農林水産委員会いも、でん粉等価格対策に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 58 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1970/10/08
会議録
○丹羽小委員長 これよりいも、でん粉等価格対策に関する小委員会を開会いたします。 いも、でん粉等価格対策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。芳賀貢君。
○芳賀小委員 昨日保留した問題ですが、第一に、四十五イモ年度並びに将来中期あるいは長期にわたってのいも、でん粉の需給計画の中で国産のいも、でん粉の自給度をどうするかという問題、あるいはまたいも、でん粉の生産目標を政府の責任で明確にしてこれを推進するというような点は非常に大切であると思いますので、きょうは具体的に政府としての方針を明らかにしてもらいたい。
○荒勝説明員 昨日申し上げましたように、現在農林省といたしまして農産物の長期見通しというものを、一昨年でございましたが五十二年の目標で、ただいまその数字に基づきまして現在施策を講じている次第でございます。ただその長期見通し作業は三年ほど前につくりました関係で、多少最近の農業情勢の影響からいろいろ変わってきているということは御存じのことだと思いますが、新しい総合農政の推進ということで昨日来申し上げておりますように、農業の地域分担ということで、現在各局合わせましてただいま作業をしておりまして、その中にわれわれ園芸局といたしましては当然にカンショあるいはバレイショについては地域分担の一つのテーマといたしまして入れておる次第でございます。それがいろいろな作業の関係で非常におくれておりまして、本日の時点では大体この方向というのは出ておりませんが、いずれにいたしましても南九州並びに北海道のイモ作農業の存在というものは無視し得ないということで、当然に地域分担の作業の過程で相当なものが出てくると思います。ただこれが、われわれのいまの作業の内容から見ますと、いわゆる長期見通しとは多少違ったような、それぞれにおける、国から見ますと一つのビジョンといいますかガイドポストみたいなもので、それがはたして各地域にすぽっと数字的に計数的にどういう形で出せることになるのか、その辺がまだ都府県との折衝等も残っておりますのではっきりいたしませんが、いずれにいたしましてもイモ作農家については全然指標となるべきものがないというようなことにはならずに、ある程度のイモ作についての見通しは出てくるのではなかろうか。また一方、いま稲作から畑作物への転換ということも非常な急務で、これなんかも作業いたしておりますが、われわれといたしましては、バレイショ等につきましてはでん粉もさることながら、食用としての将来性が最近わりあいに強く出てきているのではなかろうかということで、北海道の場合、水田のあと地に食用バレイショ等も転換対策として入っていけるならば非常にけっこうなことだということで、現在作業を進めている次第でございます。
○芳賀小委員 生産目標にしてもあるいは自給率の問題にしても、数字を示してもらわぬと納得ができないわけです。たとえばでん粉関係については、昨日の局長の説明によると、昭和四十三年に立てた農林省の十カ年の見通しからいうと、昭和五十二年にはでん粉類の総需要が百五十万トンになっておるわけです。それは百四十万トン程度に修正する必要があるというような話もあったわけですが、現在百二十万トン程度の需要があるということになれば、五カ年の中期的に見ても長期的に見ても、百三十万トンを上回るということは確実であると思うわけであります。その中期あるいは長期の需要見通しの上に立った場合、それでは国内のイモでん粉の生産を通じて自給率何%程度を最低限確保するかということは、これはやはり農政の上からいっても明確な指針を立てる必要があると思うのです。昨年以来今年においても自給率五〇%を割っておるわけですから、これで満足ということにはならぬと思います。ですから、五〇%を将来六〇%に引き上げるとか、そういう見通しの上に立って、それでは北海道におけるバレイショあるいは南九州を中心としたカンショの生産目標等については地域の畑作農業の振興、発展の中でどういうような位置づけをして進めるかということが明らかにされないと、毎年毎年価格問題等を中心にして悲観的な議論だけしても発展はないではないかと思うわけなんです。ですから大まかにいって、たとえば将来に向かっては自給率を現在よりも回復さして五〇%台にするとか、あるいは六〇%を目標にするとか、そのくらいのことは農林省として委員会を通じて明らかにできないということではないと思うのです。
○荒勝説明員 先ほど御説明申し上げましたように、地域分担の作業の過程におきまして、ある程度計数的な見通しが明らかになります際にあわせまして、イモ並びにそれに伴うでん粉の需給の見通しというものをつかみ得るならば、われわれといたしましても極力努力いたしまして計数化に努力いたしてみたい、こういうふうに思っております。
○芳賀小委員 百二十万トンの需要ということになれば、その五〇%はカンショ、バレイショでん粉で六十万トンということになるわけですね。四十四年の実績から見ても六十万トンを下回っておるわけですから、六十万トンをさしあたり中期的な最低のめどにするということになれば、大まかにいって甘でん三十万トン、馬でん三十万トン、これは需給上必要な生産目標としてイモ類の生産を推進するということになると思うのですが、そういう程度の問題についても明確にできないのですか。
○荒勝説明員 われわれといたしまして、思想的には、国産のイモでん粉で極力でん粉の国内需給をまかなっていきたいという気持ちにおいては十分持っているわけでありますが、やはりいろいろなでん粉関係内部における競争関係等もございまして、実際問題としてそうもいきかねる点も実はあるわけでございます。実はきのう御説明申し上げました四十三年の需給表から見ましても、カンショでん粉が三十六万七千トン、バレイショでん粉三十二万トンということで、四十三年はでん粉にとって相当多い数字が出たわけでございますが、そのときにやはり合わせまして六十八万トンあるいは九万トン近い数字が出ておるわけでございます。そのときにやはり事実上政府で七万トン買い上げ、また生産者団体に三万トンほど凍結というふうに、約十万トンのキャリーオーバーを出さざるを得なかったというふうな実情からいたしまして、やはり四十三年の実績からすると、ちょっと供給が過多ではなかったかというふうな感じをもってわれわれは見ているわけでございます。したがいまして、百二十万トンないし百三十万トンが将来の中期の見通しということになりますれば、やはりその辺が一つの見通しの限界ではなかろうかというふうに私はいま思っている次第でございます。
