商工委員会 第27号
- 発言数
- 143 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/05/07
会議録
○八田委員長 これより会議を開きます。 国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし、政府より提案理由の説明を聴取いたします。佐藤経済企画庁長官。 ————————————— 国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案 国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律 国土調査促進特別措置法(昭和三十七年法律第百四十三号)の一部を次のように改正する。 第二条第一号中「国の機関」の下に「又は都道府県」を加え、同条第二号中「土地改良区」の下に「その他の政令で定める者」を加える。 第三条第一項中「、低開発地域における工業の開発又は農地の有効利用若しくは開発その他土地の」を「及びその」に、「昭和三十八年度」を「昭和四十五年度」に改め、同条第二項中「国土調査事業十箇年計画に基づいて実施する」を削る。 附 則 この法律は、公布の日から施行する。
○佐藤(一)国務大臣 ただいま議題となりました国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。 国土調査は、国土の開発、利用等に資するため、国土の実態を科学的かつ総合的に調査することを目的として行なわれるものであり、具体的に開発を進め、あるいは土地利用計画を策定するにあたって、必要不可欠の基礎となるものでございます。 昨年、政府は、国土総合開発法に基づいて、新全国総合開発計画を策定し、今後、新たな視点のもとに国土開発を進めることといたしたのでありますが、この計画にのっとり今後の国土開発を進めるためには、その基礎となる国土調査を一そう充実強化することがぜひとも必要でございます。 今回、この法律案によりまして、現行の昭和三十八年度を初年度とする国土調査事業十カ年計画を、昭和四十五年度を初年度とする新たな十カ年計画に切りかえ、国土調査事業の量を拡大するとともに、新たに、都道府県の行なう基本調査を加え、広域的な土地分類を全国の主要地域にわたって行なうこととし、もって時代の要請にこたえることとした次第でございます。 以上がこの法律案の提出の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
○八田委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 —————————————
○八田委員長 引き続き質疑に入ります。 質疑の申し出があります。順次これを許します。中谷鉄也君。
○中谷委員 若干の質問をいたしたいと思います。 国土調査事業十カ年計画進捗状況によりますると、進捗の状況ははなはだ遺憾な状態にあると言わざるを得ません。特別措置法が昭和三十七年に制定をされましたが、その際、附帯決議が付せられておりますが、附帯決議がその後どのように実施されたか、それとも附帯決議のうちどの部分の実施が不十分であったか、との点について担当政府委員のほうから御答弁をいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 お答えを申し上げます。 昭和三十七年四月二十六日、衆議院本会議可決の際に国土調査促進特別措置法に対する附帯決議が行なわれております。 この附帯決議としては、全部で五項目ございます。第一は、国土調査事業十カ年計画に全国土の調査を早期に完了することを目途として事業量を可及的大幅に組み入れることということでございます。第二点は、山林原野についても、必要ある土地についてはその実測を促進すること。それから第三は、国土調査事業十カ年計画の実施を確保するために、所要の財政措置を講ずること。第四は、地籍調査事業に関する国庫補助単価の引き上げ及び国土調査法による職権登記に必要な経費の増額を考慮することということでございます。第五項は、国土調査事業実施の制度、機構及び地籍の維持管理体制を整備拡充するとともに、国土調査従事職員の育成をはかること、ということでございます。 この附帯決議に基づきまして、昭和三十八年度から十カ年の計画を実施いたしておるわけでありますが、まずこの第一項目の、できるだけ多くこの事業量を取り入れよということに対しましては、全国の主として農地を対象にいたしまして、四万二千方キロの地籍調査をこの計画に織り込みました。そして毎年この計画に基づいて事業を実施いたしてまいったわけでございます。昭和四十四年度末までに約一万九千方キロ程度できておりますけれども、この進捗状況は必ずしもいいというわけにはまいりません。この原因は、市町村の事務能力あるいはこの事業の効果というのが十分理解されてなかったというようなこと、あるいは財政的な制約、いろいろの問題がございますが、かなり努力はいたしましたけれども、必ずしも満足すべき成果ではなかったということでございます。 それから、第二項の山林原野につきまして調査の対象とするということは、この趣旨にのっとって調査をいたしております。 第三項の財政上の問題でございますが、これにつきましては、ただいま申し上げましたように、毎年度相当量の予算の増額をはかりますと同時に、国庫の補助率、これは三分の二でございますが、この裏負担となる地方の公共団体の負担につきましても、特別交付税をもってできるだけ措置をするということで、この三十八年の当時は、地方負担の二分の一を特別交付税でめんどうを見るということをいたしておりましたが、これも、昭和四十三年度から五分の四に引き上げるということで手厚い措置を講ずるようにいたしました。 それから、地籍調査に関する国庫補助単価の引き上げの問題でございますが、これも毎年度の予算でかなりの程度の引き上げを行なっておりまして、いわゆる超過負担問題というのは逐次解消されつつある、こういうふうに考えております。 それから、国土調査法による登記の関係の経費でございますが、これは法務省の予算でありますけれども、このほうにつきましても、私のほうからも法務省並びに大蔵省のほうにお願いをいたしまして、最近は人件費あるいは施設費等の経費が計上されるようになっております。 それから、この国土調査事業の関係の職員の問題でございますが、これにつきましては、各ブロックごと及び全国を対象にした職員の研修を実施いたしておりまして、かなりの成果をあげておる、こういうふうに考えております。なお、この成果の維持管理の問題でございますが、これについても、関係市町村を指導いたしまして、できるだけそういった点については遺漏のないようにいたしておるわけでございますが、この点についてはまだ十分とは言えないというのが実情でございます。 大体以上のような状況でございます。
○中谷委員 質問に対し、詳細かつ長く御答弁をいただきましたが、三十七年の附帯決議で五つの事項の附帯決議が付せられている。もしこの附帯決議が確実かつ完全に実施をされていたならば、十カ年計画進捗状況資料にあらわれたような、たとえば地籍調査について、三十八年度から四十四年度ではあるけれども、事業量の比率が四五%というふうなことにはならなかっただろう、これが私の質問の前提であります。したがいまして、一体、一ないし五の附帯決議のどの部分が行なわれずに、そしてどのことが理由となって十カ年計画進捗状況が予期したような成果をあげていないのかどうか、この点についてのお答えがなければならないと思うのであります。大体十カ年計画というふうなことなんだから、四五%程度でいいのだとでもお考えになっているのでしょうか。そうではないと思うのです。要するに、四五%というのは、進捗状況としてははなはだ遺憾な状態なのかどうか、それともまあこんなものだろうということなのか、そのあたりについてまず率直な御答弁をいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 地籍調査について見ますると、三十八年度から十カ年間で四万二千方キロということを計画いたしたわけでございますが、七年間たった四十四年度に四五%の一万八千七百方キロしかできておらないという状況でございまして、この進捗状況は決して満足すべきものではない、進捗状況としては悪いというふうに判断せざるを得ないと思います。 この原因につきましてはいろいろございます。一つの問題は、やはりこれは市町村が主体となる事業でございますが、この市町村の職員の能力というものが、まだその当時必ずしも十分になかったということもあるようであります。それから、この事業の成果と申しますか、非常に効果のあるものであるということについての認識というものが必ずしも十分でなかったということから——この事業は御承知のように申請主義をとっておりますが、そういった希望があまり出てこなかったというような状況もございます。またその裏には、かなりの国庫負担率をもってやる事業でございますけれども、やはり市町村等の負担がかなり問題になる、そういった財政的な問題からこの事業が必ずしも十分に進まなかったという面もあるというふうに私どもは考えております。 そういう状況でございますが、今回新しく十カ年計画をつくろうということは、一つは、この計画で考えました農地を主体にした地籍調査という問題が、最近の事情から見まして、もう少し広い範囲でやる必要があるということもございますし、またこの間に、先ほど申しましたように、非常に市町村等の認識が高まってきた、また研修等によって職員の能力も十分ついてきた、さらには、財政的な面での単価の是正、あるいは地方負担についての特別交付税等の措置が行なわれるというようなこともございまして、今後については、かなりの期待をもって事業量の拡大ができる、対象範囲も広げ得る、こういうことで、この際、計画を改定して新たにやっていこうというようなことにしたわけでございます。
○中谷委員 市町村が主体の事業であって、その職員の能力そのものに若干昭和三十八年当時問題があったということであります。調査法によりますと、先ほど提案理由説明の中にもありましたけれども、「国土の実態を科学的かつ総合的に調査することを目的として行なわれる」とあるようであります。科学的に調査ということについて必ずしも私よく理解ができませんけれども、言ってみれば、国土調査法施行令あるいは規程等に基づく、たとえば地籍調査作業規程準則あるいは細部測量作業規程準則などに基づいての測量調査ができるような能力を持った職員ということではなかろうかと思うわけです。そういうふうな調査をしなさいということです。調査である以上はあたりまえであると思いますし、何も科学的ということではないと思うし、本来調査というものはそうでなければ、土地の所有関係、権利関係に関することですから、あたりまえのことだと思いますけれども、測量士の資格を持っておる市町村職員というのは現在市町村に何人おりますか。また、測量士並みの資格を持った——並みというふうなことははなはだ非科学的な発言になりますけれども、そのような職員はどの程度おりますか。職員の能力が向上したとおっしゃる実態の把握についての御答弁をいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 確かに御指摘のとおりでございまして、この国土調査事業、特に地籍調査につきましては、測量を実施いたしまして、これを各筆ごとに実際の図面として確定をし登記をするという事務をやるわけでございます。この中で測量に関する仕事は非常に高度の技術を要するわけでございまして、この仕事を直接市町村の職員が実施するということはやはり無理がございます。そういう点から——もちろん、この測量の大体の原測、あるいはこれをどういう手続でやっていくかというような事務的な面につきまして、主として私どものほうの専門家が、研修を通じまして市町村職員の能力をはかっているということでございまして、実際の測量業務につきましては、基準点測量については、御承知のとおり国土地理院という専門の機関がございまして、ここに全面委任をするということでございます。それから細部の測量につきましては、現在は測量会社にこの分を契約によって請け負わせて実施しているというのが実態でございまして、この測量業者のほうの能力は相当高まっておるようでございます。これを市町村の職員が監督をしていただかなければならぬわけでございますから、その成果なりあるいはやり方なりについて、常識的な大体の判断ができる程度のことを求めておる、そういうような職員の研修を実施しているということでございます。現在まで実施しているほとんどの市町村、あるいはこれから実施するというような市町村の職員、あるいは県の担当部局の職員というような方々について、ここ数年、先ほど申しましたような研修を実施しておりまして、大体そういうような知識を持った方々はほぼ十分に確保できておる、このように私どもは感じておる次第でございます。
○中谷委員 昭和四十四年度における研修の対象になった職員の数等についての御答弁をいただきたい。
○長説明員 御答弁申し上げます。 ただいま正確な数その他については残念ながら調査しておりませんけれども、各県から、講習会を開催するときには必ず当課に照会がございまして、各県大体三日ないし四日の日程で、各関係市町村の職員を集めまして、それでこの地籍測量の詳細な各行程について講習会を行なうわけでございますけれども、その段階で、わが課の専門家が必ず一日は顔を出して、大体、私どもの行ないます各種の方針なり、それから問題点なりを詳細説明しまして、それで今後の参考に資してもらうというような形式でやっております。大体、回数は覚えておりませんけれども、一月に一ぺんぐらいは必ず関係各県でやっておるという状態でございます。そのときに、人数といたしましてはどの程度出ておるか、私はまだちょっと日が浅いので出ておりませんけれども、三、四十人は集まりますので、延べにしますと、三百人ないし五百人程度の者が毎年研修しておるようでございます。
○中谷委員 どうなんでしょうかね。職員の能力が向上した、一月三十人くらい集まってくると、はっきりしないけれども思います、一月一回くらいはやっております——何だかのんきなお話のような感じがいたします。今後ともその程度の講習でよろしいんでしょうか。講習のあり方としては、その程度のことで徐々に職員の能力は向上したとお考えになるし、職員能力向上のための措置としてはその程度で適当とお考えなのでしょうか。宮崎さんに御答弁いただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 研修の実績についての計数をちょっと持ち合わせませんので、非常にあいまいな答弁をいたしまして恐縮でございます。 中央研修という形で昨年は愛媛県の松山で実施いたしました。私も参りましたが、百二十名くらいの方々で約一カ月の間の長期研修を実施いたしております。この参加者は大体県の職員、市町村の職員でございますが、相当高級の技術も身につけるという形でやっております。こういった全国を対象にした研修というのを年一回長期にやっておるというのが実態でございます。それ以外に、ただいま申しましたように、ブロックあるいは県別に講習会等を実施しておるということでございます。 これで十分かどうかということになりますと、若干まだ問題はあるかもしれません。特に今度の法律改正によりまして、かなり事業量を増加しよう、新しい測量の技術も取り入れていこうというようなことを考えておりますので、この実態を見まして、さらに必要があれば、たとえば航空写真測量等を含めた新しい技術の研修等もやらなければなるまいと考えております。そういった事情でございますが、いま四十五年度の予算について実行計画等を検討いたしておりますが、現状で見まする限り、まず大体消化することはほぼだいじょうぶである、こういうふうな判断を私はいたしております。
○中谷委員 宮崎さんに引き続いて。 ある程度かなり高級な技術ということでありますが、それは具体的に、いわゆる資格試験等の観点から言うと、どの程度のものになるのでしょうか。 それといま一つ、受講の対象になっている人は、実務経験はどの程度ある人、あるいはどのような点についての技術をすでに身につけた人が対象になっておりますか。中央研修に限ってお答えください。
○宮崎(仁)政府委員 この教科の内容になっております技術的な部面については、国土調査課長から補足的に答弁させていただきますが……。
○中谷委員 ちょっと答弁中ですが、教科のカリキュラムについてお答えいただきたいというのじゃないのです。どの程度の資格試験、資格を持っておる人と匹敵する部分があるのかという点についてお答えをいただけばけっこうです。
○宮崎(仁)政府委員 この点につきましては、先ほど申し上げましたように、この対象にいたしております職員、主として県職員、市町村の職員でございますが、これは農林部系統あるいは土木部系統の技術関係の経歴を持った職員が多いようでございます。もっとも、事務手続の問題もございますので、事務関係の方もおられるようでありますが、主体はそういうことのようでございます。そうして経験年数については、はっきりしたデータは持っておりませんが、やはり相当の経験年数を持った方が中心である、こういうふうに考えております。 この研修は、測量士とかそういったような、いわゆる資格試験をとるためのものということではございませんので、その程度をどの辺に置くかということについては、必ずしも明確な御答弁はできないわけでございますが、現在、地籍調査あるいは土地分類調査という形で実施いたしております国土調査の技術的内容について、一般的な常識を得られる程度ということは中央研修においては教えておる、こういうふうに考えております。
○中谷委員 もちろんそうですね。中央研修を通じて測量士の講習会をするというようなことでは話がおかしいおけで、そういうふうなお答えを求めているわけではないのですが、何かお答えのしかたがあるように思いますが、この点はいまの御答弁でけっこうです。 要するに、職員の能力という点が一つの障害になっているということをお答えになって、それがかなり向上したということをお述べになった。同時に、附帯決議の五の中にもその点を強く、国土調査従事職員の育成をはかろうということが記載されておりますので、この点についての質問を最初にさせていただいたわけであります。 第二に、所期の効果を発揮していない、成果をあげなかったところの原因の第二点として、いわゆる国土調査の重要性についての認識、効果の認識についての程度が低かった。逆に言うと、その点についての政府のPRが足らなかったということになるのではなかろうかと思うのでありますけれども、従来、この種の効果認識のための措置としては、研修会を通じてということだけなのでしょうか。どんな方法を継続的におとりになっておられますか。この点についてひとつお答えをいただきたい。局長さんのほうから御答弁ください。
○宮崎(仁)政府委員 国土調査事業につきましては、私のほうの国土調査課におきまして、そういった成果につきましての説明資料、たとえば「地籍調査のしおり」という形でこういったものを、毎年定期的ということではございませんけれども、国土調査協会のほうを通じまして関係方面に出しており、かなり平易に内容と利用の方法等の周知徹底をはかっております。それから御指摘のように、研修会、あるいは国土開発の関係で地方でいろいろの催しがございますが、そういうときを通じまして、こういったものの使い方なりあるいは有用性ということをPRいたしておるわけでございますが、何といたしましても、いままで比較的点在的に行なわれていた関係もございまして、十分にその成果が認識されていなかったという点は否定できないと思います。最近だんだん事業量もふえてまいりました。全国各府県全部がこれを実施するようになった。それから担当の課も各県にほぼいま二十五ぐらい設置されておりますが、そういった形で機構も整備されてくるということもございまして、この成果に対する認識が非常に高まってきておる、こういうふうに考えておる次第でございます。
○中谷委員 市町村の負担が問題であった、この点については補助率のアップ等をはかってきた、こういうふうな御答弁、御説明がありました。すでに四月の十四日、参議院において、この点については田中委員が質問をいたしておるようでありますけれども、主として測量会社に委託して測量、地籍調査等は行なう。言うまでもなしに、基準点調査については国土地理院がおやりになっている、こういうことでありますけれども、測量士といわれているそういう有資格者の手数料規定等については——予算ではございません。国の予算ではなしに、手数料規定等についてはどのように把握しておられますか。
○長説明員 お答え申し上げます。 先ほど局長からもお答え申し上げましたように、本地籍調査につきましては、市町村に補助金を流しまして、市町村が各測量会社と請負契約をするという状況になっております。したがいまして、この予算単価につきましては、直接測量士のほうに契約するという方式はとっておりませんので、請負会社との契約であるということでございます。私どものほうは、測量士の手数料については別にそれによるという考えではございませんで、その単価歩掛かりについて独自の方式をとっております。
