内閣委員会 第10号
- 発言数
- 65 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/04/23
会議録
○委員長(西村尚治君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 御質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○岩間正男君 この法案について二、三の問題をお聞きしたいと思うのですが、第一に、アジア統計研修所が特に東京に設置されるという理由は何かございますか、これはどういうことですか。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) エカフェ域内諸国は、アジア統計研修所をわが国に設置することを希望し、わが国としても、国際的な技術協力を進める見地から有意義と考えまして、研修所のわが国への誘致の希望を表明したのであります。その結果、昭和四十二年の第二十三回エカフェ総会においてわが国への設置が決定されました。国連の協力を得て今回わが国に設置されるようになった次第であります。
○岩間正男君 次にお聞きしますが、アジア統計研修所の設立にあたって、各国の出資金額というのがちゃんと割り当てがあると思うのですが、念のためその金額について。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答えさせます。
○説明員(杉浦滋君) 出資金の模様でございますが、御説明申し上げます。 出資金は、日本を加えまして二十カ国ございますが、アフガニスタンが五千ドル、オーストラリアが五万五千ドル、セイロン一万五千ドル、中華民国二万ドル、香港一万ドル、インド五万ドル、インドネシア四万五千ドル、イラン二万五千ドル、ラオスが千ドル、マレイシア八千三百三十三ドル、ネパール三千五百ドル、 ニュージーランド、パキスタンが一万ドル、 フィリピン二万ドル、韓国一万八千九百ドル、べトナム共和国五千ドル、シンガポール五千ドル、タイ二万ドル、西サモア千ドルでございまして、わが国におきましては合計百三十九万ドルでございます。
○岩間正男君 それは単位が違っていませんか、万ドルですか。
○説明員(杉浦滋君) 万ドルでございます。
○岩間正男君 それでは、そのうち総額は幾らになっていますか、総額は。
○説明員(杉浦滋君) 合計いたしまして三百九十二万ドルでございます。
○岩間正男君 そのうち日本は。
○説明員(杉浦滋君) ただいま申し上げましたように合計いたしまして……。
○岩間正男君 日本、日本。
○説明員(杉浦滋君) 日本が合計いたしまして百三十九万ドル、約五億円でございます。
○岩間正男君 そのほかの十九カ国の合計は幾らですか。
○説明員(杉浦滋君) 約三十三万ドルでございます。
○岩間正男君 これは金に、日本円に直すと一億千八百万円くらいですね、一九カ国で。それから国連開発計画から出ておりますね、これは幾らですか。
○説明員(杉浦滋君) 約二百二十万ドル、邦貨にいたしまして約七億九千万円でございます。
○岩間正男君 そうしますと二十カ国参加しておるのだが、そのうち日本は大体六分の五を出しちまう、そうしてあとの六分の一を十九カ国で出す、こういうかっこうになるわけですね。そうですね。大体日本の出資額が約五億円、それから他のエカフェ加盟のアジアの十九カ国、あのさっきあげられた国々が一億一千万円出す、そういうことになるわけですが、そうすると、このように負担がはなはだ違ってくるのは、これはどういう理由なんですか。
○説明員(杉浦滋君) アジア統計研修所の設置につきましては、ただいま大臣から説明がございましたように、この設置につきまして、日本に設置を要望いたしましたので、わが国がこれを受けまして設置をいたしたわけでございまするが、その設置につきましては、わが国は二十カ国と共同して設置するということと、それからこの設置に踏み切りました一つの考え方といたしましては、日本がアジア諸国におきまする開発途上の諸国に対しまする経済援助ということが、国際平和のために非常に有意義であるというふうに考えましてこの設置をしたわけでございまするので、その意味におきまして、わが国の負担が援助という意味で多くなっておるということでございます。
○岩間正男君 これは援助と関係があるということになるわけですね。援助と深い関係がある。日本はこの負担がこの中で圧倒的に多い。六分の五を出しておる。そしてあとの六分の一を十九カ国と、そういうことになりますと、この研修所の性格というものは、これは将来どういうことになるか。当然発言権が日本は大きくなる。そして、そういう結果で、今後こういう機構についても非常に支配権を持つという結果になりませんか。
