災害対策特別委員会 第5号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/04/16
会議録
○辻原委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、まず、昭和四十五年一月低気圧による災害対策について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。高鳥修君。
○高鳥委員 一月の末のいわゆる台湾坊主の災害の時期から二カ月半ほど経過をいたしました。いささか時期おくれの感がなきにしもあらずでありますが、本格的な復旧作業がこれから始まるという段階であろうと思いますので、先般の災害につきまして、特に海岸災害を中心にして、若干お尋ねを申し上げたいと思うわけであります。 実は、この前の災害の全般的な被害調書をちょうだいいたしました。その中で新潟県が相当大株主のようでありまして、特にまた、それは大部分私の選挙区であるというようなことからいたしまして、この問題については非常に大きな関心を持っておるわけであります。個々の問題については例証としてあげるかもしれませんけれども、お答えをいただきたいのは全般的な災害復旧方針についてでありますので、そのように御了解いただきたいと思うわけであります。 まず第一に、消防庁長官においでをいただいておりますので、消防庁長官にお伺いをいたしたいと思います。 一月の三十一日から二月の一日、二日の三日間にわたりまして、今回の台湾坊主災害は荒れ狂ったわけであります。従来の災害で申しますと、海岸波浪災害でありましても、おおむね二十四時間程度でおさまるのが通例であったわけであります。三日間という非常に長期にわたって、異例の、ほとんど想像を絶する高波が、次々に海岸線一帯を襲ったわけであります。 そこで、私は、災害発生と同時に被害個所に参りまして、実情をずっと見て回ったわけであります。消防団が出動いたしましたのは一月の三十一日、それから不眠不休で三日間をつとめたという方が、非常にたくさんあるのであります。 たとえば火災などの際には、もちろん、火災発生原因になったところの個所における消防団の出動というものは、時間的にも相当長期のものがありましょうし、さらに、原因の究明までが消防団の責任であるというようなことからいたしまして、任務につく時間もかなり長いものがあろうと思います。しかし、周辺から応援に行く消防の諸君は、初期防火が徹底しておれば、かけつけたときには火が消えておるというような状況も非常に多いわけであります。 しかるに、今回の災害は、そういうことで非常に長期にわたったということからいたしまして、消防団の火災以外の出動というものについて、あまりにも消防団に対する期待が多過ぎるのではないかと思う。たとえば大都市などにおける常設消防であって、身分等が保障されておるというような立場の方々であれば、昼夜兼行で、そこで災害対策に従事することもやむを得ないでありましょうけれども、他に職を持っておって、しかも消防団員なるがゆえに、わずかの手当で二日も三日もそこに拘束されるということになりますと、これはなかなか問題があるのではないかと思うのであります。 そこで、たとえば火災以外に消防法で規定されているところによれば、地震等の災害ということを一つうたいまして、「火災又は地震等の災害に因る被害を軽減し、もって安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資することを目的とする。」というのが消防法の目的でありまして、それに従って消防団の活動というものも行なわれている、というふうに理解をしているわけであります。しからば、いわゆる火災ないし地震等の内容についても問題がありますけれども、そこに出動をする限界というものは、一体どの辺までできめるべきだろうか。たとえば高波で次々と沿岸の家屋がさらわれていくという状況を、私どもはまのあたりに見ておるわけでありますけれども、非常な危険も現に存在しておる。その危険を防除する限界にとめるべきであるか。さらにはまた、なお一そう長期にわたって——波浪が次々に襲ってまいりましたので、たとえば鉄線じゃかごを編んで、それを海岸に敷き並べるとか、あるいはくいを打つとか、さらにまた、その地域においては、工場等で自営でアスファルトマットをつくった、それを消防団が海岸に運搬して敷き並べるとか、いろいろな防護措置まで、消防団に大きく期待をしておるという状況であります。また、消防団に期待をしなければ、おそらくそうした仕事の一切はすることが不可能であるということからいたしまして、やむを得ずやってもらってはおりますけれども、その辺に、消防団に対する期待が、あるいは責任が、あまりにも過重過ぎないかということを感じました。そこで、その辺についての消防庁の御見解をまず承りたい、こう思うのであります。
○松島政府委員 消防団は、地域社会の安全を守るために活動をいただいているわけでございます。したがいまして、現実の災害でどの程度まで消防団に働いていただくかということは、もちろん、消防団活動に従事される方の生命、身体の安全ということを考えながらやるべきものであろうと思いますけれども、どこまでというような問題につきましては、やはりそのときの災害の状況に応じて、指揮者が的確に判断をして行動をとる以外に、一般的基準というようなものを災害の態様ごとに設定するということは、そのときに起こります災害の形というものが必ずしも一定しておりませんので、困難であろうかというふうに考えております。
○高鳥委員 続いて質問を申し上げますが、たとえば消防団員が、現に被害を受けておる地域に関係のない地区から出動をしてきて、そして、その地域の家屋なりあるいはその他の施設なりが倒壊をしていく、波にさらわれていく、そうしたものを守るために働いておる。ところが、その地域に住んでいる人は、たとえば工場につとめている人とか、あるいは学校の先生をしている人、あるいはその他の商店活動をやっている人、そうした人たちは、自分の職務について収入を得ておる。そういう状況が、現にまのあたりに見られるわけであります。そうすると、そこまで消防団というものを犠牲に使っていいんだろうか。しかも消防団というものは、私どもの経験いたしております限りにおいては、きわめてわずかな出動手当で働いておるわけであります。一日出動いたしましても、せいぜい五百円前後の手当でしかない。火災の場合は、時間的に非常に短いですからそれでいいでありましょうけれども、何かそこに割り切れないものを残すのであります。その消防団の人が、たとえば平常の職務についておるならば二千円なり三千円なりの収入を得られるであろう。その収入を放てきしてやっておる。しかるに一方においては、その被災地域周辺の人たちが——消防団員であるからと言えばそれまででありますけれども、普通の状態で生計を営んでおるというような姿が、まのあたりに見られるのであります。これは火災などで短時間の場合と非常にケースが違ってくる。 そこで考えられますことは、一つは、いまのようなきわめて低い水準の消防団のいわゆる手当というものであっていいのだろうか。さらにそれに関連いたしまして、災害等についてはいわゆる特別交付税で、それに要した資材あるいは労賃、そうしたものを自治省等である程度見ておるようでありますけれども、その辺についても、消防庁長官である松島さんは自治省のベテランでありますので、そうした消防団の待遇全般というものにからみましても、この機会に若干御意見を承っておきたいと思うわけであります。
○松島政府委員 消防団の方々には、その地域社会の安全を確保するために、いわば無報酬の状態で働いていただいているわけでございます。これを幾らかの対価でもってあがなうということは、なかなかむずかしい問題でございますけれども、しかし、そういう形で働いておられる方に対してはできるだけ報いなければならぬというふうに考えられるのでございまして、消防団の処遇の改善につきましては、私どももかねてから努力をいたしているところでございます。 ただいま御指摘のございました出動手当につきましても、現在交付税の算定の基準におきましては五百円ということにいたしておりますけれども、昭和四十五年度からは七百円に、四割引き上げたいということにいたしております。また、消防団員に対する年報酬というものも、従来交付税の算定におきましては年額二千円とされておりましたが、今回これを五千円に引き上げるというような措置も講じてきているわけでございます。さらには、消防団が公務消防業務に従事したために、不幸にして傷害等を受けられました場合等に対する公務災害補償の基準額につきましても、今回引き上げをはかろうということで進めておるわけでございまして、五百円が七百円になったから十分であると申すわけではございませんが、逐次改善につとめておる段階でございます。
○高鳥委員 ただいまの問題については、いずれまた、私も地方行政委員会の消防関係の小委員にしていただいておりますので、そうした機会にいろいろ承りたいと思います。 時間がございませんので、私もできるだけ簡潔に承りたいと思いますが、御答弁のほうもそのようにお願いいたしたいと存じます。 次に、運輸省、建設省、農林省の水産庁、それぞれの分野において海岸災害についての査定が行なわれ、今後次々に起工される見通しであろうと思うわけでありますが、従来の災害復旧の基本方針としては、三、五、二の比率をもって、それぞれ三年間に災害復旧を行なうということを原則としておられるようであります。ところが、今年のこの災害の時期が非常に早かったということからいたしまして、今年は三割以上の消化がおそらくは可能でないかということが一つと、さらにまた、この海岸災害の実態を見ますに、ある地区においては、住宅が護岸のうしろにあって、それが護岸が倒壊したためにきわめて危険な状態にある、いま復旧してもらえば何とか助かるというような地区も、非常に多いと思うわけであります。したがって、三、五、二の比率ではなくて、少なくとも今年は、この台湾坊主災害に関しては、早くから着手ができるという前提に立ちます場合には、六割ないし七割くらいは当然仕事ができてしかるべきはずであると思うのであります。したがいまして、災害の査定の状況あるいは今年度実施見通し、そうしたものについて、各省からできるだけ簡潔に御説明をいただきたいと思います。
○生瀬説明員 お答えいたします。 現在の査定の状況でございますが、建設省関係の公共土木施設の被害報告は、直轄あるいは補助両方合わせまして百六億七千万円となってございます。このうち海岸災害の被害が八十二億三千万円と、全体の七七%を占めてございます。現在までの査定の状況でございますが、補助災害につきましては、被害が大きい北海道、新潟、富山、それから神奈川、青森について、被害報告額のうち約九一%でございますが、これに当たる海岸災害については緊急査定を実施いたしまして、現在、その工事着工のための予備費を支出すべく、財政当局に要求中でございます。 なお、被害の激甚な新潟県の糸魚川海岸あるいは北海道の厚岸、富山の滑川海岸等につきましては、被害の激甚にかんがみまして、再度災害防止のために一定計画を策定いたしまして、災害復旧事業費に改良費を加え、抜本的な改良復旧をすべく目下検討中でございまして、先ほど先生の御指摘がございました災害復旧の進度の問題でございますが、こういう被害激甚なところにつきましては、別途の改良費を加えまして事業の進捗をはかるように、現在検討中でございます。
○瀬尾説明員 今回の一月末の低気圧の波浪による漁港、海岸の被害もかなり多くございまして、総額におきましては約二十億をこえておるわけでございますが、査定のほうは順調に進捗いたしまして、約九六%程度の査定を終わっております。これらの中で、新潟県の被害額は約七五%程度を占めておる次第でございます。これは、先ほど先生からもお話がございましたように、非常に長い間、三日間にわたって異常な波浪がございまして、こういう大きな災害になったわけでございますが、これにつきましては直ちに係官を派遣いたしまして、必要なものは応急工事を実施いたしまして、すでに完了をいたしております。 それから、その後の本格的な復旧工事につきましては、ただいま建設省のほうからもお話がございましたように、本年度はとりあえず予備費を要求いたしまして、必要な緊急度の高い漁港、海岸施設の復旧をはかっていきたい、かように考えておる次第でございます。 また、先生が先ほどおっしゃられました、六、七〇%の進度で進めるように御希望があったわけでございますが、その点は私ども全く同感でございまして、何とかそういう程度で進めなければならないのじゃないかと考えております。しかし、従来からの経緯にかんがみますと、財政上の都合もございまして、なかなかそこまでいかないのが実情でございますけれども、私どもといたしましては、本年度には、再び冬季風浪が訪れる前に、そういうものを耐えしのぐ程度のことができるだけの災害復旧につきましては、ぜひ何とかしてやっていきたい、こういうことで今後努力をしていきたいと考えておる次第でございます。
○久田説明員 運輸省所管の港湾、海岸につきましても、一月低気圧によりまして総額約二十一億円の被害が報告されたわけでございますが、このうちすでに、緊急な分につきましては査定を完了いたしております。査定の対象といたしました被害は約十七億円でございまして、これの査定額は約十億円になっております。 なお、先生から特に御指摘のございました復旧進度の点につきましては、ただいま建設省防災課長あるいは水産庁漁港部長の御答弁のとおり、運輸省といたしましても最大の努力をいたしていきたいというふうに考えております。
○高鳥委員 時間がございませんので、残余の問題については、一応私のほうから問題点の提起ということにとどめたいと思うわけであります。御答弁のほうはけっこうでありますから、これから申し上げることについて十分ひとつ御勘案をいただきたいと思うわけであります。 まずその一つは、今回の風浪災害がきわめて異常な、常識を絶するものであったということであり、しかも、期間が非常に長かったということであります。私がある海岸で調査をいたしましたところによりますと、その地域における海岸護岸の設計基準になっておりますところの波高は五・五メートルであった。ところが、今回の観測では、六・三三メートルまで観測したところで観測するための施設がこわれてしまって、それ以上は観測できなかったということであります。そこで、今回の設計基準、計画をいたしておる設計波高は六メートル五十であるということであります。そういたしますと、観測施設が六・三三メートルで破損をしたその状況から、わずかに十七センチしか余裕がないという設計波高をもって計画されておるということであります。 事実、今回の海岸災害一円を拝見いたしますと、施設そのものが老朽化したために倒壊をしたというような個所も、もちろんあるでありましょう。あるいは、長い間の浸食によっていたんでおったものがこの機会に倒れたというところも、たくさんあると思うのでありますけれども、しかし、私が自分の目で見た限りにおいては、ここ数年の間に建設されたばかりのもの、はなはだしきに至っては、昨年の秋竣工したというばかりのものが倒壊を見ておるのであります。これはもちろんそれなりに、それぞれの地域において理由がありました。でありますから、一部地域住民の間には、不正工事であるとか設計上のミスであるとか、いろいろ言う声を聞きましたけれども、しかし、私はそういうことを取り上げるつもりはないのであります。それぞれにいろいろな理由があったと思うわけでありますけれども、しかし、せっかく建設をしたものが一年や二年で倒壊するというのでは、護岸の護岸たるゆえんがないと思うのであります。少なくとも護岸ができますれば、住民はその護岸を信頼いたしまして、そこに何らかの生活の基盤を築くでありましょう。ところが、波が立って、一年たたないものがもうその波で倒壊をしてしまう、あるいはまた鉄筋コンクリートづくりの共同住宅などをつくったところまで、高波が押し寄せてこれを洗い去っていくというような状況では、とても安心しておれないわけであります。従来、海岸法成立以来それぞれ、ただいま御説明のありました所管各省において、それぞれの分野で御担当になってこられ、また最近では、海岸に関する五カ年計画をそれぞれのお立場で御提出になって、積極的な海岸防災を進められようとしているわけでありますが、そうした際に、つくったものがすぐこわれるというような護岸をつくっていただくことは絶対に困るのであります。 いろいろ問題をたくさん持っておりますし、そうした資料も持っておりますが、時間がございませんので一々申し上げません。ただいま申し上げましたことをひとつ国民の声として、期待として、いろいろ御勘案をちょうだいいたしまして、遺憾のない災害復旧対策をすみやかに進められることを希望する次第であります。 なお、特に先ほど御答弁のありました災害復旧の進捗率でありますが、秋の台風期に起こったものと違いまして、年内に相当やれるはずであります。したがって、その点については特に財政当局と十分な折衝を遂げられまして、すみやかな着工を期待いたしておる次第であります。 時間がありませんので、以上で私の質疑を終わります。 ————◇—————
○辻原委員長 次に、さきに大阪市におけるガス爆発事故調査のため本院より派遣されました斉藤委員から、発言を求められておりまするので、これを許します。斉藤正男君。
