予算委員会 第2号
- 発言数
- 14 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1970/02/20
会議録
○委員長(堀本宜実君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 議事に先立ちまして、一言簡単にごあいさつを申し上げたいと存じます。 このたび予算委員長に選任をされまして、まことに光栄に存じておる次第でございます。何ぶん不なれなものでございまして、この重責を果たし得るか、きわめて心配をいたしておりますが、円満に運営をいたしてまいりたい所存でございます。何とぞ皆さま方の格段の御協力、御指導を賜わりまするよう、お願いを申し上げまして、ごあいさつにかえます。(拍手) —————————————
○委員長(堀本宜実君) それでは、これより議事に入ります。 まず、理事の補欠選挙を行ないます。 理事の選任につきましては、先例により、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(堀本宜実君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に、植木光教君、木村睦男君、柴田栄君、山本利壽君、吉武恵市君、鈴木強君、横川正市君、向井長年君を指名いたします。 —————————————
○委員長(堀本宜実君) 昭和四十五年度一般会計予算、昭和四十五年度特別会計予算、昭和四十五年度政府関係機関予算、昭和四十四年度一般会計補正予算、昭和四十四年度特別会計補正予算 以上五案を一括して議題といたします。 まず、福田大蔵大臣から提案理由の説明を聴取いたします。福田大蔵大臣。
○国務大臣(福田赳夫君) 昭和四十五年度予算編成の基本方針及びその大綱につきましては、先日、本会議で申し上げたところでありますが、あらためてその概要を御説明申し上げます。 昭和四十五年度の予算の編成にあたりましては、わが国経済の持続的成長の確保と物価の安定を眼目といたしましたが、その特色は次の諸点であります。 第一点は、財政面から景気を過度に刺激することのないように、財政規模をできる限り抑制するとともに、公債及び政府保証債の発行額を縮減したことでございます。 なお、現下の経済財政事情にかんがみまして、法人税を増徴することといたしました。 第二点は、国民の税負担を軽減するため、所得税の大幅な減税を行なうとともに、地方税につきましても、住民税を中心とする減税を行なうこととしたことであります。 第三点は、一般会計予算及び財政投融資計画とも、限られた財源の中でその適正かつ効率的な配分につとめ、国民の福祉向上のための諸施策を着実に推進することとしたことであります。 以上により編成されました昭和四十五年度一般会計予算の総額は、歳入歳出とも、七兆九千四百九十七億円でありまして、昭和四十四年度当初予算に対し一兆二千百二億円、伸び率にして一七・九%の増加と相なります。また、財政投融資計画の総額は、三兆五千七百九十九億円でありまして、四十四年度当初計画に対し五千二十九億円、伸び率にいたしまして一六・三%の増加と相なります。 まず、一般会計を中心に、その概要を申し上げます。 歳入予算の内訳は、租税及び印紙収入が六兆九千三百八十四億円、税外収入が五千五百八十三億円、公債金が四千三百億円及び前年度剰余金受け入れが二百三十億円と相なっております。 まず、租税及び印紙収入であります。 昭和四十五年度税制改正におきましては、最近における国民負担の状況にかんがみまして、所得税の負担の軽減をはかるため、課税最低限の引き上げ、給与所得控除の拡充及び税率の緩和等により、平年度約三千五十億円の所得税の減税を行なうことといたしますとともに、現下の経済財政事情にかんがみ、法人の税負担を引き上げ、また、利子・配当課税についてその合理化をはかるなど、租税特別措置等について所要の整備合理化をはかることといたしております。 以上の税制改正による昭和四十五年度の減収額は、差し引きいたしまして千七百六十八億円となる見込みでありまして、これを改正前におきまする収入見込み額七兆千百五十二億円から差し引いた六兆九千三百八十四億円を、昭和四十五年度の租税及び印紙収入予算額とした次第でありまして、これは、昭和四十四年度当初予算に対し一兆二千三億円の増加と相なります。 次は、公債金であります。公債金につきましては、四十五年度の一般会計における公債の発行額を、前年度当初予算より六百億円減額して四千三百億円といたしました。これにより、一般会計における公債依存度は、前年度の七・二%から五・四%に低下することになります。 次は、歳出でありますが、そのおもな経費につきまして、順次御説明いたします。 まず、社会保障関係費といたしましては、総額一兆千三百七十一億円を計上し、施策の充実をはかっております。 すなわち、生活扶助基準を一四%引き上げるほか、福祉年金について改善をはかるなど、低所得者に対する施策の充実を行なっております。さらに、児童保護、母子保健対策についてその拡充をはかるほか、老人福祉対策、身体障害者対策を充実するなど、きめこまかい配慮を行なっております。また、看護婦の養成確保のための施策を推進しております。 次は、文教及び科学振興であります。 文数及び科学振興費といたしましては、総額九千二百五十六億円を計上しております。 文教につきましては、文教施設の整備、特殊教育及び僻地教育の充実、情報教育の拡充等、各般の施策を引き続き推進することとしておりますほか、特に、私立大学等に対する助成措置につきまして、私学の国家社会に対する役割り及び経営の現状にかんがみまして、新たに経常費補助を創設するとともに、私学振興財団を設立し、私学振興に関する体制の整備をはかることといたしております。 科学技術の振興につきましては、時代の要請にこたえて、動力炉の開発を中心とする原子力平和利用の促進をはじめとして、宇宙開発、海洋開発、大型工業技術の開発等を推進することといたしております。 次は、国債費。 国債費につきましては、一般会計の負担に属する国債の償還及び利子の支払い等に要する財源を国債整理基金特別会計に繰り入れるため、二千九百九億円を計上いたしております。 