災害対策特別委員会 第4号
- 発言数
- 153 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/03/24
会議録
○辻原委員長 これより会議を開きます。 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、まず昭和四十五年度災害関係予算の概要及び同年度災害復旧事業計画等につきまして、関係政府当局から説明を聴取いたします。総理府総務副長官湊徹郎君。
○湊政府委員 昭和四十五年度において実施すべき防災に関する計画について、その概要を御説明申し上げたいと思います。 ただいま委員長から話がございましたように、まず最初に、昭和四十五年度における防災関係予算の概要でございますが、詳しい内容は、お手元に配付してございます資料によって御承知をいただきたいと存じますが、全体で五千四百五十二億ほどの予算になるわけでございます。そのうち私どものあずかっているのは、一割はおろか、一%にも満たない四百八十万円ほどでございますので、予算そのものに関しましては、いわば貸し座敷みたいな形でございます。 なお、これに関しましては、大株主の建設省、農林省、自治省その他各省の関係からおいでを願っておりますので、その内容の詳細等につきましては、各省から御報告をいたしたいと存じます。 概略申し上げますと、まず第一に、防災科学技術の研究でございますが、これは、各省庁に付属して防災担当のそれぞれ研究機関がございます。たとえて申しますならば、科学技術庁の国立防災科学技術センター、あるいは農林省の林業試験場、農業土木試験場、あるいは建設省の建築研究所、土木研究所、国土地理院、その他相当数の研究機関がございます。その強化充実をはかってまいりますとともに、いままで体験しておりますようないろいろな災害に対応して、あるいは集中豪雨、あるいは地震の予知、あるいは地すべり、最近非常に多い産業災害等各般の災害の防止のための研究、さらに基本的には、各種の構造物の安全性等に関する研究、これを推進することにいたしております。総額二十七億九千七百万円ほどの予算措置を講じておるわけであります。 次に、災害の予防につきましては、災害予防等に関する教育訓練、これはたとえば消防大学校において消防教養の講習会をやる、あるいは非常無線通信の訓練をやるというふうな、さまざまな教育訓練を引き続き各省庁で実施をいたすことになっております。また、気象の観測、通信、運輸、防火、水防等に関する施設の整備充実をはかりますと同時に、鉱山災害予防対策、急傾斜地の崩壊防止対策などの措置を講ずるものといたしております。総額八百三十七億八千八百万円ほどの予算になっておるわけであります。 三番目には、国土保全でございますが、国土保全が防災の基本であることは当然であります。そのために重点を東京、大阪などの重要地帯、それから砂防・地すべり地帯、さらに最近地域開発等によって急速に発展をいたしております地域、こういうところに重点を指向いたしまして、災害の防除をする。そのために治山治水あるいは農地防災等各種の事業を実施するわけでありますが、特に新しく昭和四十五年度を初年度といたしまして、御承知のとおり海岸事業の五カ年計画、これをことしから発足させることにいたしております。それらを通じて、予算総額二千七百二十六億二千万円を措置してございます。 第四番目には、災害が発生いたしました場合において迅速適切な救助活動ができますように、まず第一に防災体制等を確立をする。次に、応急救助その他災害の実情に応じた必要な応急対策を講ずることにいたしておりますが、三番目に、かねがね当委員会において熱心に御推進を願いました災害共済制度、これについても、新たに調査費を計上いたす予定でございまして、それらを含めて総額四億五千万円の予算を計上しております。これについては、必要に応じて予備費の支出など、例年そういう措置をとってまいっておりますので、適宜必要に応じてそういう措置を講じてまいりたいというふうに考えております。 五番目には災害の復旧でありますが、昭和四十二年災害、これは御承知のように西日本のほうの豪雨災害、続いて北陸特に新潟、山形、福島等の羽越災害といわれる災害が四十二年にはございましたが、それから四十四年までに発生した災害のうち、激甚災害については、いままでに激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律に基づいて措置をとってまいっておりますが、そういう特別の財政援助または助成を行なうことにいたしております。 その復旧事業の進度でございますが、昭和四十二年災害、これは大体現在、おおむね九〇%くらい工事が進捗いたしておりますが、この四十二年災害は今年度中に完了させることに予定をいたしております。また、四十三年災及び四十四年災、これにつきましては、直轄事業の分は今年度中に完了させて、補助事業につきましては、所要の復旧をはかりますと同時に、また、これに伴う災害融資措置等がございます。そういうものについては、天災融資をはじめとして金融措置を講ずることといたしております。 これら復旧事業に関する予算は、総額で千八百五十五億九千百万円を計上しておる次第でございます。 以上のような科学技術の研究、二番目には災害の予防、三番目には国土の保全、四番目には災害応急対策、五番目には災害復旧、これらに要する事業費の総額は、最初申し上げましたように五千四百五十二億四千六百万円になっておる次第でございます。 