○斉藤(正)委員 去る四月八日発生いたしました大阪市におけるガス爆発事故について、本院では同月十日、八田商工委員長を団長として、七つの関係委員会から構成された議員団を派遣いたしましたが、当災害対策特別委員会からは私がこの議員団に参加し、現地の実情をつぶさに調査いたしてまいりましたので、当委員会の調査の御参考までに、以下、被害の実情等について御報告させていただきたいと存じます。 派遣議員団一行は、まず大阪市大淀区国分寺町の事故現場におもむき、大阪市立北市民会館に設置されている現地災害対策本部において、大阪市交通局長、大阪瓦斯株式会社副社長等より、事故の概況について説明を聴取した後、事故現場の状況を視察しました。次いで身元不明の二遺体が安置されている太融寺を訪れ、犠牲者の冥福を祈念した後、大阪通商産業局において、大阪市交通局次長、同消防局警防部長、大阪府警察本部長、同調査官、近畿地方建設局長、同道路部長、大阪陸運局長、大阪労働基準局長、大阪通商産業局長及び大阪瓦斯株式会社社長より、それぞれ事故の状況について説明を聴取しました。 事故の概況は次のとおりであります。 事故が発生した場所は、大阪市大淀区国分寺町市道下の大阪市地下鉄二号線延長工事の現場であり、天神橋六丁目駅の建設工事と一部線路工事が施行されている天神橋六丁目交差点の東二百五十メートル付近から東方約二百メートルにわたる区間であります。 工事は昨年十二月に着手したものであり、この区間の工事施行者は鉄建建設株式会社であります。工事はオープンカット工法により、当時地表下平均約五メートルの深さに掘さくされ、地下に埋設されている水道管、電話線、電線、ガス管及び下水管は、それぞれつり防護が施されていました。そのうちガス管は、六年前につけかえた直径三百ミリの中圧管と八年前につけかえられた五百ミリの低圧管おのおの一本が、地表下約二メートル、車道の北側端からそれぞれ一・五メートル及び二メートル離れた位置につられていたのであります。 当日、十七時ごろガス漏れが生じ、大阪市消防局に十七時二十七分、大阪府警察本部に十七時三十分、大阪瓦斯株式会社に十七時二十三分、それぞれ通報があり、大阪市消防局より消防車二台、大阪府警察本部よりパトカー二台、十八人、大阪瓦斯株式会社よりガス・パトカー七台、十八人がそれぞれ直ちに出動し、付近の商店等に対し退避及び火気厳禁の指示をしていたところ、十七時四十分ごろ、ガスが煙のように吹き上げ、西側ホッパー付近に駐車していたガス・パトカーが移動しようとしたとたん、最初の火災が発生しました。 このような状況と前後して、天神橋交差点に勤務していた交通警察官が異常を認め、同方向に向かう車両の通行を禁止しましたが、現場には二百人ないし三百人の市民が集まる状態となりました。 最初の火災は消火しましたが、再び同様の事態になり、十七時五十分ごろ三、四回続いて大爆発が起こり、車道に敷き詰められていた長き三メートル、幅一メートル、重き三百六十キログラムの覆工板千五百枚が破裂飛散し、付近にいた多数の市民及び労働者が死傷するとともに、道路の両側の家屋が延焼したのであります。 この非常事態に対し、大阪市消防局はさらに消防車二十五台、救急車二十二台、合計六百人が、大阪府警察本部は合計パトカー三十一台、九百六十人が、大阪瓦斯株式会社は爆発に至る前さらに七十人が、それぞれ出動し、消火及び救援に当たりました。 その結果、十八時三十分に三百ミリ中圧管のバルブが締められ、十八時五十五分には家屋の火災を消しとめましたが、五百ミリ低圧管は危険防止上バルブの設備がないため、導管にせん孔してガスの流通をとめ、二十一時三十八分に消火しました。また、大阪市北区の管北小学校及び豊崎東小学校に避難所を開設して避難者を救護するとともに、負傷者は市内二十五病院に収容し、死亡者は太融寺、鶴満寺及び南御堂に遺体を安置いたしました。 この事故による死亡者は、調査当時で七十四人、うち男六十二人、女十人、不明二人であり、負傷者は、重傷者百二十四人を含め二百三十人、うち男百七十七人、女五十三人であります。また、全焼家屋は三十戸、半焼及び半壊家屋は二十戸であります。 罹災者に対しては、大阪市、鉄建建設株式会社及び大阪瓦斯株式会社の三者負担によるさしあたりの見舞い金として、死亡者一人につき五十万円、入院重傷者一人につき十万円、全焼家屋一世帯につき三十万円、半焼及び半壊家屋一世帯につき十万円が四月九日に手渡され、補償等についてはできる限り手厚くするよう三者間で協議されています。なお、大阪労働基準局の調査によると、現在までのところ、雇用労働者である罹災者は、死亡者六人、重傷者二十一人、軽傷者十一人、合計三十八人であり、労働者災害補償保険による葬祭料及び遺族補償の給付は、すみやかに支給されることになっています。 事故の原因については、現在警察の現場検証が行なわれている段階であり、これを明らかにすることはできませんが、大阪瓦斯株式会社の説明によれば、事故当日十五時四十分から十六時三十分まで、四人によるその区間のガス・パトロールが行なわれ、ガス漏れのないことが確認されており、事故後におけるガス管の状態は、三百ミリ中圧管三カ所、五百ミリ低圧管二カ所、合計五カ所の破損があるということであります。また、着火の原因は、新聞報道等によれば、西側ホッパー付近の車道の覆工板上に駐車していたガス・パトカーが移動しようとしたためといわれていますが、その運転者が取り調べを受けている段階であり、これも明らかでありません。 次に、この事故に対処し、近畿地方建設局は、工事の中止を指示し、工事の安全性確保のため、臨機の措置等について関係者と協議するほか、今後の工法等総合的な対策について成案を得るよう努力しています。また大阪労働基準局は、労働基準法、特に労働安全衛生規則に定めるあかり掘きく作業の規制について、その違反の有無を調査する予定であります。さらに大阪通商産業局は、ガス事業法の見地から独自の原因究明を行なうこととし、四月九日には大阪瓦斯株式会社に対し現場の総点検を指示したほか、罹災者特に商店等について、国民金融公庫の特別融資等金融上の措置を講ずることとしています。また大阪陸運局は、現在工事中の地下鉄建設工事について安全総点検を指示し、ガス事業者との地下鉄工事に伴うガス導管防護工事に関する協定について再点検し、必要に応じ防護措置の強化をはかるよう指示しています。 この事故は、過密化した大都市の再開発過程における大災害であり、まず第一に、今後再びこの種の事故を起こさないよう、災害防止の観点から徹底的に事故の原因を究明するとともに、工法の再検討、技術基準の強化等、工事の安全第一主義を徹底きせることが重要であります。 第二に、多数の一般市民が被災した事実は、ガスの危険性に対する認識の不足と、大都市における緊急非常事態に対応する体制の不備を物語るものであり、今後、これらの点について十分啓蒙を行ない、適切な対策を確立しておくことが必要であります。 第三に、不幸にも被災した人々に対しては、死亡者の弔慰、負傷者の療養、家屋等の復旧、生活の安定等について、補償等の措置が十分行なわれるよう配慮することであります。 第四に、くしくも事故当日に成立したガス事業法改正案は、工事計画の認可、業務改善命令等、保安規制の強化をはかることとなっているので、早急にこれを施行し、他工事によるガス管防護についての責任体制を明確にすることが必要であります。 最後に、共同溝については、ガス事業者もすみやかに保安上の問題等を克服し、これに参加するよう督励するとともに、過密現象に対処する大都市再開発のための地下鉄工事等については、適切な財政援助措置を講じ、かりそめにも財政上の問題が災害の遠因となるようなことのないよう十分配慮することが必要であります。 以上、簡単でありますが、派遣議員団の一人として、現地調査の報告といたします。 —————————————
○辻原委員長 本問題について発言の申し出がありますので、順次これを許します。細田吉藏君。
○細田委員 ただいま斉藤理事から御報告がございました、去る八日の大阪市におけるガス爆発事故に関しまして、若干の質問をいたしたいと思います。 初めに、不幸にしておなくなりになりました七十七名の方々の御冥福をお祈りすると同時に、おけがをなすっておる皆さま方の一日も早い御快癒をお祈りする次第でございます。 私どもも、実は事故の翌日、去る九日、わが党の調査団の一員として現地を見てまいりました。そこで、私見てまいりましたところから、調査してまいりましたところから感じております点を、湊大阪ガス爆発事故対策連絡本部副本部長にいろいろお伺いしたいと思います。関係各省の方々は、それに補足的にいろいろ御答弁をいただければと思います。 初めに、まず原因でございますが、ただいまの報告にもございましたように、いまだ調査中でありますから、これはあらためて伺うことはいたしません。御調査中だろうと思います。ただ、明白に言い得ることは、これは天災では決してない、もう絶対にないということである。これは人災であることはもう明白であります。しかも、私の見てまいりましたところでは、おそらく非常なたくさんな不注意が重なっておる、いろいろな手落ちが競合してこれだけの災害が起こっておる、こういうことはほぼ明らかであると思うのでございます。 特に、今回の事故で私たちが非常に注目しなければならないことは——そして、これが確かに人災であることは明白である。もっと気をつければこのようなことにならなかったであろうということがはっきりわかる一つの証拠、というと語弊がありますが、この種の事故では、よく工事現場の事故といいますと、工事関係者が死亡するというのが通例でございますが、今回の事故ではそうではないのでございまして、工事の関係者は全部で四名になっておるようですが、他の工区で働いている方がそのうちにいらっしゃる。爆発した個所で働いておられる方は実は被害者になっておらないということは、これはもうガスが充満したということがわかって、そうしてその場から去っておられる、こういうことでもわかると思うのでございます。そこのところが、今回の事故は非常に特徴的だと思うのです。その点を今後対策に生かしていかなければならない、こういうことが、私は一つの重大な要点だと思うのでございます。 地下鉄開発は、もとよりこれは大都市の交通難緩和のためには、今後とも拡充していかなければならない非常に大切な都市再開発の方法でございまして、今日、東京におきましても、大阪、名古屋におきましても、あるいは近く札幌におきましても、地下鉄の開発がどんどんやられておる。今回のような事故が起こりますということは、都市の生活者に対して非常な不安を与えておるわけでございます。そういった意味で、今後このようなことを絶対起こさないように、しかも、昨年の板橋における前例も実はあるわけでございますので、政府においても万全の措置をとっていただきたい、かように思うわけでございます。 そこで、まず工法の問題でございますが、いまの報告にもございましたシールド工法あるいはオープンカット工法、いろいろございます。私は、この事故が起こったからシールド工法に絶対にすべきだというふうに簡単に割り切っては、これはいけない。これは重大な問題が起こる。何かオープンカットの工法というものは、絶対に事故が起こるものかのような印象を一般に与える、これは非常に困ると思うのであります。オープンカットの工法は現在までずっと長くやられておりますし、現在も、東京はじめ至るところでやられておるわけでございまして、その工法そのものに今回の事故の原因を全面的に背負わせて、これをやめるのだという議論は、これは非常に飛躍をいたしておる、かように思うわけでございます。シールド工法がいい面があることは、もちろん言うまでもないのです。その辺は、政府で十分専門的に御検討になって、この工法についてはやっていただきたいと思うのです。 ただ、私はここで申し上げたいことは、今度のことが起こったからもうオープンカットはいかぬのだ、そういうことにはなさらぬと思いますが、これはもう絶対に注意をしていただかなければならぬことだと思うのでございます。そこで、オープンカットをやることが、今後もおそらくいろいろな関係から——地質の関係あるいは工費の関係、いろいろな関係からオープンカットを続けていかざるを得ない状況だと私は思うので、これをやっていく上において、まず管を宙づりをする、水道管、ガス管その他宙づりをするということでございますが、これについては、もちろん専門的、技術的な問題でございますから、副長官にお答え願うといってもなんですけれども、私ども聞きますと、この基準が明確であるかどうか。東京でも大阪でも、それから場所にもよると思うのですが、どうも少しばらばらではないか、つまり、こういう宙づりする方法でも、いろいろやられておるように承っております。こういう点について、ひとつぜひ、今後は統一した方法をとっていただくことをお考えいただきたいと思うわけでございます。この点を一点、ぜひひとつおやりいただくということ、これをどうお考えになっておるか伺いたい。 それから、オープンカットでやりますと、実はいまの宙づりのしかたにもよりますけれども、宙づりをしておりますと、上からの振動でかなりガス管がゆれる。あるいは水道管も同様でしょうが、そこで古くなっておるようなものにひび割れその他の危険があるようです。それで、実はこれは現地でいろいろ工事をしておられる方々から承ったわけですけれども、あの上を重いトラックが通る。このごろのことですから、交通量はかなり多い。工事自体にも重いダンプが走っているわけですけれども、そのほかにも、自動車がどんどん通る。これについてはもうちょっと——もうちょっとでなく、工事中の交通制限というものを、場所にもよりましょう、車種にもよりましょうが、考えていいんじゃないか。それから、地下鉄の工事を早くして、そういった不安定な状態に置くのを短くする意味でも、もっと交通制限をしていいんじゃないか。特に重量トラックについては、制限をもっときつくされるべきじゃないかと思うがどうかという点。 まだいろいろ続きがありますけれども、あまりなんですから、その辺でちょっとあなたのお考えを承って、本部でそういう問題が議論になっておると思いますけれども、今後大いにやっていただきたいと思うわけです。
○湊政府委員 お答え申し上げます。 先ほど現地の調査報告もございましたが、私ども、さっそく四月九日に、政府部内に閣議決定で対策本部を設けまして、自来、正式な本部会議は二回、その間連日幹事会をやりまして、ただいまお話がございましたようなさまざまな問題等について、いま内部の取りまとめを急いでおるところでございますが、概略申し上げますと、まず第一は、大阪の事故現場における対策そのものを、当面早急にどういうふうにするかということ。それから同時に、この種の工事が現に行なわれておる、もしくは近く着工の運びになるであろう地点が東京、大阪、名古屋その他に相当ございます。これらについて、大阪と同じような形の事故の再発を防ぐために緊急措置をとらなければなるまい、こういうことが第二点。三つ目には、この問題は、ある意味では今後起きるであろう都市災害の一つの典型として、恒久的に措置しなければなるまい。これからの進め方をこの三つに分けながらそれぞれやっていこう、こういうことでいま進めておるわけであります。 その中で、先ほどございました第一点は工法の問題でございますが、私、その技術のほうは専門でありませんから、ただいままでの取りまとめの過程で出てまいりました議論等を申し上げてみますと、一つは、オープンカット工法がいいかシールド工法がいいか、こういう点については、先ほど御指摘のございましたように、一つは土質によって、一つは深度によって、一つは場所によって、たとえば大きな駅をつくるとか線路の分岐点の工事等は、シールド工法にはより得ないわけでありますから、そういう場所ごとにさらにこまかい検討をしてもらうということ。それと同時に、これも先ほどの報告にも出てまいりましたが、場所によっては共同溝をつくる。それから、ところによっては、ガス管の移設をして工事を進める。そういうように、場所によって技術的にさまざまの問題があるようであります。そこら辺は、大体今月一ぱいくらいをめどにして、現在通産、建設、運輸、労働の関係各省で、それぞれ総点検をやっておりますので、その総点検の結果に基づいて、いま申しますような工法の選択の問題等については、類型的に仕分けが可能ならば、今後の恒久的な進め方として検討していこうではないか。その場合、ただいまの工法につきましても、オープンカットを避け得るような場所ならば積極的にシールド工法をとっていこう、そういう意味では前向きにひとつ検討しなさい、こういうことで、関係各省でいま検討を進めてもらっております。 それから、つり防護の問題でございます。この点は、御承知かと思いますけれども、昨年通産省のほうでガス導管防護対策会議、これは東京大学の先生はじめ科学者、技術者、専門の方にお集まりを願って、一応結論を得ておるわけでありますが、今回の事故にかんがみまして、その際いろいろ御検討いただいた先生方におととい現地に行っていただきまして、大阪の工事現場における実態がどうなっておるか、つぶさに現地でお調べ願った上で、さらに、たぶんきょうあたりになると思いますが、幹事会でもってその点を検討して、できればつり防護のやり方等についても、ただいま御質問のように統一的な形で進めるようなくふうをしようじゃないか、こういう話し合いになっておるわけであります。 その次に、交通規制の問題でありますが、これまた、先ほど御指摘がございましたように、肝心の工事現場の方の死傷でなしに、こう申しますと語弊がございますけれども、やじ馬といいましょうか、地域居住者もしくは工事従事者以外の死傷が非常に多うございます。そういう点から、こういう工事現場の誘導のしかた等についても、警察、消防等でそれぞれ御検討いただくと同時に、交通規制につきましても、特に重量トラック等についてはひとつ規制の措置を強化するように、内部で相談を進めていきたいというふうに考えております。