○芳賀小委員 どうも荒勝さんは近ごろ歯切れが悪くなって、まだそれほど衰えた年でもないと思うのですけれども、少しがんばってください。 次に、昨日の保留問題のカンショ及びバレイショの基準価格における基準歩どまりをこえるものに対するスライド制の問題でありますが、これは昨日小島課長と一時間くらい論議してまだ結論が出ないわけですから、きょうは、時間節約の関係上、昨日議論いたしました告示の中で、これに関する点を小島課長から読み上げてもらって、それを中心にしてぜひ結論を出したいと思うわけです。
○小島説明員 それでは昨年のイモ及びでん粉につきましての価格の告示の中の「第一 甘しよ及び馬鈴しよの原料基準価格」その二でございます。 甘しよでん粉歩どまりが二四・〇%に満たな い甘しよの価格又は馬鈴しよのでん粉歩どまり が一六・五%に満たない馬鈴しよの価格は、甘 しよのでん粉歩どまり又は馬鈴しよのでん粉歩 どまり〇・五%につき一三五円の割合で、この 表の価格から差し引いた額とする。 三 甘しよのでん粉歩どまりが二四・〇%をこ える甘しよの価格又は馬鈴しよのでん粉歩ど まりが一六・五%をこえる馬鈴しよの価格 は、甘しよのでん粉歩どまりが二四・〇%の 甘しよの価格、馬鈴しよのでん粉歩どまりが 一六・五%の馬鈴しよの価格と同額とする。以上でございます。
○芳賀小委員 告示のいま小島課長の読まれた二の点は、毎年これで実行しているわけですが、昨日議論しましたのはこの三の告示の点であります。 いま読まれたことで明らかになっておりますが、この基準歩どまりをこえるものについては、基準であるカンショ二四%、バレイショ一六・五%の価格と同額にするというわけだから、幾ら歩どまりがよくても同額でよろしい、こういう告示ですね。これではいけないということを私は言っているわけだけれども、これはいま始まった問題ではないのですよ。こういう告示を出したときから、これは毎年委員会において議論しているわけです。なぜ同額でなければならぬか、この点の問題なんですよ。きのうは荒勝局長は、この歩どまり上位のものに対しては政府としてなるたけ介入したくない、下位のものに対しては積極的に介入するというようなこういう答弁でしたが、同額にするというのは介入じゃないですか。
○荒勝説明員 その基準歩どまりのものを基準価格として政府が設定しただけでございまして、それ以上の値段で取引してはならないというようなことは何ら意思表示しておりませんので、据え置くというふうな干渉を毛頭しているものではないというふうに御理解願いたいと思います。
○芳賀小委員 それじゃ同額とするというのはどういう意味ですか。
○小島説明員 ただいま申し上げました原料の基準価格は、農産物価格安定法の第四条の中の、カンショ及びバレイショにつきまして、政府が買い入れをいたします場合に、その原料であるカンショまたはバレイショの生産者がその売り渡しの対価として受け取る額が原料基準価格に基づく額に達していないと認められるときは、売り渡しの申し込みに応じないことができる、この規定を受けましての原料基準価格であるわけでございます。したがいまして、この告示自体はいわば最低の水準を定めたもの、その意味におきまして、ただいま読み上げましたその額とするという意味は、最低価格がその額であるという趣旨でございまして、その額以上を支払ってはならないというふうに解すべきものではないと考えておるわけでございます。
○芳賀小委員 これは工場と生産者の取引の基準を示しておるわけですから、もとよりカンショにしてもバレイショにしても原料イモですからして、原料に供されるイモが、でん粉の歩どまりが高い低いによって価格に差が出るのは当然なわけです。だから、基準歩どまりよりも低いものについては一トン当たり百三十五円、〇・五%刻みに下げなさいということを示しておるわけですから、上位のものについてもそれと同率に、これは加算した額とするということになれば問題はないわけですね。そういう形にしてから、でん粉工場、歩どまり等の実績というものを見て、この基準歩どまりというものがカンショが二四%では実情に合わないとか、バレイショの一六・五が実態に合致しないというようなことであれば、上位歩どまりに対してもスライドするという原則が行政的にも明確に指導されれば、これは生産者にとっても工場側にとっても不安はないわけで、その点を言っておるわけです。きのうも言ったとおり、たとえばカンショの二四%が実態に合わぬから二六%に上げるということになれば、〇・五%では三十七・五キロで五円ということになるわけであるから、一%十円ですね。まず二十円上げて、それにことしのパリティの上昇等を勘案した価格というものをきめて、算定して、ことしからは二六%でたとえば四百何十円になりますということであれば、これは話がわかるが、そういう段階を経ないで、いきなり基準歩どまりだけを上げて、それ以上は同額にするというような考えを持っておるとすれば、これは非常に問題ですよ。何のために上位の歩どまりに対してスライドをさせないように考えておるのか。ことしのでん粉価格をきめる場合の歩どまり等について、歩どまりだけを引き上げるような考えがあるらしいわけですが、その意図というものは一体どこから出発しておるか、この際もう少し詳しくお話し願いたいと思います。きのうからどうも大事な点がぼけちゃって、それほど大事でない点だけが長時間説明されるんじゃ能率があがらぬですからね。
○荒勝説明員 まず前段の点から御説明申し上げますと、きのうから多少私から御説明申し上げておりますが、一般農家とでん粉メーカーとの間の取引に際しまして、いわゆる基準価格で取引されるというときにはおおむねイモ作農家にとっては多少不利な段階といいますか、あまり景気のよくないときに基準価格での取引が法律的には行なわれるんじゃなかろうか、こういうふうに見て売るわけでございます。景気が多少いいときには基準価格より上回る値段で、基準歩どまりのものにつきましても高い値段で取引される。そのときには当然、あまりよくないイモにつきましても実際的には基準価格とそう大差のない取引が行なわれるんではなかろうか、こう思っておりまして、この辺は多少経済事情に対する見解の違いになるのかもわかりませんが、したがいまして、基準となるべきイモが基準の値段で取引されるときには、当然に悪いイモは相当買いたたかれる、景気の悪いときには買いたたかれるのではなかろうかということで、そこを政府側としては心配いたしまして、これは一種の最低価格でございますので、最低価格を不当に割らないように、また法律的にも、そういう不当に買いたたいたイモに対しては政府では買い入れ制限をすることができるような一種の罰則的な措置も用意されておりますので、極力一定の歩どまり以下のものについては一定の段階的な価格基準を示して農家を保護すればそれでいいのではないか。それよりいいイモについて、それが相対取引の関係でそれより高い値段で取引されようと、少なくとも最低基準価格で、いわゆる基準価格で取引されるならばそれでやむを得ない、こういうことで、下だけ政府がきのうから言われております行政干渉的な告示の価格を設定した、こういうふうに御理解願いたいのでありまして、別にそれほど深い他意があって下だけ行政干渉し、上は行政干渉しないというのではございませんで、下を何らかの形で守るのが政府の仕事ではなかろうか。