交通安全対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 150 件
- 登壇者
- 14 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1971/02/26
会議録
○伊藤委員長 これより会議を開きます。 内閣提出の交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、これを順次許します。丹羽久章君。
○丹羽(久)委員 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして、少しお尋ねいたしたいと思います。 まず最初に、建設大臣にお尋ねをいたしたいと思いまするが、建設大臣御都合が悪いようでありますので、政務次官、道路局長御出席でありますので、お二人にまずお尋ねいたしたいと思います。 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法が、昭和四十一年に法律第四十五号として発足いたしたように私に思っております。この間、官民一致の姿で、交通事故防止そのものに対して、非常に熱心にそれぞれやっていただいておりまするが、交通事故の発生状況は、遺憾ながら減少いたしておりません。 まず最初に申し上げたいと思いますが、これは私の調べた範囲でありますので、数字において間違っておるかどうか、大体間違っていないというもとに申し上げたいと思いますが、昨年は死亡者が一万六千七百六十五人、そういうとうとい命が失われております。さらに、負傷者はもう百万人近いという数字になっております。このような現状でありますので、特に児童の通学時にあう事故も、また相変わらず新聞紙上でも報じられておりますし、各所に全く減少いたしていないような状況でありますが、今度の一部改正等から見ますると、児童が小学校等に通うために通行する道路を積極的に整備をする、児童の安全をはかる必要があるという観点に立ちまして、この安全法においても、市町村道のうち一定の要件に該当するものを通学路として整備することにされておりますが、この通学路の基準には、この法律からいきますと二つあるように思います。第一は、小学校等の出入口から五百メートル以内の区域にあるもの、第二は、児童が小学校に通うために、一日につきおおむね四十人以上通行する道路、こういうことでありますが、ここのうちで、第一の道路に接続するものになっております。この二つの要件のいずれか一つに該当することが必要となるわけでありますが、これから先、通学路を一そう整備していくためにも、この基準をもう少し再検討する考えはないかということを、私は一応建設省にお尋ねいたしたいと思います。
○田村政府委員 お答えいたします。 お話しのとおりでありまして、これから新しくこの計画に基づきまして、その関連する道路というか、五カ年計画を撤廃いたしまして、もう少し幅を広げます。 具体的に申し上げますと、新しい五カ年計画におきましては、通学児童が四十人をこえる道路、交通の危険な区間においては、距離の制限についてもう少しこれを拡大して、安全な対策にしたいというようなことをただいま検討いたしております。
○丹羽(久)委員 ただいま政務次官から、今後これを施行していく上においては、基準を再検討するという具体的な話があったのでありまするが、専門的な知識として、道路局長どういうようにお考えになっておるか、私どもにわかりやすくひとつ話していただけませんか。
○高橋(国)政府委員 ただいま御指摘の点でございますけれども、第一の項目は、小学校等の出入口から五百メートル以内の道路の区間という、五百メートルという条件がかぶっております。これにつきましては、ただいま大蔵省とも折衝中でございますが、一キロにしたい、千メートルにしたいというふうに考えておるわけでございます。 第二項目は、児童等が小学校等に通うため、一日おおむね四十人以上通行する道路で一号の道路に接続する区間、つまり一つの路線でなければだめだという規定がございました。その路線につながる途中から入ってくる道路はだめだというふうな規定がございました。これは全部とりまして、いかなる道路からでも四十人以上の通行がある場合には、すべてこの対象にしたいというふうに考えております。 なお、これにつきましては、文部省が非常に膨大な調査を全国の小学校、幼稚園等についていたしまして、その結果を参考にいたしますと、四十人以上ですとほとんど全部網羅されるようでございます。もちろん、その通学路を指定するわけでございますけれども、そうすることによりまして、ほとんど学童の交通事故は防止できるんじゃないかというふうに考えますので、そういうふうに変更したいと考えております。 第一項目の一キロと申しますのは、たとえ通学者一人でも二人でも、一キロ以内でしたらどんな道路でもやれるようなかっこうになりますが、実際は全部統合しておりますので、四十人以上という範囲にほとんど入ってしまいます。 以上のような二つの点について改正したいというふうに考えております。
○丹羽(久)委員 五百メートルを千メートルに変更したいということは、安全性を高めることでありますので、私も賛成するのであります。 この通学路の工事施工法の基準ですが、どのような新しい出発をせられるのか、いままでのようなあり方でいかれるのか、どうでしょうかこの整備に対して。
○高橋(国)政府委員 前と同様に、車の交通量が五百台以上という条件はかぶっておりますので、これはそのままでございます。したがいまして、整備の方法といたしましては、従来もすでにだいぶ調査をしておりますのを、そのまま引き続き実行することになるわけでございますが、いまほどの条件の緩和によりまして、さらに増加するところが出てくるわけでございますが、それも同時に今度の五カ年で整備されるというふうに考えております。
○丹羽(久)委員 この通学の安全道路というものは、そういうものをでかしてもらうことによって、子供はそこを通っておれば交通事故がないものと安全感を持って通学するのであります。ところが、自動車のほうで見れば、これは、特に指定せられたそういう通学の道路であるというだけの、十分な注意をしておってくれれば、いままでの事故というものも、通学児童に対しての事故というのはないはずですけれども、そういうふうな観念というものがなく、そこにガードレールでもある場合は、そういう事故が免れるということになりまするが、ただ単なる、少しだけ上がっておる、少しそういう線を引いたというようなあり方においての事故防止ということは、相当困難であろうと思うのですが、いままででいいとお考えになっておるでしょうか。少し私は、この機会に工事施行の上においても再検討する必要があるのじゃないかと思いますが、この点建設省の技術的な点からどうお考えになっておりますか。
○高橋(国)政府委員 学童通学路を指定いたしまして、できるだけ実は車を排除いたしまして、車を入れないほうが望ましいわけでございますが、どうしても車が入るような個所につきましては、おっしゃるとおり、もちろんガードレールで仕切ったり、あるいは一段高くした歩道を設けまして、安全を確保するわけでございますが、それ以外に、先ほど申し述べるのを忘れましたが、新しく今度の施策といたしましては、国道なり県道を、通学路になっておる場合は、非常に自動車の交通が激しゅうございますので、それと平行する市町村道なり農道等がございましたら、それを通学路に指定いたしまして、もちろん車は通しません。それに舗装して、学童の通学の用に供するというふうに考えまして、そういう新しい方針も打ち出しております。
○丹羽(久)委員 それでは、少し警察庁のほうにお尋ねいたしたいと思います。これに関連がもちろんありますからお尋ねしたいと思いますが、通学路は、もちろん先ほどから言っておりますように、児童の安全を確保する必要から、道路の管理者がその整備をはかることはもちろんでありますが、さて、そこでいま申しましたように、車両の通行禁止措置と、一方的通行措置等を並行して進めていくことも必要であろうと思いまするが、そういうような通学路に対する措置として、車両制限というものに対して、警察庁はどういうお考えを持っていらっしゃるでしょうか。
○片岡政府委員 現在、通学、通園路で、その通学時間帯に車両の通行を禁止をしておりますのが、全国で二千六百カ所くらいございます。今後とも、通学、通園路に安全施設を整備するのと並行しまして、通学時間帯の通行の禁止制限もあわせてやってまいりたいと考えております。それから、一方通行につきましても、迂回路のございますところなどにつきましては、あわせ一方通行の規制もやってまいりたい、このように考えております。
○丹羽(久)委員 そこで、いま道路局長さんにお尋ねすれば、そういう必要性を考えておるとおっしゃいますし、警察庁のほうも、一方通行あるいは迂回道路の処置も考えてみたいということでありますから、これで私は完ぺきを期せれるように思うのですから、どうかこういうことは、その場答弁にならないように、実質的に現地に立って、ひとつ十分な研究をしていただいて、そして子供たちの通学の安全を期せれるような措置をとっていただきたいと私は思うのです。 いろいろと御苦心していただいておりますけれども、なかなかこの交通事故、特に通学する子供たちが、喜々として学校へ通うその最中に車が飛び込んできて、とうとい人命を失ったということは、私どもの愛知県の猿投事件以来、今日までこの問題は絶えません。まことに悲しむべきことであります。しかし、あなた方の御苦労が足らないとは私は思っておりません。御苦労しておっていただくことは十分にわかりますが、さらに最近の車の状態はますますふえてまいります。そうしていろいろ御苦心していただいて、その間の運転手のマナーと申しますか、精神的なものに対しても、いろいろ教養高いものにしようという御苦労をしておっていただいておりますが、社会現象は、その逆をいくような状態になっておるといっても私は過言でないと思うのです。そういう意味におきましても、非常に難儀なことであろうと思いまするが、一そう血の通う緻密な計算のもとに、ひとつこの新しい一部改正に従がって、お考えをいただきたいと私は強くお願いをするわけであります。 そこで、次に、道路において自動車から歩行者を保護するために、歩道をいままで積極的に設けていただきました。あるいは、歩行者天国なども実施していただいておりますが、さて、その表通りという面、大通りのほかに、いわゆる私どもが通俗のことばでいう足元道路というのでありますか、裏通りにおいても交通規制などをして、その付近の人たちの住民の安全性をはかっていただかなければなりません。そういうことで、さて、これは警察庁の取り締まりになってくると思いますが、どういうお考えを持っていらっしゃるか、その点をひとつ交通局長にお尋ねいたしたいと思います。
○片岡政府委員 裏通り対策でありますが、たとえば三・五メートル以下の道路といったような狭い生活道路と申しますか、細街路と申しますか、裏通りに対しましては、大体二つの方針を考えております。一つは、道路管理者と御相談をして、一方通行にして、片側だけでも歩道をつくっていただくというやり方を考えております。それからもう一つは、今回の法改正、これは近く提案いたしたいと思っておりますが、道路交通法の一部を改正いたしまして、そういう裏通りから通過交通をシャットアウトしていきたい、追い出していきたい、そういう仕組みを考えたいと思っております。裏通りの通行を原則として禁止いたしまして、警察署長の許可する車だけ通す。その中に車庫を持って車を持っておる方だとか、あるいは、郵便車、清掃車といったように、どうしても通る必要のある車にはステッカーを渡して、そうしてそのステッカーのついた車だけが通れる、しかも、その車は徐行して通らなければならないというような法改正を現在準備いたしております。
○丹羽(久)委員 ある地区では、すでにスピードを落としまして、裏通りを二十キロ制限で走りなさいという指導をいたしております。しかし、私は、自動車の性能からいきまして、はたして二十キロというスピードというのは何を意味するかということに、少し首をかしげなければなりません。しかし、地元の人たちは、それの車の乗り入れを禁止せられるくらいなら、二十キロでもやむを得ませんから、どうぞひとつ通ってくださいということになるそうでありまするが、そういうような二十キロ制限というものは、自動車の性能の上においても私はやはりいい結果になっていないし、そんな乗り物で入ってくるということを考えてみますと、今後、この二十キロ制限というものは持続する、そういう指導をお考えになっておるのか、これに対しての検討をしていらっしゃるかどうかということを、専門的にひとつ局長にお尋ねいたしたいと思います。どうです。
○片岡政府委員 仰せのとおり、自分で車を運転しておりますと、二十キロの速度というのはなかなか守りにくい速度だと思います。ちょっとアクセルを踏んでも、おそらく三十キロとか四十キロのスピードはすぐ出ると思います。したがいまして、できれば三十キロにしたいところでも、いま先生御指摘がございましたように、地元の要望が強く、どうしても二十キロに押えてくれというようなところもあろうかと思います。問題は、やはりまず歩道をつくっていくこと、そうしますと、車のほうも四十キロくらいのスピードを出しておっても安全だと思います。しかしながら歩道もつくれない、一方通行にしても歩道もつくれないようなところは、むしろ車は原則として締め出していくというやり方、ほんとうの狭い道路は締め出しをする。それから二車線もあるような道路であれば、そういうところを二十キロにするということは、速度規制としてはなかなか励行できない規制ではなかろうか、そのように考えております。
○丹羽(久)委員 くどいことはあまり聞かないことにしますが、その二十キロという車ですね。このスピードというのは、やはり自動車性能というものを基本的に考えてみると、あまりいい処置ではないと思うのです。そこで、今後は二十キロ制限というのをやめて、この区間だけはもう車を禁止するというような方針を今後進めていこうとお考えになるのか、やはり要望があれば、のろのろと二十キロ性能でもやむを得ないから、それを許していこうというお考えを持たれるのか、どちらに重きを置かれるかということを、いまの段階でひとつ局長考えを率直にお聞かせいただきたいのです。
