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63回国会衆議院1970/04/24

地方行政委員会消防に関する小委員会 第1号

発言数
38
登壇者
9
会派数
1
開催日
1970/04/24

会議録

古屋亨自由民主党

○古屋小委員長 これより地方行政委員会消防に関する小委員会を開会いたします。  まず小委員会の運営の方針でございますが、審議は懇談方式で進め、速記については必要に応じてこれをつけることといたしたいと思います。  傍聴その他につきましては、小委員長におまかせを願いたいと存じます。  なお、小委員以外の委員が出席をして、発言の申し出がありました場合には、そのつど小委員会におはかりをして認めていきたいと存じます。  これより消防に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので順次これを許します。中山正暉君。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 先般の大阪でのガス爆発事故、万国博の開催をされました非常に明るい話題がありました中に、突然に暗いこういう悲惨な事故が起こったわけでございます。質問を開始するにあたりまして、まず被害者の方々、特におなくなりになりました七十七名の方々に対して御冥福を祈り、そうしてまた負傷された大ぜいの方々——負傷者が三百十一、重症が六十七、中等症が六十七、軽症が百七十七、三百八十八名の方が被害にあっておられる。それからまた、大阪市の民生局に申告のあったものが七十六名別にあるわけでございます。合計いたしまして四百六十四名の方々が被災をされておられるわけでございますが、その方々の御回復の一日も早からんことをまずもって祈念をいたしたいと思います。  万国博の会場で「淀」という食堂が中毒をまず起こしました。それから「よど号」の乗っ取り、最後の三番目が、淀という字に大がついて、大淀になったという話が最近世間で話題になっておるわけでございます。こうした悲惨な事件が今後起こらないためにいろいろと御努力をお願いしたい。中でもうわさを聞きましたところでは、わざわざ香川県から出てきておる方が両親をお呼び出しになられて万博見物を楽しみにしておられた。そのときにその両親を大阪へ呼んだやさしい心の持ち主が被害にあわれたというような話も聞いております。  まず最初にお伺いをいたしたいのは、今回のガス爆発事故について、警察のほうで、どういう被疑事件としてどういう方々が取り調べの対象になっているのか、どういう構成要件を充足するのか、その点からお伺いいたしたいと思います。

田村宣明警察庁刑事局捜査第一課長

○田村説明員 このたびの大阪のガス爆発事故につきまして、警察としてはどういう犯罪の容疑をもって捜査をいたしておるかというお尋ねでございますが、この点につきましては、ただいまのところ業務上過失致死傷事件ということで捜査をいたしておる次第でございます。  それから、どういうふうな関係者について捜査をいたしておるかという点でございますが、これはまあ人の面についてのお尋ねでございますので、その点についてお答え申し上げますと、まず工事の施主の大阪市の関係、それから作業を担当いたしました関係者、それからガスの関係者、以上の関係者につきましては、その契約でございますとか、あるいは設計でございますとか、あるいは工事あるいは監督というようなことなどについて調べてまいる必要があろうかと思います。それからまた当時の爆発の状況を目撃した方々についても、その状況をいろいろお尋ねをする。それからそういう爆発の結果被害が起きたということを確定をいたしませんと、犯罪の立証という上ではそれは欠くことができないものでございますので、そういう被害を受けられた方々につきましても事情をお聞きしてまいるということでございますので、相当多数の関係者の方々について事情をお聞きしてまいらなければならない、こういうことになると思います。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 それでは、いま取り調べ中の方々に対して、人のことであるのであまり深く触れたくないというようなお話しのようでございますが、一体あれだけの大量のガスが流出をして、そうしてあれだけの爆発を起こす、その原因を警察の立場から見ていまの捜査段階の上でどういうふうに推測をされるか、その点をお伺いしたいのです。

