建設委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 256 件
- 登壇者
- 26 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/07/13
会議録
○委員長(田中一君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。去る十一日沢田政治君が委員を辞任され、その補欠として鈴木強君が選任されました。 —————————————
○委員長(田中一君) 次に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 建設事業並びに建設諸計画に関する調査のため、本日の委員会に日本道路公団の役職員を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(田中一君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(田中一君) 次に、建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、先般当委員会が行ないました委員派遣について、第一班から順次報告を聴取いたします。第一班大和君から願います。
○大和与一君 去る六月十日から十六日まで、田中委員長と上田理事と私は、北海道における建設事業の実情を調査してまいりました。 御承知のごとく、北海道は第二期総合開発計画を本年度をもって終わり、明四十六年度からは昭和五十五年度を目標とする第三期総合開発十カ年計画に入ろうとしているところであり、かつまた昭和四十七年二月に行なわれる予定の第十一回札幌オリンピック冬季大会を控えて、いまや、その施設及び関連施設の建設に懸命の努力を重ねているところであります。 したがいまして、私どものこのたびの調査の対象といたしましては、第一にオリンピック大会施設並びに関連施設の建設進捗状況、第二に、北海道開発の中心的基盤である道路事業について、元一級国道及び本年国道に昇格した国道二百七十五号、二百七十二号線並びに開発道路、及び北海道縦貫自動車道、札幌−小樽道路等の建設状況、第三に、治水及び利水問題として、豊平峡ダム及び大雪ダムの建設状況並びに石狩川中流部砂川地区の改修工事状況、第四に札幌、旭川、北見、釧路市等の都市計画事業及び住宅建設の実施状況等に視点を置いて視察してまいった次第であります。以下、調査の結果につきまして、事業の概要等については省略させていただき、若干の所見と地元の要望を述べることで報告にかえさせていただきます。 第一の札幌オリンピック冬季大会は、四十七年二月三日から十一日間札幌市周辺八地区十四の施設で行なわれるのでありますが、その主要会場となる真駒内及び手稲山の諸施設工事は、きわめて順調に進捗しておりまして、すでにこの春四つの競技施設が完成しており、五万人の観客を収容する屋外スピードスケート競技場や一万二千人収容の屋内スケート競技場をはじめ、その他の施設も本年末には月寒屋内スケート場を除いて、すべて完成する運びであります。また、真駒内につくられるオリンピック選手村、あるいは同地区に新設される地下鉄工事、千歳空港から札幌市外大曲に至る北海道縦貫自動車道の工事等の関連事業も順調に進捗しております。ただし、札樽道路につきましては、手稲に近い富丘地区の一部用地買収について地元民の反対があり、進捗がややおくれておりますが、交捗が一日も早く軌道に乗りますよう強く望んでやみません。 オリンピック競技そのものにつきましては、完成の施設を使って来春札幌国際冬季大会が開かれますので、問題は少ないかと思いますが、主催者の大会組織委員会や札幌市当局等で心配しておりますように、来道の観客数をどの程度に推測し、輸送その他を処理するか、予想外の群集に対処する施策を緻密に計画されることを、万博の例に徴して希望しておきたいと思います。 第二に道路について。元一級国道の八路線は、改良、舗装ともにほぼ一〇〇%に近く行なわれてきておりますが、元二級国道は、改良が五三%、舗装は全国の平均率に比べかなり低い状態にあります。開発庁管理の開発道路は、四十二年以降四十六年度までの四十一路線五カ年計画の進捗率では、四十四年現在主要道道、一般道道、市町村道ともに、五〇%から六五%の進捗で、ほぼその計画に沿っていると言えますが、さらに新しい開発道路の要望が強く その重要性はさらに増すものと考えます。地方道については、特に市町村道の改良、ことに舗装率の低さが目立ちます。四十四年三月現在で一・九%で、網走支庁管内のごときはわずかに〇・六%という状態であります。このことは、市町村行政区域の広大さから路線の延長数が長くかつ積雪寒冷地域のため、道路幅員を大きくとらねばならぬ等の条件に対して、十分な財政負担をなし得ない結果でありまして、何らかの財源措置を講ずる必要があろうかと考えます。 第三に治水・利水問題について。定山渓上流七キロ地点の豊平狭ダム、また石狩川本流層雲狭上流約十キロ地点に、築造中の大雪ダムはいずれも洪水調節、上水道、かんがい、発電等の多目的ダムで、その効用は北海道の産業開発にきわめて大きな役割りを果たすものと考えます。なかんずく大雪ダムは、昭和四十年より調査に入り、四十三年より工事に着手しているロックヒルダムとしては、わが国最大の規模であり、北海道の将来の開発中心地域である旭川地方の発展の基盤となるものでありましょう。ところが、本年の米作減反の方針から、その堤高九十二メートルを十メートル低くし、かんがい用水の減量に見合うよう計画の変更を要請されているとのことであります。第三期総合開発計画の構想から同地域の産業、人口の将来増を考えますと、規模の縮少、計画の変更は疑点なきを得ません。さらに政府において再検討すべきであると考えます。 第四に、都市、住宅問題について。北海道の特色の一つは、道南の一部を除いてその広大な地域にわたって寒冷かつ多雪であるということ、年の半分は冬の生活を過さねばならぬことにあります。都市機能の確保と生活水準の向上のために、都市の形態も変わりつつあるように思います。その顕著な例として釧路市の都市計画をあげたいと思います。釧路駅から幣舞橋に至る約一キロの北大通りを中心として約八万坪の土地区画整理事業が、昭和三十六年から十年の計画で、いまその努力が報いられ従来の面目が一新されようとしております。まことに、よくやったという感がいたします。しかしながらこの事業が区画整理を土台として行なわれてきましたために、建築物の合理的な市街地形成は必ずしも満足すべきものとはならないのであります。さきに制定されました都市再開発法が適用されましたならば、さらによかったかと思います。同市につきましてもあるいは他の都市につきましても、同法の活用が強く望まれます。ことに地域暖房が大きな課題となってきております今日、その感を強くいたします。 最後に、住宅について一、二申しますならば、札幌真駒内団地において地域暖房が実現されようとしております。大規模住宅団地においては、今後すべて集中暖房方式がとられることが必要でありましょう。また、住宅の質の向上という面から見まして、最近の北海道の個人住宅は、ほとんど三亘平方メートルの宅地区画に九十平方メートルの住宅を建てているのが現実でありますから、この点融資住宅の対象面積の拡大が必要かと思います。 以上を総括して申しますならば、北海道の今日までの開発の現状は道央を中心として核として行なわれてきた感を強くするのですが、第三期十カ年計画においては、道北、道東の広大な未踏の地域に、いかなる産業を誘致し育成するか、たとえば原子力産業、精密機械座業、農業における大規模蔬菜の栽培等の冬季経営に自然的悪条件を克服して、立地し得る産業基盤環境をつくり出すことが肝要と考えます。そのためには、旭川市の要望にもありましたような、国による北方地域問題研究機関の設置も必要でありましょうし、高速自動車道の建設の促進、空港の拡充も欠くことのできない問題であります。さらに、公害のない、人間生活を豊かにする住宅、都市等の社会環境の整備こそこれからの課題ではないかと思います。 以上で報告を終わります。
○委員長(田中一君) 次に、第二班の報告を願います。松本君。
○松本英一君 第二班は、中国地方における建設事業の実情調査のため、去る六月三日より六日までの四日間、大森理事、高橋委員、高山委員と私は、広島県、島根県及び鳥取県に行ってまいりました。その調査の概要を御報告申し上げます。 山陽、山陰の地域性は それぞれ異なっておりますが、三県共通の問題としては県及び地元市町村から促進について強い要望がありました国土開発幹線自動車道建設法に基づく中国縦貫自動車道等があります。この自動車道は、すでに吹田から下関間五百四十一キロが基本計画で決定され、うち広島県千代田から山口県鹿野間の約百キロを残して整備計画も決定され、日本道路公団が施行中であります。しかし、本自動車道の建設が、この地域開発に欠くことのできない重要なものであって、その促進方が強く望まれるところであります。 また、中国横断自動車道の広島・浜田線及び岡山・米子線については、現在、建設省によって基本路線の調査が行なわれ、ほぼ完了の見込みであるといわれており、その基本計画の決定と整備計画並びに施工の実施も要望されているところであります。この広島・浜田線の千代田・浜田間の五十七キロ、及び岡山・米子線の岡山県落合から米子までの七十六キロ区間については、六月九日の国土開発幹線自動車道建設審議会にはかられ、基本計画の決定という進行状態となっていました。 また、広島県では、一般国道二号線のバイパス事業とは別途に、法定されている山陽自動車道について、山陽沿岸地域の土地利用形態の急速な都市的発展の変化から、今後の飛躍的発展の基盤であり、この自動車道が、現在の用地確保及び都市計画の調整からもルートの決定が必要であるといわれております。瀬戸内海大橋についても、早期に着工されるよう要望されているところであります。その他法定路線ではありませんが、鳥取県から大阪市を起点とし日本海沿岸地域を通り山口市に至る山陰海岸自動車道及び姫路市を起点とし、中国縦貫自動車道と兵庫県佐用町付近で交差し、鳥取市に通ずる横断自動車週、姫路・鳥取線といわれる路線について法定の予定路線に追加するよう陳情されております。 次いで各県における調査事項について申し上げます。 まず、広島県であります。広島市を中心とする広島都市圏は、中国地方並びに瀬戸内海地域における経済発展の中核的存在であり、大規模地方開発の拠点都市として、中国、四国地方開発の主導的役割りを高めつつあります。この広島都市圏構想は、国の関係機関、学識経験者、経済団体及び県、市で二カ年にわたる広島都市交通問題懇談会において研究検討されておりました。すなわち、土地利用を基礎とした総合的な交通計画であり、この計画を積極的に推進していこうという姿勢が出されております。その一つに、建設省直轄事業で施行中の西広島バイパスがあります。この事業は、交通混雑の最も著しい国道二号線の西広島地区で、広島市より二十日市町まで十五・七キロの完全立体交差の自動車専用道路であります。第一期として二車線の暫定で、一部区間については、本年度末に行ない、第二期計画としては、四車線の全断面の完成と広島市観音町へ乗り入れようとする等、概算事業費は百十五億円と計画されています。また、広島市と産業、港湾都市である呉市を結ぶ国道三十一号線のバイパスとして延長三・二キロの広島大橋及び延長十二・四キロの広島・呉道路の建設が、日本道路公団によって本年度から施行することになっています。 また、太田川の治水事業及び支川の三篠川の改良的な事業についてであります。太田川放水路は、昭和七年に着工計画され、現在はおおむね概成されております。本年度の事業は、昨年に引き続き、左右両岸の低水護岸を施工し、中流部の古川締め切りに伴い、矢口、川内地区の護岸工事を促進するほか、落合、八木地先の低水護岸に新たに着手する。また環境整備事業として、河川敷を整備し、公園緑地化して、市民のいこいの場を提供しようとする事業も行なわれています。なお、戸坂排水ポンプ場の第一期計画として、毎秒十三トンの排水ポンプ施設の完成、旧太田川地区の高潮対策のための改修、三篠川の築堤及び掘さく工事を促進することにしております。この三篠川は九・四キロを直轄事業とし、中流部を中小河川改良区域、上流部の十九・八キロを災害復旧助成区域として県が施行中であります。この河川は、昭和四十年の災害により、著しい被害を受けた河川であり、四十四年度末で五カ年に災害復旧並びに復旧助成費は、八十二億六千万円が投資されたのであります。 次に島根県について申し上げます。 本県は、人口流出の最も著しい県であります。すなわち、昭和三十年の県人口が約九十三万人でありましたが、これをピークとして、逐次減少し、四十年には約八十二万人、本年四月では約七十六万二千人と推計されております。このような人口の減少は、単に量的な問題にとどまらず、労働老齢化という質的な問題を引き起こし、そのため、道路の維持補修、除雪、消防活動並びに共同作業等が困難となり、生活や生産の不利・不便が増大し、家をあげて村を離れることになり、悪化はますます悪循環と拍車をかけ、地域社会の機能低下と進行してきているということであります。第六十三回国会で、過疎地域対策緊急措置法が制定されておりますが、法第二条第二項に規定する過疎地域として、本県では、三十六市町村が指定されており、かつボーダーラインとして江津市等九市町村があるほか、辺地債対象地域が四十八市町村で、特に浜田市及び江津市に通ずる国道百八十六号線及び二百六十一号線の市町村が著しいのであります。 このため、県は対策として単独事業によって、不採算バス路線の運行を行なうほか、生産基盤の整備、保健婦の派遣等、各般の措置が講じられておりますが、浜田市等関係の市町村は、国県道を含め市町村道の整備が最も重要であると強く要望しておりました。その一つは、前に述べました横断自動車道の建設促進や、江津市等のバイパス事業でもあります。 また、一級河川で直轄河川である江の川の総合開発構想が、県の県勢振興の基本構想として策定されておりますが、この地域は過疎地域であり、かつ昭和四十二年に広島県から分水要請がなされ、現在、広島県土師ダムが直轄施行として実行の段階となっています。本事業を契機にして、当地域の主要な地方道等の整備のほか、直轄施行区間の延長、河口部の改修工事の促進等、八項目にわたって具体的な問題が提起されて要望されております。 また、斐伊川改修事業は、この下流域が松江市をはじめ出雲市、米子市等、中の海新産業都市を控えており、治水保全上、堤防の築造により洪水の安全流過が緊要となっております。本年度の事業費は三億六千万円でありますが、地元は治水事業費の増額を切に要望しておりました。しかし、現在の河道では、計画高水流量毎秒三千六百トンに対し、二千八百トンの疎通能力しかないため、その処理方法として、ダムによる洪水調節、放水路及びダムと放水路の併用というケースが考えられておりますが、今後に残された重要な課題であると言えましょう。 なお、鳥取県と関連する中の海新産業都市は、昭和四十一年に山陰地方の開発処点として指定されております。この地域は、島根・鳥取両県にまたがり、阪神、山陽及び北九州の各経済圏と密接な関連を持ち、また対岸貿易に対する条件も備えており、さらには国立公園大山、島根半島など自然景観に恵まれたところでもあります。近年、工業開発に必要な道路等の産業基盤整備が進み、総合的な都市機能を充実させるため、社会環境施設の整備が促進されつつあります。 この地域の最も要望する問題に、中国縦貫自動車道並びに横断自動車道岡山・米子線の建設の実現と、松江市及び米子市を結ぶ国道九号線のバイパスとして、米松バイパスの建設があります。この地域が、開発拠点都市圏として現在自動車交通の急激な進展を見ており、両県ともその混雑緩和のため、その実施を強調されております。また山陰本線の米子松江間の複線化工事が進展しておりますが、これに関連して、松江市の南北交通の渋滞を緩和する計画で、松江駅付近二千百余メートルの区間を高架にし、その両側一キロ余を立体化しようとするもので、このため現在の大小六街路が立体交差となり、都市計画からも促進すべき事業であります。 最後に鳥取県についてであります。 現在、日本道路公団が建設中の境水道橋があります。島根半島東端の美保関町と鳥取県弓が浜半島の突端にある境港市との間にある境水道に架橋するものであり、中海沿岸の米子、境港、美保関、松江を最短距離で連絡し、観光と産業の開発を目的としております。橋梁区間は七百九メートル、取りつけ道路区間は約一千メートルで、総事業費は十八億円で、うち公団の支出額は十五億五千万円であります。完成は四十七年度と計画されておりますが、この工事の特徴は橋梁の基礎工で、現場打ちの鉄筋コンクリートくいについてリバース・サーキュレーション工法を採用することであります。また架設方法も、水面から四十メートルの高さを持つ橋梁であり、船舶の航行も多いため、片持ち式架設工法を採用するなど鋭意技術の駆使が見受けられます。この橋と関連して、現在米子及び境港市を結ぶ二車線の産業道路がありますが、すでに四車線の用地が確保されておりますが、同橋の完成までに四車線道路として整備する必要があります。 また、米子駅前及び鳥取駅前の都市改造事業については、両駅前とも駅前通りを中心に最も家屋が密集しており、狭い街路をはさみ商店、製造業並びに住宅等あらゆる種類の建造物が混淆している地区であり、米子駅前地区はその面積二十ヘクタール余、総事業費は約三十九億円で、本年度事業費は一億五千万円が予定されており、鳥取駅前地区では約十二ヘクタール、総事業費三十五億七千余万円で、本年度三億円となっております。いずれも昭和四十八年度完成を目途としておりますが、この事業の性格と財政事情の面から、積極的な財政援助が要望されているところであります。 さらに、鳥取駅及び付近の高架事業が着手されることになっております。この事業は、四十四年度に新規個所として採択され、本年三月に都市計画を決定し、さらに貨物新駅用地についてはその先行取得を終わり、鳥取駅前都市改造事業を円滑に実施するためにも、この高架事業が急がれている実情であります。この高架計画は、山陰本線約四キロ、因美線の約一・四キロを高架化し、駅構内設備のうち貨物基地、車両基地を湖山駅東側に移転、鳥取駅・湖山基地間約二キロを新たに通路線を敷設する等となっており、総事業費六十五億円で、四十八年度を完成目標年度として計画しております。本年度は四億五千万円で一部の事業に着手することとしております。 その他千代川の河口処理と鳥取港の整備であります。河口処理については、河川工事実施計画で規定されており、出水ごとに本川の上流からの流出土砂及び流木等により河口が埋没、閉塞し、かつ鳥取市内の内水排除をあわせ、かつ鳥取港の機能が阻害されている実情にあるため、千代川と湖山川を分離し、かつ千代川の河口を固定して河口の安定をはかろうとするものであります。また、鳥取港が千代川の河口港であるがため、河口処理と不可分の関係にあり、現在の漁港的性格を持つ鳥取港を商港及び観光港として整備開発することが必要であると強調しております。将来鳥取市周辺の地域開発上本事業は重要であり、その促進が要請されるゆえんでもあります。 また、県道路整備とは別途に大山蒜山有料道路が公社で建設中でありましたが、一部は岡山県域に通じており、観光道路として整備されたものであり、六月末日に開通する予定といわれておりました。 最後に、この三県を通じてそれぞれの関係市町村から陳情を受けましたが、そのおもな事項について申し上げます。 第一は、三次市及び千代田町、大朝町等、中国縦貫自動車道並びに横断自動車道に関連して、インターを持つ地元としては、既存の道路の整備を促進するとともに、バイパスによる整備を行なう必要があるというものであります。 第二は、浜田江津バイパス、米松バイパス、湖山バイパス等のバイパスによる道路整備のほか、地方道の整備についてその促進をはかられたいということであります。 第三は、江川、斐伊川、日野川、天神川、千代川などの一級河川の改修事業の促進と、それぞれの支川を含め直轄区間の延長等の措置を講ずべきであるというものであります。 第四は、陰陽を問わず、この地域の地勢、産業の発達並びに各種の開発を展望して、幹線自動車道としての中国縦貫自動車道及び横断自動車道を早期に建設すべきであり、その開通が地域開発に一つながるものと期待する声が強く一その促進を要望されたのであります。 いずれにいたしましても、それぞれの地域において、道路の整備はその地域の基盤整備の最重要問題であります。特に過疎地域においては、道路の整備が立ちおくれている現状に対しまして、今後積極的に整備する方向でなければならないと考えております。 以上をもって報告を終わります。
○委員長(田中一君) 次に、第三班の報告を願います。米田君。
○米田正文君 第三班は七月九日、十日の二日間にわたりまして、現在大規模な開発が進められております筑波研究学園都市、鹿島臨海工業地帯を中心に、茨城県下の建設事業の実情を調査してまいりました。派遣委員は松永委員、春日委員と私の三名でございましたが、これに田中一委員長、上田稔理事、地元からは中村喜四郎君が参加同行をせられました。以下、簡単にその概略を報告いたします。 まず、筑波研究学園都市につきましては、その事業の概要、問題点等は、さきの国会の筑波研究学園都市建設法の審議で明らかにされておりますのでこれを省略いたしまして、現地を実際に視察をして気づきました二、三の点を指摘し、政府の善処方を要望いたします。 その一は、研究学園都市と都心を結ぶ交通網の整備であります。現在国道六号線または国鉄常磐線経由で二時間余を要しておりますが、これを半分の一時間程度に縮めることが先決問題であります。幸いこの六月、常磐自動車道路の三郷−石岡間の整備計画が決定をされたとのことでありますが、首都高速六号線との連絡を含め、その早期完成を期すべきであります。また国鉄常磐線は現在取手まで複々線工事が進められておりますが、取手−土浦間についても早急に計画をまとめて早期完成を期すべきであります。 その二は、街路、上下水道の整備、住宅の建設等居住環境の整備であります。すでに移転をしております無機材質研究所、防災科学技術センターを視察いたしましたが、最新の装置を設備し科学技術の先端をいく研究が行なわれておるにかかわらず、研究者はその建物内に寝泊まりをしており、また研究所までの通路も未舗装のまま放置をされておる現状でございました。ちょうど私どもが参りましたときは雨上がりでございましたので、非常にぬかるんで自動車等も交通が自由でない、あるいは歩いていくでも非常にぬかるみの中を歩いていくような実情でございました。本年度ようやく公務員住宅等の予算がついて百三十八戸の建設が予定をされておるということでございましたが、店舗、医療施設、教育施設等総合的な居住環境がまず整備をされなければならないことは申すまでもございません。現在、首都圏整備委員会で公務員住宅の建設と併行をして公団住宅三百五十戸を建設し、住宅団地として整備をすべく検討中とのことでありましたが、その実現を望むとともに、住宅の配置等については、住宅公団が中心となって協力的に総合的な計画をまとめるべきだと考えます。 さらに、移転をしました機関については、移転予定機関に対するモデルとなり得るように、通路を舗装したり構内に芝を張るなど研究機関にふさわしいいい環境を早急に整備をすべきであると痛感をいたしました。現在幹線街路の整備が進められておりましたが、新しい理想的な都市を建設をするというならば、地域内には電柱類が地上に姿を現わさないようにし、区域内の幹線街路にはすべて共同溝を設置するくらいの先行投資を行なうべきだと考えました。 その三は、五百二十億円にのぼる関連公共事業費の確保についてであります。区域内を流れる花室川、谷田川の改修は、造成工事の前提となっておって三、四年内に工事が完了するよう目下計画が進められておりますが、計画達成に必要な財源措置を講ずべきであります。特に住宅公団の関連公共事業費が来年度以降大幅に増加するとのこと、造成工事に伴う災害発生防止の見地からも十分な財政措置を講ずべきであります。 その他、都市づくりを進める体制の整備についても、首都圏整備委員会の調整機能の強化をはかるべきであります。また、困難な用地買収から造成と、実際に事業を担当してきた住宅公団が、今後とも都市づくりの中心機関となるように体制整備を行なっていくべきものと考えられます。 結論として、政府が一日も早く具体的な移転の年次計画を作成をして、政府全体の責任においてその実行をはかることを再度強く要請いたします。 次に、鹿島臨海工業地帯について述べます。 利根川の水を鹿島灘に流す堀割川の歴史との対話から生まれた鹿島臨海工業地帯造成計画も、十年近い歳月を経てようやく軌道に乗った観であります。現在中央航路のしゅんせつがほぼ終わり、南北両航路への分岐点付近でしゅんせつが進められておりましたが、進出企業も一部操業に入っておりまして、大型船が出入りをして活況を呈している状況でございました。しかし一面、進出企業の設備投資のテンポに比しまして道路等の公共投資のおくれが目立っておりました。県庁側の説明では鹿島周辺の土地の値上がりが激しく、用地交渉が難航し、道路の整備が計画よりかなりおくれておるとのことでございましたが、その促進が強く要請をされております。特に水戸、東京の両方面に結ぶ国道五十一号、百二十四号の両線は一日も早くその整備が必要であります。また現在成田まで工事が進められております東関東自動車道についても成田−鹿島間の整備計画の作成を急ぐべきだと思います。 各地で問題になっております公害問題については、県側もきびしい姿勢をとっておりまして、企業への立ち入り権を認めさしておるとのことでありました。また一方、進出企業も公害防止のための投資を積極的に行なっておりまして、汚水はすべて都市下水道で処理をし、港口には油濁防止施設が設けられるなど相当の配慮がなされておりました。 今後の問題点といたしましては、まだ相当の未買収地が地区内に存在をしており、これを鹿島方式と呼ばれる従来の方法で買収し得るか、さらに急テンポで進む開発の中で知事の言う農工両全の思想を生かし、地域住民の生活を維持し得るか、また一方、経済の成長、輸送革命の中で港湾計画が当初の十万トンから二十万トンに変更され、さらに今日三十万トン、四十万トンといわれるタンカーの出現によって改定の必要に迫られておるごとく、鹿島臨海工業地帯の全体計画そのものの改定が検討される段階にきておる等の諸点が指摘をされるのであります。 以上、簡単ながら報告といたします。
○委員長(田中一君) 以上で派遣委員の報告を終わりました。 これより、ただいまの派遣報告をも含め、質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言願います。
○松永忠二君 きょうは集中豪雨の被害の報告がありませんけれども、今回の集中豪雨あるいはまた関連をしたものでがけくずれによる被害の状況はどんな状況でありますか。
○国務大臣(根本龍太郎君) 先般の梅雨前線豪雨の状況をあとで河川局長から総括して申し上げまするが、私がこの状況を、豪雨最中に非常に心配いたしまして、実は事務当局をして各都道府県に厳重警戒を命じました。さらにまた、台風二号の襲来もありましたので、これは当初ほかなり大型の台風となると思われましたので、特に梅雨前線によってかなりの降雨量があった南関東、房総方面についてはさらに一段と警戒体制を強化したのであります。幸いにいたしまして、台風二号は紀伊半島から予想をすっかり狂った路線を通りまして日本海のほうに出、また熱帯性低気圧となったので、この方面の被害はわりあいに少なかったのであります。 千葉のほうに私行ってみましたところ、千葉は従来非常に台風並びに豪雨の災害の少なかったところでありまするために、河川がおおむね原始河川のままになっておることは事実でございます。そして、特に山間地帯が米作が主体でありまして、他のあまり産業がないため、河川敷に土地を取られることを非常にいままで抵抗が強かったとみえます。河川敷が非常に少ない堀割り式の路線である。それが非常な豪雨のために土砂くずれ、それから鉄砲水のような形で水田の埋没が非常に多かった。したがいまして、全国的な規模から見れば非常に大きな災害ではございませんけれども、その地区からするならば非常にやっぱり激甚災害と見てよろしいだろうということで、閣議の席上におきましても、これは私は局地激甚指定地にすべきであるということを進言しております。 それから、今回の災害復旧にあたりましては、建設省はもとよりでございまするが、隣接県から技術者を動員派遣しまして、非常に協力体制ができたために、緊急査定それから応急復旧がわりあいに順調に進んでおるという状況でございます。 ただいま松永委員の御指摘になりましたがけくずれによるというのは、あとで詳しく御説明申し上げまするが、山間地においてかなりあることは事実でございます。で、これは一面におきましては、非常に集中豪雨が急激に降ったということが一つと、それから実は南房総で山砂を取っておって、その残土の措置が十分でないのがかなり影響したものとも思われます。それから、静岡県等におきましては、御承知のように宅地造成に関連したところ、これは宅地の緊急整備でございますか、これをやったところではありませんけれども、前に、法律ができない急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律案、これが実施される前につくった宅造に欠陥があったというような状況に認識しております。具体的なことについては事務当局から御説明いたします。
○松永忠二君 災害全体のことについては、また書面、書類で出していただくことにいたしまして、またいま隣接の市町村からの技術者の応援の問題であるとか、あるいは集中豪雨における局部的な非常な被害がある。したがって、従来のような激甚地指定の範疇に属しないような集中豪雨的な局部の被害をどうするのか、あるいはまた個人災害に対してどういうふうな救済措置をとるか等、いろいろ全般的に私は問題があると思うんです。こうした問題は、この際時間もあれですから、おいて、その報告をいただくこととしても、全般のことでなしに、この点にしぼってひとつお答えをいただきたいと思うんです。今回の水害によって、がけくずれによる被害、それによる死傷者の数はどうなっているのか、またその中に、今回の被害の中で宅地造成工事規制区域で起こっている被害の状況、それから急傾斜地崩壊危険区域で起こっている被害、こういうことにしぼってその被害の状況をひとつお答えをいただきたいと思います、関係の局長のほうから。
○説明員(川崎精一君) 今回の梅雨前線におきまして、集中豪雨におけるがけくずれの災害が各地に発生をいたしておりますが、六月十三日から月末までの一連の豪雨によりまして、大体、全国で十七府県にわたっておりますが、がけくずれが約八十五カ所程度ございまして、被害が出ております。そのうち死者が二十七名、それから人家全壊が五十二戸等の被害が発生いたしております。
○松永忠二君 その中で、宅地造成工事規制区域で起こった被害、それから急傾斜地崩壊危険区域で起こった被害、これをお答えください。
○説明員(朝日邦夫君) ただいま私どものほうで把握をいたしております六月の中旬以降の豪雨によります宅地関係の災害でございますが、このうちで主として静岡、特に熱海が件数が多うございますが、静岡、千葉、神奈川、この三県下で多いかと思いますが、全体で約三十四件、このうちでただいまお尋ねの宅地造成規制法の規制区域内で起こっておりますのが十九件、残余の十五件は規制区域外、この規制区域内の十九件のほうでも、特に熱海市で十二件でございます。なお関連がございますが、この中で死傷者がございました者のうちで、死者がございました熱海の場合は、区域から申しますと既成市街地でございまして、この規制法の区域から申しますと外でございます。
○松永忠二君 よく話を聞いて完全に答えてください。急傾斜地崩壊の危険区域についてはどうなんですか。
○説明員(川崎精一君) お答えいたします。先ほど一連の豪雨で八十五カ所にがけくずれによる被害があったと申しましたが、その中で、急傾斜地の崩壊の危険区域のございますのは六カ所でございます。それ以外は法律に該当しない個所でございます。
○松永忠二君 被害の状況は。
○説明員(川崎精一君) 被害の状況は、いずれも人家の倒壊等でございます。
○松永忠二君 なお、もう少しこまかくお話を聞かしていただきたい点もあるのですが、次へ少し進みます。 いま話のありましたがけくずれが十七府県、八十五カ所、死傷者二十七名、全壊五十二戸、その中に宅地造成の工事規制区域が三十四件であるという話が出ておりますが、その一つの該当地域である熱海市の桜沢というところの被害はどういうふうな理由から起こっているのか、そういうふうな点についてはどういう把握をされているのか、お聞きをしたい。
○委員長(田中一君) だれが発言するのですか。