○片岡政府委員 問題は道路の幅員によって異なってくるのではなかろうかと思います。相当幅員がございますと、御承知のように、町の中であれば三メートルあるいは三・二五メートルあれば一車線とれると思います。したがいまして、六メートルないし七メートルの車線がとれて、両側に、あるいは少なくとも片側に歩道がとれるようなところは歩道をつくって、車のスピードは四十キロぐらいにしておくほうが合理性があろう。しかしながら、歩道もとれないというような狭い道路につきましては、車の通過交通を締め出していく、そうして例外的な通行を認められた車は、むしろ二十キロといわないで、徐行でございますね、大体十キロ以下くらいのスピードで、歩行者に注意しながら走っていくというような規制がいいのではないかと現在考えております。
○丹羽(久)委員 交通局長さんに私が聞こうとしたのは、今後どういう方針を——二十キロというのはまだまだこれから要望にこたえていこうというのか、こういうのはあまり適当でないからやめさせようという考えでいらっしゃるのか、お尋ねしたのですが、歩道のできるところは、道路の広いところはという話ですから、これは現地処置として、十分に間違いのないような方法をひとつ指導して、うまくやっていただきたいと思います。それは事故をなくすことが目的でありますから、車の性能もそうですが、事故をなくするためにも、ひとつ十分にこの問題は研究して指導していただきたい。 それから、いままでで、数字が違っておるかもしれませんが、もし確かな数字だとするならば、信号機は全国で約二万二千基つくられたように思っております。今度の四十六年から始まります五カ年計画では、二万二千に対する六割増しの三万五千基を設けるということになるということを聞いておりまするが、この信号機をつくる基準というのは、ここに信号機をつくる、こういうところへでかしてくれという要望にこたえていくのか、それとも通行そのもの、横断そのもの、いろいろの角度からこれを検討せられて、ここに信号機をつくることが適当であるという判定基準というのですね、これは出先の警察、あるいは建設省と密接に連絡をとられて、検討せられてきめられていく、その全国的な基準というものがもしあるなら、ひとつ示していただきたいと思いますが、どんなものでしょう。
○片岡政府委員 大体六・五メートル以上の道路の交わっている交差点、ことばをかえて申せば、往復二車線あるような道路の交差点、そこには原則としてつける。それからもう一つは、そういう場所でございませんでも、歩行者の横断の非常に多いところ、あるいは学校、病院その他で、特に弱い歩行者を守る必要のある場所、大体そういう考え方で指導しております。
○丹羽(久)委員 それで信号機を設置するというのは、すべて警察庁の出先で、というと警察ですけれども、警察の意向によってきめられるものか、地元からの要望によって、いまのような規定に合えばきめられるものであるのか、あるいは建設省とも相談するとか、そういうような所管外の省と相談せられてきめられるか、どうでしょうか、この点は。
○片岡政府委員 いろいろ地元からの御要望もたくさんございます。それで、その御要望も参考にしながら、先ほど申したようなその設置基準に従っておるかどうかという点でも検討いたします。予算の関係もございますので、それに優先順位をつけて、それから設置する場合には、道路管理者にも御相談をしてつける、そういうやり方でしております。
○丹羽(久)委員 それならば、大体警察庁が中心になっていただいて、予算関係、地元の陳情で設置することを認めていくということになるわけでありますが、いま申し上げたように二万二千から三万五千になりますと六割増しになるのです。これが五カ年間の設置の考え方であるようでありますが、たいへんな数になりますね。そうすると、次から次へ信号機、信号機ということで、たとえば信号機の間隔の少し狭いところは、前に寄って赤が出た、次が青が出てきたということで、連結して待って非常に渋滞するということは、事実の問題としてあちらこちらで見られるのです。そこで、そういう信号待ちによって、全部ではありませんが、不心得者は、それがために時間をとられたということから、次の信号に非常なスピードを出して時間取り戻しをしようとするおそれがあります。そういうことから、信号というものは非常に大きな事故防止のための役割りをして、安全運転のために大きな役割りをしておることはわかるのですけれども、信号機の数をふやすということは、交通の渋滞問題にも大きな影響を及ぼすと思いますが、三万五千の基数というものに対して、もちろんこれは都市が大体中心になるわけなのです。そういう意味から考えまして、今後の信号機の三万五千の配置基準、渋滞問題等々をどのようにお考えになっておるか、その点少し方法を聞かしていただけませんか。
○片岡政府委員 お話のように、現在全国に二万二千ございます。今度の五カ年計画で三万五千追加いたしまして五万七千基にいたしたい、そのように考えております。お話がございましたように、信号機は安全のためにはぜひ必要だと思います。しかしながら、ただ定周期の信号機をたくさんつくりますとお話のように渋滞が起こります。したがいまして、私どもは信号機そのものを改良いたしまして、一つ一つの信号機を感応式あるいは半感応式と申しまして、車の交通量を検知しまして、それによって信号機そのものの周期であるとか、青の現示時間を変えていくというような仕組みの、信号機の近代化をはかっておりますと同時に、先生おっしゃいましたように、一つの道路をずっと進行する場合の信号機を結びつけまして系統化していく、あるいはさらに進みますと、一定の地域につきまして、地域にある信号機をすべてコンピュータで制御していくというような形のシステムを考えまして、信号機がたくさんできるけれども、車のほうはつうつうとうまく渋滞しないで通って行けるというような、信号機の近代化もあわせはかってまいりたい。さらに、今度の五カ年計画では、交通管制センターというものをつくってまいりまして、広域にわたる信号の操作も一か所に集中してやる。それだけではなくして、その結果の渋滞状況などもカーラジオで放送していくとか、現場の警察官に指示をしていくというような、一貫した制度、組織として、交通の管理をやってまいりたい、このように考えております。
○丹羽(久)委員 私の与えられた時間がもうあとわずかよりありませんので、きょうはお忙しい中、特に御出席いただきました国家公安委員長の荒木さんにお尋ねをいたしたいと思います。 先ほど申しましたように、昨年は正確な数字としまして一万六千七百六十五人、これは二十四時間内でなくなった人だと考えていいと思います。そういたしますと、交通事故で二十四時間以内でなくなった人でなくて、その後一週間なりあるいは一月なりで、交通事故が原因としてなくなっていく人はどのくらいあるかといって、前回私は尋ねたことがある。そういたしますと、大体三割から四割くらいあるという。それを計算に入れますと、交通事故でなくなっていく人は、二万人以上の数字になっているわけです。それから、百万人からの事故は年々ふえております。そして、残念ながら四十六年度も、もうすでに昨年をオーバーしたというような、二月の統計から見ましても悲しむべき状態にあるわけなんです。 そういうことで、今度の五カ年計画というのが一部改正せられて、これからいこうとしておるときでありますが、非常に優秀な警察官が、昼夜を問わずして指導しておっていただける。たいへん御苦労なことでありますけれども、このほかにも任務もありますし、交通だけにかかり切ることはできないのですね。そういたしますと、やはり交通専門の別な角度から、今度新しく駐車禁止のステッカーを張っていくというような制度が設けられましたね。ああいうように、交通の専門的指導員だけでも持つような方向で考えていかなければ——警察官が今度はかわってすぐと警備隊員になる、そして交通警察官が犯罪捜査にも行かなければならぬ、こういう現在の警察官のあり方なんです。特定の警察の交通だけの専門的というものもひとつお考えになってみたらどうかと私は思っておるのです。 それからもう一つは、いまのような、事故が年々ふえていくことに対しての心がまえと申しますか、国家公安委員長としてどのようにお考えになっておるか、ひとつお話ししていただきたいと思うのですが、どうでしょう。
○荒木国務大臣 なるほど、モータリゼーションの時代に、交通専門の警察官を特別に配置したらどうかというお説は、ごもっともであると思います。検討してみたいと思います。 一般の警察官あるいは警察の考えとしてのお尋ねでございますが、申すまでもなく、とにかくベトナム戦争以上の災害をもたらす交通事故、これを何とかして絶滅したいという考えに立って、心がまえも、施設設備も、十全のかまえをもって臨むべきだと思います。
○丹羽(久)委員 非常にけっこうな決意を伺いましたし、いま私の申しました、特に専門的な交通要員というものをお考えいただいたらどうだということに対しても、前向きの姿勢で一ぺん考えてみようという御答弁をいただきまして、私は、非常にうれしく思うわけでありますが、私の考えを率直に申し上げますと、前回の委員会でも総理府長官に申し上げたのでありますけれども、このような状態で車が年々三百万台、三百五十万台ふえていく。道路はそれについていけない。同時に事故はますますふえてくる。何とかここで車を制限しなければならぬし、運転手の免許というものに対する問題、ただ単なる試験が通ればいいということで与えること。それから問題は、自動車犯罪なんかにおいては免許証は何ら関係がない。自動車内で犯す犯罪であろうと何であろうとも、交通違反でない限りは免許証の取り上げをせられない、あるいは停止処分を受けない。片方は陸運局でやる、片方は行政として国家公安委員会がやるというようなあり方に対しては、将来、これも問題として考えていただかなければならぬ点が、私はたくさんあると思うのです。 きょうの私の質問のうちに、そういうことは考えませんでしたけれども、これは思いつきのことを申し上げるようで恐縮でありますが、最近、タクシーなんかでも乗車拒否が非常に多いのです。この乗車拒否というものをだれの責任にするかというと、営業主の責任になって運転手には何らの処罰はない。会社では相当そういうことをやっちゃいかぬときびしく言って出すのですが、運転手の不心得者があって平気で乗車拒否をする。そういう意味から、乗車拒否というものに対しては、これが明らかになりますと、会社側に対しては車を動かしてはだめだといって陸運局から処分を受けます。処分を受けるけれども、そういう態度をとった運転手には何ら処分がない。こういう点、あるいは破廉恥罪、自動車の中で強姦をやった運転手は刑を受けて、三年の懲役を受けたり五年の懲役を受ける。自動車を持って、自動車の中で犯罪を犯しながらも、これに対する免許の取り消しも何もない。こういう一つの矛盾を指摘していくと、やはり関連性を持ったものとして考えていただかなければならない。それは陸運局と警察庁との関連性ですね。これがばらばらの取り締まり状態になっておるから、そういうことになるのではないか。こういうところの一元化もひとつぴしっとやっていただくことによって、運転する者の心得もすっかり変わってくるのではないか。全部とはいえませんが、一面変わってくると思うのです。そういう点も公安委員長、頭に置いていただいて、今後の運営についての万全を期すために、そういうようなことも御研究していただくことができればしあわせだと思うわけであります。 もう時間がございませんので、私の質問は終わりますが、どうかこの五カ年計画の初年度でありますので、初年度にあたっては、国民の期待しておる昨年よりも何割かを下回るように、死亡者をなくしていただく、事故者をなくしていただくように、御苦労でありますけれども国家公安委員長が先頭に立っていただく、そうして指導していただきますことを、そして、その成果のあがることを心から私は望んで質問を終わります。どうもありがとうございました。
○荒木国務大臣 御指摘の点は、私も矛盾というか、統一性のないことにあき足らぬで、疑問を投げかけたこともあります。ところが、実際問題としては、警察庁所管の法律、運輸省所管の法律、それぞれ受け持ちが違うから、まあまあということで推移しているかと想像いたします。公害について、統一的な政府全体の考え方に立って善処しつつあるのとなぞらえまして、交通に関しましても、お示しのような案件については総合的に無理のない、また妥当な結論を出せるものなら出したいという考えで臨みたいと思います。
○伊藤委員長 後藤俊男君。
○後藤委員 先ほど丹羽議員のほうから、信号の話が出ておりまして、実は昨年岡山県へ交通事情視察ということでおじゃまに行った際に、盲人用の信号機、連動標示機と申しましょうか、正式な名前は私知りまんけれども、市内に三カ所設置されておる、私も見てまいりました。現在聞くところによりますと、盲人学校とか、いわゆるおめくらさんがお集まりになる付近の信号につきましては、盲人用の何か信号関係の設備があるというようなことも仄聞したわけでございますけれども、実は、この間各大臣の所信表明に対する質問の中で、警察庁関係につきましては聞かしていただきまして、その中でも、特にいま申し上げました盲人用の問題につきましては、お尋ねすることができなかったわけでございますが、今度の五カ年計画の中で、いま言いましたところの盲人用の信号機に対する連動装置標示機、これが広く一般的に普及するというような計画が、あの五カ年計画の中に警察庁関係として入っておるのかどうか。まあどこかのプリントに書いてあるかもしれませんが、私気がつかないわけでございますが、その点につきまして、わかっている限り簡潔でけっこうでございますが、御説明いただきたいと思います。
○竹岡説明員 いま先生御指摘の、岡山のバイブレーターを入れた盲人用の信号機でございます。あれは岡山市が寄付してくれまして、県公安委員会がつくったものであります。大体一カ所で二十万円くらいのものだと思います。あれは岡山独自のものでありまして、岡山のある会社が開発したものであります。従来、われわれは、盲人用の学校の前の横断歩道、こういうところに押しボタン式信号機と音響式の信号機を組み合わせましてやっております。これはもう少し単価は安かったと思いますが、今後も、すべての横断歩道なりすべての交差点に、そういう盲人用のあれをつけるということは、予算的に無理かもしれませんが、盲人の通行の多いところ、あるいは盲人学校の前の横断歩道の押しボタン式の信号機、こういうものは、今回の五カ年計画の予算の規模の中で、それくらいのものは改良費その他でつけ加えて、ほんとうに必要なところには、そういう盲人用の音響式くらいのものはできる、さらにこの岡山のバイブレーターのやつをもう少し開発をして、よければわれわれも採用していきたい、このように考えております。