昭和四十五年度における防災関係予算の概要について御説明を申し上げたわけでございますが、もとより、災害については災害の予防が最重点でございます。その総合的な対策を講じますと同時に、災害が発生した場合に臨機応変、迅速適切な応急措置をとりつつ、災害の復旧に全力を尽くしてまいる所存でございます。 なお、この際、過般来の委員会において御議論のございましたいわゆる台湾坊主災害の結果について、簡単に御報告を申し上げたいと思います。 一月三十日から二月三日までの暴風雨による災害、四十五年一月低気圧災害、これを激甚災害として指定をし、激甚災害法第七条三号の水産動植物の養殖施設の復旧事業及び同法十一条の共同利用小型漁船の建造費の補助、この二つの措置を指定する政令を、けさの閣議において正式に決定をいたしました。そして二十七日に公布、施行する予定でございます。また、それと一緒に、お話のございました天災融資法、これを適用する政令も本日の閣議で決定を見ましたので、これまた同じく、二十七日に公布、施行をいたす予定にいたしております。 右、御報告を申し上げます。
○辻原委員長 次に、農林大臣官房参事官大河原太一郎君。
○大河原説明員 お手元の資料に即しまして、農林関係、昭和四十五年度の防災関係予算の概要について御説明申し上げます。 一ページ目の中ほどにございますように、農林省関係の防災予算は千四百七十七億六千四百万円と相なっておりますが、その内訳について、以下御説明を申し上げます。 まず科学技術の研究でございますが、二ページの中段にございますように、農林省関係といたしましては一億五千百万円を計上しております。これは御案内のように、各種の気象災害に対する災害防止に関する研究、農業技術研究所、地域農業試験場等において行ないます研究、あるいは農業土木試験場におきます農地の地すべり対策、農業用施設の保全の研究、海岸浸食防止及び海岸施設保全に関する研究。さらに林業試験場におきます火災に安全な木質材料の開発に関する研究、これが特に本年度新規であります。その他林業試験場におきます治山技術の確立、森林災害防止等、あるいは漁船研究室におきます漁船の安全操業等に関する研究を例年どおり充実、強化して行なうことと相なっております。 次に、三ページ目の災害予防関係でございますが、一番下欄にございますように、農林関係は八千六百万円を計上しておりますが、これは漁船の事故防止に関する調査、指導等の強化、あるいは森林火災保険特別会計におきます巡視員の配置、あるいは火災防止用標板、携帯無線電信機の整備等、例年どおりの予算を計上しております。 さらに、非常災害のための備蓄用食糧といたしまして、備蓄用乾パンの買いかえの経費、あるいはさらに試験整備といたしまして、米飯かん詰めの整備等を本年度行なうこととしております。その他、雑穀種子なり野菜種子の自主的な備蓄等については例年どおりでございますし、さらに国有林特別会計におきまして五万立米の国有林材の備蓄を災害用に行なっておるわけでございます。 次に、五ページ目の下欄にございます国土保全について申し上げ上げます。 農林関係といたしましては六百八億百万円を計上しておるわけでございますが、第三次治山治水五カ年計画の一環といたしまして、民有林、国有林を合わせまして治山事業費三百六十八億七千五百万円を計上しております。さらに、全国二百十六流域下において保安林の整備計画を立てておりますが、その保安林配置の適正化あるいは施業の合理化という点の保安林整備管理事業を行なうことになっております。 次に、先ほど総理府副長官から御説明がございました海岸事業五カ年計画が本年度決定を見ましたので、当省関係といたしましても総額五十三億一百万円を計上いたしまして、所要の事業を行なうということに相なっております。その他農地防災事業、御案内のような防災ため池、老朽ため池等、その他農地防災事業について百三十七億円、地すべり対策事業費四十一億円、あるいは再度災害の防止なり施設の効用発揮という災害関連事業等につきましても行なうことに相なっております。 次に、六ページに参りまして、当省関係の災害復旧について申し上げます。 農地、農業用施設、海岸保全施設、治山施設、漁港等の災害復旧事業につきましては、先ほどの副長官の御説明にもございましたように、直轄災については四十四災一〇〇%完了、補助災につきましては、四十二災一〇〇%、四十三災九〇%、四十四災七四%に復旧を見込みまして、百九十四億九千四百万円を計上しております。 その他国庫債務負担行為等がありますが、省略させていただきます。 また、被害農林漁業者に対する災害融資の利子補給といたしましては十六億一千八百万円を計上して、過去の災害融資の利子補給に万全を期しておるわけでございます。その他、農業災害補償制度、漁業災害補償制度、森林火災保険制度等、各種災害に対する補償関係の経費といたしまして六百五十六億一千四百万円を計上して、災害対策に万全を期しておるわけでございます。 以上、簡単でございますが、農林関係の防災関係予算についての説明を終わります。
○辻原委員長 次に、建設省河川局長坂野重信君。