田村宣明警察庁刑事局捜査第一課長

○田村説明員 ガスと申しますか、あの爆発の原因についてどういうふうな捜査をしておるかということでございますが、大阪府警といたしましては、事故発生と同時に曽根崎警察署に捜査本部を設けまして、まず爆発を起こしました現場の入念な検証を一週間余りにわたりまして行なってまいりました。それから、それとともに、先ほど申し上げましたように、関係者からの事情を聞くということが現在も行なわれております。  それから事故の性質上やはり科学的な鑑定というものが必要になってまいりますので、これは去る十六日に大阪大学の工学部の専門の教授にその鑑定を依頼をいたしております。この現場の検証、それから関係者の方々からの事情の聴取、それから鑑定がどういうふうなことになるか、そういうふうなことを総合いたしまして、初めて事故の原因、責任の所在というようなことがだんだん明らかになってまいるということでございますけれども、現在の段階は、このいずれにつきましてもまだ途中と申しますか、結論を得るところまでまいっておりません。  しかしながら、爆発の原因は、最も基本的に考えますならば、何らかの原因によりましてガスが漏れた。そのガスに火元となるものがあった、こういうことでございますが、それではこのガスがどこからどういうふうにして漏れたかということになるわけでございますけれども、これは現場検証の結果によりますと、中圧管の継ぎ目がはずれておる、それから低圧管の継ぎ目が若干やはりずれておる。そのほかに数カ所中圧管、低圧管あわせまして穴のあいた部分があるということが検証の結果はっきりしておるのでございます。  それでは、そのようなはずれとか、ずれとか、穴というものが一体いつごろからできておったものか、あるいはそのうちどれが事故前からずっと漏れるような状態にあったものかということ、それからさらに、そういうような継ぎ目のはずれなり、穴があいたというのは、一体いかなる原因によるものかというような点につきましては、現在鋭意捜査をいたしておりますけれども、現在の段階では、それらのいずれにつきましても、いまだはっきりした判断を下すような段階に至っておりません。現在のところ爆発の原因、ガス漏れのほうからの原因ということは、そういうふうな状況でございます。  それから、それではそういうふうないずれかの部分からガスが漏れ、開さくしたところにこれが充満しまして地上に出てまいる。その火元のほうの関係につきましては、大阪瓦斯の北営業所のサービスカーが最初に炎上をしたということで、これが有力な火元であるということは、これは現在の段階でも推定し得るところでございます。これにつきましてもなお詳細な調査を現在続けておる、こういうふうな段階でございまして、いずれにつきましても、現在のところ、はっきりした判断を下すという段階にまだ至っておりません。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 いつも事件が起こりますと、途中の段階でものが言えないということで、国民一般は早く原因の究明を望んでいるのに、忘れられたころに原因が出てくる。捜査の日数を要するということもあるでしょうが、私、現場へ行ってみまして、あの狭い場所でサービステッカーと申しますか、小型のブルドーザーが置いてある。そうしてそのガス漏れを起こしました中正管を見ましても、低圧管のほうは二メートルごとに大体つり下げてあるが、中圧管のほうは一・八メートルか二・五メートルというばらばらの間隔でつられておる。その上に、現場に入っておりましたのが鉄建建設でございますが、鉄建建設の者が五名くらいしかおりません。下請の錦城建設、丸田組鉄工所、野口重機、そういう三社の下請会社が入って工事をいたしておる。そうして現場の状況から見ますと、その爆発点の真横にサービステッカーが砂に埋もって置いてあった状況が非常に私、印象的でございます。ガス管も水平につるしてあるから、上下左右の振動にはかなり耐え得る能力があるそうでありますが、ところが曲っておる部分がある。それが水取りがまん中にあって、その水取りが、横に働く力、これがもとに復元する力がない。それが原因に大きな影響を与えておるのではないかということのように推測ができるのでございますが、それがあの大きなものがはずれる。あの狭い場所で手掘りで掘り進めなければいけないところにブルドーザーを入れて、工期とか、そういうものに影響されて、下請の会社ができるだけ早くやろうということで、そういう時間の早く上がるような工事方法をとったことで、そういうものが当たって抜けたのではないか。大阪市の交通局も、六年くらいの間に四十五キロの地下鉄を建設いたしておるわけでございますが、その六年の間同じような工法をとっておりながら、いままで問題がなかった。この場だけこういう事故が起こった。  それから、警察にこれもお伺いをしておかなければならないのですが、ガスが漏れたということがわかって、現場の人が死んでいない、現場に作業員として入っていた人が死んでなくて、全くの通りすがりの人がなくなっておられる。現場に入っていた方々はガスが漏れたというので、みんなどこかへいなくなっている。一口で言えば何か逃げて行った。そうしてあとどうなるかという想像力も働かせずに放置——まあ現場事務所には知らせている。現場事務所から大阪瓦斯や消防局に知らせは行っておるのですが、通りかがりのパトロールカー、西村一生という二十一歳の人が運転しておったパトロールカーが通りかかった。その通りがかりのパトロールカーにどこが漏れているということも教えないで放置しておる。一体そういう放置をしたというのは、責任は問われなくていいのか。大きな三百八十キロもあるコンポデッキが上に重なって敷き詰められておる、その下でのできごとです。私がもし作業員ならば、ここが漏れているんだということを、そのパトロールカー、その他に一刻も早く知らせてやろうという気にならなければならないと思う。  話が飛びますが、「よど」の乗っ取り事件にいたしましても、九名の者が日本刀を抜いたら、もうだれも文句を言わずにちゃんと最後までしていた。私は最近の日本人の気持ちというものは、一体どういう気持ちなんだろうか、自分さえ事故にあわなければ、それで問題はないという、他人に迷惑をかけるということの責任感において非常に欠ける面があると思う。ですから、こういう面はひとつ警察のほうで、そういう適切な措置をとったのかとらないのか、そこらあたりに重点を置いて、過密都市の中でちょっとしたことが大事故につながるという、これがいい教訓だと思うのですが、その点に関しての警察の態度、それから現場に入っておった鉄建建設の五名——三十八名くらい入っていたということを聞いておりますが、どういうお考えで臨んでいらっしゃるか、捜査上の方針を、その点に関してお伺いをしたいと思う。

田村宣明警察庁刑事局捜査第一課長

○田村説明員 ただいま御指摘の点でございますが、当時爆発現場、第四工区というふうに聞いておりますが、そこに入っておりました作業員の人につきましては、全部事情を現在聞いておるという段階でございます。それからガスが漏れて脱出したときの状況は、これはもうガスだということで、必死に脱出をいたしたというふうに聞いておりますが、上に上がりましてからの措置につきましても、現在なおいろいろと事情を聞いておる段階でございますけれども、一通りの措置はいたしたというような話を聞いております。これもさらに詰めた段階での事情聴取というのは、現在進行中でございますので、ただいま御指摘の点につきましては、さらに大阪府警のほうにも連絡をいたしまして、事件全般としての捜査に抜けることのないように連絡をいたしたいと思います。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 まことに失礼なことを言うようですが、おかしいですよ。国会の委員会で結論が出るまで出るまでと言っておれば——国民はああいう事故に対して、中途の段階で何かを知りたいとみんな思っておるわけです。それを捜査の段階だから何だの、それならこういう委員会を開く必要はないのですよ。だから私はでき得る限り、いままでで判明しておる限り——それを起訴するかどうかは検察庁、そうしてその責任を問うのは裁判所ですから、ここで警察の立場としては、私はでき得る限り私ども国民の代表に知らしていただく責任がおありではないかと思うのです。それなら原因がわかってから委員会を開けばいい。私はそう思うのですが、どうも何かさびしい思いがいたします。  それはそれといたしまして、大阪市の交通局あたりがいつも工事をいたしますのに、警察と打ち合わせをいたします。そうすると、できるだけ車はとめるな……。大型のトレーラーなんかを通行をさせてくれないようにと頼んだり、迂回のことを頼みましても、警察のほうではあまりいい顔をなさらないということなんです。これは建設省にもお伺いをしてみなければいけないのかもわかりませんが、大阪市で一方交通規制がありました。そのときも、大阪市が道路管理者ということで松屋町筋という卸問屋の集まっておるところは、あの一方交通規制の結果三割方売り上げが減ったということです。交通が非常に商売に影響を与えているということですが、私はそのときに大阪市会におりまして感じましたことは、大都市では交通の規制というのは、道路管理者が、また都市総合計画をやっている指定都市の側で運行に対する規制、たとえば一方交通を規制しましただけで、大阪府のほうは一億円の負担で済むが、大阪市はいろいろ施設を変えなければならないから四億二千万円の負担をしなければならない。いろいろ財政にも影響をしてくる中で、今度のことでも地下六十センチのところで別のけたを組んで工事はいたしておりますが、そういう交通規制の問題、これからひとつ考えてみなければいけないことだ。その上を通る自動車の取り締まりに関しては警察の仕事としていただいて、運行に対する規制は私は道路管理者の側でしてはどうだろうかというような感じを持っておりますが、どちらにお答えをいただいていいのか、関係の方からひとつ御感想をお伺いしたいと思うのです。

