法務委員会 第3号
- 発言数
- 7 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1970/03/04
会議録
○鍛冶委員長代理 これより会議を開きます。 委員長は所用のため、指名により私が委員長の職務を行ないます。 裁判所の司法行政に関する件及び法務行政に関する件について調査を進めます。 昭和四十五年度法務省関係予算及び裁判所関係予算の概要について、政府及び裁判所当局からそれぞれ説明を聴取いたします。伊藤会計課長。
○伊藤政府委員 昭和四十五年度法務省所管予算の内容について、概要を御説明申し上げます。 昭和四十五年度の予定経費要求額は、九百四十九億七千二百七十八万五千円でありまして、これを前年度予算額八百二十二億五千八百八十万六千円に比較いたしますと、百二十七億一千三百九十七万九千円の増額となっております。 増額分の内訳を大別いたしますと、人件費百五億四千九百八万五千円、一般事務費十七億七百九十五万七千円、営繕施設費四億五千六百九十三万七千円となっております。 まず、増員について申し上げますと、第一に、公安労働事件の増加に対処するため、副検事十一人、検察事務官二十七人が増員となっております。 第二に、自動車等による業務上過失致死傷事件の増加に対処し、事件処理の円滑適正化をはかるため、副検事二十六人、検察事務官二十四人が増員となっております。 第三に、法務局において事務官百九十人が増員となっております。まず、登記事件は経済の成長等に伴い著しく増加しておりますので、登記事務の迅速、適正化をはかる観点から百八十二人の増員が行なわれております。また、国の利害に関係のある民事、税務等の争訟事件の処理を充実するため事務官五人、近時の人権侵犯相談事件等の増加に対処するため事務官三人の増員が行なわれたものであります。 第四に、刑務所における職員の勤務体制を改善し、あわせて保安警備の充実をはかるため看守九十九人が増員となっております。 第五に、非行青少年対策を充実する観点から関係職員四十四人が増員となっております。 その内容は、少年院の職業補導の充実のため教官十九人、少年鑑別所観護活動の充実のため教官十二人、保護観察所の観察機能の充実のため保護観察官十三人でありまして、犯罪を犯した青少年の健全な社会復帰を強力に推進しようとするためのものであります。 第六に、国際交流の活発化に伴い、増加している出入国審査業務の適正迅速化及び在留外国人の資格審査の適正化をはかるため、地方入国管理官署において、入国審査官二十一人、入国警備官三人が増員となっております。 第七に、公安調査庁における破壊活動調査機能を充実するため、公安調査官二十人が増員となっております。 増員の内容は以上のとおりでありますが、御承知のとおり、昭和四十三年八月閣議決定に基づく定員削減計画による昭和四十五年度削減分として四百十九人が減員されることとなりますので、所管全体といたしましては、差し引き四十六人の定員増加となるわけであります。なお別に、沖繩北方対策庁に当省定員から一人を振りかえ、本年五月から法務事務官一人がこれに出向する予定となっております。 〔鍛冶委員長代理退席、委員長着席〕 次に、一般事務費について御説明申し上げますと、前年度に比し、旅費類が単価増分を含めて四億三千五百六十万円、庁費類七億三千九百十万円、収容者食糧費、弁償金等のその他の類五億三千三百二十五万円が増額となっております。 法務省におきましては、昭和四十五年度予算案の主要事項を、治安対策の充実強化、国民の権利保全の強化、非行青少年対策の充実強化、刑務所等被収容者の処遇の改善、出入国管理業務の充実等に取りまとめておりますので、これらの主要事項を中心に御説明申し上げたいと存じます。 第一の治安対策の充実強化につきましては、ききに申し上げました公安労働事件担当の検察官十一人を含む合計二百五十一人の増員経費及び関係組織の人件費を含めて五百九十七億八千九百万円を計上し、前年度に比して六十七億六千三百万円の増額となっております。