災害対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 142 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1971/03/24
会議録
○中井委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、まず豪雪地帯における雪害対策の実情調査のため、去る六日から三日間、新潟県、富山県に委員派遣を行ないましたので、現地に派遣されました委員から報告を聴取いたします。天野光晴君。
○天野(光)委員 豪雪地帯における雪害対策の実情を調査するため、去る三月六日から三日間、中井委員長はじめ、高鳥、吉田、内藤、米田、貝沼、小宮の各雪害対策小委員、それに小委員長の私が、新潟県及び富山県において調査を行なってまいりました。 本日は、時期の関係で、要望事項等の詳細については、本委員会議録の末尾に参照として掲載していただくこととし、重点的かつ簡略に御報告申し上げます。 今回の調査のねらいは、前国会成立を見ました、豪雪地帯対策特別措置法の改正に伴い、特別豪雪地帯の設定及び特別措置に関して、住民の生活の実態に接し、関係者の意見を聴取することにあり、会期中の限られた時間でございましたが、新潟県及び富山県当局からの総括的説明聴取をはじめ、おりからの豪雪の中を、両県の代表的豪雪地帯をつぶさに調査してまいりました。 豪雪地帯でも特に雪の多い地方では、例年十一月ごろから降雪が始まり、三メートルから四メートルをこれる積雪のため、冬期間は道路交通が途絶し、数カ月にわたって孤立する状態にあります。特に、これらの地方の山間部では、老人、子供等が出かせぎの留守を守って、雪に埋もれ、隣家への行き来もできず、病死者が発生しても連絡もとれないところもあるという状態で、住民の日常生活は困窮をきわめております。 視察しました新潟県津南町では、雪害対策に要する直接の経費が町費だけで一般会計の一割をこえ、町の財政に与える影響には深刻なものがあります。同町では、長坂地区の県道加用今新田、津南停車線の流水消雪道路を、またふぶきの中を雪上車に分乗して、赤沢地区付近まで行き、山間部の冬期交通確保の実情の一端を見てまいりました。 津南町、川西町、中里町当局並びに関係団体から、詳細な要望を聴取しましたが、特別豪雪地帯対策として特に強い要望がありました事項は、医師等の派遣による住民の健康保持、生活保護世帯の除雪、雪囲い費用の家屋補修費からの別ワク化、屎尿処理の予備貯留槽の設置及び国庫補助化、小、中学校寄宿舎の舎監、寮母、炊事員の定員化、国県道並びに主要町村道の改良、舗装の促進等でありました。 十日町市では、市内国道の消雪パイプ、ブルドーザー、ロータリー車等による消雪及び除雪の現場を視察、防雪都市建設の実情について説明を聴取してまいりました。 市当局によれば、豪雪による被害は例年約二十億円にのぼり、市民生活は衰退の一途をたどっていたところ、昭和三十八年の豪雪災害を契機に、本格的に雪害対策に取り組み、消雪パイプ、流雪溝の建設、道路の改良等の冬期道路交通の確保を中心に除々に雪害を克服、四十三年ごろから市民の平均所得も、新潟県の平均をこえ、昨年は、絹織物を中心とした工業製品出荷総額が三百億円をこえたとのことであります。このことは、ともすれば経済効果が少ないとして、公共投資が敬遠されがちである豪雪地帯においても、冬期の道路交通の確保により、住民生活を向上させ、十分に経済効果を期待できることを実証したものでありましょう。 なお、同市からは、特別豪雪地帯に対する特別措置の立法化、無雪都市法の制定とモデル事業の早期着手等について強い要望を受けてきました。 富山県では、五箇山地方の豪雪山村の一つである利賀村まで、豪雪の中をジープに分乗して行ってまいりました。同村では例年約三メートルから四メートルの豪雪により、冬期間は二十七集落のうち十七集落が孤立し、そのうち七集落は徒歩でも交通不能で、郵便も 波から六日間もかかるほどで、人口も昭和四十年の三千二百人が四十五年には千九百人余に減るという過疎地であります。四十三年楢尾隧道の完成により、八尾地方から積雪の少ないとき、かろうじて小型ジープにより村役場までの交通が確保され、また四十五年八月に豪雪山村開発総合センターの建設が完成、このほか婦人の労働力を対象として工場の誘致が成功したこと等により、人口の減少が鈍化したとのことであります。今後、冬期道路交通が十分確保されれば、工場誘致をはじめとし、造林業、養蚕、薬草等の生産により、効果的な産業開発も可能であると熱心な要請を受けてきた次第であります。 村当局から、克雪管理センターの水無、大勘場地区への設置、医師、歯科医師の確保、診療所の施設、救急車、往診用自動車等の全額補助等の要望に加えて、冬期間なだれの危険のため交通不能となる、国道百五十六号線及び三百四号線の早期改良及び村道利賀−平線の隧道開さく事業の採択並びに県道水無−庄川線の改良、防雪事業の施行促進等について、強い要望を受けてまいりましたが、特に、同村は砺波地方の政治、経済圏に属しており、水無−庄川線の交通の確保は早急に行なうべきで、四十六年度において、スノーシェッド等防雪施設の建設に特別な配慮を行なうよう特に政府に要望しておきます。 このほか、新潟県並びに富山県及び上平村当局から、特別豪雪地帯の指定及び特別措置の早期実施、災害救助法令の整備、雪寒事業の拡充強化、農林業対策、医療対策、出かせぎ対策、税、財政対策、集落整備対策の充実等々について要望を受けてまいりましたが、しさいは別途資料に譲ることといたします。 最後に、調査団の所見を率直に申し述べたいと思います。 まず、何よりも重要なことは、雪害対策に対する基本的な姿勢についてであります。豪雪地帯では、恒常的な豪雪災害により、異常な生活をしいられ、他の地域の住民に比べて過重な負担を負わされており、ことに経済の高度な成長により、豪雪山村にも、消費財、機械等の導入が行なわれ、生活様式をはじめ社会、経済構造が変化し、住民は現金収入を出かせぎに求め、その結果、過疎現象を助長せしめるという社会的要因が、豪雪による被害を激甚化させ、いわゆる雪地獄を生ぜしめているという事実を認識することであります。もし、関係者の中に、雪は昔から降っていたとか、豪雪は災害でないという考えから脱却できない人があれば、これはたいへんな考え違いであります。豪雪地帯の住民の生命の安全を守り、生活を安定さす施策を行なうことは緊急の課題であります。 次に、雪害対策のすべてのかなめは、冬季道路交通路確保にあります。これが確保されればほとんどの問題は解消しましょう。このほか、応急策として、医療対策、災害救助法令をはじめとする住民の福祉施策の強化、出かせぎ労働者や留守家族に対する諸援護対策の強化、文教施設及び消防器具等の整備、拡充等々解決を迫られている問題が山積しております。政府は、豪雪地帯の県及び市町村当局の切実な要望に対して、住民の身になって、きめこまかな施策を積極的に行なうよう強く要望しておきます。 なお、現在雪害対策小委員会におきまして、特別豪雪地帯における特別措置の立法化について鋭意検討中でありますことを申し添えておきます。しかし、雪害対策は、これらの応急な災害対策的措置によって完全に解消するものではありません。その根本は雪の克服にあります。豪雪地帯の中にも道路交通の確保をはじめとする公共投資により、経済効果をあげ得る地域もあることはすでに述べたとおりであります。国は、雪が人間に及ぼす害と利点を総合的に研究し、豪雪地帯に対して思い切った公共投資を行ない、集落再編整備事業等を含む総合開発事業を強力に実施すべきでありましょう。 わが国の将来は、今後、日本海沿岸地域にになうところが甚大であるといわれております。日本海岸地域の発展のかぎは、雪の克服、活用にあります。いまや、雪の克服は政治に課せられた重要な問題であり、関係者の雪害対策についての発想の転換が何よりも必要であると思います。 終わりに、今回の調査に御協力いただいた関係各位に敬意を表し報告を終わります。(拍手)
○中井委員長 これにて派遣委員の報告は終わりました。 派遣委員各位には、まことに御苦労さまでございました。 なお、ただいま天野委員からの報告にございました各県等の詳細な要望事項につきまして、これを会議録の末尾に参照として掲載いたしたいと存じますが、これに御異議はございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 —————————————
○中井委員長 次に、昭和四十六年度災害関係予算の概要及び同年度災害復旧事業計画等につきまして、関係政府当局から説明を聴取いたします。まず、総理府総務副長官栗山廉平君。
○栗山政府委員 便宜総理府のほうから、昭和四十六年度におきまするところの防災に関する予算につきまして、その概要を簡単に御説明申し上げたいと存じます。 詳しい内容は、お手元に配付してございます資料によりまして御承知をいただきたいと存じます。 なお、同時に、本日関係各省からここに参っておりまするので、関係各省からの御報告も御聴取願いたいと存じます。 まず、防災科学技術の研究でございますが、これにつきましては、引き続き各省庁防災担当研究機関の強化充実をはかりまするとともに、台風、集中豪雨、地震予知、地すべり、がけくずれ、冷害、雪害、火災、産業災害等、各般の災害の防止のための研究及び各種構造物、危険物施設の安全性等に関する研究を推進することといたしておりまして、総額三十二億六千六百万円の予算措置を講じておるところでございます。 第二番目に災害予防でございますが、災害予防につきましては、災害予防等に関する教育訓練を、引き続き各省庁でその実施につとめるものといたしまして、また、気象の観測、通信、運輸、防火、水防等についての施設、設備の整備充実をはかるとともに、危険物災害予防対策、積雪寒冷地帯における道路防災対策等に力を注ぐものとしまして、さらにまた、大震災対策についても推進をはかる所存でございます。総額八百四十五億六千四百万円の予算を以上のため計上いたしております。 第三番目に、国土保全でございますが、国土保全が防災の基本であることにかんがみまして、東京、大阪等の重要地帯、地域開発等により急速に発展する地域、砂防地すべり地域等におきまするところの災害の防除に重点を置きまして、治山治水、海岸保全等各種事業を実施するものといたしております。これに要する予算の総額三千百七十三億九千四百万円を措置いたしておるところでございます。 次に、応急対策でございますが、災害が発生した場合におきましては、迅速かつ適切な救助活動が実施できるように、防災体制などを確立しまして、応急救助その他災害の実情に応じた必要な応急対策を講ずることといたしておりますほか、前年度に引き続きまして、災害共済制度についての調査を行なうことといたしております。これに要する以上の総額は、四億八千九百万円の予算を考えておりますが、必要に応じまして、予備費の支出等適宜の措置を講じてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 最後に、災害復旧につきましては、昭和四十三年から昭和四十五年までに発生しました災害のうち、激甚なものについては、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律に基づきまして、特別の財政援助または助成を行なうことといたしております。 また、昭和四十三年災害の復旧事業は、これを完了させることとし、四十四年災害及び四十五年災害は、直轄事業については完了させ、補助事業については所要の復旧をはかるとともに、災害融資等必要な金融措置を講ずることとし、このため、総額千八百五十四億八千万円を計上いたしておるところでございます。 以上申し上げましたところの科学技術の研究、災害予防、国土保全、災害応急対策並びに災害復旧等に対する事業費の総計は、五千九百十一億九千三百万円に相なっております。 以上、昭和四十六年度における防災関係予算の概要について御説明申し上げたところでございますが、もとより、災害の予防に重点を置きまして、その総合的対策を講ずるとともに、災害が発生した場合にも迅速かつ適切な応急対策をとりつつ、災害復旧に万全を期してまいるという所存でございますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 次に、去る二月二十七日に政令第二十一号が発せられましたので、内容につきまして簡単に御説明を申し上げたいと存じます。 政令の名前は、昭和四十五年における特定地域に係る激甚災害の指定及びこれに対し適用すべき措置の指定等に関する政令という名前でございまして、ただいま申し上げましたごとく、去る二月二十七日に公布されたものでございます。 内容といたしましては、激甚災害としての指定がございますが、その指定いたしましたのは、昭和四十五年一月三十日から二月三日までの暴風雨による災害でございまして、北海道えりも町、新潟県糸魚川市及び京都府伊根町の区域にかかるものでございます。それからまた、昭和四十五年六月十四日から七月五日までの、断続した豪雨及び台風第二号による災害でございまして、千葉県市原市、長南町、君津町及び大多喜町、長野県大鹿村並びに鹿児島県宇検村及び大和村の区域にかかるもの等がおもなものでございまして、以上の二件をはじめ全部で七件、つまり七つの災害が指定されたのでございます。 これらの激甚災害に対しましては、激甚災害法第二章の「公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助」、それから第五条の「農地等の災害復旧事業等に係る補助の特別措置」及び第二十四条の「公共土木施設、農地及び農業用施設等小災害に係る地方債の元利補給等」の措置を、各災害の被害状況に応じまして、それぞれ適用すべき措置として指定いたしているところでございます。 以上、簡単に概要を申し上げました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
○中井委員長 次に、建設政務次官田村良平君。
○田村政府委員 昭和四十六年度におきます建設省所管の防災関係予算の概要について御説明申し上げます。 建設省関係の概要につきましては、四十六年度の予算といたしまして、総額三千四十五億三千三百万円でございます。 その内訳は、科学技術の研究三億一千九百万円で、山地崩壊、浸食、地すべりの予知と防止工法、ダムの安全管理、河道計画及び河道設計、都市域の雨水排除、海岸災害対策、地盤災害対策、土木構造物の耐震等に関する研究、密集市街地の都市計画的防災対策、大規模建築物、地下街の火災及び煙害防止の研究、建築物防災性向上に関する研究、地震予知実用化に資するための基礎的調査研究、さらに高層建築物の安全施工に関する研究、過去の主要地震による被害構造物の解析、建築物の耐震性に関する国際協力推進等の経費でございます。 さらに、災害予防といたしましては、二百二十二億四千百万円で、水防施設の整備、積雪寒冷地帯におきます防災対策の強化、道路の崩壊防止等の事業の実施、防災建築街区の整備、江東防災事業の推進等を行なうことにいたしております。また、防災建築街区におきます防災建築物建設に対する資金の融資といたしまして、住宅金融公庫より十二億五千五百万円を計上いたしております。 国土保全としては二千三百六十三億七千五百万円で、河川改修事業等、ダム事業、砂防事業、地すべり等防止事業、急傾斜地崩壊対策事業、災害関連事業及び海岸事業五カ年計画に基づく海岸保全事業の実施であります。 最後に、災害復旧といたしまして四百五十五億九千八百万円で、河川、ダム、海岸、砂防設備、道路災害復旧事業等の事業でございます。 また、住宅金融公庫による災害復興住宅の建設等に対する融資として、十億円を計上いたしております。 以上で、昭和四十六年度におきます建設省所管の防災関係予算の概要の御説明を終わります。
○中井委員長 次に、農林大臣官房参事官大河原太一郎君。
