商工委員会 第3号
- 発言数
- 112 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/02/23
会議録
○八田委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法案を議題といたします。
○八田委員長 本案の提案理由の説明を聴取いたします。宮澤通産大臣。
○宮澤国務大臣 特定電子工業及び特定機械工業振興臨時措置法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 御承知のとおり、機械工業は、わが国産業の中核として順調に発展を続けてまいりましたが、最近に至り、資本自由化の本格化をはじめとする経済の国際化の進展、労働力不足の激化という経済情勢の変化に加えて、公害問題、安全問題などの新たな社会的要請が急速に高まりつつあり、このような経済的、社会的要請にこたえるための新しい施策の展開が望まれるに至っております。 このような情勢にかんがみ、政府は、一昨年十二月から産業構造審議会重工業部会に対し、今後の機械工業政策について諮問し、昨年七月にその答申を得た次第であります。 七十年代の経済的社会的要請にこたえる機械工業政策を樹立するためには、この答申の趣旨に沿い、従来、機械工業政策の柱となっていた機械工業振興臨時措置法及び電子工業振興臨時措置法にかわり、特定電子工業及び特定機械工業について、生産技術の向上及び生産の合理化を促進することにより、その振興をはかる必要があり、このため本法案を提出した次第であります。 次に本法案の要旨について御説明申し上げます。 第一は、本法案によりまして振興をはかるべき対象についてであります。 本法案におきましては、試験研究、工業生産の開始または生産の合理化を促進する必要のある電子機器や危害の防止、生活環境の保全、省力化、技術革新、機械工業の基盤強化に資するため試験研究または生産の合理化を促進する必要がある機械を政令で指定し、これらにつきまして、以下に申し上げますような振興措置を講ずることといたしております。 第二は、高度化計画の策定についてであります。 主務大臣は、ただいま申し上げました電子機器または機械につきまして、生産技術の向上または生産の合理化を促進する上での基本となるべき高度化計画を策定し公表することといたしております。この高度化計画の策定にあたっては、異業種間、特に機械と電子機器の相互依存関係の増大という事情にかんがみ、いわゆる機電一体化またはシステム化の方向について特に配慮することといたしております。 第三は、高度化計画達成のためにとるべき措置についてであります。 本法案には、合理化カルテルの実施のための指示、大規模事業の開始等に関する勧告、金融税制上の措置が定められております。 まず、合理化カルテルの指示につきましては、機械工業の特殊性から見まして、従来、機械工業振興臨時措置法及び電子工業振興臨時措置法に設けられていた制度を引き続き設けることといたしております。この場合において、独占禁止法の精神に照らしその運用は特に慎重に行なうという見地から、カルテルの内容に応じて必要な要件を規定しております。 次に、大規模事業開始等に関する勧告につきましては、高度化計画に定めるところに従って実施している事業共同化等に重大な悪影響を及ぼし、国民経済の健全な発展に著しい支障を生ずるおそれがある場合に、大規模な事業の開始または拡大をしようとする者に対して、計画の変更等の勧告をすることができるものとしております。これによりまして、高度化計画の円滑な遂行をはかる一助としたいと考えております。 また、金融・税制上の措置につきましては、高度化計画の実施に必要な資金の確保や融通のあっせんにつとめるとともに、合併等の場合の課税の特例措置を講ずることとしております。 第四は、電子・機械工業審議会に対する諮問についてであります。 本法案の適確な運用を確保するため、機械工業審議会及び電子情報処理振興審議会を改組し、電子・機械工業審議会を設置して、その積極的活用をはかることとし、対象業種指定の政令の立案、高度化計画の策定、共同行為の実施に関する指示等をする際、諮問することといたしております。 その他、本法案は、七年間の限時法とすること等、所要の規定を設けております。 以上、本法案の要旨を御説明申し上げた次第であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○八田委員長 これにて本案の提案理由の説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ります。 ————◇—————
○八田委員長 次に、通商産業の基本施策に関する件、経済総合計画に関する件、並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出があります。順次これを許します。中村重光君。
○中村(重)委員 通産大臣にお尋ねいたします。 新聞の報ずるところによりますと、繊維交渉早急に再開、ミルズ案を軸にアメリカから正式な申し入れがあったというように伝えられておりますが、これは事実でございますか。
○宮澤国務大臣 米国からそのような申し入れを受けたことはございません。昨年暮れを機といたしまして、事実上その後正式の交渉は開かれておりませんで、両者とも何かの端緒をと考えてはおりますものの、現在に至るまで、そのような端緒を発見するに至っておりません。
○中村(重)委員 それでは、この新聞報道にありますこと、「アメリカ政府は、昨年末から中断している日米繊維交渉を早急に再開したいと日本政府に申し入れてきた。これは十九日、牛場駐米大使から政府にはいった公電によって明らかにされたものである」ということで、佐藤首相の側近筋はこれを歓迎、交渉をできるだけ早く再開して四月までに解決したいとしており、また業界の一部にもこれに同調する動きがあるんだ、こういうことですが、非常にはっきり書いてあるんですけれども、こういう事実は全くないんでしょうか。
○宮澤国務大臣 その報道のような事実は全くございません。それで米議会も、開会後ある程度時間がたってまいりましたから、また立法というようなことがそろそろ言われ始めるであろうという、そういう背景は、これはもう御承知のようにございましょうけれども、そのような事実はございません。
○中村(重)委員 繊維の自主規制をめぐりまして、その後、業界の動きであるとか、また政府としても、公式の申し入れはないにいたしましても、新聞で数回にわたっていろんなことが伝えられてきたわけでございます。ですから、事務当局の段階でか、いろんな打診であるとか、あるいは業界との接触であるとか、いろんなことが行なわれているのではないかと思うのですが、それらの動きはいかがでございますか。
○宮澤国務大臣 それは、業界がワシントンでいろいろ相談をしております、いわばリティンしております者が東京に参りまして、そうしてワシントンの模様あるいはわが国の業界の様子などを、いわば意見交換をいたしまして、先ごろワシントンに帰ったという事実は、これはございますと聞いておりますけれども、わが国の業界としても、別段この際まとまった動きというようなものはないようでございまして、私ども、業界からもそのような報告は聞いておりません。
○中村(重)委員 これは仮定論みたいになるのですが、私は必ずしもそうではないと考えます。ことは、この繊維自主規制の問題については、しばしば議論されてまいりましたように、国会においての決議がある。さらにまた、業界が納得し得ないようなもので妥結することはあり得ない。これはもう政府が、通産大臣、一貫して本委員会において答弁をし、またそういう態度をとってこられたと私は思うのです。その考え方に、このことも変化はないというように理解してよろしゅうございますか。
○宮澤国務大臣 そのようにお考えくださいまして、けっこうでございます。
○中村(重)委員 次に、これもまた新聞報道で非常に重大な報道だと思って、私はぜひこの際お尋ねしておかなければならぬ、むしろ確かめておかなければならぬと思うのですが、「航空機輸出 空軍向け認める」、通産省の方針として、戦闘用はまあ除くんだということでございますけれども、輸出先がかりに軍隊であってもかまわない、そうした方針をきめたということでございますが、これは事実でございましょうか。
○宮澤国務大臣 人命救助用にわが国から航空機を輸出したいという場合に、これを軍用に転換できるかどうかということは、技術的には非常にはっきりしております由でありまして、もともと軍用の装備をするためであれば、それなりのものを注文しなければ、非常にあとで改造に金もかかるということが事実のようでございます。それでありますから、純粋に人命救助用でありましたら、いわゆる三原則等々には別段触れるところがないわけでございますけれども、昨今、わが国に対して外国がいろいろな批評を一部でいたしつつございますし、またわが国の国内にも、それだけによけいいろいろなことを慎重にしなければならないという世論も高まってまいっておりますから、ただいま御指摘のような場合、具体的なケースが起こりましたら、これはひとつよく考えてみたい。従来の考えは考えといたしまして、やはり各方面の御意見も聞いた上で考えるべきことではないだろうか、さように私は考えております。
○中村(重)委員 そういたしますと、従来、武器の輸出は、ただいまお答えがございましたようにいわゆる輸出三原則というのがあったわけですね。その三原則によって、軍隊向けの輸出は行なわないというような態度をとってこられた。もちろんその三原則については、私からいまさら申し上げるまでもない。内容の点は、共産圏への輸出であるとか、紛争当事国への輸出であるとか、南アなど国連決議で武器の輸出が禁止されている国への輸出、これは禁止する、この三原則の上に立って、戦闘用にそれが使われないといたしましても、軍隊への武器を輸出するというようなことは、これは避ける、やらないというようなことを実質的におとりになってこられたのではないか。ところが、いまの大臣のお答えからは、若干態度を変えていこうというような考え方があるのではないかというように感じ取られるのですが、従来の態度を若干変更するというような考え方があるのでしょうか。
○宮澤国務大臣 むしろ従来の考え方自身が、仕向け先がかりに軍隊でありましても、明らかに戦闘用のものとそうでないものとが弁別ができますので、したがって、その用途自体が戦闘目的でない、人命救助等々であれば、これは三原則に触れるところはないというふうに、従来ずっと考えてきておるように思います。 そこで、私がいま申し上げましたのは、それはそうであろうけれども、内外の世論というようなこともやはり考えていかなければならないことでありますから、具体的なケースが起こったときに、従来の考えはそれといたしまして、一度あちこちの御意見をよく伺ってみたほうがいいのではないかという趣旨のことを考えておるわけでございます。
○中村(重)委員 戦闘用に使うか使わないかということは、なかなかわからないのですね。戦闘用に使いますというようなことは、それは言わないでしょうが、実際は戦闘用に使う。戦闘用といっても、広い意味にいろいろな要素で使っていけるわけでございますからね。したがって、いまお答えになりましたように、内外の世論を刺激してはいけないという考え方から、この輸出に対してはきわめて慎重を期している。三原則を広く解釈するのではなくて、むしろ狭く解釈していこうとするのが従来の態度であった、私はそのように理解をしておるわけですが、その態度は変えないというように理解してよろしゅうございますね。
○宮澤国務大臣 結論といたしまして申し上げますと、国の内外からつまらぬ疑いを受けるようなことは、これはつまらぬことでございますから、そういうこともよく考えていったほうがいいなという気持ちを持っておるわけでございます。
○中村(重)委員 この三原則を広く解釈しない。いまお答えがございましたように、内外から誤解を受け、批判をされることはやらないほうがいいなというのじゃなくて、やらない、そういう態度をひとつ堅持していただくように強くひとつ要請をしておきたいと思います。 次に、原油の輸入の問題についてお尋ねをするわけですが、その前に、公正取引委員長に若干お尋ねをいたしておきますが、「新日本製鉄株式会社に対する監査について」という報告々実はいただいたわけでございます。先般、業務の概略についての御報告をいただいた際にも、管理価格の問題であるとか、あるいは歩積み両建ての問題であるとか等々、どのような取り組みをしたかというようなことを大体知ることができたわけでございますが、私は、この「新日本製鉄株式会社に対する監査について」の内容を読ましていただきましたが、私どもが最も知りたいのは、八幡・富士が合併をいたしまして新日鉄ができ上がった、それがどういう方向をたどるであろうかということであります。一番私どもが警戒をいたしておりましたのは、価格の高位安定になるおそれがある、そのことでございましたが、肝心の私どもが知りたいと考えておる、また警戒をいたしておりました価格の調査というものには、これは触れておられない。この調査をおやりにならなかったのでしょうか。
○谷村政府委員 私どもが先般公表いたしました「新日本製鉄株式会社に対する監査について」という、委員会に報告されましたものの記録は、一昨年の同意審決によって行なわれました富士・八幡の合併が、同意審決の条件と申しますか、記載されている事項のとおりにちゃんと実行されているかどうかという、審決実行についての点に重点を置いて見たものでございますので、その観点から整理されております。そこに付言いたしてございますように、別の角度からする、新しくできた合併会社が、経済的にあるいは市場の中でどういう力を持っておるかといったような観点からする調査は、それではいたしていないわけでございます。そこで、御質問のございましたような意味での立場からする調査は、最近の鉄鋼市況の動き等との関係もございますので、別途進めることにいたしております。
○中村(重)委員 別途おやりになる、こう言うのですが、なるほど、いまあなたのほうで監査をされたこと、これもそれなりに必要であるということは私は認めるのです。しかし、いま一番大きな問題は、物価問題という面から、管理価格ということが大きな焦点であるし、これをなくすることが政治課題であるということは公取委員長も御承知でありましょうし、そのことで公取に対するところの期待が大きいわけです。したがって、これらの監査をされる前に、管理価格といわゆる価格の硬直性というものがどうなっているのであろうか、そういうことに一番先に着目をし、別途これからおやりになるというのではなくて、むしろそれを先にやってほしかったというように思うのです。 あなたのほうの業務報告にはいろいろございます。たとえば管理価格の調査でも、四十五年度に写真用フィルム、アルミ地金あるいは家庭用合成洗剤の三品目をやった、こう報告していらっしゃいます。そしていま調査に着手したものに対しても御報告が実はあるわけですが、三十九年からお始めになったと思いますが、ようやく四十五年度においてこの三品目の調査が完了されたわけです。これはどうしてだろうか。決してあなたのほうがサボっておられたんではないと私は思う。やはり私が予算委員会でも指摘をいたしましたように、調査をするためには人と金というものが必要である。もちろん公取の姿勢というものも重大な要素でありましょう。それほど人手不足のために思うような調査ができない。日銀の卸売り物価指数の中に、いわゆる価格硬直性というようなものとして考えられるものが百二十品目ある。しかし、その百二十品目を全部おやりになるわけじゃないでしょうが、最も硬直性の高いものを調査をおやりになるのであろうかと思うのでございますけれども、三年も四年もかかってわずかに三品目の調査しかできない。こういうことでございますから、あなたのほうで、この新日鉄の価格の調査をおやりになる、こういうことになりましても、いつの日にこれの調査ができるのであろうか。いま私どもに配付していただきました、こうしたいろんな調査をしておるのにも相当の時間がかかったのであろう。それならば、むしろ、重要な問題にメスを入れるという観点からも、大きく注目されておるところの新日鉄の合併による価格の高位安定、いわゆる価格の硬直性というものがどうなっておるのか、これに最重点を置いた調査をおやりになるということが少なくとも公取の態度でなければならない、私はかように考えるのでございますが、その点いかがでございますか。
