農林水産委員会 第10号
- 発言数
- 184 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/03/31
会議録
○草野委員長 これより会議を開きます。 農地法の一部を改正する法律案及び農業協同組合法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。角屋堅次郎君。
○角屋委員 私は、ただいま議題になっております農地、農協法の一部改正の中で、特に農地法の一部改正を中心にしながら若干事務当局にお尋ねをいたしたいと思います。 きょうは倉石農林大臣の出席を要請しておりましたが、御承知のように参議院の予算委員会の関係で御出席がないようでありますので、大臣に対する質問の点については後刻に譲りまして、大臣質問の前提となる法律案の内容の諸点について事務当局から見解をお伺いしておきたいと思います。 農地法の一部改正の問題に入ります前に、前々から本委員会でもずいぶん論議されております農地転用の問題について若干まず冒頭にお伺いをしておきたいと思います。 この点についてはわが党の松沢君その他各党から、例の明年度の百五十万トンの生産調整のうちで、特に五十万トンについて農地転用十一万八千ヘクタールによって生産のコントロールを行なうという経緯になっておることは御承知ですが、前前から倉石農林大臣は本委員会においても、この十一万八千ヘクタールの農地転用の問題については、それぞれ各省の御協力を得ていま鋭意進めておる、目標達成にいくと思うということを御答弁願っておったわけでありますけれども、農地の問題は農林水産委員会としては基本的に重要な案件でありますので、きょうは建設、通産、自治、各省からそれぞれ担当の責任者においでを願っておりますので、それぞれの各省で進めておる状況等も承りながら本問題に対する議論をまずいたしたいと思います。 そこで、この農地転用の五十万トンの問題につきましては、政府は過般予算委員会の席上において、この数字の内容を御承知のように明らかにされました。すなわち十一万八千ヘクタールの一応の内訳といたしまして、工業用地に二万ヘクタール、住宅地域用地に五万九千ヘクタール、道路等交通用地に一万五千へ久タール、その他建物施設用地に二万四千ヘクタール、締めて十一万八千ヘクタールの目標を達成しよう、こういう内訳については過般予算委員会の席上で政府から明らかにされた点であります。問題は、こういう内訳が各省それぞれの担当の部面の受け持ちを推進をして、本年度目標の達成ができるかどうかという点については、率直に言って私たちも疑念なきを得ないわけであります。 そこで質問の順序として、この際、この内訳に基づきまして建設省、通産省、自治省で三月末に大体第一線の取りまとめをやるということで鋭意推進をしておられると思いますが、その間の各省の担当部面の状況について、それぞれ各省からお伺いをいたしたいと思います。順序は建設、通産、自治省、こういう順序で御答弁を願いたいと思います。
○松田説明員 お答え申し上げます。 建設省の所管につきましては、ただいま実施しております土地需要緊急調査の一環といたしまして、建設省所管事業にかかります公団関係あるいは直轄事業の関係あるいは地方公共団体の補助事業、そういうふうな各事業につきまして土地需要の、特に水田あるいは農地の壊廃の実態につきましていま調査を進めておるところでございます。関係各機関にお願いをいたしまして、三月の末を目途に調査表の取りまとめをいたしておりますが、現在のところほとんどおおむね集まりまして、各局におきまして各数字につきまして、具体的な事業計画等と関連させながら検討中でございます。早急に取りまとめたいと思っておる次第でございます。まだ数字につきましては各担当の局で集計中でございまして、急いでいる段階でございますので、全体の集計につきましてはいましばらく時間をかしていただきたいと思うのでございます。
○黒田説明員 五十万トンに見合います十一万八千ヘクタールの農地の買い上げの問題に関連いたしまして、通産省といたしましては、昭和四十五年度における民間企業の農地買い上げ計画につきましてアンケート調査を実施しておるわけでございまして、現在取りまとめ中でございます。相当程度まとめまして、取りまとめを一刻も早く行ないたい、このように思っております。
○立田説明員 自治省の地方団体の調査対象は、都道府県と市町村全部を対象にいたしまして、四十五年度等において地方団体がみずから取得をいたします用地につきましての需要調査をいたしております。そしてその調査の中におきまして、その土地の内容といたしまして、農地関係あるいは宅地関係というような、地方団体が希望いたしております需要の中での土地の内容を含んだ調査をいたしております。現在のところ三月末の予定でございますが、ほとんど集まっておりまして、ただ地方団体の数が約三千三百ぐらいございますので、その取りまとめをこれからいたす、こういう段階になっております。
○角屋委員 事務当局のいまの答弁の範囲内では、目標の達成ができるのかどうかという判断のめどが率直にいって立ちにくいわけですが、まず建設省のほうから若干お伺いいたしたいと思います。 御承知の農地転用の問題と関連をいたしまして、従来からも議論されてまいりました都市計画法に基づく市街化区域等の線引きの問題が、現在建設省の指導のもとに各県で進められておるわけでございますが、大体この市街化区域設定作業の進捗状況、これがどういうふうになっておるのか、これを御答弁願いたいと思います。
○石川説明員 市街化区域の設定状況でございますが、市街化区域の設定につきましてはいろいろな手続があるわけでございまして、その中でやはり県の原案をつくりまして、住民に対する公聴会を持つということが一つの区切りになろうかと思います。進渉状況につきましては、そういう意味で、公聴会が済みますと一つの山場を越えるわけでございますので、公聴会が済んだ県はその後の手続がございますが、大体二、三カ月で決定に至るというふうにわれわれ考えております。現在の状況でございますが、すでに決定をいたしまして、今明日中に告示いたしますのが二県でございます。それからそれを含めまして、公聴会を済ませましたのが二十五県になっております。それから近く公聴会をいたすということに予定いたしておりますのが十二県でございます。残りの県につきましては、今後さらに作業を進めてまいるというふうな段取りになっております。
○角屋委員 私があらかじめ調べております公聴会の状況では、公聴会の開催済みの県が十六県、三月までに開催を終わる県が四県、したがってこれで二十県、それから四月中に開催の県が十二県、五月中に開催の県が五県、六月中に開催予定の県が二県、まだ末定の県が七県、こういうふうに資料として承知しておるわけですが、いまお聞きしますと、公聴会の開催がすでに終わっておるのが二十五県、こういうふうに言われておるわけですけれども、その間をちょっともう少し……。
○石川説明員 ちょっと説明が不十分でございまして直させていただきますが、すでに公聴会を終わった県が十九でございます。それから開催日がもうすでに決定して告示済みのところが六県でございます。それから、いままだ開催日は決定しておりませんが、近く公聴会の開催を決定するという予定のところが十二県でございます。それからまだきまっておらないのが九県、こういうふうな内訳になっております。
○角屋委員 大体六月までに都市計画が決定されるであろうという見込みの県は二十三県程度というふうにお聞きしておるわけですが、六月時点までで大体どれぐらい終わる見込みでございますか。
○石川説明員 大体二十三県程度は終わるのではなかろうかというふうに考えております。
○角屋委員 御承知の、線引きが行なわれた段階では、市街化区域については、これは今後十年以内に都市化することが確実ということで線引きされることになっておる経緯もございまして、しかもこの地域には農地法の適用を除外をする、同時にこの市街化区域については、大体八百八市町村分について、たんぽ、水田が十八万ヘクタール市街化区域内に存在するであろう、田畑全体を合わせますと二十九万ヘクタール程度存在するであろうということが大体推定されておるわけでありますが、今回の農地転用の場合に、建設省としてはこの十一万八千ヘクタールに関連をして、市街化区域の農地転用という問題については、農林省と協議しながらこれを積極的に進めるという方向でいま調査を進めておるわけですか。その間のことをお伺いいたしたいと思います。
○石川説明員 御指摘のとおり、現在われわれのところで、これはこの後変わることは多分にあろうかと思いますけれども、一応推計いたしました数字は、先生いま御指摘のとおりの面積になっておるわけでございます。この中で、いまお話しございました十八万ヘクタールの水田の問題でございますが、十八万ヘクタール、これは御承知のとおり大体十年後の人口なり産業を張りつけまして、市街化区域というものを決定いたしておるわけでございます。この中で、当然土地需要が相当あるわけでございますので、この市街化区域に含まれました農地等につきましては、できるだけ公共的な投資を先にやりながら市街化してまいりたい、こういうふうに考えまして、今後の作業を進めていくつもりでございます。 それから、お尋ねのありました農地転用の関係でございますが、この点につきましては、先ほど公共用地課長からお答え申し上げましたとおり、できるだけこの中で転用が進められるようにしてまいりたいということで調査いたしておるわけでございます。
○角屋委員 特に建設省の関係で具体的にお伺いしたいのは、言うまでもなく、今度の十一万八千ヘクタールの割り当てを見ましても、住宅地域用地が、その半分の五万九千ヘクタールという大量の目標面積を持っておる。それに、道路等交通用地の関係一万五千ヘクタールを加えると、いずれにいたしましても、工場用地の、通産省関係といわば言える二万ヘクタールを除けば、主として建設省関係の消化してもらわなければならぬ面積が多い。同時に、この住宅地域の用地の五万九千ヘクタールというのは、最近の住宅事情から見て、そういうことが可能であれば、これは望ましい面もあるわけですけれども、しかし、過去の住宅地域用地の実績、たとえば昭和四十四年の実績では、私の手元の資料では、住宅地域用地として水田は一万百ヘクタールというふうに承知しておるわけでありまして、そうだとすると、大体五倍以上の住宅用地を確保しなければならぬ、こういうことになるわけであります。しかもこれは、いわゆる水田の、作付しない、生産減に直結をする、そういう条件下において用地の取得をするということになるのでありますから、ますますよほどのことでなければその実現が困難であろうというふうに思いますし、同時に、第一次住宅五カ年計画の用地面積の実績からいっても、単年度で五方九千ヘクタールの用地の取得ということがはたして目標どおりいくのかどうかという点は、率直にいって大きな疑念なしとしないわけでありますが、その辺のところは具体的にはどういま調査の段階で実現の方向に向かうように努力されておるのですか。ことに住宅の場合は、もちろん民間の建設問題もありまして、いわゆる公的な建設と民間建設とのある程度——住宅地域用地五方九千ヘクタールの中でどういうふうにいま基本的に考えて処理しようとしておるのか、こういう問題も含めて御答弁を願いたいと思います。
○大塩政府委員 ただいま御指摘のとおり、過去の実績に比べまして、目標の五万九千ヘクタールというのは大体五倍程度に当たるわけでございます、目標といたしましては。建設省としましては、この住宅敷地用地の中には、もちろん住宅地だけではなくて、それに伴って生ずる学校用地とかあるいはその他の商業用地とか、こういうものが含まれておりますけれども、この中で建設省分がどれくらいということを中身は明らかにされておりませんが、いずれにしましても、御指摘のとおり実績の四倍ないし六倍、これが目標値でございます。これを実施いたしますために、民間等におきましては、かつて水田等はよけて通っておったのが、今度の農転の緩和等によって相当緩和されることと、それから従来の宅地需要の傾向等から見まして、これを誘導するということに鋭意努力するということのほか、たとえば公営、公団、公庫というような公共的な住宅敷地を水田のほうへ指向するというような姿勢でまいりたいと思っております。 これは目標数でございますので、それがどれくらい可能であるかということにつきましては、もうきょうで締め切りになります、建設省で各県に委託しておりますところの調査の集計を早急にまとめまして、そういうことが推計できるようにしておりますものですから、それをまとめて、その判定を今後にまちたいと思います。
○角屋委員 引き続き建設省に、いまの集計の取りまとめと関連してお伺いしたいのですが、それはいつごろまでに建設省の場合はできるのですか。
○大塩政府委員 三十一日までが契約期間でございますから、本日までに各県で委託された内容を終わることになるのでございます。ただ、その後集計が若干手間どりますけれども、その集計期間が大体二十日ないし一カ月ぐらいかかるかもしれないと考えています。ただいまのところでは、そういう状況でございます。
○角屋委員 これは、そのたてまえとしては、水田の植えつけまでにとにかく段取りを終わらなきゃならぬ。ところが本省のレベルでは、とにかく第一線から上がってきた集計が月末締め切り、しかもそれの集計をやるのに二十日から一カ月くらいかかるだろう、そうすると四月一ぱい。で、本年じゅうに目標を実現するかどうかという一般論の問題ではなしに、水田の、とにかく農地転用によって、しかも植えつけをしない条件を水田につくるということも同時に加味しながらやっていこうというのでありますから、先ほど来各省の状況を聞いておると、あと一カ月ないし一カ月半近くで本格的に田植え期に入っていくような、そういうのにタイアップできるのかどうかというのは、率直に言って疑念があるわけです。 同時に、建設省のほうにお伺いをいたしたいのは、新年度の予算と関連をして、この目標達成ということになると、やはり相当先行投資的な予算が当然必要になってくるはずでありますが、それらの問題については十分大蔵省その他との折衝によってこなせるという話し合いはすでに完了しておるわけですか。
○大塩政府委員 住宅のみならず、河川、道路等の公共用地につきましては、従来から先行取得の制度を設けておりますし、また住宅につきましても次年度以降用地その他の制度がございます。これを予算で認められました範囲、これは大蔵と詰めておりますが、さらにあの目標値の中にもありますように、都道府県の起債その他のワクでもって先行的に準備させるという方針を極力進めてまいるべく、これは大蔵省だけでなく自治省とも相談いたしております。
○角屋委員 通産関係で若干お伺いをいたしたいのですが、先ほどの通産省のお話では、きわめて抽象的でよくわからなかったわけですが、とにかく通産省としては、工業立地の問題について、もちろん業界との話し合いも推進をする、単にアンケートのみならず、そういう段取りもしておられると思いますし、また同時にこの問題については、過般農業団体が業界との関係で農工一体の話し合いをするというふうなことを実施された経緯等もありますけれども、そういう問題も含めて、工業用地の二万ヘクタールの実際にこの目標達成のために、具体的な話し合いの段取りとしては今日までどういうことをやってこられたか、あるいはこれからもどういうことを予定されておるのか、その辺のところをもう少し具体的にお話しを願いたいと思います。
○黒田説明員 通産省といたしましては、工場用地が一応二万ヘクタールということでございまして、過去の実績は大体五千ヘクタールということでございますので、四倍程度になろうかと、このように思っております。これはなかなかむずかしい問題を含んでおる、こういうことがいえるかと思いますけれども、私たちのほうといたしましては、最近の社会情勢からいたしまして、土地に対する需要というものが非常に強いということ、それから過般農林省のほうでやっていただきました農地転用の大幅な緩和ということ、そういうようなことに加えまして、通産省といたしましては、民間業者に対します農地買い上げのための指導をやらさしていただいておるわけでございますが、この問題につきましては、農林省さんと共同で、去る三月の中旬でございますけれども、これまでなるべくしてならなかった、いわゆる接点を見出し得なかったところの農業サイドと工業サイドにおける対話というものを実現さしていただいたわけでございます。これは農協のトップとか、あるいは農業会議所とか、あるいは農林中金、そういった農業サイドに加えまして、工業サイドといたしましては、経団連とかあるいは日商とか、あるいは同友会とか、その他機械業界等を集めまして、相互理解を深めるということに重点を置きつつも、農地買い上げに対しまして大いにPR、指導をさしていただいた次第でございます。これは本省ベースの問題でございますけれども、こういう農地買い上げの実績というものが目標どおりいくためには、さらに全国的な運動とする必要がございますので、各ブロックにおろしまして、そしてもちろん農林省さんと一緒になりまして、労働省さんの参加も得まして、そしてやっていきたいへこのように思っております。 以上でございます。
○角屋委員 これは通産省のあなたにお伺いするのは、もう少し政治的レベルの問題も含んでおると思いますが、当面金融引き締めの関係もあって、従来の四倍近い工業用地を取得して、とにかく工場建設その他をやっていこうということを生産調整とからんでやろうとしておるわけですけれども、全体の経済情勢として、逆に金融の引き締め、設備投資の抑制ということと関連をして、四倍の目標達成ができるような条件が業界内部自体には非常に旺盛に存在すると判断をしておるわけですか。その辺のところはどうなんです。
○黒田説明員 ただいまの件でございますが、御指摘のごとく金融引き締めと、こういう事態はございますけれども、先ほど申し上げましたように、土地に対する需要というものが非常に強いということ、それから農転の大幅緩和ができたということ、そういうようなところから、私たちといたしましては、達成ということについて明るい希望を持っておるわけでございまして、実際に業界の人たちの話を聞きましても、そういうような意欲があるという、このように私たちは見ておる次第でございます。
○角屋委員 そこで、さっきの建設省の場合もそうですが、通産省の場合に、工業用地の第一線の需要について取りまとめ段階である。三月までに一応締めくくる。大体それがまとまるのは、通産省の場合にはどの時点でおおむね概要がまとまるのですか。
○黒田説明員 ただいま取りまとめをしておる最中でございまして、相当程度まとまっておりますので、私たちとしては、なるべくその点につきましては、二十日あるいは一カ月くらい、そのくらいの時間がかかるのではないかと思いますけれども、先ほど御指摘のごとく、いろいろ田植えとかそういうようなことを考えてみますと、全力をあげて一刻も早くまとめるように努力をいたしたいと思います。
○角屋委員 今度は自治省の関係にお伺いをいたしたいのですが、これは県あるいは市町村、こういうところで、今回の水田転用の目標面積達成の問題にやはり地方自治体の協力を得なければならぬということで、自治省としてもいろいろ第一線に対して通達その他指導面でもやっておられると思うのですが、その間の具体的に今日までやってきたこと、あるいはこれからやろうとしておること、それから起債その他の問題に対する第一線への指導を具体的にはどういうふうに行なっておるのか、こういう点もう少し具体的にお話しを願いたいと思います。
○立田説明員 御承知のとおり地方団体は最近特に用地取得につきまして、いろいろな用地取得を実はいたしております。そうしてその中においても、またさらに公共用地等につきましては先行取得の要望が非常に強うございまして、すでに現在までにたとえば地方債の面でも公共用地先行取得債が二、三年前に実は設けられた、こういう事情がございます。そこで、地方団体が用地を取得します場合は、御承知のとおり地方団体が自分で必要な土地を取得するわけでございますが、今回の措置に関連いたしまして私たちのほうといたしましては、地方団体が土地を取得します場合に、水田等につきまして積極的に取得していただくよう実は現在まで指導をしてきておりますし、今後もより一そう積極的に指導をいたしたい、そういうふうに考えております。 なお、地方団体が土地を取得いたします場合にいろいろな方法がございますが、土地開発基金制度も四十四年度から設けられておりまして、それに対しまして国としての財政措置も四十四年度実はいたしております。それから先ほど申し上げました地方債につきまして、公共用地の先行取得制度が設けられておりますが、これは毎年度増ワクをはかっておりまして、四十四年度は約二百億でございますが、四十五年度は現在二百五十五億ということで、毎年増ワクをはかっておりますので、こういうような各種の措置をにらみ合わせまして、また地方債計画全体との関連もにらみ合わせまして、この土地の取得につきまして積極的にその措置を考えていきたい、こういう状況でございます。
○角屋委員 自治省の場合は地方自治体の財源との関連の問題もあるのですが、土地開発基金の財源の内容あるいは地方債の問題をいまお話がございましたが、いまの目標の推進過程で、予算のワクをやはりさらにオーバーして必要な場合における措置というものについては、大蔵省との話はどういうふうに推進できるわけですか。
○立田説明員 まず土地開発基金のほうでございますが、先ほど四十四年度から設けられたということはすでに御承知のとおりだと思いますが、実は四十五年度につきましても現在地方交付税法の改正を提案して御審議をお願いいたすことにいたしておりますが、その場合、やはり同様に土地開発基金について相当額の増ワクをはかる予定で法案を提出いたしております。それから地方債につきましては、先ほど申しましたような既定の地方債計画とにらみ合わせまして、地方団体の需要に対応して弾力的にそこは考えるということで大蔵省とも話し合いはいたしております。
○角屋委員 いま建設省、通産省あるいは自治省のそれぞれの担当の責任者に当面の推進状況についてお伺いをいたしたわけですが、それらの御答弁を通じて、在来の実績のとにかく四倍ないし五倍、あるいは五倍をこえる目標を与えられ、それを限定された期間内に達成しなければならぬ、こういう三月末時点のいまのお話しのような点と関連をして考えますと、十一万八千ヘクタールの目標達成ということは、言うべくしてきわめて困難な状況にあるという判断を、率直にいってせざるを得ないわけです。従来の実績は、水田の場合に四十四年が二万一千七百八十ヘクタール、これは農林省からいただいた統計調査部の資料に基づくものですけれども、これに林地その他耕地の放棄等を合わせますと二万八千五百ヘクタールという数字になるわけですが、ただいまの水田転用の直接の割り当てと関連をするのは、去年の実績で二万一千七百八十ヘクタールというふうな数字をタイアップいたしましても、なかなかたいへんなことなのです。 そこで農林省の農地局長のほうにお伺いをいたしたいわけですけれども、私は、この大切な農民の財産である水田の転用問題というものが目標どおりいけばいいという趣旨でお尋ねをしておるわけでは必ずしもございませんけれども、政府自身がこういう計画でやられるということの前提に立って、農林省の農地局としては、各省間の連絡をどう調整しながら、今後どのように水田転用の目標達成のためにやっていかれようとしておるのか、この辺のところをまず農林省サイドからお伺いをいたしたい。
