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63回国会衆議院1970/03/31

地方行政委員会 第12号

発言数
188
登壇者
10
会派数
3
開催日
1970/03/31

会議録

菅太郎自由民主党

○菅委員長 これより会議を開きます。  まず、内閣提出にかかる地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。秋田自治大臣。     —————————————

秋田大助自由民主党自治大臣

○秋田国務大臣 ただいま議題となりました地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案について、その提案理由と内容の要旨を御説明申し上げます。  御承知のとおり、競馬、競輪、小型自動車競走、モーターボート競走などのいわゆる公営競技につきましては、近年その収益が年ごとに相当程度の増加を示してまいりましたので、一部の地方公共団体にその偏在を一そう増す結果となっております。このような事情からこれを是正して、公営競技収益の均てん化をはかるべきであるとする要請もまた近年強くなってまいっているのであります。  このような状況にかんがみまして、政府としては種々検討を続けてまいりました結果、この際、公営競技を施行する地方公共団体から、その収益の一部を公営企業金融公庫に納付させ、その納付金を同公庫の地方公共団体に対する貸し付け金の金利引き下げに活用することによって収益均てん化の実をあげることといたしたのであります。  すなわち、上、下水道、工業用水道、一般交通、地下鉄などの公営企業は、昭和四十三年度でおよそ六千二百事業に及び、経営規模も一兆六千億円に達しておりますが、国民生活の向上、国土全般を通ずる都市化傾向の進展に伴いまして、事業数、経営規模等もますます増加し、住民の日常生活において果たす役割りを高めてまいっております。  しかし、一方その経営は、主として企業債の利子負担の増大に伴い多額の累積赤字をかかえるに至り、まことに苦しい現状にあるのであります。  したがいまして、公営競技を施行する地方公共団体の納付金を活用して公営企業が新たに起こす公庫資金による企業債の利子負担を軽減して、公営企業の経営の改善をはかり、ひいては住民サービスの向上に資することは、多年の懸案とされてきた公営競技収益の均てん化の要請にこたえるものと存ずるのであります。  次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。  第一は、地方財政法の一部改正についてであります。  地方公共団体は、法律の定めるところにより公営競技を行なうときは、公営企業にかかる地方債の利子の軽減に資するための資金として、毎年度、政令で定めるところにより、公営競技の収益のうちから、その売り上げ金の額の百分の一以内で政令で定める割合に相当する金額を公営企業金融公庫に納付するものとしております。なお、この納付金は、昭和四十五年度から五十四年度までの十年間に行なわれる公営競技について納付するものといたしております。  第二は、公営企業金融公庫法の一部改正についてであります。  公営企業金融公庫に、地方債の利子の軽減に資するため公営企業健全化基金を置くものとし、公庫は、地方財政法の規定による納付金の納付を受けたときは、これを同基金に充てなければならないものといたしております。  次に、基金にかかる経理については、政令で定めるところにより、一般の経理と区分して整理しなければならないものといたしております。  次に、基金に属する現金は、地方公共団体に対する資金の貸し付けに充てるものとし、これにより生ずる収益は、政令で定めるところにより、地方債の利子の軽減に要する費用に充てなければならないものとし、その他基金の管理及び基金を廃止する場合の取り扱いについて必要な定めをいたしましたほか、同公庫に関し所要の規定の整備をいたしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその内容の要旨であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。      ————◇—————

菅太郎自由民主党

○菅委員長 次に、阪上安太郎君外五名提出にかかる地方公営企業法の一部を改正する法律案及び同公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題とし、提出者から提案理由の説明を聴取いたします。山本弥之助君。     —————————————

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 ただいま議題となりました地方公営企業法の一部を改正する法律案及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案の二法案に関し、提出者を代表いたしまして、提案理由の概要を御説明申し上げます。  まず、私どもがこの二法案を提出いたしました趣旨について申し上げます。  地方公営企業の経営については、特に昭和三十六年以降その赤字は増大の一途をたどり、昭和四十一年度及び四十二年度における政府の再建施策にもかかわらず、その赤字額は現在なお増大いたしている現状にあります。  昭和四十四年度末における地方公営企業の不良債務額を推計いたしますと財政再建債を除いても、昭和四十二年度の一千二十億に、更に二百四十一億円程度増加して、総額一千二百六十一億円の多額にのぼり、政府の財政再建対象事業に指定された水道、交通、ガス及び病院の四事業においてすら再建債を除いてもなお一千五十九億円の不良債務をかかえている実情にあります。このことが、企業の再建を軌道に乗せることのできない原因の一つになっていることは明瞭であります。  また、既往債について同じく四事業にかかる昭和四十四年度末における六分五厘をこえる高利債の額を推計いたしますと、従来地方公営企業の施設の建設等に必要な経費はほとんど高利の起債に依存してきました。その結果、その額は約八千四十八億円にのぼる大きな額に達しております。  さらに、昭和四十五年度における病院を除く三事業にかかる新規債のうち六分五厘をこえる高利債が一千二百五十四億円と見込まれるのであります。  このように地方公営企業は、高利の一時借り入れ金等の不良債務や既往債並びに今後発行される新規債等について膨大な額の元利償還を余儀なくされ、地方公営企業の経営を圧迫する主因となっており、現在すでに危機的状態にあると申さなければなりません  しかるに、政府は、地方公営企業の危機の現状を正しく認識することなく、ひたすら従来の独立採算制にこだわり、受益者負担の名において使用料の値上げによる大衆負担と企業内合理化によって、その経営困難の犠牲をあげて経済成長の恩典を受けない公営企業の労働者に転嫁し、一般公務員に準ずる給与の改善すら行おうとしないのであります。  このような実情からは、労働者の協力も得られようはずはなく、地方公営企業の再建はいよいよ困難をきわめるものと危惧されるのであります。  私どもは、以上申し述べました趣旨の現状認識に立ちまして、地方公営企業の公共性の立場を守りながら、かつ、将来にわたる抜本的な再建築として、今回、ここに二つの法案を提出いたしたのであります。  まず、地方公営企業法の一部を改正する法律案の要旨を申し上げますと、第一に、法適用事業の範囲等につきましては、第一の種類といたしまして、住民生活に直結する性格の水道、軌道、自動車運送、地方鉄道及びガス事業を決定いたしております。第二の種類といたしまして、住民生活に直接つながらないで他の営利企業を通じて間接的に住民生活につながる性格の工業用水道及び電気事業を法定いたしまして、現行法における法定事業をその性格により二つの区分いたしたのであります。  なお、前記の法定事業以外の事業につきましては、条例で定めるものといたしております。  第二に、企業会計の原則については、第一の種類の事業は、その性格から独立採算制によらないことといたし、第二の種類は、独立採算制を採用することといたした次第であります。  第三に、料金の決定につきましては、第一種の事業は、原価を基礎といたしますが、「住民の負担能力その他経済事情を勘案し、公共の福祉の増進についても適切な考慮を払った妥当なもの」と規定いたしまして、第二の種類の企業の料金原則と区分いたしたのであります。  第四に、給与決定の原則は、現行法では、生計費等よりもその企業の経営状況を中心として決定しておりますが、これを改正して、国の企業に従事する職員等と同様の給与決定原則によるものといたしております。  第五に、現行の水道法においては、簡易水道事業を除く水道事業につきましては、昭和二十八年度以来、国庫補助対象となっておらないのであります。御承知のとおり水道事業につきましては、これまで大幅な料金の値上げを行なっているにもかかわらず、現行制度のワク内ではとうていその経営の健全化は不可能な実情にありますので、簡易水道事業とともに水道施設の新設のみならず、増設、改造をも含めて国庫補助の対象を拡大することといたしております。  以上の五点がその主たる要旨であります。  次に、公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案の要旨を申し述べます。  まず、公庫の制度の改正について申し上げますと、第一に、公営企業金融公庫が地方公営企業に対する公庫として発足しておきながら、現行法では貸し付け対象事業については政令で限定されておりますので、公営企業のすべてに貸し付け対象を拡大するものといたしております。  第二に、政府出資額の増額とその明確化についてであります。現行規定によれば、予算で定める追加出資額については法定されていないのであります。今回、これを改めて、追加出資額を含む政府の実出資額をすべて法定して、資本金の明確化をはかることといたしております。  第三に、公庫の借り入れ制限についての規定の緩和についてであります。  現行規定では、公庫債発行に伴う前借り資金は短期のものに限定されておりますが、これを改正して、公庫は、長期についても借り入れをすることができることとするとともに、政府は公庫に対して有利な条件で資金を貸し付けることができることといたしております。  次に、さきに述べました地方公営企業の再建対策について申し上げますと、第一に、四十五年度において、公庫に対し、新たに八百七十五億円を追加出資し、これを資本金四十四年度末現在の額三十五億に加え、九百十億円と法定いたしております。  第二に、附則において、公庫に対し、四十五年度に三十七億円の補給金を支給いたすことといたしております。この出資金及び補給金の趣旨を申し上げます。  まず、四十四年度末における不良債務の推計額は、千五十九億円にのぼるのでありますが、政府は四十五年度において、公庫に対し、三百六十五億円の出資を行なうことにより再建団体九百十億円に対しては年四分五厘、その他の団体百四十九億円に対しては年六分五厘の企業債を認めることといたしております。  次に四十四年度末における既往債の推計額は八千四十八億円でありますが、その二分の一相当額の四千二十四億円については、四百四十一億円を出資することにより、残りの四千二十四億円については総額三百二十億円、初年度三十二億円の補給金を交付することにより、年六分五厘、二十年の元金均等償還とすることといたしております。  さらに、四十五年度における新規債の公庫引き受け推計額は千二百五十四億円でありますが、その二分の一相当額の六百二十七億円については、六十九億円を出資することにより、残りの六百二十七億円については総額七十五億円、初年度五億円の補給金を交付することにより年六分五厘、三十年の元金均等償還とすることといたしております。  以上集計いたしますと、昭和四十五年度における所要出資総額は八百七十五億円、同じく補給金の交付額は三十七億円となるのであります。  なお、附則において、水道法の一部改正を行ない、水道事業については、四分の一の国庫補助を行なうことといたしております。  以上が、両案についての提案理由の説明であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いいたします。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。      ————◇—————

菅太郎自由民主党

○菅委員長 これより内閣提出にかかる地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行ないます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中村弘海君。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 ただいま提案理由の説明がございましたが、まず最初に、地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案の目的は何か、それをお伺いしたいと思うのであります。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 いわゆる公営競技、ギャンブルという問題がいろいろの論議を巻き起こしているわけでありますが、公営競技それ自体につきましては、あるいは御質問があれば、あとでお答えをしたいと思いますけれども、一部の団体においていわゆる公営競技をやることによって相当の収益がある、しかし、他の団体にはその収益というものは何ら関係ない。そこに多少の不公平感というものが財政の面からいわれておるわけであります。それを何らか是正する方法はないだろうかということで、従来いろいろ検討してきたわけでありますが、今度提案をいたしまして御審議を願っておりますのは、いわゆる収益金の一部を公庫に納付さして、それによってそれぞれの地方団体がやっている公営企業に対する貸し付け金利を安くすることによって均てん化させよう、財政面からいうとそういう考え方で、経過もありまして、やったわけでございます。   〔委員長退席、古屋委員長代理着席〕

