決算委員会 第9号
- 発言数
- 107 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/04/13
会議録
○委員長(松本賢一君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について御報告いたします。 去る十一日、渡辺武君が辞任され、その補欠として春日正一君が、本日、前田佳都男君が辞任され、その補欠として郡祐一君が、それぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(松本賢一君) 昭和四十三年度一般会計国庫債務負担行為総調書、昭和四十二年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外三件、昭和四十三年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書外三件、昭和四十四年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件、以上十二件を一括議題といたします。 国庫債務負担行為総調書を除く予備費関係十一件は、去る十日衆議院から送付され、付託されました。 この際、おはかりいたします。議事の都合により、これら十二件の概要説明は、これを省略し、会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(松本賢一君) 御異議ないと認めさよう決定いたします。 それでは、これより質疑に入ります。 御質疑のある方は順次御発言願います。
○北村暢君 ただいま昭和四十二年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書外三件並びに四十三年度の同様の案件の事後承諾を求める件が議題になって、その説明が省略されたわけでございますが、大体予備費の使用調書というのは、四十四年度の分についても、財政法第三十六条の規定に基づいて総調書をなるべく早い機会に承諾をいただくという考え方から、ただいまのこの特別国会に提出されております。そういう趣旨からいきましても、四十二年度、四十三年度の予備費の事後承諾が今日おくれていることについて、木村禧八郎さんが決算委員長をやっていた当時に、この予備費の事後承認の問題をめぐりまして疑義が出てまいり、今日までこの承認がおくれている、こういう結果になっておりまするので、今回の四十二年度、四十三年度の案件は、従来の予備費の承認の形と変わって、新しい形で再提出というような形で出ているようであります。そういう面についてのいきさつについて、まず、この決算委員会の審議のあり方として、従来と変わっておりまするので、そういう点について、この際、はっきりさせておく必要があるのではないか、このように考えまするので、この点の経緯についてまず御説明を願いたい。
○政府委員(竹内道雄君) 予備費の使用調書の問題につきましては、さきの国会におきまして財政法三十六条の第三項に「内閣は、予備費を以て支弁した総調書及び各省各庁の調書を次の常会において国会に提出するというふうに規定されておるわけでございますが、従来総調書のみが国会のほうに提出されておるという状態でございましたので、当時の国会の議論等を考えまして、私ども財政制度審議会のほうにも意見を聞きまして、今回、いままでの取り扱いを改めまして総調書とともに各省各庁の調書を提出するということにいたしておる次第でございます。
○北村暢君 財政法第三十六条の三項の規定に基づいて、従来参考として出されておった各省庁の調書をも提出するように改められたということは当然であろうと思うのでありますけれども、まず、この予備費というものは憲法第八十七条の規定にありますように「予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる。」と、こういうふうに憲法に予備費の支出についての規定があるわけです。したがって財政民主主義のたてまえからすると、「予見し難い予算の不足に充てるため」と、こういうことでありますから、予備費は必要最小限にとどめるという考え方が私は憲法の精神でもある。したがって、それは予算原則というものを確立する意味において、また財政の民主化からいって当然のことだろうと思うんです。ところが、最近においては、財政の効率的な運用あるいは総合予算主義というものをとるようになってきてから、予備費というものに対して、従来当然補正予算として組まれるべき性格のものが予備費によって処理をされる、こういうことが起きてきているような、そういう傾向にあるような気がいたすのであります。そういう点からして、私は、この四十二年度の予備費が今日まで承認をされないでいるという問題の起こってきたのも、そこにあると思うんです。したがって、予備費というのは非常に限定せられたものであり、それが非常に、予備費というものの本質的なものに対して、これを乱用するような形が今日あらわれてきているということについて、今後の問題として、予備費の取り扱いについていかなる方針で臨まれるのか、この際、お伺いをしておきたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) 申すまでもなく、予備費は予見しがたい予算の不足に充てるために支出されるものでございまして、きわめて法律的に申せば、いやしくも予算作成当時におきまして予見しがたい事由による支出であれば、予備費を支出することができるわけでありますが、さりとて、やはり予備費の支出は乱に流れるべきでございませんで、たとえばそういう意味におきまして、私どもといたしましても、予備費の支出に節度を持たなければいかぬと考えておるわけでございます。そういう意味合いにおきまして、国会開会中におきまする予備費の支出と申しますようなものにつきましては、閣議決定をいたしまして、特別の事柄についてのみ予備費の支出ができるというようなことをきめておる次第でございまして、今後ともさような方針を守ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○北村暢君 方針としては、あなたのいまおっしゃるとおりでなければならない。このように思いますし、ただいまの答弁で正しいと思う。ところが実際には、この予備費の使用についての閣議決定、これが何回か別表の改正が行なわれております。大蔵大臣の指定経費というものも改正ごとにふえてきているわけです。したがって、大蔵大臣の指定経費というものも、その種類がふえてきていると同時に、いまおっしゃられましたように、国会開会中において特に予備費を慎重に取り扱い、使用しなければならないものについては、閣議決定によって使用する、こういうことで、慎重に予備費の運用について対処している、また対処していく方針だと、こうおっしゃられるのでありますが、実際問題として、予備費の額は、四十二年度、四十三年度、四十四年度、これを見ましても、特に四十三年度は相当な予備費の額になって、四十二年度から比べるというと、ほとんど倍の予備費になっている。こういう面からいって、いまの御答弁のありましたような点が、若干、答弁なりにさようでございますというふうに受け取れない面もある。このように思われるのですが、これは主計局次長さん、はなはだ失礼でありますけれども、この厳正な予備費の運用については、一つ方針としてはわかりましたが、しかし事実面においては、いま申したような点において、予備費の膨張ということが起こっているようであります。この点について大臣ともよく相談されまして、いまの方針が貫いていけるように要望しておきたいと思うわけであります。 そこで、いまの問題とも関連をして、私は二、三の点について御質問をいたしたいと思いますが、まず法務省の「登記諸費の不足を補うために必要な経費」これは大臣指定経費でありますが、四十二年度、四十三年度とも一億円を上回った予備費の使用が認められております。こういう登記事務等は、これは年々の統計あるいは傾向というようなものから、多額の予備費を使わなければならないというふうには考えられない。いわゆる予見しがたい予算の不足というにしては、あまりにも大き過ぎるのじゃないかというふうにも考えられる。したがって、法務省関係の登記諸費の予備費について、どういう理由でこういう多額の予備費を必要とするのか。予備費の運用としては、どうも先ほどの言われる方針とは合致しないように思われまするので、この点について御説明いただきたい。
