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64回国会参議院1970/12/15

地方行政委員会、交通安全対策特別委員会連合審査会 第1号

発言数
133
登壇者
16
会派数
5
開催日
1970/12/15

会議録

山内一郎自由民主党

○委員長(山内一郎君) これより地方行政委員会、交通安全対策特別委員会連合審査会を開会いたします。  先例によりまして、私が連合審査会の会議を主宰いたします。  道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。  御質疑のある方は順次御発言を願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 最初にひとつお尋ねをいたしたいのは、わが国もモータリゼーションの時代に入りまして、車が国民生活にとってなくてはならないものになりました。しかし、その反面、年間に百万人に近いとうとい人命が死傷されておるのでありまして、世に交通戦争とか、あるいは走る凶器、走る棺おけとか、そういうふうなことまで言われておるのでありまして、その面の対策を瞬時もおろそかにすることはできないと思います。そういうわけで、このモータリゼーションの時代の中で、交通安全対策ということはきわめて重要な問題だと思います。  それで、ひとつ警察庁と厚生省にお尋ねしたいのでありますが、現在日本には、約千七百万台の自動車が走っておると言われております。それで、実際、現在正確な数字、一番新しい調査による数字によりますと、何千万台なのか、これをひとつ教えていただきたい。それから、さらに今後五年後あるいは十年後、そうして最終的に、日本には自動車というものがどの程度保有されることになるだろうか、こういうおよその予測がありましたらひとつ教えてもらいたい。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 現在の私どもの把握しておる自動車台数、千七百万台と見ております。それから昭和五十年にはその数が、建設省、運輸省では見込み数が違っておるようでございますけれども、私どもは計画上三千万台と押えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、最終的に何千万台になるのですか。日本が保有するとする、十年、二十年後になると思いますが、最高はどのくらいまでいく予想を立てておりますか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 三千五百万台くらいまではなるんではなかろうか、こういう見通しを運輸省推定で立てておるようでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これに対応する安全対策その他につきましては後ほどお尋ねいたしますが、もう一つ、こういう自動車がふえてまいりまして、交通事故死というのがたいへんふえておるわけですけれど、この交通事故死の統計のとり方に対して、警察庁とそれから厚生省とが違う統計基礎に基づいてやっておられるわけですね。昨年度、四十四年度も、警察庁統計ですと一万六千二百五十七人、厚生省統計ですと約二万五百人になっているわけです。これは、とり方によって違うようですけれど、たとえば警察庁のほうは、二十四時間以内に死亡したものを限定してやっておられるわけですね。厚生省のほうは、そうでなくて、二十四時間以後であろうが、三十時間以後であろうが、五日以後であろうが、実際になくなった人は全部交通事故死として統計している。だから私は、統計としては厚生省のほうが正しいと思うんですよ。われわれがちょっといろいろな資料で見る場合に、どうも厚生省の統計よりも警察庁の統計のほうが目につきます、われわれには。ですからこれはぜひどちらかに、どちらかというよりむしろ厚生省の統計に合わしてもらいたいと私は思うんですよ。確かに、何人あったということを早く知らせるためには、追跡調査その他の点で困難があるかもしれませんけれどもね。わかっている、たとえば二十四時間で警察庁のように打ち切ったとしても、その後死亡したものはプラスしていけばいいのですね。そういうふうにして統計上は、やはり政府の統計ですから、交通事故死という数ですから、これがこういうふうにちぐはぐになっているのはおかしいですよ。これはひとつ公安委員長、政府のほうで統一してくださいますか。できれば厚生省統計に私はならうべきだと思うのですが、その点をひとつはっきりお答えいただきたい。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 確かにお説のとおり、厚生省の調べのほうが正確に近いと思います。思いますけれども、警察としましては二十四時間内に死亡した者を交通事故死としますことは、あとの追跡が困難でございますし、一年と区切りましても二年と区切りましても正確には把握できないから、警察統計としては、二十四時間以内に死亡した者を計上するということに便宜いたしております。なお検討いたしたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあ、私はあまり固執はしませんけれども、警察が事故死とする数ですね。これは、たとえば三年前に幾ら死んだというときの統計に警察統計が出ているわけですね。しかし実際に死んだのが多いですからね、それ以後。だからそれは間違った統計ですよ。ある時期的に見ればそれが一応是認される時期があるかもしれませんけれども、警察の統計として四十三年度に幾ら死んだという数字が厚生省と食い違っているということは、これは事故死、死んだ人の数が違うわけですから、だから間違ったものですよ、警察の統計は、正確に言えば。ですからそういう点は、追跡調査といっても、それはすぐきのう幾人死んだということを、そういうことをやる場合に掲示に出しますね、死者何人とか。そういうときは確かにそうしなければちょっとわからないからやるんでしょうが、追跡調査は簡単ですよ、厚生省が現にやっておるわけですから。ですからその点を公安委員長、責任者ですから、ですから統計としてはちゃんと自動車事故で死んだ人を正確に捕捉して、それを、警察庁の統計としても自動車事故が何人だというふうに言ってもらいたい。そういうことを私は言っているわけです。その点重ねてはっきりお答えいただきたい。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 御承知のように、厚生省統計は、WHOで国際的に統計様式をきめまして、それに従って各国で統一様式で、厚生行政の面でとらえてやっております。したがいましてこのほうが、これは医師の申告に基づいて集計いたしておりますので、結果的には私、正確だと思います。ただ警察統計につきましては、各国とも、御承知だと思いますが、まちまちでございまして、警察統計そのものを国際的に同一の定義でとらえようという動きがございます。そういうことで、事柄の性質上少し違う統計だと私ども考えております。なお、追跡調査の困難性は、厚生省のほうの統計は医師の義務を課しております。これは私どもは義務を課すというわけにはおそらくまいらないと思いますけれども、義務を課した場合には厚生統計で十分でございましょうし、被害者それ自身が住居も変わりますし、そういうことで、はたして正確な統計がとれるかどうかという気持ちも持っております。したがいまして、正確な統計としては厚生統計を利用してまいりたいと思います。そのように大体考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 だから、今後、昭和四十三年度なら四十三年度に死んだ人は何人だという統計は、厚生統計を利用していますか。それであればいいのですよ。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 警察統計はこうでございましたが、厚生統計が集まった場合に、警察統計書にも厚生統計のほうの数を出しまして、正確を期したいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 わかりました。  それでは、次に道交法の改正についてでありますが、今回は、自動車の排出するガスが大気を汚染する場合、あるいは自動車による騒音ないしは振動によって人の健康、生活環境等に被害を生ずるときに交通規制をすることができる、こういう趣旨で改正をされていると思います。その場合に、人の健康を害し、生活環境を害しているかどうかということに対する基準といいますかものさしは、厚生省令なり総理府令によって定めることになっている、こういうことでございますが、その辺は、厚生省令なり総理府令はできておりますか。その内容をひとつ教えてもらいたい。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 総理府令、厚生省令につきましては、現在厚生省と協議をして検討を始める段階に参っております。しかしながら、ご承知のように、この総理府令、厚生省令は、環境基準を目安として定めてまいりたいと思っております。ところが、環境基準として現在出ておりますのは、大気汚染防止法に基づく交通に起因するほうでは、主として一酸化炭素でございますが、これはできておりますが、騒音につきましては、現在厚生省で環境基準を近くつくると、こういうことを申しております。環境基準ができますれば、それを目安として、厚生省と協議をいたしまして急につくってまいりたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大体この基準をつくる場合に、警察庁としては、厚生省なり総理府でつくるあてがいぶちの基準によってやろうとするわけですか。どうして政令、省令決定に警察庁当局が参加しないわけなんですか。その点はどういうわけですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 総理府令と申しますのは、国家公安委員会と解しておりますので、警察庁が厚生省と協議をしてきめる、このように考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その点、わかりました。  それでは、大気汚染の場合には大気汚染防止法によって、法律的には一つ整備されているわけです。それから騒音の場合も、騒音防止法によって規制をされていく。ところが振動ということになりますと、これはまだ根拠法規がないように思うわけですけれども、これについては、その基準その他はやっぱり総理府ないし警察のほうできめることになるわけですか。これは、その省令はどうなるのですか。これは厚生省、総理府の、いまつくろうとする省令の中にそういうものも入ると思いますけれども、これは新しい観点からやらなくちゃならないと思いますけれどもね、大体どういうふうな考え方をとるのですか。基準その他について、わかっておったら教えてもらいたいのですが。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 仰せのとおり、公害対策基本法では、環境基準としては騒音それから大気汚染、水質は入ってございますけれども、振動はございません。また個別法としても、大気汚染防止法と騒音規制法はございますが、振動についてはまだできておりません。しかしながら、公害対策基本法では公害として振動をとらえておりますので、いわばこの振動については道交法が先取りをしたような形にはなっておるかと思います。したがいまして私どもとしましては、厚生省と協議をいたしまして、この総理府令、厚生省令をつくる過程におきまして、何らかの基準、できれば数値的にとらえられる基準をつくりたいものと、そういう考えで作業を進めておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その場合、騒音規制法の第十六条第一項によりますと、「運輸大臣は、自動車が一定の条件で運行する場合に発生する自動車騒音」、あるいはその「騒音の大きさの許容限度を定めなければならない。」、こういうふうになっておりますが、この厚生省令なり総理府令をきめる場合に、運輸省との関係は一体どうなりますんですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 騒音の場合には排気音が問題になろうと思いますけれども、振動の場合には、道路構造等の関係もいろいろあろうかと思います。私どもとしましては、振動自身についてのまだ科学的な研究もなかなか進んでおらないような現状でございますので、厚生省と協議しながら、その間に、個々の自動車の個別発生源としての何らかの問題があるとすれば、運輸省とも協議をしてまいりたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それもそうですけれども、もう一つ私の言ったのは、騒音ないしは振動ですね、あるいは大気汚染ですね、これについて、その基準その他は厚生省令と総理府令できめると、こうなっておりますから、たとえばの話ですが、騒音規制の場合は、十六条に、運輸大臣が許容限度を定めるということになっておるので、ほんとうなら運輸省もこの省令をきめるときに参画しておらなければおかしいじゃないかということを言っているわけですよ。その点はどうなんですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 御承知のように、十六条の場合には個別発生源の問題だと思います。したがって、間接的には集積騒音にも影響があろうと思います。したがって、私ども自身、個別発生源の対策としての運輸省の対策をにらみながら、集積騒音について検討を進めてまいりたいと、そのように考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、自動車公害としては、いま論議をいたしました三つの問題、汚染、騒音、振動、こういうものをとらえているのですが、そのほかに自動車から出る公害として、私はこういう問題が一つあるのですが、これを提起してみたいと思うのです。  石綿ですね、アスベスト、このアスベストというのは屋根のスレートとか、煙突、石炭のストーブ、身のまわりの品物等にいろいろ使われております。特に自動車の場合には、自動車のブレーキですね、ブレーキライニングは、石綿を合成樹脂で固めたものです。したがってブレーキをかけるたびにそこが摩擦をして、大気の中にその粉末が散っていく。ところがこのアスベストは発ガン物質だというのですね。こういうことで、実はせんだって堺市の国立療養所の近畿中央病院の瀬良好澄という院長さんが大阪の泉佐野と泉南両市の石綿紡績あるいは紡織工場で、最近十一年間に八人の肺ガン患者が出て、六人が死んだ、こういう事実を発表しております。東京都の衛生研究所公害衛生第一研究室の溝口という主任研究員が、本郷三百の大気中から微量ですけれども石綿を検出した。こういうことがわかっております。すでにニューヨーク市では、環境保護局がきびしい大気汚染規制条例案というのを議会に提出して、この条例で石綿の使用について、これの吹き付け等については禁止をしている。こういう国際的な動きもあるわけですよ。したがって、確かに自動車だけではありませんけれども、こういう発ガン物質である大気汚染について、政府としてどういう実態調査をされておるか。将来これが自動車公害として規制をするようなことも必要ではないかと思いますが その点いかがですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) いま御指摘のアスベストの問題につきましては、私どもまだよく存じておりません。したがいまして厚生省あるいは運輸省とも至急に相談いたしまして、どの程度の被害があるかどうか。それが大気汚染としてどういう形で出てくるか。そういう点につきましてもよく相談をいたしまして、交通規制によってそれが防げる可能性があるかどうか。そういう点も詰めてまいりたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それからもう一つ、これは警察の取り締まりとして、道交法上の問題であるかどうかちょっと私も迷いますけれども、ただ自動車公害の一つであることには間違いないと思うのですがね。それは、最近新聞にも出ておりますけれども、自動車のスクラップ屋ですね。要するに解体屋というものがだいぶ最近ふえておるようですけれども、この解体屋の解体のしかたに問題があるわけですね。ですから公害が起きないような形で解体をしてくれればいいんですけれども、そうでなくして、店開きをしている人たちが百軒くらいありますけれども、シートだとか油を燃やして、その黒煙で付近の住宅から苦情が出る。においが出てくさい。そういうことが問題になっている。それからまた十二月の九日の日には、解体作業中にガスボンベが爆発して火事を起こしたというような事件があるのですね。こういうものについて、一体部分的ではあるでしょうけれども、何とか手を打たなきゃならぬと思うのですがね。