物価問題等に関する特別委員会 第11号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1970/04/23
会議録
○松平委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。砂田重民君。
○砂田委員 私は、きょうは消費者保護基本法について、それぞれ所管しておられる各省に伺っておきたいと思います。 基本法が成立をいたしましてから、ちょうどまる二年になります。皆さん御承知のように、消費者保護基本法というものは、内容は訓示規定が書いてあるのでございまして、消費者保護行政というものを拡充していけるかどうかは、基本法の精神に沿って各省が基本法をどこまで理解していかれるか、基本法に関連する、消費者行政に関連する各省の持っておられるところの各法をどういうふうに運用をされていかれるか、消費者行政の拡充がどこまで、どういうスピードでいけるかということは、一に皆さん方の御努力にかかっておるわけでございます。 そこで、消費者保護基本法を提案をいたしました責任者の一人として、また、当委員会に各党委員が集まって勉強もし、検討もし、まとめ上げた法案でありましただけに、消費者保護基本法が、その後どういうふうに各省に浸透してきているかということを伺っておく責任が、私どもにはあるわけであります。そういう観点から、若干の御質問を申し上げたいと思います。 最初にお断わりしておかなければなりませんけれども、きょうは非常に大ぜいの、それぞれの各省の関係の方にお出ましをいただきまして、ある程度時間もかかるかと思いますけれども、それぞれの役所に関連する問題がいろいろありますから、お待ちいただかなければならない点は、御容赦願っておきたいと思います。一省単独に、あまりよその役所に関係のないことはできるだけ早く済ませるようにしたいと思いますけれども、少し時間のかかりますことは、お許しをいただきたいと思います。 まず最初に経済企画庁に伺いますけれども、消費者保護基本法できめております消費者保護会議という閣僚会議は、消費者保護基本法が成立をいたしましてから何回お開きになって、どういうことを御検討になり、どういうことを御決定になっておられますか、まずそれを伺っておきたいと思います。
○矢野政府委員 現在まで二回開いております。第一回目は、この消費者保護基本法ができました直後に最初の会合を開いたものでございますが、二回目は、昨年開催いたしまして、消費者保護基本法に規定されておりますそれぞれの条項につきまして、その推進をはかっていくということをきめたものであります。 第二回目は昨年の十月でありまして、そこで決定いたしました事項は、先ほど申しましたように、大体消費者保護基本法に書かれていることでございますが、一つは危害の防止、計量の適正化、規格の適正化、表示の適正化、公正自由な競争の確保など、消費者利益に関係のある各種の法令について、消費者保護の観点から再検討を加え、法令の制定、改正、運用の改善、監視体制の強化をはかること、これが第一点であります。第二点は、消費者教育の一そうの充実をはかること、第三は、消費生活に関する苦情の処理体制の整備を進めること、第四は、地方公共団体における消費者行政の拡充をはかること、以上の諸施策を高めるために、行政と国民との対話を確保するための組織や機能を一そう強化することに十分留意すること、大体そうした要旨をきめたわけであります。
○砂田委員 あまり回数を多く開いておらないようであります。これは思いつきのような議論かもしれませんけれども、経済企画庁が今国会にお出しになった国民生活センター法案を当委員会で議論をいたしましたときも、関係各省の協力なしにはできない国民生活センターの構想、消費者保護行政というものが、そう古くから歴史のある行政ではない。明治百年といいますか、産業保護行政一本やりでやってきたわが国のことでありますから、新しい行政の一種であろう。各省にそれほど——きょうおいでいただいた皆さん方は、真剣に取り組んでいただいている方々でございますけれども、各省にそう浸透したことではないだけに、国民生活センターをスタートさせるという段階で、当然消費者保護会議——閣僚ベースで各省の協力というものを明確にしておく必要があったはずだ、私はそういう気持ちがいたすのですが、いま国民生活局長の御答弁によれば、前に開かれた消費者保護会議で、消費者保護基本法を成立させた五十八国会の当委員会での決議の各項目を前進させていくということだけは、おきめになっておられるようでございますから、そのつもりで期待をしながら、きょうの質問をさせていただきたいと思います。 そこで、引き続き経済企画庁に伺っておきたいと思いますことは、いまも消費者保護会議で御検討になった、中央地方を通じての消費者行政が効果的に推進されるようになさる努力の問題であります。 四十四年に地方自治法を改正して、同法の第二条で、消費者の保護に関する事務を行なうことを地方公共団体の処理するべき事務の一つとして、明確に例示をなさいました。四十四年五月には、経済企画庁と自治省の両省の事務次官の連名で、次官通達をもって各都道府県知事あてに、都道府県及び市町村の消費者行政に関する事務処理のあり方を要請をなさいました。この両省事務次官の次官通達というものを私は拝見をいたしましたけれども、きわめて難解な文章で、どうも私には理解しにくいものでございます。 そこで、私はこの問題について、まだ経済企画庁自身が暗中模索をしておられるのではないかという印象を実は受けたのです。まだ今日では、地方公共団体の消費者行政の水準というものが非常にでこぼこでありますから、非常にむずかしいこととは思いますけれども、昨年あの通達を出されたときに、あるいは出された以降、経済企画庁としては、この府県、市町村並びに国の消費者行政についての責務分担、何か一つの基準をもうすでに持っておられるのかどうなのかということが一点。それから、あわせて伺いますけれども、地方公共団体の消費者行政官との会議を、経済企画庁は持っておると思います。この会議で、どういったふうなことをこれまで指導してこられたか。この二点をひとつ伺っておきたい。
○矢野政府委員 砂田先生が言われますように、この消費者行政は、何と申しましても生活に密着している地方の行政が基盤になると思います。その意味で経済企画庁でも、関係各省と連携をとりながら、地方の消費者行政機構を整備していく手はずを整えております。 いまお尋ねの中央と地方との責務分担と申しますか、この点につきましては、必ずしもそう具体的にきめておるわけではございません。事それぞれの仕事の内容によりまして、原則的には両者協力し合っていくということに尽きるかと思います。ここまでは地方の分野で、ここまではこちらの分野と、なかなかきめにくい点も多いかと思います。たとえばこの消費者行政にかなり密接に関連いたします物価のような問題になりますと、まあ余談になるかと思いますが、この場合には、かなり地方ででき得ること、中央でなければできないこと、こうした分野がある程度でき上がると思いますが、消費者行政の場合には、言ってみますれば全国的な問題、その県それぞれ固有のいろいろの特徴もありますが、ものによっては全国統一的に扱っていかなければならない。あるいは、全国とまでいかなくても、ブロックごとに共通する問題とか、こうしたことは、中央がその責任を負っていかなければならない。あるいは関係各省に非常にまたがっていて、こうしたことは、関係各省で十分連絡体制をとっていかないと、地方ではなかなか仕事が進まない。こういうようなことはむしろ中央の責務かと思いますが、むしろ大半は地方でやっていただくということが多くて、また、それを体して中央で協力していく、こういうことが実際の考え方かと思います。 それから第二の点でありますが、各地方との間には、実は昨日も、各都道府県の消費者行政担当課長会議を開催いたしました。朝十時から四時までかなり長時間、各県から集まりまして、年度初めでもありますので、消費者行政のことしの進め方等について、かなり熱心に討議をいたしました。その会議からの印象でも、各地方も、この問題について非常に真剣に取り組んできているという印象を深くいたしました。そのほか、昨年度に続きまして本年度も、各ブロックごとの会合も八回ほどでしたか、開く予定にしております。 まあそのほか、こうした定期的な会合のほかに、経済企画庁からは、先生御承知のように、四十四年度からは消費生活センターの設置に補助をしております。私どもで建物に対する補助をすると同時に、通産省と農林省で中の施設に対する補助をしておりますが、たとえば、そうしたセンターが逐次開かれてまいりますが、そういう機会に、あるいはできてからあとも、たびたびそういうところに、私もときどき参りましたし、あるいは担当の者がときどきそこへおじやまして、そういう機会にまたいろいろ話し合いをしていくとか、あるいは、私どもで展示会をいたします。また、経済企画庁で主催するもの以外でも、各地でよく展示会が開かれますが、そういう機会に行くとか、もちろん、そのほかいろいろな機会に、地方の消費者行政の担当の方、あるいはその上部の方、あるいは知事さんはじめそうした県の方も、この問題についてかなりひんぱんに、私どもに始終連絡に来られます。そういうあらゆる機会を通じて、この機構の整備及びその運営についてのもっと活発なと申しますか、そういったことについて、かなり意思の疎通をはかっております。 とにかく、年々この問題は、地方においても非常に盛り上がってきているということもございますので、なお一そう連絡を緊密にして、その推進につとめてまいりたい、かように考えております。
○砂田委員 四十五年度で、さらに各府県の生活センターがふえてくる。四十六年度では、ほとんど全府県に生活センターが設立されることが期待できると思うのですが、いま矢野局長がおっしゃったように、各地方公共団体での消費者行政の拡充意欲というものが、せっかくここまで高まってきているのですから、特にセンターという地域社会住民への窓口を広げてきていることですから、この人たちがせっかく高京つた意欲を失わないように、一段の御努力をお願いしておきたいと思います。 建設省に宅地建物のことで伺っておきたいのですが、ほかの役所に直接関係がありませんから、建設省のことを先に伺っておきたい。 五十八国会で当委員会が決議をいたしました項目の中にある問題でございます。宅地建物の前払い式の割賦販売の規制を行なうべきだというのが、当時からの私たちの意見でございます。 通産省では、ミシンでありますとか手編み機でありますとか、そういったものの前払い式の割賦販売でいろいろ事故が起こってきたので、このままにしておくわけにはまいらぬということで、やはり消費者保護というたてまえから割賦販売規制の法律を改正をされて、そういった事故の未然防止につとめておられるのですけれども、宅地建物も、内容はもちろん違うでしょう。しかし、消費者という側に立ってみれば、割賦販売について何の保護もされていない、いまの現状のままおいておくべきではない。昨年すでにこの問題については、建設省も、審議会に大臣が諮問をなさいまして、審議会の答申も昨年すでに出ております。私どもは、この国会にこの法案が建設省から提案されるのだという期待を持っておりましたところ、とうとうこの国会に出てこない。一体どういうわけであるのか、伺っておきたいと思います。