○中野政府委員 ただいま各省からいろいろお聞きになっておりましたような状況でございます。農林省といたしましては、五十万トンの水田転用を達成するために、まず農地転用の許可基準を水田につきまして暫定的に緩和をしたわけであります。いわば、農地局だけから申し上げますと、どちらかといいますと供給者側のような感じでございます。だけれども、あわせて需要者側の促進というものがされなければなりませんので、農地局だけでございませんで、政府のほうでは、内閣審議室を中心にしまして、各省たびたび集まりまして現在その促進方を進めておる段階でございます。
○角屋委員 いま農地局長がお話しになり、しかも本委員会で従来からも議論されてまいりました例の本年二月十九日の農林次官通達、四十五農地B第四百六十五号の「水田転用についての農地転用許可に関する暫定基準の制定について」これは御承知の暫定基準でありまして、昭和四十七年三月三十一日までに限り従来の農地転用許可基準にかえて次のような内容の暫定基準によることとしたということで通達が出されておるわけですが、そこで農地局のほうにお伺いしたいんですけれども、例の百五十万トンに見合う分として、あるいはそういうことを別にいたしましても、今日の米の生産と需要の関係のバランスというふうなことから三十五万ヘクタールの農地転用問題というふうなことがいわれてきておるわけですが、この二カ年間の暫定措置、従来からいわれてきておる三十五万ヘクタールの農地転用問題、これはどういう関係に農林省としては関連づけておられるわけですか。
○中野政府委員 私たちの承知しておりますのは、予算委員会の段階で農林大臣のほうから、暫定的に二年間転用基準を緩和する、一方、大蔵大臣のほうから三十五万ヘクタール転用するというようなお話が出たわけでございますけれども、その後いろいろな経過がございまして、大蔵大臣のほうではそういうことを予算の段階で議論をしたということでございまして、正式に政府としてきめましたのは、本年十一万八千ヘクタールの転用を促進したいということでございます。これに対しまして、農地転用基準を二年間緩和いたしましたのは、ことしは十一万八千ヘクタールでございますけれども、全体としてはまだもう少しやる必要があるわけでございますので、とりあえず二年ということにしたわけでございます。
○角屋委員 これは結局ことしの十一万八千ヘクタールの実績がどうなるか、私は率直に言って半分もなかなかむずかしい条件もあるというふうに思いますが、ことしのあとの百万トン生産調整における作付転換——休耕も並行してよろしいというようにことしはなったわけですが、農林省サイドで、ことしの実績が十一万八千ヘクタールにかりにいくものとして、来年度はどの程度の農地転用を予定せざるを得ないかということで、おおよそのめどは持っておるわけですか。
○渡辺政府委員 御承知のとおり米の生産過剰をなくするというのがねらいであります。したがいまして、百五十万トン程度の米については減産をするという、これは大前提でありますから、そのうち百万トンについては、御承知のとおり休耕、転作ということであります。転作がはたしてどの程度行なわれるか、農林省としてはできるだけ転作をしていただきたいということでお願いをしているわけでありますが、これは実際のところいままでにあまりやったことのないことであります。緊急非常の措置でありますから、実際何ヘクタール転作が行なわれるかというはっきりしたことは、やってみないと正直のところわからない。そうかといって、毎年毎年休耕の補助金を永続的に出していくということも、現実の問題として私はむずかしいであろうと思います。したがって、一方において食管の制度を守っていくということが大切であります。でありますから、新規の開田は抑制をするということで、新規の開田は遠慮してもらう一方、農地周辺等における工場あるいは道路というような必要のある土地については、この際だからできるだけ水田の規制措置を緩和をして、これを転用をしてもらう、その目標がとりあえず十一万八千ヘクタールであります。 したがって、来年の目標を幾らにするのかというと、その具体的な数字というものは現在申し上げられる段階ではございませんが、いずれにいたしましても、やはり生産過剰状態をなくすということは、これは大前提でありますから、その趣旨に沿ってやはり壊廃の問題というものは考えていかなければなるまい、かように思っている次第であります。
○角屋委員 私が言っているのは、ことし作付転換あるいは休耕によって百万トンの減産をはかるということで、いま県、市町村あるいは農業団体というところの関係方面を督励して鋭意推進をしておられるわけですが、その場合に、休耕というのは来年つくろうと思えばつくる条件を持った水田である。作付転換といっても、これは永年作物その他になれば別でしょうけれども、簡単な施設等で露地栽培その他野菜にいたしましてもするという場合は、水田に切りかえようと思えばいつでも切りかえられるという条件を持っているわけですね。ことしの百万トンに見合う作付転換によって再び稲作にはカムバックしないという条件のもの、それはいままでの各県の推進状況から見て、二十六万四千ヘクタールのうちの大体どのくらいのものは、水田の稲作にカムバックしないだろうという判断をしておられるわけですか。
○渡辺政府委員 先ほども申し上げたとおり、政府としては、できるだけ作付転換をやっていただきたいということでありますが、これは、いままで前例のないことで、大げさに言えば、天照大神以来初めての仕事であります。したがって、何ヘクタールが休耕で何ヘクタールが転作になるかというようなことについては、実際のところ、もう少し時期を見てみないとわからないというのが正直なところであります。したがって、二十六万何がしのうち何ぼ何ぼだということを、ここではっきりした数字を申し上げられる段階でないのは、まことに申しわけない、かように思います。
○角屋委員 これは、私の数字は計算間違いで、二十三万二千ヘクタールということに計算上はなると思いますが……。 農林省は、指導面としては、いわゆる水田の稲作にカムバックしないというものの面積ウエートを相当程度、今回の八百十四億の助成措置等を通じて第一線には指導をおろされておるわけですか。まあ、その辺のところは、適地適産で御随意にという方針ですか。指導の基本はどこにあるのですか。
○渡辺政府委員 これは何といっても、転作をしていただきましても、別な分野で過剰生産が起きる、こういうようなことでは、これは困るわけであります。したがって、これは、どういうようなものをどういうふうに全国一律にということは、短時間の間で計画がなかなか立てにくいというような状態でございますので、転作を中心に指導をしておるということであって、何ヘクタールを転作、何ヘクタールを休耕というものはきめてないわけであります。
○角屋委員 そういうふうに聞いているのじゃなくて、いわゆる来年度以降、作付転換をやったそれぞれの条件が、稲作に直ちにカムバックできるという条件のものよりも——農林省としては、こいねがわくば稲作に再びカムバックしないで、他の作付転換というのを気持ちの上では望んでおる。同時に、適地適産で現地におろす場合も、そういうことを頭に描きながら、できるだけそういうものが協力を得られるように指導するということでやられるのじゃないかと思いますが、その辺のところはどうやっておるかということを聞きたい。
○渡辺政府委員 一つは、過剰生産にならない、一つはいま言ったように、ことし転作しても、すぐ来年米に戻ってくるということでは、これは困るわけでありますから、なるべくこれは永年作物等への転作というものを奨励しておるわけであります。
○角屋委員 渡辺さんと抽象的な往復をやっておっても話に……。実際は農林省というのは、もっと具体的な話をしてもらわぬといかぬのですけれども、やむを得ませんから、そうあれしません。 結局いまの百万トンに見合う作付転換問題を見ても、稲作を生産できる予備軍という条件でやはり来年度に持ち越されるということが相当程度予想されるわけですから、したがって、渡辺さんのさっきの御答弁じゃないけれども、いつまでも作付転換等の助成金を、休耕等も含めてやるのは、それはなかなか政治的にむずかしいと言いながらも、生産調整ということを大前提にすれば、農業団体等も言っておるように、最低三カ年くらいはそういうことをやるということにしない限りは、実効をあげられないのじゃないか、政治的に判断をしてみても。日本の場合は、マンスホルト提案を言うわけじゃないけれども、来年のことをなるべく触れたがらずに、しかもそういうことについてやはりこういうことをせざるを得ない。また先行きの問題について、やはり十年先とは言わぬけれども、ここ数年の問題については、今度のような大転換の政策を打ち出す場合には、ことしだけではなしに、来年も、再来年も、方針としてはこういう方針であるということを明確にして、第一線の農民の協力を要請するというのが本筋であるはずだのに、来年のことについてはなかなか言わない。この基本のところは、どこに原因があるわけですか。その辺のところをちょっとお伺いしたい。
○渡辺政府委員 気持ちとしては、私どもも同じ気持ちであります。しかし先ほど言ったように、これは非常に緊急な、非常事態に対する非常措置であって、しかも、いままでに日本の農政史上例のないことでありますから、その成果については、われわれは、これが成功するものという期待を持ってやっているところであります。したがって、この結果を見まして、どの程度の転作が行なわれたか、転作の内容は、永年作物にどの程度いったか、そうでないものにどの程度いったか、こういうようなものをよく確認をし、しかも、それらに対する価格安定措置等も確立をしながら、来年度の問題については、この結果を見た上で具体的な方針を立てたい、かように考えているわけです。私も気持ちとしては、角屋さんのお気持ちはよくわかります。しかしながら、この席で申し上げることは、そういうこと以上のことは申し上げられないと存じます。
○角屋委員 これは事務当局にちょっとお伺いしたいのですが、ことし百五十万トンの減産の大前提を立てたいわゆる数字の積算の基礎というものをどこに置いておられるか。これは事務当局からでけっこうです。
○内藤説明員 この百五十万トンの基礎につきまして申し上げますが、長期見通しを一応私ども立てておりますけれども、それによりますと、米の需要というのは、その微減するのに対しまして、生産は、御案内のように反収の増加によって伸びますので、今後生産調整をやりませずに作付面積を四十三年現在程度といたしますと、五十二年には生産が需要を約百十万トン上回るというようなことでございます。それで四十三年の米の需要の実積が千二百二十五万トンでございまして、そういう需要の減退傾向を見ますと、一応需要は千二百万トン程度、それを若干上回るかどうかというような程度でございます。一方生産のほうは、平年作ベースで考えますと、陸稲を含めまして、千四百万トン程度の水準というふうに考えられますので、そういうことから、大体全体を推算いたしますと、米需給のギャップは、最低百五十万トン、そういうようなことで減産目標を百五十万トン以上、こういうふうに置いたわけでございます。
○角屋委員 そこで長期見通しとの関係で反収の問題も触れられたわけですが、日本の反収が六百キログラムというのは、技術的には大体どの年次で実現できる——これは農業技術会議等の、あるいは試験研究機関等も含めての一般的な予想として、いままでの反収の上昇傾向等から見て、六百キログラムに反収がいくのはいつごろと見ておられるわけですか。
○池田政府委員 ただいま六百キログラムというお話があったわけでございますが、従来米の反収につきまして技術的に検討した結果では、六百キログラムという話は、実はないわけでございます。私どもが前に農産物の需要と生産の見通しを検討いたしましたときに一応出ました数字が、五十二年の数字でございますが、四百四十五キロという数字でございます。これは米の反収がここしばらくの間非常に増大したわけでございますけれども、施肥の技術でございますとかあるいは品種の問題でございますとか、そういう点につきましていろいろないい条件が重なりまして、昭和四十年ころにおきましてかなり大きな上昇があったわけでございます。今後におきましてそういうような不測の新しい条件が出てくれば別でございますけれども、従来の条件からいえば大体その程度のものではないだろうか。四百四十五キロというのが若干控え目の数字であるという見方はあると思いますけれども、六百というのはちょっと考えにくい、こういうことでございます。
○角屋委員 たとえば産業計画会議の二十年後の農業のビジョンというふうな最近の施策を見ると、二十年後には六百キロ、現に東北その他で相当高反収で、六百キロの地域も相当にあると私どもは承知をしておるわけです。そういう段階にいくのに全国的な水準としてどうなるかということは、よほど検討しなければならぬと思うのですけれども、そういう前提に立つとすれば、いまの千二百万トン前後の一応の需要量ということになれば、水田二百万ヘクタールあればおおむねその生産はできる。そうしますと、当面の水田の面積としては、例の五十二年の需給の長期見通しのときに、四十一年時点で三百十七万三千ヘクタール、五十二年時点では二百七十六万六千ヘクタールで、四十万七千ヘクタール水田を減少させる、これが五十二年の長期見通しの数字だと承知をしておるわけです。百万トンの問題と見合って三十五万ヘクタールの数字が出てきたりいろいろするわけですけれども、今後の反収の上昇が十年、二十年後にどうなるかという問題と関連をして、単に需給のバランスをとるということだけからいくならば、水田の所要面積は総体的にはさらに減少せざるを得ないという計算が出てくると思うのですけれども、先ほど来の、当面緊急に十一万八千ヘクタールの水田転用問題、あるいは来年度以降生産調整の稲作予備軍の水田と見合って、来年の水田転用をさらにどう考えるのか、あるいは将来展望に立って水田の所要面積というものはどういうふうに考えていくのか。もちろん、これも田畑の輪換をやるとか、農業経営の方法をいろいろくふうしていけば、先ほど言ったような掛け算の数字には必ずしもならぬわけですけれども、その辺の今後の水田の運営方法というものは農政局段階では議論はしてないわけですか。先ほどの五十二年の長期見通しというもので立てた数字というものを前提として当面は考えておる、あるいはこれからの都市の生産性の向上ということで指導していく部面と見合った反収の上昇ということは、一応推定数字としては科学的には検討されていく意図はないわけですか、その辺のところをちょっとお伺いしたい。
○池田政府委員 これは若干先ほど申し上げたことの繰り返しみたいなことになるわけでございますが、かなりいろいろな技術者の御意見を聞き、また内部でいろいろ検討いたしました結果が、先ほど申し上げましたように、五十二年においては四百四十五キロ程度ということでございます。これは少し控え目ではないかという見方はあるかと思いますけれども、これが非常に大幅に上昇するということは、技術のいろいろな面を考えましても実は私ども考えにくいのでございまして、先ほど企画室長から全体的な需給の数字の説明がございましたが、それと非常に大きく離れることはなかろうというふうに考えておるわけでございます。
○角屋委員 この際、生産調整のもともとの基本になりました米の在庫問題、これは食糧庁の関係になりますが、農業白書でも、本年の十月の段階での持ち越しが八百万トンという段階にいくだろうというふうにレポートとしていっておるわけです。この辺の数字と、それから従来韓国あるいはパキスタン、インドネシア等々に食糧を出しておるわけですが、ことしの場合、海外に出していく話がいま進んでおる、あるいはこれから話を進める可能性が十分ある、その見込みはどういう状態にあるのか、それをお話し願いたいと思います。
○渡辺政府委員 本四十五米穀年度末の古米持ち越し量は、輸出の約五十万玄米トン、飼料用としての六万玄米トンの処分を行ないましても、なおかつ七百七十万玄米トンに達する見込みであります。これは前年度末の約五百五十万トンに比較して二百二十万トンの増加、こういうことになっておるわけであります。 いままでの輸出等の実績については事務当局から説明をさせます。 なお、今後も輸出の延べ払いの法律というようなものを国会に上程して、皆さんの御賛成を得て、それで輸出というものを進めていきたい。何も五十万トンにこだわらないで、もっと見込みがつけば輸出というものも伸ばして古米の処理対策にしたい、こういうような考えを持っておるわけであります。
○中村説明員 いま政務次官から申し上げました五十万トンの輸出の見込みでございますが、これは四十五米穀年度中に一応話が固まっておるものでございまして、内訳を申し上げますと、韓国への貸し付けが三十万トン、それから韓国へのKR援助として七千トン、それからインドネシアへのKR援助で三万六千トン、それからパキスタンへの貸し付けが十一万五千トン、ナイジェリアへの供与が六千トン、沖繩への輸出が三万七千トン、合計五十万一千トン、こういう数字になっております。
○角屋委員 これは政務次官の段階になると思いますが、いまのような御説明の前提で大体七百六十万トン程度古米が持ち越される。その持ち越される古米対策というのは、具体的には、新しい対策はこれとこれをさらにつけ加えてできるだけはいていこう、そういう検討を農林省としてされるのか、あるいはここ当分は、もっぱら在庫の増加をしないような生産調整力点という方針でいかれようとするのか。その辺、一方で古米在庫をはきながら、他面では古米在庫の累積しないような生産調整を伴っていくという考え方だと思うのですけれども、現に予想される古米の七百六十万トンのはき方については、何か新手の考え方をとられる検討が進んでいるのですか。これはもうこれとして当然持ち越されていくというふうな判断のもとでやっておられますか。
○渡辺政府委員 生産過剰を起こさないということは、これは新しい古米の累積をしないということでありますから、広い意味ではやはり古米対策だといってもそれは差しつかえないかもしれません。したがって、新しい古米をつくらないということがまず第一、それが生産調整であります。 第二番目は、現在手持ちの五百六十万トンないしことしの秋には七百七十万トンあるいは八百万トンというように見込まれる分につきましては、これはいま言ったように、いつまでもかかえておるというわけにはまいりませんから、何とかこれは始末をつけなければならぬ。一方においてはやはり消費の拡大というものをはかることが先決であって、やはり人間に食べてもらうためにつくったお米ですから、なるべく人さまに食べてもらうということでPRもするし、学校給食等につきましても、これは現にお米で学校給食をやる等の実験校等もこしらえて、そこには無料でお米を差し上げるというようなこともやらしておりますし、今後やはりPTA等で、弁当を持ってきて、おかずだけは補助金をもらって給食をやろうじゃないか、こういうようなところにはやはりおかずの副食物の補助金も出そう、こういうようなことで消費の拡大をはかるということがまず第一であります。 それでも、消費の拡大といっても、これにも限界がございますから、現在の膨大な数字をさばけるとは思わない。そこで考えられることは、いま言ったような輸出をして外国の方々に、人さまに食べてもらおうじゃないかというようなことで、延べ払いの輸出をするという道を開こう。しかしこれも実際問題として、二百万トンもあるいはそれ以上も始末がつくというようには考えられません。そこで、われわれといたしましては、とりあえず飼料にしてはどうか。日本で千二百万トン程度のえさを使っておるわけでありますが、これは畜産振興あるいは畜産に対する需要がふえてきたというような観点から、年々の伸び率というものは一〇%あるいはそれよりもちょっとこすくらいの量が実はふえておる。したがって数年すると千五百万トンあるいはそれ以上の需要量になるであろう。だから、これは何とかひとつ古米を使えないだろうか。その大部分のえさというものは外国から輸入をしておるというのが現況でありますから、この輸入を減らすというような面でも効用がございます。そうかといって、お米を相当たくさんの量えさにするということは、いろいろな家畜衛生上の問題もこれありで、なかなかそう多量なものは一ぺんにするわけにいかない。それで、いろいろ検討さしてみた結果、大体一〇%程度の配合飼料への混入ならば、これは弊害は一つもない。むしろ見方によってはそのほうがいいというような部門もある。だから一〇%程度配合飼料に混入をするというようなことをやれば——ことし六万トン程度試験的にやってみるわけでありますが、これがうまくいくということになれば、続いて四十五年度におきましても飼料のほうにできるだけ回していきたい、こういうようなことを考えておるわけであります。 そのほか原料米、いろいろな工業用原料あるいはみそ、しょうゆというような問題もございます。それらにつきましても、よく慎重に検討して、古米がカビがはえて腐ってしまう、海に投棄しなければならない、こういうような最悪の事態になることは国家的損失でありますから、そういうようなことにならないような対策というものを立てていくつもりであります。
○角屋委員 これは食糧庁の事務当局でけっこうですが、去年あるいはことし東南アジアに米を出していく場合に、日本の好みと東南アジア等の原地人の好みは少し違うというふうに聞いておるわけです。私の県からもパキスタンに米を出すときの話もちょっとあれしたのですが、日本でおいしいおいしいとお互いが食べている米よりも、あるいは天候の関係もあるかもしらぬが、案外ばらっとした早場式の米がむしろ喜ばれるというようなこと等も聞くのですが、いままで出した米の状態から見て、東南アジア等の米の好みは日本の通常の米の好みとは違った点があります。現地からもこちらに来られていろいろ見られて、これでいこうということで話をされるわけですが、その辺のところはどうですか。
○中村説明員 先生のおっしゃいましたように、東南アジアにおける米の嗜好というのは日本とはだいぶん違った国が多いのでございますが、ただ私のほうで出しました東南アジアの国というのは、いまインドネシアとパキスタンでございますが、インドネシアにつきましては、こちらから出しましたものが非常に向こうの嗜好にも合うということで好評を博しております。若干インドネシアは日本と近い嗜好を持っておるということがわかってまいりました。パキスタンにつきましては、従来からばさばさした米がよろしいということで、今度の貸し付けをいたします場合にも見本を送りましたのでございますが、北海道等の粘りけの少ない米のほうが向こうでは好まれるというふうなことで、それがほしいということもいわれました。しかし、各地から出しました結果、いまのところ向こうから、これはどうも嗜好に合わないというふうなことは聞いておりませんので、従来の嗜好とは違うかもしれませんけれども、日本タイプの米も向こうでも使用ができる、このように思っております。