井口孝文警察庁交通局交通規制課長

○井口説明員 現在行なっておりますような地下鉄工事の場合に、諸般の工法その他を考えまして、技術的に十分な施策を講ずるならば、通行を許しながら工事をすることが可能であろうと思います。またそうでなければ、ああいった大規模な地下鉄工事を道路の下で行なうということは、現実の都市において今後とも不可能であろう、かように考えるわけでございます。ただ、もちろん、一般的にすべての場合あらゆる車を通すというとことではございませんで、交通の事情とか、その道路の形状、道路工事の性格、そういったものを十分勘案いたしまして、必要があれば、ある種の車、あるいは非常な重量の重い何トン以上の車は通行させない、あるいは片側通行だけに限るとか、いろいろなことは考えてやっておるつもりでございます。  なお、交通規制のことについてお話が出たわけでございます。私どもの見解といたしましては、交通規制と申しますのは、道路交通法に定めます一般の交通ルールの現場における特則であるというように考えるわけであります。したがいまして交通全体を一つの体系として考えますと、大もとに一般的な道路交通法という規則がございまして、その一般的な規則で現場に合わないところを公安委員会が交通規制というかっこうでやる。さらに現場にふさわしい刻々の変化に応ずるためのいろいろな整理は、交通警察官が交通整理というかっこうでやっておる。その全体が一連の体系をなしていなければならない、かように考えるわけでございまして、やはり交通規制というのは警察側がやるべきことである、かように考えております。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 とっぴな話を出しましたので、お役所というのは仕事を取り上げられるのはあまり気持ちがいいものではないそうでございますので、その辺考え方が違うと思います。それは当然だと思います。  そこで消防庁に次にお伺いをしたいわけでありますが、爆発物のようなものが——下水も水を流出させるということで危険性があるわけですが、そういういろいろな埋設物のある場所での工事と消防との関係です。私が聞きましたところでは、こういう工事をやりますという通告だけある、あとは全く関係がないということを伺っております。今度の場合でも私は驚いておりますことは、四十五年四月十一日消防庁の予防課長から出ております「ガス漏れ爆発火災等の防止について」この中で「事故防止対策につき関係者間の相互連絡をはかることとされ、これに消防機関も参加することになるので、併せて指導願いたい。」という一節があるわけです。ところが同じ十一日に、大阪ガス爆発事故対策連絡本部からガス爆発事故再発防止のための技術調査団が派遣されております。東大の教授の先生方、建設省の土木研究所の方々。ところが、この随員の中に消防庁が入っていない。通産省と運輸省と建設省です。さっそくこれなんですね。これは一体どういうことか。直後にこういうことが行なわれておるというのは私はふしぎでならない。その点あわせて御答弁願いたい。

松島五郎消防庁長官

○松島政府委員 大阪ガス爆発事故対策連絡本部の幹事会の決定といたしまして、今後こういう道路にわたる工事をいたしますときには、関係者間で従来つくっておりました道路管理者等の協議会の中に消防機関も加えて安全対策を講ずるようにということに決定をいたしました。その点はただいま先生から御指摘のあったとおりでございますが、調査団に加わりませんでしたのは、調査団の構成が、導管基準をかつて板橋の事故の際ですか、つくりました。その先生方にお願いをしたという関係で加わっておらないということでございますが、消防庁といたしましては消防研究所から別に職員を派遣いたしまして、実態調査等もいろいろやらせている次第でございます。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 これは要望を申し上げておきますが、今後はひとつ強力にこういう中に入るように、長官の責任においてひとつ要請をしていただきたいと思うわけです。いまもガス導管防護対策会議というものが通産省にありますが、この中でもそうです。ガス導管防護工事分科会も東大教授がお二人、東京工業大学教授、建設省土木研究所長、建設省道路局長、東京都建設局長、帝都高速交通営団理事、土木工業会専務理事、東京瓦斯常務、大阪瓦斯専務、東邦瓦斯専務、日本瓦斯協会理事、これだけ入っておりますが、消防庁はないわけです。これにもひとつ入っていただきたい。それから共同溝分科会、これもそうです。東大教授、東京工業大学教授、建設省道路局長、東京都建設局長、水道局長、東京電力常務、東京瓦斯常務、大阪瓦斯専務、東邦瓦斯専務、日本瓦斯協会理事、これも入っていない。それからこれは大阪市の任意機関でやっておりますが、大阪市地下埋設協議会、これも入っておりません。関係団体は大阪府警本部、近畿地方建設局、大阪市土木局、下水道本部、水道局、交通局、阪神高速道路公団、関西電力、日本電信電話公社、大阪瓦斯株式会社。それから外傷防止委員会、これは「大阪市土木局が主体となって毎月末に外傷防止委員会を開催し工事の位置、時期等を発表し地下埋設に対する細部調整をする。」この中にも消防は入っていないわけです。こういう一連の埋設物関係の工事を研究する機関と申しますか、そういうものにはぜひこれから入っていただきたい。これを要望いたしておきたいと思います。  それから仮定のことでひとつお伺いをいたしたい。もし今度の場合、火元が完全に押えられて——今度の火元に関してもいろいろな説が立てられております。一つは工事をしていたサービステッカーのスイッチが火元でないかという説もあるわけです。それからもう一つは、通行人のガスライターか、それからマッチを捨てたのが一これはまあ原因は追及できないそうですが、そういうものでないかという話と、それから工事場の中に下がっている裸電球、その辺じゃないか。それからもう一つ一番有力なのはパトロールカーのスイッチ、この四つが発火の原因になったものといわれております。そこでもしこれが火がついていない場合、火がついていなくて、ガスが流出した場合は、一体その空気中に出たガスを拡散させると申しますか、そういう場合は一体どうなるか、それから流出個所をどういうふうに防ぐのか。もし火元を押えられた場合、そういう場合を想定したら一体どういうふうなことが行なわれるか、火がつかなかったら、一体どういう状態になるのか。あれはいずれは火がつかなければならない宿命と申しますか、そういうものにあったのではないか。そういう場合を想定してみたら、それは一体どうなのか。空気が流れてきて、ふたをあけて、ガスが外へ出て空気で流されてしまうまで待つのか、何かいい方法があるのか。火元をとめられた場合、こういう事故の場合のことを考えておかなければならないと思います。

