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65回国会衆議院1971/03/25

外務委員会 第12号

発言数
123
登壇者
12
会派数
4
開催日
1971/03/25

会議録

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 これより会議を開きます。  田中委員長が本日所用のため出席されませんので、指名により、私が委員長の職務を行ないますので、御了承願います。  最低賃金決定制度の創設に関する条約の締結について承認を求めるの件、開発途上にある国を特に考慮した最低賃金の決定に関する条約の締結について承認を求めるの件及び国際労働機関の総会がその第三十二回までの会期において採択した諸条約の一部改正で条約の運用に関する報告の国際労働機関の理事会による作成に関する規定の統一を目的とするものに関する条約の締結について承認を求めるの件、以上三件を一括議題として、審査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大原亨君。

大原亨日本社会党

○大原委員 最初に質問いたしますが、このILO条約の問題はどこが主管をしておるのですか。実質的にどこが主管をいたしておりますか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 一般国際条約の一つでございますから、直接には外務省が主管でございます。ただ先生の御質問の中に実質的にはというおことばがございましたので、実質的にはということになりますと非常にめんどうなんでございますけれドも、ILO条約を批准するにあたりましては、国内の労働法規との関係が非常に密接でございますので、実質面につきましては、われわれとしてけ労働省の御意見、それから労働省の御協力、これに依頼しなければならないことが非常に多いということを申し上げざるを得ないと思います。

大原亨日本社会党

○大原委員 この是非の論議は別にいたしましてでは労働省は具体的にはILOの機構の中にどちいうふうに入り込んでいるのですか。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 日本政府といたしましてILOに加盟いたしております。外務省が外交関係上窓口になりますが、実質的には労働省なり運輸省その他関係各省が外務省と協力して参加するという形で、ILOに関係いたしております。

大原亨日本社会党

○大原委員 労働省はだれを出しているのか。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 久野木審議官が政府代表として理事会のメンバーになっております。

大原亨日本社会党

○大原委員 労働省から常任理事を出しておるわけですね。それからILOの総会には労働大臣が政府代表に出るわけでしょう印そうですね。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 政府代表は、原則として労働大臣が出席いたしますが、国会その他の都合で出席できないときには、政務次官その他しかるべき方が政府代表に任命されることになっております。

大原亨日本社会党

○大原委員 外務省で、ILOの出先で担当している大使はだれですか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 在ジュネーブ国際機関日本政府代表部の大使であります北原大使でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 それで、日本はILOについて非常に不熱心だ、国際的にこういう世論があるわけです。いまの質疑応答でわかるように、実質的にILOの問題について責任をもって推進しているのは労働省であるが、外務省は、問題でも起きない限りはこの点に対する認識は非常に消極的である。しかし、私は、これからはこのことはこれでは済まぬと思う。なぜかといいますと、日本はアメリカとの貿易関係でかなり摩擦を生じているし、最近のヨーロッパへ政府、財界が一体になって進出をしておるわけですが、しかし、日本人の生活様式というか、たとえば労働時間あるいは休暇のとり方等を見まして、日本の商社をはじめ日本人全体は夜昼なしに働いて、国際的な休息や休暇の慣習も無視して働く、馬車馬のようにやる、商業コマーシャルの問題でも手段を選ばぬ、こういう批判がかなり起きておると思うわけです。私は、これはILOの問題に対する認識の不足というものも一つはあると思う。こういう問題は、公害のたれ流しの問題、新しいソーシャルダンピング、そういう問題と一緒に国際的な批判を受けておる。そういうものを正して、初めて経済大国としての国際的な公正競争ができるんだ、こういう考え方が国際的にも裏づけられるのではないか、こう思うが、これについて、私の見解に異論があればひとつ御答弁いただきたい。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 全然異論がございませんので、御同感であります。

大原亨日本社会党

○大原委員 私が言ったことは、政府がみな悪いということを言ったのです。全くでたらめとは言わないが、これは外務委員会だからことばを慎むが、これは日本としては非常に恥ずかしい。われわれが外国に行っても、そういう点は、大使やその他前線の皆さんからもこういう意見をたくさん聞く。われわれもそういうふうに思う。  そこで、この議論は、原則論だけをしておってもしかたないわけですが、外務次官、これは愛知外務大臣の言ったことばなのですが、外務省の官僚諸君は、国際情勢の問題を、やはり一応情報をとるために非常に勉強する、語学を勉強するプロパーはしなければならぬだろう。それから財界とのつき合いもよくやる。財界とのつき合いも、それは輸出ということが非常に大切だ。しかし、いまは日本のドルは五十億ドルをこえて、ドルが蓄積され過ぎておるということで、円の切り上げが問題になっておるくらいですが、むしろ私どもの姿勢を正して、そして国際的な慣行を消化した上で公正な競争をするという観点が日本の外交においては重要な点ではないか、私はこういうふうに思うわけです。ですから私は、外務省の官僚諸君自体の頭をやはり切りかえることが必要だ。公害とかILOその他、社会保障とか、そういう労働条件、生活条件の問題に対する認識を、研究を深めるということが大切ではないかと思いますがこの点はいかがですか。     (青木委員長代理退席、山田(久)委員長代理着席)

竹内黎一自由民主党外務政務次官

○竹内(黎)政府委員 ただいま先生御指摘の、私ども外務省のものの考え方につきましては、私ども、確かにまだそういう御批判を受ける余地があろうかと思っております。私どもは別段ILOのことを軽視をしておるわけではございません。けれども、やはり今日日本の国民全体のILOに対する認識がどうかというと、私どもは、まだまだ不十分なものがあると思います。そういう意味では、私どもの仕事においても、まだまだ足りないところがあるのだろう、このように反省をいたしております。  しかし、公害のことにもお話がございましたが私ども外務省におきましても、そういう環境の問題について全然関心がないというわけではございません。七二年にはそういう国際問題の会議も予定されておりますので、わが外務省としても外務省の立場からいろいろ情報の収集あるいは研究等を行なっておりますが、何といいましても重要な・問題でございますので、ただいまの先生の御指摘を体しまして、さらにその方面においても私ども研究あるいは勉強してまいりたいと思います。

大原亨日本社会党

○大原委員 いままでの質問者の議論の中にも、私、ざっと見せてもらいましたが、出ておりますが、あまり突っ込んだ質問もなかったようですがわれわれが外国の視察その他に行きまして、とかく国会議員は物見遊山に行くのだという批判を受けるわけですが、行儀が悪い、こういうのがとかくあるわけです。それはわれわれがいけないので、十分反省をしなければいけない、こう思っているのですが、それとはまた別に、外務省の出先へ行きましても、公害とか社会保障とか、こういう労働問題などで、各国の国民生活の水準を私どもが研究しながら日本の水準を引き上げていく、そういう問題については、外務省のプロパーは非常に認識が足りない。これが主流になっておるわけです。それから、各省から出向いているアタッシェは、やはり研究や調査の予算がない、自主性がない、大使の指揮下にある、そういうこと等で、つまり目まぐるしい接待ということもあるのだろうが、ともかくも本来の機能を発揮するに十分の条件がないのではないか。それはプロパーの認識の点も問題である。そういう点で、私はやはりこれからは言うなれば各国における競争というのは、国民生活水準をお互いに公平に引き上げていく、こういうことがやはり体制を越えた一つの競争である。そういうことから考えてみると、そういう問題についてツーと言えばカーと言うふうな反応のしかたができるような体制を外務省自体がとられぬ限りは、こういうILOの問題は一部の者にまかしておくというふうなことで、そういう面に対する国際的な批判とか意見に対してはきわめて鈍感になるのではないか。こういう面において、外務省プロパーの体質を改善することが非常に必要であるというふうに私は思うわけです。このことは、GNPとか一人当たりの国民所得で国民生活の水準を比較するというふうな単細胞的な考えではなしに、具体的に国民生活の最低基準ということが議論されているが、生活の中身と生活の環境基準というふうなものを問題ごとに取り上げながら、日本の国でどういうことが問題になっておる、外国ではどういうふうに処理されている、国際的に日本はどこへ出しても恥ずかしくない、こういうことを背景にこれからは貿易もあるいは国際的ないろいろな面における交流もやっていかなければ日本は決して大国ということはできないのではないか。そういう面においては、ILOの問題を議論する際に、根本的にそういう点を猛反省してかかるべきではないか、こういうふうに私は思うわけでありますが、ひとつ次官のほうからでも御所見をお答えいただきたい。