○角屋委員 時間の関係で、午後にまた引き続き質問をいたしたいと思います。大体農地転用、生産調整をめぐる問題は本委員会でもいろいろ議論されて、私も若干まだ基本的問題で聞きたい点もありますけれども、あと午後から法案に関連をして質問していきたいと思います。区切りとして、この辺で終わっていただけばたいへん幸いだと思います。
○草野委員長 午後は一時三十分より再開することとし、これにて休憩いたします。 午後零時八分休憩 ————◇————— 午後一時五十二分開議
○草野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 午前の会議に引き続き質疑を続行いたします。角屋堅次郎君。
○角屋委員 午前中各省においでをいただいて、当面の一つの大きな焦点であります米の生産調整、特に農地転用問題を中心に現状をお伺いをしたわけですが、同時に、私自身としては、国際的にもアメリカあるいはEEC諸国でのオーバープロダクション問題というのが現実に起こっておりまして、そういう関係の現状等も対比しながら、生産調整問題の論議をしたいというふうにも考えておったわけですけれども、主としてアメリカ関係の、従来からの余剰農産物の国としての生産調整方式という資料が、農林省のほうでまだ整備されておりませんので、それはそのままに保留をいたしたのであります。 そこで、農地法の一部改正に関連をして、さらに生産調整とも関連するわけですが、次に、土地改良長期計画の再検討問題について、若干お聞きをいたしたいと思います。 御承知のとおり、土地改良法の一部改正に基づきまして、昭和四十年から四十九年までの土地改良の長期計画というのが、予算規模として、国が行ないまたは補助する事業の予算規模に二兆三千億、それに融資事業の三千億を加えて、二兆六千億としてすでにすべり出しておるわけであります。問題は、最近の生産調整、特に農地転用という問題と関連をいたしまして、あるいは主要農産物のこれからの生産計画等ともタイアップをいたしまして、土地改良長期計画の再検討ということがいわれておるわけでありますが、農林省として、土地改良の長期計画の再検討を、具体的にはどういうふうに進めておるのか、大体いつまでにこの再検討の結果を出し得るのか。 そこで問題は、たとえば来年度の予算要求の時点、大体七、八月ごろまでというのが一応一つのめどになるわけですが、同時に、土地改良の長期計画について、たとえば本年度から新しい長期計画で始めるのか、あるいは来年度から四十九年までの、いわば土地改良の後期計画という形で当面改定をやるのか等をも含めて、最終の取りまとめの検討がすでになされておると思うのでありますけれども、その間の経緯について、まず農地局から御答弁を願いたいと思います。
○中野政府委員 現行の土地改良長期計画は、御承知のように、昭和三十九年の調査に基づきまして、四十年度から四十九年度までということで前半を終わったところでございます。しかしその間、御承知のように米の生産過剰問題、それから予想以上の開田ブーム、一方壊廃の進行ということがございましたことと、御承知のように、一昨年の秋に、農林省といたしまして、農産物の長期需給見通しを改定をいたしました。こういうことを総合いたしますと、現行の土地改良長期計画ではいけないということになりまして、実は四十四年度に補足調査費を四千万円計上いたしまして昨年補足調査をやったわけであります。補足と申しますのは、三十八、九年に基本的な調査をやっておりますので、その後の変化を織り込んだ調査をやったわけでございます。おおむねそれができたわけでございますけれども、予想以上の米の生産調整の必要性等が出てまいりましたことと、それからちょうど政府のほうでは新経済社会発展計画をいま立てております。その中での農業基盤の取り扱いということとも関連をいたしまして、そういうことが見通しがつきました暁には、長期計画は当然改定しなければならないと考えておるわけでございます。したがいまして、調査としては一応われわれ持っておりますけれども、それを計画としてどうつくっていくのかということが四十五年度の課題ではないかというふうに考えております。 それから、その際、それじゃ長期計画改定をどうするかということでございますが、現在の土地改良法の政令によりますと、十カ年計画を途中で変える場合は、残った期間内で変えるということになっております。したがいまして、四十五年度改定いたすとすれば、ちょうど前半が済んだところで、残り後半五年でございますので、五年ということはよろしかろうとわれわれは一応考えたわけでございますが、農作物の長期見通しも五十二年ということでもございますし、今度の社会発展計画も五十年ということでございますので、四十九年で切った長期計画がいいのかどうかという問題もございます。その辺は具体的に計画を立てます場合までの間にもう少し周辺の情勢は明らかになりますので、十分その辺は検討した上できめたいというふうに考えております。
○角屋委員 さらに私、土地改良の長期計画の中で特に中心は水田にありますけれども、たんぼ、畑、それから草地、こういうものが長期計画の中でどういうふうに造成その他が見込まれておったか、具体的に数字の点について説明願いたいと思います。
○中野政府委員 現行の長期計画によりますと、農地面積は壊廃の分を必ず造成するという原則を立てまして面積は減らさないという前提を置いております。そこで田につきましては、昭和三十九年、三百三十九万ヘクタールでございましたが、当時の壊廃の見通しは、いまから考えますと、非常に少ないわけでございますが、十三万ヘクタールの壊廃があるだろう、それを造成をしたい、その場合に未墾地から造成をいたしますものが六万ヘクタール、畑からたんぼになりますものが八万ヘクタール、逆にたんぼから畑にかわるもの一万ヘクタールを見込みまして、合計十三万ヘクタールがたんぼになるであろう、こういう計画であったわけでございます。畑につきましては当時三十九年、二百六十五万ヘクタールでございまして、壊廃を二十二万ヘクタール見込みました。そこで先ほど申しましたように、水田に八万ヘクタールかわりますので、造成は二十九万ヘクタールということを計画として立てたわけでございます。それからなお草地につきましては、三十九年に十二万三千ヘクタールございましたものを畜産の振興という観点から大幅に造成をするということで、四十万ヘクタールの造成を見込みまして、昭和五十年には五十二万三千ヘクタールというふうにわれわれ計画を立てたわけでございます。
○角屋委員 現実に先ほども局長のお話にもありましたように、長期計画の中で壊廃が十カ年で十三万ヘクタール、こういうふうに想定をしたところが、ことしの結果はどうなるかは別として、本年度だけでも良田を十一万八千ヘクタールとにかく農地転用をやろう、来年度以降については、午前の議論でも明確になりませんでしたけれども、しかし政府の考え方としては、引き続き農地転用を推進しようという考え方だと思うのです。だとしますと、造成の問題は別にいたしましても、壊廃の十年間で十三万ヘクタールというのは、すでにもう本年度の農地転用の問題とからんで、根本的に変えてこなければならぬというふうな事態にきておるわけでございますから、したがって、そういう面から見ても、土地改良長期計画の、特に後期計画についても相当な修正を行なわなければならぬということは当然予想されるわけであります。問題は、農林省として農地転用による、あるいはまた米の生産調整問題とからんでのこれからの土地改良の長期計画における基本方針というものをどう考えるかという問題であります。これは水田ばかりではございません。畑あるいは草地造成を含み、最近また新年度予算では期間労働の問題等も出てくる。あるいは農村の環境整備というふうな問題もからんでくる。したがって土地改良の後期計画あるいは将来展望としては、これからの土地改良に対する基本方針というものについて、どういうふうに考えて、具体的なプランを立てようとしておるのか、この点について事務当局の考え方を聞いておきたい。
○中野政府委員 先ほどから申し上げておりますような情勢でございますので、今後の土地改良の重点といたしましては、現在われわれそういう方向で検討しておりますし、すでに四十五年度の予算にも一部そういうことを盛り込んだわけでございますが、一つにはやはり圃場整備を重点的にやらなければならないだろう。これはもう当然労働力の減少、機械化の促進ということからいたしまして、圃場整備を最重点的にやる必要がある。もちろん水田、畑を含めましてそういうことを考えておるわけでございます。 それから第二番目は、生産の面あるいは流通の面から考えまして、農業あるいは農村における道路整備というのがおくれておりますので、これを重点的に取り上げたいということを考えております。 それから第三番目は、先ほどお話がございましたように、今後の酪農あるいは肉牛その他の畜産の振興というために、自給飼料基盤を整備する必要があるということで、この点につきましても、すでに長期見通しでも当時の土地改良長期計画を改定といいましょうか、見通しにつきましてはオーバーするようなことを考えております。そういう主として三点に重点を置きたいと考えておますが、なおもう一つは、先ほどもちょっとお触れになりましたように、農村の環境整備の観点から、単に農業生産という面だけでなくて、農村の生活という面まで含めました環境整備という面についても考えていく必要があるであろう。この点につきましても、われわれどういう手法でやったらいいかということがわかりませんので、とりあえず四十五年では農村の総合整備をいたしますための調査費を計上いたしておるという段階でございます。
○角屋委員 水田関係では、あるいは畑も含みますけれども、圃場整備問題というのはこれからの一つの重点——従来もあったと思いますけれども……。そこでたとえば水田の圃場整備の現状はどうかという点で、かん排の整備状況あるいは区画整理の現状、さらには先ほどお触れになりました農道等との関連の問題というふうな点について、若干簡単にお伺いしておきたいと思います。 最初に、水田のかん排問題でありますが、大体水田三百四十三万ヘクタールに押えてみて、これは四十三年八月一日の数字になりますが、用排水が完備しておるところ、あるいは一方は完備しておるけれども一方は不十分である、あるいは両方ともまだ不十分であるというふうな状況については、面積的にどういう現状にあるのか、これを簡単にお答えを願いたい。
○中野政府委員 先ほど申し上げました四十四年度補足調査をいたしました結果でございますが、用水が完備しておって排水も完備しておるというのが六十八万ヘクタール、用水は完備しておりますけれども排水が不完全だというのが六十七万ヘクタール、逆に用水は不完全でありますけれども排水が完備しておりますものが四十万ヘクタール、用水、排水とも不完備なものが百六十九万ヘクタールというふうに一応調査ではなっております。
○角屋委員 いまの補完調査の結果から出ておるところを見ましても、用排水関係の現状を見ますと、要するに用排水ともに不完全だというのは百六十九万ヘクタール、いずれか一方が欠けておる百万ヘクタール近くのものを除きますと、完全に両方ともというのはまだ六十八万ヘクタールであります。これから用排水関係については、さらに力を注がなければならぬという現状に置かれておる。 そこでこの水田の区画整理の問題でありますけれども、これはこれからさらにお聞きしたいと思いますが、機械化の問題と関連をして、少なくとも中型の機械体系というものを導入した条件の地域で考えますと、一つ一つの区画が最低三十アール、だけれどももう少し大きいほうが機械の効率からいえばいいのでしょうが、今日土地改良事業を推進してきて、なおかつ水田の区画整理の現状はどうなのか。この点、ひとつ簡単にお答えを願いたいと思います。
○中野政府委員 ただいま三十アール区画以上が一番機械化に望ましいというお話でございましたが、われわれもそう考えております。実は水田の区画整理を、そういう大きなものにしたいと考えましたのは、昭和三十八年でございます。それ以後は、圃場整備を急速に進めておりますけれども、昭和四十三年までにでき上がりましたものが十五万ヘクタール、それからなお、二十アールから三十アールまでのものが十一万ヘクタールございますので、水田の一割弱というものが機械化に適するのではないか。あとは、戦前から区画整理をやっておりまして、いわゆる一反区画というようなものを含めますと、約百万ヘクタールが一応区画整理はできておるというのが現状でございます。
○角屋委員 これは後ほどの機械化の問題と関連いたしますけれども、私は、三十アール以上がもう少し整備されておるのかと思いましたら、わずかに、三十八年からというお話でございますけれども十五万ヘクタールである。ただ先ほども指摘されましたように、三十アールから二十アール、あるいは二十アールから十アールのものをかりに含めても、その全体面積に対する比率はきわめて少ない。二十アール以上で考えても一割に満たない、こういう現状に置かれておる。これは農地法のこれからの改正に関連する基本拡大政策というものとタイアップすべき耕地の現状はどうかという面の判断の一つの素材になろうかと思いますけれども、なおかつ耕地については傾斜面積別の状況等もございますけれども、これは省略いたしまして、これから大いに政府自身としてやろうと考えておる農道の現状の条件はどうなっておるか、こういう点について簡潔にお答えを願いたいと思います。
○中野政府委員 先ほど、今後重点を置きたいと申し上げましたのは、非常に農道が不完全でございます現状は、われわれが昨年調査をいたしましたものによりますと、取りつけ道路が完備しておる、そうして圃場地区内の道路も完備しておりますものが、水田で四十七万ヘクタール、畑で十五万ヘクタールでございます。それから取りつけ道路が完備しておりますけれどもまだ地区内は不完全だというのが、水田では百四十万ヘクタール、畑では六十九万ヘクタール、逆に取りつけ道路は不完全だけれども地区内は整備してしまったというのが、水田で十四万ヘクタール、畑で十二万ヘクタール、それから取りつけ道路も地区内の道路も不完全だといいますのが、水田では百四十三万ヘクタール、畑では百四十九万ヘクタールということになっております。
○角屋委員 例の、四十五年度から採択の広域農道これは事業費総額として三百二十四億円、そのうち四十五年度から実施の事業費がとりあえず五十六億円というふうに承知をいたしておるわけですが、このいわゆる広域農道でこれから推進をしていく農道整備と、従来、例の農免道路で整備してきたいわゆる道路整備、これのこれからの取り扱いの区別はどういうふうに考えられるわけですか。広域農道の点は採択の基準というものはもちろんあるわけですけれども、しかし、従来から進められておる農道の予算のスケールもある程度大きな規模ですし、それからこれからやろうとする広域農道の整備、この取り扱いを今後どういうふうに考えていかれるのか。
○中野政府委員 広域営農団地の農道整備事業につきましては、いま御指摘のようなことで、非常に広範な地域と申しましょうか、われわれ採択基準では一応千ヘクタール以上の一つの団地ということを考えておりまして、それの基幹農道をつくりまして、あわせてその上にライスセンターができる場合もありましょう、集荷施設ができる場合もありましょう、そういうものを乗っけていきまして、広域な営農団地を育成したいというねらいがあるわけでございますが、いまお話しの農免道路につきましては、先生御承知のようにこれはガソリン税を免税にしてもらうかわりでございますので、できるだけ広範な地域に配分していかなければならない性質のものであります。したがいまして、あの制度を実施して以来毎年新規地区としまして二百地区以上の採択をしております。一つの県にいたしますと五本とか六本ということになっておりますので、やはり今後とも農免道路につきましては、その広域団地の周辺に集中するということではなくて、やはり山村なりその他のところにもこれは回して、できるだけ広範囲な地域の道路を整備したいというふうに考えておるわけであります。
○角屋委員 先ほど来の耕地の土地改良整備の現状と今後の土地改良の強化という点から見ますと、圃場整備にいたしましてもかん排の現状にいたしましても、あるいはまた農道の整備問題、生活環境のさらに整備等も含めて考えてまいりますと、当面土地改良の後期計画の予算というのは、従来ベースの残額でやるという考え方ではなしに、もっと積極的な考え方に基づいた予算規模というものが当然必要だろうというふうに予測されるわけです。冒頭に申し上げましたように、当初、土地改良長期計画は四十年からの十カ年計画で二兆三千億円の——補助事業の融資の三千億円を含めた二兆六千億円でありますけれども、従来産業計画会議で社会党自身が立てておる十カ年計画その他の長期計画の問題にいたしましても、基盤整備というものは相当思い切った予算を充当するということが当然必要であるという観点を持っておるわけでありますが、これらの予算のスケールの問題については、事業の内容とも関連しますけれども、当然これは残額ではまかなえまい、こう思いますが、その辺のところはどう考えておられますか。
○中野政府委員 いまお話しのとおり、私といたしましても二兆六千億円で現在大体四十四年度までに半分の実績をあげておりますが、物価等も上がっておりますし、それから今後の重点事項から考えましても、とうてい残額では不可能だというふうに思っております。もっと延ばさなければならないと思っております。その場合に、最初に申し上げましたようにたとえ四十九年度までの残年度について計画を立てます場合も、われわれとしましてはもっと長期を見通しまして、その上に立っての年度区分でやりたい、したがいまして、現在の長期計画よりはかなり大幅に増額をしなければならないと考えております。
○角屋委員 そこで土地改良長期計画問題については法案との関連でお聞きしたのでありまして、この程度にいたしたいと思いますが、要するに戦前戦後を通じまして土地改良事業というものは相当進められてきたけれども、今後の農業近代化問題、その他を含めて考えてまいりますと、さらに積極的に土地改良事業を進めなければならぬという現状かと思います。 この問題と関連をして機械化問題について若干お聞きしておきたいと思います。御承知の第二次構造改善事業というのがすべり出しているわけでありますけれども、従来十カ年計画でもって進められてきた農業構造改善事業、その中でも機械化の導入の問題については、過般ライスセンターの問題等について現地の実態に即し非常に適切な御質問もありましたが、要するにトラクター、コンバインその他ライスセンターにいたしましても、いろいろそういうものを農業構造改善事業とタイアップをして推進をしてきておるわけですけれども、これからの日本農業の機械化の位置づけとして従来からいわれております小型機械化体系あるいは中型機械化体系、大型機械化体系というふうなもののこれからの農業機械化の位置づけを農林省自身としてはどういうふうに考えておられるのか。まずこの辺からお伺いをいたしたいと思います。
○渡辺政府委員 機械化体系といたしましても、農業は地域によって非常に土地条件等が違っております。それは大型機械が全部入れるような状態ならば一番よいのでございますが、地形的な条件がありますし、また内部のいろいろな問題もございますから、大型だけでいくのだとか小型だけでいくのだとかいうようなことでありません。大型、中型というものをできる限り生産性を高めるためには採用していくという方針でございますが、それとあわせて小型、中型というものを組み合わせて一番その地域で効率のあがるような体系を進めてまいりたい、かように思います。
○角屋委員 かりに小型機械化体系、これを想定いたしますと、これは今後の改善にもある程度またなければならぬ点もありますけれども、おおむねそれを駆使する規模としては四ヘクタール前後、中型機械化体系について考えてみますと、これは十ヘクタールから十五ヘクタール前後、大型機械化体系の場合についていえば大体三十ヘクタールから四十ヘクタール、これは馬力数にもよりますから、二十二、二十三ヘクタールくらいからスタートするという議論もありますけれども、いずれにしても機械化体系によって、いわばこれがある程度経済的に見合う経営規模としてはそういったようなことが従来からいわれておるわけですが、こういう問題は農地法の改正を通じて考えているいわゆるこれからの自立農家の方向あるいは農協の委託を導入したそういう経営方式、あるいは農業生産法人、集団栽培等々を通じての経営方式、これと無関係に機械化の体系の問題はないと思うのですけれども、その辺のところは今後の営農指導あるいは経営指導としてどういうふうにミックスして農林省としてはやられようとするのか、その辺のところについて考え方をお聞かせ願いたいと思う。
○池田政府委員 現状におきます機械化の姿の一つの問題点でございますけれども、かなり機械は入ってまいりましたが、どうも十分に稼働してないという現実のようでございます。私どもとしては、将来の経営としては機械を十分こなすような形を考えなければならないわけでございますが、いまお話ございましたような一つの機械化体系ということを前提にした作業単位といいますか、利用規模というか、そういうのは理想的な姿だと思います。現実にはもうちょっと小さい規模でも、たとえば小型機械化体系でございますならば、四ヘクタールというお話がございましたが、最低二ヘクタール程度あれば一応何とかいけるのじゃないかというような感じを持っておりますが、いずれにいたしましても、今後自立経営なりあるいは集団的生産組織なりを助長していくというたてまえからいたしますと、機械の一つの利用規模とうまく結びついていなければならないわけでございます。たとえば今回農協法の改正でお願いいたしております農協によります農業の経営の受託、これは考え方としては、大型または中型機械を中心にいたしまして、それに適するような広がりを持っていることが当然必要なわけでございまして、そういう点からいえば、望ましい姿としては、たとえば三十ヘクタールぐらいのまとまりを持つような受託の形にしないと、これは非常に非効率的な形でございますからまずいわけなんで、やっぱりそういうような方向で私どもは指導をいたしたいと思っておるわけでございます。それから自立経営でございましても、全部その自立経営の中で、機械を含めまして自己完結するのはなかなかむずかしいのではなかろうか。でございますから、ある部分におきましては、当然その経営の中で自給機械を使いこなすということもございますけれども、同時に大型なり中型機械との組み合わせを考えますと、一つの集団的生産組織というようなものを組み合わせていったほうが、機械の効率的な利用という点からいうとよろしい場合があるわけでございますので、非常に抽象的な言い方で恐縮でございますけれども、やはりそういう機械の利用規模というものと経営の形というものをうまく調整をいたした姿で農業をやっていかなければならぬだろう、こういうふうに考えておるわけでございます。
○角屋委員 そこでいろいろな農業機械、たとえばトラクターにいたしましても、防除機、コンバインあるいはカッター、脱穀調製機、その他いろいろなものの現状の価額等を見てみますと、大体小型機械化体系あるいは中型、大型機械化体系のセットで、おおむねどれくらいのスケールの予算になるのか、概算の問題について簡単に御説明を願いたい。