○中谷委員 そうじゃないでしょう。地籍調査をやる、土地分類調査をやりなさいということで市町村にPRするというわけでしょう。それがためにはその補助金を流すというんでしょう。市町村は測量会社と契約をするというんでしょう。そうしてどうも現実の問題としては足が出ている。超過負担がどうも出ているようだ。だから結局一つは、いろいろな問題はあるだろうけれども、市町村のほうはあまり調査をやりたがらない。足が出るようなことはしたくないというのが現実だというんでしょう。ですから、補助金の積算の基礎になっているのが参議院では問題になりましたね。そうしてたとえば、一体どういうことになっているのかというと、地籍調査の標準単価について原田さんも御答弁になっておられるし、それから桜井さんも答弁になっておられるのだけれども、一日二千円ないし千九百円、それに従事する測量補助の人夫賃は八百五十円ということになっておるのだ、こういう御答弁があるわけです。だから、実際の契約というものがそれよりも高ければ、そういうふうに標準単価というものを出しておったって食い違いがあるじゃないか。それの見どころは一体何だろうかというと、測量士のいわゆる手数料規定というのは法務省関係だろうとは思いますけれども、これはたしかそういう手数料規定というのがあるはずなんです。一体どういうものになっているかということは、予算を計上されたあなたのほうで、そういうものは当然標準単価を出すときにお調べになっておらなければならないことなんで、のんきなことを言ってはいけませんよ。市町村が測量会社と契約するのだ、私のほうは知りません、それは市町村のことだということじゃないと思うのです。だから私の質問は簡単なんです。現実に私なんかも将来土地を買うかもしれない。測量士に測量してもらうかもしれない。一筆調査をしてもらうかもしれない。そのときにどれだけお金を取られるかということ、こんなことはとにかく個人としても知っておかなければいかぬでしょうけれども、国土調査をやるという場合、一体測量士の日当、手数料は幾らだということの手数料規定はどうなっているのかといろことは、きょうの質問のイロハのイじゃないですか。
○宮崎(仁)政府委員 確かに御指摘のとおりでございましょう。その辺の問題について、私どもが実際に補助金を流しまして事業を実施いたしておるわけでございますから、それが市町村における請負契約によって事業を実施するわけでございますが、これで十分まかなうものでなければ困るわけでございます。ただ御承知のとおり、地籍調査というものを実施いたします際には、各地区によって筆数の状況も違いますし、地形も違いますし、したがって測量の実際にかかる経費というものは、状況によって非常に違うようでございます。こういったものを結局幾つかの分類にいたしまして、そしてそれをまとめた標準の予算単価というものをつくって運用いたしておるというのが実情でございます。この予算単価によって実際に事業を実施してみて、どの程度実績との違いがあるかということを毎年調べていく、そしてそれがかなりの開きがあるということであれば、単価の是正を行なってこれをまかなっていく、こういうやり方をいたしておるわけでございます。これが対象とする市町村全部について、たとえば一年くらい前に実情を全部把握して、そして予算を組むというようなやり方をいたしますと、ただいまのような相違が出てこないと思うのでございますけれども、予算を組む段階におきましては、実は対象市町村が全部きまっておるわけではございません。大体この程度のことであろうというので、たえば四十五年度であれば三千六百五十方キロと組んでございますが、予算がきまったあとにおいて具体的な市町村を申請によってきめていくというやり方をいたしますので、どうしてもその点若干の相違が出てくるということはやむを得ないと思うわけでございます。私どもは、この標準単価という形におきまして、大体実績との対比をいたしまして、現在でも、たとえば請負に出します測量関係でいきますと、四十三年度において九%くらいの超過負担があるというような数字が出ておりますが、これを是正していくということで努力をいたしておるという状況でございます。従来に比べますと最近ではかなり是正されておる、こういうふうに考えておる次第でございます。
○中谷委員 超過負担で各市町村は常に苦しんでいるわけでございますから、この問題は小さい問題かもしれませんけれども、少しこだわりまして、もう一点だけお尋ねをしておきます。 測量士の測量手数料というのは、一体公定されたり政府がこれを認めたりするのではないでしょうけれども、どこがきめるというふうに御認識になっておられますか。 それから、山あり谷ありとおっしゃいましたけれども、山の場合と谷の場合についてはそれぞれ手数料が違うようになっているはずです。むずかしい測量とやさしい測量についてはそれぞれ手数料が違うことになっているはずです。そういうものがあって、しかもそれは私の理解では、幾らより下回ってはならないということになっていたはずです。一体手数料というのはどこできめるはずなんですか。どうもきょう私、経済企画庁にお尋ねするのはあまり機会を得ないのですけれども、どうも通産省の御答弁と違ってはなはだ第三者的な感じがするわけで、私が聞いているのは簡単なことですけれども、手数料は一体どこでだれがどうきめているのですか、そんなことについての御認識はありますかと聞いているのです。
○宮崎(仁)政府委員 測量士の手数料というものにつきまして、政府の機関でこれをきめておるという形ではないようでございます。これにつきましては、測量士協会というようなものがございますので、そういったところにおいてそういう標準の料金と申しますか、そういうものを内部的にきめておるのではないか、こういうふうに私は考えております。
○中谷委員 だから、そうだとすると、年度の初めにはどこの市町村でどういう調査をすることがわからないから、だから予算がきめにくいんだ、しかし結局推定してみると九%程度は持ち出しになっていると思うというけれども、測量士協会できめているなら、計算ができるじゃないですか。先ほどの答弁とその点については矛盾が出ましたね。
○宮崎(仁)政府委員 確かにその個々の地区についての料金というものはきまっておると思いますけれども、非常に困難な、手数料のたくさんかかるものが一体どのくらいの割合あるか、あるいは比較的平地であってやさしいというのがどのくらいあるかというのが、予算を組む段階で確定しておりませんので、過去の大体の実績によってそういうものをつかまえて標準単価というのをはじいておる。これは積算の資料がございますから、何でしたらごらんに入れてもよろしゅうございますが、そういうことをやっております。これは、こういった調査の予算について大体一般的にとられておるものでございまして、地籍調査等につきましては、単価是正ということが比較的十分に認められておると私どもは考えております。なかなか単価を是正することについては大蔵省当局も渋いわけでございますが、やはり実績によってこれを逐次是正するということがどうしても必要であるということで毎年努力をしてまいっておりますので、現状において十分であるとは言えませんけれども、かなりの接近をいたしておる、こういうふうに私どもは考えておる次第でございます。
○中谷委員 十分であるとか十分でないとか、大蔵省が渋いとか渋くないとか、泣き言をお聞きするつもりはないのです。私が言っているのは、なるほど請負契約、委託契約ですから、各市町村によって個別差が出るだろうとは思います。しかし、標準的なそういう手数料についての御認識を経済企画庁お持ちになっていないという点について問題があるじゃないか、という指摘をしているわけです。どうもこの問題については、あなたのほうでおあげになった、実績があがっていない理由の三つのうち一番大事な理由の一つなんです。ですから、あとでこの点についての質問は保留をさせていただいて、ひとつ測量士協会等にもお問い合わせをいただいて、明確な答弁をいただきたいと思います。なるほど局長のおっしゃるように、測量の難易によって委託あるいは請負内容が変わるだろうということはよくわかります。しかし、一般的ないわゆる手数料というようなものが、積算基準として配慮されていなければいかぬじゃないか。それと、いわゆる標準単価二千万円といわれるものと、私は食い違いがどのくらいあるかということを知りたい、この点なんです。 それから、人夫賃の八百五十円というととだそうでありますけれども、測量補助の人夫賃は八百五十円。測量補助の人夫賃というのは、結局測量士の資格を持たない人は全部人夫として計算されるわけでございますね。
○長説明員 お答え申し上げます。 御質問のとおり、測量士という資格を持たない者——助手は別でございますけれども、助手以外に人夫賃として計上しております。
○中谷委員 助手というのは法律的には何ですかという質問です。
○長説明員 法律上の区別ではございませんで、予算の標準単価の積算の区別をいたしております。
○中谷委員 ですから、どこまでが助手になり、どこまでが人夫になるかというようなことは、本来かなり何でございましょう。これは全くのしろうとですけれども、測量というのは、先ほど局長が何べんも何べんも繰り返して言っておられたように、高度の技術的な能力が要求される。ですから、同じ人夫ということでされておりましても、本来助手的人夫、測量士的仕事をするはずなんですから、私は、八百五十円というようなことで、市町村がそういう金を出していただいても積極的に協力をしないというのは当然だろうと思うのです。これはすでに別の機会に別の人が指摘をしておる点ですけれども、私もこの点ははなはだもっともなことだと思いますので指摘をしておきます。ひとつこの点については、先ほど保留の質問と同様、助手というのは一体何なのか。助手というものは予算上のものであるとおっしゃいますけれども、世の中に、じゃ助手として認めるのか認めないかというのは、だれが認めるのかというふうな問題だって出てくると思います。ひとつこういう問題についても御整理をいただいて、別の機会に御答弁をいただきたいと思います。 そこで、次にお尋ねをいたしたいのは基本的な問題であります。要するに本法案は昭和三十七年議員立法として制定をされた。そして本来ならば時限立法的な性格を持っているはずだということが、すでに昭和三十七年当時、それから参議院においてもその点は指摘をされています。そして経済企画庁の答弁によると、国土調査法というこの法律、本法、母法の中に十カ年計画を入れるべきだという意見もあった。促進特別措置法の一部改正として審議を受けるべきだという意見もあった。両論があって、結局、促進特別措置法として新十カ年計画が出てまいっているわけでありますけれども、あらためて本法の中に入れるべきだという考え方が成り立ち得る合理的な理由、それと、促進特別措置法の中で十カ年計画をまかない、さらに特別措置法を改正することが合理的だと考えられる理由。両論があるだろうと思うのです。別にこの点についてはこだわりませんけれども、港湾とか河川について臨時措置法があるからというふうな理由は、はなはだ経済企画庁らしくない議論であろうと私は思う。いわゆる母法と特別法との関係において、特別法ですることの合理的な理由、本法ですることに合理的な理由が認められるとすれば次のような理由があった、この二つの意見を並記して御答弁をいただきたい。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘の点でございますけれども、確かにこの国土調査促進特別措置法によってつくります十カ年計画、この内容になります事業は、いずれも国土調査法に基づいて実施する事業でございます。したがって、この新しい十カ年計画に基づく事業を特別の法律に基づいて実施するということでなくとも、現在の国土調査法を使ってできるではないかということは、法律的には全くそのとおりでございます。 ただ、私ども考えまするのに、昭和三十七年にこの促進特別措置法が制定せられました経緯を考えてみますと、国土調査というような、いわば国の基本になる調査をいつまで長々とやっておるというようなことではいかぬ、ある期間を置いてその間に完了すべきであるというようなお考えのもとに、これが与野党一致の議員提案として制定をせられたということを考えますときに、今回、新しい全国総合開発計画によりまして国土全体を有効に利用しなければならぬ、そのための基礎的な資料はやはりこの期間の比較的早い時期に完了する必要がある、こういう問題意識を持ったわけでございますが、そういうことであるといたしまするならば、この促進特別措置法を改定いたしまして、そして十カ年という時限による新しい計画をつくっていく、そしてこれによってわれわれの行政そのものもこれを基準にして動かしていくということがいいのではないか。また、これに基づきまして、各都道府県計画その他の開発計画等に対しましても、大体この期間の目標を与えていくということが望ましい。こういうことで促進特別措置法の改正をいたしたいということに決心をいたした次第でございまして、大体そういう事情でございます。 なお、先ほどの単価の問題でございますが、これは後ほど資料をもって提出をいたします。これは、たとえば地籍図根三角測量とか地籍図根多角測量とかいうような形で、標準単価の内容としては、技師である測量員、技手である測量員、さらにその助手というようなことで単価を違えてやっておりまして、この内容につきましては、先ほど申しましたように、大体実績的にやっておるというふうに考えておる次第でございます。
○中谷委員 国土調査法施行令の第三条、「国土調査を行う国の機関」の条文をお開きをいただきたいと思いますが、施行令を見まして驚きにたえないというんでしょうか、たいへん驚きました。何となれば各省全部。出てない省は最高裁判所くらいじゃないでしょうか。全部出ている。そこで、基準点の測量については二一%国土地理院がおやりになっていて、そうしてすでに四十四年度までの間に比率は一〇〇%を上回っている。ところが地籍調査、ことにまことに低いのは土地分類調査。土地分類調査などの比率は一四%ということであります。 そこで、これは一体どういうことになっているのでしょうか。第三条の第一項第三号によりますると、「土地分類調査及び土地分類調査のための基準の設定のための調査」、それはあなたのところの経済企画庁と厚生省と農林省と林野庁と運輸省と通商産業省と建設省、全部で七つの省がおやりになることになっております。私の持っておる法規集が古くなければそういうことになっている。そこで、たとえば土地分類調査が二千五百平方キロ、それで事業量は三百六十一平方キロ、比率は一四%。そうすると一四%の——というふうにお尋ねしていいのかどうか、そういう前提でお尋ねいたしますけれども、その内訳はどういうことになるのでしょうか。経済企画庁、厚生省、農林省、林野庁、運輸省、通商産業省、建設省がどれだけの事業量を果たされたのか。そして、それぞれ昭和三十八年から四十四年度までの間にどれだけの事業計画、計画事業量をお持ちになっていたのか。それをひとつ地籍調査と土地分類調査に分けてお答えはいただけますか。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘の施行令第三条は、国の機関が行なう国土調査を行なう機関を列挙したものでございます。このうち基準点測量につきましては、先ほど御説明申しましたように、国土地理院がすべてをやっておるということでございまして、これは明瞭でございます。それ以外のものにつきましては、こういった各省が公共事業等を実施いたします際に、国土調査の基準に合う測量を実施して、そしてやっていただいた場合にはその成果を認証する、そういうことになっているわけでございます。しかしながら、現在までのところ、こういった国土調査の形をとっての調査というのは、あまり実施をされておらないというのが実情でございます。 御指摘の土地分類調査につきましては進捗状況が非常に悪いわけでございますが、これについてはちょっと特殊の事情がございます。と申しますのは、土地分類基本調査と申しますのは、地形とか表層地質とか土地の利用現況等、土地を今後利用するにあたって必要な自然条件を五万分の一あるいは二十万分の一の地図に書き込んで、これを利用しようということでございますが、この土地分類図としてどういうものをつくるかということについてかなり議論がございまして、昭和四十年度ごろからやっとその形がきまって実施したというようなことで、出発がそういうことで非常におくれております。今度の十カ年計画では、この関係を大いに強化いたしまして、そしてこの十年の間に、全国の平野あるいはそれに関連する部分、主たる部分をほとんど全部やってしまおう、こういう考え方でございます。したがいまして、この土地の分類調査につきまして、いままで実施いたしましたのは経済企画庁だけでございまして、それ以外の省庁におけるこの基準に合った調査というものはないわけであります。今後につきましては、こういった各省の行なう調査というのもいろいろあるわけでございますので、ひとつ今度の十カ年計画の中にある程度織り込みまして、そういった公共事業等の調査をいたします際に、この国土調査の基準に合う調査を実施していただくようにひとつ各省にも御協力を願おうということを考えております。関係各省の連絡会議等もございますので、そういったところを通じまして、今後はできるだけほかの機関による調査もこの成果として利用してまいりたいと思っておる次第でございます。
○中谷委員 どうも実務の実態がわかりませんので、国土調査法施行令の三条をすなおに、まともに読んだだけで質問をしているわけで、はなはだ恐縮でありますけれども、私がお尋ねをしたのは次の点でございました。第三条第一項の第三号には、「土地分類調査及び土地分類調査の基準の設定のための調査」というのがあって、七つの省が列記されております。したがって、法文をすなおに読むならば、七つの省がそれぞれ調査をおやりになったように読めます。そこで、昭和三十八年から四十四年度までの間に、どの省がどれだけの調査をおやりになったのかをお答えいただけませんかという質問でございました。その点についてのお答えがなかったわけです。何か実態とずれているようなお話ですけれども、各省ごとの調査というのはあるのかないのか、あるとすればその内訳はどうなのか、そしてそれは計画事業量との食い違いはどうなるのか、パーセントで出していただけるのかという質問であります。
○宮崎(仁)政府委員 第三条第一項第三号によります調査は経済企画庁のみが現在実施いたしておりまして、十カ年計画で二千五百万キロを予定いたしておりますが、昭和三十八年度から四十四年度までに三百六十一方キロ、一四%を実施いたしております。昭和四十五年度には百方キロ実施する予定、こういう状況でございます。それ以外の省庁につきましては、この基準に合う調査は実施しておらないというところであります。
○中谷委員 そこで、先ほどの私が質問をした以前の質問からもそのような状況がうかがえたわけです。だとすると、調査法施行令三条の一項一号は建設省国土地理院。生きた条文です。三条の一項三号、経済企画庁以下の各省については、それは、すでに十年近くになるけれども調査をやった事実がないとするならば、ただここに名前が出ている死法、死んだ法律だということになるのでしょうか。あらためて国土調査法の第一条を見てみますと、目的の中にも「科学的且つ総合的に調査することを目的とする。」とありました。ほかの省は全然おやりになっていないわけだけれども、はたしてほかの省がおやりになることが総合的調査になるのか。それとも、経済企画庁が過去十年近くおやりになってきたように、経済企画庁だけがおやりになることがいいのか。国土省をつくれなんという話は、同僚、先輩議員の方から、専門の方から質問をしていただきます。私の質問は、はなはだ実務的な質問でしかありませんので、国土省をつくれなんという提案はいたしません。別の方がそういう質問をされると思いますが、ここに列記してあることと実態との食い違いがはなはだし過ぎますね。これはどういうことなんでしょうか。連絡会議というのは——そういうふうな、施行令の実態と食い違うというのは昭和三十八年当時からあったわけですけれども、それではその点について何か会議等をお持ちになったのかどうか。お持ちにならないというのは、要するに、先ほど商工委員会では特許法を可決いたしましたけれども、まさに国土調査法は、それだけだったら経済企画庁の専売特許じゃないか、ほかの省の名前が出ていることは非常に意味がないじゃないかという感じさえもするのですが、いかがでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 この法律のつくられました趣旨から見まして、こういった各省がいろいろの調査を実施いたしますが、その際に、たとえば基準点の測量のうち補助基準点の測量をやっていくという必要はあるだろうと思います。こういったものを、できるだけ地籍調査等に利用できるような形でやっていくということは望ましいわけでございまして、そういったような打ち合わせもやっておるわけでございますが、いま御指摘の上地分類調査につきましては、何ぶんにも比較的新しくこの基準がやっときまって調査が始まったという段階でございます。これから新しい計画によってやっていく際に、各省もいろいろの調査をされるわけでありますが、その際にできるだけこういうような基準に合うようにやっていただきたいと思うわけでございます。 ただ御理解を願いたいと思いますのは、この国土調査というのは、どちらかといいますと、一般用に使われる非常に広い目的に使われる調査でございます。それに対して、厚生省、農林省等、それぞれ所管の目的によっての調査をいたしますので、こういった全般につきましての調査までなかなか手が回らないというようなこともあって、従来実績があがってこなかったわけであります。水調査等につきましては、これはそれぞれ各省の実施されることが十分利用できるようになっているようでございますが、そういう事情もございますので、今後各省の調査をできるだけこういった面に活用できるように私どもも努力してまいりたい、こういうように考えている次第でございます。