○谷村政府委員 御指摘になりました御趣旨は、よく私は了解することができるわけでございます。与えられた職員と予算と時間とをもって、最も能率的な仕事をしていかなければならないわけでございますが、そのとき何をどう対象として選ぶかということには、おのずから先後、優劣があると思います。鉄の問題につきましては、そういう意味で、まず第一に審決の執行状況をはっきり確認するということは、これは何としてもしなければならないことでございますのでやったのでございますが、それを担当いたしました部はまた別の部でございますので、いま御指摘のような意味での調査をするところはまた別のところでございますが、その中で、先ほどおっしゃったような管理価格の問題として取り上げておりますこととはまた別に、鉄の問題だけをひとつこの際取り上げてやろうということでスタートいたしまして、これはそういう意味では、いわば全体を大づかみに把握しようというような意味もございますので、できれば三月一ぱいに一応の整理を終えてみたい、かように考えて進めております。
○中村(重)委員 いまお答えがございましたように、部内のいろんな機構、それぞれの専門的な機関があるということは、私もよくわかります。それはどうでもいいと私は申しません。しかし、少なくともあなたは公正取引委員会の委員長です。あなたの考え方というものが全体的に大きな影響を与えるであろうことは私はわかる。やはり重要な問題については、総力をあげてやる必要だって起こってくるのではないか、そのように考えます。たいへん言い過ぎた指摘になるかもしれませんけれども、何かしら企業に都合の悪いことはあと回しにするといったような感じがしてなりません。もう少し公正取引委員会は、あなたのほうに期待をしておる国民の願望と申しますか、期待にこたえるように全力を傾けていただきたい。そのことを強く私は要求いたしたいと思います。 先般の物価対策特別委員会でも、私はカラーテレビの問題を申し上げました。あなたの答弁があり、通産大臣の答弁がありました。カラーテレビの調査というものが、二重価格をなくして実勢価格にこれを近づけていく、そういうことに焦点を置いた調査になっている。しかし公正取引委員会が、景表法によって二重価格制度というものをなくする、これを撤廃させる強い勧告をされたということについては、私はそれは評価しておるわけです。ですけれども、その結果が、通産省の指導の問題と相まって、どのような結果を生んでおるのであろうか。少なくとも私は、これが悪用されて、これをてことして管理価格の体制がつくり上げられつつあるということについて真剣に考えてもらわなければならぬと思うのです。 この前の通産大臣の答弁も、きわめて無責任な答弁であったと私は思うのです。現金正価が書いてある、書いてあるからしてそれがほんとうの値段だと思って買う人があるだろう、だからして、それを幾らかでも安くするというようなことがいいことだと思ってやったのだ、こういうお答えであったわけです。善意でおやりになったかもしれない。しかしながら、その善意でおやりになったことが悪用されておるということであるならば、これに反省をしなければならぬと私は思うのです。公正取引委員会が職権で二重価格をなくする、そういうことは公正取引委員会の任務なんだから、通産省がそれをあと追いするような形で、むしろそれを逆用されるような形で、実勢価格に近づけるような一五%の値下げをさせようなんていう、そういう態度をおとりになったということは、大きな弊害がかもし出されてきておる、そのことを申し上げて私は指摘をしたわけでありますから、率直にそのことについては反省をしてもらわなければならない。自分のやった指導ということについて、適当でなかったということを考えられるならば、その反省の上に立って、より有効な適切な方法はどうあるべきかということについて考えをめぐらし、それに対処していかれるということが正しい態度でなければならぬと私は考えるのです。自分は善意でやったんだからいいじゃないか、それは結果がどうあろうともいたし方はないのだというような態度があるとするならば、私はこれはきわめて無責任であると考えるわけです。 したがいまして、いま起こりつつある、現に起こっておるところの管理価格体制の方向、これに対してどのようなメスを入れようとされるのか、あらためてここで通産大臣と公正取引委員長にお答えをいただきたいと思います。
○宮澤国務大臣 ただいま鉄鋼のことについてのお尋ねであると思いますので、昨年の中途からずっと鉄鋼の価格が値下がりいたしまして、今日までその状態が続いておるわけでございます。この間にあって、管理価格のようなものがあるかないかということでございますけれども、私は一貫して、そのようなものはないという考えをとっております。そういう見方をいたしておりますので、業界における競争は相変わらずきわめて熾烈である、またそれでいいのだというふうに考えておるわけでございます。
○谷村政府委員 私どもとしましては、前提を置かずに、ただ、一つの市場の動向なり、その中における企業の動きなり、そういうものがどういうことになるか、どうなっておるかということを急いで調べて一まとめにしたい、かように考えていま現に進めておるところでございます。
○中村(重)委員 通産大臣、鉄鋼のことについてお答えになるのもけっこうでございますが、物価問題の連合審査の中で、カラーテレビの問題について私が質問した。それに対するあなたのお答えがあった。私が指摘をいたしましたような結果が生み出されているのだから、それに対して、その反省の上に立って今後どうしようとお考えになっておられるのか、そのことに対する答弁を私は聞きたいのです。
○宮澤国務大臣 その点はいまちょっと私が伺い違ったといいますか、あのときにお尋ねがありましてお答えを申し上げたつもりであったのでありますけれども、私どもは、現金正価というおかしなものをこの際なくしてしまいたい、そういう行政目的でいたしたわけでございますが、まあ、そのことは達成したといたしまして、その行政目的の結果が、あたかも私どもが公定価格を設定して、もうこれでいいのだというような印象を、生産者あるいは消費者、あるいは流通機構に与えたといたしますと、それは私どものねらったところではもとよりないわけでありまして、誤った現金正価というようないわゆる上げ底をなくしてしまった、そのあとはもちろん絶えず自由競争状態が支配するような、そのような生産、流通の体制でなければならないと考えておりますので、それを世間でそのようにお考えになっておられなかったとすれば、それは私どもの本意ではもとよりございません。あのときにも申し上げましたが、公正取引委員会においても私どもにおきましても、関係者にそういう意味合いではないということはまた重々お話をしておるわけでございます。
○中村(重)委員 通産大臣、そういうような考え方でよろしいものでしょうか。要するに、二重価格というものがよくないのだ。それは公正取引委員会が、景表法に違反をするからこれに対して警告をした。聞かなければ排除命令をやるという強い態度をとったのですよ。これは公正取引委員会の領分なんです。職権なんです。それをあなたのほうが、二重価格はよくないからといって、公正取引委員会がそのような警告をし、それによるところの措置を業界も受け入れて、これを改めていこうとするような動きの中で、何のためにあなたのほうが一五%値下げをしなさい——現金正価と実勢価格との間には一五%ないし二〇%も開きがあるのだ。だからあなたのほうの一五%の値下げというのは、値下げではなくて、現に売られておる価格に近づけたにすぎない。それが通産省のある意味におけるところの指導価格になった。いわゆる協定価格を生み出すというような形になってきた。だから、公正取引委員会がやったことをより前進するという、より効果のあがるような形、実勢価格よりもこれをもって引き下げさせるという行政指導をおやりになったのであるならば、私はそれなりの評価というものができようと思う。しかし、何一つとして効果のあがるような指導ではなくて、むしろ悪い結果を生むような指導をおやりになった。私は、そういう意味合いではなかったのだということではなくて、指導の誤りであったというような反省の上に立ってこのことに対処してもらわなければならぬと思うのです。そのことについてのあなたの考え方を聞いているわけです。
○赤澤政府委員 本件につきましての具体的な指導の内容と申しますか、そういった点につきまして簡単に御説明をさせていただきたいと思います。 これは昨年の十月ごろから主婦連その他消費者五団体から非常に強い要望が出ておりまして、幾つかございますが、その中に、まず現金正価というものを撤廃してもらいたい、二重価格を是正してもらいたいというのが一番大きな要求の一つであったと承知をいたしております。こういった要望にこたえまして、昨年の十一月六日に、私どもといたしまして、関係のメーカーを集めまして、大まかに三つばかりのことを申し入れたのであります。 その一つは、現行の機種についてはまず現金正価を全部撤廃をすること。同時に、このものにつきましては、現金正価を撤廃いたしますれば、おのずから市場の流通関係において実勢価格というものがきまってくるであろう、したがって、適当な期間を置いてみてその実勢価格がきまれば、それに応じた新たな価格の設定をすることが望ましいという点が第一点であります。それから、新しい機種の発売をするという場合には、従来のように見せかけの現金正価ではなくて、少なくとも従来の現金正価を大幅に値引きした新しい価格でもって新機種を早期に発売をしてもらいたいというのが第二点であります。さらに、その他リベートの整理等につきましても、そういうことの要望をいたしました。その結果、これを受けまして、工業会あるいは関係のメーカーにおきまして、すでに十一月中にはほとんど全国の小売り店から現金正価というものの表示がなくなりました。 その後におきまして、公正取引委員会からも、景表法に基づく、ただいま中村委員の御指摘のような警告が出されたのでございます。今度はその警告に基づきまして、警告をも踏まえて、メーカーが新機種を正月から発売をする、こういうことになってまいりました。その際私どもも、私ども独自で行ないましたモニター調査、あるいはその他の聞き取り調査等を通じまして、全部のテレビメーカーの機種の実勢を大まかに大体四つのグループに分けました。五%以上、一〇%以上、一五%以上、二〇%以上と、四つにグループ分けをいたしまして、新機種を発売する場合、それぞれのグループに応じて、いま申し上げました、たとえば一五%以上の値引きをして発売するのがいい、こういうような指導をしたのでございます。その際の基準といたしましては、従来の同じような型のものに比べて、いま申し上げましたような値段を引き下げた発売をいたすならば、新しく設定された価格と実勢価格との間が少なくとも一割以内にとどまるであろうということを一つの目標にいたしまして、いま申し上げましたような指導をしたということでございまして、それぞれの機種について、幾らの価格がいいとか、あるいは具体的にこの機種は幾らにすべきであるというような、個々の価格についての具体的な指示ないしは指導をしたということではございません。 簡単でございますが、概略を御説明申し上げました。
○中村(重)委員 いずれにいたしましても、あなたのほうの指導が一五%引き下げというような形になって、従来現金仕入れをしておったところのいわゆる自由販売店というものが、三〇%、四〇%引き下げて売って、それが実勢価格であったものが、一五%程度の引き下げである系列店と同じ形においてこれから運営される形になったという事実であります。あなたの指導後、新機種についての値段の発表が一斉にあった。それは、あげて十六万円から十六万九千円、そういう値段になってきたということです。これは明らかに協定価格という形のあらわれです。私はただ新聞だけを見て言っているのではないのです。実は私自身が、この足であらゆるところを調査して回った結果として、私は先日あの事実を申し上げたわけです。いま大臣が御説明になったようなことは、それが善意でおやりになったといたしましても、いずれにしても私が申し上げましたような結果になっているわけですから、そのことについては十分調査をし、適切に対処してもらわなければならぬと思います。 公正取引委員会委員長に申し上げますが、あなたのほうで、景表法に基づいて二重価格を撤廃せよということを警告し、それが実現をしたわけであります。しかし、私が申し上げましたように、協定価格というような方向へいま体制が進められつつあるということに対しまして、あらためて今度は追跡調査をし、少なくともそういう独禁法違反になるようなことに対しては断々固としてメスを入れ摘発していく、こういう態度をおとりになる必要があるであろう。それらの調査を早急におやりになる意思があるかどうか、お答えをいただきたいと思う。
○谷村政府委員 先ほど通産大臣もお答えになりましたように、政府側で考えておりましたことが、中村議員の御指摘になるように、逆の姿になるというふうにもし動くとしますならば、それは私どもの本意ではございません。また、私どもの立場といたしましても、そういうことであってはいけないわけでございますから、実際に市場の実態がどうなっておるかということについて、中村議員がお歩きになってお調べになったようにして、私どもも——実は、私どもまだ把握しておりませんけれども、もしさような事実があるとすれば、はなはだ申しわけないことでございますから、そういう点については、私どもといたしましても、十分調査するなり何なりして、所期の目的としたところがそのとおりにいきますようにしたい、かように思います。
○中村(重)委員 あなたのほうも、二重価格をなくさせるということについては、連合審査の中でお答えになりましたように、いろいろな調査方法をおとりになって、その事実をおつかみになったんです。だから、私がいま申し上げましたようなことも、あなたのほうで調査をして初めてその事実を知ることができるのです。でなければその事実をつかむことはできないはずなんです。だから、それらの調査をどんどん進めていく、そしてそのような弊害が起こらないようにやる。起こって摘発をする、そのこともあなたのほうの任務であるかもしれません。だがしかし、そのようなことが起こらないような対処のしかたということも、あなたのほうの重要な任務であろう、私はそのように考えますから、ひとつそのように対処をしていただきたいということを申し上げておきます。 次に、原油の輸入の問題について通産大臣にお尋ねいたしますが、原油価格の引き上げ通知が来まして、価格交渉というものが行なわれているようですけれども、なかなか難航しておるようですね。大臣は、もしそれをうのみにするようなことであるならば、政府として——この前も連合審査の中でお答えになりましたが、関税の問題であるとか、その他いろいろな政府としての援助措置もありましょうけれども、そういうことは断じて行なわないんだということで警告もされたようであります。そうしてまた、大臣なりの一つの見通しも持っておられる。灯油は不需要期に入るとか、ガソリンは価格が不安定な、むしろ過当競争の状態にあるとか、強い企業はこれに吸収することが可能であろうとかというように、いろいろな見通しを持っていらっしゃるようでございますが、なかなか大臣が考えているようにはいかないんじゃないでしょうか。石油資本というのは、何か事があったならば値上げをしようという、常習犯ということばは言い過ぎかもしれませんけれども、便乗値上げの前科者ですよ。現在置かれている国内石油資本、これはひもつきというような状態ですから、全部はね返すなんということはとうていできないことだろう。これは相当な値上げが押しつけられることは避けられないと思うのでございますが、大臣の見通し、またそれに対する具体的な態度、それらについてひとつお答えをいただきたいと思います。