次は、恩給関係費。 恩給関係費につきましては、恩給金額の改定等の措置を講ずることとし、二千九百九十一億円を計上いたしております。 次は、地方財政。 まず、地方交付税交付金につきましては、その増加状況等を勘案しつつ、昭和四十五年度においては、交付税及び譲与税配付金特別会計への繰り入れ額を三百億円減額する等の措置を講ずることとし、四十四年度当初予算に対し三千二百九十五億円増の一兆六千六百二十九億円を計上しております。また、法人税負担の引き上げに伴う地方交付税交付金の増加等を勘案し、市町村民税臨時減税補てん債及び特別事業債の元利償還に要する経費につきましては、四十五年度及び四十六年度に限り、地方交付税交付金をもって措置することとしております。 なお、地方財政におきましては、地方税等の歳入の大幅な増加が見込まれるのでありますが、現下の経済情勢に対応する財政運営のあり方にかんがみ、国と同一の基調により、重点主義に徹し、節度ある運営を行ない、その健全合理化を一そう推進することを期待するものであります。 次は、防衛関係。 防衛関係費につきましては、五千六百九十五億円を計上し、国力に応じた防衛力の充実につとめるとともに、基地対策の充実をはかっております。 次は、公共事業関係。 公共事業関係費につきましては、国民生活の環境を整備し、国力発展の基盤を培養して、わが国経済の均衡ある発展を確保するため、特段の配慮を加えており、総額一兆四千九十九億円を計上いたしております。 まず、治山、治水事業につきましては、引き続きその着実な推進をはかるほか、海岸事業につきまして、四十五年度を初年度とする海岸事業五カ年計画を策定することといたしております。 次に、道路整備事業につきましては、国道、街路の整備、都道府県道の舗装について、重点的に予算の配分を行なっております。また、有料道路事業として、日本道路公団等三公団の事業の拡充をはかるほか、新たに本州四国連絡橋公団を設立することとしております。このほか、現行道路整備五カ年計画を改定することといたしております。 港湾、漁港、空港の整備につきましても、その推進を期しておりますが、空港につきましては、空港の整備の促進及び運営の円滑化を期するため、空港整備特別会計を新設することとしております。 なお、四十五年度におきましては、道路、港湾につき、従来公共事業として実施されてきた分野におきましても、国、地方公共団体以外の新しい事業主体による事業実施の道を開くことといたしております。 このほか、河川、道路、港湾の高率特例補助の一部について、調整合理化をはかることといたしました。 また、住宅、生活環境施設の整備には、特に重点的な配分を行なっております。 なお、日本国有鉄道におきましては、山陽新幹線の建設を進めるとともに、通勤通学輸送の混雑緩和と幹線輸送力の増強等につとめることとしております。また、日本電信電話公社におきましても、引き続き施設の整備を推進することといたしております。 次は、貿易の振興と経済協力の推進であります。 貿易の振興及び経済協力の推進の面におきましても、施策の充実をはかっております。 すなわち、日本輸出入銀行、海外経済協力基金に所要の財政資金を投入することにより、その事業規模を拡大するとともに、各種の技術協力等の援助の拡充をはかっております。 次は、中小企業対策。 中小企業対策につきましては、その高度化、近代化等を引き続き推進することとし、各般の施策を充実しております。 すなわち、中小企業振興事業団の事業規模を拡大いたしますほか、国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫の貸し付け規模を前年度当初計画に対しおおむね一八%増しとすることにいたしております。 次は、農林漁業関係であります。 昭和四十五年度の農林漁業関係予算におきましては、農林漁業の生産性向上と農林漁業者の所得の安定向上をはかるため、各般の施策を推進しておりますが、特に米需給関係の改善のための諸施策を大幅に拡充する等、農政の新たな展開をはかることとしております。 まず、米につきましては、両米価の水準を据え置く方針をとることといたしますとともに、四十五年産米について、百五十万トン以上を目標に米の生産調整を実施することといたしました。このため、農地の転用を推進いたしますほか、八百十億円の米生産調整奨励補助金を計上して、米の減産をはかることとしております。 また、食糧管理特別会計につきましては、米生産調整対策による生産量の減少及び自主流通米を勘案いたしまして、国内米の買い入れ数量を六百五十万トンと見込み、一般会計から同会計の調整勘定に三千十六億円を繰り入れることとしております。 また、開田、干拓は、これを厳に抑制することといたしますが、他面、農道の整備、畜産、園芸の振興、農産物の流通改善等の施策の拡充をはかっております。 さらに、農業の経営規模拡大と農業者の老後の生活安定に資するため、四十五年度から農業者年金制度を創設することといたしました。 次は、産業投資特別会計への繰り入れであります。 産業投資特別会計におきましては、日本輸出入銀行に対する出資をはじめといたしまして、総額千三十五億円の出資を行なうこととし、これに要する財源として、九百三十六億円を一般会計から同特別会計へ繰り入れることとしております。 次は、沖繩援助の増強であります。 沖繩住民の安寧と福祉の向上及び沖繩における経済開発の増進に資するため、沖繩に対する援助を大幅に増強することとしておりますほか、沖繩・北方対策庁を設けることとして、復帰準備の推進に資することとしております。 次は、給与改善関係であります。 公務員給与の改善に備えて、公務員給与を五月から五%引き上げるのに必要な金額を当該各項の給与費に計上しております。 次は、予備費でございます。 予備費につきましては、予見しがたい予算の不足に充てるため、千百億円を計上しております。 以上、主として一般会計について申し述べたのでありますが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、資金の重点的配分と、経費の効率的使用につとめ、事業の円滑な遂行を期することといたしております。 次は、財政投融資であります。 