○大河原説明員 お手元の資料に基づきまして、昭和四十六年度におきます農林省関係の防災関係予算について、要点に即しまして御説明申し上げます。 まず、最初のページの総括表の中段にございますように、農林関係の四十六年度における防災関係予算は、千五百八十三億二千五百万円でございます。なお、別に農林漁業金融公庫の災害関係資金といたしまして、二百十八億円を計上しているわけでございます。 次に内訳に入りまして、二ページの中段に、科学技術の研究一億六千三百万円ということに相なっておりますが、まず、国並びに都道府県試験研究機関におきまして、水稲等各種作物の冷害対策並びに桑、果樹等の園芸作物の凍霜害及び豪雪対策、あるいは土壌浸食防止等の地力保全対策等に関する経費を計上しておるわけでございます。 さらに農業土木試験場におきましては、農地の地すべりに関する各種工法の研究、並びにダム、堤防等の安全性に関する研究を引き続いて行なうわけでございますし、さらに海岸浸食防止並びに保全施設に関しましては、各種の漂砂その他の構造の研究なり、あるいは施設の安全性の研究を引き続いて行なうわけでございます。 また林業試験場におきましては、最近における建築用材といたしまして、高分子化合物を使用いたしました木質材料につきまして、その燃焼の際の熱分解生成物の実態を明らかにすることによりまして、建築用材として火災に安全な木質材料の開発をいたすという研究を続けておりますし、さらに、荒廃山地の復旧なりあるいは予防、また水源林なり防災林造成技術等の治山施設に関する技術開発を行なっておるわけでございます。 また森林につきましては、火災、煙害あるいは各種気象災害等、災害防止についての研究を引き続き行なうことになっております。 また、漁船研究室におきましては、最近の高省力化漁船の安全性及び復原性の問題についての必要の実態にかんがみまして、自動制御装置等の開発等についての研究を重点的に行なっておるわけでございます。 以上、一億六千三百万円が科学技術の開発の当省関係予算であります。 次に災害予防につきましては、小型漁船の事故防止という点に配慮いたしまして、漁船保険組合に機関検診員を設置するとか、あるいは保険組合段階におきまする事故防止のための研修会、講習会の設置、あるいは小型漁船は地区によりまして、その船型とか操業形態が非常に違っておりますので、それらの実態を明らかにいたしまして、安全操業基準を設定するように引き続いて推し進めているわけでございます。 また森林火災につきましては、国営保険加入の森林火災につきましては、巡視員の配置なり火災防止用標板、携帯用無線機の設置について、引き続き所要の経費を計上しておるわけでございます。 なお、従来どおり非常用の乾パンの備蓄を二十六万食、及び実験的ではございますけれども、米飯かん詰め一万七千食分を食糧管理特別会計にわいて計上いたすほか、雑穀の種子なり野菜種子の備蓄等についても行ないますし、また、災害用の仮設住宅等のために、主要な営林署に五万立米の国有林材の備蓄を行なっております。三ページの中段以後のところでありまして、一億八百万円を計上いたしております。 次に、国土保全の関係でございますが、五ページにございますように、七百十二億七千八百万円を計上しております。御案内のように、第三次治山事業五カ年計画に基づきましての事業を推し進めておるわけでございまして、また保安林整備につきましては、保安林整備計画は昭和四十五年度において完了いたしましたが、さらに補正的な再配置とか、あるいは重点地区の保安林の施業の合理化というよう主点について、所要の経費を計上しておるわけでございます。また、海岸事業計画につきましては、農地関係及び漁港関係につきまして、五カ年計画に基づきます保全事業を行なうとともに、防災ため池、老朽ため池、農地保全等につきましては、従来に引き続きまして経費を増高いたしまして、農地防災事業を行なうとともに、地すべり対策につきましては、地すべり防止法に基づきまして、事業効果の高い地区について、また緊急度の高い地区につきまして重点的に地すべり防止対策を行なうとともに、従来に引き続いて災害関連事業を実施することと相なっております。以上が国土保全でございまして、合わせて七百十二億七千八百万円という経費を計上しております。 次に、災害復旧等でございますが、これは五ページの下欄にございますように、総額といたしまして八百六十七億七千六百万円を計上しております。これは、大きくはいわゆる災害復旧事業及び災害融資と、さらに被害農林漁業者の経営安定のための災害保険制度、この三本建てになっておるわけでございますが、農地、農業用施設、海岸保全施設その他の施設等につきます災害復旧につきましては、先ほども総理府から説明がございましたように、四十五年災につきましては直轄災は四十六年度完了、それから補助災につきましては、おおむね四年間の完了目途といたしまして、所要の進度を確保するための経費を計上しておるわけであります。 次に、被害農林漁業者に対する融資でございますが、御案内のように、農林漁業金融公庫につきましては、施設災害復旧資金を六十億円、並びに自作農維持資金の災害用を約百六十億円計上いたしております。また、天災融資法に伴います過年災分の利子補給なり損失補償といたしまして、十二億円を計上いたしておるわけでございます。 以上、簡単でございますが、当省関係の防災関係予算についての御説明を終わらせていただきます。
○中井委員長 次に、運輸大臣官房審議官見坊力男君。
○見坊政府委員 運輸省関係といたしまして、運輸省、海上保安庁、気象庁それに日本国有鉄道を一括して概略御説明申し上げます。 一ページの中ほどにございますが、まず、科学技術の研究といたしまして五億六千百万円、災害予防といたしまして、日本国有鉄道を含めますと百九十七億八千三百万円、日本国有鉄道を除きますと百三億八千五百万円、国土保全といたしまして九十二億三千七百万円、災害復旧といたしまして二十七億九百万円を計上してございます。以上の合計が、日本国有鉄道を含めますと三百二十二億九千万円、日本国有鉄道を除きますと二百二十八億九千二百万円となっております。 以下、その内容について御説明申し上げます。 二ページの科学技術の研究関係でございますが、運輸省といたしまして、二億四千七百万円計上してございます。このうちの二億四千四百万円が港湾技術研究所の研究経費でございまして、波浪、高潮、津波及び地震等による災害を防止し、また港湾施設、海岸保全施設等の機能維持をはかるに必要な防災技術の開発研究を行なうこととしております。その他といたしまして、大型船舶の安全対策の一環として、ナビゲーション・レコーダーの調査研究経費がございます。 次に、海上保安庁といたしまして、千二百万円計上してございます。これは、地震予知計画参加のための経費でございまして、地震多発海域における海底地形とか地質構造でありますとか、そういったものの測量とか観測を行ないまして、地震予知のための基礎資料を得ることとしております。 また、気象庁といたしまして三億二百万円計上してございます。このうちの一億五千万円が気象研究所で行ないます気象衛星の研究開発に必要な経費でございます。その他は経常研究費とか特別研究費等の経費でございまして、気象、地象、水象に関する観測技術の研究でありますとか、台風、集中豪雨等の機構の解明、予知等に関する研究、地震予知に関する研究、梅雨末期の集中豪雨の研究等を行なうこととしております。 災害予防の関係でございますが、四ページにございます。 運輸省といたしましては、九億六千九百万円計上してございます。このうちの九億四千九百万円が防災施設及び設備の整備のための経費でございまして、航空の安全を一そう強化するための航空路管制施設とか航空保安施設等の整備、飛行場における消防及び除雪体制の整備等を行なうこととしております。その他といたしまして、船舶の安全対策とか船員の安全教育等といったものの経費がございます。 次に、海上保安庁といたしまして、四十九億四百万円計上してございます。このうちの二十九億二千四百万円が航路標識の整備費、十八億九千二百万円が巡視船艇の建造、航空機の整備等の経費でございまして、その他といたしまして、海上保安通信体制等の強化、救難防災器材の充実強化等がございます。 また、気象庁といたしまして四十五億一千二百万円計上してございます。このうちの二十三億六千百万円が一般観測予報業務に必要な経費でございます。その他の二十一億五千百万円は、海洋気象業務、航空気象業務、上高層気象観測業務、農業気象業務、水害気象業務及び小笠原諸島気象業務等に必要な経費でございまして、台風、集中豪雨、津波、地震、火山爆発等の自然災害に基因する災害の防止軽減に重点を置いて気象業務の充実を行ない、また、気象等に関して国際協力を行なうために必要な施設、設備等の充実をはかることとしております。 それから、日本国有鉄道といたしまして九十三億九千八百万円計上してございます。これは防災施設及び設備の整備のための経費でございまして、橋梁改良、防除雪設備の整備、橋げた改良、隧道改良及びその他の防災強化を行なうこととしております。 国土保全の関係でございますが、五ページにございます。 運輸省といたしまして九十二億三千七百万円計上してございます。このうちの九十一億八千八百万円が海岸等事業に必要な経費でございまして、海岸事業五カ年計画の第二年度として、東京、大阪等の主要な港湾都市における海岸事業及び特定海岸事業に重点を置いて事業を実施することとしております。 災害復旧関係でございますが、六ページにございます。 運輸省の港湾施設災害復旧事業費といたしまして、二十七億九百万円計上してございます。このうちの五億四千九百万円が直轄事業に必要な経費でございまして、昭和四十五年災害について事業の完了をはかることとしております。また、二十一億六千万円が補助事業に必要な経費でございまして、昭和四十三年災害については完了、昭和四十四年災害は九一%、昭和四十五年災害は七五%の復旧進度を目途に事業を実施することとしております。 以上でございます。よろしくお願いいたします。
○中井委員長 これにて説明は終わりました。 —————————————
○中井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。奥田敬和君。
○奥田委員 ただいま各省庁から、昭和四十六年度における災害関係予算の概要説明があったわけでございますけれども、そこで、まずお伺いいたしたいのは、台風、地震のメッカといわれるような日本列島にあって、私は、先般のロスアンゼルスの地震の例を引くまでもなく、地震対策が焦眉の問題だと思います。そこで先般来、中央防災会議でも本格的な地震対策に乗り出してこられているようでございますが、このことはまことにけっこうであります。しかし、ここの資料でも拝見いたしますと、科学技術庁をはじめ文部省、通産省、運輸省、海上保安庁、気象庁、建設省というぐあいに、予算面から見た限りでは、各省庁がばらばらで検討しておるんじゃないか、そういう感を免れないわけでございます。 そこで、これは私の意見でございますけれども、何か早急に一本化して、総合的な地震対策の研究機関を確立する必要があるんではないかということを痛感いたします。これに関して、総理府の基本的な構想といいますか、基本姿勢をお伺いいたしたいと思います。 それと、ついでにお伺いいたしますが、六十九年周期説という形で、非常に危険な周期が近づいておるということで、関東地方一円の皆さんにはたいへん恐怖感が充満しておるわけでございますけれども、特に東京、横浜、京浜関係の地震対策について、どういう実施計画、整備計画をお持ちなのか、簡単でけっこうですけれどもお答えしていただきたいと思います。特に江東ゼロメートル地帯、これは、先般来の新聞報道によりますと、場所によっては、生存率が三%くらいになるだろうというおそろしい予測が行なわれておる。こういうデルタ地帯に一体どういう防災整備計画が具体的に進んでおるのか、また京浜工業地帯のコンビナートは、いわば地震災害に対してはまさに爆薬庫でありますけれども、こういう形に対して、どういう防災体制をしいておるのか、そういう点について総理府の御見解を承りたいと思います。
○栗山政府委員 お答え申し上げます。 地震の予知のことを含めました研究関係について、各省それぞれやっておるけれども、もっと効率をあげるために、一本化してはどうかという御質問に私受け取りましたのでございますが、地震の予知につきまして、これは大問題でございますので、地震予知の連絡協議会というものを先生御承知だと思いますが設けまして、これは建設省が中心になっておるのでございますけれども、関係各省寄り寄り集まりまして成果をおのおの連絡し、なお、この予知のための推進をはかっているわけでございます。一本化ということももちろんたいへん大事なことだと存じますが、また、各省それぞれの専門の分野を広げていきまして、その成果を持ち寄りまして、連絡協議をしていくというやり方もあるわけでございまして、われわれといたしましては、まずその点をいま進めておるというところでございますので、一本化の先生御提案の点ももちろん伝えまして、十分研究させていただきますけれども、当面といたしましては、この連絡協議でまず進めていきたいというふうに考えているところでございます。 それから、地震周期の関係で、江東地帯の防災関係がどうなっておるかということでございますが、これにつきまして、私まだちょっと勉強が不徹底でございますので、総理府の参事官から答弁させてもらいたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○高橋説明員 お答え申し上げます。 初めに、地震災害対策について、中央防災会議で現在とっております状決を御説明いたしますと、八つの部会を関係各省御協力のもとに設けて、それぞれの部会の立場において現在鋭意検討中でございます。 その八つの部会を申し上げますと、中枢管理機能部会、警備部会、救護部会、避難部会、情報部会、交通運輸部会、都市防災化部会、それからさらに今回のロスの地震にかんがみまして、ガス電気関係の対策を新たな角度で講ずるということで、公益事業部会を新設いたしまして合計八つ、それで最後に総括部会、締めの部会でございますが、設けて現在やっているわけでございます。 それで、お尋ねの江東防災につきましては、建設省におかれまして、江東地区防災総合委員会を持たれまして、極力検討されているわけでございます。それを都市防災化部会に反映して、これを積極的に推進していくということになっております。 具体的なことにつきましては、建設省のほうからお答えがあると思います。 以上でございます。
○奥田委員 総括的な説明で大体了解いたしましたけれども、私が先ほど総理府に要望いたしましたのは、こういう各省庁にそれぞれの予算がいってばらばらな形での地震対策の技術研究では、なるほど専門、専門の立場がありますけれども、こういう形のばらばらの体制で、はたして強力に予知体制、防災体制のそういう検討ができるのかどうかということをたいへん憂えておるわけです。先ほども参事官から、たくさんの部会があるということを聞きました。それぞれの部会活動というものは盛んにやっておられるようでございますけれども、こういう形だけの審議会が花盛りに幾らたくさんあっても、実際の技術対策、防災対策という面からいいますと、とかく形だけに流れ過ぎるんじゃないかという心配もいたします。ひとつ政府のほうにおかれましても、総合的な強力な地震総合研究体制というものをつくられるように強く要望いたしておきます。 それから、建設省にお伺いいたします。建物、特に道路の中でも高速道路関係、橋梁の耐震性についてはずいぶん研究はされておると思います。しかし、先般のロスアンゼルスの災害の結果を見ておりますと、病院とか学校あるいは通信、放送局、警察を含めた公共の建物、こういう形の被害というものがあった場合には、こういう救済、防災活動のたいへんなおくれを見せるという形が証明されておりますが、これらの建物について、一般の建築物より、より耐震性は必要だと思いますけれども、建築基準法では、こういう病院、人の集まる学校あるいは旅館、放送局、通信機能を持っておるこういう機関の建物に対して、特別な基準設定がなされておるのかどうか、まずそのことについてお伺いいたしたいと思います。そうして、現在の高速道路の設計基準でいきますと、この前のような、たびたびロスアンゼルスの大地震のあれを例に引いておかしいんですけれども、あれくらいの地震でも耐震性は十分であるのかどうか、この点についてちょっとお伺いいたします。
○三宅説明員 都市局の技術参事官でございます。 ただいまの御質問に対してお答えいたしますが、一般的に土木関係、橋梁とか高速道路、そういった関係と、それから建築関係と分けまして、一般の土木関係につきましては、特に関東地方は多震地帯というわけで、相当強度の耐震を見込んで設計してございます。たとえば首都高速道路で申し上げますと〇・三G、これがたとえば先般のロスの場合でございますと約〇・〇五から〇・〇六、したがいまして、東京の場合でございますと、約五、六倍の強度を持っているわけでございます。したがいまして、関東大震災程度の地震が参りましても、東京のそういった一般土木の構造物につきましては、まず安全ではないか、さように考えます。 それから建築関係でございますが、現在の建築基準法関係で申し上げますと、先生御指摘の、一般の公共的な建物の耐震性を特に強めるというふうなあれはございません。しかし、今回のロスの経験によりましても、そういった、最後まで倒壊しないような建物、倒壊してはならないような建物、そういったものにつきましては、当然これは一般の建築物より強い耐震性を要求されますので、至急そういった建物につきましては耐震性を強めるよう検討してまいりたい、さように考えております。