○宮澤国務大臣 せんだっての御質問の段階、それからただいまの段階、これは国内の精製業者がやはり大いに奮闘しなければならない段階でございまして、政府としてもそれを極力バックアップするということを申しておるわけでございます。せんだって中村委員から、それをよく御了解の上で、しかしこれは容易ならぬことだぞ、楽観をするわけにはいかぬぞというお尋ねがございましたが、私もそれはそのように考えております。しかしそれだけに、やはりがんばれるところは何としてもここでがんばらなければならぬ、こういうふうに実は考えておるわけでございまして、昨日も業界に対しまして、メジャー側の壁も厚いかもしれないが、政府側の壁も同様に厚いというふうに考えてもらわないと困る、安易に交渉してもらっておったのでは困るということをお伝えをいたしました。そのような段階でございますので、私は事態を決して楽観はいたしておりませんけれども、こうなった場合にはどうするかというようなことにつきましては、むしろ申し上げないほうがいいのではないか、こういうふうに考えております。
○中村(重)委員 申し上げないほうがいいんじゃないかというのも、それなりにわかるような気もいたしますけれども、私が心配をいたしておりますのは、若干でも値上げがされたということになってまいりますと、どうしても弱い面にしわ寄せが来るということですよ。新聞にも報道いたしておりましたが、一原油の問題であったといたしましても、短期的にはそれはそうでしょうが、長期的にそれを見ると、灯油の値上げというものにはね返るであろう、あるいはプロパンにはね返るであろう。これが一番国民に直接響いてくるわけですね。だからして、これに対する対策、何か絶対に値上げはしないというような一札を石油資本からとるというような政府の態度というものがなければならぬと私は思う。値上げがもし行なわれましたならばこういたしますといったようなことをすると、これはまあ政府も値上げを認めていこうとするんだなというようなことで、あるいはそういう安易な動きが出てくるかもしれません。その点は警戒しなければならぬ。そういう意味において、大臣が答弁に慎重を期されるということはわかる。ですけれども、上げさせてはいけないんだから、やっぱり上げさせないんだというような取りつけを政府がとるというような、そういう姿勢でお臨みになるかどうか。このことはお答えができるでありましょうし、影響というものはない、むしろ当然そういう態度があるべきだと私は考えるのですが、いかがでございましょうか。
○宮澤国務大臣 これはやはり売り買いでございますから、売る者と買う者との間での話が主体になるべきであって、政府としては、国民経済全体から考えて安易な態度で買ってはなりませんということを、業界に話をしておるわけでございます。 これは厳格に申しますと、政府がどのような権限に基づいて——ただいま中村委員の言われましたようなことを考えるといたしますと、考えることができるかというむずかしい問題に実は入ることになるかと思いますが、私どもただいまとしては、政府が直接に何かするということではなくて、買うほうであるわが国の精製業者に対して、政府の考えておること、及びそれに沿って交渉をしてくれることについて全面的な支持を惜しまない、こういうことを申しておるわけでございます。
○中村(重)委員 それが限界だと言われればそれまでなんですけれども、大臣がそういうことを言われて、その線に沿うてやり得る業者というのは強い業者ですよ。電力関係、石油化学関係、これは抵抗力もあるし、また生産性が上がればそれで吸収することだってできるのです。しかし、そうしないようにしなさいよ、たとえ値上げをすると言っても、それを受け入れてはいけませんよというようなことを、いわゆる重油の業界に政府のほうでいろんな激励をする、指導をする、こうなりましても、どうしても抵抗できない弱い業界というものはあるということです。やっぱりそういったところも国民生活に重大な影響をもたらすわけだから、深甚な配慮を払い、通産省並びに経済企画庁その他関係省と話し合いをしながら対処していく、という態度であるべきだと思うのです。そのことを強く通産大臣に要請をいたしておきたいと思います。 それから御承知のとおり、日本の一次エネルギーの七〇%、それからその七〇%の中の九九%が石油は輸入にたよっているわけですね。このことを考えてみますと、私は、政府の石油対策というものは後手後手だという感じがしてなりません。非常に場当たりで、そのときになってばたばたやるわけですね。中東紛争のときもそうでしたよ。てんやわんや、さあ自主規制をするのだ、自主開発をどうするのだと大騒ぎをいたしました。いろいろな施策はお進めになっておるかもしれませんけれども、それをいつの間にか忘れ去ってしまったという感じがするわけです。備蓄についても相当真剣に取り組まれてやるんだということをおっしゃったのですが、現在備蓄はどのくらいあるのでしょうか。
○宮澤国務大臣 従来、いわゆるバイヤーズマーケットであったこの十数年を顧みますと、私は日本としては、石油はじょうずな買い方をしておったということを申し上げてもいいのではないかと思います。ただ、ここで基本的な事情が変わってくるといたしますと、それに応じて私どもも、全面的にものごとを再検討しなければならない時期に来ておるというふうに考えておるわけでございます。 備蓄の問題は、従来から御承知のように進めておりまして、これは何といっても備蓄のための設備が必要でございますから、業界を指導いたしまして、現在の設備としては、ほぼ六十日分に近い備蓄施設を持ちつつあるわけでございます。現実にございます備蓄は、まあ原油にいたしまして十七、八日、製品にいたしまして二十日前後、いまちょっとふえておるかもしれません。半製品にいたしまして七、八日、合計、海の上を歩いているものを別にいたしますと、四十五日程度のものを持っておるかと思います。
○中村(重)委員 いま大臣のお答えになったのは、それは備蓄じゃないのですよ。それはいわゆる流通段階のものですね。私が言うのは、ほんとうの備蓄というものがなければならぬ。少なくとも欧州諸国では六十日ないし九十日分ぐらいの備蓄がある。日本はもっと条件が悪いのです。だからこの備蓄体制を強化していくということで相当量の備蓄をやらなければ、流通段階で動いているもの、それは政府のコントロールはきかないのです。少なくともエネルギー計画というものは骨組みをつけていかなければならぬ。自給計画を確立する、そして配給体制というものを確保していかなければ、一週間とまったらどうなりますか。大混乱が起こるでしょう。流通段階のものに対して、政府がこれを規制する何ものもないはずなんです。現在の石油業法にいたしましても、設備規制をやっているにすぎないのです。だから少なくとも備蓄体制を強化をしていく。それから輸入先の分散化もやる。資源の探査であるとか開発もやる。経済協力に伴うところの鉱区権の確保をやっていく。それから、そうなってまいりますと、石油開発公団が現在のような融資というような業務だけでよろしいのかどうか。これに対して、もっと実質的な業務をやらせるという必要があるのではないか。それらのことに対しての積極的な検討を加え、これを実施に移していく。どのような事態が起こってもいささかも混乱をしないという、そういう体制確立が必要であると思いますが、いかがでございましょう。
○宮澤国務大臣 ただいま御指摘になりましたようなもろもろのことは、確かにきわめて大切なことだと考えております。そこで今回のOPEC諸国とメジャーとの話し合いなんかを見ておりましても、やはり従来バイヤーズマーケットであったと考えられておりました情勢に変化のきざしが見られるわけでありますから、私どもとしては、ただいま御指摘のような諸点を早急に検討し、実現に向かって具体的な措置をとっていかなければならない、こう考えておりまして、今年当初以来、各省とも協力し合いながら、実は私どもの省をあげて諸施策を検討をいたしておるところでございます。
○中村(重)委員 早急に具体化するようなものは、どういうことがございましょうか。
○宮澤国務大臣 それは実はおのおのの点がすべて急ぐわけでございますけれども、たとえば備蓄について従来からその施策をふやすことは進めてまいりましたけれども、それをさらに強化していく。これをどのような方向で行なうことがいいかという問題もまた別に一つございます。タンカーを持つことがいいかどうかというような点もございますが、いずれにしてもそれは備蓄の方向を強めていく。それから具体的に、経済協力等を伴いました産油国との間の提携関係ということも必要であろうと思いますし、また公団そのものが、ある場合には、売りに出された利権を、一々会社をつくっておりますと時間がかかりますので、一時保有できるような体制にする、これらいろいろございます。法律関係もございますし、予算関係もございますけれども、一つ一つどれも急ぐことでございますので、進めてまいっております。
○中村(重)委員 石油開発公団を、現在の融資業務から鉱区権の確保といったような、そういう実際業務をやるような体制に改めるとか、あるいは現在の石油業法は設備規制だけでございますから、これをむしろ配給をコントロールをできるような、そういう体制に法改正をやっていくというようなことについての考え方はいかがでございますか。
○宮澤国務大臣 二つの問題を別々にお答えを申し上げるべきだと思いますが、石油開発公団が、ある期間売りに出された利権を自分で保有し得るということが、実際上必要でもあり便利でもないかということは考えておりまして、これは関係の学識経験者等にも、せんだって以来御意見を伺いつつあるところでございます。しかしこれは、従来なるべく民間の企業意欲を尊重して今日まで考えてまいりましたが、そのことに基本的な修正を加えるという意味ではございませんで、突然利権の売り買いがありますときに、それから民間で会社をつくっておっては間に合わないのでありますから、そういうときにどうやって対処するかというような見地から考えておりまして、国が民間を差しおいて先へ出ていこうというようなものの考え方は、ただいま、しておるわけではございません。 それから後段の問題でございますけれども、これだけ問題がやかましくなって、石油の輸入というものについては、何かの形で政府が仕組みをつくるなりしてやるべきかどうか。いわばこれは統制の方向に向かっていくわけでございますが、そのような議論もございますが、どうも一ぺん統制ということを始めますと、これはとめどもなくなる心配のほうが私は多いと思いますので、そういう観点からの法改正は私は考えておりません。
○中村(重)委員 申し上げるまでもなく、石油の九九%も輸入をしているその実態から考えてみると、この問題に対しましては、従来の考え方というものを一歩前進した形で対処していくのでなければどうにもならないのじゃないでしょうか。ですから、石油開発公団の業務の問題にいたしましても、融資業務ということだけではなくて、その業務をもっと拡大強化していくということは、必ずしも民業圧迫とかいう形にはならない、協調体制を確保しながら政府が十分これに対処できるという形になろうと私は思う。また、いわゆる配給等におけるところのコントロール、これは大体ないことがおかしいです。どうにもならないでしょう、現状においては。どの法律でこれがやれるのでしょうか。だからして、どうしてもそういう配給等におけるところのコントロールをするというための制度の整備ということは、私は早急にやらなければならないと考えるのです。その点に対しては大臣御異論はないのじゃないでしょうか。
○宮澤国務大臣 その点になりますと、多少考え方がやはり分かれてくるのではないかと思います。私どもは、概して役人が商売をやるということを信用しておりませんものでありますから、できるならば民間の創意くふうでやっていくほうがいい。しかし、石油がとまってしまったらどうなるかというようなお話だと思いますけれども、これは、産油国も売らなければなりませんし、メジャーも売ったり買ったりしなければならないわけでございますから、そういうことにはやはり経済というものはならない、経済の法則で動いていくものだというふうに、私は基本的には思っておるわけでございます。
○中村(重)委員 一切がっさい政府が何もやらないというのだったら、設備規制そのものをやることもおかしいですよ。やはり過剰になったらいけないから設備規制もやるのでしょう。鉄鋼の場合だって同じでしょう。 それでは、ほとんど備蓄はないのだ、さあ輸入はとまってしまった、そうなってくると大混乱になるのだから、さあ電気も消えていく、電気製品は持っているけれども一つも使えない、水洗便所も使えない、そういうような事態にならないという保障はないですよ。その混乱を避けるために、政府がやはりそういう非常の場合にコントロールする。私は常時それを政府が強権を持って統制して一切やっていきなさいとは言わないですよ。そういう非常な事態に対処してどうするか。それに対するコントロールをすることは、当然私は法的に制度化していく必要がある、こう申し上げている。それすらも大臣は適当ではないとおっしゃるのでしょうか。
○宮澤国務大臣 それはそんなに極端なことを申し上げておるわけではありませんで、もう少し備蓄を持っていたい。しかも民間だけでこれ以上の備著をするということは実際上相当の負担でもあり、といたしますれば、ある程度それは政府も関与しなければならないかもしれない。その辺までのところは私も十分考えますし、それから開発公団がいろいろな意味でもう少し幅の広い応援、支援体制を持たなければならぬということも同感でございます。 それはまことに同感でございますが、私の申しますことは、もしも油が来ないという状態になりましたら、政府がコントロールをしておろうと、民間がやっておりましょうと、事態は同じことになるのであって、そのような事態にはならない。経済というものは、これは大戦争でも勃発してしまいましたらまた別のことでございますけれども、そうでなければ、そういうことにはならないというふうに考えるわけなんでございます。
○中村(重)委員 時間が参りましたからこれでやめますけれども、それは大臣、楽観に過ぎるのです。中東紛争の際に、政府がてんやわんやで場当たり的にいろいろなことをおやりになったということは、これは大臣、否定できないことでしょう。そういう事態が起こらないという保障はないですよ。大戦争でも起こらなければと、そういうような安易な考え方をお持ちになるということは、私は危険だと思うのです。 今回だって、値上げということを一方的に産油国が押しつける。これは結局、その要求に国際資本が屈し、国際資本は今度は日本の石油会社にしわ寄せさせるというような形で、これは安易な形で解決してしまった。しかし、そのことがうまく進まなかったというような場合に、事態はどういうことになっていったでしょうか。私は、そういう安易な態度ではなくて、まあ大臣も、私の指摘に対して、そういった極端なことを考えているわけではないということをおっしゃったわけですから、やはり政府がコントロールするということは必要であるという考え方の上に立っておるとは考えますが、ともかく国民の不安というようなものを除去するために、制約された形の中であるといたしましても、ともかく異常な場合において、十分政府がコントロールをすることができる体制を確保していく、そのために検討を加えていくということで対処してもらいたい。いわゆる公団法の改正の問題、あるいは石油業法の改正の問題等々含めて、慎重に早急に取り組んでいただきたいということを要請いたしておきます。もう一度お答えをいただきまして、これで終わります。
