大蔵委員会 第17号
- 発言数
- 187 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/04/16
会議録
○委員長(栗原祐幸君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 昨四月十五日、田中寿美子君が委員を辞任され、その補欠として横川正市君が選任されました。 —————————————
○委員長(栗原祐幸君) 物品税法の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案及び関税定率法等の一部を改正する法律案を便宜一括して議題とし、質疑を行ないます。 質疑のある方は、順次御発言願います。
○成瀬幡治君 過般の大蔵委員会で通産省、大蔵省に資料要求の形でお願いしておいたわけですが、資料としてなかなか容易ではないというお話もございましたので、口頭でお答えいただけるものとして、まず答えいただきたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) 先般、成瀬先生から、今回の関税定率の引き上げに関連しまして、どういう基準で、どういう判断で、また、どういう価格構成等を前提として今回の改正を行なったのかという御質問がございました。価格等については、詳細には私どもにはわかりませんので、通産省のほうから御説明をいただくことになるかと思いますが、考え方だけを申し上げておきますと、各品目によって多少事情は違いますが、まず第一に、従来から、物品税につきましては、新しく課税いたしますこととなります場合に、税負担に伴って企業のコストが急激に変動する、あるいはまた、その結果当然に価格に反映してまいりますので、価格に急激な変動を与えるということであっては好ましくないという趣旨から、急激な変動を緩和するという意味で暫定税率を使って順次本則税率に近づけていくということが大体の慣例でございました。今回の改正もその慣例にならったものと、大筋としてはそのように御理解願いたいと思うのでございます。その場合に、どういう刻みにするか、あるいはその途中の暫定税率段階に何年の間隔で上げていくかということにつきましては、多少いろいろな例がございますが、おおむね五%刻みで二年間隔というのがいままでの例を調べてみますと多いようでございます。今回は五%間隔で一年刻みということになっておりますのですが、なぜ従来二年刻みであったものが今回に限っては一年刻みにしたかと申しますと、今回の改正で最も基本となりますものは、トランジスター式カラーテレビでございますが、これで見てみますと、従来からわが国のトランジスターについての技術の水準がかなり高くて、そしてトランジスター技術を普及したいということもありまして、いままでカラーテレビに使いますトランジスターは白黒に使いますものよりもやや何か技術的にむずかしいというような事情もございましたので、カラーテレビにつきましては非課税と申しますか、暫定的に非課税になっておったわけでございますが、最近急激に技術が進歩しまして、現実のトランジスターテレビの商品化率も、カラーでございますけれども、高くなってまいりました。また、真空管の場合とトランジスターの場合の価格の差というものもだんだん詰まってまいりました。そういうことから考えまして、一年刻みでも十分吸収していけるだろうということ。それからもう一つは、トランジスターは、普通の物品税の場合と違いまして、今度のトランジスター式テレビの場合の一つの問題は、一方に真空管式がございますものですから、真空管式との競争関係となりまして、そのことも考慮いたしまして、もはや二年刻みにする必要はなかろう、一年刻みでよかろうということで、いつもよりはやや早いスピードで本則税率に戻ることにしたわけでございます。 価格で申しますと、現在の段階では、つまり現在の生産量を前提として考えますと、真空管式のものとトランジスター式のものとで大体八千円から九千円ぐらいのコスト差がございます。そこで、五%の物品税をトランジスター式について取ることにしますと、大体一万二、三千円のところに物品税プラスコスト差がまいりますので、その合計額が真空管式についての物品税の額一万三千円ぐらいのところとほぼ合いますので、これでまあ同じくらいの小売り価格で売れるのじゃないか——これは現在十五、六万円の現金正価で売られております程度の型の大きさのテレビについてでございますが——ということになろうかと思います。ただ、その場合に、じゃ来年はその税率が五から一〇に上がってちょうどうまく合うか、再来年は一五でいくかということについては、必ずしもそういう的確な計算をしているわけではございません。ただ、方向としては、トランジスターカラーテレビの販売量がどんどんかなりのスピードでふえることが見込まれますし、それに伴って真空管式のほうはやや押されぎみという形になってこようかと思いますので、方向としては来年から五%ずつぐらい上げていってもまずまずよかろう、こういう感じでございます。 御質問に十分お答えし得たかどうかわかりませんが、以上をもってお答えといたします。
○成瀬幡治君 通産省、どうです。
○説明員(山形栄治君) カラーテレビのコストにつきましては、先般の委員会で申し上げましたように、われわれのほうとしては非常につかみにくい状態になっておりますが、輸出価格の大体の平均等から考えまして類推をわれわれとしてはいたしておるわけでございますが、先般も申し上げましたように、カラーテレビにつきましては非常に品種の違いがございまして、なかなか輸出価格そのものにつきましてもつかみにくいわけでございますけれども、一応船積み価格のほぼ平均化した価格というものが十九型の真空管式のカラーテレビで六万五千円ぐらいということは先般申し上げた次第でございまして、当然そこに適正利潤等も入っておると思いますが、その辺から大体メーカー段階におけるコストを類推する以外にわれわれのほうとしてはないのじゃないか、こう思っております。
○成瀬幡治君 いま大蔵のほうからと通産省から答弁がありましたが、まず大蔵のほうからお答えになったことについて少しお尋ねしていきたいと思います。 先ほど来から新規課税物品については云々というお答えをいただいたのですが、一体、新規課税物品というものの解釈というのですか意味はどういうことなんですか。たとえば、自動車がいま物品税がかかっていますね。そうしますと、自動車のどこかを直すと、これはまた新規課税物品ということになるのか。あるいは、時計でも、どこかを直すと、それが新規課税になるものということになるのか。電気器具なんかじゃ相当いろいろなことがあると思うんですよ。新規課税物品というその意味は一体どういうことなんですか。
○政府委員(高木文雄君) いまの租税法定主義のたてまえからいいまして、物品税につきましても、現行物品税法ではかなりこまごまと品物の名前が掲げてございまして、その品物について免税点とかいろいろなことがありますので、非常にややこしいこまごましたことが書いてございます。ですから、その定義にはまらないものは課税対象になっておりません。ところが、たとえばトランジスターテレビというものでございますと、真空管式とトランジスター式とを区別して書いておるのでございますから、ある時期までは課税されませんわけで、そこで、この前たしか三十八年に改正していただきましたときに、トランジスターのほうも課税対象になるようにということで改正していただいたわけでございます。その段階で、これからはトランジスターもかかりますよということを原則としては物品税を直すときに書きましたけれども、しかし、まだ生産量、消費量からいってそれほど多くないからということで、本来は課税になるけれども、たとえば二年間は暫定的にその期間だけ非課税のままに置いておくという規定がありまして、それでいままで延びてきておるわけであります。その非課税期間をだんだん延長してきておりました、四十五年三月三十一日までは。また、この間成立させていただきました暫定措置法で、今月の三十日までは課税にならぬと、こういうことになっておるわけであります。いま申しました新規課税物品というのは、表現が悪いかもしれませんが、物品税法で新しく課税することにする物品という意味でございます。
○成瀬幡治君 私の聞いておるのは、そういうことじゃなくて、いま物品税は六十九品目ありますね。六十九品目の中で、いま課税なさっておる、あるいは暫定税率であっても、その中でどういうところを変えたら新規だと、こう言うのか。自動車でも、いま物品税がかかっておるわけでございます。じゃ自動車のどこを変えたら新規課税物品の適用になるのか、そういう説明が承りたいわけですよ。時計でもいいですよ、例は何にとっても。真空管のカラーテレビでいえば、なるほど真空管をトランジスターにしたものはこれは新規課税物品だとこう言う。じゃ時計ならどういうところを変えたらどうなるのか。自動車なら外側を変えたらどうなるのか。ホイールベースのところをちょっと直したら、足元のところをちょっと直したらどうなるのか、どういうところにその基準を設けておるのかということがわからない。何かその定義めいたものがあるんでしょうか。
○政府委員(高木文雄君) 物品税法でたとえば自動車とはどういうものをいうのかということにつきましては、物品税法施行令に「別表一」というものがありまして、その中に「定義」という欄がありまして、そこにこまごまと書いてあるものと書いてないものとがございます。その前に、それでは法律の上でどうなっておるかと申しますと、物品税法の別表というところに「類別」として、「貴石及び半貴石並びに貴石製品」云々というふうな形で、まずどんな種類のものかということがありまして、その下に「品目」という欄がありまして、またその品目を幾つかに分類して掲げてございますが、この品目に載っておるものは、たとえば一体どういうものを自動車というか、どういうものをテレビというかというのを見ようと思いますと、物品税法のほうの「品目」の欄に書いてありますことで大体わかります。たとえば自動車で申しますと、1として高級普通乗用自動車、2として普通乗用自動車と、こうありまして、それからさらにこまかくは施行令の「定義」という欄にいろいろ書いてありまして、その定義がものによって非常にこまかく書いてあるものとそうでないものとに分かれるわけですが、たとえばちょっといまたまたまこう開いてみますと、モーターボートなんかのところには、「大型モーターボートとは、推進機関として内燃機関を使用する舟艇で、その全長が六メートルをこえ、一二メートル以下のものをいう。」というようなことが書いてございます。ですから、その定義からはずれますと課税物品にならぬ、こういうことになります。うまく御理解いただけたかどうかわかりませんが……。
○成瀬幡治君 あのね、自動車だといえば自動車なんです。ところが、その自動車をどこかモデルチェンジするとか、いろいろなことがある。内部改装をする、エンジンを改造する、そうすると新規になるのかならぬのか。テレビだと真空管をトランジスターにしたら新規課税だというから、どういうところを基準にして新規とおっしゃるかということを御説明してもらいたい。
○政府委員(高木文雄君) モデルチェンジという程度のことは新規ということではありませんので、「自動車類及びその関連製品」という欄を見ますと、1として「高級普通乗用自動車」と、こうありますから、乗用自動車という概念に常識的にはまるものであるならば、モデルチェンジをしてもそれは自動車に違いないので、モデルが変わったから新しく課税になるとか、変わったために課税にならぬということはございませんですが、ただ、税率がいろいろ違いますので、高級普通乗用自動車と普通乗用自動車と小型普通乗用四輪自動車と三つに分かれておりますが、それぞれ普通とは何だ、小型とは何だということはきめられておりますから、たとえば少しホイールベースが大きくなったということになれば、この「定義」のどっちへ行くかという関係にはなります。中型になるか小型になるかということになりますけれども、モデルチェンジがあったからといって、私が最初に申しました新規課税物品という概念にははまらないわけでございます。
○成瀬幡治君 カラーテレビといえば、りっぱな一つの概念ですね。インチでいきますね。そこが今度は真空管がトランジスターになったので新規と、こういうわけなんです。ほかのもので、たとえば自動車でもそういうことを言うと、これは新規の自動車になる。時計でもそうなる。その他電気器具でいえば、ルームクーラーでもそういう問題が出てこやしないか。楽器でも時計でもいろいろとありはしないか。そういうところの新規と新規じゃないものとの基準というものはどういうところに置いておられるのか、その説明が聞きたいんです。なんにもなくて、ちょっとたいへん変わっておるのでこれは新規だと、こういうことならそれでいいですよ。少なくとも租税は法定主義ですからね。
○説明員(田辺昇君) いささか表のこまかい説明に立ち入らざるを得ないかと思いますので、私からかわって御説明したいと思います。 ただいまお話しの自動車の例につきましては、通常、自動車という概念が、たとえば法の別表で高級乗用車普通いわれます普通乗用車という概念に当てはまる限りにおきましては、モデルチェンジは新規という物品税法上の問題を定義することにはなりません。ただ、御指摘のたとえばテレビジョン受像機、テレビという概念においては、カラーでございましても白黒でございましても、物品税法の別表では区分が特にございません。ただ、トランジスターテレビであるか真空管テレビであるかということになりますと、同じテレビの中で、現在、物品税法では、型によりまして、大型の場合は二割、小さい場合は一五%という税率区分をいたしておりますので、その型の大きさとは別にトランジスターか真空管かということにつきましては、特に本則では何ら区分がございません。別途トランジスター技術というようなものを別な角度から政策的に何とか育成していこうというような角度が入りますと、本則とは別に付則におきまして暫定的な軽減措置をとるというようなことはございます。そういう意味においては、通常新規とは言えないわけでございますが、物品税法上は、別途暫定軽減措置を行なうという意味において新規物品ということばを使っております。
○成瀬幡治君 私も、類別でやってくると、いままでは一つの概念として物品税がかかっておる。しかし、今後そういう概念を持った特別のものがまた出てくると、類別として新しいものが設けられるというふうに了承いたします。 次に、真空管のテレビはどうもまずくて、トランジスターにしなければいかぬというお考えになっておりますか、今後の課税をするときに。
○政府委員(高木文雄君) 私どもとしては、別に、真空管がいいかトランジスターテレビがいいかということではないのでございます。ただ、全体の傾向として、従来からいえば電子工学といいますか、そういうものがだんだん発展するに伴いまして、トランジスターテレビの製造、研究がまず伸び、ふえてきた。で、ある段階ではまだトランジスターテレビは研究は進んだけれども非常にコストが高いということがありましたので、いま第二課長から御説明申しましたように、暫定的非課税の規定の中にトランジスターテレビを入れまして、そして今日までトランジスターテレビだけを非課税にしてきたわけでございます。つまり、私の説明のしかたがたいへんまずかったのですが、トランジスターテレビと真空管テレビの関係でいいますと、本則のほうではテレビは何でも課税だということになっておって、そしてどうもトランジスターを使うものはあまりコストが高過ぎてうまくいかないから、しばらく課税を延ばしてほしいという業界といいますか電子工学界全体の要望がありまして、トランジスターテレビによってトランジスターというものの研究開発が進むと、単にテレビだけじゃなくて、トランジスターを使ういろいろなたとえば電子計算機等を含めまして、電子工学全体の進歩発達に非常にいい影響を与えるからということで、同じテレビの中でもトランジスターテレビだけはしばらく課税しないでおいてほしいと、それが望ましいんじゃないかと、それは通産省のほうからもお話がありまして、しばらくの間それではということで、トランジスターテレビを課税しなかったわけでございます。その意味は、決して真空管テレビとトランジスターテレビの競争関係からいってトランジスターテレビのほうを特別にすすめましょうという意味で課税しなかったんじゃなくて、トランジスターテレビに使われている一部品であるトランジスターというものが電子工学全体の発展に非常に貢献するから、そこで、この技術がうんと開発されてコストが下がってくるまでこれを優遇しようというような感じであったわけでございます。その意味におきまして、三十八年以来、物品税法の附則の暫定非課税の欄に、ちょっと表現が読みにくいのでございますけれども、テレビは全体としては課税になりますが、トランジスターテレビだけは課税しませんということで今日まで来たわけでございます。
○成瀬幡治君 通産省と大蔵省と、どちらでもいいですが、今後テレビは真空管テレビとトランジスターテレビの二つでシェアはどういうふうになるというふうにお考えになっているんですか、ここ二、三年。
