地方行政委員会 第1号
- 発言数
- 35 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1970/12/03
会議録
○菅委員長 これより会議を開きます。 議事に先立ち、御紹介をいたします。 先月沖繩で行なわれた選挙において当選されました自由民主党所属の國場幸昌君が議長の指名により本委員会の委員に選任されました。この際、御紹介を申し上げます。 〔國場委員起立〕 〔拍手〕 ————◇—————
○菅委員長 理事の補欠選任についておはかりいたします。 十一月二十四日、理事斎藤実君の委員辞任に伴い、現在理事が一名欠員になっております。この際、その補欠選任を行なうのでありますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 それでは、委員長は理事に小濱新次君を指名いたします。 ————◇—————
○菅委員長 国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。すなわち、本会期中、地方自治行政の実情を調査し、その健全なる発展に資するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、 地方自治に関する事項 地方財政に関する事項 警察に関する事項 消防に関する事項 以上の各事項について国政に関する調査を行なうため、衆議院規則第九十四条の規定により、議長に対して承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ————◇—————
○菅委員長 昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
○秋田国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。 国家公務員について給与改定が行なわれる場合、地方団体も国に準じ地方公務員の給与改定を行なう必要があり、このため本年度においては、行政経費の節約及び法人関係の税の増収を見込んでも、なお地方交付税の交付団体において総額五百五十億円の財源不足が生じる見込みであります。 このような財源不足に対する措置として、交付税及び譲与税配付金特別会計において五百五十億円を借り入れて本年度の普通交付税の総額に加算し、これを地方団体に交付することにより、地方団体の給与改定財源を付与することとし、この借り入れについては、昭和四十六年度において全額償還することとしております。なお、今後年度内に地方交付税の増加がある場合は、所要の調整を行なうこととしております。 以上が昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○菅委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 質疑は後日に譲ります。 ————◇—————
○菅委員長 次に、道路交通法の一部を改正する法律案を議題とし、提出理由の説明を聴取いたします。荒木国務大臣。 —————————————
○菅委員長 この際、連合審査会開会に関する件についておはかりいたします。 産業公害対策特別委員会に付託を予定されております内閣提出にかかる公害対策基本法の一部を改正する法律案及び細谷治嘉君外七名提出にかかる環境保全基本法案、並びにすでに同委員会に付託されております内閣提出にかかる騒音規制法の一部を改正する法律案、公害防止事業費事業者負担法案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案について、産業公害対策特別委員会に連合審査会の開会を申し入れることとし、また同委員会から、ただいま提案理由の説明を聴取いたしました道路交通法の一部を改正する法律案について連合審査会開会の申し入れがありましたならば、これを受諾することといたしたいと存じますが、御異議ありまんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、連合審査会の開会日時につきましては、委員長間において協議の上決定いたしますが、明四日午後二時から開会の予定でありますから、御了承ください。 次に、おはかりいたします。 道路交通法の一部を改正する法律案について、交通安全対策特別委員会から連合審査会開会の申し入れがありましたならば、これを受諾することといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 なお、ただいま議決いたしました交通安全対策特別委員会との連合審査会の開会日時につきましては、両委員長協議の上決定いたしますが、来たる七日月曜日午後二時から開会の予定でありますから、御了承ください。 ————◇—————
