交通安全対策特別委員会 第7号
- 発言数
- 92 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1971/03/19
会議録
○河村委員長代理 これより会議を開きます。本日は、委員長所用のため出席できませんので、指名によりまして私が委員長の職務を行ないます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 まず、富士急行列車脱線事故の概要及び踏切事故防止対策について政府より説明を求めます。山口鉄道監督局長。
○山口(真)政府委員 三月四日午前八時二十五分に、富士急行電鉄の暮地駅と三ツ峠駅との間におきまして、列車の脱線事故が発生いたしました。死者十七名、重軽傷者六十九名という大事故が生じました。おなくなりなされました方々に対しましては、つつしんで哀悼の意を表しますとともに、おけがをなさいました方々に対しまして、心からお見舞いを申し上げるところでございます。 この事故は、大月行きの二両編成の列車でございますが、それが月江寺駅付近にございまする緑ケ丘第二踏切道、これは遮断機つきの踏切道でございます。その踏切道で、小型トラックが遮断機を突破いたしまして、線路内に進入をしてまいりまして、これと衝突をいたしまして、約四キロメートル逸走いたしまして脱線をしたものでございます。 事故発生後、直ちに東京陸運局並びに本省から専門家が現地に急行いたしまして、その後、国鉄それから技術研究所等の技術者をも動員いたしまして、いろいろと検討をいたしました。その結果、事故の第一原因は、踏切道で小型トラックが遮断機を突破して列車に衝撃をしたということが第一原因でございますが、その後列車が逸走したという原因につきましては、いろいろ調査をいたしました結果、結局ブレーキでございますが、そのブレーキが二両とも衝突によりまして破損をしたということが原因であるということが判明をいたしております。 それで、この種の事故に対しまして、私どもさっそく全事業者に対しまして鉄道監督局長名をもちまして、施設、車両の整備、それから列車の運転等全般にわたりまして、徹底的に点検するように通達をいたしておりますが、さらに事故の根本的な究明の一つといたしまして、ブレーキ装置、制動装置に対する技術的な究明ということを必要といたしますので、私ども、それから民営鉄道協会、それから鉄道車輌工業会、それから国鉄並びにその技術の専門の方々、それから鉄道事業者、私鉄の事業者という方の専門家を集めまして、ブレーキ装置を総括的に、総合的に調査をいたしまして、今後の対策を立てるということにいたしております。 なお、なくなられた方々並びに負傷なさいました方々に対しましては、大臣の御趣旨もございまして、直ちに会社側の社長、役員等をしてお見舞いを申し上げたわけでございまして、被害者の方々の救済に万遺漏ないように考えておるところでございます。 以上、簡単でございますが……。
○河村委員長代理 次に須藤交通安全対策室長。
○須藤政府委員 それでは、交通対策本部としての踏切事故防止の対策について御説明を申し上げたいと思います。 昨年の十月、御承知のように東武鉄道伊勢崎線におきまして、ダンプカーによる重大踏切事故が発生したわけでございますが、この対策といたしまして、昨年の十月二十七日に、踏切道の緊急保安対策を交通対策本部で決定したわけでございます。 この内容というものは御承知になっていらっしゃると存じますが、踏切事故の発生の危険性の高い首都圏、中部圏及び近畿圏の三大都市圏につきまして、緊急に踏切保安設備の整備等を行なうことといたしました。 その考え方は、大型車が通行する踏切道を重点に、遮断機等の整備を行なうとともに、それ以外の踏切道は、大型車の通行禁止等の交通規制の措置を講ずることによって、大型車による踏切事故の再発を防止しようというものでございます。 さらに、ことしに入りまして、お手元にお配りいたしました資料の内容でございますが、二月八日付をもちまして、交通対策本部の決定によりまして、踏切事故防止総合対策というものを定めたわけでございます。この内容は、ただいま申し上げました昨年十月の交通対策本部の決定の趣旨をさらにふえんいたしまして、踏切道の立体交差化、構造改良、踏切保安設備の整備、踏切道の統廃合、交通規制及び取り締まり等の措置を総合的かつ長期的に実施することとして、総合対策というふうにいたした次第でございます。これに伴いまして、関係省庁において、地方公共団体、道路管理者、鉄道事業者等から、従来以上の協力を求めつつ、強力にその推進をはかるという内容でございます。 具体的に申しますと、お手元の資料にございますように、連続立体交差化による踏切道の除却というような面につきましては、今後の五カ年間に鉄道路線約百キロメートルというふうなものを除却したい、あるいはまた昭和四十六年度以降の五カ年間で約六百カ所を単独立体交差化して踏切道を除却する、あるいは鉄道や道路の新設に伴なう立体交差化につきましても、四十六年度以降、約四百カ所の事業を行なうことを目途とするというような内容のものでございます。 この総合対策は長期にわたるもの、つまり五年間にわたるものでございまして、交通安全対策基本法に基づいて定めるところの、昭和四十六年から五十年度までの、五年間にわたる交通安全基本計画というものの趣旨にも一致しておるというものでございます。 以上でございます。
○河村委員長代理 これにて説明は終わりました。 —————————————
○河村委員長代理 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。加藤六月君。
○加藤(六)委員 全国的にあちこちに大きな交通事故が起きると、あわてて国会や政府がいつも善後策に飛び回るということは、いつも後手後手になるということでたいへん申しわけない、こう思うわけでございますが、今回も三月の四日、富士急行列車の脱線事故がありまして、死者十七名、重軽傷者六十九名というたいへん大きな惨事を起こしました。われわれは国政の一端にある者として、深く哀悼の意を表するものでございます。そうして、ぜひ二度とこういうことがないような方策を考えなければならないという立場で、いろいろ考えておるわけでございますが、そういう観点に立ちまして二、三質問させていただきたいと思います。 実は、今週の月曜日に、ある団体が主催しまして、一日タクシーに乗って歩く、いろいろな実情その他を勉強する、これは交通安全施設等も入れたわけでございますが、私自身もジャンパーを着て、運転手の制帽をつけて助手席に乗って歩いたわけですが、田端の引き込み線でわれわれのタクシーが一時停車しているときに、うしろからダンプカーが一時停車せずに突っ込んできた。たまりかねてわれわれの車が逆に線路敷内へ飛び込んで逃げないといけないということになった。そして線路敷内で、そのダンプカーはわれわれのタクシーを追い越していって、次の信号も赤のままを突進していくという事態に、実は私自身も、夜の十時ごろですが、やられて、非常に遺憾の意を表し、せっかく議員立法でつくったダンプカーの規制法というのが十分いってない。背番号もはっきり見えなかったというので、あとを追いかけるという一幕もあったわけでございます。 まず一番最初にお伺いしますが、小型トラックが踏切に突入したということになっておりますが、この踏切に突入した大きな事故原因というのは、警察庁においても調査されたのではないかと思いますが、簡単にひとつ御説明していただけませんか。