竹内黎一自由民主党外務政務次官

○竹内(黎)政府委員 私どもも、このILOの問題はごく一部の者にまかせておけばそれで済む、そういう問題でないということは十分認識をしておるつもりでございます。しかし、認識はしておっても実態がなってないじゃないか、たぶんこういうおしかりであろうかと思いますが、この点につきましては、さらに今後、われわれもまた鋭意努力をしてまいりまして、そしていま申し上げたように、ILOの問題はごく一部の人間が特殊にやっている仕事だというそういう立場はこれからも決してとらないつもりでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 それじゃ外務省主管局長でも次管でもよろしいのですが、ILOの中において、これは国連の専門の機構だが、どういうふうな条約が重要であるか。これはテストのようなものだけれども、ILO条約において、条約は幾つあって、その中で柱になるような条約はどういう条約であるか。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 先生御承知のように、ILOの創立五十週年を記念いたしまして、主要条約についての批准状況について報告を求められた経緯がございます。ILOとしていわば重要な条約を選びまして各国に照会をしたというふうに考えられます。それは八十七号条約以下十七ございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 特徴的なやつを言ってください。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 結社の自由及び団結権の保護条約、八十七号条約でございます。団結権及び団体交渉権条約、九十八号条約。強制労働条約、二十九号。強制労働廃止条約、百五号。差別待遇(雇用及び職業関係)の条約、これが百十一号。同一報酬条約、百号。社会政策の基本的な目的及び基準条約、百十七号。労働監督条約、八十一号。職業安定組織条約、八十八号。雇用政策条約、百二十二号。最低賃金決定制度条約、二十六号。最低賃金決定制度農業条約、九十九号。賃金保護条約九十五号。社会保障最低基準条約、百二号。均等待遇社会保障条約、百十八号。最低年齢工業条約五十九号。母性保護条約、百一二号。以上の十七でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 その十七の条約の中で日本が批准しておる条約は何件ありますか。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 六件でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 その批准は国際的な順位からいえばどのくらいになりますか。

道正邦彦労働大臣官房長

○道正政府委員 これも先生御承知のとおり、総会で採択されました条約は百三十四ございます。そのうち日本が批准いたしております数は二十六条約でございまして、今回三つお願いしておりますので、これが御承認いただければ二十九になるわけでございます。順位というのは百二十一の国の中での順位というふうに考えますが、二十六といたしますると、六十四位でございます。それから二十九になりますると、五十七位ということになります。

大原亨日本社会党

○大原委員 GNPが世界で何位であるとか国民所得を人口で割った一人当たりの国民所得が世界で何位になったということはほとんど実質的には意味がない。問題は賃金とか社会保障とか労働時間、そういうものとか、それから生活の環境をつくっている福祉施設とか、あるいは社会資本的な施設とか、そういうふうなものがどれだけ充実されているかということが、その国の国民生活水準がどれだけの位置にあるかということになるわけです。そういう点に焦点を当てて国際的な公正な競争をするということ、これが国連の精神である国際協力あるいは平和の基礎になるのだ、こういうのがILOの創立の精神だというふうに思うわけですね。このことについて疑問がありますか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 全くお説のとおりでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 それは実際にはそういうことをやっていないわけです、日本の政府は。日本の政府全体の姿勢がそうなっていないということを私は問題にするわけです。この議論は、これはまた別の機会にあらためて議論をさらに進めますけれどもやはり基本はそこにある。ですから、ILOの条約の中には——十七の条約をあげられましたが、私がいまかいつまんで国際的な生活水準の比較の一つの条件について若干指摘をいたしましたが、全体としてそれぞれの国民の中において生活が向上し生活が安定する、そういうことが重要なのであって、その一つの基礎的な国連の機構の中における専門機構、国連の歴史よりも長い歴史を持っているILOは一貫してそのことを追求してきたと思うわけであります。ですから、このことは、外務省全体としてもこういう条約を批准し、あるいは今日のような国際的な条件が貿易の中にあるときに、私どもが胸を張って堂々とやる場合には当然ILOの批准数等についてももう一回総ざらいをして、これは総理大臣に言うべきことであるが、関係各省はその点について意思統一をしながら歩調をそろえてやることが必要である。  そこで質問いたしますが、だれが答えてもよろしいわけですが、なぜILO条約の中で最低賃金制の問題に関する条約が重要であるか、こういうことについて御所見を承りたいと思います。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 ILO条約の中で特に重要なものにつきまして先ほど官房長からお答えを申し上げました。その中に最低賃金に関する条約が入っているわけでございます。これは労働条件の最低基準をきめるということが労働関係の中でも非常に重要な意味を持っている。その労働条件の中でも最も基本的なものはやはり賃金あるいは労働時間である。そういう意味で一番重要な位置を占めるものというふうに私どもは考えております。

大原亨日本社会党

○大原委員 その一番重要な位置を占める最低賃金制に関する条約が、こんなに世界各国で、もう七十カ国以上批准をしているのに、なぜ日本のような経済大国が批准できないのか。こういうことは、この一つをとっただけでも国際的なソーシャルダンピングを非難をされると思うわけですが、ともかくなぜこれが今日までできなかったのか。これは戦後の自民党の二十五年間の政治というものが反労働者的、反民主的な政治であった裏づけじゃないか。いかがですか。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 御指摘の最低賃金に関する条約は採択されましたのが相当前のことでございます。日本におきまする最低賃金の問題につきましては御承知のように三十四年に最低賃金法が成立をいたしたところでございます。しかしその最低賃金法の中身につきましては、特に業者間協定を中心といたしました当初の最低賃金制度については、条約の条項と照らして十分その要件にかなうかどうかということについて疑念を残しておったわけでございます。そういう疑念を残しながらこの条約をその段階で批准することは必ずしも適当でないということで、その面につきましていろいろ検討し調査をいたしておりまして、この際、さらに賃金審議会の答申を得まして最賃制度のあり方についてもう一度御審議をいただいて、それを受けて基本的に今後の最賃制の本来のあるべき姿に従って進めていきたいということで、御承知のように法律を改正いたした次第でございます。その後もさらに中央最低賃金審議会の御審議を得て昨年の九月に今後の進め方という基本的なあり方についての最終答申を得ましたので、私どもとしてはそういう審議会の意向も十分くんだ上で、現在の改正されました最賃法は条約の批准と照らしましても十分その要件を満たしているということの確信を得ましたので、おくれたことについてはいろいろな御批判もございましょうが、今回批准の手続をお願いすることにしたわけでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 日本の業者間協定を中心とする最低賃金は国際的なILO条約の基準に合致しない、こういうことをみずから認めて政府は業者間協定の最賃法をいままでやっておったのだというようなことは聞き捨てならぬ議論であります。でありますが、それはともかくといたしまして、二十六号条約に最低賃金制に関する国際条約があるように、これは非常に早期に重要な案件としてILOにおいて決定された条約である。であるのに今日までこういうふうなことになっておるということは、国内の日本の経営者は賃金の水準を底を下げて全体の水準を下げることができるから、賃金の支払いを少なくして利益を得ることができるが、しかし国際的には大きなはかりがたい損害を受けておる、こういう政治的な感覚が外務省や労働省その他政府全体にない限り、これは政治というものではない。そういう面においては今日までの日本の政府のやっていることはきわめて認識不足であると思います。  そこで私は、本論ではないが入っていくわけですが、日本でぜひ批准をしなければならぬというのは十七項目の問題の中で権利に関する問題、これはまだ問題が残っておる。それから具体的に国民の生活水準をきめるのは何かと言えば、これは賃金に関する問題と労働時間に関する問題——賃金かけるの労働時間、これが実質賃金の問題ですから、そういう問題が一つある。それからもう一つは、何といっても生活の内容、中身を規定するものは社会保障の水準の問題である。社会保障に対する分配の問題である。社会保障に対する分配は、国際水準からいえば、ヨーロッパの日本と同列の資本主義の国に比較をいたしましても、三分の一の水準であるということは、振替所得の比率から見てもいわれておるとおりであります。  そこで最低賃金制というのはどういう目的のためにつくるのか、このことがはたして国際的な常識と一致しておるのかどうかという問題、さっきちょっと議論いたしましたが、さらに進めてどういう国際的な最低基準があるのか、最低賃金制に対する最低の基準というものはどういうことであるか。というのは内容的に言うならば、最低賃金制は何のためにつくるのか、こういうことに対する政府の見解を聞かしてもらいたい。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 最低賃金制につきましてはたとえば二十六号条約におきまして、この条約が採択されました経緯並びにその目的等によりまして、たとえば第一条のところで「この条約を批准する国際労働機関の各加盟国は、労働協約その他の方法により賃金を有効に規制する制度が存在していない若干の産業又は産業の部分であって賃金が例外的に低いものにおいて使用される労働者のため最低賃金率を決定することができる制度を創設し」云々とございます。そういう意味で、やはり基本的に労働協約等によって労働条件はきめられるんだ。ただ必ずしもそういう制度が有効に働いていないところで例外的に賃金が低いものについて、国がある強制力をもってその低賃金労働者の賃金をささえ、その生活の安定をはかっていくこういう趣旨であろうかと思います。わが国の最低賃金法におきましても、その目的に、賃金の低廉な労働者について、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善をはかり、もって、労働者の生活の安定をはかる、こういうことを明記しております。そういう趣旨のものが最低賃金制度の本質的なものであると考えます。

