地方行政委員会 第5号
- 発言数
- 110 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/12/09
会議録
○菅委員長 これより会議を開きます。 昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。質疑の申し出がありますので順次これを許します。中山正暉君。
○中山(正)委員 それでは、自由民主党を代表いたしまして、昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案に関しまして、いささか質疑をいたしてみたいと思う次第でございます。 まず、地方公務員の給与改定が行なわれる場合、行政経費の節約と法人関係の税の増収を見込んでおると提案理由の説明の中に書いてあるわけでございますが、五百五十億というのはその地方公務員給与の経費の一体どのくらいの割合に当たるのか、まずそれをお伺い申し上げたいと思います。
○長野政府委員 今回の給与改定に伴いまして必要な財源の総額は二千四百二十億でございますが、五百五十億と申しますのはその約五分の一といいますか、二割程度のものであるということでございます。
○中山(正)委員 国の公務員の給与改定八・四七ということでございますが、地方公務員の給与改定が予想される場合、最初はどういうふうにして財政計画と申しますか、そういうふうに地方公務員の給与改定を予定をしておかれるものでございましょうか、お伺いいたしたいと思います。
○長野政府委員 給与改定につきましては、財政計画上におきまして地方公務員の場合どういう財源措置をあらかじめしておくかということは、ちょうど国家公務員につきまして国のほうで予算上の措置をどういうふうにしておくかということと同じ関係に立つわけでございます。そこで、大蔵省の予算編成に際しまして、地方公務員関係ではございますが、同じような歩調をとることがいいだろうという話に毎年なるわけでございます。そういうことがございますので、大体全体で見ますというと、従来の給与改定の過去における実績と申しますか、そういうものなどを勘案いたしまして、当初において八%ぐらいになりますが、これを別途給与改定財源用意といたしまして、その中の五%くらい入れます。それからそのほかにいわゆる災害関連その他の中途における追加財政需要を見越した予備費的な考え方になりますけれども、そういうものの中に、どれということはございませんが、おおむね過去の実績から考えましてさらに三%くらいを予定し得るような見込みで入れる。つまり、先ほど申しましたような八%くらいを見たようなかっこうにいたしまして計画を組んでおります。そういうことでございますから、今回の場合には一二・六七%ぐらいでありますから八%ではとうてい足りないわけでございます。そこで、所要額が全体としては二千四百二十億というようなことになるわけでございます。そういたしますと、いままで入れておりますのは千四百億ぐらい入っておりますから、あと千二十億程度のものが勧告の完全実施に伴いまして足りない、こういうことが出てくるわけでございます。これに対しまして、交付団体、不交付団体がございますが、この千二十億円のうちの交付団体分というものは七百八十億円くらいと算定されますが、それに対しまして法人関係税の増あるいは節約等考えますと、法人関係の税は百四十億、節約九十億というものを考えますとその差が五百五十億円というようなことで、今回交付税措置としての五百五十億円の措置をいたしました。これによって交付団体に対する財源措置はできました。不交付団体につきましては法人関係税の増が相当出てまいりまして、従来から計算上は財源超過額がございますから、これは今回の給与改定には差しつかえない、そういうように考えられますので、全地方団体を通じてこれで措置ができる、こういうことになるわけでございます。
○中山(正)委員 次に法人関係税の増収をお伺いしようと思っておりましたが、百四十億というお話がございました。そして行政経費の節減分が九十億というお話がございましたが、日ごろ自治省では行政経費を節減するという具体的な指導はどういうふうに行なわれておられるものか。また九十億というはっきりとした額になってあらわれるということは、どういう下地があるものでございましょうか。お伺いを申し上げたいと思います。
○長野政府委員 年々経費の効率化、能率化ということにつきましては、常時地方公共団体の地方財政運営上の最重点として指導をいたしておるわけでございますが、近年社会情勢の変化に伴いまして、地方団体におきましても財政需要が非常に多額になっております。そういう際でございますから、一そうその関係についての努力をはかっていかなければならないということになるわけでございます。そこで実は地方財政計画上も国も、大体その点については同じような考え方をとっておるわけでありますが、経費の効率化という観点から、当初においても相当節約を見ております。しかしながら今回の給与改定はさらに非常に予想外といいましてはいささか語弊がございますけれども、相当大幅な給与改定でございまして、そうなりますと、やはり能率化、あるいは経費の効率化、あるいは職員の事務処理の能率化というものをはかっていくということを、一面強く考えていかなければならないということになるわけでございます。 八月二十五日に国家公務員の給与改定についての閣議決定がございましたが、国におきましてもそういう際でございますので、事務費の節約を中心として八%程度のものを行ないたいということ、それから地方におきましてもやはりそれに準じてぜひやってほしいという要請も、閣議においてあった。そういうことでございますので、そういうことと関連をいたしまして考えてまいるということになるわけでございますが、地方におきましては多少国とは事情が違います。と申しますのは、その節約の対象も主として物件費とか維持、修繕費ということになるわけでございますけれども、たとえば消防関係の経費を節約する、あるいは義務教育の経費でございますとか、あるいは社会福祉関係の経費でございますとかいうことになりますと、同じように一律に節約をかけるわけにまいりません。したがいまして、そういうものについての節約には一定の限界がございます。そういうことをかれこれ勘案をいたしました結果、交付団体、不交付団体あるいは県、市町村におきまして、今回の給与改定のための必要な交付税の特例に対しましての考え方としましては、全体として百十五億の節約を見込むということにいたしておるわけでございますが、これをやりましても私どもはそれによって住民サービスへの低下を来たすようなことはあるまい、その節約は地方団体のそれぞれの内部の努力によりまして吸収し得るものだというふうに考えております。
○中山(正)委員 そこで自民党から一九六八年「都市政策大綱」が出ておるわけでございます。その「都市政策大綱」の中でも一六ページに広域行政を進めるということが書いてあるわけでございます。その点からしましても、広域行政というものを進めていくということから、広域市町村圏というものが過疎関係でも行なわれておりまするが、行政の合理化ということでいささか逆行したと思うのが三万市でございます。私は都市の行政の合理化をするには小さなブロックでこまかく分かれているのではなく、たとえば私のおります大阪市なんかも市内の人口はどんどん減ってきております。もう三百万を割りまして、大阪という町は日本で三番目の町になるのではないかということもあります。人口が急激に減っておるのは東京都なんかでも区部なんかはそうでございます。北九州市なんかも減っております。それは私、市町村の範囲と申しますか、そういうものが適正な規模になってないのではないかという気がしてならないのです。管理中枢機能というものが発展してきますから、市内から人口が減る。適正な住宅をかかえたある程度の市域というものを私は持つ必要があるのではないかと思うのです。そうしましたら、やたらにむだな市会議員やその他の議員さん方、そして一人の市長でいけるところを周辺に小さな市をたくさんつくって、そこに一々市役所があって、たとえば卑近な例で申しますと、私の住んでおります区は人口三十三万くらいの大阪の行政区の東淀川区というところでございますが、その区と同じような人口の規模をかかえておるたとえば豊中市という市がある。そこの職員は非常な数があるわけです。広域行政というものを進めて、都市圏というものをもう少し機能化を進めたら、もっと経費の節減も可能になる。小さな、カリフォルニア一つの州と同じ大きさしかないこの日本で、大阪府内だけでも二十七くらいの衛星都市があって、飛行機で上から見ると、どこで市域が分かれているのやらわからないようなところを幾つにも小さく分けて行政をしておる。そして住民は一体感をちゃんと持っておるわけです。そういうことで考えてみますと、そういう広域行政というものができないのは、一にかかって一緒になるとおれは市会議員でなくなるとか、一緒になるとおれは市長でなくなるとか、逆に私は政治家がじゃましているのではないかと思う。私は、広域行政と申しますか都市問題というのは、最近五Kとか八Sとかいっていろいろ日本の課題というものがあるようでございますが、私は、都市問題というのも、都市の行政組織をどうするかという問題も、戦後二十五年たった日本の大きな内政問題として一ぺん考え直してみる必要があるのではないかということを思うわけでございます。その点一体自治省は、この市域の適正規模と申しますか、自治体の適正規模に関してどういうふうなビジョンを持っていらっしゃるのか、お伺いを申し上げたいと思うのです。大臣から先にひとつ御答弁をお願いできたら……。
○秋田国務大臣 広域市町村圏の構想及び施策を、われわれ自治省は進めてまいっております。その中で大都市あるいは大都市周辺の衛星都市の点がまだ十分、意識はしておりますけれども、これに対する対策、これに対する措置が確立されてない現状であります。これはそう言えると思う。この点についてのまさに御指摘であろうかと存じます。地方制度調査会におきましても大都市問題を検討されまして、先般答申ができましたが、東京及び大阪を中心にしていろいろ中間的な結論が出されました。他府県との連合的な結合についていろいろ御示唆がありまして、ただいま中山先生の御指摘のような点に関する的確な施策の答申には、まだ触れてないわけであります。われわれも今後この点を十分研究、調査いたしまして、時代に沿うた施策を具体的に立案し、かつその施策に基づいた実行を期さなければならないと考えております。 そこで、ただいま御指摘の、付近の人口あるいは行政組織との関連において、合併を促進したらどうだ、住民の意思に一体感があるにかかわらず、むしろ政治的にこの点が阻害されているのではなかろうかという御指摘は、そういう面も多分にあろうかと存じます。同時に市とか町とか、これらの発生過程におきましては、従来の因縁等もございまして、社会的、歴史的かつまた自然的条件によるいろいろな問題があろうと存じます。これらの問題につきましてさらに検討をいたしまして、的確な施策を出したいと考えております。
○中山(正)委員 先ほどの市域の問題に関して私申しましたが、この自民党の「都市政策大綱」の一六ページ、「広域行政の推進」というところに、「社会経済圏の拡大に対応して地方行政の広域化を進め、市町村の権限を強化する。現在の府県制度は将来、根本的に検討する。」ということがはっきりうたってあるわけです。そして「明治の廃藩置県によってつくられた現在の府県制度は、行政区域としてせますぎるうえに、行政単位としても国と市町村の間に立つあいまいな性格をもち、経済の発展と行政の広域化に対応できないでいる。したがって、この府県制度は将来、根本的に検討する。」ということをわが党の政策としてはっきり打ち出しております。ひとつ、これはお願いでございますが、その時期が来ている。このまま放置しておいたのでは非常に細分化されて、経費の節減ということが今度の法律改正の提案理由の大きな趣旨の一つにも入っておるわけでございますが、なおかつ足りないということでございます。そういうことで、まだまだ経費が浮いてくるのではないか。またコンピューター時代を迎えようとしております。国民総背番号という話もあるわけでございますが、そういう時代で、合理化をできる面は、ひとつ組織の合理化からぼつぼつと始めていただかなければならないのではないか、かように思うわけでございます。 それからお伺いをいたしたいのは、地方財政計画の線に沿って地方交付税というのは配分されると思うのですが、地方財政計画と決算額の関係はどうなっておるのか。大蔵省との関係で自治省のほうでは幾ぶん押えて発表しておられるはずでございます。そういうことで、地方交付税は地方財政計画に従って地方に配付されるわけでございますが、富裕な県の部分を押えられておりますから、富裕な県には地方交付税はそのまま上積みされて、プラスアルファになっていく。ところが税収のほんとうに低いところには、地財計画で押えられておる上にいくわけですから、富裕なところへは多くなって、税収の少ないところには地方交付税が少なく配付されるということで、地方財政計画をお立てになる自治省の立場としての線からいろいろと矛盾が生まれてくるように思うのでございますが、その点に関してはいかがか、ひとつお伺いをいたしたいと思います。
○長野政府委員 地方財政計画と実際の地方団体の財政の規模、たとえて申しますと決算との違いでございますが、これは御指摘がございますように、現在相当程度違っております。一兆二、三千億くらい違っております。この違いという問題には多くの理由もあげられます。と申しますことは、地方財政計画というのは、いってみれば全体の当初の計画ベースで、しかしながら地方におきましては今回のように給与改定でありますとか、いろいろなことによります関係における追加財政需要というものの中で、財政の規模が非常にふくらんでまいります。そういうものはこの中には反映ないたしていないわけでございます。そういう意味であとから出てまいります自然増収でありますとか、あるいは使用料、手数料でありますとかいうようなもの、それからいわゆる委託費と申しますか、受託事業というので、土地改良でありますとか、あるいは最近でいえば公害関係のような経費、そういうものもあるかと思います。そういうようなものもこの計画の中に入っておりません。それから、寄付金その他の関係における経費の執行というような、歳入関係でもそういうものも入っておりませんし、また、中小企業等に資金の貸し付けをいたします。これは短期の資金貸し付けをするので、実は歳計現金の運用の一つとして、たとえば年末になりますと短期に中小企業に融資をいたします。そういうのは年度内に返ってくるわけで、歳計現金の運用をいたしております。しかしながら、これは予算としては歳出も立てます、歳入も立てますという意味で、非常に規模を大きくしておりますが、そういうようなものが財政計画の中には入っていないのでありまして、そういう点をだんだん見てまいりますと、そこに違いが出てくるということは避けられないことでございます。しかしながら、同時に財政計画の立て方、いろいろな考え方として、そういうものは一応取り払いましても常に十分地方の実態というものが反映するようにいたしませんと、実際と乖離をしていくというおそれがあることは御指摘のとおりであります。したがいまして、その点につきましては私どももいろいろ実態に合うように、しかしながら、同時にまた財政計画の一つの役割りでありますところの、地方行政に対する一つの指標的な役割り、指導的な役割りというものもくずさないで、そうしてしかも実態ともあまり乖離しないという形を常に地方財政計画の上であらわしてまいりたい、こう考えて努力をいたしておるわけでございますが、やはり御指摘のような点が全然ないかといいますと、そういう点についての心配もかなりあるわけでございます。なお今後ともそういう意味での両方の必要というものをにらみながら、適正なものにしてまいりたい、こう考えております。