○宮澤国務大臣 公団法の改正等々は、実はもうかなり検討を進めておりますが、結論を出しまして具体化をしてまいりたいと考えております。
○八田委員長 藤尾正行君。
○藤尾委員 私どものこの委員会で扱います問題はたくさんあるわけでございますけれども、その中で当面出てまいりました、ただいま中村委員からも御指摘のございました石油問題という問題一点にしぼりまして、私は実はわからないものですから、政府の御意向も承り、私どもの考え方をまた国民にもいろいろわかってもらいたい、こういう立場から御質問をいたしたいと思います。 そこでまず、私どもの国は、御案内のとおり何らの資源を持っておりません。しかしながら、その資源がないということを非常にうまく使っていったと申しますか、先ほど大臣が中村委員の御質問に答えられましたように、非常に買い方がじょうずだったというようなことで、石油に限らず、鉄鉱石も、銅も、石炭も、アルミニウムも、ニッケルも、その他の必要資源も、非常にうまく私どもの経済的発展というものに使ってこられたと私は思う。これは、これに携わられる国民多数の英知というものが非常に大きかったと思いますけれども、先ほどの中村委員の質問に答えられました大臣のおことばにもありましたように、事情がそろそろ変わってきたのではないかというような感じもしないわけではないわけであります。その尤たるものが、私がただいまから質問をしたいと思っております石油の問題でありますけれども、いままでは私どもは、安い石油、安い原油といいますものをできるだけうまく使っていこう、そういった考え方に基づいて、資源政策中のエネルギー政策、特にそのエネルギーの大部分を占めます石油の問題というものを処理してまいった、かように思うのですが、それがいよいよ転換点にきたのではないか。これは大臣、そう思っておられますか。そうなれば、当然これから政策というものを転換していかなければいけないわけです。この点はいかがでございますか。
○宮澤国務大臣 産油国がグループを結成いたしまして、これで十年になるのでございましょうか、今度初めて団結が破れずに、少なくともガルフ関係の諸国はメジャーと交渉が妥結したということから考えますと、やはり従来私どもが見ておった情勢というものは変わりつつある、そう考えるべきではないかと思っております。
○藤尾委員 いまのOPEC諸国とメジャーとの交渉とかなんとかいうのも、非常に大きな一つの傾向をあらわしておるわけでありますけれども、その背景をなしておるものは、私どもがいままで低廉な原油を選んで買えた、つまり原油というものが非常に余っていた、これが年ごとに変わってきておる。たとえば六〇年代にありました原油の過剰、それが七〇年代にはどのように変わってきたか、これから先、需要と供給との関係でどのように変わっていくか、こういうような趨勢を考えてみましたときに、やがてはそのバランスはくずれていく、こういうことが私はわかると思うのでありまして、その一つの転機をなしたものが今回のOPEC諸国とメジャー諸会社との間の交渉の一つの結果ではなかったか、かように考えるのであります。したがいましてこれにはある種の必然性がある。その必然性というものを踏まえましたならば、当然、その必然的傾向というものに足場を置いた、そうして将来を見通した政策の展開ということが行なわれなければならぬ、私はかように思っておりますけれども、そういった考え方を大臣はどのように御評価になられますか。
○宮澤国務大臣 世界全体の需要と供給、ことにポテンシャルな供給まで考えますと、一般に現在まで開発された石油資源というのは世界全体の六分の一程度だといわれておりますから、ポテンシャルな意味での需給というものがむずかしくなってきたというふうには思っておりません。問題は、石油の消費量が全世界的に非常に多くなりましたから、ここで二%でも三%でも需要の見通しを誤りますと、それに見合うだけの供給が急には可能でない。ベースが大きくなりましただけに、需要の見通しの小さな狂いが、すぐに供給が間に合わないということになってまいったのではないかと思っております。 そこで、いま必然性と言われた意味を、私はこのように考えるわけであります。つまり産油国側としては、自分たちの売り得る唯一の資源をなるべく有利に売ることによって先進国の列に加わっていきたい、国内の開発をしたい、こういう意図がここまで産油国の間に共通して、共同戦線を可能にした、こういうふうな意味で私は一つの必然性を持っておる、こういうふうに見てはどうかと思っておるわけでございます。
○藤尾委員 そういった関係と、さらに考えなければならない問題といたしましては、私どもがいま考えておりますエネルギーの推移、たとえば原子力発電というものが計画どおり世界じゅうでどのように進んでいくのか、一九七〇年代にどのようにそれが進んでいくか、一九八〇年になったらどのようになっていくか、それについての原子炉に対する研究はどのように進んでおるのだ、こういうことも考えなければなりませんし、あるいは石炭というものの役割りが一体どのように変わっていきつつあるか、こういうこともありますし、あるいは天然ガスの見通しというようなことも考慮に入れて考えていきますならば、正直にいって、将来のエネルギーの必要度、つまり伸びといいますものは、いまのところは、少なくとも一九八五年くらいまでの間は、エネルギーは全部その伸びを石油に依存しなければならぬ。ここに数字もございますけれども、かように考えるのが私は至当であろうと判断をいたします。 そうなっていきますと、私どもの産業というものをささえておるこのエネルギーのもと、石油に関するいまの交渉の推移というものは、私どもにとりまして非常に重大な意味を持ってくる、かように思うのでありまして、先ほど中村委員からの御指摘にもありましたけれども、これの交渉の推移いかんによりましては、いま物価問題が非常に論ぜられておるわけでありますけれども、この物価という問題にはね返るところきわめて大きい。それがさらに高じていけば、安全保障というような問題にも波及しかねない。いままで手がけられました繊維問題も重大であり、鉄鋼問題も重大であり、あるいは自動車問題も重大であり、特に公害問題等々に至っては、国民生活との関係で非常に重大であるということはよくわかりますけれども、今回は、このエネルギーの一つの転機、あるいはその石油のいまのごく小部分に限りまして、当面しておるこの石油交渉の結果、そういったものの推移といいますものを、正確にしかも誤らずにこれを処理していくということが非常に大事なことになるのであって、ただいま、これに対しまして中村委員から、国家のいろいろなてこ入れが必要ではないかというようなたぐいの御質問がありましたけれども、そういった問題に対しても、政府としては、いまのところは考えていないけれども適時適切に考えていくのだ、こういうお説のようであります。予算の審議中でありますから、これはなかなか私はむずかしい問題があろうと思いますけれども、また大臣として、この段階で国民に対してどういう発言をなさることが適当であり、あるいは適当でないかということも、私どもは考えながらお伺いをしなければいけないわけであります。しかしながら、どう考えてみましても、今度のこういった背景と、そしていま大臣が言われましたような、OPEC諸国といいますものがたった一つ持っております資源、石油というものをできるだけ有利に売りたいということで結束をした、その結果が今度のメジャーズとの交渉になって、メジャー諸会社も、それはやむを得ぬであろうということで認めざるを得なかったということになりますと、そういったものの波及効果は当然消費国にもやってくる。これに対して私ども消費国の発言の場は世界的に与えられていないわけであります。われわれがOPEC諸国に対して、値上げをやめてくれというような発言をしましても、その発言はなかなか通りにくい、その場も与えられていない、こういうことでありますから、今回のこういう問題を転機にいたしまして、消費国というのは単に日本だけではありませんから、消費国全体の立場というものを反映できるような地位、位置、そういったものをこの石油をめぐります国際的な場においてひとつつくる必要がありはしないか。この点はどう思われますか。
○宮澤国務大臣 資源、ことにエネルギーの問題を非常に大切だというふうにお考えになっておられる。それは、私どももまさにそのように考えておりまして、ちょうど一昨年、私の前任者の時代に新しい通産政策の何本かの柱を立てましたときに、これは藤尾委員も、当時政府の内部にあられて御参画になったわけでありますが、資源問題、エネルギー問題というものを長期的に解決していかなければならない、これはまことに私はもっともな発想であると思っております。したがって私も、それを今日まで引き継いでまいっておるつもりでございますが、長期的にエネルギーの需給を考えましたときに、御承知のように、いまから見通し得る程度の将来でありましたら、石油が持つ七〇%くらいのウエートというものは下がることはない。御指摘のように、原子力のウエートはある程度上がってまいると思いますけれども、これはおそらく石炭などに置きかわるものであって、天然ガスなどももう少し期待できると思いますが、しかし、石油のウエートが落ちるということは考えられないのでありますから、これを中心にやはり考えていかなければならないことは御指摘のとおりと思います。 そこで、その際、政府がどのような役割りをどのようにして果たしていくかということについて、これはもう少し私どもの研究の成果のまとまりますまで待ちたいとは思っておりますものの、考えて少なくとも幾つかございますと思います。それはたとえば、産油国がいろいろな意味での国の開発あるいは経済協力というものを非常に求めておるのでございますから、これはもう当然政府が積極的に出ていかなければならない分野であろうと思います。それからまた、石油開発公団が、いろいろな意味で非常にリスキーな仕事でございますから、民間のリスクをできるだけ軽くしてやるために果たすべき役割りも当然あろうと思います。またあるいは備蓄のような分野で、民間だけにはまかせておけないところがあろうかと思います。それからさらに大切なことは、ちょうどただいまも御指摘になりました、消費国としての発言の場というものが現在十分でないわけでございますから、たとえば産油国と消費国、そして中間に立っておりますいわゆるメジャーということになりましょうか、それらのものが一堂に会して問題を議論し検討する場というものがあることがしかるべきではないかと言われます。私もそうではなかろうかと実は思っておりますが、そうなりますと、これもやはり政府がになうべき役割りであろうというふうに思います。
○藤尾委員 そういうことで、私どもはいまその場を持っていないわけでありますけれども、今後とも、ひとつ政府とされまして、諸消費国との連絡を密にせられ、そういう場をおつくりになられますような努力をしていただきたい、かように思います。 次に、ただいまの大臣のお答えの中にもございましたが、油を出産しております国は、どういうことかわかりませんけれども、アラビアとかアフリカというような、非常に開発のおくれた諸国に資源が偏在しておる。したがいまして、結局こういった国々との関係をよくしていくということが必要になってまいり、そのために、それらの国々に対する経済協力というようなことも、相手国がそれを非常に要望しておるならばどんどんこれをしていかなければいけないのじゃないかという御指摘があったわけであります。私は原則的にそのとおりだと思います。ところが、よく考えてみますと、今度のOPEC諸国のメジャーに対する原油の引き上げ要求というものの分析の中で、これは、日本に伝えられておりますところがはたしてほんとうであるかどうかわかりませんけれども、とにかくメジャーズの取り分が非常に多いのだ、だからそれは当然削って、産油国である本来の資源を持っておるわれわれのところに返すべきであるという論調が、新聞には非常にたくさん出ております。もちろん、こういった考え方は私は多分にあると思いますけれども、同時に産油諸国の立場からいえば、消費国であるわれわれ先進国といいますか、これを使っておりますエネルギー消費国の産業がどんどん伸びていっておる。つまり低廉な油をうまく買っておる、それが消費国の経済の発展を裏づけておるのだ、こういうことになれば、たとえば一つの例を申し上げますと、なるほどOPEC諸国の油というものに対する取り分は非常に大きい。しかしながら、それでは消費国で取っておる石油製品に対する課税の額、そういったものと比べてみたときに、この産油国自体の取り分というものがほんとうに大きいと言えるのだろうかということを、OPEC諸国が調べていないはずがありません。みんなこれは知っているわけなのです。そういう立場からいえば、油の配分をもう一ぺん再検討すべきではないかというような考え方が今度の交渉の発想の中に入っておりはしないか、そういうことを私は非常に懸念をいたします。そういうことになれば、こういった国々に対しまして、経済協力という形で、これはあなた方に差し上げますという立場をとっていったならば、もちろん喜んで、それは非常にありがたいということで受け入れてくれる国々もたくさんあると思いますけれども、中には、われわれは別にそれほどの恩恵を与えてもらう必要はないんだ、当然われわれの取り分を価格の面で取ったらいいじゃないか、別に特定の慈善事業を先進国からわれわれはやってもらわなくてもいいんだ、こういう考え方をする国がなきにしもあらずである、かようにも考えられないことはないわけです。そういうことになれば、私どもは、今日交渉しているこの段階において、これをどうせい、ああせいと言うことはなかなか言いにくいという問題はありますけれども、しかしながら、当然、それに対する対価を、経済協力の形でやれるならばある程度負担をしてくれてもいいではないかという相手の立場、こういったものを全然退けるということもなかなかむずかしいではないかという気がいたしますが、大臣はこれをどう思われますか。
○宮澤国務大臣 御指摘のとおりだと思っておりますが、今回産油国側が、十年の間にわれわれの売る原油というものは値段が下がった、しかしその間に消費国では製品の値段はむしろかなり上がっておる、その差額は一体どこへいったのだということをしばしば申しますときに、二つのことを含んでおるのであろうと思います。一つは、メジャーが差額を自分のポケットに入れたという点の指摘、もう一つは消費国側における課税、消費国側の財政収入にそれがなっておるではないかという、この二つの点を含んでおると思います。ただいま藤尾委員の言われましたのは後者の点に関してでございますから、私は確かに、そういう考え方が産油国側にあるであろうというふうに考えるわけでございます。 そこで、後段の御議論になるわけでありますけれども、産油国側の持っております現在の悩みは、自分たちが流通機構を持っていない、あるいはマーケットを持っていないということであろうと思います。つまりメジャーと石油を分け合いましても、その自分のほうの取り分、ガバメントテークのほうを自力で世界の市場に売るということができないわけでございますから、結局もう一ぺんそれをメジャーに託して売るというようなことになっていくわけでございますけれども、そういう観点から考えていきますと、わが国のような大消費国として、そのような産油国側のガバメントテークの分について、これだけの消費国でございますから、何か出ていく方法はないものかという問題がやはり私は一点あると思うのでございます。開発原油のほかに、そのような部分というものがあり得るのではないか。しかし、これは価格の問題等いろいろございますから、ここで申すほど簡単ではございますまいけれども、そういう問題もあるということになりますと、行く行くは、言われますように、産油国自身が自分の流通機構を持ち、消費市場を持ちたいと考えるでございましょうけれども、それは急速にできるわけのものではないということになるのではないか。そういうことから考えていきますと、当面、私どもとして経済協力等々を通じてそれらの国にいろいろな形で接近をするということが、やはり有効な方法ではないかと考えるわけであります。
