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63回国会参議院1970/03/26

建設委員会 第8号

発言数
199
登壇者
19
会派数
5
開催日
1970/03/26

会議録

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案及び自転車道の整備等に関する法律案、いずれも衆議院提出を便宜一括して議題といたします。  これより順次提案理由の説明を聴取いたします。衆議院建設委員長金丸信君。

金丸信自由民主党

○衆議院議員(金丸信君) ただいま議題となりました不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  不動産鑑定士制度を確立し、もって土地等の適正価格の形成に資することを目的とした不動産の鑑定評価に関する法律は、昭和三十八年に制定されて今日に至っているのでありますが、この間における不動産鑑定士等の試験合格者は昭和四十五年一月現在で二千七十八名、また不動産鑑定士等の登録者は千五百六十名、不動産鑑定業者は三百八名となっております。  御承知のように不動産鑑定士等は鑑定評価に当っては高度の専門技術を発揮し、公正な判断と独立性を守り同鑑定評価制度の信頼と充実をはかってきているのでありますが、同鑑定評価制度の普及と最近の経済発展に伴う鑑定評価の需要は急速に増加し、また地価公示制度の拡充を考慮いたしますと、現在の不動産鑑定士制度の実情では、この増加しつつある需要の円滑な処理は期しがたいので、ここに本案を提出した次第であります。  次に本案の要旨を簡単に御説明申し上げます。本案は昭和四十五年及び昭和四十六年に限り、不動産鑑定士特例試験等を行ない、同試験の合格者は不動産鑑定士等の資格を有するものといたすほか、同試験の受験資格等について所要の規定を整備したものであります。  以上が本案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。     —————————————  次に、自転車道の整備等に関する法律案について、その提案の理由及び法案の要旨について御説明申し上げます。  現在わが国の自転車の保有台数は、三千万台に達しております。また、最近の交通事故の全体の  一四%が自転車の事故であります。この自転車は、子供たちの最もほしがるものであることはもちろん、小・中・高等学校の児童生徒の通学用としても、不可欠の交通機関になっております。また、一般サラリーマンの通勤用としても、さらに零細企業の荷物の運搬用としても、欠くことのできないものであります。また、最近は、特にサイクリング熱が非常に高まっており、自転車人口もますます増加しております。ちなみに申し上げますと、日本は三・七人に一台という状態になり、米国、オランダに次いで世界第三位の密度を持っておりますし、自転車の生産台数においては、米国に次いで、世界第二位の生産国となっております。  ところで、先進国におきましては、米、英、仏はもちろん、特にオランダ、スゥエーデン、デンマーク等におきましては、すでに何十年も前から自転車道が完備されており、自転車の通行による交通事故は、皆無に近い現状であります。そこで、わが国におきましても、自転車道を一日も早くつくって、交通災害を解消するとともに、国民の心身の健全な発達に役立たしめる必要があると一思います。  以上が、この法律案の提案の理由でございます。  次に、法案の要旨を御説明申し上げます。法案の要旨は次のとおりでございます。  一、道路管理者は、既設の道路について、車道と分離された自動車の通行できない自転車だけが、通行できる部分、または、自転車と歩行者だけが通行できる部分を、自転車道として設けるようにつとめること。  二、市町村は、市町村道としての、自転車だけが通行できる、自転車専用道路、または、自転車と歩行者だけが通行できる自転車歩行者専用道路を、設置するようにつとめること。この場合においては、河川管理者、または、国有林野の管理者は、その管理に支障のない限り、その設置に協力するものとし、国は、これらの自転車道の設置の促進に資するため、必要な財政上の措置、その他の措置を講ずるようつとめなければならないものとすること。  三、自転車道の構造については、道路構造令を改正して所要の規定を設けるものとすること。  四、建設大臣は、道路整備五カ年計画に関しては、自転車道の計画的整備が促進されるよう配慮しなければならないものとすること。  五、都道府県公安委員会は、自転車道の整備と相まって、自転車の通行の安全を確保するための計画的な交通規制の実施をはかるものすること。  六、この法律は、公布の日から施行するものとすること。  七、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法の一部を改正し、緊急に交通の安全を確保する必要がある小区間について、応急措置として行なう自転車道の設置で、政令で定めるものに関する事業を交通安全施設等整備事業とすること。  以上が、本案の提案の理由及びその要旨であります。何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを御願い申し上げます。     —————————————

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案の質疑に入ります。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 本法律案につきましては六十一回国会でございましたか、その段階において修正されまして、その修正に基づいて今回の再提案となっていると思うのでありますが、そこできょうの質問も私だけでございまして前回から引き続いておりますので要点だけ申し上げまして二、三の点につきましてお伺いしてみたいと思います。  第一点は、時限立法であるということの再確認になりますが四十五年、四十六年、のみに限ってあとはやらないということを確認しておきたい。

天野光晴自由民主党

○衆議院議員(天野光晴君) この特例法は昨年私どものほうの委員長が参りまして御説明申し上げたと思うのでありますが、地価公示法を施行するにあたりまして、地価公示法の実態は土地鑑定委員会がこれをつかさどることになります。そういう点で政府は将来三十万都市から二十万都市くらいまでやるという考え方でおります関係から、非常に全国的に鑑定士が少ないわけでありまして、私のほうの福島県は非常に多いほうなんですが、それでも三名という状態では、鑑定士委員会というものをつくりあげることが非常に困難である。それと同時に現在の鑑定士そのものによっても、土地勘のない鑑定士が地方に参りまして鑑定する関係で、いろいろトラブルがありますので、そういう関係から土地勘のある者のうちから優秀な者を試験制度によって特別に与えようという救済措置的なものですから、そういう意味でさきに三年間の時限立法でこの試験をやったのでありますが、現在の段階では新しく地価公示法が制定せられました関係から、そういう意味で救済措置として二年間に限ってやると、こういう意味で二年という時限立法に衆議院のほうで決定したわけでございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 これをまた何回も繰り返されるようなことであってはならないと思いますし、またいま土地勘がある方にということでありますが、そうしてまた不足しておるというお話もありますが、一部では現在の体制で間に合っていくという説もあるわけです。むしろ今回の特例法については反対という向きの面もあるわけです。そういうことも私は聞いているわけでありますが、というのは、一つはこの鑑定士のレベルダウンになるのではないか、また従来のむずかしい試験をやった過程で、今度は少しゆるめられてくるということになりますと、どうしても今後の鑑定士という立場の者が低く見られてくるのじゃないか、会計士等の問題の点もからみ合わせまして、そういうふうなことが言えるのじゃないかという説もあるわけですが、この点についてどんなふうにお考えですか。

天野光晴自由民主党

○衆議院議員(天野光晴君) 事務的な問題については局長が見えておりますから、局長から答弁をかわってさせたいと思いますが、私たちのほうの考え方といたしましては、いま宮崎先生がおっしゃるように、あるいはレベルダウンするのじゃないかというような考え方もございましたが、試験を受ける者に限って内容の充実を、講習会を開いていただいてその中で勉強していただいた者から試験をやるというようなことが、レベルダウンを防ぐ一つの方法ではないかというので、この試験をやる前に特別に講習会を開いて、そうして十二分といかなくてもまあ間に合う程度の知識を与えた上で試験制度をやれば、ある程度その点は救えるのじゃないかというふうな考え方で、私たちのほうはそういう考え方をいたしております。その具体的な内容につきましては、局長から答弁をさせたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) 特例試験を行ないますことによりまして鑑定士のレベルが一般に低下をするおそれがないかどうか、という御質問でございますが、御案内のように特例試験は、その試験科目につきましては不動産に関する行政法規、並びに不動産の鑑定評価に関する理論及び実務ということになっております。正規の試験と比較いたしますと、民法、経済学及び会計学の三科目が除外されておるわけでございます。しかし特例試験の受験資格といたしましては、たとえば不動産鑑定士の特例試験におきましては、大学を出て十年、高等学校を出て十四年という長期にわたる鑑定評価の実務経験を要求いたしておりますとともに、土地鑑定委員会が鑑定評価の理論と実務につきまして高度の試験を行なうものでございますので、その合格者につきましては理論と実務の両面にわたりまして十分社会の信頼にこたえ得る鑑定評価を行なう能力を有することになると考えられます。したがいまして、特例試験の施行によって不動産鑑定士等のレベルが低下するおそれはないものと考えております。     —————————————

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 予算委員会の理事並びに質疑者に了解を得ましたので、建設大臣がいまお見えになりました。それでこの際、河川法施行法の一部を改正する法律案を議題として、政府から提案理由の説明だけを聴取したいと思います。根本建設大臣。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 格別な御配慮をいただきましてありがとうございます。  ただいま議題になりました河川法施行法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  一級河川の改良工事に要する費用については、昭和三十九年、新河川法制定に際し、その本則において、国がその三分の二、都道府県がその三分の一を負担することとされましたが、地方財政の実情にかんがみ、河川事業の円滑な実施をはかるため、国の負担率の引き上げを行なうこととし、河川法施行法において、当該費用につき、国がその四分の三、都道府県がその四分の一を負担する旨の特例措置が講ぜられました。しかしながら、この措置は、本年三月三十一日をもって終了することとされているため、昭和四十五年度以降の一級河川の改良工事について、以上の特例措置の適用がなく、地方財政に急激な影響を与えることとなるので、これを緩和し、河川事業の円滑な推進をはかるため、一級河川の改良工事のうち、ダムに関する工事その他政令で定める大規模な工事に要する費用については、五年を下らない範囲内で政令で定める日までの間、国がその四分の三を、都道府県がその四分の一を負担することといたました。  以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) それでは本案についての質疑は後ほどに譲ることといたします。     —————————————

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) それでは、先ほど中断いたしておりました不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案の質疑を続行いたします。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 そこで、レベルダウンにならないような試験科目というもの等については、一応了承いたしましたけれども、厳正でなければならないという点、それと第十一条にあります「不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験は、土地鑑定委員会が行なう。」というふうになっておりますが、この「土地鑑定委員会が行なう。」ということについてどのようなお考えがあるか伺っておきたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) 不動産鑑定士等の特例試験につきましては、試験の全般の管理については、土地鑑定委員会がこれに当たるわけでございますが、本法律案第十二条におきまして準用する不動産の鑑定評価に関する法律第四十七条の規定によりまして、試験問題の作成及び採点は土地鑑定委員会の推薦に基づきまして建設大臣が任命する試験委員が行なうこととなっております。試験委員には学識経験十分な方をお願いいたしますとともに、受験資格の審査等試験に関する事務につきましては、建設省内における職員の重点的配置によりまして対処することといたしておりますので、試験の実施には支障のないようにいたしたい、かように考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 あくまでも厳正公平でなければならないという点は、これは十分に私も意見として申し添えておきたいと思います。従来では、三次試験の場合は鑑定業者の代表の方が出られたと思うのですね。今回の場合どういうふうな、前回の鑑定士の試験のその委員と、どのような考え方を持っておられるか、その点をちょっと具体的に聞きたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) 今回の試験委員の任命にあたりましては、通例の試験の場合と同様に、不動産の鑑定の理論実務におきましてたんのうな方を普通の試験の場合と同じくお願いをいたしたい、かように考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 従来もかなり厳重に厳格に厳正にやっておられたということを承っておりますが、特にこの土地鑑定委員会が行なうという人選については、厳正公平にやっていただきたいということを重ねて申し述べたいと思います。それからさらに前回も一地点評価がたしか八千円と思っておりましたけれども、この費用の問題で前回もだいぶ問題が出ておりました。この価格につきまして私の調べたものを参考にいたしますと、大臣登録業者が三万六千六百五十八、この件数を扱っておりまして、報酬額も一件当たりの鑑定業務に従事する鑑定士補数という鑑定業者数、それらをずっと見ていきまして、鑑定士補の一人当たりの年間、月間というふうに出ておりますが、年間で六〇・九、報酬額が三百五十二万五千円、それから月間では五・一、二十九万四千円とこの金額にあらわれております。また知事登録業者のほうでは一万九千百九十九件の件数を扱って、鑑定業者数が二百九十。それで鑑定士補の一人当たりの年間の件数四七・二、報酬額が二百一万三千円、それから月間が三・九、十六万八千円というようになっておりまして、これを一件当たり平均にいたしますと五万二千円、そして鑑定士補の年間でいいますと、平均いたしますと五五・四、金額にいたしますと二百九十一万六千円、月間にいたしますと四・六、受けた金額は二十四万三千円ということに私の資料ではあるわけですが、これを二十四万三千円の一人当たりの収入をさらにこの鑑定士に、事務補佐もおります、タイピストもおるでありましょう、そういう人たちの給料を差し引きますと、せいぜい一人当たりが十万円か十万円未満の収入になっていくというように私は思うわけです。こういう面から考えましても非常に一つの一地点の評価をやっていきますのには、資料を集めるのにも一日かかる。またそれには必ず実地点検をやらなければならない。またその実地点検をやりますと、また書類をまとめなければならない、こうしていきますと、非常にどんな小さくとも三日間は費やされる。大きな評価対象になりますと相当日数がかかってくるにかかわらず収入というものは少ないというように考えるわけです。この点についての将来に対する見通し、またお考え等をこの際伺っておきたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) 不動産鑑定士の団体でございます社団法人日本不動産鑑定協会におきましては、業務報酬規定を定めまして、会員の報酬をチェックいたしておりますが、これによりますと報酬額は、評価額に対する料率制をとっております。そうして基本報酬額といたしましては、一件につき一万五千円を基礎といたしております。これに従価報酬額を加算するというたてまえをとっておるわけでございます。ただ国、地方公共団体等の依頼に対しましては、依頼を受けた画数に応じまして割引制度がとられているわけでございます。いずれにいたしましても、御指摘にありましたように、昭和四十五年度の予算案におきまして定められました標準値の鑑定報酬は、不動産鑑定士または士補一人一件当たり八千五百円という予算単価でございます。昨年は六千円でございましたから相当引き上げてはいただいておるわけでございまして、鑑定評価に要するに時間なり費用なり等の額を考え、さらに三十九年以来六年間にわたりまして建設省が実施してまいりました地価調査における不動産鑑定士等に対する報酬額等をしんしゃくして定めたものでございます。いずれにいたしましても、日本不動産協会の定める報酬額に比べれば確かに低額であるということはいなめないと思いますが、必ずしも不当な額ではないというふうに考えております。また、今後地価公示制度の拡充に備えますためにも、この報酬額の予算上の増額につきましては今後とも努力してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 私もいろいろ問題を持っておりますが、次の法案等もありますので、最後に申し上げておきたいことは、肩書きは持っておる、そしてまた苦労をするわりあいに、いまのお話でもわかるように、実収が少ない。で、またこれがこれ以上ふえていったらどういうことになるかということが問題として残されていく、将来私どもが見詰めていかなければならない問題だと思うのです。一般には、公共団体等からこの作業の注文はありますが、多く大企業のほうにいきまして、個人のところにはごく少数のものしか依頼がないというふうなきらいもありますし、ある一面では、最初に申し上げましたように、現在の鑑定士の人でも間に合うのじゃないか、これをフルに使っていくことを考えていけば間に合うのじゃないかという説もある点から考えまして、いま申し上げました点について重ねて将来の行き方ということを、もう一度伺っておきたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) お答え申し上げます。  先ほど提案理由の説明にもございましたように、現在不動産鑑定士等の登録者は千五百六十名、業者数は三百八業者というふうになっております。最近、都市化の進展とともに、都市地域を中心に土地の取引が非常に活発化しておりますが、これに伴いまして一般の取引におきましても不動産鑑定士を利用する機会が非常にふえております。また、公共事業の用地買収におきましては、ただいまでは国、公団、地方公共団体とを問わず、不動産鑑定士の鑑定評価を利用するということが一般的な慣行になっておりますので、今後は不動産鑑定士等の需要が急速に増大をするというふうに考えております。それに対しまして、現状では毎年普通の試験を行なっておるわけでございますが、社会の需要に応ずるには、必ずしもその試験合格者の数が十分ではないということはいなめない事実でございますので、この際二年間にわたりまして特例試験を行ないましても、不動産鑑定評価業務に対する需給のバランスを失するということにはならないというふうに考えております。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 法第五条の六項、それから第七条の五項に、政令で定める部分があるのでありますが、この内容はどういうものを考えておられるか、ちょっとお聞かせいただきたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) この政令で定めるものにつきましては、昨年行ないました特例試験におきまするものと大体同じものを考えておるわけでございますが、いわゆる不動産の鑑定評価に関する実務というものに何を入れるかという問題でございますが、たとえば信託会社で行なっております担保の評価、あるいは地方団体の行なっております貸し付けのための担保不動産の評価、あるいは公認会計士、計理士、あるいは税理士の行なっております業務、こういった不動産の鑑定評価に密接に関連し、これと同等の実務経験とみなされるものにつきましては、政令で具体的に規定をいたしまして、実務経験にみなすということにいたしたいと考えております。

