農林水産委員会 第16号
- 発言数
- 53 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1970/04/14
会議録
○草野委員長 これより会議を開きます。 昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。渡辺農林政務次官。 —————————————
○渡辺政府委員 昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明を申し上げます。 農林漁業団体職員共済組合制度の給付内容につきましては、逐次改善を見ており、特に昭和四十四年度においては、既裁定年金の増額改定等大幅な改正を行なったのでありますが、昭和四十五年度におきましても、国家公務員共済組合等他の共済組合制度に準じて、その給付内容をさらに改善することといたした次第であります。 次に、この法律案の内容の概要について御説明を申し上げます。 第一は、既裁定年金のうち、昭和四十年九月以前の組合員期間を含むものにつきまして、昭和四十四年度に実施した年金額の改定の際に用いた標準給与に乗ずる率の算定の基礎となった増額率を七三・八%から八九%に引き上げ、昭和四十五年十月分以後、その年金額を改定することといたしております。 第二は、既裁定年金の最低保障額につきまして、昭和四十五年十月分以後、七十歳以上の者にかかる退職年金または障害年金については十二万円に、七十歳以上の者または妻、子もしくは孫にかかる遺族年金については六万円にそれぞれ引き上げることといたしております。 以上がこの法律案の提案理由と内容の概要であります。 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決いただきますようお願いを申し上げます。
○草野委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 引き続いて補足説明を聴取いたします。池田農政局長。
○池田政府委員 昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を補足して御説明申し上げます。 まず、既裁定年金のうち昭和四十年九月以前の組合員期間を含むものにつきまして、昭和四十五年十月分以後、その額を、昭和四十四年度における改定の例に準じて、改定することとし、組合員期間の各月における標準給与の月額に乗ずるものとして昭和四十四年度の改定の際に用いた一・七九四から一・〇七四までの率を一・九五一から一・一六八までの率に引き上げるとともに、新たに昭和四十年度の組合員期間についても一・〇二八の率により引き上げることとしております。 次に、既裁定年金の最低保障額につきまして、昭和四十四年度において、退職年金または障害年金については九万六千円に、遺族年金については四万八千円にそれぞれ引き上げたところでありますが、今回、さらに、昭和四十五年十月分以後、七十歳以上の者にかかる退職年金または障害年金については十二万円に、七十歳以上の者または妻、子もしくは孫にかかる遺族年金については六万円にそれぞれ引き上げることとしております。 これらの年金の給付を受ける者が七十歳に達したときも同様の措置をとることとしております。 また、新規裁定年金の最低保障額につきましても、同様に引き上げることとしております。 なお、この法律の施行期日につきましては、昭和四十五年十月一日としております。 以上をもちまして、この法律案の提案理由の補足説明といたします。
○草野委員長 以上で補足説明は終わりました。 —————————————
○草野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。三ツ林弥太郎君。
○三ツ林委員 ただいま議題となりました農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律の一部を改正する法律案、いわゆる農林年金につきまして若干の御質問をいたしたいと存じます。 農林漁業団体は、農林水産業の生産力の増進と農山漁民の経済の向上をはかり、あわせて国民経済の発展に寄与するため設けられた団体でありますが、近年における国民経済の高度成長のもとで、農林漁業及びこれを取り巻く諸情勢が著しく変化する中にあって、これら農林漁業団体の果たすべき責務はいよいよ重大なものとなっております。このような困難な環境の中にあって、これら農林漁業団体がその機能を十分に発揮して、農林水産業の近代化を進めていくためには、何よりもまず素質のすぐれた優秀な人材をこれら団体の役職員として確保することが緊要であります。 農林漁業団体職員共済組合制度、いわゆる農林年金制度は、このような観点から農林漁業団体職員の福利厚生をはかり、さらに農林漁業団体の事業の円滑な運営に資する目的で昭和三十四年に創設され、今日に至ったわけでありますが、この間、数次にわたり制度改正が行なわれまして、特に前国会における制度改正では、農林漁業団体職員の多年の念願であった既裁定年金のベースアップの措置が初めてとられるとともに、旧法期間について、実質的に完全通算の措置がとられることとなったことは、きわめて大きな成果であったと考えますが、なお今後改善を要する点も残されていると思います。ところで、今回、前年度の改正に引き続き、ベースアップなどを内容とする改正法案が提出されており、これらの改正点に関連する基本的な事項については、前国会においても審議がなされておりますが、本改正法案をめぐる今後における問題を整理していく意味でもあり、以下数点について質問し、順次これらの点について政府の見解をただしてまいりたいと思います。 まず最初に、具体的な事項についてお伺いする前提として、今回の制度改正の趣旨及び内容について、お伺いしておきます。