○中山(正)委員 率直にその点お認め願ったわけでありまして、高いところに土盛りをするということにならないように、ぜひとも配付の段階でいろいろと御配慮をお願いをしておきたいと思います。 そういう関係で一番影響を受けるのは、私、指定都市だと思うのです。指定都市関係をこの問題にひっかけて、いろいろとお願いをいたしたいと思うわけでありますが、最近の大都市に対する地方交付税の交付状況をひとつお教えを願いたいと思うのです。と申しますのは、最近、地方交付税は人口というものを測定単位としてやっておられるはずです。基準財政需要額の計算のもとになっておる測定単位で、たとえば市町村の消防費とか、それからまた厚生、労働費は人口を採用しているはずです。その人口が測定単位になって計算されているというのは、全体の基準財政需要額のうちで大体何%くらいになっているかということをまずお伺いをしたい。
○横手説明員 現在普通交付税の算定にあたりまして人口要素で基準財政需要額が算定されております割合は、おおむね七割近くではなかろうか、かように思います。
○中山(正)委員 ということは、人口の数値は四十年度の国勢調査をもとにしてやっているはずです、ことし十月の調査の結果でまただいぶ動いているということで、過疎地域の人口減少はもちろんのことでございますが、先ほど言いました東京都区部、それから大阪市、北九州市——過密といわれておりますようですが、先ほど申しましたように人口は減ってきております。狭い市域で、市内の中心部で減って、ドーナツ化現象と申しますか、市域の他市との隣接部分に人口が集まってきている。この間も人口急増対策で学校など建てなきゃならないというような人口急増対策の議員連盟がございます。その席でも私申しましたのですが、市域全体を考えて人口急増対策というなら、私はこの場を去らなければなりません、だから文部省のほうで御配慮願うのは行政区に分けて一体考えていただけるのかどうか、その場合には私はこの席にいてお願いしなければならない、ということを申しましたわけでございますが、全体から見ましたら人口は減っております。そうしますと、人口で基準財政需要額の計算をすると、——大都市といわず過疎地帯といわず人口減少地域というものがあるわけですが、これが人口割りでやられましたらますます減っていくわけですね。税収は悪い上に人口割りで交付税をもらったりしておりますと、ますますさみしい思いをしなければならなくなっていくわけでございます。そういうことで何らかひとつ抜本対策を考えていただきたい。それから財政強化案というものを考えていただく上に、そのまわりの——自分が住んでおりますので絶えず例に出てきて悪いのですが、指定都市のうちでは一番顕著な例だと思いますので申し上げますが、大阪市は夜間人口は減るけれども、昼間は周辺から百二十万人入ってくる。三百万人を切った大阪市に対して百二十万という昼間流入人口が入ってくる。それに対して支出をしなければならない。公共投資しなければならない。そういうことでございますが、そういう意味で超過密地域に対して昼間流入人口というのは一体考えていただける要素になるのかどうか。これは考えていただかなければいけないと思うのですが、ひとつその辺のこれからの方針といいますか、なるほどそうだと思われましたら、一体どうしてやろうとお考えになっておられますか、ひとつお伺いしたい。
○長野政府委員 ただいま大阪市を大体頭にお置きになりましてのお話がございました。確かにおっしゃいましたとおり大阪市等におきましては、今回の国勢調査の結果では、まだ概数のようでございますけれども、相当人口が減少するという割合が高いようでございます。そういう面で基準財政需要額に算入いたします場合に人口を単位として使っております費目につきましては、人口が減少するということは、その点で需要額の算入が不利と申しますか、そのままでは減ってまいるということは、これは御指摘のとおりでございます。しかし一面またお話がございましたように昼間の流入人口、これが一つの大都市の大きな役割りでもあり、大都市としての一つの大きな機能を発揮するための不可欠のものでありますから、昼間の人口を基礎にいたしまして大都市のいろいろな行政施設あるいはサービスというものを考えざるを得ないという実態のあることも、これ御指摘のとおりでございます。たとえば現在でも清掃その他のそういう都市的な業務につきましては、すでに昼間流入人口というものを要素に加味して措置をしているわけでございますけれども、なお実態に即しますように、そういうものが大都市の特性としてあることをはっきり認められるような行政費目につきましては、そういうものを考慮いたしまして算定をする、そうして適正な需要というものが反映するようにいたしたい、こういうふうに考えております。
○中山(正)委員 人口が減るということは住民税が減るということですね。ですからその上に交付税が減らされるということになったら、たいへんなことだと思います。そういう意味でひとつ今後とも指定都市——特に指定都市に関して、何か谷間にあって、地方行政委員会でも指定都市出身というのはほんとうに少ないわけでございます。それで私、いささか皆さまには申しわけないわけでございますが、声を大にして指定都市問題に——都市問題というのは、変な話になりますが、ロシア革命でも農村で起こったのではなくて、都市でどうも起こっておるようでございますが、都市政策というものが、国家を安定させる上に非常に大きな要素になると私は思うのです。そこできのう、ちょっと資料をさがしておりましたら、たまたま私、昨年国会に出る前に大阪市会におりましたわけでございますが、大阪市会の予算委員会で代表質問をしたわけでございます。そのとき私が税財政問題として読んだ原稿が出てまいりました。大臣、ここにいていただきますので、一度チンピラ市会議員がどんなことを大阪市会で——特に大阪の場合は九十四名の市会のうちで自民党というのは三十名しかおりません。非常にあわれな存在なわけです。国会には、自民党は六割おりますが、大阪府では四割、大阪市では三割しかおらない。政府に直結すると申しましても、うしろから中村先生の三割自治だという話がありましたが、税配分の問題では一割自治だと私は思っております。いわゆる府市合わせて三割自治になる。ところが市域の大阪市内では、大阪府は別にたいした仕事はないわけでございますから正味は一割自治になると思っておるのです。まことに恐縮ですが、そのときの原稿をそのまま読ましていただきまして、その中で二、三市長に対して質問をしております点がありますが、これはむしろ自治大臣、そして局長さんに御答弁を願う、この立場になって読んだほうが適切ではないかと私は思うわけであります。市長に幾ら何を言いましても、上にちゃんと大きな歯どめがあるわけでございます。まことに恐縮ですが、ひとつ読んでみますので自治大臣にお聞きを願いたいと思います。 「日本では地域ブロック別に見ると、税負担率と財源還流率とは、かなりきれいな逆相関になっております。大都市大阪は都市としての筆頭として一番多くの税負担率を示し——大阪市が払う税の総額は七千億です。——多くの税負担率を示し、財源還流率が極度に低く、大阪の公共施設が大阪の経済力に比して相対的に少ないことを意味しているのです。大都市では住民に多くの便益を与えるため、近代的な都市施設への巨大な投資を必要としている。しかしだれがその費用を負担するかという資金調達の前提を無視して都市整備の対策が成り立ち得ないのです。経済政策の基本方針は民間部門の需要を一部押えつつ、他方では公共部門の供給力を大いに増大させ、両方の効果を合わせて需要と供給のアンバランスを緩和することに置かれるべきでしょう。その方法としては、一、税金を取る、二、建設公債や債券を買ってもらう、三、公共料金を引き上げる、四、中央政府に財源還流率を高めてもらう、五、公共部門の仕事の中の適当なものを民間部門ないし公社のようなものに移すことによって、画期的な技術革新を期待すること等で、以上のいずれも欲しないという提案は、なすことなく過密を放置し、金でなく肉体で苦痛を支払うことになるのは常識です。特定の受益者に対するサービスの赤字を税金だけで穴埋めするのは不合理でもある。企業は、交通公害、過密など、受益に応じて負担すべきものを負担しないばかりか、その原因をつくっているのです。このような不合理を是正するために、利益と負担がバランスするような受益者負担制度を確立すべきでありましょう。集積する利益を享受する企業に対しては、特別な負担を求めるなど、都市づくりに協力する義務を強化すべきであると思うのです。そして都市施設を必要とする工場、事務所などについては負担を重くし、大都市への安易な集中を押える方策を立てねばなりません。わが国の西日本経済中枢都市として大阪は、大阪財界と呼ばれる法人の町ですが、市内からあがる法人所得関係のうち、七四%は国税、大阪府税が二一%、大阪市に帰属するものはわずかに四・五%となっております。−市町村民税の法人割りで八・九から九・一%に直してもらいましたが、この全体の率が変わるまでには至っておりません。そして百二十万の昼間流入人口が入ってくるのに対して道路をつくったり、すべてをやっているのは、大阪市という指定都市です。——大阪市に百二十万の昼間流入人口がありますが、流入人口のため財政需要が非常に大きいのに、負担力大なる事業所を市内に持ち、住居を市外に持つ人々は、大阪市内で大きくもうけて、昼間の排泄物と紙くずを残し、府県に税金を納める大きな自動車を乗り回して、路面電車やバスやトロバスのじゃまをして交通局の赤字を増大させ、道路に穴をあけて、料飲税を府に納める交際費を使い、市の衛生局の管理監督のもとに日本一のうまいものを食い、郊外の家に帰り寝るだけでその町に税金を払う、全く矛盾もひどいものです。中央政府は大都市から吸い上げた財源を地方交付税、その他の形で後進的な地域に厚く配分する制度となっており、日本は世界の主要国の中でも中央政府の財源と地方政府の財源とがほぼ同じくらいの大きさであるという点で、地方への還流が多い国の一つではあるが、後進地域は貧困の悪循環を持っており、中央政府からもらった財源を産業開発には使わず、後進地域ほど地方財政支出の中で教育費の占める比率が高くなる傾向があるのです。教育された人間の雇用機会が少なく、意欲あり能力ある若者ほど地方に失望し、先進地域への脱出をはかるのであります。大都市では公共部門において政府の財源還流率が少なく、これに対して民間部門においては、人口流入と資金流入とが大きいので、公共施設の供給力のおくれと民間の公共サービスヘの需要の大きな伸びなど、経済原理的には需要と供給のアンバランスに悩まなければなりません。後進地域では、先にも述べたごとく、公共部門において財源還流率は多く、学校施設、社会資本、教育費においては格差を縮小しましたが、しかし、公共部門の伸びに比べて民間部門の伸びが弱いため、このアンバランスから人材や基幹労働力の大流出が起こり、主体的要因での格差は解消されず、むしろ拡大していく傾向にあるのです。以上の理由から、政府、国会関係では与党議員に大都市出身議員が少ないこともあって、ともするとなおざりにされがちなのはまことに残念なことであります。 そしてそれは、発展して過密都市への公共投資を拡大するよりは、むしろ抑制して、その余力の分を後進地域の公共投資へ回せば、後進地域の格差も縮小し、その上後進地域で人口と産業が吸収できるようになるから、大都市の過密も少くなり、一石二鳥であるという通説になってしまうのです。後進地域では民間部門の自己革新を、そして巨大都市等過密地域では公共部門を民間の力で飛躍的に増大させることが、いままさに取り組むべき地域開発政策の基本方向であると思うのです。ところが、現実はいかがでありましょう。衆参両院の地方行政委員会では四年連続の附帯決議がつき、その具体化が四十四年度と明示され、また、税制調査会の長期答申でも、税源強化、特に大都市に対する税制上の措置の必要性が強調されながら、第六十一回国会に提案されている地方税法の改正案によると、指定都市要望の、一、法人所得課税の拡充、二、大都市税制特例の実施、三、道路目的財源の拡充、特に地方道路譲与税の配分是正という三本の柱のうち、わずかに地方道路譲与税の配分是正がはかられるようになったのみであります。——これはその時点のことでありますから、今度はいろいろ、四十六年度には自動車、軽自動車、自動車平均一万円とかを地方に配分してやろうというようなお話もあるそうでありますが、——市長に——ということは大臣ですが——お伺いいたしたいのは、この大都市税制の確立についての成算ありやいなや。また、税財政制度改革運動の四十五年度以降に持ち越されたものについての今後の見通しについて承りたいのです。 次に、国においては一兆二千億にのぼる自然増収が見込まれ、毎年の平均経済成長率一〇%という世界一の高度経済成長を誇る今日、租税特別措置法を存続させる必要があると思われるかどうか。ちなみに租税特別措置による大阪市の減収額は、有価証券の譲渡所得の非課税等貯蓄奨励によるもの二十二億、価格変動準備金等内部留保の充実によるもの二億、合理化機械の特別償却等技術の振興及び設備の近代化によるもの一億、輸出割り増し償却等産業の助成によるもの一億、その他社会保険診療報酬の所得計算の特例二億等、合計二十八億にのぼる減収となっているのです。その他、地方税法上の非課税規定等による減収額は、市民税分四億、固定資産税及び都市計画税分十億、電気ガス税八億、合計二十一億の多額にのぼるのです。これらを再検討することを税財政制度改革運動に取り入れる考えはないか。そして最も実現性の多い端的なものとして、諸情勢の中で根本的な税制改正への壁が厚く困難な事情にあるたらば、この際これを打開する方策であり、制度改正を促す促進剤として、地方税法第六百六十九条によって許されている法定外普通税として新税を創設するか——これは事業所、事務所新設、それから雇用税、それからサンフランシスコあたりでやっております、百二十万入ってくるその入市税と申しますか、そういうものをやっていただけるかという意味で、私はここに書いておるわけでございますが、そういうことを地方が言ってきた場合、法定外普通税として何かその地域の特性を認めてやっていただけるかどうかということも、この際大臣にお伺いをいたしたいと思います。——新税を創設するか、あるいは既存の税について超過課税を行なって、やむにやまれぬ大都市財政の実情を表明する決意はないものか、その辺のところを聞かせてほしいのです。 