内閣委員会 第27号
- 発言数
- 173 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1970/07/09
会議録
○天野委員長 これより会議を開きます。 公務員の給与に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 きのうは、総裁、参議院でいろいろお答えになっておられまして、来年は参議院の季節でもありますから、あちらでお答えいただいたほうがいいと思ったのですが、なかなか総裁流のいい御答弁をなさっておられました。何しろ大幅かつ高額だと公務員共闘にも言ったところであります、実はこういう御答弁だったのですね。 さて、この大幅かつ高額というのはどういうことですか。
○佐藤説明員 幅が大きくかつ高い、読んで字のとおりでございます。
○大出委員 幅が大きくかつ高いというのですが、このあとまだ言っておられるのです。新聞で一二・五だ、こういう、総裁これはどうなんだと言ったら、あなたは、どうもそれにはうっかり乗るわけにいかぬ、私ども一生懸命調べているのに、うっかり乗ったら調べなくてもいいじゃないか、こうなる、ことしは公労協の裁定が云々されておるけれども、人事院が裏づけをつくってやろうという意気込みで実はやっているんだ、こういうお話なんですが、そういうことですか。
○佐藤説明員 そのとおりでございます。
○大出委員 そのとおりとなりますと、公労協の裁定が世上いろいろいわれているけれども、あれは妥当なものだと人事院がちゃんとした資料で裏づけをしてやろうという意気込みをもってやっているんだということです。人事院の調査の結果が公労協の裁定の裏づけになった、こうなると、人事院は一二・四五といっているわけですね、裏づけができ上がるとそうなるわけですが、どうですか。
○佐藤説明員 裏づけてやろうという意気込みだというところに問題の分かれ目があるのであります。そういう裏づけてやろうという意気込みも何もないので、わがほうは、一般職の公務員のために官民格差を是正して適正な勧告をしようということであります。その結果、たまたま公労委の皆さんがその結果をごらんになって、おれたちのやったことがあまり筋違いじゃなかったと御安心になるかもしれない、そういう関係です。
○大出委員 じょうずの手から水が漏れることがありまして、だいぶ苦しくなってきたようですが、きのうほんとうならあそこで、公労協の裏づけをりっぱにやってのけるとおっしゃるから、わかりました、公労協を下回ることはないという確信を持ったということでおしまいにするところなんですが、これは総裁、ここまでくると、いろいろおっしゃるけれども、私も何年もおつき合いしていますが、大地を打つつちは狂っても佐藤総裁の見通しは狂わぬというところに現時点は来ておるわけですよ。その総裁が一二・五には乗れぬ、乗れぬけれども、公労協の裁定の裏づけをつくる、こうなると、大体その辺がいいところじゃないかということになるのです。そこで、私は何も公労協並みでいいと申し上げているのではないのでありまして、公労協は八千六百二十六円ですけれども、これは管理職が抜いてあります。適用法律が違う諸君がたくさんいます。ところが、一般公務員の方は年齢も高いし、管理職も一般公務員法ですから、そうなると金額的に高くなるのがあたりまえですよ。ですから、そういう意味でいうと、人事院の皆さんのほうは、いままでのいろいろな経緯の中で、公労協は一二・四五ぐらいである、こう言っておりますから、はね返りなどを入れて一二・五だということになるのだと思いますけれども、それよりも高くなっていいはずだと私も考えているわけであります。そういう意味で再度念のために申し上げますけれども、ここまできて総裁の見通しがそんなに狂うはずはないのであって、整数を握ってみて多少の相違はあるにしても、それは中位数なら中位数というものに幅があるわけですから、そこのどこをとるかというのは総裁の諸情勢に基づく裁量ですから、そういう意味で何もここで確定的なことを言ってくれと言っているんじゃない。私が心配するのは、やってもらいたくないと私自身が考えている公務員の諸君のストライキがあるということもある。だからどうというんじゃないけれども、できることならばそういう騒ぎは、昨年来完全実施をするといってきた政府の立場もあるわけですからさせたくない、こう思うわけですよ。何も私は整数を求めるわけじゃないけれども、今回でも、四月以降、率直なところ総裁にも何べんもお目にかかり、尾崎さんにも何べんもお目にかかり、その他の課長さんともお話をし、またまわりの方とも話をしてきているわけですから、そんなに私の見通しが狂っているわけじゃない。たまたまきのうの参議院で公労協の裏づけという話が出たわけですから、そういう意味でせめて——管理者が抜かれている公労協の八千六百二十六円がある。それをはじいてみれば一二・四五あたりから一二・五ぐらいになる。だからその辺が一つのめどであって下回るようなことはない、そのぐらいの気持ちは公務員諸君に持たしてもらいたい。実は十時から公務員共闘の諸君が各単産委員長を含めて山中総務長官にいま会っているわけです。その前に、私も朝総務長官と話をしてきたのですが、十時から行なわれる保利官房長官の処分するぞという大だんびらを振り上げた形の談話もやめていただきまして、最後にまとめるということでお互い努力しておるわけであります。私はまとまるというふうに確信を持っております。それだけに、そのぐらいのところは別に差しつかえのあることじゃないので、お話をいただいてもいいのじゃないかと私は思うのですが、いかがでございますか。
○佐藤説明員 私は、個人的な性癖もありましょうが、筋をとうとぶたちなものでありますから、公労協の例をお出しになるのは率直に申し上げましてはなはだ気に入らぬのでありまして、これは法律的にも国家公務員に準拠してきまるべきものであります。それを逆に人事院総裁がお手本であるかのごとき立場でここで発言することは許されないことでありまして、わがほうの権威にもかかわることでありますから、それはごめんこうむるとして、私どもは、春闘なら春闘での民間の給与の上がりということを眼中に置いて、またそれをあくまでもとらえようとしておる。そういう立場から申しますと、きのうも申し上げましたし——大体この国会等で高額、大幅なんというたんかを切ったことはいまだかつてないことです。これは御承知だろうと思いますが、それはいまお話しになりましたように、公務員諸君に安心感を与えるということもありますし、私どもの商売から申しますと、いまや公務員志願者の募集中であるのです。いろいろな点からいって遠慮がちにやっておったのでは、あらゆる面でぐあいが悪いものですから、ことしは思い切って大きな声で高額、大幅をぶっ放したわけです。さらにつけ加えさせていただくならば、いい線いくだろうというところまで申し上げたわけであります。
○大出委員 どうもだめ詰めをし過ぎたようですけれども、いい線いくでしょう。 そこで少し逆のほうから申し上げたいのですが、私が公労協を引き合いに出したのは、きのう総裁が公労協を引き合いにお出しになった。たまたま私つつしんで参議院で傍聴しておりましたので、ここに総裁のおっしゃったとおり書いてありますから、私それを引き合いに出したので、決して人事院の権威を傷つけるわけではない。その結果いい線いくだろうという総裁のお話ですから、いい線というのは公労協のこれが中心になって、それを下回るようなことでは、団交権も何もないのに困るじゃないか。これがいい線なんで、大体その辺でよくわかりました。いまの点につきましては、ひとつ裏のほうから申し上げて、もう一ぺんそこのほうまでまいりますので、あわせて最後に御答弁を求めたいと思います。 そこで、このいい線なるものを給与局長の尾崎さんに承りたいのでありますが、公務員共闘との話し合いの席上で、机の上に尾崎さんが数字を書いたというのですけれども、ぼくが二、三日たって行ってみたら机の上に数字のあとは残っていなかった、指で書いたんだから確かに消えるでしょうが。そこで俸給表というのがございますが、昨年の八・七%、実質一〇・二%ということなんですけれども、ことしは俸給表の手直しは二%くらいをお考えでございますか。
○尾崎説明員 現在の段階では、格差がどの程度出るかということがまだ明確でございませんから、したがって、その配分をどのようにやるかという点については、もちろん未確定でございます。今後の検討問題でございます。しかし現在の段階では、俸給表について、初任給のほうあるいは上下配分の傾向という点につきまして民間の動向を調査いたしております。その調査の出次第、そういう上下配分の傾向とか初任給をどの程度上げたらいいかといったような問題を検討することになるわけでございます。それとあわせまして手当の問題も同時に検討するということでございますので、そういうものを総合的に配分について検討していこうということに今後もなるということでございます。
○大出委員 局長、これはわからないで、ものを申し上げているんじゃなくて、私も今回はずいぶん苦労をしてまいりましたから、おおよその見当を頭に入れながら実はものを申し上げているのです。ただ皆さんのお立場があるから、そこまで触れることは差し控えようと思っています。 そこで、さっき総裁がいみじくも口にされたのですけれども、公務員試験なんかの傾向を見ても、公務員から逃げるという方が多い。現にそうです。そこで、官民比較の面で上下差の傾向をどういうふうに積み上げるかというようなことだとか、いろいろありますが、それにとらわれ過ぎてものを考える必要はもうないんじゃないかというふうに思っているんですよ。というのは、たとえば、いま初任給のお話がありましたから言うんですけれども、標準生計費というものを何のために人事院が持ち出すんだという話を長年私詰めてきた。十八歳単身男子の初任給をきめる裏づけに使ってきた。ところが、その標準生計費というものは、いまの民間の賃金の動きから見て、特に初任給の動きから見て必要はない。だから、それならば標準生計費というものをそういう使い方で持ち出すということはおかしいんじゃないのかということです。あとのほうで、年齢別に切っていくあるいは等級、号俸別に見ていくと標準生計費が追いつかないという形が至るところに出てきてしまう、矛盾ではないか、だから民間が初任給をもっと上げたら、人事院は旧来のやり方を全然変えなければやれないじゃないかということを、特に昨年の勧告では、もうすでにある時点ではそうなったではないかということを私は申し上げたわけでありますが、ことしなんか幾ら標準生計費を持ち出したって初任給の裏づけなんかになりはしませんよ、民間が高過ぎるのですから。そうでしょう。だから、何もそういう旧来の行きがかりにとらわれないで、人事院は、一体どうすれば在職公務員を含めて——在職公務員がよくなければ新しく公務員になろうとする人はいないわけですから、どういうふうにしたらいいかということを考えて、一つの人事院の自主性をもうつくっておいていただかなければ意味がないと私は思う。そういう意味で実は承っているんですから、ひとつあまりそこのところで話をそっちに持っていかないでお答えをいただきたいと思うわけなんです。 初任給がどのくらい上がったかというお話がいまございましたが、これは、私もこの間五月に皆さんに質問を申し上げまして、民間の初任給の四十四年度の確定ということで、上場百二十三社、非上場九十五社の平均ということで、高卒男子が二万六千七百二十九円、女子が二万五千八百八十六円、こういう数字をあげまして、実は平均二万六千三百八円ということを四十四年度の確定ということで申し上げたわけなんですけれども、どういうふうにこれが動いたかというこちらの資料を見ますと、だいぶこれははっきりしてきている。そして一八%ぐらいの上昇になっている。だから、人事院が今回どういうように俸給表を組むにしても、その線までいかなければ初任給はおかしいということになるんではないか、こう思うのです。いませっかくお話が出ましたから承るわけですけれども、この初任給をどういうふうにとらえられておられるのか。 そこで念のために申し上げておきますが、上場七百五十八社、非上場二百三十九社の四十五年度の確定初任給の数字が出ましたから申し上げますが、これでいきますと、大卒が、男子が四万一千四百四十一円、アップ率が一三%、女子が三万八千五百一円、アップ率が一二%、高専卒で男子が三万六千二百十七円、一四・一%のアップ率、それから短大の女子をとりますと三万三千十二円、一五・三%アップ。さてその基準になる新高卒、これでいきますと、男子が三万一千五百三十二円、一八・四%のアップ、女子が三万百七十二円、一七・七%アップ、平均をとりますと一八・〇五、これが新高卒の平均初任給の確定数字で、かつアップ率です。中卒を念のために申し上げておきますが、男子二万七千三百二十七円、非常な上がり方でありまして二一・八%ですね。中学卒業者というのは少なくなっているんですから引っぱりだこです。中学卒業者の女子が二万七千六十六円で二〇・九%のアップです。この傾向を専門家である局長が一目ごらんになれば、高卒で一八・〇五という数字になっている、アップ率が。そうなると、私がいま口にいたしました俸給表体系をどうとるにしても、初任給が一八・〇五%のアップというのは、これは旧来が低いんですから金額は違いますけれども、つまり民間に逃げる公務員候補者を民間に逃がさないためには、実はどうしてもこれ以上の初任給のアップ率を考えなければ、総裁が先ほどお話しになった数字にはならない、これだけは間違いないと思うのですよ。これははっきりしているのですから、そこらをあなたはどういうふうにお考えになりますか。
○尾崎説明員 初任給につきましては、ただいま九百九十七社のお話がございまして、高卒が一八・〇五というお話がございましたが、東京商工会議所の見込み初任給として発表されておりますのに一八・五というのがございます。ことしの初任給は近年にないような非常な上昇でございまして、そういう点が認められるわけでございますけれども、私どもとしましては、やはりその点を九百九十七社、約千社ということで全国における事業所、三万ほどの事業所がございますが、それを網羅的に推計をするというところにポイントを置いて現在調査をしております。そういう意味で、ことしは確定的なものを調査をいたしまして、それをこちらのほうの採用関係と見合わせましてどの程度の初任給にするかという点の調査が現在進行中でございます。 それから、先ほどお話しございましたように、初任給はそのように上がっておりますが、標準生計費の関係につきましては、東京につきましては、たとえば昨年は一二・一%の上昇でございましたけれども、ことしは七・二%ということで上昇率が鈍っている関係もございます。それはやはり、東京における家計調査のあり方の問題が一つございまして、かつ、世帯人員が縮小しているという点もあるものですから、そういう関係が出ているのでございますけれども、むしろそれよりは、全国平均の生計費が昨年は九・二%、ことしは一二・二%という形で、生計費の調査というのは全国平均というものを目ざしてやっておるものでございますから、私どもの標準生計費のあり方という点につきましても、いままでのような東京で初任給を見ていくといった問題とあわせまして、全国平均による標準生計費というものによりまして二人世帯、三人世帯といったところについてもいろいろ検討していくといったようなことがやはり必要かと存じまして、現在そういったようなことをいろいろ検討しているというところでございます。
○大出委員 尾崎さん、全国のあなた方が調査している調査方式というのを知らないわけじゃないのですけれども、旧来の例から言ったって、そんなに大きく狂うわけじゃないのですよ。これは、やはり一八%見当の——何も確定した数字を言ってくれというのじゃない。見当のところを考えなければならぬというのですよ。そういう雰囲気にある。そうしなければ逃げられるということを私は取り上げているわけなんです。ですから、何も一八%と確定的に申し上げているのではない。この辺の見当の初任給をやはり考えざるを得ない。こっちのほうを向いている。これだけは言えると思うのですが、いかがでしょうか。
○尾崎説明員 私どもは、春闘のいわばあと追いということで、いろいろなデータがだんだん出てきているところを調査をいたすのでございます。いままでの資料としまして、いろいろなものがだんだん出てきておりますが、最終的には私どもの調査の結果で確定的なものを見るわけでございますけれども、やはりおっしゃいましたような数字がいろいろと出ているということは確かでございます。
○大出委員 この数字をお認めになっておりますから、それはそれでいいのです。 そこで、いずれにしても、この見当に近いものに初任給がなっていくとなりますと、さて給料表というものをどういじるかとなりますと、どうしてもここで問題になってくるのは、いわゆる中だるみと言ったらいいのですが、中位層の在職者の調整を少し考えませんと、これはますますもって公務員のなり手がなくなる、こういうことになると思うのです。そこで、たとえば六等級なら六等級にいく人たち、これはもちろん高卒ですけれども、この方々はどのくらい年数がかかるのかということを調べてみますと、やはり十八歳で新高卒で入ってきた方々というのは三十歳くらいになってしまう。そうなると、その辺のところを何とか上積みするという考え方が基本的になければおかしいということになると思うのですが、そこのところはどうですか。
○尾崎説明員 ただいま御指摘になりましたように、初任給が最近労働市場関係を反映しまして毎年非常に上がってきておりますし、ことしは特にその傾向が強いということが言えるのではないかというふうに思われますが、そういう点から申しますと、やはり何年も何年も初任給が上がりまして、いわば入りましてから、三十歳から三十五歳くらいの人が相対的におくれておるという点は、いわば時の勢いでございますが、しかし、やはりそれらの人たちにおきまして相当な不満があるということが、職員団体との話し合いの上にも非常に反映されておるわけでございます。そういう意味で、その辺につきましては、一方におきまして官民格差、官民比較をとりましても、従来三十歳前後のところは民間に比べて特に低く、格差が埋め切れないという点もございますので、そういう点等につきましても、やはり公務員を維持するというような観点もございますので、なるべくその辺のところを留意しながら検討をする必要があるというふうに考えておるわけでございます。
○大出委員 この委員会は、やはり責任があると思うのです。というのは、尾崎さん、せっかく総裁が——私はきのうの総裁の答弁を実はいまとらえてたまたま承っておったのですが、公労協を持ち出して裏づけをつくるくらいの意欲があったものですから、それを私は取り上げて−実はきのうは大幅かつ高額とおっしゃったのだけれども、新聞の書き方を見ると、一二%以上になるだろうという書き方なんですね。そうすると、一二%プラスアルファというのは、人事院が前から言っていることですから、何も事新しい話ではないんですね。そうすると、一二%プラスアルファと言ったそのアルファのほうが問題なんで、そこで私は公労協を引き合いに出したら、総裁のほうが、公労協を持ち出さずとも人事院独自の線でいい線にいくだろう、そういうことになると、だれがどう考えても、これは公労協なんて言いたくないが、いい線にいくというのなら、それをこえるのだろう、それはあたりまえだろうということになる。そこまでせっかく総裁が言ってくれたのだから、尾崎さん、もう少し公務員におれもなろう、彼もなろう、ことし卒業する人がみんな受けるように、局長もひとつ考えてもらわなければ困る。それで初任給を上げてくれたが、入って四、五年たつと、何か食うや食わずになってしまうのじゃないかというふうに考えている。それじゃならないですよ。初級職試験を受けて入ってくる人は減ってしまう。そこで初級職試験に合格すると、これは新高卒十八歳で八等級の二号でしょう、格づけは。それで二万二千八百円、これが今日の初任給ですよ。これは調整手当その他を除いた裸の初任給です。そして六年たつと七等級の一号と同じになるが、これは六号差です、大学卒と比べると。だから大学を四年とするとプラス二年。つまり新高卒十八歳の人が、今度はつとめなくて大学へ行けば四年かかる。ほんとうならば筋道からいけば、新高卒で十八歳でつとめる人が大学へ行けば、それから四年いくのだから四号差でいいのだけれども、これを一・五と見てプラス二号くっついている。そうすると、これは大学にどういう理由で行けなかったにせよ——片一方は親のすねをかじって大学に行っている。すねをかじらない人もいると思いますが、食うや食わずで行く人も一方にはいるでしょうが、とにかくそっちのほうが一・五と見られている。だから六号差なんです。そこで、さて新高卒の人たちも、そのとおりいくのかというと、これは各官庁としてはなかなかそうしてくれない。だから新高卒の初級職試験を通ってきた人たちが、ここまでいくのにはどうしても三十くらいになってしまう。そうなると、ここのところは、高額かつ大幅のいい線の勧告になるというのですから、この際何とかするのだということを表に出していただかないと困る。そこで、どのくらい積み上げるかということになると思うのですが、それにはそこの上げ幅を何%くらい見るかということとからめて——去年の例でいえば九・五%ないし九・六%、このくらいのアップ率ですね。そこで、ことしの場合には、かりに上位を八%くらいと見れば、やはりこの辺の積み上げというのは一一%くらいにしてもらわないと——一つのワク内ですから、私もそんなかってなことを言うわけじゃないのですが、せめて去年の九・五ないし九・六に相当する一一%くらいのアップ率に中位層を見てくれないと、初任給等の引き上げ等とつじつまが合わないと思う、しろうとばかり世の中にいるわけじゃないですからね。入って苦労するにしても、何とかやっていけるという数字にならないと——これは在職者調整ということなら在職者もそういう気になる。だから、そこらのところを、やはりお考えいただきたいというのが私の言い分なんですよ。だから尾崎さん、一一%とは確定しませんが、私が申し上げていることが、そう無理でないということはお認めいただかぬと困るのじゃないか、こう思うのですが、いかがでございますか。
○尾崎説明員 大学卒の初任給に比べまして高等学校を卒業して四年たった場合に二号の差があるというお話がございましたけれども、大学卒は、上級職で入ってくる人たちは二号の差がございますし、中級職で入ってくる人たちは一月差でございますが、初級職で入ってくる人たちも若干ございまして、その人たちはそういう意味の格差がない、そういう点もございますので、そういう点は一つの入って来方の問題かと存じますけれども、いまおっしゃられました高校卒で入りましてから数年あるいは十年くらいのところが、先ほど申しましたように、やはり民間に比べてどうしてもやや低目になっているという点もございますので、その点は十分留意して検討いたしたいというふうに考えております。
