運輸委員会 第11号
- 発言数
- 197 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1971/03/16
会議録
○福井委員長 これより会議を開きます。 船舶職員法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。橋本運輸大臣。
○橋本国務大臣 ただいま議題となりました船舶職員法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして、御説明申し上げます。 近年、わが国海運業及び水産業の発展は目ざましいものがあり、船腹量は著しく増加しますとともに、船型の大型化、近代化機器の導入等船舶における技術革新が大きく進み、また、わが国及び外国の沿岸の航行援助施設も相当整備拡充されてきております。 しかるに、現行の船舶職員制度におきましては、海技従事者の免許資格は多くの種類に区分されており、この中において直上級の資格へ進級する場合であっても必ず学術試験が課され、また、受験資格として一定の乗船履歴が要求される等免許取得のための負担が重く、船舶職員への道をいたずらに狭めているばかりでなく船舶職員の配乗表にかかる総トン数区分の方法が近年の近代化した船舶にそぐわなくなってきており、ために船舶職員として実際に必要な資格以上の資格を有している者の乗船を義務づけている等、実情にそぐわない点が目立ってきております。 このため、運輸省といたしましては、船舶職員制度の改善、合理化を行なうべく、昭和四十三年十月に海技審議会に対し、「最近の船舶における技術革新等に対応する船舶職員制度等の改善について」諮問し、鋭意検討してまいったところであります。 今回の改正は、このような検討の結果として昭和四十四年七月に海技審議会から運輸大臣に対しなされた中間答申の趣旨に沿いまして、船舶職員制度について改善、合理化を行なおうとするものであります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 まず、第一は、一定の乗船履歴を有する海技従事者が直上級の資格について試験を受ける場合には、学術試験の全部または一部を免除することができるようにし、また、一定の資格の海技従事者が船舶通信士の資格について試験を受ける場合には、学術試験の全部を免除するようにいたしますほか、学術試験の一部については乗船履歴なしで受験できるようにいたしまして、海技従事者国家試験制度の合理化、簡素化をはかっております。 第二には、甲板部及び機関部の船舶職員の配乗表のうち、近海区域を航行区域とする船舶及び遠洋区域を航行区域とする船舶にかかる総トン数区分の三千トンを五千トンに改める等総トン数区分を改めますほか、無線部の船舶職員の配乗表のうち、通信長として乙種船舶通信士を乗り組ませることができる船舶の範囲を改めまして、船舶職員の配乗を実情に即応させることとしております。 その他、試験等の手数料につきまして、実費を勘案して省令で適切左手数料を定めることができるようにしております。 以上が、この法律案を提案する理由でございます。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○福井委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 ————◇—————
○福井委員長 旅行あつ旋業法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。 質疑の通告が。ありますので、順次これを許します。久保三郎君。
○久保委員 法案の内容に入る前に、まず一つは、最近における傾向として、旅行並びにレジャー、こういうものの需要がかなり急速で増大しているわけなのでありますが、これに対して、新全総はじめいろん左計画はあるけれども、実際においては政府の施策は現実にはあまり進展していないというか、来年度予算案を見てもそのきらいがあると思うのであります。いまのような需要に対して、政府が的確な施設あるいはこの体制、こういうものを含めてその方向をきちんと出し、施策を進めていかない限りは混乱が起きるし、また、現にそういう混乱があるわけであります。しかも、レジャーというか旅行、そういうものをひっくるめて、単に物見遊山というか、そういうものじゃなくて、生活の大切な一つの分野をなしているわけでありますから、政府の施策として、単に提案されている旅行業者そのものの体制を確立するだけでは事足りないと思うのであります。 ついては、こういう問題についてどういうふうな具体的な対策があるのか、一言簡単にお答えをいただきたい。
○山村政府委員 先生おっしゃいましたように、現在レジャーと申しますか旅行、これが生活の一部になっておる、そして著しい増大を示しておるということでございますが、政府として具体的にどのような施策を講じておるかということでございます。 運輸省といたしましては、とりあえず今度の大規模レクリエーションセンター、これの設置等のいま基礎調査を行なっております。また、このたび青少年旅行村、これを全国十二カ所つくることにきめております。
○久保委員 その程度のものでは、残念ながらほんの少々ということでありますけれども、私はここで深くこの問題を追及はいたしませんが、てまえどもの考えとしては、なるほど運輸省の観光部のやっている仕事はその程度であるいはいいかもしれませんが、観光行政全体の中ということになりますれば、かなりこれは問題だと思うのであります。しかし、時間の関係もありますから、これは私の意見だけ申し上げて次に移りますが、次の機会に、近い将来において全体について御答弁をいただきたいと思うのです。これは保留しておきます。 次には、今回提案されたように、旅行あっせん業という法、あっせん業ということから、言うならば旅行業ということで、大きく業態も法律的には変わってきたと思うのであります。この法律の内容についてはこれから逐次お尋ねしますが、その前に、先ほど申し上げたような旅行やレジャーの実態の中で、言うならば、いままでの旅行あっせん業という取り次ぎ的なというか、何かを頼まれてやるというそういうことだけの業態では、残念ながら新しい需要に、あるいは新しい情勢に対応できないと思うのです。そこで、旅行業というものの位置づけは、あっせん業の体制から、言うならば旅行をつくり出す、旅行を組み合わせてこれをセールスするというか、そういうものに置きかえていく必要があると思うのです。と同時に、そういう行政指導というか、そういう方向について何を考えられているか、これは専門である観光部長からお答えをいただきましょう。
○住田政府委員 お答えいたします。 ただいま先生がおっしゃいましたように、最近の旅行業の形態というものが非常にシステム化されてきたということでございます。これはごもっともな話でございます。たとえばパッケージツアーとかジャルパックとか、そういったツアーが非常に新しい形態として出てきております。したがいまして、従来のような旅行あっせん業という概念でこれを律するということがなかなか適当でないということ、さらには、こういった時代の進展に即応いたしまして業界の体質改善をはかり、そしてレベルアップをして、そうしてお客さまの保護ということが一番主眼ではないか、かように考えております。 したがいまして、現在御審議願っておる法律のねらいも、ここに第一条に書いてございますように、「旅行の安全の確保」それから「旅行者の利便の増進」ということが書いてございますが、同時に、「旅行業を営む者の行なう取引の公正を確保」するということでもって、その業界の全体のレベルアップをはかりたい、こういうことによって、先生がおっしゃいますシステム化の方向に対処できるように考えていきたい、かように考えております。
○久保委員 それは多少思いつき的なものがありますので、深く考えない意見かもしれませんが、言うならば、システム化された旅行をつくり出す業態と、いわゆる今日まであるところのあっせん業態と区別して育成することが、あるいは旅行業全体の混乱というか、これを未然に防ぎ、あるいは軌道に乗せて発展させる方向のようにも考えるわけであります。ついては、そういうことについてどうでしょうかね。
○住田政府委員 ただいま先生がおっしゃったとおり、いままでの旅行あっせん業というものが、いわばチューター産業というか、単にお客さんと宿泊施設の間に入って口銭を取るというような、チューター的な性格を持っておったことは確かであります。 〔委員長退席、宇田委員長代理着席〕 今度は逆にそれがデベロッパー的になって、いわゆる主体産業といいますか、そういったほうに現在旅行業界の一部において発展しつつあることについては、私は非常に喜ばしいことであると同時に、こういったものに発展させていかなければならない。 そこで、後ほど御説明いたしますが、この定義規定の中におきましても、それぞれ今度は従来の法律を変えましていろいろと定義を設けまして、そしてそういったようなシステム産業に対しても即応できるように、今度の法律でも考えた次第でございます。同時に、先ほどお話をしましたように、業界のレベルアップその他につきましては、いろいろとこの後に、書面の交付の義務なり、あるいは協会をつくりまして、そして業界全体としてのクレームの処理の問題だとか、あるいは研修の問題だとか、あるいは事故が起きた場合にこの協会が処理する、こういうことによって業界全体をレベルアッブしていきたい、こういうように考えております。
○久保委員 お答えのとおりでもあるのでしょうが、お答えは要りませんけれども、あとで御検討いただきたいし、私どもも検討しなければならぬのは、再び申し上げますれば、システム化された旅行をつくり出す、言うなら新しい時代に即応した商品としての旅行をつくり出す、そういう業態の育成をひとつ考えていくこと。それから、といっても全部が全部そういうレベルアップができるはずのものではありませんから、現にある小さい、特に小さいと思うのですが、小さいあっせん業、これの取引を公正化していくという、そういう二面を持った行政指導が必要だろう。お話しのように今度の改正法、取引なり旅行業の実態、それぞれこまかく規定をしておりますから、それで御指導なさることもけっこうでありますが、業態としてそういうものも区別していく方向、これは法律による必要もありませんけれども、行政指導の方向としては考える必要がありはしないかというふうに考えているわけであります。と申し上げますのは、前段でも申し上げたように、レジャーは進み、施設も、御承知のように民間デベロッパ一の手によってかなりいいところまでいきつつあります。しかし、これは野放しでいいのかというと、決していいということではないと思うのです。だから、先ほど申し上げたような施設設備の面での政府の施策の推進とあわせて、この受け入れ体制というか、これを運営する体制、こういうものの確立が必要だというふうに私は思っているわけです。それはやはり運輸省で検討されるのが一番適切ではないかというふうに思うわけであります。一言だけその点は申し上げておきます。 そこで、法案の中身に入りますが、法案の中で特にお尋ねしておきたいのは、この法案は、旅行業者と対旅行者との間の取引の公正を重点に考えているようであります。またそうであると思うのです。消費者保護という立場から、当然そういうふうになっていると思うのです。そういうことになりますと、対旅行業者とキャリアあるいはこの宿泊の機関、施設というか、そういうものとの取引関係が、この法案の中では言及してないわけじゃありませんが、やや薄いというふうに見るわけであります。特に、先ほどお答えの中にもありましたが、旅行業という立場は、キャリアあるいは宿泊機関の従属的な立場にかなりあるわけなんであります。そうなりますと、対旅客との間の取引を公正を期そうと思っても、キャリアとの関係で従属関係にあるとするならば、これはなかなかそううまくいかない。またそういう実例がたくさんあります。 そこで、この法案の中できちんとしなければならぬものは、いま申し上げたようなキャリアと業者との関係の公正化をどうするかということだと思うのです。なるほど、たとえば法案の第二条第一項第二号でありますか、あるいは第五号、こういうところでは、対キャリアとの関係に言及していますが、これはいわゆる能動的な、積極的な契約締結の場合に約款の中に消化されるものだと思うのですね。そうじゃなくて、フリーと言ってはおかしいが、そういう恒常的な立場でない場合の対キャリアとの関係では、かなり旅行業者はむずかしいと思うのですね。たとへば、取り扱いの手数料一つとりましても、常時そのキャリアと旅行業者の間の契約が成立する条件にあればいいけれども、成立しない条件にある場合、いわゆる売り手と買い手の関係が逆転した場合に、これは当然キャリアの特質として、キャリアは一つの手段を持っていますから、そういうものを武器にして業者を押えつける、いわゆる業者を従属化する方向にあるわけです。だから、本来なら、もっと親切に考えるならば、結局キャリアに対する業者の、何というか、権利というか、権利というのはおかしいけれども、業者の権限というか、そういうものをもう少し明確に確立される必要がありはしないか、こう思うのですが、この点はどうですか。たとえば手数料の問題一つとっても、これはどこできめますか。約款の中でというのは、なかなかそう簡単にはいかないと思うのですが、どうです。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 その前に、先ほど先生からおっしゃいました、最近のシステム化的な傾向と同時に、あわせて中小企業対策も考えろというおことばでございました。ごもっともでございまして、私どもその先生の御趣旨に沿いまして今後の行政指導をはかっていきたい、かように考えております。 それから次に、ただいま先生から御質問がございました、この法律というものが、お客さんと旅行エージェントの間を主眼としているじゃないか、そして旅館だとかあるいは輸送機関との間について、あまり考慮が払ってないじゃないか、こういう御質問でございます。 これにつきましては、まず第一点といたしまして、この法律の第一条に書いてございますように、旅行業を営む者の行なう取引の公正を確保する、こういうことでございまして、もちろん、この法律のねらいは旅客の保護を主眼としておることは当然でございますが、同時に、こういった輸送機関あるいは宿泊機関にも考慮を払っておるということが第一条の目的に書いてございます。 それから第二点は、先生がただいま御指摘のように、定義規定におきましても、輸送機関あるいは宿泊機関につきましては、第二号あるいは第五号の定義規定においても明記しております。 それから第三点といたしまして、料金につきましては本法の第十二条に、「旅行業務の取扱いの料金を定め、その実施前に運輸大臣に届け出なければならない。」ということが書いてございます。したがいまして、この料金表の中に、お客さまはもとより、宿泊機関あるいは輸送機関の間の手数料について規定しております。そうしてこれは届け出制になっておりますから、その内容について私どもも実態把握ができるわけでございまして、それが不当な場合においては十分にチェックしたい、かように考えておりますのが第三点でございます。 それから、第四点は約款の問題でございまして、約款事項の中に、こういった先生の御心配になる点につきましては十分に、あるいは輸送機関、あるいは宿泊機関、あるいはお客、そういった関係方面とも十分連絡して、約款の作成の指導に当たりたい、かように考えておりますのが第四でございます。 それから、最後に申し上げたいことは、いろいろと先生から手数料の問題の御質問がございました。正直に申し上げまして、現在の実態におきまして、いろいろとこれは営業政策上の問題、あるいは商慣習的な問題もあると思います。たとえば、オルガナイザーからいろいろと手数料を取られる、それが多かったり少なかったりいろいろな問題があると思います。結局、現在の旅行産業というものは、何と申しましても最近非常に成長したわけでございますが、反面、まだまだこれから発展するというような産業でございまして、そういったことにおきまして、キャリアとお客とエージェントの間は、そういうことでまだまだ力関係というものもあると思います。したがいまして、私はこの本法のねらいである一番の大事なことは、旅行産業自体がレベルアップして、そして体質の強化をはかる、こういうことが私は一番主眼じゃないか。そういうことによって、キャリアなりあるいは宿泊施設からの不当な要求も十分にこれを排除できるということも考えられるのじゃないか。したがいまして、先ほど申しましたように、法律のねらいが、旅客の保護と同時にあわせて業界の体質改善ということもねらっておるわけでありまして、そういうことによって解決がつくのじゃないか。また、そういう所存で今後の行政指導をはかっていきたい、かように考えておる次第であります。
