文教委員会 第10号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1970/04/03
会議録
○八木委員長 これより会議を開きます。 日本私学振興財団法案を議題とし、審査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。河野洋平君。
○河野(洋)委員 日本私学振興財団法案の審議に入るわけでございますが、少なくとも日本の教育を語る上に私学の問題に私たちが目を向けなければならないのは、現実の問題としてやむを得ないところでございます。文部大臣は、伺いますところによりますと、かねてから私学の振興については格段の配慮を払っておられると伺っております。私どもは、この私学の問題に、この財団法を 一つの契機として、画期的な取り組み方をしてまいりたい、こう考えておるわけでございますが、まず最初に文部大臣から、日本の教育の中における私学の占めている地位をどういうふうに認識しておられるか、御説明をいただきたいと思います。
○坂田国務大臣 現在、大学の中におきまして、私立大学の学生が七四%、短期大学におきます学生が九〇%、高等学校生徒の三〇%、また幼稚園一の子供が大体七六%というわけでございまして、私立学校において教育を受けておるのがきわめて多いわけであります。 このように、私立学校はわが国学校教育の普及と発展に重要な役割りを果たしておりますが、今後のわが国の社会、文化、経済の発展のためには、私立学校教育の一そうの充実と向上というものが要請されると考えておるわけでございます。特に私立大学におきまして、教育のあるいは研究の質的向上というものを考えました場合、どういたしましてもその質的な向上をはかることなくしては、大学教育全般の果たしております役割りあるいはその使命というものを達成することができないというふうに考えまして、文部省としましても、私立学校に対する助成措置をさらに一そう拡充をしていく必要があると考えまして、昭和四十五年度、いま新たに私立大学等の専任教員給与費を含む経常費に対する補助を行なうことといたしたわけでございます。また、高等学校以下のいわゆる私立学校に対しましても、地方交付税制度におきまして、都道府県分の基準財政需要額の中に私学助成費の増額をはかり、私立の高等学校以下の学校を設置する学校法人に対しましても、所管庁である都道府県知事が国の大学等に対する経常費補助に準じた助成を行なうよう措置することにいたしたわけでございます。
○河野(洋)委員 大臣はじめ文部省当局が、私学の重要性というものを非常に高く評価しておられるということは十分理解できるのでございますが、より具体的な話をいたしますと、たとえば東京大学一校の年間予算が二百五十億、ところが私学に対する経常費補助その他、前年度比では非常に高くなっておるわけでございますが、それでもまだまだ東大一校の五割にも満たない——五割がやっとだというこの現実の数字を見れば、まだまだ文部省あるいは文部大臣が、私学に対する認識が十分ではないのではないかというふうに思わざるを得ないのでございます。大臣のお考え、これから先一体どこまで私学助成というものに取り組んでいかれるのか、一体どこまでいくことが一番理想なのか、その辺の見当をひとつお聞かせいただけますか。
○坂田国務大臣 確かにいまお話しのとおりでございまして、三十数万の国立大学に対しましては二千数百億のお金を投じておりますし、東京大学だけにつきましても、その約一割という多額の国費を使っておるわけでございますが、百十万といわれる私立大学に対しましては、わずかに百三十二億という経常費助成を今年度初めてその道を開いたわけでございまして、私どもはこれで十分だとは実は考えておりませんので、一応のめどといたしましては、専任教員給与費の半額くらいまでは何とかしてひとつ充実をしていきたい、かように考えておるわけでございます。そういうわけでございまして、今後一そうの努力を払いたいと思いますけれども、何ぶんにも明治以来初めて私立大学に対しまして人件費を含む経常費助成というものが実現を見たわけでございまして、これからがほんとうの私立大学あるいは私立学校の教育、研究の質的な向上をはかる一つの出発点として一応評価をしていただきたい、かように考えるわけでございます。われわれ政府あるいは文部省としまして申し上げたいことは、ともいたしますると、公立学校あるいは国立大学だけが大学でありあるいは教育をやっているんだ、こういうような考え方になりがちであったわけでございますが、そうでなくて、やはり国公私立を問わず、今日教育の果たす役割りあるいは研究成果の役割りというものはきわめて大きいわけでございまして、今後ともこの辺を考えてまいりたい。十分配慮をして、国公私立おのおのこれは性格は違うかと思いますけれども、特に私は、教育の面におきましては、私立大学が個性ある大学をつくる、画一的な一つの型にはまった教育でなくて、ほんとうの意味における建学の精神にのっとった教育、研究というものが実りあるものになるということを念願いたしまして、このような私学助成の中におきまする人件費を含めた経常費補助ということに踏み切ったわけでございます。
