億ドルをこして、ある程度日本の経済が安定というか、豊かになったような印象を毎日の新聞等が伝えております。昨年以来のいわゆる景気過熱抑制のあとに金融緩和措置をとられて、ある程度景気を浮揚させようとされておる政策もわからぬではないけれども、特に金属工業界等は現在は深刻な状態におちいっておる。マクロ的には、経済は、外貨も豊かになったように見えるけれども、中身としては、先行き全く暗黒な状態に追い込まれておる中小企業が多いように思うのだが、そう思えるかどうか、まずもって企業庁長官からお答え願いたいと思います。
○吉光政府委員 お話のとおり、現在の経済界全体の状況から見ますと、まだ景気は非常に停滞的であるというふうに考える諸要素があるわけでございます。確かに、金融緩和の措置は三度にわたってとられたわけでございますけれども、なおその緩和の影響が中小企業まで浸透するには至っていないというふうな事情にありますし、また同時に、特に景気商品といわれました自動車部品、あるいはまた家庭電気製品関係等につきましては、一部この一−三月に比べますれば少し明るい徴候は出てまいってはおりますけれども、総じて見ますと、やはり依然として停滞感が強い、こういう状況の中に現在推移しておるのではないかと思うわけでございます。 実は三機関のほうでも、中小企業の金融の実態、また景気についてどう判断しておるかという点につきまして、それぞれアンケート調査を行なっております。中小企業庁でも、小規模層を中心にいたしまして先般アンケート調査を終わりまして、いま最後の集計をいたしておるところでございますけれども、いろいろのアンケート調査を通じて感じられますことは、現在、金融あるいは受注その他で一番困っておりますのは小規模層であろうかと思うわけでございます。いろいろのアンケート調査の結果によりますと、四−六は一−三月よりは少し注文がふえるであろうというふうな徴候も見えております。しかし、依然として一—三月並みと同じくらいではないかというふうな回答も相当あるわけでございまして、特に小規模層に近いところという方がそういう回答率が多いという意味で、いま一番お困りになっておられるのは、そういう小規模層の方ではないかというふうな感じがいたしております。
○川端委員 なかなか長い期間の停滞経済の中において、多少一−三月より三−四月がよくなるのではないかと、私も長官と同様に期待をかけて見守ってきたわけですが、この五月に入ってからなおひどくなっている、なお深刻な条件がふえているという実態が、特に京浜地域なり下町の江東、葛飾方面に深刻に出てきている、このことを非常に心配するわけですが、多少の仕事が出ても、下請振興法の作成がおそかったせいもあろうけれども、まずもって自己の企業の中で消化して、それでなお今日、週五日制をとって、二日間の休みでなければ企業の回転がつかないという企業がかなり大手にも多い。したがって下請に出せないということで、下請には仕事の見通しが非常に困る、不安だという条件がふえているという感じを持つのですが、間違いであるかどうか、もう一ぺんお答えいただきたいと思います。
○吉光政府委員 現在の景気の影響、業種によりまして相当差があるわけでございます。御承知のとおりでございますけれども、一番いまそういう意味でしわを受けておると思われますところは、機械関係の下請系統、これは特に、工作機械、一般的な汎用機械が、設備投資の沈滞から生産が落ち、またそれに伴いまして下請への受注も落ちておるというふうな原因であろうかと思います。それから、先ほど御指摘になりましたように、金属関係につきましても同じような現象が見られております。家電関係は、先ほどもお答え申し上げましたように、これは少しだけでございますけれども、先行きの見通しが出てきたというふうな感じでございまして、現実、販売がどんどん出ている、あるいは受注量がふえているというふうな状況ではありませんけれども、少しばかり、そういう点についての上向きの要素が出てきたというふうな状況ではないかと思うわけでございます。ただ、注目されますのは、御承知の例の機械受注統計でございますけれども、六カ月先の景気指標の判断になりますけれども、これが少しずつふえ始めました。少しずつふえ始めましたので、したがいまして、いま機械関係でお困りのところも、現状がおそらくボトムと申しましょうか、一番の底ではないであろうか、こういう感じもまた他面いたしておるところであります。
○川端委員 これは予測ですからいろいろな見方もあろうかと存じます。しかし、そのことを吉光長官の発言をそのまま受けとめたとして、先行きは幾らかよくなるという見方として、いまどん底だといたしました場合に、これらの零細企業にどうせなければならないかという問題点があるのかないのか、考えたことはあるのか、お尋ねしたいと存じます。
○吉光政府委員 例の年度末金融というふうなことで異例の措置をとったわけでございますが、これによりまして、三月末におきます企業の金融面につきまして相当のお手伝いができたのではないかというふうに考えておるところでございますけれども、さらに本年度の財投計画の運用におきまして、やはりこの四月−六月は十分に注意をしていかなければならない時期であるというふうな前提をもちまして、本年度の全体の計画の使用のしかたにつきまして、やはりこの四月−六月、ある いはまた、続きます七−九というような上半期に傾斜配分をいたしまして、財投の弾力的な運用をやってまいりたいということで、すでに三機関のほうには、財投貸し出し計画につきまして、その方針で措置するよう指示をいたしておるところでございます。 特に、年度末金融対策の一環としてつくりました中小公庫のいわゆる長期運転資金の融資につきまして、緊急運用と申しましょうか、制度といたしまして、代理貸しの限度額一千万円を二千万円までかさ上げいたしましたわけでございますけれども、これの運用につきましては、上期中その運用をやるというふうなこと。これは引き続き、年度末金融対策の続きといたしまして継続させておるところでございます。同時に、いまのような諸情勢に対処いたしまして、三機関のほうに対しましても、特に中小零細のほうに相当の配慮を払うよう、会合のたびに申しておるところでございまして、そういう意味でのこの四−六月につきまして、そういう層に対します配慮が一段と倍加した、このように考え、またそのような措置を現にとっておるところであります。
○川端委員 総体的な立場では方針が誤まっておるとは私は申さないのでありますけれども、一つの具体的な限実の問題としては、それだけでは問題の解決ができないではないか。たとえば長期資金として運転資金の長期化ということを一つ考慮されたけれども、この六−七月には、日本の産業界における、あるいは経済界における一つの慣例として、幾ら赤字があろうと、労働力を確保するためには一時金、いわゆる夏期手当を出さざるを得ないという時期が迫ってきておるわけで、したがって返済計画は持ったけれども受注が少なくて返済がなかなか思うようにいかぬ、加えて一時金の時期に差し向かうということで、いまたいへんな悩みを持って毎日暮らしておるのが中小企業ではないか。先ほど言われた、特に金属関係、機械関係の下請的な零細企業ではないかと思うので、これには思い切った手を打つ以外にないのではないか。 たとえば、一つの例からずばり申しますと、現在、国民金融公庫にしても、借り入れ金の三分の二払い終わった段階でなければ、次の借り入れを申し込みを受け付けないという一つのシステムというか、慣例があるようです。これは何も法律でも何でもないようですが、そういう慣例があるようです。しかしながら、いま金ほしくても、前に借りた分がまだそこまでいっていないから借りられないという悩みをかかえておるものがおるわけでありまして、少なくとも国家として仕事をつくってやらせるわけにもいくまいから、政府としては、この三分の二を返済したあとでなければ借りられないという立場のものに、たいした金でもないのですから、二分の一以上返済した場合においては借り入れの条件として受け付けさせる、このくらいは当面緊急の必要課題ではないかと思うのだが、長官いかがですか。
○吉光政府委員 御指摘のとおりだと思うわけでございます。従来、国民金融公庫の貸し出し方針の中に、できるだけ多くの企業に貸し出しするという基本的な方針がございました関係上、いまお話ございましたように、三分の二償還すれば次の貸し付けを行なうというふうな、一企業にダブって集中的にいろいろな金が出ていくということをおそれ、むしろ幅広く中小企業者にというような、こういう運用方針があったように承っております。ただ、昨今のような、こういう金融情勢の段階におきましては、そういう基本原則だけで処理していくという点に、ともするとひずみが出てまいるという問題があるわけでございます。したがいまして、いま御指摘のような貸し出しの基本方針につきまして、三分の二を厳守するというようなこと、これは、こういう状況であれば、やはり臨機応変な措置をとることが必要であろうと思うわけでございまして、この点につきましては、国民金融公庫ともよく話しまして、趣旨の線が徹底できるようにつとめてまいりたいと考えております。 それから、なお、こういう時期でございますと、返済条件につきまして、その時期に合ったような対処のしかたも必要であろうかと思うわけでございます。これは、先般の年度末金融対策をとりましたときに、同時に三機関に対しましても、返済期間の条件緩和、返済条件の緩和というふうなものにつきまして指示をいたしておりますし、また三機関とも、その趣旨に沿って現在やってくれておるものだと、私ども強く期待いたしておるところでございます。
○川端委員 もう一点。その判定はなかなかむずかしいことであるけれども、言うなら、中小企業の場合における借り入れの場合は、これは金融でありますからあまり強引なことは言えないにしても、昨年度の不況における赤字の中には、中小企業の怠慢だけでない赤字が、かなり客観的な情勢の変化に伴う赤字があったということも理解できなければならないはずだ。したがって、その赤字の内容の問題もありますけれども、赤字があると受け付けないというこの三機関のいままでの態度、このままでは、かりに返済期間を繰り上げてもらっても、返済期間が二分の一になって借りる条件が整っても、昨年度赤字だったという形において借りられないという人が数多く出てくるように思えてならないのですが、この点に対しても、将来それが継続できるかどうかという判定をどのような方法でさせたら一番うまい方法であるか、何かお考えがあったらお答え願いたいと存じます。