○説明員(筧榮一君) 御説明申し上げます。ただいま御指摘の登記諸費につきましての予備費でございますが、登記諸費の中で、庁費、旅費と、それから供託金利子というのがその内容をなしております。 そのうち、まず庁費、旅費につきましては、これは登記事件の増加に伴うものでございますが、御承知のように、登記事件はその性質上、経済取り引きの活発化あるいは公共事業の推進、大規模な公共事業の推進によりまして増加するものでございます。したがいまして、将来の登記事件を的確に予測をするといいますことは相当に困難なことでございます。したがいまして、過去の登記事件の増加率を参考といたし、まして、それに経済取り引きあるいは公共事業その他もろもろの増加の要因を勘案いたしまして予測をするわけでございますが、実績件数を下回ることが多く、これが予備費使用の原因となっております。この点につきましては、予測の方法にさらに検討を加えまして、予備費の使用をできるだけ少なくするように改善をはかりたいと考えております。 次に、供託金の利子でございますが、これも本人からの利息払い渡し請求というものがございまして、そこで支出ということになりますので、全く他動的な要因に左右される費用でございます。したがいまして、これも事前に的確に予測をするということはきわめて困難でございます。現在、昭和四十三年末で約四百億の供託金の保管がございますが、それに伴う利子でございまして、ただいま申し上げましたように他動的な要因が非常に強いということから、予測の困難を招いておるわけでございますが、この点につきましても、予測の方法についてさらに検討を加えまして、できるだけ予備費の使用を少なくしたいと、かように考えております。
○北村暢君 もう一つ。これは大蔵省関係の四十三年度の退官退職手当でありますが、一件で二億七千百五十五万円という多額の予備費が支出されているわけです。それから四十二年度は退官退職手当九件、これは各省庁にわたっておりますが、八億七千万なにがし、こういうものが予備費で使用されておるわけですが、この退官退職手当というようなものは、これも大体年次において推計できる性質のものではないか。特に大きな行政整理があるとかなんとかある場合は、これは別でありましょうけれども、平年度においてはこういうものも推計ができるのではないかと思うんです。特に大蔵省所管の一件二億七千万何がしというものは、これはちょっと予備費の支出としては大き過ぎるのではないか、このように思われますが、これの取り扱いについてどのようになっているか、お尋ねをいたしたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) お話のように、退官退職手当の計算につきましては、過去の支給実績あるいは定年退職される人の数、あるいは長期勤続の人員の数というようなものを勘案いたしまして、毎年できるだけ適正な予算計上がされるように配慮をしておるのでございまするが、現実に任意退職される人の数というものはたいへん把握が困難でございまして、ことに一人について退職金が幾らときまっているようなものではございませんので、その俸給月額でありますとかあるいは勤続年数、あるいはどういう理由で退職するかというような理由によりまして、一人一人の退職金額が異なるというようなことがございますので、現実に年によってはかなりの違いが出てきておるというようなのが、実は現状でございます。しかしながら、かような予備費支出が多額にされるということは望ましいことではございませんので、今後とも退官退職手当の予測方法と申しますか、そういうものにつきましては、さらにくふうをこらしまして、できるだけ予備費支出が少なく済むというふうに配慮してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○北村暢君 この四十三年度の大蔵省の所管の分は大蔵省だけで二億七千万ということでございますから、これはいま申したように、答弁がありましたことから、まあ今後予測を正確にするということですから了承はいたしますが、どうも安易に予備費にたよっているという感じがいたします。それからもう一つ、総理府関係の種子島周辺漁業対策に必要な経費、これが三億七千二百八十二万八千円ということで、この種子島周辺の漁業対策費というのは、種子島のいわゆるロケット打ち上げに伴う周辺漁業、漁民に対する対策の経費のようでございますが、種子島の宇宙センターのロケットの打ち上げというようなことは、これは大体計画的に、しかも打ち上げの期日まで予定をされて、そして予算等も組まれているものだろうと思うのです。したがって、この周辺漁業対策に必要な経費というものは、もうあそこに宇宙センターをつくったときから漁民との間に大きな問題が起きていることは最初からわかっておったのですね。したがって、そういう意味においては、この経費も当然これは当初予算に組まれておるべき性質のものではないか、このように思うのですが、きょうは総理府は呼んでおりませんので、大蔵省にその間の事情を御説明願いたいと思うわけです。
○政府委員(竹内道雄君) 種子島周辺の漁業対策事業費でございますが、御承知のように、宇宙開発推進本部——現在の宇宙開発事業団でございますが、これと東京大学とが行ないますロケットの打ち上げ問題に関連いたしまして、周辺漁業への影響を緩和する、そのために漁業の近代化、大型化というものをはかりまして、それによってそういった影響を克服いたしまして、ロケットの打ち上げがスムーズにされるようにということで支出されたものでございます。このロケット打ち上げにつきましては四十四年の一月あるいは二月ということは大体計画されておりましたし、そのために漁業者に対して何らかの措置をしなければならないだろうということはわかっていなかったわけではないわけでございますが、四十三年度の予算を編成いたしますころには、どういうような方法によって本件を解決するか、また金額が幾らになるかということはまだわかっておりませんでしたので、当時といたしましては予算に金額を組むということができなかったわけでございます。その後四十三年の八月ころになりまして関係漁業者側との折衝が妥結するということになりまして、金額も定まってまいりましたので、これを予備費で支出するということにいたした次第でございます。
○北村暢君 次に、お伺いしたいのは、災害に関する予備費の使用の件でありますが、災害の場合の予備費の使用は一番多いのではないかと思われるのです。しかしながら、災害の場合といえども、予備費の使用は、これは緊急を要するものに限られていると思うのです。それにもかかわらず、災害ということで、四十二年の七月の豪雨の際、あるいは四十三年の五月の十勝沖地震の際、これが災害発生と同時に、緊急な予備費の使用だということで使用を認めたものが、実際には半年以上もたってから使用されているという事例があるようであります。したがって、当然その間に補正その他で組んでも差しつかえないというものが、災害ということで予備費の使用がなされておるという事例があるようでございますが、こういう点についてどのように運営されておるのか、この点をお伺いいたしたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) 災害の発生につきましては、災害発生後、できるだけすみやかに現地調査をやって、その災害の金額を決定していくというのがやり方でございますが、実際問題といたしましては、それをどう処理するかということにつきましては、災害が幾つか重なるような場合もございますし、それから実際の予備費の支出にあたりましては、やはりそのときの財源の事情あるいは支出の緊急性というようなものを勘案しながら出していくというのが現状でございます。
○北村暢君 災害の予備費の使い方については、災害だから必ずしも予備費と、こういうふうに簡単には、単純にはいかないと思うのですね。災害の場合は当然予測されないものが多いわけですから、予備費にたよるということはあり得るわけですが、先ほど申したように、緊急に処理するものは当然予備費で処置して差しつかえない、このように思われるんですが、それが相当緊急——災害といえども緊急じゃないもの、緊急でなくてもいいもの、実際には緊急に処理されてないものが組まれているような感じがいたしまするので、災害ということに便乗をして予備費を乱用するということは、これは許されないことでありますから、そういう点の運用上の注意というものはあってしかるべきだ、このように思いまするので、あえて御質問しているわけであります。 それから次に警察庁関係、四十二年度、四十三年度、四十四年度、それぞれ予備費の支出が行なわれております。この状況をまず警察庁のほうから御説明願いたいと思います。