これは道路交通取り締まりという面からは問題があるかもしれませんが、一つのやっぱり公害としてですね、早く手を打つ必要があると私は思うのですよ。これは実態調査をしておりますか。そして道路なんかにもかなり車を並べて、交通の支障になるようなところもあるように聞いておりますが、この実態調査をされておりますか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) これは保安警察行政の問題だと私思いますが、現在担当者はおりませんが、実態調査はおそらくしてないと思います。しかしながら、現実にそういう問題があったとには、地域住民から相当苦情が警察署にも届けられておることだろうと思いますし、従来からもそういう場合に警察署としては、発生源の業者に注意を促すなりあるいは市町村当局と共同して何らかの手を打っていっているものだと確信をしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは公安委員長、もう少し実態調査をよくしてみてくれませんか。そうして、かなり江戸川区あたりでこういう解体屋がだいぶできているようですけれども、これはおそらく警察も実態は調べていると思います。ですから適切な措置をして、少なくも最低、道路交通に支障のないような整備はしていただくと同時に、解体すること自体はかまいませんけれども、それも公害を出さないようなやはり研究を早いうちから、これはまあ政府として、これは国務大臣としてもやはりそういう点をとらえていただいて、交通公害の一つではないかと私は思うわけですから、将来どこに、どういうふうに規制するかは別としても、早いうちに芽を摘むようにしていただきたいと思いますから、積極的に実態調査をしておれば、それに基づいて処置をしていただく、してなかったら実態調査をやって、その結果によってひとつ処置していただきたいと思いますが、この点お願いいたします。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) いま交通局長が御答弁申し上げたようなのが実際だと思います。ですけれども、お示しのような一種の公害的な現象がある以上は、何らかの措置をしなければならないと思います。よく検討しまして、調査もしまして、善処したいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、さっきの厚生省令なり総理府令なり、これは考え方としては一体どういうふうなものを考えておるのか、そういうことぐらいこの際われわれに発表していただけないでしょうか。まだ全然手がついていないということですか。どういう内容か、大体わかっておる範囲でけっこうですから、ひとつお示しをいただきたいと思うのです。これは無条件で行政府にまかしておるわけですからね。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 一酸化炭素につきましては、御承知のように環境基準ができております。その環境基準を目安として考えるわけでございますが、御承知のように大気汚染防止法の場合には二つのケースがございます。一つは、交差点などで常時交通が混雑をしておって、車の排気ガスによる公害が局地的に集積している場合の対策でございます。それからもう一つは、光化学スモッグの場合あるいは硫酸、ミストといった場合、ある程度広域にわたって、しかも瞬間的に、しかも被害が非常に大きいといったような場合と、二つ考えられております。大気汚染防止法の二十一条と二十三条にそのように出ております。私ども考えますのは、たとえば交差点のような場合、局地的である程度継続的な場合には、そこで環境基準をこえる日が若干続いて、しかも将来とも続きそうだというような角度で押えてまいりたいと思っております。そういうときに交通規制をする。それから光化学スモッグの場合には、これはもう非常事態でございますので、緊急措置として直ちに行動を起こすというような基準のとらえ方を考えております。それから騒音につきましては、道路沿いの騒音を測定して、それが住宅地であるか、工業地であるか、しかもその場合に、昼間はどうだ、夜はどうだといったような場所別、地域別あるいは時間別に、一定のホンで、音量でとらえていくということで、環境基準が現在検討されておるようでございますので、環境基準ができましたら、そういった線で共同省令のほうも考えてまいる。そのような考えでおります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは大気汚染の範囲が非常に広いですからね。したがって自動車の場合、大気を汚染する要因として、要素として、一体排気ガスの中にはどういうのがいま考えられるわけですか。一酸化炭素というのはわかりましたけれども、そのほかに光化学スモッグと同時に硫酸ミストとか、いろいろな複合的な結果から生ずる光化学スモッグというのが出てきましたけれども、こういうのは一体、炭化水素とかいろいろ自動車自体から排出するガスですね、ガスの種類というのは一体どういうようなものがいま考えられておるのですか。これは厚生省のほうでもいろいろ研究されていると思うので、どちらでもけっこうです。問題は、ここに厚生省令、総理府令と、こうあるわけですから、一体大気汚染、騒音、振動の中で、どれとどれが厚生省令になって、どれとどれが総理府令になるのだということを知りたいわけです。それが一つ。  いれから排出ガスのK値というとおかしいのですが、どういうものが考えられるか。それに対して一体どういう環境基準というのを設けて、人間の健康を守り、生活環境をよくしていくということ、そういうことはどうなんですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 大気汚染の場合に、自動車の排出ガスから出る有害物質といたしましては、一酸化炭素、それから窒素化合物、硫黄化合物、それから鉛、炭化水素、大体そういうものが考えられております。それからいま御指摘がございましたように、二次的な生成物質としてHCとNOXから複合されるオキシダントといったようなものがございます。そのおのおのにつきましての環境基準につきましては、現在厚生省の担当課長が参っておりますので、進行状況を御説明いたします。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) 御承知のように、現在一酸化炭素につきましては、すでに環境基準がきまっております。それに従いました自動車の排出基準もきまっております。現在、大気汚染と道路交運法との関係で、環境基準あるいは排出基準を設定するために作業を進めております状況を簡単に申し上げますと、加鉛ガソリンの関係で鉛が排出されます。鉛につきましては、現在専門委員会をこの夏発足させまして、専門委員会の段階で各種の文献検討をいたしておりまして、年度末にはおおよその結論が専門家の手で出るかと存じております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 いつですか。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) 来年の三月でございます。  それから先ほどお話がございました光化学スモッグ関係の物質といたしましては、炭化水素及び窒素酸化物というものが問題になるわけでございます。これにつきましても専門家の検討を現在進めております。これもおおよそ同じくらいの時期に、専門家の段階での環境基準あるいはそれに伴う排出規制等の御意見が承れるだろうと、かように存じております。したがいまして、法改正に伴って、この法の施行の時期までには一応排出規制あるいは環境基準というものがすべて出そろうように作業を進めてまいる予定でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そうすると、一酸化炭素なんかの場合にはきまっているからいいのですが、これをもっときびしくするかどうかということは別ですけれども、その他の問題については、そうすると、この法律が通りましても、実際の省令が制定されるのは来年の三月以降か、四月か五月になるわけですね。そんなものなんですか。どうしてこういう研究がそんなにおくれているのですか。ちょっとこれは無責任じゃないかな。省令に委任しているのだけれども、まだ専門家に委嘱して検討中だなんて、そんなことじゃ話にならぬですよ。これは金がなくてできないのですか。人が足りなくてできないのですか。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) ただいま申し上げました窒素酸化物、それから炭化水素、この問題につきましては、この夏、光化学スモッグが東京等で起きました。その経験等もございまして、急遽専門家の会議を始めたということでございます。この作業過程がおくれておるというおしかりでございますけれども、これにつきましては、いままでのすべての環境基準の設定の際にも、世界的に文献を集めまして、それによって人体の反応等のデータを精細に集め、かつまた国内のデータ等も集めまして、それによって判断をして、基準を設定していく。また、諸外国ですでに環境基準等の設定されておるものにつきましては、それも参考にするということでございまして、専門家の集まりを鋭意数回すでにそれぞれやっております。そういったようなことで、急遽進めていく努力はしておるわけでございますが、いろいろな事情でそのようなテンポになっている、こういうことでございます。  鉛につきましても、これは労働衛生の面での資料ばかなりそろっておりますので、一般環境といたしましての鉛の基準につきましては、それを一つの材料にしてさらに導き出していくということが必要でございますので、そういう意味で手間がかかっているということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は光化学スモッグが発生いたしました時点でも国会で質疑をいたしましたが、大体日本の行政というのは、実態から見て後手後手をとっておる。したがって、もっと積極的に科学的な研究もやるべきではないですか。自動車がだんだんとふえていきますれば、それから排出されるガスというものは、おおよそいまお示しになったようにわかっている話ですから、それに対して日本は日本的に大いに勉強する。また国際的な研究の結果があればそれを大いに活用して、とにかく人間の命と健康を守るという、そういう立場に立っての不断の研究努力というものが足りないのじゃないですか。私は研究機関の問題についても時間があれば触れたいのですけれども、もう少し、各省ばらばらでなくて、政府が統一したような研究機関をつくって、そこで全科学者を動員して、金もそれにつぎ込んで、陣容も整備してやるような方法をとらなければだめですよ。これは各省がばらばらでもってやっておる。特に振動とか騒音ということについてもなかなかむずかしいのでして、ただ自動車の面だけこれをとらえてみたって、大気汚染でも、工場からどんどん排出するばい煙、そういったものもあるでしょうから、ただ単に自動車だけではないのですよ。そういった複合的な総合的な研究をしなければならぬ。騒音だってそうでしょう。自動車が通る音と、たとえばその上をヘリコプターや飛行機が通る場合、隣でもって建設場がかちゃんかちゃんやっている場合、そういうものが一体どの程度複合的になったときに人間にどうなるかということでも、それに対する防除策も当然考えなければならぬ。これは総体的な問題ですよ。振動だってそうですよ。そういうことを各省がそれぞれやってみたところでこれはだめですからね。少なくとも法律をここで提案をし、重要な点についてわれわれが国会の中で政府の考えもよくわからないということで法律を通すわけにいかぬ。だから、おおよそどういうくらいのものかというくらいはわれわれは聞けると思っておったのですが、お話によると、これはまだ専門家が研究している段階だということでは話になりませんよ。これは提案者である国家公安委員長どうですか。警察庁、もう少ししっかりした勉強をしてくださいよ。法案を提案するに際してもう少し責任ある基準等がわれわれに示されるように配慮してくださいよ。ちょっと無責任じゃないですかね。どうですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 基準の設定などは法律案を御審議願うときまでに大体の骨子くらいはできておるべき筋合いのものと思います。確かに怠慢と申しますか、慎重を期し過ぎたと申しますか、そういうそしりは免れないと思います。なるべくすみやかに厚生省でも結論を出してくださることを期待いたしたい。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 時間がありませんので、ぜひひとつ早くそういう基準をつくってもらわなければ、その基準によって、人の健康を害し、生活環境を破壊するという判断になるのですからね。そうすると、あなた交通法をつくってみたところで、その交通法は、道路整理ですから、交通規制なんですから、動きませんよ。ただ法律つくっただけで、気休めじゃないですか。現在の鉛公害にしても、あるいは一酸化炭素の問題にしても、そういう自動車の排気ガスによる、国民が一番早くやってもらいたいということは何もやれないじゃないですか。来年の三月結論が出るというのですから、それまでは法律が死んでいる。そんなばかな法律の提案はないですよ。国務大臣としてその非を率直に悟られておるようですから、これ以上言ってもこの場合にはしょうがないですからおきますけれども、今後はこんなばかげた法律提案をしないようにお願いしたいと思うのです。  それからもう一つ、一酸化炭素の場合、今度は権限がどうなるのでしょうか。たとえば東京都で条例でもってきめたあれは政府より〇・五%きつい基準ですね。それと政府の五・五%というものといつも競合してしまうのです。せんだってもこれを監視する東京都の監視員と警察庁のほうとがこれで混乱しちゃって、せっかく警察と東京都が一緒になってCOの排出基準について検査をしたわけですよね。警察のほうはぼんぼん通って合格になる。ところが東京都のほうはちょっと待ったということで、運転者のほうも弱っちゃって、どうにも混乱したことがありまして、そういうことについては、やはり今度法律改正によって地方自治体の長にそういうことはまかせるようになるのですか。これはどうなりますか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 法の執行者としての警察の立場で申しますと、道交法の六十三条の二だったと思いますが、装置不良車両の取り締まりということでやっているわけでございます。これは運輸大臣がおきめになる保安基準に違反しているかどうかということで、取り締まりを厳に行なっております。このほうは御承知のように罰則もついておりますし、装置不良車両としての整備通告もするという仕組みになっております。ただ東京都のほうでおきめになった条例規則の場合には、その一定基準以上は行政指導として監督をすると、こういう仕組みになっております。事実国民の立場からいたしましても、私どもの立場からいたしましても、二つのそういう基準があるということははなはだ迷惑なことだと思います。これはできるだけ一本にしていただくように関係当局にも申し入れをいたしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 今度の法律改正によって、そういうことがすでに問題になっておったわけですから、当然それは地方自治体がきめた条例によって取り締まるということが優先するというふうにするか、はっきり法的にやはり根拠を与えなければ、依然としてこういう問題は解消できませんよ。私は当然これは今度の権限の大幅地方自治体委譲という中に入っていると思うのですが、これはそうじゃないのですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) どうもはなはだ申し上げにくいのでございますけれども、運輸行政の所管行政でございますので、運輸省のほうから答弁をしていただきたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは荒木国家公安委員長、どうなんですか。今度の委員会でもいろいろその点が問題になったと思うのですが、これは上限下限の制限等について、何か政府のほうとして一定の解釈の統一をしておられるのですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 交通局長からその間の事情を御説明申し上げます。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 私どもの立場といたしましては、先ほど申しましたように、二つの基準があるのははなはだ国民の立場からいっても穏当でないということを自治省、運輸省に申し入れをしております。しかし両省の共同的な政府としての考えはいまだにできていないのはまことに残念でございます。