○藤尾委員 非常に示唆に富んだお答えでございますので、私も頭が悪いからその判断はつかみにくいのかもしれませんけれども、いまの大臣の仰せをひとつよく整理をしてみますと、私どもは、その相手がどうであれ、どんどん産油国に経済協力をしていこう。それが与える心理的な、あるいは経済的な、あるいは民族的な効果、そういったものがそこの地盤にだんだん積み上げられて、産油国自体のガバメントテークになっておる、つまりメジャーに行かない分、それを買い付けすることによって、産油国側が非常に懸念をしておる、マーケットならマーケットのリサーチということにも協力することになりはせぬか、こういうお答えのようにも思いましたけれども、大体当たらずとも遠からずというようにとってよろしゅうございますか。
○宮澤国務大臣 かなりデリケートな問題であろうと思いますので、ぼんやりした申し上げ方をいたしましたし、またその場合の価格の問題なども実はあろうかと思いますが、いわゆる開発と並んでそのような問題があるのではないかということを申し上げたつもりでございます。
○藤尾委員 いまの問題はその問題といたしまして、開発の問題と並んでという御発言でございますので、今度は開発の問題についてお伺いをいたしたいと思いますが、私どもは過去何年間かいろいろ開発をやってまいったわけであります。そして、そのうちの第一着手できわめて成功裏に当たりましたものが、いまのアラビア石油であろうと思います。そして現在これが、ペルシャ湾岸のアブダビであるとか、カタールであるとか、あるいはアフリカのリビアであるとか、ナイジェリアであるとか、コンゴ、あるいは南米のコロンビアであるとか、あるいはイランであるとかいうような諸国にまで、どんどんいま及びつつある、こういう状況であろうと思います。これは私どもの国でやっております開発でありますから、私どもの国に非常に大きな利益をもたらしてくれなければならないと私は考えます。これを一言でいえば国策原油というようなことばさえあるわけであります。それで、こういった形で開発をせられました油といいまするものが、それではわが国にどのような寄与をしておるのかということ。 これはたとえばカフジの油といいまするものは、少なくともいままでは硫黄分が非常に多かった。そのために日本国内の石油精製会社がなかなか引き取りに応じない。それではせっかくのアラビア石油というものがなかなかもてぬだろうからということで、この割り当てをやって、石油精製各社にこれを買い付けをさしていった。しかしながら、その場合には、何といっても硫黄分が高いのだから価格は幾らか安くしなければなるまいということで、価格を落とさしたというようなことはあったわけであります。しかしながらそれは、カフジの持っております硫黄というものを除去しなければならぬという、脱硫のためにそれだけの手数がかかるから、それだけのコストは低くしていくということが当然じゃないかという意味であって、私は、日本の国自体がこれを開発し、そうしてこれを援助をしてきたという国策というものに、少なくとも別個に国に寄与した分は一体どこにあるのかということを考えてみました場合に、非常に私はわからなくなってくる。 これで一つ私はお伺いしたいと思うのですけれども、この国策原油が、いまのような場合にこそ国に寄与するということが、非常に妥当であり、また適切な時期である、かように思いますけれども、そういったことがいまできましょうか。この点、一体、大臣はどのようにお考えになっておられますか。
○宮澤国務大臣 ちょっと最後に言われました部分を、私が正確に理解を申し上げておらないかもしれないと思いますけれども、アラビア石油の採油というものが、硫黄分が少なければなおしあわせであったとは思いますものの、これだけの長い間の仕事、貢献というものは、私はやはり高く評価すべきものでございますし、今日ますますそうであろうというふうに考えております。硫黄分の高いものでありましても、このような状態になりますればけっこう大切なものでございますし、脱硫もございましょうし、また硫黄分の高いものをむしろスワップでとってもいいというところも出てまいりましょうしいたしますから、何も持っていない状況に比べますと非常な貢献があったと思っておりますが、それ以外に、ただいま御指摘のような幾つかの場所でかなり有望な状態が生まれつつある。もちろん量的にはまだまだでございますけれども。したがって、そういう努力を続けていくことが、これは開発の問題でございますけれども、今後少なくともわが国の需要をある程度まかなうということのほかに、やはりバーゲニングポジションというものを高めていくには非常に意味があるであろう、こう思っております。
○藤尾委員 非常に微妙な問題でありますから、大臣もお答えにくいだろうと思いますし、私もお伺いをしにくいのでありますけれども、どうも私はこの点がよくわからない。たとえば、私はいまでもそう思っておりますけれども、いままで特に資源開発を自分らの国でやらなければいけないということで、こういったことをどんどん進めていくということが、私どもの国に与えられた非常な大きな使命であると考えております。ところがそれが、産出する国々というものは日本の権力の及ぶところではないわけでありまして、たとえばリビアで開発をするということになれば、それはリビアの主権下にある。あるいはクエートでやるとすればクエートの主権下にありますし、サウジアラビアでやればサウジアラビアの主権下にある。コロンビアでやればコロンビアの主権下にありますということになれば、私どもが非常に大きなリスクを背負ってそれを切り抜けて、幸いにしてそこで開発ができる、こういった状態になったときに、何かそういった経済的な、あるいは自然的な条件以外の政治的な情勢の変化、たとえばその国内におきまする政変とか——こういった産油諸国というような国は未開発の国でありますから、発展途上の過程におきまして、いろいろと政治的な要因が複雑になっていくという可能性があるわけであります。その一つが今度の中東の問題ともからんでおりますし、たとえばパイプラインを切断するとか、あるいは運河を閉鎖するとか、あるいはリビアのごときは、その変わりました主権者が、新たに買い手各社に対しまして一方的な値上げを強要するとかということになってまいる。ということになりますと、これは実は私どもの手で、私どもの金で、私どもの技術で取ってきたものだと言いまするけれども、その効用というものはどこまでも半分であって、あとの半分は相手国側にある。そうしてその相手国側の主権といいまするものが、それを左右することのできる立場にあるということになってまいりましたときに、たとえば、今回のようなOPEC交渉の結果、メジャーズ各社が日本の石油精製各社に対しまして、どれだけ高いかはわかりませんけれども、二八%なら二八%、百円なら百円値上げをしてくれといって迫ってきた、こういうときに、それじゃアラビア石油は、半分の五十円にまける、おれのほうのやつは五十円の引き上げでよろしいというようなことになってくるとなれば、それは私は、開発をするということの国家的利益、そういったものは非常に大きく目立って国民にわかるだろうと思います。ところが現実には、このアラビア石油自体も、やはり相手国側が半分の株を持っておられますし、またOPEC諸国との関係からいいましても、OPEC諸国とメジャーズとの協定というものに反して自分の意思を通してくるということはなかなかむずかしかろう。現にアラビア石油は私どもに、やはり他のメジャーズと同じような価格の値上げ、こういうものを要望をしてきておるわけであります。そういうことになれば、自主開発というものの価値は一体どこにあるのだろう、こういうことを疑わざるを得ないのでございまして、私はそれによって開発を進めてはいかぬという議論にはなりませんけれども、大いに開発をすべきであるとは思いますけれども、なおそこに、それでは特別の日本としての利益があるのか、これはなかなか国民にわかりにくいところだろうと思います。そしてそれを協力させるように指導していかれるというようなことも、私は政府に課せられた一つの使命ではないかというような気もするのでありますけれども、こういった点が私にはほんとうにわかりません。どう考えてみてもわからない。そこで、賢明な大臣にひとつお教えを請いたいと思いますが、どんなふうにお考えになっておりますか。
○宮澤国務大臣 たいへんむずかしいお尋ねだと思います。私にも明快にお答えする力がございませんけれども、いま産油国側が取る取り分としては、いわゆるガバメントテークの分と税金の分とがあるわけでございますから、そこで産油国といえども、石油を産出し外国へ売ることからは利益を当然得ておるわけでございます。気に食わなければとめてしまうぞと言いましても、これはやはり自分の腹も痛むわけでございますから、産油国側の取り分の条件は、彼らが団結すればだんだんときつくなっていくことは確かではございますけれども、われわれが自主開発をいたしておけば、そういう条件の交渉において、それは共通の利害関係があるわけでございますから、交渉というものにおいて、われわれの意図を少なくとも半分は反映させることができる。これがかりにダイヤモンドのようなものでございましたら、もう御指摘のように、販路というものを産油国側は別に心配しなくてもよろしかろうかと思いますけれども、石油でございますからそうはまいらない。自分たちが持っておっても、売れなければ宝の持ちぐされになるわけでありますから、そういう共通の利害関係があるのではないか。 その点と、それからもう一つ、自分の開発した油を、かりに産油国とのそういう折半関係でございましても、持っておりますれば、今度はよそのメジャーにいたしましても、あるいはインデペンデントにいたしましても、それとの間でスワップをすることも可能なわけでございますから、やはり自分の開発した油を持っておる、あるいは自分の輸入先の独自のルートを持っておるということは、これは相当のメリットがあることではないだろうかというふうに考えるわけでございます。
○八田委員長 藤尾君に申し上げます。割り当て時間が超過いたしておりますから、質問をはしょってやっていただくようにお願いします。
○藤尾委員 私は別に与えられた時間を承知しておりませんけれども、委員長の御命令でございますから、できるだけ短くいたします。 そこで、それではいまの問題はいまの問題といたしまして、今後おそらくこのOPEC諸国、リビア、アルジェリアとメジャー各社との間に交渉が行なわれるはずであります。現に行なわれておるかもしれません。そういったときに、リビアというのはその中で最もコンダクトして強硬派中の強硬派であって、むしろ火をつけたほうでありまして、その指導者である総理大臣も二十七歳というような方でございまして、その勢い、なかなか鼻っ柱も強うございます。こういうことでありますので、そのリビアの三百万バレルといいますものの交渉といいますものがうまくいかない場合も、これは考えなければならぬ。そういうこともあり得る。それなるがゆえにメジャー各社は、今後五カ年間の安定供給というものをOPEC諸国との間にむしろ提案をして、取りきめておるというふうにも考えております。私はそういう回り合わせがあるだろうと思います。そういうことになっていったときに、仮定の議論でありますからなかなかむずかしいと思いますけれども、これがストップしたら、欧州の需要といいますものはまたペルシャ湾にはね返ってくる。そしてこれがフレートの問題にもまたはね返っていくかもしれませんし、いまでもこのOPEC諸国とメジャーズとの協定内容を見ますと、今度価格が引き上げられる、税金が上がるというもののほかに、今後五カ年間もずっと引き続いて、世界的なインフレ要因というものを考慮した引き上げ措置といいますものがきめられておるわけであります。そうすると、いま出てきておる価格交渉といいますものは、日本にメジャーズ各社は、今後とも引き続きさらに強い態度で、強い足場を持って臨んでくるのではないかという気がいたしますが、この点はどうですか。
○宮澤国務大臣 今度いわゆるペルシャ湾関係の各国とメジャーとの交渉がかなり長引きました一つの要因は、いま言われましたように、リビアが先々どういう態度に出るかということに関連があったことは、私は確かに御指摘のとおりだと思います。それで、私どもの了解しております範囲では、リビアがたとえどのようなことになろうとも、それからのはね返り、俗にリープフロッグといわれておるものでありますけれども、これは、もう一ぺんそういうことは起こらない、一応その間の関係は別のものと考えて五年間の安定した供給価格ということの約束ができた、基本的には私はそうであるというふうに聞かされております。したがって、リビアとの関係がどうなるかということは、なかんずくヨーロッパの国々には相当関心の深いことだと思いますけれども、わが国には直接それほどの大きな関係は目下のところない。今度ガルフ諸国とメジャーの間でできました協定というものは、それによって大きな影響を受けることはない、こう考えてよろしいのではないか。それが交渉が最後まで長引きました一つの要因でございましたから、そう考えてよろしいのではないかと思います。しかし、言われますように、メジャーの側で申しますと、そういう不安定要素をリビアなりアルジェリアなりはかかえておるわけでございますからして、われわれに対しての今回の問題の提出のしかたも、実はまだまだこういう問題を自分たちとしては持っておりますというような表現をしておりますので、彼らとしてはそれだけ強い態度で来るのだろうと言われますことは、私もそうであろうというふうに思います。
○藤尾委員 そういった背景のもとに、いまのメジャーズと日本の石油各社との交渉が行なわれておるわけであります。私は、これは売り手と買い手の話でありますから、早晩落ちつくところに落ちつくだろうと思いますけれども、そういった場合に、少なくともある程度のメジャーズの負担ということはあるいは考えられるかもしれませんけれども、私は多くはそれは期待はできぬだろう。そうすると石油リファイナーの各社は、かなり高い原油というものを押しつけられざるを得ない。これは代替性がないわけでありますから、原子力もだめ、石炭もだめ、天然ガスもだめということになれば、どうしても当面は、八五年までは石油でやらざるを得ないということになれば、日本の経済というものをとにかく動かしていく、社会生活というものを維持していくという上には、ある程度これを受け入れざるを得ないであろう、かように考えるのが常識だろうと思います。 そういった場合に、私は長い質問をするのをとめられておりますから簡単に申し上げますけれども、たとえば、電力会社の料金というものは一定にきめられておるのであって、電力会社の経営といいますものは、買うものを安くたたいておれば経営がいいわけです。非常に安定しておる。利益も大きうございます。それに比べて、たとえば石油価格というものは、原料のナフサというものを上げられていけば、これはたちまちその製品価格にはね返さなければその会社の命運というものを保っていくことは非常にむずかしいのではないか。これはいまの精製会社はもちろんであります。こういったことを考え合わせまして、この価格問題の処理を物価の問題とあわせて考えていかなければいけないと思いまするけれども、それに対しまする検討は大臣のところでなされておりますか、なされておりませんか。
○宮澤国務大臣 私は、先ほども申しましたような事情から、こまかくは聞いておりませんのでございますけれども、事務当局ではおそらくいま考えておるであろうとは思っております。つまり、国民経済的に見てどのような開き方、配分のしかたをすることが一番被害が少ないかという観点から当然考えなければならぬわけでございますから、そういたしますと、中間の企業努力で消せるところがあれば、それが一番国民経済的にはその被害が少ないということになっていくわけでございましょう。それらのことを、おそらく悪い場合にはいろいろ考えまして検討はいたしておりますと思いますけれども、私はいまの段階でそれをまだ聞くつもりもございませんので、私は聞いておりません。