塚田十一郎自由民主党

○塚田十一郎君 そういうものを何年間ぐらいやっていたらということですか。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) これは法案の五条なり七条なりをごらんいただくとわかりますように、たとえば不動産鑑定士につきましては、大学を出てから十年、それから短大を出てから十二年、高校または旧制中学校を出た者については十四年、小学校出の者については十七年ということでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは提案者というより政府に聞いておきますが、政務次官おられますね。鑑定士法ができた、その鑑定というものが正しい、また正しいものを求めているということは明らかでありますが、政府がその不動産鑑定士の鑑定した価格というものを信用するかしないかという点です。また信用してそれに従っているか、従っていないか、こういう点を明らかにしてほしいのです。もし従っているというなら、従っていないという実例をここでたくさんお目にかけてもよろしいが、その点は慎重に考えて答弁していただきたいと思います。

川島博建設省計画局長

○政府委員(川島博君) 私も具体的に国なり、あるいは公団、地方公共団体等は、原則として不動産鑑定士に評価を依頼いたしまして、その結果補償価格をきめておりますが、具体的な事例について一々詳細に把握はしておりませんけれども、この制度の発足以来六年を経過しておりますので、この不動産鑑定士等の鑑定評価は社会的に信頼し得るものという実績を今日では積み上げてきております。したがいまして、大部分の公的機関が用地買収にあたりまして、不動産鑑定士の評価を求めてきた場合には、その結果を十分尊重して補償をいたしておる、というふうに信じておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 計画局長あたりが信じたって何にもなりゃしない、調べていないんだ、調べて。こういう法律をつくって社会の多くの大衆をごまかすような行政をしておるという事実は、これは明らかなんです。これは政務次官、あなたまだ就任して日が浅いのだから、この法律まではお調べがなっておらんと思うけれども、予算というもの、いわゆる事業費の中の補償費というものが一応一年なり一年半前に計上されておる、計画されておる。そうして、予算が衆参両院通って、いよいよ実施の段階になると、もうそこに壁があるんです。その土地の収用をしよう、あるいは買収をしようという土地の価格の壁というものが設定されている。その中で一体どういう、社会的変革というか、あらゆる意味の変動の中で、この壁をいつでも取り除きますか。これが狭いならば広げますか。低いならば高くしますというような措置が今日の単年度予算制度、それから公共事業の持ち方、これらのものから考えられてそういう変化はできないわけなんです。官僚諸君はこの壁に押しつぶされて、その中で何んとか相手をごまかし屈服さして、そうした土地を収用するなり買収するなりを行なうというのが特技であって、それが専門的な用地係の役目なわけです。だから結局こういうよい方向に、国民が全部安心してまかせられるという方向に制度ができても、それを破っているのが政府なんです。行政機関なんです。公共事業の名において行なう事業主体は、この鑑定士の鑑定評価というものと自分の背中に背負っている予算というものの比重を考えると、予算のほうが強いのです。それじゃひとつこの法律を——これは提案者にすまんけれども、その問題が明らかになるまではしばらくこの法律お待ち願っておくとして、そうして確かに政府あるいは公共団体はこの鑑定を信用するのだという実例を証明をしていただきたいと思うんです。いま宮崎君から収入の問題それから仕事に対する報酬の問題が低いではないかという議論もありますが、そんなことよりも鑑定士の一番の願いは自分の評価したところの価値というものを正しく受け取ってくれるかどうかの問題が一番大事なわけなんです。これはここにおられる道路局長——ずっと並んでおるけれども、自分たちが末端で行なっている用地取得のための鑑定というこの一つの行為、これと実態というものは信用しているんだという証拠になるような資料があるならば、それを出してほしいと思う。そうすると私のほうからはそれを無視しているということの証拠をお出しします。問題はこうした法律をつくり、この法律が社会でもって、大きく評価される資格者というものが生まれるならば、社会がこれを信用すると同時に政府自身が——政府というよりも公共団体、公共事業を行なう公共団体がこれを信用するということでなくてはならぬ。だからその鑑定によるところの価値で買収というものを、あるいは収用というものを考えなければならぬ。そういう点についてひとつ政務次官の答弁を……。

田村良平自由民主党建設政務次官

○政府委員(田村良平君) 不動産の鑑定士をせっかく制度を設けて、つくられた制度の責任者が評価したものを政府がかってにねじ曲げるというようなことなら、これは仰せのとおりたいへんなことだと思います。したがって、このたびの新しい制度が認められましたならば、過去いろいろありました実績につきましても十分検討を加えて、そういった少なくとも制度をみずから政府自身が破っていくような形は厳につつしむべきだと、私はこのように考えます。

田中一日本社会党

○田中一君 これは午後に大臣も来るでしょうから、その点を、施行してもう六年にもなり、実績もあがっているわけです。だから鑑定士が行なう鑑定評価というものについて、国並びに地方公共団体、ことに公共事業を行なう場合の買収価格というものは、鑑定人の評価というものを、尊重するのじゃない、それを守るという、その評価によってきめましょうというくらいの答弁が大臣の口から聞かれなければ、有名無実、いたずらに国民をまどわすものであります。だからひとつ委員長にお願いしますが、そういう確約、そうして地方公共団体あらゆる公共事業を行なう団体にそのことを徹底的に通牒を出す、こういう措置を要求するわけなんです。もしも政府が指定する、依頼するところの不動産鑑定士の評価と被収用者が依頼するところの不動産鑑定士との間に評価の相違があった場合、この場合にどうするかという問題。政府は主として政府の息のかかっている社団法人不動産鑑定士協会ですかのメンバーにお頼みになるのでしょうが、また一面、地域社会に営業所を持っているものにも頼むような傾向にしなければならぬと思うのです。いまのような問題がひとつ建設大臣から表明され、解明され、そうして地方のあらゆる公共団体にこれを守れと、予算が多かろうが少なかろうか、そういうことはどっちみち補正すればいいのだから、これを守ってやれという通牒を出す勇気を要求します。これをひとつ計画局長からも次官からもどうか大臣に伝えておいて、大臣にはっきりと、そういう血の通った法律に育て上げるというのが大事でありますから、その点をひとつ要望しておきます。あとで答弁を願います。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) ちょっと速記をやめて。   〔速記中止〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 速記をつけて。  それでは本案については、この程度にとどめておきます。     —————————————

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 次に、自転車道の整備等に関する法律案の質疑に入ります。  質疑のある方は、順次御発言願います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 まず提案者にお聞きいたしますが、前国会でこれの質疑を重ねました際に、自動車道の道路部分の問題についてはいまの道路整備の五カ年計画の中でも実施をしていく、予算的な措置が幾ぶんでもとにかくあるということは明らかになったのですが、しかしここでいっております自転車の専用道路と自転車歩行者専用道路については、この道路整備五カ年計画の中でこれを考えていくということは、現在すでに決定している道路整備五カ年計画としては非常に無理であると、こういう点が明らかになっております。その際に提案者のほうから、今後道路整備五カ年計画が修正をされるような機会には、フルにこの法律が適用できるように修正をしてもらう、そういうふうな考え方だということが表明をされたわけです。ところが、いままさに第六次の道路整備五カ年計画が一応ワクが閣議了解になり、法律もすでに用意され、提案をされ、今後事業内容等について五カ年計画の内容が決定をされていこうとしている段階であります。したがって、前回の御答弁の趣旨から言えば、提案者としては新たにいまの整備五カ年計画の中で、いま申しました自転車の専用道路だとか、あるいは自転車歩行者専用道路について何らかの措置をしていくように明確にしていくということであろうと私は思うのでありますが、この点についてまず提案者のお考ええ方を、ひとつお聞かせ願いたいと思います。

遠藤三郎自由民主党

○衆議院議員(遠藤三郎君) ただいまの御意見でありますが、五カ年計画はすでにきまりました。あの五カ年計画で自転車道路の関係の予算の要求を考えてみましたが、法律が通っておらないもんですから、それを要求することがいかにも無理であり、理屈が通らぬということで、この際は五カ年計画に入れることを要求することをやめたのでございます。ただしかし、五カ年計画の早晩改定もあるし、また修正もあるのでありますから、その機会に、本格的に五カ年計画に入れていこうという考えを持っております。四十五年度ないし四十六年度等の予算についてはこの五カ年計画の中に、道路の安全施設の法律の中にあるその関係の予算が約二百六、七十億ありますから、その中で流用できる部分がございます。その流用できる部分を支障のない限りこちらに流用していただいて、当分の間はごくつつましやかでありますけれども、そういう措置を講じていって、しかる後に改定の時期あるいは修正の時期に本格的に見ていきたい、五カ年計画に入れていきたい、こういう考えを持っておることを御了承願いたいと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 これは、もうすでに提案者も御承知のように新しい道路五カ年計画のワクは閣議了解されて、そしてすでにもう今国会に提案になっているわけであります、年度の修正というようなことが。したがって一体財源をどこから求めるのか、そうして事業はどういう内容を主とするかということを今後審議を行なって、そうして閣議決定の段階になると思うんです。そうなってくると、前回あなたがここで、最後には五カ年計画の修正の時期が来たときはそれをはっきりして、この法律をフルに動くような形にしていただきたいと、まさにその時期が来たと思うんです。したがって従来、前国会で御答弁いただいたようなことではなくて、現実にその時期が来ているので、これについて提案者としては、もうそういう決意を持って具体的にこの自動車道が、特に専用の道路が地方道として充実をしていけると、こういうことについての考え方を具体的に反映することができると思うのでありますが、そのことについて私は聞きたいのでありまして、また修正する時期が来たらということじゃなくて、現実にもう来ているということを申し上げて、また法律自身も衆議院はもうすでに提案をされているわけでありますから、今後ただその内容についていろいろと折衝が行なわれるわけでありますから、この法律を提案した者としては、その際最大の努力をして、これを実現をしていくということについての御決意があろうと思うので、その点をひとつお聞かせをいただきたいと思います。

遠藤三郎自由民主党

○衆議院議員(遠藤三郎君) 非常にありがたいおことばですが、何せ法律で通っておらないものですから、この際五カ年計画に入れることは非常に無理がございます。ですから、この法律が通った後に全国的に五カ年計画に入れる。規模がどの程度になるかということを調査をし意見をまとめて、そうしてしかる上に五カ年計画との交渉をしたい、こういう考えでございます。とりあえずは、とにかく交安法の関係の法律の一部を流用して、無理のない予算の運用によって、五カ年計画の運用によってだんだんつくっていく、そうして本格的な整備計画というものを、この法律の通った後にやっていこう、こういう考えを持っておることを御了承願います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 私は、提案をしているのですから、法律が通るものと予想して、通った場合にはこういう決意を持っているということをお聞きをしているわけです。したがって、法律が通れば具体的なそういうことをやられるお話であります。そこで道路局長のほうに尋ねたいわけですが、法律が通りますと第五条に「建設大臣は、道路整備緊急措置法第二条に規定する道路整備五箇年計画に関しては、自転車道の計画的整備が促進されるよう配慮しなければならない。」と書いてある。これはどういうふうに実行されていくのですか。これをひとつお聞かせ願いたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) この法律が通るという前提でいろいろこの第五条を見まして、どういうふうに配慮するかという問題だと思います。実はこの自転車道というものの中には、道路の部分を自転車が専用に走る、また歩行者と自転車が一緒に走るというような道路の部分でございます。これについては、現在の五カ年計画は、これから内容をきめるわけでございますが、いまきまっておりますその五カ年計画の中の四十六年までの交通安全施設の整備計画、この中では当然道路の部分としての自転車道というものは計上されております。そのほか四十七年度以降の部分をどうするか、そういう点ではできるだけ交通安全というものと関連して、道路部分のなるべく自転車道を促進するように配慮するつもりでございます。また、もう一つ、この六条にございます自転車の専用の道路、車を通さない自転車だけの専用の道路というものがございます。これについては、いろいろいまの私たちの考えではどこにでもできるものでもないように思います。やはり河川敷きとか、そういう特定のところ、一般の車が通す必要のないようなところ、そういうところでないとせっかく道路をつくるときに、一般の自動車は通さないということになると、また地元の利害関係が出てきますので、自転車だけの専用道路というと非常に場所が限定されていきます。これについては、まだ私のほうは、将来こういうものの計画がどのくらいあって、どの程度やるか、またその財源の措置をどうするか、この辺を検討しなければいかぬと思います。ただ、そういう調査にまた時間がかかると思いますが、そういうこと以外に、やはりいまの通学のための自転車の専用道路とか、これは現在の国道、県道でもそうですが、非常に混雑して、なかなかそこは自転車が通れないというようなときに、一例を言いますと、農地の中に自転車だけ通すような道路をつくるというようなこと、これは地元が納得していただければ、あるいは可能性があるかと思います。そういうようなものについては、今後の新しい五カ年計画の中では考えられると思います。またそういう全体の計画の中でこれを市町村等でやるわけでございます、市町村道は。市町村が一体それに対してどういう財源の措置がほしいか、この辺も検討してみないといけない問題だと思います。そういうこととあわせまして、できるだけこういうような自転車の専用道路についても事業が促進するように財源の面からも配慮してまいりたい、というふうに考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 私がお聞きしているのは、道路部分の問題ではありません。これはあらためて拡充をされていくということは当然なことであろうと思います。要するに自動車専用道とか、自転車の専用道とか、あるいは自転車と歩道の専用の道路の問題であります。この問題について法律が通れば、提案者のほうでは第五条に基づいて努力すると、こういうふうに言っているわけであります。また同時にこの条文で「計画的整備が促進されるよう配慮しなければならない。」という規定がある以上、やはり道路整備五カ年計画の中で財源的な問題、事業量の問題等メドをつけて、今度の道路五カ年計画が通った以上は、財源的にメドがありません、あるいはそういうものは今度の道路整備五カ年計画の中にはございませんということがあってはならないと私は思うのですが、ここを局長もそういう点には考慮するというようなことを言われたようでありますけれども、その点を提案者と一致できるようなやはり御発言が聞かれないと、事実上それが実行に移せないということになるだろうと思うのであります。前回は新たなものができるという段階ではなかったわけですが、できる段階になったわけでありますので、再度その点について簡潔に明確に御答弁をしていただきたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 実はこの法律が通ることを前提にしていろいろ考えておりますが、自転車の専用道路に率直に言って補助をするかしないかということではないかと思います。これはいろいろいまの市町村道の現況からいって、はたしてそこまで道路財源が回るか、また地方の財源でできる場合もございます。そういう面を検討して、個々の計画についてそういう面を検討していきたい。その中でやはり国が補助するということ以外に、やはり起債を認めるとか財政上のいろんな措置がございますので、そういうものをあわせましてこの自転車の専用道路を促進していきたいという考えでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 やや少し食い違っている点もあるように感ずるわけですけれども、まだ計画ができて内容ができている段階ではありませんし、提案者のほうは実情に基づいてそういうことを要求すると言うし、そういう点を十分調べて考えていきたいということでありますので、やはりこの問題は少なくも議員提案として出されている以上、やはりこういうことについてはわれわれも一端の責任を持っているわけであります。そういうふうな意味で、やはりこの点については明確にしていっていただかないといかぬ。今後ひとつ提案者が中心になりまして、この問題について建設省側との間に煮詰めて、ひとつ期待に沿うようなものにしていくようにするという、そういう提案者の決意をもう一度聞かしていただいて、次に進みたいと思います。

