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63回国会衆議院1970/05/13

大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会 第1号

発言数
28
登壇者
5
会派数
2
開催日
1970/05/13

会議録

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 これより金融及び証券に関する小委員会を開会いたします。  この際、一言ごあいさつを申し上げます。  今般、各位の御推挙によりまして小委員長に就任いたしました。各位の御協力を得て職責を果たしたいと存じますので、何とぞよろしくお願いをいたします。  金融及び証券に関する件について調査を進めます。堀君。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 実は、昭和四十二年だったと思いますけれども、当小委員会で、あるべき金融制度についてという議論を始めまして、一年間、各種の論議をさせていただきました。それを受けて金融制度調査会では今日各種の検討を進められて、おおむねこの六月ごろでありますか、答申がされるように聞いておるのであります。当委員会としては、この間やや空白の時期もあったようでありますけれども、昭和四十二年に当委員会で論議をいたしましたときと今日とでは、経済的な諸条件の見通しについて非常に変更があるといいますか、相違が出てまいっておることでもありますので、ひとつ小委員長においても、この当面する経済情勢というものと、これから見込まれる諸条件というものを勘案しながら、各種金融機関のあるべき姿について、いま一度当委員会で十分検討を進めてまいる必要があるのではないか、こう考えておりますので、さらに、特にこの問題については、これまで銀行その他のいわゆる狭義の金融機関が主題になっておりましたけれども、この際、生命保険、損害保険あるいは農業金融、政府関係機関等、これまで課題になった部分以外の広義の金融機関というものについての関連を含めて検討を進める機会を当小委員会でつくっていただきたいということを第一にお願いをしたいと思います。  第二点は、実はさらにそれより数年前から当小委員会においては歩積み・両建ての問題を取り上げてまいりまして、これについては現在各種の措置が講じられておるのでありますけれども、実は表面上の拘束預金についてはかなり改善のあとが見られますけれども、実質的な拘束の問題については、公正取引委員会の調査等によりますと必ずしも改善されていないという点が非常に目立ってきておりますので、いま前段で申し上げました問題とあわせて、これらの歩積み・両建て問題についての実質的改善をいかにして行なうかという問題を特に取り上げていただきたいというふうに考えます。  以上が金融行政の問題でございますけれども、あわせて証券行政については、最近、御承知のような暴落等もあって、証券問題というものも国民にかなり大きな影響を与えておることでありますので、証券行政は、御承知のように証取法実施以来まず第一段階を終わったと考えるのでありますけれども、今後の自由化その他の経済の開放体制への移行に伴う証券行政のあるべき姿という問題についても、この際、当小委員会で十分検討を進めて、これらに遺憾のない行政的な配慮が行なわれることが望ましいと考えますので、以上三点について、今後の委員会運営について小委員長の配慮をわずらわしたいということを申し上げておきたいと思います。

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 ただいま堀委員より御意見が出ておりますが、御意見ごもっともでございまして、金融関係も従来はいわば狭義の金融機関を中心に当小委員会は活動してきたわけでありますけれども、生保を含め、また農業関係の金融の範囲も含めて、日本経済全体をささえるいわゆる血液の役割りをしている金融機関がその効果をあげるように、政策的な勉強をこの委員会でしたい。  拘束預金は、民社党からもああいう御提案もございますし、実質的な改善をはかっていくということはごもっともだと思います。  証券業界の問題も、資本取引の自由化に当面して、その時代に即応する行政のあり方を探求する。  それと、私は小委員長の立場できのう理事会でいろいろ話しまして、審議未了になりました問題でどういう持っていき方をするかの具体的な方法についてこの委員会で研究願いたいと思いますのは、やはり野放しになっているいわゆる町の金融業界、この秩序ある運営をどうはかるか、これもでき得ればあわせて御研究願いたい、このように思っております。     —————————————

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 それでは、まず、最近の金融情勢及び証券の現状につきまして、政府より説明を求めます。吉田審議官。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 大臣官房審議官の吉田でございます。銀行局長がたまたま目をいためまして自宅で静養いたしておりますので、銀行局を担当させていただいておる関係上、私がかわりまして当面の銀行局の諸問題について簡単に申し述べさせていただきたいと存じます。  なお、この機会に、はなはだ略儀でございますが、かねて私どもが立案いたしました利率等の表示の年利建て移行に関する法律案及び開銀法の一部を改正する法律案につきまして御審議をいただきまして、成立することになりましたことをこの機会に厚く御礼申し上げます。  今後の当委員会の審議の御参考に供するという意味から、私ども銀行局が今後当面しておる大きな問題について簡単に述べさせていただきたいと存じます。  まず一つは、当面の経済金融の情勢について適切な措置をこれからとっていかなくてはならないという問題でございます。もう詳しくは申し上げませんが、最近の経済情勢は以前に引き続き非常に堅調でございまして、諸種の需要の動向その他も依然根強いものがあるようでございます。今後四月−六月期の期間、特に六月はボーナス資金、決算資金その他で金融の逼迫が予想されておる時期でございまして、先ほどの堀委員のお話にもございましたように、そういう逼迫下におきまして歩積み・両建て問題、あるいは中小企業金融全体の疎通をいかにしてはかっていくかということが当面の関心事でございます。  なお、それに関連いたしまして、今後の景気調整対策をより適切に実施していくために今後とも引き続き研究していく問題の一つに、預金金利と公定歩合との連動問題ということが検討事項の一つでございます。この辺のところは今後長い期間にわたって検討はしていかなくてはならないかと存じますが、景気対策に関連いたします一つの問題点でございます。日本銀行その他の関係当局と十分連絡をとりながらやってまいりたいと考えております。  そのほかの銀行局の基本的な問題といたしましては、近く金融制度調査会において数年にわたる審議の結果の答申がまとめられて、おそらく六月中にはその答申をいただく予定でございます。いままでのところ、第一分科会の報告というものがまとめられておるわけでございます。その中には非常に理念的な幾つかの問題あるいは現実的な具体的な問題が提起されておるわけでございます。きょう午後から特別委員会が開かれることになりまして、その報告を受けてさらに審議をいただくことになる予定でございますが、その中でおそらく答申として方向が定まるであろうと思われる問題は、一つは預金保険制度をつくろうという趣旨の答申をいただけるのではないかと考えております。もう一つは、貸付信託制度につきまして、戦後十数年の間貸付信託制度が発展してまいりましたが、これを今日の経済社会情勢に、より適応するものに改めていこうという観点から、幾つかの具体的な提案をいただく予定になっております。これをいかに実施してまいりますかということ、それがいずれは法案の形で御審議を願うことになろうかと存じますが、そういう問題について今後研究していかなくてはならないということがございます。  金融制度調査会に関係いたします具体的な項目といたしましては大体その二つでございますが、そのほか各種民間金融機関の経営のあり方、その他行政面でも何らかの措置を要する問題が幾つかその中に含まれておるわけでございます。さらにまた貿易金融制度につきましても答申をいただいておりまして、今後外国為替の専門銀行と民間金融機関とをいかに調和をとりつつやっていくかということについても、今後研究、検討の必要があろうかと存じます。  そのほか、経済の国際化の進展に伴いまして、わが国の金融機関の外国における活動をいかにしていくか、あるいは外国の金融機関が日本にやってまいりましたときに、わが国の金融の環境にいかに融合させていくかというような問題が、今後さらに大きくなっていくのではないかというように考えております。  これらはいずれもまだその具体的な御答申を得る段階ではございません。息長く確実にひとつ検討を進めていきたいと考えておるわけでございます。  あらましの問題といたしましてはそういう問題をかかえておるわけでございます。今後とも何ぶんの御指導を仰ぎたいと存じます。  以上、簡単でございますが、銀行局を代表いたしましてのごあいさつとさせていただきたいと存じます。

