決算委員会 第15号
- 発言数
- 134 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1971/05/21
会議録
○濱野委員長 これより会議を開きます。 昭和四十四年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、運輸省所管及び日本国有鉄道について審査を行ないます。 まず、運輸大臣から概要説明を求めます。橋本運輸大臣。
○橋本国務大臣 決算の大要を御説明申し上げる前に、今回の国鉄並びに私鉄ストにつきまして、関係の皆さん、国会の皆さんにたいへんな御心配をかけたことにつきまして、心からおわびを申し上げます。いずれこの問題は御質問がありましょうからして、あとで国鉄あるいは私のほうからお答えする機会があろうと思います。 昭和四十四年度の運輸省所管一般会計及び特別会計の決算につきまして、その大要を御説明申し上げます。 まず、一般会計について申し上げます。 歳出予算現額一千六百八十五億五千七百三十万円余に対し、支出済み歳出額は一千六百四十六億四千五百九万円余でありまして、差し引き三十九億一千二百二十一万円余のうち、翌年度へ繰り越しました額が三十六億七千九百八十一万円余、不用となった額が二億三千二百三十九万円余となっております。 次に、特別会計について申し上げます。 まず、第一に、木船再保険特別会計でありますが、収納済み歳入額は四億四千八百八十万円余であり、支出済み歳出額は一億九千七百三十一万円余でありまして、差し引き二億五千百四十八万円余の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。 第二に、自動車損害賠償責任再保険特別会計でありますが、保険、保障及び業務の三勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は一千九百八十九億七千二百万円余であり、支出済み歳出額は一千十三億一千五百四十二万円余でありまして、差し引き九百七十六億五千六百五十七万円余の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。 第三に、港湾整備特別会計でありますが、港湾整備及び特定港湾施設工事の二勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は九百四億九百二十九万円余であり、支出済み歳出額は八百五十七億二千三百二十七万円余でありまして、差し引き四十六億八千六百二万円余の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。 第四に、自動車検査登録特別会計でありますが、収納済み歳入額は三十九億八千百三十一万円余であり、支出済み歳出額は三十五億九千二百四十二万円余でありまして、差し引き三億八千八百八十九万円余の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。 以上が、昭和四十四年度の運輸省所管一般会計及び特別会計の決算の大要でありまして、このうち重点施策につきましては、お手元に配付いたしました資料をごらんいただきたいと存じます。 最後に、本決算につきまして、会計検査院から不当事項として指摘を受けた点がありましたことは、まことに遺憾であります。 指摘を受けた事項につきましては、直らに是正措置を講じましたが、今後、この種の事例の発生を未然に防止するため、より一そう指導監督の徹底をはかる所存であります。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。 昭和四十四年度日本国有鉄道決算書を国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。 昭和四十四年度における日本国有鉄道の運輸成績は、旅客輸送人員で対前年度五%減、輸送人キロで二〇%減、貨物輸送トン数は対前年度横ばい及び貨物輸送トンキロは二%増にとどまりましたが、収入においては、旅客収入において、昭和四十四年五月十日に実施した運賃改定の影響もあって、対前年度一八%、貨物収入において対前年度二%それぞれ増加いたしました。 以下、収入支出の内容を勘定別に御説明申し上げます。 まず、損益勘定におきましては、収入済み額は一兆五百八億五千四百七十六万円余、支出済み額は一兆一千七十六億六千五万円余でありまして、支出が収入を超過すること五百六十八億五百二十九万円余でありますが、これは予算上の区分による収支決算の結果でありまして、いわゆる損益計算上では昭和四十四年度純損失は一千三百十五億八千九百九十八万円余となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入は予算額一兆一千億八千六万円余に対しまして、四百九十二億二千五百三十万円余の減収となっておりますが、その内容は、運輸収入におきまして五百三十一億一千五百六十五万円余及び財政再建助成金一億二千百七十二万円余の減並びに雑収入四十億一千二百七万円余の増となっております。 他方、支出は、予算現額一兆一千三百十四億四千八百四十二万円余に対しまして二百三十七億八千八百三十七万円余下回っておりますが、そのうち、翌年度への繰り越し額は二百三十六億三千三百五十六万円余で残額一億五千四百八十万円余は不用額となっております。 次に、資本勘定におきましては、収入済み額は六千七十七億二千四百三十四万円余、支出済み額は六千百三十三億九千九百五十三万円余であります。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入は予算額五千四百十四億九千二百六十五万円余に対しまして、六百六十二億三千百六十九万円余の増収となっております。これは損益勘定からの受け入れ減百八十三億三千七百八十万円余、資産充当による収入増百八十億一千九百四万円余、鉄道債券の発行及び借入金の増六百六十五億五千四十六万円余によるものであります。 他方、支出は、予算現額六千二百六十三億一千百三十万円余に対しまして百二十九億一千百七十六万円余下回っておりますが、そのうち、翌年度への繰り越し額は百五億六千九百九十五万円余で、残額二十三億四千百八十一万円余は不用額となっております。 工事勘定におきましては、収入済み額は四千五百十五億九千四百三十二万円余、支出済み額は三千九百九十七億九千四百六十二万円余であります。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入は資本勘定からの受け入れが多かったため、予算額三千八百十八億四千八百十七万円余に対しまして六百九十七億四千六百十五万円余の増収となっております。 他方、支出は、予算現額四千四百十三億六千八百九十一万円余に対しまして四百十五億七千四百二十八万円余下回っておりますが、そのうち三百八十七億三千四百九十九万円余は翌年度への繰り越し額であり、残額二十八億三千九百二十九万円余は不用額となっております。 この工事勘定の内容に関連して主要施策の実績について申し上げますと、日本国有鉄道は、日本国有鉄道財政再建計画を実施して財政の立て直しをはかるとともに、収入を確保し、業務運営の能率化を促進し、あわせて安全の確保をはかるため、十カ年間に総額約三兆七千億円にのぼる投資を予定しておりますが、その初年度にあたる昭和四十四年度における計画事項別決算額は、通勤輸送八百二十八億二千百三十四万円余、新幹線一千五十一億六千五百六十四万円余、幹線輸送力増強一千八十五億一千七百七十二万円余、合理化・近代化等一千三十二億八千九百九十一万円余、合計三千九百九十七億九千四百六十二万円余となっております。 最後に、昭和四十四年度の予算の執行につきまして、会計検査院から不当事項として指摘を受けた点がありましたことは、まことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに予算の効率的運用に一段の努力をいたすよう指導監督してまいりたいと考えております。 以上、昭和四十四年度の日本国有鉄道決算につきまして、その概要を御説明申し上げましたが、詳細につきましては、さらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。 何とぞ御審議のほどお願いいたします。
○濱野委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。 まず、桜木会計検査院第三局長、次に、石川会計検査院第五局長。
○桜木会計検査院説明員 昭和四十四年度運輸省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が二件、是正改善の処置を要求したものが一件でございます。 まず、不当事項について説明いたします。九五号及び九六号の二件は、公共事業関係補助事業の施行にあたり、工事の施工が不良であったり、補助の対象にならない工事費を含めたりしていて、事業の実施及び国庫補助金の経理が当を得ないと認められるものであります。 次に、是正改善の処置を要求したものについて説明いたします。 電子計算装置の保守請負契約におきまして、保守料金の計算の基礎とした使用時間の算定が同装置の使用の実情などから見て適切を欠いていると認められましたので、同使用時間の算定などについて十分検討の上保守料金の経済的実施をはかる要があると認められたものでございます。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○石川会計検査院説明員 昭和四十四年度日本国有鉄道の決算につきまして、検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が二件、是正改善の処置を要求した事項が三件でございます。 まず、不当事項について説明いたします。 一八〇号は、東京第三工事局で、常磐線の複々線化に伴い、増備車両を収容する我孫子電留線を新設いたしておりますが、留置線に出入する地下電車通路工事の工事費の積算におきまして、通路の鉄筋コンクリート一立米当たりの単価を算出し、これを主体工事である鉄筋コンクリートの量に乗じて計算することにしております。この計算にあたりまして、基礎のならしコンクリート単価を主体工事である鉄筋コンクリート一立米当たりに換算して計上する際、誤ってならしコンクリート一立米当たりの単価をそのまま計上したため、結局、本件工事の契約額が割り高になったと認められるものでございます。 一五一号は、岐阜工事局で、現浜松駅の貨物設備を移転して大阪方寄りの地域に貨物設備を新設いたしておりますが、貨物列車の通路工事を東海道本線と交差して地下に施行するにあたり、鉄筋コンクリートの側壁および上床版にそれぞれ施行した防水工は、会計実地検査の際調査いたしましたところ、防水モルタルの厚さが設計に比べて不足している個所が相当見受けられる状況で、防水工としての効果が低くなっていると認められるものでございます。 次に、是正改善の処置を要求しました三つの事項について説明いたします。 その一は、コンテナ貨物等積卸料の算定についてであります。 日本国有鉄道では、コンテナ貨物等の積卸作業を通運業者に委託して行なっておりますが、受託人に支払います積卸料は全国一律となっています。本院で、この積卸料の算定の適否について調査しましたところ、(1)機械経費の算出にあたり、コンテナ貨物等の積卸しのために専用しております受託人所有のフォークリフトの中には、現行料金算定時すでに減価償却済みのものが相当数ございまして、これらにつきましては、日本国有鉄道で、四十一年十月以降増備等のためにフォークリフトを新規に投入する場合にはすべて日本国有鉄道所有のものを配備することになっていることなどから見まして、償却費を見込む要がないと認められますのに、償却費を見込んでいましたり、(2)また、人件費の算出にあたり、フォークリフトの誘導作業員の算定が実情に合わない事態が見受けられたりしました。 今後コンテナ貨物等の積卸数量が増加します傾向にかんがみまして、この際積卸料金について再検討し、実情に適応した料金によって契約するよう処置を講じて経費の節減をはかる要があるというものでございます。 その二は、蒸気機関車の廃車及び全般検査の実施についてであります。 日本国有鉄道では、電化、ディーゼル化のため、蒸気機関車を毎年大量に廃車し、昭和四十九年度末までに全廃することとしており、また、蒸気機関車は規定により四年に一度全般検査をしなければ運転できないことになっております。そこで、機関車の廃車と全般検査実施の実情を検査しましたところ、次回全般検査までの期間が二年以上もあるものが廃車されています一方、他の箇所では同時期に同形式の機関車の全般検査を行なっている例が相当数あり、しかも、後者のうちには、前者の次回全般検査見込み時期以前に廃車されているものが少なからず見受けられました。もし、前者を廃車しないで利用し、後者を全般検査しないで廃車していたとしますと、全般検査に伴います経費を相当額節減できたこととなりますので、今後はこのようなことがないよう適切な対策を講じ、極力全般検査に伴う経費の節減をはかる要があるというものでございます。 その三は、変電所における受電設備の力率についてであります。 日本国有鉄道では、運転用、照明用として多量の電気を購入していますが、電気料金は電力会社の電気供給規程によりまして、各変電所ごとに力率が八五%を上回るか、下回るかによって基本料金の割引きまたは割り増しを受けることになっておりますので、各変電所の力率の状況を調査しましたところ、力率が八五%を下回っている個所が相当数見受けられました。力率は進相コンデンサの設置により相当程度改善できますので、電気の使用量が今後とも増加する傾向にあることにかんがみまして、力率改善の処置を積極的に進め、経費の節減をはかる要があるというものでございます。 なお、以上のほか、四十三年度におきまして、線路増設工事における高架橋新設工事の予定価格の積算にあたり、工事の実態について調査検討し、積算要領の内容を適切なものにするよう是正改善の処置を要求しましたが、これに対する日本国有鉄道の処置状況についても掲記しております。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○濱野委員長 次に、日本国有鉄道当局から資金計画、事業計画等について説明を求めます。磯崎日本国有鉄道総裁。