○朝日説明員 お答えを申し上げます。 私どもといたしましては、ただいま先生御指摘の当特別委員会におきます御決議の次第につきまして——また、当時本件に関しましていろいろトラブルがあるということも聞き及んでおります。先生ただいま仰せのように、四十三年の九月住宅宅地審議会に対しまして、「宅地及び建物の割賦販売について、その公正な取引の秩序を確立し、健全な発達を図るためには、宅地建物取引業制度上いかなる措置を講ずべきか。」こういう趣旨の諮問を申し上げました。審議会でも鋭意御検討をいただきまして、昨年七月御答申をいただきました。 私どもとしましては、その答申の趣旨に従いまして、立法化をはかるべく鋭意作業を進めて努力してまいりました。これが御承知のとおり、簡単なようでございますけれども、いろいろな法律との関係もございまして、この国会に法案を提出予定で準備を進めておりましたのでありますが、最終的にはやはりその間の調整が完了いたしませんで、特に、ことしは法案の提出期限も厳守されたようなわけでございますので、その期限に間に合わなかった、こういうような次第でありまして、ただいまのところ、ちょっと提案ができないというようなかっこうになりましたけれども、しかし、私どもといたしましては、次善の策といたしまして、いわばこの法の空白期間と申しますかそういう間におきまして、現行の法律なり指導でもってできる限りのことを、答申の趣旨、法律の趣旨に基づいて現在とり得るものは指導いたそうということで、これも昨年、現在の宅地建物取引業法におきましても、たとえば不当な誇大な広告を禁止するとか、あるいは契約にあたりまして重要な事項を説明しないとか、それぞれに罰則もございますし、そういったこともございますが、そのほか、特に御決議も御指摘になっておりますような契約解除の際の損害賠償の額、これも極力実際の損害にとどめるようにということでございます。それから、その賠償の時期の問題、これも極力早くやるというふうなことでございますし、あるいはその前受け金の安全の問題でございますが、これはまあちょっと法律をもっていたしませんとできない面もございますけれども、それ以外の面でやはりできることは指導いたします。 なお、いわゆる大手四社と申しますか、前受け金割賦販売をいたしております業者については、諸般の事情を勘案いたしまして、ただいま契約約款の改正をもくろんでおる。 そういったことで、次の機会にはぜひ提案をいたしたいと思っておりますが、それまでの間は、現行の制度のもとでできるだけの指導を続けてまいりたい、こういうように考えております。
○砂田委員 住宅政策が非常に重要な時期でありますだけに、急がなければならないと思うのです。善意の業者がたくさんある中で、限られたごく一部の少数の悪徳業者のために、その善意の企業が非常な迷惑を受ける。消費者保護というたてまえからだけではなくて、住宅政策にいたしましても、民間の建物を建てる能力にあれだけの期待をかけているのでありますから、こういうものにそごを来たすこともまた好ましいことと思いません。具体的に京阪神土地株式会社事件のようなものがありまして、マイホームを夢見た庶民が、そういう何の保護もされていないいまの法令のもとに、ああいう悪質な企業のためにたいへんなひどい目にあっている、これを忘れられては困るわけでございます。新聞等を見ておりましても、京阪神土地に似たようなことが、たくさん各地で起こってきているような状態であります。この京阪神土地のような事件が起こって、ちょうどそういうときに、消費者の側で期待をしていた法案がこの国会に出てこなかった。次の国会には何とか出したいというお話でございましたけれども、次の国会までの間にまた京阪神土地のような事件が起こったならば、建設省は国民に対して申しわけができないではないか。そういうことを感じますので、ひとつ次の国会までの間の行政指導を、万全の方法を考えていっていただきたいことをお願いをしておきたいと思います。 次の国会には出ますか。
○朝日説明員 ただいまの先生の御意見のとおりで、私ども全く同感でございます。したがいまして、この国会には、ただいま申し上げましたような事情で提案に至りませんでしたけれども、できるだけ早い機会に国会に提案したいと思っておりますし、また、その間におきましても、先ほど申し上げましたように、できる限り役所を通じまして、また直接に業界にも指導をしてまいりたい、そのように考えております。
○砂田委員 建設省けっこうです。 厚生省にお伺いをいたします。 まず食品衛生法の関係のことを伺いたいと思うのです。これは経済企画庁がまとめてくれたものだと思いますが、五十八国会での私どものこの委員会での消費者保護行政に関する決議、この後政府がどういう措置を講じてきておられるか。厚生省の食品衛生法に関連のあるものも、資料としてちょうだいをいたしました。拝見をいたしましたから、これは時間の関係で、私ども拝見をして御報告を受けたと理解をいたします。そこで、ずいぶん政令あるいは省令の改正、改善をやってこられましたことを、私ども、皆さん方の御努力に感謝しておきたいと思います。ただ、これだけのことをやっていただいてはおりますけれども、私がまだいろいろ食品衛生法には問題があると思います点を伺っておきたいと思います。 食品衛生法という法律は、第一条で「この法律は、飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止し、公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的とする。」飲食に起因する衛生上の危害発生の防止と公衆衛生の向上、増進というワクの中に限定された法律でございますね。いわば食中毒主体の法律であるわけです。厚生省は、消費者保護行政にこの食品衛生法を役立てていくのだというお考えを変えておられるとは思わない。消費者保護基本法を審議をいたしました当委員会で、食品衛生法にからんで、いろいろ私どももお話し合いを申し上げたのでございますが、そのときの当時の局長、担当課長の御答弁を伺ってみましても、やはり食品衛生法という法律は、厚生省として大事な消費者保護行政上の法律である、そういう御見解であったわけでございますが、そうであるとするならば、今日もその意向が変わってないとするならば、ただいま私が申し上げた第一条のこのワクを、一ぺん根本的に厚生省としては考え直していただかなければ、国民の食生活というものは守れない。そういうふうに、国民の食生活自体の変化が起きているわけでございます。法律の各条で定められている食品及び添加物、器具、容器包装その他の規制を、昨今の消費者意向にこたえていこうとしても、衛生上の危害、公衆衛生の向上、増進、こういうワクから踏み出せないでおられるから、不衛生食品とは取り組めても不良食品とは取り組めない。不良食品に対しては対処する力がない、こういう法律である。そういうふうに、私たちはどうしても思えてならないわけであります。 基本法の成立した五十八国会で、当時の食品衛生課長は、食生活というものは国民の日常生活に密着したものであるということ、食生活がたいへん多様化してきたということ、また業界の側からしても、技術進歩に伴って加工技術が変わって、食品が非常に多様化している、こういう現状からして、衛生上の危害発生防止、公衆衛生上の見地というワクを広げて、健康の保持、国民生活の安全衛生、こういう考え方を加えて、食品衛生法の内容をより広げていかなければならないと思います、こう答えておられるわけでございます。厚生省としては、この姿勢が今日でも同様であって、この基本的な考え方には変わりはありませんね。それをひとつ確かめておきたいと思うのです。
○金光政府委員 食品衛生法は、食品による危害防止を中心とした法律でございます。それで、消費者保護の立場から申し上げましても、危害防止ということが第一であるということは当然だろうと考えております。 そこで問題は、先ほど先生から御指摘がございましたように、国民の生活というものが変わってまいりました。進歩してまいっておるわけでございまして、そういうことで、食品に対しまして国民がどういう要望を持っておるかということから、いろいろと従来検討しておるわけでございます。そういう意味で、昨年におきましても、現在の食品衛生法が危害防止という観点だけでいいかどうかということにつきまして、いろいろと研究は進めてまいっておるわけでございます。 その一つといたしましては、まずは保健衛生と申しますか、危害防止からさらに健康増進的な性格も加えまして、国民が食品について、どういう内容のものであり、どの程度の成分を持っておるかというような、期待する食品は何であるかというようなことで、研究を進めてまいりました。しかしながら、そういう考え方は、従来どおり現在も持っておるわけでございますが、具体的には非常にむずかしい面がございまして、まだ結論を得ていないということでございます。 それから、保健衛生以外の、うそつき食品等の不良食品の問題であります。これにつきましては、一部におきましては、食品衛生法を改正して、そういった面のうそつき食品の標示とか規制とかいったことも扱ってはどうかという御意見もあるわけでございますが、これにつきましては、御承知のように経済企画庁を中心に、食品の関係省の行政の合理化につきましていろいろと検討を進めてまいっておるわけでございまして、現在のところ、そこまで踏み切るという考えは持ってないのでございますが、これは経済企画庁を中心としました協議会におきまして、全般的な問題の体制とあわせて考慮すべき問題ではないか、かように考えております。
○砂田委員 ことばじりをとらえるようですが、国民がどういう要望を持っているか調べている、これはずいぶんおかしな話だと思うので、国民の食品衛生法に期待するところのものはもうおわかりになっているはずですね。この委員会の速記録を、二年ばかり前までさかのぼってずっと読んでみただけでも、おわかりいただけていると思う。いまごろ、食品衛生法について国民がどういう要望を持っているか、また、取り組まなければならない食品はどういうものであるのか、そういう国民の要望を調べておられるというのは、私はたいへん怠慢なように聞こえる。そういうものではないだろうと思うのです。もっと具体的に、こまかいことまで御検討を始めておられるはずだと思う。 そこで、ひとつ各省庁の実施状況の中で、標示のことがございます。標示制度の充実について、たいへん厚生省に御努力をいただきました。四十四年七月に、従来の、当時の基準を改めておられますね。いままで抜けていた容器包装の加工食品についても標示義務食品と、昨年の七月になさった。これは一年、経過措置を置いておられるのですか。
○金光政府委員 標示の規制の改正につきましては、省令改正としましては四十四年七月二十五日でございますが、適用は四十五年七月一日ということにいたしております。その間におきましても、できるものは、できるだけ早くかえさすという方向で指導はいたしております。