○説明員(朝日邦夫君) ただいまのお尋ねの個所は、熱海市の規制区域内の被害でございますが、これは上のほうが宅地造成を行なわれた地域でございまして、その地域の道路口の土がくずれて、下のほうにございました家屋に被害を与えたというもののようでございます。
○松永忠二君 建設大臣が宅地造成工事規制区域として指定をされている地域、ここは急傾斜崩壊の危険区域には指定をされていないんですか、いるんですか。
○説明員(川崎精一君) 指定されておりません。
○松永忠二君 そうすると、宅地造成工事規制区域での被害であるということについては間違いありませんね。——そこで、宅地造成等の規制法ができた以前の造成であることは事実だけれども、その現状は宅地造成に関する工事の技術的な基準からいって合致をしている地域だというふうに判断をされているのかどうか。つまり宅地造成法の制定をされた以前に工事が行なわれたものであるけれども、その工事の施工されている状況というものは、法律のできた後の場合においてこれを認めることのできるような状況の宅造が行なわれている地域であるのかどうかと、こういうことをどう御判断をされているのか、お聞きをしたいわけなんです。
○説明員(朝日邦夫君) ちょっと私も技術的なことは明確にお答えができかねますけれども、報告を受けております限りでは、裏山が非常に危険な状態にあった。それからなお、その被害を受けられました下の建物の建築位置については、いささか危険な場所に建てられておるのではなかったろうかというふうな実情にあるようでございます。
○松永忠二君 大体そんな判断ではちょっと質問もできないわけですがね。ここは荒木という人が所有者です。宅造の工事をやったのが、曽我土建というのが造成をやって、そして私も現地を見ましたけれども、現在のいわゆる造成法ができた後にはとうてい認められるような工事をしているわけではない。たとえば側壁などもブロックで積み立てていて非常な、道路にしても排水は全然ない。そういう場所で、従来被害もしばしば起こしている地域だ。それで桜沢の地域は非常に危険だというふうなことを言っている地域で、今後関連して土砂の崩壊が行なわれ、それからがけ下にある住宅等が道路へはみ出されたり、あるいはまた周囲の人家が土砂で埋ずまったり、死者は出てませんけれども、そういう被害が起こったところです。したがって一いまの宅地造成法ができた後においてとうていこれを許可できるような状況の造成の行なわれているところではないという、この程度のことはお調べになればすぐおわかりだと私は思うのですが、その点については私の判断が間違いでしょうか。あるいは大体、こまかいことはわからぬけれども、そういうふうに問題のあるところであり、また法律ができて後の基準では、とうてい認められるような造成のしかたをしている地域ではないという御判断をされるのか、その辺はどうでしょう。
○説明員(朝日邦夫君) ただいまの点でございますが、やはり現在見ますると、確かに危険なところである。しかしすでに分譲が終わっておりまして、各所有者に分譲済みでございますので、その後防災の措置を勧告をいたしておる事実がございます。
○松永忠二君 あなた、分譲行なわれておるというけれども、実際にはそういう点についても疑義があるというふうに言われているわけですね、はっきりしていない。 それからまたここに、ところどころに人家があるわけですけれども、それは別に基準法等に基づいて確認を得て建てられた建物ではなくて、この曽我土建というのの関係者かなんかが家を建てて、そのままそこにいついてしまっているというような状態のところである。またあなたのおっしゃったのは、その下に、沢のところに住んでいる下にたくさん住居があるわけですけれども、それについて一部そういうことをやったところもあるでしょうけれども、その上のところからがけくずれが出てきた。それが被害を全体に及ぼした。これはお調べになれば、この所有者にも問題がある。また建設をやっている土建の人にも問題があるという点については御調査はしているのではないかというふうに思っていたんですけれども、そうすると、この桜沢というところは、現在の宅造法から見て工事に非常に不備があるという判断をしていないのですか、それともやはり非常に不備があり、改善をしなければできない地域であるというふうに断判をされているのか、いかがでしょうか。
○説明員(関口洋君) 宅地開発課長の関口でございます。かわってお答えさしていただきたいと思いますが、よろしく御了承のほどお順い申し上げます。 いま先生から御指摘のございました桜沢の分譲地でございますが、これは規制法を適用する前に施工いたしましたひな壇型の分譲地でございます。造成後擁壁がくずれたり、あるいは御指摘のように排水設備が不備であるということで、県のほうでは四十年にただいま部長から申し上げましたように、その分譲地の譲り受けを受けました所有者の方々に対しまして、いわゆるひな壇型の石積みを直したりあるいは排水設備を改善するように勧告いたしておったところでございます。そこで県といたしましては、このままの状態で家屋を建築されましても、建築基準法の観点からいたしましても若干不備があるということで、各買われた方とお話し合いをいたしましてそういう措置を講じておったわけでございますが、今回の豪雨によりましてひな壇型の分譲地がくずれてきた、こういう経緯がございます。そこで県のほうにさらに重ねて確認いたしたのでございますが、きのうの報告ではくずれた石積みを修復いたしておる。そこで一応の応急対策は講じておる、こういうふうに報告を受けております。 なおそのほか、この地点を含みまして桜沢全体をどう見るかという先生のお尋ねがございましたので、この点につきましてお答えさしていただきたいと思いますが、この桜沢の地形は、いわゆる谷筋に家が立っております。いまの建築基準法によります静岡県のいわゆる俗にがけ条例と呼んでおりますが、この規定からいたしますと、いわばがけの下端から二十メートル離して建築をしていかなきゃならぬ地域でございます。そういうことの問題からいたしましても、全体につきましていわゆる地形と、それから建築の建て方との間に、いまの各種の法律の上から見ますと、もともと危険をはらんでおった地域である、こういうふうに考えておるような次第でございます。それらの問題が、いずれも宅地造成等規制法の適用以前に建った家屋が多いために、いままでいろんなことで先ほど御説明いたしましたように、部分的には勧告あるいは応急措置でもっていままで努力をしてまいったのでございますが、この桜沢一帯を家屋の建築との関係からどういうふうに考えたらいいかという問題につきまして、現在県のほうで総合的に検討中でございます。私どものほうも県のほうとよく相談をいたしまして、いわゆる急傾斜地の崩壊防止その他の観点から一つの方策を見出していきたい、こういうふうに考えておる次第でございます。よろしく御了承のほどお願いいたします。
○松永忠二君 そうすると、四十年に改善命令を出したのだが、改善をしないというようなそういうことで被害を起こしているということも一つ問題だけれども、現在できている崩壊の状態をそのままにしておけないので、これについてはどうするつもりなんですか。
○説明員(関口洋君) ただいま申しましたように、これ以上の崩壊が進みますと、下のほうにも家屋がございますので、被害を多くするものでございますから、くずれた部分の石積みを修復して、それからまた水があふれないような措置を講じておる、こういうことでございます。
○松永忠二君 そういう改善命令をすなおに受けて工事を施工するなら問題はないと思うのですがね。そういうことであれば四十年に出したものが現在被害を起こすという理由はないわけです。また分譲したところが、分譲しておるとあなたおっしゃるのですが、分譲したところが住宅を建てるのにふさわしい一体造成をしてあるのかどうか、という点にも問題があるわけです。しかしとにかく現在崩壊しているところ、あるいは住宅を建てるにふさわしくないようなところについての改善命令を出すというお話は明確になったが、改善命令を聞かない場合にはどうするのですか。これはどういう方法をするというふうに現在考えておられるのか、これを承知をされておると思うのですが、どうですか。
○説明員(関口洋君) ただいま申し上げました措置は、いわゆる勧告でもって行なった措置でございます。改善命令を出すからには先ほど申しましたように、全般の検討がまだ必要であるという県からの報告がございますが、私どもの見方からしましても、建築基準法との関係その他多くの調整を要する地域である、こういうふうに考えますので、それらとの観点を考慮いたしまして、宅造独自の取り扱いを必要とする場合には、この措置を講ずるようにしていきたい、こういうふうに考えて目下検討を進めておる、こういう段階でございます。
○松永忠二君 どうも少し話が、じゃ、勧告であって改善命令じゃございませんというなら、なぜ勧告をしていて効果がないなら改善命令をしなかったのかという点が一つある。私の聞いた範囲では、この際は県も非常な決意をして、改善命令を出そう、出さなければ代執行をやろう、そして代執行をやる以上は、桜沢の所有者の土地売買を禁止をしたい、こういうような措置を考えておられると、こういうようなことを私はまあ聞いておるのですけれども、今後検討してそういうことを考えるのですか。またそういうことを考えられるような状態の、危険な状態の状況なんですか。この点はどういうふうに一体報告を受け——現に建設省の係官も出かけて見ているはずです。
○説明員(関口洋君) ただいま御説明いたしましたように、崩壊に伴う応急的な措置は講じております。そこで、まず崩壊面の安定を一応の安定はこれでもってとれるのではなかろうか。が、しかしながらこれ以上さらに雨が降りますと、御指摘のように危険もございますし、そこでそういう基本的な問題につきましてはこの桜沢の先ほど先生から御指摘がございましたように、桜沢の地勢に即応する措置を講じなければいけませんので、そういう意味での将来にわたる恒久的な対策として、どういう処置を講じたらいいか、これを検討しておる。こういうふうに県のほうから聞いておるような次第でございます。なお、そのほかの危険のあるという区域につきましても、現在熱海市と協議いたしまして、危険個所の再点検を実施いたしております。そういうものにつきまして、必要に応じまして災害防止に必要な措置は講じてまいりたい、こういうふうに報告を受けております。
○松永忠二君 宅地部長に、ひとつ答えてください。現に崩壊をされているところ、したがってその所有者に対して宅地として活用する以上、改善命令を出す、その改善命令が正しく行なわれない、ちっとも行なわれない場合には県が代執行したい、代執行までする以上、それを所有している土地の売買を禁止をしていきたいというこの考え方は、これは県がそういうことを考えるとすれば、それはけっこうだというお考えなんですか、検討を要するというと思うのですが、その点はどうお考えでしょうか。
○説明員(朝日邦夫君) 事柄が現実に即した非常に具体的な問題でございますし、しかも非常に技術的と申しますか、そういった諸般の判断を要する事柄であろうと思いますので、私どもといたしましては、勧告にとどまらず、これはぜひとも緊急の措置の必要があるということで改善命令を出す、というふうに県が御判断になっておやりになることにつきましては、決してその、実態に即しておる限りは、反対をするものではございません。
○松永忠二君 大事なところを何も言わないので、そこのところはどうなんですか。それができない場合には代執行したいというのですよ、代執行するなんというのは大賛成なんでしょう。代執行をしてその問題のある所有者がそういうことを何かいままでやらなかったからそういうふうなことになっているし、現に分譲しているとか、していないとかわからぬようなところであり、そこに住宅をそのまま建てることについては、非常に危険であると予想されるような地域に、現在崩壊されているところで住宅の背後のがけとかそういうようなところについての改善命令を出して、それが実行されなければ代執行したい、そういうようなことは賛成なんでしょう。それについて代執行した以上、そういう問題が片づかない限りは、自由にその土地を土地売買をしちゃ困るということを要請し、それを実行してもらうというようなことは、何もそんなにあなた方がそっちまで言及しないで返事をしない理由はないと思う。改善命令のことばかりで、あとのことはどうですか、もっとはっきりその辺のことを簡単にお話をしてください。
○説明員(朝日邦夫君) ただいま申し上げましたように、改善命令を出しまして、それが実行されない場合には、当然代執行ができるわけでございます。しかし県がそれをするという場合も当然ございます。
○松永忠二君 もうそういうふうな措置が行なわれるとすれば、ひとつぜひそれは当然であり、そういうことも必要だということを、建設省としても側面的に指導してもらいたいと思うのです。 そこで少し話を、もう一つの点をちょっとお聞きいたしますが、桃山園というのがやはりまたこれは西山というところにある。これも造成の規制前の造成地、現在大同興業というのが分譲やっておる。そこのところに排水路が終末の処理ができていない、自分の造成の区域のところまで排水をしておいて、あとは排水を全然つくっちゃいない。だから一挙にそこから水が出てきて、そしてがけをくずしちゃう。周囲に十七戸ばかりある、そこに被害を与える土砂が屋根の上からおおいかぶさってくる。たまたまそこを通行した人はその土砂で、その家を飛び越してはね返させられて——その人は死傷がなかったのですけれども、そういうような地域でこれまで現在の造成の規制法ができている状況の中では、そんなことはとうてい認められるような状況じゃない。ここについてはいま市のほうで排水路をつくりなさい、それでその排水を始末しなさいということを命令していると同時に、被害者のほうからは十七戸の人が五百八十万の補償請求をしているという、こういうところがある。そこでお聞きをするんですが、宅地造成法ができる以前の造成されたところであっても、その宅造法の規制区域になっていれば、これは勧告をしたり改善命令を出されると思うのです。これは間違いではございませんか。
○説明員(朝日邦夫君) それは先生仰せのとおりでございます。
○松永忠二君 そういう場合に、あるいはまた改善命令を出さなくても勧告受けたとかあるいは自発的に宅地の保全をしようとする場合に、住宅金融公庫が融資をして、七十五万を限度にしてその費用の七五%を十五年償還で融資をしている。この実績はどうなっているのですか。
○説明員(関口洋君) 御指摘のございましたように、勧告あるいは改善命令に伴う各宅地の所有者が防災工事をする場合に、公庫から融資する道を開いております。この限度額は七十五万円でございまして、十五年償還で六分五厘、こういう融資措置を講じておりまして、それに伴う需要というものも年々ふえております。なおこの七十五万円の問題でございますが、現在それらの融資を希望される方の実工事額と申しますか、実際に必要な平均の工事費といたしましては、住宅金融公庫の調査ではおおむね平均いたしまして九十二万円、そういうふうになっております。これが実情でございます。
○松永忠二君 突然なことだから数字を具体的に言えないのかもしれないのだけれども、実際はどのくらいな件数で年にどのくらいの融資が行なわれているものなのか、これはおわかりですか。
○説明員(朝日邦夫君) 順序が前後いたしましたが、ただいま手元にございます資料によりますと、これが三十七年規制法ができました際にいろいろ国会の附帯決議の次第もございまして、金融公庫法を改正いたしまして今日の融資の根拠を設けまして、三十七年から融資を開始いたしておりますが、昨年までに貸し付け額が一億五千万円程度貸し付けの実績があるようでございます。
○松永忠二君 そこで大臣にもちょっとお聞きをしたいのですが、すでに宅地造成が行なわれて、住宅地として利用して住宅に住んでいる。ところがその崩壊をした場所も、非常に程度がひどくて自分でなかなかそれを修理をするということも何か困難です。また危険だということがわかっていても、まあ地方の公共団体もここは危険だというようなことがわかっていても、これは個人の所有している宅地である。したがっていま話の出ていた一億五千万円、累積で一億五千万円ですから、ろくなことをやっているわけじゃない、借りているわけじゃない。そういうことで手をつけたいと思ってもなかなか手がつかない、あるいはまた崩壊したところを修復をしたいとしてみたところで、非常に程度がひどくて工事に金がかかってくる。こういう場合には宅地造成法ではどうにも、都道府県やあるいは市がやるとか国が助成するという方法はないわけなんですね。ところが、その急傾斜地の崩壊危険区域に指定をされたものについては、それが個人で非常に困難だという場合は、都道府県は「制限行為に伴う急傾斜地の崩壊を防止するために必要な工事以外の工事で、当該急傾斜地の所有者、管理者若しくは占有者又は当該急傾斜地の崩壊により被害を受けるおそれのある者が施行することが困難又は不適当と認められ」たものは都道府県が施行するということになっているわけです。急傾斜地に危険区域に指定されていれば、それが危険区域であれば、結局その都道府県が、困難な場合には、手を出してやる場合もあり、それに対しては国もまた助成をするということはできるわけです。ところが、現に宅地としてそこに住まっているようなところであり、しかも宅地造成法で規制をされた区域であっても、個人のことについてはいまの金を借りる程度の以外には方法はないわけですね。しかも急傾斜地の崩壊危険区域というのはどういうところを指定しているのか。私は、これ間違ったらあとでひとつ御説明をいただきたいのですが、急傾斜地というのは、「傾斜度が三十度以上である土地をいう。」といって法律に規定をされているけれども、事実上は急傾斜地の崩壊危険区域を指定するのは、自然がけでなければだめだ、人工の、手を入れたものであってはだめなんだ。自然がけについてそういう三十度以上で五戸以上の住居があるところを崩壊危険区域に指定をするということになっているわけです。したがって、すでにもう三十度以上の傾斜を持ったところでそこに危険な住宅をかまえていて、現に崩壊をしてそれを回復するには、なかなか個人の力をもってしてはとうていできないというようなところについては、市も金を出す、あるいは県もその工事をやる、それに対して国も協力するという方法は現状ではないわけなんです。そうなってくると、たとえばいま静岡県の場合に宅地造成の規制区域になっている熱海とか伊東とかいう、特に熱海はほとんどみんなそういうところに家が建っていて、よく調査をしてみれば、もうここはあぶない、何かあれば必ず何か被害が起きるであろうと考えられておる危険区域というものもあるわけです。しかしそこへ改善命令を出す、出してみたところがそれは個人でやるよりほかにはない、金は、いま言うとおり七十五万円限度で貸すだけだ。現に崩壊したところであってもそれは別に市や県が手を出すわけじゃない、個人でやりなさい個人でやりなさいと、ただ、言うことだけしかできない。こういうことで一体はたしていいのかどうなのか。つまり宅地造成工事規制区域と急傾斜崩壊危険区域をかぶせて、そうして何らか都道府県が手を出していけるような状態に、現在自然がけでなくても、三十度以上急傾斜地に住宅が建てられ、それが非常に危険な状態である、あるいはまた崩壊を現にしているという場合においては、個人の責任でその改修をやるということでなくて、何らか市が出せる、あるいは都道府県が手を出して工事をやってやれる。しかもそれに国にも何らかの協力をしてもらうというやり方をしなければ、熱海とか伊東とか、ああいうものは、そのほかの例はほかにもあると思うんでありますが、こういう地域には崩壊をしていたところで手はつかぬし、あぶないと思うところも、実はただ調査をしても手はつかぬということになるんだが、こういうことについて何らか改善の方法を考える必要はあると私は思うんですが、大臣の考え方もお聞きをしたいし、なぜ急傾斜崩壊危険区域というのは自然がけでなきゃ悪いのか。こういうところをなぜ急傾斜崩壊危険区域に指定できないのか。どこに法律的な根拠があってそういうことを言っているのか、この点についてひとつお答えをいただきたい。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私も立法のときに参加直接しておりませんからよくわかりませんけれども、察するところ、自然がけの三十度ということを規定したのは、ややもすれば無責任なる民間ディベロッパーとかあるいは分譲者、分譲営業する者がどんどんそういう危険な地域をやってこれを分譲したあと逃げてしまえば、あと始末は全部地方自治体がやらなきやならぬということでは、これは非常にいかぬじゃないか。そこで、危険なところには急傾斜地帯についてはもうつくらせない。あるいはまた宅造する場合には一定の条件を具備したところ以外にはやってはならないというふうに禁止しておりますことで、法体系としてはいまあなたが御指摘されたようなことは、本来は起こり得ないという条件のもとに私は法体系ができているように感じます。しかしながら、現実にはこの法律を制定する前に、すでにそういう危険な場所に宅造して分譲してしまっておる。そうして現実に被害が起こっている。だから、これはどうすべきかという問題だと思う。したがいまして、こういうことがどこに主として起こっておるかというと、いま御指摘のように熱海だとか伊東とか温泉町とかで特別に地価が高くて、そしてまた相当危険なところもちょっと手を入れれば購入者が集まってくるというところに、問題があるような気がするのでございます。その意味で、普通の場所においては現在の法体系で危険な区域に対する住宅あるいは建物、営業用の建物等も押えることができると思いまするけれども、現実にこうした問題がありまするから、やはり法体系は観念的には整備されておっても、現実に非常な危険があって、人命財産がこれが大きく被害を受けるという事情も、またこれは事実でありますから、この事実にかんがみまして、何らかの救済方法を研究いたしたいと思います。これが立法措置がいいのか、あるいはまた現実の行政措置によってでき得るかどうか、これも研究してみたいと思います。いま突然の御質問で、私も十分に練った構想でありませんから、あるいは満足し得ないかもしれませんが、十分前向きで、問題の根源についても検討いたしまして、立法措置を必要とするならばそれを考える。立法措置でなくても行政措置でそうしたことの救済ができるかどうか、これを検討して善処したいと思います。
○松永忠二君 まあ大臣が言われることはわかりますよ。検討して、今後法的なものが要るかどうか検討するということはわかりますがね、しかし、その程度のことではちょっと困ると思うんですよ。で、いまのお話のように、すでに宅造が終わって分譲してしまった。で、個人の手に渡っている。そういうところで宅造法に基づく規制がなかったために、非常にずさんな工事が行なわれている。それで崩壊が伴った。で、それが個人であるというと非常な大きな工事である。あるいはまたそういう状況であるので、改善命令を出した場合でも、その改善の命令が、結局実行するには金がないし、幾ら改善命令出されてみたところが、七十五万程度の金ではとてもできないというような状況になる。そういう危険だという状態と、すでにがけがくずれちゃっているという状態と二色あるんですよね。それがあちこちに少しでも家が建ってれば、これは自然がけじゃないんだから、自然のがけじゃないんだから、これは三十度以上傾斜があっても、人家がたくさんあっても、これは急傾斜崩壊危険区域にはだめです。それだからこれには結局個人でやるよりほかにありません。しかもやったところが、金はどこからも出さないし、出すお金がない。急傾斜地の崩壊危険区域に指定をしてくれれば、そういう場合に県が乗り出すことができるということであれば、急傾斜崩壊一危険区域というのは、もともとそんなことを書いちゃないんですよ、法律にどこにも。何も人工がけじゃ悪いなんてことは書いちゃいない。だから当然そういうようなことに、そういうところを指定をして、それでやっていったらどうだろうかということは一つのあれですね。 それからもう一つ大臣ね、私の言っているのはそういうところだけじゃないんですよ。たとえば三十度以上の傾斜を持ったところにも住宅がびっしりできちゃっているわけですね。熱海なんて全部そういうところなんでしょう。ところが、そこはたとえば上に土地があるからいわゆる宅造法の規制区域に指定をしたとしても、その場合にぐあい悪けりゃ改善命令出すことはできるわけですね。しかし宅造法の規制区域になったって、これはさっき言ったとおり、個人が借りてそういうものを直したり、破壊したらそれを修理する以外に方法はないわけですね。ところが三十度以上の急傾斜地であってというのが急傾斜の定義であるというならば、そんなところこそ危険区域に指定をして、崩壊があるとかあるいは崩壊のおそれがある場合に、積極的に都道府県が手を出すということをやってもらわなければ、これは自然がけでないことも事実だし、ただ宅造等の規制法という法律の区域の中には入っているという状況の中に手はつかないということになるわけですね。だから宅造等の規制法の中にもこの急傾斜地と同じような、いわゆる地方公共団体が手を出し得るような、つまり都道府県の施行する急傾斜地崩壊防止工事という、急傾斜地崩壊の法律の第十二条のようなものが宅地造成法の中にも入っていれば、そういうやり方もできる。あるいは宅造の規制区域とそれから急傾斜地崩壊危険区域を一緒にして同じ地域に指定をしてもらえば、片方でまたそういう規制ができるのじゃないかということを申し上げてるわけですね。現に熱海や伊東なんかの状態を見ても、こんなところにこんな工事をして家を建ててあってあぶなくはないのかしらという気持ちを持って、われわれ自動車で自分の旅館に行くときに感じているわけです。こんなことについて調査をしたことがあるのか。いままでは地方財政も苦しいからなかなか手が回らなかったと思うんですよ。ちょうどいま日本の国が公害のような問題に手をつけ始めているように、もう日本の国だってそういうところにだんだん手をつけていって悪いことはないと私は思うんですがね。だから、そういう危険、現に住宅として宅地造成が行なわれ、住宅として住んでいるところの危険区域について調査をするということも必要だと思う、全国的にも。しているかどうかということを聞いてみたところが、してはいると言う。どのくらい危険な個所があるかといったら、十三カ所か十四カ所あるという話なんです。十三カ所か十四カ所あるということを言ってみたところが、それじゃどうするんですか、あなた、市がやるんですかと言うと、いや市がやるわけにはいかぬ。それじゃ個人がやるのですかと言えば、個人は七十五万くらいの融資しかできない。それだってそう簡単に貸せないからそういうことになっているんでしょう。それじゃ市が手を出したら都道府県が助成をしてくれるんですかと言うと、それもできない。じゃ都道府県が手をつけるんですか、それもできない。それなら、そういうところを急傾斜地の崩壊危険区域に指定してもらって、そしてそういうことについて積極的に市が乗り出したらば、都道府県の工事ということで市が工事をして、それに助成措置をやれば、そういうところの危険な地域を救っていくことができるのじゃないか。私は、熱海や伊東のような地形のところにああいうものがある地区は、日本には相当あると思うのですが、熱海のようにあんなばかばかしくたくさん住宅があるところはないと思うのです。ああいうところでも、現に危険な場所があるということがわかっていてもどうにも手をつけられないというのが現状だと私は思うのです。これはやはり何らかの法的な措置を考えていくか、現にある法律を適用していくか——現にある法律を適用てきるじゃないかということを私は言っているのです。大臣は、法律を検討する必要があるならという話ですけれども、そういう単独の法律ができればこれは別でしょうけれども、いま宅地造成工事規制区域であるそのところへ急傾斜地崩壊危険区域をかぶせて、そしてそれによって工事をやらせていくというような方法を講じたらどうかということを言っている。
○国務大臣(根本龍太郎君) いろいろと御質問でございますが、私は原則として、熱海とかそういうふうに危険な区域で、あそこに住まなければならないというわけでもありませんから、私はそういう危険なところは、原則として新しく住宅とか旅館をつくることは禁止すべきだと思うのです。それを今度はどんどんそういう危険なところを、個人ができなければ県がやる、国がやるといったら、ますます危険な個所を膨大にすることであります。原則としては、そういうものは建築か何か知らぬけれども、法律として、原則として禁示して、安全なところに人間が住めるということにすることが大事だと思います。しかし、そうした規制区域や何かのいろいろ法律上の法体系でそういうことがないようにした、その前に現実にそういう危険なものができておる、そういう場合にそれをどうするかということが、いま松永さんの主として論じている問題だと思います。そういう地点について、私もいま法律を詳しくよくわからないから、検討させてみて、かぶせることができればかぶせてけっこうです。ただ、先ほど私が冒頭で御説明したように、大体においてそういうふうな自然ながけを三十度とかなんとかというようにしたことは、そういう危険なところでは住宅は原則としてつくらないんだと、またそういうところで宅造してはいけないんだという前提に立っていることだと私は思うから申し上げたのでございます。これは一般論です。ただし、現実のいま松永さんが取り上げている問題は、それはさることながら、現実にこういう被害が起きておって、また今後も起こる危険性がある。そしてこれに対して改善命令を下しても、今度は個人もその他も能力の限界があるから、依然としてその危険状況が解消できない、これを解決するにはどうすべきか、そのためには現在の二つの法律を弾力的に適用することによって解消できるのではないか、これを検討してみたらどうかと、こういうことがいまの時点の問題点だと思います。そういう点は御趣旨に沿いまして十分に検討させまして、法の正当たる解釈上、きるならばそのようにいたしてけっこうだと思います。
○松永忠二君 私は、そういうところは人が住まぬようにするほうがいいということは、何も反対しません。しかし、現に住んでいるということなんです。現に三十度の傾斜のようなところにどんどんうちを建てて全部住んでいるわけです。熱海という町はそういうところにできている町なんですすでに。そういう場所に現に危険なところがあるとすれば、それに手を入れるのは個人の責任だとばかり言っていたんでは解決をしないから、その解決の方法をひとつ考えてみてもらいたい。それじゃ大臣の言うことを積極的に、じゃ建設省のほうでおやりになっている事実をひとつ聞かしていただきたい。そういう危険なところにうちを建てて、建てないようにしなければならぬというふうな、建てるときには制限をするというために、つまり急斜傾崩壊地域を指定して、その地域を建築基準法第十九条に基づいて災害危険区域として指定をしていくということになっているのです。現にそういうことをやっているところは幾個所あるか、この法律ができてから一体急傾斜地の、いわゆる危険区域として指定をしてふやされた個所は幾個所あるか、それでまた、そういうところで危険区域を指定して、建築基準法に基づいて条例をきめて、ここには住んではいけない、建てる場合にはこういうような制限があるということをきちっとして条例をきめているところが何個所一体あるか、日本の国で。そういうことを私はお聞きをしたい。
○説明員(川崎精一君) 急傾斜地の法律をつくります前に、四十二年に私どものほうで全国の急傾斜地に関する調査を行ないました。その時点で報告のございましたのは、全国で約七千四百カ所くらいございました。その中で四千カ所くらいを指定したいということで、いろいろ各府県を指導しておるわけでございます。区域指定の目標は四十五年度までに約千四百カ所ばかりをやる予定をいたしておりますが、その中で現在進んでおりますものが六百数十カ所でございます。したがって、約半分程度の進みぐあいでございます。熱海におきましては、私どもの調査の時点で約百カ所程度そういう危険区域に指定してもいいのではないかというところがございました。現在やっておりますのが十二カ所程度でございます。先生も、先ほどの急傾斜崩壊危険区域に指定することと宅地造成区域との重複の問、題でございますが、法律の趣旨からいきますと、三十度以上のいわゆるがけで、高さが五メートル、危険な家屋が五戸以上ある、こういうところは別に人工とか自然を問わずに区域の指定をできることになっております。ただ、いわゆる宅地造成によりまして、これはそういう急斜面というのは、地価とのバランスがございまして、地価とそれを造成するための通常経費と合わせた地代というものから、何というか安いところには人が集まるということで、非常に個人個人のやはり選択の自由によってそういうところを選ぶ場合が多うございますので、基本的にはやはり造成したものについては援助することは差し控えて、在来からの天然がけのもとで危険な状態にあるものにつきましては、できるだけ県工事によってそういった工肝を援助したい、しかも規模によりましては国のほうで助成の措置をとる、こういうようなたてまえになっております。