○政府委員(丸山昂君) 四十二年、四十三、四十四年の三カ年にわたりまして、ただいま先生御指摘の点は、警備、装備等のために支出をお願いをいたしました予備費の件であると存じますので、その点につきまして一括して御説明を申し上げたいと存じます。 まず、四十二年の十一月の十日の閣議決定で装備の緊急整備に必要な経費といたしまして四千七十六万三千円の予備費をお願いをしております。これはいわゆる第一次羽田事件の警備実施に際しまして、警察の装備が相当の被害を受けたわけでございますけれども、車両の三台と、それから防石面とか阻止網、それから個人装備、こういったものにつきまして減耗いたしましたものについてお願いをいたしたのでございます。 続きまして、四十三年の二月二十日の閣議決定で六千六百八十一万九千円の予備費をお願いをいたしたのでございます。これは原子力潜水艦寄港に伴う警備活動に必要な経費でございまして、いわゆるエンプラの入港に伴う佐世保事件の経費でございます。これも内容はヘルメット、防石面、防護衣、こういった個人装備品の消耗、それから車両その他の警察装備に対する損壊の補てん、それから当時は警備車両が非常に払底しておりまして、全国各地からかき集めまして佐世保に輸送いたしました関係で、その輸送費、それと車の運用に要しました燃料費等でございます。それから部隊を他府県から応援をさせましたので、その必要な旅費が計上されております。 それから四十三年の三月でございますが、三月二十二日の閣議決定でございますが、新東京国際空港建設に伴う警備活動に必要な経費といたしまして二千三十五万八千円をお願いをいたしております。これは三里塚の新空港設置に反対をいたします学生その他反対運動の動きによって問題が提起されたわけでございますけれども、このときにもやはりただいまの佐世保で申し上げましたような経費に充当するものといたしましてお願いをいたしたということでございます。 以上が四十二年度分でございまして、四十三年度分におきましては、四十四年の一月二十四日の閣議決定によりまして一億七千五百三十三万八千円をお願いをいたしております。これはその前年の秋にございました新宿のいわゆる十・二一事件、それからその後佐世保に原子力潜水艦が入港いたしまして、これに必要な経費、それと一月の東大の安田講堂の封鎖解除、この一連の警備事件におきまして必要といたしました、先ほど申し上げましたような主として減耗の補充、それから予期しておりませんでした消耗品のフィルムであるとかその他の消耗品でございますが、これの補てんということでお願いをいたしたのでございます。 それから四十四年は、昨年の十一月の十四日にお願いをいたしました警察装備の緊急整備に必要な経費で五億三千六百十六万三千円でございます。これも大体四十四年度の警備事案実施に際しまして、損壊その他損耗いたしましたものの補充が主体でございますが、そのほかに四十四年の概算要求をまとめます段階において予見をされませんでした火炎びんの大量使用ということに対応いたしまして、繊維に特殊加工をいたしました防炎出動服、これを警備出動いたします警察官に着用せしめるために、防炎出動服等約一億円がこの中に含まれておるわけでございます。 それから火炎びんの大量使用で消火器、消火剤、それから車両では科学消防車といった、いわゆる火炎びん爆発対策のための車両をお願いをいたしておるのでございます。 以上でございます。
○北村暢君 いま警察庁のほうから御説明ありましたが、大体こういう大きな事件がある場合に、その装備の損耗をしたというものを、急遽これは整備をするという面においては、これは予測しなかった事件によって起こったものでありますから、予備費の使用ということも妥当かと思われるのです。したがって、まあただいまの説明のあっただけを聞いておりますというと、なるほど妥当な予備費の運用のように聞こえるのでありますけれども、実際には四十三年度の佐世保、新宿事件、東大安田講堂事件等において、バリケード撤去車とか空中作業車、こういうようなものが十一台新規の装備を購入されているわけですね。それからこういう状況が一体どうなっているのかということ——そのときにはまあテレビジョン車も買っているようです。あるいは四十四年度の防炎出動服、まあ燃えにくい被服のようで、それは一億円で装備をした。これは新宿事件に関連してこういうものを買っているというのでありますが、その際にも自動印画処理装置一式、これも新装備のようです。写真で逐次印画処理をやっていくというもの、これも新しく装備をされているようです。そのほかに車両の購入費として中型輸送車九十一台、バス型輸送車、その他小型輸送車等で百六台の自動車を買い入れている。こういうものは、何か事件に便乗をして、破損をしたものの装備の整備だけでなしに、事件を契機としてこういう新規の装備を買い入れている。どうも普通の予算では通らないが、事件があると急にそれの要求が通るというような感じを与えるのであります。特に四十四年度のゲリラ戦に対抗するために機動力を持たせるというので、百六台の車で装備を増強している。これは新たに増強している。事件のたびにこの装備を増強しているという感じを与えている。こういう点について予備費の使用ということは予測しない予算の不足分を補う、こういうものとは性格が異なっているんじゃないかというふうに思われます。そういう点でひとつ警察庁に説明を求めると同時に、大蔵省の見解もひとつお伺いしておきたい。
○政府委員(丸山昂君) 四十二、三、四年という三カ年は、私から申し上げるのもどうかと思うのでございますけれども、当初予算で組んでまいります予算編成のテンポに比べまして、いわゆる過激集団といわれるグループの戦術の高まりが非常に急テンポに旋回してまいったということで、私ども予算の翌年度の概算要求をいたします時点においては、とうてい予想もしなかったような事態が、その翌年の会計年度内において発生をしてきているということで、できるだけ現有勢力を落とさないために、小刻みに少額お願いをいたすということを繰り返してまいったわけでございますが、特に四十四年度におきましてはこれが一番の頂点に達しまして、結果的には先ほど申し上げましたような、かなり多額の予備費をお願いをせざるを得ない事情にあったわけでございます。それで、ただいま先生御指摘の点について御説明を申し上げますと、四十三年の整備をいたしました十一台の車両でございますが、これは空中作業車が二台、それからバリケード撤去車が五台、それからその他四台がテレビジョン車その他となっておるわけでございまして、テレビジョン車その他は例の十・二一事件で目の前で焼かれてしまったものでございます。通信の施設もこれに付帯して、お願いをいたしておるわけでございます。 それから空中作業車とバリケード撤去車は、当時大学の安田講堂などにおいて示されましたように、高い建物を占拠いたしまして、攻撃をかけてくるというような新しい形が出てまいりまして、これに対処する方法がございませんでしたので、急遽お願いをいたした。それからバリケード撤去車につきましては、いわゆるカルチェ・ラタン方式ということで神田、お茶の水あたりで盛んに繰り返しておりましたんですが、いすだとかテーブルを持ち出して、それに火をつけるということが出てまいりましたわけで、これをできるだけ早く撤去するためのブルドーザーを改造したような車でございますが、こういうことをお願いいたした次第でございます。 それから四十四年度でお願いをしております自動印画処理装置、これは価格にいたしまして三百八十万程度のものでございますが、一時間に約千枚の写真を自動的に露出、現像ができる機械でございまして、これを露出、現像いたしますと同時に、裏面に一連番号が付されるということで、この機械を使うことによりまして従来の十倍以上の能力が出てくるというものでございます。で、大体大量検挙をいたしました場合の被疑者一人につきまして、送致までの間四十八時間以内に当方が諸手続の関係で作成を必要とされますのは、十枚が最低限でございます。したがいまして、千人逮捕いたしますと一万枚を必要とするという状況であったわけでございます。 大量検挙も、四十三年におきましては大体二百名から三百名というのが大量検挙の一回の事件におきまして検挙いたします限度であったのでございますが、これが四十四年に入りますと、四月二十八日の四・二八闘争におきましては一千百三名の検挙をやっております。それから、最後の総理訪米の前日と総理訪米当日——十六日、十七日両日の検挙の総数が二千二百一名という大量検挙をしておるわけでございます。こういった情勢に対応いたしますためには、手作業によります写真処理ではとうてい間に合わないということで、特にこの処理装置をお願いいたしたというような次第でございます。 それから、中型輸送車を九十一台、その他の化学消防車等をお願いをいたしたわけでございますが、これはバス型その他につきましては、焼かれて使えなくなった車両の入れかえでございますが、この中型輸送車につきましては、昨年の中ごろから特に顕著になりました少数のグループによります同時多発的なゲリラ活動に対処するために、警察側の部隊を、従前、中隊もしくは小隊単位で行動しておりましたものを、分隊単位で行動するということで、特殊のゲリラ対応部隊を編成いたしまして、そしてそれを輸送するための車両として特にお願いをいたしたものでございます。 これも、四十四年度の予算を編成する時点におきましては、私ども蓋然的には予測はついておったわけでございますが、さしあたって具体的な動きとして出ておりませんでしたので、予算要求をいたしておらなかったということでございまして、これも目前の事態に対応するためには緊急に整備をいたさなければならないということで、あえてお願いをいたしたような次第でございます。