○説明員(杉浦滋君) この研修所の設置は、ただいま申し上げましたように、その設置主体といたしましては二十カ国、日本を含めまして二十カ国でございます。そこで、国連とわが国から援助をいたしましてその運営に当たるわけでございまするが、この研修所の実行計画によりまして組織ができておるわけでございまするが、そこの組織といたしましては、まずエカフェ事務局長、エカフェ事務局統計部長、日本政府代表、それからエカフェ加盟国及び準加盟国からエカフェ総会によって選出されました五名の科学者、それから研修所長、それからFAOとユネスコの代表者、こういう方々からなりまする諮員委員会がございまして、この諮員委員会の助言に基づきまして研修所が運営されるわけでございます。したがいまして、拠金の割合というものは、この運営とは必ずしも直接の関係はございません。
○岩間正男君 直接の関係がないといったって、後進国とか低開発国とかいう名前のもとに他の十九カ国がこれに参加しているわけでしょう、そういう必要のために。しかも経済援助をやるのだから、そういうことを前提としてこういうような拠金が行なわれた。その中で圧倒的に日本がそういう負担をやっておる。それから機構的にもそうでしょう。これは機構的に見ましたって、行管の十一名が事務職員としてそのために働く。どうしてもこの統計研修所の運営そのものについては、そういう日本の比重というものは圧倒的に大きくならざるを得ない。そういう傾向がある。 これは長官にお伺いしますが、どうですか、こういう点について。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 事実上そういうこともあろうかと思いますが、あくまでもエカフェの地域内における、アジア地域内における高度の統計技術を普及するという主目的に従って行動しますから、実際上の弊害はなかろうかと思います。
○岩間正男君 そこがまあ私の質問するこれからの問題と関連してくるわけですがね。 それじゃお聞きしますが、エカフェは一九四七年に設立されたわけですが、それから二十年間、主としてどんな仕事をやってきましたか、おもなものですね。私たちの聞いているのは、メコン川の流域開発計画とか、それからアジア開発銀行、この設立、こういうものがおもなもののように思いますが、これはどうでしょう。
○説明員(横田弘君) エカフェは経済、社会、人権の各般にわたりまして、エカフェ地域の後進国の開発を進めようとする機関でありまして、ただいま御指摘になりました事業のほかに、アジア・ハイウェー、アジア各国をつなぐ自動車道路の建設とか、あるいは運輸・通信網の拡充であるとか、工業の発展のための長期展望を調査をする、各種の農業の開発、ほとんど経済社会全般にわたって活動しております。
○岩間正男君 まあしかしその中で大きい問題は、われわれの、特にアジア人の中に印象づけられているのは、メコン川流域の開発計画あるいはアジア開銀の設立、こういう問題だと思う。ところが、これはメコン川流域の開発計画というのは、しばしば当国会でも問題になってまいりましたが、これは地域住民の経済的な利益を増進するというよりも、むしろこれはアメリカのベトナム侵略戦争を助けると、そういう性格を非常に持っておったと思う。それからアジア開銀の設立になりますと、これが設立されたのは六六年の四月だと記憶しますが、ジョンソン大統領がベトナムと無条件に話し合いたい、そういうような提案をして、それとからめて十億ドルの東南アジア開発援助構想ということを当時打ち出した。それと同時にアジア開銀に二億ドルの出資をやる、日本もそういう形で二億ドルの出資がなされた。そうしてその設立が具体化した。これについてはわが党は、むろんこれが非常に軍事的な問題との関連もある、そういう点、それからあとに述べるような理由もありまして、これには反対したわけです。だからやってきた仕事を見ますというと、経済援助というようなことをいっていますけれども、実際はそういう軍事的な関係というものが非常に多いのじゃないかというふうに考えられるわけですね。それから経済もやっぱり軍事的な性格を持ってくるというようなことが、実際ベトナム戦争の強化なんかと関連してあった。そういう性格なんです。そのことをやはり私たちは頭に描いて、その上に立ってこの統計研修所の問題もやっぱり明らかにしなくちゃならない。出資金から見ますというと、先ほどそういう性格が出てまいりました。東京にまたこれが設立される。アジア開銀のごときは、これは当時東京の設立を要望したにもかかわらず、マニラに持っていかれた。こういう事情もある。そうすると、こういう点なんかにこれはやはり性格づけられてくるものがあると思う。 次にお聞きしたいのですが、海外援助という、これは日本の独占資本が、こういう形で乗り出してきているわけだ。そうして国家がまたこの問題を、いま政策の重要なものとしてまた取り上げているわけですが、これは最近非常に海外援助という名前の資本輸出が高まってきているのじゃないですか。念のために、これは額だけでいいですが、六一年から六八年のこの海外援助の額についてお聞きしたい。ここにございますが、そういう何を持っていますか。
