内閣委員会 第1号
- 発言数
- 97 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/12/03
会議録
○天野委員長 これより会議を開きます。 国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。 今会期中、国の行政の改善をはかり、公務員の制度及び給与の適正を期するため、 一、行政機構並びにその運営に関する事項 二、恩給及び法制一般に関する事項 三、国の防衛に関する事項 四、公務員の制度及び給与に関する事項 五、栄典に関する事項 以上の各事項について、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により国政調査を行なうこととし、議長にその承認を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○天野委員長 国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案及び国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
○天野委員長 順次、趣旨の説明を求めます。山中総務長官。
○山中国務大臣 ただいま議題となりました国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 本年二月二十八日付をもって人事院から国家公務員法第二十三条の規定に基づき、国会及び内閣に対して、国家公務員災害補償制度の改善を行なう必要がある旨の意見の申し出がありましたので、この申し出に基づき、国家公務員災害補償法等の一部を改正するとともに、あわせて公務上の傷病により休職にされた職員の退職手当の改善をはかるため、この法律案を作成し、ここに提案をいたした次第であります。 次に、この法律案の内容の概略を御説明申し上げますと、その要点は、 第一に、障害補償年金について、障害等級第一級の年金額を現行の給与日額の二百四十日分から二百八十日分に引き上げる等、障害等級の第一級から第七級までの年金額を約一六・五%引き上げることにしたこと 第二に、遺族補償年金について、遺族三人の標準的な遺家族に対する年金額を現行の給与年額の百分の四十に相当する額から百分の五十に相当する額に引き上げる等、遺族数の異なる遺家族についての年金額を平均して約一〇%引き上げることにしたこと 第三に、現行では遺族補償年金の受給権者が希望する場合には、死亡職員の給与日額の四百日分に相当する額を一時金として前払いする制度が五年間すなわち昭和四十六年六月三十日までの暫定措置として定められておりますが、実情にかんがみ、この暫定措置をさらに五年間延長することにしたこと 第四に、前国会提案内容にさらに追加して、公務上の傷病により休職にされた職員の退職手当については、現行では、一般の休職の場合と同様、当該休職期間の二分の一の期間を在職期間から除算する取り扱いがなされておりますが、この除算を行なわないことにしたことであります。 以上のほか、所要の規定を整備することといたしております。 なお、この法律案は、公布の日から施行することといたしておりますが、国家公務員災害補償法に関する改正部分については、労働者災害補償保険法にあわせて、昭和四十五年十一月一日から適用することといたしております。 次に、国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概略を御説明申し上げます。 近年わが国の国際的地位の向上に伴い、国際機関、外国政府の機関等に技術協力等のため派遣される職員の数が増大しておりますが、現行制度ではこれらの機関に派遣された職員の身分、処遇等に関する取り扱いが必ずしも統一的に行なわれにくいため、種々の不均衡を生じております。 かかる現状にかんがみ、本年三月五日付をもって人事院から国家公務員法第二十三条の規定に基づき、国会及び内閣に対して、派遣職員の利益を保護し、安んじて派遣先の業務に従事することができるように、一般職の職員の国際機関、外国政府の機関等への派遣について新たに制度を設け、派遣職員の処遇の適正をはかる必要がある旨の意見の申し出がありましたので、この申し出に基づき、国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案を作成し、ここに提案をいたした次第であります。 次にこの法律案の内容の概略を御説明申し上げますと、その要点は、 第一に、各省各庁の長は、条約その他の国際約束に基づき国または国際機関等の派遣要請に応じて国際機関等の業務に従事させるために、部内の職員を派遣することができることにしたこと 第二に、派遣職員は、派遣期間中、職員としての身分を保有するが職務に従事しないものとし、派遣が終了したときは、直ちに職務に復帰することにしたこと 第三に、派遣職員には、派遣期間中、俸給その他の給与の百分の百以内を支給することができるようにしたこと 第四に、派遣職員が派遣先の機関の業務に関し災害を受けたときは、公務上の災害を受けたものとみなして国家公務員災害補償法による療養補償、障害補償、遺族補償等を行ない、国家公務員共済組合法による廃疾年金、遺族年金を支給する等のことができるようにしたこと 第五に、退職手当の算定については、派遣期間を職員としての在職期間としてそのまま通算することにしたこと 第六に、特に必要があると認められるときは、派遣職員に往復に要する旅費を支給することができることにしたこと 第七に、派遣職員が職務に復帰したときには、任用、給与等の処遇について他の職員との均衡を失することのないように、適切な配慮が加えられなければならないものとしたことであります。 以上のほか、この法律は公布の日から三十日を経過した日から施行することとしておりますが、施行に伴う経過措置として、 第一に、現に国際機関等の業務に従事している休職中の職員は、この法律の施行の日に派遣職員となるものとすること 第二に、この法律の施行の日前に、休職等で国際機関等の業務に従事していた期間を有する職員の退職手当の算定については、当該期間を在職期間として通算する等の措置を講ずることにいたしております。 なお、この際付言いたしますと、沖繩の復帰が昭和四十七年に予定されておりますが、復帰するまでの間琉球政府との間に人事交流の計画が定められ、これに基づいて一般職の職員が同政府に派遣されることになれば、この場合にもこの法律を適用することを予定いたしております。 以上、これらの法律案について簡単に御説明申し上げましたが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○天野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○天野委員長 法務省設置法の一部を改正する法律案、外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び建設省設置法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
○天野委員長 順次、趣旨の説明を聴取いたします。小林法務大臣。
○小林国務大臣 法務省設置法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 この法律案の改正点の第一は、矯正施設の移転並びに廃止及び設置についてであります。現在東京都豊島区にある東京拘置所は、首都圏整備計画の一環として、他地区へ移転させる必要があるため、これを東京都葛飾区の小菅刑務所の現在地へ移すこととし、これに伴い、小菅刑務所を廃止して、栃木県那須郡黒羽町に黒羽刑務所を設置しようとするものでありますが、同所の施設が完成いたしますと宇都宮刑務所の施設が不要となりますので、これを廃止することとし、また、いわゆる精神障害受刑者に対する処遇の充実をはかるため、岡崎市に岡崎医療刑務所を設置しようとするものであります。 改正点の第二は、岩手県宮古市ほか四カ所に入国管理事務所の出張所を置こうとするものであります。近時、宮古港、鹿島港、木更津港、田子の浦港及び衣浦港におきましては、出入国船舶の数が増加してまいりましたので、これらの港における出入国管理事務を一そう適切に行なうため、宮古市、茨城県鹿島郡神栖町、千葉県君津郡君津町、富士市及び半田市の三市、二町にそれぞれ入国管理事務所の出張所を設けようとするものであります。 最後に、伊丹空港の整備拡張に伴い、大阪入国管理事務所伊丹空港出張所の位置を伊丹市から豊中市に改めようとするものであります。 以上が法務省設置法の一部を改正する法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