○大出委員 どうせこう積み上げろと言ったって、どのくらいプラスするかというと、千円までいきはしないと私は思いますけれども、しかし、そこに在職する方々を考えて、かつまたこれから入る方々の将来を考えて、やはりこの際、その辺を頭に入れて給料表をおつくりになるというのが私は正しいと思うのですが、総裁いかがですか、念のために承りたいのです。
○佐藤説明員 全く御同感で、すっかり傾聴いたしました。
○大出委員 どうも大地を打つつちは狂っても総裁の見通しは狂わないといわれる佐藤総裁ですから、総裁にそう言っていただければたいへん心強いわけでありまして、たいへん前向きでありがとうございました。 ということになりますと、まあ、いま閣議決定だなんというので決定したのかどうか知りませんが、総理が、技術屋その他のそういう方々の給料は大幅に上げなければいかぬというようなことを、おとといでしたか、閣議で指示をしたような話が出てきたんですね。あるいは国税庁の長官が総裁もうでをしたり、あるいは裁判所とかあっちのほうからも総裁のところにお伺いをして、よろしくお願いしますと言ったり、運輸省あたりも、航空の現業なんかは伺とかしてもらわなければならないというのでお伺いをしたり、厚生大臣からも総裁のところにお願いに行ったという話が出ておりましたが、何でこうなるかといえば、高額にしてかつ大幅な勧告と言うものだから、あっちもこっちも、これこれとばかりあらわれるわけですね。ところが、これは一つのワクがありますから、それは公労協はこういうことになったけれども、そのワクの中で取り合うと、ワク外ならいいですよ、特殊勤務手当みたいなものならその省でやれということになるからいいですけれども、給料表というところから持っていかれるのだというと、私はいま二%アップと申し上げたのだけれども、とんでもないほうに持っていかれてしまって、あけてみたらどうもほかのほうにみなしわが寄ってしまうということになると、ここにいる方々みなおこりますからね。 そこで、私はこの際承っておきたいのですけれども、つまり特にことし給料表の面でどの辺とどの辺とどの辺を考えなければならないというようにお考えでございましょうか。
○佐藤説明員 これもやはり調査待ちではありますけれども、まあ一番卑近なところでお医者さんを一体どうするか。これは、その苦心はかねがね御承知のとおりの点でございます。それからアポロ時代に関連しての問題もございます。そういうような点などもいま頭に浮かんでおりますけれども、これからじっくり勉強いたしまして、それこそ内容においてもいい線いきたいというふうに考えております。
○大出委員 うまい答弁ですな。私は、三十五年の人事院勧告、これは総裁おいでにならない時代だと思いますけれども、これを読んでみました。これはいままでの人事院勧告の中で最高だといわれるものです。この三十五年勧告の中身を見ますと、非常に変わったことがある。「科学技術振興の趣旨に沿い、高度の技術系職員に対する初任給調整手当を新設すること。」こういうのですね。いま高率だとおっしゃったけれども、ちょうど十年前の三十五年です。やはり歴史は繰り返すのですな。総裁がそんなことを言いだすと昔を思い出すのですが、これはこのときにちゃんと実施しているのですね。やはりそういう特殊なものをこういう時代に何とかするという気持ちはわかるのです。これは悪いというのじゃない。ないのだけれども、やはり全体をながめてみないとなかなか踏み切れない。 それから、この三十五年勧告というのは世上一二・四%勧告といわれておる。これは中身を読んでみますとはね返りは入ってないのです。だから、はね返りを入れるというと、はね返りが〇・一あるとすると、この勧告は一二・五になる。だから、人事院史上最高の勧告というのは一二・五なんですね。ここに一二・四とありますが、はね返りがないのですから。いまの人事院ははね返りを入れていますから、そうしますと、かつての最高の勧告の中で新設をした科学技術の方々に対する調整手当、これは決して低いものじゃないですね。実施状況というところを見ますと、勧告どおり初任給調整手当を支給した、月額二千円以内、こうなっているんですね。 そこで、もしそういうところに特徴的にやると、たとえば医者の例でいうと、沖繩というのは非常に医者が高いですが、そこまで総裁が意識して言われたかどうか知りませんけれども、沖繩が返ってくるとなると、沖繩のお医者さんのほうだけ下げるわけにはいかぬ、そうすると日本の国内のお医者さんのほうを上げなければならぬ、こういう結果が出てくる。これはあたりまえのことだ。そうすると、全体のワク組みをもう一ぺんそこで——あとで申し上げますがと言っておるのですが、ここらから手をつけようというふうに言っていることを、どれか取り上げて手をつけようとお考えなら、やはりそこらのところを考えた全体のワクというものが出てこないと、これはまずいことになる。私が何も一二・五にこだわっていないと最初から申し上げているのはそこなんです。いま私がここで数字をはじいてみて、給料表がかりに二%アップしていくとする、初任給が一八%前後にいくとする、そうすると、どうしても中位層といわれるまん中を一一%くらいのことにしなければならぬ。てっぺんのほうは八%くらいに押えることになる。そういうふうに組んでいきまして、さて調整手当だ何だとあるのですけれども、まず二%給料表をいじるとすると、昨年八・七%ですから、二%足すと一〇・七になる。そこで、あとから申し上げますけれども調整手当というものが出てきている。三年目ですから何がしかワクを広げるということになると、これを一%くらい入れることになる。さてはね返りは幾らあるかというと〇・五くらいある。去年〇・四ですから、それよりワクが広がるのですから、大幅にして高額なんですから、そうすると〇・五のはね返りになる。さて住宅手当をどうするかということがあるけれども、住宅手当幾らだといったら一人四百円。四百円なんていったら住宅手当じゃない。調整手当プラス加算額だというような世迷いごとを言うようなことですから、これは住宅手当加算があると見ても〇・六くらいになるのです、給料表の中で考えれば。これを全部足してみると、八・七に二%を加えて一〇・七、はね返りが〇・五、調整手当が一%、それに住宅手当〇・六三を入れると一二・八三ということになる。笑ったってだめですよ総裁、現実なんだから。あなたは医者を何とかする、科学技術を何とかするという十年前みたいなことを言うものだから、そうしますと、こういうワクもいい線をいかなければおかしいんだ。この際だからあえていい線を思い切ってやります、こういう決意のもとにお医者さん、科学技術の方々をとおっしゃるなら、私はよくわかりましたということになるのですけれども、それ以上いくと、総裁またいろんなことを言いだすから、こういう数字になりますよということを申し上げて、尾崎さんに、こまかいことを聞いておられる給与局長ということで、厚生大臣のおっしゃっていること、それから閣議で総理が言ったというようなこと、この辺をこの給料表にどう取り込むか——総裁から手があがったから……。
○佐藤説明員 笑ったりして申しわけありませんけれども、そういうことをおっしゃるだろうと思ってちゃんとお医者さんと科学技術者をあげたのです。これは御承知のとおり、従来官民比較の上でへこんでいるへこんでいるというような話があって、そこのところを申し上げたので、それ以外のいまのぶんどり競争の話は、これは別の問題になりますから……。そこで、さっき私が笑いましたのは、わが意を得た笑いをしておったということでございます。
○大出委員 総裁が途中で手をあげちゃって、考えるところがあるようですから、それでいいのですけれどもね。 そこで、続けて承りたいのですけれども、いま私が口にいたしました初任給、それから中位層の上積み、ここはわかりましたが、その次に住宅手当というのがありますね。これはずいぶん長年の懸案で、この辺が最後に残ったところのような気もするのですが、これは、公務員住居状況というのがありまして、公舎居住の方が二五%くらい、それから持ち家の方々が五〇%くらい、公団、民営、これが二五%くらい、合計一〇〇ですけれども、現状、つまり公務員の住居状況というもの、これをいまの時点でどういうふうに実はおとらえになっておられるのかというのを、まずお聞かせいただきたい。
○尾崎説明員 本年の実態につきましては、現在調査中でございまして、追って明らかになります。公務員の入居状況等につきましては、現在調査しておりますので、追って明らかになることでございますけれども、大体を申しますと、現在自宅が半分、残りの半分が公務員住宅に入居しておりまして、その残りは借家借間等に入っておるという状況でございます。
○大出委員 そうすると、いま私があげたように、公舎居住が大体二五%、自宅、つまり持ち家ですね、これが五〇%、そうすると残りの三五%が公団だとかあるいは民営だとかいうことになるということでいいわけですな。 そこで、総務長官お見えになりましたし、中川政務次官のお時間が、十二時前に退席したいとのことですと、こう書いてありますので、出たり入ったりになってしまいますが、せっかくお見えいただいたので、この際ひとつ中川さんに最初に承ってから総務長官にお答えいただきたいのですが、私実はきのう参議院の内閣委員会をつつしんで拝聴さしていただいたのですが、きのう総裁がお答えになりましたとおり、総裁の御答弁がここに書いてございまして、先ほど読み上げたのですが、大幅かつ高額だというふうに公務員共闘の諸君にも御答弁しましたので、大幅かつ高額だと申し上げておくということですが、そのあとで、総務長官聞いておられたと思いますが、つけ加えて、きのう総裁は、かといって、新聞が書いているように一二・五%をどうかと言われても、うっかりそれに乗るわけにいかぬ、なぜならば、七千に及ぶ調査をいまやっているので、いまの時点でそんなものに乗っかってしまった場合には、七千の調査をする必要はないじゃないか、そういうことはできません、ただ、ことしの調査は、公労協の裁定の金額が世上いろいろいわれているけれども、これが間違いなかったんだという、人事院が調査したらこういう数字が出たという、この際裏づけをつくってやるくらいの意気込みでやっておりますというお話がきのうあった。 そこで、ということは何を意味するかといえば、公労協の調査、公労協の裁定というものは高いものじゃなかったんだ、こういう結果が総裁の意欲の中からは見られる。そういう裏づけをつくろうということになる。そうなれば、公労協を下回ることはない、こういうことになるんじゃないかと言ったら、総裁いわく、公労協を引き合いに出されても所管違いであって、人事院の権威に関する、だから、公労協を引き合いに出して言うわけにいかないから、大幅かつ高額、もう一つつけ加えればいい線をいこう、こういうことだというわけですね。公労協を引き合いに出すわけにいかぬが、いい線をということから公労協を下回ることにならない、こういうことになったので、世の中の公務員諸君は喜ぶだろうと思うんだけれども、そうなると、今度は予算のほうが心配になってきましてね。 そこで中川さん、福田大蔵大臣は、去年はどうも人事院に大幅勧告を出されて失心したと新聞社の皆さんがワク組みの中に書いている、新聞記者の方々は違うことを書くこともあるけれども、いいことを書くこともある、ことしは強心剤を三本ばかり打ってあるから、大幅に上がったって失心しないからだいじょうぶだ、こういうことを福田大蔵大臣は言っておられるのですね。ことしは、総裁がさっき言ったようにいい線をいっても、大蔵省は失心することはない、強心剤を三本打ってあるから、こういうことなんですがね。だいじょうぶでしょうな、いい線をいっても。どうですか中川さん。
○中川説明員 人事院勧告がまだ出ておりませんので、どんな額になるかわかりませんが、大蔵省としては、ことしの予備費はなかなか苦しいし、あるいは財政上苦しい中ではありますが、この勧告は尊重しておこたえいたしたい、協力いたしたい。おそらく失心どころではない、卒倒するのではないかと思うような今日のベースアップの状況ではありますが、せっかくの御勧告がありますならば、これに協力するにやぶさかではないという態度でございます。
○大出委員 尊重する、協力するにやぶさかでないというのは、ちょっと中川さんらしくない答弁で、私の同期生ですから言うのですけれども、承知しておる中川さんとしては、そう弱気なことを言う人であるはずはないと思うのです。ただうしろのほうでそろばんをはじいておる事務当局、海堀さんなんか横を向いてどこかへ行ってしまったようですけれども、別な方がおいでになっておるから言うのだが、一%というと、おおむねの見当でいって百三十億ですね。そこで旧来大蔵省は、各省給与費等に五%ベースアップ財源が入っておることになっておる。そこで予備費で三%ぐらい見ておる。節約なるものを常に二%ぐらい考えておるのですから、私流にこれを集計すると額にして千三百億ぐらいになる。ところがいい線をいく、こうなると千六百五十億ぐらいの金になる。少なくとも千六百五十億。そうなりますと、これは旧来の大蔵省の計算からいくと、三百五十億ばかり政治的努力を総務長官にお願いしなければならぬことになる、実はこういうわけですね。この辺の見当に押えておりまして、財源の一番の基礎というのはこの辺にある。災害に四百億だなんということを言ったり、米の生産調整金は二百九十億だなんと言って、何か知らぬけれども、また公務員にしわが寄るのではないかということを世上いわれておりますから、そこが心配なので、中川さん、協力、尊重やぶさかでないということではなくて、いま言ったような基礎数字が一つあるのだけれども、そこらをとらえておいていただいて、にもかかわらずこの際はという、強心剤を三本打っておる大臣ですから、やるとはっきりしていただけぬですかな、中川さんどんですか。
○山中国務大臣 政務次官も立場がありますから、内閣全体として給与担当相の私から明確に申し上げておきます。 計算上カンフル注射三本というのは、金額にすれば二百億です、去年と違うのはですね。しかし、その心がまえが、昨年のように夏期抜き一カ月おくれというようなことはしないという姿勢を示す意味のあらかじめ強心剤の注射なんでしょう。心がまえができておるということでありまして、したがって、災害あるいは一これはこれから起こるわけですが、さらに可能性があります災害あるいは米の予想以上の減反、こういうようなものがありましょうけれども、この約束は昨年すでになされた政府の公的な姿勢でございます。これは公務員に対してなした政府の約束というばかりじゃなくて、公務員というものが国民に対して奉仕する姿勢からいえば、その待遇というものは国民に向かって政府が約束したものと受け取られて当然だと思うのです。したがって私たちは、この約束を守るためには、財源上の問題はいろいろ大蔵省としては心配の種がありますし、閣議もこれは無視してはおりませんが、今回の人事院の給与勧告については、完全にこれを実施するということについて、まずそのことの実行を先にやる。足らないのは、公務員給与の財源が足らないのではなくて、それを完全に実施したことによって足らないものを、場合によっては補正その他の手段もありましょうし、考えていくという基本的な姿勢でことしはずうんと違うんだというふうにお受けとめ願えれば、政務次官の答弁というものも、政務次官の立場においてはこれ以上追及されるのは少し気の毒だと思いますので、私の責任をもって内閣の答弁ということでお許し願いたいと思います。
○大出委員 つまり、前から私何べんも言っているのですけれども、予算の問題じゃない、政策の問題なんだ。つまり、政策の重点を公務員給与というものを引き上げるというところに置いていただければ、金は、おのずからあと予算財源をどうするかということで結論が出る、こう申し上げてきたのですけれども、いまのお話は、つまり政策の一つの重点が本年は公務員給与の完全実施にある、こういう実は心がまえなんだ、こういうふうに受け取れると思うのですけれどもね。——よろしいようでございますが、そうなると、人事院総裁は大幅かつ高額、もう一つつけ加えて、公労協を引き合いに出す必要はない、いい線をいく、こういうことですから、かつそれを受けた給与担当大臣が予算、財源云々の問題じゃない、とにかく世上一般に政府がものを言ってきたこと、したがって完全実施をする、しかもそれは小切らない、昨年のように夏手当をちょっと引っぱる、そういうことをしない、一カ月おくれ、そんなことはしない、こういうわけでございますから、その意味では結論だと思いますけれども、この結論がこわれないように、ひとつお願いを申し上げて、いまの点は決着としたいと思います。したがって、こまかい大蔵省事務当局の予算計算の数字は聞きません。 次に、二、三点技術的な点を続けて承りたいのでありますが——政務次官、十二時前とおっしゃらずに御退席をいただいてもけっこうでございます。いま大蔵大臣にかわりましていい総務長官が隣におられますから……。中川さん、どうも御苦労さまでした。 引き続き承りたいのでありますが、総裁がかつて、民間会社の圧倒的多数が住宅手当を出すようになれば、公務員の住宅手当も考えざるを得ないだろうということをおっしゃった。ところが、最近総裁これを少し修正をされたようでございまして、圧倒的多数にはこだわらぬとおっしゃっておる。私もそれとなく総裁の口からそれに類する話を聞きました。したがって、当時圧倒的多数というのは、一体どの程度のパーセンテージになるのか、民間の住宅手当支給率が、こういって聞いたら、六〇%か七〇%になれば、民間がそのくらい払っておれば、これは圧倒的多数だ、こういうお話だった。だから、六〇%、七〇%にこだわらぬということになった。つまり圧倒的多数にこだわらぬ。そうなると、それ以下でも実施していいことになる、こういう筋道ですね。そこで、去年の住宅手当の民間の支給率というのが一つあるわけでありまして、これは四六・二%ですね、これは全事業所でございますが。そこで、こまかいことは省きますけれども、さっき申し上げたような公務員宿舎の現状、これを踏まえまして、さて住宅手当をではどうするのだということになる。ことしの調査結果は、こんなものはもう人事院はわかっているのです。もう結論は出ちゃっているのですけれども、それでいきますと、ひょっとすると五〇%をちょっと欠けるかもしれぬという気もする、昨年の四六・二%に本年三・何%をなにすると、民間の住宅手当支給状況が。そうすると五〇にちょっと欠けて四九・六ぐらいになるんじゃないかという気がする。首を振ったって総裁、大地を打つつちは狂っても総裁の見通しは狂わぬとさっきから申し上げているじゃないですか。いまになってこんなものぐらいできぬようでは、人事院なんかやめちゃったほうがいい。だから、四九・六を五〇に切り上げてしまう。これは世の中の数字の常識だ。そうなると、五〇%という数字になれば、住宅手当は長年の懸案ですから、いやでもことしはお出しいただかなければならぬ。調整手当加算額なんというけちなことを言っていただきたくない。それからまたもう一つ、足切りだ——どこの足を切るのかわかりませんけれども、そういうちゃちなことをまた言っていただきたくない。まあ、借りている家が公務員宿舎の最低より高い人だけなんということを言わないで——そんなこと言ったって、事務的にどうするんだということになれば、公舎は、これは要らない、持ち家も要らない、家賃を払っていないから。といって、さて公団、民間というのは公務員宿舎の最低を上回るものなんということを言われたんでは、これは事務担当者がたいへんです。できやしない。持ち家は要らないなんていったって、夫婦共かせぎで、食うものも食わずに借金して、銀行ローンを払っているのがたくさんいるのですから、持ち家ならいいといったって、そうはならぬ。だから、やはり私はこの際住宅手当というワクをつくっていただきたい。それがたとえ何百円でも——何百円なんというと、そんなもの要らぬと公務員共闘の皆さんにおこられてしまうけれども、とにかくつくっていただいて、三人世帯千五百円なり、三人以上二千五百円なり、とにかくつくっていただいて、そして、来年あたりになったらゆっくり、人事院、住宅手当を新設していただきましてたいへんありがとうございました、ただし千五百円でうちが借りられますかということをやりますけれども、とにかくことしは住宅手当のワクをつくっていただくということにひとつ政策的重点を置いていただきたい、こう思っておるのですが、ここのところいかがなものでございましょう。
○佐藤説明員 これは多年の懸案でございまして、さればこそ毎年しつこいほどこれだけは調査を欠かさずにやってまいりまして、そうしてパーセンテージがどうなるかということを注視しておるわけであります。いまのお話ですと、たいへん心細いお話を承りまして、給与の上げ幅とは逆の印象を受けましたが、私どもはなお依然として注視しておるということは事実であります。何となれば、これは対民間関係の問題のみならず、公務員部内の配分の問題、いまの持ち家分がどうだこうだといういろいろ複雑な問題がありますので、やはりよりどころを民間に求めておいたほうが、そういう面では安易であろうという気持ちもありまして、その態勢はくずしておりません。しかし、事の重要性は、近ごろ家賃もだんだん上がっておりますし、私どもとしても、従来ここで御議論になりましたように、かりに実施するとどういう問題があるかということを検討はしてまいりたい。いまのお話のような点はまさにむずかしい点でございまして、したがって研究の密度は年々濃くしてまいっておるということでございます。したがって関心を持ってこれに臨んでおりますことは従来どおりであります。これを申し上げておきます。
○大出委員 私がなぜ少し突っ込んでものを言い過ぎておるかと申しますと、ほんとうはここまで言うべきじゃないのですが、あえて言っておるかと申しますと、私が感じとして受け取れるのは、総裁はじめ人事院の皆さんが、どうもこの住宅手当については、多年の要望でもあり——私は五月の十一日に総裁に質問したとき申し上げたように、給与の理論からしますと、諸手当などをこしらえるのは邪道なんです。給与の絶対額が少ないから諸手当をこしらえるのだ、特殊勤務手当をこしらえるのだ。官庁につとめて三年か四年たって仕事は年寄りよりよけいできる、しかし年功序列ということで賃金の差がある、だから、仕事はできるが、給与は安過ぎるというので、漸次何々手当というのをつくって、それをかき集めて、若い人は気が済んで、安月給だけれどもつとめよう。ほんとうならそんなものは、世相が変われば、なりふりかまってはいられない、理論一点張りにいかなくなる、そうすると、住宅手当も公務員に出るのだということにならぬと、公務員になり手がなくなる、そう思うものですから、私は、人事院がそこを考えておられて、一番最後の踏ん切りのところで踏ん切りをつけかねて迷っておられるような感じが何となくする。だから、それじゃ困るから、私のほうもだいぶ引き下がりまして、きわめて謙虚に、住宅手当の形、ワクをつくってくれ、そのかわりことしは文句は言わぬ、来年から先へいったら、千五百円では家は借りられませんよと人事院に言いに行きますからと、そこを申し上げているんで、そこらのところは、将来公務員になる人のことも考えていただいて、懸案であり、この辺が片づくと大どころは大体軌道に乗るわけですから、そういう意味で、この際踏み切っていただけないか、ということを言いたいので、少し突っ込み過ぎた感じですけれども申し上げたわけです。何とか踏み切っていただきたいと思うが、どうですか。