遠藤三郎自由民主党

○衆議院議員(遠藤三郎君) まことにありがたいことばで、自転車道関係の者は皆非常に喜ぶことと思います。われわれは何しろ当初の問題ですから、法案がだんだん固まっていくに従って力を得て、この自転車道路を大々的につくっていくという方向に進んでおるのでありますが、御趣旨に沿うようにわれわれも最善の努力を尽くして政府のほうへも要求しますし、一般の熱意の結集をも頼んでこの自転車道路が一日もすみやかに大きくできていくようにつとめたいと思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そこで、すでに局長から話が出ておりますその必要な財政措置、その他の措置を講ずるようにつとめなければならない、この点について前回も指摘をいたしましたけれども、大臣、あるいは局長から出ている起債というような問題はきょうも出たわけです。同時に、当初原案を作成をする段階においては二分の一補助という問題も出てきたわけです。こういうようなことで、その二分の一補助が伴えば、道路整備の特別会計のほうも一部改めなければできぬというようなことになってくるわけであります。その他ある程度市町村が現在の苦しい財政の中で積極的に自転車専用道路というものを設置していこうということになれば、これについてやはり国として助成をしていくということは、これはまあ当然なことである。そうかといって局長のお話にあるように、非常にいまいろいろな課題をかかえている中で、自転車専用道だけを確保してたくさんな補助をすればいいという筋合いではないと思う。これはもちろんかね合いがあるけれども、必要な専用道というものが設置をされた場合には、これについての二分の一補助という、まあ補助という考え方を適用していかなければ、事実上これの効果をおさめることはできない、そういう点についてやはりこの際積極的に検討する必要があるのじゃないか。またわれわれから言うと、さっきお話があったように、この法律が提案されて審議をされた際に、現に一体自転車専用道として適切なものはどういうものがあるのか、各市町村はどういうものを要望しているのか、一体どのくらいの事業量が必要なのかということについて的確な調査をしていないことには、この問題を片づけるということはなかなかできないことだと思うのです。これについても、やや従来問題になっている時間的な経過もあることであるので、本日私はある程度そういう点について具体的なものを聞かれるものだというふうに考えておったわけでありますけれども、まだ法律が通らないからまだそういう用意はしていないというお話もあるのかもしれませんが、私はやはり議員提案として提案されてくる、元来立法府が議員提案を尊重して議員提案としてまとめたものを推進をしていくということは、これは立法府として参加しておるわれわれとして当然なことであります。そういう意味から言うならば、私たちがつくった法律が単に空虚なものでないことにするためにも、こうした問題についてのやはり措置を考えてもらうということは、私はぜひ必要だと思うのであります。この点について無制限な問題を考えることはできないとしても、具体的にこれだけの条文で自転車専用道路の設置を市町村に設置をするように規定をしておる以上、やはりその限界はあるとしても、ある程度のものについて必要なものについては、明確にやはり助成措置をしていくということが必要だと私は思うのですが、この点について、局長にひとつ今後の考え方をお聞かせをいただきたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま先生の御指摘のように議員提案、これを尊重しなければならぬということは言うまでもないと思います。ただその中でどういう形でこれを進めていくか、この目的の第一条にありますように、「交通事故の防止と交通の円滑化に寄与し、あわせて自転車の利用による国民の心身の健全な発達に資する」というのが目的だと思います。これを踏まえて考えますと、やはりいま私たち一番早くやらなきゃならぬ、また、大いに心砕いておるのが、いまの交通事故の防止でございます。交通事故の防止のための自転車道、これをいまの五カ年の中でも積極的にやっていきたい。その方法としては交通安全施設の整備計画、及びこれからのいろいろ道路をつくる場合に自転車道とか、自転車、歩行者を分離するというような構造、これは構造令の改正も考えております。そういうことをやっていきたい。もう一つは、やはりそのほかに心身の健全な発達、これも当然必要なものだと思います。ただやはりこういうことになりますと、いわゆる児童公園的な一つの性格を持って、同じような性格があると思います。ただそういうものをやります場合に、やはり全国的な規模でできるところにはやる、できないところにはやらないというようなことがあってはいけないと思います。そういうような全国的な規模をどう押えるかは、これからちょっと調査をよくしてみないと、はっきりしない点が多々あると思います。その場合に、やはりこの地区にはやっぱり必要だからやるという場合に、財政的に非常に困難な市町村の場合は、これは当然補助ということは考えなきゃならないというように考えておる次第でございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 それじゃ、その点については今後それが、いま出ている法律が裏づけができるようにひとつ願わなきゃならぬと思う。そこでもう一つ、第四条の中にきめてあるいわゆる道路管理者としての自転車道の整備事業、これについてはどんなふうに考えているんですか。これは、要するに道路、歩道部分というものについて考えているのであって、それについてそのやはり前の原案に出ていた国が三分の二、あるいは都道府県が三分の一というような、こういうことを原案にはいろいろ検討されていたようであります。ここで言う、第四条に言う「自転車道整備事業」というのは道路部分のことを取り上げているのか。それについては「実施するよう努めなければならない。」ということが出ておりますが、つとめなきゃできないけれども、つとめた場合はどうなるか。あるいはここはそういうことであって、いわゆる専用道というものはここでは考えていられないというのか。この点を、第四条の問題を局長のほうから法律が通った場合における具体的な問題として回答を願いたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 第四条は、道路法三十条に基づく政令、これは構造令でございます、道路構造令でございます。これに基づいてこういうものをつとめなきゃならない。構造令は、現在、いろいろ検討してほぼ政案ができております。その中でやはり交通量が多く、また自転車の交通も非常に多いところでは自転車の専用の道路をつけなきゃならぬ。また、自転車がそう多くない、また歩行者もそう多くないという場所では、自転車と歩行者の両方が通れるような通行帯をつくるというような構造令も考えておるわけであります。今後道路をつくる場合には、やはりこの構造令に基づきまして、交通事故の発生の状況を、交通事故を勘案いたしまして、できるだけここで言う自動車部分、道路部分になります自転車道整備事業につとめるということになるわけであります。ただもう一つは、自転車の専用道路になりますと、これはそれが一般の交通を通さない、自転車だけを通すという場合でございます。これは、やはりいまの道路法では自転車専用道という規定はございません。これが今後道路法の改正のときに、いろいろ検討していきたいと思っております。その場合にどうするかということになりますと、やはり常時自転車が多くて交通の安全に必要なら自転車をとめるという、いわゆる道交法で自転車をとめることになりますと、自転車専用道になるわけでございます。ただそういうように、いまの四条につきましては、構造令の中でいかに自転車の通行する部分をつくっていって、この法律の趣旨に沿う、これにつとめるというように私たち考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そうすると第四条の中では、この専用の道路という問題については、いずれ道路法等の改正によって本格的な問題になる。そうでない道路部分の問題について当面構造令等の改正をしていくし、また今後つくる上においても、それをそういう方向で持っていく。その場合において、当初ありました道路管理者が必ずしも建設省でない場合もある。こういうような場合については、そういうことを計画実施していくということになれば、この予算的な面はどういうふうに考えているのか。これをつとめてということで、それを推進していく場合においては、これは道路管理者に対しての、建設をしていくものに対する助成というか、奨励措置というのはどういうふうに予算的に考えられるのか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 道路部分としてのこういう自転車道をつくる場合は、これは、現道についてそういうものをつくる場合は、これは交通安全施策三カ年計画に入ると思います。その場合に、国の指定区間の中では三分の二の国の負担、県の管理しておる道路については二分の一の負担ということだと思います。  また、新たに道路をつくる、バイパスみたいなものを新たにつくる場合、そういうものをつくる、自転車道を部分としてつくるという場合は、道路の改築として三分の二または四分の三というような補助率になるわけでございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そこでもう一つ話を進めて、この今年度ここに四十五年の道路整備特別会計の中に、昭和四十五年を「第六次道路整備五箇年計画の初年度として、事業の積極的推進を図る。」ということが出ている。これにどれが該当するのだろうかということを感ずるくらいに、実はこの法律が通っていないからそうだというならばそうでありますけれども、出ていないことは事実なんです。しかし、これは法律が通って明年度になれば、また五カ年計画を確定をした二年度として、またの際には、こういうことではなしに、もう少しはっきり出てくると思うのでありますが、そこで、本年度はお話がたびたび出てきている交通安全施設の整備の予算で一体どの程度歩道部分という自動車道、それから、専用としての自動車道というものが一体予算的に考えられるのか。本年百八十億を予定しているのでありますが、これは予算的にどうなのか、それから、また、道路整備特別会計の中で、先ほど話の出ている道路部分の問題について、一体どのくらいの予算を考えられるのか、考えているのか、この点をひとつ数字的に明らかにしていただきたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 交通安全施設三カ年計画の中で、これは三カ年計画きまっておりまして、この中で、四十五年度の計画を言いますと、これからいろんな、その中の事業のやりくりで多少変わると思いますが、国が負担または補助するものとして、道路の部分になります自転車道、昔は——いまの構造令では緩速車道と言っております。これの自転車だけが通る、これが約十キロで六千万円、また自転車と歩行者両方通り得るようなもの、これが百五十キロで二十九億円ぐらいを予定しております。また交通安全施設の計画にあります地方が単独で行なうものとしては、自転車道として十キロで約八千万円。自転車歩行者道として、三十キロで約三億。合計いたしますと、両方合わせまして延長して二百キロぐらいで事業費は約三十三億ぐらいが予定されております。また自転車だけの専用道路につきましては、先ほど言いましたように、まだ十分調査できておりませんので、地方の単独事業でどのくらい入るか、まだ調べておりません。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 わかりました。そこで、この自転車道を設置する条件というのは、一体どういう場合に自転車道というものを設けなければいけないのか、どういうふうに考えておられるのか、これはこの点に何かはっきりしたものがあるのでしょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 現在の交通安全施設の整備事業の三カ年計画、これでは御承知のように、交通安全施設を整備する道路として、交通量、それから事故率、これできめております。また交通安全施設を整備するそのきめ方については、そのほかに学校、保育所、そういうものがあって特に交通安全上整備しなければならぬ、こういうところを指定しておるわけでございまして、その指定している中について、こういうものを、交通安全施設を実施するわけでございます。実は交通量につきまして、できるだけ、これはもう少しいまの基準を低くしたい。また事故率についても、なるべく全部の道路を安全な道路にしたいという考えはございますが、いまの段階では一応そういうような交通量と事故率、こういうものからこういう自転車道をつくるような基準をつくっております。いまこまかい基準ここに持ち合わせておりませんが、趣旨としてそういう趣旨でございます。ただ、私たちの将来の考えは、もっととにかく車道と歩道を分離するというようなこと。これは歩道というものの中には自転車の通行する部分を入れまして分離するというようなことで、交通事故をできるだけ少なくしたいというような考え方でございます。交通事故の中で、いまやっぱり歩行者と自転車の事故というのは、ことしは全体でそれによる死者は四七%ぐらいを占めております。それをとにかく半減近く持っていく、半分ぐらいになるように持っていくということで、将来の計画としては歩車道分離ということで進めたいというように考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 自転車道というのは、ここに三つの分類をしているわけでありますけれども、私は自転車道というものを設けるには、こういう条件があってこういうところは自転車道をつくらなければいけないのだ、つくることが望ましいのだということがやはり明確になってる必要があると思うのです。たとえば交通量がどうであるとか、あるいは人口の棚密度がどうであるとか、やはりこういう点が一般にも明らかにされていて、今後ここにはどうしてもやはり自転車道としての歩道の分離帯もつくらなければいけない、あるいは専用の自転車道というものは必要なんだと、私の地域では。こういうことにならないと、これはもっと一般的にわかるようにされていくことによって、積極的な自転車道の建設もなされると、私はこう思うのです。いまお話しのように、交通の安全施設の整備についての予算をつけるについては、一応の基準はあるわけでしょう。しかしこういうことはこういうふうになってきた以上、もう少し積極的に明らかにして、——そうだからすくやるというわけにはいかぬけれども、とにかくそのひとつの住民の課題として、それをみんなの努力の目標にする。またそれが設置をされることによって事故もなくし、また体育の向上にもなると、こういうようなことは明らかにしておかないとならないと思うのです。これはあまりこまかくなりますが、おそらく提案者等もそういう点については一応考えているものを持っているとは思うわけですけれども、特に実際今後進めていきます建設省の立場で、この問題についてはどういう道路がそういう条件に当たるのか、やはりそれが明確になって、お互いがその危険防止のためにもそういうことについての目安をつけることができるように願わなければいけない。こういう点について積極的な努力を要望したいと思うのですが、一応ひとつお考えを伺いたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 実は道路構造令もいろいろ案をつくりまして、いま最終案では、私たちの考えとしては、自動車、自転車の交通量が多い道路については、自転車道を道路の各側に必要に応じて設けなければならぬというふうにきめたいと考えております。それじゃあこれをどうやって実施するかという、やはり基準が必要だと思います。構造令そのものには、やはり年とともに道路の状況が変ってきますので、なかなかこまかい基準までは構造令に書けませんので、やはり構造令で趣旨を書きまして、その趣旨に基づいてとりあえずどういう基準でやるか、というような基準をきめていきたいと考えております。またこういう基準がありませんと、なかなか現地で道路の設計に支障を来たすということがございます。ただ、私たちの基準をきめるときに交通量が何台、自転車の交通量が何台あればどうということを非常に簡単に言いますが、やはりその交通量、ことに自転車の交通量になりますと、時間的それから日にち的に非常に差がございまして、やはり平均的な交通量ではいけないし、その辺やはり道路を設計する側が交通事故を防ぐという観点で考えてもらわなければいけないと思います。どっちにいたしましても、いまは構造令によりまして一応の自転車道をつくるような基準は私のほうでつくりたいと、いまその作業をやっておる次第でございます。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ひとついいものをつくってもらいたいと思うのです。その自転車道の構造についていまお話が少しあったわけですが、舗装とか照明とか幅員とか交通標識あるいは境界、あるいは交差の状況とか、これは専用についてもそうであります。また道路区分の問題についても、構造の場合に積極的に考えなければできないものがあると私は思うのですが、こういうことについては一応の考え方をまとめていかなければならぬと思うのですが、こういうことはどういう方向でこれを処理していくつもりですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいまの自転車道、道路の部分としての自転車道もそうでございますが、いまの構造令の私たちの案では、幅員二メートル以上にするということにしております。ただ非常に地形その他でやむを得ない場合は、道路の歩側につける部分を自転車、歩行者の通行帯になる部分を一メートル五十ぐらいまで縮少できるようにしております。ただ自転車の専用者、ほかの車を通さない自転車の専用道になりますと、この二メートル以上というものは当然当てはまると思うのでありますが、やはり自転車の専用道になりますと、路肩の問題その他に問題が起きてきます。あるいは先生のおっしゃった立体交差の問題があるかと思いますが、立体交差というのは、地形的にそういうことをしやすい場所としにくい場所とございます。これはやはり交通の規制、横断の場所における信号等、こういうものを考えていかなければならないのであります。ただ、自転車の専用道路につきましては、今後相当研究する課題も多いと思いますので、こういうものはこれから大いに勉強してりっぱなものをつくるようにしていきたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 いま言った構造の問題についても、広い角度でやはり検討して、一応自転車道としてどんな条件が必要なのか、そんな点を明確にしていく必要があると思う。この点をひとつ、今後努力願いたい。  そこで少し関連して、その後、まだありますが、ちょうど道路の第六次の道路整備の計画の話が出ている際に、ちょっとお聞きをしたいんでありますが、「一般国道の一次改築及び交通混雑の著しい路線についてのバイパス等の建設を促進する。なお、高規格バイパスの有料道路による整備を拡充する。」ということが本年度に出ている。ちょうど私は、総括の質問のときにもちょうど欠席をいたしましたので、少しこの点について、関連をしてひとつ局長に簡潔にお尋ねしたいんでありますが、「交通混雑の著しい路線についてのバイパス等の建設を促進する。」これは、二次改築に重点を置くということであろうと思うのでありますが、これと、「高規格バイパスの有料道路による整備を拡充する。」という予算措置、本年の予算措置はどういうふうになってるのですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 国道の四十五年度の事業費が、これは内地でいいますと約二千七百八十三億ございます。このうち、私たち、こまかい資料、いま持っておりませんが、大体半分近く、約千四百億ぐらいが二次改築に回っておると思います。これは二次改築といいましても、バイパスもございますが、古い橋梁のかけかえ、また現在の道路を拡幅する、そういうものも入っております。また交通安全施設でできないような大規模な局部的な改良、こういうものを入れまして二次改築にしております。大体私の記憶では、国道については、内地の国道では約総事業の半分ぐらいがそういう二次改築に当たっていると思います。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 お話しのような数字は、二千三百三十九億を二次改築の二級国道にやろうというようなことで数字を出してるようです。その中で千四百億を二次改築に使っていくというふうなお話でありますが、「高規格バイパスの有料道路による整備の拡充」と、この点はどうなってるんですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 実は非常に、いまの幹線道路がふくそういたしまして、バイパスの要望が非常に多いわけでございます。もちろん、道路の本来のたてまえからいえば、無料公開が原則だと思います。この際、やはり道路整備の促進をはかる意味で、いまのところ有料道路の制度をとらざるを得ないような状態になっておるわけでございます。じゃ、どういうものを有料にするどういうものを無料にするかということになりますと、やはり有料ということは金を払うわけですから、払っただけの効果のあるような道路でないとさっぱり、払って一般の無料の道路とおんなじようなものでは利用者も少ないということでございまして、それには、やはりまあ東名高速みたいな、ああいうものにならなくても、自動車の専用道路、走行に非常に、まあ歩行者もいない、走行が便利だ、また時間的に非常に早く行けるというようなもの、こういうものが高規格のバイパスと考えております。そういうものにつきましては、有料になじむところを有料にしたいという考えでございます。ただバイパスの中でも、これは都市周辺の市街化するようなところにおいては、やはりバイパスをつくる場合には、まず無料の下の道路をつくって、そういう市街地の有料道路ということになりますと、首都高速、阪神と同じような高架の道路が、将来交通量がいっぱいになった場合に高架の道路のできるような余地を残して、そういうものが、いまの時点では有料になじむんではないかと考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そこでちょっと具体的な問題になりますが、私は一号国道のバイパスについて、本委員会でも数回問題にして善処を要望いたしました。静岡県における一号の、バイパスについては、本年度岡部バイパスとか、磐田バイパスを新規事業として取り上げて、すでに沼津それから富士、静岡、清水、それから岡部、島田、それから本年度磐田、すでに完成した浜松バイパスということで、一応めどをつけたわけです。ところが本県の一号国道のバイパスの中で、いまだ明確になっていないのが実は藤枝バイパス、これについては一体建設省は何を考えているのか。非常に地域的におくれてきているけれども、一体、建設省の態度を各方面から打診をして努力をしているようですけれども、ばくとして明確にならない。早く路線を決定をしてもらいたい、あるいはまた早期に着手をしてもらいたい、こういうような希望が強く出ておる。実は残された唯一のものとして、めどもつかないという状態で、住民からも強い要望が出ておることは事実であります。そこで、私は端的にお聞きをするのでありますが、この藤枝バイパスについては、第六次の新道路五カ年計画に入れて着工して完成できる見通しなのか。あるいはまた高規格バイパスの有料道路による整備をしたいのか一この一体いずれを選ぶのか。またこの二つのことについて建設省の藤枝バイパスに対してのこの二つの問題についての態度を、ひとつ道路局長にお尋ねをしたいわけです。明確にやはり答弁をしていただいて、混迷をしているこの問題について、しかも、静岡県ただ一つ残っておるこのバイパスの地域について、やはりはっきりしためどをつけてもらいたい。いまや新しい道路五カ年計画が軌道に乗っておる段階において、もう少しそういうことは明らかにすることができる段階だと私は思うのです。この点について端的にひとつ明確に御答弁を願いたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 一号線の交通の混雑につきましては、数年前から言われております。いま東名高速道路ができましても、まだ一号線の混雑というのはかなりあると思います。また、これから数年たつと、さらに東名も混雑するし、現一号線ももっと混雑してくる状況だと思います。いま先生のおっしゃいました静岡県内の一号線のバイパスについては、藤枝だけが残っているというお話でございます。やはりバイパスの計画というのは、全線を一度にやればもちろんいいんでありますが、財源のこともあります。まずこんでいるところからバイパスをしていこうということで、そのバイパスを次第につなぎながら、第二一号線をつくろうというような計画でいままできたわけでございます。藤枝につきましては、やはりいまの静岡県内の一号線の中で、まあ交通量も非常にそれよりは小なかったわけで、そういうことで、着工もおくれた次第でございます。しかし、前後がだんだん四車線くらいのバイパスになってまいりますと、あそこだけが二車線の一号線では、これは当然こむことはわかりきっております。この藤枝につきましても、早急にルートをきめてやっていきたいということでございます。ただ、いま先生のおっしゃいました有料にするのかどうするのかというようなことになりますと、これは昨年も調査いたしましたが、いろいろ案がございまして、あそこは御承知のように藤枝の町のうしろ側が山になっております。山のどの程度奥へ通すか。そういうことは藤枝の将来の市のいろんな開発計画にも関連してくると思います。そういうこともございまして、ルートをどこへとるか、どういう構造でやるか。その中ではやはり一般の無料の道路よりは有料道路のほうが早くできるだろうという考えでございますが、有料にする無料にするということは、やはり地元と非常に関係がございますので、やはりこういう地点を高規格の道路で通って、料金所はここに置いてどのくらいの料金をとると、この辺まできめて地元と相談しなければ、なかなか端的に道路局だけがここは有料だといっても簡単にきまるものでもありません。そういう問題を四十五年度中には相当はっきり具体的な案をつくりまして、地元と協議をやっていきたいと思います。私たちのいまの考えでは、やはりいまの静岡県内の島田、金谷、磐田バイパスその他を考えますと、いま公共の無料の道路でやるということは、非常に財源的に窮屈になっておくれるんではないかということで、地元とよく話して、話がつきますれば高規格の有料道路が一番早くできる方法ではないかというふうに考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 そうすると、高規格の有料バイパスということで地元の了解が得られるということになれば、早期に着手をしてこの道路五カ年計画の中で完成していく、そういうことは可能だということなんですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 端的にはっきり可能だということを、いまちょっと言えないまだ時期だと思います。ただ有料道路にすれば、やはり早くするということで利点があるんでございますが、もしか地元がそういうことで納得していただければ、できるだけ優先的に——というのはちょっと語弊があるかもしれませんが、できるだけこれを早く完成させていきたい心がまえでございます。ただ有料道路といいましても、はたして大きなバイパスとなりますと、全部が有料道路の事業で採算がとれるかどうか、その問題がございます。その場合にはある程度料金所をきめまして、そこの通過交通量に対してどのくらいの収益があるか、それによって三十年間に償還するのにはどのくらいの借り入れ金ができるのか、その借り入れ金の中に全部が入るのか、借り入れ金以外にほかの公共の費用を出さなければいかぬのか、その辺は有料道路として問題がございますので、四十五年度中に鋭意結論をつけるようにつとめたいと思っております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 わかりました。そうするといまのような問題をかね合わせて、この道路五カ年計画を策定する、内容を計画するまでには明確にしたい、そういうことですね。再度御答弁願います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 五カ年計画の閣議決定になりましたのは、やはりいままでの例を見ますと、一年ぐらいかかります。来年の三月くらいになると思います。それまでには路線のほんとうの幅組みまで、もちろん中心センターまでなかなか入らないかもしれませんが、少なくとも考えはまとめまして、地元に御相談したいと考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 だいぶ時間を食いましたが、この有料高規格のバイパスということになれば、一体具体的に道路公団がやるのかどうなのか、あるいはまた構造は四車線の完成をするのかどうなのか、これは自動車専用道路なのかどうなのか、有料道路といっても高速道路のようなそういう料金をとるのか、あるいは低額の料金をとるのか、路線はまたいま考えられている三つの路線の中の一番都市を離れた、市街を離れたところに位置づけができるのかどうなのか、一体費用の概算はどうなのか、あるいはまた県道と重要な市道との取り入れの道路はこれがつくられるのかどうなのか、あるいはまた地元の利用者については特別な便宜措置が考えられるのかどうか、これらの点が私は問題だと思います。私はきょうこの場でお聞かせいただくということはできないと思うのでありますが、これが明確になっていく段階において、こういう問題を明確にしながら地元との協議を続けていかなければできぬと思いますが、この点については御異議がないと思いますが、こうした問題を明確にする中でこういう問題は地元と話し合いができると私は思うのですが、この点について局長はどうですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま先生のおっしゃったとおりだと思います。やはりそういう点について地元と話をしませんと、有料にできるかできないかの問題があると思います。また地元としても地元の周辺もありまして、それに伴うまた関連の道路——藤枝バイパスだけではなくて、その他の道路との問題が出てくると思います。そういうものを全体とあわせて地元と協議したいと考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 いま相当はっきりした面も出てまいりましたから、今後地元の要望に応ずるように話を詰めて、ひとつ残されたただ一つの路線について明確にしてもらいたいと思うわけです。  そこで、続けてもう少し、自転車道について警察庁のほうから来ているようでありますから。第七条に「都道府県公安委員会は、自転車道の整備と相まって、自転車の通行の安全を確保するための計画的な交通規制の実施を図るものとする。」と書いてある。この「計画的な交通規制の実施」というものの内容は、この法律が通った場合には警察庁等で考えられる、特に交通の上から考えられる規制の内容というものはどういうものであるのか、その点をひとつ警察庁のほうから御答弁いただきたいと思います。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) この自転車道の法案が成立いたしますと、先ほど来お話ございましたように大体三種類の自転車道というものができるわけでございます。警察庁といたしまして所管いたしております道路交通の安全をはかるという立場から、道交法もまたこの国会で御審議をいただいているわけでありまして、平仄を合わせますような体制を道交法の中で御提案申し上げているわけであります。ただ両方の法体系が若干違いますので、歩道、車道それに自転車道という道路の区分された部分、これをつくった場合の通行方法といったものを道交法の中に提案いたしまして、他の部分につきましては、たとえば従来歩道であった部分に自転車が通るという場合については、自転車が通れるという趣旨の法改正をいたすわけであります。これなども具体的には当該道路を自転車が通行できるという、交通規制という形で行なわれることになると思います。それから自転車専用の道路といたしまして専用道路ができました場合に、現在まだ道路法に手当てがないようでございますが、道路法で手当ていたしまして指定がされましても、実際上この形態から申しまして、どこからかモーターバイクが入ってくるということになっても困るわけであります。取り締まり上のこともございますので、自転車専用道路に自転車以外のものは通行禁止という七条の規制を行なっていくことになろうかと思います。したがいまして、この自転車道につきまして実効をあげるためには、常に交通規制というものがあるわけであります。お尋ねのありました七条の交通規制、特に「計画的な交通規制」という場合に、自転車の通行の安全をはかるために、その自転車道の設定が目的を達するように、たとえば通勤者、通学者が安全に通行できるように、おそらく途中に交差点もあるでしょうし、それから種類の違った自転車道というものをつなげていかなければならない。そういった間を安全に通行できるように、あるいはサイクリング道路のような場合もございましょうが、そういった場合にA地点からB地点まで最も安全に行けるような交通規制の組み合わせというようなことを考えてまいりたい、かように考えております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 ほかに標識令というようなものを改めなければできない。  それからもう一つ、もう少し積極的な面でお聞きをしたいのは、自転車の交通事故にかんがみて、いわゆる構造というものについてどういうことが問題なのか、要するに歩道へ自転車は乗り入れられることができるように道路法を改正すると、そうなってまいりますと、そういう一体歩道というものは、交通事故をまあ防止することに努力をしている者として、どういう構造が少なくともなければならないのか、あるいはまた歩道、車道の中に自転車の道路を位置づけるという場合における区画というようなものについては、少なくともこの程度でなければ困るのじゃないか、よく言うように線をただ引いて、軽車両の分離をたださっとやった、それでこれはできたのだというような考え方では、何らの前進はないと思うのですが、こういう点についていろいろな交通事故を現実にいろいろと処理をしている者として、こういう点について道路法欠陥があると、こういう点について考えていかなければできないというような点があれば、この二つの点について積極的なひとつ御発言を願いたいと思うのであります。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) 自転車の交通事故というものは非常にいまのところまだ多いわけであります。いわば自転車というのはもともと、人と車といいました場合に、車として扱われてきたわけでございますが、現実はだんだん歩行者並みの、いわば弱者といいますか、被害者側の立場に立ってきておると、こういう形であろうと思うのでありまして、自動車から自転車を分離してやるということが一番有効な方策であろうと考えるわけであります。この自転車道法というものがたいへん効果を発揮していくことを期待しておるわけであります。ただ、それがただいま先生御指摘がございましたように区分が不明確である、あるいはせっかくつくっても実効をあげるのにはたいへん構造上問題があるということになりますと、これはまたぐあいが悪いわけであります。この点につきましては、おそらく道路管理者側でも十分お考えいただいたことと思いますし、特に通行の区分につきましての区画などにいたしましても、何らか構造的にはっきりと区別されたものをなるべく推進していただくということでやっていただけるのではなかろうか、かように考えております。また私は幅員にいたしましても、交通量その他で一概には申せないと思いますけれども、なるべく十分な幅員をとって通行できるようにしていきたい、というふうに希望いたしております。