大原亨日本社会党

○大原委員 それで、これはいままでしばしば政府がごまかしてきたわけだけれども、目的だけよかったらいいというわけじゃない。つまり国際的な最低賃金というのは労働協約が中心なんですよ。というのは、労使間の団体交渉を基礎にした労使対等の原則による賃金のきめ方が基本であるという考えが、国際慣行としては手続上も内容的にも一貫している。そこで私は議論するので、あげ足をとるという意味ではないけれども、ずばりと言うわけだが、そういう労使間の協定に基づいて労働基本権が承認をされ、結社の自由、団結権の自由が保障され、労働基本権が保障され、その上に基づいてでき上がった労使対等の原則の上における賃金の決定、こういうものを中心にして、それから漏れておる人々の賃金をその水準まで引き上げていく——内容的な議論は別ですが、やはり権利と手続の問題についてはそういう考え方であるのが、私は、国際的な最低賃金決定の原則であると思うが、いかがですか。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 基本的にいって、先ほど申しましたように労働条件全般が、いわゆる労使の団体交渉等によりまして、労働協約によってきめられるというのが一般原則であることは、仰せのとおりでございます。そこで、最賃の制度につきましても、そういう制度も織り込みながら、この制度の運営をはかっていくということで、たとえば最低賃金の法律の中におきましても、十一条で労働協約に基づく地域的最低賃金という制度もあるわけでございます。これらは労働協約を母体といたしまして、その労働協約がある地域に拡張適用されて、それが最低賃金としての実効を果たしていく、こういう制度も取り入れているわけでございまして、ただ、現実に労働組合がない場合、あるいは、労働協約が有効に働かないという場合もあるわけでございます。そういう場合には、しかるべき機関、公的な機関が、その穴を埋めるという意味も含めまして、最低賃金の有効な制度をかわってきめていくんだ、こういうふうにいまの最賃制度を考えておるわけでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 それで、労使の意見というものが平等に反映をしたその賃金体系の中で最低賃金制がきめられる、これが、私は、国際的な自由主義、民主主義——自由を尊重し平和に徹すると、日本の国の政治家でだれかがよく言うことばですが、その自由主義の原則はそういうことにあるわけです。中身はそういうことなんです。集団的な協約で労働協約という問題があるのですが、そういう集団的な問題に対する認識になると、不逞のやからとかなんとかいうふうな気持ちが腹の中にあるわけなんです。そこを克服できなかったら、これは近代的な民主主義ではないわけです。資本主義でもへっちゃくれもないわけです。  そこで問題は、私どもは、全国一律の最低賃金制ということを言っているわけですが、それはやはり日本の労使の意見が対等に反映するという、そういう形式よりもそういう実質を獲得するためには、そういうことが一つの問題であるというふうに指摘をしている。そこで、政府の実際にこの資料に出ている最低賃金の決定状況を見てみますと、業者間協定は国際基準にも合わないし、そういう法律と実績では条約を批准する資格はない、こういうことでこれは消えております。それから高度成長で経済変動が激しくて、業者がきめる協定というふうな、これは、最低賃金の国際的な常識はもちろんですが、国内においても生まれたものがすぐ死んでしまう、死んだ最低賃金制であるこういうことになっていると思いますね。  そこで、ここにもありますように、この決定状況の中にありますが、審議会方式、十六条方式ですね。それと、労働協約の拡張適用方式でいま話がありました十一条方式というのがあるわけです  そこで、十一条方式を採用する場合には、日本では、総評、同盟、中立というふうにたくさん分かれているし、それに入ってない企業内組合もたくさんある、そういうこと等ですが、しかし、やろうと思えばこれはできるんです。労働組合の組織があるものに対して、それと一緒に集団的にこれと話をいたしまして、そして労使間の話し合いを進めていく、交渉を進めていくという方向はあるわけですが、しかし、この実績が示しているように、いわゆる十一条方式というのは現在、ほとんど有名無実なんです。そして審議会方式という審議会において、職権ではないけれども、最低賃金をきめる、こういうことになっておるわけですね。  そこで、審議会方式について私が質問をしていく際にお答えいただきたい点は、審議会において最低賃金を決定する際においては、どのような基準で最低賃金の中身を決定するのか、これをひとつあらためて御答弁いただきたい。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 最低賃金の原則といたしましては、御承知のように、最低賃金法第三条「最低賃金は、労働者の生計費、類似の労働者の賃金及び通常の事業の賃金支払能力を考慮して定められなければならない。」こういう規定を設けておりまして、最低賃金審議会によりまする最低賃金の決定にあたりましても、当然この原則が適用される。そこで、現実には、各地方の審議会におきましては、その地域におきまする産業別あるいは職種別の普通労働者の、ここにございます類似の労働者の賃金等の実情を見て、労働市場の実態に基づきまして、賃金の現実の姿、これを一つの要素とし、さらには、生計費その他標準生計費等の指標も一つの要素といたしまして、それで三条の基本原則に沿うところで、その労働市場の実態に即して職業別あるいは産業別にきめられているのが実情でございます。     (山田(久)委員長代理退席、青木委員長代理   着席)

大原亨日本社会党

○大原委員 そうしますと、私は、この資料を要求いたしましたときに、一時間当たり賃金の国際比較をここに手元にもらっていますが、これは最低賃金そのものずばりではないわけですが、しかし、これは平均賃金という、毎月勤労統計にあらわれた平均賃金ということにおいて、最低賃金と間接的に関係がある。それを見てみますと、名目賃金額の中で、セントに換算いたしますと、日本は七十九。七セント、アメリカが三百十九セント、イギリスが百十二セント、西ドイツが百四十四セント、フランスが七十五セント、イタリアが七十八セントと、こういうことになっていますね。そういたしますと、日本のいままでの審議会方式を基礎にしての最低賃金についての国際比較はどういうふうになりますか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 最低賃金の額の国際比較を申し上げますと、わが国の場合、昭和四十五年に入りましてから決定しました最低賃金の中位数は、千五円になっております。これに比べまして、最近のアメリカの最低賃金は、非農業で一時間当たり一ドル六十セント、農業で一ドル三十セント、それからフランスは一時間当たり三一六五フランでございます。それから、イギリスは、いろいろございますが、大体週当たり二百十シリング十ペンスから二百四十五シリング十ペンスの範囲にばらついておるというような報告を受けております。これを為替換算して一時間当たりに引き直しまして、さらにこれは八時間換算をいたしますと、日本の場合は八時間で千五円でございます。アメリカが非農業は四千六百八円、農業は三千七百四十四円、フランスが千八百九十六円、イギリスが千六百五十六円から二千四十円の間、かようになつております。ただし、フランスは御存知のように十六歳の者については七〇%に減額をいたしますので、フランスはそういたしますと千三百二十七円、こういう数字になっています。

大原亨日本社会党

○大原委員 つまりこういうことではないかと思うのですね。日本は千五円というのは八時間ですか。時間外は入っていない…。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 最低賃金でございますから時間外は入っておりません。八時間、一日の日額でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 そうすると、一週間の労働時間との関係ではどうなりますか、外国と比較する際に。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 ただいま申し上げておりますのは最低賃金額でございますので、一日についてそれ以下のものを支払ってはならないという額でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 賃金を比較する際には、私は平均賃金ではよくわからぬと思うのです。私は最低賃金がほんとうにできあがったら最低賃金で比較するのが一番いい。その際には時間で比較するのが一番いい。一週間に二日休暇制はほとんどこれは国際常識になっておるわけですから、四十時間労働ですから、日本はいまだに八時間労働で一日休暇制なのですね、それで休日労働もあるわけですから。いずれにいたしましても一時間で計算いたしますとどうなりますか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 先ほどお答えいたしましたように、これは最低賃金額をまず一時間に換算いたしまして、そして日本と比較し得るように八時間に直しております。したがいまして一時間当たりを申し上げますとアメリカが五百七十六円、ただし農業は四百六十八円、フランスが二百三十七円、ただし十六歳は七〇%に減額いたしまして百六十五円、イギリスは二百七円から二百五十五円の間日本は百二十六円でございます。  ちなみに申し上げますと、これはそれぞれの最低賃金額の比較でございますが、その国の平均賃金と最低賃金とがどのような割合になっておるかというのを見ますと、アメリカの場合非農業で四九・四%、農業で四〇・一%、フランスは五九・八%、ただし十六歳は七〇%に減額いたしますので四一・九%、イギリスは四四・二ないし五一・六%、日本は四五%というところになっております。