○久保委員 時間もありませんから先にまいりますが、いまのお話で形としては了解できるのでありますが、実態はなかなか、お説のとおりキャリアの力がまだ強い時代でありますから、これはなかなかそう簡単に業者が強くなるというわけにはまいりません。 そこで、取引の公正を期するためには、お話にありましたような料金にしても、ある一定の料率なり何なりを、これは省令か何かできちんと一応の基準というか、それでコンクリートするのもどうかと思うが、基準としてそういうものを制定することも一つだろうと思うのであります。そういう点はどうなのか。料金のところでお話がありましたが、単に届け出があるからそこでチェックできますというのは、それはそういうことでありましょうけれども、実際はそういうことでは実効あがらぬと思うのです。しかも、取引の公正を期するというならば、せめてもの基準料金というか、基準料率というか、そういうものだけはきめておいたほうがよさそうに思うのですね。だから料金はただ届け出て、それで認可があればいいというのでは、それじゃ何のものさしでおきめになりますかということになると、一々運輸省へお尋ねしないと、お客もわからない、キャリアもわからぬ、あるいは業者もわからぬ。業者は約款を出しているからわかるかもしれませんが、それではちょっと不明確だと思うのですね。できるならば料金、そういう料率等の基準をきめるのがほんとうだろうと思うのです。この法案にあるような抽象的な文句では、何かどうも物足りないと思うのです。どうです。
○住田政府委員 先生のおっしゃることまことにごもっともな点でございまして、実際いろいろと、先ほど申し上げましたように、実態においては手数料がまちまちであるというのが現実でございます。しかしながら、私どもがこの法案の審議におきまして、この料金を法令で定めたらどうか、こういったような議論もございました。いろいろと審議したのでございますが、その過程においてはこういうことだったのでございます。 いま、旅行業界の実態というものは、旅客と旅行エージェント以外に、宿泊施設もございますし、それからキャリアもございますし、それからガイドもございますし、それからおみやげ品もございます。いろいろとあるわけです。そういうような非常に複雑多岐にわたる業界をすべて統一して、そしてその中に料金を法定するということは、まだまだ現実においては非常にむずかしい。また、いろいろな商慣習もございます。そういうことで、私どもといたしましては、これを決して無視するわけじゃございません。その実態をよく見ながら、そしてその弊害が起きないように、今後いろいろと先生の御意見をそんたくいたしまして、そしてそういう混乱が起きないように行政指導をはかっていきたい、かように考えております。
○久保委員 そうしますと、行政指導といってもなかなかむずかしいことだと思うのですが、約款の中でそういうものは指導されるのですか、具体的には。簡単にお答えください。
○住田政府委員 これは料金の中で規定する問題でございまして、約款は、先生のお手元にございますように、十二条の二の二項に書いてございますように、「少なくとも旅行業務の取扱いの料金その他の旅行者との取引に係る金銭の収受」、収受ということは、たとえば積み立て旅行の場合に、前払いにするとかあるいはあと払いにする、そういうようなことを規定しておりまして、ここではきめませんで、料金の中でこれをどうすると、こういうふうなたてまえになっおります。
○久保委員 料金の中できめる場合には、届け出がありまして許可をしていくということでありますが、許可するからにはやはり基準、つまりものさしが必要だと思うのですね。 〔宇田委員長代理退席、委員長着席〕 それは実態をということでおやりになると思うのでありますが、対キャリアとの問題の場合は、料金はきめたが、なかなか料金どおりもらえなかったという例もたくさんあると思うのです。自分かってにきめても、私は商売上これだけの手数料をもらいますよと書いても、契約のしかたによってはそれはできない場合があるのじゃないか。対お客の場合は、お客さんが買いにくるわけですから、それはこれで売りますということができますけれども、キャリアの場合は、こっちから買いに行くわけです。こういう場合には、手数料幾らだということを言うのは、社会通念上からいってもちょっと弱い立場じゃないですか。時間がないのに質問が長くなって恐縮なんだが、そういう場合の指導はどうされるか、何かありますか。
○住田政府委員 まず十二条の二項のほうに、運輸大臣が前項の料金の届け出を受理した場合、先ほど先生、許可とおっしゃいましたけれども、届け出になっておりまして、二項の一号に書いてありますように、「納率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものをこえるものである」、それから第二号は、「特定の者に対して不当な差別的取扱をするものである」、こういうふうに私どもが認定いたしましたら、業界に対して改善を求める、こういうふうに考えております。
○久保委員 きめる場合そうだろうと思うのです。ただ、それが取れますか。向こうからいただけますかという問題があるのですね。お客からいただけるのは大体原則です。キャリアから、宿泊施設からいただけますかという問題がこの業者の場合は多いですよ。それはやはり、言うならある程度の基準料率というか、そういうものを政令なら政令できめれば、社会通念上からいって、ちゃんと政府の基準がございますよ、だからいただく場合はこの基準に従っていただきますということになると、業者の弱い立場が多少補強されやしないか、こういうことなんです。大体そういうことをお考えになっているのですか、そこまではお考えにならないですか、どうですか、それだけでいいです。
○住田政府委員 先ほど申し上げましたように、こういった問題につきましては、くはり業界の力をつけるということが根本だと思います。そして、それが不当になった場合には、私のほうにおいては十分にその監督をしていきたいということでございまして、いま基準をつくるというところまでは、まだ検討いたしておりません。
○久保委員 住田部長、時間がないので……。ぼくもちょっとおしゃべりが長いので恐縮なんだが、簡単にしたいと思うのです。 次には、ガイドの問題です。いわゆる通訳案内業の問題ですね。通訳案内業は通訳案内業法によってやっているわけなんであります。この業法の改正案によりますれば、言うなら旅行に付随して旅行者の案内、いわゆる付随した場合のガイドは業の中に入るわけですね。付随しない場合のガイドというのはあるのでしょうかね。大体、旅行に付随しない通訳案内業というのはあるのでしょうかね。
○住田政府委員 現在はほとんどございません。
○久保委員 しかも、ガイド試験を通った者の中身を見てみますと、実際にやっている者は三百五十人くらいしか現役でない。しかも、試験もかなり高度である。それから通訳案内業法は、その中では、業を営む場合にはこういう試験を受けて届け出しなければいかぬと書いてあるだけあって、そういう業をやる場合に、対お客との関係の契約については何も言及していないんですね。料率についても、案内料というか、そういうものについても何もいっていない。そうなるというと、これはかなりその面でも問題がある。 私は結論だけ申し上げますと、いまの通訳案内業というのは、一ぺん二つに分けてしまったらどうか。一つは、通訳業という業ですね。最近は、通訳案内業の試験を受ける者は、大体通訳業にいっているんじゃなかろうかと私は見ている面があるんです、かなり高度の試験のようですから。最近は、通訳業というものもかなり多方面で利用されるようになったから、これはどこで所管するかは別として、運輸省じゃないと思いますが、文部省かどこかでやるかもしれませんが、通訳業というものをやって、あとの案内は、語学ができる案内か、日本語だけか、これは中身の問題であって、案内業は一本としてまとめていくというのが正しいと思うのです。実態も、最近では多少乱れぎみでございまして、学生のアルバイトで、外国なんかもそういうものがありますが、日本でも学生のアルバイトでやっているのがある。しかも、そういう場合の案内業としてのガイドは、言うなら、この辺と言ってはおかしいが、どこでもある。六週間英会話上達学校とかそういうものがありますししますから、そういうものにプラス旅行の知識、そういうものを植えつけていけばいいんですね、簡便に。旅行が大衆化されている時代でありますから、このガイドも大衆化されなければいかぬですね。高度の案内者ばかりがガイドじゃないと私は思うんです。 そういうふうに、二つに分けていくくふうをしたらどうか。将来、あとから出てくる協会も、そういう者の養成というか、そういうものを中心に考えていくということも一つではなかろうかと思うのですが、どうでしょう。
○住田政府委員 ただいま先生のおっしゃったことは、まことにごもっともなことでございます。ただ、私どものほうのいろいろな調査によりますと、先生のおっしゃるような通訳案内業法に基づく案内、いわゆる通訳案内業者といいますか、それと、それと離れて案内を専門にやる、こういったような方が徐々には出ております。現在、これを法律の対象として考えるというほどまで、まだ独立の行為としてやっているほどの実績がないわけでございます。もちろん、今後はそういった者が非常にふえてくるということになれば、当然考えなければいけません。 そこで、当面の問題といたしましては、ただいま先生からも御指摘がございましたように、この法律に基づく協会を通しまして、いろいろとそういった案内業者につきましてあるいはセミナール、そういったものを通してレベルアップをはかっていきたい、当面はそういうふうに考えております。
○久保委員 時間がありませんから、先に行きましょう。 次には、添乗員の問題でありますが、これも付随したサービスの中に入っているようでありますが、添乗員はやはり単独で業務を行なうわけですね。ガイドと同じようなかっこうになりますが、多少ガイド的な要素とそれ以外の雑用、いったら語弊がありますが、そういうものを入れたサービス業なんですね。だから、これは旅行業の中で単独な旅行業として位置づけるかどうかは別として、さしあたり少なくとも添乗員の職務内容ですね、どういうものがこれらの職務内容であるか、それから労働の基準、これは二十四時間制になっているかと思いますが、そういうものははたしてサービスの適正を期するためにいいのかというと、これは決していいことじゃない。だからこれは、いま申し上げたように職務内容というか、取り扱い仕事の内容をまずひとつきちんときめて、それから当然資格要件、この資格要件もいままちまちですね。ちゃんとした資格要件というものはないですね。だから、言うなら乗りものに乗って一緒に行く、ところが、自分も初めての土地を歩くとか、案内する者が案内してもらうようなかっこうが中に出てくるのですね。 そういうものを考えるというと、やはり資格要件も定めておく必要がありはしないか。だから、こういうものに対しては、いままでの観念からいうと、大体旅行全体の費用の中に入っておるはずなんだから、個別に料率というものはあまりきめていないわけです。大体サービスというのは、日本の国民的な感触からいくというと、これはただということですね。サービスというのは、そういう観念は古い観念でありまして、人の好意ばかりで何かやろうというのはもう時代おくれでありますから、結局、こういうものに対して一つの資格要件、職務内容、いわゆる責任の範囲というものもきめなければなりません。と同時に、これらのサービスは、当然金の裏づけを必要とするサービスであるというふうに規定づけていくべきだと思うが、この点はどうですか。
○住田政府委員 先生の御質問にお答え申し上げます。 まず、添乗員の職務でございます。この職務を分析いたしますると、具体的には、機内でのサービスとか、あるいは出入国手続の手伝いだとか、あるいは現地へ行ってホテル等のサービスをやるとか、あるいはショッピングのサービスを手伝う、あるいは観光地の案内サービス、さらには急病人が出た場合にそういった手配をする、こういったようなものが実態たと思います。 そして、しからはこの添乗員の性格でございますが、これはあくまでも当該旅行業者の職員としてこれに参画するわけでございます。したがいまして、責任とかそういった問題になりますと、当該旅行業者が責任を負うことになります。 次に、先生の御質問の労働時間の問題でございます。確かに、現在添乗員の労働時間というものは非常に重要であり、また、ある意味においては非常に過酷であるということは、一方において旅行者に対して快適なサービスをしなければいけないということで、絶えず気を配らなければいけない。また同時に、夜急病人が出た、こうなりますと、あるときには一晩じゅうでも看病しなければいけないということで、労働時間というものは、普通と違って非常に大きな問題を持っておることは事実でございます。そこで、この添乗員の労働条件の適正化につきましては、各会社におきましていろいろと、現在では労働協約を結びまして、その中においていろいろ規定しております。私どももそういったことにおいて、添乗員がオーバー労働にならないように、十分に監視していきたいというように考えております。同時にまた、添乗員がそういったオーバー労働にならないように、お客さまに、たとえば十時以後は勤務が原則としてできない、たとえば現在旅館でお手伝いさんに、十時以後はいろいろと注文するのは遠慮してもらいたい、こういう表示がございますが、そういうようなことを指導いたしまして、お客さんにもPRしてそして御協力をしていただく、こういうこともいろいろと行政指導していきたい、かように考えております。 それから、第三点の御質問の料金の問題でございますが、確かに現在は添乗員は会社のサービスといいますか、会社の職員でございますから、会社の中にあって職員として働くわけでございますから、原価の中にはその添乗員のサービス料金は取っておりません。しかし、これは先生御指摘のように、今後協会ともよく打ち合わせまして、この問題については十分に検討を重ねてまいりたいと考えております。