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 伝えられるところによりますと、自治省の細郷次官は、膨大な赤字に悩む公営企業の救済方法として、金融公庫の金利引き下げ財源を大蔵省に折衝したがだめであった、そこで、関係団体に偏在しているギャンブル財源を、開催してない団体にも分け与えようというねらいもあって、今度の法案をまとめたと述べていたといわれますが、大体そんなところでございましょうか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 大蔵省がだめであったからということだけでは私はないと思います。いま申し上げましたとおり、それぞれの根拠法によって地方団体が競馬とか競輪、競艇、オートレースをやっているわけであります。その財源というのがそれをやっている団体にしか帰属しないという状態を、施行していない団体から見る場合に、いわゆる不公平の問題もあります。しかも全国の地方団体がやっている公営企業の経営状態は、必ずしもよくないわけであります。それの解消の問題にも、この納付金ということによって、公営企業金融公庫から低利に貸し出すという方向をとることで、均てん化できるだろうという着想があるわけであります。大蔵省が全然だめだからそれでこれだというふうには必ずしも考えません。私どもも、今後も大蔵省に対する出資金の拡大なりあるいは補給金の拡大というものは続けてやりたいと思いますし、また、現に四十五年度においても、二億円の出資の増強を新たに大蔵省からしてもらっているわけであります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 わかりました。  公営ギャンブルの納付金問題につきまして、ある雑誌によりますと、三年ごしの悲願が実ってほっとしている秋田自治大臣、と報道されておるわけであります。この収益金の均てん化問題につきましては、過去にいろいろ経過があったようでございます。たとえば四十二年の十一月十七日には、施行権には触れず、施行自治体の基準財政需要額をもとといたしまして、一定率をこえた収益を供出させるとか、さらに四十二年の十二月二十五日には、自治省は具体的な供出率を示した案を出しておられるわけであります。また四十三年度中にもいろいろないきさつがあったようでありまして、昨年の一月十一日に、売り上げ額の一%を供出させ、公営企業金融公庫の貸し出し利率を五厘引き下げて、地方公共団体の公営企業の貸し出しに充てたいという構想に至ったようでありますけれども、結局提案するまでには至らなかった。  そこで、本案件が今月六日に閣議決定され、提案に至るまでのいきさつは、どのようなことであったのでございましょう。これをお伺いしたいのでございます。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 だいぶ長い間でありまして、いわゆる売り上げ収益関係をずばり計算して、財政的観点からばらまくということを考えたときもありますけれども、しかし、これは非常に長い間苦労をしていろいろの犠牲を払ったいわゆる施行団体の立場等もございまして、なかなかあっさりそういうダイレクトな方法に地方団体が共鳴していただけるという段階にもなりませんでした。しかも議会の中にもそれぞれ御意見がありまして、そういうダイレクトな荒っぽい方法にはなかなか御賛成を得ない形がありました。それで今度のような方針になったわけであります。  ただ、その売り上げ金の何%、あるいは金利をどの程度ということでありますけれども、これもいわゆる公営競技の伸びというものがどうなっていくだろうかという点についても、まだ的確な、最終的にこれは動かないだろうという見通しもむずかしいわけであります。いま非常に伸び率はいいわけでありますけれども、この伸び率が一体最後まで、五年、十年と続いていくかどうかという点についても、私ども不安定要素をたくさん持っております。一挙にたくさん金が集まれば、相当金利引き下げもできるかと思うのですけれども、それぞれ主催団体のいろいろの立場もございますし、いま考えているところは、最初の五年は〇・五%という考え方で進みまして、五年たったところで一%にするかという点は、その時点で、事業の伸びなりないしは資金需要の問題なり、あるいは地方団体の財政状況なり、そういうものを考えて、あらためて検討したいというふうに考えておるわけであります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 ただいまのいきさつに関連いたしまして、公営ギャンブルの実施団体や公営競技の関係各省、つまり農林省、通産省、運輸省といった各省がこぞってこの細郷次官構想に反対したといわれております。その反対理由は、どういったところにあったわけでございましょうか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 反対だったということもあったかと思うのですが、私は、それはもう全然反対だ、考え方自体まるきり問題にならないという反対では実はないと思うので、部分的に拠出率はそれでは少し多いではないかとか、何か多少問題はあったと思いますが、着想それ自体に初めから全然耳をかさないというほど強いというふうには考えない。まあそのために話がまとまって今日の段階に来たわけでありますから、多少立場において、競艇あるいは競輪それ自体を所管する省としての立場というものはあったと思うのですが、しかし、この構想それ自体全くなじみ切れぬというふうな、原則的にそこから始まっているとは思わないわけであります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 その自治省構想に対しまして反対した実施団体や関係各省の一部には、ギャンブルのテラ銭で金利を引き下げるなんて邪道である、金利を引き下げたければ、国でめんどうを見るべきだとの声もあったように伝えられておるわけであります。このような反対意見に対しまして、自治省としてはどのような見解をお持ちでございましょうか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 これは自治省というか、私はそのときは政務次官でないから、そのときの雰囲気を想像しますと、そこまでがんばることは主催者団体の必ずしも利益でないという雰囲気が世の中にあると思うのです。一番最初、中村委員お話のありましたとおり、それならいわゆる財政需要という問題とか基準財政収入とか、そういう問題でいわゆる不施行団体のことを自治省も考えたらいいじゃないかという声だって、やっていないところからいえば出てくると思うのです。そのことがまた主催者団体とすれば、ある意味では、多少想像し得る問題でありますから、私は、長い間苦労した団体の立場を見ればわかる点でもありますけれども、しかし、全くその財源というものをだれにも一文も渡さないというほどかたくなに続けられるという社会的雰囲気だけであったとは必ずしも思わない。やはりほかの地方公共団体の考え方というものも、主催者団体には何となくいろいろな意味で受けとめられる面があったと私は想像いたします。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 ほかにいろいろ意見もあったようでございます。たとえば公営競技場の施設整備や警備に金がかかるし、とても金融公庫に売り上げ額の一部を納める余裕はないというような声もあったようでございますか、これはさておきまして、現在公営競技を施行している地方自治体の数は、全国でどのくらいになりますか。都道府県、市町村別にお伺いしたいと思う。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 四十四年度におきましては、全体の延べにいたしますと四百三十六、純計で三百八十八団体で、延べと申しますのは、一つの団体が二つ以上の競技をやっておるということでございます。それを府県と市町村に分けて申し上げますと、延べにいたしまして府県で三十五、純計にいたしまして二十三、市町村につきましては、延べにいたしまして四百一、純計にいたしまして三百六十五、こういうことになっております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 競輪、競馬などの公営競技を施行できる地方自治体の指定基準は、どのようになっているのでしょうか。その法的根拠を御説明願いたいと思います。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 競馬につきましては、競馬法の一条二項というのがございまして、市町村につきましては、「著しく災害を受けた市町村」それから「その区域内に地方競馬場が存在する市町村」。府県は当然競馬ができるかっこうになっておりまして、府県と自治大臣の指定する市町村というのが原則でございます。競輪につきましては、人口とか財政等を勘案いたしまして指定をする。それから競艇につきましても、人口、財政等を考慮して指定をする。それからオートレースにつきましては、直接法律の規定によりまして、いわゆる旧五大市、それからオートレース場の所在の市町村と都のすべての特別区が組織する組合が施行できる。  法律によりまして少しずつ違いますけれども、要は、最初に申し上げましたとおり、府県は当然できる、市町村は自治大臣の指定したものができるというような原則になっております。オートレースは法律上当然にできることがある、こういうことであります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 わかりました。  公営競技の収益金の一部供出に関連してでありますが、昭和四十五年から五十四年に至るまでの十年間の各公営競技の売り上げ高及び納付金の予想される額は、おおよそどの程度の額になりましょうか。私どもの試算するところでは、競輪、競馬、モーターボート、オートレースの全部を含めまして、本年度の売り上げ高は一兆三千六百六十六億一千六百万となり、その納付金は五十九億三千九百万円となります。さらに十年あと、つまり昭和五十四年度における売り上げ高は約八兆三千五百十一億五千六百万円となり、納付金は八百十五億八千六百万円となります。またこの十年間の合計では、売り上げ高は三十九兆四千七百二十八億四千四百万円となり、納付金は三千二百七十六億二千七百万円となるのでございますが、自治省の試算ではいかがでございましょうか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 今後十年間にどれだけの売り上げ高があり、それに応じまして納付金が幾らぐらいになるかというお話でございますが、これはいままでのところは、この一、二年間は売り上げが、大体二〇%以上伸びております。そこで、これが一体このままの状態で伸びていくのかどうかという問題も実はあるわけでございます。従来までのところは、どちらかといいますと競技場の施設の改善その他の問題がずっとございまして、そういう意味で、収容人員を増加するとかあるいは開催回数をふやすとかいうようなこともできたわけでございますが、現在はそういうことが一巡をいたしております。そういう意味で、人員の増加によって売り上げを伸ばすということは、まず次第に頭打ちになるのではないか。ただ、いわゆる一人当たりの売り上げ額が大きくなるかならない、かという問題になってまいると思います。これは経済情勢といいますか、ふところぐあいとの関連がありまして、出てくるだろうということが考えられるわけであります。そういう意味で、いろいろ試算はできるわけでございますけれども、私どもとして正確に幾らぐらいということにつきましての推計は、ここで申し上げるものとしてはなかなか困難ではないかと考えております。  ただ、最初の五年間ぐらいの数字はどうだということは言い得るわけでございます。これは現在の状況からずっと考えてまいりますと、いまもお話がございましたが、売り上げ累計大体十兆ぐらいには当然なりはしないか。そういたしますと、納付金の累計というものが、大体いろんな繰り越しとかなんとかございますから、四百三十億円ぐらいになるのじゃなかろうか、こういうふうな推計は一応いたしておりますが、これは時代の状況により非常に敏感に変わってくる性質のものでございます。好況、不況を通じてどういう形になるか、いろいろございますので、一応そういう推計をいたしております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 五年目をちょっとお漏らしになったわけでありますけれども、この公営ギャンブルというのは、将来に向かって拡大の方向にあるということを言われるわけですね。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 政府といたしましては、公営競技につきましては、公営競技調査会の答申をいただいておりまして、公営競技の存続は認めるけれども、現状以上にこれを奨励することはいたさない、のみならずその弊害を除去するように考えていきたい、こういう基本的な態度を持っておるわけでございまして、これを拡大していくということは考えておりません。現在の施設によりまして行なっていきますものについて申し得ることでございます。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 ちょっと話題を変えますが、この法律案によりまして、公営競技の売り上げ高から五億円を控除した額の〇・五%を公営企業金融公庫が受け入れ、この納付金を運用することによって、金融公庫の貸し付け利率を引き下げることになるわけでありますけれども、その内容を具体的に御説明願いたいと思うわけであります。たとえば事業によって償還期限も違えば貸し付け利率も違うと思うのであります。その辺を少し詳細に御説明願えればと思うわけであります。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 現在までのところは、五年間〇・五%の納付金によりまして、三年間は、大体一般的に申しますと、この貸し付け利率を一律に計算いたしまして大体三厘ぐらい下げられるのではなかろうか。それから四年以降におきましては、大体五厘ぐらい下げていきたい、こういうことを考えております。現在、公庫の貸し付け利率は、上下水道等につきましては七分にいたしております。その他のものは七分三厘でございますが、四十五年度から工業用水道につきましても七分に利下げをいたしたい。これは予算におきまして補給金を認められまして、そういう措置をとることにいたしておりますが、そういうかっこうで七分三厘のものと七分のものとがございますが、それに対しまして、平均して考えました場合には、三年間は三厘下げ、それ以降は五厘下げぐらいにいたしたい、こう考えておりますが、なお、これらを銘柄によって貸し付けの条件を変えるとか、いまお話ございました償還期限その他のものも多少違うんだから、それについて取り扱いをどうするとかいう御意見ももちろんございます。これらについても、それぞれの面から検討をして、具体的な利下げの計画というものを立ててまいりたいと思いますが、詳細は関係方面との折衝を通じまして固まっていくことでございまして、現在のところ、まだしっかり考え方としてきめてはおりません。大体の考え方はそういう考え方でございます。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 この法案によりますと、売り上げ額からの控除額は五億円になっております。四十四年度案では、控除額は三億円だったと聞いております。そこで、控除額が三億円から五億円に引き上げられた理由、それから五億円控除に対する根拠をお伺いしたいと思うのであります。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 売り上げ額につきましては、結局納付金の算定の方法との関連でございます。競技をやっておるところの状況によりまして、いわゆる収益の非常に多いところと少ないところとあるものでございますから、それを一律に直接売り上げ額にリンクすることはいかない。そこで、やはり基礎控除をしてそして控除額を立てまして均てん化ということが円滑にいくようにいたしたい、こう考えておるわけでございますが、それにつきましていろいろな案がございまして、最終的には、いま御指摘ございましたように、五億円ということにいたしております。  これにつきましては、公営競技を開催しておりますところの施行団体といいますか、そういうところのいろいろな実態なり実情なりというようなものを種々勘案した結果、そういうことにいたしたわけでございますが、結局は、自転車振興会とか、その他これらの関係における振興会というのがございます。そういう振興会が競技のつど交付金というものを受け入れておるのがございますが、そういうものとの関係も考えまして、大体五億円にしたほうが妥当ではないかということに考えたわけでございます。  と申しますのは、その交付金をそういう自転車振興会とかいろいろな振興会が取ります場合には、一開催当たりの控除額を六千万円ということにいたしております。だから、それを一施行者団体の年間の平均開催数で考えてみますと、それが八・二回ということになります。そこで六千万円の八・二回といいますと、それがちょうど四億九千二百万円、大体五億くらいになっておるということで、かれこれ各種の振興会等との関連も考えれば、まあ五億円というのが妥当ではないかというふうな考え方にも相なっておるわけでございます。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 この年間五億円の控除問題につきまして、金融公庫への納付金は地方公共団体単位となっておるようでございます。そこで、私考えますに、一部事務組合も、その組合を構成している各地方自治体単位で納付金を出すことになっておるようでございまして、なるがゆえに基礎控除も自治体単位となるのではないか。そうなりますと、千葉県の場合を例にとりますと、千葉競輪場で、千葉市がやっております。それとまた船橋、市川など十九市で組織している一部事務組合がそれぞれ年間六回ずつ競輪事業を実施しておるわけであります。そこで、一回の売り上げ額を十億円とかりにいたしまして、それぞれ六十億円が入るわけであります。この六十億円に対しまして、千葉市の場合は、五億円を控除した五十五億円から〇・五%を納付することになるわけであります。これに対しまして十九市の組合は、それぞれ五億円控除されるわけでありますから、控除額は九十五億円になるわけであります。売り上げを大きく上回るということになります。こういう特殊なケースに対しまして、自治省はどのような見解をお持ちでございましょうか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 先ほど申し上げますように、五億円という点につきまして、これを組合施行とか、そういうことで、ある程度均てん化をしておるようなところにおきましては、相当個々の団体の収益金が低くなっております。しかし、あまり収益があがっていない団体に対してまで直接売り上げ高にリンクして取るということは適当じゃない。かえって均てん化という趣旨にも沿わないということもございますので、したがって、各団体ごとにこれを考えていくということにいたすべきだということで、考えておるわけでございます。そこで御指摘のように、千葉県におきましては、売り上げ額が確かに非常に少ない団体がたくさんございます。こういうところは、この納付金の対象から全部はずれてまいります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 たとえば川崎市などは、競馬と競輪をやっておるわけです。そうすると、両方合わせた売り上げから単に五億円を控除するということになるわけだと思いますが、どうですか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 川崎市の場合は、売り上げが相当大きくなっております。収益金も相当多いのですが、こういうものは、合わせたものについて基礎控除が一団体五億円ある。したがって、それをこえるものについては納付をする、こういうことに相なります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 そうすると、川崎市は相当取られるということになってくるわけですね。  この法案では、基礎控除額を向こう十年間五億円に据え置いておられるようであります。公営競技の売り上げは、国民所得の向上に伴って毎年相当額伸びると思われるわけでありますけれども、その場合〇・五%から一%の納付金の対象額も当然多くなりまして、公営競技を実施している地方公共団体は甚大な影響を受けることになるのではないか。自治省としましては、売り上げの伸びによって基礎控除額に弾力性を持たせるようなことはございませんか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 この納付金の額は、最初の五年間は〇・五%、次は一%の範囲内で政令で定める率にいたしております。それをかりに一%といたしましても、大体収益は売り上げの一割でございます。したがいまして、一%の場合に、収益金の中に占める割合が一〇%、一割でございます。〇・五%の場合は五分でございます。そういう意味では、この〇・五%なり一%という納付金の率というものは、収益金から比較いたしましても、それほど大きなウエートを占めるとは、実は考えておりません。したがいまして、これは将来やってみなければわからないという要素もございますが、現在のところ、この売り上げが上がる、それにつれてもちろん納付金は上がってまいりますけれども、基礎控除を引き上げるというふうなことまでは、いまのところ考えておりません。   〔古屋委員長代理退席、委員長着席〕

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 全然弾力性を持たせない、いま考えておらないとおっしゃるけれども、競輪、競馬、小型自動車競争、その他公営競技につきましては、ギャンブル花盛りということばもありますし、その売り上げ高も相当伸びてきていることは事実であります。そこで、最近五カ年間における各公営競技の売り上げ高、開催回数、入場者数及び収益金の伸び率、おわかりでしたら、お知らせ願いたいと思うわけでございます。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 お手元に差し上げております資料の「公営競技関係資料」というのがございますが、それの六ぺ−ジを開いていただきますと、ここに「公営競技収益金の推移」というのが出ておりまして、四十年ごろからを見ていただきますと、競馬の収益が百九億八千四百万円、競輪が二百五十一億八千九百万円、オートレースが二十六億八千七百万円、競艇八十四億七千七百万円、合計いたしまして、四十年におきまして収益金の合計が四百七十三億三千七百万円でございます。四十一年は六百三十八億、四十二年は八百六十九億、四十三年は千九十六億、こういうことになっておりまして、この最近の四カ年は相当な伸びを示しておることは、この表でごらんいただくとおりでございます。三十九年は三百七十一億でございます。前年度に対しましては一八%くらいということでございまして、過去をちょっと見ていただきましても、ところどころ非常に上がったり下がったりといいますか、伸び率に非常に差がございますが、現在のところ、三十九年以降相当な伸び率を示しております。  それからその次の九ぺ−ジに「売上高の推移」というのがございます。売り上げ高につきましては、四十三年には九千九十三億四千四百万円で、三十九年には三千六百六十一億でございますから、約二割七、八分くらい伸びておるということに相なります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 金融公庫の方に御質問申し上げますが、今年度における公営企業金融公庫の予算における貸し付け予定額、それから債券発行予定額、それから政府からの出資金と出資金総額、それから政府からの補給金、公営競技の売り上げ金の利用による貸し付け利率の引き下げについて、御説明をお願いしたいと思うわけであります。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 公庫のほうから参っておりませんので、便宜私からかわって御説明申し上げます。  昭和四十五年度の公営企業金融公庫の貸し付け予定額は九百六十九億円、貸し付け対象事業は、一応上水道事業等十四事業でございます。それから公営企業債券の発行予定額が九百八十億円で、そのうち市場公募をいたすものが四百二十億円、それから共済組合等の縁故者の引き受けによるものが五百六十億円でございます。それから公営企業金融公庫に対します昭和村四十五年度政府出資の予定は二億円ということになっておりまして、これまでの出資額に合わせますと、出資総額は、昭和四十五年度で三十七億円ということになっておるわけでございます。それから貸し付け利率の引き下げに充てられます補給金の額は二億六千万円でございまして、これは従来からやっておりました上水道と下水道、それから昭和四十五年度から新しく工業用水道事業、この三事業について、それぞれ三厘の利率を引き下げるということのために、必要な金額ということになっております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 この金融公庫の貸し付け対象に地下鉄事業も入っているようでありますけれども、現在予想される地下鉄名と、その利率をお願いしたいと思うわけであります。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 現在、公営企業金融公庫の貸し付け対象事業に交通事業というのがございます。この交通事業は、従来は路面電車及びバス事業ということで扱っておったわけでございますが、これはこれまでの地下鉄事業が東京都、大阪市、名古屋市というような大都市で、いわゆる市場公募のできます団体が地下鉄事業を経営しておったということから、公庫の設立当初の趣旨からいいまして、地下鉄事業が現実にはこういう大都市が経営しております事業でありますために、融資対象になっておらなかったわけでございます。昨年から札幌市が地下鉄事業を開始いたしまして、札幌市は従来から公庫の融資対象の団体になっておったわけでございますので、本年度からはまず札幌市あたりから地下鉄事業を取り上げていきたい、こういうつもりで予定をしたいと思っております。まだその辺どの程度の融資ワクになるかという点につきましては、札幌市のこれからの対象事業額というものを検討して、所要額の配分をいたしたい、かように考えております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 この適用期間は四十五年度から五十四年度までの十年間となっておりますが、かりにどこかの公営企業が昭和五十三年に金融公庫から資金を借りたとした場合に、この法案による恩典、すなわち金利の引き下げはいつまで適用されるかです。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 この納付金の制度は、法案にございますように、昭和五十四年までの十年間ということにいたしておりますが、この納付金は法律に書いてありますように、基金の設置をいたしまして、これに基金の資金を造成していくわけでございます。したがいまして、この金利の引き下げは、納付金が昭和五十四年で終わりになりましても、将来そのまま継続していく、こういうつもりでございます。したがいまして、昭和五十三年に借りた団体も、あるいは五十五年以降に借りた団体も、金利の引き下げ分は適用していく、こういうつもりでございます。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 わかりました。  公営企業金融公庫、その他の政府関係各金融公庫の最近五カ年の政府出資金及びその出資金の総額はどうなっているか、おわかりでしたら、お願いいたします。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 御要望のような資料になりますかどうかわかりませんが、たとえば国民金融公庫は、昭和四十五年度は政府出資はございませんが、これまでの政府出資の合計が二百億でございます。それに対しまして、昭和四十五年度の貸し付けが五千百億というふうになっております。それから住宅金融公庫におきましては、これも昭和四十五年度は政府出資がございませんけれども、これまでの一般会計並びに産投会計からの出資総額が九百七十二億ということになっておりまして、四十五年度の貸し付け計画は二千七百億ということになっております。それから農林漁業金融公庫、これは昭和四十五年度の政府出資が三十三億円、出資金の合計が千七百十五億ということになっておりまして、昭和四十五年度の貸し付け計画が約二千億ということになっております。あるいはまた中小企業金融公庫におきましては、昭和四十五年度の政府出資はございませんが、いままでの政府出資の累計が二百五十二億、貸し付けの計画が昭和四十五年度約三千八百六十億、こういうふうな数字になっております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 公営企業金融公庫は累計幾らとおっしゃいましたか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 昭和四十五年度の政府出資が二億で、これまでの出資金の合計が、昭和四十五年度出資額を入れまして三十七億でございます。それで貸し付け計画としましては、昭和四十五年度が九百六十九億という数字になっております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 非常に少ないですね。  三月二十七日発表になりました地方財政白書によりますと、地方財政は、順調また着実に黒字基調であるというふうなことがいわれております。そこで、地方公営企業の経営状況は、昭和三十年半ばから急激に悪化しておりまして、昭和四十三年度決算においては、全体として単年度欠損金の額は前年度を下回っておりますけれども、単年度欠損金のある事業数は依然として増加しておるようであります。地方公営企業の経営状況の全般について、簡単でよろしゅうございますから、何かおわかりでしたら、御説明願いたいと思うわけであります。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 御指摘のように、地方公営企業の経営状況は依然として赤字基調を脱しておらないということが言えると思います。それで昭和四十三年度の決算を見ますと、地方公営企業法適用企業総数の六八%に当たります千七百八十九事業が三百八億円の黒字で、三二%に当たります八百五十三事業が三百七十億の赤字となっております。したがいまして、累積欠損金の総額は、昭和四十二年の千四百四十一億からさらに百七十四億円増加いたしまして千六百十五億円ということになっておるのでございます。また不良債務の額が、千二十七億円から千百五十五億円というふうに増加しているわけでございます。それから総収益対総費用比率は前年度の九七・九%から九九・一%、若干の上昇はしております。しかしながら、これを事業別に見ますと、水道事業の関係が若干の改善が見られたことから、いまの総収益対総費用比率が上昇したと見られるわけであります。なお、依然として交通事業、それかも工業用水道事業、病院事業といったようなものが、その経営収支の状況はまだ好転の状況が見られておらないというようなことになっております。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 わかりました。  警察庁は来ておられますか。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 来ておりませんが……。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 それじゃ、自治省はおわかりかもわかりませんので、お聞きしますが、公営ギャンブルの施設への投石や焼き討ち事件など、暴動や八百長などの不正事件があとを断たないようであります。私は専門的にはあまり詳しくはわかりませんが、たとえば昨年五月三十一日に取手の競輪場で二千人のファンが騒ぎ、三百三十人の警察官が動員され、十二人が放火未遂、建造物侵入などでつかまっております。また昨年十月十三日には、新潟競馬場で七百人が騒ぐなど、昨年一年間で三十件もの事件が発生しているようであります。こうした暴動事件、不正事件などは、入場者の増加につれて今後もますますふえることが予則されるわけであります。  そこで、お聞きしたいのは、ここ数年の各種公営競技場における紛争事案及び不正事案の件数、またその内容並びに公営競技場に動員された警察官の数、上平常勤務を含めてでありますが、これはおわかりになりませんか。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 中村委員に申し上げますが、ちょっと自治省からはお答えができぬそうですので、後刻必要なときに警察庁を呼びまして、お答えさせましょう。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 では次に、ちょっと核心に触れたいと思うのですが、美濃部東京都知事が、昨年いわゆる公営ギャンブルの廃止論を表明されましてから、公営競技、いわば競輪、競馬、オートレース、モーターボート、こういったギャンブル的性格のものにつきまして論議する声が高まっておるわけであります。すなわち、この美濃部都知事の公営ギャンブル廃止表明に対しまして、公営ギャンブルとは言うけれども、本来はスポーツであるとの反論が唱えられ、また一方には、母親などの立場からは、美濃部都知事の廃止論を支持するような発言などがいろいろございます。  そこでお伺いいたしますが、この法律案が成立いたしますと、事実上公営ギャンブルの存続を政府が公的に認めることになるのではないかと思われますが、その辺の御見解をお伺いしたいと思うわけであります。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 御質問の意味が、私の受け取り方が的確ではないかもしれませんが、公営競技調査会の答申でも、いわゆるギャンブルといいますか、競馬競輪等を続けていくことを認めたわけであります。ただ、いろいろの弊害を少なくするようにしなければならぬということがついているわけでありますが、公営競技それ自体は認められたというふうに私どもは考えておりますし、御答申もあって、公営競技というものは奨励すべきものではないかもしれませんけれども、これは続けられるという前提の上に、問題を考えているわけであります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 美濃部東京都知事は、公営ギャンブル廃止の理由として、社会公害それから不浄の金云々と、その理由をつけておられるわけであります。政府当局といたしましても、先ほど政務次官がおっしゃいましたように、三十六年七月の公営競技調査会の答申によりまして、公営競技の不拡大方針をとり今日まで施行を認可してこられた。しかし、公営競技によるギャンブル行為を現代人のレジャーとして正当なものと認めるならば、それから生ずる益金は私は正当な利益であると思うわけであります。そしてこの収益金を均てん化し、さらに地方公共団体が有効に使うことは当然であると思うわけであります。もう何のうしろめたさもないと言ってもいいんじゃないかと思うわけであります。  そこで、この公営ギャンブルに関する諸問題を通じまして、私は地方自治から、ひいては国の政治のあり方についてあらためて考えさせられたわけであります。考えてみまするに、現在の公営ギャンブルによる収益が地方公共団体に寄与している面は、はかり知れないものがあると思うわけであります。ただ、公営ギャンブルに対しまして、たとえば青少年の健全育成に対する害毒とか、一部のギャンブル場での騒ぎといった面だけを取り上げまして、廃止論を述べる意見があるわけです、いまのように。私自身もこれらの意見を全面的に否定するものではございませんけれども、こういうような意見はあまりにも地方財政の現実から目をそらしているような観念論であると私は思うわけであります。すなわち、政治の実態に即さない、いわば人気取りをねらった一部政治家の発言と言っても私は過言ではないと思うのです。英国の議会では、ギャンブルの扱いにつきましても一、ギャンブルは奨励してはならない、しかし抑制してもならないと定義しているわけであります。今後公営ギャンブルを実施する上では、社会公害などを厳重に取り締まり、地方財政への寄与率を大幅にふやすことが公営ギャンブルの使命だと思うわけであります。  そこで、政府当局も以上のような観点に立ちまして対処してもらいたいと思うわけでありますが、最後に政務次官の決意を伺って、質問を終わらせていただきたいと思うわけです。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 この前にも自治大臣の所信表明に対して委員の方から、たまたまギャンブルといいますか、公営競技を撤廃する御質問もあったわけですが、私は、公営を廃止して民間でこういうことをやるという事態のことを考えたら、それはたいへんこわいものだと思います。こういうものは公営だからいいわけでありまして、これを民間の人がかってにやれるようなことになったら、たいへんなことではないかというふうに思いますので、公営であるという問題は、いろいろプラス、マイナスあわせて、その反対がいいかといえば、これは断じていけない。したがって、公営というものがやり得る一つの方法であろうというふうに考えます。  それから、いわゆる射幸心といいますか、そういうものを人間社会の中から、普通の庶民の中から、全くこれを抹殺してしまうということはできがたい。まあこれは百年も先なら別ですけれども、そういう前提を考えますと、普通一般の人間が持っているものであるということを考えますれば、さきに触れましたように、民間か公営かということになれば、私は当然公営だというふうに考えます。したがって、これが公営で行なわれる場合の弊害に対して最大の配慮をするということが、これができれば私はいいんではないか。  そしてもう一つ、私、いろいろの話を聞いたわけですけれども、人間というのは、住むところとか、いるところとか、衣服とか、そういうもので人間の精神状態が変わってくるといいますけれども、たとえば英国におけるダービーなど、こういうものは紳士が出入りするところで、そこが流行の根源地になるとか、ヨーロッパでいろいろギャンブル場というのは、施設その他も非常にりっぱにして、そこへ行くときにはもうボトルネックじゃちょっと行けないというふうな雰囲気をその競技場がつくるということで、そこは紳士の出入りするところというふうな、長い伝統の中にそういうものを持ち込んだそうです。私もそういう意味で、ただ警察官の取り締まりその他も一緒にしなければなりませんけれども、競艇場なり競馬場なりあるいはそういうところの施設その他がりっぱになっていく、そういうところに自分たちがいるということで、やはり雰囲気も違ってくるのではないか。だから、いろいろの面をあわせて競技場の施設改善を、ただちょっと燃えないようにするとかなんとかいうことだけでなしに、そういう心理的な面も含めて、改善をしていくということをしなければならぬではないかというふうに考えているわけであります。