松永忠二日本社会党

○松永忠二君 あまり具体的にはまだそういう検討が進んでいないと思うのでありますが、ただ単なる白線を引くということでなしに、区画をどうしたら一番安全なのか、あるいは少し高さを高くしてやることがかえってその交通の障害になる、事故を起こすもとになる、まあ外国あたりではそういうことやっているのもあります。実はこういうのを見て先生方は行かれてすぐ全くいいと思って支持するということについては、慎重にやってもらいたいということを、現実に私は外国に行って聞かされたこともあるわけであります。そういうような面で手ぬかりのないことが行なわれなければできぬと思うのであります。これは建設省も十分ひとつそういう点を意思疎通されて、せっかくできました法律を実施するにひとつ支障のないように、特にあなたのお話にあった、やはり一貫性を持ってやっていただかないと、その間交差のところもあるし、いろいろなところもあるので、何かこつ然とある小部分にそんなものができ上がってそれで事足りるということでもなかろうと思うので、こういう点についてひとつ今後も努力を願いたいと思うのです。  私は最後に政務次官——大臣が来ておりませんが、前回坪川さんにもお話したことでありますけれども、もともとこの法律というのは実はなかなか折衝重ねる中で、もう少し明確な表現をしていかなければできないというところ、あるいはまたもっと積極的に法律の一部を改正をしていかなければできないという問題もあったけれども、それが直ちに結論が得られないということからして、その字句の表現の中に「財政上の措置その他の措置を講ずるように努めなければならない。」というような抽象的な表現の出ているところもあります。あるいはまた第五条、先ほど申しました道路整備五カ年計画の問題についても配慮しなければならないということが規定をされているわけですけれども、その具体化には今後の努力が必要になってくるわけであります。あるいはまた第四条の道路部分の自転車道だけでなしに、専用の自転車道整備の問題等についても、やはり積極的なものがなければできぬと思うのです。したがって今後このものが適切に実施をされて法律が考えているような目的を達成するかどうかということは、かかってこれを実施していく建設省の熱意、今後の努力というものにまつところが多いと思うのであります。同時にまたこれを提案をされた中心になられた方々を中心としてわれわれ議員の努力も必要なところでありますけれども、こういうふうな意味で建設省側の積極的な努力をわれわれとしても要望しなければできぬと思うのであります、法律を通す以上。そういうふうな点について政務次官ひとつ大臣にもよく連絡をされて、今後ひとつ政務次官としても責任を持って、あなたは道路五カ年計画のこの問題についてもタッチをしているわけでありますから、こういう点について善意のある努力をお約束をいただきたい、決意を披瀝を願いたいと思うのでありますが、この点について政務次官のお考えをお聞きをいたしまして、私は質問を終わりたいと思います。