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 志場証券局長。

志場喜徳郎大蔵省証券局長

○志場政府委員 それでは証券局に関係の現状並びに今後の問題点等につきまして概略申させていただきたいと存じます。  証券関係につきましては、今国会では別段法案をお願いいたしませんでしたけれども、来たるべき通常国会におきましては幾つかの法案につきまして御審議をお願いしなければなるまい、かように存じますわけで、あらかじめよろしくお願いいたしたいと存ずるわけでございます。  証券業につきましては、御案内のとおり一昨年の四月、新法に基づく免許制に全面的に移行いたしまして、業界の整理、それからその後のわが国経済の堅実な成長発展を基盤といたします株式市況の好調という環境のもとに、一昨年九月並びに昨年九月の決算は非常に好調でございまして、本事業年度につきましても、上半期についてはかなりの高収益であるというような、いわば順調な推移をたどってまいりましたけれども、先ほど来お話が出ておりますような、今後のわが国経済並びに資本の自由化という情勢の中におきまして、今後の証券行政の基本は、そういった国際化する、自由化するわが国の産業、証券市場の中において、いかに証券業界の体質をさらに強化し、またわが国の証券市場というものの秩序を、いわば国益を擁護するという観点からいかに擁護しつつ、その健全な、世界経済、世界市場の中において発展をはかるかということになろうかと存じます。  さしあたり証券業につきましては、第三次自由化の段階でこれを行なうかどうかの問題が討議されることになっております。私どもといたしましては、その審議会の答申を尊重するわけでございますが、いずれにいたしましても早晩自由化ということは不可避の、むしろ前向きに取り組むべき課題でございますので、これに処して行政指導あるいは立法面において格段の配慮をしなければなるまい、かように存ずるわけでございます。  法律面におきましては、わが国の市場秩序というものを、外国からの撹乱的な要因に対していかに守りつつ、しかも自由にして公正な取引を確保するかという大きな課題がございまして、これをどういう面で受けとめて立法すべきかは、今後の検討課題でございますけれども、大きな問題になろうかと存じます。第三次自由化において自由化されるかいなかにかかわらず、自由化ということになりますと、それと並行いたしまして外国の証券業者のわが国への支店形態による進出ということも考えられるわけでございまして、この点につきましては銀行業等と異なりまして、現在証券業務につきましては支店設置に関する法律はないわけでございますので、その内容等を検討しつつ、そのための法律をどうしても出さなければなるまい、かようなことでございます。その際、新設の証券業務たると支店業務たるとを問わず、自由化に関しましてのメリットというものをいかにして確保し、どういう面にメリットを求め、しかしいたずらな撹乱的な要因のもととなるようなデメリットを排除しつつその業務を設定していくか、プロットしていくかということが問題でございまして、これは私ども、立法された後におきましても、免許方針という問題といたしまして慎重に検討しなければなるまい、かように思うわけでございます。前向きに検討いたしたいと思っております。  それから次には、この国際化とも関連いたしますけれども、わが国の発行市場の充実強化という問題でございます。今後、わが国企業の資本調達の要請はますます強まるであろうということも予想されるわけでございますが、現在、御案内のとおり、流通市場と発行市場との機能的連携のもとに資本調達の多様化ということが進められておるわけでございまして、時価発行ないしは時価転換社債の発行という問題が出てきております。これにつきましては別段の法的規制とか立法を要する問題ではございませんが、主として行政面におきまして今後こういった方向が健全に定着しつつ発展していきますように、発行価格あるいは発行量その他の発行条件、あるいは適格企業の選定というようなものにつきまして、幹事証券会社の過当な競争を排除しつつ、また市況に対する影響が不必要にインパクトが強まらないように配慮しつつ、行政的指導を加えていかなければならないだろう、こういうふうに存ずるわけでございます。  同時に、公社債市場の正常化育成という問題もかねての懸案でございますが、幸い本年の二月以降、公債条件も含めまして、長期債券金利の条件改定が行なわれまして、正常化への一歩前進というふうになったわけでございますけれども、今後健全な換金市場、流通市場を整備するという観点から、あくまでも個人消化をますます進めまして、その正常化のための基盤をつくりたい。つきましては、かたがた、御承知のとおり電力業におきまして社債市場に依存する度合いがかなり大きなものが期待されますわけで、幸い三月、四月と、条件改定後の電力債の個人向け消化は非常に順調でございますので、これをさらに一段と強めるという見地から、このほど電力債についてのいわゆる別ワク発行に踏み切ることにいたしたわけでございます。今後、公社債市場の健全化、正常化育成という見地からは各般の事柄をしなければならぬと思いますけれども、やはり漸進的、堅実に考えました場合に、従来とも個人消化に親しまれておりました電力債を柱にいたしまして、さらに長期にわたる正常化のための各種の施策を電力債に焦点をあてつつ展開をはかっていく必要があるのではないか、またそれが現実ではないかというふうに考えておるわけでございます。  それからさらに、資本取引の自由化あるいは資本調達の多様化という観点からいたしますと、いよいよ企業の財務内容のディスクロージャー、公開制度につきましてその改善をはかる必要が出てまいります。従来とも私どもとしましては、いわゆる有価証券報告書の重点審査あるいは公認会計士の監査法人設立を中心にする質的向上という面につきまして配意してまいりましたし、また幹事証券会社に対しましても、アンダーライター業務におきましてそういった点の審査能力なり機能を高めるようにということを指導してまいったわけでございますけれども、今後さらにかような措置を進めますとともに、立法面におきましても、現在証券取引審議会の専門委員会におきまして御検討願っておりますけれども、ディスクロージャー制度の法律面での改正、改善につきまして、流通面と一そう有機的に連関したような面に焦点をさらにあてながら何らかの改正を考えたい。この点についてもこの次の国会に御提案いたしたい、かように存じているところでございます。  そのほか、内外における投資環境が複雑化し、多様化するという中におきまして、いわゆる投資顧問法というものの制定の問題もございます。私ども、アメリカにおけるその実態がいかようになっておりますか、先日も参事官を出張させまして、つぶさにそこらの実情検討、制度検討をしてもらっておるわけなんでございますが、今後この立法の要否、適否についての検討を進めてまいりたい。  なお、自由化に関連しまして、いわゆる狭義の証券業務と投資信託業務につきましては、私ども若干異なる立場で考えておりますけれども、投資信託に関連してかねてから論議されておりますような会社型投信制度を導入するかどうかという点につきましての問題もあろうかと存じます。いまのところどういうふうなことがよろしいか、私どもはさしあたり投資信託の解約防止ということに重点を置きまして、幸いことしに入りましてから解約率は顕著に減少しておりますが、そういう方向を進めながら、今後の制度的展望もあわせて検討すべきであろう、かように存じます。  なお、流通面におきまして各種の制度改善が行なわれてまいりましたけれども、証券に関する情報伝達の機械化という問題もございまして、そういった機会におきまして今後の展望を立てる必要もありますが、本委員会でも御指摘になりました公開株の価格の決定の問題でございますとか、あるいは千株未満のいわゆる端株の取引の正常化という問題のようなこまかい技術的な点につきましても、取引所とよく協議しながら改善をはかる必要があろう。  さらにいわゆる値がさ株という問題——これは商法の改正の問題でありますが、無額面株の問題あるいは株式分割の問題、かような点もございます。株式分割、無額面株の発行につきましては、法制審議会の商法部会に対して私どものほうからも改正要望を申し上げておるわけでございますし、なお、時価転換社債につきましては株主総会の特別決議を要するというのが現状でございまして、それがために、決算期が片寄っておりますわが国といたしましては、発行の時期が非常にオーバーラップする、重なってしまうという問題がございますが、これがタイミングよく発行できるようにという見地から、取締役会の決議でもって行ない得るようにというような商法改正も提案しておるわけでございます。  さような点で、今後国際化の中におきまして行政面並びに立法面においていろいろと広範囲にかつ慎重に検討し、改善をはかっていくべき点が多多あろうかと存じます。今後とも私ども鋭意研究を進めてまいるつもりでございますが、どうか本委員会等におかれましてもいろいろな角度からの御注文なり御意見を賜わりまして、遺憾なきを期してまいりたいと存じております。  簡単でございますが、とりあえず御報告申し上げます。

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 以上をもちまして、政府の説明は終わりました。     —————————————