○久保委員 いまのお話、もう一ぺんお答えいただきたいのは、制度として確立しなければいかぬということだと私どもは思っておるわけなんです。ついては、そうであるとするならば、今後検討するということなのか。行政指導なさるのは当然だと思いますが、そういう意味で私はお尋ねしているわけで、制度として今後確立するために検討なさるかどうか、それだけお答えいただきたい。
○住田政府委員 この問題につきましては、今後協会を通しましていろいろとレベルアップをはかる。たとえば、添乗員に対してグレードをつけて、一級、二級、三級、こういうようなことによって行政指導をはかっていきたい、こういうように考えております。
○久保委員 行政指導の中でも特に労働基準ですね、こういうものは、時間があればきょうは労働省をお呼びするのでありますが、あとの機会にしますけれども、そういうものを考えながら、やはり制度としてのあり方をきちんときめて、その上で行政指導をなさるつもりかどうか、その点はどうですか。
○住田政府委員 先生の御指摘のように、そういう線でやっていきたいと思っております。
○久保委員 それからもう一つ、旅行に関する相談に応ずる行為も旅行業の中に入っておるわけですね。これはやはりマージンというか、料率というか、料金、当然そういうものの対象になると思うのですね。今度の約款というか、そういうものの中には当然入ってくるわけですな。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 この法律の第二条の七号でございますが、「旅行に関する相談に応ずる行為」というのがございますが、それは具体的には、報酬を収受して旅行に関する相談に応じたり、あるいは旅行のスケジュールを作成する、こういった仕事でございます。具体的な例といたしまして、現在日本交通公社が行なっている予約相談サービスコーナー、そういったような相談行為がございます。これにつきましては、今後料金表の中に具体的に定めていく、こういうことになっております。
○久保委員 次は、この法案に従ってお尋ねしていきますが、営業保証金の額でありますが、いままでは、これは法律でそれぞれ額をきめているわけでありますが、今回は省令で定めるというふうになっております。これはいろいろな条件があるようでありますが、「旅行業務に関する取引に係る債務の額及び弁済の状況その他旅行業務に関する取引の実情」、そういうものを考えて省令できめるというふうになっておりまして、これは当然そうだろうと思うのです。しかしながら、省令では幾らになるのだかわからぬ。業者としてもこれはある程度の目安をつけなければいかぬ。営業保証金というものをかってにきめるかどうか。かってといっては語弊があるが、政府自体だけで独断できめるのかどうかという問題があると思うのです。そこで、お答えいただきたいのは、さしあたり省令ではどの程度になさるおつもりか。 発言する者あり
○福井委員長 静粛に願います。
○久保委員 さしあたり省令ではどの程度に額をきめようとなさるのか。 それからもう一つ、将来これを変更する場合は、新しく協会というのができますが、いまでもそういうものに類するものがあるようでありますが、そういうものの意見を聞いて適正な額をきめていくのかどうか、その二点だけ簡単にお答えいただきたい。
○住田政府委員 まず、第一点についてお答え申し上げます。 現在、この営業保証金は、一般旅行あっせん業者の主たる営業所におきまして三十万円でございますが、今度の省令で二百万円ということでございます。それから従たる営業所は、今度七万円を十万円にする、こういうふうに省令の案では考えております。 それから才二点、協会と十分に打ち合わせろ、こういうお話でございます。ごもっともなことでございまして、十分に協会と連絡しましてこの策定に当たりたい、かように考えております。
○久保委員 次に、旅行業務取扱主任者の問題でございますが、この責任範囲というか、これはこの法律の文言によりますとたいへんな責任があるようにも思われる。管理、監督に関する事務を行なわせるために主任者を置くのだ、こうなっていますが、この取扱主任者というのは、才一点は対旅客との責任はあるのかないのか。対旅客との責任はだれが負うのかということですね。 それから、企業内におけるところの取扱主任者の地位ですね、こういう者はどういう位置づけになるのか。 それから、時間がありませんからまとめて申し上げますよ。よろしゅうございますか。——第一点は、対旅客との関係で、この取扱主任者の責任はどうなのか。 第二点は、企業内において、取扱主任者はどういう位置づけがなされるのか。 それから試験の問題でありますが、試験に区別をして国内と一般とありますね。言うなら区別は、その企業の区別があるのでありますから、そこにおる取扱主任者にことさらに区別を付する必要もないではないかというふうに考えるが、これはいかがか。 それから、経験を重視するということで、法律の文言にありますとおり、試験に合格した者と「同等以上の知識及び能力を有すると運輸大臣が認定した者」については資格を与える、こうなっておりますが、これは大体どの程度の中身であるか。 この四点ほどを一括して、簡単に結論だけお答えいただきたい。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 まず、旅行業の取扱主任者の対外責任でございますが、これは当該会社に属するわけでございますから、その本人が責任を負うことはございません。これが第一点でございます。 それから第二点は、企業内の位置づけという御質問でございますが、これは会社がそれぞれの営業政策その他によって企業内できめる、こういうふうになるわけであります。 それから第三点の、一般と国内とを区別した理由でございますが、取扱主任者は非常な知識と能力が要りますが、特に一般の場合は、国内と違って出入国関係の法律だとか、あるいはまた海外旅行をする場合にいろいろと必要な知識というものがございます。そういうことで区別されたわけでございます。 それから第四点の問題でございますが、経験年数の運輸大臣の認定は、一応ここでは私どもは七年と考えております。 以上でございます。
○久保委員 わかりました。次に参ります。 旅行業の約款であります。先ほどもちょっとお話がありましたが、この基準の中で、一つは、「旅行者の正当な利益を害するおそれがないものであること。」ということが出ておりますが、これはどういうことなのであるか、これは簡単にお答えいただけばいいです。
○住田政府委員 先生御指摘の点は、たとえば、取り扱い料が不当に高いといったような場合でございます。
○久保委員 これは先ほども申し上げましたが、基準というからには抽象的な文句じゃなくて、ある程度の基準的な料率を示すべきではないか、こういうふうに思うのです。これは先ほど御答弁があったが、了承はしませんけれども、これは基準でありますから、やはり将来何らか考える必要があると私は思うのです。抽象的な文句では、これはいかようでも解釈できまずから。 それからもう一つは、約款に関連して業者の責任であります。ブラッセル条約は、業態を旅行主催業あるいは仲介業と大体二つに分けておりますね。そして第一次責任については、そういう関係でありますから、その辺ではかなり明確に割り切る。もちろんいろんな条件があとからつく場合もあると思うのでありますが、この法案からまいりますと、業者の第一次責任という問題はどういうふうに解釈したらいいのか。その点いかがですか。
○住田政府委員 ブラッセル条約においては、先生御指摘された点がございますが、本法におきまして第二条に書いてございますように、定義の中に代理とか、媒介とか、取り次ぎをする行為とか、こういうふうにわが国の民商法理論でこれを割り切ったという点が一つ。それから、そういった業者が善管注意義務を全うすることによってブラッセル条約の第一次責任と同じことが担保できるのではないか、こういうことになりまして、こういった第二条のような定義をつけたということでございまして、先生の御指摘のブラッセル条約の趣旨は、十分にこの中に盛っておるつもりでございます。
○久保委員 御説明のとおりだろうと思うのですね。代理とか、取り次ぎとか、媒介とかいうことで、民商法上の解釈からいけば、そこからおのずから業者の責任というものは大体出てくる。なるほどそのとおりでありますが、これは少なくとも業法でありますから、一番大事な第一次責任というか、責任の範囲というか、そういうものはやはり、うるさい条文であっても一条起こしておくことが、対外的にも一番よろしいのではないかと私どもは思っています。だから、いまのようなお答えでもちろん用は足りますよ。足りますが、実際は、こういう一つの取引業法でありますから、やはり責任の範囲というか、それが一番大事な点だと思うのです。そうだとするなら、料金とか取引の形態とか、そういうものとあわせて責任というものは、やはり一項目起こすのが当然だと思うのです。もちろん、法制局との御相談でそうなさったと思うのですがね。だから、第一次責任というか、そういうものは、ブラッセル条約と何ら変わりはない、こういうふうに了解してよろしいということですね。
○住田政府委員 先生のおっしゃるとおりでございます。 なお、先ほど申しましたように、業界の実態が、いま成長産業の過程でございまして、いろいろとまだ業界が複雑でもございますので、こういったことを一律に責任を明確化するということは、まだむずかしい段階にあるというわけでございます。そこで、私どもとしましては、約款の中に十分そういった先生の御趣旨を入れるように、今後行政指導してまいりたい、かように考えております。
○久保委員 それから約款については、基準はこれで一応判断するとして、モデル約款をつくるお考えがあるのですか。そしてそのモデル約款をつくる場合には、独断といっては語弊がありますが、運輸省だけじゃなくて、関係者の意見も十分聞いてこれをつくるということに相なりましょか。いかがでしょうか。
○住田政府委員 ただいま先生がおっしゃるように、十分に業界の意見を聞きましてモデル約款をつくりたい、かように考えております。
○久保委員 次に、旅行の文書でありますが、ここには非常にむずかしい文句が書いてありますけれども、言うなら、乗車券等は有価証券でありまして、この文章にあるところの「権利を表示した書面」というのは、乗車券をさすのかどうか。いわゆるクーポン券というのは、この場合有価証券ではないのか。いかがでしょう。
○住田政府委員 まだクーポン券は有価証券でないというように——学説はいろいろございますが、そこまでまだいっておりません。
○久保委員 実際の取り扱いはどうなんですか、クーポン券の扱いは。
○住田政府委員 実際には、クーポン券が行なわれていることはありますが、ただいま申し上げましたように、学説的には、これは判例からいっても、まだ有価証券というふうにはさまっておりません。
○久保委員 これは非常に大事な点だと思うのです。実際の行為としては、クーポン券はある程度有価証券として回っているんじゃないですか。だから、ここでいろいろ議論している時間もございませんが、近い将来、やはりこういうものに対して統一見解を——統一見解でしょうがね、いまの見解は。そうだとするなら、そのように実態を規制するなり指導するということが必要だと思うのですが、それはどうなんですか。
○住田政府委員 先生のおっしゃるとおり、現在クーポン券が出回っていることは事実でございます。ただ、いまお話ししましたように、学説上まだきまっておりませんが、クーポン券が有価証券になるように、やはり実態に即応してそれも考えていかなくちゃいけないというふうには思っております。
○久保委員 次に、外務員の問題でお尋ねししたいのですが、これによりますれば、外務員というのは、旅行業者にかわってすべてを行なうわけでありますが、いま旅行業界で一番問題になっているのは、いわゆるソリシター、こう称される外務員が取引の混乱を招く場合が間々あるのです。そこで事故が起きてくるということも、この辺にあるわけであります。ついては、この法律改正によりまして、外務員というのは完全に規制できるのかどうか。いかがですか。 それから、外務員というのは、大体何を基準にして外務員という規定ができるのですか。単に「業者に代わって」云々というだけじゃなくて、身分的には業者との間では一かわってというのじゃ、代理じゃないのです。この外務員の場合はそうですね。だから、労働契約がきちんとしているもの、これは外務員であるということにして、労働契約がきちんとしていないものは、代理業であるというふうになろうかと思うのでありますが、そのとおりであるかどうか。それで、そのとおりであるにしても、なおかつブローカー的なソリシターは残ると思うのです。これを規制するというと語弊がありますが、整理することが、旅行の取引の公正を期し、秩序を維持する一つの大き主点だと思うのです。ところが、外務員と代理業だけで、ブローカー的なソリシターが残っていくようでは困るのであります。これはどうします。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 まず、外務員の性格でございますが、本法に書いてございますように、この業務というものは、「勧誘員、販売員、外交員その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、その役員又は使用人のうち、その営業所以外の場所でその旅行業者のために旅行業務について取引を行なう者」ということでございまして、同時に、「運輸省令で定める様式による証明書を携帯させ左ければ」ならないということで、十二条の六の一項にこの規定が書いてございますが、具体的に申しますと、いわば旅行業者の手足というふうに考えてもよろしゅうございます。そしてその所属関係は、当該旅行業者の職員というふうになると思います。 ただし、先生がおっしゃいますように、現在ソリシターという問題がございますが、この場合ソリシターというのは、結局いまのこの法律に照らしまして、外務員が代理店業になるか、あるいは一般旅行業のいずれかに区分されるということになると思います。つまり、三つになると思います。当該会社の所属職員となるか、あるいは代理店業になるか、あるいは一般旅行業となるか、こういう三つに分類されると思います。しかも、実際において、先生御指摘のように、外務員が何か悪いことをするというようなことが確かにあると思いますが、そういったことを今後は防止すべく、この法律に書いてございますように、たとえば第十二条の五で書面の交付とか、あるいはいまの条文に書いてございますように証明書の提示、こういったことによりまして、どの旅行業者の支配下にあるか、AならA、BならBという旅行エージェントの支配下にあるということを明確にさせていきたい、かように考えております。そして、先生御指摘のような不良なソリシターというものがないように、こういったどちらかの業種の区分に入るように、そういうふうにしていきたい、かように考えております。