あまり商行為には立ち入りたくないという趣旨でございますので、そういうふうに御理解願いたいと思います。 それからさらにことしの歩どまりのことに関しましての御意見でございますが、われわれといたしましては、年々当然に当該イモのいわゆる基準歩どまりというか、歩どまりというのは、当該年度におけるイモの質並びに加工する側の技術水準の向上によって、そのほかの要因もございまして、標準となる平均値的な歩どまりが出るイモを標準的なイモとしてわれわれは見ていきたい、こういうふうに思っているわけでございます。したがいまして、鹿児島のサツマイモにいたしましても、あるいは北海道のバレイショにしましても、この四、五年の間に標準となる平均的なイモの水準は非常に高くなってきておりまして、それぞれ実際のいままでの基準価格の設定に当たる価格水準のときにきめました歩どまりよりも二%以上のものがこの五年間に逐次年々出てきておりまして、やはりわれわれとしましては、いつまでも昔の五年前の低い平均水準のところで値段をきめることについてはいかがなものか、こういうふうに理解しておりまして、できればいままでの間に毎年実態に合わして修正すべきものであったではなかろうかというふうにただいま考えておる次第でございます。
○芳賀小委員 それでは、結論的にいってことしはカンショ、バレイショの基準歩どまりを上げる考えですか。
○荒勝説明員 それにつきましては、この二、三日来われわれ少し作業がストップしておりまして、まだ詰めた話になっておりません。イモの基準価格をどうするのか、あるいはその際の歩どまりをどうするのか、さらにでん粉加工経費をどう見るかというようなことについて、素材としていろいろな資料は用意いたしまして、いま関係方面と接触しておりますが、きょうの夕方から明日にかけまして、またあらためて接触をして、当委員会の御意見等も開陳しながら結論を出していきたい、こういうように思っておりますが、ただいまの段階としましては、まだ姿勢的にはっきり申し上げられませんが、昨日来の議論もありましたように、歩どまりを据え置くというふうな断定的な意見はいまのところ申し上げられない、やはりまだ非常に変動要因が多いというふうに御理解願いたいと思います。
○芳賀小委員 昨日、農安法の附録第一の算式で計算した場合には、カンショについては従来同様二四%の歩どまり基準の場合に十五円値上がりして三百九十五円になる、こういうことであります。それからバレイショにつきましては、同様附録第一の算式でいうと、一六・五%で昨年は二百七十八円であったのが、これが二百八十九円と約十円アップされる、こういう説明であります。これはあくまでもパリティ指数のとり方についても議論があるところですが、分母は前年の九月から決定年であることしの三月までの毎月のパリティの平均値を分母にして、分子は決定年であることしの八月パリティを採用した結果がそういうことになっておるわけです。ですからこれを基礎にして、たとえばカンショ、バレイショそれぞれ基準歩どまりを一%上げるという場合は、当然これは十円ずつそれに加算されなければならぬわけですよ、一%についてですね。したがって、カンショについては二四を二五にするということになればこれは四百五円ということになる。バレイショについて一%上げるということになればこれは二百九十九円、三百円ということになるわけであります。だから、上げる場合にはどういうようなシステムで上げるのか。去年と同様、できた三百九十五円のカンショとか二百八十九円のバレイショを歩どまりだけただ一%ずつ上げて、ことしからは二五%のカンショは三百九十五円とか、あるいは一七・五%のバレイショについては二百八十九円というようなことでは、これは農安法に基づいて価格が正常に値上がりしたということにはならぬわけなんですよ、去年を据え置くということになるんだから……。基準を上げる場合は一体どういうふうに上げるのか。
○荒勝説明員 先ほど御説明申し上げましたように、バレイショないしカンショの最近の品位が非常に向上しまして、結果論としましては、昨日来申し上げましたように、基準歩どまりに対しまして、実際の歩どまりが二%をこえる平均値が実は出ている次第でございます。バレイショにつきましてもその点は同様で、場合によっては、バレイショの場合は二%をはるか水準としてはこえて、四十二年のごときには、これは一時の豊作かもわかりませんが、一九・五という歩どまりが出ておりますので、三%の実際に開きが出ておる。この開きにつきましてはその都度、そのときにはその実際の歩どまりを織り込んでやるべきだったのでありますが、まあ一年単位ぐらいではどうもわからぬといいながら、二年三年と、標準的な歩どまりの修正をせずに、われわれとしましては四十年にきめた歩どまりをそのまま、織り込み歩どまりをそのままこの四十年以来四十四年まで踏襲してきたというのが実情でございます。その後その歩どまりの実際の向上というものがもう恒常的になった、このまま行けばあるいは三%もの開きが出るべきときが近づいておりますので、ここで先ほど申し上げましたように標準的なイモの水準が上がったということで、それが単なるイモ作農家側のサイドから出ている問題だけではなくて、やはり加工側の加工技術の向上というふうな点もありまして、これは芳賀先生のほうが御存じと思いますが、北海道でも古い型の旧式工場ではやはり従来からの一六・五程度の悪い歩どまりでありますが、やはり近代的な合理化工場では高い水準が出ておりまして、それは企業による合理化の努力のたまものというふうにわれわれは見ておりまして、これはイモ作側の努力とそれから加工側の努力と両面相まっての成果だというふうに見ておる次第でございます。したがいまして、この加工技術の向上等も考えますと、必ずしもいわゆる標準的なイモ自身が歩どまりをこの際変えるからといって、イモ自身の値段のそういう形の修正までするのはどうかな、やはり標準的な水準点を基準にとって、それを基準にしながら、常に歩どまり計算をしながら価格をきめていくのが妥当ではないか、いわゆる三等米を二等米に格上げというような話ではございませんで、常に平均値の中心でこのイモでん粉の値段は従来きめてきたようないきさつがございますので、そういう経緯で、われわれといたしましてはでき得れば採択させていただきたい、こういうふうに考えている次第で、ございます。