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。堀昌雄君。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 きょうは時間もありませんから、銀行局について二点、証券局に一点だけお伺いをしておきたいと思います。  銀行局に対する問題は、一つは、銀行の最近における店舗行政の問題についてであります。昨年末に銀行局長通達が出されて、それに基づいて最近、昭和四十五年度における店舗の内示が行なわれたようでありますけれども、私ども当小委員会及び本委員会のほうで、その銀行の店舗問題についてはずいぶん論議をしてまいりました。それを受けて、今度は土地の取得価格が不当に高額である場合は、たとえ内示があっても店舗の新設を認めないという項目を挿入されたことは、私はたいへん合理的な配慮であると考えておるのでありますけれども、この問題との関係を少し伺っておきたいのは、昨年度の新設店舗の内示に際して、年度内に店舗を建設することを条件にしておられたと思うのでありますけれども、ところが金融機関側ではそれを実行することができなかった店舗もあるやに聞いておりますけれども、この点について最初にお答えをいただきたいと思います。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 年度内、一年間以内に店舗をつくらなくてはいけないという条件は、必ずしも厳格にはつけておりませんでした。ただ、大部分のものは年度末に消化をするという前提で進んでおりまして、ほとんど消化されたというようでございます。正確な数字、たとえば相互銀行、信用金庫等、財務局でやっておりまして、現在のところ正確な数字をちょっと手元に持っておりませんが、ほとんど残っていないということのように承知しております。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 私の読んだ資料ではそうなっておりました。  そこで問題は、昨年末ですか、申請をして、ことし内示を与える。そこで内示が出てから土地の手当てをするというのが、私はこれは順序だと思うのです。金融機関の効率の問題からいきますと、あらかじめ、許可があるかないかわからないにもかかわらず、そこらじゅう土地を購入しておくというのは、これは不動産の取得をむだなかっこうで行なうことになりますから、望ましくない。しかし今度は逆に、内示があってからそこの土地を買おうということになると、これまたなかなか思うにまかせないという問題がそこで出てくる可能性がある。  そこで、私はこの問題を合理的に解決する道として、いまどうも銀行の、金融機関の店舗行政というのがその一年その一年で行なわれておるような感じがするのですけれども、こういう土地問題との関連を考えるならば、少なくとも両三年間くらいの、要するに先を見越した検討を進めて、あらかじめ三年分ずつを——いまもうここではしようがありませんが、三年分やる。それから先は三年間のラグを置いて一年ずつやっていけば、要するに内示されてからそこへ銀行をつくるまでの間に時間的な余裕もありますし、そのことによって処理をすれば、むだに土地を買っておこうなどということもなくなるであろうし、銀行経営としても将来的な展望を含めて計画も立つであろうし、時間的にも余裕があって、この問題はより合理化されるんではないだろうかという感じが実は私はしておるわけです。たとえばことしの銀行の店舗の場合には、土地問題に関連をしてすでに手当てをしておった銀行に有利に取り扱われたのではないかというような話も出ておるわけですね。そうなると、これは子会社や何かにあらかじめあっちやこっちに買わしておいてやったほうがいいなどということになって、必ずしも私は前段で申したような銀行行政として望ましくないほうに問題を進めていくおそれなしとしない。こう考えますと、やはりこの店舗問題というのは、いまの皆さんの基本的な考え方は私はいいと思いますが、ただもう少し金融機関側に対しても、また行政上の問題からしても、計画性をこれに付与して——それは三年がいいか二年がいいか、そこは検討の問題はありましょうけれども、あまり先に延ばすことも適当でないかもしれませんが、少なくとも当年度主義でやっていくというのは、今日の経済情勢その他から見ていかがであろうかという感じがしますが、これについては今後どういう形で検討をされるか、銀行局側の見解を聞いておきたいと思います。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 先生のお話、まことにごもっともでございまして、実は今年度の店舗の通達を出す場合、局内で大いにその考え方について議論をいたし、研究をしたわけでございます。ただ、いま各金融機関が申請してまいります具体的な土地について考えますと、はなはだ変化に富んだところを、これは当然のことでございますが、選んでまいるということでございまして、三年分をまとめて申請するということがはなはだむずかしい事情が一方ではあるようでございます。それからまた一方では、先ほど先生御指摘いただきましたように、その内示があれば必ずそれを消化しなくちゃいけないということがもたらす弊害もあろうかと思います。そこでことしからは、内示をしたがこれをあわてて消化する必要はないのだ、むしろ端的にいって足元を見透かされるような買い方をするべきではない、だから急がないという形で指導をしております。したがいまして内示を与えますにつきましては、数年のテンポで出していくという形でやっていくのが現在のところは一番現実的な方法ではないか。しかし今後の問題として、やはり銀行の長期的な経営方針を確立させるというかね合いからも、単年度主義を改めていくという検討の余地は大いにあるのではないか、なお検討さしていただきたいと考えております。  それから、内示をいたします際に土地の手当てのあるなしということは、私どもとしては考慮に入れないという方針で臨んでおります。ただでき得べくんば貸しビルの中に入るとか、そういうものについては優先的に考慮してしかるべきではないかという程度の配慮をしております。  以上でございます。