中村弘海自由民主党

○中村(弘)委員 ただいま政務次官の御決意は非常に当を得たものとして、私は非常に満足であります。  以上、質問を終わらしていただきます。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 ちょっと速記を中止してください。   〔速記中止〕

菅太郎自由民主党

○菅委員長 速記を続けてください。      ————◇—————

菅太郎自由民主党

○菅委員長 この際、警察に関する件について調査を進めます。  警察庁富田官房長より発言を求めておられます。この際、これを許します。富田官房長。

富田朝彦警察庁長官官房長

○富田政府委員 御報告申し上げます。赤軍派と自称する君たちによりまする日航機の脅迫事件が今朝発生をいたした件につきまして、ただいままで判明をいたしておりまするところを御報告申し上げたいと思います。  飛行便は日航機三五一便でございまして、今朝七時十分羽田発板付行きの飛行便であります。板付到着予定は八時四十五分であります。塔乗員は石田機長外六名、乗客人員は百二十九名、うち子供二名であります。同機が羽田を離陸後しばらくいたしましてから、機長室に赤軍派と名のる青年たち十四、五名が乱入をいたしまして、日本刀ようのものを所持いたしまして、この飛行機を北鮮にやれとおどかして、関係の機長等を脅迫いたした模様でございます。  警察といたしましては、自衛隊に自衛隊機の警戒方についての要請を一応いたしたわけでございますが、自衛隊側ではみずからの判断によりまして、八時十四分に入間基地からF86F一機が発進、それより若干おくれまして福岡築城基地から同機種二機が発進をいたして警戒に当たった模様であります。福岡県では、ただいま板付基地に機動隊員二個中隊並びに私服一個小隊を配備いたしまして、厳重警戒をいたしておるのでございます。  同機は、八時五十八分板付空港に着陸をいたして第二スポットに現在着いております。犯人らは、給油をしなければ乗客をおろさない、こういうことで機長並びに空港関係者に対してそういう脅迫めいた言動をとり続けておる模様でございます。  警察といたしましても、運輸省並びに関係の諸官庁とただいま緊密な連絡のもとに、乗客の生命の安全ということ等を考慮いたしまして、措置をとりつつあるところでございまするが、なお、関係国内飛行場等につきましても、あるいは再離陸ということが機長並びに空港長の判断によりましてあることもございまするので、そうした措置もあわせてとりつつある状況でございます。  ただいままで判明いたしておりまする状況は、以上のとおりでございますので、御報告を申し上げます。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 本件につきましては、報告を聞くにとどめまして、質疑その他は後刻にこれを譲ります。      ————◇—————