○菅委員長 道路交通法の一部を改正する法律案について質疑を行ないます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高鳥修君。
○高鳥委員 ただいま御提案になりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして御質問を申し上げたいと存じます。 せっかく大臣がお見えでありますので、大臣に一点だけ御質問を申し上げたいと思うわけであります。 その問題点と申しますのは、さきの特別国会において道路交通法の改正が提案をされ、また今臨時国会において道路交通法のうち、特に公害に関する部分について改正の御提案があって、さらにまた今後の通常国会においても、さらに細部にわたる道路交通法全般の改正が考えられているようであります。今回の御提案の特に眼目となりますものは、自動車等の交通にかかわる公害の発生というものについての規制を行なわんとされておるわけでありますけれども、私は今日の、特にこの自動車交通の公害が発生しておる地点を考えてみますと、これはいずれも主として過密都市の問題であります。そこで、この過密都市における自動車交通公害というものをとらえて、これを車両の面からあるいは交通の方法、信号機等、いろいろなそうした非常に具体的な、かつまた手続的な方面でだけ現に発生してしまっておることを規制しようとされておるわけでありますけれども、私は、ここで一番大きな問題になるのは、むしろ過密都市における交通体系そのものをもっと総合的に企画して、そして具体化をしていく手段というものがないと、今後都市における交通公害というものは一そう深刻になりこそすれ、今回の程度の改正ではとうていこれを阻止することはむずかしいのではないか、このような感じを持っておるのであります。たとえば自動車が非常に混雑をしてくるから交通を規制しなければならぬ、あるいは信号機の動かし方をコントロールしなければならぬ、あるいはまた自動車がどんどん押し込んでくることによって道路が狭隘になるから電車を撤去しなければならぬ、あるいは道路の拡張をしなければならぬ、さらにはまた高速自動車道、自動車専用道路等をつくらなければならぬ、そういったことを警察は警察の分野で、あるいは建設省は建設省の分野で、さらにまた運輸省は運輸省の分野で、あるいは地下鉄等については一部地方自治体など、それぞれの分野でばらばらに交通行政をやっておる、そういうところに非常に大きな問題があるのではないか、こう思うのであります。したがって、建設省あたり、たとえば都市計画などを受け持っておって、全体的な都市の交通状況などについて一応担当しておるとは申しますけれども、たとえば鉄道、自動車などにまでかかわっての根本的な対策の樹立、あるいは都市の交通計画の作成、さらにはそれはひいて地域住民の生活状況、生活の態様にまでかかわることでありますけれども、そういったことについての根本的な対策というものが考えられる機関が全然ないという感を深くするのであります。 そこで、幸いそういった面については、大臣は非常にいろいろな観点でかかわりを持ってこられた大臣でありますから、この際、そうした都市の交通政策体系全般についての御所見と、さらにはまたこれをコントロールするところの機関などについての構想がありましたら、この際承りたい、これ一つでありますが、承りたいと思います。
○荒木国務大臣 確かにお説のとおり、交通公害対策の問題にしても、交通規制整理の問題にいたしましても、総合的に判断するような機構がないことがうらみとされるところかと思います。しかしながら、どうも道路管理機関ないしは国家公安委員会、地方公安委員会等々、それに関連する権限を持ったそれぞれの機関がありましても、それをピックアップして一つの総合的な固定した機関をつくるということは、なかなか容易ではないのみならず、はたして実効をあげるかどうか疑問もございます。そこで、要するにそれぞれの機関が緊密な連絡をとって万遺憾なきを期するということに重点を置いて、運用の面で御指摘の課題に対処するほかにはなかろうかと思うわけであります。そういうことで、特別の機関を設けるということは、構想としては考え得ることではありますけれども、なかなか実効があがるまいというふうに考えております。