○細田委員 引き続いて二、三点お伺いしたいのです。 地下鉄の工事の請負というのは、東京でも大阪でも、かなり一流会社でないと請け負わぬことになっているようです。名のある工事会社がやっております。今度の場合、鉄建建設が工事請負会社であるわけです。ところが、実際は下請がやっておる。今度は錦城組ですか、どう読むのかわかりませんが、そういうところが下請をしておられる。下請を排除するということは、中小企業育成の立場、いろいろな立場からいかぬと思うのです。その辺、地下鉄工事は、いろいろな点で非常にむずかしい、いろいろ重要性もあるということで、大会社を特に選んで入札をやらせておるということですね。しかし、実際は下請業者がやっておるというのが通例で、非常に多いわけです。 そこで、私、杞憂であればいいのですが、せっかくあるランク以上のものでなければやらせないといっている工事がそうなっているということになると、現実には、大会社が責任を——起こったことの責任じゃありませんよ。工事の安全確保その他の責任、あるいはりっぱな工事をする責任を当然負わなければならぬはずだと思う。そこのところが十分にいっているかどうかということ。特に都市のこの種の工事は出かせぎの方々がいろいろ働いておるというような場面が、これまでの土建の事業の災害等を見ますと非常に多い。そこで、いろいろな安全の知識その他そういうものについて、やはり直接請け負った大会社が責任を持ってもらわなければならぬと思うのですね。今度の場合、それがどういうことになっておったか、私は必ずしもわかりません。鉄建建設の責任者がおって、当然いろいろやっておったんだろうと思います。ですから、今度がどうこうということでなくて、下請がかなり広範に行なわれておるということから、むしろ今後の前向きの問題として——今度のことがどうであるかはお調べいただくとして、やはりそういう大会社が責任を持ってパトロールをするとか、いろいろな安全の確保というような面をやってもらわなければならぬ。この点につきましては、ひとつ今後、本部において十分監視をし、気をつけていただきたい、かように思うのでございますが、どう思うかということが一つ。 それから、時間の関係上まとめて申し上げます。 今度はいろいろ奇妙なことがあるわけですけれども、先ほどの報告にもありましたし、いまの御答弁にもありましたが、やはりガスに対する基本的な観念が、いろいろな面で十分でなかったということだと思うのです。たとえば、ガスが漏れているらしいというので、そこへ人が集まってきて被害が大きくなったということ。それから、これも私は非常に注意しなければならぬことだと思うのですが、警察官が殉職しておられます。非常に気の毒なことでございまして、事故が起こったあとで行かれて、それこそ率先、先頭に立って災害のあと始末に当たられた方が殉職しておられる。ですから、これはまことにお気の毒な殉職でございまして、私どもほんとうにお気の毒だと思うのですが、ここは警察としても考えてもらわなければならぬことじゃなかろうか、ガス事故に対する考え方として。私はもちろん、死者の方にむちうつとか、そういうことじゃ絶対にございませんので、その点は誤解のないようにしていただきたいんだが、とにかく、最も勇敢に現場に飛び込まれた方が殉職しておられるということなんですね。ですから、ガスに対する防護なり何なりという問題が、これは警察でよほど今後の問題として、あってはいかぬことですけれども、お考えいただかなければいかぬ。そこらにもやはりガスに対する問題は、一般民衆だけの問題じゃないじゃないかという感じがするわけです。いや、それどころか、もっとひどいのは、ガス会社そのもののパトカーが火をつけた疑いがある。火をつけたというと語弊がありますが、火を出して、それが引火した、こういう事態になりますと、これは一般民衆や警察官での問題ではないんでございまして——ガス会社の方々、修繕にかけつけておられるガス会社のパトロールの人たちも殉職していらっしゃる。死んでいらっしゃる。まことにお気の毒なんですが、これは自動車が引火をした疑いがある。もちろん、今度の事件だけを言うんじゃない。今後の問題があるので私申し上げるので、これは原因が究明されてからでいいですから——私は、今度の問題について責める云々という意味ではございません。ございませんが、明らかにそこにガスに対するかまえ方というものが、ガス会社自体も不十分ではなかったか、こういうことを、事故の現場に立ちまして私は非常に強く感じました。そこが私は非常に特徴だと思うので、この点を特にひとつ——たとえば自動車について言うならば、何か私はよく知りません、技術的なことは知りませんけれども、もちろん、遠方でおりるということもございましょう。現場に行かないでおりるという手もございましょうし、自動車の中にも、そういう引火する心配のないような自動車があるそうでございますね。それはよくわかりませんけれども、そういう危険なところへ入る自動車で、そういう引火の心配のないような何か特別の装置があるかどうか、よくわかりませんけれども、そういう自動車もできているという話も私の友人から聞いておりますので、ガスのパトロールというようなことについても、今後そういうことを考えなければいかぬなというようなことも話し合ったわけでございます。 とにかくガスに対する教育というか、これは徹底しておらぬ。先ほどの御報告にもあったわけですが、こういう事態が起こっておる。その点を特にひとつ強く政府として御反省をいただき、また、いろいろ御尽力をいただかなければならぬ、かように思うわけでございます。 それから、もう一点ついでに承っておきますが、これも消防庁がいいかと思いますが、ガス漏れを鼻でにおいをかぐというようなことなんですけれども、何か科学的にもっと開発されないかという点でございます。ガイガーじゃありませんが、何か検知器というのでございますか、そういうものの開発は消防庁あたりで——消防庁が適当ですか、通産省が適当ですかわかりませんけれども、ぜひひとつ大いにやっていただく。そうして、しろうとといっては恐縮ですが、ちょっとした教育を受ければ、これでガス漏れがわかるというふうにしていただくことが非常に必要じゃなかろうかというふうに思うわけでございます。 あと少しございますが、これらの点のお答えをいただきたいと思います。
○湊政府委員 お答えいたします。 ただいまの第一点は、今回の事故の一つの特徴として、ガスの保安知識をほんとうに身につけた、そういう熟練技術者の人が、工事の現場にあって作業している人たちの中に非常に少ないのじゃないか、それで、建設業者の請負等の関係も大手がやっておるのだけれども、実質的には下請等にまかされておるケースが非常に多いのじゃないかというふうなお話でございますが、この点も部内の打ち合わせの際の一つの問題点でございまして、今後はガス事業者だけでなしに、実際の工事に当たる施工業者等につきましても、やはりガスの保安に関する知識を十分に持っているような熟練技術者の養成を積極的にやらないといかぬのじゃないか、そのために、それぞれ事業関係省においてひとつ検討してほしい、こういうことを、私ども本部長のほうから各省に要請をして、今月一ぱいぐらいに、いろいろとその方法等について具体的な検討を進めきしておるところでございます。 それから第二点の、特に警察官も含めて、一般的にガスに対して非常に鈍感になっておる。ガスの安全性、こういうことに対する基本認識、これについてもひとつ深めていく必要があるだろう、この点も、全く御質問のとおり同感でございます。なお、警察官を引例されてお話がございましたので、この点、警察側の今後のかまえについては警察庁のほうから補足してもらいたいと思いますが、対策本部としては、ただいまの点も今後の検討の一つのポイントにしてまいりたいというふうに考えております。 それから、三番目には、ガス会社自体でさえもそういう点について非常にうかつであったというか、不注意であった、こういう点も、全くお話のとおりであろうと思います。今後、それらの施工業者、ガス事業者等を含めて、お互い同士の連絡協調ということもはかる必要がございますので、その点も総点検の中で、やはりそれぞれ現地に関係者が集まって、実地に即してこれからの対策をやっていくような方法を現在講じておりますが、そういう形で、ただいまの御質問におこたえする方向で今後対策を進めてまいりたいというふうに思っております。 それから最後に、現在のように嗅覚だけを当てにしてガス検知をやっている、こういうことではこれはいかぬじゃないか。ガスが漏れた場合に、自動警報機であるとかあるいは緊急遮断の安全弁であるとか、こういう点についてももう少し研究開発を含めてやっていく必要があろう、こういうことも、過般の本部会議の一つの検討事項になっております。これらの点についても、ただいまから技術的に補足説明をいただこうと思いますが、基本的には、ただいまお話ございました四つの点、いずれも、私ども本部としては積極的にひとつやってまいりたいというふうに思っております。
○馬場政府委員 副長官のお話にございましたガスの正確な検知器具の問題でございますが、現在でもある種の検知器はございます。一つは可燃性のCO検知器と申しまして、これは普通ガス管が埋設されておるときに、それの漏洩検査をいたしますのに管を地に突っ込んではかるわけでございますが、その管の先というような狭い地点で可燃性のCO検知器をつけますと、ガスの漏洩がわかるというような性能のものがございます。それからもう一つ、北川式CO検知器というのがございまして、これは一応嗅覚検査でガス漏れがあるらしいということがおおよそわかりましたときに、一体どちらの方向に漏れの個所があるであろうかというようなことを、CO検知器によりまして方向を検知するということに用いられている検知器があるわけでございます。もっと端的に、人間の嗅覚でかぎませんでも、どこからどの程度のガスが漏れておる、しかも、それは一般の排気ガス等ではなくて、確かに都市ガスであるということがぴたりとわかるような検知器というものは、まだ実用になったものはないわけでございまして、これらの性能のすぐれた検知器というものの開発には、ただいま副長官からお話のございましたように、われわれとしても業界とよく連携をいたしまして、技術開発をはかってまいりたい、かように考えております。
○長谷川説明員 お答え申し上げます。 警察といたしましても、お話のとおりガスの危険性、そういったことに対する認識を一そう新たにいたしまして当たらなければならないと考えております。したがいまして、即刻そういうことを各府県にも指示いたしております。 また、規制にあたりましても、犠牲者のような遺憾な事態が起きないように、装備の面等につきまして、今後至急研究をいたしまして装備してまいりたい、かように考えております。
○細田委員 もう私、これで最後にいたします。 今度の事故原因がわかればはっきりすると思いますが、かなり短い時間で大きな亀裂というか大量のガスが漏れたであろうと、周囲の状況から想像されます。その点は何といいましょうか、非常に悪い条件だったと思うのですけれども、これはもう先ほど来るる申し上げているように、これだけの被害が起こったということは少なくとも人災でありまして、責任をどこが負うかは別として、だれか、とにかく責任者はいるわけです。私は、何でもかんでも政府が責任者というのはとらない。この節はどうもそういうことが多くて困ると思うのですが、その政治的責任は別にして、何か爆発まで政府がやったような話は、これはとるところではないわけですけれども、この種の事故というものは、あくまでも天災ではございません。徹底的に弔慰の方法なり、あるいはけがをされた方々に対する見舞いの方途なり、あるいは——付近の町の人たちこそいい迷惑でございまして、とにかく思わぬときに爆発して焼けておるわけでございます。具体的には私申し上げませんが、政府としては、そういう点についてめんどうを見ていただいて、そういう点のあと始末だけは遺憾のないように、ひとつぜひおやりいただくということを御要望だけ申し上げます。御答弁はもう要りません。いろいろおやりいただいておると思いますので、どうぞ万全を期していただくようにお願いいたしまして、私の質問を終わります。
○辻原委員長 新井彬之君。
○新井委員 このたびの大阪のガス爆発事故につきまして、私も調査団の一人といたしまして参加をきせていただきまして、その事故のすさまじいばかりの現場等も見せていただきました。先ほどいろいろとその報告があったわけでありますけれども、なくなられました七十七名の方の御冥福と、また、けがをされた多くの方々の一刻も早くよくなられることを、心からお祈りする次第でございます。 今回の事故を通じまして私が考えますことは、ああいうような爆発事故があった、したがいまして、その点については非常に真剣に取り組んでおるとは思うのでありますけれども、これは、去年も板橋の事故がいろいろと言われておりますけれども、あのときの状況等から見ますと、全く同じ原因でもって起こっているのではないか。これは今回だけに限らず、それこそ基本的な、抜本的な解決策を考えなければ、また今後ますます増大の可能性がある。したがいまして、現在総点検等をやられておりますけれども、その総点検が、どの程度の予算を使って、どの程度の人員を使って真剣に行なわれているのか。このことが、きょうまた故事が起こるかわからない、こういうような状態にあるわけでありますから、その点の現在の総点検についての心がまえ、要するに、きょう以後絶対に事故を起こさないのだ、その真剣味ある、予算と人員を使ってやっておるのだというところを、少し具体的にお話を聞かせていただきたいと思います。
○湊政府委員 ただいまのお話の心がまえについては、先ほど申し上げましたように、今回当面の応急処理ないし事後の処理という形ではなしに、今後絶対にこの種の事故が再発しないようにという前提で、恒久対策まで含めて基本的な問題を全部検討して、でき得べくんば今月一ぱいにでも、おおよその今後の対策の方向だけきちんときめようという前提で、私ども本部会議をやっておるわけでございます。 実際に総点検の活動を通じ、あるいはその後の対策等の措置は、それぞれ第一線の事業実施官庁がやるわけでございますけれども、ただいまお話の具体的な予算とかやり方等については、各省のほうからひとつお答えを申し上げたいと思います。
○馬場政府委員 お答え申し上げます。 事件の直後、通産省におきましては、ガス事業者、それから電気事業者に対しまして、それぞれ、現在実際に各地でやっております現場につきまして、これは主として他工事関連のものに重点を置きまして、ただいまもお話のありました総点検を各事業者にやるように指示をいたしておりまして、現に行なわれております。そのうち特に地下鉄工事に関連いたしました工事、これは全国で数事業者にまたがるわけでございますが、この事業者の総点検の結果、何か問題点があるかどうかということにつきましては、明日、地下鉄工事に関連いたします主要なガス事業者を東京に集めまして、同時に——総点検の結果をそれそれの通産局に報告をいたさせまして、実地に改善されるかどうかを見るようにいたさせておりますけれども、通産局も一緒に明日東京に呼びまして、総点検の事情を聴取することにいたしております。
○川上(賢)説明員 今回の事故に際しまして、建設省といたしましては、当面の対策といたしまして、道路管理者の立場から、地下鉄工事などの施工個所の危険防止のために総点検を指示いたしまして、所要の措置をとるように指示いたしております。また、これを施工いたしております建設業者団体に対しましても、総点検に積極的に協力するように指示いたしまして、この種事業の事故防止の万全を期するよう、重ねて指示をいたしております。 なお、この総点検に対しまする予算は、それぞれの企業者が負担して実施いたすことにいたしておりますので、特別の予算は組んでおりません。これらの総点検の結果異状を発見した場合には、直ちにこれに対する手当てをいたしまして、可及的すみやかにその報告を聴取いたすようにいたしております。
○新井委員 私がなぜこのように申しますかというならば、この前、現地におきましていろいろと報告をお聞かせ願ったわけでありますけれども、その際に、工事関係者といえども、またガス会社といえども、万全の策を立てております、こういうわけで、確かにガスのパトロールなんかも行なわれておったわけであります。しかしながら、今回総点検をするにしても、いまお話がございましたけれども、結局、いままでのような状態のことがはね返ってくるのじゃないか。要するに、今回の責任は私のこういうところでございましたというようなところが一カ所もございませんで——そういうところに大きな問題があるのじゃないか、私はこのように感ずるわけであります。 したがいまして、この総点検というものを下のほうに連絡を徹底いたしましたというようなことでございますけれども、実際問題は、これはあとでもお話をしようと思うのですけれども、現在の工事の実情というのは、仕事を請け負いまして、その会社がまた下請に出す。そして、下請に出された人がまた下請に出す。そういうことで、現場の人たちというのは、別にそんなに安全性を考えたり、また、そこまでいろいろなことがわかるような技術者の方がだれも入ってないわけです。したがいまして、今回調査団が派遣をされた。これは技術的な問題でありますけれども、そういうことが新聞に載っております。それでなおかつ原因が究明されない。ましてこの板橋の事故におきましても、原因究明が九カ月かかっておると聞いておるわけです。したがいまして、そんなにむずかしい、いろいろ技術的な問題があることに関して、それ相応の予算も使わずに、それ相応の技術者を派遣せずして、どこをどのような総点検をやっておるのか。これは二度とそういう問題を起こさないといっても、そういうむずかしい、いろいろな問題に対してわかる人というのは、やはりそれ相応の知識を持った人でなければならない。そして、それが数多く、いろいろな個所で行なわれてまいらなければならない、このように私は思うわけであります。したがいまして、鋭意努力をしているということでありますから、これ以上、私はその件については申し上げませんけれども、そういう点に手抜かりがないのか。では一体、その総点検をしてチェックする責任者がいるのか。各省のだれがそれをチェックをして、間違いなくこの総点検は、私が責任をもってやりました、そういう人が任命されてやっているのか。特別なそういう組織ができているのか。それとも、いままで同じようなチェックをやった人たちが、もう一ぺん見回ってこようじゃないかというような形でやられているのか、そういうところが私は大きな問題だと思うわけであります。これ以上私は申し上げませんけれども、そういうことについても再度、その総点検の実績というものがほんとうに事故再発を防ぐという形で出てくるように、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。 それで、先ほどもお話がありましたけれども、今回の事故につきまして、まず、たくさんの方がなくなられた、ほんとうにお気の毒なことでありますけれども、今回警察の関係の人、それから消防の関係の人、確かに緊急連絡があって、そのとおりに出動もされておりますし、ほんとうにもうたいへんな努力をされた。まして殉職された警察官の方に対しては、ほんとうにみごとな職務ぶりを発揮された、こういうことで、私も感じてはおるわけであります。 私は、現場の、ちょうどガス会社の自動車が燃え上がってから爆発に至るまでの連続写真を、たまたまこの近くでとっていた方がありますので、その連続写真から見てまいりますと、その当時、確かに消防の方も警察の方も、避難をしてくれということを非常に叫んでいる。そういうことで精一ぱいやった。それから、なわを張った。そうして、さっきも烏合の衆というようなことばも使われましたけれども、そういう方が、規制を無視して入ってきているような感じもあるわけですけれども、この写真を見ますと、決してそういうような状況というものは何もないわけです。ガス会社の方はガス会社のことをやっておりますし、また、そこでほんとうに「帰ってくれ」という姿が、連続写真の中には全然ないわけです。したがいまして、先ほども指摘がありましたように、このガス爆発であるとか、また石油コンビナートのこわさであるとか、そういうものについて、消防の方であるとか警察の方であるとか、確かにそれは認識が不足であったんではないか。したがいまして、そういう認識不足について努力するということばがありますけれども、やはり具体的には、これはそういう新しい都市再開発に伴う災害対策の一助として予算をとって、そういう技術者の人に、こういう場合はこうなんだということを、ある程度実験だとか研究だとか、そういうものも教えてあげてそのこわさを知らしめて、そうしてその方々が、その認識を持って現場に当たっていく、これを早急になさなければ、頭で幾ら聞いていても、学術的な、また、そういう実験的なものがなければ、やはり同じようになってしまうのじゃないか。今回、けがの功名といいますか、こういう事故があって、新聞とかマスコミあたりで、いろいろとこの事故についてのこわさ、そういうものが報道されたために、それを知っている方は、これは危険だというので、今後は逆に、ガスはちょっと漏れても避難するというようなことになってくるかもわかりませんけれども、その辺のところは、いま私が言ったようなことを今後やられるべきではないのか、これをまず、警察の方と消防庁の方にお伺いをいたしておきたいと思います。
