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63回国会参議院1970/05/08

災害対策特別委員会 第5号

発言数
151
登壇者
15
会派数
4
開催日
1970/05/08

会議録

西村関一日本社会党

○委員長(西村関一君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について報告いたします。  去る五月四日、須藤五郎君が委員を辞任され、その補欠として河田賢治君が選任されました。     ―――――――――――――

西村関一日本社会党

○委員長(西村関一君) 災害共済法案を議題といたします。  発議者塩出啓典君から提案理由の説明を聴取いたします。塩出啓典君。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ただいま議題となりました災害共済法案につきまして、提案の理由及びその要旨につきまして御説明申し上げます。  わが国は、地理的、気象的に台風常襲地帯であり、また、世界有数の地震国でもあるため、豪雨による洪水、台風による高潮、津波、風水害をはじめ、地震災害、雪氷災害、土砂災害など数多くの災害が発しております。  たとえば、建設省の水害統計調査による水害のみに限って被害額を見ても、年平均三千億にのぼるばく大な国富の損失となっており、その上、千三百人にも及ぶとうとい人命を失っている現状であります。  しかも、最近における災害の様相は従来とは著しく変貌し、単に自然現象による自然災害だけでなく、急激な経済成長に伴う都市化、工業化を原因とする人為的な要素を含む災害も漸次増大している実情であります。  このような激増する災害に対する措置としては、現在災害対策基本法により被害規模が著しく激甚である災害の場合において、応急措置及び災害復旧の措置が講ぜられておりますが、個人災害に対する救済措置が制度上きわめて不備であります。  すなわち、災害対策基本法によると「災害とは暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、地震、津波その他の異常な自然現象又は大規模な火事若しくは爆発その他その及ぼす被害の程度において、これに類する政令で定める原因により生ずる被害をいう」と定義しておりますように、大規模の災害のみを対象としており、また、災害が起こってからのあと始末の問題のみに力点が置かれています。  したがって 個人に対する被害がいかに大きくても、地域的な災害規模によって災害対策が制度化されていないことは、国民の生命、自体、財産を災害から普遍的に保護することができないのであります。  このような実態から見て、小規模災害に対する救済措置について、現行災害関係法を整備するとともに、財政的立法措置を早急に樹立することは、今日の緊急重要課題であります。  以上の観点から、相次ぐ個人災害について、国民の相互扶助の立場で救済補完措置といたしまして、死亡または負傷などに対し、直ちに見舞い金を支給することができるよう本法律案を提出した次第であります。  以上が提案理由であります。  次に本法律案の要旨を御説明申し上げます。  まず第一に、市町村は、その住民を対象として、相互扶助の精神に基づき、災害による死亡者、または負傷者などに給付を行なう災害共済事業の実施につとめることといたしました。  第二に災害共済の給付は、死亡見舞い金及び傷病見舞い金とし、災害によって死亡した遺族に対し百万円の死亡見舞い金を、また、身体に障害を受けた本人に対し百万円を限度として政令で定める額の障害見舞い金を、また、負傷、疾病にかかった本人に対し五十万円を限度として政令で定める額の傷病見舞い金を支給することといたしました。  第三に、災害共済の掛け金の額は、保険数理を基準として、年額四百円をこえない範囲で条例で定めることといたしました。  第四に、市町村は、災害共済の会計を特別会計を設けて勘定すること及び政令で定めるところにより、給付及び事務に要する費用の一部を特別会計に繰り入れることといたしました。  第五に 国及び都道府県は 災害共済の給付及び事務に要する費用については、必要な所要の補助を行なうことといたしました。  以上が、本法律案の提案理由及び要旨でありますが、何とぞ慎重審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。

西村関一日本社会党

○委員長(西村関一君) 本案の審査は、この程度といたします。     ―――――――――――――

西村関一日本社会党

○委員長(西村関一君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。  初めに、先般当委員会が行ないました委員派遣について、その調査報告を派遣委員武内君から承ることにいたします。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 都市再開発に伴う災害の実情調査のため、西村委員長、増田、塩出両理事、上田、村尾、須藤の各委員と私の一行は、四月二十七日、大阪市大淀区国分寺の市営地下鉄二号線建設工事現場におけるガス爆発事故について調査してまいりました。  まず、大阪市役所におきまして、中馬大阪市長、黒田市交通局長、西山大阪瓦斯株式会社社長、飯吉鉄建建設株式会社専務から、事故当時の状況及び被災者の救護等の事後処置について説明を受け、また、高松大阪府警察本部長から、事故当時の警備状況、事故原因の捜査状況について、さらに、氏家大阪市消防局警防部長から消火及び救急活動について事情を聴取いたしました。  事情聴取の後、事故現場に参り地下にもぐり、導管の懸吊状況等をつぶさに調査いたしましたが、すでに現場検証も終わり、破損したガス管等は撤去されておりました。  事故の概要については、さきの委員会において説明を聴取いたしておりますので省略いたしますが、その後、死亡された方が増加し、四月二十七日現在、死亡者七十八名、負傷者四百十名、うち入院中の方が百三十名となっております。  まず第一に、事故の原因と責任の解明でありますが、現在警察が取り調べ中であり、現場検証も終わり、破損導管等数十点を接収し、目下大阪大学伊藤教授に鑑定を依頼しており、技術的な解明が必要なので、事故原因が判明するまで相当の時間を要するとのことでありました。  また、ガス漏れ発見から爆発までの間に関係者がとった措置及び関係機関がとった交通遮断、通行人の排除等の措置が適切であったかどうかについては、捜査当局の今後の取り調べの結果を待たなければなりません。関係者はかかる悲劇を繰り返さないためにも謙虚に反省し、事故原因の科学的な究明に当たるべきであると考えます。  第二は、被災者の救護対策についてでありますが、事故の直後、大阪市、大阪瓦斯、鉄建建設の三者が協議の上、大阪市が窓口となってその救護に当たることを決定し、市に臨時ガス爆発事故対策本部を設置しております。  遺族に対する補償につきましては、二回にわたり懇談会を開催し、具体的な補償基準を提示し、目下各遺族との話し合いを進めており、事故原因の判明を待たず、遺族の了解を得次第支払っていきたい、さらに生活に困窮される遺族ついては仮払いも考慮していきたいとのことでありました。  次に入院中の負傷者につきましては、病院に職員を常駐させ、相談に応ずる等万全を期しており、特に重傷の七、八名については、ガス中灘による後遺症が心配されるので、三池鉱業所のガス爆発による患者の治療に当たった九州大学の黒岩教授を招き、今後治療方法を協議する等の措置を講じているとのことでありました。  さらに、焼失した家屋の修復についても、市が中心となって行なうこととし、現在焼けあとの整理が進められておりましたが、仮設住宅の建設もほぼ終わり、五月一日には入居できるとのことでありました。  第三は、今後の防止対策についてでありますが、大阪市においては、同種の事故の再発を防ぐため、市が実施している建設工事現場の総点検を実施し、安全性の確認を行なっており、特に地下鉄工事については、事故以来工事を停止し、懸吊工法の安全確保の検討を急いでおり、防護策が樹立されるまで、工事を再開しないとのことでありました。一方、大阪瓦斯においても、事故直後、建設工事現場の総点検を実施し、四月十日以後、地下鉄、地下街等の危険性の強い工事現場には社員を常時立ち会わせる措置をとり、今後は、事業者の協力を得て、できるだけ導管を他の道路に移設する、低圧管にも緊急遮断パルプを設置する、保安職員の強化をはかるなど九項目にわたる当面の事故防止対策を立て、実施中であるとの説明がありました。  今回の事故は、その規模のすさまじさ、死傷者の数の多さ、特にその大部分が一般通行人であったこと等、大都市の密集地帯における災害のおそろしさを示しており、大都市の災害に対する無防備に警告を示すものであります。  次に、今回の事故を調査して災害対策上問題となります二、三の点を指摘したいと思います。  第一点は、工法の妥当性及び工事監督のあり方についてであります。  工法の決定にあたっては、ガス管に対し慎重な考慮がなされるべきであり、また、ガス会社との協議事項は厳格に守られるべきであります。本件工事の監督が十分に行なわれていたかはなはだ疑問であり、工事関係者のガスに対する認識の甘さを指摘せざるを得ません。  第二点は、ガス保安上の問題であります。本件工事について協議事項の一部が守られておらなかったといわれておりますが、ガス保安上の責任を有する瓦斯会社は、その履行の確保について厳正な態度で臨むべきでなかったか。事故発生当日も現場の導管の点検を行なったとのことでありますが、懸吊状況の確認を含め、もっと緻密に行なうべきであったと考えます。  さらに現場に到着した大阪瓦斯の緊急車から出火したことは、事情のいかんを問わず、不注意であったと言わざるを得ないのであり、社員に対する保安教育、訓練の強化が要望されます。  また、ガス漏れ個所と推定されております中圧管のジョイントの構造につきましても、その安全性につきもう一度検討が加えられるべきと考えます。  第三点は、警備上の問題であります。  今回の事故では、事故発生時が夕方のラッシュ時であり、また発生場所がターミナル付近であった等の悪条件が重なり、一般通行人に多数の死傷者を出しております。  関係者から、付近に駐車している車の移動に人手をとられたこと、短時間に爆発が起こったこと、国分寺側の交通遮断の結果バスの乗客が見物人に加わり整理を困難にしたこと等、当時の実情について説明がありましたが、国分寺側の整理が十分でなかったため被害を大きくしたと考えられます。警備当局は、現地の地理、群集の動向に即応した適確な交通整理を実施すべきであったと考えます。  さらに、警備に当たった警察官の多数が軽いガス中毒の症状を訴えていることは、装備の面でもガス事故に対処する方策に欠けていたことを示すものであり、今後検討されるべきと考えます。  政府は、今回の事故を契機に、過密都市の災害のおそろしさに認識を新たにし、都市における災害対策のあり方について早急に再検討を加え、一日も早く有効な対策を樹立すべきであります。  最後に、今回の事故でなくなられた方々の御冥福と、負傷された方々の一日も早い回復を心からお祈り申し上げ、報告を終わります。     ―――――――――――――