○天野委員長 愛知外務大臣。
○愛知国務大臣 ただいま議題となりました外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。 外務省設置法の一部改正におきましては、まず、本省に関しましては、大臣官房に置かれております国際資料部の名称を、その実態に合わせて調査部と改めるとともに、その所掌事務につきましても、各局の所掌事務にまたがるような総合的な外交政策の企画立案機能の一そうの強化拡充をはかるため、調査部がこれを行なうことを明文化するものであります。 また、在外公館に関しましては、ブラジルの首都移転に伴う在ブラジル日本国大使館の所在地名の変更と、在リオ・デ・ジャネイロ総領事館の設置、昭和四十三年九月に独立したスワジランドヘの兼轄大使館の新設、昨年五月のわが国の軍縮委員会加入に伴う軍縮委員会日本政府代表部の設置及び在レニングラード総領事館の設置を規定したものであります。 次に、在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部改正におきましては、以上に述べました新設四公館に勤務する職員に支給する在勤手当の額を定めるとともに、公館所在地の変更等、勤務、生活条件の著しい変動に対応するため、在ブラジル日本国大使館の在勤基本手当の額並びに在インドネシア、パキスタンの各日本国大使館及び在ジャカルタ日本国総領事館の住居手当の限度額をそれぞれ改正するものであります。 何とぞ、本案につきまして慎重御審議の上御賛成あらんことをお願いいたします。
○天野委員長 根本建設大臣。
○根本国務大臣 ただいま議題となりました建設省設置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明いたします。 第一に、地方建設局における国土計画及び地方計画に関する調査、土木工事に関する技術及び管理の改善に関する事務等の増大並びにその内容の複雑化に対処するため、昨年関東、中部、近畿及び九州の各地方建設局において企画室を部制に改組し、組織の強化をはかってまいりましたが、残余の地方建設局における業務量の増大等に対処するとともに、組織の統一ある整備をはかるため、東北、北陸、中国及び四国の各地方建設局について企画室を部制に改組することといたしております。 第二に、地方建設局における直轄事業の事業量の増大に伴う用地関係事務の増加に対処するため、昭和三十六年度以降関東地方建設局等六地方建設局に順次用地部を設け、事業の円滑な実施をはかってまいりましたが、北陸地方建設局及び四国地方建設局所管の直轄事業に伴う用地関係事務の増大にかんがみ、両地方建設局に用地部を設けることといたしております。 以上がこの法律案の提案の理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。
○天野委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。 ————◇—————
○天野委員長 引き続き、国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案及び国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案の両案を議題とし、質疑に入ります。大出俊君。
○大出委員 人事院の総裁に承りたいのですが、国家公務員災害補償法の目的というのは何ですか。
○佐藤(達)政府委員 公務上の災害を受けた者に対しまして、主としてこれは使用者側の立場と申してよろしいと私は思いますが、その手当に遺漏なきを期そうという趣旨のものと思われます。
○大出委員 これはまだありまして、この迅速かつ公正に行なうというあとの「公務上の災害を受けた職員の福祉に必要な施設」、この「福祉に必要な施設」というのは何ですか。
○佐藤(達)政府委員 これはいろいろな列挙されておる事柄以外に適正な措置として考えられる種々の施設ということが考えられます。これは相当幅広く読んでいいのじゃないかというふうにわれわれは考えております。
○大出委員 何かわかったようなわからぬような答弁ですが、そう簡単にいろいろなと言われたって困るのです。そこのところをうしろの専門家のほうで答えてください。
○島政府委員 ただいま御質問の福祉の意味でございますけれども、法律自体では、補償法の二十二条に「福祉施設」として、たとえば「外科後処置に関する施設」であるとか「リハビリテーションに関する施設」であるとか、いろいろ書いてございますが、「その他必要と認める施設」という中に、たとえば人事院で実施しております施策の中に、休業援護金であるとかあるいは奨学援護金であるとか、そういうものもこの福祉施設の一環として私どもで現在行なっているわけでございます。
○大出委員 もう一つ、災害をなくすという観点に立ってどうすれば一体防げるかという、つまり予防ですね、そこらのところは法律的にどこにありますか。
○島政府委員 これはまた公務員法自体に返るわけでございますけれども、当然、職員の健康、安全に関する事項というものが法律に明記されてございます。人事院としては直接その問題については、健康、安全に関する基準の設定とかそういうものについて当然責務があるわけでございまして、この公務員法に基づきまして健康及び安全に関する規則、人事院規則十の四というのがございます。その中に詳細に、健康の問題あるいは安全に関する問題等についていろいろ明記してございます。法律的な根拠はそういうことでございます。
○大出委員 ところで、災害補償法が公務員法に抵触する場合には、公務員法が優先をするという規定になっておりますから、そういう意味では確かに公務員法が基礎になる。ただそこで問題は、わかりやすい例をあげれば、手の書痙だとかあるいは頸肩腕症候群だとかいうふうな場合に、これは、そういう職域があるから当然やがていつかは起こるということになる。ということになると、いまの予防医学ではありませんけれども、あらかじめ予防するという面に重点が置かれないと災害補償法は生きてこない、こういう関係になる。国家公務員法というものも制定されてずいぶん久しきにわたるわけですね。そういう面では改正を要する面だって、私のこの七、八年の経験でも幾つか目につくものがある。そうすると、災害補償法をいじるとすれば、それと公務員法との関係というものをもう一ぺん当たり直してみる必要がある、災害補償法のほうでもっと明確にしなければならぬ点が幾つかある、こう思っているので、実はそういう前提で承ったわけなんですけれども、ただきょうあまりやり過ぎますと、本会議までに上がらぬということになると申しわけないので、その気はありませんが、これはひとつこの次の機会がありましょうから課題ということでおいておかしていただいて本題のほうに入りますけれども、この第一条というところで、私どもの考え方からすると、職場で起きた事故あるいは仕事が原因で起こった事故のすべて、これはいろいろな理屈がありますけれども、ともかくこれについてはもうすべて補償するんだというたてまえが必要だ。それは医者の認定その他いろいろありますけれども、その事故が起こったということは、起こる環境をつくったということにも通ずるわけですから、そういう意味でそこはどうしてもすべて補償する、こういうたてまえがあっていいのじゃないかという気がするのであります。 もう一つ、通勤途上のすべての事故という問題が、これは古くて新しい問題なんですけれども、いつも問題になるわけですね。今日のような通勤事情からすると、これはやはり大きな目で見ると国の機関の責任がある、こう考えなければならぬということになりますから、そういう意味で通勤途上の事故というようなものは、もうそろそろ何がしかここで考えなければならぬ、こう思うのですけれどもね。まずこの二つの点について承りたい。
○島政府委員 御質問のまず最初の問題でございますけれども、職場に起こった災害はすべて公務上にすべきである、原則的にはそのとおりかと思います。ただ災害と申しましても、けがの場合は比較的認定が楽でございますが、問題は疾病の場合が非常にむずかしゅうございます。その方の本来持っておる素因によって起こったものか、あるいは公務が基因で起こったものか、実は私ども非常に判断に苦しむのはその問題でございます。もちろんだんだん私どもでもその点は、当初は非常にあいまいであったものが医学の進歩によって逐次解明されつつあるものもございますが、現在なるべく幅広くとるという姿勢で臨んでおるわけであります。 それからあとの問題でございますが、通勤災害については、御指摘のように今日の交通事情等から、これも非常に問題の一つかと思います。御承知のように公務災害の適用については、他の労災その他の社会保険制度全般との関連においてこれを運用すべきものというふうに法律に明記してございますので、国だけが先行するということはなかなかできませんけれども、ただ通勤災害につきましては、現在労災において行なっております運用より国の場合がかなり進んでおるということは申し上げられると思います。ただ、それが通常の出退勤にまですべて及ぼすということは、もうちょっと研究を要する問題かと思います。だんだん幅広くその範囲を拡充しつつあるという現状でございます。