○佐藤説明員 お励ましのことばをいただきまして、ありがとうございます。なお十分検討いたします。
○大出委員 それから、これは一つ間違うと調整手当だ何だといろいろからむんですね。うちがなくて困っているのは六大都市に集中するとか、過疎過密でいえば過密地帯に集中するとか、全体でなくていいんじゃないか、そうすると、調整手当でいくときに加算額でくっつければいいじゃないかとか、その加算額は何百円かで済むとか、そうすると住宅という名がついて何百円というようなふざけた住宅手当があるかということになり、いろいろ迷っておられると思う。ですから、やっぱりそこを踏み切るということが大事なことじゃないかと私は思っているので、そこらは、これを頭の中であっちへ持っていこう、こっちへ持っていこう、こういう調整手当はどうするんだということがからむから、総裁が検討しますとしかなかなか言えないということだと思うのですよ。で、そのあたりは、ひとつ総合的に御判断をいただく意味で先に進めますが、調整手当、尾崎さん、これは実は三年目なんです。だから何か調整しなければならぬ時期に来た。そこで、さてその調整なんですけれども、いまの調整手当は六、三、ゼロと、こうなっておるわけですね。そこで数字的に見て引き下げるところが出てきたなんということをちらっと耳にしたこともあるのですけれども、引き下げられるということは理屈抜きで非常に困る、既得権化しておりますから。いまだから申し上げるのですけれども、この調整手当ができるときは、田中龍夫さんが総務長官だったのです。私は質問者の側なんですが、総務長官が私のところにお見えになって、君、ひとつ質問するときに絶対下げちゃいけないと言ってくれ、こういう訓辞を受けたのですが、下関なんというのは田中さんの選挙区ですが、数字でいえば下がっちゃうのですからね。だから、結局下げないことになった。下げるといったら、これはハチの巣をつついたようになっちゃうのですよ。内閣委員会にいる皆さんが困っちゃう。これは既得権——悪い意味で言っているのじゃないのですよ。やはり長年そうなっていれば、これは既得権になるのです。だからそういう点を考えていただきたいのが一つです。しかも、これは勧告した場合に、勧告に載ってこない。あとから人事院規則で地域指定をきめる、こうなるんでしょう。こういうふうになると、改正されて出てきた調整手当をこの委員会できめてみたって、規則のほうで上がるところと下がるところがいっぱい出てくると、これはそれを出してくれなければ審議ができない、そういうことになる。そこらも考えていただきたい。そういう意味で、私は下げるところはこの際つくらぬでいただきたい、こういうふうに思っているのです。これが一つです。 それからもう一つ、六、三、ゼロなんですけれども、特に大都市、六大都市なんかをながめてみますと、六、三、ゼロじゃ筋が通らない世の中が出ている。隣の町は三でございますが、その隣はゼロでございます。ゼロと三は、ながめてみたら、どこから考えても境がない。で、その中心が物価であったり、あるいは地場賃金であったり、あるいはその地域の生計費であったりということになってまいりますと、なおのこと。だから、私はそういう意味で、この理屈が成り立たぬという形の、つまり複雑化、都市化した現象がどんどん大都市周辺には広がっているわけですから、そういうところは地域を拡大する。ゼロじゃ何ともやっていけないというのであれば三にする。そこで十か二十をつくれば地域区分は全部できるのでしょうけれども、それは逆に弊害もある。だから、そこらのところも考えていただいて、六を十にしろという意見もあります、ありますけれども、そこらのところは技術的な問題ですけれども、基本的に下げるところはつくらぬで、そしていまの六、三、ゼロのところで、たとえば私の住んでる神奈川なんかの場合に、ゼロ地域だといったって、隣に三がくっついていて、ゼロだなんていっても、三のところよりもよけい地場賃金も上がっている、工場地区が出ているのですから。上がっていれば物価も高い。こういうふうなところは三に合わせるなり、六に合わせるなり、そうなればゼロがなくなっちゃうかもしれないけれども、それでも理論的にしかたがない。今日の都市現象からいって、そういうふうな形で進めていくことがやはり必要なんじゃないか。さっき私、一%といいましたけれども、多少はそれが高くついてもしかたがないんじゃないかという気がするのですけれども、御見解を承りたいのです。
○尾崎説明員 いわゆる地域手当の問題は、外国でもそうでございますけれども、この問題は非常に困難な問題でございます。基本的には地域の格差というものはなるべく少なくして解消していこうという方向が望ましいことでございますし、かつ、そういう政策もいろいろ行なわれておりますが、また現実におきましては、現に大都会等に人が集中しておりまして、人を実際に公務員に採りたいといいましたときに、民間の給与は非常に大都会において高いという面がございまして、そういう現実に人を採る場合の困難性という点がいろいろひとつ問題でございます。そういう意味合いにおきまして、この問題は非常にむずかしい問題でございますし、かつ、したがって慎重に検討を要するといったようなことだと思いますが、いま御指摘のございました地域区分につきましても、昭和二十七年の区分でございまして、特に大都市周辺等におきましては、非常な地価に変動が生じてきております。したがって、これはもう少し合理化をしたいということもまた重要な問題でございますが、前回の勧告の際に問題になりましたように、地域の指定をいろいろ取り上げるということもまた非常な問題でございますので、この点は周辺の関係はなるべく広域化したいという気持ちを持っております。それが事実に合うと思っておりますけれども、そういう関係もすべて含めまして現在データを待って慎重に検討するということでございます。
○大出委員 大体そう大きく違わない御答弁のように感ずるわけでありますが、例をあげて申し上げますと、これは一つしかあげませんけれども、私の地域で横浜市に戸塚区というのがございまして、瀬谷地域というのがその中にある。今度は瀬谷区ということになりましたが、ここなんかも非常に都市現象の激しいところで、どんどん開けてしまう。この瀬谷地域は三にしたわけですね、戸塚区という区ですから。まあ、それこそ夜が明けて行ってみると、何軒かうちが建っているというところですね。東京版の新聞をなぜ売らぬかという質問がぼくに来るような地域なんですね。いきなり電車に乗って東京に行っちゃって、一切の活動を東京でやっておる、うちでは帰って寝るだけだ、だから、横浜版の新聞には関係がない、横浜だけれども東京版の新聞を売るようにしてくれという話が出てくる地域ですよ。そこが三になった。ところが、その隣に大和、その隣に座間があって、御存じの相模原という大都市が開けてしまって、地つきの人は八万人足らずしかいません。残りの十四、五万の人は全部新しく入ってきた人たちです。大工業都市に開けてしまった。日電なんかの大きな会社も入ってくる。この戸塚区に隣接する大和、相模原、座間という三市は、これは今日までゼロなんですね。こんなふざけた話があっていいことじゃない。瀬谷地域よりもよほど物価も高ければ、生計費もよけい要れば、地場賃金も高い、こういうことですけれども、こういうところについては、やっぱり捨てておけない。理屈を言われたら防ぎようがない。だから、こういうところは、これは例ですけれども、やはり理屈の上で上げていただくというかっこうにせざるを得ないと思うのですね、防ぎ切れないですから。ただ、くどいようですけれども、実は昔私、官公労をやっておるときに、尾崎さんが給与三課長をおやりになって、ずいぶん地域給で私が御迷惑をかけました。あのようなことになったのじゃ、全国至るところ地域給騒動になったのじゃ、逆の意味でよくないわけですね。たいへんな金を使って皆さんが年百年じゅう陳情に来る、人事院がろくな仕事もできないということじゃまずい。だから、私はそういう意味では、既得権化した現実もあり、そこをいじるということになると、それこそハチの巣をつついたようなことになると思う。だから、この際は、前回もそうでございましたが、下げるところはつくらぬで、大筋は押えて、おっしゃるように、多少広域化するということは都市現象の変化でやむを得ないということで線を置いていただいて、さらにこれから検討期間を置いていただいて、全体を言うならば、公務員給与全体を抜本的に考えて、いまの調整手当というものも給与の一部という意味では既得権になっているのですから、そこから全体的にどうするかということを、勧告寸前じゃなくて、できるだけ早い機会に、検討の余地もある機会に、調整手当というものだけを取り上げて、地域の問題も含めてどうするかということをあらためてひとつやっていただく。そうでないと、集計がぼつぼつ終わってしまうといういまの時点で、いまさらいじられたんじゃ、減るところができるという騒ぎじゃどうにもなりませんから、そういう意味で、そういうところはぜひひとつ息の長い目で見ていただいてお進めいただきたい、こう思うのです。くどいようでございますが、総裁、いかがでございますか。
○佐藤説明員 これも地域的な格差を論拠にしております関係上、去年もその辺の調査をいたしましたし、ことしもさらに違った角度から詳しい調査をしておるわけでございます。これがまだ出ておりませんけれども、そのデータを見た上で最終的に判断すべきことではありますけれども、これはいまのお話にもちょっと出ましたように、神経質に潔癖にやっておったんじゃ切りのない仕事だということは承知の上でございますので、そこで、やはり大きな目から見て、非常に不合理があるという場合にこれを調整する。しかも、いまの地域のお話で、たとえば格下げというようなことはなるべく避けるのが常識じゃないかということも頭に持っておるわけでございます。そういう心がまえで、データの出てまいりますのを待ちかまえておる。 それにしても、地域格差の解消ということは、政府が多年力を入れてやっていらっしゃることなのでございまして、ほんとうは、こういう手当が出ること自身が望ましくないことでございますので、幸い国務大臣もいらっしゃいますので、政府におかれても、地域格差の解消に抜本的に今後力を注いでいただいて、われわれのほうはそれに従っていくというふうにありたい。これは個人的な感想でございますけれども、つけ加えておきます。
○大出委員 これは人事院の一つの職務権限がございますから、総務長官にいま風が吹いていきましたが、きのうも定員外職員の話が出たら、総裁みごとなことをおっしゃられると思ったが、ポイントを切りかえてくれ、本来定員外職員がいることがおかしい、各省にものを言ってくれというお話がありましたが、確かに地域格差の解消という点は総裁のほうの分野ではない。これは確かにそういう点で、政治的に配慮すべき問題が将来残っている。だからこそ、この際既得権化しておるものをいじって、格下げなんということでハチの巣をつついたようなことにしてほしくない、こう思っているのですが、これは地域手当なり暫定手当なりあるいは調査手当なんかが持っている一つの側面ですから、ぜひひとつそこのところは慎重に、いまお話しのような御配慮をいただきたい、こう思います。そう違った考え方でないようでございますから、これ以上のことは申し上げません。 そこでもう一つの問題は、調整手当と住宅手当の関係なんですけれども、よもや調整手当プラス加算額なんということで、その辺に含まれているんだなんということをおっしゃられぬだろうと思うのですが、技術的にはどうですか、尾崎さん。
○尾崎説明員 住宅手当につきましては、現在いろいろ調べておりますし、現実のいままでのいろいろなデータを見ましても、一つは、やはり公務員住宅といいますか、公舎に入っている人と入っていない人とのバランスの問題という問題が一般的にあるようでございます。 それからもう一つは、やはり現実に住宅費というものが地域格差が非常にある。特に東京周辺が非常に高いといったような面がございまして、職員が難渋しておるという面がございます。そういった面がございますので、そういう地域的な面に限りますれば、この関係はやはり調整手当の問題といわば二重写しの問題ではあるわけでございますけれども、その辺が現在の段階、たとえば調整手当の中にはそういう意味では入っておるということになるわけでございます。そういう問題をさらに取り上げるかどうかという点は、今後の問題点であることは確かでございます。
○大出委員 これはいずれにしてもむずかしいところですけれども、ただ私、くどいようですけれども、調整手当との関係がなくはない、私もそれは認めます。認めますけれども、本来性格の違うもの、これもまた事実だと思うのですね。だから、そういう点をひとつお考えいただいて、調整手当のほうに何がしか乗っけて、この際むずかしいところだからというのでおしまいにするという形はとっていただきたくないのです。やはり住宅手当は、長年の要求でもあって、要望でもあるわけですから、そういうふうにとらえていただきたい。この点は、いまここでこれ以上詰めることは無理があるような気がするのですけれども、皆さんのほうでいろいろ頭を悩ましておる事実を知っておるだけに、いま申し上げた点は皆さんも知っておると思いますので、ぜひそういう点をおくみとりいただいて御検討いただきたい。総裁、いまの点はからましていただきたくないのですが、そこのところを何かおっしゃる気はありませんか。なければいいですが、あれば言ってください、みんなが非常に心配しておりますから。
○佐藤説明員 これもまた傾聴しておったのでありますが、アカデミックに考えますと、御承知のように、住宅手当と地域手当とは関連を持っておりますので、私どもの地域差の調査の面でも、そこの一環として調べたこともあるわけであります。その点はまことにポイントであるということを感じております。しかし、御要望は御要望として伺っておきます。
○大出委員 わかりました。 そこで、事務的な点を申し上げておきたいのですが、期末手当と勤勉手当、こうあるわけですが、どんなんですか、期末、勤勉というのはいつまでも分けておかなければいかぬのですか。
○佐藤説明員 一般論として勤勉度に応じた給与上の措置が必要だということは、私ども痛感しておりまして、たとえば特別昇給のワクの問題などもその一環で、一部からは非常に評判は悪うございましたけれども、これは一つの行き方としては、そういう点が給与制度の中になければならぬというふうに確信しております。そういう意味で、勤勉手当につきましても、民間でも当然おやりになっておることでございますので、公務員だけがそれをはずすというたてまえのものではない。これをさらに強めようというところまでは考えておりませんけれども、やはり勤勉度を反映するような制度というものが一つの骨組みとしてなければならぬ。さらに輪をかけて何かそれにふさわしいいい制度があれば、今度の勧告にぜひ盛り込んで、よく働いた人はそれだけの手当なり何なりの報償がある。これはまたお気づきがございましたらお教えをいただきたいと思っております。
○大出委員 やぶをつついてヘビを出したってしょうがないので、いいかげんにします。時間があるときにします。いま公労協だって勤勉手当はないのですから、なくしたっておかしくない。ただ、そこに政策がからむわけですから、ストライキをやったからというような考え方ですから、うまくいかないのですが、そこまで突っ込んでものを言う気はきょうはないから、人事院のほうへできればげたを預けたいほうですから、あまりそこを突っ込む考えはありません。ありませんが、ただ、どうもみみっちいという感じがするのでここに出したわけです。 そこで、期末手当そのものなんですけれども、去年の数字、ことしの数字、調査諸表というものは、皆さん私どもにはお見せいただけないから、それをつかまえて討議の材料にならないわけですから、いたしかたなく別な調べ方をせざるを得ないが、だいぶ上がっておるのですけれども、どうですか民間の動向は、何も七千調べた結果を見なくたっておわかりでしょう。——時間がかかって何ですから私のほうから言いましょう。きのう参議院でも鶴園氏がちょっと出しておりましたが、正確に見ましたらこういうことになるのです。三十人以上ですけれども、四十四年が夏期の平均が一・三五月分、四十三年が夏期の平均で一・二八月分、一・三五から一・二八を差し引きますから〇・〇七というのが伸びです。それから冬期の平均が四十四年が一・七〇月分、四十三年が一・六一月分、したがいまして、一・七〇から一・六一を引きますから〇・〇九月分、これが冬期の伸び率です。したがって、夏の〇・〇七プラス冬の〇・〇九、両方の差を足しますと、〇・一六、これが四十三年、四十四年の夏期、冬期の差です。したがって、〇・一六、これだけ伸びたということになります。そこで昨年の勧告からいいますと、正確なことを言わなければいかぬようですから正確に申し上げますが、人事院の出しておられます人事院月報にございますが、昨年は年間の平均四・五八月分。ですから、これでいきますと去年の伸びは〇・一八になるのです。そこを人事院は〇・一だけお認めになって、〇・〇八は切ってしまった。だから昨年切られた〇・〇八は残っている。みみっちいことを言って恐縮ですけれども、そうすると、〇・〇八切られた分と〇・二八足しますと、〇・二四という数字になる。そうすると、〇・〇四を切り上げて〇・三にしろとは言いにくいから、きのう鶴園さんは〇・三出せと言ったけれども、言いにくいから〇・〇四でがまんするとしても、〇・二四というのが正確な数字だと私は思う。そうすると、昨年は〇・一だったけれども、ことしは〇・二は出していただいてなおかつ〇・〇四切られて残る、こういう数字になる。そこで、ついでに申し上げてしまいますけれども、さて期末手当というのが、三月が〇・五、六月が〇・九、うまくできている。〇・九という数字を人事院はつくっておられるから、〇・一足すと一・〇になる。十二月は二・〇、こういうことですから、〇・一くっつけたっておかしくない。この〇・二を六月なり十二月なりに〇・一、〇・一に分けていただくなり、そこらは人事院の御配慮でしょうけれども、そのくらいお考えいただいて、ことしはひとつ期末手当というのはぴたっとそういうふうにしていただきたいと思います。これは何も七千社調べてみてとかちょうちんのと言わなくたっていいんじゃないかと思うのでありますけれども、まだ言いますか。
○佐藤説明員 民間調査の結果に基づきまして措置をいたしますけれども、いまのお話でだいぶ明るい見通しが出ました。楽しみにしております。
○大出委員 総裁は最近なかなか答弁がうまくなってしまいまして困るけれども、たいへん明るい見通しだと総裁みずからおっしゃる。大地を打つつちははずれても総裁の見通しは間違わぬという総裁ですから、その総裁が明るい見通しだとおっしゃるのですから、まず〇・二になるだろう、こう思います。 そこで問題は、総裁と少し論争しなければならぬところなんですが、高齢者の問題なんです。敬老精神で云々なんてことを総裁ぬけぬけとおっしゃるけれども、総裁だって何も若いわけじゃない。そこで、高齢者のやつは今度の勧告にどうしてもお入れになる、こういうわけでございますね。いかがでございますか。まず入れるのか、入れないのか、承りたい。
○佐藤説明員 それは昨年の勧告と同時に提出いたしました報告の中で触れられた項目でもございますし、だんだん研究のほうも積んでまいりまして、今度は堂々と勧告の表でぜひお願いをしたいという気持ちで、なお精密なる検討を続けておる段階でございます。
○大出委員 研究も積んでまいりましたといったって、どうもあまり積んだように見えないのですけれども、そうなると、これはどうしてもひとつ申し上げておかなければいかぬのですけれども、人口動態の面を見ましても、高齢者人口に対するものの考え方というのは一つなければならぬと思うのです。これは定年制の論争のときに、私自治省の皆さん相手にまる二日にわたって質問席にすわっておったのですけれども、そこで承りたいのですが、人事院は定年制というものについてまずどういうふうにお考えになりますか。かつて閣議でもいろいろ御相談があったわけですね。国家公務員の定年制、当時は各省で肩たたきでやめてくれという年齢がみんな違った。ばらばらです。おまけに、国家公務員である学校の先生、女の先生なんかは五十歳くらいになるとやめるという慣行になっておった。だから、それを五十六歳が定年だといったら、あと六年あるわというのでまだつとめるだろうという意見もあった。だから、国家公務員の定年制は、まず各省の肩たたき年齢、退職勧告年齢を一致きせる努力をしなければなかなか実現できないという意見もあった。結果的に人事院はどうするのだ、人事院規則でやるのか、それとも法改正が必要なのかということも含めて、人事院さんどうするのかということでしたね。国家公務員はそういうわけでおそくなって、地方公務員だけ先に定年制法案が飛び出したといういきさつが実はある。これは、もちろん二十五年の地方公務員法ができたときのいきさつもありまして、地方公務員の場合は多少経過に違いがありますが、そこで私は、やっぱり高齢者問題を取り扱おうと人事院がお考えなら、この際懸案になっておった国家公務員の定年制という問題は一体どういうふうにお考えになるか、人事院の所管でございますから承りたいわけでございます。
○佐藤説明員 いま話題になっております高齢者の昇給問題とは、これは完全に別の問題であるというふうにわれわれは考えておりますから、まずこれを最初に申し上げておきます。 それから、しからば国家公務員についての定年制についてどういう考え方をとるか、これはいまおことばにも出ましたように、たびたびいろんな機会に申し上げたと思いますけれども、いわゆる勧奨退職というようなことも行なわれております。かたがた国家公務員の場合については、そう切迫した事態にはまだなっておらない。しかし、定年制の問題は公務員制度全般からいいますと非常に基本的な大問題でございますから、私どもとしては、外国の制度あるいは民間のあり方などについても、勉強は怠りなく続けておりますけれども、まだこの際断行しますと申し上げるところまで情勢は整ってはおらぬという気持ちでおります。したがいまして、いまの問題は、この定年制の問題に全然関係のある問題ではございませんということでございます。