○河野(洋)委員 大臣の御説明を伺っておりまして、国公私立の格差をなるべくなくしていくという方向が望ましい、こういうお考えだろうと思うのですが、国公私立の格差をなくしていくということにつきましては、たとえば教育内容の質的な格差——これはあるかどうかわかりません、しかしそういうものをなくしていこうということも一つの問題だろうと思いますし、さらに、たとえば現在授業料を一つとってみましても、非常に学生の負担は国立と私立では大きな開きがあるわけでございます。この国立と私立の学生の負担の幅の広さを少しでも縮めていくという場合に、二つの方法がある。一つは、私学の授業料を下げていくという方法、私学の授業料を下げながらたとえば国立の授業料を上げていくという方法があろうと思うのですが、これは仮定の問題でございますからお答えにくかろうと思いますけれども、理想としてはどういう方向でこの格差の是正、学生負担の格差の是正をどういう方法でやられることが一番いいとお考えになっておりましょうか。
○坂田国務大臣 確かにいま御指摘になりましたとおりに、たとえば授業料一つを取り上げてみましても、国立の場合は一万二千円でございます。私立の場合は今日八万円くらい、その他のいろいろな納付金等を考えると、相当の多額になってきております。でございますが、教育、研究の一学生当たりの経費のかかりぐあいということを考えると、これは私立も国立もそう違わないので、たとえば一人の学生に対して医学教育を行なうという場合、国立で百二、三十万円かかるとするならば、やはり質的な高さというものを求めるとするならば、私学におきましても同様に百二、三十万円のお金が当然学生経費としてかかってくるわけでございます。ところが、今日の私立大学の財政から考えると、それほど充実した基金というものもございませんし、あるいは寄付金ということに対しましても限度がございますし、結局その質的充実を高めていくためには、授業料及び納付金というような形においてこれを求めなければならないというのがこれまでの実情であったかと思うのでございますが、しかし、もうそれにもおのずと限度がございまして、あまりにも国立と私立との授業料及びその他の学生の負担というものが大きい——戦前でございましても、私立大学の学生と国立大学の学生との間には多少の格差もございましたけれども、今日のように二倍とか三倍あるいは八倍とかいうような、そういうような格差というものはなかったわけなんでございまして、この点につきましては、すぐそこまでいくかはわかりませんけれども、しかし、方向といたしましては、もう少しこの格差というものを縮めていくという努力が行なわれていかなければならない、かように考えておるわけでございます。そのためにも、やはり本年度、四十五年度に組みました予算の程度では、とうていその格差是正というところまではなかなかいきかねるのじゃなかろうかというふうに考えております。
○河野(洋)委員 この法案の内容に入る前に、私はいま大臣に伺った点が一点と、もう一つは、私学というものが一体どこまで国が介入するといいますか、援助、補助をすることによって、私学が持つべき本来の、何と申しますか、いわゆる私学らしさというものをどの線で守ることが適当なのかという、この二つの問題を解明をしておかないと、この法案に入ることは非常にむずかしいと思うのでございます。 そこで、いま大臣の御答弁がございましたから、管理局長にちょっと伺いますが、今度の国の予算、この程度の予算でとりあえずは私学、私立大学の授業料の値上げその他が当分防げるのかどうなのか。この程度やっても、やはりとても焼け石に水で、どんどん私学の経営は苦しくなって、授業料は上がっていってしまうのであるかどうか。そしてもう一つ、御丁寧な御答弁が得られるならば、このくらいやれば上がらずに済むだろうという一つのめどがあれば、それもお答えをいただきたいと思います。
○岩間政府委員 ただいままでの私学の財政状態を見てみますと、大体におきまして、授業料でもって人件費をまかなう、それから授業料以外の学生納付金によりまして一般的な経常費をまかなう、それから建物のほうは、これは融資でまかなうというふうな一応の原則があろうと思います。そういう観点から見ますと、現在一番私学にとって問題になっておりますのは、人件費の上昇でございます。これは毎年ベースアップが一〇%程度ございますし、それから私学全体として教職員の充実というふうなことを考えますと、毎年私学全体としては二〇%程度の伸びがあるわけでございます。しかし、既存の個々の大学について見ますと、まあ人件費の一〇%を何とか吸収できれば、教育の内容は従来どおりで一応学校の運営ができるんじゃないか。これはもちろん消費者物価の値上がり等がございますので、その点は考慮しなければいけませんけれども、そういう意味から申しまして、今度試みましたように、平均いたしまして約一三%の人件費の補助を行なう。それから、そのほか教育研究費につきましても、大体在来のものを拡大いたしましたような方向でめんどうを見ていく、そういうふうなことをいたしてまいります場合には、おそらく授業料の引き上げということはいたさないでも済むんではないか。ただ、これは当面の問題でございまして、将来にまいりまして、これが二分の一というふうなところまでまいりました場合には、やはり残りの二分の一というのは、これは授業料その他の学生納付金で処理しなければならない、そういう段階になりました場合に、授業料の引き上げというふうなことは、もし人件費の上昇がさらに進むとして、それから物価の上昇が続くということになりました場合には、そういう時点においては避けられないのではないかという気がするわけでございます。