○磯崎説明員 御説明に入ります前に、昨日、いわゆる賃金問題の紛争に端を発しまして、終日、首都圏を中心とする国電の輸送の麻痺を生じまして、多数の国民に御迷惑をおかけいたしましたことを責任者として深くおわびを申し上げます。 お手元にございます昭和四十四年度の日本国有鉄道の決算及び業務について、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十四年度におきましては、経済界の好況にもかかわらず、旅客及び貨物輸送量は需要動向の変化、輸送障害の発生などに影響され、ほぼ前年度と同様な輸送量を示しました。 これを収入面でみますと、営業収入は、旅客収入七千六百一億六千七百十五万円、貨物収入二千四百四十八億八千八百二十一万円、雑収入三百八十九億八千六百十一万円、合計一兆四百四十億四千百四十七万円となっております。 なお、雑収入の中には、財政再建補助金七十億二千三百九十六万円、財政再建債利子補給金十三億一千百三十五万円が含まれております。 この営業収入を予算の予定収入と比較いたしますと、旅客収入において三百十一億千九百八十三万円の減少、貨物収入において二百十九億九千五百八十二万円の減少、雑収入において十億七千七百六万円の増加となり、合計五百二十億三千八百五十九万円下回る結果となりました。詳細は別表一にございます。 これを前年度と比較いたしますと、旅客収入千百六十七億二千四百九十二万円、率にいたしまして十八%の増加、貨物収入五十五億五千二百三十五万円、率にいたしまして二%の増加、雑収入五十二億七千四百六十五万円、率にいたしまして十六%の増加、合計千二百七十五億五千百九十二万円、率にいたしまして十四%の増加となっております。詳細は別表二にございます。 輸送量につきましては、旅客輸送量千八百五十二億九千五百七万人キロ、貨物輸送量六百十一億六百六十万トンキロと、それぞれ前年度に比べますと横ばい状態となっております。詳細は別表三にございます。 営業経費は、極力経費の節約につとめてまいりましたが、仲裁裁定等による人件費の増加と減価償却費、利子等の資本関係経費の増加がありました結果、営業経費の合計は一兆千七百六十三億千四百六十六万円を計上するに至りました。 この内訳は、人件費四千九百六十九億八千七百十一万円、動力費四百九十五億二千九百六十万円、修繕費千九百七十九億五千六百四十九万円、業務費八百六十億四千三百二十二万円、租税及び公課百二十億八千二百二十七万円、営業費計八千四百二十五億九千八百六十九万円、利子及び債務取扱諸費千三百八十二億六千六十万円、減価償却費千七百二億七百三十一万円、固定資産除却費百十八億千四百九十四万円、繰延資産償却費百三十四億三千三百十二万円、資本経費計三千三百三十七億千五百九十七万円、合計一兆千七百六十三億千四百六十六万円であります。詳細は別表四にございます。 以上の結果、営業成績は、遺憾ながら営業損失千三百二十二億七千三百十九万円を計上することとなり、営業外損益を含めて純損失は千三百十五億八千九百九十九万円となりました。詳細は別表五にございます。 このため、前年度から繰越された欠損金二千八百二十一億百三十二万円と合わせまして繰越欠損金四千百三十六億九千百三十万円を計上することとなりました。 他面、設備投資につきましては、山陽新幹線の建設、大都市付近の通勤対策、主要幹線の電化及び複線化、貨物輸送の近代化、安全対策等の諸工事を実施いたしました結果、工事経費決算額は三千九百九十七億九千四百六十二万円を計上いたしました。 なお、昭和四十四年度の工事経費決算額の事項別内訳は、通勤輸送八百二十八億二千百三十四万円、新幹線千五十一億六千五百六十五万円、幹線輸送力増強千八十五億千七百七十二万円、合理化・近代化等千三十二億八千九百九十一万円、合計三千九百九十七億九千四百六十二万円であります。 この設備資金の調達は、主として外部資金によりました。外部資金調達額は、資金運用部等からの借入金千八百六億円、鉄道債券発行額二千八百八十六億五千三十三万円、合計四千六百九十二億五千三十三万円であります。また、償還額は千五百七億四千七十一万円でありまして、この結果、長期負債は前年度に比べまして三千百八十五億九百六十二万円増加し、昭和四十四年度末において二兆二千四百九十一億三千三百七十六万円となりました。詳細は別表六にございます。 このため、資本総額のうちに占める負債の比率ぱ、前年度の七〇%から七六%となるに至りました。最後に、昭和四十四年度の予算執行につきましては、会計検査院から不当事項二件と是正改善の処置を要求された事項三件の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところでありまして、今後、さらに綱紀の粛正と予算の効率的運用に一段の努力をいたす所存でございます。 以上、たいへん簡単でございますが、御説明を終わります。
○濱野委員長 これにて説明聴取を終わります。 ――――◇―――――
○濱野委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。 本件審査のため、本日、参考人として日本鉄道建設公団より総裁篠原武司君、理事杉知也君、及び新東京国際空港公団より総裁今井榮文君の出席を願い、その意見を聴取したいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○濱野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、参考人からの意見聴取は、委員の質疑により行ないたいと存じますので、さよう御了承を願います。 ―――――――――――――
○濱野委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森下元晴君。
○森下(元)委員 与えられた時間が三十分でございます。その間に一般会計の繰り越し、これは港湾特別会計でございます。それから自動車賠償保険の赤字の問題、それから空港の整備、最後に日本航空と国内航空の合併問題、この四つの問題を取り上げたいと思います。最後の問題に一番時間をかけたいと思いますので、一番から三番まではできるだけ早く進めたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 まず、この繰り越しの理由と処置についてお尋ねをしたいと思います。 昭和四十四年度運輸省所管の歳出予算現額千六百八十五億五千七百三十万余円に対して、支出済み歳出額は千六百四十六億四千五百九万余円となっております。このうちで、港湾整備特別会計等に対する繰り入れ金は五百二十五億で、全体の約三二%でございます。翌年度繰り越し額三十六億七千九百八十一万余円は、財政法第十四条の三第一項の規定によります明許繰り越しで、その内訳は、港湾整備特別会計に対する繰り入れ金二十三億七千八百万円、それから空港整備事業費が七億二千九百八万余円等であります。 これに関しまして、まず初めに、こういう繰り越しの問題は、用地取得及び漁業補償、これが予定どおりに進捗しておらない。その具体的な事例と今後の対策について。また過去、近年の繰り越し額は毎年二十数億円にのぼっております。こういう傾向は非常に多過ぎると思うわけでございますけれども、これにつきまして御所見をお伺いしたいと思います。ちょうど運輸大臣おいでになっておるわけでして、運輸大臣に対する質問としては少し小さな問題でございますけれども、運輸大臣並びに港湾局長にお伺いしたいと思います。
○栗栖政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、港湾の事業費の中の繰り越し額はかなり毎年多く出てございまして、まことに申しわけない次第だと存じております。ただ、このうち、先生も御指摘ございましたように、漁業補償の関係で繰り越し件数、金額も多くなっておりまして、四十四年度の実績を見ますと、約七九%、八割近いものが漁業補償に関係いたしまして繰り越さざるを得なかったという点、まことに遺憾に存じております。ただ、御指摘がございましたように、具体的な一例をあげて申しますと、ある港で二十三億円の事業予定で工事の実施にかかったわけでございますが、このうち漁業補償の関係が出ましたのが十億円ございまして、残った十三億は予定どおり実施したわけでございますけれども、十億につきましては漁業補償の関係が生じまして、漁業関係者の同意を得るために、年間十六回にわたりましていろいろと交渉を重ねたわけでございますが、最終的に同意をいただけないということで繰り越しをお願いせざるを得なかったという次第でございます。 漁業補償の問題はいろいろな問題がございまして、港湾管理者あるいは直轄工事の場合ですと、私どもの出先の建設局、あるいは港湾管理者あるいは地元の公共団体、県、市の御協力をいただきましていろいろと漁業者の皆さん方との交渉を詰めておるわけでございますが、今後の対策といたしましては、やはり補償の体制をまず強化しなければいかぬだろうということで、先ほど申しましたように十数回に及ぶような交渉を続けておりますので、四十六年度からは私のほうの出先の第二港湾建設局及び第三港湾建設局に補償課を設置いたしまして専念させるという体制をとりたいと存じておりますし、なお、漁業補償等が難航するような個所につきましては、予算要求あるいは事業実施する段階で十分調査いたしまして、そういうところは事前に十分交渉をやらせるとか、あるいは年度途中でそういう問題が起こりましたら、計画のほかの個所に振りかえるというふうな措置も講じまして、極力繰り越しを減らしたいというふうに存じておる次第であります。
○森下(元)委員 了承いたしました。 続きまして、自動車損害賠償責任再保険の特別会計の赤字の理由と処置について御質問したいと思います。 実は、この問題は昨年十一月十六日決算のときに私質問したわけでございますけれども、その後も相変わらず赤字が増大いたしまして、現在累計は千三十八億九千三百二十万余円の多額にのぼっております。この累積赤字の理由と、償却を十年間で行なうように聞いておりますけれども、この具体的対策について、また今後の見通しについて御所見をお伺いします。自動車局長お願いします。
○山上説明員 お答えいたします。 御指摘のとおりに、四十四年度末におきましては累積赤字が一千三十八億円になっております。これの原因といたしましては、事故率の増大と医療費の高騰でございます。 このような収支の悪化に対しまして、私どもといたしましては、四十四年の十一月一日に自賠の保険料率の改定をいたしましたその際に、この累積赤字の償却を十年間でいたすために、その分を料率の改定に上のせいたしております。その結果、幸い四十五年度以降には、料率改定の全面的な寄与、それから事故率の横ばい傾向等によりまして、大体予定どおり十年間でもってこの赤字は償却できるという見通しでございます。
○森下(元)委員 この保険制度の問題は、なかなか計画どおりいかないわけでございまして、特にこの医療費の高騰等の問題、こういう問題も今後検討、解決していただきたいと思うわけでございます。 次に、空港の整備事業について、まず大臣にお尋ねをしたいと思います。 昭和四十二年度から四十六年までの空港整備事業五カ年計画の事業費は千百五十億でございます。四十五年度末で六百三十四億千五百万円の支出済みで、ちょうど進捗率は約六〇%でございます。しかしながら、この最終年度の四十六年度から新たに五カ年計画を立てまして、この事業費は五千六百億円、こういう数字になっております。旧五カ年計画の実施途中でなぜこの計画を変更したか、この理由、それと、この新五カ年計画の今後の見通し、またこの大型ジェット機時代に備えて地方空港の整備を早急にする必要があると思われますけれども、その対策、特に北海道とか九州、四国、遠隔の地ほど航空事業に対する要求が起こるわけでございます。熊本なんかはすでに大型のジェット機が着陸できるような体制になって、着々と各所でもその計画は進んでおると聞いておりますけれども、もう少し具体的に大臣から御答弁をお願いしたいと思います。
○橋本国務大臣 お話しのように、最近飛行機を利用するお客さんが激増してまいりまして、大体昭和六十年度を目標として考えますと、国内旅客飛行機利用者は一億二千万人になるであろう、現在に比べまして、大体において十二倍ぐらいの増加になるのではないだろうか。こういう大きな長期見通しに立って考えますと、従来の五カ年計画ではとうていこれは達成できないということがまず一つと、第二の問題は、御承知のように、ただいまお話がありましたように、飛行機自身が変わってきた。いわゆるローカル線といえども、お客さんを多く、早く運ぶという二つの目的からジェット化が非常に激増してまいったということからして、ローカル空港の整備に対する費用も相当大きな費用を考えないと、とてもこれは国内のお客さんを運ぶことについての対処ができないということからして、昭和四十六年度を起点として新たなる五カ年計画を策定しまして、従来の倍以上の計画規模にいたしたわけであります。しかし、もちろんこの計画にいたしましても私は十分とは考えられませんけれども、ただ、現在政府が策定しております総合交通体系、いわゆる新幹線を含めた鉄道及び高速自動車道路並びにカーフェリー等の発達によって内航海運、それに飛行機の持つ役割り、こういうような総合交通体系の中で飛行機がどういうような地位を占めるべきか、これは一つの原則論でありますけれども、大体において、いまお話しがあったように、長距離はやはり飛行機の持つ最大の特色であろうと思います。しかし、最近の傾向から見ますと、必ずしも長距離だけではなく、中距離もやはり考えていかなければならぬ。例を言うなれば、たとえば新幹線で一時間以上を要するところはローカル飛行場の必要が出てくるのではないだろうか。こういう点を考えますと、今次決定しましたいわゆる空港整備五カ年計画でもまだ間に合わないということになりますが、予算等のこともありますので、とりあえず今回の計画を発足させた上で、いわゆる総合交通体系長期見通しの上に立ってあるいは将来また考え直す点が出てくるのではなかろうか、こう考えておる次第であります。
○森下(元)委員 いま大臣から計画変更の理由をお聞きしまして、私も同感でございます。航空事業は、何と申しましても安全第一、安全、安全、その次にいわゆる経営の健全化である。したがって採算を度外視してやらなければいけなかった。将来もそういう傾向はあると思いますけれども、そのために日本航空株式会社が昭和二十八年十月一日、資本金二十億で設立されまして、そのときに政府出資が十億円、四十六年度現在の資本金は三百八十七億四千三百二十万円で、そのうちで政府出資は百九十三億七千百六十万円、ちょうど半分持っているわけでございます。いるわけでございます。 そこで、日本航空と国内航空の合併問題、これは四十一年の閣議でその方向に決定したわけでございますけれども、その後急変いたしまして、これも時代の変遷だろうと思うのですが、国内航空は東亜航空と合併して新たに東亜国内航空という会社をつくって去る十五日に発足したわけでございますけれども、残念ながら、祝福されながら発足した新会社はまだ一部争議が残っておって、それもただ賃上げだけの問題ではなしに、組合側から発表しておりますけれども、こういうことを言うておるようでございます。いわゆる合併問題について組合側が言っておる問題は、この合併が政府の要請による航空業界の再編という企業ベースで進められ、統一労働条件などの提示もないままの人間不在の合併だとして、会社側に統一労働条件の協約締結を強く迫っておる、そうして旧東亜航空のパイロットが発足の前の日の十四日に辞表を提出しておる、こういうトラブルが実はまだ残っております。 私は、この再編の問題が、政府なり特に運輸省がせっかく指導しながら、その結果においていわゆる片肺飛行の出発しかできなかった、これについてお尋ねしたいと思うわけでございますけれども、四十一年に決定しながら昨年になって急拠、言うならば結納を入れながら結婚を解消してほかの者と結婚してしまった、しかも結納金はそのままになっておる、こういう結論なんです。このことにつきまして航空局長にお尋ねをしたいと思います。