加瀬完日本社会党

○加瀬完君 関連。この間の連合審査で、政令は下限だけを押えて上限は押えない、したがって、下限の上に出た地方の条例というものには頭打ちをさせないのだ、こういう御答弁が政府からあったわけですね。したがいましていまの問題は、政令できめたワクの外に出ても、その条例を公害題に関する限りは認めていくと、こういう政府の態度がはっきりされたわけではございませんか

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) 若干問題が違うと私は思います。と申しますのは、公害一般の場合は集積公害を問題にしているのだと私思います、いまの自動車に起因する排気ガスの場合。いま先生のおっしゃったのは、具体的に問題になっておりますのは個別発生源である自動車からの排気ガス、そのCOの量でございますので、その自動車の保安基準の問題と集積公害とは事柄の性質がちょっと異なっているのじゃないかと私は思います。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) ただいまお話がございました上のせの上限下限の問題でございますが、自動車の排出ガスにかかります大気汚染につきましては、現行法の第十九条に、運輸大臣は自動車が一定の条件で運行する場合に発生する排出の許容限度を定めるという十九条がございますが、この十九条につきましては、今度の改正では改正しておりません。したがいまして自動車の排出ガスにつきましては、地方の知事による排出の条件の上のせというようなことはできずに、運輸大臣が行なうという形が現行法と変わってないという点でございます。先ほどお話がございました知事が上のせができますのは、ばい煙あるいはそのほかの粉じん等の排出施設にかかわる問題でございまして、大気汚染防止法の中では、自動車の排出ガスにかかわる問題は章を改めてつくってございます。そういった点で、現在、申し上げましたように第十九条の現行法のものが今度は改正されずにおりますので、運輸大臣が排出基準を定めるということになっておるように解釈されております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それじゃ、この点は依然として問題が残っているわけでして、交通局長おっしゃるように、これはもう警察のほうも困ると思うのですよ。東京都も困るし、ひいては国民が困るわけでしてね。もう少し政府内部でひとつ意見を統一していただいて、ものの考え方としては、やはり地方自治体の意見というものを尊重しつつそういう考え方で私はいってほしいと思うのですよ。きびしければきびしいほど安全性は高まるわけですから、医学的、科学的に検討されて、一つの保安基準というのをつくられていると思いますから、それは自動車の台数がどんどん多くなっていけば、五・五というものであっても、それが十台通る場合と一万台通る場合とは違うと思います。それらの点も、技術的に五・五という保安基準は私はちょっと問題があると思っているのですよ。ですからそういう状況によってきびしく規制しなければならぬこともあると思うわけですから、そういう点はひとつぜひ今後、運用の面でとりあえずはやらなければならぬと思いますけれども、本来的には法律の改正をちゃんとやって、その点は地方自治体の権限を尊重するということでやってほしいと思うのですが、これはいかがですか。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) おっしゃるように、私もそのような考えを持っておりますが、関係省庁に早く結論を出すように申し入れを続けたいと思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 わかりました。ぜひお願いします。  それから交通公害でもそうですし、他の公害でもそうですけれども、いま出しておる政府の考え方というのは、よってきたる原因というものの追及については比較的手が薄い、さっき言ったようにですね。そうして起きた現象だけにとらわれて、それに対する対応策をつくっていると思うのですよ。たとえば輸出する車には排気ガスのろ過装置というものをつけて輸出しているのですね。ところが、国内車については全然そういうことをやらない。技術的には可能であっても、それが商売上かどうか知りませんけれども、国際基準か何か知らぬが、国内に対してはそういう排気ガスをばらまくことを平気でやっておる。こんなことはおかしいですよ。国内車だって当然こんなものはやるべきです、技術的にも可能であるわけですからね。そんなことが一つのこれは行政の中の大きな欠陥と私は思うのですね。ですから、それはそれとしてぜひひとつ考えてほしいのです。で、もう一方、結果の原因を追及するということについては、もっともっと思い切って研究をやってもらわなければ困ると思うのですよ。そうしませんと、さっきも申し上げたように、実態と合わない、この防止策というものが。ですから、むだな投資をするようになるのですよ。もっと思い切った金をかけてもいいから研究をして、そうしてその実態に合うような施策をしてほしいと私はつくづく思うのですよね。きょうはこの点については、将来自動車からは鉛も出ない、それから排気ガスも、外に出るときにはろ過されて一般の空気と変わらないようにする、そういう技術研究も運輸省でやっておるようですけれども、もっとそれを促進していただいて積極的にひとつ研究を進めてもらって、そういう時代が来れば、いま言われる公害というものから一応排除される、救われると思うのです。  ところが交通公害というのは、そういう私はいま皆さんが考えているような大気汚染、振動、騒音というようなものだけではなくて、極端かもしれませんけれども、自動車そのものが私は公害だと思うのですよ。しかし、この公害はちょっと違うので、一面なくちゃならぬような公害ですから、そこにわれわれも非常に苦しみがあるわけですよ。ですけれども、人間の力、英知を集めて、科学を動員して、このモータリゼーションの時代に、必要なものであっても、それから生ずる悪は除去するということを最大限にやらなきゃならぬと私は思うのです。そのためには、極端なことですけれども、たとえば自動車の公道のスピードなど百キロ以上出さぬ。いま中央高速道でも、東名でも、名神でも、最高百キロですよ。そうでしょう。ところが運転するのを見ておりますと、百キロで走っている車はまずない。百二十、百四十キロ出している。私たちは一度東京から名古屋まで交通対策で視察をしました。われわれは百キロの国鉄バスでちゃんと飛ばしていたんだが、われわれの車をどんどん追い抜いていくのです。大体百二十から百四十いっているのでしょうね。百キロ以上出す必要はないのですよ、日本の道路では。だから、日本においては少なくとも百キロ以上では走らせぬようにスピードをはっきり制限したらいいと私は思うのですよ。  それから道交法でもっとやってほしいのは、たとえば東京とか、大阪とか、名古屋とか、非常に  いま交通がふくそうしてどうにもならぬところですね、こういうところは地域を限って思い切った交通制限をすべきだと思うのですよ。そのかわり大衆の足を確保するために、いまおやりになってちょっと評判がいいけれども、バス路線ですよ。ああいうのをどんどん走らせて、そうすれば、自家用車で行かなくたっていいですよ。そういうことを考えてもらいたい。  違法駐車なんて数限りないですよ。私はおととい日曜日、うちの車庫から車が出ない。私のところは二・二メートル何ぼしかない。そこに車を置いてとめている。非常識きわまるのですよ。午後七時から夜の一時まで。私は警察に頼んだら、派出所から来てくれました。そうして番号を調べてもらったのだけれども、その持ち主がいないというんだね。どうしようもない。幾らクラクションを鳴らしても、探し歩いてもいない。要するにそこに車を置いてどこかに行っておるんだ、その人は。そういう悪質な者もいるんですよ。もし火事があったら、私は長屋みたいなところですから、消防車は入れませんわ。どうしてくれます。こういうものを徹底的に私は取り締まる必要があると思いますね。いま町角はどこに行っても駐車していますよ。それから車庫証明がなければ車は買えないはずなんだけれども、実際には車庫証明がなくても――なくてもというか、どこかに置き場でもつくっているのかな、それによって認可されて、実際は路上駐車をしておるわけだ。ごらんくださいよ。皆さん専門家だからわかっておるだろう。町角はどこに行ったってごろごろ夜になると車庫なしの車がとまっているじゃないですか。そういうことをなぜ放置しておくのですか。私はもっとそういう点に対する道交法を改正してもらいたいんですよ。いま機動隊ですか、何人いるんですか、あれ。いま事件も少ないし、ちょっと手あきじゃないかな。ああいうものを大いに動員して、この暮れまでに徹底的にせめて違法駐車を取り締まってくださいよ。そうして、もっと大型車をどういうふうに規制するとか、大衆の足を確保しつつ、ある地域においては思い切ってストップするとか、こういうことをしてもらわなければ、こんなもので必要があるときにとめてみたって、とめればそこに渋滞しちゃってどうにもならぬですよ、全体の交通が。思いついたようなことをやめて、もっとそういう根本的な道交法を改正したらどうですか。私は、むしろその方面に積極的に政府として施策をしてもらいたい。  だからどうですか、自動車のスピードの問題だとか、それから駐車の問題ですね。そのほか、安全施設拡充整備五カ年計画というものをやっていただいたのだけれども、これにしたって、私は大臣からも御答弁いただきたいのですけれども、四十六年度予算編成期です。法律も変わるわけですしね。どの程度の拡充をしてくれるのですか。従来のものに思い切って歩道をつくってもらいたい。大体道路というものは車が通るものであって人間が通るものじゃないというのは私はおかしいと思う。最小限歩道をつけてくださいよ。歩道がないじゃないですか。だから、車が片道一車線のようなところで、通ることもできないんですよ。こんな道路事情じゃ困りますよ。これは建設省の所管かもしれないけれども、そういうふうなやはり安全施設の拡充整備、これももう従来のようなマンネリ化したものではなくて、思い切って予算もつけてほしい。そうしてそういう面の改善をしていただいて、何とか、自動車そのものが私は公害だと思うから、そういう考え方で抜本的な対策を立てなければ、そんな道交法の振動と排気ガスと騒音くらいの取り締まりなんて、しかも三カ月先か五カ月先かわからぬようなそんなものを出してきて、直しますと言ったって、それは見せかけですよ。そうでないと言うならば、ちゃんとしてくださいよ。私はそれを要求すると同時に、皆さんからいま私が指摘した点について、これは基本的なことですからお答えいただきたい。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) いまおっしゃいましたこと、私、伺っておりまして全く同感でございます。スピードの規制の問題、それから駐車違反の取り締まりの問題、それからバス・レーンの問題、都心の乗り入れ制限の問題、全く現在私ども考えておりますとおりのことを先生おっしゃっていただいた、こういう感じがいたします。で、それにつきまして現在やっておりますことは、御承知のようにバス・レーンの指導を試行錯誤として現在やっております。それから駐車違反の取り締まりにつきましても、機動隊を動員して現に駐車違反の取り締まりをそれなりにこれはやっております。ただ、現在の法で先生がおっしゃいましたようなことを完全に実施するためには若干手直しを要するような点もございますので、次の来たる通常国会には道交法の改正をいたしまして、法的な手当てを完全にいたしまして、いま申されたような点の施策を打ち出していきたいと思っております。たとえば都市における混雑緩和対策としては、私とも現在考えておりますのは、生活道路――裏道からは自動車を追い出していく。基本的な施策として、幹線道路なり準幹線道路に安全施設なり管理施設を完備していく、そうしてラッシュ時における通勤輸送を確保するために公共輸送を優先させる、そういう思想でやってまいりたいと思っております。  なお駐車違反について、保管場所等がざる法と言われておりますが、道交法の世界でも駐車違反の取り締まりをきびしくやる法的根拠はございます。ただ問題は、あまりにも違法駐車が多く、また取り締まりをしましても、具体的に車を引いていく場所がなかなかなかったりして、かぎのついた御承知のようなものをつけて出頭を確保するというようなこともやっておりますが、さらに、物理的に車を持っていってしまうというようなことも、もう少し徹底的にやらなければ実効があがらないのじゃないかと、そのように現在考えております。いずれにしろ駐車違反の場合には、実害のあるものはきびしく取り締まっていく。消防車が通れない、あるいは近くに住む人も通れないというような車を重点的に取り締まっていく、そういう姿勢でやってまいりたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 従来、違法駐車の取り締まりについてもわれわれは何回か声を大きくして警察当局にお願いをする、そうするとその当座はやってもらえるんですよ。たとえば二四六の青山通りにも看板を出して、ここは駐車できない地域ですよ、ここに駐車しておくとレッカー車で持っていきますよというような見出しだけでもきくわけです。その当時はなるほど違法駐車は少ないんですよ。ところが、何かしら言われると、そのときだけは一生懸命やっていますが、火事どろみたいな形で、またさめてしまうんですよ。だから、違法駐車は機動隊を使ってでもひとつ取り締まってもらいたい。以前は一万人くらい動員されたんですが、もっと徹底的にやってくださいませんか。私は、もちろん取り締まりだけではなくて、やはり国民全体が交通法規を守って、違法なことをしない、こういうふうに自覚しない限りは違法は絶えないと思います。取り締まりをしてもなおきかない場合には、国の権力を動員して、こういう事態になったら徹底的に交通安全対策というものに対する取り締まりをしなければならぬと私は思います。ほんとうに国民一人一人が交通法規を守っていくということにならなければだめだと思うのです。ところが道幅が二メートルちょっとくらいしかなく、しかもそこは車庫前である、これはどっちからいっても道交法に違反しているのに、平気で車をとめている、そういう非常識きわまるものをレッカー車で持ち去っていってもらいたいと警察にお願いしても、日曜日でできないと言うのですよ。できないというか、時間がかかると言うのです。ですから、私はしょうがないから電車に乗っていきましたけれども、これが急病人でも出たというときだったらたいへん困ることだと思いますけれども、そういう政府、取り締まり当局の姿勢もきびしくわれわれは言うと同時に、みずからもそういうことをお互いに反省して、国がやらなければいけないと思います。だから決してそういうことを忘れて私は言っておるわけじゃありません。もう少し取り締まりについて、言ってもわからぬのですから、そうなればやっぱり警察権力である程度取り締まってもらうほかないですよ。だから私は言うので、それにはやっぱり取り締まりのための陣容とか予算とかいろいろあるでしょう。COの排出基準違反を取り締まると言ったって、CO測定のメーターが足りなかったではないですか。だから、修理工場へ持っていって整備しようとしてもメーターがないからどうにもならぬ。そんなことで一体CO検査ができますか。金がないなら出してください。だから五ヶ年計画の交通安全対策にしても、政府がもっと内容を充実強化して、ほんとうにやる気になってやらなければだめですよ。この点、荒木国務大臣どうですか。ひとつ、それこそ蛮勇をふるって、金を出して交通安全施設整備事業を思い切ってこの際やっていくという政府のかまえがなければだめですよ。四十六年の予算では、あなたはどれだけ予算を要求しているんですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お説一々ごもっともでございます。道交法はすでに制定されてから十年くらいになるかと思いますが、モータリゼーションのほうが進度が早うございまして追いつきかねておるというのが率直な観察かと思います。さっき交通局長が御説明申し上げましたような課題と取っ組んで、三千万ないしは三千七百万のものを対象として、モータリゼーションの進度に追いつく努力をこれからしなければならぬと思います。そこで、次の通常国会を目ざしましてそれに対応する道交法の改正ももくろんでおります。同時に、四十六年度を初年度とする五カ年計画を、交通安全のための計画を決定いたしまして、三千七百五十億の計画のもとに、四十六年度を初年度として予算も要求し、ぜひこれを獲得したいと念願しておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 具体性がなくて非常に不安ですよ、あなたの御答弁は。もう少し私が指摘したそれに対して、具体的にどうするこうするという御答弁をほしいわけです。しかし私は時間がもうなくなりましたりするので残念ですけれども、もう一つだけ最後にお尋ねして終わりたいと思うのですが、その前に、荒木国家公安委員長ね、この年末の取り締まりなんかについても、ぜひひとつ、機動隊がいいか、どこがいいか私はわかりませんが、一つは駐車違反ですね、これについては徹底的に暮れまでにやってもらえませんか、駐車違反の取り締まり。そのくらい確約してください。それが人が足りなかったら、どうくめんでもしてやってくださいよ。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 駐車違反、徹底的に取り締まりを実行いたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ぜひひとつ、あとで何をしたということを言われないようにお願いいたします。  最後にもう一つ、これは警察庁に私はちょっと感謝をしなければならぬ点があるのですが、実は自動車公害の一つになると思いますけれども、やはり違法車のことですけれども、欠陥車、これはわれわれ国会の中でもずいぶん取り上げてきておるのですけれども、幸いに警察当局が、かつての事故の中から特に欠陥と思われるものについて、われわれの要請に従ってやってくれました。これは警察当局のほうも一緒になってやっていただいて、これは感謝いたします。ありがとうございました。あとはその結果を公正に処理してもらいたいと思うのです。  これはきょうも、島根県警のほうで起きた事故ですけれども、鈴木自動車工業の軽ライトバンによる追突原因がブレーキ欠陥であるということがわかりまして、それで業務上過失致傷の疑いで送検することに十四日にきまったわけです。これはスズキ・フロンテ・バンのLS10型というのですけれども、これは江津市都野津の交差点で信号待ちの乗用車に追突したわけです。四人がむち打ち症になり、横断中の女性もはねられてけがをした、こういう事故がありました。これは日産の場合、あるいは本田の場合、トヨタの場合、それぞれ死亡者が非常にふえておるわけです。こういう問題については、運輸省の研究にも待たなければならぬのですけれども、欠陥車などというものがあって、そのために事故が起こるということはたいへん残念なことですから、欠陥車というものがないような行政指導と、また業界の奮起を私は促すわけですけれども、起きた事故に対しては徹底的に調査していただいて、非常にむずかしいと思いますけれども、今後もひとつやってもらいたいと思います。谷田部の実験は終わったのですか。結果はいつごろ出ますか。