○松永忠二君 建築基準法の——住宅局長いるでしょう、いま言われた危険個所六百カ所を指定したんですか。指定の準備をしているというのではなくて、現実に指定されているところは幾つなんですか。私たちの聞いているのでは、指定が非常におくれて施行されたのが三十七年だけれども、たいへんに指定がおくれているときにいわゆる災害が起こってしまった。だからその指定をされているところは現実に何個所あるのですか。 それともう一つは、指定をされたところで現に建築基準法に基づいて、条例によって規制をされているところが幾つあるのですか、ということを聞いているわけです。
○説明員(川崎精一君) すでに調査しました中で、六月末現在で指定をされておりますところは全国で六百四十一カ所でございます。なお、その地域地域の事情によりまして、先生のおっしゃっています建築基準法の関係を実施しておるところとがあるところとないところとございますけれども、それについてはまだ詳細な報告が私どものところには届いておりませんので、調べまして御報告したいと思います。
○松永忠二君 で、大臣ひとつ、さっきお話がありましたように、あなたのおっしゃったように、現に危険なようなところは人が住まぬようにしたほうがいいんだ。また同時に、住むにしても、うちをちゃんと制限をして、きちっとしたものを建てて住んでもらわなければ困る。だから、そういう意味からいうならば、いわゆる急傾斜地の崩壊危険区域の指定を早くやって、それで指定をしたところについては基準法による条例をこしらえさせて、それでそういう災害を起こさせないようにするというのが一つだと思うのですね。で、そういうところで非常に雑工事のものについては、要するに都道府県が出てひとつやってもらう。そういうことによってこういうことができる。で、実は基準法による危険区域のことについては、私はこの前、基準法のときにも質附したのですよ。そうしたら、ほんのわずかしかないのですよね。きょうはおっしゃらないけれども、なかなかできないのですよ。だから、危険だと思うようなところでもどんどんうちを建てていかれてしまうという現状になっているわけです。指定もおくれてくる。指定をしてみたところが、基準法の制限もまだできない。だから、どんどんそういうところにうちが建ってしまって、そうして災害を起こしてしまうということになってくるから、これはひとつそういうことを早くやってもらうということが一つです。 それからもう一つは、もうすでに、現にいわゆる自然がけじゃないけれども、そこにすでにうちが宅造され、住居地になっているところで非常な急傾斜地に建っているところ、そういうところに崩壊の起こった場合、崩壊を起こす可能性がある場合というときに、これを個人の責任だけでなしに、何とか市が手を出して、それを都道府県が援助し、国が援助していって、そうして自然がけのところの危険をなくすように、それよりももっと優先することは、現に住んでいる場所で危いところ、危く崩壊しそうなところを手当てをしてもらわないと、これはほんとうの意味で十分なものといえないので、その前段の私はいま言っているそこのところについて、現在の法には盲点があるのじゃないかということを申し上げている。現に熱海市あたりでも困ってしまっているわけですね。手がつかないという状態なので、その辺をひとつ検討してもらう。そうして現在の法律体系の中でも何とか手当てのできるものであるならば、ひとつ手を出してもらうような方向へいってほしいということを要望したのであります。そのほか、急傾斜地崩壊対策についてお聞きをしたいこともありますけれども、だいぶ時間がたちましたので終わりますが、以上の点について、ひとつさらに大臣のほうからちょっと御答弁をいただいて、次の問題に移ります。
○国務大臣(根本龍太郎君) 先ほども申し上げましたように、現在の法律の弾力的な解釈で救済できるならばそれはやらしたい、こういうことを言ったわけです。そしてそれができない場合、立法措置が必要かどうか、これも検討してみようと、それからいわゆる行政指導で何とかできないか、こういうことも検討してみよう、こういうことでございます。そういうことを御説明すると同時に、いままで、私も、十二年前に諫早の災害のときも私は行ってみましたし、それからいまの新潟県の非常な地すべり地帯、あそこの山間地帯にも行ってみて、あのときからいわゆる急傾斜地それから地すべり地帯の立法措置を意欲的に努力してみたわけでございますが、いまから十二年前でありますると、大体のところは非常に経済的に窮乏しておって、古くからそこに農業をして定着をしておった連中を救済することが主たる目的だったわけなんです。ところが、最近はむしろそういう山間地帯よりも、ある意味においては都市近郊の住宅地の不足に伴うところの宅造、これがどうもいろいろの集中豪雨とかあるいは台風のときにがけくずれを起こしておる。しかもそれが無責任ないわゆる建て売り住宅屋の連中がやって、そうしてもう簡単に分譲して逃げてしまう。そのあと始末を今度は市や国がやらなければならぬということでは、これははなはだ遺憾だと思う。やはりそれはそれ相当の責任を個人に負わすべきである。そうして原則としてはできるだけそういう地帯には住宅をつくらないようにしたほうがいいではないか。これには議論すれば、大量の住宅を供給すべきだとかいろいろ問題があります。問題がありますからその点も、これはきょうは時間がありませんからお互いに論議いたしませんけれども、それをも含めて、やはり急傾斜地で、しかも土質の悪いところで値段でつって無責任な宅造をすることだけは禁止し、またそういうものに引っかかると損するということを、十分にやっぱりわれわれは地方自治体を通じてもよく徹底さしていかなければならぬと思う次第でございます。究極においては、いま松永さんが言われたことは、前向きで現在の法律で弾力的な適用ができて解決できるものはできるだけそういうふうにいたさせたい、こういうことでございます。
○松永忠二君 せっかく道路公団総裁見えられておるし、もう時間もあれのようですが、現在騒音規制法の中で、道路に面した地域の騒音の環境基準というものを、生活環境審議会の専門委員会というのが環境基準の作成のための指針の報告を出しておるが、とにかくいままでの騒音規制法の中には自動車の騒音というのは規制されてないので、これはやはり何らかの規制をしていこうじゃないか、ということを考えておられるようであります。この問題については少しあとで話を聞きたいと思っておりますが、そういうようなことから、現にそうした道路に面した地域の騒音で非常に困っている地域が実はあるわけです。具体的な一つのものを申し上げれば、これは東名高速道路のところの三ケ日に東部中学校というのがある。その高速道路との間の距離は非常に短い距離であって、その学校へ現に私も行き、その地域に立って音も聞いてみたのですが、学校側の話では五分に百台ぐらい、九時から十時の間には百五十台、音としては八十ホンをこす、平均七十ホンから七十五ホンだ、屋内体操場というのは一番そばに接近しておるのですが、校舎もずっとある。こんなところへ学校があれば、建設した後にはそういう騒音問題が起きるのじゃないかということは、もう予想されるのじゃないかと思うような地域にそういうことが行なわれておるわけですね。そこで一つは、一体その東名高速道路の中で、そうした学校のそれに伴う騒音を防止するための施設をした場所が何個所くらいあるのか、それから三ヶ日の東部中学校についてはどういうふうな一体把握をされているのか、また、これは建設のときには予想しなかったことであるのか、こういう点についてひとつお尋ねをして、この改善措置について何らか考えておられるならば、それをひとつお話を聞かしていただきたい、そういうことであります。
○参考人(前田光嘉君) 東名高速道路が自動車の騒音によりまして、周囲から騒音についての苦情が若干出ております。ただいまお話しの三ケ日の中学校に関しましても、御指摘のとおり学校の教室が道路の端から五十メートルないし七十メートル、一番近い講堂の端からは二十七メートルくらいでございますが、これにつきまして、当初建設の段階におきまして関係者と協議をいたしました。しかし、その当時はどの程度の騒音が出るか、交通量の予測あるいは騒音の出方等につきましても、十分な検討ができておりませんでした。ただ問題があるということでありましたので、その交通の結果、騒音の発生状況を見ましてお互いに協議をしよう、こういうことで話し合いがつきまして、東名道路はあの地区につきましては昨年二月に開通した次第でございます。最近聞きますと、学校のほうでもこの点について騒音がかなりあるようでございますので研究しているようでございますし、私のほうでも学校と今後相談いたしたいと考えております。 それから東名高速道路の周辺につきまして、三好という地区に学校が一つございまして、そこにつきましては話し合いがつきまして、建設当時に学校の近くのところに防音壁を設けております。
○松永忠二君 そのつくりた防音壁も私ちょっと見たのですけれども、これは相当効果があるというような判断をされているのでしょうか。
○参考人(前田光嘉君) 私はまだその三好の学校のことは聞いておりませんが、防音壁は一般的にはかなりの効果があるように聞いております。
○松永忠二君 相当高い防音壁を東名の道路の傾斜のところに村当長い距離つくってある。だから、ああいうふうな工事というものを、現情ではああいうことをやるよりほかに方法がないと思うのです。いま話を聞くと、三ケ日の東部中学校については、今後そういう状況があれば協議をしようというようなことであったので、現にそういうことがある現状では、ひとつ協議をし実情を調べて、そうしてそういうことについて必要があるというならば防音壁なりくふうをして道路公団が施行するという、そういう用意があると考えてよろしいですか。
○参考人(前田光嘉君) 協議いたしまして納得のいく措置をいたしたいと思っております。
○委員長(田中一君) 速記をやめて。 〔速記中止〕
○委員長(田中一君) 速記を始めて。
○松永忠二君 それではちょっとお聞きをいたしますが、道路に面した地域の騒音の環境基準をつくるということについて、これについては建設省のほうとしてはどういうようなふうに承知をしているのか。建設省としてはどんなふうに関係をしているのか。あるいはまたこの基準が設定をされてくると、道交法とか、道路運送車両法、騒音規制法、建築基準法の改正をする必要がある、強化する必要があるということを指摘をされているわけです。こういう点について積極的に道路に面した地域の環境を保持するという立場に立って、建設省が現に考え、これからやっていこうと考えているような問題について、御説明をいただきたいと思います。
○説明員(高橋国一郎君) 道路の騒音につきましては、最近になりまして全国的に方々で問題が出てきているわけでありまして、実は建設省としましては、従来こういう騒音に対する防止の基準というものはつくっておらなかったのが実情でございます。先ほど先生からもお話がございましたように、厚生省の生活環境審議会の公害部会の中で、騒音環境基準小委員会という委員会を設けられまして、ここで騒音について全般的な討議が出ております。その中で特に道路の騒音が大きな問題になっておりまして、先般第二次報告が提出されておりますが、第一次案をやはり相当修正しておるやに見られます。建設省といたしましては、報告を待ちまして、これによって道路の騒音の対策を樹立すべきではなかろうかというふうに考えております。なお先ほど申し上げましたように、騒音については、従来きわめて勉強が不十分でございましたので、今年度から土木研究所の中で騒音に対する特別調査をさせております。今回のこれも一、二年かかろうかと思いますが、その調査の結果によりまして、道路のほうの騒音の対策も樹立していかなければいかんのではないかというふうに考えております。
○松永忠二君 さっき少し話が出ましたけれども、屋外で六十五ホンの場合には屋内が五十五ホンだ、それをこえると住民の尿中のホルモン成分とか血球の数が変動する、生理的な影響が出る場合もあるので、ぎりぎりの数値が屋外六十五ホンだという、こういうことである。そういう基準の報告書等に触れているわけです。そこで公団と建設省のほうにも指導してもらうといいのですが、現に三ケ日で話が出ているのは、平均七十から七十五ホン、ひどいときには八十五ホンというのであって、しかもこれは東名高速道路ですから、非常にたくさん車が通る。その中で一番ひどいのはトラックが通るときが一番ひどいわけです。だからそれに面した教室なんか、特に屋内体操場あたりでは生徒を集めて話をしても、話の声が徹底しない。あるいはそれに面したところで音楽の指導やいろいろなことをやっているわけですけれども、これも不十分。だから、この騒音というのはなかなか大きな影響を及ぼしてきていることは事実なんですね。だから三ケ日の東部中学校については、私は建設当時からすでに何らかの措置をしておくということが必要じゃなかったかと思うけれども、これは協議をされている事実もあるわけだし、現にそういうことが起こっているのだから、ひとつ公団自身も積極的に調査をして、そっちで言ってこなければ、黙っていていいという筋合いのものではないので、すでに東名の騒音等、いろいろ問題になっている地域もあるのですから、積極的にひとつ調査して善処をしてもらいたい、こういうように思うわけです。そのホンの数からいってもそうだということを申し上げたいわけなんです。いま大臣の答弁もありましたけれども、その点で再度御質問をいたします。
○参考人(山川尚典君) ただいま先生の御指摘のありましたように、当初から建設時に考えるべきではなかったかというお話でございますが、先ほど総裁からも申し上げましたように、当時はちょっと予測できなかったといいますか、私のほうの勉強不十分であったかと思いますけれども、今後の交通状況、また騒音の状況等を見て再度協議をしようということで今日に至っております。したがいまして、実は私どものほうも学校当局並びに町当局から連絡を受けておらなかったものですから、実は新聞記事を見てびっくりしたような次第でございまして、その後私のほう独自といたしましても、まだ一回でございますけれども、現地で調査をいたしております。で、先ほど先生から七十五ホンとか八十ホンというような数値がございましたけれども、この騒音の測定につきましてはJIS規格による騒音の測定法がございます。また、方法によって非常にホンの値が違いますので、やはり私どもとしては、学校の先生もすでに調査を始めておられるようでございますが、JIS規格による騒音の測定について学校の先生ともよく打ち合わせをいたしまして、またその値も交通量あるいは風向きその他いろいろな条件によって違うと思いますので、やはり時間をかけて、また学校の先生方あるいは町の当局の方々ともよく連携をしながら調査をいたしまして、しかるべき措置を検討さしていただきたいと思います。
○松永忠二君 調査が長くかかってしまってはかないませんから、ひとつ迅速にやっていただきたいと思います。
○参考人(山川尚典君) わかりました。
○松永忠二君 また、事実、これNHKあたりでも取り上げてやったのじゃありませんか。私は見ませんでしたけれども、「一〇二」あたりでも取り上げたということがいわれております。もう報道されているので、むしろあなた方のほうから積極的にもうこういうくらいの調査のお話があってもいいんじゃないかと思うのですよ。 それから、この点今度は道路局長のほうですけれども、直接道路局長に関係するというわけではないですけれども、これまたもう一つ、私も現に行って見ているところで島田市に大長中学校というのがある。これがやはりその前に県道が通っているわけですね。これがまた、これはもう相当調査が進んでいて、十時半から十一時半の一時間に百五十八台。七十ホン以上が大体六〇%、学習の時間の中で聞き取りにくい時間が五分の一時間ある。窓を締めると七ホン程度の差がある。この地域は今度は大井川の直轄の河川の護岸のところの上を通っているのが県道なんですね。今度はその大井川の護岸のところに側壁があるわけなんです。それはどういうわけかというと、大井川の水がふえたときに、その護岸を温水をする、水があふれて出てくるものだから、そこに側壁をこしらえておるわけです、高くして壁をかさ上げをした、道路の横に。そうして水のはんらんするのを防いだところが、またその側壁にぶつかって音が拡幅されてはね返ってくる点もある。だから、全然建設省で、私のところは関係ございませんというわけじゃない。そういうので、実はそのコンクリートの防音壁というのがあって、その防音壁がある場合とない場合のホンの違いなども調べてあるわけです。大体七ホンから十ホンばかり、その側壁があるために音が広がってくるわけですね。だからそこにどうしても、いわゆる何か壁をこしらえなければいけない。壁をつくって、はたして騒音防止になるのかどうかということをわれわれよくわかりませんけれども、とりあえずとにかくそこに壁をこしらえなければできないのじゃないか。これは、走る道路は確かに県道であることは事実だけれども、低い側壁をつくったのは直轄河川の大井川の川のはんらんを防ぐためである。しかも、その道路というのは、大井川の堤防を使っている。護岸の上につくられているものだということで、建設省が私どもは全然関係ありませんとは私は言われないと思うのです。この点について何か調査が、あるいはこういうことがあるという事実は道路局長のほうで承知をされているのか、その辺はどうでしょう。
○説明員(高橋国一郎君) ただいまのお話、もし県道でしたら、私のところには話はきておりません。私がけさ聞きましたのは、島田市の伊太小学校、それから島田学園高校、この二つの騒音の問題について調べてまいりましたが、もし先生のおっしゃるのが県道のようでございましたら、県道については私のほうには入っておりません。
○松永忠二君 これはひとつ調べてみてください。これはそこではなしに島田市の大長中学校というので、これはさっき話もしましたように、県道に面したところであって、しかも一方は大井川の洪水の溢水を防ぐために防壁をつくっている。それのはね返りが出て、非常に音が拡大をされる。したがって、もちろんこれは直接には県の責任であるということは事実です。しかしこういうふうに道路に伴う騒音というのは各地で問題になっているということは承知をされて、今後ひとつ騒音の環境基準の設定にあたっては関心を持っていただくし、またこういうものが出た場合にはひとつしかるべく方途を講ずるようにひとつやっていただきたいと思うわけです。 そこで、文部省のほうにお尋ねをするわけですが、こういうふうに道路の騒音についての公害というようなものについての対策が要望されておるようなところがあると思いますが、こういうような点はどうなのか。また、学校公害防止の関係についての予算措置というものはどういうふうになっているのか。 それからもう一つの点としては、いま具体的な事実の出た三ケ日中学校の問題あるいは大長中学校の問題等についてどういうふうな把握をされ、今後どういうふうにこの問題について対処をしていくつもりなのか、この点をひとつまとめて御答弁をいただきたいと思います。
○説明員(菅野誠君) ただいま先生の御質問に対しまして、文部省関係といたしましても学校公害の問題につきまして非常に心配いたしまして、前から予算措置も講じておるところでございます。前段の御質問の三ケ日東部中学校の騒音の問題と島田市立大長中学校の騒音の問題でありますが、この実態につきましては県のほうから、やはり道路におきまして相当騒音があるということの報告を受けております。なお現在、先ほど道路公団の方からもお話がありましたように、静岡県の公害課が間に入りまして、道路公団の方と公害課の方と立ち会いをいたしまして、非常に近い機会におきまして、再度この騒音の実態を調査をしようということになっているようでございますから、その結果をもとにいたしまして、対策につきましても文部省として十分指導してまいりたいと思っております。道路公団のほうとしても十分留意して計画を進めたと思われるのでございますが、このような騒音の被害を受けたことにつきましては、残念なことでありまして、先ほどお話がありましたように、発生者責任主義といいましょうか、公害についての発生者の責任主義の原則もありますので、道路公団において適当な防止措置を講じていただくことが望ましいことだと考えております。このことについて現在三ヶ日町と道路公団の間で話を行なっておりますことは、ただいまお話があったとおりでございますが、さらに文部省におきましても、この問題につきして具体的な要望が出てきますれば、たとえば先ほど大臣のお話もあったところでございますが、現地において非常に公害が多いとするならば、学校位置をたとえば少し離した位置にできるかどうかという問題なども含めて、あるいは木造の建物のようでございますので、その窓の防音装置などいろいろ問題もあろうかと思いますが、公害防止のための、騒音防止のための工事の対策等については十分相談に乗って、指導助言してまいりたいと考えております。 それから、後段の御質問の公害対策費の問題でございますが、たてまえといたしまして、先ほども申し上げましたように、公害につきましては発生者責任主義の原則によりまして、ただいまから申し上げます文部省の公害対策費のほかに、たとえば航空機騒音につきましては防衛施設庁のほうの予算で執行される部分がある等のことは御存じのとおりでございますが、文部省関係の公害対策費に限って申し上げたいと思います。昭和四十三年度予算から大気汚染、騒音等の公害のために教育環境上著しく不適当な公立学校の建物につきまして公害等不適格建物改築事業費という項目を認めていただきまして、補助率三分の一でございますが、昭和四十五年度は二億二千八百万円の予算を計上しております。この公害防止対策として文部省が行なっております事業の補助のおもなものを申し上げますと、先ほど申し上げました発生者責任主義の原則による発生者が不特定で、相手が特定できないものを対象にいたしておるわけでございますが、騒音につきましては二重窓、遮音壁、それから天井吸音、それから動力換気装置等の防音工事及び必要に応じましてひき家移転、これは道路に近いところにありますよりは運動場の反対側にひき家したほうが効果があるという部分につきましてはそのようなひき家移転、あるいは木造建物を鉄筋コンクリートに改築するということ、この場合に移転改築といいましょうか、適当な敷地が別に得られますればそのところに改築するほうが、先ほど建設大臣もおっしゃいましたように、基本的には根本的な解決になることが明らかでありますので、そのようなことを助言指導しております。なお、問題は騒音でございますから簡単に申し上げますが、このほかに大気汚染の問題がありますが、これは外気の気密化、空気浄化装置等の防止工事及び必要に応じまして木造校舎を鉄筋コンクリート造に改築する等の措置を行なっております。以上でございます。
○松永忠二君 いま話がちょっと出ました島田市の大長中学校についても、すでにもう要請もされておることであるし、いわゆる発生者責任主義でけっこうですけれども、同時に広く学校公害という立場から、十分に検討して協力のできるものはひとつ協力してもらいたいと思うんです。また公団側についてはひとつ三ケ日の問題は早く解決をするように、調査ができないできないと長くやっていたのでは、毎日授業をやっているわけですから、特にこの夏の休みの間が一番授業のないぐあいのいいときですから、早く効果をあげるようにお願いしたい。 だいぶ時間がたちましたので、あとの問題簡潔にいたしますが、次にもう一点お尋ねをいたします。狩野川の問題であります。狩野川の大場川の安久橋というところまでが建設省の直轄区域であります。国が直接工事をやって、改修工事を継続的にやっているわけです。その直轄区域になっているところに御殿川という川が合流をするわけです。ところが、そのところがいつも水害の常習地域になっている。今度の豪雨のときにも九十二戸が床上浸水をして、床下浸水は百五十八戸、このところは三島地域の市街地のところであります。そこで浸水がひどくなってきたので、狩野川放水路の放水を早くしてもらいたいといって、関係の市町村が管理事務所と工事事務所の所長等に頼み、しまいには警察の所長等も放水を早くしてほしいということを要望したわけです。それで狩野川放水路の放水について、狩野川放水早期開扉期成同盟——狩野川の放水を早く放水路の扉を開いてほしいという期成同盟というのがあって、これが函南、三島、沼津、清水の四つの市町村で期成同盟をこしらえて、昭和四十四年の九月に建設省にも陳情をしている。そこで今度の水害とこの放水の操作とが関係があるのかないのかということについて、一部市民からは関係があると思うので、早く開扉をしてほしいということを要望したが、開扉しなかったということをいって、新聞等にも出ていたわけなんですがね。これは私も現地を見て、また同時に沼津工事事務所の所長とも話をいたしましたので、そう簡単に今回の放水の時間がおくれたから浸水になったなどという、簡単な結論は私は出ないという判断はしているわけです。またそういうふうに私たちも考えるのですが、しかしその狩野川放水路の放水について、放水路分流堰操作規程というのが定められることになっているわけです。 〔委員長退席、理事大和与一君着席〕 これは河川法の第十四条に基づいて、こういうダムとか、放水路の操作規程がつくられることになっているのだが、この操作規程はまだ最終的な決定をされていないということが一つと、それからこういうことについて、放水を早期開扉してほしいという住民の強い要望があるということも承知をされていると思う。今回その地域の被害について、狩野川放水の時期等について、問題が、住民からあったという事実はあると思うのですが、三つの問題について河川局長のほうから答弁をしていただきたい。
○説明員(川崎精一君) 狩野川の支川の大場川並びに御殿川の本川合流点付近でいろいろ浸水の問題があったということにつきましては、先般の衆議院の委員会でも御質問がございましたし、私どもも大体の事情は承知いたしております。で現在河川法の十四条に基づく操作規則を定めることになっておりますが、これにつきましては、現在いろいろ関係方面とも検討したり、改修の進みぐあい等も勘案する必要もございますので、いわゆる十四条による正式の操作規則はまだでき上がっておりませんで、一応暫定的な取りきめで操作をいたしております。 それからもう一つ、今回の浸水ははたして分流せきが原因であったかどうかという点でございますが、これにつきまして私どもの現地のほうに入っております情報では、地元からいろいろ要請がございましたが、現在の操作のルールでは、分流せきの高さに水が達するまでは開かないというような一つの高さの基準をきめてやっておるようでございまして、その後諸般の情勢を考慮いたしまして、多少早目には開いておるようでございますが、基本的には大場川等の合流点の流勢を当時観測した者の話によりますと、むしろ本川にかなり勾配をもって落ち込んでいったということでございますので、周辺の浸水の被害の原因は、直接本川の流量の増といいますか、分流せきの開閉がおくれたということには私どもはつながらないというふうに考えております。なお、もちろんやはり支川の大場川あるいは御殿川の改修の促進ということが、本来の、われわれとしましても、大いに今後促進すべきことじゃないかというふうに考えております。
○松永忠二君 いまのように、その狩野川の直轄区域のところには、水位を測定する場所がたくさんあるわけです。その測定した場所の水位を調べてみると、狩野川の放水路から早く放水をしなければいけないような水位になっていないという説明もあるし、そういうことであればそれ事実だと思うのですがね。だから、したがっていま工事事務所の所長等も、感じとしては、放水路を開いてもらえば水が全部こっちへ流れてこないで、そこで少しでも被害が少なくなったのじゃないかという気持ちを持っていることは事実としても、それが科学的に確かにそうだという理論づけというものはないというふうに私たちも思うのです。それじゃ、なぜ一体その安久橋のところだけ、そこだけは水位が高いのか。ほかのところは水位が高くないのに、ここだけは水位が高くなって、そして御殿川のほうに逆流をしていって、そして温水をした。そして、安久橋という橋のところに行って見れば、護岸すれすれのところまで水が来たことは事実なんですがね。しかし、狩野川と大場川の合流点へ行って見ると、大場川の水位がもっと低いということは、そこへ行って見れば草のなびき方などから見ていえるわけです。そうすると、狩野川の流域の水位が測定によると低いのに、なぜ安久橋のところだけ、そこだけが水位が高かったかということを考えてみると、その原因はどこにあるかということがはっきりしてくると私は思うのですがね。これはもう明らかに大場川の改修工事が進んでいないからなのです。したがって、川のかどの幅が広がっていない。そこへもってきて、御殿川という川も一これも補助工事で工事費をつけているけれども、ほんのわずかしか仕事ができていない。合流点などは全然手がついていないから、結果的に大場川と御殿川で流れた水がはけないものだから、そこで溢水をしてくるということになってくるわけだと思うのですがね。私はそういうふうなことを思っているのです。ところが、大場川というと——大臣ちょっとここで聞いておいてください。大場川の直轄工事の完了時期はいつまでだか、四十九年なんです。いま現に手をつけているし、ことしも予算をつけているけれども、四十九年までにできるわけです。御殿川という補助事業でやる工事も現に進んでいるのだけれども、ことしは二千幾らですか、二千五百万円ついただけで、しかも、御殿川の流域は都市ですから、その川幅を広げるために用地買収にうんと金がかかる。だから、ほとんど用地買収に七割ぐらい使って、ろくな工事はできない。橋の付近をつくっただけで工事は進まない。そうすると、極端に言えば、大場川の改修工事ができれば大きにいいと考えたって、大場川は四十九年までそれができない。それができたって、御殿川というものの改修がきちっとしなければ水害は免れない。こういうことで、先ごろこの住民は沼津の工事事務所に行ったり、あるいは県の土木工事の事務所等に行ったりして、いつになったらわれわれの水害を防ぐことができるのか、いやもうちょっと待ってくれ工事ができれば、という話だが、それじゃ工事ができるまでそのままにしておくのかということで強い陳情があるわけです。そこで、大場川の改修工事が四十九年までだ、こういうのだが、それまでの暫定的な措置としては、一体どういう方法をもってこの地域の水害を除去することができるのか。こういう解決の方法というものをやっぱり具体的に示してやらなければ——大場川の工事が完成して、御殿川の工事が完成すればいいけれども、それまではしかたがありませんとただ言っているだけで、それでいいのかどうなのか。何か施工のやり方というものについて一つのくふうというものがあってしかるべきじゃないか。あるいはまた予算のつけ方というものについても、大場川という川の幅を広げるよりは御殿川という川の工事を推進したほうがむしろ水害を防ぐことができるというならば、御殿川にむしろ集中的に工事の予算をつけるというふうにやり方を変えていくとか、そうしてこのやり方をもってすれば、来年確実にとは言えないけれども、とにかくもう一年待ってもらえば何とか当面の水害の対策はできますというふうに、何かそういう見通しをつけてやらなければ、工事は四十九年までかかります、御殿川の工事はなかなか進みません、原因はそこですから、そこを直せばよくなりますと言ってそれでほっぽらかされていたのでは、毎回そういうことをやられる。これじゃ住民はたまらぬじゃないかと思うのです。これについて何か検討して、暫定的な措置としてこういう方法をやれば何とか水害を防げるのじゃないか、そういう何か案があるかどうか。こういう点についても河川局長にもお願いをし、またその答弁いかんによっては大臣にもその点について御質問したいと思うのですが、その点についてまず局長のほうからお聞かせ願いたいと思います。
○説明員(川崎精一君) 先生のお話しのとおり、私どもの計画は、大場川が四十九年、それから御殿川につきましては五十年の完成を目途に現在やっておるわけでございます。いろいろいま先生のお話を聞きますと、何か地元では工法の順序等につきましていろいろくふうをすれば、あるいは雨の規模にもよるかと存じますけれども、いろいろ手もあるんじゃないかというようなことにも思えますので、現地のほうによく検討させまして、できるだけ早期に完成するように努力いたしたいと、こういうふうに考えます。