○後藤委員 ついでですからもう少し質問をいたしますが、そうすると大体五カ年計画の中でやりたい、でも予算でございますからはっきりはいたしておらぬと思いますが、全国的にどれくらいな数を予想しておられるのか。——わからなければけっこうでございます。わかっておれば、盲人用のバイブレーターでございますが、あれを大体全国的にこれくらいの数を五カ年計画の中で設置をしたい、こういう計画があればお知らせいただきたいと思います。
○竹岡説明員 今回の五カ年計画の詳細な内容につきましては、ことしの七月三十一日に、各都道府県からの総合計画で積み上げてまいりまして、その結果わかると思います。この五カ年計画の三万六千基の新設及び改良費その他を加えまして、先ほど申しました、盲人用の学校の前の押しボタン信号機に音響式を加えるという程度なら、その程度のことはできるのではないか、このように考えておりますが、数字的には私ちょっとまだ自信ございません。
○後藤委員 次は、建設省関係にお尋ねいたしたいと思います。 今後のこの緊急措置法の一部を改正する法律案、これによりますと、四十四年、四十五年、四十六年の三カ年計画を、四十六年から始めて五十年までの五カ年計画に変更すると申しましょうか、拡大延長していく、そのために法律として差しつかえのあるところを修正し改正する、これが骨子であろうと思うわけなんです。そこで、三カ年計画につきましては、四十六年度には、一年間に道路管理者分としてどれだけの予算が考えられておったか、さらに四十六年度から五十年度にこれを伸ばしますので、今度の改正によって、四十六年度には道路管理者分としてどういうふうな予算になっていくか、ふえるのか減るのか、さらにその内容において、四十六年度を考えたときにはどういうふうに違っておるのか、その点を簡潔でけっこうでございますので、お知らせいただきたいと思います。
○高橋(国)政府委員 道路管理者分といたしまして、五カ年計画では、事業規模が二千二百五十億円になっております。事業の内容は、歩道が一万一千キロ、横断歩道橋等が千九百カ所、それから二種事業になりますけれども道路照明が一万八千基、防護さくが七百キロメートルということになります。四十六年度の事業の規模は、三百二十五億円になっておりまして、そのうち歩道が二千百キロメートル、横断歩道橋が四百カ所、それから道路照明が二千七百基、それから防護さくを百三十キロメートルつくる予定になっております。それから四十六年度の予算は、前年度の四十五年度に対しまして三割増しの一・三倍でございます。五カ年計画で申しますと、前の三カ年計画に比較いたしまして新しい五カ年計画は、これは三年と五年でありますので、算術的には出てまいりませんが、一年当たりを計算してみますと、一・八倍になるわけでございます。 以上でございます。
○後藤委員 いま説明がされましたように、今度の五カ年計画につきましては、第一番としては、歩道の問題が取り上げられておると思うのです。それから、横断歩道橋なりあるいは中央分離帯、さらに防護さくなり照明灯、その中でも一番重点的に取り上げられておるのが歩道の問題だと思うわけでございます。しかも、この五カ年計画の予算というものが一応組まれておりますから、すべて基準に基づいてこの予算というものは組まれておると私は考えておるわけでございます。 そこで、第一番にお尋ねいたしたいのは、いま日本の国内に国道なり県道、市町村道というのは一体どのくらいあるのか、国道がどれだけ、県道がどれだけ、市町村道がどれだけ、これは簡単明瞭でけっこうでございますから、お答えいただきたいと思います。
○高橋(国)政府委員 一般国道が二万七千四百二キロでございます。それから都道府県道が十二万四千九百八十キロ、市町村道が八十五万二千四百三十三キロ、全体で百万四千八百十五キロになっております。そのほかに高速自動車国道がございますが、これは現在六百五十キロ供用開始しております。
○後藤委員 いま言われました国道、県道、市町村道を含めて百万キロ余りあるわけですね。この五カ年計画に基づきますと、歩道は第一番に取り上げられて、狭いところは、歩道のない限りは自動車を入れてはいかぬというくらいな原則でやられるわけでございますが、歩道をつくる場合に、道路の幅員というのですか、これもやはり基準があると思うのです。一方につくる場合と両側に歩道をつくる場合と、これらの基準があると思うのですが、その基準は大体どのようになっておるか、お尋ねいたしたいと思います。
○高橋(国)政府委員 道路を新しくつくります、いわゆる改築事業とわれわれは言っていますが、その場合には、道路構造令という政令に従いましてつくるわけでございまして、この場合には、市街地におきましては三メートル以上の歩道を両側につくる。三メートル以上でございまして、歩行者の数によって幅は広げることになりますが、最小限三メートル以上ということになっております。それから、市街地以外の地方部といっております個所につきましては、歩行者の多い個所は一メートル五十以上ということに基準がきまっておりまして、それが新しく道路をつくる場合の基準になっておるわけでございます。なお自転車歩行者道とか、あるいは自転車の場合もございますが、これは大体二メートル以上というふうにきめてございます。 その次に、すでにもうでき上がっておる道路に歩道をつくる場合がございますけれども、その場合は、交通安全対策としてわれわれがやります場合には、幅員についてはきびしい規定はしておりません。したがいまして、われわれのやり方は二車線を確保する、車が二台すれ違いができるような幅員五・五メートルでございますけれども、確保いたしまして、その両サイドに、たとえば一メートルでも一メートル五十でも幅がとれるならば、歩道を設置するというふうな方針で進んでおるわけでございます。その場合に、いわゆる車の通る車道の路面よりも高くする歩道の設置が可能な場合は、原則的にそういうことをさしておりますが、非常に困難な場合には、ガードレール等によって仕切りまして、歩道として取り扱っているような次第でございます。
○後藤委員 そうしますと、いま言われた基準に基づいて、先ほどお尋ねした百万キロ余りの道路に全部歩道をつける、こういう計画になっておるのかどうか、そうじゃないということならどういうふうなんだ、その点をお答えいただきたいと思います。
○高橋(国)政府委員 先ほど申し上げました百万キロの道路でございますが、そのうちの八五%が市町村道になっております。市町村道と申しますのは、簡単に申し上げますと、市町村の議会の議決さえ経ればどのような道路でも市町村道に認定できます。したがいまして、市町村道の内容を見てみますと、たんぼのあぜ道というようなものもたくさんございます。それから大都市におきます路地のようなものもたくさんございます。したがいまして千差万別でございます。そういうような事情で、その百万キロ全体を歩道をつくるというふうな計画はしておりません。まず歩道をつくる場合は、車の交通量によりまして一応基準をつくっておりまして、歩道の設置基準としてわれわれが考えておりますのは、十二時間で二千台以上の車が通るところにはまずつくりたいというふうに考えております。ただし、通学路の場合には五百台に落としております。それから、歩行者がゼロの場合には歩道をつくる必要はございませんので、われわれの基準では、歩行者が一日百五十人以上の場合には歩道を設置するのだというふうにきめております。ただし、通学路の場合は、先ほど御質問がありましたように、四十人というふうに下げておるわけでございます。それと、幅につきましては先ほども触れましたが、歩道をつくったあとに、車道の幅が五・五メートル、つまり二車線の幅員がとれるようなときにつくっておりまして、ただし、公安委員会等によりまして、一方通行が指定された場合には、三・五メートルの幅がとれれば、歩道をつくりたいというふうに考えてやっておるわけでございます。
○後藤委員 そうしますと、いま局長が説明された考え方でいきますと、百万キロ余りの中には、いろいろな道路があると思うのです。いまの考え方で、五カ年計画の中で、大体どれくらいなキロの歩道をつけるように考えておられるか、やはり一応の考え方はあると思うのです。その点はいかがでしょうか。
○高橋(国)政府委員 五カ年計画におきましては、数字的に申し上げますと、最終的には金額を見ないとわからないわけですが、いま本省でマクロ的に計算しております数字を申し上げますと、国道のうち、市街部におきましては二千九百キロメートル、国道のうちの地方部におきましては千三百キロメートル、それから都道府県道並びに市町村道、一緒にいたしまして地方道とわれわれは言っておりますが、地方道の市街部におきましては八千六百キロメートル、地方道のうちの地方部におきまして一千キロメートル、合計いたしまして一万三千八百キロメートルの歩道をつくる予定にしております。ただし、この中には、この交通安全五カ年計画でやるもののほかに、新しく道路をつくる、改築事業とわれわれ言っておりますが、それによってつくる歩道も含まれております。
○後藤委員 いま説明された一万キロ余り、これは大体五カ年計画の歩道の中心になる、そのことと、この法案の第六条との関係は一体どういうようなことになるのか御説明いただきたいと思います。
○高橋(国)政府委員 この緊急措置法に基づきまして、事故の発生状況や交通量その他の事情を考慮いたしまして、総理府令、建設省令で定める基準がございますが、その基準に従いまして指定するわけでございます。その指定した道路につきまして、ただいまの歩道の設置一万三千八百キロをやることになります。したがいまして、指定する道路はもっと数が多うございますが、そのうちの実施する延長が一万三千八百キロ、この緊急措置法に基づくものは、そのうちの一万一千キロでございますけれども、改築事業を入れて一万三千八百キロ、これは先ほど御説明したとおりであります。
○後藤委員 そうすると、第六条に基づく指定地域というのですか、指定道路ですか、これは、私の聞くところによりますと、七万キロくらいあると聞いておるわけですが、これに対して五カ年計画で歩道をつくる、こういうことではないかと私は思っておったわけです。そうではなしに、この指定の七万キロの中から一万二千キロですか、これだけに対して五カ年計画で歩道をつくる、こういうふうに考えて間違いございませんか。
○高橋(国)政府委員 指定する延長は全国で七万キロでございまして、そのうち、今回五カ年計画で実施いたしますのが一万三千八百キロになるわけでございます。
○後藤委員 そうしますと、残りの五万七千キロほどは残るということなんですね。もっとはっきり申し上げますと、歩道をつくらなければいけない道路が七万キロあるにもかからず、今度の五カ年計画では一万三千キロしか歩道ができない。あとの五万七千というのは今度の五カ年計画では歩道ができない。つくらなければいけない危険な状況にあるにかかわらず五万七千はできない、こういうふうに考えて間違いございませんか。
○高橋(国)政府委員 ちょっと説明が足りなかったようでございますけれども、七万キロの中には、すでに歩道のできているものがございます。指定された中には、歩道のできているものが一万一千キロばかりございます。それから、今回の五カ年で実施いたしますのが、先ほど申し上げました一万三千八百キロでございますから、差し引き約四万五千キロ程度が残ることになろうかと思います。
○後藤委員 そうしますと、くどいようなことを私言いますけれども、五カ年計画で一番力を入れておいでになるのが歩道だ。しかも全国的に見ますると、七万キロという、いわば歩道をつくらなければいけない道路があるにもかかわらず、既成の分と五カ年計画の分とを合計いたしましても、四万五千キロ。まだまだこれからだ。五年後でないと着手できない。こういうことである、こう思ってもこれは間違いないと思うのです。そうですね。
○高橋(国)政府委員 七万キロ全部この五年にはとても完成できませんので、やはり重点的に事故率の高いところ、交通量の多いところ、そういうところから着手する計画にしたわけでございまして、したがいまして、市街部を重点的にやることにいたしまして、市街部で歩道の設置が必要であると思われる個所、二万一千七百キロでございますけれども、これは全部、一〇〇%完了することにしておりまして、地方部が三〇%程度しかできないというのが実情でございます。
○後藤委員 次に、中央分離帯の話を少し聞きたいと思うわけなんです。 これも、今度の五カ年計画では、かなり重点的に取り上げておられるわけなんですね。これもやはり、正式には指定地域ですか何ですか、この七万キロの中で中央分離帯の計画等も五カ年の中で考えられておると思うのです。中央分離帯をつくろうと思いますと、上下二車線では、これは非常に無理だと思うのです。少なくとも四車線が必要だと思うのです。そうなってまいりますと、建設省として、この指定の七万キロの中で考えられる問題だと思うのですよ。その七万キロの中に四車線で走っておるところ、中央分離帯のないところは一体どれくらいあるのか、お尋ねいたします。
○高橋(国)政府委員 ただいまその数字を手に持っておりませんので、後ほど調べまして御報告したいと思います。
○後藤委員 それではついでですから、道路照明について、これまたお尋ねいたしたいと思うのです。 これもやはり、法律の第六条に基づく指定の地域が問題になろうと思うのです、それ以外にもあるかもわかりませんけれども。そうなりますと、この七万キロの中で五カ年計画で道路照明をつける、これもやはり重要課題の一つに取り上げられておるわけでございますけれども、現在この道路照明は指定といわれる七万キロの中にどれくらいあるか、さらに、これを今度の五カ年計画ではどれくらいにふやそうと計画されておるのか。この点をお尋ねいたしたいと思います。
○高橋(国)政府委員 道路照明につきましては、昭和四十五年三月現在で三十九万基あるようでございます。それで今回の五カ年計画に予定しておりますのは一万八千基でございます。 道路照明の設置基準といたしましては、交通量が二千五百台以上の市街部の道路ということになっておりまして、そのために必要な個所はどれぐらいになるかというのは、ただいま手持ちの数字がございませんので、後ほど調べまして御報告いたします。