○説明員(山形栄治君) トランジスターといいましても、白黒のトランジスターとカラー用のトランジスターとは違うわけでございまして、現時点におきまして、白黒に使われているトランジスターは相当コストダウンになっておりまして、いま大蔵省からの御説明のように、電子工学全体に非常に広く活用されておるわけでございます。カラー用のトランジスターというものは、技術的に非常にむずかしい点がございまして、特に、全部とはいいませんけれども、その一部、カラーテレビの中に入りますカラーテレビ専門の非常に高い電圧に耐えられるトランジスターの開発が現在問題になっておるわけでございます。これは、先ほど高木審議官からもお話しのように、今後の電子工学全体に非常に技術的に問題がありますので、今回物品税取り扱いにおきましても再度特例をお願いしている次第でございますけれども、御質問のように、特にカラーに限定して申し上げますと、真空管とトランジスターは今後どういうシェアといいますか比率になるかということにつきましては、いま申し上げましたようにカラー用のトランジスターは非常にむずかしいものでございますので、現在、百個つくりますと、九十個が大体オシャカといいますかになるような状態でございます。非常にむずかしくて、また、現にそれをつくっておる会社といたしましても、ほとんど一、二社というような段階になっております。現在各社とも今後の需要増高ということをにらみながら、カラー用トランジスターの生産に一生懸命努力しておるわけですけれども、今後の二、三年におきましては、カラー用トランジスターのオシャカ率というのが現在九割なのが大体七割ぐらいに向上できるのではないか、こう思っております。したがいまして、その辺とのバランスでおのずから主要部品の生産に限界がございますので、カラー用トランジスターの生産が急速に真空管にとってかわるということはなかなかむずかしいのじゃないか、こう思っております。
○成瀬幡治君 白黒のほうはいまどうなっているんですか。
○説明員(山形栄治君) 白黒のほうは、四十四年——ちょっと古いのですが、三五%ぐらいがトランジスター化を現在なされておるわけでございます。カラーテレビにおきましては、比率としては現在は非常に低いわけでございます。
○成瀬幡治君 もう少し具体的に言いますが、いまカラーテレビをつくっている会社はどれぐらいございますか。
○説明員(山形栄治君) カラーテレビそのものをつくっております、真空管も含めてでございますね。
○成瀬幡治君 カラートランジスターです。
○説明員(山形栄治君) 現在、日立、松下、それからソニーでございますが、これはもう少しこまかく申し上げますと、大型の十九インチぐらいのものをつくっておりますのは日立だけであります。それから松下が大体十六インチぐらい、ソニーは非常に小さなものをつくっております。
○成瀬幡治君 日立は全部トランジスターに切りかえましたね。ソニーもそうですね。ナショナルはそうでないですね。そうすると、あなたのおっしゃるように九割のオシャカを出しておるとすると、たいへんな損害を出しておると見ていいわけですか。
○説明員(山形栄治君) 現時点におきましては、そのカラー用のトランジスターの部分につきましては、各社とも非常なる無理をして生産をいたしておる次第でございます。
○成瀬幡治君 もう一ぺん聞きますが、日立が全部十九インチトランジスターに切りかえておりますが、いま月産数どのくらいになっておりますか。最近のデータはございませんか。
○説明員(山形栄治君) ちょっと正確には、いま手元に資料がございませんので、後ほど御連絡いたしたいと思います。
○成瀬幡治君 九割オシャカだというのは、あなたのほうでどうやって御調査になりましたか。
○説明員(山形栄治君) これは、先ほど来申し上げますように、今後の技術の先端のものでございますので、関係者と通産省の技術担当職員とが常時いろいろと情報を交換し合っておるわけでございますが、そういう段階での入手した情報でございます。
○成瀬幡治君 そういう資料を出してもらえぬかな。これは出せないのかな。
○説明員(山形栄治君) これはなかなか……。いま先生の御質問の中にもございますように、オシャカ率ということばは悪いのですが、そういうようなものが各社別にどういうふうになっているかというようなことは、厳密には各社とも非常に気にしておるところでございますので、公表ということは、私のほうとしては、どの社がどのぐらいという具体的な数字を明確にすることは避けざるを得ないという感じがいたしております。御了承願いたいと思います。
○成瀬幡治君 疑うわけじゃないが、あなたたちはオシャカ率が九〇%と大胆にここで答弁するくらい資料があるなら、コストぐらいわかっておらにゃいかぬですよ。都合のいいときだけは資料を出して答弁しておいて、あとのときにはもう——あなた業界の代表じゃないと思うんだ。どうなんだね、一体。これが九〇%だということで、そして二、三年先までに大体七〇%ぐらいになる見通しなんというのは、これはちょっと驚いた、大胆な発言ですよ。たいした研究の資料によっておやりになった発言だね。敬意をもって聞いたんだが、その辺のものが入るくらいなら、あらゆるものが入っておらなければうそだと思うんですよ。
○説明員(山形栄治君) どうも、非常に弁解がましくて恐縮なんでございますけれども、カラー用のトランジスターというようなものは、先ほど来申し上げましたように、技術的な一つのテーマとして局限されたある面でみな関心を持っておるところでございますが、そういうところにつきましては、これからの技術問題開発資金の問題等を踏まえまして、相当情報がお互いに交換し合えるわけでございますが、企業全体のコストということになりますと、先般も申し上げましたように、同じテレビ一つとりましても、白黒、カラーの区別はもとより、その中で非常に分かれておりますし、その他ほかの商品との関係その他もございまして、これは残念ながらいわゆるコストというのはわれわれ非常につかみにくい。一部のいま具体的に申し上げましたトランジスター、特に高圧のトランジスターというようなことにつきましては、いろいろと詳細な情報がお互いに交換し合われておるということで御了解を願いたいと思います。
○成瀬幡治君 私は、全部つかんでおりますけれども公表ができぬというなら、これなら納得しますよ。だけれども、あるところはつかんでおって、あるところはわからぬという問題、それなら何をしておられるかということになるんですよ。
○説明員(山形栄治君) それは、先生のおっしゃいますように、私が知っておってここで言えないということでは絶対ございませんので、われわれは何と言われましても、ほんとうに知らないわけでございます。
○成瀬幡治君 関心はないですか。そういうことは価格形成の中でどうなっているかということについて、通産省は、まあ自由経済なんだから、いくらでもつくってかってに売りなさいよと、いくらでももうけて差しつかえありませんよと、そういう態度なんですか。
○説明員(山形栄治君) そういう御質問でありますれば、私といたしましても非常に関心はございまして、そういうことがわかればそれはいいのじゃないかという感じはいたしますけれども、現時点、これはテレビに限らないわけでございますが、各社のコストというのは、われわれとしてはつかんでおらない現状でございます。
○成瀬幡治君 まあ、いろんなことやっても知らぬ存ぜぬじゃ、これは何ともしようがなくてどうにもなりません。ですから、別途調査の方法等は考えたいと思います。私は申し上げておきたい点は、知っておっても知らぬと言うし、うそも方便ということもあるが、そういうことじゃなくて、もう少し国民の側に立って、物価というものが下がってくるような姿勢というものが通産省の中にもなければならぬ、そういう姿勢があるかないかというのが問題なんだ。そういう姿勢で行政をやっているかやらないかという面、その姿勢が問題ですよ。ですから、そのポイントはひとつそういうふうに御了承願って、今後もこういう問題について十分関心を持っていただきたいということを申し上げておきます。 次に、大蔵省のほうに質問申し上げたいと思いますが、税額を五%にしたら真空管とトランジスターの小売り価格が大体一緒になるのだと、だからまあ五%を設定した、その理由は電子工学の発展進歩のためにこれはやるんだと、こういうことなんですか。
○政府委員(高木文雄君) 電子工学の発展のためにというのは、むしろそういう趣旨でいままで同じテレビでありながらトランジスターのテレビについては物品税を軽減してきたという理由でございます。ところが、先ほど通産省のほうからお話がありましたように、オシャカ率がいまでも高いけれども、しかし、それにしても現に商品としてあれだけの量が出るようになったわけでございますから、ということは、かなり技術なりの開発が進んで商品化が可能になってきた状態だ。そこで、いままで附則で暫定非課税ということでまいりましたけれども、たまたまその期限も切れますし、そろそろもう物品税の本来の原則に帰って課税対象に取り上げてきてもいいんじゃないかというのが私どもの考え方でございますが、その際一ぺんに本則税率の一五%に戻るかどうかという点につきましては、今度は真空管テレビとそれからトランジスターテレビと比べてみてどれだけの差があるかということをやはり見なければならぬだろう。それを見ますと、先ほど御説明したような関係に現状ではなっておりますので、とりあえずまあ五%くらいでならば、ほぼコストとして見合ってくるのじゃないか。ただ、それから先、来年はどうする、再来年はどうするということは、実は相当問題があるのでございますけれども、ある意味から申しますと、どういうふうに物品税の制度がなっていくかということが逆に先に明らかになっておることによって、企業側として今度はどの程度にトランジスターテレビをつくっていくべきか、真空管をやめてトランジスターのほうへ切りかえていくべきかという経営方針等にも関連してきますので、この際五%刻みで毎年上げるというのでは少し早いかもしれないけれども、むしろ思い切ってそれは先にこの際きめさしてもらうという形をとったのが今度のやり方でございます。先ほどの説明がちょっと不十分でありましたが、いままではかなり長い期間電子工学の発展のためにトランジスターのほうは課税しないということで来ましたけれども、私どもとしては、もうこれだけ現実に商品が店に並べられるようになればそうもいかぬでしょうということで、むしろ奨励措置をもうここで打ち切る、ただし、一ぺんには少し急激過ぎるかなというので、暫定税率でこう段階的に行くというふうにしたということでございます。
○成瀬幡治君 これは大蔵省に資料としてお願いしておきたいのですが、電子工学に対して補助金を出しているのか、電子工学発展のために。また、輸出に関連して日本機械検査協会からどのくらい金が入って、電子工学にそれがどういうぐあいに資金が流れているのか。いろいろなものがあるわけです。電子工学の発展のための措置として税が考慮されていることはわかりました。その他そういう電子工学発展のためにどんなことをやっておみえになるのか。これは何もそうあしたとは言いません、後刻でけっこうですから、そういう資料をひとつお願いしたい。
○政府委員(高木文雄君) 承知しました。
○成瀬幡治君 それで、お聞きしますと、トランジスターに小売り十六万円のものに対して五%の税率をかけるとすると、税負担は約四、五千円くらいだと、こういう計算をしておみえになるわけですね。これはどこから出てきましたですか。
○政府委員(高木文雄君) 物品税は、製造課税といいますか、製造場から移出するときに課税されるわけでございますけれども、先ほど来通産省のほうからの御説明でもわかりますように、コストは幾らか、製造揚を出るときの原価は幾らかということは非常につかみにくいわけでございます。これは、テレビのみならず、どんな物品でもたいへんつかみにくいわけでございます。そこで、現行の物品税法では、製造場から出るときの価格を工場の中におけるコストで計算するのではなしに、小売り価格のほうを見まして、このほうはデパートなりあるいは売り場へ行けば幾らと表示して売っておりますから、その価格をまず一ぺん押えまして、それから中間マージンを引く、そうすれば逆にここで製造場を出るときの価格がきまるのじゃないかということで、小売り価格のほうから製造原価を推定する方法がございます。それが物品税法上きまっております。そこで、卸売りのマージン、小売りのマージンが幾らかかるかということについて、しょっちゅうはやっておりませんが、何年かに一ぺんずつ実態調査をいたしまして、そうして、テレビについては、小売り価格が一〇〇であれば、その何%かが卸、小売りのマージンであろう、それをきめます。法律に基づく政令によってその率をきめます。テレビで申しますと、現在、卸、小売りのマージンを、小売り価格を一〇〇として、百分の三十八と推定しております。そこで、小売りの現金正価、先ほどの例で申しますと、たとえば小売り現金正価十六万円のものについて例を申しまして、物品税が四、五千円と申したわけですが、十六万円に掛ける一マイナス〇・三八という率を掛けますと、ここで、税込みのコストでなくて、税込みのメーカー販売価格が一応推定価格として出てまいります。その税込みメーカー販売価格に、カラーテレビでございますと税率は一五%でございますので、百十五分の百を掛けますと、これが、裸の、つまり税抜きの今度は推定販売価格といいますか、移出価格といいますか、そういうものが出ます。それがつまり物品税の課税標準になるわけでございます。そこでいまのようにして計算しました額に、つまり裸の価格を一ぺん出しまして、税抜きの価格を出しまして、それに百分の十五を掛ければ本則税率になりまして、それに十五分の五——軽減税率が五でございますから、十五分の五を掛けますと、これがいまの計算上四千円ないし五千円という数字になってまいるわけでございます。
○成瀬幡治君 マージンを三八%と押えるそのためには調査すると、こうおっしゃるのですが、何年間に一ぺんとおっしゃるのですが、これはどこが調査するのですか。
○政府委員(高木文雄君) これは、主税局のほうで、税務署の——現実に主税局の人間は数が少のうございますから、税務署の間税課員を通じて調べます。
○成瀬幡治君 私がほんとうに言いたいのは、あなたのほうが、電子工学発展のためといううたい文句で、真空管とトランジスターの値段というものは小売り価格において若干高いのはやむを得ぬだろうが、まあ真空管テレビを買うかトランジスターテレビを買うかという場合に、トランジスターテレビでも買えますよと、べらぼうに高いものじゃない、ほんのわずかのものだと、あるいは小売り価格において一万円違うか違わないくらいの程度だと、大型ですね。大型というか、中型ですね。それくらいまでに押えてトランジスターのカラーテレビというものを育成していきたいのだという一つの政策目標があるなら、これはわかりますよ。しかし、なぜそれではそういう政策目標を設定したかといえば、いま言うように電子工学の発展のためだという大義名分があるじゃないかと言われれば、これは私も納得します。そういう政策的なものなんだということなんですか。
○政府委員(高木文雄君) 過去において暫定非課税にしましたときの経緯を聞いてみますと、ぜひトランジスターテレビだけはしばらく非課税で置いてほしいという御要望がテレビメーカーから強くあったことは事実でございますけれども、しかし、通産省のほうでは電子工学ということについては非常にに重点を置いておられまして、そしてそのねらいとするところは、テレビというよりは、どっちかというと電子計算機とかそういうところにあったようでございますが、その点についてはたいへん御熱心であり、そして、先ほどおっしゃいましたように、税だけでなくて、科学研究費の補助金をそっちのほうに回すとか、あるいはその他の奨励措置をするとかいうことで、通産省全体として非常に熱心にやっておられまして、単にテレビメーカーのためということでなしに、その意味で非常に重点があるのだということでスタートしたことは事実でございます。そこで、今日の段階では、電子工学を発展させたいという御要望は、その熱意は昔と変わっておりませんけれども、今度は私どものほうから申しますと、原則は課税でございますので、そうそういつまでもその大義名分だけのゆえにテレビのトランジスターの部分についてだけ非課税にしておくというのもどうも物品税法のほうの暫定的非課税という性格から困るということで、この辺からひとつごかんべん願いますという形で課税に踏み切らせていただいたということでございます。
○成瀬幡治君 三八%と踏まれた中に、リベートは入っておりますか、入っておりませんか。
○政府委員(高木文雄君) リベートは、結局、最終的にはメーカーが負担することになりますから、したがって、メーカーサイドの一種のコストになりますので、三八の中にはリベートは入っていないわけでございます。 それからいま申しました三八をきめますときには、その三八をきめる前提としての正価というのはいわゆる現金正価で、幾らで売りますよと出ているあれでございまして、新聞に広告したり商品に張りつけたりしているあれでありまして、たとえば秋葉原に行って少し安くという話がよくございますが、これは引かない前のいわゆる表に出ている価格を一〇〇として、それに三八を掛けますが、卸屋さん、小売り屋さんとメーカーとの間はどういうやりとりになっているかわかりませんけれども、たてまえとしていまのリベートは三八の中には入っていないという関係でございます。
○成瀬幡治君 マージンをきめるときに、商品によっては必ずしも三八とはきまりませんよ、物品税はいろいろ違っておるのだから。幅でいえば、マージンの一番高いものが三八くらいでしょう。低いのはどんなのがありますか、方程式で言うと。
○政府委員(高木文雄君) 一定率は、物品税法施行令の別表第二というところをお開きいただきたいと思いますが、別表第二にずっと表になっておりますが、ごらんになりますように、小型普通乗用車の場合は二四とか、それからラジオの受信機はかなり高くて四四とか、いろいろございますが、一番高いのは腕時計の五三なんというのがございます。低いのは小型ガス冷蔵庫の二〇なんというのがございますが、三八というのはまん中辺あるいはちょっと高いというような感じかと思います。
○成瀬幡治君 これは四十三年六月のものですね。