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 その次に問題は、実は都市銀行の場合と違って、地方銀行、相互銀行、信用金庫等は店舗を置きます地域制限があるように見受けるわけであります。このことは私は実はこれまでもしばしば申してまいりましたが、競争を金融機関にやらせる場合には、都市銀行が都市銀行同士で競争するのはいいけれども、その他の地域性によってある程度拘束をされておる金融機関と、地域性については完全に自由な立場に置かれておる都市銀行が同じ土台で競争をするような競争条件をつくってはならないということを申してきたわけであります。  ここで一つ、これはまだ今後の問題でありますが、今後の情勢によっては合併という問題がかなり進捗をしてくるだろう。この合併の場合に、都市銀行がかりに地方銀行を合併したといたしましょう。そうしますと、要するにいまは配置転換ということに比重が非常にかかっておりますから、都市銀行としては地方銀行を吸収合併をすれば、それだけ手持ちの転換できる店舗をたくさんに持つことができる。ところが本来は地方銀行というのは地域性を主眼として行なわれておる銀行であるから、その地域における店舗を動かしてはならないという形で長年指導されたものが、都市銀行に合併されたらとたんにそれが配転の種になるなどというようなことになると、これは非常に問題が生じてくるのではないか。特に地域的金融というものとの関係では問題が生じてくるのではないか。実はかつて河内銀行と住友銀行が合併をしましたときに、私は当委員会においてその問題についてかなり強く触れておきました。要するに、完全に競合しておる同じ地域に二店舗のあるところはこれはやむを得ないけれども、少なくともその地方銀行の河内銀行の店舗を廃止をして、そうして住友銀行が最も有利なところに配転をすることは問題がある、こういう問題提起をしたわけでありますが、今後この店舗行政というのは、金融機関側にとっては一つの非常に今後の業容を拡大するための大きな手段でもありますし、片や都市銀行の中でも非常に店舗数が多くて配転についてのアローアンスの大きい金融機関、それから本来、店舗数、支店数が少ない金融機関と、かなりの格差がありますから、そういう背景で本来の金融行政からそれるような合併が行なわれる可能性もあり得る、こういう判断をしておるわけです。そこで、この合併と店舗行政の関係というものについての銀行局の見解をちょっとただしておきたいと思うのであります。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 実は私どもが悩んでおる、まことに基本的な大きな問題の一つでございます。地方銀行あるいは相互銀行の本来の存立の理由というのは、やはり地縁性と申しますか、地域に密着し、根をそこに張っておることによって営業の基礎ができるという地縁性が非常に強いわけでございます。都市銀行といえどももちろん地縁性は無視できませんが、全国的な基盤で、全国的な大企業等を中心に融資をしていくというような歴史的な沿革がございました。その事実に目をつぶるわけにはいかないわけでございますが、最近の傾向といたしまして、都市銀行の中でも地縁的都市銀行と全国的都市銀行との分化、あるいは地方銀行の中でも広域の地方銀行と全く狭い意味の地方銀行の分化、相互銀行の中でも都市的な相互銀行、都市における中小企業専門銀行と地縁的な相互銀行というように、それぞれのグループの中で分化が行なわれる傾向がございます。したがいまして、今後の銀行の店舗に対する考え方、あるいは合併に対する考え方につきましても、今後の長い方向としての考え方は、都市銀行、地方銀行、相互銀行という類型よりはさらに精細な分け方でものごとを考えていかなければいけないのではないか、こういうふうに考えております。  ただ現在の時点におきましては、何ぶん地方銀行、相互銀行等の地縁的な銀行ははなはだ配置転換がしにくい。地元に信頼されておるということは、それ自身が強みでございますが、同時にそれが店舗を経済情勢に応じて弾力的に変えていくことがむずかしいという事情がございます。そこで私どもといたしましては、そういう地縁性の強い銀行については配置転換による制約を、むしろ地元における新設ということで緩和していくべきではないかというような考え方から、昨年度に比べますと、むしろ地方銀行、相互銀行については、その地元においては新設を比較的容易にしていく、あまり制約を加えない。そうして配置転換ということで動かしにくい制約をカバーしていくべきではないかという方針で、ことしは非常に大幅に新設をふやし、配置転換を減らすという形で臨んでおります。  都市銀行と地方銀行との合併、あるいは相互銀行との合併につきましても、同じ地方銀行の中でも都市周辺にある地方銀行の性格と、あるいはそれぞれの権威ある地方銀行とでは実態がかなり違うという点について考えますと、たとえばこういう例が適当かどうかはわかりませんが、都市銀行と何々間における地元銀行との合併というようなことについては、私どもとしては否定的に考えていいのではないか。ただ都市における中小企業銀行の性格を持ったいわゆる地銀、あるいは相銀というものをより効率的な銀行にするために合併していく、そのために中小企業金融の措置というようなよりよい効果が認められるものであるならば、合併転換法の精神にかなうのではないか。したがいまして、やはり地銀、都銀、相銀、それぞれの中での性格の分化の行なわれようとしておる実態に着目しまして、ケース・バイ・ケースで考えていきたいと思っております。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 時間がありませんから次に、この九月期から、いよいよ銀行の配当の自由化が行なわれることになって、この間これに関する通達が出されたようであります。そこで、これは拝見して感じるのでありますけれども、銀行間では、配当に格差がつくということは、これは今後の問題としてはかなり重要な問題だとおそらく考えておると思うのであります。いまつくられておりますルールは、要するに、一〇%以下は自由である。それから配当性向は四〇%以下ならばよろしい。その次に、15%×当期自己資本比率/標準自己資本比率×標準経費率/経費率+資本金利益率×20/1、000というのが一つのルールだということになっておるのですね。