○大出委員 さっき総裁にいきなり目的というのはと聞いたら、総裁が、使用者の立場に立って、使用者の側からすればという意味の御発言があった。そのものの考え方が非常に問題なんですね。たとえば、労災の場合なんかもそうでしょう、タクシー運転などを業としている方がある。ハンドルを持っている人がいる。この人が電信柱にぶつかって死んでしまった。ところがその場合に、この人が血圧が高かった、すでにぶつかる何秒か前に死んでいた、それからぶつかったということになると、労災の判定、これは非常にむずかしいのです。端からみんな切られてしまう。そんなこと言ったって、事実問題認定のしようがないからだという理由が最後にはくっつくのだけれども、その瞬間に、本来血圧が高かった、だから通常ならそのショックで先に死んでいて、死んでからぶつかったのだから、補償しないという。つまり、使用者の側に立つと、一々何がしかそこに理屈をつけて、補償を予算的に減らしていこうとする、こういう通弊があるわけですよ。だから、そうではなくて、率直にいうと、その法律というものは働くほうの側に立ってつくられた法律ですね。そこに基本的なものの考え方の間違いがある。だから、私から言わせれば、他の法律との関連においてとおっしゃるけれども、人事院の方式というのはいささか限界めいたものがあると思うのです。何も民間匹敵の原則というものは間違いだとは思わない。思わないけれども、給与にしたってすべて民間の追随方式を考える。やはり対応等級なんかということも、対応できかねるものも対応させるということもよくある。だから、公務には公務の特殊性があるのだから、しかも国なんですから、国が他のほうに働きかけて、国家公務員災害補償の分野ではこうすべきである、だから労災も直せと言ったっていいわけだ。そうでしょう。だから、この間もそういう答弁をされているけれども、あんまり時間がないから申し上げなかったけれども、どうも総裁の前回の答弁についても、こっち側で独走はできない、何も私は独走しろと言っているのじゃない。こちら側でこう直すのが正しいといった場合には、民間のほうに対して、労災のほうに対してこうあるべきだということであなた方がイニシアチブをおとりになって、そちらのほうを直させる必要は国ですからあるのですよ。実はそういう発想に立っていただきたい気がするのです。 こまかいことを申し上げると切りがありませんからきょうは省略しますけれども、なぜ私がそういうことを言うかというと、先般一ぺん災害補償問題で質問したときに、私も実は災害補償法というのを法理論から調べてみたのは初めてでした。そうすると、昔この法律をつくったときの資料なりそのときの法理なりを研究されている学者がいる。図書館に本があります。もうだいぶおんぼろになった昔の、戦後の妙な黄色くなった紙の本だけれども、読んでみると、これは一番古いことが書いてある。つまり、この法律を出発させたときの考え方は、私のいま言ったような意味の考え方がある。そうだとすると、その辺にもう一ぺん原則を置き直す必要があるのじゃないか、実はそういう意味で質問申し上げているわけです。 そこで、時間がありませんから次のほうに参りますけれども、職場環境というものが最近非常にむずかしくなってきている。そういう中で健康がそこなわれたという場合、有害な労働条件がその前にあったとすると、これはどうも職業病というものと関連をしてそうなるべき労働条件が先行してあった。そこでそういう病気が発生をした、健康がそこなわれた。これはやはり明確にその職場管理の責任ですから、それはやはりこの補償法の適用を受ける筋合いだと私は考えているのでありますが、これは第一条と関連をいたしますので、そこいらの基本的な考え方を聞いておきたい。
○佐藤(達)政府委員 御趣旨はまことに同感するところが非常に多いのでありまして、大体職場の環境なり、言いかえれば、この間の附帯決議にもありましたように、災害の起こらないようにすることがまず第一じゃないかということが、これは私ども痛感するところでございます。したがいまして、たとえば白ろう病というものがあるにしても、あのチェーンソーというものはもうちょっとそういう事故の起こらぬようなものはないのか。この間は、そういう点で、ちょうど白ろう病の問題が表に出ましたときに、林野庁の職員にもとくとその点を突きとめて、外国にももっといい機械があるのじゃないか、あるならばそれを使ってもらいたいということで、ものの根本としてそれを追求していくのがまず第一だ、それで災害補償はもう不要であるという形になるのが理想じゃないかということで実はやっておりまして、いまのお話も、その辺についても非常に同感するところは多いわけであります。
○大出委員 たいへん前向きな御答弁でございますから、実は時間がありませんからこまかいことに触れるのを避けまして、基本的にどういうことになるかという点だけをはっきりさせておきたい、こう思います。 第四条に関しまして平均給与の算定という問題がありますね。平均給与の算定という問題につきまして、事故発生の前後に支給さるべき一時金、これは三月に期末手当があり、夏の手当があり、年末の手当があるわけでありますから、そうなるとこれを一体どういうふうに見るか。つまりこれを含めて算定をするという一つの方向、これを求めたいわけなのであります。したがって、基準を六カ月なら六カ月というきめ方をすれば、その間に起こった事故は、つまり通常支払われるべき一時金を加えて給付の基礎日額を算定する、こういうことになる。つまり基準の置き方の問題ですね。ここらはどうお考えになりますか。
○島政府委員 現行制度におきまして、平均給与額の算定の基礎の中には、いわゆる期末、勤勉手当は入っておらないわけであります。その考え方と申しますのは、労働基準法の平均賃金の算定におきましては、三カ月をこえる期間ごとに支払われるものを除いております。そういうことからこの平均給与額の基礎の中に期末、勤勉手当は入っておらないというのが現行の法律の考え方でございます。ただ、期末手当、勤勉手当を算定の基礎に含めるということについては検討を行なっておりまするけれども、何ぶんこれは年金給付の引き上げにつながる問題でございますので、共済組合制度等との関係も考慮する必要がございます。まだ実は結論を得ておりませんが、これも検討課題の一つだというふうに申し上げておきます。
○大出委員 これも実は非常に大きな問題で、お隣に山中さんおいでになりまして給与担当の大臣なんですけれども、給与政策という面もありましょうけれども、単にそれだけでなくて、いまのお話もそうなんですが、基本は今日の日本の給与制度、賃金制度のあり方、趨勢、私はいまこれは曲がりかどにあると思っていますが、これからどういう方向に動いていくかという問題が一つある。そこで、本来日本の給与というのは生活給的な面が非常に強調されてきたということなんですね。年功序列というのは本来そうです。家族がふえていくのですから、学費もかかるのですから。ところで、一面職務給的な、職務に基づく給与というものがある。これは、公務員でいえば、公務員法六十四条にいう賃金のあり方と、一般職の職員の給与に関する法律のほうでいう困難の度合いであるとか複雑の度合いということを加味する職務の問題、二本立てになっていることは事実です。ただ、それが諸手当なんというものがだんだん減ってきた時期がある。最近特に今度は非常にふえてきている。たとえば今度も人事院は住居手当の勧告をされている。これはほんとのところは何も公務員共闘が要求したからというのではない。そうしなければならない社会現象があるからなんですね。民間もそうなんです。なぜかといえば、土地が安くて社宅をどんどん建てて入れてきた時期がある。土地はどんどん値上がりをする。そうすると、社宅にはいれない人間に対しては住居手当みたいなものを出していかなければ人が来ない。あるいは土地を会社が買っておいてそれを分譲するという形で長期に返還させて持ち家を持たせてやる。住居政策に関連してそういうことまで考えなければやっていけない。