菅太郎自由民主党

○菅委員長 引き続き地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案について質疑を続行いたします。山本弥之助君。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 政務次官にお尋ねいたしたいと思いますが、先ほども政務次官の決意をお述べになっておられますが、公営ギャンブルは、それぞれの業界あるいは体育事業に対する協力ということと、もう一つは、地方財政の健全化という目的で認めておるわけであります。自治省として、公営ギャンブルの将来に対する基本的なお考えといいますか、それをもう一度お聞かせ願いたいと思います。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 御質問を的確に私が受け取めているかどうかわかりませんけれども、公営競技の調査会が答申をされておりますとおり、その存続の問題がまず第一にありますけれども、これは調査会も存続することを認められましたし、私も、先ほど中村弘海君の御質問にお答えいたしましたように、これをさせないという態度が現時点でいいかどうかということにつきましては、させないということはできないという考え方で、存続するという考え方であります。しかし、それは決してギャンブルを奨励するということは考えない。調査会の答申もそうなっておるわけでありまするし、私どももそういう態度でいきたいというふうに考えます。そしてそれらが事実地方の財政というものに対して、公共団体の場合はもちろん寄与しているわけであります。ただ、われわれは、その一つの権利のごとくできました形のものを、その他の団体にも及ぼしたいという考え方が数年来あったわけでありますが、これは施行団体の意向等もありますので、なかなか協議がすばっと一挙にというふうにはまいりませんでしたけれども、ただいまお話し合いを進めまして、いま御提案を申し上げましたような段階で、この問題の現段階における決着がついて、この形でひとつスタートをしていこうというふうに考えているわけであります。  もちろんこの法律は十年という問題を持っております。しかし、公営競技というものが、この十年間でどういう変貌を見せるかということもありますし、また十年先でどうなるかということもあります。そこらの問題は、まだまだ私どもも的確な見通しはできないわけでありますが、しかし、一面、公営競技にまつわりますところの現在起きている、いろいろ公害といっていいかどうか、雑踏がありますし、あるいはそこで事件が起きるとか、あるいは競技規定というような問題も、いろいろあろうと思います。これらは自治省の所管ではありません。しかし、そこらは、たとえばギャンブル性の問題というものをどういうふうにある程度マイナスにしていくかという等の問題もあろうかと思います。それぞれくふうするべき問題はあろう、改善をすべきところはあろうと思います。しかし、そういう公害がなるべく少なくなるような方途を順次加えつつやっていくということで、進めてまいりたいと思っております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 ギャンブルは原則として七五%還元していると思うのでありますが、その二五%の配分関係は、経費、あるいはそれぞれ競馬法あるいは競輪法等の目的によりまして、業界の振興だとか、あるいは体育事業あるいは観光事業などに寄与するということと、地方財政の健全化という面もあろうと思いますが、その配分関係につきまして、大体どういうふうになっておるか、二五%がどういう配分になっておるか。大まかなところでけっこうですから、お話し願いたい。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 御承知のとおり、売り上げの七五%は投票券の払い戻し金としてファンに還元されておりますが、あとの二五%は、開催経費が一三%程度であります。その二二%のうちの三%は、自転車振興会あるいは船舶振興会等に対する交付金でございます。それから収益金が大体一二%程度でございます。これはまた全国の平均でございますので、施行団体によってこの比率は若干異なっておると思います。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 いただきました資料によりますと、最近は売り上げも二十数%以上上昇しておりまして、非常に盛んになってきたというふうに見られるわけでありますが、それに関連いたしまして、大臣の提案の説明によりますと、一部の地方公共団体に偏在をしておるので、これを均てん化するという要望が出ておるというふうな御説明になっておるわけですが、当該県あるいは市町村のいろいろな事情によりまして、地方財政の健全化ということに寄与するというたてまえになっておるわけでありますが、そういたしますと、これの均てん化ということにつきましては、ある程度当該市町村の間で私は話し合いをすべきではないかというふうな感じがするわけでございます。ことに全体の経営主体のことについては、私も勉強いたしておらぬわけでございますが、県によりましては、県と関係市町村の一部事務組合というふうな体制で実施をいたしておるところもあろうかと思うのです。それらのことにつきまして検討をなすったのかどうか。あるいはその収益が増大してきて、当該開催地の市町村ですか、県の場合は、全体の予算に占める比率というのは低いと思うのであります。   〔委員長退席、古屋委員長代理着席〕 当該市町村がその収益に依存するというのがどの程度になりますると、当該市町村としては、財政上の均てん化より以上の収益だというふうな、その辺の御検討を、どういうふうにごらんになりますか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 公営競技につきましては、均てん化ということが非常に望ましいという声は確かにあるわけでございまして、そういう点で、いまお話がございました単独の施行でなくて、一部事務組合等でやっていくほうが経営も合理化されるし、均てん化も進むということは、確かに御指摘のとおりでございます。ただ、現状以上に奨励しないということになっておりますので、現在の施設とそれから各所管省の省令等によりますところの開催の関係の規制、こういうものが一定のワクになっておりますから、新しい団体にまだ施行していないものを加入させるというようなことになりますと、これが関係団体の了解を得なければならない、こういうなかなかむずかしい問題がございまして、現実問題として、それぞれのところでいろいろ話し合いは行なわれておるようでありますけれども、そういうすべての団体に均てん化する、県内のいろいろな市町村の間での話し合いによって進めていく。これはなかなか現実問題としてばむずかしいといいますか、あまりそれが進んでいないように思います。  それから、財政の依存率というものがどの程度になったらいけないかという問題のお話がございましたが、これはなかなか一がいには言えないのでございまして、何と申しますか、少なくとも公営競技の収入というものを前提にして、そして経常経費というものに対する財源にも、そういう競技関係の収入を充てておるというような形にまでなりますときには、これはやはり健全な財政運営とは言えないというふうに、一般論としては申し上げたらよろしかろうかと思います。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 一部の団体におきまして、財政の健全化という公営ギャンブルの柱というものはは、目的が二つあると思うのであります。  一つは、民営に移すことの弊害の除去。民営でやりますと、非常な弊害が出てくるというたてまえに立っている。公営ギャンブルは、先ほど御指摘がありましたように、いろいろな弊害がある。しかし、弊害があるが、地方財政にある程度まで健全化に貢献する、あるいはただいま経費の三%はそれぞれの振興会のほうに交付することによりまして、体育事業あるいは観光事業その他業界の発展に寄与しておる。   〔古屋委員長代理退席、委員長着席〕  こういうふうなお話でありますが、健全化ということがすでにある程度まで目的が達成されたということであれば、一つの柱がなくなっておるのじゃないか、こういうふうに私どもは考えるのでありますが、今後私は、ギャンブルということは、国民の健全な娯楽の点からいきましても、極力弊害の除去ということに努力しなければいかぬ。しかも一つの柱の、健全化ということについての柱がくずれつつあるというふうな大勢にあるならば、もう必要以上の金が集まるのであれば、ある程度まで地方公共団体に対する財政上の指導という意味におきまして、将来ギャンブルをどういうふうに縮小していくかということをむしろ考えるべきではないだろうか、こう私は考えるのでございますけれども、いかがでございますか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 地方団体の関係におきまして、公営競技との関係は、御承知のように、戦後から始まったわけでございますが、最初の場合には、一つは戦災復興等の関係としてその必要があり、財政負担にたえられないというようなこともありまして、一つのギャンブルが制度化といいますか、そういう開催を認めるという形も出てまいりました。府県には初めから当然開催権を認めましたが、これは一般的な財政問題なりで、それから都市等につきましては、戦災復旧その他災害等の関係で認めてきたということになっておりますが、現在に至りましても、地方によっては事情は多少違うかとも思いますし、確かに御指摘のように、ある程度偏在しているという問題もございますが、従来からそういうことでやってまいりました。公営競技の開催は現在どちらかといいますと、経済社会の流動化に対応して、過密的な関係における行政需要が非常に高まっておる地域が、やはり現在ギャンブルをやっておるというところが多いようでございます。そういうことでございますので、一面財源的な、一般的な措置を十分講じてまいっておりますものの、なお住民の要請する行政水準の目標を達成するということはなかなか困難だという事情も、個々の団体によっては、事情は多少違いますけれども、あるわけでございます。  そういうことでございますので、現在までのところは、やはり競技の施行団体としての条件というものをかなえておるというふうに考えられるわけでありますが、公営競技を廃止するかしないかということになりますと、いろいろな観点が必要なわけです。これはやはり地方団体なり住民の意思に基づいて自主的に判断をしていくということで、それに応じて対処していくことが適当ではないだろうかというふうに、現在のところは考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 私どもも急に公営ギャンブルを廃止するというわけにはいかぬと思うのでありまして、収益が相当あがってきておるということであれば、それらの収益を、自治省としても指導しながらあるいは観光事業の整備あるいは健全なレクリェーションに対する施設の整備というようなことに対する財源に充当するというようなことによりまして——今日青少年問題にいたしましてもあるいは若年労働者の不足という問題、たとえば若い中卒の青年が地方から出てくる、都会に集まる。都会の孤独の中で職域から他の職域へ転々とするというような事態が、ますますその傾向が大きくなっておると思うのであります。私は、そういう施設を今後指導いたしまして、整備することによりまして、地域の住民の健全な娯楽を求めるというような体制に指導すべきではなかろうか、かように考えるわけであります。競技そのものに対して問題があるわけではないわけなんです。ただ、その競技で勝者に投票するということによります弊害、あるいは家庭の破壊でありますとかそういう弊害がだんだん大きくなる。あるいは一部の専業的な人たちが集まり、いろいろ先ほども御指摘になりましたような、警察の取り締まりを受けなければならぬ、あるいは警察の対象になるような事案が続発してきておるというような問題に対しまして、地方財政とその使途というものにつきまして、住民がそういう一時的な、結局は破滅するわけでありますが、一時的な僥幸を頼むようなやり方をいつまでも続けていくということは、将来の国民の健全な娯楽へ向かう趨勢、またそれを指導していかなければならぬという大勢から、成り行きにまかしておこう、必要だ、収益があがるのはけっこうだというようなことではいかぬのであって、地方公共団体の指導からいいましても、そういう方向に行かなければならぬ。  それからもう一つ、先ほど開催権の問題がございましたが、これは一部事務組合等によりまして、それを根強く慫慂することによりまして施設をふやすということよりも、県単位に財政的にさらに配慮しなければならぬ。市町村がそれに、開催数をふやすことでなくて、参加することにする。あるいは極端な事例かもわかりませんが、今日二五%を経費その他としてあれしておるわけでありますが、ギャンブル性をある程度まで逐次押えていくという意味におきましては、還元の率を減らし、そう大きな僥幸というものがないというような体制に持っていくことによりまして、関係市町村の財政上にも寄与するというあり方を考えるべきではないか。いたずらに公営ギャンブルは必要悪だが、この際成り行きにまかせるんだというような指導であってはならないというふうに考えておりますけれども、いかがでございましょうか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 考え方の全体として、私はお説のとおりだと思うのです。しかもいまの場合も、最初スタートしたときと同じではなくて、初めは関連産業に出すんだということから、教育とかスポーツとか観光とかというふうな金も出すということが法律的に追加されてきている経過も実はあるわけでありまして、私も、現在の体系が全部将来にわたってこれ以外のことにはならぬという問題ではなかろうと思います。社会的な要求なり、社会的な考え方というものが一つの影響力を持ちまして、さらに、先ほどお話しのとおり、使途というものについていまのままでいいのかどうか。それは私も、一面やはり何らかの害というものを今日持っているという事実もありますから、それを帳消しにするわけじゃありませんけれども、確かにさらにそういう使途について拡大される方向も考えられるだろうと思います。それから健全化の問題をあわせて、それをどういうふうに考えるか。ギャンブル性と地方財政の健全性ということでどういうふうにそこらを割り切ればいいかわかりませんが、たとえば二五%の比率についても、最終的にこれが固定したものかどうか、そこらはまだ流動的な面もあり得るんではないか。そうしてその比率が高くなった場合に、さきに触れました使途の問題というものが拡大されるというふうにもなるでしょうし、私も決して、現在の規則その他でできているものが永遠に固定されてしまわなければならぬというふうには考えなくていいんではないか。また、自治省としても、そういう気持ちは持っていると私は思います。まあそれぞれの競技を所管する省というものがありますので、そういうものと御相談もしなければならぬと思います。しかし、お説の点は十分私どもも拝聴すべきものだと考えます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 そういうふうな趨勢について、現に県によりましては、京都府におきましても公営ギャンブルは行なわない。東京都におきましては、私は、都民の公営ギャンブルとの関連においての生活の実態を見、あるいはそこに参加をする方々の状態というものを十分把握するならば、その弊害も軽視はできないという知事の判断に基づいて、あるいは漸進的な廃止という線を私は打ち出していると思うのであります。そういう実態も十分私は検討する必要があるのじゃないか、かように考えておるわけであります。どうぞそういう意味におきまして、ある程度まで弊害を除去していくんだという体制について、自治省としての将来の対応のしかたをひとつ私はお願いをいたしたいと思います。  そこで、この均てんの方法として、地方財政法の改正によって公営企業金融公庫に納付をさせるというふうなあり方、まあ法律できめるんだからということでしょうが、これは地方財政法のたてまえからいいまして、許されることでしょうか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 いま地方財政法で許されるかという問題でございますが、結局地方財政法のたてまえといいますか、国と地方団体との間の財政の運営あるいは地方団体相互間におきますところの財政の運営というものを、常に健全な形でやっていこうということの、いわゆる財政秩序の一つの整備というものと関連をいたしまして、地方財政法という体系ができておるわけでございます。そういう意味におきましては、公営競技を行なっております団体の不均衡といいますか、そういうものがありまして、それが地方団体間の行財政の運営にもいろいろな意味で影響を与えておる。それがまた均てん化の要請にもなっておるわけでございますから、そういう意味で、地方財政法においてこの均てん化という趣旨を制度化していくということがやはり適当ではないか、こういう考え方に立っておるわけでありまして、この点につきましては、いろいろ御議論もあると思いますが、現在の法体系の中でそれを措置する場所を求めますならば、やはり地方財政法が最も適当であろうということに、政府部内でも検討の末、法制局とも議論をいたしまして、そういう結論に達しましたので、財政法の改正という形でお願いをいたしたい、こう考えておるわけでございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 地方財政法の第二条第二項を見ますと、「国は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならない。」こういうふうな条文もありますし、十二条には「地方公共団体が処理する権限を有しない事務を行うために要する経費については、法律又は政令で定めるものを除く外国は、地方公共団体に対し、その経費を負担させるような措置をしてはならない。」というようなことがありまして、「警察庁に要する経費」「防衛庁に要する経費」等を例示しておるわけでありますが、「法律又は政令で定めるものを除く外、」というふうなこともあるわけであります。あくまで地方自治体の収入になったのを自主的に当該地方団体で運営するということが、地方財政法のたてまえじゃないかと私は思うのでございますが、それを、収益事業でありますけれども、それの収益が上がり過ぎるというようなことで、財政法上公庫に納付すべしというような法の改正ということは、地方自治体の財政を考えるという地方財政法のたてまえからいくと、逆行するように考えるわけですが、その辺の御見解はいかがでございましょう。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 確かに公営企業金融公庫というのは、御指摘がございましたように、政府金融機関でございますから、その点だけを取り出しまして考えますと、地方団体の公営競技で得ました収益を国の政府関係機関に取り上げるということであるから、その点では少しおかしいではないか、こういう御意見であろうかと思います。これは、一つの目的は、提案理由の大臣の説明にもございますように、地方団体相互間の均てん化ということを考える、しかし、その均てん化を実現する方法として、公営企業金融公庫に納付をしてもらって、公営企業金融公庫の利率の引き下げに充てていく。公営企業金融公庫は、形の上では確かに政府関係機関でございますが、この行なっております任務、業務の目的というものは、公営企業金融公庫が設立されました趣旨によっても明白でございますように、地方団体の公営企業の資金の調達を共同で行なうという趣旨ででき上がっておるわけでございます。地方団体の公営企業の経営の健全化、そうして低利かつ長期的な資金の調達ということの共同機関、ただし、形としては、それを政府関係機関といたしませんと、政府保証債その他の関係があるので、やりにくいというかっこうで、そういうものができたわけでございますから、公営企業金融公庫という性格の実質は、地方団体の公営企業の経営を伸ばしていくという使命のみを持っておるわけであります。  そういう意味では、地方団体の共同機関として考えていただく実質を持っているんじゃないか、そういうことでございますので、地方団体間の財源調整的な意味の均てん化というものを公営企業金融公庫を通して、その作用の中で実現していくという形をとることが適当ではないか、こういうふうに考えたわけでございます。  しかし、御指摘のように、形式的には公庫そのものは政府機関、政府機関に地方団体の収益を取り上げるという一つの形があるのではないかというその点の御指摘は、私どもも確かにそういう感じはいたしますが、ただ、公庫の実質は、あくまで地方団体の共同機関として考えていく実質を備えているというところで、私どもは、財政法の上でこういうことを書きまして、財源調整的な役割りを、均てん化という措置を公庫を通じて行なうということも許されるのではないかという結論に達した次第でございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 先ほどお聞きいたしましたが、私は、いまの問題は地方財政法の考え方で、全体の財政というか、個々の団体の財政ということであって、その個々の団体の運営ということも考えるべきであって、公庫が地方公共団体の公営企業の融資について重要な役割りを果たしておるということはわかるわけですが、公庫の内容の充実等につきましては、むしろ公庫の設立の経緯にかんがみましての配慮が必要なので、こういった自治体から吸い上げるというようなやり方は、ちょっとどうかというふうな感じがするわけであります。あるいは、先ほどお伺いいたしました二五%のうち、経費が一三%、うち三%は振興会に交付しておる、こういうかっこうの吸い上げ方といいますか、それを全公共団体に必要に応じて分けるというようなことは御検討にならなかったのですか、あるいはそれは不適当でありましょうか、どうでしょうか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 確かにこの納付の方法といたしまして、公営競技それ自体から直接納付するという方法もあると思います。ただし、均てん化という問題は、公営競技の収益がその施行団体の一般財源として寄与する、その寄与するいわゆる財源の偏在というものが問題だということでございますので、やはり収益というものでとらまえていくということでなければいたし方ないのではないかというふうに考えて、売り上げ金、直接競技そのものからということでなくて、収益の中からということにいたしておるわけでございます。  それから、先ほどお話ございました公庫につきまして、公庫で均てん化の実をあげるというような御説明を申し上げておりますが、そのためにはは、確かに公庫としてのいろいろな方法もございますから、この場合は、公庫に基金を設けまして、この基金によって、この納付金から得られましたものはほかの経理と全く区分をいたしまして、基金によって管理して、それは公庫の貸し付け利率の引き下げにのみ役立たしめる、そうして他の公庫の一般の経理の中には混入をさせないということにしておりますのも、その区別を明らかにしたい趣旨でございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 公庫につきましては、国は出資によりまして育成をしておるわけでありますが、ここ何年間か二億円ずつ出資の増額をして、本年は三十七億円になるようでございます。国は出資のかっこうでする。地方公共団体は、公庫が十分な低利、長期の金を融資するということからいくと、当然公庫につきましては育成をしていかなければならぬと思います。地方公共団体の育成、協力のしかたは、納付金で取りっぱなしになるようなことになるわけであります。この辺は不均衡じゃないでしょうか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 御議論もあり得ると思うのですが、われわれは、与えられた条件の中で実は問題を考えて、それはやっているところはどんどんもうけばなしと言っちゃおかしいが、入れば入るだけいいがという問題よりは、やはり一部をさいて納付金にしてもらって、そうして公営企業をやっておる全団体に対する均てん化をさしてやるほうがベターであると、事実上の問題として、私は考えて、この法案の提出になったというふうに考えます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 均てんさせるというやり方からいいますと、公庫の金利引き下げという問題、これは水の問題につきましては、本年からですか、三厘ですか、引き下げの協力をしておるわけであります。長期の低利の金を供給するということについては、私どもは確かに認めるわけであります。しかし、財政法の改正でもって、最も安易な方法を選んでいるような感じがするわけでありますが、先ほど競馬とか競輪だとか、それぞれ法律に基づいていわゆる業界の振興だとかあるいは体育事業の振興だとか、それと同じようにある程度まで——収益事業だから当然収益がある。その一部をそれぞれの方向で寄与するために、地方公共団体相互で協力するというふうな考え方で、それをどこにやるかということは、おのずから必要なほうに回すことになると思います。そういう考え方に立ちますと、やはり財政法と同時にほかのほうの関係法令と一緒に、そういうものを何%か同じようにとって、それを必要なら公庫に回す、そういうふうな考え方に立たないと、いきなり均てんをするという理由から、公庫に財政法でぶつけていくという——もっとも条文からいいますと簡単でけっこうだと思いますけれども、その辺がどうも私どもあまり簡易な方法を選んだという感じがするわけでございますが、たてまえからいくと、法令によって認可はするがこれは公営だけに認めておるので、ある意味において国の必要な事業、そのためには地方公共団体が行なわなければならぬ必要な事業もある、それに必要に応じて振り向けるという意味で、三%の振興会に対する引き上げと同じようなかっこうで引き上げるという方法を選ぶべきではないかと私は思いますが……。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 確かにお話しのとおり、公営競技全体の均てん化という場合にも、お話がございましたように、関連産業の振興あるいは公共事業なりスポーツ関係の振興、これも一つの均てん化、社会的にお返ししているといいますか、そういうことであると思います。その点では、地方財政一般ということの問題、もちろん収益があがっておる団体についてのみでございますけれども、それについて考えれば相当公営競技のいい面はあるわけでございます、財源の増強という面であるわけでございます。それを同じように関連産業なり、公共事業なりあるいはスポーツ関係の仕事と同じように、地方団体相互間において均てん化させるということも一つあっていいじゃないか。しかし、その場合には、こういう体系ではなくて、もっと総合的な一つの会計の中でその点を打ち出すべきじゃないかという御意見のようでございます。これは確かに一つのお考えだと私ども思います。ただ、私どもが地方財政の関係からいいますと、財源調整という一つの働きをここに求めたことからいたしまして、競技そのものに直結するというより収益に、要するに、その団体の財源として寄与した部分に着目する。その一定割合ということにしたほうがよろしいのではないかというふうな考え方をとったということでございます。それをそうとらなければ、財政法の中にうまく入らなかったのじゃないかという御指摘もあるかと思いますが、必要最小限度の改正措置によってそれを実現したいという意味も確かにございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 地方公共団体は、公庫の育成について、公庫債の引き受けというようなかっこうでやっておるわけであります。収益事業というのは、ある程度まで苦しい中でなくて、多少余裕のある中から収益があがってくるわけです。地方公共団体が公庫の育成をするというたてまえから、地方公共団体が協力をするという原則を貫くことはいいと思うんです。ただ、国と地方公共団体の協力のしかたが、一方は出資のかっこうである、一方は納付しっぱなしというような協力のしかた、これは何か方法はないものですかね。同じ国と地方公共団体が協力して公庫を育成するというのならば、そういう余裕の金から幾分とも公庫に支出すべきである、あるいは企業債を無利子で引き受けてくれるとか、何かそういったうまみのある方法があるべきではないか。公庫の資金の充実によりまして、いわば貸し出し金利を引き下げるという意味の資金源を確保するということが、公庫としてのたてまえだろうと思うのですね。しかも公庫法を見ますと、公庫のほうは、損益計算上利益があると国庫に納めるということになっておるわけですね。国庫の出資に比べますと、先ほどの御質問にもあったようでありますが、幾らぐらいになるかという予想の金額は、相当の金額になると思いますね。そういった金額に対する取り扱いは、国庫としては取りっぱなし、何かその辺国も公共団体も公庫を育成するというたてまえに立つならば、同じようなたてまえで、まず収益のある公営ギャンブルをやっているところは余裕がある、その収益を少なくともある程度まで公庫の育成に協力してほしい。協力を要請する際に、財政法の改正でこの十年間取りっぱなしですね。そして利益があがれば、国庫に入っていく。この考え方もちょっとつじつまが合わぬようなことなんです。  私の考え方はとっぴかもわかりませんけれども、公庫は地方公共団体のためにある。地方公共団体もこれを育成する。私どもの主張は、そういう公庫を設けたからには、とにかくいまごろ三十七億みたいな出資金でなくて、わが党も法案を出しておりますが、もっと思い切って出資をすべきじゃないか。いまの公営事業は再建を御指導願っておるわけでありますが、再建の方向ではなくて、欠損の累増の方向に行って、七年とか八年の再建期間満了のときには、はたしておもだった企業、公益事業が再建できるかどうか、あとで時間がありましたらお伺いいたしたいと思いますが、どうかわからぬというのが現状なんでね。ことに交通事業等につきましては、その外部要因によりまして路面電車は撤去する、赤字をかかえて撤去し、さらにバスも思うようにいかない。地下鉄にかわらなければいかぬというときに、その赤字をかかえながら地下鉄の建設——本年は幸いにいたしまして補助金が、国も地方公共団体にこれの建設費に対して、まあある程度の差し引いた額ではありますけれども、それに対する五割助成という制度を設けましたが、いわば公営企業というものが、今後の外部要因の中で、その公益性あるいは市民の足としての使命を果たす上において苦難な態勢に追い込まれている。従業員も、希望のない企業に従事しなければならぬというような、いつも不安な態勢の中で企業を再建していかなければならぬ。そういう意味におきましては、私どもは、公庫というものは、全部政府資金で、公営企業が起債を起こせるという状態でない以上は、公庫に依存しなければならぬ、こう思います。  しかし、協力のしかたが、地方公共団体の場合は、何か引き上げる、それで公庫がうまくいくと、利益は国庫に納める。いわば三十七億の出資金と地方公共団体の協力する額というものは非常な開きですね。この調子でいくと、どういう腹かわかりませんけれども、先ほどの話では、十年間にどのくらいになるのか、千億ぐらいの協力の額になるのではなかろうかと思うのであります。多く見ればそういうことになるわけです。そういう関連はどういうふうにお考えになりましょうか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 政府のほうは出資であって、地方団体が公庫に協力するのは基金という形ではないかというお話でございますが、これは基金にかえて、出資あるいは公庫債の引き受け、いろいろな議論も実はあったわけであります。それからこの施行者の団体との間のいろいろな意見調整もあらたわけでございまして、それと一つは、やはり政府関係機関としての公庫の性格上の制約もございまして、施行者の関係では、この基金というものはわれわれが寄与したものであるから、この基金をかりにもせよ取りくずすなり廃止するときには、施行者団体の意見に基づいて別に処理をすべきだ、あくまでそういう意味では基金として運営されておる実態についても十分監視をして、そうして発言権は留保するというような意味合いを含めて、強い意向もございました。  それからもう一つは、そういう意味で、政府機関としての制約もございますので、出資という形にはなかなかなり切らない。そこで、基金というものは全く別個の経理をいたしまして、基金というものはある意味では、いま御指摘もございましたが、出資と同じような形のことで、この生みました果実をもって利下げを行なっていくということを考えておるわけでございます。  そこで、法律にも書いてありますように、剰余がありますときには、これを基金に組み入れるということに法律をつくっておりますのは、御指摘のございました、利益があがれば国庫に納付する、こういうことになっては基金の運営の基本がくずれますので、この点はそういうようにならない。そこにまた基金というものの意味もあるわけでございます。その点では、国庫に納付をするということを遮断いたしまして、基金は基金として完全に経営管理ができていく、そうして一般の経理とは全く区分をする、こういうことにいたしております。  そうして基金を、かりにもせよ廃止する場合には、地方団体の意見に基づいて、別に法律の定めるところによって処分をする。これはいま何もここに規定しなくてもいいわけでありますけれども、その関係のこともはっきりいたしまして、そうして地方団体の寄与のしかた、それから関係団体の発言権あるいは管理権というものも保留をする、そうして最後の基金の処分についても十分参画できる余地を認めるというかっこうで、規定をいたしたわけでございます。  確かに政府のほうは出資であり、こちらの関係は基金ということになっておりますけれども、その企業の方式には地方団体側の意向も十分取り入れまして、決して取られっぱなしというような形でなく、地方団体全体の利益のためにこれが管理されるという保証をしたいということで、この改正案もその点については十分注意をいたしまして規定をいたしておるわけでございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 その点は一応わかったような感じがいたします。  そこで、先ほどの質問にはお答えがなかったのですが、どのくらい蓄積をしようというお考えなのでしょうか。私は一つのねらいがあろうかと思うんですよ。集まればいいんだということではなくて、いろいろ関係各省あるいは地方公共団体との間に、去年は流産したわけですから、いろいろないきさつがあり、ギャンブルをかりに容認するという立場に立つならば、その均てんをさせるということについていかに難航したかということについては、私、想像できるわけでありますけれども、一方はどのぐらいを吸い上げるのが妥当であるかという額の問題が考えられるし、そういう長期、低利の金を融資するという明らかなねらいがあるならば、やはり一つの目的がなければいかぬ。一つは、どのぐらいをピンはねすることが妥当であるかという基準と、それからどのぐらい当面積み立てていこうかということ、これをお聞かせ願いたいと思います。  それからついでに、もしこういうことをやりますと、公庫というのはギャンブルをやっておる団体の資金で、これから重要な公営企業の再建もあるいはその他の融資もお世話になるというような、非常に変則な状態に相なるんじゃないか。資金の運営の量からいっても、その他の関係は問題にならぬわけですね。どうもかっこうもおかしい。自治省は国に対して、公庫の育成の出資を並行してお進めにならないと、公庫はギャンブルの資金でほとんどやっているというような姿になるわけですね。これを本気に自治省は御努力になるのかどうか。最後の点は政務次官に御答弁願いたいと思います。  その三点とりあえずお聞かせ願います。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 真剣にやるつもりでありますし、現にこの新しい法案を準備している過程の中でも、極端に言えば、そうなればもう政府出資は要らぬじゃないかという形になってしまうんじゃないか、そうさせられちゃうんじゃないかという御懸念もあるいはお持ちかと思うのですが、現にことし、四十五年度において、片一方にこの法案を持ちながら、政府から続けて二億という金が、これは非常に小さい、問題にならないということだと思いますけれども、しかし、続けてわれわれは大蔵省との折衝においてこの出資を、もっと大きく要求はもちろんしていたわけでありますが、昨年に引き続いて二億というふうにやっているわけであります。今後もその点は努力を続けたい、こう考えているわけであります。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 一体幾らぐらいを目標にしているかというお話でございますが、これは先ほども申し上げますように、公営競技のこれからの売り上げの伸びぐあいをどう見るかという問題と、もう一つは、公庫の貸し付けワクというものが、貸し付け対象の増大に伴って、公庫が一体どれだけのシェアによって受け持つ範囲を考えていくか、これはいろいろ出てくるわけでございます。  そのほかに、全体の経済情勢その他の問題と申しますことは、公庫は主として、いわゆる市中に公庫債券を発行いたしまして、そうして市中の公募による資金の調達をやっておりますが、これもまた市中の起債市場のいろいろな問題がありますから、いろいろ考えなければいけないわけでございますが、とりあえずさしあたって今後五年間〇・五%という納付金の額だけを、一応現在の状況が、五年ぐらいでございますから、あまり違わないという感じて見ますと、そのあたりで四百三十億ぐらいの納付額にはなる。その後の状況は、これから十年先はなかなか考えられませんし、五年先になりましたときに、いまの一%の範囲内においてどういう納付金の率にするか。その時点におきますところの、いま申し上げました公庫の役割りあるいは対象事業の資金需要の大きさその他を考えながら、その納付金の率を考えていかなければならない、こう考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 いただきました資料では、五億を差し引くということになっていますね。これは資料を見ればわかると思うのでありますが、落ちる団体はどのくらいになるわけですか。何%くらいになるわけですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 四十三年度の実績から推定いたしますと、施行団体は四十四年度が三百八十八でございますが、大体四〇%ぐらいの団体が納付しなくてもいい団体、六割ぐらいの団体から納付してもらうというような数字になるだろうと思います。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 いまの公庫の資金の問題については、私は、やはり今後公庫依存の資金というものは増大するのじゃないかと思います、ことに交通事業の地下鉄事業というのは大都市にふえていくということになれば。そういたしますと、先ほどのお話だと、いま公庫の対象になっているのは札幌だけで、まだ東京その他の都市はなっていないということでしたね。今後全部政府資金というわけにもいかぬということになると、政府資金と同じような金利の資金が必要になってくるのじゃないか。こう考えますと、政府の出資、むしろ私どもの公庫法の改正で要求した九百十億の出資金にせいというようなことは、どうも少な過ぎるような印象を受けますが、少なくとも同額以上を出資する。出資をしない場合には、低利、長期にするように国は利子の補給を考える。いわゆる公募債というか公庫債の市中の金利、これらに対して低利の融資ができるような補給をするという、両々相まって公庫を育成するような体制をつくり上げることに、自治省としては御努力を願いたいというふうに思います。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 ことし二億六千万という工業用水道を含めて補給の金を計上したわけでありますが、その点は今後とも私どもの努力の当然対象であろうと思っております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 それから公庫側といたしますと、この計画によりまして、どういうふうに金利を安くしようということでしょうか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 この具体的な詳細な計画を固めるまでには至っておりませんけれども、今後三年間には平均すれば三厘利下げができる見通しでありますが、その後におきましては、できるだけ五厘ぐらいまで下げていきたいということで考えております。  現在、公庫の利率は、上下水道につきましては四十四年度現在では七分三厘を七分に下げております。それから来年度からそれに工業用水道も加えまして七分に下げておりますが、それ以外のものは七分三厘が平均の貸し付け利率になっております。平均にいたしますと、そういうものを三厘下げ、あるいはできれば四年目以降ぐらいからは五厘ぐらい下げていきたい。これは個々の事業によって取り扱いは違えるか一律にいたしますか、なお検討をいたしたいと思いますけれども、いまのところは、大体そういう計画で進めていくということで検討をいたしております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 そういたしますと、最終的には水関係は六分五厘ですか、その他は六分八厘、そういう体制になるわけですか。  地下鉄に対する融資は、公庫としては札幌以外にお考えになっておるでしょうか。あるいはいつごろからお考えになっておるか、あるいはその金利はどうされるか。