○奥田委員 いまほどお答えいただきましたように、こういう病院、学校あるいは公共の、どうしても倒れてもらっちゃ困る大事な公共施設等々については、建築基準法上の検討がなされていないということでございますので、今後ともよく検討していただきまして、こういう建築基準を改正すべきだと思います。その点についてまた御検討していただきたいと思います。ただ、土木構造物については、比較的安全度が高いという、自信のあるお答えでございましたが、万が一高速道路あたりの形の中で、先般の地震のように曲がりくねったようなああいう大きな災害をもたらしますと、これは東京のような過密状態のところはたいへんでございますので、今後とも、さらに一そう慎重に、設計基準等々について御配慮ありたいと思います。 ひとつ通産省に重ねてお伺いいたしますが、発電、送電、配電という形で、この電力を分けて考えます。そうした場合に、ダムあるいは送電の鉄塔、こういうものの耐震性というものは、もちろん十分考えておられるのでしょうけれども、これは、先ほどの土木構造物以上にたいへん重要だと思います。ダム崩壊によってたいへんな災害も予想されますし、今後のダム建設に関しても、このことは非常に重要になってまいります。特に既設ダムの耐震性について少し教えていただきたいことと、もしも、よしんばこういう発電、送電はだいじょうぶであったとしても、こういう配電関係で、一つの電源地がやられた場合に、すぐほかの電源地から応急的に、直ちに電気が送れるような体制がとられておるのかどうか、そして、そういう対策についてのいろいろな演習と申しますか、そういう形をやったことがあるのかどうか。訓練ですね、応急訓練をやったことがあるのかどうか。特に火力、水力、あるいは原子力と、それぞれの発電のあれが違うわけでございますけれども、私たちはこれからだんだん原子力化されていく、原子力発電についてその安全性、特に地震に対しての耐震、そういうものについて、どういう形の検討が行なわれておるのか、ちょっと御説明していただきたいと思います。
○鈴木説明員 水力課長の鈴木でございます。 ただいま建設省からのお話もございましたけれども、関東大震災を契機といたしまして、わが国の耐震工学は非常に進歩をしてまいっております。電力設備につきましては、電気事業の安定供給という面ももちろんございますけれども、外部に与える影響というものが大きいので、非常に慎重にしております。たとえば、最近におきましては新潟地震あるいは十勝沖地震におきましても、付近に大火力がございましたけれども、何ら損傷もないという経験もございます。電源関係は非常に対策を講じておりますが、先ほど先生からお話のございました配電関係につきましては、停電対策というものに重点を置いて、復旧体制に対して、迅速な応急措置をとるようにしております。これにつきましては、電力会社間におきまして、相互応援体制というものが前々から検討されておりまして、この防災事務計画にいろいろ電力会社間のそういう体制整備を行なっておりますが、また広域運営という立場におきましても、地域非常災害対策要綱あるいは全国非常災害時復旧応援要綱というものを定めておりまして、常時各社間で通信関係あるいは復旧、応援体制、機能、そういうものを整備しております。この前の十勝あるいは新潟地震におきましても、各社間の応援体制は非常に円滑に強力に行なわれたように聞いております。 なお、電源関係で、水力と火力と原子力がございますが、原子力、火力ボイラー、そういうものにつきましては、もちろん厳重な設計審査を行ないまして、関東大震災級の約三倍くらいのあれにも耐えられるというふうな設計をしております。特にダムにつきましては、ダムをつくる関係者、建設省あるいは農林省あるいは電力会社、上工水関係のダムといろいろございますが、国際的な機関である大ダム会議というものがございまして、その下部機構として日本に国内委員会がございます。その場を使いまして、土木学会の専門家あるいは関係各省が集まりまして、ダムの耐震設計につきまして十分な設計審査あるいは基準をつくっておりまして、私どもはその内容をとりまして、電気事業法で技術基準というものをつくっておりまして、この技術基準によりまして設計の安全を期しておるわけでございます。
○奥田委員 時間の制約がありますので、御答弁もなるべく簡潔にこれからお願いいたしたいと思います。 次に、個人救済制度について、先般来当委員会でも問題になっておりますので、ちょっと触れさせていただきます。台風とか地震の自然災害で受けた個人の生命身体については、補償がないわけでございますけれども、これを制度化してくれという要望はたいへん強い。そういうことで、四十五年度予算におきましても、調査費を四百七十万ばかり計上してあります。その調査結果のデータも出たと思いますので、いつからこの制度の実施に踏み切るのか。総理府のほうですでに腹案ができていると思いますので、簡潔にその実態について御報告をしていただきたいと思います。
○高橋説明員 個人災害救済のために、ここに個人災害共済制度を設けて、犠牲になった方々にお見舞いを手厚く措置をするという方向があるのではないかということで、ただいま先生御指摘のとおり、四十五年度、九月一日防災の日を基準にいたしまして、全国一斉のアンケート調査を実施いたしました。それで現在集計がまとまったわけでございますけれども、なお、この集計の結果は、非常に私どもしろうとにはわかりがたい点が多々ございますので、専門機関にその解析と、それからはたして個人災害共済制度が成立するかどうか、成立するとしたら、その前提条件としてどのような措置が必要であるか等について現在研究委託をしております。それで、簡単に申し上げますと、調査結果については賛成者が非常に多うございます。また加入したいという希望者も多いわけでございますが、一方、全国の市町村長について、どのくらい加入されるかという加入推定を出したわけでございますけれども、市町村長の加入推定は非常に低いわけでございます。それで、実際このような形で実施したとすれば、はたして制度として十分にうまく運用されていくかどうかということが第一の問題でございますので、現在、先ほど申し上げたような試験研究機関に委託して、年度内には結論を出していただくということで進めておるわけでございます。 なお、その結果につきましては、さらにいろいろ補完調査あるいは解析等をしなければならぬと考えておりまして、四十六年度にも継続的にこの調査費三百余万円を計上して、さらに検討を加えてまいりたい、このように思っておるわけでございます。 いつから実施するかというお尋ねでございますが、私どもは、その調査の解析の結果、及び今後の調査の成果というものをかね合いに検討してまいりたい、このように存じております。
○奥田委員 さらに慎重に検討した上で、急いで結論を出したいというようなお話でございますけれども、皆さんらの仕事は、調査調査の連続で、大体調査した結果、各市町村あるいは個人のアンケート、それぞれの調査関係で、七割以上がすでにこの制度の発足を希望しておる。しかも、中央防災会議あたりでも、積極的にこれを取り上げようという機運が高まってきておるときですから、そうそう調査してといっても、結論は、いつまでもけりのつくものじゃございませんし、いいと思ったことは早急に政策化していく、制度化していくという形で、一そうスピードをあげて努力していただきたいと思います。 気象庁のほうに簡単にお伺いいたしますけれども、ことしの科学技術研究で、気象庁の予算が非常に大幅に増額されておるわけです。決してこれで多いと言っているわけじゃないのですけれども、気象観測の上にも、最近はたいへんな技術革新が行なわれてきておるのじゃないかということをしろうとなりにも推察できます。たとえば、気象衛星とか観測所の無人化あたりは、昨年の委員会でも問題になっておったようでございますし、そういう形で、四十六年度予算において、こういう技術革新の方向と照らして、新しい設備あるいはそういう技術的な方向をつけられたと思うわけですけれども、もし新設備等々においてこういう方向で進んでいきたいのだという考え方、そしてまた、ことしからこういう形の新設備がふえて、気象観測に一段と威力を加えてきたというような形がありましたら、簡単に御説明いただきたいと思います。
○岡田(茂)政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、科学技術の進歩は日進月歩であり、かつまた、社会の気象に対する要請も複雑多岐にわたり、また詳細にわたるというふうな傾向がございまして、これらの条件を踏まえて、私たちも鋭意新しい技術の導入に努力いたしておるわけでございますが、今年度特に特筆大書すべきものとしては、先生に先ほど御指摘いただきました、気象衛星の研究開発というふうなものが一番斬新なものかと思いますが、それに約一億五千万円の経費を本年度予算原案に組み込ましていただいております。それ以外特に目新しいというふうなものもございませんが、たとえば、従来から展開しておりましたレーダー網に対して、コンポジットマップができるように、各レーダー官署間の連絡を緊密にするとか、あるいはまた海洋につきましては、試作研究さしていただきましたVロボットの運用を開始するとかいうふうなもの、まだこまがいものもございますが、特に申し上げるべきようなものとしては、さようなものではないかと思います。
○奥田委員 たいへんじみな研究観測等々で御苦労なさっておることと思いますけれども、特に災害予防、予知等に一そうの努力をしていただきたいことをお願いいたしておきます。 次に、先ほども、小委員長からの御報告の中にもありましたけれども、特に雪国の地域、私の選挙区である北陸三県をはじめ新潟、各県において、最近非常に無雪都市建設という形の世論が高まっております。政治というのは、やはりハンディキャップをなくしていくことにあるのだ、したがって、この雪というような過重な負担にあえいでおるととろに対して、少しでも国土の平均的な利用といった面からも、ひとつこの雪に対する防雪、消雪、除雪という形を、うんと国が前向きの姿勢をとってやることによって、私はそういう雪国地域の過疎といった問題も解消できると信じております。 そこで、今般今年度の予算において、こういう雪害対策に非常に積極的な姿勢で取り組んでいただいたことをまず感謝いたします。特に、本委員会においては、豪雪地帯に対する特別措置法の改正等々で、具体的な動きを現実に示してきていただいておりますし、措置についても目下検討中ということで、私たちは非常に感激いたしておるわけでございますけれども、ことしの予算で見ますと、消融雪については、予算配分が前年比で消雪に対しては、これは私の見方が間違っているかもしれませんが、八〇%近い大きな伸び率を示しておるのじゃないかと思うわけです。その点については非常にありがたいわけですけれども、さらにこの消雪道路、雪をなくしてしまうロードヒーティング方式あるいは地下水利用方式、いろいろあるわけですけれども、こういう市街地の区間をきめて、そして無雪化の道路をモデルケースとして、ひとつ各都市間においてやっていただきたいということをかねてお願いしておるわけですけれども、これについて、来年度は一そうひとつ努力する、あるいは今年度はどういう計画を持っておるか。もし、その内容において具体的なものがありましたら、建設当局からお答えしていただきたいと思います。
○井上説明員 お答えいたします。 いま先生御指摘のように、私どもとしては、雪国と雪の降らない地域との格差を道路の面で解消するために、いろいろと施策をやっておりますが、特に、御承知の雪寒道路事業につきましては、一般の道路事業の伸びを上回る予算を計上いたしまして、概算要求どおりの予算をいただきまして、特に消雪関係の事業の御要望にこたえてまいりたいと思っております。 具体的に申しますと、消雪関係は、予算の上では防雪事業と申しておりますが、防雪事業は前年の一・五七倍という予算を計上さしていただいております。また、防雪事業のうち、御指摘の道路の消雪パイプが特に御要望が強うございますので、前年の一・九倍という事業費を計上させていただいております。特に、従来から補助対象にいたしておりませんでした消雪パイプの取水装置、これを大蔵省とも御相談をいたしまして、四十六年度からは、場合によっては補助対象に入れることができるということにいたしております。 その他、ただいま御指摘の特別豪雪地区の設定を待ちまして、四十六年度から地区設定がなされました場合、道路事業費も直ちに四十六年度から手が打てるように、大蔵省とも御相談をしまして、若干の道路改築事業費を保留さしていただいております。そういうことで、特別豪雪地区の設定に対応してまいりたいと思っております。
○奥田委員 関連してお願いいたしておきますけれども、これは科学技術庁の所管だと思いますが、答弁は要りませんけれども、この雪に対する雪害研究ですね、これは本年度も予算に計上されておりますけれども、私は、今後この雪害研究というものを、それが占めるたいへん大きな役割りを考えた場合に、ロードヒーティングあるいは地下水を利用する、あるいは将来原子力発電に伴って発生してくる温水あるいはガスを利用する、あるいは海水利用、こういった広範な面から雪を北陸の道路からなくしよう、こういう世論にこたえた形の研究開発を十分行なっていただきたいと思います。 特にこの面については、私もこの予算費目に関する限り、まことにわずかな予算でたいへんだと思いますけれども、そういう面につきまして、今後とも各省庁と連絡を密にされて、一そうの努力をされるように心からお願いいたしておきます。 たいへん時間を食ってまことに済みませんけれども、最後に一つ、たいへんローカルの問題になりますけれども、現在まだ電源開発調整審議会にはかかっておりませんけれども、石川県の手取川でダムの建設計画が進んで寄ります。これが一体いつごろ審議会の場で正式に決定するのか。それから後にいろいろな補償——いろいろな地元折衝、地域開発を含めてもちろん折衝が始まると思いますけれども、こういう形について、通産サイドで一体どの程度に基本打ち合わせが終わって、どういうスケジュールを組んでおるのか。そのことについて一言お伺いいたします。 さらに、これらのダムの建設にあたっては、地元民あるいは下流に及ぼす影響等々、治水の面にも十分留意されて、そういう形において善処されたいことを特に望むわけでございます。それで、そのダム建設のスケジュールについて、通産側に一点お伺いいたします。 さらに、建設側にこれをちょっとお伺いしたいのでございますけれども、このダム建設に伴って、国道百五十七号線のつけかえ工事が結局行なわれるわけです。ところが、これらに関しては、現在の道路——もとの道路というものは五メートルちょっとしかないというような非常に幅員の狭い道路でございますので、もしもダム建設計画がきまった場合、これらのつけかえ道路というものについて、どこが責任を持ってやるのか。私は、特に管理者である国、建設省に、責任を持って将来の改良計画も含めて、りっぱな道にしていただきたいと思うわけですけれども、この点について一言建設側からお答えいただきたいと思います。
○中井委員長 奧田さん、これで最後ですか。
○奥田委員 最後です。
○中井委員長 それでは通産省の鈴木水力課長、簡単に結論だけお願いします。
○鈴木説明員 お話しの手取川の開発につきましては、昨年、このダムは大きなダムでございまして、総合開発になりますので、関係します治水部門の建設省、あるいは都市用水関係の石川県、それから電気を担当いたします電源開発の中で円滑な話し合いが行なわれまして、ほぼ計画の決定を得ました。この事業を電源開発株式会社が施行するということもその際決定いたしまして、今後手順といたしましては、ことしの春の電源開発調整審議会に付議いたしまして、四十六年、四十七年細部調査、補償調査対策を行ないまして、四十八年度から本格着工、五十二年に竣工という予定にしております。 なお、ただいまの補償問題でございますけれども、このダムによりまして多数の水没がございます。石川県の村当局の人たちをまじえまして、十分な話し合いを行ない、誠意をもって補償交渉に当たらせるようにさせる考えでございます。 なお、公共補償でございます百五十七号線につきましては、現在道路管理者である建設省、石川県及び電源開発との間で協議中でございまして、近く結論が出ることを期待いたしておるわけでございます。 以上でございます。