だから家族手当なんというものも本来なら社会保障でやっていいはずなんですけれども、そう言ったってなかなか社会保障に使う金はどこもここも似たりということになってしまうからそういうことはできない。そういう形になってきていますから、いまの状態は、結論を言ってしまえば、物価がどんどん上がる、その根底に恐慌現象がなくなってきている反面インフレ政策がとられるということですから上がるのがあたりまえなんです。それに対して何がしかの手を打たなければ給与制度が成り立たないのです。だからいまになると、今度は急激にふえているのは実際には生活給的な分野ですね。そうなると、一番この基礎になっている諸手当の中の期末、勤勉手当あるいは年末というような手当は、給与上その性格は一体どういうものなんだ、そういうものがある意味で生活補給金的なものになってしまうんだということになると、生活補給金的な、生活給的なものもこういう算定の中に入れないということは間違いです。けがをする、休むということは何かというと、その人の生活に当然差しさわりがある。そうなると、そこらのところはやはり算定の基礎に入れてあげなければ筋は通らないという気がする。だからほかとの関連がありますけれども、基本的にはほかをも含めてそういうものの考え方にぼつぼつさせるべきではないかという気がするのです。 人事院の尾崎さんが最近何かの雑誌でやりとりをしているのをこの間読んでみました。そうすると、私は長らくそう思っておるけれども、似たようなことを言っておられる。やはり一つだけ違いますのは、指定職の甲だ、乙だということで高いところの人に期末手当を多く出してやりたいということがおしまいのほうにあって、ごもっともでございます、こういうことになりそうでございますということをPRしておるけれども、そこだけ違う。あとはほとんど考え方は違わない。人事院の給与局長がそう考えているなら、さっき私が申し上げたように、公務が主導的立場に立ってそこらは変えさせるというところまでいかなければ、人事院のおっしゃっている筋は通らない。片方ではもっともらしいことを言っておいて、こっちのほうはほかがありますからだめです、そういう言いぐさは私はないと思うのです。ここらの点は一体どうお考えになっておりますか。基本的な点だけを明らかにしていただきたい。
○佐藤(達)政府委員 全く核心をついた御指摘だと私は思います。実は私自身、その点について非常に大きな問題意識をもって今日まで臨んでおるわけでございます。 きわめて卑近なことを言えば、たとえば期末、勤勉でも、それではこれは一括支給をやめて各月の俸給にばらして、手当の形をやめてしまえ、これは住居手当についてもそういうことが言えるわけであります。そういう点もやはり根本問題になっております。といって、必ずしもいまの問題を無視すべきものでもない。相当大きな意味のある問題だということを考えながら私実際おるわけなんです。ただ、いま局長からちょっとお答えしましたように、労働基準法とかなんとかの周辺の既成の秩序というものの壁が相当厚いという意識を持ちながら、私はやはりその点はその点として前向きで追求していっていいのじゃないかという心がまえでおるわけです。
○大出委員 私は何も、いま基準法も何も直してしまえと言っているのじゃないので、それにはそれなりのタイミングも時期もあります。ただ、ぼつぼつそういう考え方に立つべき時期ではないか、こう思っておるので、その点を取り上げて関連いたしまして申し上げたつもりなんです。お考え方がわかればいいわけであります。 そこで、十二条に休業補償がございますが、稼働日数というものが一つの基礎になってその辺の補償をやっていこう、こういうたてまえがほんとうなんで、その意味でいうと百分の百、これが正しいんじゃないかという気がするのですけれども、そこら辺についてどうなんですか。
○島政府委員 その問題も問題点の一つではございます。災害を受けたために勤務することができない場合においてこういう休業補償がなされておるわけでありますけれども、その意味においてはまことにお気の毒である。したがって、その方が健康であるならば当然もらえる給与を全額支給すべきではないかという考え方が一つあるわけであります。これもまたおしかりを受けるかもしれませんが、他の法律との関連においてこういうことになっておるわけでございます。これは実は先ほどちょっと申し上げましたが、人事院におきましては、若干これではお気の毒であるという考え方のもとに休業援護金制度というものを設けまして、常勤職員については二割増し、それから常勤的非常勤については一割増しということで、多少労災より高い給付を実施しております。
○大出委員 きょうはなるべく基本になるべきものだけをあげておきたいと思いまして、総裁からたいへんいい御答弁をいただきましたりおほめをいただいたんですけれども、そう言いながら片方で、期末で〇・二九を〇・二に切っちゃったりするところを見ると、まことにまゆつばなんですけれども、これはまた別の機会に申し上げます。基本だけ申し上げるつもりなんで、あとに東中さんの質問もおありのようでありますから、たくさん申し上げません。一つずつ列挙いたしますので、総裁に一々こまかい御答弁をいただくのも恐縮でございますから、担当の局長さんのほうでお答えいただければけっこうだと思うのでございます。 個条的にあげてまいりますが、第十三条で、一級から七級までを年金と一時金の併給、こういうようにすべきではないかという点が一つ。 それから八級から十四級まで、これは一時金というたてまえをおとりいただけないかということ。 それから補償額の算定の問題がありますが、一級は四千日分の一時金、三百六十五日分の年金、これはもちろん以下各級ございますから、これに準じた補償。 それから一級から三級の障害については介護手当、これは年金の五〇%、こういうふうなめどをひとつお立て願えないかということ。 それから障害等級が二つ以上にわたる場合がございますね。これは当然ですけれども、二つ以上にわたる場合に該当等級の併給支給、正式に言えば併給給付、そういう意味で、いま私が言ったのは理想ですけれども、障害等級表の抜本的な改正がもうぼつぼつ必要になっているんじゃないかという気がするのです。 それから十六条の関係なんですが、現行は遺族の制限がありますね。この遺族制限というのはもう撤廃していいんじゃないか。受給資格を生計維持関係に拡大すること、簡単に言ってしまえばそういうことになりますが、そういうたてまえがほしいという気がいたします。 それから十七条の六で遺族補償、これが年金と一時金がありますが、併給ということを考えるべきではないかというふうなこと。最低を平均の三千日分、これはそうかといって制限がなければ困りますから、そういう意味で三千日分が五百万円を下回るときは最低保障の意味で五百万円に上げる、こういう形の下限というものをはっきりさせておく必要があるんじゃないか。これはいろいろ理由がございますが、言っているとまた長くなりますから、個条的にあげるだけにいたします。 年金は、先ほども申し上げましたが、平均給与の五〇%、そして加算額は一人につき一〇%、最高限度を一〇〇%とする、こういう考え方、これはもちろん先ほどお話しの公的年金その他の関係が一々出てくる問題でありますけれども、私が先ほど申し上げましたような基本に立ってこういうふうなところを御検討いただきたい。 もう一つ、これはスライドの問題なんかもございますけれども、これも確かに公的年金、恩給との関係が出てまいりますから、一がいには言えませんけれども……。 それから、これは前回総裁に承ったのでございますけれども、不服審査はもう少し何とかならぬかという気がするのです。というのは、私いろいろ職場の話を聞きますと、ずいぶん言い分があるのですね。言い分があるのですけれども、いまの不服審査委員会ががんとして応じない、そういう例が方々にあるのですね。ですから、もう少し何とか不服審査委員会のワクを拡大をして、労働者側の代表を入れ切れなければ、その意思を代弁するような方を何とか取り入れるというようなことを考えていただけないかという気がするのです。ここらのところまでひとつお答えをいただきたいのです。
○佐藤(達)政府委員 前段におあげになりました個々の問題点は、中には傾聴すべきものもあるように私拝聴しております。やはり万事前向きでという一言に尽きることだと思いますから、その心がまえでさらに検討を熱心に進めてまいりたい。 最後の不服審査委員会というものはどういうものをとらえてのお話か知りませんけれども、私のほうで総裁として関与しております限りにおいては、たとえば公務外の認定を受けてしまったという人が公務上であるということを主張して人事院に訴えてこられるわけです。これはわれわれとしてはもちろん公平局の所管で一応こなしますけれども、私ども人事官会議に必ず一件ずつかけまして、詳しく克明に事件のいきさつ、それからそれに立ち会ったお医者さんの意見、人事院にも専門医をこういう関係で委嘱しておりますので、そのほうの専門家の御意見なども拝聴して、そして先ほどちょっと局長も触れましたように、最近は相当われわれとしては、昔に比べれば公務員側に有利な方向にまいっておる。したがって、雑談でも、これは何年か前だったらアウトだったんだがなあというようなことを言いながらこれをセーフにしておるというような例も多々ございます。