○渡辺政府委員 今回の制度改正の趣旨と内容はどうかというような御質問でございますが、農林年金制度の給付の内容につきましては、逐次改善を見ております。特に昭和四十四年度におきましては既裁定年金の増額改定など、大幅な改正を行なったわけであります。そして四十五年度においても、国家公務員共済組合などの共済組合制度に準じまして、その給付の内容をさらに改善しよう、こういうようなわけであります。 改正の内容は二点ございまして、まず第一点は、既裁定年金について四十四年度に引き続き、消費者物価などの上昇を勘案をいたしましてその額を改定しようということであります。もう一つの点は、七十歳以上の老齢者等にかかる年金につきましては、最低保障額を引き上げようというものであります。もう少し具体的に申しますと、年金の基礎となる基準給与の改定率を、七三・八%から今回八九%に引き上げようということでありますし、老齢者年金等の最低保障の引き上げについては、退職年金、障害年金は九万六千円というのを十二万円に引き上げる、遺族年金については四万八千円を六万円に引き上げよう、こういうようなものでございます。
○三ツ林委員 次に、最低保障額についてお尋ねをいたします。 農林年金制度における最低保障額については、昨年度の改正によって、たとえば退職年金について見ると、新規裁定のものは十三万五千六百円、既裁定のものは九万六千円となっており、今回の改正によって十二万円に引き上げられるというものの、それは老齢者等にかかる年金に限られております。このように同じ退職年金の最低保障額でありながら、既裁定の年金の最低保障額をすべて新規裁定年金の線まで引き上げることができないのはどのような事情によるものであるのか、お伺いいたします。
○池田政府委員 新規裁定と既裁定年金の最低保障額の扱いが異なっているわけでございますが、これは考え方といたしまして、それは異なるべきであるという考え方を私どもは持っているわけではございません。できるならば、やはり新規裁定の線まで引き上げるというのが、一番理想的なものであるというふうに考えているわけでございます。ただ、今回こういうふうな若干の差がつきましたのは、実はよその横並びの問題がございまして、国共済組合等でもそういう扱いをしておりますし、それから実は、もしかりに新規裁定の線まで引き上げるということにいたしますと、それだけよけい費用がかかるという、こういうことに相なるわけで、その費用を一体だれが負担をするかという問題でございまして、そうでなくても農林年金は、いろいろそういう面の整理資源等の問題もございますので、そういう点から今回はこの程度でやむを得ないのではなかろうか、こういうことでございます。
○三ツ林委員 次は、平均標準給与のいわゆる頭打ちの問題でありますが、これについては昨年度の制度改正においても問題となった点でもあるわけでありますが、既裁定の年金の額を改定する場合十一万円の頭打ちが設けられていて、たとえば十一万円の最高限度の平均標準給与を基礎として年金をもらっている人は、今回の改定措置の恩恵が及ばない結果になり、問題があるように思われますが、政府はこのような頭打ちの措置をとったのはどのような理由によるものであるか、お伺いをいたします。
○池田政府委員 頭打ちの問題は、実は前国会におきましてもいろいろ御議論がございました問題でございまして、今回も同じような措置をとらざるを得なかったということでございますが、これは多少理屈ぽいお話で恐縮でございますけれども、この農林年金の場合は、御存じのようにそれぞれの団体の俸給表というのが必ずしも統一をされておりませんで、そのために標準給与という制度をとっているわけでございます。それで標準給与の上限以上の給与というものは、農林年金制度に関する限りは存在しない、こういう理屈になりますので、一定率をそれにかけまして、その上の標準給与をつくるというのが、制度自体としていささか矛盾になるということがございます。それからあるいはまた一方、国共済等でも同じような頭打ち制度がございますというようなこともございまして、四十四年十月以前と以降とで金額は違いますけれども、頭打ち制度をとらざるを得なかった、こういうような事情でございます。
○三ツ林委員 次に、いわゆるスライド原則についてであります。昨年度に引き続き、今回も既裁定年金のベースアップを行なうとのことであり、これは国家公務員共済組合制度等の改定措置に準じて措置したといっているが、今後国家公務員共済ベースの改定が行なわれるたびに、農林年金のほうもベースアップされると考えてよいかどうか。さらに今回のような改定措置をとらなくても、物価の上昇等があれば自動的に年金額が改定されるようないわゆるスライド制について、これを具体化する考えはないかどうか、スライド制の実現の可能性について、政府の見解をお伺いいたしたい。