西村関一日本社会党

○委員長(西村関一君) 次に、ただいまの派遣報告も含めまして、これより調査を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 この間大阪の爆発現場を見まして、非常にその痛ましいあとに強く打たれるものがありました。私は、都市の膨大化、都市構成の複雑化に伴って、都市における災害もまた非常に複雑で多様になってきている実情にかんがみて、今後の対策もそれに応じた対策の確立が必要であると存じますので、若干、最近起きた問題等に関連いたしまして、質問したいと思います。  あの事故発生後、実に驚くべき災害がまたまた連続して起きております。東京におきましても、荒川に起きた爆発騒ぎをはじめとして、爆発に至らないまでも、ガス漏れ等の事故が頻発しております。今年に入ってすでに大阪では二百三十件のガス爆発事故があり、東京においても百七十六件起きた、東京において四月に入って五十八件起きたというニュースが最近テレビ、新聞等で伝えられておる。そういうように、私どもがあの事故でもってもう再びああいう事故の起こらないように考えなければならぬと考えておるやさきに、こういうようなことが繰り返されてまいりました。私は、あの事故当時の新聞または雑誌その他の報道で用いられたショッキングなことばをちょっと引用してみますると、「十字架を背負って噴火口を行くようだ」、「無実の罪を背負って死の道を歩むような思いがする」、あるいは「都市の中の炭鉱の爆発だ」、こういうことばも使われた。「危険物の上を彷徨する現代人」、こういうことばも使われた。そして「都市の反逆だ」。こういうような非常に強いショッキングなことばを使って、あの事件を言いあらわしておる状態であります。  そこで、私は、大阪のあの事件に関して出た一部の新聞の記事から次の問題点を申し上げます。これもちょっと簡単でありまするが、私どもに非常に教えられるところがあります。で、問題を、私が最初に出た新聞から拾ってみますと、第一は、ガス会社職員や作業員がガス漏れを警告しなかったのだ、こういうことなのであります。第二は、出火から爆発まで約十分間の避難できる余裕があったのに、避難の警告と誘導の措置がとられなかった、こういうのが第二点。第三は、だれかが一一九番に電話して消防車とパトカーが来たが、パトカーがエンジンをかけたままガス吹き出し場所に停車していた。やがてパトカーが燃え上がって爆発誘導の原因となっている。これが第三点。第四は、それまで遠巻きにしていた、規制されていた群集二、三百人が、パトカーが燃え上がったと同時に現場になだれ込んだ。そのとき爆発が起きた。群集の整理と規制力が足りなかったのじゃないか、こういうことを私は新聞記事から拾って申し上げます。  そこで、私はこういう簡単な事件当初の分析から考えてみても、いろいろなことが私どもに教えられてまいります。まず、私は端的に申し上げたいのですが、こういう簡単な爆発当初の事実から分析しまして、私どもの考えなきゃならない問題点というのは、まず第一にガスについての危険感覚が非常に薄いということを、まず私は指摘しなければならない。これはガス操作をやる会社の職員、またガス管を埋設しておりまする道路関係の官庁の職員等についても私はその感覚、訓練、教育というようなものがきわめて稀薄であり、足らな過ぎるのじゃないかという感じを特に強く持ったわけです。災害感覚がないことは、それらの人ばかりではない。もちろん、群衆の一般もそうでありますが、工事を進めるにあたっての工事の担当官庁、会社それから工事会社等においても、そういう特にガスに対する危険感というものが非常に薄い。これを特に強く感じます。そこで私は次のようなことを尋ねたい。  まず私は、工事発注にあたって第一に承りたいことは、ガスの関係の官庁、きょうは会社が来ていないようでありまするから、通産省の関係、それから建設省の道路局の関係、これらの官庁の方々に工事を発注するにあたって、埋設されているガス管、水道管、電気線それから下水管、これらの配置図が明確にできているのかどうか。実は、本日けさのテレビで、江戸川区で水道工事をやっている工夫がガス管に穴をあけてしまった、こういう事件が報道されております。そういうようなことで、これがガス管でありこれが水道管であるということが明確にされていないことじゃないかと考えられる。したがって、工事に当たる者がその埋設物の配布地図と申しますか、地下地図とも私はかってに呼んだり何かしておりますが、そういう埋設物の配布地図が完全にできており、それが通産省にもあり建設省にもありガス会社にもある、あるいは工事会社にもあり、さらにそれが現場にいっており、現場の労働者がそれを認識していると、こういうような関係が明確にできておるかどうか、まずその点からお伺いしていきたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま先生御指摘の地下埋設物の埋設図の関係がどういうふうに整備されているかということでございますが、ガス導管をはじめとしまして電話ケーブル、電力線の地下埋設物につきましては、占用のつど道路管理者としては占用台帳に記入をするようにしております。その中には、やはり戦前に埋設されたもので戦災等で図面が焼失したものもございまして、そういう理由もありまして、必ずしもいまのところ十分ではないというように反省しております。まあ今後、占用の許可があるといたしまするつど、この占用物の埋設の状況をはっきりするような図面の整備に心がけていきたいというぐあいに考えております。ただ、これでもやはり時間のかかることでございますし、それを待っても寄れませんので、地下を掘さくするような場合は、いまありました地下埋設物をしておる公益事業者の図面もございますので、そういうものを参考にいたしまして、必ず地下を掘さくする場合には、地下埋設物の管理者と十分打ち合わせをして、工法その他について十分打ち合わせをしたあと掘さくするように指導しております。また実際には図面がございましても、必ずしもいまの道路の幅の中でどこにあるかということになりますと、図面と多少差がございますので、必ずありそうなところについては、最初手掘りで試掘をさせまして、はっきりそういう埋設物の個所を明確にした上、そういうものに対する防護対策を講じた上、この掘さくをするというように指導をしておる次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 通産省。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) ガス導管の配置につきましては、戦後に埋設したものにつきましては、詳細な図面を業者は持っておりますし、それから中圧管以上のものにつきましては通産省にもございます。ただ、いま道路局長からお話しのありましたように、戦前、つまり戦災等で一部焼失した図面がございまして、これは逐次整備をはかっているというのが現状でございます。なお、他工事が行なわれます際には、いま道路局長からお話しありましたとおり、道路管理者が調整協議会というものを持ちまして、他の埋設企業体からいろいろ図面等を出すようにいたしておりますが、そういう際には、もちろんガス管につきましても詳細な図面をその工事を行ないます業者に出して、間違いのないようにやってもらうというふうにやっておるはずでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 道路局長に伺いますが、道路法施行令十二条の一号から四号までの間にこの地下埋設のための道路占用規定があります。それによると、水道管とガス管の間隔、何というか、間隔ですな、一メートル二十以上でなければならぬ、深さが一メートル二十以上でなければならぬ、それからさらに下水管は三メートル以上でなければならぬ、こういう規定と、そのパイプ、パイプの間隔が三十センチ以上でなければならぬというような規定があるわけです。私はこの間行って見ますると、何かすぐもう接触しているような個所も、もう三十センチどころじゃない、もうほとんど密着しているようなところがあった。そういうようなことであるとすれば、私はそれ自体が埋設物の道路占用の基準に相反する。それ自体がガス事故を誘発する一つの原因にもなるのではないかというように感じてまいったわけです。最近あの事故以来、共同溝を使えばいいじゃないかというようなことが非常に強く言われております。私もその共同溝は、いまのままよりは安全だと考えるのでありますが、共同溝自体の中に電線が走っているので、どういう衝撃でスパークしないとも限らない、私はそこにやはり一つの危険の要因があると思う。さらに、埋設されておりますパイプが、あるいは大阪なんかではかなり地盤沈下の激しい地層であります。沈下して、一メートル二十の深さで走っているつもりでおっても、あるいは動いて、あるところは二メートルになっている、あるところは隆起しているかもしれないというような地層の変化が考えられます、それが一つ。あるいは地震があって上下左右にゆれるというようなことで、ジョイントの個所がゆるんだり、あるいは亀裂が入ったりするようなこともあり得る。それから、たとえば共同溝の中で温度の変化がある。非常な熱が上がってパイプがふくれたり、いろいろなことが起きると、また急激に寒くなって温度が下がって収縮して、またパイプが動いたりすることもあり得る、そういうような現象から、あるいはジョイントの個所がゆるんだり動いたり、あるいは亀裂が入ったりするおそれがあろうと思います。この間私の見たところによると、かなり古い腐食したパイプがごろごろしておりました。老朽したものであるかどうかは私はわかりませんが、老朽化したパイプもあるに違いない。それはちょっとの衝撃でガス漏れの原因ともなりかねない。そういうような現象を実は見たのでありますが、私はやはり危険が生じる要因があるのじゃないか、こう考えたのでありますが、特にそういう道路管理の上から、道路局長のお考えと、それからそういう現象を見てきたのだから、公益事業局長のそれに対する考え方と措置を明らかにしていただきたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま先生の御指摘のように、道路法の施行令で水道下水管、またはガス管の占用の場所をきめております。それによりますと地下一メートル二十以上ということになっております。実は最近私たちいろいろ検討しておりますが、いま非常に交通が過重に、多くなっております。そういうこともございまして、舗装を実施する場合でも、やはり場所によりましては一メートル以上の舗装が必要になっている。これはもちろんアスファルトの舗装だけじゃなくて、その下の下層路盤も含めてでございます。そういうこともきざいます。やはりいま検討しておりますのは、こういう地下埋設物についてのいまの施行令にある一メートル二十ということは、はたして安全なのかどうか。これをいま検討しておりまして、至急これをもっと深い所に入れるような形で直すべきものは直したいというように考えております。  もう一つは、いまの道路の下の地下埋設物はいろいろございまして、ガス管一つをとりましても、一本だけでなくて中圧管、低圧管が通っております。そういうものが道路の幅員なり、また交差点その他ではお互いにまっすぐに並列に布設されるのじゃなくて、お互いが交差するという場所も相当出てくるわけでございます。こういうところにつきましては、やはりもう少し交差のために土の土かぶりが浅くなるようなことを防ぐことを、もっと厳密に規制をしなければならないということで、その施行令については早急に改善のための検討を急ぎたいと考えております。  もう一つは、やはりいま私のほうとしても積極的に地下鉄の工事その他ある場合に進めております共同溝の問題でございます。共同溝につきましては、これはガスだけじゃなくて電燈、電話、水道が一緒に入る形になります。これにつきましては、やはりガスについては保安上の問題が確かにあると思います。現に、いままでヨーロッパその他でそういう共同溝の中でガスが爆発したという事例もございまして、これについてはよほど保安上の対策と、また技術開発を要するというように考えております。私がいま考えておりますのはこういう地下埋設物、これは道路の下の地下埋設物を全部小さなところまで共同溝にするといいましても、なかなかこれは困難だと思いますが、非常に地下埋設がふくそういたします幹線の道路、こういうようなものについては、できるだけ共同溝を進めていきたいというふうに考えております。そのときにやはりガスについては先ほど言った問題がございますが、電気その他と仕切りをつけまして、ガスはガスだけの一つのボックスをつくって、電気その他は別のボックスの中に入れる。そういうことをすることと、やはりガスが漏れた場合のガスの検知装置、それから警報装置、こういうものを十分開発していきますれば、やはり地下に埋設されたものより共同溝のほうが点検が非常に容易になりますので、ガス導管の保安上非常にいいのではないかというように考えております。この点は共同溝の推進にあたりまして、公益事業者とよく協議いたしまして、四十六年以降も共同溝につきまして相当積極的な姿勢で臨みたいというふうに考えております。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 埋設されておるガス管の中に非常に腐食したり古いものがたくさんあるんじゃなかろうか、という御質問かと思いますが、全国的に見まして、非常に古いと申しますと、たとえば明治、大正の時代に埋められたというような非常に古い管が、大体大手三社につきまして見ますと千キロメートルぐらい四十年現在であったわけでございます。これは逐次年次的に新しいものにつくりかえるということを計画的にやっておりまして、四十四年現在ではそのうち約半数ぐらいは更新をされておるという状況になっております。  なお、問題の大阪地下鉄現場に埋めてございましたガス管は、そういう古いものではございませんで、これは中圧管、低圧管とも昭和三十七年ごろ埋められた導管でございますので、これはいわゆる老朽管というものではなかったということでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 その埋設物の配布の地図の件についてはまだ出ておりませんが、これはどうなんですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 先ほど申し上げましたように、埋設物の配布の地図につきましては、道路管理者としては占用物件の台帳という形で整備をするようにしております。ただ、先ほど言いましたように、戦前のものについては、まだ狂いが生じているものもございますので、いまのところ残念ながら私は、いまの道路管理者のもとにある埋設物の台帳というものは完全なものじゃないというふうに考えております。これについては、いろいろ検討しておりますが、来年、各道路管理者に埋設物の図面をつくるような何らかの援助の方法を考えて、至急こういうものをつくりたい、整備していきたいというように考えております。ただ、その管をどうするかの問題でございますが、先ほども言いましたように、いろいろ地下埋設関係の事業者のほうの地図もございますので、そういうものを参照いたしまして、地下を掘さくしたいというときは、できるだけその埋設物のある近くについては、試掘をさして、はっきり埋設物の位置を確認しなければ、大規模の掘さく工事をしてはいけないということに指導しておる次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 実はいままだ完全なそういう地図がないということは、これは私は実にふしぎに考えるんだが、そういう非常な危険物を装置するのに明確な位置を示す図面がないということは、私は実にふしぎだ、不可解だと思います。これはもう過去を追及したってしようがないから、これから大急ぎでひとつ完全なものを設けるようにしていただきたいと思うのです。特に非常に私は、各管、このパイプ、ガスのパイプ、水道のパイプ、いろいろなパイプが錯錝している地下の中で、間違って水道の工夫がガス管に穴をあけるというようなことがしばしば起こり得ると考える。しかもガスのパイプの中に、これが現在使っているパイプであるのか、死んでいるパイプなのか、生きているパイプか死にパイプか、それさえも判別がつかないという状態が、いまの状況じゃないかと思う。私はそういうようなことが今日のあの痛ましい災害のやはり原因になっておると思う。それから、いま道路局長がちょっと申しておりましたが、災害を検知する施設あるいは検知器、あるいは何かその他の方法があるのか、あるいはブザーが自動的に鳴るとかいうような、そういう施設が現在あるのかないのか、私はこの間なかったように見てきた、あるのですか。そういうふうな検知器は私は日本にはまだそうないと考えます。これはある専門家に聞いたのでありまするが、完全な検知器というのはいま東大に一つある、こういうことを聞いております。しかも、非常に高いものだと。そうなってまいりますると、それ自体が、ガス工事費の中に検知器や安全施設のための費用が入っているかどうかということも疑わざるを得ない。  そこで伺いたいのは、そういう検知器が日本でそういうふうにガス工事関係にみな配付されているか。私はこの間やはり専門家から聞くと、大阪だけでも一万器以上の検知器が要りますよと、こう言う。そうなってまいりますると、たいへんな金がかかる。それらがガス工事費の中に、ガス管理費の中に入っているのかどうか。それから、ガスのそういうふうな地下工事は非常に危険な工事をやっているわけですけれども、安全の対策費というものは工事費の中に入っているのか、私は非常にこれも疑問に考えざるを得ないのです。これはちょっと系統が違うけれども、ガス工事の費用ではないか、同じような似た工事、下水工事でコンクリートのパイプを埋設する中に、これがまあまあ安全費でありますという労働管理費がわずか一〇%、それから地下鉄工事でもこれは六・八%の労働管理費、私はこれ全部安全対策費だとは考えませんが、それだけでも一〇%からそれ以下のものだ、六・八%。私はこの間の見たところで考えますると、工事費の中に安全対策費というものはあるのか、まして、そういう最近のガス漏れ検知器あるいは危険を警告するブザーというような施設があるのか、たとえば、いまはガスは非常に危険です。最近ガスの性質を非常に変えてきている。もとは炭素が非常に多くて一酸化炭素の中毒がしばしば起きてやかましくなったものだから、COを脱出してHを多くして、水素を多くして爆発威力が非常に強くなる。だからこの間の大阪の、エンジンをかけたまま自動車がストップしているということは、常識では考えられないだろうが、これは当然爆発を引火することは避けられない。舗道に漏れておった上を歩いているだけで、たとえば、くつの鉄のびょうが、コンクリートに摩擦したり、鉄板に摩擦してスパークして発火することがあり得るといういまのガスの性質です。そういうような非常な危険なガスの性質を持ってきておるのです。安全対策費というものを十分考えなければならぬのですが、これはひとつ総務副長官もお考えになって安全対策をしていただきたい。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 私、技術的なことはよう存じませんが、先ほど来お話のございましたガスの探知ないし警報機等につきましては、過般来の本部対策会議においても、ずいぶんいろんな角度から議論がございました。率直に申しまして、現在のところおっしゃるとおりに探知機を使用しているという点は、非常に少ないようでございます。ほとんどまあ鼻でかぐ、ないし石けん水でもって多少のガス漏れを調べる、そういうことが主になっておるようであります。ただいまお話がございましたように、この探知能力等につきましても、あまり感度のいい探知機でございますと、そこら辺の排気ガスや何かも全部敏感に感じてやっちゃうし、にぶいやつでは使いものにならぬというふうなことで、なかなか技術的にもむずかしいようでありますが、そこら辺は後ほど公益事業局のほうから補足してもらいたいと思っております。それとあわせて、ただいまの保安経費というものをやはり工事やなんかの経費に使うべきではないか。この点については今度の国会にかかっております公害対策、これについても同じような考え方、一種の公害防止のための施設というものは社会的な費用なんだ、こういう観点で公害の防止施設等も考えなければいかぬ。もっと進んで言えば、たとえば自動車事故等についても、道路の建設経費の中に当然その安全施設というか保安施設というか、そういうものを考えていくべきじゃないか、こういう議論を私ども内部でやっておるわけでございまして、本件のガス爆発に関して申しますと、まさにおっしゃるようにこれからの工事経費の中にその種の保安経費というものは当然見ていくべきものだろう、一般論として私はさように思います。ただ実際に具体的にどのくらい、どういうものを見るか、こういうことになると、これからせっかく政府部内でもガス対策連絡本部をつくって、その種の恒久的な措置についても今後検討していこう、こういうことになっておる次第でございますから、今後ただいまお話の点についても、いろいろと検討してまいりたいというふうに思っております。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいまのガス検知器のお話でございますが、いまの地下に埋設されておりますガス導管から漏れるガスにつきましては、これは私のいま聞いている範囲内では、やはり鼻でかぐという以外にないようにいまのところは聞いております。と申しますのは、いろいろガスの探知装置といいましても、道路の下から漏れますガスだけを探知するということが非常にむずかしいのではないか。と申しますのは、やはり道路の上には相当車の排気ガスその他がございまして、それといまのガスのものとをどう区別するかが非常にむずかしいように思います。ただ、いま私たちのほうで長いトンネルにつきましては、やはりこれは自動車の排気ガスを検知いたしまして、それによってベンチレーンョンをしております。そういうことからいえば、単にガスだけをどのくらいの濃度になったかを探知することは、いまでも可能でございます。そういう意味で、先ほど申しましたように共同溝の中にガスだけを入れまして、そこの密閉した中でガスを探知するということになれば、これはまたいまの技術でも容易にできるのではないか、ということを申し上げた次第でございます。  もう一つは、こういう各工事をする際の安全対策費ということでございます。現在地下の掘さく工事になりますと、当然ガス管その他の埋設物の安全を考えなければならないということで、建設省としては施工業者に対しましてはいろいろ通達その他を出しまして、工事中災害の防止のためにこういうことはやりなさい、というような手引きを出しておるわけでございます。やはりその中で業者が地下埋設物の管理者とよく相談し、ここをこうしなければ危いというものは、当然これはやってもらわなければいかぬものだと思います。もう一つは、ガスを一つ例にとってみますと、ガスが漏れているか漏れていないかということについては、これはいま士の中に入っておりますガス管を裸にして上からつっておるような状況でございますと、これは毎日のように点検をしなければいけないものだというように考えております。現在の請負工事の中でそういう点検する金があるかないかということになりますと、これはいろいろな工事によってそういう費用の割合が違うと思いますが、こういうような市街地の埋設管が多いようなところについて工事を請負うからには、当然そういうような経費は見られているという前提で、私のほうは安全対策についてはここをどうしろ、あそこをどうしろということがございますれば、そういう工事費に入っている入っていないということではなくして、当然やらせなければならぬものだというふうに考えております。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) ガスの検知器の問題でございますが、現状を申し上げますと、まずガス導管が地中に埋設されております状態、この埋設されている状態でガス事業者はガス事業法に基づきまして点検の義務を負っておりますので点検をするわけでございますが、その場合地下に入っておりますので、いま行なわれております方法は、各地点ごとにいわゆる土地をボーリングをいたしまして、そこから下の中にガスが入っているかどうかというのをまず臭覚検査をいたしまして、そうしてさらに詳細には北川式検知器あるいは可燃性ガスの検知器というものを併用いたしまして、ガス漏れを発見するというようなやり方をやっておるわけであります。地下鉄工事のような場合に、ガス導管がいわゆる埋まっているのではなくて露出しておる場合におきましても、ガス事業者は絶えず点検をいたしておりますけれども、この場合のガス漏れの点検につきましても、いま道路局長からお話しのように、まず臭覚検査をいたしまして、それからまあ異常があるという場合に、どの地点からガスが漏れているだろうかということを発見しますのに、いろいろな検知器でございますとかあるいは石けん水というようなことでガス漏れの個所を見つけるというのが現状でございます。もう一つ、これも道路局長のほうからお話がありましたが、共同溝の中にわりあい安定的なようにガス管が入っているような場合には、たとえば銀座共同溝の場合においては、そこにはいわゆる定置式ガス検知器を置いてある、こういう状況であります。で、工事現場にガス管が露出しておるところに検知器を定置しておいて、つまり検査員が持ち歩くのではなくて定置しておいたらばどうかということで、現在たとえば東京神田の地下鉄工事の現場におきましては、試験的にそういう定置式検知器を置きまして、もし異常があればそのブザーが鳴るというようなことを、現在試験的にやっておりますけれども、いまもお話しのように、機械だけにたよるというより、かえって人間が鼻でかぎまして異常があるという場合に、どの地点であるかというときに機械を併用するというような従来の方法が、どうも現在の検知器の性能からいたしますとすぐれておるということで、現状はそうなっておるわけであります。将来、都市ガスだけを検知いたしましてほかのガスは検知をしない、あるいは検知の精度が非常に高いという検知器をこれから開発してまいらなければなりませんが、ガスというのはボーリングをしまして、細い穴から出てきたのを出口で検知することは比較的容易にできることでありますが、ガスというのは、御承知のように、空気中に出ますと拡散をいたしますし、そういう広い環境のところで相当の都市ガスだけを検知するというには、遺憾ながら現在の検知器にはそういう性能がございません。むしろ人間の臭覚にたよるほうがより鋭敏である、こういうのが現状であります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いまのに関連して通産省にお聞きしますが、ガス管の地図が、戦前のやつはない、わからない、戦後のはあるというのですが、戦後のは一〇〇%がそろっておるのか、戦前のやつは何%くらいあるのか、そういう点のチェックは、通産省としては何年に一回くらい定期的にやっておるのか、その点、どうですか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 戦後埋設した導管につきましては、図面がガス事業者のほうには完備をいたしております。その図面の内容といたしましては、埋まっております導管の平面図、断面図、あるいは道路幅等を記入しました、いわゆるでき型図と申しますか、どういうかっこうで入っておるかという図面、それからその導管の口径、それから埋めました埋設年度、深さ等を記入いたしました、大体千分の一程度の地図に縮尺をいたしました図面があるわけでございます。で、戦前のものにつきましては、むろん戦災等によって消滅しましたものを逐次整備しておるものを除きますれば、戦前のものにつきましても同じような図面があるわけでございますが、戦災等で消滅しまして、現在補充中のものが全国で何%あるかという詳細な数字は、いま手元に持っておりません。逐次整備をはかっておるという状況であります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ガス管は非常に数が多いものですから、一応ガス業者がガス管の地図を持っておるというけれども、やはり通産省としてはそういうのをチェックするとかそういうことをやらないで、ただ報告で概念的にあるというのではなくて、チェックするくらいにしてやはり厳重にやることが、そういう資料の保管を厳格にしていくことになると思うんですけれどもね。そういう点では、いわゆる総点検ですけれども、そういうのはやっておるんですか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) ガス事業は公益事業でございますので、年々本省並びに通産局の担当の部局から保安監査というものをいたしておりまして、その際にむろんいまの図面の整備状況等につきましても、ただ報告だけではなくて、どのぐらい整備されておるか、どのぐらい補修されつつあるのかという状況は、チェックをいたしております。ただいま私手元にその戦災の分の詳細な数字は持っておりませんが、チェックはいたしております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから、老朽管千キロのうち五百キロを取りかえたというお話でございますが、老朽管というのは、大体いまでは明治時代というお話でありましたけれども、大体建設省として取りかえるべき老朽管というのは、もちろん材質にもよると思うんですけれども、あるいはまたそういう場所の温度とか、振動とか、そういうものも関係してくると思うんですけれども、大体この老朽管千キロというのは、どういう基準できめた千キロなんですか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 先ほど千キロとお答え申し上げましたのは、いわゆる明治、大正というような非常に埋設年度の古いものを一応集計いたしてみますと、大手三社につきまして約千キロが四十年当時であったと、こういうことを申し上げたわけでございます。それを逐次年次計画によりまして更新をはかっておりまして、現在、先ほど申しましたように、約半数の五百キロまでは更新をいたしておるわけでございます。むろん、ただ埋設年度が古いというだけで全部老朽管であるということではないのでございまして、そういうものをチェックをいたしまして、電波等によって実際に古いけれども老朽化しておるかどうかというのは点検ができますので、点検をいたしました上で、これは埋設年度も古いし老朽しておるというものについて、いま申しましたように計画的に取りかえをはかっておるということでございます。で、千キロというのは、一応ただ埋設年度の古い明治、大正年代のものを集計いたしますと千キロになるということでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そうすると、老朽管として判定する一つの客観的基準がやっぱりあるわけですね。それがありましたら資料としてあとからお届けいただきたいと思いますが、その点よろしいでしょうか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) はい。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 次に、ガス管の材質の問題あるいは接続の問題でございますけれども、私はやはり同じガス管でも、土質によっても、あるいはまたそこの振動、あるいはまた道路の下のように非常に圧力のかかっているような場所、そういうような点は非常にもちろんガス管の大きさあるいはガスの圧力も関係してくると思うのでございますが、そういうものに対するいわゆるガス管の材質の規格ですね、それからまたいわゆる接続の方法ですね、そういうものは当然違ってこなければならないと思うんですけれども、そういうような規格というのはまあだんだん時代とともに、明治時代、大正時代といまでは当然やはり変えていかなければならないと思うんですけれども、そういう点の検討というのはどうなっているんですか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) これは、現行のガス事業法におきまして、ガス事業者が保安上整備すべき基準というものを維持しなければならぬということを義務づけておりまして、その保安上の基準が、具体的にただいまお話しのような材質あるいは接合方法、あるいは導管の防護設備等の基準その他について、省令でガス事業法施行規則におきまして具体的に規定をいたしておるわけでございます。その内容につきましては、もしなんでございましたならば後ほどその省令を先生のところへお持ちをいたします。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それは、いつできた省令でございますか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 現行のガス事業法施行規則は、今度改正になります前のガス事業法が昭和二十九年の法律でございますので、それに相伴ってできたわけでございますが、省令のほうは、ただいまお話しのように、逐次高圧管がふえてまいりましたりいたしますので、そのつどそのつど必要に応じまして省令の追加改正を行なっております。念のために申し上げますと、昭和二十九年にできまして、三十一年、三十二年、三十三年、三十七年、三十八年、三十九年と、過去六回にわたりまして逐次改正を行なっております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は今回のそういう事故から見まして、いまのお話では三十九年、一番新しいのが。すでに六年たっておるのでありますが、ここでやはりそういう規格、接続の方法について、総点検すべきじゃないかと、そう思うのですがね。常にいままで総点検してきたわけですけれども、ここでもう一回あらためて再検討すべきだ、このように思うわけですけれども、通産省はどう考えていますか、この点。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 絶えず情勢に即応いたしまして総点検と申しますか、施行規則に検討は絶えず加えておるつもりでございます。なお今回ガス事業法そのものが御承知のように改正になりましたので、今回の改正法に伴いまして、このガス事業法施行規則も、もう一ぺん全面的に見直しをいたしまして、その機会にもう一度見直すべき点は見直したいと思っております。特に現行のガス事業法施行規則におきましては、いわゆる通常埋設されておる導管の材質その他につきましては規定をいたしておりますけれども、いわゆる他工事によってガス導管が防護されるようなときの基準につきましては、具体的な規定がございませんが、この辺のところも今回の事故にかんがみまして、現在どういうふうにそれを補強するかということを、鋭意検討しておる最中でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これは総理府にお聞きしたいと思うのでございますが、今回の大阪のガス爆発の現場に参りまして、いろいろ情況をお聞きして、私は一つの盲点は、ああいう地下鉄工事の場合にほんとうにガスの接続あるいは継ぎ方がいいかどうか、ほんとうにチェックするところがないわけです。建設省にしてもあるいはまた運輸省にしても、計画が出されたときの承認はする、でき上がったときの完工検査はするけれども、途中のこういう状況やなんかはチェックしない。また労働基準監督署は入るけれども、それは作業が安全であるかどうかというチェックのために入るわけであって、実際ガスパイプの継ぎ方はどうか、そこまではやはり見ないわけですけれども、そうなれば当然鉄建建設あるいは大阪の場合は大阪瓦斯、また大阪市の交通局、そのあたりが現場の作業のチェックをするということになるわけであって、ちょっとその点が非常に責任の明確さがない。もう少しその点をはっきりすべきじゃないかと、そういうことを私も感じたわけですけれども、そういう点については、これは総理府よりもほかのところかもしれませんが、そういう点、今後どうするつもりなのか、いまのままでいいのか、あるいは検討する必要があるのかどうか、その点どうなんでしょうかね。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) ただいまお話がございましたような点について、私どももちろん技術的にはしろうとばかりで、総理府のほうは、全体の調整役をやっているわけでございますけれども、今回の政策本部の相談の過程でも、いまのような点がいろいろ問題になって、先ほど道路局長及び公益事業局長からお話がございましたように、まずその標準の工法をどういうふうにするかというふうな図面作成の過程でも、いままではわりあいに直線部分やなんかの標準的な工法はこうなんだというようなきめ方になっておりまして、今度事故が起きた管の曲がった曲管部であるとか、あるいは継ぎ手であるとか、そういう特殊な部分についての一般的ないままでの何といいますか、監督の手段等についても、不十分な点が明らかにあったようでございます。それで過般技術調査団の皆さんにおいで願って御報告を受けながら検討したときも、それが一つの大きな問題になって、これからそういう特殊な部分についても、はっきりした形で、工事にかかる前に、きちっとした文書でもって確認の措置等をとると同時に、その現場のそのチェックのしかた、これは今度の場合は大阪市の交通局が直接起業者でございますから、交通局が常時の工事中の監督や、チェックはするでありましょうけれども、従来以上に念を入れて、公益事業局ないし道路局のほうでも、そういうチェックの方法等についてもひとつ検討してほしい、こういうふうなことで現在協議を願っておる、こういう状況でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでそういうガスパイプのチェックというのはなかなかもち屋はもち屋で、建設屋とかあるいは鉄道屋ではわからない。やっぱりガス屋が見なきゃならない、そういうような意見も聞いたわけなんですが、それは、当然ガス会社というのは、工事現場のチェックをやっていかなきゃならぬ。ところが、東京の場合は、お聞きしたのでございますが、ガス会社に対して工事現場をチェックするためにキロ当たり五十万円の金をガス会社に出しておる。大阪のほうは一文も出していない。そういうようなお話を聞いたわけでございますが、これはどういうぐあいに……。どこに聞けばいいんですかね……。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) これは鉄下鉄工事におきまして、大阪市あるいは東京都等で行ないますときに、地下鉄工事の起業者である大阪市、東京都は、当然起業者で工事業者を監督しておりますから、起業者自身がその工事全体の、特にガス導管の防護につきましては、防護なりあるいはガス漏れというのは起業者自身も点検、巡視をする責任があるわけでございます。同時にガス事業者は、いわばその期間中は自分のところの導管を起業者に預けておるかっこうになっておりますから、導管が裸で出ておりますので、ガス会社自身も大阪なり東京なり、工事期間中は通常の場合より綿密にガス漏れの有無をチェックいたしておる。これはガス事業者の義務でございます。  先生いまお話になりました東京と大阪の費用の点が違うということでございますが、大阪の場合は、大阪瓦斯は自分で本来の業務として、点検を自分のところの費用でやっておりますほかに、大阪市交通局自身が現場に係官を出されまして、むろん工事も監督されますが、ガス漏れあるいはガス導管の状況について、自分で監視をしておられるわけでございます。東京の場合は、東京瓦斯が見回りますほかに、東京都自身が同じようにやられるべきその仕事、特にガス漏れの点検につきまして東京都がやられるべき部分を東京瓦斯に委託してやっておられる。その委託を受けて東京瓦斯がやっておるということで、その金をキロ当たり何万円か東京都で出している、こういうことでございまして、この場合の東京瓦斯は東京瓦斯として行動しておるというよりは、現在東京都の委託を受けて、一種のそういう意味の業者として活動しておるということで、人格が違いますので、東京瓦斯は、そういう東京都の費用のほかに、ガス会社として本来表すべき点検は、当然大阪と同様にやっておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その点ひとつよく検討していただいて、安全を期していただきたいと思います。そして、この問題の最後に、これは総理府また今回の対策本部にお願いするわけでございますが、やはりこういうような事故は再び起こさないように、しっかり今回のこの事件に対する総合的な報告書くらいちゃんと出して、詳細を、そして今後に対する対策というものを、これは今後百年なり二百年の参考になるような、今度の事故をひとつ次の災いを防ぐのに役立てるために、そういうものを私は当然つくるべきじゃないかと思うのです。八十何名の犠牲のためにも、これは当然つくるべきだと思うのでございますが、そういう決意があるかどうか、その点だけ簡単に一言でいいですから……。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) ただいまの話、そのとおりでございまして、今回の対策本部は、単に今度の大阪のことだけでなしに、将来にわたっての恒久措置まで含んだ対策というか、ひとつ政府部内全部集まってつくろうじゃないか、こういうので連絡本部が発足した経緯もございます。そういうことでとりあえず五月一日に本部会議を開いて、現に着工しているところ、あるいは着工の計画のあるところに対して緊急に打つべき手を五月一日に一応まとめたわけでありますが、さらに恒久措置等については、おおむね今月一ぱいくらいをめどにし、各省庁よりより幹事会の形で御相談願う、そしてなるべく早目に、たとえば工法の問題共同溝の問題さっきございましたような点も含めて、それから将来の保安体制、お互いの連絡通報の組織、こういうことを全部含めて、ひとつ恒久的な対策をまとめていきたい。こういうつもりで現在作業を進めておるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ガス爆発の件はそのくらいにいたしまして、気象庁関係に二、三お聞きしたいと思います。瀬戸内海は非常に霧が多いわけでございますが、御承知のように、紫雲丸の事件もありましたし、また、ことし四月十日前後の濃霧発生のために相次いで事故が起きております。そういう点で、瀬戸内海の霧の観測体制が非常に不十分である、そういうことが言われておるわけでございますが、気象庁として、そういう霧の観測体制というものは十分であると考えているのか、あるいは今後、こういう点が不十分だからこういう計画があるとか、その点簡単にお願いしたいと思います。