これにより検察機能、矯正機能及び破壊活動調査機能の充実をはかるほか、保護観察機能を強化して罪を犯した者の更生と再犯の防止をはかり、もって法秩序の維持に万全を期することといたしております。 その増額分について申し上げますと、まず、検察庁関係としては、二十二億九千四百万円が増額されておりますが、その中には、関係職員の人件費のほか、直接検察活動に必要な検察費一億一千三百万円、公安関係事件処理の適正をはかるための応援捜査旅費一千六百万円、捜査用器材等二千万円、機動力、通信施設等整備庁費六千三百万円、並びに公害犯罪に対する調査、研究費二百万円等が含まれております。 次に矯正関係としては、三十七億四千四百万円が増額されておりますが、この中には、関係職員の人件費のほか、職員研修訓練を充実整備するための経費等二百万円、施設備品費三千六百万円等が含まれております。 次に、公安調査庁関係としては、四億円が増額されておりますが、その中には、関係職員の人件費のほか調査用器材千四百万円、調査活動費四千二百万円の増額が含まれております。 次に、保護関係としては、三億二千五百万円が増額されておりますが、その中には、関係職員の人件費のほか保護司等との連絡通信費、事務能率器具等庁費千二百万円、更生保護事業補助金四百万円等が含まれております。なお八王子、堺、小倉について保護観察所の支部を設置し、その所在地の地方裁判所支部の管轄区域内において事務を分掌せしめ、保護観察の一そうの充実をはかることとしております。 第二に、国民の権利保全の強化につきましては、まず、登記事務処理の適正化に関する経費として、ききに申し上げました事務官百八十二人の増員経費及び関係職員の人件費を含めて九十二億円を計上し、十三億二百万円の増額となっております。これにより経済の発展、公共事業の活発化等に伴う登記事件の増加に対処して、事務処理の適正迅速化につき一そうの改善をはかることとしております。 その増額のおもなものは、登記諸費、すなわち法務局、地方法務局において一般登記事務を処理するために要する旅費、庁費一億六千二百万円、不動産登記簿の粗悪用紙改製に要する旅費、庁費千七百万円、事務処理の能率化をはかるための超高速度複写機等庁費千三百万円、公共事業関係登記事件の処理に伴う応援等の旅費、庁費三千六百万円、登記関係地図の維持管理をはかるための庁費等九百万円、不動産登記簿の表示をメートル法表示に書きかえるために必要な旅費、庁費四千五百万円のほか、謄抄本作成事務を一部請負により処理するための庁費三千七百万円等であります。 次に、人権擁護活動の充実に関する経費につきまして、関係職員の人件費を含めて四千一百万円の増額となっております。そのおもなものは、特殊(同和)事件を含む人権侵犯事件調査の強化をはかるための調査、相談旅費等五百万円、人権擁護委員の活動強化をはかるための実費弁償金四百万円(委員百四十八人の増員及び一人当たり平均年額の増額)、交通事故被害者等救済の一環としての法律扶助事業補助金五百万円等であります。 第三に、非行青少年対策の充実強化につきましては、治安対策関係と重複しておりますが、ききに申し上げました少年院教官等四十四人の増員及び関係職員の人件費並びに収容関係諸費を含めて九十二億七千五百万円を計上し、前年度に比して七億六千三百万円の増額となっております。これにより、前年に引き続き粗暴化、兇悪化の傾向にある青少年犯罪に対処する検察体制の充実をはかるとともに、少年院、少年鑑別所の機能を人的、物的に整備し、同時に青少年に対する保護観察機能を強化して罪を犯した青少年の更生と再犯の防止をはかることといたしております。 その増額分について申し上げますと、まず、検察庁関係としては、四千万円が増額されておりますが、これは検察取締経費(検察費)であります。 次に、少年院関係としては、四億八千二百万円が増額されておりますが、その中には、関係職員の人件費のほか初等少年院の被収容者のうち義務教育未修了者に対する教育の充実をはかるための教科資材費百万円、教育、生活用備品八百万円、収容者用日用品、医療衛生資材、食糧費(被収容者一人一日当たり五円四十八銭の増)等、収容経費二千九百万円等の増額分が含まれております。 