○片岡政府委員 これは、この小型トラックを運転しておりました少年が踏切に差しかかりまして——この踏切は一種の踏切でございますから、遮断機もございますし、警報機もついております。それで、その直前で一時停止をしたところが、たまたまそこは非常に強風が吹いておりまして、積んでおったベニヤ板が飛んで軌道敷内に飛び込んだというので、あわてて車外にからだを出して取りに行こうとしたのですが、そのときにサイドブレーキをかけていなかった。外へ足を出したために、フートブレーキがきかなくなって、それでずるずるとすべり出していったというのが事実のようでございます。ただ問題は、このときに踏切の構造に若干問題があったように私思います。と申しますのは、平らでなくて少し下り坂になっていたために、軌道敷がその踏切の取りつけ道より少し低い形態になっております軌道敷でございますので、自然にすべり出していったというのが事故の原因でございます。したがいまして、少年の運転手の責任としましては、積み荷をしっかり積んでいなかったという責任、それからサイドブレーキを引いて、きちっと停止できる状態にしていなかったというのが道交法上の注意義務違反だと思います。
○加藤(六)委員 そこで局長、道交法では積み荷をやかましくいう。今度は今国会で出ます道路法におきましても、積み荷について、道路を損傷し、あるいはよごしこわす、汚壊というのですか、というようにしておりますが、道路法と道交法とどちらで厳重に取り締まったほうが積み荷に対してはいいと思われますか。
○片岡政府委員 もちろん、警察官が道交法に基づいて取り締まるほうが効果があると思っております。
○加藤(六)委員 実際警察官がやったほうがいいとおっしゃいますが、警察官は、重量制限の検査はときどきやっておりますが、積み荷の荷物の締め方の状態についての検査というのを、特別検問所を設けてやられたり、あるいは定期的におやりになっておる実績はありますか。
○片岡政府委員 御承知のように、重量の取り締まりをやっているときに、積み荷の積載方法が、転落するおそれのあるような積載の方法については、同時に取り締まりをやっております。
○加藤(六)委員 時間がないので、あまりこの問題はやりませんが、そこで踏切の問題については、先般事故があった当日の理事会でも、私いろいろ申し上げておったのですが、踏切道の改良のときにも、いろいろ各省の皆さん方に条件をつけました。構造改善についても、もう少し思い切ったことをやらなければならないということは、数年前からやかましく申し上げておるわけでございますが、鉄監局長、お伺いしますが、富士急のこの車両はどういう形の保険に入っておりましたか。
○山口(真)政府委員 車両の保険でございますか。
○加藤(六)委員 車両保険です。
○山口(真)政府委員 車両の保険に入っておったかどうか、ちょっと分明いたしません。
○加藤(六)委員 実は、会社によっては、自家保険ということでやられる場合があります。また、ある会社は車両保険、あるいは座席数が定員八十八名なら、八十八名についての保険、車両とは別にこれはシート保険ということであるわけでございます。これは主としてバス会社関係に対しては、私たちやかましく要求しておるわけでございますけれども、たいてい事故を起こすか、事故にあった会社というのは、保険に入っていない。追及すると自家保険でございます、こう言う。自家保険のほうが平生事故を起こさないときはいいと思っておりますが、いざ事故を起こした場合には、この自家保険が壊滅的になって、会社自身も悪くなる。また、被害者に対する見舞い金の支払い等について、非常に支障を来たすわけです。きょうは事前に保険の問題についてはあまり当局へ通告していなかったので、申し上げませんが、そこで鉄監局長、私鉄が第三者によって事故をこうむらされた場合の、損害賠償制度というものはどういうようになっておりますか。
○山口(真)政府委員 まず保険の問題でございますが、鉄道事業者は、保険にはあまり加入いたしておりません。これは、保険の場合に、賠償責任でございますから、鉄道事業者の場合に、賠償責任がそれで払えないというようなことは、いままではあまりなかったわけでございまして、そういう意味で、国鉄はじめ、ほとんどの大手私鉄が、その意味の賠償責任にはあまり入っていない。例外的に入っているところがあるような事情でございます。 それから、事故が起こった場合の損害でございますが、第三者の責任によりまして鉄道が損害を受けたという場合には、これはその第三者に対しまして損害賠償の請求をする、そういうことに相なります。たとえばトラック等によりまして列車が支障する、そのために鉄道が受けた損害等につきましては、その受けた被害に対しまする車両の損傷だとか、その他の各種の損害に対しまして賠償の請求をいたす、こういうことでございます。
○加藤(六)委員 国鉄が第三者によって事故を起こされて損害賠償をしておる場合、これは私はずいぶん件数を聞いております。そしてまた、それが示談成立した方法とか何かやっておるわけですが、私鉄では、何かそういうものについて、具体的な判決あるいは和解調停というようなものが成立したケースはございませんか。
○山口(真)政府委員 これは、当然第三者と鉄道事業者との間の民事的な損害賠償の問題でございますので、相手方が零細なトラック事業者であるというような場合には、裁判で勝ってもなかなかその額を徴収することができないというようなことがございまして、実際には個々にいろいろ話をいたしまして、和解あるいは示談というようなことによりまして解決をする場合のほうがむしろ普通でございます。
○加藤(六)委員 具体的なケースはないのですかとお尋ねしたのですが……。 今回の事故の場合、第一原因は小型トラックが遮断機突破によって入ってきたということになります。それで第二原因は、まだ詳細調査中、こういうことでございますが、ブレーキ関係の故障。ところが私たちは専門的学者でないのでよくわかりませんが、第一車両の前半部に衝突して、それが第二車両のブレーキまで、しかも三種類のブレーキが全部きかなくなったということになりますと、どういう損害賠償の金額というものが小型トラックに対して起こるかどうか。しかし、おそらくこの小型トラックに対して、何千万も何億もの請求というのはできないと私は思うのです。できないけれども、しかしやはり詳細調査中なので、詳細が明らかになった場合には、一つのルールとして、やはりこういう問題ははっきりしていかなければならない。そのときに、先ほど交通局長が言われました踏切道の構造において、もしミスがあったということになると、第一原因は小型トラックの遮断機突破でなくして、道路管理者並びに鉄道経営者の踏切道の構造改善の不十分さにあったということになっていけば、これは国が損害賠償の責めに任ずるといいますか、方途を講じなくてはならないようになるのではないか。飛騨川バス転落事件のときの事例というものを実は私は思い出しまして、いろいろ考えさせられるところがあったわけでございますが、まだ詳細調査中ということでございますので、この問題についてはあまり突っ込んでもなにだと思いますが、次に、これも今後の事故防止のために伺っておきたいと思いますが、私鉄関係の運転士、この関係書類からいきますと、この運転士は二十八歳で経験は零年七カ月、こうありますね。私鉄の運転士の資格要件というものはどうなっておるでしょうか。まず第一にそれをお伺いします。
○山口(真)政府委員 これは、鉄道営業法に基づきまする運輸省令によりまして、鉄道の運転士に対する免許制度というものを定めております。その免許制度によりまして、所定の教習と所定の試験をいたしまして、そしてそれによりまして免許を付与する、こういう制度になっております。この運転者につきましても、国鉄関東学園というものの電車運転士科に委託養成をいたしまして、昭和四十四年に入園いたしまして約六カ月問の教育を受けまして、さらに富士急行におきまして、三カ月間の教育を受けまして、そして四十五年の七月に運転免許国家試験に合格をいたしておるということになっております。