新税としては、特に職住乖離の人口動態を反映させ、本市の昼間流入人口の激増に伴う財政需要が増大している実態並びに本市域内における経済活動に伴う受益を勘案して、たとえば通勤着について企業負担による入市者雇用税なり、激増する自動車の市内乗り入れに対する自動車入市税のような新税を設けることを検討してはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。また、超過課税としては、国と地方を通ずる税源再配分による法人所得課税の拡充を実現させるために、まず本市独自の条例改正によって行なっている制限税率までの課税、すなわち超過課税を行なうぐらいの姿勢を示して決意のほどを世間、中央に知らしめてはと思うのですが、いかがなものでしょうか。すなわち、経済界の理解と協力を得つつ、法人税割りの税率を現行の八・九%から——九・一%に今度引き上げていただきました。制限税率は一〇・七から一〇・九に上げていただいたわけでありますが——制限税率一ぱいまで引き上げれば約三十億以上増収が見込まれると聞き及んでおります。われわれの要望を実現し、かつ、都市問題の早期解決の財源確保の促進剤的方策として、また中央政府への働きかけについて、経済界の強力支援を得る手段として、こうした措置をとらざるを得ないと思われるのですが、この点市長の率直な所信をお聞きしたいと思うのです。」 こういうことで、いま申し上げましたようなことが、税財政に関して私が昨年の予算市会の本会議でした演説の一部でございます。そのことに関しまして、いまお聞きくださいましたような指定都市の悩みというものを私代表してこの中に書いたつもりでございます。いま申し上げましたようなことに関しまして、大臣並びに局長の御答弁がいただけたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○秋田国務大臣 ただいま都市、特に大都市における財政需要につきるる御所見を承りました。まことにごもっともだと思います。政府といたしましてもこの点留意をいたしまして、ただいま御所論の中にも御指摘がありましたとおり、過去、自動車取得税の創設あるいは地方道路譲与税の配分基準の改正あるいは法人税割りの分割基準の操作等々、都市財源の充実につとめてまいったわけでございます。また四十六年度の分といたしましては、地方道路目的税の創設、自動車の保有課税の税率引き上げによる分を市町村に回していく等々、いろいろ苦心をいたしておるところでございます。同時に、この点につきましては、さればこそ先ほど御所論もありました周辺都市と関連をせしめて、いろいろ考慮すべしという意見が出てまいるところであり、地方問題の地方制度調査会におきましても、連合制度を示唆されております。これら行政機構の改善等も考慮に入れまして、税制調査会の御検討結果を待ちまして、さらに自治省としても検討を加えまして、何らか新しい財源確保の道をさらに講じまして御所論に報いたいと、せっかく検討を続けてまいりたいと考えております。
○長野政府委員 私どもも、確かにお話がありましたように、この大都市の非常に高い財政需要というものの実態を税財政制度の上で十分反映しておるかいないかという問題になりますと、確かにまだまだ十分でないという問題を多くかかえておると私どもも率直に思っております。それをどういう形で反映さしていくかということになるわけでございますが、私どもとしては、先ほどいろいろお話を承りましたけれども、やはり大都市については、有力な税源を持っておるところでございますから、その面で確かに税源を与えるということがやはり根本の一つの方向であろうと思います。わが国の大都市といわれるものが、大阪をはじめといたしまして、現在地方財政の上におきましてはほとんど軒並み交付団体になっておるわけです。このことはどうもわれわれも責任を感ずるわけでございますけれども、代表的な都市がすべて交付税の交付団体として存在しておるというようなことは、やはり全体の地方自治制度の根本的な問題に対する一つの批判の有力な論拠にもなるんじゃないか。大都市という代表的な自治体がすべて交付団体であるような税財政制度というものが、はたしてあり方としてどうなんだという根本問題というものを考えますと、私どももたいへん責任を感ずるわけでございます。その点につきましては、後進地域の農村とかそういうところと違いまして、非常に豊かな経済力を持っておりますし、高い所得を住民は持っておるわけでございますから、そういうところについては、根本的にはやはり税源の拡充ということをあらゆる機会をとらまえまして考えていかなければならない。また同時に、大都市自体の運営として考える場合にも、やはり税源を確実に捕捉をいたしまして、そして収入の確保につとめるということも確かに必要であろうと思うのでございますが、そういう点での双方の制度的な問題については国に大いに責任があると思います。運用上の問題については大都市自体の努力が望まれるわけでございます。両方がそういう努力を今後とも続けていかなければならない、このように思っております。
○中山(正)委員 先ほども言いましたように、七千億からの税収がある中で、全体では七四%ぐらい国のほうに持っていかれるわけでございます。おっしゃるように、私もそれを申し上げたかったのでございますが、豊かな財源がありながら、それが一ぺん国のほうに吸い上げられて、それがまた交付税として、それもたくさん来るならよろしいのですが、わずかばらばらとやってくるという姿は異常な姿である。それは局長もお認めいただいておるわけでございます。 時間がありませんので、はしょってまいりますが、公害国会でございますので、公害対策のことについてもひとつお伺いしておきたいと思うのです。 地方交付税の中に、公害対策費というのは一体どのくらい入っておるのかということです。非常に公害問題でどこもかも悩んでおるわけでございます。ところが、私が聞きましたところでは、指定都市だけで七億八千六百万円、そのうち国の補助がわずかに千五百万円しかない。大阪あたりは百万円しかもらっていないという。どうも公害公害と——与党の私が言ってはおかしいのかもしれませんが、といいながら、実質上も金の面での裏打ちがされていないように思います。一体そういう面で、どうしていただけるのか。こまかいことをいろいろ申し上げたいのでございますが、一体、地方交付税の計算で、公害対策費は平均的に県で幾ら、指定都市で幾ら、市で幾ら、どのくらい見積もっていらっしゃるのか、その点お伺いしておきたいと思います。
○長野政府委員 四十五年度の普通交付税の算定にあたりましては、公害行政を執行いたしますための人件費とか、それからこれは公害プロパーということになりますが、測定器その他の機械器具の購入費あるいは事務費等という直接の公害関係費に対しまして、都道府県におきましては二十億、市町村におきましては十億、合わせて三十億円を算入いたしております。公害対策のいわゆる公害防止事業といいますか、公害対策事業というものにつきましては、これはたとえば公共下水道でありますとか流域下水道事業でありますとか、あるいは河川の浄化あるいは緩衝緑地帯の整備というような問題になってまいりまして、これは一般の公共事業その他の事業として措置をしていくということになるわけでございますから、そういう関連の一面と見れば、これは公害防止事業でございますが、それにつきましては、交付税としては事業費補正等によって事業の円滑な執行ができるようにする、こういう形をとっておるわけでございます。そういうことでございまして、その三十億円というのは直接の経費ということに相なるわけでございます。 これにつきましての財源を標準団体におきましてどういうふうに考えておるかということに相なるわけでございますが、これは府県におきましては、標準団体で三千二百万円、市町村におきまして、これは人口十万の市を標準に置いておりますが、その関係だけでございますと、百六十二万円程度のものになっておるという状況でございます。これは先ほど申し上げましたように、公害プロパーの経費、今後とも公害行政につきましては全体としての財源措置をさらに加えまして、充実をしていきたいというふうに考えております。
○中山(正)委員 さっき申しましたのは何と申しますか、ほんとうの公害の、狭義の公害対策測定器具なんかのことを私申し上げましたので、そういう公害を測定する基本になるものでございます。またひとつよろしくお願いしたいと思います。 もう結論に入らないと五分過ぎております。お願いをしておきたいのは交通事業に対する一般会計からの問題でございますが、総建設費の九〇%分についてその八五%の四分の一を補助するということになっております。その財源保障として八割は普通交付税で基準財政需要額に算入されているとのことですが、一〇%分については一般会計で全額出資するようにと、六月二十五日付の自治省財政局長通達が出されていますが、普通交付税では全くこれは算入されていない。 これはまとめて御答弁いただいたらいいと思いまして、個条書き的に言ってしまいますが、八割は特別交付税で処置をしてやるのが妥当ではないかと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいということと、それから来年度以降も続く問題でございますので、ひとつよろしくお願いをいたします。 それから政府の政府資金分は六百五十五億あります。未償還額は千五百四十九億八千九百万円でございますが、うち政府資金分が六百五十五億八千六百万円、民間から借りておる分が八百九十四億三百万円ということでございます。政府資金分に対しては、四十五年から五十四年までの十年間の利子三百八十六億九千七百万円についてたな上げ債、この分についての利子百五十六億三千三百万円、これを国に助成していただくということになっておりますが、問題点は民間資金分だと思います。民間資金分八百九十四億というものがあるわけでございますので、ひとつこの点よろしくお願いをいたしたいと存じます。 それから交付税でお願いをしたいことは同和対策。同和対策のことも大きな問題で、西日本全体の中の十倍、大阪府市で二百数十億という金を使っておりまして、その同和問題というのは関西ではたいへんな問題になっております。みんなこれを大問題として、一つの中学校に二十何億をかけているところがある。とにかく民主主義の時代でございますので、大ぜいの人に押しかけられると非常に弱いというところを持っております。これはやはり逆差別——差別を解消するのには逆差別こそ平等の原則であるということを言っておることもわからないでもありません。その点ひとつ自治省のほうでも、同和対策というものが関西では大きな問題、特に大阪では大きな問題になっているということを御認識をいただきたい。 以上かけ足でございますが、またの機会に質問をさしていただくことにいたしまして、簡単な御答弁でけっこうでありますから承りまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○長野政府委員 地下鉄の関係でございますけれども、地下鉄についての助成措置は四十五年度から始まったわけでございます。これに対しまして地方団体も一般会計から二五%負担をするということになっておるわけであります。一般会計の負担分につきましては、交付税算入につきまして私どもも十分配慮いたしておるつもりでございますが、今後ともこの問題につきましては努力をしてまいりたいと思います。 それから既建設分のいわゆるたな上げ債とか、これにつきましては国鉄の債券と同じように政保債につきましてはいわゆるたな上げ債を発行いたしまして孫利子につきましての補給をするということになっておるわけで、縁故債分について問題があるという御指摘でございます。この点確かにございます。この点につきましては、私どもとしてはやはりこれをそのままにしておくわけにはいかないだろうということで、そういう意味での政保債に準ずるような措置、こういうものを逐次充実をしてまいりたい、こういうふうに考えております。 それから同和につきましては大臣は権威者でございますので、大臣からひとつ……。
○秋田国務大臣 同和問題は西日本の大きな問題である、確かにそうだと思います。また西日本だけではなく、隠れた意味におきまして、やはり日本全体にある問題だと私は思っております。これに対する財政上の強化措置、これは予算の原案作成の際に今後十分考えてまいらなければならないと考えております。いろいろ細部についても自治省として考慮いたしておることがございます。ただし、先般共産党の林さんから御質問もありましたが、同時に行き過ぎの分もあろうかと思います。これらの点につきましては、今後時間をかけまして行政指導を通じまして正しくしなければならないと考えております。
○中山(正)委員 どうもありがとうございました。
○菅委員長 細谷治嘉君。
○細谷委員 私は昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案に関連いたしまして若干の点を御質問してみたいと思います。 最初に大蔵省にお尋ねいたしたいのでありますが、四十五年度の予算編成の段階におきまして、税収見積もりというのが現在の予算に七兆一千三百三十五億円計上されておるわけでありますが、当時から専門的な財政学者等は、経済の伸びあるいは税の弾性値、こういうものから見て過小見積もりである、こういう批評があったことは大蔵当局も御存じと思います。ところで新聞等によりますと、従来でありますといつも九月ぐらいから十月ぐらいになりますと、当初予算と比べて税の自然増収がどのくらいになるだろうかということが事前によく書かれたものであります。ところがことしといいますか、年とともに大蔵省の箝口令がきびしくなりまして、ことしあたりはほとんど税の自然増収見積もりというようなことも新聞で書かれないようになりました。この点は私は昨年も指摘したわけでありますけれども、そこでお尋ねいたしたい点は、新聞等には、来年度の予算は九兆四千億円くらいになるのではないかと、しかも大蔵大臣は、ことしの警戒中立型から中立型の予算を編成するのだ、こういうふうに言っておるわけでございまして、おおよそ一八%強くらいの予算規模の伸びになるのじゃないか。そのよってきたる財源というのは、四十六年度の自然増収は、少なくとも一兆六千億くらいに達するだろう、こういうふうにいわれております。こういう新聞等の記事から察しまして、私は四十五年度の税の自然増収はかなりあるものと思うのでありますけれども、この点についてひとつ隠さずに教えていただきたい、こう思います。