○河野(洋)委員 そこで、一体私立学校の自主性というものが国の補助、援助等によっておかされてしまうであろうかどうであろうかという議論を、私たちはしなければならないと思います。今度の人件費助成あるいはまた設備、施設等に対する助成、そういったものが一体私学としての教育の本質にどこまで触れていくかというところに問題のポイントが一つあるのではないか。たとえば、人件費の助成といいましても、どの程度の人件費助成をやっていくのか。ある私立学校が、非常に自分の学校の特色を出したいために、これはもう多額の人件費を払ってでもその部門に優秀な人材を集めた。ところが、財団は、これは少しその金が大き過ぎる、そんなにむちゃにこの人たちに払わないでもいいではないか、どうもその先生とその学校との間の特殊な関係があるために巨額な金が払われているのではないかという疑いをかりに持ったといたします。財団は、ここにあまりに多額の金をその人件費として払い過ぎるため、この経営がおかしくなっておる、だからここへ対するこれ以上の助成は適当でないという判断が出る場合がなきにしもあらずじゃないかと思いますが、一体、財団は補助をする場合に、どこまで私学の内容にタッチをしていくのか、その辺から伺いたいと思いますが、管理局長、いかがですか。
○岩間政府委員 御指摘のように、私学の自主性というものは、これはできる限り尊重して、先ほど大臣からもお答え申し上げましたとおりに、個性のある、特色のある教育というものが保障されるということが、今後の日本の教育全般の向上の上には必要ではないかという考え方は、基本的な考え方だと思います。その際に、国から補助金を出す。これはいわば国民の皆さん方の税金を私立学校につぎ込んでいくということになるわけでございますけれども、その際に、国民の判断といたしまして、私学に対してどの程度のことを期待するのかという問題があろうかと思います。その判断というのは、これはまたその時代によりまして変わることは言うまでもないことかと思いますけれども、さしあたり財団が個々の私学に補助をいたします場合には、少なくとも教育の内容、それから人事、そういうものには介入をしないというたてまえで運営されなければならないというのが、現時点における最小限度の要請であると思います。しかし、この補助金の目的が教育、研究の質的な向上ということを目的といたします限り、それに沿っておるかどうかということは、やはり審査の対象にすると申しますか、考えながらやっていかなければならない。それを具体的に申しまして、ただいま御指摘のございましたような、たとえば教員数が多過ぎるかどうかというふうな問題もございますし、ただいまの予算の組み方では、そういうふうなことは一応問題にしない。私学はただでさえ人的構成が国立よりも悪いわけでございますから、私どものほうとしましては、この際、できるだけ教員、職員、特に本務教員の充実というものをむしろ促進するような方向で補助金の配分が行なわれてもよろしいのではないかという感じもするわけでございます。抽象的な目標でございますけれども、教育、研究の内容の水準の向上ということをめどにいたしまして、補助金が実際に交付されるよういろいろくふうをするということが必要ではないかと考えます。
○河野(洋)委員 そこで、この法案をずっと拝見をしてみますと、二つの問題があると思います。いわゆる私学財団法と称するこの財団に関する規定と、そのあとについております私学法の改正の点と、二つの点でございます。 私学財団法それ自体につきましては、私どもの心配の大部分は、その財団の運営に当たられる理事長以下、人事が一つでございます。この運営に当たられる方々の良識を信頼するということであれば、もうそうした方々が私学の実情というものを十分に認識をされ、私学というものに深い理解をお持ちの方々がこの財団の運営に当たっていただければ、この私学財団というものは非常に生かされていくであろうと思いますけれども、また、反面、非常に官僚的な感覚でこの財団の運営に当たる、あるいはまたこの財団法をたてにとって地方自治体でいろいろチェックが行なわれるということになりますと、私学の自主性というものに非常に問題が出てくるのではないかという感じがするわけでございます。これは巷間うわさをされ、心配をされておるところによりますと、この法案自体の理事長権限というものが少し強過ぎやしないだろうかという点に、私学関係者の御心配の第一点があるようでございます。これは、他のこうした種類の財団その他に比べて、理事長の権限というものが少し強過ぎるというふうにお考えにならないでしょうか。管理局長、どうでしょう。
○岩間政府委員 文部省関係の特殊法人におきましては、理事長、それから理事の任命を、いずれも文部大臣が行なうというふうなものがかなりございます。しかし、政府関係全般を見まして考えます場合には、特に最近では、主管の大臣が理事長を任命して、それから理事長が大臣の承認を受けて理事を任命するというふうな形がとられております。これも、実際上の運営の問題ではあろうと思いますけれども、理事長と理事を同じような形で大臣が任命するということになりますと、一つ考えられますことは、理事長と理事が並列ではないかというふうな感じもするわけでございまして、理事長がその特殊法人の中心になって全体を運営するというたてまえから申しますと、むしろ、理事長が、これはもちろん主管大臣の承認が要るわけでございますけれども、承認を得て理事を任命するというほうが、実際の運営上よろしいのではないかという考えから、最近の特殊法人ではそういう例がとられておるわけでございます。今回の場合でも、いろいろ検討いたしましたけれども、同じような方式で理事長の権限をこういうふうな規定にしたわけでございます。 