紅村武気象庁総務部長

○説明員(紅村武君) ただいま先生御指摘にございましたとおり、実は霧の観測体制といたしましては、現在関係の気象官署におきまして業務を実施いたしておりますとともに、また気象研究所におきましても実は研究はいたしておるわけでございます。しかしながら、現在の段階におきまして、正直に申し上げまして、非常に局地性の強い霧、こういった霧の的確な予報という段階にはいっておりませんのが現状でございます。私どもといたしまして、今後こういった点充実してまいりたいと思っておる次第でございます。  一方、日本気象協会というのがございますけれども、この気象協会におきまして、特定の航路といいますか、船舶の安全航行を確保いたしますために、局地的な霧を観測をいたしまして、これを関係の方面に提供するという計画も、実は持っておるわけでございます。こういった計画ともにらみ合わせまして、私どもといたしましては、今後前向きの方向で検討いたしたいというふうに考えておる次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これは新聞で見たわけでございますが、四月九日の夜から十日朝にかけまして瀬戸内海全域に霧が発生いたしまして、事故が七件相次いでおる。これは大体夜中から朝方にかけてあったわけですけれども、ところが松山気象台が午前七時過ぎになってようやく濃霧注意報を出した、また十一時に下関の気象台がそういう濃霧注意報を出した。それも事故が起きたあとなんです。しかも、事故が一番多かったのは岡山県、香川県のほうでございますが、ところが岡山、香川両沿岸部では全然最後まで注意報が出されてない。そういうことがあったわけでございますが、海上保安部の話によりますと、霧に限らず、強風波浪注意報などの気象注意報も、海難事故が発生してから発令されることはたびたび、そういうような話なんですけれども、これはやっぱり海上保安庁としても、やはり新聞に載っているのは、これは事実じゃないかと思うのですが、その点おわかりになりますか、こういうことはほんとうかどうか。

林陽一海上保安庁次長

○政府委員(林陽一君) ただいま先生が御指摘になりましたように、四月十日から四月十一日にかけまして瀬戸内海で十件、十二隻の海難事故が起きております。これに対しましては、気象庁から注意報が発せられましたのは、私ども承知しておりますので、松山、下関、広島、十一日になりまして、岡山、また松山に二度目というふうに注意報が出ているように承知しております。それ以外に、海上保安庁といたしましては、瀬戸内海の主要航路、広島-呉、松山-宇野、高松-尾道、水島-玉野、鞆-多度津、それぞれの航路につきまして海上保安庁の一部ではございますが、航路標識事務所、あるいは国鉄の連絡船関係あるいは船会社関係に依頼いたしまして、気象庁から注意報が出ましたときはもちろんでございますけれども、それ以外のときにつきましても、それぞれの事務所なり所在地なりの霧の状態を海上保安部に連絡いたさせまして、対策を講じるようにいたしております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 きょうは長官もお見えになっておりませんし、あまり詳しくはやりたくありませんけれども、私の言いたいことは、気象庁長官に帰ってよく言っておいてもらいたいと思う。いつも委員会に来て定員の問題でも何でもだいじょうぶ、だいじょうぶだと言うわけですね。けれども実際にだいじょうぶならいいのですけれども、実際にこのような点が非常に不備であります。この霧の観測についても、大阪の気象台が中心になって計画も出しておるやに聞いておりますが、さようなのは全然予算処置もされてない。しかも玉野の気象台――これは岡山の気象台の、あすこはわずか二人ですね。二人では結局船は一日に二十四時間通っているわけでありますし、二人ぐらいしかおらないので、それで観測の業務を完全にやれというのは無理だと思う。私は決してこういう予報がおくれたからといって、現場でやっている方々がサボっているとは思わない。むしろそういう体制がよくないんじゃないかと思うのですね。だからこれは一つの例として瀬戸内海、再びああいう大きな紫雲丸のような事故があってはたいへんだと思いますし、瀬戸内海の霧の観測体制というものについても、ひとつ気象庁として真剣に検討していただきたい。その点をお願いしておきます。その点よろしいですね。