次に少年鑑別所関係としては、二億一千一百万円が増額されておりますが、その中には、関係職員の人件費のほか、鑑別観護用備品二百万円、居室照明器具、日用品、食糧費(被収容者一人一日当たり五円六十四銭の増)等、収容経費二千万円等の増額分が含まれております。 次に、保護観察所関係としては、ききに申し上げました保護観察官十三人の増員及び担当職員の人件費並びに補導援護経費を含めて二億四千六百万円が増額となっておりますが、この中には、保護司活動の充実をはかるための保護司実費弁償金及び更生保護委託費の単価引き上げによる所要経費九千五百万円等が含まれております。 第四に、刑務所等被収容者処遇の改善につきましては、一億二千八百万円の増額となっております。刑務所におけるおもなものは、刑務所作業賞与金の支給計算高を一〇%引き上げるための千二百万円、生活用備品、収容資材、医療資材、入浴用燃料、日用品、浄化槽清掃料等の収容諸費、収容人目二日平均六万人としての四千人減に伴う減額を含めて六千五百万円等であります。 なお、被収容者食糧費につきましては、主食につきまして従来米四割麦六割の混合率でありましたが、これを五対五の割合に改め、麦価及び菜代(被収容者一人一日当たり二円九十三銭ないし三円五十八銭の増)の単価引き上げ、及び誕生日菜一人当たり二十五円、祝日特別菜一人一日二十五円並びに被収容者の心情の安定をはかるための茶、脱脂粉乳等を加給するのに必要な経費一日一人当たり一円五十五銭増の二円九十四銭に内容改善をはかり、千六百万円(四千人の減額を含めて)の増額となっております。 第五に、出入国管理業務の充実についてでありますが、ききに申し上げました入国審査官等の増員及び関係職員の人件費を含めまして二億九千五百万円の増額となっております。その中には、近時増加する出入国審査業務及び在留資格審査事務の適正充実をはかるための臨船審査等旅費三百万円、模写電送装置等出入国審査費三百万円、舟艇建造費千一百万円、万国博覧会開催に伴う出入国審査業務の増加に対処するための旅費、庁費四百万円等であります。また、港出張所を千葉県木更津港等五カ所に新設し、審査業務等の迅速適正な処理をはかることにしております。 次に、その他の事項経費のうち増額となったおもなものについて申し上げますと、一、訟務費(訟務部、法務局、地方法務局において、国の利害に関係のある民事、行政事件等の訴訟事務を処理するために要する経費)につきましては、弁護士等謝金一千六百万円、訟務旅費六百万円、庁費類五百万円、保証金二千万円、計四千七百万円が増額となっております。 二、昭和三十九年の閣議了解を得ました犯罪防止及び犯罪者の処遇に関する第四回国際連合会議を本邦で開催することにつきましては、本年八月、国連加盟各国政府代表、個人参加等外国人千二百人の参加のもとに京都市国際会館で実施するに必要な経費として、通訳等謝金千四百万円、会議参加等旅費六百万円、会場借料等庁費六千一百万円、合計八千一百万円が計上されております。 三、昭和四十六年度において法務省に電子計算機を導入することを前提として、その準備作業に要するカードせん孔委託費等三千六百万円が増額となっております。なお、電子計算機の借り入れについてその製作に多くの日数を要しますので、あらかじめその借り入れ契約を結ぶため一億六十八万円の国庫債務負担行為を要求しております。 四、刑務所作業費につきましては、原材料費が相当額増額されましたほか、金属、印刷等の作業を充実するための機械器具の更新費、作業付帯経費等合わせて一億八千万円が増額となっております。 五、昭和四十四年十二月に実施されました衆議院議員総選挙関係の検察経費として三千八百四十四万九千円が新規に計上されております。 以上が一般事務費関係で増額となったものであります。 次に、施設の整備につきましては、四億五千七百万円の増額となっております。これは検察庁、法務局等庁舎の新営整備経費が五億三千九百万円の増額となりましたが、刑務所、少年院等の収容施設の新営整備経費が二億一千八百万円減額となり、差し引き三億二千一百万円の増額となったことと、各所修繕費、営繕付帯事務費におきまして一億三千六百万円の増額があったためであります。 