それからもう一つは、運営審議会を設けまして、その運営審議会が中心になってこの財団の業務の運営に関する基本的事項について御審議をいただこうというのが、今度の財団の一つの大きな特色でございますけれども、その際にも、やはりこの運営審議会の委員の任命につきましては、理事長が文部大臣の承認を受けて任命するということになっております。こういう人事関係につきまして、特に理事長の権限が強過ぎないかという御議論が出るわけでございますけれども、しかし、これはあくまでも実際の人ないしは運営の問題というふうに先ほど先生も御指摘いただきましたように、文部大臣がいかなる理事長をお選びになるかということが基本ではないか。それからやはり文部大臣が実際に理事長から承認を求められました場合に、適正な判断を下してあやまちのないようにするというふうな担保もされておることでございますので、こういうふうなかっこうで、理事長の権限が、従来文部省関係の特殊法人に見られましたものに比べますと強いように思われますけれども、こういうふうな一応規定にしておるわけでございます。
○河野(洋)委員 まだ法案も成立をしていない前から人事の問題についてとやかく言うことは、きわめて早過ぎると思いますけれども、私も申し上げ、いま管理局長も言われましたように、この運営に当たられる方々が、私学にどの程度の認識をお持ちの方が当たられるかによって、非常にこの法律が生きもし、死にもする——死ぬどころか、非常に悪いほうに走ることもありますので、たいへん早急ではございますが、御質問申し上げたわけですが、皆さん個人の名前とか候補者とかいうものを私は云々するつもりは毛頭ございませんけれども、もしかりに大臣のお考えの中に適任者があるならば、こういう私学振興のための財団ということであるのだから、私学の関係者の中に適任者があれば、そういう人たちが集まっておやりになることが望ましいとか、いや、そうではなくて、やはり第三者のほうがいいんだとか、いや、やはり文部省との連絡上文部省に近い人のほうがいいんじゃないかとか、そういう大ざっぱな見当でも、腹案がおありならばお聞かせいただきたい。これによって私学の方々が非常にこの法案についてのお考えが安心なさるだろうと思いますので、差しつかえない範囲でお聞かせいただきたい。
○坂田国務大臣 まさにその点が一番のポイントだと思うのでございますが、何と申しましても、私たちがこの財団をつくりました気持ちといたしましては、私立大学あるいは私学の振興あるいは教育、研究の充実、向上ということを目標にしております。先ほど申しましたように、私学の自主性、個性ある私学の発展ということをこいねがってこの財団法ができておるわけでございますから、十分私学の実情というものが把握をでき、しかも、それは広い視野のもとにおいてわかった方がこの役員なりあるいはまた運営審議会のメンバーになっていただかなければならないというふうに思うわけでございまして、やはりその意味から申しますと、かなりの人が私学の方々にそういうような適当な方が私はおると思うのでございまして、そういう方々をお願いするということになろうかと思うわけでございます。しかし、河野先生も御指摘になりましたように、ただ、今度は私学の人たちだけでこれはやっていけるかというと、やはり第三者的な方も入る必要があるのではなかろうか。あるいはまた、相当のお金がこれから使われるわけでございます、配分をされるということでございます。したがいまして、そういうことについては、やはり経理面に明るいような方々というものも必要かというふうに考えるわけでございまして、私は、ほんとうにこの私学財団の役員に適切な人を得るか得ないかによって、この私学振興財団というものが意味を持つか持たないか、あるいは害を及ぼすかということになろうかと実は思っておるわけでございます。私がこれを立案いたしますときに頭に置いた考えといたしましては、イギリスにおきますUGCあたりのことも頭に置いて、これがイギリスにおける私学、私立大学に対する配分助成を何十年かやってきておるわけでございますが、特に戦後におきましては、たくさんのお金が私立大学に必要だということで、その額も戦前に比べると膨大なものになってきておる。にもかかわらず、このUGCの位置といいますか、地位というものが定着をし、あるいは確立しておる。そうしてこのUGCがいたずらに私学に踏み込んでその内容とかあるいは人事までも介入しておるというようなことを私学側のほうで全然考えないというような形にまでなっておるということを考えますと、でき得べくんば、このような形において私学側にも受け入れられるような、そうしてまた、国民全体から考えまして、実にこの私学財団の人事あるいはその運営というものが、あれならばもっともっとお金を出してもいいんだ、こういうような形になるようにしなければいかぬのじゃないか。でございますから、やはり私学のことがよくわかった人でもありますと同時に、私学の人たちだけであると、やはり問題があるのではなかろうか。やはり第三者の方も必要だ。あるいは文部省のこともわかる、あるいは経理の面等についても明るいような人というようなことも、考えなければいけないというふうに思っております。まだ具体的には全然考えておりません。
