P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
65回国会衆議院1971/03/19

建設委員会 第10号

発言数
136
登壇者
9
会派数
3
開催日
1971/03/19

会議録

金丸信自由民主党

○金丸委員長 これより会議を開きます。  参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  すなわち、道路法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日、日本道路公団より総裁前田光嘉君及び理事高橋末吉君に参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸信自由民主党

○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

金丸信自由民主党

○金丸委員長 内閣提出、下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。吉田之久君。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 たいへんおくれて参りまして申しわけありません。  実は、今度の下水道整備五カ年計画について、民社党として御質問申し上げたいと思うのですが、まず、二兆六千億のうちの一千億という予備費でございますが、これはこの前から三百億という予備費が組まれておりましたけれども、下水道に関する予備費というのはいまだかつて使われたことがないというふうに聞いております。だとするならば、この一千億というのは単なる見せかけの一千億なのではないかというようなうわさが世上流れておりますが、予備費の、特に下水道整備五カ年計画についての経過並びにその性格について御質問いたしたいと思います。

田村良平自由民主党建設政務次官

○田村政府委員 お答えいたします。  最近の都市の急増化に伴いまして、下水道事業に関する整備は、ただいまの政府の課題として非常に重要な問題になってまいりました。したがいまして、建設省としては、いろいろの計画の中で特に下水道を取り上げまして、新しき五カ年計画の柱を立てたわけであります。最初二兆六千億の計画を大蔵省のほうからは三千億に切られまして、それで懸命に努力をいたしました結果、最初の計画の二兆六千億は一応成立をしたわけであります。さて、その裏づけの財源としては、当委員会で先般来いろいろと御意見また御質問がございましたが、この予備費につきましては、最初から計画が算定されますものは当然年次別に計画を織り込んでいくわけでありますが、大規模プロジェクト、たとえば相当大規模な団地が急につくられるという場合に、一応予備費を置いておきまして、緊急な実情にも即応して、五カ年計画が内容において完全に遂行されますような方法でいきたい。したがいまして、これだけの事業があるからこういう予備費を一千億計上したというのではなくて、そうした事態に即応する予備費として、二兆六千億の中で一千億の予備費を組んだわけであります。御了承願います。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 次官にお聞きしますが、その予備費たるものは、スタートする初年度予算に幾らといって組むべき性格のものではなくて、ただ五カ年計画の中に組んでおいて、いまおっしゃるような予測せざる新しい事態が生じた場合には、さっそく一番近い年度予算にはかって盛る、こういう方法なんでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 ただいまのお話のとおりでございまして、五カ年計画の閣議決定を近くいたすわけでございますが、その中で一千億という予備費を一応計上いたしておきまして、今後の五カ年計画事業の執行状況を見ながら、政務次官がお答え申し上げましたような不測の事態が起きた場合に、その当該年度におきまして財政当局と折衝いたしまして予備費を取りくずしていくという形にしておるわけであります。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 それから過去二回の五カ年計画の経過の中で、われわれが心配するわけでございますけれども、たとえば第一次五カ年計画にしても、第二次五カ年計画にしても、それがいわば結果的に建設省のひとり合点的な計画に終わっておったきらいがございます。たとえば昭和三十六年には、三十六年を初年度とする下水道整備十カ年計画を策定し、その計画においては、十カ年間に四千五百億円を投資して、既成市街地の普及率を五〇%に、新市街地の普及率を一五%にすることを目標としたのでありますが、しかし、これら長期計画はいずれも建設省のみの計画に終わっておるというような感じがするわけでございます。これは必ずしも今度の五カ年計画と完全に性格をともにするものではございませんけれども、いわば建設省のいままでのいろいろな長期計画というものが建設省サイドから見た計画だけに終わっておったきらいがございます。今度の五カ年計画にはそういう要素は全くないだろうかどうだろうかという点の心配がございますが、いかがでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 第一次、第二次の五カ年計画の進捗の実績は、事業費という予算消化の面におきましてはかなりの実績を示してまいっておりますけれども、御指摘のとおり、当初計画いたしました事業量の実績という意味におきましては、必ずしもかんばしい実績を示しておりません。これにつきましては、昨日もお尋ねにお答え申し上げましたように、一次の場合、二次の場合におきましての計画作成とその実績との関係におきまして、当該期間内におけるところのいろいろな諸情勢の関係がございましてそういう食い違いになったと申し上げるわけでございます。私ども、第三次の計画におきましては、そういう一次、二次の計画と実績の関係を十分反省して、これを踏まえまして今度の計画を立てております。また、その計画を各年度実行するにあたりましては、そういうことがないように、最善の努力を払って、名実ともに五カ年計画が達成できるというふうにやってまいりたいと考えております。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 いまのお答えのとおり、いままでの五カ年計画などは全部総額金額的に額を置いて、そうして五カ年計画だけれども、最初の一カ年、二カ年は全量のほぼ一〇%程度からスタートして、だんだんにカーブの傾斜を上げていって、まず金額的には達成した。しかし、実際のできた事業量というものは計画の四〇%にすぎなかったというふうなことが非常に多いわけです。そこで、同じ建設省の計画でも、たとえば住宅建設計画ですね。この長期計画は全部戸数で押えてありますから、いやおうなしに進捗率というものがわかってまいります。それに縛られて、したがって結局進捗率としては相当程度の高いものになっておることから考えまして、下水道計画というものも、金額で押えるのではなしに、国全体としての、たとえば現在下水道普及地域の中にある戸数というものないしは人口というものは幾らである、これは五カ年後には幾らに絶対するんだというふうな押え方はできないものだろうか。特に、こうして人件費が上がり、あるいは材料費が上がり、全般的に物価上昇の傾向の中で金額で押えるということは、五カ年も先の見通しとしては精密度の非常に薄いものになりはしないかというふうな感じがしてならないのでございます。いままでどおりの基本的な姿勢での五カ年計画にわれわれ非常な危惧を感ずるわけでありますが、その点いかがでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 五カ年計画の立て方と申しますか、その内容のお話でございますが、過去の五カ年計画におきましても、これは閣議決定という手順をとってきめられたものでございますが、その内容といたしましては、五カ年間に実施すべき事業の整備目標、それから整備事業量、そういうものを計画の中で明記することになっております。それを金にあらわしますと、第二次で申し上げますならば、予備費を含めまして九千三百億というふうなことに表現はなっておりまして、そういう立て方は、第三次の五カ年計画においても内容的にはそう変わらないのじゃないかと私は思います。つまり、整備の目標と事業の量、そういうものを計画の中身に盛り込むということにおいては変わりはないわけでございます。したがって、そういう内容を持った五カ年計画は、その量というものが確保されていなかったのじゃないかという御指摘はあるわけでございまして、そういう点につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、名実ともに計画の内容のものが達成されるようにわれわれはこれから努力しなければならないということでございます。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 意欲のほどはわかるのですけれども、ぼくは、名実ともににはならないと思うのです。というのは、物価が上がってまいりますし、諸条件が変わってまいりますし、あるいは用地買収費が上がってまいりますからね。したがって、昭和四十六年度を初年度とする二兆六千億、あるいは二兆五千億でもいいですね。予備費がございますから。二兆六千億を見込んだ五年間の事業量というものは、途中で人件費や物件費が上がってくれば、それがよしんば三兆六千億円になろうとも、四兆円になろうとも、この五カ年計画の仕事としてやるんだ、そのスライドというか手直しというものは五年間に完全に責任を持ってやるべきものなんだというくらいのものが基本的な発想としてちゃんとなければ、ぼくはやはり名実ともにということにはならないというふうに思うわけです。しかし、これはこれ以上論議しても今日の段階で急に変わるということにはならないと思うわけですが、特に、政務次官、これは国民の声として、単に絵にかいたもちで終わってはならない。どうもうまくいかないから、また三年目ぐらいに組み直すといっていままでやってきておられるわけですが、これは政治、特にこういう長期計画に対する国民の信頼をつなぎとめることができないという結果に終わっておりますので、大いに再考されるべきではないかというふうな感じがいたします。  さらに、実は今度の五カ年計画につきましてわれわれとしてちょっと心配な点は、たとえば現在、環境基準の決定されました四十九水系に対しては、一兆六千億の金をぶち込んで下水道整備計画を進めていく、それが骨子になっております。ところが、近く経済企画庁は、さらに二十二水系を加えまして、合計七十一水系の環境基準を決定するというふうに承っております。だとするならば、すぐに眼前に新しい水系が生まれてまいるわけでありまして、その水系に対して下水道計画をどう対応させていくかという新しいファクターが出てまいります。こういう想定される諸要件を全部含んでの計画なのかどうなのか。そうでないとまたいままでどおりの繰り返しに終わりはしないかという心配がございますが、いかがでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 今回の三次の下水道五カ年計画の一番大きな柱は、水質環境基準に対応いたしますところの下水道事業を大いに促進するということになっておるわけであります。ただ、二兆六千億の中でそういう水質環境基準対策関連幾らというふうなことは、五カ年計画の内容としては、いまのところではそういう内容のものが計画の中身に明記されるということにはならないと思いますけれども、ではどの程度見ておるのかというお尋ねに対しましては、四十九水域分につきましては、たびたびお答え申し上げておりますように、一兆六千六百億程度のものが見込まれておる、こういうことになろうかと思います。したがいまして、今後、四十九水域以外の水域、御指摘のように近く新しく国のベースで環境基準が設定される水域が三十幾つあるというふうに伺っておりますが、そういう基準が設定されますならば、そういう水域に対しての下水道投資というものは、私どもは二兆六千億の総投資額の中で最優先的に振り向けてまいるということになろうかと思います。  ただ、御心配の、はたしてそれで総ワクの中でまかなえるのかということでございますが、投資量からいきますと、四十九水域で、大都市地域の環境基準がもうすでに先発でかなり設定されております。したがいまして、今後追加されますところの水域関連の下水道投資は、先発の四十九水域に比較いたしましてそう多く必要としないというふうに私ども見ておりますので、可能な限り総ワクの中において対処していきたい、またいけるというふうに思っております。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 いまの御答弁で、結局二兆六千億の内容、配分というものは、現時点で完全に固定したものではない、したがって、今後そういう新しい水域の指定によっていろいろと配分の変更もできることであるし、総ワクとしては変わらないんだという御説明でございますけれども、やはり五カ年にわたる長期計画というものは、その当初においておおよそ想定されるいろいろなファクターを全部入れてスタートしないと、おれのところはできるだろうと思ったところが、やはりそちらのほうに食われるということが理論的には必ずあるはずでございます。その量の大小は別といたしまして、計画としては決して完璧なものとはいえないと思うのです。したがって、そういう点、いまの意欲はわかりますけれども、さらにひとつ計画を進める中で細心の注意が払われなければならない。よしんば、数年後に新たなる計画が立てられるとするならば、いま私が申しておりますようなこと、近く予想されるいろいろなファクターを全部入れて出発していただかないと、ほんとうの計画にはならないのではないかというふうな気がするわけでございます。  次に、流域下水道の問題についてでありますけれども、この流域下水道は各流域とも大きな経費を要する大事業でございますが、この事業は着工が大体四十五年前後でございます。そして、それはこの五カ年でほぼ概成するであろうというふうに述べておられるわけでございますが、たとえば約六百億程度の全体事業費の一つの流域下水道が、第三次五カ年計画が終了する時点においては百二十億ないし百三十億程度になろうかと思います。たとえば六百分の百二、三十というものが、流域下水道が概成したということになるだろうかどうだろうかという点が私どもにはわからないわけであります。いま一つは、この流域下水道が、しからばほんとうにその機能を一〇〇%発揮する、完備される時点というものは、一体何年ぐらい先になるのだろうかという疑問でございます。そうした点につきまして御答弁をいただきたいと思います。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 流域下水道のお尋ねでございますが、御案内のとおり、現在継続事業で十二カ所、それから四十六年度から新規事業七カ所、計十九カ所の流域下水道事業を四十六年度から展開してまいるわけでございますが、これ以外の流域下水道の新規個所の採択というものも、今後四十七年度以降において当然予想されるわけでございますが、それはそれといたしまして、この十九カ所の総投資額は、継続分におきましては、私どもの現在の試算によりますと約六千六百億程度、それから新規分につきましては約二千億程度の投資を必要といたします。したがいまして、今回の五カ年計画の中におきましては、流域下水道事業関係といたしましては三千六百億を予定しておるのでございます。むろん、この五カ年間で既着工分の概成ということは、総ワク的に申し上げましてたいへんむずかしゅうございます。  