田村良平自由民主党建設政務次官

○政府委員(田村良平君) お答えいたします。  御趣旨のとおりでありまして、最近のいわゆる交通ラッシュに伴います事故、特に事故死等の件数はたいへん多くなっております。こういった新しき輸送網の整備体制のためにいろいろ問題点もありますが、特に自転車道というものにつきましても、長い間の懸案であります。御協力をいただきまして成立するならば、これから仰せのような内容の充実、あわせまして新道路整備五年計画の実施の検討に入っておりますので、それらも勘案いたしまして御趣旨を生かし、また法の趣旨を貫徹でき得ますように、誠意を持って努力をいたしたいと考えますので御答弁申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 警察庁のほうにお尋ねいたします。いままでは自転車交通というものが被害者の立場でものを考えておったわけです。今日の車道というものは自動車が横行して、人も自転車もないというような状況なんですが、たとえ専用道路ができたとしても、この専用道路は一方交通であって、交差点がないわけじゃない。今度は、自転車も高度にスピードが発達しておるそうでありますから、人に与える、加害者の立場が見られるのじゃないかと思うのです。これに対する、自転車そのものの構造の問題それからスピード制限をどうするかという問題交差点、あるいは自分の庭先に自転車専用道路ができた場合にそれに対する歩行の問題あるいは歩道車道併置の道路の中にある歩道と自転車道との関係、これらをどのようにしていくのか、それをひとつこまかく聞いておきたい。今日の自転車そのものの構造上のことも私はよく知らないものだから。八十キロくらいの走力を持っている、スピードの出る自転車もあるそうであります。これらはもう凶器です、こうなってくると。したがって、自転車が歩行者に対して加害者になるような、機械と構造上の問題それから交通の問題等、どういう実態があるのか。それから今度この法律が通った場合には、どう規制しようとするのか。この三つ。自転車道のケースからひとつ考え方を、これは構造上の問題は道路局長が先ほど話したからいいと思うのでありますが、交通上の問題を説明願いたい。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) 今度の自転車道の法案ができまして、こういった措置がとられますと、確かにいろいろの問題が一部出てまいるかと思います。一つは、道路がところどころ交差点でとぎれますので、その際の右折、左折の方法をどうするかといったような問題もございます。これはむしろ横断歩道で歩行者をひっかけるというようなケースもあろうかと思いますが、自動車と自転車との交錯といったようなことになるわけであります。こういった点につきまして、一般的なルールをきめることをいろいろ検討いたしましたけれども、たいへん困難でございます。やはり個々の交差点について十分検討した上で、自転車の通行すべき部分を表示等によって矢じるししまして、そういった形でもって最も適切な方法を講じてまいるというような検討をいたしております。  それから特に自転車と歩行者との関係でございますが、従来歩道であったものをこの法律にいう部分としての自転車歩行者専用道路といったようなことで指定してまいりますと、ただいま御指摘ございましたように、今度はかえって歩行者に対して有害であるというような場合が多分に出てまいろうかと思います。一応今度の道交法の改正措置では、法律的な措置といたしましては、この場合自転車は歩行者の通行を妨げてはならないというような規定を設けておりまして、これに違反すれば罰則がかかるというような規定を設けたわけでございます。しかしながら罰則がございましても、現実にはなかなか、そういった事例が多くなればたいへん困るわけでございます。実際の問題としてどうなるか。これもやはりその道路の幅員の問題とも関係してまいりますが、でれきばペイント等によって区画をいたしまして、同じ自転車歩行者専用道路の中でも、自転車の通行部分と歩行者の通行部分とを分けることが望ましいというように考えております。この場合いまの規定がございますから、ペイントで書きまして歩行者の通行部分を越えれば歩行者の通行を妨げたということで罰則を適用するという形態になろうかと思います。こういった点につきましては、実際の取り締まりの上でも慎重に配慮してまいりたいというように考えておるわけでございます。  また自転車の専用道路ができましたような場合に、ただいま御指摘のございましたように、最近特にスポーツ用の自転車になりますと、たいへん高速でございます。特別な事例でございますけれども、中には無謀な人がおりまして、たとえば日光のいろは坂をペダルを踏んでいってがけ下に飛び込んで死んでしまったというような交通事故もあるわけでございます。そういったような暴走をされますと、これは自転車専用道路の形態にもよりますが、あるいはたんぼの中に突っ込んでしまうというような事故が起こらぬとも限りませんし、さらに最悪の場合には、沿道にいる人に迷惑をかけるというようなことも起こらぬとも限らないわけでございます。こういった速度についてどういった規制をするか、こういった点も実態をよく見つめまして検討をしてまいりたいというように考えております。  以上、そういった点についていろいろと考慮はいたしております。あるいは夜間の問題、夜の問題などにつきましても、交差点に出てまいりまして、突然いままで、専用道路を走っておった者が交差点へ出てきてスピードが落ちないでひっかけられるというようなこともございますので、こういった点について自転車の塗料その他で、もっと視認性の高いものにするとかといったようなことで指導をしてまいるということも考えられるわけでございます。しかし現実には、なお実際の通行状態を見ないと判断できないいろんな問題が予想されるわけでございます。専用道路をつくりまして、たとえば部分である場合に、一方通行がいいか総合通行がいいかという問題がございまして、ほんとうは一方通行がいいと思いますけれども、たとえば一方通行でございますと、一方通行にしたために、あの店で物を買い、しばらく行って別の店で物を買うというような場合に、一々車道を横断されるとよけい危険であるというようなことも出てまいります。また歩行者は優先通行を認めておりますので、自転車歩行者専用道路の場合にはこれとの関係をどうするかというような問題もございます。こういった点、まだ経験のない交通状態でございますので、私ども机上論としてはいろいろ検討はいたしておりますが、なお結論が出ない部分がいろいろございます。今後、現実の問題となってまいりました場合にどういった方法が最もいいか、慎重に配慮してまいりたいというように考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 交通局の交通規制課長がおいでになっておりますので、お伺いしますけれども、自転車事故によるものの件数、そういうものがお手元にございますか。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) ちょっと十分な資料を手元に用意してまいりませんでしたが、昨年の死亡事故、交通事故による死亡事故の中で、死亡事故が、はなはだ申しわけないのですが、手元にございます資料は昨年の十二月末まででございます。総死亡事故が一万三千百十九件でございますが、この中で自転車乗車中の者が千六百三十九件ということになっております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 そうしますと、自転車に乗っている者が千六百三十九件で、そのほかはどういうふうなことになりましょうか。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) ただいま申し上げました数字は、交通事故のすべての死者の数でございますので、自転車で乗車中に死んだ者が四千百九十四名、それから原付あるいは二輪の自動車、こういうものの事故が二千四百七十件、その他歩行者事故が四千五百三十七件、なお、このいずれにも入らないその他事故というのが二百七十九件、そういうことでございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 自転車に乗っている人がやられたのが千六百三十九ですね。自転車でひっかけて事故を起こして人に危害を与える事故がありますね、そういうものを調べておりますか。自転車に乗っている人が危害を与える……。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) ただいま申し上げました事故は、自転車に乗車中の者が千六百三十九名なくなった、こういうことでございます。したがいまして自転車にひっかけられました者はこの歩行者事故の中に入っているわけでございます。それが何名であるかちょっと資料を用意してまいりませんでしたので、たいへん申しわけございません。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 けっこうです。  構造令のことで道路局長にちょっとお伺いしたいと思いますが、この第二条に歩道、車道、緩速車道というものがございます。この緩速車道の中に「主として自転車、荷車等の緩速の車両の通行の用に供することを目的とする車道の部分をいう。」ということになっております。この自転車が今度は歩道と一緒になるわけですね。自転車道というものと、それから歩道とが一緒になってくるというようなことになりますね。また自転車の専用道路ということも考えられているわけですね。そしてあと残るのは荷車ということになるわけでございますが、これはどんなふうに考えておいでになりましょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 実はその道路構造令、先ほどから言っておりますように、これを改正したいということでいろいろ案をつくっておるようなわけでございます。その案の中の骨子は、やはり車道と歩行者、自転車が分離するというような幹線道路については分離するという考えでございまして、一番自転車が多いところでは、車道の外に自転車だけの通る自転車道をつくって、その外に歩道をつけるというようにただいま考えております。ただ非常に自転車も少なく歩行者も少ないような場合には、いまの自転車道と歩行者道を合わせた自転車歩行者道をつくろうという考えでございます。その場合に荷車はどうするかということでございますが、これは実際いまのところ荷車はほとんどないということで、もしか必要ならばいまのそういう自転車道のほうを通ってもらうということになろうかと思います。これはまたいろいろ道路交通の公安委員会とも相談しなければいかぬと思いますが、そういうことになるのではないかというように考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 規制課長のほうはどんなお考えでしょうか、いまの問題。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○説明員(井口孝文君) 荷車等につきましては、いま言うように一応この自転車道の範囲というふうにいままで考えておりましたわけでございます。荷車の通行はそういったことで一応いままでの交通のルールでまいりますと、やはり一般の車道を通ってもらうことになってまいるかと思います。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 荷車もやはり地方に行ってはまだまだ見捨てられたものじゃないわけであります。いずれにいたしましてもこの課題からはずれておりますので、これは後日に譲りまして、いずれにいたしましても道路構造令の改正というものにも相当大きく影響を与えてくるわけであります。交通安全規制法にも影響してまいりますし、道路法の根本的なものからもまた改正していかなければならない、こういう点もあわせて次の機会にはお伺いいたしたいと思います。  そこで、先ほど松永委員からもこまかくいろいろ質問等がありまして、第五条の点にも触れておられましたけれども、私もこの第五条の問題についてもうちょっと深く聞いてみたいと思うのです。この交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法、この三条に「昭和四十四年度以降の三カ年間において実施すべき交通安全施設等整備事業に関する計画の案を作成し、昭和四十四年六月三十日までに、都道府県公安委員会並びに同法第十三条第一項に規定する指定区間外の一般国道の道路管理者及び都道府県道の道路管理者に提出しなければならない。」このようになっておりますが、これは四十四年の六月三十日までに提出されているわけであります。この提出されている中に、今回の自転車道の件がどのように考えられてきておるか、その点をちょっと伺いたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 交通安全施設の整備に関する緊急措置法、これで市町村、県及び国の指定区間、この三つを全部総合いたしまして、全体の計画にしているわけです。これが国が負担または補助をする特定事業と単独事業に分かれるわけですが、いまの、その当時、昨年の六月三十日に出ておりました中で、多少その後の情勢の変化があると思います。いまそれを集計いたしますと、現在のところ国が補助または負担をする特定事業としては、自転車道、これは道路の部分になる自転車道ですが、これが三十二キロで二億七千万円、自転車歩行者道これが四百四十キロ、八十七億、また単独事業、これも相当単独事業のほうはかなり変わると思いますが、大体推計の価になるかもしれませんが、これで自転車道が三十二キロ、二億四千万、自転車歩行者道が九十四キロで十億、両方合わせまして自転車道が六十四キロの五億、自転車歩行者道が五百三十四キロの九十七億というような数字になっております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 交通安全施設三カ年計画、四十四年——四十六年に基づきまして、歩道橋及び自転車道を大体六百キロというふうに予定されているのでございますか。その点と、大体四十五年度におけるこの自転車道をどのように見ているか、この点。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) いま説明いたしましたのは四十四年から四十六年の単独事業を入れました計画でございまして、自転車道と自転車歩行者道を合わせまして、大体五百九十八キロ、百二億という数字でございます。それに基づきまして、四十五年度の計画は、先ほど説明いたしましたが、国の、これも単独事業を入れまして、両方合わせまして、延長約二百キロの、事業費として三十三億ぐらいが予定されております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 四十五年度から始まる道路整備五カ年計画十兆三千五百億ですか、この新設改修の道路には原則として自転車も通れる歩道につけたいということが、先ほどの松永委員とのお話しのやりとりの中にもあったように思うわけでありますが、この点をもう一回私は明確に聞きたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 道路といいましても、非常に国道から市町村道までございまして、いまの道路財源で市町村道の末端までということは非常に困難だと思います。少なくとも国道、または幹線の道路、及び街路、幹線の街路こういうものについては、自転車と歩行者の通るところをつくりたい、非常に先ほど言いました自転車が少ないところは自転車と歩行者を一緒にする。多いところは自転車と歩行者を別々のゾーンをつくるというような考えで、計画を進めておる次第ございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 全国の市町村でどれくらいの計画を立てられておりますか。専用道路。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 自転車専用道路について、まだ私どものほうで各県からこまかい資料をとっておりませんので、ちょっといま数字はわかりかねる次第でございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 交通安全施設等整備事業に関する緊急措置令の第四条、この点についてはどんなふうにお考えになっておりますか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 通学路につきましては、これは四十二年に通学路の法律ができまして通学路を指定いたしましたが、さらにその延長を延ばしまして、通学路についての交通安全施設の整備をはかっておるわけでございます。この中には、いま言いました簡易的な歩道、こういうものが重点になって整備されるものだと思います。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 これにも当然含まれてくるのですね、どうなんでしょう。この自転車道、この法律はですね、当然この中にも関係してくるわけですか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) 当然この中で歩道をつくるということとあわせて自転車の通学が多いような場合は、それを考慮する必要があろうと思います。ただ、いまの実情を見ますと、通学路について歩道をつけるという場合に、なかなか自転車道までつけるだけの道路の幅がないのが現状じゃないかと思います。そういうことはもちろん道路を広げれば別ですが、広げない現状のままでやりますと、やはりその路側に簡易な歩道をつけるというようなことが、いまの現道路をそのままにするとそれが精一ぱいではないか、それが現状ではないかと思いますが、趣旨から言えば当然自転車についても考えるべきものだと思います。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 そこで、現状の狭いのをどういうふうにして規制をし守っていくか、そこに問題点があるわけですね。これからつくられるものはこの計画の中にあると思いますけれども、さて現在、この四条でいきますと、七月三十一日までに当該計画を国家公安委員会及び建設大臣に提出しなければならないと、こうなっておりますね。そうなりますと、この法律の条文に対しても当然含まれてこなければならない。それから、その以前の、いま局長の言われた現実の時点でどういうふうにして狭い道をどうやってつくり出していくか、それが解決を先にされなければ安全を期すということはなかなか容易じゃない。それにしても、日本の道をずっと考えていきましても、ハイウエーをつくるにしましても一車線とか二車線とか、高速道路をつくってもやっとそれだけしかつくれない。もっと広範囲に二十年、三十年、五十年計画を立てたその高速道路ならば、もっと初めから大きな車線幅をとっていく考え方もしていかなければならない。ところが、それらがみんなそのときだけの考えで、もう自動車量もうんとふえている、交通量はもうますますふえてくる。そうしてきますと、当初計画を立てたものがいまはもうすでに高速道路も、空港へ行く高速道路も、一台ひっかれればずっとつながってきているというような形になっております。したがいまして、今後この五カ年計画なりあるいは交通安全施設事業に関する三カ年計画にいたしましても、それらの上から立っての見通しでなければなりませんし、また同時に自転車道もそうならなければならない、このようにも思うのですが、いまの時点の道をどうしていくか。将来に対する考え方と、大臣がちょうどおいでになりましたので、この問題についても大臣からも御答弁を願いたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○政府委員(蓑輪健二郎君) まあ交通安全という見地から考えますと、市町村道の狭い道路、ほんとうに私たちはどうしていいか、非常に早急にこれを安全施設をつくるといっても幅がない。また、市町村道の中でそれ以外のものを通学路にして、あんまり交通が通らない道路を通学路にするというのも一つの方法だと思います。実は、やはり交通安全施設の三カ年計画というのは、現在の道路の現状の中で不足しておる安全施設をつくろうという考えでございます。ただ、それだけじゃもちろん間に合わないわけです。やはり道路の改良なり局部改良とかそういうものをあわせてやっていかないと、やはり交通の円滑、交通安全は期せられないだろうと思います。やはり交通安全施設の三カ年計画というのは、現状についての施設をまずやっていく。現道路についてのいまの幅員その他の施設でできないようなものについては、重点的に道路の改良なりそういうもので取り上げていくという考えを持っているわけでございまして、実は先生もおっしゃいましたように、初めから広いものをつくっておけばいいじゃないか。私たちいまの車の台数の増加からいいますと、東名高速でもそれはいまには四車線では足りなくなると思います。ただ、それをいま六車線なり八車線にいま用地を買ってしておく、もちろんそれのほうが望ましいと思いますが、そういうことをしておきますと、なかなかこれはまあ財源の問題で長い延長ができないということもございまして、まあある程度の交通の台数に適応するような道路をつくる。さらにそれ以上のものについては、その後の計画でつくっていくというような考えにならざるを得ない点、御了承願いたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 交通安全についてはもう政府全体としてこれは非常に重大な関心を持っておるのでございます。道路が十分に整備されれば交通戦争がなくなるかというと、必ずしもそうじゃないという面があるのでございまして、特に最近における日本の交通事故の激増の状況を見ますというと、どうもドライバー自身のマナーに相当大きな原因があるということがございます。最近、地方において道路を整備したために非常に交通事故が起こるようになったということもございますので、その点は建設省のみならず、警察あるいは地方自治体全部でこれはやらなければならぬと思っております。ただし道路が非常に狭いために、それからガードレールとかあるいは信号等が整備していないために、これが改善すれば相当防げるという状況も確かにあるのでございますので、その意味におきまして今度、道路構造令を改正しようと思いまして、そのときには十分にそうした点を配慮しておきたいと思っております。  その次に、この道路整備計画の中に相当余裕のある道路用地の先行取得をすべきである、これは私も原則として賛成でございます。ただし、これをこれだけに重点を置きますというと、現実に道路需要が急速にふえてそれに対応するだけの全体の財源がございませんという現状からしますれば、その目的のために今度は現在梗塞状況にある道路整備がそのためにおくれるということでこれは必ずしもそれだけではいかない。そこでまあ現在のところはでき得るだけ、少なくとも数年中に、二、三年かかればもうすぐに梗塞状況になるというようなものは当然これは避けて、余裕のある幅にすべきであるが、まあ、少なくとも十年後程度であるならばこれはまあ、その事態を見なければならぬというふうな考え方で進めたいと思っております。要は、今後の道路財源をどう確保するかとも関係がございますので、御指摘の点は十分に配慮いたしまして、今後交通安全と道路そのものの有効利用という観点から検討していきたいと思います。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) ちょっと速記をやめて。   〔速記中止〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 速記をつけて。  それでは、ほかに御発言がなければ、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、これにて質疑は終局いたしました。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますから、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、討論は終局いたしました。  それでは、これより採決に入ります。  自転車道の整備等に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 先ほどに引き続きまして不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案について質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 これは大臣に伺っておきたいんですが、大体質疑は終わったわけなんですが、ちょうど不動産鑑定士法が成立して、今日政府でも非常に重要視して地価公示法等にもこれを採用しておりますが、一体不動産鑑定士が鑑定評価した額、評価をほんとうに信用しているのかどうかという点、またこれからこれを信用しようとするのか、その点をひとつ伺いたいんです。ただ、問題は民間の場合と、公共事業の場合と二つあろうと思うのです。一番問題になるのは、土地の収用、買収等にこれらの鑑定評価というものを基礎としてすべての執行に当たるか、事業の執行に当たるかという点であります。民間の場合には、いまここに大蔵省鑑定関係の参事官等、国税庁の森本参事官来ているそうでありますが、民間の場合には、これらの土地の評価、不動産鑑定士が行なった鑑定評価に対して融資対象にした場合に、銀行はこれを鑑定士の評価というものを正しいと見ているかどうか。またこれらの問題は、たとえば国税庁に言わせる場合には、相続の場合等どういう実態でこの不動産鑑定士の鑑定評価額というものを認めているか伺いたいのです。それで根本さん、あまり簡単に返事しちゃいけませんよ。公共用地の取得の場合には、どうしても前年度に積算された、予定された予算というものをみんなしょっているわけです。予算をつける場合には、前例によるところの、まあこまかい計数はしているでしょうけれども、まあ前年の夏ぐらいのものと、いままでの過去の経験によるところの実態からくるところの予算づけということは通常行なわれているものでありますが、時代は流動しています。物価は政府のおかげでどんどん上がっております。これは政府が一生懸命上げてくれるから地価も上がるのであります。この場合ですね、一年たち一年半たった後にいよいよその仕事をする、買収なら買収しようとする場合に、鑑定人の評価、鑑定というものをそのまま受け取って土地の買収に手を出していいかどうか、こういう点であります。そうして、もしもですよ——時間がないから全部言っちゃいますが、もしもそれらの問題が信用しているのだということが明らかにあなたのお口から出るならば、この法律が通った暁に、全国の公共団体並びに関係機関に、鑑定士の鑑定評価というものを尊重してこれによって買収を行なえという指令を出しなさい。それから大蔵省は、銀行で融資をする場合に、この鑑定評価、この額が正しいものとしてこれに対する——銀行によって違うでしょうが、五〇%、その価格の五〇%貸すとか、あるいは幾ら貸すとか、私金借りたことありませんからわかりませんけれども、そういうような基準があると思うのです。基準はどこまでもこの鑑定士の鑑定評価による額が正しいのだという認め方をしているということを、全国の金融機関にこれを通牒をしなさい。それから国税庁は、税金の場合あるいは遺産相続の場合の評価というものを、これは多少違うのはわかっているのです。これはいままでの審議を見て明らかになっておりますが、この鑑定士の評価というものを基礎にした価格をもってすべて行なえという通牒を全国の税務署に通牒を出すこと、これはこの不動産鑑定士の品位と技術を高め、そうして地域社会に住むわれわれが安心してこの諸君にものが頼めるということによるわけであります。  それからもう一つの問題は、公共事業の場合の土地の買収にくる。その場合には、行政庁のほうで、いやおれのほうでも鑑定士に鑑定さした額でおまえのほうに相談にきているのだ、売ってくれ、こう言ってくる。しかし、被買収者のほうは、やはり同じ鑑定者に対して、同じ鑑定士——人間は違うでしょうが、資格を持っている者に対して鑑定してもらったらこうだ、だからこの価格で買ってくれなきゃいやだと、こういうことになる。そういう場合には一体どう処理をしようとしているのか。現状では何といっても大きな予算の壁というものを持っている。そうしておのおのの立場、売り手買い手ともに評価をさした価格を持ちながらあとは権力によって、買収者という権力によって公共事業の名において、被買収者に対して大きな圧力をかけているのが、今日の公共事業の買収方式の実態なのであります。したがって、そうした矛盾と、公共事業がスムーズに行なえないという実態から見て、建設大臣はこの法律に対する考え方をひとつ明らかにしてほしいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 専門家の田中先生から御指摘になったように、これは非常に鑑定士の責務は重大なのでございます。今日まで土地評価については売り手と買い手、それからそれを需要する人の事業目的と、いろいろ錯雑な要求で非常に大きな差があるんでございます。これを客観的に評定というか判断するのが非常に困難なために、日本の土地問題というものがますます複雑化している。これが特に公共事業等において、いわゆる土地収用等になりますと、ますますこれが判断の材料が客観的に出されない。こういう状況のもとに地価公示法というものを皆さんの御賛成を得て設けていただいた。地価公示法を制定した以上は、これを客観的に鑑定する審判官がいなきゃならぬ。政府が単独にやりますというと、これは政府がかってにやったとか何かいろいろ言われる。そこでいわゆる土地鑑定士をどうしてもここは法定して置かなければならぬ。これがいわゆる土地鑑定士の制度が設けられたゆえんでございます。今日までなかなかそれが数的に非常にに充足されていない。今日は公共事業がほとんどあらゆる地方において、あらゆる地方自治体においてもこれを遂行しなければならぬ今日になりましたので、今回の議員立法に基づく修正がなされたものと思うのでございます。そこに若干の危惧があるという見方もありまするけれども、それについては先般来十分なる講習その他について措置をして万全を期するという措置ができました以上、これら権威ある専門的な鑑定士において評価されたことを政府が尊重することは当然でございます。したがいまして、政府が公共事業で土地収用等の評価するときには、それを尊重して、それを基礎として算定するということは、これは当然でございます。ただ評価された金額そのままで固定的に全然動かされないということは、現在の土地収用その他の事業執行上あまりにもこれは固定してしまうと、かえって行政運用上の梗塞状況を持ち来たすおそれもありますもので、それをやはり尊重していくという程度が適当ではなかろうかと考えているのでございます。こういうふうに考えている以上は、国の機関で実施する場合のことはもとよりのこと、政府がある意味において管掌し、ある意味において関連あるところの公共事業等については、土地の価格について鑑定士の評価を基準として、これを尊重して実施すべく行政指導することは当然やらなきゃならぬと思い、そういうふうに措置したいと存ずる次第でございます。