○大出委員 昔は人事院は、定年制と関係あると言ってこられた。最近は尾崎さんも、つい最近でも定年制との関係をおっしゃっておられる。だがしかし、それではぐあいが悪いという点が人事院にはある、自治省というものもありますし。ですから、それは、総裁は純然たる給与の問題だときのうお答えになりましたが、それはそれでとりあえず承っておきます。 そこで、各国の、特に世上先進国といわれる国国の年齢構造の変化というのがまずある。人口動態ですよ。私ここに一つ資料を持っておりますが、労働省なんかの各国を調べた資料もあります。それも読んでおりますが、これを見ますと、日本という国は、年齢構造の面でどういうふうに一体人口動態が動いているか、欧州各国、アメリカ等と比較して一体どうなっておるかという点がまずある。御参考までにちょっと申しますと、これは年齢構造を調べる上でいつでも使われる方式ですけれども、まずゼロ歳から十四歳まで、それから十五歳から五十九歳まで、それから六十歳以上とこう普通分けています。十五歳から五十九歳というのは稼働年齢にある方々をさしている。そしてゼロ歳から十四歳まで、六十歳以上というのは被扶養年齢なんですね。ほんとうを言うと私は六十歳以上というところはもう少し上げなければいかぬと思っているのですけれども、しかし、現状は普通はこういう区分のしかたをする。そこで、日本の場合に、ゼロ歳から十四歳までの方を一九六〇年でとらえると三〇・〇。これは全部を一〇〇とした場合のパーセンテージです。三〇・〇。それが五年たった一九六五年では二五・二ということでゼロ歳から十四歳までが五%近く落ちてしまった。数が少なくなったということです。つまりゼロ歳から十四歳までの若年人口はどんどん減っているということです。子供さんが少なく生まれているということにもなります。これがさらに七〇年という段階になりますと、またずっと減っている。この間ちょっと電話で聞いたのですけれども、減っております、ただ数字は書いておりませんけれども。この数字でいきますと六〇年、六五年しか出ておりません。その先に一九四〇年というのが一つ日本の例があがっておりますが、パーセンテージが三六なんです。だから、一九四〇年の国民全体の中のゼロ歳から十四歳まで三六%が、それから二十年たった六〇年が三〇%、六%落ちた。それから五年たって、さらに四・八%落ちた。こういう落ち方ですね。実はゼロ歳から十四歳までが急速に落ちてきている。近年になって少なくなったということです。 そこで、まん中のほうはどうなっているかというと、一九四〇年で、十五歳から五十九歳までが五六・二%。それが二十年たった一九六〇年に五六・二が六一・二%にふえている。さらに六五年にはそれが六五・一、こうふえている。これがさらに五年たった七〇年にはまだ急速にふえている。 ところで、六十歳以上というところが、日本の場合に一九四〇年が七・七%しがなかった。それが六〇年になりますと、八・九%にふえている。それから五年たった六五年には九・七%にふえている。つまり、老齢人口がどんどんふえるという形になっている。ゼロ歳から十四歳までがどんどん急速に減るという形になっている。ところが、この姿は、つまりまん中がふえる、ゼロ歳から十四歳までが減る、そして徐々に六十歳以上の人口がふえてきているという姿は、おおむね二十年前の欧州の姿なんです。ここに数字がありますけれども、欧州はそこを卒業して、逆に今度は徐々にゼロ歳から十四歳までがふえてきている。 したがいまして、一例をあげますと、アメリカの場合には、一九四〇年が、ゼロ歳から十四歳までが二五%。ところが、二十年前に卒業しておりますから、一九六〇年には三一・一にふえている。そこで残るのは六十歳以上というところ、これが慢性的に、アメリカの場合でも一九四〇年には一〇・四%あった。それが六〇年になって一三・二という数字。徐々に六十歳以上がふえてきているという形で、二十年前にいま日本が行きつつある方向というものは通り過ぎて、落ちついた形に変わってきているということですね。だから、これは一例しかあげませんけれども、オランダだとか、イギリスだとか、フランスもそうなんです。カナダもそうなんですが、そういう傾向を持っているということは何を意味するかというと、二十年前に高齢者対策というものについて、欧州もアメリカも非常に真剣に取り組まざるを得なかった社会現象だったということです。その時代は、イギリスなんかでも揺籃から墓場までというようなことで、老齢者対策を含む年金制度その他がどんどん発達した時代です。その意味では、日本の高齢者対策というものは非常におくれているということになる。二十年からおくれているということになる。だから、いまの日本の高齢者がやめた場合の諸般の制度というものは、欧州各国、アメリカ等に比べて非常にまずいということになる。この現実をまずとらえなければ、高齢者に対して手をつけるということについては私は異論があるのです、理論的に。 だから、自治省なんかでも、あるいは行政監理委員会なんかでも言っているように、定年制ということをもしあえてやろうとするなら、当面六十であろう、そして、それは将来もっと上に上げるべき筋合いであろう、しかし、まずその前に、老齢の方々が定年でやめた場合の環境というものをこの際まず整備をする必要がある、改善をする必要がある、こう言っている。公務員の場合も、恩給審議会の答申は制度化しろということになっている。物価あるいは公務員給与、国民の生活の水準、恩給法二条ノ二の調整規定というものをひっくり返して答申が出ましたが、それを、三本立ての仮定俸給表を一本立てにして、その上で制度化しろということを明確にされておる。私は、恩給審議会の会長さんにお見えいただいて、制度化しろということはどういう意味だ、政府が諮問したものだから法律化するというのはあたりまえじゃないか、そう言われている。にもかかわらず、日本ではこれすらやられていない。そこで、物価を中心にするのか、現職公務員の給与を中心にするのかということさえきまっていない。附帯決議が大蔵委員会から始まって至るところについている。アメリカには退職公務員年金法という法律がある。フランスには、文武官の年金の改革に関する法律、一九四六年法というものがある。フランスの場合には公務員法がぴしゃっと表に出て、人事院式にやっておりませんけれども、公務員法が改正されれば、やめた方々の仮定俸給表を改正しなければなりません。アメリカの場合は、指定された数字の三%が上がれば、指数をかけて変えなければならないことになっている。にもかかわらず、日本の場合にはまだ制度化されておらない、こういうわけでしょう。だから老齢者対策らしきことを官民の比較の面だけをとらえておやりになるということは、私はそう簡単なことではないと思っている。 あなたは勉強もされたとおっしゃるから聞きたいけれども、やはり政府が政策的に高齢者に対して一体どうあるべきかということをまず詰めてみなければ一だからこそ、地方公務員さえ定年制を今度ぽんと出したところで簡単に通らぬというのはそこに理由がある。与野党のぶつかり合いだけでつぶれたのじゃないのです。一般的に高齢者に対する若い人の感情があるけれども、それにもかかわらずやっぱり反対だという空気になるのはそこにあるのです。自分たちも年をとった場合に、やめたらどうなんだという不安が若い人たちにある。だから、ろくに仕事をしない年寄りがいると文句が出るにもかかわらず、それでも自治省が出した定年制法案には反対だということで組織がまとまったのはそこにある。そこのところを総裁に相当お考えいただかぬと、そう簡単に純然たる政策だけで割り切られたんでは困るという気が私はしますが、そこらのところはいかがですか。
○佐藤説明員 大所高所からの御議論はまさにそのとおりだと思います。ことに定年制の問題となりますと、その辺に結びついて話がだいぶ深刻になる性質のものだということもわかります。私どもの御提案しようとしております高齢者の給与は、これは御承知のとおり、着想といいますか発想自体が非常に卑近な発想から生じておるわけであります。言いかえれば高齢者に対する分と働き盛りの若い人たちに対する分との配分から見てどうだろうか。これは相当の幅はあってのことでありましょうけれども、民間その他の扱いに比べて公務員の場合は高齢者に対して手厚過ぎるんじゃないか、卑近なことばでいえばそういうことになるわけであります。 かねて申し上げたと思いますけれども、官民の年齢階層別で比較をいたしました去年の結果でございますけれども、三十歳未満の人をつかまえてみますと、公務員を一〇〇といたしました場合に、民間の給与は一一四・一、民間のほうが一四・一高いわけです。それで、典型的なところだけ申し上げますが、六十歳以上についてこれをとらえますと、公務員一〇〇に対し民間は八三・五ということになっております。そして、これは去年の数字でございますが、民間における高齢者に対する昇給の問題をわれわれ調べたのであります。もちろん定年制にひっかかって、そして再雇用されたとか勤務延長されたという人は公務員以外にはおりませんから、そういう人たちは比較の外にしての話ですが、調べてみました場合に、昇給額が減るのは民間において五〇・三%昇給なしというのが三一・一%、これに対して昇給額は変わらないというのが一八・六%にとどまっておるということはおおうべからざる現実としてあるわけであります。そういうことを踏まえてみました場合に、一二・五をこすとかこさぬとかというきわどい話が出ております今日において、これがそういう意味の官民比較の上において相当マイナスをかせいでくれているという面が一つありますのと、それから公務員部内における配分の問題として、若い人たち、ほんとうに働き盛りの人たちに行くべき分を高齢の方々のためにただ年功があるからというだけのことで——能力の問題は別なんで、能力があれば昇格でも何でもできるわけですから、能力からはずれた年功というだけのことで若い人たちが犠牲になって貢献しなければならぬものだろうかというきわめて素朴な——しかし、これは大きな深刻な問題だろうと私は思います。そういうところから発想は生じているわけであります。 しかし、片やたびたび各方面からいろいろ御批判があります。あまりむごいことをするなという意味の御批判があります。したがいまして、私どもも筋はそういう筋だと思いますけれども、この間も申しましたけれども、あえて冷酷むざんな形をとってまでしなければならぬものかどうかという点においては常に反省しながらやっているわけでございます。したがいまして、きわめて慎重な態度で今日まできておるわけですけれども、これは何かの形で早目にある程度調整はしておきませんと、将来またいろんな問題の種になりはせぬか、それだけが心配です。したがって、わけのわからぬ人間だ、佐藤というやつは血も涙もないやつだとおっしゃってもしかたがない。甘んじてそれは受けますということまで申し上げているわけです。
○大出委員 この辺が総裁が勉強もいたしましたので、御研究も積んだからという意味だと思うんですがね。ところが人事院の調査というのは、ほんとうのところ私見せてもらったわけじゃないから推測で申しわけないのですけれども、これは一つの統計ですからね、そうでしょう。だから統計的に平均してものをながめると、こうなったというのが出てくるんですね。ここの因果関係というのはなかなか説明できにくい面があるんですね、前から私質問してきていますが。そういう調査のしかたの上でいま総裁の言うような結論が出るとすると、非常に危険だという気が私はする。だからこんなことを申し上げる。 そこで、いまのお話にありますように、民間は、昇給額が減っているのが五〇・三%とか、ないのが三一・一%だとか、変わらないのが一八・六%だとおっしゃるけれども、これはわけがある。因果関係があるんですよ。千人以上の民間企業では九九%は五十五歳定年制なんですよ。明確な統計数字がある、そうでしょう。それがなぜ五十五歳をこえている人がつとめているかというところに問題がある。なぜ一体人事院が統計をおとりになったらこういう数字が出るかという、ここのところを考えてくれないと、こういう数字が出ましたと総裁が言っても納得するわけにはいかない問題がここにある。 ここに一つの資料がありますが、利はあえて定年制とからませようとしているんじゃないですよ。結果的にからんでしまうのです。というのは、欧州、アメリカ等をながめてみますと、さっき申し上げた人口動態ですから、労働者不足、人不足です。高齢者家族というのがどんどんふえている。だから、欧州をながめてみると、強制退職という形の定年制というものは非常に少ない。だから、それをあえて強制退職の定年制をつくろうとすることは、国際的に見れば歴史に逆行するのですよ。高齢者人口層がどんどんふえている。元気に働く人がおるのです。だから、ここに数字がありますが、これを見ると、定年制というのは欧州にもたくさんあります。ノルウェーの定年制というのは七十歳、スウェーデンの定年制は六十七歳、アメリカの定年制は大半が六十五歳、イギリスの定年制は六十五歳、女子が六十歳、明確に女子六十。したがって、ほとんどの国が六十歳以上が定年ですね。そして減額年金支給なんということをアメリカはやっていますから、六十二歳に引き下げてくれないかという組合があります。これはつないでいるのです。定年制と、そこでやめて、もらう退職年金という問題とつなげている。そこでこういう現象も出てきているわけであります。 そこで、強制的定年制、つまり退職制度というものはどのくらいあるかといいますと、アメリカでは全労働者の一二%なんですね。私はアメリカの鉄道の組合へ行って聞いてみたのです。ところが、実際そうなっているけれども、やめていないですよ。若い人がいない、アメリカの鉄道は斜陽産業だから。つまりアメリカ軍の山型のやつが七つくらいくっついたのばかり。あなたは幾つだと言ったら、六十七だと言う。君みたいな若いのが日本ではよく労働組合の幹部をやっているんだなという話。以下がいないのだからみんなそういう年齢、ここにはそういう数字が出ている。形式的にはそういうふうにきまっているから、それを入れてもなおかつアメリカの場合に強制退職というのは全労働者の一二%しかないですよ。イギリスでも全職員の一七%しかない。イギリス全労働者ということで平均をすると、強制退職でやめさせられているのは一〇%しかない。ほかの国のものもありますが、時間がありませんから省略しますけれども、つまり強制退職という形の定年制をとるというのは非常に少ないということになる。なぜならば人口動態がそうなってきているということが非常に大きな原因ですね。二十年おくれているとさつきデータをあげて申し上げましたが、ようやく日本の一般企業も高齢者対策というものを真剣に考えざるを得なくなっているのですよ。だから、さっき総裁が言うように、これは昨日参議院でお答えになった数字ですから聞きましたが、つまり三十歳未満の方は、公務員を一〇〇とすれば民間が一一四・一である。六十歳以上のところが官が一〇〇とすれば民間は八三・五である。昇給額が減っているのは五〇・三、昇給しないのが三一・一、変わらないのが一八・六、こうおっしゃる。なぜ一体五十五歳定年制が千人以上の企業で九九%しかれているのにこういう数字が出るかということ、したがってここに問題があるのですね。私は、強制退職という形の定年制をおとりになることは、政府の立場としてとるところではなかろうと思っているのです。そうすると、そのほかに何があるか。民間がやっているのを見ると、民間は五十五歳定年制があるけれども、そこでやめさせるわけにいかないという現実、そこにいまおっしゃっているような問題が出てくるわけですね。だからどうしてもこれは定年制とからむ。民間は五十五歳定年制なんです。しかしやめさせないのですから、そこでからまざるを得ない。幾ら総裁が純然たる給与だとおっしゃったって、からまざるを得ない。日本の国家公務員の場合に、まだ定年制を申し上げるという時期でないとおっしゃる。そう簡単にできないですよ。ましてどこも公務員の希望者が減る一方だということになればなおのこと。そうなると強制退職ということをおやめになって、給与という面からとらえて何らかの措置をせざるを得ないということになる。ただ、それが一律に十ぱ一からげに給与の面から押えたのじゃ困るという面がある。もう一つここをとらえていただかぬと非常に大きな問題が出てくる。 そこでもう少し具体的にこの点は聞きたい。ここに人事院がお出しになった「国家公務員給与等実態調査報告書」がある。これは四十四年一月十五日調査、人事院給与局、これです。これを読みますと、二つ例をあげますけれども、五六ページ第三表の俸給表別、等級別平均年齢、私は実は人事院に、各等各号の五十五歳以上の年齢に基づく職員分布の資料をくれと言ったら、いささかどうもお答えできにくいという御回答なんでとやかくは申しませんが、これだけじゃわからぬから申し上げる。これを見ますと、たとえば大学卒、特に中学、高校卒というところを見ますと、中学卒で二等級にいくのには平均年齢で五五・九というのですから、五十六歳以上の方はたくさんいるに違いない、平均が五五・九、五十六近いのですから。中学卒で官庁に入って、そして二等級までやっと上がっていった。苦心惨たんして、たくさんの差がありて選考から漏れていくのに、そして平均年齢が二等級にたどりつくのに五五・九歳、まさに五十六歳ですよ。そうすると、これ以上の方がたくさんいるに違いない。この人は隔年昇給なりストップになる、これを見ますとこういう筋書きになるでしょう。そしてたまたま中学卒で一等級にいった方の平均年齢は五七・五歳です。そうすると五十六歳をこしちゃっている。そして高校卒のほうを見ますと、高校卒で一等級になった方があるのですが、五十八歳です。二等級で平均年齢が五五・八、こういう数字になっているのですね。これは一等級、二等級をとりましたが、そのほかでもそうでしょう。四等級だって、高卒でいきますと平均五〇・六歳。ですからもっと高い人はたくさんいる。三等級五三・六歳。だから、四等級以上に高卒、中卒でいくということはたいへんなことなんですが、その方々が全部ばっさりストップだ、やれ隔年昇給だということになるのです、現実には。 そこでもう一つの数字からいきますと、途中採用者の行(二)なんという人は非常に気の毒なんですね。これはこの資料が不備なんで、俸給表別、性別、云々とありますが、これは五八ページでございますけれども、どれくらいの人員がいるかといいますと、五十六歳から六十歳までの国家公務員の方が二万一千十三人、六十歳以上の方が一万五千七百三十七人いる。これだけの数がいる。さて、この二つを突き合わしてみますと矛盾も出てくる。どういう矛盾が出てくるかといいますと、同じ等級、同じ号俸で、片や五十七歳である、片や五十三歳である、こういう人が出てくる。これはたくさんいるのです。そうなると、これは今度は指定職もおやりになるというのですから、指定職まで考えてみてもいいですけれども、民間はそのクラスは年齢制限がないですから、そこをはずして考えてものを申しますと、その他の等級号俸で五十七歳と五十三歳がある。そうすると五十七歳というのは、人事院のいまの方針でいけば、いやおうなくストップ、形の上では。それは冷酷むざんにしないというので、法律は五十六と書くけれども中身は五十八歳でいいと言うかもしれないけれども、出す線は五十六歳。その線を引いておる。そうすると、五十七歳の方は隔年昇給なり何なりになるけれども、じゃ五十三の方は、これはどうなるかといえば、あと五十三から五十四、五十五、五十六とちゃんと昇給していく。これはそうでしょう。じゃなぜ一体、同じところへいくのに五十七と五十三の年齢差があるか。本人が必ずしも悪いわけじゃない。なぜかというと、各官庁で、人事院だって御存じのとおり、同じ局長になるのに、通産省みたいにとんとんといっちゃうのがある。たいへん若い局長ができちゃう。ところがそうでない、はなやかな官庁でないところというのはなかなか上がっていかないのです。だから官庁別にながめてみて、同じ局長さんがりっぱな方がおってすわっておられても、年齢はこんなに開いておる。そうでしょう。そこらが、これはいまの方式でいけばみそもくそも一緒です。そして高くなるから押えるというのだけれども、そうじゃない。五十三の方はあと四つ高くなる。これは一体どういうことになるのかということになる。そこらのところまできめこまかくお考えをいただかぬと、それにおのおの納得し得る回答を皆さんのほうでお与えにならぬと、そう簡単にはいかない。かつこれは、そういう意味で言うならば定年制にからまざるを得なくなってくる、あとから資料を申し上げますが。そこらのところをまず皆さんのほうはどうお考えで五十六歳というようなことをおっしゃるか、承りたいのです。
○尾崎説明員 高齢者の問題につきましては、昨年の報告で報告申し上げましたように、五十六歳以上につきましては官民の給与が逆転しているという点につきまして、やはり五十六歳以上から問題があるというところに一つの問題点が出てきているわけでございます。いまお話しのように五十六歳以上の方々がどういう給与状態にあるかという点につきましては、いろいろ検討しておるわけでございますけれども、たとえば民間を定年でやめて公務員に入るといったようなケースもいろいろあるわけでございますから、そういう方々の中途採用の場合には、等級号俸がどの辺になるかというような関係が当然あるわけでございます。ですからいま、従前から公務員として採用されておった方とそういう方との給与の関係というのが、やはり若干の格差が出ているということは、これはもうやむを得ないことだと思いますが、そういった関係によりましていまお話しになりましたようなことが出ておるということだろうと思います。私どもとしましては、そういう関係をデータとしてよく検討をしておるわけでございますけれども、やはり趣旨としましては、何ぶんにも先ほど最初に御指摘ございましたように、二十七、八歳から三十歳前後のところが、官民の比較といたしまして民間に比べてかなり低いという点がございまして、一方において高いところもあるわけでございますから、こういう点を、やはり両者の配分関係ということをよくにらみ合わせまして、他面昇給につきましては、そういう若い人々の昇給のあり方、それから高齢者あるいは扶養家族がだんだん少なくなっている方々の昇給のあり方というものも、やはり考え合わせまして、その問題は対策を考えたいというふうに現在検討しているところでございます。