しからば、どの程度の期間においてこれが達成できるか、完成するかというお尋ねになろうかと思いますが、今後の第四次ないし第五次の五カ年計画、つまり今後十年ないしは十五カ年以内を長期目標にいたしましてこの事業を完成してまいりたい。むろん緊急の順位等がございますので、個々のプロジェクトにおきましては若干の早いおそいがあろうかと思いますが、総ワクから申し上げましてそういうふうなことになるのじゃないかと思います。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 そこで、流域下水道がこの五カ年間で逐次最初の形をつくっていくという程度のことになるのではないかというふうな気がするわけなんですが、私どもが下水道問題で一番心配なことは、いわゆる道路とか、河川とか、橋梁というものは非常に目につきますが、しかし、特に下水道というものは、ほんとうにそれが完備されて、そして家庭の台所あるいは便所から終末処理場までつながったときに初めて一般国民の目にはその効果を知ることができるわけです。そういう点では、いわば巨額の金を食いながら非常に目立たない事業になるおそれがございます。最近いろいろものの本を読みますと、明治の官僚であった芳川顕正という人が、道路、橋梁、河川は本なり、水道、家屋、下水は末なりと、本末を定めた一つの思想がございますが、今日までの国あるいは地方自治体における建設行政というものも、いわばそういう一つの伝統的、時代的要請に従って遂行されてきたと言っても決して過言ではない。最近シビルミニマムという要求が国民の中から強く出てまいりましたが、実は、その本末は転倒しているのではないか。住宅や上下水道というものが国民生活にとっては最大の要求であって、それに政治のおくれというものがほとんどしわ寄せされている現状に対する非常にきびしい不満と要求があります。私どもは、そういうことを考えるときに、いわば特に目立たないこの下水道計画というものを推進していく場合には、いわゆる終末処理場と、それから幹線と枝線、こういう三つが三位一体で事業が進んでいかないと、非常に国民には協力を求めにくい結果になりはしないかというふうな心配がしてならないわけであります。実は、過日の本委員会におきましても建設大臣に対しまして——たとえば、いまおっしゃるように幹線が完全にでき上がるのは、あるいは流域下水道が完全にでき上がるのは十年、十五年先でございましょうけれども、五年間にできた幹線部門に対しては、直ちに枝線やあるいは水洗便所などまでが一体となってでき上がっていくという手法がとられるならば、これは非常に国民の協力を得やすいことになりはしないかというふうな感じがするわけでございます。一番気になりますのは、いわゆる市街化区域は、あらゆる法律から見ても、行政の面から見ても、当然集中的にこれらがなされていくと思うのでございますけれども、流域下水道ができた、近くに終末処理場ももちろん完全にできたという場合、その幹線に取りつなぐことはきわめて容易であるにもかかわらず、その地域は市街化調整区域である、したがって全体の計画からはもちろんはずされておるというふうなことによって生ずる非常な不満、あるいは効率の悪さ、こういう点が気になるわけでございます。これらを三位一体で国民の目に見えるように進めていくという考え方とくふうがほしいのですが、そのくふうの中で、地図の上で線引きされた市街化区域と調整区域というものに必ずしもこだわらなくとも、乗り越えてやり得るところはやるべきではないかというふうな国民の要求、これをどう受けとめていかれるおつもりであるか、お伺いいたしたいと思います。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 前国会におきましても、ただいまのお尋ねの件につきましてはお答え申し上げたかと思いますが、流域下水道というのは、二以上の市町村にまたがります非常に広域的な下水道幹線でございまして、それにつながりますところの関連の公共下水道も一体をなして整備を進めていかなければならないということでございます。したがいまして、広域的な下水道幹線なるがゆえに、御指摘の市街化区域以外の調整区域を下水道が通るという場合もあり得るわけでございまして、そういう場合には、それにぶら下がりますところの集落等の下水も受けてこれを処理していく、そういうふうな場合も相当出てくると思います。それに対しましては、全体の投資の中におきましてそういうものも極力効率的に取り上げていくような方向で整備されていくことが私どもは望ましいと思うし、そういうふうに指導してまいりたいと思います。  ただ、基本的には、先ほどお答えいたしましたように、下水道に対する要請は非常に強うございます。それに対しまして投資額というものは必ずしも十分ではございません。二兆六千億でも私どもは十分とは思っておりません。そこで、昨今の水質公害に対処して、できるだけ早く下水道の投資効果をあげていくというふうな見地から、私どもは、下水道投資の中で何を重点に置いていくかということを真剣に考えていきたいと思っております。そういう際には、一般的な考えとしては、まず処理場を早くつくる。国民の共通の財産でございます公共水域の汚濁を早く解消するという見地からいきますならば、処理場を早くつくる。したがいまして、それから幹線、それから枝線というようになってくるのでありまして、処理場はできましても、完全に枝線がつながらない、したがって、家庭の水洗化というものが直ちに処理場までつながらないという事態が起きても過渡的にはやむを得ない。そういう場合は別途簡便な方法で家庭の屎尿関係は処理する。途中から下水管に入れるとか、あるいは処理場まで運搬するとかいうような事態が過渡的には起こってもやむを得ないのじゃないか。要は、環境基準対策を重点に下水道投資を進めていくべきじゃないか、私はこういう一般的な考え方を持っております。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 ただいまのお答えは、その内容は非常に発想に富んだものだと私は思います。こういう表現がいいかどうか知りませんが、非常におもしろい考え方だと思うのです。確かに、一カ所に集めて幹線を運搬してでも、せっかくできたその幹線を利用することによって終末処理場へ運ぶ、そういう試みというものが最近はやりのいわゆる水平思考の中で相当取り入れられ、考えられていいような気がしてならないのです。  実は、この間地方行政委員会で、自治大臣や政務次官に対しまして同じようなことを私は申し上げました。特に、建設大臣は、この考え方に非常な意欲と積極的な姿勢を示しておられると私は確認しているのです。要は、新都市計画法そのものはきわめて尊重しなければならないけれども、今度の下水道整備計画というものは、単なる都市計画の一面だけではなしに、いわゆる公害防止という新たなる一面が加わっての、いわばにしきの御旗となって推進されていかなければならない事業であるから、そういう点では、ひとつ可能なる努力を払って、部分的には新都市計画法のワクを踏み越えてでも推進されるべきではないかという考え方を申し述べてございます。実は、自治省関係も建設省のその考え方に非常に期待を持っているようでございます。この下水道事業が進められていく中で、特に、建設省と、地方自治体を管掌する自治省との間に緊密な思想の合致あるいは行政上の連絡等をどうかはかっていってもらいたいものだというふうな気がいたしますので、一そうの御尽力をお願いする次第でございます。  それから、私が特に下水道問題で気になりますのは、諸外国の下水道と比べまして、日本の場合はまず道路が先行いたしております。いわば道路が先にでき上がってしまったということは、一つの表現をするならば、下水道のふたを先にしてしまったというふうな感じがするわけです。これが下水道の整備を非常に困難ならしめている一つの要素になりはしないか。これが同時に進むものであるならば、全部オープンカット方式でできるものを、完全に道路ができ上がったところではシールド工法でやっていかなければならない。とするならば、経費のかさみ方もまた極端に違ってまいります。したがって、この辺で、建設省自体としては、確かに道路も大事だけれども、当然やらなければならない下水道、この下水道と道路との進みぐあい、ピッチの差をいかに解消していくか。場合によれば、いろいろな反論はあるでしょうけれども、道路を少し押えてでも下水道をずっと進めていって、ある時点からは日本の建設行政というものは道路と下水道がほぼ並行して進んでおるというふうなことにすれば、これは国民の利益のためにも非常に大きなことになるだろうと思うのですが、そういうお考え方はどのように持っておられるかということをお伺いいたします。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 確かに、御指摘の方向で私どもはやっていかなければならぬと思っております。しかしながら、すでに道路はかなりもう整備されてまいっております。かなりストックがあるわけでございます。下水はこれからストックを蓄積していかなければならない。こういうハンディキャップがあるわけでございます。そういう態勢は急に変えるということはなかなかむずかしいことでございます。ことに、既成市街地におきましては、すでにある道路の下に下水管を追っかけ投資でもって入れていかなければならぬということが都市の実態でございます。その際には、いろいろな交通情勢等々からいきまして、御指摘のシールド工法なり、そういったような金のかかる工法をとらざるを得ないということはある程度やむを得ないと思いますが、これからの都市計画法に基づきます新市街地の整備といいますのは、いわば道路その他の公共施設も下水も一緒に並行して整備していかなければならないという立場にあるわけであります。そういう点からいきますと、これは先生御指摘のような方向で、極力道路整備と下水道整備を突き合わせまして、効率的にそれが行なわれるように私どもも配慮してまいりたい、そういうふうな指導をしてまいりたい、そういう面ではある程度御指摘のような点が期待できるのじゃないか、かように私は存じております。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 予算のバランスから見て、はたしていまの御答弁が具現できるかどうかということでございます。たとえば道路の五カ年計画では、昭和四十五年から四十九年までの総事業量は十兆三千五百億、一方下水道のほうは、四十六年から五十年まで、ほぼ見合う五年間で二兆六千億、これでは依然としてウサギとカメの競争のような気がいたします。ひとつこの辺詳細に御検討いただいて、同時に着工できるところはあくまでも一緒にやっていくということであってもらいたい。また、それが、国民の側から見ても、政治というものが、行政というものが、いかに親切に合理的に、かつ効果的に進められているかということになる。それとは逆に、現在間々見られるような、完全に舗装してからまたぶちこわして下水道をつくっているというふうなことを続けていきますと、政治不信の原因がいよいよ大きくなると思うのでありまして、この辺は特に御検討をいただきたい。  それから、実は同和対策特別措置法というものが現に成立いたしまして、その計画が進められております。実は、これは十年間の時限立法でございますから、今後五年間の下水道整備事業、あるいはその次に来る第四次五カ年計画などの中で、この同和対策を推進する面からとらえた下水道事業というものは、もっと積極的に推進されなければならないと思うのです。そういう点で、先ほどからも質問いたしておりますけれども、たとえば幹線と枝線の問題、あるいは流域下水道と公共下水道の問題、この辺のタイアップは各地ではかられなければならないけれども、特に、同和地区においては、これは可能な限り完ぺきを期せられなければならないのではないかという感じがいたしますが、その点について建設省はいかがお考えでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 お答えいたします。  同和対策という格別な事情というものも踏まえまして、先生御指摘のような方向でもって極力私どもは推進してまいりたい、かように存じます。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 では最後に、総合的な財源の裏づけについての質問をいたしたいのでございますが、たとえば公共下水道の場合、昭和四十四年度末の普及率は二二・一%、四十五年度末の普及率は二二・八%というふうに承っております。今後これが積極的に五カ年計画として進められ、さらにそのあとに続く諸計画として続いてまいるはずでございますけれども、現在の市街地の五五%程度を公共下水道として普及していくのには約八兆円の金がかかるであろう、さらに、昭和六十年度において普及率一〇〇%にするためには、何と二十兆円のお金が必要であろうというふうなことが、自治省サイドからは計画が立てられております。建設省のほうからは、たとえば昭和六十年度までに想定される市街地を全部一〇〇%下水道普及地域としていくためにはどの程度の金が必要だとお考えなのか。承りますと、何か建設省側の考え方がきわめて現実的で、いわばそれだけ渋い考え方であるのに反して、自治省あたりの考え方は、非常に希望的、意欲的な、したがって、数字の面でも、皆さん方から見ればやや甘い考え方の数字が出てきておるというふうにも承ります。その辺、関係両省において基本的な数値のとらえ方が食い違ってまいります。非常に膨大な財源を必要とする事業がうまくはかどらないと思うわけであります。したがって、建設省から見たこの五カ年計画のあとにくる計画というものの概観についてお示しをいただきたいと思います。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 超長期の見通しはどうかというお尋ねでございますが、私どもは、いままで、この問題につきましては、昭和六十年には日本の下水道は一〇〇%整備を完了する。その六十年時点におきますところの下水道を整備しなければならない市街地面積を、一万二千五百平方キロという市街地面積を想定いたしまして、それに一〇〇%の下水道を整備するには、現在の時点におきますところの価格でもって算出いたしますと十五兆円くらいの総投資が必要である。公共下水道が九兆円でございますか、利益還元が四兆円、残り二兆円が都市下水道関係だったと思いますけれども、それだけの投資を見込めば一〇〇%の普及率を達成する。しかも、この投資は、現在の下水道投資の実績なりベースからいきまして、決して実現不可能な投資額でない。必ずこれは実現できるものである。こういうふうに私どもは予想を立てております。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 特に十五兆と二十兆というと、相当大きな開きになります。これは想定される市街地面積の拡大についての押え方にも差があると思います。あるいは、その間の物価上昇の額を見込むか見込まないかによっても相当な開きが出てまいります。おそらく、一方では物価上昇を見込み、一方では見込んでいないのではないかというふうな気がするのですが、そうでないとちょっと開きが大き過ぎまして、われわれは納得できないわけです。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 自治省で想定いたしますと二十兆円。私ども実はまだ詳しく突き合わせをいたしておりませんので、これはさっそくやりたいと思いますが、おそらく市街地面積のとり方、それから整備する下水道事業の内容でございますか、そういうもの、それから単価の問題、そういった点で、バックになりますところの前提のファクターで若干食い違いがあるのじゃないかと思います。そのために総投資額でそういう差が出てきておるのじゃないかと思いますが、これは早急に一ぺん突き合わせてみたいと思います。