なるほどルールとしては、これは一つのルールだと思うのです。  ところがこのルールの中の、たとえば標準自己資本比率であるとか標準経費率というものは、これは確定をされておりますから動かない。しかし当期自己資本比率、あるいは経費率——経費率は努力をしなければ動かせませんけれども、一番動きやすいのは当期自己資本比率で、その中身は金融機関の考え方いかんによっては多少動かし得る余地があるのではないか。特にこの場合、当期自己資本比率というのは、自己資本を期末預金残高で割ったものに百を掛ける、こうなっておるわけですから、そうすると、これまでですと期末預金残高というので非常に競争してドレスをやってきた。これは表への競争だった。ところが今度は配当のほうが期末預金残高よりは——一般の国民にも公開をされるということになると、期末預金残高を減らすほうが要するに自己資本比率は上がるということが起きてくる。また自己資本の問題も、自己資本のルールによっていろいろありましょうけれども、ここをできるだけ大きくすればこれまた実は配当の率が上がってくるという問題がここで生じてくる。こういう問題が一つあると思うのです。ですから、ここらは——私はこの制度を導入することについて非常に賛成なんです。競争というものがそういう期末残高のようなものをドレスすることによって行なわれていることは非常に間違いだということを当委員会で指摘しながらここまできましたから、考え方には賛成なんですが、これをやることによってまた一種のドレスの逆ドレスといいますか、本来の金融のあり方をゆがめる問題が出てきはしないかという心配が一つあるわけです。それらについて、要するにこの処置をとることによってそういうデメリットが生じてくるおそれはないかどうか、そこらの点についてひとつお答えをいただきたいと思います。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 全く仰せのように、いかにして世間にアピールする銀行の表示をしていくかということについては、いろいろな方法を考えてくるだろうと思うわけでございます。私どもといたしましてはできるだけ、望ましくないそういう効果を最小限に押えたいということであれこれ考えておるわけでございますが、確かにいままでのような預金競争、単なる量的競争ということから、期末預金残高を少なくせざるを得ない方式を入れたことによって、多少なりともそういう量的競争をチェックし得るというように考えておるわけでございます。それが今度は逆紛飾によって起こり得るかどうかということにつきましては、はなはだ技術的ではございますが、この経費率の計算の場合に、経費率は今度は期中の預金平均残高を分母としておる。したがいまして、あまり預金量を過小に表示をすることになりますと、経費率が今度は高く出てくるということによって補い得るのではないか、こういうふうに期待しておるわけでございます。しかし、なお慎重に今後の推移を見まして、場合によりましてはさらにそういうことを防ぎ得るようなことも考えていきたいと考えております。ただ基本的には、いままでの銀行行政、銀行を育成していかなければならないという戦後の事情から経営の立場まで行政が飛び込んであれこれ指示してきた、これがいわゆる過保護といわれている現象にもつながるものでございまして、できるだけ経営者に属するものはむしろ経営者に渡して、突っぱねた形で、行政は公共的な立場、国民経済的な立場からのみ踏み込むべきは踏み込んでいきたいという姿勢でございますので、この配当の規制の緩和ができるだけ配当の規制の強化につながらないような形でやりたいとは存じますが、先ほど来の御指摘はなお十分研究していきたいと思います。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 もう一つ、今度の通達の中で「銀行が増資を行なった結果、上記1の算式による最高限度が増資直前の実行配当率を下回ることになった場合には、増資を行なった期を含めて四期(二年)に限り、増資直前の実行配当率を維持して差し支えない。」これが実はぎりぎりのところで、たとえば一〇%のところが一一%ぎりぎりになる。そのぎりぎりにするやり方としては、いまおっしゃったように、期末預金残高と平残とは多少差があるわけでございますから、そこで平残はずっとかなりあって、しかしどこかで期末預金残高が少し下がってくる、その結果ちょっと上のランクに飛び上がって、そうしてそこで増資をする。そうすると、その分はずっと二年間いく。二年のうちにまた何とか次を考えるというようなことになることも、どうも必ずしも……。私、悪用のほうばかり指摘してよくないのですけれども、競争の激しいところですから、できるだけそういうような、いいことばではありませんが、抜け穴をさがされないような配慮がしてないと、どうも逆に正直者がばかを見たという結果になる。これは今後の新しい行政のスタートに際して十分配慮が必要だと思うんですね。ですからそこらについてはどうかひとつ、この趣旨はたいへんけっこうなんですが、この趣旨を正しく理解し、これを実行させるということを十分ひとつ銀行局としては配慮してもらいたいと思います。時間がありませんから要望だけにとどめておきます。  最後に、証券局長に一つだけ伺っておきたいのは、御承知のように、最近収益力のある企業で時価発行を行なっておるものが非常にふえてまいりました。時価発行そのものについては功罪いろいろありますけれども、最近この時価発行の価格のきめ方のところにどうも少し問題があるのではないか。最近はふしぎなことに、時価発行をきめたところが、いざ募集をする直前ぐらいになって株価ががさっと下がって、時価発行の予定価格を割るという例がしばしば出てきた。最近も見ておりますと、時価発行その他、株の情勢から見ればもう少し下がっていいと思われるにもかかわらず、時価発行予定額を下回ったところでどうも買いささえが行なわれているような気がしてしょうがないような例がこれまで二、三あるわけです。ですから、この時価発行の価格と、ここらの取り扱いの関係については、証券局としてはどういう行政的配慮をしておるのか、この点をちょっと伺って私は質問を終わります。