○坂野政府委員 建設省関係の概要につきまして御説明いたします。 一ページの下のほうにございますように、建設省の四十五年度の予算といたしまして、総額二千七百二十一億八千二百万でございます。 二ページ目の科学技術の研究、三ページ目に建設省と書いてございます。建設省関係で二億五千八百万でございまして、洪水予知、山地崩壊、浸食及び地すべりの予知、防止工法あるいはダム管理、河道計画、海岸災害対策等に関する研究、建築のほうで、建築物の防災性向上に関する研究、地震予知実用化に資するための基礎的調査研究、高層建築物の安全施工に関する研究でございます。 災害予防といたしましては五ページに書いてございまして、二百一億二千二百万でございまして、水防施設の整備、積雪寒冷地帯における防災対策の強化、道路の崩壊防止等の事業の実施、防災建築街区の整備でございます。 国土保全といたしまして、六ページに二千二十億六千七百万。河川改修事業、高潮対策事業、ダム建設事業、砂防事業、地すべり等防止事業、急傾斜地崩壊防止事業、災害関連事業及び海岸事業五カ年計画に基づく海岸保全事業の実施でございます。 災害復旧といたしましては、建設省関係で四百九十七億三千五百万でございまして、河川、海岸、砂防施設、道路災害復旧事業等災害復旧事業でございまして、直轄事業二年、補助事業につきましては、緊要事業は三年、一般も含めまして、国庫債務負担を含めて三年目で九六%の進度でございますので、三年でほとんど完成するということでございます。 住宅金触公庫につきましては、十億の災害復興住宅の建設等に対する融資の額を見ております。 以上でございます。
○辻原委員長 次に、運輸大臣官房審議官内村信行君。
○内村政府委員 それでは、運輸省関係分の御説明を申し上げます。 運輸省関係につきましては、運輸省、海上保安庁、気象庁、それに国有鉄道を含めまして、一括御説明申し上げます。 まず、全体について申し上げますと、科学技術の研究が二億九千九百万、それから災害予防については、国鉄の分を含めまして百九十億八千七百万、国土保全が七十九億二千百万、災害復旧が一億六千万でございます。これを総計いたしますと、国鉄を除きまして百九十億三千二百万、国鉄を含みますと二百八十三億六千六百万と相なっています。 以下、内容について御説明申し上げますと、まず第二ページの科学技術の関係でございますが、運輸省といたしましては一億一千四百万を計上しておりますが、このうち大きなものは、四十四年度を初年度といたします二カ年計画で、港湾技術研究所に大型平面水槽というものをつくろうとしております。その経費が大きなものでございます。ほかに、港湾及び海岸保全施設構造物の建設技術の合理化に資するために、沿岸波浪の特性、こういったものの研究をすることとしております。 それから、海上保安庁の千二百万は、地震の多発海域における海底地形、地質構造の測量等を行ないまして、地震予知に必要な基礎資料を得るということがこの研究の内容でございます。 次に、気象庁の一億七千三百万でございますが、これは気象、地象、水象に関します観測技術等の計画的な研究を行ないますほかに、台風でありますとかあるいは集中豪雨、地震等の機構の解明をいたしまして、また、それを予知するための研究をいたします。その内容といたしましては、地震予知に関する研究、ロケット観測による超高層大気の研究、あるいは梅雨末期の集中豪雨の研究、そういったような研究をいたすことになっております。 次に、四ページにまいりまして、災害予防でございますが、運輸省の十二億二千百万、これは大部分が航空関係のものでございまして、航空路管制施設、航空保安施設等の整備に必要な経費、それから飛行場、特に東京、大阪両国際空港の消防体制、それから千歳飛行場の除雪体制等、空航における消防・除雪体制を強化するための経費が大きなものでございます。このほかに、危険物運搬車両の事故防止をはかるための事業者に対する監査、あるいは運行管理者の研修に要する経費を計上しております。 それから次に、海上保安庁の三十九億七百万円でございますが、このおもな内容といたしましては、航路標識の整備に要する二十四億九千二百五十一万円、これで新営、代替が百七十カ所、改良、改修三百カ所がこの内容となっております。次に、海上保安署あるいは分室の新設、それから巡視船艇十九隻の代替建造、それからベル型航空機一機の購入費、それから、大型消防船の建造に要する経費等がございます。このほかに、海上保安通信体制の強化、あるいは巡視船艇にレーダーを装備するための費用、大型タンカーによる大規模災害の防止、あるいはその被害を局限するために必要な資材、器材等を整備するための費用が計上されておるわけでございます。 気象庁の四十六億二千五百万円でございますが、このおもな内容は、一般の気象観測及び予報業務の整備強化に資するために、気象レーダー観測網あるいはレーダー情報伝達網を整備、あるいは気象ロケット観測の整備強化のための費用、また航空機の安全を確保するための航空気象関係の業務、あるいは農業災害、水害の防止のための気象業務、それから、小笠原諸島の返還に伴いまして、気象観測所を充実するための経費等が計上されております。 それから、日本国有鉄道でございますが、九十三億三千四百万が計上されておりますが、これは橋梁でございますとかあるいは橋げたの改良、それから除雪設備、幹線における地すべり地帯の線路変更といったようなものがおもな内容でございます。 それから、次に六ページにまいりまして、国土保全でございますが、運輸省の七十九億二千百万円のうち大部分は、先ほど総理府副長官から御説明ございました海岸事業五カ年計画に基づく海岸事業、この運輸省の分が大きなものでございます。初年度といたしましては、東京、大阪等の主要な港湾、海岸、それから一般の港湾、海岸の海岸保全のための経費が計上されておるわけでございます。それから、港湾、海岸施設の災害関連事業もこの中に含まれておるわけでございます。 最後に、災害復旧事業でございますが、運輸省関係の十億五千九百万円は、直轄事業及び補助事業等を含めた港湾施設の災害復旧事業でございます。 以上、御説明を終わります。