紅村武気象庁総務部長

○説明員(紅村武君) ただいま先生のおっしゃいました点、十分長官にも伝えまして、私どももその方向で検討させていただきたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それともう一点は、これはあと中村委員のほうからもいろいろ御質問あると思いますが、私は一つの例として給与ベースの問題でございますが、非常に気象庁は長くつとめた人が多いわけなんですね。そのために非常に給与の面においても行き詰まりがある。そういう点を非常に現場の人たちは悩んでいるわけなんですね。大体気象庁は非常に古い人が多いというのは、どういうわけですか。

紅村武気象庁総務部長

○説明員(紅村武君) ただいま先生の御指摘ございましたとおり、確かに当庁は、特に技術関係の人もそうでございますけれども、非常に長くつとめておる人が多いわけでございます。これは気象業務が非常にやはり限られた特殊な専門的な分野でございますために、どうしてもそういうふうになってくるのではないか、というふうに考えておる次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、非常に古い人が多い。私、この間岡山県の気象台、あちらに行ってちょっとお寄りしました。あすこ二十人おるわけでありますが非常に給与ベースから言いますと等級が上に上がらないわけなんですね。結局だから号俸は相当上がりますけれどもだんだん上の方が少なくなっておりますから、だからたとえば、この例を三十一年つとめた人、あるいは三十二年つとめた人が千二百三十円なんですね。ところが、九年つとめている人が千八百五十円。十年の人なんか二千三百四十円。ところが三十一年、三十二年つとめている人が千二百三十円しか上がらない。そういうわけで非常に長くつとめている、気象庁でも黙々と長年仕事をするというのはたいへんだと思うのですけれども、そのように長年つとめた人が上になると給料が、昇給が上がらない。それは結局等級が上に上がらないわけなんですね。私は、そういうことはもっともっと気象庁長官も中心になって、これはもちろん気象庁だけの問題ではない。公務員全体の問題と思うのですけれども、特に気象庁はそういうような問題があるわけですから、そういう点については、気象庁としては一体どういう方針できておられるのか、その点を簡単にお聞かせ願いたいと思います。

紅村武気象庁総務部長

○説明員(紅村武君) ただいま先生から御指摘ございましたように、確かに当庁におきましては非常に、たとえば何等級の何号俸と申し上げます場合、二けた号俸の人が多いわけであります。二けたということになりますと、いわゆる頭打ちというふうによくいわれるわけでございます。この関係につきましては、まあ私どもも気象庁は他省に比べましてあるいは多いのじゃないかということも考えております。やはりこの問題を解決いたしますためには、定数の関係がございますので、定数を少しでもたくさん獲得をいたしまして、その面から解決をいたしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。幸いにここ数年間、関係御当局の御理解をいただきまして、相当多数の定数をいただいておるわけでございます。したがいまして徐々にではございますけれども、改善はされてきているように私どもは考えております。まだ、これでももちろん十分ではございませんので、さらに今後もこの方向で努力をしてまいりたい、というふうに考えておる次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 非常に私は気象庁の組合の人たちはほんとうにまじめだと思うのですね。まあストなんかで電車がとまったり、郵便が遅配になったり、そういうことでわれわれも困る場合もありますけれども、私は、気象庁の人たちは定員削減に対してもむしろ簡素化、三分の一になったのを残業してでも二十四回観測を続ける、そういう面でいろいろ自分で意見を述べているわけですね。私はほんとうにその人たちの心の中には、いわゆる気象庁精神というのですか、やはり人命尊重にかかわる気象業務というものを至上の使命と考えて、どんなことがあってもこの仕事だけは遂行していこうという、そういう精神というものは、私は非常にいまの世の中でたっといと思うのですよ。だからこそそういう黙々と仕事を一生懸命やっている人たちがやりがいのあるようなことをやっぱり真剣に考えていかなければ、仕事のしがいがないと思うのですよ。いつも、これも気象庁長官のおらぬところで言っても申しわけないけれども、おらぬから言わざるを得ないわけだけれども、おれば直接言えるのですけれども、気象庁長官にしたってだいじょうぶだ、だいじょうぶだと、それじゃやっぱり下で働いている人たちがやりがいがないと思うのですね。特に気象庁長官はおれたちの苦労を知っておってくれるんだと、矢面に立って大蔵省と折衝してくれている、人事院と折衝してやってくれているんだ。そういうやはり気持ちがあれば、これは少々労働条件は悪くても、そこにはやはり生きがいというのがあるのじゃないかと思うのです。そういう点で、いまの気象庁のそういう考え方というものは私は非常に不満なんですね。そういう問題に対してももっと第一線の人たちのことを知って、そうして慎重に検討していただきたい、そのことをひとつお願いしておきます。  最後に一つ、これはまあ非常に気象観測体制というのが私はおくれている一つの例として、いわゆる委託観測所――甲種委託観測所、乙種委託観測所、丙種委託観測所と、この資料をいただきますと、甲種委託観測所は明治二十年、乙種委託観測所は昭和二十六年、丙は二十七年ごろ。明治二十年といえば、もうだいぶ昔でございますが、明治二十年に設けられた観測がいまも続けられているわけですね。そうしてそこのデータをさらに委託して、そうして気象庁に電報なり、電話で送ってもらっていると、いまの時代にそういう委託観測所でちゃんと電線でつないで自動的にぱっと記録するぐらいの、建設省のほうの雨量のロボット雨量計なんか、全部自動になっているのですけれども、気象庁の甲種委託観測所は明治二十年以来、同じ方法でやっているわけなんですね。そういうような点、もっと改善すべきじゃないかと思うのですけれどもね。この料金ですけれども、委託料、謝金というのですか、これは大体六千円とか四千八百円と、これはいつからこの値段ですか。これはわかりますか。

紅村武気象庁総務部長

○説明員(紅村武君) 実はこの料金は終戦後に定められたものでございます。その後はほとんど変動はございません。そのままでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これは総理府総務副長官はよく聞いてもらいたいと思います。終戦後にきめて、その料金がいままで続いているのですから、一体どこにそういうばかな話がありますか。そういうことが気象行政そのものに対する一つの気象庁の怠慢であり、やはりそういう監督をする総理府、防災会議の監督不十分ですよ。終戦後から二十年たって同じ料金で、しかもそれはいなかのおじいさんとかそういう人だから黙々とやってくれているんです。結局そういう黙々とやっている者は全部見捨てられて、集まってわあわあ騒いでいる者だけどんどん上げる。そんなばかなことはないと思います。だからこういう観測体制の非常に原始的なやり方、料金も戦後二十年も変わっていないという、そういうようなやり方、これは一つの例として、そういうものもひとつ早急に改めて、気象観測体制の充実ということを、もっと気象庁も、大蔵省側に立つのでなくて、国民の側、また第一線で働いているそういう職員の皆さんの側に立って検討していただきたい、そのことをお願いしておきます。きょうは長官おりませんから、ひとつ総理府総務副長官から、その問題に対してほんとうに真剣にひとつ監督をしてやってもらえるかどうか、その点ひとつお聞きして終わりたいと思います。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 災害の関係のとき、私どもいつも連絡窓口をやっている関係上、こちらでいろいろな御意見をお聞かせいただくわけなんでありますが、先ほどおっしゃった意味の監督権は遺憾ながら私ども持っていないわけでありますが、ただ全体としての防災体制、特に気象観測体制等については、前々委員会等でときに御決議等もいただいておりましたし、総体の予算等取りまとめの際、むしろ側面的に御協力申し上げる立場に私どもなると思いますが、ただいまのお話、しかと承って、ひとつ気象庁のほうをときに鞭撻し、ときに応援してやってまいりたいと思います。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 それでは前の質問に続いて質問を続けます。あと時間の関係もありますので、二点ばかりにしぼって質問したいと思います。  建設省で出しておる「公衆災害防止の手びき」というのがあります。これの第五章の、埋設物の項の中に、やはり私が指摘した、埋設物の保安のための必要な措置として、設計書並びに仕様書等に明確な地図をつけなければならないと思うのでありますが、これがここにはっきり出ていない。それを私は一歩進めて、明確な地図を作成しておくべきだと思います。これによって施工者に通じ、下請に通じ、現場に通じ、労働者に通じていく措置が必要であると考えます。それをひとつ希望しておきます。  これは、建設省も総理府もそれから通産省にも特に希望しておきたいことは、こういう危険物の取り扱いについての技能者が非常に少ない。ことに、私はいろいろ聞いてみますると、ガス安全のための技能者は全国でようやく二千そこそこだ、二千二、三百名だ。これを教育する学校は横浜の国立大学、それから東洋大学の安全工学科だけだ。この両校から出てくるのが毎年ようやく百名前後。これでは安全対策のための技能者として全国に配置してもらうためには非常に少ない。これは特に総理府で今後十分検討してもらわなければならぬと思います。そういうような技能者がきわめて少ない。したがって未熟な人がガスの操作に当たるなんということは、これはもう実に危険なんです。ことに、最近プロパンガスなんかの爆発事故が非常に多くなった。家庭へ持ち込んだプロパンガスでも、冷蔵庫の電気のスパークで爆発したということも最近起きております。非常に危険なんです。そういうような危険なものが家庭の中にまで持ち込まれている。ところが、このガスの業者の営業所または事業所というものでは、主任一人が技能者でさえあればいいということなんです。今日そうなんです。あとの従業員は、私でさえももうあすからオートバイに乗っかってすぐ仕事をやれと言えばやれる。そういうような非常な危険な状態なんです。やはり技能者の養成というものは真剣に検討して、公衆の安全のために考えてもらわなければならぬ。これをひとつぜひ総理府のほうにお願い申し上げます。  最後に、こういうような公衆と密集した市街地の中に起きる災害というのは、一体だれが責任を持った対策を立てるのか、だれがどこで窓口になってくれるのか、一向明らかでないのであります。ガス専門では通産省でしょう、あるいは道路その他の建設物の関係では建設省、そこに従事する労働者の関係では労働基準局を通じての労働省、交通その他の災害の関係では警察庁、もし火災が起きた場合においては消防庁、そうなってくると、これはばらばらなんてす。おのおのばらばらだ。総合された対策と窓口がない。こういう非常に危険なものを総合的に取り扱う役所が必要である。私は、それはやはり総理府が責任を持ってその窓口を一手に引き受けてやっていく御決意をお願い申し上げます。副長官いかがですか。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 先ほど来お話がございました、ガスの保安知識を持っておるような技能者の養成の問題、並びに先ほど来話に出ましたようなガスに対する基本認識が一般的に非常に低いという問題、これも私ども恒久対策の中で重要な問題点である、こういうことで、さっき申し上げましたように、今後にわたる恒久的な対策の中で、いまの問題等についてもひとつ政府全体相談し合って対策をまとめていきたいというので、目下作業をしておる最中であります。  それから、後段の、どうも各省ばらばらである。この点につきましては、これ自然災害の場合も実は全く御同様でございますし、公害等最近非常に広域的に生じております問題の処理についても同様であります。問題は、それぞれやっぱり専門的な、さっき、もちはもち屋というお話がございましたが、かなり専門的な技術上の知識が前提になりませんと、特に今回のガスの場合、私なんかも痛感したわけなんでありますが、実際の生きた対策というものはやっぱり立たない。そういうふうに所管所管で分かれておるやつをどういうふうに横にたばねてうまくコントロールしていくか、こういうことが必要な分野というのは最近非常にふえてきておるように考えております。私も総理府に参りましてまだ三カ月ちょっとでありますが、この短い体験の中でも、いままでやっておったやつを惰性でもってやっぱりやっておったんじゃいけない。いまおっしゃるように、それぞれ縦に専門化されて分かれてはおるけれども、それをひとつ総理府としてまとめていくような体制、横に調整をとっていくようなそういう体制というものは、これはどうしても必要である、こういうことはもういやというぐらい私は痛感いたしております。そうでありますので、今回ガス爆発の場合も、主たる対策の対象になりますのが、ガスの特に導管の防護対策等が中心でありますので、通産大臣に本部長をお願いを申し上げ、私が副本部長をやらしていただいておる。こういうことで、やっぱり起きてまいります問題のケースによって中心を御担当いただくのは、それぞれのもち屋のほうにお願いすることとして、私どもは責任を持ってひとつ全体の調整役に当たっていく、こういうかまえでひとつ今後対処していきたいと思っております。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 もう終わりますが、ぜひいまの副長官のお考えを強く進めていただきたいと思いますが、特に技術者の関係で、床屋さんでさえ国家試験を受けたような技能者にやらせる。ましてああいう高級なエネルギーを使う技能者が国家試験を受けないで、国家がこれを見ていかないといういまの制度ではいかぬと思いますので、ぜひそれをやっていただきたい。大体終わります。私はまだいろいろありますけれども、ほかの諸君の関係もありますので終わりますが、とにかく都市の密集された中に起きた問題でありますので、その被害は非常に大きい。一つの事件はアベックに他の事件を誘発して起きます。私は非常に危険なものが、爆発自体ばかりでなく起きていくと考えますので、ぜひその対策は総合的にお考えになっていただきたいと希望してやめます。

上田稔自由民主党

○上田稔君 私は武内委員、また塩出委員がお聞きになられましたので、そのダブっておる部分をなるべく避けて御質問いたしたいと思います。  最近は非常に大都市の街路の地下埋設物が増加してきておりますが、ガスにいたしましてもまた上水道、下水道、電欄ケーブル等でございますが、そういうものが非常にふえてきておる。それからまた一面、街路を掘さくする工事が非常にふえてきておる。地下鉄はもちろんでございますけれども、そのほかに高架の鉄道をつくる場合、または高架の道路をつくる場合、そういった場合にもやはり掘さくをいたすというようなことになりまして、非常に街路の下を掘さくするという工事がふえてきております。こういうことでありまして、そのときにやはり問題になりますのは、地下埋設物が問題になりまして、先ほどから図面を明らかにして位置をはっきりしろというお話が出ておりますが、現実に掘っていくと、図面とははるかに違うような曲がりを示しておったり、変なところに異形管が使ってあったりして、なかなか掘ってみないとわからないというのが、私は実態じゃないかと思うんでございます。そういうことを考えますと、よく言われるんですが、共同溝というものをやはり全面的につくっていけば一番いいんじゃないかということが言われておるんでございますが、さて建設省にひとつ共同溝に対する考え方をお聞きいたしたいと思うのでございます。しかし共同溝にいたしましても、いろいろ実は隘路があると思うんでございますが、そういう点をひとつ込めてお話を承りたい。また、最近はおやりになっていると思うんですが、年間どのくらいな程度におやりになっているのかをちょっとお聞きをいたしたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 共同溝につきましては、昭和三十八年の四月に共同溝の整備等に関する特別措置法が制定されました。それ以来、大都市の中の共同溝の推進に当たってまいったわけでございます。いままでの経過を振り返ってみますと、三十八年の法律が制定された年は、これは調査費程度でございましたが、三十九年、四十年、四十一年、この辺が三億から八億ぐらいの共同溝の事業をやっております。これは公益事業者が負担するものを除いて、道路特会で経理しておるものでございます。それが四十二、四十三、四十四と逐次ふえまして――先ほど間違いました。これは公益事業者が負担をするものを入れてございます。入れまして、四十五年は公益事業者の負担するものを含めまして七十五億程度の事業を実施するようにしております。いままでの完成した延長を言いますと、これは圧倒的にやはり東京都内が大部分でございます。まだ大阪とか名古屋についてはほとんど実施されてないような状況でございます。四十四年度末、ことしの三月でございますが、までにできました共同溝といたしましては二十五・九キロでございます。四十五年度末には三十九・六キロを完成する予定でございます。そのほかに、四十五年度から発足いたします第六次の道路整備五カ年計画では、いろいろいま検討しておる最中でございます。一つの目安として、大体この間で九十九キロ、事業費として約五百八十五億ぐらいのものを入れたい、建設したいというふうに考えております。  ただここで問題になりますのは、共同溝を建設いたしますのは、道路管理者も金を出しますが、やはり公益事業者が、それによりまして将来の掘り返しその他がなくなるという受益の分を、公益事業者から御負担を願うことになっております。この場合、いままでの例を見ますと、やはり電電、電話ですが、それとか電力会社とか、そういうものは積極的に参加するような気配でございます。ことに電電、電力につきましては、自分一人でもいわゆる洞道ですか、そういうものをつくろうということがございまして、非常に積極的に参加を願っております。いまのガスの問題につきましては、保安上の問題もございまして、また、さっき言いましたように、将来の掘り返しに対して受益の分を負担願っておりますので、やはりその辺が先行投資ということになろうかと思います。先行投資ができる、できないというのは、やはり公益事業者のいろいろ事業の規模その他もございますので、今後私たちの考えは、こういうものを積極的に進めるまでは、ある程度国からの融資というようなことも考えなければならないんじゃないかということで、来年以後の共同溝につきましては、積極的にこれを推進するような方策をいま検討しておる次第でございます。