○政府委員(竹内道雄君) ただいま警察庁のほうから御説明がございましたように、緊急整備のために必要なものといたしましては、たとえば警察官の出動旅費でございますとか、あるいはガソリン代でございますとか、そのとき限りでなくなってしまうものと、そのほかに将来の警察の装備として残るような性格のものと二種類あると思うのでございます。いわば運転資金的なものと、まあ設備資金的なものと二種類あると思うのでございますが、特にその後者のほうの、将来の装備として残るものにつきましては、警察の装備としては、当初予算に組まれて予算でその装備の額が決定するというのが本来であると存じますが、このような緊急の警備活動につきまして、いろいろな戦術その他の関係から、どうしても必要となるそういった設備資金的な装備のためのお金というものにつきましては、警察庁のほうとよく相談をいたしまして、必要最少限度にとどめておるというのが現状でございますが、将来ともそういった種類のものにつきましては、そのときどきの情勢によりまして必要の最小限度のものを予備費の支出として考えてまいりたいというふうに思っております。
○北村暢君 さらに、四十四年度の農林省所管の稲作特別対策事業費、これはまあ予算委員会でもすでに論議されたところだろうと思うのでありますが、約二百二十五億という全く政策的な経費が予備費でまかなわれておるわけです。このいきさつについて、私は、すでに質疑されている政治的な大きな問題ですから、これについて事情をまず御説明願います。
○説明員(遠藤寛二君) 御説明いたします。 御承知のところでございますが、昭和四十四年産米の米価の決定の際、米価審議会におきまして、米価は諸般の事情から据え置くというのが適当であるという御答申をいただきまして、政府といたしましては米価を据え置くことに決定したわけでございます。その点につきまして農家の側では、そういうものにつきましてはいままでずっと逐年、米価というのは上がってまいりましたものですから、そういうことが起こるということに対する予測ないしは心がまえというものが非常になかったわけでございまして、米価を据え置くことによりまして農家に相当な衝撃を与えるというようなことが予想されるに至りましたために、その衝撃を緩和するということの、まあ何かの措置をとらなければならぬという必要を生じたわけでございます。そこで四十四年産の米を生産するに必要な資材費その他につきまして、一部を生産合理化のための資金として補助をすると、こういうことによりまして衝撃の緩和をはかっていこうという、まあ生産合理化のための経費ということで予備費の支出をお願いした次第でございます。
○北村暢君 いま説明のありましたのは、それなりに理由はあったんだろうと思うんですが、いずれにいたしましても生産合理化のための資材費を助成するという名目ではやりましたが、結局は米価を据え置いたことについて稲作特別対策費として支出をしなければならぬという、いわゆる政治的な措置によるものであるわけであります。これは大体当初予算において、米価審議会の結論のいかんにかかわらず、当時すでに米価は据え置くのだということで、予算編成の時期において、もうすでにそういうふうにきまっておったというふうに思うのです。ですから、資材のための、生産合理化のための経費としてやるのであれば、当然これは当初予算でそういう名目的なものを考えておらなければならない。そういうものを、政策費を予備費でまかなうということで、これは予備費の精神からいって、予測し得ない経費の不足額を補うというのですから、これは何も予測できない経費の不足額ではないわけです。新たに政治的にこれは加えたものですね。こういうものは当然それは必要だったならば、補正予算を組むとかなんとかで承認を経て、大きな政治問題があるものなんですから、そうあるべきのが当然であると思うのですね。したがって、この予備費でまかなったということについては、最初に言った憲法の精神による予備費の運用というものが非常に軽視されておる、乱用されておるという一つの大きな、これはいい例なんです。だから私は最初に、最近における予備費の運用というものが憲法の規定している精神に反したような運営がなされているということを指摘したのでありますけれども、これはもう非常にいい例なんです。ですから、これは私は問題が非常にあると思いますから、いまの参事官の答弁ではこれは納得がいたしかねるのでありますが、この事実を認めた大蔵省のほうの考え方もひとつお伺いしておきたい。 それで、もう一つは、これは大蔵政務次官でありますから、農林省の政務次官でないので、ちょっと聞いてもどうかと思いますが、四十五年度においても米価は据え置くということで予算はできておりますね。一体これは四十五年度も、農民が物価が上がるのに生産者米価だけ上げないのはけしからぬといって騒いだら、またこういうものは出すわけですか。その場合、また予備費で出すというようなことが起こるというと、これはたいへんなことだろうと思うのですね。そういうふうな点からしてこの四十四年度の問題と今後の問題についての方針を明らかにしていただきたい。
○政府委員(藤田正明君) 北村委員も御存じのとおりでございまして、四十四年から米が非常に過剰になってきたという事態が生じてまいっております。そこで、四十四年度におきまして両米価を据え置きたいというふうなことを審議会で認めていただきまして、それが決定したわけでありますけれども、そうしてこの稲作特別対策費を必要とした時期は六月なのであります。すでに予算の編成が終わったあと、これを必要としてきたということでございまして、予見しがたき予算の不足というふうにわれわれは解釈をいたしております。それからなお四十五年でありますが、四十五年は稲作の生産調整というふうな具体的処置もとっておりますし、新しく稲作対策費として予備費から出すようなことは、現在は考えておりません。
○北村暢君 昨年の場合は、これは予測がつかなかったということが言い得るけれども、昨年の実績があるのですから、ことしの場合は予測できなかったということにはならないのではないかというふうに私は思います。したがって、かりに出すとしても、予備費で出すということは不適当だろうと、このように思います。まあいまの政務次官の御答弁で、私は、この米価の問題については政府と見解を異にしておりますから、その答弁を了承するものではないのでありますけれども、この決算の答弁としては、予備費でまかなうというようなことは考えておらないということですから、それなりに承っておきます。 そこで、もう一つお伺いしたいのは、四十三年度の政府職員の給与改善に必要な経費、これの予備費からの使用を認められたものが一般会計、特別会計を合わせて概略どのくらいになっていますか。
○政府委員(竹内道雄君) 五百九十億でございます。
○北村暢君 四十三年度の予備費はたしか一千二百億、予算で一千二百億程度だったと思います。そのうち給与改善費が五百九十億、稲作対策費が二百二十五億、これでもう予備費の半分以上を使っておる。こういう結果になっておるのですが、そこで、給与改善費について、これはいろいろ論議のあったところでございますが、四十四年度の場合ですね、給与改善費の予備費からの支出予定額は一体どのくらになっているか、これをまずお伺いしたい。