○高鳥委員 せっかくの大臣の御答弁でありますが、これは今後の過密都市政策という面から考えても、非常に深刻な状況を一そう呈してくることは明らかに想像されますので、今後の課題としてひとつお考え置きをいただきたい、このようにお願い申し上げる次第であります。 では大臣、お忙しかったら、私の質問は大臣に対しましてはこれで終わりでありますから、どうぞ御退席いただいてけっこうです。 それでは担当の警察当局に対しまして、以下今回の改正の問題点などについて若干お尋ねをいたしたいと存じます。 まず第一条に、「道路の交通に起因する障害の防止」ということをお加えになったわけでありますが、この「道路の交通に起因する障害」というものについて、私どもは感覚的には現実にあるということを承知いたしております。それから、マスコミその他地域住民の要望等として、たとえば東京における柳町交差点の問題でありますとか、いろいろこうした自動車交通にかかわる公害の発生ということが今日まで指摘はされてきておると思うのでありますが、これを一体どの程度警察当局はその公害の所在というものを把握をされた上で今回の改正というものをお考えになったのであるか、これが一つであります。 と申しますのは、この前の特別国会の際には、公害の防止に関する道路交通法の改正というものについては、検討はされておるけれども、この次の段階で、各省とも連絡をとり、十分に案を練って提案をいたしたいというお考えであったと思うのでありますが、その際のいわゆる交通公害の規制のしかたとしては、主として車両の構造などについてこれを規制するということが柱になっておったようであります。ところがその後の今回の臨時国会開会に至るまでの経過の中で、その他の騒音でありますとか、大気の汚染でありますとか、オキシダントでありますとか、硫酸ミストでありますとか、いろいろそういった問題が起こってまいりまして、その関係で急遽ここに、当時考えられていたものとは別個のものが、その他の公害関係諸法令と関連して提案をされてきたような感が深いのであります。そこで、このような規定を新たに設けられる限りは、公害そのものの発生状況というものについてどの程度的確なものをお持ちになって、それをどのように規制をされようとするのかという、ある程度の意図がなければならないと思うのでありますが、その辺の内容について少し御説明を願いたいと思います。
○片岡政府委員 元来、交通に起因する公害、たとえば大気汚染の防止をとりましても、発生源である個々の自動車の装置の問題、あるいは燃料のガソリンの問題というものが解決されれば、基本的には交通規制を必要としない状況が生ずるのであろうと、私どもも思います。問題の本質はそこにあろうと思いますが、しかし、そのほうはそのほうとして、一つの公害防止対策としての行政が行なわれていく。しかしその間にいま御指摘がございましたように、柳町で鉛の公害の問題が発生し、あるいは光化学スモッグなり硫酸ミストの問題が社会的に取り上げられ、それ以前から、御承知のとおり交通の滞渋しております交差点では一酸化炭素の問題がそれなりに議論されてまいりまして、現在私ども、厚生行政関係で監視測定をいたしております測定地点の一酸化炭素の測定量、そういうものをも勘案しながら、やはり大きい意味の公害対策の一環としてそれが警察障害に該当する場合、やむを得ざる措置としての、いわば対症療法としての交通規制の権限というものを明らかに公安委員会が持っていくほうが望ましいのではないか、そういう経過をたどりまして今回の法改正を御提案申し上げた次第でございます。
○高鳥委員 どうも交通公害の発生状況というものについて——現実にあるということは私ともも承知をいたしております、騒音でありますとか大気汚染、振動など、苦情も相当出ておるようでありますし、これの処理の必要に迫られておることも明白でありますが、その発生の状況そのものが総体的に具体的にあまり的確に交通問題についてはなお把握されていないのではないかという感を深くしておるのであります。そういうことからいたしまして、今回の改正をされて規制をされようとするけれども、はたしてその規制というものが的確に効果をあげるかどうかということについては、これはなかなか問題があるのじゃないかと思うのであります。 そこで、特に第二条第二十二号で、「交通公害」ということは、「大気の汚染、騒音及び振動のうち総理府令・厚生省令で定めるものによって、人の健康又は生活環境に係る被害が生ずることをいう。」ということになっておりますが、一体この総理府令・厚生省令で交通公害というものについてはどの程度に取り上げられてきめられるのか。そこらの考え方が明確でないと、項目だけはあがったけれども中身はないということになりかねないという感が深いのであります。特に振動というものについては規制をする基準というものは何らないというふうにも承知をしておるのでありますが、その点がどうなのか、あるいは大気汚染ということについては、たとえば一酸化炭素、それから亜硫酸ガスなどについては規制の基準を一応環境基準として考えておるようでありますが、そのほかのNOとかCHとかオキシダント等々については、環境基準などについてなお明確でないものが多いようでありますし、そういったものは、たとえここでもって、いまの大気汚染などについての法律改正をやってここで取り上げても、環境基準の定めのないものについては具体的に規制の対象になり得ないという問題があるのではないかと思うのであります。そこで、この内容についてもう少し的確に承知をいたしたい、こう思うわけであります。