○河野(洋)委員 もちろん、先ほども申し上げましたように、この場で人事について、これ以上あれこれすることは、少し早過ぎると思いますが、しかし、いまの大臣の御答弁の中からも、私たちは、私学関係者が多数、この理事長であるとか理事であるとかいうメンバーの中に入ってきて、そして私学の振興のためにいろいろと意見を述べる、あるいは私学の振興に尽力をされる、そういう私学振興財団を大臣はお考えになっておるというふうに、私は解釈をしたいと思うのです。 そこで、もう一つ振興財団のこの法の運営にあたって非常に問題になりますのは、第十七条に書いてあります運営審議会でございます。先ほど管理局長も申されましたけれども、この運営審議会を十分に活用して、この振興財団のよき判断を引き出すと申しますか、そういうことにこの運営審議会が使われるだろうと思うのですが、この人事についても、どうかひとついまのお考えでお進みおきを願いたいと思います。 ただ、この十七条をさっと読みますと、あくまでもこの運営審議会は理事長の諮問に応じて「財団の業務の運営に関する基本的事項について審議する。」ということでございまして、考えようによってはこの運営審議会もどうもあまり効果がないのではないか。やはりここでも理事長の権限が少し強過ぎるのではないか。ここの運営審議会の結論というものが理事長の言動を拘束するということでもないようでございますし、意見を求められれば、審議をしてその答えを出すということだけにとどまっているのは、せっかく有為な人材を運営審議会に集めても効果が薄いのではないかというような心配も若干あるのでございますが、その点はいかがでございますか。
○坂田国務大臣 ここの運営審議会につきましては、私は非常に腐心をいたした点でございます。確かに御指摘のように、この条文及び実際上の規定ということから申しますと御指摘のとおりだと思うのでございますが、私の気持ちから申しますと、これもまた運営にまかせられてよくもなり悪くもなるという意味でございますが、私といたしましては、むしろ理事長の考えが及ばないような、あるいは理事長だけではない、もうちょっと広い、深い視野から基本的な問題について審議をしていただくということでございまして、かなり有力なメンバーをここにそろえたいというような気持ちなんでございます。その点は、実際上理事長とわれわれとよく相談の上考えていかなければならない課題だと思っておるわけでございます。
○河野(洋)委員 もう一つお尋ねをしておきたいと思いますが、この私学振興財団というものは、かつて昭和二十七年からつくられた日本私学振興会を発展的に解消して、こうした機構にする、そして、もっと幅の広い、実のある私学振興をやっていこうということも、この意図であったと思うのですが、私学振興会のときには、会長が一人いて、評議員が二十人おった。そして役員は会長一名、理事長一名、理事五名、監事三名、つまり都合十名の役員から構成をされていた。今度はそれを発展的に解消して、会長をやめまして、理事長を一名として、評議員の二十名もなくなって、運営委員が十名になった。つまり人間的には非常に少ない人数でやるということに変わってきたわけです。この評議員二十名おったものを、今度は運営審議会のメンバーが十名ということで、非常に人数もしぼってきたというところには、何か意図があるのでございましょうか。つまりいま大臣が言われたように、運営審議会ということで幅広い意見を聞くということであるならば、人数が多いほうがいいのではないかという気も若干するわけでございますが、この点いかがでございましょうか。
○坂田国務大臣 私といたしましては、その点も一つの腐心をしたところでありまして、むしろ二十人というのは少し多過ぎる。もちろんいろいろの意見を聞くこと、それからまたいろいろの人が入ってこられるということは、なるほどそれなりの意味は持つと思いますけれども、実際上の運営としてはいかがか。むしろ十人の精鋭の非常にすぐれた方々が一丸となって基本的事項について御審議になるということのほうが、少なくともいいのではないかというような気持ちで、この二十人というものをむしろ十人というふうにいたしたわけでございます。
○河野(洋)委員 先に進みたいと思いますが、これは事務的なことですから管理局長にお尋ねをいたしますが、振興会におつとめになっていた方々は、そっくりそのまま振興財団にお移りになるのでしょうか。それとも、人間的にもかなりの異動、入れかえその他があるのでございましょうか。その点はいかがでございましょうか。
○岩間政府委員 この法案の附則に書いてございますように、私学振興会からの権利義務はそのまま継承するということでありますから、雇用契約自体は続くわけでございます。したがって、現在おられる方はそのまま引き続いて財団の職員になるようになるわけでありますけれども、しかし、その配置につきましては、これも御承知のとおり、いろいろ業務の内容がふえておりますから、いままでやってきた業務が変更することは、もちろんあり得るわけであります。
○河野(洋)委員 そうすると、私学振興会がやっておった仕事は、これは人間ではなくて、仕事自体はまるまる振興財団に移って、それにプラスして今度の新機軸である補助金その他の配分その他が加わった、こう理解してよろしゅうございますか。振興会でやっておった仕事で、今度はやらなくなる仕事があるのかどうか。
○岩間政府委員 振興会がやっておりました仕事は、全部私学振興財団のほうに引き継ぐという形になると思います。 なお、先ほどちょっと落としましたが、職員に関しましてはおっしゃるとおりでございますけれども、役員につきましては別でございます。
○河野(洋)委員 私学振興会と私学共済との間に非常に密接な関係があって、たとえば私学共済から私学振興会に対する貸し付け金の残高も、非常に巨額な金額があると聞いております。もし資料があれば、いわゆる私学共済から私学振興会に対する貸し付け金の残高が幾らくらいになっておるか、わかりますか。
○岩間政府委員 私学共済からの私学振興会に対しまする貸し付け金残高は、昭和四十四年度末の予定といたしましては百三十五億二千五百万円ということになっております。なお資料を差し上げてございますが、一七ページの一番下の欄に、その関係の数字を記載してございます。