松島五郎消防庁長官

○松島政府委員 私もあまり専門的知識を持っておりませんので、なおあとで予防課長から補足をいたさせますけれども、ガスに火がつかなかった場合ということでございますが、それも状況によることでございまして、少量のガスでございますならば、これは拡散をさせるということによって防ぐこともできると思います。現にあのガス現場におきましても、爆発が起きてなお数時間燃え続けたわけでございますが、その間でも、できるだけ拡散させるような方法をとっていたように承っております。しかし、これが大量でありますと、拡散をいたしまして、一定量の空気と混合しますと、最も爆発しやすい状態になるということもあり得るわけです。その際に、不燃性ガスを吹き込むということもございますけれども、しかし、それは、その部分が燃えないということでありまして、拡散したガスが燃えないということにはなりませんので、その点も問題がございます。  それから一番いいのは、早くもとをとめるということでございます。もとのとめ方も、いろいろ技術的に問題があるようでございまして、火がついた状態で急にもとをとめますと、ガス管の中に逆に吸い込むような状態になって爆発するということもあるということも聞いております。そういうことでございまして、実際にはなかなかむずかしい問題でございます。漏れておるということを前提にして考えますならば、漏れておる穴が小さければ、そこの部分で燃やしているということが一番安全だというふうに承っております。と申しますのは、結局そこで小さい状態で燃やしているということは、ガスこんろに火をつけて燃しているのと同じ状態でございまして、そういう限りにおいては、空気が必要以上に入らなければ、爆発の危険性はないわけでございます。しかし、そうでなくて、大量に漏れておる場合に、これをどうするかということは、いまの段階では、結局早くもとを締めて、拡散をさせるということ以外にないのではないかと考えておりますが、なお技術的な点につきましては、予防課長からお答えをさせていただきます。

永瀬章消防庁予防課長

○永瀬説明員 先生のお尋ねの、あのまま出ていたらどうなるだろうかということでございますが、この出方が、いろいろ圧だとか穴の大きさとか、われわれちょっと想定できかねるわけでございますが、いま長官がお答え申し上げましたように、出続けておりましたならば、先生がおっしゃるように、やはりいつかは火がつく運命にあったのではないだろうかと思いますので、これは、やはり早くとめるほか方法としてはないのじゃないかと考えております。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 私、計算してもらったのですが、圧力一・二キロで爆発限界は五・五%から四一%が空気と混入して一番理想的な爆発点に達するわけです。それで今度の場合、三百ミリ管から噴出した場合、滞留体積一万立米と考えて爆発限界が五・五%の最下限になるのが九分六秒ということらしいのです。それから八十六分で四一%、二〇%で三十七分三秒らしい、こういう状態で、三百ミリの管から噴出しているところへ一体どうやって近づくのか。四時間かかっているわけです。両方で切断して、切断個所も私見ましたが、このくらいの間を切断をして、そこへ風船を入れて、それをふくらまして徐々にとめる。両側にふくらまして入れて、その間を木でふたをしておおっておるという形でございましたが、四時間燃え続けた、こういうことに対して、これは、いろいろむずかしい問題があるという、いまお答えでございましたので、今後もし火元をとめられた場合——この間の事故のときでも、大阪瓦斯の係員が消火器で一生懸命消していたらしいのです。六本全部使ってしまった。伊藤という大阪市の消防士がかけつけて、わずか燃え残っていたので、それを今度消そうとしたら、消さないでくれと言われた、やむなく引き揚げたということでございます。福井新司という人と清水義郎という人が、その現場へ消火器を持ってかけつけた方なんでございますが、そういうことに関して、ひとつ今後御研究をいただきたい。地下街の火災に対しては、防毒マスクをつけて入るそうですが、どうもそれくらいでは、入った人があぶないと思います。火が消えて十二時十五分から地下の探索を始めてくれということを、あの現場でも聞きました。九時四十七分に鎮火してから十二時近くまでまだ入れないというわけです。ましてやガスが噴出しているところにだれかとめに行かなければならない。そういう場合には、工区の両側で最初からバルブで遮断する方法はないのか。九工区あるそうですが、その請負の別の会社の工区工区の間でバルブで締めるというような方法を、これから技術的に考えていただく。それは消防上の効果として効果があるのかということです。それもお答えを願いたいと思います。