○政府委員(高木文雄君) はい。
○成瀬幡治君 その前は四十二年にも一ぺんやっておみえになるようです。四十一年にもやっておみえになるようです。四十四年というのがまたあるわけですね。
○政府委員(高木文雄君) 現在の段階では、今年は四十五年でございますが、今年これを改正して一定率を直すかということは現在はどの品目についても予定しておりません。と申しますのは、ときおり調査はいたしておりますが、著しく実態とそごしている品物というのは現在のところ見当らないように思っております。
○成瀬幡治君 調査はしたけれども、変える必要はないというのと、調査はせずに感じがしておるからせずにおるというのと、意味が違うと思うんです。
○政府委員(高木文雄君) 定期的にたとえば三年に一ぺん調べますとか、そういう形は必ずしもとっていないようでございますが、全品目についてごく一部的には一応毎年卸売りなり小売りのマージンの状況を当たってみて、ひどく違っていないようであればそれでまあよかろう、こういうふうなやり方になっております。
○成瀬幡治君 私もよくわかりませんが、この別表を見ますと、昭和四十一年、四十二年、四十三年ともに毎年改正されておるわけですね。これは私はこのうちのどこが一部なりあるいは全面改正になっているかよくわかりませんが、控除率の改正であるとか、あるいは新しく物品税の改正で追加されたとか、いろいろなことがあってやられたのか、その点はよくわかりませんが、少なくとも控除率の改正が毎年四十一年、四十二年、四十三年で行なわれてきておるのかどうかということが聞きたいわけです。
○政府委員(高木文雄君) 四十一年の改正のときには、一定率で引きますというこの表のスタイルを全面改正をいたしております。四十二年、四十三年は、いまちょっとわかりませんが、品目を新しくあげた。たとえば、別表番号一〇の品目番号4、5というところに、「ステレオ式のラジオ受信機及び拡声用増幅器」「複合型スピーカーシステム」とあがっておりますが、四十二年が四番、四十三年か五番のときにこの分を新しくきめたということでございまして、いまのは例示でございますから、四十二年にはあるいはもう一、二品目あったかもしれません。四十三年もあるいは一、二品目あったかもしれませんが、そういうふうにこの政令番号を入れて短冊を一つ追加した形でございまして、いまのところ全面改正的なことはやったわけではないということでございます。
○成瀬幡治君 そうすると、あなたのほうが三八%マージンとして出しておる、そのほかにリベートも出ておることも私が言わなくても御存じだと思う。そして、秋葉原に行けば安く売られておる。それはリベートがその中に上積みされることは、価格で言えば引かれておるというような点があって、あるいは現金でメーカーから買う場合がありますね。ほんとうを言いますと、年末の資金繰りがどの会社でもえらいから、そうすると、小売りの大手が行って、私のところでそれでは百台なり二百台なり、金額にして二億一ぺんに買いましょうとか一億買いましょうと言いますと、また仕切り値段というものをメーカーは割り引くわけですよ。そういうものが出ておるからこれは安くなっておる。こういう大体商習慣で行なわれておるんだから、これはしようがない、こういう観点ですか。
○政府委員(高木文雄君) 商品の建値は、どうも困ったことに商品別に商慣習があって違っておりまして、現金正価で売られておるものもあれば、えらく割引率の大きいものがあってみたり、それから今度は卸と小売りとメーカーとの間でリベートのやり取りがややこしくなっておるわけでございます。そこで、先生がおっしゃいますのは、十六万円という現金正価で出ておるのに、交渉のやり方とかそういうことでいろいろ安くなってみたり、それに対して物品税のほうではどうしておるのかということだと思いますが、実は、その点については、どういうやり方をすれば消費者により有利であるといいますか有益であろうかというような観点は、私どものほうは申しわけないのですけれどもあまり出ておりませんので、現実にはどういうふうなやり方をしたら一番課税が公平にいくか、つまり表向きは七〇と言っておいて一〇〇で売られてしまう、つまり表示価格よりも高く売れるということになってしまうと、物品税が少しで済むんだということで逋脱になってしまうということがあるものですから、その考え方はけしからぬとおっしゃるかもしれませんけれども、どうもここは税を少しよけい取り過ぎているほうが安心だという感じが、つまり高く表示しておってそれが高く売られる分については逃げたとか脱税したという関係にならないものですから、そこで現金正価より高く売られておるということはあり得ないという前提のもとに、現実的な行政の便宜等も考えまして、現金正価を基準にしておるわけでございます。
○成瀬幡治君 大蔵省のほうも通産省のほうも御存じだと思いますが、大体カルテルをやっておるのじゃないかとか、あるいはある一社について再販のいわゆる管理価格の問題があるのじゃないかという点で公取で目下やっておるわけですが、御存じになっておったらその経過をちょっと聞かしてもらいたい。
○政府委員(高木文雄君) 申しわけありませんが、私のほうはつまびらかにいたしておりません。
○説明員(山形栄治君) 現在、先生のおっしゃますように、家電メーカーのカルテルの問題と、それから松下の再販の問題が公取から勧告が出ておりまして、現在、審査中の段階でありますが、ちょっと私情報がはっきりしておりませんけれども、四十一年の秋ごろ本件は一応勧告が出て審査をいたしておると聞いております。
○成瀬幡治君 こういうカルテルは、法律では不況カルテルだったら認めることになっておるから、これはいいと思うんですがね。しかし、いま、寡占、独占傾向がずっと出てきましたね。そうして、値段協定をやられれば、いわゆる競争の原理というものが失われてしまって、国民は高い物を買わされるというだけの話です。いまここで聞きますと、四十一年から問題が出て、もう四十五年ですね。少しもんでおれば何年かかるか知らぬけれども、これは公取の話で、あなたのほうは関係ないが、たいへんなことだと思うんですね。実際、通産省は、そういうカルテルで地下カルテルなりあるいは管理価格というものが全然ないというふうに考えておみえになりますか。疑いは十分持っておみえになりますか。証拠が取れぬということなのか……。
○説明員(山形栄治君) カラーテレビに限定して申し上げますと、先ほど来出ておりますように、現金正価、これは店頭で表示されておるわけでありますけれども、一般的に先発メーカーの価格が一種の標準になっておるということが現実に多いことは、われわれ認めざるを得ない。たとえば十九インチで初めて十九万円を割りましたのは三洋電機でございますが、それが出ましてから引き続いて各社がそれをだんだんと割ってくるような状態に相なったわけであります。むしろこれはわれわれのほうとしては競争の姿ではないかと、こう考えておる次第でございます。 それから実際の販売価格につきましても、ブランドとか、それから先ほど先生がおっしゃいましたように、小売り店におきましても、その割引の幅というものが相当まちまちでございます。特に取引が大量であるような場合には、一般の小売り店におきましても、秋葉原とほとんど同じような値段が現在形成されておりまして、こういういろいろな動きから見まして、私のほうの感じでは、現在のテレビ業界に、いわゆるプライス・リーダー、それに伴う管理価格の形成というものがあるとは私のほうは考えておりません。
○成瀬幡治君 何かそういうことについて特別の指導をしておみえになりますか。
○説明員(山形栄治君) ただいま申し上げましたように、それぞれの性能はちょっと違いますけれども、名社別のほぼ同等の物の値段の時系列といいますか、そういうものなら出せるのではないかと思いますが。
○成瀬幡治君 私は、ぜひ、あすにでも、公正取引委員会がカルテルの問題と再販の問題で家電の問題をやっておるようですから、公取をひとつ呼んでいただきたいと思います。委員長にお願いをしておきます。 そこで、政務次官に一言お尋ねしたいと思いますが、物品税の定義というのですか性格というものが変わってきた。そうすると、物品税というものの中にも、ひとつ育てていかなければならない、しかし、育てなくちゃならないけれども税の対象にしますよと、これは育てなくちゃならないから税からはずしてしまいますよと、こういうこともあり得ると思うのですね。ですから、その辺のところの、税はかけますよということになると、やっぱり奢侈品的な物にかけていこうという傾向というのですか、方向というのですか、性格づけがされておるのだ、こういうふうに了解してよろしゅうございましょうか。
○政府委員(高木文雄君) 従来の考え方は、奢侈品なりあるいは便益品という観念のもの、あるいは趣味娯楽のようなものが物品税になじむんだという考え方でずっと来たことは事実でございます。それからいまちょっとおっしゃいましたように、少し物品税についての考え方が変わっておるではないかということでございましたが、これは実は先般も御質問にお答えいたしましたが、現在までの段階で著しく変わったということではなくて、これから先どうなるかということについては、かなりそういうことが考えられてくる可能性がないではないと思いますけれども、現在までのところはやはり奢侈品、便益品、趣味娯楽あるいは嗜好品、こういうような感じのものを取り上げて、全部品物を拾って当たってということではなくて、そういう観点から取り上げられるものを取り上げてきたという歴史といいますか、経過をたどってきたということだろうと思います。 そこで、何か特別な観点から、本来奢侈品なり便益品であるのに課税していないものがあるかどうかという見地で申しますと、主としてむしろ税務執行上の問題で、たとえばよく御存じの高級織物なんかはどうして物品税の対象にしていないのかというような議論があるわけでありますが、これはむしろ課税技術上の問題といいますか、なかなか課税することにしても非常に把握がむずかしくなっちゃってどうにもならぬというようなことで抜けているというようなものがありましたり、それから中小企業といいますか、納税者の数が非常に多くて、そういう方々はいわば一人職人というようなことで仕事をしておられる方々が多くて、記帳能力その他がほとんどないという種類の業界でつくっておられる品物については、実行上うまくいかないということで、あるいは非課税で処理をしたり、あるいは免税点という方式を使って処理をしたりということになっております。 なお、もう一つ申し上げておかなければいけないのは、非課税物品の中で業務用と考えられるものは、いわゆる奢侈品、便益品の概念にはまらないものですから、同じ冷蔵庫であっても、業務用に使う肉屋さんやなんかで使う大きな冷蔵庫というようなものは業務用という概念からはずすというようなことをやっております。 それからもう一つ御指摘がありました産業奨励の見地から、たとえば電子工学発展のためにというような感じで非課税にしているというようなものは、あまりそうたくさんは例がないと思います。
○成瀬幡治君 物品税のいままでのあり方として、奢侈品なんだから、一つは、これが使わせられないような懲罰的な税だということが言えると思うんですね。だからこそいろんな意味で片方には優遇措置を与えておりますよと。そういうときに、カラーテレビその他をながめて、暫定措置をやっていくときに、私は、なるほど新規商品が出てきたと、便利なものが開発されたと、その間だけ暫定的にかけずにおくということはいいと思いますが、しかし、どうしてみても、きょうの御説明その他いろいろ聞きましたが、政治的にあまりにも考慮をされ過ぎている。消費者の立場から言えば、ずっと積み上げられてきての値段形成なんですから、そういうところまで立ち入って、国民がもっと買いやすくというのですか、あるいは買いにくくと申しましょうか、そういうようなことをすべきだと思うんですよ。それが、単に片方の政策目標があるのだからやむを得んわいと。これじゃ国民のほうがとてもやりきれないと思うんですよ。いろんな意味で、原価がどのくらいであって、それでメーカー仕切りがどのぐらいになって、そうしてどうだというようなことについてはつかみにくいと、こう通産省もおっしゃるし、大蔵省も容易じゃないと。また、いまの商習慣なり、あるいは、何と申しますか、経済の正規のあり方としても、それは言うことも納得ができるわけですよ。 ところが、いま一番高いのは、何といったって物価が高いのじゃないか。物価をどうやってひとつ下げましょうやという問題があると思うんです。そういうときに、たとえば電球というようなものに例をとりましても、一個幾らでできておって、それが幾らで売られておるというようなことを、私はこの前のときには国民生活局のほうへお願いをしておきましたが、目玉商品を三つ四つピックアップしてみて、そして、たとえば電球は幾らでできたものが、マージンは幾らになって、小売りは幾らになっておる、そうすると会社はどのくらいもうけておるのだということを、三つ四つでもよし、いろいろなやり方があると思いますけれども、たとえばそういうものを取り上げてやることがいまの時点で非常に大切なことじゃないか。政府があれだけ九千百億の物価対策予算と称する予算をこれは効果があるかないかわかりませんけれども計上してやっておるわけです。ですから、そういう予算を計上するとともに、そういう追跡というものをどっかでやるべきだと思う。この前次官に次官会議等でこういう問題を取り上げろということでお願いしておったのですが、どうでしょう、次官、内閣全体がそういう方向に向いて努力することがいま必要だと、こういうふうに考えておりますが。
○政府委員(藤田正明君) ただいまの物価のお話でございますが、確かに、物価が、消費者物価のみならず卸売り物価までも十三カ月、十四カ月連騰してきたということに対しては、はなはだ強い関心と警戒を持たなければならぬと思います。いま成瀬委員がおっしゃいましたように、ある品目をあげて追跡調査をするということでございますが、これは必要なことだと思います。ただ、必要なことではございますが、なかなかこれはむずかしい話でありまして、たとえばこのような物品税を一つ例にとりましても、物品税をかけたがためにその物品がはたして何%上がったかというふうなことが明確に判断されるかといいますと、なかなかむずかしいことと思います。この前は土地のお話がございましたが、土地税制にいたしましても、そういうような譲渡所得の問題だけでどれくらい土地の値段が押えられたか、あるいは上がるべきところがどのくらい上らなかったかというふうなことは、なかなか明確には出てこないと思います。しかし、おっしゃいますような追跡調査等は確かに必要かと思います。次官会議等におきましても必ずこの問題も出しまして、政務次官全体の関心を引きまして、内閣全体の問題としていこうと思っております。
○鈴木一弘君 物品税の問題でいろいろいままで話があったのですけれども、また繰り返されるかもわかりませんが、現在のこれは第二種、第三種という両方が圧倒的な比重があるように思うのですけれども、そういう点から一種、二種、三種を見ていくと、二種、三種となると、生活必需品、耐久消費財という性格が強くなってくる。そういう意味で、大衆課税の性格がすこぶる濃いというふうに思わざるを得ないのですけれども、そういう製造業者、これは一体どういうのが多いかということですね、中身は。いろいろ業種別にあると思いますけれども、それを伺いたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) ちょっとおことばを返すようになりますが、実は、一種と二種と三種の区分は、一種が奢侈品的なものが多い、あるいは二種が必需品的なものが多いということではなくて、全く形式的に課税技術の問題として、小売段階で物品税を課税するのが一種であり、製造段階で移出時に課税するのが二種であり、三種は現在マッチだけでございますが、これは従価税ではなくて従量税のものというふうな区分になっておるということを最初に申し上げておきたいと思います。 それからどういうところでつくっている品物について課税になるかというお尋ねかと思いますが、その点については、必ずしも意識的に、いわば大企業による大量生産の品物と中小企業によるものというふうに何か意識して区別しているわけではございませんので、ただ、二種にあがっております物品の中には、自動車であるとか、テレビジョンであるとか、時計であるとかいうことで、最近現実に大企業でつくっているものが多くなっているということは事実でございます。しかし、二種の中にも、たとえば家具のように、非常に零細な企業がつくっている品物もございますので、どの品目を課税対象に取り上げるかということについて、どういう人がつくっているかということが一つの尺度になっておるわけではございません。ただ、実は、物品税につきましては、どういう目的でどういう品物を選ぶかという点については、先生御存じのとおり、奢侈品なり、便益品なり、趣味嗜好ということで各部門取り上げてきておるわけでございますが、しかし、実際の徴収の都合からいいますと、多数の中小企業者がつくっておられるというような品物については、これは課税技術上非常に把握が困難でありますので、そういう意味で、結果的には、税制改正の過程を通じてそういう品物が今日までだんだん落とされてきたという経過があることをつけ加えさせていただきます。
○鈴木一弘君 したがって、それらの製造業者は、大企業もあり中小企業もある。中小企業については、いまのお話のように、奢侈品の場合でも、数の多いものは課税技術上非常に困難だからだんだん減ってきておる、こういうことですけれども、先ほどお話のあった家具類、あるいはそういうような中小企業でつくっておる品物がこの中にかなりまだございます、それ以外の品物でも。そういう点から見ると、そういう競争力の弱いところにはどうしても税額がそのまま価格に反映されるということで、消費者に転嫁するという場合もあるでしょうし、逆に競争の上から転嫁しきれないで、自分自身のところ、社内留保を食っていくというふうに経営を圧迫されるものも少なくないのじゃないかと思うのですけれども、その辺の実態というものはお調べになったことがありますか。