○長谷川説明員 ガス漏れのこわさにつきましていろいろと研究をしなければならないことは、仰せのとおりでございます。私どものほうにも科学警察研究所というものがあるわけでございますが、こういうところにおきましても、御指摘のように、そういう点につきまして一そう研究をいたしまして、全部の警察官に徹底するようにいたしたいと考えております。
○永瀬説明員 消防のほうといたしまして、現場に出動いたします車には、大体ガス漏れの場合等には二、三台の車が出てまいりますが、東京の場合におきましては、これには必ずガス検知器を持っております。大体一署に五、六台の車にガス検知器を備えておりまして、これでガス検知をいたしまして、その検知結果から見まして危険範囲を判断し決定して、避難を呼びかけ、また警戒区域の設定等を行なっております。 従来からのガス漏洩につきましても、消防にはたびたびこの報告は入っておりまして、出動もいたしておりますので、私どもといたしましては、かなり現場では、現場の状況に応じました措置をとってきているものと考えております。
○新井委員 この写真判定といいますか、これにおいてこの程度に燃え上がっているときは、消防庁としては、ガスの爆発が起こるということが予想されなかったということなんですか。いまもお話がありましたように、そういうことで完ぺきに現場の処置をとるというようなお話がありましたので、私は再度お聞きしたいと思うのですけれども、こういうような写真のときは、極端に言うとどういうような処置をとられるのですか。
○永瀬説明員 大阪の例につきましては、私どもに報告を受けております範囲では、現場に到着いたしました部隊は、まず火気の使用停止を呼びかけております。そして、一部には避難の指示を行なったことを聞いております。 お示しの写真の場合は、最初に火のつきました地点でございまして、爆発は、それよりもさらに東と申しますか、都島大橋のほうに寄った地域にかけて起こっております。こちらのほうでも呼びかけはやってはいるようでございますが、現場の到着人員がそう多くございませんので、多くの群衆の方に避難を徹底きせるまでには至っていなかったようでありますし、私どもの聞いております範囲では、天六よりも都島大橋寄り、いま火が燃えましたところよりも奥のほうと申しますか、そちらのほうでの死傷者が多かったようでございますので、失礼でございますが、写真の中に写っております地域よりも他の地域のほうで活動していたのではなかろうかというような感じもいたします。
○新井委員 私は、現地でいろいろと具体的にお話をお聞きしまして、そうしてその中で、先ほども申しましたように、私の省はこのようにやりました、私のところの責任はございません、これ以上はできませんということを、いろいろ報告をしてもらったわけです。それはそれなりに私は認めるといたしまして、そのときに、こういうガス爆発であるとか、そういうことについては研究もしているでしょうけれども、なお一そう具体的に、爆発のこわさというものがあるいは研究され、実験が行なわれて、そういうものの予算をとって、ほんとうにやっていかなければいけないんじゃないかということを、私は先ほどから言っているのであって、何も現場でどう処置をとったかということをおもに言っているわけじゃありません。ところが、いまの話であれば、別に予算をとって勉強するまでもなく、いままでどおりでいいんだというなら、では、このときどのような処置をとったんだ、こういうことでお聞きしているんですけれども、その点はどうなっているんでしょうか。
○松島政府委員 大阪のガス爆発についてのお尋ねでございますが、先ほど予防課長から申し上げましたのは、東京の場合には広報車等も出しまして、そういう場合には、付近の方に火気の使用停止、あるいは近寄ることの危険性ということも訴えるようにいたしておりまして、現にここ二、三日も小さなガス漏れが出ておりますが、そのたびに広報車等も出動してそういうことをやっておりますけれども、大阪の場合に、御指摘のとおり、それほどの認識がなかったのか、あるいは報告が単にガス漏れというので、直ちに出動はいたしておりますけれども、どの程度のガス漏れであったかという認識が十分でなかったという面もあるようでございまして、そういった点につきましては、御指摘のとおり、今後さらに、いやしくもガス漏れがある以上は爆発の危険につながるというふうに、同時的に考えて処置するように指導してまいりたい、かように考えております。
○新井委員 いまの点についても、ガス漏れだから出動した、今後はガスが爆発するということを前提にして出動する、こういうようなお話でありますけれども、そういうところに出動する場合において、万全の処置をとって出ていくというようなときにおいての知識であるとか、そういうものをなお一そうやる必要があると、私は十二分に感じておるわけです。そういうようなわけでありますから、現在広報車を出しているとか、いろいろなことがあって、今度そういう事故があった場合にそれで防げるかどうかということです。そういう点で総点検というような話がありますけれども基本的な総点検はさせていないんじゃないか、私が指摘したいのはそこなんです。今後災害を起こさないという立場にあって、そのための予算は当然使っていかなければならない。その予算を惜しむがゆえに事故が起こったともいわれておるわけですから、どうかそういうところをのみ込んで善処していただきたい、このように思います。 それから、ガス漏れについて、これは現在でも、東京においても大阪においても、各所においていろいろあるようでありますけれども、先ほども指摘がありましたように、ガス会社のパトロールカーが結局は爆発の原因をつくってしまった。こういうことは、ガス漏れの専門的な調査員として行った人がやるということは考えられないわけでありますけれども、現実にはそういうぐあいになっております。それから、板橋のあのガス爆発の事故のときを調べてみましても、やはり毎日点検しておる、その五カ月前くらいからときどきガスが漏れているのではないか、最後になりますと、非常に悪臭が鼻をつく、そういうようなことで、パトロールカーを呼んで調べたところが、別にどうということはありませんと言ったあと、十分後に爆発しておる、こういうようなことが新聞に報道されておりますけれども、実際、今回のガスの点検をしている基準といいますか、ガス漏れのそういう職員に対する基準なんかは、一体どのような基準になっているのか。ただ単にわれわれ普通のしろうとが見てもわかるような人たちが行っているのか。それとも、そこら辺のところはもう早急にすぐ手を打たないと、それこそ一いまガス会社が総点検をやっております。そして、ガス漏れがあれば飛んでいっておりますけれども、また同じようなミスがあって爆発が起こる、こういうことが考えられるわけでありますけれども、その点についてどのような措置をされているのか、お聞かせ願いたいと思います。
○馬場政府委員 全国一般にガス事業者は、いろいろ点検、あるいはガス漏れのありましたときの応急体制ということについて、それぞれ社内で保安規程をつくっておるかと思いますけれども、その辺のところは、これから詳細に把握したいと思います。 ただ、問題になりました大阪の今回の事故について、私ども大阪瓦斯から報告を受けているところによりますと、当日一時間前に——これは四名で毎日点検をしておりますが、当日も三時四十分から四時半までの間、四名が点検をしておりまして、その構成は、大阪瓦斯の経験二十年程度の工手補の人を長といたしました四名で、導管各部につきまして、上下に分かれまして、一時間にわたって点検をいたしておりまして、そのときには異常なガス漏ればなかったという報告を聞いておるわけであります。
○新井委員 いまもお話ありましたけれども、この板橋の問題といい、また今度の大阪の問題といい、確かにガス会社として二十年間の経験があったということではございますけれども、やはりそういう方々が、現在そういう工事における自動車の振動であるとかいうことに対応できる——現実にこういう問題が板橋でも、ここでも起こっておるわけですからね。また、この大阪のガス爆発についても、その数日前ですかガス漏れがあって、新聞報道によれば、それを修理に行って、何かそのときの直しぐあい、ちょっと力の入りぐあいが問題であって、そのためにはずれたのではないかというようなこともあるわけでありますけれども、それはやはりガス会社の職員の方が、そういうところの経路であるとかいろいろなことを調べて、そして技術的にはおやりになると思うわけでありますが、そういうところをもっと明快にしないと、多くの国民の方々は、ガス会社の職員が幾らパトロールに来てみても、これはまだあぶないのだ、これはもっとほかの専門家に来てもらわなければ困るのではないか、そういうような声も聞かれてきておるわけでありますから、そういうところの指導といいますか助言といいますか、そういうものをひとつよく徹底していただきたい、このように思うわけであります。 それから、私は最後にもう一つ、被災者の補償についてでありますけれども、被災者の補償については、板橋の場合においても、それこそ一年くらい補償金が出るのにかかっているということが新聞等にも出ておりますが、今回は大阪の地下鉄ということで大阪市等も関連しておりますけれども、この場合、一体その補償の責任というものはどのように考えていくべきであるか、そういうことについてお伺いをしたいと思います。
○馬場政府委員 この種の事故がございましたときの最終的な補償ということにつきましては、これはむろん当事者が複数でございますから、今回の場合で申しますと、工事企業者でありますところの大阪市交通局、それから、それの施工者でありますところの鉄建建設、それから、そこにガス管を防護しておりましたところの大阪瓦斯、この三者が関係者であるわけです。それで、この三者の責任の度合いがおのおのどの程度であるかということにつきましては、現在警察でいろいろ原因を調べておられますので、その結果、その三者の責任の度合いがおのずからはっきりするものと思いますけれども、しかし、そういう原因の究明と一応切り離しまして、その三者が関係者であることには間違いないと思いますので、これら三者と被害者の方々、おそらく被害者の御要求といいますか御要望を代表される方がおきまりになるのではないかと思いますけれども、それらの方との間に補償の範囲、金額等についての交渉が持たれるのではないか、かように存じております。
○辻原委員長 関連して小濱新次君。
○小濱委員 一点だけお尋ねしたいのですが、先ほどの予防課長の説明からも、それから今回の大阪の現場での写真判定の上からも、どうしてもこれは一つただしておかなければならない問題があるように思われます。 それは、今回のこのような事故によって重大な結果を生んでしまい、悲惨な結果を起こしてしまったわけで、今後のためにこれはただしておかなければならないと思いますが、まず、先ほどの予防課長の説明でいきますと、どこかで指揮をとっておった、こういう御答弁でありました。それから、写真で見ると、ガスがふき出ているにもかかわらず、しかも、そのガス会社の車には探知器が、どういうものかわかりませんけれども搭載してあるように思われますけれども、その探知器の活用をしていない。もうすぐ現場へ車で入ってしまう。あるいは、消防署の人はどこかで指揮をとっておられるのじゃないか、こういうことですが、その火災なら火災に対してまず判断をしなければならないことはないか。ガスならば一番最初に何を重点的に取り上げて、そして被害の拡大を防いでいくようにしていかなければならないのか。その急に応ずる体制ができていなかったように私は思えてならない。ガス漏れという通知は各部にいったわけで、その現場に来る場合の心がまえができていないというふうに私にはとれるわけです。こうなると、これはガス会社に対しても、消防に対しても、こういう危険物に対するその処置の方法、しかた、対策、このことの指導徹底ができていないのじゃないか、こういうふうに私は思えてならないのです。まずガスならば、ガスを吸い込めばもうぶつ倒れることはわかり切っております。あるいはまた、命をとられた今回の警部の例もございます。ガスを吸い込めばどうなる、火気があれば爆発する、火災を起こせば付近にある危険物はどういうふうになるのか、あるいはまた、それを除去しなければならない破壊物対策もしていかなければならない。こういうことの判断は、どうしてもこれは周知徹底をする必要があるように思えてならないわけですが、まず消防庁の松島長官からお答えをいただきたいし、また続いてガス課長さんからも、その現場に対する処置のしかた、これをお答えをいただきたい、こう思います。
○松島政府委員 今回の大阪瓦斯の爆発の場合におきます消防隊の活動状況につきましては、すでに御承知のことと存じますが、一応一一九番で通知を受けまして、直ちに消防隊が出動いたしたわけでございますが、現場に到着いたしましてガス漏れのあることを確認をいたしまして、これで火気を使用することは非常に危険であるという判断をいたしまして、付近の民家に対して火気の使用の停止を呼びかけております。そのうちに現場において火災が発生をいたしましたので、この火災の消火に当たるために消防職員が活動をいたしたわけでございます。なお一部の職員をもって、警察官と協力をいたしまして、住民に対して避難を呼びかけているわけでございます。したがいまして、その現場におきます消防職員の活動そのものについて、なおこうすればよかった、ああすればよかったという点はあるいはあろうかと思いますけれども、私どもの見ているところでは、一応のしかるべき応急の措置はとっているというふうに考えられます。 ただ、問題は、こういう緊急の場合におきます消防職員として何をなすべきか、警察として何をなすべきか、あるいは、工事現場にある人が何をなすべきか、ガス会社の職員が何をなすべきかというふうな問題につきましては、常日ごろから——そういう事故がないことは望ましいのでありますけれども、同時に、そういうことが起こったならば、それぞれどういう分担をしてどういう仕事をするかということをあらかじめきめておくことが、今後のためにも必要であろうというふうに考えられまして、私どももそのような方向で、消防機関その他の関係者の協力を得るように、消防機関の指導をしてまいりたい、かように考えております。 また同時に、ガス漏れということは、先ほど新井先生から御指摘がございましたように、火災につながるか、爆発につながるかという危険性を持ったものでございますので、その両面に対する用意を持って消防機関が出動するということが必要であろうと考えております。したがいまして、火災に対しましては、消防車がもちろん出動しなければなりませんが、同時に爆発の危険を持つということを前提といたしますならば、付近の住民に対する呼びかけ、あるいは交通の立ち入りの制限というような問題についても対処できるよう、広報車をさらに派遣をするというようなことも同時に考えるように指導いたしていきたい、また、現にそういうふうに進めておるわけでございます。 さらに、そういう爆発事故が起こった場合、あるいはガス漏れのある場合に対しまする消防の装備というものも考えなければなりませんので、ガス検知器の問題とか、あるいは空気呼吸器の装備というものも整備をはかって、そういう現場に出動するときには必ず用意をするようにさせてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○馬場政府委員 当日その時刻にガス会社のパトカーが参りまして、そのパトカーに乗っておりました人がどういう行動をいたしましたか、また、それがその現場の全体の状況から判断いたしまして十分適切でありましたか、あるいは、全体を振り返ってみまして不十分な点がございましたかということは、今後われわれも関係者から報告を聞きますと同時に、原因追及その他で明らかになりましたところによりまして、もし今後この種の事故が発生いたしましたときに——こういう点を反省すべきであったという点がございましたならば、今回のその貴重な経験を生かしまして、大阪瓦斯はもちろん、他のガス事業者に対しましても十分指導してまいりたい、かように考えております。