財政投融資につきましては、以上それぞれの項目において説明いたしたところでありますが、その原資といたしましては、出資原資として産業投資特別会計出資千三十五億円、融資原資として資金運用部資金二兆五千四百四十億円及び簡保資金三千九百三十億円を見込みますほか、公募債借り入れ金等五千三百九十四億円を予定しております。 その運用の内容につきましては、住宅、道路、鉄道等の社会資本関連ないしは生活環境整備並びに中小企業金融の充実に重点を置いております。 ————————————— 終わりに、今回提出いたしました昭和四十四年度補正予算について申し述べます。 この補正予算は、当初予算作成後に生じた事由に基づき、特に緊要となった経費につき補正の措置を講ずるほか、公債金の減額を行なうこととしておるのであります。 一般会計補正予算の規模は千九百十三億円でありまして、歳出に追加されるものといたしましては、(1)第六十二回国会において成立した給与関係法に基づく国家公務員の給与改善等の経費、(2)国民健康保険助成費等義務的経費等の追加、(3)診療報酬の改定に伴う増加経費、(4)食糧管理特別会計調整勘定への繰り入れ、(5)米生産調整特別対策事業費、(6)土地需要緊急調査費、(7)琉球政府への米穀売り渡しに必要な経費、(8)所得税収入等の追加計上等に伴う地方交付税交付金の増加であります。このうち、給与改善に要する経費につきましては、既定経費の節減及び予備費の減額を行なって、これに充てることとしております。 一方、歳入につきましては、租税及び印紙収入において千九百六十九億円、税外収入において三百四十四億円を追加計上しておりますが、公債金を四百億円減額しておりますので、差し引き増加額は千九百十三億円となっております。 この結果、四十四年度の一般会計予算は、歳入歳出とも六兆九千三百八億円となります。 また、特別会計におきましても、国立学校特別会計等七特別会計において、公務員の給与改善等のため必要な補正を行なうことといたしております。 以上、昭和四十五年度予算及び昭和四十四年度補正予算につきまして、その概要を御説明いたしましたが、なお、詳細にわたる点につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○委員長(堀本宜実君) ただいまの福田大蔵大臣の説明に関し、政府委員から順次補足説明を聴取いたします。鳩山主計局長。
○政府委員(鳩山威一郎君) 昭和四十五年度予算及び昭和四十四年度補正予算の概要につきましては、ただいま大蔵大臣から御説明いたしたところでありますが、なお、細部にわたる点につきまして補足をさせていただきます。 お手元に「昭和四五年度予算の説明」という冊子をお届け申し上げております。それを参照いただきながら見ていただきたいと思います。 まず、最初に、第一ページの右側に書いてございます国民総生産との対比でございます。 一般会計予算の国民総生産に対します比率は、四十五年度予算では一一・〇%となります。ちなみに、四十四年度につきましては、今回提出いたしました四十四年度補正予算を追加いたしまして、その比率は一一・一%となっております。 また、一般会計のほか、特別会計、政府関係機関、財政投融資及び地方財政をも含めた国民所得計算上の政府財貨サービス購入の増加率は、四十四年度に対し一四・八%で、経済成長率見込みによります経済成長率一五・八%を下回るものとなっております。 次に、歳入につきまして御説明申し上げます。 税外収入は五千五百八十三億円でありまして、昭和四十四年度当初予算に対し七百四十三億円の増加となっております。税外収入の内訳は、専売納付金二千六百九億円、官業益金及び官業収入二十七億円、政府資産整理収入百六十億円、雑収入二千七百八十七億円となっております。 次に、公債発行の対象の問題でありますが、財政法の第四条第一項ただし書き及び同条第三項の規定による公債発行の対象となる経費の金額は一兆二千百三十九億円であり、これと公債発行額との差は七千八百三十九億円でありまして、四十四年度当初予算に比べ二千三百五十一億円の増加となっております。これは財政の健全化を示す数字と思っております。 前年度の剰余金受け入れ二百三十億円は、四十三年度決算の結果新たに生じた剰余金であります。このうち、七十七億円は道路整備費の財源に充てられまして、これを差し引いた残りの二分の一相当額七十七億円は、財政法第六条の規定により、国債償還の財源として国債整理基金特別会計に繰り入れることとなっております。 次に、歳出につきまして御説明申し上げます。 社会保障関係費は一兆千三百七十一億円でございます。四十四年度当初予算に対し千九百一億円、二〇・一%の増加となっております。 生活保護のうち、生活扶助基準の改定は一四%でありますが、東京都の標準四人世帯を例にとりますと、生活扶助のための支給額は、月額二万九千九百四十五円から三万四千百三十七円に増額されることになります。 福祉年金につきましては、老齢福祉年金を月額千八百円から二千円に、障害福祉年金を月額二千九百円から三千百円に、母子福祉年金を月額二千四百円から二千六百円に、それぞれ二百円引き上げることといたしております。 文教及び科学振興費九千二百五十六億円は、四十四年度当初予算に対し千百九十九億円、一四・九%の増加となっております。 私立大学等に対します経常費補助は、私立学校に対する既存の各種の助成を吸収の上、新たに設けたものでありまして、四十四年度予算に対して七十五億円増の百三十二億円を計上いたしております。 また、私立学校振興会を吸収して私学振興財団を設けることといたしておりますが、一般会計出資十億円を計上いたしますとともに、財政投融資百六十億円を予定しております。 科学技術の振興には特に重点を置いておりまして、動力炉の開発については、四十四年度の百三十四億円から二百六億円に、宇宙開発については、六十一億円から百十九億円に、それぞれ大幅に増額いたしました。 また、海洋開発につきましては、科学技術振興費及びその他の経費を合わせまして、四十四年度の三十二億円から四十九億円に増額しております。 次に、国債費は二千九百九億円でありますが、その内訳は、国債償還費が千七十九億円、国債利子等が千七百九十八億円、国債事務取扱費三十二億でありまして、前年度当初予算に対しまして百二十一億円の増加となっております。 