大原亨日本社会党

○大原委員 これは最低賃金制で一時間当たりの給与をやりますと、一週間にどれだけの時間を働くかという労働の量と質との関係が出てまいりますが、それを除いて考えてみましても、日本の最低賃金は、審議会方式でやっているのを見てみますと、一時間当たり日本は百二十六円で、アメリカが五百七十六円、イギリスは二百七円から二百五十五円、それからフランスが二百三十七円、こういうふうにかなりこれは日本は開きがあるというのは、休日労働、超過労働をやるということが常識になっている。こういうことは公正な競争とか、公正な労働条件とか、人間らしい生活ということからいいますと、これはあるべき通常の姿ではないわけであります。最低賃金の問題を議論する際には、当然労働時間の問題を議論しなければならぬわけです。これは函数ですから議論しなければならぬわけです。しかしそういう点からいってみますと、一時間当たりの最低賃金は非常に低いわけですが、これは審議会方式によって賃金水準を公正に引き上げていくことができるかどうかこういうことが私はひとつ議論しなければならぬ問題だと思うわけです。十一条というのは、労働協約の方式はILOの条約の精神からいいますとこれは労働協約が中心となってなされておるのでていさいの上では前の業者間協定がありましたときと一緒に、そういう労働協約で決定する方法もあるのですが、しかし労働協約で決定する方法はややこしくむずかしくしておきますと、有名無実になる、これは日本の実情であります。審議会方式が実際に生きているということになりますと、労使の意見というものが、あるいは賃金の実情というものが公正に反映をしないような、そういう仕組みではないか。そこに問題が一つ出てこないか。そしてこれが、法律はつくって形式は合わせておるけれども、日本に行なわれておる実質というものは、いわゆる労使対等の原則、労働協約の方式を中心としたそういう賃金決定の法則の中から生まれた最低賃金制ではない、こういう国際的な批判を受ける欠陥が指摘できるのではないか。こういう点についてはどういう見解を持っていますか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 現在の最低賃金制度は、御指摘のように十一条方式と十六条方式とございます。十一条の労働協約の適用拡張の方式が非常に実績がとぼしいということも御指摘のとおりでございます。そこで先般も実は、石炭、金属につきまして、全国の最低賃金を十六条方式で決定をいたしました。これは改定でございます。その際に審議会でいろいろ議論がございました。特に公益側からは、もっと労働協約を中心にすべきだ、特に炭労や全鉱というような大きな労働組合の場合にはまず労働協約を締結をしてそれが拡張適用されるべきだ、何でも審議会に持ち込むということはむしろおかしいのではないか、というような発言もあったほどでございまして、私どもは先生のおっしゃるとおり、今後まず方式としては十一条方式がもっともっと伸びなければならないというふうに考えます。  それから十六条方式につきましていろいろお尋ねがございましたが、確かに九条、十条方式があったころにいろいろ労使対等の問題について御批判があったわけでございますが、現在はそれがないわけで、現在の最低賃金法ではまず最低賃金審議会の構成が二十八条にございますが、労使、公益全く同数でできております。それ以外に、審議会方式による場合には三十一条で必ず専門部会を設置しなければならないことになっております。その場合にも労使、公益同数であることを要件といたしております。それから三十一条には、さらに広く関係労使から意見を聞く旨の公示をしなければならないという規定があるわけでございます。その他異議の申し立て等の制度もございまして、全く労使対等で審議がなされるという制度になつ  ておるわけでございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 いまの私の質問なり意見に対しましては半分くらい妥当な答弁ですが、というのは、これは全国一律と総評も言っているし、あるいは中立労連等も言っている、私ども社会党も法律案を出しておるけれども、これは全国一律になれば労働者のコンセンサスが制度上反映し、よろしい経営者のコンセンサスも反映しやすいだろう、こういうこと。経営者が分裂支配を考えておるなら別だけれども、これが民主的であろう、こういうことです。だから全国一律、そのことが目的ではないと私は思っております。ただ、労使対等だといわれた審議会方式が、各都道府県を中心にしてあるわけです。全国的にもあるわけですが、それがやはり労働者と経営者の合意と、労使対等の原則でこれが決定されるという、そういう仕組みには私はなじまない。やはり十一条の中身と運営を改革して、労働協約が中心で最低賃金がきめられていく、そして、それが主体であって、その補完的なものを、欠けているものを、組織がないものを審議会方式で拾い上げていく、こういうことが日本の全体の労働者の生活を安定させるそういう制度上の保障の裏づけになるのではないか。将来はこういう点について、一部あなたのほうで認めたけれども、そういう運営ができるようなしかたにしなければならぬ。そのためには、労働者側も、いまは企業内組合ですから、なかなかそういうことはむずかしい。むずかしいけれども、そのことは時間がないのですけれども、社会保障の水準を引き上げる、所得保障を引き上げていく、こういうことと密接不可分の関係にある。そういたしますと、日本の国民の生活水準をどのようにするかという問題と直接関係がある問題です。そういう点で私どもが明確な日本の生活水準の中身を国際的に示すならば、日本がチープレーバーの批判を受けることはないだろう。そういう面についてこの国際条約を批准するにあたって、形式は、法律としては労働協約方式もあるし、あるいは審議会方式もあります。この二つの制度で運営します、こういうことを言って、国際規格に合うということをいいましても、いま私が具体的な問題を指摘をいたしましたように、日本の一時間当たりの最低賃金は低いということです。格差が、非常にあるということです。そしてこれは非常に不安定であるということです。労働者の生活が権利として保障されていないということと深い関係があるし、労働時間の問題が将来大きな議論になる際に、賃金と労働時間の相関関係を考える際に、労働時間の問題が遅々として日本においては進まない。こういうこととも私は深い関係があると思います。したがって、労働協約方式は国際的な通念、常識ですから、これが中心として運営をされて、補完的に審議会方式が運営されるようになることが日本の国内法の当然のあるべき姿ではないか、そういうふうに考えますが、この点に対する所見を伺いたいと思います。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 ただいま御指摘のありました点は、先ほど二十六号条約の一条を私読みましたところにもございますし、それからまた、現行の最低賃金法でも十一条でその規定を置いているわけです。ただ、御指摘のように現実に活用されておらない。これはむしろ労使の問題にも非常に大きく関係すると思います。したがいまして、私どもとしてはできるだけ労使の自主的な活動によりまして最低賃金がきめられるということは、現実の実勢を反映する上からいいましても望ましいことであろうと思います。したがいまして、今後労使が賃金を自主的にきめていくという基本的な立場に立って、十一条を十分活用してやっていくということは大いに期待をしてまいりたい、こう思っております。

大原亨日本社会党

○大原委員 時間もないのですが、おそらく労働戦線も、政党再編成とか、そういうこととは論外に、進んでいくという必然性を持っていると私は思う。日本のいまのような労働運動の形態だけであってはならぬということは共通の認識でなければならぬし、そうなるだろうと私は思っておる。これは政党とは一応別に考えておかないと、またそのことでがたがたしても困る。そういうことから考えてみても、ほんとうに国民生活の水準を上げるということになると、最低賃金制のあり方の問題は、労働組合の対応のしかたと一緒に大きな問題である。したがって、この問題は大きく政府も全体としてそういう方向の運営をしていく。私はこの法律は改正しなければならぬと思うし、全国一律最低賃金制等も目安としてそういう制度をつくると、労働者のコンセンサスを得るのにやさしい、反映しやすい、こういうことですから、目的、手段等を誤る議論はいけないと思います。それと一緒に、やはり人間としての最低の権利を保証するという、賃金の面における最低賃金制の問題と一緒に、たとえば母性保護の問題とか、あるいは男女差別賃金の撤廃の問題を含めた条約の問題とか、そういうふうな差別をなくし、格差をなくして、そして人間としての最低の生活を保障しながら、労働の質と労働の能力に応じて賃金体系ができる、こういうふうなことはぜひ必要であると思う。したがって、私が申し上げたようなそういう関係の条約批准を促進しなければ、最低賃金制だけではいけないのではないか。もう一つは、週休二日の問題を労働省は取り上げて議論をしているというふうにいわれておりますが、週休三日が国際的にはもう議論になっているときであります。日本は週休一日制であって、休日労働までやっている、こういうのが馬車馬の高度成長ですがしかしそのことは、当然世の中の進歩ということもあるわけですから、人間は、労働密度あるいは生活条件において、余暇があるということは生活水準の問題でもあるわけですから、そういう四十時間労働、週休二日の問題は、当然基準法の改正にまいりますが、そういう労働条件の問題も総合的に考えて、日本もILO条約の意図するところを積極的に取り上げて、国際水準におくれないような措置をとるべきであると思うが、この二、三の点について、それぞれお答えをいただきたい。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 まず私から、基準法に関連いたしますいろいろな御指摘の点につきまして、御説明を申し上げたいと思います。  基準法は、御承知のようにすべての労働者の働く条件、労働条件の最低基準を定めているということでございまして、この最低基準が経済社会のあるいは産業の発展に応じまして適正に引き上げられて、改善されていくべきだという基本的な姿勢は当然でございまして、その際国際労働機関によりましていろいろ採択されました条約案が、一つの目標になるということもまた御指摘のとおりで、そういう意味で、条約の批准の問題も考えていくべきであろうと思います。個々の条約につきましては、それぞれ関係局長から補足的に説明があると思います。  そこで、もう一つ御指摘になりました週休二日制の問題でございますが、これはわが国のいろいろな企業におきましても、週休二日制を採用する事例がだんだんふえてまいっております。そこで私どもは、この問題については、先ほど大原先生から御指摘のございましたように、労働時間の短縮は当然今後の趨勢として現実化されてまいると思いますが、同時に賃金の問題との関連も十分考えていかなければいかぬ。要するに、そういうことで労働者が真に労働条件の向上をはかれるということにならなければならないと思いますので、週休二日制度をとっております事業につきましていろいろその実情を十分把握しながら、それらが現実に勤労者の労働条件あるいは生活の向上とどう結びついているのかという実態をまず見きわめながら、その制度の今後の進展と、それを法制酌にどう導入すべきかということについて、あわせて検討すべき段階であろうということで、そういう角度から検討を始めたわけでございます。  私の所管に関することにつきましての所見は以上のとおりでございます。