○河野(洋)委員 もう先ほどの御答弁でこれ以上確認をする必要もないと思いますけれども、いわゆる私学共済と私学振興会との間のやりとり、振興財団になってもいままでどおりになっていくというふうに考えてよろしゅうございますね。ここの確認をもう一度しておきたい。
○岩間政府委員 先ほど御指摘いただきましたように、従来の私学振興会とそれから私学共済の間には密接な関係がございまして、具体的に申し上げますと、ただいま御指摘いただきました私学共済から私学振興会が巨額な借り入れをしておる。その反面、私学共済のほうでは旧恩給財団による年金の支給をいたしておりますけれども、それにつきまして私学振興会からの援助を受けておる、あるいは福利施設をつくります場合に私学振興会から援助を受けておるというふうな実績がございます。いろいろな関係がございますが、その関係は、そのまま今後も財団になりましても続けてまいりたいというふうに考えております。
○河野(洋)委員 非常にこまかいことを伺って恐縮でございますが、たとえば財団法の第二十条第一項第三号の規定と、振興会法第二十二条第一項第三号との間に若干の異同がある、同文でないところがある。これは同義の内容を含むと考えてよろしいも一のなんでしょうか、どうでしょうか。
○岩間政府委員 このたび法案をつくります場合に、法制局等とも相談いたしまして、従来少し複雑な書き方をしておりますものを改めまして簡素化したという点はございますが、実質におきましては従来と変わりないというふうに御理解いただきたいと思います。
○河野(洋)委員 それでは内容が落とされたというふうには考えなくてよろしゅうございますね。——そこで、私立学校法の一部改正について少しお尋ねをいたしたいと思います。 大体、私学振興財団法の中で私立学校法の一部改正を行なっていくというところに、若干の問題があるのではないか。つまり私立学校法といえば、いわゆる私立学校の憲法ともいうべき最も基本的な法律でなければならないはずでございます。それがこの財団法とセットされて出てきた。私は、考えようによっては、この私学振興財団というものは、私学に対する補助をしていく、助成をしていくというところにポイントがあるわけですから、たとえば私学が、私の学校に何がしかの補助をいただきたい、助成をしていただきたい、助成をしてくれ、こう申し出た。とりあえずは、そういう学校についてこの財団がいろいろと配分をするなり何をするなりしていくことが筋であって、この財団法が私学の姿勢を正していくというところまで意義を持っているのかどうなのか、ちょっと疑問な点があるわけでございます。大体、もう振興財団にはたよらない、おれはおれの道をいくという私学があれば、それはそれでけっこうなんであって、この補助するための財団をつくるときにちょこちょこと私学法についてまで改正して、そうして監督権といいますか、管理権のようなものまで強化をしていくというのは、どうも私には解せない点が多いのでございますが、一体、財団法というものは、私学全般についてこの財団法をつくることによってコントロールするためにつくることが本義なのか、いやそれは助成してくれといってきたものだけをここが窓口になって扱うのだから、助成してくれといってこない私学は、この法案は無縁なものであるのか、その点は一体どうでございましょうか。
○岩間政府委員 ただいま先生御指摘のとおりでございまして、財団の業務といたしましては、これは私学全般をどうとかするというふうなことではございません。私学の中で助成を希望する大学が財団に申し出をいたしまして、そこで初めて財団と関係ができるというふうなたてまえになっております。
○河野(洋)委員 私もそう思うのですが、もしそうであるとするならば、申し出をしてきた私学について、この財団は窓口となって応対をする、そういう性質であるべきこの振興財団法の成立とセットされて私学法をいじって、そして監督権、管理権というものを強化する。この監督権、管理権は、私学法をいじるわけですから、申し出をしようがしなかろうが、私学全般にかぶってくるわけですね。この十三条の七項、八項、九項、十項等は全部かぶってくるわけですね。これはどうでしょう。
○岩間政府委員 私学法の改正につきましては、これも五十九条の改正を主としておりまして、したがって、今度の改正の部分につきましては、これは経常的な経費で政令で定めるもの、いわゆる人件費を含めました経常費の助成を受けるもだけにつきまして適用があるというふうなことにいたします。したがいまして、この私学法の改正は、財団法を制定いたします関係におきまして、その限りにおいての改正というふうに私どもは考えておるわけでございます。
○河野(洋)委員 もし管理局長の言う意味でのこの規定ならば、私はむしろ財団法の中にこういう規定を設ければいいのであって、私学法の改正を行なうということは、やはり私学全体に、財団をつくるという、何といいますか、えさで私学法全部をいじっているのではないかという、非常に不安が出るのは当然ではないか。むしろ私立学校法の一部を改正するなどということでなくて、私学振興財団法の中に、こういう学校を対象とするよというものをつくっていくほうが、本筋ではないのか。私立学校法の一部を改正する、とこうやると、どうも、いや政令で定めたこういうものだと幾ら局長が言われても、私学が非常に心配すると思うのですが、財団法の中でこれはできないものでございましょうか。