○辻原委員長 これにて説明は終わりました。 —————————————
○辻原委員長 昭和四十五年度災害復旧事業計画等につきまして、質疑の申し出がありますので、順次これを許します。羽田孜君。
○羽田委員 私は、昨年の総選挙で初めて議席を得ました一年生議員でございます。先輩委員の皆さま方の御了解を得て災害対策に関する基本的な問題につきまして政府の御説明をいただきたい。そして委員といたしまして勉強していきたいと考えております。 ただいま、昭和四十五年度における防災関係予算案の概要につきまして、それぞれのお立場から御説明をいただいたわけでございますけれども、私は、第六十二国会におきまして、ちょうど昭和四十四年十一月二十九日の当委員会でございますが、先輩委員の皆さま方が全会一致で御決議されました災害対策に関する件について、政府は四十五年度予算にどう具体的に政策化されているか、項目を追ってお尋ねいたしたいと思います。 と申しますのは、この決議は、先輩委員の皆さまが、長い間この問題に対して真剣に討議され、そうして成文化された貴重な決議であり、政府もこの決議を尊重されて本予算案をおつくりになったと思うからでございます。 まず最初に、決議の前文につきまして、簡単に読ましていただきたいと思います。 「近時、災害の実態は、異常気象の多発並びに経済の急速な発展に伴なう社会的条件の変化により、複雑多岐にわたり、特に、集中豪雨による中小河川及び都市河川の氾濫並びに特殊災害地帯におけるがけ崩れ等による人命、住家、農地及び公共施設等の被害は、局地的に極めて激甚かつ特異なものがある。 これら災害に対処する諸措置は、必ずしも充分であるとは言い難いので、政府は、災害の実態に即応するよう、災害対策に関する諸制度について、抜本的な検討を行なうとともに、当面、左の事項について、適切な措置を講ずべきである。」 これが前文でございます。 まず、この項目の一番目に「激甚災害及び局地激甚災害指定基準を抜本的に検討し、特別の財政援助の措置については、災害の実態に即した措置がとれるよう努めること。」と決議いたしておりますが、これに対する予算、これは予備費の中に措置されておるということでごでいますが、その内容と指定基準について、中央防災会議の御説明をいただければと思うわけでございます。
○川上説明員 お答えいたします。 指定基準の問題につきましては、先生方の御協力によりまして、三十七年の十二月にきまりました激甚災害指定基準、これは一般基準と申しておりますが、これらにつけ加えまして、一昨年の、四十三年の十月に局地激甚災害指定基準を見たわけでございまするが、それ以後の運用につきまして、特に公共土木等におきましてこの基準が該当しないのではないかということがだいぶ論ぜられたわけでございます。これらにつきまして、公共土木のみならず、ほかの基準につきましても、なお検討する余地があるのではないか。それからまたは、一般基準と局地基準の間に何らかのすき間と申しますか、そのようなものがあるのではないかといわれたわけでございまして、政府におきましては、この基準につきましては、逐次会議を開催いたし、いろいろと検討した次第でございます。これにつきまして、昨年の決議以来、何回にもわたりまして総理府に各省お集まり願いまして、いろいろと問題点、各省の考え方等につきまして整理をお願いいたしております。これらをもとにしまして、いろいろ中央防災会議におきましても今後検討していきたい、かように考えております。
○羽田委員 次に、「第三次治山治水五カ年計画の実施にあたっては、特に、中小河川及び都市河川の改修並びに山地荒廃の復旧に重点を置き、速やかに、災害危険箇所の減少に努めること。」ということがございます。このことにつきましては、四十三年初年度で一三%、四十四年度で二八%の進捗率になっておると聞いておりますが、四十五年度ではどのくらいになるかお尋ねしたいと思います。 また、この五カ年計画がはたして現況に適応しておるかどうか、また、この五カ年計画が改定する必要があるとすれば、その規模はどの程度にされるのか、御説明願えればと存ずるわけでございます。
○坂野政府委員 お答えいたします。 決議にありますように、第三次の治水五カ年計画に基づいて治水を行なっておるわけでございますが、内容としては、やはり中小河川の対策並びに都市河川の対策というものを重点的に実施しておりまして、四十五年度におきましては、治水事業の対前年伸び率が二〇%でございますけれども、この中で中小河川対策は二七%、都市河川対策については二五%、また土石流対策としては四二%というふうに、重点的に伸び率を考えておりまして、政府の災害防除のための促進をひとつはかってまいりたいというふうに考えております。 なお、第三次の治水事業五カ年計画につきましては、四十五年度末に至りまして進捗率が四六%になるわけでございますが、当初の予定よりも若干おくれておりますけれども、現在のところ、この第三次の治水五カ年計画を改定するという問題につきましては、まだ検討中の段階でございまして、いま直ちに改定するというつもりはございません。