○芳賀小委員 どうもその点がおかしいのですよ。私の言っているのは、工場の設備革新等によってでん粉の回収率が上がった分を生産者のイモ価格に配分せいということを言っているのじゃないですよ。でん粉原料としてでん粉含有量の高いイモは、それだけ高く買っても、歩どまりがいいわけですからして、これはそのでん粉工場においてことさらの努力をしなくとも、歩どまりのいいイモは回収率も高いということはもう明らかになっておるわけなのです。ただ二四%基準のカンショを今度は基準を二六%に上げるということになれば、二%でん粉歩どまりの高いバレイショを、それを基準の格づけにして、それが基準価格ということになるわけだからして、従来より二%でん粉歩どまりの高いイモについては、スライド方式によると三七・五キロで一%十円ずつの格差があるわけだから、二%上げるということになれば従来の価格に対して二〇%の加算をした金額というものが基準価格であってしかるべきなわけです。そういう方式で歩どまり基準を上げるということは、上げることが妥当であるとすれば、それをわれわれとしてははばむものではないわけなんですよ。歩どまりのいいものも従来の悪いものと同じ値段にするということになれば、これは問題があるわけですけれどもね。だから、昨年二四%のカンショの場合には三百八十円ですから、ことしの附録第一によれば三百九十五円という答えが、もうこれはごまかしようがなく出てくるわけですからね。それに基準を二%上げるということになれば、当然今度は二十円加算の四百十五円ということになるわけです。そうしなければこれはたいへんな問題なわけなんですよ。だから、バレイショに対してどうしても二%上げるということであれば、附録第一からいうと、これもやはり三百十円ということになるわけです。そういうことを承知の上で上げるというんであれば、これは、行政的に上げたら、絶対に上げちゃいかぬということをわれわれ言っているわけじゃないですよ。上げる場合に、一体どういう価格上の積み上げをして——生産者の努力に対して不安のない、不利益を与えないような基準の改定というものが行なわれなければならぬと思うのですよ。そういうふうにやれば、基準歩どまりのいいイモは、原料価格の面で、政府の決定で上がったそのイモを原料で買えば、やはり原料代が上がっただけでん粉の価格というものは上がるのが当然なわけですよ。それを、でん粉は据え置き、原料は名目的にいささか上げるというような考えでものごとを進めるということになれば、そこに大きな矛盾が出るし、説明できない事態がそこから生ずるわけです。だから、こういうことはまともなルールというものがあるわけですからして、それでやったほうがいいじゃないですか。
○荒勝説明員 ただいま御意見がありましたように、われわれといたしましては、極力作業の過程で各種御意見を参酌しながら、なお政府としての原案を、これから、ここ二、三日うちに詰めて結論を出すべくただいま検討中でございますが、われわれといたしましては、先ほど来申し上げているように、われわれの主張といたしましては、イモの質が平均的に上がってきているのと、それから工場の側の技術向上の努力によって、でん粉の歩どまりが高くなってきているのと、いろいろな面が合わさって出てきておりますし、われわれといたしまして、あくまで標準的な、いわゆる平均値で歩どまりを従来出してきたいきさつがございますので、その線に沿って検討いたしてみたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○芳賀小委員 最近は、関係の農協においてもあるいは農業団体にしても、さらに生産者も相当苦労していますからね。ただ基準歩どまりを上げましたと言うだけで、それじゃ中身をどういう経過で出したかということが明確にされぬと、なかなか、政府の役人の皆さんだけの独断的な判断で告示を出したり押しつけても、これは納得しないと思うのですよ、そこから不信が起きてくるわけですから。だから、どうしても適正な歩どまり水準を新しく設定するということであれば、私が昨日来指摘したような点については、その点を十分配慮して、そうして間違いのない方法でこれは処理してもらいたいと思います。どうも局長や小島課長なんかは、原料イモだけを基準歩どまりの引き上げという形で名目は引き上げる、しかし、実質は去年と同じということにして、そうなれば、でん粉価格というものは、原料代の面では据え置きでいいということになるのですよ。加工賃や何か当然加算すべきものも据え置くということになれば、でん粉は据え置き、原料については、基準を上げたことによって名目だけ上がって実質は据え置きということになるのですからね。まさかそういうインチキはやらぬと思いますけれども、最近の政府のやり方というのは一〇〇%信用できませんからね。これは念のためにあらかじめそういうことではいかないということで、私からも指摘しておきますからして、間違いのないようにしてもらいたいと思います。 あとは、昨日の質疑を通じて若干整理すべき点がありますので、その点だけを明確にしてもらってきょうの質問を終わらしたいと思います。 これは小島課長でもいいですが、昨日の附録第一の算定によると、パリティ指数が一〇三・九四ということになるので、したがって馬でん、甘でんについては、それぞれ昨年よりも甘でんについては三十七・五キロで十五円の値上がり、カンショですね。バレイショについては三十七・五キロで十一円の値上がわということは承知したわけですが、この際数字的に、この分母として採用した四十四年九月から四十五年三月までの平均。パリティ指数、それから四十五年八月のいわゆる分子となった指数、これを念のために示してもらいたいと思います。 それからあと附録第二の関係ですが、政令に、附録第二の各算定の費目については明らかにされておるので、このそれぞれの費目についてどうなっておるかという点について一通り数字あるいは指数をあげて説明してもらって、結果的に附録第二によれば昨年の価格に対してどの程度の上昇になるかという、この点を明確にしておいてもらいたいと思います。 それから統計調査部長にお尋ねしますが、価格決定にあたって農林大臣が行なう生産費の調査等については、これは統計調査部が担当しておるわけでありますので、指定に基づいて過去三年の生産費調査を基礎にした場合の四十五年の推定生産費というのはどうなっておるかというような点。 それからあと物価、賃金の問題についても、これは生産費の中にも四十四年から四十五年度における上昇係数というものが当然出てくるわけでありますし、また附録第二の費目の中においてもこの点は明らかにされるわけでありますが、附録第二以外の点については、これは統計調査部長から内容の説明をお願いいたします。
○小島説明員 それでは附録一式の分母の数字を申し上げますと、四十四年九月から四十五年三月までの農業パリティ指数は平均一九四・七八、それから参考までに分子のほうを申し上げますと、二〇二・四六でございます。 それから附録二式のほうでございますが、これは御承知のように過去三カ年の平均の物財統計によりますところの農家の原料イモ手取り価格、これを基礎にいたしまして、日銀の卸売り物価指数の上昇率及び需給の価格に対する反映の度合いというものを勘案いたしまして計算いたすわけでございまして、過去三カ年の平均手取り価格は、トン当たりと三・七五キロ当たりと両方申し上げますが、トン当たり九千六百七十六円、三・七五キロ当たりで三十六円二十九銭、それに日銀の卸売り物価指数のこの期間の見合いの上昇率が三・九%——一〇三・九%でございます——を乗じまして、さらに需給関係を反映するものといたしまして、過去三カ年の平均の出回り量とことしの出回り予想量との差額の過去三カ年に対します比率、それに弾力性係数を乗じましたもの、この数値がカンショの場合には昨今非常に減ってきておりますので、一二六・四九というふうな数字になります。つまり価格上昇要因ということになるわけであります。それを乗じました結果、先ほど申し上げましたトン当たりの数字が一万二千五百八十一円、三・七五キロ当たりにしますと四十七円十八銭という数字に相なります。 いま申し上げましたのはカンショのほうでございますが、バレイショのほうにつきまして附録第二式同じように計算しますと、三カ年の平均の生産者価格はトン当たり七千四百三十三円、三・七五キロ当たり二十七円八十七銭でございます。それに日銀の卸売り物価指数の上昇率は同様で一 〇三・九、それに乗じますところの需給を反映させます係数が一〇二・六ということに相なりすす。計算いたしました結果六千六百七十二円、三・七五キロ当たりで二十五円二十銭、かような数字に相なっております。