○大出委員 これは総裁がおっしゃるようにそう簡単なものじゃないのですよ。もう一つ例をあげましょう。これはあとから結論を——時間の関係でほかの皆さんに悪いから急いで言います。かけ足で申し上げて恐縮なんですがごかんべん願います。 もう一つ、人事院の「民間給与の実態」というのがあるのです。これでわからぬから私は資料をくれと申し上げている。これを見ますと、いいですか、総裁はいろいろ勉強されている云々とおっしゃるけれども、これを見ると、四十一年のがここにありますが、四十一年と比べて、以来今日まで人事院の調査は、一貫して五十二歳から五十六歳までというランクをおとりになって、五十六歳以上もおとりになって、皆さんはここに表にしている。そうでしょう。これを見ると、一貫して五十二歳から五十六歳までの給与よりも五十六歳以上の給与のほうがはるかに高くなっている職種どいうのがこの中にたくさんある。そうでしょう。一貫してですよ。それから四十一年は五十二歳から五十六歳より、五十六歳以上が高かったけれども、今回の調査ではどういうわけか低くなっているところもある。四十一年は、五十二歳から五十六歳、そして五十六歳以上とこう分けた場合に、五十六歳以上のほうがはるかに高かったけれども、今回の調査では逆に五十六歳以上が下がっているところもある。そのよって来たる因果関係はどうなっているかということは、中身を見ると一つも説明されてない。 例を申し上げますが、大型船の甲板手、操機手なんというのは、五十二歳から五十六歳までは七万九千四百九十七円、四十八歳から五十二歳までは七万二千四十九円ですから、年齢的に高いところは非常に高く出ている。これは決して落ちてない。そうかと思いますと、小型船舶の船長、機関長なんというのも、五十二歳から五十六歳は九万五千四百四十五円、五十六歳以上の方は十万六千二百六円、これも五十六歳以上が一貫して高い。それから土木作業監督なんというのも、十万七千六百二十三円というのが五十二歳から五十六歳まで。五十六歳以上は、何と十三万八千六百七十一円になっている。これはまたはるかに高い。電工職・組長なんというのがございますが、これも五十二歳から五十六歳までは九万九千六百八十七円ですけれども、五十六歳以上は十一万八千八百三十円までいっている。研究所長なんというのも、五十二歳から五十六歳までは十九万九千三百六十九円で、五十六歳以上は二十万二千百八円。お医者さんのほうの医科長さんなんというのは、五十二歳から五十六歳までは十六万九千百九十二円、五十六歳以上は十八万六百四十円。特に栄養士さんなんというのは極端に違う。五十二歳から五十六歳までは六万八千五十二円、五十六歳以上が八万二千七百八十八円ですよ。もちろんこれはデータにも出ておりますが、看護婦長さんがそうでありまして、五十二歳から五十六歳までは七万八千三百四円、五十六歳以上が八万五千四百四十三円。大学の学長さんなんかもそうです。五十六歳以上は極端に高い。大学の教授もそうであります。五十二歳から五十六歳まで十三万六千十九円、五十六歳以上の大学の教授さんは十四万二千三百四十六円。高等学校の校長さんもそうです。五十二歳から五十六歳までは十万二千四百七十二円、ところが五十六歳以上は十三万七千七百五円。事務課長代理なんというところもそうですよ。これも高い。それから和文タイピスト、こんな方も高い。五十二歳から五十六歳まで三万四千六百円、五十六歳以上は三万六千六百四十三円。研究所の研究員というのも、五十二歳から五十六歳までは四万九千百十円、五十六歳以上は六万六千二百五十円。かと思うと、これは総婦長さんなんかも高い。工場長なんというところを見ましても、五十二歳から五十六歳までは十一万七千六百七十一円、五十六歳以上は二十二万五千二百四十円、こういう数字でしょう。技術系の主任さんなんかもそうです。そういうふうに見てまいりますと、これはたくさんありますからあまり読んでもしようがありませんが、事務主任さんなんというランクでも、五十二歳から五十六歳は六万二千八百八十七円、五十六歳以上は七万六千二百三十六円、栄養士なんかの例にあらわれておりますように、これはやはりそう十ぱ一からげに、総裁の言うように、調べてみたら、これこれ官民の比較の面で高いから、五十六歳以上、六十歳なんというのは押えなければいかぬ、一がいにそう言ったって、いまの栄養士の一例をあげたってそのとおりで、高くせざるを得ないのだ。そうなると、何もかも公務員だからというのでそういう押え方をして、一体事が済むかどうかという問題。官民比較、官民比較といったって、この因果関係というのはここに何の説明もない。だから私は事こまかい資料をいただきたいと申し上げた。つまり人事院の方式というのはそこに欠陥があるのですよ。一つの統計をおとりになって、こういう結果が出ましたということだけなんだから、そうなると、じゃ一体その因果関係というのはどうなっているんですかとなると、われわれはそれはわかりませんということになる。ほんとうのところはまあこんなところでしょうということになる。つまりここで言えることは、何もかも十ぱ一からげに五十六歳以上だからということにはならぬということが一つと、それから、なぜその他のところ——五十六歳以上のところが落ちている。五十五歳定年がありながら、なぜここが落ちているか。そこには確かに再雇用なんかは抜いたのでしょうが、定年制との関係で、おまえは定年を過ぎたのだがつとめているということで、何がしかの給与調整をするという形になっている。それは定年制とからんで、やめさせないかわりに給与調整をする、こういうことになっているのです。これが大多数なんです。落ちている、私の調べた限り。そうすると、総裁がいかにこれが純賃金なんだとおっしゃっても、実は民間の製造業に基づく千人以上の会社の九九%が五十五歳定年制。五十五歳をこえたというところについて、定年制で強制退職させないかわりに、何がしかそこで給与上で押えているということがあらわれているのだとすれば、定年制というものがからんでいる民間の政策を人事院が官民比較を通じて取り入れたことになる。そうすれば、これは定年制と無関係じゃないのです。幾ら無関係だといったって、民間が無関係でなくやっているものを人事院だけ無関係だといったってこれはだめだ。だから五十六歳以上に手をつけようとおっしゃれば定年制とからませざるを得ないのです。だからこれは尾崎さん、もしこれに手をおつけになるなら、やはり十ぱ一からげではないということが大切な一つの問題と、それからもう一つは、途中採用者をどうするかという問題点。もう時間がありませんから言っちまいますけれども、尾崎さんがよく言うことなんだけれども、私もここに数字をはじいて持っている。民間経歴一年で入ると年二%の差が出るのですね、通常でいうと。そうでしょう。そうすると十年の民間経歴で入った人は二〇%低くなる、頭でさらっと概略言うと。そうでしょう。それはしかたがないと、こうおっしゃつた。私はこれはたいへんな問題だと思うのですよ、それがそうならば。そういうことを言うならば、何で一体標準生計費なんというものを持ち出すのですか。途中採用者が民間経歴で十年ある方は二割低いから、初めから標準生計費なんというものはないにひとしい、関係ない、そうでしょう。それでは生活している家族や子供はどうするのですか。それは筋が通りませんよ。だから、そこにもし手をつけようというなら、途中採用者に初任給調整、在職調整なんというものを考えなければ、途中で入ってきたがゆえに低い、苦労してやっと五十六歳になったとたん、二等級なら二等級に行った、行ったらいきなり昇給ストップ、そんなばかな話はないでしょう。日本の年功序列賃金というのは、若いときは若いだけ搾取をされるんだから。私の持っている資料からいっても、藤田若雄さんの統計からいったってそうでしょう。統計数字上年功序列だから、若いときに同一労働をやっておって金は少ないんだから。そうでしょう。官庁だってそうですよ。だとすると、みそもくそも一緒にできない、栄養士なら栄養士で特殊なものがある、それをどうするかという問題が一つ。中途採用というものの問題をどうするかというのが一つある。同じ等級にいても年齢が違うという問題が出てくるのだから、そこらをどう考えるかという問題が一つ。それからもう一つは、先ほど来申し上げているとおり、定年制は関係がないと言ったって、民間は千人以上の製造業の九九%は五十五歳定年制なんだから、それをこえてつとめているんだからというので給与調整が出ている。どこの会社でもやっている。労働組合の団交でもそう。定年をこえるのだから少し押えてくれという。それでもつとめたいという。会社の側から大きな目で見ると、人が足りないのだからつとめてもらいたいという気持ちがある。そこに何がしの給与調整が出てこざるを得ない。そのかわり強制退職というのはたな上げにしているんですよ。だとすると、国家公務員に関していえば、国家公務員の強制退職という定年制というものをたな上げにして考えてくれなければ、五十六歳以上、六十歳以上というものを押えることは筋が通らぬ。なぜならば、官民比較でそういうものをあなた方表示したんだから。そうでしょう。それを総裁のように、賃金だけでもって関係ない。そんなことを言われたって、筋も通らなければ、納得しやしない。だから、私はここでとやかく言って大論争をしてみたってしようがないけれども、総裁があまり言うから、この際、少しものを言っておかぬとくせになるから言っておく。ほんとうにそこはまともに受けてくださいよ。そこは人事院は、昔は私の言ったことを考えたんだ。それを最近になって、片や自治省——だれかいたですね、自治省の方が。たいへん御無礼だけれども、定年制定年制といって騒いでいるからというので給与だといって逃げてもしようがない。やはり前向きで、右へならえで地方公務員に及ぶなら及んだっていいじゃないですか。その公務員が住んでいるところの民間の大会社というものはみんなそうやっているのだからいいじゃないですか、それならそれで。そういうふうに大胆にものを言っていただかぬと、あなたのほうは、地方公務員は所管じゃございませんという逃げ方はございましょう。ございましょうが、受け取る地方公務員は人事院に右へならえになるんだから、これはあなたが関係ないと言って済まないですよ。そこらのところを考えていただいて、五十六歳、六十歳とおっしゃるなら、おっしゃらなければ、これは論議にも筋にもならぬじゃないですか。しゃべり過ぎたが、いかがですか。
○佐藤説明員 結局いまお話を拝聴いたしますと、先ほど私の申し上げた、データをあげての基本的な数字を民間をたよりにして申し上げたのは、これは批判があると思いますが、それは間違っているぞとおっしゃっていただけば、さっぱりあきらめるか何かできるんですけれども、どうもそこまでの御論拠はないように思いまして、結局せんじ詰めますというと、実施にあたってはそういうあれを見てよほどきめこまかに、一律というようなかたい形でやらないようにという意味は、これはわれわれも心がけておりますとおりでございますし、また今後そういう点非常に慎重に、職種別もございましょうし、いろいろな関係も考慮してしなければならぬというふうに思います。 定年制との関係は、私どもとしては、何も定年制に関係ありますとか、これは定年制の代用でございますとか、あるいは一歩手前の布石でございますとか、そんなことは何も考えておりませんから、それを正直に申し上げただけで、そのほうの関係は政治家のほうでいろいろお考えになることだ、こう思います。
○大出委員 どうも、政治家のほうでというと、こっちがかぶった勘定になりました。しかし私が言っている理屈はおわかりになると思うんですよ、人事院総裁のお立場をお離れになって考えれば。だから尾崎さんがふと口に出したりする。国家公務員の定年制なんといわれたって、これをやっておけばそっちの定年制のほうは消えていくでしょうというようなこと。ただそれは公式に言えば政治の分野ということになるでしょう。だから自治省に入っていったら、人事院がそんなことを、どうも頭が痛い、なぜと言ったら、定年制法案を出しにくくなるのじゃないか。来年は参議院選挙があるから−山中さんおいでになるけれども、参議院選挙というなら、のんべんだらりと国会もやっておられまい。短期国会ならば定年制法案はどうせ出せない。人事院さまがおっしゃられるというと自治省の定年制法案はちょっと出しにくくなる、だから頭が痛い。人事院総裁は純然たる給与上の問題です、こうおっしゃっている。だから政治的にはそう見える、そういうことになればそれなりに話はまた別なのです。わからぬことはない。定年制の問題で、野田さんが自治大臣のときにそこにすわって、とめるところはとめると言ったんだけれども、そんなことを考えるのは困る。自治省におあきらめいただければまことにこの際好都合で、そういう見地から、政治的にそういう雰囲気をおつくりになればなお好都合で、地方公務員の皆さんも、ストライキと言ったけれども、ちっとはこの際考えるということになるわけですから、そこらのところを実は申し上げているので、総裁がたまたま政治的にお考えいただくことだとおっしゃるから、政治的にそれは受け取りましょう、言っていることはわからぬことはないとおっしゃっているのだから。ただ、私の言っているのは、非常にこれは大事なことなんですよ。そこのところを申し上げておきたかったということです。時間がありませんから、いささか言いっぱなしの感じですけれども、わかるところはわかっていただいたとお答えしていただきましたから、その程度にいたしますが、あと二点だけ承って終わりたいと思います。 隔遠地手当はどうされますか。それと先ほど特別昇給の範囲にちょっとお触れになりましたが、私は一〇〇%特別昇給ということにしていただくならば別に異議はないのですよ、同じことですから。ただ、あなたのほうのさっきの勤勉と一緒で、労働組合が何かやるんじゃないか、やったらちょいとなんということをお考えになろうとすると、これは事件だと思うのですよ。そうでないならば、これはまた別だけれども、この際特別昇給問題には触れません。隔遠地の問題を一つ承りたいと思いますが、どうでしょうか。
○尾崎説明員 現在の隔遠地手当は、交通困難ということが、柱になっておるわけでありますけれども、そういう面の交通困難の度合いという点は、最近非常に改善されてまいりまして、したがって現在の格づけそのものが実は問題になってきておるという点がございます。しかしながら、実際の隔遠地勤務者に対する給与措置としましては、むしろ医療関係で診療所が遠いとか、あるいは教育関係機関が遠いとか、そういったような、いわば生活不便という問題のほうがどちらかというと評価のポイントになってくるわけでございますから、新しい角度でこの点を見直す必要があるというふうに考えておりまして、そういう見直し方を、やはり大きな筋としましては、転勤してもこういう隔遠地勤務者ができるだけ楽になるように、そういう角度からこの点を見直したいということでいろいろ検討しているところでございます。
○大出委員 この間私、内閣委員長の天野さんと一緒に小笠原を回ってきましたが、硫黄島にも自衛隊の分遣隊があって、これまた公務員でして、在勤手当式なものをお考えになっておるわけでありますが、私は地方庁の出張所ではじいてみましたが、どうもこれではやっていけないんですよ。そういう意味ではまさに隔遠地ですね。だからやはり新たな角度で少し隔遠地というのはお考えになっていただかなければ困るという気がするのです。その点はひとつぜひお考えを願いたい。時間がありませんから、ここにこまかいデータはありますけれども……。 そこで尾崎さん、一つどうも気になることをきのう参議院の内閣委員会でおっしゃっているのだけれども、そうでないということだけ申し上げておきたいと思うのですが、通勤手当の論議がきのう参議院でありまして、ローカル地域をながめてみると、バスの路線がなくなった、不採算だから民間バスもやめちゃった、あるいは鉄道だって合理化計画でローカル線が片っ端からやめちゃった。やめちゃうと、これはどうなるかというと、歩いて何とか行かなければならぬ。しようがないからバイクを買ったり、オートバイを買ったり、自分で買った自動車に乗っかっていく、こうなっちゃう。ところが、いまの通勤制度のシステムから言うとはずれてしまう。それを検討しているという意味のことをおっしゃったのだけれども、公務員共闘の前のやりとりを私が大きなアンテナで聞いてみると、どうも隔遠地手当を少し直していくということを尾崎さんおっしゃったのですが、きのうおっしゃったことといささか筋が違いますので、そこのところは、そういうふうに中身がなっておるのならば、それにはひっかけないで、やはり隔遠地は隔遠地なんですね、書いて字のとおり、だからそういうローカル地域に起こっておる通勤手当にからむ現象は現象としてとらえていただいて、これは方法をお考えをいただくというふうに分けて考えていただいて、隔遠地手当はこの際ひとつ新たなる角度から、変わった現象がたくさん出ておりますから、ぜひひとつ御検討を願いたい、こう思います。 最後の一点ですが、こう大幅に上がりますと、さっきも言ったように、あっちこっちから何とかしてくれということが出てくるのはあたりまえなんだけれども、そこで運輸省の方にもお見えいただいたのですが、運輸省の、特に航空現業なんというところをとらえてみると——航空だけではございませんけれども、特に航空というものをとらえてみると、ここに資料がありますが、交代制の調整額というものが出ておる。それともう一つ、特殊勤務手当増額要求の積算根拠というのを、私はここに資料を持っておるのですけれども、これは四十二年八月に尾崎さんにお骨折りをいただき、御調査をいただいて、夜間通信業務手当というものを少し広げたり、あるいは四十二年十月に航空管制手当というものを少しお考えをいただいたり、ずいぶん総裁をはじめお骨折りいただきました。たいへん現場の方々は喜んでいるわけでありますけれども、ただこの種のものができた当時の本俸対比というものより今日は下がってきておる、毎年勧告をされておるのだから。それがどれだけ開いてしまっているかということは、私が言わなくったって総裁は百も御存じのことだと思うのです、本俸対比は。あまりにひどい。ほっぽっておくという話はない、ほんとうに。特殊勤務手当のことは運輸省、こうなるわけだから、運輸省の皆さんも一ふんばりふんばってもらわなければならぬところです。そこらもあるので、実は私の言いたいのは、交代制の勤務手当なり、あるいはその他を含む調整額というものをこの際考えるべきであろう。航空でいえば、ローカルにも二種、三種空港もある、何も隔遠地には限らない。そういうところもたいへんなんです、調べてみると。尾崎さんがYS11に乗って、調べてきたからというのじゃないのだけれども、やはりここは考えていただかぬと困ると思うのです。だからそういう意味では、人事院が実際それらの問題を考えたって、御本家の運輸省がそっぽを向いておったのでは、ハイジャック云々ということだけで騒いだってしようがないから、そこらのところをどういうふうにお考えになるか、まず承っておきたいと思いますが、運輸省の方はお見えになっておりますか。
○范説明員 運輸省のほうでは、航空の安全をになう航空現業職員の待遇改善につきましては、航空安全上きわめて重要な案件でございますので、かねてから関係官庁にお願いして、給与改善につとめてまいっております。
○大出委員 ぜひ、これは航空局総務課長さん、おかわりになって、私は初めてのような気がするのですが、ひとついい資料をおつくりいただきたいと思うのですよ。私も前から手がけてきて少し知っているだけに、現場を自分で見ておりますだけに、何とかこの際、交代制勤務調整額、こういう名がついてここに資料がございますけれども、まあいろんな分野がありますが、たとえばここにあります航空手当なんかも、四十時間で頭を押えられたりしておりますし、いろいろな問題があります。二種、三種空港を含む交代制勤務の方もたいへんなんです。何とかそこらを含めて、さっき言った賃金の開きとの関係、本俸対比の関係も含めて、この際ひとつ御検討を願いたい、何とかしていただきたいという気があって、ちょっとお出かけをいただいたわけですが、いい資料をひとつぜひ御提出をいただきたいと思うのですが、これだけお願いしておきます。 最後に、自治省の山本公務員部長さん、鎌田さんとかわられて初めてのような気がするのでありますが、六大都市の交通等——水道もあるかもしれませんが、その関係で、まださきの賃金改定が行なわれていない。再建計画その他の変更について各自治体との話し合いがついておるのじゃないかと思うのですが、そこらのところは、現状はどうなっておって、どんなことになるのかという点をちょっとお答えをいただきたいと思います。
○山本説明員 お答えをいたします。 四十四年の八月の人事院勧告に伴います給与改定につきましては、大体現在のところ、交通を除きまして全部実施済みでございます。ただ、交通につきましては、御承知のように八交通だけが残っております。六大都市のほかに、山口市と鹿児島市が残っております。東京都につきましては、すでに内協議を終わりまして、都議会のほうにかけておるという状況でございます。その他につきましては、現在のところ、いわゆる人事院勧告の実施のためにそれぞれ計画をつくって、公営企業課のほうと検討しておるという段階でございます。
○大出委員 こまかいことは要りませんけれども、私も長らく実は自治省の皆さんと話し合ってきている問題ですから、いいんですけれども、ただ、できる限りの合理化というのはやってきているわけですね。横浜なんかでも、つい先般、路線撤去、営業所の解散までやったところが幾つもありまして、たいへんな苦労をしながら内部的な合理化を進めている。だから、これ以上は中で努力をする限界がきているということなんですね。 そこで問題は、賃金体系にも触れてものをお言いになるということなんですけれでも、これまた、それによって将来その交通企業が再建をされるという確たることになってくれば別なんですけれども、つまり賃金体系の変更というのは、てっぺんを押える。入ってくる人もあれだから初任給を上げる、それもいいんだけれども、簡単に言うと、てっぺんを押えるということなんですから、それだけに、簡単にやっていけるかというと、そうしかく簡単じゃない。理事者はたいへんな苦労をするわけです。そこらのところも、十分お考えだと思うけれども踏まえて——総務長官もちょっと私に非公式にもおっしゃっておりましたが、その辺公営企業というのは気の毒だなとちょっとおっしゃっていましたが、何も働いている諸君が悪いんじゃないことだけははっきりしているのですから、何とかそこのところを促進していただけないか。例年よりおくれておりますので心配しておりますが、そこの見通しをということで承りたいのですが、進行状況はどんなぐあいですか。
○山本説明員 これは直接財政局が、いわゆる財源の問題がありますので担当してやっておられることでありますので、これをできるだけ早く実施したい、すでに今年度の勧告が近づいておりますし、また、今年はかなり大幅だということになりますと非常に問題がございますので、いまのところの状況ではいつまでということは聞いておりませんけれども、できるだけ早く進めようということで、一番大きな東京都はすでに内協議の段階を終わったという状況でございます。
○大出委員 所管の違い、私実はそこを思って御指摘いただいたのでございますが、新しい公務員部長さんでありますから、それ以上多くを申し上げません。ただ私、せっかく総務長官に、いまだかつてない前向きな御答弁をいただいて、かつまた、人事院総裁に、昨日の大幅かつ高額ということで、大体大幅、高額とかつてないことをおっしゃっていただいたその上に、公労協を下回っちゃ困るという私の心配もあってものを言ったら、それはいいじゃないか、人事院の自主性でいい線を行くよ、こういう実は公労協をはるかに上回るたいへんな御答弁をいただきましたから、そういう際に、去年の賃金がまだ片づいていない交通があるわけですから、これに触れずに素通りもできませんので、実はその促進方を特に御配慮をいただく。いろいろな矛盾を知っておりますから、それだけひとつ乗り越えて御解決をいただきたい。それがまた交通の相互努力ということで役立ってきますから、そういう意味で、実はお願いをしたいと思うわけであります。 実は、せっかく総裁、長官にたいへん前向きな御答弁をいただきまして、ストライキ、ストライキとやむにやまれぬ状態にあった公務員の皆さんが、戦術会議でどうするかを御決定になるということでございましたから、大体一時ごろまではかかるのではないかという私の旧来の経験に基づく勘でしゃべっておったわけでありますが、ただいま、十二時四十分という段階で中止ということを戦術会議がきめて、各単産に持ち帰って、これから討議ということのようでございますから、たまたま、いま長官にものを言いまして、大体この辺で私の役割りも終わりのようでございますので、たいへんどうもありがとうございました。