○吉光政府委員 御承知のように金融機関でございますので、政府関係機関といえども、企業の体質と申しましょうか、そういう点につきまして相当注意を払っておることは事実でございます。焦げつきが多くなりますと、これはやはり国の資金が入っている関係もございまして、会計検査その他の問題もございます。したがって、金融機関としてそういう方面への配慮も必要であるわけでございますけれども、ただ何と申しましても、政府関係金融機関が中小企業者の資金調達力の弱さを補うためにできておる機構であるということでございますので、その機構本来の精神に立ち返って金融業もやってまいる、そういう必要性もまたあるわけでございます。そういうところから、実は現に赤字であるからという理由のみで融資を手控えるというふうなことは、これはまさに戒めるべきでございまして、現実の問題といたしましても、それだけの理由で金融をお断わりするというふうなことはおそらくやっておらないと私は信じておりますけれども、まさにいまお話ございましたような、将来のいろいろな動向その他等も、当然に金融の際に十分に配慮さるべき事項でございまして、したがいまして、現実にある担保力の不足というふうな問題は、他の何らかの方法によってカバーするというふうなことをも並行的にとりながら、同時にまた、その企業の将来をも判断しながら、先ほどお答え申し上げましたような現実の返済条件の緩和措置と同時に、また新しい融資についての相談にあずかってまいる、こういう基本的立場は非常に重要であろうかと思うわけでございます。お話のとおりだと思うわけでございます。
○川端委員 長官は高いところから見て、そういう御答弁もあるわけですが、現場の金融機関というものはなかなかそこまで徹底していない。したがって、今日の金詰まりなり、この不況的な条件というか、停滞ぎみを脱出するまでの中には、いわゆる人間信用と申しますか、まじめにやっておって、いろんな事情で赤字が出たものに対しては十分見てやるべきだということが徹底できるかどうか、こういう点、心配があるわけです。われわれが見ておって、現場はなかなかきびしゅうございますよ、ここで話しておるような扱いはしておりませんよという例を申し上げたいわけですが、時間の関係上その例はあげませんけれども、そういう実例は数多くある。したがって、農業政策の転換が十分でないということで助成金を出したり、あるいは鉱山の態様が変わっていくときに金を出さざるを得ないという、いままでの国会審議の中にもいろいろ出ておるのだが、中小企業は、それと同様な意味がかなり含まれている、昨年来の不況の中にあるという認識を、長官だけでなく通産大臣も持ってもらっておかなければ徹底しないのじゃないか、それが十分生かされていないのじゃないかという心配が先に立つわけですが、この点は、政務次官としても、通産当局及び大蔵省に対して、この実情の中に、やはり日本の中小企業のつぶれるものを見切り発車して、単にドルがふえたことだけ楽しんでおるようなことはほんとうの政治ではないじゃないかという立場に立って、これらの連中を一緒に連れていく、日本の経済成長の安定のために手を携えて連れていくということをやらなければならぬという確信をお持ちかどうか、またやっていただけるかどうか、この点を次官からもお答えおきを願いたい。
○小宮山政府委員 先生のおっしゃいますように、現在の経済事情、あるいは資本の自由化、特恵等を控えたこの経済情勢の中で中小企業をどういうふうに扱うかということは、非常に大きな政治問題かと考えます。いま先生が御指摘になりました、一昨年来の金融引き締め以降、経済が非常に不況に追われ、特に昨年の四月から倒産件数も月を追うごとにふえてまいりました。その間、三度の金利の引き下げ等がございましたけれども、ことしの一月から三月までにおいても相当の件数の倒産がございました。その事情については、長官からいろいろお話がございましたけれども、これからの中小企業の経営者自体、非常にまじめにやられている方々に温情を持って金融その他のめんどうを見ていく必要もございます。しかし、窓口からいいますと、計数で処理するおそれもございますので、その点、通産省としましては、窓口はやはり温情を持って中小企業を指導していくことが必要かと思います。ことしの一月周辺の金融事情などを見ておりましても、中小企業は苦しいので金融を頼んでいきますと、やはり金融機関も経営でございますので、ある意味で自分の経営自体を考えて融資を渋った面もございますし、あるいは再三本委員会でも指摘がございます歩積み両建ても依然として行なわれておる。そういうようなことでは、なかなかこういう情勢に中小企業を助けることはむずかしい問題かと思いますけれども、通産省といたしましては、先ほど長官の申しましたように、金融措置も政府三機関は特に上期に集中して行なっていく。また窓口も親切を旨として中小企業を指導していくようなシステムを考えなければいけないと考えております。いろいろな問題がございますけれども、景気は、一部家電、自動車等に景気回復のきざしが見え始めましたけれども、依然としてきびしい情勢の中にあります中小企業を、通産省としては積極的に、政府三機関あるいは諸団体、中小企業直接、商工会議所等を通しまして、指導をしていきたいと考えております。
○川端委員 時間の関係もありますから、これ以上質問の形では申しませんけれども、なかなか窓口がいまお答えになったような態度では応対していないという実例はたくさんありますよ。したがって政府が、それだけ日本の中小企業を守ろうというならば、もっと徹底できる条件を早くつくってもらいたいということを要望しておきたいと存じます。 もう一点の問題は、中小企業の一般的な問題として、やはり特恵関税と円切り上げに対する思惑の不安というものがかなり深刻に耳へ入ります。この円切り上げの問題は、たびたびの政府の声明にもかかわらず、何となく近いうちに行なわれるであろうという形において、特に中小企業の零細輸出業者は非常に悩んでおることは事実でありまして、これらに対しても十分対索を立てて、やはり国策の恩恵に浴し得るような施策は、先手、先手と早く打っていただきたいことを要望しておきたいと存じます。ぜひこの点は手を打っていただかないと、非常に不安な状態が深刻になっていることを申し上げておきたいと存じます。この点はお答え要りませんが、要望だけ申し上げておきます。 そこで、もう一つの別な問題として、いわゆる公益事業の関係の問題に対してお答え願いたいのですが、災害は忘れたころに来る、こういうのが古い先人のわれわれへの戒めでありますが、昨年のいまごろは、大阪のガス爆発でえらい問題を起こした時期ではなかったかと、いま思い出しておるわけですが、その後、こういう地下埋設物のガスのような危険物に対して、どのような対策をもって再び起きないような手を打っておられるのか、この点はどういう準備をされているか、お聞かせ願いたいと思うのです。
○長橋政府委員 お答え申し上げます。 ちょうど一年余り前の大阪の事故に際会いたしまして、他工事等によりますガス導管の事故防止につきまして、各省共同して対策が講ぜられたわけでございます。また、その後ガス事業法が昨年秋から施行になりまして、保安面についての一そうの強化をはかってまいっているわけでございます。 御指摘の地下埋設導管に関連いたします事故に対する対策といたしましては、まず第一に、最近の事故発生件数の中に占めます他工事に起因するもののウエートというのが非常に高まっている状況でございまして、これは地下鉄とか道路とか下水道といったような、都市生活の高度化に伴います工事が活発化する中で、ガス導管に伴う事故防止という問題でございますが、この点につきましては、まずガス事業者自体に対しまして導管の管理を徹底いたさせますと同時に、他工事業者と協調いたしまして、他工事によって露出した導管の防護につとめるように強い指導を行なっているわけでございます。 具体的に申し上げますと、まず第一点といたしましては、昨年十月に改正ガス事業法が施行になりました機会に、ガス工作物に関しまして、特に導管につきましては、非常に明確な、また安全確保上可能な限りの基準を詳細に定めまして、これをガス事業者に順守させているわけでございます。 それから、他工事の場合には、ガス事業者と他工事の施工者との協力が事故防止のための不可欠の要件でございますので、大阪瓦斯の事故に際しましての緊急対策といたしまして、他工事業者とガス事業者の協定締結を促進いたしまして、ガス導管に影響のある工事の施工にあたっては事前に十分な連絡協議を行なわせる、そして両者の間の保安責任の範囲の明確化、また、さらに必要な場合には、埋設導管について十分な情報を持っておりますガス事業者が工事に立ち会うというふうな点につきまして、強い指導を行なっている次第でございます。 それから第三に、最近におきます道路交通量の増加によりまして、地下の埋設導管に対して非常な荷重がかかってまいります。あるいはまた、地盤の不等沈下というふうな状況が出てまいっておりますので、十分それに耐え得るような導管の布設という形で、技術基準を強化いたしますと同時に不良な導管の取りかえにつきまして、その実施を推進させているわけでございます。現在、大阪、東京、名古屋といったような三大都市におきましても、戦前に布設された導管が、相当取りかえに努力はいたしておりますけれども、なお一〇%強というふうなウエートとして残っておりますので、こういった古い導管を中心に、不良な導管の取りかえを促進する。それからまた、新しく布設します主要な導管につきましては、その強度が十分なものであるということを確認いたしますために、溶接を通産大臣の承認を受けた方法で行なわせる等の措置を講じまして、新規、取りかえと合わせまして、導管の強度向上につとめている次第でございます。 さらに、ガス事業者に対しましては、社内における事故防止のための規律を十分確立させるということが肝要でございますので、社内における保安規程の整備を行なわしておりまして、現在各事業者におきまして、通産省の指示に基づきまして、導管の防護というふうな点も含めまして、十分な社内保安規程の設定を行なっているところでございます。 ただいま申し上げましたような措置を総合的に講じまして、事故を防止するという点につとめている次第でございます。