○中沢説明員 昨日四十四年産の生産費について御説明を申し上げたわけでございますが、私から四十五年の推定生産費の内容を説明しろという御質問でございますが、その作業は統計調査部ではなくて蚕糸園芸局の所掌になっておりますので、蚕糸園芸局から御説明申し上げます。
○丹羽小委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○丹羽小委員長 速記を始めてください。
○中沢説明員 私がお答え申し上げたことにつきまして、先生御理解いただけない点がございますが、統計調査部といたしましては、あくまでも生産費調査をいたしまして、本年度の生産費調査の結果はこういうことであるということを一般に発表するとともに、もちろん省内の部局に連絡するわけでございます。 御質問にかかる分につきましては、これはあくまでも価格政策上担当部局におきまして、推定する四十五年の生産費をどうするかという作業を行なっていただいておるわけであります。そういう意味におきまして、その作業につきましては統計調査部としては全然タッチしていないわけでございます。 ただ昨日御説明申し上げましたが、四十四年の生産費におきまして御質問ございました労賃の評価部分につきましてと、それから労賃がどういうふうに変化したかということを御参考までに申し上げますと、労賃全般につきまして四十三年と比較いたしまして二・六%アップしております。それから家族労賃の評価におきましては四・六%アップしている状況でございます。 なお、これを金額で具体的に申し上げますと、四十四年度の生産費調査におきますところの一時間当たりの単価はカンショで百四十一円、バレイショで百六十一円というふうになっておりまして、それぞれの単価は、前年四十三年度に比べまして、カンショにおきまして一八・五%のアップ、それからバレイショにおきまして一一・八%のアップになっております。 それからこれを、物賃におきますところの一日当たりの賃金はどういうふうになっているかということを参考までに申し上げますと、四十四年度、カンショの場合でありますと、これは擬制計算でございますが、物賃のほうでは四十四年度、平均一日八・五時間働いているということになっておりますので、それで計算して一日当たりの賃金を出してみますと、カンショで千百九十九円、バレイショで千三百六十九円ということになっております。この場合、先ほど生産費調査の一時間当たり賃金だけを申し上げまして一日当たりの賃金を申し上げませんでしたのは、生産費調査では一日当たりの労働時間が個票に当たらないと不明でございますので、現在統計調査部の手元にございませんので、そういう直接的な比較ができないわけでございますが、間接的には比較していただけるのではないかというふうに考えております。
○芳賀小委員 農安法による四十五年の推定生産費の出し方は、従来は統計調査部の過去三カ年の生産費というものを基礎にして——過去三年ということになれば昭和四十二、四十三、四十四年の生産費を基礎にして、それによって四十五年の生産費というものは大体どういうような上昇傾向を示すかということを推定で出すことになっておるのですよね。その場合には十アール当たりが基礎になるわけです。 それから問題は、価格上の問題としてはやはり反収をどう使うかということになるわけですが、これは統計調査部の場合には、バレイショでいえば毎年百戸程度の委託農家に対して調査を進めて、その集計したものが基礎になるわけですからして、結局反収の関係については調査農家の平均の反収ということになるわけですね。ですからこの反収についてはその年度によって豊凶の差というものがあるわけですからして、十アール当たりの生産費は大体過去三年、年率七%ないし八%上昇していることはもう明らかですから、これが基礎になるのが百キロ当たりとか三十七・五キロということになれば、反収で割るわけですから、反収の多い年は百キロ当たりの生産費は当然下がる。こういう変動は数量的に生ずるわけですからして、まず第一には十アールあたりの四十五年の推定生産費はどうなるかというそれを把握して、そうして四十五年度の反収をどういうふうにして掌握するかという点についても、これは過去三年間の調査対象農家の反収を平均化したものと、それから決定年のことしの実収の動向というものを調整して一定の方式に従って反収というものを推定して、それによって百キロ当たりあるいは三十七・五キロ当たりどのくらいになるという推定生産費ですね。これはあくまでも参考になる点ですが、だれが見たってこれはもう上昇をたどっておるわけですから、何%推定生産費は上昇するかということが大事な指数になるわけです。そういう点は昨年までは委員会等においても統計調査部長からそういう計数的な内容的な説明があったわけなんですけれども、われわれとしても統計調査部長に聞かないと、園芸局ではだめなんですよ。さっきのスライド制の問題で、こんなものは経済学のイロハであるにもかかわらず、とやかくの議論でぼかしておるわけなので、こういう大事な計算上の問題等についてはやはり一番良心的な統計調査部からはっきりした説明をしてもらわぬといけないわけです。そのために統計調査部というものがあるわけでしょう。
○小島説明員 四十五年度の反収の見方につきましては、全国の平均の反収といたしましては統計調査部のほうからすでに発表になっておりますものを用いまして、それをベースにいたしまして重量単位当たりの生産費が本年の場合いかほどであるかという推定をいたしておるわけでございますが、何ぶん生産費につきましては全国の生産費をじかに把握する手段がございませんので、統計調査部が実施いたしております生産費調査対象農家の生産費がほぼ標準的なものであるという想定のもとに、これを基礎にいたしましてその後の物価変動等を勘案いたしまして十アール当たりの本年の平均の生産費を推定いたすわけでございます。その場合に全国の平均反収に比べますと生産費調査対象農家の反収というのは過去におきましてかなり割り高である。これは生産費調査対象農家が上層偏碕ではないかという御指摘もかねてあるわけでございますが、これは生産費調査対象農家の記帳能力というふうなことから、おそらく若干上位に偏しているというようなこともあるのではないかと思います。その結果カンショにおきましては過去の何カ年かの平均で見ますと、大体平均に比べまして三割方——これは各年非常に変動がございます。