○松永忠二君 具体的には大場川の予算をたくさんつける、御殿川の予算をたくさんつければいいわけだ。しかし、そんなこと言ったって建設省だって県だって何もここだけやっているわけじゃない、私はそんなむちゃなことを言ったって実行はできない。しかし四十九年をもっと早めにしてもらいたいという要望ありますよ。それと同時に、合流点のところを、大場という川はある程度の幅を持っているわけだから、ならば大場のほうよりはむしろ御殿川のほうを広げて、合流点を広げれば水も相当流れて排水できるのじゃないかというような、何か検討というものがあってしかるべきじゃないか。これは大臣にも言いたいのは、お互いに建設省は建設省、それからまた県は県で自分の工事を進めているわけだけれども、しかし関連をして一つの水害を防ぐためにはどちらに力を入れていかなければできないのか、やり方について総合的に検討してもらうということをやってもらいたいと思うのです。やっていないと私は言いませんよ、やってないとは言わぬけれども、ただ陳情し要請していれば四十九年まではかかるのです。予算もそんなにつきません。なお、ここが直れば直ります、ただそう言っているだけでは、いつまでたってもそれまでに雨が降れば水害を受けなければいけないということになるのだから、こういう点についてぜひ早くその直轄河川のほうは建設省のほうだから、ひとつ完成をする、四十九年と言わずに完成する、できるだけ早く早期にやってもらいたいことが一つと、それからまたもう一つの点は、御殿川との関係について一度ひとつ施工のしかたについて検討してもらいたい。そうしてある程度住民にも大体この方法をとれば、ここから手をつけていけば次の水害等についてもある程度防げるのじゃないか。いつでも工事が終わるまではだめですじゃなくて、何か暫定的に措置というものを検討して具体的にひとつ住民に安心感の持てるような工事が施行されているということにしてほしいというのが、私のお願いをしていくところなんです。また、そういう点は必要であると私思うのです。そういうことについてまた検討しなきゃいけない一つじゃないか。もう毎年同じことを、水害を起こしているということについてそういうことをひとつ申し上げているのです。その点について……。
○説明員(川崎精一君) 狩野川は非常に流域が南と北に分かれておりまして、しかも雨の降り方、それから強度によりまして水の出方もいろいろ変わってくるわけでございます。県の改修工事と私どもの直轄工事は一応一連の計画のもとに私どもがやっておるつもりではございますけれども、先ほど申し上げましたように、早期の完成をはかりますとともに、その中間の段階でもできるだけ効果のあがる方法で今後仕事の進め方を検討していきたい、こういうふうに考えております。
○松永忠二君 もう一つ最後にお聞きしますが、この放水路、大々的な改修というものは考えられているのか。これは要するに伊豆長岡町の上流の水を全部放水路ではかしてしまおうというふうなことで、このいまつくった放水路のもとでは今後の場合に下流の都市のはんらんを防ぐということが十分にできるという状況でもないというような検討を、なおこれを拡大をして放水路自身を大々的に長期計画の中で改修していこうじゃないかということがすでに考えられているということが伝えられているのですけれども、その大体輪郭というものはどんなものですか。
○説明員(川崎精一君) 一級水系の全般につきまして、今後安全度を上げていきたいということで、全国の河川をいろいろ検討しているわけでございますが、狩野川につきましては、まだ具体的にどの程度の規模にすればどのくらいの安全度を持たせられるかということにつきましては、まだ結論に至っておりませんが、目下検討中でございます。
○松永忠二君 その程度ですか。
○説明員(川崎精一君) 私どものほうにはまだ詳細な現地で検討した報告がまいっておりませんので、まことに申しわけありませんが、またよく調べて御報告させていただきたいと思います。
○松永忠二君 もう少し具体的なものがあるように私たちも承知しておるのでお聞きしたわけです。何か全国の主要河川の洪水防止計画というものの一環としてこれをつくって、そうしていま長岡トンネルとか口野トンネルを拡幅するということは非常に困難ではないか、むしろトンネルの上の標高九十余メートルの山を削って、オープンカットとし、放水路を改良したい。そうしないと、今後の豪雨の場合には、下流の都市も非常に人口が稠密になってきているので、十分な水害を防ぐことが困難ではないかという検討はすでに進めておるということであったのですが、この点は、ただ現地がそんなことを言っているだけですか、それともそういう計画を立てて検討させているんですか。ただ工事事務所がそんなことを言ってただ検討しているだけですか、それとも国としてそういう方向として検討して、何カ年計画でその方向に持っていきたいというようなことを考えているんですか、その点どうなんですか。
○説明員(川崎精一君) 事務所がかってにやっているというわけではございませんで、私どもも六十年度の国土建設の長期構想の線に沿いまして、その水準でどの程度の改修規模にすればいいかというようなことは、建設省として検討させております。
○松永忠二君 終わりますが、もう少し、現地のほうとか、いろいろなものでは相当大きく取り上げられているわけです。だから相当期待も寄せておるわけです。だからこれは六十年の構想として例の建設省のビジョンと何とかのそういう問題の一環として、ただ検討されておるのであって、これは何か年度を目ざして実行に移すというような、そういう考え方で検討している筋合いではないというのですか。それとも、いわゆるある程度現実的に実行できるように、あるめどをつけて考えているというものなんですか。その辺ももう少し、わかっておらないというなら別ですけれども、そういうわけじゃないと思うので、その辺はどうでしょう、それだけお聞きをしておきます。
○説明員(川崎精一君) 何年までにどうするというような具体的な計画ではございませんが、一応六十年に焦点を当てまして、全国の一級河川の安全度を上げていこうということで、全国の河川について調査をいたしておるわけでございますが、逐次その方向に従いまして、われわれも五カ年計画なり、そういったものにそういうものを反映してみたい、そういうふうに思っております。具体的な何年までに完了するというために調査しているといったようなものではございません。
○理事(大和与一君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(大和与一君) 速記をつけて。
○鈴木強君 私は、大体一時間くらいで終わりたいと思います。いま松永委員の質疑を伺っておりまして、どうも防災に対する基本的な姿勢というものが非常に足りないように率直に思います。まあ例年のことですけれども、また台風シーズンになって、さっき大臣のおっしゃったように、すでに二号が、まあ回転はいたしましたけれども被害をもたらしておりますし、すでに例の千葉の集中豪雨ではかなり被害が出ております。 そこで、私はそのことはきょうは伺いませんけれども、災害対策基本法が動き出してからもう十年ですね。さっき伺っておりますと、危険地域の指定自体もまだもたもたしているような状態ですね。ですからして、もう一歩大臣に、たいへん御苦労だと思います、いろいろ仕事がありますからたいへんだと思いますけれども、なおひとつ努力をしていただいて、もういよいよ台風シーズンで重大な段階に来ているだけに、国民は非常に不安に思っておりますので、備えあれば憂いなし、まあひとつこういうふうな具体的なことで、これはこういう程度のことはだいじょうぶだというような政府としても方針を打ち出して国民の協力を得るように最善の努力をしていただきたいと思います。 それで、最初に私伺いたいのは、東名高速道路の通行券の不正交換であります。これは大臣にも伺いたいし公団のほうからも伺いたいのですが、私も毎日新聞を拝見しまして、これは相当大きく取り上げられたのでございますけれども、それを見ると、公団も確かに通行券の不正交換が行なわれているということを認めておるようですね。しかもその額が大体一年間で一億円をこすだろうと、こういうことは認めておられるようです。特に発生地が東名高速の浜名湖サービスエリアの辺でひそかに行なわれているということ。ただ、私はこの記事を見まして非常に心もとなく思ったのは、公団はそういう事実を認めておきながら、私どものほうにはその取り締りの権限がないというので、まあいうならばお手あげだという記事になっているわけですね。これは私は非常に重大だと思います。少なくとも、そういう不正が行なわれている以上は、あらゆる努力をしてその不正を防遇するということが公団の使命であり政府の責任じゃないでしょうか。たとえばこの通行券に対して何らかのくふうをこらして、これが交換してもすぐわかるような措置がとれないものかどうなのか、こういう点も国民から見ると疑問があるわけです。ですから、きょうはいい機会ですから、私はこの点についてまず事実関係を公団側から伺って、これに対するもし公団が取り締りができないというのであれば、建設省として、大臣として警察当局とも十分連携をとって取り締りを厳重にしてもらいたい、こういう不正行為をなくしてもらいたい、こういう趣旨から質問するわけですから、それぞれ御答弁願いたい。
○参考人(高橋末吉君) ただいまの御指摘いただきました事柄につきましては、私どもといたしましてもいろいろ苦慮をいたしてこの対策に努力をいたしておるところでございます。昨年の四月、名神と東名が全線開通をいたしまして、四百キロ、五百キロという長い距離を車が走行することになりました。この段階に入りまして初めてこういうふうな問題が私どもの知るところに相なったわけでございます。それで、これを取り締り、またこういうことがないようにする方法といたしましていろいろ検討をいたしておるわけでございますが、これらの車は、全車両を考えました場合にはきわめて少ない車両の数でございます。東名、名神を合わせまして現在一日ここに出入りされる、御利用になる車が平日で大体二十三、四万台ぐらいございます。その中でこれだけの長距離のところを走行する車というものは非常に少ないわけでございます。そういう長距離を走行する車が途中で通行券を交換して不正な料金で全線を通ろう、こういう考えでございますので、非常にまあ少ない車両でございまして、これに対して適切な措置を何とかとりたいというふうなことで現在までいろいろ摘発方法をやってみまして、実態がどういうことになっておるのかというふうな点もいろいろ調べたわけでございます。 いろいろやりました結果、現在でとりあえずこういうことを防止するのに効果のある方法は何かということで、これも入り口で、入ってまいります車がはたして長距離を走る車なのか、ちょっとその辺のインターだけで出てしまう車なのか、こういった点がわからないわけでございますので、非常にたいへんなんでございますけれども、実態から見まして長距離を走行する大型トラックがほとんどでございますもんですから、これらの車に対しまして阪神地区あるいは中京地区、こういうふうな、あるいはこっちの京浜地区入り口で、ナンバープレートの全部を記入するのはたいへん時間の関係もございますもんですから、ああいう忙しいゲートのところで下の二けたの数字を通行券の裏にそれを書き込んで通行券を渡しておる方法をとっておるわけでございますが、この方法が非常に効果をあげて、現在は効果があるように私ども考えております。しかし、抜本的というふうな段階になりますと、道路の構造、インターチェンジの構造そのものを完全にセパレートするような方向にいたしませんと、これはなかなかいまつくってしまったインターチェンジのゲートのところを簡単にセパレートするという程度では、やはり危険その他の問題がございまして、走行上の危険その他が問題になってきますので、簡単ではございません。それでございますので、この通行券に、先ほどもお話がございましたが、何か特別ないまの通行券の裏にその自動車のプレートナンバーの数字を書き込むということも非常によろしい方法と私どもは考えておりますが、インターチェンジが、建設のときはああいうのが一番いいだろうということでやったわけでございますが、集約型あるいは上下線に分かれておりましても、御利用になるドライバーの人やなんかが両方とも好きなところで休憩されて安全に走ってもらったほうがいいだろうというようなことで、橋をそこにかけまして、車はいずれの場合にも行ったり来たりはできませんけれども、ドライバーの方にはどちらでもというような、行ったり来たりできるようにというふうな場所もございます。まあほとんどがそういうことでございますが、こういうふうなところは今後の建設の段階では、私どももいまあとの管理の面からいろいろ検討しておるわけでございますが、現在のところはやむを得ませんので、ここで休憩をされましてそしてさらにスタートをされます場合に、そこで通行券を拝見をさせていただき、そこで検印を押すということをことしの春ごろ公団といたしまして役員会で決定をいたしまして、それを工事、発注を現在進めつつある段階でございます。これは善良な方々がほとんど九九・九九というふうなものでございますものですから、そういった方々に対してよけいなことをおつき合いを願わなきゃならないということを考えますと、私ども非常に心苦しいのでございますけれども、実態から見まして、またただいま先生からの御指摘にもありましたように、国民に対して正しい通行料金を私どもはいただく、これによって無料公開のほうへ全力をあげていくというふうに、非常に重要なことでございますものですから、ほんとうに御関係のない大多数の方々に対して、非常に私ども心苦しい点がございます。しかし、そういったことに御協力をいただいて、私どもは料金の適正な徴収ということに努力をいたしたいというふうに考えてございます。その場所は富士川と浜名湖、これが集約の場所でございますが、それが阪神対京浜、中京対京浜、こういった場合の夜間等でほとんどこの二カ所で八十何%も私ども摘発した実績から見まして、行なわれておるという場所でございますものですから、この二カ所に間もなくこういったことを行なえるようなものをはっきりと設置をいたすことに努力いたしたいと思います。以上でございます。
○鈴木強君 まあいろいろ御苦労されていることもわかりました。それでもう一つ、こういった点はどうだったんでしょうか、新聞を見ますと、ひそかに取引をしているような詳しい状況を書いておられますけれども、そういう事実を確認した場合に、公団として適切な措置をとっておったのかどうなのか。公団がとり得ない場合に、あの東名高速道路の中、この警備というのは警察のほうにもお願いをしておるわけでしょう。ですから、もし公団の手でこのことができないとすれば、警察当局にもお願いをして、そういうふうな取り締まりの措置をやるということはやらなかったんでございましょうか。私はやはり九九一何%という以外の——確かに少ない人でありましょう。しかしそういう不正のために大多数の国民に迷惑をかけるわけですから、一部の者のために。ですからそういうものを厳に取り締まりをすべきだと思うのですがね。そういう点はどうだったか、いままでやったこと、ありますか。
○参考人(高橋末吉君) まあ、毎日連日というわけでございませんので申しわけございませんですが、従来から高速道路上の交通の規制なり、安全の指導なり、取り締まりなり、こういった点も非常に危険な場所でもございますし、警察のほうでこれ専門の駐屯の部隊を置いてやっていただいておることは申し上げるまでもございません。それで、この不正交換のことにつきましても、私どもの職員だけではそこでいろいろ危険なことが起こったりいたします。また浜名湖、富士川、こういったところで最初入り口の、これからサービスエリアに入って一服していこうと、こういう場合に、お入りになる方のチェックをやったことがございます。この場合にも警察の方々の協力をいただいて、いつも本線の通行、それからオンランプ、オフランプ、こういったところの交通の危険との関係も配慮しながら、いつも一緒にやっていただいておるわけでございます。なお、こういったことは詐欺罪の未遂みたいなことでございますが、これを刑事犯みたいにもっていくのにもなかなかむずかしいように私なんかも聞いておるものでございますから、いつの場合でも警察関係と十分に連絡をとって御協力をいただきながら今後もやってまいりたいと思いますし、いままでもそういうふうなチェックをやります場合、また摘発いたしましたような場合も十分連絡はとってございます。
○鈴木強君 では大臣から。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私も新聞に出るまでは存じませんでした。道路局長、道路公団に対して、非常にこれは国民が疑惑を感ずる、非常にまた憤慨することであるから適切な措置を講ずるようにという指示をいたしました。その結果がただいま道路公団から申されたとおりでございます。いままでも相当配慮したようでありますが、こういう事実が明らかになった以上、これを根絶するためのくふうをさらに一段と指示する次第でございます。
○鈴木強君 その次に、国有地の払い下げ問題と富士山の大沢くずれとの関連でお尋ねをいたします。 静岡県の富士宮市の上井出というところがございますが、その地区の国有地が、昭和二十二年の十月二日から昭和三十年三月三十一日までの間に四回にわたって大蔵省から農林省に所管がえがされた。そしてその所管がえのされたこの国有地を地元の開拓農協とかあるいは農民の方々に払い下げをした問題がございます。この土地が、その後採草地あるいは薪炭供給地ということで、そういう供給地に充てられるという条件で増反組合に払い下げをさらにされた。それがさらにその土地の大半が土地ブローカーや土地会社に転売されて、富士の裾野の夢の別荘地、こういうふうな宅建業法上も違反の疑いがあるような宣伝文句が使われて、きわめて不当な高価な値段でもって一般個人に売りつけられておった。ところがこの売り渡された地域というのは、例の富士山の大沢くずれを防ぐために建設省が防災十カ年計画をつくって砂防指定地域になっておるところなんで、したがって、個人は土地を買ってみたけれどもそこに制限があり、いずれ国がこれを買い上げなければならぬのでありますから、全くばかにされたという問題が起きておるわけであります。私はこの問題は、一つには国有地の払い下げの際のいろいろな条件、用途あるいは期間の指定、さらに払い下げをしたあとのその土地をどう処理するかということについて、現在の法律では全く規制がないわけです。そういうところにこういう問題が起きてきているように思いますから、この点を私はこの際明らかにしたいと思うのが一つです。 もう一つは、昭和四十二年の五月二十四日に私が参議院の予算委員会でこの問題を取り上げました。大沢くずれというのは静岡県と山梨県にわたっております。したがって、この両県知事をはじめ県当局は積極的に大沢くずれの抜本的対策を立てていただくように世論を盛り上げて政府にお願いをしておったはずです。ですから静岡県当局もよくこの事実は知っておる。そしてその後幸いにして建設省も御配慮をいただきまして十カ年計画というものがつくられたわけです。これはわれわれ非常に感謝しております。そういう防災指定地域であれば、当然砂防法の第五条によってこの地域の監視の義務というものが県当局にあるわけです。それからまたこれを監督するということは当然政府の義務であります。ところがそういうものが全く忘れられて、一部の不動産業者にその土地が売り渡された。不動産業者が介入をすれば地価が当然上がってくる。しかもその土地が指定地域になる計画の中に入っておるということであれば、当然国が買い上げをしなければならないということはもう火を見るより明らかであります。こういうことがあるにもかかわらず、これはもう土地を売買すれば登記所もわかることでしょうし、県当局が知らぬことはないでしょう。したがってそういう怠慢に怠慢が重なっていまのような結果を招いて、国民の側からすればただのようにわれわれの国民の土地を払い下げて、そしてそれを不当に、しかもごまかして国民に売りつける。こういうふうな悪徳の行為というものは断じて許すことができない。われわれ国民感情としても国民の税金というものがこんなにむだに使われているのかという、非常に不満を持つのであります。したがってぜひこの問題はこの機会に明らかにして、将来の問題点もぜひ大臣に考慮していただきたい、こういうことでいま質問したいんです。 そこで、まず伺いたいのは、この土地が大蔵省から農林省に所管がえされた年月日、それと総面積と、そのとき所管がえをした理由というのはどういうのであったか、そこから説明してもらいたい。
○説明員(中野和仁君) ただいまのお話でございますが、先ほど先生からのお話がありましたように、この地区は旧陸軍の演習場、あるいは少年戦車隊の学校のあと地でございます。これを戦後の緊急対策によりまして国営の富士地区として事業に着手したわけでございますが、いまお話のように、この土地は昭和二十二年から昭和三十年まで四回にわたりまして四千七百五十七ヘクタールというものを大蔵省から所管がえを受けております。それに基づきまして工事を進めながら順次それを開拓農家、それからその農家の集まりであります開拓農協等に団体売り渡しをしてまいったわけでございますが、それが昭和二十五年から最後は四十年まで三千六百十五ヘクタールというものを売り渡ししておりまして、現在道路あるいは水路等百五十一ヘクタールは農林省の開拓財産として管理をしておるようなところでございます。 〔理事大和与一君退席、委員長着席〕 そこで、具体的に御指摘の場所につきましては、昭和二十七年の七月一日付で富士開拓農協に共同利用のための薪炭、採草地として売り渡した土地でございます。その面積は約三十二ヘクタールということになっております。なお、この土地につきましては農地法の規定に基づきまして昭和三十五年の七月にいわゆる竣工検査をいたしまして、その結果を可と判定をいたしまして富士開拓農協への所有権保存登記は昭和三十六年三月にやっております。以上でございます。
○鈴木強君 金額は幾らですか、払い下げたときの。
○説明員(中野和仁君) 当時農地法によりまして売り渡した価格が三十二ヘクタールで八千三百二十八円でございます。
○鈴木強君 これは旧自作農創設特別措置法によるものでしょうか、どうなりますか。
○説明員(中野和仁君) 昭和二十七年七月一日はまだ自作農創設特別措置法の時代でございます。その法律に基づいてやったものです。
○鈴木強君 そうすると用途、それから何年間という期限、その間において、たとえば認可をするときの用途に使用されなかった場合とかいうようなときには、これはまた国が買い戻すという条件がつきますね。それは何年だったですか。
○説明員(中野和仁君) 売り渡しのときから加算しまして八年という制限がございます。
○鈴木強君 八年で間違いないですか。
○説明員(中野和仁君) 間違いございません。
○鈴木強君 それで、昭和二十七年の七月一日付で採草地として売り渡されたこの土地に対する農地法第七十一条の規定による検査が行なわれたのですか。その検査の行なわれたときはいつだったですか。
○説明員(中野和仁君) 先ほど申し上げましたように、農地法の七十一条の規定によります検査は、昭和三十五年の七月一日でございます。
○鈴木強君 昭和三十五年七月一日に実施をして、当初の目的どおりこの土地は使われておるということを確認したわけですね。それと同時にもう一つ、地元の開拓農協から増反組合に払い下げましたね。その時期はいつで、面積はどうなって、目的はどうなっていますか。
○説明員(中野和仁君) このお話が起こりまして、ただいま静岡県庁を通じて開拓農協に売りましてからあとの詳細な経過を現在調べてもらっておるわけでございますが、まだ県から報告がまいっておりません。それで具体的に詳細にはまだ承知していないわけでございますが、概略県からの報告によりますと、増反組合に富士開拓農協が売りましたのは昭和三十六年のようでございます。上井出増反開拓農協へ先ほど申し上げました同じ値段で売り渡しておる。ただ、これは本来その増反組合の連中が自分のものだというふうに思っておるというような面もあったように聞いておりますけれども、詳細は最初に申し上げましたように、ただいま県庁を通じて調査をしておるわけでございます。
○鈴木強君 じゃね、農地局長にはまたあとから伺いますが、ちょっとここで建設省のほうに伺いたいのですけれども、まず大沢くずれの防災対策、砂防対策というものはいつごろから考えられておったものでしょうか。私が昭和四十二年に取り上げる前から、すでにいろいろと、一億何ぼかの予算で計画的に砂防工事をしていただいておったのですけれども、大沢くずれに対する防災対策というのはいつごろから取りかかられたのですか。
○説明員(川崎精一君) 昭和三十二、三年ごろから県でいろいろうわさにはなっておりましたけれども、具体的に補助事業として取り上げて実施されましたのは昭和三十九年度からでございます。
○鈴木強君 それはことしの補助事業でやる、あるいはいま直轄でやっていただく、そういうことは別にして、大沢くずれというものに対して、富士山は霊峰富士といわれておるし、富士のあの姿をいつまでもそのままにしておきたいという国民感情ですね。そういうものと、当時は規模は小さくても大沢くずれというのは学問的に長いこと、もう明治時代から調査されておる土地です。そういうことはあなたも知っていると思ったのだが、そういう学者先生からいろいろと知識を得て調査をやっておった。早くあれしないと崩壊した土砂は当然下に落ちてくるわけでしょう。下には潤井川もあり、荒川があるわけです。したがって、そういう川を通じてどんどん下に流れていく。そうした基本的な防災対策というのは小さいときから——農林省の、林野庁の関係になるかもしれないけれども、上のほうは。そういうものは早目に手を打っておかないといけないというので、早くから取り上げられた。ところがこれはなかなか金もかかるし、規模も大きなものですから、県やなんかもこれじゃとても事業ができない。したがってこれはだんだんと崩壊も大きくなってきたものですから、国会でも取り上げられ、国が直接やっていただくというふうなことになってきてるわけですね。ですから、いずれにしても大沢くずれというのは、源は相当遠くからあったわけですから、それに対して建設省は事実を知らないはずはない。それは補助事業になったとかならぬとかは別にして、大沢くずれ対策に建設省はいつごろから取り組まれておったか、予想されておったか、それを聞いてる。
○説明員(川崎精一君) 三十四、五年ごろから建設省としては具体的の調査等関心を持って進めてきておりますが、実際に仕事に直接に、直轄工事で取り上げましたのは、四十三年度に調査費をもちましてスタートして、四十四年度から直轄事業として現在着手をいたしております。
○鈴木強君 あの大沢くずれというものはいつごろから始まっていたかって言うんですよ。富士山の大沢くずれというのは、その地質、さらに防災ということは遠い昔から論じられておったんですね。だから、そういうことを建設省としていつごろから知ってましたかということを聞いてるんですよ。
○説明員(川崎精一君) まことに申しわけございませんが、私、起源等はよく存じませんけれども、三十四年から建設省と農林省で国土総合開発の調査費等を充当しまして本式に調査に取り組んだと聞いております。
○鈴木強君 それは、あなたは河川局長だな、まあいつから建設省に入られたかよくわかりませんがね、歴史は教えてあげます、またあとでわからなかったら。——もうちょっと大沢くずれの起源というものを勉強しておいてほしいんですよ。それはあなた、最近、四十何年になったとか三十何年、そんなことじゃないんです。明治時代から問題になってるわけですからね、大問題です。だからして、もう少し歴史を勉強しておいてほしい。そして、あなたのほうで勉強をされたその歴史をあとで資料で出してください、私も持ってますから。そういうことをまず前段として考えておいていただかなければ、大沢くずれは論じられないんです、私はそう思うんですよ。 それでまあ、それは正式に農林省と相談をした、そして昭和三十八年ごろから国の補助事業に指定をして防災工事が行なわれてきてる、これは最近の事実関係ですね。これはまあ事実です。それから、四十二年から十カ年計画を立てていただいた、これも事実です。それで、この十カ年計画の規模ですね、予算などを含めて、どうなっておりますか、計画の概要を説明してください。
○説明員(川崎精一君) 大体、全体の事業といたしまして、昭和四十二年の富士山大沢くずれ対策懇談会の御意見等を徴しまして、四十三年度から五十二年度までの第一期計画として、事業費おおむね五十三億円程度を目標として進めております。その内容でございますが、それぞれ床止め、その他、滝の保護工、それから導流堤、ダム等を実施することになっておりまして、当面は扇状地を中心にいたしまして崩壊土砂の流出を防止する等の事業を進めていきたい、こういうふうに思っております。
○鈴木強君 それはたいへん恐縮ですけどね、あとでひとつ資料で、文書で概要を出していただきたいと思います。 それで七月三日の読売新聞を拝見しまして、たいへんなことがあると感じたんですけれども、そこに大沢くずれ直下の危険分譲地の地図というのがありまして、いま農林省のほうから説明のありました上井出地区、ここが十カ年計画の大沢くずれ砂防計画の中に入っているわけですね、この事実は認めますか。
○説明員(川崎精一君) 現在私どもの事業計画をやっております区域には、砂防指定地はかかってないように私承知しておりますが、何か最近の新聞とかうわさによりますと、工事区域にもすでに売買が行なわれておるというような話は聞いております。
○鈴木強君 えらい不確定なお話なんでしてね、正式に言うと、さっき私が、国が払い下、げた場所というのは上井出地区の旧陸軍西富士演習場、それから少年戦車兵学校のあったところですね。だからこの西富士のこの地区が建設省の考えておる砂防十カ年計画ですね、大沢くずれの計画の中にかかっているのか、かかってないのかということは、これはきわめて私の重要な質問をしようとするところの要素なんですね。これは明らかにならないと私は質問できないということですね。これは調べてないですか、自分の計画の中にそういうことがあるのかないのか、知らなくていいんですか。
○説明員(川崎精一君) 下流の扇状地の工事区域には一部かかっておるように聞いております。
○鈴木強君 かかっていると言ったり、いなかったり、一部かかっていると言ったり、もっと調べてごらんなさい。A地区、B地区今度不動産屋に払い下げられて、転売されて、そしてそれが大阪、東京の約百人の一般人に売りつけられている、それがここにかかっている、一部かかっている事実を建設省から直ちに人を派遣して、計画の中にそれが入っているのかいないのか事実を明らかにしてもらいたい。これはしてくれますね、そうしてもらいたい、それはいいですか。
○説明員(川崎精一君) 現在の砂防指定地の中にどの程度の分譲地がかかっておるか、それからそれが砂防施設とどういう関係にあるか、その辺につきましては詳細に現在調査中でありますので、判明次第御報告したいと思います。
○鈴木強君 わかりました。そうするといずれにしても一部であっても砂防指定地域に入ることは間違いないですね。そうすると、その土地はかりに個人に売られておりましても、国がまた買い上げなければならないのですね、これは間違いないですね。
○説明員(川崎精一君) 砂防指定地の中で施設等を施す必要のあるところ、それから砂防上の機能を発揮するところについては、国で買い上げる必要があります。なお買い上げなくてもやはり一定の工事の制限等はございます。
○鈴木強君 そうしますと、砂防法によって砂防指定地域にされた土地は、第二条によって一つの制限行為をあるいは禁止行為というものはやることができますね、それが一つですね。それからもう一つは、第五条に地方行政庁の責任の問題が示されておりますが、その地方行政庁の管内において、第二条によって砂防指定地域に指定されたものがあれば、その土地を地方行政庁は監視し、その管内における砂防設備を管理し、その工事を施行し、その維持をなす義務あるものとする、これはまあ法律が古い法律ですから、ちょっと表現があれですけれども、そういうことになっているわけですけれども、一部であっても、もし指定地域になっているとすれば、地方自治体、これは知事です、第一には。知事がそういう監視を十分しておるとすれば、いまのような転売転売で、それが夢の別荘地ということで不動産会社から一般に売られるようなときにも、これはおかしいんじゃないかということが言えなかったんでしょうか。もしそうだったら、これはもう指定地域になっているわけですから、これはいずれ国が買い戻さなければならぬことになるわけですから、そういうことはひとつ注意してもらいたいとか、何かそういうふうな行政上の適切な措置がやられてしかるべきだと私は思うのですけれども、その辺の点はどうなんでしょうか、実態は。