三島和夫大蔵省理財局鑑定参事官

○説明員(三島和夫君) 大蔵省の国有財産の評価の関係について申し上げます。  大蔵省の国有財産の評価につきましては、従前からいろいろ批判等がございました。それで昭和四十年の十一月、国有財産中央審議会におきまして、民間精通者の意見を効果的に導入をはかるように、こういう答申がございまして、その結果、現在では国有財産の評価につきましては、民間精通者の意見を尊重するということで、現在評価を行なっております。この場合に、民間精通者の意見価格は、最終的に大蔵省自体が評価いたしましたものと、民間精通者から聴取いたしました意見価格の内容を十分に検討いたしまして、相互勘案して決定する。かように民間精通者の意見価格は重視するという方向で現在進んでおります。なお地価公示につきましては、今後地価公示をいたしますと、この地価公示価格はやはり適正な地価というふうにわれわれは考えて、これをさらに導入して評価していきたい、かように考えておる次第でございます。  先ほど金融機関のお話がございましたが、私直接金融機関の担当の者でございませんので、ちょっとお答えいたしかねますので御了承を願います。

森本達也国税庁長官官房参事官

○説明員(森本達也君) ただいま御質問のありました不動産鑑定士の鑑定価格を尊重するかどうかという御質問につきましては、私どもが相続税の価額を評価するにあたりましては、もとより売買実例及び精通者意見等を十分に参酌いたしまして定めるわけでございまして、そのときにおきまして、不動産鑑定士の御評価につきましても、精通者意見の一つといたしまして十分に参考いたしてやっていかなければならないと存じます。

田中一日本社会党

○田中一君 当然のことでしょうが、被買収者が不動産鑑定士に委嘱して鑑定してもらった価格と買収者のほうで鑑定した価格と違いがあったならばどうするか、ということを伺っておきます。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 専門家でありますれば、そう大きな差がないということを私は信じたいんです。がしかし、その間に、鑑定士も人間でありますから、物理的に計算するには評価のことでございますから、若干の差のあることも当然であると思います。そうした場合の価格をどう見るかは、結局は土地収用をする場合にあたって特に出てくると思いまするので、それは収用委員会でその判定をしてもらうことが妥当ではなかろうかと考えておる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 収用委員会ということになりますと、収用委員会の問題に触れますからやめますが、時間がないから。ただ、尊重するということは非常にうまみのあることばでいいんですが、私は前段に言っているように、あなた方は予算という壁を持っているんです。予算をつくる当初から事業をする対象物がわかっているんですから、これをいままで鑑定していないはずです。買収価格を算定するには、前年度、前々年度あたりの実績からくるところの見積もりといいますか、そういうもので予算をつくっていると思います。むろんこれには道路一つつくるにいたしましても、道路の起点が、路線がきまらなければできない。だから、予算という壁はこれはもう別でございます。予算の壁は、もし足らなければいつでも予備費から出します、こういう態度をとるのが建設大臣の公共事業を行なう立場として当然の役目なんです。ですから、ここでひとつ、予算の壁なんというものは、もうこんなものはどこの時点になるかわからないんですから、これは決して尊重しません、どこまでも実態からくるところの評価で買収を行ないます、同時に相違があった場合には、内容というものはひとつつぶさに検討しながら正しいものをとります、こういう答弁が国民としては望ましいわけなんです。だんだん予備費を持っております、相当。予備費でやればいいんです。根本さんのような力ある政治家ならできるはずなんです。ですから、これはひとつことしからそういう姿勢で公共事業を行なうんだと、そうしていわゆる民意というか、官僚独善じゃなく、この制度というものを活用してやっていくんだという答弁がほしいんですが、その答弁はどうでしょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) どうも答案まで教えられましてありがとうございます。田中先生御指摘のように、予算は、どこまでもこれは予算を算出するときの標準の単価といいますか、こういうことでございまして、必ずしも予算単価そのものですべてを押しつけるということは、特にこの建設省の仕事ではできないのでございます。土地は、予算単価はもう全国一本でこれは出てくるわけでございまするが、実行する場所が非常に違っております。その意味におきまして、これはどこまでも予算単価でございまして、実施は、いま御指摘になりましたように、土地鑑定士のほうでこれがしかるべきものだということで出されたものを尊重して、周辺の状況でこれは判定していくということが私は正しいと思います。しかも、その際、先ほど御指摘のように、評価されたことが、これは同じ人ではないわけですが、被買収者と、それから政府が頼んで鑑定者との間の差がある場合には、これはやはり最も公平な機関であるところの土地収用委員会で判定を求めるというような配慮をしてまいりますれば、ここに大きなトラブルがなくなると、かように考えておる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 もう時間がないからやめるんですが、またこの次の機会に譲りますが、大蔵省のほうに……。銀行等で、鑑定士が評価したのを、そんなものはだめだと、半分ぐらいしか見込めないといって金を貸してくれないところがあるんだそうです、金融機関には。だから、これは大蔵大臣にひとつ委員長から念を押して、当委員会にそれで答弁を求める。そして、それができたならば、さっそく全国の金融機関にその通牒を出すというように要求していただきたいと思います。その返事を伺いたい。  それから、いまの建設大臣の場合でも、どうかひとつ、地建、その他道路公団、住宅公団等々、たくさんの事業団体がありますが、これに対して、この問題を、いま御発言の問題を通牒を出していただきたい。そして、必ず不動産鑑定士の鑑定評価を受けろと、これを尊重して、そうして予算の壁というものは何にもないんだと、自由濶達に国民に答えろと、こういう意思を通知していただきたいんです。末端の現場の用地係というのは悲惨なものなんです。予算が通る、それは全部事業別に事業費がつく、用地費はこれだといって与えられる、その用地費を中心に買収にかかるわけなんですよ。そのために、かわいそうな督促とか、あるいは労働強化とか、二級酒——いま二級酒じゃないでしょうけれども、酒一本でも持って夜討ち朝がけして、それで対象の人たちのところへ行っているわけなんです。悲惨なものなんです。収用委員会へかけることが一番最善の道なんです。この問題は別に論じますが、とにかくいまのような通牒を、全国の公共事業を行なっているところに通達を出していただけますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 先ほどもお答えしたつもりでございまするが、土地鑑定士の評価を尊重してやるようにという通知は出します。ただし、田中先生御指摘のように、予算には全然拘束されないなどということは、これは言う必要はないことだと思います。これで尽きていることでございますので、その点は御了承のほどをお願いいたします。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 田中委員御要望の大蔵大臣に対する質問の内容は、委員長に御一任願います。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 大臣が、土地対策について、大量の宅地開発用を確保するためにも、地価公示制度による公示価格を活用して、そうして今回の不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案を設定して、そしてこれに対する拡充をはかろうと、こういうふうなお話がございました。先ほども私が申し上げておきましたのですが、今回のこの法律案によって、その鑑定士のレベルダウンにならないような点、もう一つは、四十五年、四十六年のみである、もう繰り返さないということを、大臣からひとつ確約を願いたいと思います。  さらにもう一つ、いま大蔵省のほうからおいでになっておりますが、森本参事官から、大臣の質問にあわせてちょっとお伺いしたいんですが、地価公示制度による公示価格と、固定資産税の課税標準額を結びつけていく、そういうように土地税制を改善すべきであるとこう私は思うわけですけれども、大臣のお考えを伺って、また大蔵省の森本参事官に将来に対する考え、事務官としての考え方をひとつお聞きしたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) いま御指摘になりましたように、これはこの制度をそのままずっと続けていくということは適当じゃないのでありまして、御指摘のように四十五年、六年の二カ年に限って、これはその間に十分に訓練した人だけに限って許すべきものと存じます。

森本達也国税庁長官官房参事官

○説明員(森本達也君) ただいま御質問の固定資産税でございますけれども、私どもの評価は相続税でございまして、固定資産税はないと心得ておりますけれども……。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 何ですか。

森本達也国税庁長官官房参事官

○説明員(森本達也君) ただいまの御質問でございますけれども、私どものやっておりますのは相続税でございまして、固定資産税の評価とは違うわけでございますが。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 土地税制を改善していくような考え方はないかと言っているんです。

森本達也国税庁長官官房参事官

○説明員(森本達也君) ただいまの御質問でございますけれども、土地税制の問題は、国税庁の所管事項でないわけでございまして、私どもの答弁の範囲外だと思っております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 じゃあ、いまの質問は所管じゃないそうですから保留をいたしますが、いずれにいたしましても、大臣はこの地価公示制度による公示価格と、そして固定資産税の課税標準額を結びつけていく、土地税制を改善していかれる考えがあるかどうか、この点。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 私のほうは、税制の問題について私が発言をすることはどうも適当ではないと思います。これは御承知のように自治省の問題でございます。そういう意味において、こういう御意見があったということは自治大臣には通じておきまするけれども、いずれこの点については別の委員会等で御審議になると思いまするが——その点で御了承お願いします。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 他に御発言がなければ、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、これにて質疑は終局いたしました。  それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますから、討論はないものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、討論は終局いたしました。  それでは、これより採決に入ります。  不動産鑑定士特例試験及び不動産鑑定士補特例試験に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  午前の審査はこれにて終わり、午後は二時から再開いたします。    午後一時十分休憩      —————・—————    午後二時十三分開会

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) それではただいまから建設委員会を再開いたします。  まず、委員の移動について報告いたします。  本日、小山邦太郎君、林田悠起夫君が委員を辞任され、その補欠として岩動道行君、矢野登君が選任されました。     —————————————

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 午前に引き続き、河川法施行法の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 こうした改正をしてもいいような地方財政なのかどうかということが第一点なんです。  それから施行するにあたって、本年度以降の計画のものをするのか、あるいはだまってずばりと年度で、四十五年度から全部そうなるのか、ことに継続的な事業がどうなるのか、その事業に対する将来の増減ですね。この場合にはその事業に対しては新しい負担で行なうのか、あるいは従前どおりの補助率でもってやるのか、そうした点もう少し詳しく説明してほしいと思うのです。地方財政の問題については、自治省のほうから説明を受けますが、この種類の非常に単純な改正案は、そうくだくだと河川全体の問題について質問しません。質問すると、結局あめのように引き延ばしになるとお互いに困るから、そういう意味で考え方をひとつ聞かしていただきたい。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 地方財政がよくなったかどうかということでございますが、これは見方によっていろいろ違うと思いますけれども、少なくとも昭和三十五、六年のときは地方財政が非常に困っておったときです。そのときに河川法の改正が行なわれましたので、そのときには、御承知のように、交付税率も引き上げたような状況下でありましたので、施行法において特例法を設けた、こういういきさつだと私は存じております。その時代に比べますれば、相当程度、地方のやるべき仕事はたくさんふえたけれども、収入面においてはその時点から比べればよくなったことは、これは否定すべきことではないだろう。  それからもう一つは、われわれのほうとしましては、でき得れば補助率は上げて、しかも事業量がふえるということが執行官庁としては望ましいことでありまするけれども、特に河川においては特定財源というものがない。そのためにどうしてもほとんど一般会計からの予算でまかなわざるを得ないということ、それからさらに、後ほどいろいろ宮崎先生から御指摘になるように思われまするが、いまから五年、十年前には都市河川というのはこれほど重要河川がなかったのですが、あっても災害がなかったのです。そういうものが出たために、全体の事業量がふえてきた段階において、本法に規定しておるいままでの四分の三を三分の二にするという、時限立法としてのいまの施行法がきた段階でこれをそのまま延長するということは、やはり政治的に困難な状況になりましたので、やむを得ず実は一部改正案としてお願いするという段階になった次第でございます。  で、いま田中先生から御指摘になりましたのですが、継続事業がどうだとかいろいろこういう具体的な問題については、河川局長からひとつ説明させていただきます。

田中一日本社会党

○田中一君 ちょっとその前に。そうすると、ほかにもっと策がなかったのですか。この改正の発想、この案文の発想は、大蔵省方面からの相当な圧力もあってやったのか。いまあなたが言っておるように、建設省としては事業量の増大のほうは好ましいことだ。事業量がふえたほうがいいのです、あなたの場合には。国土保全の役目を果たしているあなたにすればそうなんです。財政上の理由でもって大蔵当局からこういう改正案というものが提示されたのですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは御承知のように、本法それ自身が三分の二になるということを規定しておって、そうして施行法で補助率を特例として上げたわけです。それが時限立法でもう時期が来たから、当然これは大蔵省としてはもうこのままにいくのだと、こういう姿勢できたわけです。それに対して、それは法律上の何と申しますか、しゃくし定木な解釈ならそれはそうである。しかし、現実の状況から見れば、いま河川といっても大きなダムなんかをやる場合に、一挙に四分の三から今度は三分の二になる。地方自治体なんかはこれはとても耐え切れるものではない。大規模のものについても、これは実質上工事を停止しなきゃいかぬということになるならばこれはたいへんなことじゃないかと、それは政治的にいま直ちに時期が来たらやめるということはけしからぬということで、相当実は予算の編成にあたって論議したわけです。その結果、むしろ大蔵省がおりまして、それでは暫定措置としてこういうふうなところでいこうじゃないかというようになったわけでございまして、法律のたてまえが実は建設省にとって非常に、ある意味においてはハンデがついてしまっておるんですね、河川法でもうきめちゃっている。暫定措置としてこれを取り上げたんだ、時限立法が時限に来たから当然だということになれば、法理論としては、非常にわれわれは負い目を受けておったわけですが、いろいろと折衝の結果こういうふうにしたという段階でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 将来は。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 将来においては、向こうでは当分の間——二、三年で切ったらどうかと、それはいかないと。少なくとも現在の経済の状況、社会情勢の変化は五年をめどとして考えるべきじゃないか。あらゆる建設省の計画は五年であるから、五年間はこれでいくと。その五年後になった場合に、大省蔵は、これはそのときになれば当然本法にかえると、それはその時点でもう一ぺん考えようということを申し入れて、このようにしておるのが大蔵大臣と私の折衝下における真相でございました。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、この改正案には時限は書いてないわけですね。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) そうです。五年を大体めどとする……。