○久保委員 時間がもう来ましたので、質問も簡単にしますので、説明も簡単にお願いします。時間がありませんので、最後にまとめて申し上げます。 一つは、質問が前後しますが、旅行業者がキャリアから手数料を取りますね。そういう場合がありますね。その場合に、旅客にリベートをする場合がありはしないかということです。あるいは旅客にリベートを強要される者があるようだが、これは旅行業者の体質を弱めて、過当競争の原因になっていると思うのです。過当競争の結果そういうことになる。これらについては、この法案では安全に規制することは不可能だと思う。ついては、今後これは強力な行政指導と約款の的確な実行にまつ以外にないかもしれませんが、これはどういうふうに考えられているか、簡単にお答えいただきたい。 第二点は旅行業協会でありますが、いかなる構想でこれはおつくりになりますか。いま旅行業者団体としましては、JATAあるいは全旅協、日旅協、こう三本あるわけでありますが、さしあたりお考えになっているのは、こういう団体の関係をどういうふうに結びつけられるか、これをお答えいただきたい。 第三点、この協会は、言うなれば、業務の一つとして旅行に関する苦情の処理をやるわけであります。苦情解決といっても、これは第三者的な機関じゃなくて、言うなら、業者代表機関でありまして、なかなかむずかしいと思う。むしろこういうものは第三者機関をつくって処理されるのが当然かと思うのですが、これが担保できるかどうか。お客の苦情に対して公正な解決を保証できるかどうか。そういう点についてはどんなふうに考えておられるか。 それから弁済業務保証金でありますが、これはどのように考えられているのか。具体的な金額その他ですね。 最後に、この法案の最後に、適用除外の条項が第二十七条にあります。これは国鉄のことをいっていると思うのだが、従来もそうなんでありますが、「この法律の規定は、国の行う事業には、適用しない。」こう書いてある。適用しないというが、反面この法案の第三条は、今回の改正案によりますれば、現行の第三条ただし書きは削除して、一般のキャリア、こういうものは全部登録を受けなければならぬというふうになっているわけなんです。そうなりますと、同じキャリアとして、国が行なう事業だけが適用除外というのは片手落ちだし、それでは円滑な——しかも大きな分野を持っている国鉄を除外することは、完全じゃないだろうと思う。ついては、国鉄の問題をどうするのか、これだけをお答えいただきたい。 以上です。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 まず、第一点の旅客へのリベートの問題でございます。これは業界の実態を見ますと、リベートがあることは確かに事実でございます。そういうことで私どもも、リベートがあることは好ましいことではございませんので、極力行政指導をはかっていきたいと思いますが、要は、先ほど申し上げましたように、何と申しましても業界自体が体質を強化する、こういったことに私は基本的な問題があると思います。そういうことが今度の法律を提案した理由でございますが、そういうことによって、極力そういった不当なリベートが起きないように、今後行政指導をはかっていきたい、かように考えておりますのが第一点でございます。 次に、第二点でございますが、協会の運営を今後どうするかという御質問でございます。これは、まず先生のお話がございましたように、現在、社団法人といたしましてJATAと、それから日旅協、こういったような社団法人がございますが、私どもといたしましては、これを単数化していくかあるいは複数化していくかということにつきましては、今後この法案の推移、それから業界とも十分に連絡して、そしてきめていきたい、かように考えております。これが第二点でございます。 それから、第三点といたしまして苦情の処理の問題でございますが、こういったような業界は非常に専門的な知識を必要とします。ですから、そういった協会の専門家の方をそこに置いて、そして苦情処理に当たらしたほうがむしろ適当じゃないか。しからば、八百長になるじゃないかというような御懸念も確かにあると思いますが、そういった専門的な者に当たらせまして、そしてこれを、今度ここに法律に監督規定がございます。もしそういった不当な事実があって、そうしてお客さんから、この処理は不当であるということが私どもの運輸省のほうへいろいろと連絡がございますれば、この法律の監督規定、つまり本法の第二十二条の二十の中で、「必要があると認めるときは、旅行業協会に対し、監督上必要な命令をすることができる。」という規定がございます。こういったことで担保していきたい、かように考えております。 それから第四点の御質問で、弁済保証金の問題でございますが、これは現在の営業保証金と同じでございます。 それから最後に、国をなぜ適用除外にしたか、こういう御質問でございますが、もともと国は資力、信用においては十分であるということと、それから、現在の日国法の六十三条において、国鉄は国とみなされております。そういったことにおきまして、資力、信用においては十分担保できる、こういうことから、現行法でも国が除外規定になっておるということは、先生御承知のとおりでございます。しかしながら、先生御指摘のように、国鉄がいろいろと問題があるというような御懸念の点があると思いますが、そういった点につきましては、現在、御承知のように運輸大臣がこれを監督するというたてまえになっておりますし、さらには、営業規則等で、本法に盛っておりますところの旅行書面の交付だとか、そういったようなことで旅行者保護の規定を営業規則等に盛り込みまして、そしてそういった事実がないように指導していきたい、かように考えております。
○久保委員 終わりますが、いまのお答えで一言だけ言っておきます。いま申し上げておきたいのは、いわゆる旅行業者がお客にリベートをすることは、約款の上には載らぬと思うのです。これは一つも載らぬと思うのです。だから、約款に違反した行為であれば、これを処罰するというぐらいやらなければ、業界の体質は改まらぬと思うのです。これはひとつ考えておいていただきたい。お答えは要りません。 ありがとうございました。
○福井委員長 次に宮井泰良君。
○宮井委員 私は、まず最初に営業保証金の額でございますが、これは運輸省令で定めるというふうになっておりまして、先ほどから聞いておりますと、一般旅行業が二百万、あるいは国内旅行業が七十万というふうに聞いたわけでございますが、もちろん、協会に加入すれば金額もそう大きくならないということになっておるようでございますが、協会に加入しない事業者、理由はわかりませんが、したくないとかしないというふうな場合に、国内旅行業の中でも中小業者、小さい業者にとっては、大体七万円から今度は七十万までアップするということで、非常に負担を感ずるのではないか、こう思いますが、いかがでしょう。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 先ほど御説明申し上げましたように、今度の省令案では、主たる営業所につきまして、一般については二百万、それから邦人旅行あっせん業者は七万円を七十万円ということをお答えいたしました。 それに対して先生から、中小企業を圧迫するのじゃないかという御質問でございますが、まず第一点は、本法の第二十二条の十の中の五項でございます。五項の中に、この「営業保証金の額の五分の一を下ることができない。」つまり会員になりまして五分の一を納めればいい、こういうたてまえになっております。したがいまして、実質的にはさほど影響はないというふうに考えております。
○宮井委員 それは、協会に入ればそうですけれども、それではいま言っている中小の業者でも、協会に入っていないのは相当あるのですか、現在。
○住田政府委員 現在は、六割くらい入っているというふうに考えておりますが、将来は八割ぐらいにふえるというふうに考えておりますし、それから私どもが、法案の過程において業界ともいろいろ話したのでありますが、特にそういった中小企業に属する業界ともいろいろ話をいたしました。そのときにおいても、いまお話をいたしましたように、五分の一というように規定があるならば、むしろ入ったほうが得だということと、それから実際問題として、協会に入ることによって業者の社会的信用といいますか、そういったことが担保できる、こういうことからこの法案には賛成である、こういう話も聞いております。そういうことで、極力中小企業の圧迫にならないように、私どもとしても行政指導をはかっていきたい、かように考えております。
○宮井委員 それでは、ほとんど協会に加入するということでございますので、正常にそういった点は運営されるということで、そのように受けとめておきます。 今度は、営業所ごとに保証金がふえていくということで、供託する場合におきまして相当な額になってくる。これは運輸省では頭打ちということは考えておらないということでございますが、どんどん全国に営業所を出していく場合に、そういった面で額をある程度きめるべきじゃないかという意見も非常にあるのですが、どうでしょうか。
○住田政府委員 その意見につきましては、いろいろと私どものほうで検討しておりますが、現段階においては、そういったものをきめないほうがいいのじゃないか。と申しますのは、やはり営業所がどんどんふえることによって旅客に対する保護ということも考えなければいけませんので、そういうことで、いまのところは限度を設けるということは考えておりません。
○宮井委員 検討しているということでありますのであれですが、次に、この旅行業務の取り扱い料金、これにつきまして、それぞれ業者で定めまして運輸大臣に届けるということになっておる。これはある程度の基本線はきめるべきじゃないか。これはいろいろ議論があると思います。シーズンオフであるとか、シーズンの期間中であるとか、やみ値段というものが横行するとか、いろいろなことがありますが、値段をきめる場合に、自分の会社とそれから他の会社を見て、他の会社はどのようになっておるということできめていく場合に、公取の独禁法との関係にも結びついてくるということで、そういう関係も出てくるわけでありますが、その点はどうですか。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 料金の問題については、先ほど久保先生にもお答えしましたように、業界がまだまだ取引態様が非常に複雑多岐にわたっておるということ、それからいま先生がおっしゃるように、いろいろとシーズンオフとかそういったことによって、一定にきめかねる問題もあるのでございます。そういうことで、私どもは極力そういった統一的なものをつくりたいということを従来検討したわけでございますが、そういったいま私が申し上げたような業界の実態から見まして、これを一律にきめるということはなかなかむずかしい状況でございます。とはいえ、そういうことで、先生の御趣旨に沿って極力そういう線で努力していきたい、かように考えております。
○宮井委員 次に、運輸省では、先ほども話が出ておりましたが、この旅行業協会をどのような形で発足させようとしておるのか、この点をお伺いします。
○住田政府委員 この問題につきましては、ただいまちょっと触れましたけれども、現在、この法律のたてまえは、社団法人に対して運輸大臣が認定する、こういうたてまえをとっております。現実には御承知のように二つございまして、国際旅行協会、JATAといっております。それから全国旅行業者協会、この二つがございまして、この二つが社団法人になっております。これを認定して協会にするかどうかという問題がございますが、先ほどお話ししましたように、これを一本にするかあるいは二本にするかにつきましては、今後業界と十分に打ち合わせしてきめていきたい、かように考えております。
○宮井委員 それは意見として、一本のほうがいいか、二本にするべきか、どちらが強いのですか。
○住田政府委員 私どもとしましては、現段階では、できれば一本化ということが望ましいというふうに考えておりますが、両方の社団法人の性格、歴史的な問題、あるいは業界の実態等いろいろと特殊性もございます。そういうことで、一挙に持っていくということもいろいろとむずかしい問題もあるかと思います。そういうことで、慎重に業界とも打ち合わせいたしましてこれをきめていきたい、こういうふうに考えております。
○宮井委員 いまも話が出ましたが、大手の一般旅行業者と国内旅行業者ではいろいろ性格も違いますから、協会の運営上むずかしいと思いますが、この法案が成立したならば、さっそく協会という問題に取りかかっていくわけですから、その点を早く煮詰めてもらいたいということと、たとえば二つに分かれた場合に、国内旅行業協会のような場合には、構成といいますか、府県単位にそれをこしらえていくのか。そういった点はどうなっていくわけですか。
○住田政府委員 まだ具体的な構想は考えておりませんが、もしかりにできるとすれば、全国一本ということで、しかもそれを府県単位で考えていきたいというふうに考えております。つまり、全国一本化して、府県単位には支部を置く、こういうことでございます。
○宮井委員 次に、現在どのくらいの数の業者、一般旅行業、国内旅行業、旅行業代理店業、これは分けましてどれくらいありますか。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 まず、一般のほうでございますが、これは昭和四十五年現在におきまして百二十二ございます。それから、邦人のほうでございますが、三千七百十三社ございます。それから代理店のほうが、昭和四十五年現在で三百五十六ございます。
○宮井委員 そこで、一般旅行業の取り扱いは運輸省、それから国内旅行業の取り扱いは県知事のもとでやる、これでよろしゅうございますか。
○住田政府委員 そのとおりでございます。
○宮井委員 そこで、この一般旅行業は運輸省のもとで登録その他の事務、これは完ぺきにできますか。
○住田政府委員 それは完ぺきにやりたいと思っております。
○宮井委員 それでは、これはチェックできるとしまして、国内旅行業あるいは旅行業代理店業者などは、県の認可手続になると先ほどのお話ですが、行政組織が、具体的にどこで扱うかということをお聞きします。
○住田政府委員 県のほうは、都道府県の観光課で扱うことになります。
○宮井委員 そこで、県の観光課でやるということでありますが、当然指導監督というのは運輸省でやっていく。その点、実際どういうふうにやるのか。それから、県にまかせきりになると心配ないか。この点はどうですか。
○住田政府委員 これについては、運輸省としても十分監督いたしますが、また年に一回いろいろと監査にも行っておりますし、それから、極力講習会、セミナーを開きまして、この法律の運営の完ぺき化をはかっていきたい、かように考えております。
○宮井委員 この法案を作成する場合に、先ほどからも話が出ておりますが、業者の意見をある程度聞いておるということですが、小規模の業者の声は聞いておりますか。
○住田政府委員 先ほどお話ししました全旅協という協会は、こういった中小企業のメンバーの方が過半数占めております。そういうことで、この法案の策定にあたりましては、十分にその協会の意見を聞いてこれに当たったわけでございます。