○説明員(川崎精一君) 砂防指定地域内は、先生のおっしゃるように、行為の制限とか禁止は当然働くわけでございます。先ほど来の宅地の分譲でございますが、原野のまま転売されておるようでございまして、具体的な行為等がございませんと、県でもあるいは十分把握できなかったんじゃないかというふうに思いますが、やはり一義的には県の管理の徹底さを欠いているんじゃないかという気がします。
○鈴木強君 静岡県には三十一条による砂防設備の管理をする吏員というものが置いてあるかどうか、知っておりますか。
○説明員(川崎精一君) 承知いたしております。
○鈴木強君 そうしますと、三十一条では、第二条によっ建設大臣が砂防指定地域に指定した土地は、監視をするために吏員を置かなければならないということになっておる、義務づけられておる。ですから、そういう方が専門的に常時指定地域を監視されておれば、私はそういう行為が未然に発見できなかったということはないように思うのです。建設省は直接的に現地へ行くという機会もないでしょうから、その点は私はわかりますけれども、その点は法律によって少なくとも監視の義務があるのですから、そういう方々がまじめに仕事をされておれば、こういう事件は全然わからなかったということは、どう考えてみても出てこないと思うのですけれども、その辺はどうなんでしょうか。
○説明員(川崎精一君) 一義的には、先ほどおっしゃいますように県の管理でございますが、私どものほうでも直轄の事業をやっておりますので、今後ともそういった点を徹底して調査した上で、県を十分指導していきたいと思います。なお、特別にその地域に、を他に転売だけで、あとその土地をいろいろ工作をするとかというような行為が行なわれませんと、なかなか取り締まりもできないのが実情でございますので、その辺も含めて十分調査したいと思います。
○鈴木強君 これは私は二つある。四十条による砂防視察官吏というのは警察権を与えられているわけですよ、相当に権限を持っておりますから。ですから、この砂防の設備を管理するための監視員といいますか、官吏というのですか、公務員、地方公務員、こういう人たちを置く場合に、たとえば、指定地域が全く知事に委任された場合と、国が直接やる場合とあります。国が直轄でやる場合には、それは建設省が直接向こうへ行ってお仕事をされるわけですから、こういう三十一条とか四十条というのは、私はそのまま準用されていくような気がする、精神は。したがって、特に直轄になった四十三年以降にこの売買が行なわれたとするならば、これはとんでもない職務怠慢ですよ。それは砂防法上こういう指定になった場合には、官報に告示すればよろしい。これは法律にあります。官報にしたからそれでいいのだといって皆さんがおっしゃれば、それは私は法律的にはそうかもしれぬけれども、実態として皆さんの直轄事業でやる中にそういう不動産業者が入ってきて、各個人に土地を売るというような行為が出た場合に、それが何も一日、二日でやられるわけではないわけですから、もう少し詳細に実態というものをつかめておっただろうとぼくは思うのです。ですから、知事の責任の段階の問題と、それから今度は直接管理をする場合の建設省の責任の問題と二通りあるわけです。私が言うのは、あとから農林省にも少し意見を言いたいのですけれども、農林省と建設省というものが、一体この土地を払い下げる場合に、将来展望として、この大沢くずれをどういうふうに砂防していくかということになれば、これは長期計画というものは当然考えられたと思う。そのときに、一体この払い下げた土地はどうなるかということをもう少し考えておけば、こういう事態は私は起きなかったと思うのです。返す返すも遺憾だと思う。ですから、直轄事業になってからは、官報に告示したからそれで私たちの責任はのがれているというような言い方でいいのですか。そんなものじゃないでしょう。もう少し実態というものを、絶えずその地域を視察し、監視し、管理していくという責任があるとすれば、指定地域になった以上は、防災は、それは告示をしたでいいでしょう。それを知るか知らぬか、官報というものは国民はそんな見る機会もないのですから、実際にそういう不動産売買の取引がなされるということもあると思います。そして現地ぐらい見にくるかもしれませんし、ですからそういう行為が全然、直接建設省の目にとまらなかったとか、あるいは地方自治体の監視員の目にとまらなかったということは言いのがれであって、国民はそんなことは認めるわけにいきませんよ。その辺はどうでしょうか、事実関係ですね。
○説明員(川崎精一君) 私どものほうでも、管理の徹底を欠いておったことは事実でございまして、実態をよく調査しまして、今後農林省等とも御相談を申し上げて、善処したいと思います。
○鈴木強君 それで、この種事件がすでに昨年もこれは問題になったわけですね。これは群馬県の嬬恋村というところがありますけれども、その鎌原地区というこれは元国有地です。原野約五十八万平方メートル、林野約十九万平方メートル、この土地が三・三平方メートル当たり十円で当時払い下げられた。ところが、その払い下げられた土地を、用途が済んで期限が来て、さっき八年と言いましたが、そういう期限がまいりまして、七千円から一万五千円というべらぼうな値段で、浅間高原の一級別荘地というようなキャッチフレーズで大々的に宣伝して売り出された。これは一度ならず、二度目の問題です。もっと前にもあったかもしれない。世間に問題にならないで、やみからやみに消えていっているのがあるかもしれない、気がつかない問題が。こういうふうに、国有地そのものがどうも変なかっこうで終末——払い下げられた国有地が変なかっこうで、国民の納得できないかっこうで終末をしているということは、どうもこれは納得できないわけです。 農林省はそういう大沢くずれが、そこにその砂防をやらなければならんなんていうことは考えておらなかったのですか。聞いたこともなかったのですか。どうですか。
○説明員(中野和仁君) 当時、昭和二十七年に農林省が冨士開拓農協に売りました際に、具体的に後年問題になりますような大きな砂防工事が必要であろうというような点までは、具体的な問題としては気がついていなかった、はなはだ申しわけないわけでございますが、そういう事態のようでございます。ただ、当時開墾いたしました農地に対して、土砂くずれ等がございますので、この事業の途中でといいますか、改良整備の一つといたしまして堰堤の防止事業を、約三百万円、二百五十メートルの堰堤の防止事業をやって、そうして事業を終えさせているというのが実情でございます。
○鈴木強君 実に情けないといいますか、そういう国の草地総合計画というものを全然頭に置かないで農林省は農林省、建設省は建設省、思いのままに仕事をしていらっしゃる。そこには何らの相互連携というものがこの問題に関する限りはないように私はうかがいました。まことにこれはけしからぬことです。私は大体、国有地を払い下げてそれが個人までいってしまって、またその個人から国が買い上げなければならない。そこには不当な値段でぬれ手でアワをつかむような暴利をむさぼるような者がおる。そうして、せっかく買ってみたけれども、そこは自分の別荘などにはならなかった。一般善良な国民が国有地のために苦しんでいる。こういうことがいま昭和の情報化社会の時代にあっていいんでしょうか。私は非常にふんまんにたえません。 いま大臣何か食事に行っているようですから、帰ってきたらこの問題もう少し政治的に大臣にも私聞きますけれども、その間もう少し事実問題で明らかにしておきます。それは増反組合から不動産会社に転売されたときの年月日、それから面積はどのくらいあったか。それからその譲渡価格というものは一体三・三平米当たり幾らであったか。これを教えていただきたい。
○説明員(中野和仁君) 先ほども申し上げましたように、その辺農林省としては不明でございますので、静岡県庁を通じて現在詳細調査をしているところでございますので、調査が完了いたしますれば、御報告申し上げたいと思います。
○鈴木強君 私はこの問題は、委員部を通じて、質問をすることを通告しました。そうしますと、農林省からも建設省からも係官が見えました。それで私はその係官に、問題点はこういう点を聞くからと教えたのです。その中にこれは入っているわけですね。そんなにいまの情報化時代に、電話ですぐ静岡に直通で通ずるときに、電話料が高くてだめなんですか。一体国会で質問するときに、われわれの質疑ができないような形じゃ困るわけです。いま直ちに質問したのならばちょっと待ってくださいというのはわかるけれども、以前から聞きにくる人たちには教えていた。それにもかかわらず……。今度聞きにきたって教えない。教えたってつまらぬじゃないか、私が聞いたってわからぬようなことじゃ。コンピューターの時代に、もう少しわれわれ国会で審議できるように、支障のないような調査はできないものなんですか。
○説明員(中野和仁君) はなはだ調査がおくれて恐縮でございますが、土曜日御連絡をいただきましてすぐに静岡県庁に御連絡をしまして、県庁としてもすぐにはわからないわけでございます、現地に職員を派遣しまして調査をしておるはずでございます。
○鈴木強君 それはおかしい。国有財産の払い下げ当時からの台帳というのがこれは静岡県庁にあるはずですね、そうでしょう。ですから、そういうものは県のほうでつかんでいなければいかぬ。それは何日かかるわけですか、実際は。そんなに時間がかかることはないので、きょうはもう二時ですからね。役所は八時から始まるのですか、八時半ですか。ですから、それがいまだにすぐにはわからぬというそういうことじゃ話にならぬですな。これは役所の能率の問題とも関連しますがね、一体どういうふうになっているのですか。
○説明員(中野和仁君) 繰り返すようで恐縮でございますが、非常におくれておって申しわけないわけでございますが、県庁にあります台帳は富士開拓農協のところまではございます。それから先は、民間同士の取引といいましょうか、それまでは全然追及をしておりませんので、具体的に個々の場所がどの不動産屋に幾らで売られたかということまではもちろん記帳がないわけでございます。それをいま申し上げましたように、現在調査をしておるところでございます。
○鈴木強君 登記所というものがございますね。登記所というのは、これは全部登記をするわけでしょう。そうしますと、台帳は、それによって法務局のほうを通じてもこれはわかるわけじゃないですか。それは法務局のほうとでも連絡をとらないのですか。それは、こういうこともやりました、こういうこともやりました、あらゆる努力をしましたけれども、きょうここへ報告できませんでしたということならわかりますけれども、そういうわれわれしろうとが考えてももう少し頭を動かしてみたらさっそく調べられるのじゃないかという気がするものですからね、実は、失礼かと思いますけれども率直に申し上げているのですよ。ほかにまだ特殊の事情があってどうも調査ができないというならそれでもわかりますけれども、ちょっとわれわれ常識で考えて納得できないものですからね、たいへん失礼だと思いますけれども私は語を強めてあなたに言っているのですよ。そういう方法があるのじゃないですかね。お役所同士のことならできるでしょう、それは。
○説明員(中野和仁君) ただいま私の手元にまで報告が参っておりませんので、繰り返して恐縮でございますけれども、できるだけ早く調査をいたしまして御報告申し上げたいと思います。
○鈴木強君 大臣いま見えたのですけれども、さっき最初に私が申し上げたように、あなたのところで開拓農協に払い下げた国有地が今度は増反組合に転売されて、増反組合から今度は不動産業者に転売され、不動産業者から個人に売り出しに出たわけですよ。東京、大阪約百人の人がこれを買った。買ったところが、そこは建設省の大沢くずれを防ぐための十カ年計画の砂防指定地域になっているわけですよ。したがって買った人もそこは使えない、国が買い上げなければならぬということになる、砂防法上。そういう事件をいまやっていたのですけれども、なかなか資料がうまくつかめませんので、大臣入ってきてちょっと物騒な状況だと思ったでしょうけれども、そういうことだったんですよ。 そこでどうしても私が納得できないのは、大沢くずれというものは、これはもう明治の初めから論議されておったのですわ。長い歴史があるわけです。そうして早く山腹砂防をやって、小さいうちにこの大沢くずれを防がなければいけない。これは学者を集め、いろいろな専門家が集まって研究しているのですよ。山梨県、静岡県両県、各先生方にいろいろお知恵を拝借して研究してきたわけですよ。それが技術的にかなりむずかしいのですね、あすは。したがっていませっかく直轄で十カ年計画でやっていただく、これは最初に申し上げたように感謝しているわけです。それで、そういう長い歴史の中から、そういうところは当然砂防指定地域に入ることはもう十年も二十年も前からわかっているわけですから、そういうことの農林省と建設省との連携というのは聞いていないと、農林省は当時そんなことはわからなかった、局長はそう言っている。歴史を聞いたら三十何年ころしか知らないのですね、河川局長は。だから私は、もっと前から私の手元にもあるからよく歴史を勉強してくださいと言ったのです。そうして、大沢くずれというものがいかに古い歴史の中に問題になってきたか、しかもむずかしいことでありながらも徐々に研究をしていまやっとここまできておる。形容詞は別として、そういう大沢くずれの少なくも重要な砂防地域に、当然考えられる地域が払い下げられているわけですから、ですからこの土地の処分についてはそれは農地法上いろいろ当時法律的には確かに八カ年の年限——十年だと思ったのですけれども八年だとおっしゃいます、八年間の期限が来た場合には、これはその以降は所有権については払い下げた者がどうやろうとこれに対して文句は言えないようになっているわけです。これは制度の不備ですよ、私に言わせれば。ですから、そういうようなことを十分考えれば、もう少しこの土地の払い下げに対して、それはもう法律がどうあろうと、農協対国のことですしね。当時開拓民が入ってきて、それは戦地でもって苦労されていますよ。そして日本へ来たけれども住むところがない、うちがないというので、国はああいう工事をして迎えたわけですから、私は開拓者の人たちがそこでとにかく生活しようというためにやったことですから、わかります、これは。だけれど、そういう一方には、基本計画というものは想定されたわけですから、もう少し場所を考えるとか何かの配慮をしたって、富士のすそ野は広いでしょう、できるはずだと私は思うんです。そういうような配慮が全然なされずにきたところに、この問題があると思う。まことに遺憾千万、こう思うんです。私はいま、昨年に問題になった群馬県の嬬恋村の土地も同じようなケースですでにやられて、国民の税金が——何だ、人をばかにするな、こういう不満があったんです。去年もこれが国会で取り上げられまして、当時去年の四十四年六月二十五日の衆議院農林水産委員会で——私はここへ議事録を持ってきておりますが、自由民主党の瀬戸山代議士が、例の国有林野の活用法案というのが、今度も継続審査になっておりますが、審議されたとき、やはり同様な国有財産、国有林の払い下げ問題に関連をして質問をしておられるんです。その内容を見ますと、その一番わかりやすいところだけ申し上げますと、瀬戸山さんはこう言っているんです、当時の長谷川農林大臣に。これは建設大臣も参考に聞いておいてもらいたいと思うんですが、払い下げた国有地が国の指定された目的どおり活用されなかったり、目的達成のあとは国が買い戻すべきで、転売を禁止せよと、こういう趣旨のことを御質問をされて、これに対して長谷川農林大臣が全面的に賛成をされているんです。「その方途を開きたい。」あとでこの議事録を読んでください。そういう答弁をされているわけですよ。だから政府としても国有地の管理、さらに払い下げ後の措置について、何らかのやっぱり措置をして、少なくとも一回払い下げたものは、今度国がその使命を達したら買い上げるんだと、こういうやはり基本線を貫いておかないと、こういう問題が出てくるという趣旨を瀬戸山さんも言われて、私もそのとおりだと思うんです。そういうことがすでに昨年やられているわけですよ、これは。ですから、最終的にこの売り出しがいつやられるたんですか、まあわからんです、資料を聞いてみましたけれども。不動産会社に売られたときの年月日、それから面積ですね、譲渡面積、それから三・三平米当たり幾らで払い下、げたかその金額もまだつかめていないのです。聞いてみたけれどもわからない。わからないから言いませんけれども、相当にこれは当時国から農協に払い下げられたのが三十二町歩でわずかに八千三百二十八円という安い金額です。それを一万五千円も二万円も一万七千円もで売るわけですからそんなぼろもうけをされてはかなわぬ。そういうようなことをやっておりました。それで、政府としても何らか国有地の払い下げについては、そのあとの規制というものを何か考えなきゃならぬというところまできていると思うんですけれども、こういう事件が起きたことはまことに残念でございます。もっと具体的な事実関係が明らかになりませんので、きょう私は、大臣に対してこういう事実のあることをひとつ認識していただいていいことじゃないかと思うんです。そんなことはべらぼうなんです。法律的にどうあろうと、国民は感情として許せない。したがって、制度的にもっと抜本的な改正をしていただくということも大臣に所信を伺いたい。それから、問題の事実についてはもう少し的確につかんでいただいて、次の機会に私は、そういう、もう一つ事実関係を明らかにした上で、この問題にはもう少し追及したい点がありますから、お伺いしたい点がありますから、そういうふうにしたいと思いますから、最後に大臣の所信をお伺いしたい。
○国務大臣(根本龍太郎君) 途中中座のお許しを得ていま出てきたわけですが、いま鈴木さんの御指摘いただいた点は、全く私も同感でございます。大体私は、現在建設省を担当しておる限りにおいて、どうしてももう少し私は、土地に対する国民の考え方を変えなければならない。いまではあたかも土地所有権絶対主義になってしまいまして、一たん所有権が移転しますれば、それがどのように処理されようが何であろうとも、これは絶対自分のものだ、こう一般国民も、もうしょうがないというこの観念がおかしい。それからもう一つは、私は、国、地方団体等はでき得るだけ公有地を持つべきだ、そうしてこれをどう活用するかについていろいろくふうすべきでありまして、簡単に土地を払い下げして、しかもそれが利権めいた点に利用されることは、法律上許されておっても、それはなるべく慎しむべきだという考え方を持っています。そういう観点で、これは過去のことで、これは残念でありますから、今後そういうことのないように、十分に政府全体として考えよう、私も関係省、大蔵省にも申し入れいたしたいと思っております。 その次に、この問題に関連して、官庁同士の連絡が非常に悪い、それも御指摘のとおり。実は官庁同士どころか、同じ省内における連絡もあまり十分じゃないのです。たとえばわが省でありましても、住宅関係のことは住宅局は一生懸命やっておるけれども、住宅は水にも関係あり道路にも関係あり、いろいろ関係があるけれども、どうしても従来の役所の慣行としては、法律とそれから法規等において与えられた権限で、自分の所管事項にことなきを得ればこれで事足れりとするような風潮が多いのです。そうして、すべてがこれが末端まで縦割りでそれが行っておる。ところが国民から見れば、同じ建設省であるのに何という矛盾だというふうに考えがちでございます。この点の配慮が必ずしも今日まで十全でありませんでしたので、建設省としては機構を変えまして、審議官を中心として、全体の建設行政の統合的な運営を、施策の面においてあるいはまた行政指導の面においてこれをやるべきだということで、そういうふうな機構にもし、また各局長、課長にも、自分のほうの守備範囲はこれだけだから、自分のほうさえ守ればいいという気持ちは困る、建設省全体の行政に対して自分たちがどうこれは協力すべきか、国政としてどうあるべきかという観点から、積極的に他の協力も求めると同時に、自分のほうからも積極的に協力して、建設行政の万全を期せということを私は厳重に指示しておる次第でございます。そういうさなかにおいてこういう事態が起こったことは、過去のいきさつからやむを得なかったにしても、今後十分に資料を集めた上、責任を追及すべきものは責任を追及し、そうして国民に対して政治の正しさをぼくは示したいと思っていますので、鈴木さんから御指摘になった点は十分配慮して今後やるつもりでございます。
○鈴木強君 大臣からたいへん決意を伺いまして、私もぜひ大臣やっていただきたいと、こう心からお願いするわけですけれども、たいへんくどいようですけれども、国有財産法というのがありますですね、それから農地法の関係もあるかもしれません。その関連する法律をある程度いじらないと、いま申し上げたようなことはできないと思います。そこでせっかく機運も出ておりますし、活用法案の問題なんかもありますけれども、ひとつ大蔵大臣等ともぜひ御相談をいただき、また農林大臣とも御相談をいただいて、いまの問題等が再び起こらないような措置を法律的に検討していただく、ということは約束していただけますか。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私微力でありまするから、約束をしてきちっとということはできませんけれども、私は提言して、これはやるべきだということを実は土地対策閣僚会議においても幾たびか私は提言しているのでございます。ただこれには大蔵省、それから自治省、農林省、通産省、まあいろいろの方面の錯綜した法律上の権限の重複、錯綜もあるようでございまするが、ぜひそういう方向で進めてまいるように努力してまいりたいと存じます。
○鈴木強君 それから警察庁と行政管理庁からおいでをいただいております。きょうは、私は実は質疑の中である程度事実関係をぜひつかみたいと思いました。しかしお聞き取りのように、まだ県庁のほうとも連絡が十分にとれないで、不動産業者にしてもたしか三社だと思います。その三社がどういう経営の内容になっておりますか、あるいは役員がどうなっておりますか、これはまあ全部すぐわかるわけですから、ぜひ資料として出していただきたいと思います。実際にその会社の経歴書なんか見てないとわかりませんけれども、ずいぶんひどいやり口だと私は思うのです。ですからして、警察庁のほうでもたしか東京、大阪、地元の三社のように聞いております、不動産業者は。それがまあいろんなキャッチフレーズを国民の前に宣伝をして、分譲活動を続けたようです。そして百人近い人がそれを買ったということですから、これは宅建法の違反の疑いということも十分あるように思います。したがって、警察当局もすでに捜査に乗り出していただいていると思いますけれども、現状の段階でどの程度捜査といいますか、取り調べをしていただいておりますかどうか、それと今後の見通しを含めて警察庁からお伺いをします。 それから時間がないようですから、ついでで恐縮ですが、行政管理庁のほうも、いま大臣からお答えがあり、私からも申し上げたようないろいろな問題があるようですから、当然行政管理庁は行政管理庁として国有財産の適正な運用、そういうものとの関連でこの問題を取り上げられていると思います。したがって、行管としての現状までの調査、どうなっていますか。これをひとつ伺いたい。
○説明員(高松敬治君) 地元静岡の県警では、現在この土地を砂防設備を要する土地として指定された場所を買った人百二名について、現在その一部をいろいろ調べております。と申しますのは、宅建法の中の十八条の中に重要告示事項という規定がございまして、これに違反する疑いがある。つまり、砂防設備、こういう砂防設備を要する土地として指定されている場合には、そういう土地だということを告げなければいかぬわけです。その点を告げているかどうか。大体告げてないような形のように聞いております。しかしこれは全部の方を調べなければいけませんので、それらからいろいろ事情を聞いて、宅建法の違反になるかどうかという点を中心に事件の捜査を進めている、こういう状況でございます。
○説明員(岡内豊君) 現在までの状況ということでございますが、新聞に大きく出ましたので、現地の行政監察局においても調査に着手いたしておりますが、何ぶんにもこの事実関係をはっきりさせるということが大切でございますので、まず砂防工事の予定区域内における土地の所有関係が一体現在どうなっておるのかということ、それから現在の利用状況がどうなっておるかということ。第二点といたしましては、砂防工事の状況が現在どうであるというようなこと、それから第三点といたしまして、宅地建物取引業に関連するその指導監督がうまく行なわれたのかどうか。そういった観点につきまして、目下調査中でございます。
○鈴木強君 先ほど砂防法上の指定地域の監視ですね、監視のための砂防設備視察員というのをここに置くことになっております。これは警察権を持たせられるようになっておりますね、さっき聞いたけれどもさっぱりわからないのです、各官庁からは。したがって行管のほうでもこの辺もう一つ、直轄になる前と直轄後のやつ、さっき申し上げましたが、二つありますので、知事の場合と直接建設省の場合とあるわけですから、その辺がどういうふうに適切にやられておったかどうか、その点もぜひ重点を置いて調べてほしいのです。 じゃ委員長、時間がありませんから、これで終わります。
○委員長(田中一君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(田中一君) 速記を始めて。 暫時休憩いたします。 午後二時十七分休憩 —————・————— 午後二時十七分休憩 午後二時五十四分開会
○委員長(田中一君) ただいまから建設委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、調査を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
○春日正一君 大阪のガス爆発事故が起こってから百日近くになるわけですけれども、そういう意味で、私はガス導管事故の防止対策について、私の意見もまじえながら幾つか質問したいと思います。 初めに、東京その他大都市におけるガス漏れの状況ですね。これ通産省の人来てもらうように言っていますけれども、それと、政府としての事故防止の対策、いま、どういうふうに考えて進めておられるか、その点御説明願いたいと思います。
○説明員(馬場一也君) ガス管の事故につきましては、ガス事業法に基づきまして報告を年々とっておりますのでその数字を申し上げてみたいと思います。ただ、御質問のように、この報告は、たとえばガス漏れがございましても、それによってすぐ修理をいたしまして、たとえば供給に支障を生じなかったと、あるいは公衆に特に災害を与えなかったという規模のガス漏れにつきましては、一々報告をとっておりませんので、ただいまから申し上げます数字は、ガスの供給途中にガス漏れその他の事故がございまして、一般の公衆に被害を及ぼしたとか、あるいはガスの供給それ自身に支障を及ぼしたというようなケースの件数だけでございます。その意味にお聞き取り願いたいと思いますが、四十一年度から全国的に申し上げますと、これはガスの供給部門における事故は、いわゆる輸送途中の事故でございますが、四十一年は全国で六十三件、それから四十二年は五十八件、それから四十三年が八十一件、四十四年が八十五件と、こういうことに相なっております。そのうち六大都市、いわゆる東京都、大阪市その他のものだけを抜き出してみますと、四十一年度におきましては合計二十三件、六大都市関係が二十三件でございますから、その残りの都市の分は四十二件になるわけでございます。それから四十二年度は合計六十件でございますが、六大都市関係の分はそのうち二十一件でございます。それから四十三年度は全体が八十三件のうち六大都市関係は十九件、それから四十四年度は全体が八十八件のうち六大都市関係二十九件と、こういうことに相なっております。
○春日正一君 状況はそれでわかったのですけれども、漏れているという数になると非常に多いのですね。事故になったのはいま言ったような程度ですけれども、東京だけでも四十四年度ですか、二万一千百七十五件、そのうち八割、一万六千五百二十二件が営業者扱い、つまり中圧管、だから事故になったらたいへん大きくなる、そういう性質のものが八割もあるというふうに考えてみますと、現実に事故になったのはずっと少ない件数ですけれども、それにしてもそういう危険は非常につきまとっておるわけだし、だからこれを事故に至らせないための防止の対策というものは非常に大事になってくる、そう思うのですけれども、その点の対策をどのようにお考えになっておいでになるか。特に大阪のあの事故のあとの問題を取り入れてひとつ聞かしていただきたいですが。
○国務大臣(根本龍太郎君) 御指摘のとおり、地下埋設物がかなり錯綜して道路の下に配置しておる。しかも戦前からつくられたものが相当まだ残っております。しかもこの戦前に地下に埋設したものの書類が焼失している、それが正確でないところにまた問題があるようでございます。できるだけそうした地下埋設物はもう全面的に、工事をするたびごとにそれが明らかになってまいりますので、そういうものをちゃんと記録にとどめて、そうしてこれが所管がみんなそれぞれ違っております。違っておるけれども、官庁同士横の連絡を十分にとって、少なくとも一つの街路についての地下埋設物の総合的な地図を作成することを奨励させております。 それから大阪のガス大爆発のあとに御承知のように通産大臣を長とする爆発対策本部ができまして、そこで鋭意検討した結果、それぞれの一応の結論は出ています。これを関係各方面に十分に徹底かつこれを周知せしめまして、これに基づいて安全工法をとるように指導しております。一つは、一番これで危険なのはガスです。他のものは、水道とか、電線等は危険がありましても、ガスほどのあれはないのでありますから、ガスが一番深刻であります。そのために地下工事にあたって、ガス管をでき得るだけ安全工法のために、移設してから工事をやれというふうな方法、あるいはまた、つり下げておると、そこからどうもジョイントが弱くなったりするので、シールド工法をできるだけとるように指示し、またでき得るならば共同溝をつくるように指導しておる。こういうような状況で、現在のところそれぞれの管理者も違いますけれども、十分連係をとって万全を期するように指導しておる段階でございます。
○春日正一君 安全対策の問題として順序不同でお聞きしますけれども、地下に埋設するわけですけれども、現行のああいうガス管の埋設の基準、それがどうなっておるか、それから管理の状況がどうなっておるか、その点説明していただきたいのですが。
○説明員(高橋国一郎君) ただいまの地下に埋設されておりますガス管でございますが、道路法施行令に定めてございまして、路面よりガス管の頂部、一番高いところは一メートル二十ということを定めております。ただし、やむを得ない場合には六十センチでもよろしいということも書いてございまして、現在そういうふうになっておるわけでございますが、先ほど大臣のお話がございましたように、古い戦前のガス管の中にはだいぶ浅いものもあるようでございますが、戦後のものにつきましては、すべてこの基準に従ってやっております。
○春日正一君 施行令の十二条で言うと、水管、下水道管、ガス管を埋設するときは、原則として歩道の地下で、やむを得ない場合はこの限りにあらずとなっておりますが、歩道の地下となっておりまして、そうして、いま言われたように、高いところから一・二メートル、やむを得ないときにはハメートル、こういう規定になっておりますけれども、実際そのようになっておるかどうかですね、そこらの辺ひとつ……・。
○説明員(高橋国一郎君) 先ほど申し上げましたように、戦後のものは歩道下に入れるように指導しております。ただ、大きな高圧管ないしは中圧管のごとく径の大きいものにつきましては、歩道下に入れることはきわめて不適当な場合がございますので、この場合は車道下に入れさせております。なお、歩車道の区別のない場合には、なるべく路側のほうに入れさせるように指導しております。
