内閣委員会 第10号
- 発言数
- 177 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/04/03
会議録
○天野委員長 これより会議を開きます。 行政管理庁設置法の一部を改正する法律案及び許可、認可等の整理に関する法律案の両案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。鬼木勝利君。
○鬼木委員 昨日はたいへん私長々と皆さんのお耳を汚しまして恐縮に存じております。本日また発言の機会を与えていただきまして、たいへんありがたいしあわせでございます。 前回に引き続きまして荒木長官にお尋ねをいたしたいのでございますが、審議会の整理について少しくお尋ねをいたしたいと思うのでございます。 現在各省庁に審議会が、いただいておりますこの資料では二百四十四となっておるようでございますが、この審議会についていろいろお尋ねしたいのでございます。過去三年間に一回も会議を開いていない、こういう審議会があるのでございますが、あるいはまたそういう会議はやっておっても年一同程度だとかあるいは三年に一回とかというのが十審議会以上もあるんだ、こういうような実態でございます、審議会は。これは昨日も申し上げましたように、国家行政組織法の第八条に、審議会の設置ということに対してははっきり法的に示してあります。そういう点からいたしまして、行政監理委員会のほうといたしましても、この審議会に対しては、徹底的に意欲的にこれが整理統合、廃止をやるというようなことが示されておりますが、大体この審議会の実態はどういうふうになっておりますか。これは資料はいただきましたけれども、直接長官や係の方から実態を承りたいと思います、それによって私質問の進め方もございますので。何しろ時間が三十分と制限してありますので、こまかいところまではお聞きすることもできないかと思いますが、大ざっぱでもようございますので、三十分の範囲内においてお話を承りたいと思います。長官、いかがですか。
○荒木国務大臣 過去二年間、開催実績のない審議会等は十四ございますが、このうち十は不服審査や調停等を処理するもので、当事者の申し立てを待って開催されるものでありまして、この期間中申し立てのなかったものであります。その他の四審議会は、いずれも法令によって必要的付議事項の定められているものでありますが、それぞれ次のような事情で開催されなかったのであります。地方産業開発審議会、台風常襲地帯対策審議会、特殊地域農業振興対策審議会、公共用地審議会等がそれでありますが、要すれば政府委員から詳しい説明をいたします。
○河合政府委員 御説明申し上げます。 ただいま十四過去二年間に開催実績のない審議会がございまして、そのうち十は審査、調停等を処理するものでございますが、その他の四審議会につきましてその事情を御説明申し上げます。 その前に全体の数を簡単に申し上げますと、審議会が現在、先ほどのお話しのように二百四十一ございまして、省庁別にも数は出ておりますが、これは長くなるから申し上げませんが、ただいまの審議会の性格別にどれだけの数があるかということを申し上げますと、行政不服審査の裁決等に関与するもの、これが二十三ございます。それから資格の得喪、検定等に関するもの、これが十八ございます。それからあっせん、調停、仲裁等に関与するもの、これが三つございます。それから必要的付議事項を有する審議会、これが百二十三ございます。それから諮問的調査的審議会が七十四ございます。以上合計いたしまして現在二百四十一の審議会がございます。 また、先ほどの必要付議で、しかも二年間開かれなかったものにつきましての事情を御説明申し上げますと、まず第一に地方産業開発審議会でございますが、これは低開発地域工業開発地区、新産業都市等の指定または変更等の際に、この審議会に付議すべきものとされております。四十一年十一月の中海地区新産業都市指定以後は指定が行なわれなかったために開催されなかったわけでございます。 第二の台風常襲地帯対策審議会は、台風常襲地帯における災害の防除に関する特別措置法に基づいて作成すべき災害防除事業の計画期間は、計画の作成を見ないまま昭和四十二年度末で終了している、さらに過去二年間に台風常襲地帯の指定も行なわれない等のために付議すべき案件がなかったものであります。 第三の特殊地域農業振興対策審議会につきましては、昭和四十二年十二月開催の審議会において、今後のあり方を総合的に調査、検討するよう決議があり、昭和四十三年度、四十四年度両年度にわたりまして、農林省において調査を実施中のものでございまして、その結果を取りまとめた上、審議会を開催する予定になっております。 最後の公共用地審議会につきましては、企業者からの申請を受けて建設大臣が行なう特定公共事業の認定及び土地収用委員会が緊急裁決を所定期間内に行なわないときに、企業者からの異議申し立てに基づき建設大臣が行なう代行裁決の際に付議されるものでございますが、この審議期間中該当事案を見なかったものでございます。 第四の公共用地審議会は、ある意味では、先ほど申し上げました十の不服申し立てに対する審査の審議会に数えるほうが適当かというようにも思っておりますが、そういう数え方をいたしますと、十一と三つということになるわけでございます。
○鬼木委員 いま読み上げられました以外に、対外経済協力審議会というのがありはしませんか。その内容の御説明はありませんでしたが、それをちょっとお伺いしたい。
○河合政府委員 御説明申し上げます。 対外経済協力審議会は、昭和三十五年四月三十日に設置されたものでございまして、その構成は外務、大蔵、農林、通産、経済企画の各大臣と、日本銀行、日本輸出入銀行、海外経済協力基金の各総裁及び学識経験者でございまして、三十八年以来開催されることのない状態でございます。この点につきましては臨時行政調査会からも指摘を受けておりまして、これを改善いたしますために、昭和四十四年九月、構成員を学識経験者のみに改めまして、以来今日まで総会を三回、部会を 一回開催して活発な活動を行なっております。
○鬼木委員 あなた、これは何も説明がなかったが、私が要求しなければ御説明がないが、「委員は、原則として、常勤制をとらないものとする。」それはわかりますが、「国会議員および行政機関の職員は、原則として、審議会等の構成員にしないものとする。」とあるが、審議会の会長は閣僚や総理、そして二年も三年も一回もやっていない。何のためにこんな審議会をつくるのか。そういうむだなことをやるから、あなた方のほうも、審議会に対してそういう点をはっきりなさっておるのに、そういうことをやられる。しかも総理が、当面の対外経済協力に関する基本的、総合的政策及びこれに関連する重要事項についてということを諮問しておる。ところが、その諮問を受けながら、審議は宙に浮いたまま答申はされておりません。そういうことで急にあわてて委員の構成、機構を変えたり——当然そういう審議会の構成ということはわかっておるはずです。どうしてそんなへまなことをやるかということですね、またやらせておくかということですね、その点ひとつはっきりしていただきたい。的確な説明をしなさいよ、あなたたちは大目付じゃないか。
○河合政府委員 お答え申し上げます。 御指摘のとおりでございますが、ただいま御指摘のございました委員の構成その他につきましての政府としての決定は、昭和四十二年に決定いたしました。その後、また、臨時行政調査会からの御指摘もございまして、先ほど申しましたように、その構成員を改善いたしまして、四十四年九月からこれを改めたわけでございます。
○鬼木委員 おくれてもその内容を変えた、それは非を改めたのですから、悪くはないとは思うけれども、審議会の委員が閣僚であるとか総理であるから、三年に一回も開かぬでも黙っておる、国民の税金でそういういいかげんなことをやられては困る。会議を開かなくて、審議会の費用だけはとる、とんでもないことだ。そういうところの行政改革をやってもらわなければ困るのですね。だから私は昨日からたびたび申し上げておる、勇断を持ってと。しかも「委員の数は、原則として、二十人以内とする。」、大体二百四十四の審議会がいまある。その審議会の内容は、全部二十人以内の人員の構成、その点はっきりしておりますか。あなたのほうから資料をいただいたのは、各省別に幾つ幾つという内容も何も書いていない。資料を出しなさいといってもすこぶる不熱心、不親切きわまりない。そういうことで資料提出を頼んだら、わかるように資料に書いてもらえば、ここでお尋ねをしなくてもいい。その点をひとつここではっきり詳しく説明しなさいよ。
○河合政府委員 御説明申し上げます。 ただいまの御質問の点でございますが、委員の構成員は、原則として二十名以内とするということに政府としては取りきめてございますけれども、審議会の性格その他から申しまして、それにおさまらない場合がかなりございます。 現在の構成員の員数の大体の様子を申し上げますと、二十人以内の審議会、これが二百四十一のうち百二十三でございまして、それ以外は二十人以上のものでございます。これはやはり審議会の性質上、どうしても委員の人数をたくさんそろえなければならないというものもあったと思いますが、できるだけ早期に政府としての取りきめの原則に合わせるように、従来からも努力をいたしております。そんな結果から、だんだんと一審議会当たりの平均の人数も減ってきておりますが、しかしながら、ただいま御指摘のとおり、二十人以内ではおさまっておりませんで、半数近くのものが二十人以上の審議会になっております。
○鬼木委員 委員は、原則として二十名以内とする、場合によっては二十名以上でもしかたないというような、ただし書きか何か法的なものがどこかにありますか。
○河合政府委員 ただし書きはございませんが、「原則として」と書いてございますので、これはやむを得ない場合には二十名をこすこともあり得るかと思っております。
○鬼木委員 だから私が申し上げておるのですよ。私もそれを勉強しましたけれども、ただし書きはどこにもないのですよ。原則として二十名とする、だけれども、特別の場合にはこれの限りにあらずというものがあってしかるべきなんだ。それをかってなことをして二十名以上どんどんつくっている。根拠がないことを、かってなことをあなたたちはおやりになっている。しかも、それが総理であるとか閣僚である場合にはかってにどんどんやる。そういうところが、あなた方は行政改革の根本精神というものにほんとうにのっとってやっておられない。私はそういうことを全部整理してもらいたいのです。
○河合政府委員 御趣旨に沿ってできるだけ努力をいたすべきだと思います。また従来もそういう努力をいたしております。 御承知のように、ただいまの原則として二十名以内という取りきめをいたしましたのは昭和四十二年でございまして、それ以前はたくさんの審議会がございまして、また人数の多い審議会があったわけでございます。その後努力をいたしまして委員の数をできるだけ減らすようにいたしておりまして、たとえば文部省の学術審議会は、審議のやり方につきましても検討いたしまして、四百三十人を三十人まで減じております。また農林省の中央作況決定審議会、農林漁業用固定資産評価審議会、この二つは統合いたしまして、両方で七十五名の人員を五十名まで減らしております。また住宅対策審議会、宅地審議会、この二つも統合いたしまして三十五名を二十五名まで減員いたしております。また精神薄弱者福祉審議会、中央児童福祉審議会、この二つも統合いたしまして七十五名の委員を五十五名に減員いたしております。また医師研修審議会、これは医師試験研修審議会の改組でございまして、百七十七名の委員を二十二名に減じております。その他現在懸案中のものも幾つかございますが、御趣旨のとおりに合わせることは、現在の段階ではなかなか困難でございますけれども、できるだけその趣旨に沿いまして努力をいたしている次第でございます。
○鬼木委員 なぜ私がそういうことを申し上げるかと申しますと、委員は原則として二十名以内とする、しかしながら「本来の審議会等の構成員はできる限り簡素なものとする。」こう明記してあるから、ふやすほうのことはただし書きには何も載っていないのだ。だから、私の申し上げていることは、すべてただむちゃくちゃに整理統合しろということを申し上げているものじゃなくて、あなた方のおっしゃっているところの法的根拠によって、あるいは閣議決定によって、その線に沿って努力していただきたい、こういうことを申し上げておるのでありまして、空なことを申し上げておるわけじゃないわけです。 それからまた、こういうことも書いてある。「審議会等の設置および運営についての基準を確立し」基準ははっきり確立してあるのですか、その点をまずお尋ねします。 それから、基準を確立して「廃止ないし統合すきものについてはその整理・統合をさらに推進するとともに、その組織および運営を改善する必要がある」しかも「その濫設を抑制し」と書いてある。そうしますと、あなたのほうから四十四年三月以降の審議会等の新設廃止状況という資料をいただいた、それには廃止と設置との差が、設置が六つ、廃止が八つ、差し引き二つしか廃止はしていない。努力はしておるとおっしゃるけれども、私がこの資料をいただいたのを一べつしただけでも、十分手入れをしなければならぬものがまだまだたくさんある。ただやるやるとおっしゃっておりますが、これから四十五年度、四十六年度に対して、四十五年度でもいいですが、本年度はこれだけのものをやります、将来はこれとこれとこれだけやりますという内容が仰せられないならば、数だけでもいい、その将来の見通しをおっしゃられますか。
○河合政府委員 ただいまの数でございますが、行革三年計画の中に織り込まれております審議会整理につきましては、全体で二十一の審議会を整理する計画になっておりまして、そのうち四つの審議会につきましては四十四年度におきましてこれをすでに処理いたしております。また十五の審議会につきまして、これは現在国会に法律改正案を提案中でございまして、御審議をいただいておるところでございます。また二つの審議会は明年度以降に整理する予定でございまして、合計二十一の審議会の整理を予定いたしておるのであります。
○鬼木委員 承っておきます。また次回の、いつになるかわかりませんけれども、来年度になるやらわかりませんけれども、少なくとも四十五年度においては二十一の審議会のほうに手をつけると仰せになっておりますので、お待ち申し上げておきます。記録いたしておきます。その点を審議会の設置の方針にのっとって十分徹底してやっていただきたい。審議会の内容の云々ということは、それは必要に迫られてやられるのですから、それを私はどうこう言っているのじゃないのですから、整理すべきものはすみやかに整理していただく、それは二十一ある、こういうことを承っておきます。 そうすると、先ほど申しましたところの対外経済協力審議会でございますが、これはその後手直しをされて、今日は順調に会議も開かれて、しかもその効果もあげておる、実績もあがっておる、こういうことですね。
○河合政府委員 先ほど御報告申し上げましたように、昭和四十四年九月に構成員を学識経験者のみに改めまして、以来今日まで総会を三回、部会を一回開催いたしまして、その成果をあげております。 なお、先ほど御指摘の審議会の設置の基準でございますが、昭和四十二年の閣議口頭了解をさらに行革三年計画の際に閣議決定として決定いたしまして、これの内容といたしまして八つの項目をあげて、一応基準的なものを定めております。
○鬼木委員 いまのお話では二年か三年の間に二回か三回かやったというような御答弁でございますけれども、少なくとも審議会というものを年に一回でも開いて、そして審議会がどうだこうだということは私は非常におかしいと思うのです。ことに設置の法の精神が、特に急に、特に必要と認めたときに設置することができるというのが法の精神ですから、年に一回くらいやるようなことは特に必要なこととは解しにくい。だから、そういう点をもう少しよく検討していただきたいと私は思うのです。しかも、諮問のあったものを答申もしないでほったらかしておく、そういうことでは何の審議会かわからないから私は申し上げておる。しかも、それが総理であるとか閣僚であったから手をつけ切れなかったというようなことになってはなおさらもって不都合千万だと申し上げたい。 そこで、まだございますけれども、時間がまいりましたのでお約束は守らなければなりませんが、どうぞ閣議決定においても、審議会等を設置する場合には慎重に検討してほしい。なお、臨時に特に急いで必要な審議会には期限をつけろ、こういう閣議決定もなされておるのですね。行くべき方向は明らかに示してあるのですね。でございますから、ちゃんときめてあるんだから皆さんは仕事はやりやすいわけなんですよ。だから、少しも右顧左べんすることなく、逡巡することなく、どしどしやっていいわけですね。ひとつ長官にお願いいたしますので、どうぞ長官のお考えをもって十分審議会の整理統合ということに対しては遺漏なくやっていただきたい。期待を申し上げますので、最後に長官、ひとつ締めくくりで……。
○荒木国務大臣 閣議決定をいたしまして整理統合の方向へ推進するようにやっております以上、やらねばなりません。ただ、一挙に二百数十のものを右へならえ式にもいけませんので、徐々にではありますが改善の方向へ行っておると思いますけれども、御意見もありますから、さらにスピーディーに目的を果たすように努力したいと思います。
○鬼木委員 いまの長官の御答弁で、御質問申し上げた私の趣旨が徹底いたしました。どうぞよろしくお願いをいたしておきます。 時間がまいりましたので、これで、ありがとう存じました。
○天野委員長 大出俊君。
○大出委員 これは行管という立場から見てどうなるかという点が一つあるのですけれども、かといって、中身を申し上げませんとおわかりいただけませんから、通産省の企業局関係の方々お見えになっておられますが、先に少し承りたいと思うのです。機構的にこういう大臣権限で何でもやれるということがあっていいかどうかということを私疑問に思っておるのですが、中身をお聞きいただいて長官ひとつ御判断をいただきたいと思います。 通産省に承りたいのですが、輸出映画に関する協会ができておるわけですが、日本映画輸出振興協会、こういう名称だと思います。この映画輸出振興協会なるものはいつできたのかということと、またどういう情勢で、かつまたどのくらいの期間を考えておつくりになったのかということ、ここのところをまず承っておきたいのであります。