○宮井委員 じゃ、そのときにどういうふうな傾向の会社で、どういう意見が出ておりますか。
○住田政府委員 そのときの意見の一つといたしまして、この協会に入ることは賛成である、しかしながら、保証金の先ほど申しました五分の一、これを下げることについて十分に努力してくれ、こういう話がございました。そこで、いろいろお話ししましたように、法律の中で五分の一に下げる、こういうことに努力を払ったわけでございます。
○宮井委員 十分そういった点を生かしてもらいたいと思います。 それから次に、現在までに、いわゆる新聞等に出たとか、あるいは悪徳業者といわれる分ですね、旅行者が非常に迷惑を受けておる、こういうふうな具体的な例をあげて、ひとつ説明してもらいたいと思います。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 先生から御指摘のあったトラブルの実態でございます。たとえば、例をあげますると、約束の観光地が違っておったとか、あるいは昼めしつきというのが昼めしつきでなかったとか、あるいは添乗員つきであったというのが添乗員がいなかった、そういうようなことだとか、それから予定のホテルがとれていなかったとか、約束のバスが来なかったとか、こういうふうな例が非常にございます。
○宮井委員 それでは、そういった問題は、今度の法律が施行されたとして、完全にそれをチェックし、なくすことはできますか。
○住田政府委員 今度の法律のねらいは、先ほど申しておりますように、旅客の保護をはかるということを主眼にしておりまして、それに伴っていろいろの監督規定なり、書面の交付の義務、こういうふうないろいろな規定を設けております。そういうふうなことによって、極力こういったトラブルがないように、今後行政指導をはかっていきたい、かように考えております。
○宮井委員 その点をはっきりしてもらいたいと思うんです。 この旅行業というものは、一人でもできるわけですから、机と電話があればできるということで、実際旅行業協会に入っておっても、旅行の取引をして、多額な金を持って、そうしてどこか雲隠れしちゃうというふうなことは、十分考えられると思うんですね。ですから、タクシーの乗車拒否のようなことでどんどん法律で縛っても、なおかつそれが直らないというようなことで疑問が残ってくるわけですが、その点どうでしょうか。
○住田政府委員 この点につきましては、今度協会の規定が十分にございまして、かりにそういった悪徳業者が持ち逃げしたといっても、協会がエージェントにかわってお客さんに補償してあげる、返してあげる、こういうたてまえになっておりますから、そういった点は、お客さんに対してはまず心配はないという点が一つと、それから、そういった悪徳業者は協会から資格を喪失するわけでございますから、その協会からはいわば永久追放、こういうことになります。同時にまた、かりにその業者が入ろうとしても、今度は営業保証金として、先ほど申したように七十万円というような高額になりますから、まずそういうことはあり得ないのじゃないかというふうに考えます。私どもといたしましても、こういったことがないように極力注意していきたい、かように考えております。
○宮井委員 それでは政務次官、こういったことで、いままで、旅行者にとって快適な旅行をしたい場合において、いま申し上げましたように、めしつきのがめしが出なかったり、ホテルが契約が取れておらなかったりということで、海外などへ行きますとよけい不便を感じる、そういったお客さんがあるということは、今後レジャーブームでどんどん旅行者がふえてくるという場合におきまして、この法律で一番肝心なのはこの点じゃないか。快適な旅行ができるように法律はできても、十分これは取り締まれないということになりますと、何のために法律をつくったのかわかりませんので、その点を十分ひとつ、いまもお話がありましたが、指導監督をしていただきたい。この点を一つ……。
○山村政府委員 この法律の目的と申しますか、いわゆる旅行業者の健全なる発展をはかるということですが、これは同時に返してみますと、消費者と申しますか、旅行者の保護ということにつながるわけでございます。もちろん今度の事故の発生、それに対する弁償と申しますか、完全に旅客が損害がないようにする、同時にまた旅客に対するサービスの向上、これにもつとめてまいります。 しかし、先生おしゃったように、今後の日本の国民生活というものの一部にこの旅行というものがとけ込んでおる。そこで、運輸省としてこの法律を通していただいて、そしてこの旅客の保護をはかりながら、同時にまた、大きく総合交通体系というものを勘案いたしました上で、関係各省、いわゆる建設省、文部省といろいろ話し合って、運輸省としては、大規模レクリエーションセンターの問題、また青少年旅行村等の受け入れ施設の拡充というものもあわせて考えながら、旅行者のサービス向上につとめてまいるつもりでございます。
○宮井委員 そこで、ちょっと本題からはずれるかもわかりませんが、関連して……。私、もともとこの法律は消費者保護というたてまえであるならば、もっと以前に改正すべきではなかったか。何か旅行の形態も大きく変わっておるし、もういまですと、サラリーマンがボーナスですぐ台湾にでも海外旅行できるということで、もっと早く、できることならば万博以前にやるべきじゃなかったか。それはどういう事情でおくれてきたのか。 それからまた、万博の会場付辺では、当時どんどん旅館、ホテルが建ちまして、いま非常にこの経営が悪化してきておるということでありますが、その点どうですか。
○住田政府委員 ただいま先生が御指摘のように、この法律というものはもっと早く出すべきであったという点につきましては、私どもも十分この点考慮いたしまして、実は数年来いろいろ検討しておったわけでございます。 ただ、おくれたのは、業界というものが、先ほど申しましたように非常に複雑多岐にわたるということで、どういうふうにこの問題を整理したらいいかという点が一つと、それから、特にブラッセル条約を採択いたしまして、その関係で、このブラッセル条約の趣旨をどういうふうに法律的に盛っていったらいいか、こういうようなこと、それから、これを根本的に改正するということにもなりますので、業界とのいろいろな話し合いというものが基本的な問題であるということにかんがみまして、数年来いろいろと検討しておったわけでございます。そういうことで、ブラッセル条約の関係からもおくれたというわけでございますが、私どもとしては、実はこれは二、三年前からもうすでに素案の検討には着手しておったわけでございます。ただ、そういうような条約の関係あるいは業界との話し合いというようなことから、おくれたというのが実情でございます。 それから、万博のときには旅行者の受け入れが非常に多かったわけでございますが、万博後におきまして、最近は旅行業界あるいは旅館、ホテル、こういったところの利用率を見ましても落ちております。今後これをどうするかということについて、今後の経済変動を見なければわかりませんが、とりあえずこういった機会に業界に、ダンピングその他悪質な行為に走らないように、われわれとしても十分に行政指導していきたい、かように考えております。
○宮井委員 次に、この旅行業者は、営業所ごとに各一人以上の旅行業務取扱主任者を置かないといけないということになっております。これで、試験を受けなくても、経験年数があれば合格するというようにもなっておりますけれども、比較的お年寄りのような年配者の方も、こういう仕事に従事している方の中にはおられる。そういった人たちで経験年数が浅いような場合、試験を受けるということについて、いまさらというふうな抵抗を感じているんじゃないか、こう思うわけですが、その点はどうですか。
○住田政府委員 先生の御指摘のような方につきましては、今度協会を通しましていろいろな講習会、セミナーを利用しまして、そうしてその試験を受け得るようにいろいろと行政指導していきたい、かように考えております。
○宮井委員 そこで、経験年数の件でございますけれども、一般旅行業と国内旅行業とにおきましては、何年ぐらいをめどにいたしておりますか。
○住田政府委員 国内、国際を通じて、一応七年というふうに考えております。
○宮井委員 これは国内と国外で、七年と一律にはいかないのではないですか。
○住田政府委員 特に一般の場合は、国内経験を五年とし、国際的な経験を二年、こういうふうにすれば担保できるのではないかということが一つと、七年の根拠でございますが、一応私どものほうでいろいろと調べた結果、旅行業界でいわば一人前、といったら失礼ですが、大体責任のある地位につけるのには七年ぐらいが一番適当じゃないかというふうに考えまして、こういった結論に達しておるわけでございます。
○宮井委員 一般旅行業の場合は、大体それはそのぐらいと思いますけれども、国内旅行業のみの場合において、これも七年なければならないのですか。
○住田政府委員 やはり七年ぐらいが適当じゃないか、かように考えております。
○宮井委員 これは、もちろん国外においてはいろいろな、ことばが違うあるいは環境が違うということでありますけれども、国内においては国外よりも複雑な問題はないのではないかと思うのですが、国内も七年、国外も七年で、国内を七年としたのはどういう根拠ですか。
○住田政府委員 先ほどお話ししましたように、いままでの業界の実態から見まして、やはり国内の場合も七年くらい経験がないと、お客さまに十分応対したりあるいは責任の持てるような力がつき得ないのじゃないかということで、七年ぐらいが適当じゃないか、私どもはかように考えております。
○宮井委員 それでは、七年を短縮するというお考えはあるかないか。
○住田政府委員 いま私が申し上げましたのは、七年というのは一応の基準でございまして、今後また業界とも実際によく連絡いたしまして最終的にきめたい、かように考えております。
○宮井委員 こういう試験あるいは講習などは、もうさっそく始めていかなくちゃいかぬわけですから、そういう点で、経験年数などはもっとはっきりしてもらいたいと思います。 そこで、一般旅行業あるいは国内旅行業もそうでありますけれども、乗りものから宿屋まで一貫になっておるというのが最近多くなってきておるわけです。あるいはまた宿泊所のみと契約するという分もありますし、今回の法律ではその点が一本化されておるということで、これはそういう区別をしてチェックする必要はないわけですか。
○住田政府委員 先生の御指摘の点につきましては、約款なりあるいは先ほどお話ししました旅行書面ですね、この中にはっきりと規定したい、かように考えております。
○宮井委員 約款の話が出ましたので伺いますけれども、この約款というものは、一般の人々にとってはわかりにくいものが多いんじゃないか。会社本位につくっておるために、そういう傾向があるんじゃないか。この点は、今回どのようになりますか。
○住田政府委員 そもそも約款と申しますのは、契約の条項ということでございまして、法律的に申しますと、不特定多数の利用者に対して、その利便を確保するために一つの契約の条項をきめまして、そして独占企業といいますか、独占的性格を持っておるようなものに対してチェックするというたてまえになっております。したがいまして、この旅行業約款におきましても、旅客の保護はもとより、また、業界がいろいろ不当なことをしないようにするというたてまえになっており、その意味におきまして、本法では十二条の二で認可制のたてまえをとっているわけでございます。
○宮井委員 その点は、約款のあれははっきりしてもらいたい。 それから、このたび取り消し料や損害賠償というような点に大きなウエートが置かれてそこに示されてくると思いますが、そういった点は作成の際にどういうふうに考慮されていくか、お伺いします。
○住田政府委員 まず、第十二条の二の二項の一号のところ、先ほどお話ししましたけれども、「旅行者の正当な利益を害するおそれがないものであること。」ということでございますが、これは取引料が不当に高い場合をさしておるわけでございます。 それからその二号に、「少なくとも旅行業務の取扱いの料金その他の旅行者との取引に係る金銭の収受及び払いもどしに関する事項」というのがございます。この中に違約料という問題が入っておるわけでございまして、私どもも旅客に不便を与えないように認可制をとって、そしてその保護をはかりたい、かように考えております。
○宮井委員 国内における数千の中小業者ですね、この場合はどうなりますか。
○住田政府委員 同じように、国内の業者につきましても、業界と十分打ち合わせしまして、モデル約款をつくっていきたい。そしてこれを運輸大臣の認可制にかけまして、いまお話ししましたように、旅客の保護をはかりたいというふうに考えております。
○宮井委員 そのモデル約款というのは、どこでつくるのですか。
○住田政府委員 このモデル約款というのは、業界と私ども運輸省、それから学者さんですね、そういったような方あるいは第三者的な、中立的な意見の方をワーキングメンバーに入れまして、そして公正を期していきたい、こういうふうに考えます。
○宮井委員 その学者グルーア゜というのは、どういう肩書きを持った人ですか。
○住田政府委員 まだ具体的にはきまっておりませんが、やはり民商法の面におきまするエキスパートといいますか、そういった専門家の方を委員に入れたい、かように考えております。
○宮井委員 そこで取引形態など、代理なのか媒介なのかあるいは取り次ぎなのかということが、一般の人にとってはわからないと思うのです、自分はどういう形式で旅行しておるのかということが。その点、今度は平易に、わかるようになるわけですか。
○住田政府委員 この法律の第十二条の五に「書面の交付」ということが規定してございます。そこで、いろいろとお客さんがそういった窓口において旅行の契約をなさるときに、これは代理であるとか取り次ぎであるとか、こういったことを窓口のほうにおいてお客さんによく指導して、書面にこれを書いて、そして取り次ぎですね、媒介ですねというふうに指導して、お客さんとの間におけるトラブルをなくすように、こういうように考えております。
○宮井委員 そこで、政務次官にお尋ねしますが、いまお話しのようにいろいろな拘束、この法律で運輸省が押えていくという分は、この約款の中にいろいろな条項が含められていくと思うわけです。ですから、こういったことが十分旅行者にとって明快なものであって、いま言うたように、代理であるとか媒介であるとか取り次ぎであるとか、あるいは取り消した場合に、何日前なら幾ら払い戻してくれるとか——以前には、だいぶん前に取り消したのに、四十万ぐらい申し込んでおれば、三十万ぐらいは全部会社のほうに取られちゃった、こんなこともあったらしいのですね。ですから、そういった点を十分チェックしてモデル約款をつくられるということですから、その点で十分あれはできると思いますけれども、その点を十分見ていただきたいと思います。
○山村政府委員 ただいま先生おっしゃいましたように、いわゆる旅行者がそのとき簡単にそれがよく把握できるというような、規定また約款条項等をつくってやってまいりたい、そういうぐあいに考えております。