○大河原説明員 お答えいたします。 ただいまの御質問の中で、御決議の第二の後段の山地荒廃の復旧についてでございますけれども、山地荒廃につきましては、最近の山地災害の実態にかんがみまして、御決議の趣旨もございましたので、山地災害危険地について全面的な再検討を実施いたしまして、その実態の把握につとめたわけでございまして、復旧促進をはかるため計画の練り直しを実施したわけでございます。その具体的な実行といたしましては、お話にもございました第三次治山五カ年計画につきましては、特に緊要度の高い個所七千五十カ所を再点検の結果抜き取りまして、四十五年までにその三千八百カ所について実施いたし、進度率五一・一%というような点で、御決議の趣旨に沿うように進めたいと考えておるわけでございます。 なお、治山関係の予算にいたしましても、民有林等につきましては、対前年比二八%以上というように充実強化につとめたい所存でございます。
○羽田委員 第三番目に「特殊土壌地帯、地すべり地帯及び急傾斜地等の危険地帯については、災害防止のため宅地造成等の規制の強化及び防災研究体制の整備に努めること。」とございますが、この決議に対しての予算措置及び行政指導はどのように改善されましたか、お尋ねしたいと思うわけでございます。
○坂野政府委員 お答えいたします。 まず、宅地防災工事に対する住宅金融公庫の融資限度額を、昭和四十四年五月から六十二万円から七十万円に引き上げております。また、予算措置とは別に、五十ヘクタール以上の大規模の宅造に関する工事について、都道府県知事が宅地造成等規制法等による許可をしようとするときには、あらかじめ建設省に当該造成工事の施行計画、設計等について連絡させるよう措置し、当省におきましても、当該工事が防災上支障がないものであるかどうかを十分検討することとしております。また、昨年六、七月に宅地災害の頻発した鹿児島市について、本年の二月六日に、宅造規制区域を千二百二十一ヘクタール追加指定いたしております。 第二番目に、特殊土壌地帯における砂防工事につきましては、四十五年度は事業費約九十一億——まだはっきり確定しておりませんか、そのくらいの予定でもって事業を実施する予定でございますし、地すべり防止につきましても、危険個所の調査費を新規に計上し、綿密な調査を行なうほか、事業を実施する予定なのでございます。急傾斜地崩壊対策事業費につきましては、昨年法律が制定を見ましたので、事業の推進を重点的に取り上げまして、事業を実施する予定でございます。さらに、防災研究体制の整備につきましては、四十五年度から、土木研究所に新たに急傾斜地崩壊研究室の設置を予定しておりまして、こういった問題につきまして調査研究を推進する予定でございます。
○羽田委員 次に「被災農林漁業者並びに中小企業者等に対する融資条件の緩和を検討すること。」とございます。これにつきまして、天災融資法、また住宅公庫、国民金融公庫、商工中金、中小公庫などの融資条件の緩和について、どのように処置され、また改善されているか、お尋ねしたいと思います。
○大河原説明員 お答え申し上げます。 ただいま御質問をいただきました天災融資法の融資条件の緩和につきましては、災害のつど諸先生からもいろいろ御指摘があるところでございますが、昨年の災害対策委員会におきましてその条件の緩和についての検討をせよという御決議をいただいたわけでございます。 天災融資法の融資条件と申しますのは、御案内のとおり貸し付け利率、償還期限あるいは貸し付け限度という三点になるかと思うわけでございますが、利率につきましては、一般が六分五厘で、特別被害農業者に対しては三分というようなことになっておりまして、実際の運用にいたしましても、たびたびお答え申し上げておりますように、三分という貸し付け条件のものが九割以上を占めておるというような実態でございまして、利率については、ほぼ被害を受けた方々の御要望にこたえておるというふうに判断しております。それから、償還期限と貸し付け限度額でございますが、これは融資の性格から、現金経営費とかあるいは農家の経済余剰、それらをにらんで、われわれといたしましてはきめておるつもりでございまして、その点についての配慮はしておるつもりでございます。したがいまして、最近の農家経済の実態からいたしますと、当面は、さしあたって現行の条件でやっていけるのではないかというふうに判断しておる次第でございますが、なお、今後発生する災害の実態あるいは農家経済の推移を見まして、慎重に見守っていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○井川説明員 中小企業関係でございますけれども、先生のお話にございました商工中金、国民金融公庫、中小公庫、この政府系の中小企業三金融機関がどうしても、災害の場合に金融対策として中心になるわけでございます。災害の場合には、融資の期限あるいは償還期間の延長、あるいはまた限度を上乗せするというふうな優遇処置を講じているわけでございますけれども、激甚災害の場合に激災法の十五条で、商工中金に関しまして三年間六分五厘というふうな特別融資をやることになっておりますし、それから国民公庫、中小公庫につきましては、閣議決定によりまして、商工中金と同じように、三年間六分五厘というふうな融資をやっているわけでございます。このことに関しましては、昨年来先生方から、中小企業の融資条件を特に金利の面について何か考慮できないかという強い御要請があったわけでございますけれども、先般来大蔵省その他関係機関と御相談をいたしまして決定をいたしたわけでございますが、三年を過ぎますと、これらの機関の融資は利率が八分二厘ないし八分六厘というふうに、普通の利率に変えるわけでございます。これを三年後におきましてもやはり七分というふうな特別な融資条件にしょう、このことによりまして、被災中小企業者の融資条件が実質的に非常に下がるというふうなことになるわけでございまして、この点、先般三機関に対して通達を出したというところでございます。 御報告をしておきます。