上田稔自由民主党

○上田稔君 そうすると、電話とか電力は非常に積極的であるけれども、そのほかのものはそんなに積極的でない、その積極的でないという何か理由がありますでしょうか。たとえば水道であるとか、そういったようなものはあるのかどうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) これは水道なんかは相当入っておりますが、やはりガスにつきましては、保安上の問題ということがまず一つのあれがあるかと思います。現在、先ほど言いましたすでに完成されております二十五・九キロの共同溝の中で、ガス管が入っておるのは銀座の共同溝の二キロにすぎないわけでございます。これにはいろいろ理由はありましょうが、いまの保安の問題、それからやはり先行投資の財政的な問題もその中にあるように聞いております。

上田稔自由民主党

○上田稔君 私は、ガス管の場合においては、なるほどほかの管と一緒に入れて、その中にガス管からガス漏れがあった場合においては、ほかの管が困るじゃないかというような問題もあろうかとは思いますけれども、隔壁でもつくって、そして一応明らかにするということが必要なんじゃないか。特に中圧管といいますか高圧管というか、そういったようなものが通っておるところは、掘さくをするとやはり非常に危険を生じてくるおそれがあるということでございますから、そういう面もぜひお考えをいただきたいと思うわけでございます。ガス会社も今度の爆発をお考えになれば、やはりそういう面にも積極的に協力をしてもらえるのじゃないか。通産省のほうでひとつどういうお考えか、ちょっとお伺いしたいと思います。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 昨年板橋で、これは受け防護に関連してやはりガス事故がございましたことを契機に、通産省がガス防護対策会議というものを設けまして、ことに導管の防護のほかに、いま問題になっております共同溝をどういうふうに考えるかということにつきましては、その会議の中に特に小委員会をつくりまして、ガス事業者も入りまして、同時に工学方面の先生方にも入っていただきまして、諸外国の実例等も、わざわざ外国へお出かけいただきまして、共同溝敷設について御研究願ったわけでございます。諸外国は日本と道路事情も違いますし、比較的都市そのものも安定しておるということもあるかと思いますけれども、わりあい共同溝につきましては、特殊な個所を除きましてあまり積極的でないようでございます。日本の場合は、いま仰せのように非常に過密になっておりますので、共同溝それ自身については、やはりこの会議の結論も前向きで対処しなければいかぬという結論でございます。ただ、道路局長のお話もありましたように、ガス導管を共同溝に入れますときに、いろいろ入れるに伴う技術上といいますか、保安上の問題が数々ございますので、これらの点を十分検討して、保安的にも問題がないという点を解明するということと並行して前向きに考えるというのが、この会議の結論でございまして、われわれも今後ガス事業者を指導してまいりますときに、そのような方針でやってまいりたいと思っております。

上田稔自由民主党

○上田稔君 この管の腐食というのは、必ずしも古くなったからということばかりじゃなくて、地質にもよりますし、それからまた電食というような現象も起こって、非常に腐食ということが起こりがちじゃなかろうかと思う。したがいまして、ガス管の中圧管といいますか、高圧管といいますか、そういう管が入っております場所におきましては、やはりこの共同溝のようなもので保護をされておるということが、非常にガス管にとっても寿命が長くなるし、安全になるということになるのじゃないかと思うのですが、そういう点も考慮して、これからそういう面を積極的に通産省としては私は進めていただきたいわけです。低圧管のようなところにおきましては、ある程度無理があるのではないかと思うのですけれども、そういう圧力の高い管の入っているところは、ぜひとも参画してもらって、一緒に共同溝の中に入れるという方向に進んでもらいたいと思います。いかがでございますか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 方針といたしましては、いまお話しのような方向で指導してまいりたいと思います。

上田稔自由民主党

○上田稔君 次に、架設工事の責任はだれかということにつきまして、武内委員からお話がありまして、そして総理府の副長官からこれをまとめて責任の所在といいますか、だれがこれを責任を持ってやっていくかというようなことについてきめていきたい、というお話がございましたが、私もまことにけっこうなことだと思うわけでございます。非常に仕事が分かれておりますので、現在のような非常に複雑な世の中におきましては、やはり何か責任者をはっきりしておかないと、どうしても抜けたところができてきて、その抜けたところから災害が発生するということが非常に多うございますので、そういう点をひとつ十分に御検討をいただいてお定めをいただきたいと思うわけでございます。先ほどから副長官のほうでいろんな基準なんかも検討をしておるというお話でございますが、これを早くやっていただきませんと、現在では東京と大阪の違いについては、先ほど塩出委員だったですかからお話があったように、ガス管の管理者については東京では金を出しておるというお話でございます。こういうふうにまちまちですと、責任の所在がますますややこしくなってまいりますので、こういう点を早く統一をしていただきたい。きまったものから発表をしていただいて、どんどん実施をしていただきたいと思うのでございます。それからまた、いまのはガス管ばかりの話になっておりましたが、このほかの、たとえば上水道の本管、こういったものも相当圧力が高うございますので、ああいう地下において急にはずれて水が出てきたという場合においては、やはり水死というようなことも起こりかねないのでございますから、こういう点も込めてひとつ御検討をいただきたいと思うわけでございます。こういう面、御検討をいただいておりますでしょうか。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 先ほど概略お答え申し上げましたが、とりあえず現に着工し、もしくはその着工する計画ができておるような工事の個所、これかなりございますので、それについては過般の事故にかんがみて、緊急に手を打たなければいけないというので、去る五月一日に連絡本部会議を開いて、とりあえずそれぞれの各省を通じて、また現地のほうでは、ちょうど道路管理者が主宰する関係者の連絡会議がございますので、それをさっそく利用さしてもらい、その中にいままで入っていない労働基準監督署あるいは消防機関、こういう機関にもお入りを願って、それでもって緊急の措置についてひとつやってもらおうというので、一応の案をきめ、さっそくこれは手配をいたしたわけであります。その中身については、概略申しますと、ガス導管の保安確保対策のために、さっき話がありましたような、地下鉄の起業者あるいは地下街の建設をやっておるようなところの起業者とガス事業者が即刻にあらためて協議をしていただく、こういうことを前提にして、場所によってはガス導管の移設等をやっていただく、またさっきも話がありましたが、緊急遮断装置等の設置を願う、あるいはガス導管の防護方法について、先ほど申し上げたように技術調査団の皆さんの御意見等も伺った上、具体的な防護措置について、幾つかの場合を予測して、それに対してこういう措置をひとつ講じてほしいというふうな具体的なものをきめたわけでありますし、同時にまた、ガス導管の監視あるいはガス漏れ等が起きた場合のお互いの通報体制、こういうやつについても、ひとつはっきりきめていく。同時にさっき言いましたように、協定書を締結して責任体制を明らかにする。これは文書によってお互いに確認をしてもらおうというふうな措置をとっております。その他いろいろ工事に関して留意すべき事項等をまとめて、これはさっそく手配をいたしましたし、そのあと、さっき話がありました工法に関すること、共同溝の問題あるいは日常の保安体制、連絡通報体制、そういうことについて、この種の事故に対処する恒久的な措置というものを、各省庁ひとつ馬力をかけて下相談を練りながら、大体今月一ぱいぐらいをめどにして、そういう恒久策等についても考えていきたい。その際、いま話がありましたように、ガスだけじゃない、あるいは水道管の問題もある。あるいは電気、電信 いろいろございます。そういうことも含めて、今後の恒久措置等について協議をしていきたいというふうに考えております。

上田稔自由民主党

○上田稔君 通産省にお聞きをしたいのですが、現場を見てまいりますと、曲がりのところに事故が起こっているわけでございますが、ああいう異形管には、あそこでは鋼管をお使いになっておったのですけれども、普通の場合にはやはり鋼管をお使いになるんでしょうか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) あの現場におきましては、御承知のように、数年前に道路が拡幅されました関係上、まっすぐに伸びておりました管を一部道路の別の側に移すということで、その管がいわゆる曲がっておるわけでございます。こういう曲がっておる個所につきましては鋳鉄管が使えませんので、そういう部分につきましては通常鋼管を使っておる、こういうことでございます。

上田稔自由民主党

○上田稔君 そうすると、この曲がりのところ、異形管はすべて鋼管ということでございますか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) そうなっております。

上田稔自由民主党

○上田稔君 あの場所はそうなっておるんですけれども、そのほかのところも曲がりのところは全部鋼管でございますか。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 曲がっておるところは鋳鉄管を用いることができませんので、他におきましても、そういう曲がっておるところは全部鋼管になっております。

上田稔自由民主党

○上田稔君 水道管におきましては、曲がっておるところは鋳鉄管を使っておられるわけなんです。で、曲がりは鋳鉄管がないということはないのですけれども、あそこはテンポラリーのものであるから、鋼管をお使いになったのだというなら話はわかるのですけれども、その曲がりのところは常に鋼管をお使いになるということであると、そこのところが非常にこれは私は弱点に在ると思う。しかも継ぎ手のやり方が――継ぎ手の何といいますか、ジョイントのやり方が、鋳鉄管と鋳鉄管同士の場合と同じようなやり方をやってあるということになるから、やはり弱点になる。だから そういうことのないように やはりお考えになる必要があるのじゃないかと思うのですが、いかがでしょう。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 私も技術的に詳しい御説明をする能力はございませんが、あの場所は決してテンポラリーということじゃなくて、曲がっておる個所には鋼管を用いるという工法を用いておるわけでございます。鋼管をいろいろ鋳鉄管に連結いたしまするときにいろいろな力の問題が出てまいりますけれども、これは私間違っておるかもしれませんが、一般に曲がっておる分につきましては、その部分にガスを通じておりますと、どうしてもその部分にほかの直線部分よりもよけい応力のかかることはそのとおりかと思います。ただこれが地中に埋められておりますときには、そのかかる応力がそこで締まっておるわけでございますけれども、それを工事等によって露出しましたときには、おっしゃるとおり曲がっておる分には特に力がかかりますので、それが抜け落ちないように、そういう部分については特殊の抜けどめ工事と申しますか、ということをやるということを、今後しっかりやってまいろうと思っておるわけでございます。

上田稔自由民主党

○上田稔君 最近にこの施行規則をおつくりになるということでございますが、この曲がりについてはやはり十分に御研究をいただきたいと思うのです。ああいうふうに曲がりの部分というのは、鋳鉄管の異形管はないとおっしゃるのですけれども、そういうものは水道では使っておるわけですから、私は恒久的におやりになる場合はやはり鋳鉄管は鋳鉄管でお結びになっていったほうがいいのじゃないか。あるいはまた鋼管と鋳鉄管とお結びになるのでしたら、その継ぎ目というのはやはり補強をする必要がある。そうでないと、ほかのところよりそこは弱いわけですから、たとえば地震の場合でも、その弱いところにやはり荷がかかってくるということになってきますから、やはり同じような強度になるべくされるほうがいいのじゃないかと思いますので、施行規則をおつくりになるときには、ひとつご研究をいただきたいと思います。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) おっしゃるとおりであろうと思いますので、いま副長官のほうから五月一日にきめました緊急措置というのがございますが、その中におきまして、いろいろそういう屈曲部等の特殊な個所につきましては、曲げの応力が働かないように連結をいたしますとか、あるいは特に曲がっている分に限らず一般に継ぎ手部分というのは弱いわけでございますから、そういう出てまいりますような場合には、特に押し輪を入れるとかあるいはその屈曲部等の特殊な個所につきましては、抜け出し防止の装置を導管自身につけるというようなこと等を、いろいろ織り込んで省令等を考えたいと思っておるわけでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 大阪大淀国分寺町における大阪市営の地下鉄二号線工事現場の爆発事故が起こりましてから、くしくもちょうど一カ月目でございます。時計を見ておりますと、もう一時間たたずの後に不幸な事故が爆発をいたしたのであります。それを国会並びにそれぞれ政府関係機関の方々には、いろいろ応急対策について御配慮いただき、また恒久的な対策等の樹立を願っているのでありますが、私は現場の付近に生まれまして今日まで居住しておる者であります。こういうような不幸が二度と起こらないように、また不幸にして起こった場合においても、適切な処置がなされますように、それぞれ関係機関、とりわけ八日の事件後、九日に設置されました政府の緊急事故対策委員会ですか、これらのメンバーの関係の方に私は要望を申し上げておきたいと思うのであります。  実は時間もございません。先ほど少しおそくなったですが、国会審議の関係上参議院災害委員会から現場を御視察願い、それぞれ関係者から事情を聴取いただきまして、その経過の報告が武内理事からなされました。その報告に基づいて私は、時間の関係もございますので、ごく要点三点ばかりに対して関係者の御意見を伺いたいと思います。  その前に私は、聞くところによりますと、現場の事故検証が終えられて、そのまま工事が中止されておりましたが、ここ数日に工事再開の許可が、関係当局から出る模様であります。そして工事が再開されるということを伺っているのですが、これは事実でしょうか、ちょっとお伺いしたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) あの工事の再開につきましては、先ほど長官からもお話がございましたように、大阪ガス爆発対策連絡本部でガス爆発事故の防止に関する緊急の措置の具体的なものをきめまして、これに基づきまして地元で関係の各起業者その他を集めまして、道路連絡協議会、ここで十分検討していただきまして、それで、これでいいということになったら再開をさせるということに考えております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 そうですか、まだきまってないのですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) そういうことで、まだ再開の日にちはきめておりません。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 幸い――まあ幸いということばは語弊がありますが、建設事業が再開されるというようなことになった場合においては、この事故を受けた地域の恐怖というもの、これは特別なものがあります。私も友人を数人犠牲者に出しております。そういうような関係から、国民全体に与えた恐怖というものは大きいものがございますが、とりわけこの地下鉄工事の進行については非常な注意を地域住民の方々は持っておりますので、十分安全度を確立していただいて、これでだいじょうぶだということを十分PRしていただきました上において、できるだけ早くこの工事は再開していただきたい、ということを希望しておきます。  そこで、私は時間の関係上、先ほど武内理事の報告に基づいて少しお尋ねしたいのですが、「事故の原因と責任の解明でありますが、現在警察が取り調べ中であり、現場検証も終わり、破損導管等数十点を接収し、目下大阪大学伊藤教授に鑑定を依頼しており、技術的な解明が必要なので事故原因が判明するまで相当の時間を要するとのことでありました。また、ガス漏れ発見から爆発までの間に関係者がとった措置及び関係機関がとった交通遮断、通行人の排除等の措置が適切であったかどうかについては捜査当局の今後の取り調べの結果を待たなければなりません。」こう報告されておるのでありますが、昨年三月ですか起こりました東京板橋の事故の究明も、いまだに最終決定は出ておりません。そういうような点から考えて相当な期間を要するものだと思いますが、これは警察当局の方がおられると思いますが、総理府においてもこうした事故の原因追及のために、いろいろ関係等の影響もあるのだろうと思いますが、これはひとつ早急にこうした結果は出していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。無理でしょうか。