○渡辺政府委員 一つは、国家公務員共済組合等の年金支給が改定されるときには、農林年金のほうも改定をされるかということでありますが、これはおおよそそういう方向であろう、こういうふうに御了解をいただいてけっこうだと思います。 その次に、スライド制の原則を速急に確立しろ、こういうふうな御趣旨に受け取ったわけでありますが、御承知のとおり、先般の農林漁業団体職員共済組合法の改正で第一条の二というのができまして、このときに「この法律による年金たる給付の額は、国民の生活水準その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、すみやかに改定の措置が講ぜられなければならない。」こういうような規定ができて、これがいわゆる調整規定、こういうふうにいわれておるわけであります。よくいわれるのですが、調整規定は諸物価等あるいは経済事情の変動というんだけれども、一般の民間の賃金、公務員の賃金等のベースアップがそのままそっくりとストレートではね返らないというようなところが議論をされておるわけであります。そこで、そういうようなものが自動的にはね返るようなスライド制というようなことにつきましては、これをとるかどうかということは、公的年金制度を通ずる問題として政府の内部において目下基本的な検討が進められておるわけでありますから、そういうような趣旨に沿って実現をされるように今後も努力してまいりたい、かように存じます。
○三ツ林委員 それでは次に、これは大事な、重要なことでありますが、国の補助率について伺いたいと思います。 現在、農林年金制度についての補助率は一六%になっております。ところが農林年金については掛け金率は千分の九十六で、他の制度よりも割り高となっており、それに加えて過去数次にわたる制度改正によって所要財源が増加していることを考えると、年金財政の状況は必ずしも楽観を許さないのではないかと考えられますが、これに対する措置として、昨年の当委員会における附帯決議においても指摘されたとおりでありますが、年金財政の健全化のために国の補助率を二〇%に引き上げることができないかどうか。政府としてもいろいろ御努力になっていると思いますが、この辺の事情について政府の見解をお伺いいたしたい。
○渡辺政府委員 この種の年金に対する補助率を見ますと、農林年金は確かに二八%であります。しかし私学共済等も一六%で、国家公務員共済等は一五%、地方公務員共済が一五%、厚生年金が二〇%ということになっておるのであります。そこでこの補助率を引き上げろというようなことがいわれておるわけでありますが、御承知のとおり厚生年金等は、直近三カ年というような給与ベースが基礎にならないで全期間というようなことになっておるわけであります。そこでこの補助率の引き上げについては四十五年度の予算編成の際にも種々検討をしたのでありますが、他の共済組合制度などとのバランスの点から、四十五年度においてはこれは引き上げは行なわないということにしたわけであります。しかしながら、なお今後とも農林年金の財政状況をも見きわめながら、これは慎重にひとつ検討をしてまいりたい、かように考えております。
○三ツ林委員 最後に、農林漁業団体職員の給与の実態についてでありますが、農林年金制度については昨年度に引き続き今回もその年金の額が改定され、相当大幅に増額されておりますが、どうもほかの年金に比べてまだまだ支給額が低いようであります。これは農林漁業団体の職員の給与が低いためであろうかと思われますが、今日の困難な農業及び農協をめぐる諸情勢を考えると、農林漁業団体にとって質のよい職員の確保が大いに望まれるわけでありますので、これら職員の給与の改善について、これは団体自体の問題であると思いますが、政府としてはどのように考えておるのか、この際お伺いいたしたい。
○渡辺政府委員 農業が、労働の農業から頭の農業というように変わってきた。考える農業というようなことばができるようになって、農家それ自体も非常な近代化、合理化ということが進められなければならない時勢になったわけであります。したがって、それを指導する農業団体の職員等も優秀な人材をそろえていかなければならぬ、これはあたりまえな話であります。だから給与ベースを高くしろという要求も、これは当然なことであろうと思うのであります。確かに給与ベースそのものの問題は、政府が直接タッチするところではありません。これは農業団体それ自体の問題であります。農業団体の給与ベースが、町村段階においても県段階においても全国段階においても、その他の給与あるいは公務員などと比べて七、八%あるいは一割、場所によって違いますが、平均してその程度見劣りがするということも事実であります。しかしながら政府といたしましては、給与を払うについても農業団体それ自体が合理化をされ、あるいは経済的にも強くなっていかなければ、支払いをしようとしてもできないのでありますから、そういう意味において政府は農協の合併と規模の拡大、こういうようなことを推し進めてまいっております。いろいろそういうような農協それ自体の運用というような面について、農協がもっと経済的な基盤ができるように、いろいろと指導をいたしておるわけであります。 以上、簡単ですが、お答えになったかならないかわかりませんが、お答えにかえさせていただきます。
○三ツ林委員 終わります。どうもありがとうございました。
○草野委員長 次に、田中恒利君。