○片岡政府委員 交通公害の防止をはかるためにいたします交通規制の基準は一体どんなことを考えているのか、こういう御趣旨の御質問だと思いますが、道路の交通に起因して生ずる交通公害といたしましては、この法案にもございますように大気汚染と騒音と振動とを考えております。そのうち大気の汚染と騒音につきましては、公害対策基本法第九条に基づいて、いま御指摘のありました環境基準をつくることに予定されておりますが、振動につきましては、御承知のように、公害基本法に基づく環境基準というものの対象にはなっておりせん。したがいまして、私どもといたしましては、政府の公害防止に関する施策の一環としてこの道交法による交通規制を考えておるわけでございますが、じゃ、いかなる定めをするか、いかなる基準を定めるかと申しますと、現在考えておりますのは、すでにでき上がっている環境基準につきましては、それを目安にして至急にきめていきたい、しかし、まだでき上がってないものにつきましては、環境基準のでき上がり次第逐次交通規制の基準につきましても厚生当局と協議をしてきめてまいりたいと思っております。いま御指摘になりましたように、交通公害として問題になりますのは主としてCOであり、あるいは鉛の問題であり、あるいはCH、炭化水素の問題、ごく部分的ではございますけれどもNOxの問題もございます。そういう点につきましては、科学的、客観的な基準のとれたものから逐次実施してまいりたいと存じております。的、客観的な基準のとれたものから逐次実施してまいりたいと存じております。
○高鳥委員 ただいまの御説明を聞いておりますと、何かここでもって道路交通法の改正をやって、せっかく公害の防止ということをひとつ頭にうたって法律を制定しようとされるにしては、どうも中身が非常に薄い感が深いのであります。たとえば光化学スモッグなどについても、東京都内で、ばたばたと人が倒れるような事件が現実に起こっておる。あるいはまた、柳町交差点における鉛公害問題でありますとか、われわれの身辺に現実にそういった問題が起こっておって、そうした事態に対処して道路交通法の改正までやろうとしておられるにしては、そういった問題についてのまだ具体的な環境基準の設定もできていないし、したがってそういったものを対象にした規制も行なわれないということですと、これは非常に大きな問題があるのじゃないかと思うのです。 そこで、それじゃ一体、そういう問題については今後検討されるということでありますが、いつごろまでに大体そういったものについての目安がつけられるのか。あるいはもう目安をつけることが、そういったものについてはきわめて困難である、不可能であるというものももちろんあろうと思うのであります。それから、振動などについての基準がないということでありますが、一体それではその振動などについての基準を定めることができないのか、あるいは地域住民の苦情などというような、そういうことだけでもってこれを規制をするのか、その辺についてのもう少し具体的な、明確なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○片岡政府委員 先ほど申しましたように、一酸化炭素につきましては、すでに環境基準がございます。したがいまして、これは法律施行までに交通規制基準は当然つくるべきであり、つくってまいりたいと思っております。 それから鉛につきましては、厚生省も急いでおるようでございますので、これも現在暫定基準で指導しておるようでございますし、これも環境基準ができました場合には、交通規制基準のほうも比較的早い機会にできてくるのではなかろうかと思います。 それから振動につきましては、これは私どものほうが、科学者あるいは技術者あるいは学識経験者といろいろ御相談しまして、何らかの客観的なものさしを急ぎつくっていきたいと思っております。現在、その程度のことでございます。
○高鳥委員 まあ、未然に防止しようという考え方でおきめになることでありますから、けっこうだとは思いますけれども、しかしどうも中身が少し浅いという感は免れませんので、この肉づけについてはすみやかにおきめになって、せっかく法律改正をおやりになるその効果があがるようにしていただきたいと思うわけであります。 そこで次に第九条の二項の中で「交通公害の防止を図るためやむを得ないと認めるときは、その管理に属する都道府県警察の警察官の現場における指示により行なうことができる。」という改正をされようとしておるわけでありますが、非常に具体的なことで恐縮でありますが、こういう改正をやって、いろいろなトラブルが起こる可能性があるのじゃないかという感じを持つのであります。たとえば進入禁止等の標示があるところで、あわせて警察官がそこで規制をしておるという場合は、当然運転者も納得するでありましょうけれども、たまたま一時間前に通ったときには、そこは進入禁止でも何でもなかった。ところが、たとえばオキシダント公害とかその他COの濃度が非常に濃いということで、緊急にそこを交通ストップをしようとする。