○川端委員 今年の四月十九日に、小石川一ノ三ノ二十五、白山通りの地下鉄六号線工事のときに、道路が大陥没をいたして、水道、ガスが吹き出して非常に危険な状態が出た、こういう新聞記事がある。当時、これに火がつかないで大事にならぬで済んだからいいようなものの、大阪瓦斯事故の苦しい体験を経ながら、なお一年たってこういう問題が起きた。ガス漏れが出て、火がつかなかったので大事に至らなかったからいいではないかというだけでは相済まぬのじゃないか。 もう一点は、別の角度では、先般のロサンゼルスの地震のあとにおいて、東京都あたりの危険度というものが、非常に各方面要望も強いし、検討もされておるわけでありますが、平時においてすら、いろいろな理由はあるにしても、そういう事故が一年に一回なり二年に一回起きおる。もしこのような条件の中に一つ大きな地震が起きたらどうなるのであろうかという都民の不安というものは大きいのではないか。こういうことに対して、何かやはりこの際は思い切った対策というものが必要じゃないのか。従来の経験だけでは相済まない。大地震が起きた場合においても安全だという施策を行なうべきではないかと思うのだが、それらに対して何か対策がなされておるかどうか、お答え願いたいと思います。
○長橋政府委員 ただいま御指摘の四月十九日のガス事故、幸い小規模な事故で、人身傷害もなく、十五軒程度の民家に数時間ガスの供給が停止したという程度で済んだわけでございますが、この事故に関しましては、ガス事業者の埋設導管の維持管理の不手ぎわというふうなことによる面は認められないわけでございまして、地下鉄工事自体に直接の原因があった。その掘ったそばの歩道の下に埋まっていたガス導管が、歩道がくずれたために損傷を来たした、かようなことでございますが、およそ公益事業としてのガス事業監督というような面から、こういった事故のないように十分に注意してまいりたいと考える次第でございます。 そして地震対策の面につきましては、ガスの工作物に関しましての技術基準を設けてございますが、その中で、まず一番地震に際して防護の必要があると考えられますガスホルダーとその支柱について申し上げますならば、水平震度〇・二ないし〇・三——〇・三と申しますと、ちょうど震度六、関東大地震級のものでございます。それに対しまして安全率を一・五倍見まして、そういった水平震度に耐え得る構造でなければならないということが、ガス事業法上要求されているわけでございます。そして従来の新潟地震、八戸地震等の例から見ましても、ガスホルダーが倒壊をして災害を大きくした、かような事例は見られていないわけでございます。 それから、ガス発生設備の面で申し上げますと、これは大体軽量物でございます。ガスホルダーのような重量物ではないわけでございます。そのガス製造設備のうち、特に重量がございます液化ガス用の貯蔵タンクにつきましては、地震に耐え得る構造であることを、やはりガス事業法に基づきます技術基準で要求をいたしておりますし、その他、そういったガスタンクその他を含めましたガス勢造設備を結びます配管につきましても基準を設けておりまして、関東大地震程度の地震に対しましては耐震上問題がないものと、かように考えているわけでございます。その他、導管につきましても、地震対策というふうな面から、現在におきまして、技術基準でできるだけの配意をいたしている次第でございます。 そして、この地震というもの自体を想定いたします場合に一番問題になりますのは、各末端の需要家庭におきまして、火をつけっ放しのまま飛び出すというふうな場合に非常に問題が起こるわけでございます。そういった点につきましては、まず緊急時におきましては、高圧導管等の主要導管につきましては、アイクロ通信装置を利用いたしまして、自動的にそれより先にガスが流れることを遮断する、かような考案がすでに実施されているわけでございますが、そういった元を切るということとあわせまして、末端でガスがつけっ放しに暫時なっているという間の災害防止のために、そういう場合の末端における供給停止装置というふうなものについて、今後研究開発につとめてまいりたい、かように考えている次第でございます。
○川端委員 本会議の時間が迫っておりますが、ただ、いま御答弁の中に気にかかることが一つございます。それは、ガス管の管理に対しては手落ちがないと、こういうおことばがあったわけですが、しかし、なるほど自分の監督している範囲においては手落ちがなくても——大阪の場合においても、ガス会社の手落ちというものは管理の場合にあったと思うのですが、原因はやはり、地下鉄なり工事施行者の怠慢というか、拙速というか、こういう問題が大きかったように思うので、事故が起きれば、だれの責任という前に、被害は国民に与えるし、大きな問題が出てからだれを責めてみたって——責めなければいかぬですけれども、責めても問題はもとに戻らぬわけですから、この点に対しては、ガスの管は安全にしておるといっても、他に害を及ぼすような工事のしかたをする者に対して、やはり強い態度で臨んで、事故は絶対に出さないんだということをひとつ肝に銘じて今後御活動願いたい。 たとえば東京の中においても、地震対策について、大田区等においては、いま区議会でいろいろ協議している一つの例は、各家庭に区役所から消火器を配付したらどうやろう、配付して備えておく必要があるのではないかということさえいわれておるのに対しても、国民全体がこの六十年周期説を前にして非常に不安な状態にあるとき、もう一段高い見地から、ガス事業なり危険物を監督する立場に立っての決意を新たにしていただきたいことを希望いたしまして、私の質問を終わりたいと存じます。
○八田委員長 午後三時から委員会を開会することとし、この際、休憩いたします。 午後一時五十一分休憩 ————◇————— 午後三時十八分開議
○八田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡本富夫君。
○岡本委員 きょうは本国会の審議の最終日でありますので、この前に、当委員会で審議した分、あるいはその他の面で少しずつ確かめておきたいと思います。 最初に政務次官に。午前中グレープフルーツの問題について同僚の相沢委員から質問があったと思いますけれども、この自由化については、閣議決定もして、また国際的にも発表した。こういうときにおいてなぜ自由化がおくれるのか、これについてもう一ぺん明確にしてもらいたいと思います。
○小宮山政府委員 昨年の九月に経済閣僚懇談会で、四月末日、五月一日からでございますけれども、二十余りの自由化をするという決定をした。そのうちに、グレープフルーツの問題については温州ミカンの問題がございまして、これは自由化に際して、アメリカとの話し合いの中でアメリカ各州で温州ミカンを受け入れるという話し合いが進んでおりました。しかし、今回、グレープフルーツを自由化するにあたって、なかなか向こうが温州ミカンの自由化をしないというようなことがありまして、かんきつ業者の反対をこうむっているのが実情でございます。 もう一つは、輸入業者が、グレープフルーツの自由化に対して、アメリカだけでは片手落ちではないかというような声もございます。これは貿易権益上の問題がございまして、最近では南アを自由化いたしましたけれども、あとイスラエル等、そういうような問題で、アメリカ一者だけに特にその自由化の権利が与えられるような形はたいへん不都合であるという声も聞こえております。まあ、そういうようなことでいろいろな問題が起きまして、四月末日に自由化しようということがまだもって実現できない。これは国際体面上たいへんな問題かと考えますけれども、通産省といたしましては、鋭意、早い時期にこの自由化に踏み切りたいと考えております。
○岡本委員 伝えられるところによると、ミカン議員というのですかね、ミカンの産地の議員が——これもまあ自民党ですよ。要するに与党の議員が相当圧力をかけているということを報道されているわけですけれども、それはそれとして、そうすると、アメリカからは自由化しない。しかし他の国とはその点についていかがですか。要するに、アメリカが日本のミカンを買わない、そのためにアメリカからこちらも自由化しない、こういうことになれば、他の国はいかがですか。
○小宮山政府委員 これは貿易権益上のことがございますので、私、つまびらかではございません。この点については農林省が取り扱っておりますし、通産省も輸入の自由化の問題は取り扱っておるわけでございますので、いま担当官を呼び寄せますので、しばらくお待ちいただきたいと思います。
○岡本委員 副大臣がわからぬなんて言われたら、これは話にならぬですね。じゃ、担当官が来るまでその点は待つことにしまして……。 そこで次は、伝えられるところによると、今月の十七日にアメリカのほうの議会、あるいはまた米国では、円の切り上げを非常に強く要求をしておる、こういうような報道がされておりますけれども、この円の切り上げについては、たびたび、大蔵委員会、あるいはまた各所でも、いたしませんというような大蔵大臣の発表もあった、答えもあったのですが、いま六十五億ドルですか、毎月五億ドルくらいの外貨がどんどんたまってくる、こういうことによって、アメリカのほうからも相当な強い要求がくるというような報道がなされておるわけでありますけれども、どんなに米国から強い圧力がかかっても、円の切り上げはしないと、こういう約束ができるのかどうか、これをひとつきょうは明確にしておいてもらいたいと思うのです。
○小宮山政府委員 お答えを申し上げます。 アメリカの議会筋あるいは財界筋で円を切り上げろという報道については、私も新聞紙上で承知いたしております。実際そういうことが正式に入ったかどうかは存じ上げませんけれども、しかし日本は、西ドイツとは違いまして特別会計でございます。西ドイツのように、富が国民の中に蓄積されているという形ではございませんので、必ずしも、日本が六十五億ドル持っているということが日本の富につながるということではないかと思います。 そういうことで、私自身の考えでございますけれども、また通産省当局の中でも、ドルの問題あるいは金の問題をどういうふうに考えていくか。一つの例を言いますと、金を日本国に輸入することをいま禁じておりますけれども、これを自分で保持できるように、あるいは輸入できるような形でするのも一つの手かと思いますけれども、これは大蔵省の担当でございますので、私、答えることをはばからしていただきますけれども、そういう手だてを必要とする時期に入ったことは事実でございますし、円の切り上げというようなことは、大蔵大臣も日銀総裁も再三申しておりますように、私も、切り上げないと信じております。
○岡本委員 うまく逃げたね、これは大蔵当局だからと。しかし、ただ信じておるというのじゃなくして、やはり円の切り上げ、こういうものは急に抜き打ち的に行なわれたり、あるいはまた、かつての繊維の自主規制のように、圧力によって無理やりにやられたというようなことがありますと、やはり輸出は混乱をするということで、通産当局としては、この点についてはただ信じておるだけでは話にならないと私は思うのです。したがって、どういうような要求を大蔵当局にするか。あるいはまた、これは大蔵だけではなくして、日本の大きな国策になろうと思うのです。ですから、それを動かすのは、一番最終は佐藤総理だと思うのですけれども、どういうような要求をしていくつもりにしておるか。あるいはまた、ただ信じておるだけではなくして、どういう働きかけをやっておるのか。あるいはまた、何にもやっていないのか。今後はどうするのか。この三点について、ひとつお伺いしたい。
