大蔵委員会 第32号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/05/12
会議録
○毛利委員長 これより会議を開きます。 理事の補欠選任についておはかりいたします。 去る八日、永末英一君が委員を辞任され、理事の資格を失っております。その補欠選任につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。 それでは、永末英一君を理事に指名いたします。 ————◇—————
○毛利委員長 藤井勝志君外五名提出の貸金業者の自主規制の助長に関する法律案を議題といたします。
○毛利委員長 提出者より、提案理由の説明を求めます。藤井勝志君。
○藤井議員 ただいま議題となりました貸金業者の自主規制の助長に関する法律案について、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。 貸し金業につきましては、昭和二十四年に貸金業等の取締に関する法律が制定せられ、当時の金融梗塞に伴い乱立した暴利をむさぼる悪質な貸し金業者を取り締まり、その公正な運営を保障するため、大蔵大臣への届け出制等が設けられたのであります。 しかしながらこの届け出制は、昭和二十九年に出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律が制定されるとともに廃止せられ、単に貸し金業の実態を把握するための届け出制ということに改められて今日に至っておるのであります。 したがって現行法のもとにおきましては、貸し金業は純然たる自由営業とされているのでありますが、貸し金業の現状を見ますと、現実に届け出をしている業者数は約八万人であり、このほかに届け出をしていないいわばやみの業者もばく大な数に達していると想像されるのでありまして、このような状態を放置しておくことは、悪質不正業者のばっこをますます助長するおそれがあり、ひいては貸し金業の公正な運営にも少なからざる支障を及ぼすこととなるのであります。 よって、貸し金業の庶民金融に占める現実に顧み、この際貸し金業に関する特別法を制定し、貸し金業者の団体の設立についての根拠規定を設け、団体の自主的な活動を推進して貸し金業者の自粛を促すとともに、団体に行政指導の補助的な役割りを果たさせることにより、資金需要者の保護と貸し金業の適正な運営をはかり、もって不正金融の防止に資するため、ここに本法案を提出いたした次第であります。 次に、本法案の内容について御説明いたしますと、まず第一に、貸し金業者は、都道府県の区域ごとに庶民金融業協会と称する民法第三十四条の規定による法人を設立することができることとし、また、庶民金融業協会は、全国を単位として、全国庶民金融業協会連合会と称する民法第三十四条の規定による法人を設立することができることといたしております。 第二に、庶民金融業協会への入会または退会は、原則として自由でありますが、庶民金融業協会に入会している貸し金業者でなければ庶民金融業者の名称を用いて貸し金業を行なうことができないことといたしております。 第三に、庶民金融業協会は、貸し金業の適正な運営と不正金融の防止に資するため、必要な調査、指導、連絡、勧告その他の業務を行ない、また、全国庶民金融業協会連合会は、庶民金融業協会の運営に関する連絡調整を行なうものといたしております。 第四に、都道府県知事は、庶民金融業協会に対して、必要な報告を求め、または必要な指導、助言及び勧告をすることができることといたしております。 第五に、庶民金融業協会及び全国庶民金融業協会連合会でない者は、これと同一の名称を使用してはならないことといたしております。 最後に、民法第三十四条その他に規定する主務官庁は、庶民金融業協会については都道府県知事とし、全国庶民金融業協会連合会については大蔵大臣といたしております。 以上が、この法律案の内容の概要でありますが、何とぞ慎重審議の上、すみやかに御賛成あらんことを希望いたします。
○毛利委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 ————◇—————
○毛利委員長 国の会計、税制、金融及び専売事業に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、これを許します。広瀬秀吉君。
○広瀬(秀)委員 専売事業の長期経営計画、あるいはこれに基づく第一次中期計画、これらの問題を中心にして若干御質問をいたしたいと思うわけであります。 まず、総裁にお伺いをいたしたいのでありますが、この長期経営計画の基幹的な部分を見てみますと「たばこ事業の現状認識」「問題の根源」「経営革新の意識」さらに「最高目標」というようなものが最初のところに掲げられておるわけでありますが、この長期経営計画というものが、問題意識を新しい時代に対応して変革をしていこうという、かなり意欲に満ちたものであることは私どもも認めるわけでありますが、そういう中で、しかし現実にこの経営計画を実践に移していくということが、いわゆる合理化計画という、大衆的な、庶民的なことばでありますが、合理化計画という形で人減らしにつながるのではないか、あるいは職員にかなりの犠牲をしいるのではないか、あるいは対境関係等についてもかなりの不利益を与える問題が出てくるのではないか、そういうさまざまな疑問が出てくるわけであります。国民的な立場において、いわゆる営利企業とは違う性格を持った公共企業体のあり方の根本にも触れる問題がいろいろ疑問として出されてくる。 こういう問題をまず伺いたいと思うわけでありますが、一体、専売公社でこういう長期経営計画を立てられた。そして具体的には、たとえば製造工場、一番人手をいま使っている、ウエートの高い製造工場をまず統廃合するというような問題が出てくるわけでありますが、次々に設備投資をして工場統廃合などを行なう、生産性の高い機械の導入、設備投資というものを通じて生産性の高い工場にしていこう、こういうような点の計画を次々に出されてくるわけです。そういうものが少なくとも「長期経営計画」と「計画」という名称を使うからには、十カ年なら十カ年というもので、年次別に詳細な合理化計画の内容というものが計画されていなければならないというように思うわけであります。そして、その期間にどれだけの設備投資が行なわれるのだ、そしてどれだけの経営メリットが設備投資の中から生産性向上としてかくかくのごとくなるのだ、こういう数字がはじき出されなければならぬ。そして設備投資はそれによって完全にペイされるのだ。そして財政基金はたとえばもっともっと現在よりも政府の要請にこたえてかくのごとく増加をするのです。益金率も上がり、そういう結果になるのです、こういうような長期にわたって展望をした数字というもの、計画の数字的な中身というものが、どうもわからないのですね。そういうものが、少なくともこの「これからのたばこ事業」という長期経営計画の中に具体的に示されないわけですね。 たとえば国鉄では財政再建十カ年計画、これはぎりぎりもう逃げ場のないようなところまで追い込まれた形で、現在の膨大な赤字をどう解消していくかというような追い込まれたところから、かなり具体性を持った計画を立ててきている。これにも相当な問題があるのだから、少なくともかくかくの年次別にこういう手段を講じていきますということを出して、その目標年次についてはこのような状態になります、少なくとも償却前赤字というようなものは解消していきます、そして若干でも黒が出てきますということが数字をもって示されるわけですね。ところが、専売の合理化計画、長期計画というものの中にはそういうものが欠けている。これは内々に、皆さんこれだけの計画を立てられるのだから少なくともそういう数字は試算という形で数字を握っておられるだろうと思うのですが、この期間にどれだけの設備投資をやるのだ、そしてどれだけの利益がそこから発生をするのか、そして職員は目標年次には一体どれくらい減った形になるのか、機構はどういうように変わった姿になるのかという、そういう青写真的な構図というものが、はっきりやはり数字をもって描かれていなければならぬと思うのです。そういうものが非常に欠けていると私は思うのですが、この点について数字があったならば、いま申し上げたようなものをお示しをいただきたいと思うのです。そうでなければ、何のために一体長期経営計画をやるのか。少なくともこれは数字の問題ですから、そういう数字の問題でどういう構図を描いてきておるのか、この点からまずお伺いをいたしたい。
○北島説明員 御案内のごとく、四十三年の十一月に長期経営計画というものを立てたわけでございますが、ごらんになりますと、お示しのとおり非常に高い調子で将来のあるべき姿、方向というものを目ざして、それに向かっていこうじゃないかという問題意識を提起しているわけでございます。ただ、これに対する具体的な数字の裏づけがないじゃないか、こういうお話でございますが、これにつきましては第一次中期計画でさらに、五年間でこういう方向でいこうということで具体的な計画を立ててはおるわけでございますが、なおこれについては現在いろいろなプロジェクトチームをつくりまして、いかにしてこの経営計画を実行していくかについての具体案を策定中というわけでございます。全般的な数字というのはただいまできておらないわけであります。
○広瀬(秀)委員 全般的な数字がまだできてないというのですけれども、やはり一つの目標を掲げてその方向に持っていく、そのために少なくとも第一次中期計画はかなり具体性を持った、こういうことをやりますという中身はかなりはっきりしているわけです。この第一次中期計画が完了する時点までにどれだけの設備投資が行なわれ、その結果どういう経営メリットが出るのだ、こういう見通し、この数字ぐらいは少なくとも第一次中期計画についてはあるのだと思うのですが、その点具体的な数字をもって、いま指摘をいたしましたようないろいろな問題点、人員計画であるとか機構の問題であるとか、そういうような各部面について、製造工場の統廃合はかくかくあります、それについてはいかなる設備投資をいたします、そしてそれがどれだけの生産性向上と結びついてどれだけの利益率を——集約的には利益率ということになるわけですが、利益率はこのような状態になります。そこでのこれはプロセスの問題ですけれども、人員の、要員の問題はこうなりますということ、管理機構、組織というようなものも中期計画の段階ではこの程度でありますというようなことはお示しいただけるのじゃないかと思うのですが、いかがでございますか。
○北島説明員 現在の中期計画におきましては、御案内のごとく生産から始まりまして製造部面、それから販売部面、さらに公社の内部組織、こういった非常に多方面に分かれております。これについては、先ほど申しましたように目下プロジェクトチームをつくりまして具体的な計画を策定しつつあるわけでございます。そのうち特に工場の設備の近代化につきましては、御案内のごとくすでに問題の十工場につきましては労働組合に提案いたしておりまして、これに対する建設投資額は幾らになるというようなことの数字はもうできております。人員計画はできておる、こういうことで組合と折衝しておるわけでございます。その他については逐次穴を埋めていくということでございまして、全般的な数字はただいまございません。
○広瀬(秀)委員 中期計画のいまわかっているものを数字をもって、総裁も数字のほうは一々あれだろうから、関係者も来ておりますから、総務理事からでも具体的に御答弁いただきたいと思います。
○牧野説明員 ただいまの設備計画でございますが、これは四十五年度の予算としましては、施設費としまして百八十四億円計上いたしております。来年度はおそらくこれより四、五十億多いものがいまの見当では要るんではなかろうかというふうに私ども見当をつけております。それで、ただいま提案をしております十工場の分については大体それでいけるんじゃなかろうかというような見当でございます。その後のものにつきましては、いろいろ数字が固まっていない要素がございまして、まだ見当はついておりません。 ただ、これによりまして収益率がどうなるかという点につきましては、要素が非常に多いものでございますから、ただいまのところ収益率はなるたけ減らさないようにということでいろいろ配慮をして、こういう合理化もやろうといたしておるわけであります。四十三年度の決算につきましては、たばこ事業の収益率が六三%でございます。それで、四十三年度の前、四十二年度には六〇%を若干割るようなところができましたけれども、定価改定、たばこの値上げによりまして収益率はかなり上がりまして、四十四年度はまだ決算が出ておりませんけれども、四十三年度の数字より若干低目ぐらいのところで押えられるのじゃなかろうかと思っております。これは原料葉たばこの値上がりと、それから人件費の上昇、その他いろいろなものが上がりますので、いろいろな合理化でそれをカバーいたしまして、できるだけ収益率の下がるのを押えようとしておるわけでございますけれども、いろいろな要素がからみ合いますので、精密に収益率がどういう推移でいくかということにつきましては、実は私どもいろいろな試算はございますけれども、物価上昇、賃金上昇の中でなるたけ下がらないように、定価改定をしないで収益率を維持するという方向でやっていきたいということで、こういうような合理化計画を出しておるような次第でございます。
○広瀬(秀)委員 そうしますと、この中期計画で四十五年度の予算書に百八十四億円計上している。四十六年はそれに四、五十億ふやして二百三十億程度になるだろう。四十七年度、四十八年度というようなところではもう設備投資はないのですか。四十九年度までに設備投資にどれだけの金額を充てるということになっているのですか。百八十四億と二百三十億だけなんですか。どちらなんですか。
○牧野説明員 それ以降につきましては、実はまだ需要量その他もなかなか見通しがはっきりいたしませんので、十工場のあとの工場の合理化をどうするかという点についてはまだ具体的にきめておりませんので、なかなか投資額がはじきにくい状態でございます。たばこ自体の需要の増は、おそらく百億本以上一年間に見込まれると思います。どこをどうするかということは別にいたしまして、二百億以上くらいの設備投資額がその後もおそらくは要るようなことになるのじゃなかろうかというふうに存じております。
○広瀬(秀)委員 いま総務理事がおっしゃったように、この長期計画の中でも、大体将来とも年間百億本ぐらいずつはそう無理のない形での予測した伸びだ。無理をしてこれくらい伸びるだろうということで恣意的にやったのじゃなくて、かなり科学的な根拠を持った消費の動向を十分考えて、生活の実態というようなものなども調査をしながらそういう試算を出しておられるわけです。そうだとすれば、大体これからかなりの期間百億本ぐらいずつ消費が伸びていくであろう、こういうことになるということははっきりしているというならば、この工場の近代化計画というようなものも、四十五年と四十六年は大体その辺でわかるけれども、それから先はわかりませんというのは何といってもおかしいのです。少なくとも長期計画を出し、そして第一次中期計画を出しているという中で、来年度までのことしかわからぬ、それから先のことはまだ予測が若干不安定なことがあるからということではなしに——これでは少なくとも計画としてはもう五カ年間の計画というものは立っていないということになるでしょう。そういうもので、たとえば職員に対する労働条件がこう変わるんだ、婦人労働者に対しては二交代制をとれるのだということを言ったって、そういうものがびしっと少なくとも計画としては完結をして、こういう計画なんだ、計画の全体像というものはこういうものなんだ、そしてあなた方にはこういう協力を要請するのですということを何一つあかさないで、協力してくれ、協力してくれだけでは、この事態というものはちっとも進展をしないということにもなりかねないわけですね。したがって、そういうことではないはずだと私は思うのだが、何かやはり秘密にしているような——率直に皆さんこういうところに、やはりこれだけ大きな近代化、合理化をやろうというからには、少なくとも国の専売事業であり、公共企業体である専売公社として、もっとわれわれに、あなた方が考えているこの計画というものをざっくばらんに隠さずに表明をして、そして協力を求めるところは協力を求めるということでなければならぬと思うのですが、どうもお粗末過ぎるんですね。四十五年度は予算でもうはっきりしているわけなんだけれども、来年度二百三十億程度、ことしよりも四、五十億ふえようかという程度しかわからぬような中期計画というものではないはずだと思うのですが、それはどうなんですか。