○田中(恒)委員 私は、御提案のありました昭和四十四年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律の一部改正につきまして、若干の御質問をいたしたいと思います。 御承知のように、この制度は今日非常に劣悪な労働条件の中における農林漁業団体職員の身分を安定し、農林漁業団体の機能の万全を期すために昭和三十四年に設置をされまして以来、すでに第一次、第二次、第三次と三回にわたる法改正が行なわれておりまして、特に既存の公的共済制度、国家公務員共済等との均衡のために、当委員会並びにこれを受けて政府当局もその改善に努力をせられてきたのでありますけれども、なお年金者そのものの実感といたしましては、やはり高い掛け金率、低い給付額、こういう印象をぬぐい去ることができないと思うのであります。しかも今日、いま御指摘もありましたが、国庫補助や最低保障費等につきましては若干の問題が残されておるわけであります。 この際、政務次官にお尋ねをいたしますが、今回の年金額の引き上げに基づきまして、年金財政はことしの予算でけっこうやれるのかやれないのか。さらに将来、今日のように物価がこういうふうにどんどん上がってまいりますと、毎年のように年金給付額のアップが問題になってくると思うわけでありますが、その財源は一体どういう形で農林年金の場合考えるのか。想定されますのは、掛け金を上げるという方向、あるいは国の補助金をさらにふやしていく、あるいは余裕金の運用益をもっとたくさんつくるような年金の運用をやらせていく、こういうことに尽きると思うわけでありますが、一体政府はこれからの年金額の上昇に対応してどのような財源の確保を重点と指向せられておるのか、まずこの点についてお尋ねをいたしたいと思います。
○渡辺政府委員 農業団体の職員の給与が低いというような点については先ほど御指摘のとおりで、それらについては、政府としては間接的ではあるが、農協等農業団体それ自体の経済基盤の充実のためにいろいろな施策を講じて努力をしておるということを申し上げたわけであります。したがってそれが強化をされるということになってくれば、ある程度いまよりも給与ベースも上げられることになるであろう、こういうことを考えております。 それから、年金の財政が苦しくなったらどういうふうな手を打つんだというお話でございますが、政府としては掛け金を上げるということはいまのところ考えておりません。しからば国庫補助率を上げるのかというようなことですが、これらについては全体的ないろいろな他の年金との関係も考えて、これは今後とも検討していくということでありまして、現在、上げるとかどうとかということを申し上げる段階ではございません。 余裕金の運用等については、これはまありっぱに有効に運用できるように指導していきたいと思っておりますし、今回も一億五千万円の一種のつかみ金みたいなものでありますが、財政の足しにしてもらうために政府は支出をしておるわけであります。 なお、詳しい点については政府委員から補足説明をしていただきたいと思います。
○池田政府委員 いま政務次官から大筋の方向をお答え申し上げたわけでございますが、この年金財政の問題は、関係の方は非常に気にしておられる問題でございますし、私どもも非常に重大な問題だと思っておりますので、やや補足をいたしまして申し上げたいと思います。 前回かなり大幅な改正をいたしまして、多年の懸案でありましたもののある部分が解決をしたわけでございますが、これに伴いまして、本来ならば掛け金率の改定をいたしまして、一部につきましては組合員の方からちょうだいをするというのが年金財政という形からいえばよろしいわけでございますけれども、いまお話のありましたように、農林年金の掛け金は相当高いと、こういうこともございますので、これは掛け金率には響かせない、こういう措置をとったわけで、今回もまた同様でございますが、これによりましてどの程度収入欠陥を生ずるかと申しますと、これは財源率で申しますと、制度改正による分が千分の約五でございます。四・九幾らということでございまして、それが前回の分でございます。今回の分は、これは非常に小そうございまして、千分の〇・一程度でございます。でございますから、ほとんどこれはネグリジブルなものでございますが、合わせますと大体千分の五と、こういうことになるわけでございます。これによりまして当面どの程度の給付費の増があるかと申しますと、私ども試算をいたしてみますと、四十四年度改正による分、それから今回の四十五年度改正による分、それの昨年度分、こう合わせて計算をいたしてみますと、若干端数が出ますが、約三億五、六千万円、こういうことでございまして、実は従来財源調整としていただいております金が四十五年度分合わせまして三億五千万円でございます。でありますから、かりにそれを当てるというふうに考えますればそれで一応よろしい、こういうことになるわけでございます。 ただ、それは前年度、今年度分でございますので、それ以降はどうなるかという問題がございますが、これは私どもは基本的には、やはり今後どういう方式を考えるか懸案になっております補助率のアップの問題も、これは懸案で残っておりますし、財源調整を幾らにするかという問題も残っております。経過的に申し上げれば、財源調整は毎年ふえてきておりますし、ふえ方もかなりスピードが速まってきているということもございます。そういうことがございますし、それからもう一つは、やはり年金財政の非常に大きな影響のございます運用益をどうするかという問題がからんでまいります。 で、そういうものをあれこれ、いろいろ試算をいたして検討する必要がございますが、私どもは今後五年間くらいは、いま言ったようなものを総合して考えますと、まあ別段支障がなく何とか処理できるのではないかという期待を持っておりますけれども、しかしながら、これはそうばく然とした話だけでもまずいわけでございますので、現在これは農林年金当局でもこの種の分野の専門家を集めまして研究会をいたしております。大体本年の末ごろには結論を出す。これはもう非常に広範にこの種の問題を検討する。だから積み立てについての基本的な考え方、あるいは資産の評価の問題、あるいは運用の問題等も含めまして全般的な検討をするということにいたしておりますので、私どももその結果を十分拝見しながらさらに必要な措置を考えるなり、あるいは今後の見通しを立てるというふうにいたしたい。しかし、私どもは、繰り返して申すわけでございますが、当面は先ほども政務次官からお答えがございましたが、少なくとも今後相当期間、一財政期間といいますか相当期間、掛け金率の引き上げということは毛頭考えておりませんし、またそういう前提のもとにおいても財政を維持することは十分可能だというふうには考えておるわけでございます。