○説明員(横田弘君) ただいま手元に資料を持ち合わしておりません。
○岩間正男君 これは六一年には三億ドル、そうですな。それから四年までそうだと思います。六十五年になりますと、これは六億ドルに倍加されて、六六年には六億六千九百万ドル、六八年になりますと十億四千九百万ドル、六一年に比べるというと三・二倍というふうにこれはふえているようでございますな。これは大体あなたたち、いま資料はないだろうけれども、そういうことはおわかりだろうと思う。いいですね。そういうことですね。そうしますと、しかもこのうちで、地域別に考えますと、二国間援助の総額というのは、これはその中の六五%がアジア中心にやられている。そうすると、これとアジア統計研修所の設立との関係というのは、非常に深いとこれは見なければならないと思いますね。先ほども最初にこの研修所の性格をあげたときに、これは海外援助との関係があるからこういう研修所をつくるんだというような話がありました。そういう意味から考えまして、これは非常にこういう関係は深いと思うのですね。 これは時間がないから資料で要求しておきますが、十九カ国に対してどういう援助の内容になっているか、これを最近の、六五年あたりからでいいですが、五年から最近までのものを、各国、いまのエカフェ参加の十九カ国にどういうぐあいに援助額が割り当てられているか、それを資料として出してほしいのですが、いかがでしょう。
○説明員(横田弘君) 後ほど準備して提出いたします。
○岩間正男君 これを確認してください。これ、きょうのなにには間に合わないでしょうが、今後の論議のために必要ですから、非常にここのところを明らかにすると、もっとこまかにわかってくると思いますね。 で、どうですか、開発計画、そして日本の海外援助について、アジアの諸国はどういう一体感情を持っているか。つまり経済の独立とか、あるいは工業国への産業体制を変えていくとか、そういうことがうたい文句とされているわけですね。そうして、しかも低開発国、それを最近は発展途上国とか、そういうようなことばで少しぼかして言っているわけですが、そういうところでは当然どうしてもそういう海外援助が必要なんだと、住民の福祉を守るために必要なんだということを、これは打ち出しているわけです。しかし、はたしてアジアの諸国民はそう受け取っているかどうか。実際また、そういうふうに住民の福祉を向上するような方向にこれが使われているかどうか、非常に問題があるところだと思いますが、これは長官に伺います。いかがでしょう。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) それはよくわかりませんが、率直に申して、その趣旨のとおりに受けとめておるものと思います。
○岩間正男君 これは日本経済新聞の去年の十一月三日の「回転イス」というところの記事ですが、インドネシア政府とスマトラ島の鉱区探鉱権取得の調印をして帰ってきた海外鉱物資源開発会社の渡辺社長、その発言として次のようなことが述べられている。「どうも低開発国における日本の評判はエコノミックアニマルからオリエンタルヤンキー」、これは東洋の米国人ですか、「に落ちたみたいだな。援助しても搾取していると受け取られる。」、こういうことを言っているのですね。これは私は非常に海外援助そのものに対して、実際その衝に当たっている人たちが、このアジア諸国民のこれに対する考え方というものを反映したことばだと思うのですね。この点、いま長官からそういう答弁がありましたけれども、事実は非常に違っているのじゃないですか。こういう点の認識を明らかにする必要があると思うのです。 こういう中で、統計研修所で養成される統計専門員が、東南アジア諸国の社会的進歩及び生活水準の向上に寄与する、こういうことでこの研修所が設立されるわけですが、はたしてそういうことになるのかどうか。これはアメリカの指導のもとに、日本の独占資本の進出を有利にするための、そういうための調査であり、それから情報であり、そういうものをだんだん確立するための一つの突破口をつくるのが今度のこの研修所の設立ということだと思うのですが、この点いかがですか。