○小宮山政府委員 これもたいへんむずかしい御質問でございますけれども、通産省内部では、この自由化あるいは(ドル)の蓄積がふえた場合にいかにすべきかという方策については、内々研究しているところでございますけれども、私は先ほど、円の切り上げは行なわないということを信じているということを申し上げましたけれども、これは大蔵省でございますし、大蔵大臣も再三申しておるので、円の切り上げは絶対行なわれないであろう。しかし私は、円の切り上げというものは、ある意味ではジャーナリストに非常に書き立てられて、そういうムードが何かできているように錯覚に落っこちているのではないかと思います。 ただ日本としては、まだまだ外貨を使う面が相当ございます。たとえばエネルギーの問題で、石油、鉱物の自主開発に対して外貨の直接貸しというようなことも、まだまだ多額の金額を要する問題もございますし、あるいは、日本がGNP第二位というような地位にありながら、経済協力がまだまだ十分に行なわれていない。そういうような問題をひっさげている現状において、そういう問題を解決した上で、また日本の国内で外貨をどういうふうに処理していくんだということを考えた上で、やはり円の切り上げというものを考えるべきだというのが私の意見でございますけれども、政府といたしましては、現時点においては、円の切り上げは絶対行なわないと言明しておるとおりでございます。
○岡本委員 若干私の質問と答えが食い違っております。しかしこれは、今度、大蔵大臣、あるいはまた通産大臣に聞かなければならぬかと思いますので、このくらいにしておきます。 そこで、今度は本論に入りまして、最近、中小企業問題について、一番中小企業が困っておりますのは、御承知のように、金融の引き締めから緩和されたとはいいながら、いまごろになって金融の引き締めがきいておる。なお、それに対して今度は不況、こういうことで、それを乗り切るためには、どうしても、さしあたって、この金融をいかに円滑にして、そして日本の国の九九・四%の中小企業を守っていくか、これが一番大事な課題であろう。私もあっちこっち調査をして、これが一番適切に行なわれなければならない時期であるということを痛感をしたわけであります。 そこで、最初にお聞きしたいことは、中小企業信用保険公庫の黒津理事さんですね。いま、この保証協会に一般の中小企業の方が申し込みましても、なかなか保証が受けられない、こういう事実がたくさんあるわけでございますが、それについて、どこにその隘路があるのであろうかということを私は調査しました。そこで、当委員会でもやかましく言って、また中小企業庁からもやかましく言って、そして相当な——相当でもないけれども、一般会計、あるいはまた財投から出しておるのに、なぜそれが中小企業に適切な配分が行かないのであろうかということをずいぶん検討したわけでありますけれども、まず中小企業信用保険公庫の理事としては、これで十分なのか、あるいはまたどういうところがぐあいが悪いのか、これをひとつお聞きしたいと思うのです。
○黒津説明員 お答えを申し上げます。 私ども中小企業信用保険公庫は、中小企業の金融につきましては、民間金融一般につきまして、ただいまお話のございました、全国に五十一の保証協会がございます。この保証協会の方々と、ともどもに、民間中小企業金融の疎通につきまして、特段の努力をいたしておるものでございます。 お尋ねの点は、第一線の保証協会におきまして、保険と連結をいたしまして、どのように保証利用をさせるかという問題かと存ずる次第でございますが、最近の実情を申し上げますと、昨年来、いろいろと地域の経済の実情等から保証需要が高まっております。これに対処いたしまして、私どもとしましては、保証協会からできるだけ実情をくみ取りまして、これに即応した保険の計画を立てるということで、保証協会と緊密なる連絡をとりまして、これの保証の実需にこたえ得るような保険の計画を立てるということで最大限の努力を払っておるつもりでございます。幸いにいたしまして、昨年一カ年の経過におきまして、ほぼその需要にこたえ得たのではないかというふうに考えております。
○岡本委員 あなたのいま言っているのは四十五年ですね。四十五年の需要に全部こたえることができたのかどうか。保証協会から言うてくるのですから、少しわからないかもしれないけれども、なかなか十分ではない。いま数字をあげて言ってもいいのですけれども、その前に、毎年保険ワクというものをあなたのほらでつくっているはずです。四十一、四十二、四十三、四十四、四十五と、最初に立てたそのワクを聞かしてもらいたい。
○黒津説明員 お答え申し上げます。 保険の計画は、各年度ごとに上期と下期に分けて考えられております。四十二年の資料がちょっと手元にございませんが、四十三年度は、上期は五千四百九十億円でございます。下期は四千八百十四億円でございましたが、後に変更いたしまして五千七百十九億円になっております。四十四年度は、上期が五千五百三十八億円、下期が六千四十九億円。それから四十五年度の上期は五千五百八十三億円、変更いたしまして五千九百四十億円。四十五年度の下期は、六千六百四十五億円が当初の計画でございましたが、これに四百億を追加いたしまして、七千四十五億円ということになっております。それから四十六年度はただいま始まったばかりでございますが、上期の計画として七千四百八十億円の事業計画を有しております。これが保険契約ワクでございます。
○岡本委員 上期と下期に分けたのはどういうわけですか。
○黒津説明員 上期と下期に分けておりますのは、法律によりまして年を二期に分けて計画をいたすことに相なっております。
○岡本委員 私の調査によると、このワクがワク一ぱい五十一の保証協会に出てない、こういうような事実があるということを聞いたわけですが、それを出さないのはどこにあるかというと——大蔵省の結城課長来ていますね。ここで非常にしぼるという話。その話は保証協会の会長からぼくは聞いたのです。きょう呼んでないけれども。一たんこうして、中小企業庁、あるいはわれわれがやかましく言って出たところのワクを、大蔵省で少しでも残そうという考えがあっては、これはほんとうの業務はできないのです。中小企業は税金だけはらんと取られるけれども、少しぐあいが悪くなるとだれも助けてくれない。大企業は会社更生法とかいろいろなことがありますけれども。ただ、中小企業が息しておるのは、この政府三機関、これだけでもって、何とか中小企業対策というのは動いているんじゃないかと思うのです。ほかのはほとんど役をしてないような状態であるわけですが、この点について、保険公庫の黒津理事には、そんなことを結城さんが言ったとは言いにくいだろうけれども、事実、そういうことが保証協会が十分活用できないもとであるということを私は聞いたわけですが、その点について明確なる答弁をひとつ両者からもらいたい。
○黒津説明員 ただいま申し上げました事業計画は、私ども、第一線の保証協会からの実需につきまして、資料等をとりまして、通産省並びに大蔵省の御認可を得たものでございます。 これの運用にあたりましては、私どもといたしましては、計画の期間の初めにおきましては、いろいろと問題がございます。思いがけざる災害というふうなこともございます。あるいは地域経済の変動、たとえば倒産の問題というふうなことが、ある地域に顕著にあらわれる場合もございます。そうしたことに備えまして、事業計画の中で若干の留保、二、三%でございますが、これを一応とりまして、そらした不測の事態に即応するということを考えておるわけでございます。 なお、計画が進行してまいります間に、十分トレースをいたしまして、地域的に若干の過不足を生ずるというふうな場合もございますので、この場合に、先ほどの留保分等を活用いたしまして、最終的には留保分を使うということで万全の手配をいたしております。
○結城説明員 ただいま保険公庫の契約ワクにつきまして、実際的にそれを運用するにあたって、大蔵省のほらで非常にしぼった実行をさせているのではないかという御指摘でございましたが、その点につきましては、まず第一段階としまして、保険公庫のほうで事業計画を策定する場合に、保証協会側からいろいろな状況をとりまして、それをとりまとめて、上期でしたら上期の場合に、どの程度の保証事業が出てくるかということを想定いたしまして、それに基づいて事業計画を作成いたしております。 その策定するにあたりまして、したがいまして、基本になりますのは各保証協会それぞれの需要見通しになるわけでございます。保証協会ごとの需要見通しということになりますと、強さ弱さ、いろいろバランスが違ってくるかと思いますが、その辺につきましては、当然保険公庫のほらで十分調整された上で全体のワクをきめられる、こういうかっこうになっていると思います。 それで、その保険契約のワクを実態的に保証協会に配分する場合に、ただいま黒津理事からお話ございましたとおりでございまして、若干の留保、わずか全体の二、三%程度でございますが、保険公庫として、当初のワクから不時の用ということで留保いたしまして——それはもちろん使わないわけじゃございません。年度末あるいは期末には、そういうワクは、当然また協会間のアンバランスというふうなこともございますし、あるいは災害とか見込み違いというふうなこともございますので、そういうふうなものに対処するということで、当然後になりまして追加される、こういうふうなものとしての留保になってございます。事業計画は大体目一ぱい使われている、こういう状況でございます。