○川上説明員 手取川のダムの建設に伴います国道のつけかえ工事でございますが、関係する区間が十五キロ程度でございまして、現道は、五メートル程度の非常に屈曲しました幅員の狭い道路でございます。ダムの補償のほうで現道のつけかえ、そのままのつけかえはいたしますが、これに道路のほうの改良費を加えまして、前後の道路規格に合わせました完全な道路改良を実施いたしていきたいと思っております。
○奥田委員 どうも長時間にわたってありがとうございました。質問をこれで終わります。
○中井委員長 米田東吾君。
○米田委員 私、まず一言御礼を申し上げたいと思うのでございます。 先般、中井災害対策特別委員長、天野雪害小委員長一行によりまするところの豪雪地域の調査、御視察をいただきました。私も豪雪関係の地域から出ておる国会議員の一人として、まことに時宜に適した、しかも非常に積極的な御視察をいただいたことにつきまして、心から御礼申し上げる次第でございます。 天野小委員長報告も拝聴いたしまして、そこに盛られております高い識見と、今後の行政に対する強い問題指摘等につきまして、心から敬意を表する次第でございます。心から御礼を申し上げるものでございます。 私、本年度の防災関係予算に関連をいたしまして、大体四点くらい、わずかな時間でございますけれども、御質問をいたしたいと思うわけです。 最初に、建設省の政務次官おいででございますので、一言御質問を申し上げる次第でございます。 この間、十九日だと存じますけれども、地方の都道府県の主要県道を主要地方道に指定をされまして、全国で三百三十七路線、約一万二千の延長道路が、主要地方道に格上げをされたという発表をお聞きしておるわけであります。特に、最近道路に対する建設省の積極的な施策に対しまして、私ども深く敬意を表しておるわけでありますが、この主要地方道に格上げされたことは、これが、やがて国の管理になりますところの、国道への昇格をも約束するものであるという内容のように聞いておるわけであります。したがって、ひとつ政務次官から、この主要地方道が大体どの程度、いつごろまでに国道に昇格をするということになりましょうか、大体の見通し等がありましたら、お聞かせいただきたいと思っております。その点まずお聞きをいたします。
○田村政府委員 お答えいたします。 ただいまの佐渡ケ島の現状につきましては、道路交通の実態から考えてみまして、直ちに国道に昇格し得る要件を備えていないように判断いたしておりますので、ただいま道路法を改正いたしまして、当該主要地方道に昇格するということは考えておりません。 なお、ただいま御指摘がありましょうに、先般発表いたしました主要地方道の昇格につきましては、佐渡ケ島を一環いたしております百余キロの主要地方道への認定を行なったのであります。 以上、御了承願います。
○米田委員 特に豪雪対策の関係からいきましても、この道路の問題が、小委員長報告にもありましたけれども、九〇%くらいのウエートを占めて、対策として重要な分野であるという御指摘をされておるわけでございまして、私どもも同感でございます。そういう面からいきまして、これからの国道昇格というのは、大体率直に言って、過疎地域あるいはおくれた地域、その中には豪雪雪害地域もまた当然入っておるわけでございます。そういうところがこれから対象になって、国道昇格ということが期待されるということになるんじゃないか。まあはっきり申し上げれば、この経済成長の恩恵に浴しておる太平洋地域というのは、どちらかといえば、国道の割合というものは多いだろう、取り残されておるのが要するにおくれた地域ということになるのじゃないか。そういう面からいきまして、この地域の総合的な開発あるいは産業の振興ということを考えますと、これは、もうどうしてもこの国道昇格ということをまず第一に望むわけであります。そういう面からいきまして私、総体的に御質問を実はしているわけでありますが、いろいろ基準もありましょうけれども、国道昇格という方向で、これから建設省として積極的にひとつ努力をしていただけないものか、こういうことで御質問したわけでありますが、次官からどうでございましょう。
○田村政府委員 お答えいたします。 高度経済成長に伴いまして、たいへんな経済界ないし国土の変化が起こっております。したがいまして、御意見のとおり、いままで主要地方道に全国で幾らかのものが昇格している。残された主要地方道の将来いかんということになりますと、仰せのとおり、積極的に国家資本を投入して地域の開発に協力をし、あるいはそれを援助する意味においては、来たるべき日の道路法の中でも主要地方道というものにどのようなポイントを与えるか、どのような位置づけをするかということは、政治的に重要な課題だと考えまして、私自身は、ただいまの御意見には賛成いたします。建設省といたしましても、そういうことを考えの中に入れながら、新しき道路網の整備の中に、御意見の主要地方道の問題を考えていきたいと思います。
○米田委員 ぜひひとつお願いしたいと思います。 次に、いま御答弁の中にもありましたが、特にこの国道が、一般的にいって離島にはない。実は、この間の委員会でちょっとお聞きしれのでありますが、淡路島に一本あるだけであって、あとは国道はない。それで、実は佐渡ということも一つのケースとして申し上げたわけでありますが、佐渡ケ島を一つのケースにあげまして考えてみますと、ここには国道が一本もないわけであります。何でないのかと聞いたところが、国道というのは、二つ三つの府県にまたがって通る道でなければ国道にはしないのだ、佐渡ケ島はどんなにでかくとも、新潟県の佐渡郡というその地域のところである以上、そこをどんなに通っている道路があっても、石川県か富山県につながるなら別だけれども、佐渡ケ島をぐるぐる回るということなら、国道ということは絶対あり得ない。淡路島はどうなのかと聞いたところが、淡路島は、兵庫県か徳島県かどこかのほうへ抜けるんだ、こういうお話のようでございます。そういうことだとすれば、解釈の問題、運用の問題もあるのかもしれませんが、そういうことでは困るのではないか。離島は、何かと行政の面、一般の国の施策の面でおくれておるわけであります。そういう面から、離島振興法という時限立法もできまして、離島対策というものがいまだんだんと取り上げられてきているわけであります。そういう点考えますと、特に道路の関係は、そのまた基本になりますので、したがって、そういう基準があるとすれば、ひとつ現状に合わせて再検討していただくなり、そういう方法をとってもらわなければ、離島はいつまでたっても国の直接の施策からおくれていく。補助率が多少上がってもこれは問題にならぬ。国が直接やるのと市町村や県がやるのでは、これはもう問題にならぬわけであります。そういう点で、ひとつ私は見解をお聞きしたいわけであります。 佐渡を一つの例に申し上げますと、佐渡はいまのところ日本一の大きい島である。四国は島といいません。大体面積が八百五十七平方キロであります。ここには約十万の人口がおるわけであります。それで、ここの道路の状況がどんなふうになっているかということをちょっと調べたのでありますが、ここには、今度格上げされましたものを入れまして、主要県道が大体二百十キロございます。国道は全然ございません。それから市町村道等を入れますと、佐渡は相当な道路延長があるわけであります。全体としてここの産業の生産量というようなものを見ましても、農業、第一次産業を主体にいたしまして約百億をこえております。そういうところでございまして、行政的には一市十カ町村ある。まあ簡単にいえば、小さい県くらいの面積と道路事情にあるわけであります。そういうところが、国道が実はないのであります。これは、佐渡の島民は長年望んでおるのでありますけれども、基準がきびしいために国道はない。私はこれは佐渡の問題として取り上げておりません。離島として、こういうことで取り残されておっていいんだろうかということなんであります。それで、建設省として特に道路行政の面で考えていただけないものかどうか、国道の基準は再考できないのか、佐渡等について何か国道昇格という目安はないのか、ひとつ再度御質問を申し上げますので、お答えいただきたいと思います。
○井上説明員 お答えいたします。 佐渡につきましては、御指摘のとおり約五百六十キロばかりの県道がございます。そのうち五十五キロばかりが主要地方道でございましたが、このたび追加を予定をいたしておりまして、それが百五十七キロでございます。合わせまして約二百十キロになるということで、今回の主要地方道の追加に際しまして、佐渡につきましては大幅に主要地方道の増加をいたしました。 御指摘のように、国道につきましては、道路法の第五条に規定がございまして、五つの要件がございます。詳しく申し上げますと時間がかかりますが、いずれも佐渡の県道につきましては、この国道の要件を満たしておりませんので、道路法を改正しない限りは、国道を佐渡に指定するわけには現在の段階ではまいりません。ただ、道路といたしまして国道優先で、確かに従来道路事業費の重点的な投入を国道にやってまいりましたけれども、ようやく国道の整備もめどがつきましたので、これからは地方道、特に主要地方道の整備に重点を置いてまいるというふうに、道路整備の方向が変わってまいりました。御指摘のように、佐渡ケ島もわが国第一の約十万人の人口の島でございますので、今回昇格いたしました主要地方道を含めまして、地方道の整備にこれから十分な予算を計上してまいりたいというふうに考えております。
○米田委員 非常に不満でありますが、私も時間がありませんから、いずれまたあとの委員会でお聞きをいたしたいと思います。しかし、主要地方道について、これから重点的に施策されることについては、ぜひひとつお取り組みをいただきたいと思います。全般的に離島の道路という問題につきましては、あらためてひとつ建設省は考えていただきたいと思っております。 次に、厚生省関係で御質問するのでございますが、四十六年度予算を見ますと、厚生省関係は、防災予算が三億五千四百万、私の直感でこれは非常に少ないように思うのでありますが、厚生省の持っている役所の立場、受け身の防災対策ということになろうかと思いますが、災害の予防なりあるいは救助というのが主体になるということだろうと思うのでありますけれども、それにしても非常に少ないように実は思っておるわけであります。そこで私、去年もそうでありましたが、このところそう大きな災害がございませんでしたので、非常に幸いであったと思いますけれども、全体として厚生省関係の災害予算というものは、いままでの予算の段階、決算の段階でどんなふうになっておるのか、できれば、三億五千四百万、これも大体災害救助が三億、予防が五千四百万、こういうことでございますが、これらも含めまして、ひとつ説明だけ簡単にまずお願いをしたいと思います。
○新津説明員 御説明を申し上げます。 厚生省関係の災害対策予算のうち、三億円は災害の応急対策でございまして、これは災害救助法の発動に伴う国庫負担経費を計上してあるわけでございます。この点につきましては、四十五年度は二億でございましたが、四十六年度予算におきましては、一億上積みいたしまして三億円になっております。それから予防対策の五千四百万でございますが、このうち三百万円は、日本赤十字社の救急自動車の整備に対する補助金でございまして、百五十万の救急自動車四台を整備いたします六百万円のほぼ二分の一に当たります三百万円、それと残りの五千万は、国立の病院、療養所関係の消火設備等の災害予防の整備費になっております。 以上でございます。
○米田委員 そこでお聞きしたいのでございますが、先ほど奥田委員からも御指摘があったと思いますけれども、特にことしそうでありますが、国会におきましても、雪害対策というものにつきまして、積極的に取り組む体制ができました。去る臨時国会では、この面についての法律改正までできたという状況でございます。しかし、これはどちらかといいますと、災害救助という関係でございませんで、積極的に予防するという立場から、豪雪法の一部改正ということになっておるわけであります。ただいまも小委員長の報告にありましたように、さらにこの国会でも特別に小委員会等を開いて、この面について検討を加えておるという状況だとお聞きしておるわけでありますが、反面、雪害地域の災害救助という関係から見ますと、これとは逆に、あまりこの面についての評価はできない古い状態で、この法律の適用にあたりましても、また対策についても進められておるのじゃなかろうかという感じを持つわけであります。 そこで、厚生省にお聞きするのでありますが、雪害地域に災害救助法が発動される場合の、政令でうたっておる基準といいますか、それはどういうものでございましょうか、ちょっとお聞きをしておきたいのでございます。
○新津説明員 お答えいたします。 簡単に申し上げますと、長期間にわたって異常な豪雪がございまして、村落が孤立するというような状態で、放置いたしますと、多数の者の生命、身体に危険を及ぼすおそれのある状態、あるいは現に危険のある状態が発生した場合に、災害救助法が適用されるわけでございます。
○米田委員 要するに、それは災害救助法施行令の第一条四号でございますね。
○新津説明員 そうでございます。
○米田委員 ここが実は問題だと思うのでございますが、「多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じたこと。」、これは一般的な規定だろうと思いますけれども、雪の場合はこれが基準になっておる、こういうことでありまして、どちらかといいますときわめて抽象的である。したがって、この政令の施行等について、府県等で自主的に判断するにも、みんな厚生省に聞かなければ判断できないという欠陥等も、こういう抽象的なものでありますだけに、そういう事情があるのじゃないか。厚生省に聞きますと、なかなか現地の町村長や知事が判断するような判断はしてくれない。したがって、結果的に、豪雪あるいは雪害地域に対する災害救助法の発動というものはほとんどない、こういうことになってきているのじゃないかという感じを実は持っておるわけであります。 そこで私は、これほど豪雪ないしは雪害対策というものが進んでいる時期でありますから、この点等についてももっと明確にする。そして前向きにひとつ基準というものを考える、そういう時期にきているんじゃないかと実は私思うのでありますけれども、この点は厚生省いかがでございますか。
○新津説明員 ただいま先生の御指摘のとおり、豪雪地帯につきましては、特に過般来、特別豪雪地帯の設定の問題等がございまして、いわば雪害という災害につきましては、潜在的に災害救助法を発動する頻度が非常に高い地域でございますので、そういう地域につきましては、運用上特別に十分な配慮をしてまいりたいと思うわけでございます。ただ何ぶん、その災害救助法のたてまえからいきまして、非常事態になった場合の応急的な救助ということでございますので、その地域によりまして、必ずしもことばで一律に、こういう条件であれば自動的に適用するということが言いにくい。たとえばことしの例でございますと、島根県あたりで三十五年ぶりといわれる豪雪があった。そうしますと平素の状況によりましては、同じ量の雪が降りましても、あらかじめ備えが非常に十分なところでございますとそうでもなくても、従来の豪雪に対する備えが比較的足りないようなところでは、同じような雪が降りましても救助法の発動の必要性が出てくる。こういうような事情もございまして、必ずしも一様に文言で、こういう場合に発動するということが言いにくいわけでございますが、傾向といたしましては、先ほどの島根の例で申しましても、通信等が途絶して、いわゆる政令の四号の適用についての協議ができないような場合には、現地の判断でやってもいいというような、たとえばの例でございますが、このたびの島根の例ですと、私のほうから県の災害救助法担当の課に電話して連絡をとっておきまして、こういうような事情でこういうようなことになれば県の判断でと、そういうような個々のケース、ケースに応じまして十分連絡をとって、必要なときに救助法が発動できないというようなことがないように、運用上特別の配慮をしてまいりたいと思うわけでございます。