○加藤(六)委員 私も一度関東学園を視察したことがあるわけですけれども、ここでやっておる勉強、訓練というものも相当厳重にやっておると思いますけれども、二十八歳で経験零年七カ月、四十四年に入った、こう言われますが、この運転士さんのその前の経歴というものはおわかりございませんか。きょう資料がなかったらよろしいですけれどもね。というのは、いまのお話を承っても、局長、三カ月と六カ月ですね。実際に自分が何百名の人のなにをやって、運転士として働くようになるまでというのは、関東学園とそれから富士急の本社でのあれと合わせて九カ月ですね。九カ月で完全にできるようなものでしょうか。私は、これはよくわからないのでお伺いするのですが、九カ月問くらいで、少なくともブレーキが三種類あり、承りますといろいろな計器がある、これを完全にマスターしてできるようになるのでしょうか。その点については、なれるからそうやったんだとお答えになればしようがないのですが、そこで私は、この人の前の経験というものを十分知っておきますといいと思うのでございますけれども、そんな九カ月ぐらいでいいとお考えでしょうか、どうでしょうかということに質問をしぼってみます。
○山口(真)政府委員 この教習の内容等につきましても、これは具体的にきめて、そしてどういう科目をどれだけの時間数勉強するということにきめておりますし、さらにその教習を受けたあとで、免許の試験におきましても、技能試験ということをやりまして、その技能試験でも、速度観測だとか距離目測だとか、あるいは制動機操作のことだとか、それから各種の機器の取り扱いだとか、運転方法だとか、非常の場合の措置だとか、そういったような各般の技能試験を行ないます。さらに筆記試験を行ないまして、その筆記試験も具体的な、運転理論だとかあるいは構造だとか、その他のことをずっと勉強させた上で筆記試験を受ける。その上に適性検査ということをいたしまして、その適性検査では、たとえば反応速度検査とか、クレペリン検査とかいうふうな各種の検査によりまして、動力車の操縦の非常に適切な者を、心理的特性その他についても検査をする。そしてさらに、身体検査を行なうというようなことによりましてやっておりますので、まず私どもこれだけの期間をやり、それだけの試験をやっておれば、一応運転上の技能というものは十分あるというふうに考えております。
○加藤(六)委員 そういう検査、講習、試験、勉強ということをやったら、適正なる技能を持つようになる、こういう判断をされておるということでございますが、今回の詳細がはっきりわからないので、これはまだあまり突っ込めぬわけですけれども、この詳細がわかって、三種類のブレーキが同時に一カ所当たってなった、あるいは新聞によりますと、いやある種のブレーキは完全に生きておったということ等が出たりなんかしておりますので、これは警察あるいは今後の当局の取り調べ、あるいはいまさっき局長が御説明になりました民鉄協会、国鉄あるいは鉄道技術研究所、こういういろいろなところ等の調査が進んでくるので、私はそれまでは申し上げませんが、もし備えつけてあるそういうブレーキ関係が生きておって、損壊されてなくておったということになりますと、ひとつ運転士というものについての適性検査といいますか、試験あるいは講習内容についても、もう一ぺん反省していただくようになるかもわからないと思いますけれども、今日は新聞によって若干違うようでございますので、同じくこの問題にあまり深入りいたしません。車掌、二十七歳、三年零カ月、こうありますが、車掌に対する規定はどういうようになっておりますか。
○山口(真)政府委員 車掌につきましては直接の国家試験はございません。ただ、各事業者が、車掌に対しましてやはり運転関係等の試験を、実際には教習等をいたしております。 なお、一般的に車掌につきまして、この教習の内容は、適性検査を行ないまして、それに必要な保安教育を行ない、さらに列車防護だとか制動機の取り扱い方だとか、それから入れかえに関する閉塞信号、鉄道信号、転轍機の取り扱い、そういうふうなものにつきましての一応の訓練を行なわせるということにいたしております。
○加藤(六)委員 最後に一問、これは鉄監局長にお伺いしますが、きょうちょっと自動車の中でラジオニュースを聞いたのですが、運輸大臣が、今回の富士急行の問題について、損害賠償の点について十分にするようにすると言われたのか、何かちょっと私十分聞いてなかったのですが、まあ非常にいいことを言われるし、いいことを実行しようとすると思うたのですが、さらにあとから第三者に聞いてみると、そうでなくして、たとえば小型トラックが今回入ってきた。小型トラックが損害賠償の請求を十分しきれないという場合でも、何か別途な方法で国が応援するようなことを言うたんじゃないだろうかというような話で、ちょっと詳しくわからなかったのですが、大臣が事務当局に対して検討を指示された内容は、どういうことでしょうか、ちょっと承っておきたい。
○山口(真)政府委員 これは、実はこの事故に関連いたします損害賠償制度全体の問題に関連している問題でございますが、事故の責任が鉄道側にございますれば、鉄道といたしましては広く信用がございますから、これに対する事故の賠償は当然いたします。しかし責任がない場合におきましては、今回の場合でも、富士急行電鉄は、なくなられた方またはおけがをなされた方に対しまして、会社としてのお見舞いをいたしておるわけでございます。なくなられた方に対しましては二十万円、それからおけがをされた方につきましては三万円のお見舞い金を差し上げているようでございます。このことに関しまして、大臣の考え方は、まあ事故の責任の有無にかかわらず、鉄道を利用されている間に起こった事故であるから、もう少し手厚いことを考える、研究する必要があるのではないか。それで、そういう手厚いお見舞いというようなことになりますと、それは一つは、この契約上の問題、債務不履行でない場合に、まあそういうお見舞いをするわけでございますから、そういう運送契約上の問題というような問題も一つございますし、さらにそういったことによるところの費用の増加というものに対する、これを補てんするための保険制度の問題、あるいは共済制度の問題というようなこともあるであろう、そういったような各般の問題を検討して、今後できるだけ被害にあわれた方に対しまして、それに対する救済が万全になるようなことを研究せよ、こういう趣旨でございます。
○加藤(六)委員 もう時間がないのでこの程度で打ち切りますが、確認しておきますが、そうすると、自動車損害賠償保険と同じような制度を、たとえば私鉄の場合にもさせようという気持ちか、あるいはまたわれわれ近々まとめようとしておりますが、無過失損害賠償責任、これは公害関係に伴うものでございますが、無過失損害賠償責任的な問題で、これは同じようなものだと思いますけれども、自動車の損害賠償保険というものと、いま公害関係に伴うところの無過失損害賠償法というものをやっておりますが、それと同じような精神、立場でおやりいただくのだろうか。なくなられた人を金で換算するのはたいへん失礼になりますけれども、いまのお話を承りますと、今後詳細がはっきりしないとわからないからと私申し上げましたが、富士急側がかりに責任がないということになったら、何百万、何千万という死者に対する見舞い金、あるいは重軽傷者に対する何十万、何百万という治療費を含んだところの見舞い金というものは、これは非常に大きな問題になってくる。こういうことのないように、無過失損害賠償制度に近いようなものを導入するんだ、その線に向かって運輸大臣は検討せよと言われたんだ、こういうように解釈してよろしいでしょうか、どうでしょうか。
○山口(真)政府委員 自動車損害賠償保障法も挙証責任の転嫁というような問題が若干ございますが、基本的には、過失有責の場合におきまする損害賠償の補てんでございますが、大臣が申しましたのは、やはり鉄道というような車両に乗り合わせたというようなことによる事故というものが、単なる有責無責というような問題で解決すべきものじゃなくして、無過失の場合でも、お見舞いということによって、もっと被害者の救済を強化する必要がある。その意味では、ただいま先生の御指摘のむしろ第二の考え方に近い考え方を述べられまして、そういう方向で研究をし、それに対する補てんの方法というものを研究せよということでございます。
○加藤(六)委員 わかりました。ひとつ大臣の真意をよく理解して、前向きに幅広くやっていただくようにお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○河村委員長代理 後藤俊男君。