○島政府委員 若干補足させていただきたいと思います。 障害補償、遺族補償の給付については御指摘のような前向きで検討するというようなことで、いまの総裁からの答弁で大体尽きるわけですが、今回の法律案の中に盛られている考え方は、ILOの水準に一応は近づけるということでございまして、将来さらにそれを改善するということは当然考えられる問題でございます。 それからもう一つ、障害等級の問題にお触れになりましたけれども、実はこの問題については、確かに現在の障害等級表ができましてから相当な年月がたちますので、これは目下専門家委員会によって鋭意検討中でございます。
○大出委員 不服審査という問題をめぐって、ドライヤー報告なんか見ましても、これは人事院にまるきり触れてないわけではありませんが、中心は人事委員会、公平委員会がやられている。だから当然触れる筋合いでしょう。だがしかし、これを流して読んでいきますと、ドライヤー氏その他が石田労働大臣に会って、法改正が行なわれたあとで制度全般の検討をしたい、公務員制度審議会等で検討してもらいたいと思っているんだ、次官がつけ加えて、その中には人事委員会、公平委員会の問題なんかも含むんだということを言っている報告があります。私どもが言ったんではない。向こうから来て言ったのです。だから、そこらのところともからんで、総裁、これは湯げを出しておこるんだけれども、たとえば民間調査をやって、やみからやみでわからぬじゃないかということで、出してみろと言うと、人事院を御信用いただけないのは心外だというようなことをあなたは老いの一徹でおっしゃるけれども、それはよくないですよ。そういうことではなくて、私の言いたいのは、やはり第三者がながめてみて公平であるということは、人事院だけでおやりになっているということではないはずです。これは、信用する、しないの問題ではない。制度的に人事院だけでやっている。しかも何とかの秘密でございますというようなことで、民間調査をおやりになって、結果だけしか出さないですからね。しかもその結果だって、そう言ったら関係者の方はおおこりになるかもしれないけれども、私どもが見たら、資料だって満足な資料じゃないですよ。そうすると人事院は一体何をやっているんだろうかという制度上の、よって来たる疑問が出てくるんですね。そういう意味で、やはりどこかにそういう疑問の起こらない機関を、事代償機関と名のつく限りは、満足すべき代償機関にほど遠いなんてILOに言わせないで、やはりそこまで入っていく必要があるのではないかという気がする。長らく人事院廃止論には反対して人事院擁護論を唱えてきたんですけれども。したがって、そういう意味で申し上げているんです。やはりその辺のところまで入る必要があるのじゃないかという気がするのです。 それからもう一つ、これはILO条約はどういことになりますか。そこのところをひとつあわせてお答えをいただきたい。
○島政府委員 いまの御質問の趣旨がちょっとわかりかねますので、まことに恐縮でございますか……。
○大出委員 前回の総裁の答弁ですが、私が通勤途上その他の問題をはじめ幾つかあげた中で、総裁の答弁が、ILO条約との関係もございまして労働省等でも目下研究中でございますとお答えになった。そうするとこれはどう研究されたのか。労働大臣がおいでになるわけじゃありませんが、関連があるんだから、労働省が研究途上だとおっしゃる前回の質問の御答弁なので、そこらのところはどうなのかということをあわせて承っておきたい、こういう意味であります。
○佐藤(達)政府委員 いまのお話のところを補足すれば、ILO条約の趣旨になるべく近づけたいという気持ちがあって、しかしいまの労災その他の関係があるから、わが国内体制としてはそう露骨にもいかないけれども、しかしながら一これはさっきの局長の答弁につながりますので、しかしということで、通勤途上の場合といえども相当理屈の立つものは、公務の場合については相当幅をゆるめて見ておりますということにつながるわけです。
○大出委員 こまかい点はたくさんございますが、お約束をいたしましたから、東中さんが二十分くらい御質問ということでございますので、十二時二十分前でございますから、この辺でやめたいと思うのでございますが、そこで、とかく民間との対比が公務の場合にいつも問題になるのです。つまりワクをそこに置くと、そのワク内ということになると、ワクいっぱいということはなかなかやりにくいですね。公務員賃金がそうです。私らに言わせると、どうもワクの内輪に内輪に入っていっているわけです。そこらのところをあまり民間民間とおっしゃらないで、ワクいっぱいといううまいぐあいにいかないものですか。民間匹敵の原則をいつでも通そうとなさると、いつも内輪に内輪になっている。だからそうではなくて、この問題は特に繰り返しますが、公務の自主性をよくお考えをいただいて、それが民間に及んでいくという形くらいのところまでお考えおきいただきたいという点を最後につけ加えさしていただきまして、終わります。
○天野委員長 伊藤惣助丸君。
○伊藤(惣)委員 国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇改善について質問申し上げます。 これは、国家公務員法の規定に基づいて派遣職員の利益を保護するということを前提に出されたと聞いておりますが、現在国連本部等に派遣されている実態についてまず伺いたいと思います。
○岡田(勝)政府委員 お答えいたします。 現在国連等国際機関に派遣されておる日本人の数は、この十一月現在で百九十四でございます。これは、昨年九月が百四十五ですから、対比しますと四十九名の増でございます。もっとも全部国家公務員ばかりではございません。このうちには若干の民間人その他がおりますが、中核は国家公務員でございます。パーセンテージにいたしますと三四%ばかり去年から十数カ月ほどの間にふえておるわけでございます。 ついでに申し上げますと、国連等の機関の職員の総数もふえております。なお日本がそういう機関に出します分担金、これもふえておるわけでございます。そうしますと、そういうものを基礎といたしまして算出されます日本人の出すべき割り当て数といいますか、出すのが望ましいパーセント、人数、こういうものもふえてきておるわけでございます。そういうところで見てまいりますと、最初に申し上げましたように、現在員数が三〇%ばかりふえておりますので、いわゆる充足率、つまり割り当て数に対する現在員数でございますが、これも昨年は三八%ないし四一%の充足率であったものが、ことしの十一月におきましては四二%ないし四七%というふうにパーセントにおいても相当上がっておる、こういう現状でございます。
○伊藤(惣)委員 その実態について資料を要求したいと思うのですが……。 いま国連本部を聞いたわけですが、そのほかに国際原子力機関であるとかILOであるとかアジ銀だとかいうのがあると思うのですね。当然日本に派遣要請があっての職員派遣であると思うのですが、結局派遣するにしてもなぜ充足率がいかないかということなんですが、その点はどういう理由によるのでしょうか。
○岡田(勝)政府委員 先ほどお答え申し上げました数字は、国連本部だけでございませんで、ILOでありますとかFAOでありますとかユネスコであるとかあるいはWHO、そういった国連のいわゆる専門機関、その他アジ銀、世銀というふうなものをも含めての総数でございます。 充足率がいままでどうして思わしくなかったかというお尋ねでございますが、これは何と申しましても、第一には日本人の語学の問題があろうと思います。従来の語学におきましては、読むこと、理解することにはたんのうでありましてもしゃべることは不得意だというのが、まあ日本人の過去並びに現在までに及んでいる傾向だろうと思います。それが大きな一つの根拠であったと思います。それともう一つは、やはりこういうことについての、国際機関その他外国へ派遣するきちっとした制度が、十分な手当てがなかったということが、結局帰ってきてからおれはどうなるんだろうかというような不安を持たせる。まあ原因と申せばこの二つが原因だろう、こう考えております。