長野士郎自治省財政局長

○長野政府委員 いまのようなかっこうで検討いたしておりますから、御指摘になりましたように、七分のものが五厘下がれば六分五厘、七分三厘が五厘下がれば六分八厘になりますが、これは公庫の債券につきましてまた条件改定等の問題もあるようでございます。いろいろなお検討する余地はあるかと思います。  それから地下鉄の関係でございますが、地下鉄につきましては、御指摘のとおり、膨大な資金量を必要といたします。ただ、地下鉄を建設しておりますような団体は、地方団体の中でも相当有力な団体でございまして、市中公募債によりまして相当資金調達能力のある団体が多いわけでございますから、そういうこととの関連も考えなければいけないのと、同時にまた、地下鉄建設というものに公庫が融資をしていくということになりますと、御指摘のございましたと同じ問題が、公庫の問題になるわけでございまして、資金量が非常に膨大でございますから、大きなワクをこれに充てなければいけない。そこで、結局は公庫全体の貸し付け資金量との関連というものも考えながらやってまいらなければならないと思いますので。さしあたっては、そういう意味で、従来から公庫の貸し付け対象になっておりました団体でもありますし、現にそういう関係の事業をやっております札幌市についてまず融資をする、貸し付けをするということを一応計画をして、準備を進めておるという段階でございます。将来公庫の資金量その他の関係との調節が十分つきましたような場合には、なおなお団体の数も広げてまいることはできると思いますし、そういうふうにやってまいりたいと考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 今日、地方公営企業につきましては、非常に数もふえて規模も大きくなってきておるわけであります。実際の比率を占めておりますのは水道事業、病院事業それと交通事業、こう見ていいんじゃないか。おそらく経営規模におきましても、財政白書を見ますと、五五%をこえておる。職員数におきましては八五・五%というふうな実態にあるわけでありまして、しかも大都市の事業が、規模におきましてもあるいは職員数におきましても三割以上をこえておるという実態にあるわけでございます。おそらく今後の都市化の傾向その他からいいまして、公営企業のうちでこの三つが一番大きな公営企業の分野——そのほかに観光事業だとか、あるいは有料道路だとか、あるいは宅地造成事業等あるわけでありますが、それなりにこういう公営企業は何とかその公営企業としてやっていけるのではないか、下水道は別でありますけれども。しかし、当面重要な水道事業をとりましても、今後小都市、中都市にかけまして先行投資的な将来を見通しての事業を計画しなければならぬということが言えますし、病院にいたしますと、開業医の都市偏在という関係で、いわば公営病院というものが非常にその他の医療対策の重要な部分を占める。保健面におきましても、あるいは救急業務を引き受けるという点におきましても、あるいは新しい地方病に対する研究をするにいたしましても、公営企業としての病院というものは非常に経費がかかる。いままで合理的な総合的な経営をいたしておりました岩手県のような総合病院、ほとんどおもだったところに県立病院を持って、それが地域の国保の診療所との結びつきにおいてやっておるというところも赤字は累増するという、合理的な運用をしておるところにおきましても赤字がふえるという実態があるわけです。まして交通事業につきましては、いずれ十分同僚委員からの質疑が行なわれると思うのでありますけれども、もうすでに本委員会におきましても、小委員会を設けて検討を続けてき、まだ結論が出ていないようでありますけれども、大きな趨勢は、都市におきましては地下鉄に取り組まなければいかぬ。こういう実態になっており、いわばこれらに従事しておる職員の生活の安定ということも含めまして、私はいままでの累増してまいりました赤字を解消して、新しい公営企業としての使命を果たすという重要な段階にあると思います。おそらく再建七年計画にしても八年計画にしても、当初の計画のような安易な一部の不良債の借りかえということだけでは問題は解決しない。今後十分これからの点の配慮、そのためには公営企業金融公庫の育成も必要であると思うのであります。  もう一つ私は聞き漏らしたのでありますが、公営企業金融公庫の金利を下げると同時に、政府資金と同じように、耐用年数に応じた長期の償還期限に切りかえるということも、あわせ御検討になっておられましょうか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 御指摘のように、公営企業金融公庫の貸し付け条件の中で、償還年限は政府資金よりだいぶ短いという問題はあるわけでございます。この点は現在公庫の資金が、その部分をいわゆる公庫債によりまして、非常に短期の資金でその資金を集めておるというところからくる問題があるわけでございます。その点につきましては、資金ワクの拡大に伴いまして、逐次償還年限の延伸措置もとっておるわけでございます。まだ政府資金との間にはだいぶ隔たりがあるわけであります。こういう意味におきまして、こうした資金がさらに増強されるということは、将来における償還年限の延伸というものについて非常にいい影響を及ぼすものだというふうに私どもも考えております。こうした利率の改善とともに、償還年限の延伸についてはできるだけの努力を払ってまいりたい、そのように考えております。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 時間になりましたので、あと一つだけ御質問いたしまして、御質問申し上げたいことは、また質問の時間を与えていただければお願いしたいと思うのであります。  それは地下鉄の問題でありますが、四十四年から地下鉄問題についての助成の問題が解決ついたわけでございます。この問題につきまして、将来の物価の値上がりもございましょうし、あるいは従業員のベースアップの問題もあろうかと思うのであります。この五割の助成ということについての見通しですが、これはどういうふうにお考えになっておりますか。自治省としては、その点とあるいは運賃等にも関連するということも考えておられると思いますが、それらの運賃の値上がりというようなことをどういうふうに見ておられるか、その辺の見通しをお聞かせ願いたいと思います。あるいは職員のベースアップという問題も、これは毎年いつも問題になっておる問題であります。これらも再建計画におきましてはほとんど見込んでいないという実態できておりますので、毎年紛糾をおこしておるわけであります。それらを将来どうお考えになるか。一応そういう制度を取り入れられたからには、私は、確たる見通し、職員のベースアップを見込まぬような、そういう再建計画ではうまくいかないことは当然であるわけであります。それらの関連におきましての見通しをお聞かせ願いたい。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 地下鉄事業につきましては、御指摘のように、各都市とも非常に大きい赤字をかかえておるわけでありますが、これまでの地下鉄に対する助成措置では、将来における経営の改善というのが非常にむずかしいということから、現在の再建計画には地下鉄事業はのせておらないわけでございます。  それで今回とられました国の財政援助措置によりまして、これからの建設事業に対する助成につきましては、ただいまお話しのございましたように、条件はございますけれども、建設費の五割補助という制度が確立されたわけでございますが、これと同時に過去における赤字に対しましても、経営健全化をはかるという趣旨から、公営の地下鉄についてだけは四十三年度までの建設費にかかる政府資金分の利子たな上げ債の発行を認めるという方式によりまして、従来の経営補助の足らざる部分を補って健全化計画を樹立できるような体制をとっていこう、こういうことにいたしまして、二本立ての助成措置がとられたわけでございます。  これによりまして、地下鉄事業は、今後どういう形になっていくだろうかという想定の問題でございますけれども、地下鉄は、御承知のように、相当長期の事業になるわけでございますから、この財政援助によりまして、私どもも、将来二十年ないし三十年くらいの段階におきましては、これまでの不良債務を解消して、黒字転換できるような体制になり得るような状況にしていかなければならないであろう、そういうことを前提にして助成措置も考えていったわけでございます。  この場合に、将来における運賃の問題あるいは職員のベースアップの問題というものは、どういう前提になるかということでございますが、まず運賃につきましては、これまでのような物価上昇がある限り、原価高になるということはやむを得ないことでございますので、将来における物価の上昇の範囲内において、ある程度の運賃の値上げは見込まざるを得ない。こういうことを前提にし、また職員のベースの問題につきましては、これまでのような物価上昇がある限りは、やはりベース改定ということも予想されるわけでございます。そうした適切なベース改定というものを織り込んだ形での将来の収支計画を立てまして、これによって地下鉄事業についての将来の見通しを立てまして、現在の助成措置というものをきめていったわけでございます。

山本弥之助日本社会党

○山本(弥)委員 時間ですから、いずれまた……。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 午後一時三十分に再会することとし、この際、暫時休憩いたします。    午後零時二十七分休憩      ————◇—————    午後一時四十八分開議