○宮井委員 そこで、運輸省の文書の中に、運輸省では、「これら小規模事業者の育成、助長が必要であろう。」こういうようなことが出ておりますけれども、いま非常に過当競争になっておる、また悪徳業者などもあるので、どういう形で育成、助長という面を打ち出されていくのか、その点をお伺いします。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 そういった小企業の方につきましては、本法に書いてございます協会に極力入っていただくというふうに行政指導いたしまして、この協会に入ることによって、協会がいろいろな研修をやるとか、あるいはそういったレベルアップをするようないろいろな施策を講じていくというふうにしていきたいと同時に、協会自体が、そういった中小の方が全部集まって、一つの大きな業界としてのレベルアップをはかるように努力するのみならず、小企業といえども経営の近代化をはかっていただく、こういうことでいろいろと私どもも行政的な施策を講じていきたい、かように考えております。
○宮井委員 次に、聞くところによりますと、総合予約開発構想なるものがある、こう伺っておるわけでございます。これは旅行業と運輸機関あるいは宿泊機関が電電公社のコンピューターを利用いたしまして、旅行総合予約システム、こういうようなことを考えておられるのでございますけれども、それは実際どうなっておるか、その点をお伺いします。
○住田政府委員 ただいま先生のお話のような、そういった旅行情報予約システムと申しますか、こういったものを私どもで検討していることは事実でございます。ただ、これは非常に大きな問題でございますし、業界とのいろいろな了解なりあるいは電電公社とのいろいろな連絡在り、いろいろと問題がございます。これについては慎重にいま検討しておるわけでございまして、まだ研究の段階でございます。そういうことで、関係の方面と十分に納得した上でこれを具体化していきたい、こういうことでございまして、まだいまのところは研究の段階というふうに申し上げたいと思います。
○宮井委員 次に、いわゆるツアーコンダクターは、海外へ行った場合に、再三非常に困難なことにぶつかっておる。そういったことにつきまして、運輸省としては現在までどのような指導をとってこられたかということをお伺いします。
○住田政府委員 いろいろと海外でトラブルがあったということにつきましては、先ほど御説明申し上げたとおりでございます。 これにつきましては、私どももこういったトラブルが、対外的に非常に日本の体面にかかわるということで、こういうことがないようにいろいろと業界に対しまして強く注意しております。またこれにつきましては、一昨年私どもで国際観光振興会と共同で調査いたしました。そして具体的事例をまとめましてこれを発表したわけでございます。同時に、こういったコンダクターに対しては、会社においても十分に研修するということと同時に、またJATAという協会がございますが、そういった協会におきましてもセミナーを開催して、そうしてこういうトラブルが起きないように注意するというように、いろいろと施策を講じておるわけでございます。
○宮井委員 そこは、協会まかせということにしないように、今後ともその点は十分見てもらいたい。 次に、教育機関における旅行関係の問題ですね。これは、たとえば観光専門学院だとか、こういったような問題に対しては、運輸省はどの辺までタッチしておるわけですか。
○住田政府委員 現在、いわゆる私経営といいますか、学校法人でいろいろとやっておる観光専門学校がございます。たとえばYMCAとか、あるいは私立で観光専門学院というのがございます。今後運輸省として、具体的に公的なものとして何か考えたらどうかというような意見も、実は数年来ございます。特にホテル従業員の確保あるいはホテル従業員の質的向上、こういったよら表面から、ひとつ公的な機関でこういったホテル学校的なものをつくったらどうかというような問題が、関係方面かりも出ました。 そこで、昨年運輸省並びに業界その他関係機関が一つのチームをつくりまして、欧州のほうに、こういったホテル従業員の養成機関の施設を見る、こういうことで昨年行ってまいりました。そのレポートもすでに来ております。そういったレポートを中心といたしまして、今後運輸省がどういうふうな構想でもっていったらいいかという問題につきまして、予算の問題もございますので、いろいろといま具体案を検討しておる段階でございます。
○宮井委員 その点、専門家をつくるために力を入れてもらいたい。これは、その人がセールスに向くか向かないかは一がいには言えない。自分が旅行したいから旅行業者の会社に入るという人もあるそうですが、そういった点で、これから試験とか、いわゆるそういった旅行の正常化というものをはかっていくためにも、こういった点に力を入れてもらいたいということを要望しておきます。 次に、海外の旅行業者がわが国に来て営業所を置いておる場合がありますけれども、こういった点でトラブルが起きておれば、お話ししてもらいたい。
○住田政府委員 現在、先生の御指摘のような会社は、日本で四十数社ございます。そして、いままでのところ、私どものところに来た報告の中には、そういった業者がトラブルを起こしたという報告はまだきておりません。
○宮井委員 その四十数社は、全部協会に加入しておるのでありましょうか。
○住田政府委員 そのうちごく数社だけが、現在のJATAのメンバーに入っております。あとは入っておりません。
○宮井委員 その点、協会へ入っていないのが大半である。今度法が施行されて、外国の旅行業者に対してこの法律というものが拘束し、あるいは協会加入というふうな面も行政指導が十分できるかどうか、その点をお伺いしたい。
○住田政府委員 こういったような外国法人も、今度の法律に基づく協会へ入るように極力行政指導していきたい、かように考えています。
○宮井委員 それでは、そういった点も、信用を置けない会社もあると思いますから、ひとつ十分チェックしてもらいたい、こう要望いたします。 そこで、今度は国内の旅行業者が海外の旅行業者にいろいろな面で委託する場合がある。その場合に、信用できる会社であるのかないのかということが、国内におっては判断がつかないと思うのですね。その点の判別といいますか、そういった点はどうなっておりますか。
○住田政府委員 ただいま先生の御指摘の点は、確かにいままでございました。たとえば、日本の旅行業者が向こうと契約したところが、その業者の実態が非常に不明確であったとか、あるいはその業者に頼んだところが、そのホテルがなかったとか、こんなことでトラブルがあったことは事実でございます。 そこで、今後こういった事態が起きないように、業界を中心といたしましていろいろと情報を集めて、そしてそういうトラブルが起きないようにいろいろと努力したいということや、あるいは国際観光振興会というものがございまして、海外に十五ほどの事務所がございますが、そういった事務所も通していろいろと情報を集めて、そういう不良業者の実態を早くこちらのほうに報告してもらって、そしてそういう事故のないようにしていきたい、かように考えております。
○宮井委員 いまそういうことでありますので、何らかのルートでこれを事前に調べまして、安心してわが国の旅行業者が取引できるようにはかってもらいたいということを要望し、あるいはこの旅行業協会、あるいはその他約款の問題、あるいは保証金の問題等、運輸大臣に質問を保留いたしまして、以上で私の質問を終わります。
○福井委員長 先日の古屋委員の質疑中、資料要求がありましたが、この点について政府委員から発言を求められておりますので、この際これを許します。住田観光部長。
○住田政府委員 この間古屋先生から、旅行あっせん業に従事している者の実態はどうか、数その他についてお話がございました。これについてお答え申し上げます。 まず、一般旅行あっせん業者に従事する従業員の数でございますが、これは私どもの推定では約三万人ございます。そのうち、内訳を申し上げますと、一社で一万人以上を使用しておる業者を筆頭に、一千人以上のものが五社ございます。それから五十一人以上を使用する業者が全体で三八%を占めております。それが一般旅行あっせん業者の場合でございます。 次に、邦人旅行あっせん業者の場合でございますが、これは従業員二人以下のものが約三九%を占めております。それから、いわゆる中小企業基本法に規定する、中小企業に属する従業員五十人以下のものが、実に九九%を占めておる。こういう実情でございます。
○福井委員長 この際、本会議終了後再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時三十分休憩 ————◇————— 午後二時十三分開議
○福井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。内藤良平君。
○内藤委員 副大臣にちょっとお伺いします。 今度、あつ旋業法を旅行業法に変えましていろいろ進めており、また、よくなっておると思います。 ところで、わが党の久保委員からもお話があったと思いますけれども、観光基本法の基調といいますか、国民の観光、レジャー、レクリエーション、こういう要望、欲求が非常に大きくなっておるわけです。また実際も、旅行者が国内、国外にどんどん多くなっておる。そういう中から弊害が出ておる。当面、事故のことを考えながら法の大幅な改正をはかられた、こういうぐあいに受けとめております。それなりに効果はあると私は思っておりますが、問題は、国民皆旅行といいますか、あるいは余暇利用といいますか、欲求が非常に強いわけであります。これはいろん左条件が整わなければならぬわけですが、大衆旅行に必要左国民宿舎、ユースホステルあるいは国民休暇村、これらは運輸省の所管ではないのですけれども、やはり観光関係は昔から運輸省の観光部が中心になっておるわけでしょうし、いまでも各省庁の中では中心的な存在だと思います。こういう大衆的な宿泊施設のようなものは、この法律を省内でいろいろ立案する中で、あわせて全貌をとらえ論議しながらやってきたものか、没交渉なものか、そこら辺の関連を大きくとらえて、交通大臣のつもりでお願いしたいと思います。
○山村政府委員 今回の旅行あつ旋業法の一部改正の一番大き左目的というのは、一応消費者、いわゆる旅行客の保護ということになると思います。いま先生言われたように、全般にレジャーというもの、旅行というものがいまの日本国民の生活の中にとけ込んで生活の一部となっておる。それに対して、それを大きくつかまえて、どういうようなことを運輸省は考えておるかということでございます。 運輸省といたしましては、総合交通体系、これを考えました上で、いまの一般の受け入れ施設と申しましょうか、そっちのほうは、いわゆる大規模レクリエーションセンター、この大規模レクリエーションセンターに関係するものは、やはり同じようなものが建設省からも出ておるようでございます。また運輸省として青少年旅行村、これがこのたび十二カ所決定いたしております。また、これに関係したものが文部省のほうにもあるようでございますが、運輸省としてはこれらを一体としたものとして考えていくような、一元化というものについて考えながら、この交通政策また旅行政策というものを行なっていきたい、そういうぐあいに考えております。
○内藤委員 ちょっとこれは字句にこだわるわけじゃありませんけれども、あつ施業法を旅行業法に変えた趣旨は、簡単にいいますと何でしょう。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 旅行あっ旋業法を旅行業法に変えた趣旨はという御質問でございますが、まず第一点といたしまして、先ほど午前中にお話をいたしましたように、最近の旅行の形態というものが、従来より非常に変わってきております。たとえば主催旅行とか、パッケージツアあるいはルック、こういうふうにいままでの旅行のパターンとだいぶ変わった形態が出てきております。そこで、旅行あっせん業という概念でこれを規制するということは、実情から見て必ずしも適当でないという点が第一点。 〔委員長退席、加藤(六)委員長代理着席〕 それからもう一つは、現実において、すでに旅行業界におきましては、あっせん業ではなくて旅行業ということばが慣用語になっております。そういう二つの理由から、今回の法律改正におきまして、旅行業というふうに改めた次第でございます。
○内藤委員 ぼくらも、あっせん業といいますと、かりに内藤なら内藤でも簡単にできるような感じを持つのです。何も資本がなくても、ちょっと人を集めてきてやる、そういうような感じでありますが、今度旅行業ということになりますと、いま局長のおっしゃったように、やはり国内外の情勢から業界そのものに対しても強力に指導するというようなお考えを持ちながら名前も変わってきたというような印象を私は受けたのですが、そういうぐあいに受けとめていいですか。
○住田政府委員 先生のおっしゃるとおりでございます。
○内藤委員 代行的な位置づけというか、私さっきちょっと申し上げたように、何か本体があって、そのかわりにやるようないままでの業界の位置づけですね、それを、りっぱな職業なんだ、国民の要請にも、あるいはまた公共的な使命も持ったものであるというはっきりとした見識を持って、ある意味ではリードしていくのだ——リードといいますと語弊がありますけれども、そういうような進んだ考え方を持って、いままでのような代行的にやるような、そういう考え方じゃないというぐあいに受けとめていいですか。
○住田政府委員 ただいま先生から御指摘のございましたように、最近の旅行業の形態というものが変わってきております。そしていままでのように、単にお客さんと宿泊機関あるいは輸送機関の中間に立って、そして口銭を取る、こういう形態はもちろん今後とも続くと思います。しかし同時に、そういったものをすべてパッケージいたしまして、そして先ほど久保先生からもシステム化というおことばがございましたけれども、まさにパッケージツアーとかルックというようなものは、そういうようなシステム化したような商品となって提供されておるわけでございます。いわば旅行エージェントというものが、従来のように単なる従属的な役割りからデベロッパー的な、開発的な、そういった主体的な性格を持ってきつつあるということは、まことに喜ばしい傾向じゃないかと思います。 したがいまして、私どもといたしましては、そういった傾向に即応するように、業界の体質強化あるいは近代化というものを一そう促進していかなくてはいけない、かように考えておるわけでございまして、この法律も、主としてそういうねらいでいろいろな規定を設けた次第でございます。