寺尾繁警察庁交通局交通指導課長

○説明員(寺尾繁君) お答えいたします。先般の谷田部の試験は、東京地方検察庁の鑑定依頼を受けまして、運輸省の自動車交通安全公害研究所が行なったのでございます。私聞いておりますのは、鑑定はあの日で終わりまして、来春早々に結論を出す予定だということを聞いておりますが、運輸省がやっております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私は、今回の道交法の一部を改正する法律案の審議にあたりまして、交通安全、交通事故の防止というような立場から二、三質問をしたいと思います。  いずれにいたしましても、先ほどからずいぶんお話がございましたが、自動車がこれだけふえてまいりまして、いま非常に問題になっております。現在、私たちが家の中に住んでおりましても、家の中まで車が飛び込んでくる。また排気ガスや騒音や振動、そういうふうな自動車をもとにした公害によりまして私たちの生活環境が破壊されている、こういうぐあいに言っても実際問題過言ではないと思っております。そこで私は、そういうふうなすでに生活環境というような立場でこの道交法というものを見ないといけないんじゃないか、実際問題そういうぐあいに思うわけです。現実にアメリカにおきましても、連邦政府におきましてはこういうふうな公害の問題を、自動車及び交通環境の改善を目ざしてというような立場で取り組んでいるようでありますし、またドイツにおきましても、ゲマインシャフトというような立場でこういうふうな問題と取り組んでおります。そういうような立場から、私は今回の交通公害のみを取り上げたいわゆる道交法の改正というのは、ほんとに一時しのぎになるかどうか、それもあぶないんじゃないかと、こういうぐあいに実際問題思うわけです。こういうような立場で私は、この提案理由の説明の中には確かに「生活環境に係る被害の実情にかんがみ、」とありますように、まあこれだけを取り上げれば確かに一歩前進のようにも見えるわけでありますけれども、しかしながら、今回の法案の改正の内容を見ますと、内容と説明とはずいぶんかけ離れていると、私はこういうぐあいに思うわけです。そういうような立場に立って、少なくともわが国においても交通環境の整備といいますか、または交通共同体の、共同体社会の確立といいますか、そういうような立場で、この立法の精神といいますか、法の精神を改正して、そして抜本的に検討していかなくちゃいけない、もうそういうふうな時期が来ているんじゃないかと、私はこのように思うんですが、公安委員長の所見を伺いたい。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 仰せのとおりであると思います。ただ、交通公害に関しましては、公害の発生源対策がそもそもの始まりでありまして、それが徹底して行なわれるならば、交通公害と名前をつけるほどのことはないだろうとさえ思われます。しかしながら、必要悪と申しますか、結果の始末をするという角度からとらえまして、整備不良車その他を対象として完全な取り締まりをすることによって、交通公害の結果を幾らかでも少なくするという効果はあろうかと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 委員長確かにそういうふうにおっしゃいましたけれども、まあ幾らかは効果があるかもわからない。しかしながら、私はきょうは総務長官お見えになっておりますからちょっとお伺いしたいんでありますけれども、実際問題先般から、先国会でも交通安全対策基本法というのが先国会で通りました。そして、現実にこの法案が実施されているわけです。六月から実施されたと思うんです。ところが、実際上交通事故は一つも減ってない。昨年よりも交通事故はふえているというこの実情なんですね。法案が通れば事故が減るということは限らないわけです。実際問題ですね。そういうふうな立場から考えてみますと、ただ単に法案を通せばいいんだというものじゃないと私は思うんです。こういうような立場でまずとりあえず総務長官に、この基本法が通ってその後どういうぐあいに手を打ってこられたのか、そうして実際問題、事故対策について今後どういうぐあいに考えていらっしゃるのか。ほんとうは私はもっともう一歩突っ込んでいきますと、少年問題がずいぶん問題になりましたときにも、少年問題のその対策本部なんというのができました、総理府の中に。ところが、できるまでは一生懸命やっておったのです、マスコミ関係も。相当新聞でも報道されました。法案が通って対策本部ができたときには、もう何にも言わなくなってしまいました。そういうぐあいに、ほんとうにそういうようなことがあってはならないと私は思うのです。その点はよろしいのですが、いずれにいたしましてもきょうは交通の問題がテーマでありますので、そういうような立場で、これは一体どういうぐあいになっているか、どういう施策を具体的にやりたいというのか、この点についてお伺いしたいと思います。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) ただいまお話がございましたように、確かに残念ながら交通事故は減少するどころか増加の一途をたどっておる事実は率直に私どもも認めております。そこで問題は、何といっても最近のいろいろな施策、公害もその一つでありますが、やはり政府全体として各省にまたがる問題でございますので、調整しながら総合的に、もう一つは長期的な目安を立ててやっていくことが何より肝心であろうと私どもは承知しております。そこで、一番事故の中で多いのが歩行者の事故でございますので、はっきりした目安を立てて、昭和五十年度までには歩行者の事故を半減する、こういう具体的な目標のもとに、一つは交通安全施設の整備、二つ目には、先ほども御質問にございましたが、国民全体が交通安全に対する考え方をきちっと持っていただくような安全の普及、三つ目には、ドライバーを中心にする安全運転の確保、四つ目には、交通規制その他交通秩序を確立する、五つ目には、被災者の救済を行なう、こういうことで柱を大きく立てまして、承知のように基本法の中で基本計画をつくることになっておりますので、いままで再々各省の皆さんにお集まりをいただいて、来年の三月までに基本計画を、ただいま申しますような具体的な内容を持った基本計画を立てたいというので、現在準備を進めております。  しかしながら、これも先ほど話がございましたが、魂が入りませんと、仏さんじゃどうしようもございません。そこで四十六年度の予算、これも大体年内編成の方針がきまりましたので、いままでございますそれぞれ交通安全施設整備三ヵ年計画――もういままでのやつは、なお一年を残しておりますけれども、いまのような交通の実態に即してこれはもう基本的につくり変えなきゃいけないというふうな考え方から、一つは、警察が中心になりまして道路交通管理施設等の整備のための五カ年計画、もう一つは、建設省が従来やっております歩道の設置等の道路交通安全対策事業、これについても同じように五カ年計画をお立て願う、同時にまた、これは運輸省と建設省の所管になっておりますけれども、踏切道の立体交差化、これについても踏切道改良促進法という法律がございますが、これも五カ年計画で、それぞれ五カ年に帳じりを合わして、そうしてそれの裏打ちになる予算、全体で約二千億円、これを要求して、全体として取り組む体制を一刻も早く固めたい、こういうことでやっておるわけであります。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 長官がおっしゃいますように、全くその魂を入れないと何にもならないといまおっしゃいましたけれども、私はほんとうは魂は政府の皆さん方のほうに入れてほしいわけです。実際問題こんな法案をつくりましても全く魂が入っていない、大事なところは全部政令にまかしているというようなところは、魂が入っていないということになると思うのです、私は。いまおっしゃいましたそれぞれの問題についてもあとで質問いたしますが、いずれにいたしましてもこういうふうな大事な問題でありますので、いまおっしゃいました一つ一つの問題についてはあとで質問いたしますが、がっちり魂を入れてやっていただきたい、こういうぐあいに思っております。  そこで、先ほど荒木委員長おっしゃいましたように、交通公害を防止するためには、発生源の対策が怠慢である、こう大臣はいまおっしゃいました。そこで、私も全くこれはもうそのとおりだと思うんです。きょうはそのほかの大臣もみんな発生源になる担当の大臣はここへ来ていただいて、発生源の対策が、荒木委員長怠慢であるとおっしゃいましたから、その一つ一つの問題について、ほんとうは大臣から一つ一つどういうぐあいに怠慢なのか、何をしているのか、具体的にきょうはここで聞きたいわけでありますけれども、そのほかのいろんな関係がありまして、それぞれ大臣がお見えになっておりませんので、それぞれの局長がお見えになっておりますのでいろいろお伺いしたいのですが、確かに私は今回の法案の問題は全くそのとおりだと思います。そこで、この法案をつくる前に、どうしても政府でできることがあるわけですね。それはやはりいまおっしゃいましたように、発生源をどうするかという問題が大事だと私は思うんです。  そこでまず発生源の中に、これは通産省に私はお伺いしたいのですけれども、通産省は車をどんどんつくればいいなんというものじゃないと私は思うんです。先ほどから昭和五十年度には車が三千五百万台にもなるというお話がございましたけれども、一体、通産省は車の製造についてどういうぐあいに考えているのか、無制限につくればいいと考えているのか、または先ほどからスピードの制限、構造の内容の問題もありましたけれども、その内容等も含めて、一体車の製造についてどういうぐあいに考えているのか。たとえば車の製造をもうこの程度にしたいとか、または昭和五十年度にはどのくらい製造されると思っているのか、また現在ある車は一体どういうぐあいになっていくのか、ここら辺のことについてはどういうぐあいに考えているのか、まず通産省の見解を伺いたい。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 自動車の生産に関する御質問でございますが、御承知のように、自動車というものにつきましては国民生活上必要なものでございまするし、今後もこういった自動車が普及していくということはそのとおりだと思います。私ども五カ年計画でどのくらいになるかという見通しを一応いま立てておりますが、本年度の自動車の生産の伸び率は、大体計画としては一二%程度前年に比べて伸びると思っておりましたが、実績から見ますと約八%前後になるのじゃなかろうかと思っております。こういったような、いわば自動車の需要についての頭打ち、これはいろんな需要そのものの問題もあり、かつ自動車を取り巻く環境等、道路その他の問題もあろうかと思いますが、そういったことから漸次この生産の伸びが鈍化してまいりまして、昭和五十年あたりにはおそらく対前年で三%前後にまで伸び率が鈍化をしていくものと思っております。そういったような鈍化を見込みまして、おそらく昭和五十年度における全国の四輪車全体の登録台数は、いまのところ約三千万台前後、こういったところになろうか、こう考えております。内容につきましては、私どもといたしましては、まず第一に考えなきゃならぬことは安全・公害問題である、こういうことでございまして、私どもとしても自動車メーカーがその面に向かいまして、あらゆる技術努力を結集するような指導をいたしております。私ども調査をいたし、かつまた指導した段階においては、五年間でメーカー段階におきましてこういった安全・公害対策費に約三千億の投資をするという計画を持っておるようであります。私どもこの三千億の投資というものにつきましては、当然これがもっと必要に応じては上回ることも期待をいたしておりまするし、また研究がスピードアップされることを考えておるわけであります。さらに御質問があればお答えいたしますが、自動車そのものの内容をいまのように安全・公害という問題に向かって充実いたしまして、一方、自動車そのものの生産自身を制限するかどうか、こういった問題の議論があることも承知をいたしております。ただ、一方におきましては、自動車は御承知のように、輸入の自由化をいたしておりまして、輸入車につきましてはすでに制限はございませんが、こういったことも考えなければならない点でもあろうかと思っておりまして、私どもといたしましては自動車そのものの内容をよくし、かつまた需要に応じた適正な生産が行なわれるというふうな形で今後指導していきたいと考えておるわけであります。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私は確かにいまおっしゃったようなこともあるとは思いますけれども、交通安全という立場になりますと、またいろんな考え方が出てくるわけです、実際問題。そういうような立場でもっと突っ込んで通産省自身も将来の計画というものを具体的に立案してもらいたいと実際思うんです。そこで、ただ単に、これだけでは交通公害に対する、いわゆる発生源対策が怠慢であるということに対する答弁には何もならないわけですね。もっとわかりやすく言うと、燃料の問題一つについても、ガソリンとか、プロパンとか、いまいろいろありますけれども、そういうふうな燃料自体についても、私は将来の見通しというものを考えて、そしてその研究というものを進め、かつ一酸化炭素の量がほんとうに具体的に減っていく、いまの制限の四・五%ですか、そういうようなものから半減するような研究というものがどうしても必要じゃないかと思うのです。そういうことについては一体どういうぐあいに指導していくのか、この点についてももう一点、お伺いしておきたいと思います。