○岩間政府委員 財団法の中でやるということは、私どもはちょっと異質じゃないかというふうな考えがするわけでございます。先ほども御指摘ございましたように、私学につきましては、私学法のたてまえとしてはいわゆるノー・サポート・ノー・コントロールというふうなたてまえが一貫して貫かれているように考えるわけでございます。その中で、これは憲法との関係も若干あると思いますけれども、交付金の支出を受けるものにつきましては、私学法の五十九条で国の監督権の強化をいたしております。要するに、私学法全般としてはノー・サポート・ノー・コントロール、その中の特例として、交付金の支出を受けるものにつきましては国の監督権限が強化されておる、そういうふうなたてまえでございます。このたび私学につきまして、先ほど大臣からもお答えいたしましたように、考え方の根本に触れる画期的な経常費の助成が行なわれるということになりました。その目的は、言うまでもなく、教育、研究の向上ということでございます。その教育、研究の向上をはかるという意味におきまして、従来ございました規定のほかに、おそらく国民全体が期待するであろう私学の質的な向上という点につきまして規定を設けまして、もしそういう国民の期待に反するような事態が生じた場合には、そういうふうな画期的な、人件費を含めた経常費の交付金というのは、そういう私学に対しては交付することはできないのだというふうな考え方を明らかにしております。したがいまして、現在の私学法のたてまえというものをそう大きく変えたということではございませんし、財団法においてそういうふうな規定をするというふうなことは、ちょっと私どものほうでは考えられなかったわけでございます。
○河野(洋)委員 そうすると、その十三条の八項に、いま管理局長が言われた「国又は地方公共団体の補助金で政令で定めるものの交付を受ける学校法人」、この「受ける学校法人」ということばは、学校自体がほしいという意思表示をした学校か、あるいは受けることができる学校か、どちらでしょうか。
○岩間政府委員 これは、現にそういうものを受けておる学校法人というふうに解釈しております。
○河野(洋)委員 受けておる学校法人と解釈していいわけですね。そうすると、そこはわかりました。 そこで、十三条の九項の中で、「公認会計士又は監査法人の監査報告書を添附」しろということを要求いたしております。一体学校には監事というものを置かなければならない規定になっておる。しかし、この場合は、監事の報告では不十分だ、公認会計士による会計監査を要求しておる。これはどういう意図でしょうか。
○岩間政府委員 御指摘のとおり、現在、学校法人には監事を置かなければならないということになっておりまして、監事がいろいろ学校の経営につきましては監査をするということになるわけであります。しかし、監事の任命は学校法人自体できめることでございますが、実態といたしまして、やはり会計経理について問題がある場合がございます。また、監事が数名でもって学校全体を十分に目を通すということがなかなかむずかしい場合も、実態としてあろうと思います。たとえば、非常に大きな大学でございます日本大学あたりも、最近におきましていろいろ問題が起こりまして、公認会計士を非常にたくさん入れまして経理を調べてもらっております。そういう意味から申しまして、やはりこのたびのような助成を行なうに際しましては、基本といたしまして、私立学校の会計経理が適正に行なわれておるということが、最低の、まず第一の条件だというふうに考えたわけでございまして、その際には、単なる内部の監査というだけではなくて、むしろ経理の公開と申しますか、一々公開するわけにもまいりませんし、そういう意味では、公認会計士というものの監査を受けるということが、学校の経理を最も厳正にやっていくというふうなことになるのじゃないかという意味から、公認会計士の監査報告書の規定を設けたわけでございます。しかし、この適用につきましては、現在公認会計士が全国で四千人くらいしかおらないというふうなこともございますし、なお、文部省のほうで現在会計の基準につきましていろいろ検討いたしております。そういうふうな基準ができまして、それにのっとって私立学校の会計が行なわれ、公認会計士もそれを比較しながら見てまいるような、そういう時期が参りますまでは、この規定は運用しないというふうな考えでございます。
○坂田国務大臣 いまの点ですけれども、やはり今回人件費補助を含むこの経常費補助という国費が、まあこれから先多額になるわけでございますけれども、努力しなければならぬわけでございますけれども、その国費が注ぎ込まれる初めてのことでございます。したがいまして、その補助を行なうには、何を申しましても、まず、この私立学校の経理の高度の合理化あるいは適正化の確保が前提とならなければならない。それには、やはり公正な第三者であり、確立された制度による専門家である公認会計士または監査法人による監査が必要不可欠なことであります。やはり経理の適正を確保する方法として、公認会計士または監査法人による監査というものが、今日においては最もすぐれておる、また確立された制度として社会に認められ、信頼を得ておる、こういうことから、そのようにいたしたわけでございます。
○河野(洋)委員 補助の対象となる学校が、本来からいえば、現在私の学校の経営内容はこれこれでございますという報告書を出す。その時点においては公認会計士の監査は要らない。しかし、補助を一たん受けてしまうと、それからあとの分については要る、こういうことになりますか。