○説明員(秋吉良雄君) かわって説明をさしていただきますが、御質問の四十二年度の人件費の予備費の支出でございますが、これは五百九十億でございます。それから四十四年度の給与改善でございますが、これは御案内のとおり五百六十七億でございましたか、給与改善の所要見込みがございます。これにつきましては既定経費の節約あるいは不用額をもって充てると同時に、予備費では百八十億を減額充当ということに相なっております。それから四十五年度の給与改善でございますが、これにつきましては四十四年度におきましては七月から五%の給与引き上げということで約四百四十億の給与改善費を当初予算において計上したのでございました。四十五年度におきましてはそれを五月から五%給与引き上げということで六百四十四億でございましたか、給与改善費といたしまして四十五年度当初予算に計上して現在御審議をいただいておりますと同時に、四十四年度の予備費九百億円にさらに二百億円追加いたしまして予備費の充実をはかっている、このような状況でございます。
○北村暢君 そうしますと、いろいろ給与改善費の予算の組み方の問題について、従来いろいろ論議があったわけでございますが、給与改善費として当初予算に予備費でなしに組む。これが一番いいのでしょうけれども、しかし、これは人事院の勧告を待たなければならないということで、なかなか予算の組み方についても苦労するところであります。で、いま説明を聞きまして、四十四年度、四十五年度等についての説明でございましたが、予備費の中にあらかじめ予定をするということは事実行なわれているようでありますが、特に四十三年度の場合、予備費の支出が五百九十億、これは非常に大きいわけですね。これは予備費の組み方としては、私は公務員給与が改善されることは望んでいるから、何であろうが出ればいいということにはなるんですが、しかし、この五百九十億の予備費支弁ということは、どうも予備費の扱いとしてはあまりいい方法ではないと思われるのです。したがって、四十四年度の場合、百八十四億ですか、予備費に予定したと、こう言われるのですが、今後の方針として、給与改善費についてはどういう予算の取り扱いをされようとするのか、この点についてお伺いしたい。 それから四十五年度は、当初予算ですでにいまの説明だと、五月実施だということで給与改善費を考えている。こういう説明のようにちょっと受け取りましたし、この前の十二月の臨時国会の際において、内閣委員会においても給与担当大臣、大蔵省からは主計局次長が見えておったと思いますが、その際にも、四十五年度は五月実施をいたします。そういうことをはっきりと、その努力をしますという答弁がなされているわけです。四十五年度は、これは当然五月実施だろうと思うのですが、今後の給与改善費の予算の組み方について、特に予備費の中に給与改善費を予定するという問題について、どうも予備費の運用の問題——いま論議になっている問題とはちょっと趣を異にしますので、そこら辺の経緯についてと、今後の方針についてお伺いしておきたい。
○政府委員(竹内道雄君) 四十三年度におきましては予備費を千二百億組んでおりました。これは前年の四十二年の予備費七百億円に比べまして五百億円の増加ということでございます。そしてその千二百億円の中から五百九十億円を給与改善のために予備費の支出がされたわけでございますが、かように給与改善費の全体を含んだかなり大きな予備費を組むということにつきましては、いろいろと論議もございました。また同時に、四十三年度から総合予算主義というものをとりまして、なるべく補正要因をなくした予算を組んでいこうじゃないかということもございまして、四十四年度におきましては、ただいま御説明いたしましたように、給与改善費としてあらかじめ予算の中に四百四十三億円を計上して、予備費としては九百億円の予備費を組みました、四十三年度の千二百億円に比べまして三百億円の減という予備費を組んだわけでございます。それに対しまして四十五年度といたしましては、ただいまお話がございましたように、給与改善を五月から実施するという前提で、五%分につきまして給与改善費をあらかじめ予算の中に組み込んでおるわけでございます。そうして予備費のほうは千百億ということで、四十四年度の九百億円に比べて二百億円の増ということで、これをもっていろいろな不測の財政需要の発生に備えようということになっておる次第でございます。五%の給与改善費を組んでおりますのは、最近の人事院勧告の状況、あるいは経済の状況等を見ますると、四十五年度においてもやはりある程度の高さの人事院勧告が出されるだろうということが予想されるわけであります。また、その改定率あるいは勧告の率がどのくらいになるかということなりますと、これは現在の段階でなかなか予測することは困難でございまするけれども、国家公務員法の二十八条によりますると、俸給表を五%以上改定する必要があると認められる場合には、人事院は勧告をしなければならないということになっておりますので、その五%相当額というものをあらかじめ給与費として計上しておるというのが現在の状況でございます。将来の給与費を予算にどう計上するかということにつきましては、やはり人事院勧告が予想されまするようなときにおきましては、現在と同じように五%程度をあらかじめ給与費の中に組み込んでおきまして、それ以上かりに勧告がされた場合というものにつきましては、予備費あるいは補正をもって処理することが適当であろうというふうに考えております。
○峯山昭範君 私は、初めに、四十三年度予備費決算の審査にあたりまして大蔵省にお伺いしたいのであります。 第六十一国会で、昭和四十四年去年の四月十七日でありますが、衆議院の決算委員会におきまして、わが党の委員より予備費の使用について質問したわけでありますが、その中で、予備費を国会開会中に新たに項を設けて使用する。このことについては、国会に事後承諾を求めればいいのか。これでは国会の議決権の侵害ではないか。こういうぐあいにお伺いしたのに対して、大蔵省の政府委員の方は、憲法第八十七条を持ち出しまして、そうして新しい項をつくることは一向に差しつかえないと、こういうぐあいに答弁しておるわけであります。また、私のほうの委員が、重ねて、国会に対する議決権の侵害にならないかと、こういうぐあいに念を押したことに対しまして、大蔵省の政府委員の方は、こういうぐあいに答弁されておりますね。「憲法第八十七条自体が憲法第八十五条の例外規定でございます。行政権によりまして新たに予算をつくることになるわけでございますゆえに、憲法八十七条の第二項では、すべて予備費の支出については事後に国会の承諾を得なければならないという規定を設けておると解釈しております。」、こういうぐあいに答弁をされております。私は、きょうはこの問題についてとことんやりたいのでありますが、特に、これは予備費の審査の上におきまして重要な問題であります。事が憲法問題でありますので、私は憲法問題という次元でこの問題を論じたいと思います。人がかわったり、また場所、時間等によって変わってよいものでは私はないと思いますが、この点、そのとおり間違いないかどうか、初めに大蔵省当局に確認をしておきたいと思います。
○政府委員(藤田正明君) 間違いがないと思います。
○峯山昭範君 前会の政府委員の答弁のとおり間違いないという、いま答弁であります。ということは、再度申し上げますが、予備費においては、国会の開会中でも新たに項を設けて予備費の使用決定をする、後に国会の事後承諾を求める、憲法上そういうぐあいに解釈しても間違いない。再度これは念を押しますけれども、私は、その問題はひっかかるから、これからやるわけでありますので、再度この点について、次長にもう一回確認しておきます。
○政府委員(竹内道雄君) ただいまのお話のとおりと考えております。
○峯山昭範君 それでは再度、もう一回聞きますけれども、行政府にとりましては、いまの問題については、それ以外に憲法解釈はないか、それ以外に何か——たとえば八十五条の例外規定が八十七条にある、すなわち新しく項を設けることについては何ら問題がない、いままで一切ひっかかりはない。確かにひっかかりはないか、再度確認しておきたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) 特に、さような解釈につきまして、それ以外の解釈というものを私ども一切聞いておりません。