○伊藤(惣)委員 その派遣する中で、大体いままで四百九十四名くらい行っているけれども、そのうちの三百九十七名くらいはほとんど三カ月もしくは一年未満で帰ってきているということがあるのですが、その点はどうなんですか。
○岡田(勝)政府委員 いまおあげになりました数字がどの数字か、ちょっといまさがしておるわけでございますが、これは向こうへ参りまして担当する職務によりましていろいろございます。そういった関係で期間の長短があるわけでございます。たとえば農業関係あたりになりますとわりあいに短いものも多うございます。しかし向こうの政府機関の内部と申しますか、いわゆる狭い意味での行政、そういった事務関係になりますと長くなりまして、一年、まあ大体は二年、こういうふうな感じのものが多うございます。そういうことで期間の長短がいろいろある、こういう現状でございます。
○伊藤(惣)委員 要するに、三カ月や一年未満では十分なことはできないと思うのです。まして語学ができないということが最大の理由であるというようにおっしゃいましたけれども、同時に処遇が悪いということ、先ほど少し答弁がありましたけれども、それが最大の原因であると思うのですね。しかしわが国は海外援助であるとか国際協力については、平和的な手段による国際協力をこれはもう最大限に主張している——主張というよりもやっているわけでありますから、私はこういったことがいまごろ出るなんということはおそ過ぎるということだと思うのです。ですから、海外のそういった派遣要請に対する充足率が低いなんというのは国際信用にも大きな影響を与える、こう思うのです。その点について大臣どういうお考えかお聞きします。
○山中国務大臣 この問題は、原因は確かにただいまの身分保障の問題と言語の問題と両方あろうと思いますが、日本語は大体国際的にどういうジャンルと申しますか範囲ということで考えますと、中国の人たちなんか非常に英語が達者であって、したがって国連その他の国際機関の充足率等を見ますと、中国あたりは非常に高いのですね。ところが日本の場合は、どうもスペイン語系統のほうは何かこううまいような感じなんですが、しゃべることになると英語のほうは達者でないような感じが一般的なようであります。これは日本語の特徴かもしれません。あるいはまた文章のつづりが、たとえば中国語と比べると、中国語のことばの置き方は英語の置き方とほぼ似ていますけれども、日本語の置き方は全く違った置き方で並べられているということなんかにも、読むことは達者であってもしゃべることはたいへんむずかしいという理由があると思います。しかし、それは私たちのこれから国際社会への日本民族としての雄飛につながる問題でありますから、やはり経済力が豊かになったために各種分担金が国連や世銀その他においてどんどんふやされていくというような場合に、それに対応して、われわれが権利として要求し得る人間の数が充足できないというようなことは、やはりそこに私たちが何かしなければならないことがあるならばどんどんやらなければならぬことであるということで、まずさしあたりはその身分の保障ということから、国がなし得る範囲でありますから、私たちとしては取り組もうということにしたわけであります。おそきに失したということは、私も取り組んでみて、前国会に提案して残念ながら成立しませんでしたけれども、これは皆さんも成立させないつもりであったのではない、いわゆる衆議院も通ったわけでありますから、やむを得ないほかの事情によって廃案になったわけでありまして、その点さらにおくれたことは申しわけない次第でありますけれども、私自身も取り組んでみて、こういうことはずっと前にやっておくべきことではなかったのかということを、ことに痛感したということでございます。
○伊藤(惣)委員 大臣からそういう答弁がありましたので、それ以上言うつもりはございませんが、これは沖繩にも適用されるというふうに聞いております。ただしかし、沖繩の場合特に防衛庁関係でありますが、この点についてはどうなのか、その点について伺いたいと思います。
○山中国務大臣 ちょっと防衛問題は、沖繩の所管の範囲内ではありますが、私自身の所管でございませんので、やはり防衛庁長官もしくは外務大臣という答弁でなければ正鵠を得ないおそれがあると思いますが、しかし、もしアメリカとの返還協定に伴う一連の内容によって、沖繩に対して日本の自衛隊というものが、日本に戻ってきた沖繩の領土のどこかに参りまする場合ということは当然のこととして別段抵触はいたしませんが、現在の段階で防衛庁の職員が出ることがあるのかないのかという問題との関係があると思います。来年度予算のことでありますから最終的に見ないとわかりませんが、私の知っておる範囲では、防衛庁は施設庁の職員の、間接雇用移行準備のためのいろいろの作業が要りますので、これは現地政府と一体となって、現地の人たちもやがては県政事務として委託を受けるわけでありますから、そういう勉強会なり実務なりが要りますので、あるいは実態把握、そういうことで防衛庁独自の施設庁職員派遣予算等組んでおるようでありますけれども、これはちょっと意思の統一を欠くかもしれませんが、見通しとしては、防衛庁単独の職員を復帰前に派遣することはむずかしいのではなかろうか。そういう雇用事務等について、日本政府側のほうから、どうしても直接担当の者が行く必要があるとすれば、それは現在の沖繩・北方対策庁の出先である沖繩事務所に対して派遣される職員という形になることが妥当であろうと考えます。したがって、現実には復帰前に防衛庁の派遣というのはないであろうと私は思っております。
○伊藤(惣)委員 それはきわめて大事な問題でありますので、またあらためて防衛庁長官に聞こうと思います。いままでは防衛庁については別に法律があったわけですが、この場合は防衛庁を含めてという解釈があるわけです。そうなりますと、海外派遣ということとつながるので、その点はたいへん問題になろうかと思います。いずれにしても防衛庁の問題でありますから、これは防衛庁に聞くことにします。
○山中国務大臣 念のため申し上げますが、この規定は一般職でございます。防衛庁は特別職でございますから、この規定は、直ちにそのまま防衛庁の特別職の職員としての派遣には直結しておらないということでございます。
○江藤政府委員 防衛庁におきましては、過去の実績におきまして、国際機関等に防衛庁職員が直接派遣された実績はございません。一般におきましては外務事務官と兼職するとか、その他の方法をとってまいっておりますので、したがいまして、当面の間はこの法律によりまして救済できるというふうに考えております。しかしながら、ただいま総務長官から申し上げましたように、防衛庁独自の職員を将来派遣するようなことが起きました場合には、その際に自衛隊法の改正等をこの法律に準拠して行ないたいというふうに考えております。
○伊藤(惣)委員 それでは公務員の災害補償法の一部改正について簡単に伺いたいと思います。 これも国家公務員法の二十三条の規定に基づいて改正されるようでありますが、特にその中で、障害補償について一時金がずっと据え置きになっておるわけであります。その点についての理由を簡単に伺っておきたいと思います。
○島政府委員 障害補償の年金部分については今回改善をはかったわけですけれども、一時金についてはどうかということで、確かに問題点はございます。これも早急に検討しなければならない問題だと思っております。
○伊藤(惣)委員 慰謝料の点等についても同じことが言えるわけでありますが、たとえば精神的損害に対する補償がないわけですね。そういう点についてはどういう御見解なのか。
○島政府委員 現在の補償法の考え方は、いわゆる災害を受けた場合の稼得能力の喪失ということに対する補てんということで補償法全体が貫かれております。したがって、そういった精神的な損害に対する慰謝料は現在の補償給付の中には含まれておりません。
○伊藤(惣)委員 私どもはそういった点についても、時間がありませんから実例を申し上げませんけれども、考慮すべきである、こう思います。それで答弁があればお願いしたい。
○島政府委員 確かにそういう問題はいろいろあろうかと思います。ただ、これが補償法のワクに取り込むべき問題かどうかということについては、若干法体系の上で問題があるのではないか。したがって、たとえば現在、省庁によっては賞じゅつ金制度等を活用して、そういう場合、性格がいわゆる慰謝料に相当するような支給を行なっている事実はございます。これは補償法との関係で将来どういうふうにその問題を考えたらいいか、私ども実は研究はしております。おりますけれども、なかなかむずかしい問題であろうというふうに理解しております。