○田中(恒)委員 いまの段階では何とかやれるという御答弁でありましたが、なお重ねて御質問をしておきたいと思います。 掛け金は当分上げないということでありますが、その当分というのはいまの局長のお話をお聞きすると大体五年くらいは何とかやれるだろうということなので、ほぼ五年程度、こういう認識をいたしてよろしいですか。
○池田政府委員 はっきり私がお約束ができる立場にはございませんわけでございますが、とにかく農林年金の掛け金は高いということは、これはもう相当周知の事実でございまして、これを上げるということは私どもは非常に望ましくない事態である、こういうふうに考えておりますので、それはまず据え置きという前提の上であとの措置を考える。その措置といたしましては、先ほど申し上げたようなことでございますので、そういう線で考えたいと思っております。
○田中(恒)委員 私は、この掛け金をできるだけ上げないというお考えで進められるということは当然だと思いますし、そうしていただきたいと思いますが、この農林年金の場合は掛け金が非常に率が高いということが問題なわけでありまして、したがって、それに対応するためには補助を出すということがやはり筋道としては一番手っとり早く出てくると思うのです。同時に、掛け金がその他の公的年金に比べて非常に高いということですから、掛け金を上げるか上げないかという判断の一つの基準としては、その他の公的年金の掛け金率と同じような形、これはその他のものが上がらなければいけないということになるので非常にむずかしいと思いますけれども、そういう面も十分参酌しながら、この掛け金という問題については今後上げない、こういう形で処理をしていただきたいと思うのです。 次に、今回提示された法律案に対して社会保障制度審議会が答申をいたしております。その答申の内容は、すでに御承知と思いますが、恩給法改正のはね返りの形で実施するというこれまでのやり方に一向改善のあとが見られないのはまことに遺憾である、こういう答申がなされておるわけでありますが、政府はこの答申をどう理解されているのか、公的年金制度として定義づけられていない恩給の改定に準じてなぜ共済組合の年金を改定をしなければならないのか、その点をお尋ねしたいと思います。
○渡辺政府委員 年金の額の改定の方式につきましては、国家公務員共済組合など、他の共済組合制度との関係もございますので、現在政府内部におきましては各省、各関係局上長などを構成員といたしました公的年金制度調整連絡会議、こういうものを設けております。そしてその連絡会議でいろいろ検討中であります。今回は昭和四十四年度における改定と同様に、国家公務員共済組合制度の改定に準じた措置を講じたものであります。
○田中(恒)委員 公的年金の取り扱いについて政府内部で連絡会議が設けられていることも承知をしておりますが、すでに社会保障制度審議会は昭和四十二年の六月、「各種公的年金の給付額の調整等について」という申し入れを政府にしておるわけです。しかも、この四十二年の申し入れの中には、おそくとも一両年中に結論を見出すようにされたい、こういう期限を切った申し入れがなされておるわけですけれども、依然としてその結論が出されていないというのが今日の実態ではなかろうかと思うのです。こういう実態に立って、社会保障制度審議会がまことに遺憾である、こういうことをいっておるのでありまして、私どもは政府はこの際、社会保障のあり方について同審議会が再三にわたって政府に対して勧告を行なっていることが一つも改善をされていない、このことに対して、農林年金を含めて社会保障に関連をする人たちが深く憂えていると思うのです。この際、重ねて今後この公的年金の給付その他についての政府の態度、決意をお聞きをしておきたいと思うのです。
○渡辺政府委員 よく御趣旨に沿って前向きで検討をしていきたいと思います。
○田中(恒)委員 それでは、少し具体的に御質問をいたしますが、この改正によりまして現実に年金の額が何%上がることになっているのか、お聞きをしたいと思うのです。私どもが地方へ参りますと、農林漁業団体にかっておつとめになった方で年金を受けている人々が一様に申しますことは、年金の額が上がるということはたいへんうれしいことだけれども、一体どれだけ上がるのかということがよくわからない、非常にはっきりしないという質問をよく聞くわけですが、この際、今度の年金額のアップによって大体年金がどれだけ上がるのか、この点をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○池田政府委員 今回のベースアップは、御存じのように昨年大幅な改正をいたしまして、そのあとを受けまして昨年以降の分につきましての改正でございますので、上げ率は比較的小さいわけでございます。パーセンテージにいたしますと、大体八・七%くらいの上げ幅になるわけでございます。 ついでに申し上げますと、前回四十四年度の改定法によりまして増額をいたしたわけでございますが、これも御存じのとおりでございますが、農林年金につきましては従来ベースアップという措置をやったことがなかったわけでございます。これは国共済等では数回にわたっておりましたが、農林年金は、私も詳しい事情は存じませんけれども、その点ができておらなかったものを、四十四年度にやっとこさ改定ができた、従来上げなかった分を若干含みまして改定をしたわけでございます。 御参考までに申し上げますと、前回の改定の措置によりましては、これは種類によりまして若干違いがございますが、全体で約二五%の上げ幅であったわけでございます。障害年金、遺族年金等は若干上げ幅も多いわけでございますが、全体としてはその程度ということで、そのあとを受けまして今回八・七%程度の上げ幅、こういうことでございます。