○後藤委員 そこで私、建設大臣にお尋ねいたしたいと思うのですが、いまも質問ではっきりいたしましたように、今度の五カ年計画そのものが、第一番には歩道を取り上げておられる。歩道を充実したい、そういうことでございますけれども、先ほどの局長の話のように、歩道がなければ非常に危険であるという道路が七万キロからあるわけなんです。その中で既成の分が一万一千キロ、今度の計画によりまして一万三千何ぼ、残る分が四万五千あるわけなんです。一番重点に取り上げておる歩道でさえも七万キロのうち四万五千というのが五カ年計画の中に入らない、そういうことになろうと思うのです。 そこで、現在の高速道路の関係でございますけれども、名神なり東名なり中央なり、高速道路は合計六百キロでございますか、これが五カ年計画によりましてこの四倍の二千四百キロに持っていこう。予算といたしましても十兆三千五百億でございますか、そういうような高速道路も必要がないとは私、言いません。必要がないとは言いませんけれども、それよりかは、先ほど局長から話がありましたように、ようやく市街地だけは一〇〇%近くできるが、市街地でないところは三〇%です、残り七〇%は五カ年たちましても歩道はできません。こういうような状態を考えるときには、高速道路に力を入れるよりかは、かえって歩道に力を入れるべきではないのか。十兆三千五百億というとこれは膨大なお金でございますけれども、そこは最終的には予算の問題になってくるだろうと思いますが、やはり歩道のほうにも力を入れるべきである、たとえば高速道路を中止ということではなくして、延期してでも歩道に力を入れることが交通事故を防ぐ上で当面重要な課題ではないか、そのほうがウエートが重いのではないかというふうに私としては考えるわけでございますけれども、その点、大臣の見解はいかがでしょうか。
○根本国務大臣 後藤さんの発想は私もよく理解できます。 ところで、御承知のように高速自動車道路ができた場合、これは一般道路の込み合いの状況、交通事故を相当緩和することも一つございます。現在国道とか地方主要道路の整備されてないところに、非常にたくさんの自動車が入ってくる。その結果、いろいろの衝突事故とかあるいはまた相手の人に傷害を与えるということもございます。したがって、そういう関連性を考えますと、高速自動車道路がずっとできてきますと、その方面が相対的に緩和されるということも事実でございます。 それからもう一つ、先ほど道路局長が御説明申し上げましたように、確かに七万キロというものを、これは国道、地方道も重要なものをやらなければならぬわけでありますけれども、これは、大部分がかなり人家の少ないところとか、あるいは交通量の少ないところというものがその中に入っておるわけです。そこで、いまの緊急五カ年計画のこれでは、現実に交通量が非常に大きくて、しかもまた人の歩くのも多いというところは、とにかくこの五カ年間で大体片づけるということでございます。しかしこの計画は、こうは策定するものの、現実に実施の過程において、いま後藤さんが御指摘されたように、どうもいまの計画では、道路はできるけれども、交通事故の発生の状況はますますエスカレートしておる。これはいかぬというならこれは改正する必要があると思いますけれども、現在われわれのほうでこういう道路計画をつくりましたのは、これは建設省だけでやっているのではございません。警察関係もいろいろのデータ、それから交通整理等の関係から見てやっているのでございまして、そうしたところの総合的な判断によって、これは修正もあり得ると思いますけれども、現在のところは、これで大体五カ年間に相当程度の緩和ができると考えておる次第でございます。
○後藤委員 私も、別に高速道路は絶対必要ないということは言うつもりはないわけです。去年も交通事情視察で諸外国を回った際にも、ある交通安全の非常に有名な博士でございますけれども、高速道路を五キロつくることによって、交通事故の一名の死者が減ってまいります、そういうような過去のデータに基づいて説明されたと思うのですが、必要がないとは私言うつもりはないのです。当然これは必要だと思うのですが、さりとて五カ年計画の面から考えると、高速道路も必要でありますけれども、特に歩道の問題に重点を置いておられる基本方針等を考えた場合には、一考を要するのではないだろうか。さらに最近の交通事故を考えてみますると、その傾向として、市内地よりか市外地に交通事故が多い。この傾向はどうかしておるのじゃないかと思うのです。そうだとするのなら、いわゆる市内地の一〇〇%、これもけっこうですけれども、市外地の歩道三〇%を六〇にする、七〇にする、あるいは一〇〇%にする、そのことが交通事故防止の緊急課題のような気がするわけでございますので、ぜひいま申し上げましたような点も、これは五カ年計画でございますし、今後も、それぞれ慎重検討されまして推進されることは間違いないと思いますから、御検討くださるようにお願いをいたしたいと思いますし、またさらに、いま提案されております五カ年計画につきましても、五カ年間で十分だというものじゃないと思います。あるいは一年たち、あるいは二年たち、あるいは三年たちまして、さらにその年を初年度にして、もっと多く予算をとって拡大して、この交通安全の施策を推進していこう、こういうふうな方向に進められるのが、この交通安全対策上から考えましても——これは将来の見通しでございますけれども、そういう方向で建設大臣なりさらに警察庁といたしましても、今後の交通安全にぜひ全力を尽くす方向でやっていただきますようにお願いを申し上げまして終わります。
○根本国務大臣 後藤さんから御指摘になりました点は、われわれも十分に配慮いたしまして、実施の過程で、弾力的に常に改善するように努力してまいりたいと存じます。
○伊藤委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 私は、特に車と道路という点から取り上げてみたいと思うのですけれども、一口にいいまして車がどんどん大量に生産され、販売され、道路にあふれてきておる。この車と道路の戦いというのは、表現がいいかどうかはわかりませんが、道路は決して車の量に追いつかないのじゃないか。そこに一つの大きな問題があります。したがってそういうところから、どうしても車の通行規制をやらざるを得ない、こういうことに相なってきたのではないか、そういうところから考えてまいりますと、この規制そのものが、経済的あるいは法制的な制限になると思うのですけれども、その前に、何が一番優先させなければならぬかということが、一つの大きな前提になる議論ではなかろうか。当然そこから出てきますことは、いわゆる公共大量輸送機関、これは優先させるべきである、これはだれしも異論のないところだと思います。そう考えてまいりますときに、今日の、特に都市交通体系といいますか、あるいは政策といいますか、そういう政策ビジョンなり執行なりがなかったために、今日の都市交通においては特に混乱を来たし、その帰結として事故が多発しておる、これは私いなめない事実であろうと思います。そういう観点に立ちまして、今回の緊急措置法によりましても、特に道路のほうからは、道路環境そのものをよくしていこう、あるいはまた、道路に対する安全面に対してうんと力を入れていこう、こういうことなんですけれども、いま申しましたように、やはり車の通行規制はせざるを得ない。そうなってまいりますと、ある部分においてはいわゆる歩道をつくる。混合道路で歩道をつくる。そういたしますと車は片側通行、こういうようなこともあるでしょうし、あるいは全面的に車の通行をもう規制してしまう、こういう地帯もあります。 ところで、先ほどから大臣もおっしゃっておりましたが、歩道を分離する、指定道路は一〇〇%歩道をつけるというようなことで始まっているわけですが、この場合に、そこで一体どれくらいの歩行者の通行量があるか、この歩行者を安全に歩行させるためには、どれだけの道路容量が必要なのか、このことがまず一番基本に考えられなければいけない。そういう点については、やはり基準を明確にしなければ、単に規制だあるいは一方通行だといっても、明確なものは出てこないんじゃないか、こう思うわけです。したがって、人間が安全に通行できるためには、どれだけの道路量が要るのかということをまず基本としてお考えになって、しかる上に立って通行規制ということを考える、こういうお考えで進まれるのかどうなのか、その辺のところから最初伺っておきます。
○根本国務大臣 御指摘のとおりだと思います。ところが、従来は、実はそうしたところの綿密なる統計その他の研究の結果でなく、とにかくこんでいるから歩道をつくれとか、ガードレールをつくれというふうなことをやっておりましたのですけれども、ようやく総理府で交通対策協議会をつくり、警察、それから建設省ということで、まだはっきりとした基準といえるかどうかわからぬけれども、一応の目安を持って歩道の整備、それから先ほど後藤さんの御質問に対してお答えしたように、緊急にやるべきところの場所、その次にやるべき場所というふうなところを考えてみたわけでございますが、これは、非常に実務に関することですから、道路局長から説明いたさせます。
○高橋(国)政府委員 市街部におきます歩道の幅につきましては、道路構造令では三メートル以上というふうに示されております。ただ先生の御質問の、じゃ何人通ったら、百人通ったら六メートルがいいかというふうな、そういう基準は現在設けてございません。三メートルが最小限というのは、二人の人がかさをさしてすれ違えるような幅でございますけれども、それを一応基準にいたしまして、都市街路を整備するときに、歩行者数を推定して大体きめているようでございますが、常識的には三メートルから六メートルぐらいまでが普通じゃないかというように考えております。
○坂井委員 私いま申し上げたことは、一律にいま三メートルという話が出ておりますけれども、そういうことで規制をやってしまいますと、たいへんいろんなところがかえってそのことによって迷惑を受けるといいますか、いわゆるデメリットの分が相当出てくるのではないか。したがって、やはり別に考えまして、この道路については通行量がこれくらいあるから、したがって、ここは当然歩道もつけなければならぬ。たとえば四メートル、通行量に見合う、そのもとになる基礎的なものがここで必要だと思いますけれども、たとえば、毎日ここは五百人の通行量がある、これについては三メートル必要だ、そういたしますと、残り一メートル、ここは車は片側通行もできない。したがって、全面的にこれは通行を禁止しよう、ストップだ。場合によっては二メートルだ、半分ある、これは片側通行できる、そういうその道路に見合ったところの通行規制というものが行なわれなければ、ただ一律に三メートルだから、ここはもうこれでとめてしまうのだとか、あるいは歩道をつくって片側通行にするのだ、こういうようなことでは、その地域、地域によっては、やはりいろんな障害がそこから起こってくるのではないか、そういうことを実際上の問題として心配いたしますがゆえに、この歩行者の通行に見合うところの明確な基準というものをここで出して、その基準を根拠にした通行、禁止はその部分において是か非か、そういう考え方を明確にやはり出していかなければいけないんじゃないかということをお聞きしているわけであります。いかがでしょう。
○根本国務大臣 現在そこまでいっていないようでありますから、いま御提案の点は非常に私は現実的な問題として検討すべきだと思います。たとえば、都会地で、商店街にだあっと人がそれこそ一時間に数万人が通るというような場合は、やはりこれは全部遮断したほうがいい。幅は六メートルあるけれども、人はそうそれほどたくさん通らないとするならば、そこは一方交通にしてもいいというふうに、いろいろ現実的な問題があると思います。こういう点、実はあまり警察、わがほうと、それだけのデータをとってやるところまでいっていないようでございますから、せっかくの提言でございますから、これは非常にむずかしいと思いますけれども、私のほうから警察、あるいは道路管理者としての知事さんにもよく連絡をいたしまして、検討するようにいたさせたいと思います。
○坂井委員 けっこうでございますが、その際、私一つ気になりますことは、車を通すために混合道路に歩道をつける、かりにそういうような発想でありましたならば、これはいささかおかしいんではないか。本来的に生活道路、混合道路といいますか、そういう道路は、いわゆる歩行者優先——本来は人間が歩いておった道であります。したがって、そういう点も十分考えて、やはり歩行者優先という立場から、いま私申しましたように、そうした基準を明確にいたしまして、まず歩行者をそこから規制をすべきである、こういうことを申し上げたわけであります。 なおまた、一つ気になりますことは、たとえば歩道が分離されました。そういたしますと、車の通行がいよいよ激しくなるでありましょう。そういたしますと、そういう生活道路に並んでおります一般民家あるいは商店等は、いわゆる振動あるいはまた公害、それがいよいよ激しくなるんではないか。そういう点についても、やはり十分な配慮を加えながら、この片側通行であるとか、そういう振動あるいは公害が心配される場合には、全面的に通行の禁止をする、そういうようなこともその間に加味していかなければならぬ。ただ一律に、先ほど言いましたように、規制をするんだ、あるいは一方通行にするんだ、そのために歩道を分離するんだ、こういう考え方であっては相ならぬのではないかというような意味で、実は申し上げたわけでございます。 それから、先ほどからも出ておりますけれども、いわゆる歩道をつけるということでございますけれども、現実の問題としては、非常に用地の取得難等もございまして、一般幹線道路等におきましても、ここはもう当然歩道をつけなければならぬ、その必要性は十分痛感されておりながらも今日なおつけられない、そういう個所が非常に多うございます。したがって、これも、さて歩車道の分離だといっても、なかなかそうおいそれとはいかないのではないか、非常に困難な問題があろうかと思います。したがって、そういうことも、およそ実現不可能なから手形に終わってしまうんではないかという心配をするわけであります。特に、市街地のそういう通行量の激しいところにおける混合道路等につきましては、なおさらそういう歩車道の分離ということの必要に迫られながらも、いま言ったような用地の問題等において困難を来たしておる。ですから、その辺のところを相当うまくできるのかどうなのか、見通しといいますか、いかがなものでしょう。
○根本国務大臣 これは御指摘のとおり、非常にむずかしい問題もありまするが、そういうような場合には、私は単なる歩道をつくるということでなくて、そういう地点については、都市再開発をしなければ解決できないと思うのです。そういう意味で、国会の皆さんの御支持を得て、都市再開発法をやりまして、スピードはそう急激にいきませんけれども、これを漸次やっていく。それからまた、そういう意味からいたしまして、今度新しく都市再開発等に対して、開銀資金を使ってやらせるというふうな道も開いて——これはただ単に道路局だけでやるとかいうことではとてもむずかしいと思う。したがって、都市局と、それからいまの再開発、こういうものをあわせて漸次これは改善していく。その間、できるまではやむを得ないから警察のほうにお願いして、一方通行とかあるいは車の乗り入れを禁止するというような措置をしつついかざるを得ないと思います。残念ながら、いまのところはりっぱなことを言ってもできない、から手形を出してもいけないから、それで現実的な政策をそれぞれくふうしてやらしている次第でございます。