そうした場合に、何らそこには標示がないではないか。ただ警察官がそこににわかに張りついてやるということになると、そこに交通全体の混乱ということとあわせて、運転者対取り締まりをするほうとの間にいろいろなトラブルが生ずるのじゃないか。あるいはまた入り口においては警官は張りついておったけれども、途中から他の小径路を経て入った車については、この規制は効果を発揮しない。そういうことからして、この規制を守らないで進入した者に対する罰則等の問題も当然出てくると思うのであります。たとえば一方通行違反とか、あるいはまた通行禁止区域の車両乗り入れに対する違反ということで、交通違反といろ問題も当然生じてくると思うのでありますが、そういうことの基本的な点についてはどのようにお考えになりますか。
○片岡政府委員 その規定は、いま御指摘になりましたように、たとえば光化学スモッグのひどい汚染があったといったふうな緊急の事態に、標識を立ててその交通の乗り入れを、通行を禁止するといういとまのないときに、いわば標識がわりに警察官の交通整理によって処置をしたいという規定でございます。仰せのような問題も若干私も危惧しておりますけれども、できれば警察官の交通整理でなくて、移動式な標識でも持っていくようなこともあわせ考えましてトラブルが起こらないように十分配意してまいりたいと存じております。
○高鳥委員 他の法律との関連あるいは都道府県知事と公安委員会との関係については追ってわが党の委員からさらに質問があると思いますが、この際でありますので、いまの大気汚染防止法の中で、第三章に「自動車排出ガスに係る許容限度等」ということで、この測定については都道府県知事がこれを行なう。そして「都道府県公安委員会に対し、道路交通法の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。」というふうに規定され、また第二十一条第二項においては「道路管理者又は関係行政機関の長に意見を述べることができる。」、こういうふうに大気汚染防止法のほうでは規定をされておるのでありますが、この「措置をとるべきことを要請する」あるいはまた「意見を述べる」、この点についてはこれを受け取るほうの側としてはどの程度にこの拘束力を考えるのかということが一点、私は非常に大きな問題だろうと思うのであります。道路交通法のほうの百十条の二のほうにおいては、公安委員会側としては、都道府県知事その他関係地方公共団体の長に対して「資料の提供を求めることができる」、あるいは「意見をきかなければならない」と、一項、二項でそれぞれ定めておられますが、この両方の関係を対比してみますと、知事のほうの要請権というものに対する公安委員会の受け方というものが、道路交通法のほうではどうも少しそれを受けてどうするという受け方がちょっとあいまいというか、非常に弱い感じがするのであります。事実いろいろ説明を聞きますと、都道府県が要請をしても公安委員会は必ずしもその要請どおりに決定するものではない、諸般の交通事情等を考慮しながら慎重に検討して、これを独自の立場において定めるのだという、そういうふうな方針のようにも承っておる向きもあるのでありますが、その辺の関係については、担当者として具体的にどのようにお考えになっておるかということを承りたいと思います。
○片岡政府委員 大気汚染防止法の二十条に基づきまして、自動車排出ガスの濃度の測定は知事の義務になっております。そういう交差点等がありまして、自動車が非常に渋滞をして、そのために大気が汚染をしているような、そういう地点については、知事が常時測定網を置きまして、そこで測定をしている仕組みになっております。その測定をいたしておりました場合に、ある一定限度以上に大気が汚染した場合に、知事のほうから公安委員会のほうに通報があるものと私ども解しております。私どものほうは行政効率の見地から独自の大気汚染測定網を持つ考えは持っておりませんので、知事と公安委員会という役所の関係でございますから、常時密接な連絡をし、知事の測定したデータをもらって、私どものほうではそのデータを見ながら、ある一定限度に達した、規制値に達した場合には交通規制を実施していく。もちろんその場合一番問題になりますのは、迂回路がございましたら車を散らすこともできましょう。私ども一番心配いたしておりますのは、それが幹線道路であって、そこの車を全部シャットアウトするということが非常に困難だ、信号機を設置しても整理し切れない、大気汚染の限度を減らし得ないというような場合に、知事から何とかしてくれという要請がありましても、場合によっては直ちにできない場合もあるのではないかという心配を若干持っております。ただCOの場合につきましては、交通が渋滞してそのために起こるというのが基本的な考え方のようでございますので、交通を円滑にさばいていくという、特に自動感応信号機その他によりまして交通渋滞をなくすという円滑のための処理が、同時に大気汚染防止のための処理にもなるのではないか、できるだけそういう手を打ってやっていきたいと思っております。