○後藤委員 この事故は三月四日であったと思うのです。その日に交通安全委員会を開催しておったと思うのです。ところが当日でございますから、その原因を究明されるのはむずかしいだろうということで、きょうに譲られておると私考えておるのです。ところがもらったプリントは三月十日のプリントでございます。中身の説明としましても、これ以上に前進しておらぬ。まあ関係者が寄っていま究明しておるんだ、こういう説明にこれはすぎないわけでございますけれども、大体聞くところによると、どういう原因によってああいうことになったか、調査の結果がおおむね出ておるのではないかというふうに私も仄聞しておるわけなんですが、この点いかがでございましょうか。 それからその次です。時間があまりございませんので。これは第一種の踏切ですね。しかも千分の四十の勾配なんです、線路に向かって。下り勾配になっているわけなんです。さらに六十度の角度で入っておるということですね。しかも町のまん中である。そうだとするのなら、踏切警手がおってしかるべきだと私は思うわけなんです。非常にあぶないところでございます。万一踏切警手がその当時おったとしたら——おってもおらいでも一緒だという考え方もあるかもわかりませんけれども、何らかそれに対する対応策が少しでもとれたのではないだろうかというふうにも考えるわけでございますけれども、あそこは聞くところによると、去年の暮れでございますか、二種が一種になった。しかも一種の乙である。こういうことを私聞いておるわけですけれども、いま申し上げました町のまん中で、非常に重要な踏切であるにもかかわらず警手が全然おられなかった。これでだいじょうぶなんだということでやっておられたと思うわけですけれども、その辺のところがわかればひとつ御説明いただきたいと思います。 それから三つ目の問題ですが、これは先ほどもちょっと説明があったように思うのですが、あの踏切から下り勾配になっているわけなんです。私の記憶では、四つの駅を通過したところで、出っぱっておる山にうしろのほうが遠心力でぶつかった。前のほうはそのままになっておる、こういうことなんです。約四千メートルにわたって千分の三十から四十近い下り勾配で、事故がなくとも、ふだんにおきましても、ブレーキが故障した場合には一体どういう対応策を講ずるか、これくらいのことを考えておくのが当然の義務じゃないかと思うのです。しかも、当日のあの事故は、二両編成であって、始発の駅に近いものですから、お客が少なかったわけなんです。これがもう少し駅が二つ過ぎ三つ過ぎしていきますと、二百名近くの学生さんやら通勤の人が乗っておって、たいへんな事故にこれはなったと思うわけですけれども、そういう点を考えるときには、四千メートルにわたって下り勾配が連続である。当然こんなものは機械である以上は、いつブレーキが故障するかわからない。これに対する対応策というのを、この私鉄の経営者にはっきりふだんからさせておくべきではなかったかというふうに私は感ずるわけでございます。この点に対しては一体どういうことになっておったのか。ブレーキが三つありますから、絶対だいじょうぶだという確信のもとにやられた結果がこうなったのかどうかという点がわかれば、ひとつ御説明をいただきたいと思います。 それから四つ目でございますけれども、現在どうなっておるかということなんです。第一種の乙の踏切がそのままになっておるのかどうか。さらに、そこを運転している電車が、あの事故以前と同じかっこうで運転が行なわれておるのかどうか。もし同じかっこうで、同じ条件で運転が行なわれておるといたしますと、これは踏切事故のことでございますから、再びああいう踏切障害によって事故を起こさぬとも限りません。そうなった場合の対応策というものは、何ら考えておられない、こういうふうな気がするわけなんです。そこで、現在事故を起こした踏切、さらに手動のブレーキ、電気ブレーキ、空気ブレーキとこの三つのブレーキがあった。これらがその事故の以前と同じ条件で、今日も同じように動いておるのかどうか。動いておるとするのなら、どういう考え方でそういう危険なことを引き続いてやっておられるのか、この点もひとつお尋ねしたいと思います。 それから最後の五つ目でございますけれども、先ほど加藤議員のほうから話がありました自動車損害賠償保険の問題です。小型のトラックに保険がかかっておると思うのです。対人保険につきましては数の制限がないと思うのです。ですからトラックの責任において、ここに書かれておりますように、二十名近くの死亡者、あるいは多くの負傷をされた人がおられるわけですけれども、そうなりますと、保険会社のほうから対人保険で五百万、これは百名であろうと二百名であろうと出るのじゃないかと私は思うわけなんです。そういうような関係については、これはもちろん、先ほどお話がございましたように、経営しておられる鉄道側としましても、良心的な対応策は十分とられると思いますけれども、いま申し上げました損害賠償保険、いわゆる対人関係につきましてはどういうふうなことになるのだろうか。私もあまり詳細に、しかも的確なことは知りませんが、数には制限ないように思うのです。たとえて申しますと、東海道線で汽車をとめた。トラックの責任で汽車をとめた。その汽車に乗っておった二千人の人が全部死んだとすれば、その二千人が全部対人保険で五百万の補償が出る。極端なことを言うとそういうことにもなるわけでございます。その辺、私の気持ちとして疑問を持っておりますので、わかっておりますれば御説明をいただきたいと思います。 いずれにしても、私も当日現場に参りまして、零下何度という冷たい寒いところで復旧作業をやっておられる皆さんに激励をしながら、さらにお見舞いに参上したようなわけでございます。これによりますと、十何名死亡と書いてありますが、われわれが行ったときでもう二十二名でございますか、大体このプリントはちっと間違っておると思います。これ以上に死亡者がふえておると思うわけでございます。これらの人に対しましては、私も心から哀悼の意を表しまして、いまの五つの問題に対しまして順番に、簡潔でけっこうでございますので、御存じの点だけひとつ御回答をいただきたいと思います。
○山口(真)政府委員 まず第一の事故の原因でございますが、これは先ほど申し上げましたように、第一原因は、自動車が遮断機を突破して侵入をした、そのために列車が接触をしたということが第一原因であることは間違いないということでございます。 そこで、それによってどうしてブレーキが損傷をしたかということでございますが、これにつきましては、この列車につきましては、手ブレーキと電気ブレーキと空気ブレーキと三種のブレーキがついておるわけでございます。その中でまず手ブレーキでございますが、これは人間の力でブレーキを押えるわけでございますから、大きな力は持ってないということでございます。手ブレーキも相当締めたようでございますが、これではなかなかとめるわけにはいかないということでございます。それから電気ブレーキでございますが、この電気ブレーキは、どちらかといいますと補助的な役割りをするブレーキでございまして、一種の発電ブレーキでございますから、補助的な役割りをするということでございます。しかもこの空気ブレーキのほうは、緊急の非常ブレーキをかけますと過走防止による危険を防除するというようなこともございまして、電気ブレーキはきかないというような仕組みになっておるわけでございます。そういうことで、電気ブレーキはほんとうの意味では根本的なブレーキとは言えない。そこで一番の問題は空気ブレーキでございまして、この空気ブレーキは、普通通常のブレーキ操作あるいは非常ブレーキ操作ということによりまして、このブレーキにいわば列車の安全がかかっておるわけでございます。そうして、この空気ブレーキに対する構造が、いわば通常の場合、ブレーキが破損をいたしました場合に、ブレーキ弁の中の空気が減圧をすることによりまして、むしろ非常ブレーキがかかるという仕組みになっております。