○羽田委員 さらに「災害救助法による救助の程度、方法及び期間等現行の諸措置を更に改善すること。」とございます。この問題につきましては四十四年度に改定されまして、避難所の設置費二十円、応急仮設住宅を五坪から六坪、また、たき出しは一人一日百五十円以内、被服、寝具九千円、冬季間一万三千六百円となったわけでございますけれども、経済の高度成長の今日、はたしてこれでよいのかどうか。昨年の三月にも、当委員会におきまして福岡委員からの御指摘もございましたけれども、この点についてさらに一そう改善される御意思があるかどうか、お聞きしたいと思うわけでございます。
○吉村説明員 災害救助法によります救助の程度、方法、期間等につきましては、ただいま先生お読み上げになりましたように、四十四年度におきましても相当な改善をしたわけでございますが、四十五年度におきましても、諸物価の動向あるいはその他、いまおっしゃいました経済の動向等を考慮いたしまして、実態に即して支障がないように改定を行なっていく所存でございます。
○羽田委員 この点につきましては大きな改定がなされたわけでございますけれども、実際に即応いたしますと、私どもアパート生活なんかをしておりましても、食費等の点につきましてもまだ非常に低いような気がいたしますので、一そうの改善をお願いいたしたいと思うわけであります。 なお、これは陳情めいてたいへん失礼なんでございますけれども、私どもの選挙区でございます軽井沢におきまして、三月の初めに三十数軒焼け出されたわけでございます。国際観光都市といわれる軽井沢の玄関口、ちょうど駅前の個所なんでございますけれども、県のほうといたしましてはさっそく災害救助法を発動したわけでございます。ここで問題になりますのは、この地区が都市計画による区画整理地区となっておりますために、家は焼け出されてしまい、補償費はもらえない、いわゆる俗にいう泣きっつらにハチというような現象があるわけなんでございますが、特別な措置がいただけるものかどうか、もし建設省のほうからでもお答えいただければと思うわけでございますけれども、この問題につきましては陳情でございますので、もしあれでしたら、後ほどまた聞かしていただきます。ちょうど法の接点といいますか、こういう現象がやはり各所にあると思われますので、こういった問題についてあらためて聞かしていただきたいと思います。 六番目と七番目、これは大体あれでございますので、一緒に御質問したいと思います。 気象観測施設の整備拡充、七番目のダム災害防止等を要望しておりますが、これに対する予算措置はどうなっておるか、お尋ねしたいと思うわけであります。
○吉武政府委員 お答え申し上げます。 昔から日本は、気象災害ではずいぶん悩んできております。私も、何とかこの問題を科学的に解決するよう努力しなければいけない、単に災害が起きたときに測候所をつくれということで、この問題は解決するわけじゃない、やはりあくまでも新しい技術を導入して、現象そのものを的確にとらえることだというように考えております。 それで、新しい武器としては、気象レーダーというものがいまでは何といっても一番有力な武器でございます。これはかなりの広いエリアについて、その範囲内で強い雨が降っているか、弱い雨が降っているかということを、はっきり雨量図のような形で画面に示してくれるわけでございます。それを全国的に、いままで十六カ所設置してまいりました。来年度は釧路にも新しいのをつけていただきたいと思っております。それで、その得られた像を、そのレーダーの官署だけで利用するのでは非常にもったいない話でございますから、その像を付近の気象官署へ送るためのレーダー伝送網の整備というものをお願いしております。こういうようなことで、たとえば集中豪雨というようなことに対処していかなければいけない。単に測候所をつくるということでは問題は解決しないと私は思っております。 それから、いつも問題になります集中豪雨というようなものについては、まだまだ、はっきり申し上げて、わからないことばっかしでございます。そういう意味で気象研究所において、昨年から梅雨末期の集中豪雨の研究ということで、五カ年計画を始めております。そういうようにして問題をつかみながら、できるだけ早くこういう問題を事前に皆さんにお伝えできるような措置をとりたいと、せっかく努力しております。