○砂田委員 それでは伺っておきますけれども、ここに「最低限、名称、製造者氏名および製造所所在地ならびに添加物を含むものにあっては、その旨を標示しなければならない」、こういうふうに昨年の七月に改正をなさって、ことしの七月一日からこれが実施をされるわけでございますが、最低限これだけのものを書けということであるならば、最低限でない食品、たとえば非常に流通量の多い食品を何か例にあげて、いまここに書かれている名称、製造者氏名、その製造所の所在地、添加物、これだけではなくて、もっと内容標示であるとか、そういったことをきめられたものがございますか。あれば、何かそういったものの例をあげてお示しをいただきたい。
○金光政府委員 この標示の問題でございますが、第一には、容器包装に入れられました加工食品すべてに標示義務を課したということでございますが、その内容としましては、ただいま御説明ございましたように、名称と製造所所在地、製造者氏名、それから添加物——これは、添加物で標示義務のあるものにつきまして、添加物を全部標示させるということにいたしたわけでございます。 それ以外に、製造年月日を標示すべきものを規定したわけでございまして、それにつきましては、冷凍食品とか即席うん類とか、それから容器包装に入れられましたなまめん類、それから調理パン及び魚肉練り製品、それからかん詰めの清涼飲料水、これには製造年月日を標示しなければならぬということにいたしたわけでございます。 それから、標示の義務のあります添加物につきまして、漂白剤と酸化防止剤、発色剤を新たに追加したということでございます。
○砂田委員 いままで全く抜けていた食品を対象にしてこういうふうな改正をなさったのは、この基準の改正ができたのは、たいへんけっこうなことだと思うのです。ただ、消費者が期待をして希望をするのは、この食品は何と何でできているのかという原材料、中身なんですね。そういう情報をこの標示の制度で知りだいというのが消費者意向であります。情報社会といわれるこの世の中で、自分で食べるものが何でできているのかという、そういった素朴な情報も与えられないで食べている。こういう情報を知りたいという消費者意向というものは、私は当然なことであろうと思います。この程度のことすら情報として与えられないのは、やはり法文の公衆衛生上の見地からというそのことばに縛られている、私はそう思うのですが、いかがでしょう。
○金光政府委員 先生の御指摘の点は、私どもは重々その趣旨で、いろいろと研究はしてまいっておるわけでございまして、今後も、そういう方向で積極的な検討をしてみたいと思います。
○砂田委員 まだ現行法ではそういうワクに縛られているけれども、方向としては、いま私が申し上げたような方向で標示の問題も取り組んでいく、こう理解してよろしゅうございますね。
○金光政府委員 そうでございます。
○砂田委員 鯨の肉に牛肉というレッテルを張って売っても、食品衛生法の違反にならないという法律では困るわけなんです。確かに衛生上の見地からすれば、鯨の肉は不衛生な肉ではありません。不衛生な食品ではありません。しかし、やはりそれに牛肉というレッテルを張って売られては困る。どうかいまのような方向で御検討をいただきたいと思うのですが、ひとつ私は局長の御見解を伺ってみたいと思うのだけれども、食品の成分規格という問題と標示という問題を全く切り離して考えることはできないだろうか。すべての食品の成分規格をきめていくなんということは、これは行政上不可能事です。厚生省のいまの能力をもってしてもできることではありませんし、すべての食品の規格、基準を決定をしていくなんということは、それだけの人を一体いつになったら拡充できるか、私は不可能事であるという気がするのです。どんどん新しい食品が世の中に出ていく時代ですから、そこで標示という問題と成分規格という問題をくっつけていくならば、従来のような考え方でいくならば、あらゆる食品の成分規格というものを明確に決定をしなければ標示の強制ができないということに、いままではなってきていたと思うのですね。その成分規格というものと標示の問題を切り離して一ぺん考えたらどうかと思うのは、これは余談になるようですけれども、日本航空のアメリカから日本へ帰ってくる飛行機におすしが出てくる。そのおすしについているしょうゆは、小さなプラスチックのようなびんの中に入っている。その外側はビニールのような袋に入っている。そのビニールの袋に、しょうゆの内容物が全部書かれていますね。日本のしょうゆ醸造メーカーがアメリカへ行って工場をつくって、その工場でつくったおしょうゆだから、内容が全部標示してある。日本のおしょうゆにはそういうものはない。日本のしょうゆについての成分規格というものを、アメリカの政府はきめているんだろうか。その成分規格に基づいての標示を義務づけているんだろうか。ひょっとそういうことを実は考えたわけなんです。日本よりもはるかに食品の標示の制度が進んでいるアメリカでは、一体どういうことになっているのか。あれだけ数多い食品全部についても、成分規格というものをきめているんだろうか。アメリカの行政の能力をもっても不可能なような気がするもんですから、成分規格と標示という問題を切り離して、それぞれに制度化しているんじゃないだろうか、そういう気がいたしましたので、どうなっているものか、御存じだったらお示しいただきたい。
○金光政府委員 アメリカの成分規格と、それから原材料名といいますか、材料の標示の関係でございますが、まことに恐縮でございますが、不勉強で、まだ私詳細存じておりませんが、日本におきましても、実は材料名の標示は、食品衛生法におきましても標示を規制いたしておるわけでございまして、たとえば食肉にありましては鳥獣の種類と、それから、なまガキにありましてはなま食用であるかないかというようなこと、それからハム、ソーセージ、ベーコン類にいたしましても、原材料についての種類別といったようなことはすでに標示をすることになっておるわけでございますし、この考え方も、やはり公衆衛生上という保健上の立場からの考え方で、一応やっておるわけでございます。 そういうことにつきまして、先生の御説明にありましたように、成分規格と材料名という二つの標示の形があるわけでございますが、常にそれを結びつけてものを考えることは、非常にむずかしいのでございます。従来もそういったことでいろいろ検討をしておりまして、カマボコ一つ例にとりましても、何を使っているかというところまでは、かりに言えるとしましても、その成分を区別するということはなかなかできないわけでございます。 さようなことでございまして、今後も、少なくとも原材料名をしっかり標示させるということは、保健衛生以外の問題としても、これは必要な問題ではないかと思います。そういった面は、今後十分検討していきたい。従来もしておるわけでございますけれども、今後も引き続き検討してまいりたいと考えております。 それから、外国の標示につきましては、担当課長のほうから御説明をさせたいと思います。
○小島説明員 私、アメリカの規則、ちょっと存じておりませんけれども、アメリカではFDA規則で、食品については原材料名をすべて書かなければならないということになっております。それから、食品の規格といたしまして、流通いたします上で重要な商品につきましては、規格を定めております。たとえば乳製品のようなものは、ちゃんと規格がきまっております。 それで、原材料名の標示でございますが、たとえばマーガリンなんかが入ったお菓子があるといたしますと、マーガリンもまたいろいろなものからできておりますが、そういった場合には、マーガリンには規格がきまっておりますから、規格がきまったものを使った場合はその名前を書けばよいということになっておりますので、その製品としてはマーガリンと書くことになっておりまして、マーガリンの中に入っておる油とか乳化剤、そういうものは書く必要はない。規格のきまっておりますものは一つの名前として採用する。そういうもので、たとえばチョコレートが最終製品でございましたら、チョコレートには、マーガリンと砂糖とチョコレートリカーというふうに書けばよろしいということでございます。とにかく、使いました原材料を全部書くというのが原則でございます。
○砂田委員 担当課長のお話を伺うと、その程度のことは、日本の厚生省、できそうなものじゃないでしょうか。できないでいるというのは、衛生上の見地からということばができなくさせているだけであって、問題はそこだけだろうと思う。やれることでしょう。いまもおっしゃったように、今後も、衛生上の見地からとは書いてあるけれども、砂田先生がおっしゃったような方向でやっていきますというお答えであるならば、その衛生上の見地からというワクにとらわれないで、内容物を標示する、これはやれそうな気がするのだけれども、どうですか。
○金光政府委員 アメリカの法律は、公衆衛生上の問題と、それから不良食品も扱っておるわけでございますが、そういうことで、先ほど課長が説明したようなことだろうと思うのでございます。したがいまして、公衆衛生上の立場からの材料名の標示、それにプラス次には健康増進と申しますか、そういった面からの原材料名の標示の問題、ここまでは、私どもとしては何とか考えたいということでやっておるわけでございますが、それ以外の不良食品ということになりますと、先ほど申し上げましたように、農林省におきましても農林物資規格法がございますし、それから、公正取引委員会で不当表示等の取り締まりをやっておいでになるわけでございます。これは経済企画庁中心に現在検討を進めておるわけでございます。そういった中において結論を得たい、かように考えておるわけでございます。
○砂田委員 景表法やJASに、食品衛生法担当のあなたが期待されたのでは困る。そういまから逃げ腰では困る。三法の関連のことは、後ほどもう少し私も伺っておきたいと思いますけれども、少なくとも内容物の標示というものは、これは食品衛生法でやるべきものだと思う。JASの使命と違うような気がする。景表法というものは、問題が起こったときに、それを措置する法律である。いまも小島課長の御説明を伺ったが、私はそれくらいのことは、衛生上の見地からということばにこだわりさえしなければできることだ、という気がするのです。御検討いただけることだと思いますけれども、私どもは二年間、検討するんだ、検討するんだという返事を聞かされてきているのです。待ちかねた党からは、おれのほうでやるといって、法案の準備も行なわれているようなことも伺っておる。待ち切れないですよ。国民生活優先の時代が一九七〇年だというけれども、国民生活優先というのは、何も地方道を改良したり、下水道を整備するだけではない。やはり国民生活の質の向上を考えていかなければならない。国民生活の利便の点も考えていかなければならないことですから、検討をなさるように伺いましたけれども、いつまで検討なさるのですか。いつごろそれの答えをお出しになりますか。
○金光政府委員 御指摘のように、ここ一、二年来検討をいたしておりまして、非常におくれておるわけでございますが、近々には結論を出して、次の国会におきましては必要な措置は行なうということはいたしたい、かように考えておるわけでございます。
○砂田委員 次の国会までには措置をするという答弁でございまして、私は期待をして待っております。 なお、農林省、公正取引委員会等の関連のことを、あとでもう少し厚生省にも伺ってみたいと思います。 それでは次に、相乗毒性、慢性毒性、これの研究は、どこで、どのように行なわれておりますか。