したがって、たとえば列車分離その他がございましたような場合でも、非常ブレーキがかかるということによりまして、安全サイドに働くというブレーキの構造になっております。一両目のブレーキがこわれるということならば、当然二両目のブレーキに急ブレーキがかかるという構造になっております。ところがこの場合非常に運の悪かったことに、そのトラックが車両の下に引きずり込まれまして、そしてその引きずり込まれたトラックが一両目のブレーキを全部破損し、同時に二両目のブレーキを破損してしまったという非常に不幸な事態が生じまして、そのために普通の通常のブレーキも、それから非常ブレーキも両方とも全部きかなくなってしまったというために、ブレーキがきかなくなって過走したというのが私ども根本的な原因であるというふうに考えておるわけでございます。 それから第二の問題でございます。第一種踏切でございますが、これは、実は去年の九月まで第三種踏切でございまして、遮断機がなかったわけでございます。その遮断機なしの踏切に、去年の九月に遮断機をつけまして、第一種踏切にいたしたわけでございます。この場合に自動の第一種踏切でございます。それで、踏切警手がいる踏切とそれからいない踏切とどちらが安全か。これは非常に議論があるところでございまして、踏切警手によるところの誤扱い、あるいは錯覚というものによって、遮断機をあげてしまうというような事故もございます。したがって、人間の能力というものにたよるということになりますと、そういう誤扱いがございますので、もし、自動車側が、通常の場合に完全にその踏切の効果に対しまして、これを守っていただくということになれば、むしろ自動のほうが警手の錯誤がないだけ安全であるということも言えるわけでございまして、今回のような場合には、はたしてどちら側だったか問題があるところでございましょうが、一般的には、そういうことで、必ずしも警手がいるほうが安全であると私どもは言えないのじゃないかというふうに考えております。 それから、ブレーキに対する対応策、第三番目、それから今後どうするかという問題でございますが、関連いたしますので申し上げますと、結局私ども、こういう事故は、実は初めて経験した事故でございまして、この種のブレーキは国鉄、私鉄、全部考え方は同じ考え方に立ったブレーキでございます。したがって、この種のブレーキによって、ブレーキが機能を発揮しないということになりますと、これは大問題でございまして、全国鉄、私鉄のブレーキを、これによってどうするかということを考えなければならぬわけでございます。そこで私ども、その根本的な問題といたしまして、先ほどもちょっと申し上げましたが、専門家を全部集めまして、そして基本的なブレーキの問題、それからいま一つは、そこまでいかないでも、たとえばブレーキの防護だとか、ブレーキの位置だとかいうようなものによって、こういったような問題が解決できないかというようなことも、実は考えているわけでございます。たとえば、この線には国鉄線の乗り入れ車両がございます。そういったような場合に、非常に長い列車でございますが、こういった長い列車が入ってきた場合に、そのときに、このような姿で全部のブレーキがきかなくなるというようなことが、一体あり得るかどうかというようなことも考えてみなければならぬところでございます。したがって、そういう根本的な問題と同時に、応急的な問題ともあわせて、ブレーキの対応策をどうするかということを早急にきめなければいかぬということで、いま検討しておるところでございます。 それから、最後の補償の問題でございますが、これは、自動車損害賠償保障法の適用によりましてその補てんを受けるとなれば、これは人数に関係なく、それによって補てんを受けるということに相なります。
○後藤委員 現在どうなっておるんだね。
○山口(真)政府委員 具体的にまだ補償の請求等には至っておりません。これは、何かこの地方のいろいろの習慣等がございまして、四十九日前には、そういう話はあまりしないんだというような話もちょっと聞いておりますが、とにかく、いずれにいたしましても、そういう具体的な話は、まだ現地ではいろいろ相談をしてないようでございます。ただけがをなされた……
○後藤委員 話し中申しわけないけれども、そのことを聞いておるんじゃないのです。それは先ほど加藤議員にもお答えになりましたから、時間の関係で二へんも三べんも同じことを聞く必要はないのですが、現在事故を起こした踏切なり、走っておる電車というのは、事故を起こした前と同じ条件のもとに、やはり学生やら通勤者を輸送しておるのかどうか、現在どうなっておりますかということを私、最後に聞いたわけなんです。その点なんです。
○山口(真)政府委員 それは車両につきましては、この車両は破損しておりますから、どうにもしようがないのでございますが、その他の踏切等につきましては、従来どおり修理をいたしまして、そして運行いたしております。
○後藤委員 いま究明中でございますから、最終的にきちっとした場合には、またいろいろお尋ねしたいこともございますが、いずれにしてもたいへんな事故を起こした。ところがあれを早急に復旧して開通をして、しかもそれが前と同じ条件で今日もゆうゆうと走っておる。この間事故があったばかりだから、しばらく事故はないわいというふうに割り切って、運行を行なっておられるというところがちょっと気になるわけなんです。だから、これらにつきましては、いま局長がいろいろ言われましたように、専門家の人ができるだけ早期に対策なり、その他ブレーキの位置なり、あるいは三ブレーキがうまくいかなかった、こういうような点も究明されましてきちっとされる、こういうように私は思いまして、いまの質問につきましてはもうそれでけっこうでございます。 その次に、踏切のほうの話ですが、五カ年間に四百カ所の立体交差ですか、先ほど御説明がございましたね。鉄道及び道路の新設等に伴う立体交差化につきましては、五カ年計画に基づいて四百カ所の立体交差をつくる、こういうお話でした。現在全国的に立体化しなければ危険であるという個所はどれくらいあるのですか。——こうしておる問に時間が参りましたので。まあ踏切というのは交通事故に関係の深いたくさんな問題をはらんでおると思いますので、ここで全国に幾つあるという数を聞いただけでは、これは解決のできる問題じゃございません。ただ私は、五カ年計画で四百カ所の立体交差という御説明があったもので、それなら全国で一体どれくらい立体交差を要求しておるのだろうか。たとえば二万カ所要るんだ、三万カ所要るんだ、そのうちの四百というのなら非常に微々たるものであるし、あるいは千であるとか八百であるというのなら、半分だけうまくいくんだなと、こういう感じも受けるものですから、その数だけ御存じあらば聞きたい、こう思ってお尋ねしたのですが、また次の機会でけっこうでございます。引き続いていろいろこういう関係の機会があろうと思いますので、そのときにまたお尋ねいたしたい、こういうふうに考えますので……
○山口(真)政府委員 ちょっと簡単に。先ほどあるいはちょっとあれしたかと思いますが、立体化を次の五年間に、連続立体交差化は百キロメートルし、さらに単独立体交差化を千カ所行なうという予定でございます。
○後藤委員 終わります。
○河村委員長代理 宮井泰良君
○宮井委員 ただいまいろいろ議論がありましたが、私はこの富士急の事故に対しまして、原因を早く突きとめて、それを各鉄道に徹底することが、第二、第三の事故を起こさない最も大切なことである、かように思いまして、はっきり原因は最終的に出てないと思いますが、わかっている範囲でお答え願いたいと思います。 先ほども出ておりましたが、空気ブレーキと電気ブレーキと手動ブレーキ、この三つがあって、電気、手動にはともに制動力に限界がある、空気ブレーキが最終的なあれになりますけれども、完全停止は不可能であったとしても、ある程度加速を押える力はなかったのかということと、それから小型トラックが衝突したぐらいで、ブレーキが全然きかなくなるということになりますと、これは欠陥ブレーキではなかったのかということと、それから最近の新聞などを見ますと、電気ブレーキは異常なかったというような報道がされておりますが、その点はいかがでしょうか。