○小濱委員 もう一点だけ馬場局長にお尋ねしたいのですが、まともに現地に車を乗り入れているわけですね。私は、このなくなった職員の三人の方に対しては、何の追及をしようというつもりは毛頭ございませんが、これは、今後のために指導教育の徹底をはかってもらいたいから申し上げるわけですけれども、ガスがあるかないか、これはにおいでかぐ方法もあるでしょう。あるいは探知器しかない場合もあります。とにかく、ガス会社の職員が現場にまともに車で乗り入れるというようなことは、これはもう危険きわまりないことであって、今度の経験からも、これは絶対あってはならないことでありますから、これからのためにも、この探知器の——私はどういう探知器を持っているかわかりませんけれども、その探知器をもう少し研究する必要があるんじゃないか。ガスがあるかないか、これはわからない。その濃度の関係、あるいはまた、もちろんそれを持って、そして遠くから現場に進んでいくような、低い姿勢で行かなくちゃならないと思いますが、そういうことの操作ができていなかったように、指導体制ができていなかったように、現場から、どうしてもそう思えてならない。東京都にも、大正の初めにガス管が設置されたそうであります。もう網の目のように、ジャングルのようにガス管は通っているようであります。そして、どんどん工事は進められていきますが、もうすでにガス漏れが、この事件発生以後、東京にも起こっております。えらい騒ぎになっております。この経過を通して見ても、これはガス会社としては、緊急にその事故に対するあとの処理方法、悲惨な結果を生まないような対策を講じていかなければならない、こういうように思うわけですが、この点はどういうふうにお考えになっておられるか。いままでの経過を通して何らかの打ち合わせがもうすでに進んでいるかと思いますが、その経過についてお知らせをいただきたい。
○馬場政府委員 先生のおっしゃいました御趣旨は、私も同感でございます。したがいまして、起こりましたことを十分、先ほどもお答え申し上げましたように、全体の状況から見て、その当時におけるパトカーの行動が十分であったか不十分であったかということは、よく当事者その他全体の状況から把握をいたしまして、今後このようなことの起こらないために、今回の経験を貴重な経験にしてやってまいりたいと思うわけでございます。 なお、そういうパトカーの行動あるいは修理に当たる者の行動、どういうふうに行動すべきかということは、それぞれガス会社の保安規程で、詳細にその職員の行動が律せられるべきものと思いますけれども、われわれ、とりあえずこれから、各社のきめております保安規程、特にこういう事故に関連をいたします、あるいは他工事に関連をいたしました場合の行動のしかたについての規程につきましては、早急に各ガス会社から、いまきめておりますものを届け出をきせまして、そして今回の経験等を生かしまして、不十分な点があればそれらを改善するように、強力に指導してまいりたい、かように思っております。
○新井委員 では、質問はこれで終わりますけれども、先ほど補償の問題について答弁をいただきましたが、確かにその責任は、第一次的責任のある事故原因者が負うということは当然でありますけれども、あの板橋の例に見られますように、非常に補償がおそくなったり、また、今回の場合は非常に多くの方々がなくなったりけがをされておりますので、したがいまして、その生活の問題であるとかいろいろなことが、あと心配をされておるようでありますけれども、そういう状況にかんがみまして、とりあえず国家であるとか、または地方公共団体がその立てかえをして、そうしてその方々の生活、そういうものを安定させてあげる、こういうことが必要ではないかと思うわけであります。したがいまして、そういうことについて前進的なひとつ考え方をされて、そういうことを実行に移していただきたい。このことを要望いたしまして質問を終わります。
○辻原委員長 林百郎君。
○林(百)委員 私は、時間がありませんので、この問題の被害賠償の点に限って質問したいと思います。 被害者については、先ほどの公益事業局長の答弁にありましたように、大阪市と、それから地下鉄建設関係の会社とガス会社と、三者の連帯責任だというように聞いておりましたのですが、それはそうですと政府側は考えていると、そう聞いておいていいのですか。
○馬場政府委員 いわゆる民事上、刑事上の責任がその三者の全部にわたりますのか、あるいは一部でございますのか、あるいは三者でございましても、その分担、何といいますか、責任の度合いと申しますか、それがどういうことでございますのか、こういうことを一切含めまして、現在警察の原因調査ということによりましておいおい明らかになってくるであろうということを申し上げたわけでございます。したがいまして、私は、三者が全部連帯で責任を負うべきかどうか、どういうことであろうかということについて、いま申し上げる材料はございません。ただ、関係者はその三者でございましょうと、かように申し上げたわけでございます。
○林(百)委員 そうすると、いまもって、だれがとりあえず賠償の責任を負うかということはさまっておらない、こういうことですか。
○馬場政府委員 最終の賠償ということではございませんが、とりあえず事件直後にその三者が、おのおのの責任の度合いその他は別にいたしまして、さしあたりなくなられた方、あるいは火災等を受けられた方が現実にたくさんいらっしゃいますので、賠償云々ということではなくて、とりあえずのお見舞い金ということで三者協議をいたしまして、先ほど御報告にございましたような当座の見舞い金をお贈りを申し上げておるわけでございます。 で、最終的な責任、あるいは被害者の請求に基づくいわゆる正式の賠償と申しますか、補償というものの話し合いは、これから被害者と三者との間に行なわれるであろう、かように申し上げたわけでございます。
○林(百)委員 正式な賠償の責任は、三者と被害者の間で行なわれる——それはいわゆる三者、あなたの言われる三者ですね、三者というのは、市と地下鉄の建設業者とガス会社だと思いますけれども、これは一応の責任のあることを認められているのじゃないですか。それはどう考えてみましても、たとえば国家賠償法の二条を見ましても、「道路、河川その他の公の営造物の設置又は管理に瑕疵があったために他人に損害を生じたときは、国文は公共団体は、これを賠償する責に任ずる。前項の場合において、他に損害の原因について責に任ずべき者があるときは、国又は公共団体は、これに対して求償権を有する。」と。こういう道路の工事をしている際の道路管理者である市が、道路の管理について瑕疵があったということは、これはだれが考えても認めることじゃないですか。したがって、市にはその責任の一端がある。どの程度ということは別にしても、市にその責任の一端があるということは、これは当然ではないでしょうか。これは無過失責任ですからね。民法の七百十七条で「土地ノ工作物ノ設置又ハ保存二瑕疵アルニ因リテ他人ニ損害ヲ生シタルトキハ其工作物ノ占有者ハ被害者ニ対シテ損害賠償ノ責二任ス但占有者カ損害ノ発生ヲ防止スルニ必要ナル注意ヲ為シタルトキハ其損害ハ所有者之ヲ賠償スルコトヲ要ス」これらを見ましても、これもまた無過失責任ですね。「前二項ノ場合ニ於テ他ニ損害ノ原因ニ付キ其責ニ任スヘキ者アルトキハ占有者又ハ所有者ハ之ニ対シテ求償権ヲ」有する。また七百十九条では、「数人カ共同ノ不法行為ニ因リテ他人ニ損害ヲ加ヘタルトキハ各自連帯ニテ其賠償ノ責ニ任ス共同行為者中ノ敦レカ其損害ヲ加ヘタルカヲ知ルコト能ハサルトキ亦同シ」でありますから、いずれにしても、これは道路の管理者としての市と、それから、この宙づりをいたしました建設会社と、それから、ガス漏れについて十分な探知方法を講じなかったガス会社、これはいずれも責任がありますし、また、ことに管理者である市は無過失責任で、これは当然道路の管理に瑕疵があったのですから——それについて市側に過失があったかどうかということでなくて、もう道路の管理自体に瑕疵があったのですから、これは当然責任を負うのじゃないですか。そうでなくて、あなたの言うように、だれが責任を負うか、これから警察の調査を待ってやるなんて言ったら、被害者はどうするのですか。現にもう焼け出されているわけでしょう。そして、商店を持っていた人は商売ができない。病院へ入っている人は治療費が要る。ところが政府のほうは、まだだれが責任者だかわかりませんから、それがきまるまでお待ちくださいと言って、それでもし裁判でもやったら、二年でも三年でも結論が出ないということになる。それでもいいのですか。ちょっとおかしな話じゃないですか。求償関係はまだきまりませんけれども、まず三者が共同で当たるとか、とりあえず市が当たって、あと求償関係が残りますとかいう話ならわかりますけれども、だれが賠償の責任者かまだきまりません、しかし、とりあえず三者で当たっておりますでは、被害者のほうは納得できないのじゃないでしょうか。
○馬場政府委員 私、先ほど御答弁申し上げたときに、少しことばが足りなかったかもしれませんが、大阪市と申しましたのは、この場合いわゆる道路管理者としての大阪市という意味で申し上げたのではございませんで、つまり大阪市の交通局が地下鉄企業者でございますから、その企業者としての大阪市というものと、それから、その企業者である大阪市交通局から発注を受けまして地下鉄工事をやっておりました建設会社と、それから、そこにガス管を保有しておりました大阪瓦斯と、この三者が関係者であろうということを申し上げたわけでございます。 それから、実際のその賠償の交渉、これは被害者とその三者との間に、これは実際上どういうぐあいに——大阪市交通局が窓口になりますか、あるいは三者一緒に行ないますが、その具体的な手順は、これから当事者の間で御相談があるだろうと思っております。 道路管理者としての大阪市に、道路管理者としての責任があったかどうかということにつきましては、通産省としてお答え申し上げる限りではございません。
○林(百)委員 では、建設省にお聞きしますが、この道路の管理責任者はどこですか。
○加瀬説明員 過日の事故の発生しました道路の種類は大阪市道でございまして、したがいまして、道路管理者は大阪市でございます。 なお、御質問のうちの国家賠償法の解釈につきましては、道路の管理について無過失責任というのは、いままでの判例でもそういうことはございませんし、無過失責任ということでは、過失の有無にかかわらず、これは相当の誠意をもって調査はいたしております。なお、道路管理者の責任といたしましては、軌道の工事の掘きくを行なう場合に掘きくについての工法を見ておりますので、その工法を見ている範囲でどういう責任があるかということについては、いろいろ調査の結果を待ちまして判断いたしたいと思っております。
○林(百)委員 国家賠償法の二条について、私は無過失責任、要するに道路に瑕疵があったことについて、かりに過失の意識がなかったとしても責任を負う、こういう立場に立っていますが、かりにあなたの言うように過失責任だとしても、本件の場合、過失がなかったとは当然言えないと思います。 それで、公益事業局長ですか、先ほど答弁されました方ですね、管理者としての市ではないと言いますけれども、建設省は、管理者は市だと言っているのですね。管理者であり、かつ工事責任者でもある。二重の意味で、これは国家賠償法から言っても、民事上の損害賠償の責任から言っても、市に責任があることは間違いないのじゃないですか。どういうことになるのですか。
○馬場政府委員 私、先ほど、いわゆる民事上、刑事上の問題として三人の当事者がおるであろうと申し上げましたときの大阪市は、先ほど申し上げましたように、地下鉄企業者の主体としての大阪市という意味でございまして、もちろん大阪市は、ただいまも建設省の御答弁のように、市道の管理者としての人格も持っております。そちらの意味の大阪市が責任があるかどうか、あるいは国家賠償法上どうであるかどうかということについて、通産省としてはお答えする限りでないわけでございます。
○林(百)委員 それでは、あなたとしてはどこが答弁する限りになるのですか。要するに被害者の側から言えば、だれが賠償の責任を持ってくれるのかということがわからなくては、交渉ができないわけでしょう。どう考えてみたって、われわれは、市が道路の管理者であると同時に、大阪市の交通局が、あなたの言うようにこの建設工事の責任者でもあるということで、二重の意味で市の責任というのはある。ただし、あなたの言われるように、過失の大小によって、求償の問題は後に三者の間で起きてくるけれども、とりあえず大阪市に責任がないということは言えないのじゃないでしょうか。だからこそ大阪市が、当面賠償の関係について被害者と交渉もしているのじゃないですか。本件の場合、市が全然責任がないという場合が想定できるなら、あなたはひとつ答弁してください。また、あなたが答弁の責任者でないということなら、だれが答弁の責任者だか言ってください。私はその人に聞きますから。
○馬場政府委員 現実に被害者とその賠償につきましての交渉と申しますか話し合いは、私どもいま聞いておりますところでは、大阪市——この場合の大阪市と申しますのは、私は一応、その地下鉄事業の主体としての大阪市という意味であろうと思っておりますけれども、大阪市に対しまして、もう近日のうちにお話し合いが始まるような話は聞いております。 それで、そういう意味での関係者が、大阪市交通局をはじめ建設会社、ガス会社と三者ございますから、その三者の間でのお互いの話し合いというのは、原因追及その他と並行いたしまして別途進められるだろうと思いますけれども、現実の話し合いは、大阪市を窓口にいたしまして始まるのではないかと思っております。
○林(百)委員 ここで法律的な問題をあなたと論争していても先へ進みませんから、先へ進みたいと思います。 これの被害額は総計幾らと見ているわけですか。どういう基準でどういう被害の計算——それはもちろん精神的慰謝だとか、そういうものは今後さらに計算があるとして、とりあえずその被実額というのは幾らの被害を与えている、こういうように計算しているわけですか。
○馬場政府委員 被害の推定というのは、国あるいは政府としてどういう機関が当たるのか、私つまびらかに存じませんが、おそらく被害者のほらから——これは家をなくされた方もありますし、なくなられた方もあるし、あるいはけがをされた方もありましょう。それは被害者の方々が、おのおの人身の事故あるいは家屋の倒壊、あるいはその他被害の状況に応じまして、これだけの賠償額ということを御要求になるのではないかと思っております。
○林(百)委員 要求は要求として、それはまたありますけれども、政府側が、この事故によって幾らの損害が発生したと計算したか、ということを聞いているのですよ。 湊副長官、どうですか、ちっとも質疑応答が進みませんがね。幾らの迷惑を住民にかけたかという計算はしていないのですか。被害者のほうから請求があるまではわからぬということなのですか。まあきょうの速記録は全部被害者のところに回りますから、政府はこういうことを答弁しているということを聞いたら、被害者諸君はどんな心情になるかお察しの上で、答弁していただきたいと思いますがね。
○湊政府委員 先ほど来いろいろ申し上げましたように、通常私どもがタッチしておりますのは自然災害の場合が多うございます。事故災害については、総理府自体は従来直接タッチしてこなかったのでありますが、この問題については、関係するところも各省にわたって、きわめて広範であるし、事故の規模も大きい。こういうことから、まとめ役を私どものほうでひとつやろう、こういう立場で、今度は対策本部を設けて、私も副本部長になっておるのでございますが、ただいまのお話、率直に申しまして、いままで被害額の計算は、本部としてまとめてはございません。特に人身事故等については、先ほど来話がありましたように、なかなか評価が事実上できにくいと思いますし、家屋の災害等については、これは二十六棟被災しておりますので、ここら辺は消防庁のほうでお取りまとめをいただくことも可能かと思いますが、その種の問題について、ただいまお話がございましたけれども、いまのところ対策本部としては、率直に申しまして準備はございません。
○林(百)委員 そうすると、幾らの被害を与えたかということは、対策本部ではまだ計算を持っておらない。もっとも人身が、死亡、重傷、軽傷等がありますから、この人たちにホフマン計算かなんかして、幾らの損害として計算するかというようなことは、それはあると思いますけれども、しかしそうでない物的ないろいろの被害があるわけですから、それは幾らだというように計算しているのですか。それも全然計算がないのですか。では、とりあえず副長官の答えられました二十六むねの、これは店舗ですか、二十六むねの被害というのはどのくらいなんですか。
○松島政府委員 火災による被害報告につきましては、おそらくいま大阪市で調査中だと思いますが、私ども、まだ被害の損害額についての報告は受けておりません。
○林(百)委員 全く驚いた話で、幾らの被害が発生したかという計算もしていないということですし、また、だれが考えても、とりあえず、店舗が二十六むね焼失しているのですから、それに対する被害が幾らで、それに対する補償をどうするかということを政府は考えているだろうと、被災者のほうは考えていると思うのですね。ところが、いま質問してみれば、全然そういう計算ができていない。それはあれですよ、いまこの時点で計算のできないものはあるということは、私も言えますよ。しかし、客観的に物的な損害が発生しているのですから、それは幾らかくらいのことは、どんな被害が起きたって、被害額が幾らくらいというということは出てくるのじゃないですか。あるいは、市から出るまではわからないのですか。市からまだ全然出ていないのですか。
○湊政府委員 これはいままでの自然災害等についての前例からもおわかりいただけると思うのでありますが、私ども、現実に災害が起きた場合に、まず府県ないし市町村のほうからいろいろ報告していただく数字が出ます。そのあとで現地に査定官を派遣したりして、事実上確定的な数字が固まるまでにはおおむね一カ月かかっておるというのが、従来の自然災害等の場合での前例でございます。そういう点から考えて、いきなり国が直接この種の、まして民事上の事故を中心にした災害についてはじき出した数字を国自体が持つというには、ちょっと時間的にもむずかしいのじゃなかろうかと私判断いたしておりますが、ただいまのお話もございましたので、いろいろと今後、大阪等とも連絡をしていきたいと思っております。