田中一日本社会党

○田中一君 五年をめどとするという明文はあるのですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これはありません。これはそこで、政令でその点をはっきりさせようと。そうじゃないと、これはしょっちゅう議論になることですから。大蔵省は、もう来年からというふうなことじゃいけないですから。そこで政令で五年以内ということにして、実質上五年まではこのままでいこうというような了解のもとに政令案をつくろうということにしております。

田中一日本社会党

○田中一君 それは政府部内の了解はいいでしょうけれども、われわれはそれじゃ困るんですよ、国民もそれじゃ困るんですよ。当分の間とか、五年後にはとかいうようなことは、明文化されておらないのですから。やはり河川法そのものとは違っているけれども、時限が書いてなければ、これは永久にそういくもんだという理解をわれわれもするし、地方公共団体もそう思うと思うんです。その点がどうもあいまいである。それならばそれでもってはっきりとどっかに明文化されてなきゃならぬと思うんですが、どうですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 五年とその政令で明定しょうと……。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ何か河川局長から詳しく説明してください。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) いまのちょっと、あとの問題でございますが、施行法の改正の文案には、四十五年三月三十一日から起算して五年を下らない範囲内において政令で定めるということでございますから、五年以上だということで、政令では五年というふうにうたいます。  それから継続の事業につきましては、四十五年から政令で大規模工事という——ダムは全部でございますが、河川につきましては、政令の内容として大規模工事ということで、ちょっと政令お配りしてあるようになっておると思いますが、特別な大きな工事につきまして、一つは金額面で五億という限度を設けておりまして、五億という金額と、それからいろいろな事業に寸法、大きさというものの限定を設けて、一連の全体の事業費が、五億以上であって、そういう寸法以上のものについては特大工事としてみなそうということでございますから、四十五年度から実施するものについては、四十五年度以降の実施額が五億以上に相当するようなものは全部これにかかるわけでございますが、それからその事業が五年で終わればもちろん問題はないわけでございますが、途中で三年目とか四年目にかかるものがかりに出てきて、ぴたり五年で期限が切れてしまったという、これはあとの問題でございますが、そういう場合には、やはりこれは五年までの四分の三でございますから、それ以降のものについては現在のところ担保がないわけでございまして、あと三分の二に当たるわけであります。予算には毎年毎年四分の三というものを見るわけでございますが、仕事にかかる前に全体計画がそういう寸法に該当するかどうか、そういう種類に該当するかどうか、そうして全体の事業費が五億になるかどうかということでございます。そこで、最初予定しておったのが五億よりもちょっと低かったが、その後やってみたら五億以上になりそうだということがはっきりすれば、その年からそれは補正するように考えておるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 いま計画されている五年目までのもので地方はどのくらいの負担増になりますか。ということは、いまから五年の間に計画されているものですよ。新五カ年計画は去年から始まるので、そうすると、ことしから見れば四年目で終わるわけですね、その分は。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) はい。

田中一日本社会党

○田中一君 それではその事業量と負担の問題をちょっとお伺いします。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) 四十五年度について申し上げますと六十一億、これは現在割りつけは済んでおりませんから、概算で申し上げますと六十一億の国費が下がるわけでございます。現行の五カ年計画は四十七年まででございますが、それでいきますと、二百六十億のトータルのあと三カ年残っておりますからなるわけでございます。あとの二年につきましては、まだはっきり——具体的な計画はその次の五カ年でおそらくできると思います。これははっきりわかりません。現行の五カ年の残事業についての国費の差額は二百六十億よりも少なくなるということでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 すると今度のこの法律の改正によって地方負担がどのくらいふえるかということです。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) いま申し上げたのが、二百六十億、三カ年でふえるわけでございます。地方負担が四分の三と三分の二の差額が二百六十億になるわけでございますので、その分だけ国費が減って、減った分だけ地方負担がふえる、そういう形になるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 この府県別——おそらく自治省ではわかっていると思いますが、それでは現在の都道府県地方財政の、ここはやれるだろう、ここは困難だというようなことは詳しく説明願えないかな。

森岡敞自治省財政局財政課長

○説明員(森岡敞君) ただいま河川局長からお話がございましたように四十五年度の事業費の各府県別の割り当てと申しますか、割りつけがまだできておらないのでございますから、府県別に地方負担がどの程度ふえていくかということにつきましての資料が、いまのところまだ持ち合わせがないわけでございます。ただお話しいただきましたように、全体として六十一億従来の負担率に比べますと地方の負担がふえてまいります。その分につきましては、地方交付税などの配分を通じて財源措置を講じてまいりたいと、こういうふうに考えます。

田中一日本社会党

○田中一君 四十五年度が総額で六十一億、そうするとあと三カ年で二百六十億というわけです。それが府県別のものがわからないということですか。わからないことはないと思うのだな、これは計画的にやっているんだから、河川局長そういうことは。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) 先生御承知のように治水の五カ年計画というのを、直轄のほうは実は全部割りつけておりますけれども、府県のほうは必ずしも、全体のワクはきまっておりますし、もちろん府県ごとのおよそのトータルを出しておりますけれども、はっきりこの県に幾らというのは実は資料としては持っておりますけれども、まだはっきりそういうものを確定していないわけでございます。多少弾力的にいくような考え方で、府県に対しても府県ごとの五カ年の額というものは明示いたしておりません。そういうことで四十五年度につきましては、先ほど自治省からお話がございました六十一億ということにつきましては、およその見当はもちろんついておりますが、やはり予算のそのときの変化によって少し変わってくる、あるいは災害の発生状況等によって五カ年で考えておったものがもうすでにズレておるものがございます、三年たつものですから。先ほど大臣が言われましたように都市河川等につきましては、この三カ年の間にかなり状況というものが変貌いたしておりますので、そういうところにはどうしても重点的に投資せざるを得ないというようなことで、そういう府県ごとの割りつけがなかなか確定できないわけでございます。そういう意味で申し上げたわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると地方財政は三カ年二百六十億ぐらいのものなら安いものです、だいじょうぶです。こういうことですか。

森岡敞自治省財政局財政課長

○説明員(森岡敞君) 決して安いものとは考えておりませんで、地方財政といたしましては、なすべき仕事がたくさんあるわけでございますけれども、しかし河川の治水関連事業というのは非常に国民経済的、国民生活的に見て大事な仕事でございますので、私どもといたしましては地方財政のワク内で事業に支障の生じないように努力をしてまいりたい、交付税等を通じまして措置をしてまいりたいというふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 ぼくはまたあとでやります。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 総括的にひとつ伺っておきたいことは、水系主義というものは新河川法の基本的な原則だと、こう思っているわけですが、従来の区間主義をだんだん修正してまいりまして、河川の管理形態を明確にしてくるように方向づけるのが水系主義だと思うのです。私が申し上げるまでなく、水系主義というものは水源から河口までの支流川を含めての一貫的の管理をなす趣旨でなければならないと思いますけれども、形の上では水系主義というものを掲げていながら、それを区間主義的な方法を加味しているために、上流とかあるいは支流川に法の規制を受けないものが残っている、また水系全体にわたっての一貫的把握もなされていない、河川管理の徹底し得ないきらいがずいぶん強いんじゃないかと思うのですけれども、そういうところがら、重要河川については河川区間を河川管理に必要な範囲という狭義な解釈をしないように、山林地帯の水源から渓流を経て河口まで一貫して国の責任においてこれは管理すべきじゃないか一こういうふうに思うわけですが、この点どうなんですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) いま宮崎先生が御指摘になったことも一つの考え方です、水系一貫主義の方向として。しかし現実には都市河川にしろ、その他にしろ、地域的な利害関係が非常にあるのでございます。そういうことからして、地方自治体側の要求も入れまして、しかも河川の水系一貫主義の方針を貫くために実は実施基本計画というものが全部これは一級河川については建設大臣がみな握っているのでございます。それから、さらにこれに関連するところの水利権の問題、あるいは認可権とか、それから洪水とか渇水時におけるところの措置とか、河川台帳の調製等は建設大臣が握っておる。そうして他の部分については知事に委任しておるということで、実施にあたっては全面的に水系主義をとっておる次第でございます。そして二級河川については知事が持つ。それからいまの法定外のものについても、今度都市河川なんかかなり重要な問題が出てきましたので、これは一級河川に関連するところの都市河川については計画等全部建設大臣が握ってそうして措置をさせる。こういうことで、これは宮崎先生が言われるように全部やったほうがいいという意見もありますけれども、先ほど申し上げたように、地方自治体としては、やはり自分のほうで都市河川のようなものは一番自分のほうがよく知っておるから、それについては自分のほうにやらせろとか、そういうことがありまして、こういうことをいたしまして、ある意味では妥協のやり方で水系一貫主義をやりながら、しかも地方自治体のこれの利用面等を考えてこういうふうにいたしておるということでございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 非常にむずかしいとは思います。二級河川に対する補助は三分の一でございましたね。ですから知事委任区間というものは非常に喜んでいないというのが一面にあるのです。これを引き上げていくかどうかということなんですが、この点どうなんですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これは一方において知事に管理させるところにおいては、水利権等もある意味において知事に管理させておくということで、必ずしも地方自法体が損であるということではないのであります。実は宮崎先生も御存じと思いまするが、本法改正のときにあたって、もう全部一級河川は国でやるべきだという案を、実は建設省自身が持ったのです。ところが、それに対して地方自治体、知事のほうからそれでは困るというようなことがあってこういうふうに変えたのでございまして、われわれとしては単純に一級河川は全部国、二級河川は地方自治体としたほうが、当時の発想としてはそれが一番簡明直截であったと思いまするけれども、そうした事情等もあって、こういうふうになった次第でございます。いま当分の間はやはりこのほうがいいんじゃなかろうか、というふうに考えておる次第でございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 将来はその水系主義というものを持っていく上においては、そう方向づけていかれるように考えられておるわけですね。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) まだそこまではっきり踏み切ってはおりません。というのは、この問題をもう少し実績を見て地方自治体、それから住民のいろいろの御意向もあることでありましょうから、もう少し時間的な経過を見ていきたいと考えておる次第でございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 いろいろな基本的な話をきょうはずいぶん静かにお伺いしようと思ったのですが、時間が相当制約されておりますので残念でなりませんので、直接に地方財政の負担のかかってくるという、先ほどの田中委員のお話によって六十一億というしわ寄せがかかってくるようですが、で先ほど大臣のお話の中にはこの地方財政が行き詰まったための施行令となったが、だんだん今日では財政事情が変わってきて、多少はゆるやかになってきておるような関係のお話もありましたけれども、私は実際はまだまだそうじゃないんじゃないか、こういうふうに思うわけです。まあ一つの例をとってみましても、これはあっちこっちに日本の県あるいは都道府県の所管するところの河川なんかには、相当原始のままの姿であるという実態が多いわけなんです。しかもちょっと雨が強く集中的に降ってくればあふれる、そういう問題も解決されないままであるということ、そこへさらにまた地方負担というものをかけていくというふうになりますと、これはこの法律に対してはまことに遺憾と私は思うわけですが、地方のほうの自治団体のほうの河川の例を一つ取り上げてみましても、前回の、ことしのあれは一月三十一日ごろでしたか、俗に言う台湾坊主のあれで、あの地域に関係したところは相当な被害を受けている。あっちこっちどっさり例をあげればうんとありますけれども、思いがけない一月という寒いときに洪水があったわけです。で、一例をあげますと、北海道の上磯というところに常盤川、石川というのが流れているわけですが、それが逆流してはんらんをして河口から水が出ていかないような河口の装置ができている。河口自体も悪いんですけれども、その川自体の改修工事も何にもなされていないというような現況で、住民の人たちはその沿線にいる人たちは全部家の天井まで水が上がっていった。厳寒でありますから寒いのと、水が引かないのと、いる場所がないのと、それで水が引きましても、それらが全部凍っちゃっているというような形に置かれているという実態があったわけなんです。こういうふうな状況に置かれておるところが、この冬襲ってきた台湾坊主というわけなんですが、これがいつ何どきそういうふうになるかわからない状態があります。いまも桜が咲かなきゃならないのがまだつぼみがかたいという、非常に不順で寒いから、今日もまだ東京自身もそうである。こうした天候異変というものは、いつどんなふうにあるやらわからぬ。したがいまして、まず豊富に国が補助を与えてあげる、そこから考えをもっていかなきゃならない、こう思うわけなんですが、この点いかがなものでしょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 具体的な問題については河川局長から答弁いたさせますが、基本的な考えとしては宮崎先生とわれわれも同じでございます。これはでき得べくんば法定河川以外にも政府の補助、助成をしていきたいというのは、事業執行官庁としての建設省の願いでございます。が、しかし、先ほども田中先生の御質問にお答えしたように、道路についてはかなりの特定財源というような方法がありまするが、なかなかこれが河川ではないんですよ、いろいろ苦心してみましても。そうすると結局一般会計からの支出以外にない。しかも、御指摘のように、最近では直轄河川とか、大きい河川よりもむしろだんだんだんだんと小河川のほうに、これは産業並びに社会経済の発展の過程において、財産並びに分化のものがそういういままでのような原始河川のような地方にまでも散在したために起こってきた。そうした場合に、直轄河川だけは全部国が持ってあとは地方自治体だということになると、かえってこれがアンバランスになっていくんじゃないか。そこでやはり実情に即したように漸次改良していくべきだ。そこで従来はほとんど地方自治体に、その専管事項のようにしてほうっておいた都市における中小河川についても補助制度をやっていく。それから一方においては、直轄と申しますか、一級河川のうちの部面についても、これは地方財政も二色ございまして、御承知のように市町村と県と考えれば、県のほうがまだ少し市町村よりは余裕が出てきた。そこでいまのような措置をとっているということで、宮崎先生御指摘の点は、われわれも同じように考えております。地方にはいきたい、しかしながらそれを全部国でやっていく、しかも一方においては一級河川も全部やるということになると、全体の財政上から、今度は、その部面については合理的であるけれども、片一方では今度全部放置しなければならぬということになるので、いまこう現実に調査しつつ、一歩一歩事態に対応する措置を講じよう、こう考えているのでございます。北海道の問題については河川局長から御説明いたさせます。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) 御指摘の一月三十一日の低気圧で特に函館の周辺がやはり浸水の災害があったようでございまして、その中で常盤川というのがございますが、これは従来道が単独でやっておりましたが、そういう災害のこともございましたので、これは法定河川でございますので、四十五年度から新規の中小河川ということで事業を予定いたしております。まだ確定いたしておりませんが、そういう予定でございます。それからもう一つ上湯川地区という何か宅造の開発の行なわれている地区でやはり浸水事態が生じたようでございますが、これは河川のはんらんというよりも、むしろ一般の農業水路か何かがオーバーフローして、詰まってはんらんしたということのようでございます。これらにつきましても、たとえば関係機関で十分協議いたしまして、何らかの対策を講ずるように検討してまいりたいと、このように考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 当然これからは融雪期になってまいりますし、これはいまの地域ばかりじゃなくて、全体に言えると思うのですが、そういう現況下において、いま大臣が御答弁なさった点、それから局長が局部的には対策を講ぜられるということでありますが、全体に目を見張って見ていかれなければならないという観点からやはり立ちますと、地方団体に負担をかけていくということは、これは好ましくないと思うわけです。この点、私は自分の意見を添えて申し上げておきたいと思います。  次には、昨年十一月でしたか、普通河川の実態調査というものを建設省でやられた。それによりますと、普通河川の延長は法定河川の約二倍に及んでおる。その七五%に相当する区間が現に必要とされている。これは法的裏づけがないために放置されているのだというようなことが言われておりますけれども、その結果は、不法占拠だとか不法土石採取だとか流水汚濁等の問題が非常に起きておる。そういうふうな調査結果が発表されておりますが、これら普通河川については、東京大阪等七大都市について、四十五年度において国庫補助の道が開かれているといったふうになっております。その他の地域にはどんなような考えを持っておられるか、その計画策定に関する大臣の御構想を伺っておきたい。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 現在これは非常に大きな問題だと思いまして、実態調査をさせ、かつこれに対する措置を現在審議会、あるいは事務当局でこれは検討いたしております。これは先生御指摘のように相当経費がかかる。いま大都市については一応金融の措置としてやったけれども、これを今度同様のものを全部の市町村についてやるとすれば膨大な金になりまして、その財源を政府で助成する見通しがちょっと立ちにくい。そうかといって地方自治体が全部これをやり得るだろうかというのはなかなかむずかしいので、これにどう対処するか、非常に苦慮しておるのであります。はなはだ残念ながらいまこれに対する確たるこうという結論が出ておりません。いませっかく検討中でございますが、事務当局からこれに対して補足説明をさせます。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) 普通河川の中で少し大きな河川の支流になっているようなところとまた単独のやっといろいろあるわけでございますが、まあできるだけ一級河川あるいは二級河川に編入をいたしまして、できるだけ法定河川に持っていこうということを考えております。それから都市河川については、大臣が申し上げましたように新しい制度を設けましたが、その他の都市につきましては、いまこの成り行きを見ながら、方向としては七大都市に限らずもう少し拡大するような方向でやはり検討を進めてまいりたいというぐあいに考えております。普通河川の実態調査は一応四十三年度で実施して、いろいろ問題点が出てきてまいったわけでありますが、なかなか複雑な問題をはらんでおりますので、今後十分ひとつ大臣の音を体して私どもも勉強したいと考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 時間があればこの問題をずっと掘り下げていきたいと思っておりましたのですが、与えられた時間がもうそろそろ来てしまって、何にもきょうは話ができないことになってしまってけしからぬと思うのです。それで、この調査されたその範囲でございますが、河川局長のお話だと範囲を広げていきたいといわれますが、対象になったのは山形、埼玉、神奈川、石川、三重、兵庫、広島、長崎この八県を対象にされたというふうに報道されているのです。私は北海道ばかり言って相すまぬことでありますが、自然河川が一番多いのは北海道が一番多いと思うのです。あの石狩川でさえまだそのままになっている。そういう一級河川でありながらどうも放任されて、改修工事ができていない状態に置かれていることから考えましてみても、当然調査範囲に入れて、大きいところも入れていかなければ、やはり大きな計画もできない、こういうふうに思うわけです。この点に対する考え方はどうでしょうか。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) 御指摘のとおりでございますので、調査する場合も、国の費用で調査する場合もあるし、あるいは県をわずらわして調査する場合もございますけれども、その辺をいろいろ勘案いたしまして、今後調査方法につきましてもいろいろ検討してみたいと思っております。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 大臣にお聞きしたいのですが、今度の改正を見ますと、大臣は財政の立場からいろいろ御説明をされておるのですが、河川法としてはこれは後退だと思うのです。われわれ災害の調査の実態を見て、現地のお話を聞きますと、たとえば新潟、富山のあの災害でも、堤防に空洞があったのでね。やらなくちゃいかぬということはもう現実にわかっておったのだが、そこのところが弱くて切れたのだという説明をするのですよ。長年手入れしていない堤防に空洞が入って、大水にはもうああした大災害として起こってくるのだ。そういう実態が各一級河川についてはかなりあるのじゃございませんか。したがって、そういうことを災害のある前に手を打っていくということにすれば、これは防止もできるだろうし、そのために河川法のいままでの四分の三というものの措置をとってやってきたと思うのですね。それがまだ完備もしないのに、中小河川を今後そういう災害から免れるための一つの方法として、これをある程度町村のめんどうを見るために改革しなくちゃいかぬ、こう言われる点は、この点は賛成できますけれども、一級河川を削って、そうして中小河川に移行するということ、地方財政のことだけではなくて、中央財政でそれをめんどう見るということが基本原則でなければ、災害を避けることはできないのじゃないか、そういう点をわれわれ考えるわけです。それがために衆議院で四党そろってこの修正案も出されたと思いますが、否決されたようですけれども、災害が起こってからの河川処置であればこれはおそいのであって、災害が起こる前の処置こそ大事である。それを長年怠っておるから特別の措置法をこしらえて四分の三という財政援助をしたので、これをまだ完備しないうちに、それはたいへんな金だとおっしゃるけれども、災害があって出す金を思うならば、やはり基本原則を曲げないでやるのが至当ではないか。私は大臣よりもこれは事務当局が相当考えてやるべきだ。災害の実態を見てもそういう傾向が多分にあるわけです。大臣この点どうお考えになりますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) この点は、すでに諸先生の御質問にお答えしたところでございますが、御承知のように、河川法自体において三分の二に法定してしまっております。そうしてただその当時、この法律、河川法ができた当時、御承知のように、非常に地方財政が困難な時代でございまして、そのために交付税率もあれは二九%から三二%に上げた。それほど窮迫しておった。そこで、これは施行法において四分の三にする。こういうふうに当時の地方財政の窮迫したことに対する対応策としての措置であったわけです。ところが、その法律が時限立法となって、施行法が今日に来てしまったわけです。そういう事態でありますために、大蔵省としてはもうすでに、これは大蔵省の見方でありまするが、地方財政は当時からすればはるかに優遇されている。いまのところ国の財政も地方財政から毎年相当の多額の金を借りなければならぬ事態である。したがって、この時限立法はこのままに継続するという態勢であったわけです。けれども、それに対して私は、所管大臣として、それは法律のいままでの経緯からすればそれも一つの理屈であるが、実態はそうではない。まして現在地方でなすべき仕事がたくさんある。さらにまた、先ほど諸先生から御指摘のように、市町村単独にやるべき仕事が、特に河川においても道路においても、非常に需要が大きくなっている。そのまま時限が来たからやめるというわけにはいかないということで、相当実は強硬な折衝の結果、この改正案にこぎつけたということでございまして、御趣旨の点については、もう事業執行官庁としてはわれわれも同様でございまするが、現在の段階では、これは、政治は、総合的に判断をすればやむを得ない、こう考えておる次第でございます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 時限立法というのは、地方財政が悪いから、河川の必要性があるからつくったに間違いないと思う。それで、完全に責任が持てるという範囲内になって初めて時限立法の改正をするということに相なろうかと思います。できなければ、継続すべきだということになろうと思います。その点でもう完備したという見方をされるところに問題があるんじゃありませんか、ということを私は申し上げている。大蔵省が何と言おうとも、建設省の態度としてはですね。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) そこで、これはある意味において両方勘案して、一部は施行法の四分の三をそのまま継続し一部は本法によるというふうにしたわけでございます。