○長橋説明員 お答え申し上げます。 映画輸出振興協会は昭和四十一年五月に設立された社団法人でございます。これが設立されましたのは、当時、日本の映画業界の振興をはかります上で、まず輸出適格性のあるいい映画がつくれるように金融面での助成措置を講ずべきである、かようなことになりまして、昭和四十一年度から、当初は一応三年間の臨時措置ということで、資金運用部資金の短期の運用計画の一環といたしまして、興長銀の金融債引き受け措置が講ぜられたわけでございます。この措置の運用といたしまして、融資にあたりまして業界共同の公益法人を設立し、それを通じて融資をするということが、業界振興、こういうふうな意味合いにおいても適切であろう、かような考え方から、興長銀によります金融債引き受け措置によります輸出適格映画の製作資金の融資の受け入れ母体といたしまして設立された次第でございます。 三年間経過いたしました段階で、なおもうしばらくこの措置を継続することが必要やむを得ないものであろう、かような判断のもとに、昭和四十四年度、引き続きまして昭和四十五年度につきましても、この措置の臨時的な延長措置を講じている次第でございます。
○大出委員 これは法的にはどういうことになるのですか。つまり、設置法なら設置法にからんでものをいえば、たとえば映画産業という文言があるわけですか。
○長橋説明員 設置法におきましては、企業局の所掌事務といたしまして鉱工業以外の商一般の問題を所管することになっておりまして、商一般と申しますのは狭義の商業あるいはサービス業等を含めての意味合いでございまして、それを受けました、通商産業省組織令におきまして、企業局の商務第二課の所掌事務といたしまして映画産業に関する事項が記載されているわけでございます。
○大出委員 設置法上は明文がない、商一般ですから。そこで組織令の面で、映画産業に関することという意味の規定がつくられている。組織令というのはどこでどういうふうにつくるのですか。
○長橋説明員 組織令は、御承知のとおり政令でございまして、各省におきまして立案いたし、法制局の審議を経まして閣議で決定をされる、かような手続でございます。
○大出委員 まず明らかにしておきたいのは、設置法上これは明文がない。そこで政令という形で出す通産省の組織令、これは国会の議は経ていない、これは通産省がおつくりになったわけだから。その組織令の中に映画産業に関することが入っている、だから通産省の所掌だ、筋道はこうなっているわけですね。 そこで、文部省にもちろん関係がありますけれども、実はその程度の根拠で通産省が映画産業を所管をする。そこで、先ほどの御答弁によりますと、輸出適格性のあるいい映画をつくるんだ、こういうことでこの映画輸出振協興会なるものを設立をした。興長銀債等の引き受けを大蔵省資金運用部の短期の運用計画の中でやろうということにしてというようなことなんですが、さてそこで、この問題は通産大臣が推薦をするという形をとることになるのだろうと思うのであります。つまり設置法にはない、組織令にはある、ばくとして映画産業に関することが書いてある、だから所管なんだ。さてそこから先、今度は金を出すという場合の通産大臣の責任という問題は、一体そこでどうなるのかということ。たとえば、企業局長なら局長が審査員を任命して何かつくってやっておられるようでありますけれども、一体どういう手続で融資をするというところまで取り運ぶのかということです。法的規制、規定か何かあるのかどうか。なければ、一体どういうようにやっておられるのかどうか、そこのところを聞きたい。
○長橋説明員 昭和四十一年度から輸出映画産業振興金融措置が講ぜられました際、通産省、大蔵省の間において、この短期金融措置をどのように運営をしていくのかというような方針を打ち合わせました。それぞれ両省で決定をいたしまして、それに基づきまして行政的な措置を講じてやってまいっている次第でございます。 御指摘の審査員につきましては、まず、国際的な市場性を持ったいい映画についてこの金融措置にあずからせる、かような意味合いからいたしまして、協会を通じまして推薦されてまいりましたものを通産省として審査をいたしまして、その結果、推薦に値するというところで興長銀に通産大臣から推薦を行なう、かような手順を指定いたしました。その際、通産大臣の推薦につきまして、これもできるだけ学識専門のある方々の意見を反映さした形で行なうのが適切な運営上望ましいという判断に立ちまして、通産省調査員というふうな資格でこの審査員を任命いたし、その審査員に、通産大臣推薦の前段階としての審査をお願いする、かような制度的な仕組みを講じてまいっている次第でございます。
○大出委員 もうちょっと詳しく言いますが、ここに、「通商産業省」ということで、四十一年企局——企業局の意味だと思いますが、「四十一企局第一〇一四号」「輸出適格映画審査員制度運営規則を次のように定める。」こういうふうにうたいまして、「昭和四十一年六月二十一日」「通商産業省企業局長熊谷典文」さん、つまりこれは、この形でいくと、企業局長がこれをおきめになっているのですね。そうでしょう。 そこで、中身は「輸出適格映画審査員制度運営規則」、こういうものですね。「第一条、輸出適格映画の審査を行なうため、企業局に輸出適格映画審査員(以下「審査員」という。)を置く。」こういうことになっているのですね。 第二条が、「審査員は、通商産業省調査員であって映画に関し学識経験のある者のうちから、企業局長が委嘱する。」大臣じゃないですね、企業局長が委嘱する。 以下、いろいろございますけれども、省略をいたします。 そこで、全くこれは簡単な、ちゃちなものと言うたらあれですけれども、ちゃち過ぎる。一つは、「国際的市場性を有し、かつ、すぐれた日本映画であること。」これが適格の一つ。二番目が、「当該映画の製作に要する費用の額が適正なものであること。」適正というのは一体どの程度が適正か、何もないですね。この二つだけ。 もう一ぺん言いますが、一つは、「国際的市場性を有し、かつ、すぐれた日本映画であること。」二は「当該映画の製作に要する費用の額が適正なものであること。」これしかない。運営に必要な事項は企業局長が定めるというのですから、かってにきめればいい。あと何もない。 そのほかにある条文というのは、審査員は非常勤で、定数が十人だということと、審査員の任期は二年だということ。 いま申し上げたのが第三条で、審査基準ですね。市場性があって売れそうだというのと、すぐれた映画だということ、費用が適正だということ、これしかないですね。いまのこれ、間違いないですな。
○長橋説明員 輸出適格映画審査員制度運営規則に関しましてただいま御指摘の点は、そのとおりでございます。ただ、ちょっと御説明をさしていただきますと、この制度全体の中身につきましては、通産省といたしまして、省議と申しますか、通産省の最高の意思で決定をいたしたわけでございまして、その中に、通産大臣の推薦制度、そしてその推薦にあたって審査員を委嘱して公正な審査をやってもらうのだというふうなことが一項目として入っているわけでございまして、それを受けまして企業局長名でこういう内規を制定いたした次第でございます。 それから、第二点といたしまして、映画につきましては、審査基準が御指摘のように非常に抽象的なことに相なっておりますが、映画の審査、特に製作資金の融資という意味合いにおきます事前審査に関しまして、その性質上具体的、客観的な基準を御指摘のように一律に設けるということが非常にむずかしい事情にあります点にかんがみまして、学識経験ある方々を審査員にお願いして、そして審査員のそれぞれの御判断を伺って判断の客観性を担保いたしたい、かような次第でこの審査員制度を設けたわけでございます。
○大出委員 同じことじゃないですか。規則はこれしかないでしょう。省議といったって、これは年じゅうやっていることで、たいして変わったことはない。内輪が集まって話しているだけ。 そこで、問題の第一点は、この映画輸出振興協会なる協会はどういうわけでつくったのかという点をさっきも聞きましたが、これは大蔵省の方にもあとから、この席でなくてあらためて聞きますけれども、私も実は郵政省の出身ですから資金運用部資金の運用その他については比較的詳しいのですけれども、これは資金運用部資金法できまっている。第七条に書いてある。これはあなたに聞いていると時間ばかり食ってしようがないから私が言いますけれども、簡単に言ってしまえば七条の中の九号の金融債の引き受け、基準はこれしかない。この金融債の引き受けのほかは何も——映画と書いてあるのじゃないですよ。長興銀等の資金についてワクがある、それだけ。だから大蔵省資金運用部の資金を、短期にしろ長期にしろいきなり映画会社が輸出映画だといって借りることは法律的にできない。しかしながら、何とか資金運用部資金を出してやるという政治的な意味で出してやろうとすれば、中間機関を何かつくらなければならない、対象にならないのですから。そこでまん中に映画輸出振興協会というものを設立した。これはたしか社団法人でしたね。そういうものをこしらえた。そうしてこの社団法人の映画輸出振興協会というものが長興銀から金を借りる。そうすると大蔵省資金運用部の資金法第七条の九号に基づく金融債の引き受け、これと引っかけて大蔵省が長興銀債を引き受ける、こういう筋道をお立てになった。だから、「輸出映画産業振興金融措置の概要について」という通産省の文書があるが、これはあとからつくったんですね。なぜかというと「この金融措置は昭和四十一年度から行なわれているが、」となっている。行なわれていたのです。行なわれていたところにこれをこしらえた。「その大綱は次のとおりである。(1)資金運用部は、輸出適格映画の製作資金として興長銀債を引受ける。(2)通産大臣は映画の輸出適格性の審査を行なうため、映画に関する学識経験者を審査員に委嘱する。」(1)のところで、いま私が言っているように、資金運用部が引き受けるということを明確にしているのです。「資金運用部は、輸出適格映画の製作資金として興長銀債を引受ける。」こうなっている。これをつまり四十一年五月に大蔵、通産両省が相談をなさって省議でおきめになった、この制度を三年間やろうということで。こうなってスタートしたのです。この話し合いで大蔵省が映画輸出振興協会というものをつくって、ここが興長銀から金を借りる、大蔵省は資金運用部の短期資金、金融債引き受けの形で興長銀債を引き受ける、こういう話がついた、そこで出発した、こういうわけですね。これは法律的な規制も何にもないのです。設置法にも明文はない。これは組織令、政令です。その中に「映画産業に関すること。」と書いてあるだけが根拠です。そこで通産大臣の権限で推薦をする。こういうかっこうにして、大蔵省と話し合って、直接的には資金運用部の資金法に基づいて貸せない、貸せないから、悪くいえばまん中にトンネル会社をつくった。これは明確にトンネル会社です。映画輸出振興協会には映画関係者ばかり入っている、借りたい方ばかりです。この振興協会に委員委嘱をして、これはいまおたくのほうの委員になっている人と同じメンバーです。全く同じです。「輸出適格映画審査員名簿」、こうありますが、審査委員長有光次郎元文部次官、あとは細川隆元さん。隆元さんがどこまで映画を知っているか知りませんけれども。村上公孝ジェトロの副理事長さん。NHKの福良俊之さん。島田さんという方は石油開発事業団副総裁、この人が映画を知っているのかどうか知りませんけれども。池田義信さん、松方三郎共同テレビニュースの会長さん、林文三郎さん、早稲田大学教授。こうなっているのですね。 それで、そこから先一体どういうふうに貸しているのかということですけれども、だめになった映画に金を一億数千万貸していたり、これはずいぶんいろいろなことになっていると私はあきれ返っているのですけれども、ここに幾ら貸しているかという中身があります。これは旧五社が中心なんですが、五社のうち三社、松竹、大映、日活の三つしか貸してない。私も方々から言われておって、まさかそんなばかなこと、幾ら何でもいまの官庁機構の中でそこまでどうもわけのわからぬことをやってはいないだろうと言っておったのですが、これはかつて新聞に一回出たことがある。読売新聞が書いている。そうなってくると私も、これは信憑性があることだからというのでこの人たちの話を聞いてみたら、その方々の私に言う話では、浮き貸しをしていると言うのです。製作費の倍以上を申請書面の中に載せて、六千万円しかかかっていないものを一億二千万円で出した。それがすっと許可になってしまった。その間、土地不動産のほうに金を回しているという話もある。そんなばかなことをやっておったのではえらいことになる。大蔵省資金運用部の金は厚生年金の積み立て金だとか、郵政省の簡易保険、郵便年金の積み立て金だの、貯金だの、一ぱい入っているのですから、これは庶民一般の方々の金ですよ。そうなると捨ておけぬということになりまして、これは制度的にもう一ぺん考えてみる必要がある。大臣権限でこんなことが簡単にできたら私はたいへんなことになると思うのです。 そこで、四十一年に松竹の三本の映画に、これがこの基準に合ったというわけでしょう、三億二千八十万円金を貸した。これはお断わりしておきますけれども、通産大臣にものを申し上げなければならぬ場面もありますから、後ほど資料を出していただきたい。ここに私は貸した映画の、最近のものがありませんのでそれもほしいのでありますけれども、ほとんど全部の中身を持っております。非常にたくさんございます。これは番号がふってありますね。これだけあるのです。その申請に基づく製作単価は、私もいささか調べていますから合うか合わぬかというのは私のほうの資料と合わせればすぐわかる。この製作単価をひとつあとでお出しいただきたい。その製作単価には二つありまして、一つは純製作単価といっているもの、それからもう一つは、多少そこに、俳優費であるとかなんとかいうもの以外に、宣伝その他を含む費用が入っているもの、二つありますけれども、三本で三億二千八十万円を四十一年度松竹に融資しております。それから大映には四本で六億一千五百万円融資をしておる。日活には二本で二億三千六百万円融資をしておる。そうすると、ならしていきますといずれも一億をこえる製作単価になる勘定です。一億何千万という金です。それでこれの返済は、松竹は四十一年度六百万しか返済してない。だから四十一年の残額が三億一千四百八十万すっぽり残っている。大映の場合には六億一千五百万借りたうち二千五百二十万返しただけで、五億八千九百八十万円の四十一年度に残、日活が二億三千六百万借りておって千六百万しか返してませんから、二億一千九百二十万残った勘定になる。これだけ残額がある。翌月から月賦で返すことになっておりますけれども、これはその規則に何にも書いてないけれども、話し合いでそういうことになったのでしょう。そこで、四十二年になって松竹にまた二本、前の残額が三億一千四百万あるところへ二億五百六十万、さらに二本分貸した。だから、この時点で五億二千四十万の融資になっている。五億からの金ですよ、これは。それで、四十二年度には五億になったんですから、松竹は二億二千五百万返済をした。だから、四十二年の残が二億九千五百四十万。これに今度は四十三年になったら、六本で六億七千七百万また貸しているのですね。だから何と四十三年度当初の松竹の借金が九億七千二百四十万、こうなっちゃっているのですね。だから四十三年度の残額は四十二年度よりもさらにはるかにふえちゃって、四十三年度残額は五億七千三百四十万、こういう計算なんですね。これは日活だってそうですよ。大映だってみんなそうです。これは一例をあげただけですけれども、貸しただけで総額六十数億ですよ。六十何億もの金を四十一年、四十二年、四十三年で貸している。大蔵省資金運用部の資金というのは、さっき申し上げたように庶民一般の金ですよ。これはそうでしょう。 さて、これはまだちらっと見ただけでそうなんです。問題は中身なんです。御答弁いかんによっては、詳しく調べてありますから幾らでも詳しく申し上げます。 これを一つ見ますと、これは新聞にも出ておりましたけれども、実は「奔流をいく男」というのがあるのですね。これは日活です。これは一億三千万近い製作費を貸しているのですが、できていないのです。今日までいまだかつてないのです。どうなったかといったら、台湾海峡でロケをやることになっておったけれどもできなかったからやめた。一年間まるまるできない映画で借りっぱなしで返している。差し引き返した勘定になるだけですよ、これはあとから借りているのですから。返したといったってあとから借りているのですからね。四十一年、四十二年、四十三年、こう見ていくと、どんどんふえちゃっているのですからね。四十三年末というのは五億七千三百四十万も松竹でいえばあるのですからね。日活でいえば、これは八億三千四百四十万、四十三年末であるわけですね。そうすると、返してすぐそこでまた何億も借りているのですね。何億も返して何億も貸したのはどういうわけだと言ったら、振興協会が何と答えたかというと、たまたま「奔流をいく男」を返してもらった。一年間もできない映画に貸しておいて——つくられていないのですよ、これは。一億数千万貸しておいて、それを返してもらったときに、また別に金を今度は貸しているのですよ。たまたま返してもらった時期と貸す時期が一緒になったんだと答えている。こんなばかな話はないでしょう。借りた金から返しておるのです。差し引きそうなる。そういうべらぼうな話はない。そうかと思うと、日活でもう一つ「鮮血の記録」というのがある。どんな映画かわかりませんよ。これはできていないんだから。向こうさまの言いわけというのは、昨年の七月に、最初製作費を八千万ばかり予定をして始めた。ところが、監督さんが病気になった。それで、かわりの監督を見つけたら、今度は国際映画の、提携映画の監督に引っこ抜かれた。また監督がなくなった。だからできないという。それで四月ごろになったら——もう四月になりましたけれども、四月ごろになったらやります、こういうことです。こういういいかげんなことで、はたしていいのかどうかという問題ですね。 さて、さっき一番最初の御答弁では、適格性のあるいい映画をつくらして輸出するのだと言う。市場性のあるもの——市場性なんかさっぱりないのです。先ほどのお話では輸出適格性のあるいい映画、おたくのほうの規則で言えば市場性のあるものが基準になっている。それから国際的市場性を有し——とてもじゃないがそんなことになっていないですよ。 これもまた御答弁いただいていると時間ばかりかかりますから私のほうで言いますが、一番最初に松竹に貸したのは「神火101」、これが海外収入は幾らかといいますと、これは米ドルでいきまして六万八千九百六十四ドル、こういうことです。これでいきますと日本の円にして二千四百四十万ばかりの金になります。それから二番目に松竹に貸しました「宇宙大快獣」というのがある。これが六万四千六百二十米ドル、これも二千三百四万円、この辺はまだ幾らかいいのですよ。それで三番目に松竹に貸してある「智恵子抄」、これは輸出しています。これが二万四千二百六十九米ドル、八百六十四万円です。その次に松竹に貸しております「女の一生」というのがあります。これは九千八百三十九米ドル、三百五十二万円。その次の松竹に貸したやつ三万六千ドル、これが千二百九十六万円。もう一つ「わが闘争」、これが六千九百五十米ドル、日本円にして二百五十万円。これから先べらぼうに悪くなる一方。その次の、これも松竹ですけれども「黒蜥蜴」、例の丸山何がしがやったというやつですけれども、これが五千百四十五米ドル、日本の金にして百八十万円です。その次の松竹映画で「白昼堂々」というのがあるのですね。これは二千三百三十六米ドル、八十二万円。その次の松竹で「昆虫大戦争」というのがある。これはめんどうくさいから日本の円だけで言いますと、これが百十一万円ぐらい。その次の松竹で「日も月も」、これは二百三十万円。その次のやつがもう一つありますが、これは百二十九万円しかないのですよ。こういう海外収入しかないのですよ。市場性がない、全くないのがわかっている、この辺から下は。これはみんな製作費を一億も貸していて、これは全部四十一年度。では松竹が海外で得た外貨は一体幾らかといいますと、日本の円に換算して、四十一年度松竹が外国で売れた額は五千六百八万ですよ。四十二年度で千六百四十八万円、四十三年度でまた下がって千二十二万円、これは万円ですからね。これはさっき申し上げたように逆なんですよ。金を貸しているほうは三億二千八十万四十一年に貸した。四十二年が五億二千四十万、四十三年が九億七千二百四十万、こうなっていて、片方の、この映画が外国に行ってかせいでくるほうは四十一年が五千六百八万円、四十二年が千六百四十八万、四十三年は千二十二万円、こういうばかげたことになっておって、はたしてこの運用というものを含めていいのかどうかということ、これはだれが考えたって、こんなことは常識ですよ。それを今度は、先ほどのお話では、どういう理由かわかりませんけれども、四十四年度、四十五年度は引き続いて臨時的に延長する措置をとった。措置をとったといったって、あなた方通産省がかってに延長しただけですよ。国会で審議したわけでもなければ、法律でもない。設置法にも何にもない。組織令の中に映画産業に関することが入っている。それに基づいて、おたくの大胆が推薦をする。大臣が推薦をしたものについて金が出なかったのは一件もありませんよ。全部出ている。そうでしょう。しかも、大蔵省の資金運用部は興長銀債の金融債引き受けを最初にきめておいて、トンネル会社の映画輸出振興協会をこしらえて、そこで興長銀から金を借りる。そういうふざけた——行政上の制度ですよ、これは。こんなばかなことがあっていいはずはないと私は思う。お認めいただけると思うのですが、いかがですか。