○岡本委員 私は、やはりそういったものは五十一保証協会に明らかにして、そうしてこの保証協会が安心し、またよく知った上で総ワクを使って、そうして中小企業者を救っていく、あるいは保証していくというような態度でなければならぬと私は思うんです。そうでなければ、この公庫法の目的にも沿わないと私は思うんです。したがって、今後の運営にあたっては、さらにひとつ一考してもらいたい。 そういうことが結局はどこにあらわれたかと申しますと、私は調査に行った。ある方が、これからワクをふやしてもらいたいと思うんだけれどもという話で、私は兵庫県の保証協会へ行ったわけです。理事長に、これはどういうように運営するものなんだと聞いてみますと、これは御希望のとおりいきますよというような話を聞いて、そうして本人にも伝えてやった。私はあまり借りたことがないものだからわからなかった。どういうように運営するのかということを直接やはりいろいろ聞いてみなければならぬというわけで、勉強させてもらったわけでありますけれども、結局今度は、その人が保証協会に行って聞くと、事実と違らわけだ。保証協会の会長でもある人がうそを言うわけはないと思うんですよ。結局そういったように、しぼらなければならぬような状態になってきていると私は思うんです。申し込んだら、それをどんどんしぼっていかなければ現在の保証業務はできない、そこに原因があるんではないか。それであなたは、わずか二、三%だと言いますけれども、そうした二、三%でも、保証協会にするとそれは非常に大きなファクターになってくるんじゃないかとぼくは感じたわけです。したがって今後は、よく保証協会にも納得させ、また同時に明らかにして、そうして中小企業信用保険公庫のほうも運用してもらいたい、これを強く要望しておきます。よろしいでしょうか。 時間があれですから、次にもう一つ。三機関のうちの国民金融公庫の総裁にお尋ねしますけれども、最近の公庫の貸し付けの規模と申しますか、それが四十三年度からどういうように推移して伸びておるのか、これをひとつお聞きしたいと思うのです。
○澤田説明員 お答えを申し上げます。 国民金融公庫の貸し付けには、御承知のように、普通貸し付けと、それから特別貸し付けあるいは恩給担保貸し付け、いろいろございますが、その中で大宗を占めます普通貸し付けについて申し上げれば、大体の傾向がおわかりかと思いますので、申し上げたいと思います。 四十二年度の普通貸し付けの金額は、三千三百三十二億円でございまして、これは前年度に比べまして一一六%、二八%の増加になっております。四十三年度は三千八百四十三億円、これは前年度に比べまして一一五%、一五%増加いたしております。四十四年度は四千四百六十億円、これは前年度に比べて一六%の増加でございます。四十五年度でございますが、五千三百六十九億円、前年度に比べて二〇%の増加でございます。四十六年度はまだ予算でございますが、五千五百八十一億円で、当初予算に比べて一八%の増加。と申しますのは、途中で年末等の追加がございますので、当初予算と比較して申し上げたわけでございますが、最近の国民金融公庫の貸し出しの大宗を占めます普通貸し付けの推移は、以上のとおりでございます。
○岡本委員 事業益金の積み立てをして、それをまたさらに活用すると思うのですけれども、それともら一つは、やはり零細なところでありますから、回収不能というものがあると思うのです。こういう回収不能金の状態は、四十五年度だけでけっこうですから、大体どうなっておるか。
○澤田説明員 国民金融公庫の損益状況と申しますか、その状態でございますが、滞貸償却引当金などを積み立てました後は、利益金はとんとんでございます。従来、一般会計から若干の補給金をいただいておったのでありますが、今後はその補給金は必要がなくなるであろうかと存じております。大体、大ざっぱに申しまして、収支見合っているという形でございます。その滞貸償却引当金の繰り入れば、四十五年度には三十四億七千百万円となっております。それで、利益金はとんとん、国庫納付金のゆとりは生じていないというのが現状でございます。 それから、回収不能のために償却をしなければならないというものが年々やはりございまして、四十五年度には一億四千三百万円を償却いたしておる次第でございます。 以上でございます。
○岡本委員 それで、この金融公庫のほうの状態も、私は直接調査に行ったわけでありますけれども、非常に資金需要が多いわけでありますが、はたして現在の原資で貸し付けを十分に補うことができるのかどうか。これはむやみやたらというわけにはいかぬでしょうけれども、中には、中小企業者あるいは零細企業者で、ちょっと応援してやれば何とかなるのを断わっておるというような事実を、私はだいぶん見てきたわけであります。現在の原資、これはやはり問題だと思うのですけれども、それについて意見があればひとつ言ってもらいたい。
○澤田説明員 御質問の御趣旨のとおり、最近の公庫に対する資金需要は決して少なくございません。御参考までに申し上げますと、最近の貸し付け件数の残高は百六十万件、公庫プロパーのものでも膨大な件数にのぼっておるのでございます。それに対して、日々資金の供給をいたしておるわけでございまして、四十六年度の貸し付け規模は六千六十三億円、そのうち、先ほど申しました普通貸し付けに相当いたしますのが五千五百八十一億円。四十五年度の当初予算に比べて一八%増の伸びとなっておるのでございます。また恩給担保貸し付けが四百三十二億円、これは四十五年度の当初予算に比べまして一〇%の増加。その他、記名国債担保貸し付け等があるわけでございます。 これらの貸し付け見込みに対します原資でございますけれども、全面的に財政投融資に依存しておるわけでありまして、財投借り入れ金が二千七百七十六億円、それから既往の貸し付けの回収金をさらに活用いたします額が三千二百八十七億円、合計六千六十三億円を予定いたしておる次第でございます。 これによって国民大衆の資金需要に十分こたえ得るかという御質問かと存じますが、これらの資金を有効に活用いたしまして、今年度におきましても、何とか資金需要にこたえ得るものというふうに考えておる次第でございます。もっとも、年末のような特別の場合の例年の財政投融資の追加とか、あるいは大きな災害が起こりましたようなとき、これは別でございますが、現状におきましては、これで需要にこたえ得るものと考えて運営をいたしておる次第でございます。
○岡本委員 これは、国民金融公庫の総裁にも、中小企業信用保険公庫の理事さんにも言っておきますけれども、こんな予算じゃまだまだ足らぬわけです。ぼくらも直接当たってまいりますと、今後の予算要求については、やはりもっと——ただ、一二%あるいは一八%、あるいは二〇%ですか、こんな伸びと申しましても、どんどん経済界は変わってきているわけですよ。どっちかというたら金の価値が下がっているわけだ。これはもう現在の資金需要が単位が変わっているのだというところに頭を置いて、やはり要求もしていかなければならぬと私は思うのです。まあ、ここで答えるについては、これで十分見合っておりますなんと言うかもわかりませんけれども、そうじゃないと私は思うのです。 それからもう一つは、金融公庫、あるいはまた公団、こういうことになりますとついお役所になりまして、特に金を貸すということになったりしますと、何かいばっておる。そらして非常に不親切な状態があちらこちらに見受けられました。今後この姿勢をひとつよく注意をしてもらって、そして親切にする。ただし、ぐあいの悪いのは、こういうところがぐあいが悪いのだということを、やさしく丁寧に、一般の大衆にわかるように説明もし、できるだけ国民の期待にこたえていくという姿勢を強くしてもらいたい。これだけをきょうは要求しまして、私の質問を終わりますけれども、最後に中小企業庁長官に、中小企業庁では相当いろいろこまかい問題を調査しておると思いますから、今後においては、もっともっとこの政府三機関の予算要求を大蔵省にして、そうして中小企業者の保護育成と申しますか、これにひとつ力を入れてもらいたい。これを要求しておきますが、最後に決意を承って終わります。
○吉光政府委員 昨今の経済活動は非常に停滞的でございますので、いまの御指摘のような問題が、あちらこちらで起こってまいるということになっておるのではないかと思うわけでございます。従来とも、そういう資金需要の面につきましては、相当の注意を払っておるところでございます。また、同時に三機関におきましても、あるいはまた保険公庫におきましても、そういう民間の需要動向につきまして、常に適切な把握をしていただき、それらを通じまして、さらに追加する必要があるものであれば追加する、こういう積極的な態度をとっておるわけでございます。この基本的な方針につきましては、大蔵省のほうも私どものほらも、決して変わっておらないつもりでおるわけでございまして、御承知のとおり、先般の三月末の異例の貸し付け規模の拡大というものをやりましたのも、現実の実需に——これは実は三機関のほうから、いろいろと窓口に申請が殺到しておる模様も伺いました。それから保証協会のほうの窓口にも、保証の申し出が相当殺到しておるという実情もお伺いいたしました。それに対応できるような規模の拡大をはかってまいってきたつもりでおるわけでございます。ただしかし、実際問題といたしまして、それぞれの窓口、窓口では、必ずしも、私がここでお答えしているように、うまく円滑に金融がいっているとも思えない節もあろうかと思います。したがいまして、そういう現実の実情に合った予算規模にまで財政規模を持ってまいる、これは私どもの仕事でございますし、同時にまた窓口で、先ほど御指摘がございましたが、非常に親切に相談に乗ってあげる、これがそれぞれの銀行あるいは保証協会の窓口の態度であろうかと思うわけでございます。そういういろいろのサービス面の充実につきましても、三機関あるいは保証協会、それぞれお心得になっておやりになっていらっしゃると思いますけれども、これが特に中小零細層を対象にしております融資でございますだけに、そういう意味での懇切さと申しますか、相談に乗ってあげるという気持ち、これはさらに一そう持っていただく必要もありますし、現にそう努力していただいておるところでございます。さらに十分に配慮してまいりたいと考えます。
○八田委員長 近江已記夫君。
○近江委員 日本小型自動車振興会、これは通産省の外郭団体でございますがいま外郭団体のあり方が非常に問題になっております。そこで私は、この特殊法人日本小型自動車振興会の設立目的、業務内容等について、まず初めにお聞きしたいと思います。
○山形説明員 お答え申し上げます。 日本小型自動車振興会の目的でございますけれども、御存じのとおり、小型の自動車の競走を行なっておるわけでございますけれども、その小型自動車競走の公正かつ円滑な実施をはかりますとともに、小型自動車その他の機械に関します事業及び体育事業、その他公益の増進を目的とする事業の振興に資することを目的として設立された振興会でございます。 業務は、当然のことでございますけれども、この小型自動車競走の審判員とか選手の検定、登録等を行なうことが非常に大きな業務になっておりまして、それに関連しまして、審判の方法等、各地に置かれております小型自動車の競走会という実施機関がございますけれども、そこの指導を行なったり、選手のあっせんを行なったり等々が業務の主たるものでございます。
○近江委員 そこで私は、オートレースとか、そういうことは知りませんけれども、もう少し内容を聞いてみたいと思うのですが、オートレースを行なう場合、どのような競走方法で実施するのですか。これは全国に何カ所あるのですか。また、そのランクというものはどういう基準になっておるか。