○池田政府委員 これはいろいろな形がございますので、一がいにはなかなか申し上げにくいわけでございますが、ごく通常の形で概算をいたしてみますと、小型の体系でございますならば大体六、七十万円ではなかろうか。あといろいろな組み合わせがございますが、たとえば中型と小型を一つ組み合わせまして、利用規模五ヘクタールぐらいを前提にして考えてみますと二百万円弱ぐらい、大体そんな感じだと思います。
○角屋委員 農業機械化問題というのは、これは議論としてはずいぶん議論の存するところなんですが、それは別といたしまして、いずれにしても農業の機械化というのは地域の実態に見合ってやはり相当導入をしてこなければならぬ趨勢になると思います。その場合に、そういうものを導入して農業経営をやると、これは個別だろうとグループ経営であろうと、そういうことをやろうとする場合に、機械の経費というものは、これは更新もやらなければならぬからやはり相当な経費になる。現に農林省は機械の導入に対しては、構造改善事業その他でも補助をやってきておる。ただその場合に、効率的な利用というような問題も含めて、社会党の場合は機械サービスステーションとかいろいろな提唱をしてきたのですけれども、その社会党の提唱がいいとか悪いとかいうことは別にしても、今後の機械化の導入の全体的な状態を、五年、十年後をどう見通してみるか、それの最も効率的な利用という点ではどういう組織形態にすればいいのかという点は、これは積極的に検討しないと、第一線の末端の農民諸君、あるいはグループ経営の場合の構成員諸君から見ても、過剰投資でそれが経営を圧迫する、あるいは機械化貧乏といわれるような事態というものは当然やはり考えておかなければならぬ。農業経営のために機械があるのか、あるいは機械屋のために機械があるのか、こういうふうなことになってはいけないので、そこらあたりの組織的な体系というものについても、これは先ほど土地改良のことを聞きましたけれども、農業機械化の今後の展望というものを見通してみて、組織体系をどうするのかという点については、積極的にやはり取り組まなければならぬじゃないか、こう思うのですが、その辺のところは現在の時点でどういうふうに検討されておるのか、お伺いしたいと思います。
○池田政府委員 御指摘のとおりだと私どもも考えておるわけでございまして、現に先ほど申し上げましたが、どうも機械を十分に使いこなしていない。本来ならば、たとえば五、六百時間稼働しなければならない機械が、その六、七割しか稼働していないというような事例が非常に多いわけでございます。でございますから、私どもとしては、それを使いこなすような規模のいろいろな形の主体があると思いますが、そういう主体を確立いたしまして、それが機械の有効利用の中心になる、こういうことが必要だと思います。その主体といたしましては、これもいろいろな形があると思うわけでございますが、やはり大型機械ということになってまいりますと、相当利用規模も大きくなりますから、これはたとえば農協でございますとか、あるいは場合によっては農事組合法人というような形もあると思いますが、そういうものが中心になって、そしてその下に集団的生産組織というものを構成いたしまして、それとのタイアップで機械の運営をしてまいるということが一番好ましい形ではないだろうかというふうに考えているわけでございます。 ただこれはいろいろなそれぞれの農業の形なり、あるいは地方によりましていろいろな地域差がございますから、一律にそれだけがいいのであとはよろしくないという必要はございませんので、最も地方の実態に合った形でやればよろしいと思いますが、やはり大型という点からいえばそういうような形が一番考えられてしかるべき形ではないだろうかと思うわけでございます。
○角屋委員 ちょっと雑音が聞こえるので、ときにはいいと思いますけれども、継続的な雑音はもう少し慎んでもらいたいと思います。
○草野委員長 静粛に願います。
○角屋委員 どうも恐縮です。 そこで農地法の本論と直接結びつくわけですけれども、これからのいわゆる経営規模の拡大方式ですね。経営規模の拡大方式というものを考える場合に、政府が御提案になって原案のままで通りました農業基本法からいけば、自立農家の育成、協業の助長という形のいわば比重の中で、自立農家を中心にとにかく経営構造としては考えていく、これが基本法当時の考え方だったと思うのですけれども、今度の農地法の改正等も含めて農林省自身が考えておる経営規模拡大方向、あるいは構造政策というものを見る場合に、はたして自立農家に柱を置いて協業という、協業も種々さまざまですけれども、そういう形も補足しながらやるという考え方に基づいた農地法の改正と受けとめていいのか、あるいはこれは並立状態というところまで進んできた形として受けとめていいのか、あるいは将来展望からいくならば、これがむしろグループ農業というものが比重を大きくしているという形に理解をしていいのかという点については、私自身この農地法の改正の意図、あるいは経営構造のこれからの方式として持っていこうとする政府の考え方というものは必ずしも的確に把握できないのであります。この立法とも関連をして、その辺のところはどういう前提に立って考えられたのか、まずお伺いしておきたいと思います。
○中野政府委員 日本の将来の経営をどう思っているかという非常に重要な問題でございますけれども、先般発表いたしました「総合農政の推進について」にも出ておりますように、やはりわれわれといたしましては自立経営的な農家を中核にして育てていきたいということを考えておるわけでございますが、ただ日本農業の現状をごらんになりますと、兼業農家がもう八割近くを占めておる。これをこのまま放置はもちろんできませんので、やはりその兼業農家をも含めた協業的な組織というものもあわせて必要ではないかというふうに考えております。したがいまして農地法の改正の方向といたしましても、規模拡大がはかりやすいように持っていくためには、一つには個別経営としても一大きくなり得るし、またごらんになりますように、農業生産法人の要件緩和、あるいは農協の経営委託等もあわせまして、両々相まってそういうことを当面進める必要はあろうかというふうに考えておるわけでございます。
○角屋委員 農地局長としては農業基本法もある現状において、これは自立農家を中核にしてという考え方で御説明になられなければならぬ立場だと思うのです。ただそういう説明は説明としても、農地法の改正問題の取り扱いはこれからの問題ですけれども、しかしそれは別として改正を通じて考えておる方向、それから構造政策全体としてこれから国際競争と見合って日本の農業の構造改善をどうしていくのかという将来展望というものをいろいろ判断をしてみると、農業基本法が当初意図したような考え方に政府自民党が将来とも立ち得るのかどうかという点が、率直にいっていま疑問になるわけであります。また改正と関連しても、そういうことが問題として出てくる。またそういうことを考えるがゆえに、いわば自作農の所有の問題についても、いわばグループ農業のこれからの経営規模拡大あるいはそれに相当なスケールの機械導入というものと対比するような形で考えるあまり、上限をどうするかという問題についても要件緩和でなしに、一挙に上限を取りはずすというようなところまで踏み切ったという判断も成り立たぬわけではないわけであります。今回の経営規模の拡大方式をとにかく個別経営にしろ、グループ経営にしろ、進める前提として、従来から農地の流動化というものはなかなか進まない。それにはいろいろな社会的背景も、農民自身の背景もある。しかし何としてもそれを進めたい、進める場合には所有権の移動という形は地価の高騰問題ばかりではなしに、なかなか困難である。そこで相当な借地農業を大幅に導入しよう、こういう前提に農地法の改正自身も立っておるわけですね。借地農業というものを導入する場合に、借地農業の導入という問題は小作の問題とも関連しますけれども、これは相当長期にわたってそういう形態が継続していくだろうという前提なのか。これはとりあえず経営規模拡大のための過渡的措置として日本農業の現状からとらざるを得ないやむを得ざる措置である、これはやはり将来は、農地法第一条がいっておるように、農地は本来耕作する農民が持つという姿に法改正を通じてでも持っていく内容を含んでいるのだ、こう判断していいのかどうかという点が、この法改正の中ではにわかに読み取りがたいのです。その辺のところはどう考えたらいいのですか。
○中野政府委員 今回こういう改正をいたしましてあとどうするかという点までお触れになったようでございますが、われわれといたしましてはやはり耕作者が土地を持つということは最も望ましいというふうに考えております。しかし御承知のような農業内外の情勢でありますと、なかなか現在では農家が農業をやめても土地は放さないという問題があります。それからもう一つは、地価問題から見まして、もはやこれから経営をやっていくのに、そんなに高い土地を買うよりも借りてやったほうが得だという農家も、また地域によっては出てきております。そういうこともありますので、本来ならば耕作者が土地を持つことが望ましいけれども、当面ここしばらくはやはり自作地を中心とした経営に借地的なものも入れて規模を大きくしていくことが必要ではないかというふうに考えまして、今回御提案申し上げておるわけでございます。 それじゃそれは過渡的なことであるかどうかということになりますと、ある地域によりましては、いずれその貸した農家がほんとうに都会に出まして、そちらの他の産業に定着いたしますと、そのうち売るかもしれません。あるいはそれに対しましては売りやすいようにまた長期融資をする必要もあろうかと思いますが、先ほどちょっと触れましたようにかなり地価が高くなったようなところでは、そう高いものを買う必要もなかろうという事態もかなり出てきておりますので、それじゃ自作地プラス借地経営をいずれ全部自作地にするかということにはなかなか踏み切りがたいというふうに現在ではわれわれ考えておるわけでございます。
○角屋委員 そこで七〇年代の日本農業の構造政策の実態として見て、かりに本法の改正による借地農業の導入というものをやるとして、現状の残存小作地あるいは従来からの小作の契約の面積、新しくそれらも含めて全体として、七〇年代の後半にはどれくらいの借地の面積になるだろうというふうに推定をしておるわけですか。
○中野政府委員 七〇年代の後半と言われますと、結局五年あるいは十年先でございます。われわれとしましてまだちょっとそこまで具体的なデータも持ち合わせておりませんし、そういう見通しを的確には持っておりませんけれども、七〇年代の後半になりますと、現在でもかなり高年齢層の経営主がおりますので、そういう農家のあと継ぎの帰趨いかんによりましては、かなり農地が流動化してくるというふうに判断をしております。その場合にそういう農家が、ある者は土地を売って離農する、あるいは貸して出ていくというようなこと、両方あろうかと思いますけれども、数字的にはそれが何十万ヘクタールになるかということは、具体的にはこうだというところまで的確な計算は現在まだできておりません。
○角屋委員 私はこれは一つの判断の問題だと思いますけれども、今度の農地法の改正がかりにこの原案のような考え方でなされるというふうな場合には、あと五年程度ですけれども、これから七〇年代の後半期には、いままででも農地法から見てずいぶん問題のある請負耕作の方式が地域によっては相当広がって存在をしておるわけですけれども、そういう現地の必要というか、そういうことに基づいて発生をしてきておる条件というものまで含めて考えてみますと、借地の面積というのはさらに広がる条件というものを持ってくるという感じが非常に強いわけですね。そういう場合に借地農業の将来展望をどう健全化していくのかという問題が農政上の問題としては当然残る。しかし借地農業の状態で経営規模拡大、それは相当長期にわたってもそれ自身は問題じゃないという考え方もあるいは見解としては成り立ち得るかと思うのですね。現にヨーロッパの最近の情勢を見てみても、所有権の移転による経営規模の拡大以外に、当面の現状から見て相当借地農業を導入せざるを得ないということは、ヨーロッパ各国でもいわれておるわけですね。その日本版を日本でも農地の流動化の非常な停滞状況から見て導入しようという考え方がこの農地法の改正でも積極的に出てきておると私は受け取っておる。問題は日本のような農業の構造の現状から見て、特に一町歩以下の農家というのが大量に存在をしておるというふうな現状から見て、将来の農業政策の構造のポイントとして、七〇年代の後半はもちろん、七〇年代以降でもそうですが、いわゆる日本農業の構造政策の中核は何か、にない手はどこかという点はまだ見きわめがたいというのが現状ですか。
○中野政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、当面われわれ先のことを考えました場合に、やはり日本の数百万戸の農家を対象にしていろいろものを考えますと、家族農業経営というのがやはり中心になってこようかと思います。しかし、その家族農業経営そのものが小さな規模のままでは決してよくはない。やはりその家族経営自体を大きくしていく必要があろうかというふうに考えております。しかし、技術の進歩その他から考えまして、それでは家族経営の範囲内だけでできるかということになりますと、必ずしもそうではないのではないかというふうにも考えられるわけでございます。現に先ほどお触れになりましたEECのプランによりましても、非常に大きな生産単位を考えているようでございますが、われわれとしましては、ものによりましてはそういう自立経営的な農家がまた五一尺六戸集まって一つの大きな生産単位をつくっていくということも必要かというふうに考えておりますけれども、先ほどからも申し上げておりますように、やはり中核はそういう家族農業的なものの自立経営化、それと合わせまして協業的な大きな生産単位をつくっていくという、並列していくというふうにわれわれ考えるわけでございます。
○角屋委員 問題は従来もこの委員会でも議論されたことですけれども、そういう借地農業的条件というのは現実に存在をしておるし、またこの法改正いかんにかかわらず、そういうものを今後ともに増大する傾向というものを一面において持っている。そこで現状の農家を見た場合に、いわば離農を志向しておる農家、離農志向農家の中でもリタイア型の農家あるいは転職型の農家、それに一方では自立経営をさらに拡大をしていこうという方向を志向しておる農家、私はそれの中間にやはり中間層の農家が存在をすると思うのです。問題の議論はいわゆる離農志向農家とその中のリタイア型の農家と転職型の農家というものを、日本の農家全体から見てどうとらえるかということが一つの問題点になるわけですね。農林省がそういう分析をしようとしまいといろいろな諸条件のもとで、御承知のように、現に農家は、離農農家数はとにかくここ数年来八万戸単位で離農していっておるわけですね。この八万戸単位で離農しておる農家の実態はどうであったか。やはりリタイア型であったかあるいは転職型であったかというような点についても、具体的に調査されたことがございますか。あるいは今後の問題についても、いわゆる転職志向型の農家というのが今日の社会的経済的いろいろな条件から見て、どれくらい存在するだろうというふうなことについて、年齢構成その他いろいろな問題も含めて検討されたことがございますか、その辺のところをお伺いしたいと思います。
○中野政府委員 離農農家は御指摘のように大体八万戸程度あるわけでございますが、離農の動機といいますか、そういうことにつきましての調査は四十一年に実はいたしたことがございますが、いまお話しございましたリタイア型かあるいは転業型かはっきりしない農家が実はあるわけでございます。その動機をいまいろいろ整理をしてみますと、たとえば病気とかあるいは年をとったとかあるいはもう家事に専念をするというようなことは、これは明らかにリタイア型と言えると思うわけでございますが、それに後継者がもうどうも農業をやらないというようなものを加えまして、そういうものをリタイア型というふうに一応考えまして、調べてみますと、大体四分の一くらいがそういうものだと思います。それから転業型と申しますか転職型といいますか、そういうものに明らかに属するであろうというふうに考えられますものは、内地と北海道で非常に違うのでございますが、内地の場合はやはり大体リタイア型と同じような比率、四分の一程度、それから北海道ではかなり少のうなりまして一割強くらいでございます。それで調査をいたしましたときの整理のしかたにもよるわけでございますが、どちらに属するというふうに判定していいかよくわからない農家が実はあるわけでございまして、実際にはもう少しリタイア型の農家というのをさらに詰めて調べてみれば、もうちょっとふえるのではなかろうかという感じはいたします。
○角屋委員 一方で八万戸台の離農農家が現実にここ数年来の統計から見ましても、四十一年十月から四十二年十月にかけて八万八千二百戸、これはちょっと多かったわけですけれども、四十二年十二月から四十三年十二月にかけては七万三千八百戸と少し落ちておりますが、それは数字は別として、とにかく八万戸台の離農が一方において現実に進行しておる。他面においては新設農家数というのが大体六千戸台で毎年ふえておるわけですね。実態はどうなんですか。
○中野政府委員 実はちょっと手元に資料がございませんので、はっきりしたことは申し上げにくいわけでございますが、完全にいままで全く農業をやった経験がなくて、そうして新たに農業を始めるというのは比較的少ないのではないか。従来農業をやった経験がございまして、何がしかの理由で農業をやめておりました者が、またそちらのほうの仕事をやめまして農業に復帰する、そういうような者が実態としては比較的多いのではないかと思います。
○角屋委員 例の農林省の「農産物の需要と生産の長期見通し」による農家戸数というのは、四十二年の五百二十五万戸が五十二年には四百五十万戸程度に減少するだろう、また農業従事者についても六百万人程度に減少するだろうという想定を立てておるわけですが、この積算の基礎は計数値に政策的意図を含めて出された数字なのか、この数字が出た根拠はどういう考え方に基づいているのですか。
○内藤説明員 お答え申し上げます。 長期見通しによりましては、いま先生お話しのように、農家戸数を四百五十万戸、農業就業人口が六百万人程度、こういうふうに見ておるわけでございますが、この算出方法は三十五年度から計画作成時までの傾向値で判断したわけでございまして、そこに政策意図と申しますか、意図的な操作は全然行なっておりません。
○角屋委員 それでは前提になる個別経営かグループ農業かという点についても必ずしも明確なお答えを承ることができなかったわけですが、それはともかくとして、さらに法案に一歩近づきまして、法案の各条項に関連した重要な諸点について事務当局の考え方を聞いておきたいと思います。 御承知の戦後農地改革が断行されて、従来の古い戦前の日本における封建的な地主制度というものは崩壊をして、農地は耕作する農民が持つといういわゆる自作農主義に基づく農地法が第一次、第二次の農地改革以後昭和二十七年に生まれたわけですが、そこで、これは従来から議論されたことですけれども、先ほど来の議論とも関連するのですが、従来の自作農主義という考え方を、いわゆる借地農業の大幅な導入によるグループ農業というものを積極的に取り入れていこう、同時にまた自作農といわれるものについても、上限を今回の法改正で撤廃することによって、土地を借地農業的な要素のものを含めても経営拡大については上限をはずしてこれを認めていこうというふうな考え方と関連をして、第一条が書き改められておるわけですね。「土地の農業上の効率的な利用を図るためその利用関係を調整し、」ということで、従来の「耕作者の農地の取得を促進し、その権利を保護し、その他土地の農業上の利用関係を調整し、」という考え方から、「土地の農業上の効率的な利用を図る」という考え方を、法改正として取り入れておるわけですね。いわば自作農主義と借地農業の大幅導入によるグループ農業の併存主義、そういうことが法改正の第一条の考え方の表現としてはこういうふうにあらわれてきた。いわば自作農主義の修正というものを行なわざるを得ないという前提に立って第一条を改めた、こうとっていいわけですか。
○中野政府委員 ただいまお話しのように、今回法律の目的を直しておりますけれども、先ほどもちょっと触れましたけれども、今後相当長く家族経営というのが日本の中心であろうかと思います。現にそういう農家、八割以上は純粋の自作農でありますし、一部小作地がある農家にいたしましても、それを足しますと、大部分それで占めておるわけでございます。その中へ今回のような考え方を入れてまいりましても、日本の今後の農業経営が大幅に借地農経営に変わっていくというふうにわれわれ考えておりません。しかも先ほど触れましたように、やはり耕作者が土地を持つことが望ましいわけでございますので、われわれとしましては、今回のこういう改正によりまして自作農主義を大幅に修正したというところまでは考えてないわけでございます。
○角屋委員 自作農業主義を大幅に修正したとは考えてないということは、自作農主義を相当な程度に改正せざるを得ないということについては、これは法改正の内容から見て認められているわけですか。
○中野政府委員 自作農主義にプラスいたしまして、いわば自作地中心に、それに借地を若干加えて規模拡大をはかるということでございますので、いまお話しのように、われわれとしましては、これによって大幅に借地農経営に変えるというふうには考えていないわけでございます。
○角屋委員 そこで、法改正の中で、一つは第一条と関連をする農地改革の成果というものに基づいていままでとられてきたいわゆる農地法体制というものが、これからの構造政策との関連の中で相当程度の修正をやろうということは、私は法改正の中身を見れば明らかだと思うのですが、問題は、それが日本農業の発展の方向から見て正しい路線に立っておるかどうかというが議論の分かれ道だと思います。 そこで、個別経済の場合の農地権利移動の制限の緩和と関連をして、上限面積を今度は取っ払ったわけですね。従来農林省あるいは農林省と関連を持ったところでの農地法の検討の段階では、農地法のいわゆる上限の取っ払いという議論は比較的少なくて、上限面積の緩和という方向が従来比較的強かったと私は思うわけです。なぜ、この別表改正によって、たとえばいまの三ヘクタール、基準になっておる点を、これはもちろん労働力の制限等がありまするけれども、それをオーバーすることは、主として農業に従事するような労働力の構成であればできることになっているわけですけれども、その三ヘクタールに一応上限の点を置いておったのを一挙に取っ払うという政策的意図はどこにあるわけですか。