吉田之久民社党

○吉田(之)委員 早急にひとつ各省間の連絡を密にはかってもらいたい。それがあって初めて国民の同意も協力も得られるものだと私は思います。そうした作業を急いでいただくことを特に要望いたしまして質問を終わらせていただきます。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上委員 まず局長にお尋ねしたいのですが、このたび新都市計画法が策定されました。部分的には非常におくれたところがあるようでありますが、しかし、この新都市計画法によるところの市街化区域に昭和六十年までに下水道を完備させようという御計画のようであります。しかし、考えてみますならば、その一面において、先般できましたところの建築基準法によるところの第一種住宅あるいは第二種住宅、工業地域あるいはまた準工業地域というように、新都市計画の市街化区域内におきましてもいろいろと色分けがなされるわけであります。  そこでまず第一に、この五カ年計画としましては、一体第一種住宅地域は何%を目標にしておるのか、あるいは第二種住宅地域に重点を置くのか、あるいは準工業地域に重点を置くのか。第三次五カ年計画で何%ぐらいの面積に下水道が完備するのか、その点をお伺いしたいと思うのです。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 お尋ねの市街化区域の中におきますところの用途地域、土地利用計画によりますところの用途地域、この地域別のきめのこまかい都市下水道整備の突き合わせというものを私どもは現在は国のベースではいたしておりません。これは各都市が具体的に下水道を整備して、具体的にどこから先にやっていくかというふうな際に、各都市において、都市都市の実情に応じて考えられていくべきものじゃなかろうかと私は思います。  それならば、国のほうではマクロ的にどう考えているかということになろうかと思いますが、これはたびたび申し上げておりますように、四十六年から五十年の五カ年間におきまして、日本の都市の市街地面積が、DIDといいますか、下水道を整備しなければならないところの市街地面積というものがふえてまいるわけであります。昭和五十年時点におきますところの市街地面積というものに対しまして、下水道の普及率を三八%、市街地面積の中の三八%の区域に下水道を完備することを目標にいたしましてこの五カ年計画を進めてまいりたい、こういうことでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 ただいまの局長のお話を承りまして、納得いかないのです。といいますのは、この下水道五カ年計画を見ますと、明らかに住民の下水ということが重点になっているのですね。しかもそれは、下水道の使命としてはやはり衛生的な面もありましょうし、最近盛んに言われております公害防止の面もありましょう。したがいまして、そういう観点からするならば、一体どこに重点を置くかということは建設省としては出すべきではないのですか。地方都市の実情、自主性にまかすとおっしゃりながらも、ある程度の用途地域における重点施策をどこそこに置くんだということはあってしかるべきだと私は思うのですが、どうでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 お答えが少し舌足らずでございましたが、国の立場での五カ年計画の事業の進め方の重点は、まず、水質環境基準に対処いたしまして、そういう環境基準対策関連の下水道事業に最重点を置く、それが一つでございます。  それから第二点は、そういう環境基準対策関連の公共下水道というものがやはり重点的に取り上げられる。  それから第三点は都市下水路関係がある。これは特に申し上げることはございませんが、都市地域の中におきまして、非常に排水が悪いという、そういう土地条件の非常に劣悪な地域に対する都市下水路を促進するというふうなことが今回の五カ年計画の大きな柱になっておるわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 したがって、あなたのほうの提案としては、水質基準をよくするとか、あるいはまた環境関連の問題であるとか、都市下水路などを重点に置くというならば、用途地域における住宅地域は一体何%ぐらいにするのだとか、あるいはまた工業地域における下水道復旧率を一体何%にするのだということが当然あってしかるべきじゃないですか。全市街化区域の三八%と申しましても、あまりにもばく然とし過ぎると思います。三八%のうちの一体どこに重点を置くのだということを明示していただかねばならないのじゃないかと思うのですが、私はそれを強く要求するのです。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 お尋ねの用途地域別に積み上げたような、そういう作業は現在のところ私どもまだいたしておりません。少し角度が違うと思いますけれども、先ほど申し上げましたことのほかに、しいて申し上げるならば、当然でございますが、同じ都市の中でも、人口の密度の点からいきますと、非常に密なところと、比較的まだ疎なところがあるわけでございます。下水道はやはり人口密度の高い地域から優先的に整備していく、これが常道だろうと思います。それが先生御指摘のように、住居地域とか準工業地域とどういうふうにからみ合っていくかというふうなゾーニング別の投資配分と申しますか、そこまでのこまかい作業を、実は現在のところまだ私ども国のベースではいたしておりません。ただ、実施する際において、各都市ではそういうことも当然考えながらやっていくと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 そうしますと、各都市があなたのほうに補助金をくれと言うてきた場合に、あなたのほうは査定しないのですか。地方にそれまで自主性を持たすならば、補助金に対して、あるいはここは必要じゃない、むしろこちらが必要だというようなことを指摘することは全然ございませんか。これは将来の行政指導の面において重要でございますのでお伺いするのです。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 毎年の補助事業の関係で、補助金を配分するにあたりましては、各都市からその事業計画というものを持ってまいります。そういうものを私どもチェックする際に、下水道整備のプライオリティーと申しますか、投資順位というものが当然あるわけでございますが、どこからやっていくのが一番投資効率があがるか、経済効果があがるかというような観点からいきますと、各都市が持ってきました計画の中で、当該都市の土地利用計画というものが今後どういうふうになってくるのか、現状がどうなっているのかということを参考にいたしまして、具体的な補助金の配分というものはいたすわけでございます。その際には、当然先生の御指摘のようなことを十分チェックいたすことになると思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 私は、少なくとも、住宅地域においては何%、それから工業地域においては大体何%積み上げたところが三八%になるのだという計画をお示し願えると実は思っておったのです。これから作業するということになりますと、そういう点につきまして、私としては、問題の第三次五カ年計画の整備目標、整備水準というものに大きな疑問を持たざるを得ない。  もう一つの問題といたしましては、先ほど局長は人口密度が高いところからひとつやっていくのだというお話でございますけれども、この「整備水準」のページを読みますというと、四行目に「先行的に実施する必要のあるものに重点を置き事業の促進を図るものとし、」と書いてあるのです。そうしますというと、この五カ年計画のおたくの説明といまの御答弁と違ってくると私は思うのでありますが、どうでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 まことに舌足らずのお答えになりまして恐縮でございますが、基本的には、下水道というものは既成市街地の整備からやっていかなければならぬということにおいては変わりはございませんけれども、都市計画法の施行に伴いまして、新市街地の整備をやっていかなければならぬ。そういう新市街地整備にあたりまして、大規模な団地とか、そういう計画との関連において、先行的にやはり下水道を整備したほうが非常に効果的であるというものもあるわけでございまして、そういうものを地域地域の実情に応じまして取り上げていくということも必要だと思います。基本はやはり既成市街地の下水道を早く整備していくということでございますが、あわせて、新市街地のそういうものに対しての先行的な整備も配慮していく、こういうことになろうと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 ともかく、役人の書かれた文章というものは、何を書いてあるのかわからぬことが多いのでございますが、このたびの公共下水道のものを見ましても、どうも私どもにはわからない文章で、まことに実質と違っておるように思わざるを得ないのであります。  それはそれといたしまして、続いてお伺いするのですが、公共下水道と流域下水道に分けておられますが、この金額の比率は一体どれくらいお考えになっておられるのですか。二兆六千億のうちどれくらい考えておられるのですか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 五カ年で申し上げますと、公共下水道が二兆三百億、流域下水道が三千六百億でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 いまの数字からいたしますと、公共下水道が二兆三百億、流域下水道が三千六百億ということでございますと、公害関連の、すなわち水質基準をよくしようという考え方からいたしますならば、これはちょっと問題があるのじゃございませんか。麗々しくいままで政府が公害関連事業だと申されまして、下水道計画までも公害関連予算として打ち立てておる。しかし、この数字を見ますというと、公共下水道が二兆三百億、それから流域下水道が三千六百億といいますけれども、公害関連関係におきましては流域下水道が非常に重要であることは御承知のとおりであります。ところが、その流域下水道は、下水道予算のうらの二割にも足らないわずかに三千六百億。これだけの少ない金であるならば、羊頭を掲げて狗肉を売るということばがありますが、まさにそれに近い。しかも、このたびの予算案で、政府は下水道事業までも公害防止事業の中に含めておる。この実態からいたしますならば、まさにこれは表と裏とが違うと言わざるを得ないと思うのでありますが、これは局長の御答弁よりも、政治家の御答弁を願いたいと思います。