○伊藤(惣)委員 防衛庁の人事教育局長に聞きたいのですが、この災害補償法については自衛隊も適用されるわけですね。その場合、自衛隊訓練中の死亡とかあるいは事故について、現在の規定では非常に低いわけです。一つは、自賠償なんか見ますと、死亡した場合には五百万ですが、自衛隊の訓練中の死亡等については百五十万程度でなかったかと思います。そういったことに対して今回触れられていないわけでありますが、そういう自賠償とは性格は全然違いますけれども、少なくともこういった事故等に対する処遇というものは、当然自賠償ぐらいまでにすべきではないか、こう思うわけです。聞くところによりますと、それに加えて賞じゅつ金というような形で出しておるというようなことでありますが、そういった点についても伺っておきたいと思います。
○江藤政府委員 公務で傷病しました場合には、防衛庁の場合におきましても、一般職の国家公務員災害補償法を、防衛庁職員給与法で準用しまして、全くそのとおり実施をいたしております。しかしながら、防衛庁の場合におきましては、非常に危険度の高い職務を強要しておりますので、どうしてもそこに問題があるわけであります。一般に月給の低い若い隊員でございますので、災害補償法を適用すれば当然安い金額になります。しかしながら、先ほど御答弁がありましたように、法体系の内容からしましても、どうしても損害賠償理論が出てまいりません。補償理論としましては、これ以上にやるについては、法律としては非常にむずかしい。そこで御質問がございましたように、賞じゅつ金の改正をしまして、何とか自賠償のような程度にまで達したいということで、来年度予算要求におきまして、おおむね最低の額のものを三倍に、最高の額のものを二・五倍程度に賞じゅつ金の増額を要求いたしております。その成立に努力をいたしておるのであります。
○伊藤(惣)委員 終わります。
○天野委員長 東中光雄君。
○東中委員 災害補償法の関係で二、三お聞きしたいと思います。 臨時職員の場合は、国家公務員災害補償法の適用があるのは当然のことなのですけれども、任用期間後も、任用期間中のものであれば災害補償法の適用を受けることになると思うのですが、現場で若干混乱が起こっておるような状態を聞いております。ことしの九月に岩手大学で、定員外の、いわゆる臨時的職員の人たちの公傷問題で、この適用があるのかどうかということで紛争があったりしたことがありますので、この機会に臨時的職員についても国家公務員災害補償法の適用がある、任用期間後もその適用を受ける、その後の紛争についても、もし紛争があれば公務員でなくても人事院に審査申し立てができるというふうに思うが、その点をここで公に明らかにしておいていただきたい。
○島政府委員 この国家公務員災害補償法は、一般職の職員すべてに適用されております。したがって、その職員が常勤であろうと非常勤であろうと、その点は全くかわりないわけでございます。それから、その方の受けた災害の発生した時点においてとらえておりますので、その時点において職員であれば、かりにその方が職員をやめた後においても、当然この補償法の対象になる、したがって、もしそういう職員在職中におこった災害について不服があるという場合には当然人事院に審査の申し立てができる、こういうふうになっております。
○東中委員 災害補償関係でのいわゆる休業補償についてお聞きしておきたいのですが、いま大出委員からもお話がありましたが、百分の六十に結局なっておるわけですけれども、一般職給与法の関係では、一般の公務員は、結局休職期間中の給与の全額が支給される。そうしますと、臨時職員とか試用期間中の人たちだけが百分の六十ということになっているわけですが、この性格から言って、同情をして若干の何か上積みの処置ということを言われましたけれども、臨時職員であろうと、一般の職員であろうと、公務を遂行中に起こった災害について、その補償が一方は六割に減ってしまうというのは非常に矛盾しているように思います。私傷の場合でも、一般職員の場合は給与法で八〇%ですから、こういう点、臨時職員の場合の身分の保障とか、雇用期限の問題とかいうことは、これはもうその性格からいって当然と思うのですけれども、公傷に対する補償がそういうふうに大きく率で差が出ているというのは非常に不合理のように思いますので、一〇〇%に補償法ですべきではないか、ほかの法律との関係、労災法との関係があるでしょうが、給与法ではそういうふうになっているのですから、こういう点どういうふうにお考えになっているのか。
○島政府委員 これも、先ほど大出委員からの御質問に対するお答えと若干重複することになって恐縮でございますが、現在休業補償は日額の六〇%ということになっておりますことは御承知のとおりでございまして、これをただいま臨時職員等については通常の常勤職員に比べて非常に不利であるというお話がございましたが、休業補償という面から見れば、これは常勤職員であるといなとを問わず、その点は同じでございます。ただ休業補償全体の水準をもっと上げるべきだという御意見は、これはたびたび私どもも伺っておりますが、何ぶん他の社会保険制度との関連がございますので、検討事項ではあろうと思いますが、今後とも前向きで検討してまいりたいというふうに考えております。
○東中委員 一般職の給与法二十二条で「職員が公務上負傷し、又は疾病にかかり国家公務員法第七十九条第一号に掲げる事由に該当して休職にされたときは、その休職の期間中、これに給与の全額を支給する。」、これはもう御承知のとおりでありますが、その趣旨からいきますと、結局公傷の場合はほとんど全部ここで入っていくわけです、実際上の問題として。法体系の問題は別として。ただ七十九条の適用のないほんの一部の人たちだけが——その人たちは非常に給料が低いわけですね。だから全額もらっても十分な生活保障になるかどうかということ、これは問題が起こるわけですけれども、これが六〇%だとほんとうに補償にならない。この給与法の考え方からいけば、当然何かの処置を考えなければいかぬのではないか、こう思うのですが、いかがでしょう。
○島政府委員 ただいま公務傷病で休職になった場合等の問題を比較されているわけでございますが、これは休職という概念がそういった臨時職員にはなじまないというところからくる違いでございます。したがって、給与法上臨時職員が特に不利になるということは直接には結びつかない問題でございます。 ただ現実問題として、一般の定員内職員の常勤でございますれば、そういった休職処分ということによって全額もらうということとの対比において、実際にそういう臨時職員の場合には休職処分にはできませんので、当然休業補償に直ちに移ってしまうというところからくる違いがございます。ございますが、全体の補償という点から見ますると、確かにそういう一般常勤職員に比べてその点はやや不利になっているということは事実でございます。したがって、これは今後休業補償の水準をもっと高めるということによって解決するしかないと思いますので、その点を今後とも検討課題としていきたい、こういうふうに思います。
○東中委員 総務長官にこの点についてお聞きしておきたいのですが、要するに同じ公務員で、たまたま休職処分という形を受けないだけで公傷の場合に百分の六十、一般の場合は休職処分を受けて私傷の場合でも一年間では百分の八十になっている。これは同じように国家の仕事をやっておって、ちょっと身分が違うだけでそれだけ変わるというのは非常に不合理に思うのですが、給与担当大臣としてお考えをお伺いしたいと思います。
○山中国務大臣 人事院の答弁がその内容を物語っているわけでございますが、心情的にいえば確かに公務に起因する災害ということははっきり認められた上で、その後の処置について差があるということでございますから、東中委員のおっしゃることは私は無理でないと思っております。しかしながら具体的にそれをどうするかという問題になりますと、ただいまの人事院の局長の答弁というものにもございましたように、やはりもう少しもちはもち屋にまかして、そこらの議論を詰めてもらって政府の判断をしたいと考えます。
○東中委員 次の問題に入りたいのですが、いわゆる遺族補償の千日分という部分ですが、結論から申し上げて、千日分というのは非常に低いということであります。いま労災も千日分になっていますけれども、民間の間でも矛盾がずいぶん出てきているようでありますし、自動車損害賠償保障法が五百万円に昨年の改正で上がりました。実際公務員の場合のいまの給与水準でいけば、千日分といえば二百五十万に満たない人のほうが多いのじゃないかと思います。自動車損害賠償保障との関係から見ても、これは非常に低いので、上げられなければならない問題ではないかというように思うのですが、その点どうですか。