高橋展子労働省婦人少年局長

○高橋(展)政府委員 男女の差別をなくしていく方向に関するところの条約につきましては、賃金に関しましては、昭和四十二年に国会の御承認を得まして、男女同一報酬条約、百号条約の批准を見ているところでございます。その他婦人に関係するところの条約につきましても一そう検討を続けてまいりたい、このように考えております。

大原亨日本社会党

○大原委員 百三号は批准するつもりはなしですか。

高橋展子労働省婦人少年局長

○高橋(展)政府委員 百三号につきましては、これは先生御存じのとおり、母性保護に関するところの条約でございますが、国内法との関連におきまして、いま直ちに批准するということは困難な状態でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 国内法を改正する意思なし。国内法を改正しなければ条約を批准しない、条約に一致した国内法をつくって批准するんだ、これは政府の方針ですね。外務省の方針でしょう。日本政府全体の方針ですね。もうこれは議論しない。そういう方針でしょう。それなら国際条約に——これから最低賃金も関係するが、他のほうにも関係するが、国際条約に抵触をする法律は、これは当然無効ですか。時間が来たけれども、私これはひとつ念のために聞いておきます。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 憲法の第九十八条に書いてありますとおり、国際条約は誠実にこれを順守しなければならないということでございますので、国際条約に矛盾するところの国内法ということは、われわれとしては考えられないところでございます。したがいまして、ある国際条約を批准いたします場合には、同時にそれに合ったところの国内法について国会の御承認を得るというのが、いままでの日本の憲法慣行でございます。

大原亨日本社会党

○大原委員 法廷で争ったりする場合には、憲法九十八条がそういう背景にあるから条約と矛盾する国内法があった場合には、その国内法は当然無効ですか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 たいへんな憲法論議でございますので、私ごときものからその点明確に申し上げるわけにはまいりませんけれども、当然に無効といいますよりは、先ほど申し上げましたとおり、そういった国内法はわれわれとしては考えられないと申し上げたほうが正確であろうと存じます。

大原亨日本社会党

○大原委員 われわれはこの条約の批准に反対するか賛成するかにも関係が多いと思うのだがね、これは。これはほかのと一緒に葬ってしまうかということになるか、そういう議論にもなるけれども、私は非常に建設的な前向きの議論をしてきた。政府がやっているのはインチキである、業者間協定なんかもインチキだということになる。国際的な常識に合わない。しかし、その他のことだってわれわれは建設的に議論を進めてきた。実際十六条中心の審議会方式だけじゃ、これは最低賃金ではないのです、国際的な通念からいえば。法律があっても実質がそれで運営されてなかったら、最低賃金制としては、国際的なILOの二十六号その他条約に適合した、日本の憲法九十八条の精神に沿うた、そういうものではないのです。そういう条約ではない。国内法が憲法第九十八条に沿うて整備されているということはいえない。法律の条文だけあったってだめですから、実績が問題ですから、その解釈や運用の問題ですから。ですから、私はそういう点ではこれは議論のある問題であるという問題点は指摘しておく。ただし政府のほうもその事実を認めながら将来の方向について答弁をしたし、ある場合には法律を改正するということもあるだろう、条約に抵触するという問題もあるだろう、そういうことで私は逃げ道をつくったつもりだけれども、いずれにしても条約に抵触するような国内法があり得るのです。じゃ一たん条約を批准してしまうと、国内法はそれに合致しておるのだ、国内法だから国際常識に合致しておるのだという飛躍した考え方で政府が労働行政をやるならば、日本の労働行政は少しも進まないし国際的に他の国をあざむくことになる。これはだめだ。そういうことは許すことはできない。ですからそういう議論に発展をするわけですが、したがって、条約の解釈や精神というものがやっぱり優先をするのだ。それに矛盾をする国内法やあるいは国内法の運営というものは是正をするか、あるいはその点については保留するとかいうふうなことがないと事態は前進をしないわけです。ですからそういう解釈については、私は最終的に言ったわけです、この点はあなたは専門家でないと言われたけれども、条約を担当しておる外務省がそういうことについて不見識なことでは困る。国内の事情についてわからぬようなことでは困る。そういうあなたの発言だけでも、この条約の批准は待ったということになるかもしれない、ストップということになるかもしれない。あなた方そういう外務省が日本の国を代表して条約をやるということは問題になるかもしれない。  それはともかくといたしまして、他の関連をした母性保護の問題あるいは社会保障、たとえば失対の問題がいま議論になっておりますが、六十五歳までは働く意思と能力のある者は働かせる、ただし六十歳からでも社会保障の年金がある、六十五歳から年金の保障はきちっとする、所得保障をする、医療保障、失業保障等もする。こういう社会保障と賃金や労働条件、時間の問題が相関関係で全体として整備されて、初めて日本は一流の先進国となり得る。そういうことからいえば、これは抜け穴だらけです。ILOに対する認識はきわめて不足をしておる、そういう結論にならざるを得ない。非常に不熱心である。重要な条約について批准がなされていない、批准促進についてきわめて不熱心ではないか、こういうことが指摘をし得ると思うわけです。  そういう点でこれは外務大臣や総理大臣に聞くべき問題でありますが、しかし総理大臣もいないし外務大臣もいないしということで、ひとつ次官のほうから、今後のILO条約に取り組む基本的な姿勢の問題を含めて御所見を承っておきたい。

竹内黎一自由民主党外務政務次官

○竹内(黎)政府委員 お答えを申し上げます  冒頭先生からも御指摘がありましたように、わが国のILO関係の批准の数も至って少なく、国際順位で申してもたいへん低いランクにあるわけです。われわれはこれはたいへん遺憾なことだと思っております。ILO条約の示すところは、いわゆる国際的な基準あるいはスタンダードである私どもはそう解しておりますので、吟後もいろいろな関係条約のそういう批准につきましては、政府全体として、もっと前向きの態度で進んでまいりたい、このように思います。

大原亨日本社会党

○大原委員 終わります。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 西田八郎君。

西田八郎民社党

○西田委員 いまも大原委員からお尋ねになっておったわけでありますが、いわゆる条約の批准に関連をいたしまして二十六、百十六、百三十一号この三条約の批准に関連をして、条約を批准するということは、いわゆる国内法が整備されなければできない、こういう方針で臨んできておられるということを承っておるわけでありますが、しかし条約の中には、国内法はこの条約批准後にやってもいいという条約もあるのではないですか。その点今日までの百三十四号まで出ておる条約の中で、批准をしてからその国内法の制定をしてもよろしいというような条約の種類があるのかないのか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 ILO条約全体につきまして、私その点それぞれの条約につきましてはさだかに存じませんけれども、一般論として申し上げますならば、ILOの条約を批准いたしましてから発効するまで時間があるわけでございますから、その間に国内法を整備してもいいというような条約があるいはあろうかと思いますが、しかしわが国の場合におきましては、ある条約の締結について国会の承認を求めます場合には、同時にその条約の条項を施行するために必要な国内法の整備ということが求められるわけでございまして、同時にその国内法について国会の御承認を得るというのがいままでの憲法慣行でございます。われわれ外務委員会の審議におきまして、いままで何回も条約の批准をお願いいたします場合に、この国内法はどうなっておるということに対しまして、国内法についてはそれぞれ手当てして現在それぞれの委員会において御審議を願っておるということを申し上げておる次第でございまして、それがいままでわが国における憲法慣行でございます。

西田八郎民社党

○西田委員 そういたしますと伺いたいのですがILO、いわゆる国際労働機構で条約を採択する場合の条件といいますか、いわゆる定足数というか、採決要件がありますね。その採択されるときの要件はどうなっていますか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 ILOの総会におきまして条約ないし勧告の採択は、出席し、かつ投票する者の三分の二の多数によって採択されることになります。

西田八郎民社党

○西田委員 たぶんそうだろうと思うのですが、そうしますと、いままで採択されてきた条約には日本側として賛成をされてきたものが非常に多いと思うのです。現在批准されておる条約が、先ほど御説明がありましたように二十六ですね。そうすると、その他の条約もやはり賛成をしてきておられる。ILOでは賛成をしていいかっこうをしているけれども、国内法の整備をせずに、それを改定しないといいますか、その条約に合致した法律改正をしないというのは、どういうところに意図があるのですか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 先生御指摘のとおり、確かに、日本の代表がILOの総会に参りまして賛成票を投じた条約で、まだ批准を了していないものはございます。昨日も御質問がございましたので、過去五十一年間にわたって調べたところによりますと、政府代表が条約採択の際に賛成しておりますけれどもいまだ批准されていない条約は、合計三十一本ございます。しかし、おことばを返すようでございますけれども、実情を申し上げますと、採決のときに賛成をいたしましたのは、いわば条約の趣旨に賛同したということでございます。したがいまして、一般論として申し上げますならば政策的には前向きであるということは言えると存じますけれども、細部においてその国内法上の問題がまだ解決されていないために批准の運びになっていないのでございます。ただ申し上げたいことが一つあるのでございますが、それは、その政府代表が採択のときに賛成票を投じた、しかしまだ批准をしていない、そういったものの条約の中には、その内容が別の条約に置きかえられて、事実上死んでいるものがございます。それから、非本土地域関係を定めるもの、たとえば植民地でありますとか、そういったわが国に全く関係のない条約がございます。そういたしますと、先ほど申し上げましたように三十一本ではございますけれども、そういったものが若干あるということを指摘さしていただきたいと思います。