田村良平自由民主党建設政務次官

○田村政府委員 お答えします。  御案内のとおり、五十年にわたりましてそのままであったものが、新しき都市計画ができまして、市街化ないし調整区域の線引きが始まりまして、全国で都市の急増化に対処する新しき整備行政がいま進みつつあります。そういう場合に、ただいま数字をあげて御指摘がありまして、局長からも御答弁がありましたが、比率の問題、これを数的に検討すればいろいろ御意見があろうと思いますが、このたびの下水道の、初めて建設省として出しました五カ年計画といたしまして、この二兆六千億をもって、今日まで放置され、あるいはおくれておるといわれます下水道事業の内容の完ぺきを期したい。こういう点で進んでおりますので、数字その他につきましてはいろいろ御意見があろうと思いますが、とりあえずこの五年計画の実質上の完成を期するということがまず下水道事業開発の第一歩であろう、このように考えておりますので御了承願いたいと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 いや、私が聞いておるのはそういうことじゃないのです。政府は、公害防止関連事業として下水道予算を全部これに組み込んでわれわれに説明するわけです。ところが、いまお伺いしますと、流域下水道が非常に少ない。公害防止という面からいたしますならば、最も大事なのは流域下水道であって、これが問題であろうと思う。そういう観点からするならば、この五カ年計画それ自体も、失礼な話でございますが、公害防止には重点をあまり置いていない計画じゃなかろうかと思うのであります。したがって、このいままでの下水道予算を公害防止予算として打ち出すことには無理がありはしないかと思うのでありますが、政務次官の御答弁をお願いしたいと思います。

田村良平自由民主党建設政務次官

○田村政府委員 ただいま申されましたように、流域下水道の予算が内容的に少ないじゃないか、それでは公害防止に対する重点的な政策といえぬではないかというような御批判もあろうかと思いますが、数字の関連については局長から説明させますが、先ほど御答弁申し上げましたように、この五十年間にわたります新しき都市計画、それを完全に実施するためにも、最終処理のいわゆる下水道のおくれを取り返す。それがためにここまで歩んできたわけでございますので、全体的な計画ないし今後の実施を十二分に御理解願いたいと同時に、関連いたしておりますその数字の比率、流域下水道の予算が少ないから公害防止に対する政府の積極的姿勢が見られぬという御意見に対しましては、ここであえてとやかく私は申し上げませんが、せっかくここまで打ち出した計画でございますから御了承を願いたいと存じます。数字につきましてはいま局長から御説明いたさせます。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 数字的なお尋ねにつきましてお答え申し上げますれば、先ほど申し上げました五カ年計画の中で、公共下水道二兆三百億、流域下水道三千六百億ということを申し上げたわけでございますが、流域下水道だけとってみますと、公共下水道より額としては非常に小さいわけでございますが、第二次五カ年計画との伸び率を見ますと、流域下水道に対しましては六倍近い投資規模の拡大をはかっております。公共下水道を御参考に申し上げますと、二・六倍であります。したがって、流域下水道に非常に力を入れているということが申し上げられるんじゃなかろうかと思います。  それから、水質環境基準対策として、今回の二兆六千億の中にどの程度見込んでおるかというお尋ねも先刻ございましたが、その際にお答え申し上げましたように、四十九水域を中心といたしまして、この流域下水道並びに公共下水道、関連公共下水道の投資に合計一兆六千六百億を予定をいたしておりますので、この額は二兆六千億の中で決して少ない額ではないというふうに私どもは思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 その一兆六千六百億ということも私は存じております。はたしてそれが水質環境をほんとうに目的としておるものかどうかについて私どもは疑問なしとしないのであります。この点は、ともかく、このたびの予算に、下水道予算をすべて公害防止関連予算として政府が打ち出しておることに対して私どもは大きな疑問を持たざるを得ない。また、いままでの御答弁の中からそれは全く否定的な結論が出てくることを私は残念に思う次第であります。  続きましてお伺いいたしたいのでありますが、局長、国庫補助という下水道に対する補助、これは幹線に対してのみ行なわれるのでございましたね。その点、いかがでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 下水道に対する国庫補助は、まず終末処理場、それから幹線、準幹線、主要な管渠と私どもは申しておりますが、そういうものを対象といたしております。

井上普方日本社会党

○井上委員 そこで、枝線まで含め、あるいは家庭の戸口まで、あるいはまた工場の戸口まで下水道を持っていくとすると、あなたの予算に組んでおるこれと、それから予算に組んでいない枝線、それとの比率はどのくらいになりますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 お答えいたします。  全体の下水道投資の中で、国が補助対象事業として取り上げます事業比率が五七%、したがって四三%が単独ということになります。

井上普方日本社会党

○井上委員 四三%が単独ということでありますが、この二兆六千億の費用のうちで地方の負担が非常に拡大するのであります。その地方の財源といたしましては、これはもちろん都市計画税も入るでありましょうし、かつまた起債が入ると思われるのでありますが、起債におきまして、はたして地方は十分にこの下水道計画を消化し得る能力がありやいなや、この点に対して私は大きな疑問を持たざるを得ないのでありますが、局長はどういうふうにお考えになっておられますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 確かに投資額が非常に拡大してまいります。それに伴いまして地方負担がふえてまいることは事実でございまして、地方財政におきましてこれは非常に大きな問題であることも私ども十分認識をいたしております。ただ、その五カ年計画二兆六千億が地方負担の面においてはたして無理なく遂行できるかどうかというお尋ねに対しましては、私どもは、今回の五カ年計画の策定にあたりまして、不十分ではありますが、従前の計画に対して国庫補助の対象の範囲の拡大をはかることにいたしております。  それから下水道事業の特性でございますところの地方債財源につきましても、自治省ともこれは十分調整をいたしました結果、旧計画に対しまして、その充当率並びに借り入れの条件等のかなり大幅な改善がはかられております。したがいまして、補助金、それから地方債、それから受益者負担金等もございますが、そういうものを考慮いたしますと、一般市費負担というものは旧計画より割合において非常に低くなる。一般準市費負担が第二次計画に対しましてかなり軽減されておるというふうな財源構成になっております。そういう点等からいきますと、個別の都市につきましてはそれぞれいろいろ特殊事情があろうかと思いますが、なべて全国的に地方財政という面から見ました場合におきましては、この五カ年計画は、こういう手当てをすることによりまして、地方財政の面からも十分実現が可能である、かように私どもは判断いたしております。

井上普方日本社会党

○井上委員 しかし、局長、昭和四十六年度の地方債計画を見ますと、下水道事業といたしましては、地方債に一千七十七億を充てておるのであります。ところが、四十五年と比較いたしますならば二百五十六億しか増加していないのであります。昨年より二五%にもならない伸びしか下水道事業に起債を認めないように計画ではなっておる。これで第三次の第一年度がはたしてできるのかどうか、私は大きな疑問を持たざるを得ないのであります。地方債につきまして、いかがでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 地方債計画としましては一千七十七億を予定いたしてございますが、これはむろん、私どもの五カ年計画の初年度の四十六年度の下水道投資の総ワクと十分突き合わせまして、補助裏は五割、それから単独は八割の起債充当率ということで計算をして、しかもこれは政府資金並びに公庫資金というものを優先的にあてがうということで下水道関係の地方債計画は組まれておるはずでございます。したがって、四十六年度の下水道事業の遂行にはこれで十分であるというふうに私どもは理解をいたしております。

井上普方日本社会党

○井上委員 そういたしますと、おたくのこのたびの下水道に充てる伸びと地方債の伸びとはアンバランスがあるのでございますが、この点はどうでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 先ほど申し上げました地方債計画は、いわゆる政府資金並びに公庫資金の関係でございまして、このほかにワク外債が若干あるようでございます。ワク外債はちょっと私どものほうでつかんでおりませんので、自治省のほうで調べませんとわかりませんですが、後ほど調べましてまた御返事いたします。

井上普方日本社会党

○井上委員 自治省は来ておりますか。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 自治省は来ておりません。

井上普方日本社会党

○井上委員 局長のあげ足をとるのではございませんけれども、下水道事業でことしは起債に一千七十七億を予定しておる。昨年は八百二十一億だった。差が二百五十六億、これだけ今度は起債を多くしておるのでありますが、しかし、これでは私は足らないと思う。であるから私は聞いているのです。ところが、あなたのお答えでは、これで十分だ、さらにワク外があります、こうおっしゃるけれども、それではワク外は幾らだといいますと、おたくのほうでつかんでいない。これでは地方自治体に対してあまりにも不親切じゃありませんか。ここらあたりもう少し明確にしていただきたい。これが第一点。  第二点といたしまして、当然地方自治体が持つべきワクといたしましては、都市計画税が下水道に投入せられるのでありますけれども、これにいたしましても、伸びといたしましては三六%の伸びである。もちろん、このごろのことでございますから、都市計画としては、都市計画税を全部下水道につぎ込むわけにはまいらない。あるいは道路、あるいは公園、あるいはバイパス等々につぎ込まなければならない予算です。それが地方計画でいくと三六%しか伸びていない。とするならば、このたびの五カ年計画というものに対しましては、地方の財源関係において非常に苦しいのではないか、こういう懸念を持っておるのでお伺いいたすのであります。この点いかがでございますか、一般財源として苦しいのじゃないか。しかも、いまのお話によりますと、補助事業の助けとして地方債は五〇%しか見ていないというならば、この地方債と同じだけ、一般財源あるいはまた都市計画税による財源というものはそちらのほうに使われてくる、こう思います。そうしますと、国は二兆六千億という大きい額は示したけれども、はたして地方においてそれを消化し得る財源的能力がありやいなやということには疑問を持たざるを得ないのでございますけれども、どうでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 地方債の関係につきまして資料を持ち合わせておりませんで申しわけございませんが、後刻、ワク外債の見込み等につきまして至急調べまして御連絡申し上げます。  それから、一般的に財源からいってはたしてできるのかどうかという基本的なお尋ねでございますが、私どもは、決してこれは楽なものとは思っておりません。地方財政の面からいきましても非常に問題がある、たいへんであるというようなことは私どもは十分認識を持っておるわけでございます。しかるがゆえに、今回の三次計画策定にあたりまして、及ばずながら自治省並びに大蔵財政当局とも交渉を重ねました結果、旧計画よりは改善を見たつもりでございます。全体の中におきまして、国庫補助金の関係が、旧計画に対しまして一・二%ふえております。それから受益者負担金よ大体一〇%程度のものということでございまして、都市計画税は、大体旧計画と同じように横ばい財源というものを見ております。そういたしますと、地方の一般財源といたしましては、現行の計画におきましては全体の中の二四・五%の地方の一般市費負担となっておりましたのが、今回の新計画の財源計画では二八・五%。二四・五%が一六・五%と、八%ばかり一般市費負担が軽減されるというふうな全体の計画になっております。この一般市費負担につきましては、建設費の投資的経費につきましては、下水分に相当する分は交付税で見るというようなことも考えられておりますので、そういう点あれやこれや総合勘案いたしますと、たいへんなことではあるけれども、地方財政の面からいきましても十分この事業の消化ができるというふうに私は思っております。  なお、これは地方財政の問題でございますので、下水道以外の一般地方財政という見地からの判断になりますと、これは自治省のほうからお答えいただきませんと、地方財政全般の立場からの責任ある御答弁はできないのじゃないかと思いますが、私ども下水道事業を担当いたします者の立場からいきまして、このくらいの手当てがあれば実現できるというふうに思っております。