○坂井委員 確かに都市再開発というような大きな立場からとらえませんと、そうおいそれといく問題ではないと思います。特にそういう中で、マイカーを都市交通の中でどう秩序化していくかということが非常に大きな問題ではないか。マイカー自体が無原則に伸びてきた。そこに今日の都市交通の混乱が生じておるのではないか。したがって、前段申しましたように、おのずから制規ということが行なわれますならば、そこには何が優先さるべきかという議論になるわけでありますが、大量公共輸送機関、いわゆるバスでありますとかあるいは地下鉄、モノレール等々、そういうものをやはり先行整備をいたしまして、都市交通の中において、まずそういう公共輸送機関をしっかり基盤を固めていく、これが一番大事じゃないかと思うわけです。 そういう中で、いまのマイカーでございますけれども、このマイカーの位置づけを一体どうやっていくか、重大な問題だと思いますが、現実にすでに規制が行なわれる。そういう中で、今日マイカーを持っている人は、いままで通勤のために使っておった。それはなぜ通勤にマイカーを使うかといいますと、地下鉄で通っておったが、どうも地下鉄が満員で時間がおそくなるからマイカーを使い出した。最近は地下鉄に参りますと、お急ぎの方は地下鉄でどうぞ、とこうあるわけです。確かにマイカーを持っている人は、一般の通勤の人よりも朝早く出ていく、しかも帰りがおそくなる、そのくらい交通が渋滞を来たしてかえって不便を生じておる。この間もある人に聞いたのですが、せっかく自家用車を買ったけれども、車庫の中で眠ったままだ、こういう話もございました。こうなってまいりますと、必要に迫られてマイカーを持ったのだけれども、どうもマイカーは本来最初の目的どおりの役を果たさない。そこに、やはり交通政策の大きな一つの欠陥がそのような形であらわれてきている、こう言わざるを得ないと思うのです。したがって、このマイカーに対する今後の位置づけ、こうあるべきだというようなところを、これは運輸省のほうでございましょうけれども、何かお考えがございましたらひとつお聞かせいただきたい。
○根本国務大臣 これは、私から申し上げて適当かどうか存じませんけれども、御指摘のとおりだと思います。欧米では、一定の区域内にはマイカーを入れない。ある一定のところで駐車場をつくって、それからは大量輸送機関でみな通うということをやっているのですが、日本においてもそれを考えたらいいじゃないかということで、実は昨年、運輸大臣に私は申し入れをしたのです。それは、適当な場所に大きなプール、自動車の駐車場をつくって、そこに入れる。それには土地がないというけれども、東京の国電はみな一階より使っていないから、あれの上に構造物をつければできるはずだ。私鉄や国鉄の敷設するターミナル、これにはかなりの空地があります。しかも、これはほとんど一階しか使ってない。これをむしろ民間と協力してわりあい安くそこを使う、無料というわけにはいかないけれども、それをやれば相当程度これが改善できるのじゃないか、こういう提案をして、とにかくそれは検討しようということを実は運輸大臣が言っておりました。 それからもう一つは、公害がこういうふうにひどくなった今日においては、市電なり都電なりをもう一回考え直していいのじゃないか。いままでは、あれは自動車のために非常に障害になるというので撤去しておったけれども、あれをもう少しスピード化して、場合によっては、あの場所をモノレールにして回転を早くする。三、四両ずつこうやる。その場合にもし民間でこれをやるとすれば、わりあい構造物の面積は少なくていいのですから、国の道路、土地を提供していいのじゃないか、これで考えたらどうかということで、実は日本モノレール協会とかがあるようですから、そこで検討もさせてみました。それから現在は、これはまだ具体的にどの程度までいったか知りませんけれども、御承知のように、昨年私のほうで法案を通していただいた地方道路公社というものがございます。これでいま名古屋をやって、本年は北九州、福岡に地方道路公社を設立いたしまして高速自動車道をつくりますが、その一つとして、仙台ではモノレールで一つのネットワークをつくったらどうか。そうしますと、これは公害、騒音があまりないし、排気ガスがない。それから相当の利用ができる。それから、ある場合においては緩急自在にこれがやれるということで、そういう研究もいま委託しております。私は、東京ではある程度までモノレールを検討していいのじゃないか、東京あたりはそれに取り組んでほしいという実は私個人の見解を持っておるのです。そうでもしないと、いま御指摘のようにマイカーを持ったことが何にもならない。お互いに迷惑し、他人に迷惑であって、そして一つの迷信ですけれども、何かマイカーを持ったほうが便利であろうと思ってやっておるだけであって、効果はない。こういうものはやはり変えなければいかぬと思って、そういうことも含めて実は輸送体系を再検討しよう。また都心に、このごろは九州とかそれから東北の車がだあっとみんな入ってきちゃっている。これは非常に非能率なんです。だから大量の重いものはフェリーで運べ、そうしてトラック輸送は中距離輸送にしたらばどうか、こういうふうな問題を提起しておりまして、今度国会が終わりますれば、できるだけすみやかに交通の総合的な対策を考えようということで、経済企画庁長官を幹事役として、関係閣僚の協議会をもってやっていこう。一つ一つ取り上げたってだめだ、全体の総合的な交通体系を再検討しなければいけない、こう思っておる次第でございます。
○坂井委員 私申し上げたとおり、大臣も同じ方向でまさに同感であります。私、実はマイカーはけしからぬ、けしからぬと、こう言いたくはないのです。ただ、いまも大臣おっしゃったように、また私も申しましたように、せっかくマイカーを持っても使いものにならぬ、そこに問題がある。しかも事故を一つ起こしたならばたいへんであります。中にはレジャーのためにマイカーを持つのだ、こういうような話もありますけれども、レジャーのマイカーが往々にして殺しのレジャーになっておるのですね。これはたいへんな悲劇であります。また不要不急のマイカーもかなりあるようですね。スポーツカーなどをはじめとして——スポーツカー必ずしも悪いとは言いませんけれども、中には二台、三台持っておる。あの相当スペースの大きなものに一人乗っかって、そうして公共空間でありますところの道路を一人占めにする、こんなのは、私は経済的に考えても、これほど大きなデメリットはない。聞くところによりますと、自動車一台当たり道路に何か二百万くらい建設費がかかるとかいう話も聞くわけであります。いずれにいたしましても相当なものでしょう。ことに、マイカーはマイカーとしましても、たとえば、小型の貨物トラックを持って店をやっておられるある商店主にこの間会ったのですけれど、前は一台でけっこう済んでおったそうです。ところがだんだんと交通渋滞で車が自由に走れない、二台でようやくもとの一台分の仕事ができる。かと思ったら、最近は三台持たないと最初の一台分の量をはかすことができなくなった、こういうことなんですね。よくよくそういうところも考えてまいりますと、大きなマイナス面を来たしておるのではないかというように実は私、考えますがゆえに申し上げたわけであります。確かにモノレールあるいはまた地下鉄、あるいはバス等、そういう公共大量輸送機関を、この辺で交通総合体系の中ではっきりした位置づけをして、政策的にそれを先行さしていくということは、きわめて緊急の課題ではなかろうか。これがないために今日のこの混乱を来たし、そこに事故の発生を見ておるということは、私は大きな政治の責任としてとらえて、早い機会において、この総合体系政策を確立いたしまして、具体化さしていかなければならぬ、こう考えるわけであります。 そこで、ちょっと最初の話に返りますけれども、確かに日本の国土自体が狭い。居住面積あたりの道路容量というものが、どれくらいが一番適量なのか、まずそれをはじき出して、そこからそれに見合う自動車の適正量、こういう考え方をしなければいけない。従来、自動車が伸びてくるに従って道路がどんどん延びてくる。道路が延びていけば、しまいに日本じゅうが全部道路になっていいか、極端なことをいいますと、こういうことに なるわけです。したがって、明確に、住居地面積あたり日本の道路というのはこれだけが一番適量なんだ、これだけの道路であるとするならば、車はこれだけが一番適正量なんだ、こういう考え方に転換していかなければならぬ時点にきているのではないか、こう考えるわけであります。したがって、今日の自動車台数は千七百万台あるいは千八百万台、こういわれますけれども、現在のこの道路容量に対してはなはだしく多い。ある人は四倍ともいい、ある人は六倍ともいっております。じゃ、いま自動車がそれだけあるのだから、それだけ道路を延ばすんだという考え方で、十兆三千五百億ということで、道路がどんどん延びていって、国土をいたずらに道路のためにどんどんどんどん削っていくというのであっては、これはやはり国土総合開発の上から見ても決して上策とはいえない。何らかこの辺で国土に見合う道路、これは一体どの辺までが適量なのか、こういう考え方を基本的に考え出していかなければ、確立していかなければならぬのではないか、こう思うのですけれども、大臣いかがでしょう。
○根本国務大臣 基本的には、私は、そういう点を交通総合対策で位置づけしなければいかぬ。現在ややもすれば、鉄道屋は全国を新幹線網でみんなネットワークをつくりたい。それから航空屋は、地方にも全部空港を設けてやりたい。道路関係は、全部高速自動車網でネットワークをつくる、こういうことになってくると、非常に過剰投資が出てくる。そうして、それぞれのデメリットばかりが累積してくるじゃないか。そういう意味において、先ほど申しましたように、これは私のほうから提言をいたしまして、正式に総理の指示によりまして、総合交通政策をやる。それは経済企画庁長官がその取りまとめの閣僚になる、こういうふうにいたした次第でございます。 そこで、その際に、いま御指摘になりましたように、道路というものは非常に遠距離の——ネットワークに接続するのはいいけれども、道路が九州の果てから北海道の端まで物を運ぶということは愚かなことなんだ。北海道に相当の重要物資を運ぶというときは、これはフェリーで行けばいいんだ、それから人間が行く場合には飛行機で行ったほうがいい。それから中距離はトラックで運ぶ、こういうふうな一つの輸送機関ごとの社会的な一つの分担ということが、みんなの国民の中に定着するところまで指導すべきだというふうに私は提案しているのです。特に、私は日本において今後一番開くべきことは、フェリーによるところの交通の打開だということです。これはフェリーボートとそれから気象の通報さえよければ、海上ですから、維持費と構築費が要らないのです。しかも、日本は世界で一番造船能力があるし、単価が安い。しかも日本は四面全部海に囲まれておる。ところがこれが非常に活用されていない。むしろみんな国鉄とか何かあまりにも運賃が物価に及ぼす影響を押えるために——以前は相当程度のフェリーと申しますか機帆船といったものがあったが、全部これがつぶれてしまって内航がふるわない。これはおかしいじゃないか。むしろフェリーの開発は、日本の輸送系を非常に大きく改善し、交通事故をなくするということで、これは大いに運輸省の奮起を促して大いにやるということで、いま橋本大臣ががんばっているようです。そうしたふうにいろいろの方法で考えて、そうしていま御指摘のように、道路はそうすると日本においてはどの程度の使命を果たし、それにはどの程度の投資をするか、それによって自動車、マイカー、これはどの程度まで持たせることが、快適なる都市機能を持ちつつ、しかも人間の生活が保護されるかというようなことが出てくると思います。これは非常にむずかしいけれども、やらなければいかぬ、こう思っている次第でございます。
○坂井委員 まさしくやらなければいけない問題だと思うのです。今日の事故の状態を見ますと、これはもう一刻もゆるがせにできないたいへんな事態でございます。したがって、そのようなあらゆる方法をもちまして、事故を最小限度に防いでいくということは、当然緊急のこととして私はやらなければならない問題ではないか、こう思うわけであります。 実は、公共投資の投資配分比率の表をもらったのですけれども、道路が三〇・一%、こうあります。住宅が七・九、環境衛生五・四、厚生福祉が二・六、いろいろあります。ずっとありますが、三〇・一というのが道路に対する公共投資、非常に大きなものですね。決してこのこと自体を私は云々するわけじゃございません。これだけの大きな投資がなされるならば、これは道路交通環境そのものをよくしていこう、安全投資を道路をつくる以上はうんと見ていこうという、積極的なかまえがやはりなければならぬのではないか。ともすると、従来の道路というものは、ともかく道路というものはつくればいい、車が通ればいい、あとは警察にまかせればいい、そういうことです。どうもそういうようなことに流されてきたのではないかという感じを受けるわけです。それが今回の交通安全整備事業緊急措置法によりますと、両者が相まって、ドッキングいたしまして、より効果的な交通安全を期そうということでございますが、この御趣旨に対しましては、これはもう全面的に賛成でございます。ただ、しかしながら、ほんとうに効果のあるようなやり方をしなければいけないということかと思うわけでございます。 そこで大臣、一つだけ申し上げておきたいのですが、自転車道をもっとたくさんつくったらいかがでしょうか。最近の自転車の伸びというものは非常にふえてきております。これは通勤、通学を問わず、もう事故の状態がたいへんだ。うかうかするとはねられる。あるいははねる。それならば自転車で通ったほうがよほど早く、そして安全に行ける。自転車の伸びを、ちょっと私資料をこちらへ持ってきておりませんけれども、年々たいへんな勢いで伸びておる。そういうことを考えてみますと、庶民のおもむくところは、当初は自転車から単車になり、単車から自動車に、だんだん大きくなってきた。ところが今度は逆戻りしている。この現実は、私は直視しなければいかぬじゃないか、こう思うわけであります。歩道をつけるということは、確かに歩行者を保護する、けっこうであります。同時にまた、そのような通勤通学のための自転車道を、これはうんとつくるような方向に考えていったらどうか。あるいはまた単車、これも小さい、百二十五CC以下ぐらいの単車が、いまの大きな車と一緒の道を走っておる。これも事故が非常に多いようであります。したがって、相できれば、単車の道もつくったならばさらにいいのではないか。同時にまた、通学路天国と最近よくなにしておりますけれども、これなんかも徹底的に、やはりつくれるところはどんどんつくる。あるいはまた、いま車も一緒に通っておる。しかし、ここは通学路として指定してしまって、車は一切締め出そう、そのかわり車用の道はまた別につけようとかなんとか、そのような積極的な対策を講じて、ほんとうの意味において、道路にこれだけの大きな投資がなされる、そうしてその反面、そのような人間のための安全の意味において、自転車道であるとかあるいは歩行者道であるとか、そういうものが積極的に投資されていく、そこに私は大きな意味があろうかと思うのです。いかがなものでしょう。