○中野政府委員 三ヘクタールということをきめました段階では、当時はあるいは中農標準化というようなこともあったかもわかりません。それから当時の機械化の状況から見ましても、その辺が自分がやるにはぎりぎり一ぱいだろうというようなことがあったかもわかりません。しかしその後の農業の発展から見ますと、もはや三ヘクタールで頭打ちということは、将来の農業を考えて見ました場合には、少なくとも必要ないんではないかというふうに考えたわけでございます。その場合に、それじゃ三を六にしたらどうかという御議論もあるかと思いますけれども、主産地形成と申しましょうか、その農業の地域分担等を考えてまいりますと、そういうことをやりましても、やはりそれは地域ごとにきめなければいかぬということにもなってまいりますし、そうかといいまして、今後機械あるいは技術の進歩によりまして、それを順次変えていくというようなことにあるいはなるかもわかりません。しかしそういうことを農地法で縛っておく必要はないんじゃないか。もしそういう必要があるとすれば、あるいは融資の条件その他について目標を定めてやるほうが望ましいのではないかということが一つでございます。 それからもう一つは、今後のことを考えました場合にも、やはりその農業をやる人がほんとうに経営をし、かつ農作業に従事し、しかも効率的な経営がやれるということであれば、三を六にするとかあるいは九にするとか、そういう制限は必要ないのではないかという判断をしたわけです。
○角屋委員 これは何も日本の農地法のような形において上限、下限の問題があるのでなくて、農地局長も知っておるように、先進諸国を見ても、たとえばフランスの一九六八、九年代の上限下限論争というのは国会内外を通じて非常に紛糾したわけですね。これは農地のグラウンドというのはそう一挙に拡大をすることはできないし、ことにいまの政府の方針からいくならば、水田については縮小していこうということであって、このグラウンドを拡大をする考え方には当面立ってないわけですね。あるいはここ当分立ってないと見なければならぬ。そういう状況の中でいままでとられてきた三ヘクタール、本来この三ヘクタール方式というのは現実に、たとえば五十二年の場合の自立農家の大体のめどを所得二百万円として、四ないし五ヘクタールという論議も出ているわけですが、さらに機械化のそういう個別経営としての適正規模あたりとも関連をして考えてみれば、そういうものに見合った別表改正というのをやはり基本にしてここのところはやるべきだろう。現実に数字を申し上げるまでもなく、日本の農家全体の中で三十アール未満というふうな農家数というのは百万をこえておるし、あるいは三十アールから五十アールでも九十五万台の数字があって、要するに五十アール以下のものだけでも二百万戸をこえておるというふうな現状でもあるし、これから水田の農地転用による減少傾向というものを考えてみても、いままでとられてきた上限を取っ払う、資力のある者は伸ばしていけばいいという優等生農家の構想というのは、日本農業の実態には必ずしも合わないのじゃないか。なおかつ、そういう個別経営の場合の機械等も含めた経営規模からいっても、そう簡単に大規模のものが個別経営で生まれるという条件は日本には当面ないということを考えてみても、上限を取っ払う意図というのが私は率直にいってわからない。たとえば個別経営の場合の上限の三ヘクタールを内地の場合に五ヘクタールに別表改正でこれを基準にするということをやって、ここ五年、十年を展望して重大な支障がくるのかどうかという点を見れば、私は重大な支障がくるとは必ずしも考えないという点で、そこは見解の分かれ目だといえば分かれ目だけれども、日本農業のいわゆる個別経営のここ十年くらい——大体農地法というのはそう三十年、五十年後の問題まで考えて改正をするという意図には立ってないと思う。この法改正の立案者の意図も、これはせいぜい十年くらいの当面の構造政策の誘導と見合った展望に前提を置いておると思うのですね。だとするならば、この五ヘクタールというのもそういうものが大量に生まれるかということになれば、それは必ずしもそうはいかないという現状等も考えてみて、ちょっと現状から飛躍する、あるいはグループ農業における制限緩和との対比において、この個別経営のほうの上限もこの際一挙に取り払って、諸外国で間々見られるような企業的経営、富農的経営というものも資力のある者については日本にもある程度存在させようというふうな例外的なものの出現を期待した上限の廃止じゃないか。これは正常に相当なものが生まれるという前提に私は立っていないと思うのですね。それはどうですか。
○中野政府委員 今回上限をはずしましたのもいま御指摘のように、特定の例外的な、資本家的経営といいましょうか、そういうものを育成しようというところではございません。われわれすでにこの農地法の運用をしておりまして、ここ五、六年を見てみましても、三ヘクタールをこえて許可をとりにきているものが最近では八千から一万戸ぐらいございます。そういう連中が主として自家労力でやるものについて現存許可しているわけでございますけれども、そういうふうにかなり出てきておりますので、やはり技術の進歩、機械の進歩とともに一その三ヘクタールというものを置いておいてそれがもとである、それ以上は例外だという考え方よりも、もう少し伸びようとする農家は伸ばしてもいいじゃないかという考え方からはずしたわけでございます。
○角屋委員 その辺のところはぼくと前提条件の最初のところは変わらないのですね。今後ともに三ヘクタールに固定をしなければならぬとは私自身必ずしも考えない。これはここ十年くらいを展望した前提に立ってみて、別表改正としてこれを五ヘクタールに改めるというふうなことについてそれはだめであるというふうに私自身は考えておるわけじゃない。しかしいずれにしても、いわゆる農業のグラウンドというのは少なくとも日本においては限定されておるという前提に立たざるを得ない。しかも一ヘクタール未満の農家はとにかく三百八十五万戸からある。大半の農家は一ヘクタール以下のところにある。それ以上の、一ヘクタール以上のところで百六十万戸ありまするけれども、とにかく以下のところが大半を占めておる。そして、それならば一ヘクタール以下の者に耕地拡大の意思がないかといえば必ずしもそうはいえない。これは親が持っておった農地に子供が非常に優秀で拡大したいというものは幾らでもある。だからそういうグラウンドがきわめて限定され、また今後ある程度長期にわたって減少傾向の前提を政府自身としては持っておる。そういう中でとにかくいままでずっとあった、国際的にもそういう点についてはずいぶん論争のあったこの上限、下限の問題について安易に上限をはずすということは、この自作農主義に基づく従来の農地法の基本的精神、あるいは今回借地農業の導入によるグループ農業の問題というものと関連して考えてみても、土地が、グループ農業と個別農業との間で非常に激しい競争になるとは必ずしも思いませんけれども、上限を取っ払わなければならぬという、別表改正ではどうしてもいけないという根本的なこの理由というのは私には見出すことができない。これはむしろ農地局長段階ではあまり議論しておってもあれかと思うのですけれども、私はそういう点についてはむしろこの問題については五ヘクタールというのは一つのめどとして言いましたけれども、その辺のところにめどを置いた上限のやはり別表改正ということでやるべきものであるというふうに私自身は思っております。 同時に、この下限の制限を農地の取得前の三十アールから取得後の五十アールに改める。これはまあ従来からの農林省部内の検討あるいは部外の農林省に関連のある検討の中でも、そういう改正についてはおおむね一致をした方向だと私は思うのですね。この場合に、問題は新しく農家になってくる、しかも土地なき農業というものの進出問題とからんで、あるいは農地法の非常に全体的な規制のゆるみとも関連をして、この新規の農業問題へ資本を相当に持ったものが入り込むということに対するチェックというものがきちんとできるのかどうか。これは他国のことを言うわけじゃありませんが、フランスの例の一九六八年代の議論を見てみても、新規農業、土地なき農業についての制限は廃止をするという政府の提案に対して非常に猛烈な反撃があって、かえって逆にこれが強化されたというふうなことがあるわけですね。日本の場合だって、現実に北海道から九州の果てまで見てみると、土地なき農業あるいは資本の農業への進出あるいはこれからの資本の自由化によるところの国際的な合弁その他の組織をもってする農業への進出問題があり得るのかあり得ないのかという問題ともからんで、この農地法の改正問題を考えてみると、その辺の本来素朴かつ健全な農家層が農業に安定的に従事できるという条件に対して非常に脅威を与えるような問題が農地法上生まれる可能性を持っているのかどうか、あるいはその点についてはきちっと歯どめができるのかどうかという点はどうなんです。
○中野政府委員 ただいまの問題は前からもしばしば御論議があるわけでございますが、現行法におきましても、農地法の政令によりまして新規の者でも三反歩以上を取得すれば農業はやれるということになっております。したがいまして、それをいろいろな事情から三反から五反に引き上げたわけでございます。ただそれではいまのように外部のほうから入り込んでくることに対して歯どめがあるかということになってくるわけでございますが、その点につきましては農地法の三条は知事なり農業委員会の許可ということにしております。その場合に、単に書類を出しただけでは、農業をやるんだというだけではもちろん許可になりません。その本人の技術なりあるいは能力といいましょうか、労働力の状況あるいは資本装備の状況、そういうものを十分検討した上で許可をするということになります。しかもわれわれの運用といたしましても、新設の場合にはいわば資産保有目的でちょっとごまかしておこうというようなことがあっては非常に困るわけでありますから、十分慎重に取り扱うようにいたしたいと考えておるわけであります。
○角屋委員 農業生産法人あるいは集団生産組織等のグループ農業的問題について若干お聞きしておきたいと思いますけれども、農業生産法人の現状、昭和四十五年二月の時点で農林省からお出しになった資料を見てみますと、大体全国総数二千四百八十というふうに一応数字上出ておる中で有限会社が千四百六十七、相当優位を占めておる。それに農協法と関連がありますが、農事組合法人が九百八十九、合名、合資会社というのは合名が三であり、合資会社が二十一ということでこれはごく少数で、主として農業生産法人は有限会社と農事組合法人というのがいままでの時点では大勢を占めておる。構成世帯別に見ると二千四百八十のうちで一戸一法人が千八百三十六戸あって、これが相当大量を占めておる。あとは二戸以上の点をずっと見てきますと、以下それぞれに適当なばらつきになっておる。一戸一法人が相当な大勢を占めておるということなんです。業種別では米麦作と果樹と畜産のウエートが非常に高いというのは今日の農業の現状から見てそうなると思うのですけれども、そこでこれからの農業生産法人の指導方向から見て、いま現実に一戸一法人というのが構成上では一番大勢を占めておるわけですけれども、大体機械化の導入その他の問題もありますが、どの辺のスケールというものを農林省の指導としては適当と考えておられるのか。これは第一線の農民の創意くふうによって本来生まれるべきものであって、そういうものに対する適正モデルあるいはそういう方向における政策誘導あるいは政策指導というのは本来的に考えないというのか、その辺のところは農業生産法人の今後の指導の方向としてはどう考えておるのか、事務当局段階でお伺いしたいと思います。
○渡辺政府委員 農業法人をどの程度の規模で指導すべきかということでありますが、これは非常にむずかしい問題だと私は思います。大体いままでいま御指摘のように一戸一法人が非常に多いというお話がありました。これはどういうふうなことかということもあわせて考える必要があるわけでありますけれども、家計と事業を分離をしようというようなことから一戸一法人というようなことになっておるのではないか。その次は、これはいままでは税法上専従者控除というような制度がございまして、月二万円程度の専従者控除しか認められない。ほかに出かせぎに行っても月に三万円なりあるいは場合によっては四万円取れるのに、うちで働いておったのでは二万円しか経費は認めない。こういうことでは結局名目所得がふえて税金ばかり多くなってしかたがない。だからこれは法人にしようということで一戸一法人ができたのだと思います。しかし、去年の税制改正によって、青色申告者に対する完全給与制度、こういうものが実現をいたしまして、自分の家族であってもそれがその地域で同じような業種や規模で同じような収益をあげておる普通の中小企業の法人と同じ程度の俸給であるならば、二万円とかそういうものにこだわらないで給与として認めるということになりましたから、青色申告をやれば会社をつくったと同じような結果になります。したがいまして、一戸一法人というのは将来はそうふえてこないのではないか、私はこう思うのであります。 なお法人をすすめるということについては、先ほど言ったように、一戸一法人というのはむしろ法人本来のあり方からすれば、これは奨励をすべきものではないのであります。多くの人が資本なりあるいは土地なりそういうものを持ち寄って、経営規模を拡大してやるために法人をこしらえるわけであります。したがって、どの程度の規模の法人がいいのかというようなことになってまいりますというと、やはりこれはその土地の地形あるいはそういうような人の集まれるような可能性あるいは作目、こういうようなものによって千差万別であろうと私は思います。したがって、どの程度のものが法人として適当ではないというようなことは言えるのでありますが、統一的に、どの程度の規模の法人が農業には適しておりますからこういうものをおつくりください、こういう指導は私はできないと思います。
○角屋委員 私は、第一線の農民諸君の創意くふうで個別の経営をとるかグループ農業の経営をとるか、本来的にはそういうところにスタートがなければいかぬと思います。しかし、いやしくも構造改善政策ということを農林省が一つの指導方針としていう以上は、そういうものが全然なくていいということではなかろう。また、いずれ当面でも、開放経済体制の中における日本農業は国際競争力を持っていこうという意欲は政府自身だって持っておられると思うのです。そういう前提に立って、土地の生産性の問題あるいは労働生産性の問題あるいはその他の全体的な生産性向上の問題等対比をして、たとえばグループ農業で農業生産法人をとる場合には、水田の場合果樹、畜産の場合、いろいろケースによって違うでしょうけれども、こういう模範的な経営等も幾多事例があったりして、そういうことを基本に置きながらも丁日本の立地条件というのは北海道から九州の果てまでまるきり違う他国であるという状態では必ずしもないのですから、その辺のところは構造政策としての誘導方向からいけば一つの指導方針を持って決して悪いとはいえない。それを押しつけるというのじゃなくても、その辺のところはどうなんです。
○渡辺政府委員 これは先ほども言ったように、どれくらいの規模の法人がいいのかということは、それに参加できるような地形上の可能性あるいはいろいろな立地条件、またいろいろな人との人間関係、作目というようなものがありますから一がいに言えないと思うのです。ただ、農業生産法人あるいは有限会社というものがございますが、御承知のとおり、法人ですから、これば二人以上のものがなるということになります。ところが有限会社法では最少二名以上で会社ができることになっておるわけであります。株式会社だったら発起設立が最低限であっても七名以上でなければ会社にならぬということですから、最低は二名以上、株式会社のような場合だったら株主は無制限ということになっております。有限会社のような場合だったら五十人未満というような制約が一応ありますから、法律的には二名以上、五十人未満ということになろうかと思います。しかし、現実の問題として農業をやる場合において、四十人も五十人もでその法人をこしらえるというようなことはいろんな特殊な場合でなかろうか。大体数名とかあるいは二十名程度のところでつくられるのが通常ではないかと私は思います。いままでの法人のできた実態を調べてみればおわかりだろうと思いますが、そうたくさんの人が加入をしておるという実勢ではございませんけれども、したがいまして農林省としては、そう大きな規模をすすめるというようなことは考えられない。また二人あれば法人ができるのだから二人でおやりなさいということをすすめるわけにもまいらない。やはりそれはいろいろな条件によって、おれたちが法人組織をつくってこういうことでやりたいのだがどうだということになれば、法人としては適当でないであろうとかあるいはこれは非常に適当であるとか、もう少し人数をふやしたらいいじゃないかとか、それは資本の関係あるいは土地の面積の関係、労働力の関係、そういうようなものと作目との関係等をにらみ合わしてケース・バイ・ケースによって、法人としてどの程度の規模が適当か、こういうふうに指導するのが私は一番適切な指導であろう、こう思います。
○角屋委員 いまの政務次官の答弁は、生産法人のいわばスケールという問題については比較的消極的な見解のように承るけれども、私は何も大型の農業生産法人をやるべきだと必ずしも言っているわけではないのですけれども、グループ農業というものを考える場合には、本来的には生産性その他から全体的に見て一つのスケールというものが考えられる。これは基盤整備もやらなければならぬし、機械の導入も、それと見合ってどうするかという問題ももちろんありますけれども、そういう点については、農林省のいわば政策指導というものがあってこれは別に差しつかえない。同時にいま政務次官はそう言われるけれども、今度の農業生産法人に関連する農地法の改正部分を見ると必ずしもそういう考え方に立っていないと私は思うんです。つまり、いままでは農業生産法人については相当シビアな制限をしておったわけです。本来、昭和三十三、四、五年にかけて例の一戸一法人の、税制から出発した愛媛その他のいわゆる生産法人問題、国会でもあの当時からずいぶん取り上げたわけですけれども、農林省はその当時は、この農地法から見てある意味では非常に強い姿勢をとってきた。そしてやはりそれを認めざるを得ぬということで法改正がその後に行なわれた。今回の農業生産法人部分の改正では——従来の警戒的姿勢から今度はこういう法改正の制限の撤廃等を見ると、これはこれなりの存在価値というものを構造政策上に位置づけるというふうに判断されるような改正を行なっていると私は思うんです。つまり、従来の農業生産法人の要件として、事業要件あるいは構成員要件、刈り入れ面積要件、議決権要件、労働力要件、利益配当要件、こういう六つの要件がいわば規制条件としてあったわけですけれども、今回の法改正では刈り入れ面積の要件についてもこれを取っ払う。あるいは労働力要件についてもこれを取っ払う、あるいは統制小作料廃止と関連して利益配当要件についても、これを取っ払う、いわば農地法の本来的な性格から見て、労働力問題あるいは借り入れ面積問題というふうなもの、基本的な条件の重要な要素になるこれらの問題については、この制限を取っ払う、そして議決権要件についてのみ改正を行なう、こういう形をとっておるわけですね。いわば土地を出してもらって、そして中核になるべきものが、その土地を、いわゆる農業生産法人として全体的にやっていこう、そういう道についても、借り入れ地の面積が半分をオーバーしようと、それは認めましょう、あるいは雇用労働力が半分を越えようと、それは認めようというふうな形で、さっきの答弁とは相当にニュアンスの違った——これは、もちろんそういう法改正をかりに実施した場合に、どんどんこういう法改正に基づくものが出てくるかどうかという議論は別として、少なくとも借り入れ面積要件なり労働力要件あるいは利益配当要件という、従来のきちっとした警戒的姿勢から、ある程度存在理由を認めるとしても、相当シビアに考えてきた農業生産法人の要件というものの大半を取っ払う、こういう姿勢に変わるわけですね。同時に、農業協同組合法とも関連する農事実行組合の法人の場合も、労働力については、従来の五分の一からこれを二分の一にする、こういう形でこれも緩和する。いずれにしても、そういう条件緩和を見るときに、構造政策の中で、農業生産法人にもしかるべきポジションを与えようという、そういう意図は十分法改正では出ておると思うのです。だとすれば、この法改正で、農業生産法人の位置づけを、一定の評価をしてやるというならば、現状の農業生産法人の状態というものを、どういうふうに好ましい方向としては持っていこうとするのかという、そういう政策的愚図は当然考えられて、それは何も強制的でも、押しつけでもない。しかし、今後の検討を待つ点もあるけれども、そういうものにやはり持っていこうという、そういう考え方に立っておるのかどうかという点が問題であるというふうに私は聞いておるわけです。これは農地局長のほうから……。
○渡辺政府委員 この法人の問題でございますが、これは、この法律の趣旨というものは、やはり零細法人がたくさんできるということは、それは好ましくない趣旨だと私は思います。したがいまして、法人が大型化をするということは好ましい方向である。また法人が大型化できるようなために、いろいろな制限を取っ払っていることは事実であります。しかし大型化といっても、どこでも、かりに三十人で三十町歩とか、あるいは二十人で二十町歩とか二十五町歩とかいうものが適当な法人規模であるというような指導は、先ほど言ったように、ケース・バイ・ケースだから、政府としてはできない。ただ同じような地域にあるならば、それが最もその土地を効率的に利用できて、しかも大型の農業経営が合理的にできるようにするために、法人が大きくなるならば、それは非常に好ましいことであるから、法人それ自体も大型化をすると同時に、非常に合理的な効率的な経営ができるような方向にこの農地法は改正をされていることは間違いありません。
○中野政府委員 いまの政務次官の御答弁で尽きておると思いますけれども、若干補足さしていただきますと、今回改正いたしましても、この法人が、農業専業とそれから土地か労力を出した者だけがやるという原則は守っております。それ以外の条件を非常に緩和したわけでございますけれども、これは、たとえば八郎潟の大規模稲作経営をお考えいただきましても、あれは六十ヘクタールを六戸でやっております。中には生産法人をつくっておるものもございます。それの労力というのは、大体一戸二人としまして十二人、おそらく十人ぐらいでやっておるわけでございます。そういたしますと、普通の場合、考えてみますと、それだけの面積を集中するということになりますと、土地だけ提供する兼業的な農家が非常にふえてまいります。そういうことにも今度は対応できるようにしたわけでございまして、全部をこういう法人で貫こうというところまで考えておりませんけれども、将来を見通しますと、そういうふうに機械が、あるいは技術が進歩してまいりますと、そういうふうな経営までに少数精鋭と申しましょうか、そういう基幹的な労力を中心にしてそういう法人経営ができるというところまで割り切ったわけでございます。いわば、いままでの生産法人というのは、個人の延長というようなことだけで考えておったわけでございますけれども、いま政務次官がお話しになりましたように、法人経営として合理的なものがやれるということを考えているわけでございます。