永瀬章消防庁予防課長

○永瀬説明員 先生のお話の工区の途中でバルブで締める、これが一番いい方法でございまして、低圧管につきましてはあったように聞いておりますが、その措置をとるのに多少の時間がかかったようでございます。なお低圧管につきましては、家庭に直接その管から供給されております。直ちに締めることが、再開しました場合の中毒事故等が懸念されますことから、バルブがついていないのが普通だとか聞いております。そのために先生おっしゃるように、風船を入れまして締めたということでございます。これも非常に時間のかかる手ぬるい方法だとしろうと的にはわれわれ考えておりますが、先般政府に設けられました大阪ガス爆発事故対策連絡本部の会合におきましては、今後の措置といたしまして、ガス配管のあり方、あるいはその中の緊急遮断弁の設け方等について研究討議がなされております。いずれその会議の研究討議の結果によりまして、中に取り入れられることになるのではなかろうかと思っております。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 これは警察にお伺いをしてみたいと思うのです。ある方は——昔いろいろ治安上の問題で三鷹事件とか松川事件とか混乱期にはいろいろな不祥事件が起こりました。鉄建さんにはまことにお気の毒ですが、二十三日でございましたか、新聞に大阪市の住宅供給公社の建設をしております分譲住宅、それの配管に故意に穴があけられておった。今月中旬の入居を来月まで延ばして、全部床下を掘り起こして再調査をするということがあったそうですが、赤軍派みたいなやつがどこへもぐり込んでいるかわからないわけです。今度の場合でも、飛躍して疑ってみれば妙なことも考えられる。これは人のかつてでございますから、私はそういう面までも考えております。たまたま同じ鉄建に恨みを持っておる人がやったのか、地下鉄工事現場も鉄建、それから今度の住宅供給公社も鉄建、これは御答弁ということでなしに、そういう面にもひとつ目を広げていただきたい。いま捜査中でその内容は言えないということでありますから、それじゃひとつ私のような考え方も内部に含めて、まことに飛躍をしておるように思えるかもわかりませんが、むずかしい時代にはむずかしいいろいろな事件が起こってくるものだと思います。そういうこともひとつお考えの中に入れておいてお願いしたい、かように思うわけです。そういう点に関して、御答弁と言ってもはっきりしたこともおっしゃれないでしょうが、どういうふうにお考えでございましょうか。そういう治安上といいますか、公共の静ひつを破るというような一連の行為として考えていただけるかどうか。

田村宣明警察庁刑事局捜査第一課長

○田村説明員 ただいま御指摘のような点につきましても、十分これを考慮に入れまして捜査をするように、こういうふうに大阪府警のほうにもよく申し伝えておきたいと思います。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 それから消防庁もひとつ、あの場合爆発事故という特殊な事故でございますので非常に水利に不自由をした。十六本ほどホースを引いておりますが、直接現場から間近の距離で水が引けなかった、水利に非常に苦労をしたという話を聞いております。それからせっかく、一昨年でございましたか、まるで戦車のようなりっぱな特殊な消防自動車を大阪市の消防局でつくっていただきましたが、ああいうものも、道路が爆発してしまって入り込めない。住吉区の化学工場が爆発したのを経験として取り入れたわけですが、そういう過密市街での道路が使用不可能になった、それから水利も非常に不便だというときの考え方、消防の技術上の何かこれで教訓として得られるもの、たとえば飛行機で消火弾を落とすとか、そういうことは——ヘリコプターは夜は飛ばせられないのですが、ヘリコプターはことし買っていただいたようですが、どういうふうなことが技術的にこういう経験から考えられますか。

松島五郎消防庁長官

○松島政府委員 道路交通が麻痺をして消防車両が近づけないというような事態が起き得ることを考えまして、消防研究所において、ヘリコプターによる消火方法というものを数年来研究を続けてまいっております。しかし、消火弾のようなものを落とすという研究から始めたのでございますけれども、これはなかなか命中精度の問題もございまして、へたにやって命中いたしませんと、かえって付近におられる方々に危害を及ぼすというような問題がございまして、最近は消火剤を散布するという方式について研究をいたしておるのでございます。しかしながら、消火剤を散布するという方法では、ある程度の効果は期待できますけれども、これも火点にどれだけ近づけるかという問題もございまして、高いところからまいたのでは拡散をしてしまって効果が少ない、ある程度火点に近づくところまで下におりてこなければならぬという問題もございますので、これはまたヘリコプターの安全性の面からもいろいろ問題がございます。また、どういう器具を使ったら一番効果的かということもなお検討すべき余地がございますので、引き続き検討いたしておりますが、その応用問題として、最近これを山林火災に使うというような方面でも研究を続けておるわけでございます。したがいまして、今回のような事故の前例にもかんがみまして、さらにこういった方向についての研究を進めてまいりたいと思いますが、さしあたりましては、やはり消防機関としては、いつどこにどういう災害が起きるかということが、今回の例に見ましても、なかなか予測しがたいことではございますけれども、最悪の事態に処して、現地に即してどういう消防体制をとるかという計画と訓練を日常重ねるということが必要だと思いますので、そういった方向で努力をいたしてまいりたいと思います。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 飛行機から消火弾を落とすということがなかなか精度の問題でむずかしい。そうだったら、しろうと考えですが、バズーカ砲みたいなもので近くから消火弾を地上から撃ち込むというようなことも考えられないかと思うわけでございますが、日本の場合、消防力というのは、長官、ひとつ正直に考えて、まともに考えて、外国に比べて非常に劣っておるのではないか。特に、国内でも大都市と周辺都市、たとえば万国博の消防警戒に当たっておる消防局というのは、百六十五名の職員を置いておりますが、その中の八十五名は大阪市が派遣をしておる。大阪市民の税金で訓練をしたりいろいろした人たちが、隣の市の万国博に半分、そうしてその指揮者は大阪市の出身者であるということでありまして、非常に消防力に差があるということは、それだけでもわかるわけです。それから指定都市なんかの場合は、特殊車、化学消防車のようなものには補助をいただいておりますが、一般の消防車に関しては補助がない。単独でやっておる。こういうように聞いておりますが、この際人口集中地域に関して、消防力の強化ということをひとつ重点的に取り上げていただいて、消防庁も警察庁に比べると非常に、予算的にも二十四億くらいですが、この際に、これからは総理大臣も人命尊重、内政の年であると言われた、市民がまくらを高くして寝られるという状況にするために、消防庁も御奮起をお願いしたいと思いますが、この補助問題に関して御答弁を願いたいと思います。