井上普方日本社会党

○井上委員 どうも私はいまの御答弁では納得できません。といいますのは、五カ年計画というような大きいワクを立て、しかも今度は国としましては下水道事業を拡大するのだといいましたならば、それは地方自治体に対して財源的な負担がかかることは当然であります。したがいまして、そこらあたりの手当てまで十分考えた上での計画であるならしかるべきでありますが、地方財政計画だからそれは自治省に聞いてくれというのでは、どうも私は納得いかないのであります。  そこで、先ほど来、都市計画税は横ばいにしておるし、あるいは一般財源のほうも伸びは少ないのだと言いますが、比率においては少なくなっておるかもしれませんけれども、総額においてはうんとふえておるはずだ。そうなってくると、この五カ年計画がはたして十分になされるかどうかという点につきましては、私は大きな疑問を持たざるを得ない。いままで地方自治体は、住宅問題に対しまして持ち出しが多いということを盛んに申されました。住宅はほしいけれども、持ち出しが多いのだから事業を縮小せざるを得ないというような事態が数多くあったのであります。この下水道におきましても、事業はほしい、しかし、財源的にはこれじゃたまらないという自治体が出てくることをおそれるのであります。したがいまして、これらの問題を、財源的にも、住宅あるいはまたこの事業遂行上に心配ないように地方自治体に対する財源付与を十分に行なわなければならぬのではないか、あるいは補助事業のワクの拡大であるとか、あるいはまた補助率のアップということをやらなければならないのではないか、このように思うのですが、どうでございますか。特に、地方財政において、これだけ国は補助金を出すから事業を遂行しなさいと言う以上、これは当然やらなければならないと思うのです。その点の手当てが不足のように思われますが、どうでございますか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 第三次五カ年計画にあたりまして、補助率のアップ、補助対象の拡大といいますものは、先般の下水道法一部改正におきましても附帯決議で出ておるところでございます。私どもの一つの課題だと思います。先ほど来先生からいろいろお話がございましたが、財源的にはたしてこれが十分かどうかということは、これは国の面もございます。国費も確かに問題があるわけなんです。はたしてこれだけの国費が今後確保できるかどうかという問題が大きな問題であります。同時に、地方負担の面におきましても、これは非常にたいへんな事業であるというふうな認識も十分持っております。  そこで、地方財政の面からいいますと、地方負担が軽いほうがいいわけでございまして、地方負担を減らしますと国の負担がふえるわけでございます。国の負担も、先刻申し上げましたように、これはたいへんな負担になる。したがいまして、国、地方の負担割合のバランスをどういうところに求めていくかというふうな観点から、私どもは三次計画というものを十分見ていきたい。その際に、基本的には、現状の下水道に対する国の負担率等は十分なものとは私どもは思っておりません、可能ならば・さらに補助対象の拡大なり、あるいは補助率のアップとか、そういうことも努力を重ねていきたいと思いますが、いずれにいたしましても事業量を拡大しなければならないという大きな要請がある。それとまた、一般の国費も出さなければならない。この二つの目的を達成するということは容易ならざることでございまして、その辺のかね合いをどこに求めていくか。これは  一に地方財政の地方負担とのからみにおいてその点は考えていかなければならない問題だと私は思っております。

佐野憲治日本社会党

○佐野委員 関連して……。  ただいまの井上さんからの質疑の中で——実は、本委員会におきまして、下水道の問題は臨時国会の場におきまして相当論議されておるわけでございます。しかしながら、議事日程から考えてみましても、非常に時間的な余裕がない。こういう意味におきまして、審議に入ります前に、当然に本委員会に審議の参考になる資料の要求をしておったわけでありますが、その資料が全然提出されていない。ですから井上議員の質問も全然かみ合わないのじゃないか。なぜ提出しなかったのか。第一点として政令条項、特に、新しく下水道法が改正になった結果として出てくるところの政令条項を明らかにしろ、できるのかできないのか、できている分は本委員会に明らかにしてもらいたいという点を要求いたしておるわけです。第二点として、特に下水道法の三十四条の補助対象、これに基づくルールをはっきりしなくちゃならない、これは附帯決議にも強く主張しておるし、これにこたえて、四十六年度予算編成過程において、法三十四条に基づく政令を明らかにするということであったので、一体どうなっておるのか、この点を明確にした資料を提出してもらいたいと要求した。第三点として、特に下水道事業五カ年計画、これを四十六年度において実施するにあたっては、一体どういう財源の確保がなされておるか、補助事業あるいは単独事業に対するところの、いま井上さんが質問しておられるところの起債の問題にしても、あるいはまた受益者負担の見込みにしても、交付税の中でどの程度まで見込まれておるか、特に交付税法は地方行政委員会において審議され、もう結論に近づいておる、われわれの手元にも地方交付税法の一部改正法律案関係資料で下水道の地方財政の見積もりが出ておる、現実的に五カ年計画の第一年度に当たる事業を推進していく上においてどういう関係になるのだ、こういう点を明確にした上で本委員会の審議を促進してまいりたい、この資料を必ず提出するように。こういうことを申し入れてあったわけです。  ところが、審議が始まりましてからも何ら出てこないじゃないですか。ただいまのお話を聞いてみますと、地方財政計画の問題なり、あるいは自治省の関係があるという。おかしいじゃないですか。政府内部において、五カ年計画作成の中において、ちゃんと単独事業なり補助事業の数字も明らかになっておるし、これに対する財源の見通しというものも、おそらく閣議了解の過程の中において明らかにされておると思います。それが四十六年度にどういう形において解決されておるか、そういう数字的な面を明らかにしていなければこれは審議できないじゃないですか。そういう点、委員長、もう少しはっきりとさせてもらいたい。われわれはこれじゃもう二、三時間の審議を経なければこれは上げられない。資料を中心として審議の促進に当たるという点からも申し入れてあったわけですけれども、全然出てこないじゃないですか。これはどういうわけですか。

吉兼三郎建設省都市局長

○吉兼政府委員 ただいま佐野先生からのお話の件でございますが、私どもは、国会の委員会の質疑の過程におきましてそういうただいまの御指摘の点はお答えを申し上げていく、こういうふうに理解をいたしております。あらかじめ資料を委員会のほうにお出しするというふうには思っておりませんでしたので、ただいま一部の資料につきましてはお配りを申し上げましたけれども、さようなことでございます。

佐野憲治日本社会党

○佐野委員 それはおかしいじゃないですか。われわれの部会におきましてもわざわざヒアリングをやり、建設省からもそれぞれの責任者が出てまいったわけですが、そのときのヒヤリングの過程の中において、先ほど述べたような資料を要求した。それがなければ二日間やそこらでは国会の審議が進まない。特に問題点となる資料の提出は、審議のための資料として当然必要なんだから、それがなければやれないではないか。五カ年計画の内容、そして初年度においてどういう財源的な措置がなされておるのかという点を強く要求しておったわけであります。特に三十四条の場合におきましても、ある都市におきましては補助対象になるが、他の都市においては補助対象にならない、自治体では、これが一体補助対象事業になるのか、単独事業で処理しなくちゃならないのか、あるいは単独事業の地方債の中でも、そのワクに入らないために別ワクをとっておる、単独事業の中にも入らない、補助事業の対象にもならないものに対する地方債の措置もやっておるではないか、そういう点は一体どういうところから出てきておるのだ、こういう点、過年度における実態を明らかにして、それを昭和四十六年度においてはこのようにして財源的措置をなしていくのだという点を明らかにしてもらいたい、こういう点を要求しておいたはずです。特に下水道法の改正にあたりましていろいろな政令条項が出ております。この政令条項も、通常国会ですから、この審議の過程で明らかにしてもらわなければ国会の審議が進まぬではないか、だから、できないならどういう理由でできないとか、できるものはどういうように政令条項としてすでにできておるのだとか、こういう点を明らかにしろということを要求しておったわけです。局長はそれは聞いていないのですか。一体何のためにヒアリングで皆さんのほうと私たちの間にああいうことをやったのか。特に、理事会の方針に基づきまして、わずかの期間で審議をしたいということで、その前提条件として資料は提出をするということだったのです。その資料がちっとも出てきてないところに問題が起こっておるのじゃないですか。特に、われわれが審議する過程におきまして、たとえば交付税の場合においても、態容補正に対する補正係数を一体どういうぐあいに見ておるのだ、改正になっておるなら改正になっておるで、こういう点を明らかにしてもらいたい、それから従来において、大都市とあるいは一般都市と分けてあったが、今度は一体どうなるのだ、あるいは起債にしても、起債の償還年限が六十年も要するものを、わずか二十年なり二十三年で償還することに対してどう考えるのだ、それに対して本年度はどの程度まで償還年限の延伸を行なったのだ、これに対する政府資金なり公庫債に対する利子に対してはどういう手当てをやっておるのだということを指摘したわけですが、こういう点を明らかにしてもらわなければ具体的に審議できないじゃないですか。たとえばこの点も指摘しておいたわけです。大都市の場合において、全体の事業費が二五〇とすると、いわゆる補助事業が一〇〇だ、単独事業が一五〇だ、この場合における国庫補助は、補助事業に対しては四割であり、単独事業はなし、地方負担額が、この場合において、補助事業に対しては六〇だ、単独事業はもちろん一五〇だ、これに対する財源の内訳として、いわゆる受益者負担、これが補助事業の場合においては〇・一で、一〇だ、いわゆる単独事業の場合においては、〇・一、同じく一五だ、これに対する地方債は〇・七だ、だから四二だ、これに対する準地方負担が、補助事業の場合は八、単独事業の場合には三〇だ、だから、この場合において、地方負担といわゆる準地方負担の比較というものを〇・六三と置いておる、これが一般都市の場合になってくると、いま言ったような形で、補助事業が一〇〇であって、単独事業は七〇だ、これに対するところのいろいろな計算の方法、態容補正なり——しかも、この準地方負担に対するところの交付税の手当てなり、あるいは起債の延伸なり、利子なり、こういうものを全体として明らかにして、新しく発足する場合において、どの程度の財源が確保されておるのか、こういう比較なども明らかにしてもらわなければ、五カ年計画に対するわれわれの審議が進まぬではないか、こういう点を特に強く申し入れてあったわけです。一体それに対するところのものが出ておりますか。これが出ておれば井上さんの質問がもっとスムーズにいくし、問題点が明らかになってくるのじゃないですか。全然皆さんから資料が出ていないから、地方財政計画の中における起債の問題、その起債の質の問題、いわゆる償還年限の問題なり、利子の問題をいまから一々問題にしていかなければ全体がつかめないじゃないですか。その交付税もすでに国会を通過しておる。交付税の中身が、一体どういう形で今度の場合におけるところの下水の手当てがなされておるのか、前年度と比べてどのような変化をしてまいっておるのか、このことも明らかにされねばならないし、大都市と中都市との区別を撤回するということも伝えられておる。その問題は一体どうなんだ。片方の市町村にあっては、これは補助対象事業だ、私の町では補助対象事業にならない、こういう建設省の恣意によって一体長期的な計画がつくられますか。そういう点を明らかにしなければ、五カ年計画全体の姿を示されても、具体的には一体どうなるのだ。四十六年度の予算編成の過程の中においてどういうぐあいに解決されてきておるのか。こういうふうなことを国会審議の過程で明らかにせず、われわれは、業界新聞なり、あるいは自治省の通達なり、いろいろな資料を参考にしなければ全体をつかめないなんというばかげた話はないじゃないですか。これでは国会審議は進まないから、委員長、理事会を開いて、もう二、三回審議の時間をもらわなければ審議はできないですよ。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