○牧野説明員 ただいま提案しております工場だけの能力にいたしましても、実は現状では六工場と東京、業平、足しまして二百六十五億本の能力を持っております。それがいま私ども提案しております方向でかりに落着いたしますと六百二十億本に合計なるわけであります、年間の製造目標が。したがいまして、三百五十五億本ふえるというような形になるわけでございます。それで、現在提案しております問題につきましては、いま労働組合のほうといろいろ詰めております段階で、これがどういうふうに詰まりますかによりましてあとのことを考えなくてはならない。三百五十五億本といいますと、百億本以上ふえましても約三年分の増加に対応する量がこの工場だけでふえるような計数になりますので、それからあとの分につきましては、私どもこの六工場と東京、業平、合わせまして八工場の分の組合との話し合いの妥結の状態いかんによりまして、あとの方法を考え、たいというふうに計画しております。
○広瀬(秀)委員 皆さんのほうから出したこの資料を見ましても、たとえば新東京工場、これが第一期の操業が四十六年の六月だと、来年でございますね。それで、これは八十億本ということなんですが、この第二期は百億本の四十九年三月操業、こういうことになるわけですね。さらに、シート工場はいいとして、金沢工場、函館工場、盛岡工場、百二十億本、八十億本、八十億本、こういうことで四十七年の十月操業ですね。こういうことになっておるわけです。それから高松、徳島、臼杵、こういうようなものも八十億本、八十億本、八十億本ということで四十八年度から操業だ、こういうことになるわけです。ですから、四十六年、四十七年、四十八年と——まあ四十六年、四十七年に、しかも年度のかなりおそい時期に始まるわけでしょう。たとえば新東京工場なんかでも四十六年六月なんだけれども、業平、品川両工場でつくっておった分から、ふえる分で百億本増加するだろうということでは、まかなえるはずはないのですね、私ども見ますと。あなた方専門家はどういうようにやられておるかわからぬけれども。こういうような点でもう少しわかりやすく、どこの工場が何年何月から稼働して、そうして需要がこの年には百億本ふえます、これに対してはこの工場とこの工場が新しく操業することによってこれだけふえるんです、こういうようなことがわからない計画になっておりますね、これは。そういう問題をもう少し具体的に、私どもがなるほどそういうことではっきりするのか、こういう納得のいくような説明を与えてみてくれませんか。
○北島説明員 ただいま問題となっております十工場につきましては、第一次計画は何年何月操業開始、第二期計画は何年何月から操業開始というような計画はあるわけでございます。ただいま総務理事から御説明いたさせます。 それから数字につきましては、四十五年度、四十六年度しか施設金額がわからないのはおかしいじゃないかということですが、この十工場につきましては大体の金額はわかっております。私はただいま資料を持っておりませんが、たとえば六工場、函館、盛岡、金沢、高松、徳島、臼杵、こういった六工場のうち、八十億本を製造する製造工場については、大体私の記憶ではたしか四十億円程度かかります。まあ土地によって若干違います。そういったような数字はあるわけでありますが、最後のこの計画は四十九年三月まででございますが、四十八年度までの数字は一応は出てくるわけであります。ただしこれは、まだ計画がきまっておりませんのはいわゆる北関東工場でありまして、第一次中期計画で一応あげてはおりますが、北関東工場が確定いたしますれば五カ年の、少なくとも製造工場面におけるところの全体の姿はわかってくる、こういうことでございます。決して数字がないというわけのものではございません。
○広瀬(秀)委員 これは労働組合との間に、いろいろ人員の問題やら労働条件の問題やら、当然変わってくるのですから、交渉をやって詰められるということはけっこうです。それがなければいけないわけだけれども、しかし皆さんが当初計画をしたもの、この計画というものすらわれわれにはどういうものであるのかまだわからぬのです。これはわれわれに示す必要はないとでも思っておられるのですか。われわれが聞いても、そういう労働組合との関係もこれあり、秘密にしておきたいのだ、そういう性格のものですか。そういうお考えですか。あるならば、当初こういうように計画をしました、しかしこれはかくかく労働組合の言い分もあり主張もあるというようなことや、あるいは対境関係との関係もあったり、いろいろな問題点、資金繰りの問題があるならばそれも一つの要因になるでしょう。そういうような問題があって、これは少しずつこういうことに変わらざるを得ないのだという、こういう筋道を立てた明確なお答えをいただかぬと、どうも全体のワク、計画のワク、プロジェクトというものがはっきりしないで、一年か二年ぐらいのところだけで小出しにして将来のことはわからないのだ。これはわからないんではなくて、言わないでいるんだろうと思うのだけれども、その辺のところはやはり公表して、私どもはこう考える、それはこういう需要の伸びに対して、こういう工場の低生産性のところをこれだけ高めることによってそれをカバーして、どれだけのメリットが生まれるのです、こういう計算というものがきちんと立ったものをまず示して——それは必ず考えに入れなければならないいろいろな要素というものを見のがしておる問題もあるし、あるいは労働組合との関係において、労働条件の問題などについてあなた方のその考え方が足りなかったというようなことでチェックされる問題はあるにしても、土台になったそういうものはもう少しはっきり示していただかぬと、われわれの審議のしようもないし、問題の正しい所在をつかむということすら不自由する。こういうことですから、あるならば、当初の計画、青写真というものはかくかくだということをこの際はっきりさしてもらいたい。
○北島説明員 決して秘密にしておるわけではございません。ただいま問題になっております十工場につきまして、現在労働組合に提案しております事項についてはもちろんここで御説明できる事項でございます。 私から便宜御説明申し上げますと、まず第一は、新東京調整工場、これは現在の東京地方局の品川工場と業平工場とを統合いたしまして新東京工場ということにする予定でございます。調整工場と申しますと、全国的な需要の時期による変遷がいろいろございますので、それで全国的な調整をやる工場ということでいろいろな銘柄をつくらせるつもりでございますが、これは第一期は年間八十億本の規模で操業開始、第一期は四十六年六月でございますが、第二期は年間百億本、四十九年三月に操業開始予定でございます。 それから、ただいま申しました東京工場の品川工場はどうなるかという問題でございますが、これは新東京工場ということで業平のほうに統合していきますので、現在の品川工場のあとにシート工場というのをつくるわけです。これはたばこの補充原料として非常に重要なもので、いままでこれはくずで捨てておりましたのを再生いたしまして、特殊の技術で再生いたしましてたばことして用いるわけでございます。このシート工場、これを現在の東京地方局の品川工場のあとにつくるわけでございまして、能力は第一期年間六千トン、四十六年六月に一応操業開始を予定いたしております。第二期は、これを一万二千トンに拡充いたしまして、四十九年三月に操業開始する予定であります。 それから、ただいまのシート工場は浜松にもこれをつくる必要があるということで、現在の浜松工場の敷地内に年間三千トンの規模でありますシート工場をつくる。これが四十六年五月に操業開始を予定いたしております。 それから、新盛岡工場の原料部門、これは原料部門に非常に新しい設備をしたものでございますが、これは現在計画いたしております新盛岡工場の新敷地のところにつくるわけでございまして、除骨装置とL型一基を施設いたしまして、四十六年十二月に暫定的に操業を開始いたしまして、四十七年十月には本格的に操業になる見込みでございます。 それから、金沢、函館、盛岡、高松、徳島、臼杵、これは現在非常に老朽工場がございます。これを建て直す計画を立てております。 金沢におきましては、先般廃止いたしました原料工場のあと地を利用いたしまして、これに年間百二十億本の予定のたばこ工場を新設する予定でございます。操業開始は四十七年十月でございます。 函館は、これは新しく敷地を求めまして、年間八十億本の予定でございます。これも四十七年十月に操業開始でございます。 盛岡は、先ほど申しました盛岡工場の原料部門と同じ場所でございます。これは年間八十億本、これが四十七年十月に操業を開始する予定でございます。 それから、高松工場でございますが、これは現在地におきまして八十億本の製造量。これは四十八年度に操業開始を予定しております。 徳島、これは新しい敷地でございまして、目下選択中でございますが、これは年間八十億本。これも四十八年度に操業開始を予定しております。 それから、大分県の臼杵、これは現在地に年間八十億本の規模を持つ工場をつくる予定でございます。これも四十八年度に操業開始を予定しております。 これらに対する投資額は、大体の数字はただいまわかっているわけでございますが、私、手元にはございません。御必要があればあとから御答弁申し上げます。
○牧野説明員 先ほど先生からの御質問で、需給関係でございますね、これはもう私どものほうとしては一応の試算はございますのですが、これは販売状況その他、時々刻々動きますので、もちろんこのとおりとてもいくという保証も何もないわけでございますけれども、一応の数字はございます。それをいま若干申し上げてみたいと思います。 四十五年度は一応二千二百三十億本売れるというふうに予想しております。製造能力としては二千百五十七億本でございます。それで製造所要数量は、これは繰り越しなんかの関係で二千二百二十三億本と一応見ております。そうしますと六十六億本足りない。それでこの分につきましては超勤なり何なり、何かの対策を講じないといかぬのじゃないかというような見通しでおります。それで、四十五年度は前の年に比べまして、高速巻き上げ機の二千回転のやつを二千五百に変えましたり、あるいは2Sというような機械、これは古い機械でございますけれども、フィルターつきのたばこのできる機械、こういうようなものを導入する等によりまして、前の年より六十五億本製造能力がふえるという形で、なお六十六億本不足するというふうに見当をつけております。 それから四十六年度につきましては百億本ふえまして、二千三百三十億本というものの販売量になるだろうというふうに予想しております。設備能力としては二千三百十七億本、これは前の年に比べまして百六十億本製造能力がふえる。これは四十六年度には、先ほど総裁が申し上げましたような工場の若干の稼働開始も含んでおります。それからまた、二千回転の高速機が二千五百にいま改作を進めております。そのほうもある程度進展するということで百六十億本ふえまして、設備能力としては二千三百十七億本になる。それで製造所要数量としては二千三百三十七億本、これは少し繰り越しなんかの関係でよけい見込んでおります。そうしますと四十六年度は二十億本不足するというような計算をいたしております。これにつきましてもやはり何がしか超勤その他の手配が、このとおりいくとすれば要るんじゃなかろうかというような見通しでおります。 さらに四十七年度につきましては、販売数量が二千四百三十億本と、やはり百億本ふえるというふうに踏んでおります。この年には設備能力がいまの予定ではあまりふえませんで、七十七億本ふえるという勘定になりまして、それで製造所要数量は二千四百四十二億本。設備能力としては二千三百九十四億本で、四十八億本分足りなくなるんじゃないか。この分につきましても、これは何らかの超勤その他の方法が要るんじゃなかろうかというような状態でございます。 それから四十八年度については、販売数量がまた百億本ふえるとしますと二千五百三十億本、設備能力としてはこの年にかなり増強いたしまして、百五十五億本ふえるという勘定をいたしております。それで結局、製造所要数量が二千五百四十四億本、設備能力としては二千五百四十九億本で、この年で五億本、いまのままでいけば余剰ができる、そういうような計算でございます。 それから四十九年度にはさらに、おそらくこれ以上、需給関係はいまの見通しでは好転するんじゃなかろうかというような、大体そんな見通しでおります。
○広瀬(秀)委員 いまそれで需給の見通しというものはかなり具体的にはっきりしたわけですが、これに対してどれだけ設備投資費を年次別に注ぎ込むのか、この計画があるわけですね。設備能力、製造能力、いまずっと発表されたわけだけれども、先ほど総裁かこの十工場についての——八工場ですか、八工場についてずっと説明された。私もその表を持っているんです。それで、これについて、新東京工場には幾らの設備投資が必要です、これは何年から何年まで幾らずつ出します、こういうようなものが一つ一つこれはあるはずですね。それをまとめたものを、この少なくとも八工場なら八工場分、まだ北関東工場の問題はペンディングになっておりますが、それについて幾らの設備投資が年次別に要するか。四十五年度に百八十四億本、それから来年は二百三十億本程度になるだろうと、こういう予想をされたと思うのですが、それを年次別に、その後もずっと四十八年まで、四十八年から操業開始というようなものはやはりその年度にも出てくるわけですから、そういうものを年次別に幾らずつの設備投資が、中期計画の段階でこれを実現するためにかかるのですということを、この際はっきりさしてもらいたい。さっきは年次別に二年間しか言わないのですよ。こんなことではないはずだ。需給の見通しもあるでしょう。
○牧野説明員 これは私ども一応いま年に百億本ずつ需要量がふえると仮定いたしました場合に、どの程度製造能力をふやしていったら間に合うかというようなことで大ざっぱにはじきました数字で、これはもちろん、ただいまの非常にやかましい問題で喫煙と健康の問題なんかございまして、ああいうようなものが一度出ますと、一割、二割需要量の伸びが変動するということは、これはしょっちゅう私ども経験しておるのでございます。それでただいま申し上げましたのは、ほんとうに大ざっぱに百億ふえるとしたらどうかということで、年次別にどういうふうに設備投資額が変動するかというような数字は、実はまだございません。
○広瀬(秀)委員 どうもその辺のところが、皆さんのやられておる計画、中期計画なり長期計画なりというものが一いままで、たとえば国鉄の問題であろうと電電の問題であろうと、公共企業体等について中期計画なり長期計画というようなものが出る際に、やはり計画は計画として、年間百億本ずつ伸びるだろうという一応の試算、これは将来の経済状態の変化やあるいは生活水準の問題も当然関係あるし、あるいはそういう喫煙と健康という問題、そういうような要素などもこれがまた未結論のままになっているという重要な面によって、皆さんの見通しを大きく狂わせるかもしれないような問題点があるにしても、一応需給計画はそういうことできちんと立っておる。それに見合う工場の建設ということも先ほど総裁が一々読み上げて、この工場はこうだということをやられてきている。しかしその肝心の裏づけになる資金、設備投資の費用というものがどういうふうになっていくのだ。そういう需給見通しは一応立っているけれども、その需給見通しに立っていまの計画を進めるとするならば、先ほど総裁が言われたように、一番おそいのでも四十八年度には稼働をする、こういうものが示されているわけですから、この計画を前提にするならばどれだけの設備投資が年次別に行なわれていくのだという、それがなくて計画が立つはずはないのですね。まぼろしの計画でしかないし、それならばまぼろしの工場になるわけですよ。そういうものがなぜ発表できないのですか。それがないというならこれは計画自体がまことにおかしい。大蔵省の監督下にある専売公社ともあろうものが、ぼくはそんなおかしな計画を立てているはずはないと思うのだけれども、それがないというのが大体おかしいのですよ。