○中谷委員 新国土調査十カ年計画案による土地分類基本調査十二万六千四百平方キロメートル、土地分類調査二千五百平方キロメートルと理解をいたしますが、そうすると、新国土調査十カ年計画の中で、一項三号に記載されている各省は、どの程度の事業計画をお持ちなんでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 この十カ年計画の案におきまして、土地分類基本調査として、これは都道府県が実施していただく土地分類基本調査という名前をつけておりますが、十二万六千四百方キロを考えております。この中におきまして、先ほど申し上げましたように、各省それぞれにできるだけひとつ御協力を願いたいということで考えておるわけでございますが、具体的にこのうち幾らを何省にというところまではまだ詰まっておりません。これから計画につきまして関係各省とも打ち合わせをいたしますが、その際にこの中で一部そういうような形で実施していただくようにしたいと思っている次第でございます。
○中谷委員 質問を六点落としたようですが、保留をいたしておりますので、またあらためて質問をさしていただくかもしれません。 一点だけお尋ねをしておきたいと思います。 新国土調査十カ年計画の案ができました初年度においては、そうすると、地籍調査、基準点測量、土地分類基本調査、土地分類調査はどの程度おやりになるのか。そしてそれは比率でいえばどうなのか。どうも率直に言いまして、国土調査事業十カ年計画進捗状況がはなはだ不成績でありますので、一年後のことについてお聞きしておく意味があると思います。見通しの可能性——ぜひ実現をしたいと思いますということの御答弁ではなしに、こういう障害がまだ残っているので、計画はつくったけれどもかなり困難だろうということならば、そのような答弁のほうが私はいいと思うのです。一年後に結果が出ることですから、計画と、そしてそれの実現の達成の見込み等をあわせて御答弁をいただきたいと思います。 これで私の質問は一応終わります。
○宮崎(仁)政府委員 十カ年計画は、昭和四十五年度を初年度とする十カ年と考えております。 内容で申しますと、地籍調査につきましては、十カ年計画の事業量八万五千方キロに対して、四十五年度は三千六百五十方キロでございます。基準点測量につきましては、十カ年計画事業量三万六千五百点に対して千五百九十七点。それから土地分類基本調査に対しましては十二万六千四百方キロ。これが十カ年計画でございまして、四十五年度は七千六百方キロということであります。 そういった形でございますが、大体これで四十五年度を基準にいたしまして十カ年計画を達成するということで考えてまいりますと、最もこの経費を要します地籍調査について見まして、事業量大体年率一五%くらいの増加をしていかなければならないということになります。私どもは、一五%程度の増加ということは、従来の実績等から見て必ずしも不可能ではない、しかしかなり努力を要するというふうに見ております。特に単価の是正ということも一方に出てまいりますので、予算額といたしますとやはり二割程度増加をしていかなければならないであろうと思います。しかしまた一方では、航空写真測量を大幅に取り入れるというような形によりまして、ある程度単価を下げ得る面も出てくるのではないか。そういった技術的な改良も加えながら、この計画はぜひ達成いたしたいと思っております。しかし、いままでの実績から見ますと、かなり努力は必要であろうと思っておる次第でございます。
○中谷委員 質問を終わっておきますが、資料要求ですね。国土調査法の第六章、三十五条以下罰則の規定がありますが、これについての統計をお出しいただきたいと思います。それが一つ。 それから、これは簡単にあとで資料としてお出しをいただいたらいいと思いますが、国土調査が経済の発展、経済の動きに対応しなければならないことは当然でありますけれども、三十七年の附帯決議には「山林原野などについても、必要ある土地については、その実測を推進すること。」とございますね。これはどの程度の調査ができているのかどうか、この点をひとつ資料としてお示しをいただきたい。 なお、施行令の十四条別表第五の証票というのは、これは強権とか権力の行使に関係がありますので、一体こういうようなものがどの程度発行されているのかというふうな点についての資料、これを適当な機会にお示しいただきたい。 以上で私の質問は終わりたいと思います。
○八田委員長 中井徳次郎君。
○中井委員 「国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案関係資料」という書類を読みながら簡単にお尋ねするつもりで、ただいまの中谷君の質問を聞いておりましたら、少しまたほかの疑問も出てきましたので、時間が少しかかるかもしれません。半時間くらいでやめるつもりでおりましたが、一時間ほどかかるかもしれませんが御了承願いたいと思います。 まず第一に、国土調査促進特別措置法ができましたのは三十七年でございましたか、三十八年でございましたか、いかがでございますか。簡単でけっこうです。
○宮崎(仁)政府委員 お答え申し上げます。 国土調査促進特別措置法は昭和三十七年、法律百四十三号でございます。
○中井委員 ですから私は、一部を改正するというこの法案を見まして、三十七年というのを見まして、ちょうど私の落選中のことでありまして、えらい私事にわたって恐縮でありますが、ほんとうにしろうととしてお尋ねするわけですが、それが四十五年になってもわずか一四%とか一五%しか進んでおらぬ、これはどういうことでございましょうか。怠慢でしたら怠慢でしたと返事してください。それがまず第一点。 それから、これから十年計画案をつくると宮崎君は言うが、十年もほっておいていいのかどうかということ、このことが第二点。これはたいへん原則的なことでありますが、今日この発達した文明国家におきまして、日本の国土の調査をするのに十年もかかるとは何事であるかと私は思うのであります。予算もそれはかかるでありましょう、いろいろな問題もあるでありましょう、それにしてもあまりひどいじゃないか。十年かかる理由をひとつお尋ねいたしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 昭和三十八年につくりました十カ年計画の進捗状況は、お手元の資料にございますように、地積調査四五%、土地分類調査六〇%というような状況でございまして、通観いたしますと五割強という程度でございます。この進捗状況は、決していいとは申せないわけでございます。その原因につきましては、先ほどお答え申し上げたとおりでございます。で、新しい計画で八万五千方キロの地積調査、十二万六千方キロの土地分類調査ということを考えております。 この八万五千方キロというのはどういう考え方かと申しますと、今度の新全総計画で国土全般を有効に利用したいということを言っておるわけでありますが、わが国土三十七万方キロのうち平野部が大体三分の一弱でございます。したがって、その周辺も入れてまあ十二万方キロ程度を調査するということにすれば、ほぼ利用可能な土地全部についての調査ができるであろう、こういう見当をつけまして今回の十年計画でそれを全部やってしまおう、こういうことでございます。現在までとの十カ年計画の一万八千方キロ、その前もございまして約二万六千方キロできておりますので、そういうことを考えたわけでございます。 そこで、十カ年でも長いではないかという御指摘、まことにごもっともでございます。ただ、何といいましても地積調査というようなものは、一筆ごとの所有権まで確認するという調査でございますので、測量いたしてその成果を関係者に十分認識をしていただきまして、また一々境界の確定をいたします際には、市町村の職員が立ち会いまして、所有権者にもお立ち会いいただくというようなことも実施いたしておりまして、なかなか手続的にめんどうなことがございます。したがって、一つの市町村につきまして地積調査を完了するというのに、従来大体六年くらいかかっておるようでございます。これではいかにもおそいということで、今度の計画ではできるだけこれは早めようというととを考えておりますが、何といいましても、いままでのような状況から見まして、非常にめんどうな手続があるということから、あまり無理をさせてかえってあとでトラブルを起こして毛ならないということから、非常に広く対象は選びますが、それぞれの村ごとの計画というのはある程度のテンポでやっていかざるを得ないだろう、こういうことで考えまして、まあこの四十五年度から十カ年ということでそういったものを確定しよう、こういう考え方に立ったわけでございます。新全総計画は昭和六十年度を目標とする計画でございますから、今後約十五年でございます。こういった基礎資料でございますから、できるだけ早くやりたいわけですが、ただいまのような状況を考えまして、十カ年間にはひとつ一大基礎になるものをつくってしまおう、こういう考え方でございます。
○中井委員 そういたしますと、この調査の事業をやりますのは、国と県と市町村でやるのですな。国のほうはもう済んでいるのですか。県のほうはどうですか。市町村のほうはどうですか。その辺のところも伺ってみたい。
○宮崎(仁)政府委員 この十カ年計画実施の機関でございますが、地積調査につきましては、現在まで全部市町村が実施いたしております。特に大規模な開発を必要とするところについて、県に直接やらすかどうかというのが現在ちょっと問題になっておりますが、いままでのところは市町村ということになっておりますので、一応この計画事業量としては市町村が実施するというたてまえで考えております。基準点測量は国土地理院でございますので、国の機関が実施いたします。これは四等三角点というものをつくりますので国の機関。それから土地分類基本調査につきましては、これは大体五万分の一によります土地の現況、それから利用のためのいろいろの条件というものを図面に落とすわけでございます。したがいまして、面積等の大きさから見て、これは全部府県にお願いしようと考えております。また、先ほど中谷先生から御指摘がございましたが、国の機関がそういった開発図等をつくる場合もございますので、そういう場合にはできるだけ事業量の中に取り込んでいきたい。したがいまして、通産省とか農林省というようなところがここに入ってくる場合も今後はあるということでございますが、大体原則として府県にやらせたい、こういうことでございます。
○中井委員 私は、企画庁の宮崎君以下幹部の諸君は、佐藤君は若い大臣だし、これを大いにやろうという気魄に敬意をあらわしておるのです。あらわしておりますが、いまの内閣としては実におそきに失した。終戦後二十年たって一体何しておったのだ。昔話をいたしますが、豊臣秀吉が天下をとってから全国の土地調査をしたはずである。それは日本における初めての調査だ。あれは何年でやったのですか、どなたか知っている人があったら聞きたい。
○宮崎(仁)政府委員 太閤検地といわれる調査のことと思いますが、私も実は詳しく存じませんけれども、非常に短期の間に行なわれたというふうに理解をいたしております。
○中井委員 当時は封建時代だし、専制君主制度ですから、一年間か何か非常に早かったと思う。しかし、その間にも相当インチキがあった。これはまた歴史的にはっきりした事実であります。そのまま徳川時代を過ぎて明治になって、明治政府ができて、奥州のほうは一山百文になってしまって、御案内のとおり、青森県では知事よりも林野局長のほうが格が上で、あそこの林野局長は知事より上座にすわったという話を私は聞いたことがある。真実は知りませんよ。ほとんど国有林だ。第二次世界大戦で戦いに敗れて新しく国家が立ち直ったとたんに、なぜそういうものについて大きな改革をやらなかったか。あなたのほうでお調べになるのは三十七万キロのうちの十二万キロだけだ。あと二十五万キロはどうなっておるのですか。山林は農林省だからやらぬのですか。その辺のところを伺っておきたい。大臣が来たらちょうどいいのだけれども、まだ来てないから、宮崎君は天下の秀才だから何でもよく知っておる。伺っておきたいが、これはどうなんです。
○宮崎(仁)政府委員 御承知のとおり、山林関係につきましては、特に国有林につきましては、はっきりした境界測量ということを戦前から実施いたしておりまして、非常に確定いたしております。それから民有林につきましてはちょっと問題がございます。これも森林計画という法律に基づく計画でございますが、この計画を林野庁のほうで実施いたしてまいりますが、その際にこういった境界の確定ということも実施されておるようでございます。大体森林関係については、現在平野部で起こっておるような、こういう大きな混乱はないということでございますので、この辺は、林野庁のほうの今後の調査も、できるだけ私のほうのこういったタイミングと合わせていただきたいと思っておりますけれども、何ぶんにもいま急ぐのは、これから新しく開発が行なわれるとか、あるいはすでに行なわれていろいろの変動が起こっておるというような地域につきまして、早く実態を確定しておくということにあると思いまして、ただいま申しましたような対象をこれから取り組んでまいる、こういうふうに考えておる次第でございます。決して山林関係をおろそかにするわけではございません。特に、平野部と直接関連がある、一体の計画として組まれなければならないような山林については、やはりこの計画に織り込んでございます。そういった形で実施してまいりたいと思っております。
○中井委員 これは、八田委員長の出生地なんかはどういうことになっておるか、私はよく知りませんけれども、徳川幕府がつぶれまして、東北のほうは国有林が非常にふえました。ところが国有林の少ないところの面積は、登記簿や何かに載っております面積と、あるいは県府、市町村が知っておちます面積と、実測をした面積と、どうもだいぶ違うらしい。都市の郊外の山林でもしかりであります。いま万国博をやっております大阪の北のほうの竹やぶでも、千坪買うといって実際にはかってみて八百坪しかなかったという例はありません。しかし千二百坪あったというのはたくさんあるわけです。こういうものをそのままほうっておいていいんでしょうか。この点、第二次世界大戦に負けてちょうどいい機会であったあのときになぜやらなかったかと私は思うのです。農地法の改正をいたしまして、ああいう解放運動をやりまして、山林だけは残した。残したのにはいろいろ理由があるが、せめて私は面積だけでもはっきりしてもらいたかった。近代国家として、どうも面積がはっきりしない。日本の全体の、北海道、本州、四国、九州の四つの島——佐渡や壱岐や対馬はありましょうけれども、それの面積は幾らあるかというのは、幾ら何でもわかっているに違いない。しかし、それを総計したらそうなるのかどうかということになってくると、とにかく山林が多いからどうもはっきりしない。はっきりしないのが味があるので、それがほんとうの政治で、それがいいといまの政府はお考えになっておるのかどうか。その辺のところ、航空写真をとってはかったらすぐわかる。もっとも斜面もありましょう。山というのはみんな斜面になっていますから。その面積の計算のしかたもございましょう。谷川もございましょう。尾根もございましょう。いろいろありましょうけれども、経済企画庁がお調べになるのなら、そこまでお調べにならないことにはいけないのじゃないか。いかがですか、この辺のところ。 たとえば山林といいましても、ずいぶんたくさんあって、それは宮崎さんもよく御案内のはずであります。大阪付近、京都付近、あるいは姫路付近、岡山付近、広島付近ということになりますると、広島市の郊外はすぐ山林ということになってくる。売買をして、どうだ、昔の坪数でいきましょうか、こういうことで実測の、面積は二割ばかり多かったとか、私はもっとひどい例を知っていますよ。きょうはあえて言いませんが、大体二割から三割ある。こういうことですが、こういうことについて政府が手をつけないということはどうでございますか。これでは大いに林野を開いて、そうして公団のアパートでも建てる、こういったってなかなか話がまとまらない。現に東京都あたりそうじゃないんでしょうか。三多摩の奥のほうへ建てようと思ったらそうじゃないですか。実際持っている人の言うのと違って、はかってみたところが非常に広くて、売り手はその広いだけほしいと言いますし、どうですか、この辺のところは。この辺のところをはっきりしないことには、国土調査促進特別措置法というのをこしらえたって、うその上に地図をつくってもだめですから、総合開発局長どうですか、この辺のところ。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘の点は、いわゆるなわ延びといっておるものでございまして、この国土調査による地籍調査は非常に厳密な測量をいたしますので、これによった成果というものは、非常に誤差の範囲も小さい正確なものでございます。これを従来の土地台帳と比較いたしますと、御指摘のように、大体増加をする場合が多いということでございます。そのようなことでございますが、当然この地籍調査によって測量いたしましたその新しい面積によって登記が行なわれる、こういう手続になるわけでございます。特に山林につきましては、そういった場合のなわ延びの率が比較的多いようでございますけれども、やはりこれはそれなりに行なっていく、そういう実態になっております。 ただ何ぶんにも、現在まで地籍調査の進渉状況が二万六千方キロと、非常にわずかでございますので、こういった状況ではいかぬということは全く御指摘のとおりでございます。欧州等においてはもう百年も前にこういったことができておるわけでありますので、早くこれを実施したいというのは私ども全く同じでありますが、ただ、わが国の場合どうしておくれるかということ、これを見てまいりますと、幾つも原因があるようであります。何ぶんにも土地所有権が非常に細分化されておる、そしてまたその変動も激しいというようなことがございまして、実際の作業が、法案を昭和二十六年につくった当時に考えたほどには、とても簡単にいかなかったということではなかろうかと思います。また、こういう業務を実際に実施する測量関係の民間の業者であるとか、あるいは各市町村の職員の能力というような問題も、とうていそれを急速に大量にこなすほどにはなかったというのが実態ではなかったか、こういうふうに反省をいたしておりますが、先ほど中谷先生にお答えいたしましたように、そういう点もだんだん改善をされてまいりましたので、これからはぜひひとつ至急この線に沿って早くやりあげてまいりたいと思っておる次第であります。
○中井委員 私は、いま御答弁になっておられる宮崎さんを責めようと言っているわけではありません。とにかくこれはなかなか複雑な問題を内部に包蔵しておるのでありますから、ある時期には思い切ってそれを改めていく方向に——それはただ政府だけではいけないと思います。やはり世論を喚起していきたいと思います。特に、そういう意味で企画庁がおやりになるのですから、これからやろうというのは十二万平方キロですか、三十七万あるのですから、あと二十五万も一緒におやりになってはどうですか。その辺のところ、もう 一ぺん念を押しておきたいのであります。
○宮崎(仁)政府委員 お答え申し上げます。 先ほど申しましたように、わが国三十七万方キロのうち森林というのは約二十五万方キロございます。この森林につきましては、そのうち約八万方キロ程度が国有林でございますが、それ以外につきましても、現在こういった所有権の確認については計画的に進められておる、こういうことでございまして、航空写真測量等もどんどん進められておるわけでございます。そういうことでございますから、このほうにつきましては、ひとつ林野庁あるいは国有林当局のほうの調査というものを、私のほうの計画のタイミングに合わしてやっていただくということで、そのほうにつきましては、むしろこの期間には、国土調査という形でもう一ぺん市町村なり府県のほうに調査をさせる必要はないのではないか、こういう判断をいたしております。ただ、何といいましても、平野からその背後の森林というのが画然と分かれるわけではございません。計画を立てる場合に林野を含めてつくる場合が多うございます。したがって今度の計画でも、大体平野部七に対して山林部三くらいの割合で入ってくる、こういうようなことで関連する山林部分を対象にいたすことにしておりますが、その辺のすり合わせにつきましては、計画実行にあたって十分農林省のほうとも調整いたしたいと思っておる次第であります。