赤澤璋一通商産業省重工業局長

○政府委員(赤澤璋一君) 自動車の生産上の指導につきましては、やはり安全公害対策が最重点であることは先ほど申し上げましたとおりでございます。で、ガソリンの鉛の問題につきましても、先般来各方面から御指摘があり、これに対応するような、要するに無鉛の、鉛のないガソリンを使っても十分安全でかつ操作に不便がないような車をつくる必要がある。こういうことで四十九年の四月から、御存じのように、全部のガソリンの鉛を抜くことに、これはガソリンのほうで研究を進めることにいたしております。これはおそらく実施が可能と考えております。これに対応いたしまして、自動車のほうも、現在は鉛入りのいわゆるハイオクタン・ガソリンが多うございますが、鉛がなくてもオクタン価が高く、かつその場合にも安全に操作し得るエンジン、こういうことになってまいりますと、一方ではエンジンそのものの構造をよくしていくという対策が一つ、もう一つは、こういったものの浄化装置を取りつけるという面での浄化装置そのものの開発、こういった面の対策が一つ、両面からこの問題を進めております。こういったことから、私ども、四十八年と五十年とわたりまして運輸省が公害排気ガスについての基準を設定されておりまするので、その基準に合うような自動車を生産するということで、先ほど申し上げましたように、安全問題も含めて五カ年間業界が約三千億の投資をするという計画のもとに進めております。私ども、そのことに向かって一そうの指導をしてまいりたい、かように考えておるわけであります。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 確かに国民生活に自動車は私は必要だと思います。しかしながら、逆に国民生活を脅かすようなことがあってはならないと私は思うんです。そこで新しい車のほうは通産省ですけれども、中古車は一体どこの省が担当しているのですか一これは運輸省だと思うんです。私は中古車はこれからますます問題になってくると思うのです。いま通産省の推定では、昭和五十年には三千万台ということですが、このうちの半分近くは、すでに現在千七百万台あるわけでありますし、毎年ふえていくわけでありますし、そういうような関係からいきましても、半分以上は中古車だと思うのです、私は。その中古車について一体どういうぐあいに指導しているのかですね、中古車の整備という問題も相当私は問題だと思うのです。現在の車検の問題とか、また一酸化炭素の排気量の問題とか、基準自体も新車よりずいぶんゆるやかになっておりますし、そういう点も問題でありますけれども、いずれにしても、こういうような整備工場自体が現在ではまだまだ十分ではない状態です。こういうようなときに、一体この中古車についての指導、チェック、こういうようなものについてどういうぐあいに考えていらっしゃるか、当局の見解を伺いたい。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) お答え申し上げます。  公害対策につきましての中古車の整備の問題でございますが、御指摘のとおり、中古車の問題が現在の自動車の排気ガス対策に非常に大きなウエートを占めている点はそのとおりでございます。御存じのとおり、新車につきましては、いわゆる新車規制を実施し、それを着実に強化していくという方向で、まず生まれてくる車の質を非常によくするという努力を一方において払っておりますが、すでに使われております何千万台という自動車につきましては、現在の制度といたしましては車両検査というのが一つの役所の、何と申しますか、権力行政の中にございます。これを利用いたしまして、一酸化炭素を車両検査でもって現在中古車の場合には五・五%をこえるものは不合格にするということをまず実施しております。しかし、車両検査と申しますのは、定期的に二年に一ぺん、あるいは一年に一ぺんにならなければ受けないものでございますので、その間ユーザー段階でやはり適切な整備が行なわれておりませんと、検査のときだけよくなっても、また悪くなるということも考えられるわけでございます。それに対しまして、われわれとしてとっております対策としては、ユーザーの定期的に点検整備をいたしますやり方、これを特に排気公害、排気ガスにつきましても項目を定めまして、それについて定期点検整備をユーザーが励行するようなまず行政指導をいたしております。しかし、一般的にユーザーそれぞれに広く一人一人のため行政指導をすることは実は実際上非常にむずかしいことでございますので、整備工場に排気ガス・テスターをできるだけ早く持たせまして、そういうところでユーザーの測定もさせながら、整備工場を経由してユーザーを啓蒙していこうということも一つの方法として検討しております段階でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 運輸省にもう一回お伺いしたいのですが、運輸省は、先ほどから車の台数が昭和五十年にはどれくらいであるという見通しはそれぞれの省から話がありましたけれども、これは特にやはり運輸行政の面では一番重要なポイントを私は占めていると思うのです。保安基準にいたしましても環境基準にしましても、環境基準は厚生省ですけれども、保安基準の面から言いますと運輸省だと私は思いますし、そういうような面から考えてみると、運輸省は一体昭和五十年には車はどのくらいになると考えていらっしゃるのか。そのうち中古車は一体どのくらいと考えていらっしゃるのか。そういうふうな点から考えてみると、現在でも千七百万台のうち中古車は幾らかあると思うのです。そうすると、その保安基準の五・五%というのは、現在でも相当大気を汚染しているわけです。それは昭和五十年にはそのうちの、今度は千七百万台以上のものが、少なくとも二千万台近くは中古車になると思うのですね。そうすると、そんなにたくさんの車が五・五%というような保安基準で排気ガスをばんばん出されたのでは、実際問題、生活環境というものは相当破壊されると思うのです。こういう点について一体どういうぐあいに考えていらっしゃるのか。その計画はどうなっているのか、その規制はどうなっているのか。いま口先で簡単に車両の検査をする、二年に一回検査するとおっしゃっておりますけれども、実際問題ですね、一体それでは一台当たりの車の車検の時間は何分かかっているのか。ほんとに一分や二分、ほんとに一台検査するのにわずかの、何分ですか、知りませんよ、実際やっているところを見に行きましたけれども、ほんのわずかの時間です。そんなちょっとの時間で、重要ないろいろな問題があるわけですね、それをチェックするというのはそれ自体が無理なわけです。自動車整備工場自体の体制自体ももっと抜本的に考え直さなければいけない。そういうときに私は来ているんじゃないかと思う。こういう点についてどういうぐあいに考えていらっしゃるか、所見を伺いたいと思います。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) お答え申し上げます。  中古車につきましての整備の問題でございますが、御承知のとおり、車検場ではかっただけでは簡単にきれいになるとは考えておりません。ただ、車検場の場合には一台当たりの測定時間というのはわりあいに簡単に測定できます。全国の車両数全部を車検で消化するということにもいろいろ問題がございますので、現在のようなやり方をとっておるわけでございます。しかし、整備工場においては、やはりただ簡単にはかるだけでなく、定期的に車をどうやって整備をしていくかということが最大の問題でございます。先ほども申し上げたつもりでございますが、整備工場に排気ガスを測定する装置を持たせるということも、将来の方向におきまして目下検討している段階でございます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 それじゃ逆に言いますと、整備工場は一体幾つあるのですか、整備工場は。現在ある整備工場で実際何千万台という車をほんとうに整備できるのかどうか。それについてどういうぐあいに考えていらっしゃるのか。おたくは整備部長さんですから、そういう整備のことしかわからないようですから、それ以上聞きませんけれども、それじゃ車を運輸省は一体将来どういうぐあいに考えていらっしゃるのか、車の行政について。車は一体何台くらいが一番適当であると考えていらっしゃるのか。どうですか、これ。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) 現在の整備工場の数は全国で大ざっぱに申しまして六万でございます。この六万近い整備工場の中に、もちろん非常に大きなディーラーの直轄の工場もございますし、一人、二人というような非常に少ない人数で行なわれている整備工場もございますが、現在の六万の整備工場、もちろん車の台数の伸びに従いまして整備工場の数もふえていくと思いますが、大体において現在の車を整備していくということに対しては、将来とも整備工場は一応キャパシティとしては続いていくだろうと考えます。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 まことにそれだけでは私はどうも運輸省は納得できませんけれども、もう次へいきます。  いずれにしましても、先ほどからいろいろ話しておりますように、いろんな点に問題があるわけです。きょうは公安委員長お見えになっておりますので、公安委員長にまずその点お伺いしておきたいのですが、公安委員会としては、一体車はこれからの見通しとしてどれくらいになると考えていらっしゃるのか、五カ年計画の最終年度においては車の台数はどの程度になると考えていらっしゃるか、またそのうち事故は、一体事故の状況はどういうぐあいになると考えていらっしゃるか、この点どうですか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答えいたします。  約三千万台になろうかと推定をいたしております。交通事故は、いろんな交通事故防止の対策が講じられれば別ですけれども、現状をもってするならば、それに正比例して交通事故もふえるかと存じます。ただし、あらゆる面においての改善措置を講じますので、その結果どういうことになるのか、その推定については私もちょっと念頭にございませんが、要すれば、交通局長から補足説明いたさせます。