○金光政府委員 相乗毒性の問題でございますが、これはなかなかむずかしい問題でございまして、添加物等の安全性につきましても相乗毒性というものを考えまして、動物実験におきまして安全許容量を出す。それに対しまして百分の一とか百分の一以上の安全率を見る、こういうふうなことで、相乗毒性の問題に対する予防施策をとっておるわけでございます。日本におきましても、これにつきましてはまだ研究というものがないわけでございまして、昭和四十五年度におきまして研究に着手いたしたいということで、食品に関します研究費三千五百万円を予算化していただいたわけでございます。その中におきまして、添加物等の相乗毒性等を研究いたしたいと考えております。国立衛生試験所を中心に、関係大学の御協力も得てやってまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○砂田委員 いま三千五百万円のお話があったのですが、当委員会で同僚委員から、三千五百万というわずかな金で何をやるんだというような御質問が前にあったようでございます。あの三千五百万円というのは予算のどういう費目、どういう名称がついていたか、私、覚えておりませんけれども、年度途中で不測の事態が起こった場合に、すぐにもその問題と取り組めるための研究費というんですか、そういうふうな予算というふうに私は理解をしていたんですけれども、相乗毒性、慢性毒性という基本的な問題をこの三千五百万円でおやりになるのですか。
○金光政府委員 特別な緊急の場合にもこの中で使用したいと考えておりますが、基本的な、当面の、また今後予想される食品の問題につきましても、この中で研究していきたいということでございまして、三千五百万円では必ずしも十分とは言えないかもしれませんが、初めての科目として研究費を設けていただいたわけでございます。 そういうことで、当面考えておりますことは、添加物等の相乗毒性の問題、それから、たとえば家畜の飼料等からによりますいろいろの問題が出ておりますので、そういったような問題等は基本的な問題として、また当面の問題でもございますので、こういった問題を研究してまいりたい、かように考えております。
○砂田委員 相乗毒性と慢性毒性の研究というふうなことは、非常にじみな仕事でありますから、国立衛生試験所の方もあまり興味を持っていただきにくい仕事じゃないかと思うのです。それだけに、厚生省としてはよほど腹をきめて、人の確保、相乗毒性、慢性議性の基本的な根強い御努力を続けていただかなければならないと思う。お願いをしておきたいと思います。 それからもう一つ、これはもう御答弁は要りませんけれども、一度許可をした添加物に、許可をしてからどこかで異状が発見された、そういう場合に、その許可の取り消しができるということはいまの食品衛生法にはない。そういう規定がなくてもできるのだというお話もありますけれども、やはりこれは明確にしておかれるべきだと思うのです。五十八国会で私どもが議論をいたしましたときも、当時の局長は、法的に明らかにしておくのが妥当でございましょうという御答弁があったわけでございますけれども、食品衛生法の検討の中には、必ずこれを入れて御検討をいただきたい。 それから、製品検査のことを伺っておきたいと思いますけれども、食品衛生法の第十四条で、製品検査を行なう対象として「食品、添加物、器具又は容器包装の製品」ということが明確になっているわけです。ところが、政令では添加物だけに限定をしてしまっている。公衆衛生の見地から必要がないという見解であるのですか。もしもそうであるとするならば、ユリア食器のような問題を再び絶対に起こさないという、そういう確信がおありになるのかどうなのか。
○金光政府委員 御指摘のような法律と政令の形になっておるわけでございますが、これは特に必要なものにつきまして政令に規定しておるわけでございまして、もちろんその他のものにつきましても、必要なものにつきましてはやはり政令で規定していくということが必要であろうと思いまして、この問題につきましては、今後も検討いたしまして、必要なものにつきましては規定していきたい、かように考えております。
○砂田委員 ただ、必要なものについてはということを伺っているので、昭和二十二年にできた食品衛生法が昭和四十五年まで、添加物以外の、食品や器具や容器や包装、そういったものは必要がないという見解で今日までこられたのですか。私が率直に伺いたいのは、いまのような厚生省あるいは地方公共団体の行政能力では、製品検査なんということは、法律には書いてあるけれども、それを政令できめて検査をするだけのそういう能力は与えられていない、そういうことであるのかどうかということを伺っておきたいのです。必要があればとおっしゃったけれども、ただいまも申し上げたように、具体的な例を言えば、ユリア食器のような問題が出たでしょう。国民に危害をまさに加えたんですね。その製品検査をやってない。政令できめていない。それを必要がないという御判断は、私はないと思うのですよ。必要だとは考えておられると思う。そうではなくて、いまの厚生省なり地方公共団体、保健所、そういうところには製品検査をやるだけの能力というものが与えられていないのだ、人と金がなくてはできないことなんだというふうに考えておられますか。
○金光政府委員 当然政令で規定すべきものは、これはしなければならぬと思います。しかしながら、実情におきましては、先生の御指摘のように、検査能力においても必ずしも十分でないという状態ではございますけれども、しかし、これはやはり政令で、検査すべきものはしなければならぬ、かように考えております。 それで、一般的には地方の都道府県の、あるいは政令中の食品衛生監視員が収去いたしまして、衛生研究所等で検査するということによって危害防止をはかっていっているわけでございますから、それとの関連におきまして、やはり時代も進展してまいりますと、さらに高度なる検査も必要だという問題も出てくることは当然考えなければならぬことでございますので、こういった問題はやはり十分検討しなければならない問題だろうと思います。今後十分検討いたしたい、かように考えます。
○砂田委員 そういう問題が出てくるだろうというふうな御答弁でしたけれども、ユリア食器の問題が起こったとき、製品検査というものをやっていたらこういう事件は起こさないで済んだなという、そういう実感をお持ちにならなかったのですか。
○金光政府委員 私自身、そのとき当事者ではないのでございますけれども、やはり公衆衛生関係者といたしましては、製品検査をしっかりやる、すべてのものについてやるということが、それは一番厳密なる検査にはなるわけでございますが、しからばどの範囲にしぼるかということは、やはり一般的な監視業務とあわせまして考えていかなければならぬ問題だと考えておるわけでございます。
○砂田委員 やはり必要だということをあなた方も考えておられると思う。すべての製品なんということはできることじゃないですね。重点的なものについてはやはりやられるように、政令でちゃんときちんとしておかれるべきだと思う。それをきめておられないのは、とてもそれだけのことをやれないいまの現状じゃないだろうか、私はそうとります。そこで、あなた方の力がそこまで確保されていないという一つの問題点として、われわれもこれからの研究の一つの問題点にしておこう、こう考えます。その問題については、御答弁はけっこうです。 いま食品衛生監視の問題が出ましたから伺っておきたいと思いますが、消費者保護基本法ができてから今日まで、国家公務員としての食品衛生監視員、これが輸入食品の監視等に当たっておられますけれども、どういうふうに充実されてきたか、輸入食品の監視、検査率はどう変化してきているか。それから、地方公務員としての食品衛生監視員が、消費者保護基本法ができてから今日まで、どういうふうに増員がされてきているか、この二点を伺っておきます。
○金光政府委員 国家公務員の食品衛生監視員は、輸入食品の監視をいたしておるわけでございますが、御承知のように十一の検疫所に監視員を駐在させまして、検査いたしておるわけでございます。人員にいたしまして二十名でございます。四十二年度に十九名でございましたが、一名増員で、四十三年度から二十名ということになっております。それで、輸入件数は若干ずつ増加いたしたようなことでございます。したがいまして、検査率におきましては、四十一年度が五・八%、四十二年度が四・三%、四十三年度が五・五%というようなことで、大体数字としては横ばいのような状態ではございますが、輸入検査につきましては、やはりどうしても今後、輸入量がだんだんふえてまいっておりますので、人員増といったようなことにつきましても十分考えていかなければならぬ問題だと考えておるわけでございます。 それから、地方の食品衛生監視員でございますが、これは四十三年末の現在でございますが、五千四百九人ということでございます。これは兼務者を含めておりまして、四十三年末で、専任者は九百十二名ということでございます。そういうことでございまして、これも、最近食品対策の強化に対しましては人員が十分でないということで、その増員につきましていろいろと努力をいたしておるわけでございます。 それで、この全国の食品衛生監視員は、交付税の対象職員になっておるわけでございます。交付税の積算人員の増員等も、若干ではございますが、はかってまいったということでございまして、四十一年末が、百七十万の標準団体につきまして三十六名でございますけれども、四十四年では三十九名、それから四十五年では四十四名というように、交付税の対象職員の増員もはかってまいっております。それから、最近特に食品問題が社会問題としても提起されましたので、各府県におきましても非常に努力してまいりまして、四十四年度におきましては、これはまだ最終の数字を得ておりませんけれども、二百名くらいはふやしてきておると考えております。四十五年度におきましても、ある程度の増員をはかりつつあるというような趨勢でございます。しかしながら、まだまだこれは不足でございまして、今後も増員をはかつていかなければならぬ問題だろうと考えます。
○砂田委員 保健所の監視員もことし二百名、またさらにふやすとおっしゃるけれども、二百名といっても、一県に割ってみればほんとうにわずかであります。これも増員を御努力願っていかなければなりませんけれども、新しい輸入食品の検査、監視がやかましく議論されながら、消費者保護基本法が通ってから今日まで、増員したその数字が一名——輸入食品というものはどんどんふえておりますから、いま数字もお答えをいただきましたけれども、検査率というものは減ってきていると思うのですね。おそらく五%以下になっている。九五%の輸入食品というものは無検査、監視なしにまかり通って、輸入食品こそ危険な食品だという感じがしてならないのです。 どうもお役所の増員の問題はたいへんむずかしい。あなたのところだけで解決できることではありませんけれども、ここにも国民生活を優先しない行政が一つあらわれている。やはり財政当局に対して、もう少しあなたのほうでも御熱意を持たれるべきだ。財政当局の理解を深められる御努力が足りないような気がするのです。横浜、神戸という港も二人か三人しかいないと思う。これだけ航空貨物がふえてきているのに、東京羽田国際空港に一名、大阪国際空港はなし。こんなことで厚生省が国民の衛生上の見地からも、国民の食生活を守るその職分を果たしておられない、こういう状態は、私はまことに不満足であります。これの増員について一そうの御努力をお願いをしておきたいと思うわけであります。 いろいろ御答弁を伺っておりますうちに、食品衛生法上の新しい問題点も出てきたような気がいたしますが、いずれにいたしましても、現行法上むずかしい点はありましょうけれども、国民の食生活を守るという方向で、一切の食品衛生行政を担当してもらいたい。われわれも引き続いて、食品衛生法の中に消費者意向を反映させる努力を続けてまいります。 次に、栄養改善法のことをちょっと伺っておきたいのですが、人形マーク、栄養改善法の中の特殊栄養食品の人形マークというものが、品質のきわめて低いものに人形マークがあるのを、私たちは市中で見かけるわけです。どうも人形マークというあのマークが、販売手段に利用されているだけではないかと思われるような人形マーク商品が多い。消費者保護基本法の議論をしたときにも問題になったわけでございますけれども、その後人形マークというものをどういうふうに扱っておられるか、伺っておきたいと思います。