長谷川俊之警察庁刑事局保安部長

○説明員(長谷川俊之君) お答え申し上げます。  仰せのとおり迅速に、なるべく早く原因なり責任の関係を明らかにしていくことが大切であることは、私たちも十分肝に銘じておるところでございます。しかしながら、何ぶんにも科学的ないろいろな部面につきまして判定、鑑定をいただくことが必要なことでございまするので、相当時間を要すると思うのでございまするが、現地の捜査本部におきましても、できるだけ早く捜査を終えたいということでやっておりますので、御了承いただきたいと思います。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 そこでひとつ御無理な質問かもしれませんが、われわれが出しているこの報告書の中に、「現場に到着した大阪瓦斯の緊急車から出火したことは、事情のいかんを問わず不注意であったといわざるを得ないのであり、社員に対する保安教育、訓練の強化が要望されます。」ということがあったのですが、私も少しこの点では引っかかったのですが、当日の新聞を読ましていただきますと、――私は「毎日」を見たのですが、他の新聞にもそうだったと思いますが、大阪瓦斯からかけつけた緊急車のスターターのエンジンから引火したのだという新聞記事を見ました。その他またプラグのスパークからだとか、排気の関係からだというようなこと等が言われておりますが、これはひとつ現在検査といいますか、これを捜査されております警察関係においてはどのように現在解釈されているのか伺えれば、このことは非常に関係者にとって重要なものですから、ひとつ伺えればけっこうだと思います。

長谷川俊之警察庁刑事局保安部長

○説明員(長谷川俊之君) 発火の原因につきましては、関係者等につきまして現在まで捜査をいたしておるわけでございまするが、何ぶんにもいろいろ科学的な鑑定を要するところでございまして、現段階におきまして、これが原因であるということを、断定的に申し上げる段階には至っておりませんが、ただいま御指摘にありましたように、大阪瓦斯の車から発火したということは、たいへん有力な証言がございます。しかしながらただいま申し上げましたとおりに、慎重にただいま原因につきましては捜査中のところでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 これは地元の大阪市、瓦斯会社、鉄建会社で構成されているのか、大阪市の特別対策委員会からか知りませんが、現在、けさのテレビで伺いますと、死者は七十八名それから重傷者が何名かおられるということを伺ったのですが、現在報告を受けていられる重傷者並びに相当な入院されているけが人等の今日の実態をおつかみでしたら、ひとつお知らせいただきたいと思います。

長谷川俊之警察庁刑事局保安部長

○説明員(長谷川俊之君) 警察のほうで現在掌握しておりまする重傷者は、入院中の者は百四十八名というふうに報告を受けております。そのうち男が百十九名女が二十九名、そういうふうに聞いております。死者は七十八名、それから軽傷者は二百六十二名、合計四百八十八名、こういう報告を受けております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 私がお聞きしているのはそういうことでなくて、現在非常に重態な人というのは何人おられるかということを伺いたい。とともに後遺症ですね、ガスの一酸化炭素の影響を受けて非常に後遺症の心配される方々が、一体どの程度現在おられるのかということをもっとつかんでもらってもいいと思うが。

長谷川俊之警察庁刑事局保安部長

○説明員(長谷川俊之君) 申しわけありませんが、私どものほうでは入院中の数だけしかいまのところ掌握をいたしておりません。たいへん申しわけありません。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 申し上げるまでもないし、また非常に御配慮いただいていると思うのですが、ガス中毒による後遺症、たとえば警察官が殉職されたということをお聞き願っていると思います。また何というのですか、あの上にふたをしたコンクリート、鉄板が御存じのようにこれがガス爆発において一瞬に吹き上げられて、これを受けられた方、また爆発で飛ばされた方等が相当頭を負傷されておる等非常になおることの困難な、また相当長い重傷を受けられておる人々が多いと聞いておる。これは相当監督機関としても、原因とこれが対策については十分な措置が講ぜられたと思うんですが、こういう点についての政府関係の関係者にひとつこの処置についてお伺いしたいと思います。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) いわゆる被害を受けられました方々の補償と申しますか、なくなられた方、家を焼かれた方はもちろんでございますが、けがをされました方に対する補償につきましては、先生も御存じかと思いますが、地元の大阪市を中心といたしまして、大阪瓦斯、あるいは鉄建三者で構成いたしまして、大阪市を窓口に被害者の方々からの御要望なりを承り、その対策を講じておるという体制ができておりまして、地元からの話を総合いたしますと、すでに二、三度そういう話し合いを被害者との間で、大阪市を中心に行なわれておるように聞いております。国といたしましても、そういう当事者間の話し合いが十分被害者の方々の御納得のいくように進められるように見守っておるところでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 私は補償問題についてお伺いしておりません。現在の重傷者の措置についてどうお考えになっておるかひとつお聞きしたのですが、これは現地にまかされておるのだということははっきりしましたから、それは現地の関係者にこれが対策について十分な措置をしていただけるように、われわれは考えなければならないと思います。こういうことでは、私はあまりにも中央監督官庁として不誠意だと思います。こういうことについてはもう質問を続けません。  そこで、いま補償の問題についてのお話がありましたが、私は、この報告書にも補償の万全を期せられたいということを、調査の結果を御報告申し上げております。これに関連してこれは通産省公益事業局関係にお伺いしたほうがいいのか、警察関係にお伺いしていいのか、ひとつ御判断の上で御答弁いただきたいのですが、昨年三月二十日に発生いたしました東京都板橋区での地下鉄工事によるガス爆発事故の発生でございますが、午前三時十分ころと聞いておりますが――時間がないようですから続けますが、被害者は五人焼死され、家五むね八世帯、全半焼三百平方メートルの地域に及んでおります。その原因は、地下鉄工事後ガス管の中圧管直径二百ミリメートルと聞いておりますが、埋め戻し工事の手抜きが工事建設者である鹿島建設においてなされ、また住民のガス漏れ通報に対する応急出動の東京瓦斯の手おくれが原因であり、また、監督官庁の行政の怠慢、すなわち東京都交通局の措置が万全でなかったこと等が原因でこうした事態が発生したと聞いております。これは今度の大阪ガス爆発事故と完全に同じようなケースだと、こう思うんですが、どうおとりになっておるか、伺いたいと思います。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 東京におきます事故は、御承知のように工事後の埋め戻しが徹底を欠いたために起こりました事故でございます。今回の事故と同じ地下鉄の工事でございますが、工事中に起こった事故でございますので、その辺のところは内容的には違っておりますけれども、先生仰せになりましたように、関係の当事者つまり発注者が交通局であり、工事業者がおり、ガス業者がおったという関係は、全く似ておるわけでございます。この大阪事故の当事者三者のうちそれぞれどういう責任なり不注意があったかということにつきましては、警察のほうで現在取り調べ中でございますので、私どものほうから、だれがどうであったということを申し上げる限りではございませんが、事件の態様といたしましては、東京の場合とケースとしては非常に似ておるかと思っております。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 大体私たち同じようなケースのように思うのです。そこで当時の被災者に対する見舞い金が、事故の責任者とみなされております東京瓦斯、鹿島建設、都交通局が死者に五十万円、全焼者に三十万円、半焼者に十万円の見舞い金をまず出しております。ところがこの被災者の補償交渉が妥結を見たというのは四十四年十二月二十六日、年の暮れであります。事件発生後九カ月もかかったあとにここに補償問題が解決をしておるのであります。これが東京瓦斯を窓口として進められてきまして、遺族、被害者の補償問題というのが示談になったわけなんですが、八世帯総額一億三千六百八十五万円、こまかくいえば石井テント店とか久保田雑貨店とかまたその他の四世帯であるとかいろいろ区別はされておりますが、相当長い期間にわたって補償問題というのが解決を見ているのですけれども、これは対策委員会でひとつお答えを願うほうが私は適当だと思うのですが、相当こういう補償問題というのは長引くのですが、ただこの補償問題解決に東京都がどの程度タッチしたか、東京都がこれにはずれているということを聞くのです。この点、大阪における事故の今後の補償問題等についても非常に関連すると思うのですが、このような解決方式というもの、なお大阪における今度の事故に対する補償問題等について、これは政府としても相当御心配いただかなければならぬと思うのですが、どうお考えなさるか、ちょっと伺いたいと思います。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 今回の事故の直後に御承知のように当事者でございます三者で、大阪市と大阪瓦斯と鉄建建設の三者で相談をいたしまして、とりあえず被害を受けられた方々、なくなられた方々に御見舞金を三者で出しておるわけでございます。その当事者間におきましては、特にこれは大阪市が非常にイニシアチブをとられまして、この事件の責任の分担が明らかになりますまで、そういう責任の分担が三者でおのおのどのようであるかということに一応かかわりなく、被害を受けられた方々に対する補償につきましては、大阪市を窓口にいたしまして被害者と誠意をもって話し合いをしていこうという方針が当事者の首脳間できまりまして、現在そういう方向で話が進められておるわけでございます。われわれは、この進み方は非常に被害者に対する話のしかたとしましては、たいへんけっこうである、こういうふうに考えておるわけであります。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 よろしくひとつ監督、御指導いただきたいと思います。  そこで、私最後に一言通産省にお尋ねをして終わりたいと思いますが、今度の事故が起こりましたそのすぐあとですね、新聞記事を見ておりますと、国会でガス事業法の一部改正が行なわれました。その一部改正が行なわれて、これはいろいろの目的もあるのでありましょうが、保安上の規制というものがその法律の中心になっている。この法律が成立した日に事故が起こった。もしこの法律がいま少し早くできておったならば、ああした事故は起こらなかったというようなことが新聞紙上に報ぜられておるのであります。私は端的にお伺いします。この一部改正法の成立においてこうした事故というものが今後未然に防がれる――未然ということばは語弊がございますが、ある程度これは防がれるかどうか。その点非常に誤解があるので、ひとつこの点だけ企業局長からお伺いしたいと思うんです。

馬場一也通商産業省公益事業局長

○政府委員(馬場一也君) 今回成立いたしました改正ガス事業法の目的は、この保安の強化のほかに数点ございますけれども、ガス事業者に対する保安の強化ということが一つの目的になっておることは、おっしゃるとおりでございます。どういう点で保安規制を強化するかということでございますが、改正点は数種ございますけれども、考え方といたしまして、従前のガス事業法におきましては、いわゆるガス事業者の保安責任といいますか、これにつきましては法律である基準を守らなければならぬという義務を課しまして、省令でその基準が書かれておりますけれども、基本的に申しますならば、その基準を維持するように守るのは、ガス事業者のいわゆる自主保安体制といいますか、自主保安体制というような方向で立法され、運用されてきたわけでございます。改正ガス事業法はそこから一歩出まして、ガス事業者に要求をいたします技術上の保安上の基準につきましても、いままでよりはもっと詳細、具体的に規定をいたすことにいたした。それから、それを守りますために、ガス事業者が社内で保安規程というものを従前からつくっておるわけでございますが、今回のガス事業法におきましては、それも従前そういうことをつくったままになっておりましたのを、保安規程を事前に届け出させ、不十分な点があれば、それに対して通産大臣が改善を勧告したりあるいは命令したりできるというふうに、いわゆる自主保安体制からもう一歩、つまり国の関与といいますか、ガス事業者の守っておる保安体制にもう一歩国が強く関与していこうというのが、一つのねらいになっておるわけでございます。  ただ、こういう改正ガス事業法が施行されますと、それだけでいまのようなことを省令等にうたいましてそれを施行しますだけで、この種の事故が未然に防止できるかどうかという点は、たいへんむずかしい問題でございますが、これは自主保安体制におきましても、あるいは今回の改正ガス事業法施行後におきましても、基本的にはやはりそういうガス事業者の保安は、結局ガス会社が行なうわけでございますから、きめられましたことはもう一歩国が立ち入ることになりますけれども、こういうことを誠実にガス事業者が覆行する、あるいは特に他工事の場合におきましては、他工事業者にしかるべき防護の方法をガス事業者のほうからもっと徹底をして要求をし、そのとおり他工事業者に防護工事をやってもらうということが、基本的にはそれをしっかり守るということが行なわれませんと、これは法律がどんなに変わりましても、この種の事故は防げないというふうに考えておるわけでございます。

村尾重雄民社党

○村尾重雄君 よくわかりました。  そこで一つ湊さんにお願いしておきたいんですが、いまお話が局長さんからありましたように、他工事の場合、たとえば現在都心におきましては地下街の発展、発掘、それから地下鉄工事その他地下で自動車道路の隧道の建設であるとか、地下の工事というものがかなり激しく都市開発のためになされております。そのような他工事の場合に、この法案で必ずしもこうした大阪に起こりましたような事故が防げるものとは言えないと思います。こういう点で、たとえば恒久的なこうした事故防止の対策を樹立していただくということですが、私は必ずしも法にたよるものではありませんが、何かこうした面について、十分な、再びこうした事故が起こらないような法制的な措置というものを、十分樹立されるように望みたいと思いますが、そういうことをお考えいただいているかどうかということをお尋ねして、私失礼な質問があったかもしれませんが、これをもって終わりたいと思います。

湊徹郎自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(湊徹郎君) 先ほども申し上げたわけでありますが、単に今回の大阪の事故に限らず、またガス導管だけの問題でなしに、電気の問題、水道の問題、下水の問題、さまざまな地下埋設物が最近ございますし、ただいまお話がございましたように、地下街という形で地下のほうにどんどん発展するというのも、大都市の一つの傾向でございますので、そういうやつを踏まえて全体としての恒久対策をぜひとも考えていきたいというのが、私どもの気持ちでございます。で、今回まあガスの問題をさしあたり中心にしてやってまいりますけれども、いずれまあ防災会議等もございますので、もう少し間口を広げた形で対策を講じていく必要があるだろうというふうに思っておりますし、さらに申し上げますと、地上の交通事故対策、さらにはいろいろな形で出ております公害の処理の問題、そういう自然環境、生活環境一切の破壊に対してどういうふうに対処するかということも、総体としてやはり考えなければいけない時代になっておるのじゃないか、と私ども判断いたしておりますので、今回の事故をきっかけにして、ただいまお話がございましたようなことについて、十分政府部内で連絡をとりながら、対策を考えてまいりたいというふうに思っております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 私は気象庁の気象の観測体制を中心にして若干お尋ねをしたいと思うわけでありますが、いまさら指摘をするまでもなく、高度の経済成長が進むに従いまして都市への人口の集中、乱暴衣、乱雑な宅地の造成、治山治水事業の立ちおくれ等から、ちょっとした雨や風でも大災害を起こしておる現状であります。したがって、災害も複雑であり、広範囲にわたりだしたのでありますが、こういう状況の中で、台風やあるいは大地震が起こったときの被害を想像しますと、おそろしさを感ずるのであります。そこでまあ一昨年の飛騨川事故の直後の衆参の災害対策特別委員会でも、気象観測体制の強化について決議を行なっておることは御承知だと思います。概要を申し上げますと、天気予報の精度の向上のため、気象観測網の大幅な充実強化、気象業務に従事する要員の確保と、その待遇等について特段の配慮を行なうこと、こういう決議をいたしておるのであります。  なぜこの問題を取り上げたかと申しますと、四十五年度の気象庁の予算概要を拝見いたしまして、四十四年度が百二十三億六千八百万円、四十五年度は百三十二億三千万円、したがって予算の伸び率はわずか七%であります。国の予算の平均的伸びの半分にもなっておらない。こういう予算が、国会が強く要望をし、決議をしたような、国会の決議に沿えるような予算であるかどうかということについて大きな疑問を持つのであります。そこで、おそらく気象庁としては相当大幅な予算要求をされたのではないかと推測をするのでありますが、大蔵省で大なたをふるわれてこういう結果になったのではないか。したがって、気象庁としてどの程度の予算要求を――まあ時間がありませんから、こまかく項目的に御報告をいただこうとは思いませんけれども、大きい項目だけでも並べてお聞きをしておきたい、こう思うわけです。