菅太郎自由民主党

○菅委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。細谷治嘉君。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案でありますが、私は、非常に経営上苦しんでおる、ある意味では危機に直面しております地方公営企業をささえる意味で、公営企業金融公庫法を改正する、いわゆる金利を下げる、こういうことについては賛成であります。けれども、目的は手段を選ばず、こういうことであってはならないのではないか、こう思っております。  そこで若干質問をいたしたいのでありますが、最初法律について質問したいのでありますが、公営企業金融公庫法の第十三条、役員の欠格条項、これを改正するわけですね。現行法によりますと「次の各号の一に該当する者は、役員となることができない。」「一 国務大臣、国会議員、政府職員(人事院が指定する非常勤の者を除く。)、地方公共団体の議会の議員又は地方公共団体の長若しくは常勤の職員」「二 政党の役員」これを改めまして、「政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者は除く。)は、役員となることができない。」非常に欠格条項というのが、範囲が縮小されてまいったわけですね。このねらいは一体どこにあるのか、まずお尋ねしたいと思います。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 これは従来から、従来といいますか、昭和四十年ごろからとられました内閣の方針としまして、現在政府関係機関の役員の欠格条項には、現行の公営企業金融公庫法の役員の欠格条項毎同様の規定が各公団、公庫法等に設けられておるわけでございます。この中から、地方団体の議会の議員あるいは国会議員というものを欠格条項からはずす扱いにするという政府の統一的な取り扱いに従いまして、この方針が立てられました最近の機会において、法律の改正をする機会に関係条項を直すという方針に従ったものでございます。したがいまして、これが直ちに国会議員あるいは地方公共団体の議会の議員を役員にするという趣旨のものではないわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 今度の改正案によりまして、政府または地方公共団体の非常勤の者を除いた職員が役員になれぬだけでありますから、非常に範囲が広がりますね。国会議員もなることができる、国務大臣もなることができる、それから地方の公共団体の議員もなれる、地方公共団体の長もなれる、こういうことになってまいるわけですね、あなたがおっしゃったように。たとえば米価審議会等の例があるように、国会議員ははずしているでしょう。ところが、この法律では、はずしておったものを今度は中に入れてもいいというかっこうになるわけでしょう。現実の方向と逆じゃないですか、どうですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 第十三条の関係の法律改正は、欠格条項について、それに該当するものから、国会議員あるいは地方公共団体の議会の議員というものをはずすだけの規定でございます。それでこれらの議会の議員の職務並びにまた公営公庫の役員の職務の実態等から見まして、実際上の問題として、国会議員あるいは地方公共団体の議会の議員というものが役員になるということは考えられないわけでありますけれども、ただ、欠格条項ということでこれらの国会議員なりあるいは地方公共団体の議員というものを指定しておるということについてはいささか問題があるということで、政府の統一的な扱いとして、欠格条項の規定からはずすという取り扱いにしただけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 四十年ごろという先ほどおことばがありましたが、四十年ごろに、何でもかんでも国会議員というのを欠格条項に入れてしまうのはおかしいではないか、こういう議論があったことは事実ですね。そういうことによって、その後必要なときに法律改正にからんでこの役員の欠格条項を改めていく、こういう方針がとられたようでありますけれども、事実はいま申し上げたように、米価審議会等はもう政府のほうみずからが国会議員をはずしていっておるわけです。それからたとえば、競馬法の例をとりますと、四十二年の五月に改正になっているわけですね。ところが、この役員の欠格条項は変わっていませんよ。私はこれを読みまして、ははあ、なるほど、これは地方団体から基金を巻き上げる、そうして附則の十項にありますように、たとえば「基金を廃止する場合の取扱いについては、」「納付金を納付した地方公共団体の意見を尊重」しなければならぬ、こう書いてあるから、あらかじめルートをつけておいて、そうして地方公共団体の議員にも役員になってもらうようにしておいて、そういうねらいでこの十三条をやったのじゃないか、こういうふうに最初見たんですけれども、どうもそうじゃないようですね。これですと、ずいぶんこれは範囲が広くなる。現に総裁が一、理事が三名以内、監事が一というのが、公営企業金融公庫の規定された役員でしょう。ですから、これは私はわからぬ、おそらく、たとえばこういうところの基金に供出をしていく団体の議員かあるいは組長が役員になってくる、こういうことも門として開かれましたね。そうでしょう。ですから、私は非常にはっきりしていないんです。これはあなたの言うことでありますと、首尾が一貫していないんです。どうですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 この規定の攻正にあたりましては、今回の納付金制度が設けられたということを前提にして、地方公共団体の議員というものを役員に入れるということについては、全然考えたこともありません。また職務の性格からいいましても、現在の公営公庫の役員というものは常勤の職員になっておりますし、またその職務の内容からいいまして、地方公共団体の議員というものを入れるといったようなことは、とうてい考えられないことであろうというふうに考えておりまして、この規定の改正は、あくまでも昭和四十年以来とられてまいりました関係政府機関の法律改正の統一的な扱い方に準じただけのものでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 そういうことで固執されておりますけれども、先ほど申し上げましたように、あなたのほうの管理しておる法律でない、たとえば競馬こういうことは言えると思うのです。私は、この十三条の改正というものについては、いろいろな面において若干の危惧を持っております。それだけをひとつ指摘しておきたいと思います。  それから、先ほどちょっと申し上げました附則の十項の「納付金を納付した地方公共団体の意見を尊重して、」というのはどういうことなんですか、どういうことを考えておるのですか、お聞せ願いたい。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 具体的には、一つの問題ということは、私ども全然出ていないと思っております。しかし、基金がもう用がなくなって、たとえば取りくずしをするのかどうかというふうな問題のときに、どういうふうなことを考えるかというときに、いわゆる納付団体の意向というものは、納付していただいたわけですから、尊重すべき点であろうというふうに考えて、いまその基金を取りくずすということがあり得るかどうか、私どもはあとの管理をずっとしていかなければなりませんから、直ちに取りくずすということが実際にはないのじゃないか。十年たったすぐそのあとでそういうことにはならないと思うのですが、しかし、そういう事態が出たときには、納付団体の意向を尊重しよう、そのときにまた相談することがあり得るということであろう。何を考えていますかということまでは具体的にはないのであって、しかし、そういう場合には、いわゆる納付団体の意見は尊重していこうということを、条文の中にあらわした、こう考えております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 なぜこうしたことを附則にうたわなければならぬのですか、ぼくはこれがわからない。政務次官、どうですか、こんなことを附則にうたうということには、本文に弱い点があるのじゃないですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 公営企業金融公庫は政府機関でありますので、たとえば公庫を解散するという場合には、その残存の財産というものは、いま公庫法には規定はござませんけれども、通常の形としましては、国に帰属するというのがたてまえであろうと思います。また基金につきましては、公庫が存続中におきましても、基金を廃止するというような場合におきましては、その基金の体系上からいたしますと、当然に益金の処理がなされなければならないということになってまいります。この基金存続中は、この運用益等はすべて損金処理をいたしまして基金に繰り入れるわけでありますから、基金を廃止する場合には、益金処理をしなければならない。そういたしますと、その益金分というものは当然国に納付する形になってくる。そういう意味におきまして、この基金につきましては、地方団体の納付したものであるということから、その納付金を主体にする基金が要らなくなった場合には、やはり地方団体の意思によって、それを尊重して、その処理がきめられるようにしておくべきではないか、こういうことで、非常に遠い将来の問題かもしれませんけれども、一応直接には国庫に帰属しない、やはり地方団体の意見を十分聞いて、それに従って法律で処理していきたい、こういう規定を設けたものでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 たとえば国立の学校をつくる、その場合に政府のほうから土地を寄付しろ、こういうことになりますと、自治省のほうは、地方財政を守るためにがんばってきた、国と地方とに帰属するというものをはっきりしておかなければならぬぞ、こういうことですよ。けれども、こんな法律でこういうことを書いたものがありますか。たとえば十年前に国立の学校をつくるために土地を寄付した、これを国のほうが受け取る場合は登記しなければいかぬよと言う。やかましいのですよ。そしてその土地が要らなくなった場合には、たとえば県や市町村の寄付者の意見を尊重するということは、協定、協約、覚え書きにはうたわれておりますが、法律に書いた例はありますか。取りっきりですよ。そしてほしいときには原価で売ってやるというのが国の態度ですよ。こういう例はないのじゃないかと私は思うのです。どうですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 これ以外に、ただいま申されましたような事例について、法律に規定をしたという事例は私も存じません。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 ですから私は、これからの公営企業というのは、いよいよウエートが高くなっていくだろう、したがって、公営企業金融公庫の存在理由というのはいよいよ必要性が濃くなっていく。そういう中において、十年間の時限的なものでありますけれども、こういうことでやったことについて私は問題があると思う。附則にこんなことを——公共団体の意見を尊重するということは、常識的にいえば元金だけはそのまま返してやるよ。この法律に書いてあるように、利子を安くしたために損金が出た場合、益金が出た場合、そういうものについては基金のほうはさわらないということになっているでしょう。益金のほうでプラス、マイナスしているということですからね。それがこの法律の趣旨でしょう。ですから私は、この法律でこういうことを書いたのは問題があると思う。尊重するというのは、そのまま返しますよ、利子はつけませんよ、納めた基金の元金だけは返しますよ、これが尊重ということになるでしょう。これはほかの例にもないし、自治省のいままでの姿勢からいくと、他省に対してもかきたくなるところでしょう、しかしどうもこれは問題があるのじゃないか。  そこで私は、こういうことをわざわざ書いたのは、十三条の役員との関係があるのではないかと読んだ。それからもう一つは、この法律が、根本的に、国の機関に資金を吸い上げるところにきわめて重要な弱点があると、山本さんが午前中も指摘しておったのですが、そういう点からこういうものが出てきたのじゃないかと思うのですが、そうじゃないのですか。これは問題がありますよ。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 この地方財政法の規定による納付金の制度は、これは十年間の規定でございますけれども、基金の設置は、この基金の存在が必要である限り、これは将来ともに継続される制度でございます。したがいまして、この基金を廃止する場合、いつの時点において廃止するかということになりますと、いままだわれわれとしてはその時期が想定できるところではございませんし、またその基金を廃止する場合に、納付金を納付した地方公共団体の意見を尊重するということは、元本だけは返すというようなことを考えているものでもございません。そういう意味で、この基金廃止は、現在この公庫法の規定には解散の規定がないものでございますから、その解散の規定に引っかけてこの基金廃止の場合の取り扱いを規定することができませんでしたので、ここに基金廃止の場合の扱いだけをあらわしただけでございます。何十年あるいはそれ以上先の問題かもしれませんけれども、一応地方公共団体の意見を尊重して法律で処理をする、その時点においていろいろな考えが出るだろうと思いますけれども、一応念のために、こういう規定を置いただけでございます。そうしてまた、この規定があるということと、先ほどの十三条の規定の改正とは全く関係はございません。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 どうも私は、基金がある程度ふえてきた、それから毎年毎年二億円ぐらいずつ産投会計から出資してもらっておる、百年河清を待つにひとしいけれども、二億円ずつで百年たてば二百億円になる。出資金が二百四十億円くらいになってくる。そうなってくると、基金をひとつ、だいぶ政府の産投からの出資金もふえたから、この分くらいは返してくれという論拠が出てくるのですね。十年先、二十年先、五十年先に出てきますよ。しかもあまりこの例を聞かないのですね。文部省等のやり方のように、出させてしまって、そしてあとはほしくなったら五年先でも十年先でも原価で買えないなどということは、自治省が抵抗するのは無理ないけれども、これはやはり問題があると思うのです。こういうことを書くのには問題点があると思うのです。  そこで、私はその問題点を申し上げたいのですが、先ほども山本委員と長野財政局長がやり取りいたしたのでありますけれども、四つの公営ギャンブルからの売り上げ高の一定率というものを地方財政法で取り上げるについては、やはり問題があるのではないか。きょうは私はよその省はわざと呼んでいないんだ。一々、各省を呼んでやりたいのだけれども、だいぶ論争したあげくらしいので、自治省だけやっているわけです。これはやはりそれぞれの競技法で規定して、そしてそれを財政法なら財政法で受け入れる、あるいは公営企業金融公庫で受け入れる、こういうことが筋ではないか。この問題も、私の意見だけじゃなくて、去年一年間ずいぶんもめた際に、この施行者団体が一番抵抗した問題点はここだったのです。金の問題もありましたが、ここだったのです。  例をあげて申しますと、競馬の問題にいたしましても、競輪の問題にいたしましても、オートレースの問題にいたしましても、あるいはボートレースにしても、みんなそこにぴしゃっと書いてあるわけですね。たとえば競輪でありますと、自転車振興会に幾らやらなければいかぬぞ、競馬の場合は、中央競馬の場合には二十七条に国庫納付金の規定がぴしゃっと書いてある。地方競馬の場合には地方競馬の全国協会に出さなければならぬ、こう書いてあります。オートレースでもそうですね。そういうことなんですよ。  それを各省が持っておりまして、自治省が手が届かないものですから、しょうがない、各省に法律を出してもらうのはたいへんめんどうだから、ひとつ略式で、この財政法一本でやってしまえということになったのですね。そうなんですよ。最近はいろいろな法律も関係があるんですから、その関係部分について各省との話し合いが済んで、そして自治省に言われると、われわれの理論が勝ったのだ、こう言っているわけだけれども、それならばはっきり事業法、いわゆる競技法の中にロケットでいいのですよ、こういう法律の中に、こういう名前でもいいのですよ、その一項を書いて、それを公営企業金融公庫が受け入れる、こういうことになぜしなかったのか。これは問題がありますよ。どうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 お説のように、丁寧にすればこういうことも考えられると思うのですが、各省との話し合いの結果、財政法の改正ということに結論づいたということで、ひとつ御了承を願いたいと思います。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 この納付金制度を設けるにあたりまして、どういう法律の規定によって納付せしめるかということについては、議論がいろいろあったことは事実でございます。ただ、現在の競馬、競輪等の公営競技の施行にあたりまして、いわば許されておらない事業について法律をもって特許を与えるというような形で行なわれているものについて、その特許料的な色彩を持っている場合には、それぞれの競技法の規定によって納付をせしめるということが適当であろうかと考えるわけでありますけれども、今回の納付金制度は、その趣旨は公営競技の収益の均てん化という趣旨に出たものでございます。そういう意味で、いわば一種の財源調整の措置である。こういう観点から各競技実施以後に、いわば地方団体の財政に入ってきた、その収益というものを目標にして、財源調整を行なっていこうということにしたわけであります。そういう意味で、地方財政法の規定によってこれを措置した、こういうことになるわけでありますので、その点が現在の各競技法に規定してあります交付金制度とは若干性格の違いがあるというように私どもは考えておるわけであります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員長 野財政局長と佐々木参事官の答弁というものは歯切れがいいから、たいてい一言で私は納得をするのですが、さっきの山本委員に対する長野局長の答弁もあなたの答弁も非常に歯切れが悪い。何かというと、均てん化するのだからしようがない、こうきているわけですね。何もないですよ、どうしても納得できないのです。それぞれの競技法で売り上げの一%なら一%以内というものを公営企業金融公庫にやらなければならぬ、こういうことをうたった上で、たとえば財政法、公営企業金融公庫でそれを受け入れる、こういう形が筋ではないかと思うのです。  そこで、あなたは均てん化均てん化と言いますけれども、地方財政法の目的は「地方公共団体の財政の運営、国の財政と地方財政との関係等に関する基本原則を定め、もって地方財政の健全性を確保し、地方自治の発展に資すること」というのですから、地方公共団体間の財政上の均衡なんということは、これは一つも書いてないのです。それぞれの地方団体の財政運営、あるいは国と地方との関係の原則を書いただけでしょう。そうなってくると、財政の均てんということが書いてある法律は、地方交付税法しかないのです。これは問題があると私は思うのです。どうですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 現在の地方交付税の制度は、一面において地方団体に対する財源保障制度であると同時に、地方団体の財源調整制度であるということは、御指摘のとおりであります。ただ、この法律はそういった地方交付税制度を前提といたします財源調整制度を規定してあるわけでございます。したがって、こうした納付金制度というものを交付税制度に入れるということになりますと、最終的には、その調整方法としては、交付税の基準財政収入額なり基準財政需要額によって地方交付税制度が予定しておる完全な財政調整制度ということを考えながら、交付税制度の中に取り入れるということは考えられるだろうと思います。しかしながら、現在提案申し上げておりますものは、そこまで徹底した財源調整制度ではございません。御指摘のように、この程度の納付金ではたして財源調整としていいかどうかという点も、御議論のある点だろうというふうに考えるわけでありますけれども、しかし、いろいろな問題の調整の末に、この程度の納付金制度によって公営競技の収益の均てん化をはかろうということにしたわけでございまして、そういう意味におきましては、交付税制度ではなしに、むしろ地方財政法の規定の中で調整をするというほうが、より適切であろうというふうに考えたわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 この点は私はいろいろ問題点があると思うのですけれども、まあ各省との間で、財政法で収拾する、こういうことになったらしい。しかし、これはやはりウィークポイントなんですね。そういうものがどうも附則にはね返ってきているんじゃないか、こういうことが言えるんではないか、こう思うので、あえてこの点を申し上げたわけです。  そこで、今度公営企業金融公庫に幾ら政府資金の出資の増額を要求なさったのですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 昭和四十五年度予算の編成にあたりまして三億円の出資要求をいたしまして、二億円の予算がつけられております。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 いつも二億円か三億円ですか。いやに少ないじゃないですか。