○天野委員長 伊藤惣助丸君。
○伊藤(惣)委員 この人事院の勧告は、毎年八月十五日前後にいつも勧告がありますが、今年度もおそらくそうであろうと言われております。その点の見通しについて総裁からひとつ伺いたいわけです。
○佐藤説明員 大体例年どおりのペースで進行しております。したがいまして、これも例年と同じように、八月半ばには御勧告を申し上げることができると考えております。その節はどうぞよろしくお願いいたします。
○伊藤(惣)委員 聞くところによりますと、現在、民間の七千の事業体の四月分の給与の実態調査を終わった。それが、今月ですかで終わるというふうに聞いておりますが、先ほど来から話を聞きましていろいろ考えておったわけですが、その点も、従来よりも早い勧告ができるのではないか、そう思うのですが、その点は……。
○佐藤説明員 これは、やはり集計の手順の問題がございまして、近ごろ、もちろん最新鋭の機械を使ってはおりますけれども、やはり見通しとしては、大体従来どおりの八月半ばということになろうかと思います。
○伊藤(惣)委員 この勧告の見通し、また予想というのは、先ほど来からの議論で大体わかるわけでありますが、特に高額、大幅、そしてつけ加えて言うならば、いい線を行くだろう、ことばの上ではそのようにおっしゃったわけですが、一般の報道などでは、一二%をこえるんじゃないか、こういうふうにも言われております。先ほど来の公務員のストライキの件についても、明日予想されておったわけでありますが、中止の方向である、そのことを聞きまして、非常にその点も安心したわけでございますが、その高額、大幅という点、そうしてまた、いい線を行くだろうという点について、もう少し比率なりあるいはまた数字の上で、総裁から、なぜそういうふうにしたかということについて伺いたいわけです。
○佐藤説明員 これはとっくり御納得をいただかなければならぬことでございますけれども、いま七千事業所ということまで御理解をいただいたわけなんです、これは人事院といたしますと、従業員五十二万、それを一人一人、その人が一体四月中にどれだけ給与をもらったかということを足でまめに調べまして、それを集計いたしまして、もちろん、職種別その他でまたさらに分けますので、精密な分析をいたしまして、それを公務員の四月にもらった給与と突き合わせまして、そこで出ました格差というものを、われわれはそれをそのまま、もう何ら水増しもせず割引もせず、率直にそのままの形を勧告申し上げる。そのかわり、これはこれだけのデータに基づく正確なものでございますから、大蔵大臣が失心されようと何されようと、これはぜひ実現いたしたいという意気込みでやっておるわけであります。したがいまして、その調査の対象から申しましても、おそらくこれは私は日本で一番大規模な精密な調査だろうと思います。その意味で、この調査の結果を待つほかはない。しかし、この調査は、やはり民間の給与を調べております以上は、民間の趨勢というものはもちろん反映するだろう。ことしの春闘はどうだったかということも一般に伝えられておるようなことでございますから、それもまた反映しなければおかしな話で、どっか調べ方が間違っておりはせぬかということになりますので、大幅かつ高額という見通しは、そういういままで知られているデータから申しまして私どもとしては予測はできるんじゃないか。したがって、その得票数はこれは選挙の開票管理者が総選挙のあれを聞かれるのと同じでありまして、これは開票待ちでございます。開票の結果をまちませんと、正確な得票数はわかりませんということが一番すなおなお答えであるわけです。
○伊藤(惣)委員 きのう、きょうといろいろ委員会において質疑をしたことを私は承っておりますので、くどいようでありますから、私は簡単に、さらにこうしてほしいという点について質問したいと思うのです。 まず、俸給表のことについてですが、十八歳の標準生計費というのはことしも算出しているわけでありますが、それがどうなっているのか。たとえば、この決定については、もちろん最近の物価指数だとか、あるいはまた消費水準を見合わせながら行なうようになっていると思いますが、特に全国の物価指数は、前年度に比べて八・三%くらい上昇しております。さらに東京、いわゆる都市という面だけを見ますと、一〇%以上上回っておる、こういう現状がございます。さらに、消費水準といっても、これもやはり一〇%以上になっております。そういう点からいいまして非常に重視しているわけであります。特に、この公務員共闘の組合からも、その公務員の最低保障の賃金を、十八歳の場合は三万円にすべきだ、こういう意見も出ていることも知っております。そういう面で、非常に関心が、あるわけでありますが、この点について伺いたいと思います。
○佐藤説明員 ごく大ざっぱなことを私からお答えいたしますが、標準生計費は、これは私どもとして、やはり人事院で調査いたしました一般の生計関係のデータ及びたとえばマーケット・バスケットというようなものを詳しくつくりまして、これこれのカロリーを摂取するには十八歳の青年男子については何と何というような仮想の献立表まで考えまして、そしてそれぞれの物価をそれにかけまして、きわめて精密な計算をした上で、これは毎年御発表申し上げております。ことしはまだもちろん作業中でそこまでまいりません。従来標準生計費というのは、いまの高校卒の初任給をきめますときに、民間調査で初任給は一応出ますが、それが標準生計費に比べた場合、どうも食い込んでいやしないかというときに、それを押し上げるというてこ入れの材料に使っておった。ところが、近年は幸いにして標準生計費のてこ入れを待つまでもなく、初任給は大体、それこそ民間もそうでありますから、これは当然でありますけれども、そのやっかいにならないで済む程度に初任給がきまっております。そこで、標準生計費は要らぬじゃないかというお話もちらほら出たこともあります。これは、せっかくわれわれとしては調べておるところでもございますので、また昨今は、たとえば世帯を持ち始めた、世帯形成をした人たちの給与の問題、あるいは三人家族になったときの給与の問題ということでございますから、いままでは独身男子のためにつくりましたのですが、それをそういう面のてこ入れの一つの材料に使う。そして、その辺の配分に遺憾なきを期そうというところへ使っております。いずれにいたしましても、そういう趣旨で、私どもの責任において私どもが生計費を算出いたします。これは、勧告と同時に発表申し上げるつもりでおります。
○伊藤(惣)委員 昨年は、世帯形成時は、職員の給与引き上げを軸として改善が行なわれたわけでありますけれども、ことしはさらに一歩を進めまして、出産時期を考慮して改善したほうがいいのじゃないか、私はそう思っているわけです。 また、扶養手当などについても、現在は子供一人について六百円、二人から四百円ですか、こういう状態でありますが、これも大幅に改善をして引き上げるべきじゃないか、こういうふうに私は思います。これなんかも、組合からの要求を見ますと、三千円くらいなことを言っております。こういう点についてどういう考えを持つか、あるいは、また妥当ではないかと思うのですが、その点についてどういうふうに検討したか、この点一つ……。
○佐藤説明員 まことにごもっともな御指摘でございまして、先ほど世帯形成時と申しましたけれども、先刻来そういうお話が出ておりますように、やはり中堅層のところも手厚くやるべきじゃないかというようなことの御要望もありますので、私どももその必要を考えております。世帯形成時ということにとらわれないで、いまお話しのように幅広くその辺のところを考えねばなるまいという気持ちでおります。 それから扶養手当のほうも、そういう意味では一種の支えとしてこれは非常に有用な手当だろうと思いますが、実は昨年と比較をいたしまして配偶者の関係が相当こっちがくぼんでおるということで、配偶者の分を手当をいたしました。 それからもう一つは親一人子一人というような寡婦の人たちに対する手当もいたしました。そのときの調査でありますと、子供に対する手当というのは民間のほうではほとんど伸びてない、安定してしまっております。したがいましてそのほうには手をつけません。その状態はことしもおそらく同様だろうと思いますので、そういう角度から、扶養手当の問題は、実は率直に申し上げて今回は取り上げておりません。
○伊藤(惣)委員 今後はぜひ取り上げて、そういった要望を満たすような方向で勧告といいますか、をしていただきたい、こう思います。 次に住宅手当の問題ですが、これも先ほどだいぶ長く要望されておりましたが、これは民間の場合ですと、いままですでに全事業所の大体四六・二%ぐらいが手当を支給をしておる。ことしはまた三%以上上がっておって、全体で四九%ぐらいになった、こういうふうにも言われておりますが、この点について今回も人事院では調査したと思いますが、その状況、さらにこれは多年の懸案でもあって、調整手当と非常に関係がある問題でありますが、将来はやはりこの問題は新しく勧告される一つの問題だと思いますので、その見通しについて伺っておきたいと思います。
○佐藤説明員 住宅手当につきましては、これは従来から各方面の要望も非常に強いことでございます。かたがたいまおことばにありましたように、私どもとしては毎年欠かさず民間の調査は行なってまいっております。と同時に、かりに手当を支給するという場合にどういう方法があるかということも並行して検討してまいっておるわけであります。その意味で、お話しのように調整手当との関連も、実は学問的な問題としては出てくるようなこともございまして、ことしはそういう点も考慮しながら研究の密度を濃くしておるということは申し上げられますけれども、まだ何分民間調査の結果が出ておりませんので、それを見た上でまたいろいろと考慮しなければなるまい、そういう態勢でおるわけでございます。
○伊藤(惣)委員 長官に伺いたいのですけれども、これは昨年の十一月ですか、四十五年はいかような困難があろうとも人事院勧告は完全実施する、こういう官房長官の談話があったが、昨日の参議院の委員会においては、そのように完全に実施するということについて山中長官が答弁されたわけであります。それで、いかような困難があろうとも実施するということは、勧告があればそのとおりやるということになるわけでありますが、その問題は実施時期だと思うのです。これはいままでは七月からほとんど実施されておりました。昨年はそれが六月からされたわけですが、ことしは五月から実施される、こういうふうに思うわけでありますけれども、その調査の対象となるのは常に四月からでありますし、さらに民間の会社においては、四月にストライキ、団交、そして四月から実施しておる、こういうことから考えましても当然四月から実施されるべきではないか、こう思うわけですが、その点について長官から承りたいと思います。
○山中国務大臣 ことしは人事院勧告のありましたものを完全実施するということについて、これはあたりまえのことでございますから、いばるつもりもありません。いままでがやってなかったじゃないかということなんでありまして、あたりまえのことをあたりまえにやる年にやっとまいりました。これから先の議論の幾多の問題点の中には、ただいま御発言になりました四月から実施することが理論的に、客観的に、実態的により正しいのであるかどうかというような問題は、当然問題点としてこれから議論の俎上にのぼってくる種類の一つであろうと考えます。
○伊藤(惣)委員 その実施時期ですけれども、要するにいろいろ検討してみますと、春闘の積み残し分もあるわけです。それから、先ほど申し上げましたように、民間会社が常に四月からやっておるという点、特に昨年なんかも春闘積み残し分というものが大体三・四%ぐらいある、こういわれておるわけですが、そういった点から見ましても、その実施時期は四月一日からと今後は明記すべきではないか。たとえば人事院勧告のほうにしても、四月一日から実施すべきであるということを明記すべきでないか、こういうふうに考えますが、その点について……。
○佐藤説明員 いまのお話には二つポイントがありまして、あとのほうの積み残しの問題から先に申し上げますと、これは、私どもとしては調査の期間というものが限られております以上、精密なことはできませんけれども、少しでも積み残しのないようにという趣旨で、現地に調べに行きましたときには、必ずその点をも漏れなく拾うようにということでやっておりますから、これはここ数年来大体盛り込んでおると申し上げてよろしいと思います。 ただ、この四月にさかのぼって実施するかどうか、現在五月でやっておるのがどうかというお話、これも実は最近出てきたのでございまして、五月実施を人事院が勧告してから相当長くなりますが、五月実施で勧告申し上げた当座は、だれもそれについて異論なり疑義をお出しになる方はいらっしゃらなかった、ここ数年近くになってからはが然そういう声が出てまいりまして、あっということでわれわれも見直したということでございますけれども、いまのところ、なるほど四月説も一理なきにあらずというところまで、これは正直に申しますけれども、考えてきてはおりますが、五月実施が間違っておるという証拠もまだ立っておりませんので、これはもうちょっと研究さしてもらいたいと思っております。
○伊藤(惣)委員 大体聞きたいことは終わったわけですが、とにかく人事院勧告の完全実施については、毎年また毎回同じことがいわれたわけであります。今回初めてその線に沿った完全実施が行なわれるということについて、私は、長官がいま答弁なさいましたように、きわめて当然である、あたりまえのことが初めてできた、したがって、今後もそういった方向で実施されていくべきである、こういうふうに思っております。財政的な問題については、大蔵省が卒倒してもやるということについていろいろな問題があろうかと思います。その点について、やはり長官としても、あるいはまた総裁としても、どこまでも国家公務員の、いわば仕事をする上において何といってもこの賃金問題は大事な一つの問題でもございますので、その完全実施にいろいろな障害があろうかとも思いますが、今後はそういった障害を乗り越えて、必ずや完全実施を実現していただきたい、このことを要望申し上げまして質問を終わります。
○天野委員長 受田新吉君。
○受田委員 政府当局お疲れでございましょうが、ちょっとの間がまんしていただきましょう。 私、すでに質問を終わられた委員の皆さんの質問となるべく重複を避けるお尋ねをしてみたいと思うのですが、基本的問題としては、五月完全実施という形を政府はおとりになる。そうすると、人事院が勧告したらそのままを法案にするという意味であるのか、あるいは法案には多少人事院の勧告した内容について修正する場合もあるという意味であるのか、御答弁を願いたいのであります。
○山中国務大臣 そのままを法案化いたします。
○受田委員 そうしますと、八月上旬勧告がされた場合に、直ちにそのままを法案にするという意味の臨時国会を召集することが適当であるという御判断かどうかもお答え願いたい。
○山中国務大臣 閣議の決定についてはなるべくすみやかにしたいと思いますが、臨時国会は、この問題だけで開くということもできかねる性格でございますので、いつ開くかについては目下のところ言明いたしかねます。
○受田委員 すみやかにという趣旨からいいますと、支給もすみやかでなければならないわけで、半年もおくれてあるいは四カ月もおくれて支給される、事実五月の分は半年以上おくれて支給されるわけになりますので、人事院の勧告のそのままを支給したいという御趣旨であるならば、今後、法律の中に、人事院が勧告したそのものを、人事院の勧告した線を毎年給与額とするという形にしておけば、別に臨時国会をそのつど開く要求をしなくても事は運ぶわけなんで、今後人事院の勧告をそのまま完全実施するという御趣旨であるならば、法律に、そのつど法案を出さなくてもいいような技術的な解決方法はないか御答弁願いたい。
○山中国務大臣 私から答弁するのが適当かどうか知りませんが、給与の体系その他いろいろと入り組んだものを必要とする法案の内容でございますので、それが毎年同じ形で、ただ変わるのは予算に準備しておく金額だけであるというなら便宜の方法はあろうと思いますが、やはり午前中からの質疑応答を聞きましても、毎年毎年少しでも前進しようとする制度上、待遇上あるいは職階上の要望等があるようであります。こういうことを考えますと、予算に予測して組むことは可能でありますが、しかし、それを直ちに実行するために法手続を要しない問題はそれを固定化して、人事院勧告の出てくるものは金額だけであるというものでは、かえってどうかと思う点もあろうかと思います。
○受田委員 こういう方法があろうと思うのです。つまり、金額については人事院勧告をそのまま支給するというスライド的な規定を毎年法律の文章の上で生かされるような法案が出せる。しかし、たとえば住宅手当について政府独特の案を人事院勧告のほかに織り込みたい一この間教育公務員の給与について文部省がかってな法案を出して、人事院とは別に法案を出そうとして、一昨年でしたかついに流産したことがあります。また先般は、各党の間で教育公務員に関する特別の給与法をお出しになろうとした動きがあった。人事院は、そうした一般職である教育公務員については、人事院の勧告以外にかってに法案をお出しになるのを黙って認めざるを得ぬような悲運をかこつお役所になって嘆いておられる。一般職の公務員については、少なくとも人事院勧告に基づいてこれが処置されるという原則は確立されなければならぬのに、かってに文部省がそういう法案を出したり、議員提案でかってなことをするのは本則を乱すものであると思いますが、人事院総裁、本則を乱すものがあってしかるべきものなのか、御答弁をまずいただきたいと思います。
○佐藤説明員 私どもとしてはできるだけ謙虚な立場でお答えしなければならぬことでございますから、あまりすっきりしたことは申しませんけれども、しかし、いまのおことばの点は大体本則の趣旨であり、人事院というものを設けた以上は、やはり中立機関として給与に関する事項は勧告の形でそこへ出させるというのが法律の中心の考え方になったということははっきり申し上げてよいと思います。しかし、それ以外のことは法律が禁じているかどうかという問題になりますと、これは国権の最高機関である国会というものがありますし、あまり大それたことをわれわれとしては申し上げる立場にはない。しかし、できるだけ勧告を中心にして動かしてもらいたい、尊重してもらいたい、これに尽きると思います。
○受田委員 総裁としては筋を通しておられる。そうあるべきであると私は思うのです。したがって、この教育公務員の処遇についても、そういう騒ぎが起こらないうちに人事院そのものがすかっとしたものをお出しになるべきであって、たとえば教育職俸給表にしても、教育公務員の俸給表は、教諭で二等級一本の数字になっている。初任給で二号俸程度の特別措置をしておいたとしても、それから上は二等級一本の通し号俸で、前途はまことに暗たんたるものがある。一般公務員は八等級に分けて次々に昇格しているのに、教育公務員は校長になれないで教員でいると二等級の俸給を受ける。したがって、こういうときに人事院が二等級で二十年以上勤務した者は、その直近の一等級の俸給表を適用させるような道を講ずるとか、また、一等級で長期にわたって勤務した校長には、さらに特別の俸給表を適用する規定を設けるとかいうような、教育公務員の優遇措置というものを人事院が進んでおやりになっておくべきである。そういうことをおやりにならぬから一方が騒ぎ立てる。人事院をはずれた騒ぎ立ては、給与の問題について非常に専門的な知能をすぐった人事院をはずれて、政治的なおかしな体系が横のほうから出てくる危険があるのです。やはりこういうことは、もちはもち屋にまかせておくべきだ。文部省の官僚や、そして文教担当の国会議員などでちょこちょこやるということになると本則をはずれる。人事院が率先して、教育公務員の給与改善全般について、特別調整額でなくて、一般的俸給の二号ないし三号引き上げの措置を講ずるとかいう、いま私が指摘した形をおとりになって、文部省その他の蠢動を許さない、こういう原則を確立する。むしろ人事院が先べんを打つという立場をおとりになるべきではないか。いかがでございましょうか。
○佐藤説明員 まことに心強い御激励でございます。私どももそのぐらいの意気込みをもって臨まなければならぬ。そのために、やはりいろいろな、たとえばいまおあげになりました例につきましても、いろいろな御意見、いろいろな御議論があるわけです。その中で、われわれとしては、やはりわれわれの責任の負い得るしっかりしたものを御提案申し上げなければならぬ。そこにちょっとむずかしさがございますけれども、それはそれとして、意気込みはいまおっしゃるとおりの意気込みでひとつ臨まなければならぬ。さらに決意を新たにいたしたいと思います。
○受田委員 文部省からどなたか来ておられませんか。
○天野委員長 まだ見えておりません。
○受田委員 それでは、その問題は総裁の意気込みに圧倒されて文部省は帰られていいようにしておきます。来られたら私に通告してもらう。 総務長官、ひとつたいへん失礼なことでございますが、長官が総理府の総務長官をしておられることについて非常に期待し、また健闘願っておる一人として、国家公務員の汚職事件、勤務のはなはだ不都合な者が続出して国民のひんしゅくを買っている、その問題の処理について一言決意を伺いたいことがある。人事院が出された年次報告書を拝見してもそうした問題に触れておられる。また世論も非常にきびしいものを持っておるわけですが、この国家公務員の懲戒処分というものは、四十四年度に一万三千五百二十六名、前年の約一・六倍、その大半は違法な組合活動による人が占めておるということでありますけれども、しかし、その次に長期にわたる無届け欠勤や遅刻、勤務時間中に抜け出してマージャンをやるとか、事務上のミスで勤務怠慢したとか、そういう諸君が続いておる。また汚職で悪質犯罪では、例の堀田事件のような一千万円以上の酒食や現金をものにする事件もあらわれまして、収賄百三十一名、横領百九十九名というような数字が依然として残っておる。国民の全体の奉仕者として、そして有形無形の国民に対する信頼される柱として苦労しておられる皆さんに対する国民の信頼を裏切る事件が続出する原因がどこにあるか。待遇が悪いという問題も一つありましょう。同時に綱紀がゆるんで、自分は国民への奉仕者であるという意気込みが欠けているということもありましょう。また近代的国家としてあまりに技術革新が急速に伸びて、人間の復興面に事を欠いたというような事情もありましょう。こういうときに綱紀を粛正し、官紀を厳正にして、国民全体の奉仕者たる公務員がかかる破廉恥罪まで相次いで出るような形でなくて、ほんとうに清らかな気持ちで全体の奉仕者たり得るには何をしたらいいか、どうあったらいいか。総務長官は、やはり人事をつかさどる閣僚としては最高の責任者である。したがって、この綱紀を粛正し一かかる事件が昨年の一・六倍もふえておるというこの現象をどう判断し、どうこれに対決しようとしておるかの意気込みを伺いたいのであります。