○安井説明員 お答え申し上げます。 本年度の税収予算の見積もりにつきましては、御承知のように、昨年十二月におきますところの閣議決定の経済見通しに基づきまして、私どもとしてはその当時の資料に基づいて適正な見積もりをいたしたつもりでございます。その後、本年度になりましてからの税収状況を見てみますと、最近手元で明らかになっておりますのは十月末の税収でございます。十月末までに全国の税務署等を通じまして収納になりました税収でございますが、その数字は、一般会計で申しますと、予算額が六兆九千三百億でございますが、これに対しまして一般会計におきますところの租税及び印紙収入は三兆六千七百億でございます。その進捗割合を調べてみますと、五三・〇%ということになっております。つまり十月末までに半分以上の税収が入っているという状況でございます。これを昨年に入りました税収に対する昨年のちょうど十月末、つまり前年同期の進捗割合を見てみますと、四九・五%でございますから、昨年に比べますと、十月末現在では、三・五%ばかり税収が上回っているわけでございます。その内容といたしましては、昨年十二月にわれわれが策定いたしました——われわれがといいますか、政府のほうで見積もりをいたしました経済見通しを上回る経済成長は、いままでは少なくとも出ていたということは言えるようでございます。法人税あるいは源泉所得税等において、この進捗率が上回っているということは言えるわけでございます。 ところが、問題は、御承知のように、われわれが本年度の税収を見積もりいたしますときに、十一月以降の税収はどうなるかということでございます。これは新聞でも御承知のように、たとえば一番税収に大きなウエートを持っております九月期決算というのがあるわけでございまして、九月期決算の税収は、各紙とも非常に低迷をしているというふうに伝えられておりますのは、御承知のとおりであります。私どもも私どもなりに調べてみているわけでありますけれども、いまだにそれを正確にはつかみ得ませんけれども、いままでにない増収、増益決算ができたのが一つの屈折点に来ているというのがどうも事実のようでございます。その後九月期以降、十月期、十一月期決算の法人の税収を中心にいたしまして、上期と同じような税収の段取りでいくかどうかということにつきましては、私ども全くいまのところ見通しを持ち得ない状態でございます。したがいまして、この年度内の自然増収がどのくらいになるかということにつきまして、私どもなりにもちろんいろいろ計算はいたしておりますけれども、いまのところ何とも申し上げかねるというのが現在の状況でございまして、決してゼロだということは——少なくとも十月末までに相当な進捗状況がございますから、それを食いつぶすほど経済状態が悪くなるとは考えておりませんので、ある程度の自然増収はあるだろうというふうには考えておりますが、どの程度の規模になるのかということは、正直に言ってわからないというのが現状でございます。
○細谷委員 経済見通しのことについてはあとで若干触れたいと思いますが、四十五年の十月末の租税及び印紙収入、おそらくいまの数字は専売益金等も含めての数字ではないかと私は思うのでありますけれども、私が「金融財政事情」等の雑誌から、大蔵省が発表いたしました九月末の実績進捗率、こういうものを拾ってまいりました。それによりますと、所得税におきまして四十四年の九月は四一・八%の進捗率でありますけれども、四十五年九月末は四四・一%、金額にいたしまして一兆百七十五億円収納されております。法人税は昨年は四六・四でありますが、ことしは五〇・二とかなり上回っておりまして、一兆二千百四十一億円という数字であります。酒税は昨年は四二・六。いつも酒税は当初予算より引っ込みがちでありますけれども、ことしは伸びておりまして、二千六百六十四億円の四六・二%、昨年の四二・六よりも三・数%収納率が上回っております。租税及び印紙収入全体といたしましては、昨年が四三・八%でありましたが、ことしは三兆三千三百四十二億円、四六・七%というのが九月の租税及び印紙収入の実績となっております。これは間違いありませんか。
○安井説明員 いま先生がお示しの数字は、九月末の税収であろうと思います。私の手元に九月末税収を持っておりませんで、十月末税収で見てみますと、大体いま先生のおっしゃったような傾向は出ておりますが、それは、もしなんでございましたら、それを後刻御報告申し上げます。各税日ごとにわかっております。
○細谷委員 大切な議論をしているのですから、傾向なんということじゃ困るわけです。あなたのほうで発表した数字を私は拾ってきたのですよ。あなたのは十月の数字ですけれども、私はこの前あなたに八月末の数字をもらいました。九月のことは大蔵省発表として「金融財政事情」という雑誌に出たのを私は拾ってきたのです。ですから、傾向でなくて、あなたは十月を言ったのですから一カ月前だ。ちょうど半分済んだところですから、それをはっきり確認してもらわなければいかぬ。
○安井説明員 私、先生がおっしゃいました九月末税収に対しまして、いま手元に持っておりますのは十月末税収の表でございます。所得税におきましては、進捗割合が、先生のおっしゃった資料よりももう少し進んでいるわけでございます。 それを具体的に申し上げてみますと、所得税で申しますと、全体の進捗割合が四九・三でございます。つまり先ほど申し上げました一般会計分、これは専売益金は入っておりませんが、一般会計で五三・〇という進捗率に対しまして、所得税は四九・三でございまして、これは昨年の同期の進捗割合が四六・八でありますから、それを上回っております。前年同月比で税収で見てみますと、約二一%ばかり上回っているわけでございます。 次に、御指摘のございました法人税でございますが、進捗割合は五四・四でございまして、これは一般会計分五三・〇より上回っております。昨年同期が五〇・一でございますから、法人税収というものが、いままでの税収の好調である原因を示しているということは、九月末と同じような傾向でございます。前年同月に比べましても、三〇%ばかり上回っているわけでございます。 三番目に御指摘のございました酒税でございますが、これも進捗割合は五七・四でありまして、昨年度が五二・二でございましたから、これも上回っております。ただ、税収全体としては、所得税、法人税に比べますと、税収の伸びは十月末で、前年同月に比べて一三・七くらいの伸びにとどまっております。こういうのが現状でございます。
○細谷委員 いま九月、十月の実績——私が申し上げた九月、いわゆることしの半年分は正しいと御確認になりますね。
○安井説明員 いま手元の資料を見てみますと、先生の御指摘のとおりの数字だと思います。
○細谷委員 それでは、本年度の当初予算の際に見込まれておる経済成長率は一五・八でございますが、四十五年度の経済見通しは名目どのぐらいの伸びになる見込みか、お尋ねいたします。
○安井説明員 現在経済企画庁のほうでその作業をいたしておると聞いておりますけれども、私どものほうへ、どれだけの数字かという正式の御連絡はございません。
○細谷委員 自治大臣いらっしゃいますが、せんだって、十二月五日に、内田忠夫東大教授グループがやっております日本経済研究センターの計量モデルで経済の見通しが予測されております。それを見ますと、四十五年度の見通しは一八・一、こういうことになっております。したがって、当初の見通し一五・八よりも二・数%経済成長率が高くなる、こういうことであります。四十四年度は、御承知のように、一四・四という当初の経済成長の伸びの見込みでありましたけれども、実質は一八・五であります。かなり大きな違いができております。ことしは、昨年ほどではございませんけれども、一五・八の見込みが一八・一になるだろうというのが、内田教授等の日本経済研究センターの計量モデルによる四十五年度後半、四十六年度、四十七年度の第一・四半期の経済見通しであります。これは、自治大臣、ぽうっと聞いてもなんだろうけれども、大蔵省は、それは商売だから、税をはじくときこれは一つの基礎になる、全部の基礎とは言いませんけれども……。一五・八というのが一八・一、このくらいになるだろうということは肯定なさいますか。
○安井説明員 いま御指摘の、内田先生のモデルがそうなっていることば承知いたしております。ただ、私ども、この経済見通しがどうなるかといいますのは、税収の計算の基礎となる計数そのものは、政府部内で経済企画庁等からいただきまして、それをもとにはじいておりますので、私ども独自に、今後の経済見通しがどうであろうかということは、正直に申しましてそれだけの能力もございませんので、いろいろな推計で発表されております、たとえば経済研究センターであるとか野村総合経済研究所であるとか、各銀行の見通しであるとか、こういうものは全部手元に置いて検討いたしておりますけれども、私ども独自に、どの程度になるかということを申し上げる段階にまだないというのが実情でございます。
○細谷委員 大体経済見通しの問題について大蔵省のは当たったことがないのだ。(「天気予報と同じだ」と呼ぶ者あり)毎年毎年狂っている。正しいのは、この日本経済研究センターなり、あるいはたくさんの銀行等が毎年立てるそういうものは、純粋に予測するから当たるのであって、大蔵省のやつは、予算に関連して政策的に数字をいじくるから、出た数字は正しいようでありますけれども、その過程において変な要素が入ってくるから当たったことがない。そういうことでありますから、それはあなたも、認めると言わぬだろうけれども、内心認めているだろうと思うのだ。天気予報と同じですよ。いまここで、天気予報と言いなさいと言ったから言いますけれども、天気予報と同じだ。 〔委員長退席、砂田委員長代理着席〕 こういうところの経済予測が常に当たっている。こういうことでありますから、内田教授等のやった数字、その他の年度当初の銀行等がやりました数字というのはよく当たっていると思うのです。これは一応認めるとは言わぬだろうけれども、そうだ。 そこで、四十六年度の見通し、これは新経済社会発展計画では一四・七でありますけれども、せんだって、十二月六日でありますけれども、十七銀行が来年度の経済見通しというのをやっております。実質一〇%、そうして、十七銀行のを大まかに言いますと、名目で一番低いのが一五・三、一番高いのが一七・七、こういう数字になっておりますので、これも新経済社会発展計画の一四・七というのとかなり違っております。確かにこの二つの経済見通しを見ますと、今年の下期から、一部この金融引き締めがきいてきまして、すでに解除されましたけれども、少し落ち込みかげんでおるけれども、来年の後半期にはまた上昇気流に乗る、こういうのが見通しですよ。 そこで、私はお尋ねしたいわけでありますが、昨年度は経済成長率が一八・五伸びましたので、税収が前年比幾ら伸びたかといいますと、二二%実績で伸びているわけですよ。これは当初予算との比較じゃありません、税収実績。これは認めますね。
○安井説明員 昨年度の決算額の前年度比をいたしますと二二・三伸びていると思います。
○細谷委員 私は計算尺でやってますから、三けた目はちょっとおかしいのですけれども、まあ大体合いましたね。そうなりますと、昨年度は当初見込み一四・四が一八・五になった、税収の伸びは、その際に二二であった。そうしますと、四十五年度は一五・八という見込みであったのですけれども、おおむね一八%程度伸びる。そうなってまいりますと、これらの税収は当初見込みより——しかも、かなり大幅のベースアップがされておりますから、所得税等の伸びがありますから、私はかなりの伸びがあると思うのであります。昨年は二二・三%伸びたのでありますけれども、かりに今度は、少し大き過ぎるとおっしゃるかもしれませんけれども、前年実績の二割伸びたといたしますと、七兆四千三百六十九億円程度の税収が見込まれる。いってみますと、当初予算に対して三千億円程度の自然増収があるのではないか。これは、かりに二割伸びたとしたらという仮定がありますよ。私は、これはやや甘く見た数字だと思うのですが、少なくとも一割七分か一割八分くらいはかたいと思うのでありますが、その一割七分程度でありましても二千五百億程度の自然増収はあるのではないか、こう思うのでありますが、そう、はいとは言わぬだろうけれども、どうですか。
○安井説明員 先生のように理詰めで御計算なさいますと、その御計算が間違っているということを申し上げるだけの自信を私ども持っておりません。ただ、先ほど申し上げましたように、これから私ども税収の計算をいたしますときに、GNPの伸びももちろん非常に重要なファクターでございますけれども、同時に、具体的に各月にどれだけ税収が入ってくるかということが非常にポイントになるわけでございます。で、九月期決算の法人がわからなければ——また、御指摘のように年末のボーナスの支給というものが相当伸びるであろうという一応の予測は立てております。しかし、同時に毎年三月の個人の確定申告の中におきますところの事業所得等が、こういう不況感が少しでも出てまいりますと、どうも収益が伸びないというのが従来の実績に出ておるものでございますから、その辺を含みまして、どの程度伸びるかと言われましても、ちょっと私ども正確にお答え申し上げかねるというのが実情でございます。
○細谷委員 それでは、ひとつ観点を変えましてもう一点お尋ねしたい。最近数年間の国税における税の弾性値はどういう結果をたどっているのか、お教えいただきたい。
○安井説明員 お答え申し上げます。税の弾性値を計算いたしますときに、御承知のように税制改正をいたしまして減った分だけを上のせいたしましたところで弾性値をはじくわけでございますが、四十四年度が一・三九でございます。四十三年度が一・三一、四十二年度は一・四七で、四十一年が一・二五、これに対しまして、四十年度は一を割りまして、〇・八四ということになっております。
○細谷委員 この税の弾性値は、税制改正がなかったものと仮定して算出されるわけでありまして、いまお述べになった数字がどういうふうに計算されたか、それをつまびらかにしませんと……。私がいろいろな雑誌等から拾い集めたものから見ますと、少し数字が小さくなっておりますけれども、この弾性値の、いまお述べになった弾性値等から想定いたしましても、いまなかなか、一般的に国の税の弾性値は一・四五くらい、府県の弾性値は一・三五か一・四くらい、市町村の税の弾性値は一・一くらい、こういうふうにいわれております。いってみますと、もう景気がよくたって市町村は、さっきも話がありましたけれども、その景気の恩恵にあずからない。不景気だけはどっと受ける。こういう税制体系であることはもうすでに言い古されたことでありますけれども、そういういまお述べになったような数字、そして先ほどあなたが確認いたしました九月末、十月末の実績の伸び、こういうものからいきますと、どうしても私は千五百億か二千億円、しばしばいわれておりますように千八百億円くらいはどんなに小さく見積もっても自然増収はあると申さなければならない。私は、きのう大蔵委員に聞きました。どうしても千五百か千八百億くらいは絶対あるとこう詰めても、大蔵省はウナギをつかまえるような態度だと、大蔵委員が言っておりました。千五百億か二千億円くらいのやつはどう見積もっても自然増収はあると考えるのが普通であり、妥当であろうと私は思うのでありますが、いかがですか。
○安井説明員 自然増収の問題につきましては、万年心配症のようなことで、おしかりを受けることも重々承知しているのでありますけれども、先ほど申し上げましたように、十月末までの税収では、少なくともことしの上半期まではもうすでに税収が順調であったということは事実でございます。これが下期のほうへ響いてまいるであろうということも私ども考えておるわけでございますけれども、したがいまして、自然増収がことしは出ないだろうということは私ども申し上げていないわけでありまして、ある程度の自然増収は出るだろうということは、私どもも幾つかの計算をしてみても出てくるわけでございますが、さてそれがどれだけになるかといいますと、もう先生におしかりを受けることも重々承知で申し上げるよりしようがないのでありますけれども、どうもいまここでこれだけは確実であるということを申し上げるに至らない状況でございまして、私ども実は自然増収の問題を考えておりまして、おそらくことしの自然増収の見方というものは、ことしの自然増収、それからさらに来年にかけまして、おそらく自然増収の見積もり方が最もむずかしい年ではないかという感じを持っているわけでございます。