○林(百)委員 事故が起きたのは四月八日ですから、政府としても、対策上とりあえず、幾らの損害が発生したかということは、市のほうを督促しても出るはずだと思うのです。それをいまあなたの答弁を聞くと、結局、民事上の損害賠償の問題がからむのでといって、慎重という名のもとに逃げているのじゃないかというようにも思われるわけですね。 そうすると、一体政府としては、この被害を賠償する責任は、とりあえずどこに責任の主体を置いて交渉きせるつもりなんですか。そうして、政府がこれに対して、どのような形で責任を負うのですか。副長官、こう言っているんですよ。私のほうの議員の質問によりましても、この根本的な原因は——これは宮澤通産大臣も言っているんですけれども、経済の高度成長政策に基づく都市の無政府的な拡張、これが基本的な原因だ。だから、この経済の高度成長政策に基づく都市の無政府的な膨張を規制しない限り、こういう事故の発生を根本的に防ぐ道はない。そういう意味で政府も責任あると言っているんですよ。決してこれは大阪市の責任で、市が何か言ってくるまでは政府がどうにも手の打ちようがないのだ、賠償についても、そういう問題じゃないと思うのです。基本的には政府の無政府的な都市形成、そうして経済の高度成長政策、そういうものに基因しているのですから、政府も誠意をもって被害者の損害の賠償に当たらなければならないと思うんです。 たとえば新聞なんかを見ますと、そういうことについて、被災者のほうから非常に強い怒りが寄せられている。十二日の毎日新聞を見ますと、「詰寄る目 怒りの声」「見舞金も届かぬ 家や商売どうする」、こういうような声で、四月の十一日の午後初めて第一回の「住む家、休業補償をどうしてくれる」という交渉が始まっているわけですね。「見舞金をおくると発表しておきながら、なんの音サタもない」「市が用意した旅館は連れ込みホテルだった。無神経ではないか」「住む家、休業補償をどうしてくれる」というような声が、被災者のほうから起きているわけですね。そうして、市が誠意をもってこれにこたえておらない。そういう場合、当然政府が、これは行政責任上適切な行政指導をしなければいけないでしょう。ところが、いまお聞きしますと、その誠意を全然くみ取れないわけですけれども、今後政府は、こういう事態に対してどういう行政指導をなさっていくつもりなんですか。
○湊政府委員 ただいまのお話でございますが、八日に発生した事故に対して、即刻——翌日、閣議で対策本部を御決定願い、その後幹事会を連日開いて、私ども本部の会議といたしましては、一回ごとに数時間実はやっておる。 そのやっておる対策のポイントは、先ほどからいろいろ各委員からお話がございましたように、当面応急に現地でどういうふうな処置をとるか、あるいは再発防止についてどうするか、こういうことが協議の重点でございましたし、補償の問題については、先ほども申し上げましたように、とりあえずの見舞いの措置、あすからの生活ということを考えて、とりあえずの手を打ちながら、早急にそれぞれの関係者の間で、ひとつ現地を督励して措置をしていく、こういう態度で今日まできているわけでございまして、私どもとしては、ただいまお話もございましたが、この補償の問題についても、たとえば、お話にはございませんでしたけれども、工事現場で働いていらっしゃった方も、その建設事業者のほうもございます。ガス事業者関係の方もいらっしゃいます。そういうものは労災補償の関係も出てまいりましょうし、それから、被災されました方々の中でも、親類縁者に身を寄せられておる方もあれば、身寄りのない世帯も、率直に申しましてございます。そういうものについては、厚生省のほうで即刻ひとつ現地に手を打ち、そういうものをひっくるめて、事業者も含めた、ひとつこれからの補償等の話し合いも進めてもらうように、そういう点では、国といたしましては全力を尽くしてやっておるつもりでございます。 先ほど、法律に関連していろいろ問題もございましたけれども、おっしゃるとおりに、確かに道路が市道でございますから、道路の管理者としての市の立場、あるいは工事の施行者としての市の立場、議論をすればいろいろございましょうけれども、いずれにしろ、いま申しました市とガス会社とそれから建設業者、これが当面の、被災されました方々に対する一義的な意味で処置をとる当事者であろうと思いますので、そこら辺は、ただいまのお話も含めて、事実問題として市がやはり窓口になると思いますので、市のほうに対して、私どもとしても早急に、いろいろと行政指導等を通じて話を進めていきたいというふうに思っております。
○林(百)委員 それでは、時間がありませんので、具体的にお聞きしていきます。 まず、死亡者に対してはどういう措置をとるように指導し、そして、それはどこが責任をもって窓口として当たっているわけですか。どこへ行けばいいようになっているのですか。
○馬場政府委員 なくなられました方々の御遺族に対しましては、先ほど来お答え申し上げましたように、事件の翌日以降三者で相談をいたしまして、とりあえずの見舞い金を、一人当たり五十万円ということでお届け申し上げておる由でございます。 それから、なくなられました方々の御遺族に対しますいわゆる補償と申しますか、これは、ただいまも副長官のお話にございましたように、おそらくなくなられました御遺族の方々の中で御協議があり、あるいはその中の交渉に当たられる代表者等がきまりまして、それが事実上はおそらく大阪市を窓口にして、なくなられた方に対して最終的にどういう補償をすべきかという話し合いが、これから進んでまいるものと思っておるわけでございます。
○林(百)委員 政府としては、どこへ行って交渉すればいい——もし死亡者の方で、そういう見舞い金が出る、弔慰金が出るということで、弔慰金がまだ届いていないとかいうような問題があった場合には、どこへ行って交渉すればいいということになるのでしょうか。ここで政府が責任をもって答弁をしてもらいたいと思うのです。そうすると、被災者の人にそれを伝えることができるわけですから……。
○馬場政府委員 事件直後に死亡者の方々にお届けを申し上げました一人当たり五十万円という金額は、私ども報告を受けているところによりますと、数日がかりでお届けを終わったように聞いておりますけれども、もしそういうことでお見舞い金がまだ届いておりません方がいらっしゃいましたら、これは大阪市のほうへ御連絡いただいて、それをお受け取りいただければけっこうかと思いますし、また、そういうことを国にもし御照会がございましたら、そういうようにお答え申し上げるつもりでございます。
○林(百)委員 その次に、被災者の住宅、店舗の復旧修理、この費用の補償。被災者の住宅、店舗についてはどういう措置をとられているわけですか。
○馬場政府委員 焼けました家屋、これは商店もございましょうし、普通の住宅もあろうかと思いますけれども、私ども聞いておりますところでは、これはとりあえず、家がおありにならない方がいらっしゃるわけでございますから、その方々のために同じ大淀区内で——これは大阪市で二十一世帯分というふうに聞いておりますけれども、別の住宅、これはたぶん市営住宅ではなかろうかと思いますが、それを用意いたしまして、そちらのほうに収容したというふうに聞いております。 それからなお、店舗等で、立ち上がりのいろんな資金等がご入り用の方があろうかと思いますので、その辺も、先ほどの派遣調査団の御報告にも一部ございましたが、とりあえず地元では、国民金融公庫あるいは商工中金、中小企業金融公庫等に連絡をいたしまして、いわゆる通常の貸し付け条件よりは緩和いたしました、たとえば返済の据え置き期間を延長いたしますとか、あるいは返済期間全体を延ばしますとかいうような特別の条件の融資が受けられるように、手配をいたしておる由でございます。
○林(百)委員 それから負傷者の治療費、その後の保護あるいは生活の手当て、こういうものは、どこがどういうように責任を負うのですか。
○吉村説明員 負傷者の医療費につきましては、現在社会保険で負担をするということになっております。 なお、この医療費につきましては、さしあたりまして社会保険で給付をいたしまして、あと求償の問題というものが残るわけでございますが、これは補償問題が片づいたときに、その保険者から求償の問題が起こるということでございます。
○林(百)委員 とりあえずそういう措置を現地で講じきせておる、そして窓口は大阪市である、もし国のほうへ問い合わせがあれば国が処置をするというのですね。国というと、具体的には、国のほうはどこが窓口になるのですか。
○湊政府委員 おっしゃいました窓口という意味では、即刻大阪のほうも、市の中に対策本部を設けてございますし、政府といたしましても対策本部を設けてございますので、窓口という意味では対策本部がやりますが、その庶務というか事務的な扱いは、通産省の公益事業局のほうでやっておるという現状でございます。
○林(百)委員 これは自治省のほうへお聞きしたいのですが、もし市のほうがこの事態で財政上、予算上の支出があった場合に、交付税なりあるいは他の方法で大阪市の財政を見てやる、そういう措置は考慮されるわけですか、どうですか。
○成田説明員 ただいま御指摘のとおり、十分現地の市の事情等をお伺いしまして、交付税あるいは場合によりますと起債等で、財政の運営に支障のないようにいたしたいと思います。ただ、大阪市としましては、財政的には相当の力のある団体でもございます。そう言いながらも、いろいろな緊急な事態発生に伴いましての財政需要もあるわけでございます。遺漏のないように、連絡をしながら措置をしてまいりたいと思います。
○林(百)委員 これで終わりますが、副長官にお尋ねします。 結局、先ほどの質問にもありましたように、具体的に賠償がなされたのが、東京の事例でも一年後になったという話もあったわけですけれども、そういう事態が起きないように——被災者としては、もう即刻、金の点からいっても、住居の点からいっても、店舗の点からいっても、生活必需品からいっても、治療費からいっても必要なわけですね。そこを早急に処置するような、あるいは解決をするような、そういう対策をどのようにお考えになっておるか。一年も苦しめて、来たときには、もう当初の意味が半減されたような補償でないような措置を講ずる、そういう対策はどのように考えられておるか。その対策を聞いて、一応私は、きょうはこの質問を終わりたいと思いますが、なお委員長、損害がどういうように市から報告があり、どのような損害状況であったかということが政府でおわかりになりましたら、資料として、いただきたいと思います。 その点を質問をして、私の質問を終わります。
○湊政府委員 先ほどもお答え申し上げましたように、当座の見舞い金以外、基本的な話し合いについては、事故原因をある程度煮詰めながらということになるかもしれませんが、一方、被災者の生活という点から考えますと、ただいまお話しのとおりであろうと私も思います。そこで、その辺は、過般の十三日の本部会議におきましても、関係する各省庁、それぞれ厚生省、労働省等も含めまして、きつき公益事業局長から話のありました、単なる大阪府、ガス会社及び請負業者だけの問題じゃなしに、総体として幹事会でひとつ話を煮詰め、なるべく早目に対策本部会議を開いて、ただいまの御趣旨に沿えるように、極力現地を指導したいと思いますが、さしあたり、きつき局長も申しましたように、当事者間の話し合いが一刻も早く進められるように、行政指導を通じ、大阪市を通じて、ひとつ促進をとりあえずはばかっていきたいというふうに考えております。
○辻原委員長 井岡大治君。
○井岡委員 警察庁並びに通産省、それから消防庁に、その後調査された結果をまずお聞きしたいと思います。
○長谷川説明員 警察庁といたしましては、事件の報告を受けました当日の夜、刑事局長並びに私ほか二名の者を現地にやりまして、大阪府警の諸般の活動につきまして、指導、調査をいたしたわけでございます。 まず、大阪府警の初動の措置につきましてでございますが、警察がこのガス漏れの事実を一番最初に認知いたしましたのは、当日の午後の五時半、現場の建設関係の方から、ガス漏れがあって、そして煙が出ている状態だという一一〇番を受けましたのが最初でございます。それを受けまして、府警本部といたしましては、直ちに所轄の曽根崎警察署に対しまして、現場に出動して措置をとるように指示をいたしたわけでございます。 それに基づきまして曽根崎警察署は、パトカーを派遣すると同時に、所轄の派出所員に対しまして現場に急行を指示いたしたわけでございます。 一方、大淀署という隣の署の派出所に、五時三十五分ごろに通行の方から、問題の地点にガスが漏れて、車の通行が危険であるという口頭のお話がございまして、それによりまして大淀署はこれを認知いたしまして、そこの派出所の者がまた現地に行ったわけでございます。 一方、また府警本部といたしましては、所轄の署にそういう指示をいたしますとともに、機動隊に対しまして、出動の準備をするように指示をいたしております。 現地に爆発前に到着いたしましたのは、パトカー二台及び警察官は十八名でございまして、この者が、最も群衆がたくさんおりました、爆発といいますか、ガス会社の車の燃えている地点よりやや西側の国分寺交差点を中心にいたしまして、この群衆整理にまず当たり、そのうちの一部を東側のほうに派遣している途中に爆発が起きたわけでございます。 起きました後は、続々と到着いたしました機動隊並びに所轄その他隣接の署の署員、制服は百八十六名で、私服は、これは主として身元の確認捜査、そういったことに当たる者でございますが、約百五十名をもちまして救助活動、死体の収容、あるいはそういった身元の確認等のことに当たりました。 現在までの調査で、ガス漏れがあったというのは、お手元に差し上げてあります報告書よりもちょっと違いまして、五時二十分から二十五分ぐらいの間にあったのが正しいように、捜査の状況ではなっております。なお、確定ではございませんが……。それから、爆発の時刻は、五時四十五分過ぎがより正しいのではないかという状況まで判明いたしております。 具体的な爆発の原因につきましては、目下詳細調査中でございまするし、また、専門の鑑定のできる方にも鑑定をお願いいたしまして、決定しなければならない状況でございまするので、それにつきましては、なお捜査中の状況でございます。 被害者その他につきましては、お手元にお配りいたしてございますような状況でございます。
○松島政府委員 大阪市の消防本部は、大淀区長柄国分寺町の地下鉄工事現場においてガス漏れがあるという通報を、十七時二十七分、一一九番によって受けまして、直ちに北消防署と浮田出張所に対しまして出場を指令いたしております。 北消防署及び浮田出張所の消防隊は、十七時三十二分に現場に到着いたしまして、ガスが噴出中であることを現認いたしまして、火災が起これば直ちに放水できるような態勢をとるとともに、付近の住家に対しまして、火気の使用の停止、シャッターの閉鎖等の指示をして回っております。 十七時三十九分に至りまして、大阪瓦斯会社の修理車に火災が発生いたしましたので、一部の消防署員で、ガス会社の職員とともに消火作業に従事をいたすとともに、ガスの爆発の危険があると判断をいたして、警察官の協力を得て、一般の方に避難を呼びかけております。この間に、消防本部は、車両火災が発生したという通報を受けて、十七時四十一分に第一出場——消防車六台でございますが、出場を指令いたしております。 その後、十七時四十九分に至りまして、消防本部は、ガス爆発による死傷者が多数発生した、また、北側民家に延焼中であるという通報によりまして、第三出場を指令するとともに、救急車全車両と担架隊五隊の出動を指令し、さらに十八時十八分に第四出場を指令をいたしまして、特殊車を含めて六十四台の消防隊を事故地点に集中し、火災の鎮圧並びに救助活動に当たっております。 ポンプ車は、主として北側延焼民家の消火に当たりまして、十八時五十五分一応延焼火災を鎮圧いたしまして、二十一時三十八分に完全鎮火に至っております。 一方、消防隊の一部をもちまして、消防車に積んでおります二連、三連のはしごを隧道内に伸ばしまして、転落した負傷者の救出に当たりますとともに、救急隊は、負傷者の病院搬送を繰り返し行なっております。 なお、ガス管から出ておりました火災は、二十一時五十四分鎮火をいたしましたが、その後注水を継続し、残火の完全処理と冷却をはかりました後に、行方不明者等の捜索のために、地下へ六十名の消防署員並びに作業員を入れまして捜索を行なっておりますが、ここの地下鉄現場においては、行方不明者等の発見はございませんでした。 なお、火災のありましたあと地の捜索を九日の三時三十分までいたしましたが、三時三十分に一応打切りまして、十時から再度捜索作業を行ない、焼けあとから一体の遺体を収容いたしております。 以上が、大阪市消防機関のとった活動の概要でございます。
○井岡委員 せっかくいまお二人の御答弁をいただいたのですが、私は、約十五年ほど前はここにおったので、よく知っておりますから、そういう長ったらしいのを聞こうとは思わないのです。あなた方は、爆発をした原因を御調査なさったはずです。その調査の結果はどうか、こういうことを聞いておるわけで、それを端的に言っていただいたらいい。どこがどうしてどうだということは私のほうがよく知っておりますから、ひとつそういうようにお願いしたいと思います。
○長谷川説明員 爆発の原因につきましては、先ほどちょっと申し上げましたが、ただいま大阪府警本部が捜査中でございます。したがいまして、私ども調査に参りました段階におきまして、こうであるというはっきりした報告は受けられない状況でございました。
○井岡委員 今度の事故で一番大きな原因になったのは、三日前にガスが漏れておった、そのことを通告しておるわけです。そうして、ガス会社はその調べに参っておるわけです。そして、さらに前日にもガスが漏れた、こういうことで通告をしておる。その通告にも異状なし、こういう報告をしておるわけです。それにもかかわらず、なお漏れておる、ガスのにおいがきつい、こういうことで通告をした。そこでガスの修理車が来たわけです。その修理車が一番ガスがふき出しておるところにとまった。消防車が来たものですから、バックするためにエンジンをかけた。そのエンジンに引火をして爆発が起こったわけです。そのことについて、通産省はどういう報告を受けていますか。
○馬場政府委員 お答え申し上げます。 この大阪瓦斯の市内をパトロールしております北二号という北営業所のパトカーでございますが、これが十七時三十五分ごろにエンジンをかけ、車体を動かそうとしたということは、大阪瓦斯の報告にもございます。したがいまして、このエンジンをかけたことは事実であろう、私ども、かように思っております。
○井岡委員 ガス会社の修理車が、ガスが噴出しておるところでエンジンをかける、そういう非常識なことについて、通産省のほうでは注意をしてあったのかなかったのか、その点どうなんです。