なお、年次計画に基づく法務局出張所の整備として前年に引き続き三十九庁の新営が認められております。 このほか、法務本省電子計算機室等新営費として、前年に引き続き建設省所管の官庁営繕費に四億七百万円が計上されており、さらに持定国有財産整備特別会計に下野刑務所(仮称)等十三施設の施設整備費として四十七億三千七百万円が計上されております。 以上が法務省所管歳出予算予定経費要求の概要であります。 終わりに、当省主管歳入予算について一言御説明いたします。 昭和四十五年度法務省主管歳入予算額は二百九十四億二千一百二十七万二千円でありまして、前年度予算額二百六十一億五千五百九十八万六千円に比較いたしますと、三十二億六千五百二十八万六千円の増額となっております。 これは、過去の実績等を基礎として算出されたものでありまして、その増額のおもなものは、罰金及び科料と刑務所作業収入であります。 以上をもって、法務省関係昭和四十五年度予算案についての説明を終わります。
○高橋委員長 大内最高裁判所長官代理者。
○大内最高裁判所長官代理者 昭和四十五年度裁判所所管予定経費要求額につきまして、御説明申し上げます。 昭和四十五年度裁判所所管予定経費要求額の総額は四百八十八億九千四百八十一万円でありまして、これを前年度の予算額四百二十三億八千五百八十六万八千円に比較いたしますと、差し引き六十五億八百九十四万二千円の増加になっております。 これは、人件費におきまして五十五億九千八百九十万八千円、裁判費におきまして一億六千三百三十七万八千円、営繕費におきまして三億一千六百九十万二千円、その他司法行政事務を行なうために必要な旅費、庁費等におきまして四億二千九百七十五万四千円が増加した結果であります。 次に、昭和四十五年度予定経費要求額のうちおもな事項につきまして説明申し上げます。 まず、人的機構の充実のための経費でありますが、裁判官等の増員といたしまして、いわゆる学生集団事件等の適正迅速な処理と法廷警備態勢の充実をはかりますため、判事補二十人、裁判所書記官二十人、家庭裁判所調査官十人、裁判所事務官であります法廷警備員百人の増員に要する人件費といたしまして八千八百九十万八千円、簡易裁判所の交通事件(略式事件)の適正迅速な処理をはかりますため、簡易裁判所判事五人、裁判所書記官五人の増員に要する人件費といたしまして九百八十四万八千円、執行官法所定の金銭の保管及び予納事務を取り扱うため、裁判所事務官であります歳入歳出外現金出納官吏補助職員二十人の増員に要する人件費といたしまして八百九十一万七千円、合計一億七百六十七万三千円が計上され、家庭裁判所専任所長の増設といたしまして、家庭裁判所を充実強化するため、専任の家庭裁判所長の増設二カ庁に要する経費として百八十九万八千円が計上されました。 次は、裁判運営の近代化及び能率化に必要な経費であります。 裁判官の執務体制の近代化をはかるため、下級裁判所裁判官研究庁費一億七千三百二十八万四千円、資料室図書、図書館図書の充実をはかる等のため、裁判資料の整備に要する経費一億二千七百十八万円、裁判事務の能率化をはかるため、検証用器具等の整備に要する経費五千九百四十万二千円、電子計算機による事務機械化の調査研究のため、研究開発に要する経費九十三万円、合計三億六千七十九万六千円が計上されました。 次は、裁判所庁舎等の警備体制の整備に必要な経費であります。 庁舎警備関係の旅費、庁費として七千七万二千円、法廷秩序維持関係の旅費、庁費等として三千六百八十六万一千円、合計一億六百九十三万三千円が計上されました。 次は、営繕に必要な経費であります。 裁判所庁舎新営、増築等に要する経費として——裁判所庁舎等の継続工事十三カ所、新規工事十五カ所、増築工事三カ所の工事費及び営繕事務費等三十八億二千六百二十一万五千円が計上されました。 最後に、裁判費であります。 国選弁護人の報酬、証人、調停委員等の日当、その他裁判に直接必要な旅費、庁費等として二十六億九千百五十一万五千円が計上されました。 なお、この経費には、裁判官等の機動的な配置をするためのてん補に必要な経費二千三百八十五万二千円、特殊損害賠償事件の処理に必要な経費一千万円、国選弁護人の報酬を約一〇%増額するに必要な経費三千六百八十二万二千円、国選弁護人等の日当の現行の単価八百五十円を九百円に、証人等の日当の現行の単価六百五十円を七百円にそれぞれ増額するに必要な経費七百三十四万四千円、合計七千八百一万八千円が含まれております。 以上が昭和四十五年度裁判所所管予定経費要求額の大要でございます。