坂本勁介気象庁次長

○政府委員(坂本勁介君) ただいま手元に資料を持ち合わしておりませんので、正確に概算要求幾ら出したか、実ははっきりここで御答弁できないのは非常に残念でございますが、二五%増という一般の閣議決定のワクで縛られております。それにたしか七億ぐらいプラス、別にワクを設けていただいたような額で概算要求したかと思っております。それで、いまの予算のあれでありますけれども、確かにおっしゃるとおり七%の増にしかなっておりません。ただ、非常に言いわけがましくなるかもしれませんが、昨年度の予算には海洋観測船啓風丸というのが非常に大きな項目で入ってきております。それが昨年度で完成いたしました。こういう大きなやつが抜けましたので、これは一種の数字の魔術になるかもしれませんけれども、その啓風丸という船をのけますと、物件費のほうでも一応の伸び率になってはおります。  具体的に申しますと、特に先ほどの決議の線に沿いまして私どもいろいろ努力いたしておるところでありますけれども、今年度の予算等で特に私どものほうでも大蔵省に折衝して認められた点の上で着目すべきものとしてあげ得るものは、レーダーの伝送網の整備。これはレーダーサイトが全国に十数カ所ございますけれども、そこだけでレーダーの影像をとっているだけでは意味がございませんので、これを各地方の府県官署にそのエコーの図を送ろうという新しいアイデアでございますけれども、これがアイデアとして認められまして、金額的には必ずしも満足するものではありませんけれども、アイデアとして認められましたので、また次年度から大幅な増額要求をいたしていきたいと考えております。さらに、もう一つ、いわゆる観測装置の――隔測装置と申しますか、こういったことも新しいアイデアとして認められております。要員といたしましては、六十八名の増員が認められておりますので、まあ決して満足すべきあれということではありませんが、前年に比してもかなりの増加は認められておりますので、十分とは申せませんけれども、まあまあといったところではないかと考えております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 まあ次長から経過の御報告をいただいたんでありますが、私は、気象観測体制が相当拡充しております現況の中であれば、大体国の予算の平均の伸びぐらいいっておるのであればまあまあだと思いますが、われわれから考えれば、体制的にたいへんおくれている海上の観測船を昨年建造したことなどを、ことし予算が減った理由としてあげること自体、私はおかしいのではないかというふうに思うわけであります。まだまだそういう建造も今後あっていいのではないかというようなことも考えられるのであります。  そこで、総定員法によって、公務員の五%の定員削減ということのしわを気象庁としてもかぶらなければならないというわけでありますが、その五%の定員削減の計画について、具体的に御説明をいただきたいと思うわけです。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 気象庁といたしましては、私どものところは現業的な色彩が非常に濃いものですから、ただ一律に削減するというようなことをやったんでは、実際の業務が動かなくなるという面が多分にございます。それと、気象事業というものは、東京にあります気象庁だけでできるものではありません。地方にずっと広がっております観測ネット、またそこにある官署、そういうところが国民へのサービスという面で非常に重要なわけでございます。しかも、そういうところはまた現業体制をとっているというわけでございます。それで、そういうようなことを考えながら、やはり一律にどうするということではなしに、やはり全体の体制がくずれないよう、また今後時代の動きとともに新しい面もどんどん取り入れていかなければいけないということをも考えながら、一応の計画をつくっていま実施中でございます。  少し内容に立ち入って申し上げますと、気象のデータというものを電子計算機にかける前の手段として、一応パンチカードというものを気象庁でいままで女子職員が打っておりました。こういうような仕事は、一応外部でもいろいろなところでもやられておるわけでございますから、そういうところを外注するというようなことを考えました。そのためにいままでかかっていた人十九人を一応削減の対象にする。それからまた工務員とか用務員とかという方の仕事も、できるだけ外注に切りかえていきたいということで、一応目安としては二十二人というものを考えました。  それからあと、組織を変更するというようなこと。それは少し詳しくお話し申し上げますと、布川に測器をつくっている工場がございました。最近は外でもどんどん気象機械というものがつくられるようになったいまの時代で、はたしてそういうものを残しておくのはどうかということを考えまして、測器の製作ということは外に外注するということに切りかえたらということで、十三人対象にいたしました。しかしながら、気象庁としては、新しい気象測器を設計し、試作し、そのまた実用試験というものをやっていく必要がございます。そのための人員というものはそのまま残してあります。あと気象官署からいろんな気象通報というものが中央に集まる、それを各地へまた転送しているということがございますが、その通報回数というものをある程度かげんしまして、それを十名くらい対象にいたしました。それから、また地方には通報所というものがございます。これはそのできた当時から見ますと、現時点では、まあある意味ではそこになくてもいいというようなことが、電波技術の進展に伴ってできております。そういうようなことで九名というような数を出しました。まあそういうような個々の問題をとらえて、それが現時点で一応対象にしてもいいじゃないかというようなことを取り上げまして、その人員プラスあとはどちらかというと官執の業務といいますか、いわゆる現業業務ではない、それについてはあと一応の一律的なものを考えまして、一応削減数というものを出しました。

中村波男日本社会党

○中村波男君 私がお尋ねしたかったのは、たしか四十三年に七十九人削減になる、四十四年に九十九人、四十五年七十九人、二百五十七人が気象庁における五%の削減になった、   〔委員長退席、理事武内五郎君着席〕 こういうふうに承知しておったのでありますが、そうしますと、いま具体的に削減対象部署等について長官から御説明があったのでありますけれども、二百五十七名の対象は御報告いただかなかったわけであります。端的にお伺いしますが、昨年大阪におきまして気象観測回数を二十四回を八回に減らされた。また聞くところによると東京、名古屋ですか、本年度お減らしになるという計画がある。これは人員削減とは全く無関係でありますか、どうですか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 気象庁では、たとえば大阪から気象電報というものを打ってまいります。そういうものを天気図を書く資料として使っているわけでございます。それでいままで大阪からは二十四回電報が打たれてきてたのを八回でいいということに、私たちは踏ん切ったわけでございます。気象庁の本庁では一日に八回の天気図というものを書いている。その資料としては八回でいいんじゃないかと、   〔理事武内五郎君退席、委員長着席〕 いろんな新しいレーダーとかそういうものも入ってきている現時点で見れば、その通報回数を減らすことは、何ら技術的に見てさしつかえないということで踏ん切ったわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 いまの長官の御答弁によりますと、天気図八回書いておるから、通報するのは八回にすれば事足りるんだと。言いかえますと五%の定員の削減があってもなくともそういうふうにする、ということでありますか。そういうふうにしたであろうということでありますか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) この通報回数を何回にするかという問題は、気象庁としても、私の記憶ではもう十年以上前から問題にしておったことでございます。やはり私たちも、新しい時代に応じてわれわれの仕事のやり方というものをどうしても変えていかざるを得ない面がある。まあそういうことを考えながら、昔からといいますか、やはり二十四回通報というものを八回通報にしたときにどのくらいの支障があるかというようなことは、われわれは十分検討してきましたし、やはりそういうことで、もし多少でも人員的に考えられるなら、それはやはりほかのほうに使う、レーダーというようなものの監視体制に使ったらいいんじゃないかという議論は、定員削減のある前からあったわけでございます。そういう意味で、全然無関係と申し上げるとうそになると思いますけれども、やはり直接定員削減があったからこれを考えたというのではありません。

中村波男日本社会党

○中村波男君 そうしますと、二十四回観測を八回に減らしたのは、直接定員の五%減には関係がないのだ、こういうことになりますか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 間接的には関係があると申し上げたほうがいいかと思います。

中村波男日本社会党

○中村波男君 そういうことばのあやで、言い方が悪いかもしれませんけれども、ごまかさないで、私は、やはり技術的にも学問的にも科学的にも八回でいいんだ、だから人員には関係ないのだ、こういうことで、間接的、直接的というような区分けはどうされるのかわかりませんけれども、しからば、大阪は昨年おやりになった、ことしは東京と名古屋をおやりになる、八回でいいということなら全部八回に一度にされていいわけではありませんか。大阪が一年間試験期間中であったということなら、ことし全部そういうふうに改められてもいいのではないかというふうに、逆な言い方もできると思うのですが、どうですかその点は。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 先生のおっしゃること私にはわかります。まだ現在二十四回通報をやっているところが二十数カ所ございます。それでこれを全部八回にしてしまうということについては、多少まだわれわれの仲間の間でも異論もあるところでございますけれども、やはり大体の方向としては、やはり八回というのが一つのスタンダードではないかということについては、みんなの意見は一致しておりますし、二十四回通報というものは漸次減らしていくつもりでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 前の柴田長官が人員削減によってやむを得ず減らしたというような意味の答弁をしていらっしゃるわけでありますが、吉武長官は直接には関係ないのだ、こういうお話でありまするけれども、そこで確認をしておきたいと思うのでありますが、八回通報ということは、八回観測すればよろしいということと同じ意味でありますか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 気象観測に従事しているいわゆる観測員というものは、まあ交代で一応その気象の変化がどうなっているかということを、現在の気象官署で言いますと、いろんな気温とか気圧とか風とか雨とかいうものが機械で自動的にはかられているわけです。そういうものに一応の目は配っております。ただ、通報する時間になると、それらのデータ並びにあと機械ではかれないような観測データ、たとえば雲というようなものがございますが、そういうものをも込めて通報すると、そういうことになっておりまして、八回通報といいますか、気象観測は一日に八回やればいいということではございませんで、気象観測というものはそういう意味では、ある意味では、私たちオール・ウォッチと申しておりますが、絶えずその気象の変化というものを目では見ているということでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 もう一つ疑問に思いますのは、隔測化されておらないうちに御前崎を減らすということですね。やはり人間の持つ能力の測定を隔測機がかわるんだというその隔測機が、ほんとうにいままでの二十四時間観測にかわる十分な機能があるかどうかということについては、相当まだ問題があるように私は承っておりますが、隔測化ができないのに御前崎を減らすということは、どう考えても観測の万全、観測優先から、やはり五%の人員削減の圧力がこういう行政措置として出てきておるのではないか、こういう感じがするのでありますが、その点の説明をお願いいたします。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 測候所以上の気象官署は全国に約百五十カ所ございます。それで、現在二十四回通報といっていますのがそのうち二十数カ所あるわけでございます。その他のところは八回、少ないところは二回ぐらいの通報しか義務化されておりません。先生の御前崎については隔測装置がちゃんと備えられない前に変更したのはどうか、というお尋ねのことですが、御前崎のいろいろな外部からの問い合わせとか、そういうようなことを考えてみますと、御前崎と同じような測候所が全国にあちこちにございます。そういうところでは一応八回通報ということで、それほど別に支障があるということはございませんで、将来はいずれ、きょうも先ほど次長が申し上げましたように、気象官署の完全な隔測化ということを昭和四十五年度の予算からは認めていただいておりますので、その線で隔測化していけば、それほど御迷惑をかけるということはないんではないかということで、御前崎は八回通報にしたわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 そこでさらに具体的にお尋ねしたいと思うのでありますが、この二十四回観測を八回観測に少なくすることによって、その関係における人員の何といいますか、生み出すと申しましょうか、人員を割り当てる計画というものがなされておるように思うのでありますが、その点はどういうことになっておりますか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) それは先ほどいろいろなパンチの外注とかいうときにちょっと触れたわけですが、その通報回数の変更ということで計十名を考えております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 もう一つは、まあ昨年大阪、ことし東京、御前崎、来年は仙台、宮崎というふうに減らされるということでありますが、これらを合わせて、いわゆる観測を減ずることによって人員を生み出せるのは十名だと、こういうことでありますか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) そうでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 専門家でないから詳しいことはわかりませんけれども、いろいろ私は私なりに勉強をしてみますと、雲とか天気の変化とか霧などというものは、これは自記計ではとらえることができない。それからやはり予報関係者というものは二十四時間観測、二十四時間通報というものをやはり守るべきだという、こういう声が大きいようにわれわれは承知をしておるわけでございます。特にこれから霧やスモッグは今後の気象情報として常時私は監視をして、そうして的確に刻々と通報するという必要があるということを考えますと、五%の定員削減という上のほうからの人員削減の圧力でやむを得ずそういうふうにいたしたというのと、人員削減とは関係なく二十四時間観測、二十四回通報を八回通報でよいのだということでは、私は内容的に大きな違いがあるというふうに思うわけであります。ほんとうに科学的に学問的に二十四回通報などということは必要ないのだと、また二十四時間観測をする必要がないのだと、そういうことであるならば、やはり大阪を昨年おやりになって、ことし全部おやりになってしかるべきだと思うわけです。したがって、ここで私たちも気象庁を攻撃したり、問題点をとらえてあげ足をとろうとしておるのではないのであります。ひとつ国会も国民の代表として、また議員として私個人といたしましても、何とか気象体制を強化する、そういう前向きの姿勢で質問を申し上げておるのでありますから、その点は長官としての答弁の限界はあると思いまするけれども、はっきりひとつその間の事情を説明されることが、私たちにおこたえいただく答弁ではないかというふうに思うのでありますが、いかがでありますか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) まあ気象観測というものは、その二十四回通報とかそういうような測候所におけるいろいろな気象要素をまず電信で集めるということから気象事業というものは始まってきたわけでございます。それで、かなりそういうことが行なわれてから、日本でも九十何年という年数を経てきて、現在では一体気象観測ということはどういうことになっておりますかというと、もうそういうことだけでは天気の予報というようなことももうできないんだと、高層観測とかあるいはレーダーとかそういうものを使って現在の気象観測体制というものができているわけでございます。そういうような観測体制全般というものをにらんで、やはり新しい時代にマッチするにはこうすべきだということを考えながら、大阪の二十四回通報というものは八回通報にしても、踏ん切ってもいいんじゃないかと、大阪について申し上げますと、あの近くに高安山という山がございますが、和歌山県寄りのほうだと思いますが、そこにりっぱな気象レーダーをつくっていただきました。ですから、そこを中心に三百キロ以内という範囲でどのような雨が降っているかということが、最近はよくわかるようになってきたわけでございます。  それから、また測候所における気象観測といいますか、大阪管区気象台における気象観測というものをよく考えてみますと、たとえば大阪市で申しましても場所による違い、たとえば雲が自分の上にあるけれどもちょっと十キロも離れたところではもうかなり雲の様子が違うという面もございます。大阪付近について言うと伊丹の航空測候所がございます。ここでは毎時観測通報というものがなされております。そういう意味で、われわれはそういういろいろな仕事をしていく上で、あまりこまかいことまでとてもデータを集めてもそれを処理し切らない。ある程度の荒っぽさを持った観測ネットを引いてものごとを考えざるを得ないという面がございまして、そんなことをあれこれ考えながら大阪は一応八回通報でいいんじゃないか、というように技術的に問題を処理したわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 柴田前長官は全国の気象官署全部が毎時観測をやるということが一番望ましいということを国会でも答弁をなされておったんでありますが、吉武長官は昨年の四月二十四日の参議院の内閣委員会でこの問題が質問されました際に、「職員は引き続き二十四回の観測をやってくれております。」こういう発言をしておられるわけであります。大阪、東京等におきましても職員が二十四時間観測を続けておる。これは私は職員としてのやはり良心がそうさせておるのではないかといま見ておるわけでありますが、そこで、職員が自主的に行なっておる二十四時間観測というものを、長官はどのように見ていらっしゃるのか、その点をひとつはっきりお答えをしておおきいただきたいと思うわけであります。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) この問題につきましては、職員と申しますか、組合との間でいろんな意見の相違なんかございまして、まあ私たちもきょうも午前中組合の幹部の人たちとこの問題について十分話し合ってきました。今後もこの問題についてよくわれわれは職員の了解を得ながら、ということはその本質がどこにあるかということをよくお互いに知り合いながら、理解し合って対処していきたいというように考えております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 抽象的な答弁で長官の真意をはかりかねるのでありますが、全く二十四時間観測という必要がなければよろしいのでありまするけれども、まあ外国の主要な都市の例を見ましても、二十四時間観測というのがほとんど行なわれておるような実態、ロンドンの例は特別な例といたしましても、そういう点から見まして、もちろん気象観測というのは二十四時間観測がすべてではないのでありまするから、観測の機械化というような点については、どんどん進める必要があると思いまするけれども、しかし、まだ今日の機械の性能、能力等から言いまして、これは私は九十年の東京においては伝統があるなどというような、そういうことだけではなしに続けるべきではないか、そのためには何が一番障害になっておるかというならば、公務員五%の定員削減であるということであるならば、ひとつ長官が先頭に立ってやっていただいて、われわれがバックアップいたしまして、二十四時間観測をやることが必要なんだという立場で、やはり運輸省を動かし、大蔵省を動かさなければ話にならないのではないかと思うわけでありますし、その責任官庁である長が必要でないとおっしゃるならば、人員を復活する見込みというのは全く杜絶されておるのと同じことだと思うのであります。そういう意味でこの問題を取り上げてみたのでありますが、そこで東京、大阪の職員の良心といいますか、善意による観測が行なわれておる。これは大きな肉体的にも財政的にも負担を職員はしておると思うのでありますが、それに対していわゆる官側は二重帳簿をつくるとか、あるいはいろいろ陰に陽に圧力をかけるとか、やっておられるというようなことも聞くのでありますが、職員が自発的に、自主的に仕事をしているのに対してそういう圧力を加えるというようなことは、私はおかしいのではないかというふうに思うわけであります。そういう事情、そういう実態というのはありませんか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 先生のおっしゃる点、わからないわけでもございませんけれども、私はあくまでも気象業務全体というものをうまく現時代にマッチした方向に一生懸命で持っていこうとしているわけでございます。東京、大阪で自主観測ということで職員がやっているわけですけれども、私はそれは気象業務全体から見るならば、やはりいまこういう方向に向かって進めるべきではないかということで、まあある意味で何とか皆がその辺をよく理解してほしいなということに、これつとめているわけでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 時間がありませんから、この問題はこれ以上質問をいたしませんけれども、八回通報と二十四時間観測とは内容的に違うのでありますから、したがって、そういう現状の中で、人員削減をこの観測に向けてくるということについては、今後の人事行政としてもひとつ相当慎重に考えていただきたいということを強く要望しておきます。  それから、この機会にお聞きをしておきたいと思うのでありますが、アデス――気象資料自動編集中継装置を導入されたのでありますが、これの性能というか、特に精度等について実験をされた今日までの経過から見てどういうことになっておるか、御説明をいただきたいと思います。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) アデスと申しますのは、結局これは電子計算機でございまして、いままで通信線を通じて気象電報というものが普通の電報と同じような形で送られてきていて、その電報というものを気象庁で編集しかえて、それを必要なところに流しているということをやっておったのであります。それを今度は電信線と電子計算機を直接につないで、もう電子計算機が自動的に編集してくれて、それを必要なところに流す、日本だけでなくて外国に向かっても流すということをやるようにしたわけでございまして、現在のところ非常に順調に動いていると申し上げていいかと思います。