松島五郎消防庁長官

○松島政府委員 大都市につきましては、科学消防施設としてのはしご車、化学車、消防艇あるいはヘリコプターというような新鋭機械につきましては補助をいたしておりますが、一般の消防ポンプにつきましては、御指摘のとおり、補助はいたしておりません。これは先生御指摘のございましたように、予算が少ないということから、全体として、消防力のおくれたいなかの地域に必要なものはいなかに重点的に配分し、都会地に必要なものは都会地に重点的に配分するという、こういう考え方で行っているわけでありますが、消防施設の整備充実ということは、御指摘のとおり、なおなお努力をしていかなければならぬ点でございますので、ただいまのおことばを体しまして、今後とも努力をしてまいりたいと思います。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 ひとつ御奮起をお願いしたいと思います。  次に、自治省にお伺いをしたいのですが、七十七名の補償は大きな額になるだろうと思います。その前の段階で、参考のために板橋の事故のときの補償が幾らで決定をしたのか、それをちょっと参考にお伺いを前段でいたしたいと思います。その補償ですね。責任体制が明らかになって、大阪ガス、鉄建、それから大阪市も金を起業者として出さなければならない、こう思いますが、その際多額の費用を要すると思います。それはどういうもので補っていただけるか。特別地方交付税というようなものを考えていただけるか。地方交付税法の第十五条ですか「交付税の額の算定期日後に生じた災害(その復旧に要する費用が国の負担によるものを除く。)」こういう規定が地方交付税法の第十五条にあるわけです。そういうことができるのか。それともまた、国家賠償法第二条ですか「公の営造物の設置管理の瑕疵に基く損害の賠償責任」というのがあります。それからまた、中身を私知らないのですが、激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律三条一項ですか、または四条五項という交付金の制度があるようでございますが、そういういろいろな規定の中から、大阪市に対してどういうふうなめんどうを見てやっていただけるでしょうか。それをお伺いしたいと思います。

森岡敞自治省財政局財政課長

○森岡説明員 板橋の場合の補償の実態は、実は手元にいま資料を持ち合わせませんので、まことに恐縮でございますが、別のほうからお答え申し上げます。  一般的に災害がありました場合の措置につきましては、御指摘のように、特別交付税で一定の措置をいたしております。ただそのやり方につきましては、公共事業の地方負担、災害復旧費として行ないます公共事業の地方負担を基礎といたしましたり、あるいは被災世帯あるいは死亡者数というふうなものを基準にいたしまして、一定のルールで計算をいたしております。ただ今回のガス爆発は、このような一般的な災害とは必ずしも同じとは考えられないと思います。また別の角度から検討してまいらなければならぬと思います。かつその補償の責任、あるいは補償の金額、補償のやり方というものがどういう形になるのか、いまお話の中にもございましたように、いろいろな形が想定されるわけでございます。かたがたまた公営企業——地下鉄建設という公営企業の問題なのかどうか、これもひとつ問題があろうと思います。そういうような種々の問題がございますので、補償の成り行きを見まして、必要がある場合には、大阪市の財政状況を見ながら適切な措置を講じてまいりたいと思います。  なお御指摘がありました激甚災害の発生に基づきます措置の問題は、これは公共事業の災害復旧経費につきましての国庫負担率の問題でございますので、直接この件については大きな関連はないのではないか、こういうふうに考えます。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 大阪市も、指定都市の一律の悩みとして、財源不足で非常に悩んでおります。その際に、こういう災害でございます。市民から選ばれております者の一人として、何とかこういう突発的な事故で、市民がそのために迷惑をこうむらないような方法を考えておいていただきたい、かように思うわけです。  この際、関連がありますので、災害救助法のこともひとつお伺いをしておきたいと思うのですが、災害救助法は、大規模災害を一般の対象として、被害世帯数で基準をきめておるようです。これは被災人員を基準とするというような処置にしていただけたら——今度でも二十六棟しか燃えておりません。そのこまかい基準を見てみますと、五千人未満で三十世帯、五千人以上から一万五千人未満で四十世帯、それから十万人以上三十万人未満が百世帯、三十万人以上のところで百五十世帯が焼け出されないと災害救出法の適用を受けない。尾坂氏の場合は、大都市、指定都市ということで、これに当てはまらないわけです。これだけのものすごい災害ですのに、災害救助法の適用を受けられない。たとえば水害なんかでもあるわけです。隣の小さな市はわずかな世帯数なのに、その人口比からしていろいろなものがもらえる。金銭給付ではなくて、物で給付されておるようでありますが、金銭給付も考えていただきたいと思うのです。隣接の目の前のほかの都市はいろいろなものをもらっておりながら、大阪市にいるためにその基準が適用されなくて、何にももらえない。神崎川が、四十二年でしたか、豪雨ではんらんをしたことがありましたときに、向かい側の豊中市や吹田市の連中はいろいろなものをもらっておるのに、同じ災害にあっていながら大阪市民はもらえない、こういう例があるわけでございますので、災害救助法の関係の方、ここにおられますでしょうか。災害救助法はどこの所管になるわけですか。