○政府委員(高木文雄君) 必ずしも一般的に調べたことはございませんが、しかし、過去の改正過程におきまして、そういう経過があって課税対象からはずしていったという経緯が幾つかの品目においてあることは事実でございます。
○鈴木一弘君 この間も大臣に聞いたのですが、経済社会発展計画で間接税の新税創設あるいは洗い直しということが言われておるわけですけれども、その機会に、この二種、三種というものよりも一種のほうにウエートをかけていくというような方向づけ、こういうことが私は非常に必要だと思うのですが、この点はどう考えておられますか。これは大臣か政務次官でなければお答えできないかもしれませんけれども。
○政府委員(高木文雄君) その点は非常にむずかしい問題でございまして、現在の段階で私どもが軽々に意見にわたることを申し上げるのは適当でないと思います。いずれにいたしましても、現在課税になっております物品、それから最近新しく出てまいりました物品、それからしばしば問題になっておりますトラック等の、現在は非課税になっておりますけれどもあるいは担税力があると見るべきではないのかというような物品、そういうものを一様に調査といいますか比較検討をいたしまして、大方の御意見を承っていくことになろうかと思います。現在の段階で、たとえば宝石とか真珠とか、いま一種物品になっております奢侈的性格の強いものに傾斜していくことになるのか、それとも、現在対象になっておりません営業用物品のような営業に使われるような品物についても逆に幅広く課税していったほうがいいということになるのか、それは現在の段階で私どもの気持ちといたしましては全く白紙であるというふうに申し上げることが正確であろうかと思います。 なお、先ほどの答弁でちょっと不足した点がございますので、つけ加えさせていただきますが、中小企業の実態といいますか、課税物品について、中小企業等でえらく負担になっているというようなことについて調べているかという御質問に対する答弁が不十分でございましたので、補足させていただきますが、昭和三十六年に物品税についてかなり大幅な洗いがえをいたしました。そのときに、各品目について、相当多くの事務量をかけて幅広い調査をやったということがあったそうでございますので、つけ加えさせていただきます。
○鈴木一弘君 三十六年の調査の点について、どんなふうになってきたのか、これは大きくまとめたような資料でけっこうですから、いただきたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) 三十六年のときの資料は、後ほど整えまして御参考に供したいと思っております。
○鈴木一弘君 次に、先ほどの質疑の中で高級織物の問題が出てまいりました。これは織物消費税というものはいまないわけでありますが、その高級織物について先ほどの答弁を伺っていると、納税者が非常に多いということ、それから個人企業が多いのではないかということ、そういう点では納税技術上非常に把握しがたいというところから、高級織物等については物品税がかかっていないということになるわけですけれども、それじゃ私のほうから逆にどうしても伺いたいのは、この第一種の中にたとえば貴金属製品を扱うものがある。そういうことで、宝石箱であるとか、化粧用具であるとか、こういうものができることになっております。べっこう製品等もそれに入っておりますけれども、この中には、人間文化財——無形文化財ですね、あるいは無形文化財に近いような人々、そういうような伝統工芸的な人が個人的につくったものもおそらく工芸段階でははっきりと物品税の対象になっているんだろう、こう思うのですが、その点はいかがなものですか。
○政府委員(高木文雄君) 芸術的なにおいの非常に強いものについての物品税の課税の問題というのは非常にむずかしいわけでございまして、現段階で申しますと、まず書画骨とうは課税対象になっておりません。そこで、一種物品の中で、貴金属製品等について非常に芸術的価値が高いものが入っているのじゃないか、こういう御指摘と思いますが、まさに現在この一種物品の中にはそういうものも入っております。それを同じ一種物品であっても抜いてほしいということは、芸術を大事にする見地からはいつも主張されることなのでございますが、さて一種物品の中でそういうものを除くという前提で考えてみました場合に、いかなる品物をいかなる場合に芸術品と考えるかという判定基準が非常に困難でございまして、もしその幅を広く認めるということになってまいりますと、一種物品の中で多くのものが課税対象からはずれてくる。しかも、それは芸術品でありますから、当然高価なものということになってきまして、いわゆる値段の高い、ある意味ではそれを購入されるサイドの担税力という点からいえば担税力が十分にあるような品物が今度は非課税になっていくということを考えまして、ちょっと一種物品の中から芸術的作品をはずすということはとても踏み切れないということで今日まで来ております。 その場合に、一体、芸術家の立場をどうしてくれるのだという議論がございますけれども、これはいわば本体は物品税の問題というよりは所得税のほうの問題でございますので、一種物品の取り扱いについて、芸術家のおつくりになったものにつきましても特別扱いしていないということから、それがひどく物品税の扱いが芸術品に冷たいと言われますけれども、それは本来は所得税のほうの問題としてどういうふうな問題があるかということであって、やはり、物品税は、性格上奢侈品であれば、そして高級織物の場合のように全く把握が極度に困難だというものを除きましては、課税さしていただくのもやむを得ないのではないかというたてまえでまいっております。
○鈴木一弘君 どうも、私は答弁が納得できないんです。はっきり無形文化財ないしそれに近いような人の伝統工芸品というようなものがございます。これは御承知のとおりでございます。人数も少なければ、年齢もかなりの方が多いわけであります。高級織物の中にも、同じようなものがかなりあるわけであります。担税力云々の問題からいえば、これは確かに問題がない。それなら、高級織物についても、手織り等でやっておるような高級織物は、同じく税の公平ということからいえば、当然物品税がかかってしかるべきだ。担税力の上から見ておかしくないではないか。製造業を言うわけじゃありませんので、第一種の場合は、そうなると、確かに言われるとおりに、芸術家等については所得税の範囲で考えるべき問題でありますけれども、物品税の上の扱いから見ると、伝統工芸品、彫金類その他については、貴金属製品、べっこう類を使えばかかるけれども、同じ無形文化財のつくった高級織物にはなぜかからないんだろうということは、これはだれが見ても納得のいかないことじゃないか。これをなくするというよりも、平等にできないかということが大きな問題だと思う。いま一つは、書画骨とうについてもそれは非課税だと。それじゃ同じような考え方ですよ、はっきり申し上げると。やはり無形文化財として書画骨とうを書かれる人もいる。同じ無形文化財として漆器をつくられる方もいる。また、同じ無形文化財として高級織物をつくられる人もいる。その場合に、一方に物品税がかかって、一方にかからない、これはどう考えても納得がいかないんですけれどもね。
○政府委員(高木文雄君) ただいまの点は、物品税の問題——物品税にもいろいろ問題がございますが、その中の一つのまさに大きな問題でございまして、率直に言って私どもも日ごろから弱り抜いているところでございます。ただ、織物につきましては、ちょっと説明をさしていただきますが、織物の場合は芸術品であるという理由で非課税になっているわけではなくて、芸術品でないものにつきましても、たとえば染め物で言いましても、糸染めの場合と生地になりましてからのあと染めという問題がありまして、芸術品である織物であるかどうかという角度ではなくて、織物というものの性質上非常に把握がむずかしい。多くの場合、農家の方が農作業の合い間といいますか農閑期に織っておるというようなものが在来のわが国の織物として非常に価値のあるものの中にたくさんありまして、そっちの方の課税の問題になってきますと、各農家を課税対象とすると、とても事実上できることでありませんし、それから製造段階の課税ということになりますと、たとえば織物メーカーという概念をつかまえた場合に、これが家内工業との関連でどうもうまくいかないということがありまして、そこで、織物につきましては、過去三回にわたりまして法案を準備して御審議を願ったのでございますが、戦後織物消費税の法案は国会で審議未了になっておるというような経過があります。そういうようなことで、織物消費税の場合は、必ずしも芸術品であるとかないとかということが問題になっているわけではないわけでございます。 それから書画骨とうのほうについてはどうして非課税になったのかということになりますと、書画骨こうで非常に高価なものは、現在の生存者の作品でなくて、もう過去の方の、しかも日本人に限らず外国の方の製品というようなものが多くて、しかも評価というものがものすごく主観的に動きます関係がありまして、そっちのほうがまずなかなか技術的に困難だ。そうすると、過去の人の分が非課税になるのならば、現存の人で非常に芸術的に高く評価されている方のはどうしてくれるかということで、はずされてきたという経過でございます。芸術品という角度だけから言いますと、まさに御指摘のとおり、織物も非課税、書画骨とうも非課税ならば、貴金属製品中の芸術品も非課税であってしかるべきじゃないかという御議論に対しては、本来の筋論としては私どももそのように考えますが、一面、ダイヤモンドとか真珠とかいろいろな金属製品というものは、一種の物品税の中の奢侈品という意味において代表品目のようなことになっておりますので、ここからまた一部はずしますということになると、ある意味でまた別の角度から見ると体系がくずれてくるというので、冒頭に申しましたように、率直に言ってまあ弱り抜いているまま今日まで来ているということでございます。
○鈴木一弘君 話を聞いていて答弁からわかることは文化政策としての筋は全然通っていないということですね。あっちはあっち、こっちはこっちということで、これは相続税と関係ないですけれども、書画骨とうになれば、当然相続税の範囲に入ってくるものでも、実際登録されているわけじゃありませんから、これはわからなくなってしまう。そういう点でも非常な差別というものがいろいろ出てくるわけですよ。そういう点で、文化財としてきちんと保護すべきものというものであれば、何らか税法上の中でも政府の政策として一つの筋を通さないとおかしいんじゃないかということが言えると思うんです。その点について、政務次官、どうですか。
○政府委員(高木文雄君) 一言だけちょっと補足さしていただきますが、物品税の場合は、あくまで直接納税義務者になっているのは小売屋さんであったりメーカーであったりいたしますけれども、その品目に着目して買う方の担税力というものを想定と言いますか頭に置きましてできている制度でございますので、その点は先ほどの先生の御主張に別に異論を立てるつもりはありませんけれども、必ずしもそのことだけで何かえらく文化政策に抵抗しているというわけでもないということだけは、要するに買うほうの方の担税力を見ているのだということだけをちょっと補足させていただきます。
○政府委員(藤田正明君) ただいまの高木審議官の説明を補足するようになるかと思います。ただいま鈴木委員が言われましたようなことは、確かにはっきりしない点があると思うんですが、ただ、金銀、べっこうあたりを素材にしまして、それを製品化し、芸術品化するというふうなことは、その人の才能によってできることでございます。伝統的な技術だとか方法だとかいうものではなくて、その人の個人の才能がよりまさっておるというふうに思います。織物だとか、あるいはキリのたんすだとか、現在免税になっておりますが、そういうようなものは、日本の独特の技術、伝統的な技術があると思うのです。技術方法を保存するという意味合いがそこにあると思います。その辺が一つの分かれ方もあると思います。そうしてまた、いま文化政策が税制面に反映していないじゃないかというお話でございますが、そう言われるとそのとおりかもしれませんが、しかし、文化政策はこれは文部省がやることでございまして、そのほうでは一つの筋を通してやっておるわけでございます。われわれは、いま、この物品税につきましては、高木審議官が申しましたように、第一種、第二種の分け方、あるいは担税能力のある人に対してかけていこうというふうな観点からやっておりますので、文化政策的な意味では混乱が多少あるかと思いますが、先ほど申し上げたように、その人の才能と、あるいは日本の伝統的な技術、方法の保存という意味合いもここにあることもひとつ申し上げておきます。
○鈴木一弘君 私は非常に納得できない答弁で、担税力云々からいけば、書画が入らなかったり高級織物は入らないというのは、そういうものを買う人は、担税力が、第一種の製品に入っているものを買う人よりないのかということになってしまうのです。そういう矛盾もあるし、それから伝統工芸的なものは、七宝製品なんかは伝統工芸でしょう。彫金類と言っても、ただ個人の才能云々じゃなくて、長い間弟子に入らなければ、金属の加工をやって一つの小箱をつくるのだって長年月を要さなければできない。これは百も承知の上でおかしな答弁をすると困るわけです。その点については、少し筋の通るようにきちんとしていただきたい。それで、これ以上答弁は出てこないと思いますので、この程度でやめておきます。 それから物品税のあり方で、私総体的に見て、はっきり言うと、これは昭和十二年あたりから奢侈品ということを中心にして始まった税制です。それがだんだん生活必需品に広がってきた。これは一つの戦費調達のような状態であったろうと思うんです。そうすると、この物品税の中を見ると、いわゆる本来消費的なものということであれば、まあぜいたく品ということになっておりますが、その中には、ずっと見ていくと、非常に消費物資的なものもございます。たとえば、嗜好品のたぐいになりますと、そういうことが言えると思うんですね。砂糖のような税金も、そういう意味では私は物品税的なものに入れていってもよろしいのじゃないかというふうに思うんですが、その点で間接税に広がってまいりますけれども、物品税のはっきりした目標といいますか、いままでのような設立当初の目的というものはすでに失われているというふうに思いますし、そうなれば、これは変えていったらいいんじゃないか。それが一つと、いま一つは、砂糖消費税についても、明治三十四年に北清事変のために、その戦費調達のためにできたということは、これは御承知のとおりだと思いますけれども、そういう税金がいまだに生きているというのはどうも納得いかないんですが、この両点について伺いたい。
○政府委員(高木文雄君) ただいま御指摘のとおりでございまして、物品税は昭和十二年の北支事変の戦費調達に始まりました。戦費調達と同時に、消費の抑制ということが、いわゆる「ぜいたくは敵だ」というような観念がございました。その副次的目的としてぜいたくは敵だということがあって、そこで物品税法全体が、実は、奢侈品、便益品、趣味娯楽品という観念から離れられないままに今日まで来たということでございます。先ほども御質問がありましたように、これを根本的に考え直したらどうか、必ずしも奢侈品、便益品という考えではなしに、単に物品の購入ということを通じて、その段階を通じて担税力を推定するという形をとったらどうかというお考えが最近非常に広まっておることは事実でございますので、そっちの角度から検討をし直すということも含めて、先ほど申しましたように至急検討していただくように方向づけたいと思っております。 次に、砂糖につきましては、現在、物品税法になくて砂糖消費税のほうになっているのはどうもおかしいではないかと。これまた御指摘のとおりでございます。これも、まさに御質問の中にありましたように、沿革的な過程から出ておるわけでございます。したがって、砂糖消費税をやめまして物品税の体系の中にほうり込んでいくというかっこうにすることは考えられないかという御質問であるといたしますならば、そういう考え方も十分あり得ると考えるわけでありますが、砂糖につきましては、ただ、別途国内産糖と輸入糖との関連から、また、関税のほうとの関連から、非常に複雑な事情になっておりますので、単にその法律制度ができまして今日までの経過からだけで一緒にしていいものかどうかということについては、また別の角度からの検討が必要かと思われるのでございます。しかし、間接税のいわば総洗いがえというような、先般の当委員会で大臣から答弁されましたようなことからしますというと、それらも含めての検討は行なわれてしかるべきものと私どもも考えております。
○鈴木一弘君 それで、砂糖については関税もかなりかかっているわけですが、農林省からも来ていると思いますので私は伺いたいのですが、砂糖消費税、それから砂糖の関税、そのほかに課徴金か何か取られていますね、それから原糖の価格はどうなっているのか、それから製造に要するところの費用はどのくらいかかっているのか、小売りのマージン、そういうものをひっくるめて一体小売りの店頭価格というのはどのくらいになるのか、こういう点はそれぞれ出ていると思うのですが、一キロ当たりの値段でけっこうですから、言っていただきたい。