○坂野政府委員 ダムの洪水調節に対する指導の強化の問題と、洪水時期におけるダムの放流による災害の防止等に関する問題でございますが、ダムによる洪水調節につきましては、四十二年度から、洪水時における利水ダムの操作方法につきましての解析検討を行なっておりまして、四十四年度までに十五水系三十七ダムについて検討いたしておりまして、四十五年度引き続き五水系十二ダムについて検討を行なう予定でございます。 また、ダムの検査、実地調査につきましては、四十三年度からは、既設ダムの施設、設備についての現地調査を行なっておりまして、四十四年度までに三百二十二ダムの検査を行ない、四十五年度は二百八十二ダムについて検査する予定でございまして、予算といたしましては二百九十四万二千円、以上の洪水解析に要する経費とダムの実地検査に要する費用をあわせて見込んでおります。
○羽田委員 ただいま気象庁の長官からもお答えいただいたわけでございますけれども、私どもの出身県の長野県も、立地条件がきわめて複雑でございまして、気象現象も局地的変化が激しく、集中豪雨、降ひょう、豪雪などの被害が多いので、局地的気象現象の的確な把握のために気象レーダーの設置と、無線ロボット雨量計の設置を要望しておりますので、この点につきまして、たいへん陳情めいて申しわけございませんけれども、この席からお願いしたいと思うわけでございます。 最後に、個人災害に対する援護措置並びに救済制度を検討するよう決議されておりますけれども、先ほども調査費がついたというようなお話を聞きましたけれども、具体的にどんなふうになっておるか、お聞かせいただきたいと思うわけでございます。
○川上説明員 お答えいたします。 個人災害に対します救済措置につきましては、政府といたしましては、終始申しておりますように、原則としては個人の自主的回復に待つべきであるという見解をとっておりますので、この場合に、個人災害にどういう方法で政府が関与いたしますか、非常にむずかしい問題でございます。これらの点を踏まえまして慎重に考慮してまいりましたが、このたび、先ほど先生から御指摘ございましたように、災害共済制度の調査費がついた次第でございます。これは総額におきまして四百七十万二千円の調査費でございまして、災害共済を行ないます場合、国民がこのような共済制度に加入するかどうか、これらに対する国民の考え方等を調査しようとするものでございます。 調査の概要につきましては、過般の委員会におきましても申し上げましたが、調査対象は地方自治体の長、都道府県知事、市町村長、それから国民の皆さま方、こういうふうになっております。これらにつきましては、悉皆調査及びサンプル調査を併用して行ないたい、このように考えております。
○羽田委員 以上、私の質問はこれで終わります。 先ほど総理府副長官の今後の災害、また防災に対する御決意のほども伺わせていただいたわけでございますけれども、災害は国民生活上たいへんに重大な問題でありますので、今後とも政府といたしまして、国民の不安感を除去するために十分御留意いただき、その施策に万全を期していただきたい、このことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○辻原委員長 斉藤正男君。
○斉藤(正)委員 私は、数点にわたってお尋ねをいたします。 まず川上参事官に伺いたいわけでありますけれども、本日提出をいただきました防災関係の予算案は、すでに衆議院におきましては過日予算案が通過をしておるわけでありますが、私ども委員のところへ配付されたものはやはり去る二十日でございました。きょうの災害対策特別委員会を開催するにあたって、数字は変更あり、二十四日確定資料を提出という添え書きをしてちょうだいいたしましたものであります。ところが、きょう正式なものを拝見いたしました。何かこの災害関係予算案なるものは、各省庁で、これは災害関係だ、出せ、それはほかの項目だ、引っ込めろ、いや、うちにはそんなものはない、いやあるはずだというようなことで、急拠作文というと言い過ぎかもしれませんけれども、つくって出したものであって、トータルにおきましても、二十日にいただいた資料は、ただし書きがついているからいいじゃないかと言われればそれまでですけれども、かなりお粗末なものだと思うのですよ。少なくもすでに二十日段階で予算案が通過しているというときにこういう資料を出されたのでは、これは勉強せよと言ってくれたと思うのですけれども、どう変わるかわからないようなものでは、なかなか勉強しようもなかったわけです。たいへんな御苦労のほどはよくわかるわけですけれども、何か各省庁が、これが防災関係だ、災害関係だということで拾い出してトータルしたというようにしか思えないのです。参事官に聞くのもどうかと思うのですけれども、どういう経緯でこういうものがつくられたのか、その点、この概要の提出にあたっての経緯を少し承りたい。
○川上説明員 お答えいたします。 先生方に配付いたしました予算の概要につきまして、だいぶ先生から手きびしい御批判をいただきました。先生が先ほど申されましたとおり、災害関係予算はいろいろな予算に計上されておりまして、この中から分類整理いたしますのに相当時間を要したわけでございます。これは先生御承知のとおりでございまして、片や衆議員の予算委員会を通過しておるのにおかしいではないかとおっしゃる点につきましては、今後いろいろと部内におきまして検討の資料にしたいと存じます。 なお、この作成の経緯でございますが、関係予算につきましては、災害対策基本法の九条にございますように、防災計画に関しましては国会に報告しなければならないことになっておりますので、総理府におきましては、関係各省庁とだいぶ前から打ち合わせをいたしております。でございますので、大要につきましてはつかんでおりますが、関係各省におきましても、災害のどこまでを取り入れるかという問題がございますので、さらに慎重を期してまいりたいというような次第でございまして、だいぶ数字が変わってまいったような次第でございます。でございますが、先生方にはなるべく早くお渡ししたいということでございまして、少し数字の変動があるということで、非常にかってでございますが、このような資料を配らしていただきました次第でございますので、御了承を願いたいと存じます。