志場喜徳郎大蔵省証券局長

○志場政府委員 時価発行の価格決定はなかなかむずかしい問題でございますが、やはり基準になりますのは時価発行の価格を決定します前の株価の状態でございまして、その株価は流通市場におきまして実現されましたいわば客観的価格であるわけでございます。ですから問題は、この客観的価格が何らかの作為とでも申しますか、なかんずく幹事証券会社が一種の努力相場的に、たとえば市場占有率を高めまして自己買いをしますとかということでもって操作され、つり上げられた価格でありますと、これはお話しのようなそのあとの危険性がございます。私どものほうは、いろいろと幹事証券会社を通じて下相談を受けております段階で、その時価発行の価格決定に至る前における当該幹事証券会社の市場占有率、自己売買の状況等につきましては、あらかじめそういったことは十分に見るからということを申しまして牽制いたしております。したがいまして、最近の例につきましては、さような証券会社の一種の努力相場的な、計算的な価格が直前の時価価格に反映しておったということはないと信じております。  それからもう一つは、ディスカウントレートの問題でありますが、従来の時価発行の場合は、いわゆるそういった時価に対しまして、平均すれば一五%前後下回る価格で価格をきめるということでございます。国際的に見ますと、西独方式は別でありますけれども、いわゆるアメリカの完全時価発行の場合は、そのディスカウントレートは一割までのようなことでありまして、ほぼダイレクトに時価そのものといえるような状態であります。今後ともかくADRと国内の時価発行とを関連いたしますと、私はこのディスカウントレートは一割以内というような国際的な水準に持っていくべきだろうということで指導いたしていくつもりでございます。  そういうふうになってまいりますと、いよいよ客観的に実現されました価格というものの水準をどう見るかという見方の問題でございます。これはひいては時価発行のタイミングにもかかわる問題でございますが、発表いたします時価発行を、価格それ自体が市況の変化によりましてかなり変動があったために、にわかにその増資をストップするということは、なかなか発行企業体としてはできにくい状態にあるようでございます。したがいまして、私どもとしては、直前の時価と申します場合には、市況の動向等によりまして、あるいはその直前の一週間程度をとりますとか、あるいは一カ月ばかりさかのぼった平均価格をとりますとか——しかしあまり恣意的に過去にまで長くさかのぼることはいわゆる時価発行とはまた縁遠くなりますので、そこら辺は市況も、あるいはその株の持っている実勢とでも申しますか、さような点の勘どころも、いろいろな客観的な価格と見られるものをなるべく慎重にさがし出すということで、その間において操作もなく、またディスカウントレートもかなり下回る、一割を下回るような小幅でいけるならば、価格決定としましてはもうそれ以上のことはできないという性質のものではなかろうかと思います。  今回、松下電器さんのお話だと思いますが、六百三十円にきめられましたということは、従来の価格が六百七十円から七百円くらいでずっと推移してきたという、比較的安定しておったところから見ますと、六百三十円の価格決定自体は私は妥当であったかと思います。ただ先月来のさような市況がありますので、非常に価格がなにしておるという事態がいわば突発的な事態で、これに対処いたしまして、幹事証券会社が価格安定的にある程度の自己買いを入れるということ、あるいはまた株主にすすめて買い足してもらうということは、それについては私は一がいに責められないのではないか。むしろいけないことは、価格決定する前の段階でそういう努力相場的な操作があっては絶対にいけない、さようなつもりでおります。