○細谷委員 時間がございませんから…。むずかしいでしょうけれども、自然増収はもう間違いなくあるということは、いま申し上げたことから理解してよろしいと思います。よろしいですね。 そこで、次にお尋ねいたしたいのでありますけれども、自治省としてはこの法律を借金で出したわけですね。そうしてたいへんわからない。簡単でありますけれども、たとえば附則の二項なんというのは、これは何を言っているのか読んでもさっぱりわからないように書いてある。見通しとしては私は、大蔵省の主計官おりますが、これは国の予算の面からいきましても、食管の問題があり、いろいろな問題がありますから、補正予算必至だと思うのであります。これについて、補正予算というのは通常国会に出てくるのかどうか、自治省としてはそういう補正予算をあらかじめ考えた上でこういう借金をするので、こういう法律案を、特例を出したのだ、こういうふうになっているのか、これをひとつお尋ねしたいと思うわけです。
○後藤説明員 補正予算の問題につきましては、先生御指摘のように給与改定のほかに米の問題とかいうふうな問題もございますし、一方歳入面で、いま主税局の総務課長が御説明申し上げましたように、非常に上期の見通しがむずかしいというふうな不確定な要因がございます。しかしながら給与等につきましては、これは義務的な経費でございますので、大臣も昨日御答弁をしておりますように、やはり一月末ないし二月早々には何らかの補正というふうなことになるのではないかというふうなことを申し上げられると思います。 あまり問題が大きな問題でございますので、主計官としてそれ以上はちょっとどうもお許しを……。
○長野政府委員 ことしの給与改定に伴います御提案、御審議を願っております法律案は、実は昨年の給与改定の場合と同じやり方をしておるものでございます。この附則の書き方も実は昨年から発明された書き方であります。その発明は、これは私どもが発明したというよりは、その当時のいきさつから申しますと、大蔵省のほうが発明してくれたのです。これはやはり補正予算を組むことがあるかもしれない、そういう場合には、給与改定について借り入ればするけれども、補正予算を組んで、交付税が増額になればなるだけ借り入れ額を減らしていこうではないか。そうしてそれがことしの場合でございますと、五百五十億円をこえるほど交付税が伸びれば、借り入ればゼロになる、あたりまえの話ですが。去年もそういうことになった。去年はそういうとおりに補正予算がございまして、そうしてこの規定は動かさずに済んで、借り入れ自身はやらずに済んだわけでございます。本年も、私どもは今度は本年は去年と同じ書き方をしておきたいという話を大蔵省といたしました。そうしたら、大蔵省としてもまあまあそうだなということになりまして、同じ方式になっておるわけであります。いま主計官のお話がありましたように、去年よりもっと明確な形で補正予算というものは予定されておるようでございます。したがいまして、そういうことから考えますならばこの五百五十億円の借り入れという財源措置は去年よりもっと確実な形で、一部は借り入れるということにはなるかもしれませんが、五百五十億円まるまる借り入れないで済むという可能性といいますか、そういうことははるかに大きいのじゃないか、こう考えております。
○細谷委員 昨年は二百億円借りたわけですね。そうでしょう。ことしは五百五十億円で金額は大きい。そうして、その五百五十億円というのは大体補正をされるだろうということはほぼ大蔵省も覚悟しているようです。それはそうでしょう、人事院勧告等受け入れておるわけですし、米の問題はあるし、あれこれあるわけですから。公害対策予算も含まなければならないのですからそうなるでしょう。千五百億円こえればその百分の九十四というものはここで勝負になってくるわけですね、附則の二で。去年よりも金額が大きいということでこの条項がどうなるか。去年は二百億円ですからたいしたことないですけれども、ことしは五百五十億円。その百分の九十四、それをこえるかこえないかというのがこの問題なんですから、大体補正予算は組む。そして私は、この二項においてこの後段のその日に効力を失うということに間違いなくなるのではないか、こう見通しておりますがいかがですか。
○長野政府委員 私どもはぜひそうなることを期待をいたしております。
○細谷委員 そこで、次にお尋ねいたしたい点は、これは私はこの春の予算委員会の際にも自治大臣にお尋ねいたしたわけでありますけれども、年々歳々地方財政計画という三千数百の地方財政運営の柱ともいうべきものが計画と実績とが二割ぐらいの乖離が起こっておるわけですね。これは毎年毎年続いておるわけです。そしてその乖離の内容を見ますと、地方税においておおよそ一割程度、一〇%程度、それから支出のほうになりますと給与関係費がおおよそ二割程度、地方財政計画と決算面で違っております。こういう状態でありますので、やはり地方財政運営の柱なんでありますから、基本的な方針なんでありますから、こんなに大きく違わないような地方財政計画をつくることが財政運営の大黒柱になりますし、自治省として親切な正しいやり方ではないか、私はこう思うのでありますけれども、一向直らない。大臣、どういたすおつもりですか、お尋ねいたします。
○秋田国務大臣 去る国会においても確かにその御質問を受けました。先ほども財政局長からお答えいたしましたように、当初予算である、あるいは基準の計画であるという点から多少の乖離はやむを得ないといたしましても、近年決算額と当初の計画の差があまりにあり過ぎるという点は確かに問題でありまして、今後できるだけこれらのものを詰めていくように処置をいたしたい、こう考えております。まだ十分詰まってない点がありますのは残念で、せいぜいつとめてまいりたいと思います。
○細谷委員 財政局長さん、地方財政計画の給与関係費の計画と決算額を拾ってみますと、四十二年度においては計画額の給与関係費というものは一兆七千四百二十八億、決算額が二兆三百三億、四十三年度は計画額が一兆九千七十五億、決算額が二兆三千八十一億、そして四十四年度の給与関係の計画額というのは、四十三年度の決算よりも千数百億円下回っておるわけですね。四十四年度の決算額は、まだ純計はつまびらかでありませんけれども、こういうふうに年々前の年の決算というのはぴしゃっとあらわれながら、計画額というものを実績に近寄せようという努力をしないところに、地方財政計画がいよいよ実績と乖離して、二割も乖離をしているわけですから、これは財政運営の柱としては、指針としてはちょっと困りものになっているわけですから、この辺に問題がある、こういうことでありますがいかがですか。これはお考え直しになったほうがよろしいのではないでしょうか。
○長野政府委員 御指摘になりましたように、給与関係経費が出ておりましても、確かにそういう決算と計画との間の差はございます。これにつきましては、これが離れておることがいいと私ども決して思っておるわけではございませんので、適正な形での是正ということは常につとめてまいらなければならぬと思いますが、この中で、いろいろそういう面でなぜこれだけ違ってきたかというものについての説明のつくものも相当ございます。これは補助職員の単価の問題でございますとかいろいろなもので、どうしても国の予算なり単価なりを基礎にして計算いたしますものですから、実質と合わなくなっているという点が一つございます。 ところがもう一つの問題は人員でございます。人員についての見込み方について、実際の人員とそれから地方財政計画で算定いたしておりますところの人員との間に乖離がある。それからもう一つは給与ベースというものが、財政計画で算定をいたしましたものと、実際の給与関係経費として地方団体が支給をいたしましたものとが必ずしも合いません。これにもいろいろございます。そういうようなことがありますから、そういう問題をやはり合理的に、相互のギャップを埋めるについてしっかりした理論的な説明のつきます限りは、私どもは当然埋めていかなければならないと思っておりますが、給与ベースでございますとかそういう問題になってまいりますと、これはいろいろ議論のあるところでございます。こちらといたしましては、財政計画を立てます際には、やはり地方公務員の給与は国家公務員の給与に準ずるということでございますので、その考え方に立ちまして計算をいたします。そういうところから、府県、都市等を中心にいたしまして、実績との間に開きが相当出てくる、こういうことに相なるわけでございます。それからまた来年度の繰り越しその他積み立て、こういうものは地方財政計画の中では考えておりませんから、その辺がいろんな経費の中で差が出てくる。そういうことがいろいろございまして、毎回御指摘を受けておるところでございますが、私どもも合理的に理由のつきますものにつきましては、ぜひ是正をしていきたい。それから、もちろん中には超過負担の問題等いろいろありまして、そういうものを財政計画の中では十分見ていないというようなことでございますが、これもやはり大蔵省あるいは関係各省ともいろいろ御協議をいたしまして、引き続いてそういう矛盾のないように充実をはかっていきたいと思います。また、それを通じまして財政計画の上に適正な形で反映をしたい、こう考えております。
○細谷委員 いま給与関係費については、計画人員等を基礎にして単価をかけて積算されるものですから、ただ実績に右へならえというわけにいかないということは私は知っている。自治大臣、こういうふうな乖離、特に激しいのは人件費、給与関係費、これが常にふえている。それから収入のところでは、諸収入なんというのは全くもう話にならぬ。計画と実績とはもう何倍も違うのです。 〔砂田委員長代理退席、大西委員長代理着席〕 こういう根本的な原因は、私は大蔵省はそうではないと思うのでありますけれども、大蔵省にも若干それはあるでしょう。国が地方団体よりも上なんだ、偉いんだ、国の予算のほうが地方財政規模よりも大きいのがあたりまえだ、地方財政計画が国の予算を上回った場合には、これは地方の放漫財政だ。大蔵省はあまり考えないと思いますが、あるいはいらっしゃるかどうか知りませんけれども、マスコミは書くのですね、どこの新聞にも。ことしの予算規模と地方財政計画は五百億、その前年は一千億の差がある。しかし、三十一年と二年は地方財政計画のほうが上回ったということはあるわけですけれども、その後は全部マスコミ等に押えられて事実と乖離した地方財政計画をつくってきた。これがたいへん大きな責任であろうと思うのですよ。責任というより大きな原因であろうと思うのです。ですから、自治大臣、やはり地方財政計画はこういう役割りを果たさなければならぬというその役割りにのっとれば、当然のこととして、地方財政計画の中には国から来る交付税や補助金というのがもう六割も占めておるわけですから、あたりまえなんですから、これは重複経費なんですから、き然とした態度で、実情に即するような地方財政計画をつくるべきだと思うのですけれども、自治大臣の決意のほどをひとつ承っておきたい。
○秋田国務大臣 たしか国の財政規模と地方財政規模との差があることについてどう思うかという御質問がさる国会においてもあった。その際にも、私は、必ずしも地方が上であってはいけないということは考えておらない、いわんやそこに重複した金額もあることだし、地方公共団体の固有の事務及び使命というものがございます。その使命達成に必要な費用は当然正確に計上さるべきものでございますから、その趣旨において細谷さんと私とは趣旨が同じです。ただ、先ほど財政局長も申し上げましたとおり、いろいろ当初人件費等においてはかり知れざる問題を含んでおります。しかしながら、将来これらの点につきましてもせいぜい詰めまして、計画と決算との乖離がはなはだしくならないようにすることは、技術上からも、正しい地方行財政の推進の上からも必要なことと存じております。
○細谷委員 次にお尋ねしたい点は、この地方財政計画に関連するわけでありますが、二割の乖離がありながら、そうして財政計画の項目についてはすべて実績が計画を上回っておるのでありますけれども、ただ一つ下回っているというのがあるわけですね。何かというと、維持補修費なんですよ。これが例年あるわけですね。四十二年度のあれを見ますと、やはり維持補修費は計画を二百四億円も下回っておるわけですね。そうして四十三年度では顕著に出ておりませんけれども、常に維持補修費と単独事業というのが計画を下回る可能性があるわけであります。その原因は、自治省が、今度のこの特例のあれにありますように、この時期になって節約を求めるから、首長があるいは地方公共団体が、自分の範囲でやれるところに——補助金をやったのに裏金を出さないと来年から公共事業をもらえぬとかなんとかで、上からの中央集権の圧力が来ますから、自分のところであんばいできる単独事業と維持補修費を削っていく。こういうことに必然的になっていく。その原因は、今日この時期に節約を求める——ことしの地方財政計画でもすでに節約を求めておるですよ。去年私は申し上げました。当初の地方財政計画で節約を求めておいて、またこの特例をやる際に二度も節約を求めるというのは不見識じゃないか、こういうことをやらぬでくれと言いましたら、ことしの地方財政計画にも節約を求めて、今度もまた節約を百十五億円求めている。こういうことは五百五十億円を上回るのがいやなものですからこういうことにしたと思うのですけれども、おやりになるのなら当初から節約ワクを求めておくべきだと私は思うのであります。ですから、今度はしょうがないけれども、来年度以降は、やるのなら当初にもうやって、そしてきちんとした財政運営をしてもらうという、そのための土台としての地方財政計画を作成するというお約束をひとつここでしていただきたい。いかがですか。
○長野政府委員 維持補修費につきまして財政計画より実績のほうが下回っておる唯一の例だという御指摘がございました心この点につきましては、地方団体の側に立って考えますと、やはり一つは、大きな維持補修関係の仕事ではなるべく投資的経費のほうに加えて考えていく、投資的経費というのはやはり大きな形で実行をしていきたいという気持ちが非常にございまして、そちらのほうに回して、実質は維持補修とかそういうものを相当大きくやりましても加えていくという傾向が非常に多いということがここにもあらわれておるのじゃないかという気が私どもはいたしております。それから、節約の問題についてどうしても物件費ということになってまいります。これがどうも常識的な、一番縮め得るという、ねらわれる一つの問題になるわけであります。実際は一番そこに問題があるという仰せも私、確かにあると思います。 そこで、当初に今度はやってしまってあとはやるなというお話でございますが、かりに当初にやりましても、今度途中で国が、おれのほうはまたやる、こういうことを言うことがかりに起こってまいりますと、国がやるときには、主計官おられますけれども、また地方も同じつき合いをしてぐれないと困るという話がまた出てくる。そうすると、当初にあまりやりますと、それで終わりというふうになりませんで、またやるという、無理が重なるということになる、変な言い方でございますが、おそれも実はあるわけであります。したがいまして、この辺になりますと、予算の組み方としまして、大体似たような行政項目につきましては、国と地方あるいは地方財政計画の上では、ほとんど同じように計数を計上しておるわけでございますが、やはり地方と国とが同じような性質のものについて違った立て方をするということも、理屈としてはなかなか説明のつきにくい点でございます。この辺は、一応国としてもやり得る、地方としてもやり得る、ただし地方では現場の仕事が多うございますから国と同じようにはやれない、その特殊性の幅だけは実は節約を控えておる。その点をやはり実態に合わせた考え方として見ました場合には、一番それが公平なのじゃないかと思っておりますが、そういう意味では、同じような性質について、国がやり得るという場合に、地方が全然やれないということもなかなか言いにくい。この辺の平仄をそろえながら、しかし御趣旨のこともありますので実態をそこなわない形で考えてまいる。こういうことにぜひしていきたいと思っております。