公共事業関係費の一兆四千九十九億円は、四十四年度当初予算に対しまして一六・九%の増加となっておりますが、災害復旧等を除きます一般公共事業費では一八・〇%の増加となっております。特に、住宅、生活環境施設の整備には重点的な配分をしております。下水道につきましては、二七・二%の大幅な増加をはかるほか、住宅につきましても、一般会計二〇・一%増、日本住宅公団、住宅金融公庫に対する財政投融資では二九・九%増を予定しておりまして、政府施策住宅六十一万九千五百戸を建設することといたしております。 なお、従来公共事業として実施されてきました分野にも、国、地方公共団体以外の新しい事業主体による事業実施の道を開くこととしておりますが、具体例といたしましては、名古屋地方道路公社及び伊勢湾地区における外貿埠頭株式会社に対しまして、それぞれ道路整備特別会計及び港湾整備特別会計から無利子の貸し付けを行ないますとともに、財政投融資計画におきましても所要の措置を講じております。 貿易振興及び経済協力費は九百十九億円でございますが、前年度当初予算に対して八十四億円、一〇%の増加となっておりますが、これに産業投資特別会計を通じまして日本輸出入銀行に対します出資がありますが、これを含めますと、前年度当初予算に対しまして二百九億円、一四・二%増の千六百七十九億円となります。 日本輸出入銀行につきましては、産業投資特別会計からの出資を前年度の六百三十五億円から七百六十億円へと増額いたしまして、その貸し付け規模を三千七百四十億円から四千三百億円に拡大しております。 海外経済協力基金につきましては、その投融資規模を前年度予算の五百七十億円から七百三十億円へと大幅に拡大し、これに必要な財源として、一般会計出資二百九十億円を計上いたしますほか、資金運用部資金の融資三百十億円を予定いたしております。 中小企業振興事業団につきましては、一般高度化資金の融資規模を前年度予算に対しまして三〇%増加いたしております。繊維対策資金の融資規模を四〇・七%の増加と、大幅に充実することといたしておりまして、一般会計からの出資金を四十四年度の二百六億円から二百五十七億円へと増額しております。 国民金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫の政府関係中小企業金融三機関に対します財政投融資計画額は四千七百四十九億円でありますが、その内訳は、国民金融公庫が二千三百六十四億円、中小企業金融公庫が二千二百六十三億円、商工組合中央金庫が百二十二億円と相なっております。 中小企業信用保険公庫への出資金は百十五億円を計上しておりますが、その内訳は、保険準備基金が四十億円、融資基金が七十五億円であります。 農林漁業関係につきましては各般の施策を拡充いたしておりますが、農政の新たな展開をはかっていることは、ただいま大蔵大臣が申し上げましたところでありますが、なお補足いたしますと、次のとおりでございます。 米の生産調整対策費は、稲作から他作物へ作付転換を行ない、または稲の作付を休止する等の方法によりまして米の生産を減少させました者に対しまして、当該減産にかかる稲の作付地の農作物共済基準収穫量一キログラムにつきまして八十一円の米の生産調整奨励補助金を交付することといたしております。 農業者年金の給付額は、二十五年間保険料を納付した者の場合に、月額二万円を給付するという設定となっております。一方、農業者年金の適用対象とならない老齢または零細な農業経営主の離農を円滑化するため、三十五万円または十五万円の農業者離農給付金を文給することとしております。このため、農業者年金等の実施費として三十七億円を計上いたしております。 農業基盤の整備につきましては、開田、干拓を厳に抑制いたしますとともに、農道整備、圃場整備、畑作振興、草地開発等の各事業を拡充することとしまして、千八百九十億円を計上しております。 農林漁業金融におきましては、農林漁業金融公庫の融資ワクを四十四年度の二千二十億円から二千三百億円に拡大いたしますとともに、農業近代化資金の融資ワクの限度三千億円を確保いたしております。また、漁業近代化資金の融資ワクの限度を四十四年度の百億円から二百五十億円に拡大いたしております。 特別会計及び政府関係機関につきましては、一般会計の関連する項目におきまして、それぞれ御説明いたしましたので、説明を省略させていただきます。 ————————————— 次に、昭和四十四年度補正予算につきまして、補足して御説明申し上げます。 まず、一般会計につきまして御説明いたします。 歳入につきましては、租税及び印紙収入の追加が千九百六十九億円でございますが、所得税九百四十三億円、法人税千百七十億円等の増収によるものであります。税外収入は三百四十四億円でありますが、その内訳は、日本専売公社納付金が九十八億円、日本銀行納付金が百二十八億円、日本中央競馬会納付金四十三億円等であります。 また、公債金は四億円を減額いたしまして、これによりまして、四十四年度の発行予定額は四千五百億円となります。 次に、歳出につきまして御説明申し上げます。 まず、給与改善費でございますが、給与改善のための全体の所要額は千八十八億円でございますが、公務員給与の改善に備えまして当初予算に計上いたしました四百四十三億円と、それから当初予算に計上いたしました人件費のうち不用見込み額が七十八億円あります。これを差し引いた五百六十七億円を、今回給与改善費として追加をいたしております。 義務的経費等の追加二百七十一億円の内訳は、児童保護費が六億円、国民健康保険助成費が百八十四億円、国民年金国庫負担金が十七億円、農業共済再保険特別会計へ繰り入れが十七億円、畜産振興事業団交付金が二十五億円、同じく畜産振興事業団出資金が二十一億円、並びに漁船再保険及び漁業共済保険特別会計へ繰り入れが一億円であります。 次に、診療報酬の改定に伴います増加経費が六十億円でございます。四十五年二月一日から診療報酬の改定が行なわれました結果必要となります国民健康保険助成費等の経費でございます。 