○藤尾委員 もうこれ以上質問をいたしましても、大臣がお困りになるばかりでむだでございますからやめますけれども、最後にひとつ御要望申し上げておきますが、一番弱いところにしわ寄せをするというようなことはできるだけお避けになっていただきたい。できれば、それをどのように処理されるにいたしましても、強いところでできるだけこれを受けとめるという指導の基本というものを大臣に強く持っていただいて、そうしてこれを善処していただきたいと思います。これ以上質問はいたしませんから、ひとつこれについての御決意を承らしていただきたい。
○宮澤国務大臣 最後の御指摘の点はまことにごもっともなことであると思います。そういうふうに考えてまいりたいと考えております。
○藤尾委員 終わります。
○八田委員長 横山利秋君。
○横山委員 時間がえらい少なくなってまいりましたので、しぼってお尋ねをしたいと思うのでありますが、まず最初は繊維であります。 つくづく考えて見ますと、繊維問題が発生をいたしまして、本委員会でずいぶん議論したときの雰囲気を考えてみますと、何たることであったかという感じがするわけであります。火のつくような、きょうがきょう、あすがあす大問題になるというような政府の情報や、あるいはマスコミの情報を受けて議論しておった。私どもは、まあ、あわてるな、中断したほうがいいと言っておったのですが、そうではないんだと、盛んに政府も与党も、言い方は悪いですけれども、周章ろうばいをされておった。今日、まことに一体どういうことだったのかという感じがしないでもないのであります。率直にそれを反省をして、もう少し、アメリカの国会の情報なり、アメリカの政界なり、アメリカの業界の大勢なりというものを、もっと的確、冷静にあの当時でも知るべきだったなという感じが、大臣、いたすではありませんか。 そこで、一体いまの時点をどういうふうにとらえるべきか。いま中断状態であります。政府としては、今日の時点において繊維問題をどういうふうに考えておるのか。ほかっておくのか。つまり静観しておくのか。こちらから言い出す時期を考えておるのか。向こうから言われることを予期をしておるのか。その点について今日の時点における政府の繊維問題に対する基本的な考えを承りたい。
○宮澤国務大臣 私どもといたしましては、昨年の暮れまでに、政府として考えられるところはここまでである。それも御承知のように、わが国の業界がどうそれを判断するかということは、手を触れませんままでいたしたことでございましたけれども、政府としてはこれまでのことしか考えられないということを申しまして、当初は、おそらくアメリカ政府におきましても、かなり柔軟にそれを受け取りたいと思ったのでございましょうけれども、アメリカの業界自身は、むしろ立法によって処置をすることのほうが簡明直截であるというふうに考えましたかいたしまして、政府間の交渉というものは、その段階でいわばその後の動きがないということで、今日に至っておるわけでございます。 しかしながら、誤解であるか正解であるかはともかくといたしまして、アメリカの国内の自由貿易の主唱者たち自身が、繊維問題だけは日米間で何とか自主規制の形で片づけてもらいたいということは相変わらず申しております。それでございますから、われわれと志を同じくしない者がそう申すのは一こう意に介しませんが、基本的に自由貿易を信じておる人々がなおそういう意見でございますから、何とかして両国の政府の間で妥結の道を発見したいという意思を今日もなお失ってはおらないわけでございます。しかし忌憚なく申せば、そのためには、アメリカ側においてもう少し柔軟に事を考えてもらう必要があるというのが、忌憚のない私どもの考えでございます。 他方で、わが国の業界にも、この問題がかなり長くなっておりますから、何か業界自身で考えられることはないかというふうに一部思っておられる向きはあるようでございますけれども、それが大勢となるような情勢ではない。 大体、以上がただいまの現状と思います。
○横山委員 そういたしますと、要するに静観をする、アメリカ政府がもう少し善意ある善処を要望されるならば別である、こういうことでございますね。
○宮澤国務大臣 政府間におきましては、そのような状態になっております。
○横山委員 ただいま、一部の業界においてと言われましたが、いわゆる自発的、一方的自主規制の問題です。一部の業界のみならず、政府の中にもそういう考えがあり、それに反対する考えがあると伺っておるのでありますが、一方的自主規制について大臣は賛成でございますか、不賛成でございますか。
○宮澤国務大臣 いまの段階となりまして申し上げられますことは、これはもう純粋に業界の御自分の利害に基づいて判断をされるべきことだ、こう思いますので、政府としてそれについての態度の表明はしないというのが私どもの立場でございます。
○横山委員 第三番目に、こういう中断状況というものを一体どう考えるかという中で重要な点は、北陸方面にいたしましても、私どもの東海方面におきましてもそうでありますが、繊維業界は、中小企業は特にそうであります。非常に打撃を受けておるわけでございます。現にいま被害が続出をしておるわけであります。これは日米交渉の政治的、経済的結果だということができると思うのでありますが、その点について政府は何もしないのでありますか。これは直接交渉妥結に基づく被害ではないからというようなお気持ちでありますか。政府が、こういう現実に起こっております被害について、何ら手を加えていないように考えますが、いかがですか。
○宮澤国務大臣 産地には御指摘のような情勢がございますが、これにはいろいろ原因、よってきたるところはあるであろうと思って見ております。がしかし、そういう事実があることが確かでございますので、私どもとして、ことに年度末も近づいてまいりますから、何か方法を考えるべきではないかと思いまして、事務当局にただいま検討を指示をいたしておるところでございます。
○横山委員 もうこの傾向は去年から出ておりまして、本年に入りますや一−三月の危機と一般的に中小企業問題はいわれておるのでありますが、特にこの日米交渉の影響を受けて、繊維関係の中小企業が非常に打撃を受けておるわけであります。私どもの委員長が先般福井へ参りまして、繊維業界の諸君と懇談をいたしたのでありますが、こもごも口をそろえて何とかしてもらいたい、こういう意見が非常に強いのであります。したがって私は、いま大臣が事務当局に検討を指示というようななまぬるい段階ではいまやないのだ。しかも、この交渉が再開され、大臣が言われるような、政府間の自主規制の妥結ができるということがいま見通しがつかない段階である。したがって、それまで待つとか、いまから検討するとかという段階でないのであります。この実際問題としては、妥結はしていないけれども、妥結をしたと同じような影響が現に出ておるのでありますから、これはやっぱり政府が、佐藤・ニクソン会談から生じた直接的ないしは間接的な影響があると思うのでありますから、もう少し責任を持って、直面しておるこの中小企業問題について施策をすみやかに行なうべきである、こう考えますが、どうでございます。
○宮澤国務大臣 率直に申しまして、日米繊維交渉のもつれが現在の産地の状況の唯一最大の原因であるというふうには、私どもは考えておりません。おりませんけれども、産地の実情はこのまま放置しておくことは適当でないというふうに考えておりますから、当然の政府の責務として対策を考えるべきではないか、こう思いましで、検討いたしておるわけでございます。
○横山委員 それはもちろんですね。直接ずばりの影響だとは言いませんけれども、繊維業界が今日非常に疲弊をして、中小企業に不渡り倒産が出ております有力な原因が日米交渉に起因しておることは、識者の一致した見方なんでありますから、政府は責任を回避するようなことのないようにしなければなりません。 そこで、私は後日、特恵関税の問題についても、ひとつ十分私の意見を述べたいと思っておるのでありますが、最近の中小企業問題で特筆すべきことは、特恵しかり、あるいは日米交渉でもそうでありますが、政府の施策が直接ないしは間接的に影響をする。したがって、特恵関税の法律案でもできるならば、もうそろばんに合わない人は転廃業をしてもらいたい、税金は何とかまけましょう、融資はいたしましょうという施策が出ておるわけであります。しかし税金というものは、もうければ払うのでありますが、赤字の場合は払う必要がないのでありますから、まけるということは理屈が合わないのであります。融資をしたものは、これは貸すのでありますから、返さなければなりません。したがって、政府の施策で転廃業が不可避の場合、あるいは、政府の中小企業政策の中で一つの大きな柱になっております構造改善政策によっていろんな転廃業なり合同をする場合、こういう場合の施策というものが大きなうたい文句であるにかかわらず、実際効用を持たれていないということを私は痛感をしておるわけであります。 大臣は御存じかと思いますが、石炭鉱業合理化臨時措置法、産炭地の中小企業の特別措置法、この法律は、この意味においては一歩前へ出ておるわけであります。つまり、転廃業する人の機械なりあるいは不動産なり権利なり、そういうものを買い上げをいたしておりますね。もうすでに中小企業問題においても、石炭というものは重要な政策ではありますが、一つのポイントを前に持っておるわけであります。今後、激動の一九七〇年代の中小企業問題の中で、かくのごとく、政府が施策によって中小企業に直接、間接的な影響をもたらしたものにつきまして、一歩この石炭のような方法において、これを準用して進める必要はないのであろうか。先般来、公害の問題で廃業をしたところがございます。この公害の問題で、その土地を買い上げる、あるいはその買い上げた金で従業員の退職金なり何なりを払う、こういうことは市町村でもいたしておるわけでありますが、この際政府として、この特恵関税あるいは対米繊維交渉による諸問題、そのほか、政府が激動期において政策を転換する、そのためにきのうまでやっておれた仕事があしたからやっていけなくなる、ないしは業種を転換する、品種を転換するというようなものがもう少しうまくできるように——口先だけ税金をまけると言ったって、税金はまけるものがないのであります。融資といったって担保がなくてはだめなんでありますから、返済能力がなければだめなんでありますから、保証人がなければだめなんでありますから、政府の中小企業に対する転換政策というものはまだ骨身に徹してない、こういうことを私は繰り返し主張をしておるわけであります。繊維の問題につきましても、いま構造改善政策が行なわれています。いますけれども、結局は、私どもが心配いたしますのは、零細企業の切り捨てになっているのではないか、あるいは遅々として進まないのではないか、複雑な手続、広範な機関があって、現実的効果をもたらしていないのではないか、そういうことを力説をしておるわけでありますが、もう一度高い次元から、この種の激動期における中小企業政策について、大臣としてお考えになるべき時期に立ち至っているのではないか、こう思いますが、いかがですか。
○宮澤国務大臣 一般的にわが国の失業状態が解消をし、賃金水準が上昇をしてまいりまして、周辺国との間にそういう格差が出てきた。したがって、ただ労働集約的な産業では、それらの低賃金国と競争が困難になってきたということについて、それは政府の責任である、自分たちの責めではないという考え方には、私は一般論として同調がいたしかねます。しかしながら、現実に急激な影響が中小企業に起こるということは、これはまた国として当然に処置をしなければならない問題でございますので、やはりそういう措置と、それから人手不足に伴うところの構造改善等々、それらのためには、政府としても進んで金も使い、また業界の指導、援助にも当たりたい、こう考えておるわけでございます。
○横山委員 私の言うことは、つぶれたやつはみな政府の責任だと言っているわけじゃないのです。限定してものを考えて提案をしておるわけであります。すでに石炭の場合においても、そのやり方は出ておると言うのですよ。関連の中小企業の土地を買い上げ、あるいは権利を買い上げ、機械を買い上げて、それをさらにその下請に優先支払いをさせる、従業員の退職金や給料に優先支払いをさせるというやり方はすでにあるというのですよ。じゃ石炭がつぶれるのは全部政府の責任かと、私はそうは必ずしも思ってはいない。しかし、エネルギー政策の必然の結果として、石炭の世界的動向としてそうなっていき、政府もそう考えておるから、石炭の関係については、中小企業についてそういう施策がいまあるというのですよ。あるたてまえからいうならば、繊維でも特恵でも同じではないか。減税と金融だけではもう手薄いではないか。いま停滞している構造改善政策がほんとうに進むためには、もう一歩必要なのではないか、こう言っているのですよ。そして、現にもう中小企業の振興事業団もあるではないか、そこの機構を活用してやらせればやれるはずだ、こう言っておるのです。 したがって、私が言うのは、つぶれたやつは全部政府の責任だというようなとらえ方ではなくして、何かそのよりどころがあるはずだ。確かに、それは政府の責任か、企業の責任かという点についてはむずかしい、それはわかります。けれども、その判断については政令で指定するとかいう方法があるではないか。構造改善政策によって特定業種、指定業種になっているところがあるではないか。構造改善事業について政府が、これならばよろしいというその承諾を与えたやり方があるではないか。そういうよりどころがあるのであるから、決して何でもかんでもやれと言っているわけではないのです。 少なくとも私が考えるのは、この激動期で、政府は経済政策なり産業政策を変えざるを得ない。いまもいろいろとエネルギー政策を聞いておりまして、私も非常に感ずるところがありましたけれども、やらざるを得ない世界的動向なり、あるいは国家的施策があるならば、それを立てる場合に一中小企業が不存在では困る。地域住民が不存在では困る。存在をする中小企業やあるいは市民の諸君のために、まず誘導政策がうまくできるようにするためには、現状の減税やあるいは金融だけではだめなんだ、こう言っているのですから、誤解しないようにもう一回答弁を願いたい。
○宮澤国務大臣 御指摘の点の大筋につきましては、私も横山委員の言われたように考えてよろしい、また考えるべきであろうと思っております。 ただ、石炭の場合のこととの関連でございますけれども、現在のようなわが国の石炭産業に対する対策というものには、やはり沿革的な理由があったであろうというふうに私は考えております。すなわち、非常に大量の炭鉱の労務者というものが、わが国がまだこのように完全雇用に近い状態でありませんときに路頭に迷うということは、これは非常に大きな社会問題であったということ、及び石炭産業は地域ぐるみという色彩が非常に濃くございましたので、そのような理由が付加されておったのではないかと思います。しかし、それは少し理屈に立ち入りますきらいがございますので、ただいま言われましたようなことを、全般的にそういう考えで見ていくべきではないかと言われますことは、私も大筋として同様に考えます。
○横山委員 いずれこれは、特恵関税の法律のときに具体的に私も提案をして、政府の検討を願いたいと思っておるのでありますから、政府も先ほど、事務当局に当面する繊維の中小企業の措置について検討を命じておるとおっしゃるのでありますから、その検討の結果を法案審議の際にお伺いをいたしたいと思います。 それから、いまの石油の質疑を聞いておりまして、お二人から委曲を尽くした質問がございまして、時間もございませんから私は省略をしますが、一つ、二つだけ伺っておきたいと思うのであります。 それは先ほども話が出た消費国の立場というのであります。将来にかけて、産油国と国際資本と消費国の立場で、同じテーブルについて三者が合議をするような体制をしくべきであるという点については、私どもも全く同感なのでありますが、それは、どういう方法でそれを推進すべきかということであります。産油国会議を独自に提唱するか、あるいは国連の場に資源開発調整会議なり、どこかで提言をされておりますようなやり方をするなり、いろいろな方法があろうかと思いますが、大臣はどんな考え方をお持ちでございますか。