○山中国務大臣 全体的に見た一・六倍というのは、その圧倒的な多数が違法な職員団体活動でございまして、これはあながち公務員諸君だけを責めるわけにまいらない。人事院勧告を政府が一体何月から実施するか等について、見通しが昨年まではぐらぐらしておりましたので、それに対してやはり違法を承知で違法行為を行なったための処分を受けたというような者等が非常に多くの分野を占めております。ことしは、先ほど大出君の質問中、私がメモをお渡ししましたとおり、十二時半に大体ストを中止という方向でそれぞれの組合に持ち帰られたようであります。最後決定は三時ごろということでありますが、そういうことでおさまっていただけます。政府のほうは、やるべきことをことしからやる、国家公務員諸君も、国民のための奉仕者として、やってはならないことはよくわかっておる良識の持ち主でありますから、そうすると、ことしはこの種の違法行為と申しますか、そういう種類の件数はぐんと大幅に減るであろう。やはり政治においてなせばなし得るものはあり得るのだということが言えると思います。 それに。今度は心の問題として、一人一人の公務員の心というものをだれも縛れないという問題から発生してくる問題としての汚職事件その他についての件数でございますが、これは総務長官通達というようなことも閣議決定等でいたしまして、これは行管からもおしかりを受けたこともありましたので、そういうこともあったのでありますが、そのことが役に立ったかどうか、これはわかりませんけれども、しかし、ことしの収賄等汚職事件の処分件数というものは、前年の四百十七件から三百三十件に減少をいたしました。やはりこれも心がまえの問題として、他から言われなくても、みずからが公務員たるの誇りの裏に、やはり国民の範たるべきモラルを示すべきであるという自覚が芽ばえてきていただいた証拠であるというふうに受け取れれば、たいへん喜ばしいことであります。 ただ一つ気がかりなのは、最近運転者たる公務員、車のハンドルを握る公務員がふえてまいりまして、交通事故によって処罰されたために、懲戒処分その他の思わざる公務員本来の身分に影響を受けてくる者が激増する気配にあるということであります。ことに八月二十日より、新道路交通法によって、飲酒運転には手きびしい法律になります。そうすると、ついという気持ちが、公務員のあたら貴重な人生、しかも最高の公職についた、国民から見れば全部がエリートである諸君の人生を棒に振るような危険なものが、毎日ハンドルを握る人たちの前に立ちふさがっているということになりますから、これは私全力をあげまして、広報活動あるいは新生活運動その他の中にも、急遽交通事故によって——これは国民全体でありますけれども、公務員等も、それぞれの大臣所轄官庁等を通じまして、つまらない交通事故、飲酒運転等によって人生を棒に振ることのないようにという通達をいま徹底して行なっているところでございます。お答えになったかどうかわかりませんが、こういうような気持ちを私としては現象面からとらえて持っておるわけでございます。
○受田委員 総務長官通達がものを言っている点もあると思います。収賄とか横領とかいう部分が幾ぶん減って、破廉恥罪は一向減っておらぬわけです。この問題はちょっとでこぼこがある。それからさっき指摘したような違法な組合活動、これは法治国家の公務員として十分周知徹底さしていく努力が欠けているということ、また勧告を完全実施しないという、政府自身にしてもまことに痛いところを突かれた違法組合活動については、処分するにしても、親心としては非常に苦しいところがあると思うんですね。こういう点は今度は解決されたわけなんですから、ここでひとつこれをなくするためには、まず完全実施を裏づけするために、人事院勧告の俸給表はそのまま勧告と同時に実施されるように、もう法律そのものにきちっとうたっていく。流動的な勧告をそのまま実施するという法律をつくっておく。そしてその他適当に修正し、あるいはあらためて提案すべき法案は、次の国会でこれを提案をすればいいのであって、その完全実施部分だけは、毎年勧告と同時に実施されるような法律をつくっておくということは決しておかしいことはないのである。もう一度そういう分類をして、次の通常国会であらためて政府が出すべき法案と実施部分だけは勧告をそのまま実施するという法律をはっきり規定しておくという、この二本立てが私は可能だと思う。そういうことによって違法な組合活動などというものは全く影をひそめる。にもかかわらず違法活動をする者は、ますます厳罰に処しておくべきであると私は思うのでございまするが、こういう点も含めて長官に御答弁を願いたい。 なお、これについて人事院が本年初めて各省別の非行を明らかにされておること、省別の非行を明確にしておられるということは非常にけっこうなことだと思うのでございます。各省がそれぞれ自粛するような省別の懲戒統計というものは非常に妙味があると思うのですが、今後人事院はますます各省に競争して汚職をなくさせるという叱咤激励の意味の数字をあげてもらいたいと思います。
○山中国務大臣 人事院勧告の中身というものは、国の財政法から見れば金額の問題に尽きるわけです。ですから、次年度以降の予算を拘束するような法律をつくっておきまして、そうして金額そのものをあらかじめ次年度の予算についても縛るという立法のしかたについては、非常に疑問がございます。原則としては私はあり得ないことだと思います。しかし簡明直截に人事院勧告を政府が実行する、それを受ける姿勢というものをどういう形であらわせるか、この問題については検討してみます。
○受田委員 検討してもらうということで、すでに次年度の予算を拘束するような法案は、恩給法などでは過去においてちゃんとした事例が出ておるわけなんで、これがもし法律的に違法であるということになれば、あの法案は認められなかったと思うのでございまするが、恩給特例法のごときは、次年度の予算を拘束するような法案を出してきたわけでございます。しかし、これは次年度の予算を拘束するということについて、ちょっと問題があると思うのです、三十一年の恩給特例法……。
○山中国務大臣 政府提案ですか。
○受田委員 政府提案ではない、国会議員提案です。
○山中国務大臣 それは手に負えない。
○受田委員 そういうことですから、私としては、何かの形でこの実施がすみやかに、たとえば臨時国会がすぐ開かれれば問題はない。しかし、八月に勧告してもどうしても十二月でなければということになると、結局六カ月ほどは支給がおくれてくるという問題をどう救済するかを含めた御検討を願いたい。 文部省が来ておられるので、文部省の方お急ぎだということでございまするから伺います。私いま総裁と御議論申し上げたが、文部省は、従来教育公務員の給与について独断専行のきらいがあるわけです。つまり一般職の公務員でございますから、文部省の関係の教育公務員といえども、人事院の勧告の規定に基づいて措置さるべきであるにかかわらず、かつて大学の総長の任免権や俸給の問題から、一昨年の教育公務員特例法による俸給の特別措置法、またこのたびは議員の問題でありましたけれども、特別調整額の扱いの問題が蠢動しておった。これは御存じのとおりです。そういう意味で、文部省だけがどうも給与関係について独断専行されるきらいがある。それは教育公務員の待遇が悪いからという問題が一つある。教育公務員という教育を担当される公務員には、特別な処遇をしてあげなければならぬというお気持ちはわかるんだけれども、人事院を動かして人事院によってりっぱな勧告をしてもらうという御努力が欠けておるのではないか、かように思うのでございます。このたびも教育公務員に対して、来月初旬行なわれるであろう、あるいは中旬にかかるかもしれぬが、人事院勧告に、文部省が従来一生懸命で脅えたあの問題の解決を、人事院にお願いするというやり方をされたかどうか、御答弁を願いたい。
○高橋説明員 八月三日でございますが、私どものほうの要望事項を、直接大臣が人事院総裁にお目にかかりまして、とくと御説明申し上げ御要望申し上げたわけであります。なお私どもといたしましては、さらにこのような努力を続けてまいりたいと思っております。
○受田委員 その御要望されたことが果たされないときは、また来年あるいは次の国会で法案をお出しになる用意があるかないかということをあわせて御答弁願いたい。
○高橋説明員 教員の給与につきましては、給与の体系その他教員の特殊性もございますので、かねて抜本的な検討を進めなければならないというふうに考えてまいっておりますが、この秋ごろから教員の給与問題協議会というもので、外部の専門家も交えまして、教員の給与について抜本的な改善をするための研究をしてまいりたい、こういうふうな段取りでおります。
○受田委員 総裁、文部省の給与問題、教育公務員の給与問題は、常に労働基準法の三十六条、七条をはずしたかっこうにして、無定量の勤務をしているようなおそれがあるという批判が出ているわけなんです。この点は一般の公務員でございますから、国家公務員の規定による、労働基準法を尊重する立場をおとりになるという原則で給与改善を考えておられるのか、労基法の対象外にしで、教育公務員の独特の勤務形態に即応するような形で教員の給与改善をはかろうとしておられるのか、人事院としての心がまえだけを伺っておきたいです。
○佐藤説明員 いまの基準法との関係は、国家公務員であります学校の先生たちには、すでに問題が解消しております。私どもは直接それに神経を使う必要はありません。しかし、今度のお話の点については、いまのおことばに出ていたような方向にいくんじゃないか。また、文部大臣とこれからまた話すことになっています。そっちへいくんじゃないかと思っております。
○受田委員 いい答弁ですから……。それではどうぞ。
○天野委員長 東中光雄君。
○東中委員 総務長官お急ぎのようですので、先にさせていただきます。 人事院は、先ほど来も言われておりますように、大幅かつ高額の勧告になりそうだというふうにすでにいわれておりますし、消費者物価の上昇から見ても、あるいは標準生計費の上昇から見ても、また主要単産の賃上げの状況から見ても、公務員の給料の大幅な改定が必要だというふうに当然考えられるわけですが、使用者としての政府の立場で、いま人事院の勧告待ちではなくて、大幅な賃上が必要だと考えておるのかどうか、その点をまずお聞きしたいです。
○山中国務大臣 大幅という意味の内容にもよりましょうが、人事院に大幅な引き上げの内容の勧告をすべきことを期待しておるとも、あるいはあんまり大幅では困りますとも、私のほうとしては言えないという立場にございます。
○東中委員 大幅の内容によりますから、確かにそうなんで、ただ政府として、要するに勧告待ちという姿勢なのか、使用者として、公務員の給与担当大臣として、これは改定をせねばいかぬ、そういうふうな積極的な立場をとっておられるのか、勧告が出たら、それは大幅か小幅かは別として、それに従うというのじゃなくて、積極的にそういう考え方をとっておられるのかどうか、その点をお聞きしたいのです。額をお聞きしているわけじゃないのです。
○山中国務大臣 原則は、勧告を待って措置するということであります。ただしかし、時勢の変転、居住環境の変化等によって——先ほど来住宅問題についてだいぶ議論がございましたが、これは人事院のほうでやはり引き続き御検討願いたいと思います。私のほうで、来年度予算あたりで目下編成作業を指示をいたしておるところでありますが、福利厚生費、法定福利費等については、大体ほどよきところにきているようでありますけれども、法定外という福利費になりますと、公務員と民間とどういう比べ方をしたらいいのか、どういうものについて比べたらいいのか、それならばどのようにしたら是正できる点があるのか、是正しなければならぬのか、それらの問題を積極的に給与担当相として人事局のほうの予算に盛り込んで調査してみようではないかという意欲、並びに行動に移る準備はしております。しかし、いま人事院勧告がどのようなところまで出るかわからない段階で、私どものほうで何か別につけ加えるというようなものも考えておりませんし、出たものについてどこかを修正するということも考えておりません。
○東中委員 給与関係について、たとえば国公共闘会議とか、その他国家公務員の労働組合の代表者と直接長官が交渉されるというふうに、そして国家公務員のそういう待遇についての、条件についての意見を十分お聞きになるという体制をとっておられるわけですか、その点はどうですか。
○山中国務大臣 ほかの人のことは知りませんが、私になりましてから、性格が御承知のような性格でございますので、時間さえあれば、院内の廊下でも、あるいはいつぞや参議院の社会党の控え室に飛び込んで、そこで話し合いをしたこともありますし、部屋に来てもらうこともありますし、ストを明日に控え、官房長官談話をきょうの十二時には出そうというタイミングの中で、十時から十数名の代表の諸君とお会いをしまして、ほんとうの偽りのないお互いの気持ちを、私としては、ストは違法であるから、犠牲者も出るし、できればやめてほしい。向こうは、やめるならば、君の担当相としてのわれわれの質問に対する答えを明確にしろというやりとりをしまして、その結果たいへんけっこうなことといいますか、どちらも原則どおり、私らのほうもあるべき姿、また共闘会議のほうもあるべき姿どおり、ストも中止ということになりました。したがって、今後も十分話し合っていく、そこにまたお互いに得るものが相互にあります。話し合いをして損をしたということは私はないと思うのであります。これについては今後も十分話し合っていく用意も、またその決意もございます。
○東中委員 六月の上旬に、この七月七日前後に国公共闘会議が長官と交渉したいという申し入れをしておったように聞いておるのですが、それが実現されていないというように聞いたのですが、これはどういうことなんですか。
○山中国務大臣 私は聞いておりません。
○東中委員 長官の耳に入っていないわけですか。
○山中国務大臣 はい。
○東中委員 これから人事院勧告が出る前にも、国公労働者と労働組合の意見を十分お聞きになる、そういう交渉は重ねるようにされる、こういうようにお聞きしていいわけですか。
○山中国務大臣 時間の許す限り、また環境の許す限り、いつでも、幾らでもお話をしたいという気持ちにおいては変わりはありません。
○東中委員 それから勧告が出たあと、これは、勧告は政府なり国会なりに対する勧告であって、法案提出の権限はもちろん政府ですから、その段階においても、国家公務員の代表者、組合の代表者、国公共闘、こういったところと十分意見を、実情を聞いて交渉に応じられる、同じようにやられる考えかどうか、その点をお伺いしたい。
○山中国務大臣 組合も幾つもありまして、だから一方の組合にお会いしたら、また一方の組合はなぜ別にもう一回会ってくれないかということもいろいろおっしゃっておるようで、私はやはり国家公務員、地方公務員御一緒のほうがよろしいと思うのですけれども、いろいろ内部事情もありましょうから、なるべくまんべんなくお会いするようにしておりますが、勧告が出たあとだからといって、からに閉じこもって、それに対して会わないというようなことはございません。
○東中委員 先ほど来言われておりますが、勧告されたら、その実施の時期その他は勧告どおりにやるということを先ほど言われておりましたけれども、そういう考えを確認しておきたいわけです。
○山中国務大臣 勧告が出ましたら、すみやかにその姿勢を明確化いたします。
○東中委員 時間がありませんので、私の長官への質問は終わります。
○天野委員長 受田新吉君。
○受田委員 それではもう十分ほどで私の質問を終わります。総務長官にかわる責任ある答弁は、どなたからやってもらえますか。——人事局長ですか、それでは給与に関係したのがまだちょっと残っておりますので一言聞きたいのですが、各省の勤務形態にも基本問題がひそんでおると思いますけれども、ある役所、またその役所のある部局は非常に忙しい。その忙しい部局にもう少し人員をふやして、あるいはまた待遇をよくして、ふるい立たせるとかいう努力をすれば、もっと能率があがるであろうというようなことが、全体を見渡せばきっとあると思うのです。これは人事院が見られるのが一番よくできると思うのですけれども、航空局の中で羽田空港事件が先般起こって、ある航空技官が、入ってきた飛行機の羽でしたか、作業をしておった自分のからだを打ちつけられて即死した事件がある。これは管制塔の管制官の指示の誤りであった。そこに人がおるのを知らないで、人間よりも飛行機を大事にしたという問題がある。それは管制官が非常に長時間勤務で疲れておったという問題もありましようが、飛行機のほうばかり頭に入れておって人間を粗末にしたという一つの事件のあらわれでございます。こういう問題は、そこに重点的に人間を配置する、あるいは待遇を改善するという形である程度救われると思うのでございますが、人事局長、あなたのほうで、行管がやる仕事とは別個に、そうした各省の職務の繁閑等で、この役所は人間がもう少しあったらいいな——いまの管制官の問題あるいは航空技官の問題など、あの激しい航空交通地獄のようなところに勤務する人たちに対して何かの措置をする必要があるとお考えではないか。ある役所は、碁を打ったり途中で抜けてマージャン屋に行ってもあまりやかましくない。九時か十時に出てきてもあまりやかましくない。それは局長も十時ごろにおいでになるからみんなもゆっくりする、こういうふうな楽な役所もある程度あると私は思うのです。そういう非常に忙しいものを人事局では握っておられるのかどうか。人事局というものはそういうものにはタッチしないのかどうか。そして人事院としては、各省の職務の繁閑、職務の責任等を勘案する意味でこのことは検討しておられるのかどうか、お答えを願いたいのです。
○栗山説明員 ただいま先生のおっしゃいますような、各職場におきまして具体的にどうであるかというような点につきましては、人事局は直接はタッチをしておりません。ただし毎月二回、各省の本省の人事課長、秘書課長の会合にこちらも必ず出ておりまして、そこでいろいろ出ます問題につきまして連絡調整の役をいたしておりますから、その会議で各省ともなるほどこれはたいへんだ——先生のおっしゃるような問題は、ます第一義的にはその省の大臣のもとでまず調整さるべき問題かと思いますけれども、しかしそれでもそれはなかなかたいへんだ、各省ともなるほどこれは何とかという問題になってきました場合には、われわれのほうとしましては、行管なりあるいは人事院なりという方面に働きかけるバックアップをするというような役割りを大体いたしておるわけでございます。
○受田委員 航空局のいまの事件、ちょっと数字を聞きたいのですが、この間なくなられた航空局の技官の青年、この人はなくなった時点で殉職という扱いを受けておると思うのですが、国家公務員災害補償法でいかなる処遇を受けたのか、数字をひとつあげてください。
○范説明員 国家公務員災害補償法による遺族補償一時金が千日分でございまして、金額は百十三万九千円、その他退職金が十万円程度、葬祭料が六万八千円、概数でございます。その他に共済組合から埋葬料といたしまして二万四千百六十円が支給されることになっております。
○受田委員 前途ある青年公務員が百二、三十万円という、この世を去ったという補償としてはあまりに少ない金額で処理されておるわけですね。これは私は一つ問題があると思うのです。危険を顧みず滑走路の近くで作業に従事して、管制官の判断の誤りで、自分が精励恪勤している現場であえなくも飛行機のつばさのかげで消えていった、この前途ある青年公務員の死後のにおける国家補償は、全部を合計してわずか百二、三十万円しかない。かくしてこの子を育てた親御から見たならば、公務で殉職して、国家のミスで、公務員のミスで犠牲になって、その代償として、自動車損害賠償保障法では、交通事故で殺されれば法律できちっとうたってある五百万円の補償がされるのに、滑走路で交通事故よりももっと崇高な国家の公務に従事して殉職したこの青年がわずかに百万ばかり、あまりにも大きな差ではございませんか。国家公務員災害補償法は当然人事院が御担当になっている法律である。この命をなげうって奉仕した人に、わずかに百万円ばかりの補償を差し上げてさようならとする制度について、私はいま疑義が起こったわけです。私はもっと出ているのかと思っていた。いま数字を承ってがく然とした。自動車事故の死亡者には五百万というワクがきめられたのです。その五分の一というわずかな金額で処理されておる。この問題は新しく考え直さなければならぬ問題だと私は思うのですが、殉職者に対する処遇としてこの国家公務員災害補償法は適当であるかどうか、総裁、御判断いただくときじゃないでしょうか。
○佐藤説明員 そういうケースはたびたびございまして、たとえば少年自衛官があの渡河演習か何かで幾らしか出なかったということも知っておりまして、胸を痛めておることは受田委員と御同様でございます。ただし災害補償法のほうは、これも一般の労災とバランスをとれというようなたてまえが法律に書いてございますし、それはやはりそのほうの問題から検討していかなければならないと思いますが、私の痛感いたしますのは、いまたまたま航空管制のお話がございましたけれども、たとえば交代制勤務の人たちが非常に無理な勤務をしておるのじゃないかという問題が一つあるわけです。話を少しずらしますけれども、私どもとしては実は当面そういうことを考えておるのです。たとえば手当を上げる。看護婦の深夜勤でもそうです。手当は大いに上げる。しかし、幾らお金を出してもその人の体力の限界というものがありますから、やはりそこは人道問題のほうにつながる。お金で済む問題ではないのじゃないかということを私はいつも考えるのです。したがって、たとえば看護婦の人たちの問題でいえば、看護婦そのものの数が絶対的に不足じゃないか。これは厚生大臣に対して、この看護婦そのものの充員あるいは養成ということについて大いに力を尽くしていただきたいということを申し上げます。あるいは交代制勤務の人たちについても、私自身は行きませんけれども、部内の者はまめに現場を見てきておるわけです。そして、やはりこれは人間が足らないのじゃないか、あまりに過酷ではないかというようなことは申し上げてきておるわけです。そのぐらいにその辺には注意をしておるわけでございます。もとをただせば、これは先ほど人事局長も本来の人事局の所管ではないと言われましたけれども、私どもからいっても、真正面からいえばそういうことなんで、これは行管の所管でございますと言えますけれども、やはり現実にそういうことを見ておりますと黙ってはおれないという気持ちで臨んでおるわけであります。