○島政府委員 この点は先ほど大出委員から、国がすべて労災に追随しているという御指摘がございましたけれども、実はこの遺族補償一時金千日分というのは、四十一年の法改正によって、国が民間より一歩先んじて実施したものでございます。先般通過いたしました労災によって、労災のほうも国に合わして千日分にしたという経緯がございます。ただ千日分そのものがはたして現在の他の自賠法との比較から、一体遺族の補償として十分かどうかという点については十分御議論があろうと思います。したがって、これも他の社会保険制度とも関連する問題でございまするが、関係省庁とも十分この点については今後とも相談してまいりたいというふうに思っております。
○東中委員 遺族補償の一時金は、結局民間では、御承知のように最近労災一時金の団体交渉で協約がどんどん獲得されていっています。それを見てみますと、昨年の六月三十日現在で、私のほうの調べたところだけでも、労災の千日分プラス六百万円というのが一企業あります。それからプラス五百万円台が十八企業、四百万円台というのが十六企業、三百万円台が百五十七、それから二百万円台が二百十三、百万円台が三百二十七、百万円未満が百七十六、これは昨年の数字でありますけれども、ことしの六月三十日になると、さらにずっとふえまして、六百万円台が四、五百万円台が百九、四百万円台が百四十八、三百万円台が八百十九、二百万円台が五百八十七、百万円台が七百二十二、百万円未満が二百三十六、非常にふえてきているわけですね。これは上積みをしなきゃいけない、千日分じゃだめということでやっておると思うのですが、しかもこれは相当大企業が多いわけです、鉄鋼とか造船とか。そういう点から見ますと、労災の場合は、あくまであれは補償の最低基準でございますし、そこで、それだけずっと上積みされてきている。そうしますと、人事院が代償の機関というたてまえから言っても、しかし千日分ではこれはやはりどうもぐあいが悪いのではないか。特に鉄鋼や造船のようにどんどん災害が多いところでそういう補償をされておるわけです。公務員の場合は、比較的そういう機会は一般的には少ないわけですけれども、もしそういう死亡事故が起こったような場合には、やはりちゃんと補償がされるべきだというように思いますので、人事院でこれは額をきめられることになっておるわけでございますから、ぜひ早急にこうした民間の動き等も考えて、大きく上げられるべきじゃないか、こう思うのですが、その点、総裁どうでございましょうか。
○佐藤(達)政府委員 いま労災は最低基準だからという御指摘がありましたが、全くそのとおりで、私どもが考えておりますのもそういうものであるということは、また十分根拠にしながら少しでもよりよくということでまいっておるので、たとえば千日分について、いま局長から、ちょっと労災より先に行ったのだということを自慢がてら申し上げましたが、そのときも、やはり労災の基準は最低基準なんだから、われわれのほうは、たとえば団交によって上積みができるというたてまえになっておるのだから、そこのところは十分考えて、少し先ばしってもおしかりはあるまいよということを論じながらやっております。その気持ちはずっと今後とも続けて、公務員のためによかれかしという方向で常に邁進いたしてまいりたいという気持ちでございます。
○東中委員 総務長官も、ひとつその点で、やはりそういう方向を考えてもらうということを……。どうでしょうか。
○山中国務大臣 私は人事院の存在を高く評価しておる立場にありますから、人事院のそういう考え方が出ますれば、いずれまた財源主管省その他の議論等もありましょうけれども、私としては、やはり人事院サイドの考え方あるいは国家公務員の立場を守ってあげる立場にある大臣としての行動をとりたいと思います。
○東中委員 これで終わります。
○天野委員長 これにて両案に対する質疑は終了いたしました。
○天野委員長 国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案に対しまして、塩谷一夫君外三名より、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の各派共同をもって修正案が提出されております。
○天野委員長 提出者より趣旨の説明を求めます。塩谷一夫君。
○塩谷委員 ただいま議題となりました国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案に対する自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、四党共同提案にかかる修正案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文は、お手元に配付いたしてありますので、朗読は省略させていただきます。 その要旨を申し上げます。 本法案は、国際協力等の目的で国際機関等へ派遣される一般職の国家公務員の処遇等について統一的な制度を定めようとするものでありますが、国会職員につきましても、一般職の職員と同様の措置を講ずることを適当と考えまして、その附則において、国会職員法の一部を改正し、所要の規定を設けようとするものであります。 よろしく御賛成をお願い申し上げます。
○天野委員長 これにて修正案についての趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○天野委員長 これより両案及び国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案に対する塩谷一夫君外三名提出の修正案について、討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、順次採決いたします。 国際機関等に派遣される一般職の国家公務員の処遇等に関する法律案について採決いたします。 まず、塩谷一夫君外三名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○天野委員長 起立総員。よって、本修正案は可決いたしました。 次に、ただいまの修正部分を除いて原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○天野委員長 起立総員。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 次に、国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○天野委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○天野委員長 次に、本案に対し、塩谷一夫君外四名より、自由民主党、日本社会党、公明党、民社党及び日本共産党の各派共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 まず、提出者の趣旨の説明を求めます。塩谷一夫君。
○塩谷委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党、公明党、民社党、日本共産党、五党共同提案にかかる附帯決議案につきまして、提案者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について速かに善処するよう要望する。 一 公務災害の予防及び職業病の発生防止に努力し、公務災害の絶滅に努めること。 二 国家公務員の障害補償、遺族補償、休業補償、葬祭補償等について、引き続きその改善に努めること。 三 通勤途上の災害の取扱いについて、検討を加え、その改善を図ること。 四 平均給与額の算定について、期末、勤勉手当の算入につき検討すること。 右決議する。 本附帯決議案の趣旨につきましては、本委員会における質疑を通じまして、すでに明らかであると存じますので、よろしく御賛成をお願いいたします。
○天野委員長 本動議について採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○天野委員長 起立総員。よって、本案に対しては附帯決議をすることに決しました。 この際、山中総理府総務長官より発言を求められておりますので、これを許します。山中総理府総務長官。
○山中国務大臣 ただいま決定されました附帯決議につきましては、その趣旨を体しまして、人事院とともに十分検討を加えてまいるつもりでございます。(拍手) —————————————
○天野委員長 なお、ただいま議決いたしました両案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 〔報告書は附録に掲載〕
○天野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時十八分散会