片岡誠警察庁交通局長

○政府委員(片岡誠君) いままで程度の対策を続けておれば昭和五十年には二万二千人ばかりになるのではなかろうか、しかし、これでは捨てておけないので、私ども交通安全管理施設の五カ年計画に約三千七百億の投資をすれば――もちろんそれだけではございませんが、それと同時に、指導、取り締まりの面も、教育の面もあわせ行なうことによって、これを約一万人に押えたいというのが私どもの悲願でございます。またそれを目標に行政を進めたいと思っております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 きょうは建設省も来ていると思うのですが、建設省は交通安全という面から考えてみますと、これはどういうぐあいに考えていらっしゃるか。建設省はただ単に道をつくればいいというものじゃないのです。やっぱり道というのは一体何メートル、車が通れる道というのは一体どの程度日本にあるのか、その日本の道路の中で実際に車というのは何台くらいが一番適正であるのか、そこら辺のところについてはどういうぐあいな見解を建設省はお持ちですか。

吉田泰夫建設省道路局次長

○説明員(吉田泰夫君) わが国の道路は八十五万キロに及ぶ市町村道を含めまして、国道、都道、府県道合わせて延長で百万キロでございますが、これに対しましては近年かなりの道路整備費を投じ、累次にわたる五カ年計画を実施いたしまして改良の促進、舗装の推進をはかっておるほか、特に近年におきましては歩道、車道を分離する、あるいは鉄道との踏み切りを立体交差化する等の交通安全対策を鋭意推進しているところでございます。ところで、どの程度の自動車台数が適正かというお尋ねでございますが、実はことしから始まりまして四十九年度に終わる第六次の道路整備五カ年計画は、金額にして十兆三千五百億円でございますが、これを前提として想定いたしましたのは、実は昭和五十年で自動車保有台数約二千五百万台ということでございました。しかしながら、最近の自動車台数の伸びが相当これを上回る勢いでございまして、建設省としてはおそらく二千九百万台程度に達するのではないかと最近推定を改めている次第でございます。しかし、すでに総ワクで決定いたしております五ヵ年計画のワクのままですと、その見込み違いの分だけやはり道路の整備が不足するということになろうかと思います。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私は、先ほどからいろいろ聞いておりまして、この車の将来の見通しを立てる一つにいたしましても、実際問題これは各省ばらばらですね。昭和五十年にはどのくらいになるだろうか。これはそれぞれ各省でもって立てるわけです。三千五百万台というところもありました。また三千万台と予想したところもありましたし、二千九百万台とされているところもありました。こういうことでばらばらでは私は何にもできないんじゃないかと思います、実際問題。少なくとも、私は今回の公害対策本部のような強力なこの道路行政、交通行政という面を考えて、それぞれ省庁が連絡をとり合って、そうしてがっちりした対策を立てないと、これはもうたいへんなことになる、私はこういうぐあいに思うんです。総務長官並びに荒木委員長の答弁をいただきたい。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 先ほどもお答え申し上げたのでありますが、最近は内閣全体として総合調整機能を強力に発揮しないと解決のつかない問題が山積していることはお話のとおりであります。そこで、私どもちょうど最近の公害に関して公害対策本部を発足させたのでありますが、現在、総理府の中に交通安全対策室というものがございます。この対策室の機能を公害と同じような意味で実質的に強化するように、私どもも十分これから内部体制を固めてまいりたいというふうに思っております。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答えいたします。  ただいま総理府副長官の話のとおりであります。ただ、行政機構として一元的なたとえば省を設けたらどうかというお説がありますけれども、それはかえって不便、不利じゃなかろうかと私は思います。公害関係の行政は各省にまたがっておりますけれども、何さま、行政機構そのものが縦割り行政の原則に立っておりますので、その中から各省に分属しておる公害関係行政をピックアップして一つの省にまとめるということは、かえって運営上スピードアップその他の合理化目的は達し得ないのじゃなかろうかと想像をいたします。むしろいまの公害対策本部の組織のほうがベターであろう。内閣総理大臣は、各省大臣を理由を告げることなく首をちょん切る権限があります。その総合調整指導機能、それを活用する意味において、山中副本部長が総理大臣の補佐役として担当しておる公害対策本部の機能そのものがベターであろうと、そういうふうに現在は思っております。

峯山昭範公明党

○峯山昭範君 私は大臣、もうほんとうに何ぼでも言いたくなってくるのですね。実は私は内閣委員会で大臣に何回も聞いたと思いますけれども、公害対策本部という前に、すでに公害対策会議というのがあった。総理大臣を中心にした会議がいままであったんです。それで、その会議で私たちはほんとうに総理大臣がやる気になって一生懸命やれということを何回も言ったのです。ところが一つもやらなかった、現実には。そうして、オキシダントの問題やいろんな問題が出てきて、社会的に大きな問題になって、初めてまた別に公害対策本部をつくって――現実はそうです。いま総務副長官は次の会合があって行かれましたけれども、この交通安全対策基本法に基づく中央交通安全対策会議、総理大臣を長にして、これは現実にこれを活用したらいいなんて言っていますけれども、一番初めに言いましたように、確かにこの中に魂を入れないといけないわけです。政府の、その大臣の皆さんが実際にこういうふうな交通安全対策ということについて、どういうぐあいに取り組んでいくかということが大事だと思うのです。大臣もいまおっしゃいましたように、確かに公害対策本部、現在は外面は動いているようにみえます、いまはですよ。いまは脚光を浴びていますから。これから一年たったときどうなるか心配です、ほんとうに。現在いま動いているように、この交通の問題についても熱がさめないように、ますますエスカレートしてくるこの交通事故の問題等を考えてみると、どうしたらいいかということは、ほんとうに、公害とともに大きな問題です。私は本気で取り組んでもらいたいと思うのですよ。先ほども道路局長が訴えるように言いましたけれども、五カ年計画で三千七百億というお金をつぎ込んで、そうして、二万二千人出るであろう事故の人たちを一万人に押えることができる。私たちは一万人に押えると――一万人の人が死んでもいいというわけではないと私は思うのですけれども、それだけでもこれは不足でありますけれども、実際問題、私は大事な問題だと思うのです。きょうは、大蔵大臣にも私は出てきてもらいたいと言ったのですけれども、きょうは担当の局長が来ていると思うんですが、実際問題、これは二万二千人のうち一万人という人を事故から救うために三千七百億というお金で済むわけですね。ほんとうに私は強制賠償保険そのほかの問題から考えてみると安いものだと思うのです。大蔵省当局、これはどういうぐあいにお考えですか。――大蔵省来ていないらしいので、ほんとうに私は大蔵省にも、この予算の問題を聞きたかったわけでありますけれども、いずれにいたしましても、こういうぐあいに一つ一つの問題、今回のこの道交法々改正するにあたりましての重要な私は問題だと思うんです。先ほどから話がありましたように、ことしも交通事故はますますふえて、そうしてもう世界一であるというんですね。こういうふうな意味から、私はいまこそ先ほど大臣がおっしゃいましたように、何と言いますか、発生源の対策を、怠慢であるというだけで済まさないで、対策をするとともに、こういうふうな交通安全という面からも対策を講じていただきたい。私はそのほかいろいろ質問がありましたけれども、私の時間が来ましたのでこれで終わりますけれども、最後に大臣の、特に魂を入れる問題をがっちり御答弁をいただいて私の質問は終わりたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申します。  政府側におきましても、関係省庁の連絡を緊密にして真剣に取り組んでいきたいと思います。同時に、国民すべてがあげて公害対策に取っ組むという気風も必要かと思います。その意味におけるPRも徹底して行ないたいと存じます。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 いただきました時間がわずか二十分でございますので、交通公害の被害者としての子供の問題を、学校騒音と交通遺児の二点からお尋ねをいたします。私の質問時間が約八分ありますので、御答弁は十二一分で、ひとつ明瞭にお願いを申し上げたいと存じます。  まず、自動車の騒音による学校の被害についてお伺いをいたします。騒音規制法第十六条で、「運輸大臣は、自動車が一定の条件で運行する場合に発生する自動車騒音の大きさの許容限度を定めなければならない。」とありますが、現在の許容限度の状況を、学校周辺にしぼって承りたいと存じます。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) お答えいたします。  運輸省でございますが、ただいまのお尋ねの自動車の騒音でございますが、これは運輸省令では、個々の自動車につきましての騒音を規制しておりますので、学校周辺においてとか、そういうふうな規制は運輸省の車両のほうとしてはやっておりません。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 厚生省のほうとしてはいかがでございますか。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) お尋ねの内容につきまして、自動車そのものの許容基準につきましては、いま運輸省からお答えがございましたが、私どものほうは、その個々の発生源が総合してどのような環境状態に達するかということの面から環境基準というものを設定する考えでございまして、これにつきましては、生活環境審議会の中に専門委員会を設けまして、現在までのところ一般の騒音に関する環境基準、道路沿いの環境基準と、この二つにつきましての作業がほぼ終わりまして、近く年内に生活環境審議会からの答申が得られるという段階までまいったわけでございます。ちなみに申し上げますと、その内容といたしましては、一般の住宅地域、それから特に静穏を要する地域、それから商工業地域というふうに、一般環境基準につきましては三つの地域に分けまして、さらに時間帯といたしまして昼間、朝夕、夜間というそれぞれの生活時間による区分を設けまして、この両者をかけました九つの区分に従いましてそれぞれの環境基準値をきめていこうと、こういうことになっておりまして、おおよその現在までの得られました専門委員会の報告から一例の数値を申し上げますと、夜間におきましての一般住宅地域の環境基準といたしましては、おおよそ四十ホン(A)という数値がきめられるという形になるわけでございます。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 私はね、いま学校の問題にしぼってとお聞きしたわけでございますね。ですから、一般の住宅地の問題はさておいて、学校というところを私は重点的にお聞きをしているわけです。で、学校で授業のできない状態、つまり先生と子供、子供同士の対話が聞き取れぬ状態は一体何ホンぐらいだとお考えでございましょうか。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) お答えが不十分でたいへん申しわけございません。学校の場合におきますその環境基準は、いま申し上げました一般の住宅地域の環境基準というところに入るように考えられておりまして、昼間では五十ホン(A)以下というのがおよそ専門委員会からの報告に出てまいるだろう、かように考えております。五十ホンと申しますと、一つの事例で申し上げますが……。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 それもうけっこうでございます、時間がございませんから。  学校とか、病院とかいうものを一般住宅地の中に含めてお考えになるということは、一体どういうことなんでしょうか。そういうことでは私はほんとうに子供を愛するということにはならないと思うんです。たとえて申しますと、騒音が学校の学習や、それから成績に及ぼす影響というものをどのように把握なさっておりますか、それをまず承りましょう。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) ただいま昼間の住宅地域での五十ホンという数値を申し上げましたが、およその事例を申し上げますと、五十ホンと申しますのは、普通の事務所の中の静穏な状態でございます。したがいまして、建物の内部に入りますと、さらにおよそそれが十ホンほど下がるというのが一般に言われておりますので、おおよそその程度の騒音のレベルであるならば学業には差しつかえないと私ども考えております。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 何かたびの上から足をかいているみたいな御答弁ばかりでございますね。騒音が私は学習や成績に及ぼす影響で、どのあたりからそういう影響が出てくるかということをお尋ねしているわけです。私の得た資料によりますと、静かな状態と比較いたしまして、八十五ホンの連続音の場合には、暗算では九〇%、理解力では八〇%、推理力では六〇%まで落ちるという結果が出ております。あるいはまた五十五ホンでも言語聴取は三五%、意志情緒に関するものでは三八%、精神作業に関するものでは六五%まで落ちているわけです。昨年十月一日現在で文部省の出された調査では、学校長が授業に支障を来たすと訴えた学校が小中合わせて千二十五校あるわけでございますが、こういう傾向は年々増加の一途をたどると思います。そこでお伺いしたいことは、総理府、厚生省はこの状態に対してどのような措置をお考えになっておりますのか、承りたいと存じます。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) 学校施設のことでございますので、文部省からお答えいただくのが正しいかと存じますが、私ども厚生省のサイドから考えました場合に、騒音で悩まされるような学校環境におきましては、窓ワクそのほか防音の施設を工事すべきものだと考えております。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 交通による騒音のように、発生源が不特定多数でつかめぬ場合は、当然国家が全額負担してその状態の除去につとめるべきだと思うわけでございますが、先ほどの問題と合わせて、総理府、厚生省の御決意のほどを承りたいと存じます。