○受田委員 私も先般管制塔を見に行きましたが、あの激しい勤務、油断もすきもならぬ緊張した時間の継続ということは、これはまことに皆さんが目をみはるようなものがあったのです。これではミスが起こる。あの極度の緊張が継続しておる。こういうところには、人事局などで直接御所管でなくとも、また人事院総裁としても、直接勤務の形態あるいは職務の責任というようなことにつながれば——何とかつながりがありそうに見える問題だということで、全然ないとはいえません、つまり勤務状態に関係する問題ですからね。だが、これは何とかひとつ、きょうは行管をお呼びする余裕がなかったのですが、当然必要な職員というところまで節約して、だれが見てもやっていけるようなところにたくさんの余裕をつけて、一方へきびしくやっているというような、各所に私はアンバランスがあると思うのです。ここへ大所高所から総理府、人事院がひとつ目を見張っていただいて、行管と一緒に力になり合うてそのミスをなくすというところへ御努力を願いたい。いまお説のとおり、あとから支払いをする問題じゃなしに、事故を起こさぬのが一番いいけれども、現実に起こった場合は、やはり何らかの形で、遺族が国家公務員となっておってよかったとある程度喜び、またその遺族がその後継者をつくっていくことに精出せるようにしてあげる、こういう新しい考え方をここでひとつ御提案しておきます。 最後に一言。私、最近における天下り人事、大蔵省などの局長以上が適当な特殊機関、法人に天下りされているのに問題があると思うのですが、さっき私、大出委員のお尋ねを聞いておるときに、ちょっとそれに関連するので、ここで当局の反省を求めたいのです。 四十歳代で局長で、もうあとがまがつかえておるというので四十歳代で局長をやめ、次官をやめて天下り機関に天下っておる。ここに問題があるんじゃないか。早く局長になり過ぎて、次官になり過ぎて、天下りのことを考えるような役所が大蔵省とか建設省とか農林省とかにある。外務省などはわりあい六十くらいまで局長をおやりになる。アメリカの大使なんかは六十何歳でまだ現役でやっておられる。検察当局も六十三までやれるから、法務省の局長などはなかなか年をとった偉大な人材がおる。こういうかっこうになっておる。法務省や外務省などは六十前後までずっと勤務しておられるから、天下りということはあまりあせらぬですよ。ところが四十代で局長や次官をやられる。ここにおられる伊能先生たちはそういう御苦労をされた方の一人でございますが、四十代で局長とか次官とかやられると、これはどうしてもまだ恩給年限まで距離がある。その間を働かなければならぬとなると、天下りをあせるようになるのです。これを人事院で、早く局長になることをやめて、五十ぐらいで局長になる、あるいは六十近くなって次官になるとかいうような、そういう一つのしきたりをつくるようなやり方はないか。あまりとんとん拍手で——三十代で局長になる人がどのくらいあるか、ちょっと数字があれば示していただきたい。三十代で局長になっているのが最近はあまりなくなったですか。三十代で局長になっている、人事院にはそういう人がいままで多かった。いまはおりませんか。三十代の局長を人事院が盛んに製造されておる。そういう若い局長が、先はすぐ天下りせねばいかぬようなことになるのです、四十代で。これをやめていく方法はないか。そして上級の甲を通った者ばかりを優遇して、初級で前進する者の前途をはばんでいる。さっきの大出さんの示された数字などは非常に問題があると思うのです。これを上級甲と初級と、あるいは中級との差をあまり激しくしないように、その間で十分初級や中級の人にも希望を持たせるような昇進、昇格、昇給を考えながらいけば、次官になるのが五十五歳、局長が五十歳ということになれば、あまり天下りをあせらぬで、各種公団、公庫などは、下から上がった者にも総裁になれるんだ、副総裁になれるんだと希望を与えることもできるのです。もう天下りの専属機関に公社、公団等特殊法人はなっている。これを直す一つの方法を——人事院自身が、あまりテンポを早めて昇給、昇格をさせる、そういうところを押えて、そして外務省や法務省のようなゆっくりゆっくり人生を歩む役所に切りかえていく。これは人事院でできると思うのですね。人事院で規則を変えればできるのです。そうでしょう。そのとおりでしょう。だから、そこをひとつ御答弁を願いたい。
○佐藤説明員 どうも何か、人事院の局長は三十そこそこで局長になる……(受田委員「いや、三十代」と呼ぶ)それはとんでもない話でございまして、最近では、たとえば永年勤続の表彰をやります、二十年以上、三十年以上というのをやりますが、もう二十年、三十年、いまの上級職ですか、六級職ですか、当時そういう試験を通った有資格者が、まだやっと課長になったとか、ほんとうに私としてもおめでとうと言えない。御苦労さまですとしか言えない。役所の全体を通じて見ましても、私どもの若かりしころはわりあいによかった、ここにいらしゃいますけれども。いまの若い課長連から、私の年のころは総裁は長官になっておったとか次長になっておったとかいう、私皮肉がましいことを言われるくらいでございまして、いまはその辺は昔に比べてたいへんおくれていると思うのです。 それからもう一つ、外交官、検察官のお話が出ましたけれども、これは私個人的にうらやましいと思いますのは、外交官の全体の数は何人おられるか知りませんけれども、この中の認証官の数は、数えてごらんなさい、大使、公使、みんな認証官です。そして検察官の場合もそうですね。検事総長、次長、それから各高等検察庁、これはもう、そういう点からいきましても相当コンディションは違うということも見ていただかなければならぬのじゃないか。行政部内でももっと認証官を置いていただけば別ですけれども、一人しか次官はいない。それを順番を待って、まだかまだかという人がおるわけです。実際上の問題としてはなかなか簡単にいかない。それをほうっておいていいかどうかということは、これは別でございまして、やはり人事局でもかねて長期の人事計画をお考えになっていらっしゃるようです。私どももタイアップいたしまして、そういう長期の見通しのもとに計画は立てなければならぬと思いますけれども、なかなかむずかしい問題だということだけは心におとめいただきたいと思います。
○受田委員 最近は三十八とか九とかいう人はいなくなったようですが、そういうのを人事院は局長にいままでしばしばやっておった。三十代、私たくさん聞いておる。そういうのがだんだんいまおくれがきておる。いい傾向です。それはやはりもう少しおくらしていいと思うのです。若くして、四十代で天下りして、公庫、公団などに総裁、副総裁とかいう問題が起こってくる。橋のほうの副総裁に、選挙に敗れた人が行かれるとかいう批判も出るということになるから、どうしてもこの際人事院として、そのあまりにもすみやかなテンポの昇進を避けるように、そして初級で合格した者も、その初級で中級に行くまでの二年間の差、それから上級に行くまでの二年間の差とか、上級乙に行く二年間ぐらいの差、それはそのまま続いたとしても、上級甲だけをぼんぼんと飛ばして、五とか四とかへ行くと初号がない、初号がないのにその上に行くというかっこうになって、非常にテンポ早く昇進した者は、逆に天下りのことに真剣に頭を突っ込むのです。むしろ政治家に来ていただいたほうがいい、そういうときには天下りというようなことでなくて。天下りというのは、その頭を押えるわけですからね、その地場の人の前途をはばむわけだ。こういう点でひとつ人事院の規則を改められて、昇進のテンポをもっとゆるやかな、なだらかな、たんたんたる道が続くようなかっこうにして、だれもがそこへ行ける、だれもが行って、初級も、局長にも次官にもなれる、そういう制度をつくっていけば、どんなに士気が上がるでしょうか。これをひとつ御配慮願いたい。道はなかなかむずかしいが、現状ではやれる道である、こういうことにしていただきたい。 いま、一分ゲーム、一分だけ、答弁も一分でお答えを願いたいことがある。責任問題をひとつ追及したい。 部下が非常な汚職その他を犯した責任のとり方について、課長、局長、次官、大臣、こういう段階における責任のとり方に、はなはだ不公平な点がある。この際にはっきり聞いておきたいことがあるが、こういう責任について、特別職の責任は——閣僚であれば、もう内閣全体の問題については総辞職ということもあろうし、あるいは大臣罷免ということがあろうが、特別職の責任、政務次官、大臣の責任というものは、事務的な問題としても、やはりそれは大臣、政務次官もあわせた責任というものが別個に考えられるものではないか。省内に、はなはだ不都合な事件が起こった場合には、監督の責任問題が一つあるだけでなく、行政の問題とか道義的な問題とか全部ひっくるめて最も重い責任を負うのは大臣だと私は思う。政務次官もこれは責任が——省内に起こったときには、事務次官だけではなくて、政務次官も当然負うべき形のものと思うが、大臣、政務次官のそうした監督上あるいは道義上の諸般の責任はどういう形でとったらいいか。(伊能委員「総理大臣だ」と呼ぶ)総理大臣でなくて、これは責任の問題は法律論でございますから、どなたか……。私が最後に質問するこの一分ゲームに対する答弁は、どなたがやってしかるべきか、責任者おられませんか。
○佐藤説明員 私は所管外です。私は一般職の事務次官以下をやっているのですから……。
○受田委員 特別職は担当者がおらぬ——それじゃ、きょうは政府は負けじゃ。 それでは、この点は次回に譲ることとして、質問を終わります。
○天野委員長 東中光雄君。
○東中委員 消費者物価、標準生計費の上昇を、対前年比で四月現在でどうなっているか、明らかにしていただきたい。
○尾崎説明員 本年四月につきまして、対前年比を申し上げたいと思いますが、消費者物価につきましては、全国といたしましては八・三%、昨年は四・六%でございます。東京の場合には七・八%、昨年は五・四%でございます。その物価は、五月、六月は一、二%下がってきていることもまたございます。なお生計費につきましては、全国平均で一二・二%でございまして、昨年は九・二%ということでございます。
○東中委員 標準生計費、勤労者世帯の場合は一二・六%ではございませんか。
○尾崎説明員 勤労者世帯につきましては、現在資料を持っておりませんが、ただいま申し上げましたのは全国の全世帯でございまして、全世帯と勤労者世帯につきましては、相互に若干の違いはございますけれども、大差はないということでございます。
○東中委員 主要単産におけることしの春闘の賃上げ率は大体どれくらいになっていますか。
○尾崎説明員 本年のいわゆる春闘の妥結状況につきまして、労働省で調べておる調査がございますが、民間の大手百四十九社でございますけれども、本年の場合には一八・三%でございまして、額は八千九百八十三円と発表されております。昨年の場合には一五・八%で、六千七百六十八円でございます。
○東中委員 公労協の賃上げは一二・五%でございますね。
○尾崎説明員 三公社五現業に対します仲裁裁定の場合には、ことしは八・八%プラス二千円ということでございましたが、これは率にして——こまかいところがいろいろございますけれども、約一二・五%ということでございます。
○東中委員 総裁は、参議院で大幅高額のということを言われたわけですが、いまのいろいろなデータから見ましても、公労協関係の一二・五%を下がらない程度——下がらないということは、そういうふうにお聞きしてもいいのかどうか。先ほどからいろいろ言われておりますが、この点どうでしょう。
○佐藤説明員 率直なお尋ねでございますけれども、それは私どもとしては、先ほど来申し上げますように、私ども独自の大規模なかつきわめて精密な民間給与調査をやっておるわけでございます。その結果によって正確なところは判断せざるを得ない。公労協を上回るとか下回るとかいうようなことは、パーセンテージについては全然申し上げるべき段階ではございません。また先ほども申し上げましたように、開票管理者に開票前に大体得票を言えとおっしゃっても、これは言えないのと同じでありまして、そのかわり出た数字ははっきりそのまま勧告申し上げていく、これは完全にそのまま指一本触れずに実施していただきたい、そういう性格のものでございます。したがいまして、予測はできませんが、しかしわれわれの調査が正確であり精密であるならば、一般にいわれておる春闘のあの状況というものは反映しないはずはないということは言えるわけでございます。したがって、大幅かつ高額は、これは申し上げても間違いあるまいということで、ことしは大きな声で申し上げておるという次第でございます。
○東中委員 勧告の実施時期についてですが、先ほどもちょっと他の委員もお聞きになりましたが、四月か五月か、これはどういうふうにお考えになりますか。
○佐藤説明員 これは先ほども申し上げましたように、実はいままで平穏無事にきておった問題が最近になって四月説というものが出てまいったのです。われわれとしてもそういう説は傾聴をしつつ、正しいかどうかということは、これは率直に検討しなければなりません。筋が通っていることなら、もちろんそれに乗りかえるのにやぶさかではありません。現在のところではまあまあ一理なきにしもあらずというところまでは私どもの気持ちは傾いております。しかし五月が間違っておるというところまで結論は出ておりませんから、これはなお今後慎重に検討していきたいと思います。
○東中委員 五月というふうにされておる根拠ですね、ちょっと理解ができないのですが、四月についての調査をやって格差が出た、それを是正するのだったら、そのときからというのが、これは自然の論理だと思うのですが、五月ということにまあいままでなっておった。どういう根拠でそうなるのか、その点をお聞きしたいのです。
○佐藤説明員 これはこまかいことを言えばたいへん技術的なことでして、四月の調査の結果幾ら民間がこうなっているといいましても、その民間がいつ上がったかということをずっと前にさかのぼっていけば、あるいは十月に上がったというところもあるし八月に上がったというところもある、いろいろあるので、それは一応大量観察が必要ではないか、やはりそう思うのです。したがいまして、五月説、四月説も、いままでそうやってきたことを今度切りかえるということになれば、それはそれでやはり精密な検討をしなければ、われわれとしては責任を負って提案申し上げるわけにはいかぬというところが正直なところです。
○東中委員 四月現在での格差を調べるわけですから、そうすれば、先ほども申し上げましたけれども、当然そのときから一その上がったのがいっであったかというのは、これはいろいろばらばらだと思うのです。しかし、少なくとも四月にはそういう格差があるのだから四月から是正するというふうにされるのが、これは当然の筋だと思いますので、そういう点についてひとつぜひ検討をしていただきたいし、そういう方向でやられるわけですか。
○佐藤説明員 その一理なきにしもあらずというのは、そこのところを一理なきにしもあらずと言うておるわけでして、それは検討します。検討を続けてまいります。
○東中委員 四月よりどれくらい前に上がったかわからぬから、いろいろあるから、だから五月だということにはならないと思う。むしろ四月から、それより前にするのはどうかということになるとむずかしいけれども、当然四月になるべき筋のものだというふうに思いますので、それはぜひひとつ御検討をわずらわしたいと思います。 それから、先ほどお聞きになっておりましたが、住宅手当の新設要求について、これは今度の勧告でということでやられておるわけではないわけですか。検討はされておるけれどもということだったと思うのですが、どうなんでしょう。
○佐藤説明員 それははっきりは申し上げられません。いつも申し上げておりますように、民間の動向というものをしょっちゅう見ておりますから、ことしの民間の動向がどうなるかということが一つのポイントになると思います。 それからもう一つは、先ほどちょっと大出委員のお話に出ましたように、地域手当の関係から、これはやはり一応理論的には関連を持っておる問題であるというようなことから、数年来ずっと住宅手当のあり方というものは検討を進めておる。特にそれは濃厚な検討を加えつつあるという段階でございまして、決してほうり投げておるというわけではございません。なお従来の態度を堅持しつつ検討を進めていきたいという気持ちでおるわけです。
○東中委員 住宅手当を、たとえば六大都市というような、そういう地域別に考えていくという考え方が一部にあるように聞いておるわけですけれども、これは住宅手当ということであるならば全く筋が通らぬと思うのですけれども、そういう点については、いまの住宅手当を地域的な問題にしていくということの関係で、本来の住宅困窮状態あるいは住宅を確保するという観点から見ての住宅手当というものをそういう地域的なものに歪曲してしまうとたいへんなことになると思うのですが、その点はどういうふうにお考えでしょう。
○佐藤説明員 これは全くアカデミックな発想になりますけれども、地域手当の面から入っていって地域の格差ということをさぐっていきますと、これは東京の家賃はものすごく高いじゃないかというデータが出てくるわけです。そういう意味で、いまおっしゃるように地域別に手当の支給あるいは非支給を考えるべきじゃないかという議論も出てくるのは当然だろうと思います。しかしこれについてはいろいろまた御批判がありまして、そんなことをされては困るという人もおるのです。そういう点ももっと広い目から見て私たちは慎重に検討しなければならぬと思っておる現在であります。
○東中委員 その点はその程度にしまして、高齢職員の問題ですが、改正の内容、どういう方向を目ざしておられるのか、ひとつ明らかにしていただきたい。
○佐藤説明員 これもまだ煮詰まった段階にはきておりません。ああもこうもというようなことでずっと検討を重ねてきておるわけでありますけれども、先ほど来申しておりますように、筋は筋として、これは私は貫いていい筋だと思いますけれども、現実にこれを当てはめていきます場合には、過酷な形になるのは忍びないということもありますし、その辺のところをきめこまかに、あるいは職種別の特殊性とか、あるいはそれに応じての年齢のつけ方というようなことも、もっともっと慎重に検討を重ねていきたい、そうして勧告にはぜひ間に合わせたいという気持ちでおります。
○東中委員 高齢職員の在職状況、わかりましたら明らかにしていただきたい。
○尾崎説明員 行政職俸給表の(一)について見てみますと、六十歳以上につきましては三千六百十三人、五十六歳から五十九歳の者が八千七百五十一人でございまして、これは二十四万五千人くらいの中でそういう状況になっております。
○東中委員 高齢職員の平均給与ですが、いま総裁が言われております高齢職員の昇給停止に関係する問題で、高齢職員の平均給与というのは決して高くないというふうに思うのですが、データがありましたら、どの程度の平均になっておるか、六十歳以上でけっこうですから明らかにしていただきたい。
○尾崎説明員 ただいまの行政職俸給表の(一)の六十歳以上の場合に三千六百十三人と申し上げましたが、その平均給与が、これは官民給与の格差を比較する場合の比較給与でございますけれども、七万九千八百六十九円という数字になっております。
○東中委員 私のいま持っております資料では、たとえば六十歳以上の行(一)の職員の平均給与月額ですが、昨年四月現在で大学卒では十万五千七百三十六円というふうになっておりますけれども、中学卒だと七五三千五百十六円。行(二)の場合だと、技能甲では五万七千九百六十四円、労務乙では四万五千九百十四円、こういう平均の数字が出ておるわけです。行(二)の関係の人たちの場合を考えますと、四万五千円あるいは五万七千円、これはもう生活も安定しないような状態。これは平均なんですから、これが昇給停止云々ということになれば、そういう方向で見られるとすれば、これはいよいよもってこの人たちに対する生活の安定は、向上どころか逆行していきますし、勤労意欲もそこなわれてくることになると思うのです。そういった点から見て、高齢職員の昇給停止問題は十分慎重にやらなければいかぬし、私たちは許されぬことだ、こういうふうに思っているのですが、その点どうでしょうか。
○佐藤説明員 許されぬことだと言われては、これはちょっと困るのでございますけれども、先ほど申しましたように、大体三十代の、これから子供も生まれる、学校にも入れなければならぬという人たちが、民間との比較では一四%損している。それから、六十歳以上におなりになって、大体むすこさんも娘さんも働きにいっておられる、そして仕事も大体もう熟練してしまって、これ以上熟練というあれもない、限界まで熟練度もきていらっしゃるという方が、六十歳以上の方で見ますと、民間に比べて一六・五%ですが、非常に優遇されておるという形、これは配分の問題としても、やっぱり働いていらっしゃる方々のほうにお年寄りの方は貢献していただかぬとバランスがとれないのじゃないかということが一つの問題であります。 それからもう一つは、全体の官民格差の場合において、こういう方々がいらっしゃいますと、先ほどの一二・何%というようなパーセンテージの問題にこれは響いてくる。それを差し引いた上で発表しなければならぬという形に計算が出てくるということになります。 両方から申しまして、筋としては、この際早く手を打っておきませんと、将来それはどんどんまた増高していくのじゃないか。したがって、筋は筋としてそういうことでありますが、実際にそれを当てはめていく場合についてはいまお話しのような御心配もあります。方々から、また皆さんからいろいろなお話も聞いております。冷酷むざんにならないようにという配慮は——そういう配慮をしておれば中途はんぱになりますけれども、これは現実との妥協というものをしなければならぬ、そういう気持ちを持って、密度のこまかい、きめこまかい研究をしておるという段階であります。
○東中委員 要するに生活の安定向上ということ、まだ子供さんが必ずしもみな働きにいっておるというような状態ではないわけですね。特に大学教育なんか受けるというようなことになれば、教育費とかがずいぶん要る段階というのは十分考えられることでありますし、特にそうした高齢職員の仕事の能率というような問題を考えた場合に、これはよく能率の低下云々ということがいわれるわけですけれども、しかし、そういう昇給停止あるいはそういう方向をとられると、よけいに勤労意欲をそいでいくということにもなると思いますし、六十歳というのは決して働けない、あるいは能力がなくなってしまうというような、あるいは大いに減退するというふうな問題では、必ずしもないわけです。そういう点で、ひとつ高齢職員の問題については、いま総裁も言われましたけれども、そういうことを十分踏まえてやっていただきたい、このことを申し上げて、私の質問を終わります。
○天野委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時四十一分散会