○内村(信)政府委員 まず最初のお尋ねは、去る四十一年に閣議の了解がございまして、そこで日本航空と国内航空が合併することを前提として一体化をはかるということになった、その方針をなぜ最近になって変えねばならなかったか、これが一つの点であろうと存じます。 そこで、その辺から申し上げますと、昭和四十一年当時の航空をめぐる事情、それから現在の航空をめぐる事情、そういう客観的な情勢が非常に変わってまいったというのが大きな原因であろうと存じます。 と申しますのは、四十一年当時の情勢は、いわば航空界にとっては非常に先行きの暗い時代であったということでございます。一例を申し上げますと、昭和四十年におきましては、幹線のほうは新幹線インパクトがございまして、これは前年対比が下がってまいった。さらに四十一年になりますと、事故等もございました結果、幹線におきましてもローカル線におきましても、ともに需要がさらに下がってまいったというふうなことでございます。 そういうふうな状況でございまして、当時国内航空はローカル路線をやっておったわけでございますが、ローカル路線はそのときの力ではとうてい維持し得ないというふうな状況に相なったわけでございます。そこで、やはりローカルの航空路線といえども公共的な性格がございますので、これを維持してまいることが必要でございます。これが空白になることは、これはたいへん困ったことになるということから、そのローカル路線を維持するために、まず国内航空というものに幹線への就航を認めたわけでございます。しかし、残念ながら、幹線の就航を認めましたけれども、のれんの相違というものがございまして、当時幹線は日本航空と全日空がやっておりました。そこへさらに国内航空を入れたわけでございますが、全体の需要が少ないこととも相まちまして、幹線に入れたけれども、かえって赤字が多くなった、企業格差があるので国内航空には乗らない、したがって、ローカル路線だけをやっておったときよりもかえって赤字がふえたというのが当時の情勢でございました。しかし、そうかといってそのまま見殺しにすると、やはりローカルの路線が空白になるということでございますので、さらにいろいろと考えました結果、閣議の了解の線にございますように、日本航空と国内航空は将来適正な条件で合併することを前提として適正な条件による運営の一体化をはかるというふうな一項目が出てまいったわけでございます。 ちなみに、当時ローカルは国内航空と全日空それから東亜、それから幹線は日本航空と全日空、これがやっておりましたけれども、この国内航空を統合するすべといたしましては、全日空と合併するということも一応臨時的には考えられたかと思います。ただし、そういたしますと、これはローカル路線はほとんど全日空の独占形態になってしまう。これはやはりお客さまに対するサービス上好ましくないということから、日本航空との合併ということを前提として一体化をはかるということにいたしたわけであります。 ただ、この点につきましては、全然問題ないわけではございません。と申しますのは、日本航空というのは国際線と国内幹線とをやっておる会社でございまして、それがまたローカルの端末までをやるということについては、一応、問題は必ずしもないわけではなかった。しかし、いま申し上げましたような諸般の情勢から考えまして、やむを得ざる手段として日本航空と国内航空との合併方針というものに踏み切ったわけでございます。 ところが、その後、現在に至りますと、非常に航空界の情勢は変化してまいりました。諸先生方も御存じのように、このごろの航空需要の伸びというのは非常に著しいものがございまして、昭和四十二年、四十三年、四年、五年にかけまして非常にその需要の伸びが大きくなっております。四十二年から四十四年にかけまして、大体年率三〇%前後というふうな伸び方を示しております。そこで、そういうふうに需要が伸びました結果、お客さまが多い、しかし供給機材が足りない、したがって積み残し等を生ぜざるを得ないという、まことにサービス上好ましくない結果を招来してまいったわけでございます。さらに、今後の趨勢を見ますと、先ほど大臣から御説明がございましたように、今後の伸びも、おそらくマクロ的に見れば、六十年にはこれは一億二千万とか、あるいは昭和五十年には四千万、これは国内だけでございますけれども、相当大きな伸びを示すだろうということが一応予測される。そういたしますと、それに対応して一つの新しい受け入れ体制というものをつくっていかなければ、航空というものは解決し得ないんではないかというふうなことでございます。 そこで、先ほど申し上げましたように、日航と国内航空との合併をするということの理由は、それ以外に道がなかった。ローカル自体では自存し得なかったということが大きな原因でございますが、こういったような客観情勢の変更によりまして、最近になりますと、ローカル自体でも営業的に成り立ち得るというふうな客観的な地盤ができ上がったわけでございます。ただ、かといって、国内航空あるいは東亜航空というふうなものが、それぞれの小さな規模において持続してまいる、これも一つの行き方かもわかりませんけれども、これは先ほどの大臣のお話のように、将来航空機が大型化し、ジェット機化し、それに要する資金も非常に多くなってくるという場合に、やはり企業基盤を大きくいたしまして、しっかりした基礎のもとにこれを受け入れてまいりませんと、安全上あるいはサービス上欠けるところがあるというふうなことから、やはり企業基盤を大きくする意味で合併というものは必要ではないか。ただ、必ずしも日航と合併しなくてもよろしいではないかということでございます。と同時に、また話がもとへ戻りますが、東亜航空は全日空と将来合併するというふうなことで進めてまいりましたところが、その辺がなかなか会社間でうまくまいりませんということもございまして、この際、東亜航空と国内航空との合併に踏み切ったということが事情でございます。 これが、先生御質問ございました、なぜ前の政策を変えねばいけなかったかというふうなことの御説明でございます。 そこで、次の問題といたしましては、いわゆる清算というか、その問題が出てくるわけでございます。と申しますのは、先般の閣議了解の中でも「日本航空と日本国内航空が合併しなくなることに伴う問題の処理は、両者が協議し政府の承認を受けて決定する。」というふうにございます。これは昨年十一月の閣議了解でございますが、その前段階といたしましては、昨年の十月に運輸政策審議会から「今後の航空輸送の進展に即応した航空政策の基本方針について」という答申がございまして、その中でも同様の旨が述べられておるわけでございます。それを受けて閣議了解も同様の趣旨をきめたというふうなことでございます。 そこで、それはどういう意味かと申しますと、日本航空と国内航空は将来合併することを前提として一体化をはかるというふうなことでございましたので、と申しますのは、当時国内航空は相当な大きな赤字を出しておりました。したがいまして、直ちに日本航空と合併することは、日航に対する衝撃も非常に強いということから、大体四十六年ごろをめどとして合併をすべく、その間に逐次漸進的に企業の体制を固めて、それで四十六年ごろに合併というふうなことを考えておりました。そのために、日本航空といたしましては、将来合併をいたしますことを前提としながら援助をしていったということが実情でございます。 そこで、その援助の形態、いろいろございますけれども、大きな問題は、賃借料の問題でございます。当時三機727、ジェットを国内航空は持っておりましたが、それを日本航空が借り上げまして、日本航空の名において幹線を運営したわけでございますが、その賃借料が、市価に比べてはやや高額であったということが問題点でございます。したがいまして、これを今度――そういうふうな比較的高額な賃借料を払うということは、将来合併するということを前提として行なわれておったわけでございますから、したがいまして、その前提がくずれて、日本航空と合併しなくなった暁におきましては、やはりそれは清算さるべきであろう。どういうふうに清算されるかと申しますと、趣旨といたしましては、やはりコマーシャルベースの――普通のコマーシャルベースだったらどういうふうな契約をしていただろうかというふうなことに基づいてこれを清算すべきではないかというのが大体の考え方であります。そういう考え方に基づきまして、日本航空と国内航空とは鋭意その金額の確定及び支払い方法等についていろいろ協議してまいったわけでございますけれども、何分これは、いわば条理的なものによる解釈でございまして、きちっとしたものさしがあって、それを当ててみれば、きちっと一銭一厘違わない金額が出てくる、そういった性質のものではございません。したがいまして、その協議にいささか手間どっておることは非常に残念でございますが、できるならばその両者が合併する以前にその問題を解決することが必要であったかと存じますけれども、残念ながら、実際問題としましては、そのような解決はいたしませんでした。したがいまして、かといって、それによって合併差しとめということは、これは角をためて牛を殺すたぐいにもなりかねませんので、やはり合併というものは、航空界の全体から見て好ましいことであるというふうに考えましたので、合併は認可いたしましたけれども、いまの問題は、かといって、放置していい問題ではございませんので、国内航空及び日本航空からも、本件につきましては、会社合併をしても、合併新会社において引き続き問題を処理いたしまして、処理するに際しましては、その金額の算定方法とかあるいは支払い方法、そういったものにつきましては、第三者からなる委員会というふうなものをつくって、その結論に従いますというふうな申し出がございましたので、私どもといたしましてもそれを認めまして、そういう方向で今後すみやかに解決されんことを期待しておるわけでございます。 以上、大体……。
○森下(元)委員 四十一年と現在では非常に環境も変わっておるし、また航空需要も増大しておりまして、ただいまの説明も共鳴する点もございますけれども、非常によくなっておるのであれば早急に――私はこれは賃借料ではなしに、援助金だろうと思うのです。合併を前提とすれば、たとえ援助金であっても、いずれは合併する内容ですからいいと思いますけれども、こういう事態になった場合に、この援助金は早急に返済してもらわなければ、いわゆる国の損害になる。決算として当然これは言わなければいけない問題でございます。 それと、この東亜国内航空の株式構成を見ました場合に、日本航空が九・六%、九・二%の株を持っております。この会計検査院の検査の対象としている各種団体、この条文の中に「国又は公社が資本金を出資したものが更に出資しているものの会計」-会計検査院の方おいでになっていると思いますけれども、これをちょっと先にお尋ねします。時間がありませんので、簡潔にお願いします。
○石川会計検査院説明員 御指摘のように、会計検査院法二十三条第五号にさような規定があるわけでございます。 そこで、毎年度検査を実施いたします際に、過去の検査実績等を勘案いたしまして、どのような団体を指定するかということについて検討いたすわけでございます。その際基準になりますものは、やはり出資割合というようなことになろうかと存じます。五号該当の団体というものは数多くあるわけでありまして、したがいまして、その出資割合の多いもの、一般的な基準としてやはり五〇%以上のものを指定して検査をしているのが実情でございます。ただ、指定いたしませんでも、検査の方法といたしまして、たとえば、この場合には、日本航空の検査の際に国内航空の職員を呼びまして詳細な検査をすることは可能でございまして、検査上支障なく行なわれているものと考えているわけでございます。
○森下(元)委員 もう時間がないので結論を急ぎますけれども、とにかく航空需要が変わって非常に日本の航空事業はよくなってきた。そういうことで、安全が一つ大切でございますけれども、いわゆる政府出資が半分も入っております日本航空といたしましては、とにかく合併ができずに、そのままこの援助金だけが残ったようなかっこうでございまして、幸い先ほどの説明でも、新しい会社と日本航空それから運輸省から代理を出して、この返済問題で話をしよう、解決しようと前向きの姿勢が示されたわけでございますけれども、早急に解決できるようにお願いをしたい。すっきりして、そして旧東亜航空と旧国内航空がりっぱな会社になって、そして採算もとれるし、この安全性においても信頼のできる航空会社になっていただきたい。五年間もこの変遷激しい内容の時代に、そういう変化につきましてはわれわれもよくわかりますけれども、やはり決算の立場といたしましては、すっきりしない問題をかかえておりますので、その点をよろしくお願いして、また、特に会計検査院のほうも権限があるわけでございますから、ひとつ、ただチェックするだけではなしに、航空界のいわゆる支援、また前向きで御指導すべきである、このように思うわけでございます。 時間が来ましたのでこれで終わりたいと思いますけれども、まだこの問題、将来運輸委員会か、またこの決算でもう一ぺん取り上げてみたいと思うわけでございますので、よろしくお願いします。
○橋本国務大臣 ただいまのいわゆる日本航空と国内航空との清算問題ですが、これはもちろん新会社もその債務負担行為については了承いたしております。かつまた、今回の合併までに決定はできませんでしたが、十月という期間を切りまして、運輸省が推薦する第三者を含めてそこでこの問題を決定をいたしますので、少なくとも国の税金等に対して、日本航空に不必要な損害を与えることはないという確信のもとに今後の清算事務を進めてまいりたいと思います。 もう一つは、いわゆる新会社が合併前に方針として示しました一般からの資金、新しい資金を加えていくというこの問題につきましても、商法上の事務的な問題からして、ただいまはできておりませんが、できるだけ早い機会に、一般公募等によって新しい血を新会社に注入して、より積極的なりっぱな会社にする。と同時に、安全運航といいますか、新時代に沿った新企業会社としての成績をあげるように監督指導をしてまいりたいと思っております。
○森下(元)委員 終わります。
○濱野委員長 華山君。
○華山委員 それじゃ、時間も短いようでございますし、せっかくおいでになりましたので、鉄道の赤字のことについてお伺いしたいと思ったのでございますが、成田の空港につきましてお伺いいたしたいと思います。 過日の新聞で見ますと、総理大臣が前に言明されたことでもございますが、来年の四月に開くことはむずかしいだろうということをおっしゃった。それにつきまして、公団の総裁のほうはそうでないような印象を与える御発言があったようでございますけれども、これはなぜ四月に開けないかということは、もう新聞にも出ておりますのであまり詳しいことはお聞きしなくてもよろしいのでございますけれども、どうもそういうふうなお感じを今日でもお持ちでございますか。