○中井委員 たいへんくどいようですが、ついでに一緒にやってしまったらどうしていかぬのですか。広さをはかるだけです。なぜ林野庁だとか農林省にそれを——私は、経済関係だとか、あるいは国土総合開発に最も関連のあるのは、これからはこの方面だと思うのです。それを放てきをして、そして大都市周辺のこまごましたところを市町村長に頼んではかる。さっきも中谷君の質問に対して答弁がありましたが、測量会社というのがあるのですか。測量会社の測量士にはからせて、この家は五十七坪半だというようなことをいう。それはそういう調査もけっこうですよ。けっこうですが、昔から山の面積については、あれはこうぼう面積です、こういう話があります。私も若いときには山に行ったことがあります。この山は何町ありますのか、これはこうぼう面積です——こうぼう面積を皆さん御存じですか。私は知りませんでした。こうぼう面積とは一体何だと言ったら、私も知らぬのだがとにかくこうぼう面積だ、こう言う。何だと言ったら、弘法大師が通られてこれは何町ある、こう言うたから弘法面積だ。いやそうじゃない、広ぼうたる面積であってとんと見当がつかぬから広ぼう面積だ、こういう。関西はこうぼうということばを使います。これはこうぼう面積だ。よろしゅうございますか。これは皆さんたいてい御案内だと思うのだ。御案内だが、それをほうってある。東京の江戸っ子、町のまん中でお生まれになった山口シズエ先生なんかは御存じないかもしれませんが、たいていよく御存じで黙ってござる。そこに問題がある。 私の友人が六町山を持っているというので、いざ売ろうと思ってはかりましたら五十町ありました。六町が五十町になって、売ったほうがびっくりして、これをどうしようかということで相談に来ました。こんなものは特殊なケースであります。特殊なケースでありますけれども、何百年前からそういうことになっておった。私の近県の話でありますが、どうもそういうことを聞きますと、いまのうちにこの際はっきりして、航空写真でもとって——これは簡単にわかるのですから。これは市町村では私は無理だと思いますよ、宮崎さん。これは市町村では、失礼だけれどもだれもやり手がない。大地主がたくさん蟠踞しておりますから、そこにみんな雇われておりますし、なかなかそういうことはわからない。これはやはり国の力か県の力で大きくつかむというふうなことで——何も私は、そういう人たちがけしからぬから罰金を何ぼ出せとか、そういうことを言っておるわけではありません。しかし日本の国土を再開発するためには、ぜひそういうことは必要である。これくらいの面積があってこうだということは必要である。また急に急いで、五町歩だといって非常に安い税金を払っておったが、急に十倍になる、そんなあこぎなことをやれと私は言っておるのでもありません。軽課措置も必要であれば軽課措置をつくったらいいと思います。どう考えましても、皆さんのところで国土調査促進特別措置法というような堂々たる法律をお出しになる限りは、一緒にそういうものも調べて、簡単にわかるはずであります。家が一軒も建っておるわけじゃありませんから、わかるはずであります。境界線は地主に聞けば大体知っております。近ごろ私は特に心配をいたしますのはこういうことでございますから、その機に乗じて、非常に遠いところから山を買いに来る。そうして、大阪の人が北海道の山を買ったり、何か富士を買いましょうなんていってテレビでやっておった会社はつぶれましたけれども、ああいうことで山を買って、大阪の人が九州の山を買う。とにかく坪五十円くらいのものを——まあ山のことですから、山の中の坪五十円もけっこうだと思っているところ、五百円、こういうのです。あるいは千円というのです。何で坪千円か。畳一畳千円するんだ、先生安いぜというようなことで、遠いところから買いに来ております。ほんとうですよ。 こういうことを見ますと、いろいろなことを私は思いますので、この際国土調査促進特別措置法、けっこうなものを一部改正するに際しましては、まず私は、十年というのをできるだけ早く、こんなものは五年でも、極端に言えば三年くらいでできると思うが、まあそれはいろいろ事情もありますし、市町村の事情もございましょうが、できるだけ早く仕上げてもらうこと。それから、こんな大都市あるいは中小都市、村落部、そういうところだけをやるのではなくて、山林をやってもらいたい。林野を一緒にやはり企画庁がやる。何もあなた、経済を担当している——物価問題で、いま物価を押える、いま土地ブームだ、余り金で買いまくっておる、これが物価騰貴の大きな原因であります。山などを持っているむすこたちは、思わぬ金が入ったので、すぐ、私どものほうでしたら大阪に行って、道頓堀で一晩で使ってしまったというようなばか話がある。これは非常に問題が多いのでありますから——それは個人の自由で、人権尊重で、憲法違反をやれとは私は言いませんけれども、山林くらいは早く調べてもらったらどうだ、正確に調べてもらったらどうだと思うのですが、あらためてこの二点についてひとつ御見解を伺います。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘をいただいた点は、私どもよく理解をするわけでございます。 まず第一点の、できるだけ早く必要なところの調査を実施するようにということでございます。先ほど申しましたようないろいろの困難もございますけれども、今後、測量なりあるいは事務手続につきまして、いろいろと改善を加えてまいりまして、できるだけ急速に大量の調査ができますように、これからひとつ努力してまいりたいと思います。そういうことを通じまして、全体の計画もできることであれば早めてまいりたい、こういうふうに考えます。 それから、山林につきまして御指摘があった点、まことにこれもよくわかるのでございますが、何と申しましても、国土調査というものは、本来経済企画庁が補助金等をもって実施するというたてまえだけではございませんので、関係各省等がそういった調査を実施するものは、できるだけ成果に合わせてやっていくということによって全体を早めることが、やはり国の立場としては適当であろうと思います。そういう意味で、先ほど森林計画のお話も申したわけでございますが、これは森林法に基づいて林野庁が計画的に実施をするものでございますから、やはりこれはできるだけ活用したい。もちろん、私どものほうの調査事業といたしましても、山林を相当対象にいたすつもりでございますので、この辺は各県の実情あるいは開発計画の状況等を見まして、できるだけそういうところに落ちがないように今後はかってまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○中井委員 第一のほうはよくわかりましたが、第二のほうはどうも納得ができません。どうして全部を思い切ってやらないのですか。これはあなたに聞いてもいかぬから、この点だけは佐藤君が来たらもう一ぺんあらためて聞きますが、閣議でひとつ問題にしてもらいたいと私は思っています。 大体、いまの登記簿などを総計したら三十七万平方キロがだいぶ減るだろうと思うのです。だけれども、全体を調べると三十七万。しかし、各県の山林をずっと合計して——これも近ごろは電子計算機でやりますからすぐ出る。出たらだいぶ足らぬで、五万平方キロか十万平方キロ足らぬとか、意外なことが出るんじゃないかと私は思うのです。 固定資産税にも関係があります。私は、ずいぶん古くからこの問題を実は取り上げておるということをついでに申し上げたいのであります。脱線しますけれども、木材取引税というものがある。たいていの山の中の村では、木材取引税はことしは何ぼにしておこうか、三百万円にしておこうか、山から切り出した材木は何ぼや、三十億ほど出しておるだろう、そういうすごい村もないわけではないのです。取引税はある県では三百万円。これは十年ほど前の話です。昔のあまりひどい話ですから私は覚えていますが、そういうふうな、山の面積や何かをはっきりするためには、私は経済企画庁が思い切って指導権を握っておやりにならないといけないというふうに思いますから、この点だけは保留をさせてもらって、以上でもって質問を終わります。
○八田委員長 多田時子君。
○多田委員 いま数々の質問がございまして、重複する点があるかもしれませんが、よろしくお願いしたいと思います。 先ほどの長官の趣旨説明にもございましたけれども、国土の開発という意味でたいへん重要なことであると思います。その重要なこの法案をいろいろな角度から考えまして、いただきました資料等から若干の質問をしてみたいと思います。 そのまず第一は、二十六年六月一日に国土調査法ができまして、そしてその十年目に十カ年計画ができた。その十カ年計画が十カ年を待たずして、ことしで八年になるわけでありますが、あらためてここに十カ年計画を打ち出されたその理由についてまず最初に伺いたいと思うのです。 この八カ年の間にむしろ十カ年の分をやり終えて、そして新しい出発をしようとするならば、これはたいへんけっこうなことだと思いますけれども、どうやら数字的に見ましてもそうではない。この資料をいただきましたけれども、これは一つの目標に向かってこれだけできた——パーセントだけでなくて、一つの数字がはっきりしておりますともっとよくわかるのですが、そういう点で、新しくここにもう一度十カ年計画を出して進むというその理由について、まず最初に伺いたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 お答えを申し上げます。 国土調査事業は、昭和二十六年に法が制定せられまして以来、継続的に実施をしてまいったわけでございますが、当初は、なかなかこの事業の実行につきましていろいろ困難もございましたようで、あまり成果があがっておりません。昭和三十二年に、このようなことではとうていこの調査が効果のあるように使えないということもございまして、国土調査法の一部改正が行なわれまして、特定計画というものがつくられて、これに基づいて事業を促進しようということで、補助率の引き上げ等が行なわれたわけでございますが、なおまだ十分な成果があがらないという状況でございまして、先ほど申しました昭和三十七年にこの促進特別措置法がつくられたということでございます。この十カ年計画に基づいて、たとえば地籍調査の事業量等で見ますと、かなりの増加がこれから行なわれております。たとえば十カ年計画策定前の昭和三十七年度の事業量、地籍調査については千三百方キロでございましたが、昭和四十五年度には三千六百五十方キロということでございまして、単年度の事業量も相当増加をいたしてきておるというようなことでございますが、それにいたしましても、この十カ年計画での進捗状況というのは、先ほどから指摘をいただいておりますように、必ずしも十分でないという状況でございます。 一方、この三十八年計画におきまして対象にいたしました、たとえば地籍調査四万二千方キロといいますのは、主として農地を対象にいたしたものでございます。当時の問題意識として、土地改良あるいは開拓というようなことをやっていく開拓パイロット事業というものがございますが、そういったことに非常に利用できるであろうということがございまして、大体可耕地というのを対象にいたしたようなことでございますが、今度新しい全国総合開発計画におきまして、従来のような国土の利用のしかた、太平洋岸ベルト地帯とか大都市地域だけを非常に高度に使ってきたという形はいよいよ限度にきたので、国土全体を有効に活用する。たとえば工業立地などにいたしましても、遠隔地に大規模なものをつくっていくというようなことが打ち出されておるわけでございますし、レクリエーションの問題、都市の配置、交通の計画、いずれもそういったものに合わせて国土全体の有効活用を今度は考えていくということにしたわけでございます。そういう観点に立ちまして、あらためてこの国土調査という最も基礎的な調査について見ますると、この三十八年計画で対象にした四万二千方キロというような範囲では不十分である。むしろこの新しい全国計画に合わせまして、これから開発が予定される主たる地域、全国の平野部とそれに関連する山林の地域というのを、全部を対象にしてやっていかなければならない、そういうことになったわけでございまして、こういった形で対象そのものも大きく変わってまいりましたし、またこれを機会に、たとえば土地分類調査につきましては、従来モデル的な基本的調査だけを実施しておりまして、これは国が実施しておりました。ところが、こういった形で国土のそれぞれの地域に相当大きな規模の開発のプロジェクトが進むことになりますので、むしろそういうプロジェクトを現実に実施する都道府県がこういう開発の土地分類調査というようなものを実施していくことが適当である、こういう観点から都道府県が実施する開発土地分類調査というものを対象にすることにいたしたわけでございます。これにつきましても、地籍調査と同じように、今後国土全体が有効に利用されるというような観点になりますので、十二万六千方キロという非常に広い面積を対象にしてやっていこう、こういうことでございまして、対象あるいは考え方、今後のテンポ、いずれにいたしましても、すべて従来の計画の延長ということではなくて、相当大きく変わりますので、実は昨年五月に新全国総合開発計画を各党にも御説明いたしまして閣議決定をいたしたわけでありますが、この際に国土調査事業については新十カ年計画を策定して早期にやっていくということを計画の内容として決定をいたしておる次第でございます。そういうことがございまして今回この法律の改正をお願いしておる、こういう事情でございますので、御理解を願いたいと思います。
○多田委員 御丁寧な説明をいただきましたが、二十六年から三十七年の過去十カ年の実績というもの、それは国土調査というものの上から考えますと一つの歴史になると思います。そうした歴史がこれからの発展のために大きく役に立っていくと思うのですけれども、この二十六年から三十七年の間の事業量は一応参考資料としていただきましたけれども、これも十カ年の一つの目標というものがあってここまで進んできたというふうに考、えられますが、その辺は資料ありますでしょうか。ありましたらそれをいただきたいことと、それからもう一つ、いまの御説明でもほぼ話がございましたけれども、その実績についての御説明をいただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 過去の実績につきましては後ほど資料を提出いたしますが、大要だけ申し上げておきますと、昭和二十七年から実施いたしておりますが、その後十カ年間、昭和三十七年までの状況は、事業量にいたしまして、基準点測量約二万点、事業費で約六億百万円。土地分類基本調査については、五千平方キロメートル、約二千五百万円。それから地籍調査については、七千四百平方キロメートル、約十四億五千五百万円。水調査につきましては三千九百万円でございまして、全体の事業費は二十一億七千四百万円というふうになっております。これは資料を提出いたします。
○多田委員 同じような観点になると思いますけれども、先ほどの提案理由の説明の中に、「国土総合開発法に基づいて、新全国総合開発計画を策定し、今後、新たな観点の下に」と、こういうふうにございます。この「新たな視点の下に」という意味で先ほどのお話があったかと思いますけれども、いわゆる国土調査法ができて以来今日まで視点とし観点として考えられていた点と、それから「新たな視点の下に」というこの「新たな視点」ということばとの相違点と、それから今後新しい視点のもとに行なわれていく国土開発、こういう意味について御説明をいただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 先ほどちょっと御説明申し上げましたように、従来国土調査、特に地籍調査、土地分類調査ともに、どちらかといいますと農業との関係を非常に重んじておりまして、これは御承知のように、土地区画整理事業あるいは開拓パイロット事業、土地改良事業というようなことで、所有権の変換をする事業が非常にございますが、こういったものに非常に有効に活用できるということもございまして、農地を主たる対象にして従来実施してきたわけでございます。ところがこの全国計画で、今後はむしろ、いままで遠隔地とか条件が悪いと思われていたようなところにも、大規模な工業基地なりあるいは新しい都市をつくらなければならない、そういう形で国土の利用が非常に大きく変わってくるということを想定しておるわけでございまして、そうなりますと、むしろこういった対象地域としても、工業開発とかあるいは観光の開発とかいうような面まで含めた対象とすることが適当であるし、そしてまた、その対象とする区域も全国的に広がってくるということで、先ほど申しましたように、大体全国の主たる平野部はほとんど全部を対象にするというように直したわけでございます。これが新たな観点ということばでいっておるところでございます。
○多田委員 この新全国総合開発計画を拝見いたしまして、こんなふうにできれば、それこそ日本の国はすばらしい国になっていくというふうに考えられます。これがこれからの十カ年計画でどれだけ実施されていくか。また、こうした文章になりませんでも、今日までもそれに向かって鋭意努力してこられたことだと思いますが、先日、富山のほうの神通川並びにあの辺一帯を公害問題で視察をしてまいりましたが、ここにも国土の保全という問題で全くそのとおりと思う一文がございます。「全国的な観点から工業の適正な配置を確保するとともに、工業立地に伴う公害の発生を防止するため、新規立地に対する規制・誘導等の措置および公害防止技術の開発、」云々とずっとありますけれども、先日、いま問題になっております福寿製薬に行ってみましたけれども、これはもうそれこそ立地条件といいますか、そういう点から考えますと、どうしてこんなところにこういう工場が建ったのだろうか。富山県というところは、県自体も工場誘致という意味ではたいへん懸命な努力を続けてこられたようで、至るところに工場がございます。富山県の発展のために大いに喜ばしいことではありましょうけれども、片や工業の発展で片や住民が不安のどん底におちいっているようでは、まことに片手落ちと言わなければならないのでございまして、あの各地の工場を見てみますと、こうした工場の建設あるいは工業立地に伴う公害の発生を防止すること、こういうふうにうたわれております中で次々とそういう問題が起きてくる。住民の声などは、私たちがここで考えてもいないような、想像もできないような深刻な状態でいろいろと訴えておりましたけれども、そうした点で、そういうものを未然に防ぐために、こうした全体的な国土開発あるいは全国総合開発というような、こうしたことが鋭意練られていると思うのですが、そうした問題が次々に起こります現状にかんがみて、当局とされてはどういうふうにお考えか、またそういう問題に対してどのように積極的な姿勢で進めていくかということについて、ひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 御指摘のとおり、公害問題、これは非常に大きな問題でございます。この新全国総合開発計画をつくりますにあたりまして私どもが考えました、今後の国土の利用というときに人間の生活環境ということを非常に重要な柱としておることは、この前文あるいは計画の目標等をごらん願えればおわかりのとおりであります。特に公害に大きな関係を持っております工場の配置につきまして、この計画では、大都市地域からのかなり徹底的な分散と、それから遠隔地に相当大規模の工業基地をつくらざるを得ないという方向を出しておりますが、こういった、今後立地するという場合におきまして、当然、地域における従来から住んでおられる方の生活環境の問題、あるいは新たにその地域に移る方々の生活環境の問題ということを十分配慮してつくらなければならない。むしろそういう観点から国土の利用の大筋をきめていこうというのがこの計画の考え方でございます。したがいまして、立地の構想にいたしましても、現時点で考えますと、たとえば大都市の既成工業地帯からの徹底的な分散ということは、非常に大きな、困難な問題でございますけれども、やはりそういう方向を目ざさなければならないということを出したわけでございますし、また、新たに大きな工業基地を現在何もないようなところにつくろうというわけでございますから、いろいろ問題が生ずることは当然でございます。そういった場合において、公害というような観点は十分事前に計画の中に織り込んで考えていくという必要がある、そういうようなことをこれからの立地においては考えていきたいというのが、私どものこの計画をつくったときの考え方でございます。 現実の政策としては、いま、たとえば大規模工業基地につきましても、国土総合開発審議会の中に研究会をつくりまして、現在鋭意御審議を願っております。また通産省のほうでも、御承知のように産業構造審議会の中に産業立地の研究委員会をつくられまして、公害なきコンビナートというようなことで、いろいろ御検討が進められております。こういった形での検討も、私ども力を合わせて進めてまいりまして、今後こういった問題を基本的に立地の面から少なくしていくというような点で取り組んでまいりたいと思います。もちろんこれは、現に起こっておるところの技術開発による公害の解消という問題は非常に大きな課題でございますけれども、そういうものとあわせまして、むしろ今後においては、立地の面、土地の利用計画の面から、そういうことを未然に防いでいくというような考え方で進めたいというのがこの計画の考え方でございます。
○多田委員 たいへん計画も確かでございますし、この総合開発計画なるものもみごとだと思いますけれども、こうした法律とか計画だとかが実際の生活にほんとうに役立って、なるほどと納得ができるというところまで、何か一つでいいから、確かに住民の一人一人に手が届いているという、こうした法律なり計画なりがあってほしいものだと痛感いたします。この問題も、いまの御答弁にありましたように、そうした住民の人々の、なるほどと納得のいく一つの計画であっていただきたいし、行政であっていただきたいと思います。 最後に、ちょっと方向が違うかもしれませんが、この計画の中にも水調査というものがありますけれども、このことはどういうふうな計画になっておりましょうか。事業費のみが掲載されておりますけれども、この辺どういうふうになっておりますか、一言お願いしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 国土調査事業として実施しております水調査は、全国の主要河川における流量あるいは雨量等の基礎的な資料を台帳として整備し、それを図面に落とすというような、非常にじみな調査を実施しておりますのが主体でございます。このほか、主要な河川については、水利権の実態というものを調べておるということでございまして、予算もごらんのとおり比較的わずかでございますが、むしろこれは御承知のように、建設省、農林省あるいは通産省等において実施いたします水資源関係の各種調査というものの資料を全部集約いたしまして、どちらかといいますと、一般的に使える図面なりあるいは台帳としてつくっておるということでございまして、補完的な調査でございます。 水関係につきましてはそろいうことでございますが、関係各省と始終打ち合わせをいたしまして、そうして調査の重複なりといったことがないようにすると同時に、各省で行ないます各種の調査ができるだけ広く利用できるように私のほうとしてはっとめてまいる、こういう考え方で進めております。