○北島説明員 牧野総務理事は、おそらく事務的にあまり正確な答えをしようと思ってとまどっているのだろうと思うのです。私も各工場の全体の投資額は聞いたことがあります。数字があるわけであります。ただし、いま牧野総務理事が申しましたように、高松、徳島、臼杵等につきましては、需給状況によって着手や操業時期も変わってくる。私から言わせれば、全体の数字はわかるのですから、それを何年度幾らか申せるはずであります。ちょっと牧野総務理事はあまりこまかく、具体的に詳細な数字まで申そうと思ってとまどっておるのだろうと思います。
○広瀬(秀)委員 億以下は切り捨ててもいいのだが、そういう概算の数字、それすら言わないというのはおかしい。
○牧野説明員 新しい六工場につきましては、おおむね一工場三十五億円から四十億円未満じゃなかろうかというような見当はつけております。これもいろいろ入れます機械だのあるいは建物の状況その他、一応提案はいたしておりますけれども、まだなかなかきまるところへいっておりませんので、おおむねそんな見当でただいまのところ労働組合と折衝を詰めようとしておるという段階でございます。年次別に何億というようなはっきりした数字はございません。それから先ほど私が申し上げましたのは販売量、製造所要量で、これもほんとうに一応の試算の数字でございまして、何かあるだろうというようなお話なんで一応申し上げましたけれども、これはかなり変動し得る数字でございます。それから投資額につきましても、一工場二十五億円前後じゃなかろうかというような見当はつけておりますけれども、これはとても正確な数字にはまだなっておらないということでございます。
○広瀬(秀)委員 まあそういう状態であるということは、中期計画なり長期計画なりというものは非常に基礎の薄弱な、ぐらぐら絶えず動揺しているもので、計画というところまではいっていないのだというように私ども理解せざるを得ないわけです。そういうものと理解して次に進みます。 ところで、いま労働組合との関係で詰めていかなければならぬという問題が当然あるわけです。そこで労働省も来ておるのですが、こういう形で工場を新設し、高速巻き上げ機を入れて二千回転を二千五百回転に、やだては四千回転まで持っていこう、こういう構想を持っておられる。そして新鋭のかなり高価な機械を導入するのだからということで、いままで一直勤務で日勤でやっておったものを二交替制にするのだ。これは機械の償却を早めていくということが中心の問題点だろうと思うのですけれども、それで専売制度始まって以来初めての二交代勤務というものを取り上げている。しかもこの問題は職員の労働条件にとってはたいへんな問題になる。家庭生活を破壊するおそれがあるというような問題になる。この問題について早く結論を出さなければということで、この問題についてはもう現実の問題として労働組合に二交代制をのめという形で強力に迫るということになっているのでしょう。この二交代制の問題については参議院においても議論をされました。婦人労働の問題、働く婦人の立場というもので、国民経済的な問題ともからみ、また新しい七〇年代における家庭生活のあり方というような問題を含めて、かなり突っ込んだ議論もなされておるわけです。この二交代制というものはどうしてもやらなければならないことであるというお考えですか。そしてその理由というものを総裁からまずお聞きをいたしたいと思うのです。
○北島説明員 結論的に申しますと、この二交代というのはどうしてもやらなければならぬ、こう思っております。 その理由を申し上げますが、ただいま専売公社では、先ほど来申しましたように非常に大きな設備投資をいたしまして、設備の合理化をはかろうといたしております。この巨大な設備投資の投資効率をあげるためには、一交代よりも二交代のほうがはるかにいいことは自明の理でございます。それからまた、最近のように技術革新のテンポが早い時期におきましては、ただいま設置した施設もあるいは数年後にはまた新しい施設に変えなければならぬということも起こり得るわけであります。そういうことを考えますと、できるだけ償却を進めていく必要があるわけです。これは今後企業として生きる、世界的な自由化の傾向に対処して日本のたばこ産業が生きるためには、私はどうしてもそういうことをやらなければならぬ、そういう気がするわけであります。
○広瀬(秀)委員 労働省、せっかくおいでになっておりますから……。 参議院で労働大臣が、田中寿美子議員の二交代制というようなものをやるということはどうなのか、大臣はどう考えるのかという質問に対して、点々と読み上げてみますが、「実は非常によく専売の仕事をささえてきたと、非常に私はいままでの御功績というか、婦人の方々の仕事に対して衷心から敬意を表したいと思います。」こういうことをまず冒頭に言っておられるわけですね。それで、既婚者が七〇%もあるということ、勤続年数が平均十四年というようなこと、こういうようなことを答弁で言われながら、「専売の事業と両立できるような態勢を考えていただきたい。そのために必要な施設を十分につくってやることが、むしろ専売事業を健全に今後も続けていくために、これは絶対必要条件ではないかというふうに考えているわけであります。」こういう配慮も答弁をされておる。「十分には勉強しておりませんが、今後何かそういった婦人労働を今後も正しく育成強化していくという面におきまして、労働省の立場でなし得ることがあるならば、喜んで御協力申し上げたいと考えておる」こういう答弁もされておるわけであります。二交代制の勤務につきましては、「専売事業の近代化、生産性の向上という一点から非常に高速の機械を入れたというお話でございます。その際にあっても、特に婦人労働者が非常な犠牲をしいられるようなことがないように配慮する必要があろうという点は、考えてまいらなければならないと思います。二交代制の可否とかいう問題になりますと、これは別個な問題でございますから、にわかに回答はできませんけれども、とにかく婦人の方々がそのために非常な苦痛をしいられるような事態は避けなければならないというふうに考えております。」こう答弁をされておるわけです。さらに、「二交代勤務が入ってきたら専売で働く婦人の大部分はやめざるを得なくなるのじゃないか。つまり働く婦人の権利の問題になってきますね。働く権利の問題、権利を侵害するということになってくる。」という田中議員の追及に対しまして、「御指摘の点は、十分工場のほうにも」、これは専売公社のほうにもと、こう読んでいいわけでありますが、「聞いてみたいと思います。あとうならばこうした無理な交代制——交代制はやめ得ないとしても、早朝から深更に至るまでの間については」——深夜ですね。「深更」と議事録には載っておるわけですが、深夜を意味しておると思うのですが、「慎重に検討願わなければならないというふうに思います。」と、こういうようなかなり理解ある御答弁をしているわけです。 労働省、きょうは三課長しかおいでにならぬわけですけれども、いま専売公社が二交代で考えておるのは六時半から二時まで、それから二時から九時五十分までですか、こういうぐあいになっておる。なるほど、夜の十時から朝の五時までといういわゆる深夜ですね、こういうところは避けておるわけです。しかし現在の通勤事情からいって、もう五時には起きて——専売につとめるために自分が出てしまうのですから、親がおったりなんかしてない核家族だというような場合には、当然朝めしの準備くらいはして出かけなければならぬということになる。あるいは通勤距離というようなことになれば、五時にはもう起きて、あるいはその前に起きてきちんと家事をやって、それから出かけなければならぬということにもなるし、また夜になれば九時五十分ということで、これがまた同じような状況でうちに帰って寝るというようなことになれば、これはまた零時を過ぎるというようなことにもなりかねない。こういうことを考えますと、こういう方法というものに対して、二交代制というようなものが取り入れられる場合に、特に既婚婦人がいままでとがらっと変わってそういう二交代制勤務になって、しかも朝六時半から夜の九時五十分までというような、そういうものに対して、労働省として婦人労働を守る、保護するという立場において一体どういうように考えられ、それをやるためにはどういう条件が必要だというようにお考えですか、その点を伺いたいと思うわけです。これはどなたでもけっこうですが、まず藤井さんから。
○藤井説明員 二交代制の実施につきましては既婚婦人、特に小さい子供を持っている婦人の方々の場合はたいへん努力を要することだと思っております。それで私どものほうといたしましては、労使の間でよく話し合って円満に解決なさるようにというように専売公社のほうにも連絡をしてございますし、今後その労使間のお話し合いの状況を私どもは見守らせていただいていきたいと思っております。
○広瀬(秀)委員 装置産業とか設備投資に巨大な金を投資をするというような企業において二交代制をやっている。製造業等、特に電機産業等においてもやっているし、あるいは繊維等におしてもやっておる、その他でもやっておるというのは聞いております。その場合の多くは婦人労働者が大体未婚者で、学卒直後に入ったというような方が非常に多い。ところが専売の場合には既婚者なんですよ。家庭を持つ主婦なんですね。こういうことが非常に特徴的だと思うし、これは平均して七〇%、多いところは九〇%。これも工場の立地条件によってずっと長くつとめる人もあるし、比較的流動的なところもありますけれども、それでも大体最低で既婚婦人が七〇%、それから多いところは九〇%をこえるというようなところもある。しかしこの問題についていま藤井さんから労使間でよく相談をしてもらいたい、そういうように専売公社にも要請をされたというわけであります。 そこで、この近代的な装置産業、設備投資の巨額に達したところで設備投資の効率化をはかるために二交代制が婦人においてもとられておるという場合の問題点として、これは一般の場合には未婚者が多いんだということをいま申し上げたわけですが、しかもそういう工場では大体において工場の構内にいわゆる独身寮なり社宅なりというものを設置をして、もうほとんどがそこに集団で居住されておる。家庭の主婦というような立場とは全く違うんですね。そういう状態でもあるわけなんです。 これらの問題を考えまして、そういう事態でないという場合に二交代制を機械の効率をあげるということでやられるということについて、家庭生活を破壊する、主婦の役割りというものが果たせない、こういうような問題。婦人労働については、これからたいへんな労働力不足時代を迎えて、一九七五年には九百万人からの労働力不足も出るという時代で、相当家庭婦人というようなものも労働戦線に引っぱり出されるという事態もくるだろうと思うのです。これは非常に大きいこれからの問題点になるだろうと思うのです。その辺のところを労働省としてどのようにお考えになられますか。
○藤井説明員 一般の中高年婦人の問題でよろしゅうございますか。——労働省といたしましては、最近特に有夫の婦人労働者がふえてきておりますので、先生がいま御指摘なさいましたように、将来この傾向はますますふえていくと思っております。ですから私どものほうでは数年前からこの傾向にも気がつきまして、家庭婦人と職業生活の両立をはかるための対策というものについて、ただいま労働省婦人少年局の重点施策ということにしていろいろ検討いたしております。 一、二具体的な例を申し上げますと、企業内の託児施設というものが子供を持つ働く婦人にとってたいへん重要だと思いますので、雇用促進事業団の融資制度をもちまして託児所がつくれるようになっておりますので、そういう制度があるということの宣伝と、それから必要があると思われる企業についてはそういうものをつくるように指導を行なっております。 そのほか、厚生省にも申し入れをいたしまして、地域保育所をできるだけたくさんつくるように、あるいは地域保育所の運営が働く母親の職業生活に合ったような運営方向に持っていくようにというような申し入れといいますか、そういうことも厚生省に対していたしております。 それから、いろいろな日常生活の援助的なものも、これは個々の努力も必要でありましょうけれども、企業側といたしましても社会的にも援助する必要があると思いまして啓蒙活動をいたしておりますが、私どものほうで具体的に出しております一つの例といたしまして、働く婦人の家という、働く婦人の福祉施設を全国で二十数カ所持っております。そこに働く母親の生活センター的な仕事もその中に含めまして、地域的な家事の相互援助的なものをつくり、組織化についての援助をするとか、あるいはその施設そのものにおいても地域のニードによりまして、おかあさんが働いている間学童を預かるとか、あるいはもっと小さい子供を預かる部屋といったようなものを運営をいたしております。 具体的にやっておりますことはそういうことで、そのほか今後私どもといたしましていろいろ進めなければいけないといったようなことについて計画を立て、まだ検討中のものもございますけれども、その方向に努力いたしております。
○広瀬(秀)委員 藤井さん、私が伺いたかったのは、やや質問の要旨がぼけたかもしれませんけれども、専売公社の場合に、単に有夫の婦ということだけではなくて、家庭を持って子供を持っておる、こういうことなんですね。いままでずっと日勤でやってきた。日勤の期間中は大体八時ごろから四時半なり五時ということで、昼間だけの勤務をやっておったわけですが、これが先ほど言ったように六時半からとか、夜は九時五十分までになるというようなことになった場合に、家庭生活に重大な支障があるだろう。そういう場合に、近代的な工場で二交代勤務をやっている女子の例は多いけれども、それも未成年が多い、あるいは未婚の女性が多い、こういうものと本質的に違います。専売公社のたばこ工場で働いておる婦人のうち、最低でも七〇%から九〇%というものはそういう有夫の婦であり、同時に子供を持ち家庭を持っている婦人である。こういう者をいまのままの状態で二交代制勤務に移行することについて好ましい事態と考えられるのかどうか。婦人労働について一番権威者でもあられる藤井さんは、そういうことが婦人労働として好ましいことであるのかどうかということについてどうお考えになるかということを、もっとき然たる立場で端的に、遠慮なさらずに、ここで婦人労働者の立場に立ってお答えをいただきたかったわけですが、その点いかがでございますか、端的に。
○藤井説明員 一般論で申しますと、特に婦人労働者につきましては、一般の方よりも母性機能とかあるいは家庭責任とかいったようなものを持っておりますので、普通の時間に勤務するのが一番いい方法じゃないかと思っております。ですけれども、その企業の経営とかそういうものにつきましては、それぞれの企業の事情がございましょうし、私ども一々の企業の事情について存じませんので、そういう点につきまして、個々の場合についてすべてがいいとか悪いとかいうことは一がいには言いかねると思います。
○堀委員 関連して。労働省という役所は一体何のために置かれている役所なんでしょうか。それを藤井さんから最初に承りたいのです。
○大坪説明員 私かわってお答え申し上げます。 いま先生御指摘のように、労働省は労働省設置法で、その目的の中に書かれておりますような任務を遂行する役所でございます。労働省の任務は第三条でございまして、「労働省は、労働者の福祉と職業の確保とを図り、もって経済の興隆と国民生活の安定とに寄与するために、左に掲げる国の行政事務及び事業を一体的に遂行する責任を負う行政機関とする。」ということになっておりまして、その中に、ただいま御質問の婦人に関しましては、「婦人の地位の向上その他婦人問題の調査及び連絡調整」の事務をはかるということになっております。