○春日正一君 それで、最近のいろいろな事故などを見ますと、たとえば四十五年七月一日午後六時半ごろ本郷の都電通りのガス漏れですね。これは直径百五十ミリの低圧管が折れたんです。これは先ほどの話にあったように、六十年もたった管でまだ寿命があるわけです。そうしてこれは一・二メートルで規定どおりのところに入っておったんですけれども、これが折れてガス漏れ事故を起こしております。この原因としては、やはり大型のトラックその他が通って、その震動のために古くなった管が折れたというふうにいわれております。もう一つの例を見ますと、大阪のガス爆発事故から十日目の四月十七日に、東京の深川平野町でガス漏れ事故があった。これは六百五十ミリという大きな高圧管の安全弁がこわれた。この場合、高圧ガス点検用のマンホールのふたが落ちて安全弁をこわしたというふうにいわれているのですね。そうして、それは大型トラックの猛スピードの通過によるものだろうというふうに新聞なんかでも報道されて、これは相当大きな問題になった事件ですけれども、そういうふうな事故が起こっているわけです。私が考えてみても、マンホールのふたというものは大体大きなもので、穴に入るものではないはずなんですけれども、それが落ちたということはどういうことか、現場を調べていないからわからぬけれども、とにかくそういう事故があって、大きな高圧管からガスが漏れたという事故が起こっております。それから大阪のガス爆発からこの日まで十日間の間に、東京都内でのこういう事故といわれるようなガス漏れ騒ぎ、これが八件も起こっているというような状態になっているわけですね。 それと、もう一つの事情を言えば、歩道の下に入れたと先ほどお話があったけれども、実際には大きな管なんかは歩道の下よりもむしろ車道の下に通っているというのが普通ですね。地下鉄工事、何をやるにしてもガス管をつらなければならぬということになっている。いろいろ理由を聞いてみますと、かっては歩道の下にあったけれども、道路を拡幅したためにまん中になってしまったとか、あるいは歩道の下に埋めると、関係住民がしょっちゅう掘り返されるのをきらっていろいろ異議があるので、車道のほうに埋めるというような事情もあるようですけれども、実際道路が広くなってきていて車道の下に埋めるという状況がある。こういうことを考えてみますと、やはり昭和二十七年にこの基準をおきめになったときには、それなりの根拠があって、これならば安全ということでおきめになったのでしょうけれども、それからもう今日までたってみますと、非常に大型のトラックなんかもたくさん通るようになっているとか、いろいろ地下工事もやられるようになっているとかというような状況、そういうことを考えてみますと、やはりこの埋設の基準というものをここらでもう一度考え直して、実情に合ったようにきめ直す必要があるんではないかというふうに考えるのですけれども、この点どうですか。
○説明員(高橋国一郎君) ただいま御指摘のとおり、道路法の施行令を定めましたのは昭和二十七年で、もうすでに十数年経過しております。その間に車両もたいへん大型化しておりますし、交通量も増加しておるような現況でございますので、先生のおっしゃるとおり、埋設物の深さとか、それからその構造なり、強度なり、それから埋設位置、そういうものにつきましてもう一度再検討しようということで、現在再検討を進めておる段階でございます。先生のおっしゃるとおりでございます。
○春日正一君 それで、その再検討する際ですね、やはり将来共同溝をつくるということを一つの目標にして、そうしていろいろのものを埋めていっても、将来そこの下水管がコンクリーの巻き上げをやったら共同溝になる、そういう一つの目標なり計画をもって埋設の深さなり構造なり、そういうものをきめていくというようにしていけば、共同溝をつくる場合に、もう一度掘り返して入れ直すというようなことなしにできるということになるわけだし、そういうことを見通して、この基準そのものを改定していく必要があるんじゃないかというふうに思うんですけれども、その点どうですか。
○説明員(高橋国一郎君) おっしゃるとおりでございます。ただ、従来共同溝の中にはガスは入りたがりません。これは率直に申しまして、日本でいま入っておりますのは、銀座通りに一昨年つくりましたときに、銀座通りには東京瓦斯が入りましたが、それがたしか初めてぐらいじゃないかと思いますが、まあいろいろ事情はございます。たとえば電気と一緒にした場合にスパークすると危険であるとか、爆発を起こすとか、その他いろいろ事情はあるようでございますけれども、われわれ道路管理者としましては、最も危険なガスこそ共同溝に入っていただいて、特に共同溝に入れても電気との間の絶縁も可能ですし、探知器をつけましてガス漏れも発見し得ることでございます、現在の技術をもってすれば。御承知のように、いまのガスは、ガス漏れがあった場合に穴をあけましてにおいをかぐというような、きわめて原始的な方法でございます。それよりもはるかにすぐれていると思いますが、結局たいへんな先行投資になる等のことから、おそらく入りにくいのじゃなかろうかというようにわれわれ道路管理者は判断しておりますけれども、先生のおっしゃるとおり、ぜひガスも共同溝に入っていただいて、安全な、危険の伴わないような方法を講じたほうが一番ベターじゃないかというように私は考えております。先生のおっしゃるとおりでございます。
○春日正一君 いまのガス管が共同溝に入りたがらぬという問題は、あとで共同溝の問題も私の意見をつけて御質問したいと思っているんで、そのときもう一度問題にしたいと思いますけれども、先ほど大臣の答弁の中にもありましたけれども、まあ戦前からのガス管があるし、特に東京なんかの場合は、震災と戦災で二度もやられて町の形も変わってしまったものだから、ガス管にしても水道管にしても、どこをどういつでいるかよくわからぬような状態になっているという面もあると思いますけれども、しかしこれをほんとうにしっかり所在を明らかにして、管理をきちんとやっていくようにしませんと、ガスの危険防止対策というものは立たないわけですから、だからそういう点でその管理が非常に大事なわけですけれども、たとえば埋めるときに、当然それをやるほうのガス会社では、図面をつけて許可を願ってくるわけですけれども、しかし実際仕事していく場合には、そのとおりいかなくて変えなきゃならぬという場合も起こり得るわけですね。そういう場合に、この実際できた出来形といいますか、これを道路管理者に提出するということになっているけれども、それが十分つかまれてない、履行されていないという話も聞いているんですけれども、この点の管理はきちんとやられて記録が保存されておるということになっているわけですか。
○説明員(高橋国一郎君) 先ほど大臣から答弁ございましたように、実は地下埋設物の図面が道路管理者の側においてまだ完備されておらない向きがございます。先ほどの大臣のお話しのように、特に戦前のガス、水道、電気等につきましては完全に把握されておりませんで、道路管理者の持つ占用の図面、道路台帳にそれが記載されてございません。それが先ほど先生の御指摘のようなことになるのかと存じますが、ただわれわれの場合は新しく道路を施工するなり、ないしは新しくガスを埋設する場合には、道路台帳にきちんと登録さしておりますので、その構造等につきましては、その関係がはっきりわかるようなことになっているわけでございます。古いものについては残念ながらないというのが実情でございます。
○春日正一君 大阪のガス爆発の場合でも、捜査本部の発表によると、その事故を起こした中圧管の位置というものは、地表から二十センチぐらいなところだったというふうに言われておりますし、それからまた設計上は関西電力のダクトの下を通るはずになっているのが、実際には上を通っておったというようなことになって、これは建設省の調査でもそういう事実を確認しておられたようですけれども、この場合にしかも道路管理者である大阪市は事故が起こって初めてそういう事実がわかったというようなことになっておる。だからもしこういうことが事前にわかっておれば、当然手当てもされるし、あんな事故は起こらなかっただろうというような一つの推測も成り立つわけですけれども、だからそういうような問題もありますし、それから先ほど、戦前のガス導管の記録、これはほとんど残っていないというようなこともありますし、それから先ほど大臣の言われたように水道管は水道課、下水管は下水課、あるいは工業用水道は商工課というようなふうに、地下埋蔵物の係、係で握っておって、それが統一的に握られていないというようなことになっているんで、やはりこれは早急に断面図とか、それから総括的な全体の図をつくる必要があるんじゃないか、これは早急にやる必要がある。そうして特にガス会社とか、そういう事業者に断面図を早急につくらせて義務づけてやらせるようにやらなければやらないだろうし、義務づける。そうして各事業の管の断面図というものが道路管理者で整備されて全体としてまとめた総括をつくっておくというようなことを当然やるべきだし、もう一つはこういう面もありますね、市町村道、東京でいえば区道は区道で区役所で見ておる、都道は都道で都庁にいっておる、国道のほうは建設省にいっておるというような形で、同じ東京都内の道路の埋設物の状況についてもそれぞれの段階の役所が握っておって、全体としてまとめてつかまれていないというようなことになっているわけですね。これではやはり十分な計画的な町づくりなりあるいは防災計画というものも立たぬわけでありますから、当然国、県、市町村というような、この道路管理者がばらばらに握っておるというだけでなくて、一カ所にきちっと総括してそれを握っておくというようなことにする必要があるんじゃないか。こういう点、建設省としてかなり短期間に、何カ年かで計画を立てて主要なところからやってしまうというようなことをおやりになっていただけるかどうか、その辺お聞きしたいんですが。
○説明員(高橋国一郎君) ただいま御指摘のように、道路管理者が国、都、区というふうにまちまちでございまして、占用物件等もそれぞれの道路管理者が処理しておる関係から、図面も別々になっているわけでございます。ただ先生のおっしゃるように、これを一つにまとめることは最も望ましいかとも存じますが、従来われわれは各管理者が月に一度以上の会合を持ちまして協議会というものをつくっております。絶えず連絡しながらやっておりますので、それぞれの機関に整備された図面がございますれば、決して間違いは起こらないというふうにわれわれは考えております。で、実は一番重要なのは、先ほど御説明しましたように、未整備の図面を早く整備すること、特に古い埋設物を早く確認しまして整備することが第一でございますので、われわれとしてはそちらのほうに主力を注ぎまして、各管理者間のものは十分協議して間違いのないように処理したいというふうに考えております。
○春日正一君 いまのその問題ですけれども、各段階で図面ができておって連絡会やっておるからということですけれども、まあ私なんかも組織の仕事をしておりまして、中央の仕事、府県の仕事あるいは地区の仕事というようにあって、これがそれぞれのところで握っておって、定期に会議を開くからといっても、やはりこういうような道路の中に埋設されてあるものと錯綜しておるというようなものの状況というものは、ばらばらにつかんでおったんではやっぱりまずいんじゃないか、そういう気がします。現に東京都ではこういう調べを始めまして、御承知のように港とか大田、品川、三多摩の一部というようなところ、そういうところで調べをやっているようですけれども、これは都道に関する部分ということだけで、やっぱり国道に関するものというものはできていない。あるいは区役所のほうは、小さい区道のほうは区でやっているというようなことになってしまうということになると、やはりそこの自治体、住民に対して責任を負うということになれば自治体ということになるでしょうけれども、特に大都市というような場合には、東京都なり大阪市なり、そういうところで自分の市内の地下埋蔵物というようなものの全体を握っておって、そうして市民に対して責任の負えるような行政をやっていくということにするのが必要じゃないか。この点、いまあなたが言われたことに反対するようですけれども、そこはひとつ考えてもらいたいと思います。 それから埋蔵物の所在を確かめてその図面をきちっとつくるということは、非常に時間のかかる、金もかなりかかることですけれども、しかし大都市の街路のそういう埋蔵物を調べるということで、約三万キロの街路として調査費一キロ五十万円とすれば百五十億あればできるし、それを一度にといわなくても、少なくとも大きな管を埋めてあるような危険な個所ということになれば、四車線通るような街路ということになれば二千二百キロぐらいですか、私の計算ですから間違っておったら訂正してもらいたいけれども、そのくらいにすれば調査費は十一億か、そのくらいあればできることですね。だからやはり緊急にそういう大きいところからでも計画を立てて、ぜひこれは早く実情を把握してきちっとした図面をつくって、そして将来に向けて安全な町づくりが進められるような基礎的な条件をつくっていただきたいというように思います。 それからもう一つは、共同溝の問題ですけれども、先ほどガス会社が入りたがらぬという問題がありましたが、あれ、どうして入りたがらぬのですか。
○説明員(高橋国一郎君) きわめて個人的な見解でございますが、昨年板橋のガス爆発の事故がございまして、通産省の中にその対策委員会というものができまして、たまたま私、その会議にずっと出席する機会を得ましたので、そういうところからガス系統の関係者の発言等を聞きましての私の感じでございますが、ですからこれは正しいかどうかわかりません。あとで通産省がお答えになるかと思いますが、私が個人として感じましたことは、まず第一に、ガスの企業は地下に埋設されている企業、つまり電電それから電力に比べると企業が、いうならば小規模じゃなかろうかというように思います。つまり先行投資とは別に国が何らかの手当てをしてやらないとなかなかできないのじゃないかというようなことを私は感じました。あと水道とか下水は、これは公営企業ですから採算は別に問題はないと思いますけれども、それが一番大きいのじゃないかと考えます。実は、その委員会では欧米諸外国にも調査団を出しておりまして、道路会社からは出ておりませんが、ガス業者ないしは大学の学識経験者のレポートによりましても、欧米の都市においてもあまり入っておりません。ただ御承知のように、欧米の都市ガスというのは非常に小さな規模だと私は思います。日本の東京のガスなどは世界的に最も有数な大きな規模じゃないかと思います。一応表向きの理由は先ほどちょっと申し上げましたように、特に電気と一緒になった場合スパークする危険性があるのじゃないかということを言っておりますが、これは現在の科学技術をもってしては不可能なことではございません。これは事前に探知し、事前に爆発防止ができると私は信じております。ですから基本的にはやはり、そういう何か、どうしても各事業者を国がある程度の強制力をもって共同溝に入れさせるためには、何らかの財政的な措置を国で講じてやる必要があるのじゃないかというふうに私は感じております。非常に極端な意見かもしれませんが、私個人としてはそういうふうに感じております。
○春日正一君 それで共同溝の整備等に関する特別措置法いうものができて促進されるという、ことになっておるのですけれども、これの共同溝の建設の負担ですね、これはどういうふうになっていますか、負担割合。
○説明員(高橋国一郎君) ただいまの共同溝の負担の考え方はそれぞれの事業者、電電なり東電なり瓦斯なりがみずから単独で——われわれは洞道上申しておりますが、単独洞道で建設する範囲までは国で負担するというかっこうになっております。
○春日正一君 こういうことじゃないのですか。施行令の二条というのを見ますと、「共同溝の占用予定者が当該共同溝に敷設しようとする公益物件を当該共同溝が建設される道路の車道の地下に設置するものとした場合において必要となる当該公益物件の埋設又は当該公益物件の改築若しくは修繕のために行なう道路の掘さく及び埋戻しに要する費用、道路の占用料その他当該公益物件の設置に関し必要な費用のうち当該公益物件を当該共同溝に敷設することによって節減される費用の額があるときは、当該費用の額を控除した額について附録の式によって算出した額」云々ということになっておるので、私の理解では、この二条によると、向こう十年間に会社が行なう埋設、埋めかえ、維持管理に要する費用のうち共同溝をつくることによって節減できる費用、十年間の利子分も加えてこの額を負担させるというのだから、資本力が少ないから先行投資の能力がないということにはならぬ。ある意味で言えば至れり尽くせりの負担割合になっておるのじゃないかという気がするのですけれども、その点、私の間違いですか。
○説明員(高橋国一郎君) 先ほど申し上げましたのは、私のきわめて個人の見解で、私はそういうふうに判断をしたわけでございますが、あるいはガス事業者の中には別な理由を持っておるかも存じません。そういう点について、もし何でしたら通産省のほうが詳しいかと存じますので、私の言うのはきわめて個人的な見解でございますので……。
○委員長(田中一君) 馬場さん、答弁しますか。
○説明員(馬場一也君) ガス管が共同溝をあまり使用していないという点は、御指摘のとおりでございます。どうしてそういうふうになるかという理由でございますが、ただいま建設省のほうから御答弁のありましたような、いわゆる先行投資といいますか、経済的な問題も確かに一つあろうかと思っております。同時に、この共同溝の法律によりますと、共同溝の指定道路になる条件といいますか、やはり共同溝というのは、ガスにしろ水道にしろ、一度その中につくってしまいますと、向こう数十年間掘り返しを認めないと、こういうことでございますから、そこにいろんなガス管なり電線なりを入れます場合には、その供給すべき都市の形、都市計画と申しますか、こういうものがかなり確定をしておると、都市で再開発が行なわれますときには、その計画もかなり前の姿もはっきりしておるというようなことがありませんと、共同溝に指定する意義も非常に少ないかと思いますし、また、逆に言いますと、そういう都市の形がきっちりきまっておって、そこに共同溝をつくるというような場合には、少々経済的な問題はあろうかもしれませんが、つとめてその地区のガス管は前向きで私は入るべきである、かように思っております。また、昨年通産省につくりましたガス導管防護対策会議におきましても、そのような結論でございます。むろん先生おっしゃいますように、ガス管がほかの管と一緒に入りますにつきましては、いろいろ保安の問題が数点あるわけでございますから、入りますときにはその点を注意し、だいじょうぶであるということがもちろん必要でございますけれども、そのことを解決するのと並行いたしまして、共同溝の問題にはガス事業者も前向きに対処していくべきである、かように私どもは思っております。
○春日正一君 大体それでわかりましたけれども、まあこの問題でのガス導管防護対策会議、四十四年十二月二十五日、これの報告書でも、特にガス導管には何らかの原因によりそういう漏れた場合の爆発防止の保安上の問題があるということを言いながらも、しかし共同溝に収容することを一そう促進しなければならぬというように言っておりますし、それから大阪のあのガス爆発のあった直後にできた大阪ガス爆発事故対策連絡本部というものの二回目の会合で出した爆発防止対策の項目の中には、(イ)として、工法の安全化——シールド工法と、それからまあ共同溝の建設促進ということがうたわれておるわけですね。だからまあことしの計画を見ましても、一応東京都内で十二カ所、三万二千七百六十二メートル、名古屋市内一カ所、三千八百五十メートルというふうに予算がついてるようですけれども、しかし、もっと積極的に共同溝の建設もやるべきだろうし、同時に先ほども言いましたように、共同溝をつくっていくためにその予備というか、そういう一つのもくろみのもとに、たとえば埋設物の位置をきめるとかなんとかというふうなことをやる場合にしても、そういうものをきちっと、もし共同溝つくってもそのまんま収容できるような位置に埋めさしていくというような意味では、やはり共同溝を設置するんだというような道路の指定を積極的にやって、そうして実際にその方向に進めていくというような積極的な態度をとりませんと、これはなかなか金もかかるし、めんどうなことだということでほっときますと、また事故が起こったときに、あのときは国会の論議でもそうだし、大臣の答弁でもシールド工法、共同溝ということはみんなが言ったことです。ところが、それがいま言ったように、それほど急速に大都市で進められるというような予算措置にもなっていないし、姿勢にもなっていないように感じるわけですけれども、これはやはりそのものをきちっと指定して、もっと積極的に予算もつけてやるべきじゃないか。特に重要なところ、そういうところではやるべきじゃないかと思うのですのですけれども、この点は大臣のほうから、政治の眼目の問題ですから、ひとつお聞きしたいと思うのです。
○国務大臣(根本龍太郎君) その方向で進むつもりです。それで現在御承知のように、新宿の伊勢丹を中心とするところで地下街の工事申請が出されましたので、これを許可しました。許可にあたりましては、共同溝といわず、何と言ったかな、あれは——。東京電力とそれから電電のほうは自分で共同溝的なものをつくるというようなことで、地下街とあわせて始めております。あそこの工法はPIPというので、音もしないようで、そういうふうな土くずれのないような方法、それからガス管は移設して工事をやるというような、非常に綿密な指示を与える、そうしてこれに関するところの管理者並びに事業体、警察と十分に連携をとりながらやらしているわけであります。 なお、先ほど来御論議がありましたが、これがやはり先行投資が必要になってくるので、そこで現在私は関係閣僚の人々に対してもいま社会開発銀行をつくって、地域開発それからガス事業等にも大いにやるべきだと主張しておりまするが、微力にしてまだそこまではっきりいきません。そこでいますぐに社会開発銀行ができなくても、日本開発銀行の融資対象にこれを政策的に、政治的にやれるはずだということで、この点はいま相当推進しておるつもりでございます。このようにして一挙に全部が解決することはできないにしても、一つ一つ私は具体的にやってまいりたいと思います。したがいまして、春日さん御指摘のように東京、大阪、名古屋等、繁華街あるいはまた大都市における地下工事については、漸次そうした方法を指定してやらしたいと思いまして、せっかく事務当局をして関係方面と、これは私だけのほうではできないものでございます。建設省だけではできませんので、関係方面と十分に連携をとりながら、御趣旨に沿うように努力をいたしておる段階でございます。
○春日正一君 よくわかりました。それで、その方向で進めていただきたいと思うのですけれども、特に通産省のほうですね、やはりガスの問題、これは通産省の管轄するところに直接なっているのでありますから、やはりガス管を埋める方法は、先ほど二十七年にきめられた基準を再検討するというような意向も聞きましたけれども、それができる前でも、やはりさっき言いましたように、将来にわたって計画がうまく進むようなふうに、共同溝設置してもできるようなふうに、新しくできるものだったら、通産省としてそういうふうにやらせるように指導するとか、あるいはガス会社に対して共同溝に積極的に加入するようにするということはやってほしいと思います。 それから、もう一つついでに大臣にお伺いしておきたいのですがね。これは私の意見ですがね、つまり共同溝の促進の法律では、望めば入ってよろしい、いやなら入らぬでも一いいという法律になっているんですね。しかし、ガスというのは一会社の営利にかかわる問題でもあるけれども、同時に、これは大阪の事故その他を見てもわかるように、都市の安全といいますか、そういう意味から見ても非常に大きな要素を持った事業ですから、こういうものを入りたくなければ入らぬでもいいというようなことにするのではなくて、やはり政府の指定したものは共同溝に入らなければいかぬというようなふうに、積極的な規定に法律を改める必要があるんじゃないかと思うのですけれども、その点御検討願えませんか。
○国務大臣(根本龍太郎君) そうありたいと思いますけれども、一方的に私のほうだけでそれはできませんので、先ほど御答弁申し上げたように、通産大臣とよく協議をいたしまして、通産省といたしましても私はその開銀の資金を裏づけするという政策的な努力をしてもらいたいと思うのです。そうでありませんと、私のほうは道路を管理している者だから、本来はガスについては直接ないにもかかわらず、いつでも引き合いに出されまして、もうたいへんに苦労をしているわけでございます。そういう関係でありまするので、私はやはり政府全体としてこれは取り組まなければならぬ問題でありますから、ガスについては特に通産大臣と十分に話し合いをしまして、まず第一に資金の裏づけをしてやることです。資金の裏づけをしてやりまして、それでも拒否するはずはないのです。ただ従来、ガス会社は、他の企業からすれば非常に弱体の企業です。しかも責任は相当重いというような形で、どうも値段は押さえられておる。独占企業であるという点は有利でありますけれども、そこに私は相当の配慮がもう少しなさるべきだと思う。そうした上に責任を追及するのじゃないと、もうどうしてもやはり株主に利益配当しなければならないというものだから、おそらく埋設工事を契約するにも、もちろん安全は考えているでしょうけれども、なるべく安いほうにいきがちじゃないか。その結果がああいうふうなことが起こるんじゃないかということを私は心配しているのでございます。そういう意味で、御趣旨の点は十分に体しまして、よく通産省と協議をして御趣旨に沿うように努力いたしたいと思います。
○宮崎正義君 大臣にお伺いいたします。先日関東南部を襲った豪雨の災害で、多くの同胞が、まだあと始末の方法づけ等もまだ明らかでなく、非常に困っている状態が言われております。大多喜町、夷隅川等の視察に大臣がわざわざ行かれて、その現状を見てこられた。その当時の大臣の行かれた時点の説明と、それからその説明をされた、その説明をされていきます一つ一つの点についての処置、それらについてまずお伺いいたしたいと思います。
○国務大臣(根本龍太郎君) 梅雨前線のもたらした集中豪雨に、当日は総理大臣は自分でみずから行かれたようであります。その直後私が現地へ参りました。夷隅川流域、それから養老川、それから小櫃川、この三水系を主として回りました。私が見た限りにおきましては、梅雨前線の異常豪雨は、全国的に見れば必ずしも激甚地指定をしなければならない状況を備えているとは思いません。しかしながら、被害地の局地的な現状を見ると、かなり深刻なものがあります。その意味において現地で激甚地指定を望む声が非常に強烈でありますので、私は帰ってから、閣議において、これはすみやかに局部的、局地激甚地指定をすべきであると私は判断している、調査の結果に基づいて、そういうような手続がとれるように関係閣僚の協力を求めたという状況でございます。 行って見ますと、御承知のように房総南部は従来、戦後今日まであまりたいした災害の経験のないところなのでございます。従来は、ある意味においては幸いに台風等が来ましても、あるいは集中豪雨でも、あそこはいままでのがれておったせいでもありましょう。現地の皆さん方はそうした集中豪雨、災害に対する準備が非常に少なく、したがって河川改修についても、下流のところにおいては若干そういう要望がありそれにこたえてやったけれども、上流、中流等はあまり河川改修等について従来深刻な要望あるいは陳情等がなかったということが、ああいうふうな状況になった一つの原因ではなかろうかと思います。行って見ますというと、河川敷はほとんどないといってもいいくらいですね。地盤が流水によって掘り取られたそのままになっておって、しかも非常に蛇行しておって、原始河川のそのままのものが多いようでございます。そこにああいうふうな記録的な集中豪雨が来たものですから、このいわゆる曲部がえぐられ、そうして地盤が非常に脆弱な砂質の土地でございますから、これがだあっと下流に押し流されて、水田を埋没し、そうしてその余波をもってこれはだあっと流れたために、かなり激甚なものが出た、こう見たのでございます。 したがいまして、私は県当局並びに関係市町村に対しましては、この際に相当思い切って河川敷を広げて、そこに基本的な一定改修をする態勢をとってもらいたい。ところが、現地の住民のいままでの観念からすると、あそこはむしろ過疎地帯が多うございまして、しかも農業、そのしかも農業のうち水田耕作が主産業であるがゆえに、しかも先ほど申しました災害の今日まで少なかったせいもありまして、農地をつぶすことに対して非常に抵抗を感じておったように思われます。でありますから、河川改修は、やるとすればむしろ農地をつぶすということに非常な抵抗を感じたためにできなかったようでありまするが、このままでは再びもし豪雨がくるとたいへんであるから、この際に用地を相当思い切って出していただいて、一定改修をすべきである。それからもう一つは、先ほど申したように沿岸の地区が相当広範囲にわたって埋没しております。これを個人もしくは団体、いわゆる団体営による復旧はたいへんにむずかしいと思います。そこで私は、これまた私の所・管ではありませんけれども、県当局に対しては、河川の両方にわたっての埋没地域については県営による災害復旧並びに土地改良事業、基盤整備事業等、総合的な施策を講じて実施するべきである。これと河川改修とあわせていけば、地元住民の負担もわりあいに少なく、国費の効率的な使用ができるし、復旧は早いであろう。そういうような意味において、地元、県とそれから関係各官庁の出先との協議に基づいて、総合的な災害復旧並びに農業構造改善事業等と並行して出すことを私は進めてまいりました。こういう状況でございます。
○宮崎正義君 過去にあまり災害がなかったというお話であります。確かにその面からいけばちょこちょこあるのじゃなくて、十年前にやはり同じような、同じ程度までいかないと思いますけれども、あったということを聞いております。しかもこれは二十三年、二十八年、三十五年と改修しているわけです。三十五年のときには、いまから十年前の水害に対するやつの改修をしてきている。三十五年から三十八年にわたって改修がなされているというわけですが、これの当時基準をどこに置いてその改修をしていたのかということを、河川局長からでも答えてもらいたいと思います。
○説明員(川崎精一君) ただいまお話しの夷隅川につきましては、過去に少しづつ局部的な改修をやっておりますが、昭和三十五年の出水がございましてから、中小河川改修事業といたしまして補助事業に採択をして現在に至っております。その当時の災害は、時間雨量で見ますと約六十ミリ程度でございます。今回の最高を記録いたしましたのが百十六ミリと聞いておりますので、時間の集中度においてもかなり相違があるのじゃないか。それから継続しました一連の雨量でも、当時は約二百数十ミリだったと記憶しておりますが、今回は三百二、三十ミリに達しております。そういった点でもかなり、三十五年当時にその程度の雨なり流量に対応するような改修事業を進めてきたわけでございますけれども、私どもの計画の規模が少し甘かったんじゃないかということは、現在反省しておるわけでございます。相当以前より大規模なそして集中的な記録的な雨だったということが言えるかと思います。
○宮崎正義君 河川法の第十六条によりますと「建設大臣は、工事実施基本計画を定めようとするときは、あらかじめ、河川審議会の意見をきかなければならない。」とこのように四項になっております。私は、三十五年から三十八年の改修工事は、これは三カ年計画を行なうというときにこの審議会が開催されてそして一つの方向づけというものがされているのじゃないか、こういうふうに思うわけですが、この点どうなんでしょう。
○説明員(川崎精一君) 工事実施基本計画をつくります、そういった計画を定めましたのは、新しい河川法ができまして四十年になってからスタートをいたしておるわけでございます。現在夷隅川等は二級河川でございまして、これは知事のほうで計画をつくりまして、そしてその認可を建設大臣に申請することになっております。その時点で河川審議会にはかるわけでございますが、現在まだ県からはそういった許可申請は出てきていないというようなことで、行政指導で河川の流量なり規模をきめまして、私どものほうで補助事業として改修事業を進めているわけでございます。
○宮崎正義君 確かに法は四十年であります。昭和四十年法が出ております。しかし、少なくとも法律に定められていないから云々でなくて、当然日本の全国にわたる二級河川についての考え方、そこに私はいま御答弁がありましたものの中から問題点を感ずるわけです。と申し上げますのは、こうした二級河川——二級河川がいつも大きな災害のもとになることは、いままでの事例から見ても十分言えるわけであります。そうしますと、現在の千葉県——千葉県ばかりでなくて、全国にわたっての二級河川がほとんど自然堤防、天然堤防といいますか、そういったようなもので全国的にこれは放置されたままになっているということになっております。少なくとも夷隅川の問題もそうしたところから大きな弊害がきている。やはり県の管理基準に合っているからそれは県のほうでやるのだ、知事のほうでやるのだといってそのままでしていて、あとでこういう大きな災害が起きたときに問題にされるようでは、これはどうにもならぬと思う。したがって、二級河川に対する考え方というもの、法律は確かに四十年でありましたけれども、その四十年になってからの考えではなくて、その前からの考え方というものがおろそかになっていた点が、こういう自然河川のままにほうり出しておいたということが、随所で災害を起こすという結果になっている。将来に対する二級河川の考え方はどのような方向づけをしようとしていられるのか、伺っておきたいと思います。