金丸信自由民主党

○金丸委員長 速記を始めて。

井上普方日本社会党

○井上委員 ただいま関連して質問いたしました佐野議員のほうから資料要求がございました。特に地方財政の問題が非常に大きい問題でございますので、この五カ年計画を遂行する上におきましては、どういたしましても、地方財政の詳細なる資料を私どもはいただかぬことには、なお質問することも不可能になりますので、この問題は、資料要求を委員長のほうにおきまして早急にやられることをお願いいたす次第であります。したがって、その資料が参りました時点におきまして、また下水道整備緊急措置法の一部を改正する法律案につきまして質問いたしたい、このように思いますが、お取り計らいをお願いいたしたい。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 次に、内閣提出、道路法等の一部を改正する法律案を議題といたします。  先刻決定いたしました参考人からの御意見は、質疑応答の形式でお聞きすることといたしたいと存じますので、さよう御了承願います。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上委員 いろいろお伺いしたいことがたくさんあるのでありますが、各論から先に参りましょう。   〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕  まず、道路公団のほうにお伺いするのでありますが、道路公団の外郭団体に道路施設協会というのがあるそうであります。これは一体何をするんですか。ひとつお伺いしたいのです。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 お答えいたします。  道路施設協会は、主として、高速道路のサービスエリアに、休憩所、給油所、自動車修理場等を設けまして、高速道路の利用者に対する利便の増進をはかることを目的として運営しております。

井上普方日本社会党

○井上委員 財団法人道路施設協会は、そういう目的でつくられたやに承っておるのでありますが、これは暦年でいくと、昨年一年間に三十億も利益をあげたというのはほんとうですか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 道路施設協会の四十四年度の収益を申し上げますと、総額で二十二億となっております。これは収益と申しますか、仕事の内容によりまして、道路公団のほうから、たとえば電算機に関する業務その他の業務を委託しておりますが、そういうものを全部含めましてそれだけの事業をやったという数字でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 ちょっとわからなかったのですが、収益が二十二億でございますか、四十四年度の。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 いいえ、全体の収益と申しますか、全体に施設協会に入ってきた金という意味でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 私のところに実は投書が参りまして、そしてお伺いしておるのでありますが、年間三十億の利益をあげておるという投書があるのですが、これはほんとうですか。かなり内部に詳しい投書なんでありますが、どうでございますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 それは、施設協会に四十四年度に入りました収入全体の数字が、四十四年度の決算で申しまして二十二億ございまして、そういう三十億という収益ではございません。

井上普方日本社会党

○井上委員 それでは、四十五年度におきましては、大体どれくらいの見込みでございますか。そして、その二十二億の収入のうちで利益は一体どれくらいあがったのでございますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 四十五年度の収入の見込みでございますが、数字を少し申し上げますと、まず協会が経常収入として、自分で売店を経営しておりますが、そういうものが一億三千万ほど。サービスエリア内で売店あるいは給油所等を経営しておるものから入る営業料が二十一億円。それから電算機その他公団から仕事を委託して行なっておりますが、この受託の収入が二億円。それらを合計して、四十五年度におきましては三十億ほどの予算を組んでおりまして、これに対しまして必要な経費が出ます。そういうものを合わせまして三十億というふうになっておるのでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 施設協会で年間三十億も金を使ってしまうのですか。さらに、一体協会には何人職員がおるのですか。それで三十億も使うのですか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 施設協会におきましては、ただいま申し上げました予算をもちまして、現在二百六十名程度の職員を使っております。施設をつくったり、あるいは清掃事業を行ないましたり、あるいは休憩所を建設したり、それぞれ所定の仕事をしております。

井上普方日本社会党

○井上委員 二百六十人の職員で三十億も年間に使うとは思われないのでございますが、これは確かですか。どんな仕事をしておるのですか。あなたは給油施設をつくるとかなんとかおっしゃいますけれども、それに三十億もかかるとは私は思えぬのです。土地代は、公団からお貸ししているから非常に安い金だ。あるいはただかもしらぬ。この点どうでございますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 先ほど申し上げました四十五年度の収入に対しまして、支出のおもな項目を申し上げますが、電算機に関する費用が二億円、それから高架の下の施設の管理費が七千万円、駐車場の管理費等が三百万円、それから一般の管理費が五億円余り、それから公益事業といたしまして、先ほど申し上げましたように、サービスエリアの便所の掃除とか、無料休憩所を建設して管理運営するとか、あるいは道路案内板をつくるとか、あるいは道路案内のためのパンフレットを配布するとか、こういう仕事が八億円ございます。それから借り入れ金の償還等にも五千万円余り、それから建設費といたしまして、営業の施設の建設費、あるいは高架下の施設建設費、そういうものを合わせまして六億五千万ほどかかっておりまして、合計三十億円の予算で運営しております。

井上普方日本社会党

○井上委員 どうもこの問題につきましては私疑問を持たざるを得ないのです。財団法人の協会の四十五年度の収入が三十億で、七億もかけて道路公団の高架下の一体何をするのですか。そしてまたパンフレットに八億も使っておるという話ですが、私はそんなパンフレットは見たことがないのです。これはどんなものをつくっておるのですか。そしてこれの監督官庁は建設省になっておるはずだと思うのですが、財団法人でございますので、そこらの内容を後ほど印刷物にして参考資料として配っていただきたい。といいますのは、三十億のうちでかなりの寄付金を公共事業だということで——あるいは道路情報を流したり、道路情報のための費用とかいって金を出しているのじゃございませんか。三十億入るから、いきなり全部三十億使うのだと言いますけれども、かなり収益、益金があがっておるという話を聞くのですが、どうでございますか。公団直接の外郭団体でございますのでおわかりだと思うのですが、総裁でなくてもよろしゅうございますが、おわかりになる方にひとつお伺いしたい。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 パンフレット等はあとで資料として提出いたします。  特に、施設費といたしましては、各サービスエリアに無料の休憩所をつくりまして、そこで無料で休憩してもらう、これはかなりの建設費がかかっております。その他、そういうふうな公益に関する事業——われわれのほうは、このあがった収益と申しますか、資金は、ドライバー、特に高速道路をお使いになる方からいただいた資金でございますので、できるだけ高速道路を利用する方々の利便のために還元したい、こういう趣旨で運営しております。  四十四年度の収益と申しますか、益金は二億余りでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 その内容をもう少し詳細に私らのほうにひとつお示し願いたいと思います。  益金の二億は一体何に使ったのですか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 益金は基本財産に繰り入れまして、将来の事業に充てるつもりでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 この事業の内容をひとつわれわれに十分知らせていただきたい。といいますのは、一般のドライバーは、あのサービスエリアにおける食堂が非常に高い、あるいは売店における売りものも非常に高いということで不満たらたらであります。益金を出したならば、それだけ値段を下げるのは当然でありますけれども、それがなされていないということで、一般利用者といたしましては非常な不満を持っておる。しかも、外郭団体でありますがために二百六十人をお使いになっておるようでありますが、ともかく年間に三十億も収入がある。去年は、万博がありましたし、東名高速が開通した直後でもありますので、予算よりもはるかに収益が多い、収入が多いという話も承っております。ドライバーの諸君はともかくここらに非常な不満を持ち、疑惑を持って実はこの事業を見ておるわけであります。施設協会というものは一体何をするのか、私ら自身もわかっていない。ただ、あそこのサービスエリアに行くと、市価よりも七、八割高いライスカレーを食わされるというような不満を持っております。実際七、八割高いのです。無料休憩所をつくったものの、これも何億かかったか知りませんけれども、土地は公団のものだから土地代は何でしょうけれども、あそこの無料休憩所に行っても、さほど施設らしい施設はない。それでともかくどういうようなことをやっておるのか。収支決算はどうなっておるのか。そうして高架下で何かするというので管理費が七千万円、あるいは駐車場に要る管理費が三百万円というように非常に小さい金をおっしゃるけれども、三十億のうちで三百万や七千万と言われても問題になりませんよ。ここらあたりの明確な収支決算をひとつ出していただきたい。  それと同時に、関連する施設協会のみならず、施設協会が公益に関する事業として出しておる寄付金——寄付金を出しておるでしょう。その益金は全部寄付金で出しておられるようでありますが、あるいは内部保留をしておられる部分もありましょうが、これらの団体の人的構成、これらもお示し願いたい。お約束できますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 ただいま御質問のうちの四十五年度はまだ決算ができておりませんので、四十四年度につきましてひとつ資料といたしまして提出いたします。  それから、先ほどライスカレーが高いというお話でございましたが、これはそうではございません。むしろ安いと思っております。私のほうは、特にドライバーが一番多く利用されるものを選びまして、特に値段を統制いたしまして、現在ライスカレー百五十円、現在の市価でこれほどのライスカレーはございません。しかも、その内容は、分量といい、内容といい、肉、ジャガイモなんというのは全部量をはかりましてやっておりますので、百五十円でこれほどのライスカレーはなかろうかと思っております。それから同じようにハヤシライスが百五十円、スパゲッティが二百円、紅茶、コーヒーが七十円というように、ドライバーのために特に安くしておりますので、決してそういう非難はないと私は思っております。

井上普方日本社会党

○井上委員 雲の上の人のあなた、そのあなたが食ったことがありますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 私も、職務の一端として、通りますと、その付近の最も売れるものを必ず試食いたしまして注意いたしております。

井上普方日本社会党

○井上委員 あなたは公団の総裁だというバッジをつけておるからよくしておるのですよ。バッジなしで行ってごらんなさい。あんなに高いライスカレーはどもにもありませんから、あなたは変装でもして行ってごらんなさい。変装といっても、私は決してあなたに比喩で言っているのじゃないのです。といいますのは、実は、国鉄総裁は、小駅廃止の場合に、静岡県の二俣線の場合に、変装して、その地域の実情を、名前を言わないで一人で行ってずっと調べたことがあると聞いております。あなただって、雲の上の人でじっとすわっているのではなく、ひとつあなたの秘書でも使って、一緒に行って調べてごらんなさい。高いですよ。みんな笑っておるが、行ってごらんなさい。それはとてもじゃないですが、一般の市価よりも高い。それは高い場所代を出し、しかも権利金を出しているのですが、ここらあたりももう少し考慮を払っていただきたいと思うのであります。  公団につきましていろいろと申し上げたいことがありますが、その程度にいたしておきます。  続いて道路局長にお伺いしたいのですが、——おりませんか。この委員会の質問は、大体大臣が出てくるのが原則であります。有能な政務次官はおられますけれども、しかし、それを補佐するのに、当然これは局長が出てきてしかるべきであります。局長もいない。大臣もいない。次長は説明員ですね。政府委員でない者が答弁するのは、あまりにも委員会の権威がなさ過ぎると思います。したがいまして、この際、局長が来るまで一時休憩されまして、局長か政府委員が来られるまでお待ちするのが当然じゃないかと思いますので、委員長におきまして善処されんことをお願いします。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 速記をとめてください。   〔速記中止〕

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 速記を始めて。

井上普方日本社会党

○井上委員 これは次官にお伺いしますが、第六次道路整備五カ年計画が策定せられたと一般的には受け取られておるのでありますが、まだ策定の途中だと思うのです。いつごろ閣議の決定がされるのですか、この点ひとつお伺いいたしたい。