○説明員(杉浦滋君) この研修所におきまする研修生が、どういうような内容の研修をするかということと御質問は関連すると存ずるわけでございまするが、この研修所の研修は、所長は国連から出ておりまするアメリカの元の予算局次長のボーマン博士でございますけれども、講師はそれぞれ国連が任命いたしました各国から派遣されておるわけでございます。ただいま東京におりまする、すでに着任しておりまする講師も、インド並びにパキスタンから来られておるわけです。それからなお、ソビエト連邦におきましても、この講師の派遣でこの研修所に協力するというようなことでございまするので、この研修の実施がある特定の方向で運営されるというふうには考えておりません。
○岩間正男君 私は特に最初に出資金の問題を問題にしました。これは東京につくられるということ、それからエカフェがいままで何をやってきたかということの特徴的なものをあげたわけです。そういう中に、なるほど統計そのものをこれは進めていくということ、そのことは技術的に考えれば、それだけの考えからこれは問題はないかもしれません。しかし、それがどう運用されるかというやはり政治的な背景というものとあわせて考える必要があると思うのですね。で、私はそういう意味で、たとえばエカフェ事務局が編さんした「エカフェ二十年の歩み」によると、エカフェが実施しようと計画していた作業にとって統計の不足が重大なハンディキャップであった、こういうふうにいっておるわけですが、単にこれは技術的に解釈できない。その背景には、これを運用する政治の性格というものがはっきり出てくるのじゃないか。そして日本のやり方につきましては、いま言ったように、非常にアジアの諸国が警戒をしておる、こういう点が考えられる。それから実際の問題として、ほんとうにこれが住民の福祉に、発展途上国の住民の利益につながっているかというと、そうならない。そうならないで、実際は非常に別な目的の方向に使われてきた、こういう結果が非常に多いと思うのです。これはメコン川の流域の計画一つ見れば、非常に国会でも問題になったと、こう考えますというと、私はこの計画というものは、これは新植民地政策というようなものとつながっているのじゃないか、こう考えざるを得ないのであります。 まあ新植民地主義というのは、これは言うまでもなく、その特徴とするところは、東南アジア諸国のような後進国に対して、これを低開発国とか、あるいは発展途上国なんという名前で呼んで、その国の経済的独立や工業化を実現させるために経済援助を与えるということは、いかにも先進国のなさねばならない義務であるかということを実際は装っている。が、実際は搾取と略奪のための経済侵略を大いに進めておる、そういう現実の姿があるわけです。かつてケネディ前アメリカ大統領は、対外援助は、アメリカが全世界にわたって影響と支配の立場を維持し、そして確実に崩壊するか、そうでなければ共産主義圏に入ってしまうであろうかなり多くの国をささえるための一つの方法であるということをはっきり述べているのですね。これは私はこのいま進められている日本の海外援助、海外進出、あるいは海外侵略と呼んでもいいと思うのですが、そういう方向とこの問題は切り離しがたく、結びついているのが現状じゃないか。先ほど来あげましたように、エカフェの名によって多額の出資金と日本のきも入りで、そのようなアジア統計研修所の設置が行なわれ、そしてアメリカの新植民地政策、そういうものが一部肩がわりされ、そうしてこういうような片棒をかつぐというかっこうで日本の独占資本がアメリカ侵略のあれに乗り出していく、そういうための道を切り開くためのこれは方法じゃないか、こう言わざるを得ないと思うんでありますが、こういう点についてどうなんですか、これは。技術的な問題はいいです。日本のいままでとってきたやり方、そういうものとの関連において、長官の見解を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) まあ岩間さん一流の……。
○岩間正男君 一流じゃない、事実だ。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 勘ぐりをもって御指摘になれば、いろいろ言い方があると思いますが、私どもは、看板どおりの効果をあげ得るものと考えております。
○片山武夫君 私は、この法案の具体的な内容について二、三お尋ねしたいと思います。 これは出されたのが昨年の国会に出されまして、審議未了になったものでありますが、ことしの五月にこれ設立すると、こういう予定になっておるようでありますが、その準備がどの程度進んでいるのか、その経過を少し具体的にお知らせ願いたいことと、その研修所が当初五カ年という計画で設立された。五カ年でこれが終わるものなのかどうなのか、その点について話し合いがあったらお知らせを願いたい。