○田中(恒)委員 八・七%ということですが、正確には八・七五%というふうに私どもお聞きをしておるわけですが、その八・七五%というのはどういうふうにしてきまったのか、その点をお聞きをいたしたいと思いますし、この八・七五%が年金者について一様に上がっていくのかどうか、この点もあわせてお聞かせいただきたい。
○池田政府委員 これは国共済等の例にならいまして同じ上げ幅で上げているわけでございまして、ごく基本的な考え方といたしましては、物価の上昇を一方で見込んだ。それからもう一つは、国共済等におきます給与水準の上昇、こういうようなことをいろいろ勘案いたしまして八・七五%の上げ幅というものがきまった、こういうことでございます。 それから、一様かどうかという御趣旨でございますが、これにつきましては、言わずもがなのことなんでございますが、全体が八・七五ということではございませんで、それぞれの内容によりまして違うわけでございます。
○田中(恒)委員 私、この八・七五%の内訳をちょっとお聞きをしたいのですが、わかりませんか。厚生省からも来ておるのではないかと思うのですが、若干こまかく……。わかりませんでしたら、私のほうから承知しておる範囲で申し上げたいのですが、これは物価の上昇が四十二年度にあれをしまして六・五%、それから給与の上昇分が四・五%。六・五%と四・五%を足すと一一%になるわけですが、なかなかそこまでは財源がないということで、給与上昇分は四・五%の半分の二・二五%をとって八・七五%、こういうふうにしたと聞いておるわけですが、これは間違いありませんか。
○池田政府委員 検討の過程におきましては、いろいろな数字がありまして、いろいろ検討したようでございます。ただ、はっきりこれこれの率ということではなしに、いまお話のございましたようないろいろな給与の上げ幅でございますとか、あるいは物価の状況でございますとか、いろいろなことを勘案いたしまして、一方では財源ということもあったかと思いますが、勘案いたしましてきまった、こういうふうに私どもは理解をしておるわけでございます。
○田中(恒)委員 どうもそういう御答弁になりますと、これは今度の給付額に関する問題ですから、こまかくお聞きをしなければいけないわけですが、やはりアップ率の根拠が物価と賃金ということだけでは納得いかないわけですが、私がいま言った数字、物価と賃金について、間違いあるかないか、それをちょっとお尋ねしたいんです。物価の上昇が六・五%、給与の上昇分が四・五%、これは間違いであるかどうか。事務当局がうしろにおられるわけでしょう、わかっておるはずです。
○池田政府委員 いまお示しの数字は間違いがないようでございます。
○田中(恒)委員 これは恩給の上昇に伴って各公的年金みな同じですから、ほとんどこういうことで狂いないと思いますし、算定のこのアップの基本になっておるのはこの数字です。そこで二・二五%だけはことしの段階でも残しておるわけですね。そういたしますと、当然二・二五%は上げなければいけないのをいろいろな関係で今度は残しておるわけですが、これは来年当然また上げていく、こういうことになる一つの要素になっておるわけですが、農林年金は来年この分も含ませて、さらにまた物価、賃金は上がっていくわけですが、改定をしなければいけないかどうか、どういうふうにお考えになっておりますか。
○池田政府委員 これは結局あとの財源の問題と関係をいたしておることは御存じのとおりでございますので、財源さえ許すならば極力十分な上げ幅がよろしいわけでございますが、これは財源ということになりますと、当然それをだれが負担するか、こういう問題になってくるわけでございます。国も、もちろん負担は一六%の範囲内においてはいたすわけでございますけれども、そうじゃなくて、ほかの組合員の方も負担をする、こういう問題にからまってきますので、給付内容として十分であることがよろしいのはもう言うまでもございませんが、そういうこともございますので、一がいにいまお話がございましたのを来年度は必ず負担ができるかどうか、これはちょっといまの段階ではお答えはしにくいわけでございます。
○田中(恒)委員 それからいま一ついまの御答弁で、この八・七%のアップというものが必ずしも一様ではないということでありますが、その辺がたいへんこの制度の複雑なところで、受給者の立場からいたしますと、どれだけ上がるのかさっぱりわからない、こういうことになるわけでありまして、十万円の年金をもらっている人で今度八・七五%アップすれば十万八千七百五十円になると、こういうふうにどんぴしゃりわかれば非常にいいわけですけれども、そこのところがなかなかはっきりしないというところがこの年金の実態なので、こういうものをどういうふうにしていくかということも今後一つの大きな課題だと思いますので、ひとつこういう点について、今後この年金の大きな問題ですけれども、将来の方向として何らか具体的に、やはり年金をもらう方が、どれだけ自分がもらうのかわからないというようなこういう仕組みをもう少し簡素にしていく、こういうお考えがあるかないか、この際お尋ねをしておきます。