○堀委員 いまの原則は労働者の福祉を考えるということですね。そうすると、まずあなた方のいまのお話を聞いておりますと、労働省としての主体性が全然感じられないわけですよ。労働省として婦人の問題を考えるときには、企業の問題はさることながら、労働省としては一つの原則がなければ問題を判断するわけにはいかないと私は思うのですね。 そこで私は、藤井さんに直接伺いたいのですが、労働省の都合であなたの勤務時間が朝の六時半から二時までになった。あなたも家庭を持っていらっしゃる御婦人だと思いますが、そのときにあなたはどういう悩みといいますか、要するに、あなたの御主人というのは朝七時なら七時に出勤をされる、子供たちも八時ごろ学校に出かけて行く、自分は五時半なら五時半に家を出て行くというようなことになった場合に、一体家庭生活というものは普通の状態で行なわれるのかどうか。それが行なわれないということは労働者の福祉を乱すことになる。労働省設置法に、もとることになるのではなかろうかと思うのです。あなた御自身が朝の六時半から二時までの勤務に労働省で変えられた場合に、あなたはどういうふうにお感じになりますか。あなたの個人的な見解を伺っておきたい。
○藤井説明員 ただいまの私でございましたら、家庭の中の状況を整えてつとめるよう努力すると思います。
○堀委員 わかりました。要するにそういうあなたのお気持ちが、はたしてそれで労働省の婦人労働課長として、多少問題があるのではないかという私は気がするのですね。なぜかといいますと、婦人の権利を保障、守ることが先であるべきにかかわらず、あなたのお話を聞いておりますと、仕事のほうが先になっておりますね。労働省という役所は、まず一般的には労働者の権利といいますか、要するに人道的立場に立った労働者の権利というものが確保されるためにある役所だろうと思うのです、一般概論としていいますと。ところがいまのようなお話を聞いておりますと、労働省というもののレーゾンデートルというものはいまの御答弁からはほとんど聞き取れないのですよ。原則として、私ども常識で考えてみても、私はいまこの話を横で聞きながら感じたのですが、少なくとも家庭婦人に朝の五時半に出てこい、夜九時に帰りなさいということは、これは朝の一番大きなモメントをはずさせるか、夜の一番大きな家庭婦人としてのモメントをはずさせるかということで、これは家庭婦人には本来やらせるべき仕事ではないと思うのです。いまの専売公社がどう考えておるかわからないけれども。私は大いに合理化をやれという考えなんです。いわゆる社会党の中にあっては考えが違う。しかし合理化をやるためには、そのことによって労働者が不当な影響を受けないという原則がなければ合理化をやってはならぬと思うのです、そんな合理化は。まず人間が尊重されないような企業は、今後企業としての発展はあり得ない。労働者が人間として尊重されて初めて、それが専売公社であろうと民間会社であろうと、そこから企業の発展につながるのであって、少なくとも労働者が合理化に対して気持ちよく参加して、その合理化によって生産性を上げようという意欲が生まれてこないような管理体制をさせているような企業は、企業の発展などはあり得ない。 私はいまの話を聞いておりまして、専売公社のほうの話を詳しく聞いていなかったのでありますが、時間をこんな時間に設定して、家庭婦人をこの中に巻き込もうなんということはいまの近代国家にとって好ましいか、国に関係する公社のような業態が。初めからそうなっていて、そういう制度に参加をする方は来てくださいというのなら話は別ですよ。よろしゅうございますか、そういう制度が前からあって、こういう制度ですがよろしいですか、こういう賃金、こういう待遇で来てくれますかといって来てくれる方があるというなら別です。そうじゃないでしょう。いま来ている人たちは正常な勤務につくということで来ている。その人がこういうふうに変更された、しかしいろいろな収入の状態でやめるわけにいかないということになれば、あなたのおっしゃったように、家事のほうを犠牲にして仕事のほうにいくということにならざるを得ないんじゃないか。あなたの御答弁を聞きながら、これを労働省の答弁として聞くことははなはだ残念なことだと思うのです。あなたこれについて、私がいま申し上げたことがどこか間違いがあればお教えをいただきたいと思います。
○藤井説明員 私個人のことについてお尋ねがあったと思いましたので、私個人のことについてお答え申し上げました。
○堀委員 私のいま言ったことはどうですかと言っているのです。私がいまいろいろと申し上げたことについて、あなたが御賛成なら同感と言っていただけばいいし、もし問題があるとすれば、そこのところは問題があると言っていただきたいと言ったわけです。
○大坪説明員 労働条件一般の問題についての御議論も含まれておりますので、私基準局の監督課長でありますので、お答え申し上げます。 ただいま先生がおっしゃいました原則的なお考えは、私もまさにそのとおりだと思います。ただ、御承知のとおり労働条件と申しますのは、基本的には当該企業なら企業で働いております労働者を代表する労働組合と、そこの経営者なり使用者との間の話し合いがなされてきめられるのが原則でございまして、国がこれに関与する、あるいは私どもがそこでいろいろ申し上げる場合は、あくまで全体として守らるべき最低労働条件、そういうものについて違背がある、あるいは違反がある場合に、これについて私どもは厳格にものを申し上げねばならぬと思っております。ただそれから上の問題になります場合には、望ましいとか望ましくないとかいう見解は申せましても、国として、労使の自主的な交渉問題、あるいは労使が自主的にきめるべき労働条件の内容に積極的に関与するのは、むしろ望ましいことではないというのが私どもの見解でございます。
○堀委員 それじゃいまの、要するに八時から五時までですか、そういう条件があるところが、いきなりいまのような労働条件、朝六時半ですか、夜は二交代で終わりが九時五十分になるということについては望ましいのか望ましくないのか。その点をあなたからはっきり……。
○大坪説明員 この問題について現在労使が交渉されておると聞いております。したがいまして、労使がお話し合いできめることになる。私のほうは申し上げにくいのでございますけれども、七〇%の方がもし既婚の女性であるといたしますれば、現在の労働条件がそういう形で時間帯の変更ということになりますので、最低労働条件には違反はいたしませんけれども、必ずしも個々の労働者にとっていい状態になるとは思えませんので、そういう点についてはやはり労使で十分お話し合いをいただきたいというふうに考えております。
○堀委員 私の質問に答えてください。私はそういう抽象的答弁を求めているのではない。望ましいか望ましくないか、どちらかと言っておるのですから、そのどちらかと答えてください。それだけでいい。前段はいまあなたから聞きましたから、望ましいか望ましくないか。
○大坪説明員 具体的な問題でございませんと明確なお答えが申し上げにくいのでございます。
○堀委員 おかしいですね。私は一種の原則、一般論として言っておるのだ。一般論としてはどうか。そのあとは専売公社に聞きますから。
○大坪説明員 一般論といたしましては、労働組合が代表して交渉に当たった以上、労働組合にまかせるべき問題で、私どもが申し上げるべき問題ではないと思っております。
○堀委員 こんなばかな答弁はありゃせぬ。私が言っておるのは労働組合の話し合いをする以前の話を聞いておるわけです。私はここで、要するに労働組合と話をする前に、企業がある一つの方針を決定する。その決定の方針というのが、今日の近代社会で、労働力が枯渇しておる状態、人間が人間として尊重されなければならない世の中で、そういうことが正しいかどうかということです。あとは専売公社に聞きます。要するにこれについては労使間の問題以前の問題がある。それについて交渉する前に、一体そういう考え方というものは望ましいか望ましくないかと聞いているのだから、それをはっきり答えなさい。
○大坪説明員 この問題は、たとえば朝六時半に出勤して二時まで、残りの者は二時から夜の九時五十分までやるということでございます。こういう労働条件は、わが国のほかの企業においてはたまたま見られることでございますので、現在専売公社が朝八時から夕方の四時なり五時に終わるような勤務体制をとっておるのに比較すればあるいはきつくお考えになられるかもしれませんが、しかしながら日本全体の状態から考えますれば、必ずしも望ましいとか望ましくないとかいう価値判断の加えられない問題ではないかと思っております。
○堀委員 あなた、さっき望ましいか望ましくないかという問題だと答えたのです。私はそれについて言っておるのでありまして、あなたの答弁は一体どこの答弁ですか。私は、労働省というものは労働者側に立って答弁する役所と思っておったが、経営者側に立っておるなら労働省なんていう役所は要らないのじゃないか。一ぺんこれは労働大臣に来てもらわなければ、こんなばかなことを聞いておられないよ。大蔵委員会でこんなばかなことを聞き流しにするわけにわれわれいかぬ。労働大臣の出席を求める。労働基準局長か労働大臣をすぐ出せ。だめだ。
○大坪説明員 私の説明のしかたがあるいは不十分でございまして先生のおしかりを買えばたいへん申しわけないのですが、私が申し上げておりますのは、従来八時から五時までの労働時間を、午前六時半から二時までと二時から夜の九時半までに時間帯を直すということが望ましいか望ましくないかは、私は……。
○堀委員 有夫の家庭を持っておる婦人にとってということを言っておるのです。それで望ましいか望ましくないかという答弁ができないならもういいですよ。大臣を呼べ。
○大坪説明員 家庭のだんなさまを持っておられる御婦人にとりまして、朝早くから出るということは必ずしも望ましいとは思っておりません。ただし、御承知のように、私が申し上げたいのは、労働組合が当該労働者を代表してやっておるわけでありますから……
○堀委員 それは労使がやることだから、あなた関係ないよ。
○大坪説明員 それを尊重すべきじゃないかということを実は申し上げたかったわけでございます。
○堀委員 大蔵委員会では、大蔵省の諸君はいまのような回りくどい答弁をしないわけだ。大体われわれが聞いておることは何を聞いておるかということを理解して答弁するから、こんなむだな時間とむだな発言をする必要はないけれども、残念ながら労働省の諸君はそういう訓練をされていないから……。 それはいいけれども、北島さん、私のいまの論議は聞いていただいたと思いますね。私は前段で申し上げたように、合理化することは必要だと思っておるわけです。合理化することは必要だけれども、労働者が少なくとも喜んで参加できるような合理化の体制をするのでなければ、いまのような不自然な体制にもしこれからやろうとされるならば、これは機械は動くかもしれないけれども、しかしその中における人間がどういうふうになり、将来的にそういう労働力をその形で十分供給できるかどうかという問題については、私はこれは非常に重要な問題だと思うのです。私は何も労働省の見解なんか初めから聞く必要はないけれども、経緯があって、あまりに労働省という役所が労働者側の立場に立っておらないからちょっと私は尋ねただけですが、北島さん、これは私はどう考えてみてもやや無理のあるような感じがするんです。労使の交渉以前の問題のような気がしてしかたがない。労使の交渉をしてなるほどいろいろなことがきまるかもしれませんけれども、私はやはり無理のあることを労使の交渉に持ち出すというかまえ方というのは、今後の近代経営の中では非常に問題があるじゃないかと思います。それは男性の場合ならいいんです。男性の場合なら、現在でも三直三交代、四直三交代というようないろいろな方法がとられて、それはいいと思いますが、少くともさっき広瀬君が御指摘をしましたような、家庭を持っておる婦人がそういう状態になるということは、もう家庭生活の重大な破壊につながる。それでは、その人たちは収入は得るだろうけれども、その人のしあわせは一体どこへいくのか。いまの世の中は、パンのみによって生くるものにあらずが、ややパンのほうに比重がかかり過ぎているのがいまの日本の姿ではないか。もっとその人たちの人間としてのしあわせを経営者としては十分考えてもらわなければならぬ重大な問題のような気がいたしますが、総裁、これについてはどうでしょう。 これで私は関連質問を終わります。
○北島説明員 設備の合理化につきまして、原則的には御賛成いただきました。私たいへんありがたいと思うんですが、もちろん生産設備の合理化につきましては、どの場面におきましてもやはり無理がくるわけでございまして、経営者といたしましてはできるだけ無理を少なくしていくのが私どものつとめであろう、そういうふうには考えております。 私も専売公社へ参りまして、専売公社の合理化計画をたんねんに点検いたしました。しかし私は、もしこれが民間企業だったらもっと激しいことをやっているのではないかという気が実はいたしております。現在の製造工場の社会的水準から申しますならば、一工場で三百億本ないし四百億本程度が理想的なところでございますが、そういったようなことでやりますと大きな人員の削減ということが起こります。それから土地の事情もございますので、したがって、今度建てかえる工場も年間八十億、それから一番大きい金沢が百二十億ということになっておるわけでございます。これは私考えてみますと、専売公社はやはり専売事業の上に立っていますからできることだと実は思っております。私も昔公取におりまして、民間企業のやり方を見ておりましたが、専売公社なるがゆえにやはりこれまで緩和しながらできるんだな、こういう感じを持っておる。 今度の二交代制の問題でございますが、私もこれは家庭婦人にとって負担がないとは絶対に申しません。それぞれ家庭の御事情はございます。しかしながら、専売公社の製造工場は、大体においておつとめになる方々は昔から、工場のごく近くに住んでいらっしゃる方が多いわけです。今度の二交代制の問題につきましても、いろいろ御無理はあると思うのでありますけれども、当方の提案といたしましては、通勤バスなども考えようじゃないか。それから仮眠施設も考えようじゃないか。必要によっては住宅も考えようじゃないか。それから託児所の設備、これは専売公社の工場の託児所設備というのは天下の模範だと思っております。非常にりっぱな託児施設だと思っております。現在三歳児までの子供しか預かっておりませんが、今度二交代になる場合におきましては御家庭の御都合もありましょうから、これを就学年齢までに延長してもいいんじゃないか。それからもちろん交代勤務の手当も考えようじゃないか。こういうことを申しまして、現在組合とせっかく折衝いたしております。なかなかいろいろむずかしい問題もございますが、私ども誠意を尽くして組合とも折衝中でございますので、どうかひとつしばらくお待ちを願います。