西田八郎民社党

○西田委員 御承知のようにわが国は、労働側は理事を出しておる、その理事国でもあるわけですね。そういう点から考えましても、当然その批准をしていかなければならない。先ほどもお話がありましたように、賃金と関連をして、今度最賃法二十六号と百三十一号を批准しようということになってきたわけでありますが、賃金と時間というものは切っても切れない関係にあると思います。そうしますと、四十七号条約ですか、労働時間を一週四十時間に短縮することの条約があるし、さらには六十一号で、繊維工業の労働時間を一週四十時間に短縮する条約というものがあるのですね。そういうものが批准されぬまま今日に来ておるということになりますと、出ておる代表者も非常に肩身が狭いのではないかと思うのです。しかも、数字のマジックといわれて、実質上それだけの成長をしたかどうかわからぬという説も一説にはありますけれども、GNPは世界第二位、所得も十六位、十七位、こう繰り上がってきたというような状態の中で、日本がそういうような賃金に関して、しかも二十六号といえば、これはずいぶん昔の話です。一九二八年、私は二二年生まれですから、四十三年前の条約がいま批准されるというようなことは、もうほんとうに恥ずかしい次第だと思うのです。したがって、この未批准になっておる条約の中で最近非常に問題になってきておるのは、女性の問題もあるわけですし、社会保障に関する問題もあるわけであります。先ほど若干の答弁があったように思うのですけれども、八十九号百二号、百三号、百十一号、さらに四十七号、六十一号というようないわゆる賃金と密接な関係のある、また母性保護に非常に関係のある条約あるいはまた社会保障に関しての条約、こういうものが未批准になってきておる。その理由をひとつそれぞれお聞かせをいただきたいと思います。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 いま御指摘の母性保護の問題については婦人局長から後ほど説明をしていただきますが、社会保障の問題につきましては、この条約の中身は、各種の給付九部門に分けまして医療、疾病、失業その他の給付を九部門にしてそれぞれの基準を定めております。条約の規定によりますと、本条約を批准するためには、少なくともそのうちの三部門につき要件を満たすということになっております。それで私どもの省の所管でございまする失業給付と業務災害給付につきましては条約の基準に適合しております。あと厚生省関係のいろいろな給付についてもほぼ規定に該当しておるようでございますが、さらに、詳細について技術的な点がいろいろとございますので、もう少し最終的に検討をする必要がある、こういうように聞いておるわけでございます。  あと労働時間は、これは一号条約で、四十八時間制を基本とする条約でございますが、これは御承知のように、基準法が四十八時間制をとっておりますが、ただその例外規定等におきまして、条約の規定と細部にわたって必ずしも一致しておりませんので、その点で技術的に問題があるためにできていない。なお、御指摘になりました四十時間に引き下げるこの条約でございますが、たとえば四十七号条約についてはただいままで批准国四カ国、それから繊維に関する時間短縮のものにつきましては批准国がないというようなことがございまして、これは実は条約を採択する場合の技術的な問題とも関連いたしまして、非常に政治的に問題を取り上げられたような場合には、各国としては、趣旨そのものは、できるだけ短縮するということは反対すべきものではないということの観点から、その採択にあたっては賛成をするというようなケースもございますので、そういうような事態になるわけでございますが、私どもは、労働時間の問題その他は、とのILOの基準に従ってあるいはそれを目標にして国内法の問題も検討しなければならぬということは当然でございますが実は条約そのものにいろいろ技術的な条項が非常にこまかく規定される場合がたいへん多うございまして、そこいら辺が、原則は満たしておるけれども、その例外規定等において若干の差異があるそのために批准できないというようなこともありますので、その辺は御了解いただきたいと思います。

高橋展子労働省婦人少年局長

○高橋(展)政府委員 婦人関係の百三号条約についてお尋ねがございましたが、これは御存じのとおり、婦人労働者の母性を保護することを目的としたものでございまして、内容といたしましては出産休暇とか育児時間、また出産休暇による休業中の金銭及び医療の給付、あるいはまた解雇制限等の規定を含んでいるものでございます。ただ国内法との関係では、これは労働基準法だけでなく健康保険法等とも関係いたすわけでございますがいま申し上げましたような事項のうち、妊娠中の婦人の解雇制限等につきましては、これはむしろ国内法が上回るような規定でございますので、問題はないのでございますが、出産休暇あるいは育児時間あるいは休業中の金銭及び医療の給付につきましては、それぞれ若干の差ではございますが国内法である基準法並びに健康保険法の規定と相違がございますので、いま直ちに批准するということは困難な状態でございます。  それから百十一号は、これは雇用及び職業における差別を撤廃する趣旨の条約でございまして、これは必ずしも女子に固有な事項を含む条約ではないと思いますが、その中に性別ということばが含まれておりますので、婦人関係の条約としてしばしば問題ともされるわけでございます。この条約につきましては、性別に限りませず、人種、皮膚の色、政治的見解、国民的出身等によって、雇用上及び職業上の差別を除去するということでございます。これは趣旨といたしましては、国内法令でおおむね規定されているところでございますが、なお技術的にこまかな点で若干の問題があるとされておると理解しております。  それから八十九号は、女子の夜業を禁止する条約でございます。これはILO条約におきましては、工業に使用される婦人と限定いたしておりまして、それらの婦人の夜業について時間を定めて禁止しているものでございます。これは現行の労働基準法におきましても同じような考え方から、女子の夜業につきましては、これは非工業をも含めまして一般に原則的な禁止をいたしておるわけでございます。その点ILO条約の趣旨と全く合致しておるものでございますが、その禁止する時間帯につきまして若干のズレと申しますか相違がございますので、直ちに批准することがやはり困難である、このような状態でございます。

西田八郎民社党

○西田委員 最低賃金の決定にあたって、いま一番問題になるのは、ミセスパワーといわれる家内労働者、家庭主婦の労働者の賃金の問題ではなかろうかと思うのです。たとえば縫製業における最低賃金、そういうものと、それから工場に働く、大手企業に働く人との賃金の比較というものを出していったら、あるいは農家の副業的な、農閑期における就労者に対する賃金、そういうようなことが非常な問題になってくるわけですね。したがって賃金をきめる場合にはどうしても、そうした最低賃金をきめる場合ですから、最低の層に属する人たち、そういう人たちの保護ができ上がって初めて最低賃金との関連が生まれてくるのではないかと思うのです。したがって、いまおっしゃったような、ほとんど問題がないといわれながら批准をされないということは、どうもそこに何かあるように思うわけです。したがって、早急にいまおっしゃったような条約は、これは百三十一号条約と同じような形で批准する意思があるのかないのか。批准するとすれば、大体国会にいつごろそうしたものを出される予定なのか。見通しについてひとつ聞かしていただきたいと思います。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 個々の条約につきましての問題点は先ほど政府委員からの御説明で御了解いただけたと思いますが、私ども全体に、たとえば女子の問題につきまして、どうこの具体的な規定を今後改定すべきであるかということにつきましては、常にその実情を把握しながら検討をしている。具体的には、労働基準法に関係する問題につきましては、労働基準法研究会でいまいろいろ実情を調べており、その実態が明らかにされた上で検討をしてまいりたい、そういうことでございます。しかし御指摘になりました家内労働等につきましては、条約批准の問題等とはまた別に、家内労働法を制定するとかということで、実態的にそういう保護に対して法的な措置をとっていく、この努力は並行して十分やってまいりたい。この条約につきまして先ほど来説明しておりましたような事例がございますので、いまここでせっかくの御質問ではございますけれども、明確にいつまでということを具体的に批准の予定について申し上げられる段階ではございませんので、御了承をいただきたいと思います。

西田八郎民社党

○西田委員 最低賃金の条約を今回批准することに踏み切った政府の態度と関連しまして、これは基本的に重要な問題の一つに私はなってくると思うのです。したがって、これは早急に批准の準備をされるよう要望して、次の質問に移ります。そこで、ちょっと頭が悪いので教えていただきたいことがあるのですが、百三十一号条約の中で「賃金労働者のすべての集団」というのは、どういうふうに理解をしておられるのかということが一つ。  それから「代表的な使用者団体及び労働者団体」というふうに書かれております。それについて、「代表的な使用者団体及び労働者団体」というのはどういう見解であるのか。  最後に、この条約の第三条の一項(a)に「労働者及びその家族の必要であって国内の賃金の一般的水準、生計費社会保障給付及び他の社会的集団の相対的な生活水準を考慮に入れたもの」こう書いているわけですが、「相対的な生活水準」というものに対する見解、これについてひとつお聞かせをいただきたい。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 まず第一条では「雇用条件に照らし対象とすることが適当である賃金労働者のすべての集団」とございまして、御承知のように今度中央最低賃金審議会から出されました最低賃金に関する答申におきましても、できるだけすべての労働者に最低賃金を適用せよ、こうなっておりますので、わが国の場合には原則としてすべての集団について適用していくというつもりでございます。ただ、公務員関係につきましては、特に非現業の公務員につきましては、国家公務員法あるいは地方公務員法の規定によりまして法令もしくは条例によって賃金がきまりますので、こういったものは除外されますが、原則として例外を設けずに進めてまいりたいというのが基本的な考え方でございます。  それから第二のお尋ねの、代表的な団体というのは、これはいわゆる現在中央、地方の最低賃金審議会を設けておりますが、それぞれ委員には、それぞれの地域、あるいは全国の場合には全国の代表的な、具体的に申し上げれば、労働界でいえば総評、同盟、そういうところから御推薦をいただいておるという意味であります。  それから最後の「労働者及び家族の必要であって」というところに、特に「相対的な生活水準」云々というところでございます。これは表題にございますように、主として開発途上国に重点を置いてこの条約はできております。そこで、開発途上国では雇用労働者がまだ日本ほどウェートを占めていない。一般に農民等が非常に多いという場合でございます。そういった他の社会的集団との相対関係も十分考慮しろというような意味だと思います。