森岡敞自治省財政局財政課長

○森岡説明員 厚生省です。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 それじゃ、これは速記録に残しておいて、厚生省の方に私もお願いをするといたしまして、そういうこともあるわけでございます。どうぞ自治省のほうでよろしくそのあとの問題、損害補償の問題のことをお願いをいたしておきたいと思います。  それから通産省にお伺いをしたいのですが、時間がありませんので、だんだんテンポを速くしてまいりたいと思います。  新しいガス事業法が衆議院で成立した直後のこの事故でございますが、今回の内容を私よく読んでいないのですが、今度のガス事業法は簡易ガスに主体が置かれていて、都市ガスに対してはそれほど立法の効果がないということを言う方々がおられるわけです。  それに対して御答弁をお願いしたい。それから、先ほどの板橋のほうをついでにひとつ。

勝谷保通商産業省公益事業局ガス課長

○勝谷説明員 ただいまのガス事業法の点でございますが、先生御指摘のとおり、国会でいろいろ審議をされましたときの焦点は、簡易ガス事業の問題が一番問題にされたと思っております。ただ、提案理由その他で私ども申し述べておりますように、簡易ガス事業の問題が一つございますほかに、最近のような過密化に対処しての一般ガス事業に対する保安規制の強化、それから一般家庭の中におきまする消費時における中毒事故の対策、これがあとの二つの柱でございます。この三つの柱を、私どもはこのたびの改正の焦点にいたしております。  それから板橋事故の補償の件でございますが、昨年三月二十日に事故がございました直後に、事故の責任関係は問わず、とりあえず東京瓦斯と鹿島建設が相談いたしまして——そのほかに東京都がございます、三者共同ということで、金は二者が出しますことによって示談が始まりました。そうして当初軽微な被害がございました十一人、これは下宿人とか従業員でございますが、そういう人たちに対しては五月中に補償金が支払われております。なくなられました遺族とかさらには家が全焼した方、こういう人々に対しては、相当時間もかかっておりますが、特定の人を除きまして、十二月末までに示談が成立しております。その他は、なくなられた家庭で奥さん側と御主人側の意見が必ずしも一致しなかったために相当長引きましたが、これが二月にまとまっております。それから一件、これは鋼材関係をやっていらっしゃるところでございますが、売り掛け金その他いろいろな資料が焼失しておるということがございましたので、これが全部終わりましたのが三月の九日でございます。補償総額は、なくなられた方五人に対しましては六千三百八十一万円、そのほかの大きな損害があった方々の合計で八千四百二十九万円、合計で一億四千八百十万円でございます。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 とにかく都市ガスに対しても目を向けていただくということ、そのことから、安全性に関する基本認識の改善とかガス事故に対する応急処理体制の確立、これは災害対策本部のほうでもいろいろと話題になっておるものと思います。ガス漏洩事故防止のための保安監督体制の整備強化、一体どうすればいいのかということ、それから、保安知識を有する熟練技術者の養成計画、それからまた、工事現場に対して漏洩の自動警報装置、先ほど申しました自動緊急用遮断弁、そういうものを技術的に開発をしていただきたい、かようにお願いを申し上げたいわけでございますが、これらに関しては何かお考えがございますでしょうか。時間が来ておりますので、はしょってお伺いをいたしたいと思います。

勝谷保通商産業省公益事業局ガス課長

○勝谷説明員 先ほど申し上げましたように新しいガス事業法に基づきますと、保安規程をガス会社は定めて、これを通産大臣に届け出ることになっております。これを見まして、場合によっては改善の勧告等ができるようになっておりますので、各社の保安規程の中に、いま先生の申されますような事項で盛り込めますことを、対策本部できまりましたならば、全部盛り込ますようにいたしたい、そうしてこれもガス界の実情に応じた具体性のある基準にいたしたいと思っております。一方、各ガス事業者に共通するような基準につきましては、新しく省令を改正いたしまして、保安基準を定めたい、かように先生の御指摘によって進めたいと思っております。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 その場合も、今度のときのように鉄建の名前ではありますが、内容は三社の下請会社が入っておる。そういう下請関係についても、常時そういうものに対する知識を持っておる者を随伴させることを契約の内容にしていただくように御努力をお願いいたしたいと思います。その工法に関しても、シールド工法とか、オープンカットとかいろいろな話があるようですが、深いものだとシールド工法のほうが安くつくが、浅いものはオープンカットのほうがいい。特に大阪のようなところは天満層——梅田層ではもう地盤がゆるんでしまって、地下二十七メートルの天満層までくい打ちをしないと地盤が固まらない。大阪の谷町団地だけがシールド工法が可能であるということを聞いておるわけでございますので、工法からもいろいろな——どうしてもああいう砂地、淀川の堆積平野の上に大阪市というものは乗っておるのですから、工法はシールド工法のほうがいいんだといっても、いろいろな問題があると思うのですが、工法に合わせて、工事規格、たとえばさっき言いましたサービステッカー、ブルドーザーの小型、そういうものを入れてやってはいけないんだとか、そういうような工事規格、これを建設省に、どういうふうないま御感想を持っていらっしゃるか、建設省の方からお伺いをいたしたいと思います。