○広瀬(秀)委員 関連質問があって、労働省の立場は、野原労働大臣も、先ほど読み上げたように「あとうならばこうした無理な交代制」と言っているのですよ。無理なということは望ましくないということを暗に認めていることでしょうな。それをあなた方が妙なことを言うものだからいま堀委員がたいへん激高をされたわけだけれども、これは当然の怒りだと思うのです。これはすべての人たちが怒るべき怒りである、そういうように労働省はこの際はっきり受け取っておいてもらわないと、労働省というのは一体何なのだという、根本的な労働省の存在価値、さっきレーゾンデートルというお話もあったけれども、そのことすら疑わしめるような弱腰の発言になるということを十分注意をしてもらいたい、戒心してもらいたいということを申し上げておくわけです。 ところで、いま総裁は、二交代制はどうしてもやりたいのだ、こうおっしゃった。それで、それについて無理であることも承知をしておるということもいま認められた。そしてその無理をできるだけ少なくしたいということで、一つは通勤バスを動かすということで便利をはかりたい。比較的近くに住んでいる人がわりあい多いということだけれども、これは必ずしも現在の住宅事情では、最初はそういうところに住んでおったけれども、新しく家を建ててかなり遠くから通っているというような人たちもかなりふえてきている、こういうこともある。それから、天下に誇るべき託児所をもっと強化したいということもおっしゃった。ただしかし、総裁に考えてもらわなければならないことは、五時半とか五時とか、五時までは深夜なんだけれども、そういうときに乳飲み子を、本来ならば八時までも九時までも寝ている赤ちゃんを、母親が出勤するために起こして、そうして背中にくくりつけて出勤をするということになるわけですよ。通勤バスに乗ろうと何であろうと、とにかく安らかに寝ている赤ん坊を起こして乗ってくる、こういうようなこともあるし、それから家庭の主婦として御主人を送り出すための食事の準備、あるいは学童を送り出す準備というようなことは何一つできないということになってくる。そうすれば家庭に残された御主人がやはりおつとめになっておるとするならば、今度は自分でやらなければならないというような、家庭における主婦としてのつとめというものはほとんどできなくなってしまう。なるほど朝五時に出ていけば、六時半から勤務して二時には仕事が終わって、三時ごろには帰れるということになって、残余の時間はいわゆる余暇ができるじゃないか、機械的にはそういうことがいえるけれども、これは人間の生活スタイルというものを根底的に変えるのですね。人間の生活サイクルというものはきまっておる。昼働いて夜は休養の時間に充て、さらに睡眠の時間に充てるというのが普通のあり方です。これが最初から、先ほど堀さんも言われたように、私も申し上げたように、一般の民間企業では未成年者で交代勤務がありますよ、二交代は何時から何時ですよというようなことで。家庭的に非常に身軽な独身の女性ならばいざ知らず、家庭を持ち子供を持ちというような既婚の家庭の主婦というものがこの二交代制勤務に移行するということは、これは総裁が認められた以上の無理もあるし、私はそういう点をもっと突っ込んで考えてもらいたい。まだ総裁は、無理だと言いながらほんとうに既婚婦人の家庭が破壊されるという問題についての認識が少し甘過ぎるということを指摘して、それについての対策もまだまだ十分ではない。おそらくこれは家庭生活という面から考えていったら、この二交代制というのはどうしても無理がある、極端に。せめて六時間労働だというようなことにしてしまうということならばまだ救いようもある。夜も八時ごろには、どうおそくたって九時を限界にして家まで完全に帰れる。そして、少なくとも朝の場合でも七時半かその辺から出ていくというような状況ならば、大体家庭の主婦としての仕事もできる。そういうようなところまで思い切ってやらない限りは、こういう問題は私はやるべきじゃないだろうということが一つ。 もう一つの問題点は、高速巻き上げ機が入ってかなり機械設備投資がつぎ込まれる。これを効率化しようということで、男子の場合には比較的、そういう六時間程度の勤務になるならば二交代ということについてはそれほどのこともないし、専売の労働者の諸君も、そういうところまでいくならばこれは男子の場合はわりあいスムーズに受けられるであろう、こういうように思うわけなんですが、ただ家庭生活がそういう面で破壊されてくるというような問題についてはもっと真剣に考えてもらわなければならない。機械効率を高めるということはけっこうだけれども、既婚の婦人労働者が大部分を占めるというような場合に、機械の効率をある程度高めながら婦人の場合にはいままでのような日勤というようなことがやれないのかどうか。私はもう一ぺんそのことについて専売当局として十分検討をしていただきたいと思う。一〇〇%機械の効率をあげたいというものをかりに九〇%に減らしてもそういうことでできるだけ既婚の婦人の二交代というものは避けていく方向というものが考えられてしかるべきじゃないか。これはいろいろ考えればあると私は思うのです。特にこれから近代化工場になった場合に、その機械の効率を高めるというものが中心になってあなた方二交代ということを出されておるのだけれども、その中で婦人がどういう労働に従事をするかというようなこと、主として包装作業、装置部門というようなところに婦人労働が多量にいくのですね。そうしますとその巻き上げ機との関連において、それはもちろん当然生産本数が数多く流れてくるのですから、それとかみ合った二交代ということを考えたかもしれないけれども、それは日勤という形の中でそれをやっていったところで、ある程度何らかのプールをつくっておけば、その包装の段階は翌日に持ち越してやったってこれはできないことはない。そういうような問題等について、二交代でやったより機械の効率としてはやや落ちるかもしれないけれども、そういうことについては一体お考えになったことがございますか。日勤で処理をする。婦人労働は大体それでやる。特に包装作業というようなことをそういうことでやっていけるのだ。そしてそれは機械の効率を著しく破壊しないのだというような判断を私どもしろうとなりに持つわけなんだけれども、そういう点でとことん突っ込んだ議論というのをされたことがありますか。
○北島説明員 工場によりましてもいろいろ事情が違いますし、御家庭によってもいろいろ事情が違うわけでございます。そこで一がいには申せないわけでございますが、私どもとしてできるだけ御当人の家庭の事情も十分考えてということは現実にいたしております。たとえば、早出、おそ出は一週間交代とすることにはなっておりますけれども、家庭の事情によっては早番のほうがあと余暇が使えていいという人もおります。それからおそ番のほうがいいという人もおります。そういう事情は十分頭に入れていきましょうということはございますし、その他、何とかしてそういった無理をできるだけ軽減する方法はないかということを、目下労使関係で協議しているわけでございます。私は、知恵は出せばあるのじゃないかと係には申しているのですが、しかし、ただいま申しましたように、二交代という原則は、私はどうしても専売事業においてはやらなければならぬのではないか、こう考えております。ただ、それをできるだけ無理を少なくして、しかも二交代のメリットが発揮できるような、ロスが少なくなるようなことはないかということで盛んに知恵をしぼっております。せっかく努力中でございますので、しばらく時間の御猶予をいただきたいと思います。
○広瀬(秀)委員 私どもは特に問題にするのは婦人労働の場合なんですよ。男子の場合にはある程度時間短縮ということを——機械のメリットを一〇〇%あげるのですから、それは労働時間の短縮に結びつかなければどうも合理化と言えないのですよ。そういう点で二交代というものは男子の場合はかなり耐えられる面があるのですよ。そして、それに付帯するいろいろな待遇改善というようなことでメリットをつけてやることを通じて、それから労働時間を短縮するというようなことを通じてやれば、これは肉体的にも、また家庭の主婦としての役割りというようなものも、男性は比較的めしをつくったり子供を送り出したり子供の世話をやいたりというようなことではないのですから……。 しかし、既婚婦人の場合には、この作業の流れその他を考えて、機械の能率をそれほど落とさないでも日勤でカバーして、なおかつ機械の効率を、一〇〇%はいかないかしらぬけれども、九五%なり九〇%ぐらいは生かした二交代というものが男子の側ではできる。婦人に適したその包装作業というようなことは、これは日勤で絶対的にやれないのかどうか。そういうようなことをほんとうに真剣に考えたかどうか。機械の効率を一〇〇%あげたいということはわかる。その面では男子でかりに二交代をやるといたしましても、婦人の場合に、それと作業が関連しておりますから、それを日勤という形でいまのような勤務形態は、時間帯を若干ずらすということは操作をしても、そういう余地はこれは自由でありますけれども、日勤のスタイルでやってやれないことはないのではないか。機械の効率を一〇〇%あげたいというのを若干、九五%ぐらいに落ちるとすれば、そういう場合であっても、その程度のことはやはり公社として忍んでいいのではないか。いままでの一千回転が二千回転になるとか、あるいはさらには四千回転にまでいくというような、そういう効率を機械にやらせるわけですから、それを一〇〇%やったらまさに人間生活の破壊につながる。企業の合理化が生活の破壊だ、人間疎外だというようなことになったのでは、先ほど堀委員も指摘したように、これはほんとうの意味での長期にわたって経済の発展、企業体の発展を約束する経営のあり方ではないのではないかということにもなるわけですから、そういう基本問題として真剣にその点の問題をもう一ぺん考える必要があるのではないか、こういうように私は思いますが、いかがですか。
○北島説明員 御趣旨はよくわかります。ただいま労使関係でいろいろ話し合っているのも、そういう問題についていろいろ話し合っているわけです。私ども、いままでいろいろな事態にぶつかりましたが、いままで専売公社は誠意を持って組合と折衝してまいりました。現在でもそれをやっておりまして、目下せっかく折衝中でございますので、いましばらく御猶予をいただきたい。もちろん人間尊重ということ、私、大事なことだと思います。それとともに、生産性をあげる、これももちろん大事なことで、専売事業に関連した大きな資金を最も効率的に使用しなければならぬという要請もございますので、そういう点もひとつ慎重に考えまして、実際問題、誠意をもって解決したい、こう思っております。
○広瀬(秀)委員 総裁はいま非常に弾力的なお考えを表明されたわけです。先ほど、既婚婦人についてももう無理は承知の上で、とにかく断固として絶対的に二交代制をやらなければならないのだというような表現を使われたけれども、この点については、いま私が申し上げたようなことについてもやはり検討の余地はあると思うのです。だから、そういうことを含めてやはり十分労使間で了解が得られるということを中心にして十分議論を尽くしてから、この二交代というようなことを踏み切られるにしても、諸般の条件というものを徹底的に追及をして、まじめに追及をして、人間疎外、人間生活の破壊につながらないように……。なるほど機械はフルに働いた、設備投資の償却はうまくいくということであっても、それで人間がみんな幸福追求の権利を失って、もう何のために働いているのだということが根本的疑問として提出されるようなことになったのでは、これはもうまさに本末転倒のことでありますから、その点を十分ひとつ戒心をして、弾力的に対処していく柔軟な態度を持って労使の話し合いに全力を尽くしていただきたいと思うわけです。 時間がだいぶ過ぎましたので問題を次に移したいと思いますが、先ほど北関東工場の問題がありました。昨年の八月、合理化問題に対して紛争が起きました、この段階で北関東工場の問題は一応再検討ということになった。そこで、ことしの予算委員会におきましても、総裁、大蔵大臣に私質問をいたしたわけでありますが、そこで、この再検討ということはやめますということではない、そういうはっきりしたものを意味するものではない、さらに問題点を突き詰めていこうということだ。さらに、地域の過疎の問題いわゆる地域の実情というような問題、対境の問題、こういうような問題などもあって慎重にやりたいんだというお答えがあったわけだけれども、この問題は、その後佐々木副総裁が栃木県に参りまして、いままでの総裁の答弁なりあるいは当初から示されておった四十九年度以降に何とかしたいんだというお考えと、まるっきり違うことを言っている。四十六年にはもう着工したい、そして四十八年ごろには全面的に操業を開始したいんだということを新聞記者会見で発表しておられる。この点、一体どうお考えなんですか。いろいろ経緯のある問題であります。そして過疎問題ともからみ、真岡線廃止問題ともからみ、町ぐるみの反対がある。茂木工場、そしてまたそれとうらはらの関係で宇都宮でも現在地に新しい近代工場を建ててもらい、両工場を存続してもらいたいという非常に強い願望というものを一切考えなしに、再検討の結果そういう段階に至っているのですか。まずこの点を率直に……。いま、この北関東工場の問題について佐々木副総裁が妙なことを記者会見で発表して、地元に大波乱を起こしておるわけなんですが、その点、総裁としていかがですか。
○北島説明員 佐々木副総裁が現地でどういうことを言われたか。新聞記事、実は私必ずしも信用しないのです。いままで私が地方へ出張しまして申したことでも、たいへん見当違いなことをよく書いております。ですからその点は十分検討しなければならぬと思っておりまして、佐々木君が必ずしもそう言ったかどうか私は確認できませんけれども、この北関東工場につきましては、昨年の九月十三日の組合との覚え書きにおきまして、宇都宮、茂木については慎重に検討するものとする、こういうことになっております。宇都宮、茂木、これは結局統合して北関東工場にするという計画でございますが、これは慎重に検討するものとするとなっておりまして、この覚え書きができておるわけです。これは需給状況等も今後いろいろ見なければなりませんが、再検討と申しましても、これは白紙に戻すということではございませんと思います。やはり中期計画におきまして北関東のあの付近に百七十億本程度の能力があるものが必要じゃないか、一応こういう想定があるわけであります。ただ、土地の事情がございまして、この統合についてはいろいろ多くの問題があります。茂木をどうしてくれるのだ、宇都宮をどうしてくれるのだというような大きな問題がございますので、ただいま決定はいたしておりませんけれども、再検討するには違いございませんけれども、やはり北関東工場をつくるという方向は動かないのではないかと私は思っております。ただ、それにつきましては地元との関係がいろいろございますので、そういう点は具体的に計画がまとまりましたならば地方との協議を十分尽くしまして着工したい、こう考えております。再検討ということは白紙ということではございません。
○広瀬(秀)委員 それでは中期計画の中では、ワク内ではない、こういうふうに確認してよろしゅうございますか。
○牧野説明員 中期計画のワク内で百七十億本というふうに予定しているわけでございまして、一応この方針は私どもとしては目下のところ変えないで、労働組合と慎重に、ほかの事情の進行などとにらみ合わせましてきめてまいりたいと思っておるわけでございます。
○広瀬(秀)委員 再検討ということは、いま総裁が答弁されたように、これは組合との覚え書きにも入っている。しかし依然としてやはり中期計画の中にこの問題は入っているのだ。中期計画の第一次中期計画ではなくて、第二次中期計画以降にこの計画を持ち越すのだ、こういうことでもないのですか。再検討の中身というのはそれではどういうことなんですか。
○牧野説明員 慎重に検討するという中身は、ただいま提案していま労働組合と詰めております六工場なりあるいは東京にあります業平、品川工場その他の進行状況と、それから需要供給の関係の変動をにらみ合わせまして、ただいま問題が進行していく段階におきましてだんだんに北関東工場を具体的にどうしたらいいかということを検討しまして、労働組合とも協議してまいりたいと思っておるわけでございます。
○広瀬(秀)委員 先ほど需給関係の見通しで、四十八年段階でようやく設備能力が製造所要量を越えるということが発表になって、五億本ばかりふえる、こういうことになるわけです。その中で、それとの関連もあって北関東工場というのは、それでは皆さんの計画、これはまあ地元の反対とかなんとかを一応たな上げをして、皆さんの率直な再検討の結果どういうようになさろうとしておるのか。現在その点をどう考えておるのか、これをひとつ話してみてください。
○北島説明員 率直に申しますと、ただいま十工場に関する合理化計画で組合との折衝に追われておりまして、まだ北関東工場のほうには頭がいってないというのが実情でございます。十工場のほうが片づきましたならば、今後北関東工場をどうするかという問題に真剣に取り組む、こういう段取りになっております。