○山形説明員 現在、施行者といたしましては八つございます。都道府県単位で東京と千葉と埼玉の三カ所、市町村関係で五つ、全国で八つの施行者があるわけでございます。これは、その八つの間で特別ランクづけ等を行なっておるわけではございませんで、一応、一般のルールといいますか、基準に従って業務が実施されておるわけでございます。 先生御存じだと思いますが、この施行者というのが、いま言いましたように都道府県または市町村でございますが、しかし、実際これの業務を受託して競走の実務を行なっておりますものが小型自動車競走会で、全国で六つ設置されておるわけでございます。この六つの競走会が、施行者の委託を受けまして実際の競走の実務を行なっておるわけでございますが、先ほど申し上げましたように、日本小型自動車振興会という全国組織のものがまた別途ございまして、ここで選手の登録、あっせん等の業務を行なっております。 くどいようでございますけれども、もう一回申し上げますと、実施段階では、施行者と競走会、選手のあっせん、登録等の全体の業務は振興会、全体の監督は通産省が行なっておる、こういう仕組みでございます。
○近江委員 レースについて、一級から三級までのランクがあると聞いておるのですが、これは何ccというか、どういう原則になっておるのですか。これについてお聞きします。
○山形説明員 一級、二級、三級といいますのは、実際の競走を行ないます車の一応の格づけでございまして、cc別に一級、二級、三級ときまっておるわけでございます。これは国の法令とか規則できまっておるものではございませんで、先ほど申し上げました競走の実施者段階で、慣例をもとにしてきめておるようなわけでございます。 ちょっとこまかくなりますけれども、小さいほうから言いますと、三級というのは三五〇cc以下の車、二級は五〇〇cc以下、一級はそれ以上といったような区分けになっております。 ただ、実際の車につきましては、きちっと三五〇ccとか五〇〇ccということはなかなかむずかしい点もございますので、昭和三十四年に、全国小型自動車競走会の連合会が、排気量の若干の許容限度というものを決議いたしております。具体的に申しますと、三五〇ccが、現段階では、一応この決議に基づきまして、三五九ccというふうに運用が定められているやに聞いておる次第でございます。
○近江委員 そこで、選手会のベテラン選手の間から、規定より大きなエンジンの車を使っているんじゃないかという疑惑の声が広がり、突き上げを食って、日本小型自動車振興会があわてて昨年末に一斉検査をしたわけですが、その検査結果はどうなっておりますか。これについてお聞きします。
○山形説明員 ただいまの件につきましては、お話のとおり、昨年来、排気量をオーバーしておる競走車が出回っておるという情報もございまして、日本小型自動車振興会にこれを調査させました結果、去年の十月中にその結果がわかったわけでございます。検査した車の合計が五百二十台、そのうち三六一cc——先ほど申しました三五九ccに対しまして二ccオーバーしておる車が百五台、判明といいますか、見つかりました。直ちに十一月中にこれらをすべて改造いたさせまして、現在は、先ほど申し上げました基準の三五九cc以下で全部の車が運営されておるわけでございます。
○近江委員 もう一ぺん確認しますけれども、三六一ccあったのが百五台ということですか。それとも五百三十台と言ったのですか。
○山形説明員 もう一回答弁させていただきます。 検査しました台数は全体で五百三十台。先ほどの区分で、三級のものと二級のものを調べたわけでございますけれども、三級のもので基準をオーバーしたものが百五台、それから、先ほど五〇〇ccと言いました二級のもので基準をオーバーしたものが二十一台。したがいまして、二級と三級の両方を合計いたしまして、百二十六台が基準をオーバーしておったということでございます。
○近江委員 その百二十六台に対して日動振が改造費を出しておるわけですけれども、幾ら出したわけですか。また地区別に幾ら払ったのですか。
○山形説明員 まことに恐縮でございますけれども、日動振がその改造費として何ぼ出したか、しかもそれが地区別に何ぼであるかというようなことにつきましては、現在手元に資料がございませんので、後刻提出することをお許し願いたいと思います。
○近江委員 私は、この問題をやるということで出席要求をしておるわけですよ。当然こういうことが聞かれるということは、あなた方も大体わかっておると思うのです。すぐ電話で聞けばわかると思うのです。その点、これが終わるまでにきちっと報告をするように要求します。 こういう公正を期さなければならないレースで、このような不正なことがあった。これは容量がふえればスピードが出るのはあたりまえですよ。どんなに世間の人に疑惑の目で見られても、これはもう言いわけができないんじゃないかと思う。規定できめられたそれ以上に容量が大きいエンジンを持ってきて、公正を期さなければならないレースでそういう不公正なことがあって、それでいいかということですよ。これについて通産省としてはどういう反省をしておりますか。これは局長、それから政務次官にもお聞きしたいと思うのです。
○小宮山政府委員 許容量より二cc多いオートバイを走らしておったということはたいへん不届きであり、レースは公正かつ厳正なものでございますので、こういうようなことがないように日動振に厳重に抗議を申し入れたところでございます。
○近江委員 二ccなんて言っていますけれども、選手の間からは、もっと大きい、三八七ccくらいになっているというような声もあるのですよ。オーバーしているのは全部二ccですか。最高はどれだけオーバーしておったのか、その辺の数値を正確に、あなた方が掌握なさっておるだけのことはきちっと報告してもらいたいと思う。
○山形説明員 お答え申し上げます。 新聞紙上等には、若干そういう報道もなされておったわけでございますけれども、われわれ、日動振のほうと十分に打ち合わせました結果、現在わかっておりますところでは、三六一cc、二ccだけオーバーした車が、三級クラスではそれのみであった。それ以上オーバーした車はない。もちろん、先ほど申し上げましたように、二級クラスといいますか、それはまた別途、許容限度が五一二ccに対しまして五一四ccと、これまた二ccなんでございますけれども、違反車はそういう二種類、どちらも二ccの超過というものであると、われわれは現在のところでは伺っておる次第でございます。
○近江委員 五百三十台のうち百二十六台がそのように不正車であった。今回のそういう突き上げがあって初めてそういうことがわかったと思うのですが、そういう気筒容積の厳正な検査ということを、いままでは競走前に実施はしておらなかったわけですね、わからなかったということは。
○山形説明員 現在、日動振で車両の検査を行なっておるわけでございますけれども、若干われわれのほうの側に悪いところがもちろんあると思うわけでございますが、現在の何を検査するかという項目の中に、排気量が明記されてなかったという点は確かでございますので、その点、非常に不備だと思いまして、早急にこれは改善いたすように現在取り進めておる次第でございます。
○近江委員 この小型自動車競走法、これは六法にも載っているわけですが、第十九条の十六に「選手及び小型自動車の競走前の検査の方法、審判の方法その他小型自動車競走の実施方法に関し、小型自動車競走会を指導すること」、このように、小型自動車の競走前の検査の実施を厳格に行なうということが、ここでうたわれておるわけですよ。それについては、通産省としてはあまりにもずさんでほおりっぱなし過ぎますよ。一番基本じゃありませんか、そういう点は。公正にやっていかなければならないところをそういうずさんなことで放置しておる。こういうことでいいわけですか。 それから、きょうは局長さんも出られるということだったが、局長さんの顔が見えないけれども、どうしたのですか。私は要求しているのですよ。どういう用事があって出られないのですか。
○八田委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○八田委員長 速記を始めて。
○近江委員 そこで、これは通産六法にもきちっと、法的にもはっきり出ているわけですよ。厳重な検査をしなければならぬと書いているわけです。厳重ということは載っていませんけれども、いま私が読み上げた、そういうふうになっているわけです。この点、検査の実施を厳正に行なってなかったということが、今回のこういうような事故になってきているわけです。これについては次長はどう思いますか。
○山形説明員 先ほども答弁いたしましたように、競走前の検査等におきましても、日動振の実際の行為につきまして欠くる点がありましたことは、御説のとおりでございまして、また、われわれ監督官庁といたしましても非常に恐縮いたしておるわけでございますが、この辺は早急に改善を行ないまして、今後こういうことが二度とないように、関係者全員で、現在、規定の整備なり今後の運営のしかたの確立なりをはかっている段階でございます。
○近江委員 それで、もう少し具体的に聞きますけれども、具体的にどういう反省と、そして処置をとったのですか。気持ちの上だけではだめなんですよ。それでなくても、外郭団体というものはいろいろな目で見られておりますし、こういうような事件がある。通産省として、こういうずさんなことでそういう法人を置いておいていいかということですよ。どういう対策なり指導をしましたか。