川上賢司建設省道路局国道第二課長

○川上説明員 先生ただいま御指摘の点でございますが、まずシールド工法はどうかというお尋ねでございますが、地下鉄工事などの場合におきましてシールド工法を適用いたしますと、直接大量の掘さくを伴いませんと、地下の埋設物に対する影響も非常に少ないということで、一般的にはシールド工法のほうがオープンカットの方法よりもまさっておるというように考えられるわけでございますが、しかし、このシールド工法につきましては、いろいろ技術的な問題点がございまして、必ずしもシールド工法が最適であるとばかりは言い切れないと思います。それで現在また一般的にはシールド工法のほうが工事費もよけいかかるというようなこともございまして、まだわが国におきましてはシールド工法が採用されておる例は非常に少ないわけでございます。それでシールド工法が有利な点といたしましては、地下深く掘さくする、そういう場合、それから土質がシールド工法に適しておる、あるいは地下鉄の構造、そういったものがシールド工法に適しているような場合にのみ現在採用されておりますが、今後シールド工法につきましては、積極的に研究推進をはからなければいけない問題だとは思っております。それからもう一つは、工法の点でございますが、掘さくに先ほどブルを採用しておったというお話がございましたが、この大阪の地下鉄工事の場合、これは一般的にもそういう注意を与えてはおりますが、地下深くいろいろな埋設管が多数乱雑に埋設されておりますので、まずその埋設管に損傷を与えないということが最も注意しなければいけない問題でございますので、手掘りで事前に、その工事を始める前に——図面もございますが、埋設管は戦前に埋設されておるという例が多いわけでございますので、その図面が不備でございまして、あるいは朱抹したりあとからつくったりということで非常に不備でございますので、図面に基づきまして試掘をいたします。試掘をいたしまして、各埋設管の位置を確認いたしまして、それから図面をもう一回つくり直す。それから工事を始めるわけでございますが、その際に埋設管に、たとえばくい打ち工法を実施いたします場合に、くい打ちの位置が非常に埋設管に近いという場合にはその個所は手掘りで実施いたしておりまして、埋設管の位置を確認してからあとから機械実施をする。それからまた今度の場合も、まず手掘りで二メートル以上掘さくいたしまして、ガス管その他の埋設管の位置を完全に確認いたしましてから、それから四メートル以下の、もう工事がブルの活動に支障がないというふうな状態におきまして初めて、注意をいたしましてブル掘さくをしたというふうなことでございまして、工事のやり方につきましては、道路占用、工事の掘さく承認を与えますときにこまかい注意は与えておる所存でございます。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 あと二問で終わりたいと思いますが、この地下鉄工事、これはどうしても市民の足、それから大都市周辺から中枢管理機能の、ますます高まってくる都市に対する流入人口の足を確保するということでも、地下鉄建設はどうしてもやらなければならないわけでございます。それでこの工事は一体いつごろ再開をさせてやるおつもりなのか。その点をお伺いしたいと思うのです。いつまでもこのままでほうっておくというわけにもいかないだろうと思います。現にほかの部分ではいろいろと工事の進んでおる段階もございますので、警察の現場に関する保全の問題とか、そういうことが解決をしたら、周囲の市民感情も考えて、それに十分納得のいくような手だてを講じた後に工事再開をひとつ考えてやっていただきたいと思うのですが、それに対する御意見を伺いたいと思います。

川上賢司建設省道路局国道第二課長

○川上説明員 ただいまの方針といたしましては、できるだけ工事を早く再開したいわけでございますが、ガスが現在あの区間はとめてありまして別の配給機関でもって供給いたしておりますので、ガスをとめたままの状態におきまして来月初めごろに工事を再開するように努力いたしたいというふうに考えております。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 それでは最後に全部の取りまとめとしてお伺いしたいのですが、今回ガス爆発が起こって非常に驚きましたことは、責任の所在がまことにどこにあるのかわからない。いろいろな災害救助の問題までなってきますと、厚生省の関係まで広がってくる。非常に範囲が広い。建設省、警察、運輸省、消防庁、自治省、いろいろ範囲が広いわけでございますが、こういう非常な危険を伴う工事を監督管理するため、何とか一本化した法律の立法措置を講じていただけないか。万全な市民の安寧を確保するためにそういう立法措置を講じ、責任の所在をはっきりする。そうして各自治体、そういうものがほんとうに監督体制をはっきりしておるのか。この間も私は、直後の現場の記者会見で現場の人から聞いたのですが、交通局が第四区には三、四名の監視員が張りついておるはずなのに、その顔を一週間ぐらい見たことがないというふうなことも聞いたわけです。そういうこともありますので、責任体制を、だれが責任を持っておるかということをはっきりさせるために、立法措置は考えられるかどうか。これを最後にお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

勝谷保通商産業省公益事業局ガス課長

○勝谷説明員 非常に基本的な大きな問題でございますして、対策本部の幹事をやっております通産省の一課長がお答えすることのできないほど大きな問題でございますが、私ども現時点でいろいろ関係各省とお話をいたしましておりますところでは、それぞれの法律に基づいて政省令を定めるとか、行政指導をするとかいう問題を詰め合っております。したがって、現行法でお互いに違うことを指示しないように詰め合わせをいたしまして、そこらでいま先生のおっしゃるような責任体制の明確化ができるのではないかと思っておりますが、それでどうしてもそこらがはっきりしないというようなことになりますれば、いま先生のような問題が出るかと思っておりますが、現時点では前段の問題を各省間で詰め合っておるという状況であります。

中山正暉自由民主党

○中山(正)小委員 要望をしておきたいと思うのです。いまのこの爆発事故が起こった時点で、それぞれのいすについていらっしゃる方はよく御認識をなさった。役所というところはおかわりになります、出世なさいますから。おられなくなりましたら、またもとのもくあみになるわけです。そこで、いまここで御答弁はけっこうでございますから、後ほど責任のある方からどういう方向でものごとを考えておるか——何のために対策本部をつくっておるのかわからないわけです。このままで、今度はしっかりやりましょうということで別れていただいただけでは何にもならないのですから、私は対策本部をつくった限りは、当然こういうことを教訓にして、これを一本にできるような立法措置をする必要がある。各省にまたがっておるからやりにくいでしょうが、それだけにまたやらなければならないものである、こういうふうに考えておるわけでございますので、その方向があるのかないのか、それをひとつ後刻文書でけっこうです、できるだけ早く御回答をお願いしたい。それを速記録に入れさせていただくことに委員長に御了解を得ておきたい。また委員の各位の御賛同をいただきたい。かようにお願いして、私の質問を終わりたいと思います。(拍手)

古屋亨自由民主党

○古屋小委員長 委員長に対するお申し出は了承いたしました。  これより懇談に入ります。      ————◇—————   〔午後零時十九分懇談会に入る〕   〔午後一時十九分懇談を終わって散会〕

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