山本宣正厚生省環境衛生局公害部公害課長

○説明員(山本宣正君) 道路交通に関係いたしまして、学校内等の騒音が高いという問題につきましては、道路構造あるいは道路の側面に遮音壁というような、いろいろの騒音を低下させる構造施設をつくるという方法があろうかと思います。これにつきましても、詳細につきましては担当の省庁からお聞きいただきたいと存じております。

神川誠太郎内閣審議官

○説明員(神川誠太郎君) お答えいたします。  自動車騒音に伴いまして、これは騒音あるいは排ガス、交通公害ととらえられる問題について、学校教育上いろいろ問題が出るということがありますれば、これに対していろいろな実情を調査し、航空機の騒音につきましては、防衛施設庁あるいは運輸省におきまして、これを手当てする特別立法ができてございますけれども、いま御指摘にございました問題につきまして、その実情をこれは個々についてその学校の位置、道路環境、道路構造、各般の問題があろうと思いますが、こういった問題について掘り下げて検討してまいりたい、かように考えております。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 文部省ではかなり詳しい調査もできているわけでございますから、まあ総理府といたしましても、十分、文部省のそうした調査を尊重されまして、こうした問題について取り組んでいただきたいと考えるわけでございますが、しかし、そういった、私が先ほど申しましたことについてのお答えが返っておりませんわけでございますが、これは国庫が負担するという、そうしてそういう状態を除去するという、そういうことにつきましての総理府のお考えはいかがでございましょうか。

神川誠太郎内閣審議官

○説明員(神川誠太郎君) いま御指摘にございしたように、文部省等のいろいろつぶさなデータ等を私どものほうで拝見させていただきまして、国の負担をどこまでやるべきか、これにつきましても十二分に検討させていただきたい、時間をちょうだいさせていただきたい、かように思います。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 十二分に調査していただくことはけっこうなんでございますけれども、いま現に、非常にその問題で授業ができなくなって困っている学校がずいぶんあるのです。その問題を総理府はどのようにつかんでいらっしゃるのか。どれほどそういう学校が出てきて、ほんとうに授業ができなくて困っている、こういう状態の学校がいま幾らあるか、それをどのように総理府はつかんでいらっしゃるか、それを先に承りたいと存じます。

神川誠太郎内閣審議官

○説明員(神川誠太郎君) まことに申しわけないわけでございますが、公害対策本部といたしまして、現在そこまでのデータを収集、分析いたしておりません。早急にしたいと思います。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 まことに私は残念だと思います。早急にそうしたものをつかんでいただいて、そうしてこれは国庫でやるべきだという、その確信のもとに一生懸命がんばっていただかなければいけないと思います。  では、次いで交通遺児の問題でお尋ねをいたしたいと存じます。現在、交通事故で親を失った子供の数はどれほどございますか。そしてその子供たちはどんな生活をしているか、状況を承りたいと存じます。

平川幸藏内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(平川幸藏君) お答えいたします。  ちょっと調査は三年前にさかのぼりますけれども、昭和四十三年におきまして総理府が交通遺児の調査を実施したわけであります。それは小中学校に限定いたしましたが、小学生が一万七千人、中学生が一万一千人、合計二万八千人でございます。そのうち生活保護の適用を受けておる遺児と申しますか、そういう家庭が二千六百、それから生活保護を受ける、そういう程度に準ずる家庭が八千百でございまして、両方合わせまして約三七%でございます。以上でございます。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 ただいま小中学校だけの子供にしぼられたわけでございますけれども、やっぱり遺児の中には両親を失った幼い子供というのもあるわけでございますが、そういうものの調査はいかがでございますか。

平川幸藏内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(平川幸藏君) お答えいたします。  ただいま申し上げましたのは小中学校の遺児でございますが、先生が御指摘になりましたように、一応幼児、それから高校生も含まれると思いますが、零歳から十八歳までの遺児というものにつきまして、私どもで一応推定させていただいたわけでございます。それは、実は厚生省の十八歳未満の扶養家族を持っている者の調査というのがございまして、それを台帳にいたしまして私のほうでいろいろこまかい計算をやりましたが、結果だけ申し上げますと、一応その家族のあると思われる者が、二十五歳から四十九歳までという仮定をしますと、その家庭に属しております遺児というのは毎年約七千百名ぐらい発生する、このような推定をしております。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 あのね、先ほど三年前の調査だということでございましたが、これほど年々そうした問題がふえておりますときに、三年前の調査でその数を把握なさるということ自体に問題があるとはお考えになりませんか。その点でちょっとお尋ねをいたしたいと存じます。

平川幸藏内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(平川幸藏君) 実はこの問題につきましては、目下、交通遺児育英会という財団法人がございます。そこで実態調査、第一回の調査をやっております。それは郵便等で調査いたしましたので、必ずしもうまく調査が出ていないようでございまして、目下その追跡調査をやっております。そういう調査を実は報告を受けましてから、総理府といたしましては、全体の数はいま申し上げましたように大体毎年七千百名発生しておりますが、その数字につきましてはそう狂いはないと推定いたしておりますが、問題はそういう遺児たちがどういう生活を受けているか、どういう環境にあるか、親はどういう健康状態にあるか――未亡人ですね、そういったことを知るほうが大事だ、このように考えておりますが、いま申しましたように、交通遺児育英会で第二次の調査を実施中でございます。そういう経過を見まして、私のほうでさらによく検討いたしまして、必要がありましたならば調査も実施いたしたいと思いますけれども、一応そういう団体の自主的な努力にまっている、こういう状態でございます。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 あまりにも私は無責任過ぎるというか、いまのお答えだったらどうも納得しかねるわけでございます。そういう子供たちがどんな生活をしているか、私は具体的な問題を幾つか持っておりますけれども、いまはその時間を持ちませんので、省かしていただきたいと存じます。  聞くところによりますと、こうした両親をなくした遺児たちにあたたかい家庭をという趣旨で、いま善意の人たちの手によって「SOS子供の村日本」ができつつあるということでございますけれども、その人々は資金の調達に非常に苦労されていると聞いております。これはまことに当然だと思いますが、国はこうした事業を、ただ善意の人の好意に甘えるだけでいいとお考えになっていらっしゃるのか、承りたいと存じます。

平川幸藏内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○政府委員(平川幸藏君) 御質問の御趣旨は、要するに、こういう遺児に対する国の処遇の問題だと思いますが、現在、御承知のように昭和四十四年以降、自賠責保険特別会計から交通遺児育英会に対しまして、二千万の補助をやっております。これは来年度もそういう計画で実施しておりますが、問題はこの額等につきまして今後できるだけ検討してまいりたいということだと思いますが、そういう方向でできるだけ前向きには検討してまいりたいと、このように考えておるわけでございます。

萩原幽香子民社党

○萩原幽香子君 時間がございませんので申し上げられませんが、私はこういったようなものは国家のなすべき仕事の肩がわりをしてもらっているのだというふうな考えの上に立っていただきたいと思います。まあ二千万の補助だとおっしゃいますけれども、そういったようなもの、そういう組織、そういう家をつくろうと思ったら、大体どのくらいのお金が必要なのか、そういうところからこの助成の問題も考えていただかなければならない。ですから、総理府や厚生省がこういうことに対してもっと積極的に取り組んでいただかなければ、日本は非常にGNP世界第二位なんていばれるしろものではないということをはっきりこの際申し上げておきたいと思います。  次の世代をになう子供は大切だとおっしゃいますけれども、声を大にして訴えるべきすべを知らない子供に対しての配慮があまりにもなさ過ぎる。私はこの点を指摘いたしたいと思います。今後十分この点お考えをいただきまして、皆さん方のあたたかい御配慮が願いたい。こういうことを申し上げて私の質問を終わりたいと存じます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 今回の道交法改正案は、被害の発生等のための防止に公安委員会が必要な措置、規制をとれるというようになった点を考えますと、まあ一応一定の前進面というものは見ることができると思います。しかし、それにしてもなお不十分な問題点が多々ございます。時間もございませんので、三点についてこれからお伺いしたいと思います。  公害の立場、また交通事故防止の立場から交通規制というものが非常に効果的でなければならないということはもう御存じのとおりだと思います。そういう交通規制を効果あらしめるためには、これはどうしても住民の協力、これが得られなければならない。ことしの四月十一日の予算委員会でわが党の春日正一議員がこの問題を取りげて申し上げましたときに、後ほど山中総務長が、議事録を見ますと、貴重な御提言であるとこう述べられておりますし、まさに交通事故防止のための交通規制を行ない、実効あるものにするにはそのような機関が必要であるかもしれない、これについては検討するということを御発言いただいているわけです。検討すると御発言いただいて、四月からもう十二月でございます。そこで総理府にお伺いしたいと思いますが、具体的にこの長官の検討すると言われた検討がどのように検討されてきたでしょうか。または検討されないでそのままになっているのか、簡潔にお答えいただきたいと思います。  それからもう一つ続けてこの問題について、先ほど言いましたように、公害の実態を一番知っておりますのは住民であり、その被害者たちでございます。また交通を規制いたしますについても、一つの道路を規制したらこっちが渋滞するというような規制では困る。こういうような道路を規制することにおいても、やっぱり一番知っているのは住民でありますし、そのためには住民をはじめ学校の先生とか、PTA、医師、専門家などで民主的に構成された交通委員会というものがつくられて、それによって民意が反映され、協力を得られるということがなければ、交通規制というものの実効があがらないと、私たちはこう考えているし、そのことについては検討すると、こうおっしゃったわけですね。それで、さっきは総理府からのその後の検討の状態を、お尋ねいたしましたが、今度は荒木公安委員長にこういった住民の意思を反映させて、そして効果ある交通規制をするために、交通委員会というものをつくるべきではないかという考え方について、どうお考えになっていらっしゃるか、お二人からの御答弁をお願いしたいと思います。――それじゃ、総理府のほう、副長官は間もなくいらっしゃるそうですから、副長官がいらしてから御答弁いただいてけっこうだと思いますので、公安委員長の御答弁をお願いしたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申します。  一般的に行政を行なうについて、住民の要望があればそれを尊重するのは当然だと思います。交通公害防止のための交通規制は、交通公害の発生を知った場合において、必要があると認めるときに行なうこととなっております。したがって、住民の要請があったときに行なうことは当然と申しますか、実際上当然のことでありますが、住民の気持ちを、意思を体して公に発言する立場は都道府県市町村長だろうと思います。そこで、公安委員会に要請する権限も認めておるとおりであります。したがって、民間の交通公害委員会などということが事実上あることは便宜でありますけれども、それを制度化する必要はないものと思います。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 公害が起こってから、その住民に意見を聞くというようなことではおそいわけなんです。公害を発生させる前に、ここが危険だということを一番知っているのが住民なんだから、だから住民の意見を尊重してほしい、そのためにはいま言ったような住民の代表や、それから専門家やお医者さんというようなもので、常時そういうものが自分たちの命と健康を守る立場で監視していて、そこで危険だというようなことを意見として出しておかなければ、ほんとうに効果あることが即時手が打てないわけなんです。いままで柳町なんかで鉛公害がございましたときなんかも、あとでお聞きになっていらっしゃるわけだけれども、そういうことではどうも後手後手に回っている。そこでやはり一番知っているのは、先ほどから言った住民なんです。いろいろ知事に権限があるとか、市町村が代弁できるとおっしゃるけれども、大きな町のその一つの部分を、交通安全会等をつくるにしても、一方的にこの道路規制をするというと、今度はみ出した車がどこへ行くかというようなことまでこまかく検討はおできになっていないのです、いままでの実績からみると。そうすると、そこの住民や交通労働者、タクシーの運転手さんなんというのは一番よくそこのところを知っているわけです。だから私はそういうものが常々あって、そして協力できるという体制をとっておかないと、いざというときには間に合いませんよ。いつも後手後手に回ってきているから、非常に国民の健康が脅かされている。そういう意味において、交通事故防止のための規制からも、公害を防止するという意味からも、どうしてもこういうものが私は必要だと思うのですが、それは必要でないとおっしゃるのか。または検討するというふうな立場に立って考えられるのか、そこのところをもう一度お願いいたします。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答えいたします。  先ほども申し上げましたように、一般的に行政を行なうについて、住民の要望があればそれを尊重して行動を開始すると申し上げました。尊重することは当然のことと存じます。しかしながら、住民の要望があれば、警察は直ちに行動を開始しますが、同時に、都道府県市町村長にも住民の要望は聞いたほうがよりベターであることも間違いないことであります。警察が要望を受けました限りにおいては、制度に従って、たとえば一酸化炭素の公害の場合であれば、何だか変だぞという要望を受け、それについて警察は行動を起こしますが それがほんとうに道交法上規制を要するものであるかどうかにつきましては、都道府県市町村当局に連絡をして、資料の提供を受けて確定するということではありますけれども、現実に行動を開始することは確かでございます。したがって、交通公害対策委員会等をつくられることは御自由で望ましいことでありますけれども、開き直って申し上げれば、それを制度化するという必要はあるまい。制度論としてならば、都道府県市町村長が有権的に発言なさるはずであるからということを申し上げたのであります。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 非常に同じようなお答えになってしまったんですけれども、要求を尊重して直ちに手を打っていただければこういうことは言わないわけなんです。いままで実際に住民がいろいろ要求を出しても、なかなか尊重して具体的な措置をとっていただけないから、こういうものが必要だと私は考える、こう申し上げたわけですが、もうこればっかりやっていると時間がありませんから、一応、また再度そういう意味からも御検討いただきたいと要望して、次の問題に移らせていただきたいと思うのですが……。