○村中政府委員 栄養改善法にございます特殊栄養食品のことでございますが、御指摘のとおり昭和二十七年以来、特殊マークとして栄養食品のレッテルに張らせております。これは昭和四十年、四十一年ごろ、一番多いときで、商品の数にして千二百件をこえたこともございます。その後私どもといたしましても、機械的な操作ということよりも、実質的に栄養改善にかなうような、そういう食品にレッテルが張られるような指導をしていくというふうな観点がございまして、栄養審議会にもはかりまして、許可してまいります栄養食品の内容についての御検討をいま願っております。四十四年度の末、ことしの三月末で約半分近い、七百九十品目くらいが整理されております。 これは考え方といたしましては、やはり国民栄養調査の結果、たとえばビタミンのA不足あるいはB1、B2が足らない。これは何らかの食生活の改善をはかつて補う必要があるというふうな観点に立っておるわけでございまして、したがって、常時、年間を通じて国民のからだの中に必要な、不足している栄養素が入るというふうな食品が適当じゃないかというふうな考え方で、端的に申し上げますと、たとえば主食的なもの、あるいは嗜好品にしても年間を通じてとられるような、そういう形のものを中心に何とか方向を向けて整理をする必要があるのではないかというふうな私どもの考え方を申し上げまして、現在、栄養審議会で検討をいただいております。
○砂田委員 方向はまことにけっこうです。それで、いつごろ結論をお出しになりますか。
○村中政府委員 二月と三月にそれぞれ一度ずつ審議会を開いております。新年度になりましてからまだ開いておりませんが、なるべく早い機会に審議会を開きたい。審議の促進を私からも審議会にお願いいたしまして、結論がなるべく早く出るようにいたしたいと思っております。審議会の問題でありますので、いつまでというふうなことはちょっと申し上げかねます。
○砂田委員 今年中に出ますか、審議会の答えは。
○村中政府委員 私どももそういうふうな期待を持っております。
○砂田委員 できるだけ早くひとつやつてください。方向としてはまことにけっこうだと思います。そういう考え方で、ひとつ取り組んでいただきたいと思います。人形マークがついていれば、学童なんかに買ってやろうという意欲を消費者に起こさせる。ところが、着色剤その他添加物、非常に好ましくないようなものがたくさん出回っておりますから、いまお答えいただきましたような方向でぜひひとつ、できるだけ早くお答えを出して整理していただきたいと思います。 次に、薬のことをお伺いしたいと思います。 経時変化がしやすいと思われる内服液剤等の有効年月あるいは製造年月日をつけたらどうかということを、私たちは当委員会で決議をしておりますけれども、厚生省で御努力を願っておると思うのですが、いつごろこれは実行なさいますか。
○加藤(威)政府委員 内服液剤に関する有効期限の問題でございますが、私ども、内服液剤の中でも特にビタミンB1とCというのが経時変化を起こしやすいということでございますので、昨年国立衛生試験所におきまして、一年間ビタミンB1とCの経時変化について実際に検討を行なったのでございます。その結果につきましては、結局同種の医薬品でありましても、メーカーが違いますと、同じビタミンB1あるいはCでもそのこわれ方の早いおそいがある。メーカーによって、同種の製品でも非常にばらつきがある。これは技術の格差によるものだと思いますけれども、そういうことで、一律に有効期限をつけることがいいかどうかということについて、もう少し私どもとしては検討いたしたいということでございます。 場合によりましては、これは一律に有効期限ということではなくして、メーカーのほうから自主的に、私のほうの製品は二年もちます、あるいは一年もちますということで、メーカーのほうに責任を負わせて、それを厚生省のほうで認定するというやり方もあると思うのです。あるいはまた、有効期限ということではなくて、製造年月日を書かせるということも一つの方法ではないかという感じがしておるわけでございます。それにつきまして、いろいろ業界その他とも、どういう方法でやるかということについていま検討中でございまして、結論を出すまでに、いましばらくの時間をおかしいただきたいと存じておるのでございます。 しかし、その間におきましても、私どもは医薬品の監視体制の強化というのをはかりまして、できるだけ不良医薬品というものが出回らないように最大限の努力はしてまいりたいというぐあいに考えます。
○砂田委員 経時変化をするものではないであろうかという消費者の不安が非常に多いのです。経済企画庁のモニターも公正取引委員会のモニターも、それぞれ経企庁なり公取なりにいろいろな意見をはね返さしてきておる。このモニターの意見の中では、そういう問題が非常にたくさんはね返ってきておるわけですね。経時変化をするのだということは、薬事審議会で御検討の結果明確になっているのだから。ただ、その実行は、お答えのとおりになかなかむずかしい問題があると思います。りっぱなメーカーのものならば長くもつだろうけれども、そうでない、施設があまりりっぱでないメーカーのものは早く変化をするだろう。そういうことは非常にむずかしい。取り扱いは非常にむずかしいと思いますけれども、そういう消費者の不安が大きいだけに、できるだけ早い時期にひとつそういう答えを出して——私は、製造年月日でも有効期限でも、どちらでもいいかと思います。ただ、その場合に、消費者にわかる表示をしてもらいたい。符号であっては困る。これは食品衛生関係にも、またJASのほうにもお願いしておきますけれども、そういう製造年月日等を書く場合は、XだのYだの、消費者にわからないような符号はもうやめて、だれにでもわかる日本語で書いていただきたい。お願いをしておきたいと思います。 それから、再販売価格維持契約の問題で、再販制度の上に乗っておる医薬品は、容器等に小売り価格を明示させるという問題がありましたが、これはどうなっておりましょうか。
○加藤(威)政府委員 再販価格に乗っておる医薬品について小売り価格を明示させるということにつきましては、私どもも積極的に業界を指導しておりますが、残念ながら、まだ完全に小売り価格が書かれておるという段階までに至っておりません。大体半分ぐらいは書いておりますが、なお五〇%程度は、小売り価格の書いてない医薬品が出回っておるということでございますので、今後とも小売り価格を明示するか、あるいは何かカードでも、プライスカードか何かを置くとか、商品それ自体に明記するのが一番いいわけであります。とにかく消費者に値段がはっきりわかるような措置を講じてまいりたいというぐあいに考えます。
○砂田委員 五〇%は実行されてないという、その五〇%というのはメーカーによってですか、薬品によってですか。
○加藤(威)政府委員 私が申し上げましたのは、薬品全体のうちの五〇%であります。
○砂田委員 メーカーによっては、自分のところの製品に全面的に表示をしておるメーカーもあるけれども、また、メーカーによっては、自分のところの商品に全面的に表示をしない、そういう事態が出ておるわけですか。
○加藤(威)政府委員 御指摘のとおりであります。
○砂田委員 わかりました。 それでは、再販の問題を伺いましたので、もうちょっと再販の問題を伺っておきたいと思うのですが、独禁法第二十四条の二に定められた再販売価格維持契約というこの制度は、商品の品質の保持向上、よりよい新製品への研究開発意欲の向上など、消費者、企業双方にとって相当大きな法益がある、私はそう認識しております。その一面、運用よろしきを得なければ、高マージンや高価格が維持をされて、販売業者間の競争が制限されるおそれもまたある。制度そのものは小売り価格硬直化要因となる制度では、あの法律を読む限り、ないという理解を私はしておる。メーカー間の小売り価格競争というものは、再販の制度に乗っていても、自由に価格競争は行なわれる仕組みになっている制度であるはずでございます。しかしながら、独禁法の第二十四条の二は、この再販の制度に不公正な取引を許しているのでは絶対にない。 公取も一緒に聞いておいていただきたいのですが、最近の再販制度のいろんな問題は、公取の指定を受けて、この制度をもって、商取引契約を結ぶ企業の一部に、あるいは商品の一部に、独禁法でいうところの不公正な競争や不公正な取引と思われる行為を伴ったものがあるところに、批判的な世論の高まりが出てきた、そう私は考える。薬品の一部にこういう実例がありますね。たとえば、取引相手の販売量の多い少ないによってきわめて大きな格差をつけて、リベートや現品添付を行なっている。格差の大きさによっては不当な差別対価です。まさに不公正取引。またそのほかにも、メーカーが流通業者に対して過大なリベートを支払ったり、過大な現品添付や過大な賞品や過大な旅行サービスなどを行なうことは、メーカーが流通業者にそれだけ安売りをしていることだ。みずから安売りをしておきながら、小売り価格を維持させるというのは不当である。公取へ届け出をされた小売り価格を維持させながら、メーカーが流通業者に対してのみこのような形での価格競争をしていることこそ、消費者不在の行政といわなければならないと思うのです。まさに独禁法二十四条二項のただし書きに禁じてある行為、「消費者の利益を不当に害する」行為といわなければなりません。そういう実例が薬にあるという気がする。制度としては、元来、メーカー間に小売り価格競争が自由に公正に行なわれるはずの再販制度であるにもかかわらず、このようにして、結果的に公正で自由な競争が阻害されているのではないか。ごく一部の企業、ごく一部の商品が間違った再販取り扱いをするために、消費者もまた善意の企業も、再販制度というその法益を失うことになりかねない状態になってきている。 そこで、これは公取に伺いたいと思うのですが、一昨年公取は、再販の商品の洗い直しをなさいました。このときにもこういう議論があって、一〇〇%現品添付というようなことがあるんじゃないか——これはまさに、ただし書きで禁じている行為なんです。そういったことで、再販が正しく適用されているかどうかの調査を始めておられると思うのですけれども、その調査はどうなっておりますか。一〇〇%現品添付というものが発見されているのかどうか、伺いたい。