○根本国務大臣 御指摘の自転車道のあれは、議員立法でできまして、これをできるだけ個所づけて、予算の配分のときに考慮していくつもりでございます。それから、いま御指摘になりました、従来、ともすれば建設省のあれは延長だけを考えている——まさしく痛いところでございまして、その点を今度ずいぶん改正したつもりです。 それで、実は昨年から、私は、いまの交通問題のほかに、例の農業政策の転換に関連しまして、国道一号線は何年計画で何ぼ延ばすというだけでなく、社会構造の変化、あるいは交通事情の変化に応じて、弾力的に予算をつけるということを考えなければいかぬと思いまして、実は私のところで相当、相当というほどではありませんが、全体からすればわずかでありますけれども、予算を確保しておいて、そうしてさらにそれを運営することを考えてみました。これで、通産省あるいは農林省も、何か新しいプロジェクトができたならば言ってください、それについてつけるということもやっておるのです。今後も私は、これは建設省の運営上そうしていきたい。これはもちろん大蔵省の合意を得なければいけませんけれども、いまの安全施設等も、これは一応五カ年計画できまっておりますけれども、事故発生の状況あるいは都市機能の渋滞の状況から見ますれば、やはりこれは一年ごとに弾力的に動かしていいじゃないかという気が私はいたしておるのであります。それが私は政治だと思うのです。それを、五カ年計画ができさえすれば、あとそのとおりいくのがあれだというふうに、実は役所としては考えがちであり、また今度国会では、こういうふうな計画であるにもかかわらず、進度がおくれているじゃないかなんと言ってつっつかれるということをおそれて、弾力的なことをやらない。だから国会においても、ただ単に、計画がこれと違ったとかなんとかいって追及することよりも、国民生活、都市機能、そうしたものから見て、より現実的な、建設的な意見が出される場になれば、もっともっと私はこれが活用ができると思います。そういう意味で、ぜひ、最高の見識のある国会においてもそういうふうにしていただきますれば、役人諸君も安んじてそれに対応する施策がとれると思います。きょうはたいへんいい御提案をいただきまして、私もそれに沿うてくふうするようにいたしたいと思います。
○坂井委員 私、これで終わりますが、きわめて建設的な御意見を申し上げたつもりでございます。いま大臣申されておりますようなことについては、いささかもひとつ御心配もなく、どんどん進めていただきたい。事は人命に関する問題でございます。これはもう各人だれも異論のないところであろうと思いますから、私たちも積極的にこの安全対策、事故防止については進めてまいる、こういう気持ちでおります。その点を申し添えまして質問を終わりたいと思います。
○伊藤委員長 河村勝君。
○河村委員 いま建設大臣が、五カ年計画などにはこだわらないで弾力的にやるから、あなた方も、計画対実績が狂っているなんということはあまり言うなという、たいへんりっぱな御発言がありましたが、さっき後藤委員が、歩道の設置の計画がちょっと足らぬから、もうちょっと弾力的にして、高速道路のほうは減らして、そっちに回したらどうだと言ったときには、それはとてもだめだというので、どうもちょっと話が矛盾してはしないかと思うのですが、いかがですか。
○根本国務大臣 私の申し上げたことは一つも矛盾しておりません。あなた、聞き落としているのじゃないかと思います。それは、私が申し上げたことは、高速自動車道と交通安全と決して二者択一的なものにはなりはしないのだ、高速自動車道が整備されることによって、長距離大量輸送が相当程度解決されますれば、従前の国道なり地方道が相当緩和される。ということは、同時に交通事故がなくなるということでありまするので、高速自動車道のほうを減らして、交通安全施設に入れなければならないというほどの二者択一的でなく、そこは両方とも勘案しながらやっていっていいではないかということを申し上げて、後藤さんもそれは納得したわけでございます。 それからもう一つ私が申し上げたのは、ややもすれば、役所というものは、一つの計画をお示しすると、これが、五カ年間でやるべきところが、伸び率が途中でとまったんじゃないか、これは怠慢だと言われることをおそれるがゆえに、一たん発表すると、それを何とかやろうとするために、非常に運用上のぎごちなさがあるんではないか。五カ年計画なり三カ年計画というものは一応の一つの目標であります。しかしその実行の過程において、むしろそれを内容的に、予算の執行上変更すべき事態が起こったならば、その点は役所も国会も、その客観事実について認識を同じゅうするならば、それを変えていくというくらいの弾力性を持っていかないと、この交通安全とかいうものはなかなかいかぬじゃないか、こういうことを申し上げたのでありまして、決して後藤さんの言ったことと坂井さんの言ったことと、同じ場所で、同じ方がおるところで、それほど器用にうそを言うほどの心臓を私は持っていませんから、その点はどうぞ御安心のほどをお願いいたします。
○河村委員 高速道路には高速道路の機能があることは知っております。だから後藤さんも、高速道路の一本や二本は多少おくらしてもというのは、一つの例示であって、歩道の設置がやはり足らぬということであるならば、ちっとは融通がきかぬかという例に引かれたと思うんですね。だから、それに対する御返事としては少し原則論過ぎた、そういう感じがいたします。 それはそれといたしまして、さっき道路局長の説明で、市街地については指定道路については、一〇〇%歩道ができるという説明でありましたが、ほんとうですか。
○高橋(国)政府委員 指定道路のうち、歩道の設置が必要と認められる道路につきまして一〇〇%設置をいたします、ということでございます。
○河村委員 指定道路というのは、歩道設置が必要であると指定した道路であるというふうに理解するのですが、それを、さらにまた歩道を設置するものはその内ワクにあるというのは、これはどういうわけですか。
○高橋(国)政府委員 指定道路につきましては、事故率と、それから自動車の通行する台数によって指定道路を指定しているわけでございますが、それからさらに抜き出しまして、主として歩行者のほうにウエートを置きまして、たとえば歩行者が百五十人以上であって、交通量が五百台以上で、幅員が五・五メートル以上のものを、われわれは早急に設置する必要があるというふうに認めまして、この道路につきまして一〇〇%設置する、こういうことでございます。
○河村委員 そうすると、さっきの説明とは違いますね。さっきは、指定の基準が、交通量が十二時間で二千台、人の交通量が百五十人、道路の幅員が五・五メートル、これが基準というのですね。それで指定した。そうすると、いまその内ワクにつくった狭いワクのほうで、そっちの基準のほうでやっているわけですか。
○高橋(国)政府委員 先ほど交通量十二時間で二千台、歩行者数百五十人以上、道路の幅員が五・五メートルと申し上げましたのは、特定交通安全施設等整備事業における、歩道設置の国の補助する基準でございまして、これを申し上げたわけでございます。
○河村委員 国が補助する基準とはどういうことですか。その基準で計算したものは一体どれなんです。これは、いまあなたが指定道路の延長と言ったものと、さらにその内ワクにつくった、やらなければならぬところという数字があるでしょう、狭いほうの。一体そっちのどっちに該当するのです。
○高橋(国)政府委員 ちょっと説明がまずかったようでございますが、先ほど一番最初にお話ししました点は、指定の道路の七万キロ、これは全国で七万キロになっておりますから、それの基準は、先ほど申し上げましたように、一日当たりの自動車の交通量と、それから交通事故死亡率によってきめられるものでございます。それが七万キロでございます。そのうち、われわれが歩道を直ちにつくる必要があるというふうに設置の必要を認めている基準、それが先ほど申し上げました基準でございまして、それが七万キロに対しまして三万七千五百キロになるわけでございますが、その基準のうち、市街部に存するものにつきましては一〇〇%やるということになるわけでございます。
○河村委員 またわからなくなってきた。その七万キロのほうは交通量と死亡率で基準をきめた。そうすると、またその内ワクにつくったワクというのは、死亡率は基準に達しているけれども、何かほかの理由があって設置しない、こういうことですか。
○高橋(国)政府委員 最初の基準、七万キロを引きました基準の中には、人と車だけではなくて車と車の事故なども入っております。今回は、歩道を設置することが目的でありますので、新たに条件をそろえまして、歩行者百五十人以上というのが条件であります。そういうことでもって基準を変えておるわけでございます。
○河村委員 どうもはなはだ明確でありませんが、おそらく、一応指定はしたけれども、今度の計画の予算からかんがみて、どうもそれだけはできそうもない、だから内ワクに基準をきめた、こういうことじゃないのですか。
○根本国務大臣 あなたも交通関係の専門家ですから、どうも局長の説明のしかたが不十分だと思うのです。いまの七万キロというのは、全体の死亡率、事故率、これから見て七万キロは必要だということになります。ところが、そのうちで歩道をつくるというのは、車と車とぶつかってくる事故率と、車と人との衝突によって起こる事故率のところと違いがあるわけですね。それで、今度は人と車とぶつかることによって起こる率の高いところを優先的にやったのだ、それがいわゆる市街地のところであって、そっちのほうは先にやる、そして車と車のところのほうは、これは歩道はいずれはつくりますけれども、こっちよりは少しおそくなる、こういう内容なんですよ。それの説明のしかたがちょっとまずかったと思いますが、そういうことで、予算がどうだというためにこうしたというのではなくして、いまの人と車との関係によって、事故の起こるところを優先的にやった、こういうことでございます。
○河村委員 地方部のほう、いなかのほう、そういうところは確かに車と車がぶつかって事故は起こるけれども、歩行者はあんまりいないというのはあると思うのですよ。ところが市街地の場合にはそれは考えられないのですね。車対車のあるところは、人と車もあるのです。ですから、市街地のほうが指定をされていながら、指定された道路延長の中でやらぬで済む、そういう、いまおっしゃったような理由でやらぬで済むというところがあるというのは、ちょっと考えられないのですね。いなかのほうはわかりますよ。大臣の故郷などはそういうところはあるだろうと思いますが、どうもふしぎなんです。いいです。これ以上聞いてもどうせ満足な返事はなかろうと思いますから。 ところで、交通量が二千台、それから人が百五十人というのは、この七万キロでそれは全部ですか。街路、市街地の分だけでもいいのですけれども、この基準に当たるものは全部指定したわけですか。それともまだほかにあるわけですか。
○高橋(国)政府委員 七万キロのうち、市街部に存しますものが二万八千七百キロということになっております。それで、今回の歩行者百五十人以上、交通量五百台以上、それから幅員五メートル五十以上の歩道設置のための基準、これに該当しますものが、市街部で二万一千七百キロというふうに現在推定されております。これも正確に調べますとあるいは若干変わると思いますが、そういうふうに見ております。
○河村委員 私が伺っているのは、七万キロ以外に、同じところの基準の基準該当道路がほかにまだあるのではないか、あるならどのぐらいあるのだろうということを伺っているのです。指定したものが一〇〇%済めばそれでオーライみたいな感じがしますから、そのほかにあるのではないかということを聞いているわけです。
○高橋(国)政府委員 七万キロ以外に若干あるかもしれませんが、先ほど申し上げましたように交通量によって変わりますので、一年たてば一年だけふえるわけでございます。事故率も変化いたしますので、調査いたしますとあるいは若干変わるかと思いますが、そう大差ないように思います。
○河村委員 さっき私が大臣に、高速道路との関係で申し上げたかったのは、たとえば東海道で平塚から小田原の間、これは私の選挙区でございますけれども、あの間で、国道一号線でほとんど歩道がないのですよ。交通量も二千台どころの騒ぎじゃない。一万台以上。人の交通量はこれまためちゃめちゃに多いですね。そうしておいて、片方で西湘バイパスという有料道路をつくっていますね。これもさっとできればまだ効果があるのですけれども、とぎれとぎれにできているからさっぱり交通緩和にはならない。片方は国道一号線で歩道がないから事故が多発する。結局、西湘バイパスは予算がないからというので有料に切りかえましたね。いま公団で有料でやっています。国費でやったものが途中で有料に変わるのは、ほんとに天下にも珍しいと思いますが、こういうような投資のしかたというのは大臣どう思われますか。
○根本国務大臣 高速自動車道路とそれからいまの交通安全との問題ですが、御承知のように高速自動車道路は財投でやっているのですよ。片方のほうの交通安全は一般会計でやるということのために、これは融通ができない。もしやろうとすれば、いま御指摘になりました一般国道と安全施設、あるいは地方補助道路と安全施設という関係になると思います。それで、いまの国道一号の安全施設がないということは、私、実はあまりそういう実務的なことはわかりませんが、一体なぜそういうふうになったのか、それから、いまのもう一つのバイパスの問題、これはひとつ事務当局から答弁いたさせまして、もし是正すべき点があれば是正するように努力いたします。