○峯山昭範君 一切ひっかかりはない、そういう前提に立ちまして、それでは私はこれから申し上げたいと思いますが、昭和二十五年の三月十七日に閣議決定が行なわれております。この閣議決定を一ぺん読んでみたいと思います。この閣議決定は、昭和二十五年三月十七日「予備費の使用について」というところであります。この予備費の使用について、「予備費の使用は、国会開会中は、これを行わない。」その次は、ちょっと抜きますけれども、「左に掲げる事由に基く経費については、国会開会中は予備費の使用を行わない。(1)新たな部・款・項を設ける必要のあるもの」、すなわちこの閣議決定の趣旨は、新たな部・款・項を設ける必要のあるものについては、国会の開会中は、特に予備費の使用について行なわない。こういうぐあいにあるわけです。この閣議決定は、私は憲法上どうなるのか、いま皆さんがおっしゃったいわゆる確信ある答弁と、これは全く反対の閣議決定であります。もちろん、私がこう言うからには、当時の閣議決定が現在も生きているとは思いません。この閣議決定は、当然現在では改正して通用しないようになっているということも、これは私は承知しております。 〔委員長退席、理事和田静夫君着席〕 その上で言っているわけですが、この当時は当然現在の憲法があったわけです。あなたのほうが憲法上で論じてきたわけでありますから、憲法上明らかにして……。この閣議決定と、あなた方がいま答弁した点と、どういうぐあいに違うのか、これを憲法上はっきりしてもらいたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) お話のございました二十五年の閣議決定と、現在ございます昭和二十九年の閣議決定とは、内容が違っておるわけでございます。これにつきましては、ただいま先生からお話のあったとおりでございます。現在の昭和二十九年の閣議決定につきましても、その閣議決定の内容で制限されておる事項と申しますのは、いわば政府が自主的に、まあいわば政治的判断と申しますか、国会開会中には、かような、ここに掲げられておるような費目以外のものにつきましては、法律上これを予備費支出をすることができないという意味ではなくて、むしろ自主的な判断として、かようなものについて国会開会中は予備費支出をしないようにしようじゃないかという申し合わせをしておるわけでございます。同様に、昭和二十五年の、新たな部、款、項を設けるということにつきまして、当時さような閣議決定をいたしましたのも、全く政府の自主的な判断、当時の情勢としまして、かようなものにつきましては、国会開会中は予備費支出をやめようという、自主的判断をしたにすぎないものでございまして、憲法上あるいは財政法上かようなことはできないという趣旨のものではないというふうに考えております。
○峯山昭範君 この問題は、非常に重要な問題であります。いまいろいろおっしゃいましたけれども、要するに、これは憲法上の解釈とこの閣議決定とは、内容的には反しております。行政府がそういうぐあいにつとめようということは、要するに、そういうふうにしたほうが望ましいということで、そうしたんであろうと思うんであります。つまり、この問題についてはもっとわかりやすく言うと、国会の議決権を尊重するという問題と、それから行政府の国会に対する態度と、そういう大きな問題だと思うんですね、いわゆる閣議決定自体が。そういう点から、次官は、これをどういうぐあいに考えますか。
○政府委員(藤田正明君) 私は、二十九年の閣議決定の内容をまだ知らないんでございますが、ただいま言われたように、行政府の国会に対する態度とおっしゃればそのとおりでございますが、なお、これに関しましては、二十九年の閣議決定の内容、二十五年の閣議決定の内容を、なおよく調べまして御答弁申し上げたいと思います。
○峯山昭範君 これは要するに、私がいま言って問題にしているのは、二十五年の閣議決定を問題にしているわけです。二十五年の閣議決定を二十九年に改めているわけですね。ですから私は、時間とか空間とか、そういうのが過ぎて、人がかわって、閣議決定の趣旨というのが変わってはおかしいと思うのですよ。私は、よかれと思ってきめたことであれば、当然ちゃんといつまでも残すべきであるし、そうすべきであると思うのです。ただ知らないでは済まされないと思うのですがね、この点いかがですか。
○政府委員(藤田正明君) 知らないで済ますということを申し上げたのじゃないのでありまして、閣議決定の内容を、私勉強不足でありまして読んでおりませんので、なおよく読みまして御返答申し上げます。かように申し上げた次第であります。
○峯山昭範君 憲法八十七条の二項が八十五条の例外規定としてあるわけですけれども、実際問題いろいろと考えてみますと、私は、昭和二十五年になされた閣議決定の精神というのは、私自身は好ましいと思うのです。あくまでも、そういうふうな精神でなければいけない。そういうふうな精神でないから、いろいろな方向に予備費が発展していく、こういうぐあいになるわけです。もう一回言いますけれども、国会開会中に新たな項を設けて予備費の使用決定をかってに行政府がやってもいい、そのことがほんとうに望ましいのかどうか。私は、憲法の精神からいいますと——なぜ私が憲法、憲法と言うかといいますと、皆さんのほうが初めから憲法ということでこの前から逃げていらっしゃる、憲法ということで。私のほうの質問する人がその点をはっきりつかんでなくて、問題を逃がしているわけですね。ですから再度この点を言うわけですけれども、私の言いたいのは、この二十五年の閣議決定というのは、これは確かに国会の尊重という憲法の精神に合っている。こう思っているのです、私自身は。この点について、もう一回、どういうぐあいに事務当局は考えていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) 予備費の使用につきましては、私から申し上げるまでもなく、まず第一に、予備費の総額につきまして国会の承認を受けているわけでございます。そして、その予備費の中の使用につきましては内閣の責任においてその使用額を決定するということで、しかもそのあと予備費の使用につきまして国会の御承諾をいただいておるというのが現状でございまして、十分国会の意思というものを尊重してやっていくのが予備費の本来の性格であるというふうに考えております。
○峯山昭範君 私は、そんなことを言っているのじゃないのですよ。私は、現状とかそんなことはわかっているのですよ。そんなことを言っているのではなくて、昭和二十五年の閣議決定と、いまのあなた方が憲法解釈しているのとは違うと。現実にまるきり、逆ですね。要するに、現状がこうなっているからこうしろということではなくて、現実問題、政府としても前向きの姿勢できめているわけです、もっと端的にいえば前の閣議決定は憲法違反と、そうなるのです。この点について、この前の閣議決定と現在の解釈との、どういうぐあいな相関関係があるのか、この点をやっぱりもう一回、はっきりしてもらいたいと思います。
○政府委員(竹内道雄君) 先ほど申し上げましたように、昭和二十五年の閣議決定の内容、あるいは昭和二十九年の閣議決定の内容、これらはいずれも、政府が自主的に、国会開会中における予備費の支出についてみずからの判断によって制限を課しておるのでございまして、いずれも憲法違反ではないというふうに考えております。
○峯山昭範君 もう一回言いますけれども、いずれも憲法違反じゃないけれども、昭和二十五年にきめた閣議決定の方向というのは、これは私は好ましい方向だ。次官は読んでないとおっしゃいましたので、もう一回読みますけれども、昭和二十五年の三月十七日に「予備費の使用について」という閣議決定がありまして、これによりますと、全部読みますと、「予備費の使用は、国会開会中は、これを行わない。但し、次に掲げる経費((1)別表に掲げる大蔵大臣の指定する経費、(2)事業量の増加等に伴う経常の経費、(3)法令又は国庫債務負担行為により支出義務が発生した経費、(4)その他比較的軽微と認められる経費)については、閣議の決定を経て、予備費を使用し得るものとする」が、「左に掲げる事由に基く経費については、国会開会中は予備費の使用を行わない。(1)新たな部・款・項を設ける必要のあるもの、(2)政府職員の増加を伴うもの、(3)部局の設置改廃を伴うもの、(4)その他法令の改廃を伴うもの」、こういうぐあいにあるわけですけれども、この中にほんとうにはっきりしているわけですね。この閣議決定というものは国会開会中は予備費の使用は行なわない。その行なわないというのは、新たな部・款・項を設ける必要があるものについては行なわないと、はっきりしているわけですよ。ですから私はこの際、憲法違反じゃない。憲法違反だと言ったらおかしいですよ。やっぱり憲法違反でないのがあたりまえであって、前向きの姿勢でもって政府自体がきめたのだ。だから私は、こういうふうな前向きの姿勢、これが私は当然現在も予備費の支出については生かされてしかるべきではないか。行政府の国会に対する姿勢としては当然私はそうあるべきじゃないか、こう思うのですが、次長、これいかがですか、この問題。