田村良平自由民主党建設政務次官

○田村政府委員 ただいま事業別の検討を急いでおりますが、この三月三十日の閣議で内容的な検討を終わりたい、このように考えていま作業をいたしております。

井上普方日本社会党

○井上委員 そうすると、この五カ年計画というものは決定したものとしていろいろと論議されてきたわけですが、内閣においては、閣議決定はこの三月三十日ということでございますので、その間にいままで御説明になってきた事柄について変更をされることがありますか、どうですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 第六次道路整備五カ年計画は、昨年の三月六日に閣議了解になったわけでございますが、御承知のように閣議了解の場合には五カ年の規模がきまるわけでございます。一般の道路事業五兆五百億、有料道路事業二兆五千億、それから地方単独事業が二兆五千五百億、そのほかに予備費二千五百億、総計で十兆三千五百億というふうな閣議了解になったわけでございます。従来は、閣議了解後おおむね一年間かかりましてその内容を詰めまして、一年後に正式に閣議決定にするのが従来の慣習になっております。たとえば一般道路事業五兆五百億円と申しましても、その中には、国道も、県道も、市町村道もございます。それをどの程度の配分でどういう整備を行なうかということが一年間かかってきまるわけでございます。  昨年三月六日の閣議了解では、予備費二千五百億ということで閣議了解になったわけでございますが、その後、閣議了解後国道の昇格がございましたり、それから過疎法の立法がございまして、そういうふうな国道の昇格に対する財源手当は道路整備の手当ではしておりませんので、これをする必要があろう。それから過疎法に対する手当がまだ十分じゃありません。これは新しく立法されたばかりで、その四月からでございましたから。それから交通安全対策が非常に大きな要望になってきておりますので、新しく五カ年計画をつくりかえることにしたわけでございますが、それに対する手当等も必要ではなかろうかというふうなことから、私どもは、二兆五千億の予備費から千五百億ほど取りくずしまして、一般道路事業に加えて、新しい閣議決定に持ち込みたいというふうに考えておりまして、現在その作業中でございます。ただ、先ほど政務次官から言われたように、今月末、三十日の閣議決定のつもりで現在準備中でございますが、まだ各省との間にも完全な了解に達しておりませんので、いずれ三十日までには閣議決定いたしたいと存じておりますが、若干の事務的な折衝が残っておるというのが現状でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 そこで問題になりますのは、国道昇格を昨年度は九十本くらいやりましたね。それが五カ年計画の中に入っていないということになりましたならば、これはかなり大きい問題ではなかろうかと思うのです。それに予備費を一千億充てるといたしましても、一本当たり十億ですか、たいした仕事はできないと思うのです、そこらあたりの考え方はどういうように考えておるのか、ひとつ明確に、詳細にわたって御説明願いたいと思うのです。これは十兆三千五百億のうち、一般道路が国道に昇格されましたので、この新しく昇格された道路は国道として整備していくということで、かなりきつい要求があると私は思うのですが、その点の予算措置等々についてお伺いいたしたい。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 国道昇格は昨年の四月一日からということになっておりまして、御承知のように国道昇格いたしましたのは、主要地方道から約八千キロ拾ったわけでございます。主要地方道の整備計画と申しますのは、昭和五十五年度に概成したいというような目標になっております。ところが、一般国道では昭和五十年度を整備の目標にしておったわけでございます。したがいまして、閣議決定前は、三月六日の時点におきましては、主要地方道でございますから五十五年度完了のつもりで予算をはじいておったわけでございますが、その八千キロについては、五十年度まで持ら込むというのはたいへんでございますので、少なくとも五十二年か三年くらいの間に、つまり主要地方道よりもせめて二、三年早める必要があろうかというようなことで現在作業をやっておりまして、そういうことから、先ほど申し上げました千五百億のうちから一部を国道昇格に充当しているわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 それで、予算措置としては、五十二、三年ごろまでにその八千キロがいままでの一般国道のごとく九三%まで概成できるのですか。そうすればこれはかなり金がよけいかかる。一千億程度であの国道昇格をやった部分ができるとは思えないのですが、この点はどうですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 ただいまの点御説明を申し上げますと、主要地方道の整備率が大体改良で六六%になっております。それから舗装で約五八%ぐらいになっておるわけでございますが、今回の七千八百キロ、約八千キロの昇格分はそれよりは若干整備がいいようでございます。これはちょっと数字を持ってきておりませんのではっきりわかりませんが、昇格したものは主要地方道の中でもかなり整備のいいものでございますので、平均よりはわりによくなっておるわけでございます。それを国道に昇格いたしまして、その他の従来の国道と合わせまして、この五カ年計画の最終年度におきましては改良を九〇・六%、舗装を九三・五%程度に上げようということにしております。これは従来の国道とも合わせてでございますので、われわれの積算によりますと、国道昇格に充てる金が約百七十億程度で、それで大体その程度までは改良率、舗装率を上げることができるというように考えております。

井上普方日本社会党

○井上委員 昨年の国道昇格になったもの、少なくとも私ら四国の国道昇格をやられたものを見てみますと、決して県道としても十分でない。そのような主要道が国道に昇格せられたわけです。これはあなたの言う実態と私らが見て感ずる道路の状況とだいぶ違うので私は申し上げているのです。特に、高知、土佐の南部、これは政務次官も御存じのとおり、非常に悪い道路が国道に昇格せられた。徳島県においても一本、愛媛県におきましても、非常に整備がおくれておる、一般県道と比較してもかなり悪いところが国道に昇格せられた。香川県における金刀比羅さん道路はかなりできておりますが、そういうようなことからしますと、あなたのおっしゃる金額で五十二年ぐらいまでにできるとは私らは考えられないのですが、できますか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 この五カ年計画では、昇格国道七千八百キロを加えまして、改良率を、九〇%をこえる、先ほど申し上げました九〇・六%にするための費用を積算いたしまして、先ほど申し上げた百七十億ぐらいプラスすることによってこれは可能でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 去年は何本国道に昇格したのですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 昇格の本数は七十二本、五千七百キロでございます。(「数字がさっきとは違うじゃないか」と呼ぶ者あり)失礼しました。先ほど八千キロと申し上げましたが、間違いでございまして、五千七百キロでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 七十本の国道に百七十億で、国道並みにその主要道を改良することができますか。少なくとも七十本を上げたときに——四国は何本入っておりますか。どの道路とどの道路とどの道路とが入っておりますか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 ただいま手持ちの資料がございませんが、四国に何本入れたかという作業は企画課でやっておりますけれども、現在手持ちがございませんので、後ほど調べまして御返事いたします。

井上普方日本社会党

○井上委員 私の地方で言うと、香川県の三本松と徳島県の鴨島の間の道が昇格になった。これを一般国道並みに、あなたの言うように、九〇%改良する、あるいはまた舗装もするといいますと、この道路だけに私は三十億ぐらい要ると思う。あれがまずいいほうでございましょう。金刀比羅さんにお参りする道路、これは昇格になったようでありますが、これはあまり金は要らぬかもしれませんけれども、とにかく非常に金が要っていく。あるいは高知における宿毛付近、あるいは清水付近の二、三本の道路が国道昇格になっている。これは峨峨たる海岸地帯、あるいは山の中、これを一本当たり二億のわずかな平均で、あなたのほうで百七十億で大体国道並みになると言いますが、これはちょっと私は予算が不足じゃないかと思うのです。その点はどうでございますか。四国だけについてですが、あなたはどこにおられたか知りませんけれども、局長さんだから全国の道路を御存じだと思うのでお伺いするのです。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 私、先ほど申し上げましたように、昇格国道が九〇%になるということじゃございませんで、その他の道路、従来の国道を含めて全体で九〇%になるということを申し上げております。したがいまして、昇格国道は、先ほど申し上げましたように、五十五年度で完了する予定の主要地方道が上がったものですから、五十二、三年ごろ、つまり二、三年早まるという程度でございます。二、三年早まる程度の金というのが百七十億程度だというふうに理解されていいと思います。その結果、全体を平均しますと九〇%になるということになるわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 そうしますと、五十年までに九〇%やるとすれば、二年間あるとしましょう。ところが、これが実際問題として、一般国道は三年間短縮されるわけですね。その二年間で主力を注いでやられるとしましても、技術的に申し上げますならば、片側からやっていくとしても、あるいはまん中からやっていくといたしましても、この百七十億ぐらいでは、四十六年から四十九年までにやることにはかなり無理があろうと思うのです。この線を国道昇格しろということを要求せられた建設委員もおられると思いますが、そんな少ないものではこれはもうなかなかできないということを申し上げたいと思うのです。そこで、七十本で百七十億ぐらいの金でできるとお考えになっておること自体が私は問題があると思うが、これはまあお手並み拝見ということにいたしましょう、日本じゅう五十二年までにでき上がるというのですから、五十二年には議事録を見て、でき上がったかといってまた追及される道路局長もあとあとできると思いますので、この点はおきたいと思います。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 その百七十億だけが昇格された五千七百キロに入るということじゃございません。先ほど申し上げましたように、主要地方道としてあらかじめ予定した金があるわけです。この五カ年間にそれにプラス百七十億入るわけです。そういうことによりまして、先ほども申し上げましたように二年間ぐらい短縮できるだろう。そのために昇格国道に投入します五カ年間の事業の量というのは、百七十億を含めて一千二百八十一億になるわけです。そういう計画になるのですから、その点、私の説明が悪かったので誤解を招いたかもしれませんが、そういうことでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 そうしますと、平均一本十五億程度になると思いますが、十五億ぐらいで、計画が、五十二年までに、主要道が国道昇格になった分だけについては何%できるのですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 昇格国道だけの整備率は、いまちょっと手持ちがございませんが、いまほど申し上げましたように、一応五十二年半ぐらいを目標にしておるわけです。それで、そのカーブで金を入れまして、そのうち最初の五年分しか見ておりませんので、ずっとこれは伸び率でいきますから、次の五カ年間に非常に大きな金がどんどん投入されることになると思います。ですから、今次五カ年はそう大きな規模でなくとも達成できるような計算になっております。詳細な資料は手持ちがございませんので……

井上普方日本社会党

○井上委員 国道昇格した分は何%ともかくできるのだと言っておるのです。だから、資料がないなら後ほどでいいですよ。しかしまた、一本当たり平均十五億程度じゃあまり期待もできないのじゃないかと思うのでありますが、これは後ほど資料をいただいたときにまた質問したいと思います。  今度の第六次五カ年計画と第五次五カ年計画の基本的方針の最大の相違点はどこにありますか。特徴と申してもよろしいのですが。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 第六次五カ年計画と第五次の五カ年計画の対比と申しますか、特徴について御説明申し上げますと、今度の新しい五カ年計画におきましては、その基本的な方針といたしまして、わが国経済及び国民生活の均衡ある発展をはかるために、新経済社会発展計画並びに新国土総合開発計画に即応いたしまして、将来の道路輸送需要の増大に対処するための輸送能力の画期的な拡大、それから交通事故及び交通混雑の解消並びに道路環境の改善をはかりまして、国土の有効利用と流通の合理化並びに国民生活環境の改善に寄与することを基本方針にしております。  それで、この新しい第六次五カ年計画では、特にそのために道路環境の改善をはかることを打ち出しております。さらに、新しい道路網の体系を確立いたしまして——と申しますのは、国道昇格に伴いまして、つい近いうちに予定しております主要地方道に対する昇格並びに、今度は市町村道のうち主要なるものについて県道に昇格するというふうな新しい道路網の体系を確立いたしまして、特に、高速自動車国道等の国土開発の幹線的な道路の整備に重点を置いております。  高速自動車国道につきましては、現在の約三倍の千九百キロの供用延長になるような計画を立案しておるわけでございます。それから、都市並びにその周辺の道路の整備とか、生活基盤とし七の道路、つまり過疎法に基づく道路であるとか、あるいは市町村道の国民の生活に密着しておるような道路に対する手当ても重点にいたしておるわけでございますけれども、特にわれわれがねらっておりますのは、最近の交通事故が依然として減らない実情から、交通安全対策事業を重点的に実施するために、相当規模の交通安全対策事業をこの五カ年計画に組み入れているような次第でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 私のお伺いしておるのは、第五次と第六次とはどういう相違点があるか、一番特徴的なものは何だということをお伺いしているのです。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 全く目新しいということは乏しいかと思いますが、第五次に比べて第六次で最も重点に志向しておりますのは、先ほど申し上げました高速自動車国道に大いに力を入れるということと、それから、従来やや取り残されておった感じのいたします市町村道に対する手当てを重点的にしたいというふうに考えておるわけでございます。第五次の五カ年計画は、御承知のように、まず一般国道の整備に重点を置きまして、その閣議決定の内容につきましても、一般国道に主力を置いたようなことになっておりますが、新しい第六次につきましては、いままで申しましたように、高速自動車国道並びに、あまり力を入れておりませんでした市町村道にかなり重点的に施行したいというふうなことになろうかと思います。