○吉田(文)政府委員 お答え申し上げます。 先生いまおっしゃいました調査は、現にいたしております。それで、独禁法二十四条の二のただし書きで、かりにたとえ商品が適用除外として指定されておりましても、個々の契約においてその過当な、つまりメーカーが販売業者に対して過大なマージンのほかに、リベート、現品添付あるいは景品つき販売を行なっている、そのわりには小売り価格はちっとも下がらない、これは消費者の利益を不当に害するんじゃないかということで、私どもといたしましても、マージン、それからリベート、現品添付、景品つき販売等につきましての実情を、昭和四十四年の五月に、指定商品全部につきまして——会社は二百二十五社でございます。医薬品に限らず、化粧品、それから石けん、洗剤、歯みがき等のメーカーに対しまして調査をいたしております。現在大体集計が終わりつつあるところでございます。 その実態の調査によりまして、はなはだしいマージン、リベートあるいは現品添付、小売り価格の——まだ中間の段階でございますけれども、中には一〇〇%をこえているものもある。そういうものは、明らかに消費者の利益を不当に害するんじゃないかというふうに、これは委員会として決定したものではございませんが、私はそう考えておりますので、そういうものは適用除外を受けられないというふうに考えて、この集計がきちっとまとまり次第、そういう方向で結論を出していきたいというふうに考えております。
○砂田委員 私は、再販の問題を私なりの考え方を申し述べながら、いま公取委員会から調査の実情を伺ったわけですが、いまの吉田さんのお答えでは、現品添付一〇〇%というものもあったということでございます。集計が終わったそうですから、いずれ、もう少しこまかいことを伺えるときが間もなく来るとは思うのですけれども、これに対して、厚生省薬務局ではどうお考えになっておられるか。こういうものをあなたのほうでも厳重に規制をする、そういった行政指導をなさるべきだと思いますけれども、私は、再販という制度は消費者、企業双方に法益のある制度だと思いますけれども、ごく一部のそういう企業のために、この法益が根底から失われてしまうということであってはならないと思います。それだけに、ただし書きで禁ぜられている行為を再販に便乗して行なっている企業に対しては、厳重な姿勢で臨んでいただかなければならぬと思いますけれども、厚生省自身は、公取の調査が進んでいることも御存じだろうと思います。その段階で何か措置をなさいましたか、これから何らかの措置をなさいますか、御所見を伺っておきたいと思います。
○加藤(威)政府委員 再販制度の考え方につきましては、私ども、先生のただいまお述べになりました御意見と全く同様でございます。遺憾ながら、薬の一部につきましては、ただいま公取のほうからの御指摘もありましたように、相当過大の添付をやっておるという事例もあるやに、私ども聞いておるわけでございます。まことに遺憾だと存じます。 この問題につきましては、私どもも再三業界のほうに強く申し入れをいたしております。それで業界のほうも、このままの形では薬全体に対する国民の信頼も失われる、それから、再販制度それ自体が全面的に、薬から適用が除外されていくというようなことにもなりかねないということを、業界のほうも自覚し始めまして、ことしの一月でございますが、流通問題について七十社のおも立ったメーカーの社長が集まりまして、そうして、そういう現品添付あるいはリベート、あるいは海外旅行への招待、そういうものについて大いに自粛をしようという、相当強い申し合わせをやっておるというのが実情でございます。 それで、その後次第にそういう過大な現品添付、リベートというものが自粛されておるというぐあいに、私ども承知しております。しかし、中にはまだ、相当そういうことをやっておる向きもあるようであります。あらゆる機会をつかまえまして、また公取との連絡を十分とりまして、そういうもののないように強力な指導をやっていきたいというふうに考えております。
○砂田委員 公取の調査で、そういったただし書きに禁ぜられている行為が明確になれば、これは処分をしていただきたい。公取にも厚生省にも、厳重な姿勢で臨んでもらいたい、こうお願いしておきます。薬務局の関係はけっこうです。 次に、農林省に、農林物資規格法のことを伺っておきたいと思います。 この国会に農林物資規格法の一部改正を提出しておられるのですが、私どもも、JAS規格の品質基準の拡大、等級別基準を設定すること、輸入物資も対象品目にすること、表示制度の充実、表示方法の明確化、監視体制の強化、こういったことを五十八国会で決議をしておるわけであります。この五十八国会で私ども委員会が決議をいたしましたことが、今回の農林省が国会に提案をされました農林物資規格法一部改正の中に十分織り込まれているかどうか、まず伺っておきたい。
○小暮政府委員 消費者基本法の際の御決議の農林物資規格法にかかわる部分につきましては、今回の農林物資規格法の一部改正並びに農林省設置法の一部改正、両方の法案の中に、私どもとして可能な限り御指摘の御趣旨を織り込んだつもりでございます。
○砂田委員 これは農林水産委員会にすでに付託されておることでありますから、これは私も通過成立に期待をしておりますが、そこで、私どもの五十八国会での決議にも、食品衛生法、農林物資規格法、景表法を通じて、食品の表示制度が海外諸国に比してもおくれをとっておる、統一的な観点から食品の表示に関する制度のあり方とその運用について根本的な再検討を早急に行なう、こういう決議をしておるわけでございますが、食品の表示ということについては、どこの役所がその責任を良うのか、いまだに明確ではない。厚生省の担当局長も、私が伺っておりますと、JASに期待をなさったり、景表法に期待をなさっている部分もある。どうもこういった問題をここ二年間勉強してきた私どもでもわからないのですから、ましてや、一般の消費者には非常にわかりにくいと思う。 そこで、食品衛生法、農林物資規格法、景表法、それぞれ特異の目的と領域を持っておられますね。これは私にも理解ができるところなんです。そこで、当面、これを簡単に統一したり、行政機構を一本にして処理をしろとは、私は言いません。残念ながら、一本にして処理するだけの能力を持ったお役所はないと思っておる。財政的に、また人的構成の面から、また地方公共団体の能力のこともあわせ考えても、一本で処理する役所をつくるということは現実問題としてはなかなかむずかしい。いつのことになるかわからない。しかしながら、この三法は、今日では、食品関係を通じての消費者保護をはかることを究極の目的にしているものであることには、御異論はないと思うのです。 そこで、食品の品質規格を明確に設定する、これが一つ。表示制度を整備する、これが一つ。不良食品の製造、販売を厳格に禁止していく、これが一つ。こういう三つの項目に消費者の希望をしぼって、二省一委員会がそれぞれ持っている法律を、あなた方が御答弁になったような考え方で、改正するものは改正をする、運用を改善するものは改善をする。いままでわが省がここまでやってきたことだが、この部分は向こうの役所に譲ったほうがいいだろうというような謙虚なお気持ちも持っていただきたい。その部分は、いままでおれのほうはやっていなかったけれども、そういうことなら自分のほうでひとつ責任を持とうという積極的な姿勢も、またとっていただきたい。いずれにしても、ただいまの消費者意向を知らないわけではない皆さんですから、消費者の食生活に心配をかけない行政が、二省一委員会それぞれ合わせていけば必ずやれる、責任が持てる、こういう決心と自信が——二省一委員会で明確に責任を持っていけますという御答弁がいただけるかどうか、ひとつ農林、厚生、公取の順でお答えをいただきたいと思います。
○小暮政府委員 お説のように、農林物資規格法の発生の沿革から見ますと、初期には比較的直接消費に関係のない合板とかかんてんとかいうようなものから発足したものでございますから、規格を明らかにするということにかなりの努力をいたしましたが、表示の問題につきましてはややおくれておったということは、私ども率直に自覚いたしております。 その後、昭和三十五年以降、急激に加工食品がふえてまいりました。その面からさまざまな具体的な問題が出てまいりましたので、農林物資規格法の考え方を、次第に加工食品のような、消費者が内容を識別しがたいものについて、これを経済的に選択なさる場合、十分の基準を与えるという点に力点を置こうというふうに、運用を改めてまいってきております。したがいまして、最近では加工食品については、成分規格の問題のほかに、表示の基準というものを特にJASの告示の中に明確にするようにいたしております。農林物資規格法は、消費者の選択に資するという観点からいきますと、比較的制約なしにいろいろなことが書けるはずの法体系でございます。ただ、学問的にこれを確認しがたいようなものまで織り込みますと、かえって消費者を惑わすこともあろうかと思いますので、それらのことを十分勘案しながら、できるだけ明瞭に内容、品質を表示するようにつとめてまいりたいと思っております。 その際に、たとえば製造年月日一つとりましても、実は農林物資規格法が加工食品について考えております場合には、味が落ちないという限界を一応頭に置きまして、製造したあと、たとえば二週間はだいじょうぶ、あるいは二カ月はだいじょうぶというようなことを頭に置いてものを考える。ところが、食品衛生という立場から考えます場合には、これ以上置いたらからだに毒ですというようなことがたぶん限界になるであろう。ですから、製造年月日を書くという点は、物理的には全く同じ行為でありますが、そのことの法律がわらう意図は、やはり制度においてそれぞれ若干違う。一例を申しますと、そういった点で、すべての表示を一つの法律でやってしまうわけにはいかないわけであります。 しかし、同じようなものについて、別の意図でそれぞれの制度がタッチするということでございますので、関係の役所と私ども十分な連絡をとって、見やすい場所にきわめて整然とした形で表示をするということについて、今後できるだけ努力をしたいということで、具体的な事例もすでに幾つか出てまいっております。これらの努力をいたすことによって、表示の問題については、それぞれ異なった制度を打って一丸として内容をよくしていくことは、十分可能であるというふうに考えております。
○金光政府委員 先ほど御説明申し上げました繰り返しになりますが、現在の危害防止の観点から、さらに保健衛生という立場で検討するということは、これは当然やらなければならぬ問題だということでございますが、一般的な不良食品ということにつきましては、先ほど来申し上げましたように、関係省寄っていま検討しておる段階でございますので、これと関連して考えていく、こういうふうに考えます。