○説明員(小島和義君) 砂糖の原価に含まれておりますところの粗糖の輸入価格などは、ときによりまして変動いたしますので、二月下期の推定で申し上げますと、これはいずれも精糖に換算いたしたものでございますが、粗糖の輸入価格がキロ当たり三十一円七十銭、関税が、粗糖ベースで申しますと四十一円五十銭、精糖に換算いたしますと四十三円五十銭ほど、それから加工販売経費が十八円三十銭、糖価安定事業団によりますところの売買の差額が二円十銭、消費税が十六円、したがいまして、製品のコストとしては二月下期におきまして百十三円十銭ぐらいであろうと推定いたしております。
○鈴木一弘君 これは国際的なほかの国の価格に比べてどういうようなふうになっていますか。ほかの国の価格は……。
○説明員(小島和義君) 国際価格と申しましても、通常国際糖価と呼ばれておりますものは、たとえばキューバのように世界の各国に輸出をしております大きな生産国の積み出し相場というものが国際の相場でございまして、精製糖につきましてはそれに匹敵するようなものはございません。私どもといたしましては、したがいまして、日本と同じように国内に甘味資源作物をかかえ、また工業の発達の度合いから見ましてもほぼ日本と同じような事情にある国と比較いたしまして、日本の砂糖価格が高いか安いかということを常に見ているわけでございますが、最近の国際砂糖機関のデータによりますと、西ドイツにおきましては一キログラム当たり百八円、これは小売り価格でございます。イタリアが百三十六円、オランダが百三十二円、英国は非常に安うございまして六十九円でございます。同じ時点におきます日本の小売り価格、先ほど申し上げましたのはメーカーのコストでございますが、日本の小売り価格が一九六九年一月現在におきまして百二十九円、こういうことでございますので、世界のいわば先進国と呼ばれます国の間におきましてはさほど高いものではないというふうに考えております。
○鈴木一弘君 英国の六十九円というのは、どうしてこういうふうになるのですか。
○説明員(小島和義君) 英国も、日本と同じように、若干でございますが、国内のビート糖を生産いたしておるわけでございますが、英国の国内産糖保護の仕組みといたしましては、一、二の会社によりますところの市場独占、販売権の独占という形を通じまして国内の糖価安定をはかる、あわせて国内の農業者に対しましては大幅な不足払いを提供するという形によりまして、水ぎわ政策としては輸入割り当て、高率関税等の措置をとっておらないということによってこのような価格が出るものと考えております。
○鈴木一弘君 現在のわが国で消費されている砂糖について、輸入ものは何トンぐらいで、国内産のてん菜それから黒糖、こういうのがあると思いますが、どのくらいずつの数量が年間生産されたり消費されていますか。
○説明員(小島和義君) これは、年によりまして多少違いますので、大まかな数字で申し上げたほうがかえってわかりやすかろうと思いますが、まず、国内産糖といたしましては、北海道のビート糖が約三十万トン、それから南のほうの鹿児島県南西諸島におきますところの生産額が十万トン弱でございます。それから国内産糖に準じて扱っております沖繩の産糖が約二十万トン、合計国内産糖としては六十万トンということに相なります。それで輸入糖のほうが約二百万トン、合計いたしまして二百六十万トンぐらいということになろうかと思います。黒糖のほうは、沖繩及び鹿児島県南西諸島に一部ございまして、大体二万トン程度というふうに見ております。
○鈴木一弘君 イギリスの場合には、先ほどのように、いわゆる関税障壁的なもの、そういう税制的の方策というものは全然とっていない。われわれ消費者の側から見ると、この前の糖価安定法以後、キャラメルは、同じ値段であっても、粒が大きくなったけれども個数が減ってしまって、総体的には減ってくる。チョコレートの厚さは変らないが値段は上がるということで、これは家庭生活には相当な影響があるわけです。この税率を現在イギリスあるいはイタリア等では引き下げているのじゃないかと思うのですが、その点はどうなっているのでしょうか。
○説明員(小島和義君) 私ども、各国の最近の税制の動きにつきましては、申しわけございませんが、よく調べておりません。ただ、いま申し上げましたようなヨーロッパ諸国は、いわゆるEECの機構を通じまして共通の農業政策をとっている部門が多いわけでございまして、砂糖につきましても、共通の域外障壁と申しますか、課徴金制度をとりまして、これはEEC全体として見ますと、やや供給過剰という事情もございますが、おおむねそういう輸入をシャットアウトするというふうな政策をとっているはずでございます。
○鈴木一弘君 いわゆる保護を加えているような形は、言いかえれば自給率の向上ということで始まったのがもとだと思うんですね、砂糖の。それが、現状を見れば、輸入が二百万トン。これからは、大幅に消費がふえてきたとしても、輸入がふえるだけで、国内産糖の六十万トンはそんなにぎゅうぎゅう一ぺんにふえるわけじゃない。北海道のてん菜糖工場等でも一カ年間引き続き操業しているというところはないような状態だと聞いております。ですから、わずか六十万トンのために、二百万トンの輸入のほうに大きな関税をかけ、あるいは砂糖消費税をかけるという行き方は感心できないのじゃないか。そこへもってきて課徴金も取っている。むしろ、片方の国内産糖については、これは別に農業政策としてめんどうを見るべきものであって、それで価格差があれば、これについてははっきりと価格差補給をする、そういう形をとるべきでないか。国民の砂糖の消費量というものが文明の度合いを示すということまでいわれているんですからね。何となくこういう無理をした形の行き方というものは私は関心できないというふうに思うのですけれども、関税を引き下げるとか、砂糖消費税をやめるとか、こういう考え方はないかどうか。
○説明員(小島和義君) 確かに、砂糖につきましては、関税あるいは消費税の率が輸入価格に比べまして相当高いこと、これは事実でございます。それは、御存じのように、国内産の甘味資源、先ほどから申し上げておりますようなてん菜糖、あるいは沖繩鹿児島の甘蔗埋、あるいは国内産のイモでん粉からできまする甘味資源の保護のために、高率的にならざるを得ない関税をかけているわけでございます。数字的に非常に大ざっぱな数字でございますが申し上げますと、国内産糖もてん菜糖も約八万八千円と実はコストがかかるような状態でございます。これに対しまして、砂糖の輸入原価と申しますのは、これは時々刻々変わるわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように三万円台で、したがってこの六万円をどういうふうなかっこうで埋めるかという問題になるわけでございます。それをたとえば四十四年はどういうようなかっこうで埋めておったかと申しますと、粗糖にいたしまして四万一千五百円でございます。それから消費税で申しますと、先ほど申しましたように十六円でございますから、一万六千円ちょっと、これを精製糖に換算いたしますと若干変わりますけれども、一万六千円くらいでございます。それから一般会計からの補給金が、四十四年でございますと、たしか八千五百円くらい払っております。それからさらに課徴金でもって大体一万円くらい、そういうようなことでいま申しましたようなコストを補っておる、こういう状況でございます。したがいまして、もちろん消費者物価のためにこれを下げるべきだという議論もございますけれども、いま申しましたように一般会計からも相当な金をつぎ込んでおるというような状況もございます。これはばく大な財政支出にもつながる問題でございますし、基本的にはこういうような問題をどう考えるかという非常にむずかしい問題があるということを御了承をお願いしたいということでございます。
○鈴木一弘君 ばく大な財政支出を伴うということになるのですけれども、もしいま私が申し上げたようにやった場合、一体どのくらいの財政支出を、いわゆる価格差補給として、あるいは不足払いというようなかっこうですけれども、それに補ったらよろしいのか。
○説明員(小島和義君) まず、関税のほうでございますが、これは当然ながら輸入糖だけにかけられておるわけでございます。関税一円につきまして、国内産糖がいま申し上げました六十万トンでございますので、約六億国内の保護の財政負担が必要である。したがいまして、四十一円五十銭の関税ということになりますと、二百四十億くらいのものを関税がカバーしているということになろうかと思います。それから消費税のほうは、実はこれは国内産糖も同様に負担をいたしております。むしろ砂糖と砂糖以外の甘味資源、その相対関係をいわば確保いたしているわけでございます。したがいまして、消費税につきましてはまた別途の計算が成り立つわけでございますが、とっさのお尋ねでございますので、直ちにお答えいたしかねます。
○政府委員(上林英男君) もう一つ補足をして御説明をいたしたいことは、確かに、砂糖関税も、いま申しましたような国産保護の観点からかけましたものでございます。ただし、その税額は、率直に申しますと、四十五年度に九百七十億、約千億近い収入がございます。これを撤廃をいたしますと、片方におきまして千億に近い減収ができてまいる、こういうことになりますので、財政的に看過できない問題でございます。なお、砂糖消費税も、約四、五百億だったかと思います。そういうことをいたしますと、そういう財政収入がなくなりまする反面、逆に今度は保護の不足払いが要るという話になるものでございますので、財政的に相当のウエートがかかってくる、そういう配慮もなかなかむずかしい問題だということを申し上げたいわけでございます。
○鈴木一弘君 イギリスのようなああいう財政のところでさえも思い切っていることがどうしてできないのかということは、非常にふしぎです。私一ぺんにやれということは言っておりませんけれども、少なくともそういう方向に徐々に持っていくということは非常に必要じゃないか。そうすれば、関税のほうだけを考えれば、外国産糖と国内産糖との関係は消えてくるわけです。あとはいわゆるでん粉糖のいわゆる国内甘味資源との関係、これは消費税の問題だと思うのですけれども、この辺のところも同じような考え方ができないものか。もしそれをするとなったら、砂糖以外の甘味資源に対して政府から考えてやらなければならないというものはどのくらいの金額に相なるのか、消費税をいま解消するとなると。それをお聞きしたい。
○説明員(小島和義君) 先ほど私が申し上げました金額は、国内産糖だけが関税によって保護されている額の総体、こういうふうに御理解願いたいのでございまして、国内産の甘味資源全体ということになりますと、御承知のとおり、ブドウ糖でございますとか、さらにその原料でありますでん粉、ひいては原料イモというふうに非常に広がってまいりまして、総体で何億になるかということについては私どもも試算いたしたことはございません。おそらく、砂糖につきましてのいま申し上げた金額から推定いたしまして、さらにそれに倍するような金額になるのではないかというふうに考えます。
○鈴木一弘君 これはいずれにしてもほとんどが消費者に転嫁される、完全に転嫁されているわけですから、そういう意味では、こういう内政重点の年、これが一九七〇年代である、こういうことが言われておりますだけに、真剣にこれは考えなければならない。また、そういうような方向転換をはかっていくべきではないかということを非常に考えるわけですけれども、その点についてどういうように思っておりますか、これは政務次官に。
○政府委員(藤田正明君) 砂糖の現在の消費量につきましては、家庭用は約三五%であります。第二次製品の菓子類に六五%まいっておりますし、また、物価に対する影響でありますけれども、これをかりになくしたときには、家庭の食料支出に占める砂糖の直接商品に対する税負担の割合は現在では〇・一%程度にすぎないのであります。そしてまた、第二次製品が六五%を消費しております関係上、その第二次製品のほうに税をなくした分は吸収されるおそれもございます。それからまた、砂糖の消費態様が非常に現在変わってきておりますので、そういう意味合いにおきましては、砂糖消費税の体系をもう一度考え直す必要があるのではないかと思っておりますが、現在では、砂糖消費税をなくしていこう、先ほど段階的にでも少なくしたらどうかということでございましたが、現在ではそれは考えておりません。
○鈴木一弘君 物価寄与率が〇・一%という話ですけれども、しかし、二次加工されて菓子類等で出てくるのは非常に膨大な数であります。菓子類に出たのが国内では全然使用しないというなら別でありますけれども、輸出するといっても全部が全部じゃないでありましょうし、大半が国内で消費されるということになれば、私は国民生活の中でお米に次いで一番国民に影響を与えるものだと思っている。この点については、いままでやってきたのがよろしいじゃないかというような考え方ではまずいんじゃないか、絶えずその点を考究してやっていかなければいけないと、こういう点が言えると思うんです。これは意見にとどめておきます。 これはちょっと関連して税法とははずれて申しわけないんですけれども、スーパー等で、あるいはデパート等の目玉でやるんですけれども、一キロ当たりグラニュー糖が八十円、九十円で売られる。メーカーものもありますし、おそらくでん粉糖がまじっているかもしれませんが、そういう点についての商品の規制というか、その辺はどういうふうにおやりになっておりますか。
○説明員(小島和義君) 砂糖は御承知のように、他の消費物資に比べましても、品質差とか銘柄差というものは比較的少ない商品でございまして、どこのメーカーのものがありましてもほとんど各家庭においては同じように受け入れられるわけでございます。また、生活必需品でございますので、スーパーあたりの目玉商品といたしましてかっこうのものでございまして、私どもの知っております限りにおきましても、ままスーパーあたりで原価を割って販売する、ただし、数量については、一人当たり千円というふうなことでやっておる事例があるようでございます。ただ、お尋ねのありました品質をごまかしてということにつきましては、数年ほど前に砂糖の非常に値上がりいたしました時期に、一部ブドウ糖をまぜるというふうな事例がございまして問題になりました。その後におきまして、ブドウ糖と砂糖をまぜたものについては、これは砂糖としては売らせない。混和糖という別個の名称をもちまして、またそれなりの需要もあるわけでございますので、そういう名称をもちまして売らせるように指導いたしております。
○鈴木一弘君 実際、百十三円十銭というような原価に対して八十円程度で売るというのは、どう考えてもわからないんですけれども、そういうものについては何か特別な指示とか、あるいは商行為としてもしかたがないことであるということでおいてあるのか。これはスーパーだけじゃありません。現在、大きい名の通ったデパートでも全部やっている。そういう点では、普通の小売り店で小売り百三十円が八十円、それは消費者にとってはぐあいがよろしいことでありますけれども、その点、やはり競争秩序というものが必要だろうと思うんです。その点はどうなっているか。
○説明員(小島和義君) これは、ほかの商品の場合でございますと、それぞれ専門店がございまして、スーパーあたりが安売りいたしますと、専門店が非常に被害を受けるという意味におきまして中小企業者の間で大きな問題になるのであります。砂糖につきましても、似たような傾向がないわけではございませんが、ただ、砂糖の専門小売店というのは存在いたしません。乾物屋その他の食料品店が扱っておりますので、その被害の程度ということになると、他の専門店の場合に比べるとやや薄い。そういう点から、従来そういう目玉販売がありましても、中小企業者の間で特に大きな問題になったという事例はいままで少なかったわけであります。
○鈴木一弘君 砂糖についてはその程度にいたします。 次に、物品税に関連して、売り上げ税ですが、この問題は経済社会発展計画では、検討するようにということが出ているのですが、この売り上げ税は、先日の大臣の御答弁の中にも、価格を通じて、価格の中において税負担をすることになるのじゃないか、こういうお話があったわけです。お酒についても、あるいはたばこ、こういうものを見ると、全部大衆負担ということになってきている。したがって、これは物品税と同じような考え方でそういう大衆負担というものがあるだけに、下級品についての負担というものは減らすようなことを真剣に考えるべきじゃないか。そうでないとまずいのじゃないか。ですから、税収のほうを確保するという立場からこういうような消費税全体を見ていくのか、あるいは物価のほうから見ていくのか。つまり、大衆負担を減らすということを中心にしてものを考えていくのか。非常に基本的な問題が、こういう消費税、売り上げ税の中には、たばこの専売益金、酒の税金等についてもあるのですが、そういう考え方について伺いたい。