井上普方日本社会党

○井上委員 特徴的なものを二つあげられたのですが、高速自動車道はいいといたしましても、市町村道に重点を置くというと、建設省としては補助金でも出すのですか。どうなんですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 市町村道につきましては、従来第五次までの取り扱いの方法は、もうすでに御存じと思いますが、国が特別な立法をしたものが中心になっておりまして、たとえて申しますと、離島振興法であるとか、奥地産業開発道路とか、大体そういうものが中心になっております。それ以外には、国の重要な施策というようなもの、たとえて申しますと、災害復旧に伴う市町村道の整備、橋をかけかえるとか、あるいはこれは自動車じゃないかもしれませんが、災害復旧工事という一つの事業、それから住宅団地ができた場合に、そこに達する市町村道の整備であります。農林省で申しますと、農業構造改善事業のあった場合に、その中に道路は農道として農林省で整備しますが、それに達する道路であるとか、そういうものがわれわれとしては国の施策というふうに考えておりまして、そういうものを中心に取り上げておりまして、さほど大規模な取り扱いをしておらなかったのが実情でございます。これは主として財政当局との話し合いによりまして——御承知の道路延長約百万キロのうち八十五万キロという膨大なものが市町村道になっております。いうならば、非常に小さな、あぜ道のような道路、あるいは大都会におきます路地みたいな市町村道などがございまして、非常に膨大な市町村道がございますので、それにすべて国が整備の目標を立てたり補助するということは非常に困難だというふうな事情から、主として財政当局の意思が強くてやっていなかったわけであります。新しい五カ年計画におきましては、例の過疎法の立法もございまして、これは特別法としてわれわれは取り扱っておりますが、それ以外に、生活圏構想というふうな構想が出ましたのを機会に、市町村道のうち、主要なる市町村道と申しますか、高速国道、それから一般国道、県道の下にありまして、いわゆる交通体系の一番もとになります、毛細管になり得る市町村道というものを拾い出しまして、これに対して国が手当てをして、国として整備を進めたいということから、市町村道に対しましても、この新しい五カ年計画ではできるだけ積極的に進めたいというふうな方針を出しておる次第でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 積極的に市町村道を推進するというのはいいんですが、具体的に補助金でも出すんですか。それはどれくらい出すおつもりですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 手元に正確な数字がないのでございますが、市町村道に対します金が、街路を含めまして約一兆円近い事業になっておりますが、街路以外のものを除きまして、いわゆる市町村道といたしましては、伸び率で申しまして、新五カ年と旧五カ年の対比が一・八三倍、約倍近い伸び率になっております。ちなみに、この新しい五カ年計画の一般道路事業の新旧五カ年対比が一・四六でございますが、それを一・八三程度の非常に高い倍率の予算を計上する予定になっております。

井上普方日本社会党

○井上委員 私が聞いているのは、あなたのほうの補助金でも出してやってあげるんですかということなんです。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 いま御説明申し上げておりますのはすべて国が補助する事業でございまして、単独事業ではございません。いま私が申し上げておるのは、全部国が補助している事業について申し上げておるわけです。

井上普方日本社会党

○井上委員 補助金はどういう——いままでの過疎法とか、奥産道、こういう問題だけじゃないんですか。何々がありますか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 いま御説明いたしましたのが一般道路事業だというふうに私御説明しましたが、これは地方単独事業と違いまして、国が助成する事業でございまして、過疎法とか奥産というもの以外にやるのかという御質問でございますが、それについても、先ほど御説明申し上げました生活圏構想に基づく市町村道のうち、特に主要なるものについて国が補助するという政策でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 総金額は幾らですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 こまかい資料がないのでちょっとあれでございますが、市町村道の一次改築事業というのが、前の旧計画、第五次では六百九十六億程度でありましたが、それを千二百七十一億、つまり先ほど申しました一・八三倍にすることにしております。それ以外に特殊改良事業一種、二種、四種というのがございますが、これは数字はここに出ておりますが、こまかい数字で、たとえば特殊改良一種につきましては八十五億が百七十九億、二・一一倍になります。それから特殊改良二種、三種、これが十六億が四十一億の二・五倍、特殊改良四種、これが五十億が六十九億、一・三八倍、その他維持修繕費等が若干ございます。  以上でございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 いままでおっしゃったのは、都市における道路で、交通事情が満ぱいになって、そしてバイパスにするには十分でない市街地道路のことが実はあなたのお話では大きく取り上げられておるようであります。生活圏構想による主要な町村道に対して補助すると言いますけれども、この金額がいま六百九十六億から一千二百七十一億に上がったのだとおっしゃられましても、私は納得できないのです。生活圏構想による道路は一体幾ら上げるのですか。生活圏構想自体について、町村道の補助は国費として幾ら上げているのですか。ひとつお伺いしたいのです。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 市町村道の事業のうち、生活圏構想のこまかい資料をいま持ってきておりませんので、後ほど調べましてお答えいたします。

井上普方日本社会党

○井上委員 これは道路法の一部を改正する法律案というので、今度のはたいした法律じゃないですよ。しかし、建設委員会におきまして、この機会に道路全般についていろいろ質問をするということは、大体おわかりだろうと思うのです。こまかい資料は持たぬ、持たぬというお話では、なかなか議論は前に進みません。また次回にということにもしたくありませんので、明確な資料をひとつ出していただきたい。  生活圏構想自体が、自治省から出されておる、あるいはまた建設省からも出されておる、あるいは厚生省からも出されておるというように非常に多岐にわたっております。企画庁もありますかな。そうなりますと、これを一本化するには、ここらあたりに何とか考える方法はあるのじゃございませんか。それはおたくにすれば、建設省にすれば建設省構想で、銭を握っておるところですから一番強そうでありますが、各省との調整はできておるのでありますか。どうですか。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 御承知のように、自治省におきます広域市町村計画と建設省の生活圏構想とは必ずしも一致しておりません。しかし、今後できるだけ一致させるようにいたしまして、共同して市町村道の整備をはかりたいと思っていますが、ただ、われわれとして採択します市町村道は、広域市町村圏におきます主要なる道路になるのは大体間違いないように考えられます。と申しますのは、八十五万キロのうち、主要道路はわずかしかありません。大体、どこの村にいたしましても、役場の前の通りは県道等が多うございまして、それ以外のところにある市町村道について主要なるものというのは一本ないし二本ぐらいしかありません。あとはほとんどあぜ道程度の市町村道でございます。したがいまして、その整備のやり方等につきましては、十分自治省と相談して、われわれの生活圏構想と広域市町村計画との整備が合うような方向で話を進めて、そういう道路から整備を進めていきたいというふうに考えております。

井上普方日本社会党

○井上委員 とにかく、受け取るほうは一つなんです。ところが、建設省が出され、あるいは自治省が出され、あるいは企画庁が出される方針、生活圏構想なるものが多岐にわたっておる。ここらあたりの調整をともかくやらなければいかぬのが企画庁だろうと思いますが、これもあまり能力がないというので、末端においては非常に混乱を来たしておるようであります。この点、ひとつ十分なる調整をやって、あなたのほうは、予算は私のほうが持っておるのだからというような横暴な考え方はお持ちにならぬと思いますが、御注意願いたいと思います。  それから、五カ年計画における地方公共団体の負担額はどれくらいになりますか、そして、それの財源措置をどういうふうにお考えになっておられるか。ひとつお伺いしたいのです。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 五カ年計画に伴います地方公共団体の地方費の負担につきましては、地方単独事業という地方公共団体がみずからの意思でやる道路等がございますので、必ずしも確定的ではございませんけれども、全体でほぼ国費と同額程度の四兆二千億円程度になるというふうに考えられます。ただ、このうち、特に地方公共団体のうち、市町村におきましては、道路の目的財源が非常に少ないものでございまして、財政的に市町村の財政が必ずしも豊かではございませんので、それのための手当てが一番大事ではなかろうかというふうにわれわれ考えております。

井上普方日本社会党

○井上委員 財源措置はどうなっているかお伺いしているのですが、これはむずかしいというだけではちょっとぐあいが悪いですな。ともかく四兆二千億もかかる、これに対する財源措置はどうですかということをお伺いしているのです。

高橋国一郎建設省道路局長

○高橋(国)政府委員 財源措置につきましては、新しく自動車重量税というものが創設されるやに聞いておりまして、これは四十七年度の総合交通体系の検討の結果きまるものかと思われますが、そのうちの一部を市町村に譲与するという計画がございまして、市町村の財源に充てたいというふうに考えておるわけでございます。  また、都道府県の財源につきましては先ほど触れませんでしたが、これは軽油引取税であるとか道路譲与税というふうな道路財源がわりに入っておりますので、現在都道府県はわりに裕福になっておりまして、逆に国が道路についてはずいぶん都道府県に、借金といっては語弊がありますけれども、たとえば国道のバイパスの用地選考を現にお願いしたり、あるいは高速道路の用地の立てかえを願ったりするような状況もございますし、また、地方道路公社の制度をつくりまして、都道府県の力で道路をつくってもらうというふうな手当てをしております。これは余談になりましてあれでございますが、都道府県につきましては、いま申し上げましたように、そういう道路譲与税とか軽油引取税等の特定財源がかなりございますので、現在の計画では、五カ年計画の地方単独につきましては達成が可能というふうにわれわれは判断しておるわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上委員 これはあなたは認識不足だと思うのですよ。特定財源として道路譲与税あるいは軽油引取税があるから、そしてまた地方財政は豊かであるから、だからバイパスあるいは高速道路の先行投資もやってくれるのだというお考え方で都道府県の財政を見るのは、これは大きな間違いだと私は思う。バイパスをつくるにいたしましても、これは自衛のためにやっておる。国道が細過ぎるからバイパスをつくってくれということで、やむを得ず、交通事故を防ぐ、あるいは市街地の混雑を防ぐという自衛のために実はバイパスをやる。それにもあなたのほうの金がない、建設省の予算がない、したがって、先行投資でも身を切られる思いでやっておるのが都道府県の実態であります。都道府県の財源が豊かであるからというのは私らは納得できないのであります。  あるいはまた、もう一つの問題といたしまして、自動車重量税ができる。このトン税が市町村のほうへ入るからこれもいいだろうというような考え方で進まれると、私は問題があると思います。まだまだ自動車重量税につきましては問題があって、ことしでもわれわれとしましては十分な審議もできていない実態であります。こういうような問題を組み込んで考えられるこの財源措置につきましては、私らはどうも納得いたしかねる面が多々あるのであります。したがって、この五カ年計画がスムーズに出される見通し——私らはやりたいけれども、地方自治体の財源問題において行き詰まる可能性がありやしないかということを非常におそれるものであります。  時間が参りましたので、問題点は後ほど他の委員から質問いたすことといたしまして、私はこの程度でおきたいと思いますが、地方財源というものは現在豊かじゃない。国のお手伝いをせざるを得ないのは、これは地方自治体が自衛のためにやむを得ずやっておるのだということを十分御勘案願いまして、さらに財源措置についての処置を中央政府においては考えられる必要があることを強調いたしまして、私の質問をこれで終わります。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 次回は、来たる二十三日火曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後一時四十二分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