○長橋説明員 まず最初の資金運用部資金法との関係についての御指摘でございますが、同法の第十二条におきまして、「大蔵大臣は、毎年度資金運用部資金の運用に関して必要な計画を定め、あらかじめ審議会の議に付さなければならない。」という規定がございまして、通産省といたしましては、大蔵省におきまして、短期運用計画に関しましてもあらかじめ審議会の議に付しておるものと承知いたしておるわけでございます。それから銀行の発行する債券という根拠、御指摘のとおりでございまして、この映画輸出振興協会が設けられましたのは、この規定との関係で、資金運用部の金融債引き受け措置に映画業界が均てんいたしますためには、どうしても振興協会をつくらなければならない、そのような事情ではないわけでございまして、金融をいたします興長銀側といたしましても、業界の共同のそういう社団法人というものを通じての融資が好ましい、こういうふうな融資者側の意見などもございまして、業界共同の措置、かようなことで共同体制が整備されたものと了解いたしております。
○大出委員 そんなばかな話がありますか。これは一体だれがどこで責任を負うのか。
○長橋説明員 融資の状況はただいま大出先生から御指摘のとおりで、ございまして、四十四年度までに合計貸し付け額といたしましては六十三億でございます。返済額が約四十二億でございまして、四十四年度末の貸し付け残としては二十一億何がしか残っておる、かような現状でございます。そしてこの融資を受けました映画の輸出状況でございます。いま御指摘のございました全体で申し上げますと、映画の年々の輸出が四百万ドル台になっております。この金融措置の目的にもかかわらず、過去四年間におきます融資対象映画の輸出状況を合計いたしましても、百二十万ドルくらいというふうなことでございまして、その点につきましては、今後この制度の運用資金が存置されております間におきまして、審査方法あるいはまた業界の製作態度というふうな点につきましても十分にチェックいたしまして、およそこういった制度がございます限りにおきましては、その輸出振興というふうな目的にさらに効果をあげるように努力をいたさなければならない、かように考えております。なお、融資にあたりましては、金融機関、興長銀は、通産大臣の推薦があったから無条件に全額金を貸す、こういうふうな態度ではございませんで、融資を受けました映画につきまして、その製作会社の担保状況その他十分審査いたしまして、担保を十分にとり、必要な債権保全の措置を講じた上で貸し付けているわけでございまして、いままで返済に関しまして所定の約定どおり返済されなかったというものは一件もないわけでございます。ただ、先生御指摘のように、一本相当長い間製作が実施されず、結局計画が流れてしまったというふうなケースも過去においてございましたことは非常に遺憾なことでございまして、こういった点につきましては、今後二度とこういうふうな事例のないように十分に厳正な運営につとめたいと考えております。
○大出委員 あなたがそういうことをおっしゃるなら、少しこまかく聞きたいのですけれども、これは私は大蔵省に聞いてみた。大蔵省資金運用部資金法のたてまえ上、これも知らないわけじゃないけれども、貸せますか。日活だ、大映だ、松竹に。それは貸せません。したがって、これは政治レベルで大蔵、通産で話し合われて、輸出映画振興協会というところを通じてということで、短期資金運用計画の中に入れました。興長銀から協会が金を借りるのですから、その債権の引き受けは法的にできますから、そういうことにさせていただいた。大蔵省資金運用部資金の、つまり融資対象にはなりません。これは明確なんですよ。これは当時だっていろいろもめごとがあったことを私も記録してある。政治的にもそういうことをすべきではないという人もずいぶんあった。ぼくのほうもいいかげんなことを言っているのではないのですよ。あらためて通産大臣がお見えになったところで、大蔵省のほうにも来ていただいて話しておこうと思っているのだけれども、しかもあなたがいまいろいろ言われることも、私が数字をあげたことを否定されてはいない。少なくともこれだけ大きな六十数億の融資をしておって、外国から入ってくる金がほんのわずかしかないということもあなたは認めておられる。しかも期限が来ているのに二年も期限を延長されて、なおお続けになるようなことを言っている。いまこれを全部回収してごらんなさい。どうたるか。あなたは二十数億とおっしゃったが、正確に言うと、二十一億一千七百七十万残っている。これを回収してごらんなさい、つぶれてしまいます。大日配給というのをこしらえて、大映と日活と製作を月三本にするとか、——三本できないのですよ。無配会社でしょう。これは無配ですよ。私のところの横浜の日活の映画館は閉鎖をしている。また松竹の大船撮影所がありますけれども、行ってごらんなさい。化けもの屋敷と同じです。スタジオじゃない。何もやっていない。そういう状態になっている会社であることは事実です。いつつぶれるかという会社です。そういう状態がわかっているわけですよ。二十一億そこらとってごらんなさい。念のためにあなたのほうにお願いしておきますけれども、担保とおっしゃるけれども、何と何と担保物件で入っておるかということを資料でお出しいただきたい。形だけのものでは困るのですよ。それから財政法との関係があると私は思っている。違反じゃないかと思っている。 しかももう一点だけ具体的に承りたいのですが、まず日にちを申し上げます。本年の二月二十一日に封切りが行なわれている遊侠映画がある。これに対して一億三千万円をあなたのほうは融資しておる。それが封切り前、封切りが二十一日ですから、その前日の二月二十日です。映画が封切られた二月二十一日の一日前の二十日に、さっきあなたは先に融資してしまってできなかった映画の話、まだできない映画の話をしましたけれども、これはあした封切りだというのに、その前の日に一億三千万金を貸しているのです。それで、返済方法は何できまっていますか。
○長橋説明員 融資の条件等のルールにつきましては映画輸出振興協会と興長銀との間の約定できまっているわけでございます。
○大出委員 どういう約定なんですか。
○長橋説明員 その内容といたしましては、具体的に申し上げますと、返済条件といたしましては、まず借りました会社から協会に対しまして貸し出した日から三年以内に返還をする、例外を五年以内まで広げることもできるようになっておりますが、まだその前例はございません、すべて三年以内ということで実行されております。 据え置き期間につきましては、封切予定日の翌々月末まで二カ月半ぐらい、最大三カ月近いものでございます。それまで据え置くことができる。 返済額といたしましては、あらかじめ計画としてきめられました月々の収入予算の一定額を返していく、こういうふうなことでございまして、大体最初の一年で全額の六〇%、第二年目が三〇%、それから第三年目で一〇%の返済割合、かような約定内容になっております。
○大出委員 そんなことを言ったって、返した日に貸しておれば一緒じゃないですか。これは同じなんですよ。協会の内規というのがございますでしょう。御存じですか。
○長橋説明員 協会といたしまして貸付要領というふうなものをきめておりますことは承知いたしております。
○大出委員 製作中止になった映画については、融資内規にどうすることになっておりますか。
○長橋説明員 その協会の内規におきましては、製作中止になりました場合の事態を特に想定いたした規定はないように承知いたしております。
○大出委員 融資内規によりますと、製作中止の場合はちゃんと即日全額返済をすることになっておる。つくらぬものを借りておく、そんなばかな話はないじゃないか。
○長橋説明員 契約を履行いたしません場合の繰り上げ償還の規定の適用といたしまして、まさに先生御指摘のようなことになろうと思います。
○大出委員 一億からの金を一年間もなぜほっておくのですか。そんなばかな話はないじゃないですか。こういうことをやっておれば、通産省の役人の方々はどこへでも天下れますよ。これだけのことをしてやっているのですから、そうでしょう。この間私は、歴代企業局長さんがどこへ行ったか全部ここで申し上げた。何年何月退官されて、どういう名前で、どこへ入って、どうなったか、六十一人ばかりの方のを全部調べた。それは、あなた、これだけのことをやっていればどこだって手を合わせて拝んじゃう。通産省のおかげで大映だ、松竹だ、日活だは、やっとこさっとこ生かしてもらっておる。こういうふざけたことを、国民一般の金を、大蔵省資金運用部で預かっておる金を、私に言わせれば明確にトンネル会社だ、財政法違反の疑いがある。——いまこれは調べてもらっておるけれども、疑いという段階で、それ以上のことは皆さんが言わないけれども、これはだれが、どこでこの責任を負うのですか。しかも私のところでいろいろ話をされていることを聞いてみると、五社というけれども、反五社というのもあるのだが、この金の行くえというのはあなた方御存じですか。六十何億という命をたらい回しで、つなぎつなぎでころがしているのだ。これは少し騒ぎが出てきて、どこかに芽が出てくるのじゃないかというので、あなたのほうはあわてて向こうに、早くこうやれ、こうやったほうがいいということを言っているけれども、それだって金がないのだから追っつかない。だから、いま二十一億一千七百万も残こっちゃった。金が払えないのですよ、つぶれる寸前なんだから。大日映画配給株式会社なんというものをこしらえたといったって、この秋までもつかどうかわからぬ。そういうことになっているのに、あなた方も私はいささかどうかしていると思う。 これはこの辺で荒木さんに承りたいのですが、いまの国の行政組織、行政機構の中に、組織令というものは明確に各省できめるのだけれども、大臣が推薦をしたって興長銀は金を貸さぬ場合があるとおっしゃるけれども、これは御答弁いただいてもいいけれども、審査委員会がきめて大臣の推薦の形を形式上とっている。とっているのだけれども、ここできめたことについて、今日でもこれだけありますが、一本でも金を貸さなかった例があるか。一つもない。それは、断わることはできるかもしれぬけれども、事一国の大臣が推薦したものが——このわけのわからぬ振興協会でものを言っていったのでは話は別だけれども、大臣が推薦したもので興長銀が金を貸さぬと言ったならば大臣の権威にかかわるのですよ、どなたがやっておられたって。だから全部認めておる。そうでしょう。しかも、設置法には何もない、組織令の中に映画産業にかかわるものがある、資金運用部の対象にならない、ならないから貸さぬ、映画振興協会というものをまん中にこしらえて、各社から担保を取る、各社だって協会の中ですから、あとから申し上げてもいいけれども、みんな映画関係者でしょう、担保もヘチマもない。そういう形をとれば幾らでもできるようになっている。そういうかっこうで事が進んでいっていいのかどうかということ。しかも四十三年までとなっているものが、四十四年、四十五年と延長措置をとりましたといっても、法律でも何でもないものが、だれが一体どういう措置をとったか公になっているのじゃない。そうでしょう。こういう組織というものが今日ほかの省にもいろいろあるとすると、これは単に行政機構というものは大きくなり過ぎるから押えるの縮小するの、一次計画、二次計画といっているどころの段階じゃない。行管なら行管は監察もするのだから・会計検査院だっているのだから、もしこんなことがそこらじゅうにあるとすればたいへんなことでしょう。浮き貸しみたいなものだ。製作費の二倍半も水増しで申請しているのがあるのですよ。書面審査だからというので、全部そのとおり貸しているのですよ。六千万しかかかってないものを一億三千万円申請しているのだ、そんな金を一体どこでどう使っちゃっているのか。しきりといろんな話がくる。私はきょうは行政機構という問題でものを申し上げたいので、こんなルーズなことが組織上、機構上ほっぽっておかれていいはずがない。公団だ公社だとやかましく言っているけれども、とんでもない話だと私は思うからあえて取り上げたわけなんです。だから、通産大臣のいるところで金の使途について私は明確にものを言いたいのだけれども、こういうばかげたことが組織上許されてやみからやみへ、こういうことが知れなければ、何もだれも言わなければ、これは三つの映画会社がつぶれていくのをやっと助けている、そんなことをやっていたのではえらいことになってしまうと私は思うので、こういう機構というものは、一体行管の皆さん聞いておられて、これはいいのかどうか、大臣これはどうですか。
○荒木国務大臣 審査会というのが学識経験者の個人の意思を聞くというたてまえであれば、これは形式論ですけれども、国家行政組織法第八条機関とはなり得ない。集団の意見を聞くならば、これはやはり立法事項だろうと思います。
○大出委員 名前は審査委員会、実質は調査員、抜け道はちゃんとできている。審査委員会というから、これは八条機関なら八条機関で明確になっているものかと思って調べてみたらない。いろいろ聞いてみた。聞いてみたら審査委員会、こんなものを簡単にかってに大臣が任命してできちゃうものか、ほんとうに客観性を持たせることになるのかどうか。ほんとうの審査委員会、審議機関なら八条機関なら八条機関に明確にすべきじゃないか。そうしたら、その中身は調査員だというのですね。そういうふざけたことはあり得ないと私はいままで思っておった。これだけの金を動かすことになるのだとすれば、これはやはり一つの機構としてものごとを考えていかなければ、ほんとうのお手盛りでやみからやみになってしまう。そういうことが行政組織の中で次々に行なわれていたのじゃ——私はおそらくこういうことはこれだけじゃないのじゃないかと思っておる。こうなると、残念ながら時間との戦争をしているから、それ以上のほかの機構を調べてみる時間がないけれども、これはせめて行政機構を扱っておられる行管ならこの種のケースがほかにあるのかどうかおわかりかもしれぬ。したがって、ここで取り上げてみて、行政機構というものをながめておられる皆さんの側から、こういう中途はんぱなわけのわからぬことになっておってこういう事情がある、それをいまの法律規制にとらわれずに、将来あるべき姿は——こういう場合はあるいは必要に迫られる場合もあるかもしれぬ。しかし、たとえば環衛法に基づく環衛公庫なんというときもいろいろ問題があった。公庫をつくらぬで、別に特ワクをつくって債権引き受けの形でやれないかという話もあった。おたくの党の有力な方々が中心になって苦労された時代もあった。私も知っている。だけれども、あのときはもっと明確にしなければということになったのじゃないのですか。床屋さんなら床屋さんには理容環境衛生同業組合という一つの組織がある。だから、そんないいかげんなものじゃ困るということになっておったのです。だからいろいろあると思うのです。そこらのところをどういうふうにお考えになるかということです。私はこの席で明らかに聞きたかったわけなんですよ。いかがですか。形式にとらわれずに……。
○荒木国務大臣 よく調査してみなければ申し上げかねますけれども、さっき申し上げたとおり、かくのごとき審議会、協議会等、集団としての意思を決定して行政の役に立てるという性格のものであれば、これはやはり立法事項たらざるを得ないのじゃないかと思います。 いずれにしろ、きょう初めて承ったので、実情を調査した上のことでないと、しかとしたことは申し上げかねます。