○角屋委員 政務次官、ちょっとお断わりしておきますけれども、あなたもずいぶん勉強しておられるということは認めるわけです。しかし従来農地法は歴史的な経過もあり、そういう立法の意図というものをお伺いするために、事務当局に答弁を求めているというふうに理解しておいてもらいたいと思います。 そこで私は、この農業生産法人というものの先ほど来言っております六つのいわば要件を大幅に緩和するということには、やはり基本的に問題があると思う。問題は、その中で借り入れ面積要件あるいは労働力要件というものを、これからの構造政策としての農業生産法人の位置づけと発展方向ということから見てどう評価をするか。ただ、いやしくも耕地は耕作する農民が持つという前提条件からいくならば、この二つのうちで、少なくともやはり借り入れ面積要件というふうなものが、まるっきり廃止されてよろしいということには必ずしもならないのじゃないかというふうに思うのです。これは先ほどの個別経営の場合の上限問題あるいは、いまの場合の労働力条件、借り入れ面積要件というのは、いわば見合う形だと思うのですけれども、借り入れ面積要件あるいは労働力要件について全く廃止してよろしいというふうには必ずしも考えない。農地法上の性格からいうならば、少なくとも借り入れ面積要件というものについては、やはり一定の歯どめをするということが健全な農業生産法人の育成あるいは発展という立場から見ても必要である。これは、法律にそういう条件がなければ指導で簡単にいくべきものではないだろう、こういうふうに私は思うわけであって、この辺のところにも、やはり個別経営、グループ経営を通じて必要以上の条件緩和、おそらく私の判断では、政府は、これからの貿易の自由化あるいは開放経済体制における日本の農業の国際競争力の非常な悪条件にある点の焦燥感のあまり、農地法の改正だけが非常に可能性のむずかしい点まで先走るという感じが、率直に言ってしないわけではない。それは農地法の改正として必ずしも健全な方向ではないと思う。私は、現行の農地法が、このままでびた一文も改正されないでよろしいとは考えていない。しかし、それが、必ずしも農地の制度が、日本の農業の現実に照らして改正されるという意味ではなくて、やはり農業の発展方向に見合った農地制度の改革というものが当然考えられていいというふうに思いますけれども、しかし、それにしても、農業の基本問題である農地制度について、焦燥感のあまり必要の歯どめまで、十年くらいを展望してどうかと思う点まではずしていくという点には、基本的に問題があるというふうに思っているわけです。そういう点で、農業生産法人の要件緩和の問題についても、農地法という中で議論をする場合の必要最小限度の歯どめというものはやはり必要である、こう考えるわけですけれども、それらの点については、どう思っておられるか、お伺いしたいと思います。
○渡辺政府委員 生産法人の、たとえば借り地の制限を取っ払ったということについて、歯どめを設けるべきではないかというお話でございますが、これはこういうことを前提にして取っ払ったわけなのであります。つまり、今回小作料というものを撤廃をしよう、また一方において零細な、あるいは不健全経営の農業をやっておる人で、自分の意思によってそれ以上に収入のあるところへ就職してもいいというような方があれば、それらの人の土地を、だれか借りてやる借り手を見つけてやらなければならない。その借り手は、一つは自立経営の個人農家であるし、もう一つは、そういうような協業あるいは生産法人、そういうようなところであります。したがって、零細な農業を非合理的に、非能率的にやっておる人を救う意味においても、やはり土地を受け入れる体制をこしらえる必要がある。 そこで、個人経営の場合も借地を幾らしても制限はないのでありますから、法人の場合においても借地の制限を現在のように置くということはバランス上もおかしいのでないか、そうすれば法人がどんどんどんどんうんと大きくなってしまうのでないかというような御心配があろうかと思いますけれども、それはやはり土地のいろいろな制約もありましょう。あるいは、はたしてそんなにたくさん土地を貸してくれる人があるかどうかというような問題もございましょう。小作料にもおのずから経営の採算というもので、損益分岐点がございましょう。私は、そういうものがおのずから自然の歯どめになるだろう、こう思っております。
○角屋委員 労働力条件という場合と借り入れ地条件という場合はやはり少し違った面があると思うのですね。とにかく、借り入れ地面積が本来生産法人として常時従事しておるものの面積よりもオーバーをするという問題は、本来耕地は耕作する農民が持つというその拡大解釈の線上に農業生産法人を考える場合にも、やはり農地法上問題がある。これは雇用労働力をどの程度に入れるかということは、ある意味では雇い入れている者と雇われておる者という、労使間的な問題というのがあり得ると私は思うのだけれども、それとは別に、いわゆる農業生産法人の経営に対するところの発言力というかあるいは指導力というか経営管理能力というか、そういう本来的な問題と関連をして、やはりこれから廃止していく改正案になっておる中でいずれにウエートがあるかというのは、これは人によって議論があるかもしれませんけれども、借り入れ地面積条件というのは、農地法上そう簡単に考えるべき性格ではないだろうというふうに私は思っておるわけです。 そこで、今回の農協法の一部改正を通じて、農協の委託経営というものを導入をするわけですが、これは、農協のいわゆる委託経営というものの導入は、農事組合法人の問題とも関連をして、農協の委託経営というのは、いわばグループ農業の発展の過渡的な手法として生まれてきておると解釈していいのか、あるいはこれは相当な期間、いわゆるグループ農業の重要な柱として存在していくというふうに立法上考えておられるのか、その辺の基本姿勢はどうなのですか。つまり、農業生産法人というものを法的に存在せしめ、これをいわばグループ農業の重要な柱としてこれから認めていこう、それに今度農協の委託経営というものが新しく認められる。単にこれは、請負耕作が各地に多発しておるから、これを改善するために、農協ならばよかろうということで農協にのみ委託経営を認めるということでは必ずしもなかろうと思う。これを法的に認めていこうというからには、やはり農協の委託経営というものの構造政策上の位置づけをどうするのか、これはいわば将来の構造政策への過渡的な手法としてとっておると見ていいのか、あるいはこれは相当中期、長期にまで一つの存在理由を持ったそういうものとして考えていいのか、つまり農協は、生産に相当大きなウエートを持って、その方式として将来ともに農協の重要な事業としてこれを考えていくという考え方に立っておるか、その辺のところはどうなんです。農政局長から……。
○池田政府委員 これは非常にはっきりと、どちらか一方というふうに現定するのはちょっと困難ではないかという気がいたしますが、問題の認識といたしましては、最近におきますどちらかというと、兼業の進行という事態の上に立脚いたしまして、その兼業農地が持っておる農地をやはり国全体の立場からいえば有効に利用するということが必要でございますし、それからまた一方からいえば、構造政策的な観点からそういうものを将来あるべき方向に結びつけていく、こういう両面があるわけでございます。そういうような問題認識の上に立っておるわけでございますが、私どもの感じといたしましては、やはりそれが将来ともずっとそういうかっこうで存続するということは、非常に考えにくいのではなかろうか。むしろやはりそういうものが一つのよりどころになりまして将来は自立経営農家というものにその土地が統合されるという形も考えられますし、あるいはまた別個の協業経営というものになる場合もある。いずれにいたしましても農協がそういう構造政策的な、ある意味の発展の段階におきまして一つの役割りをになうということにおいて非常に意味があるのではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。
○角屋委員 私自身も農協の委託経営というのは、当面最初のスタートの考え方としてはそういうところがおおむね妥当な線ではないかというふうに見ておるわけです。農協が農業の経営を直接やって悪いということは何もない。何もないわけですが、構造政策のグループ農業の一つの手法として将来の発展方向に対するワンクッションとして農協がここでやはり一役果たさなければならぬ情勢にあるというとらえ方で委託経営がまず発足する、これは発展方向によってどういう評価をしていくかということは今後の推移に待たなければならぬと思うのですけれども、そういうふうに私自身も理解をしております。そこで、そうはいっても農協が委託経営を持つというふうになった根拠の中には、もちろん農協自身が現実に請負耕作式のものをやっておる幾つかの事例があるわけですけれども、そしてまた場所によっては非常にうまくいっておるという事例もあるわけですが、現実に農協に法的にも委託経営を認めさせようという一つのモメントになった例の請負耕作の問題について若干お伺いをいたしたいと思います。 まず最初に、農林省のほうでは昭和四十二、三年ころの請負耕作の実態は調査していないと承知しているが、それ以前の、最近における請負耕作の推移をどういうふうに農林省としては把握しておるか、その辺から御説明願いたいと思います。
○中野政府委員 御指摘のように、四十一年に調査をいたしたわけでございますが、その場合の調査によりますと、請け負わした農家が、全国的に見まして二万二千尺それから請け負った農家のほうが二万一千戸ということでございまして、請け負わした面積が約六千ヘクタールということになっております。そこで請負に出しました動機は、これは当然のことでございますが、労働力の不足あるいは兼業のほうにウエートを置きたい。それからもう一つは、農地法との関係もありますが、請負に出しておけばいつでも返してもらえるというようなことが多いわけでございます。請け負わした農家の大部分は、やはり兼業的な農家であります。請け負ったほうの半分以上は一ヘクタールをこえているような専業的な農家が多いというような実情になっております。
○角屋委員 結局いまのいわば第一線の農民諸君の必要に迫られて、農地法上に問題があろうとそういう手法を選ばざるを得ぬということで、耕作がいわば発生してきておる、現に存在してきておるということだと思うのですけれども、今度の法改正がかりに実施をされるとして農協に委託経営を認めていこう。そうするとそれ以外の請負耕作の、いま現地調査で出てきたようなものについては、これから農地法上もいわば未承認の姿で、法とは無関係に存在するということを放置しておくことはできないわけですね。そこで現実にある請負耕作の全国的な広がりを、農地法との関連ではかりにこの法改正案が、まあ内容をどうするかは別としても、できた場合に、現実の請負耕作に対する行政的な、法的な指導というのはどういうふうにされるおつもりですか。 〔委員長退席、三ツ林委員長代理着席〕
○中野政府委員 請負耕作が最近非常に広がっておりますのは、その原因としますところはいろいろあるわけでございますが、農地法との関連で申しますれば、現在の農地法の賃貸借が非常に強いといいましょうか、一度貸すとよほどのことでないと返してもらえないということでございます。そういうことではなかなか貸しがたいということから、いわゆる請負耕作というのが発展してきておるわけですが、その中にもいろいろな形態がございます。単に作業を委託する段階、この段階ではまだ農地法との関係は出てまいりませんけれども、それから先に進めまして、農作業の全過程あるいは大部分を相手に請け負わせるということになりますと、農地法との関係では請け負ったほうが耕作者になると思うのです。そうしますと、請負耕作についてそのまま放置しておくということは、逆に請け負ったほうが農地法上何ら権限のない、返せと言われればいつでも取り返されるというような不安定な状況になるわけです。そこで、われわれといたしましては、先ほどお話に出ました農協の委託につきましては、これは正規に認めるけれども、ほかのものは認めないということにしたい、そのかわりに——かわりと申しますと語弊がありますけれども、賃貸借関係につきまして、地主と小作人とのバランスをとった上で、地主から見れば貸しやすいように、小作のほうから見ても経営が安定してやれるというバランスをとった賃貸借関係を結ばせようということで今度の改正案をお願いしておるわけでございまして、この法律が通りますれば、われわれといたしましては、個人間の請負というものはできるだけといいますか、これを正規の賃貸借の上に乗せて、農地法の秩序の上に立てた上でやっていきたい、またそういう面で強力な指導をしたい、こういうふうに考えております。
○角屋委員 その辺のところは、非常に指導としてもむずかしい。これは必要に応じて、こういうものが現実に存在をしておるという問題があるだけにむずかしい問題だと思いますが、次に、いまの請負耕作の発生の説明の中で、小作料ないしは小作関係の問題という点の今回の改正問題で若干お伺いをしておきたいと思います。 今度いわば最高の統制小作料を廃止をする、いわば小作関係というのは相対みたいの相談を前提とするという形をとろうとしておるわけです。まず、統制小作料の実施の状況、私どもの判断では、従来から長年にわたって小作関係のあったところでは、統制小作料というのは、比較的よく守られてきておる。新規に契約関係のところでは、これがいわば非常にゆるんだ形になっておるという判断をするわけですけれども、いわゆる法的に存在しておる統制小作料というものは、現実にはどういう実施状況にあったと判断をしておりますか。
○中野政府委員 御指摘のように、戦前からありました小作地、いわゆる残存小作地につきましては、これは相当程度守られておるとわれわれは判断しております。ただその場合でも、一昨々年でしたか、四倍に引き上げました前までは、あまり低過ぎて千円というのを二千円というようなことはございましたけれども、統制額を引き上げましてからは、相当程度守られておるというふうに判断をしています。しかし三十五年あるいは最近調べました正規の賃貸借におきましては、統制小作料は守られていないほうが多いというふうに判断をしております。
○角屋委員 この統制の小作料をはずすかどうかということは、これはなかなか議論の存するところだと私は思うのです。現実に請負耕作その他で小作料問題というのは、全く空洞化した一面もあるという現状を全く避けて通るわけにいかぬ要素もあると思いますけれども、しかしこの農地法の性格から見れば、地主の側と小作の側のいずれにやはり保護の重点を置くかということになれば、従来もそうであったし、これからもやはり耕作する側のほうに重点を置くということが農地政策上正しい。これは距離ではないはずであると私は思うのですけれども、その辺のポイントの置きどころはどういうふうにお考えになっておりますか。
○中野政府委員 われわれも等距離といいますか、そういうふうには考えておりませんで、今度改正案の条文に小作料の標準額のつくり方を書いております。二十四条の二をごらんいただきましても、「通常の農業経営が行なわれたとした場合における生産量、生産物の価格、生産費等を参酌し、耕作者の経営の安定を図ることを旨」として定めなければならぬというふうに明確にしております。したがいまして、小作人といいますか、耕作者のほうの労賃に食い込むとか、そういう事態が発生しないようにという気持ちは、従来からも、それから今後も同じように考えておるわけでございます。
○角屋委員 現実の請負耕作の場合に、調査の結果でも、受託者の取り分あるいは委託者の取り分という資料を手にしておるわけですけれども、それらの資料を見てみても、たとえば委託者の取り分の資料では、一万円末満、一万円から一万五千円、一万五千円から二万円、二万円から二万五千円、二万五千円から三万円、三万円以上、こういうそれぞれのランクで見てみても、請負耕作の場合の委託者の取り分というのは、三万円以上の場合も一四・三%、あるいは二万円から二万五千円までは一六・一%と、大体五千円末満の現実のおおむね標準の統制小作料から見ると、相当高い現実の受託者取り分というものが出ておるわけですし、また農協の農作業全面請負における稲作の委託者の取り分という資料を見てみますと、これは調査でありますから、どんずばりそうであるかどうか必ずしもわかりませんけれども、愛知県の豊田市の農協の場合には、委託者の取り分が四十一年度実績で二万二千二百円、あるいは愛知県の野間農協の場合には四十四年度の実績で二万七千九百円、その他に滋賀、京都、島根、岡山等のいろいろな事例の数字もありますけれども、大体一万四、五千円から多いところでは二万七千円という数字も農協の全面請負による委託者の取り分として出ておるわけですが、いま農地局長御指摘になりました法改正における二十四条の二の小作料の標準額というものを、いまのその条文に基づいて、現実に上中下なり、いろいろなランクで、地域で考える場合のおおよそのめどとして大体どれくらいの金額になるというふうに考えておられるのか。これはこれからの問題ですけれども、おそらく私は現行の統制小作料の約三倍、一万五千円くらいのことを少なくとも考えに入れて、そして小作料の標準額という、二十四条の二の改正等を含めて統制小作料をはずしていこうという考え方ではないかと判断するわけですが、二十四条の二における「小作料の標準額」というのは現状においては大体どの辺のめどになると考えておるわけですか。
○中野政府委員 小作料の標準額の全国平均はどれくらいなのかというふうに伺ったわけでありますが、われわれといたしましては先ほども申し上げましたように、小作料をどうやってできるかといった場合に、粗収益から生産費、これも物材費、労賃を引きまして、小作に相当程度の経営者報酬というものを見た残りが地代だというふうに考えております。そういうことで現在、いまの一万五千円というのは水田の関係だと思いますけれども、農林省のほうで先に大体この水準がよかろうということは言わないつもりでおります。したがいまして、算定の方法についてはこまかく指示したいというふうに考えておりますけれども、水準は結果として出てくるのじゃないかと考えております。ただ、われわれとしてもいろいろ心配がございますので、地方庁を通じまして、農地の専門家を通じていろいろその辺模索をしておるわけでございますが、若干の県からいろいろ出てきておりますのは、やはり反収にかなり比例をしております。小作料の額というのは、たとえば、収穫量は六、七俵だと一俵半くらい、といいますと、これは一万二千円くらいになるわけです。それから全国平均的な八俵くらいということを考えますと、一俵半からあるいは二俵というようなことになっておりまして、平均的には一・八俵というような数字になっております。十俵もとれるようなところでは大体二俵半をこえております。そういうようなことでありますので、あるいはそういうことを全部平均しますと、角屋先生御指摘のように一万五千円前後になるかというふうに考えます。
○角屋委員 要するに、結局一万五千円というふうなところのめどが現実に考えられるとするならば、従来の統制小作料から見て少なくとも三倍程度にそれは引き上がる。この法律における従来の小作関係については十年の範囲内において云々という形と関連をして、いわば統制小作料の継続しておる小作料と新しい小作料の標準額と関連をしたそれぞれの相対みたいな相談による小作料、そしてそれが非常に高い場合には今回の法改正では農業委員会が勧告権を持つという形の新しい取り扱いをしようという考え方に立っておるわけですけれども、その問題と関連をして私お伺いしておきたいのは、いわゆる地主、小作の関係にある小作料については、この立法に基づいて法改正の場合にはやられるということは当然でありますけれども、農業生産法人における貸し方、あるいは農協に委託経営をしておる場合の委託者の受け取り分、こういうものは小作料との関連で見ればこれは無関係ではないと思うのです。そこで農業委員会の勧告権というのは本来地主対小作という関係だけに限定してこの立法は考えておるのか、あるいは農地法の中で正規に存在を持っておる農業生産法人、あるいは農協の委託経営というものもこの条文と見合って、そしていわばその守備範囲の中で行政指導を考えていこうというのか、その辺の運営の問題はどう考えておられるわけですか。
○中野政府委員 農協の委託の場合にどう考えるか、あるいはあとで農政局長のほうからお話があるかと思いますが、いまの農業生産法人の場合にもいろいろな種類があると思うのです。農事組合法人の場合は、普通の場合は従事分量配当で多く分けておりますので地代で払うという分はあるいは少ないかと思います。しかし、今度の改正になってまいりますと、必ずしも出資の形で、所有権を法人に移転しないで貸す場合がございます。この場合の地代の支払いということになりますと、やはりこれは個人の場合と同じように標準小作料を守っていただきたい、そういうような指導をしたいと考えております。ただ、農協の委託の場合になりますと、これは若干違いましてむしろ組合員に対する奉仕というようなことから農協は必要な経費だけを取りまして、残りは全部組合員のほうに渡すというような関係がございますものですから一がいに標準小作料の水準で指導するということは無理かという気がいたします。
○角屋委員 いまの農地局長の答弁と関連をして、かりに労働力不足あるいは他に行こうというふうなことで在村にせよ、今回は不在地主も認めようということの是非はありまするけれども、その場合にとにかくそれを小作に出す、あるいは請け負いに出す、請け負いというか委託に出す、あるいは生産法人に出資をする。そういう場合にいずれをセレクトするかというのは何も手取り分だけではきまらぬと思うのですけれども、しかし、おそらく農地法の全体的な考え方からいえば、いま言った地主対小作の関係における小作料あるいは委託の関係における委託者の取り分、あるいは生産法人における出資をしておる場合のような、そういう形における出資者の取り分というのは立法上は無関係でない。それに必要なばらつきがあってはいけないというのがたてまえだろうと思うのですけれども、したがってこれは当然法改正のゆるやかな形の中では分布はある程度幅が出るだろうと思うのですけれども、指導としては、いわゆる農業委員会の勧告権というものとも関連をして、やはり適当なところにおおむねその幅の範囲内におさめるという形は指導としてやられるのじゃないですか。
○中野政府委員 小作料の標準額をきめまして勧告をいたしますのは、いま御指摘のような地主、小作人の関係の賃貸借についてでございますけれども、やはり御指摘のように委託をした場合あるいは出資をした場合それがあまりにも隔たりがありますと非常に混乱が起こると思いますので、農政局とも相談をいたしましてその辺の具体的な指導の方向をきめてまいりたいと考えております。
○角屋委員 これは前々から条文が存在して、今回も存在しているわけですけれども、いわゆる小作料の場合に例の二十四条に「小作料の額が」今回は「不可抗力により、」というのが入りましたけれども、「田にあっては、収穫された米の価格の二割五分、畑にあっては、収穫された主作物の価額の一割五分をこえるときは」云々こういうふうになっているわけですが、数字は米の場合あるいは畑の場合に二割五分、一割五分というふうにきめられた、従来もこれはあるわけですけれども、歴史的な背景というのはどこにあったのですか。