○山口(真)政府委員 先ほど申し上げましたように、手動のブレーキと電気ブレーキというのは、いわば補助的なブレーキでございまして、空気ブレーキがいわば制動力を完全に持ったブレーキでございます。その空気ブレーキに通常のブレーキとそれから非常ブレーキ操作というようなことができるわけでございます。それで、この三つのブレーキが完全であったかどうかという点につきましては、これは私どもこの車両につきまして、検査の体制を整えておりまして、それは数年に一度の全般的な検査、それから一年半に一ぺんくらいの重要部検査、さらに一月に一度くらいの検査、それから仕業ごとの検査という検査をやっておりまして、この車両も現実にそういう検査をいま行なっております。したがいまして、そのブレーキ自体に欠陥があったとは私ども実は考えておらないわけでございます。ただ、電気ブレーキがきかなかったのは、先ほど申しましたように、これは構造的に非常空気ブレーキをかけますと、電気ブレーキがきかないような仕組みになっておりまして、それをきかしますと別の危険が実はございまして、そういう構造になっておったために、これがきかなかったのであろうと私ども想定をいたしております。一番の問題は、やはり空気ブレーキが二つとも機能を発揮できなかったというところに、根本の原因があるわけでございまして、これは非常に珍しいことでございましたが、第一両目のブレーキが全部やられ、そして第二両目のブレーキが同時にやられたいうところに、実は問題があるわけでございます。私どもそういうことで、ブレーキの位置だとか、あるいは防護の方法だとか、そういったようなものとも今後十分考え合わせていかなければならぬということで、そういう意味で、今後の対策を基本的に立てていく必要がある、こう考えております。
○宮井委員 警察庁にお伺いしますけれども、この運転士が非常に動転して、手動制動など適切に操作したかどうかということがいまいわれておる、その点はいかがですか。
○片岡政府委員 この萱沼という運転士ですが、腕の骨折をしておりまして、三月四日に入院しまして三月十三日に退院いたしました。現在自宅療養中でございます。同人に対する取り調べは、入院中に一度富士吉田署の捜査係員が、簡単な事情聴取はしておりますけれども、現在その後はやっておりません。と申しますのは、まずブレーキ関係を中心とする機械の調査、捜査、それからメーカーも呼びますし、あるいは国鉄関係あるいは運輸省関係のいろいろの専門家の意見も聞きますし、現在、科学警察研究所の技官が鑑定をいたしております。その鑑定結果を待ちまして、この運転士を、おそらく来週の中ごろ以降になろうかと思いますけれども、本格的に取り調べをいたしたい、そういう捜査の現状でございます。したがいまして、ブレーキ系統につきまして欠陥があったかどうか、あるいはその運転士が正確に操作をしたかどうかということにつきましては、現在まだ捜査中で、それ以上申し上げられない段階でございます。
○宮井委員 そこで、建設省にお伺いしますが、この富士急の踏切事故現場、この道路の勾配はどうなっておったか、そしてそれは、道路構造令にかなっておったかどうか、その点をお伺いします。
○高橋(国)政府委員 踏切事故の起きました道路は、富士吉田市の武蔵一号線という市道でございますが、勾配は三%の下り勾配になっております。それでただいま道路構造令ということでございますが、道路構造令には一応二・五%以下にするようになっておりまして、御承知のように道路構造令というのは、これから新しくつくる道路の構造を定めたものでございまして、それについて二・五%以下ということになっておりますので、そういう面からいきますと不合格ということになろうかと思いますが、ただ踏切道改良促進法に基づきます構造改良を行なう基準は、四%以上になっておりますので、ただいまのは三%でございますから、それよりもゆるい勾配でございますので、この道路は指定を受けなかったというのが実情でございます。
○宮井委員 それに関連しまして、この道路構造令では二・五%、こういうふうになっておりますが、これから直すところは四%以上ということで、これは私は理想的には平行に——先ほどもお話出ましたように、サイドブレーキをかけ忘れたという、これはもちろん悪いことで運転士のミスですけれども、できるだけこれは平行になっておったならば、こういう偶然な事故は起きなかったということで、これをきびしくしますと全国の踏切道、いままでの既成の道路が全部当てはまってきますから、非常に困難なところもあるでしょうけれども、できるだけ、鉄道というよりも道路のほうが柔軟性があるわけですから、鉄道というのは直線に長くつくるということで、これをできるだけ平面に平行にしていくという、そういった点に建設省も力を入れるべきではないか、こう思いますが、いかがでしょう。
○高橋(国)政府委員 御指摘のとおりでございまして、もしこれがきつい勾配であります場合に、改築、もう一度やり直す場合には、当然道路構造令に従いまして二・五%以下の勾配に直すわけでございますし、もしこの道路が将来交通量が多くなりますと、それよりも立体交差化するほうが望ましいというふうに考えられます。御指摘のとおり、鉄道を上げるということが非常に困難であれば、危険な踏切につきましては、それぞれ順位に従って指定いたしまして、道路を切り下げるなりないしは道路を上げるなりいたしまして、勾配をゆるくするように措置していきたいと考えております。
○宮井委員 そこで鉄監局長に、いまのに関連いたしまして、踏切の中においては、これは鉄道管理者のほうの責任になると思うのですが、遮断機から中ですね、これも現場では相当下り坂になっているわけですね。その点は改良できないものでしょうか。
○山口(真)政府委員 踏切の中は平たんであると思います。
○宮井委員 いや、ぼくは実際写真を見たわけです。見ておりますし、踏切の中は下り坂になっているんですよ。実際見ております。ここに写真がありますからね。
○山口(真)政府委員 これは構造改良でございますので、道路との関係があるわけでございますので、これは内容をよく調査をいたしまして……。
○宮井委員 その点よく調査していただきまして、指導監督、その点もしてもらいたい、かように要望いたしておきます。 それから、きょう運輸省において、列車ブレーキ再検討の第一回の会議が行なわれたと思いますが、どういう内容のものが出たか、検討されたか、この点をお伺いいたします。
○山口(真)政府委員 きょう、たぶん一時半から開会をいたしております。内容は三項目に分かれておりまして、一つは、応急的なブレーキの防護並びにブレーキの位置等に関する研究というのが、とりあえずの研究でございます。それから第二番目が、ブレーキ装置全体のシステム的な研究ということでございまして、たとえば空気だめが破損をした場合に、それがブレーキ装置のどこにあれが生ずるとか、あるいは引き通し管がやられた場合にはどうするかというような、そういうふうな組織的な研究。それからいま一つは、これもやはり組織的な問題と考えられますが、電気ブレーキあるいは手ブレーキ、そういったようなもののシステム的な集まり方というものを検討する。それからもう一つは、ブレーキそれ自身の検討、たとえば手ブレーキの能力というものが現在の段階でいいかどうかということを検討いたします。本日は、その応急的な問題のほうを中心に議論がかわされております。
○宮井委員 先ほども出ておりましたけれども、富士急の場合は、二両とも同じ側にブレーキがついてあった。それで、全部どちらもブレーキ関係の器具が飛んじゃったということで、結局、一両目が左についておれば二両目は右につけるというふうに、このように配置していけば、一両目のブレーキがきかなくなっても、二両目のほうできくようになる、そのほうが安全である、その辺の規定はどうなっておるのですか。