山内一郎自由民主党

○委員長(山内一郎君) 総務副長官が来ましたから。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 趣旨はおわかりになりましているでしょうか――それでは簡単にお答えいただきたいと思います。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 留守いたしまして失礼いたしました。  住民の意見を十分吸い上げて対策に生かすような工夫を、過般、山中大臣が言うとったが実際どうかという御趣旨と承りましたが、春秋、国民交通安全運動をやっておりますが、過般も私その際、大学の先生と対談の席で、どうも国民交通安全運動というものはスローガンばかりでから回りしておるじゃないかという手きびしい実は批判をいただき、山中大臣ともいろいろ相談をいたしまして、ことしの秋から、同じ交通安全運動をやるにしても、重点をしぼり、実際の実施の体制が下までひとつ根をおろすような方向を考えようじゃないかというの三歩前進さしたつもりでありますが、御承知のように、これは県にも市町村にも交通安全のための国民会議、それの県会議、市町村会議という組織が一つございます。それからもう一つは各市町村の交通安全対策協議会という組織がございます。それからもう一つはこれは警察が主でありますが、交通安全協会、これの市町村ごとの支部がございます。これらのいままでの活動の実績を見てまいりますと、率直に申しまして、十分住民との間に意思の疎通がはかられていない面もございましたので、これらそれぞれの組織を通じて、これからの交通安全対策全体に対して住民の意見が十分上がってくるような運用の方法を考えてまいりたいというふうに思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 次の問題に、時間の関係で移りたいと思います。  先ほど公安委員長荒木さんのほうから、発生源で押えるということが大事だという発言があったわけですけれども、まさにこの公害対策というのは、発生源でどう押えるかというところに問題がかかっていると思うのです。ところが今般出されました十四の関係法案を見ますと、その発生源で押えるというところが非常に抜けているわけなんです。そこでこの自動車の排気有毒ガスの問題について、どうしても発生源といえば自動車の有毒ガスの除去装置を取りつけるということを義務づけなければならないと、私はこう思うわけなんで  す。幾ら交通規制をしても、やはりそこから発生源というものが押えられなければならない。だから、交通規制と発生源を押えるという、有毒ガスの除去装置を義務づけるというこの二つで対応していかなければ、交通公害の防止というものはできないわけですね。そこで官公庁の自動車に触媒式コンバーターをつけてこられた。といってその効果のほども、時間がございませんから私のほうから申し上げますと、厚生省のほうの資料によりますと、大体約一万五千円程度の触媒式コンバーターで、使用した前と比較いたしまして、COが、一酸化炭素が約九〇%減っている、それが半年くらいたちますと、効率が四〇%落ちる。四〇%効率が落ちるというのは、油の中に鉛添加物が入っているから、これが付着して効率が落ちるわけですけれども、それにしても使用した前と使用した以後とでは非常に効果というものはあがっているわけですね、いままで実際やってみたところでは。そうすれば、前のブローバイガスのほうは九月一日からおつけになった。しかし、一番たくさんの有毒ガスを出すうしろのほうにもこういった触媒式のコンバーターをつけて、そうして発生源をきちっと押えるということをどうしても義務づける必要があると、そう思うのですけれども、公安委員長はその点どうお考えになっていらっしゃいますか。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) 問題は私の知る範囲外のことになりますから、運輸省から政府委員が見えておりますから、そのほうに譲ります。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 つけるべきであると、発生源を押えるためには、そういういいものが現在市販されておるし、科学的にも開発されておるし、そして費用も安いものだからつけるべきであると、そうしなければ公害発生源は押えられないと私は思うのですけれども、公安委員長はどうお思いになりますか。それを委員長の考えで、守備範囲ではなく、委員長のお考えで。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答えいたします。望ましいと思います。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) お答え申し上げます。  排出ガスの浄化方法の中で、浄化装置、特にいま御指摘のお話のは、触媒式の浄化装置のお話だろうと思います。これについて強制的に取りつけさせたらどうかという御意見でございます。私たちの判断では、現在のところ、技術的に完成をされれば当然そういう方向で行くだろうと考えておりまして、われわれは規制の段階といたしましては、とにかく規制の数値をきびしくしていく、これをきびしくすることによって、対策として浄化装置を取りつけなければならなくなれば、当然そのほうに及んでいくだろうというのが現在のわれわれの考え方でございます。  それから、もう一つつけ加えさせていただきますと、御指摘のとおり、新しい段階においては相当な効果があることはこれは十分にわかっておりますけれども、現在東京都のほうで相当の台数を実験的に装着させておりまして、その成果もわかっております。ただ使用する自動車の使用実態とからみ合わせて考えてまいりますと、たとえば採用というような問題を考えてみますと、実用性能としてはまだ十分でない、あるいはこの触媒全体を将来廃棄物としてどういうふうに取り扱うかということが、ちょっと技術的に未解決の問題がございますので、われわれとしては規制を強化していく、こういう方向で、対策としては将来この方向に行くだろうということを考えております。  それからもう一つさらにつけ加えさせていただきますと、まずその前に、本質的に自動車のエンジンを非常にクリーンなエンジンにするということが基本的な問題としてございまして、これを十分に行なってから触媒装置の方向に持ってまいりませんと、触媒装置自体が非常にむだな努力をしなければならないという問題も出てまいりまして、現在のところはそういういろいろの諸般のことを考えながら今後の規制の方法を考えていきたいと思います。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 もちろん完全なものでないというふうにおっしゃるかもしれませんけれども、実は七月の二十三日に私が交通安全委員会でこのことを問題にしたわけですよね。そうしましたら、やはり運輸省の自動車局長の野村さんとおっしゃる方が、窒素酸化物の規制と炭化水素の規制とが、これが非常に相矛盾する、そういうような点で科学的に非常にむずかしいのだ、まあしろうとだがと、こうおっしゃっていたわけなんです。私も、そういうふうに矛盾して、こっちを押えればこっちが出るというのではしょうがない、一体これはどうなんだということを聞いてみたわけなんです。いろいろの学者にも聞きましたし、きのう通産省の技官に来ていただきまして、それで聞いてみましたら、触媒式コンバーター、いま出ているのでも非常に理想的だと、こうおっしゃっているわけなんですね。隅田さんはその辺の専門家かどうか私よく存じ上げませんけれども、通産省技官の専門家が見ても、これは非常に理想的に近いと、こう言っていらっしゃるわけなんです。そしてその寿命というのも確かに半年くらいで四十%に落ちるというけれども、それは鉛添加物が入っているから、そこに付着して効率が落ちていくわけですね。そうすれば、鉛添加物というのをなくするという形で出ていくわけですよ。エンジン・モデル・ケースを全体をかえていくというような根本的なことももちろん必要だけれども、それにはやっぱり設備投資や何かで非常にお金がかかる。だから、それまではなかなかいかないということです、いまのところ。そうすれば、私が言うのは、この公害というものはこれだけ問題になっている緊急の事態にきているんだと、だから、緊急の事態にきていれば、つけないときよりつけたときのほうが非常に効果がある。九〇%は除去されるんだと、そして半年たって、うまくいけば二年の車検まではもてると、こういうようなのが出ているわけです。ですから緊急の問題として、よりよいものがあれば当然使って、それは義務づけていくのが責任ではないかと私は思うんですよ。そういうよりよいものが現在あるのに、まだ完成していないというところで押さえていらっしゃるというところに、一体問題はどこにあるんだろうか、やっぱりそれには、これはつければメーカーの負担になる。あなた方は白と言うから――やはり運輸省はメーカーの立場に立っていろいろとうまいことをおっしゃっているけれども、よりよいものが現実にあるというのに、しないというのは、運輸省としてはやっぱりメーカーの立場に立っていないということを私は指摘したいわけなんです。  そこで、もう時間がありませんから、最後の質問に入りますが、運輸省としても、いろいろ規制されるのはけっこうですよ、しかし、発生源を押えるといういいものがあるんだから、これをなぜつけないのか、このいいものがあるんだから、ほかの規制なんかは別にして、このいいものが、理想的なものが現在もう出てきつつあるんだから、これがつけられないという具体的な問題は何なのかということを運輸省からお答え願いたいと思います。  それから、最後に公安委員長にもう一言伺いたいんですけれども、それは、二十三区、東京の場合ですね、二十三区が非常に広範囲にわたっていまして、光化学スモッグとか何か出てくるような状態の中で、やっぱり二十三区に対する乗り入れ制限ですね、車の。その問題についてどういうふうなお考えをしていらっしゃるのでしょうか。警察庁としては乗り入れ制限をしなければならない、運輸省は、そのためにはタクシーは別にして、あとはお金を取るとかいろいろなあれがあると思うんですけれども、それじゃ公安委員長としては、この東京を考えた場合に、この都市への乗り入れ制限というものを検討すべき問題と考えていらっしゃるか、検討をこれからしようとお考えになるか、その点を運輸省と公安委員長からお答えをいただきたいと思います。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) 排出ガスの浄化装置でございますが、同じような技術的な見解をお述べするよりほかはないと思います。ただ、私一人の考えを申し上げているんじゃございませんで、たとえば世界的に申しましても、現在まだこの浄化装置は義務づけられる段階に至っていないのが現状であります。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 世界一公害はひどいんですよ。だから日本につけるべきだと言ってんですよ。世界のあとについていかなくてもいいんじゃないですか。だから公害がなくならない。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) 私が申し上げたのは、技術としての開発の段階がそういう段階であるということを申し上げたわけでございます。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 技術はよくなっているんです。

荒木萬壽夫自由民主党国家公安委員会委員長・行政管理庁長官

○国務大臣(荒木萬壽夫君) お答え申し上げます。  地域的な乗り入れ制限ということはどう考えておるかというお尋ねでございますが、現行法ではいささか疑義がございます。そういうことをなすについて、それで検討すべき課題として取り上げて、できれば次の通常国会を目ざして道交法の改正案に盛り込みたいと思っております。

小笠原貞子日本共産党

○小笠原貞子君 すみません。さっき途中で口をはさんでしまいましてすみませんけれども、運輸省に私はどうしてももう一度はっきりさせていただきたい。技術的に開発されていないというけれども、一体それは何を標準にして言っていらっしゃるのですか。触媒式コンバーターをつければ有毒ガス九〇%、そこがあなたの、厚生省の政府のほうの統計でもよくなっているというのでしょう。よくなっているのだったら、それをなぜつけないかというんですよ。よくなっているということは、技術的にある程度できるところまできているのじゃないですか。そこのところをごまかさないで、技術的によくなってきて効果もあがってきているというものが、実際に市販されて出てきているというのに、それが技術的にまだ解決つかないというのはどうも納得できないですよ。ごまかさないではっきりさせてください。よりいいものがあったら直ぐつけるというのが公害対策に一番必要なんです。その立場に立たれるか、立たれないか。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) お答え申し上げます。  一部のものといたしまして、実験的に非常に好成績のものを出していることは事実でございます。ただ、これを自動車の実際の実用として使うという意味ではまだ未解決の問題が幾多ございまして、その点を説明しているわけでございます。

山内一郎自由民主党

○委員長(山内一郎君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

山内一郎自由民主党

○委員長(山内一郎君) 速記をつけてください。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○説明員(隅田豊君) 技術的にと申しますのは、先ほど申し上げましたように寿命の問題とか、性能の低下、そういうものが、確かにいいものもありますが、数多く作ったものがすべてよくなる状態という状態に至っておりません。確かに市販されているものがございまして、東京都でこれをお使いになっているのも事実でございます。たとえば、先生先ほど、次の車検までもつというものがあるということをおっしゃいましたが、確かにごくわずかあったと思いますが、反対に非常に短い寿命でだめになったものもあったと思います。こういうものはまだ現在取りつけを強制するわけにはいかない。ただ、もちろん私どもといたしましては、最終的にはこの触媒装置にいくだろうということを技術的に予想しております。現在うちの交通安全研究所、こういうところでもこれの究明にいま鋭意努力しているところでございます。

山内一郎自由民主党

○委員長(山内一郎君) 以上で予定された質疑は終りましたので、本連合審査会は終了いたします。  これにて散会いたします。    午後零時四十七分散会

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