○内藤委員 それでは、また進んでまいりまするが、消費者を保護する、これも今後の法改正の大きな目的でございますな。これはまた今日の消費者保護行政の一環としても大切なことと思っております。ただ、過去のいろいろな事故の関係等を考えますると、先ほど来申し上げておるように、零細な方々が手軽にやれる、こういう面で、思わざる被害を消費者の方々が負う場合があるわけです。それをもっとよくしよう。それにはいろいろな方法があると思います。近代化のことやら何やらあると思います。まあ政府、運輸省としていろいろあるでしょう。行政的な措置もあるでしょうが、法律的な強化も必要じゃないか。前委員からいろいろお話があったと思いますけれども、卒直にいいまして、手数料、マージンの関係ですね、これをやはりはっきり法律で定めるようなことをなぜ今回出さなかったのか。 その例がないわけじゃございません。宅地建物取引業などは、これに対してはっきり法律で手数料の率をきめております。これはおわかりでしょう。こういう点は、この立案の過程で審議をなさったのかどうか。私は、やはりそこまで突っ込んで、今回の法改正の中でマージン等も法律できめる。宅地建物等の取引法、こういうものと同様に扱うということが必要だと思うのですけれども、省内の審議の経過なりについて、これは政務次官なりあるいは部長なりから御答弁願いたいと思います。そこら辺までいかなければ、先ほど来話しております法改正の目的からちょっとはずれるのではないか。目的は大きいけれども実体は小さい、こういうことではまずいと思うわけですから、首尾一貫したそういうやり方が必要ではないか、そういう見地から申し上げているのです。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 私どもにおきまして、先生がただいま御指摘の、取り扱いの料金を法令で定めたらどうか、こういった問題につきましては、十分に審議の過程で討議したわけでございます。しかし、実際問題といたしまして、私どもいろいろと検討したのでございますが、御承知のように、この取り扱い料金といいましても非常に多岐にわたっております。たとえば、旅行エージェントの関係者といたしまして運送事業者もございますし、あるいは宿泊業者、あるいはレストラン、あるいはみやげ品店、こういうふうに非常に関係する輸送機関なり宿泊施設、その他の機関があるわけでございます。 したがいまして、その間におきまして、法令によって一つに定めるということは、なかなか長年の商慣習もございます。また、それは法律によってかりにこれを担保しても、はたして実効性が担保できるかどうか、こういった点についていろいろな議論が出まして、結局今回におきましては、もう少し情勢を見てからそういうことを検討するということにしまして、一応届け出る、そして運輸大臣のほうでこれを十分にチェックしまして、もしこういった点について、いろいろ不都合な点がございましたならば、業界をもそれを体しまして十分に監視しあるいは指導する、こういうことで担保できるのではないかということで、今回法令に規定しなかった、こういうわけでございます。
○内藤委員 ぼくは、事故なり消費者が不愉快な思いをするのは、マージン、手数料関係ではないかと思うのです。その他もいろいろあると思います、自然的な気象の変化なりいろいろあるでしょうけれども、人為的にはやはり手数料、 マージン、そういう関係ではないかと思う。おみやげ関係まであなたは言いましたが、そっちは特に関係ないのではないかと思います。 この旅行あっせんの料金表は、現状でも業者間といいますか、あるのではないですか。ぼくらの持っている資料でこういうのがあります。これはこまかくなっていますね。時間の関係上読み上げませんけれども、こういう現状と、それから宅地関係のほうは、取引の額二百萬円以下は報酬、マージンは五%であるとか、これもいろいろきめています。これを双方照合してみますと、必ずしも不可能ではないと思うのですね。消費者の保護の立場からいいましても、こういうのが消費者の皆さんが依頼する際にはっきりわかれば、そこで明朗にやれるのではないでしょうか。ここら辺は運輸省の考え方、あなたのほうの考え方がちょっと弱いのですが、こういう姿勢では、先ほどのお話し合いしているような方針が貫き通されないのではないか、そういう感じですけれども、くどいようですが、もう少し……。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 確かに先生のおっしゃるとおり、こういった手数料について、法的に一定にするということは、お説のとおりだと思います。ただ、旅行業界というものは、先ほどちょっと触れましたけれども、非常に業界自体が複雑多岐であるということ以外に、非常に季節変動が激しいわけでございますね。たとえば、例をあげて申し上げますと、万博のときには宿が足りなかったために、逆に旅行エージェントのほうが弱い、そして相当法外な料金を旅館から要求される、こういう例がございますが、逆に万博が終って、最近のように少し景気が後退いたしますと、今度は旅行エージェントのほうが強くなってくる。こういうような季節的な変動あるいは景気変動というものに、非常に左右されやすい業界でございます。また同時に、夏場と冬場によっては料金の手数料も非常に変わってこざるを得ない。特に、お正月のときには満員でございますが、ほかの月はすいておる。こういうことで、旅館としても営業政策上あるときは手数料を切っても、今後お客さんが来るためにダンピングをする、といったら失礼ですが、安くするということもあり得るわけでございます。 そういうことで、季節変動あるいは景気変動というものが非常に激しい業界でございます。そういうことで、私どもも先生のおっしゃるように、何とかこれを適正化するようにいろいろと審議の過程で検討はしたのでありますが、はたしてこういったものを法令できめて、そしてこれが実行され担保できるかどうかということになりますと、やはり疑問が出る。こういうことで、今回は届け出方式になったのでありますが、しかし、先生おっしゃるように、今後私どもとしましては、こういった手数料が非常に千差万別で、特にお客のほうに迷惑をかける事態があったら、十分に行政指導でそれを監視していきたい、かように考えておるのが一つ。 それから、私は、何と申しましてもこの問題は、旅行業者自体がもっと体質を強化して、近代化をはかってそして力をつける、こういうことが根本じゃないかと思います。どうしても弱いから、逆に宿泊施設とかあるいは輸送機関に制約されるということもあると思います。そこで、要するにこの法律のねらいというものは、業界の体質改善あるいは強化ということがねらいでございますので、こういった機会にぜひとも業界のレベルアップをはかりまして、そして全部がおのおの対等の関係で、しかも公正な手数料でみんなが納得するよう、こういうふうに私どもは今後の行政指導でもっていきたい、かように考えておる次第でございます。
○内藤委員 もうっちょとこの問題について話してみたいのです。一般的にお客さんは、あまりこの旅行あっせん業者からはマージンを取られないような印象を受けておるんじゃないでしょうか。逆に業者が旅館業からマージンをもらうあるいは運送業者からもらう、だから消費者、旅行者そのものの方々からは、直接にマージン的なものはあまり払わなくてもいいという印象でおるんじゃないでしょうか、一般的に言って。今日の日本の——国際的なことはちょっとわかりませんが、国内的なあれはですね。だから妙なぐあいに、私は旅行者が不愉快な思いをすることがあるんじゃないかと思うのです。ですから、かりに旅行した場合には何%のマージンを払わなければならぬのだ、その場合にはお客さんは、そのうちの半分あるいは関係業者が半分とか、そういうぐあいにはっきりしたほうが、かえって旅行なさる方々も気持ちがいいんじゃないか。あるいは計画を立てる際にも、お客さんは何にも知らないで、業者と旅館のマージンその他の関係で、思わざる不愉快な思いを、江戸のかたきを長崎でとられるというと、まあ話はちょっと違いますけれども、そういう業者間の不愉快な関係が、お客さんにはね返りするような場合が往々にしてあるんじゃないか。お客さんは何もそういうことを知らないでおる場合がある。だからそういうことじゃなく、やはりはっきり、いろいろな旅行の計画を依頼した場合には、これこれの手数料なんだ、こういうぐあいにすべきじゃないか。 特に、これは今度一歩突っ込んで、わが国の国民の実態は、サービスとか無形のものにはあまり代償を払う習慣がないのですね。だけれども、だんだんと今度は情報化時代になりますから、情報問題についても、ある一定のペイをしなければならないということになってきている。だから、そういう無形のサービスであっても、やはり一定のものを払わなければならぬのだ。そういうのをどこから打ち出してくるか、いまのお客さんなり業界からは、なかなか出ないと思うのですね。これはやはりどうしても大きい立場の国、政府、運輸行政、そういう場でこれを出して、そうしておのずとそういう方向へ持っていく。私は、業界と政府、国の関係はそういう関係にあるのじゃないか。なかなか盛り上がるというかっこうはないんじゃないか。 そういうぐあいに考えますと、どうしてもこの問題はもう少し突っ込んで、今日の法改正の中にはないようであるけれども、早急にそういうことをしなければ、せっかく大きい気持ちで法改正をやりましても、現状は旧態依然たるものである、こういうぐあいになるんじゃないかと思いますが、その点いかかでしょうか。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生がおっしゃることにつきまして、私どもも、先ほど申し上げましたように十分に検討したわけでございます。で、本来この旧法のたてまえから申しますと、お客さまからも取れる、こういうたてまえになっておりますが、現実には、営業政策その他の問題から見てなかなか取れないというのが事実でございます。といって、取っておるところもございますが、事実取っていないところが多いのも、先生のおっしゃるとおりでございます。しかしながら、今後は先生のおっしゃるように、やはり取るようにすることが当然のことだと思います。したがって、たとえば最近では、ジャルパックとかあるいはルックとか、こういったようなツァーにつきましてはお客さまから取るというふうに、取れるようにいまなっております。現実にまた取っております。それから現在、例といたしまして旅行相談所でございますね、交通公社に旅行相談所がございますが、これは相談のときには、やはりお客さんから実費を取っております。 そういうことで、漸次私どももそういうふうにいま行政指導をしております。そして将来は、先生のおっしゃるように完全実施、そこまで持っていきたいと思っておりますが、さっき申し上げましたように、従来の商慣習とかいろいろ左問題がございますので、一ぺんにはいきませんが、漸次先生のおっしゃるような方向に持っていきたい、かように考えております。
○内藤委員 それでは一つ注文をつけます。旅行あっせん料金表、これは業者の間に放任されておるようにわれわれ感じております。これは法律でなくとも、その一段下の段階でもいいから、あなたのほうで、政府のほうで、国のほうでひとつ基準を出していく、そういう努力をしてもらいたい。これはなかなかいままでの伝統その他もあるでしょうけれども、そこまでひとつやらなければならぬと思います。その方向は同感でしょう。 それから、いまお話しになりましたサービス、情報の提供に対するあっせん料、これもやはり基準として示すべきではないかと思う。そういう時代ではないかと思う。運輸省として、法律にはならぬけれども、マージン、手数料もある一定の基準を出す、それから無形のサービス、情報の提供の場合、これに対して一つの報酬の基準を出す、そういうことを私はやっていただきたいと思うのです。これは省令になるか、あるいは部長通達になるか、次官通達になるかわかりませんけれども、何かそういうものをやはり法律に準じて、もう国のかまえはこういうかまえなのだ、こういうぐあいにひとつやっていただきたい、このように注文を申し上げて、次に進みたいと思いますが、これは同感でしょう。部長、だめだというのですか。 〔加藤(六)委員長代理退席、委員長着席〕
○住田政府委員 お答え申し上げます。 ただいま先生のおっしゃること、一々ごもっともなことだと思います。私どもといたしましては、たとえばこの実費を取ることにつきまして、渡航手続とかいった問題あるいは旅行相談につきましては、現実に実費を取るようにしております。 ただし、いま先生がおっしゃいました基準をつくるということにつきまして、極力その線に沿って努力いたしますが、ただ、これを公的にはっきりときめるということは、特に業者の協定ということになりますと、独禁法の問題ともからんでまいりますので、慎重に考慮して、そしてでき得る限り先生のおっしゃる趣旨に沿って努力いたしたいのでありますが、しかし、これをはっきり明示することは、いま申し上げましたように独禁法との関係もありますので、その辺慎重に検討していきたいと思います。
○内藤委員 それでは、私もだめ押しをいたしますが、約款等にはこれを盛り込むことはできるでしょう。
○住田政府委員 この料金内容は、午前中も御説明申し上げましたように、約款の中には金銭の収受の方法とか……(内藤委員「あっせん料はどうなんですか」と呼ぶ)それは約款の中には盛りません。ただ、その内容を周知しなければいけないというふうになっておりますから、それによってお客に十分に周知徹底をしてわかりやすくする、こういうふうにいたしたいと思います。
○内藤委員 約款に示すのは、何か違法性があるのですか。たとえばあっせん料をですね。
○住田政府委員 料金につきましては、十二条のほうで運輸大臣に届け出ということになっておりまして、その内容を運輸大臣がチェックする、こういうたてまえになっておりまして、約款のほうは、いま申し上げましたように金銭の収受とか、そういったようなことを規定する、こういうたてまえになっておりまして、料金と約款とは別建てになっております。そして、料金の内容につきまして運輸大臣のところに届け出があった場合に、運輸大臣がその内容をチェックいたしまして、悪ければそれに対して改善する、こういうふうに行政指導をするたてまえをとっております。 なお、御参考までに、現在の料金の第十二条でございますね、その二項の中に、「運輸大臣は、前項の料金が左の各号の一に該当すると認めるときは、旅行あつ旋業を営む者に対し、その変更を命ずることができる。」こうございまして、二号の中に、「特定の者に対して不当な差別的取扱をするものであるとき。」というふうに認定した場合におきまして、運輸大臣がこれに必要な変更命令を加える、こういう規定がございますので、そういった面で十分にチェックをしていきたい、そう思っております。
○内藤委員 観光部長、お客さんが旅行の契約をする際に、約款なんかを見るわけでしょう。その際に一つの基準が、マージン、手数料、あっせん料について、それはあってもしかるべきものじゃないですか。何かまずいのですか。それは料金表として別のかっこうになって、旅客の目になかなか触れないということでしょう。そこら辺はどういうぐあいになっておりますか。
○住田政府委員 まず料金表のほうでございますが、これはおもに旅館とエージェント側のほうについていろいろと取りきめがあるわけでございますね。お客さまのほうについては、これは特に何%取ってということは、約款のほうには書いてありませんが、料金表の、先ほど申しました別表の中に幾らというふうになっておりますが、現実には、先ほど申しましたように、いろいろと営業政策その他から、必ずしもそれは全部取れていない場合もございます。
○内藤委員 あまりこまかい法的なこと、あるいはいままでのやり方は知りませんけれども、お客がわかるようにすべきではないか、こういうことですよ、簡単に言いますと。