○橋本国務大臣 せんだって成田空港の現状を視察いたしまして、もちろん運輸省としましても、あるいは公団当局にしましても、四月一日開港の目標で進んでおることは間違いありませんが、ただ私、現場を見まして感じましたことは二つあります。 一つは、いわゆる滑走路に関連する土地取得の問題は、原則としてできるだけ話し合いの上においてこの土地取得を円満に解決をしていきたいという方針で説得に当たっておるわけでありますが、なかなかやはりいろいろな問題がございまして、早急に話し合いで解決のつく見通しがむずかしいのではないか。あるいは一部代執行ということも起こり得るということをまず前提として考えますというと、この点で多少の時間のズレが出てきはしないか。 もう一つは、パイプラインですが、パイプラインは一部市街地を通ってくるわけですが、この土地の取得に関しましても予定どうりいきますれば、もちろんこれは間に合うわけであります。 そういう点の難問題等がありますので、これらの点を十分運輸省航空局並びに空港公団当局との間で検討を加えた上で、そして、やはりこれは飛行機でありますから安全を保持することが第一でありますからして、そういうことを一カ月ぐらいの間に十分調査をして、そして四月一日に間に合う場合における諸般の施設、もしどうしてもこれがむずかしい場合においてはまた考える点もあろうと思いますけれども、いずれにせよ、今日の段階では、四月一日オープンできるような措置として進めていきたい。したがって、根本的に変わっておりませんけれども、現実の問題等を考えますと、なかなかむずかしい点があろう、こういう意味の感触を申し述べたのであります。
○今井参考人 ただいま大臣がお答え申し上げましたですけれども、根本的には全く私自身も同じ考えでございますが、空港公団としては、すべての建築並びに土木関係の工事は来年の三月末をもって完成するということで現実に契約をいたしておるわけでございまして、工事関係につきましては、私どもとしては、何としても現在の政府の御指示どおり、三月末までに完成して四月からオープンという決意で現在やっております。 ただ、いま大臣もおっしゃいましたように、私、現実にお供して大臣も回ったのでございますけれども、団結小屋、あるいは一坪運動というふうなところが、すでに工事によって現地が整地されておるからよけい目に立つような状況になっておりまして、私どもとしては、こういった用地についての取得を六月末あるいはまた七月初旬までにこれを完了していただければ、私どもとしては予定どおり来年の三月末には空港を仕上げるということについては、決意を持っておりますと同時に、あわせて確信も持っておるわけでございます。
○華山委員 大臣のおっしゃいました石油のパイプラインは、これはどこの仕事でございます。公団の仕事なのか、あるいはほかの、国の仕事なのか、どこの仕事でございますか。
○今井参考人 パイプラインは空港公団の仕事でございます。
○華山委員 そのほうはどういう見込みですか。いつごろになったならば、用地等の問題の解決ができる見込みですか。
○今井参考人 パイプライン計画の概要を申し上げますと、千葉の埋め立て地の港頭から成田まで約四十二キロ程度ございますが、その間、港頭並びに空港にタンクをつくりまして、その間をパイプライン、これはシームレスのスチールパイプでございますが、これを二本地下約一メートル五十のところに埋設しまして燃料を輸送するという計画でございます。 現在、ルートといたしましては、千葉市内を通って東関東自動車道の側道を使いまして、成田におきましては、私どもがつくりました資材の専用道路の側道に埋めて場内に入る、こういう計画で現在進めておるわけでございます。すでに、千葉の港頭のタンク並びにタンク船の接岸施設は発注を終わりまして、現在建設を進めております。それからまた、三里塚における場内のタンク並びに飛行機に給油するため必要なハイドラントの施設工事もすでに発注をいたしておるわけでございまして、ルートにつきましては、東関東自動車道並びに資材輸送道路の側道についてはすでに確保いたしておるわけでございまして、わずかな距離でございますが、千葉市内の問題が、先ほど大臣が御懸念になっておるように残っておるわけでございますが、これは私どもとしては、千葉の市当局ともいろいろお話し合いを進めてお願いをいたしておるわけでございまして、私どもとしてはさらにまたこの点に力を注いで交渉をしていきたい、かように考えております。
○華山委員 このパイプラインの進まないのは、やはり土地の問題だ、一生懸命に解決しようとおっしゃいますが、急速にはなかなか解決のできない問題なんですか。
○今井参考人 現在のところ、私は解決するという確信を持っております。
○華山委員 それで、いまここでちょっとお伺いいたしたいのでございますが、三月でございましたか、あそこで用地の代執行のことがございまして、たいへんな騒ぎがあったわけでございますが、私は現地に行きましてその実態を見ているわけでもございません。ただテレビ等で伺った、見ただけでございますし、新聞等で見たわけでございます。国民はどの道非常に疲れた印象を持ったと思うのであります。 それにつきまして、あそこにガードマンの問題が出ております。経理上のことから伺いますが、ガードマンの経費というものは、一体どういうふうにして積算され、それが総額幾らになったものでございますか。
○今井参考人 ガードマンにつきましては、御承知のように、いろいろな庁舎の警備であるとか、あるいは場内における境界の確認であるとか、あるいはまた資材輸送道路における自主的なトラックの積載量のコントロールであるとか、いろいろな仕事がございまして、従来からいろいろな会社が使っておりますのと同じように私どもガードマンを使っておるわけでございますが、これは一人当たり一時間に大体四百円というのが日当になっております。それからその人数は、そのときの工事上のいろいろな都合によりまして多少の増減はございますが、一番たくさん使いましたのはことしの代執行の前後である、かように考えております。
○華山委員 それで、年度別でもよろしゅうございますが、それに要りました経費はどのくらいになりましたか。
○今井参考人 お答えいたしますが、ガードマンにつきましては、年度別に申し上げますと、昭和四十二年度に四百二十一万円、それから四十四年度が五百九十二万円、それから四十五年度は、先ほど申しましたように代執行の問題等がございまして相当多額な金を使いまして、約八千六百五十万円というものを使いました。
○華山委員 いまおっしゃったものを合計いたしますと、約一億に近い金になるわけでございます。 それで私は感ずるのでございますけれども、これは会社と契約をなすったということでございますが、このガードマンは公団の職員ではないわけでございますね。
○今井参考人 警備会社の職員でございまして、公団の職員ではございません。
○華山委員 公団の職員でない、それで警備をする――あり得ることだと私は思うのでございます。たとえば、ある企業におきまして倉庫の番をするとか、あるいは夜回りをするとか、そういうふうなことはあり得ると思いますので、その点を深く取り上げようといたしませんけれども、あのような騒ぎの中にガードマンが姿をあらわすというふうな段階になれば、これは、公団の職員ではない、そういうことでは私は困るんじゃないか。この問題につきまして、この間茨城県の那珂湊市でもこのような問題がございましたので、私はあそこに行って調査いたしましたが、あそこでは非常にラフな、言うに足りないようなことでやっておりますけれども、やはり市役所の職員として採用しておる。そういうふうなことでなしに、ああいうところに公団の職員でない人がやっているというふうなことは、私はどうかと思うのでございますけれども、どういうわけで公団の職員にできないか、伺いたい。
○今井参考人 先生のおっしゃる点、私もまことにごもっともだと思いまして、できるだけやはり公団の職員ですべて仕事をやりたいわけでございますけれども、御承知のように、非常に広い地域で私どもとしても工事をやっておるわけでございまして、すべての点において公団の職員がなかなか手が回らないという点があるわけでございます。 現在ガードマンと私どもが契約いたしておるような問題について、具体的にどういうことを一体やらしておるかという点についての契約上の条項について申し上げますと、たとえば工事をやっておる場所における危険個所を発見するとか、あるいは境界のくいであるとか、あるいは境界の標識というふうなものが紛失していないかどうかというような点を見るというふうな問題であるとか、あるいは実際地元の方々に御迷惑をかけないように、用地内の樹木や雑草等による影響が一体どうなっておるかというような点を見ていただく、あるいはまた不審な人あるいは不法行為をやっている者等を発見していただく、それからまた、現在私ども、成田の小学校に通う小学生あるいはまた中学生の方々に対しまして、各部落から学校までのスクールバスを出しておりますが、そういうようなスクールバスが安全に運行できるように、校門の前でやはりガードマンを立ててそれを注意させておくとか、あるいはまたトラックでたくさんの砕石が専用道路に運び込まれておりますので、その積載量等について交通関係のお役所におしかりを受けないようにわれわれのほうで自主的にパトロールする、つまり交通事故のようなものをできるだけ未然に防止するために配置する、こういうような仕事が本来の仕事であったわけです。たまたまああいうような事態が起こりまして、火炎びんあるいは竹やり等による妨害行為に対してガードマンも――私ともの監督も足りなかったわけでございますけれども、ああいう事態が起こりました点については、今後私ども十分注意をいたしていきたい、かように考えております。
○華山委員 それで私は考えるのでございますけれども、代執行は公権に基づく執行ですね。公権に基づく執行に、自分を自分が把握していないそういう人が出てきてやっていくというふうなこと、いま総裁もちょっと漏らしになりましたけれども、あそこでやっていたガードマンの行動というものは、私は、自分の占有している、自分のある権限に基づいて占有している自分の勢力下にあるそういうものを安全に保っていこうというものではない。権限はあるかもわからぬけれども、新しく占有を拡大する問題ですね。新しく占有を拡大するというその際にガードマンを参加させるというふうなことは、どの意味からも私は不穏当だと思う。 それで、この契約書なるものも拝見いたしましたが、契約の相手は何か地元の会社ですね。成田警備保障株式会社ですか、これは地元の会社である。したがって、その地元の会社の人は、地元の会社ですから、そこに入った人は私は地元の人が多いと思うのです。それで、あの新聞等を見ますというと、賛成派の人がそこに入って、そして反対派の人と争ったというようなことまで出てくるわけだと思うのです。そういうふうなことでございますが、いろいろな点でガードマンのやるべき仕事の範囲、これは非常に重大なことだと私は思うのです。たとえば事務所を守っているとか、あるいはいろいろ材料の置いてあるところを守っているとか、警備するとか、そういうところの限度までは許されますけれども、代執行の勢力の一部に加わるということは、私はガードマンを使った、あるいは使わざるを得なかった、そういうふうなことはいかがかと思いますけれども、やはり先ほどおっしゃったとおり、これからは気をつけるというお話でございますが、そのとおりでございますか。
○今井参考人 まことに先生のおっしゃるとおりでございまして、当時は、私どもの作業を円滑にするためにそばで守るというふうな形でやったのでございますけれども、実際問題として、先生がおっしゃったような印象を皆さんに与えたという点については、はなはだ申しわけないと存じます。 したがいまして、今後はできるだけそういうことのないように、私どもとしても十分注意をしていきたい。なお、そういう点で、実は最近小中学生等による不法行為等もしばしばございますので、特に警備当局にもお願いいたしまして、そういうふうな警備関係については警察のほうにお願いするということで今日やっておるわけでございます。
○濱野委員長 田中武夫君。
○田中(武)委員 大臣が十二時までということでありますので、華山委員のあと私が質問の予定になっておりますが、そのときには十二時を回ると思いますから、大臣にお伺いしたい点、一点だけを十二時までに伺っておきたい、こう思います。 それはもうごてごては申しません。国鉄ストあるいは私鉄スト等について、所管というか、監督大臣としてスト回避にどのような気持ちを持っておられるか、またどのように努力をしてこられたか。いまさら条文等は読み上げませんけれども、公共企業体等労働関係法では、最大限の努力をしなければならぬということになっておる。こういうことにおいて最大限の努力を運輸大臣としてせられたかどうか、その点だけお伺いしておきます。
○橋本国務大臣 お示しのように、国鉄の場合、これは公共企業体でありますから、これはスト禁止法によってストをすることはとめられておるわけであります。したがって、その救済手段として調停あるいは裁定の道が開かれておる。その裁定あるいは調停、まあ現段階は調停の期間でありますが、調停期間において、もちろんこれは国鉄当局及び調停機関等が精力的にこれがストにならないように措置をする――ならないようにというよりは、ストが行なわれるということ自体が違法なんでありますから、そういう前提というよりも、いわゆる労使関係の賃金問題はストによらざる方法で片づけることが法のたてまえであり、当然またそれに対して国鉄当局も労働組合も、その前提で精力的な話し合いを進めなければならぬ、これはもうおっしゃるとおりであります。したがって、国鉄当局も、またわれわれ運輸当局にいたしましてもこの間の努力をいたしてまいったわけでありますが、残念ながら結果的にはストに入った。もちろんこれはいろいろ問題があると思います。 一つは、使用者あるいは従業員側から見れば、現在のこの国鉄財政のもとにおいて、将来ともに自分たちのいわゆる生活賃金といいますか、必要なる賃金の獲得が可能であるかどうかという問題が背後的にあろうと思う。したがって、根本的な問題とすれば、もちろんこれはスト禁止法があるのでありますからして、調停の方法もあり、その間において定めるべきものではありますけれども、そのバックグラウンドといいますか、そこにはやはり国鉄の財政再建、したがって従業員が安心して仕事のできる方法が一つのめどとしてなければならぬという気持ちがあることも事実であります。そういう点については、今後ともに積極的な措置を講じてまいる。四十六年度の予算におきましても、十分ではありませんけれども、従来よりも国の助成金を大幅にふやしてまいったのでありますが、もちろんこれで十分じゃありません。もっと根本的な措置を考えていかなければならぬ、かように考えておるわけであります。
○田中(武)委員 大臣、まずストは違法である、こうおっしゃる前に、私はそれ以前に関係者が最大の努力をしなければならないというのが、公共企業体等労働関係法の第一条、目的の二項なんですね。それに対して、国鉄当局につきましてはあとでお伺いしますが、運輸大臣としてどのような最大限の努力をせられたのか、こういう点なんです。ストが違法だから云々、こういうこと以前の最大の努力、これを尽くされたかどうかということが一点。 もう一点は、公労協関係の賃上げその他については、よく当事者能力ということが問題になるわけなんです。なるほど労使関係においては、国鉄なり電電公社なりが使用者側になるわけなんです。しかしながら、給与等につきましては予算という面があって、大蔵省あるいは政府あるいは国鉄の場合は、運輸省等との関係からいって、結局国鉄当局よりか、むしろ政治というか政府の方針が左右するのではないか、そういうことで当事者能力の問題になるわけなんです。私はもう時間がないのでこのあと追及いたしません。この二点について、大臣の明快な御答弁を伺っておきたいと思います。