二億円というのはどういう根拠ですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 本年度、昭和四十五年度の予算要求にあたりまして三億円の要求をいたしましたのは、一つは、公庫におきます公庫債の発行と現実の貸し付けとの間のズレの調整、すなわちその間に生ずるであろう損失額の補てんのための資金として一億円、それから先般の条件改定によります公庫のいわば損益の悪化の防止のための資金として二億円、合計三億円の予算要求をしたものでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 そうしますと、純然たる公庫の出資の増というものは求めてないということになるわけですね。そういうことでしょう。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 公庫の発行いたします公庫債の条件は、先般の条件改定によりましてさらに条件が悪くなっておりまして、公庫の発行いたします公庫債の平均の発行者利回りというものはほとんど七分三厘近くになっておるわけであります。したがいまして、このままで推移いたすことになりますと、利率の改定の問題になってくるわけでございます。そういう意味で、この出資の要求を通じまして、いわば実効金利を下げることによって低利な資金の供給を可能ならしめる、そういう趣旨で出資の要求をしたということになるわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 公庫には資金運用部の資金はどうして出ないのですか。これは借り入れもしていないのでしょう。どうしてですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 公庫の設立の当初にあたりまして、地方団体の特に公営企業関係の事業量の増加によりまして、次第に資金需要が増大をしてきておるわけであります。そのために民間資金につきましても一部導入をしなければ、今後の公営企業の資金需要をまかなうことができない、こういうような事態から、いわば地方団体の共同の募債機関として公営公庫の設立を見たわけであります。公営企業金融公庫はそういう趣旨で現在も運営されておるわけであります。そしてまた、地方団体が必要とする政府資金につきましては、別に地方債計画上資金運用部からの貸し付けが行なわれておるわけであります。そういう意味で、この必要とする地方債につきましては、政府資金それから民間資金の導入によるところの公営企業金融公庫の資金をいろいろつきまぜて、資金需要に応じておるというのが現状なわけであります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 お尋ねいたしますが、今日の地方債、公営企業債等も含めてかなり質が悪いということは一般に言われていることなんですね。この改善はおおむね二つしかないわけです。一つは、政府資金をふやすことによって資金コストを下げていく。もう一つは、公庫資金の資金コストを下げていく。そしてその量をふやすとともに縁故債を減らしていく、こういうこと以外にないわけでしょう。柱が二つなんですね。一体、どっちに重点を置いているのですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 地方債の資金につきましては、御指摘のとおり、でき得る限り政府資金の量をふやしていくということが必要であるというふうに考えて、できる限りそういう方向での努力を続けておるわけでありますけれども、政府資金の絶対量の不足というような関係から、公庫資金の導入あるいは縁故資金の導入も行なわざるを得ないというようなことでございます。ただ、そうした全体の資金需要とそれから資金の供給との両面の調整をしながら、できる限り全体的な資金コストの引き下げということを考えてまいりたい、こういうことで努力しておるつもりでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 努力したけれども、四十五年度の計画では何かもたらされたのですか。お答え願いたい。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 昭和四十四年度と昭和四十五年度の計画におきましては、資金コストは四十四年度の平均七分三厘七毛から七分一厘九毛と若干の引き下げが見られたわけであります。きわめてわずかの引き下げでございますけれども、若干の改善が行なわれたわけです。ただ、そのほかに、公営企業といたしまして、必要な資金の利率の引き下げということにつきましては、私どももできるだけ努力をしたいということで、現在上水道事業、下水道事業、さらには四十五年度から工業用水道事業につきまして、公庫資金について三厘の利率引き下げのための政府の利子補給金も予算に計上されておるわけでありまして、できる限りの資金コストの引き下げには努力したい、かように考えておるわけであります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 努力はしたと言うけれども、若干の成果といっても、私はずばり言うと、政務次官、琵琶湖に小便したら水位が上がったか上がらないかという、そんなものですよ。そんなものにすぎないと思うのです。例をあげますと、今度の地方債全体計画では、要求は政府資金が六九%になるように要求しておったわけですね。実際の決定というのは五九・三%でしょう。前年度は幾らかというと五八・五です。一%違ったわけですね、構成比が。ですから、ちょっとノミにノミがついたようなもの、そんな程度なんですよ。何にも効果はないでしょう。私は、二つの柱があるんですから、それがいけないというならば、やはり公営企業金融公庫の資金をふやすことによって、その資金コストを下げることによってこたえていかなければならぬというのが、自治省の役割りじゃないかと思うのです。例を申し上げますと、一番大切な上水道は、四十四年度は六・九二五%、今度の四十五年度は六・八八八%、下水道は、六・八一二%が六・七三七%というんですから、話にならぬでしょう、これは。三厘の利子補給というのはことしに始まったことじゃないでしょう。ですから、要求たるや前向きでありますが、現実に政府資金がもたらされておらぬじゃないですか。政務次官、そうなっているんですよ。あなたもうなずいておるでしょう。どうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 おしかりの点は、私ども重々わかりますけれども、今度の地方債計画の中で、地方債のワク全体をかなりふやして努力をしたわけですが、その場合に、一体政府資金のパーセンテージというものはどうかということであります。私どもは、ワクは広げるけれども、どうしたって前年にまさる政府資金率を、下がってはどうにもならぬということで、御指摘のように五九%でしたか、まあ一%程度伸びただけでありますけれども、しかし、資金ワクが大きくなっていることに関連しての点で、ひとつ、われわれの努力も足りませんけれども、さらに激励をしていただいて、今後もがんばるようにさせていただきたいと思います。  公営企業のほうの関係の金利、御指摘のとおりでありますけれども、今度の法律等によって——これにも御批判はあろうかと思いますが、三厘なら三厘ということで計画的に下げていきたい。なお、政府からの下げるための補給金等のことも今後も続けていくということでやっていきたいと思いますので、御了承はなかなかこの程度では得られないかもしれませんが、ひとつおしかりを賜わって、われわれもがんばりたいと思っているところであります。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 たとえば中小企業金融公庫とか、そういう政府関係機関に対する出資というのは大幅なものなんですね。私のほうから出しておる公営企業金融公庫法の一部改正というのは、九百億円程度の出資をしていけば、これも全体としては千八百億くらいあれば、現在六分五厘をこえている利率が全部六分五厘になるという形で押えたわけです。六分五厘というのも問題があるのですよ。ほんとうは五分五厘とかなんとかいうことがねらいでしょうけれども、そうもいかぬだろうから、一応六分五厘をこえているものだけは整理してやろう。そういうことで六分五厘をこえたものについて、四十四年度末で押えて、その半分はひとつ公営企業金融公庫への出資金によって利子を下げていこう、半分は三十七億ばかりの利子補給をすることによってやっていこう。そしてまた、出資金をその段階でさらにふやすことによってやればいいんだ。千八百億で驚く必要はないのです。中小企業金融公庫等に出しておるのは二千億をこえているでしょう。なぜ一体、三十七億とか八億で公営企業金融公庫の政府出資はとまらなければならぬのか。ここに問題があると私は思うのですよ。大蔵省は、それなら地方債のほうの利子を下げればいいじゃないかと言っていても、にっちもさっちも動かない。政府資金はわずか五九。あなたのほうは、六九にしよう、資金コストを低くして地方債の質をよくしようと努力したけれども、もとのもくあみ。にもかかわらず、もう一方の公営企業金融公庫のほうは量もふえておらぬし、質の問題も改善のあとが一歩もない。ここに問題があるわけです。そこであわてて見つけてきたのが、このギャンブルなんですね。そうでしょう。これは問題がありますよ。ですから、私が言いたいことは、公営企業金融公庫に一ぺんに九百億円は、私もそれは無理だろうと思う。政務次官、私どもの法案のように、それは無理だろうと思うのですよ。しかし、百億ずつ入れていったら、もうこれはいいのです。できないことじゃないでしょう。そう思うのですよ。あなたが努力してないということじゃないけれども、まあ言ってみれば、市町村民税を下げたときの百数億のやつをおっとられた、特別事業債もおっとられた。そして一・七五%の法人税のはね返りでやられたということよりは、現状にとどまったのですけれども、しかし、公営企業はどんどん規模が大きくなっていっているのですから、現状に地方債の質がとどまったということは前進してないので、実質的には後退ということなんですね。そうなんですよ。ここではひとつ政務次官のお答えだけを聞いて、次に入りたいと思う。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 社会党の提案を拝見して、九百何億という数字を見て、何か夢のような気がしているわけです。中小企業金融公庫の累積出資金、これは先ほど細谷委員から、二千億くらいにもななっておるはずだというようなお話でしたが、まだ中小企業金融公庫の場合も二百五十二億だと思うのですが、われわれのほうが三十七億ということからいえば、確かにその点は、それに比べても低いと思うわけで、今後とも私どもは努力をしなければならぬと思います。ただ私も、この公庫の生まれるときのことはよくわかりませんが、公庫の生まれるときの出生の状況が、多少何となくうまくないところがあるようでありまして、どうも出資の金額が一挙にふえないという点は、実は私どもはなはだ不満であります。これも全く満足しているわけではありませんから、御指摘の点は、私どもも同じように考えておるわけで、今後もこの拡大には努力をいたしたいと思います。  それから公庫の資金ワクが前年と何らふえてないというような意味の御指摘だったと思いますが、あまりふえていないことは確かですが、昨年にとどまっているということではなくて、数字が必要なら参事官からもお答えいたしたいと思いますが、実は私どもとしては拡大をいたしているつもりでございます。それもまた、決していまの資金需要に応じて十分だなどという気持ちは私どももありません。まだまだ拡大をし金利を下げた資金を提供しなければならぬという点は、十分われわれの任務として考えなければならぬことだというふうに考えておる次第でございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 中小企業金融公庫の例をとりまして、あるいは私の記憶違いかもしれませんけれども、中小企業金融公庫にしても多いし、農林漁業金融公庫にしても、これは私きょうちょっと資料を持ってきておりませんけれども、ばく大な出資がされているわけですね。政務次官、たいへん前向きの意気壮なる御答弁をいただいたのですが、ただあなたが言っておったように、公営企業金融公庫の貸し付けワクなんというのは九百六十九億でしょう。去年は九百十一億でしょう。そうしますとわずかに五十八億ですね。一〇%にも足らぬでしょう。ですからあなた、これはふえたなんておっしゃらぬがいいです。全体の伸びからいったら後退であります、こう率直に認めたほうがいいです。ものは比較の問題なんですから。  そこで次にお尋ねしたいのでありますけれどもも、先ほども質問が出ておりましたけれども、公営競技を施行できる地方団体というのは、競馬法なり競輪法なりオートレース法なりあるいは競艇法なりに書いてございますが、地方財政の足しにするということなんですね。どこにも響いてあるでしょう。だからこそ、その指定の主役というのは自治大臣の権限になっているわけですね。ところが残念なことには、公営競技をやっているところは、確かに今日の社会経済情勢の激変で、過密の波をかぶっていることはいなめない事実であります。したがって、財政需要が多いということもそのとおりでありますけれども、財政自体としてはかなり裕福なんですね。三千三百ある市町村の中でも、これは指を屈するほうに入るところなんですね。そうなってまいりますと、私は、公営競技ができる地方団体の指定基準というもの、あるいはこの法律の第一条の目的というものは、今日では大きくその当時の目的から変わってきておるる、こういうふうに申し上げなければならぬと思うのです。この辺いかがですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 私も多少法律上不正確なところがあるかもしれませんが、指定をすべき根拠の法律のほうが、たしかそれぞれ競馬法なり自転車競技法なりということに基づいておりまして、開催権というものは、都道府県あるいは所在市町村というそれぞれ法律の準拠がありますけれども、そういうふうになっている。その根拠を全く飛び越えて、財政自体だけであそこの町にやらせよう、あるいはあそこの県にやらせようというふうにはは、実はいま法律自体がなっていない。したがって、ある意味では、既得権というような形になっている。その点、単に財政だけの全国の各都道府県、市町村という問題をながめてみれば、御指摘のような問題点は全然ないなどとは考えられませんが、この競技というものができてきた経過、またその法律の制定経過、改正の経過等から実は今日に至ってきていると思うわけです。しかも調査会の答申もありますし、したがって、ああいう形でとっておりますけれども、御指摘の点は、十分私ども感じとしては、もっと財政的な見地で移しかえをするというようなことができるかどうかといえば、あるいはそういうこともいいのかもしれませんが、ちょっと現在の段階でいわゆる移動してやらせるということは、法律のたてまえの上でできないのではないかと思います。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 私が申し上げたい点は、それぞれの競技法の目的というものは、たとえば当初は戦災復興から出てきたものですが、災害とかあるいは財政事情等を勘案する、たとえば競馬では「著しく災害を受けた市町村」、競輪では「人口、財政等を勘案して自治大臣が指定する市町村」それからボートの場合では「人口、財政等を考慮して自治大臣が指定する市町村」、こういう形になっているわけですね。これは今日では名のみになっているんですね。みんな財政は豊かなところです。ですから、この指定基準というのがだんだんおかしくなってきておる。そうなってくると、私は、こういう方法ではなくて、冒頭言ったように、税財源のバランス、均衡、平準化ということからいくならば、一定の率を掛けて一定の条件をもって基準財政収入額に計入するほうが正しいのではないか、こんなへたなことをやらぬで。こういう意見を持っております。これは政務次官、どうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 まあそれに近いような発想をしたこともなかったのではないと思うのです。しかし、そういうふうになかなかうまく話がまとまりきらない点もあり、また施行団体のいわゆる投資その他もありまして、いま細谷さん御指摘のとおり、ずばり財政収入というような形の中にはなかなか行ききれない、そうしてあとは全部召し上げてしまうというようなところになかなか純財政視野だけで行ききれないという点があって、しかし、とにかく何らか均てん化の方向はしなければならぬということで、御承知のとおり、四、五年来の問題であったわけであります。ようやく施行団体その他いろいろの役所等の関係もありまして、今日の考え方に落ちついたので、法案として御審議を願う段階になっているわけで、これが頭の中でつくるだけの構想で、ただこれしかないかといえば、私どももそうではないと思うけれども、それぞれの伝統もありますし、かようなところになったわけで、ひとりおくみ取りを願いたいと思うわけです。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 先ほど来質問がありましたように、あえぎあえぎ、息切れながら国の機関に地方の苦労した——苦労したというか、ギャンブル収入まで取り上げて、そして国の機関の資金コストを下げよう。それも法律的にも息せき切ってようやくたどりついた。こういうやり方でなくて、正攻法がよろしいんじゃないか。あなたのところは、去年あたり、もしおまえたちが言うことを聞かぬならば一定の方式によって基準財政収入額に盛り込むぞ、これがふところにのんだあいくちであったのでしょう。おどしをかけたという意味ではありませんけれども、そういうことをちらちらと衣の下のほうからひけらかしながら、地方団体と交渉したことは間違いないと思うのです。ですから、これは全部苦労したのですから、巻き上げるというのは、税と同じように市町村はもうけの七五%だ、府県は八〇%だ、こういう計算ではないにしても、何かやはりあなたのほう——交付税の場合、ちょっとした税をやりますと、すぐその八〇%、七割五分というのは必ず収入額に入れるでしょう、譲与税でも目的税でも何でも。それが正攻法ではなかったのではないか。そうすると、こんなに息を切らぬで、心臓も痛めぬでよかったのではないか、こう私は申し上げておるわけです。  そこで、時間がありませんから申し上げたい点は、先ほども話がありましたが、東京都がやめた、八回を四回にした。これについては私は聞きたいことがありますけれども、そこは聞きません。私が一つ聞きたい点は四十二年の五月に競馬法を改正する際に、参議院の附帯決議がついているわけですね。その附帯決議を無視してどうして自治大臣は指定をしたのか、これだけ聞いておきたい。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 確かに現在の競馬法の規定におきましては、特別区をすべて競馬場所在市町村として扱いますのは、当分の間ということになっておりますが、現在特別区におきます財政需要というものは、必ずしもそれほどよくなっておるという状況にはなっておらないわけでございます。現在、区によって若干の差はございますけれども、たとえば義務教育学校施設等におきましても、いまなお整備中であります。そういう意味におきましては、なお同じような財政需要は継続しているというふうな判断をしておるわけでありまして、現在の競馬法の規定に従いまして、特別区二十三区をなお競馬を実施する市町村として指定をしたわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 法律は当分の間となっておりますが、参議院の附帯決議は、それはできるだけ早くやめろ、こういっているのです。また財政事情を持ち出した。財政事情をやりますと議論に時間がかかりますけれども、そこまでおっしゃるのなら、交付税法二十一条、交付税の特例をおやめなさい。本来ならば特別地方公共団体でありますけれども、交付税法二十一条でやるべき交付税もやっていないでしょう、そこまで困っているというのなら。参議院の、法制定の際、せっかくの附帯決議があるにかかわらず、それを無視して指定したというのはおかしいじゃないか。財政のことを言ったって、これはちょっとやそっとの時間で片づかぬから一これはやる方法は幾らでもありますよ。政務次官、おかしいのですよ。院の決議があるのです、この法律は。この法律は簡単にできたんじゃないのですよ。これは本来ならば時限立法で三月末までに処理しておかなければいかぬものが、国会でもめまして、そして四月一ぱい実施しているところからいろいろな問題が出て、最終的には地行のほうも関係しつつ、農林委員会で法改正をしたものなんです。そしてその際に附帯決議がついたのです。衆議院は、そういういきさつがありますから、附帯決議はつけませんけれども、参議院はそういういきさつがありませんから、衆議院の意向をくんで附帯決議という形が出たのです。衆議院はそういういきさつがありますから、附帯決議をつけていないが、同じような趣旨なんですよ。これは無視していると思う。問題があると思うのですが、どうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 参議院の附帯決議があって、なるべくすみやかにということの御決議に対して無視をしているがというふうなおことばでございますが、私はそのこと自体あるいは無視しているというふうな御指摘もあろうかと思います。ただ私は、そのところは非常にラフな考え方かもしれませんが、四十五年ずばり二十三区を指定しないということをもしした場合のいろいろな問題点ということを考えた場合には、四十五年度の指定というのは、参議院の御決議もございますが、まあこれは指定するかしないかなんですから、中途はんぱではないわけです。ですから、この時点では、とにかく四十五年度の指定をするということを彼此考量の中で、やるという判断を大臣もされたものではないかと思います。参議院の決議を無視しているというような御叱責であれば、その御叱責は御叱責として受け取らなければならないと思いますが、自治大臣として、昭和四十五年の三月の時点でずばりやめてしまうというには、少し考える点もあって指定をなされた。その点は、この段階では常識的な点として御許しを願えるのではないだろうか。しかし、決議があった点について、それに反するというつもりでもございませんが、その点は私どもじくじたるものもありますけれども、それだから今度全部やめてしまうというところまでは踏み切れなかった点がある、こういうふうに申し上げる以外にないわけでございます。