次に、食糧管理特別会計におきましては、国内米の買い入れ数量が当初の予定を上回ると見込まれますこと、その他によりまして、同会計食糧管理勘定の損失額が当初予算におきまして予定いたしました二千九百七十四億円から三千五百四十二億円に増加する見込みとなりましたので、この会計の経理運営の改善をはかるために一般会計から食糧管理特別会計調整勘定に五百六十億円を繰り入れることといたしております。 次に、米生産調整特別対策事業費の二十億円でありますが、四十五年度におきまして実施されます米の生産調整対策を円滑に遂行することを期するために、都道府県等で四十四年度において、あらかじめ実施をしなければならない米の生産調整特別対策事業に対しまして助成を行なうために必要な経費でございます。 次に、土地需要緊急調査費でありますが、土地需要の緊急調査費として一億円計上いたしておりますが、米の生産調整対策と関連いたしまして、農地の他用途への転用に対して、どの程度の需要があるかというその内容につきまして、緊急に具体的な調査を行なうことに必要な経費でございます。 次に、沖繩におきます産業の振興開発に資するための琉球政府に対する米穀の売り渡しについての特別措置に関する法律が昨年末に成立をいたしまして、琉球政府に対します本土産米の売り渡しを行うな必要が生ずることとなりましたので、これに伴う損失を補てんするために、一般会計から食糧管理特別会計の国内米管理勘定へ六億円繰り入れることといたしております。 次に、地方交付税交付金でありますが、地方交付税交付金九百九十五億円を計上いたしておりますが、所得税、法人税の増収なり、また酒税が減るということで歳入を追加計上いたしまして、それに伴います交付税の増加が六百十五億円であります。そのほかに、四十四年度の特例措置としての地方交付税交付金の減額、これは六百九十億円を減額することとなっておりますが、その減額を修正いたしまして、それに伴う追加の交付額が三百八十億円であります。その合計額を計上した次第であります。 次に、給与改善費の財源に充てるために、既定経費の節約と不用額の減額を行なっておりまして、三百八十三億円の修正減少を行なうことといたしております。 予備費につきましては、当初予算に九百億円を計上してありましたが、本日現在において残額が二百六十四億円となっておりますが、今回の給与改善費の財源に充てるために、百八十四億円を修正減少をいたしたのでございます。 次に、特別会計につきましては、交付税及び譲与税の配付金特別会計、国立学校、厚生保険、船員保険、国立病院、国民年金、食糧管理の七つの特別会計につきまして、公務員給与の改善を行なうその他の事由によりまして、それぞれ必要な補正を行なうことといたしております。 以上、簡単でございますが、補足説明を申し上げました。
○委員長(堀本宜実君) 次に、細見主税局長から説明を聴取いたします。細見主税局長。
○政府委員(細見卓君) 歳入面につきまして、補足して御説明申し上げたいと思います。 租税及び印紙収入の予算額でありますが、昭和四十五年度の一般会計歳入予算額七兆九千四百九十七億六千四百万円のうち、租税及び印紙収入予算額は、六兆九千三百八十四億一千七百万円となっております。これは、昭和四十四年度の一般会計租税及び印紙収入予算額五兆七千三百八十一億二千四百万円に対しまして、一兆二千二億九千三百万円、伸び率にいたしまして二〇・九%の増加となっております。また、一般会計歳入予算額全体に占めます租税及び印紙収入予算額の割合は、昭和四十四年度予算におきまする八五・一%に対しまして、昭和四十五年度予算におきましては、八七・三%と引き続き上昇しております。これはそれだけ、本年度予算におきましても、公債依存度の引き下げに寄与するところとなっているわけであります。 この租税及び印紙収入予算額は、昭和四十四年度予算額に、昭和四十五年度の自然増収見込み額一兆三千七百七十億五千九百万円を加算した収入見込み額であります七兆一千百五十一億八千三百万円を基礎といたしております。この収入見込み額から、昭和四十五年度の税制改正におきまして、所得税の減税、租税特別措置の拡充等が行なわれることによる減収額二千五百四億四千四百万円を差し引き、一方では、法人税負担の調整合理化、利子・配当課税の合理化及び租税特別措置の整理合理化等によりまする増収の見込み額七百三十六億七千八百万円を加えましたものを、昭和四十五年度の一般会計租税及び印紙収入予算額といたしておるわけであります。 なお、この一般会計におきまする予算額に、交付税及び譲与税配付金の特別会計及び石炭対策の特別会計のそれぞれ歳入となります諸税の予算額一千九百五十億六千八百万円を加えまして、昭和四十五年度の国の租税及び印紙収入予算額の総額は、七兆一千三百三十四億八千五百万円と相なっておるわけであります。 以上、昭和四十五年度の租税及び印紙収入予算額の概略を申し上げましたが、次に、その内容につきまして、若干の御説明を申し上げたいと思います。 まず、昭和四十五年度の収入見込み額の基礎となっておりますところの、税の自然増収額の見積もりについて申し上げます。この見積もり額は、昭和四十五年度の政府経済見通しを基礎といたしまして、最近までの課税及び収入の状況などを考慮して見込んだものでございます。 わが国経済は、昭和四十五年度におきましても、四十四年度に引き続き、かなり強い拡大傾向を示すものと予想されているところでありまして、個人消費支出、民間企業設備投資、民間住宅建設等の依然として根強い増勢にささえられまして、国民総生産の成長率は、名目で見ますと、一五・八%程度、鉱工業生産の伸び率も一五%程度と見込まれているところであります。 このような経済の拡大基調のもとにおきましては、租税収入も、所得税、法人税などを中心といたしまして、相当の増収額が見込まれるところでありますが、これを各税日ごとに積算いたしまして、合計一兆三千七百七十億五千九百万円の自然増収額を見込んだ次第でございます。この自然増収額は、かつてない巨額のものとなっておりますが、これは、年々の経済規模の拡大に伴いまして、税収額も拡大を続けているのに加えまして、昭和四十五年度の経済成長率が、一五・八%と、これまた当初見通しとしてはかなり高い伸び率が見込まれていることによるものであります。この結果、昭和四十四年度予算額に対しまする伸びも、二四%とかなりの増加率を示すことになっております。 