○政府委員(高木文雄君) まず、売り上げ税なり付加価値税につきましては、経済発展計画におきましても、創設の適否について引き続き検討するということでございまして、先般の大臣の答弁のニュアンスからもおわかりいただけると思いますが、世界各国でやっておりますけれども、だんだんその制度が広がっております関係で、十分検討はしなければならないけれども、たとえば来年とか、そういう非常に近い年度においてこれを考えるということではないというふうに大臣も答弁しているわけでございます。 そこで、今度は、売り上げ税、付加価値税を離れまして、間接税全般の問題といたしまして、税収確保という見地と物価との関係をどう考えるかということでございますが、税収のほうの問題としては、間接税だけを切り離して考えるのは適当でないので、税収全体として考えて、直接税と間接税にどのようなウエートを置いていくべきかということがまず問題になろうかと思いますし、最近間接税の問題がかなりにぎやかに議論されるようになりましたのも、直接税がどうも負担感が重くなってぐあいが悪いということから議論されているわけでございますので、税収としては、まず基本的に直接税との関係でその組み合わせをどういうふうにするのが負担感との関係あるいは税収などの見地から最も望ましいかということで考えられるわけでありますが、その際当然物価への影響ということは考えられるわけでありますし、個別消費税のような形式の間接税と付加価値税、売り上げ税のような形式のものとで物価への影響がどうなるか、しかも各所得階層にどのように影響してくるか、単に物価だけでなくて、担税力にふさわしい形にするのにはどちらがどうかということは、十分検討されることになると思います。したがいまして、私どもの立場、つまり税収の仕事をしておる者からとりましても、当然物価への影響というものは十分考えていかなければならないというふうに思っております。
○鈴木一弘君 問題は、下級品についてはどういう負担を考えているか、その考え方が基本になっているわけですね。その辺がはっきりしないと、税収確保ということになれば、非常に大量に消費されるものということになるでしょうし、物価のほうから考えれば、下級品については消費税体系の中で負担を減らすということを考えなければならない。その辺の考え方はどっちにウエートがあるのか。両方考えなければならないのでございますということじゃなくて、私はどちらかに重点がかからなければいけないと思います。
○政府委員(高木文雄君) 間接税を増徴するといいますか、ウエートを置くという考え方をとりますと、直接税にウエートを置いて考える場合に比べれば、一種の大衆負担というような形にならざるを得ないと思います。大体の傾向としてはそうならざるを得ないと思います。そこで、今度は、間接税の中でどういう形態で間接税を考えていくかという場合に、おっしゃるように付加価値税や取引高税の形式をとりますと、かなり下級品といいますか大衆品といいますか、そういうものに影響が出てくると思います。そこで、間接税を考えます場合にも、やはり、まず第一は物価への影響が少ないということ、第二は負担能力に応ずるような形のものであること、それから第三番目に財政収入として確実なものであるということ、この三つがおそらく間接税を検討する場合の基準になってまいろうかと思います。物価への影響が少ないということを考えますと、いずれかといえば下級品よりは高級品のほうにウエートが置かれていくようになりましょうし、負担能力に応ずるものでなければならないという見地からいっても、高級品のほうにウエートを置かれていくことになろうかと思いますので、そういう意味から申しましても、どうも付加価値税のような形よりは個別消費税にウエートを置いた考え方になっていきはしないかなというような感じを持っておるわけでありまして、御指摘のように、下級品についてあまり幅広く課税対象に取り上げるということは、よほど慎重に検討した上でないとぐあいが悪いというふうに思っております。
○鈴木一弘君 ぜひそういう傾向でやってほしいと思うんですが、最近卸売り物価がことしずっと上がっております。これは先日も大臣にも申し上げましたけれども、付加価値額の中に占める社内留保のパーセンテージというものはずっと上がってきている。そういう点から考えると、卸売り物価が上がったのは、対外的な素材の値上がり——輸入素材ですから、基礎原材料の値上がりということもありますけれども、実際にはそういう利潤が非常に多いためというふうにしか思えない。そこで、これは一つの考え方でありますが、消費税には、はっきり申し上げまして国税全般に対して公示制度というものをきちっと設けるべきではないか。酒についても、税金は幾らでございます、定価は幾らでありますというように、全部レッテルを張るべきじゃないか。砂糖についても、関税は幾らでございます、消費税は幾らで定価は幾らでございますと、こういうふうにしないと、国民の側には、税金によって物価が上がったのか、あるいは製造業者、小売り業者のために上がったのか、一体どこに物価対策のウエートがあるのかわからない。税金のほうは下がっていても値段が上がるとなれば、これは能率的にさらに企業の改革をさせなきゃいかぬとか、こういうことになってくると思う。いまのような知らざるうちに税金を取られるかっこうというのは、国民に対して税に対する関心というものをまるきりなしにしてしまう。そういうことから、国の財政そのものについても、国民の目というものはあまり強く向けられない。そこで、大臣の演説等でも、財政については大まかな演説しかないということになってくる。本来ならば、事こまかに、国民への最大の関心事であり、サービスにも物価にもつながるものでありますから、やらなければならないのですが、簡単に演説をやらざるを得なくなってくる。そういう点では、消費税というものははっきりと公示すべきではないか。価格の中に税金が入っているという言い方はおかしいわけです、どう考えても。価格は価格、税は税、別にするのがほんとうではないか、こう思うのですけれども、これはわが国の今後の財政をやっていく場合でも、税を整えていく場合でも、非常に重要な問題をはらんでいると思うのですが、ぜひするべきであるという意見ですが、その点についてはどうですか。
○政府委員(高木文雄君) お説のようなご意見は従来からもございまして、大いに傾聴に値するものだということで検討は続けられてきております。ただ、半面、間接税のほうが負担感が少なくて済むのだということから、直接税よりも間接税がいいのだという論者のほうからは逆の議論になるわけでございまして、その意味でたいへんむずかしい。むずかしいという意味は、いま直ちに表示制度をとることがむずかしいという技術的な問題でなくて、基本議論として両論があってなかなか結論を出すことがむずかしい問題かと思っております。
○鈴木一弘君 従来から、傾聴に値する、検討しているけれども乗り切れない、直接税と間接税の関係から考えれば、知らないうちに税金を取られている、間接税のほうが非常にいいと。しかし、ここのところで、間接税も上げなければならない、あるいは創設を考慮しろとか、こういうふうに経済社会発展計画でも言われているし、大臣も言うというふうになってくれば、この辺で一つ思い切りをしないと、一体、私たちも思うのですけれども、コーヒー一つ買っても、税金がどのくらいになるかわかる場合とわからない場合では、ものすごい差がある。ですから、物価制度それ自体については、政府がよくない、製造元が悪いのだとか、あるいは税金が上がり過ぎているのではないか、そういういろいろなことから手を加えなければ国民の関心は呼べない。国民なければ、国家はない、政府はないのですから、国民のほうから所得税そのものについて、あるいは国の財政そのものについての関心が十分出ないということでは、これは支持されない政府であり、国家になってしまう。こういうことでは、ほんとうの民主主義ではないと思う。そういう意味では、いまのような答弁では私は満足できない。一体、検討していくということであれば、その検討した経過とか結果とかいろいろあると思うのですけれども、それを示していただきたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) ただいま手元に詳しいものを持っておりませんが、たとえば一例を示しますと、西独では現在は付加価値税になっておりますから、まああまりそういう問題がないのですけれども、個別物品税であった時代に、消費者に税が幾らだということを表示したことがある。そういう慣行がございまして、それはぐあいが悪いということで表示を法律で禁止したという例がございました。そのことは何を意味するかと申しますと、まさに御指摘のように、物価政策のほうからいえば先生のおっしゃる方向だと思いますが、今度税のほうで間接税の長所というか、負担感が少なくて済むということからしますと、どうも表示をすることがむしろ間接税の性格とうまくなじまないということであろうかと思います。日本ではそういう議論をそういう形でしたこともありませんが、西独で現実にそれが一般的にかなり表示が行なわれて、それを法律でとめたという歴史は、やはり何かそこに相当な意味があるのではないかと思います。
○鈴木一弘君 大臣に聞かなければ、政策的な問題でもありますので、無理と思いますけれども、いま検討云々と言われて、いまこの際はわかりませんがと言われたのですが、これは資料として委員長から手配していただきたいと思います。検討したというなら、検討した結果等を知らしていただきたい。西独の例だけをあげられましたけれども、アメリカその他の国々でも表示制度をとっているところもありますので、そういった例も添えてお願いしたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) ちょっとことばが悪かったので、検討したと申しましたが、たとえば税制調査会で検討したというようなことじゃなくて、部内でいろいろな検討をしたということでございますので、御参考までに部内資料等を取りまとめてみたいと思います。
○鈴木一弘君 それから関税について伺っておきたいのですが、今度の経済社会発展計画でもはっきりと関税について言われております。その中で「基本的には原則無税のシーリング方式により、」ということばがうたわれているわけでありますが、わが国はシーリング方式でない方式をということでやってこられたと思うんです。それがいつの間にかシーリング方式ということに踏み切ったということになったわけですが、その経過をお知らせいただきたい。
○政府委員(上林英男君) 御存じのように、特恵につきましては、開発途上国の貿易の拡大に資しまするために、私どももいろいろとどういう方式がいいかというのを検討いたしておりました。その後、検討の過程におきまして、おっしゃいますように、セーフガード・クローズ方式と称しまして、特に特恵供与にワクを設けないで、特恵輸入の結果国内産業に損害を及ぼし、また及ぼすおそれがありますような場合には特恵輸入をやめるというようなやり方も検討したことがございました。しかし、国内産業との影響を考えますと、その場合には特恵輸入の場合に無税であるということにいたしますと、例外品目が数が多くなり、あるいはいろいろ問題点を生ずるというようなことであったわけでございますが、国際的にも特恵は原則として無税であることが望ましいというような片方に意見がございまして、各国もおおむね主要国は特恵輸入というのは無税でやろうかというような感じもあったわけでございます。そういうような観点で相互勘案いたしまして、特恵輸入の場合には原則として無税にすると。ただし、その無税で供与するにつきましては、一定のワクの限度において無税で供与する、そういうようなやり方、すなわちこれがEECが同じような考え方をとりましてシーリング方式を採用することになりましたわけでございますが、そういうようなことも考えまして、いま申し上げましたような国際的な各国の動向を考え、また、わが国の国内産業の保護から考えますと、特定のワクに限りまして原則的に無税の特恵を供与する、特恵の品目につきましては五〇%のカットにとどめるものもあるわけでございますが、そういうようなやり方をすることによりまして、開発途上国のための特恵輸入の促進にもなるし、また、わが国の国内産業への影響なども無用の混乱を起こさないように、そういう配慮からただいま申し上げたようなシーリング方式を採用することにいたしておるわけでございます。
○鈴木一弘君 いわば、シーリング方式というのは、一定のワクというシーリングまあ天井をつくって、その以内においては輸入関税は無税にすると、それをこえた場合については特恵をはずれてくると、こういうことだと思うんですけれども、一体そのワクのきめ方というものにつきましてはどういうふうになっておるのか。また、これははっきりとすでにOECDそのほかに回答しておるのかどうかですね、その点のところも検討されておるかとも思いますけれども、その点の詳しいことを聞きたいのですが。
○政府委員(上林英男君) わが国が提案をいたしておりますシーリングのワクは、原則的な場合におきましては、まずある一定の基準年をまだこれはきめておりませんがきめまして、その基準年におきます受益国、開発途上国の輸入額に、その年の受益国でない——先進国でございますが、先進国の輸入額の五%を足すと、そういうものをワクと考えております。大体EECも同じような考え方を本件については持っております。 なお、御参考までに、国内的に若干問題がございますものにつきましては、先ほども五〇%カットと申しましたが、この品目につきましては、さきに申しました五%というワクを一〇%にする、税率のカット幅を五〇%にするかわりに補足額は一〇%を加えていく、こういう考え方を持っております。
○鈴木一弘君 これは米国等においても同じですか。あるいは、いまEECの話がありましたけれども、英国あるいはアメリカ等についてはどうですか。
○政府委員(上林英男君) アメリカはセーフガード・クローズ方式を提案いたしております。シーリング方式を提案いたしております主要国と申しますかは、日本とEECだけでございます。
○鈴木一弘君 どういうわけでアメリカの場合には原則として無税であると、そうして数量の規制ワクを設けて、いわゆる特別な例外品目をつくるということで通って、わが国の場合には、例外方式というのじゃなくて、いわゆるシーリングを設けるという、どうもなぜそんなふうになるんでしょうかね。そこに何かの圧力があったんですか。
○政府委員(上林英男君) 先ほども御説明申し上げましたように、特恵輸入によりまする国内産業への影響、片方におきまして特恵輸入により受益国にできるだけ特恵輸入の恩恵を与える、この二つをどういうふうに調和するか、こういう問題でございます。その問題につきましては、セーフガード・クローズ方式のほうが特恵をもらう開発途上国に有利であるか、あるいはシーリング方式のほうが有利であるか、こういう議論は実は率直にいいましていろいろ議論がございます。アメリカはもちろんセーフガード・クローズ方式のほうが有利だとは思いますけれども、しかし、セーフガード・クローズ方式は、確かに青天井ではございますが、いつ国内産業に影響があるということでその特恵輸入がはずされるということになるかどうかは確保されておらないわけでございますけれども、シーリング方式の場合におきましては、その特定のワクまでは特恵輸入をよほどのことがない限り確保される、こういうことになっております。また、一定のワクがありますものですから、どうしても例外品目がシーリング方式のほうが少なくなる。セーフガード方式でございますと、やはり万一をおもんばかりますので、例外品目がどうしても多くなって、ことに、私どもの提案しております、あるいはEECも同じでございますけれども、シーリング方式の場合におきましては、全然特恵輸入の適用がないというものはないわけでございます。五〇%カットの場合でも特恵輸入の方法があると、そういうことでございます。ところが、セーフガード・クローズ方式でございますと、例外品目は全く最恵国待遇の税率でまいりますので、特恵税率のほうを適用される場合がない、そういうことになりますので、どちらが有利であるかというのはなかなか議論ができませんので、各国の国内の事情に応じ、各国の国内産業の部門にできるだけ支障がないように、かつまた、できるだけ特恵輸入により開発途上国からの輸入を促進するように、こういうような観点からは、私どもとしましてはシーリング方式がいい、こういう感じでございます。
○鈴木一弘君 OECDに提出したリストは、シーリング方式では最初はなかったのじゃないですか。それからOECDからの圧力あるいは批判、こういうものによって変わったと、こういうことなんでしょうか。
○政府委員(上林英男君) おっしゃいますように、最初は私どももセーフガード・クローズ方式の案をOECDに当初考えている旨を申し述べました。しかし、先ほどから申し上げておりますように、そのときは、わが国の産業の実情を考えまして、その特恵税率は、ゼロではなくして、現在のといいますか、基準となるべき税率の半分を特恵税率としようということを考えておりました。しかし、一方におきまして、開発途上国の要望は特恵輸入についてはできるだけゼロにしてほしいという要望も強うございましたし、各国も、その当時は、まだアメリカは実は具体的な提案をいたしておりませんでしたけれども、それ以外の国は大体無税といいますか、多少たとえばスイスのように無税と言わない国もございますけれども、多くの国が無税というようなことを考えているようなことでもございました。そこらの情勢を考えながら、かつ、無税にした場合にどういう方法が国内産業との支障摩擦を少なくできるかというような観点もよく考えまして、結論といたしましては、いま申しましたようにシーリング方式のほうが妥当であろうということで私どもも決心をいたしたわけでございます。
○鈴木一弘君 これは私全然わからないので、初歩的な質問なんですが、特恵関税を供与される発展途上国というのは、いわゆる東欧諸国とか共産圏の諸国、こういう国々はどういうふうになるのですか。
○政府委員(上林英男君) 特恵の受益国につきましては、まだもちろん確定はいたしておりません。OECDできめました原則は、自分が後進国である、開発途上国である、したがって特恵の供与を受けたいと手をあげる、いわゆる自己選択の原則によろうと、こういう原則だけがきまっております。もちろん、せいぜいといいますか、ボナファイドと申しますか、善意でそういう手をあげなさいということにはなっておりますけれども、それ以上に、一体どの国を具体的に開発途上国とするかという全般の行為はできておらないわけでございます。たとえば御質問の東欧諸国のうちでルーマニアがそういう名のりをあげたいという希望を持っているという話を聞いてはおりますけれども、具体的にどういうふうになりますか、まだきまっておらないという状況でございます。