しかし、昨年から私どもは実は四カ年平均を採用いたしまして生産費対象農家の収量推定をいたしておるわけでございますが、三カ年から四カ年にふやしました理由と申しますのは、格別他意があるわけではございませんで、このところたとえば四十三年度におきましてバレイショは記録的な反収を示し、同時にその結果生産費対象農家におきましても北海道平均に比べて非常に反収が高くなっておる。カンショのほうは逆に非常に落ち込んでおる。そういう変動がありますので、三カ年でとりますよりは四カ年でとったほうがより安定性がある、そういう理由から四カ年にいたしたわけでございますが、傾向といたしましては、大体カンショは三〇%くらい、昨年の場合で申しますと、これが一三〇・九というのが全国平均に対する生産費対象農家の率でございます。本年の場合、同じように四カ年の移動平均をとりますと、これが若干下回りまして一二八・九ということで、やや全国平均に比べて縮まっております。バレイショの場合には、同様に四カ年とりますと、昨年が一一一という数字でございましたけれども、本年の場合に同様四カ年とりましても、一一一・二ということで若干道内平均に比べて生産費対象農家の収量が開きぎみ、こういう傾向が出ております。それを用いまして先ほど申し上げました方法でやりました十アールあたりの生産費というものを重量単位当たりの生産費に置きかえて計算しているわけでございます。
○芳賀小委員 その結果、去年よりも生産費が上がるか下がるかということは価格決定上の勘案になるわけでしょう。
○小島説明員 これは法律にも明記してあります勘案事項でございますので、一つの勘案材料というふうに考えておりますが、これを決定的なものとして使うかどうかというのはまた別な政策判断の問題であろうかと思います。
○芳賀小委員 いや、それはお互いわかっておるけれども、附録第一が基礎になるわけですからね。ただ毎年の生産費を見ても、これは四十二年、四十三年、四十四年が記載されておるわけですが、第二次生産費を見れば明らかになっておるのであって、基礎をなす十アールはバレイショについては四十二年一万六千六百八十一円、四十三年が一万八千九十四円、四十四年が一万九千二百五十円、大体前年度に比べてそれぞれ七%ないし八%十アール当たりの生産費は上がっているわけですから、収量当たりということになれば、毎年の実収等によって差が出ることはこれは当然なことであります。だから、この十アール当たりの推定生産費ということになれば、ことしは特にパリティの面から見ても上昇率が激しいわけだし、あるいは日銀の卸売り物価指数あるいは消費者物価指数も四十五年というのは特に上昇傾向が激しいわけですから、推定としてはカンショ、バレイショの生産費というものは過去数カ年の上昇を下回るようなことはこれはないと思うのですよ。ですから、そういうものを何%、たとえば四十四年度に比べて四十五年度の十アール当たりの推定生産費は上昇するかというこれを先につかまなければいけないでしょう。これを一体八%と見るのか一〇%と見ているのか、そういう点はやはりこれは統計調査部の専門的な経験と技術によらなければわからないと思うのですよ。それをあなたのところはただ数量で割れば百キロ幾らになるとか三十七・五キロ幾らになるという単純な算術だけをやればいいわけですね。私の聞いているのは、そのもとになる推定生産費というものをどういうふうに農林省として把握しているかということを聞いているのです。
○中沢説明員 お答え申し上げます。 先ほども申し上げましたように、これまでのところ、統計調査部といたしましては、各年の生産費を調査いたしまして、それ以上翌年度にわたる生産費を推定するというような作業をしたことがないわけでございます。翌年度の生産費を推定する必要がありますのは、現在の情勢から考えますと価格算定上の場合でございまして、その仕事は先ほども申し上げましたように、価格担当部局で行なっておるわけでございます。
○芳賀小委員 それは中沢さん、おかしいですよ、推定といったって四十五年の結果がまだ出ていないのですからね。あなたのところは四十四年がやっとできただけで、四十五年はずっと先の将来じゃないですよ、いまが四十五年ですからね。だから調査も半ば以上進んでいるでしょう。全然それはわからぬということはない。たとえば農業パリティにしても、これは統計調査部で毎月出しているんじゃないですか。あるいは雇用労賃とか自家労賃の動向を見ようとすれば、これは労働省の毎勤統計を取り寄せてみれば、四十五年の賃金の上昇率はどうなっているかということはわかるでしょう。物価面にしても日銀の卸売りにしてもあるいは総理府の消費者物価の動向にしても、ことしは特に上昇が激しいということは、毎月毎月これは国民がみんな知っているわけですよ。だから四十三年と四年の生産費の上昇は大体八%ぐらいになるでしょう、十アール当たりということになれば。四十三年、四十四年の間が八%ぐらいということになれば、四十四年−四十五年の生産費というものはそれを下回るなんということは絶対ないですよ。八%程度ということになれば、四十五年の十アールはおそらく二万一千円ぐらいの第二次生産費ということになるわけですからね。これをどういうような推定反収を使って百キロあるいは三十七・五キロを出すかという、そういう点は小島君のところでやれば出てくるわけだから、基礎をなす大事な点はやはりあなたのところでやってもらわぬといかぬと思うのです。まじめな素材だけ提供してそれを常に価格政策では悪用されておるわけだから、間尺に合わぬじゃないか。
○中沢説明員 御指摘のように確かに四十五年度の生産費を推定する場合の要素は現在の段階ではどうかということは、明らかにしようと思えば明らかにし得る要素が積み重なってきていると思うわけでございます。ただここで私が原局で処理されてきておりますと申し上げました意味は、価格の政策論議の場合に、統計調査部が現在の段階におきまして、そういったような翌年度にわたるような推定生産費の資料をおっしゃるようにこうなりますというふうに申し上げることよりも、そういう数字がわかることは、私たちに限らず原局でも同様でわかるわけでございますので、むしろ原局からでき得ればお答えいただくのが筋ではないかというふうに考える意味で申し上げたわけでございます。ただそういうことを切り離して統計調査部としては、原局がやっている要素の上昇率、それぞれの費目の上昇率を統計調査部のそういう数字として認識しておるかということでありますならば、それは私たちも原局も同じ数字を扱うことでございますので、傍証という意味で統計調査部もそういう数字をそういう数字であると認めておりますということは申し上げられるということでございます。ただそれ以上に現在の段階で、たとえば具体的に四十五年度の推定生産費を統計調査部としてどういうふうに客観的に把握しているかということは、価格議論の場合とは無関係に処理させていただきたいというふうに考える次第でございます。
○芳賀小委員 それじゃ推定生産費は四十四年よりも大幅に上がるということはいえるわけですね。これは推定だから、見込みだから、上がるか下がるかでいいんですよ。