○米田委員 この法律のたてまえは、災害救助法の第二条にはっきりしておりますが、「この法律による救助は、都道府県知事が、政令で定める程度の災害が発生した市町村」に対してこれを行なう、主体は、都道府県知事というのがこの法律のたてまえのように、第二条には規定づけられておるわけです。ただ、それは政令によって発動の場合の基準がある。政令がきちっとしておれば、この法律の趣旨からいけば、都道府県知事が判断をして、臨機応変に災害救助という行動が、あるいは行政措置がとれるようになる。いまのあなたの御答弁からいきますと、厚生省が運用されて、厚生省が判断されて、そして指導されるというたてまえになっておる。ここらあたりが、どうも私は法律の趣旨からいっておかしいのじゃないかという感じがするわけであります。まあ国の力で災害救助をやるいうたてまえがありますから、私は全面的にこれは間違いだとは思いませんけれども、やはり主体が知事である以上は、もっと知事が判断できる基準を明確に示して、そして、この法律というものが生きるようにしたらどうか。そういう面からいきますと、あなたのほうでは、豪雪等の事情を考えて十分配慮しながら運用しますと言われましても、もうおそいのじゃないか、間に合わないのじゃないかという感じがするのでありますが、どうでしょうか。
○新津説明員 お答えいたします。 先生のおっしゃるとおりでございまして、災害救助法の発動は、都道府県知事の権限で行なわれるわけでございますが、問題は、その政令の一条の四号にいっておりますところの「多数の者が生命又は身体に危害を受け、又は受けるおそれが生じたこと。」ということで、この解釈につきましては実は通牒で、こういう場合、こういう場合と規定しておるわけでございます。ただ、何ぶん、災害というのはいろいろな態様がございまして、それを具体的にどう判断するかということにつきましては、主体的には、ただいま御指摘のように、県知事が判断されるわけでございますけれども、一応全国的に、統一的に運用をされる必要のある法律ということで、一応幾つかの例示をあげ、縛りをかけるというとおかしいわけでございますが、国庫負担等の関係からもございまして、いわばその適用すべき基準のようなものを示しておるわけでございます。しかし、これはあくまで基準でございまして、たとえば、よく例示にあげられますが、三十八年の豪雪時のように、気象庁等の御判断からも、異常な豪雪であるというような場合には、そういう事態に着目して、事実上都道府県知事がフリーに、必要に応じて発動できるような体制をとった例もございまして、これは、やはりケース・バイ・ケースとは申しましても、法の本来のたてまえである、危険があれば直ちに救助しなければいけない、そういう精神で、運用面で十分配慮してまいりたい、かように思うわけでございます。
○米田委員 くどいようでありますが、御答弁はよくわかりますけれども、私が特に問題にしておるのは、雪の関係の災害のものでございます。一般的に言って、地震あるいは水害あるいは風水害、火事その他雪以外の災害につきましては、この点はわりあいに明確であるし、それから災害救助法の発動等をめぐりまして、そう問題は起きておらない。問題があるとすれば、それは雪という部分についてであろうというふうに私は思うのであります。そういう関係で、この際、この基準のあり方等について再検討すべき時期ではないか。雪全体がいま大きな政治問題になって取り組んでいるときでありますから、私は、そういう点でひとつ問題提起をしたわけであります。特に、今度の豪雪法の改正等によりまして、たとえば年間約一万五千センチ以上という地域は、かりに頭で判断いたしますと、一メートル五十の積雪の日が百日あれば、約三カ月でありますけれども、特別豪雪地帯という地域の指定を受けるということに一つの基準としてはなるわけであります。万一、一メートル五十ないし二メートルというところは、もうそれだけで私は一つの災害だと思う。しかし、いま国もそういう災害のとり方をしておりませんから、これは別でありますが、今度私ども、新潟県、富山県等を回ってみまして、雪の中に部落がある、雪の中に人が住んでおる、三メートル、四メートルというところがあります。しかもことしは、現地の人の話では、いつもの年の半分くらいでございます、こういうふうに言っておるわけです。それほど人間というのは生活力が旺盛なんです。そうなんでありますけれども、これはもう災害の常襲地域なんというものじゃないですね。そういうところに対して、もう少し災害救助という関係で、この法律が何か作用するものはないのか。そういう点で、私どもも非常にこれは重要な問題だというふうに考えてきたわけであります。 いま全体として、国会も国も、先ほどの質疑もありましたように、雪害対策というものについては非常に前向きに進められておる。災害救助というこの基準だけは、旧態依然としてそのからを守っているということは、どうも私は喜べないのじゃないか、こう思いまして、問題提起をいたしますから、ひとつあなたのほうも、この機会に検討していただくことはできないかどうか。雪害地域の要望を見ますと、大体いっていることは基準の拡大でございます。適用基準の拡大、それから救助対象の拡大。いままでですと、個人災害等の関係についてはこの法律は作用をいたしません。特に豪雪については要保護世帯、そういうところがこの法律の適用を受けるということになっておるわけであります。しかし、これらの豪雪地域はみんな過疎地域でありまして、小委員長報告にもありましたように、うちにはおばあさんと子供しかいない、おかあさんも働きに出なければ、農家の収入、そういう地域の生活のかてというものは成り立たないということになっているわけです。いま、社会というものはそういうふうに変わっているときでありますから、何かやはりこれに対応する、救済世帯なり、そういう対象地帯というものを、現状に合わせて考えてみなければならないのではなかろうかという感じもするわけであります。単に要保護世帯特別な、いままでですと国から補助をもらっておる、あるいは年寄りだけだとか、それから何か幾つかの条件がありました。そういう一般的な要保護世帯だけではなしに、ひとつ問題を皆さんのほうで検討していただきたい、こう思うわけでありますが、このことについてもう一回ひとつ答弁していただけませんか。
○新津説明員 先生御指摘の点は非常によくわかるので、私どもも内部で寄り寄りそういうことを協議しております。そういう中で、私どもの課で申し上げますれば、今年度全く新しい補助金として、たとえば老人ホームでございますとかあるいは身体障害者の施設でございますとか、民間の施設の除雪をやる経費が従来危かったわけでございますが、こういうものを補助金で四十六年度予算に計上しております。こういうものの運用については、まだ留保しておりまして、いわゆる特別豪雪地帯の設定が行なわれますれば、そこだけに限るかどうか、そこを最重点にして、事実上そこにいくような措置をするか、そういうようなことを考える。いわゆるこれは低所得階層だけに限られるわけでございますが、やはり災害救助法というのは、いよいよ非常事態になった場合に必要最小限度の発動をして、市町村なり県なりが、実際に除雪等を行なった場合に、その八割を国庫で見る、いわば、負担の対策がおくれていることによって生ずる非常事態の対策でございますので、いまの例のように、私どもの内部の会議では、やはり補助金なり交付税なりで自然に除雪その他の準備を進めて、少々の豪雪がございましても、生命、身体とかに危険があるとか、あるいは日常生活に重要な支障を来たすとか、そういうことのないような態勢をつくることが必要なんだ、いわば予防的な措置が必要なんで、むしろ救助法の発動の事態がないのが本来望ましいのだ。しかし、そうはいっても、先ほど来申し上げているように、潜在的には、その必要性が高い特別な地域が豪雪地帯であるわけでございますから、救助法自体については、御指摘のような点も含めて、さらに十分検討してまいりたいと思います。 なお、前の課の仕事なので、覚えておるので、この際申し上げておきますと、これはいまの御指摘とちょっと違うので、保護世帯の話になりますけれども、いまお話しのございましたように、お年寄りだけとか、非常に過疎地帯でございまして、除雪に困っておるわけなんで、たとえば、生活保護法の住宅の維持補修費の中で、従来はなかったものに、雪おろしあるいは雪囲いの費用をつける、それも特別基準で、新潟等につきましては重点的に、しかも返す金額等も配慮して、特別基準で承認していく、その幅もだんだんふやしている、こういうような動きがあるわけでございまして、あらゆる面で、補助金その他の方法で、自然対策についても厚生省全体で十分に配慮していく。それと同時に、救助法の潜在的に必要な地域に対する弾力的な運用という点で、さらに特別な配慮くふうをこらしていきたい、総合的にかように考えるわけでございます。
○米田委員 ぜひひとつお願いします。いずれまた委員会で、私どもも一生懸命に考えまして、ひとつこの法律の基準なり適用にあたって、十分災害地の皆さんにこたえられるように考えていきたいと思いますから、厚生省としては、いま答弁がありましたように、基準等についてひとつ十分考えていただきたい。 次に、文部省の予算でございますが、科学技術の研究、これは二ページでありますけれども、ここに七億七千九百万円の予算が出ておりまして、この中に、東京大学地震研究所における、五カ年計画による南関東地域の地殻活動調査の実施ということで、助成がなされておるような内容でございます。 そこでまずお聞きするのでありますが、ことしはこの予算の中で、東大地震研究所に幾ら出すのか。それから昨年はどれくらい出ておりますか。
○笠木説明員 お答えいたします。 ただいまお尋ねの、東大地震研究所におきましての南関東地域の地殻活動調査の事業費でございますが、これは四十六年度に新規計上を予定しております事業費でございまして、四十六年度から五カ年計画で実施する予定になっております。 四十六年度分の経費といたしましては、一千五百五十九万三千円を予算案に計上しておるわけでございます。
○米田委員 そうしますと、昨年はここには全然ないのですか。
○笠木説明員 昨年は、南関東地域の地殻活動調査という形の事業費はございません。事業費といたしましては、昨年度以来の継続といたしまして、海底地震計による試験観測という三年計画の事業費が、別に予算に計上されておるわけでございますが、これは、ただいまお尋ねの南関東地域の地殻活動調査とは別件のものでございます。
○米田委員 私が聞きたいのは科目でございませんで、東大地震研究所に、あなたのほうから、毎年大体どれくらいの金が出ているのかということが聞きたいのです。目的は別にそう問題でございません。
○笠木説明員 お答え申し上げます。 実は、大学の付置研究所に対しましての予算につきましては、いわゆる教官の一人当たりの研究費などにつきましては、大学一本で計上されております関係もございまして、たとえば四十五年度に地震研究所分として幾らということは、なお作業をいたしませんと正確に数字が出ませんので、たいへん恐縮でございますが、四十四年度の決算額で申し上げますと、四十四年度の決算額は五億五百三十万円程度でございます。これに対しまして、四十五年度の新規計上分といたしまして、先ほど触れました事業費なども含めまして、約六千万程度の事業費あるいは設備費の増がございます。四十六年度予算につきましては、そのほかに四十六年度の新規計上分といたしまして、事業費の継続ないし先ほど申し上げました新しい観測事業費などを含めまして、さらに三千万程度の増額があるわけでございます。でございますから、およそと申し上げてはたいへん恐縮でございますが、大体五億五、六千万から六億程度の金が計上されるというふうにお考えいただいてけっこうだと思います。
○米田委員 わかりました。 それで、この間私、新聞で承知したのでありますけれども、この東大地震研究所は、何か内部に紛争がありましていま機能しておらぬ。しかもその紛争は相当長期にわたって続いて、大事な時期に、大事な地震の研究ができない状態にあるというようなことを私は新聞で知ったのでありますけれども、実情はどうなんでありますか。五億から六億近い金を出して学術研究をしていただいておる。しかも、大事な地震研究の機関でありますから、機能をしておらぬということは、これはたいへんな問題だと思いまして、それで現状はどんな状態であるのかお聞かせいただきたいと思うのです。
○笠木説明員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘のとおり、まことに遺憾でございますが、この地震研究所につきましては、昨年夏以来、人事の関係の問題に関連いたしまして、所内の紛争が生じたわけでございます。これは新聞等で御承知の向きもあろうかと思いますが、昨年夏に、臨時職員と某教授との間におきまして、個人的なトラブルを発端にいたしまして、そのために臨時職員側から、当該教授に対しましての責任追及などがいろいろ行なわれまして、自来、その問題を契機にいたしましての内部的なごたごたが現在もあるわけでございます。 それで東京大学といたしましては、昨年の秋に、この問題につきまして、所長以下の責任者についての処置をそれぞれいたしまして、なお、問題になりました当該臨時職員につきましては、その後定員の職員に直しまして、現在仕事をしてもらっているというのが実情でございます。ただ、その問題を契機にいたしまして、臨時的な職員の定員化というふうな要求が、組合側と申しますかその関係者から出されまして、それにつきましてまだ意見の調整がつかないために、ただいま申しましたごたごたが、現在も続いているということでございます。 しかしながら、この地震研究所につきましては、現在全国に二十の観測所を持ち、その他付属施設といたしまして、地震に関する情報のセンターを持っているわけでございますが、それらにおきましての日常的な観測は、依然として現在も続けられております。ただ問題は、そういうデータの集積されましたものについて十分な解析を行なって、その結果を学問上の研究に役立てるというところの問題につきましては、必ずしも十分にいかないという向きがあるようでございます。それで、この問題につきましては、私どもといたしましては、常時東京大学並びに地震研究所の責任者から状況の報告を受けまして、これにつきまして東京大学側に対しまして、いろいろ善処方を要請しているわけでございますが、東京大学並びに地震研究所といたしましても、事柄の重要性にかんがみまして、できるだけ早くこの問題についての処理を円滑にいたしたい、こういう方針で目下努力をしておるところでございます。私どもといたしましては、東京大学内部の問題でございますので、一々あれこれと口をはさむわけにはまいりませんが、必要な相談を受けましたときには、それについての助言をするという形で、一日も早くこの事態が解決されることを期待し、かつ努力を求めている次第でございます。
○米田委員 わかりました。長くなりますからこれ以上お聞きしませんが、ひとつあなたのほうから、介入にならない程度に早く処理をされまして、そしてこれだけ大きな国の金をつぎ込んでの研究でございますから、それが目的に沿うように、今後とも努力をしていただきますように、これは申し上げておきたいと思います。 最後に、申しわけありませんがもう一点だけお聞きいたします。建設省の河川局長さんにお伺いしたいのでありますが、昨年でございましたけれども、この委員会で、加治川災害の復旧につきまして、いろいろ取り上げられまして議論をいたしました。そのときに、ここは毎年、三年続きまして災害が起きたところでございまして、ひとつ今度は災害を繰り返さないように、早く、しかも万全の復旧対策を進めるということを前提といたしまして、四十八年の出水期までには、特に下流部分の改修については、とりあえず第一期の工事を完了するということが答弁されまして、今日に至っておると思うのであります。これは、ことしの今度の予算を見まして、内訳はわかりませんけれども、この加治川の関係につきまして、詳しい説明は要りませんが、四十八年出水期までに約束したとおり、建設省としては予算づけその他県、関係の市を含めまして積極的にこの復旧工事を計画どおり進行しているかいないかということだけ御答弁いただければと、こう思ってお聞きをいたしますので、ひとつ答弁していただきたいと思います。
○川崎政府委員 昨年この災害の委員会でお答えしたとおりでございまして、大体額で申し上げますと災害復旧費、それにさらに下流部につきましては、これは中小河川の改修費を投入するというようなことで、総額で約六十億程度になろうかと思いますが、四十五年度終わりまして、その大体三分の一程度進捗することになります。あと四十六年、七年と、さらに四十八年の出水期までということでございますが、現在のおもな仕事といたしましては、特に下流部は用地を選考する必要がございますので、そういった用地の選考の問題、それから信越本線の改修の問題、それから当面できます河道掘さくは、これはできる範囲で鋭意進めていく、こういうようなことで残りの四十億を来年度、それから四十七年、八年にかけまして、目標の工程に支障のないように現在計数整理をいたしておりますが、特に現在支障となるような問題はございません。予定どおり進捗すると思っております。