○細谷委員 それ以上は時間がありませんので言いません。 実は「地方財政」の九月号に、課長の部下であります土田栄作という人が「四十五年度の普通交付税の決定について」という論文を書かれております。これを拝見いたしまして、私は、数カ所の地方公共団体の四十三年、四十四年、四十五年度について、単位費用そして補正状態というのが同じであった場合と、そして今日までの推移した場合というのを一々計算して比較してみました。その比較した結論として、地方交付税は四十四年度から四十五年度にかけて加速度的に補助金的性格を濃くしてまいっておるという結論を申し上げざるを得ない。こういうことでありますけれども、これに沿うてひとつ質問をしてみたいと思いますけれども、きょうは時間がありませんから、それだけを申し上げて、次に移りたいと思います。 先ほどもちょっと話がありましたけれども、いま公害国会といわれております。今年度の地方財政計画なり地方交付税等では若干公害対策が考えられておる。たとえば二百二十六人、都道府県なり十万以上の市に対して平均二人くらいの監視員を設けよう、普通交付税上の都市対策として、ばく大な金を見ております。私どもにとってばく大な金ですが、たったの十億円というのが、四十五年度の公害対策として交付税で見られておる、こういうことであります。食品衛生対策としては十一億円、個人とすればばく大な金でありますけれども、何兆という中においては、これでは今日の公害対策はやれないんじゃないか。現に、自治省が四十三年度に調査いたしました数字によりますと、都道府県で八十八億円、指定市で三十億円、特別区で四億円、市町村で七十五億円という公害対策費用が支出されております。今日こういう問題でありますから、今後は公害対策の予算については、積極的に自治省としても努力するし、また必要な措置は講ずる。ここでも議論もされておりますが、今度も十四本の法律が出ておりますけれども、全く自治省は軽視されております。ただ法律だけつくって自治体やりなさい、こういうことであります。こういうたいへんな、片足のような法律のかっこうになっておるのですから、これについて自治大臣の決意のほどを一言お聞かせいただきたいと思います。
○秋田国務大臣 今回の権限委譲につきまして、またそうでなくても公害対策費というものは、施策の充実強化に応じまして、当然財政的な措置を強化してまいらなければならないのであります。この点地方交付税等の措置につきましては、所要の措置を強化してまいるつもりでおります。なお公害防止計画事業を集中的に行なう地域に対する対策費につきましても、総合的に関係方面といませっかく折衝中でございまして、ひとつできるだけ前向きの、必要な措置を講じたいと考えております。
○細谷委員 最後に、人事院勧告に基づく地方公共団体としての大きな問題として、地方公営企業についての給与改定という問題がございます。特に地方公営企業の場合、水道等は地方公共団体のかなりのフリーハンドがありますけれども、全くのフリーハンドがない、しかも高度経済成長政策によって過密化等が進んでおりまして、いま非常に大きな問題になっておりますのは都市交通問題であります。そこで、都市交通問題を中心といたしまして、地方公営企業——病院等もたいへんな問題がありますけれども、これの企業職員についての給与改定はいつも紛争の種になっております。これについては、私はやはり何らかの措置を講じてやらなければならないのではないか、いや独立採算制だ、こういうことでは割り切れないのじゃないか、こう思うのであります。四十四年度の人事院勧告も、片づいたのがことしになってからであります。そこで、四十五年度は一体どうなるのか、来年は統一地方選挙だ、一体いつわれわれのやつは片づくだろうかということで、この地方公営企業の関係の職員はたいへんな悩みを持っておるのじゃないかと思うのでありますが、これについて自治大臣の積極的な前向きの御所信のほどを承りたいと思うのです。
○秋田国務大臣 どうもこの点は、細谷先生のお気に召すような答弁がおそらく出ないのではなかろうかと私心配をするわけですが、しかし決してないがしろに考えておるわけじゃございません。やはり公営とは申せ、企業でございますので、独立採算制のたてまえをはずすというわけにはいかぬ。しかし、何もかも全然一般会計から見れないというものじゃない。企業を健全化する意味のいろいろの施策の中で、企業努力だけにまつのは無理なものもございましょうから、そういうものにつきましてはやはりそれ相当の考慮はさるべきものと思いますが、本筋はやはり企業努力によって必要なベースアップ、必要な資金を捻出していくということが必要であろう、しかしながら、これはいろいろ総合的に施策を考えまして、企業別に御相談を申し上げるというところは十分考慮をいたしてまいるつもりでございます。
○細谷委員 何べんも持ち出しますけれども、四十三年度の地方財政計画を見ますと、公営企業繰り出し金というのが財政計画では六百八十六億円ありますけれども、純決算額は千六百六十二億円、言ってみますと、地方財政計画の二・四二倍、こういう実績になっておるわけですね。こういうに繰り出し金が多いのは、一つはやはり建設的なものもありましょう。同時にこういう経常的な部分もあるからこうなっているんだと私は思うのです。四十四年度、四十五年度になりますと、もっとこの繰り出し金における計画と実績の乖離というのは大きくなっておるのではないか、こう思うのであります。したがって、自治大臣以下財政局長、この問題についてはここ数年懸命に努力していただいたことを私は率直に認めます。認めますけれども、今度はやはり金額が大きいだけに大きな問題でありますので、ひとつ大臣、最初から私の質問に対して気に食わぬだろうなんて、そんな潜在意識は持たないで、この問題の積極的な解決に努力していただきたい、また努力しなければならぬ、こういうことを申し上げまして、時間がありませんから、きょうはこれで私の質問を終わっておきます。
○大西委員長代理 山本弥之助君。
○山本(弥)委員 まず給与改定に関する事項につきまして、自治大臣に二、三承っておきたいと思います。 今回の給与改定につきまして、新しく高齢者の昇給延伸という問題が出てまいっておるわけであります。おそらく国家公務員におきましては、五十六歳以上で人事院の定める年齢をこえる職員の普通昇給については、最初が一年六カ月、その後の昇給期間は二十四月というふうにきめて、実施につきましては、行政職の俸給表(二)表または医療職につきましては六十歳以上、その他は五十八歳以上というふうな指定がなされておるわけであります。従来からの地方公務員のベースアップにつきましても国家公務員に準じて措置をする、そういうような指導をいたしまして、これと多少とも異なる措置をとる場合には地方交付税その他で制裁措置をとるという、地方公務員の給与改定あるいは給与の支給につきましては国家公務員とほとんど同一の態勢でやるということをきびしく御指導なさってきておられる。今回もおそらくそういうふうな御指導になろうかと思うのでありますが、その点、まず承りたいと思います。
○秋田国務大臣 地方公務員の給与につきましては、国家公務員のそれに準じて支給さるべきその既定の方針に変わりはございません。しかしお尋ねの点につきましては、地方地方による実情もこれあり、その点についてはある程度実情に応じて弾力的な措置を顧慮されるべきものかと心得、そのように指導してまいる所存でございます。
○山本(弥)委員 高齢者の昇給延伸につきましては、ただいま自治大臣の御答弁によりますと、地方の実情に即した弾力的な運営をするというお話を承りまして、この高齢者昇給延伸、国家公務員の場合におきましても延伸の是非につきましては私どもまだ議論の余地があろうかと思いますが、一応民間の高齢者の給与の逆格差といいますか、そういうことに伴って昨年あたりからそういう傾向が出て、本年はそれに踏み切るということになったわけでありますが、そこでその弾力的運営といいますのは、地方によりますと五十五、六歳で勧奨退職をしているところもあると思うのでありますが、弾力的運営というのは高齢者に有利な運営というふうに了解していいわけでございましょうか。
○秋田国務大臣 勧奨退職が行なわれておるような地域、そういう地域については弾力的に顧慮をするという意味で、詳細はひとつ事務当局から説明いたさせます。
○潮田説明員 お答えいたします。 いま大臣から御答弁されたとおりでございますが、地方の実情は御存じだと思いますが、かなりの団体で、五十六歳とかあるいは五十八歳とかいうようなことで、事実上の勧奨退職がかなり、一〇〇%に近い実施の団体がありますので、 〔大西委員長代理退席、委員長着席〕 そういうような団体につきましては、そこの所在の人事委員会の勧告もそうなっておりますけれども、国家公務員と同じような取り扱いをしなければならないというようなことは必ずしも出てこない。そこにはある程度実情にあった検討が必要ではないだろうか、こういう地方の人事委員会の勧告もございますので、そういうような線を尊重して各地方のそれらの実情に対してその線で処理をされるべきもの、こういうぐあいに考えております。ただそれ以外に高齢者に有利な取り扱いをするかどうかという問題は、これは人事院の勧告の基礎の中にも出ておりますけれどもやはり官民比較の中で、高齢者について給与水準が差があるとか、いろいろなそういう給与理論上の問題がございますから、そういう事情が国家公務員と全く同じであるという場合におきましては、やはり基本的には国家公務員と同様の線に準じた措置が行なわれるべきである、こういうふうに考えておるわけでございます。
○山本(弥)委員 ただいまの答弁で、どうも私ども端的に理解しにくいのでありますが、私みずから勧奨退職が、まあわれわれから見ますと若年で行なわれておるということを申し上げたのが、何かやぶへびになったような感じがするわけであります。勧奨退職をやっておるところは、少し国家公務員よりも、端的に申し上げれば、不利な昇給延伸を考えることも認めると、こういうことでございますか。有利な措置をとることを弾力的に認めるということなのか、あるいは不利になることも、地方の事情によっては自治省としては異議ないということなのか、その点はっきりお願いします。
○潮田説明員 勧奨退職の行なわれる団体におきましては、ほとんど一〇〇%近く勧奨退職が円滑に行なわれているという団体がございます。そういう団体は五十六歳とかあるいは五十八歳とかやっておられますけれども、そういう年齢の層はもう理論的にもまた実際的にもおらなくなる。そういうことになりますと、そういう高齢者について昇給を延伸するという人事院の勧告がございますけれども、そういうものを実際行なっても実益もありません。そういうような事情もこれありますから、そこらのところは国家公務員がやったからといって地方の条例で同じように形式的に右へならえをするという必要はないのではないか、こういう趣旨でございます。
○山本(弥)委員 いまの御答弁ですと、それはそういう該当者がないということだけであって、弾力的運営というような問題、大臣の御答弁とは違うわけなんです。たとえば、六十歳以上の勧奨退職をしておるというところにおいては、私どもはもっとあたたかい弾力的運営が行なわれるというふうに大臣の答弁で了解したのであります。それで、最初に結論をそう了解したものですから、大臣の御配慮に感謝申し上げたのですが、いなくなっている者にそういう条例をつくらなくてもいいということは当然なことですよ。もう一度結論を、優遇するような措置をとっても、これに対しては厳重な制裁を伴うような措置でなくて弾力的に、まあ黙認をしていこうとか、あるいはまかせようとかというようなことでやるのかどうか、もう一度御答弁をお聞かせ願います。
○秋田国務大臣 先生と質疑応答の論理展開の必然から申しまして、当然弾力的措置をするという意味は、優遇の方向で弾力的に措置をするという意味でございまして、また実際そういう措置をとる所存でございます。
○山本(弥)委員 そういたしますと、六十一歳以上の職員をかかえておる地方自治体においても、直ちに国家公務員に準じなくてもいいという意味ですね。
○秋田国務大臣 六十一歳というと、多少の抵抗を感じますが、とにかく勧奨退職の行なわれる団体におきましては、この延伸措置につきましては、優遇措置を講ずる意味において弾力的措置を講ずるということでございます。
○山本(弥)委員 その程度で一応、あまりつつきますと、おまかせ願えないようですから、了承しておきます。 ここで伺っておきたいのは、もう技能労務者その他は、国でも六十歳以上から適用、あるいは医療職は六十歳以上というようなことになっておるわけですが、いわば一つは、こういう優遇をするという場合に、私はこういう五十八歳以上、六十歳以上というような職員は国家公務員の場合は、単純労務者以外はきわめて少ないのじゃないか、こう考えるのでありますが、一応調べたいと思いましたが、時間の関係で詳しいその比率等をお聞きすることは避けたいと思いますが、地方公務員の場合は年齢的にはおそらく国家公務員よりは数が多いのじゃないか、こういうふうに私ども了解しておるのでありまして、その点、一方では退職を勧奨するという制度も実施をしておる自治体が多いわけでありまして、いまの御答弁で一応私は打ち切りたいと思うのであります。しかし国におきまして六十歳以上から昇給延伸ということを打ち出しておることは、今後の高齢者退職の関係からいいますと、ある程度まで高齢者というものに対して、昇給延伸ということによって働く能力のある者はやはり働いてもらうということ、別の側面からいくとそういうことが打ち出されておるというふうな感じも私はするわけでありますが、すでにもう何回も問題になっております地方公務員の定年制の問題に関連いたしまして、地方公務員の定年制は大体五十八歳というふうな線が従来から、論議の過程から明らかになっておるわけです。しかし事情も変わってきておりますし、民間の事情あるいはいまの高齢者をどうするかという雇用関係の情勢、しかも経済情勢等も変わってきておると思うのです。端的に御質問申し上げますが、来年度は地方公務員定年制につきましての法案を大臣はどういうふうにお考えになっておられますか。
○秋田国務大臣 まだ最終的な結論を得ておりませんけれども、ただいまの時点におきましては大体出したい、こう考えております。