この自然増収額の内訳を見てまいりますと、所得税が六千四百八十億三千六百万円で全体の四七・一%と、ほぼ半分を占め、また、法人税も五千十一億九千六百万円で三六・四%となっております。この両者を合わせてみますと、全体の自然増収額の八三・五%を占めることになる見込みでありまして、昭和四十四年度予算額に対して以上の増収見込み額を加算いたしました七兆一千百五十一億八千三百万円が、いわゆる現行法によりまする昭和四十五年度税収見込み額でございまして、これを前提といたしまして、昭和四十五年度の税制改正が行なわれるわけでございます。 今回の税制改正におきましては、最近における国民の税負担の状況にかんがみまして、平年度三千五十億円にのぼるかつてない規模の所得税減税を行なう一方、現下の経済財政事情にかんがみまして、法人の税負担を引き上げるとともに、当面の経済社会情勢に即応して、所要の特別措置を講じ、あわせて利子・配当課税の特例をはじめとする既存の租税特別措置等について所要の整理合理化をはかるほか、納税者の権利救済制度の改善を行なうことといたしております。 なお、昭和四十五年度におきましては、地方税につきましても、住民税を中心に負担の軽減が行なわれることとなっておりまして、昭和四十五年度の税制改正による国、地方を通じての減税額は、平年度で申しまして約三千八百億円にのぼる見込みであります。 以下、国税について税制改正の大要を申し述べたいと思います。 第一は、所得税の減税であります。 所得税につきましては、まず、中小所得者の所得税負担の軽減をはかるため、基礎控除及び配偶者控除をそれぞれ一万円ずつ、扶養控除を二万円引き上げることといたしております。これにより、夫婦子三人の給与所得者の課税最低限は、年収約百三万円に引き上げられることとなります。 次に、中堅給与所得者層における所得税負担の累増を緩和するため、給与所得控除の控除率を引き上げるとともに、その適用範囲を四百十万円まで拡大することといたしております。 さらに、今回の改正におきましては、以上のような課税最低限の引き上げ及び給与所得控除の拡充と関連し、税率構造につきまして、昭和四十四年度に引き続き、主として中堅以下の所得者層の負担軽減をはかるため、大幅な緩和措置を講ずることといたしております。 なお、このほか、障害者控除、寡婦控除等の引き上げにも配慮いたしております一方、医療費控除の控除可能範囲の拡大をはじめとする各種の負担軽減措置を講ずることといたしております。 これらの措置によりまして、税制調査会のさきの長期答申の内容は、完全にその実施を見ることとなった次第であります。したがいまして、これによる所得税の減税額も、平年度三千四十九億四千九百万円、初年度二千四百六十一億一千八百万円というかつてない大規模のものとなっているわけでございます。 第二は、法人税負担の引き上げをはかったことであります。 法人税につきましては、現下の経済財政事情にかんがみ、二年間の臨時措置として、普通法人の所得のうち留保分についての法人税の負担を現行の五%増に引き上げることといたしております。ただし、中小法人につきましては、所得のうち三百万円以下の部分の税負担を特に現状のまま据え置くことといたしておりまして、後に出てまいります同族会社課税の軽減合理化や中小企業に関する租税特別措置の拡充等と相まちまして、今回の改正は、中小企業に対して格段の配意を行なっているところであります。 このほか、法人税法の改正といたしましては、同族会社の留保所得課税の軽減、同族会社の使用人兼務役員の賞与の損金算入範囲の拡大等によって同族会社課税の軽減合理化をはかる一方、引き当て金制度の拡充合理化を行なう等所要の諸措置を講ずることといたしております。 こうした法人税関係の増減収額は、以上の諸改正の結果、差し引き、平年度七百六十六億六千九百万円、初年度六百十億三千百万円の増収となる見込みでございます。 第三は、利子・配当課税について、漸進的な改善をはかることとしたことであります。まず、利子課税につきまして、定期預金等の資産性の強い貯蓄の利子について、昭和四十六年分以降五年間にわたり源泉選択制度を設けて、総合課税と源泉分離課税といずれか選択できることとする等の措置を講ずることといたしております。 配当課税につきましては、特別措置としての軽減を利子とバランスのとれたものに改めましたほか、特に配当控除率についてその引き下げを行なうことといたしております。 以上の利子・配当課税につきましての改正は、課税の公平の面からの要請と国民の貯蓄態度に及ぼす心理的影響に対する配慮とを総合的に判断し、その漸進的な改善を行なおうとするものであります。 さらに、その他の租税特別措置につきましては、当面の経済社会情勢に即応し、企業体質の改善、中小企業対策、公害防止、過密過疎対策、住宅対策、基礎資源の開発、情報化の促進等を中心として、所要の措置を講ずる一方、既存の特別措置のうちすでに政策目的を果たしたもの、あるいは期待される効果が発揮されなかったと認められるものは廃止することといたしまして、租税特別措置の弾力的な改廃につとめたところであります。なお、物品税の暫定的軽減措置についても、その期限が到来するものについて所要の調整措置を講ずることといたしております。 また、これは昨年来の懸案でございますが、納税者の権利救済制度の一そうの改善を進めるため、納税者の不服申し立て制度を中心として、所要の改正を行なうことといたしております。 以上申し上げましたような税制改正の結果、昭和四十五年度におきましては、所得税につきまして二千四百六十一億一千八百万円の規模の減税を行なう一方、法人税負担の調整合理化措置により六百十億三千百万円、利子・配当課税の合理化により三十億一千三百万円、租税特別措置の整備合理化等により五十三億八百万円とそれぞれ増収が生ずることになり、差し引きいたしまして、一般会計租税及び印紙収入では一千七百六十七億六千六百万円の減収となるものと見込まれるわけであります。これを、さきに申し上げました昭和四十五年度についての税制改正前の収入見込み額七兆一千百五十一億八千三百万円から控除いたしました六兆九千三百八十四億一千七百万円が、昭和四十五年度租税及び印紙収入予算額となっているわけであります。 