○中沢説明員 具体的な数字としては先ほど申し上げましたように把握しておりません。しかし要素を勘案すれば反当としては上がるだろうというふうに推定はできるだろうと思います。
○芳賀小委員 そういう点がおよそわかればいいのであって、たとえば、これは別に追及するわけではないが、小島課長の説明だと、推定生産費を出す場合に労賃の部分については全国平均の他産業労賃の場合とそれから保証乳価と同じようにバレイショは北海道、あるいはカンショは九州を中心とした他産業労賃を使った場合、たとえばバレイショについては全国労賃でいけば三十七・五キロを二百七十六円、それから地域労賃でいけば二百五十二円八十銭と、何ら理論的根拠のないようなこういう三十七・五キロ当たりの価格だけぽんと説明しているですよね。こういう説明は全くふざけた話じゃないですか。日雇い労賃よりも差があるような形で全国労賃や地域の他産業労賃を採用した場合にこういう答えが出るなんということはこれは絶対あり得ないわけですからね。だからこれは全く委員会を軽視するというよりも愚弄したような数字の使い方ということになるので、やはり責任のある数字を出す場合には、統計調査部で扱っている生産費については統計調査部長あるいは担当の課長から責任のある説明をしてもらわぬと、これは記録に残るわけですからね。
○中沢説明員 御質問の趣旨にありますようなその推定生産費を推定する場合の要素となる費目の変化が現在どういうふうになっているのかということにつきましては、従来の経緯もございまして、ここでお答えできるように統計調査部としては実は準備してきていないわけでございます。もし今後そういうことについて統計調査部としての数字の出典といいますか信憑性といいますか、そういうことについてはどういうふうに考えるかという御質問があれば、今後はお答えできるような用意をしていきたい、こういうふうに考える次第でございます。
○芳賀小委員 附録第二の関係でちょっと先ほど小島課長から説明のあった特にバレイショの点ですが、需給関係の指数が納得がいかない点があるのです。これをもう少し詳しく、過去三カ年平均の需給量とそれから決定年の需給量の比較ということに当然なるわけですが、これはどういう内訳になっておるですか。
○小島説明員 バレイショにつきましては先ほど私がお答え申し上げました数字、実はちょっと誤りがございますので最初に訂正さしていただきますが、需給関係を反映いたしました係数として一〇〇をこえる数字を申し上げましたが、私どもがいままで採用いたしておりますルールによって計算をいたしますと、需給関係を反映する数字といたしましては八六・四という数字になるのが正解でございます。内容をちょっと申し上げますと、三カ年の出回りの数量といたしましては、百八十八万九千トンというのが三カ年の平均の出回り数量でございます。今年の出回り量といたしましては、これは商品化率を九〇%と見まして生産推定量に対して九〇%をかけました結果百八十二万一千ということになるわけでございます。それを三カ年の出回り量との差を出しまして、さらに三カ年平均で割りましたものに従来用いております弾力性係数、これは農安法始まって以来採用しております〇・七二二という数字でございます。これを乗じましたものを一から引きますと私が先ほど申し上げました一〇二・幾らという数字になるわけでございますが、問題は今日の政府売却量という、政府手持ちのバレイショでん粉をどう評価するかという問題で、実は昨年も本件につきましては芳賀先生から御指摘のあった点でございますが、一応従来の考え方を踏襲いたしまして、食管手持ちの馬でん七万トンをイモ換算いたしますと、これは四十二万四千トンという数字になります。それを出回り量にかりに乗せて考えてみますならば、これが八六・四という数字になるわけでございます。その結果の数字は先ほど申し上げましたトン当たり六万六千七百二十円、三・七五キロ当たり二十五円二十銭という数字は、これは間違いないわけでございます。
○芳賀小委員 その点がおかしいじゃないですか。供給数量の数字で三年平均、これが分母になるわけでしょう、そうじゃないですか。百八十八万九千トン。分子は決定年の供給量の百八十二万一千トンですかから、三年平均の百八十八万九千トンを引いたものが、これが分子になるわけですね。そうすると、結果的に決定年の供給量というものは過去三年の供給量よりも減るということになる。供給量がオーバーするという場合には、これは価格上はマイナス要素になるが、供給量が減るということはこれはプラス要素になるわけですからね。あなたの言うのは逆じゃないですか。
○小島説明員 分母が過去三カ年の出回り量、分子のほうは今年出回り量から過去三カ年の出回り量を引いたものでございます。
○芳賀小委員 私が言ったとおりでしょう。
○小島説明員 そのとおりでございます。
○芳賀小委員 そうなれば、過去三年よりもこれは分子がマイナスになるわけだから、供給量は数字としては減るということになる。
○小島説明員 おっしゃるような形になりまして、いわゆるカッコの中の需給係数と申しますか、それ全体としましては一よりも大きい数字になるわけでございまして、先ほど私が申し上げましたのは、七万トンを乗せて計算してみた場合に、こうなるという数字を申し上げたということでございます。
○芳賀小委員 七万トンの問題は、去年もあなたは課長だったから、これは議論済みでしょう。去年は七万トンを加算して、イモ換算の供給量にしたが、これは間違いだということで是正したわけですからね。一回改めた問題をまた蒸し返す必要はないんですよ。そういうばかなまねをする必要はないんですからね。それに弾力性係数というのは、これは農林大臣に与えられた一つの勘案事項でしょう、rというのは。それは何も商品化率だけをさしているわけじゃないですからね。政策的な勘案もこれは含まっておるわけですからして、rを値下げ要素に使うということは、これは絶対にいまの情勢からいってできないわけですから。以前は相当理論的にこういう計算が行なわれたが、最近はだんだん何か政治的にこれを用いるようなせいか理論性がないんです。こういうことを何もきょうことさらに議論する必要はないんじゃないですか。ただ、目的のためには算定方式とかあるいは数字をどう使ってもかまわないという考え方だけは捨ててもらいたいと思うのです。正当にできた数値とか答えというものは、それを尊重して、価格そのものをきめる場合にはそれは農林大臣がきめるということになっておるが、結局いまの自民党政府がきめるということになるんであって、それを事務段階であんまり混同してしまって、何でも安くきめれば大臣や自民党に喜ばれるというものじゃないです。 いろいろまだ議論する点はあるが、これは局長にお尋ねするが、結局附録第一を基礎にして、第二その他は、これは勘案するということになるわけですけれども、昨日、きょうにかけての論議を通じても、どれ一つマイナス要素というのはないわけですからね。特に私はカンショの場合には、相当大幅な原料イモの価格引き上げをやらなければ、生産確保の面から見てもたいへんな事態になると思うわけです。この点に対しては異論はないですか。