○説明員(川崎精一君) 工事実施基本計画が先生御指摘のように二級河川ではほとんど作成されておりません。これは事実でございます。そういった点では、県も私ども指導をして督促をしておるわけでございますが、それは別といたしまして、実際の改修規模の指導方針といたしましては、二級河川につきましては、大体三十年ないし五十年に一度の災害に対処し得るというようなことで、過去の雨量なりあるいは流量の記録を見て改修の規模をきめておるわけでございます。で今度の千葉の各河川におきます状態を見ますと、おそらくそういったものを上回ったような出水でございまして、現在詳細には検討いたしておりますけれども、私どもも、今回の千葉における出水につきましては、計画規模として反省をいたしました上で、新しく計画を急いで立て直してその線で抜本的な改修を進めたいと、こういうふうに考えております。
○宮崎正義君 私はこれはあとで大臣から二級河川の考え方全般について所見を伺っておきたいと思いますけれども、大多喜町がちょうど年間予算が約四億といわれております。一方災害を受けたその金額がどれくらいになっているかということを大きいものだけを拾い上げてみましても、庁費四億五千万、農地林道で六億七千万、水稲野菜の被害が十億円にものぼっている。ざっと計算して二十二億円に、私の調べたところではそういうふうになっております。これらのものが、昭和三十五年の三カ年計画で完全な実施基本計画が完全になされており、さらにまたそれが財政法上の面においても、じゃかごだとかあるいはコンクリの内張りをやるような指導をするとかいうようなことで、原始河川のままにほうり込んでおかなければ、災害もより少なく済んでいったんじゃないか。そういう点から考えて、将来の構想というものが必要じゃないかということを私は聞いているわけです。この点についてはどうなんでしょう。
○説明員(川崎精一君) 私どもも、原始河川ということで決して工事実施基本計画を前から放置しておったわけではございません。たまたま過去に千葉県の特に南総地帯におきましては、雨量等の記録から見ましても非常に少ない記録が多うございましたので、そういった意味で、先ほど申し上げましたような、全国で大体二級河川の一定の基準に従って改修事業を進めてきたわけでございます。今後、今回の出水にかんがみまして、できるだけ災害復旧工事並びにこれに改良の要素を加えました災害関連事業、それから本来の中小河川の改修事業あるいは土砂くずれとか崩壊等につきましては、砂防指定地の拡大とか、こういった面で積極的に南総地帯の中小河川の改修に努力をいたしたいと思っております。
○国務大臣(根本龍太郎君) 御承知のように、南総地区のみならず、全国至るところ中小河川の改修がおくれています。これを完全にするには、膨大な経費が必要です。ところが、毎年建設省がいただく河川に対するところの予算は、まことに微微たるものです。この未来に対する危険性を防御する、これを完全に守るために、必要な経費が微微たるものでございます。そういう観点に立ちながら、われわれ行政する場合において、一つのものだけを完成してあとはほうっておくわけにはいかない。そこで、おのずから過去の災害の状況、それから現状のそれぞれの地区における産業立地条件、そうしたものを勘案してやらざるを得ないのが今日の立場でございます。したがいまして、もしこれが建設省に、われわれが必要とする予算を十全に与えられて、しかもなおかつその基本計画が十分にできないから、そうしてそのために地方自治体が被害を受けたから全部責任を政府が負えということなら、負うことはできますけれども、そうでない限りにおいては、やはり現状に立脚したケースバイケース、一歩一歩前進していく以外に方法はない。まことに残念でございます。実は、治山治水のために何とか特定財源を設けて、特別会計でも設けて、それを一つの償還財源として、公債でも発行して先取りしてはどうかということも、実は私も考えてみました。ところが、残念ながら現在では道路でございますれば利用者負担というような形でガソリン税、あるいはまた損害というか、そうした原因者負担ということにして、道路利用者等にいろいろの特定財源を考えることができますけれども、川に至ってはそれが非常にむずかしいのでございます。そういうことでございますから、一にかかってこれは全面的に国民の税金の負担でやらざるを得ないのであります。ところが一方において、われわれの要望と相並列して行なわれておるのが減税であります。年々減税せい、減税せいと言われておるのでありまして、そこで、ここにどうしても満足するような状況に至らないのがいまの現状でございまして、今後これはでき得るだけそのために効率的な予算措置あるいはまた工法等を考えていかなきゃならない。 実は、ここで話が少しそれますけれども、私は最近特に事務当局、技術屋の職員に対して注文を発しているのは、一方において建設がどんどん進むに従いまして、骨材が非常に不足をしてきておる。実はこの南総地区におけるああいう災害の一部の原因として地元から指摘されているのが、山砂の採取をやったあと始末がしていない。これがああいうふうな土砂の埋没となってあらわれる。しかも、これは御承知のように、私のほうの所管ではない、通産省の所管でございます。しかも、これは現地において通産省の出先機関がないために、まあ一応県におまかせしているというのかもしれない。しかも認可は全部通産省にある。こういうところに問題点があるので、私は帰ってから閣議の席上で通産大臣と何らか君、お互いに権限争いではなくて、どうしてこういう問題を処理するかについて協議しようじゃないか、もし立法上の不備があるならそれも検討しようじゃないかということを言っております。それと同時に、あわせて私は、従来の河川、治水の面と利水の面からして、河川についての考え方を変えようじゃないか、実は利根の上流からずっと、至るところ大河川にまだまだ砂利は相当ございます。砂もございます。ただ、これを治水上の点から、砂利屋にまかしておくから、あと始末が悪くて河床がでこぼこになって、そうしていろいろの危険が出てくるけれども、一定の条件のもとに、私は、これは中流から下流に近いところの河川敷地を全部活用して、これを貯水池にしたらどうか。そうして一方においては、河川敷地にある砂利を特定の条件のもとに許可して、それからあがる経費をもって利水と治水を両方やったらどうか。そのために必要とならば、河川法を改正してもいいじゃないか、もっと考えようじゃないかということで、実はいま建設省の事務当局に宿題を出しておるわけでございます。そうしてきますれば、現在海外から、韓国から骨材を輸入しなければならぬとか、あるいは山砂利をどんどんとったそのためにダンプによって交通災害が起こる、たいへんになっているから、そうしたものを変えていかなければならぬとすら考えております。そうしていきますれば、ある程度まで治水特別会計ができなくとも、何らかそうしたことで財源も確保し、そうして河川改修と同時に、資源の活用、それから骨材の利用ということも考えなければならぬと思って、いま検討を命じておるのでございます。そういうふうに多元的に考えてこれからまいりたいと思いますが、現在のところは、残念ながらそれを裏づけするところの財源が、もう今度の例の新しい社会経済発展計画の概定でも、五十年までに二兆九千億程度でございます。とてもこれでは全国の一級河川から二級河川、それに最近では中小河川のうち特に市街地の中小河川、さらにもってきて、御承知のように砂防というものも出てくるというような、まことに残念ながら財源措置に苦しんでおりますので、これからも努力しますが、国会の皆さんからもいろいろと御鞭撻と御協力を得て、まずこの治水、利水に対する財源措置を講じて、しかる後、基本的なことをやらざるを得ないという状況であります。まことに不本意でございまするが、その範囲内において漸次実情に即してくふうを進めてまいりたいと思っております。
○宮崎正義君 財政措置の問題になると経済全般にわたるし、また財政の問題等でやりとりをするようになりますと、相当これは長時間要することになるので、この問題について予算がないからやれないと言われればまことに、きょうのいまの時間では私どもの所見も言えないわけです。残念に思うわけでして、それはそれとして、また後日の機会があれば、私どもの経済観点といいますか、そういう財政問題等につきまして、また後日の機会に話し合うということはできると思います。 いまお話がありましたように砂利、砂の採取をするために魚もいなくなってくる、そういう弊害等も、公害等もずいぶん起きている。それらの問題に、また横っちょに入りますと本題からそれるので、問題をもとに戻して申しますけれども、この二級河川の問題等についてもそうでありますが、北海道の場合は、一級河川でさえ原始河川のままになっているというこの実情をよく見ていただかなければならない。したがいまして、一級河川がそうであるがゆえに、二級河川なんかもっての考えのほかだというような形に追いやられている現況であります。そこで河川局長に北海道の一級河川の改修工事の現況と、大体いつごろそれが、いつごろの計画によって全部が完成されていくようになるのか、その点を伺っておきたいと思います。
○説明員(川崎精一君) こまかい数字はちょっと存じませんが、大体昭和六十年ごろを目標にしまして、私ども河川改修の事業として二十三兆ぐらいあればま、ず大事なところはだいじょうぶじゃなかろうか。そしてそれの第一期計画として当面第三次五カ年の治水事業を促進しておるわけでございます。大体その約十分の一程度を北海道に投資いたしておるわけでございまするが、その計画の内容とか等につきましては、特にまあ北海道の規模を小さくしておるとか放置しておるとか、そういうことはございませんで、やはり内地同様に推進しておるわけでございますけれども、先ほど来の大臣のお話しのように、いろいろ全体の投資規模等のワクの問題もございまして、御希望に沿えない点が幾つかあろうかと思いますが、その点は、まあ極力弾力的に運用いたしまして、御希望に沿うようにいたしたい、こういうふうに考えます。
○宮崎正義君 開発庁の人来ていますか。
○委員長(田中一君) 松島地政課長が見えています。
○説明員(松島岩夫君) 私、地政課長でございますが、水政課長は北海道に参っていましてきょう来ておりませんが。
○宮崎正義君 いま河川局長に申し上げておりました件につきましては、少し所管外ですか。
○説明員(松島岩夫君) はい。
○宮崎正義君 そうですか。それでは大臣に申し上げたいのですが、いま局長から答弁がありましたが、六十年を目途としてやっているということでありますけれども、北海道に至っては、一級河川も原始河川のままであるという実情を踏まえて、この点については特にお考えを願いたいと思います、これは私の要望でございますから。 そこで、今回は、北海道の函館から青森を結びます青函トンネルの北海道側の入り口、この点が福島から吉岡、それからいまは予定が変更されて、尻内のほうに入り口が設けられるということを聞いているのですが、この尻内川の改修計画なんかはどういうふうに承知しておられるでしょうか、この点ちょっと伺っておきたいと思います。
○説明員(川崎精一君) 鉄道との関係は、私、実はあまりよく詳細に承知いたしておりません。それから尻内川の改修でございますが、これは中小河川として現在改修を進めておりまして、全体計画が私どもの手元にございます内容では、約七億五千万くらいでございます。それで四十四年度までに約一億六千万程度すでに投資をいたしておりまして、四十四年度は約三千二百万、四十五年度が三千四百万、こういうことになっておりまして、残工事が約六億弱程度でございます。
○宮崎正義君 これは先ほど来から申し上げましたように中小河川、二級河川のいま話のやりとりをした結果でよくおわかりだと思いまするのでこの点も十分に行政指導の面もよく見ていただきたいと申し上げるわけでありますが、といいますのは、運輸省の信沢施設課長さん、おいででございますね。そこでいま先ほどちょっと私、触れましたのですが、北海道の入り口が尻内に変更されたと聞いているのですが、その点どうでしょうか。
○説明員(信沢利世君) 鉄道敷設法の別表によりますと、津軽の海峡線、いわゆる青函トンネルの区間といたしまして、「青森県三厩附近ヨリ渡島国福島附近二至ル鉄道」というふうになっておるわけでございまして、これに基づきまして、現在鉄道建設公団が調査を実施しております。現在の調査は、大体海峡部の地質、及びそれから海底トンネルを掘さくする工法についての各種の試験を行なっておるわけでございまして、陸上部の部分につきましては、十分な精査をいたしておりませんので、坑口がどの辺に出てまいるかということは、現在の段階ではまだ最終調査報告を待って決定することになると思いますので、今後の検討に待たせていただきたいと思います。
○宮崎正義君 地元では尻内のほうに、ゆるやかにしていくためには尻内側のところに出るのじゃないかというふうなことが、大体前回行なわれました会議といいますか、それらによって、大体ほぼそうじゃないかというふうになっているのですが、いまお話しがありましたけれども、まだ決定というわけにはいかないでしょうが、その吉岡から変更されたという程度のことはどうなんでしょうか。
○説明員(信沢利世君) 現在、鉄道建設公団が一応の案といたしまして、まとめましたトンネルの全長は約五十四キロでございまして、これに入り口、出口というのが昔のいわゆる吉岡、福島の町の中心部付近よりも相当にずれていることは確かでございますが、この入り口がはっきりどこに出るということは、現在の調査ではまだはっきり申し上げる段階でございませんので、今後海底トンネルの深さをどのくらいにするか、勾配は大体きまっているようなふうに考えてよろしいかと思いますが、トンネル部の深さをどのくらいにするかということによりまして、出口は非常にこれは勾配がゆるやかでございますから、非常に変わってまいりますものですから、そこら辺を詰めませんことには、出口はここであるということは、現在の段階ではまだ申し上げにくいと思います。
○宮崎正義君 福島にしろ、吉岡にしろ、尻内にしろ、非常に地元は計画を一刻も早くわからしてもらいたい。それによって地域構成というものも考えられるし、それによって調整のあり方もはっきりしてくるというそういうことで、非常に混迷の状態にあるということ、そういう実情を踏んまえて、なるべく早くわかれば地元住民の方に知らしてあげるというふうなことを私は申し上げておきたいと思う。この点についてひとつよろしゅうございますか。
○説明員(信沢利世君) 現在、津軽海峡線、いわゆる敷設法によります調査線でございますので、工事線に今後なりまして、工事の実施計画が運輸大臣の認可を要しますので、この工事の実施計画が出てまいります時期におきましては、はっきり場所もわかると思いますから、なるべく早い機会に地元の皆さまがたと協議を進めるように、鉄道建設公団をして指導していきたいと思います。
○宮崎正義君 現時点における進捗状態といいますか、その点、御説明願いたいと思います。
○説明員(信沢利世君) 三十九年に鉄道建設公団が発足いたしましてから、本格的に北海道方、本州方から調査坑を掘り出したわけでございますが、大体現在のところでございますと、両方の坑口合わせまして約四千七百メートルの調査溝を掘っております。で、今後この調査溝をなお掘り進めまして、地質状態の最終的な確認を行ないました上で、本格的な仕事に着工することになるかと思われます。
○宮崎正義君 河川局長。これはどちらに出てくるかわかりませんけれども、大体が尻内川のところに出てくるんじゃないかという声がだいぶあるわけです。それらを含められての河川計画ということを将来は考えていかなきゃならない時点にもなると思うんです。この点、老婆心ながら私は申し添えておきたいと思う。その点を含まれて今後の、まだ六億予算が残っていると思いますが、それらについても勘案をしなきゃならないということをあわせて申し添えておきたいと思います。
○奥村悦造君 新しい河川局長さんにお尋ねをいたしたいと思いますが、さっき宮崎さんが申された一級河川、二級河川の問題でございますが、道路には補修費が認められておりますが、河川には補修費が認められていないと思うのでございます。つきましては、石垣が二、三くずれた、これ直したらどうか、こういうことになりまして、災害にかける——これは県の河港課が申すことばでございます。初め二、三の石垣のくずれを直しておけば、災害の起きたときに大きな被害をこうむらない。それを災害があったときに災害の査定官が中央からお越しになって、傷が大きくなってから直されるわけなんです。そういうことで、河川局長もよく滋賀県内の事情を御存じだと思いますが、大戸川が、同じ個所が三回決壊いたしまして、浸水面積膨大な大戸川の土砂が流れたことが、五、六年前に三回も同じ場所が決壊いたしております。そういうことで、これは陳情になりますが、河川が土砂くずれがあったりして傷が出てきたときに中央から二級河川、管理河川、こういうものに対して、修理の点を予算請求をして補助金をもらいに行ったときに、その予算を惜しみなく十万円なら十万円出していただけば非常に早く修理もでき、直りよくなるのでございますが、その金の予算を認めてもらえないために、災害が起こったら災害の費用で出そう。こういうことで、非常に被害が大きくなってから地域住民に被害を及ぼしてから復旧をしていただくということでございます。それで、こういうことで今日まで河川局が河川の修理にどれほど予算を計上されておるのか、これをお尋ねしたいのと、それからもう一つ、川崎さんもよく御存じだと思いますが、南郷の洗いぜきができましてからまだそう月日はたっておりません。南郷の洗いぜきの管理事務所の真下の石垣でございますが、私は二、三年前にこの石垣を直しておかなきゃこれはひっくり返える、こう思うていましたら、二月ほど前に石垣が五十メートルほど、五十メートルといってきかないかもわかりませんが、決壊いたしまして、その修理をやった請負業者が土のうを積みまして、水の入らないようにいたしまして工事にかかったやさき、このつゆの豪雨でございます。南郷の洗いぜきを全開、約十日いたしましてだんだんだんだん傷が大きくなりまして、管理事務所の下まで洗うております。こういうことで、早く修理をすれば災害が防げるものを、河川関係のほうは河川がいたんだら災害にかける。災害を待つようなことでは、河川の維持管理はできないと私は考えるわけでございます。いま大臣のおっしゃったように、膨大な金が要るからできない。これは膨大な金の要るように河川局はやっておられるんじゃなかろうかと、私はかよう考えるわけでございますので、どうかひとつ、河川がいたんでまいりましたときには、その修理費用を早く出せば十万円で済むものを、災害があるのを待って災害にかけますと、これは河港課長あるいはその担当者が災害にかけるということを申すわけでございます。こういうことで、被害が大きくなってから修理いたしますと、非常に水のために地域住民も被害をこうむります。早い目早い目に悪い個所は直していただくということにしないと、私は国の損害が大きいのじゃなかろうかと思うわけです。たとえばさっき申しましたように、南郷の洗いぜきの管理事務所の石垣でございますが、約七十メートルほど石垣が落ちてしまっております。南郷の洗いぜきをこの豪雨で全開いたしました。そうすると、穴がだんだん大きくなりまして、入札した価格の三倍以上かかるように業者は申しております。こういうことで、災害を待って修理するということじゃなしに、積極的に河川の修理をしていただくというふうにしていただけないかと、かよう考えております。 もう一つは、川崎さんはよく御存じだと思いますが、この南郷から下流の天ケ瀬ダムに至る間でございます。南郷から参りまして立木観音さんの大石鹿跳橋のところでございますが、親切丁寧に天ケ瀬ダムの関連事業として道路をつけていただきました。それが、山が切り立っておりますので、雨が降ると土砂が落ちます。そういたしますと、県といたしましては早急に土砂をのけなければならない、こういうことで土砂を川に少々流す。そういたしますと、天ケ瀬の管理事務所から参りまして、その土砂をあげる——五百立米ぐらいの土を捨てると、そういうふうに申されます。しかし川崎さん、ここに上田先生もおられますが、天ケ瀬ダムの水没に関連いたしまして、危険水域までの買収は国がされておりますが、危険水域から上の土地は買収されておりません。水によって侵食されますと山がやわらかくなり、山がくずれてまいってる場所が二十数カ所もある。中腹から土砂が川に流れております。それで、私は滋賀県でございますが、関西電力が逆水を、揚水をいたしまして発電をいたす。京都府だけは石垣を積んで護岸をされましたが、滋賀県だけは護岸も何もせずにほうっておいてもろうているわけであります。災害のときならいざ知らず、平時に天ケ瀬ダムを満水いたしておりまして、逆水を、水を揚げますと、水が急に動き出しますので、その山がにわかに逆に流れるものでございますので、吸い上げるときあるいは放出するとき、発電するときには水が流れます。にわかに水がふえてくるわけであります。そういうことで滋賀県側の山は天ケ瀬ダムの建設のときに買収してもらったところはそれでけっこうですが、非買収の中腹から十砂く、ずれがたくさんある。こういうことで、ひとつ至急にそういう面も御考慮を願いまして、そうして至急に善処していただきたい。つきましては、現在琵琶湖の総合開発、これは非常に問題になっておりますが、建設省と取り組んだら、口先ばかりであとは知らぬ顔の半べえだということで、天ケ瀬ダムで滋賀県の住民は非常に困った考えを持っておるわけでございます。こういうことで国がやる仕事に対しましては最後までめんどうを見ていただきたい、こういうことを大臣もおられますので、私はこの席で新しい河川局長に食ってかかるわけではございませんが、どうかひとつ、前の局長さんはあまり琵琶湖と関連がございませんが、新しい局長さんは非常に琵琶湖と関連が深い方でございますので、どうか滋賀県の琵琶湖総合開発を積極的にお進めになるのならば前の水を掃除していただきまして、そうして琵琶湖の開発に取り組んでいただきたい、かように考えるわけでございます。どうか二級河川、こういうものは災害がきたら直してやるのだ、こういうことを言わずに、災害までに修理していただく。近い例が南郷の洗いぜきの石垣の問題でございます。今後、局長さんも新しい局長さんだから一応視察にも行かれるだろうから、いま見てもらいましたら管理事務所の下ががばっと穴があきまして、建設省さえもあれをよう直しよらぬ。それは下流はどうにもならぬということであきらめております、あの下流の人民は。それだからぜひともそういう面で修理賃を出してもらって、災害が大きくならない前に修理をしていただければ、建設大臣のおっしゃるように膨大な金が要らないで済むのじゃなかろうかと、私はかように考えておりますので、河川の修理費を出していただき——道路は修理をされます。穴があいておれば自動車がぐあいが悪いので穴を埋められます。しかし川におきましてはそういう例を見たことがございません。そういうことで、ぜひとも河川の修理費を直轄河川以外にもそういう処置をとっていただきたい、私はかように考えるわけでございます。よろしく御配慮のほどをお願い申し上げたい。これは答弁はけっこうでございますから、よろしくお願いいたします。
○宮崎正義君 いま奥村委員のほうからのお話のありましたとおりであります。二級河川だからといって県にまかしておるのだからというような行き方、これは大きく考え直さなければならない、こう思うわけです。 大臣に申し上げたい点があるのですが、先ほど災害にあいました大多喜町が今回のやつで二十二億以上のお金が要るわけで、地元とすればせめてその助成措置をしてもらいたい、さらにはせめても千葉県全県下にわたるじゃかごの処置をやって、堤防を固めていくとかいうようなことをしたい。コンクリートの内張りというまでにはいかなくても、それぐらいまでのことは今回やりたいのだ、こういうふうに言っておりますから、この点について大臣の所見を伺っておきたいと思います。
○国務大臣(根本龍太郎君) 先ほど申し上げましたように、これは県当局と大多喜町でございますか、ここと十分協議して、具体的な提案を出してほしいと、これについては建設省は建設省として最善の協力を申し上げるつもりでございます。なおまた激甚地指定になれば、それだけ負担の軽減にもなるということ。それから自治省に対しては特にあの激甚地帯には特別交付税等の考慮もしかるべきじゃないか、あるいは起債の特別ワクを設ける等、国全体として私は協力すべきだということを、実は災害視察をして帰ったあとの閣議で発言をいたしまして、総理もぜひこの点は、ごらんになったことであるから御指示を願いたいと申し上げておる次第でありまして、具体的にそれぞれみんな対策を承って協力してまいりたいと存じます。
○宮崎正義君 それでは時間も制限されてまいりましたので、ずっと詰めてまいりたいと思います。 一般国道の改修工事の現況について、どんなふうな改修状態であるか。工事の現状とそれから推移、そういうものをこまかく伺っていきたいと思ったのですが、省略いたしまして、それらはまた報告をしていただければいいと思うのですが、そこで特に埼玉県と北海道の工事の現況について、全国の工事進捗状態とどれくらいの状態であるか、その率をちょっと知らしてもらいたいと思うのです。
○説明員(高橋国一郎君) ただいま手元に持ってまいりませんでしたので、別に資料つくりましてお届けいたします。
○宮崎正義君 それでは、それはあとで報告をお願いします。 先ほど同僚委員から派遣委員としての報告がございました。北海道の開発について貴重な視察報告がされまして、特に北海道はおくれておるというようなことを言っておられましたし、さらに道央とか道北の開発について詳細に将来の方向づけの報告がありましたが、道南方面については視察をされなかったためか、その点が、おくれておる現況というものが明らかにされていませんので、道南方面の一般国道の改修工事の一点を取り上げてみましてもどういうふうな状況かということをお考え願いたいということで、またその考えていただいた面からどういうふうに手を打たなければならないのかということを再認識をしていただきたいために一例をもって申し上げます。 これは新潟県も含め、東北、北海道は半年は雪でおおわれまして、道路の改修工事等も本州並みのようなわけにはいかないわけであります。同じ五カ年計画を立てられましても、その五カ年計画の地域状況によって大きく差がある、その点等を含められての計画処置でなければならないと思うわけです。そこで二百二十八号線の件についてどういう現況か御説明を願いたいと思います。
○説明員(高橋国一郎君) 二百二十八号線と申しますのは、北海道の函館から西のほう、半島を回りまして松前町を通りまして江差までまいります、延長百六十一キロメートルの国道でございます。昭和四十四年度末、つまりことしの三月末の現況を申しますと、改良率が三八%、舗装率が二六%になっております。本年度は事業費二十三億八千六百万円でもって工事中でございます。 それで、この二百二十八号線を完了します四十五年度以降の事業費が二百二億になっております。新しい五カ年計画、これは現在まだ作業中でございますけれども、個所的にまだ確実にきまったわけではございませんが、いま考えております方向を申しますと、函館と松前町間、この間につきましては完了の予定になっております。それから松前町と上ノ国町の間でございますが、集落のある区間は完了させますけれども、その他の区間、特に原口という岬から石崎というあたりまでは完了することができませんで、工事中になる予定でございます。上ノ国の市街地から江差町までの間は全線完了する予定でございます。五カ年計画に織り込みます——五カ年計画というのは四十九年度まででございますが、約百五十億程度という全が見込まれるかと思います。大体、現況以上のとおりでございます。
○宮崎正義君 これは四十二年からの計画じゃなかったのでしょうか。
○説明員(高橋国一郎君) 四十二年から工事にかかっているかと思いますが、私がいま申しましたのは、四十五年度以降新しい五カ年計画ではこの程度百五十億程度に見込みたい、ということを申し上げているわけでございます。
○宮崎正義君 現況ですから、過去からの問題を言っていただかなければちょっとわからないと思うのですが、そこで、時間の都合がありますので、私のほうから調べた点で申し上げてみたいと思うんです。四十二年が六億九千八百万円、四十三年が九億八千万円、四十四年が十三億三千九百万円、四十五年は先ほどお話がありました二十三億八千六百万円とおっしゃいましたね。私のほうは二十五億一千四百万円と聞いておったのですが、この四十六年の間に、この五カ年計画を完了する、こういう所期の計画でいったように思うわけなんですが、この点どうですか。四十九年にまた切りかえたわけですね。この点、どうなんですか。
○説明員(高橋国一郎君) 二百二十八号線——一般国道につきましては、御承知のように全国的に昭和五十年度を概成目的に進めております。特に困難な個所は五十一年、五十二年にかかっておりますが、大部分の個所は五十年度を目標に進めているわけでございます。この二百二十八号線につきましては当初から五十年度をちょっとこえるつもりで計画しておりますので、先ほどの御意見、ちょっと私よく存じ上げませんが、いま私が申し上げました線で四十九年度百五十億というのが、大体われわれの計画になっているわけであります。
○宮崎正義君 了解しました。こういうことなんです。四十六年までに大体——四十五年までに八二・八%くらいまでに工事改良のものは持っていこう。それから舗装については六四・一%まで持っていこうという四十六年までの計画としての進め方をしておったということを聞いておったわけです。それで、私の聞き方がちょっと違っておりましたので、その点あらためて申し上げます。四十九年までのことについてはわかりましたけれども、先ほどお話がありましたように、函館から松前が完了するというふうなお話でございますが、この点非常に問題点が一ぱいあるわけです。現場をごらんになればすぐわかることでございますが、函館から上磯までは完了している。上磯から茂辺地、この区間が非常に難工事であります。それからもう一つの難工事は、俗に福島峠といいますが、この福島峠というところと、それからもう一つ福島から松前に出る白神岬を回る新道の工事が続けられるわけでありますが、この三つの点が非常に雑工事といわれております。しかも今年度でこれをやっていくということになりますと、相当な問題が残ると思います。そこで上磯から茂辺地の点だけを申し上げましても、相当な工事になると思うのです。といいますのは、土砂くずれがすごいのです。しかもいま通れませんから、裏通りの峠を越えて行くわけですが、その峠が非常に危険なんです。路肩が弱いために丸太が植えてあって、自動車の走るのを注意を喚起させておりますが、非常に山道の狭いところで、しかも往復をしております車の量というものは日に日にふえておるわけです。いっときも早くこの改修工事が終わらなければ危険を伴ってくる、回り道それ自体がそういう危険にさらされてきておるということであります。したがいまして、いま改修をやっておりますところも山くずれが相当なものです。ですから非常に難報をきわめております。工事の進捗状態と予算とにらみ合わせてみましても非常におくれている。先ほど申し上げましたように、ごく工事期間が短期間であるために、工事が非常におくれるという点です。地域性のためといえばそれっきりですけれども、この点一日もゆるがせにできないような現況であるということを承知していただいて、この工事の進捗方の督励をしてもらう、しなければならないのじゃないかと思います。さらには、先ほど申し上げましたように、湯ノ里から碁盤坂、福島、これらのトンネル四・三キロの計画がされているわけであります。これも非常な難工事になるのです。そこを通って行かなければ先ほどお話の松前まで完了ということにならないわけであります。さらには、申し上げましたように、福島から松前に出る海岸道路の白神岬を回る新しい線、それらも山くずれで現在通行ができていないという現況にあります。そういう実情を視察願って、道央、道北ばかりでなく、道南も相当開発がおくれている。道路改修工事も一般国道の改修工事がおくれているという点を十分承知をしていただきたいと思うのであります。 それから開発庁の人がお見えになっておりますので申し上げますけれども、福島から岩部までの間は道道で、これは道ができている。それから知内から小谷石まではやはり道道ができている。ところが小谷石から岩部までの間が、これが開発されていない。御存じのように南の知床と言われるくらいな非常に景観のすぐれたところであります。地元においてはこの道が開発されること、それによって今日まで大きな交通事故の、交通災害が起きている状況が救われるわけです。全部山道を抜けて碁盤坂を抜け福島に行くわけです。その山道は非常にまたくずれやすいおそろしい難関な、それを通っていかなければならないということを考えますと、将来計画として知内から小谷石の線を開発計画をされるのかどうか、その点について伺っておきたいと思います。