○多田委員 水利権の問題でひとつお願いしたいのですが、いまも建設省、農林省等とというお話がありましたけれども、昨晩の新聞にも、建設省は近く全国十七カ所の水利用の合理化計画に取りかかるということで、そのための調査を行なうとしております。その建設省で行なう調査の問題と国土調査とのかね合いといいますか、その辺いま、よく相談をしましてということでございましたけれども、経企庁で行なおうとしている国土調査とのかね合いについてもう一つ克明に御説明いただきたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 いわゆる慣行水利権の問題というのは、御承知のとおり、なかなか長い経緯のあることでございまして、この解決そのものもむずかしい問題でございますが、国土調査のほうの形といたしましては、先ほど申しました主要河川水系における水利の実態を図面にいたしますが、そういった場合に、慣行水利権に基づく取水権あるいは取水量というようなものを記録いたすようにいたしております。そういう形で、大きな河川についてはそういう実態がつかまえられておるわけでございますが、これもまだ十分ではございません。いわゆる慣行水利権というのは件数が非常に多いわけでございますが、それについてのはっきりした全体の姿はまだつかまえられておらないというのがほんとうのところでございまして、この水利権の実態そのものをつかまえようということが、建設省、農林省あるいは私のほうで問題になりますと同時に、だんだん土地利用が急速に変わりますので、従来の水利権の実態が必ずしも必要でなくなってきておるというようなものもある、そういうものを合理的にひとつ転換をしてはどうかということが当然問題になるわけでございます。その辺についてのやり方をどうするかというようなことが現在問題になっておりまして、ことしの一月でございましたか、そういったことが閣議で問題になって、現在、総理府を中心に、この慣行水利権の実態の把握と今後の利用の問題について、関係各省がいま鋭意お打ち合わせをいたしまして、これから調査等が行なわれるという段階でございます。
○多田委員 その水利権の問題をめぐりまして、建設省側としては工業用水や上水道を重視するという傾向、それから農林省は農業用の用水の確保に重点を置くということで、何かその問題で対立をしているということできのうは新聞に出ておりましたけれども、建設省、農林省、各省いろいろまたがって、水利権の問題等も、また調査の問題等も進められていくと思いますけれども、結局は総理府という立場で総合的にこれを統括し、事業を進めていくというお立場にあると思いますが、長官がいらっしゃるので長官から一言最後にその問題について御答弁いただきたいと思います。
○佐藤(一)国務大臣 昨日も新聞に出ておったりしまして、この問題は非常に注目を浴びております。御存じのように、日本はもと毛とこうした水争いといいますか、水の調整ということは昔からたいへん多くの問題になっております。御存じのように、私ども企画庁に水資源局というのが前ありまして、その仕事をまだ引き継いでいますが、これなんかも、やはりそうしたあらわれで企画庁に来ていると思うのですね。それぞれ立場の違う話であります。それで、慣行水利権のように沿革が複雑で中身がはっきりしないような問題でございますけれども、これは具体的な問題になれば、やはり従来からの権利を主張する立場もあろうと思います。しかし上水道も足らない、そのほか工業用水も足らない、いろいろ都市化の現象に基づきまして、特に都市を取り巻くところの水の問題が重要になってきました。私たちはこれについては、結局いかにしてこの一定の量しか与えられてないところの水を合理的に使うか、こういう基本的な原則で割り切る以外にはない、こう思っているのです。いま何かばかに対立めいて報道されているようですけれども、これは建設省が調査をすること自体に対して、何か農林省が反対しているとか——まあ報道ですからまだわれわれ正確には確かめていませんけれども、こういうことはあり得ることだとは思います。しかし私は、やはりこの水を最大限に有効に活用するためという目的で割り切って、これは内閣でもって調節をしなければいかぬ。農林省には農林省の立場もあるとは思いますけれども、最有効にこの水不足に対応したような体制で十分対処しているかどうかについても、われわれもう一回つかみ直さなければいかぬ、こう思っております。ですから、かりに意見の食い違いというようなものが起こった場合に、企画庁としては当然これをいま、言った原則で割り切って調整をする、こういう立場にあるわけでございまして、これはぜひ実行しませんと、あらゆる公共事業その他も進まないわけでございます。
○多田委員 質問を以上で終わりますが、この総合開発計画なるものが、先ほども中井委員のほうから話がありましたけれども、十カ年を待たずしてこのみごとな計画が効を奏しますように御努力をいただきたいことをお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
○中井委員 先ほど保留しておきました点を佐藤長官にちょっと伺いたいのですが、国土調査促進特別措置法の一部を改正する法律案、参議院送付のようであります。この法案は社会党も賛成で通したと聞いております。きのうこの案が配付されまして、実はこの法案が三十七年に通ったときには私はちょうど落選中でしたので、その原文をあまりつまびらかにしなかったわけです。それで、きのうからきょうにかけてこれを読んでみまして、けさから宮崎君といろいろ問答しまして一応片づきましたが、一つだけ、宮崎君の説明によれば、日本全国二十七万平方キロのうちで十二万平方キロかを調査をする、こういうことにこの法案はなっているらしいが、あと二十五万平方キロは山林がおもだという。十二万平方キロの中にも山林は多少入っているけれども、大体は農林省あるいは林野庁所管の山林の関係だ。これをどうして一緒にやらないかということを私は宮崎君に迫ったのだけれども、宮崎君ではこれは無理ですからあなたにお尋ねするのだが、これはずいぶん前からの問題になっておることだと私は思うのです。歴史を話すと、四百年ほど前の秀吉のときの検地以来の大事業だということになれば、昭和二十年、第二次世界大戦に敗れて国が建て直るときに、思い切って全国の詳細な調査をやるべきであった。農地解放をやったけれども山林は残した。残したから、いまでもこうぼう面積などと称して、こうぼう面積といえば、弘法大師が何町歩と指定したという話があるし、いろいろあって語源がよくわからないけれども、この際、それをよく徹底的に、航空写真をとればすぐわかるのですから、そして合計したら三十七万平方キロになる。そこで、昔から百町歩だと思っておったところが、はかってみたら百十町歩になった。これはいわゆるなわ延びとかいうのでありましょうけれども、山林ということになると、百町歩がはかってみたら三百町歩あった。ひどいのになりますと、五町歩というのがはかってみると百町歩あったというような山もないわけではないわけだ。特に関東から以北、東北地方になると、明治政府の関係で、大いに林野庁が権限を拡大して山をとってしまったものですから、その辺のところもあって、関西のほうでは実は国有林というのはあまりない。私有林が非常に多い。その場合実はこれが非常な問題になっている。だから、大阪や東京のにわか金持ちが——はっきり言うとそうですよ。そんな昔からの金持ちじゃない。にわか金持ちが、東京あたりでむちゃくちゃに土地が高騰したから、ひとつ山でも買っておけ、これ歩一枚分が大体五十円とか百円とかいう山を千円というような値段をつけるものだから、富士を買いましょうというようなことをいって、四、五年前に問題になりましたあのつぶれた会社などが出てきたということであります。そこで私は別に、いま持っている人の土地を制限するとか、あるいはどうこうというのではありませんけれども、しかし私はやはり、固定資産税なんかも漸増していく。もしわかれば十年ぐらいで漸増していくとか、あるいは売買の場合の登記やその他についても、いまもうなくなったと思いますが、昔は山林の伐採について特別の税金がありましたね。いままだありますかしら。もう忘れたが、そういうものも非常に大ざっぱな税金の取り方をしているわけだ。厳格にとるとそれはたいへんな金額になります。たとえば山の中あたりで材木商が東京に材木を出す、一年の売り上げ十億ということになると、何千万円と実は税金を出さなければならぬ。しかし、村長さんと相談して、ことしはちょっとどうや五十万円にしようか、いや百万円にしようかというように、博労が手を握って牛の売買をやるようなかっこうで、村会もそんなものですから、私は十五年前からやかましく言っているのです。いなかだから、何とかして税金を取る方法がないかと思ってそれにぶつかったわけです。その前は自転車税なんというものがあって、それはやめにしました。今度は取引税というのを——もうなくなっていると思いますが、いずれにしましても、そういう面に非常な欠陥があるように私は思うのです。このことは、国民のその辺に住んでおる人たちはみんなよく知っておって、非常に不満を持っていますけれども、それは表には出さないというふうなことで今日まで来ておる。政府御当局も御専門の方はよく御案内だと思う。思いますけれども、こういうことをやりますと猛烈な反対が必ず来るから、うるさいから、まあまあ、まあまあということで今日まで来ておる。思い切ってこの際、航空写真でばっととって詳細やればわかるのですから、ひとつ国土調査促進特別措置法——あと四十五年から十カ年計画となっている、これは長過ぎる、それはさっき要望しておきましたが、思い切って全国の山林を、それこそ企画庁の若い佐藤君のやるべきかっこうの命題だと私は思うのです。そこでぜひやってほしい。閣議へこの問題を出してもらいたい。できなければ来年の改正でもいいでしょう。思い切ってこれをやってもらいたい。そうでありませんと、たとえば今度原子力発電もつくらなければならぬし、道路も縦横に走らすというふうな場合に、ことごとくこれは関係しますよ。将来直線道路をつくり、新幹線をつくるということになれば、トンネルを掘らなければならぬ、何をしなければいかぬというときに、山林だけほうっておくわけには絶対いかないと思う。そういう意味で、ぜひとも思い切った措置に出てもらいたい。そう思いまして、あなたがここに御出席になるのを待っておったわけですが、ひとつ見解を伺ってみたいと思います。以上です。
○佐藤(一)国務大臣 山林についての沿革から非常に豊富な知識をおっしゃいまして、私もたとえば農地改革をやった際に、山林が除かれたことが今日非常に多くの問題を残しておると、われわれずいぶんそういう経験をしてきております。でありますから、その御趣旨、お気持ちは何かわかるような気がするのです。ただ御存じのように国土調査自身が、まことに残念なんですけれども、従来遅々たる歩みであったわけです。今度の新十カ年計画を立てまして、相当このテンポを繰り上げて、できるだけひとつ新全総計画にも問に合うようにピッチを上げていこう、こういうことでもって予算も相当思い切って出してもらったのがこの程度のわけなんです。そこで、重点的にこれをやっていくということもあり、今後の日本の開発の進むべき姿というようなものにマッチして国土調査を進めていくということで、勢い平地中心の国土調査の計画になってしまったわけであります。もちろん、いままでも説明があったと思いますが、それに関連するところの山林は今度は相当入っております。従来は全部まとめましても五千平方キロ程度しか山林は調査しておりませんが、今度は二万数千平方キロを調査対象に含める。これはやはり山林の開発等も進むということも計算に入れてのことでありますけれども、そういうことで逐次やってまいる。重点はやはりまず平地に置かれるということにならざるを得ないと思うのであります。ただ、確かにおっしゃる点もあるわけでありまして、国有林あるいは林野庁で民有林についても例の森林計画等をつくるということになると、この森林計画の策定ということになりますと、どうしても所有権に触れるわけです。航空写真なんかはもちろん上から正確にとったものがございます。もっともそれは、個人の所有権別の境界を確定するということには役立ってないわけです。結局、森林計画等の策定の過程を通じて、やはりできるだけ具体的に所有権の問題もはっきりさせていく、こういうこと以外にはいまのところなかなか進む道がない。ただ、林野庁なんかもそうしたいまの国土調査的な観点で従来やっていたというより、いわゆる伐採計画の一角としてやっていたわけでありますから、そうしたいまの御趣旨というものは、私も実は今後、あるいは山林取引の問題とか、先ほど御指摘したいろいろな現象にも関係することで、そうなれば林野行政にも無関係というわけにはまいりません。そういう意味で、われわれの足らざるところを補ってもらうという意味において、ひとつ林野庁等にもそうした実態の把握について、これは別に検討をしてもらう、これは非常にやるべきことであろうというふうに、いまお話を伺っていて私は感じたわけであります。まことに残念なんですが、今度の十カ年計画を五十四年までに完成するということも、いまの事情からいいますと相当努力が要ると思うのです。スタッフその他いろいろな関係がございます。そういうようなことで、そこいらを勘案してみますと、さらにこの森林ということになると特殊条件も加わるわけでありますから、そうした事情というものも十分にわかっておるところのスタッフを持っておる林野庁等にも、ひとつこの面で御協力を依頼する。そしてさらに全体の計画が進むに従って、いま御指摘のような点を、またわれわれのほうでも取り上げる段階が来るのであろう、こういうふうに考えておるようなわけであります。
○中井委員 半分ぐらいは了解しましたが、半分はわからぬ。私が言うのは、いまはっきりそれをやらないことには、皆さんの国土総合開発も円滑にいきませんよということを言うわけです。もちろん林野庁も知っておりましょうし、知っておる人もたくさん政府部内にはおられると思いますが、あなたのところの経済企画庁が音頭をとってそれをやらないことには、これはもういろいろな意見が出てきましてできない。これは総合的にやって、ぱっと上から網をかぶせて、そしてそれから細部に入っていく。たとえば、愛知県なら愛知県の山林の面積はこれだけだ、登記の合計は幾らだ。おそらく登記のほうがずいぶん足らぬでしょう。静岡県はどうだ、三重県はどうだ、神奈川県はどうだ、そういうふうに逆に持っていく。逆に持っていかないことには、これはなかなかできない。しかもそれによって税金をよけい取れとか、そんなことを言っているんじゃないのですよ。正確でないと、やはり将来計画が立たないんじゃないか。別に鳥海山や富士山の上までどうこうせよというわけじゃないが、面積ですからすぐわかるわけです。あまり悪意で私は言っているんじゃありません。ありませんけれども、いまのはどうも程度が乱暴過ぎる。非常に乱雑であります。特に最近の物価問題からいきまして、これは物価騰貴の原因になっています。いわゆる遊び金ができますると山を買っておく。これはいまの金持ちの通例一 であります。もう預金よりも何よりも山を買っておく。こういうことでありまして、何もそれを防げというのではありません。ありませんけれども、正確にそれがわかっておらぬと、何か紛争が起こる。将来あなたの計画を推進しようという道路にしても、鉄道にしても、住宅にしても、そういうものが基礎になるんじゃないか。特に関東は山がありませんから、平野を山なんて言っていきますけれども、そういうことも多いんじゃないかと思います。おそらく今度、関東の平野部の山と称しておる森林地帯、そういうものはお調べになるのだろうと思いますが、関西に行くと丘陵地帯です。山と言いますが、あんなものは山じゃありません。ことに広島、岡山、山口といいますると、将来、あんな山ぐらいは簡単にならして、工場になり住宅になる可能性が非常に多いわけです。そういうことを考えますると、ぜひとも思い切ってこの際やる。あなたのおっしゃるように、わかったから林野庁と十分相談する、それもけっこうです。けっこうですが、少なくともこの点は強くひとつ要望してもらって、それじゃ一年しんぼうしよう、あるいは二年しんぼうして結果を見よう、こういうふうな形に持っていかないと一せっかく皆さんいま思い立たれたこの案ですから、この案にさらにプラスしたいい案をひとつやれ、こう言うているわけですから、もう一度見解を伺ってみたいと思います。
○佐藤(一)国務大臣 先ほど申し上げたような事情で十カ年計画をせっかく立てたところであります。これをとにかく毎年の予定量を消化するということで、率直に言うとたいへん。地方団体も、これを受けて実行するということになりますと、やはり相当の分量の負担になるわけでございます。そういうようなこともあり、従来の実績も勘案して、まあこのくらいのところが精一ぱいではなかろうかと私は考えておるのであります。したがいまして、その調査の必要性、そういうようなことは、私もだんだんお話を伺っていていろいろごもっともな点が多いと思っています。でありますから、その両方の点をやはり調整をしなければならぬわけで、さしあたっては、そうした御趣旨を生かす意味においても、ひとつ林野庁等でそうした角度からできるだけ調査を進めていく、こういう方向を一ぺん検討してみる必要があるのじゃなかろうか、こういうふうに考えているわけです。もちろん、今後の進みぐあいと、それから日本の経済も伸びてまいるわけですから、今後のわれわれの調査の進みぐあいというようなことを見まして、余裕があるものであればさらに手を伸ばすということもまた可能になるわけであります。が、いまさしあたっては、現状の予定しておるものをまず優先してやるということで精一ぱいになっておる。御存じのように、従来の農地中心ということよりも、今度はとんでもない遠隔地に大きなプロジェクトができたりするわけでございますから、そこいらもひとつごしんしゃくを願いたい、こう思っています。しかし、いずれにしてもこれは林野庁とも一ぺん相談して、そうした方面の調査をどうして進めることができるか、ひとつ十分私、検討してみたい、こう思っています。
○中井委員 時間がありませんようですから、もうこれでやめますが、林野庁をはじめいわゆる農林省関係の諸君は、こういうときにはすぐ団結するからね。あなたもよく御案内のとおりです。しかし、それはやっぱり乗り越えてやらないことには、国土総合開発にならぬと私は思うのですよ。この点を強くひとつ申し上げておく。 それから念のためにもう一つ申し上げておくが、市町村にやらすと言うが、これだってなかなかむずかしい。あなたおっしゃるとおりだ。賛成の市長もおれば反対の市長もおりますよ。反対が少ないでしょう。一割もおらぬが、たとえ一割でもおれば、それは非常にうるさい問題であります。ですから経費の面なんかでも、中谷君からさっき質問がありましたが、いまのような金ではだめです。もっとうんと出すように、来年あたりから大蔵省のしりをたたいてどっとやらせてください。市町村となりますとけちなことです。けちなことが障害になっておるから、それはそう御心配なしに簡単に押し切れると思いますが、肝心なことをぜひひとつ、林野庁というよりもむしろ農林大臣にこわ談判をしてもらいたい。倉石君にぜひとも私は言ってもらいたいと思います。特に林野の関係は、関東と関西で非常に事情が違いますから、その辺のところを倉石君は十分御案内だと思いますけれども、強く要望いたしまして、私の質問を終わります。 〔委員長退席、橋口委員長代理着席〕
○橋口委員長代理 松尾信人君。
○松尾(信)委員 国土調査というものが非常に重大である。それで、国土調査ということを中心にいたしましていろいろ関連の法がありますから、その関連の法と国土調査法、国土調査ということについていろいろはっきりさせていきたいと思うのであります。 それで、国土総合開発法と国土調査法の関係ですね。総合開発法というのは基本的な方向を示すものだ、国土調査法というのはその実態と申しますか、実行、実施する部面を分担しておるんだ、このように私は理解しておるわけでありますけれども、それでいいのかどうか。 それから、時間もありませんので、一括して質問を固めて申し上げますけれども、地方開発促進法というものがありますが、それと国土調査法との関係ですね。それから水資源開発促進法というものがありますが、そのような水資源の開発というものと国土調査法に基づく国土調査の関連、こういうことにつきまして、まず国土調査というものの実態といいますか、そういうものをはっきりさせていきたい、こう思って質問しているわけであります。局長にお願いいたします。
○宮崎(仁)政府委員 国土調査事業には、地籍調査という一筆ごとの所有権まで明確にする調査と、土地分類調査、これは土地の利用現況、自然条件等を一つの図面に盛り込む調査とございます。それから水調査、三つやっておりますが、これらの調査は、いずれも国土の利用あるいは水資源というものに対する基本的な一般的調査でございます。しかもこれを相当詳細に全国土についてつかんでいくという立場でございます。これをはっきりとつかまえますと、国土の開発、あるいは地方開発につきましても同じでございますが、そういう開発計画を立案する上に非常に有力な基礎資料となるわけでございまして、そういった関係では密接な関係があるといっていいわけでございます。 ただ、先ほどから御指摘を受けておりますように、何ぶんにもいままでの進捗状況がそう十分ではございませんので、必ずしも、地域の開発計画あるいは国土開発計画というものとこれとが、そう十分な関連を持って利用されるというまでに至っておりませんけれども、今回の十カ年計画でそういった面をひとつ果たしてまいりたい、こういうのが私どもの考え方でございます。 特に、今回の計画で考えております開発地域土地分類調査と申しますのは、国土の開発あるいは地方の開発計画、具体的なプロジェクトを立案いたします際に、そのまま使えるような土地の利用計画がこの上に書けるような調査をいたすわけでございまして、これを全国の主要な平野部あるいはこの関連の山林合わせて十二万平方キロ程度に実施したいと思っておりますが、これができますと、国土の開発計画というようなものは非常に効果的に実施し得ると思っておるわけでございます。したがって、土地分類調査につきましては、特に実施主体を都道府県といたしまして、具体的な開発のプロジェクトを想定される地域について、できるだけ先行的にこの調査を実施するという方針でやってまいりたいと思います。 地籍のほうは、もう一つこまかい資料でございまして、これが全部できてなければ困るわけでありますが、これもできておるところにつきましては、たとえば用地の買収等につきまして新たに調査をする必要はないわけでございまして、その点では非常に有力な基礎となるわけでございますので、このほうもできるだけひとつ促進してまいりたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○松尾(信)委員 結局、国土総合開発法という基本法がある。これは全体的な計画を企画していくんだ、その一つの実施機関としての国土調査法であり、国土調査であると、このように理解していいわけですか。