○広瀬(秀)委員 まだ北関東工場についてはそこまでいってないということなんですけれども、県、関係市町村、さらに関係労働者を含めて、現地ではこれは両工場を近代化して足りるのではないかということで、用地も、一台の高速機が能力を発揮できるんだからそれほど膨大な用地を取得する必要もないし、現在の敷地で百億本なり八十億本なりというものは幾らでもあげられる機械設備というものは装置できることだ、こういうように考えますので、そういう方向でさらにひとつ検討を加えていただきたい、こういうように考えるわけです。これはまだそこまでいってないということなんでありますが、現地の実情というものを無視をしないように、この点だけ強く要望しておきます。これは、いまそういう総裁の答弁でありますから、後日また問題にいたしますが、きょうはこの程度にしておきます。 そこでもう一つの問題は、公社組織の改善の問題、これは一体どの程度までいま計画を進められておるか。なるほど本社組織については、いわゆる生産本部長であるとか、その他だいぶ機構改革をやられました。しかし支社以下の地方局、出張所、支所、こういうようなものについて一貫した計画というものがいまだに示されていないわけですね。この問題は一体どういうようにお考えですか。
○牧野説明員 ただいま、いまの地方の組織をどうするかということで勉強するチームを編成しまして、いろいろ案を並べてみまして検討を続けておる段階でございますが、まだなかなか具体的にどうしたらいいかという結論が目下のところ出ておらない、勉強中ということであります。
○広瀬(秀)委員 一、二、三というように試案が出ているわけでありますが、一体総裁は、あなた自身のいまの段階でのお考えはどの程度に、この試案の一をとるつもりか、二をとるつもりか、三をとるつもりか、これについてどういうようにお考えになっておるのか。総裁の私見でけっこうですから、お考えを聞きたいと思います。
○北島説明員 まだ十分にこの試案なるものの説明も聞いておりませんから、私自身いまここで意見を申し上げるのは差し控えたいと存じます。
○広瀬(秀)委員 これは中期計画の中で地方組織の検討というものはどの程度におやりになるつもりなんですか。昭和四十八年度以降になるということですか、基本的な問題としては……。
○牧野説明員 四十八年度以降と考えているわけではないのであります。できるだけ固まったものから早目に、考え方さえきまれば実施してまいりたいと思っておることは事実なのでございますが、なかなか固まった考え方に到達できませんので、いまのところまだ、いつからというようなめども目下立っておらないということでございます。
○広瀬(秀)委員 それではまだほんとうの試案を出しただけで、これについてどういう方向に持っていくか、まだ方向つけも——ただ地方組織を整備したいという程度のばく然たる状態にまだあると見ていいのですか。その問題については、組織のことだからということで労使の協議の対象でないという立場はあろうけれども、労働組合に対してもまだ何らそういう問題については問題を出していない、こういうような段階ですか。
○牧野説明員 いま先生がおっしゃったような、そういった段階で目下勉強しております。
○広瀬(秀)委員 この問題についても、たばこ事業全体についてのいわゆる長期計画の基本で、国民に対して消費者不在のたばこ事業ではなくて、消費者の立場というものを十分に尊重したことでいきたいという、基本的なかまえ方の重要な一つの柱とも非常に関係があるものですから、十分慎重にやっていただきたいと思うわけであります。 それともう一つ、この問題と関連していわゆる要員問題ですね。この長期計画が出されたときに、二人に一人の首切りだ、十年先において現在の四万五千からの職員がおそらく二万五千程度に減っていくんだ、こういうことで非常に不安と動揺が専売の職員の中にも出ておった、こういうことでありますが、この点、要員の関係について将来の十年先を展望して、十年先の展望が不可能ならば中期計画が予定どおり達成された段階において、一体どのくらい中期計画によって人員が減少していくのか、こういう点はどうなっておりますか。
○牧野説明員 さきに中期計画を出しましたあと、いま先生おっしゃいましたような、何かえらく人間が減る案を専売公社が考えているのではないかというようなことが伝えられたように承知しておりますけれども、そういう事実は全然ございません。私どものほうとしては個々具体的に、たとえば品川、業平、あるいは六工場については若干余剰人員が出るのではなかろうかというような数字は持っております。また浜松にシート工場をつくりますれば、これは何十人か余分に人が要るのではなかろうかというような面もございます。そういうようなものを、個々具体的には時々刻々に案をこれはもう当然つくらなければならないわけでございますけれども、総体といたしまして中期計画の間にべらぼうに人間を減らすことをたくらんでいるというような事実、そういうような要員計画というものは絶対ございません。
○広瀬(秀)委員 大体中期計画の段階の中でも、六工場あるいはシート工場に調整工場を入れて八工場あるわけですけれども、これが近代工場に生まれ変わる、そういったことによって人手が要らなくなるという問題が現実に出ているわけですね。それに対していま、聞くところによりますと、公社は特に販売部門が手薄であった。創造的需要を喚起するというようなことばも皆さんの長期計画の基本方向のところに書かれてあるのですが、そういうところにもこれからは大いに力を入れていく、販売体制を強化するというような面からそういうところへ新たに人員をむしろふやす要因というものがある。そういうものをかみ合わせていけば、実際の人員は、合理化されたけれども減るというようなことは意図的にないのだ。これだけ合理化によって人員を削減する、削減した人件費を浮かすことによってメリットを得るんだというようなことは積極的に考えていないのだ。むしろそういうように弱い面を増強するというようなことで、近代化、合理化の工場、これによって浮いた人員はそういうところに転用していく、活用していく、こういうようなことが大体の筋ですか。
○牧野説明員 ただいま先生のお話にありましたように、販売部門についてなお強化せねばいかぬという問題が事実ございます。ただ現実に、ただいま問題になっております工場である程度余剰人員が出る。それを全部吸収するというようなところまで販売部門が広がるかどうか、その辺はなかなかそこまでは広がらないのではないかというように考えております。ただ、いま約四万三千人で全体の仕事をやっておりますが、百億本ずつ事業量はふえていくと先ほど申し上げましたように、その作業手順を組みたいと考えておるわけですけれども、これは人間をふやさないで、それで全体としては供給量がふえていくのに見合いながら、人間をふやさないでやっていきたい。 〔委員長退席、山下(元)委員長代理着席〕 その中で個々具体的に何がしか余剰人員が出る部門もあるという場合が起きるわけで、これは配置転換その他、いろいろできるだけの配慮を加えて解決していきたいというふうに考えております。
○広瀬(秀)委員 次の質問に移りますが、一九七二年に沖繩が返ってくるということでありますが、いままでも沖繩には三つのたばこ製造工場が存在しておる。これとの間には、原料を日本から提供するというような形での、かなりの専売公社との提携協力関係というものがあったわけなんです。大体沖繩が復帰した時点、これはカンボジア問題、ベトナム情勢がどうであろうと復帰は間違いないのだとしばしば政府も言明しておりますから、あと七一年、七二年、もう二年足らずであります。この問題についても、専売事業が復帰後の沖繩県をカバーしていかなきゃならない立場になるわけですね。しかし、すでに占領状態の中で三工場ができて、しかもこれはまた、聞くところによれば、本土の専売工場の一番合理化のおくれたところから見ましてもなおおくれているような、非能率的な工場であるというように私ども聞いておるわけです。そういう工場が三つ併立をしている。従業員も七百五十人からの従業員がそこで働いている。こういうような問題について、大蔵省なりあるいは総理府から、復帰準備の対策庁もできた段階で、そういうほうから考えを聞くことももちろん大事なことだけれども、専売公社自体も、この沖繩復帰に伴う沖繩県を、製造の問題についてもあるいはまた日本の専売公社がつくったたばこを売る市場としても当然カバーしなければならない、本土の他県並みのやり方をやっていかなければならぬ。それらの諸問題についてどの程度いま公社として考えを持たれておるのか。どういうようにその問題について備えようとされておるのか。いまのところはそんなところだろうと思うのですが、その辺のところをこの機会にお聞きをいたしておきたいと思うのです。 〔山下(元)委員長代理退席、委員長着席〕
○牧野説明員 沖繩につきましては、ただいま先生からおっしゃいましたように、過去数年間、三社に対しまして「トリオ」というたばこ、これは九州で売っておりまして、それを最近は大体年に十億、それから刻みたばこを若干、これは製造を委託しております。その関係で何がしかの事情は前から承知しておるわけでございますが、昨年復帰の話がだんだん具体化してまいりました時期に、秋に私どものほうで数名で調査に参りました。それで概略のことを調査してまいりましたわけであります。それから、ただいまのどうするかという問題でございますけれども、これはなお精密に調査しないと何とも言えない。それからまた全体の復帰の方針などにもからみますので、私ども軽々しくどうこう言う問題ではないと存じます。 ただ、非常に大ざっぱに私どもの計算だけを申し上げますれば、あそこの三工場というのはかなり能率が悪い。専売公社の一番能率の悪い工場よりも悪いんじゃなかろうかというような形でございます。それから原材料の輸送その他いろいろ問題がございます。単純に計算だけいたしますれば、あの三つの工場を続けないで、内地からものを送るほうが専売公社の経営としては採算はいいという計算は一応出るのじゃなかろうかというふうに思っておりますが、それでは方針はどうなのかといいますと、いまのところ私どもまだ何とも申し上げようがないわけで、なお実態調査を続け、それから政府のほうといろいろ考え方を煮詰めまして、その上でなければちょっときめようがないということです。
○広瀬(秀)委員 この沖繩の施政権が返り、憲法が適用され、専売公社法が適用され、専売法が適用される事態になるわけですね、その復帰の瞬間から。そこでなおかつたばこをつくっている企業がたばこをつくるということになれば、その日からこれは専売法違反であり、専売公社法違反にもなりますし、さらにそこで流通するたばこの流通自体でももうすでに専売法違反になってくる。こういうような事態ですから、かなりこの対策というものは専売公社だけでなかなかいかぬ面が非常に多いが、しかし対策庁もできたことであるし、総理府関係とも、あるいは大蔵省とも十分協議をしながら、この問題についておかしな事態にならないように。しかも現地で働いている七百五十人の身の振り方というようなことなども含めたら、これはなかなかたいへんな問題だろうと思うのですね。しかも労働組合ベースにおいては、もうすでに全専売労働組合に加入をするというような事態にもなっているということになるわけでありまして、これらのここに働いている人たちの労働条件の問題を含め、また専売法違反の事態というようなものがその復帰直後から起こらないように、早目早目に対策をして、復帰の段階においてはもう専売法がそのまま実現するという段階になるのかならないのか。あるいはそういう暫定的な措置というものがあるのか。そのことについてその前から準備をするのか。その点での専売公社としての心がまえ、あるべき姿、こういう点については総裁どのようにお考えになっているわけですか。
○北島説明員 それは沖繩復帰対策の政府の大きな方針に従っていかなければならぬことでございます。専売公社としてまだまだ実態調査が足らぬように思う。まず実態をつかんで、その上でどうするか。法規上にも実にいろいろな問題がございます。それから現在の三社の内容についてももっとさらによく分析したい、こういったいろいろな問題がございますので、まだ具体案はございません。しかしそれではいけませんので、とりあえず専門の担当の者をその窓口に置いて、外と内とあわせてそこで十分勉強していこうじゃないか、こういうつもりでございます。措置にあたりましては、とにかく無用の波乱を起こすことがないようにするのが一番でございます。そうするとあるいは暫定措置ということも考えざるを得まい、そんなことをいろいろ含めまして総合的に遺憾なきを期したい、こう思っております。まだ具体案はございません。
○広瀬(秀)委員 時間がもうそろそろなくなってきましたので、最後に黒田生産本部長に原料葉たばこの生産の問題について、将来主産地形成の方向に向かうということに長期計画はなっておったわけだけれども、この問題についてことし出てきた問題は大型実験農場をつくるというようなことなんだけれども、一体主産地というものをどういうように皆さんは設定をされ、その主産地に対してはそれじゃどういう政策展開を公社として農政とのからみも考えながらされていくのか。そうして国内原料葉たばこというものの将来の見通し、外葉の輸入によってやがて相当の部分が代替されて、国内産というものを減らしていく方向にあるのかどうか。いまやはり米の問題とからんで非常に農民の間にそういう面での不安動揺というものも見られているわけであります。その問題について生産農民が安心してやはり専売公社の方針に従ってついていけるような考え方というものをこの際、私に答えるよりも、むしろ耕作農民が安心していけるような考え方というものを発表していただきたい、こういうように思うのですが、その点ひとつ……。
○黒田説明員 まず、当面の葉たばこの問題でございますけれども、黄色種は過剰でございます。また産地の耕作規制も種類を通じまして一番強いということで、当面まだ若干生産調整を要するのではないか。それから在来種につきましては在庫は過剰でございますが、毎年ほうっておきますとどんどん面積が減っていく。現に昭和四十五年の状態を見ましても、公示面積に対しまして許可面積が大体七%減っている、こういう状態でございます。バーレー種につきましては、ほとんど在庫が標準になっているわけでございますが、これが大体現状維持というような状況でございます。それで、まあ当面の問題として一番気をつけないといけませんのは、やはり在来種、バーレー種の維持というものを考えないといけません。今後の公社の製品の葉組みというものが低ニコチン化、それからソフトブレンド、こういうことになりますと、従来よりも黄色種を減らしまして、在来、バーレーの使い方が多くなるということになりますから、しかも在来、バーレーというのは国内生産にもっぱら依存するということになりますと、やはり在来、バーレーをいかにして今後維持していくかということが、当面一番大きな問題になるのじゃないか、かように考えております。 そこで、今後の生産の対策でございますが、ただいま先生の御指摘の主産地の形成と申しますか、私どもは主産地の形成ではちょっとわかりにくいものですから、安定した集団産地の育成ということばにおきかえておりますが、この問題をなるべくすみやかに進めていきたい、かように考えております。これは御承知のように、いろいろな国土計画と見合い、また昨年農業振興地域の法律も出ましたので、各府県の農業振興地域、こういうことを対象にしまして、公社側から見ましても、品質の面あるいはコストの面で育成、または農家の側から見ましても、そこでたばこをつくることが経営上適当ではないかというようなところに、やはり将来の集団産地を奨励していくということになるのじゃないかと思います。ただこの場合、御承知のように全国、東京都と北海道を除きまして、すべての府県に現在たばこが入っているわけでございますので、新しい産地ができるということは考えられないわけでございまして、現在ある産地の中でそういう条件が適当したところに将来の集団の安定産地をつくりまして、そこでたばこ耕作の振興を促進していく。また個別的にやはり規模の拡大というようなことを考えまして、これは個人の経営規模の拡大というのは現状では限度がございます。やはり、共同作業なりあるいは協業なりをしまして経営規模の拡大をはかっていきたい、こういうことで合理的な能率的な経営をやっていくという方向にいかざるを得ないのではないか、かように考えております。ことし初めて実施いたしました大型実験農場というものがございますが、これは全国で七カ所、わずかな数でございますが、これは大きい規模のものは十ヘクタール程度の農場をつくりまして、そこに中型のトラクター以下の機械、それから乾燥施設とかその他一切のものを公社が貸与いたしまして、そこで大規模な協業経営を実施してもらう、こういうことで将来の大規模経営がどのような能率的なものになるかということの展示と実験をやっているわけでございます。こういう方向で、将来、耕作の近代化をはかっていくべきじゃないか、かように考えているわけでございますが、くどくなりますが、先ほど申し上げましたようにやはり黄色種はややいいのでございますが、やはり確保ということになりますと、在来、バーレー種のつくりやすい品質を育成するという問題、それから耕作法の省力化をするとか、ことに乾燥法を省力化する問題、そういうことを同時にあわせてどんどん進めていく、そのようなことを当面の課題にいたしております。