○橋本国務大臣 御承知のように、当事者能力につきましてはいろいろな議論があります。しかしながら、一昨々年から当事者能力に対して幅のある措置を政府はとってまいりまして、かってはゼロ回答でありましたものを、一昨年あるいは、ことに昨年におきましては当事者の範囲内において決定するに至っております。したがって、その間において政府としては最大限の努力を払ってまいっておりますわけで、あるいは本年度の予算におきましても、御承知のとおりに、ベースアップに対する予算上の措置を、十分とは申しませんけれども、まあこれはどれくらい上がるかわかりませんが、四十六年度においては五%のベースアップの資金を予算上にも措置をいたしておる。したがって、もちろん完全だとは申しません。しかしながら、政府は最大限の努力を払ってきたことは御了承願いたい。にもかかわらず、労働組合が早くも二十四時間のストを決定するということは、これは明らかに現在の法律を無視した態度であって、まだ調停段階に入らざるうちにストライキをきめていく、こういう態度であっては、せっかくの法律があっても、お互いに守っていかなければならぬという限度を踏み越えてはどうにもならない。 その面においては、もちろんわれわれも考え、そして最大限の措置を講じてまいりますが、労働者側においても現行法律というものは十分に理解しながら、そうしてわれわれは今日までの努力によっていわゆる当事者能力もある程度考えてまいったのでありますからして、その点をも考え合わせつつ、いわゆる民主主義の手段によってこれは処理してまいってもらいたい、かように考えております。
○田中(武)委員 私は十二時までということでやめようと思ったのですが、そういう御答弁をせられると、言わざるを得ないのです。 五%の幅を見た、だから最大限の努力をしたとは言えないと思うのです。政府自体が本年度は五・五%と消費者物価の上昇率を考えておられるのでしょう。しかし、とてもそういう範囲でおさまらない。また実際そうだと思うのですよ。政府自体が消費者物価の上昇率を五・五%と見ておきながら、五%というのは話が合わぬじゃないか。しかもそれで最大限の努力をしたと言えるかどうか、そういうことが言いたくなるのですが、もう時間がないようですから、御所見だけを伺って大臣には退席してもらって、あと国鉄当局その他に伺いたいと思います。
○橋本国務大臣 私がただいま答弁しましたのは、五%以上一歩もベースアップを考えないという意味で申し上げたのではないのであります。従来はベースアップについて予算的措置が全然行なわれておらなかった。しかし、四十六年度の予算におきましては、少なくとも最小限度それだけのものを計上し、かつまた、結果においてはもちろん裁定あるいは話合いがついた場合における措置は他の方法によって考えていくが、ゼロでありますと、これは財政上非常にむずかしくなります。したがって、ある程度のものを考えてみたということは、もちろんこれがおっしゃるように万全の措置であったかといえば、私は万全の措置とは申し上げません。ただ、結論はどう出てくるかわかりませんので、したがって、政府は次の結論の出るまでに対処し得る前提としてのそうした措置を講じてまいった、こういう点を御了承願いたい、こう申し上げておるわけであります。
○濱野委員長 では華山君。
○華山委員 それでは続きまして、私は前に那珂湊市の問題を見てまいりまして警察当局にお尋ねをしたような記憶がございますが、その際の御答弁では、ガードマンというものについてのいろいろな新しい規制を法律で設けたいというふうなお話がございましたけれども、いまそういうことについて御研究になっておるかどうか、簡単に一言だけおっしゃっていただきたい。そのお答えによりまして、私、また御注文申し上げますから。
○原説明員 お答えいたします。 ただいま外国の法制等を参考にいたしまして、事務的に検討しております。
○華山委員 どの程度まで進んでいられますか。立法の見込みはございますか。
○原説明員 まだ私どもの担当部で大体案をつくっている状況でございまして、案ができましたら、これから庁議、それからいろいろ法制的な関係方面とも協議しなければならないと思いますが、現在は大体私どもの担当部内で案を練っているという時期でございます。
○華山委員 何か心もとない御返事のようでございます。そして立法の際に、その際の御答弁では服装の問題とかいろいろなことをおっしゃいましたけれども、ひとつ特にお願いしたいことは、ガードマンのやるべき仕事というものの限度です。いわゆるガードマンというもの、あるいはそういう会社の仕事というものはどこまでなのか、どこまでがガードマンのできる仕事なのか、その点を明らかにきめていただきたいと思うのです。先ほど総裁にも申し上げたことでありますし、また那珂湊市の問題でもそうですが、あそこの市役所に行ったガードマンは一体何を守ろうとするのか、少しもわからない。別にあの庁舎をこわそうとする要因があるわけでも何でもない。そういうふうなことで、ガードマンというもののやるべき仕事の範囲をひとつ明確に規制してもらいたいと私は思いますけれども、いかがでしょう。
○原説明員 お答えいたします。 ガードマンについての立法を検討しておりますけれども、これはガードマンに特別の権限とかそういうものを与える考えはないわけでございます。ガードマンはあくまでも一般の私人と同じであるということでございますので、結局依頼者との請負契約に基づいてその仕事ができる、こういう考え方でございます。 したがいまして、たとえば土地や建物の所有者からその土地や建物の警備を依頼されましたならば、その所有者の持っている管理権の範囲内の仕事だけができる。また、たとえばボディガード等を依頼されましたら、その人が持っておる自分の身を守る権利の範囲内の仕事がし得るということにすぎないわけでございますので、ガードマンはこういう仕事をし得るのだというような規定を設けることは、現在考えておりません。
○華山委員 なし得る仕事の範囲でなくして、これは悪いことはやめさせたらいいのじゃないか。先ほど総裁は、この前のやり方は穏当でなかった、こういうふうに言っていらっしゃるわけですね。それは、たとえ自分が権利があっても、ガードマンを使ってやれるのだ、こういうふうなことは私はおもしろくないと思うのです。いけないことだと思うのです。悪用されると思うのですよ。そういうふうなことで、どういう仕事がその会社の中でやれるのか、そういう点をひとつ明らかにしていただきたい、こういうことを思うわけです。そういたしませんと、とんでもない悪用ができるかもしれない。その点を、いまあまり研究も進んでいらっしゃらないようでありますが、研究を進めていただいて、お願いしたいと思います。 それから総裁に、総裁でなくてもよろしいのでございますが、公団の方に伺いたいのですが、このガードマンの経費を工事費ですか建設費ですか、そちらのほうから出していらっしゃいますね。総裁のいわれたとおりだとすれば管理費から出すべきものじゃないか。工事費で出すということは、工事に関係させるということなんです。しかも、契約を見ますと、初めは総裁が契約していらっしゃるようですけれども、工事を担当する人が総裁にかわって契約をしていらっしゃる。だから、あのガードマンは工事に使おうとしたものだということは明白なんですね。総裁の言われるとおり、あるものを管理していくのだということであるならば、それは管理費の問題になる。私は、経費の出し方を間違えているとともに、そういう基礎的なものの考え方が間違っているからこういう出し方をしたのじゃないか、こういうふうにも思うわけでありますが、もう出してしまったことでありますから弁明を聞かなくてもよろしいのでございますけれども、工事費のどこの項から出されたのですか。
○今井参考人 ガードマンの費用は、先生の御指摘のとおり建設費から支出いたしておりますが、私自身も経理の処理の具体的な手続等については十分存じ上げておりませんですけれども、一応私どものほうの経理当局が検討した結果、建設工事費から出すことが至当だということで、特に昭和四十五年の六月から現地の建築工事を一切主宰する工事局というものを創設いたしましたので、工事局長が工事を施行する上において、たとえば敷地内の状況がどうであるとか、あるいはまた砕石を輸送する、これも工事局の関係でございますが、ダンプが適正に動いているかどうか、あるいはまた場内に蓄積した資材の量がそのとおり適確になっておるかどうかというふうな、やはり工事局の関係の仕事がガードマンについてはわりあいに多いように思っております。したがいまして、おそらく経理当局としても建設工事費で支出をいたしたものと思います。 それから、建設工事費の何から出したかという点については、現在私存じておりませんし、公団としては私自身が一人だけ参考人として呼ばれておりますので、いまお答えできませんので、場合によっては資料で提出させていただくか、また先生に担当者から御説明させるということでいきたいと思いますが、いずれにしましても、御指摘された点につきましては、十分私どもとしては正しいやり方でやりたいということでございますので、なお検討させていただきたいと思います。
○華山委員 ひとつよくお考えを願って、ああいうふうなことのないようにお願いいたしたいと思うわけでありますけれども、ちょっとだけ伺っておきますが、私鉄関係の方、おいでになりますか。――ちょっと伺いますが、この間のストライキにつきまして、しばしば新聞等でも見ましたし、報道でも見たのでございますけれども、経営者側は、昨年の運賃を上げる際に、将来のベースアップについて高くならないように十分気をつけていくということを約束してあるので、政府に対して気がねをしているというふうなことが新聞等にも出ておりますけれども、そういうようなことは事実どうだったのですか。また、ああいうことを言うことが間違いなんですか。
○須賀説明員 お答えいたします。 昨年十月の十四私鉄の運賃改定の際に経営者側からの申し出があったわけでございますが、その中に輸送力増強を行ないまして、通勤、通学等の混雑を緩和するということが一つございます。それから、運賃の安定化をはかるために経営合理化を行ない、省力化を行なうということが一つございます。それから、これからもきびしい経営態度をもって望む、こういうことばがございます。これは自発的に経営者側からこの三つの事項について申し出があったということで、これを運輸大臣が受けたということでございます。
○華山委員 それじゃ、賃金そのものについて長い間いろいろな話し合いをなさったと思いますけれども、大臣以外の事務当局と鉄道経営者との話し合いの間には将来の賃金について何も話が出なかったのでございますか。
○須賀説明員 お答えいたします。 その申し出の中には昨年のベースアップの経緯にかんがみということばが一つあるわけでございまして、今後ベースアップを非常に押えていくというようなことばはないわけでございます。話し合いもなかったわけでございます。
○華山委員 あなたの話を聞くと、あちらの言ったことばを、ただありましたというだけであって、運輸省当局からは希望はしてなかったのですか。ああいうものができるということは、話し合いの結果できたのでしょう。その話し合いの過程において、あちらからもあったかもわかりませんけれども、これからはベースアップは極力押えていくというふうなことはあなたのほうから何も言われなかったのですか。
○須賀説明員 昨年のベースアップにつきまして、いろいろ批判が新聞紙上その他でもたくさんあったわけでございまして、それに対しまして、私鉄経営者側としてこういうことが非常に問題ではないかということを考えてそういうものを持ってきたのじゃないか、こういうふうに考えるわけであります。
○華山委員 そうすると、あなたのほうであの料金アップを了承した前提としては、ベースアップはあまり大きくやらないのだということが含まれているわけですね。あちらの言ってきたことを受けて、あなたのほうは料金のアップを認められたわけですから、その際のあちらで言われたこと、あなたのことばによれば、ベースアップについては、従来の事柄も考えて改めていかなければいけない、こういうふうなことが中にあって、あなたのほうはあの料金のアップを認めたわけでございますか。
○須賀説明員 運賃改定を運輸省として認めました場合に、輸送力増強、それから経営合理化につとめるものとするということでございまして、ベースのことについては別に触れておりません。
○華山委員 前提があるでしょう。決定は認めるということでしょうけれども、その前提があったんじゃないか、そこにいくまでの話し合いがあったんじゃないのか。その話し合いの中で先ほどあなたが言われたようなことばが出てきたわけですね。従来のベースアップの経過等にかんがみて、これからは考えていかなければいかぬということをあなたのほうで言わしたのか、あるいはあちらから率先して言ったのか、それはわかりませんけれども、とにかくそういうことがあったわけですね。将来のベースアップについての話があったわけですね。
○須賀説明員 ベースアップについて話があったと思われますのは、昨年の春闘におけるベースアップのやり方について反省しますということを経営者側が申し出たということでございまして、その申し出の中には、われわれ運輸省のほうでも考えてなかった問題もいろいろと含まれているわけでございまして、ベースアップについて特別にいろいろ話し合ったということでないというふうに考えております。
○華山委員 大体真相はつかめました。去年の料金の際に、話し合いの経過はわかりませんけれども、結論的には、経営者側で、従来のベースアップのやり方にかんがみて今後は気をつける、こういうことを言った。言わしたのか言ったのか、言わして言ったのか、その点わかりませんけれども、そういう経緯のあったということだけはことばの中からうかがえると思います。それが新聞等に、運輸省に対する気がねで、運輸省に対する遠慮で、低いものから出てなかなか上げられなかったということだと私は考えるわけであります。 そういうことで私の質問を終わります。
○濱野委員長 田中委員。
○田中(武)委員 私は国鉄に質問を予定しておるわけなんですが、その前に、いま華山委員の質問に関連して一、二お伺いしておきたいと思うのです。 この問題は、私、予算委員会でも取り上げました。そのときの答弁といまの答弁とを総合しながらお伺いいたしますが、ガードマンが成田において警棒をふるった。これは一体どういう法的根拠、権限に基づいて警棒をふるったのですか。これはガードマンを依頼した空港公団に、それからきょうは治安関係はだれが見えていますか。警察、見えていますか――双方からお伺いします。