○宮崎(仁)政府委員 国土開発計画というものは、これは御承知のように、いろいろの形で現につくられ実施されております。その際に、こういった国土調査というようなものが先行して実施されておることが、計画を立案し、また実施していく上において非常に効果があるという関係になっております。従来若干そういった点で不十分でございましたけれども、こういったものが先行しておることがむしろ当然望ましい姿である、こういうふうに考えておる次第でございます。
○松尾(信)委員 特にその中で水資源の関係でありますけれども、これは水資源開発促進法というものが設けられまして、水系の指定をする、このようになりまして、指定された水系の分を開発公団が担当してやっておるようでありますけれども、この水系の指定のないところ、そのような地域の水資源の開発というものはどこが主体となってやっていくものか、その点をお尋ねいたします。
○宮崎(仁)政府委員 水資源開発促進法は昭和三十六年につくられておりますが、この法律は、御承知のように水資源関係の所管官庁は非常にたくさんございます。そういったことで、その間の調整が十分行なわれなければならぬということもございまして、特に重要な水系について指定をいたしまして、内閣総理大臣が基本計画をつくるということでございます。現在五水系指定されております。これ以外の河川につきましては、従来のやり方と同じように、それぞれ開発の目的によりまして、たとえば治水であれば建設大臣とか、あるいは利水の場合にはそれぞれ利水官庁がございますが、そういったところにおいて計画をつくるということでやっておるわけでございます。 その場合において、利用目的間に意見の相違ができて総合的な開発が進みにくいという場合もございます。そういうときには、経済企画庁におきまして関係省間の調整をするということになります。これは、国土総合開発法による主要な開発事業についての調整の規定がございますので、これを使いまして、私どものほうで会議等持ちまして調整して実際にやっていく、こういうことをやっておる次第でございます。
○松尾(信)委員 そうしますと、結局それぞれの主管官庁で水に関係する水資源の分はやるのだ、実施の段階で相互に何かトラブルがあった場合には企画庁がまん中で調整する。水資源自体につきましては、国土調査というものじゃなくて、それぞれの主管官庁がやる、このようになっているわけですね。実施の段階で官庁相互間でいろいろ問題があった場合には、総合調整の意味で企画庁がそこに出てくる、こうなんですか。そうすると、水資源に関する国の調査というものは、基本的にはこの企画庁の国土調査では行なわれない、このように理解することになるわけですけれども……。
○宮崎(仁)政府委員 国土調査法に規定します水調査といいますのは、いろいろのことを想定してかなり広範にやれるように規定ができております。しかし現実の問題といたしまして、こういった水資源開発事業を担当する所管でも相当多くの調査を実施いたします。したがいまして、これと重複してまた調査をするということは、必ずしも適当ではございませんので、当初からこの水調査につきましては、そういった各省の実施した調査の資料、これは府県等も行ないますが、あるいは発電をやる会社等も行ないますが、そういった資料を大体全部水系ごとにとりまして、そして降雨量とか、あるいは流量とか、そういった基礎的な資料を図面なり台帳に整備していく、こういうやり方をいたしております。主要な水系については、さらに取水量あるいは取水地点というようなものについてのいわゆる利用現況についても調査をいたしておりますが、いずれにいたしましても、この国土調査法による水調査で全部をカバーするという考えではなくて、そういった開発計画を持って調査をする各省庁の資料も全部利用さしていただいて、そして広くこれが使えるようにまとめていくというようなやり方をしておるわけでございます。したがいまして、どちらかというと、それぞれの省庁のやっておる調査に対して補完的な役目をしておるというのが現状でございます。
○松尾(信)委員 では、このくらいにとどめておきますけれども、いずれにしても、水資源というものにつきましては、現在も非常に困っておりまするし、将来も多くの問題が出てまいります。そういう中で、何といっても国の総合的な企画、立案というものは企画庁になるわけですから、今後とも、この点については各省庁の調査の分というものはきちっと明らかにされまして、いつでも企画庁が発動できるような実態になっておればけっこうだと思う次第であります。 それから、この法律に基づく新しい十カ年計画でございますけれども、先ほど四十五年における実行の計画というものをお示しでありましたけれども、今後三年なり五年間の計画というものはきちっと立っておるわけでありましょう。いかがでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 四十五年度の予定は先ほど申し上げたとおりでございますが、今回新たにつくろうというのは、四十五年度を初年度とする十カ年計画をつくりたい、こう思っておるわけでございます。この年次計画の問題はまだ十分な検討が行なわれておりませんけれども、先ほど申しましたように、事業量で毎年相当程度の増加を必要とするわけでございます。また、この開発上地分類調査等につきましては、具体的なプロジェクトとのすり合わせの問題も出ると思います。その辺をこれから詰めてまいりまして、そしてできるだけ内容を詳細にひとつ積み上げてまいりたいと思っております。ただこの計画そのものは、今回御審議をいただく法律によりまして閣議決定をいたすことになりますが、その内容としては、あまりこまかいところまできめるというわけにはまいらないかと思います。大体の概数をきめていただくということになると思いますが、私どもの作業といたしましては、できるだけ詳細なことをやってみたいと思っております。
○松尾(信)委員 こまごまとしたことを一切省いてまいりますけれども、いままでの十カ年計画で、先ほどいろいろ指摘されましたとおりに、実施はおくれておる。今後もそういう意味で、先ほど局長がこれはしっかりやっていくというお話でありました。一応期待しておるわけでありますけれども、おくれた理由を先ほど聞きますと、三点ほどおもな点がありました。何といってもまず市町村にやる気を起こさせなければいけない。これには、三十分の一というわずかな分担金でありますけれども、そういうものを負担しておる。それからおまけに超過負担までやっている。それがどのくらいかわかりませんけれども、これは市町村のそのような分担金というものを一切なくして、三十分の一でありますから、総額にいたしましてもわずかな金額であります。そういうものがはずされたならば、市町村も大いにやる気を起こすんじゃないか、そういうことが一点。 また、個人の理解と協力がなければ、地籍調査というものもなかなか順調に進まない。地籍調査にはその所有者の立ち合いとかなんとか必要となってくるわけでありますけれども、おとうさんもおかあさんも働いているとか、いろいろ具体的にはやりにくい問題も一ぱいあると思います。それで、やはり政府といいますか、地方の市町村のPRといいますか、そういう面が非常に大きなウェートを占めてくると思うのですけれども、そういう点をしっかり今度はやって、そして、いままでおくれておるというそれを反省して、そういうものを全部根こそぎ今回なくなしていくのだ、このような措置というものは十分おとりになるだろうと思いますけれども、一言決意といいますか、しっかりやるということを聞いておきたいと思います。
○佐藤(一)国務大臣 これは先ほど中井さんからもお話ありましたが、私もこの調査の重要性というものをもう少し政府自身も認識しなければいかぬと思っております。そういう意味におきまして、さらに予定計画を繰り上げるくらいな勢いで予算も取り、そしてやってまいりたい、こういう気持ちでおります。
○松尾(信)委員 いまからいよいよ長官にお尋ねするわけでありますけれども、国土調査の重要性から、いろいろこのように十カ年計画、また今後も十カ年計画でやるわけであります。いろいろ地形、地質、土壌というようなものの分類調査ができ上がります。そういう調査の中におきましては、災害問題、公害問題等も当然明らかになってまいりましょう。また安全性とか快的な生活というものが人間尊重の立場から基本とならねばならない。私もそういうところからこの新全国総合開発計画を読ましていただきまして非常に感じたのでありますけれども、この総合開発といい国土調査といい、結局その終局的な目標は一体何かということであります。現在は産業優先、それで現状のような混乱した社会情勢が醸成されておるわけでありまして、人間から自然というものが取り上げられてきた。これを今後は人間に返すのだ。大気汚染もそうではありませんか。また水質汚染もそうではありませんか。太陽もまともにわれわれを照らしてくれない。このような状態でありまして、根・本的にそういうものを是正していくのは一体どこか。それはやはり国土総合開発法に基づく企画庁であり、その実態というものを調査していく国土調査法に基づく国土調査が土台となりまして、今後はほんとうに人間尊重の立場から、住みよい、いい社会の建設というものが終局的な国土総合開発の目的ではないか、このように思う次第でありますが、いかがでしょうか。
○佐藤(一)国務大臣 まさしくおっしゃるとおりであろうと思います。要するに住みよい日本、ただ成長、成長ということだけでなく ほんとうに環境の保全も十分に行なわれた、そうしたところでの国民生活が営めるようにする、これがわれわれの目的であり、また、そうした目的に向かっての重要な施策の一環として、この国土調査なり、あるいはまた国土開発という課題があるのであろうと私も考えております。
○松尾(信)委員 その点はほんとうに長官のりっぱなお答えどおりと思います。よろしくお順いいたします。 それで、そのような国土調査ができますと、その国土調査の結果というもので今後政府の施策がきちっとなるわけであります。たとえば北海道圏、九州圏と政府は七つの圏を考えていらっしゃいますけれども、そのような日本の中の七つの圏で、かりに、北海道ではこの国土調査の結果、地質、地形、土壌等の分類調査ができておる、九州もできておるとするならば、そこは適地適作と申しますか、北海道はいかなる農業をやっていくのだ、九州はどのようにやっていくのだ。同じ北海道の中の農業といいましても、今度は内容が変わってこなければいかぬと思います。同じ九州といいましても、長崎県はミカン等の適産地でありますが、その他のところではミカンの適産地でないところもあります。そのような適地適作というような方向で早く政府の基本政策を出していただいて、特に農業のほうを早目に打ち立てていただきまして、そして有効な国土の調査の結果の利用、そういうものをなされていかぬといかぬのじゃないか。まず適地適作という面において、どのように今後調査の結果を生かしていこうとされるのか。 第二番目の問題といたしましては、当然日本の全国に天然資源のアンバランスがあります。あるところでは非常に水資源が足らないで困っております。それを開発するためには、多額の、なけなしの金を使いまして、そうして県なり市の財政が非常に苦しんでおりますが、その水を得るために非常に県民、市民というものが苦労しておるところがあります。そういう天然資源のアンバランスというものがはっきりいたした場合には、そういうところで苦しんでおる住民というものを政府が取り上げて、都道府県にまかせるのじゃなくて、政府が積極的に、そういう調査の結果に基づく水資源等の大きなアンバランスについて、施策というものが進められていかなければ相ならぬのじゃないか。それが第二点であります。 第三点は、国土の保全の問題からでありますけれども、調査の結果で、シラス地帯だとか、または地すべり地帯等が判明してくるわけであります。この地すべりにつきましては、別に地すべり等の防止法というものがつくられておりまして、これは国土調査とは少し変わって、地すべりに対しては別の対策というものがとられておるようでありますけれども、いずれにしても国土調査の一環であり、そういう地すべり等で毎年毎年ある地方の人々が大きな損害を起こし、また人命にも危険が及んでおるわけでありますから、そういう問題につきましても、調査の結果というものを政府が一刻一刻に取り上げまして、そうしてそのような欠点といいますか、あぶない状態というものを一つ一つつぶしていく、このような姿勢をとってもらいませんと、単に調査したのだ——地籍調査のほうはそれでいいでしょうけれども、その他の地形、地質等の調査というものは、やはり行政上に生かしてもらわなければ困る。 そういう三つの点につきましてお答えをいただいて、私の質問を終わりたいと思っております。
○佐藤(一)国務大臣 いま三つ御質問がございまして、一つは、土地の利用目的といいますか、適地適作といいますか、そうした見地から本調査をどういうふうに考えていくのだ、こういう御質問であります。
○松尾(信)委員 その調査の結果の利用ですね。そういう点も含めまして……。
○佐藤(一)国務大臣 御存じのように、本国土調査というものが取り上げられた経緯等にかんがみまして、従来どうも率直に言いますと、われわれこれを量と質と言っているのですが、量のほうに重点が傾き過ぎた。言いかえますと、地籍調査というようなものにどちらかというと重点が置かれてきた。当初この調査が取り上げられたときには、ちょうど人間に戸籍があるようにやはり土地にも戸籍がほしい。ところが現在の登記制度というものは、そういうものにこたえるには十分になっておらない。あるいはまた、それは権利関係が中心であって、ほんとうの意味の人文、自然を通じての、全体のそうした土地の本来の性質というものについての戸籍というものには当たらないというようなことで、結局人間の戸籍と同じような土地の戸籍を持ちたいというようなことから、この国土調査の思想というものがだんだん発展してきたと思うのです。その限りにおきまして、まずやはりこの地籍調査というものがどちらかというと優先してまいりました。いま松尾さんの御指摘になりましたような、ほんとうの意味の、たとえば土地を質的に調査をしていく、これはいわゆる土地分類調査というものがこれを目がけておるわけであります。これが過去の実績に徴しましても必ずしも十分の実績をあげておりませんでした。いろいろとスタッフの関係、財源の問題、従来の御存じのような経緯に照らして十分でなかった。今度新しく十カ年計画を設け、そして再出発をするにあたりまして、われわれは、単なる量の拡大だけではだめだ、質の拡大をはからなければいかぬ、そういう意味で土地分類調査というものに相当の重点を置いていこう、これが今度の改正の一つの要点になっております。そうして、こうした土地分類調査というものを一応十二万平方キロにわたって十分に行なうということになりますと、いま御指摘のような利用目的に沿ったところの利用のしかたができるわけであります。元来が、まさしく御指摘のように、いかなる目的のために最適な土地はどういうところであるかというような点に利用し得るようにするのがこの調査の本来の目的であります。そういう意味で、今後適地適作ということにこれを大いに活用してもらわなければ私は意味がないと思うのです。どっちかというと、今日までそれができていなかったために十分取り上げられなかったわけでありまして、これはぜひ実現したい、こういうふうに考えております。 それからもう一つは、いわゆる天然資源のアンバランスの問題であります。これはまた御指摘のように事実でございます。結局、これらの問題を、従来のように、一市町村限りとか、そういう狭い視野でもって調査資料として取り上げるとどうしてもいけない。これは、手段としては市町村単位でやっておりますけれども、その終局とするところは何も市町村に限ることではない。これは国土全体をいかにして有効に利用するかというような見地から調査をするのでございますから、われわれが言っておる、いわゆる全総計画でもしばしば研究しております広域的な見地に立ってこれを取り上げる、そういうことによって初めてこの資源のアンバランスという問題にこたえ得る調査ができるようになろうと思うのであります。われわれもつとめてそういうことを心がけてこの調査を促進してまいりたい、こういうふうに考えております。 それから最後に、いわゆるシラス地帯の引例がございましたが、国土の保全の問題がございます。これはもうわれわれの生活、産業、あらゆるものの基礎になるところの国土の保全問題でございますから、実は最も基本的なものであります。われわれが国土調査をする上において、そうした国土保全の見地をまず最初に取り上げる。それが今日まで十分でございませんでした。その結果として、緊急的な目的を達するために、シラス地帯であるとか、いわゆる傾斜地帯その他の特殊土壌地帯におけるところの特殊立法がずいぶんできておりまして、そういうものによっていわば緊急代用しておったわけであります。そういうものも、今後こういう調査ができることになりますと、またずっと趣の変わった、中身のある立法が可能になるわけであります。そういう意味におきましても、国土保全という見地からもぜひこれを取り上げていきたい。全総計画においても非常にその点を重視しておるわけでありますから、国土調査においてそうした趣旨に沿ってやってまいりたい、こういうふうに考えております。
○松尾(信)委員 よくわかりました。そのような趣旨で私も質問しておるわけであります。今後もこの結果を生かされまして、そしてまた現実には、都道府県等が資源のアンバランス等で、財政面等で非常に苦しんでおりますので、そのような面のめんどうも十分見ていただきたい、このように要望いたしまして、質問を終わります。
○橋口委員長代理 午後二時三十分から委員会を再開することとし、暫時休憩いたします。 午後二時一分休憩 ————◇————— 午後二時五十分開議
○八田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。塚本三郎君。
○塚本委員 この国土調査の十カ年計画でいわゆる計画どおりに調査ができますと、全国土の何割くらいがこれではっきりするわけになるのでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 地籍調査についてまず申し上げますと、すでに四十四年度までに完了しておる分が二万六千方キロございます。そこで、四十五年度から十カ年計画で八万五千方キロを予定いたしますので、全体で十一万一千方キロということになります。国土全体で三十七万方キロございますので、約三分の一、三割程度がこれで完了する、こういうことになります。その内容は、先ほどから御説明いたしておりますとおり、大体全国の平野部とこれに関連する山林を含む全面積ということになるわけでございます。 それから、土地分類基本調査につきましては十二万六千方キロを予定いたしております。従来できておりますものがわずかでございますので、これで国土の大体三分の一強が行なわれるということで、山林の部分も入りますが、全総計画で予定する開発プロジェクトの対象地域等はほぼカバーできるもの、こういうふうに考えている次第でございます。
○塚本委員 平野部全部と山林の一部ということですが、山林の一部というのは、全国の山林の中の何割くらいに相当するわけですか。
○宮崎(仁)政府委員 全国の山林の面積は、昭和四十年度現在で約二十五万方キロということでございます。そこで、この調査によりまして、大体付帯山林地として三万五千方キロ程度を実施することになると思いますので、これは林野庁等のほかの省が実施する部門も若干含んでおりますが、そのくらいができることになるかと思います。過去にできておりますものが、ちょっと数字はいまあれですが、数千方キロでございまして、これができましても、国土調査としてでき上がる面積としてはわりあいに少ない割合になるということになると思います。
○塚本委員 この数字で見ますと、十年かかって全山林の一割五分程度の調査が完了するというような、心細い状態の計画のようでございます。経済企画庁の一番使命とするところは、経済発展に先回りをして、そして実情を調査し、そしてスプロール化現象がただ単に都市と農村との問題だけではなくして、平地と山林との関係におきましてもそういう問題がある。それを高度利用させるという意味で、いわゆる先行的な処置をすることによって、その意義が効果的になろうというふうに判断をされるわけです。そういう意味では、国土ということをとらえるとき、なるほど平野はいま緊急の問題でございますが、しかし平野の問題は放置しておいても、産業界が必要に応じて自分たちの金で調査してしまうし、実はこれのほうが正確を期することができる。最も政府として行なわなければいけないのは、山林を先回りをして、そしてこれをいわゆる経済の必要に応じて膨張してきたしわ寄せが山林に行くという形ではなくして、先に山林を開発するというところに経済企画庁は最も大きないわゆる主眼を置くべきだと私は考えております。そういう点では、実は最も国土に必要な山林の開発が、この十年過ぎましてやっと調査だけが一割五分というふうな計画では、あまりにも心もとないという感じがいたすわけです。だから、この点では、何かそれでは山林に対する調査は別個の方法でもお考えになっておいでになるかどうか。長官、この点どうでしょうか。 〔委員長退席、鴨田委員長代理着席〕