○鈴木一弘君 このシーリングのいわゆる天井であります輸入数量ワクでありますけれども、これはいつごろ確定をする予定ですか。
○政府委員(上林英男君) こういう特恵のスキームにつきましては、ただいま国連貿易開発会議の特恵特別委員会で先進国、後進国が集まりまして討議をしておるわけでございます。その結果、また持ち帰りまして国内でも議論をいたしましょうし、それから五月の二十日ごろから閣僚協議会なども行なわれるわけで、そういうふうな過程を経まして、各国お互いにどういうことになりますか、アメリカはできるだけその方式を統一しろというような意見も述べておりますけれども、私どもはその実情に応じまして、できるだけ早く特恵を実施したほうがいいのじゃないかという意見も述べておりまして、そういうようなところもまだ固まっておりませんけれども、そういうところをお互いに議論をし、そういう意見がまとまりましたところで至急にそういうように特恵の実施をやっていく、こういうかっこうになろうかと思います。そういう過程におきまして、いま各国の提案をどういうようなかっこうで処理されていくか、実はまだきまっておらない状況でございまして、そういう中でだんだんときまっていく、こういうことになろうかと思います。
○鈴木一弘君 それはわかりますけれども、政府側として、こちらの作業というものは、大体もうある程度のめどをつけていかなければならないと思うんですね。それはいつごろになるかということです。
○政府委員(上林英男君) 私どもも、どういう事態になりましてもその国際的な動向に即応いたしましてできますように、準備は一生懸命やっておるつもりでございますけれども、これはもちろんわが国だけできめるわけにはまいらない問題でございます。各国の諸情勢も考えながら私どものほうもきめてまいりたいと思っております。あるいは、非常にうまくまとまりますれば、もちろんこれは実行いたしますまでには国会の御審議を経なければならないのでございますので、本年じゅうのそういう法律案の提出時期に間に合うようにまとまりますれば、次の国会には御審議をいただけるというような運びにはなるかとも思いますけれども、これは、いま申しますように、主要先進国が同じようなことをやるという前提のもとに行なわれていくわけでありますので、そういう動向によって実施の時期がきまってくることになろうかと思います。
○鈴木一弘君 一つだけ伺っておきたいのですが、全品目ということにおそらくなるわけですが、その中の個別な品目で恐縮ですけれども、ヘップサンダルのようなもの、ああいうものについてはどういうようになりますか。
○政府委員(上林英男君) 特恵供与のスキームにつきましては、先ほどから申し上げておりますように、原則的に無税というたてまえで、特に国内産業上影響のあるものにつきましては、特にその特恵税率のかけ幅を五〇%にするという機構でございます。そこで、五〇%にするという品目、これをどういうものにするかということにつきましては、率直に言いますと、まだ煮詰まっておらないわけでございますけれども、その中にたとえば繊維の一部とか革製品の一部とかそういうようなものを入れてほしいという要望があることは事実でございますが、まだきまっておらない状況でございます。
○鈴木一弘君 それは資料要求をしておきますが、ヘップサンダル等についてどういう考え方でいくか、はっきりきまっていないようでありますが、これはほとんど国内の中小企業でありますが、それに対する影響とか、そういう点もいろいろ調査をされることだと思いますし、すでに資料があろうかと思います。その点についての参考資料を要求しておきたいと思います。 これで私は質問を終わりたいと思います。
○政府委員(上林英男君) 通産省の所管事項でもございますので、通産省とも御相談いたしまして、後刻御連絡を申し上げます。
○渡辺武君 私は、物品税法の一部改正について質問したいと思います。 戦後、物品税制がたびたび改正されておりますけれども、戦後の経過の中で、それぞれの改正にそれぞれの特徴があるんじゃないかというように思われます。特に、戦後、物品税は、昭和二十二年、二十五年、二十七年に大幅な整理が行なわれましたけれども、終戦後二十七年までの整理のおもな理由はどこにあるのか、それから整理された物品のおもなものは何々か、その点をまず最初に伺いたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) 二十七年までで一応切って見ますと、最初に昭和十二年に創設されまして、品目がだんだんふえまして、百四品目まで昭和十九年に拡大をいたしました。戦争が終わりまして、その後いわゆる戦費調達という目的がなくなりましたので、戦時中の非常に重いというか過重な負担を軽減していこうということで、随時整理が行なわれてまいりました。二十七年には七十二品目まで縮小されてきたわけでございます。百四から七十二まで減りましたので、たくさんございますけれども、その中で、計算用事務用の器械であるとか、加工食品であるとか、ミシンであるとか、水あめであるとか、愛玩用動物であるとか、いろいろなものがはずされてきたわけであります。総体的に申しますと、戦時中創設された関係上、負担が重いものを減らしてきたというのが二十七年までの段階かと思います。
○渡辺武君 そうしますと、二十七年までのいまおっしゃった物品税の整理の内容を考えてみますと、戦争中の消費抑制的な過重な物品税、これをずっと整理されてきたということがおもな内容で、奢侈品についての課税というのは依然として残されたというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(高木文雄君) 大体おっしゃるとおりでございます。
○渡辺武君 そこで、昭和三十七年、四十一年にも物品税の税制改正が行なわれましたね。
○政府委員(高木文雄君) はい。
○渡辺武君 このときは、大量生産方式による耐久消費財への課税に重点が置かれたというふうに普通いわれておりますけれども、そのとおりと理解してよろしいかどうか、改正のおもな理由、それからまた、おもな新課税物品はどういうものなのか、これをお知らせいただきたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) 三十七年の改正は、かなり抜本的な改正でございまして、物品税の体系をかなり全面的に見直しておりますし、法文も昔のかたかな書きの文からひらがなの文にするというようなことでわかりやすくするということがあり、また、その際に対象物品の洗い直しをやっております。これもかなりの数でございますが、やめましたほうの事例としては、漆器——ウルシでございます。それから陶磁器、ガラス器具、書画骨とう、冷蔵庫——電気冷蔵庫じゃなくて氷を使うもの、それから普通の紙、そういうものが廃止のほうになりまして、新しく課税になりました事例としては、カークーラーとか、パッケージ型のクーラーであるとか、冷たい風を流す冷風扇といいますか、そういうものであるとか、何といいますか、新しく生まれてきたものを拾い上げたという感じでございます。
○渡辺武君 改正の理由、根本の趣旨を……。
○政府委員(高木文雄君) 消費税はやはりその物品を購入する方の担税力を予測して課税するという精神でございますので、時代が変わるとともにどういう商品を買うことが担税力があると考えられるかという考え方が変わってきたということがおもな理由だと思います。
○渡辺武君 担税力という問題もあろうかと思いますけれども、いま新たに創設された三十七年、四十一年などカークーラー、それからパッケージ型クーラー、それから冷風扇ですね、こういうものは当時はまだ一部の消費財ということであったのでしょうが、その後ずっと大衆化してきたという品目の一つでもあるのじゃないかと思いますね。このほかに、たとえばテレビだとかトランジスターラジオだとか、その他もずっとその方向で課税品目の中に組み入れられたというふうに理解してよろしゅうございますか。
○政府委員(高木文雄君) 大体方向はそういうことでございますが、たとえばテレビジョンが新しく課税の対象になりましたのは、三十七年よりもう少したしか前でございます。二十九年でございます。それからトランジスターラジオだとかテープレコーダーというのも、三十七年よりは前に取り上げられたわけでございます。総体として、物品税の対象品目は、その品物の持ちます世の中における意味というものを考えながら、何年かに一ぺんずつは洗い直すべきものである、これは一貫した流れであろうかと思います。
○渡辺武君 そうしますと、日本の物品税制度、間接税制度の従来の歴史を考えてみますと、戦前は主として奢侈品ですね、これに課税されておったというのが特徴だと思います、大まかに言いまして。ところが、戦争中になりますと、先ほどおっしゃいましたように、戦費調達のため、それからその反面で言えば大衆消費の抑制というような性格があって、かなりいろいろな品目に税金がかけられていた。そうして、終戦後しばらくの間は、その消費抑制——もちろん戦費調達というのはなくなったわけですから、消費抑制という性格はだんだん取り除きながら整理が行なわれてきたわけですね。ところが、昭和三十七年ころからいわゆる大衆消費になる可能性のある耐久消費財などが課税品目の中に大量に組み入れられ始めたという特徴があるのじゃないかという感じがするわけです。 そこで、その点から考えてみますと、やはり、物品税というのは、これは何といっても特殊な奢侈品にかけなければならぬ。そうして、大衆に課税負担のかかるようなものについては、極力これは制限しませんと、野放しにしていけば、ますますもって大衆課税の性格が強くなると思うのです。ですから、一時期一部の階層が、たとえば先ほどお話がありましたパッケージ型クーラーだとか、あるいは冷風扇ですね、こういうようなものは、一部の家庭の消費財であったかもわからぬけれども、漸次これが大衆の家庭の中に入っていって大衆消費財になっていくというような場合に、これは税率を引き下げるとか、あるいはまた、大衆に課税負担をかけないようにこれをやめるとかというような措置をとることが正しい物品税制、間接税制のあり方じゃなかろうかというふうに私は思っているわけです。ところが、それに反して、昭和三十七年ころから、まさに大衆課税の性格を持った物品税制にかなり大規模に移行し始めた。これが一つの大きな特徴になっているのじゃないかというふうに思うわけです。昭和三十五年に日米安保条約が結ばれて、そうしていわゆる高度成長政策というようなものもその後に打ち出されるということで、まさに国の財政が一部の大企業の高度成長のために最大限に奉仕され始めたという時期と歩調を合わせて、物品税の大衆課税的な性格がますます強くなってきているというふうに理解せざるを得ないように思います。 ところで、今回、大蔵大臣は、物品税の性格を根本的に変えるというような趣旨のことを述べていらっしゃいますけれども、その性格を根本的に変えると言われているその内容をもう少し具体的に御説明いただきたいと思います。
○政府委員(藤田正明君) 大蔵大臣が物品税の性格を根本的に変えると言われたことを私は確認して聞いておりません。個々の物品の消費に示される担税力に照応した課税率が物品税としては基本的な性格であろうと思います。そうして、所得税をあくまでも補完するという立場に立つべきではないかと思うのであります。今後とも、改正にあたりましては、基本的にはこの性格を維持していくものだと私は理解しております。しかしながら、昨日までは、奢侈品であり、あるいは一部特別な人が使っておったものが、時代の急激な変化によりまして、高級消費財が大量化し、平均化されてくるということが非常に急激な状況になっております。これらにつきまして、今後どのような方針で臨むかということは、間接税全体の中におきまして物品税をどう取り扱うか、それは税制調査会に諮問する問題であって、おそらく本年じゅうに税制調査会にこれらを諮問いたしまして、その答申を待つという状況になろうかと思っております。
○渡辺武君 担税力の問題、それから物価へのはね返りの問題ですね、こういう点も考慮されておりますか。
○政府委員(藤田正明君) もちろん物価のはね返りが大きな問題ではございますし、担税力のあるもの、それからまた税収がなるたけあがるものというふうに基本的に考えております。
○渡辺武君 それでは、具体的な問題についてもう少しこまかく伺いたいと思いますが、今度の一部改正法案の提案理由の中で、パッケージ型ルームクーラー、それからステレオ式拡声用増幅器、それから大型の複合型スピーカーシステムは、すでにその目的を達成したと認められるとして、現在の一五%から一〇%の軽減税率をやめて、そして本則できめてある二〇%から一五%ですかの税率にそれぞれ引き上げたわけですね。ところが、一方で、トランジスターテレビなどは、その生産及び取引の実情にかんがみて、その税率を漸進的に引き上げるということにしてあるわけですね。われわれの目から見ますと、同じような耐久消費財に見えるわけですけれども、どうしてこう取り扱いが違うのか、つまりその目的を達したと認められる理由ですね、これはどういうことなのか、生産及び取引の実情といいますか、それはどういうことなのか、その点を具体的に御説明いただきたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) 本則税率に戻りますパッケージ型クーラーなりステレオ式拡声用増幅器なり、あるいは複合型スピカーシステムの中の大型のものなりにつきましては、すでにこの前暫定税率をきめていただいたときに期限を切っていただいて、だんだん何といいますか、生産量もふえてくるしするので、激変緩和の趣旨である暫定税率を残す必要はあるまいというそれだけの理由でございます。にもかかわらず、トランジスターテレビについては、なぜ今度新しく一挙に本則税率に行かないで暫定税率を置くのかという点につきましては、同じテレビの中で真空管式のものとトランジスター式のものと比較してみますと、トランジスター式のほうがコストがよけいかかるので、もし物品税を同じとすれば、トランジスター式のほうがたいへん高いものになります。先ほどもほかの委員の方の御質問にお答えをしておりましたのですけれども、トランジスターテレビにつきましては、その部品であるトランジスターがまだ大量生産化されていないためにそういうふうにトランジスターテレビが高くなるんだという事情を考えますと、そして、トランジスターというものが電子工学の発展上非常に必要なものであり、奨励すべきものであるということを考えますと、現在暫定税率でいわば非課税になっておりますのを、一挙に大型については二割、中、小型については一割五分に戻るというのは急激過ぎるであろうということで、ことしから漸次上げていって、やがては本則税率に行くように持っていくということがよかろうと判断したものでございます。
○渡辺武君 トランジスターテレビについては詳しくお聞かせいただいたのでよくわかったんですけれども、すでに目的を達成したと認められるというほうですね。これは期限がもう来たんだということですが、それだったら、目的の達成ということじゃなくて期限が来たということになるわけですけれども、目的を達成したということには何か特別な理由がありますか。
○政府委員(高木文雄君) では、一つの例としてパッケージ型ルームクーラーを例にとって説明をさせていただきますが、パッケージ型ルームクーラーが物品税法の本則で課税になることになりましたのは、先ほど御指摘いただきました三十七年の改正のときでありまして、三十七年の四月一日から課税になったわけでございますが、しかし、本則にはあがりましたが、暫定非課税ということで来ておったわけであります。その後三十七年の十月一日から一〇%という税率になりまして、それは実は二年間ということであったのでございますけれども、三十九年改正のときになお一〇%を続けるということで続けまして、四十一年も同様になりまして、いわばずっとそのまま来まして、四十三年の九月まで実は一〇%で来ておりまして、四十三年の十月から一五%になった、今度二〇%になる、こういう経過でございます。 なお、今度二〇%になりますにつきましては、生産台数といいますか、国内出荷台数で見てみますと、三十九年当時は二万台くらいであったのでありますが、四十一年ぐらいから四万台近くなりまして、ことしの見込みでは四万六、七千台ということになっておりますし、価格のほうで見ましても、最初の課税対象になり始めました時代には四十七万ぐらいの価格でありましたものが、最近では、大量生産のせいだと思いますが、四十二万ぐらいまでだんだんと下がってきております。そういった時代の変化を見込んで、この辺で本則に戻ってよかろうということでございます。
○渡辺武君 通産省からその方面の専門家の方がお見えいただいていると思いますので、いまここで議論になっているこの生産品目ですね、これを実情はどうなっているのか、ちょっと要点だけでけっこうですが、お聞かせいただきたいと思います。
○説明員(山形栄治君) ただいま大蔵省のほうから話したことで大体尽きておると思うのでございますが、いま例示になりましたパッケージ型ルームクーラーにつきましてちょっと補足的に御説明申し上げますと、この物品税上の取り扱いを受けておりますルームクーラーは、同じパッケージ型の中でも非常に大きなタイプのものでございまして、したがいまして、そういうものが、いまお話しのように、金額——要するに価格から見ましても生産高からいいましてもまだ発展段階であったものでございますので、特例の措置を講じてまいりましたのですが、現時点におきまして必要性がないということで、今回そういう措置をとった次第でございます。