○今井参考人 御指摘のような点につきましては、先般の予算委員会におきましても私から遺憾の点について意思を表明いたしたわけでございますけれども、本来ガードマンは、先ほど私がガードマンとの契約書について申し上げましたように、一般の庁舎の警備であるとか、あるいは敷地内の巡回であるとかいうのが仕事であるわけですけれども、たまたま私どもの作業を円滑にするというために、いわば妨害から守るというふうな意味でガードマンを使ったわけでございますが、これがいろいろな点で批判されておりますことは、深く反省いたしておるわけでございます。 警棒をふるったというふうな点につきましては、これは当時、御承知のように、支援団体の火炎ビン、あるいはまたそれ以外のいろいろな実力行使がございまして、私どもの感じでは、やはり自分らを守らなければならないというふうな意味で使ったということであろうと思います。万一行き過ぎ等がございましたならば、その後私どもとしては十分に現場に注意いたしておりますので、そのようなことがないように、私どもとしてはさらに監督を強化していきたい、かように考えております。
○原説明員 お答えいたします。 一般的に申しますと、先ほども……(田中(武)委員「成田の場合でよろしい」と呼ぶ)成田の場合は警備課長が具体的に知っておりますので、警備課長にお願いしたいのですが……。
○鈴木説明員 お答えいたします。 先生のおっしゃいましたガードマンの警棒使用の法的根拠でございますが、先ほど総裁のほうからもお話しありましたように、これは一般私人と何ら変わりないわけでございまして、したがって、正当防衛であるとかあるいは緊急避難であるとか、要するに自分の生命、身体、あるいは自分に直結する第三者も入りますけれども、そういうものを守る範囲内において許される、こういうことでございます。
○田中(武)委員 正当防衛とお答えになりますか、それとも緊急避難でお答えになりますか、どっちなんですか。
○鈴木説明員 御質疑の具体的なケース、成田は非常に長い間いろいろの問題がございましたので、具体的にどういう事犯かによりましてあれでございますが、その先生のおっしゃる、どのケースを取り上げてどうだということは私も承知いたしませんのでお答えしかねます。
○田中(武)委員 日は忘れましたが、二月の二十五日ですか二十六日ですかのころに、ガードマンが警棒で中学生等にけがをさせましたね。そのときの警棒をふるった根拠、正当防衛でお答えになるならば、急迫不正の侵害はだれによって、だれになされたのか、そしてその法益を守るために警棒使用以外に方法がなかったのかどうか、こういうことにたるのです。それを説明してもらいたい。緊急避難ということであるならば、これはまた守ろうとする法益、及びそれによってなぐられた中学生のけが、いわゆる法益の均衡ということが問題になるのです。いかがでしょうか。
○鈴木説明員 お答えいたします。 仰せのとおり、常任ガードマンにつきましても、警棒使用にはおのずから限界があるわけでございます。そこにはおのずから均衡といいますか比例といいますか、そういう問題もございます。したがって、それを限界をオーバーしたような場合には過剰ということにもなろうかと思いますが、いま先生のおっしゃいました二月二十五日ですかに中学生に警棒をふるったということは、いまここに具体的なその事犯についての資料もございませんし、そういうことの具体的内容も私承知しておりませんので、お答えいたしかねます。
○田中(武)委員 たしか二月二十七日の予算委員会の締めくくり総括質問のところでこの問題が出たわけです。そのときに荒木長官は、正当防衛ということばを使っております。おそらく警察の見解もそうだろうと思うのですが、正当防衛なのか緊急避難なのか、それによってだいぶ変わると思います。 ガードマンのあのときの行為について、その後捜査しましたか。捜査したら、捜査した結果を、いま直ちにということが無理でしたら、あとで報告してください。正当防衛によってこれがやれるのかどうか、私は相当疑問があります。正当防衛ならば、急迫不正の侵害はだれによってなされたのか、守ろうとする法益はだれの、いわゆるガードマン自体の身体、生命なのか、あるいは公団のやろうとするところの業務なのか、そういうことも問題になります。さらに、一般の人とガードマンとは何ら変わりがありません。しかるに、警棒を持ってあらかじめ集合するということは、兇器準備集合罪とも言えぬことはないと思うのです。その点どうです。あらかじめそういうことが予想せられない、あるいは、ある程度予想せられたとしても、警棒を持って、棒を持って集合することは兇器準備集合罪ですよ。そうならないですか。何ならきょうはこの程度においといて議論を持ち越してもけっこうですが、いかがです。
○鈴木説明員 お答えいたします。 兇器準備集合罪に当たるのではないかどうかということでございますが、これも御承知のとおり、兇器準備集合罪の構成要件その他におきましては、相手に共同で害を与える、こういう目的を持って、やはりあらかじめいろいろな凶器を持つというのが、兇器準備集合罪の法の趣旨でございます。したがって、ガードマンが自分の身、あるいはそれぞれの業務を遂行するに必要な限度におきまして防具を持っておるということにおきましては、そういう目的、いわゆる相手に害を加えるという目的のない意味におきまして、兇器準備集合罪というふうなことは問擬できない、私はこういうふうに思います。 それから、前段の先生の御質疑にございました二十七日予算委員会云々というふうな件につきましては、私は千葉県の現地からそういうあれで具体的なことを聞いてございませんので、捜査しておるのか、あるいは捜査権がどうであるとかいう詳細なことを承知しておりません。そういう面につきましても、また県のほうに聞いてみますが、また二十七日の先生の御質疑のその辺のことも十分研究いたしておりませんので、その辺、そのときの内容もひとつ十分検討させていただきたい、こう思います。
○田中(武)委員 課長さんですから、それはあのときにおられたかどうかわかりません。しかし、たしか、あのときに捜査をするというような話になっておったと思うのです。いずれにいたしましても、その後の捜査経過等々について報告を求めます。 さらにもう一つは、いまの兇器準備集合罪の問題ですが、害を加える目為でもってと、こういうことですが、警棒を持って、そして集合したわけなんです。それを具体的に使用しておるわけなんですよ。そうでしょう。それなら、われわれが警棒を持って回る、これはいいのですね。みんなが警棒を腰にぶらさげて回っていいのですね。何ら規制がないのですよ。課長さんを相手にやめましょう。それらについて、ひとつ警察当局の責任ある回答を文書をもって求めます。国会閉会までに、二十四日までに、いいですか。――どうですか。
○鈴木説明員 先生のおっしゃいました文書で回答を求めるという内容でございますが、いまおっしゃいました一般人がそれぞれ自分の生命、財産を守るために、腰にいわば警棒をあらゆる人が持ってもいいのかどうか、そういう点が第一点、そういう点を中心にした回答ということで理解してよろしゅうございましょうか。
○田中(武)委員 第一点は、二月二十五日だと記憶しておりますが、あるいは二、三日、日が違っているかもわかりません。ともかく二月二十七日の予算委員会で提起せられた問題、ガードマンが警棒をふるって中学生などにけがをさせた、そのことについての捜査をやっておるのかやっていないのか。それが正当防衛とするならば、いかなる根拠なのか、そういった捜査経過が一点。 第二点は、あらかじめ警棒を持ってガードマンが集合する、その目的は、たとえば空港公団に雇われて、その測量なり建設工事を守るといいますか、そういう目的であろうと思うのですが、具体的に不特定多数の人たちに対し、集団的に警棒をふるっております。そのことが兇器準備集合罪その他に当たらないかどうかという点が第二点。 第三点が、もし二で当たらないとするならば、一般人が常に警棒あるいはこれに類するものを腰にぶらさげて回ってもいいわけなんですが、その点を警察の警備防犯の上からいってどう考えるか、以上の三点です。
○鈴木説明員 お答えいたします。 御質疑の第二点の、あらかじめ警棒を持って云々は、兇器準備集合罪に当たらないのかという点につきましては、ガードマンがそういう職責、業務の遂行のために、許される限度において警棒類似の防具を持つということが兇器準備集合罪に当たらないということは、私この席ではっきり申し上げられます。 ただ、あとの二十七日の予算委員会、あるいは三番目の内容につきましては十分検討いたしまして、先生個人にまた私が直接お伺いいたしまして御回答したい、こう思います。
○田中(武)委員 個人ではなしに、委員会を通じて私は申し上げておるのです。委員長を通じて回答してください。 それから当たらないということについては、私はまだ疑問を持ちます。あなたがそう解釈したからといって、これが警察庁の解釈と本・思いません。それとも、このことについて法律的な議論を行なうというならやってもいいです。 それでは、まず兇器準備集合罪の成立要件、これから入りまし、占うか。 〔委員長退席、高橋(清)委員長代理着席〕 その場合に、いわゆる主観説をとるのか客観説をとるのか、客観的に初めは害を加える目的がなかったとしても、結果的にそういう行為が出た、そうすると、それは具体的に暴行罪になるのか、そしてそれによったときの事態は、客観的に見た場合にはそれに当たるのではないか。いわゆる刑法の大議論であるところの主観説をとるのか客観説をとるのか、そういうところにさかのぼっていまから議論をいたしたいと思いますが、いかがですか。
○鈴木説明員 お答えいたします。 いま先生のおっしゃいました、そういう法律的にいろいろむずかしい問題についてはあれでございますが、一般的にガードマンが許される範囲内でいろいろな防具を持つということは許されるであろう。したがって、個々具体的なケースで、このケースはけしからぬじゃないか、このケースは当たるじゃないかという具体論ではございませんで、一般的職業人として許される範囲で警棒的な防具を持つことは許されるであろう、私はこういうふうな意味で答えたわけでございます。したがって個々具体的なケースで、ガードマンといえどもそういう場合もあり得るかと思いますけれども、死えといたしましては、そういう意味でお答えしたということでございます。
○田中(武)委員 私は一般論でなしに、具体的に成田におけるあの紛争を言っておるわけなんです。日も的確にわからぬが、けがをさせたのは二月二十五日ごろだったと思います。それを言っておるわけであります。その具体的事実に基づいて議論をしようとあなたがおっしゃるなら、してもよろしいのですよ。だから、それも踏まえて、文書をもって委員長を通じて回答しなさい。どうです。やりますか、それともこれを続けますか。
○鈴木説明員 お答えいたします。 二月二十五日の件は、先ほどお答えしましたように、具体的などういう状況で、どういうようであるかというふうなことを、いま私この席で承知いたしませんので、これはあとで検討いたしましてお答えいたしたいと思います。
○田中(武)委員 だから、二十五日の事態を見て、調査した上でもって、兇器準備集合罪に当たるか当たらないかを、警察当局としての見解を示しなさい、こう言っているわけです。
○鈴木説明員 その点につきまして、したがって先ほどからの答えで、あのときの全般的な状況におきましては……。
○田中(武)委員 だから、いまできないのだろう、だから文書をもって説明しろと言ったのだから、説明したらいいじゃないか。
○鈴木説明員 理事会その他の手続でございましょうが、私のほうとしては、十分検討いたしまして、どういうあれか、その上でお答えいたしたいと思います。
○田中(武)委員 それでは、いまの三点確認いたします。本会期中に、委員長を通じ、あるいは委員会において問題になったことを前提として答弁を持ってきてもらいたい。いいですね。委員長、確認してください。
○高橋(清)委員長代理 よろしゅうございますか、鈴木課長。
○鈴木説明員 お答えいたします。 先生のおっしゃいましたそういう点につきまして。十分調査いたしまして、御趣旨に沿いたい、こう思います。
○華山委員 いま、仕事であるならば凶器を持って歩いてもいいということでございますね。 それだったら、私、ちょっとそういうことをするつもりはありませんけれども伺いますが、このごろひんぴんとして私のところに、だれがよこすのか知りませんが、おそらく右翼だと思いますが、殺すとか言ってくるのですよ。そのとき、自分は代議士だから登院をしなければいけない。そのときに、私はピストルを持って歩いてもいいのですか。公務のために登院をしなければいけない。私はそうするつもりではありませんけれども、伺いたいのですが、職業に関連をするならばいいということであるならば、私はピストルを持って町じゅうを歩いてもいいと思うのだが、どうなんですか。
○鈴木説明員 お答えいたします。 非常にシアリアスな御質疑でございますが、拳銃は、何人といえども、法律で許された職業人しか持てません。したがって、一部警察官とかあるいは一部の限定された人でございませんと、これはもうだれも持てないわけです。私の言いましたのは、一般人も持てるいわば防具といいますか、そういうものでございます。
○華山委員 私、間違いました。知っておりましたけれども、ピストルと言ったのはおかしいのですけれども、私は警棒をぶら下げて歩いてもいいですね。どうなんですか。
○田中(武)委員 同じ趣旨なんですが、右翼からの脅迫も来ております。射殺する、こういう意味の手紙が来ております。したがいまして、身を守るために、それにふさわしいものを持って登院する、いいですね。持ち歩くことはかまわぬということになるのですか。それらも含めて回答してください。
○原説明員 お答えいたします。 現在、さっき申しました兇器準備集合罪及び軽犯罪法の凶器携帯という条項がございますが、これに当たらなければ、警察官が持っているような警棒を公然と持つということが、法律的に禁止されてないわけでございます。ただし、私どもはそういうものを常時持つ必要もないだろうし、またそういうものを持っていますとつい乱用するおそれがありますので、そういうものは好ましくない、こういうふうに言っておるわけでございます。ただ、ガードマンが夜間会社や工場等を警備いたします場合に、やはり何か襲われるというような場合もあり得るのでございますので、そういう警棒に類似したものを持っていることも差しつかえないだろう、こういう見解をとっておるわけでございます。
○田中(武)委員 そういう答弁をせられますと、本番をやる前に次々と言いたくなるのですよ。ガードマンの場合は、予告はないのですよ。われわれの場合は、何通かの予告が来ておるのですよ、おまえを殺すという。だから、持ち歩いていいのですね。――まあこの辺にしておきましょうう。それも含めて、ひとつ警察当局の責任ある回答をいただきましょう。もしやらなかったら、私は文書質問を出しますよ。それじゃ、内閣が回答しなければいけないですからね。どうせそれも警察が原稿を書かなければいけないのですから、同じことですよ。はっきりしたものを出すか出さぬか、それだけはっきりしておけばいいのだ。
○原説明員 お答えいたします。 先ほども申し上げましたように、兇器準備集合罪や……。
○田中(武)委員 いや、そんなことを言っていないのだ。いま言っている三点及び先ほどの華山委員の関連質問も含めて……。