○吉田(文)政府委員 公正取引委員会といたしましては、表示制度の整備、これは景品表示法の運用ということにかかっているわけでございますが、ことに景品表示につきましては、従来から公取はこれに重点を置いてやっております。公正競争規約違反の者に対しては排除命令ということで、公正競争規約も、食品につきましては現在まで十三件が、すでに表示の規約に関する大部分を占めるという状態になっております。 それで公正競争規約の中におきましては、やはり原材料、食品名、合成添加物、それから製造方法、内容量、製造年月日等、消費者の選択にとって重要な事項は全部書かせるようにいたしております。ただ、アウトサイダーの問題がございますけれども、アウトサイダーに対しましても、われわれといたしましては、公正競争規約ができていて、そのアウトサイダーで違反があるというものに対しては、直接景表法を適用していくということ等々で排除命令を出しておるわけであります。 表示の義務づけ、製造年月日等、それを書かないことが直ちに不当表示ということにはならないわけでございますけれども、その点につきましては、景表法四条一号、二号の違反ということには直ちになりませんけれども、三号という規定がございまして、誤認のおそれがある、それでもって公取は公示を出させるということになっておりますので、もしアウトサイダーで、そういう製造年月日あるいは食品添加物というものを出さない、書かないということが、消費者の商品選択にとって重要な意味を持つという場合には、これは景表法第四条三号で規制をしていきたいという方向で、現在検討をいたしております。 それから、われわれ公正取引委員会といたしましては人員も予算も限られているわけでございまして、表示全体の問題をわれわれで処理がとてもできかねるということでございますので、規格の問題あるいは衛生の問題等は、農林省、厚生省緊密な連絡をとりまして——食品法ができれば、もちろんそれに基づいてやっていくということでございますが、それまでの間におきましても、われわれとしてはできるだけのことをすると同時に、ほかの関係各省に対しては、こうしたらいいじゃないかというような意見も申し上げまして、十分に三者が協力すれば表示の問題はやっていけるんじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
○砂田委員 経済企画庁が世話役のようなことをなさって、関係各省集まってこの問題の検討を続けておられるように承っております。問題は、重なるところがあるのはまだいいと思うのです。こぼれがないようにしていただきたい。不良食品だけはこぼれちまったというようなことになったんでは困るわけですから、こぼれがないように、ひとつ皆さんで具体的な答えを出していただきたいと思うのです。 消費者保護基本法というものは、新しい時代の消費者行政の方向を、議員でこれは立法したものでありますから、あなた方に国会が指示をした、そういう性格の法律でございます。具体的な内容の実行案まで私どもが口出しをするのでは、あまりにも行政当局として情けないだろうと思う。従来、産業官庁といわれてきた役所も、国民生活優先の行政に意識革命をやった一九七〇年代といわれるようになっていただきたい。これは、与党議員の切実なる願いでございます。三者の考えを統一して、消費者の食生活をこのようにして万全の守りをするんだという具体的な答えを、それぞれ必ず出していただきたい、お願いをしておきたいと思います。 農林、厚生はもうけっこうなんですが、一つだけお願いをしておきたいと思いますことは、これは、委員長にもお願いしなければなりませんが、各省が持っております審議会等の構成メンバーを、リストにして当委員会にお出しをいただきたい。私どもが知りたいのは、そういった審議会等に消費者代表はどれだけ入っているかということを知りたいわけでございます。したがって、各省の消費者行政に関係のある審議会全部の委員の構成メンバーを、この人は消費者代表だというまるをつけて当委員会にお出しをいただきたいと思いますので、委員長、取り計らいをいただきたいと思います。
○松平委員長 はい、わかりました。
○砂田委員 通産省に伺いたいと思うのですが、もう時間があまりありません、しぼって伺いますが、きょうは、まず工業技術院に衣料品のサイズのことを伺っておきたいと思うのです。 衣料品のサイズがまちまちですね。たとえばAという百貨店、Bという百貨店、またCという小売り屋さん、同じところで何インチという表示がしてあっても、みんな大きさが違います。工業技術院では、衣料の基準寸法をきめるべく、昭和四十年から調査を始めて、作業をしてくださっていると思いますけれども、この作業がどこまで進んでおられるのか、JIS規格にこういうことを入れていくのは、いつごろ入れることができるのか、それを伺っておきたいと思います。
○久良知説明員 衣料品のJISにつきましては、いま先生がおっしゃいましたように、現在の既製品につきましては、基準寸法というものがやや統一がとれておりませんので、四十年から三年間、約三万人に近い人につきまして、日本人の体格というものの測定をきびしくしたわけでございます。その結果、年齢別、性別に、からだの分布と申しますか、体格の分布というものがどういうふうな状況になっておるかということを、統計的に処理し得るデータを握ったわけでございます。これを昨年度、一年かけまして、いろいろ電子計算機等を使いまして処理をいたしました。その結果、既製衣料品予備サイズというJISは、四月一日にでき上がったわけでございます。これによりまして、日本人のからだがどういうふうな分布をしておるかということがはっきりしたわけでございますので、これを基礎に使いますと、各種の衣料の既製品についての寸法というものが正確にと申しますか、衣料の種類、たとえば既製服でございますとか、トレーニングパンツでございますとか、パジャマでありますとか、そういうふうな各種の衣料の寸法というものを、どういう段階で、どういうポイントをきめてJIS化すれば多くの人に満足していただけるか、いい規格がつくれるかという作業が可能になってきたわけでございます。 さしあたり本年から約三カ年をかけまして、緊急度の高い、たとえば学生服、既製せびろ服というようなものから、現在ありますJISにつきましては、この基準寸法に合わせた改正をいたしていきます。それから、新しく制定をいたすものについてもなるべく早く、緊急度の高いものから制定をいたしていきたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
○砂田委員 ひとつ一段の御努力をお願いしておきたいと思います。 きょうは、標準部長にせっかくおいでいただいたので、実用性能規格のことなどを伺いたいと思ったのですが、時間がありませんので、また日を改めてお願いをしたいと思います。 電気用品の関係の方は来ていただいておりますか。——商品の試買検査をやっておられますね。 そこで、消費者保護基本法が制定をされた年ですから昭和四十三年、この年に日本消費者協会が、日本消費者協会自身で小売り屋さんの店頭から買ってきた電気用品の検査をやって、それの結果を公表しておりますが、非常に心配な結果が出ておるわけです。電気用品取締法の合格商品として売られていたものの中で、電気毛布九銘柄のうち、日本消費者協会の検査で不合格になったものが四銘柄、電気ロースター十七銘柄のうち八銘柄が不適格、ヘアドライヤー十八銘柄のうち九銘柄が不適格、電気ポット十六のうち四つが不適格、スチームアイロン十のうち四つが不適格、こういう日本消費者協会の検査結果が発表されたのですが、同年、電気用品取締法を改正しておるわけです。電気用品取締法を改正なさって、通商省自身で電気用品の試買検査をその後続けておられると思いますけれども、四十三年当時のこういう事態がその後今日まで改善されているのかどうか、そういったことを、試買検査結果についておわかり であればお答えいただきたい。
○石井説明員 当省におきましては、電気用品取締法に基づきます取り締まりの一環としまして、昭和四十年度以降、毎年、市場における電気用品を当省の予算で買い上げております。それで、昭和四十三年、この法律を改正いたしましてから、年々金額もふやしまして、一そうその買い上げの量もふやしております。四十三年度について申し上げますと、電気掃除機、電気冷蔵庫、電気ひげそり、ヘアドライヤー、電気がま、電気あんかなどの家庭用電気器具を主にいたしまして、五十三品目について四百三十一点、全国の市販品について買い上げを行なっております。その結果は、ただいま消費者協会の結果について御指摘がありましたけれども、われわれのほうの結果につきましても問題になるものがございましたので、問題になりましたものにつきましては、その問題の内容に応じまして、電気用品取締法に基づく改善命令の発動または戒告ということを当該の通産局長から行ないまして、また、問題の内容から見て必要と考えられるものにつきましては、それは行政指導として、小売り店からの回収というようなこともやっております。 四十四年度につきましては、やはり電気洗濯機、扇風機、電気アイロン、電気マッサージ器、電気こたつ、電気毛布など四十三品目、点数はふやしまして八百四十五点を買い上げて検査を行なっておりまして、現在その試験を行なっております。その結果を検討いたしまして、さらに同様の措置をとって、不良電気用品の改良につとめていこうと存じております。
○砂田委員 四十四年にやられた検査では、四十三年の状態が改善されていることを把握しておられますか。
○石井説明員 まだ完全に結果が出ておりませんので、正確なところはわかりません。いままでやったもの、結果の出たものを大体集計してみますと、不良率は多少下がっておりますが、まだ改善しているというところまではいっておりません。
○砂田委員 日常家庭で使われるのですから、もっと心配してください。あなたのほうで御心配が足りないような気がするのです。しかも、四十三年の日本消費者協会の結果も通産省御自身でやられた検査結果も、おそるべき答えが出ているわけですね。しかも、四十三年には電気用品取締法の改正をやって、こういうことに立ち向かっていくのだという姿勢を通産省はお示しになっておる。そのわりに、その後のんき過ぎるような気がする。 電子レンジの欠陥というのは、通産の試買検査で発見されたものですか。
○石井説明員 これは試買検査ではございません。われわれ、従来なかった基準を整備しなくちゃいかぬと思いまして、そういう行政上の必要から任意に調べた結果でございます。試買検査とは別でございます。
○砂田委員 時間がありませんので、それでは、電子レンジについてどういう措置をしていこうとされるのか。アメリカまで調査にもおいでになったようですから、その間の事情を伺っておきたいと思います。
○石井説明員 電子レンジの最近問題になっておりますのは漏洩電波のことでございますが、これについては、従来電子レンジはほかにいろいろ規定がございましたが、漏洩波についての規定はございませんでした。したがって、電気用品取締法で新たに漏洩波についても規定を置かなければならないということで、その基準になりますのは漏洩波による人体への影響ということでございますが、この点につきましては、残念ながら、まだわが国においては研究が進められておりません。したがって、アメリカその他の状況を参考にしてわれわれのほうでも基準をつくりたいということで、従来から考えていたわけでございます。 米国には、保健衛生のための放射線規制法というものがございまして、これで従来テレビのほうは規制していたわけですが、電子レンジの規制は行なっていなかったわけです。アメリカでも規制はしていなかったわけですけれども、最近の情報で、アメリカでも電子レンジの基準をつくる動きがあるということが新聞に報道されましたので、いま御指摘のように、当省の職員を米国に派遣いたしまして、保健厚生教育省と打ち合わせ、それから民間の機関ではございますが、電子レンジのいろいろの検査を実際に行なっておりますULというようなところの検査の実情調査に当たらせました。 最近、その調査を終わって帰ってまいりましたので、その調査の結果を参考といたしまして、わが国における電子レンジの漏洩波の基準を早急にきめるように、目下鋭意検討しているところでございます。