○宮崎(仁)政府委員 確かに山林についての調査対象になる面積は少ないわけでございますが、全総計画で予定しております具体的プロジェクトにつきまして、大体私どもが腹づもりを持っております点で申し上げますと、大規模畜産基地あるいはその他若干の工業等の問題を考えまして、山林原野から農耕地あるいは宅地に転換されるであろうという面積として大体百四、五十万ヘクタール、つまり平方キロで言いますと一万四、五千平方キロを一応想定しているわけでございます。そういった観点から見ますと、大体この計画で予定しておるくらいのことでいいのではないかというふうな見当をつけておるわけでございますが、しかし、これは確かに具体的な配置がどうなるかということによりまして、調査対象と具体的開発面積との関係でかなりの食い違いが生じますので、はたしてこれで十分であるかどうかということは若干問題があろうかと思っております。 具体的にいま山林についてのこういった調査を実施しておるものを申し上げますと、まず国有林野につきましては、御承知のとおり経営案というものがございまして、これは相当精密な計画が十カ年計画でつくられております。これは十カ年計画ごとに逐次計画改定をしていくというやり方で完全に押えられておる、こういうふうに承知をいたしております。それから民有林につきましては、森林法に基づく森林計画というものが立てられることになっております。ただ、この森林計画につきましては、一応経営をする事業主体というものが計画を立てる主体になるわけでございまして、国庫の補助がございますけれども、全部これが立てられておるというわけではございません。公有林野あるいは大規模な経営者等についてはこれが完全に行なわれておるようでございますが、なおまだ足らざる面がだいぶあるというような状況でございます。したがいまして、先ほど大臣からもお答え申し上げましたが、これから私どものほうの十カ年計画を進めてまいるにあたりまして、山林についてのこういった調査につきまして、林野庁と十分打ち合わせをいたしまして、そして相互の間で重複を避けたいと思いますが、できるだけ落ちのないように、全体としてカバーできるような方向で至急これを調整をはかってまいりたいと思っております。
○塚本委員 国有林などのごとく、経営計画が策定をせられておるところは、もはや経済企画庁としてはこの計画の中で調査をする必要がない、それはそれで別個に進んでいくのだから国土の調査は必要がない、だから実際にはこの十カ年間で三万五千平方キロでしかないけれども、しかし調査はさらに多く進んでいくのだ、こういうふうな受け取り方でいいのですか。
○宮崎(仁)政府委員 国有林等について調査が必要でないというと、ちょっと言い過ぎになると思います。実は、国有林とそれに境界を接します民有林地との関係がかなりございますので、やはりそういう地域については、国有地も含めて調査対象地域といたさなければなりません。ただ御承知のように、国有林というのは非常に大きな団地になっております。そういうようなところにつきましては、国有林のほうで十分な測量による図面等ができております。したがって所有権の確定も十分行なわれておりますから、これはまず対象にする必要はないのではないかと思っております。ただ境界地がふくそうしておるようなところにつきましては、やはり対象地域として一部入ってくるということになります。公有林についても大体同様の考えでいいと思います。
○塚本委員 そういたしますと、この三・五万平方キロですか、これに国有林関係の山林もプラスした面積として大体十年後にはおおよその調査は済むものという判断をしていいように受け取られるわけです。そういたしますると、その国有林を含めますると大体どれぐらいの割合になるか。全国で山林が二十五万平方キロという話がありましたが、国有林のそれを含めますると、大体何割ぐらいがそれで調査ができる形になりますか。
○宮崎(仁)政府委員 約二十五万平方キロの山林のうち国有林が八万平方キロ余でございます。公有林も大体たしか三万程度ございましたと思いますが、このほうはまだ十分国有林ほどにきっちりした調査ができておるかどうかちょっと問題があろうと思いますが、この両方につきましては、直接国土調査としてこの地籍調査を実施するという必要性は比較的薄い、こういうふうに考えており・ます。
○塚本委員 比較的薄いというと、たとえばどんなようなところですか。私どもしろうとで都会に住んでおりますとよくわかりませんけれども、比較的薄いというようなところは、たとえばこんなところ、こんなところというのを一、二ちょっと教えていただけませんか。
○宮崎(仁)政府委員 御承知のように、国有林は非常に深山を持っております。日本アルプスの地域であるとか、あるいは奥羽の脊梁山脈等全部そうでありますが、こういったところは非常に大きな団地として経営されております。こういう部分については地籍調査をする必要はないと考えております。里山のところで民有地と入り組んでおるようなところが問題になる、こういうふうに考えておる次第でございます。
○塚本委員 これは、こういう場合だから、私、発言してみたいと思っておりますが、いま日本がきわめて速い速度で経済建設が進んでおります。しかし私は、かつてあの東名の高速道路の計画ができまするとき、実は東海道に住まっております一人でありまするけれども、中央道を一刻も早く通せ、こういうことを主張した記憶がございます。あのときは三十五年、外では実は安保条約のたいへんな動揺が行なわれておる中におきまして、建設委員会におきましてこの中央道が満場一致でたしか議員立法で可決をせられたとき、私もそのとき参加をしておった記憶がございます。 そのとき私どもの叫びは、日本の国土のまん中を高速道路をぶち抜くことによって、新しいスイスという国をこの中部山岳地帯につくるのだ、そして青年に敗戦後立ち直る夢をこの日本の中部の山岳に託するんだ、こういう発言を当時したことを私は記憶をいたしております。この山というものは利用価値がないように、実はいまの経済の都会中心の中ではいわれまするけれども、しかし、スイスへ行ってごらんになったらおわかりのとおり、全くたいへんな地形でございます。そして海抜一千メートルまで草がはえる。草のはえるところには直ちにそれが牧畜になり食糧がとれるのだ。平野でなければ食糧はとれないという判断はもはや過去の考え方なんだという形で、中部山岳だけでスイスという新しい国をここにつくることができるのだ。実はこんな主張をしたことを記憶いたしておりまするし、だからこそ採算のベースに乗らなくても、あの中央道が満場一致で実は路線決定をせられたことでございます。しかもほとんどの委員会は審議ストップせられておる最中です。にもかかわらずこの中央道の法律が通ったことを私は忘れることができません。 結局のところ、そういう意味でいまの話に、たとえば日本アルプスは何ら使い道のないという代表として取り上げられましたけれども、ここでも計画を策定して、そして道路をつげることによってすばらしい新しい国が実はできるのではなかろうか、そんな夢を託して中部圏の開発の法律もできておるはずでございます。ただ単に、首都圏のごとく、現在の行き詰まり状態を打開するためのいわゆる地方整備計画であってはならないということが、中部圏における大きな発想であったと私は記憶いたしております。 そういう意味からいたしまするならば、私はこの調査というものも、いわゆる民家と林地の争いを明確にするというような問題点は、山林としても先にとられるということも大切でございます。しかし、いわゆる利用計画をとらえるのに先立って、こういうふうな実は地形があるのだ、そしてこういうところに道路計画をつくるのだ、あるいは交通のいわゆる鉄道を敷くべき最も適地なんだというふうなことを想定してこのような調査をなさるというところまで思い至らないのであろうかということですね。それがいわゆる経済企画庁としてなさなければならない大きな仕事だ。せっかくこういう調査をなさるならば、そこまで背後関係を考えておやりになっていただきたい。当面とりあえずいわゆる地籍をはじめとする調査が必要でしょうけれども、しかし考えてみますると、この何でもないような法律一つの中にも、われわれ国民の立場から考えたときに、特に若い青年の諸君の希望を託すべきそういう夢がこの法律の中に生かされる可能性があるというふうに私は思うわけでございます。だからそういう意味で、山林に対する調査も、何らかそういう背後関係を考えて、いわゆるこの作業を進めていただきたい、こういうふうに思っておりますが、大臣御答弁いただきたいと思います。
○佐藤(一)国務大臣 塚本さんのお話、私もよくわかります。先ほどもそういう話が出ておったのでありますが、率直に申しまして、今度の新計画は従来のテンポから見ますと、相当思い切ってこれを早めよう。御存じのように市町村を中心にする調査であります。その能力あるいは財源、いろいろと制約のある中において、とにかく今日までのままでは困る、新全総計画も発足したことでもあるし、われわれとして国土の抜本的な再編成ということを考え、それは過密地帯だけではなく過疎地帯も含めての再編成でございます。そういうようなことになりますれば、これはできるだけひとつピッチをあげてこの調査をやってまいる、こういうことで今度は相当従来よりも思い切ったテンポを考えておるのでありますが、ただ何ぶんにも財源あるいはスタッフその他の制約もございますので、勢い重点的にやってまいるということで平地を優先するような形になっております。まあこれはやむを得ないところであろうと思いますが、しかしこの新全総にも書いておりますように、一万数千キロのいわゆる山林の転換ということも考えられております。そういうことも加味して三万数千キロの山林についての調査分もここに含めておる。相当のゆとりを持っておるわけであります。昭和五十四年までにこれをやって、そして新全総のビジョンの実現に有力な基盤を与える、こういうことであります。 それで、もちろんわれわれとしましても、一挙に山林まで全部やれればこれにこしたことはありません。これは別に山林を軽視しておるというわけではないので、順序としてこういうことを考えておるわけであります。 そこで、一方において、しかし山林にもいろいろと問題があるであろう、こういうことで、林野庁等には、御存じのように相当従来からの調査というものがございますし、森林計画を中心とする調査もございます。そうしたものをさらに充実し、あるいは拡充し、そうしてその方面におけるところの不足をしばらく補うような方法を検討をしてみなければなるまい、こういうふうに考えておるようなわけでございます。
○塚本委員 緊急性については強い意識をお持ちのようでございますが、それも、ほんとうに緊急に行なおうとするならば、先ほどからも意見が出ておりましたように、実はこれは国が独自におやりになるべきではないか。そうしないと、地方にまかせておれば、地方なりにいろんな実情が出てまいります。だからそういう部面では、何としてもやはり国が直接におやりになれば、一番早くできるではございませんか。大部分のものは金は国がお出しになることですし、だからそれを地方にまかせるということ、そのことに実は緊急性の意識が薄らいでおるというふうにしか受け取れぬのですけれども、やはりこれは国でやったら相当差しつかえが出てくるのですか。
○宮崎(仁)政府委員 国土調査の実施主体は、先ほども御説明いたしましたように、地籍調査については主として市町村、土地分類基本調査につきましては府県ということで考えております。特にこの地籍調査を市町村でやっていただくということにしておりますのは、御承知のとおり、個々の所有権ごとの、一筆ごとの境界を定める事業でございまして、測量等につきましては、たとえば基準点は地理院という国の機関でやりますけれども、現実にあなたの土地はここであるということをきめていくためには、やはりそれぞれの所有権者にお立ち合いを願いまして、また市町村の職員もそこに出ていってきめていく、こういうやり方をいたします。そういう事業の性質から見まして、やはり地元に非常に密着しておる市町村というところが事業主体になっていただくということが、最も円滑にこの事業を実施するゆえんである、こういうことで市町村でやっておるわけでございます。ただ、御指摘にもありましたように、今後大きなプロジェクトが出てまいりまして、多数の市町村を含めた地域を一括やらなければならないというような事態が生ずる場合もございます。そういった場合について府県にこの仕事をさせるということがどうであろうかということで、現在われわれも検討中でございますが、そういった道も今後は考えていかなければならぬかもしれないと思っております。 それから、土地分類の調査につきましては、これはかなり大きな面積をいたしますので、府県が実施することが適当であると考えておりますが、この分につきましては、政府、各省において具体的なプロジェクトを実施する機関があればこれも活用していきたい。その場合には国の機関がやることになります。こういったプロジェクトは、大きさの関係もありますけれども、まあ大体その地元の府県が発想なり計画の主体になってきめていくという場合が多うございますので、それと考え合わせまして、この開発、土地分類調査は府県でやっていただこう、こういうことでございます。
○塚本委員 府県でやることは、実情に沿っておるという意味では、非常にやりやすいという一面を持っておりまするが、それだけにまたやりにくい一面があると思うのです。その点どうでしょうか。いわゆる隣地とのトラブルというようなことなんかは、おおよそ問題なく片づいてきておるのでしょうか。かえってそういうことのために、いわゆる地方自治体においてはなかなか進めにくいということでおくらしておるということが、おくれておる大きな一要素ではないかというふうに判断をいたします。私はよくその実情を知りませんものですからこんなことをお尋ねするのですけれども、かえって地元であればあるほどやりにくいという一面を持っておるように思いますが、どうでしょう。
○宮崎(仁)政府委員 地籍調査につきましては、確かに、そういった形で非常に多数の関係者それぞれごとに同意を得てやるわけでございますから、なかなかこの手続、時間が相当かかるようでございます。そういったこともありまして、一つの市町村についての完了までの年限がかなりかかるという弊害がございます。この辺を今回の計画ではできるだけ短縮するようにひとつやってみよう。これは測量の技術的な面もございますが、事務的な問題につきまして、やはりこれはもう手続をやめてしまうというわけにはまいりません。できるだけ大きな団地についてやっていくことによって、そういった事務手続等を能率よくこなしていく、こういうことを考えていきたいと思っております。具体的にそういった境界問題に関してのトラブルというものがどの程度あるかということ、私も正確に把握しておりませんけれども、これはやはりなかなかたいへんな仕事であろうと思います。実際にはそれぞれごとにお立ち会いを願いまして、そして異議がある場合には、計画の実施委員会というようなものが地元に、これは別に法律に基づく機関ではございませんけれども、つくられまして、そしてそういうところで話し合いをしていただくというやり方で解決をいたしておりまして、従来こういったことに関してのトラブルが残ったというようなことは非常にわずかでございます。大体円満にいっておるという状況でございます。
○塚本委員 その点、山林は変動が非常に少ないし、それから所有権が細分化されてないという意味で、やりやすいと思うのです。だから、もう少し山林を早く進めることによって、実はこれを有効利用するような手を考える必要があるというふうに思うのですが、十年でやらずに、山林だけもっと早くして、そしてもっと早く先回りして、すぐに有効利用の計画が立つようなことをお考えになることが必要じゃないかということと、もう一つは、たとえば中部圏、近畿圏というような地方におけるところの開発計画がありますね。これとの連係はどういうふうになっておるか、この点ちょっとお聞きしたいと思います。
○宮崎(仁)政府委員 山林の有効利用という問題に対しましては、私どもも非常に重視をいたしておりますし、全総計画においてもそういったことを考えておるわけでございます。 先ほど御説明いたしました点でちょっと補足をいたしておきますと、国有林等につきましては、その地籍として、こういう地籍調査というかっこうでやらなくても、それはできておるということを申したわけでございます。その利用のために必要な、たとえば土壌の問題でありますとか、地形でありますとか、林相でありますとか、そういったことはやはり経営計画の一環として調べられております。したがってそういう資料が利用できるということに考えていいと思います。しかしながら、やはり民有林もございますし、また公有林の一部も問題になります。ただいま長官からお答えがございましたように、林野庁当局との関係等も、まだ必ずしも十分にこういった点を意識しての調整が行なわれたわけではございませんので、私どもそういう点は、早急にこの計画の内容を固めると同時に、ひとつお打ち合わせをいたしまして、遺漏のないようにしたいと思います。 それから、第二点の中部圏、近畿圏等の開発計画との関係でございますが、こういったブロックの開発計画におきましては、御承知のとおり、自然の保全地域でありますとか、あるいは都市開発地域でありますとかというような区域を指定して、いろいろの計画を立てるようになっております。こういう整備計画あるいは基本計画を立てます際に、私どもは、この国土調査による土地分類調査あるいは地籍調査というようなものが、十分利用されるものであり、またしてもらいたいという気持ちでございます。従来こういった調査があまり十分に行なわれていなかったために、必ずしもいままでそう利用できたというわけではございませんが、今度の計画によるこういったかなり大きな面積ができますれば、当然そういった面に十分に活用できるもの、こういうふうに考えておる次第でございます。
○塚本委員 これ自身は私あまり深くとやかく申し上げるべき中身ではございませんし、早くでき、スピードを上げていけばいくに越したことはないと思っております。ただ、これに関連して、私どもはやはりほんとうに高度に利用するところの計画を裏に持っておらなければ、これを進めることには意義がないし、むしろ逆に、必要に迫られて事業計画のところへ提供するために、あわてて政府が調査をしなければならぬというような実情であっては、実は困るという感じがいたすわけでございます。 この間も住宅の問題で、ラジオでいろんな学者が論じておられたようでございますけれども、土地がない、住宅問題の一番問題は土地なんだということが一番大きな議論。それじゃ土地がないかというと、土地はあり過ぎるほどあるんだという学者の説でございまして、ともかく住宅地としてはいまだに全国的に見て一・何%しか土地を利用してないんだということで、ともかく土地の利用計画をもう少し政治家が立てればすぐ解決する問題だ。たとえば山の中に一本新幹線のごときものを引けば、直ちに広大な山がそのまま膨大な住宅地になってしまうんだ、そういう政治家がいないことは残念だというように大学の先生が言って、われわれ聞いておってなかなかいい発想をなさるなと思って聞いておったんでございますが、この調査をなさるその背後にある利用計画というものをしっかりと踏んまえて行なっていただきたいという強い希望を申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ちょっと大臣の決意だけ承りたいと思います。
○佐藤(一)国務大臣 全く私も同感であります。実はこれだけの基本的な調査でありますから、もっともっと促進したいと考えています。これは新計画が発足しまして、その実情を見てさらに計画が繰り上がるくらいの気持ちで今後経費の要求もわれわれはしなければならぬ、こういうふうに決心をしております。 また、どっちかというと土地の戸籍簿というような観点が非常に濃かったのですが、新全総計画も制定されまして、われわれいよいよ新しいビジョンに基づく日本の国土の再編成、いわばそれの再出発点になるわけでありまして、そういう点から見ますと、さらにこうした国土調査というものをそうした利用目的に沿ってこれを促進させるということが一そう有効であろうと思います。御指摘のように、あらゆる目的に対する一つの基礎的なデータを提供するものでありますから、われわれもひとつなおこれにも力を入れまして、御指摘のいわゆる利用目的に合致するような方向でもって進めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○塚本委員 終わります。
○鴨田委員長代理 中村重光君。
○中村(重)委員 きょうは実は私は質問の予定日でなくて、明日やるようになっているのですけれども、時間があるようですから、いま同僚委員が質問を申したお答えをメモをいたしておりましたので、そのメモに基づいてちょっとお尋ねをしてみたいと思うのです。 いま宮崎局長のお答えを聞いておりますと、いままでの土地利用計画というものがうまくいっていなかった、今度の総合開発計画、十カ年計画のもとでこれからはひとつ有効利用が行なわれるようにやっていきたいというようなお答えであったわけですが、気持ちはわかりますけれども、うまくいっていなかったということは、熱意の問題もさることながら、この総合開発計画を樹立する経済企画庁と実施機関の各省との関係というものがうまくいってなかったんではないか。言いかえれば、もっと経済企画庁に強い権限というものを与える機構にしなければいけないんだ。縦割り行政の弊害というようなもので、せっかく立てた開発計画というものが実施の面においてうまく活用されていないんではないかという感じがいたします。したがって、これからうまくやるんだということになってまいりますと、制度的にそれではどうしていこうとするのかということが問題になってくるのではないかと思いますが、大臣いかがでございましょう。