○説明員(松島岩夫君) いま先生が申されました知内−福島間の道路計画のうち小谷石−岩部間の道路でございますが、その間につきましては全長七キロほどでございまして、知内から福島までで二十五キロほどでございます。この間知内から小谷石までは八・四キロほどでございます。それから岩部から福島間は九キロでございまして、それぞれ道道となっております。その間の小谷石−岩部間が七・六キロ、これは道路がなくて現在不通区間でございます。それで先生いま申されましたように、この間非常に景勝地でございます。海産物の関係なんかでも早く開発してまいりたいという希望が強いわけであります。そういう状況でございますが、小谷石までは開発道路としまして、昭和三十三年から着工いたしまして、四十年度までに一応完成しています。ただ小谷石から岩部間につきましては非常な岩壁でございまして、現在民家もございませんので、二の間につきましては、現在開発の道路としてやる計画はないわけでございます。現在知内から福島間につきまして、これが二百二十八号でございますが、この間の整備に全力を注いでまして、その間が二十七キロほどでございまして、四十五年度、大体五億程度の事業費を入れておりまして、福島峠の対策につきましては、これは現在まあトンネルとか、つけかえなんかの関係で施行しているわけでございますが、四十六年度には完成しまして、知内−福島間を四十八年度までには大体完了するような計画で進んでおるわけでございます。それで、まずこの二百二十八号線を完全に整備いたしまして、それからこのあとで小谷石−岩部間、この間も新設計画によく検討しまして、将来の問題として検討していきたいというふうに考えてます。
○宮崎正義君 これで私の質問をやめますけれども、 〔委員長退席、理事大森久司君着席〕 先ほど申し上げましたように、上磯から茂辺地、これに行きます峠を越えていま行っております。そこは非常に危険な状態である。そこ自体も山くずれがしている、それからいま改修工事をやっているほうも山くずれをしておる。両方も同じような条件でしかも峠を抜けて山を越えて行くやつは、山越えする分は片方が断崖絶壁といいますか、全部道幅が狭い、ちょっと弱いところに行きますと、交通災害が起きるということは、もう現実の面で非常におそろしい段階にきております。したがって、現状等をよくごらんになって、計画が何年何年に完成する予定だ予定だと言っていますけれども、その完成させる道が、他の道が、完成させるべき補助の道が山くずれの状態も起きておる。やっているほうも山くずれの状態が続いている。そういう現状をよく把握されて工事の施行に当たっていただきたい、こう思うわけです。 それから最後に大臣に申し上げたいことは、この一般国道の改修工事というものは約六〇%程度というふうに聞いております。この点について今後のお考えを伺って私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(根本龍太郎君) 道路につきましては、各方面から、産業上の立場から、あるいはまた過疎過密解消の面から、均衡ある国土の開発の面から非常に要望されておりまして、そのためにすでに当委員会でも御説明を申し上げましたように、新しい五カ年計画を策定いたしました。ただ、これに対する財源措置がまだ十分できていません。そして四十六年度予算編成期までにはこの財源の裏づけをするという閣議了解を得ておりますので、せっかくこの問題の解決には努力中でございます。これができますれば、先ほど道路局長から御説明申し上げましたように、それぞれの路線について今度は計画的な工事実施の目途を立てまして、これに基づいて国道は実施いたしたいと思います。それから地方道についてもそれぞれわれわれのほうで補助助成するほか、最近は自治省ともお話をしまして、地方道路の充実のために何か財源措置を考えるべきじゃないかということを申し上げております。自治省もそのつもりで考えるということを言っているほか、先般の国会で御審議を経て成立した地方道路公社を活用いたしまして、でき得るだけ経済的にペイするところで、しかもそれが十分に利用されるところはできるだけそうした民間の金を利用し、そうしていわゆる後進性と申しますか条件が悪いところ、これは国道であれ地方道であれ、いわゆる税金に基づく道路の整備をはかりたい、こういうようなことで今後も努力するつもりでございます。
○田中一君 だいぶ時間がたったから、これはひとつ結論だけ……。 二つ問題があります。第一の問題は現場の作業における建設省の職員のあり方、それから民間の企業における就労のあり方、これをひとつ伺っておきたいのです。そしてまた結論めいたことを申しますけれども、それをひとつ御意見あれば御意見を、また認めるなら認めようじゃないかという答弁でいいと思います。というのは、御承知のように最近は都市における労働者は主として地方のいままで習慣としてきておったところの季節労働者が大きなウエートを占めて働いておるわけです。これらの諸君がいろいろ新聞ざたになりますけれども、大体において正常な形で働いている労働者は盆暮れには家に帰るというのが習慣です。しかしこれは一面、盆暮れに、たとえば暮れのことを申しますと、二十七日が御用じまいと言って、法的に何ら根拠はないけれども、太政官によるひとつの慣行として二十八日から休んでおります。一月三日まで休んでおる。この期間は土木でも建築でも、建設現場というものはおおむね保安要員を除いては休業状態。むろんこの時期には——公共事業を主として言いますけれども、役所の人たちはだれもいやしません。全休しております。同時にまた、旧盆ですね、旧盆というのは八月の十四、十五、十六、この時期に多くの労働者は皆帰るわけです。大体帰ります。四、五日前から立ちんぼしないでも乗れますというような切符を国鉄では売っているようです。そこで、現場は日曜日を全休にしたらどうかということです。前例となるのは、日曜日、祭日はあなたの営繕部でも、あるいは道路にしても、河川にしても、職員は一人も現場に出ておりません。むろんこれには突貫工事的な緊急なもの、災害復旧等のものは、これはその事情によっては日曜、祭日も出る。この場合には、必ず余分なお手当をもらって、超過勤務手当をもらって現場に出ているというのが現状です。でありますから、建築にしても土木にしても、他の請け負っている職員は必ず出ております。重要な作業があればおそらく出てくると思いますけれども、原則としては休んでおる。しかし、民間のそれらを施工する労働者、職員は仕事をしている。これはむろん契約上の工期という問題があるから、その工期に間に合わすような段取りの工程のため出なければならないような仕組みになっておるのが現状なんです。これはお互いに休んだらいいじゃないかと一口に言いますけれども、一面、日雇い的立場にある労働者は出なければ賃金をもらえない。だから末端の日雇い的職人は出ていく。そうしなければ賃金をもらえないから出ていく、有給休暇がありませんから。そこにサンドイッチになった施工関係の職員の悩みがあるわけなんです。私は、最近の傾向としていろいろな産業が夏季休暇というのを長期にわたって——長期というのはむろん一日じゃないという意味ですよ。連続の休暇を与えている産業があることを知っております。これも一つの参考として、この際日曜全休という形の現場を持つような方向に工程を変えられたらどうかということです。いま月に二回ぐらいは休んでおります。現場は、そうすると、六十日休みがあるとすれば、年に二カ月の休みがある。日曜、祭日があるとすれば六十五日ぐらいになりますかね。あと半分の三十日分だけを工程を延ばせばいい。そういう意味で日曜を全休にするということを、現場は一つの習慣として持つようにできないものだろうかというのがまず第一の質問です。そうして、これは契約がありまして、工程がきまっておりますから、休めばむろん突貫工事に入らなければならぬことになりますから、一応雨が降るとか、あらしがあるとかということを想定しながら屋外の場合には見ておりますけれども、やっぱり休みだろうが何だろうが、注文主の公共団体の職員はおらないでも、現場はしなければならぬということになりますから、この際ひとつ日曜日は全部休むのだという方向に、公共事業はその方向を原則として確立することができないかどうか、これが第一に伺っておきたい点です。
○国務大臣(根本龍太郎君) 建設労務者に対する非常に御配慮の点は、私はかくありたいと思いますけれども、これを制度化するということについての取り扱いを一体どうしていいか、ということがちょっと問題だと思います。ただ、いま御指摘のように、公共事業の工期を算定するにあたって、日曜日は休むという前提のもとに工程を考えるということについては考慮の余地があると思います。ただ、そういう場合において問題が起こりますのは、先ほど来いろいろと御質問がありましたが、北海道とかあるいは東北のように積雪地帯の天候の悪いところでそれをやりますと、ますます工期が短くなって、実質上予算配分を非常に減らさざるを得ないということが出てくるので、そういう点はどういうふうな救済方法があるかどうかということですね。 それからもう一つは、工期のことについてはそれがやれるけれども、それが現在のところは常雇い以外は日給でございますから、現実にその日給を払って日曜は休ませるというようなことを建設省が指導できるかどうか。もしこういうことをやれば、それだけの分を工事費の中で当然有給休暇的にコストを見よう、こうならざるを得ない。そうした場合には、会計検査院がこれを認めるかどうか、これがなかなかむずかしいと思います。そこで、この点はもう少し——あなたはいろいろのところを勉強された結果、そういうことが出たと思いますけれども、具体的にどういうふうな措置を講ずれば、いま私が申し上げたような難点が解決され、かつ従業員がその恩典に浴すことができるかということは、ここのやりとりだけですぐ結論を出すことはちょっとむずかしいと思いますので、私も、何か委員会でもあるからこういうことを検討して……。
○田中一君 それじゃ、その問題はいますぐにはちょっと答弁しにくいだろうと思うのです。そこで、結局まあお話があったように、末端の日雇い労働者は、施工者の職員も注文主の職員も休んでいては、かってに仕事はできません、また監督はできません。一番最初に言ったように、十二月一十八日から一月三日ぐらいまでは日雇い的労働者は出てこない。この時期になさったらどうでしょうかということになるのです。それからお盆ですよ。八月十四、十五、十六日の旧盆は、出かせぎ的な労働者のみならず、自分の地元における日雇い労働者も出てこない、休む。これは秋田でもそうですし、北海道でもそうです。この日を夏の連休という形に制度化することはできないでしょうか。これはどっちみち、いくら職員が出てこようが、監督員が出てこようが、労働者がいなければ仕事ができないわけですから、この日を、まあ了解する形で連休にしたらどうか。ことしの八月十四、十五、十六日を見ると、金、土、日なんです。したがって、まあことしぐらいから、ひとつここであなたと私と話し合いながらそれもいいじゃないかと、こういうことになると、これはあともう施工者の——金曜、土曜、日曜、お盆に休んだからといって、工程がそんなに障害があるべきものでもございません。会計検査院なんかとんでもない話なんです、そんなこと言うなんていうのは。会計検査院は仕事の質と金だけを監督すればいいんです。それは雨が、ことしの梅雨期のように大きな雨が降った、雨降るのはやめろと言ってもどうにもならぬ、それと同じことなんですよ。したがって、まあ結論が出たように思うから、日曜日必ず休むということは、これはしばらく研究しましょう。ことしの八月は金、土、日ですから、この三日間は、公共事業の現場はこれは連休してもしかたがないんだということにしようじゃありませんか、これはしょうがないでしょう。
○国務大臣(根本龍太郎君) どうも自問自答してもらっているようですから、私の答弁要らないようですけれども、これは検討しましょう。
○田中一君 検討といっても、とにかく八月は来月なんだから。そのために工程がおくれるということはありません。ただ、何も国会で私とあなたがやりとりしないでも、その施工する会社がやったらいいじゃないかということも言えるのです。しかし何といってもお役所の公共事業というものは、あいつ三日休んだから、この次指名を取り消すぞなんと言われると困るんで、ですからそういうことはむしろ……。
○国務大臣(根本龍太郎君) そういうことはありません。
○田中一君 ありませんから、これは施工会社が自分で自発的にやるのもやむを得ぬという形の了解だけはできますね。
○国務大臣(根本龍太郎君) それはしてもいいですよ。
○田中一君 これはありがとうございました。それではさっそくこれは公、公というとおかしいですけれども、公になるんですから。
○国務大臣(根本龍太郎君) それはこういう前提のもとに、これを強制しない、それからそのことによって工事が遅延はしない、それから業界のほうでそういう了解のもとにやるということについては、政府はそのために責任追及はしない、むしろそういうことによって建設労務者との関係を何といいますか、祖先崇拝の良俗に従ってそういうことをすることをわれわれとして認めます。こういう程度のことならいいと思いますね。
○田中一君 これは非常にいい話を聞いたんで、さっそくことしはそれを実行させるようにそれぞれの関係筋へひとつ慫慂しようと思うのですが、これはもうあなたの腹がそこまできまっていれば、これは非常に安心しました。どうもありがとうございました。
○国務大臣(根本龍太郎君) ぼくがだめだと言ったって、ほんとうはやるだろうから……。
○田中一君 もう一つ。これは例の、国務長官がアメリカから参っております。私はこうして戦後無条件降服をして以後、わが国がアメリカに対してノーと言ったのは今度初めてなんですよ、繊維問題で。これはなかなかよくやったと思う。やったと思うけれども、裏に何があるか。この点やっぱりロジャースがやってきまして、いろいろ通産大臣または大蔵大臣とも話したらしいのですが、第三次資本の自由化というものが促進されるというやっぱり暗々の了解があったものと、こう私は認めているわけです。そこで今日建設産業、これはむろん建設業法できめられておるところの各業種全部含めまして、現在全然自由化してない業種というのは七つありますね、御承知のように一式建築、しゅんせつ、舗装、いろいろあって七つ残っております。一〇〇%自由化しているのは建築の設計監理等と、それから土木のコンサルタント、そのほかの業種は全部これは五〇%第二次で自由化しております。今度ねらわれるところは何かというと、今度は残っておる七つの業種に対して、まあ第一次五〇%ぐらいの自由化をするんではなかろうかというのが私の憶測であり、かつまた、これはまあ内閣全体の責任というけれども、各所管の業種は所管の大臣が一応判断しているらしい。せんだって大蔵省に聞いてみても、そういうことになるだろうけれどもやっぱり所管大臣がそれぞれの所管する業種についてはその判断をするんだと言っておりました。そうしてあなたのほうに課せられておる問題は、第二次で自由化していないところの七つの業種と、それから五〇%自由化しているところの残っておる二十幾つかの業種をどうするかということになると思うんです。建設大臣どういうお考えでいるか伺っておきたいんです。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私は自由化に対しては、日本の何というか、アメリカから強要されているからやるというようなことは、どうも私はそれこそ潜在的な劣等感を持っているんじゃないか。現在日本の建築の技術、それから経営能力、これは私よりもむしろ専門のあなたのほうが御存じのように世界のどこにも負けないほどだと思います。なおまた御承知のように最近は日本の経済成長が非常に伸びて、いわゆる経済大国と世界が認めておる。そうして御承知のように今後開発途上国に対して日本の経済協力を非常に要請されています。これは特に東南アジア、中近東に及んでくると思います。中南米にも出てくる。そうした場合に日本の要請せられる部面はどこかというと、いわゆる公共事業的なものが非常に多くなってきます。そうした場合に日本が金を出すけれども、今度は日本が資本の自由化と建築に関する自由化をやらなければ逆に向こうのほうから押えられてしまってたいへんに不利になるんじゃないか、というような気がするのでございます。したがって、むしろ私は日本の企業が致命的な打撃を受けるというのはほとんどないじゃないか。ただし不動産の問題になってくるとこれは非常に重大な問題なので、不動産業とかそういうものは問題と思いますが、建築技術についてはむしろ私は完全自由じゃなくて、五〇%だったら私は大いにやらして、同時にまた向こうの開発途上国に対してはいまや日本のほうが非常な不利な立場になっているから、むしろその方面に積極的に進んでいくというような方向がいいじゃないか、むしろこういう点で田中さんあたりから私は指導してもらいたいと思うぐらいでございますがね。
○田中一君 なるほど技術の面から見ても、それから施工能力の面から見ても、これは日本は最近どこにも負けないぐらいのものを持っております。残念なのは金がついてこないということなんです。わが国がいま海外でも若干の仕事をやっております。これはもう絶対といっていいぐらい自分の会社の資金でやっているんじゃないんです。うんと複雑怪奇に巨大な資本になっているところの商社ですね、商社が受けてその下請をやっておる。商社そのものは何もスタッフがない、何もないけれども建設業の許可を受けておるわけです。それで仕事をやっているんです。したがって一番心配なのは、何もフィリピンや台湾や韓国を心配しているんではございません、やはりアメリカなんです。アメリカの巨大な資本が入ってきた場合にどうそれを押えるか、ということが問題なわけです。で、ことに逆説的に見た場合には、日本の建設業というものは、日本の請負人が、建設業者が海外に出ているのはみんな商社の下請として出ているんです。あるいは特定な、たとえばハワイでもって日本人がホテルをつくる許可を得た、その仕事をしにいっている。営業権は与えられないんです。施工することだけ認められているんです。国際入札できまったものは商社の下請として仕事をしている例がございます。そういうものなんです。ところが一面、国内の仕事、公共事業を見た場合には、これは民間の者がお互いの信用でやっておりますし、金がなければこっちから前金をやるよと言ってやるものもあるでしょう。しかし何といっても百億程度の資本でもって二千億、年間三千億なんて仕事を消化するなんということは考えられないんですよ。なぜかというと、日本の今日までの長い間の伝統的な慣習が建設業者に対する信用というものに置きかえられておるんです。そのかわりごらんなさい、今度の金融措置においておそらくこの九月までに千軒近い請負人がつぶれると思うんです。いまでも六百ぐらいつぶれているはずですよ。なぜかというと、金融資本です。金融資本によってつぶれている。これだけのお金を、貸しておる二千万を返せば次の三千万を貸してやるよと言って、二千万返しても貸してくれはしません。いま建設業がつぶれている、あるいは中小企業がつぶれているというのは、全部物価の値上がりをとめようという一つの方途として金利の引き上げ、融資の制限等、あるいは住宅産業に対するローンの引き締め等、これによってつぶれているんですよ。そのくらい資本力という点については日本の住宅産業というものは弱いんです。じゃなければたいした資本がないにかかわらず二千億、三千億の仕事ができるものじゃないんです。そこで心配なのは、資本というものだけが入り込んでくれば日本の仕事はどうでもできるんです、と私は見ているんです。ことに気になるのは住宅産業の面です。一体住宅とは何であるか。通産省の感覚から言うと、住宅とは商品だという見方をするかもわかりません。建設産業ではないんだ、つくったものを売るんだから商品じゃないかという見方もあり得るわけなんですね。しかし、建設産業という見方もむろんこれはあるわけなんです。そうなると、大型住宅なんていうものになりますと、商品として持ってくるんだ、向こうで部品をもって組み立てればいいんだということもあり得る。特に木材などは御承知のように去年が四八%外材の輸入、主としてアメリカ、カナダが多いんですね、輸入は。ことしは、おそらく四十五年度は五〇%をこえるでしょう、輸入が。そうなると、向こうで加工してきて日本で組み立てればいいじゃないか。そうすれば住宅として商品になると建設産業というものは関係なくなるわけです。こうした問題が十分解明されなければならないわけです。むしろ、われわれ一般大衆としてはよくて安いものが向こうから入ってくれば国民として歓迎します。しかし、国策として考えた場合は、そのために多くの日本の労働者が失業するとか、あるいは低賃金になるとか、色気を持っている中小請負人に相当な資金を投入して、そうして撹乱するとかいうことになりますと、これはわれわれこれを賛成するものじゃないのです。アメリカの資本力というものは形を変えて入ってくる場合には、どうにもならないわけですよ。建設業というものは、住宅建設業というものじゃなくして、住宅という商品で入った場合にはそれをとめる道がないわけです。私はこれに対する政府のやはり住宅とは何かという統一見解を聞いておきたいと思っておるくらいなんです。こういう点は、あなたとぼくとでは非常に考え方が食い違っているのです。 そこで伺いたいのは、かりに五〇%の自由化をやろうというならば、どういう条件でおやりになるか、ひとつ伺っておきます。
○国務大臣(根本龍太郎君) まず第一に、私は日本の企業が今日まで、明治維新からやっているのを見ると、ふしぎなほど過保護したものは全部競争力が弱くてだめなんです。ところが、業界みずから国際競争の荒波に耐えてきたものが一番強くなってきておるということです。たとえば、戦前において、日本の造船業というものは海軍に非常に保護された、国際競争がなかった。しかるに戦後は日本は海軍がなくなってから全くこれは国際競争の荒波の中でもまれて、今日こうして世界最高の実績をあげている。製鉄もしかりです、繊維もしかり。ところが農業その他のものを列挙するまでもなく、私はやはり日本人というものはある程度競争があれば張り切るのであって、保護されるとますますその保護の上にさらに強い要求を出してきて過保護になるというような一これは一般論です。 ところで、日本の建設業も御承知のように特に名神高速自動車道を最初やるときにアメリカの何とかを入れようとしたけれども、実質上彼らと競争して日本が勝ってほとんど入ってこないということです。それから現在の日本の状況から見れば、観念的にはアメリカの資本によって建設特に住宅産業が席巻されようとする危険性はないとは言えない。しかし、日本の企業がまたアメリカのそうした住宅産業に、将来において最大の一つの新しいマーケットと見られる産業をみすみすやられていくのを指をくわえているほど、日本の建設産業というものはそれほど甘っちょろくはない。そういう意味で私は若干の危惧はありまするけれども、基本的にはそれほどの心配はしません。ただし黙っておってはいけない。それで私はそこまで十分の検討はしておりませんけれども、業界の連中に住宅並びに建設業の自由化について話してみたことがありますが、去年私が政調を担当しておったときはかなり強い抵抗を示していました。最近ではわれわれはそれほど大きな抵抗があるとは感じなくなっておるような状況なんです。そこで問題は、私はその点がよくわからないので、特に田中さんのように長年そういう方面の実務指導をしておられた人からどういう条件をまず具備すべきか、むしろ私に聞くのじゃなくて、あなたから私が教えてもらって、そうして業界の意見、役所の意見をまとめて、これに善処をしていきたいというくらいに考えております。率直に申し上げます。
○田中一君 あなたは造船業というけれども、造船業などは戦後におけるところの利子補給でもって生き返っているのです。私は利子の補給なんというものは反対だったのですよ。けれども、これは利子の補給で今日生き返っているのです。むろん繊維の問題はテトロンとかその他いろいろなものを発明して、またイタリアのものあるいはアメリカのものを全部消化して、そこからもう一歩出て技術の開発をやったために生き返っているのです。造船なんというものは全く過保護過ぎたのです。それは当時日本に物がない、物がないので買うものはどうしたって外国の船で持ってこなければならない。これではたまらないじゃないか。だから造船には利子の補給をやろうといって、過保護も過保護、特別な保護をしたためにあれだけの造船界というものは技術の開発もできたし一というのは、企業的な安定を保ってこられたということなんです。これはもうそのとおりなんです。しかし、日本の建設産業はこれはちっとも保護は受けておらない。いま言うとおり弱体過ぎます。そうして今日、今度まあ建設業法という法律が、あの法律が、懸案の法律が通るであろうという前提で考えると、何があの法律の魅力があるかと申しますと、許可制だと言うんですよ。許可制だから、政府の意思一つでもって許可をするものもあればしないものもある、こういう見方をしてるわけなんです。また、川島審議官なんかも、それをばかに強調しております。しかしどっこい、あの法律にそこまでのものはございません。ましてや、弱小の大工さんでも工務店でも棟梁でも、二年後に発効するんですから、その前に登録をしてる者はそのままストレートに許可するんだよなんていうことを、衆議院であなたも答弁してますね、そういう答弁を。それでは、あの許可制という制度によって強大な業者が日本に上陸するのをはばむという要素が一つも発見できません。ましてや、十何万という許可業者が生まれるわけなんです、三年後には。これに資本が一つになってこないとは限らないわけなんです。むろん五〇・五〇の合弁会社以外には認めませんとかりに言ったところが、日本の資本は常に国民を犠牲にして、物価の引き下げをするには金融措置が一番いいのだといって、最近卸売り価格が少し定着したなんて言っています。反面、多くの中小業者はつぶれているのです。手形の不渡りで倒産した会社を調べてごらんなさい。そのうちの建設業はうんと大きな部分を占めております。したがって、日本の銀行から金を借りないで、外国から金を借りるということになれば日本はどうするか。世界銀行から借りる場合にはまだいいです。これは日本も世界銀行の株主ですから、投資をやっているんですから、不公平なまねはしないと思います。形を変えて金がくるということは考えられるのです。外国において建設業が多少とも国際入札に参加しているというのは、向こうのその国に、その国の金をたくさん持っているということなんです。しいていえばドルを持っているということになりましょう。そこに信頼があるわけです。同時にまた、いままで日本の建設業が商社の手を通じて外国へ行って仕事をした、もうかっている会社ありますか、ないです。もうかるどころじゃない、ほうほうのていで逃げてくる会社が多いのです。なぜならば、向こうの慣習というものを知らないから。向こうはコンサルタントが設計変更と同時にコンミッションを要求するのが普通なんです。私、かつて香港に行って、香港で隧道を掘っている日本のある業者を見た。中国人のハッパ屋がありますが、一日に一ぺんハッパかければそれで自分は仕事を終わった。日本は二へんないし三べんかける、日本の労働者なら。そういうことは向こうの慣行としてできないというのでつぶれているぐらい。したがって、商社の信用によって行なわれているというこの国際入札、だから、日本が独自で外国へ行って仕事ができるというところはないのです。日本にいま韓国から請負人が来ている、これは大体韓国系の仕事をしているのです。アメリカには御承知のように強大なるユニオンがございます、労働組合があります。労働組合の綱領の中で、われわれは、建設産業というものはアメリカの民族産業である、これを守るのだ。外国には、外国人にはやらせないと書いてあります、綱領に。このくらい強い民族意識を持っているのが建設産業であります。日本人が行ったって仕事なんかできやしません。金を出してできます。こういう意味で、私はまだ日本の建設産業は根が弱い。したがってもう少し考えなければならぬじゃないかというように考えているわけです。いずれ、きょうは時間もありませんが、私はこの条件この条件で、自分は自分なりに考えているものがあります。しかし、どうしてもこの九月ごろには第三次の自由化をしなければならぬでしょう。これは建設大臣にはっきり伺っておきたいのですが、九月ごろに行なわれるのですか。
○国務大臣(根本龍太郎君) 私は、まだ自由化の問題については具体的な相談を受けておりません。ただし、現実に通産、大蔵、外務等で従来の考えより少しスピードアップしなければならないというようなことは、だいぶ前の閣議で、たしかあれは物価対策懇談会かな、何かで言われたことは存じております。しかし、具体的のスケジュールについて、何はいつごろということは、まだ具体的な相談に入っておりません。
○田中一君 それではひとつ、あすでもいいですから、どんなものをどういう条件でどうするかということを一いま七つのものは五〇%自由化しようという考え方には間違いないわけですね。とめられている七つの業種、一式土木、一式建設、しゅんせつ、舗装、鉄骨の組み立て、それから管工事、それからもう一つ、七つあるわけですよ、自由化してない職種が。この建設業法で指定している職種ですね、七つあるのです。七つがまあ五〇%ぐらい自由化しなければならないのじゃないかというお考えなんですね。
○国務大臣(根本龍太郎君) 外資審議会でそういう方面の検討をしているということで、計画局長がその事務折衝に当たっておるようですから……。
○説明員(小林忠雄君) 第三次の資本自由化につきましては、現在外資審議会において審議中でございますが、最近の経済情勢にかんがみまして、建設産業についても相当大幅に自由化せざるを得ないというような状況でございます。現在、外資審議会で考えております第三次自由化につきまして、建設関係では、ただいま田中先生のおっしゃいました七業種と、そのほかに住宅関係のプレハブの部品製造業と建築用のカーテンウォールの製造業、及び地質調査業というものにつきまして、五〇%自由化するということがただいま外資審議会で検討中でございます。
○田中一君 そうすると、その外資審議会でもって、小林君、もう少し具体的な、いつごろどうするなんていうふうなことも話題になっているの。
○説明員(小林忠雄君) ただいまの外資審議会の審議の予定は、大体八月中くらいに結論を出したいということで作業を進めております。
○田中一君 建設大臣、こういうことになると、何ですか、各業種にはことごとく打診をしてているのですか、話し合いをしているのですか、いままでに。これはただ単に事務的なものじゃなくて、あなた、大臣として政治家として判断を誤らないようにしてくださいよ。それには、いま言ったとおり各業者の団体によく、とことん話し合いをしているのかどうか、この点ひとつ伺っておきます。
○国務大臣(根本龍太郎君) 御承知のように、自由化の問題については、関係省の事務当局とそれから外資審議会で相当綿密にデータあるいはその影響を考慮して検討している。そうしてその検討の過程においては関係業者とも十分に意見交換をしながら進めているのでございます。そうして、その方面で意見の一致を大体見たところで初めて閣僚協議会に持ってくるのでありまして、それまでは主として外資審議会が調査小委員会と申すところで、こちらの受ける影響、業界の反応等十分調査の上審議を進めているのであります。そうして、大体この程度なら踏み切っていいじゃないか、あるいは非常にむずかしいけれども業界を説得しようかという段階になってわれわれにくるわけでございます。そういう段階でありまするので、いま事務当局から御説明申し上げたように、その調査小委員会で一応結論をこの程度に出そうというのが八月ということで、それから初めてわれわれのほうに具体的な協議に入ってくるという段階になるのでございます。
○田中一君 きょうは時間もありませんからもう少し詳しく——詳しくというのは話し合いをしたいのですが、私自分だけで考えて、これはこの条件だけは守るぞというようなことの私見としてメモを大臣差し上げたいと思いますから、ひとつ参考にしていただきたい。ありがとうございました。
○理事(大森久司君) 速記をちょっと中止してください。 〔速記中止〕
○理事(大森久司君) 速記を起こしてください。 本日の調査は、この程度にしこれにて散会いたします。 午後五時四十三分散会