西田八郎民社党

○西田委員 そこで関連して聞くのですが、その代表的な使用者ということになると、これは現在日本の最賃法に引き当てれば、現行、委員の推薦母体となっている母体という解釈をしているわけですか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 そのとおりでございます。

西田八郎民社党

○西田委員 そこですべての集団といいますか、賃金労働者の集団を決定するということになっておりますね。そうすると、現在業者間協定がたしかまだ生きておりますね。もう死にましたか。法律上は業者間協定というものは四十三年になくなっておりますが、その当時業者間協定がされたものが生きているというものはございませんか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 業者間協定につきましては現在一件も残っておりません。

西田八郎民社党

○西田委員 私の聞いているのはそういう意味ではないので、当時業者間協定された賃金額そのものが、現在生きているものはないかと聞いておるのです。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 業者間協定に基づく最低賃金につきましても、現在残っておるものはございません。

西田八郎民社党

○西田委員 それならいいとして、賃金にばらつきのあることは認めますね。各地域によって違いますね。たとえば四百三十円のところが現存するところもあれば八百円くらいのところもあるし、千円という、同じ業種で地域によってばらついているというところがあるのは認めますね。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 わが国の一般の賃金について地域格差がございますので、地域別に最低賃金をきめます場合に若干の格差があることは御説のとおりであります。

西田八郎民社党

○西田委員 そこで「相対的な生活水準」というものに関連をしてくるわけですが、いわゆる勤労者の生計費の額というものが、いわゆる東京を一〇〇とした場合に最低の地域は一体幾らぐらいの指数になるか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 ただいま手元に必ずしも的確なものがございませんが、たとえば人事院でやっております標準生計費というものがございます。これらは最低賃金をきめます場合に参考にいたしておるものでありますが、これは全国がたとえば二万一千七百七十円であるのに対しまして東京が二万四千七百円というものがございます。あるいはやはりこれも一つの生計費として参考にいたしますが、生活保護の扶助基準がございます。これは御承知のように標準世帯で一級地は三万四千百三十七円になっておりますが、四級地は二万四千九百二十一円、かようになっておりまして、おそらく実態生計費を洗いますれば、ある程度の格差は存在するということは事実であろうと思います。

西田八郎民社党

○西田委員 これで計算しますと、大体一〇〇対六〇くらいになると思うのですね。ところが賃金というものを見てみますと最低賃金が四百三十円が現存する地域と、そしてそれの倍の八百九十円の地域とがあるわけです。こういうものははたしてそういう相対的生活水準ということばの中に含まれるのかどうかきわめて問題になってくる部分だと思うのです。今後の最低賃金の決定のあり方についてきわめて重要な問題がある。  そこで私の言いたいことは、これを全国に一律に各業種おしなべてきめることは困難であるかもわからないけれども、産業別に大産業別分類あるいは中産業別分類でこれをきめることは可能ではないかと思うわけですが、そうした点について労働省でどう考えておられるか。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 昨年九月に中央最低賃金審議会から出されました答申によりまして、今後の最賃の進め方に対しての基本的な考え方が提起されております。それによりましても、先生御指摘のように労働市場の実態に即して職業別、産業別あるいは地域別に最低賃金制を審議会できめていく、こういうことになっておりまして、私どもいまその方針に従いましてその労働市場の実態に応じて、その目的に照らしましてどれが一番いいのかということを見比べながら、いまのような方式を取りまぜて審議会で実効ある最低賃金制をつくり上げていきたい、こう考えております。

西田八郎民社党

○西田委員 あまり時間がないので、これはまた別の機会に議論することにして、次に、百三十一号条約が開発途上にある国を特に考慮した最低賃金の決定に関する条約ということになっておるわけでありますが、この条約の日本の採択ということもさることながら、及ぼす影響というものについてどう見ておられるか。この条約が採択されてからもうすでに多少の時間がたっておる。日本もこれを批准する、こういうことになってきたわけですが、はたして開発途上国がこういう条約——先進国はこれはもうすぐに批准をしてしまうと思うのです。ところが当の開発途上国の批准というものは非常にむずかしい問題があるんじゃないかというふうに考えるわけです。したがって、この条約は開発途上国での賃金労働者の賃金上昇に関してどのような影響を及ぼすとお考えになっておるか。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 この条約はもう一つの二十六号条約を補完しながら、先生御指摘のようにさらに現段階におきして、開発途上国の実情をも考えながら、それに考慮を払いつっという趣旨でございます。  そこでこの条約の及ぼす影響でございますが、これはやはり二十六号条約と基本的考え方は一にしておる。その線に乗ってのことです。基本的に要するに低賃金、不当に低い賃金を得ている労働者についての労働条件、労働賃金の保障及びその改善、そこでおそらくこの討論によりまして関係各国それぞれいろいろな意見があったと聞いておりますが、開発途上国もその経済発展の段階に応じて基本的にはこの条約の示す方向で国内的に進めていくということになろう。討論の中で開発途上国についてもやはりいろいろ経済的な困難はあるけれども、低賃金で押えておくということが必ずしも経済開発あるいは発展のためにならないというふうな議論もだいぶ出ておったようでございますので、それぞれの開発途上国もその国の経済社会の情勢に応じながらこの条約に示された線を国内的に有効に取り入れていく方向に進むのではないかと思います。

西田八郎民社党

○西田委員 いまわが国の位しておるアジアの地域はほとんどが開発途上国と言っていいんじゃないかと思います。そういう開発途上国はいまいろいろと経済開発を推進しておるさなかであるわけです。その場合にやはり問題になってくるのは、これは御審議になったろうと思うのですけれども今度特恵供与問題等も出てまいります。そうしますと、どうしても労働者の賃金という問題が非常に重要な問題になってくるわけであります。特にわが国が、先ほども大原先生がお話しになっておりましたが、外国からはチープレーバーという形で指弾を受けてきた経験が長いし、いまでもそのように印象づけられておるわけであります。そういうことは逆に今度は日本が経済開発をして地位が上がってくると、開発途上国、おくれた後進国のほうの賃金という問題が非常に重要な問題になってくるんじゃないかと思うわけです。したがりてそうした国々の労働者の賃金をできるだけ引き上げようじゃないか、そのために最低の基準を引き上げようというのがこの手直しされた百三十一号条約だと思うのです。そういうことであるとするならば、わが国の批准もさることながら、そういう開発途上国に対して何らかの形でやはり日本のような水準に達するような援助というか努力をしていかなければならぬと思うわけです。それをしないと、なかなか開発途上国では賃金は上げられない。そういう場合に労働省としてはことし国際活動の強化、特に東南アジアにおける活動の強化というものをうたっておられるわけですが、そういうものとこの賃金との関係が関連をするのかどうか。そこまで労働省としてお考えになっているかどうか。最後にお伺いしておきたいと思います。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 仰せの点は、開発途上国におきまして、今後労働条件を向上させていく前提といたしまして、やはり経済の発展ということが第一義的な課題である。そこで、ILOにおきましても、実はILOの大きな仕事の一つといたしまして、開発途上国に対する技術援助等の計画が非常に多く取り上げられてまいっております。単にこういう条約というような基準設定の機能ばかりでなくて、開発途上国の援助ということも十分大きな事業として行なわれる。わが国もアジア諸国に対しまする技術援助については、ILOのそういう活動に協力して、いわゆる金の面とかその他技術者の派遣等もやる。同時に労働省といたしましては、来年度から新しく東南アジア諸国からの訓練生をわが国で受け入れて、一定の期間技術を習得させて、またそれぞれの国に帰っていただく、そういうことを通じて、技術協力と申しますか、そういうこともやってまいりたいということで、来年度計画しております。ILOのそういう活動、またいま申しましたような技術援助計画とも並行しながら、開発途上国の発展にできるだけの協力をしてまいる、こういうつもりでございます。