○住田政府委員 そのたてまえは、できるだけお客にわかるように明示するということになっておりますので、今後もわかるように、行政指導をはかっていきたいと思っております。
○内藤委員 そうなりますと、わかりやすくなるということはどういうかっこうになるのですか。約款の中には入らないで、料金表として別表でまたくっつけるわけですか。
○住田政府委員 たとえば渡航手続の場合、実費を取るということは約款の中に書いてあります。
○内藤委員 国内の旅行のお客さんから取るような場合は、どうなりますか。
○住田政府委員 もし取る場合は、約款の中に掲げるようにいたします。
○内藤委員 わかりました。いまの観光部長のように、お客さんにできるだけわかるように、ひとつ約款その他でもはっきりしていただくようにお願いしたいと思います。 それから、今度は旅行業務取扱主任のことですが、これも前の質問者と重複しておった場合にはごかんべん願いたいのですが、あんまり責任がないというお考えのようでございますね、この方は。この旅行業務取扱主任というのは、例も悪いのですが、火事の火元の責任ぐらいが限界だなんという、いわゆる業務主任としては名前ほどの責任がないというぐあいに、午前中の審議の中から承っておりますけれども、そういうことでよろしゅうございますか。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 この取扱主任は、法律の中の十一条の三に書いてございますように、当該営業所における旅行業務に関しまして、いろいろな旅行に関するサービスの提供の確実性だとか、あるいは取引条件の明確性、そういったものについて公正を期するために、必要な管理及び監督をする事務を行なわせる、こういう職務でございます。 そうしてこの責任の問題でございますが、対外的におきましては、つまり取引した相手方に対しましては、ほかの従業員と同じようにその会社の責任というふうになります。したがって、特別の法律的な義務はこの法律では負いませんが、しかしながら、会社自体としては、対お客さんにつきましては、何かトラブルが起きた場合においては、当然に責任を負うということになります。したがいまして、それが決して責任がないとかあるとかいうことじゃなくて、やはり会社自体の責任になりますから、したがって、取扱主任者の責任というものは大きいものじゃないかと思っております。
○内藤委員 わかりました。だから、たとえば事故があった場合、問題があった場合は、個人じゃなくて会社ですね。そうすると、主任というのは個人としての責任はあまりないわけでしょう。前の午前中の質問でも聞いていますから、これはいいです。 今度は私の質問ですけれども、今度国家試験にするわけでしょう。そういう責任があまりないような方を、国家試験にするというこの関連ですね、何かあまりはね上がるような感じを持つわけです。最近は何でも国家試験になっていますけれども、特に技術的なもの、あるいはガイドさんのような知識的なものは必要ない主任でしょう。それが国家試験というのは、鬼面人をおどすという古いことばがありますけれども、あまりぎょうぎょうしくぐっと出てきたようで実体はあまりない、何かこういう感じを持つわけでありますが、この点はいかがでありますか。 それから、関連して、講習会または経歴による認定、そういうことがあるというふうに聞いていますが、その場合に、一部を免除するようなことがあり得るというお考えらしいですね。その場合に、基準はどの程度お考えになっていますか。国家試験を取り上げたこと、それからいまの後段の二つになりますけれども、とりあえずそれを伺いたい。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 取扱主任につきましては、先ほど申し上げましたように、あくまでも当該会社の職員として会社が責任を負うというたてまえをとっておりますが、さればといって、その取扱主任者が全然責任がないということはございません。当然これは会社内部におきまして、もしトラブルがあった場合には責任を追及されるということになりますから、責任は決して軽いものではないというふうに思っております。 それから、先生がおっしゃいました認定の問題でございますが、私どもといたしましては、午前中もお答えしましたように、大体七年間、そういった経験があれば認定するというふうに考えております。 それから、一部除外できるかというお話でございましたけれども、これはゼミナールその他によってそれを担保していきたい、そういうもので救っていきたい、そういうふうに考えております。
○内藤委員 これは俗なことばで言いますと、普通の会社の場合の課長さんあるいは所長さんのようなぐあいに、国家試験というものをしょわなければそのポストにすわれないということじゃないというぐあいに考えますけれども、どうもその辺がぴんとこないのですよ、どういうところに国家試験の必要があるのか。
○住田政府委員 この法律の目的が、当初申し上げましたように、あくまでも旅客の保護、消費者の保護というものをたてまえにいたしております。と同時に、事業の近代化、健全な発達ということをねらっております。そしてこういった窓口におきましてエキスパートを置いて、そうしてそれにいろいろと旅行相談あるいは契約があった場合において間違いないようにしてあげる、こういうことが私は一番大事なことじゃないか。その意味におきまして、国家が国家試験を行ないまして認定した者を置くということは、業界のレベルアップにもなります。また、ひいてはそれがお客さんに対しても十分に安全な、完全なサービスを提供する、こういうことで、またお客も安心してそれは契約に応じられるこういうことになりますし、同時に、こういったことによって業界全体の体質の強化あるいはレベルアップということにも寄与する、こういうことで国家試験を置いたわけでございます。 しかしながら、いまお話ししましたように、私どもとしてはこの国家試験の内容につきましては、今後いろいろと検討を重ねていきますが、非常にむずかしい問題を出して落としていくということじゃなくて、なるべくいままでおった方でもやれるというようなことと、それから、少なくともこの旅行業務にタッチされる方については必要最少限度の法律知識、たとえば、この旅行業法だとかあるいは海外渡航手続の関係法令とか、こういったような必要最少限度のものが知っていただきたい、こういうことで、むずかしい問題を出してこれを落とすということじゃなくて、むしろこれをレベルアップして、そして従来の方に対して多少なりとも知識というものを与えてパスさせる、こういうような方針で試験制度も考えております。 ですから、先ほどお話ししましたけれども、認定につきましても七年ということを考え、かつまた、場合によっては一部の方に対しては運輸大臣が、いろいろとこの協会を通しましてゼミナールをやるとか、そういうことによって認定もやっていきたい、こういうふうに考えている次第でございます。
○内藤委員 この問題、どうもまだ理解しがたいのです。実際問題としては経験が主になるのじゃないですか。ですから、法律の関係で知識の問題もあるけれども、経験が主になるのじゃないか、こういうぐあいにも私、考えますけれども、その点はいかがですか。相当経験のある方々は試験が免除されるような、そういうこともあり得るわけですか。そこら辺、もし省内である程度の基準のようなものを持っておりましたら、いまお話ができる範囲内でもいいですから、お示し願いたいと思います。
○住田政府委員 私どもといたしましては、ただいま先生がおっしゃいましたような経験という問題については、十分に考慮したいと思っております。ですから一応六、七年、ある程度の経験を経た方が試験を受ければ、先ほど申し上げましたようにおおむねパスできる、こういうようなたてまえをとっておりますが、ただ、だからといってこれを全部国家試験から免除するということは、やはり公平を欠くおそれもあると思います。 したがいまして、一応国家試験を付すると同時に、また、ただいま申し上げたような方々については、先ほど申しましたように、いろいろなゼミナールその他によってレベルアップをはかる、こういうたてまえにしたいと思っております。
○内藤委員 それじゃ、あまり具体的なあれはまだないということですか。これから省内でいろいろ審議をされるということで、お話を聞きますと、まだ抽象的な御答弁ですけれども、もう少し具体的に発表できますか。できたら……。
○住田政府委員 これは、幸いにして法案成立の暁には、この試験の問題、まだ十分目がございますので、業界その他とも十分に連絡いたしましてやりたいと思っておりますが、ただ、基本的な考え方としては、私がいま申し上げたとおりでございます。
○内藤委員 次は、旅行業の約款のことにつきまして若干聞きたいと思います。(「あと一分しかないのだから、部長、簡潔に答えてくれ」と呼ぶ者あり)まだ十一分あります。委員長、どうもだいぶうるさいのが多くて、私も左かなか話しにくいのでございますが、場内整理といいますか、議場整理を願います。
○福井委員長 心得ました。
○内藤委員 いろいろ聞きたいのですが、要約して、約款の基準を法律できめるか、またはモデル約款のようなものを国なり運輸省できめるお考えがあるのかないのか、これをひとつ聞きます。
○住田政府委員 先生お説のとおり、モデル約款をつくる所存でございます。
○内藤委員 わかりました。それじゃ、これはこの程度にして進めます。 次は、業務の基準のことでございますが、これは前の人が聞いたから、一応これはいい。 その次にまいります。添乗員、ガイドのことについて、これも午前中論議をされたようでありますから省略します。 次は、営業保証金の問題です。これは午前中も論議があったと思いまするが、もう一ぺんお聞きしますが、金額を省令云々というぐあいに今度変えるわけですね、営業保証金を。現行は法律ですね。これは簡単にいえば、どういうわけでこうしなければならぬのか。——わかりますか。第十一条の営業保証金、これは今度省令できめるというわけでしょう。現行では法律できめています。これを一段下にダウンしたのはどういうはっきりした理由があるのでしょうか、これをお聞きしたいと思う。
○住田政府委員 お答え申し上げます。 先ほどお話ししましたように、最近の旅行業界というものは非常に変動的でございますし、また、いろいろ取引の実態というものも変わっております。そこで、こういった変化に対応しまして、その取引の実態に合うようにするために運輸省令できめた、こういうわけでございますが、特に運輸省令できめたからといって、国が恣意的にきめるという意図は毛頭ございませんので、この法律にも書いてございますように、この決定に除しましては、取引の実情あるいは旅行業務に関する取引の相手方の保護を十分に考慮して定める、こういうことでございますので、私どもといたしましては、実質的に法律に盛ったと同じような趣旨でこの省令をきめるようにしたいと思っております。 なおまた、同じ例文といたしまして、現在保険業法あるいは鉱業法におきましても、この営業保証金の額は法律で定めておりません。そういったようなことから、今回は省令に落とした、こういうわけでございます。
○内藤委員 それじゃ、法律で定めておった当時のように軽々しくは変えない、こういう前提でやられるわけですか。省令にしますると、これは国会にも審議をお願いする必要もないし、省内でどんどんできるわけですから、そういう点にはぼくらは、ちょっと国会議員としては不満ですね。あるいはあなたのほうでは手続が簡単になるだろうが、その辺がちょっと疑いを持たれるのですが、そこら辺どうですか。実際の運用にあたっては、法律できめたと同じような基準で行なう、こういうことを明言できますか。
○住田政府委員 この決定につきましては、十分に業界とも打ち合わしてきめたいと思っておりますし、内容的には法律に準じてきめたい、こういうことで、先生のおっしゃる線に沿って、極力そういうことで努力したいと思っております。
○内藤委員 それじゃ、次に旅行業協会。これで終わりまするが、この協会は業者のお集まりでございますね。ところで、第三者といいますか、苦情の解決あるいは保証金の支払い等は、第三者のような性格を持つわけですが、これがはたしてうまくできるかどうかということですね、自分たちのことを自分たちがきめるわけですから。この点、いままで一貫してまいりましたいろいろな審議の中で、ちょっとこれは業者サイドに引っぱられ過ぎるのじゃないか。この協会の役員は運輸大臣の認可ですか、そういう意味では運輸省のチェックもできるでしょうけれども、個々の苦情の問題になりますると、これはほとんどノータッチでしょう。そうしますと、どうもせっかく法改正をして、大幅な改正をして公正な状態をつくり出そうという御趣旨から見ますと、この辺がちょっと弱いですね。これはどういうぐあいにチェックしていくかですね、国のほうで、運輸省で。この点をお聞きしたいと思います。
○住田政府委員 ただいま先生が御質問の点は、ごもっともだと思います。また同時に、私どももそういった意見につきまして、実は審議の過程においても十分に審議したわけでございます。つまり、業界の方がいわばそういった判定に当たるということで、一方に偏し過ぎないかという疑問の点は確かにあるわけでございます。 まず第一に言えることは、何と申しましてもこういった旅行業界というものが複雑で多岐であり、またそのためにどうしても専門家を必要とする。そういう意味において、この協会の中にはそういう業界に精通した専門家を置いて、そしてそれに処理に当たらしたほうがベターではないか。しかしながら、その判断がもしお客に対して非常な不当である、あるいは非常にまずい、非常に問題である、こういった場合には、当然私どものほうにもそういったクレームが来ると思います。そういうことで、この法律にも書いてございますように、第二十二条の二十に監督命令というのがございます。「運輸大臣は、この章の規定を施行するため必要があると認めるときは、旅行業協会に対し、監督上必要な命令をすることができる。」こういう規定もございますので、私どもとしましては、もしかりにそういった場合にクレームが起きたというようなことにつきましては、私どものほうでも十分に公正にジャッジいたしまして、そうして、そういったお客に対してトラブルを起こさないように努力いたしたい、かように考えておる次第でございます。
○内藤委員 ただ、具体的に一般国民から見た場合、旅行者から見た場合に、それでうまくいくかしらと思うのです。だから、これは法律の中には出ていませんけれども、何か省内でもスピーディーにやれるような体制が必要じゃありませんか。大臣がいろいろチェックができるといっても、なかなか大臣というところまでは、これは万に一つくらい来るかどうかですね。だけど、日常茶飯事にいろいろな問題が出るわけです。そういうことに対して、スピーディーにチェックできるような省内体制をつくるべきだ、こう私は思うのですが、それはいかがですか。
○住田政府委員 ただいま先生のおっしゃるとおり努力したいと思っております。
○内藤委員 もう少し聞きたいのですが、どうも時間のほうもだいぶ過ぎてまいりまして、時間のほうの制約を受けましたのでこの程度にいたしまして、私の質問を終わります。
○福井委員長 次回は、明十七日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時三分散会