昭和四十五年度の租税及び印紙収入予算額の中では、法人税が二兆四千二百二億五千九百万円を占め、所得税の二兆三千五十五億三百万円を上回って、最大の税目となっております。昭和四十四年度予算におきましては、所得税がわずかながら法人税を上回っていたのでありますが、四十五年度におきましては、所得税につきまして、さきに申し上げましたように、かつてない規模の減税が行なわれる一方、法人税については、その臨時増徴を含む調整合理化措置がとられましたため、税制改正後における所得税の対四十四年度予算に対する伸びが二一・三%であるのに対し、法人税の伸びは、三〇・三%に及び、法人税収が所得税収を上回ることになったわけであります。 このような結果といたしまして、昭和四十五年 度におきましては、国税収入全体に占める直接税と間接税等の割合、いわゆる直間比率とよばれる ものでは、直接税の割合が引き続き上昇し、六五・七%に達することになると見込まれます。 以上述べました昭和四十五年度の租税及び印紙収入予算額を基礎として、国民所得に対する租税負担率を推計してみますと、国税につきましては、一二・八%程度になるものと見込まれます。地方税の収入見込み額は、必ずしもなお確定していないのでありますが、一応の推算をいたしますと、六%程度と見込まれ、国税・地方税全体では、一八・八%の負担率となり、昭和四十四年度実績見込みにおける負担率一八・七%を〇・一ポイント上回ることになるものと予測されます。なお、この租税負担率は、国税・地方税ともに、昭和四十五年度に予定されている減税を行なうこととして算出した負担率でありまして、このような負担の軽減がもし行なわれない場合には、一九・三%程度の負担率になるものと見込まれる次第でございます。 最後に、昭和四十四年度補正予算について、一言御説明申し上げたいと思います。 今回の補正予算に計上いたしました租税及び印紙収入の追加額一千九百六十八億六千六百万円は、最近の経済情勢及び現在までの収入状況等を勘案いたしまして、所得税、法人税等増収の多いものを中心に増収を見込むとともに、酒税等につきまして減収を見込んで計上いたしたものであります。 以上をもちまして、簡単でございますが、補足説明を終わらせていただきたいと思います。
○委員長(堀本宜実君) 次に、岩尾理財局長から説明を聴取いたします。岩尾理財局長。
○政府委員(岩尾一君) 昭和四十五年度財政投融資計画及び財政資金の対民間収支見込みについて補足説明を申し上げます。 お手元に予算の説明が配付してございますが、その七四ページをごらんいただきたいと思います。 昭和四十五年度の財政投融資計画は、総額三兆五千七百九十九億円でありまして、これを四十四年度当初計画額三兆七百七十億円と比較いたしますと、五千二十九億円の増加となっており、その伸び率は一六・三%であります。 この計画の策定にあたりましては、わが国経済の状況に照らし、その規模を適度なものにとどめるとともに、限られた資金の効率的配分に留意いたしました。 最初に、原資財源について御説明を申し上げます。 いま申しました予算の説明の七四ページ右上の原資見込みの表をごらんいただきたいと思います。 まず、産業投資特別会計出資は、一千三十五億円を計上し、四十四年度当初計画額八百八十五億円に対し、百五十億円、一六・九%の増加となっております。 次に、資金運用部資金は、四十四年度当初計画額二兆九百三十九億円に対し、四千五百一億円、二一・五%増の二兆五千四百四十億円を見込んでおります。このうち、郵便貯金につきましては、四十四年度当初計画額に対し、千五百億円増の一兆一千三百億円、厚生年金につきましては、千五百六十七億円増の七千七百三十一億円、国民年金につきましては、三百五十九億円増の千四百九十六億円を、それぞれ見込んでおります。 次に、簡保資金につきましては、四十四年度当初計画額三千二百億円に対し、七百三十億円、二二・八%増の三千九百三十億円を予定いたしております。 また、公募債借り入れ金等につきましては、四十四年度当初計画額五千七百四十六億円に対し、三百五十二億円、六・一%減の五千三百九十四億円となっております。このうち、政府保証債につきましては、四十四年度当初計画額に対し、六百億円減の三千億円、公募地方債につきましては、四十四年度当初計画額と同額の六百二十億円を計上いたしております。なお、借り入れ金等といたしまして、千七百七十四億円を予定いたしております。 以上の原資を合計いたしますと、三兆五千七百九十九億円となります。 以上の原資をもちまして、四十五年度の財政投融資の運用を行なうのでありますが、先ほど、大蔵大臣からも御説明のありましたように、四十五年度におきましては、特に住宅、道路、鉄道等の社会資本関連ないしは生活環境整備、並びに中小企業金融の充実に重点を置いております。このほか、社会開発及び流通対策の促進にも十分配慮いたしております。 なお、これら各機関に対する運用につきましては、資金計画に掲げてございますが、ここでは、使途別分類表によって、御説明申し上げます。 七六ページの使途別分類表をごらんいただきたいと思います。 使途別分類表のうち、(1)住宅、(2)生活環境整備、(3)厚生福祉施設、(4)文教施設、(5)中小企業、(6)農林漁業につきましては、国民生活に最も密接な関係を有するものでございますが、これらに対する財政投融資は、総額の五六・三%を占めており、また、その対前年度伸び率は二〇・三%にのぼっておりまして、これを財政投融資総額の伸び率二八・三%と比べますと、ここに重点を置いていることが明らかであると存じます。 次に、社会資本の形成に関連する部門であります(7)国土保全・災害復旧、(8)道路、(9)運輸通信及び社会資本とも考えられます(1)住宅を合計いたしますと、総額の四二・七%に当たり、その対前年度伸び率は二二・五%と、総額の伸び率一六・三%に比べて特に大きな増加となっております。 また、(10)地域開発につきましては千四百三十一億円、(11)基幹産業につきましては二千二十八億円、(12)輸出振興につきましては、海外経済協力を含めて三千八百億円をそれぞれ計上いたしており、これらの構成比は、四十四年度に比べて若干低下いたしております。 