○説明員(杉浦滋君) 先生御指摘のように、この設置法の改正は、アジア統計研修所の設立と関連をいたしまして、昨国会に御提出申し上げたわけでございまするが、協定のほうが実行計画を土台にして、それとのにらみ合いで協定が署名されるというような段階にございましたけれども、その実行計画のほうで再三の接触がございましておくれまして、昨年の九月にようやくニューヨークにおきまして開発計画とわが国とがこれに署名をいたしましたわけでございます。したがいまして、昨年の九月以降、協定が署名されました以降、わが国といたしましても、これを実施いたしまする実行計画を進めてまいってきたわけでございます。そこで、何ぶんにもこういう国際的な機関を設置いたしますると、準備段階が御指摘のように必要でございまするので、昨年度も予算をいただきまして、それの準備段階をいたしたわけでございます。その内容といたしましては、本年五月から発足を予定されておりまする研修所が、ともかくも運営できまするように、もとの郵政省の庁舎を借用いたしまして、約七百七十平方メートルをとりまして、それから研修生並びに先方、国連から派遣いたしまする講師の備品等々を用意いたしまして、ただいまこの協定が御批准いただければさっそくにも開始する、とりあえずの態勢は整っておるわけでございます。 それから五カ年間、正式には五カ年半でございまするが、これの期間を過ぎたあとのことにつきましては、実行計画によりまして三カ年を済みましたところで参加国が協議をいたしまして、その今後どうするかということをきめるというふうなことになっております。ただ実行計画の中で、国際連合といたしましてはこれの継続を望むということが掲げてございまするので、その趣旨を尊重いたしまして、参加国が十分協議するということでございます。もちろん、わが国といたしましては、その三カ年を済みましたあとの参加国できまりました意向を最大限に尊重するということになろうかと存じます。
○片山武夫君 大体経過はわかりましたが、先ほどもちょっと触れられておったようでありますが、各国の負担、特に日本の負担が大体五億ですか、ぐらいになりますね。五カ年間で五億。この裏に四十五年度予算の額が出ておりますけれども、これは四十五年度分だけだと思いますけれども、これと五億との関係はどういうことになっておりますか。
○説明員(杉浦滋君) この五億の負担金につきましては、この五カ年間にこれだけを拠出するという約束をいたしたわけでございまして、協定におきましても、これの拠出はわが国の年度の予算で五カ年にわたりまして拠出するというふうになっておるわけでございます。
○片山武夫君 これ、ちょっと換算してないんですけれども、大体一億だ、こういうことになりますか、この予算は、四十五年度予算。
○説明員(杉浦滋君) これは、いま御指摘になりました四十五年度予算の三千四十七万四千円と申しますのは、行政管理庁分の予算でございます。このほかに四十五年度といたしましては、ただいま申し上げました三千四十七万四千円のほかに、奨学金といたしまして千三百万円がございます。それが四十五年度のわが国の負担でございます。なお、建物等がこの五億円の中に含まれるわけでございまするが、それが約一億八千万円、これはすでに、海外協力事業団の宿泊施設を建てるわけでございまするが、それに充てますのが一億八千万、こういうふうになっております。
○片山武夫君 この「アジア統計研修所の概要」の中にですね、一番最後のページ、八ページに四十五年度予算が出ておりますね。これとこの出資金の五億になりますか、百三十九万ドルですか、これとの関係はどうなのかということをお尋ねしてるんですけれども。
○説明員(杉浦滋君) これは先ほど申し上げましたように四十五年度、初年度分の予算でございます。三千四十七万四千円と申しますのが初年度でございまして、先生御指摘のように、当然負担分の一部になるわけでございます。
○片山武夫君 大体数は合っていますね。わかりました。この三カ年後に再検討をする、こういうことでございますが、その今後の予定などというものについては、全然そうすると話し合われていない。とにかく三年やってみた後でなければ、これをどうするかということについても全然話し合いされていないということですか。
○説明員(杉浦滋君) 三カ年を過ぎましたあとで協議いたしまして、五カ年半を過ぎたらどうするかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、全体の方向といたしましては、実行計画の中で国連はこれの継続を希望するということがございまするが、これはやはりこういう施設でございまするので、やはりやり方につきましていろいろ実施の経過を見て、いろいろまた考慮しなければならぬ問題も出てまいるかと存ずるわけでございます。ただいまはエカフェの総会の決議によりまして設置をするということでまいってきて、その設置の運営を始めるというところに主眼が置いてあるわけでございまして、今回の四月のバンコックにおきまする総会におきまして、先ほど岩間先生から御質問のございました組織につきましての諮問委員会の委員が選出されたという段階でございますので、今後この五カ年を終わったあとでどうするかというような段階のことにつきましては、まだそういう段階ではないということでございます。