○山本(弥)委員 いずれそのときに論議することにいたしまして、私、詳しく、くどくここで申し上げることを避けたいと思いますけれども、いろいろな情勢、さらには高齢者の昇給延伸というふうな問題にも関連いたしますと、従来の勧奨によりまして目的を達するというふうな考え方が私は地方自治体としてはきわめて妥当である、国家公務員との均衡からいいましても。そして定年制を実施いたしますにしても、従来の考え方の年齢を高めていくということになりますと、これは地方公務員の定年制を実施するという、それを法律によりまして退職の一つの理由にするというような必要性がだんだんなくなりつつあるのじゃないか、私はかように考えますので、来年度の通常国会等におきましては、十分その辺のことを御配慮願いたいということを要請申し上げておきたいと思います。 次に、多年の公務員の要望でありました人事院勧告の完全実施ということにつきまして、五月実施が本年から実施されました。非常に喜んでおるわけでありますが、本来ならば民間給与との関連あるいは昇給の時期等から考えれば、民間が大体四月から実施をしておるということであるならば、さらにまた一カ月繰り上げというようなことを申し上げるのは、えらい追っかけてというような議論になるかと思いますが、本来ならば勧告の時期等を繰り上げるというようなことも過去において議論になりましたし、実際問題といたしまして民間と同じように四月に実施すべきが当然だと思うのであります。給与関係の関係大臣のお一人としての自治大臣のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○秋田国務大臣 民間が四月だから四月にしたいというお話でございますが、この点は人事院でもいろいろ検討を約されておりますので、その検討の結論を待ちたいと思っております。
○山本(弥)委員 次に、先ほど細谷委員からも要請がありましたが、公営企業職員のベースアップの問題であります。これもすでにいろいろお話し合いを願ったわけでありますので、私からは重複を避けるわけでありますが、一般職員につきましては、同じ庁舎の下あるいは同じ地方自治体の中に勤務していながら、一方は人事院の勧告に伴いまして給与の改定が行なわれる。一方は独立採算制をたてまえとする企業会計なるがゆえに給与改定が見送られる。さらに企業会計ごとに再検討しなければならぬという体制にあるわけでありますが、先ほど来議論をしてまいられたように、交通事業のごときは、今日もう、経営の努力を払うといたしましても、独立採算によりましていわば赤字を解消し、あるいは経営に従って職員の給与水準を考えるというような、そういうことを強制できるような体制になっていないということが実態であるわけでありまして、この点につきましては、公営企業の独立採算制を急になくするというようなことはなかなかめんどうなことかとも思うのでありますが、その辺の配慮を大臣としても十分すべきである。今日の民間の交通事業等も、交通事業そのものは全経営内容の何割にしか当たらないというような実態、公営企業は交通事業そのものを企業採算ベースに合わすことに努力しなければならぬという体制等にもありますので、その辺をさらに前向きに御検討願いたいと考えております。
○秋田国務大臣 先ほど細谷先生にお答えしたとおりでございますが、都市交通等、地方公営企業の中で特に交通事業は、社会経済の変革によりまして非常に困難な局面に立っておるわけでございます。この点十分検討をいたしまして、企業内部の合理化努力はもちろんいろいろしなければなりませんが、同時に経営の形態自体につきましてもやはり考慮さるべきである。これはその企業、職員自身に責任を課する部分ではない点が多かろうと思います。そういう点を十分考慮いたしまして、これが経営のあり方等、あるいは他の交通企業体との転換の問題等、これを多角的にかつ総合的にとらえまして、これらの企業職員の方々に、できるだけ独立採算制のたてまえをくずさずに、個々の処置をとってまいったところであり、今後もそうしたいとは思っておりますが、その点、ただいまも申しましたとおり、十分多角的な配慮をいたしたいと思っております。
○山本(弥)委員 次に、この昭和四十五年で一応公務員の定数の削減というのが一段落つくわけでありますが、さらに来年度等から公務員の定員の削減等が問題になっておるわけでありますが、地方公務員につきましても当然これらの点について、来年度から国と歩調を合わせて、定員関係の現業あるいは非現業等につきましての削減をおやりになるような御意思でございましょうか。
○秋田国務大臣 国のほうでは三年間にわたって九%の縮減を行なっていく。地方もまたこれに準じて処置をするという方針でございます。やはりこの方針を地方行政の分野におきましても、地方公務員の定員の点について配意してまいらなければならないと思っておりますが、中央と地方と多少異なる点もあろうかと存じますから、これらにつきましても配意しながら、本旨はそれに沿って処置をいたしたい、こういう考え方であります。
○山本(弥)委員 大臣の前向きな答弁を得ましたので、さらに突っ込むことは避けたいと思いますけれども、国民生活優先の方策が国でもとられるということになりますと、当然地方公共団体としては、これから地域住民のための行政を強力に推進しなければならないという態勢になりますので、すべての点が、経費の節約あるいは人員の削減が国に右へならえというわけにはいかぬのではないかというふうに私どもは痛感をいたしておりますので、その点につきましても、どうぞひとつ前向きの姿勢で十分対処を願いたいということを、本日は要請にとどめておきます。 次に、四十五年度の地方交付税の特例等に関する法律案は、昨年と同じような措置をとられたわけでありますが、地方公共団体がベースアップによりましてその財源に苦慮しておる際に、一応額はともかくといたしまして、交付税で配慮されるという態勢をいち早く決定するという措置をとられたことにつきましては、私ども満足をするものであります。おそらく昨年もそうだったと思うのでありますが、ことしも、本来なれば、特例等に関する法律と同時に交付税、譲与税の特別会計の予算の補正をやらなければ実際に金が支出できないわけでありますが、これらの法案が出ていないということは、昨年と同じように、ある程度将来の国の一般会計の補正——昨日、大蔵委員会で大蔵大臣も補正をすることになるであろうということを言明されたようでありまして、当然補正予算を組むことになると思うのであります。それに関連いたしまして、おそらく補正予算との関連において措置をされるというふうに了承をするわけであります。 そこで、どの程度の三税の伸びになり、どの程度交付税として、給与財源として借り入れ金をしないで増額ができるかということにつきまして、先ほど来大蔵関係の総務課長さんと細谷委員との間で、最も関心のある税収の伸び等につきましていろいろ話し合いがなされたわけであります。結論は出ませんでしたが、自治省のこの五百五十億を決定することと関連いたしまして、法人関係税を中心といたしましての自然増収を二百九十億ですか、見込んでおるようでありますが、これを考えておられるということは、ある程度まで法人関係税が伸び、いわゆる補正予算が行なわれるといたしまするならば、三税の伸びということとの関連において十分御配慮になったと思うのであります。一応のめどといたしましては、将来どの程度三税が伸び、それが交付税にはね返ってくるかということの試算はなさっておられると思いますが、その点はどうなっておりましょうか。
○長野政府委員 これからの補正予算との関連においてのお尋ねでございますが、先ほど細谷委員のお話にもお答え申し上げたのでございますが、この五百五十億円という借り入れの措置を今回いたすわけでございますが、これにつきまして、次の補正予算の際に、ざっくばらんに申しましてどれだけの埋め戻しができるか、借り入れないで済むかというような問題につきましては、私どもも確たる見通しを現在持っておるわけではございません。これは国の予算編成——補正予算、当初予算、両方の予算編成を通じましての一つの全体としての考え方の中で、これらのものもあわせて措置をされるということを期待はしておりますけれども、現実にそれがどういうことになるかということについては、私どもまだ確たる見通しは持たないのであります。今回法人関係税の自然増収を見ておりますが、これは本年の四月から九月決算の状況を見まして、そういう分割法人についての税収の伸びというものが実績として、四月から九月の間に決算が終わりましたところについての実績が出ておるわけでございます。それが、当初見込みましたのはそれよりも低目でございましたが、その実績における伸びの差を一応ここに計上したというだけでございまして、将来のものまで見ておるというわけではございません。——ちょっといま私申し上げるのが正確でございませんでしたが、その程度におきますところの伸びの将来のものもある程度見込んで、この辺ならというかっこうで見ておるだけでございまして、これをもって法人税その他の国の税収がどうなるかということの予測をつけるというわけにはまいらないのでございます。一応いままでの実績を基礎にいたしまして見込んだということにすぎない状況でございまして、補正予算が提案されるということでもございますから、私どもはできる限りこの五百五十億円の借り入れを、借り入れないで済むようにということは十分期待はいたしておるところでございます。
○山本(弥)委員 そういたしますと、非常に確実性があるというふうなお話に聞こえるわけですが、国の予算計上額と将来の税収の伸び、法人関係その他三税になるわけです。酒税は別として所得税、法人税、それと当初財政計画で考えておった地方公共団体の税収、それといままでの実績との関連からいくと、地方公共団体の自治省における見通しのほうが多少ゆとりのある、ある程度まで自然増収があるだろうということが期待できる数字だということになるわけでしょうか。
○長野政府委員 私どもの見込みが特に法人関係税につきまして増収を十分に予定をして考えているというわけでは必ずしもございません。先ほども申し上げましたように、分割法人の関係だけにつきまして、当初に見込みました四月から九月までの税収の見込みと実績とにつきまして検討いたしました結果、実績との差が出てまいりましたから、それにつきましてそれを基礎にして一応法人関係税の増収分をはじいたというだけでございまして、あとその他の税についての問題あるいはそれ以外の関係のものについての見込みというものは立てておりません。いまのところはそれだけの関係で、一応給与改定に伴います財源としていまある程度のものを見ておきませんと、実を申しますと、この自然増を来年度の関係において調整するというようなことになりますと、かえって来年度の財政運用を苦しくすることにもなりますので、ある限度については見たというだけにすぎないのでございまして、自治省が特に強く見ておるとか大蔵省が特に弱く見ておるというようなことではございません。
○山本(弥)委員 私の質問がまずいのかもわかりませんが、五百五十億を借り入れてさらに追加交付をするという場合に、これだけの税の伸びがある、それを差し引くことで計算をしておられると思うのであります。そういたしますと、差し引き地方公共団体の税の伸びというものがある程度まで数字的にはじき出せるものならば、同じ法人関係税として関連の深い国税としての法人税関係というものは、大蔵省との間にある程度まで話をつけ、このぐらいならば確実だとかこのぐらいの見通しがあるという基礎の上に立って五百五十億という数字が出てきたのではないか。これが確実性があるとするならば、いろいろな要素があるにしても、先ほど細谷委員からも話がありましたとおり、千八百億ないし二千億の伸びというものは確実なんじゃないだろうかというようなやりとりがあったわけです。それらが自治省としても、こういう数字で五百五十億がはじき出されたとするならば、ある程度まで国税との関連においても見通しを一応は立てるべきではないか、そういう意味の質問なんです。
○長野政府委員 五百五十億円の問題になりますと、今後五百五十億円が埋め戻しができるから五百五十億円が一つの限界だというような作業をしたわけじゃ決してございません。つまり、交付税上のいわゆる要措置額が今回の給与改定に伴いまして、当初におきまして先ほど申し上げました千四百億は措置をしておる。そして、今度の一二・七%でございましたか、そのベース改定というものがございますので、当然経費は足りません。その足らず前と申しますか足りないもの、要措置額が千二十億円あるわけでございます。その千二十億円をどういうふうに措置をしていくか、問題はそこから出発をしておるわけでございます。そうしてその際に先ほども申し上げましたように、国も節約をする、地方もできるだけその趣旨をくんで節約のできるものはしてほしい、これは閣議の要請でございます。その節約もする。同時に、法人関係税につきましての分割法人についての税収の実績というものもあるわけでございますから、その実績を算定いたしまして、そうして計上いたしまして、その後における交付団体を中心にいたしました財源措置というものが五百五十億円ということに出てきたにすぎないわけでございますから、したがいまして、法人関係税の伸びを計算しますときに、国税三税の全体の見込みも考える。全体の見込みを考えましたときに、五百五十億ぐらいの措置をしておけば、これは当然補正予算で取り返せるのだというようなこともずいぶん相関連して考えたのではないかというお話であるといたしますと、そういうことは実は考えておりません。これは現実に給与改定に必要なものについて算定をして措置をするということでございます。したがいまして、まず総額を、期待可能の額というものをつくり上げまして、総額をきめてその中で割ったということではございませんので、あくまでも給与改定に必要な所要額というものを基礎にいたしまして措置をした、こういうことでございます。
○山本(弥)委員 いやその点はわかるのですよ。これだけ不足しているので、自然増収はどのくらいあるかということ、それが確実であれば、その不足財源は極力節約でやらなければならぬ。節約ができなければ借り入れ金を増額願って、地方公共団体のベースアップに対する財源のめんどうを見てもらわなければならぬ、こういうことになることは事実なんですね。ですから地方税の増収額が不確実であるならば、五百五十億で済まそうとするならば、結局節約に向かっていくわけなんですね。埋め戻しの関連がないにしても、ある程度まで地方税の増収を期待し、このぐらいは何とかなるだろう。それで不足分をどうめんどうを見なければならぬという過程においては、地方税の増収を確実にするためには、法人関係税等は国税とも関係が深いのだから、大体のそれらの見当もつけておくべきではないかという意味の質問なんです。埋め戻しができればこれにこしたことはないわけであります。何も埋め戻しができるかできないかということで不足財源を考えてやるということであれば、それは不足財源を考えるという意味において矛盾をしているわけでして、これだけの不足財源は何としてもめんどうを見てやらなければならぬという場合に、税の伸びを見ておるから、その税の伸びは地方税も国税も相関連しておることではなかろうか。だからその関連しておる関係において、一応の目安として国税はどのくらい伸びるだろうかとかいうことも一応は検討すべきではなかろうかという御質問をしているわけなんです。