○米田委員 なお、いまの御答弁は加茂川、下条川、それからもう一本小さい河川がありましたが、その三本を含めて、計画どおり工程は進んでいる、それから予算づけ等についても支障がない、こういうことに理解してよろしゅうございますか。
○川崎政府委員 ただいま申し上げましたとおりでございます。ただ、用地の取得等いろいろございますので、これは市並びに県下の御協力をいただくわけでございますが、現在、私どものほうに入っておりますところでは、順調に進んでおる、こういうことでございますので、全般を通じて特に問題はないと思っております。
○米田委員 これで終わります。
○中井委員長 次は、貝沼次郎君。
○貝沼委員 私は、個人災害共済制度の問題とそれから防災体制の全般の問題につきまして、二、三の質問をいたしたいと思います。 個人災害共済制度につきましては、先ほど奥田委員のほうから質問がありましたので、その重複するところは省きたいと思います。 そこで、先ほど総理府のほうで発表いたしましたが、その結果、非常に望んでいる人が多いという数字は出ておるわけなんですね。しかしながら、地方自治体としてやるという段になると非常に問題がありそうだ。災害が起こった場合に、一ぺんで財源がなくなりそうだというふうな結論が出ていたと思うのです。そうしますと、やはりこれは、国として積極的に考えなければならないという方向を示していると思うのでありますが、この点はどういう見解をお持ちでしょうか。
○高橋説明員 お答えいたします。 ただいま先生の御指摘がありましたように、共済についての加入希望といいますか、これはかなり高いものでございますが ただ市町村長の推定加入率のその推定が非常に低くなっておることは、先生の御指摘のとおりでございます。 災害の発生は、毎年これは違うわけでございますし、また、発生地域も毎年異にするというようなことで、いわば大数の法則に親しみがたいというような、共済理論としてはむずかしい面もあります。そういうことで、先ほども奧田先生にお答えしたとおり、現在研究機関にその解析調査、デザインの設計、これを求めておるところでございますけれども、その結論が出た上で、さらに積極的に取り組んでまいりたい、このように存じておるわけでございます。
○貝沼委員 そこで、先日の新聞記事でございますけれども、「四十七年度から個人共済制度」という見出しで実は書いてあるわけですね。これによりますと、中央防災会議が行なった国民のアンケート調査で、おそらく先ほどの報告だと思いますが、七〇%以上がこの制度の発足を希望していたということがわかったためで、とりあえず年間百円の掛け金で、見舞い金の最高は五十万円にする計画だという簡単な記事から、さらに内容に入りまして、こまごまと実は報道をされておるわけであります。たとえば、掛け金は年間一人百円、死亡の場合は五十万円、けがの場合は最高二十万円を見舞い金として支払うことにしているとか、そういうような記事が出ているわけでありますけれども、これについて、総理府としてははたしてこうなのかどうか、またこういうお考えはあるのか、そしてこういう姿勢で進めようとするのか、その辺についての見解をお示し願いたいと思います。
○高橋説明員 お答えいたします。 新聞の報道につきましては、これは推測記事だと思われます。現在私たちが検討を進めていることは、先刻来再三御説明いたしましたとおりでございまして、その新聞にありましたような、年間百円の掛け金について五十万の支給、こういうことは、実はアンケートを出しました際に、そのアンケート調査でおおよその国民の意思を知るためには、ある程度のこちらの条件といいますか、そういうものを示さぬといかぬという考えでもって、年間掛け金を百円かければ、死亡された方には五十万というアンケートを出したわけでございます。それについての調査結果を先ほど来御報告をしているところでございますけれども、それは、あくまでもアンケートを出したときのことでございまして、その調査結果を見て、今後どのように進めていくかということは現在検討中でございまして、まだ発表申し上げる段階には至っておりません。御了承いただきたいと思います。
○貝沼委員 アンケートをする時点で、そういう目安として一応出したということは、やはりそういったものが今後の一つの考え方の根底にあるというふうに理解してよろしいのですか。
○高橋説明員 基本的には先生のおっしゃるとおりでございます。
○貝沼委員 この個人災害共済制度というのは、これはアンケートにもあらわれておりますように、非常に多くの人が望んでいることでもありますし、またわが党といたしましても、この案を出しまして、現在検討願っておるわけでありますが、私どももこれを強力に進めてまいらなければならないと思うのです。当局とされましても、強力にひとつ進めていただきたい、こう念願をいたします。 次に、防災体制について消防庁にお尋ねいたしますが、この予算書によりますと、いろいろ消防庁関係の内容も書いてありますが、総合防災訓練というのがございますが、大体、防災訓練に必要とする費用、それはどのくらいになりますか。
○青山説明員 防災訓練指導旅費といたしまして十二万九千円程度を計上いたしております。ただ、これは各都道府県で行ないます防災訓練に対する指導としての経費でございまして、実際の訓練につきましては、各都道府県が年に一回ないし三回程度実施しておりまして、これは各都道府県の予算に計上して実施しております。手持ちの資料で申しますと、たとえば昭和四十五年度における各都道府県におきます防災関係の訓練に関する経費といたしましては、合計いたしまして約三千三百九十四万円程度を計上いたしております。
○中井委員長 ちょっと貝沼さん、あなたの質問の前に私も聞かしていただきたいが、委員長として恐縮だけれども、いまお答えになった最初の数字ですね、国は幾らでしたか。もう一回聞かしてもらいたい。
○青山説明員 防災訓練指導旅費として十二万九千円程度を計上しております。
○中井委員長 私は委員長として、どうも十二万円というふうな国費は少額すぎると思う。増額について研究しておいてもらいたい。
○貝沼委員 ただいま委員長からお話がありましたけれども、実は、私もこの十二万九千円というのは非常に少ないと思う。少ないなんというものではない。これは普通の人の給料よりまだ少ないぐらいの金額でございますけれども、これで一体何をされるのか、その内訳の概略を説明願いたいと思います。
○青山説明員 先ほど説明いたしましたけれども、この経費につきましては、これを防災訓練の指導旅費でございます。防災訓練につきましては、これは各都道府県が消防に限らず、すべての機関を動員いたしまして、各都道府県ごとに関係機関なり、あるいは地元の住民と共同いたしまして、総合防災訓練を実施いたしておるわけでありまして、その際に消防庁といたしまして、現地におもむいて、機会あるごとに指導している、そのための経費でございます。 この防災訓練の実施の現況といたしましては、たとえば昭和四十五年度におきましては、ほとんどすべての都道府県で、消防防災課が中心になりまして実施をいたしておりまして、風水害なり、あるいは地震災害あるいは都市の防災あるいはタンカー災害といったような各種の災害を想定いたしました防災訓練を実施し、これに対しまして、先ほど申しました関係機関なり市町村なり、あるいは地元の住民が参加を行なっている。これは各都道府県が主催いたします防災訓練でございますが、それ以外に、各市町村なり、あるいは各市町村の消防機関が中心となった防災訓練ももちろん実施いたしておるわけでございます。
○貝沼委員 旅費といたしましても、十二万ではこれはどうしようもないですね。何人の人が動くのか、どこへ行くのか。たとえば北海道もあるでしょうし、いろいろあるわけです。あるいは汽車に乗る場合、いろいろあるわけです。これはいずれにしても少ないと思うのです。どういうふうにしてこの旅費をとったのか。私は、非常にこの辺に疑問があります。今後こういう点、先ほども委員長から話がありましたように、よく研究をしていただきたい、こう思います。 さらに、最近問題になっております南関東地震の問題ですね、この地震につきましては、たくさんの記事が出ておりますが、その中でも、東京の人がいざ地震になった場合、一体どこへ行ったらいいのかということですね。ここにお集まりの方は、ほとんどその方面の関係者でありますから、大部分がどこへ行くかぐらいのことはわかっておると思いますけれども、それは区によって全部場所が違うのですね。そこで二十何カ所あるわけでありますが、たとえば大田区、品川区などというところは、これは平和島に移動することになっておりますね。ところが平和島に移ることにきまってはおるのですが、あの当時から比べまして、現在は平和島の状況というものは大きく変わっておるわけです。原っぱじゃないのですね。そしてさらにそこへ行くためには木造の橋を渡るとかいうことがありまして、現在のところは、はたして行けるかどうかということが大きな問題になっております。あるいは千代田区のような場合は、たとえば皇居前であるとかいうふうにわかっておるわけですが、現実にまず一つは、行けるか行けないかという問題がありますが、その前に、行くところを知っているか知っていないかということが大きな問題になっておるわけです。たとえば、国民生活研究所において調査した資料があります。それによりますと、自分の行くべきところを知っているという人は非常に少ない。知っているし行ったことがあるというのはわずかに二〇%、それから、知っているが確かめていないというのが一八%、知っているがそんなところへ避難するつもりはないというのが七%で、知らないというのが五三%、これはかなりいい結果だと思うのです。ところが東京の人口は、たとえば京都の人口ぐらいは毎日出たり入ったりいたしているわけでありますから、この移動人口についてもこれは大きな問題があるし、そういうような点、防災関係からどういうふうに今後考えて進めようとなさるのか。ことに、一つ一つについては今後検討されるのかどうか。こういう点について御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○青山説明員 ちょっと担当官が出席しておりませんので、詳しいことをお答えしかねますけれども、もちろん、大事の際の避難経路等につきまして、周知徹底方をはかることは十分必要でございまして、今後、その関係のPRなり行政指導につきましては、十分努力してまいりたいと存じます。
○貝沼委員 大体、国会におきまして、努力とか検討とかということが、このごろ多過ぎると思うのですね。したがって、期限をはっきりしてもらいたいと思うのです。いつまで努力する、あるいは、そのときはその結果をちゃんと報告するとか、その期限をお願いいたします。
○青山説明員 ただいま申し上げましたように、担当官が出席しておりませんので、ちょっと私の立場からは詳しくは申せませんけれども、十分に伝えまして後刻御報告いたします。
○貝沼委員 いまの問題は避難の場所と、それから避難の道の問題ですね。ことに橋です。さらにこの地震関係で、まだ防災体制として私は心配なのは、先ほどちょっと言ったわけでありますが、移動人口の問題ですね。これが非常に問題です。東京の人にはいろいろ知識も与え、ある程度の訓練はできるかもしれません。しかしながら郊外から通っている人、この人たちにはどういうふうにして、その指導、訓練を行なうのか、この点についてはいかがですか。
○青山説明員 この問題につきましては、やはり十分な周知体制が必要でございまして、御指摘のように、機会あるごとに十分な周知徹底方をはかるということが必要であろうと思いますし、そのように努力いたしたいと思います。
○貝沼委員 それでは、地震担当の方がい危いようでありますから、この次に詳しくお尋ねいたします。そのかわり、この次のときは、今度は検討とか努力とか、そういうことではなくて、はっきりしたひとつ答弁をお願いいたします。 それでは、次は気象庁のほうにお伺いいたしますが、これも新聞記事なんですが、先日私どもは新潟、富山の方面に雪害の小委員会として行ってまいりました。実は、あのころが、雪害対策委員会が災害を持ってきたのだと言われるほど雪が降ったのでありますが、このときに、実は気象庁の観測船があの辺一帯を観測しておった。しかしながら、この記事によりますと、「北海道の西方海上で定点観測を行なったときは、たまたま豪雪にぶつからなかったが、輪島の北方海上では定点観測の日程が終わりに近づいた四日ごろから大陸の冷たい寒気団が押し寄せ、五日には群馬・尾瀬沼で一日の積雪量が一メートルという豪雪になった。このとき「啓風丸」は」——気象観測船でありますが、「寒気団の通り道にいて、観測には絶好の位置。船は八——一〇メートルの大波に揺られ続けながらも、雪雲や気圧、気温、水温などの貴重なデータを集めた。ところが、まだ寒気団が続々襲来している最中の六日午後十一時、船は予定の日程通り観測を打ち切って一路舞鶴へ向かってしまった。舞鶴入港は七日午後二時、それ以来、十一日まで同港に停泊して、乗組員たちはレセプションに出席するなどノンビリした日課。この間十日すぎまで雪は北陸、上越地方に降り続け各地で国鉄のダイヤが大幅に乱れるなど混乱が続いた。同船は気象庁が持っている六隻の観測船の中ではもっとも新しく、観測器材も一番近代化された船。それだけに「気象の資料が少ないといわれる日本海海域に期待をかけられながら出動して、肝心なときにいないのでは」という批判が生まれている。」という記事があるわけですが、この点についての見解をお伺いいたします。
○岡田(茂)政府委員 お答え申し上げます。いま先生御指摘のような事実があったことはいなめないことでございまして、私も残念に思っております。ただ、そうは申しますものの、若干の御理解をいただければと思っておる次第でございます。と申しますのは、本船は四十四年度末に建造いたしまして、その主目的といたすものは、南方の台風監視ということのために建造されたものでございます。ところが、冬季、台風もほとんどございませんので、本船の効率的な運用ということを考える場合には、やはり冬季は裏日本のほうに回して、でき得べくんぱ降雪了報の解明に寄与できれば幸いだという観点から、本年初めてテストケースとして、また、あわせて札幌地区で行なわれましたプレオリンピックの気象予報に寄与する目的で、運航に出したものでございます。それで本船の運用につきましては、いろいろの需要を踏まえ、年間計画をあらかじめ想定して運航しておるものでございまして、本運航につきましても、いま申し上げたように本年のテストケースとして、約六十日間の航海に出たものでございます。その間、いま先生から御指摘のような寒気団に遭遇し、一部観測をいたしたけれども、最後まで観測を全うしなかったことは、先ほども申し上げたように残念に思っておりますが、先ほどからも申し上げておりますように、本年はテストであったということ、それからさらには、エンジン部に若干の故障があったということ、あるいはテスト等のことのために器材等も十分積んでいなかったというふうなこと、さらには舞鶴で、初めて本船を回航するということのために、地元の方々あるいは関係の方々からの見せてくれという御要望に対応し、一般公開の予定もございまして、一般の方々に対する御迷惑というふうなことも考え、予定どおり舞鶴に帰港いたしたものでございます。しかし、さりとて、機動的な運営ができないということには問題もあろうかと思いますので、本年のテストを参考といたしまして、今後かようなことがないように、しかし、やはりいろいろの需要を踏まえて年間計画のもとにやるものでございますから、原則は原則で御了解いただきたいと思うのでございますが、若干の応用動作ができることを、今後の研究課題として検討さしていただければ幸いだと思います。