○福田説明員 お答えいたします。 昨年の秋に、容量オーバーの車がかなりあるということを知りまして、私ども、関係の役員を呼びまして、これを早急に調査させると同時に、その手直しを命じました。その結果、先ほどからお話が出ておりますように、十一月にそういう措置をとって、一応オーバーの車を手直しさせたということでございますが、今回もまた、実はせんだって毎日新聞紙上で、かなりなccオーバーの車が走っておって不公正な競走が行なわれているではないかというような記事が出まして、さっそく担当の役員及び職員を呼びまして、厳重な調査をしますと同時に、確かに御指摘のございますように、百二十六台の、二ccではございますが、規定以上の車があったわけでございます。したがいまして、そういうことを知りながらやっておったことについては非常に遺憾でございますので、今後はそういうccオーバーの車が走らないように厳重に検査をしろということを命じました。 ただ、オートバイの場合には、普通の検査と違いまして、各選手が自分の車を常に分解掃除をしまして、そして最良のコンディションの状態に持っていくようにしておるわけでございます。その場合に、レースのたびごとに検査員がそれを分解しまして、そして検査をするということでは、選手が公正、安全な競走ができないという不平を訴え、また、それも当然かと思うわけでございます。したがいまして、レースのたびごとにそういう分解検査をするということは、実際上できないわけでございます。したがいまして、その検査をします場合には、購入します場合にどういう型式のエンジンのものを購入するか、それが実際どれだけのccがあるかということを検査しなければならぬと同時に、今度は、それを使いますと、エンジンでございますので、常に何がしか容量がふくらんでいく。したがって、一定期間が来ました場合にはオーバーホールをしなければならぬ。そのオーバーホールしましたときに、どれだけの容量になったかということをはっきり検査しなければいかぬわけでございますが、そういった具体的な検査の方法につきましてはっきりした措置をとれ。そして現在の各競走会には、三五〇cc以下、五〇〇cc以下はどうこうという規定もございますが、それは各自治体でございますので、その各自治体の規定をある程度変えなければなりません。と申しますのは、三五〇ccが現在は三五九ccという状態になっておりまして、したがいまして、その三五〇ccというものを三五九cc、五〇〇ccを五一二ccというふうな規定の改正もしまして、それに伴う所要の検査方法をきめるということを早急に手を打たせております。したがいまして、われわれのつけました最終期限は七月一日までだ、それまでにはっきりした準備体制をとって、七月一日からはっきりした実施をやれというふうに指導いたしております。
○近江委員 私ら、つまりしろうとでわかりませんけれども、要するに容積ということが一番出力の根本的なものだと私思うのですよ。この辺が不公正に行なわれておるということであれば、何をもって信頼していいかわからぬわけですよ、これは。ですから、その辺のチェックのあり方なり規定の問題なり、もっと厳正に通産省が——この通産六法、この法律にきちっとうたわれているわけです、そうしろということは。それが実際に現実の問題でやられていないということなんです。その辺のことは厳正にやりますか。これは、きちっとその検査の方法なり何なり、抜本的に一ぺん再検討して、厳格にやらす必要があると思うのです。その点、政務次官、いかがでございますか。
○小宮山政府委員 お答え申し上げます。 私は、ギャンブルというものは好きでございません。はっきり言いまして、ギャンブル廃止論者でございます。 いま、課長からの話がございましたように、排気量を決定する、また調べるということは、なかなか技術的に困難である。そういう困難さの上に、排気量がきまっておるのでございますから、まず第一に、日動振の厳正な、的確な指導が必要であろう。また、選手自身の良心の問題にこれはかかってくるんだろうと思います。大衆の金がかけられて、その中で不公正が行なわれたのではたいへん遺憾でございますので、そういう日動振の役員あるいは職員、また選手各位のやはり良心というものにまたざるを得ない。今後とも、この問題については制度、検査方法も大いに検討して、間違いないというようにやっていくことはもちろんでございますけれども、選手自身も、不良な選手あるいは成績のあがらない選手というものは、やはり排除していくべきだろうと私は考えております。
○近江委員 第一線の監督をなさっている次長さんなり、いまお答えになった課長さん、今後どういうふうに厳正になさっていくのですか。いまずっとお答えになりましたけれども、さらに補足して、あれば対策なり何なりお聞きします。
○山形説明員 検査の方法等は、現在、日動振の業務規程でこれがきめられておりまして、これに基づいて実施されておるわけでございますが、先ほど来いろいろとお話がございましたように、確かに不備な点ございますので、車両課長から詳細お話ししましたように、現在いろいろな指示を与えまして、その改善方を検討しておるわけでございますが、目下の予定では、七月一日付でこの業務規程の改正を行なう予定に相なっております。 なお、ちょっと質問と離れますが、先ほど先生御質問の選手会への修繕費といいますか、改造費ですが、選手会に支部が六つございまして、大井支部、これに十四台、五万四千四十円。船橋支部、十八台、六万九千四百八十円。埼玉支部十九台、七万三千三百四十円。それから浜松支部二十五台、九万六千五百円。それから山陽支部——この山陽というのは山陽町ですが、三十台、十一万五千八百円。西日本支部二十台、七万七千二百円。計四十八万六千三百六十円でございます。台数の合計は、先ほど申し上げました百二十六台でございます。
○近江委員 こういう容量をオーバーした不正車が走っておった。当然こういう法律に規定していながら、非常にずさんな監督をしておった。私、思いますのは、いろいろな原因はあろうかと思うけれども、たとえば日本小型自動車振興会の役員を見ますと、会長、副会長、理事が三名、監事一名、こうなっておりますけれども、このうち、もと政府の高官、天下りの人が非常にたくさんおるわけですね。その点どうなっておりますか。六名のうち何名ですか。もとの役職は何ですか。
○山形説明員 現在、日本小型自動車振興会は、会長、副会長、それから理事三名、監事一名ということになっておりますが、通産省関係で申し上げますと、理事の一名、これがもと通産省につとめていた方でございます。それから監事がもと通産省につとめておった者でございます、ちなみにほかの方々を申し上げますと、市長さん及び市の助役の方、それから会計検査院の出身の方々でございます。
○近江委員 もう一ぺんちょっと聞きますよ。副会長さんはそういう政府関係ではなかったのですか。どうですか、その点は。その点きちっと答えてくださいよ、質問しているのだから。
○山形説明員 具体的なことになりますと、副会長の方は仙台管区の経済局長をなさったわけでございますけれども、その後、民間会社の社長をなさいまして、副会長に任命されますときは立川市の助役であったわけでございます。
○近江委員 そういうように転々とはしておりますけれども、出身を見ますと、そういうはっきりした通産関係だけでも三名でしょう。会計検査院が一名。六名のうち四名が高級官僚が天下っているわけですよ。ですから、あなた方が監督をしようといっても、皆さん方の先輩ですよ、これは。ですから、きびしく厳正にやらすと言っても、どうしてもそこに癒着がある。そこにあなた方の監督ができない原因があるのと違いますか。そういうことはありませんか。
○山形説明員 おことばを返すようでございますけれども、われわれは、そういうことは全然ない、全くないというふうに断言いたしたいと思います。
○近江委員 佐藤総理は十八日の閣議で、公益法人など各省の外郭団体に対する役人の天下り規制の実態を行政管理庁が中心になって総点検をして、整理すべきは整理するよう指示したと新聞で報道されているわけですが、通産省として、この日動振に対して指導あるいは監督、具体的にはこの許容量等についての検査等は厳格に行なうべきなんです。いま公営ギャンブルの廃止論も出ている。そういう時期でもありますし、日動振のあり方自体も今後は検討しなければならぬじゃないか。こういうずさんなことばかりやっておって、通産省が厳正にできないなら、考える必要があるのじゃないか。その辺についてはどうですか。通産省としてはどういうぐあいに考えますか。
○小宮山政府委員 いま次長から話がありましたように、日本小型自動車振興会が、今回のいろいろな遺憾な事故がございまして、これを七月に適正に直すということをやるわけでございますけれども、現在の時点で、先生のおっしゃいますように、天下り人事が何人かおるということで、通産省の監督、威令が行なわれていないではないかという御質問でございますけれども、通産省といたしましては、厳格に指導していくことを覚悟しておりますので、その点、御了承いただきたいと思います。先生のおっしゃるような事実は絶対ございません。
○近江委員 そこで、この日動振では、選手の成績評価をして、成績の悪い選手を振り落とす新陳代謝制度を採用しておられるようでございますけれども、この成績の悪い選手九人に対して資格消除委員会にかけるという通告を出しておられるようです。しかし、こういうエンジンの容積が違う車で走っておって、まじめにやっておった人が成績悪いのはあたりまえですよ。それを監督の立場にある通産省は、まじめにやっている人を振り落としていくという、こういうような行き方について、このまま傍観なさっているわけですか。どうなさるのですか。
○山形説明員 いまお話の出ましたいわゆる新陳代謝制度といいますのは、一年間の成績の順位をきめまして、そのうちの下から三%の選手につきましては登録の消除を行なうという制度でございます。これは、同種の事業でございます競輪事業につきましては、四十三年から実施いたしております。御存じのとおり、競輪それから小型自動車競走、モーターボート、競馬というような公営競技の是非につきましては別といたしまして、これを行なう以上は、ファンに対しまして、絶えずそのレースが健全かつおもしろいというか、そういう要素を保持しませんと、実質的な意味でのファンに対するサービスにもなりません。したがいまして、競輪では、成績の不良なごく少数の部分の選手を登録の消除をして、新しい血を入れるといいますか、新陳代謝をはかっていく。御存じのとおり、非常にいま選手になりたがって、試験制度をしいておりますが、毎年数倍の選手が競輪等には殺到しておるわけでございまして、そういう意味での新陳代謝制度の必要性ということは、私は必要なんではないかと思います。この制度全体につきましては私は必要だと思うのですが、いま先生のお話しのように、ccのところで若干のオーバーがあって、その不正がいわゆる新陳代謝制度のもとになっております得点にどう響いたか、これにつきましては、非常に詳細な得点の計算方法がございまして、こまかい話でございますが、三五〇cc、これが三五九ccまで許容でございますので、三六一ccは次のランクの五〇〇ccというふうな計算もできるわけで、非常に不利になる計算でございますけれども、そういう大型の車としてこれを評価するということで計算いたす方法も併用いたしまして、現在、日動振のほうで詳細に得点表を整理しておる。まだ決定しておりません。これは通産省の認可事項ではないわけでございますが、近日中に検討して結論を出すというふうに連絡を受けておるわけでございます。
○近江委員 この件については、ひとつ厳正にやっていただいて、そしてあと、まじめにやった人が泣かない、そういうことを人間としてやってあげるべきである、このように思います。政務次官、いかがでございましょう。