○長野政府委員 法人関係税につきましては、分割法人の法人事業税あるいは都道府県民税の法人税割り、市町村民税の法人税割り等につきましては、先ほど来申し上げておりますように四−九月までの実績というものによりまして修正をいたしたわけでございます。もちろんこの修正をいたしたにつきましては、これは大蔵当局、税務当局等々についても、一応の検討はされたことと私は思っております。しかし、税務当局におきましては、これは全体の問題もございましょうし、これを含めて国税当局においても、国税全体の見込みというものの中で、これはけっこうだというふうな御検討があったことと思いますけれども、それについても、それがどうだったということについては、これは税務当局というのは全く口を緘しております。しかしながら、そういう中を通過してこの数字というものが出ておるという御指摘であれば、それはそのとおりでございます。したがって、それはそういう意味で顕在化いたしておる数字でございますけれども、それは分割法人の法人事業税を中心としたものについてだけのことだというふうにお考えをいただきたいと思います。
○山本(弥)委員 昨年は、幸いにして、補正予算によりまして六百十三億というような追加財源が出、借金をしなくて済み、しかも、ある程度土地開発基金等に振り向けることができたという態勢になっておるわけでありますが、先ほど細谷委員との話を聞いておりましても、また私自身も、ある程度の補正予算を組むということでありまするならば、交付税としてはね返ってくるのじゃないかということを期待しておるわけであります。それが五百五十億の穴埋めになるということになれば、これにこしたことはないわけでありますが、かりに、さらに余裕が出たという場合ですね、そういう場合には、昨年のような安易な方法ではなくて、すでにこれも質問の過程で問題になっております公害の経費——交付税等でも三十一億ですか、本年度は見ておる。しかし、実際に地方公共団体で公害対策に要しておる金額は、相当持ち出しておるというようなことを考えますと、それらの財源をやはり公害対策に、大きな事業等は関係ありませんけれども、公害対策の関連に交付税法の改正の際に配慮すべきではないか、かように考えますが、どういうふうにお考えになりますか。
○長野政府委員 これからの国の補正予算がいつごろ編成されて、そして成立するかということとも大いに関係があるわけでございますが、昨年の例などから考えますというと、相当おくれて成立をする。そういう関係になってまいりますと、ほとんど本年度の問題というものが、ごく期間がわずかになってしまうわけです。そういうときに、かりに何か交付税の増額というようなことが出てくるといたしました場合、その増額をどういうものとして配分をするのが適当であるのかというようなことになりますと、もう年度がほとんど終わっておる段階において経費を充当するということは、実態にも必ずしも即しないという問題が出てくるわけであります。そういうこともございますので、時期等の関連も見合いながら、これは考えてまいらなければならぬ、そういう場合には考えてまいらなければならぬと思います。したがいまして、いまどこでどうするということをはっきり申し上げられないということだと御了承いただきたいと思います。
○山本(弥)委員 その問題はいずれまた論議する機会があろうかと思いますので、時間の関係で次に進みたいと思います。 最後に大臣に、御決意等に関連いたしましてお伺いいたしたいと思いますが、交付税の国との調整問題は、過去三年続いてまいりましたが、本年はあまりこれらが問題になっていないのじゃないかというふうに、私考えるわけなんです。交付税そのものの貸し借りあるいは交付税の率等は問題にならないといたしましても、他の方法、たとえば補助金、負担金の問題、これらが昨年と同じように、国民健康保険の国の調整金について府県の肩がわりとか、あるいはその他教科書の問題等が、さらに蒸し返されるのではないだろうかというふうに想像されるわけですが、地方公共団体といたしましては、来年度は、大都市におきましては公害の問題、あるいはその周辺都市におきましても、公害あるいは義務教育施設の整備の促進というような問題をかかえておりますし、過疎の地域におきましては、大臣御承知のとおり、今日、政治的に問題になっております米の減反問題、米価の問題、それと、大臣も非常に御努力願ったと思いますが、医療機関の整備の問題、ことに、直診等におきましては、医師が確保できないというような問題が深刻になっている。さらに不安になっておりますのは、国鉄の合理化の問題であります。ローカル線の地方移譲の問題等、いわば地方におきましては、最も重要な農業政策、医療政策、さらには交通政策等が、来年度予算編成に関連いたしまして非常に不安な問題になっておるわけであります。これらの問題を地方自治体の立場において強力に自治大臣に御配慮願わなければならぬという、いずれをとりましても重要な問題ばかりであります。これらにつきまして、大臣は、強い決意をもって予算折衝に当たり、また、政策を決定願わなければならぬ、かように考えておりますが、そういう来年度の予算編成に関連いたしまして、自治大臣の御決意を承りまして、私の質問を終わりたいと思います。
○秋田国務大臣 いわゆる地方財政富裕論なるものが一般に流布されておりまして、またわれわれの同僚の中にも、何とはない感じでそういうものが自然に考えの中に入ってきております。何かというと安易に地方財政によりどころを求め、補充を求めよう。国鉄しかり、かつまたいろいろ補助、負担金の制度についても、その解決策を地方財政に求める、地方財源に求める、こういう傾向が顕著でございます。この点は、やはり地方公共団体がいままでやるべきことがやれていないこと、社会資本の充実に欠陥があるし、また、豊かな快的な生活環境の整備等にも欠けるところが大いにあるというこの現状に照らしまして、これはお断わりを申し上げることが至当である。理論から申しましてもそうであるし、また教科書等いろいろの義務教育等に問題をかかえておる地方公共団体の現状を考え、または、教科書無償配付の法律が成立いたしました過程に照らしましても、これが府県の地方負担に移譲させるということは、私は不当であろうと考えております。したがいまして、貸し借りをしないことはもちろん、これらの点につきましても、事の条理に従い、地方行財政の確立という観点からき然たる態度で臨む所存でございます。
○菅委員長 和田一郎君。−和田君に申し上げますが、二時でここをいろいろな都合上打ち切りますから、御質問が残りましたら、明日また御質問願いたいと思います。
○和田(一)委員 きのうの大蔵委員会で公害の審議のときに、大蔵大臣の御答弁で、地方財政の負担がどうかということで、交付税をふやすというような意味のことをお述べになった。交付税で見ていく。いろいろな公害の対策について、地方自治団体にかかってくる経費を、交付税で考えてみるというお話があったということなんです。もう一つは、いわゆる不交付団体、これに対しても、公害対策に対しては補助金なりまたは特別交付金を考えていく、補助を考えているというような話があったというふうに私は聞きました。そういうことをひとつ前提にしまして、大蔵省の方もいらっしゃるし、ひとついろいろなことでお聞きしていきたいと思います。実は先ほど先生方もお触れになったと思いますが、特に公害のいろんな施策がある。またやむにやまれず各地方団体で当初に予定した額よりも追加をしなければならないというような問題、相当いわゆる需要が伸びておると思うのです。今年度等においては、これはもう相当大きくなっております。追い込まれて、いわゆる四十五年度の当初の十二億よりも見込みがふえる。今後の決算期に向かってさらにふえていく、こういうことでございます。財政局長はどうふいうにごらんになりますか。ひとつ御答弁願います、
○長野政府委員 お話のとおり、公害対策その他いろいろ財政需要はふえてまいることと思っております。そういうことでございますので、地方団体の運営は相当窮屈になってまいりますから、相当引き締めた形で運営をしていかなければならぬだろうと思っておるわけですけれども、しかし、今年度というものをいまから見通してしまうわけにもまいりませんが、一応は最近昨年度の、府県だけでございますが、決算の概要が明らかになってまいりました。それによりますと、府県におきましての累積黒字といいますか、その増加額が二十億ぐらい。これは四十三年度決算と比べますと、たいへん増加額というものの割合は落ちております。そして単年度だけで実質収支を考えますと、それは大体十八県ぐらいが実質赤字、つまり過去の蓄積を使っている、そうして収支を合わしているというような傾向がだんだん多くなってまいっております。そういう意味では、本年度におきましては、さらにその傾向が強くなってきはしないかと思いますけれども、市町村においても状況は同じようなこと、あるいはそれ以上に状況がだんだんと苦しくなってくるというところに差しかかってまいりはしないかと思います。それにいたしましても、私どもはっきりした見通しというわけじゃございませんが、本年度はまずまず何とか切り抜けていくことができるのではないか、このように思っております。
○和田(一)委員 実は国の補正のほうも、先ほどの答弁で明らかになりましたけれども、今回五百五十億円を国から借り入れる。そうしますと、現在まで九百十億円という逆に交付税として国のほうに貸してあるのがありますね。九百十億円貸してあって、今回五百五十億円借りる、そしてそれ以外に四十四年度に八十億の残額がありますね、借りている分の。それを全部差し引きますと、さらにまだ二百八十億円国のほうに貸してあるということになりますね。そうしますと補正予算の組まれたときに、いわゆる増加率がかりに五百五十億をオーバーしない場合には、四十六年度でその部分を返すということになるわけですね。そういうことですね。だけれども、現実に二百八十億貸してあるんですね。だからもしそういった場合はどういうようにしますか。その点ひとつ財政局長。
○長野政府委員 いろいろ国と地方の間での財政面の貸し借りということがございますが、お話しのとおりでございますが、九百十億円につきましてはこれは法律によりまして今後三年間、三百十億、三百億、三百億ということで、三年間で分割して返していく。ただし法律の定めるところによれば財政状況の実情その他を考えて、その例外を考えることができるというただし書きがついておりますけれども、一応そういうことで法律上そういう分割ということに相なっておるわけであります。そういうことでありますが、それはそれとしてやはり措置をしていくというのが一つの既定の計画として一応固まっておる、国会の御承認を得ておるというふうに考えておるわけでございます。 そこで、五百五十億円の今度の借り入れにつきましては、これはそういう意味で別個の新しい問題として起きてきておるわけでございます。この場合も、お話がございますように、補正予算の組まれぐあいによりましては、五百五十億円が全部借り入れないで済む、あるいは場合によれば、私どもは大いに期待をいたしておるのですが、全く借り入れないで済むような形にいまなりたいものだというふうに思っておりますが、かりにそれがそういかなかったという場合には、やはりこの法律の原則に立ち返りまして来年度当初においてその残りの分をお返しする。残る分は返すべきものは返し、また返していただくものは返していただく、こういうことで考えていくのが一番はっきりした形ではなかろうか、こう思っております。
○和田(一)委員 いまの財政局長のお答えは、いわゆる法律に合った筋論。ところが先ほどの御答弁で、ことしは何とかかんとか地方団体がやり繰りができるだろう。しかし需要額が伸びていることは事実だろう。都道府県においても十八都道府県ですか赤字が出たようなお答えがいまありましたけれども、そういうときにどうなるんですかね。いままではフィスカルポリシーに乗っているとか、国の貸し借りという問題で騒がれたわけですよ。そして今度は先ほどのやりとりを聞いておりますと、何とか五百五十億円はオーバーしそうなふうに聞こえますけれども、かりにそれがオーバーしなかった場合、たいへんな財政を抱えている地方団体のほうが貸してあるんですから、二百八十億も貸し越しになっているんですから、せめて四十五年度できまりをつけないと、その分だけでもいわゆる住民福祉のための施策が後退するんじゃないか、私こう思うわけですね。財政局長のお答えを聞きましたから、ひとつ主計官、そのことについてお考えはどうか、お聞かせいただきたい。
○後藤説明員 交付税の調整関係につきましては、先ほど財政局長が申し上げたとおりだと思います。ただ来年度かりにことしの五百五十億の借り入れ金が補正で埋まらない場合、来年返済が出てきたといった場合に、一体国と地方公共団体の四十六年度の財政需要がどうなるだろうかというふうなことを、やはり国の予算編成、これに伴った地方の地方財政計画等の作成を通じて、お互い公経済として、これは車の両輪だと大臣も申しておりますが、お互いがその公経済の中で相調和を保ちつつ、支障のないような措置を考えてまいるということだろうかと思います。
○和田(一)委員 大臣のお考えをお聞きします。
○秋田国務大臣 これは財政の技術面と申しますか、事務的面から申しますれば、借りのものは借り、それから貸しの分は貸し、こう当然仕分けして処理されるべきものと思います。しかしながら、この五百五十億円が埋まらない、しこうして地方財政に財政需要が非常にあるというような、いわば非常事態の起きた場合には、その時点で適当な処置を講ずべきものであろうと考えております。
○和田(一)委員 わかりました。実は、この質問は、ちょっとここに例をあげますと、「地方議会人」という、こういう雑誌がありまして、この中に財政局長がお書きになっていらっしゃるのです、「地方財政の方向」ということで。それから今度大蔵省の主計局次長の佐藤さんという方が「明年度予算の重点施策」という中に、地方財政のあり方をお書きになっていらっしゃる。これを読みますと、まるっきり逆な立場でお書きになっていらっしゃる。私も地方行政委員会の一員でありますし、とにかく地方自治の立場という観点からいろいろ御質問していきたい。 この一つの大きな相違点として地方財政は裕福になったという好転論とそうではないという悲観論とありますが、そういうことと関連してこれからお聞きしていきたいと思いますが、時間もあまりありませんので、きょうの質問は、時間がまいりましたら、一応打ち切って後日にまた続きをやらせていただきたい、このように思っております。
○菅委員長 ちょっと和田君に申し上げますが、そのお話はだいぶ長く続きますか。
○和田(一)委員 はい。
○菅委員長 実は十分繰り上げて五十分に大臣が参議院の公選委のほうに行かなければなりませんので、本日はそこらでひとつ区切りにしていただけませんか。
○和田(一)委員 それでは、あとの質問は次回に保留させていただきます。
○菅委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後一時四十二分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