○原説明員 その前に、軽犯罪法の凶器携帯に当たらなければ、先生が警棒を持ち歩かれても法的には禁止されてない、こういうことでございます。 それから、文書の点につきましては、さっき警備課長が申しましたように、提出することにいたします。
○田中(武)委員 それでは、軽犯罪法によるところの範囲、これは判例が何かあると思うのですが、それも一緒につけておいてください。どの程度ならば軽犯罪法にかかるか、かからないか。われわれも持つ必要があると思うのだ。だから、軽犯罪法ではこの程度まで許されておる、ガードマンはなお職業的にこの程度まで許されておる、そういう限界をはっきりさしてください。
○原説明員 お答えいたします。 軽犯罪法では、凶器を隠して携帯してはいけない、こういうことになっておりますので、先生が判例等を出せと言われるなら、それも追加して出したいと思います。
○田中(武)委員 では、国鉄関係でぼくの要求した人以外はけっこうです。 まず、国鉄総裁にお伺いしますが、先ほど運輸大臣にもお伺いしたのと同じことになるわけですが、この国鉄スト等につきましては、組合もストがやりたくてやっておるのではないと私は思います。やむにやまれぬことだと思うのです。 その理由はいろいろありましょうが、一つは、物価高あるいは合理化に伴う労働強化、そういう中で自分たちの生活と権利を守るためにやむにやまれぬのだ。もう一つは、国鉄当局の差別政策、たとえば国労や動労を脱退すれば給与と地位を保証する――具体的にそんなことはございませんと言うかもわかりませんが、事実そうなんです。いわゆる第一組合にあるのか分裂組合にあるのかによって、差別扱いをしておるというようなこと。さらにもう一つは、先ほど私は大臣にも申しましたが、いわゆる当事者能力について疑問がある。政府の方針によって、国鉄当局ではどうにもならないという問題があるというような、政治的な問題等も含めてやむにやまれない、こういうことだと思うのです。ストライキをやれば、組合だって大きな損失なんですね。だから、やりたくてやっていないのです。そこを最大限の努力をして回避するように国鉄当局はどうやったのか、どれだけ努力をしたのか。ことに問題は差別政策にあるのではないか、このように思うのですが、いかがでしょう。
○磯崎説明員 冒頭にも申しましたとおり、昨日の事態はたいへん私は遺憾に思っております。 さて、ただいまの御質問でございますけれども、私のほうは御承知のとおりの財政状態でございまして、過般御審議願いました四十六年度の予算につきましても、さっき大臣がおっしゃったとおり、いわゆるベースアップ財源として約五%、三百億の原資を組み込んでございます。しかし、その原資のもとは、実は長期の借金でございます。すなわち建設勘定から長期の借金をして、そしてそれを損益勘定に回しまして、それが財源になって五%の昇給資金を組んだ、しかし、これも非常に異例のことでございます。 と申しますことは、収入状況の見込みがよいとか、あるいは非常に大きな経費の節減見込みがあるということならばともかく、収入も御承知のとおりほとんど横ばい、頭打ちでございます。経費の大きな節減の見込みもあまりないということになれば、どうしても別の財源でベースアップの財源をとっておきませんと、また年度の中間で補正予算その他のお願いということになりますので、私のほうといたしましても、経理上は順当でない長期債務によってベースアップをまかなうという腹をきめたわけでございます。これは非常に世論的には問題があるということもいろいろいわれておりますけれども、とにもかくにも予算でそういうふうにいたしました。よその公社は非常に楽にお組みになっているようでございますが、私のほうは非常に苦心をして三百億という財源を組んでおります。これは国会で幸いに御承認いただきましたが、私どもといたしましては、まずことしの予見できるベースアップ財源としてできるだけの努力の一端であるというように思っております。 次に、その後職員側から、三組合ございますが、いろいろ新賃金の要求がございまして、私どもといたしましても、長期の金を借りてベースアップをするというふうに考える以上、当然国鉄自身としても、合理化、近代化をすることによってある程度のものは働き出さなければいかぬということによって合理化の折衝をしたわけでございます。 一方、私どもといたしましては、国鉄職員なるがゆえに一般世間並みのベースアップもできないというのでは困るということで、公式、非公式によそ並みのことはぜひしてやりたいと思っているというふうな願望を表明したこともございます。これはいろいろな場でございまして、これがどういうふうな効果になってあらわれたかは一応別といたしましても、率直に気持ちを披瀝いたしまして、よその公社並みに、人並みのことだけはぜひしてやりたいということは数回にわたって申しておりますが、これは正式な場ではございません。 御承知のとおり、四月の末に、郵政と国鉄を除きました二公社四現業は有額回答をしたわけでございますが、私のほうは有額回答できるような情勢じゃございません。ところが、郵政は郵便法が通りました翌日に有額回答をしたということで、国鉄だけが置いてきぼりになるというような状態になったわけでございます。私どもといたしましても、一方合理化をぜひ進めたいということで両方で話し合いまして、調停を開始する前の日の夜おそくやっと、国鉄についても、よその公社との均衡をとってほしいということを調停委員会に対して正式に申し入れ、同時に、組合に対してもそういうことを調停委員会に言うということを正式に申したわけでございます。 以上のような経路によりまして、私どもといたしましては、実はお示しの当事者能力以前の問題、いわゆる支払い能力の問題になってくるわけでございまして、昭和三十九年に前池田総理と太田薫氏との会談の際にいわゆる当事者能力の問題が問題になりました時点には、まだ国鉄にも支払い能力があったわけでございます。すなわち、払えるのに払わないというのは当事者能力だと思います。ところが、私どもは払えないということを言って、当事者能力以前の支払い能力の問題であるというような角度から、残念ながら当事者能力の問題に至る一歩前でもって実はいろいろ足踏みしておったわけでございますが、それがとにもかくにも調停の段階までに同じバスに乗れたということは、一つの土俵に上がったというふうに私は思っております。 その後の組合のストライキの合法、違法は、昨日私十分言い尽くしまして、部内のコップの中の問題でございますのであまり申し上げたくありませんが、私としても、私以下、ストに参加した全職員を含めて、国民に対して申しわけないと思っております。しかし、何としても今後、こういう事態の起きないように、労使関係の信頼の上に立って、しかも十分支払い能力のできるような、せめて当事者能力で制限されるような財政状態に持っていくことが、私はいまわれわれに与えられた一番大きな問題だというふうに思っておるわけでございます。 全般的に申しまして、私はもういまさらストライキがどうだこうだというような気持ちはございませんし、ただ今後は、いま考えておりますことは、過般の調停委員長見解――正式にはなっておりませんが、調停委員長の御見解のようなものがそのまま仲裁裁定として出ました場合には、実は八百億近い金が必要でございます。一体それをどうするかということが、いま私にとっては焦眉の急の問題でございまして、これがいつきまるかわかりませんが、一体これを実施するとすれば、どういうふうにしてするのかという問題でいま頭が一ぱいであるというふうに申し上げておきます。
○田中(武)委員 国労の中川委員長も、組合だってストをやりたくてやっておるのではない、ストをやれば組合だって大きな損失があるのだ、利用者のことを考えると頭が痛い、こういうように語っておるわけなんですね。しかしながら、一方において、先ほども申しましたようないわゆる物価高、労働強化、さらに差別待遇、これが大きな一つの原因ではないかと私は思うのです。 こういうことと、さらに、いまさら申し上げるまでもないが、国有鉄道法の二十八条に給与のことについて書いてありますね。「その職務の内容と責任」、これが一つだと思うのです。次に二項のほうでは「生計費並びに」云々となっておるのですね。及び公共企業体等労働関係法の第一条二項の関係者は最大限の努力をせにゃならぬという義務、これを総合して、もっと積極的な対策を国鉄当局が考えられるように要望いたします。いかがですか。
○磯崎説明員 その点はまさに先生のおっしゃるとおりでございまして、やはり私どもといたしましては予算の段階でその問題をどうしても取り上げなければ、あとになると全部後手に回ってしまいまして、また補正予算ということになりますので、来年度、四十七年度の予算編成の際には、その問題についてもう少し積極的に、たとえば五%につきましても、ことし初めてああいうふうな形になったわけでございます。私は多少の前進だと思います。それをもっと、すべてが有効的に解決できるような施策を、やはり予算段階で一〇〇%と言わないまでも、ある程度の見通しがつく措置をぜひ四十七年度からとっていかなければならないというふうに思う次第でございますが、何と申しましても、経営状態が非常に悪くて、収入が伸びない、経費がふえる、こういう状況の中で一体どうしてやっていくかというようなことについて、いろいろ政府の御援助その他についてこれから積極的にお願いしてまいるというふうな所存でございます。
○田中(武)委員 それでは、問題を次に移します。 実は、去る四月に、兵庫県の佐用郡へ県会議員選挙の応援に行ったわけなんですが、同じ兵庫県内ですが、あまりその地へ私行ったことがなくて、初めてなんです。佐用町から数キロ北に入りましたところで、りっぱに高架の工事が終わっておるといいますか、その下の道を車で通ったわけなんですが、そのときに私、一体あれは何だと聞いたわけなんです。そうすると、国鉄の智頭線の工事だ、ところが、どうも工事が中止せられておるらしい。これは、もう使用というか、開業に至らないんじゃないか、そういうことを言っておりました。御承知のように、あの地方は姫新線の無人化の問題、これが――国鉄側ではそうではないとおっしゃるかもわかりませんが、地元民は、地元の意向を無視した、こういうことで、いろいろ国鉄に対して言い分なり要望を持っているようなんです。そういうこととあわせて、一方においてこういうことをしておりながら、一方においてここまで工事しておってあとほっておる、むだではないか、そういったような声を現実に聞いたわけなんです。 そこで調べてみたんですが、この智頭線は、鉄道敷設法の一条別表八十五によって進められておると思うのです。いまどの程度の工事が終わっておるのか、それに幾らほどの――これはむしろ建設公団のほうだと思うのですが、予算を使っておるのか、将来これをどうするのか。一説によると、山陽新幹線が来年あたり開通する、そうして相生に駅ができる予定である。この敷設法の別表八十五では上郡からとなっておるが、そういうものとにらみ合わせて考えたらどうなのか、こういう意見も地元で聞きました。 したがって、いま申しますように、この工事はどの程度進んでおり、将来どうするのか。ただ、気持ちとすれば、合理化だということで、一方において、われわれの要望というか希望を無視して姫新線を無人化しておきながら、一方においてこういうむだをしておるというのが受け取り方なんです。したがって、そういうのが誤解であるとするならば、誤解を解くような答弁を求めたいと思います。
○磯崎説明員 智頭線の工事の実態につきましては、後ほど建設公団総裁から答弁いたします。私どもといたしましては、その智頭線を含む全体の山陽、山陰の一種の交通のルートの問題につきまして一言御説明申し上げたいと思います。 実は、後ほど建設公団のほうから説明があると思いますが、全国で五十数線の新線建設をやっておるわけでございます。先ほどおっしゃるとおり、大正十一年の法律に基づきましてやっておりますが、率直に申しまして、私どものほうから見ますと、できましても輸送量が非常にない。一日二、三回しか入らぬという線区が実は相当ございます。かといって、私は全部が全部要らない、全然やめてくれとも申しておりません。何とかいまやっておる五十数線を徹底的に重点化して、ほんとうに必要なもの、交通のルートとして必要なものはなるべく早く完成させてくれ、そうして、いわば盲腸線的なものについて、どうせ道路でもって代替できるものは、もう中止するなり何なりしてほしいという、いわゆる建設線の重点化ということについて私どもは強い希望を持っておりますし、国鉄再建計画の閣議決定でも重点化をしてやれということを政府はおっしゃっておりまして、私は非常に期待をしておりますが、いまの智頭線も、そういう関係から申しますと、先生おっしゃった智頭と佐用の間、これは私はぜひ早くやってほしいと思っております。しかも、その智頭-佐用間は極力合理化をして、人の要らない鉄道にする、そうして山陽新幹線が来年四月に岡山まで開業いたしますので、姫路から姫新線を通って、そうして智頭線を通って、因美線を通って鳥取へ行くというルートが実は一番近いわけであります。山陽新幹線ができますと、実は島根県は非常に便利になります。岡山から伯備線を通ってまいりますと非常に便利になる。鳥取県が一種のエアーポケットになりますので、私はなるべく早く智頭線をつくってもらって、智頭線の北半分をつくってもらって、姫路から鳥取というルートを将来考えなけれげならぬ。できれば特急を動かして、姫路から一時間から一時間半――一時間はちょっと無理でございますが、一時間半ぐらいでもって鳥取を結ぶという、ルートとしては非常に重要なルートだというふうに思っております。しかしこれは、昔のように四キロに一つずつ駅をつくるということではなしに、むしろ合理化された、人の要らない鉄道をつくってほしいというのが私どもの希望でございますが、そういうふうに、ただ智頭線一つにいたしましても、やはり南半分と北半分の重点化ということをぜひ考えてほしいと同時に、全国的なそういう新線建設の重点化をやってほしいというのが一つの強い希望でございます。
○篠原説明員 智頭線の現況を御報告いたします。 智頭線は、ただいま国鉄総裁からも御答弁がありましたように、陰陽を結ぶ大事な線だというふうに考えておりますが、結局この距離は上郡-智頭間五十三キロございまして、総工事費としては百十億予定しておりますが、現在まで、四十五年度末まで三十三億のお金を使いまして、四十六年度は十五億という、公団のAB線としては非常に大幅な金をつけまして工事を進めておるわけでございまして、一日も早く完成してお役に立てたいというふうに考えておるわけでございます。 ところが、AB線といいますか、このいわゆる地方開発線につきましては、皆さんも御承知のように利子のつかない金、つまり国の出資と国鉄の出資を使いまして工事をするわけでございまして、でき上がった場合には国鉄に貸与する、しかも無料で貸与するということになっておりまして、その場合に、建設費に対する減価償却その他の金に対しまして補助金を国からいただくという形になっております。 したがいまして、四十六年度はどういう形になっているかと申しますと、五十億国鉄が出資しまして、政府からの出資が百三十五億、それにいろいろな金をかき集めまして百九十五億という金と、それから管理費を入れますと、二百億をこえるような資金を投入しているわけでございまして、そういう姿の中で工事を進めておるわけでございます。しかし、これに充当する線区が非常に多うございまして、路盤工事を着工しているのが三十三線、そのほかに約十線、まだ路盤着工してない、つまり測量、設計、または用地買収という線区が十線ばかりございますので、非常にたくさんの線区をかかえておりますので、予算がそうふんだんに割り振れるわけではございませんので、スピードが非常におそいという地元の方からのおしかりもあるだろうと思いますが、しかし、そういうようなことで、われわれとしてはなるべくこれを重点化して、完成間近なものは早く仕上げる、それから国鉄の御要望のあるところもよく聞きまして、それを勘案して進めていく、運輸省からの御指示に基づきましてわれわれは仕事をしているわけでございます。したがいまして、ごらんになったとおりに、一部はできておるが、さっぱり――いつ開業するのだというようなおしかりを受けるかもしれませんが、われわれはできる範囲で工事を進めていきまして、そして国鉄総裁からもお話しのありましたように、経費のかからない線区、つまり人件費の要らないような線区をつくっていきたいということで、しかも、これは将来国鉄にもこれからお願いするのですが、最も近代化して合理化した地方線区をつくりまして、地元の人には非常に便利で、しかも経費としてはかからないというようなものにしていきたいというふうに考えているわけでございます。