○山口(真)政府委員 ただいま先生の御説のとおりでございまして、今回のようにブレーキが両方やられるということは、今度初めてのことでございましたが、今回のような事故が起きたということは、やはり先生のおっしゃったようなことを考えなければならぬのじゃないかと思います。ただ問題は、これはブレーキその他、車両の保守との関係がございまして、保守との関係上、そうした場合に支障がないかどうかということもひとつ検討してみなければならぬと思いますが、基本的に先生おっしゃいましたようなことは、十分検討の項目でございます。
○宮井委員 同じく関連しまして、いま保守等の関係もあるとおっしゃいまして、いろいろな関係があると思いますが、ブレーキ関係の器具をできるだけ車体のまん中へ寄せて、そして車が衝突しても破損しないように、こういうふうにもっていくべきではないか、この点はいかがですか。
○山口(真)政府委員 これもお説のとおりでございまして、現在ブレーキの位置は大体車体のうしろになります。なかなかブレーキが破損するということは通常はないわけでございますが、今回は非常に運が悪く、車両と遮断機の間に自動車がはさまって、それが車体の下に食い込んでいってブレーキを破損したというようなことでございますので、やはりブレーキを取りつける位置というものも、今後検討していかなければならぬと考えます。
○宮井委員 先ほども局長から出ましたけれども、ブレーキ部門が破壊されるということを想定しまして、エアブレーキのタンクでありますとか、そういうふうなものを外側から防護するという、その点の技術開発、それから構造基準のまた改正等もあると思いますけれども、その点をどのように考えておられるかということと、それから地方鉄道法の中の地方鉄道建設規程というものが三十一年四月に改正されておるということで、その後モータリゼーションの変化で非常に急激な変化が伴って、予期しないような事故が起きてくる。こういったことに対応するために、その点も検討をしたほうがいいのではないか。その二点をお聞きします。
○山口(真)政府委員 ブレーキの防護でございますが、これは確かに、先生おっしゃいますように、ブレーキを防護して、衝撃では支障ないようにするということは必要であろうかと思います。これも、ただ、先ほど申しましたように、その場合に保守が非常にやりにくくなるという問題がございます。したがって、位置ともからみ合わせて、防護の方法を考えていかなければならぬと思います。 それから、いま一つ、建設規程の改正でございますが、これは技術の進歩によりまして、建設規程を改正いたしまして、安全のようにするわけでございまして、最近でも具体的な問題につきまして改正をいたしておるわけでございますが、今後さらに勉強いたしまして、少しでもいいものをつくりまして、事故の防止につとめてまいりたいと思います。
○宮井委員 閣議で橋本運輸大臣が、三系統のブレーキが故障した場合、傾斜地でもきく第四のブレーキを開発したい、このようにおっしゃっているわけでありますが、これは具体的にどのようなものでありましょうか。
○山口(真)政府委員 これは実は、先ほど申しましたように、現存するブレーキといたしましては、手ブレーキと、空気ブレーキ、電気ブレーキとありまして、それで一番力を入れております基本的なブレーキが空気ブレーキでございます。その空気ブレーキの改善というものが非常に行なわれております。この型のものもございますし、それより新しいものもございます。そういったようなブレーキをさらによくしていく。全然新しい第四のブレーキというものを、今後、先ほど申しましたような委員会で考えていく必要があろうかと思いますが、いますぐこれがどういうものがいいかということは、なかなかむずかしい問題でございまして、むしろ、現在の空気ブレーキというものをもっと性能の高いものにするという方向のほうが、事故の防止には役立つというふうに考えております。
○宮井委員 建設省にお伺いしますが、あと先になりましたけれども、ある程度下り勾配のほうが、エンストなんかになった場合、踏切の途中でとまらないで済む。ですから、道路は多少下り勾配のほうがいいという考えがあったかなかったか。 もう一つは、踏切に差しかかる道路で、あと何百メートル行きますと踏切がありますという標識ですね、この点、完全に今度つけようと計画されておるようでございますが、その点の実施状況はどうか。この二点を……。
○高橋(国)政府委員 最初の御質問の、エンストを起こしてもずっと下がっていけるように、踏切を越えた先も道路が下がったほうがいいのではないかということでございますが、道路は大体地形に従ってつくりますので、平たんなところにそういうようなのはなかなかつくりがとうございます。掘り割り式にずっと下げなければならないから、そういうことは現実にやっておりませんですし、今後もおそらくそういう方向はむずかしいのではなかろうかと思います。むしろ見通しをよくするとか、あるいは交差角をなるべく直角にもっていくようにするとか、そういうふうな改良のほうが望ましいのではなかろうかと考えております。 それから第二点の、踏切を予告します警戒標識でございますが、これは各道路管理者が必要な個所に設置していることになっておりまして、ほぼ設置されているものというふうに考えております。今後の整備については、ことしの二月十七日付をもちまして、各道路管理者に対して、交通対策本部の決定されました踏切事故防止総合対策に基づきまして、現地の点検等を実施して、必要な個所に標識が設置されていない場合は設置を行ない、もし標識が障害物等によって見にくくなっている場合には、その障害物を除くように指示を下しておるわけでございまして、われわれといたしましては道路法上の道路につきましては、標識は全部完備されるというふうに期待しておるわけでございます。
○宮井委員 それでは、時間がありませんから最後に要望だけ申し上げまして終わります。 鉄道監督局に。構造の違う車両がいろいろありますけれども、運転士に対する非常時の事態の操作についての訓練などは、大まかに全般にしか行なわれていない、こういうことを聞いておりますので、車両ごとに綿密なる訓練をしてもらいたいということと、車両全体が軽くなってきておる、もちろん鉄板が薄くても強度なものができておりますけれども、船と違うわけですから、できるだけ強いものを、少々重いけれども、それだけモーターが強力に回らなくちゃいけませんが、そういった点もひとつ考慮してやってもらいたい。それから、線路を車が暴走をした場合に、それを食いとめる安全装備ですね、それをひとつしっかりつけてもらいたい。 最後に、私鉄は観光、不動産など、こういった関連事業に重点を置いておるような気が私はするわけです。鉄道の安全経営というものを忘れておる、これはとんでもないことである。人命を預っておるわけでありますから、この点もしっかり監督局、運輸省当局で指導していただきたいと要望いたしまして、私の質問を終わります。
○河村委員長代理 土橋一吉君。
○土橋委員 私は時間がありませんので、六時きっかりまでにやめたいと思いますので、イエスかノーかというような簡単な方法で質問もいたしますので、協力をしていただきたいと思います。 私は、現地を見ております関係上、具体的問題で質問をしたいと思います。 事故を起こした当時、電車のスピードは三十キロだといわれておるのだが、これは一体運転士の証言か、あるいはまた当時の通過する緑ケ丘の地点が三十キロの速度でよろしいのかどうか。イエスかノーで答えてください。運転士の証言に基づいて三十キロだったのかどうか、そこの地点において三十キロのスピードで通過することが標準的に認められておったのかどうか。
○山口(真)政府委員 これは運転士の証言によるのでございますが、私ども前の駅の通過時刻がわかっておりますから、したがってそれと、これからランカーブと申しまして、速度のきまりがございまして、そのカーブに従っておりまして、それから見ると大体三十キロあるいはそれを若干オーバーしておる程度ということで通過をしておる。なお、その程度で通過をすることは支障ないということにしております。