○大出委員 これは世間一般の方が松竹だ、大映だ、日活だの映画を見ておるわけですよ。そうすると、国内で売れている比率と外国に輸出して入ってくる水揚げと両方比べてみると七、三になっていたり六、四になっていたり、筋道はやはり主として国内で売れなければ製作費は出てこないのです。そうすると、さっき申し上げた数字のとおり一千万という単位になってしまっておるわけです。減って売れないのですね。これは国際的に見たって映画というものは下火だから当然そうなるだろうと思います。そうすると、世の中一般の方が映画館で、大映なり松竹なり日活なりの映画を見てこの製作費を持ってやっている勘定になる、融資しておる勘定になる。外国から入ってくるものはほんの微々たるものだ。そうすると一般の方が見ておる映画というものは、実は大蔵省資金運用部から金が出ていってつくられておる、こういうかっこうです。この融資内規を見ると八割という限度があって融資をするようになっておるようだけれども、ところが、実際には申請するほうは水増しをしておるわけですから、水増しの傾向はだんだんふえている。書面審査という理由で、それを知っていたか知らぬでいたか知りませんけれども、書面審査ですから全くそのまま出しておる。こういうことになっておることを世の中の方が知った場合に、これはとんでもないことになると思っておるのですよ。大臣、いまお話しのとおりで、突如として私どもものを申し上げておりますから、御存じないのは無理もないと思う。ただ集団としての意思を明らかにするならば、これは明確な審議機関として八条機関を適用していくということになるのだけれども、この種の問題はすべて公になるようにものごとを進めなければ、とかくやみからやみになってしまう。そうなるとルーズにもなるし、適当に延ばすということになるし、私はこの種のものは明確にしていただかぬと困ると思うのです。管理局長、何か必要があればおっしゃっていただきたい。
○河合政府委員 ただいまお話しの件でございますが、ちょっと補足いたしますと、審議会等八条機関は、ただいま大臣よりお話し申し上げましたように、合議体として意思決定をする機関でございますが、そうでない個人の意見を聞く会合でございますか、懇談会というようなものにつきましては、これは従来そういう例も多くあったかと思いますが、現在閣議にかけまして、そこでそういう懇談会をつくりますようなものにつきましては、行政管理庁に協議をしていただいております。各省庁の省令段階のものは協議をいただいておりませんので現実は把握いたしておりません。
○大出委員 だから、そうなると閣議も手がない、行政管理庁の協議もない。そうすると全くお手盛りで六十何億の金が動いていってしまう。こんなばかげたことを捨ておける筋合いではないのです。いまやみからやみに話をしていたから——局長、河合さん、そこで大臣とやみからやみの話をしたのでは困るからものを言ったのだけれども、明らかになると、行政管理庁も手続的にも協議も何にもない、全く通産省限りで、しかも企業局中心にかってにこれが延びたり縮んだり——縮んだりではない、延びているのですが、四十三年だったというのを延長措置をとりましたといっても、企業局限り、これは大臣、協議とおっしゃったから、そういうばかなことは——これがもし間違って金が取れなかったらどこがどう責任を負うのですか、これはどうなるのですか。
○長橋説明員 この措置につきましては、通産省の措置として実施いたしておるわけでありまして、先生御指摘のような責任という意味合いにおきましては通産省が責めに任ずべきものと考えております。
○大出委員 責めに任ずべきものといったって、通産省は組織、機構であって返済能力はないのではないでしょうか。通産省が通産本省でも売りますか、そんなこと本気ですか、ほんとうに正気で言っておるのですか。
○長橋説明員 これは制度の問題としてお答え申し上げたわけでありまして、金の取れなかった場合の責任、こういうことでございます。これは融資契約でございますので、銀行と融資を受けた者、そういう筋合いであることは申し上げるまでもございませんが、また金融機関におきましても、資金運用部資金を金融債引き受けの見合いで融資しております立場といたしまして、担保の徴求、債権の保全措置については万全を期しておるものと了解いたしております。
○大出委員 これは先ほども申しましたが、各映画の製作費の一覧表をお出しいただきたい。書類審査ですから出ておるわけです。それから貸し出し年月日、それから目的外使用の場合は財政法なり資金運用部資金法にこれは違反すると私は思っている。六千万しか事実上製作費はかかっていないのに、一億三千万と書かれているのですからね。私のほうの資料、二、三明確なものがあります。それはよけい借りた、書面審査だから間違った、だからどうだとか、へ理屈はあるけれども、実際にはそれほど製作費はかかっていない。ほかに使われているに違いない。ここには、他の事業資金に使われたという形跡がある、こうなっておりますけれども、そのほうの話も二、三聞いておる。それが明確になれば、これは明確に資金運用部資金法なり財政法なりに違反する。目的外使用をしたんですから。その場合にどういうことになりますか。どこがどう責任を負うのですか。
○長橋説明員 先ほど来御指摘のあります点でございますけれども、個々の映画について審査をいたします。そして、その所要の製作費は八割という形で融資をしておるわけでございまして、審査にあたりましては、個々の費目ごとに、御指摘のように書面審査ではございますけれども、十分な聞き取りもいたしましてチェックをし、査定すべきものについては所要の査定もいたしているわけでございます。 目的外使用という点につきまして非常に世間の疑惑を招いておりますことは、非常に遺憾に思っているわけでございますが、今後とも、そういった点については十分厳正を期した運用を、この制度が残っている間はやってまいりたい、かように考えております。たとえば、目的外使用というふうなことになりました場合は、まず融資契約の当事者の契約違反、そして繰り上げ償還、かようなたてまえになろうかと存じます。
○大出委員 先ほど来申し上げておりますように、通産大臣にお伺いをする場面もございます。設置法との関係もありますので申し上げるつもりでおりますが、ただ、この際明らかにしておきたいのは、いま御答弁の中に、目的外使用、つまりこの金をどう使っているのかという意味の世間の疑惑を招いていることは遺憾だというお話が実はありましたが、そこらはお調べになったんでしょうか。事務的にお調べになっておりますか。
○長橋説明員 いろいろチェックをし、検討している段階でございます。
○大出委員 その調べた結果はまだ出ておりませんですか。
○長橋説明員 まだ、非常に水増しされた申請であった、そういうふうに判定するに足る結果を得ておりません。
○大出委員 大映なんかの赤字額を見ますと、資本金四十億ですか、ほぼこれに匹敵する赤字なんですね。そうすると、これはもうほとんど、この会社というのは、かりに倒産をすれば、金が取れぬのです、中身を調べてみると。そのときになってからいろいろ騒いでみても、これは当事者の責任だと言ってみたところで、通産大臣が推薦をした形になっている。しかも調査員という名目であったにせよ、十人の方を集めてやっている。そうなると、これはやはり形式的に責任がないと言っていられない問題が出てくる。行管の荒木さんがおいでになるときだから、よけいなこまかいことは申し上げていないのですけれども、私、この次に通産大臣にもう少し具体的にかつこまかくものを承りたいので、そこのところはひとつあなたのほうで大臣によくお話しいただいて、あなたのほうも、調べてみたがわかりませんという結論ならば、私もこれは黙っていられませんからね。言うだけのことを言い、明らかにすることだけはしなければなりません。そこのところをひとつお伝えおきをいただきたいわけであります。これは官庁機構の中で行なわれていることですからね。したがって、これは行管の皆さんにも御意見があれば承りたいし、聞いておいていただかなければならぬと思って申し上げたわけですが、そういうことにしていただきたいと思います。 それから、差しつかえない資料はお出しをいただきたいと思っているわけでございますが、その点をつけ加えておきます。 それから、大臣の時間の関係があるようでございますので、金融関係のいまの点は、この辺でとりあえずきょうはとどめさせていただきまして、大臣に御答弁をいただきたい点について申し上げたいと思います。 この前、行政監理委員会で意見がいろいろ出されておりますが、旧来、ちょいちょい責任者である荒木さんが御退席の上でものごとをまとめて、いろいろ出しておられるわけでありますが、都合のいいときは、行管の皆さんは、これは実質的には監理委員会の意見でございますから、こういう言い方をされてきたわけであります。つまり、総定員法なんというものは早く通せというようなことを荒木さん御退席後の席上でおきめになったときは、六人の委員の方々も申しておるところでございましてなんということを言って、私にはだいぶやかましく攻められた。六人の中には、あなたが当時一緒にやってこられた太田さんもお入りになっておりましたなんということおっしゃいましてね。こんなことは正式の委員会の意見じゃないんじゃないかと言いましたら、いや、実質的には委員会の意見でございますと言うのですね。ところが、今回の場合、私方々に御連絡を申し上げて、さて、ああいうものが出たんだがということで承ろうとすると、今度は、あれは正式の監理委員会の意見でございませんでと、こういうお話を皆さんされるわけでございまして、いとも奇妙なことになるわけなんですが、新聞を見ると、行政管理庁はこれを黙殺なんということが書いてある。そうすると、行政監理委員会がいろいろ御苦労なさって——私は断わっておきますが、この委員会の性格上、川島さんが行政管理庁長官の時代に臨時行政調査会などもおつくりになったわけですから、そこらのたてまえもあり、臨調あるいは行政監理委員会のいっておられることについては——例外も、もちろんなくはありません。生きた機構ですからなくはありませんが、大筋としてできるだけ協力をしていこうという考え方で実は進めてきているわけです。そういうたてまえに立ってものを承りたいのですが、今回出された六人の方々の意見について、その後一体どういうふうに御検討いただき、どういうふうに今日お考えになっているのかという点、まずその性格づけを含めて大臣の御意見をいただきたいと思います。
○荒木国務大臣 六人の委員の方が私を除いた形で意見を発表された、これは異例に属します。形式論を申し上げれば、行政監理委員会の意見ではないということになるわけですけれども、これはどういう都合でそういうふうになったかは、面と向かってじきじきに相談したわけじゃありませんからわかりませんけれども、推測しまするに、行政管理庁長官という執行部を含めた行政監理委員会の意見とならばひまがかかる。とかく、執行部としましては、意見を出す以上は、それが実行できなければならぬと考える傾向がありますために、それでは間に合わないということで、六人の委員個々の名前を連ねた形をとられたものと推察するわけであります。さりとて、新聞に出ておりますように、黙殺するだの、正式のものじゃないのなどということを申したわけではございませんで、直ちに検討を命じまして、一々の事項について検討を開始しておるところであります。
○大出委員 そうしますと、新聞ではこう書いてあるのですね。「行管庁としては事実上これを」——いま黙殺するの云々のということはないというお話なんですが、しかし何ら形になって行管から出てこなければ、客観的に見れば事実上黙殺ということになるので念のため承りたいのですが、「1委員長である荒木長官抜きの意見書は公的なものと認められない2事業団の整理は、所管省庁の高度な」、「高度な」と書いてあるのですが、「高度な政策問題であり、行管庁が政策内容にまで立ち入ることは行管庁設置法上、権限外である3また事実上、他省庁の政策について議論できるだけの材料もスタッフもない——なとが行管庁側の言い分だ。」具体的に申し上げればこうなっているのですが、この三点に分けて、この辺はどういうことにお考えですか。
○荒木国務大臣 その三点を私は新聞記者諸君に話したことはないのですけれども、いま申したとおり、直ちに検討を開始しまして検討中であります。
○大出委員 検討中が三年くらいかかると実際には検討していないことになるのですけれども、それはそれといたしまして、この中身なんです、中身について、これは機構ですから承りたいのですが、まずIでは「行政機構」ということになっておりまして、まず食糧事務所があげられている。それから統計調査事務所、生糸検査所、これは農林省所管だろうと思うのでありますが、この部門については実は農林省設置法等との関係がありますが、ここらのところはどういうふうに行管はお考えでございましょうか、旧来の考え方を聞きたい。
○荒木国務大臣 事柄は、簡素、合理化して、あるいは要らなくなるんじゃないかなどというふうな見解もありますけれども、何さま超党派の附帯決議がございまして、出血整理はまかりならぬ、極力配置転換してやるべしということでございますために、行政機構に関しましては、ありようは、すぐそれを実行することは不可能に近いであろう、こういうふうに思います。ただ農林省としても、食糧事務所あるいは統計調査事務所等につきましてやはり同じことを考えておられると思えまして、年々歳々定員は縮小しつつあります。これが配置転換と申しましても、食糧事務所あるいは統計調査事務所等の人は高年齢層が多うございます。配置転換といってもなかなか困難だということもあるようであります。そういう実情も考慮されながら、年々歳々定員を縮小していくという方向をたどっております。行管庁としましては、附帯決議の趣旨を尊重する意味において考える限り、それしか手はないだろうというふうに考えております。
○大出委員 いまの御発言は三年、五%なりというものをさしておられるだろうと思うのですが、これは長官もおいでになったところで、私佐藤総理に質問をいたしまして、そこのところは念を押したわけであります。総理も、決してそういうことはしない、こういう御回答でございますから、最高方針がそうである、こう理解をいたしておるわけであります。お断わりしておきますが、実はあの意見書が出ました関係で、事行政監理委員会のメンバーの方々ですから、長官である荒木さんがあのメンバーの責任者であるということがいいかどうかという実は制度論もある。だから前回も長官退席のところでものをまとめて出している例もある。そういうふうなことも考えあわせまして、私どもには私どもの考えがあるのですが、一般の職場の方からすると、何かしらぬがなくなっちゃうんじゃないかとか、大なたを振るわれるのじゃないかという心配がたくさんある。私も、所管が所管ですから、いろいろ質問をされたり、心配の向きのお話をいただいたりする。だから・現状を行管はどう一体考えるかという点をはっきりさせておきませんと、いつまでも、あれがやがてこうなるんじゃないか、これがやがてああなるんじゃないかという先行き不安を含めて、おちおち仕事ができぬ人もいる。これは捨ておけないという気がするので、そういう意味で実は取り上げたわけです。 さてそこで、農林省の方がお見えになっておると思うのでありますが、この行政監理委員会の六人の方の意見に対して、農林御当局としては一体どういうふうにお考えなのか、まず承りたい。
○松元説明員 まず食糧事務所がトップバッターにあがっておるようでございますが、食糧事務所につきましての意見書の趣旨は、検査の業務あるいは管理業務を合理化して、そうして機構を簡素化せいという御趣旨に受け取れるわけでございます。もちろん業務を合理化するということは当然の方向でございまして、食糧事務所は農産物の検査あるいは主要食糧の買い入れ、保管、運送、売却、こういった業務をいたしておりますが、その基本は変わってないわけであります。これを極力この中で合理化を進めてまいっておるわけでございますが、まず一つは、この基本行政は変わっておりませんし、業務量も米の生産増大等によってむしろふえておる時期でもございますし、それからまた在庫の増ということに伴いましていろいろと複雑化している面もあるわけでございます。それに対しまして人員のほうは、昭和三十八年を頂点といたしまして、その後むしろ減少しておる。現に昨年度、本年度もまた定員削減をいたしたわけでございます。そこで、私どもはその中で極力仕事のいわば合理的な遂行ということにくふうをいたしまして、たとえば検査を計画的にやりますとか、あるいは機動力を増強しますとか、あるいは事務能率を機械化によって向上するということにくふうをいたしまして、いわば業務量の増大、複雑化に対処しまして、人員の削減に対処して仕事を遂行している、こういういきさつがあるわけでございます。今後ともこういう方向はさらに進めていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。 それから機構につきましても、特に最近は道路事情がよくなりましたものですから、昔は出張所というのが現地の検査と直結しておりましたものですから末端に配置しておりましたが、だんだんそういった道路事情の変化に伴いまして、出張所を統合する、こういうこともいたしたわけでございまして、今後もそういった方向で進めてまいりたい、こう思っておるわけでございます。
○山下説明員 生糸検査所につきましては、六人委員の御指摘は、これを廃止をして民営に移すことを提言しておられるわけでございますが、これに対します私どもの考え方、現在までのところ整理されておりますものを申し上げますと、御承知のとおり生糸は非常に高価な商品であるということもございまして、その検査結果のいかんは、取引当事者はもちろん、原料生産者であります養蚕農家自体に関係するところがきわめて大きいわけでございます。こういうような事情を反映いたしまして、生糸の流通秩序は、過去長年にわたり、検査精度が高くかつ公正な国の生糸検査所の検査規格につくり上げられてきておりますので、生糸検査体制の改変には慎重な配慮が必要であるというふうに考えております。また、今回の御提言のように民間団体等が現在の国の検査にかわり得るような高度の検査を行なうことは、実際問題といたしまして財政的にも技術的にも著しく困難であると考えられます。しかし国の生糸検査所につきましては、現在行政管理庁によります行政監察を受けておりますところでもございますし、またわが国の蚕糸事情が大きく変化したことも事実でございますので、生糸検査のあり方等につきましては、行政管理庁とも十分協議をいたしながら慎重に検討いたしたい、このように考えております。
○岩本説明員 農林統計組織につきましては、すでに農林省設置法で改正案を提案をいたしまして、組織のあり方について国会で御審議をいただいている最中でございます。 この法案は、かねて臨時行政調査会等の答申もございましたし、また一昨年でございますか、行政改革三カ年計画の閣議決定の趣旨に沿いまして、統計調査業務に支障のない範囲内で機構を整備、簡素化するという方針で提案をされております。したがいまして、今後の方針としましては、この法案の御審議の過程で表明されます国会の御意図等を尊重しまして対処してまいりたいと考えております。 なお、六人委員の勧告の中に、統計調査組織について仕事を整理、縮小しろということと関連をして、登記所とか税務署とか農林省外の職場に職員を振り向けたらどうかという御意見もあるわけでございます。この点につきましては、事務当局の見解でございますが、職員の平均年齢も高いことでございますし、非常にむずかしい問題ではなかろうかというふうに判断しております。