○高橋(国)政府委員 ちょっと資料を持ち合わせておりませんので正確にはお答え申し上げられませんけれども、原則的には国道、たとえば藤沢から小田原まででありますか、これにつきましては、やはり歩道を設置する計画ができたわけでございまして、なかなか用地買収等がむずかしい場合には、ブロックを置きましたりあるいはガードレールで仕切ったりいたしまして、できるだけつくるようにくふうしてやっているんじゃないかと思います。なお西湘バイパスをつくりましたのは、大部分が通過交通でありますので、大部分の交通はそちらを通しまして、現道の交通を緩和いたしまして、それによって今度は歩道を設置できる余地があれば完全につくりまして、歩行者をそちらに入れるというふうに考えているわけであります。
○河村委員 ところが、それがばらばらにできているものですから、結局交通量は、一般国道と新しいバイパスとは依然同じなんですよ。歩道は依然としてできない。それも、ただ路肩に白線が引いてあるだけのところが一ぱいありますよ。これは計画があるという話もあまり聞かない。 それから大臣、いまの高速道路、いま高速道路として建設されておりますけれども、これは財投じゃないのです。もともと国費で始まってやっております。いま存在しているのは、大部分国費でやっているんですね。いま金が足りなくなって財投でやっておりますけれども……。ですから、最初の部分は国費で、片方こまかいものをとぎれとぎれやっている、片方は歩道のないままいつまでも放置されている、交通量は依然同じである、こういう状態なんですね。こういうところがあるわけですから、ぜひよく御検討いただきたいと思うのです。 それから、私伺いたいのは、いまの指定の基準が、道路幅員が車道五・五メートル以上のものを指定対象にしているということであります。ところが五・五メートル以下でも、三メートル、三・五メートル以上の道路というものは、たとえば東京の場合、街路は非常に市街地には多いわけですね。これはまあ一方通行をやるところは指定をしているということでありますが、この市街地の二万一千七百キロメートルのうちで、こういう一方通行で五・五メートル未満の道路というのはどのくらいありますか。
○高橋(国)政府委員 市街地の二万一千七百キロにつきましては五・五メートル未満のものは入っておりません。ただ、いま先生御指摘のように、公安委員会のほうで一方通行にすることがきまりまして、かつ、そのために歩道をつくる個所ができれば、あらためて指定をしていただきまして、歩道を設置したいというふうに考えております。
○河村委員 そうしますとこの二万一千七百キロが対象になっている。そうすると新しく警察庁のほうが道路規制を始めた。それで新しい事情が発生してくるわけですね。その場合、この五カ年計画からはみ出すわけですね。それはどうされるのですか。
○高橋(国)政府委員 五カ年計画と申しましても、個所をきちっときめて、必ずしもそのとおりに実行できない場合も多うございまして、そういう場合には優先順位に従いまして、一部入れかえたりする場合も、これは単に安全施設だけではなくて、普通のわれわれの道路整備五カ年計画も同様でございますけれども、そういうことをいたします。したがってその場合、それが優先的に整備する必要があると判断されれば、そちらのほうを優先させていただきたいと考えているわけでございます。
○河村委員 そこで、警察庁のほうに伺いたいのですが、かなり今度は意欲的に、そうした一方通行あるいは車禁というものをやられるようでありますが、その際、さっきの話にも出たように、二十キロ規制なんかをやらずに、三・三メートル以上ぐらいのものであるならば、とにかくどんな歩道、あるいは歩車分離程度でもいいでしょうけれども、そういうものをつくる。そういうむだなことはやらない。それ以下のものは徐行でいくという話でしたね。そうするとあなたのほうの規制の計画と、道路のこういう歩道をつくるほうの計画、これとの調整はどんなぐあいにやっているのですか。
○片岡政府委員 いずれ安全施設の整備五カ年計画が、御承知のようにまず市町村、府県から積み上げてまいる、そういう仕組みになっております。したがいまして、実施する前に建設省と十分打ち合わせをいたしまして、道路の幅員によってそれの処理の方法を具体的にきめて、おのおのの第一線のほうに指示をしていく。そういう方針に基づいて、五カ年計画の事業量をきめていくという形で処理していきたい、このように考えております。
○河村委員 この指定道路が全部五・五メートル幅以上のものを指定しているというところに、私は非常に不安を感ずるのです。歩道ですから、新しい道路をつくるとか新線を引っぱるというようなことほど地元の強い要望もないから、あるいはいいいのかもしれませんけれども、そこにゆとりがありませんと、新しく交通規制等をからめて、歩道ないしガードレールによる歩車分離をやろうと思っても、もうワクにはまらないというような危険性があるわけですね。ですから大臣、さっき二億、三億は自分のところで持っていてつけるのだというお話もありましたけれども、そうなりますとこの指定道路だけやっても、もう東京だけでも私はそういうところがずいぶんあるんじゃないかと思います。ですからそれを十分お考えになってやっていただきたい。それだけお願いをしておきます。 それから建設省からお出しになった交通安全施策の中を見ておりましたら、高速道路について「高度の交通管制施設を設け、」「運転者に適正な情報を提供する」装置をつくるというようなことが書いてあるのですが、一体これは具体的には何ですか。
○高橋(国)政府委員 通常の情報板のほかに、ただいま考えておりますのは、中央分離帯もしくは路側のほうに電波を通しまして、そこから電波によって絶えず発信させまして、それで交通の情報を提供したり、ないしは事故が前面に起きている場合には、それをあらかじめ知らせたり、それから霧や雨とか雪の状況とか、そういう天候の情報を提供するようなことを現在大臣の御指示によりまして実験中でございます。それがもしできますと、これは世界にも実は例がないのでございます。そういうふうなことを現在実験中でございまして、成功すればここに入れたいというふうに考えておるわけでございます。
○河村委員 「高度の交通管制施設を設け、」なんというから、すばらしいものができるのかと思ってちょっと伺ってみたのですが、まだ怪しいようであります。実はこの一月の五日に東京でかなり大きな雪が降りましたね、あのときに私、東名の瀬田の入り口まで来ました。ところがあそこで道路管理者、警察を含めて大ぜい出ていまして、横浜——厚木間はもう雪で凍結をしておって、普通では通れないから、みんなチェーンをつけろというので大騒ぎ、ごった返して、みんな急だものだから、なかなかチェーンもつかないで騒いでいるわけですね。私も急用でありましたから、横浜まで行けるのでとにかく横浜まで行って、横浜からだめならおりてしまおうと思って横浜まで来てみたら、日はかんかんと当たって、道路はもう乾燥して、チェーンなんか巻いたら道路がこわれて困るような状況なんです。それがわずか厚木——東京間。しかしあの程度の情報がとれないというのは、逆の場合もあるわけですね。雪が凍りついているのに、全然情報をとれないという場合も同時にあり得る。はなはだ不満を感じたのですが、一体ああいう高度の管制施設以前に、こういうのはどういう連絡でやっておられるのか、それを伺いたい。
○高橋(国)政府委員 ただいまの御指摘の件につきましては、詳しい事情を私存じませんが、通常のやり方ですと、道路のパトロールカーがございまして、それが、たとえば事故なりあるいは雪によってスリップするというふうなことを感じました場合には、そのパトロールカーから、それぞれのインターチェンジの出入口にそれぞれ連絡いたしまして、駐在する警察官と相談して、そういう規制をやるのじゃなかろうかと思います。したがいまして、非常にすぐに情報が入るということはなかなかむずかしゅうございますので、しばしば混乱しているような実情じゃなかろうかというふうに考えます。
○河村委員 それにしてもちょっとひど過ぎるのですね。昼間の十時で、もう朝から晴れていて、日はかんかん照っているでしょう。それで、もうじきに解除するのかと言ったら、当分見込みはありませんと言うのです。しようがないから行ってみたら、とにかくかんかん照りでほこりが立っている。これは何としてもあんまりひど過ぎる。どうも委員会の席でそういう自分の困ったような話を申し上げるのもおかしいけれども、きょうは念のために御注意を申し上げておきます。 あと一つ、駐車場のことを伺います。今度の駐車場の整備の中身を見ますと、やはり大都市において駐車場不足が深刻なものになっているというところからスタートして、駐車場の補助というのが考えられているように見受けられるのです。ところが、いま実際大都市の中は、駐車場をよけいつくればよけい車が入ってくるのですね。それでまた渋滞が起こるという状態。むしろさっき大臣が言われたように、郊外のほうの駅の屋根を使ったり何かするのが、どの程度収容力があるかわかりませんけれども、とにかく郊外で押えて、つくるなら郊外で駐車場をつくらなければいかぬわけでしょう。整備の融資その他地方債の起債の応援とか、開銀その他の融資をやるというようなことが書いてございますが、もしそうであるならば、方法として方向が違いやしないかと思いますが、いかがでございますか。
○根本国務大臣 御指摘の状況になってきたと思います。従前は、とにかく都心にマイカーで入ることが一つの非常にメリットがあったから、そのためにああいう施設をやりました。今日の状況になると、いま御指摘のとおりだと思います。したがいまして、交通事情の変化、それから、いま駐車場の利用の態様の変わったことに応じまして、検討し直すように、関係方面とも連絡の上、措置いたしたいと思います。
○河村委員 最後に一つだけ警察庁に伺いますが、これも自分で見た話ですけれども、田村町から芝に行く通りがありますね。あれは片道三車線ありますが、きょうあたり昼ごろ一車線完全に車が駐車をしておるのですね。これは駐車は許されておるのかと思ってみたら、やはり駐車禁止の表示があるのですね。もう完全に一車線駐車場みたいに並んでいるわけです。ああいうのは一本どうして放置されているのかふしぎなんですが、その点どういうものであるか伺います。
○片岡政府委員 確かに違法駐車の車の取り締まりがまだ不足しておる、違法駐車の車が相当数あるということは私も認識しております。特に問題の多い、警視総監なり大阪の本部長には、私からも相当強く取り締まりの徹底を期するように申してありますが、ただ現実の問題としてあまりにも数が多いということ、それから短時間の駐車需要、三十分とか一時間の駐車需要をどう処理していくか、先ほど来話が出ておりました、朝持ってきて夕方まで置いておくという車は、徹底的に私、取り締まってまいりたいと思いますが、業務用短時間の駐車をどう処理するかという問題をかかえて、それが一つの悩みになっているようでございますので、今回道交法の一部改正の御提案を申し上げますが、その中で、一時間の駐車制限というようなことをもっと徹底的にやるように、パーキングメーターを設置して、それによって担保するということをやりたいと思っております。
○河村委員 終わります。
○伊藤委員長 東中光雄君。
○東中委員 交通事故が依然ふえてきておるわけですが、交通事故を減少さしていく上で一番大切なことは、歩道と車道とを分離すること、できれば歩行者専用道路を整備するということ、こういう問題と、もう一つは信号機等の整備、結局交通安全施設の整備、これが、いろいろあると思いますけれども基本だと思うのです。そういった点で、建設大臣あるいは国家公安委員長、どうお考えになりますか。
○根本国務大臣 基本的にはあなたの御指摘のとおりだと思うのです。ただ、いますぐに全面的にそれをやるには非常な経費と、それからいろいろの急変が出てきますので、それを漸次この五カ年計画で解決していきたいと考えておる次第でございます。
○東中委員 歩道の設置ですけれども、旧三カ年計画で見ますと、三カ年で四千二百八十八キロメートル、そういう計画で大体そのとおりやられたようです。新三カ年計画といいますか、変更された計画、これは大体五千キロメートル、今度の五カ年計画で一万一千キロメートル、新三カ年計画を変えて、二年で切って拡充されたということなんですけれども、確かにふえていますけれども、あまりかわりばえがしないのではないか。横断歩道橋の場合も五カ年計画で大体千九百カ所、この場合はむしろ減っているわけですね。旧三カ年計画では三千九十一、それから新三カ年計画では千二百、今度は五カ年で千九百ですから減ってきている。これは緊急の処置ですから思い切ってこういう点をやられるべきだと思うのですが、どうでしょうか。
○高橋(国)政府委員 歩道の設置につきましては、新三カ年計画ないし今度の新しい五カ年計画でも、われわれ精力的にやることにしておるわけですが、横断歩道橋は御案内のように、最初旧三カ年計画のときに初めてスタートいたしまして、道路を横断のときに学童等の事故が多発したものですから、これに特に全力をあげて取り組んでいるわけでございます。したがいまして、旧三カ年計画におきます事業の中心は、横断歩道橋にございました。全国で必要な個所、特に緊急を要する個所には、かなり多数設置いたしましたので、次の新三カ年計画ではむしろダウンいたしまして、今回の新五カ年でも横断歩道橋についてはむしろ減少しているというような傾向になっておるわけであります。
○東中委員 子供やお年寄り、それにうば車を押している母親、こういう人たちが安心して歩けるような専用歩道といいますか、そういう建設計画、これはなかなかむずかしい問題がたくさんあると思います。思いますけれども、こういうのが非常に大切なんじゃないかと思うわけですが、そういった面での計画というか、つくっておられるかどうか。
○高橋(国)政府委員 旧三カ年、それから新三カ年計画におきましては、御存じのように、主として壮年者なり若い人たちが横断できるような構造に近うございまして、いまほどの老人なり子供なり、あるいは自転車で横断するのに非常に不便でございましたが、新しい三カ年計画におきましては、そういう要望のあるところはできるだけそういう要望を入れて、老人、子供ないしは自転車の横断もできるような、ゆるい勾配にするような指示はしております。ただ、なかなかそれが実行しにくい理由は、ゆるくいたしますと、わりに階段の延長が長くなるために、土地と申しますか、たとえば人家がございますと、人家の前を二、三軒で済むのが五、六軒かかったりします関係から、かなり商店街においては反対が強うございます。そういうような点で、なかなか実現がむずかしいようでございますけれども、御要望のあるところは、できるだけそういう措置をとるようにしたいと考えております。