○岩間政府委員 たとえば本年度の補助金を受けるという場合には、公認会計士のその監査報告書を添付した書類が必要になるわけでございまして、受けない、あるいは受けなくなったというものにつきましては、そういうものは必要としないという意味でございます。
○河野(洋)委員 この第十三条の八項だけを読んでみますと、先ほど管理局長は、受けておる学校はこうしなければいけない、こういうふうに答弁をされた。これから受けようとその資料を出す場合には、公認会計士の監査が必要かどうかと私は聞いている。もう一度御答弁を願います。
○岩間政府委員 これは実態として受けるという事実がなければいけないわけでございまして、そういうものが前提になって、ただ手続上もう受けることが確実であって、その前に書類が必要であるという場合には、こういうふうな公認会計士の監査報告書を添付しなければならないというふうなことになるわけでございます。
○河野(洋)委員 少しくどいようですけれども、そこが補助の対象になるかならないかは、その書類を見てからきめるのじゃないのですか。公認会計士の監査による経営内容、経理内容を見て、それによってこれは非常に適正に経営されておるということで、そこに補助を出そうときめるのじゃないかと私は思うのですが、いまの管理局長のお話だと、もう出すことはきまっちゃって、おまえのところ出すことをきめたから中身を持ってこい、そういうことになるのですか。
○岩間政府委員 確かに手続としましては前後があるように思われますけれども、実際にこれは現に受けておると申しますか、その年度、その時点においては、仰せのようなことがあるかもしれませんけれども、その瞬間ということではなくて、ある程度の長さを持った期間でもって判断をすれば、現に受けているものがこういうふうなものを行なうというふうな続き方は、別にそう理解できないことはないのではないかというふうに考えますけれども。
○河野(洋)委員 これは理解がどうしてむずかしくなるかというと、学校が任命をしている監事を疑ってかかるところに、むずかしくなるのですよ。監事というものが、まあ一味徒党でグルになっているから、大体監事の報告では十分納得がいかない。ほんとうに血税を使うのだから、そのときには独立した第三者である公認会計士のあれを持ってこい、こう言おうとするから、前後が非常におかしくなるのです。むしろ私は、その監事というものの責任を明確にするというところにウエートを置けば、何もここでいきなり公認会計士を持ってこなくてもいいのではないか。現に私学振興財団それ自体は、監事で会計報告をやるわけですね。それを、この私学振興財団が学校に補助を出そうとするときには、その場合だけは公認会計士を持ってこなければいかぬ、それ以外のときはいいけれども、そのときだけは公認会計士でないとどうも信用が置けないという考え方があるから、そこでどうも局長がなかなかむずかしくなってしまうのではないかと思うのです。ここは、公認会計士の監査報告をつけるということは非常に丁寧なことであって、ほんとうに国民の血税を使うためにはこのくらい丁寧におやりになることは、私は悪いことだとは思いません。思いませんけれども、それ以外のときにはうそかほんとうかわからない。同じ穴のムジナの監事の報告でいつもはいいんだ。このときだけは公認会計士でなければいけないのだ。大体監事なんというものはいいかげんなものなんだなんていうことはないと思いますけれども、もしそういうお考えがあるとすれば、非常に危険なお考えだと私は思います。 しかし、もう予鈴も鳴りましたし、時間もありませんから、もう一点だけ先に進んで次の点を伺いたいと思うのですけれども、十三条の十項の二と三の項目は非常に大きな議論があるところだと思います。つまり「計画の変更又は中止を勧告」あるいはまた三では「変更を命ずる」。その変更も、「当該補助金に係る私立学校が設備、授業その他の事項」——これは「授業その他の事項」なんというと、どうも教育に介入をしているのじゃないかという、げすの勘ぐりかもしれませんけれども、気分が出てくる。三からまいりますが、「授業その他の事項」とお書きになったのには、どういう意図があるのでしょう。
○岩間政府委員 この規定は、これも御承知と思いますが、現在学校教育法の十四条にこれと同文の規定がございますので、それをそのまま引っぱったわけでございますが、「設備、授業その他の事項」、この「その他」というのは、設備、授業と全然無縁のものというふうなことではなくて、およそ学校の教育を行ないます場合に基本になるものは、御承知のとおり、設備とか、教員の数でございますとか、あるいは施設でございますとか、一応の基本的な基準があるわけでございます。そういうふうな基本的な事項につきまして法令の規定が現在あるわけでございますけれども、そういうふうな意味で、その他一切がっさい何でもかでもという意味ではもちろんございません。これに関係のある学校のおよそ教育を行なっていく上の基本的な事項というふうに考えております。 なお、これは現在、公立の大学につきましてはこの規定の適用があるわけでございます。国立につきましては、これは自分でやることでございますから別でございますが、現在除外されておりますのは私立学校だけということになっております。
○河野(洋)委員 質疑が若干残ってしまったので、留保をさせていただいて、次回に質問の機会をお与えいただきたいと思うのですが、委員長よろしゅうございましょうか。
○八木委員長 けっこうです。
○河野(洋)委員 それでは、私ここで質問を留保させていただくことにいたします。
○八木委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時五十三分散会