○大出委員 そこで、これは大臣にお願いしたいのですが、私もこれを読んで見て、何年かこういう委員会に籍を置かしていただいておりますから、職場の事情等につきましても、何べんか出かけていって調べてみたこともございます。統計なんか、実は何年にもなりますから、私の足元にも統計事務所がございますので、ほとんど知らない人がないくらいいろいろな意見を聞いてみているわけなんですが、税務行政の部門とか登記行政の部門に大幅に持っていけなんということを、ほかの事業所の場合でもそうですが、こんなことを言うてみたってできる筋合いのものじゃないのですね。実際問題として、職場変更はできないのですよ。六人委員の方々も行管の皆さんとは長いおつき合いなんだろうと思うのですが、そこらは、表に出てしまうと、新聞に載るのですから世間の人が読むわけです。これはたいへんなことだということで大騒ぎになってしまう。そういうところは、大臣がおいでにならないところで出したには違いないけれども、長い年月のことですから、河合さんもおられたと思うのですけれども、よく事情を説明するものはして、六人の諸君の突拍子もないことばは突拍子もないで、そんなばかなことはぐらいのことは言うべきではなかったか。皆さんが言っていることと全然違ったことばかり出てきているようなことになぜさしておくのかという気がする。白と黒みたいなことを両方が言うようなことがたびたび出てくるわけですけれども、なぜそうなってしまうのかという原因がわからぬ。事務当局を引き受けて皆さん一緒にやっておられるわけですからね。いまたまたま出たから申し上げるけれども、私もこれを読んでみて、行政管理庁は、こんなばかなことを六人の委員になぜ言わしておくんだろうかという気までするのですが、そこらの点は一体どう考えておられるのですか。
○荒木国務大臣 それが実は私もわからないのでして、さりとて六人の委員とけんかしているわけじゃ毛頭ありませんが、内々は六人で出すという気持ちを聞かないわけじゃございませんけれども、ともかく問題をぶっつけてみるという御意図じゃなかったかと推察する次第であります。
○大出委員 そうすると、内々はとおっしゃるんだから、ぶっつけてみよう、ぶっつけてみろ、こういうことになったのですか。
○荒木国務大臣 いやそういうわけじゃありません。結果的にそう受けとめておるわけであります。
○大出委員 旧来高一点という有名な名前も世上長官にはついているのですが、相変わらず高一点で、行政監理委員会の六人のさむらいにもよそから見ると高一点みたいなのがいるものだから、高一点同士がぶつかってどうも意思の疎通がないのじゃないかという気もしてみたりする。いま承ってみると、内々こうだと言うのだから、ぶっつけてみよう、ぶっつけてみてくれ——行政管理庁はどうも組織機構上各省があるから弱い、いささかオーバーに過ぎるくらいのことをぶっつけておいてもらったほうが行管の仕事がやりよいとでもお考えならば、ここまできたらそこらは言っていただかぬと、あまりかけ違ったことだと騒ぎが大きくなるばかりで困る。そこらはいかがですか。
○荒木国務大臣 それは結果的にそういうことであるという状況になったわけでありまして、意見を出されたあとにはそういう話で理解したとでも申しますか、そういうことになったわけであります。
○大出委員 どうもはにかんだようなことをおっしゃると困るじゃないですか。衛生上いい答弁じゃないけれども、いまのお話を聞いていてわからぬこともないのですよ。それなら職場の諸君がそう飛び上がって心配するほどのことじゃないと私も言えるわけです。設置法が片一方で出ているのに、またここで統計事務所なんというものは登記部門だの税務部門にやっちまえというわけですから、そうなるとあの設置法は、ここに農林省の方がおいでになるけれども、うっかり通すわけにいかなくなる。うっかり通すと——統計一万二千から三千の人が悪くいっても九千ぐらいでとまるのじゃないか。流通情報センターみたいなものをつくって、そこも将来三千ぐらいになるだろう。市場統計その他をやっていって、そっちのほうでも使うのだから、そういう分野も広がっていくからということになって、だから身分もおおむね振りかえ振りかえで——これは設置法が通っておりません。昨年衆議院を通ったわけですが、振りかえでいくほうが黙っていく。通っていませんけれども、数字はわかっているわけですから、そのくらい出ていく。そうなるとここ二、三年でこのくらいになるだろう。そうすると残っている諸君も身分が安定して、うちへ帰って奥さんにいつ首になるかわからぬと言わなくても済む。設置法が衆議院を通る段階でそう思ったわけです。ところが、これが出てくるとそれでは済まないのじゃないか。片一方で食管制度のほうもゆれている。そうすると食糧の人は、統計をおっぱずされると弱いものだから、統計と一緒になって反対をやっていこうじゃないかということになってきたわけです。ですから統計のほうは農政局の改変の関係も含めて振りかえで出ていっている。そうなってきた。ところが追っかけて、行管長官の御出席はないけれども、六人委員がものを言った。長官と無連絡でやっているはずはない、長く一緒に運営してきているのですから。そうすると、すわっていてはぐあいが悪いから長官は席をはずしたのだろう。それで出てきたとなると、先々また統計が減るのじゃないか。そうすると、農林省のおっしゃるように設置法改正に乗っかって、しようがないといって泣いて通したら落ちつくだろうと見たのですけれども、実はそうではないという空気になっている。それではまたたいへんなことになるので、私はあえて御質問したいわけです。 長官のいまのまことに歯切れの悪い御答弁だけれども、意のあるところはぶっつけたいと言うからぶっつけてみろということになったということだろうと思うのです。だから先ほどの御答弁では、出血作戦はとらないで、年次計画で何とか減らしていく努力をおのおのしているのだからその筋で、こういうことですから、そうすると、検討はするけれども、先ほど来の質問の筋を追うとそれ以上先には出ないというふうになる。そうならば、農林省設置法も旧来ここを通したいきさつもあるからということにつながるのだけれども、そこらあんまりよけいなことは言えないと思うのですけれども、心中一体どの辺に勘どころがあるのか、長官からやはり一言言っておいていただかぬと、これから先の法案の審議に困るので……。
○荒木国務大臣 これはさっき申しましたように、出血整理は行なわない、配置転換でいくというたてまえは貫いていきたいと思います。もし農林省のほうで減らすという結論になったといたしましても、出血整理を行なわない以上は減らすわけにいかない。だとすれば、再就職のための職業訓練でもやって、合意の上で減らしていくということたらざるを得ないじゃないかとも思いますが、そういう制度を新たにつくることについても別途の問題がありますから、単にそういうことを試みに言ってみたにすぎませんけれども、そういうふうな考慮を払いながら減らしていく。それと、総合農政の立場から制度が変わらない限りは概念的には仕事はあるわけですから、それとの関係もこれあり、歯切れよくばらりずんとぶった切るということは困難であろうという見当をつけております。
○大出委員 私は、この農林関係でものをいえば、設置法がたまたま出ていて、これは三年越しの審議をやっているんですね。それでさっきも何べんも申し上げましたように、職場振りかえというので地方農試へ行くなら行くで、どうなっていくのかということを一々当たってみているわけですね。そうすると、おおむねここ数年のうちにこういうふうに固まっていくのじゃないかという見通しが立つ段階ですね。そうすると、出血整理をしない前提で、しかも先々身分が安定をするという前提でいまの改正案をながめると、この辺で落ちつくな、そういうめどで先々を考えて改正案が出ているんですから、それに追い打ちをかけて税務署だ、統計事務所だと実は言っていただきたくない。そこで安定もするのだ、またさしたい。長年統計の職におる方というのは宙ぶらりんで、寄るとさわると、おれたちはどうなってしまうのだろうということですから、それはいつまでもよくない。だからやはり何年か先を見通し、そういうふうにするならば、とりあえずそれで固定していっていただきたい。そうしませんと、私ども法案を審議する側にとってもこれはたいへん困る問題なんですよ。だからここに幾つかこう出ておりますね。これは生糸検査所にしてもしかり、あるいは食糧事務所なんかにしても特にそうです。だから、そこらのところは妙なさわり方をしてほしくない、せっかく設置法が出ているんですから。そうだとすると、これはそれで当分いいんだというふうに固定していただきませんと、これは末端の方々に非常な心配をかけてしまうことになる。たまたまその各省設置法を審議しているこの国会ですから、それ以上のことを、来年なり再来年なりというところをお考えになっているんなら、この際言っておいていただいたほうがいい。行管の考えも入れてこれから設置法審議をやって、先々こうなるんだということを的確に言ってくれなければ、やはり審議をするわれわれの責任上、これは困る。そう思いましたので、ここにこうは出ているけれども、当面いま出ている方向で進めているんで、それ以上手をつけるということはしないならしないんだというふうに割り切っていただかぬと、あとの審議ができないと私は思ってものを言っているんです。くどいようですけれども、そこいらどうです。
○荒木国務大臣 これはいままでお答えしたことで大出さんの御期待なさる答弁になっていると思います。
○大出委員 よけいな理屈は言いませんで、そう言っていただけばそれでわかるわけでありますが、通産関係のアルコール専売のアルコール事業部、これは一体いま現状をどういうふうに御当局の皆さんはお考えでございますか。
○山下政府委員 現在七工場ありまして、かねがね化学業界の伸展とあわせまして合理化等考えておりますけれども、このたびの委員会の御提案も行政簡素化の観点から出たんだろうと思いますが、これもまた十分しんしゃくしたいと思っております。
○大出委員 これは「廃止」とこう出ておるわけですね、今回の監理委員会で言っているのは。かつて鹿児島なとの工場の民間への移管——私、実は鹿児島まで行ってみたことがあるんです。この中には、その地域の農業が甘藷なら甘藷を中心にして行なわれているところならともかくなんということが書いてあるわけですね。七工場全体としてみて、つまり、いまちょっとそこのところ不明確なんですけれども、直営アルコールという事業がどうしても必要だというその理由、そこらのところはどうです。
○山下政府委員 甘藷は御存じのように昔は原料に大いに使ったわけでございますが、最近はその比率は下がって、主として糖みつ——現在七工場を続けております事情は、すべて発酵アルコールをつくっておりまして、そのアルコールの需要も近年増勢にございまして、生産がなかなか追っつかない、かつ、私どもの工場では過去生産量を三倍に上げていきます過程で職員を二百五十人減らしてきたような次第で、合理化にもきわめてつとめてきたわけであります。将来に向かって検討はしておりますけれども、発酵工場としてはきわめて能率のいいほうと私どもは思っております。
○大出委員 これは私も知らないわけじゃないですけれども、アルコール専売の関係の方というのは、旧来から工場が減る傾向にありましたから、年齢構成その他からいっても五現業の中では非常に高いんですね。そういうことになってしまう経過がありましたね。それだけに相当長年月おつとめの方々ばかりなんですね。それだけにまた旧来からいろいろ民営への切りかえ云々の問題もあった関係もあって、ずいぶん気にしてやってこられたんですね。したがって、いまお話しのようなことになってきているんだろうと思うのです。これは実は行管の皆さんに承りたいのですが、行政監理委員会が取り上げた直営アルコール製造事業というもの、これはほんとうのところどういう意図でこの直営部門をやめてしまえということを言い出したのかというそこのところ、これは河合さんでもけっこうですけれども、出した当の六人の人にあなたのほうで聞いてみましたか、そこらは一体どういう事情にあるんですか。
○河合政府委員 これは民営移管ということで承っております。
○大出委員 そうすると、これはその後検討事項の中であなたのほうはこの民営移管ということを念頭に置いた検討をしておられるのですか。
○河合政府委員 通産省ともいろいろ打ち合わせをいたしておりまして、御意見も十分詰めまして、これから検討を続けるつもりでございます。
○大出委員 そうすると、いまのところは、これは結論に至っていない、まあ担当省の意見を聞いている、そういう段階ですか。
○河合政府委員 そのとおりでございます。
○大出委員 これは、条件づきのようなかっこうになっておりますけれども、いまの関係省のお話もございまして、そういう方向で今日まで努力してきているものだとすると、一体六人委員というのは、そこまで検討された上の意見になっているかどうかという点、どうもいささか一方づいた意見のような気がするのですけれども、そこらどうですか。
○河合政府委員 六人委員のお立場で、どこまで具体的に検討されたかにつきましては、私は存じておりませんが、六人の先生方の識見に基づいて判断されたものと思っております。
○大出委員 くどいようですけれども、この六人の方は、直営アルコール工場その他を直接ごらんになったのですか。
○河合政府委員 ごらんになっておるかどうか、私は存じておりません。
○大出委員 どうですか、担当省のほうで、六人の方々がアルコール工場その他をごらんになったことを、詳細にお調べになっておりますか。
○山下政府委員 私も、ごらんになったかどうか存じません。御意見として出ておりますが、実情その他に関しては、私どものほうで、もしごらんになっていなければ、責任をもって御説明したいと思っております。
○大出委員 思いつきで出しておるわけではないと思うのですけれども、六人委員の方々のほうも。ただどうも世の中に騒ぎを起こして、それきりになっていくとすれば、これはずいぶんむだなことをすることになるのですね。そこで、先ほど来六人の委員の方々のほうと少し話をしてみたらどうかということを私は持ち出したのですけれども、いずれにしろ、事務当局は皆さんなんだから、そこらのところを、もう少し手数のかからぬようにしてもらえぬのですか。河合さん、あなたはどうも就任早々ですから、昨年はあまり私はものを言わなかったのですけれども、もうしばらくにおなりになるのですから、どうですか、もう少し六人の方と話が何とかできないのですか、ここのところは。
○河合政府委員 先ほど大臣から御説明申し上げましたように、行政監理委員会の六人の委員の先生方とは、十分連絡をとってやっておりますが、ただやはり六人の先生方が、個人的な識見、学識経験に基づいていろいろ御意見を申されます際には、これは、私どもも十分それを拝聴いたしまして、参考にすべきものと思っております。
○大出委員 どうもわかったようなわからぬような……。これが出てしまうと、私ども担当委員会ですから、やはりその関係の向きの方というのは非常に心配するのですよ。だから、出るまでの間に——出したものは、やはりあなた方も責任を負うということでなければ困る。なに連中かってに出したのだからそんなものはと、あなた方が言っているようなことになると、これは非常に妙なことができあがるのですね。あんなものを出したけれども、あれは、どうせああ言っただけだろうということに将来なると、一体行政監理委員会というのは、どうして必要なんだということになる。だから、出た以上、皆さんも努力をするならする、それから、とてもじゃないが、行管の事務当局がやれそうもないことだったら、やはりそれは理を尽くして出させないようにしなければ——行政改革といっても、犬の遠吠えみたいに、いつも言うだけだということになれば、初めからやらぬでもいい。行政管理庁も要らなくなる。だから、そういう意味で、私はどうもそこらのところが解せないのです。そこのところは、河合さんにこれ以上言ってみたって、大臣がそれとなくどうも——ぼくも実はアルコール事業というのは、昔私どものグループの中の一つなものだから、何カ所も歩いてよく知っている。だから、言っているんですよ。そう簡単にこういうものをぼこぼこ出されたら困る。あなた方が全く関知せずにかってに出したという印象にいま受け取れるのですが、だとすると、何でそういうことをさせておくのかという気がする。言いっぱなし、これでは困るのです。これは幾ら言うてみても、六人の方々が言うことを聞かないというならしようがないけれども、そこらのところ、これは何とか方法はないでしょうか。
○荒木国務大臣 アルコールの民営移管は、私も直感的でありますけれども、一つの課題ではなかろうかと思っております。
○大出委員 そこらを、考え方をやはり一つずつはっきりしていただけば、それなりにまた考えようが出てくるわけですけれども、民営移管ができるというふうにお考えですか。
○荒木国務大臣 できるであろうと想像をしております、もっと諸官庁と詰めて話してみなければわかりませんけれども。
○大出委員 そうしますと、これも皆さんのほうは、いつごろまでにというめどをつけて検討中ですか。この行政監理委員会の六人の諸君の意見に基づいて検討されているというのですが、ただ検討ではわからぬのです。いつごろまでに検討して、まとめて、行政管理庁としてはこうだというところまでに持ち込む、そういう意図がなければ、検討することは意味がないのです。そこらはどうですか。
○荒木国務大臣 確たることは申し上げかねますけれども、なるべくすみやかに結論を出して、取り上ぐべきものと取り上ぐべからざるものとに仕分けをしていきたいと思っております。
○大出委員 それでは大臣の時間が一時までということなので、一括して承りたいのですが、公社関係の中で専売の「製塩技術の進歩および輸入を含む需給の実態に即して」、という前書きがついておって、塩の専売制、この部門の廃止が一つ出ているんですね。それから海外移住事業団、蚕糸事業団、そして糖価安定事業団、電源開発株式会社、鉄建公団、こうなるのですが、ここらについて、いまの筆法で取り上ぐべきもの、取り上ぐべきでないものとお考えがあると思いますが……。