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 平林剛君。

平林剛日本社会党

○平林小委員 時間もないようですから、簡単に一つ二つお尋ねしたいと思います。  きょう実は新聞を持ってきて皆さんに御紹介しようと思ったのですけれども、ちょっと手元に届かなかったものでありますから皆さんにごらんに入れられなかったのですけれども、私は金融機関の預金獲得の過当、行き過ぎの例をちょっと皆さんに御紹介して、当局のほうの反省と、ひとつ指導すべきではないかという問題を提起しておきたいと思います。  実は最近、神奈川県の例ですけれども、横須賀で駐留軍労務者の大幅人員整理が行なわれたわけであります。当然労働問題にもなりましたけれども、結局はある程度は退職金をもらってやめるということになりまして、かなり退職金がおりたわけであります。  そうしたところが、その退職金を預金に獲得しようと——その熱意ははなはだけっこうだと私は思うのですけれども、門の前に行きまして、退職金を持って帰る従業員、今度は解雇になったわけですけれども、従業員を門のところでつかまえて、わがほうにぜひひとつ預金を、わがほうに預金をと言って、そこの金融機関、これは数社ですけれども、そこからすぐに車で自分の機関に持っていこうとするような行動があったわけであります。それが大きく新聞に出ました。門の前で引っぱりっこしている姿なんですよ。これは温泉街なんかへ行きますと、自分の旅館へ来てもらいたいというようなことで引っぱりっこするのは私らよく見ることはございますけれども、銀行マンがそこまでやるのはどうなのかという点で、当時も新聞論調でも非常に批判されておりました。あるいは御存じかもしれませんけれども、こうした措置についていかがなものであろうか。私は、ちょっとその点を御紹介かたがた、銀行局の御見解を承っておきたい。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 まことにありがとうございます。ほんとうにどうも、いまさら大蔵省が銀行に対してそういうことをやってはいかぬと言うのも恥ずかしいような話でございますが、実際にあり得ることだろうと思います。何らかのかっこうで、こういう国民の信頼を傷つけるような、そういうような行き過ぎたことはやらないような形で何とか指導していきたい。ただこういうことは一回言っただけでは聞かないので、そういうつどにひとつ指導さしていただきたい。新聞などを調べまして、どういうところでやっておるのか。あるいはそういうのをその神奈川県の銀行協会で申し合わせをするのがいいのか、信用金庫協会でするのがいいのか、具体的に調べまして、良識の問題として自粛さしたいと思っております。どうもありがとうございました。

平林剛日本社会党

○平林小委員 これは一、二カ月の間で、きょう新聞記事を持ってきて写真も御紹介しようと思ったのです。これはただ金融機関のやり方について批判するだけでなくて、金融機関そのものの信用の問題でもありますから、ひとつ御調査の上しかるべき措置を善導すべきである、こう思いまして申し上げました。  それからもう一つ、店舗行政の問題についてちょっと触れておきたいと思うのでありますが、先ほどお尋ねがありましたように、店舗行政について今回出された土地価格との関連についての最近の行政は適切なものだと、私もこれはほめておいていいと思うのであります。特に駅前に有力な土地を金融機関が必ず占めなければならぬかというと決してそうではないのでありまして、そのために付近の土地価格そのものが引き上げられるという傾向が最近顕著にあらわれてまいりましたから、今回の通達はその意味では時宜に適しておると私は思っております。  そこで私はお尋ねしたいのでありますけれども、今後の店舗行政として、私いま感じておりますことは、人口の増加率というのが非常に偏在をしてまいりました。かりに昭和三十五年度を一〇〇とした場合の人口の伸び率を四十二年度で点検してみますと、全国平均が一〇六になっておるわけであります。これに対して東京都は、首都でありますから人口の増加はやや見られますけれども、一〇八の微増にとどまっております。極端な例を言いますと、神奈川県が同じ期間に一四一の指数を示し、それから埼玉県が一三六、千葉県が一二四、こういうぐあいに、首都を中心にいたしまして千葉、埼玉、神奈川というところに人口の集中が見られる。おそらくこれは全国的に見ましても特異な例であると私は考えるのであります。大阪やその他の地域を見ましてもこれほど目立っての人口増加率はない。したがって、一店舗当たりの預金高というものはそれに対応いたしまして低下してきておる。こうなりますと、四十二年、四十三年あたりの店舗行政ではこの人口増加なり事業所の増加等に見合って新設を認めていくというような方針が掲げられておるのでありますが、これからはどういうお考えで店舗行政を、この人口増加、事業所増加というものに関連して考えられるか。またそのほかにも今後の店舗行政としてどんなことが必要であるかという、きょうは時間もありませんから、あなたのほうの御見解を承っておきたいと思います。