○宮澤国務大臣 これは先ほどお尋ねがございましたので、かねて考えておりますことを抽象的に申し上げたわけでございますけれども、産油国とわが国のような消費国、それからその間にメージャーを持っております国、しかも消費国としての立場とメージャーを持っております政府の立場と両方ダブっておるような国も、御承知のようにございます。その辺のことがなかなか問題を複雑にいたすかと思いますので、これは主として外務省などにも研究をしてもらいまして、もう少し具体化をするのに手間がかかるのではないだろうか。ただいま思いつきを申し上げるようなわけにもまいらぬ問題ではないかというふうにも考えますので、検討させていただきたいと思います。
○横山委員 これからエネルギー政策というものが非常な転換をするという点については、おそらくどなたも異存はないと思うのでありますが、先ほどのお話を聞いておりまして私なりに感じましたことは、確かに数年たったら電力も石油も需要と供給のバランスというものがほんとうにくずれるおそれがある。だからといって、石油精製基地なり、あるいは原子力発電基地なり、あるいは電力なり発電設備なりをどんどん強行いたしますことが、いまの地域住民の心理からいってどんなことになるだろうか。この間総理大臣が、電気をつくるのに文句を言うのは困るというような発想をいたしましたが、いまのこういうような議論を突き詰めますと、総理大臣のような発想になる可能性があるということを私は心配をしておるわけであります。結局この種の問題は、あらゆる広範な立場というものがどうしても必要になる。その意味においては、通産省のいまの機構、いまの職務体制、局の名称等も、もはや一ぺん検討する必要があるのではないか。エネルギー政策の新しい推進という意味において、名称なり機構なり、あるいは仕組みなりというものを検討する必要があるのではないかということを私は痛感いたします。 また、もう一つ感じましたことは、これは委員長にも検討願いたいと思うのでありますが、先ほどの質疑応答を聞いておりまして、当面する問題については触れましたけれども、私が言うような地域住民との関係というもの、国民の納得というもの。国民が安心して、それならばつくってくださいというような客観情勢をつくるという点については、これは大問題だと思うのであります。このエネルギー資源が必要であるという点については、国民生活上、究極的にいって私どもも何ら異存はないと思うのであります。そういう点では、しかく広範な長期的な問題をここで大臣をときどき呼んで質疑するだけでは、ほんとうは十分な成果というものは得られないのではないだろうか。したがって、これから質問者も続出をする模様でありますが、この種の問題について、一ぺん本委員会としても別途検討する小委員会でも設けたらどうか。そうして、与野党が一致できる点があるならば、それを政府に提言するというようなことが考えられてもいいのではないかということを考えますが、大臣と委員長のお考えを伺いたいと思います。
○宮澤国務大臣 わが国の経済の規模が大きくなるに伴いまして、資源というものを一般にいわゆる当用買いをするということではとうてい及ばなくなってまいりました。したがって、基本的に、われわれの危険とわれわれの資力で開発をしていかなければならないという事態になってまいりました。私どもこれは通産省だけの問題ではございませんけれども、全省あげてこの問題を最も大切な政策の一つとして取り組んでおるような次第でございます。
○八田委員長 ただいまの横山委員の提案につきましては、理事会の協議事項といたします。
○横山委員 大臣の時間がなくなってまいりましたので、商品取引について少し伺っておきたいと思うのでありますが、昨年来非常に複雑な経過をたどりまして、本年一月に商品取引について通産省並びに農林省の許可が行なわれました。私はあの許可の経過並びに結果を見まして、まずまず政府としてはなすべきことをなさったなあと、こういうふうに考えています。しかし、心配をいたしておりますことが二、三あります。 一つは、ああいう許可の条件のしかたということは、つまり審議会の近藤会長の言い分によりますと、あれは仮免ですか、つまり犯罪人を仮釈放といいますか、そういうようなことなんだということが談話の中にも出ておるわけであります。つまり、あと半年なり、条件が的確に行なわれるかいなかということによって問題は終局的に処理される、こういうことでありますから、これからも一体あの条件の念査というものがどういうふうに行なわれるかということを、私はまず心配をしておるわけであります。 第二番目の心配は、ああいうことについて、その許可を受けた仲買い人諸君の心理状態なのであります。形式的には、まあ公正な、これから商品取引の改善に努力をするという談話なり声明が、それぞれ出ております。しかし一部には、たいへん不満足なような考え方で、政府のあり方について陰で非難をし、あるいは国会の審議につきましても不満を漏らしておるようであります。私どもは、政府の悪口や、私ども国会の審議に対してとやこう申すことを、おそれるわけではありません。しかし、そういう考え方では、ほんとうにまだ徹し切っていないなということを痛感するわけであります。いかに法律で規制をし、あるいは免許の基準をきびしくいたしましても、結局はこれはモラルの問題だと痛感をしておるからであります。御存じのように、イギリスではこの種の法律がございません。イギリスでは金融機関といえども許可制度ではないのであります。だれでも金融がやれる、銀行がやれる、こうなっておるわけであります。わが国におきましては、どうしても法規制によらざるを得ぬ。あるいは政府の権力行政で処置をしなければならぬ。国会がおこるときにはおこらなければならぬ。そうして法規制という一ことに相なる。したがいまして、私が心配いたしておりますのも、一体政府は、処置さえすればよい、許可をきびしくすればよい、悪かったらまたやめさせればいい、こういうような考えであってはならないのではないか。私が先般あなたにくどく言いましたのは、この商品取引業界のモラルの向上について、法律やいろいろのこと以前に、もう少し大臣が前へ出て、そして仲買い人に対して、あるべき姿、あるべき方向というものを、もっと十分にあなたが前へ出るべきだ。繊維もなるほど重大問題であろう。ほかのことも重大問題であろう。この商品取引については、国家をゆるがすような問題ではないと思う。しかしながら、いま歴史的な商品取引の一番重大なときなんだから、部下にまかしておかないで、判こを押すだけでないで、あなたがもう少し前へ出て、政治的な雰囲気なり、道義の高揚なり、モラルの改善なりということについて、少し前へ出るべきだと言っておきましたにかかわりませず、私の耳には、残念ながらそういう話がないわけであります。私の心配しておりますのは、いま言いましたように、こういう許可基準で前に出たけれども、一体そういう一部でくすぶっているようなことではどうなるか、せっかくのことが台なしではないかという心配をいたしておるわけであります。 以上の点について、大臣の御所見を伺いたい。
○宮澤国務大臣 確かに、この問題が世道人心に与えました影響は非常に寒心すべきものがございまして、取引が現実に継続しておるという実情さえなければ、したがって、免許を取り消すということからくる混乱というものをあまり考えずによろしければ、もう少し簡明直截な措置もとれたかと思いますが、そのようなことをも考えまして、あのような処置にいたしました。 しかし問題は、仰せられますように、結局モラルの問題であります。それからまた、大衆が不用意にこれに参加するに至ってしまったような制度の運営の問題でもございます。したがって、そういう点につきましては、今回のことを機会に十分お話はしておるつもりでございますけれども、なお徹底させる必要もございますし、取引の内容あるいは銘柄等々につきましても、御承知のように、すでに基本的な検討を始めたわけでございまして、それと相まちまして、もう一度あのような不正常な状態を招くことがないように戒心をしてまいりたいと思っております。
○両角政府委員 御指摘のございました、私どもの許可のあとの始末をどうするかという点でございますが、御承知のように、今回二百六十二の仲買い人の許可をいたしましたが、その中でCクラス、Dクラスという二十九社につきましては、改善計画というものの提出を求めております。したがいまして、先ほどお話がございましたように、許可はこの改善計画の実行ということを条件といたしておるわけでございますが、私どもは、そのような計画が現実に厳正に各仲買い人において行なわれていくということを常時監視をいたし、また直接これを推進、指導もいたしておる次第でございまして、もし、そのような改善計画の実行が、その実態においてとうてい遂行できないというような事態になると仮定いたしましたら、さような場合は当然許可の取り消しということも考えなければならない。したがって私どもとしましては、許可のいわばアフターケアというものについては、全力をあげて努力をいたしておるということを申し上げます。
○横山委員 昨年来、この許可移行に伴って私が心配しておりましたもう一つのことは、残念ながら許可せられなかった場合、条件がきびしくなった場合に、大衆投資家の権利が守られるかどうかという点については、ここで申し上げてかえって大衆投資家なり世間を騒がせてはいかぬと思いまして、政府側に厳重に善処をお願いをしておいたところであります。しかるところ、御存じのようにマルミチが自廃をいたしました。私が承知をいたしておるところによりますと、マルミチは昨年九月でございましたか、純資産三億八千万円を持っておったと報告を聞いております。ところが、わずか半年も出ない今日、自廃をして赤字であるということなんであります。そして、マルミチに証拠金を預けております投資家あるいはまた一般債権者等に対して、債権の回収率が四割くらいではないかという話があるわけであります。事の意外に私はたいへん驚き、政府は一体何をしておったのであろうか。毎月毎月、資産表なり損益計算書なりを取り寄せて、そして廃業した場合、転換をした場合に、大衆投資家のために十分な措置ができるように、財産が他に転用されたりいろんなことのないように、十分に配慮するように要請をしておいたにかかわらず、ふたをあけてみたらばこんなことであります。なぜこんなことになったのか、まずその事情を簡潔に説明をしていただきたい。
○両角政府委員 ただいまお話がございましたマルミチの件でございますが、確かに御指摘のとおり、昨年の九月ごろ、各取引所の合同の経理審査にあたりまして、当該企業の経理内容が悪化をしておるということが判明をいたしました。したがいまして、各取引所が一致いたしまして、このマルミチの経理の改善のために特別の措置をとるように指示をいたしたわけであります。 その措置とはどういうことかと申しますと、主として営業権の譲渡、その他の資産の処分を行ないまして、その経理の内容の健全化をいたして、そうして委託者に対する被害を最小限度にとどめるよう必要な措置をとるよう要請をいたした次第でございます。 なぜこのような事態に立ち至ったかという点でございますが、御承知のように、昨年来、商品取引所のいわゆる商い高の減少ということもございましょうし、またこの会社が自己売買にあたりましての損を相当計上したというような経緯もございますが、最も主要な原因は帳簿にあらわれておらないところにあったわけでございまして、この企業がいわゆる傍系会社、関連会社に対する手形の裏書きをいたしまして、その裏書きによります債務の弁済に迫られたということが主たる原因かと存じております。したがいまして、現在までに判明しておりますところによりますと、マルミチが法定上、すなわち商品取引所法によりまして要請されます純資産額は約一億五百万円ということになっておりまして、取引所としましては、先ほどお話しのように、三億円程度の純資産額がございましたので、それとの関係においてはこれはまだ問題視しておらなかった。しかるに簿外の債務というものが新たに発見されたというところから、昨年の秋以来、急遽その対策のために必要な措置を講じてまいった、こういう経緯になっております。
○横山委員 そういうことであれば、そういう経験をすれば、もうこれから簿外の借り入れがある、手形の割り引きをしている、関連会社へ金を黙って貸しておるということがあるならば、取引所にどんなに報告を出しましても、あるいは役所にどんな報告をしましても、それは信用ならぬという結果と相なったと思うのであります。一体これはどう考えたらいいのであろうかということであります。 時間の関係で私は端的に伺いたいと思うのでありますが、証券と商品と比較してみますと、まず第一に証券業界においては兼業の禁止が行なわれておる。商品取引においては、やみくもに単純に兼業の禁止をするわけにはまいらない事情もあるけれども、少なくとも兼業について一歩禁止的条項を定めるべきではないか。特に商品取引業界では、キャバレーをやっている、あるいは馬を持っている、画廊を持っている等々、まことに水商売に手を出されている人が多い。マルミチは川島建設の関連会社でありますが、川島建設がやっておりますものを見ますと、ボクシングやキックボクシングとたいへん仲がいい。そして私の知るところによりますと、さらに進んで川島建設を通じて高利貸しから金を借りておる。高利貸しは一体何か。ここから以上は今日の段階では言いませんけれども、警視庁の捜査の段階に入っておるような気がしてならぬのであります。 そういうようなことだといたしますならば、このマルミチの経験というものは十分考えなければならぬ問題だ。第一に、証券の法律を引用するばかりでは知恵のない話ではありますが、少なくとも内部蓄積、配当制限という点についても一歩を進める必要がある。兼業禁止もまた同様である。第三番目に、この種の問題について、仲買い人組織あるいは商品取引所を通ずる共同保証制度、あるいは保険制度、そういうものを考えなければ、証拠金を取引所へ預けているといったって、いままでは四割、今回から五割になるわけでありますが、結局、四割や五割では債権者、大衆投資家の保護には事実上はならぬではないかということが考えられる。最後に資本金の問題がある。数十億の商いをしておって資本金が二百万円だあるいは三百万円だということについては、どうにも理解がいたしかねる。許可がされたあとでありますから、長期的展望としていまならいいと私は思うのでありますが、資本金の問題についても十分考えなければならぬことではあるまいか。このマルミチの経験というものをあれほど言っておいたにかかわらず、ふたをあけてみれば、こんなばかなことになって、取引所はもちろんでありますが、政府の監督責任というものが上っつらで行なわれて、帳面を見て、あるいは報告書を見て、ああ資産はあります、三億八千万円ありますからと言い、取引所の鈴木会長も記者会見で、いや、だいじょうぶですよと言ったとか言わぬとか、それがまた債権者を激怒させておるという状況で、今日の取引所やあるいは役所も、そういう月々の報告を見て、ああ、これならだいじょうぶだと言っているのはまことにばかげた話だ、こういうふうに考えられてならないのであります。以上の点についてどうお考えですか。
○両角政府委員 今回のマルミチの事件は、私どもとしましてもまことに遺憾な事件であったと思っております。ただいま、今後の仲買い人の経理の健全化、特に委託者保護の見地からする各種の経理基準というようなものにつきまして、法的にもしくは行政面でいろいろ再検討をすべき問題があるのではないかという御指摘は、まことにごもっともと存じます。特に資本金の問題、内部蓄積の問題あるいは配当の問題、いろいろな角度から、私どもも今回の教訓を生かしまして、今後の仲買い人の経理の健全化という意味での基準の再検討ということに取り組むつもりでございます。