○中野政府委員 この規定は、戦前のいわゆる減免慣行からきておるわけでございますが、今回こういうふうに「不可抗力により、」というのを入れましたのは、従来はそうでなくて今回そうしたということではございませんで、この二十四条は現行法におきましても不可抗力によりました場合に、減収があった場合に二割五分あるいは一割五分までまけろということが言える、こういうことだったわけです。現在は農地法の正規の、正規のというのはおかしいですが、農地法の統制小作料が低過ぎる、低過ぎるというのはおかしいですけれども、低過ぎまして現実にこれに当たるものはほとんどなかったということになるわけです。ところが今回は、この前のほうの条文にもございますように、増減額請求権というのも認めてきました関係上、小作料が一応きまっておるものを今度は災害等でまけろという規定ということで確認的に二の「不可抗力により、」というのを明確にしたわけでございまして、考え方は従来と同じでございます。
○角屋委員 その考え方自身は、私は従来とそう大きく変わっておると思わぬのですが、ただ二十四条の二で小作料の標準額というものを新しく考えていこう、その二十四条の最初のところでは「米の価額の二割五分、畑にあっては、収穫された主作物の価額の一割五分」これは従来からも存在しておったわけですけれども、これとの見合いというものは、一つの法律の中では全く無関係とは必ずしもいえないと思うんですね。私は諸外国の、たとえば小作料等について若干見てみましても、これは農林省自身も御承知のように、たとえばフランスの場合は、単位面積当たりの収量を、基準にして一〇%の定率でずっときているんですね。これは一〇%ですね、それからスイスの場合は、土地収益価格の四・五%というふうに、小作料についてはやはり耕作者の立場に非常にウエートを置いた考え方がヨーロッパの先進諸国でも多くとられているわけですね。ただ国によっては、たとえばイギリスとかスウェーデンとか西ドイツなんかは比較的自由主義的な性格を私は持っていると思うんですけれども、しかしフランス、スイスをはじめ、たとえばベルギー、オランダ等のEECの加盟の諸国でも、小作料についてはやはり相当シビアな統制をやっているわけですね。私は借地農業の相当な導入をやらなければならぬせっぱ詰まった政府自身の構造政策の受けとめ方に基づいて、貸しやすいような条件をつくるということを考えるあまり、いわば地主と小作の関係については、従来の小作にウエートを置いた考え方から、等距離間隔の姿勢に変わろうとしているというのが、やはり今回の改正の一つのポイントになっていないのかということが一つの問題点だと思うんですね。これは単に日本が統制小作料を非常にシビアにしておるということではない。国際的に見ても、そういうことはそれぞれ農業を熱心に考えるような諸国においてはやはりそれがとられている。何か農地法というものは構造政策に非常に桎梏になるとか、あるいはこれからの構造政策の発展に対して非常に阻害をしているのだというようなことが、しばしば農政を検討する場合にいわれ、統制小作料の問題についてもその一つのようにやり玉に上がるのですけれども、やはりその指摘自身に私は、基本的に問題があるのじゃないか。これは全体的な諸外国の農地制度についてとっておる考え方等も十分検討した上に立って、なおかつ日本の農業の実態に即して、それはこう改めたらいいということであるのかどうかに私は率直にいって疑問があるんですね。これは諸外国から見ても、まだめどはどうだといってお聞きしたような面からいっても、統制小作料が緩和することによって数倍のあれになる。この影響はやはりいろいろな面に波及すると思いますし、ただいわゆる地価の高騰問題、そういうものと、やはり小作料関係におけるところの大きなギャップという現実は、日本において相当に強い状態で存在しておることは私も否定しませんけれども、だからといって、農業に専念しようとするものが経営にやはり相当な影響を及ぼすような小作料のきめ方というものはやはり基本的に問題がある。その辺のところが立法上、今回の統制小作料の廃止と関連をしてどう考えられておるのか、もう一度ひとつ明確にしてもらいたい。
○中野政府委員 ただいまのお尋ねは、なぜこの段階で小作料の統制撤廃をやったかということになるかと思いますが、基本的には農業内外の事情から見まして、現在小作料をはずしましても、新しい契約からでございますけれども、借りるほうが損して、というと言い過ぎでございますが、自分の労賃を不当に評価してまで借りないのではないか。それならむしろ外で働いたほうが得だということになるわけでございますので、おのずからそこに小作としての経営者報酬まで確保した分を自分で所得として得られるという前提があるというふうにまずまっ先に判断したわけでございます。 それからもう一つは、昔のように地主と小作人との対立ということではなくて、貸すほうがどちらかといえば第二種兼業的な農家が多い。いわばそれにしましても農家でございます。農家同士の貸し借りであるから、これはもはや相対で話し合いをしてもだいじょうぶではないかという判断をしたわけでございます。しかし強制をするわけではございませんけれども、やはり指導といたしましては、先ほども御答弁申し上げましたように、小作料というものの考え方は、粗収益からあらゆる経費を引いて、かつ経営者報酬も確保さした上の残りが地代であるという考え方を貫きたいというふうに思うわけでございます。 いま二十四条との関係でヨーロッパ等のお話がございましたけれども、この点につきましてはわれわれ論議をしたわけでございますが、二割五分そのままにしたらどうも二割五分までいってしまうのではないか。そうしますと場所によりましては、とてもそれでは困るというようなことがありまして、二割五分では高いような気もしたわけでございます。現に先ほど御質問がありましてお答えしましたように、一万五千円ないし二万円水準というのは、粗収益から見ましてもまだ二割五分に達していないようにも思います。そこで議論の過程では、これを最高にしてはどうかという気持ちもあったわけでございますが、やはりいま私が申し上げましたような指導を強力にやって、おのずから落ちつかせるところに落ちつかせたいということを考えたわけでございます。 それからもう一つ補足させていただきますと、フランスのように定率でかつ物納ということでございますけれども、われわれのほうとしましては、やはり戦前ありました物納ということは望ましくないという考え方から、定額金納制は貫くべきであるということを考えたものですから、いまの二割五分を最高ということにいたさなかったわけでございます。
○角屋委員 私は二十四条の例の二割五分、一割五分というのを、その範囲内でということにしようという考え方で言っておるわけではない。要するに小作料の標準をきめるその条文と同じ条文の中で、最初と二十四条の二に分かれるけれども、とにかく従来の法律がそのまま存在をしておる。この相互関係をどう理解したらいいのかということが先ほど来の質問になるわけですが、それはその程度にいたしたいと思うのです。 そういう小作問題と関連をして、例の第六条と第七条関係の問題ですね。この点についても若干お伺いしておきたいと思う、わけです。 第六条の関係は、「所有できない小作地」ということで、第六条第一項第二号のところで、在村の小作地の保有面積は一応一ヘクタールということで、従来の法律であったのをそのまま受けた条文が現実に残されておる。ところが第六条の第六項のところで、「第一項の規定の適用については、次条第一項第二号から第十六号までに掲げる小作地の面積は、その所有者の所有面積に算入しない。」という形で、第七条にもそれを受けて、「所有制限の例外」というところで、第七条の第一項に、議論の多いいわゆる不在地主というものを新しく今度は認めよう、それは本人のみならずそれの一般承継人までそれを拡大をして認めようという第七条第一項第一号の新しい不在地主の容認、それ以外の第二号から第十六号まで、これは農業生産法人の問題や、あるいは農業協同組合の問題や、あるいは信託事業に伴う農協の問題や、あるいは新たに農地保有合理化促進事業の実施に当たる法人との関連の小作地の問題や、そういうことで第七条の第一項の第二号から十六号までの点については、保有の小作面積の例外にしておるわけですね。これは従来からも本委員会で議論されたように、たとえば三町なり五町なりのものを、この二号から十六号までの関係のものにこれを入れておけば、第六条の在村でいっておる小作地の保有からもはずされるし、あるいは不在地主として外へ出ていく一ヘクタールからもはずされる。外へ出ていくのに、在村であろうと不在であろうと、二号から十六号までについては除外であるというふうな形になると、私はここ五年や七、八年のうちに古い地主制度的なものが再び台頭するというふうにはにわかに考えないけれども、この改正がこのまま実施をされ、そしてこれが十年、十五年、二十年かりにそのままに存在し得るとしたならば、こういう所有制限の例外として認められておるこれらの活用によって、在村であれ、不在であれ、相当な小作地を出してそれで地代その他をかせぐことができる。しかも統制小作料はゆるむのであるという問題をそのままに改正として認めていいのかどうかという点が、やはり基本的に問題である。それは農地法の第一条の自作農主義の立場から見ても、かりに過渡的に借地農業を認めるにしても、こう借地農業のゆるやかな状態をそのままに容認していいのかどうかという点は、農地法の議論としては非常に問題である。それは、なおかつそれを乗り越えてなぜこれをやろうとするのか。つまり借地農業の存在というのは、中期でやるのか、長期展望の場合でも固定的にそういうものが存在することを容認するのかどうかという、私が冒頭に質問した問題と関連をした法改正の内容にもなるわけですね。その辺のところはどうです。
○中野政府委員 今回、農地法の大原則であります小作地の所有制限をかなり緩和しておるわけでございますが、そのねらいとしておりますのは、自作農主義を、これはきょうもいろいろ御議論がありましたわけでございますが、そういう耕作者が土地を持つということが望ましいことはもちろん前提にしておるわけでございますが、現下の農業事情から見まして、かつ離農しようとする農家が離農しやすいようにといった場合に、必ずしもその農家は土地を売りたくないという場合もございます。その場合に、いまの農地法によりますと、外へ出ればこれは国が買収してしまうということになるわけでございます。なかなか売らない、村の中でじっとして荒らしておくという問題がございますので、新しく離農しようとする農家について、御指摘のように親子二代の例外的な小作所有を認めたわけでございます。 その他の問題につきましてはかなり政策的な判断をしておりまして、農協の経営委託の場合あるいは生産法人にいわば預けた場合、それから合理化法人に預けた場合、これはむしろ預かったほうといいますか、借りたほうがその農地を経営をする、いわばある場合には公的管理にあたりましょうし、ある場合には自主的な管理になって、その土地自体は非常に有効に使えるという判断から、そこへ預けていくような農家につきましては所有制限はしなくていいのではないかというふうに政策的に判断をしたわけでございます。
○角屋委員 そうなると、私が最初ごろ質問しておったように、自作農家とグループ農業のいずれに構造政策上のウエートを置くのか、こう言うと、農業基本法もこれあり、いわゆる自作農に基本を置きながら、補完的にグループ農業で構造政策を進める、こう答える。ところがいま言った第七条の第一項第二号から十六号までの所有制限の例外をなぜこういうふうにつくったのかと言うと、グループ農業に土地を提供していくのは構造政策上に大きく貢献をしておる、したがってこれはゆるやかに考えたらいいじゃないか。これは何も、個別経営に対して地主、小作の関係で望ましいと農林省が考えるような小作に対して、農地がいっておるかどうかということは別にして、いわゆる個別経営として自立農家を考えておる、そういうことにこれからも誘導したい。こちらのほうはきちっとしておいて、いわゆる補完的と構造政策上は言っておるところのグループ農業のほうに対しては、それは面積はどれだけあってもそれは認めましょうという説明は、私は最初ごろで質問を展開しておったのといまの質問の結び合わせを考えてみると、これは首尾一貫していないのですね。私は、少なくとも第七条の第一項の二号から十六号までの、一つの農家が小作で提供していく、そういう面積の全体についてはやはり一定の規模で押えるということが必要だろうと思うのですね。そうでなければ、これは専門調査室から出ておる参考資料の中でも提示しておるように、資本力を持った者が相当に農地を大量に取得をして、そしてこの例外規定でもってそれを預けておいて地代をかせぐということだって、決してできないわけじゃないということもあって、この例外規定というのを、当面のグループ農業の価値判断と、経過的にも農協の委託経営というものを手法として認めざるを得ぬということであるならば、そういうものを出しておる二号から十六号までの全体的な問題を、特にその中で、全部でなくても必要な項目については合計面積としてやはりチェックをするということがなければ、当面、昔のような地主制が台頭するということは直ちにあり得なくても、こういうものの存在を通じて地代をかせぐいわゆる地主というものが全然発生し得ないということに断言はできない。これは十年、十五年後の問題として考えてみれば、再びそういう方向に行き得る。ことに今後の農業政策の方向というものが、多くを論じませんけれども、第一線の農民諸君からいえばきわめてシビアな条件というものが予想されてくるという中からいえば、こういう農地法の改正を通じての統制小作料が小作料としてはゆるむ、借地条件というものは有利になる、さらにいま言ったような法改正を通じて、小作については在村、不在を問わず、この条項からいえば相当な面積が持てる、それは制限はないというふうなことを結びつけてくると、本来の農地法が所期した自作農主義から大きく後退をしていないというふうなことは私は断じて言えないと思うのです。問題は、そういう借地農業の導入ということは当面やむを得ざる問題である、これを受け入れるとかりに考えてみても、なおかつ第七条のこれらの在村、不在を問わず小作地として大幅に認めていこうという点については、きちっとしたチェックが必要である、その面積をどういうチェックに押えるか、あるいは年限的なものを考慮するかという問題は、これは十分検討しなければならぬというふうに私は思う、このままの改正でよろしいというふうには私は農地法の性格として考えない。その辺のところはどうですか。
○中野政府委員 先ほども申しましたように、当面土地は売りたくはないけれども貸したいという農家がございますので、それについて例外的に一町歩まで、一ヘクタールまでは不在になりましても認めるということにしたほかは、やはり先ほどから御議論があります生産法人にいたしましても、農協の経営委託にしましても、また保有合理化法人が個人から借りましてこれを規模拡大をしようとする農家に貸してやるという場合でも、いずれにしましてもそういう政策を優先をさせるということになりますと、私先ほど答弁申し上げましたように、そういうところに預けておるものについては、昔のような地主、小作関係ではありません。そうなりますと、たとえ借地であってもよろしいのではないかというふうにまず考えられるわけでございます。と同時に、予算面でもかなり措置をしておりますけれども、一方では自作地化をはかるということから農地取得資金等も大幅に増額しておりますし、その中には小作地取得のための金を用意しております。一たん貸しましてもまた売ろうかという事態もあり得るわけでございます。そういう事態になれば、当然自作地化をはかることも必要かというふうに考えておるわけでございます。
○角屋委員 私自身で、午前から午後えんえんと質問するというのもどうかと思いまして、まだ内容的にはたくさんあるのですけれども、大体私、きょうは適当なところで質問をやめたいと思っております。あと二、三点だけで、きょうは質問をやめたいと思っております。 そこで、こういう農地法の改正、これは最終的にどう取り扱うかは別として、こういう考え方をある程度取り入れたような形の法改正でやられるということになりますと、やはり農地法の運営が適正にやられるかどうかというチェックは、法律的にもきちっとした歯どめは、このままではいかないと思いますけれどもそれはそれとして、指導監督の立場からいっても、農林省はもとよりでありますが、県あるいは第一線の農業委員会、こういうところの役割りというものは非常に大きくなることは当然なんですね。 そこで、農業委員会問題についてもう多くを私は触れませんが、例の標準小作料問題、あるいは勧告権問題、あるいはまたその他和解の仲介問題等々含めた農業委員会のこれからのそういうものを遂行するに足るような組織運営の整備という点についてはどういうふうに考えていかれるのか、あるいは場合によると借地農業のウエートがある程度増大をするというふうな想定のもとにおいて、農業委員会の構成それ自身についてもやはり法改正を通じて是正をするということを考えておられるかどうか。現実に農業委員会はこの法文上からいっても、まあ資料をもらったところでいきますと、一市町村で二委員会というのを設けておるところが最初は三百三十あったのが、最近は十に減っているのですから、おおむね行政単位に農業委員会ができておる、こう見てもちろん差しつかえないわけですけれども、この農業委員会の改正に伴う法の適正運営について、構成なりあるいは事務局、組織運営の整備なり、これはどういうふうに今後考えておられるのですか。
○池田政府委員 農業委員会の運営につきまして、従来いろいろこれは部分的だと思うわけでございますが批判があったわけでございます。で、まあこれにつきましては農地制度の扱いの問題がからんでいたと思うわけでございますが、たとえば市街化区域内の転用の問題等々いろいろ御批判があるわけでございますが、こういう問題につきましては転用面の形が変わってまいりますれば、私どもは基本的には農業委員会が従来のようなかっこうでやりましても特に問題があるとは実は考えておらないわけでございます。ただ現実問題といたしまして、農業委員会の職員なりあるいは会議員の方々が農地法の本来の趣旨に従って適切な判断を下すという点につきましては、さらにこれは十分その趣旨を徹底させる、あるいは研修等を行ないまして、その知識の向上をはかるというような点は非常に必要なのではないかという感じを持っているわけでございまして、これにつきましては従来もやってはおりますが、さらに今後の方向といたしましてはそういう面の充実を期してまいりたい、こういうように考えているわけでございます。 〔三ッ林委員長代理退席、委員長着席〕 なお構成等の面につきましては、まあ大体私どもは現状においては日本の農業の農業者の代表といたしましてはまず適切な階層から選ばれており、農業農地制度等につきまして判断を下す構成といたしましてはほぼ適切な形になっているのではなかろうか、こういうふうに考えているわけであります。
○角屋委員 私はさらにこれで議論しようとは思いませんから次に移りたいと思いますが、わが党の田中君が質問した中でも適切に指摘した問題でありますけれども、今度の法改正、これは農協法の一部改正にも関係があり、農地法にも関連することですけれども、農協が農地転用の問題にみずからやはり参加をするというこの問題ですね、これを農協法の恒久立法として法改正をするという点に私はやはり基本的に問題を感ずるわけです。かりに、われわれがその農地転用をどう考えるかということは別にして、生産調整その他全体的な総合判断から水田を少しく当面減らさざるを得ないという政策をおとりになるにしても、それは相当長期にわたるわけでは必ずしもあるまい。次官通達にしても暫定の基準でやろうとしておるということから見て、私は、農協法の恒久立法の中で改正するというよりも、いわゆる土地ブローカーその他の介在というものを避けるためには農民の立場に立つ農協のほうがよりベターである。本来はそういうことは必ずしも農協自身がやっていいかどうかには農協法上から問題はあるけれども、当面の情勢からそれをやはり農協にもやらせざるを得ないだろうという判断をするならば、これはまあそういうことをやり得る臨時措置法的なもの、あるいは当分の間それをやり得るというような法の改正問題という形で処理すべきであって、そういうものを農協本来の中にこれをそのまま包含をして今後の農協の重要な仕事の柱にしていくということは、私としてはにわかに賛成できない。これは臨時的なものである、いわゆる諸般の情勢から見た農協にもやらせようというそういう受けとめ方での改正として取り扱うべきものじゃないかというのが私の基本的な考え方でありますけれども、今後ともに法改正の中でこれをやらしてよろしいという積極的な気持ちというのは農林省自身にあるのかどうか、その辺はどうなんです。
○池田政府委員 転用農地の扱いの問題でございますが、暫定的な措置として考えるべきではないか、こういう御意見でございますが、私どもは、農地を転用いたしますという事態は、これはかなり将来も続くのではないだろうかという感じを持っているわけでございます。こういう事業を認めました趣旨は、ただいまもお話しございましたが、基本的にはやはり農地のスプロール化というようなものを防止をしたい。農協がそういうことをやりますれば十分あとの土地の農業的な利用も確保しながらやっていけるわけでございますから、むしろ農協にやらせるのがよろしい、こういう判断でございますが、どうもそういうような事態というものは、たとえばここ五年とか十年で終わるというふうには非常に考えにくいのではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。 なお、これはやや制度面の技術的な問題になるわけでございますが、かりに暫定的に認めるということになりますと、農協がそういう事業を始めまして一つの基盤ができるわけでございますから、それをある時点で切断をするというのは実際面においても非常にむずかしいのではないかという感じを実は持っているわけでございます。
○角屋委員 そういう答弁にもかかわらず、なおかつ、これは相当な期間にわたってそれが必要である、したがってそういうことを考えれば、恒久立法の中にそれを加えるということも何ら差しつかえないという御意向だろうと思いますが、恒久立法に加えることによって農協が農地転用を取り扱う、そういう仕事がビルドインするという形、農協のこれからの将来展望というものを考えてみると、農業の事業の中で生産活動なりあるいは農民に対するいろんな農政上の世話役活動というものよりも、いま新しく加えようとする当面のいわば経過措置として、過渡的な問題として、農協を加えるほうがよりベターであるという政治判断でとろうとするこの種問題について、これを導入することによって農協の性格そのものにやはりゆがみが来ないか。この種土地の問題というのは、言うまでもなく日本的条件においてはなかなか公明正大というわけにいかない条件というのがこれは神さまでない限りあり得るのですね。したがってそういう点から見て、私自身としてはやはりこの問題を恒久立法に加えるということについては基本的に農協の性格から見ても問題がある、こういうふうに考えておるわけであります。 たくさん議論をすれば問題がありまするけれども、午前来たいへん長時間にわたって私自身の質問に時間を与えられたことに恐縮をするという気持ちで、とりあえずきょうの質問はこの程度で終わらせていただきます。
○草野委員長 津川武一君。 津川君に申しますが、時間励行を願います。