高山恒雄民社党

○高山恒雄君 そうすると、政府としては、そういう事前に防止すべき、いわゆる河川の点検に対して自信があるというような見方をされておるわけですか。どの一級河川でもその点検が済んでおるという自信があるわけですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これが施行にあたっては万全を期しています。ただし、最近における災害等が、非常に計画以上の問題が出たこともありますし、あるいはまた一部、工事自身の欠陥があることもこれはあることと思います。具体的なそうした問題については河川局長から御説明いたさせます。

坂野重信建設省河川局長

○政府委員(坂野重信君) 大臣の御説明いたしましたように、端的に申し上げますと、補助率なり負担率が下がると、同じ国費に対して事業量が伸びるわけであります。その辺を大臣が総合的に判断されて、しかも特例をできるだけ延ばそうという趣旨で、結局総合的な判断で部分的な延長ということに相なったわけでございます。そこで、河川の実態、先生御指摘のとおり、まことに私どもはまだ不安を感じているのは事実でございます。災害のあるごとに、どこかの河川がこわれることがないかどうかということを実は、危惧いたしております。そのため、第三次の五カ年計画におきましても、集中豪雨対策というものを重点にいたしまして、中小河川並びに都市河川というものを最重点にいたしているわけでございます。これの執行につきましては、この程度の経過措置がございますれば私どもはその執行については心配ないというぐあいに考えておりますので、仕事にあたりましては、ひとつ重点的に危険な個所から間違いのないようにやっていきたいと思っております。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 速記を始めてください。

田中一日本社会党

○田中一君 衆議院の修正案に対して建設大臣は反対という、これは当然だと思う、提案者として。で、この附帯決議案を知っていますね。これに対してどういう具体的な方法を立ててやろうとするのか。いまの高山君に対する答弁のようなあいまいなものじゃなく、もう少し真剣にものを考えてください。それが一つ。  それから、この衆議院の附帯決議に対して自治省はどういう具体的な措置——これは附帯決議は強制力はないからやむを得ぬだろうけれども、どういう態度をとるか、両方聞いておきたい。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 附帯決議は地方財政のほうで遺憾なきを期せということでございまして、私は、政府を代表いたしまして、その場において、全会一致の御決議でございまするので、その決議の趣旨を尊重して政府は善処いたしたいとの旨の答弁をいたしておるのであります。なお、その点については、自治大臣にもこれは口頭で、こういう決議がありましたということは伝えておる次第でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 非常に時間がないようですから、だいぶはしょらにゃならぬのですがね、いままでのいきさつは私ほかの方の質問などでわかりましたけれども、私は、法律がそうなっておるからだからこれでしようがないのだという考え方というもので、先ほどからもみんな言われておるけれども、河川の防災対策その他が十分にやれるのかという問題ですね。減らされるのはわずか六十一億という、一年のあれはそういうことですけれども、しかし、そういう考え方でこの河川行政やられていったら、この河川事業というものは一体いつまでかかったらやれるのかということですわ。  私、聞こうと思っていろいろ準備もしてきたのですけれども、こういうことでしょう。この河川の緊急整備の必要性ですね、これはいささかも減退していない。建設白書その他によっても、中小河川あるいは都市河川の災害が増加する傾向にあるということは、はっきり言っております。あるいは、この災害を生み出す要因というものも新しくいろいろとつくり出されてきておる。これも建設白書でもはっきり書いております。新しい開発その他で、河川の災害を誘発するようなことがたくさんできておる。そういうふうな状況ですね。いままでやってきたことでだんだん少なくなってくるということじゃなくて、やはり新しい要因がつくり出されてきておるというようなときに、いままでやってきたものを手控えして、まあそれは地方自治体金があるからやればいいじゃないかと言うかもしらぬけれども、先ほどの議論もあったように、やるとすれば社会保障その他いろいろなやらなければならぬものがあるから、必ずしもそれじゃその分を河川に回せるものでもないということになると、政府が率先して、補助もつけてやる、だからもっとやりなさいという形にならなければ、この河川行政というものが推進されていくという形にはならないのじゃないか。そういうことですね。  そこを前提にしてお聞きしますけれども、建設省として、まあさしあたってこの程度までやればそう大きな災害は来ないというような災害対策、何年ぐらいでやるつもりなんですか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) これはたいへんむずかしいのでございます。災害の態様がだいぶまた変わってきているわけでございます。そういう意味で、これはおそらくもう歴史——いずれの国においてもこれで苦労してきて、今日までどこの国も解決できていないということだと思いまして、いつになれば完全だかということは、いずれの国においてもほとんどこれは観念論としてはできるけれども具体的にいつになればだいじょうぶだとは言えないと思います。それよりも、むしろ現実に起こっておる災害をいかにしてこれを防いでいくかという積み重ねの結果が大事ではなかろうかと思っておる次第でございます。  なお、春日先生いま御指摘になりました地方自治体の実情に対する判断のしかたは、先ほど申し上げたことを繰り返す以外に方法ございませんですがね。われわれ執行官庁としては、とにかく高率補助でそうして事業量をふやすということが眼目でございまして、これでありまするが、ところが国全体を、財政を持っているところの大蔵省でございますれば、社会保障制度はこれをやれという、あるいは新幹線をつくれという、地下鉄をつくれと、ずっときておるものですから、やはり配分上いろいろの苦労があるところでございまして、われわれはわれわれの主張はしまするけれども、やはりまた国務大臣としては一定の政治的判断に基づく妥協もこれはやむを得ないと思って、こういうふうな結論になった次第でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 まあどのくらいということはそれはなかなか、いつまでやったら災害が根切りになるというものじゃないと思いますけれども、大体まあ私のほう、調べたあれで見るとですね、建設省の推定で、まあ家のある限りは守ってやらにゃならぬというふうに広く考えれば、五十二兆円くらい金がかかるというふうに見ていますわ。そしてそこまでいかなくても、せめて昭和六十年までに二十三兆円投資して、そうしてそういう災害を大きいところでは防ごうというようなことですね。これは国土建設の長期構想ですか、あれの中に出ている。そして当面の対策として治水五カ年計画ということで四十三年から四十七年まで二兆五百億と、こういうことになっておるのですね。そうして、四十五年度では三年目で進捗率、金額にして四六%ということですわ。そうすると、この計画がまあこういう形でいま四六%ですから相当ふやさなければならぬけれども、それが完成するとしてもこのテンポでいくと二兆円ずつでやっていくわけですから、二十三兆の仕事ということになると、これは相当時間のかかることですね。その間に新しい災害が起き、破壊されていくというような状態になる。東京の場合なんかでも、中小河川の改修に必要な額は七千億というふうに、これ建設省のほうの見積もりですけれども、白書に見積もられております。そうするとこれが六十年目標でもって一時間で五十ミリのときに耐えられるというものだけ防ごうとしても、千五百五十億円かかるし五十年目標で三十ミリに耐えられるというものにしても、七百五億かかる。ところが緊急三カ年計画では三百三十億ということになっているのですね。こういうことですから非常にテンポがいまでもおそいわけですわ。これは災害が起こるたびにそう思うのですけれども、テンポがおそいわけですね。そうすると、そうしていま国で出している補助というのは全体ひっくるめてみると事業費の二割ですか、東京都の場合は百三十五億に対して中小河川ですか、これ二十五億ですからそんなものだ、東京都なんかでも三百三十億のうち、小さな維持補修的なものは二十億、このくらいは都で持つとして、せめて三百十億の半分くらい補助してほしい。そうするともっといわゆる都市災害をなくすることができるだろうと言っておるのです。これはもっともなことだし、国全体の金から見れば、そう大きな金じゃないと思うのですよ。七兆九千億ですか、とにかくそういう大きな予算全体から見れば、先ほど最初にあげられた今年度六十一億というような金というものはそう大きな金ではない。東京都の要求している金だって、そう大きなものじゃないということを考えますと、やはり考え方の問題として、そういう河川の災害をなくすために、それはいままでそういう法律の本文にあるという問題でありますけれども、それは本文にそうあって、実情がいま私の言ったように、状態が決してよくなっていないということなら、そのまま延長しても当然いいことなんだし、政治というものはそう生きたものでなくちゃならないのじゃないか。大臣の苦衷はわかりますよ、建設大臣として何とかそこをやろうとしたけれども、一面、国務大臣でもあるからやはり全体のバランスで後退せざるを得なかったという事情はわかるけれども、しかし建設という立場から見たら、やはりこれは後退すべきものじゃないのじゃないか、最低限いままで五カ年ずっとやってきたことをそのまま続けていくべきなんじゃないだろうか、そうでなければこの安全というものが十分保障がなくなるのじゃないか。そこを心配するのですけれども、そこのところをどうお考えになっているのか、その点、大臣のお考えを聞かせていただきたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(根本龍太郎君) 春日先生の御発言は、他の諸先生と全く同様でございまして、その点は、考え方については私も共鳴されるものでございます。しかし現実の問題として、そういうふうに貫くには日本の現在の財政状態で河川だけに集中することが困難であるがゆえに、現在御審議を願っているのが、現在の時点のまあ妥協的なものであると存ずる次第でございます。  なお、東京都の問題は、わずかのものだと言われればわずかのものであろう、同様のことが各都道府県全部、そう思っているのです。それが集積するとたいへんなことになりまするので、十分にこの点は配慮をいたしましてやっておるつもりでございまして、その意味で今回四十五年度から都市の小河川については新たに補助制度を設けたわけでございます。これはやはり主として大都市、特に東京都はそれが大きな対象になっておるというので、その点はかなりわれわれも配慮したつもりでございまするので、御了承いただければ幸いと存じます。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) ほかに御発言がなければ、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、これにて質疑は終局いたしました。  それではこれより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。

春日正一日本共産党

○春日正一君 私は、日本共産党を代表して、本法案に反対するものであります。  その理由は、この法案が、一級河川の改良工事に対する国の負担率を四分の三から三分の二に引き下げるものだからであります。  政府は、地方財政の負担力の増大をその理由としていますが、これは地方自治体に負担を転嫁するための口実にすぎません。今日、地方自治体の財政は、赤字は減少しつつあるとはいえ、大都市をはじめとして、住宅難、交通事故、災害、公害の解消など住民の切実な要求にこたえるには、あまりにも乏しい状態に置かれてきたことは、広く指摘されてきたところであります。  新河川法制定当時における負担率引き上げの措置は、激化しつつある災害に対処するため緊急に治水事業を強化する必要からとられたものであります。その必要性は今日いささかも減少していません。それどころか、国土の無計画な開発の進行によって災害発生の要因は拡大され、災害の危険性は一そう増大し、河川の緊急整備はますます重要な課題となっています。  にもかかわらず、今日までの政府の治水対策は、このような重要な課題に十分こたえ得るものでないことは、すでに本委員会でも明らかにされたところであります。すなわち、昭和六十年までに二十三兆円の治水投資が必要とされているにかかわらず、四十五年度においても、わずか二千六百九十二億円の治水事業費が計上されているにすぎません。この進行速度は緊急どころか、目標達成までに五十年以上を要することになります。  こうした状況のもとにおける一級河川の国庫負担率の引き下げは、単に地方財政を圧迫するだけでなく、緊急を要する治水対策をおくらせ、ひいては、国民の生命、財産の危険を一そう増大させるものにほかなりません。  わが党は、このような国庫負担率の引き下げにに反対するとともに、四分の三の負担率の継続をダム、大規模工事に限定することなく、従来どおり、一級河川の全改良工事に適用するよう、本法案を改正すべきであることを主張して、反対討論を終わります。

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) ほかに御意見もないようでございますから、討論は終了したものと認めて御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、討論は終局いたしました。  それではこれより採決に入ります。  河川法施行法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  速記をとめて。   〔速記中止〕

大和与一日本社会党

○委員長(大和与一君) それでは速記をつけて。  本日は、これにて散会いたします。    午後三時二十三分散会      —————・—————

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