西田八郎民社党

○西田委員 正午までに終われということなので終わりますが、ちょうど外務大臣お見えになりましたので、一言お伺いしておきたいのです。  日本の労働外交というのは、他国に比べて非常におくれているように思うのです。アメリカにしましても、西ドイツにしましても、英国にしましても、かなり労働外交というものに重点を置いてそして積極的な姿勢を示していっておると思うのです。たとえば、アメリカ等におきましても、生産性本部との提携ということにはなっておりますけれども、労働指導者の招待であるとか、人事交流であるとか盛んにやっております。また西ドイツ等におきましては世界の相当な、数カ所以上にそれぞれ駐在のような形で、その労働外交官というものを派遣されて、そして積極的にその派遣された国との提携をはかっておるわけであります。どうも日本の場合は、そういう点から考えますと受け身の姿勢が多過ぎるように思うのです。ことに東南アジアにおける日本の地位というもの、さらには世界における地位も、経済的には今日一局をなすようなところまできておると思うのですね。そういう点について、将来の労働外交について大臣どのようにお考えになっているか、ひとつお答えをいただきたい。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 まことにごもっともな御質問をいただきまして、ありがたく思う次第でございますが、私といたしましても確かに御指摘のようなことを考え、また同感いたしております。今回ILO条約の批准をお願いいたしましたのも、昨日も御論議がありまして、いまさらなんだというようなおしかりもいただいたのですが、まことにそのようなおしかりもごもっともだと思うので、今後積極的に前向きにやってまいりたい。これも昨日もちょっと触れて申し上げたのですが、最近ILOのジェンクス氏にも日本へ来てもらって、とくとひとつ懇談をしてみたいと思っているような次第でございます。御意見のように取り計らいたいと存じます。

西田八郎民社党

○西田委員 終わります。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 松本善明君。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 最初に先ほど来の議論の中で、日本の最低賃金のことについて、労働基準局長に一言だけ聞いておこうと思うのですが、日本の最低賃金の国際比較の際に、中位数を盛んに出されて、千五円ということを言われていた。これは、労働省の出しました資料によりましても、千円未満というのが適用者数の七九・六%という、本来中位数で比較をすることが間違っておる。全国一律最賃制というものができていなければ、それは一番下の最低賃金ということは、六百円未満というのがあるわけです。やはり国際的な比較をする場合には中位数でやるのは正しくないのじゃないか、このことだけ念を押しておきたいと思うのですが、 いかがですか。

藤繩正勝労働省労働基準局賃金部長

○藤繩政府委員 御指摘のようなお考えはあろうかと思いますが、国際比較をいたします場合に、たとえばイギリスのように幅のあるものは幅のあるようにとっておりますので、便宜中位数を使いました。御指摘のような考え方もあると思います。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 中位数以下が八〇%近くもあるのに、これが日本の最低賃金であるということを国際的に言っていたのでは、そうして国際的にかなり高いということを言っていたのでは、これは話にならぬということを指摘をしておきたいと思います。  それから外務大臣に昨日お伺いして、きょうに残した問題については、あとで国連局長にもお聞きしまして大部分がわかりました。特に問題は、国際労働機関憲章の十九条の解釈についての、ILOの中での解釈文ですね、これのほうにほんとうは問題があるのじゃないかと私は思うわけです。この本文とそれから翻訳文とを、今後のこともありますのでひとつ御提出をいただきたいと思うのですが、いかがでしょう。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 確認のためにお聞きいたしたいのでございますが、それは昨日私が翻訳いたしながら御説明申し上げました、十九条の五項に関するメモランダムでございますか。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 さようでございます。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 かしこまりました。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 もう一つ、昨日来ILO条約の批准というのが非常におくれておるということを与党の委員からも指摘をされ、各委員が指摘をしたところでありますが、この十九条(e)号によってILOに報告する報告書類、なぜ批准をしなかったのかというこの書類は、資料として提出していただけますか。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 承知いたしました。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 それから、昨日国連局長にお聞きしておいた問題ですが、日本の政府代表がILOで賛成をして、現在批准をしていないという条約はどれだけあるか、それをお答えいただきたいと思います。

西堀正弘外務省国際連合局長

○西堀政府委員 過去五十一年間と申しますか、中間に若干戦争のために欠けた年もございますけれども、わが政府代表がILOの総会におきまして条約採択の際に賛成いたしましたにかかわらずいまだ批准されていない条約は、合計三十一本ございます。  ただ一言申し上げておきたいと存じますのは、その三十一本の条約の中には、その後に別の条約に置きかえられまして、事実上死んでいる、と申しますことは、もうその条約は加入のためにオープンされていないという条約が二件ございます。それから非本土地域関係を定めるもの、言うならば植民地を持っている国についてのみ適用されるような条約、それが三件ございます。  したがいまして、先ほど申し上げました、政府代表が採択のときに賛成したにかかわらず、批准されていない条約三十一本の中から、この関係のない五本を引きますと、いま先生の御質問の未批准の条約というカテゴリーに入るものは、正確に申しまして二十六本あるということになります。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 外務大臣にお聞きしておきたいのでありますが、私ども、このILO条約の批准ということだけですべてが解決するとは思ってないし、いろいろILOについても批判もあるわけですけれども、この政府代表が賛成をしておきながらいまだに批准をしていないということは、ここで外務大臣としても検討されなければならない問題ではないかというふうに思うわけです。昨日来の委員会におきまして、条約作成過程からこの批准ができるようにいろいろ意見を言ってやっていきたいという御答弁がありました。すでに政府代表が参加をして賛成しておるものが二十六本もある。これについてはなぜ早急に批准をしないのか、批准ができるようにするという方向でものを考えるべきではないかというふうに思うのですけれども、大臣のお考えを伺いたいと思います。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 この点は、今回の御審議の過程においても、労働省側からもいろいろお聞き取りをいただいた次第でございますけれども、やはり国内的に十分受け入れる体制を整備して、参加といいますか、批准することが私は望ましいのじゃないかと思いますから、私の外交の窓口の立場からいえば、政府代表として賛成したものは、姿勢としてはなるべく批准をしていただきたいという姿勢をとっていままでもまいったつもりでございますし、今後もそういう姿勢でまいりますが、やはりそれだけの立場では解決にならないと思いますので、今後十分労働省その他と協議をしながら前向きに進めることにいたしたい、かように存ずる次第でございます。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 基準局長、昨日は条約を批准する方向で、国内法の整備についてもいろいろ考えなければならぬという答弁がありましたけれどもいまの大臣の御答弁と関係をして、私の質問にお答えをいただきたいと思います。

岡部實夫労働省労働基準局長

○岡部(實)政府委員 基本的には、私ども国内の労働関係に関する法律を取り扱っていく場合に、国際的な基準を十分見ながら、日本の国情とも照らしながらそれに近づけていくということが基本的な姿として正しいものと考えております。そこで御指摘の、ILOにおきまして日本政府代表が参加して賛成をしたものにつきまして、その賛成の過程がいろいろございます。その実情を見ながら、十分実態に合うものについては前向きで検討してまいりたい、こう考えております。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 終わります。

愛知揆一自由民主党外務大臣

○愛知国務大臣 私のきのう留保したあれは、よろしゅうございますか。

松本善明日本共産党

○松本(善)委員 全部わかりました。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 これにて三件に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  最低賃金決定制度の創設に関する条約(第二十六号)の締結について承認を求めるの件、開発途上にある国を特に考慮した最低賃金の決定に関する条約(第百三十一号)の締結について承認を求めるの件及び国際労働機関の総会がその第三十二回までの会期において採択した諸条約の一部改正で条約の運用に関する報告の国際労働機関の理事会による作成に関する規定の統一を目的とするものに関する条約(第百十六号)の締結について承認を求めるの件、以上三件について採決いたします。  三件は、いずれも承認すべきものと決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 御異議なしと認めます。よって、三件は、いずれも承認すべきものと決しました。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 おはかりいたします。  ただいま議決いたしました三件に対する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     —————————————   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕      ————◇—————

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 引き続き、国際情勢に関する件について調査を進めます。  戸叶里子君から発言を求められておりますのでこれを許します。戸叶里子君。

戸叶里子日本社会党

○戸叶委員 このたび衆議院から派遣されました衆議院沖繩派遣議員団の沖繩視察について、簡単に私から御報告させていただきます。  衆議院沖繩派遣議員団は、団長田中榮一君、山中吾郎君、曽祢益君、山本弥之助君、青木正久君坂本三十次君、山崎平八郎君、塩崎潤君、村田敬次郎君、大久保直彦君及び私の十一名で構成され三月十三日より同月十五日まで、三日間にわたり復帰に備え、現地事情掌握のための視察を行なったものであります。  時間の関係もありますので、その報告は省略することとし、委員長まで書面にて提出いたしておりますので、会議録に掲載されるよう委員長において取り計らわれるよう、お願いいたします。

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 ただいま戸叶君から御要望のありました報告につきましては、これを会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は本号末尾に掲載〕      ————◇—————

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 次に、理事の補欠選任についておはかりいたします。  理事の曽祢益君が委員を辞任されましたので、この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じますが、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり.〕

青木正久自由民主党

○青木委員長代理 御異議なしと認めます。委員長は、理事に曽祢益君を指名いたします。  本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。    午後零時十六分散会      ————◇—————

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