○津川委員 今度の農地法改正の第一の問題は、土地の効率的利用をはかるということでございます。そこで、土地が効率的に利用されてない部分がどこにあるかということでございます。たとえば、都市近郊で、地価が上がり、土地を資産的に所有しているために農地として使われていないのがどのくらいあるか。もう一つは、鉱山や製造工場などの廃液、そうした公害などによって土地が効率的に利用されていない部分がどのくらいあるか、災害のために農道や用排水などがつぶされて、農地として効率的に利用されていない面積がどのくらいあるか、過疎のために農地として使われていない、非効率的になっている部分がどのくらいあるかなどということを聞いてみますが、時間が制限されたので、このうちで、公害によっている部分がどのくらいあるか、これを復旧させるにどんなことをしているか、まず答えていただきます。
○中野政府委員 公害によりましてかなり農業が被害を受けておりますが、われわれのほうで、四十年に被害の調査をやりました。これによりますと、被害面積は、合計いたしまして十二万六千七百十一ヘクタール、八百九十八地区になっております。その中身は、鉱山によりますものが三万三千九百三十二ヘクタール、それから工場関係が六万八千六百七十六ヘクタール、都市汚水が一万九千八百二ヘクタール、その他ということになっておりますが、なお、その後の公害の状況も進んでおりますので、四十四年度においてもう一度調査を現在しております。 これに対する対策といたしましては、御承知のように経済企画庁のほうで、公共用水域の水質の保全に関する法律によりまして水質基準というのをつくって、これに合致するように指導をしております。農林省といたしましても、そういう水質汚濁によりました場合には当然原因者が補償すべきでありますけれども、不特定多数でなかなかできないというような問題もございますので、四十五年度の予算からは、かんがい排水施設を新設したりあるいは改良をしたり、または客土をするというような意味で、水質障害対策事業というようなのも新設をいたしておるという状況でございます。
○津川委員 過疎のために非効率的に使われている面積はどのくらいあるか。これは局長に答えていただきたい。過疎に対する対策は、次官がかなりしゃべりたがっておりますから、ひとつ次官に答えていただきます。
○内藤説明員 いま先生お尋ねの、過疎のために効率的に利用されていない土地というのは、調査の基準と申しますか、効率的に利用されていないという基準がはっきりいたしませんので、厳密には申し上げられないのでございますが、昭和四十年現在で、一定の概念、これは最近の五年間の人口の減少率が一〇%以上、それから財政力指数が〇・四未満というようなことで一応過疎市町村というふうに考えられます町村を全部拾い上げてみまして累計いたしますと、その市町村内に属しております耕地面積というのが大体百万ヘクタールということに相なっております。
○渡辺政府委員 過疎地域での農地の効率的な利用をはかるためにはどういうようなことをするか、こういうふうな御質問だと思いますが、先般来自民党では、過疎立法というのをつくって提案をいたしたわけであります。これは、一口に申し上げますと、人口が年間二%以上ずつ減少してそして五年間に一〇%程度減少する、それから財政の基準指数が四%以下、こういうようなところを過疎地域というふうに規定をしたわけでありますが、その地域に人口が減って都市に集中することも困るし、それから、何か人口の減らないような手当てをしようと思っても、財政能力がない、こういうようなことでございますので、そういうような地域に対しては、たとえば特別な融資をするとか、あるいは同じ道路や港湾やいろいろな仕事をやる上においても、それらに対して補助率を一般の地域よりもかさ上げをして事業がやりやすくするとか、あるいは無医村地帯というものに対して県が責任を持って医者等を駐在をさせるというようなことなどが書いてあるわけであります。一口に申し上げると大体そういうことであります。
○津川委員 過疎地域に対して、もう少し具体的に聞いてみます。 一番いま困っているのは道路です。たとえば高知の足摺岬の突端あたりに乳牛があるのですが、その乳牛を運ぶ道路がない、こういう状態です。 特にひどいのは、冬季間の道路で、ことしは雪がたくさん降り、雪解けがおそくなっているために、北海道ではもう予定しておった飼料が、サイロの分が使われてしまって、運べない。それから、雪消えが非常におそいために牧草の伸び方が非常におそくて、これもまたたいへんになっている。それから、北海道や、青森や、岩手の一部では、ふぶきのために、雪上車がなければ牛乳が運べない。こういう季節的な過疎があるわけです。 こういうことに対して、道路事情、特に北海道、東北のことしの雪消えがおそいこと、恒常的に見られるふぶき、こういうことに対する道路を確保する点について、これは多少建設省ともかみ合うことでありますけれども、事が農業でありますので、ひとつお答えいただきます。
○中野政府委員 農業の伸展あるいは農村の環境整備の点で、道路整備というのは非常に重要であるということは申すまでもございません。先ほど角屋先生の御質問のときも私お答え申し上げたわけでございますが、土地改良長期計画を改定する際の最重点と考えております。 そこで、現状でございますが、農業関係で農道といわれるものは大体五十万キロぐらいございます。それの大部分はまだ改良されておりません。それから、町村道につきましても、町村道は七、八十万キロあるかと思いますけれども、そのうちの二十数万キロは農業関係が主として使っております。 こういうものの整備も必要でございます。そこで、大規模な農道整備と、農免道路、一般の農道の整備をいたしたいと考えております。現に四十五年度の予算では去年の二倍半くらいに予算をふやしたわけです。特に、いま雪寒のお話がありましたが、雪寒につきましては、一般農道につきましても補助率を従来よりも五%程度上げまして、それから舗装もいたすことにいたしておりますので、まだなかなか一ぺんにはまいりませんけれども、急速に道路整備はやりたいというふうに考えておるわけでございます。
○津川委員 道路に次いで問題なのは、今度は通信、連絡なんです。過疎において患者が出た場合、電話があるかないか、これが非常に重要な問題です。現に岩手県の西根町にミルツブランドができている。こうして各戸に連絡するについても、連絡施設、通信施設が非常に大事なことになっているので、過疎において、特に二、三十戸という集落に対して、電話をどうするか、具体的に答えていただきたい。
○池田政府委員 電電公社からお答えすべきものだと思うわけでございますが、私ども承知しておることを申し上げますと、的確に過疎地域にどのくらい電話が架設されておるかということは実ははっきりしないのでございます。ただ想像いたします一つのあれといたしまして申し上げますと、現在加入公衆電話の中で町村部に設置されておりますものが一五%程度でございます。農村は大体町村部に当たるわけでございますが、その中でさらに過疎地域の分が、たとえば一割とか二割とかいうものだと思うわけでございますが、いずれにいたしましても非常にそういうものは少ないということは間違いなかろうと思います。
○津川委員 次は医療ですが、次官が医者のことを話したのですが、僻地に行く医者はまずないですよ。そこで農林省が持っている保健婦、この活用が——保健婦はやはり僻地に行くと一つの星である。保健婦の配置を適正にする、増加するという方針があるのかどうか答えていただきます。
○中野政府委員 いま農林省の持っている保健婦の配置の問題でございますが、実はこの点につきましては、農林省の保健婦と申しますのは開拓地に保健婦を置いておったわけでございます。それは約三百人でございます。ところが御承知のように四分の一世紀が開拓を始めてから進みまして、大体公共事業その他の特別の開拓行政としては終わってきたわけでございます。そこで四十五年度からはその保健婦を厚生省に移管をするということに決定をしたわけでございます。ただ御承知のように、開拓地はいま御指摘のように過疎地帯でありあるいは僻地でございます。そこで当面すぐ厚生省に配置転換したりすぐ県庁所在地に行ってしまうということではなくて、引き続き市町村の役場なりあるいは保健所なりあるいは開拓農協に駐在をさせるということで厚生省と話をつけまして、開拓地中心に駐在をさせるということにしております。 なお、厚生省からいただいた資料でございますが、厚生省の保健婦は保健所のほうで六千四百人、国民健康保険のほうで五千四百人というものが各地に派遣されているようでございます。
○津川委員 今度の農地法の改正で第二の問題は、農地所有の上限をなくしたこと、雇用労働者の制限を撤廃してきたことです。そして借地農業をふやしていくなどという大規模な経営をつくっていくということになったわけですが、先ほどから問題になったのですが、具体的に聞きますと、日魯漁業がトマト加工に委託経営させて、技術の指導能力が非常に高いのです、トマト栽培の。こういう場合に大規模な土地を所有することができるかどうか。
○中野政府委員 いろいろなケースが考えられるかと思いますが、現在の農地を日魯漁業という株式会社が買うということは農地法上できません。改正をいたしましてもできません。おそらくそういう場合に日魯漁業がやれますのは、自分で山を買いまして開墾をするということは可能でございます。それからまたトマト加工の施設をつくるために農地転用の許可を受けるということは可能でございます。大体そういうことになろうかと思います。
○津川委員 これから日魯漁業が土地を自分で自前で買ったときに百町歩、二百町歩と持てるか、こういうことを許すか許さないかということです。 それから非常に日本の資本が大きく乗り出して、たとえば三井物産はインドネシアに八千ヘクタールの現地トウモロコシの委託経営をやっておるし、農協と合併して四千ヘクタールなどというのを現実に計画を進めておるわけですね。それから石川島播磨重工業、東芝などというものは四十三万ヘクタールをインドネシアで開発して、三百万トンのトウモロコシを輸入する計画を進めておるわけです。こういう人たちが日本内地で土地入手にかかったときにいなめるかいなめないか、こういうことです。これはひとつ農林政務次官にお答えいただきます。
○渡辺政府委員 ただいま農地局長からお話しをしたとおり、そういうような資本が農地を取得することは改正後でもできない、いままでと同じであります。
○津川委員 みずからの手で土地を購入したとき、もしくはみずからの力で開墾をした場合に持てるかどうかということ。
○中野政府委員 先ほど申し上げましたように、また政務次官から御答弁ありましたように、現在の農地を株式会社が取得することはできません。ただ現在山林原野は何らの統制がございませんので、もし大きな会社がそこを買って農場をつくるということは可能でございます。
○津川委員 そこで、今度の農地法の改正では大きな土地を持つことができる人がたくさんふえるわけですが、私たちの東北で三十五ヘクタールとい水田を開墾した人がいるのです、二百ヘクタールもいる、こういうかっこうになってきますので、今度大きなたんぼを持つ人がたくさんできてくると思うのですが、そこいらは幾ら持っても差しつかえないわけでございますか。
○中野政府委員 先ほどからの先生のお話、土地を持つ持つというふうに言われるわけでございますけれども、現行農地法におきましても改正案におきましても、農業経営をやるということでないと土地は買ったり借りたりできないわけでございます。単に何もしないでは許可にならないわけでございます。
○津川委員 現実に自作農している人が買い集めるときには幾らでも買い集められるかということです。その場合どのくらいのものが予想されるかということです。
○中野政府委員 自作農として経営をやる。いま三ヘクタールあるいは五ヘクタール持っておっても、機械、装備からいってもう三ヘクタールはふやしたい、そういう意味で買うあるいは借りるということは、その人の能力がありさえすればできると思います。 ただ、それではどのくらいまでかということになりますと、おのずからその人の資本、装備あるいは労力事情、それから技術条件その他から見まして判断がつくわけでございます。もちろん無制限というふうにはわれわれも考えておりません。
○津川委員 じゃ現在一番大きく土地を持ってやっている人がどのくらいの耕地を持って、どのくらいの農業労働者を雇っておるか、実例をひとつ示してくださいませんか。
○中野政府委員 実例はいろいろあるわけでございますが、先生に昨日いろいろ伺いにいったときに岩木山ろくあるいは屏風山というお話ございましたので、その辺ちょっと申し上げてみますと、個人の農家で三十ヘクタールの水田単作経営をやっておられるわけでございます。これは現在まだトラクターと脱穀調整機とを持っておりますけれども、コンバインを持っておりません。したがいまして、現在は年間七人雇っております。これは延べにしますと二千百人になるようでございます。こういう農家でももしコンバインが入ってまいりますと、二千百人が千五百人ぐらいに減ってくるだろうというふうには考えられるわけでございます。それから生産法人ということになりますと、われわれの大規模経営のいろいろなこまかい調査もございますが、かなり果樹作あるいは畜産、それから水田経営その他いろいろございまして、どのくらいの規模かということはなかなか言いにくいわけでございますが、現に農業生産法人の調査から見ましても、五十ヘクタールをこえておるような生産法人は三十九ございます。
○津川委員 そこで耕地を拡大していくということは、国際競争力を高めていくという趣旨だろうと思うのですが、その競争する相手の国は、アメリカだとかカナダだとかフランスだとかイタリアだとか、そういう国々のことを考えているわけでございますか。
○中野政府委員 日本の農業経営が零細なままでいいということでは困るということは当然のことでございます。それじゃ、アメリカと競争するかといいましても、御承知のようにアメリカの経営と日本の経営とはもう百分の一といいましょうか、五十分の一といいましょうか、非常に小さい、いきなりそれを目標にするということは非常に困難でございます。と同時に日本は単位当たりを見ますと、労働生産性も土地生産性も非常に高いわけでございます。やはり日本的な特色もございます。要はそれじゃ国際価格の水準で直ちに競争ができるかということになりますと、かなり無理かと思います。だけれどもできるだけそれに近づける方向でいかなければならぬというのは基本的な考え方でございます。
○津川委員 いま局長が言われたとおり、アメリカは百四十五ヘクタールですね。カナダもそうです。イタリアでさえ六・二ヘクタール、そしてアメリカではカリフォルニアあたりは百ヘクタールの水田で非常に機械化されて、反収はいま十アールで四百五十キログラムくらいとれているでしょう。そして生産費は日本の半分ですよね。だからいま局長はこれと競争させないと言う、これはよくわかりました。そうすればいま日本の農業政策として農地法を改正することもさることながら、かなり保護政策をとらなければならないのじゃないか。アメリカが苦しくなると繊維であんなことをやっていますよ。ここいらで保護政策と農地法との関係を明らかにしていただきたい。
○中野政府委員 日本の農業を国際自由競争の中に直ちにほうり込むということは、私どもも全く無理だと考えております。現に自由化の波が来ておりまして、かなりの残存品目について調整をしておるわけでございます。しかしそうかといいまして、いつまでも全国平均一ヘクタールの零細な経営のまま保護するということも無理かと思います。消費者物価との関係を考えましても、それからいま国際競争力の話がございましたけれども、そういう面との関連を考えましても、やはり日本は日本なりの生産力の発展ということを考えていかなければならないというふうに考えております。
○津川委員 そうすると外国のそういう大規模な機械化された農業に裸にさらさないで保護しながらやっていく、こうとっていいですか。
○中野政府委員 保護する必要のあるものは保護しながらやっていくべきだと考えております。
○津川委員 時間も制限されているようですから、それじゃ別のほうに移りますが、農協の問題です。農協の任務についてこの間からだいぶ議論になっているのですが、どう見ても何か農協の脱農化といいますか、企業化といいますか、そういう点が農業基本法が制定された三十六年ごろから強まってきて、現在信用事業や金融事業の比率が大きくなって、昭和四十二年の部門別純益金で見ますと、購買、販売、加工、倉庫などでは赤字、信用と共済が大きい利益をあげて全体として黒としている。経営を維持するために信用事業と共済事業をいよいよ多くしなければならなくなって、これがまた逆に脱農とつながっているわけですが、そこへかてて加えて土地を取得し、販売し、土地を処理する、不動産の仕事をさせていくということになって、営農指導面は二次的にされていく心配が今度の農協法の改正でありませんかということです。私は不動産業に対しては別な意見を持っていますけれども、もしそういうことをやるとするならば農協の営農指導面をもっと強くしていかなければならないのじゃないか。実際三十六年から農協の職員の数を見ましても、営農指導部門の面が比較的弱くなっているわけです。こういう点でひとつ今度の農協法の改正とからんだ土地の造成やいろいろな問題とからんで営農指導面をどう強化していくかという点について答えていただきたい。
○池田政府委員 従来の農協の事業の内容を見ますと、いま御指摘のとおりだと思います。営農指導面に対する事業活動というものが比較的活発でないという面は確かにあるわけでございますが、やはり私どもは農協の事業が本来の目的に従って行なわれるためには、そういう営農面の事業の活発化をやる必要がございますので、そういうような観点も含めまして、今回の法律改正でお願いしておりますたとえば農業経営の受託でございますとかあるいはその他土地の、農地転用の問題は一応別にいたしましても、農地を農地として規模拡大農家に振り向けるようにしていく、そういうような事業を農協の事業としてできるようにいたしまして、そういうものを軸にしてもう少し営農面の事業の活発化をはかってまいりたい。これは私だけの考えではなしに、農協自体としても従来そういう反省はあると思います。そういうことで、たとえばこれはもう数年になるわけでございますが、営農団地というものを整備していきたい、これは生産面から流通、消費を連ねまして、要するに農協がある程度そういう面のリーダーシップをとって、価格の安定と同時に生産の合理化を推進していく、こういう趣旨のものでございまして、そういう考え方は最近かなり強くなってきておると私どもは思います。ただ問題は、まだ必ずしも軌道に乗っておりませんので、それを軌道に乗せることが問題である、こういうように思っておる次第でございます。
○津川委員 農協の企業化に伴って大きい金額をかせぐ仕事に職員は督励されています。職員は営農指導ではなく、商人化し、こういう例が出てまいります。自動車を一生懸命農民に買わせる、カラーテレビを買わせる。ある農民はこう言っています。三年前に脱穀機を買ったのに、去年はバインダーを買わされて二十一万何千円とられた、来年は今度はコンバインじゃないか、こういうふうに言っているわけですが、ここに商人根性がまる出しになってきた。そのことがどういう結果になったかというと、今度農協が全国中央会で中央学園というのをつくって、そろばんとか、そういう商人の知識を教えていく、こういうことに乗り出してきたわけなんです。いままで営農指導面を置いていた短期大学を閉鎖する、これは私非常に露骨なあらわれで、いま農政局長の言っている方向と非常に反すると思うのですが、ここら辺に対してどう考えているか、もう一度答えていただきたい。
○池田政府委員 いま全国中央会といたしまして、中央学園というものをつくりまして、職員の養成等をそこでやろう、それに関連がございまして、従来ありました短大の閉鎖という問題があるわけでございます。私どもは先ほど御指摘のありました農協が一部非常に企業主義といいますか、そういう面があるということは、実は全くそういうことはないとは言い切れないというふうにも考えておるわけでございますが、いまおあげになりましたこの問題は、ちょっとその問題とは違うのではなかろうか。要するに農協組織といたしまして、むしろその本来の趣旨に合った職員の養成をするという趣旨からいたしまして、これは農協の中の問題でございますけれども、従来の短大よりか、むしろ全中が直接その一部として農協の職員の養成をするという中央学園のほうがより適切である、こういう判断をしておるわけでございまして、それは全国中央会として、いまおあげになりましたような趣旨の人間を育てようということでは必ずしもなくて、本来の農協の目的に沿った職員の養成をしたい。こういうことで、そこいらについてはまた別途いろいろ意見があるわけでございますけれども、私どもは、そういういまの企業的な発展とは直接は関係ないというふうに考えておるわけでございます。
○津川委員 約束の時間が来ましたから、これ一問で終わりますが、——————————————————————大資本が日本で大きな土地を開墾していける可能性については、農林大臣に質問してみたいということを保留して、次の一問で終わります。 そこで、農協の職員たちは営農指導をやりたいと言っている。そこで農協を民主化し、農民本位のものにするためには、優秀な職員が心おきなく仕事ができるようにならなければならないのですが、職員が商人をやらされるのと、もう一つは賃金が低いので、優秀な職員がかなりやめております。賃金の面を比べてみますと、四十三年から四十四年にかけて、電機産業では五万円からこしております。金融面でも四万円からこしております。食料関係で三万円をこしているのに、単協、農協の職員の平均賃金は、二万四千七百四十一円、県連の職員が三万三千九百八十九円、こういう状態であります。ですから、営農に意欲をなくして、農協が民主化されていかなくなるし、脱農化していく。ここで農協の職員を安心して農協につかせるようなかっこうでの待遇改善に対する農林省の指導方針を伺って終わります。
○池田政府委員 農協の職員の待遇の問題でございますが、私どもの理解では県連の職員あるいは全国連の職員につきましては、たとえば公務員と比べましてもそれほどの大きな差異はない、ややそれに近い状態にあるというふうに考えているわけでございますが、単協の職員につきましては御指摘のようにかなり低いわけでございます。将来事業を活発にやるためにはやはり職員の待遇改善が必要でございますが、そのためには私どもはやはり農協の経営基盤を強くするというのがまず第一であるというふうに考えているわけでございまして、従来単協の合併を進めてきたというのもそういうこととつながりがもちろんあるわけでございます。でございますから、将来の方向といたしましては、やはりそういう合併をさらに促進をするとかあるいは事業内容の整備をはかりまして、もう少し待遇の改善ができるような基礎をつくるということがまず第一、それからあとはやはりそういう実態をよく農協の理事者の方に認識をしていただいて、そしてその改善をはかるように努力をしていただくということが必要でございますので、私どももそういう方向では努力をいたしたいと考えております。
○草野委員長 —————————————————————— 次回は明一日開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時五分散会