○片山武夫君 それからこの研修生なんですけれども、「研修所の事業」の中に、最初、「統計職員三十名に対して十カ月間」、こういったものをさっそく始めるらしいのですけれども、その研修生の人員は、どのように想定されておりますか。
○説明員(杉浦滋君) 研修生の人員は、実行計画によりまして十カ月の一般コースにつきましては三十名というふうにきめられておるわけでございます。なお、そのほかに事業計画の中で、上級職員のコースといたしまして四週間ないしは八週間の研修を十五名組んでおるわけでございます。したがいまして、年間約四十五名ということになるわけでございますけれども、なおそのほかにつけ加えて申し上げますと、一般研修の三十名というワクのほかに、オランダから二名分の奨学金の拠出の申し出がございまして、三十名の定員のところが、二名加わりまして三十二名、先ほど申し上げました上級コースの短期コースが十五名、合計いたしまして四十七名というふうになっております。
○片山武夫君 そうすると、ずっとこれは十カ月コース、何カ月コースと、いろいろありますけれども、大体総体人員どのくらいになりますか。四十七名以上にふえないのですか。
○説明員(杉浦滋君) その人員につまきしては、大体計画できまっておるわけでございまして、多少の調整はできるというふうなことになっておりまするけれども、本年度は四十七名以上にふやすという計画はございません。
○片山武夫君 そこで、最後にお伺いしたいのですが、これは国連との協定もございますし、準備もそれぞれ必要であったと思うのですけれども、これはいつものことなんですが、こういう計画があって法案が出される。しかし前年度あるいは前々年度、いわゆるこの法案が決定する前に予算承認を受けている。こういうような形でそれぞれ実施に入っているわけですね、計画の。そういった関係、もしこの法案が流れたらどうするか、そういう心配はしておらぬのだろうと思いますけれども、この法案がまだでき上がらないうちに、予算が通ったから実施準備に入っていいのだというこの考え方は、これはいいものか悪いものか。長官、この点について見解をひとつ。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答え申し上げます。
○説明員(杉浦滋君) 確かに準備はいたしておるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、こういう施設ができまして、それが批准されました後、直ちにこの事業を開始するというわけにはなかなかまいりませんので、準備はいたしておったわけでございまするけれども、それはあくまでも現在お認め願いました予算の範囲内、並びに現在のわが国の法律の範囲内で、行政管理庁といたしまして、国際統計との関連におきまする調整事務の一斑として実施をいたしたわけでございます。もちろん先生の御指摘のように、当然と申しますか、国会のほうで設置法の御改正をいただきたいという気持ちはもちろんあったわけでございまするが、その予算の執行につきましては、先ほど申し上げましたように、現行の法律並びに法律の範囲内で実施いたしておるというわけであります。
○片山武夫君 この問題は、確かに予算も通った、行管のいわゆる権限の中である程度進められるものを進めていったと、だが、このアジア統計研修所の設立、いわゆる設置法ですね、これが通らなければこの設立ができないわけだけれども、予算もあるし、行管の仕事として当然これはやっていけるのだ、こういう御見解ですね。そうすると、これは特別にこの法案が通らなくてもやっていけるのだと、こういうことになると思うのですけれども、その辺の関係はどうですか。
○説明員(杉浦滋君) 先ほど申し上げましたように、この準備ということは、当然の行管の所掌としていたしたわけではございませんで、いまこの設置が認められましても、支障のない程度に現行法並びに予算の範囲内で準備を進めておったというわけでございます。そこでそのアジア統計研修所ができまして、協定並びに実行計画に基づきまして行政管理庁が正式にこの研修所に対しまする協力機関というふうに認められました場合におきましては、現在の法律の中では、行政管理庁がこの統計研修所の協力機関として、国の事務の一部としてこれを実施するという所掌は明らかにされてないわけでございまするので、特にこの点を明らかにしていただいて、研修所に対する協力を実施したいと、こういうことで設置法改正の御審議をお願い申し上げたわけでございます。