○田中(武)委員 そこで、もう時間もあれですからこまかいことは申しませんけれども、公団法の一条では「経済基盤の強化と地域格差の是正」ということが目的になっている。この文言を見る限りにおいては、ある程度、経済性だけではなくて、地域格差の是正とかあるいは経済基盤の強化ということで、まあ赤字が出てもやるのだというように解釈すべきであると思うのです。国鉄というこの公共性からいって、ことに地域格差の是正ということが大きな問題だと思うのです。また、国有鉄道法第一条の目的の中には「公共の福祉を増進することを目的」とするとうたってある。これらを見る場合においては、すぐに赤字だとか、あるいはいわゆる経済の合理性に合わないからというだけでは片づけられない問題があると思うのです。と同時に、いまの国鉄の経理の実態からいえば、これは赤字対策の再建計画というのがある。こういうのを一体どうマッチをさせて法の精神を生かしていくのか。同時に、限られた予算をどのようにこの双方の目的に合うような、公共の福祉増進、地域格差の是正等をも含めて有効的に使うのにはどうすべきなのか、こういうことをまず考えるべきだと思うのです。 まあ抽象的な言い方をしましたが、たとえば智頭線におきましても、あそこまでできておるんだから、だからむだなことのないように、しかもあの辺は地域格差という上においては、これはもう御承知のことだと思いますが、そういう上に立ってこれは早く解決をする、利用する、少なくともむだだというような印象を与えてはならないと、こう思いますが、この双方の基本法の目的及び限られた予算の有効的な活用というような点等々あわせまして、ひとつ善処を要望したいのですが、いかがですか。
○磯崎説明員 ただいま先生おっしゃいましたことは、いま政府でやっておられますいわゆる総合交通体系ということがいろいろございますが、その中で、私よく申しておるのでございますが、総合交通体系と申しますと、とかくビジョンのはなばなしい話ばかり出てしまいますが、そうでなしに、いまおっしゃったような地域の交通ということについて鉄道と道路をどうするのだ、また、現在やっている建設線をどうするのだというふうな、具体的な地域の総合交通体系をぜひこの際立ててほしいというふうに申しております。 私ども、国鉄という小さい、狭い分野でございますが、やはり道路との総合的な問題あるいは他地域との問題等、やはり政府としての総合交通体系問題も、その地域交通――地域というあまり広くない、見捨てられがちな地域の交通をどうするかというふうな立場でもって、この総合交通体系問題にぜひ取り組んでいただきたいということを政府にお願いをしておるわけでありますが、そういたしませんと、非常に総花的になってしまって、結局、どれもこれも中途はんぱということが一番むだだと私は思います。どうしても重点的にやって、そのかわり、ある程度こっちはがまんしてもらうというふうな対策を思い切って立てていただきたいというのが私どもの希望でございます。
○篠原参考人 ただいま磯崎総裁からお答えいたしましたように、われわれも同じような考えを持っておりますが、特に公団の使命は、地域格差の是正ということが非常に大きな使命でございまして、われわれはそういう立場で、公共的な立場でどうあるべきかということを強く考えて仕事をしてまいってきているわけでございますが、この総合的な考えは、もちろん運輸省から御答弁するのがしかるべき問題だと思いますけれども、われわれとしましてもそういう意味で考えておりますことは当然でございます。 しかし、ここに、先ほどからもお話が出ておりますように、国鉄の経理の問題からいいましていろいろ問題が出ておりますので、ただいま磯崎総裁から話がありましたように、総合交通体系の中でどういうふうな位置づけをするか、新線建設をどういうテンポでやっていくかというようなことも含めましてきめていただければ非常にありがたいというふうに考えるわけでございますが、そういう点につきましては、また諸先生方の御指導をいただかなければならぬというふうに、われわれは強く感じているわけでございます。
○田中(武)委員 これも、いまお伺いしている智頭線等々に関連して出た話なんですが、姫路地方といいますか、これはもう住宅難でたいへんなんです。ここで山陽あたりからの通勤者も相当数あるわけなんです。あの辺ではまだ、いわゆるベッドタウンといいますか、アパートとか公共住宅ですね、公営住宅を建てる余裕がたくさんあるし、現に若干建っています。その家賃等は姫路地区に比べて半分以下なんです、同じような間取りで。ところが姫新線があまりにもおそ過ぎるというのです。そこで、これはあに姫新線だけではないと思うのですが、もっとスピードアップはできないのか。せめて、一時間半かかるところが、まあその半分くらい――新幹線並みでなくて本線並みのスピードで、半分くらいに縮小できないか、こういうような意見も出されておったわけなんです。あに姫新線だけではありません。同じような状態が各地に起こっていると思うのです。そういういわゆる支線といいますか、と同時に、これが地域格差の是正につながると思うのです。国民経済に寄与する道だと思うのですが、そういうスピードアップの問題についてはいかがでしょうか。
○磯崎説明員 実は、在来線の増強につきましても、ことしからやっと政府が多少出資していただきまして、わずかながらでございますけれども、いままでの線の増強、すなわちスピードアップ等が徐々にできるようになりました。まだまだとても――幹線筋が手に一ぱい残っておりますけれども、私は、もうほとんど、五十年、百年前につくった鉄道でいま輸送することは不可能、無理でございますので、なるべく政府からもお金を拝借いたしまして、あるいは政府に出資していただきまして在来線を強化するという方向で進んでいただきたい。ことに、いまおっしゃったように、このごろ地方都市の通勤輸送が非常に問題になってまいりまして、いままでのように一キロ走るのに何分というようなことではとてもだめだというような要望も非常に強うございますので、今後地方交通についての問題、これをもっと真剣に取り上げて、あまりにもいままで東京に金がかかり過ぎておりました。これが大体一段落いたしますので、この次は地方都市というふうに考えておる次第でございます。
○田中(武)委員 これはいささか、何といいますか、地元の問題になって恐縮なんですが、いまの姫新線の問題を含めて、スピードアップの問題は、実は選挙応援の懇談会の中で出てきた問題です。いわば公約して帰ったわけなんです。具体的にスピードアップは、姫新線においてはどうです、できますか。
○長浜説明員 お答え申し上げます。 確かに姫新線、姫路のベッドタウンとしてもっと早く増強しなければならない線区でございますことは、私も十分承知をしておりますが、いま総裁が答弁しましたように、今年度から増強の金をいただきましたけれども、まだ地方には回る余裕がございませんが、姫路だとかあるいは岡山だとか、こういった地方都市を中心とした近距離の交通網の支線区の増強ということは、最終的には複線にするとか、いろんな案がありますけれども、とりあえずは軌道強化だとかあるいはカーブを直していくとか、こういうことをやっていけると思います。ただ、今年度からはまだ予算を見ておりませんので、なるべく早い年度にそういうことの増強もやっていけるようにしたい、特に、姫新線につきましては、智頭線の完成とにらみ合わせながらそういう線区の増強を積極的に取り進めていきたい、こういうふうに考えております。
○田中(武)委員 具体的にいつごろ実現できるか。
○長浜説明員 智頭線の完成の年度に合わせまして強化をしていきたいと思いますので、智頭線の完成が何年度になりますか、私もちょっといま承知いたしておりませんが、それに合わせて、けつを押えて増強していきたいと考えております。
○田中(武)委員 ここまで言ったんだから、もう一歩進めて、一体いつごろにそれができるかということを、どちらからでもけっこうです。決して陳情ではありません。
○長浜説明員 ただいま御答弁申し上げましたように、智頭線ができますと、姫路から鳥取までの急行なり特急のような列車を通したいと思っております。そういたしますと、当時カーブを改良するとか軌道強化をしなければなりませんので、それがひいてはその地区の通勤輸送等の列車のスピードアップにもそのままなる、こういうふうに考えております。したがいまして、智頭線の完成の時期に合わせてそういう計画を至急に立てて処置するような方向で進めたい、こう思います。
○田中(武)委員 一日も早く実現するように要望します。 と同時に、よその選挙区のことばかり言っておって、自分のところを言わなかったということじゃおこられますので、加古川線等についても同様でございますので、その点もついでに申し上げておきます。 それから、いろいろお伺いをする準備をしておりましたが、時間も来ましたし、ことにガードマンの問題でおたおたして答弁のために時間をとりましたので、結論に入りたいと思うのですが、これは毎日新聞の本年二月十四日の記事なんです。ごらんになったと思います。「北海道・白糖線延長工事」、こういうことで「十億円がムダに?」こういうむだをしておる。「レールは敷けたが列車は来ない」、こういうサブタイトルがついております。その中で「それでも延長工事は続く」ということで、日本鉄道建設公団の言い分と国鉄本社の言い分が食い違っておるような記事も出ております。 〔高橋(清)委員長代理退席、委員長着席〕 いずれにいたしましても、これを私追及という考えではなしに、いまの智頭線も同様で、こういうように、一方において国鉄は赤字だということで合理化が進められておる、にもかかわらず何だか十億円のむだといったような印象を与えるようなことがあっては私はまずいと思うのです。この種のことについては北九州にもあります。私はその理由等を一々いまここで追及しようとは考えておりませんが、少なくとも地元の人たちがいま私が智頭線で言ったような感じを受けないように、同時にまた、何億とか何十億とかむだだ、こういうような印象を受けないような運営というか経営というか、それをやってもらわなければ困ると思うのです。その点についてもあわせて御意見を伺って――こまかいことはよしましょう。決算委員会の質問らしく最後はひとつこういうことで締めくくりたいと思いますが、いかがでございますか。
○磯崎説明員 私も全くその点につきましては先生と同感でございまして、先ほど申しましたとおり、方々食い散らして総花的に仕事をしたのではだめなんで、まず重点的にすぐ使えるようなものをぜひつくってほしい。それにはいろいろいままでのいきさつ等もあって、簡単にはできないことは私もわかりますけれども、やはり勇断をもって、たとえば建設線についても重点的にやるという方針を政府でおきめくだされば、建設公団でも私どもでも、むだをしないで、りっぱな鉄道を運営していくことができるというふうに考えますので、今後そういう方向にぜひ進めるように御協力を賜わりたいと思う次第でございます。
○田中(武)委員 公団総裁、何かありますか。
○篠原参考人 ただいま国鉄総裁からお話しのありましたように、われわれも同じように考えているわけでございますが、いままでの経過を申し上げましてもおわかりのように、政府でもって運輸大臣が基本計画をきめまして、われわれに指示しまして、工事実施計画その他いろいろ仕事をする上の手続は国鉄のほうとよく協議して、その上で工事を進めてまいってきているわけでございまして、私は、そういうむだというふうには全然考えておらないわけでございますが、しかし、そういう疑惑を国民に与えたということは、われわれとしてもまことに申しわけないような気がいたします。これは政府でも十分その点は御配慮いただいておることでございますが、今後もそういうことのないように連絡を十分にし、運輸省の御指示を十分得ながら進めていきたい。 それには先ほど申しましたような総合交通体系の問題もございますが、いままでのやっていることにつきましても、われわれなりに重点を置いていろいろ計画をして仕事をしてきたわけでございます。たとえば、非常に御要望が強いのでございますけれども、四十数線あるうちの十何線というものは路盤にもまだ着手していないというように、ふるい分けて仕事を進めてきておりますが、国鉄の財政が非常に苦しくなってまいりまして、なお一そうそういう御要望が出てきておるようでございますので、この点は運輸省ともよく御相談しまして、御指示を受けて、そういう問題の起こらないように今後注意してまいりたいと考えております。
○田中(武)委員 それじゃ、きょうはこの程度で終わります。 ――――◇―――――
○濱野委員長 閉会中審査申し出に関する件についておはかりいたします。 すなわち、決算の適正を期するため、 一、昭和四十四年度一般会計歳入歳出決算 昭和四十四年度特別会計歳入歳出決算 昭和四十四年度国税収納金整理資金受払計算書 昭和四十四年度政府関係機関決算書 二、昭和四十四年度国有財産増減及び現在額総計算書 三、昭和四十四年度国有財産無償貸付状況総計 算書 四、歳入歳出の実況に関する件 五、国有財産の増減及び現況に関する件 六、政府関係機関の経理に関する件 七、国が資本金を出資している法人の会計に関する件 八、国または公社が直接または間接に補助金、奨励金、助成金等を交付しまたは貸付金、損失補償等の財政援助を与えているものの会計に関する件 以上、八件について、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、委員派遣承認申請に関する件についておはかりいたします。 閉会中審査案件が本委員会に付託になり、調査のため現地に委員を派遣する必要が生じました際には、議長に対し、委員派遣承認申請を行なうこととし、その手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○濱野委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時二十九分散会