○小宮山政府委員 仰せのとおりだと思います。そのようにやらしていきたいと思います。
○近江委員 きょうは、本会議が終わってからの開会が非常におくれたものですから、委員諸君には気の毒でありますが、もう少しお願いしたいと思います。委員長、よろしくお願いいたします。 特許の問題についてちょっとお聞きしたいと思うのですが、まず、特許庁長官もお見えになっておりますので、特許庁として、現在使用なさっている日本の分類表について、このままずっと継続していかれるのか。あるいは国際特許分類に全面的に切りかえる考えでおられるのか。もしIPCに切りかえる考えがあるならば、今回のストラスブール協定についてどういう態度で臨まれるか、簡潔にお聞きしたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 現行の日本特許分類表をいわゆるIPC、国際特許分類表に全部かえていくかどうかということにつきましては、最終的な決定はいたしておりません。現在の段階では、日本の特許分類とIPCの分類と両方を併用しておるような状況でございます。 なお、IPCにつきましては、これは国際的な分類表で世界各国がこれを使用してまいる情勢でございますので、日本の特許分類表、これは毎年少しずつ改正しておるのでありますが、改正のつど、国際特許分類表を参考にしながらそれに寄せていくような方向で現在運営しております。
○近江委員 ストラブスブール協定についてどういう態度で臨まれますか。
○佐々木(学)政府委員 これは、会議には日本の代表を出したのでございますが、手続上、署名できなかったのでありますが、近く署名するつもりでございます。
○近江委員 それで、この前、私、特許庁を一度見学に行かしてもらったのですが、そのとき、非常に庁舎も古いし膨大な書類等も山積しておりますし、庁舎等について、できるならば何とか力を合わして、してあげなければいけない、私もこのように思ったのですが、具体的にお聞きしますが、新庁舎の第二期工事の完成の予定について変更がないかどうかということが一点。それから、特許庁の使用に伴う自動搬送機の施設の設計の進みぐあいはどうなっておるのか。もう一つは、特許庁の業務の円滑な遂行のために一日も早く庁舎を集中するような形、そういうことについてどういう考えで進んでおられるか。この三点についてお聞きしたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 現在、特許庁の庁舎は二つに分かれております。できるだけ早く集中するために新庁舎の第二期工事を現在進めておるわけでございますが、一応、昭和四十七年度一ぱいを完成目標ということで工事を進めておるようなわけでございます。 なお、この第二期庁舎は、第一期庁舎と機器類等が共通になるようになっております。エアシューターであるとか、ダストシューター、あるいはエレベーターといいますか、参考文献のみを上下するような施設等を検討しておるわけでございます。
○近江委員 公開公報発行の準備状況ですね。この公開公報は、六十一国会で、十四部門に分けて発行する予定、このようにお聞きしたのですが、その予定の変更はございませんか。
○佐々木(学)政府委員 公開公報は、現在のところ、特許につきまして十四分類に分けて発行したいと思っております。ただ、本格的な公開が始まります来年の七月一日につきましては、そういうふうにきちんとやれるのでございますが、ことしの七月一日から始まりますのは、外国から優先権主張づきで日本に出願されたもののみに限られまして、非常に数が少ないのでございます。そういたしますと、実用新案等につきまして十四分類にわけますと、一分類にたった一件しかないとか、あるいは全くないというような、少ない件数になってまいりますので現在検討中でありますが、実用新案等につきましては、やむを得ないので、この分類をそういうふうにこまかに分けないで発行したらどうか、そのかわり、これを見る人の便利のために、一番最初に見出し表をつけるということにしてはどうかということを現在検討中でございます。
○近江委員 それで、この公開公報等も相当な部数になりますし、金額的にいっても、私は相当なものになるだろうと思うのです。そうなってきますと、やはり発注先とかそういうような点におきましては、よほど慎重にやっていかないと、それでなくても、いま私、天下りとかいろいろなことを申し上げたわけでありますが、その点ひとつ厳正にやっていただきたい。この辺のことについて基本的な態度をお聞きしたいと思うのです。
○佐々木(学)政府委員 外注先につきましては、御指摘のとおり厳正にやるつもりでございます。しかし、とりあえず今年度から出ます早期公開は、先ほど申しましたように、外国からきた出願のみでありますので、その数も少なく、金額的にも少ないのでございます。したがいまして、今年度の早期公開は、大蔵省の印刷局と特許庁と両方でやるつもりでおります。
○近江委員 もう時間がありませんので、私もすぐ終わりたいと思います。あと、この分類のことやらいろいろお聞きしたいのですが、これは一時間、二時間ぐらいかかりますので、一、二点だけお聞きします。 この公開公報の分類は、六十一国会において、約八千種類に整理する、このようにお答えになったのですが、この方針は変わりございませんか、どうですか。
○佐々木(学)政府委員 当初は、公開用の分類ということで、そういう答弁があったと思うのでございますが、やはり出願人の便利、それから早期公開が実際に審査に回ったときの審査官の便利等を考えまして、従来の分類をつけることにいたしました。
○近江委員 従来の分類ということをおっしゃっておるわけですが、法律が改正になって、その内容も相当変わってきていると思うのです。その点、すべて分類から何から、やはり状況に合った進歩がなければいけないんじゃないか、私このように思うわけです。そういう点で、分類作業のロードというものは、当初予定よりも相当大きくなるということが考えられるわけですが、来年以降、この分類審査官の増員等について、これは大幅に考えていかないと、相当それがガンとなって、そこでまた停滞してスムーズにいかないということになるわけですが、特に分類審査官の増員、並びに現在八十数万件が滞貨しておるということを聞いておるわけですが、大幅に審査官も——それは優秀な人ばかりですから、すぐにはなかなか集まらぬと思いますけれども、しかし、声を大にして優秀な人材を数多く特許庁に集める、これが大事じゃないかと思うのです。これからは、国際的に見ても、いままではアメリカだって、まあ日本は弟分だ、よしよしという空気があったけれども、日米経済の摩擦を見ても、もう対等である、技術だってそう渡さぬぞということになれば、自主開発にどんどん力を入れなければならない。そうなってくると、どんどんこれから特許だってふえてくるわけです。これから減るということは考えられない。そうした点で、もういま特許を出したら四年、五年かかる、どうなっているんだということを、私らもう全国方々へ行きまして聞くわけです。しかし、審査官も能力の限界というのが、物理的に考えてもあるわけですから、やはり全体のそういう人員をふやしていく、これ以外にないと私は思うのです。ですから、全体のそういう増員、特に分類審査官の増員等については格段の配慮をしなければいけないのじゃないか、こういうふうに思います。そういう点で、特許庁長官の決意、そして通産行政の責任者である小宮山政務次官にこれからの決意をお聞かせ願いたいと思います。
○佐々木(学)政府委員 分類につきまして、当初の予定よりやや詳しくつけることにいたしましたので、分類審査の事務が増加することは当然でございます。したがいまして、現在、増加する事務並びにIPCの研究を含めまして、どういうふうに進めていくかということを検討しております。また、この問題のみならず、いわゆる審査の促進ということを考えました場合には、どうしても相当な人員増加を来年度も必要とすると思われますので、そういうふうに努力したいと考えております。
○小宮山政府委員 いま特許庁長官がおっしゃいましたように、今後いろいろ改善する余地も相当ございます。また今後ベターな方法で、特許行政が滞貨をなくしスムーズにいくように心がけていく覚悟でございます。
○近江委員 時間がありませんからこれで終わりますが、どこの国へ行きましても、ほんとうにその国が科学技術なり何なり大事にしておるかどうかは、特許庁へ行ってみればわかる。たとえば西ドイツなどに行きますと、これは、特許庁の庁舎といい、また中の設備といい、あるいは審査官もくつろげる場所もあり、そういう点は非常に充実しておるわけです。ところが、日本のそこの特許庁に行きますと、書類に埋まって、もう一日おったら息が詰まるというような状態になっているわけです。そういう点で、これからの技術をどんどん日本として進めていく以上は、施設にしろ人員にしろ何にしろ相当力を入れて、また能率も上がるような体制をとっていく必要があるんじゃないか、これを強く私は思うわけです。そういう点、これは通産行政というよりはもう日本の大きな問題じゃないか、このように思うわけです。小宮山政務次官は、そういう科学技術の面については非常に深い理解を持っておられるわけでありますし、さらに来年度予算についても、特段に特許庁の予算等の獲得について力を入れていただきたい。いまからもう、よく政府部内にそうした点PRもしていただき、必ず結果が出るようにやっていただきたい、このように思うわけですが、最後に政務次官の決意を聞かせていただいて終わりたいと思います。
○小宮山政府委員 特許庁の職員がよき環境で働けることは望ましいことでございます。ぜひそうあってほしいと思いますし、特許庁の職員も、これからの特許行政の中で、ただ単にイデオロギー闘争だけに終始することなく、日本の科学技術振興というようなことにも大いに努力していただくことを願います。また、予算その他については、私も関係各省に要請いたし、所期の目的を達成いたしたいと思っております。
○近江委員 一生懸命その滞貨処理をやっておられるわけです。ちょっとひっかかる点は、イデオロギー闘争ばかりというようなことがございましたが、それはちょっと誤解されておるように思います。滞貨をかかえ、日本の科学技術行政の前進の中で一生懸命がんばっておられるわけですから、その点を特に申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
○八田委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後五時五分散会