建設委員会 第3号
- 発言数
- 10 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1970/12/10
会議録
○委員長(田中一君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠選任を行ないます。 委員の異動に伴い、現在本委員会の理事が一名欠員となっておりますので、この際その補欠選任を行ないたいと思います。 理事の選任につきましては、先例により委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に上田稔君を指名いたします。 —————————————
○委員長(田中一君) 下水道法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。根本建設大臣。
○国務大臣(根本龍太郎君) ただいま議題となりました下水道法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 最近における急速な都市化の進展に対処して都市の計画的な整備をはかるためには、特に立ちおくれているわが国の下水道の整備を推進することが、現下の急務であると考えられます。 また、近年都市地域における河川、湖沼あるいは海域などの公共用水域の水質の汚濁による公害問題は、きわめて深刻であり、政府においてもこれら公共用水域の水質の汚濁に対処するため、公害対策基本法に基づき、公共用水域の水質汚濁にかかわる環境基準を定めるとともに、鋭意その達成につとめているところでありますが、このためには、下水道の整備が必要不可欠のものと考えられます。 このような下水道に関する諸般の事情を考慮し、下水道の整備の円滑化とその管理の適正化をはかり、もって都市環境の改善と公衆衛生の向上に寄与し、あわせて水質の保全に資するための措置を講ずることといたしました。 以下この法律案の要旨を御説明申し上げます。 第一に、下水道法の目的として、公共用水域の水質の保全に資することを明らかにするとともに、水質保全の目的を達成するため、公共下水道は終末処理場を有するか、または流域下水道に接続することを要件といたしました。 第二に、公害対策基本法に基づき、水質の汚濁にかかる環境基準が定められた水域または海域について、都道府県は、建設大臣の承認を受けて、その環境基準を達成するため、流域別下水道整備総合計画を定め、その流域における下水道の整備は、流域別下水道整備総合計画に適合したものでなければならないものといたしました。 第三に、流域下水道に関する規定を整備し、流域下水道は、もっぱら地方公共団体が管理する下水道により排除される下水を受けて、これを排除及び処理する下水道で、原則として都道府県が管理するものとし、その設置、改築等の管理に関し、所要の規定を設けることといたしました。 第四に、政令で定める量または水質の下水を公共下水道に排出する者は、その量及び水質を公共下水道管理者に届け出るとともに、その水質の測定を義務づけることといたしました。 第五に、終末処理場による下水の処理が開始された区域内で、くみ取り便所が設けられている建築物の所有者は、処理開始後三年以内に水洗便所に改造しなければならないものとするとともに、市町村は水洗便所に改造する者に対し、また、国は市町村に対し、それぞれ資金の融通等につとめるものといたしました。 第六に、下水道使用料について、水量のみならず、水質に応じて使用料が徴収できることを明らかにいたしました。 第七に、都の特別区も、都と協議して、主としてその住民の用に供する下水道の設置、改築等の管理を行なうことができることといたしました。 以上のほか、下水道を維持管理する者の資格要件、除害施設等の検査のための立ち入り等について、所要の規定の整備をすることといたしております。 以上がこの法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(田中一君) 続いて補足説明を聴取いたします。局長。
○政府委員(吉兼三郎君) 下水道法の一部を改正する法律案の逐条説明を申し上げます。 まず、第一条の改正は、下水道法の目的として、公共用水域の水質の保全に資することを明らかにしたものであります。 第二条の改正は、用語の定義について、所要の改正を行なったものであります。 まず第三号の公共下水道の定義においては、水質保全の目的を達成するため、公共下水道は終末処理場を有するか、または流域下水道に接続することを要件といたしました。 次に第四号は、流域下水道の定義を新設したものであります。流域下水道は、もっぱら地方公共団体が管理する下水道により排除される下水を受けて、これを排除及び処理するために地方公共団体が管理する下水道で、二以上の市町村の区域における下水を排除するものであり、かつ、終末処理場を有するものとし、その設置、改築等の管理につきましては、第二十五条の二以下に第二章の二として規定を整備しております。 第二条の二は、流域別下水道整備総合計画に関する規定を新設したものであります。公害対策基本法に基づき、水質の汚濁にかかわる環境基準が定められました水域または海域について、都道府県は、建設大臣の承認を受けて、その環境基準を達成するため、下水道の整備に関する総合的な基本計画である流域別下水道整備総合計画を定め、その流域における下水道の整備は、流域別下水道整備総合計画に適合したものでなければならないことといたしております。 第五条から第九条までの改正は、公共下水道の定義の改正及び流域下水道の規定の新設に伴う所要の規定の整備であります。 第十一条の二は、政令で定める量または水質の下水を公共下水道に排出する者は、その量及び水質等を公共下水道管理者に届け出なければならないことといたしております。 第十一条の三は、終末処理場による下水の処理が開始された区域内で、くみ取り便所が設けられている建築物を所有している者は、処理開始後三年以内に水洗便所に改造しなければならないものとし、公共下水道管理者は、建築物が近く除却されまたは移転される予定のものである場合、水洗便所への改造に必要な資金の調達が困難な事情がある場合等を除き、相当の期間を定めて水洗便所に改造すべきことを命ずることができることといたしております。 