○荒勝説明員 政府といいますか、蚕糸園芸局といたしまして、従来から農安法に定められております規定に基づきまして価格はきめてきたと信じております。特にこの附録に基づきます、附録一表の第一式の基準価格につきましては、イモのパリティによって算出されたる価格を基準とし、あと附録算式あるいは生産費を参酌して定める、こういうことで、常に附録算式第一式の系統につきましては、これを基準として守るということで従来から論議が行なわれてきたと思います。ただ、そのときのいろいろな参酌事項も勘案しつつ、なお経済事情あるいはでん粉業界の見通し等を考えながら、最終的には政府の責任で決定したというふうに私は理解しております。初めから値段がきまっておって、それで何か適当に数値を手直しした、こういうふうには私自身理解していない次第でございます。 さしあたり、ことしの価格をきめます際にも、当委員会の御審議の過程でいろいろ問題になりました点も、議論の一つとして十分にわれわれは参考にいたしまして、今後適正な価格をきめるよう努力いたしたいと思っております。
○芳賀小委員 そこで、カンショ、バレイショ、つまり原料イモの価格が上がることは、これはもう間違いない。原料イモの価格が上がれば、それによって製造されたカンショでん粉、バレイショでん粉の価格も、加工経費、運賃においても値下げ要素というのはないわけですから、でん粉も同時的に上がるというふうに結論づけて差しつかえないですか。
○荒勝説明員 私としましては、でん粉値段がどこの水準できまるかということにつきましては、まだ寄せといいますか、最後の詰めが十分関係方面との間にきまっておりませんので、本日当委員会で意見を申し上げることは差し控えたいと思います。ただ先ほどから申し上げていることは、ことしの価格決定にあたりましていろいろ計算されたる数値というものは十分尊重しながら検討してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○芳賀小委員 くどいようですが、原料イモは必ず上がるでしょう、これは間違いないわけだが、上げる場合に、その基準歩どまりをスライド制で上げるというのはあたりまえのことなんだから、そうなれば、加工経費については、きのうの小島課長の説明からいっても、昨年の加工経費よりも経費は増加するということにこれはなっておるわけで、運賃についても下がるという要素は全然ないわけだ。だから原料代が上がる、法律にきめられたる原料運賃も、これは上がらなくても、据え置きに間違いないわけですね。加算すべき加工経費もこれはある程度上がる。これらを合算すれば、でん粉価格というのは値上がりしてしまうということになるのです。これはあたりまえのことを聞いておるんですが、なお考慮の余地があるということはないんじゃないか。原料イモが上がる、運賃は下がらない、加工経費は相対的に上がる、これだけがでん粉の価格をきめる要素になるわけですから、この三つを足せば、結局答えはでん粉の価格が上がるということになるわけですね。何も深刻な顔をする必要はない、そういうことになるのじゃないですか。
○荒勝説明員 きのうも申し上げましたように、パリティによって算出された原料イモの値段につきましては、少なくとも私としましては、きのう当委員会でも申し上げましたように、昨年を下回ることのないよう努力いたしたい、こう思っております。 なお、加工賃等につきましては、これは上がる下がるの議論は別といたしまして、政府側と農業団体側とで共同してこの一年間調べてまいりました、いわゆるバレイショでん粉ならバレイショでん粉工場の経費の実態を十分に尊重いたしまして、これはガラス箱の中の共同調査でございますので、あまり恣意的に私のほうでいじることも不可能かとも思いますが、これは十分に尊重して加工賃を計算してまいりたいというふうに理解しておる次第でございます。
○芳賀小委員 約束の時間が参りましたので、この程度にしておきます。
○丹羽小委員長 この際、暫時休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 午後零時二十分開議
○丹羽小委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、おはかりいたします。 本小委員会は、昨七日及び本日の二日間にわたりいも、でん粉等の価格に関する問題について調査を行なってきたのでありますが、本小委員会の結論を次のとおり決定いたしたいと存じます。 結論の案文を朗読いたします。 昭和四十五年産甘しよ及び馬鈴しよの原料 基準価格並びにでん粉及び甘しよ生切干の 政府買入価格等に関する件(案) 政府は、いも作農家経営の安定向上のため、 長期需給見通しの下に国内供給の増加による自 給率向上を図るよう地域特産農業振興の抜本策 を確立するとともに、農産物価格安定法に基づ く本年産甘しよ及び馬鈴しよの原料基準価格並 びに甘しよ生切干及びでん粉の買入価格の決定 にあたっては、左記事項に十分留意し、いも作 農家、でん粉生産者及びでん粉実需者等の経営 安定を図るよう努めるべきである。 記 一 いも原料基準価格については、生産費、諸 物価、労賃の上昇、原料いもの生産事情等を 十分に勘案し、再生産の確保が図られるよう 決定するとともに、歩留加算が原料取引上適 正に織込まれるよう留意すること。 二 でん粉及び甘しよ生切干の買入基準価格に ついては、原料運賃、加工経費等を実情に即 して加算し決定すること。 三 いも類の地域別生産目標を設定し、これら 地域における農業の生産性向上をはかるた め、優良品種の開発普及、土地基盤整備事業 の実施、農業機械化の促進等生産施策の拡充 を図ること。 四 国内産いもでん粉の優先消化を図るため、 現行関税制度の活用により、競合農産物の輸 入抑制策を引続き講ずるとともに、販売調整 措置を継続実施すること。なお、生食用、加 工食品用販路の拡大等いも消費の増進に努め ること。 五 でん粉工場の合理化を更に促進し、合理化 再編成のため必要とする税制措置、金融措置 を講ずること。特に、中小企業近代化促進法 の適用にあたつては、農協に対しても税法上 の扱いが均衡を失することのないよう措置す ること。なお、廃液処理施設の設置につい ては、飼料資源を回収できるように配慮し、 その設置について低利、長期の融資、助成及 び税制上の優遇措置を講ずること。 右決議する。 以上を小委員会の結論とすることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽小委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 なお、本件につきましては、これを小委員長から農林水産委員会に報告するとともに、委員会において決議せられるよう提案することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○丹羽小委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日はこれにて散会いたします。 午後零時二十五分散会