○政府委員(竹内道雄君) お話のように、昭和二十五年の閣議決定の中には国会開会中には新たな部・款・項を設けて予備費の支出をしないということをきめておったわけでございまするけれども、その後いろいろな情勢あるいは経験等にかんがみまして、緊急の必要性のある場合にはやはり予備費の弾力性というものを生かす上からは、部・款・項を設ける場合もあり得るということを考えて、その後、このような閣議決定は変更されたわけでございます。もちろん、おっしゃいますような予備費の支出そのものにつきまして、基本的に乱に流れてはいけない。そういう意味から現在も、閣議決定としては項目を掲げまして国会開会中の予備費使用についての制限をいたしておるわけでございまして、その意味では今後とも予備費の支出について乱に流れることのないように、また国会の意思を十分に尊重してやってまいりたいというふうに考えております。
○峯山昭範君 私は、この問題は非常に大事な問題ですから、あともうちょっと質問しますけれども、予備費の緊急性から考えて前の閣議決定を変えたというのですが、予備費の緊急性というのはどういうことですか。
○政府委員(竹内道雄君) 予備費を早急に支出しなければいけないということでございます。
○峯山昭範君 早急に支出しなければならないということは、どういうことですか。
○政府委員(竹内道雄君) 必要なものについて、なるべく早く支出するということであります。
○峯山昭範君 いまの、必要なものについて早急に支出しなければならないという……、もっと具体的に言ってください。具体的に、たとえばこういうことだと。そんな抽象的なことを何ぼ言われても私わからぬですよ。もっと具体的に、たとえばこういうことなんだと。
○政府委員(竹内道雄君) たとえば、災害の支出のようなものでございます。
○峯山昭範君 それでは災害というのは項がないのですか。新たに設ける項ですか、災害というのは。
○説明員(秋吉良雄君) 補足して説明させていただきますが、ただいま具体的な事例という御指摘でございましたが、一番最近の事例で申し上げたほうがわかりやすいかと思いますが、四十五年二月十三日閣議決定のナイジェリア連邦共和国の難民救済に必要なナイジェリア食糧等救援費でございますが、これは新たに項を設定したものでございます。
○峯山昭範君 ナイジェリアはわかりましたけれども、さっきの災害というのはちょっとおかしいのではないですか。災害というのはもともと項があるでしょう。
○政府委員(竹内道雄君) 早急に必要とするものは何か——必要があるものは何かとおっしゃられましたので、私は災害があると申し上げました。災害に項があるかないかという御質問ではなかったように聞いております。
○峯山昭範君 私は初めから、きょうは予備費の支出について質問をやっているのです。だから、そのほかのことに関係はないのですよ。予備費の新たな項を設けることについての問題——初めからあなたとやっている問題は、そうでしょう。予備費の新たな項を設けるということですよ。それで私の質問のしかたが悪いからこうだと——悪いとは言いませんけれども、おかしいじゃないですか、そんなこと。 それからもう一点、お伺いしておきますけれども、先ほど閣議決定ですね、昭和二十五年三月の閣議決定は、行政府が前向きの姿勢できめたのだ、国会尊重の精神に合うようにきめたのだと。それはもっと今度は逆に言うと、いわゆる政府みずからの判断と、憲法の解釈、憲法の精神から考えての判断とはちょっと違うと——もっとわかりやすく言うと、憲法を無視して閣議決定したと、こういうことになりますね、この昭和二十五年の閣議決定は。どうですか、これは。
○政府委員(竹内道雄君) 昭和二十五年の閣議決定のような内容につきまして、憲法は必ずしもそういう制限をしておらないというだけのことでございます。
○峯山昭範君 この問題については、あなたのいまの答弁はゆっくりきょうこれから考えて、最後のところでもう一回やります。いずれにしましても、この問題は非常に私は重要な問題でありまして、これは後ほどまた委員長に私は申し上げたいと思うのです。 それから、資料要求もしたいと思うのです。資料は、過去十年間におけるところの国会開会中に、新たに項をつくったものを年度別に出してもらいたい。そして、その問題について私は、根本的に国会の尊重という面からもう一回この点については検討したいと思います。この点、資料はどうですか。
○政府委員(竹内道雄君) 調べまして御提出いたします。
○峯山昭範君 それでは、いまの問題を頭に置いて具体的な問題に入りたいと思います。科学技術庁、来ていますね。——先ほどちょっと私の前の方から話がありましたけれども、種子島周辺の漁業対策に必要な経費というのがございますね。これの四十三年度の予備費のいわゆる予算額と決算額、不用額について初めに明らかにしてもらいたいと思います。
○政府委員(石川晃夫君) 四十三年度の種子島周辺漁業対策事業費として認められました予備費は、三億七千二百八十二万八千円でございます。それに対しまして実績といたしましては三億七千百八十三万二千円でございます。不用額は約百万——九十九万六千円でございます。
○峯山昭範君 いまので明らかになりましたように、予算額が三億七千二百八十二万八千円の予算に対しまして、使った金が三億七千百八十三万二千円、決算によりまして要らなくなったお金が九十九万六千円、こういうわけですね。
○政府委員(石川晃夫君) そのとおりでございます。
○峯山昭範君 それでもうすでに、今回の決算で本日の審査にも出ているわけでありますので、この補助金の実績は、まずお伺いしたいのでありますが、私のほうに科学技術庁の皆さんのほうから表が出ております。この昭和四十三年度種子島周辺対策事業費総括表というのが出ておりますね。これは同じですね。このとおりですか。
○政府委員(石川晃夫君) このとおりでございます。
○峯山昭範君 もう一回お伺いしますけれども、この表のとおりですね。これは全部おたくからいただいた表です。私がつくったのではありませんで、これはおたくのつくった表ですね。間違いないですか、全部。
○政府委員(石川晃夫君) 当庁でつくったものでございます。
○峯山昭範君 もう一回再度お伺いしますが、ここに書いてある資料は全部そのとおりとすることにしまして、それを前提にしましてもう一つお伺いします。これも科学技術庁から出していただいた四十三年度種子島周辺漁業対策事業費総括表であります。これも、これを要約したのがこれですか。
○政府委員(石川晃夫君) そのとおりでございます。
○峯山昭範君 そうしますと、すべてにおいてこの表とこの表は同じでなければいけないということになりますが、よろしいですか。
○政府委員(石川晃夫君) けっこうでございます。
○峯山昭範君 それでは申し上げます。 まず、総括的なことから私は申し上げます。鹿児島県の昭和四十三年度。この表——この一枚の表によるところの総事業費をいまそこで言ってください。この薄い表によるところの総事業費です。
○政府委員(石川晃夫君) 鹿児島県の総事業費は二億五千六百六十三万五千七百十三円でございます。
○峯山昭範君 この表によるところの総事業費を言ってください。この厚い表の総事業費、これはナンバー二にあります。
○政府委員(石川晃夫君) こちらの表によりますと、二億六千二百五十八万百四円となっております。
○峯山昭範君 先ほど言った……委員長、もうずさんで——もうちょっといきましょうか、ずさんなところを。それじゃ宮崎県、これのこの薄い表の。局長、考えなくてけっこうです、薄い表のほうの総事業費を言ってみてください。
○政府委員(石川晃夫君) 宮崎県の総事業費は二億八千二百四十七万七千四百四円となっております。
○峯山昭範君 それでは、この厚い表の総事業費。
○政府委員(石川晃夫君) 宮崎県の総事業費が二億九千四百三十九万三千三百九十八円となっております。
○峯山昭範君 いま局長が言いました二つの数字は、ともに違うのです。私は、その違う根源についても全部調べましたけれども、もうずさんきわまりない。決算調書でありながら、実際のところ、決算の総額についても全然違うわけです。これは、私は科学技術庁に、ほんとはもう審査はきょうこれで打ち切って、再度ちゃんと実績表を出さして、審査をやり直したほうがいいんじゃないか。私はこういうぐあいに考えているのですがね、委員長。
○政府委員(石川晃夫君) この差額の違いは——この一枚紙の、こちらのほうのこの総事業費というのは補助対象経費でございまして、補助対象外というものは除いてある表でございます。
○峯山昭範君 もう一回言ってくれませんか。
○政府委員(石川晃夫君) この一枚紙のほうに書いてございます総事業費は補助対象経費というものでございまして、補助対象外の経費は除いてあると、こういうことでございます。