また、市町村は水洗便所に改造する者に対し、必要な資金の融通、その改造に関し利害関係を有する者との紛争が生じた場合の和解の仲介等につとめるとともに、国は市町村に対し必要な資金の融通等につとめるものといたしております。 第十二条の改正は、流域下水道の規定の新設に伴う所要の規定の整備であります。 第十二条の二は、政令で定める水質の下水を公共下水道に排出する者に対し、その下水の水質の測定、記録を義務づけたものであります。 第十三条の改正は、工場、事業場等に対する必要な立ち入り検査の権限を強化したものであります。 第十四条の改正は、流域下水道の使用制限がなされた場合にも、公共下水道の使用制限ができることとしたものであります。 第二十条の改正は、下水道使用料について、水量のみならず水質に応じて使用料が徴収できることを明らかにいたしますとともに、公害防止事業費事業者負担法案による事業者の負担と所要の調整をはかっております。 第二十二条の改正は、下水道を維持管理する者の資格要件を政令で定めることといたしたものであります。 第二章の二は、流域下水道の設置、改築等の管理に関する規定を新設したものであります。 第二十五条の二は、流域下水道の設置、改築等の管理は、原則として都道府県が行なうものとし、例外的に市町村が都道府県と協議して行なうこともできることといたしております。 第二十五条の三は、流域下水道を設置しようとするときは、事業計画を定め、建設大臣の認可を受けることといたしております。 第二十五条の四は、流域下水道の事業計画に定めるべき事項を規定したものであります。 第二十五条の五は、流域下水道の事業計画の認可基準について規定したものであります。 第二十五条の六は、流域下水道管理者は、流域下水道の供用を開始しようとするときは、流域関連公共下水道の管理者にあらかじめ通知すべきことといたしております。 第二十五条の七は、流域下水道の使用制限について規定したものであります。 第二十五条の八は、流域関連公共下水道から流域下水道に流入する下水の水質が著しく悪い場合において、流域下水道管理者が流域関連公共下水道の管理者に対し、原因調査の要請等ができることといたしたものであります。 第二十五条の九は、流域下水道に流域関連公共下水道を接続する場合等のほか、原則として流域下水道の施設にいかなる施設も設けさせてはならないことといたしたものであります。 第二十五条の十は、流域下水道について、必要な準用規定を定めたものであります。 第三十一条の二は、公共下水道または流域下水道を管理する都道府県が、関係市町村から負担金を求め得ることを定めたものであります。 第三十二条から第三十七条までの改正は、流域下水道の規定の新設に伴う所要の規定の整備であります。 第三十七条の二の改正は、建設大臣も終末処理場の維持管理について勧告をなし得ることといたしたものであります。 第三十八条の改正は、流域下水道の規定の新設に伴う所要の規定の整備であります。 第三十九条の改正は、終末処理場の維持管理についても、建設大臣が必要な報告を徴収し得ることといたしたものであります。 第三十九条の二は、公共下水道管理者が、政令で定める水質の下水を公共下水道に排出する者から、その下水の水質等に関し必要な報告を徴することができることといたしたものであります。 第四十二条の改正は、都の特別区も、都と協議して、主としてその住民の用に供する下水道の設置、改築等の管理を行なうことができることといたしたものであります。 第四十五条から第五十条までの改正は、罰則関係でありまして、実情にかんがみて、必要な量刑の加重を行なうとともに、悪質下水を排除する者の届出、水質の測定等の規定の新設に伴う所要の罰則の規定を整備いたしております。 最後に、附則について御説明いたします。 第一条は、この法律の施行期日を定めたものであります。 第二条は、この法律の施行の際、現に認可を受けている公共下水道で、その事業計画で終末処理場を設けることとしていないものについても、この法律の施行後三年間は公共下水道とみなすことといたしております。これは、この間に終末処理場についての事業計画を定めさせる趣旨であります。 第三条は、この法律の施行の際、現に流域下水道を管理している都道府県は、事業計画を定め、建設大臣に届け出るものとすること等改正後の法律との所要の調整をはかることといたしております。 第四条は、この法律の施行の際、現に処理区域となっている区域についての、水洗便所への改造の義務づけに関する第十一条の三の規定の適用については、この法律の施行後三年内に水洗便所への改造を義務づけることといたしております。 第五条は、この法律の施行前にした行為及び附則第二条によって公共下水道とみなされているものにかかわるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用について規定したものであります。 第六条は、地方自治法の一部を改正して、使用料、工事負担金等の強制徴収をなし得ることといたしております。 第七条から第十一条までは、建設省設置法、建築基準法等の関連法規の改正をいたしたものであります。 以上、本法案につきまして逐条的に御説明を申し上げた次第であります。
○委員長(田中一君) 本案に対する質疑は、次回以降に譲ることといたします。
○委員長(田中一君) 次に、連合審査会に関する件についておはかりいたします。 公害対策基本法の一部を改正する法律案、公害防止事業費事業者負担法案、騒音規制法の一部を改正する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案について、公害対策特別委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 また、下水道法の一部を改正する法律案について、公害対策特別委員会から、連合審査会開会の申入れがありました場合には、これを受諾することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 なお、連合審査会につきましては、委員長においてあらかじめ公害対策特別委員長と協議いたしました結果、公害関係法案が付託されている八委員会の連合審査会を開会することとし、その日取りは一応明十一日及び十二日の二日間、いずれも午前十時から開会することになりましたので、御了承お願いいたします。 本日は、これにて散会いたします。 午前十時三十四分散会