○片山武夫君 こういう問題は、この研修所の問題だけではなしに、いろいろありますね。予算が通ったから準備をしてよろしいのだ、法案は流れてしまったけれども準備は進めている、こういったような問題がたくさん私はあるように思うのでありますけれども、これは当然前国会通すべき問題であった。通らなかった責任は、これは私は政府にあると思う。ああいう混乱国会にした責任がいまの内閣にあるのだと思うのですけれども、そういった努力がやはり積極的になされないままに、何かこういったような事務処理のかっこうでこういう法案が出されておる。こういう手続は今後ぜひひとつやめてもらいたいと私は希望します。 これで一応質問を終わりますが、長官にひとつそれについての所見をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(荒木萬壽夫君) お話は御指摘のとおりでございます。今後はそういう手違いのないようにいたしたいと思います。
○委員長(西村尚治君) 他に御質疑はありませんか。——別に御発言もないようですから、質疑は終了したものと認め、これより討論に入ります。——別に御発言もないようですから、討論は終局したものと認めます。 これより採決を行ないます。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(西村尚治君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 審査報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(西村尚治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(西村尚治君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 趣旨説明を聴取いたします。宮澤通商産業大臣。
○国務大臣(宮澤喜一君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 改正の第一点は、鉱山保安局を改組し、公害保安局とするとともに、同局に公害部を設置することであります。 御承知のとおり、近年、公害、保安問題は、一部地域の問題でなく、全国的な問題となっており、国民生活を守る上でその早急な解決が必要となされております。 この事態に対処して通商産業省としては、昨年七月に決定した「新通商産業政策の基本的方向」でも明示しておりますように、国民生活の質的充実をはかるため、「公害の防止と保安の確保」に万全を期することとし、これを今後の通産行政の重要な柱の一つとしております。 当省では、これまで公害行政は、企業局立地公害部が、保安行政は、鉱山保安局、化学工業局保安課等が主となって担当してきておりますが、公害保安行政は、国民の健康と安全を確保するという共通の目的を持ち、その行政内容も類似した面が少なくありません。たとえば、最近の安中精錬所、神岡鉱山等の鉱害問題の例に見られますように、鉱物の精錬、掘採に伴う大気汚染、水質汚濁等が周辺住民に与える影響が問題とされるに至っており、鉱山保安行政の中で公害の防止のための行政需要は急激に高まっております。 鉱業活動に伴う排出物や騒音、振動、悪臭の影響のしかたは、大気、水等を媒介とする点で一般の公害と同様であり、その規制の技術も共通であります。したがって、鉱山保安行政の中で公害の防止対策の重要性が増加するとともに、現在の一般公害行政の知識経験を鉱山保安行政に活用するとともに、坑内外について行なってきた鉱山規制の技術等を公害行政にも応用するなど、両行政を一体化し総合的に行なうことがぜひ必要となってきております。 そこで、この際、省内の公害保安行政担当部局を公害保安局として一本化し、公害保安行政を総合的に実施できるよう行政体制を整備拡充することにより、いわゆる生産行政部門に対する影響力を一段と強め、公害保安行政強化の要請にこたえたいと考える次第であります。 改正の第二点は、企業局の立地公害部を廃止することであります。 新しい公害保安局には、公害行政を担当する公害部を設けることとしており、現在の企業局立地公害部は、立地行政のみを担当することになりますので、同部は廃止することとしているものであります。 以上が、この法律案を提案する理由及びその要旨でありますが、改正点は、いずれも必要最小限度の事項でありますので、何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いいたします。
○委員長(西村尚治君) 本案の審査は後日に譲りたいと存じます。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時二十五分散会 —————・—————