○渡辺政府委員 田中さんのおっしゃるのは、スライド制と裏表みたいな話であろうと私思うのですけれども、われわれとしましても、それはお互いに国会議員で、農林年金ばかりでなくて、いろいろな者からその時期になると陳情その他があるわけです。出てくる人ももちろんたいへんでしょうし、われわれ毎年毎年そういうことで骨折るほうも、これはもっと簡素化できないかというような考えを持っておりますから、できるだけ物価、賃金に相応したスライド制を採用しようというようなことで、皆さん努力しておるのはわれわれと同様だと思うのです。しかし先ほど局長からお話があったように、国の財源の問題もあるし、農林年金だけで国の補助率を引き上げるというようなことはなかなかできない。はね返りが非常に広範囲に及んでばく大な金額になるというようなことから、なかなかすっきりしたスライド制というものが、いまのところ、採用されにくい。そういう状態なんです。したがって、スライド制を完全に採用するということになれば、そういうもののはね返りは、そのままそっくり年金や恩給に響きますということではっきりするわけですが、それができない段階においては、先ほども言ったように、できるだけスライド制を実現するために今後もいろいろ検討してまいりますということであって、いまの段階で、政府の大方針としてスライド制を完全に実行しますということをいってないんだから、私もここへ立てば、それはさっそくすぐやりますということはなかなか言えないので、そういうような方向で努力をいたしますということですから、この程度でひとつ御了解をいただきたいと思います。
○田中(恒)委員 私は、公的年金制度のスライドについては、農林年金法、他の各法にもその基準が定められておりますように、国民の生活水準に変動を生じた場合には、その変動後の生活水準に適応した額に改定するのが本筋だと思うのです。したがって改定の基準を物価指数や賃金の上昇だけを反映したものでは不十分だと思います。やはり生活水準の変動を指数に具体化して、消費水準に基準を置く、こういう考えが最も妥当だと思うわけですが、この点について、最後になお政府の御見解をお聞きしておきたいのですが、どうですか。
○渡辺政府委員 理想論からいえばそういうことであろうと思います。しかし、繰り返して申し上げているように、そういうことになると相当ばく大な財源が必要である。その財源を現存の組合員が掛け金の引き上げによって負担をするのか、それとも政府が負担をするのか、そういう問題になってくるわけです。現在の組合員が、特に農林年金のように掛け金率も高いといわれている人に、それを大幅に負担をしなさいということはできない相談でありますから、そうすれば政府がその分だけ全部しょえといわれても、これも財源の問題等があるので、いまの段階ではなかなかできにくい。しかし公的年金のあるべき姿と社会保障というような考え方からすれば、その年金が物価、賃金というものにスライドして上げられるのは当然だろうし、それからまた人の生活というものが高度化をしておるわけですから、その生活の向上にもやはり見合ってそれが支給されるのが望ましいということは、私は、当然だと思います。したがって、あなたのおっしゃるような方向について、時間はかかるかもしれないけれども、われわれは努力すべきであろう、かように思います。
○田中(恒)委員 私は、これからあといろいろお尋ねしたいことがあるわけですが、農林省と一緒に大蔵省が来ていただかないと的確な御答弁をいただけないということですが、大蔵省は午後になるということなので、午前中農林省中心のものだけにしぼって若干御質問をして、午後引き続いて大蔵省から御意見をお聞きしたいと思うのですが、今度の法改正で、七十歳以上の老齢者の退職年金または障害年金を十二万円に、遺族年金二十年以上について六万円とそれぞれ最低保障を引き上げられてきたのでありますが、この最低保障というものの考え方をこの際統一をしていないと、もうすでに法の改正ごとに、時期別に、さらに今回は七十歳という——これはよろしいんですけれども、七十歳という年齢ごとに最低保障というものが非常に複雑に幾つかの段階に分かれてきたわけですが、ここらで年金にいう最低保障というものの基本的な考え方をはっきりしておかないと、ますます複雑怪奇になっていく可能性があると思うのですが、この最低保障についてのお考えをお聞きをしておきたいと思うのです。
○池田政府委員 御指摘のように、最低保障の内容が非常に多岐にわたっておりまして、何が基準であるかというのは必ずしもはっきりしない点が確かにございます。私どもは、基本的には社会保障制度審議会なんかでもやはりそういう意見は出しておられるようでございますが、最低保障というのは、やはり生活をささえるに足る最低の必要な水準ということであろうと思います。ただ、現実には、御存じのように財源の関係等がからみまして、逐次引き上げはいたしておりますけれども、きわめて低い最低保障が現在残されている。御存じのように、遺族年金等につきまして、二万円弱みたいな最低保障が残っているということで、これは最初に申し上げました趣旨から言えば、そういうものでは最低生活の維持ができないことも非常にはっきりしておるわけでございまして、そういう点から言うとおかしいのではないかという御指摘があり得るわけでございますけれども、これはやはり一に財源等との見合いの問題、あるいはもっとはっきり申し上げますと横並びの問題がございまして、私どもも努力はいたしまして、逐次引き上げはいたしておりますけれども、なお非常に大きな部分が不十分なかっこうで残っておるのは御存じのとおりであります。