○荒木国務大臣 塩の専売につきましては、提案の方向で検討すべき課題であると心得ております。それから糖価安定事業団、これも廃止する方向で検討したいと思いますが、これは何にしても糖価安定という行政目的が主管庁で確立された状態においてきておりますから、その立場における見解等も十分聞かなければ判定は困難でございますけれども、検討すべき課題だと心得ております。それから海外移住事業団、これも民間団体を通じて行なうという考え方に立って措置できるものと一応考えておりますが、これとても実態に即して、これが設けられました趣旨、その後の実態等を十分究明しなければわかりませんけれども、一つの検討すべき課題と心得ております。日本鉄道建設公団につきましては、ほぼこの提案の趣旨に従って運営されておる様子でございますけれども、これもまだ直接当たって検討する段階に至りませんので明確には申し上げられませんけれども、ほぼこの線でいくのじゃないかと考えております。
○大出委員 そうすると、いま御答弁をいただいた中では鉄建公団それから糖価安定事業団、海外移住事業団、これは大体この線で、この目標で進めておいでになろうというお考えである。抜けております蚕糸事業団であるとかあるいは電源開発であるとかいうふうなものは、ちょっとそういうわけにはいかないというお考えであるというふうに受け取っていいのですか。
○荒木国務大臣 電源開発もこれまた原子力発電に転向したらどうだとか、その他採算が通常の採算では考えられない地点の開発についても総合ダム、多目的ダム建設などという構想を新たに立てることによって、これが存続していけるかどうかという課題もございましょう。いずれにしましても、これまた主管省である通産省の見解を十二分に突きとめなければ判断がつかないところでございますが、一応検討したいと思っております。
○大出委員 それでは時間もないようでありますから、これは関係の省の皆さんのほうから一応意見を聞かせていただきたいのです。 中身は、専売公社関係の塩部門、海外移住事業団、蚕糸事業団、それから糖価安定事業団、電源開発、それに鉄建公団、それからアルコール専売ですが、いま何名くらいおいでになりますか、あわせてお答えをいただきたいのであります。
○熊田政府委員 専売公社の塩の専売廃止の問題について申し上げます。 ただいま専売公社では、公社総裁の諮問機関であります塩業審議会、これに昨年の一月から新技術の進展に伴う塩業の合理化方策ということで諮問をいたしまして、目下審議会でその方策について審議中でございます。近く結論が、答申が出るいうふうに聞いておりますが、現在審議会で審議されております方向、これは昨年の九月四日に塩業審議会の会長の談話が公表されておりまして、その中にございますが、一つはいままでの塩田製塩によります生産コストが非常に高うございまして、輸入塩に比べまして相当の格差がある。しかるに一方では非常に海外からの塩の供給が潤沢になってきておりまして、いまのままで置いておいては現在の塩田企業というものが立ち行かなくなるおそれがある。したがってできるだけ早くこれを合理化すべきである。ところが幸いにしまして、合理化の方途といたしましてイオン交換樹脂膜法という化学製塩の方法の開発が進みまして、これによりますれば輸入塩に対抗できるような塩価も実現できる、こういうような方向でございますので、できるだけ早くイオン交換樹脂膜法に転換をするということを合理化の軸とすべきである。こういうことをまずその会長談話では言われております。その場合に、もちろんイオン交換樹脂膜法による合理化の過程において、塩田業者は従来の塩田事業から離脱をしていかなければならぬ。これに対しましては財政資金を使ってでも適切な助成を行なうべきである、こういうことを第二番目に言われております。それから三番目には、その合理化を推進するためには現在の塩の専売制度というのはかえって将来は合理化を推進するための桎梏になるのではなかろうか、したがいまして、これから主ないし四年の準備期間を置きまして塩の専売を廃止することが終局的には適切である、こういうようなことを言われておるわけでございまして、現在塩業審議会においてそれらにつきましてさらに具体的な方策を審議されておりますが、結論が出ましたならば、政府といたしましても、その答申の趣旨を尊重いたしましてさらに慎重に検討いたしたいと思っております。
○馬場(一)政府委員 電源開発株式会社の問題でございますが、電発につきましては、四十三年に電気事業審議会で、これは九電力と一体となっていわゆる十電力体制と申しますか、こういう体制で電力の広域運営をやっていくのだという位置づけをいただいておりまして、電発の今後の仕事につきましては、御承知のような大規模の水力揚水発電所そのほか、ただいま行管庁長官からもお話がございましたように、新しい分野における原子力発電というような数々の任務がこれから具体化してまいるところでございます。かつ、電発の使っております資金コストは九電力の資金コストに比べまして、財政資金を使っておりますので相当安いというような現状もございます。われわれとしては特にこの委員会の御意見を十分に検討さしていただきますが、そういう方向で電発の果たすべき役割りはまだ非常に多いという認識をいたしております。
○遠藤(又)政府委員 海外移住事業団について申し上げたいと思います。 移住の性格は最近変わってまいりましたことは当然でございます。従来は、人口問題の解決策として農業関係の人を移住者として送り出すという姿でございましたけれども、これが国内の労働力の需給事情も反映いたしまして内容的に変わってまいりました。たとえば昭和三十五年には八千以上渡航費の支給を受けて出ておりましたけれども、昭和四十四年度の例では六百名に減っておるということでございます。しかしながら、渡航費の支給を受けないで永住のために出る人というのは、なおかなり数の多いことに注目しなくてはならぬと思うのであります。たとえば、最近数年間大体四千五百人前後の方が永住の目的で外へ出ております。たとえばカナダあたりでは、技術を持っている人はどんどん受け入れるということでございまして、カナダなんかにも技術を持っている方が永住の目的で出るということでございまして、この四千五百人前後の永住のための渡航者の方に対しても、移住事業団といたしましては、いろいろ研修とか、それから啓発というようなことをやっておるわけでございます。 それからもう一つ移住事業団の性格が変わりましたのは、従来送り出すほうに主力を置いておりましたのが、最近の傾向といたしましては、すでに出た移住者の方に対する安定定着のための援護という面が非常に大きくなっておるわけでございまして、大体半分くらいの比重になってきておるわけでございます。こういうことがございますし、それから、いまから新しく出る方、中南米に渡航費を支給されて出る人以外にも、さっき申し上げましたように永住のために出る方が四千五百人もおるということからいいましても、やはり的確な、しかも専門的知識を持ってそういう方々に応接する、相談に乗り、啓発指導するという必要があるわけでございまして、われわれといたしましては、なお移住事業団の任務というものは、かなり大きい責任を持ってやっていかなくちゃならぬというふうに思っておるわけでございます。 それで、今度行政監理委員の方から意見が出たわけでございますが、もう一つ総理府主管で移住審議会がございます。現在三井物産の水上会長がこの審議会の会長をやっておられますが、冒頭に申し上げましたような移住の新しい考え方ということに取り組んでおられまして、やがて結論が出るはずでございます。その次の仕事といたしまして、この移住についての組織をどうすべきかということをやっていただくことになっておりますので、その際には今度の行政監理委員から出されました御意見もあわせて検討していただく、こういう段取りになっておるわけでございます。
○畑説明員 鉄道建設公団について申し上げます。 確かに行監の委員会の御指摘のように、設立当初におきましては国鉄の出資が圧倒的に多かったわけでございます。これは、当初国鉄が新線建設を自力でやっておりまして、そのやっておった路盤、そういうものを現物出資をしたという意味で非常に多くなっておる。運輸省といたしましては、その後政府出資の大幅な増額につとめまして、四十五年度の予算案で見ますと、政府出資が百十五億、国鉄出資が六十五億、こういうふうになっております。累計額で見ますと、四十五年度の予算案を含めた四十五年度末の案でまいりますと、出資金の合計が千百二十八億でございます。このうち国鉄が六百七十七億、政府が四百五十一億、大体六、四という比率になっております。このうちから現物出資百七十億を引きますと、約半々、今後政府出資の増額につとめまして、この趣旨に沿って発展させていきたい、こう考えております。 なお鉄建公団につきましては、事業費は政府出資金あるいは国鉄出資金だけじゃございませんで、財投資金とか債券が中心でございまして、出資金の比率というのは、予算案全体から見ますと約二三%くらいでございます。大いに外部資金を活用して、新線建設の促進につとめているという状態でございます。
○山下説明員 まず蚕糸事業団につきましての私どもの事務当局の考え方を御説明します。 わが国の養蚕は生産技術水準が高く、また今後の絹なり絹織物、これらの需要の動向から見ましても、きわめて重要な成長作目でございまして、現に農林省といたしまして、総合農政の一環として養蚕の振興をはかろうとしておるところでございます。しかし、この製品であります生糸は、その商品としての性格あるいは生産、加工、流通等の構造の特殊性から、価格の変動が特に激しく、この生糸の価格の変動が原料である繭の価格に直接に反映するという特別の事情がございます。したがいまして、生糸、絹織物の需要の安定的拡大をはかるとともに、養蚕の安定的発展をはかるためには、生糸価格の安定が何よりも必要だということになるわけでございます。このため長年にわたりまして効率的な糸価安定の仕組みをくふうしまして、繭の価格の安定とその最低価格の支持を行なってきているところでありまして、今日このような業務を担当しております日本蚕糸事業団を廃止するということは、養蚕農家、製糸業者等の経営に重大な影響を及ぼすことになるのでありますので、適当ではないというふうに考えております。現に昭和四十三年の七月から九月まで及び同四十三年十二月から昨年の八月まで、この蚕糸事業団が生糸の買い入れ、売り渡しの事業を行ないまして、低落しました生糸価格の安定に資したところであります。 なお、この価格安定の機構につきましては、行政簡素化の観点から、昨年四月に繭糸価格安定法の改正を行ないまして、従来国が糸価安定特別会計で行なっておりました業務を廃止しまして、これを日本蚕糸事業団に一元化をして、効率的、機動的に運用するように整備したばかりのところでございます。 それから次に、糖価安定事業団につきましては、輸入糖と国内産糖との一元的な売買を事業団が行なうことによりまして、一つは、現在大体国内で消費しております砂糖の四分の三を輸入に依存しておるわけでございますが、この輸入糖につきましての国際糖価の変動が国内糖価に直接影響することを防止する、そういうことによりまして、生活必需品であります砂糖の、国内におきます価格の安定とあわせて国内で砂糖を生産しております甘味資源作物生産農家の所得の確保をはかっておるのでございます。この糖価安定事業団を廃止いたすということになりますと、国内産糖の保護を、生産農家に対する国の直接補助に切りかえることになりますけれども、そういうことを考えますと、まず第一にその補助に要します財政負担がばく大となります。第二に、国内の砂糖の価格が、国際糖価の異常な変動に直接さらされて、非常に変動が激しくなるということになります。第三に、なお砂糖の価格がそのように変動いたしますと、その結果といたしまして、砂糖だけではございませんで、関連いたします甘味類、ブドウ糖でございますとか、水あめでございますとか、こういうものにも大きな影響を与えまして、これらの原料になっておりますイモの生産農家にも重大な影響を与えることになることが予想されます。このように相当困難な問題が生じますので、私ども砂糖行政を担当しております部局といたしましては、糖価安定事業団はぜひとも存続をさせる必要があるというふうに考えております。 なお、近く復帰いたすことになります沖繩におきましても、甘蔗糖業、これが沖繩の産業として大きなウエートを占めておるわけでございますけれども、これにつきましても国内産糖と同様の事情でございまして、この糖価安定事業団の制度の中で取り扱うことが適当である、このように考えておる次第でございます。
○山下政府委員 アルコール事業関係の人員をお尋ねでございましたが、現在管理部門を含めまして千二百二十名、定員でございます。
○大出委員 大臣の時間の関係がありますからこれで打ち切りますけれども、お忙しいところをきょうはお出かけいただいてたいへん恐縮なんですが、大臣がおっしゃっていたのと必ずしも一致しない省の御意見もあるようでございまして、ここでこれを詰めたいのですけれども、実は時間の関係もあります。したがって、おのおのの省の関係のところ等で、先ほどの関連もありますから申し上げていきたいと思っておりますが、一つだけアルコール専売の関係部門について、これはたてまえ上独立採算をとる形になっておると思うのでありますが、民営という検討事項であり、かつそういうことも成り立ち得るという意味の長官の御意見がありましたから承りたいのです。現在能率的に運用されている工場等は非常に能率がいい、こういうお話なんですが、そこで採算という面から見て、大臣がおっしゃるようにこの民営移管という形のものが、みなさんのほうの側で検討されて成り立ち得るとお考えですか。
○山下政府委員 先ほど能率がいいと申し上げましたのは、七工場ひっくるめて申し上げまして、その中で、千葉、出水等きわめて近代的なものと、それからカンショを使っておりました時代の、小人数で全力をあげてやっておるものとございます。私どもとしては、今後とも合理化を進めていくわけでございますが、その場合に、民間に払い下げることが可能かどうか、民間側の採算もございますし、先ほど御指摘の百人くらいの工場の大部分の方は地つきの高年層の方でございますので、その転換問題もございますし、種々の困難が見通されますが、私どもとしては検討してまいりたい、こう思っております。
○大出委員 そうすると、その関係省、つまり通産省のほうでも民営移管ということを検討するというお考えはあるわけですか。そっちのほうに割り切っておられるわけですか。私がここで聞いておるのは、もしそうだとすれば、そのように私ども検討しなければならぬと思っておるのですよ。無理なものは無理のように言っていただいたほうがいいと思うのです。そこらのところをはっきりしていただかぬと、行管の皆さんがどう考えておるかわからぬ、六人委員会はぽんと出したというままになって、どうも黙殺であるということになって、世上いろいろ心配をする向きが多くなっているわけですから、はたして行政管理庁としてはどう考えておるのだ、それから所管の省のほうとしてはどう考えておるのだ、あるいは事業団そのものはどう考えておるのかというのを率直に言っていただきませんと、無理なものを幾らやろうと思ったってできないのですから、幾ら行政監理委員会の意見であろうと何であろうと。だからそれはそれなりに、私どもは時間がないわけですからそのポイントに従って勉強していかなければなりませんし、そういう意味で承りたいのです。だから通産省あるいは化学工業局長さんのほうの考えとしては、それは無理だというならば、こういうわけで無理だ、こう明らかにしておいていただかぬと、何かここで何となくそういうふうにやってみますということであっては、これまた困るような気がするので、先ほどの答弁はそこがちょっとはっきりしないので、どう考えておるのか、はっきり聞かしていただきたいのです。
○山下政府委員 答弁が明瞭でなくて恐縮でございますが、この問題を私どものところで実施に移すといたしますと、組合とも十分話し合わねばなりませんし、かつアルコール関係の主要民間企業とも情報交換をしないと決心のつかない問題でございます。私どもはその行動をまだ起こしておりませんので、外に向かっては、六人委員会の御意見もありますので、それをしんしゃくして検討さしていただくということ以上には現在言えない状態にございます。
○大出委員 なかなかみごとな答弁でして、外に向かってはということになるとかまいはしませんけれども、私もさっき申し上げたように、昔よく知っておるグループだから申し上げたのですけれども、知り過ぎているのですよ。ですから、高年齢の方もたくさんいるし、これを移管をと言ったら、たいへんお気の毒なことになってしまうのではないかという現実問題も頭にあるのです。ですから大臣の御答弁が、たまたま民営移管ということを考えてみる必要があるということだから、そうだとすると、今度は、皆さんのほうが、いまのようにあっさり民営移管を検討してみたいと思います、ということだけになると、この席の形に残るものとしては、行管も民営移管と言うた、皆さんのほうも民営移管と言うたということになってしまう。そう言っておいて何でやらないのだ、次にこういう問題になる。それでは困るからほんとうのところを言ってほしいといま申し上げたのです。もしほんとうにあなたのほうも民営というお考えなら、これは両方民営と言うのに、残しておけと言いにくくなるわけですから、そうなると、どうやれば一体長年働いてきた方々がベースダウンもしないで、しかも将来先々その工場がなくなってしまうというようなことがなくてやっていけるのかということを、よほど身を入れて私らが考えていく必要があるということになるわけなんで、いまのお話ですと、六人委員会もそう言っておるから、化学工業局としては、民営移管はそう簡単にはいかぬ、困難だ、そう思っておるけれども、とりあえず歩調を合せておこう、しかし腹の中は、これはなかなかやれない、ということに受け取れる答弁なんですけれども、そこのところは、私も知っておるだけに、そう簡単に皆さんのほうで民営と言えないのじゃないかと思って、さっきから聞いていたのですけれども、あっさり、民営の方向に検討するとおっしゃったものですから、心配になって実は再質問をしているのです。私は工場をよく見て知っているものですから言うわけなんで、そこらは机上プランでなしに、現実に相当突っ込んでやっていただきませんと、私も鹿児島の工場の民営移管の問題だって、当時ずいぶん苦労した経験があるので、そこらのところはそう簡単にいくはずはないと思いますから、慎重に、行管の監理委員会の意見は意見として——アメリカのフーバー委員会だってあれだけの意見を出したけれども、そのとおりになっているものもあるし、なっていないものもあるわけですから、できないものはしかたがない。そこらのところを含めて御検討いただくように。あわせて通産省の設置法もございますので、そちらのほうとの関連でいろいろ申し上げたいこともありますが、きょうは時間がありませんから、とりあえずお考え方だけ明らかにしていただきたいと思って来ていただきましたので、御足労をかげまして恐縮でございましたが、この点につきましては、これで終わらしていただきます。