○峯山昭範君 あなた、ごまかしておりますけれどもね、補助対象外経費は除いている、そういうふうなことでごまかしてはいけませんよ。それだけじゃない。もっといろいろある。それじゃこれからいきますけれども、そんな簡単なことで私はごまかされませんよ。きょうは全部チェックしてきたのですからね。要するに、いずれにしても、決算の報告書、書類として私の手元へ来た総括表の合計数字が違うのですからね。だから、ちゃんとした数字を、書類を出してもらわないと審査できませんよ。除いているなら除いていると、ちゃんと書いておいてもらわないと困る。何にも書いてないから、あなたのいまの答弁がそのままとすると、そのことも何にも私にはわかりませんよ。審査の対象にはなりませんよ、これでは。そうでしょう。
○政府委員(石川晃夫君) ただいまの説明を補足させていただきます。 この、こちらのほうは総事業費でございます。紙の多いほうは総事業費でございまして、一枚紙のほうは補助対象経費から対象外のものを除いてあるということでございまして、これはたとえば、ある施設におきましてそれの総事業費は幾らである、ただしその中で必ずしも全部そのもの自体が対象にはならないわけでございますので、その対象にならない部分を除いた額がこの一枚紙のほうでございます。
○峯山昭範君 それなら私は、そのとおり、あなたのおっしゃることを全部受けてやりますけれども、それじゃまず一つは、どれとどれとどれが幾らずつ総事業費でないのか、外なのか。これは、あなたのほうから出してきた決算の書類ですよ。これは予算と違いますよ。この金額もみんな決算だとおっしゃいました、あなた。この決算の総事業費と書いてありますよ、ちゃんと。それと、この実績のほうも総事業費ですよ。これはどうなっているのですか、これ。
○政府委員(石川晃夫君) 御説明申し上げますが、この資料は、いずれもこれは私たちの参考資料としてつくったものでございまして、そうして、正式に報告されたものは補助金について御報告申し上げておるわけでございます。したがいまして、この両資料の間に食い違いがあるのは、先ほど申し上げたような点で、この資料のつくり方において違っていたということでございます。
○峯山昭範君 大体おかしいですよ。きょうは決算のあなたのところの予備費の審査の資料としてもらったのですよ、これはきょうは。ですから、いずれにしても、そんな、参考程度に書いておくというものじゃないのですよ、これは。だから私は、つじつまの合っているところだけ申し上げますとね、国から幾ら金が出たかというところだけ合っているのです。そこだけは全部合っているけれども、ほかは違う。そこだけはごろ合わせしているのです、逆に言えば。 それでは、もっとわかりやすく言いますけれども、要するに、あなたは、科学技術庁で、いいですか、この厚い表の一つ一つの項目について決算表を出してくださいね。——いつ出せますか。これは、それがないと審査できませんよ。
○政府委員(石川晃夫君) 早急に整理いたしまして提出いたしたいと思います。
○峯山昭範君 ということは、この問題は、早急に整理して出てきてからでないと、これはやれないということになるのですね。そういうことでいいですかね、これ。
○理事(和田静夫君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○理事(和田静夫君) 速記を起こして下さい。 科学技術庁に申し上げておきます。いま峯山委員から要求されました資料を早急に整理をして委員会に提出して下さい。そうして科学技術庁に対する質疑は次回の決算委員会で続行いたします。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○理事(和田静夫君) 速記を起こして下さい。
○峯山昭範君 初めに、先ほどの問題に移り、大蔵省のほうに移りますけれども、予備費の支出につきまして次長から先ほどいろいろ説明がございましたけれども、緊急性がない場合は予備費で新たに項を設けて支出するというのは誤りじゃないか。逆に言えば先ほどおっしゃった緊急性があり、かつ早急に支払ってやらないといけない、だから予備費として出すんだ。それを逆にいきますと緊急性がない場合は何も予備費で新たに項を設けて新設する——予備費で新しい項を設けて出す必要はない。そういうことになりますが、いかがでしょう。
○政府委員(竹内道雄君) どうも、先生に申し上げるまでもなく、予備費の支出は予見しがたい事由によって予算が不足する場合に予備費の支出ができるわけでございますから、その限りにおきましてはどの程度の緊急性が必要であるかということは、必ずしも法律的には特に問題とはされないというふうに考えます。ところで国会開会中に予備費を使用するという場合につきましては、現在の閣議決定におきましても事項を掲げまして、これ以外のものについては国会開会中に予備費の使用は避けるということになっておるわけでございます。新たな款項を起こすというようなことにつきましても、そのこと自身、現在の閣議決定において禁止されておるわけではございません。款項を起こして予備費の支出をいたしますことも、現在の閣議決定の中で掲げられている事項に該当する限りにおきましては——形式的問題としては、事項そのものが閣議決定の国会開会中の支出事項に該当する限りは、国会開会中におきましても支出はできるというふうに考えております。
○峯山昭範君 どうも端的に言ってもらわなかったのでわかりにくいのですけれども、いま次長さんの発言の中に、国会開会中緊急性がない場合でも予備費で出せる、いわゆる項を新設しないで出せると、その点が一つですね。それからもっとわかりやすくもう一つ言いますと、国会開会中はいわゆる予備費の支出を避けることになっているというような発言もあったと思うのです。国会開会中は、緊急性がない場合は——緊急性があったか、なかったかわかりませんけれども、いわゆる予備費の支出は避けるということになっているというような発言があったと思うのですが、これはどうですか。
○政府委員(竹内道雄君) 閣議決定は、どうも私から御説明申し上げるまでもないことのように思いますけれども、国会開会中におきましては閣議決定の中に掲げられてある事項以外のものにつきましては、予備費の支出をしないということが原則になっておるということを申し上げたわけでございます。
○峯山昭範君 それは現在でも、国会開会中には予備費の支出はしないと、そういうような原則になっておるということですか。
○政府委員(竹内道雄君) 閣議決定の中に掲げられました項目以外のものについてのことでございます。
○峯山昭範君 それでは、もう一点お伺いしておきたいのですが、政務次官にお伺いしたいのですが、先ほども昭和二十五年の閣議決定を読みましたように、私は思うのですけれども、昭和二十五年の閣議決定のほうが国会の議決権を尊重していると、こういうぐあいに私は思うのですけれども、大蔵省当局はこの点についてどういうぐあいに考えていらっしゃるか、この点をお伺いしたいと思います。
○政府委員(藤田正明君) 二十五年の閣議決定におきましては、憲法の精神にのっとって、予備費の支出についてはみだりに行なわないというふうな気持ちの上にのっとった閣議決定であろうかと思っております。
○峯山昭範君 どうも、こうすかっとしないのですけれども、私がさっきから何回も申し上げておりますように、次長さんもおっしゃいましたように、確かに私は、この昭和二十五年の閣議決定というのは、憲法の精神にはやや反するかもしれませんけれども、国会の議決権を尊重すると、そういう方向になっておりますし、それで私自身は憲法違反じゃないと思うのです。確かに私は、この両方考えた場合、もう国会の開会中であろうと、いつであろうと、自由に——自重しているとはいえ、極端に言えばそうなるのですが——国会開会中であろうといつであろうと、自由に項を設けて行政官庁が事後承諾を求めればいい、憲法八十七条二項の乱用と言ってはちょっときびしいのですが、そういうようなことより、私は、国の国費を支出するのですから、国のお金を支出する場合には八十五条というのがあるのですから当然議決権を——。例外規定ですから八十七条の二項というのは。そうでしょう。八十七条の二項というのは八十五条の例外規定ですから、私は当然この八十五条の精神に沿ってやるべきだ。出す場合には、当然私は補正予算なりその他の処置をすべきだ、こういうぐあいに思うのですけれども、最後にこの点をお伺いして、きょうの、あと予備費の問題については先ほど委員長からお話がありましたように、次回に譲りたいと思います。
○政府委員(藤田正明君) ただいまおっしゃいましたようなことで、確かに八十五条の例外規定が八十七条であります。そしてこの精神に基づいて予備費の乱用を厳に戒めるために昭和二十五年の三月十七日の閣議決定が行なわれたものだと思います。
○理事(和田静夫君) 他に御発言もないようですから、本日はこの程度にいたします。 散会いたします。 午後三時四十分散会