○佐藤(一)国務大臣 いまの御指摘の問題は、非常に広範な問題を含んでおるように思います。われわれも実は経済企画庁の仕事全般について、いろいろそういう指摘も受けております。特に、この基本的な調査ということは、企画庁にとっての最重要なことでございます。ところが、先ほどもどなたか引用がありましたけれども、たとえば秀吉が検地をしたときに短期間でやった。税金取りたい一心であっという間にやったということであろうと思いますけれども、何かそういう他の行政目的と結びついてやるということによって一そう調査自身が非常に促進される、あるいは有目的的になるという意味においてさらに効果が出てくる、いろいろとそういう面があろうかと思います。そういう意味では、各官庁との協力体制というものをできるだけ確立していかなければならない。これはむしろ企画庁の行政全般にわたることかとも思います。 この調査の問題について限っていえば、これもまた企画庁だけではできない。だいぶほかの機関の皆さまの御協力を得てやっておるわけであります。それからまたもう一つは、各省各庁がまた独自の計画、企画をいろいろと立てています。それはまた各省の行政目的に沿った計画の立て方をしております。そういうものと、われわれのいわゆる総合的な立場というものとの調整が必要でございましょう。これは建設省なんかも、たとえば首都圏あるいは近畿圏、いろんな地域的な計画も立てておりますが、こういうような点につきましても、それを全体として総合調整するということも必要でありましょう。そこで、そういう総合調整という独自の見地というものを企画庁がやはり堅持して、そのもとにおいてその目的からやる調査というものはやはり独自なものができなければならない、そういうふうに考えております。でありますから、今日までどうも調査というものがなかなか促進されなかったということについては、実はいろいろ原因があると私は思います。調査のやり方にも、あるいは先ほど御指摘の市町村本位ということもあり、あるいはまた地籍調査というような、一筆ごとの土地の境界線の権利確認をその関係者の全部の立ち会いのもとで進めていくというような、非常にややっこしい作業を経てやっていくという調査ですと、普通の調査となかなか違う点もあると思います。したがってまた市町村が必ずしも乗り気にならないとかいろんな問題もあって、そういうものが総合していままで比較的調査というものが不十分であった、いわば現地の認識も十分でなかったというような点があるだろうと思います。そういう点をわれわれ経験によって十分わかってまいりましたので、それを踏まえた上で十分これを促進してまいる、こういう決心でございます。 なお、各省との協力ということは、これはさらに今後促進していかなければならないもの、こう考えております。
○中村(重)委員 大臣お答えのように、各省の行政目的に沿った開発であるとか土地の利用というものが行なわれる。それは現にいまやっていることで、それがいいのか悪いのか別といたしまして、現状はこれを認めていかなければならない。そこでいま大臣は、われわれがやっているいわゆる総合計画というものとこれをいかに合致させるか、あるいはこれをどう調整していくかということが重要な点だという意味のお答えがあったわけでありますが、私はこれは全くわからないので素朴にお尋ねをいたしますが、いままでのそうしたいわゆる総合計画というものと、実際各省において行政目的に沿って実施されていることとの関連というものが、具体的にどういう形に具現しているのであろうか。いわゆる総合開発計画というものが有効に働いてきたのであろうかどうか。あるけれども、実際は各省の行政目的というものによって、総合開発計画といったようなものは問題にしないで進められてきておるのではなかろうか、そういった感じがしてならないのですが、いかがでしょう。
○佐藤(一)国務大臣 一つは各省の問題、あるいは各地域ごとに、府県は府県としてまた持っておりますね。そういうものとの調整というのは、これは現在も行なわれているわけであります。府県は府県の立場で、わりあいに限られた立場に立っての計画を立てておると思いますが、そうしたものを今度さらに広域的なブロックの見地の計画につくり直す、そういう際にはどうしても調整が要るわけであります。そういうものは従来多少行なわれてきたのでありますが、率直に言って私は十分ではなかったと思います。今度いわゆる全総計画というような大きなビジョンがとにもかくにもできたというのは、私は非常な進歩であると思います。その過程において、従来各省の持っておったいろいろな構想というものは、そこに吸収されてきております。そういうことで、今度の全総計画はそういう意味の一つのりっぱな試作品であると私は考えておるのでありますが、今後そうした意味の調整ということがいよいよ必要になってくる。狭い地域の行政でなく、たとえば広域行政を全総計画で言っておりますが、この広域体制の確立ということもわれわれの宿題になっているわけでありますが、いずれにしても、地域的にも、また仕事の面でも、量質ともに総合調整ということをいよいよ行なってまいらなければならない。先ほどは狭い問題でありましたが、水利権の問題というお話がありましたけれども、広い問題、狭い問題、いろいろと個別問題にもわたって全体総合調整の必要性というものがますます出ておるわけであります。でありますから、総合的な調査というものがその基礎としていよいよ重要性を増してくる、こういうふうに考えられます。
○中村(重)委員 大臣がおっしゃることはよくわかるし、またそうでなければならぬと思うのですよ。いま現に行なわれている土地利用というものがきわめて無計画、無秩序に進められてきている。そのことから現在の過密、過疎というような深刻な状態というものが生まれてきたのだ、こう思うのです。 そこで、この計画が閣議決定をされるわけですが、従来もこれはそうされておったのだと思うのですけれども、いままでのとおりではだめなんだ、今度は相当強い主張というか、この計画というものを実際に実施する上において、いままでと異なった考え方というようなことが当然期待されるわけでございますけれども、そこでいかがでしょうか、先ほど宮崎局長の御答弁の中で、各省でやる計画の補完的な役割りを実は経企庁がやるのだというお答えがあったわけです。そうなってまいりますと、いま大臣の御答弁のとおり、これが基本である。その基本に基づいて、各省の行政目的に沿った開発、いわゆる土地の利用というものが考えられる。しかし、あくまで経企庁がここで樹立いたします開発計画、それをやはり基本にして各省の行政目的に沿った開発が進められていかなければならない、私そう思うのです。ことばじりをとるのじゃありませんが、これが補完的なのか、基本であるのかということは、これから先これを進めていく上においてたいへん問題点になるのじゃないでしょうか。どういうかまえでいくのでしょう。
○佐藤(一)国務大臣 先ほど宮崎局長が御説明いたしましたのは、特に水調査についてでございます。御存じのように、水調査につきましては、これは水の行政というものは各省にとっても非常に歴史の古いものでございますので、各省それぞれ相当の調査実績を持っております。それからまた調査の体制も持っております。そこで、そうした各省の立場からするところのこの水の調査の資料、あるいはまたその実績なりスタッフというものは、これを尊重していこうということで、全体の地籍調査やその他に追われている際でもございましたから、水調査については、企画庁はその補完調査、各省で全部やっても網羅し切れなかったようなところの調査、あるいはまたそれの台帳化を行なう、そういう意味では多少総合的な分野もございますけれども、そうしたものも担当しようということで、各省の調査と一体にして全体の目的を達するような調査でしばらくはやっていこう、こういうことだったわけです。 本来の調査であります地籍調査なり土地分類調査につきましては、もちろんこれはもう御指摘になるまでもなく、われわれも、いまおっしゃったような意味で、総合的な見地からこれをやっていかなければならない、こういうふうに考えております。特に私は、各省各省で、当然のことながら、その行政目的に沿った調査並びに計画を持っていていいと思うのです。それがただ一つの地域、たとえば何々水系、利根川なら利根川、淀川なら淀川ということになりますと、水資源の問題を取り上げてみましても、御存じのように、そこには上水道あり、工業用水あり、かんがい用水ありということで、今度は各省の立場一本で律し切れないいろいろな問題を、ある地域でもって総合的にこれを調整しなければならないという必要性がそこに起こってまいります。そういう意味で、御存じのように水資源につきましても、特に日本の水の問題の最重要地点である五大水系については、経済企画庁が特に水資源の調整を行ない、その計画を立案をしておる、こういうことになっていますが、これは水の例でありますけれども、これを拡充いたしまして、全体の経済政策の運営ということになった場合においても、同様に、特に地域開発を一つの基点にして、各省の別々の目的でもってつくられた調査を総合化するという必要が出てまいります。そしてそれが一つ一つの地域、さらにそれが大きなブロック、これの総合調整、そして全国の調査計画、こういうことになろうと思います。したがって、いわゆる総合開発といいますか、開発という問題を通じて、経済企画庁が各省ごとにつくられておる計画なり調査というものの総合化をはかっていかなければならない使命を帯びてきておる、こういうふうに考えていただければいいのではないかと思います。
○中村(重)委員 補完し合うということ、これは当然なことだと思うのです。そこで、具体的な問題として私が矛盾を感じていることでお尋ねをして、そういうことがどう今後は改善されていくのかということでもってお答えを引き出したほうが一番いいと思います。 いま水の問題についてお話がありました。私は長崎県ですが、長崎県はたいへんな水不足。これは離島をかかえているから、離島は特にどうにもならない状態の中に追い込まれている。そして渇水期になりますと災害救助法を発動させなければならぬというような深刻な状態が起こっているのです。そうした離島は別問題といたしまして、長崎県というところは水資源が全くない。水がなくて水源池はひび割れしてしまう。テレビなんかでも全国的にあまりにも大きく報道されて問題になっているところですが、筑後川の水系、これを佐賀県まではやってくるけれども、どうして長崎県まで筑後川の水系という形で水を持ってこないのだろうか。ところがそれに対して、県がこれに参加をしないのだということが聞かされている。そういった問題は、いま大臣のお答えの中からでもはっきりするように、一つの県の財政的な関係とか、いろいろなことに私はまかせらるべきではないというのです。人間が生きていくためには、水と太陽と空気がなければどうすることもできないわけですね。そうしてみると、より高度な総合計画というものが樹立されていかなければならないのではないだろうか。トン当たりの単価の問題等々、いろいろコスト面もあるだろうと思います。しかし、そういった問題はやはり国の行政の面において消化されていかなければならないのだろうと、こう考える。そういったことについて、この後は水資源の開発、これらの点に対して、問題点を解決していくためにどのように対処していこうとされるのか。これは、開発計画といういわゆる基本計画とちょっと違うので、一つの行政目的だと、こう言われてしまうとどうにもならないんですが、これはやはり補完し合ってその目的が達成されていかなければならないということになってくると、やはりそれらの点に対しても当然一つの考え方というものが私は示されなければならないという気がいたしますが、いかがでしょうか。
○宮崎(仁)政府委員 若干具体的な問題もございましたので、私から最初にお答えを申し上げます。 御指摘のように、長崎県の水の問題というのは非常に深刻でございます。現在、筑後川水系についての水資源開発基本計画、これはございますけれども、暫定的なものでございますので、いわゆるフルプランという形で長期にわたる計画を策定すべく現在作業を行なっておりますが、この場合においてこの長崎県が一体どういう形になってくるかということは、私どもの中でも非常に議論の多いところでございます。いま地元の北九州地域の水資源協議会というところでの一応地元の原案というようなものが出ておりますが、これには長崎県まで水を持っていくという計画にはなっておりません。しかし、今後こういった水資源の開発あるいは利用という面を考えてまいりますと、私のこれはやや個人的な意見になりますけれども、水系という形で、とにかく川がありますとその流域だけで問題を解決するというような原則でございますけれども、これでは解決できない面が出てきたという感じを持っております。たとえば関東の地域について見ますと、利根川水系ということで現在やっておりますが、御承知のとおり、神奈川県の水問題というのが利根川水系の問題として考えなければならないという事態が現に出ております。そういうようなことから、むしろ水系別という考え方をやや広めまして、地域別にこの水の体系を考えていかなければならないというようなことがだんだんに必要になってきておる、こういう考え方が私どもの中でも議論が出ておるわけでございます。 具体的に長崎県について筑後川水系の計画に入れることができるかどうかということになると、御承知のとおり、地理的な関係その他がございまして、非常にむずかしいと思いますけれども、基本的な方向は、こういった一つの地域について多数の水系を含めた有効利用というようなことをだんだん考えざるを得ないというふうに私どもは考えておる次第でございます。この点につきましては、具体的な基本計画をつくる段階におきまして、逐次ひとつ地元とも十分御相談をしながらだんだん進めてまいりたいと思っております。
○中村(重)委員 私がローカル的なことを申し上げたのは、やはり具体例というものがないとわかりにくいですね。そこでお尋ねしたわけだったんです。いま私が指摘いたしましたような長崎県のような問題は他にもあるだろうし、やはり国民が期待しているのは、この国土総合開発計画、そこらを、各省のセクショナリズムではなくて、経企庁のこうした基本計画の中でどうこれから具現していくのであろうかということが一番関心事ではないでしょうか。 それと同じような意味で私は大臣の見解を伺ってみたいと思うのですが、たとえば干拓というのがございますね。これも具体的な問題で一つ申し上げますよ。長崎に長崎干拓という計画があるわけです。これはもう五年越しですが、これは予算を三年間もつけて実は実施できないということ。そこだけを見ますと、一面から干拓だけを見ると、確かに干拓としては適地である。しかし、一方ノリなどはそこは非常に盛んなところでして、そうした貴重な水産たん白資源というものを喪失をするということはたいへんなマイナスになる。プラス、マイナスという点からいくと一つの問題点がある。ところが長崎県だけを見ると、私は土地の利用ということにおいてこの干拓というものを考えなければならないというように思われますが、全国的の視野で見た場合、特にノリならノリの生産というものが非常に積極的に行なわれてきている、そういったところを干拓するのではなく、やはりあまり利用がなされていないところ、そういうところに十二分に干拓する価値というものが出てくる。いわゆるマイナス面というよりもプラス面がほとんどだといったところがあるのではなかろうか。それらのことを考えてみますと、長崎県なら長崎県がそういう計画を立てた、農林省はこれを見て、なるほどこれは適当だ、それで大蔵省に折衝して予算をつけてもらう。そうなってくると、当該府県と農林省と財政当局である大蔵省、この関係において決定をされてきているんだ。私は、これは適当ではない。やはりその総合開発計画を立てる経済企画庁が一枚これに加わらなければいけない。やはりこれらの点がいままで一本抜けておったのではなかろうか。これから先の十カ年計画というものをより有効に進めていこうとするならば、やはりいままでのいろいろな問題点を反省をして、これを改善をしていくということ、それが私は大切な点ではなかろうかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○佐藤(一)国務大臣 まことに剴切なる問題の御指摘であろうと私も思います。御存じのように、農林省が全国にずいぶん干拓を計画いたしました。しかし、相当部分が御存じのように工業用用地に転換を余儀なくされておる、あるいは途中でもって計画が中止をされておるというようなことで、それでもなおお米が余り過ぎておる。こういうようなことで、これはある意味においては、御指摘の問題は、単なる国土調査とかそういうものを越えた、全体の経済調整の問題であろうかと思います。お米が過剰になりつつあることを一方に控えながら、なおかつ干拓政策を進めてきたところの従来の農林省の方針については、御存じのいろいろな批判もあったわけであります。これにはまたこれで、農林省の立場からするといろいろの言い分もあるわけでありますけれども、あるいはまた、いま御指摘の長崎干拓のような問題についても、本来水がもう非常に不足している、そういうようなところに干拓をして水田をつくって、今後どういうふうに水を補給するのか、いろいろ問題もありましょう。有明湾の干拓は歴史の古いものでございますから、ネコもしゃくしも、ある意味においては干拓、干拓という事態がございます。そういうことで、どうもそうした個々別々のものの考え方というものがあまりにも多過ぎた。これをほんとうに調整する機能が、もしも十年も十五年も前からありましたら、私は、ああいう事態はずいぶん防げる点があったと思います。残念ながら必ずしも十分でなかった。そういう意味においては、われわれも大いにその点を経験として反省する材料にしなければならぬと思いますが、いまわれわれが全総計画をはじめとしていろいろと取り上げている問題は、やはりそうした経験に徴して、全体の調整というものを国土開発についても十分考えなければいかぬ、こういうことであろうと思います。そういう意味で、いまの長崎干拓も、何か、今度中止になることにきまったそうでありますけれども、当然のことであろうと私は思っていますが、しかし、むしろある程度の出費を行なって後のことでございますから、国費のロスであります。そういうことのないように、そういう意味では、単なる計画とは申しながら、計画の調整ということは非常に重要な意味を持っている、そういうふうに感じます。
○中村(重)委員 大臣が、私が一つ長崎干拓の問題をあげましたところ、非常に詳しいので、経済企画庁長官としての大臣がそれに関心を持っておった。ある意味においては、経企庁が総合調整という観点からやはり一つの関心を持って、それらの点に対して一つの考え方を持っておったとするならば、私はもう大いにこれを歓迎し、評価したいと思うのです。この干拓の問題、大臣がお触れになりましたように、私は決算委員会におりまして、その実態を見て実は驚いたんですよ。干拓をしたところが、三分の一くらいは実際農地に使われてないんですね。そうしてゴルフ場になってみたり、それから遊閑地として遊んでいる。こんなむだなものはないと思うのです。いままで長崎県の干拓をやろうとした。十億程度むだになるんですが、そんなものじゃないですね。いままで干拓はむだになって、有効に使われていないということです。 本会議ですからこれでやめますが、産炭地振興の問題も、大臣これは問題点ではないでしょうか。その当初は、離職者対策という形で土地造成などというものが行なわれてきたのですが、いまの労働事情というものは大きく変わりまして、山がつぶれましても地元に残るなどという者はいないような、そういったときに従来のような産炭地振興対策だけでよろしいのか。ともかく三十七、八年当時でございましょうか、産炭地振興計画ということで土地造成をやりましたが、いまはペンペン草がはえている。いまは全く利用できない。第一、水がない。これは干拓と同じように全くむだなんですよ。だからこれらの点も、労働省であるとか通産省というように、その省だけにまかせて、その行政目的ということだけで処理してはいけないのだ。やはりこれも、国土総合開発の立場から経済企画庁がこれを調整をしていくということでなければ、全く国費のむだ使いという形になってくるだろう、こう思うのです。あげてまいりますといろいろあるのです。やはりこういった具体的な問題に十分ひとつメスを入れて、せっかく立てるこの十カ年計画というものが、単に絵にかいたもちではなくて、実際にこれが実施面において生かされていくということと、せっかく立てた計画でございますから、それがむだにならないように有効に活用されることについて、経済企画庁がさらにこれに情熱を傾けて計画を推進していくことになるであろうと思いますから、大臣は閣内において相当重要閣僚ですから、最後にあなたの抱負経綸をひとつ伺ってみたいと思います。
○佐藤(一)国務大臣 経済企画庁の行くべき道を示していただいたようなものであります。私も、いまいろいろとお話しになりましたような点、考えさせられておりますので、もっと地についた計画というものをやらなければいけませんが、それにつけても今後ますます調整が必要でございましょう。てんでんばらばらにずいぶんいろいろな計画を方々で持っておるようでありますから、これらにロスを生じないように、できるだけ総合調整の実を発揮してまいるように、できるだけの努力を傾けなければならないと思っております。
○鴨田委員長代理 次回は、明八日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後三時五十三分散会