○荒木国務大臣 要するに、一つの問題が提起されたので私どもの見解を一応申し上げた次第であります。実行にあたりましては、もちろん主管庁と十分な協議を詰めて初めて結論が出るものと心得ます。
○大出委員 実は公害関係をはじめ、幾つかの部門について競合、共管の形が見られるものがある。特に観光行政、これについて非常にたくさんの共管部門がございますので、大臣の時間がないようでありますから、せっかくお出かけをいただいておりますので、一言お答えをいただきたいのであります。 この観光行政なるものは、前に厚生省の設置法の手直しの形でこの委員会で取り上げられたことがある。そのときも実はいろいろなことがあったおけでありますが、厚生、運輸、建設、文部、おのおの関係があるわけであります。国立公園の所管である厚生省、それから四十五年度の予算で調査費その他がついている幾つかの問題もありますし、それからまた運輸省が観光レクリエーション地区なんというものを取り上げておりますし、建設省が大規模な観光レクリエーション緑地というようなものもやっておりますし、文部省が公営ユースホステル、青年の家なんというのをやっておりますし、国立公園の関係その他もあって、前はあまり積極的にこれは取り組めないなと思った時期があるのでありますけれども、最近の予算関係から見る限りは、どうも各省が似たようなことをやり始め過ぎているのではないかという感じがするのであります。行政管理庁として、観光行政全体をどういうふうにごらんになっているのか、それだけお答えいただきたい。
○荒木国務大臣 観光行政は、御指摘のとおり、各省庁にまたがっております。これを一元化したらどうだというお話もありますが、検討の結果、機構を一元化するということは適当でない、一元的に運営されるように調整していくべきであるという結論に到達しまして、関係閣僚協議会を設けるということになっておりますが、関係行政庁の中で主たる役割りを演ずるところがどこだということを決定しかねております関係上、今日まで延び延びになっておるのであります。いまも盛んにこれの促進をはかっておりますけれども、内閣のほうでも意見があるやにも承知しておりまして、検討させていただく課題かと存じます。
○大出委員 時間がなくなってしまいまして、どうも、せっかくお出かけいただいて恐縮なんですが、観光政策審議会がございますね、総理府の諮問機関で。この答申はいつごろ出るのですか。
○河合政府委員 お答えいたします。 所管でございませんので正確なことは存じておりませんが、そう遠からざるうちに開かれるように承っておりますけれども、いつごろかということは、はっきり承知いたしておりません。
○大出委員 これは、中身についても実は似たようなことが幾つかあるので、そこらは各省ごとにどうなっているのかということを、私の見解もございますので少し詰めたいのですけれども、大臣の時間が時間でございますので、せっかくお出かけいただいて、各省の皆さんには申しわけないのでありますけれども、大臣の時間が、この席に来てから一時過ぎまで、こういうお話でございまして、これ以上、実は詰めようがないわけでございますから、お出かけいただいて、また、お待たせをして恐縮でございますが、私が申し上げたいポイントは、ことしの、四十五年度予算の中身などからいたしましても、どうも似たような性格のものではないかと思うのがある。調査費その他が個々についておりますから、別々におのおのの省の所管で調査をしておるということになるのじゃないか。たとえば、筑波山ろく学園都市の問題なんかでも、まるきり、各省がおのおの予算をつけて、おのおのやれ何だということで調査をしておる。ところが、その省が調査したところにその省の出先機関がいくのかと思ったら、そうじゃない。全体的にそういう計画になってない。そういうことになったんでは困るという気がするので、もう少しここらは、行政機構全体のバランスの面を考えて、一元化する方法はないのかという点を実は少し詰めたかったということなんです。そこらのところだけ申し上げまして、大臣の時間もありませんので、本会議後やることになるかどうか、理事会その他がございますから、継続するようならば、その節は、たいへん恐縮でございますが、再度お答えをいただきたいと思います。 時間もございませんので、これで終わります。たいへん恐縮でございました。
○天野委員長 本会議散会後委員会を再開することとし、暫時休憩いたします。 午後一時三十三分休憩 ————◇————— 午後三時五十一分開議
○天野委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 農林省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。和田耕作君。
○和田(耕)委員 最近、日本の農業あるいは農政というものは、高度成長政策というような大きな動きがありまして、内容的にも非常な変化の中にあるというふうに理解しているわけですけれども、この設置法に出ております三つ、四つの機関、このような機関を設置する場合に、私ども注目したいことは、ここで必要とされる職員の採用を、いままでの庁内におる人たちの配置転換とか、そういうような問題をどのようにこういう機会に活用されておるかということなんですけれども、そういうふうな意味で、草地試験場の要員あるいは熱帯農業研究センターの要員、また農業者大学校の要員、この三つの問題について、どのような方針で必要な職員を配置しようとしておるのか、これをまずお伺いしたい。
○倉石国務大臣 お話のございましたように、業も全体として非常に激しい勢いで移り変わってまいります今日の社会に対処いたしまして、それぞれ必要な作目の生産増強をいたさなければなりませんし、また、新しい研究もやってまいらなければなりませんので、草地試験場等、いろいろ設置関係について御審議願うわけでありますが、原則として、私どもは、現在の職員をそれぞれできるだけ配置がえをいたしまして、新規に採用ということは極力避けてやってまいりたい、こう思っておるわけでございます。
○和田(耕)委員 草地試験場の百九十八人という定員があるわけですけれども、この大部分は、現在おられる職場をこの草地試験場にかえるということで充足しているわけですか。
○倉石国務大臣 ただいまお話の草地試験場の四十五年度の定員は、お話しのように百九十八名でございますが、そのうち、畜産試験場の関係研究部門から百三十一名、農事試験場山地支場から四十二名を振りかえますほかに、関係試験研究機関、それから農林省内の他の部局からの振りかえ二十五名をはかることといたしております。
○和田(耕)委員 その次の熱帯農業研究センター、これは定員は五十三名というわけですけれども、この場合は、いま御質問しましたような問題についてお答えいただきたい。
○倉石国務大臣 四十五年度の定員は五十三人でございますが、それらは、先ほど申し上げましたのと同じように、関係試験研究機関のほか、農林省内部の部局から振りかえることにいたしておるわけであります。
○和田(耕)委員 新規採用はないようですね。
○倉石国務大臣 ございません。
○和田(耕)委員 もう一カ所の農業者大学校関係も同じように理解していいですか。
○倉石国務大臣 農業者大学校の定員につきましては、現在の農林省の中央青年研修施設に配属されております職員十五名を振り向けますほかに、四十五年度の定員増三名につきましては、統計調査事務所から内部の振りかえを行ないたいと思っております。
○和田(耕)委員 こまかい問題についていろいろお聞きしたいのですけれども、きょう私、特にお聞きしたいと思っておりますのは、いまの農林統計事務所、この事務所の相当たくさんの要員がおるわけで、この要員の今後の配置転換の問題ですか、これは世間から非常に注目されている問題だと思うのですけれども、今回の農林省の機構改正で、統計事務所の職員は、地方農政局に組織がえされいるということを聞いておるのですけれども、この場合に全体としていままでの統計事務所の職員は増減はないんですか。
○倉石国務大臣 農林統計は、御存じのように、国の政策の基礎とし、また民間経済活動の指針といたしまして、きわめて重要なものであることは御存じのとおりでございます。これは民間の会社などでもそうでございますが、コンピューター等を取り入れ非常にこの統計調査ということに力を経営面は入れておるわけでありますが、私どものほうの農林省の仕事といたしましても、そういう近代的な設備を活用するということが非常に必要でありますが、御存じのように、農林省の調査対象というのは非常に広範でございまして、しかも、まことに複雑で、正確な統計を作成いたしますためには、調査集計方法も統一されておらなければうまく能率があがらないわけでございます。ことに農林漁業の統計作成というのは、商い専門的知識を要するものでございまして、昔ございましたいわゆる作報というような観念だけではいまはもう割り切れない、非常に精緻な仕事をいたしておるわけでございます。したがって、この人員のことについて、とかくいろいろ御意見もあるようでございますが、私どもといたしましては、全般的には政府の方針に従って、公務員の採用その他については政府の基本方針はもちろん尊重してまいるのでありますが、この統計事務所に課せられた任務の非常に重大なことを一般の国民諸君にも認識をいただきたいと思っておるわけでありますが、そこで、その人員のことにつきまして、統計調査部長から申し上げさしていただきます。
○岩本説明員 統計調査の組織は、戦後二十二年に、食糧の非常にきびしい条件のもとに発足したわけでございますが、その当時は、地方の職員は約八千人おったわけでございます。その後、農地改革の一段落に伴いまして、農地委員会の書記を受け入れまして、これは二十三年でございますが、一万九千人になっております。その後、時代の変遷とともに、いろいろ経緯がございまして、行政改革や行政整理によりまして、二十四年から三十年の間には八千人また減少いたしまして、三十年の初めには一万一千人程度になっております。その後、非常勤職員の常勤化という問題がございまして若干ふえまして、三十七、八年から四十年ごろは一万二千五百ということになりまして、四十二年まで大体そういうことで推移をいたしております。四十三年以降、政府の行政改革の方針に即しまして、少しずつ人員を減らしまして、四十四年には一万一千百六十一という数字に相なっております。これは本省を除きます地方の統計調査事務所及び同出張所の人員の数でございます。
○和田(耕)委員 いままでの経過はよくわかりましたが、四十三年現在の人員は一万一千百六十一名、この内訳と申しますか、どういう仕事にこの人たちが配置されているかということをお聞きしたい。詳細な内訳じゃなくていいです。大くくりでけっこうです。
○岩本説明員 大くくりに申し上げます。 まず作物統計の仕事でございますが、これは米の作付面積や米の収穫量の調査を主体にいたしまして、その他麦、雑穀、野菜、くだもの等の面積及び収穫量を調べる調査でございますが、これに大体二七%程度の人員をさいております。それから農家経済調査や生産費調査のような経済関係の調査に二五%の人員をさいております。さらに農林業センサス等、農業の構造変化を追求するための統計に二二%、それから水産統計に一〇%、それから生鮮食料品の流通統計に一六%、大体そういう割り振りに相なっております。
○和田(耕)委員 この農林統計調査事務所というものは、最初二十二年にできたときは、たしか作柄調査と申しますか、そういうものに専念する機関としてできた。このときには八千人だったというわけですけれども、現在では、そのときよりも米の収穫量はふえておる。あるいはいまの野菜その他のものも入って、しかも二七%ということになると、大体二千四、五百人になりますか、これくらいの人でやっているわけですね。二十二年には八千人であったものが、いま二千四、五百人でやっているということになるわけですけれども、しかも米の作付、収量はふえておるということですけれども、これはどういうふうに説明されますか。
○岩本説明員 御説のとおり、二十二年にこの組織が発足いたしました当時は、仕事の大部分が作物統計、特に米を中心といたします面積、収穫量の統計に従事しておりまして、その職員も八千人の大部分をそれに投入しておりました。そのために、司令部の示唆もございまして、大体五カ町村に一カ所の出張所をつくるということで、出張所の数も二千をこえておったわけでございます。そして数十万筆にのぼります筆を対象にして実測調査をいたしまして、平板測量を行ない、かつ綿密な坪刈り調査を行ないまして、実際に当たりまして調査をしたものをもとに推計しておったわけでございますが、その後食糧事情の変化もございまして、しかも農林業が複雑になりまして、米以外の統計事業が出てまいった。一方職員が米のそういう面積や作柄調査の仕事に習熟してまいりまして、組織発足以来今日まで、二十数年の経験と知見を蓄積しております。それを活用いたしまして、調査のやり方を簡素にすることによって、調査精度を落とさずに、その余力を包み出して、その余力をほかの統計分野に振り向ける、こういうことに成功したわけでございます。その基盤としましては、標本調査における推計方式の精度の向上ということで、より少ない標本で、より正確な統計をつくるという手法を開発いたしましたこと、したがいまして、現在では内地におきましては平板測量等は実施しておりませんが、そういう状況のもとに精度の高い統計をつくっておりまして、米に例をとりますれば、予想収穫量と実収高の差異というのは年々一%ぐらいを前後しておる程度でございまして、相当精度の高い統計がとれておるわけでございます。しかも組織発足当初は、機動力といえば足で歩くか、せいぜい自転車程度でございましたが、今日ではオートバイの時代を通り越しまして、四輪自動車の時代に入っておりまして、行動半径なり、それから行動のスピードも非常に上がっております。さらに集計のためには、機械を入れまして、コンピューター化も進んできておる状況でございますので、そういうもろもろの条件が相乗作用いたしまして、米につきましては、相当人員を減らし、また標本調査の標本の数も減らしながら、これだけの仕事をやってまいっておる状況でございます。
○和田(耕)委員 私が皆さん方責任者のお考えとしてお伺いしたいのは、いま御説明の点はよくわかりましたが、この農林統計調査事務所の仕事のしぶりについて、九十日ぐらい働いてあとは遊んでいる、マージャンをやっているというような報道があちらこちらであったと記憶しておりますけれども、これはどういうところからこういうふうな感じなるものが出てくるとお思いになりますか。
○岩本説明員 農業統計調査の仕事は、ただいま御答弁申し上げましたように、単に米の調査だけでなしに、畜産もやりますれば、果樹、園芸もやりますし、また単にそういう作柄だけでなしに経済の調査もやれば、生産費の調査もやる、林業の調査、特に木材工場等も調査しております。また水産におきましては、単にお魚だけでなしに、水産加工業も調査しております。したがいまして、年がら年じゅう末端では忙しいわけでございまして、九十日しか働かないということをいわれるのは、はなはだ心外でございます。そういうことが新聞記事に出たことも承知しておりますが、そういう記事を読みまして、末端の職員はおそらく心中怒りを感じておることであろうと思います。 しかしひるがえって、なぜそういう批判が出たかということを考えてみますと、終戦以後この組織ができまして以来、統計の独立性、特に客観的に正しい統計をとるために、行政からはなるべく隔離して、行政から独立するということをスローガンにして活動しましたために、末端の活動上、市町村とか農協とかあるいは農家に対してもそうですが、あまり近づかないというくせができてまいりまして、仕事をいたしますにも、圃場に参りまして作物の顔を拝んで、作物からこの収量はどうであろうかということを判断して帰ってくる。だからだれにも会わなくても仕事ができるという体制ができ上がりましたために、一体あの組織は何をしておるのだろうかということが外部の人から疑問に思われ出した。そういう行政から独立した、客観的に正しい統計がとれるということはプラスの面でございますが、その反面そういうマイナスの面が出てきておりますので、今回設置法の改正案を提案しまして、農林統計調査組織を地方農政局に統合するというのも、そういう欠陥を是正したいということからでございます。
○和田(耕)委員 これは一つの憶測ですけれども、最初から必要以上の人員がここに配置されておった、占領軍の命令かどうかよく知りませんけれども。そうして二十三年の一万九千人になったときに、この統計調査事務所で必要ではないけれどもその人を収容した。その収容したたくさんの人を、しかしおるからしようがない、いろいろな組合のほうの抵抗も強いということで、そういうふうな惰性はなかったのですか、お伺いしたいと思います。
○岩本説明員 この組織ができました当時、非常に日本の国の津々浦々は食糧難にあえいでおりまして、それを打開いたしますためにはどうやって食糧を確保するかということが国民経済上の最大の課題であったと思います。その任務にこたえますためには、この統計調査組織は幾ら人があっても足りないくらい忙しかったはずでございまして、したがいまして、八千人で発足をしましたけれども、それではとても間に合わないので何とかしたいと考えておりましたときに、たまたまこういう農地改革の終了に伴う農地委員会の人を見出しましてふやしたわけでございまして、決して余分な人員をかかえたりということではございません。その後行政整理なり行政機構改革の要請が起こりまして、それに即応しなければなりませんし、だんだん職員も手なれてまいりまして、調査のやり方、統計のとり方になれるに伴いまして人員を減らすことができたわけでありまして、決して先生のおっしゃるようなことではなかったと思います。
○和田(耕)委員 農地委員会ですかの仕事に携わった約一万人以上の人が一挙に統計事務所に入ってきたというのは事実ですね、二十三年に。そのとき以降、やはりそれくらいの人がこの農林統計事務所としての与えられた仕事を遂行するために最初から必要であったということよりも、たくさん人がおるので農業部面の詳細な調査に人を配置するという意味でやったということ、つまり人がおるから仕事をつくったということは全然ないのですか。