○高鳥委員 この大気汚染防止法のほうで、都道府県公安委員会に対して措置をとるべきことを要請するものとすると、片方は法律でうたわれておるわけでありますから、この要請に対する公安委員会の答え方というものは、これだけの法律に基づいた権限のある要請に対しては、これを的確に受けて立つということでなければ、法律でせっかく知事の要請権を認めた効果があがってこないということになると思うのです。そこで具体的には都道府県知事と担当の公安委員会なり警察当局が密接な連絡をとりながら、そういった事態の発生に対しては常時監視をして、おそらく具体的な行政の作用としては、そういった要請が出た場合には公安委員会は受けて立つのだということになると思いますけれども、その辺について、心がまえの問題だとは思いますけれども、要請権は片方の法律では認めた、しかしその要請に対して具体的な措置は問題があるからとられないのだということでは、法律は骨抜きになってしまうというふうに私は思うのですが、その点をもう一回お尋ねしたい。
○片岡政府委員 私の申し上げたいと思っておりますのは、公安委員会は知事のほうから常時データをもらって、要請を待たずともそういう必要が生じたときにはみずからの責任においてやっていくくらいの気がまえでおります。ただし、かりに測定結果が私どものほうに到達しなかったり何らかのことがあって、知事が公安委員会何しているのだということがございます場合には、当然私どもそれをすなおに受けてやりますけれども、知事の要請を待ってはじめてやるというのではなくして、交通公害が発生しておれば、私どもは知事の要請を待たずとも独自に大気汚染防止なり騒音防止のためにやってまいりたい、そういう気持ちでございます。
○高鳥委員 それからいまの大気汚染等に関しては都道府県知事がその測定を行なって、そして要請をするということになっておるわけでありますが、したがってこれは警察当局の仕事ではないのでありましょうけれども、具体的に道路交通法で今回のような公害に対する規制を行なうということになりますと、全国でたとえばCOが一番大きな問題に当初なっておったわけでありますが、このCOの測定をどの程度やっておるのか。法律でこういう規制をやろうとする限りは規制の効果があがらなければならない。ところが全国ではまだほとんど測定はやってないのだということでは問題がありますが、具体的にはどの程度やっておるということが警察当局でつかめているのか、その点はいかがです。
○片岡政府委員 私のいままで聞いている範囲では、常定測定網は東京で八カ所ばかりあるように聞いております。しかし常時測定でなくて臨時測定も含めまして、私の手元に東京都あるいは大阪といった過密都市の主要な測定値の資料は、現在ここに持っております。
○高鳥委員 今回の公害関係の法案につきましては、なお同僚議員から、先ほど申し上げましたように今後の委員会の審議の過程で質問があると思いますので、これは譲りまして、せっかくの機会でありますので、前回の道路交通法改正の際に行なわれました主要な点のその後の経過について、若干御説明を承りたいと思うわけであります。 それは、この次にもまた道路交通法の改正が出るという前提に立って伺うわけでありますが、一つは、この前の道路交通法の改正の際に巡視員制度というものをお取り上げになって、そして全国で大体二千五百人くらいの巡視員を採用して、そして駐車違反等の取り締まりに当たらせようという御計画であったと思います。ととろが、その後の経過の中で、巡視員がさっぱり集まらないというような記事も新聞に出たことがありますが、これを実施されて以後の職員の採用、養成状況、あるいはその具体的な効果などについてはどのようになっているかということが一点。 それからもう一つは、この前の交通法の改正の中では、酔っぱらい運転に対する取り締まりというのが大きなねらいの一つであったと思いますが、その後の法改正による効果というものはどのような形になっておるのか。 さらにはまた、さきの道路交通法改正の際には交通事故は、ともかく史上最悪の傾向をたどっておるということであったのであります。したがって、そうした状況を踏まえての道路交通法の改正を行なわれたと思うのでありますが、そうした際に、その後の交通事故の趨勢あるいは法改正によって効果があったと思われるならば、その思われる点。 さらにまた最後に、今後通常国会においてさらに道路交通法の改正を考えられておるということでありますが、それは一体何をやろうとするのであるか、そういった点について御説明を願いたいと思います。