中村波男日本社会党

○中村波男君 私がお聞きしたいのは、このアデスを常備することによって、天気予報の精度というものは向上するのかどうか。人員の合理化、減らすという点ではたいへん機能するけれども、天気予報の精度としては、どの程度の価値があるだろうかということはいかがですか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) まあ天気予報というのはなかなかうまくいかないので、私たちも苦慮しているところでございます。それでまあさしあたりこういうことをやれば効果があるという一つは、アデスだろうと思います。というのは、今度は電子計算機に集められた資料を即刻また流すということを非常に迅速にやってくれるわけですから、結局天気予報をするときに一番必要なことは、最新のデータを持っておるということでございます。三時間前のデータを持っているよりは、一時間前のデータをもって予報をやったらいいということで、そういう意味で、私は非常に天気予報という面では、こういう機械を導入するということは前進だろうと考えます。しかしはっきり申し上げて、天気予報はそれが入ったから飛躍的によくなるというものではない。しかしそういうことを積み重ねることによって、初めて天気予報がよくなってくるというように考えます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 過去数十回ダウンして白地の天気図ができた例があるというように聞いておるわけですが、それはそれといたしまして、アデスを常置することにおいてどれぐらいの人員を減らすことができるか、そういう計算がされておると思うのでありますが、いかがですか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) いままで集まっていた電報を仕分けしてというか、必要なところへ送るということは、人間の手数である。これは気象電報というのは非常に多くございますからたいへんなわけです。それを今度アデスということで電子計算機に自動的にやらせるのですから、人手というのは非常に助かってくるわけで、気象庁で概算しましたのは二十名でございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 次は、本年度レーダー電送網が東京と名古屋に設けられるということでありますが、これによって東京、名古屋地区の気象台測候所では必要なときにいつでもレーダー像が見られるようになっているのかどうかということであります。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 気象庁のレーダーは、いまのところはまだ二十四時間動かして絶えず監視体制にあるというわけではございません。やはり私たちの仕事はどちらかというと、天気図というものを置きながらものごとを考えているわけでございまして、必要がある場合にはそれは何時間でも連続してレーダーを回す、しかしそうでない、いまレーダーを回してみてもどこにも雨が降っていない、映像として雨があらわれないというようなときにはとめておく、そういうような運転のしかたをしておりますから、いま先生がおっしゃるように、必要なときといいますか、レーダーの電送網をつくったからといっていまどうだといって、測候所といいますか、その付近の官署の人が見ようとしても、それは見られるわけではございません。

中村波男日本社会党

○中村波男君 もちろん昼、夜天気というのは変わるのでありますから、しろうと考えでありますけれども、こういう電送網を備えつけた以上二十四時間動くような人的にも体制をつくるべきではないかというふうに思うわけであります。いわゆる常時監視体制をつくり上げなければならぬと思うのでありますが、そういう方針を気象庁はお持ちになっておるのかどうか。常時監視体制というのはいつごろまでに目安として計画があるのでありますかどうですか、お伺いしておきます。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 現在気象庁が持っておりますレーダーは十六官署ございます。それで昭和四十五年度に釧路で一カ所新しいのを設けたいと、そうしますと十七カ所になります。それで大体日本の島の上、その近海というものがカバーできるという体制でございまして、いま一カ所四名ないし六名の人がレーダーの観測に従事しておりますが、これはやはりもう少し強化する必要があるだろう。したがって、それが一つの気象の観測体制ですから、二十四回通報というようなものとのからみ合いで、やはりレーダー観測というほうにわれわれは重点を置いていかなければいけないというふうなことを、われわれは目下検討しております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 まだ具体的に、人員確保のための折衝といいますか、開始されておるわけではないんですか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) そのとおりでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 聞くところによると、現在定員は平地で四名、山岳では六名になっておるようでありますが、自衛隊等は二十五、六名擁しておるということからいいましても、これは気象庁としては総力を上げていただいて、少なくとも現在の定員の倍くらいには最低ふやして、そうして二十四時間動かせるような体制を私はつくるべきではないかと考えておるわけであります。  それから磁気テープ式の電磁地震計を配置しておられるわけでありますが、これも定員が一管区二名ずつのようでありますけれども、実際二名では間に合わないのではないかという感じが強くするのでありますが、実態はどうですか。

吉武素二気象庁長官

○政府委員(吉武素二君) 地震というようなものは、そう毎日あるわけのものでもございませんし、しかし機械に記録されるようなものというと、人体には感じないけれども機械に記録されるようなものというと、これはもう毎日あると申し上げたほうがいいわけなんですが、われわれは気象は気象、地震は地震とか、そういうように仕事を完全に分離してやるという体制でなくって、やはり同じ気象も地震も気象庁の仕事として持っているわけでして、その辺のところはお互いに協力し合いながらということでやっているわけでございます。それで、各管区に二名増員になったわけですが、すでに、海底地震がありますと津波というものが伴うことがあります。その定員二名というものが割りふられておりますから四名ということになって、まあまあ一応地震、津波に対しては一応の体制が四十五年度に札幌にできる。それで整いつつあるというところでございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 私が聞いておるのは、定員は二名である、大阪、東京等では非常勤職員を充てておる、夜等はいわゆる自宅待機だと、電話で連絡があれば出ていくんだというような常勤体制には人的な関係でなっておらない。なるほど、いま長官が地震は毎日ないとおっしゃいまするけれども、しかし明日ないというような完全な予知というのがなされる今日段階にないことを思えば、津波等についてもしかりでありますが、こういう体制で地震津波の予報体制として観測が完ぺきであるかどうかということについては、議論の余地が私はないと思うんですよ。したがって、定員のあきがあるからどうにもならないんですよ、もう少しほしいんですよというお話が出るならば、これは私はそれでよろしいと思うわけです。そういうことになれば、私たちは微力でありまするけれども、定員確保に向かってさらに総力を上げて折衝を国会としてするような、私自身も心がけてまいりたいと思うわけでありますが、大体よろしいですというような答弁では、私は満足ができないわけでありますが、いかがですか。

坂本勁介気象庁次長

○政府委員(坂本勁介君) 大阪、福岡、仙台その他、いろんな管区のほうには何と申しますか、地震が発生しますと自動的に大体その地震の位置を決定する解析装置を各管区につけてございます。それで大体地震の位置がわかります。それが海底にありました場合に、その海底地震の態様いかんによっては津波が起こってくる可能性があるわけであります。そこで、先ほどのお話になりますが、東京の場合は、本庁はいわゆる地上観測と地震観測とは別個に行なわれておりますけれども、地方では地上観測と地震観測とが複合勤務で行なわれております。先生御指摘になりましたような非常勤の云々といったような事実はございません。そしてさらに、その津波の判定いかんに関しましては、昼夜交代でございますけれども一名ずつ津波調査官というものがついておりまして、常に津波の予報をし得る体制をとっております。さしあたりその意味では業務に支障はないものと考えております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 いま次長は、この仕事には非常勤職員は携わっておらないと言明をされたわけでありますが、私が聞いておりますのは、非常勤職員を使っておる、こういうふうに聞いておりますので質問をいたしたわけでありますが、そこで、気象庁として非常勤の職員いわゆる臨時職員と申しますか、六カ月たてば一カ月休んでもらう、こういう臨時職員を何人お使いになっておりますか。

坂本勁介気象庁次長

○政府委員(坂本勁介君) 手元に資料がございませんので、正確にはお答えしかねますが、正確な資料は後ほど、もし御必要があれば御説明するといたしまして、大体概数としまして全国で百名程度であろうかと思います。

中村波男日本社会党

○中村波男君 この場に資料がないということでありますから、はなはだ残念でありますが、後日でけっこうですから、百名の職場ごとに、仕事別にひとつ資料を御提出いただきたいと思います。  いろいろその他お聞きしたいんでありますが、たいへん時間が経過しまして関係の皆さんにも御迷惑でありますから、最後に、農業気象関係について御質問をいたしていきたいと思うわけであります。いま気象庁では、昭和三十四年から農業気象観測をお進めになりまして、北海道はじめ東北六県外十七都道府県で行なってこられ、相当な成果と、また農民からさらに観測体制の強化、また他地域もぜひやってもらいたいという強い要求が出ていることは言うまでもありません。したがって気象庁におかれましても、全国的にやらなければ意味が少ないということで、四十五年の分として新規に大分県以下四県分の予算要求をたしか八千万されたと思うんでありますが、これが削られたわけであります。前進をしなかったのでありますけれども、それだけではなくて、四十五年度予算を見ますと、昨年二千四百五十八万八千であったものが、六百七十六万減りまして千七百八十二万五千円になっている。こういうもとが小さいのでありますから、六百七十六万円の削減というものは、これは業務上に大きな支障が出るのじゃないかというふうに思うのでありますが、この農業気象観測予算を削減されたあとの処理を、どういうふうにお考えになっておるのか、まず気象庁からお聞きをし、あとに大蔵省に、どういうわけで大なたをふるわれたかお聞きをしておきたいと思うわけであります。

坂本勁介気象庁次長

○政府委員(坂本勁介君) 先生の御指摘のとおり、四十五年度予算要求に四県の農業気象の予算要求をいたしたわけでございますけれども、これは単純に実は気象庁だけの問題ではなく、全体の農業政策その他の大きな問題とのかかわりであろうかと思いますが、正直申し上げまして削られました。それから、昨年度の予算の分について、さらにそれは一昨年の分と比較して相当減っているじゃないかとおっしゃられましたことも、ある意味ではそのはしりかもしれませんが、観測の何と申しますか、密度をいささか疎にしましたことと、これは実は定員の関係もございまして、そういうところでそれほどの金額の差が出てきたわけでございます。そこで当庁といたしましては、今後も実は農業生産に寄与するという意味での気象業務を行なっていきたいという意図には変わりはございません。ただ、いま申し上げました社会情勢の変化等もございますので、これに対処してどういうふうにしたらいいかということの方法を再検討中でございます。基本的には、要するに農業気象オンリーということでなくて、全般的なその他のいろんな観測網を合わせました総合的な観測網、特に農業気象の場合、いわば私どものことばで申し上げますと中城観測網とでも申しますか、そういった観測網の展開を十全にはかることによって、副次的に農業気象に寄与し得るような観測網の展開を根本的に考えるべきではないか、そういうところで今後検討していきたいと、かように考えております。

中村波男日本社会党

○中村波男君 ついでにお聞きしますが、この農業気象観測関係で五%の定員削減の減員分を何人消化される予定でありますか。

坂本勁介気象庁次長

○政府委員(坂本勁介君) 農業気象関係では、全然定員削減は考えてございません。

中村波男日本社会党

○中村波男君 大蔵省の主計局の主計官にお尋ねしたいと思うのでありますが、結論から言いますと、農業気象観測関係の予算をこのように削ったということは、一割減反農政が農業気象業務に縮小という形で出てきたというふうに農業関係者は見ておるのでありますが、なぜこのくらいわずかな予算を削り、さらに気象庁が考えておりますように、できるだけ早い時期に全国に農業気象観測網をつくろうというこの要求をけったか、認めなかったか、この間の事情をひとつ率直にお聞かせいただきたいと思うわけであります。

井辻憲一大蔵省主計局主計官

○説明員(井辻憲一君) 農業気象関係の防災体制につきましては、先生おっしゃいましたように、米の減反とかなんとかいうふうな問題ではございませんで、気象庁から四県ばかりの追加要求が四十五年度予算についてございましたことは事実でございますが、当初三十四年の発足以来おおむね農業災害が常時発生するような地帯にこれを設けるというふうな趣旨から、十年余りやってきたわけでございますが、その面につきましては、おおむね常時発生する地域としてはほぼ整備が終わったのではないか。ただその問題だけでございませんで、あわせて、先ほど気象庁の次長からも申されましたように、気象観測の総合化と申しますか、農業気象業務だけでなくて、他の観測網ともあわせまして、地域的あるいは全国的な総合した気象観測網をどういうふうに今後持っていくべきであるか、というふうな問題とあわせて今後考えていく必要があるのではないか、こういうことで農業気象網の整備ということにつきましては、本年度は従来の方式の県の追加ということはいたさなかったわけでございます。ただ予算といたしましては、したがいまして、施設費が五千万円程度、新規がございませんので減りましたが、維持費といたしましては約二千万程度昨年より増加いたしまして、そのものにつきましてはその効果が十分発揮できるようにいたしております。以上のような次第でございます。

中村波男日本社会党

○中村波男君 私は、予算書を見ましてこの農業気象関係の既定業務費というのは、四十四年度ば二千四百五十八万八千円、四十五年度が千七百八十二万五千円、こういうふうに見たんでありますが、私の見たものが間違いであるならば御指摘をいただきたいと思いますが、そこで、いま削減をした理由を、農業気象観測を全体総合的な観測というのに置きかえていくという考えで予算を削り、新規を認めなかったという話でありますが、最初にも申し上げたように、気象庁の予算額の概要というのを見ますと、わずか七%しか本年度は伸びておらない。その理由としては、海上観測船を昨年つくって、ことしはこの予算が必要としないから、割合として少なく見えるんだという御説明がありましたけれども、少なくとも気象体制の現状を直視するならば、また災害日本を考えますならば、まだまだ予算的にも、施設の上においても拡充強化をしなければ、この災害に対応する気象観測というのはできないのではないかという、こういう感を強く私はいたしておるのであります。さらに農業関係に目を向けてみますると、最初指摘いたしましたように、一割減反ということとは無関係だという御答弁でありまするけれども、それはそれとして認めましょう。しかし、日本の農業というものを政府・自民党の農政の方向として、米を減反させて、園芸作物あるいは園芸作物であるところのミカン、桑、茶とかいうものに置きかえていこうという政策展望からいうならば、ますます私は農業気象に対する観測というものは重要度を増しておるのではないか。そういう意味で、常時災害地帯以外の地帯からも農業気象観測の拡充を迫ってきておるのは、そこに理由があるというふうに見ておるわけです。そういう意味でひとつ気象庁におかれましては、ことし削られたからといって来年から引っ込むことなく、大蔵省と考え方が違うのでありますから、十分なひとつ今後粘り強く折衝して、私は、昨日農林大臣にもこの点を申し上げて、農林省としても傍観しておることはいけないのではないかということを申し上げたわけでありますが、以上意見と要望を申し上げまして質問を終わりたいと思います。

西村関一日本社会党

○委員長(西村関一君) 本日は、これにて散会いたします。    午後六時散会

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