○貝沼委員 確かにいまの理由があったと思います。しかし責任者の話では、「これが十日や二十日の航海なら延長してでも観測を続けたろうが、今度は五十五日間の長い航海だったので延長するわけにもいかなかった。」こういう談話が載っておるわけでありますが、こういうような言い方というのは、私は説得性がないと思うのですね。やはりこれは官僚主義以外の何ものでもない、それがあらわれておる、こういうふうに受け取られるのではないか。ほんとうに正当な、たとえばエンジン部の故障であるとか、あるいはいろいろ事情があるというのであれば、やはり世間に対しては納得のいくような説明をする必要があるのでは雇いか、こういうふうに思います。さらに、こういう災害というのは予期しないときに起こるものでありますから、そういうときには、弾力的な運用というものをやはり許してやるべきではないのか、こういうふうに思います。 次に、最近は原油問題が国際的な問題として大きく取り上げられ、そして日本の原油は、これはもうずいぶん深刻な場面に突入しておるわけでありますが、四十五年度の原油のたとえば消費量を見ましても、一億九千万トン、そして五年後においては、通産省の試算によりますと、大体三億六千万トン、こういう数字になっていると思うのです。いわば二倍になるわけでありますから、その運ぶタンカーも、これはもうどんどんふえてくる。こういうところから、タンカーの事故あるいはそれによるコンビナート付近のタンカーが燃えたことによる災害、それに対する防災、こういうものが今後さらに大きな問題になってくると思うのです。そこで、このような災害が起こった場合、たとえばタンカーが燃えた場合、消防艇というものが何隻あるのかということがまず第一番の問題だと思うのですね。はたして消せるだけの消防艇というものが日本の国としてあるのかないのか、この点は総理府のほうにお伺いいたします。
○高橋説明員 お答え申し上げます。 消防艇につきましては、消防庁とそれから海上保安庁が救急活動をやっておりますので、そちらのほうから具体的に御説明するようにいたしたいと思います。
○青山説明員 お答えします。 消防艇の現況でございますが、本年の三月現在で、全国の市町村で保有しております消防艇の数は、全部で四十四艇でございます。
○貝沼委員 消防庁にお尋ねいたしますが、四十四艇、それはわかりました。それで災害は防げますか。
○青山説明員 お答えいたします。 四十四艇で十分というわけでは決してございません。現在、私どものほうで一応の計画として持っておりますのは、少なくとも二十トン以上の消防艇につきましては六十四艇程度は必要であろう。しかしながら、現状におきましては、先ほど申しました四十四艇のうち、いわゆる二十トン以上の消防艇は十八隻でございます。残りは二十トン未満でございますが、少なくとも二十トン以上の消防艇につきまして、六十四艇は必要であろうというふうな計画を持っておりまして、逐次その整備をはかるべく現在努力しているわけでございます。
○貝沼委員 その六十四艇はいつごろ完成いたしますか。
○青山説明員 六十四艇につきましては、一応四十九年度までには整備いたしたいということで現在努力をいたしております。ただ、この六十四艇につきましても、最近のさまざまな情勢の変化によりまして、あるいは重要港湾等につきまして、先ほど御指摘のような油輸送等も相当にふえておりますので、かなり条件の変化がございます。したがいまして、現在消防力の基準につきまして、いろいろと検討し作業いたしておりまして、近い機会に消防力の基準を改定いたしたいというふうに考えておりますが、その新しい試算によりますと、さらに相当数の消防艇が必要であろう。六十四艇ということに別にこだわっているわけじゃございませんでして、それ以上の消防艇が必要になるであろうというふうに考えております。
○貝沼委員 時間もだいぶたちましたので急ぎますが、いまのは消防艇の具体的な例をあげたわけです。ところが、このほかに実は消火剤の問題もあるわけです。現在コンビナートにある消火剤というのは、はたして一隻を消すだけのものがあるかないかというのは疑問であります。たとえば新潟で石油が燃えたときの消火剤の量から考えましても、現在のものは非常に少ない。こういうようなところから消火剤の問題もある。そして先日、私は分科会におきまして、コンビナートの防災という問題につきましていろいろ尋ねましたけれども、どれもこれも全部不完全な防災体制である。これでは現在防ぎようがないというのが実は端的な答えであったと思うのです。その裏づけは、やはりお金がないということなんです。したがって、私は、総理府に対して特にお願いをしておきたいわけですけれども、これからだんだんふえてくるタンカーに呼応して、やはりコンビナートあるいは海上における防災というものをさらに真剣に考え、そして予算要求等も積極的にさらに進めるべきだと思いますが、この点についての御見解をお願いいたします。
○高橋説明員 先生おっしゃるように、最近のコンビナートの非常な進出に対応して、それに対する消防防火体制、コンビナートの保安確保に対する体制、そういうものも含めまして、消防庁でもすでにコンビナートの保安要領なるものをおつくりになりまして、それの具体化をはかっておられるわけでございます。総理府といたしましては、もちろん予算要求権限はございませんが、各省ともよく御相談いたしまして、御趣旨に沿って努力いたしたい、このように存じます。
○貝沼委員 最後に一言だけお伺いいたしますが、防衛庁の方が見えているはずでありますが、たとえば海上の災害あるいは東京の地震の場合ですね、こういうときには具体的な救済の計画、こういうものはかっちりできておるのかどうか、その点を伺います。
○福田説明員 防衛庁といたしましては、これは御承知のとおりでございますが、自衛隊法によりまして、災害がございました場合には、その災害の規模等によりまして、自衛隊に対する派遣要請というものが必ずや出されるであろう、こういうことで、前々から台風あるいは相当程度の地震、そういったものに対する出動計画を練っておったわけでございます。たまたま、昨年の三月、消防審議会が関東大震災程度の地震災害が起きた場合に、どの程度の被害が出るかという、いわゆる被害想定をおつくりになったわけでございますが、この被害想定が出まして、直ちに私ども自衛隊を中心にいたしまして研究しておったわけでございます。昨年の五月に一応第一次の研究が終わりまして、さらにそれを詰めまして、大体昨年末くらいに一応の計画ができたわけでございます。その後それを整備いたしまして、これは膨大な資料でございますけれども、せんだって新聞等にも発表されたわけでございますが、それをサマライズいたしまして、これを世間に発表したわけでございます。先ほど申し上げましたように、自衛隊といたしましては、災害があればいつ何どき出動要請が出るかわからない。もちろん、緊急の場合には自衛隊独自の判断で長官が出させる、こういうことにもなるわけでございまして、そういう責務を果たすために、なるべく早くこういったものを世間さまに発表したほうがよろしいということで、せんだって発表したわけでございます。内容につきましては、すでに新聞等にも出ているわけでございますけれども、現在自衛隊が持っております能力を中心にいたしまして、先ほど申し上げました消防審議会の被害想定というものは非常に大きうございますし、それに全部が全部自衛隊の力によって対処するする、そういうものではございませんけれども、現有の私どもの能力では、この程度の災害出動の能力があるという能力見積もりというものをねらいといたしまして、そういう計画を発表したわけでございます。 これにつきましては、新聞等にもございますので、簡単に申し上げたいと思いますけれども、大体人員におきまして、陸上自衛隊、海上自衛隊それから航空自衛隊三つ合わせまして五万七千五百、それから航空機三百六十八機、一般車両が一万三百六十五、それからその他いろいろ渡河用のボートであるとかあるいは野外の炊飯具であるとか、あるいは天幕、浄水セット、そういったものを全国から集める、こういう計画でございます。それによりまして、私どもできる限りの人命救助であるとか、あるいは救護活動であるとか、道路啓開、これはいろいろの道路がいたんでいるとか、あるいは障害物がある、そういうものを取り除くという意味で啓開と申しておりますけれども、道路の啓開、それから人員及び物資の輸送、そういったことを中心にして、これだけの規模で活動さしていただきたい、こういう計画でございます。
○貝沼委員 この計画につきましても、さらに詰めなければならない何点かの問題はありますけれども、きょうはそれは保留いたしまして、以上で質問を終わります。
○中井委員長 次に津川武一君。
○津川委員 関東地方に大震災がくるかもしれないというので、防災の問題が大きくなっているとき、耐震性の建物が非常に大きく問題になっていますが、季節労務者を入れておる粗末な可燃性の建物がかなりあり、それが大火災の一つの発生源になるのじゃないかと心配されます。季節労務者の宿舎に投資を惜しんでいる、そういうことも資本の中にございまして、かなりまた労務者が焼死したりしておりますので、その立場から、消防庁中心に、建設省、労働省に若干質問してみます。 この間、一月に練馬と江東で飯場の火事で六人焼死者が出るという事件が起きまして、そのために調べてみたら、昭和四十五年だけで東京消防庁管内で二十六件の飯場が火事で、東京都の杉並消防署管内で四十三、四、五年という三年間に飯場で十回火事が起きて、三人の死傷者が出ております。こういういわゆる飯場からの出火と死傷者の数は、全国的でどのくらいになっていますか。消防庁、つかんでいたら教えていただきたい。
○永瀬説明員 お答え申し上げます。 飯場におきます火事でなくなられた方の数は、四十四年におきましては全国で六名把握いたしております。その中に東京で五名出ております。負傷者につきましては、これは飯場の火災だけを集計いたしておりませんので、わからないわけでございます。
○津川委員 その飯場が一体日本国じゆうにどのくらいあるのか。これは建設省つかまえておりましょうか。まず建設省にお尋ねいたします。
○前川説明員 申しわけございませんが、われわれのところではつかまえておりません。
○津川委員 労働省、つかまえておりましょうか。
○中西説明員 建設業の寄宿舎の数でございますが、全国で約一萬二千という数字がございます。なお、この寄宿舎に寄宿している労働者の数は約三十萬でございます。
○津川委員 東京都内でどのくらいございましょうか。これは消防庁に答えていただきますが、それも消防法の施行令に該当する対象のものと、東京都の火災予防条例該当のものと、わかったら分けて。わからなければ両方でもよろしゅうございますが……。
○永瀬説明員 お答え申し上げます。東京消防庁管内におきまして対象としてつかまえておりますのは、予防条例の関係及び施行令の関係を含めまして千六百十五棟でございます。
○津川委員 ことしに入ってから私は千葉、神奈川、東京と飯場をたずねてみたのですが、一月二十七日の江東の火事の場合、死傷者が出ておりますけれども、これは建築法違反、こういう状態であったのでございます。それから杉並の消防署管内の四百三十三棟の中で、東京都の火災予防条例違反事項が六十六件もありましたし、その六十六件の中には防火管理者のいないもの、自動火災報知器のなかったもの、消火器のなかったものなどがあって、実はあいた口がふさがらなかったという状態ですが、これを消防庁はこのままでいいと思っているのか、どんな指導をしているのか、教えていただきたいのです。
○永瀬説明員 お答え申し上げます。 先生御指摘のように、この建築現場等におきます飯場の防火体制というものは、非常によくないというと失礼ですが、それに近い形でございます。したがいまして、消防機関といたしましては、立ち入り検査をひんぱんに実施いたしまして、なおこの検査だけでは十分でございませんので、関係者集まっていただいて、これに対する防火説明会を開催いたしております。 なお、さらに、これらの方法を通じまして、防火管理者の選任だとか、あるいは消防設備を設置維持させる、また建物によりましては、避難の困難な建物もございますので、これの避難設備の設置、これは法に強制されるというわけでなくても、できるだけ設けるようにということの指導、それから、いままでのいろいろの火災の例から見ますと、火を使いますストーブだとか、あるいはその他の火気使用器具でございますが、これもちゃんと修理したものを使っているとは限っておりません。また、それの使う場所につきましても、また使い方につきましても必ずしも十分でございませんので、これらの点をあわせて、立ち入り検査及び先ほどの防火説明会等を通じて強力に指導している現状でございます。
○津川委員 現地の消防署の方々、非常に苦労してやっておりまして、飯場に行ってみましたら、消防署の方がおいでになったといって、苦労身にしみて私も感じてきましたが、労働省の中に、事業の付属の宿舎、建設業付属の寄宿舎の規定があって、ここにかなり火災予防上のことをやかましくいわれているのですが、労働省の方が、そういう寄宿舎の指導監督に見えたということはほとんど聞かないのですが、労働省はこの状態に対してどうしておられますか。いままでどのくらい行っているか。これからひんぱんに行ったほうがよろしいのじゃないか。実際に聞いてみますと、消防署が来ても事業場はこわがらない。労働省や建設省が行くと非常におっかながるので、消防署を援助するという意味において、私は労働省の監督がかなり必要だと思うのです。 もう一つは建設省ですが、事業を認可するとき設計や施工の段階で、この労務者の寄宿舎の設計や施工を見ているかどうか。これは建築費の中に当然盛るべきなので、それをちゃんと勘定して、初めから問題のない形に進めるべきだ、こう思うのですが、建設省が一番こわいんだそうです、事業場に寄ってみると。そこで、労働省とそれから建設省に答えていただきます。
○中西説明員 労働省といたしましては、寄宿舎の火災防止等、安全の問題、あるいは衛生の確保につきましては、かねてから監督指導しているわけでございますが、特に昭和四十三年に関係の規則を改正いたしまして、火災の防止関係につきましては消火設備、それから避難階段並びに警報装置の設置整備を義務づけまして、これに基づいて現在監督指導をいたしておるわけでございます。 なお、具体的にどの程度監督しているかという御質問がございましたが、数字をあげますと、昭和四十三年に規則の大幅な改正をいたしました当時、この規則の周知とそれに基づく改善を指導しますために、全国で四千八百五十一件監督をいたしております。東京都内では、昭和四十三年、この規則改正のときに二百十二棟、それから四十四年には百七十四棟、重点的に監督指導いたしております。なお、そのほかに業界を通じての指導等を実施しております。
○前川説明員 お答えいたします。 建築基準法の取り扱いは、建築指導課でやっております。この関係では、仮設のものについては相当の緩和がございますけれども、恒久的な、いまおっしゃるような飯場等につきましては、寄宿舎なり共同住宅という形で、一般のそういった種類のものと同じような扱いをされているわけでございます。御指摘のように、必ずしも十分目が届いていないということは事実でございます。われわれも最近の火災の状況その他にからみまして、特に避難関係、命を救うということを第一義にしまして、今回建築基準法を改正しまして、特に避難関係の規定を充実したわけでございます。それに合わせまして、実はそういったことを確保するためには、つくるときばかりじゃなしに、あとでずっと使われていく状態ですね、これをはっきりするためには、役所だけのいまの少ない人員ではとても手が回らないということで、一定の資格者、建築士をはじめその他建設大臣の指定する資格者、こういった方に定期的に調査をしてもらいまして、それで報告を出す、そういう態勢をとったわけでございます。これは寄宿舎、共同住宅以外に、映画館とか劇場、百貨店、旅館はもちろんでございますが、そういうものをいろいろひっくるめまして、そういう態勢をとりまして、あとあとまでできるだけ目を届かせようというふうな態勢にしまして、それで、そのうちで特にあやしいとか、あるいは重点を置くべきところを役所が検査しようというたてまえにしたわけでございます。ただいま先生のおっしゃったのは、建設省が見ると一番きく、できるだけ見回れという御趣旨のようでございます。そういったこと自身を否定しているわけではございませんが、全体的に、そういう命を確保するためにどうしたらいいかというふうなたてまえで考えていきますと、まず第一番的に、そういう資格者の体制をしく。そのうちで特に重点的なものを、また役所がやるというたてまえにするというふうな考え方をとっているわけでございます。この改正法が、実はことしの一月一日から施行されて為ります。この定期調査報告というものにからみまして、どういうふうに具体的に持っていくかというのを現在検討中でございます。特に私たちも、いまの飯場、そういうものも一つの例でございますが、そのほかにもこの間の美容院の火事とかいうことで、まだ若い女の子が死んでいるというふうなこと、そういったいわば老幼弱者といいますか、そういったところが二死なれるということが非常に多いわけであります。そこへ特に重点を置いていきたいと考えております。それからなお、安全対策、そういったものにつきましての経費をどう見ているかというふうな点の御質問がございました。これは、実は直接所管でございませんが、私の省では建設業法というのがございまして、そこがある程度のことをやっているわけでございます。もろもろのいろいろな安全対策がだんだん要求されるようになってまいりました。昔は建設業というのは一番のんびりしておったグループでございまして、ほかの産業に比べまして、どうしても安全対策がおくれている。また工事とかそういったものの性質からいいましても、災害の発生率がまた非常に多いというふうな業種でございました。最近、そういったことに対しての要請が非常に強く出てまいりました。基本的には、やはり一定の安全対策費というようなものを何か見込む、そういった積算も出してきちっとやるようなことを、発注者側での裏づけをしたらどうかという意向も実は出てまいっております。特に、建設省もまた別の立場で、今度官庁営繕部のほうで国の建物を発注する側の立場で扱っております。そういったところでも、実はいまのいろいろなお話が出て、まいっております。基本的には、これはその積算の内訳のような形になりまして、なかなか具体的に幾らがどうとかいうふうなこと、あるいは建設費トータルの何%を占めるかというふうなことになりますと、平均的に言えましても、個々の仕事にどうなるか、こうなるかということは、なかなかやりにくいわけでございまして、思想はおっしゃるような方向では考えておりますが、具体的にはなかなか実現していない。はなはだ申しわけないところでございます。