○広瀬(秀)委員 これで質問を終わりますが、最後に総裁にひとつ聞いておきたいことは、長期計画、中期計画等で合理化計画を意欲をもって取り組まれているわけでありますが、専売益金の問題、たばこ消費税の納入の問題、こういうような問題、これはいずれも公社経営における益金率の問題にかかっておるわけですが、先ほど牧野総務理事からも、四十二年でしたか五九%ぐらいに落ちた。それが四十三年の値上げを反映して六三%になって、四十四年度はまた若干設備投資などもふえたりいろいろな要因があって六〇・三%ぐらいになるんじゃないかというようなこと、こういうことなんですが、合理化メリットの集約的な目標として、そういう益金率をやはり六〇%程度ぐらいには、それから落とさないようにしたいという目標というものは前提されてあるわけなんですか、その点のお考えはどのようになっておられますか。
○北島説明員 専売益金率をどのくらいにとどめるかという動きは現在実はございません。ただ現在やっておりますような納付金制度でございますね、総収益から総損失を引きまして、そして資産の増加に伴うある程度の留保を認めて、あとは全部国に納める、こういうやり方は、やはり国の取り分、それから専売公社の企業の損益の分と、非常にあいまいな点がございますので、こういう点はひとつもっとはっきりした制度に切りかえたらということは絶対に必要じゃないかと思っております。ただそれを幾らの益金にするかという動きは、ただいま具体的に持っておるわけではございません。
○広瀬(秀)委員 だいぶ時間も超過しましたので、きょうはこの程度で終わりたいと思います。
○毛利委員長 二見伸明君。
○二見委員 きょうは庶民生活に関係ある問題について、二、三大蔵省側の御意見を伺いたいと思います。 総論的なことをお尋ねしますが、実は住宅問題に対する金融のあり方ということなんです。御存じのように、政府は住宅五カ年計画を立てて、六百七十万戸建てるという計画を立てて、着々とそれが進行しているわけです。たしか四十五年度で住宅五カ年計画は一応終わって、四十六年からさらに新住宅五カ年計画も出るという話も聞いております。どの程度できるか、政府としては正式な住宅建設戸数は確定はしてないそうでありますけれども、新聞だとかいろいろな人の話によりますと、大体七百六十万戸ぐらいさらに新五カ年計画ではつくりたい、こういう意向だということも聞いております。ただこの住宅建設の場合には、たとえば七百万戸あるいは七百六十万戸という数は、政府が全部国でもってつくるんではなくて、そのうちの四割ぐらい国でつくって、六割ぐらい民間の自力建設におまかせするという形でいままでの住宅建設も進められてまいりましたし、これからもおそらく同じような方向でいくんじゃないかと思います。まあ政府でつくってくれるほうについてはまるきり問題はないわけであります。民間がつくるほうの問題です。住宅をつくる場合にかなりお金もかかるわけでありますけれども、当然、これは自分の貯金があればそれでけっこうですけれども、そうでない場合にはやはり金融機関から融資を受けなければならぬということになるのでありますけれども、そういうことに関して、そういう住宅金融といいますか、住宅建設のための融資ということについては、大蔵省としてはどういうお考えでこれから臨んでいこうとしていくのか、基本的な考えをまずお尋ねしたいと思います。
○吉田説明員 非常に大きな問題でございますので、はたして的確にお答えができますかどうですか……。一般的に申しますと、やはり金融の問題につきましても、政策金融と申しますか、政府が積極的に施策の問題として出す政策金融の問題と、それから市中金融と申しますか、民間金融にゆだねるべき分野とに分かれるかと存じます。で、政策金融につきましてはこれは政府資金を使い、しかも積極的に低金利あるいは長期という、その施策の目的を完遂することに一番重点が置かれるわけでございます。現に住宅金融公庫その他でもそういう施策をやっておるわけでございます。 問題は、民間金融において住宅関係の融資の疎通をどういうふうにしてはかっていくかということが先生の御指摘の問題であろうか、こういうふうに考えるわけでございます。民間金融機関は申すまでもなく、いろんな生産金融でございますとかあるいは国民経済的に重要な社会開発の金融にも携わっております。したがいまして、それぞれの融資目的にその融資の序列、優先順位をつけていくということは、これからの国際化の経済の社会においてはむしろそういう方向には逆行していくという考え方で臨むべきではなかろうか。むしろできるだけ金融機関を効率化してまいりまして、その間におのずから経営の効率化が行なわれ、競争原理が徹底していく過程において金利が下がり、そして貸し出し面での競争で債務者が有利な形にしていくという形が基本的な姿だろうと思います。で、こういう引き締め下においてそういうことははなはだむずかしい問題があろうかと思いますが、現在の金融行政と申しますか、あるいは金融政策の基本的な考え方は、そういう国際化された将来の日本の経済社会においてできるだけ金利機能を活用し、金融機関の経営の効率化を通じて金融の円滑化をはかっていこう、これは住宅金融についてもまず基本的な前提として考えていくべきことである、こういうふうに考えておるわけでございます。
○二見委員 ということは、住宅金融については、たとえばほかの企業のものに対する貸し出しと基本的な姿勢としては差別してはいけない、住宅金融だからといって差別するのじゃなくて、平等に扱うのが金融の本来のたてまえだ、こういう意味に理解してよろしいですか。
○吉田説明員 羊、のとおりでございます。
○二見委員 これは四月十二日の、ちょっと古いですけれども、朝日新聞によりますと、生保業界が住宅ローンに対して「日本生命が、年九%だった金利を四月一日以降の新規契約分から一気に〇・五%引上げ、九・五%にした。」こういうニュースが載っております。で、第一生命、明治生命も六月一日から利上げをする見通しである、ほぼ決定しているというような記事が出ておりますが、これはこのとおり事実でございましょうか。
○吉田説明員 いま先生のお話しになったところは、不動産会社と生命保険会社との関係のいわゆる提携ローンと称するものについてでございまして、お話しのとおりでございます。ただ、そのほかに非提携ローンと申しまして、生命保険会社が直接個人に融資をするという制度も別途ございます。
○二見委員 生保業界提携ローンだという。確かに提携ローンですけれども、提携ローンのほうにまず話を進めますが、方向としては、生保業界は、いま話にあがっているのは、実際に利上げをしたのは日本生命、六月一日からが第一生命と明治生命だ。このほか残りの各社もやはり同じような〇・五%程度の利上げは考えているわけですか。
○吉田説明員 具体的には全部の保険会社がどういうふうにそれに追随していくかということは別として、一般的な傾向としておそらくそういうことになるんじゃないか、こういうふうに考えております。
○二見委員 生命保険会社が利上げをすると、それに引き続いて今度は信託銀行が五月一日分以降から〇・三六%の引き上げ一これは四月十二日ですが、〇・三六%引き上げる準備を進めているという記事が出ておりますけれども、信託銀行はすでにこれは引き上げはしているわけですね。
○吉田説明員 信託銀行の一部が五月一日に〇・三六%上げておるところがございます。
○二見委員 同じようにほかの信託銀行も、時期の相違はありますけれども、やはり全部引き上げるような方向になりますか。
○吉田説明員 長期的にはわが国の資金需給関係いかんで、低下と申しますか、金融の今日のような逼迫状況が緩和されてまいりますれば、こういう金利もまたおのずから下がっていくことだろうと思いますが、今日のような引き締め下で非常に資金需要が強い環境が今後も続くようでございますと、やはりこれに追随することにならざるを得ないのではないか、こういうふうに考えております。
○二見委員 それから、いま金利の問題で大体引き上げる方向だという話でございますけれども、今度融資ワクについても、金融機関では引き締めといいますか、融資ワクを締めるという方向にすでに動きが出ているのではないでしょうか。
○吉田説明員 これは現在新聞にも散見されるわけでございますが、今日金融機関経営の効率化というような点で、預金歩どまりといいますか、預金の吸収先になるようなところに一生懸命貸し出しを行なっていこうという動きも見えてまいっておりまして、その結果大企業に対する融資よりはむしろ中小企業に融資の重点を向けていこう、こういう動きがあるようでございます。現に計数的にも若干そういう動きが読み取れないではない傾向もございます。したがいまして、こういう住宅ローンというようなものがむしろ大企業並みの扱いを受ける性質のものではなくて、今後の銀行の大衆化というような経営の路線から見て、それほど圧迫されるものに属するものとは考えられないわけでございまして、個々の銀行によってもちろんその資金事情もございましょうが、特に住宅ローンを量的に引き締めといいますか、圧縮しようという動きはまだ耳に入っておりません。
○二見委員 ワクを締めつける方向はあまり聞いてないというお話ですけれども、四月二日の日本経済ですが、これは大手不動産業者に対することでありますけれども、「三井不動産によるとこれまで同社に年間十億円以上のローン対象融資を行なってきた三井生命が四十五年度ワクとして同様に昨年度実績を下回る十億円を申し入れてきている。」それから「日本生命がこのほど四十五年度約五億円の限度額を通告してきたが、これは昨年度一年間の実績約八億円をかなり下回るものである。」こういうふうに新聞記事がなっているわけです。ということは、すでに金融機関は住宅に対しては金融はもう押えよう、あまり金を貸すのはやめようという方向で動いているのじゃないか、こう思うわけですけれども、そうしますと、先ほどの審議官の答弁とはちょっと違うように思うのですけれども、その点はどうですか。
○吉田説明員 私が申し上げたのは、金融機関の経営路線として銀行大衆化と申しますか、国民大衆と密着しないと今後の銀行の経営の発展はあり得ないんだという認識が一般に浸透しつつある、その上に立って長期的な戦略を考えているようだ、こういう趣旨でお答え申し上げておるわけでございます。短期的な引き締め下において多少、いま先生のお話があったようなことも事実であろうと存じますが、それが今後とも長期に住宅ローンが圧殺されるというような方向に向かっていくものでは毛頭ないと信じておるわけでございます。
○二見委員 先ほどここで、金利の引き上げは、あるいは締めつけは提携ローンだ、非提携ローンのほうはむしろそうでないというふうな、はっきりは申されませんでしたけれども、そういうように受け取れるような御答弁がありました。非提携ローンも積み立てローンもこれから伸びるのじゃないかという見通しらしいのですが、ただ飛び込みの場合、これだけの担保があるから住宅を建てるのだから金を貸してくれ、こういうものに対しては金融機関はほとんど拒否する方向に出ている、こういうふうに書いているわけです。やはり大手の不動産業者に対する金融も締めつけられると同時に、今度は個人に対する住宅金融という金融の面でも、積み立てローンは別として、そうでない場合はほとんど借りられない状況にいまきているのじゃないか。私はむしろこのほうを重要視したいくらいなんですけれども、そういう動きが実際に銀行にあるんじゃないかと私は思います。こういうニュースがある以上、火のないところに煙が立たないという話もありますので、おそらくこういう動きがすでに出ているだろうと思いますけれども、銀行局としてはこれはどういうふうに掌握されておりますか。
○吉田説明員 個別のお話としては私ども存じておりませんが、先生のお話しになったことは、おそらくそういうことだろうと私どもも感じておるわけでございます。と申しますのは、現在の引き締め下において、特にいま四月から六月、金融引き締めということが問題になっておるわけでございまして、一般的に金融が非常に逼迫しているという中でございますので、おそらく個人が金融機関に住宅について申し込んでもなかなか借りられない状況にあるのではないか、こういうふうに考えております。
○二見委員 政務次官にお尋ねしますが、ほんとうは一番最初にお尋ねするわけだったけれどもお見えになりませんでしたので、繰り返しになりますが、政府のほうとしては、住宅を建てる場合にはあまり国としては建てないで、どちらかといえば民間に家をたくさん建ててもらおう、あなた方の貯金なり個人の資金なりでお建てなさいというのが、極端な言い方をすれば政府の住宅政策の基本的な姿勢じゃないかと思います。それがいい悪いということはこの場では論じませんけれども、そうなった場合、住宅建設における個人のウエートが非常に高いという現在の政策を貫いていく場合に、これは金融機関としては個人に対してかなり手厚い保護なり、融資の面で考えなければならぬ問題だと思うのです。ところが実際には不動産業者に対しては、大手の建設業者に対しては金利の引き上げが行なわれ、融資ワクが締められてきている、いわゆる締めつけです。個人に対しても、積み立てローンはそれほどではないようですけれども、それ以外の場合にはやはり融資ワクというものが非常に限られてきている、融資がなかなか受けられなくなってきている、こういう情勢に現在あるわけです。そうすると、一方では住宅を個人で建てろといっていながら、一方では融資が個人としてはなかなか受けられない。これは現在金詰まりだ、金融引き締めだということで、住宅のほうに回すよりもほかのほうに回そうという金融機関としての選別の心も働いていると思いますが、政務次官としてはこういう状況を好ましい、やむを得ない状況だとお考えになるのか、これは是正しなければならない問題だとお考えになるのか、その点はどうですか。
○中川政府委員 日本ではいろいろな課題がありますが、住宅問題はその中でも最重点に置かなければならない大事な問題だと存じます。したがって、国においても住宅政策については相当力を入れておりますが、民間に依存するところも多いことは事実でございます。したがって、民間における金融が圧迫されるという姿は好ましくないことは当然でありますが、事務当局から伺ったところでは、昨年の九月あたりまではそういった傾向はなかった。しかしその後についてはまだよく現状が把握されておらないということでございます。その後、もしそういった点について御指摘のような圧迫という事実があるとすれば、これは好ましくないところでありますので、現状を見た上で措置してまいらなければならない、このように存じます。