○片岡政府委員 まず初めの御質問の交通巡視員の運用状況でございますが、交通巡視員制度が設けられまして現在九百十人が採用されております。そのうち約八百人が女性でございます。すでに栃木、島根、岐阜など十二の府県では、三カ月間の教養課程を終了いたしまして、現在百八十三人が街頭において学童の誘導なり駐車違反の指導取り締まりに活躍いたしております。現在までのところ非常に好評でございますし、きわめて順調なすべり出しを始めております。 第二の御質問でございますが、道交法の改正により酒酔い運転による事故がどれほど減少したかという点でございますが、昨年の九月から十一月の間の死亡事故の中に占める酒酔いが原因であった比率は七%、それから本年の六月から八月までの三カ月間では七・二%でございましたが、道交法施行後の今年の九月から十一月の三カ月間ではそれが六・二%に構成率が減ってまいっておりまして、これはやはり法改正とその法改正に基づく執行の強化によりまして相当の効果をあげているのではなかろうか、かように思っております。 それから第三の御質問でございますけれども、不幸にして交通事故による死者は、ことしの一月から十月まですでに一万三千七百人、前年対比で五百七十七人、四・四%という増加をいたしております。負傷者も八十万六千五百三十人、前年対比で八千六百三人増ということで一・一%の増加をしておる。私どもとしては、何とかしてこれにブレーキをかけたいと思って今後とも続けてまいりたいと思います。 それから第四の御質問でございますが、次の通常国会にどういう道交法の改正案を提案する予定をしておるのかという御質問だと思いますが、現在道交法の改正の基本的な考え方を各方面に案としてお示しをして、いろいろ御意見を聴取しているというのが現段階であります。中身はいろいろございますが、主として、一つは都心へのいろいろな乗り入れの規制ができるように法的に整理をしたいというような問題、もう一つは道交法のルールそのものをもう少し合理的にすると同時に、ドライバーの皆さん方によりわかりやすくするというような意味での整理をしたい。いろいろその他の点もございますけれども、そういう基本的な姿勢で現在その法案の立案過程に取り組んでおるというのが現状でございます。
○高鳥委員 これで終わりにしたいと思いますが、この前の道路交通法の改正の提案がありました際の説明資料などを見ましたときに、交通事故の発生をする率は、道路が改良をされて舗装されたところでは二〇%も増加をするというような説明資料があったわけであります。そこで、一つには道路の構造そのものが、先ほど私は大臣にも質問をいたしました際に、これは公害問題とからんでの質問として申し上げたのでありますが、今後の交通の整理をやっていくという場合、また公害を防止した円滑な交通を確保するという場合には、公安委員会としてこの道路はかくあるべきという意見というものは、おそらく出てくると思うのであります。また、具体的にたとえば交通事故を取り上げてみても、事故の続発地点というのは、明らかにきまった場所で非常に多く発生するというケースがあります。そうした場合には、道路の構造そのものに問題があるのではないかということが指摘をされる場合も当然あると思うのであります。そこで、たとえば知事が公害問題に関して公安委員会に対して交通の規制を要請することができるように、公安委員会も道路管理者に対して、ここのとろは公害を防止するためにはこういう道路構造にしてもらわなければ困りますとか、あるいはここは交通事故の多発地点であるからここの道路構造についてはこういうふうな改善を要請しますとか、そういった要請権というものが具体的に認められるようなことが考えられないか。私は、現場の第一線に立っておる警察官などは、そういうことを非常に多く痛感をしておるケースがあると思うのであります。今後の道路交通法の改正の中でも、たとえば道路の構造基準などについて、交通事故が発生することを防止するような構造基準にしなければならないというようなことも考えてはおられるようでありますが、たとえば追い越し禁止のところならば、追い越しのできないような道路構造にすれば、追い越しは具体的に行なわれない。それと同じことで、公害が発生する地点、たとえば柳町の交差点などにおいてCOなり鉛なりの濃度が非常に濃厚であるとするならば、その地点における道路構造をこういうふうに変えてもらわなければ困りますよということで、公安委員会側にもそういった要請権というものを具体的に認めるということはどうであるか。現実的にはそういうことは話し合ってやっておられるとは思いますが、そういうお考えはないかということを最後に承りたいと思います。
○片岡政府委員 仰せのとおりの問題が存在すると私どもも思います。また、現実にはよく連絡もとりますし、公文書でもって知事に、あるいはその他の道路管理者に要請をしている場合もございます。ただ、それを法上の問題として規定していくという問題につきましては、今後検討させていただきたいと思います。
○高鳥委員 では終わります。
○菅委員長 次回は、明四日、午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十時五十九分散会