○津川委員 そうすると、建設省では工事を認可するときに、施行の段階で、設計の段階で労務者の安全、火災のないもの等確認していく、監督するというころであるかどうか。これは説明は要らないから、イエスかノーで答えていただきたい。もう一つ、杉並区の和泉町にある三井建設の労務仮設住宅をたずねたのですが、天下の三井建設です。消防管理者を定めていなかった、消火器が設置されてなかった、避難装置が欠けていた、非常ベルの音が小さくてものの用に立たない、煙感知器もなかった、可燃性の内装材だったもの、こういう点で六つのむね、十一項目にわたる不備があったわけです。したがって、東京都で三井建設がやっておる飯場を調べて、報告をしてくれるのかどうか。この二つをイエスかノーで答えていただきます。
○前川説明員 認可のときに、そういったことを調べるということにつきましては、調べておりません。 それから、三井建設の飯場につきましては、東京都を通じてということは、あるいはむずかしいかと思います。三井建設のほうから調べて、ある程度の調査はできるかと思います。
○津川委員 いや、建設一般に対して、認可をするときに、飯場の設計の段階で、施工の段階で安全かどうか確かめてからやるということ。
○前川説明員 ある建物をつくるときの飯場ということではやっておりません。それから、この飯場をつくるということについては、これは基本的には細目については多少の例外がございましょうが、確認申請というふうな手続が要るわけでございます。これはその手続で、安全性なり何なりを調べる。こういうかっこうになると思います。
○津川委員 東京都の三井建設は……。
○前川説明員 三井建設につきましては、東京都から調べるというのは、実際問題として非常にむずかしいと思います。これは、各区全部というかっこうになりまして、自分の区役所の中でどれだけあるかというふうなことを一々やっておりますとも非常にやっかいでございます。したがいまして、三井建設のほうを中心に建設省がアプローチしまして、ある程度の調査ができるのじゃないか、こう思います。これはひとつ検討してみたいと思います。
○津川委員 建設省も、消防署に聞けばみんなわかっているのですが、三井建設の飯場はどこにあるか聞いて調べてください。妙な答弁していないで、材料はみんな政府自身が持っているのですから、その点を要請しておきます。 そこで、建設省にもう一つ。出かせぎ者を収容する、季節労務者を収容する寄宿舎に基準がございますか。
○前川説明員 基準はございます。建築基準法によって、先ほど申し上げました一般の寄宿舎とか、共同住宅の規定がずっと適用されるわけでございます。
○津川委員 この間杉並に行ってみて、四百一千三という飯場があって、人家の密集地帯にあるわけなのです。そこに非常に燃えやすい可燃性の内装とプレバブの住宅がある、これでいいのかどうか、一つ答えていただきます。
○前川説明員 基本的にはたぶん違反だろうと思います。規模その他によって違うと思います。特に建設業者がある意味で工事に引きずられまして、先ほどもちょっと申し上げましたように、自分のほうの建物は必ずしも十分でない、いわば、変なたとえでありますが、紺屋の白ばかま的なニュアンスはどうしてもあると思います。この点はわれわれとしても非常に遺憾に思っております。
○津川委員 たぶんというのは、実際どうなっているか。いつ明らかにしてくれるか、これが二つ。 もう一つ、この三井建設、私は天下の三井建設だから言いやすいと思うのです。行ってみましたら・会社の人が立ち会ってくれまして、私のところは火災の心配がない、なぜかというと、採暖さしてない、こういうことなんです。採暖用の施設を持ってないから心配ないと言う。そこで実際にに労務者に聞いてみたら、寒くてやり切れない。何をやっているかというと石油ストーブ、電気コンロを別なところに隠して使っているわけなんです。労働省の寄宿舎の基準によると、採暖するようになっている。したがって、この際だから、心配がない暖房装置をこういう労務者の寄宿舎につけたならば私は火災がなくなる、こう思うのですが、これは見解を聞かしていただけますか。 さっきの、たぶんというのは、建築基準違反かどうか、いつわかるかという二つを……。
○前川説明員 先ほど、一般的なお話だというふうなことで受け取ったわけでございますが、いまの具体的な三井建設の都内の飯場ということになりますと、いつと言われましても、いま時間的にいつになるか私もよくわかりません。できるだけ至急に検討したい、こういうふうに考えております。
○津川委員 この労務者の寄宿舎のことについて、労働者にも少し聞いてみたいと思います。 八畳一間に八人入っておったのですが、これは皆さんの寄宿舎規定に反していると思うのですが、こういうことをどうされるか、これが一つ。 もう一つは、あの寄宿舎の規定の中に、文化的な娯楽施設、面会所なんかがあるほうが望ましいといっているのですが、千葉を、神奈川を、東京を歩いてみても、面会所のある飯場、それから娯楽施設がある飯場は見当たらなかったのですけれども、具体的にこれは進めておられるのか、規則に書いてあるだけなのか、労働省の見解をこの一点について伺わしていただきます。
○中西説明員 お答えいたします。 八畳に八人住まっているということは これは規則違反だと思います。規則では、一畳半に一人、それ以上の広さがなければならぬことになっております。 それからいまの娯楽施設等の問題でございますが、これにつきましては、義務規定は特段ございません。まあできることなら、娯楽施設その他の施設も備えて、十分快適な生活ができるようにしていただきたいというのが、私どもの希望ではございますが、行政指導でやっている程度で、現在義務規定はございません。
○津川委員 ひとつ娯楽施設を、労務省でモデルケースをつくってここへ示してくださいませんか。そういう御意図があるかどうか、これが一つ。 もう一つ、江東の火事の場合、朝なんです。消防車と救急車がかけつけてみた。その飯場に人が何人入っているのかわからなかった。そこで救急車が入りようがなかった。確認できなかった。火事が終わってみたら一人焼死者が出ている。身元がわからない。身元の割り出しにかなり困難を来たした。飯場に入っている労務者の名簿、身元、こういうことが事業主のほうで明らかでなかったのですね。いろいろな管理にかなり問題があると思うのですが、こうしたことの指導というものをひとつ伺わしていただきます。
○中西説明員 娯楽施設等の整備につきましては、今後とも行政指導をしてまいりたいと思います。 それから、寄宿している労働者の身元等がわからなかったという問題でございますが、そういうことのないようにしなければならないのでございますが、法令上は、御承知のように事業場には労働者名簿を備えなければならないことになっておりますが、その名簿が備えられておりましても、たまたま何か事故がありまして、よく調べてみると身元が不明というような場合もございます。そういうことのないように、雇い入れ等の際に、十分業者自体が注意をするということが必要だろうと存じますので、その面の指導を今後さらに進めてまいりたいと考えております。
○津川委員 練馬の火事の場合は、幸い労働省の指導がよろしくて、これは労災適用になりました。そこで、寄宿舎の規定や建築基準法の違反があって焼死した場合、国が責任をとらなければならぬと思うのですが、国に責任ございますか。
○中西説明員 お答えいたします。 付属寄宿舎で焼死した、あるいはやけどをしたという場合ですが、要するに、原因が寄宿舎の設備上の欠陥に基づくということが認められれば、これは業務上の災害ということでございまして、使用者責任。これに対しまして、その使用者責任を担保する労災保険の給付をいたすことになっております。
○津川委員 最後に、もう一回消防庁にお尋ねいたしますが、消防署の方たちが非常に苦労しておるのを目に見るにつけて、消防署の定員が足りない。これで非常に苦労しています。人員がどうなっているか。足りないのを埋めるためにどうしているか。これが一つ。 もう一つは、最近消防署に新規採用するにしても、申し込み者があまりない。若い人が非常にいなくなって、消防署員の年齢が高齢化してきて、やはり年がいくと人命救助に飛び込むのに大儀だそうです。そう言ってはいけないのだけれども。やはり、そういう若いエネルギーを消防署の中に吸収しなければいけないのですが、この点で、何らかの特別対策を講ずる必要がある。特に一九七八年大震災が云々されているときでありますので、消防庁の果す役割りを考えるときに、この若いエネルギーを消防署の中につぎ込まなければならぬ。これが二つ目の問題。 三つ目には殉死です。消防の仕事をしてなくなった方、一人殉死すると、まわりは仕事が大儀になる。まわりから消防署に入る人がなくなる。そこで、どんな原因で殉死になっているか。重い装備をして火災の中に入っていくと、動きがとれなくて死ぬ場合が出てくる。そういう点で、消防装備の拡充もしくは消火能力の研究開発といいますか、こういったことが非常に強く要請されているようです。 この三点に対して、消防庁の方針を伺わしていただきます。
○宇土説明員 消防職員の定員と、それに対する充足状況でございますが、四十五年の四月一日現在で、全国の消防吏員の定数は、六萬六千八百七十一人に対しまして、実員六萬三千八百七十四人、充足率は九五・五%でございます。四十四年の四月一日は九六・七%、それからその前の四十三年の四月一日は九四・八%、こういう充足率でございます。充足率の状況が一〇〇%でない理由といたしましては、一つには消防職員の場合には、警察官もそうでありますが、採用いたしますとすぐ消防学校に入ってもらうわけでございますが、大都市などの場合には、消防学校の収容定数の関係がございまして、年間に一ぺんに採用するということをせずに、数回に分けて採用しておる実情がございます。そういった関係でこういった数字が出ておる、こういった面が一つございます。 それから、年々消防の体制を充実していく問題といたしまして、常備消防をふやすということをやっておりますが、その常備消防を持つべき市町村を政令で義務づけますのは、大体において四月の初めでございますけれども、義務づけられました市町村は、四月早々に充員を行なうということはなかなかできませんで、まず機材等の調達その他から始めまして、それから職員の採用に当たるということで、年度の途中採用ということがございますものですから、条例のほうで、定数は年度の初めにふえておりますけれども、充員はおくれる、こういう事情もございます。 それから、御指摘のように、産業界の活況、好況等のために、優秀な人材がそちらにとられまして、消防の職員には応募者がだんだん少なくなってきておる、こういった実情もあることは事実でございます。そこで、それらに対します対策といたしましては、私どもは、やはり何と申しましても、消防の職場が魅力のある職場でなければいかぬ、青年にとって魅力のある職場であるために、どうしたらいいかということを研究いたしておりますが、その一環といたしまして、処遇の改善ということを考えております。昨年の人事院勧告でも、公安職俸給表は、一般職の俸給表に比べてかなりよくなっておりますので、その適用方につきまして、市町村当局によく認識してもらうような働きかけもしたいと思っておりますし、また、その他諸手当につきましても、地方交付税措置、地方財政計画等に盛り込んでもらうにあたりまして、たとえば、夜間特殊業務手当を新設するとかいったことで、処遇の改善に励んでおります。また、出動手当等の額の引き上げも、交付税で措置するということに一応踏み切ってもらうということで進めておるわけでございます。 それから、装備をよくするということにつきましては、たとえば空気呼吸器でありますとか、あるいは無人車等の開発につきまして、消防研究所などに研究をさせておりまして、殉職者が少なくなるように、なるべく出ないようにということの努力を重ねてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○津川委員 東京消防庁の定員、それに対する充足率がどうなっているか、これが一つ。それから、この間消防署に行ってみますと、災害時にかけつけてくるにたいへんだと言うのです。一時間も二時間もかかっていたら間に合わないので、そういう点で非常に困る。したがって消防署のある近くに宿舎を、これがやはり緊急に必要なんじゃないかということなんですが、こうしたことの配慮があるか。それから、若いエネルギーを消防署に吸収するのに、テレビの警察機動隊の映画なんか要らないと言うんです。ガードマンの映画は要らないということばも少し大げさですが、機動隊なんかよりも、消防庁のPRのしかたとして、消防署の人たちの苦労、消防のほんとうの任務、そしてかっこいいといえばおかしいのですが、かっこいいみたいな、そういう映画なんかをつくってみる必要があるんじゃないかという、かなり具体的な意見が出ておったようですけれども、以上、東京都の定員の状態、それから消防署のまわりに署員を配置する問題、それからPRの問題、この三つを答えていただきたい。 私は、労務者の住宅に対する資本の投資をもっとふやして、そして関東大震災なりがあったときに労務住宅が火災の根源にならないように、労務者を死なせないようにすることを重ねて要求して質問を結びますが、その三点だけ答えていただきます。
○宇土説明員 東京消防庁における定員の充足状況の資料は、ちょっと手元にございませんが……。
○津川委員 それが問題なんです。一般的には九六%ですが、東京のが非常に足りないのです。
○宇土説明員 ほぼ大差ないものと思っております。
○津川委員 出してくださいね。
○宇土説明員 では後刻提出をいたします。 それから、消防職員の待機宿舎というのを私ども数年前から、国のほうで地方団体に補助金を出して、遠距離通勤の方のないように、すぐ消防署にかけつけられるようにということで、補助をいたしておるところでございますが、東京消防庁その他大都市から始めておりまして、そういったものを拡充していきたい、かように思っております。東京消防庁はまた、職住の一体化ということ、消防署の上に消防職員の家族の住めるような配慮もあるようでございますが、私どもも国庫補助その他で、できるだけそういったことを支援していきたいと思っております。 それから、消防職員の募集を容易ならしめるため、あるいは、職場が魅力のあるものであるということを青年にわかってもらうための、たとえば映画の作成だとかあるいは必要な広報活動ということにつきましては、よく研究をいたしまして、できるだけそういったことをやっていきたい、かように思います。
○津川委員 終わります。
○中井委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることといたします。これにて散会いたします。 午後二時五分散会