○岩本説明員 全然ないかと問い詰められますと、全然ないと申しますれば言い過ぎになろうかと存じます。そういう面がなかったとは申し上げませんけれども、逆に農林統計としてはのどから手が出るくらい人手がほしかったというのも事実でございます。この農地委員会から九千名の人を受け入れまして二万人近い人員になりましたので、五カ町村に一カ所出張所を置いて、二千幾つかの出張所が維持でき、しかもそれらの人々がたんねんに農村を回りまして実測調査に従事して、平板測量をし坪刈りをして、米の収穫量並びに面積の統計の基礎をつくってきたわけでございまして、それがある限り、その後三十年代に入りまして人を相当減らしましても、また平板測量をやめたりあるいは基本調査の数を減らしても、精度の高い統計がとれる基礎がそれによって築かれたものであると思います。したがいまして、先生のおっしゃることを一義的に否定はできないと思いますけれども、私が申し上げましたような強い要請があったことも事実でございます。
○和田(耕)委員 その問題は確たる数字がありませんので、私の想像しておる、こういうことはありはしなかったかという感じを申し上げて、皆さん方の感想をお聞きしているわけですけれども、まあ二十三年に一万九千人、この膨大な統計事務に携わっている人が、四十三年には、先ほど申し上げたとおり食管法はそのままある、食管法が命ずるいろいろな仕事もそのまま残っておる、しかも米の収量はうんとふえているということを前提にしても、約半分ぐらいの人で仕事が充足されておる。仕事は二十三年当時よりは、いまお話があったとおり各農家の家計調査も綿密にやっておられるし、あるいは農業基本センサスの仕事もやっておられるし、水産物その他の流通等の問題もやっておられる。こういうふうなたくさんの仕事をかかえておりながら、なおかつ半分ぐらいでやっておられるということに、農林当局の合理化に対する熱意を感ずると同時に、あまり合理化のテンポが早過ぎるなという感じも持つわけですけれども、そこでそういうふうな疑問を持つわけなんです。 ここでもう一つ角度を変えまして、各省で直轄の調査機関を持っておるのは農林省だけですか。
○岩本説明員 そのとおりでございます。
○和田(耕)委員 農林省だけが直轄の、しかも非常に綿密な調査が必要であるという理由は、どういうところにありますか。
○岩本説明員 歴史的に見ますと、先ほど人員のところで申し上げましたように、この組織が昭和二十二年に当時の連合軍総司令部の指示のもとにできまして、非常にきびしかった食糧事情のもとで国民経済的な課題に取り組んだということにあろうかと思います。その後四分の一世紀過ぎたわけでございますが、その間に非常に農林統計の作成についての修練を積みまして、農林漁業の実情及び農林統計のとり方に非常に詳しい専門職員として養成をされまして、現在では国際的にも日本の農林統計は高く評価されておる実情でございまして、それはそれなりに評価していいんじゃなかろうかというふうに考えております。 なぜ農林省だけ、こういう組織になっておるのかという点につきましては、ただいま申し上げましたような歴史的事情によることと合わせまして、先ほど大臣からお答えがありましたように、農林漁業の特殊性と、またそれに取り組むための必要性からきておるものと判断をいたします。
○和田(耕)委員 歴史的に見て、特に農林省だけが現場機関を持って調査する必要があるという何よりの証拠は、やはり食管法という問題だと思うのです。食管法という法律に基づく調査というものは、いまの御報告では、その他のもの、野菜なんかを含めても二七%の要員で足りるということですね。あとの七三%という人は、一般の農家の家計調査その他のセンサスの調査をしているという事実なんですね。こういうふうな問題を考えた場合に、たとえば通産省の場合には、そのような行政に関する統計資料は、各府県あるいは市町村でやっておるということだと思いますけれども、行政管理庁の統計主幹にちょっとお答え願いたい。
○杉浦説明員 先ほど政府の直轄機関は、出先を持っておるのは、統計調査事務所だけかということでございましたけれども、確かに御指摘のように、独立した機関はさようでございますけれども、ほかのいま御指摘の通産省、それから海運局、気象庁、大蔵省、そういうところにも出先がございます。そこで一部統計の直轄の仕事もしておるということでございます。 それでは、なぜそういうふうな振り分けになったのだろうかというふうなことでございますけれども、それは、農林統計につきましてただいま農林省のほうから御説明がございましたように、先生統計に非常にお詳しいので御高承のとおりでございますが、統計の調査をいたします場合に必要といたしますのは、統計の技術的な知識と、それから対象行政の実態の知識が必要でございますことと、農林の場合、沿革的なこともございますけれども、非常にきめのこまかい、カバレージも広いということにつきましては、この両方の必要性が高いということで特に国が置いておる。そのほかのところにつきましては、確かに県のほうで——悉皆調査のようなセンサスは、これは農林でも県のほうで実施になっておるところでございます。したがって、そういうような特に国のほうとして実態を調査する上において必要があるというような一部のものにつきましては、出先でほかの省でも調査をいたしておるということでございます。
○和田(耕)委員 一つの問題は、農林統計調査事務所がやっておる調査と、府県あるいは市町村でやっておる調査とダブる問題が相当ありはしないかという感じがするのですけれども、その問題はどうです。
○杉浦説明員 国が実施いたします調査につきましては、指定統計あるいは統計報告調査法に基づきまして私のほうがチェックをいたしておるわけでございますが、先生御指摘のように県で独自にいたします場合には、これは単に統計法によりまして届け出を出すということでございますので、その届け出について逐一悉皆チェックをいたすいとまもないということも多いかと思いまするが、しかしたいていの場合、事前にいろいろ相談をしてまいりますので、こちらが助言をいたしましたり、あるいは法律上は必要に応じて調整——重複のものを排除するというような権限もございまするが、現在のところは、私どもの承知しております限りにおきましては、そう大きな重複というものはないのじゃないか。しかし、これは先生も御指摘のように、そういう懸念も十分ございまするので、当庁の行政監察局とも連絡いたしまして調査するような考えでおります。
○和田(耕)委員 確かに農業者としては数は非常に多い。そして単独自営の農業、小企業ということで、また日本の非常に重要な産業部面を担当している人ということで、独立の調査が必要だという感じもするのですけれども、そういう目から見ますと、現在の日本の中小企業という人たちを考えますと、数からいえばむしろ農民よりももっと多いかもわからない、中小商工業者ということになるとですね。こういう人たちに対する当面行政の政策的な必要からいっても、かなり詳細な調査が必要なんです。そういうふうなところには府県の代行機関があり、あるいは国が直接費用を持っての専門機関ができている。農林機関だけがこのような独立機関をいつまでも持っておらなければならないという理由があるのでしょうか。
○杉浦説明員 これは決定的なきめ手というものはあるいはなかなかむずかしいかとも存じまするが、ただいま申し上げましたように、普通通産系統で県のほうで実施いたしますものにつきましては、確かに調査対象が非常に記載能力が乏しいというようなことは同じでございまするけれども、調査の内容につきまして比較的定型的なパターン以上のものを要求するというのが、農林統計において感じられるわけでございます。それで通産のほうにおきましても、特に国のほうで十分チェックすると申しますか、見たほうがよろしいというふうに感じましたものは、現在でも生産動態統計調査のように通産局で直接実施いたしておるものがございます。
○和田(耕)委員 せんだって私は必要がございまして、都市関係の土地の調査を調べたいと思って各関係省を調べたことがあるのです。農地の問題は非常によくわかりますが、都市の住宅あるいはその他の都市関係の土地の調査というものはほとんどないですね。たとえば所有階層別の土地所有状況というようなものは、ちょっとこれも調べたいと思って自治省へ聞いてもわからぬ。それらしいものがあるのは大蔵省の税金の問題であるけれども、それは非常に限られたもので役に立たないというような問題があることを痛感したのです。つまり農林省で農民を対象とした調査が必要でないと申し上げているわけではありません。ありませんけれども、このように経済が大きく変動してきているときには、都市の問題が非常に重要になってくるという問題がある。しかも土地の問題が都市近郊の住宅用地の問題として非常に緊急の問題になってくる場合に、そういう新しい状態における必要な調査が非常に不十分だという状態があるわけですね。しかもそういう人員は非常に少ない。農林統計調査事務所のほうは膨大な人をかかえて完全な調査を整えておる。そういうことを考えても、国全体の行政として、行政の基礎になる実態の把握の統計的な任務としては非常に問題があるという感じがするのです。その問題を行政管理庁としてはどういうふうにお考えになるか。
○杉浦説明員 その問題は確かに先生の御指摘のとおりだと思います。ただ現在農林のほうが、逆に申し上げれば非常に精度が高いということになるかと思いますけれども、これはいろいろに行政需要が変化している時期でございますので、通産のほうにおきましても、そういう行政需要に合うような生きた統計というものをきめこまかくやるということが必要だろうと思います。そこで私のほうといたしましても、各省でお持ちの政策そのものにつきましてはいろいろとやかく申し上げる権限はございませんけれども、その必要な需要に対してどういうふうにアプローチするかというのは、アドバイスも出せるわけでありますので、十分検討させていただきたいと思うのであります。
○和田(耕)委員 統計主幹は、いま大きないわゆる都市化といわれる現象がある、農村から都市への人口の大きな流動がある、今後も続いていく、人口のいろいろな形が変わってくる、こういう状態のもとで依然として農林省だけがこういう機関をしっかり持っておるが、他のところは必要でないというふうにお考えになりますか。
○杉浦説明員 これは結局統計調査の作業につきましてどういうような調査の内容が要求されるかということと、それを実施いたします体制はどういうものが一番効果的であるかというような問題になろうかと思います。結局先生御指摘のように、統計調査から申し上げれば、最も効果的な調査を実施するのが眼目でございますので、私どもも、これは十分検討を済ましたわけではございませんけれども、確かに一つの精度の高い効果的な調査を仕上げるための体制としては、農林省の統計調査事務所のような形が一つの有効な様式であるというふうに考えておるわけであります。
○和田(耕)委員 いや、私の質問はそういう意味じゃないのです。農林省はりっぱな統計だと思います。これが必要でないということも私はあえて申し上げません。ただ日本の国の全体の状態として、変わっていく日本の経済の基礎的な問題、状況を考えた場合に、農林省だけがこのようなものを持って、ほかの行政需要にもっと必要だと思われるようなところが非常に不備であるという状況をお認めになりますか、なりませんかということをお聞きしている。
○杉浦説明員 確かに先生の御指摘のように不備なところもございます。ただ問題は、それのどういうような統計調査が必要かという問題と、どういうふうな仕組みで効果的に作業をするかということの二つをあわせ考えなければならぬわけでございますので、すべてがすべて統計調査事務所のような形が全部の省の統計において必要であるということには必ずしもならぬかと思います。
○和田(耕)委員 ただいま通産省でも建設省でも、農林省に似たような直接に統計を調査する足場を持つか、あるいはまた、建設省と通産省が全般的にやっているような、府県の統計機関を整備して、これの連絡、調整を緊密にしたものに、統計事務所を一元的に統一できるような方向で運営していくのか、この二つの問題を統計責任者としてお聞きしている。
○杉浦説明員 ただいまの御質問につきましては、統計は確かにいろいろ各部門で重複しているところもございますし、それの有効的、共通的な利用ということも考えなければいかぬと思いますけれども、わが国のように、非常に行政も進んでおりますし、統計の手法も進んでおりますところは、むしろ一つの統計事務所、統計の機関で実施するというよりも、各行政別に分散してやったほうがよいのではなかろうか。ただその場合に重複のない、むだのない最も効率的な体制はどうかということは別に問題がございますけれども、一つのところで機構的に一元化するということではなくて、統計の機能を一元化するというような方向で考えていくほうがいいのではないか、そういうふうに考えております。
○和田(耕)委員 もしそういうふうなごとが必要だということになれば、そういう方向で検討したことがありますか。
○杉浦説明員 これは行政改革の中の一つの機構の問題として十分検討はいたしておりますけれども、はっきりした形で、先生御指摘のような形で結論を得たというようなものはございません。今後検討してまいりたいとは思っております。
○和田(耕)委員 私は、統計事務が重要でないとか、今後必要でないとかいうことを申し上げているのではありません。ただ歴史的な農林省の統計調査事務所のつくり上げ方、その後の経過、現在の仕事の内容から見て、他の必要な行政部面の統計と比較しながら、あるいは総理府統計局あるいは地方の行政庁の統計の内容と比較しながら、そういう意味での内容的な再検討が必要ではないかということを申し上げておるのです。また最近のように経済がどんどん成長していくという状態のもとでなければ、こういう問題は発展的に解決することはできない。不況のときに、人が余っているときに、こういうような問題を正しい方向に持っていくことはできないわけです。こういうふうな最近の成長状況のもとで、いまの農林統計調査事務の問題を含めて、国の全体の統計の問題として早急に考える必要があるというように私は思うのです。 そういうふうな意味で農林大臣にお伺いしたいのですけれども、農林大臣、いまお聞きになっているような状況、非常に抽象的な問題ですけれども、全体の国の経済が変化しつつある状況のもとで、この統計事務というものを、農林省は一万何千人かかえているのだから、これは絶対放さないのだという狭いお考えではなくて、農家のいろいろな綿密な調査を含めて、統計機構の全般を国の全体の経済の中でもっと再検討し直す必要があると私は思うのですけれども、いかがですか。
○倉石国務大臣 たいへん大事な問題だと思います。先ほど来いろいろお話し合いがございましたように、統計調査事務所が終戦直後からのいきさつ、ああいう経路でできてまいりまして、だんだん成長いたしまして、いまはたいへんりっぱな統計ができるようになりました。そこで、御存じのように地方庁、各県などでそれぞれの統計を発表いたしておりますけれども、そういう場合には、私どものほうのことに関する限りはほとんど統計調査事務所の調査を援用しております。それから内閣のやっております統計その他でも、やはり統計事務所の資料を資料にいたしておるわけでありますが、しかし国家全体としては、御指摘のように統一された機関ができるとすれば理想的だと私は思いますけれども、どうも今日の行政機構では、御存じのようにやはりなかなかそれは困難性が伴うのではないかと思いますが、そういう点について行政府としては掘り下げて研究をする必要がある大事な問題だと思います。
○和田(耕)委員 農林大臣、非常にりっぱな御答弁をいただいたと思いますけれども、この問題が、他の問題もありますが、いろいろいわれのない非難を受けたり何かしておるということは、やはり火のないところに煙は立たぬということで、農林省の方がお考えになりましても、やはりこれは何とかしなければならないというふうな面が多々ありはしないかと思います。こういう問題、私は国の統計の問題全体を半与えてのものをもっと検討して、あらためて御質問したいと思いますけれども、そういう目で、こうかかえたものを放さないというような感じでなくて、変わっていく日本の経済に対処できるように、やはり農業としての重要な任務があるわけですから、しかもそれは大きく変わらなければならない。この変わり方というのは、変わっていく都市化の問題と不可分の問題も持っておるということもあって、あるいは兼業その他のことを考えましてもそうだと思いますけれども、もっと統一的な連携のとれるような問題がありはしないか。こういう目でこの問題をひとつ検討していただきたいと思うのです。 今回の改正の地方農政局に統計事務所を一括していくという方向については、私は反対ではありません。ありませんけれども、そういうふうな形で、たとえば一つの論点としては、府県あるいは市町村における統計事務に携わっている人、ある人の計算によると、いろいろな形で関係している人が十数万というのですけれども、そういうふうな事実等の問題、あるいは先ほど私申し上げたとおり都市の土地関係の統計というのはほとんどないのです。たとえば所得階層別の土地の所有状況なんというものは現在非常に必要なんですけれども、これがほとんどわからないという状況で、農林省は農地の問題というのは非常に詳しく調べておられるのですけれども、あるいは農家経済についても調べておられるのですけれども、これが内閣統計局とか他のいろいろな調査に役立っておることは事実です。事実ですけれども、非常にへんぱな問題が現在あるわけですね。また中小企業の問題にしても、農家戸数よりももっと多いかもわかりません。商売人とか中小企業の数を入れるともっと多いでしょう。こういうふうな人たちも非常な変化の中にたたき込まれているわけですね。したがってこういうことに対してもかなり綿密な調査が必要なんです。といって、それじゃ農林省と同じものを通産省も持て、建設省も持てあるいは文部省も持てということになると、何倍あっても足らないことになるわけですね。これは妥当だとは思われません。せっかくの統計主幹の発言ですがね。ここらで、そういう総合国策の基礎資料としての統計調査の方向に変えていく、ある面これに発展的に解消さしていくような政策が必要だという感じがいたします。あくまでも食管法というものがありますから、それに基づく必要な要員は農林省として絶対必要だと思います。これを否定するわけじゃありません。その他の問題についてもっと窓を開いて、そして国全体の統計調査という問題を農林省がどうしても中心になって考えていただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。
○天野委員長 次回は、来たる七日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時四十分散会