○横山委員 後刻また御質問をいたしたいと思いますが、時間の関係で、先ほどの石油関係で、先般本委員会で取り上げましたマネプラの問題につきまして、少し政府の意見をただしておきたいと思うのであります。 私が先般、商工委員会で局長に対して、エッソとマネージャープラン、全国約三百のマネプラとの間の調整を依頼いたしました。しかるところ局長は、その際、善処をいたしますと答えられたのでありますが、マネプラの問題を提起してもうかれこれ十カ月近くになると思うのでありますが、一向この話がついておりません。エッソはその後いわゆる新契約書なるものをつくりまして、全国に向かってこの新契約書に対する同意書を要請しております。ところがその新契約書というものは、私が見ましてもまだまだずいぶん多くの問題を控えておるわけであります。 そこでまず第一に政府側に、同意書があちらこちらで紛争の種になっておるのでありますが、同意書について意見を聞きたいと思いますのは、新計画に賛同をし、契約にかわるものとして私は十二月末までにこれに賛成をしたかったのだけれども、保証人がまだつかぬので、四十六年に延期してもらうようにお願いする、という同意書をエッソの本社が全国各地でとらせて、そしてそれがかなり集まったというて誇示をしているわけであります。同意書というのは一体いかなる法律的効果があるものだろうか。これは少なくとも私の感ずるところは、契約がされたとは言えない。また本年に入ってまだ調印をしてないのでありますが、しなかったからといって契約違反とは一言えないと思うのであります。聞くところによりますと、エッソは通産省へ行きまして、会計処理上必要だから集めております、こういう説明をしたそうでありますが、これまたおかしな説明で、説明するほうも説明するほうなら、ああそうですかといって承ったほうも承ったほうだと思うのであります。いまこのエッソは同意書を全国的にとろうとし、そしてマネプラの連合会は公正取引委員会に提訴をし、同時に通産省に調停の申請をいたした模様であります。かくのごとき状況の中で、私は、公正取引委員会及び通産省が、この提訴並びに調停の申し立てについてどういう措置をなさろうとしておるのか、まず簡潔にそれを伺いたいと思うのでありますが、公取から伺います。
○吉田(文)政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のエッソ・スタンドのマネプラ契約につきましては、これは昨年の五月ごろから予備審査と予備調査ということで調査をいたしてきております。ただ表面の契約だけ見たのでは、これは実際にそれがどういうふうに運用されているかということはよくわからなかったわけでございます。ところが最近になりまして、具体的事例を出してくれということがございましたし、またことしに入りましてから、これは正式に審査——事件内容としては、どうもエッソがマネージャーに対して、サービスステーションの経営方法等について不当な制約を加えている、すなわち不公正な取引方法に該当するおそれがあるんじゃないかということで、現在審査をいたしておる段階でございます。したがいまして、本件の処理につきましては、審査を行なった上で違反事実があれば、これは必要な排除措置をとりたいというふうに考えております。
○本田政府委員 お答えいたします。 当委員会におきまして、横山先生からマネージャープラン方式につきまして御質問を受けて以来、かなり時間がたっておりまして、なお解決を見ないという点につきましては遺憾に存じております。 御指摘のように、われわれのほうにも調停申し立てという文書が参っております。調停という意味がなんでございますが、われわれとしては、本問題の解決について通産省として結論の出るようにあっせんをしろ、という御要求と理解しておるわけでございますが、その意味におきまして、従来われわれとしましては、当事者間の取引の話でございますので、できるだけ当事者の話し合いで解決をしたいということで、話し合いにつきまして、両当事者にそういう場所を持つことをすすめておったわけでございますが、最近の情勢でございますので、われわれも中に入りまして、両者の申し分を聞きまして、両者の意見の食い違いを調整するようにあっせんいたしたいというふうに考えております。
○横山委員 ぜひそうしてやっていただきたいと思うのです。 で、念のために申し上げておきますが、苦情の第一は仕切り価格が非常に高いということでございます。ここに数字を申し上げますと、マネプラと一般特約店との差は、大体八十キロといたしまして三十八万四千円。そうしてかりに、このマネプラが、エッソからガソリンを仕入れておるエッソの他の特約店から仕入れて——ばかな話でありますが、エッソの他の特約店から仕入れてそれを売ったとしても三十四万三千八百円。エッソから買うよりも他の特約店から仕入れたほうが有利であるというばかげた現象があるわけであります。 それからたしか四十二キロリットルあたりが全国一般の販売平均であります。マネプラの場合は驚くなかれ八十キロリットル平均であります。これはエッソが言っていますから間違いありません。月に倍近く売っておるのですから、よほどもうからなければならぬのにかかわらず、それが半数近くが赤字となっておる。 それから第三番目の問題は、これは通産省でぜひ検討してもらいたいと思うのでありますが、新契約書によりますと、エッソは十一万七千円アップするんだから改善したと言っている。ところがマネプラのほうは、いやそうではないのだ、新契約書によると六万八千百円の赤字になるのだ。これは積算根拠がどうなっているのかわかりませんが、これではまるきり両者の比較は意味をなさない。客観的な判断ができないですから。通産省も、両者を同じテーブルにつかせて、そうして判断をしてやるときに、この新契約書なるものが一体どういう結果をもたらすか、科学的な積算を一ぺんしてやってください。そして、おまえの言うのはここが違っている、おまえの言うのはどういうことなのかということをやって、両者が同じ次元で議論ができる、ようにあっせんをしてやってもらいたい、こういうふうに考えておるわけであります。 ともあれ、この不公正な取引につきましては、公正取引委員会にお骨折りを願うわけでありますが、現実問題として、このスタンドの問題が、かくまで一年近くいろいろとトラブルがあることにつきましては、公正取引委員会の審査を待つ前に、まず行政官庁として通産省がこの問題について善処をしていただく。で、この間もぼくは言うたのでありますけれども、とにかく両者のこもごもの意見を別々に聞いておったのではこれはだめなんです。両者それぞれの言い分がありますから。あなたの目の前で一ぺんやらせてみて、そしてあなたも、とにかく客観的な判断材料を持っておって、そしてあっせんをしてやるようにする。問題は三つありますから。一つは、連合会とエッソで話し合うように、話し合いの場をあなたも中に入ってつくってやっていただきたい。第二番目は、この独禁法上不公正な取引はどうしてもやめさせなければなりません。第三番目は、八十キロもやっておるということは一体どういうことなのか。普通四十二キロが平均なのに、どうして八十キロも売れるかということであります。これは全石連がマネプラを非難しておりますように、結局、休日労働、時間外労働、徹夜労働、家庭労働そういうようなやり方でなくては、八十キロも売れるはずがないのであります。ですから、その状況も十分念査をして、少なくとも全石連というワクの中において調整規定が認可を受けてやっておられるならば、その調査規定を守ってやって、なおかつ、そろばんが少なくとも合うように考えてやることが、業界の混乱や過当競争を防止する要素だと思う。この点について最後にお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○本田政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、両者の言い分を同じ場で聞いてあっせんをいたしたいと思います。その際、その取引内容につきまして、申し立て書によりまして、御指摘の十一万七千円の黒と六万八千円の赤との食い違いという点も、資料をもっての指摘もできますし、それからまた、八十キロというものについての申し立てもございます。一般的に申しますと、これは全国平均四十キロですから、SSの場所等によって、あるいは売り上げの大小というものがおのずから出ますから、それらの点についても両者の言い分を十分聞きまして、過大でない販売目標を設定するようにいたしたいと思います。
○八田委員長 松尾信人君。
○松尾(信)委員 時間が中途半端になってしまいましたので、大部分の質疑は次の当委員会に持ち越すことにいたしまして、きょうは緊急に中小企業庁長官にお尋ねしたい、また要望したいということが一点。 それは、中小企業の倒産というものが昨年は非常に多かった、史上二番目であるというようになっておりますけれども、現在、昨年の暮れに年末の金融というものがなされましてどうやら落ちついたのではないか。ところが実際は、そのような年末金融というものもほんとうに中小企業の金繰りに役に立ったか。見てみますと、やれボーナスだとかいろいろそういう払いに追われまして、ほんとうの金繰りの緩和に役立っていない。また大企業のほうにおきましては、在庫調整その他でいま非常に金も要るし、資金繰りもなお余裕がない。下請代金等におきましても、法に違反しておる長い支払いというものが非常に行なわれておりまして、その支払いの日数もまた非常に延びておる。そういうことから、この二月、三月におきましては、中小企業というものがさらに金繰りに困りまして、大きな倒産が出てくるのじゃないかということであります。そのような実態というものを長官がどのように把握されておるか、それが第一点でありまして、そのような実態のもとから、来年度ということじゃなくて、この二月、三月に中小企業に対して思い切った期末の融資をすべきではないか、これが第二点であります。そういうことを伺っておいて、そしてそれならばどのくらい出してやろうというところまで長官が考えていらっしゃるか、わかればそこまであわせて聞きたい。こういうことでありますので、すべては次の機会に譲りまして、以上の点につきましてお答えをいただいて、きょうの質問を終わりたいと思っております。
○吉光政府委員 お示しのように、金融引き締めの緩和措置はとられましたけれども、まだ緩和の影響が経済実体面に浸透するというところまで至っていないのが現状ではないかと思うわけでございます。特に、いま数字をあげられました倒産の関係でございますけれども、十二月、一月というのは、従来のペースで見ますと、倒産件数がわりあいに低い月であったのが通常の姿であったわけでございます。ところが本年におきましては、十二月非常に大きな倒産件数が出ております。一月につきまして八百一件でございますけれども、これも実は前月よりは下がりましたけれども、従前の一月という月に比べますれば、やはり相当高い倒産件数のままで推移してまいっておるという状況でございますし、また従前の各年、これは引き締め時期でございましょうと、あるいは引き締めが緩和されている時期でございましても同じ傾向でございますけれども、三月という月は倒産件数が異常に高い数字を示す月でございます。これはやはり期末でございます関係上、いろいろの資金手当てが必要であるというふうなところから、手当てがつかないで倒産してまいるという件数が例年多いのではないであろうかと思っておるわけでございます。したがいまして、特にことしのように、十二月、一月というのが例年に比べまして異常に高い倒産件数を持っておりますだけに、この期末の経済界の動きというものには相当注意深く対処しなければならないのではないであろうか、このように感じておるところでございます。特に問題になっております業種、先ほど横山先生の御質問の中にもございました繊維の関係のみならず、あるいはモザイクタイル、陶磁器あるいは金属洋食器、家電の下請関係その他、多方面の分野にわたりまして景気停滞感が非常に強く、業種によりましてはすでに操業短縮までやっておるというふうな状況でございます。 それらの事情を踏まえまして、実はこの期末の金融対策につきまして現在真剣に検討をいたしておるところでございまして、昨年、先ほども御指摘の中にございました千五百九十億円の追加貸し出し規模をきめたわけでございますけれども、それだけでは不十分ではないか、こういう観点に立ちまして、種々の面からの検討を現に開始し、関係大蔵当局とも一部交渉を始めておるところでございますけれども、特にまず第一にやらなければなりませんことは、やはり償還期限の延長と申しましょうか、年度末で償還期限が来るという、そういう債務につきまして、その延長を一部はかってやる必要があるのではないであろうか。これは消極的な手段ではございますけれども、企業にとりましては非常に有効な手段になろうかと思います。それからさらに、特に最近の金詰まりの現象の、中小企業にとりましての中心はやはり運転資金でございます。したがいまして、特に国民金融公庫、商工中金等に対する貸し出しワクにつきましても、やはりこの際弾力的に考えてまいる必要があるのではないであろうかというふうに考えております。 それから第三の問題といたしまして、これも昨年秋に一部増加ワクをいたしたわけでございますけれども、現在、信用保証協会の保証というものが持っておりますその機能は、だんだんと拡充いたしております。そういう観点からいたしまして、中小企業信用保険公庫の保証の引き受け額、この限度をやはりこの際引き上げる必要があるのではないであろうか。 以上のような角度から、現在いろいろとデータを集めまして、この三月の金融対策として間に合うよう早急に具体的な手を打ちたいというふうに考えておるところでございます。
○松尾(信)委員 考えはよくわかりました。しかし、国民金融公庫にいたしましても、中小企業公庫にいたしましても、それぞれ第四・四半期と申しますか、最後の四半期の自分のワクといいますか、本年度の資金のワクがあるわけです。そういうワクの中から操作されるということでは少しも前進がないわけでありますから、機関のワクを広げる。または保証協会の限度額の引き上げ等も、いままでの四十五年度の残された分、資金ワクでなくて、そこには期末金融として特別に追加していくんだというものがなくては意味がないのじゃないか、こう思います。現在の手持ちのワクも早く出す。これは資金のワクを早く出すということですね。それから足らない分を追加して補ってやる。これがなくちゃいかぬのじゃないかと思いますけれども、どうでしょう。
○吉光政府委員 お話のとおりでございまして、私がお答え申し上げましたのも、そういう意味におきまして、三機関の貸し出しワクにつきまして、三月末までに、当面必要とするものについての貸し出しワクの追加を含めまして、現在検討いたしておるところでございまして、四月に入りますと、来年度の財投計画の運用の問題になりますので、したがいまして、まだふところが広うございますから、そのほうにつきましては、傾斜的に使ってまいるというふうな方向で処理できると思っておりますけれども、三月末までの問題につきましては、既往の貸し付け規模にさらにプラスアルファを考えていく、こういう方向で対処してまいりたいと思っております。
○松尾(信)委員 よくわかりました。それでプラスアルファの問題ですけれども、そこをひとつ、実態が実態でございますので、しっかり交渉されまして確保してもらいたい、うんと積み上げをがんばってほしい、これを要望いたしまして、私のきょうの質問を終わります。よろしくお願いいたします。
○八田委員長 次回は、来たる二十六日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十九分散会