○高橋委員長 次に、今国会、法務省関係の提出予定法案の概要について説明を求めます。安原官房長。
○安原政府委員 今国会に法務省といたしまして、提出をすでに行なったものも含めまして、提出し、またしようとする法案につきましての概要を御説明申し上げます。 お手元に「第六三回国会提出予定法案」という刷りものをお渡ししてございますので、その順序に従いまして御説明申し上げたいと思います。 法務省が提出し、またはしようとする予定法案は総計九件でございまして、※じるしはいわゆる予算関係法案であり、△じるしはこれに準ずるものでございます。それが合わせて三件、その他予算に直接関係のないものが六件でございます。 最初が法務省設置法の一部を改正する法律案でございます。これはすでに提出済みでございまするが、内容はここに書いてございますように、刑務所の移転、改廃、それともう一つは入国管理事務所の出張所の設置でございます。 首都圏整備計画の一環といたしまして、現在東京の池袋にございます東京拘置所を、現在小菅刑務所のあります東京都の葛飾区に移転しまして、これに伴いまして小菅刑務所を廃止するとともに、ここにあります黒羽刑務所、仮称でございますが、これを栃木県の黒羽町に設置するということ、それに伴いまして、宇都宮刑務所は必ずしも必要ではなくなりますので、宇都宮刑務所を廃止するという一連の改廃でございます。もう一つは、現在名古屋刑務所の支所として岡崎にあります岡崎医療刑務所の施設を利用いたしまして、これを独立きせて岡崎医療刑務所という本所に昇格きせることを内容とする岡崎医療刑務所の設置でございます。 それから、入管の事務所の出張所を五カ所設置したいということでございまして、岩手県の宮古、茨城県の鹿島港、千葉県の木更津港、静岡県の田子ノ浦港、愛知県の衣浦港という五つの港に、最近出入国の船舶が多くなりましたので、ここに独立の出張所を設けまして、入国審査に当たらせたいということを内容とするものでございます。 そのほか、こまかいものといたしましては、伊丹空港の整備拡張に伴いまして、現在ある入管の事務所の場所が伊丹市から豊中市に変わるということも内容となっております。 以上が、法務省設置法の一部を改正する法律案の内部でございます。 次が、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案でございまして、ただいま事務当局から御説明ございましたように、ここにも書いてありまするが、判事補二十人、簡易裁判所判事五人、それから裁判官以外の裁判所職員、主として法廷関係警備員でございますが、それをそれぞれ増員したいということを内容とするものでございます。 それから三番目は、執行官の恩給の年額の改定等に関する法律案でございます。 今国会におきましても、現在総理府の恩給局で恩給法の一部を改正する法律案が検討されておるようでございまするが、それに伴いまして、執行官につきましても、一般の公務員の恩給と同じ構造の恩給を支給いたしておりますので、一般公務員の恩給の改定がございますれば、それに準じまして執行官の恩給も増額するということを内容とするものでございまするが、これにつきましては、なお検討中でございまして、場合によりましては執行官の恩給の年額を改定しなくても済むかもしれませんので、いまだこれは提出は非常に未定の状態でございます。 それからその次は、裁判所法の一部を改正する法律案でございます。 ここにありますように、簡易裁判所の事物管轄を若干拡張するということ、具体的に申し上げますと、簡易裁判所の扱います民事訴訟における訴訟の目的額の最高限は現在十万円でございます。