細谷治嘉日本社会党

○細谷委員 政務次官、二十三区東京都がやめた四回を全部やらしてくれというのを一回にしたわけですから、ずいぶん苦労したんだよということを私に言いたいのでしょう。それはわかりますが、あなたの言うように、参議院の決議はもうふやしちゃいかぬといっているわけです。ですから、参議院の決議には、努力をした形跡はありますけれども、沿うておりませんぞということを言っているのです。私が申し上げたいのは、法の目的、いわゆる財政上、災害上とかいろいろな問題についてのものがだんだんなくなって、やりたいところについては、完全に永久的な既得権化しているところに問題があるのであって、こんなへなちょこなものでは、均てん化なんということは及びもつかぬのじゃないか、こういうことを申し上げて、自治省の強い反省と前向きの検討をお願い申し上げたい。  そこで時間がありませんから終わりますが、四十五年から五十四年まで十年間やるわけですから、どういうふうに毎年毎年この基金の量がふえていくのか、それに伴ってどういうふうに資金コストが変わっていくのか、こういうのをひとつこの委員会にあさってまでに出していただきたい、こういうふうに思います。  もう一つは、政令というものはほぼ固まっておると思うのですね。一%以内というのですが、最初の五カ年間は〇・五%、こういうことのようでありますが、それから先はどうもよくわからない。そこで、自治省の確固たる方針に基づいての政令案というものもひとつこの委員会に出していただきたいと委員長にひとつお願いをいたしまして、いろいろ問題点がありますけれども、私の質問を終わっておきたいと思います。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 ただいまの資料に関連してでございますが、納付金の推計につきましては、先ほど来財政局長から答弁申し上げましたように、大体現在のところ今後五年程度の推計はいたしておりますが、その後につきましては、まだ納付金の率もきまっておりませんので、納付金の金額はちょっと計算することは困難でございます。売り上げ額の見込みにつきましては、一定の前提を置きまして計算をしようと思えばできるだろうと思います。その点毎年の数字は、売り上げ額につきましては、推計を前提を置いて計算をすればできる。  その場合に、公庫の資金のコストがどういうことになるかという点でございますが、私ども将来の納付金の率を出します場合には、三年間三厘程度、四年以降五厘程度の金利は下げたいということを前提にして、資金需要なり売り上げの見込みなりを予想いたしまして、適当な時期に定めたいというふうに考えております。そういう意味で、五厘引き下げは一応私どもの目標として掲げておる金利引き下げの率でございます。そういう意味で、金利の引き下げの率についてはそのように御了承願いたいと思います。  それから政令案につきましては、まだ政令案が固まっておりませんけれども、政令に規定すべき事項というものを列挙した資料を作成して差し上げたいと思います。それで御了承願いたいと思います。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 斎藤実者。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 今回提案されました地方財政法及び公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案について、関連した問題も含めて数点お尋ねをしたいと思います。  この提案理由の説明の中で二つのことに触れておるわけですね。一つは、公営競技の収益によって均てん化をするんだ、それから二つ目は、公営企業の赤字の問題について、解消策として公庫資金の金利負担をするんだ、利子引き下げの財源にするんだというふうにうたっておりますけれども、このように目的を二つに分けて考えているわけですが、この点についてどうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 均てん化ということは、ある意味で関係地方団体の公営企業をやっている多くの団体に対して、この基金に納められる金を貸し付けるという形において一つの均てん化という問題であり、同時に経営の面の問題というのは、そのことはまた金利を下げるという形において地方団体の経営に寄与するということであろう。一つの資金がそういう二つの面を持って行なわれるということだと思います。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 政務次官から、公営企業の赤字解消策としても考えている、こういう答弁がありましたけれども、公営企業の赤字は、この中にも出ておりますように、事業数、経営規模等もますます増加している、それから累績赤字も相当あるわけですね。この公営企業の赤字に対しては、もう数年前から問題になって、再建計画等も行なわれた。ところが、いまだに赤字をかかえている。あるところでは、経営の合理化もやり、また住民の反対の中で料金の改定等も行なっておる。しかもなおかつ赤字で苦労しているわけですね。こういった公営企業全体の赤字に対して、今度の法案によってどれだけ赤字解消策に貢献するかというと、私、非常に疑問に思う。公庫の金利負担四十数億ですか、基金になるわけですが、この辺について公営企業の赤字解消策との関連においてどう考えておるのか、もう少し承りたいと思います。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 大臣の提案理由の説明の途中のところに、「累積赤字をかかえるに至り、まことに苦しい現状にあるのであります。」ということばはありますが、今度のことはどういう意味かというのは、そのページの途中にありますように、「その納付金を同公庫の地方公共団体に対する貸し付け金の金利引き下げに活用することによって収益均てん化の実をあげることといたしたのであります。」ということがおもで、直ちにこれで赤字解消をずばりはかるというほど、借りかえ債のようにずばりすごいことを言っているんではないので、そういう意味で……。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 公営企業全体について私申し上げている。先ほども申し上げましたように、地方自治団体にとっては公営企業の赤字について非常に問題にしているわけですが、公営企業の交通、それから水道関係は特にひどい。政務次官、今日まで経営が悪化してきたこの公営企業の累積赤字が一千億以上にのぼっておる、これについて原因はどこにあるのか承りたい。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 ことに交通事業等につきましては、それ自体に内在している人件費の問題が民間企業と比べてどうである、年齢層がどうであるという内部問題も確かにあります。しかし、それだけではなくて、いわゆる交通機関それ自体が路面状態あるいは道路のふくそう状態、そういういわゆる外部条件というものに影響をうけまして、効率的な運行ができないというような点で、赤字が出ている点があると思います。したがって、単に企業内部だけの原因であるというふうに私どもも考えておりませんで、外部的な条件という問題も当然これにあるのではないかというふうに考えておりますが、なお、詳しくは参事官等から申し上げたいと思います。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 現在の地方公営企業の中で赤字について問題のあります事業は、上水道事業、工業用水道事業、交通事業、病院事業、この四つの事業が非常に大きな赤字をかかえて問題点のあるところだろうと思います。上水道事業につきましては、御承知のように、生活水準の向上に伴いまして水道需要が非常に大きく伸びる。これに対応いたしまして、その水源が次第に都市から遠ざかる、そのための建設コストが非常に高くなってきておるわけでありますが、これに対応しての料金の値上げというもののズレが、どうしてもこの水道事業の場合には赤字の原因になっておったということが言えると思うわけであります。昭和四十三年の決算におきましては、そうした点がやや改善をされまして、この赤字幅というものは、上水道事業につきましては次第に縮小してきておるということが言えるようであります。  それから工業用水道事業につきましては、特に新産地域あるいは地盤沈下地域におきます工業用水道の先行投資という事情が、工業用水道事業の赤字の最大のものであろうというふうに考えられるわけでありまして、工業用水道事業の本来の性格からしまして、こうした先行投資性というものは、どうしてもつきまとう問題でありますので、これが赤字の非常に大きい原因になっておるということが言えると思うわけであります。  それから交通事業につきましては、ただいま政務次官からお答え申し上げましたように、特に大都市の地域におきます、いわば企業環境の悪化というような問題が、交通事業の大きい赤字の要因になっておりますわけで、結局交通機関というものの転換をはからなければならない時期にきております。そういう意味で、いま路面電車が次第に撤去されつつありまして、これが地下鉄にかわりつつある、こういう時期でございます。また一面地下鉄事業の場合には、その建設費が非常に膨大であるにもかかわらず、料金というものがやはり市民の足としての料金政策をとらざるを得ないというようなことで、そうした収入と建設コストの問題から、また地下鉄自体も大きい赤字をかかえるに至ったということが言えるようであります。  それから病院事業の場合は、一つは診療報酬単価の改定というものが相当なズレがあるというような問題と、最近におきましては、特にいなかの地域におきまして、医者の確保難というものが非常に赤字を大きく現在生じさせておる原因になっておるわけでありまして、この医師の確保という問題が病院事業にとりましては、いわば現在の最大の課題になっておるというような感じがいたしておるわけであります。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 公営企業の経営の基本原則として、常に企業の経済性を発揮するとともに、その本来の目的である公共の福祉を増進するように運営しなければならぬ、こういうふうにうたわれておるわけであります。ですから、経済性の追求と公共の目的の追求という二つの均衡のある調和を求めているわけであります。ところが、現実はどうかと申しますと、いまお話がありましたように、外部環境の変化であるとかあるいは起債の元利償還が収入を上回っているとか、いろいろな要因があると思います。ですから、全面的に公営企業の制度の運営面にも私は問題はあると思いますけれども、やはり基本的には、公営企業が今後とも地域住民の福祉を増進するために、将来発展していくためには、この際公営企業のあり方について制度運営の再検討を加えるべきではないか、このように私は思うのですが、政務次官、いかがですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 それはもう確かにそういう点、私はあると思います。しかし、公共性と経済性という問題がありますけれども、実際私は当局者ということで考えてみる場合は、もちろん政府自体で今後努力しなければならぬ点もありますけれども、料金の改定がなかなかできない。つまり、原価に見合う料金というようなものがなかなか簡単にといいますか、それができない。その料金は明らかに赤字を生む料金であるということがわかっていながらも、いわゆる料金を上げるということが困難なところが実際問題ではないかと思うのです。そこらもあわせて考えていかないと、それを逆に一般会計でどんどん補充していいというふうになってしまえば、いわば企業会計がどうなるかということがありますし、そこらが非常に問題であろう。しかし、今後地下鉄につきまして建設費の補助制度を一これももっと早く考えるべきものだったかもしれませんけれども、建設費の補助制度というようなことで、いわゆるコストが料金に入ることを少なくさせるというような方法もとったわけでありますけれども、そういう方途も今後も続けていかなければならぬだろうということは、私も、御指摘の点に含まれていることではないかと思います。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 先ほどいろいろ答弁がありましたように、この公共料金についてはやはりいろいろ地域住民から問題が出てくる。これは困難だ。経営の合理化についても極力やる。ところが、経営の合理化もやりあるいは住民の反対の中で料金の改定もやりながら、なおかつ赤字に対して公営企業全体の中でどうすべきか、これはやはり考えなければならぬ。昭和二十七年に公営企業制度が制定されて以来、基本的にそのまま今日まで公営企業の体制が維持されてきているわけです。公営企業については今日までも非常に画期的な拡充がされてまいりましたし、今後とも公営企業はますます伸びていくだろう。ですから、私の言いたいことは、このままでいって、今日のような体制でいってはたして地域住民の要望にこたえられるかどうか。やはり赤字という問題をかかえれば、地域住民の要望にこたえるわけにはいかない。ですから、本来の目的が達せられるかどうかということの問題があるから、将来公営企業に対する何らかの具体的なスケジュールなりあるいは方針なりというものが考えられるべきときに来たのではないか。したがって、現時点において、将来こうしたいというスケジュールなりあるいはプランなりあれば承りたい、こういう意味なんです。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 私の答弁では足りない点がありますけれども、いま公営企業をやっている団体が全部赤字というわけでは実はないわけで、ちゃんとやっているところもありますし、そうでないところもあります。先ほど参事官等からお話のありましたとおり、特に大きな問題を持っている点は、それぞれの企業別に指摘がありましたけれども、しかしそれだから全部、それじゃ政府が一律的に見なければいかぬというふうなものでも実はない。現にちゃんと収支を合わせてやっているところもあるわけであります。私ども検討すべき点は今後たくさんあると思いますが、ことにいまの場合は国という問題になるのかもしれぬが、国が一律にほんと何か補助金を出していく制度にただ持っていくというだけでは、おかしいのではないだろうかというふうに思います。しかし、なお、くふうすべき点は、当然、私ども考えなければならないと思います。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 では次の問題に移ります。  この公営競技については、先ほど政務次官から、現在以上に公営ギャンブルは奨励しない、こういう御答弁がございました。ということは、現在の公営競技は、これは続けていく、こういうふうにおっしゃったように伺ったのですが、その点についてどうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 続けていくということは、私どもの考え方としては、いわゆる調査会から存続というものの原則の上にこれを言っているわけでありますから、自治省自体がこれをやめてしまいなさいというふうには出る考え方ではないわけです。ただ、その自治体が、自治体の完全な理解の中で、ひとつおれのほうはやめようよというお話であれば、私どものほうでそれをやってはいかぬという考え方はございません。これは自治体はどうしても続けろよ続けろよというという意味ではない。しかし、答申は、いわゆるギャンブルといいますか、公営競技というものについての原則的な考え方がありますから、その点の、つまり善悪のことが一度あったわけです。しかし、そういうところに思想的に考えられるが、なお今日、地方団体の財政に寄与している点もあり、今後また財政事情もあるだろうというようなことから、ああいう答申があったわけで、その原則に従っていきたい。しかし、個々の自治体がどういうふうに判断をされて、おれのところはここまできたから、ひとつやめべえやという話が首長、議会等一致してなった場合には、私どもでは、それは続けなきゃいかぬというような指図をする考え方はございません。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 たいへん主体性のない答弁で、実は全部とは言いませんけれども、ある二、三の自治体では、公営競技は好ましくないということはわかっているんだ、いろいろ弊害も起きてくるし、悪い面を見れば幾らでも指摘はできる、ただ、財政的に問題があるからやっているんであって、財政的な問題が解決すれば、われわれはやめたいんだ、こう言っているのですよね。ですから、そういった自治体もあるわけです。やりたくないんだ、やはり社会への影響というものも考えれば、存続していくことに非常にいろいろ疑問がある。やむにやまれずやっているんだ。この間もこういうお話を伺ったのです。  そういった地方自治体の考え方と、いまされた答弁から、地方自治体がやめるといえばけっこうだ、自治省としてはそういうんじゃなく、何らかの基準といいますか、基本的な考え方というのを持ってもいいんではないか、こういう気がするのですが、どうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 これは自治省としての基準というものができていると思うのです。というのは、存続という前提がある。やめることを慫慂するということはしない。もちろんおやりなさいと奨励をするわけではない。もちろん競技自体の運行その他については弊害がないように努力を続けさせるということでございまして、なるべく一つの方向としてやめさせよう、やめさせようという努力の上にいまこれをやるという考え方ではないわけであります。ただ、私はお話を聞いていて、実際問題としてある時点が来た場合に、一体私自身の考えの中には、いわゆるギャンブルというものを全く閉じてしまうということは事実上はどうかという点はありますので、ある時点になったら、いま山口鶴男さんらが行っているモナコのように、一切国がやっちゃう。どの自治体でやらせるなんという問題ではなくて、これはみんな国営なんだ、ほかは全然ないということ。それはもう私的に全部ギャンブルを行なうということは、問題が私はあると思うのです。ですから、町村でやらなければならぬとかなにかという時代は、いつまでも続いていいという感じ方ではありません。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 そうしますと、現在以上に奨励もしない、だけれども、現在あるものは続けていくのだ、こういうことですか、どうですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 今後もということも、私どもは、まだ十年、二十年先のことを具体的に考えているわけではありませんが、現時点ではそういうふうな考え方を持っています。ただ、それは世の中の変わり方というものもあると思うのです。いまの具体的な市町村がこれから二十年も三十年もぶっ続けにあり得るということになっていくだろうかどうだろうかというようなこと等も、私は多少疑問に思います。ですから、そこらはまだまだ流動的な問題が全体として残っているのじゃないだろうか。そういう時点でギャンブルに対する一つの考え方というものは、もっと変わっていかなければならないのじゃないかというふうに思うわけです。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 私は、現在以上にふやさない、奨励はしない、現状では公営競技は続けていくのだ。わかりました。  この売り上げと収益を見てまいりますと、昭和四十年では売り上げが四千四百四十九億、収益が四百七十三億、それから昭和四十三年では九千九十三億の売り上げで、収益は約一千百億。こうして見てまいりますと、売り上げにおいて約二・一倍、収益においては二・六倍というふうに伸びてきておるわけですね。ですから、相当競技人口というものがふえてきているということがこれでわかるわけです。私はこういった問題をとらえまして、いろいろこれに比例して問題が起きてくるのではないか。世間で一般的にいわれております八百長の問題だとか、あるいは生計費をかけに使うとか、あるいは生産意欲を減退させるとか、あるいは犯罪とのつながりがますます密接になってくるではないか。こういった問題も過去には起きてまいりましたし、これからも起きないとは私は断言できない。こういった面をどうわれわれは考えていかなければならないのか、ひとつこの点について政務次官、どうお考えですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 ギャンブル性というのをどこまで認めるかということが御指摘の点の問題だろうと思うのです。あまりにばくち性が高過ぎるということで問題も実は出てくると思うのです。そこらは実際のことを見ながら、先ほど山本さんのお話のときにもあったと思うのですが、いわゆる何%くらいが一体対象になるべきものかとか、あるいは一人の者が買い得る最高額の問題も出てくるとか、いろいろあると思うのですけれども、そこらはだんだん常識的にやっていかなければいかぬだろうと思いますが、たまたまこの競技の主管省というものがそれぞれ農林省、通産省、運輸省等あるわけであります。それはどうもそこの主管省がやらせる問題になりますものですから、運行自体につきましてはまたそこらの判断もあろうかと思います。ただ、御指摘のような点の方向にだんだん行くべきだろうというふうに思いますが、これは競技を主管する各省の御意見等も伺わなければならぬことだろうと思います。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 私は一挙にやめろとかなんとかいうことを言っているわけじゃないのです。公営競技そのものの大衆娯楽性ということは当然考えなければなりませんし、ただ、某新聞社の公営ギャンブルについての世論調査等を見ますると、廃止をすべきだというのが七六%で、やめるべきでないというのが一九%、圧倒的にやめろというのが多いわけですね。その七六%のやめろという中で、すぐやめろというのではなくて、やめられる自治体から順々にやめたらどうだ、こういうのが五九・七%、即座にやめてしまえというのが一六・三%、こういう数字が出ているわけです。もちろんこれは抽出ですけれども。ですから、こういった意識調査の中から考えられることは、こうした世論調査に対して、当面続けていくんだというだけではなくして、やはり何らかの基本的な考え方というものも打ち出すべきではないか。もともと財政的な理由で現在やっているわけですね。地域住民に対しての抜本的な行政ができるような財政的な裏づけがあれば、これは先ほど申し上げましたように、何もやらなくてもいいんだという意見もあるわけですから、こういった世論に対しても、自治省も、当面続けていくんだというのではなくて、ある程度の考え方もこの辺で立てるべきではないか、こう考えるのですが、どうでしょうか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 多少観点が違っていたものですから食い違いがあるかと思うのですが、個々の市町村について、私どもは、市町村が財政目的も達したし、そのために非常に害もこうむっているというようなことでおやめになることには、極端に言えば、いいのじゃないかと思うのです。ただ、私自体の考え方の中に、ちょっと先ほど触れたとおり、ギャンブルというものをやめてしまうかどうかという問題については、先ほど見解を述べたとおりのものがあります。しかし、個々の市町村の問題で、もうこんなわずらわしいことでいろいろ暴れられたり何かするなら、おれのところはいいじゃないか、ここまで施設も済んでしまったからというようなことであれば、おやめになることは一向差しつかえない、まあどうかといえば、私はそれはけっこうだろうという考え方でございます。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 市町村の財政に占める公営競技からの収入の少ないところと多いところとあると思うのですけれども、特に多いところと、それから少ないところがあれば、ひとつ伺いたいと思うのです。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 一応基準財政需要額というものを基準に置いて比率を見ますと、現在施行しております市町村の収益額の基準財政需要額に対する割合は、四十三年度の決算から見ますと平均二三%になっております。特に高いところの例としまして、基準財政需要額の二倍以上の収入がある団体というのが昭和四十三年度で四団体ございます。たとえば一番高いところから申しますと、福岡県の芦屋町、これが四・一倍、広島の宮島町、これはもう少し高くて五・一倍くらい、それから静岡県の雄踏町あるいは舞阪町、これが大体二・六倍ないし二・八倍くらい。低いところでございますが、県は一般的に低くて、平均で三二%ですが、市町村のうちで特別区になりますと平均二・三%くらいというような比率でございます。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 低いところと高いところがわかりました。  それから納付金の計算でございますけれども、四十三年度は九千九十三億、四十五年度から各競技団体からそれぞれ五億を控除した残額の〇・五%、これを納付金に入れるということになっておりますけれども、この四十五年から十年間の売り上げと、それから収益の大体の見積もりというものはお考えになっていらっしゃるわけですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 今後十年ということになりますと、いろいろ前提がございまして、非常に計算がめんどうになるかと思いますが、私ども、当面ここ五年間の売り上げ並びに納付金の額の計算をいたしておりますが、昭和四十五年から四十九年までの売り上げ額を計算いたしますと、約十兆円程度でございます。それから控除後の売り上げが約八兆八千億程度でございまして、納付金の額が四百三十五億ということになっております。その後の五年間につきましてはいろいろ前提があるかと思いますが、先ほど細谷委員からの要求もございましたので、一応私どもある程度前提を置きまして計算をして、あさっての委員会の際に資料として提出したいと思っております。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 それはけっこうですけれども、四十五年度に限り売り上げと収益はおわかりですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 昭和四十五年の売り上げ見込み額は一兆三千五百億、控除後の売り上げが一兆一千五百六十億で、四十五年度内に納付されます納付金は四十七億円を見込んでおります。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 そうしますと、四十五年度は四十七億が納付金として見込まれている、こういう一わけですね。それで五年間で納付金が四百三十五億。先ほどの答弁では、これで公庫の金利を三厘ぐらい引き下げたいということでございましたが、それはどうですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 公庫の金利を昭和四十五年から四十七年の三カ年間は平均三厘、その後四年目以降からは平均五厘引き下げをいたしたい、かように考えております。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 現在公庫の金利が上下水道が七分、工業用水道が四十五年度から七分になった。そうしますと、交通あるいは観光、道路、港湾、こういったものは七分三厘、これがこの計算でいって、政府の資金の六分五厘になるのかどうか。八厘引き下げになりますね。先ほどの答弁で、六分五厘にしたいという答弁がありましたけれども、この計算でいってはたして七分三厘の分が六分五厘になるかどうか、御答弁願いたいと思います。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 現在上下水道、それから昭和四十五年度から工業用水道につきましては、公庫の利率七分三厘のうち三厘分につきましては利子補給を行ないまして、七分で貸し出しをしております。それで四年目以降を五厘引き下げすることになりまして、これらの事業についても五厘下げるということになりますと、この三事業は七分からさらに五厘引き下げになりますので、六分五厘ということになるわけでございます。その他の事業は現在七分三厘でございますから、これから五厘引き下げをいたしますと六分八厘という金利になります。その間若干の差はあるわけでございます。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 そうしますと三厘の差があるわけですけれども、これに対してはどういうふうにするつもりですか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 現在七分三厘の利率を適用しております事業につきまして、さらに五厘以上の引き下げをすることが可能かどうかという点になりますと、現在は政府からの利子補給によって下げておるわけでありますから、こうした利子補給制度ができるかどうかという点に一つはかかっているかと思います。  またさらに、将来の問題として、納付金の額が予想以上に納付されるという事態になりました場合に、金利についてさらに調整することが可能かどうかという点は、将来の時点で調整を要するだろうというふうに考えております。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 公営企業金融公庫の資本金が三十七億で、国からの出資である。そのほかに貸し付け原資は一体どうなっておりますか。

佐々木喜久治自治大臣官房参事官

○佐々木説明員 現在公庫の貸し付け原資は、政府の出資金のほかは、ほとんどが公営企業債券の発行によりまして資金を集めておるわけでありまして、この公営企業債券は公社債市場に発行して資金を集めます分と、それから地方職員共済組合等の縁故者に企業債券の引き受けをしてもらいます縁故債、この二種類になっておるわけでございます。ほとんどが公営企業債券でございます。そのほかに最近は貸し付け金の回収金が二百億程度ございます。その貸し付け回収金も一応貸し付け原資にまた回しておるということになっております。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 なるほど、市場公募債あるいは縁故債で貸し付け原資が成っているわけですけれども、相当金利が高いわけですね。公営企業金融公庫設立の趣旨は、やはり地方公共団体のために必要な資金を提供するということにあるわけです。少なくとも、赤字をかかえている経営の困難な公営企業に対しては、公営公庫の貸し付け金利を引き下げて、地域住民のために十分その目的を達するようにしなければならぬと思うのです。  先ほどの細谷委員とのやりとりで感ずることは、基本的にはこういったギャンブルの収入をもってこの金利を引き下げるというのじゃなくして、財政的に国本来のやるべき仕事だ、こういうふうに考えるのですが、政務次官、いかがですか。

大石八治自由民主党自治政務次官

○大石政府委員 元来そうすべきだということは否定するつもりはありません。そのとおりだと思います。しかし、さらに私どもは、いままでにいろいろな経過がございまして、この納付金を活用するということも一つの方法であるというふうに考えておるのであります。

斎藤実公明党

○斎藤(実)委員 以上で質問を終わります。

菅太郎自由民主党

○菅委員長 次回は、明後二日木曜日、午前十時から理事会、十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午後三時四十七分散会

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