○馬場政府委員 これは先ほどもお答え申し上げましたが、そういうガス漏れのような現場におけるいろいろな自動車の行動なり、あるいはガス漏れ等がございましたときに、それぞれガス会社の職員がどういうぐあいに行動するかということは、ガス会社の社内の規程できまっておるわけでございます。それで、その社内の規程の一つ一つの点に至るまで、国といたしまして、こういうときにはこうすべきだというような具体的な基準を示しておるということはございません。先生もおっしゃいますように、そのガス漏れあるいは爆発の危険のある現場では、もしエンジンをかけたといたしますれば、それはどういう理由でやったにしろ、そういうことは、むしろ規則でこのときにはこうするのだという問題以前の問題であろうと、私は思っております。
○井岡委員 以前の問題であるということで片づけられない問題が起こったわけです。したがって、これらの問題についてさらに通達を出した。まだその通達を見ておりませんけれども、どういう通達をお出しになったか、この際明らかにしていただきたい。
○馬場政府委員 事件後に通達を出しましたのは、このような事故が大阪でございましたので、同種の、要するに工事現場等が全国各地にあるわけでございますから、この際、ほかの事業者もやっておりますが、同時に、ガス事業者といたしましてももう一度総点検をいたしまして、そうして改善すべき点があればそれを改善するように、また、そういう総点検の結果につきましては所轄の通産局に報告をし、通産局の職員は、その改善の模様をできるだけ実地について点検をするように、こういう通達をいたしておるわけでございます。 それから、先ほどもいろいろお答え申し上げましたように、今度の事故を通じまして、パトカーの問題をはじめガス漏れ点検なり、ガス会社のとりましたいろいろな行動について、今後の事故発生の防止、再発を防止するために、いろいろこういう点を改むべきである、あるいは、こういう点は規則等に詳細に規定をすべきである、あるいは、ガス会社の社内規程等にいままで記載されておりません事項でも、こういう点はそういうところに書きまして徹底すべきであるというような、いろいろな問題が出てまいろうかと思っております。そういう問題点が出次第、私どもは、大阪瓦斯のみならず各ガス会社に対しまして、この種の事故を繰り返さないように必要な措置をとりたいと思っておるわけでございます。 ただ、事故後の通達に、そういう具体的なことまで言ったわけではございません。事故後出しました通達では、とにかく各種の工事現場について総点検をするようにという通達でございます。
○井岡委員 事故前の通達は、私は全部いただきました。したがって、大臣にもその点をお尋ねをしたわけですが、私は、いまの都市の道路の状態等から考えて、この種の工事を行なう場合、ガスの常駐者を置く必要があるのではないか、こういうように考えるわけです。この点についてどういうようにお考えになっているか。また、それらを通達しないと——先ほど申し上げましたように、三日前にガスが出ていると言っているわけです。それを異状なしだ。前の日にも言っている。また異状なしだ。全くおざなりの検査しかやっておらない、こういうことでございますから、常駐さす意思があるかないか、そういう通達をお出しになる意思があるかないか、その点お伺いしておきたいと思います。
○馬場政府委員 ガス会社は毎日一定の時間にその現場を、今回の場合も点検をいたしまして、前日もやっておったと思いますし、当日も、先ほど来お答え申し上げましたように、事故の約一時間前に点検をやって、異状がなかったわけでございます。それにもかかわらずこのような事故が起こっておりますので、私ども、この調査団にも行っていただいておりますけれども、この種の事故の再発を防ぎますのに、そういう毎日の巡視点検ということで十分なのか、あるいは、ガス会社のいわゆる監視員と申します者を常時そういう現場に常駐きすべきかどうか、あるいは、その下で絶えず工事をやっておられる建設会社の方もおられ、また約束によりますと、そういう方々の中でも保安巡視をやっていただくという取りきめもあるようでございますから、それらの点を勘案をいたしまして、にもかかわらず、それらに加えまして、ガス会社の人間が絶えず現場にこれから常駐をする必要があるかどうかということは、真剣に検討いたしたいと思っております。もしそういう必要があればそういうふうにいたすことも考えたいと思いますが、同時に、これは何しろ他工事の現場でございますので、かりにガス会社のほうからそういう現場に常駐をいたしましても、その人間がいろいろ異常を発見いたしましたときに、他工事業者のほうにどういうふうに連絡をし、それを今度は、他工事業者のほうで実際の工事にどう反映するか、その両者の関係がどうなるかというような問題も出てまいります。自分の工事現場ではございませんので、そういう点も、先ほど来お話にございました道路管理者のもとに集まります各種の事業者の会議におきまして、十分実地に即しまして一番適当で効果のある方法をとりたい、かように考えております。常駐の問題も含めまして検討さしていただきます。
○井岡委員 先ほどのときも申し上げましたように、私はおったものですから、私のところに大阪の新聞、毎日のように送ってきます。それには、ガス管が亀裂を生じている写真が載っているわけです。亀裂を生じておったということが載っている。それを、何ら異常なしという報告をしている。ここにやはり問題があるような気がしてならないのです。ですから、私は常駐者を置きなさい、こう言っているわけです。常駐者を置かないと、きっと見て回って、そして何ら異常なし。これでは、私はあまりにも事務的ではないか、こう思うのです。しかも、あのような大きな事故が起こった。ですから、重ねてもう一度お尋ねいたしておきます。
○馬場政府委員 その点も、先ほど来行っていただきました技術調査団の御所見を十分承りたいと思います。また、大阪瓦斯が毎日点検をしておった状況、その点につきましても、さらに一そう詳しく聞いてみたいと思います。それらを含めまして、いままでの状況をより綿密にやることでこの種の事故の再発を防げるのか、あるいは点検に加えて、先ほど申しましたように、現場にガス事業者の係員が常駐することがなおかつ必要であるのかということも含めまして、検討さしていただきたいと思っております。
○井岡委員 本会議の席上で宮澤大臣は、シールド方式をとるべきだ、こういうお話がございました。しかし、シールドのやれる土質、やれない土質があるわけですね。あそこはやれない土質なんです。そうだとすると、それらの問題について注意を払うべきであった、こう思うのです。それが払われてなかった、そこに大きな原因があったと思うのです。したがって、単にシールドだけをやればうまくいく、こういうことでなくて、いまの大都市の道路の下にはいろいろな埋設物があるわけですから、この埋設物をいわゆる共同溝にする。そのためには、ガスと電線と一緒に埋設するというわけにはいかないでしょうけれども、こういう工事をやる場合には共同溝も同時に行なうような、そのために政府は何らかの工事者に対する援助をする、こういうようなことをしないと、私は再び起こるのじゃないかという心配がしてならないのです。この点、副長官、お伺いをいたしたいと思います。
○湊政府委員 先ほど、細田委員の御質問にもお答え申し上げたのでありますが、いままでの内部検討の過程で、やはり恒久的な措置をとるためには工法自体についてもいろいろ検討する必要があろう。ただいまお話しのシールド工法もその一つでありますし、それから共同溝についても御同様、場合によればガス管の移設をしたほうがよかろうという場所もあるであろう。そういうものを今度の総点検を通じて、具体的な個所に応じてひとつ検討を進めてもらいたい、こういうことを、本部としても一応関係の各省に指示をしておるわけでございます。 ただ問題は、いままで布設された共同溝等は、ちょうど地下鉄ならば、工事をしたところへのっけるような形で共同溝をやっている。ところが、共同溝を先につくってしまいますと、そこがたまたま地下鉄工事の将来の予定地であるというようなことに、順序が逆になりますと、これまた困りますので、そこら辺の現地の実態に応じて、さらに詰めた検討を各省に依頼して、いずれにしろ、ただいまお話がございましたように、シールド工法が技術的に可能な場所は、前向きのかっこうでシールド工法をとることを検討し、また、共同溝の布設によって解決のつくところはそういうようにする。場合によればガス管の移設によって処置をするというふうに、大体いま申しました三つの点を総合的にひとつ検討してもらおうというふうに考えております。
○井岡委員 時間がもう来ましたから、最後に警察庁にお願いなり、今後の考え方を明らかにしていただきたいと思うのです。 従来は道路の上にのせるセメントの覆工板、あれにみんな穴があけてあったわけです。ところが、今度の場合は、万国博覧会があるので、外国から見に来たときにかっこうが悪いというので、あれを全部詰めてしまったわけだ。もしあれを従来のように穴をあけておったとするならば、ガスはあのように充満をしなかったと思うのです。そのために爆発がもっと僅少でおさまったのではないかと思うのです。だから、一律に、こういうことだからこうしなさい、こういう指示でなくて、やはりガスが抜けるような方法、こういう指導をなさったほうがいいのではないか、こういうように思うのですが、この点いかがですか。
○長谷川説明員 警察のほうで、ああいうふうにコンクリートを鉄のワクで囲ったようなものを敷くように指導したかどうか、私、申しわけないのですけれども確認しておりませんが、確かに穴があいておれば、先生のおっしゃるようなことも考えられると思うわけでございまして、警察としては、交通の見地から穴をあけるのをやめきせる、そういうことはすべきものでないと、こういうふうに思います。
○井岡委員 最後に、副長官にお願いしておきますが、先ほどいろいろ林君の質問の中で言っておりましたが、店舗あるいは住宅等については、ほとんど工事にかかっておると思うのです。そして、これは全部設計をして、被害をこうむった人に、これでいいかどうか希望を聞いてそのように建てる、こういうようにしておりますが、ただ単にそれだけでなしに、被害者に対して早急に処置を講ずるように特にお願いをして、私の質問を終わりたいと思います。
○辻原委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 まず最初にお伺いしますことは、地下鉄の工事を行なうには、それぞれの所管主務の官庁に届け出をしなければならない。その届け出をするにはどういう種類がございますか。
○加瀬説明員 地下鉄の工事をいたします際には、大阪の場合軌道法に準拠しておりますので、軌道法の特許を受けまして、それからさらに工事実施の認可を受けまして、その後に道路管理者の掘きく承認を受ける、こういう手続をとることになっております。
○小川(新)委員 東京の場合はどうですか。
○加瀬説明員 東京の場合は、地方鉄道法でございますので、地方鉄道法の免許と、それから四条の許可と、あとは大阪と同じでございます。
○小川(新)委員 これは湊さんにお尋ねいたしますが、地下鉄の工事をやるのに、大阪と東京とは違うんですね。これは問題があると思うんですが、軌道法によるにしても、地方鉄道法によるにしても、こういう問題が一本化していないというところに問題がある。西のほうの大阪では軌道法でやっているのだ。いまお尋ねすれば、東京は地方鉄道法でやっているんだ。軌道法の場合は、運輸省と建設省が主務官庁になっている。それから、地方鉄道法によると運輸大臣の許可だけでいい。今回の問題が起きたのは都市開発、都市問題に大きな問題がありますが、こういうふうに地下鉄工事を行なうのに、その許可、免許に対しては二つの大きな流れがある。それも東と西によって対抗的に違うということが、われわれには解せないのでありますが、なぜこういうふうな種類があり、また、なぜ単一にしぼれないのか、こういう点、非常に繁雑な役所の行政的な面、そういう面がさらけ出されているように感ずるのでございますが、その点はいかがでございましょうか。
○湊政府委員 実は私も不勉強にして、当面起こった事故についての取りまとめの一応の責任はございますが、いまのような工事開始から着工に至る手順等については、実は私個人としてはいま初耳でございます。しかし、お話のように、これにはそれぞれの事情もあったんだろうと思いますが、総じて役所の仕事というものが非常にばらばらになりがちであるということで、行管等を通じて、むしろ私どものほうから総合性と一体性を確保するために、いまの行政組織全体についてひとつ御検討を願う時期に来ているんじゃないかということで、総理府所管の幾つかの例についても、実は行管のほうと話し合いを進めている過程でございます。したがいまして、対策本部の副本部長をお引き受けしたこの機会でありますから、ただいまの問題についても、私としても、今後できるだけ一元的にこの種の仕事が処理できるような方向で検討していきたいと思います。その実態等については、建設省のほうからひとつお答えをいただこうと思います。
○加瀬説明員 地下鉄を軌道法に準拠してやるか、地方鉄道法に準拠してやるかということにつきましては、その発生の淵源とか——大阪の場合は、路面電車が地下鉄に移行していますが、そういうこととか、企業の主体とか、いろいろな関係がございまして、取り扱いの異なっておるということにつきましては、御指摘のとおりでございますが、地方鉄道法の四条の許可を受けますこれは、道路に地方鉄道を敷設する場合の許可でございますが、これ以降の工事実施計画の認可とか、掘きくの承認とかいうことと、軌道法の特許を受けた場合に、軌道法の規定によって道路の占用許可を受けたものとみなされますが、その以降の工事実施計画の認可あるいは掘きく承認の内容の審査とか実態とかいうものは、現在区別されておりません。全く同じような審査をやっております。
○小川(新)委員 湊さんも、いま、非常に前向きな姿勢をこれからとるという言明があったので、この点は重要な責任問題にも発展してまいりますので、私、時間があれば、この問題についても十分議論したいのでありますが、時間がありませんので、本日はこの程度にとどめておきますが、一つの工法を行なうのに地方鉄道法と軌道法、それから建設省、運輸省介入の問題、こういう問題は、非常に大きな問題を含んでおります。ただ単なる免許、許可だけではありません。そこで、こういった体制というものを一元化していかなければ、これからの大きな都市問題対策について十分な安全、保安という問題については対策を講じられないんじゃないかという考えを持っておりますので、ひとつ前向きに今回このテーマを取り上げていただきまして、閣僚会議等に御提出いただきまして、会議議長であるところの総理大臣、建設大臣、運輸大臣等の御意見等も参酌しながら、十二分にわれわれに納得のできるシステムというものを確立されごとをお願いしておきます。 第二点は、今回の問題についてでありますが、行政上の責任の問題であります。ガス爆発問題に関する行政取り締まり法規は、一体どんなものがございますか。
○馬場政府委員 現行のガス事業法におきましては、二十八条でございますけれども、導管等のガス工作物——これは導管だけではございませんが、ガス工作物につきまして、ガス事業者は一定の保安上の基準を維持しなければいけないという規定がありまして、保安上の基準というのは具体的には何かというのは、ガス事業法の施行規則、省令でございますが、ここに書かれておるわけでございます。 それで、現行のガス事業法の施行規則におきましては、この導管の技術上の基準といたしまして、導管を埋設いたしましたときに路面その他の荷重に耐え得るようなものにしなければいけないというふうに、比較的抽象的に記述をいたされております。これは、ガス事業法の施行規則をつくりました当時、いわゆる通常埋設されておる状態のガス導管ということを主として頭に置いて書いた規定でございまして、抽象的に申しますと、今回のように、それが掘り起こされましてつり防護されておる状態のガス導管につきましても、抽象的には、路面荷重その他に耐え得ることということがかかっておるわけでございますけれども、導管が通常埋まっておる状態の具体的な荷重と、それから、それが露出しましてつり防護等をされております条件における荷重とは、おのずから異なりますので、その点について、現行の省令の規定は非常に抽象的に過ぎるということは免れないと思います。 そこで、われわれといたしましては、こういう地下鉄等の工事でガス導管がしょっちゅう露出されるという事態は、比較的近年の状態でございますので、昨年の板橋事故にかんがみまして、省内に設けましたガス導管防護対策会議でいろいろ具体的に勧告をいただいておりますが、これらを十分尊重いたしまして、今回のガス事業法が改正になりました後の施行規則におきましては、通常の埋設されておる状態の基準のほかに、こういう露出された状態、あるいは工事が終わりまして埋め戻された状態、つまりガス導管としては通常の状態以外の状態における実施上の基準ということについても、防護対策会議の答申に基づきまして、もう少し具体的に基準をきめたい、それをガス事業者に要求してまいりたい、かように考えておったやさきでございます。
○小川(新)委員 ただいまの御説明でよくわかりましたが、今回のガス爆発事故は、そういたしますと、行政取り締まり法規には抵触していないと理解していいのか、それとも行政取り締まり法規に抵触しているのであるから、通産省とか自治省、そういった所管関係官庁は、大阪市もしくはガス会社、それからこの施工業者、これらに対し告発する用意があるのかないのか、この点はいかがでございますか。
○馬場政府委員 ガス事業法は、ガス事業者を規制する法律でございまして、今回のように、交通企業者あるいは建設業者を直接規制しておりませんので、そちらのほうの関係につきましては、それぞれの省庁からお答えがあると思います。 大阪瓦斯が今回、抽象的ではあるけれども、この省令に違反しておったかどうかということにつきましては、ただいま警察等で原因の調査追及が行なわれておりますので、その結果を待ちまして、あるいはこれと並行して、われわれも警察と御連絡をしながら、通産省として、ガス事業者のこの防護のこうした方法について別途検討を進めたいと思っておりますけれども、これらの検討の結果を待ちまして、このガス事業法の違反があったかどうかということについて、これから十分検討してまいりたいと思っております。