これは昭和二十九年改正をきれて三万円から十万円になったのでございまするが、二十九年当時に比較いたしまして、最近の経済事情の変動は著しいものがございます。たとえば国民所得におきましても五倍になっておりますし、勤労者の所得も約三倍、物価指数におきまして約一・八倍というふうに非常に経済事情が変動いたしてまいりまして、したがって、現在の民事訴訟における訴訟の目的額も非常に変動いたしております。そういうことで簡易裁判所における訴訟の目的額の最高限を十万円に据え置くということは、経済事情から見て適正ではないのではないかということを考えまして、これを適正に調整する必要があろうということを考えておるわけでございまして、具体的には簡易裁判所の民訴の訴訟の目的の最高額を三十万にしてはどうかということを検討中でございます。近く結論を得て提出を予定いたしております。 次が、訴訟費用臨時措置法の一部を改正する法律案でございます。 民事訴訟及び刑事訴訟等における証人、鑑定人等の日当の最高額を若干増額することを内容とするものでございます。これまた経済事情の変動に伴いまして、証人の日当、現在は千三百円でございますが、これを千六百円に、鑑定人等の日当については、最高額を千百円から千四百円にするということを主たる内容とする改正でございます。 それからその次は、戸籍法の一部を改正する法律案でございます。 これは出生及び死亡の届け出は、現行法におきましては、事件発生地においてしなければならないというふうに限定されておりまするが、これを事件本人の本籍地または届け出人の所在地等でもできるように便宜にするという内容でございます。 それからその次は、民事訴訟手続に関する条約等の実施に伴う民事訴訟手続の特例等に関する法律案でございます。 これは民事訴訟手続に関する条約、一九五四年の多数国間の条約でありますが、それと民事及び商事に関する裁判上の及び裁判外の文書の外国における送達及び告知に関する条約、一九六五年のいわゆる送達条約、こういう多数国間条約にわが国が加入することによりまして、いわゆる外国の裁判所との間の司法共助を簡易迅速化しようということを内容とする条約の批准をお願いする予定でおりますので、それに伴いまして、民事訴訟手続等に特例の手続の法文を設ける必要があるということを内容とするものであります。 それから、出入国管理法案、これは出入国管理令を廃止し、新たにすべての人の出入国の公正な管理に関する法律を制定するということでございまして、これは第六十一回国会に提出したものと同じ内容のものを再提出を考えておる次第でございます。 最後に、沖繩において弁護士資格を有する者に本土の弁護士となる資格を付与することに関する法律案でございます。 これは、いわゆる一体化の一環としての法律でございまして、現在沖繩において弁護士となる資格を有する方々で、現在、実際に弁護士あるいは判事、検事をやっておられる方が二百十数人おられますし、潜在的な有資格者を含めますと、三百五十人くらいの有資格者がおられるわけでありますが、これが本土に復帰するにあたりまして、本土の弁護士となる資格をどのようにして付与するかということを主たる内容とする法案でございまして、おおむねそういう実務経験三年以上の方については、特別の選考試験をして合格をした方に本土と同じ弁護士資格を与えてはどうか、三年未満の方については、実務経験を中心とした特別試験を行ないまして、その試験に合格された方につきまして、特別の選考試験を行なうということを主たる内容とするものであります。 なお、そういう選考試験を行なう前に、本土の法律制度等につきまして十分熟知してもらう必要があるということで、講習会を催すということを考えております。 なお、この試験を管理するところを、司法試験管理委員会にしたいというふうに考えております。 以上が提出予定法案の全体でございます。
○高橋委員長 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十分散会