吉田太郎一大蔵大臣官房審議官

○吉田説明員 店舗行政の場合に配慮する要因といたしましては、大体全国的に見て店舗数が多過ぎるかどうかという、全体的な立場でどの程度の店舗の増加を抑制するかということがまず第一の手段でございます。地区別につきましては、やはり人口でありますとか、地方税収入あるいは先生の御指摘のような事業所数というようなことが参考になるわけでございますが、やはり具体的な話として一店舗当たりの人口がどのくらいになるかということが多少のめどになるのではないか。詰めていえばどうもそういうことじゃないかというような感じでやっております。  そこで、たとえば神奈川県が幾つ、千葉県が幾つということが最初にきまる問題ではなく、これ以上出てくればほかの地域あるいはその土地における店舗が非常に過大になるかならないかという、そういうむしろ制限の考え方からやっていくのがいいのではないか。一店舗当たり人口がそれぞれの地方で大体どういうバランスがとられておるかということを一つの手がかりにしておるというのが、正直なところ現在の店舗に対する考え方でございます。非常に精緻にやっていくということはなかなかむずかしく、また手元にございます基礎資料というのがどうしても年次が古いというような関係から、たとえば埼玉、千葉、神奈川というようなところにおける一店舗当たりの人口はいま一万四千から一万一千前後、東京は六千五百、全国平均が七千八百人程度とすれば、神奈川、埼玉、千葉あたりの店舗はまだ出し得る余地があるのではないか。それをどの程度にふやしていくかというような見当をつけてやっておるというくらいにひとつ御了解願いたいと思います。

平林剛日本社会党

○平林小委員 きょうは時間がありませんからあれですが、私は店舗行政についてある程度の一つのルールといいますか、いまお話しになったように、店舗当たりの人口というのも一つのものさしになりますが、何かあまり恣意的なものが加わらないように、一つのものさしといいますか、そういうようなものを総合的に検討してみる必要を感じておるわけでありまして、それについてはまた私も研究をしますけれども、そういう考え方だけをちょっと申し上げておきたいと思うのであります。  最後に、証券関係でちょっとお尋ねしますが、私この間取り上げました株の公開の場合の価格の問題なんであります。先般大蔵委員会でも私は赤井電機という会社の例をあげまして、昭和四十三年、六千七百万株でしたか、公開をしたときに、その得た所得は総体において四十二億円、全部が非課税であるというのは不当ではないかということを申し上げまして、その検討を要求したわけでありますけれども、課税の問題は別にいたしまして、最近の株の公開をした場合に、その公開の価格と、それから同時に、上場した場合の価格とが極端に開くわけです。たとえば赤井電機の場合でしたら、公開株の価格は三百三十円でありましたが、上場いたしますとそれが六百六十円、二倍にもなる。ここら辺のところは、私はあまりにも価格の開きがあり過ぎるではないか。いろいろな例も調べてみたのでありますけれども、やはり証券行政の中においても改善すべき問題点があるということを感じたわけなんでありますけれども、あの問題を指摘いたしました後において、何らかの具体的な検討なりあるいは考え方なりが進んでおるのかどうか、それを一つお尋ねしたいと思います。

志場喜徳郎大蔵省証券局長

○志場政府委員 お答え申し上げます。  進んでおります。あの前後から実は問題意識を持ちまして検討いたしておりましたが、先生の御指摘もございましてさらに練りまして、実は先月中に私どものほうの一応の成案と申しますか、考え方を練りました。これについてはしかし、実際問題としてタッチいたしますのは幹事証券会社の問題でありますので、幹事証券会社が単にごまかしだけしておいてということではなく、やはり考え方なりについて十分に論議を尽くし、納得した上で、実施については慎重に間違いなくやってもらうということが至当でございますので、今月の初め、いわゆる総合証券といわれます七社の担当の重役を呼びまして、私どもの考え方を説明し、検討を加えてもらうことにしております。おそらく来週中に七社からの返事がくると思います。  同時に、いろいろ議論いたしますと、結局その価格自体は、いわば基準とすべき会社の流通市場においてできております価格との比率を求めることでございますけれども、問題は、上場されました場合に需給関係が大きく左右する。そうしますと、上場されている会社は、すでに流通市場において大体三〇%程度流通し得る浮動株ということでございます。ところが同じ全く一対一の比率である新規公開会社を考えました場合に、いまの上場基準では最低幾ら以上という基準がありますから、それ以上を出してもいいということでございますし、これはぴたり八十万株なら八十万株ぴたりということでも、市場に出てくる。それがたとえば浮動株として全体の株数を割りますと一割であった。そういたしますと、一方は三〇%程度流通しておる場合の需給関係に基づく価格であります。一方また同じようなものでも一割しか供給がないということになりますと、値段はそれだけはね上がります。ですから、その比率をそれじゃどう数字を置くかということはなかなかむずかしい問題でございます。ですから私どものほうは取引所にも相談を持ちかけまして、上場基準をもう少し、新規上場公開の際にも普通に流通しておる市場並みの公開割合といいますか、浮動株の割合といいますか、その浮動株基準を上げる。大体需給の面からも、すでに流通しておる企業の株式の需給と同じような需給の、数量的にそういう割合を占めるようなことになりませんと、幾ら価格面だけで比率を精緻にいたしましても実際問題として値段が違うだろうということで、その辺は上場基準の問題にもなってまいりましたので、あわせて取引所のほうにも意見を申し、また検討を加えてもらっておるところで、おそらく来週、二十日過ぎに各社からの結論も得まして、できるだけ早く、いわば六月の公開分からそれを実行するようにいたしたい、かような準備を進めております。

平林剛日本社会党

○平林小委員 そのまとまった意見の後にまたそれを検討させてもらいたいと思っておりますから、きょうはこの程度で……。

藤井勝志自由民主党

○藤井小委員長 本日は、これにて散会いたします。    午前十一時二十五分散会

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