○小川(新)委員 この前の板橋のガス爆発事故、また産業公害におきますところの、行政官庁の行政事項に違反するところの告発事項というものはあまりないのですね。でありますので、いろいろとその問題が抵触してくるのでありますけれども、この点、総務副長官としての湊先生の御意見——これは非常に大きな問題なんでありますが、防災会議といたしましては、こういった行政官庁の行政上の過失について徹底的なこれからの告発体制、そういった社会の責任、モラルというものを、これからの産業公害並びに都市公害、こういった大きな問題にからめて進めていかねばならぬと私は思いますが、いつも責任がうやむやに終わっております。民事的な訴訟問題のみ、これにいつも焦点がしぼられておりますが、そういったきびしい所管官庁の姿勢というものが示されていかなければならぬと思いますが、この点、いかがお考えでございましょうか。
○湊政府委員 所管事項以外でございますので、全く個人的な意見ということで恐縮でございますが、たまたま数日前の閣議の席でただいまの話が問題になりまして、いろいろな行政措置等に対する違反について各省担当大臣はもっと積極的な態度で、ただいまお話がございましたような告発措置等をとってほしいという法務大臣の発言等もございまして、政府部内といたしましても、おそらく今後、ただいまおっしゃるような方向で各省に対して要請もございましたので、検討していくだろうと思いますし、私としましても、最近の都市公害、産業公害等を含めまして、従来とは全く違った形の現象が起きておりますので、そういう観点からも、ただいまの問題等については対処すべきではないかと、私は個人的には思います。
○小川(新)委員 この点はひとつよろしくお願いいたします。この点は深く追及いたしません。 次は共同溝の点でございますが、これはどなたからお答えしていただきますか、ちょっとわかりませんが、この大阪のガス爆発事故は、もしも共同溝が設置していたならばこのような事故は起きなかったと思われますか。
○加瀬説明員 先ほど副長官もお答え申しましたように、共同溝をつくった場合に、あとから地下鉄のために掘きくをするということになると、かえって二度手間になるわけでございます。共同溝を整備する必要がある道路につきましては、昭和三十八年の四月に共同溝の整備等に関する特別措置法というものができ上がりまして、公益事業者が二以上共同で入る場合に共同溝を設ける。その場合に、交通が著しくふくそうしている道路について掘り返しが予想されるような場所、そういう道路を指定して、指定された道路についてやるようになっております。したがいまして、地下鉄が今後あるというような場合には、地下鉄の工事とあわせて共同溝を設けるというようなことが順序になるかと思いますので、いまおっしゃったような、かりに共同溝があったらということについては、ちょっと順序が逆になりますので、お答えしにくいのでございますが、逆に、地下鉄ができるときに共同溝はつくる、こういう方針でおります。
○小川(新)委員 そうしますと、昭和三十八年に共同溝に関する法律ができたというのでありますが、大阪は日本第二の大都市でありますが、大阪には共同溝は何キロあるのですか。
○加瀬説明員 大阪には、この法律が制定以前に一キロございますが、法律が制定されましてから、計画はございますが、完成したものはございません。
○小川(新)委員 これはまことに重大な問題だと思うのですね、あの大都市であるところの大阪に一キロしかない。 では、東京は何キロあるのですか。
○加瀬説明員 東京は二十五・九キロございます。
○小川(新)委員 このように、東京でわずか二十五一九キロ、大阪はいま一キロしかないのは、ほとんどゼロにひとしい。この原因は一体何かと申しますと、いろいろあると思うのですが、まず財政の問題でありますが、その前に、この共同溝に入れるそれぞれの会社のメリットというものが問題になってくるのであります。ガス会社は、電気、電線、こういった電気会社と、同じ共同溝の中に全部入れるということに反対しておった。一つの理由としては、ガスは爆発するものである、危険なものなんだ。電気会社にいわせれば、これは電線であって、いつスパークするかわからない。でありますから、一つところに入れて埋設することは危険であるということの意見によって反対されておったと聞いておりますが、こういう点については、一体どのように理解したらいいのでしょうか。
○加瀬説明員 従来、道路管理者に具体的に聞いてみますと、各公益事業者の方々が、経費がかさむという関係からか、必ずしも積極的でなかったということは聞いております。
○小川(新)委員 では、いまみたいな事実は全然なかったのですか。私がいま提起したような問題については、電気会社とガス会社のそれぞれの言い分というものを関係官庁では掌握した上で、共同溝の問題を研究しておったのですかどうですか、昭和三十八年以降の時点において。
○加瀬説明員 特にガスにつきまして、電気と共存するという問題が外国でも問題になっておりまして、そういう点についての、ガスを共同溝に入れる場合の危険性の検討は、従来からしております。それから、銀座の国道十五号線の共同溝には、ガスが現在一緒に入っております。
○小川(新)委員 そうしますと、今度地下鉄を掘る工事を行なうためには共同溝をつくるのだというけれども、そういうガスと電気という相反する危険物の導管の埋設ということに対する研究というものが、おそらく世論を押えるだけのデータなりそれに対する議論というものがなされないで、大阪のガス爆発があったんだから今度から共同溝を設置していくのだ、どんどん進めていくのだということについては——ただ金の問題だけではない。そこには、そういった相反する危険な性格の導管という問題に対しては、一体われわれはどのように理解したらいいかということを、いま質問しているわけです。研究もされないで、いきなり、今度ガス爆発が起きた、だから今度は共同溝を推進していくのだ、当然地下鉄工事をするときにはそういうものをしなければいけないんだということになってくると、一体そういう危険性についての議論というものは抹殺されてしまうのではないかという危険があるからお尋ねしているわけなんですが、いかがですか。
○加瀬説明員 建設省の立場でお答えすることが必ずしも適当でないかと思いますが、ガス導管のガス漏れがあった場合、共同溝方式をとりますと、保守の面ではきわめて楽なわけでございます。埋設してあるよりも楽なので、そういう関係からは、かえってガス漏れの早期発見その他、小さいうちに事故を食いとめるというメリットもあるかと思います。そういうメリット、デメリットについての検討をした上で、共同溝方式を推進することが適当であるかどうかということをきめていくべきであるというお説には、同感でございます。
○小川(新)委員 メリットとかデメリットの問題でなくして、これは生命尊重、また、社会の重大なる保安体制という面についての点が指摘されなければ、ただ発見がどうのこうのではなくして、これは危険だという議論があるわけですね。電気とガスという、こういう相反する問題、この点は、あなたでは、所管のあれで十分お答えができないようでございます。これはまた詰めていかなければならぬ問題ですが、こういう点が提起されているということを十二分に——この災害対策特別委員会で議論をきれておる。これを踏んまえた上で財源配分とか、また、そういった危険でないという確実なる研究というものが示された上でなければ困るということを言いたいのです。大阪の大爆発事故が起きて、社会にこれだけ大きな問題が出ているにもかかわらず、十五日の未明、東京の神田でガス漏れ事件が起きた。これは幸い大事になりませんでしたが、通報が五時間も警察、消防におくれた。特に神田消防署ではかんかんにおこっているという新聞の記事が出ております。一体、ガス会社にしても、政府関係筋にしても、一週間か十日たったらもう忘れてしまう。いまの日航乗っ取り事件またはガス爆発事件、今度のアポロと、もう毎日毎日、われわれは忙しくて目の回るような生活の中で暮らしておりますが、一つの問題がこうやっていつまでも生かされていかない点については、どういうふうに私たちは理解したらいいのか。一体、こういう問題が起きているということをどういうふうにわれわれは考えたらいいんでしょうか。
○馬場政府委員 昨日、神田で、これは低圧管であろうかと思いますけれども、ガス漏れがございまして、消防に対する通報が非常におくれた、こういう事件、私も、きのうのことでございますので、現在東京瓦斯から、直接詳細はまだ聞いておりません。聞いてみたいと思いますし、もしそういう点で通報に不備な点がございましたならば、十分注意いたしたいと思います。
○小川(新)委員 これは東京の事件でございますが、私は大事な問題を含んでいると思う。こういう問題がいいかげんに、なおざりにされているところに大事故が起きるんでありますが、東京は大地震が来るといううわさにいまおびえております。河角博士の地震の六十九年周期説、特に三浦半島、房総半島においては地殻の隆起が認められた。これに対して東京消防庁並びに自治省あたりから大事故対策、大地震対策に対する問題というものがいま提起されております。私も、この問題は予算委員会で行なうわけであったんでありますが、あまりにもテーマが大き過ぎて、答弁に不備があったり、質問に不備があった場合の社会不安に対する影響というものを考えまして、実は総括質問では取り下げた。ところが、人工地震でこれらの問題を解決していくということになりまして、三月十日、十四日の二回にわたって人工地震を起こして、三浦、房総両半島の隆起に対する答えを出さねばならぬということが、新聞に報道されておりました。 その点について実はお尋ねしたいんでありますが、いまのような、ガス会社が実に五時間もおくれて通報するような姿勢、こういう問題は、東京の大事故対策という問題を考えたとき、非常に大きな危険を私は感じておりますので、これは湊先生、十二分にガス会社に通告をしてもらいたい。通達をしてもらいたい。警告をしてもらいたい。それとあわせて、いまのような三浦半島の問題について——これは気象庁ですか、担当はどこでございましょうか。この結果を発表するということになっておりますので、正式にひとつこの試験の結果についてお尋ねしたいのであります。
○湊政府委員 先ほどからの御議論を聞いて、私も実はもっともであると思っております。 簡単に申しますと、警察の場合一一〇番、消防の場合一一九番、大体、それぞれ一般の方々も御承知いただけるような通報組織というか、連絡の方法があるんでございますが、ガスその他については、率直に言いまして、今日ございません。それで問題は、過般の大阪の場合でも、ガス会社のほうは五時二十分ごろ承知をした。片や消防のほうは、たしか二十七分ですか、あるいは間違っておるかもしれませんが、警察のほうは三十分ごろというふうに、それぞれ通報の時間の誤差等もございます。そこら辺、通報の手順といいますかルートといいますか、こういうものを、今回の事故にかんがみてはっきりさせる必要があるだろうというふうに私も考えております。特に、ガス会社を所管しているのは通産省でありますので、通産省まで含めて、ガス会社、それから警察、消防等の相互の連絡の方法等について、ひとつ今度の対策会議でも早急に検討して、ただいまのお話にこたえるようにぜひしたいというふうに思っております。 なお、関東震災のことについては、担当省庁からお答えを申し上げたいと思います。
○田島説明員 関東南部の地殻変動につきましては、私どものほうで水準測量あるいは三角測量等を行なっておりまして、確かに、最近におきまして土地の隆起が認められております。この原因につきましては、三浦、房総の水準測量、あるいは大島、伊豆半島を含めまして、地殻の水平変動を精密にはかろうとする計画が、今年度から行なわれることになっております。そういう観測結果を十分検討しまして、この問題を解明していきたいと思っております。 それから、先ほど御質問の、大島、関東南部の地震波の速度の変化観測でございますが、これは工業技術院地質調査所が主体になって行なっておる実験でございますが、今月二十七日に地震予知に関する連絡会がありまして、その席上で詳しい結果を報告していただくようになるかと思います。現在のところ、公式の結果というものは私どもいただいておりません。
○小川(新)委員 公式の結果はいただいておりませんけれども、ここは災害対策特別委員会、国会の調査の場であります。三月の十日と十四日の二回にわたって試験をした結果というものが、われわれの耳に早く入らないということは非常に残念でありますが、そういう次第であれば二十七日までお待ちいたしますが、大事な問題でありますので、この点はしっかり私たちも注目したいと思います。 そこで、時間が参りましたのでこれで終わりますが、最近電気・ガス家庭器具というものが非常にたくさん出回っております。これによる火災が全火災の一五%を上回っているということをちょっと聞きましたのですが、ガスに対する国民の知識の不備、電気に対する知識の不備等、いろいろ大きな問題がからんでおります。この家庭器具用品に対するこれからの保安、また、そういった安全対策についてはどのように指導育成していらっしゃるのか、この点をお尋ねいたしまして、ちょうど時間が参りましたので、私の質問を終わらしていただきますが、最後に、大阪のガス爆発事故でなくなられた方々、また、けがをされた方々、そうして今後の問題等につきまして、わが党が要請しておきました災害共済制度——ここでもって個人の災害をどうするとか、救助をどうするとかいう問題を議論する前に、個人救済についてもっともっと大きな視野から述べていかなければならぬ。ところが、十勝沖地震、羽越水害につきまして、私は現地の模様を災害対策特別委員会の席上お尋ねしまして、当時は全国災害共済制度という名前でありますが、この問題について佐藤総理に質問したときに、非常にいいアイデアである、前向きにこの問題を検討していく、このような御答弁をいただきまして、昭和四十五年度の一般会計予算の中に、この問題について四百数十万円の調査費もつけていただきました。この災害の定義というものは、自然災害だけではない。特に湊先生とは御一緒になって災害共済の小委員会までつくりまして、一生懸命、約一年半にわたって研究もし、この小委員会が発足以来、いまその結果が待たれる段階になっておる。ところが、うやむやにこの問題が消えてしまって、実に情けない状態であります。これは自民党の方々も、社会党の諸先生方も、私どもも、一生懸命に取り組んだ、超党派的な個人救済法の前向きの問題であります。社会党の先生方からは、この問題は、国家が個人救済の法律をつくって個人救済に乗り出さなければならぬ。わが党もそれは当然賛成でありますけれども、限られた予算の中で、この個人救済そのものにずばり国がいくのはたいへんであろう。われわれ国民もこの問題に対しては協力していく。そこで、埼玉県川口で、前回交通災害共済制度というものをつくりました。それが、いま日本の地方自治体の約七割もこれを実施しておるという状態になっておる。そこで、この考え方を、災害共済制度を使ったらどうか、こういうことで私どもは法律案をつくりまして、この問題をいま参議院から提出しております。この問題につきましては、四百数十万円の調査費がつきましたので、今後どのようなことを調査するのか。また、どのように前向きにこの問題については考えられていくのか。特に政令でゆだねるところの大きな火事または爆発等も、わが党の出したこの災害共済制度の中には含まれております。災害対策基本法に位置づけられておるところの暴風とか集中豪雨とか地震とか、こういった自然災害のほかにも、多発するところの産業公害、ちょうどフライパンの上にいるような都市住民に対して、こういった個人救済法というものをつくらなければならない、私こういう考えを持っておりますので、最後に、これは川上参事官と湊先生の御意見を承りまして、私の質問を終わらしていただきます。
○湊政府委員 ただいまの個人災害の救済制度につきましては、私としても従来関心を持っておった問題でございます。ただし、技術的にはしろうとでございますが、従来、たとえば農業災害補償制度の中で果樹共済を新設しようというので、ちょうど三年を費やしてまいりましたし、これまた、私自身が多少関知してまいりましたが、農業者年金制度、これをつくりますためにも、二年にわたって相当詳細な調査をいたしております。つまり事故率というものをどの程度に把握をして、掛け金率ないし事故が起きた場合の給付率をどういうふうにはじき出すかというためには、制度としてそのものが成り立つためにかなり詳細なデータというものが背景として必要であろう、こういうふうに考えております。 そういう意味で、ことしも、そういう実態の把握を含めた調査費だけをとりあえず予算に計上したわけでありますが、私としましてはじっくりと、先ほど申しました前例に徴し、知恵の足らないところは専門家のお手伝いを借りながら、せっかくの調査費をひとつ有効に使いながら、前向きで検討していきたいというふうに考えております。
○川上(幸)説明員 ただいまの湊副長官の答弁で大体尽きておりますが、先生から御指摘のございました対象の問題等につきまして、現在の作業状況はこのようになっております。 過般四月十日におきまして、消防庁で全国都道府県消防防災主管課長会議が開かれました際に、総理府よりこの調査の要項につきまして説明し、いろいろ御意見を伺ったところでございます。これに基づきまして、おそらくこの調査を主として実施するであろうと思われます府県からいろいろ知恵をお借りしまして、この原案を練っていきたい、このように考えております。したがいまして、どのような災害をこの範囲とするかは、それらの知恵をお借りしました範囲できめてまいりたい、このように考えております。
○馬場政府委員 お尋ねの電気用品とガス用品の保安といいますか取り締まり上の問題でございますが、電気用品につきましてはすでに電気用品取締法がございまして、家庭等で使います一般の電気用品につきましては、品種を定めましてそれぞれ一定の技術上の基準をつくりまして、その基準に合ったものでなければ製造販売してはならないという制度がございます。ガス用品につきましては、今日まで、いわゆるそれらのメーカーの自主体制ということでまいっておりましたが、おっしゃるとおりの最近の事情にかんがみまして、今回の改正ガス事業法におきましては、ちょうど電気用品の取り締まりとほぼ同じ体制で、一定のガス用品についても基準をつくりまして、その基準に合わないものを製造販売させないという体制を施行きせるつもりでございます。
○辻原委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。 午後一時三十五分散会