○田中(恒)委員 二十年未満の最低保障の取り扱いは今日の段階でも非常に低いわけですが、従来からこの二十年末満の最低保障を引き上げるということについては委員会等でしばしば決議要請をなされておるわけですが、今回このままになっておるのですが、その原因、なぜ上げなかったのか、ひとつ伺いたいと思います。
○池田政府委員 これを上げないという積極的な理由は実はあまりないわけでございます。私どももこういう該当者の方にはいかにもお気の毒だという感じを持っておりまして、基本的にはぜひ上げたいという気持ちを持っているわけでございますが、現実には上げることができなかった。その直接の原因は、御存じのように恩給等との関係がございます。詳細は存じませんが、恩給等でそういう該当の方がきわめて多数あるようでございます。それで、それに対します措置と農林年金との措置がアンバランスになるということで、これはやはり考え方としてまずい。それを同じように処理いたしますと、相当多額な財政支出が要るというようなことで実現を見ていないのが現状でございます。
○田中(恒)委員 この辺にも恩給との関連で出てくる矛盾が出てきているわけなのですが、次官も述べられたように、確かに社会保障の問題は非常に大がかりですから私もたいへんだと思いますけれども、やはりできるだけ早く公的年金としての位置づけを明確にする改正の方向を見出していただきたいし、さらに農林年金としての独自性、特殊性というものを明確にした内容を出していただかないと、農林年金そのものにもいろいろなゆがみやひずみがたくさん残っておるわけですから、こういうものを積極的に直していくという形での法の新しい方向づけをぜひ農林省当局のほうでもお考えをいただきたいと思うのです。 なお、この際、本法のこの対象団体のワクを拡大することについては、前の本委員会の附帯決議の中にも出てきておるわけですが、前回特別なものの対象決定がなされまして以降それに類する団体がたくさんあるわけでありまして、この年金制度の中で農林漁業に従事する者としては誇りを持つとともに、さらに老後の生活保障その他についてもしっかりやっていきたい、こういう希望はたくさんあるわけですが、こういう対象団体のワクを拡大することについては、その後農林省としてはどういうふうに御検討せられてきたのか、その経緯と今日の考え方についてお聞かせいただきたいと思います。
○池田政府委員 これにつきましては、前回国会の議決によりまして二団体が追加になったわけでございます。それでさらに附帯決議でもそういう趣旨をお述べになっておるわけでございますが、実はどういう団体を——この団体といいますのは特別法によります団体以外の公益法人の場合でございますけれども、どういう団体を対象に加え、どういう団体は加えないかという合理的な線をきめるというのが事務的に申し上げまして非常にむずかしいのでございます。昨年でございましたが、私どもがいろいろ検討いたしました段階では、一つは農協とか農業共済組合とか、そういう対象団体だけを構成員にして公益法人——これは形は公益法人でございますが、実質は対象団体とほぼ同じものと考えてもいいのではないだろうか、そういう趣旨からいたしますと、前回お加えになりました農業共済協会はそれに該当いたしますので、それは一つの基準としては引けるわけでございます。ところが、前回の中で中央畜産会につきましてはそれ以外の団体が入っているわけでございます。そういうことになりますと、なかなか線は引きにくいことに相なるわけで、実はその以降におきましても若干の団体から対象団体に加えてほしいという御要望があったわけでございますが、どうもはっきりした線を引きにくいということがあるわけでございます。 それからこれは基本的な問題でございますが、やはり厚生年金との線をどう引くかという問題に直接触れる問題でございまして、厚生省等におきましては、厚生年金というのは特別法によります団体以外のものはすべて厚生年金体系の中に入るという基本的な考え方がございますので、そことの線を引くというのが非常にむずかしいということで、そういう数団体から御要望がありましたが、今回の政府案ではそれを加えるというところまではできなかったということでございます。
○田中(恒)委員 なかなか線引きがむずかしいのでいろいろ要望はあるけれども加えないということですが、これは将来はむずかしいということですから、そうすると、いつまでもいま御指摘になったように対象団体を構成している公益団体はかまわないのではないかというお考えですけれども、これもたくさんあると思うのです。そうすると畜産会へ入ったことでたぶんこの線がくずれたので、なかなか線引きがむずかしいということですけれども、むずかしいということで飛ばしておくということですか。何か特別に考えていくのか、あるいはこのことについては政策的に今後個別審査等を通じて処理していく、こういうことですか。
○池田政府委員 御決議にもございましたし、私どもといたしましては今後ともこれについては検討をしてまいる考えでございますけれども、先ほど申し上げましたのは、実は率直な内輪の検討した感じを申し上げたわけでございまして、検討といたしましては今後とも私どももやるつもりでございます。
○田中(恒)委員 それでは私の質問、あと大蔵省のほうから関係者がお見えになった際に、関連する事項がたくさんございますので、一応午前中の質問これで打ち切りまして、午後に続会さしていただいたらと思います。
○草野委員長 午後一時再開することとし、これにて休憩いたします。 午後零時一分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