以上で昭和四十五年度の財政投融資計画の補足説明を終わります。 次に、財政資金の対民間収支見込みについて御説明申し上げます。 別途こういう印刷物が配付してございますが、「昭和四十五年度予算に関する参考資料」をごらんいただきたいと思います。 昭和四十五年度の財政資金対民間収支見込みでありますが、予算及び政府の経済見通しを前提として推計いたしますと、二千五百三十億円の散布超過と見込まれます。 まず、一般会計におきまして、前年度剰余金を使用することにより、過去の蓄積資金の散布が行なわれますので、二百二十億円の散布超過が見込まれます。また、食管会計におきまして、食糧証券の発行増加によりまして、七百五十億円の散布超過が見込まれ、資金運用部におきましても、繰り越し資金による国債の引き受けにより、三百億円の散布超過が見込まれます。以上合計して散布超過要因が千二百八十億円になります。 他方、国庫と日銀との間の納付金、法人税、利子、割引料等の受け払い、その他特別会計等の収支との関係で千七百五十億円の引き揚げ超過要因が見込まれますので、これらの要因を差し引きいたしますと、外為資金以外の財政資金対民間収支では、四百七十億円の引き揚げ超過が見込まれる次第でございます。 最後に、外為資金につきましては、四十五年度の国際収支の動向等から見て三千億円の散布超過が見込まれますので、これを差し引きいたしまして、四十五年度の財政資金対民間収支全体といたしましては二千五百三十億円の散布超過を見込んだ次第でございます。 以上で昭和四十五年度の財政資金対民間収支の見込みについての補足説明を終わります。
○委員長(堀本宜実君) 次に、新田調整局長から説明を聴取いたします。新田調整局長。
○政府委員(新田庚一君) 予算案の参考といたしまして、お手元にお配りしてあります「昭和四十五年度の経済見通しと経済運営の基本的態度」につきまして、その概要を御説明申し上げます。 初めに、四十五年度の出発点となります四十四年度の経済情勢について申し上げますと、年度当初以来、活発な生産活動、旺盛な設備投資、金融機関貸し出しの著増等、実体経済、金融の両面において急速な拡大が見られ、景気の動向に懸念すべき現象があらわれましたので、昨年九月、日本銀行は公定歩合の引き上げ等の金融調整措置を実施いたしました。その後、この措置の影響は金融面にはあらわれているものの、実体経済の基調にはさほどの変化が見られず、物価の騰勢も依然根強いものがあります。 このような拡大基調を反映しまして、四十四年度の国民総生産は、ほぼ六十二兆五千五百億円程度の規模となり、経済成長率は、実質二二・二%程度になるものと見込まれます。他方、国際収支は、総合収支で二十億二千万ドル程度と前年度を上回る黒字となる見込みであります。 物価について見ますと、卸売り物価は、旺盛な内外の需要と海外市況の高騰の影響を受けて、前年度比三・二%程度と近年にない高い上昇が見込まれ、消費者物価は、季節性商品が急騰したこともあって、五・七%程度の高い上昇になる見込みであります。 以上のように、経済はなおかなり強い拡大傾向を示しており、消費者物価の騰勢に加えて、卸売り物価の動向も引き続き懸念される情勢にあります。 他方、米国景気の鎮静等により世界貿易の伸びが低下し、これに伴いわが国の輸出も鈍化するものと予想されますが、四十五年度の国際収支はなおかなりの黒字を続けるものと見込まれますので、国際的視点に立った経済運営の必要性が一段と高まるものと思われます。 四十五年度の経済運営にあたりましては、以上のような経済情勢を考慮し、経済政策の適切かつ機動的な運用により、総需要を適正に保ち、わが国経済の持続的成長を確保するとともに、物価の安定、経済の国際化、効率化の一そうの推進、社会開発の積極的な展開をはかることといたしております。 このような経済運営の基本的態度のもとで、四十五年度におけるわが国経済の姿を想定いたしますと、国民総生産は七十二兆四千四百億円程度の規模となり、その成長率は、実質一一・一%程度になる見込みであります。 この場合における経済の主要項目につきまして、簡単に御説明申し上げます。 まず国内需要について見ますと、個人消費支出は、引き続き堅調に推移し、前年度比一五・九%程度の伸びが見込まれます。民間企業設備投資につきましては、金融調整措置の効果の浸透等により増勢は鈍化し、前年度比一七・二%増の十四兆六千五百億円程度になるものと思われます。民間在庫投資は微増にとどまるものと見込まれますが、民間住宅投資は前年度比二四・四%程度の高い伸びを続けることが予想されます。次に、政府の財貨サービスの購入は、前年度に比べ一四・八%増の十二兆一千三百億円程度となる見込みであります。 このような需要の動向を反映して、鉱工業生産は前年度比一五%程度の伸びが見込まれます。 次に、国際収支につきましては、輸出は、世界貿易の伸びの低下から、その増加率は前年度よりかなり鈍化し、前年度比一四・六%増の百八十八億ドル程度になるものと思われます。一方、輸入は、前年度比一七・五%増の百四十八億ドル程度と見込まれます。この結果、貿易外収支と移転収支の赤字幅増大を勘案いたしましても、経常収支では、二十億二千万ドル程度と、前年度に続いて大幅な黒字が予想されます。他方、経済協力の進展、外国資本流入の落ち着き等のため、長期資本収支の赤字幅は前年度より増大するものと見込まれますので、総合収支では、十億七千万ドル程度の黒字となる見通しであります。 最後に、物価につきましては、卸売り物価は、海外市況の鎮静化、金融調整措置の効果の浸透等により次第に落ち着きを見せ、前年度比一・九%程度の上昇になることが期待されます。また、消費者物価は、依然根強い上昇基調にありますが、公共料金を極力抑制する等各般の物価対策を強力に推進することにより、前年度比四・八%程度の上昇にとめるようつとめることといたしております。 以上、昭和四十五年度の経済見通しと経済運営の基本的態度につきまして、御説明申し上げた次第でございます。
○委員長(堀本宜実君) 以上をもちまして、昭和四十五年度予算三案並びに昭和四十四年度補正予算二案の説明は終了いたしました。 次回の委員会につきましては公報をもってお知らせすることといたしまして、本日はこれをもって散会いたします。 午後零時三十三分散会