○東中委員 最初に建設大臣言われましたように、お金の問題予算の問題というのがつきまとってくると思うのですけれども、事故撲滅という点で、一そう積極的に進めていただきたいということを要望いたしておきたいと思います。 警察庁にお聞きしたいのですが、信号機等の交通安全施設の整備について、当初、警察庁が五カ年計画案を作成されたのがあると思うのです。この当初の五カ年計画案を作成した段階での事故防止については、どの程度の事故防止ができるか、あるいはどの程度の事故防止をするという想定でそういう計画案をつくられたのか、この点をまずお聞きしたい。
○片岡政府委員 昭和四十六年度を初年度として五カ年計画を考えまして、その五カ年計画実現の暁には、事故を半減さすという目標を持っております。
○東中委員 ところが、この当初計画案は、結局三分の一に減らされてしまったというか、減ったわけですが、この当初の五カ年計画と現在予定されておる五カ年計画の対比を明らかにしていただきたいと思います。
○片岡政府委員 当初、五カ年計画の事業として考えました総ワクが三千七百二十六億でございましょうか、それが私どものビジョンでございました。それから現在固まりました五カ年計画では千六百億でございます。 事業内容につきましては、交通管理センターを当初計画案では八十四カ所、現計画案では二十八カ所でございまして、三四%でございます。信号機につきましては、新設が当初計画では約六万と申しておりますが五万九千百二、それが現計画では三万五千、これは五九%でございます。それから信号機の改良につきましては、五万七千五百三十九が一万一千五百、系統化につきましては五万が一万八千、いまの改良のほうは二〇%でございますし、系統化のほうは三六%、それから道路標識なり道路表示につきましては、当初千百七十一億ぐらいが九百二十億で七八%、そのくらいでございます。
○東中委員 当初計画案で事故を半減ということだったのですが、これだけ大幅に、原形の三分の一になっておるのですけれども、こういう状態で、事故防止計画に最初に考えておられたやつがどういうふうに狂うのか、これではどういうことになるのか、その点承りたいと思います。
○片岡政府委員 当初考えましたのは、歩行者事故も、自転車事故も、それから自動車同士の事故、自動車が単独で転倒するといったような場合の事故、いわゆる走る棺おけ型と走る凶器型の事故を全部含めまして、それの半減を目標にいたしておりました。しかしいま申しましたように、私どものビジョンは、私どもの努力不足の面があったと思いますけれども、ビジョンどおりの事業量をつくることができなかったということで、当初の予想した目標どおりにはできないことになったと思います。しかしながら、全額は三分の一とおっしゃいましたが、私ども大体半分と思っております。半分になりました中身につきまして、歩行者事故を何とかしてでも半減したいという立場から、いま御説明をいたしましたように、主として事故防止上一番有効であります信号機につきましては約六割、それから裏通りその他の交通規制をやりたいんだというところの物的手段でございます道路標識とか道路表示につきましては、七八%というように、その与えられたワクの中で歩行者事故なり自転車事故を防ぐという面に一番アクセントをつけて、そこに集中的に経費を使うという方向で、少なくとも歩行者につきましては、昭和五十一年度でございますね、五十年度の事業が終わったあとには、現在約六千人でございまして、おそらく八千人以上になると予測されますが、それを少なくとも四千以下、大体三千五百ぐらいの死者数に抑制したい。ただ残念ながら、走る棺おけ型の事故につきましては、年々自動車が二〇%伸びていくような状態でございますので、このほうは、少なくとも現状より多くならないように抑制していきたいというぐらいの目標を、現在掲げて努力してまいりたいと思っております。
○東中委員 交通安全は、事は人命にかかわることでありますし、私、非常に重要なことだと思うのです。これがこういうふうに非常に大きく削られた。大蔵省来ていただいていると思うのですが、削減の理由を明らかにしていただきたい。
○渡部説明員 お答え申し上げます。 交通安全の大切だということは、われわれも十分認識しておるわけでございまして、四十四年度から始まります前の三カ年計画が、実は四十六年度まであるわけでございますが、現下の交通事故防止対策の必要性にかんがみまして、最終年度を新たに初年度とする新五カ年計画を発足させることにしたわけでございます。この新五カ年を策定するにあたりましては、先ほど大蔵省が削減したとおっしゃいましたけれども、これは、われわれ警察庁と話し合った末に、両者が合意した数字でございまして、決して私のほうで一方的に削減したものではございません。 参考までに数字を申し上げますと、第二次五カ年計画におきまして、公安委員会分といたしましては、国費対象事業である直轄及び補助事業費といたしましては、四十六億円を計画しておったわけでございますが、新五カ年計画におきましては、それを一挙に九倍に伸ばし、六百八十億円という規模にいたしておるわけでございます。公安委員会分の交通安全対策事業費が、先ほどお話しのございました千六百億でございますが、これに道路管理者分を加えますと、全部で五千三百五十億円という計画になっておりまして、これは前の第二次計画の千六百五十億円を大幅に拡充したわけでございます。そのほか、交通安全に資する小規模バイパスであるとかあるいは現道拡幅等の経費額といたしまして、約六千五百億円を予定しておるわけでございますので、これから始まる新五カ年計画におきましては、従来に比べまして画期的なる交通安全対策が講ぜられるではないかとわれわれは思っております。
○東中委員 確かに年平均対比で見ると、公安委員会分が九倍になっているわけですけれども、しかし、交通戦争といわれているような状態ですので、これはもっと積極的にやられていいのではないか、こう思うわけです。 この五カ年計画で、たとえば信号機の場合三万五千基設置することになっておりますけれども、したがって年平均すれば七千基ということになるわけですが、四十六年度の予算では三千四百八十基分しかない。むしろこれは早くやるべきもので、五カ年計画一年度のほうが多くやるべきものなんです。ところがこれが半分になっている。五カ年計画も危ぶまれるのではないかという心配があるわけなんですが、そういう点どうなんでしょう。これは間違いなしにやっていくということになるのかどうか。
○片岡政府委員 五カ年計画につきましては、閣議で事業量についても御了解を得ておりますし、私どもは、できるだけ急傾斜で事業量を投入していって目的を達したい、そのように思っております。
○東中委員 公安委員長、その点はだいじょうぶなんでしょうか。計画からいくと本年度分はえらい低いわけなんですがね。
○荒木国務大臣 だいじょうぶであるように努力をいたします。
○東中委員 しかし東京都の場合を見ますと、今後五年間で、東京都だけで八千基の信号機を設置することが必要だと考えているようであります。したがって、毎年千六百基ずつの設置計画であります。ところが予算に制約があるために、四十六年度は七百基にとまっている。この原因は、結局国が金を出さないからだということ、これは警視庁のほうでもそう言っているようであります。東京都の四十六年度の信号機関係の予算は二十億だと聞いておりますが、これに対する国の補助というのは一体どれくらいになるのか、いかがでございましょうか。
○片岡政府委員 補助事業三億六千万で、補助金一億八千万円を予定しておるようでございます。
○東中委員 そうしますと、補助金は一割にも満たないということになってしまいます。結局、都が七百基つくるのに二百八十基分の補助しか出していないことになる。これでは交通安全対策を進めるといっても、実際進まなくなってしまうのではないか。こういうものに対する実際上の要請があるわけですから、それに対する対策というものを——公安委員長いかがでごさいましょうか、あまりにも差がひどくなっているのですが……。
○片岡政府委員 諸般の事情から、全体の五カ年計画の中で、初年度の事業量が比較的少なかった点は確かに問題があろうと思います。しかし、四十七年度以降は相当のカーブで伸びて、国の補助事業も伸びてまいります。したがいまして、四十六年度につきましては、私は確かに第一線の事業に十分な補助費の配分ができないということは残念に思っておりますが、四十七年度以降でそれを十分カバーしてまいりたいと思っております。
○東中委員 信号機一機当たりの単価は幾らでございますか。
○片岡政府委員 定周期信号機が六十八万円ということで積算いたしておるわけであります。
○東中委員 警視庁が都議会へ要求したのでは八十五万円ですね、都の予算では七十三万六千円、ところが警察庁は六十八万円で積算している。これでは結局ずいぶん減ってくるわけですが、なぜ実施単価を予算単価にしないのか、そういった点について……。
○片岡政府委員 六十八万円というのは、全国の信号機の設置費の平均値の単価でございます。東京のような大都市の場合には、信号機そのものもりっぱな信号機をつけておるということかと私思います。したがいまして六十八万に達しない場合もある。これは平均値が六十八万、そういうことが予算単価になっておると思います。
○東中委員 地方自治体が予定している信号機の設置については、やはりすべて実額で補助ができるように、そういう点で予算単価を実施単価にする。いま東京都の場合は大都市だからなんとおっしゃいましたけれども、しかし東京都の場合にもやはり六十八万としてやられるわけになると思うのですが、これは、ひとつ予算単価を実施単価にするということで、しかもすべての自治体が予定している信号機の設置ができるような、そういう補助体制をとるというふうに努力をしていただきたいと思うのですが、公安委員長どうでございましょうか、できるでしょうか。
○片岡政府委員 私、今後計画改定のときには予算単価をさらに上げて、そしてできるだけ完全な、りっぱな近代化された信号機をつくるように努力してまいりたいと思っております。
○東中委員 これは形だけ整っておって、実際上は自治体を圧迫してしまって進まないということになるので、強く私は要求しておきたいと思います。 通学、通園道路における交通安全施設の整備状況ですが、現在どういうふうになっておりましょうか。
○片岡政府委員 私から、公安委員会所管のことにつきましてお答え申し上げます。 通学、通園路につきましては、通行の規制もあわせ行ないますし、それから横断個所、学校の近くの横断歩道には信号機を整備していくという方針をとっております。したがいまして、五カ年計画でも、そういう方針に従って計画が上がってくるものと私ども期待いたしております。
○東中委員 警察庁のほうで私、お聞きしたときには、この関係は、一応学校から五百メートル範囲内の分は終わっておるのだ、だから特別の計画はないというふうなことを言われておったのですけれども、実際上はなかなかそう終わっていないと思うのです。全国の学校数をちょっと調べてみますと、中学校が一万一千三十、小学校が二万四千七百九十、保育所が一万三千九百五十二、幼稚園が一万七百九十六、合計六万五百六十八、ずいぶんたくさんあるものだと思ったのですが、そういう点で、特に通学、通園道路の交通安全、子供を交通事故から守るという点で、非常に大切なことだと思いますので、そういう地域の要請があれば優先的にそれをやっていくというふうにしていただきたいと思うのですが、その点よろしゅうございますか。
○片岡政府委員 押しボタン式の信号機も含めまして、そういう方向で指導してまいりたいと思っております。
○東中委員 時間がございませんのでこれで終わりたいと思いますが、ただ一つ、これは交通安全対策室の方に、救急医療の問題について一言だけお聞きしておきたいのですが、最近、私の知人で、五歳の子供が車にはねられまして、救急指定病院に行ったのですが、脳波の検査をしなければいかぬということになったのですけれども、一週間に一回しか専門の医者が来ない。木曜日に事故を起こして、最初の土曜日に来ることになっておったのですが、まだこのときやったってしようがないということで、もう一回延ばされた。結局十日間おくれたわけですが、両親にしてみればたいへんなんですね。この救急医療施設に脳神経外科の専門医を置いておくということは、非常に大切なことだと思うのですけれども、現在どの程度救急病院あるいは救急診療所の中に専門医がおるのか、その点どうなっているのでしょうか。
○須藤政府委員 昭和四十五年十月一日現在の救急医療告示施設の数でございますが、病院が二千七百三十三、診療所が千七百八十一、合計四千五百十四の施設がございます。調査の時点は異なりますが、四十四年十二月末現在における医療施設調査の結果によりますと、脳神経外科を標榜または担当しておる施設の延べ数は八百三十カ所ということになっております。内訳は、病院が五百四十八カ所、診療所が二百八十二カ所というようになっておるわけでございます。 それから、医師の中に占める脳神経外科医の割合、これは四十四年十二月末現在でございますが、医師の数が十万九千五百九十五人、そのうちの脳神経外科の医者の数が千二百三十五人ということになっております。
○東中委員 ほんの一%余りしかいないわけですね。交通事故が起こった場合、特に脳神経外科というのは非常に大切だし、死者を減らすという点でも非常に重要だと思うのですが、この点で、今度の四十六年度の交通安全対策予算を見ますと、脳神経外科の充実ということで、文部省所管で一千万、こうなっているのですが、これは全く何をやられるかよくわからぬような状態なんですが、この内容は一体何かということを……。
○須藤政府委員 御質問の事項は、新潟大学の脳研究所の増設という内容でございます。
○東中委員 私の聞いておりますのでは、脳疾患標本をつくるというので一千万という予算だけなんです。ひとつ、これは交通事故を絶滅していくということとあわせて、交通事故の被害をなくする、少なくするという点で、救急病院あるいは救急診療所には、専門の脳神経外科医が置けるような、これは早急に、総合的に対処されなければいかぬ問題だと思うのです。この点をあわせて要請をいたしまして質問を終わりたいと思います。
○須藤政府委員 ただいまの御質問の問題は、被害者の救済という面から見ましてまことに重要でございます。私どもといたしましても、関係官庁と十分緊密な連絡をとりまして、被害者救済という面に、さらに一そうの努力を続けてまいりたいというふうに考えております。
○伊藤委員長 他に質疑はございませんか。——他に質疑がなければ、本案に対する質疑はこれをもって終局いたしました。次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後六時五分散会