○砂田委員 あなたのところが持っておられる法律は電気用品取締法なんです。取締法ですよ。まさに消費者の立場に立った法律であるべきはずなんです。ただ、それが取り締まって罰するとか、処分するとかということが究極の目的であってはならない。電気用品の安全を確保していただくのが一番大事なことでありますから、これの改善にもう一段の御努力をお願いしておきます。時間がないので、電気関係はこれでやめておきます。 家庭用品品質表示法のことで伺っておきたいと思うのですが、対象品目の拡大をやってきておられますけれども、難燃性の表示は家庭用品品質表示法に取り入れられておりますかどうかということが一点。それから、難燃性の表示をいろいろ御検討になるならば、可燃性の表示もするべきじゃないだろうか。可燃性の表示というのも取り入れられておりますか。
○長橋説明員 お答え申し上げます。 御指摘の防火性能のものを家庭用品品質表示法の表示事項にするということにつきましては、現在JISの面におきまして、繊維製品の燃焼性の試験方法を検討中でございまして、その結果を待ちまして家庭用品品質表示法の表示事項に追加する、こういう問題について検討をいたす手順を考えております。
○砂田委員 燃えやすい危険なものもあるわけですね。特に衣料品にそういう素材が使われるので、むしろ難燃性だけでなくて可燃性も表示をさせるべきじゃないか、こう思うのですが、可燃性のことは検討しておられますか。
○長橋説明員 当面の課題といたしましては、防火性能、難燃性のほうの問題を取り上げているわけでございまして、さしあたり御指摘の可燃性の問題につきましては、まだ行政課題として正面から取り上げるまでに至っておりませんが、順序を追いましてそういった問題にも取り組んでまいりたい、かように思っております。
○砂田委員 子供の服などに可燃性の素材が使われるのです。非常に危険な状態に放置されたままになっておりますから、難燃性の問題を御検討になるのにあわせて、可燃性の問題は早急に結論をお出しになるべきだと思う。 それから絵表示を取り上げて御検討いただいておりますけれども、これはどういう段階まできておりますか。家庭用品品質表示法の中に組み入れて、もうすでに行なわれているのですか。どうですか。
○長橋説明員 残念ながら、家庭用品品質表示法の表示事項として取り上げるまでにまだ至っておらないわけでございまして、現在の時点におきます状況を申し上げますと、昭和四十三年の十二月一日にJISといたしまして、アイロンのかけ方、しぼり方あるいはその干し方など六項目につきましての図柄を統一いたしました。当面は行政指導で普及をはかっておりまして、現在ブラウスとかワイシャツ、レーンコートなどの面におきまして、逐次普及しつつある状況でございます。御指摘の家庭用品品質表示法におきます取り上げの問題につきましては、現在表示の際によるべき試験方法等の技術基準を策定する必要がまずございまして、この面で、昨年度予算におきまして、絵表示の基準調査を委託事業として実施いたした次第でございます。その結果が出てまいりますので、これをもとにいたしまして家庭用品品質表示審議会にはかりまして、表示事項として追加をしてまいりたい、かように考えております。
○砂田委員 家庭用品品質表示法の表示事項の中にこの絵表示ができるだけ早い時期に組み入れられるように、御努力をお願いしたいと思います。 それからもう一点、L、M、Sの規格ですが、これも大丸のLと三越のLと大きさが違う、こういう事態を改善しようといって御尽力願っておりますけれども、どうなっておりましょうか。
○長橋説明員 先ほど、L、M、Sサイズの問題につきましては、JISの面でお答え申し上げたわけでございますが、御指摘の具体的な御質問に対しましては、恐縮でございますが、消費経済課長から御説明申し上げさしていただきたいと思います。
○松原説明員 企業局の消費経済課長でございます。 ただいま御指摘のございましたいわゆるL、M、S、サイズの統一でございますが、これは先生御存じのとおり、四十三年の五月に紳士、婦人のはだ着類関係、すなわちメリヤスシャツ、シミーズ、ショーツ、カーディガン、プルオーバー、この五品目につきまして、とりあえず、先ほど標準部長から御説明いたしました、基本的なJISが出てまいりますまでの暫定措置ということで実施いたすように、関係団体のほうに依頼して、現在実施しておる段階でございます。現在のところ、まだすべてのところでこれがやられておるというわけにはまいっておりませんけれども、大体百貨店関係その他においては、ほぼこの基準によりまして統一が行なわれておるという状況かと思います。
○砂田委員 時間がありませんから、その他の問題はまたおりを見て伺いたいと思います。 公取に一つだけ、確認をしておきたいと思います。 公正競争規約のアウトサイダー規制の問題ですけれども、法律の改正をしなくても行政指導でやれるという公取のお考えのようでございましたが、その後公正競争規約の締結をされたものについて、アウトサイダーも含めて、公正取引委員会では行政指導的に扱っておられるかどうか、これを伺っておきたいと思います。
○吉田(文)政府委員 アウトサイダーを規制するための措置でございますが、これは表示に関して申し上げますが、表示に関する公正競争規約のインサイダー違反であれば、これは公正取引協会という団体が自生的にまず規制をいたします。ところが、アウトサイダーの違反行為に対しましては、公正取引委員会が、景表法の四条一項二号に基づく直接排除命令を出すという方法をとっておるわけでございまして、規約設定業界で、アウトサイダーに対して排除命令を出したことのある業界といたしましては、不動産、観光みやげ品、食品ノリがございます。ことに不動産と観光みやげ品に対しましては、このアウトサイダーで違反したものに対しましては、年に二十件程度の排除命令を出しているわけでございまして、これら以外の業界では、私どもの関知する限りにおきましては、ほとんどアウトサイダーの違反行為は生じていないようでございます。
○砂田委員 公正取引委員会には、懸賞景品類の問題等伺いたいことがあるのですが、時間がございませんから日を改めます。 最後に、科学技術庁に伺っておきたいと思いますが、食品の国際的な規格の設定等について、FAO、WHOで作業が進められております。わが国もそれに参加をしているのですが、科学技術庁がその窓口になっていると思いますので、この問題の進み方をお聞かせいただきたいと思います。
○武居説明員 鈴木計画局長がほかの委員会に出席中でございますので、かわりましてお答え申し上げます。 いまから八年ほど前の一九六二年に、消費者の保護と公正な国際取引を保障することをおもな目的としまして、ただいまおっしゃいましたようなFAOとWHOで合同食品規格計画が発足しております。この計画は、FAO・WHO合同食品規格委員会と、その下部機関が十八ございますが、十八の部会によりまして、現在順調に作業が進められております。 わが国は、四年ほど前の一九六六年の七月にこれに加盟しまして、現在世界全体で加盟しておりますのが七十四カ国ございます。それ以後、毎年開催されておりますところの総会及び各部会に出席いたしまして、わが国の意見を十分食品規格計画に反映させるということに努力しているという状況でございます。 各種の食品規格でございますが、これは委員会の定めました一定の規格作成手続に従いまして、最終的には国際勧告規格としまして各国にこれの受諾を要請をいたしまして、その受諾の結果、委員会が各国の受諾の状況を見まして適当と判断した場合には、国際規格としまして正式に公表されるというふうな性質のものでございます。 各国がこれを受諾した場合には、この規格に適合しました食品につきましては、各国はその自由な流通を保障する義務が生ずるわけでございます。 現在、食品規格の案でございますが、食品添加物、残留農薬、食品表示、食品衛生等、一般問題に関します基準をはじめといたしまして、乳及び乳製品とか、砂糖とか、魚及び水産製品、加工果実及び加工野菜、あるいは油脂、ジュース、食肉及び食肉製品、そういったものにわたりまして、現在検討しておりますものが全部で三百種類ございます。 現在、この委員会におきまして勧告規格としまして承認されまして、各国に対しまして受諾を求める手続中のものがございます。これは四月上旬に発送されておりますが、FAO、WHO事務局長から、わが国の場合には農林大臣、厚生大臣、外務大臣あてに、それぞれの食品につきまして正式に送付されるというものでございます。 事務局長からわが国に送付され、現在まだ着いていないものでございますが、その中身は、「食品衛生一般原則」、「包装食品の一般表示基準」、「マーガリン、大豆油、落花生油等の油脂類」、「太平洋サケマスかん詰め」、「桃かん詰め、トマトかん詰め等の加工果実及び加工野菜」、「乳糖、白糖等の砂糖類」、さらに「一部の残留農薬」といったようなものでございまして、合計で約三十種類にのぼっております。 なお、本年の総会が四月七日から十七日までローマでございましたが、その際に勧告規格としまして承認されましたものは、パインアップルかん詰めほか合計で十五種類ございます。これにつきましても、近い将来に、おそらく本年の秋ごろまでには、さらに追加されまして、わが国にこれの受諾を要請いたしてまいるというふうな状況でございます。 これに対しましてわが国の体制としましては、この国際規格計画におけるところのわが国の窓口としまして食品規格連絡会というふうなものを設けまして、科学技術庁がコンタクトポイントということで連絡官というふうなことになっておりまして、外務省、厚生省、農林省、通産省、経済企画庁及び公正取引委員会等関係各省庁と協議をいたしまして、この食品規格案に対しますわが国の意見を提出する案件等について審議を行なっております。これからわが国の受諾に際しましてどうするかというふうな問題がございまして、それにつきましては、国内法の整備の問題等いろいろございますので、さらに国内体制を整備しましてこれに対処してまいりたいと存じております。
○砂田委員 だいぶ時間を超過して相すみませんでした。まだ少し残ったところがありますので、今国会中また機会をお与えいただきますならば、残りを関係省庁の方に伺ってみたいと思います。 特に経済企画庁にお願いしておきたいと思いますのは、先ほどの食品衛生の問題、国民の食生活に対処する問題等について、関係各省庁の連絡協議会のようなものの世話役をしておられるし、各省それぞれ、消費者行政というものの拡充について、昭和四十三年当時よりは意欲を持ってしていただいているということは、私は十分認めます。ただ、まだ万全とは言いがたい点もいろいろありますから、消費者保護行政の統括的な責任者としての企画庁の一段の御努力をお願いをいたしまして、きょうの質問を終わらしていただきます。
○松平委員長 次回は明二十四日、午前十時より開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十一分散会