○土橋委員 大体事故の発生した脱線転覆の現場の傾斜は、地方鉄道法の規程によるならば、千分の三十五以上であってはならないということがいわれておりますが、この暮地と三ツ峠の間の大カーブのところのいわゆる落差といいましょうか、傾斜は、千分の四十といわれていますが、そういうことについて、一体運輸省は認めておるのかどうか。また国鉄も乗り入れをしておるわけですからして、つまり千分の四十をこえるようなそういうところでやっておることを、一体認めて許可をしておるのかどうか。
○山口(真)政府委員 これは地方鉄道建設規程ということによりまして、千分の三十五ということにいたしておりますが、これは従来蒸気運転だとか長大列車等ということも考えて、一律に千分の三十五というようにしておりますが、それに対しまして、具体的な各地の事情等を見まして、そして、その地点ならば千分の四十でも支障がないというようなところを各地ごとに見まして、列車の運転速度の規制ともからみ合わせていいということにいたして、役所として指導しております。
○土橋委員 そうしますと、これは運輸大臣が特別に認可をしなければならない認可事項であるにかかわらず、そういう認可をしておったわけですか。
○山口(真)政府委員 さようでございます。
○土橋委員 認可をしておった。国鉄が入っておるわけですが、国鉄の場合にもこの千分の四十という、特に暮地と三ツ峠の間の、非常に急カーブです。私も現場を見ました。急カーブのところをやはり国鉄もやっていらっしゃるわけですね。やっていらっしゃるとすれば、どういう事故が起こった場合の対策を考えておられるのか。
○山口(真)政府委員 国鉄の車両でございますが、これは富士急行が運転をいたしますわけでございまして、国鉄の車両が乗り入れるにつきましては、私ども役所のほうでそれをチェックをいたしまして、国鉄の車両で乗り入れてもいいということを確認いたした上でこれを許可をしておる、こういうことでございます。
○土橋委員 そうしますと、国鉄の車両は通常の車両を、つまり千分の四十もある傾斜の地へどんどん乗り入れてやっておられるわけですか。
○山口(真)政府委員 国鉄の車両をそのままここに乗り入れて支障がないという調査をいたしまして、乗り入れを認めておるということでございます。
○土橋委員 あなたさんの先ほどの御説明を聞いておりますと、この小さいサニーのトラックのはまり込んだところの関係によって、結局ブレーキがこわれたのだ、こういう説明に間違いございませんか。つまり車体と信号機のモーターの鉄のものがございますね、その間に自動車が入ったわけですね。その自動車が入った、どこか、自動車の横から出ておるものがブレーキをこわしたというのに間違いございませんか。
○山口(真)政府委員 自動車が車体の下に入りまして、そしてそれを引きずりまして、それがブレーキを損傷したということでございます。
○土橋委員 電車には必ず、前には車掌さんが乗るところの段々をつけた鉄のものが出ておりますね。つまり電車の足をかけて乗るところがありますね。それよりも、いわゆる空気ブレーキ、電気ブレーキの大事なところが出張っておったのですか。それが引っ込んでおるのですか。つまり、車体の車掌さん、運転手さんの乗るところがありますね、あの位置よりはブレーキのものがうちに入っておったのか、外に出ておるのか。
○山口(真)政府委員 ブレーキの存在する位置は車体の車軸のうしろでございますから、したがって、車軸のうしろのところに自動車がはまり込んで、それでブレーキを損傷したというように考えられます。
○土橋委員 間違いございませんね。
○山口(真)政府委員 はい、間違いございません。
○土橋委員 それでは最後の質問でございますが、私も加藤さんがおっしゃったと同じように、十七名以上の死者を出し、その方々の冥福を心から祈りたいと思います。まことにお気の毒だったと思います。また何十名の方がいま病床で呻吟をされております。お気の毒で、一日も早くなおっていただきたいと思うのですが、その被災者に対する補償の問題について、先ほど、死んだ方には二十万円、生きておる方には三万円というような御発言がございましたが、それに間違いございませんか。
○山口(真)政府委員 これは補償ということではございません。会社側が自発的にお見舞いをいたしたわけでございまして、そのお見舞いをいたします際に、おなくなりなさいました方には二十万円、それから当時入院されておりました方につきましては三万円をもってお見舞いをいたした、このように聞いております。
○土橋委員 私は端的にお聞きをしますが、こういう事故によって当然保険の問題があると存じます。したがって、現に入院をされておる方々は、自分の出費で治寮の問題を解決するのではなくて、富士急行あるいは国が、そういう問題についてどのように負担をし、あるいはそういう被災をした者に対して救済をするかという点について、何か具体的にお考えがあれば説明していただきたいと思います。
○山口(真)政府委員 自動車による被害ということになりますと、これは自動車損害賠償保障法によりまして、損害のてん補を受けることができるわけでございますが、現在、その請求の手続等につきましては、会社側がお手伝いをするという形でやっているようでございます。なお、たとえば病院の入院の費用あるいは療養の手当ての費用等につきましても、会社側がいろいろとお手伝いを申し上げまして、実際に手当てが十分にできるようにやっておるようでございます。
○土橋委員 私が伺ったときには、当日の晩でございましたが、三千円程度のくだものが配られたというふうに聞いておるのです。三万円ならけっこうですが、それでなくてもいたいけない学生が多かったと思います。特に、ここに乗っていた犠牲者は、河口湖近所あるいは富士吉田の上のほうから、大月の学校なり都留市の高等学校へ通っている生徒が多かったわけです。そういう関係で、ぜひ十分な善処方をお願いをしたいと思います。父兄の負担のないように、また早くなおって勉強できるように会社側とともに、ひとつぜひやっていただきたいと思います。 ただ、私は、ここで一つ疑問があります。こういう危険な個所がたくさんあるにもかかわらず、国有鉄道として、特に運輸省はこういうことについて、いままで一体どういう監督をしておるのか。つまり、箱根電鉄とか高尾のケーブルのようなところでは非常に厳重な規定がございまして、間違ってもレールに車両が食いつくようになっておるわけです。ところがここは、武蔵野を通るような西武とかあるいは千葉の京成というような、そういう普通の電鉄と同じようなことであるならば、これは監督不行き届きじゃないかという点が常識的に考えられるわけですが、そういう点について、運輸省は一体どういうふうに考えていらっしゃいますか。
○山口(真)政府委員 箱根登山電鉄等の場合におきましては、登山電車でございまして、別個のブレーキを備えております。ただ運転方法その他全部違っておりますが、この富士急行の場合には、通常の鉄道といたしましてやっておりますから、普通の国鉄、私鉄大体ほぼ同じような形のブレーキということでやって、通常の場合、それで運行上支障がないと私どもいままで考えておったわけでございますが、こういう事故が起きましたことは、申しわけないと思っております。
○土橋委員 最後に、大世帯でたいへん赤字だともいわれておりますが、ぜひひとつ運輸当局は先払いといいましょうか、なくなった方や、あるいはいま病院で呻吟をされておる方々に対して、憂いがないように取り計らっていただきたいものだと思います。あなたの御説明によると、それは責任はないというようなことになっておるようですが責任のあるなしにかかわらず、監督官庁として十分の処置を講じていただくように、強く要望をいたしまして、私の発言を終わります。ありがとうございました。
○河村委員長代理 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。御協力ありがとうございました。 午後五時五十四分散会