○渡辺武君 そうしますと、私は、ここに一つ大きな問題が出てきているというふうに考えます。それはどういう点かといいますと、トランジスターテレビの場合ですと、まだコストが高い、それから部品のトランジスターが大量生産化していないし、これを大量生産化することは電子工学の発展にとって非常に重要なんだということでまだ軽減税率で置いている。ところが、一方で、パッケージ型ルームクーラーなどについては、生産が非常に増加してきたと、言ってみれば大衆消費化しつつあるということですね、そしてまた、生産の基礎も漸次固まってきているということから、この税率の引き上げをやるということですね。そうします、ことの税率を、低い税率をかけるのか高い税率をかけるのかということについての最大の考慮の基準がどこに置かれておるのかといえば、まず第一には、企業の発展ということに置かれているのじゃないかという気がするんです。また、逆の消費者ということからしますと、まだ大衆化してないほんの一部の高額所得者しか買えないという時期には安い税率、物品税が安い。ところが大衆化してきて一般大衆が買えることができるような時期になってくると税率が高くなる、こういうことだと思うんですね。これでは、ほんの一部の大企業本位の物品税制、消費者ということについての考慮がない税制だというふうに見ざるを得ないと思うんです。先ほども申しましたように、私どもは、税制の基礎というのは、一般国民に負担をかけるのではなくして、本来十分もうかっている大企業からこそ正当に税金を取り立てるべきだというふうに考えております。その立場から言えば、今回の改正案の一つであります、しかも重要な内容の一つでありますこういう措置、これは国民大衆という立場からすれば、全くまずい改正だというふうに考えざるを得ない。 ところで、先ほど、物価へのはね返りの考慮をしているとおっしゃいましたけれども、やはり税率の引き上げによってこういう大衆化しつつある消費物資の製品価格が上がるんじゃないだろうか。相対的にか絶対的にか上がるんじゃないか。いずれにしても、物価にはね返らざるを得ないと思いますが、その点はどうでしょうか。
○政府委員(高木文雄君) たとえばトランジスターテレビで申しますと、最近はだんだん生産台数がふえてきましたので、真空管のテレビとの値段の差が詰まってきておるわけでございます。今後とも技術の開発がたいへん進みまして、ますます供給がふえてくるという状況でありますので、単位当たりの価格はコストダウンの方向にあるわけでございます。そこで、ここで物品税がかかりましたために、あしたからそれが上がるということはないという確信を持っておりますし、その点は、通産省等を通じまして、それが上がることがないでしょうねということの確認を業界のほうにも求めておるような次第でございます。確かに、物品税がそれだけふえれば、ない場合とある場合を比べれば、上がるはずだという御議論でございますれば、それを否定する理由はないわけでございまして、その部分だけある場合とない場合との比較においてはそういう議論があり得ると思いますが、だんだん大量生産化に伴って吸収可能であって、物品税が上がったから直ちに価格がそれだけ上がるということではないという確信を持っております。
○渡辺武君 おっしゃる点は理解できないことはないですが、しかし、あなたもいみじくも言われましたように、ない場合とある場合と比べてみれば、これは物価に織り込まれるだろうと。もし、かかった場合、つまり下がるべきものが下がらない。生産性が上がって、そしてそれに応じてほんとうはものの値段というのは下がっていかなければならぬはずのものが、いま、一般的な傾向として、生産性が上がっても、物の値段は下がらない、下がってもほんのわずかだというのが現在の物価値上がりの一つの重要な原因になっていると思います。物品税がない場合よりも、やっぱり税率が引き上げられれば、それだけ付加されるということになってくる。しかも、ますます大衆の家庭に入れば入るほどそういう傾向が強くなるということでありますので、これが物価にはね返るという点からして、やはり大衆課税の性格を持っているということを私は否定できないと思います。 時間もないので、質問を次に移しまけれども、次に伺いたいのは、現在物品税は間接税全体の中でどのくらいの比重を占めているか、また、戦後から現在までの間接税に占める物品税の比重はどう変わってきたか、その点を伺いたいと思います。
○政府委員(高木文雄君) 四十一年から申し上げます。国税収入中の物品税の割合は、四十一年三・八%、四十二年四・一%、四十三年四・六%、四十四年は補正予算後でございますが、四・六%、四十五年四・七%、次に、間接税収入中に占める物品税収入の割合は、同じく四十一年から順次申します。九・二、一〇・五、一一・〇、一二・八、一三・六でございます。
○渡辺武君 そうしますと、国税収入全体の中でも、あるいは間接税の中においても、物品税の占める比重というのが近年ずっと上昇の傾向にあるということがこの数字で非常に明らかだと思うのですけれども、今後間接税中の物品税の収入はどの程度まで引き上げたらいいと考えておられるのか。大蔵大臣は、直接税に比較して間接税の比率をこれ以上下げないようにしたいというふうに言っておられますけれども、直接税も一方では大企業に租税特別措置その他でかなり大幅な特別な減免をやっておりますし、同時にまた、所得税については、この間当委員会での御答弁だったですか、四人家族百万円まで免税点を引き上げるというようなお話もありまして、いずれにしても、軽減措置を講じないと、これは大衆が納得しないという事態に来ているのじゃないかと思うのです。ですから、今後直間比率の中で間接税の比重が上がっていくというふうにも考えられますけれども、もしそうならないにしましても、間接税の比率を相対的に引き上げる要因の中で、物品税が一番大きな役割りを演ずるというふうに考えていいのかどうか、その二点をひとつ……。
○政府委員(高木文雄君) 間接税との割合で直接税が上がってきていることは事実でございまして、そこに負担感という意味で問題があることは、いつも大臣が申し上げているとおりでございます。ところで、その場合に問題になりますのはやはり所得税でございまして、所得税のほうは御存じのように累進税率になっておりますので、ほっておきますと、どんどん上がっていきますので、主として所得税についての減税を今後とも進めるべきであるというふうに考えておられることと思います。ところで、今度は間接税の中における物品税の問題でございますが、間接税はよく逆進的な税であるというふうに言われますのですけれども、たばことか酒とかいうものになりますと、一人当たりの消費量に限界がございますので、所得が十倍ある方が十倍酒を飲むという関係になりませんものですから、酒、たばこの場合にはまさしく逆進的な性格が強くなってまいるわけでございます。ところが、物品税のほうは、同じ従価税でございまして、値段は庫出価格にかかってまいりますので、たとえば同じ自動車ならば自動車でも上等の自動車のほうが物品税多いということになりますので、もちろん直接税ほどではございませんけれども、また、酒、たばこほど逆進的ではないという感じでございます。そのことを考えますと、間接税の中では物品税は比較的負担能力をよく反映したものではないかということが考えられますので、いまのところ、私ども事務方が将来の方向を申すのはいけませんけれども、つまり税制調査会での御議論とかあるいは大臣の御判断とかいうことになってきまっていくと思いますけれども、大体の方向として、間接税中の物品税のウエートというものは、むしろ若干ずつは上がっていくことはあっても悪くはないんじゃないか。酒、たばこのようなものに比べて比較的所得を反映する税ではないかというふうに考えております。
○渡辺武君 いまのお話を聞いておりますと、税金を取るという立場からすれば、それは全く悪くはないと言われるのも無理はないと思うんですよ。しかし、取られるほうの立場に立って考えてごらんなさい。それは、直接税であろうと、間接税であろうとですよ、取られる税金が痛いということについては変わりないんですよ。ところが、直接税については、これは負担感が大きいと。つまり、取られる人に感づかれやすいということでしょう。ところが、物品税になりますと、品物の値段に織り込んでかけられるから、知らないうちに取り立てられる。取るほうにとってはまことに都合のいい税金だけれども、取られるほうにとっちゃこれは全くたまったものじゃないですよ。そういう性質の税金の比重を漸次今後高めていこうと。これは私はとんでもないことだと思うんです。国民の立場に立ってみれば、とんでもないことだと思う。まことにこれは遺憾なことだと思います。しかも、先ほど来御答弁の中で明らかになったと思いますけれども、今後の物品税ですね、これは耐久消費財などいわゆる大衆消費物資に重点をどんどん移していくということなんでしょう。税調では、四十三年の税制調査会の答申では、いままで廃止された物品、それからまた今後新規に課税される物品もあわせて検討を加える必要があると、課税範囲をですね、と言っておりますけれども、いま申したような方向が出てくるんじゃないかと思うが、どうでしょうか。
○政府委員(高木文雄君) 税調の答申の中では、結果的に、大衆といいますか耐久消費財についての物品税、大量生産方式の耐久消費財の課税に重点が置かれるようになってきていることもいなめないと、こういう事実としてそういうことを言っております。今後どういうふうになりますかにつきましては、この間大臣が答弁されましたように物品税を根本から洗い直すという考え方でございますので、これからの方向をいまここで申し上げるのは差し控えさしていただきたいと思います。
○渡辺武君 それでは、物品税の免税点ですね、これについて今後どういうふうに考えるのか。税調の答申では、現在すでに相当高い水準にまで達しているから、適正な水準に引き下げて、免税点の物品間のバランスを考えるべきだと言っていますけれども、この点はどうでしょうか。
○政府委員(高木文雄君) 免税点制度がいいかどうかということについて、実は基本的に問題がないわけではないのでございますけれども、現行免税点制度を続けてまいります場合には、現行免税点は四十一年に定められたものでございますし、その後原材料や賃金の値上がりもあるということを考えますと、方向としては免税点の引き上げを十分考えなければならぬ方向にあると思います。ただ、免税点だけを切り離して洗い直しをするのは不適当でございまして、課税対象物品をどうするかということ、それから税率をどうするかということ、それと総合的に判断すべきものと考えます。
○渡辺武君 いま、御答弁の中で、根本的には免税点を引き上げる方向で考えるというような御答弁だったが、引き下げるの間違いじゃないですか。
○政府委員(高木文雄君) こういう値段のうちで、ここの部分まではかけませんというわけですから、上げれば税金は軽くなるわけでございます。免税点以下のものは税金をかけませんということでございますから、いままで一万円のものまでかけないことにしておったのを、今度は一万五千円までかけないことにいたしますということでございますから、免税点を上げるということは税金が安くなるということでございます。
○渡辺武君 そうしますと、税調の答申とは逆な方向でやるということですね。税調では、いま申しましたように、現在すでに相当に高い水準にまで免税点が達しているから、適正な水準に引き下げると言っている。あなたは引き上げるのだと言っている。これは全く逆のことだと思うんですが、それでいいのですか。
○政府委員(高木文雄君) 私の持っております四十三年七月の税調の長期答申では、「今後の方向としては、免税点の適正な水準のあり方及び免税点を設ける場合の物品間の負担の権衡について、各物品を通ずる総合的な観点から適宜再検討する必要があろう。」と、こういうふうに書いてございますが……。
○渡辺武君 そう書いてあるんですね。しかし、いま読まれたすぐ前が「現在ではすでに相当に高い水準にまで達しているものと認められる。したがって、今後の方向としては、」とあっていま読まれたところになるわけですね。相当高いところまでいっているから、だから今後適正にするのだと、こういうわけだから、われわれからこれを読みましたら、これは免税点を引き下げるという意味にしかとれないですよ。あなた方が引き上げるというのは、けっこうですから、引き上げていただきたいんです、免税点を。
○政府委員(高木文雄君) いずれにしても、税金が安くなる方向で問題を考えるということでございます。
○渡辺武君 それは非常にけっこうなことだけれども、税調答申が意味しているような方向で免税点引き下げというふうにいかないように、あなたの言明を私よく覚えておりますので、頼みますよ。 それから最後に、時間がないので一問だけお伺いしたいんですが、かつて税調の副会長をやっておられました松隈さんが、売り上げ税創設が問題になったころだと思いますが、売り上げ税は理論的には賛成だが、しかし実現はむずかしい、だから売り上げ税にかわるものとして物品税の課税範囲を拡大したほうが売り上げ税より有効だというような趣旨のことを言われました。政府のいま御答弁された物品税の性格を根本的に変えるということですね、これはこの松隈さんのお考えに沿った方向だというふうに考えられますけれども、その点はどうでしょう。
○政府委員(高木文雄君) 大臣が今国会で各委員会で答弁されておりますものを伺っておりましても、売り上げ税なり取引高税については、日本の現状ではなじみにくいんじゃないか、そうではあるが、しかし、直接税が負担感が重いので間接税にウエートを置いていくということになれば、いまの御指摘にありました松隈先生の言っていらっしゃることと大体同じ方向でなかろうかという感じで御答弁になっておると思いますし、まあ私ども事務屋の感じといたしましても、売り上げ税なり取引高税に行くことは相当無理があるという意味で、ただいまの松隈先生のお話のような感じのことをまだばく然とでございますが持っております。 なお、一言、おことばを返すようでございますが、先ほど、物品税を増徴するということは、おまえらは取りやすいやつをもっぱら取ろうということで、一般国民はたまらぬというお話がございましたが、もう一つ考えていただかなければならないのは負担感という問題でございますので、これは、われわれ税をいただくほうの立場からだけじゃなくて、払われる国民のサイドからの場合に、負担の感じとしてどうだろうかということからいって、必ずしも物品税が悪税であるということではないのではなかろうか、税を取る立場にあるからだけそう考えるのだという御指摘に対して若干の抵抗を感じますので、一言つけ加えさせていただきます。
○渡辺武君 それは、取られるほうの立場に立ってみれば、実際取られているのがわかるのか、わからないうちに取られるのかという違いだけであって、取られているという事実については変わりないですよ。その点はいくら取るほうの立場で取るのに都合のいいようなことを考えるにしても、そのくらのことがわからなければうそですよ。 それから最後にいまおっしゃった松隈さんの言われたのと大体同じ方向で考えているんだという点は、これは非常に重大だと思うんですね。やはり売り上げ税という形でぼかっと打ち出しますと、これは国民の反対はたいへんに大規模な反対運動が起こってくると思うですね。これは消費者にとっても物価の値上がりという点では大きいですけれども、特に零細な業者ですね、これは終戦直後のあの取引高税でしたか、あの経験でもわかりますけれども、あのときはもうその税金のために倒産が相次いでたいへんなことになってきたわけですからね。だから、反対運動が起こる、これは避けられないと思うですね。そこで、今度の措置などを通じてなしくずし的にやっていこうということですね。耐久消費財の物品税を通じて事実上売り上げ税の突破口を開いて、これをずっと拡大して、いつか知らぬ間に売り上げ税制度が事実上でき上がっておったというようなことになると、これは私はたいへんなことだと思う。そういう意味で、やはり国民という点を考えろ考えろといっても無理だと思いますけれども、その立場に立ってこういう悪い税制は根本的にやめてほしいというふうに思います。その点を要望して、質問を終わります。
○政府委員(藤田正明君) 先ほど来、渡辺委員は、物品税の性格を基本的に変えるということを予断をもっておっしゃっておりますが、大蔵大臣もそういうことは一切申し上げていないつもりであります。物品税の性格は先ほどの答弁で私が申したとおりでございまして、基本的性格は変わらないであろうということをあらためて申し上げたいと思います。
○成瀬幡治君 明日までに非常に恐縮ですが、農林省をここへ呼ぶとかあるいは大蔵のほかの方に来ていただくのはなかなか容易じゃないと思います。そこで、あすの審議のために非常に恐縮なんですけれども、豚肉のことに関連をいたしまして、安定事業団というのがございますですね、安定事業団がどんなふうに予算経理をしながら来ておるのか、それに関連しての資料を一つお願いしたいと思います。 もう一つは、公害対策に出ております脱硫の問題ですけれども、それに対してどのくらいの設備資金を予定をされているのか、それと関連して、償却はどんなふうになっているのか、金利はどういうふうに予定しておるのか、おおよその数字として三十九億円という数字が出ておりますが、もとのほうを知りたいと思います。 この二点お願いしたいと思います。
○委員長(栗原祐幸君) 両案の質疑は、本日はこの程度にとどめます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二分散会