○吉田説明員 いま政務次官のお話しになったとおりでございますが、多少事務的に補足させていただきますと、近年におきまして、民間金融機関の個人住宅に対する融資は非常にふえてまいっておりました。昭和四十一年から四十四年までの間で七倍近くになっております。全体の貸し出しに占める比率も約〇・二%から〇・九%という状況に伸びてきておったということを、いま政務次官が一般的なお話としてお話しになりました。ただ、この計数は大体秋にとることになっておりますので、まだ最近の数字を持っておりませんが、昨年の秋まではそういう状況であった、こういうことでございます。
○二見委員 住宅金融の伸びについては私も承知しておりますけれども、これもやはり三月十六日の日本経済新聞ですが、こう出ています。見出しが「“飛び込み訪問”はダメ」途中省略いたしますけれども、「非提携ローンのなかでも利用者があらかじめ一定の金を積み立てておく積み立てローンは、銀行にとって預金吸収効果が大きいため各行は積極的にこれを育てていく方針で一定額の積み立てが終わった預金者には必ず融資している。これに引きかえ、飛び込みで銀行を訪れ「一定額を預金するからローンをしてほしい」という場合や、担保をかたに住宅ローンをしてほしいというケースはほとんどことわられたり、他の金融機関を推薦され、えん曲に拒否されている。」去年までは確かに五倍、七倍という大きな伸びを示してきたかもしれないけれども、現時点ではこういうような態度に出てきている。これは、住宅金融の場合は小口でめんどうくさいとか、そういういろいろな金融機関としては言い分はあると思います。それは金融機関側の言い分であって、個人としてはそうはいかぬと思う。しかも、国が一生懸命住宅をつくってくれれば問題はありませんけれども、そうじゃないわけです。大蔵省としては、銀行にこうしろと命令することはできないと思いますけれども、この点の行政指導はしかるべきじゃないか。これはただ単に大蔵省とか銀行とかいう問題じゃなくて、政府の住宅建設政策というものから考えても当然そういう点については考えていくべきではないだろうか。今後この問題について、政府の住宅政策はこうなんだから、おまえのほうも少し協力してもらいたい、こういう方向で金融機関と大蔵省とは真剣に話し合っていただけるのかどうか、その点、政務次官いかがでしょう。
○中川政府委員 この実態調査は、先ほど審議官から御答弁申し上げましたように、秋にまとめて調査するという姿になっておりますので、まとまった調査としては秋しかできないかと存じますが、いま新聞でその実態の一部が指摘されているようでありますので、まとまった調査は別としても、その点について何らかの方法で実態を把握して、もし御指摘のような極端なことがあるとするならば、何らかくふうしてみなければならぬと存じます。ただ金融については、御承知のように経済があまりにも大きいので、全般として相当引き締めの傾向にあることは事実であります。その中にあって住宅だけ特別というわけにはまいらないにしても、苦しい金融引き締めの中にあっても、住宅については何らかの方向をひとつ考えてみるべきではないか、そのように存じます。
○二見委員 日本の経済の健全な運営のために金融政策というのは大事だと思います。引き締めの場合も必要だろうし、緩和する場合も必要だろうと思います。ただ、いままでの金融引き締めというものがどこが犠牲になってくるかといえば、大企業が金融を引き締められて犠牲になるかというと、決して大企業のほうはそれほどの犠牲はないわけです。むしろあおりを食った中小企業者あるいは住宅を建てたいという個人である。政策目的として金融引き締めはやむを得ないにしても、結局そのしわ寄せというものは弱い者に出てくるのじゃないだろうか。そういう点も踏んまえた上で、秋になって実態調査が出るというお話でございますけれども、実態調査が出てから話し合ったのじゃ間に合わないと思います。こういう話が、うわさが出てきている。あるいはこのうわさが、話がどこまでほんとうだかわからないかもしれない、疑いがあるかもしれないけれども、しかし個人で住宅を建てたいという者に手厚い政策の手を伸べようとするならば、こういう話が出た段階で、その点は金融機関としても考慮すべきじゃないか。私はそういう話し合いはこれからも進めてもらいたいと思うのです。くどいようですが、いかがでしょうか。
○中川政府委員 御指摘のとおり、金融引き締めの効果というのは中小企業あるいはいま言った個人、言ってみるならば末端のほうに一番先に影響が来るということは事実でありまして、大蔵省においても金融引き締め後、現地の財務局等を利用いたしまして、末端地方別にどういう動きになっておるかということをいま十分警戒というか、状況把握に専心をいたしております。そういった観点からも、中小企業を含めて、金融引き締めの効果が誤った方向に出てこないように万全を尽くしてまいりたい、このように存じます。
○二見委員 時間がありませんので話を変えますけれども、六月に金融制度調査会の答申が出るという予定になっておりますけれども、そのときには中期預金の創設がかなり大きなウエートをもってうたわれてくるのじゃないかといわれております。それに対して大蔵省としては、答申を受けたあと、各金融機関の利害を調整して、今秋か来春ころに中期預金の創設に踏み切る方針であるというニュースが出ておりますけれども、これはそのとおりでよろしいのでしょうか。
○吉田説明員 先生の仰せのように、おそらく六月、この中期預金について答申が出ることと思います。もちろん先生御承知のことだと思いますが、第一分科会ではすでにその報告というものが出ておりまして、これについては、その導入は検討に値するものではあるが、しかしその場合においても、経済の動向、公社債市場の育成、各種金融機関経営等に十分配意し、またその実施の方法等について、金利、期間等の面で考慮が必要であるという趣旨での結論が出ておるわけであります。この中間報告を今後特別委員会で御審議願い、総会を経て結論が出るわけでございます。したがいまして、調査会の答申において明らかにされたものを受けて、大蔵省としてはその趣旨に沿って検討することになろうと思います。先ほどの新聞での、今秋もしくは明春というのは全く新聞の推測であるとお考え願いたいと存じます。
○二見委員 大蔵省としては中期預金創設についてはまるっきり白紙である、検討はしているけれども、創設するかどうかということはこれからの問題であって、まるっきり白紙である、こういうことですか。
○吉田説明員 これはそのとおりでございまして、答申について、先ほども申し上げたような各種の条件がおそらくつくだろう。したがいまして、その条件を慎重に検討いたしまして結論を下すべきものである、こういうふうに考えております。
○二見委員 この記事は推測だとおっしゃるのですけれども、推測にしてはだいぶこまかいですよ。「期間は二年、金利は年六パーセント台」こうなっております。これはかなり内容的には固まっているような感じを受けるわけです。大蔵省としてもおそらくこの方向でいくのではないかとこちらは推測したくなるわけです。おたくはいま白紙だ、白紙だとおっしゃいますけれども、やはりこういう方向でいきたいという意向はあるわけですか、大蔵省としては。
○吉田説明員 中期預金については、もうおそらく先生よく御存じであろうと思いますが、これを推進すべきであるという考え、立場の人と、そうではない、反対であるという立場の人とがございます。その二年が適当である、あるいは金利等については、推進する人たちのお声というものがおそらく反映されておるのであろう。大蔵省としてはいまだかつて一度もそういう決定を内部でもいたしたことはございません。そういうふうに御了解願いたいと存じます。
○二見委員 これは将来の問題としては、中期預金創設ということはやはり考えられる問題だというふうには大蔵省としては受け取っておるわけですか。今秋やるとか来春やるとかいう期限の問題ではなくて、方向としては望ましいものである。それはいろいろなほかの各種金融機関から——都市銀行ではないほかの金融機関から圧力、反対があると思いますけれども、やはりこういう動き、方向は必要であるというふうには大蔵省としては理解をされておるわけですか。
○吉田説明員 中期預金の問題が起こりましたのは、昭和四十一年くらいに、経済の今後の動きがいわゆる非常に低圧経済に移行していくのではないか。今日のような非常に資金需給が強い高圧型の経済から、いわば先進国型の膨張圧力の低い低圧経済にいくのではないか。したがって、そういう環境の中ではおのずから金融の環境もそれに応じたものになっていくのではないかという認識があって、今後の金融機関のあり方はいかにあるべきかというところで金融制度調査会が出発したわけでございます。その過程におきましていまそういう状況になったときに、まず中期の金融、一年から五年くらいまでの貸し出しに対して十分金融的に措置されるのではないかという認識が起こってまいりました。それにやっていくためにはそれに対応するこういう預金をつくっていったらどうか、こういう議論になっていったことはもう先生御承知かと思います。したがいまして、その前提となる経済の環境というものが、おそらくそういう問題が起こってまいりましたときと今日とでは非常に違っておるわけでございます。これをそのまま中期預金の導入を、環境を無視してスケジュールをきめるということははなはだ不適当であると私どもは考えておるわけでございます。特に、これが実施されました場合には、せっかく公社債市場というものが育成されてきつつある場合に、あるいははその資金が中期預金のほうに向いていくという形になって、公社債市場の発育を阻害するかもしれないという問題もあろうかと思います。また中期預金を創設した金融機関経営のコストが上がっていくという問題もございます。したがいまして、そういう幾つかの条件を総合的に勘案していく場合に、やはり経済の環境あるいは金融の環境というものを見て十分検討していくべきだろう、こういうふうに考えております。したがいまして、固定的スケジュールというものを考えていくにはふさわしくない性質のものである、かように考えておりますので、御了解を願いたいと思います。
○二見委員 これ以上議論を詰めませんけれども、ただ、あとこういう記事が出ているのですね。「普通銀行、長期信用銀行、信託銀行の間にある高いカキ根をできるだけ低くして相互乗入れを認め、競争を通じて最終的に銀行の合併、提携を促そうという構想は、経済成長が鈍り金融緩和の時代がくるという認識から出たもので、再編成のテコとして銀行の信託兼営、中期金融、中期預金、譲渡可能定期預金証書の創設など、現在の制度を大きく変えるものが、大蔵省から提案された。」こういう解説があるわけです。というと、これは大蔵省としてはこういう制度についてはかなり積極的な姿勢で臨んでいるんじゃないだろうか、こういうふうに私は考えたわけなんですけれども、どうも審議官の答弁はそうじゃなくて、いわば大蔵省のほうはまるっきり白紙であるという印象を非常に強くするわけですけれども、最後にその点はいかがでしょうか。
○吉田説明員 非常に大問題で、私がお答えするにはふさわしくない問題も含まれるわけでございますが、ただ新聞が受け取りましたのは、先ほど先生がちょっとお触れになりました、今後の経済が変わっていくんだ、四十年当初に立てたときのみんなの当時の印象から、それに適応する日本の金融機関のあり方を総合的に検討してもらおう、こういう立場であらゆる考え得る問題を提起していこうじゃないかという形で、問題点としていま先生の御指摘の問題を金融制度調査会に提起したことは事実でございます。ただその場合に、基本的には二十年代、三十年代を通じて日本の経済の成長に非常に貢献してまいりました日本の金融機関のあり方、それが今後ともそれでいいんだという前提はとらないで、ひとつ基本的に疑ってかかろうじゃないか、こういう姿勢で諮問をしておったわけでございます。今後経済の国際化というような状況が予見されるわけでございまして、この際に当然金融機関のあり方についても新しい問題意識を持って臨んでもらわなくてはならないということを考えておるわけであります。その問題意識の中には、先生のお話しになりました金融機関の合併、提携も当然含まれておるということも申し上げ得ると思うわけでございます。ただ、事柄が中期預金の問題に関します限りにおいては白紙である。これがはたしてそういういい意味で金融機関の効率化にいますぐ役立つものであるかどうかについては、なおしばらく時間をかけて検討してみたい。こういう趣旨でございます。基本的な姿勢といたしまして、日本の金融界がよりよくなっていくためにはやはり常に見直して、問題意識を持って経営に当たってもらうのだという姿勢は、今後とも銀行局はやはり堅持すべきであるのではなかろうか、かように考えておるわけでございます。
○二見委員 この問題は大きい問題でございますので、また後ほど別の機会に審議さしていただきたいと思います。終わります。 ————◇—————
○毛利委員長 本日の請願日程全部を一括して議題といたします。 本会期中、当委員会に付託された請願は千百八十三件でありまして、その取り扱いにつきましては、先刻の理事会において協議いたしたのでありますが、この際、各請願について紹介議員よりの説明聴取等は省略し、直ちに採決に入りたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 おはかりいたします。 本日の請願日程中、第一ないし第三二、第四二ないし第九九、第一〇一、第一一九、第一二一ないし第三二五、第三二七ないし第三四二、第三四六ないし第三九七、第三九九ないし第四四〇、第四四二ないし第四五四、第四六〇ないし第五〇五、第五〇九ないし第六七一、第六七四ないし第八四七、第八五〇ないし第一〇六四、第一〇六六ないし第一〇七二、第一〇七四ないし第一一〇九及び第一一一四ないし第一一八三の各請願につきましては、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○毛利委員長 なお、本会期中、参考送付されました陳情書は、二十三件でありまして、お手元に印刷して配付してありますので、御了承願います。 ————◇—————
○毛利委員長 閉会中審査に関する件についておはかりいたします。 まず、閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。 すなわち、 国の会計に関する件 税制に関する件 関税に関する件 金融に関する件 証券取引に関する件 外国為替に関する件 国有財産に関する件 専売事業に関する件 印刷事業に関する件 及び 造幣事業に関する件 の各件につきまして、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 引き続きおはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になりました場合、本会期中設置いたしておりました三小委員会につきましては、閉会中もなお引き続き存置することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。 なお、小委員及び小委員長は従前どおりとし、その辞任及び補欠選任等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、閉会中審査におきまして、委員会及び小委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合は、参考人の出席を求めることとし、その人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、委員派遣承認申請に関する件についておはかりいたします。 閉会中審査案件が付託になりました場合、委員を各地に派遣し、その実情を調査するため、議長に対し委員派遣承認申請を行なうこととし、その手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、議異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○毛利委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 本日は、これにて散会いたします。 午後一時四十七分散会