○斉藤(正)委員 なおいろいろな経緯があるようでございまして、これ以上お伺いすることはやめますが、しかし、これは全般的に一読いたしまして、総額五百八十二億三千九百万円増になっております。これは防災に重点を置く政府の姿勢の一端がわかるというものでありましょうけれども、私が不可解に思うのは、わずかでありますけれども、各省庁の科学技術の研究、これがわずか七千三百万円ではありますけれども、減になっているわけなんです。総トータルでは、いま申し上げましたように五百八十二億三千九百万の増になっておるのに、科学技術の研究というところで、わずかながら減になっているというこの数字の事実は、やはり防災に対する基本的な科学技術の研究に取り組む政府の姿勢といったようなものが如実に出ているのではないか。これはどこの省庁がふえて、どこの省庁が減っているということを具体的に言って、減っている省庁を追及すべきでありましょうけれども、総括的にいって、やはり災害応急対策だとかあるいは国土保金だとか、あるいは災害復旧等だとかという手当てについては、最大の努力はしたけれども、基本的な科学技術の研究という点については、各省庁とも予算がとれなかった。ここに防災予算編成上の問題点が一つあるというように思うわけであります。これをふえている省庁の代表に聞いたり、減っている省庁の代表に聞いたりということになりますと、これまた多少問題がありますので、総括的に参事官、この科学技術の研究の減というのは、一体どういう姿勢から出ているのか伺いたい。
○川上説明員 お答えいたします。 だいぶ数字の整理をいたしまして、数字が動きましたので、先生にいろいろとおしかりを受けました上に、ただいま、減ったところがあるのではないかという手きびしい御批判をいただきました。この科学技術の研究につきましては、先生がおっしゃいますとおりいろいろ出入りがございますが、総体といたしましては三千六百万円ふえておるということになったわけでありますが、これは私どもの計数を先生に差し上げます関係で、いろいろ誤解が起きたのではないかと考えられます。 なお、この内訳でございますが、たしか先生のおっしゃいましたとおり、減っているところもございます。たとえば運輸省等におきまして一億減っておりますが、これは事情がございまして、いままでやっておりました、装置をつくりましてやりますものが、最終年度に至って終わったというような経緯がございます。たとえば波に関します実験装置が最終年度に至っておるということで、一億円の減になった、これらの事情がございますので、御了承いただきたいと存じます。
○斉藤(正)委員 多くをお尋ねいたしませんが、次に伺いたいことは、災害応急対策の中で総理府の四百八十万、先ほど副長官からお話がございましたので、これはわかる。防衛庁が一千七百万の新規で、災害のために出動した加給食品及び器材費の新規を持っておるわけなんです。自衛隊の災害出動については、非常に国民から感謝をされ、私どもも非常に力強く思っておるところでありますが、去年もことしも出動しているのですけれども、一体これらは何の金を使って自衛隊はまかなっておったのか。ことし初めて、総理府の五百万と肩を並べて出てきた項目なんです。本来ならば防衛庁に聞くべきでありますけれども、呼んでおりませんので、参事官、一体どういうやりくりをしたと思いますか。
○川上説明員 どうも防衛庁につきまして、私、不勉強でございまして、確たるお返事はできませんが、いままでは部内で、相当苦しい中でやりくりをしていただいておったということだと存じますが、これにつきましては、防衛庁からあらためて内容を聞きまして、御返事いたしたいと存じます。
○斉藤(正)委員 川上参事官に聞くのもちょっと無理かと思いましたけれども、冒頭私がお尋ね申し上げましたように、何か災害関係を各省庁から抜き出してきて並べればいいんだというような気配が見え、この防衛庁の一千七百万を、わずかといいましても、突然災害応急対策費として出してきたところにも問題があるというように思うわけであります。 さらに、科学技術研究のうち「林野火災対策に関する研究。」が今度新たに入っております。私はかなり詳細にこれを読んでいるのですよ。ところが、「化学火災対策としての」云々が、今度は削除されている。これは消防庁の関係ですよ。つい数日前テレビを見ましたら、大分県久住高原で、ヘリコプターによる林野火災の実験をやっておられた。これは関係各省庁がいろいろ出ておったようでありますけれども、あれでもう終わったんだということなのか。一体その辺は、あれで、去年は重点ではなかったけれどもやったというのか。お伺いしたい点は、「林野火災対策に関する研究。」というのが今度新たに入って、それから「化学火災対策として」というのが今度抜けちゃった。これはやはり林野火災の研究は、あの久住高原のは、去年は別にそういうことは書いてなかったけれどもやったのであって、本年はなお続けて、新規にやっていく、しかし、化学火災については、すでに研究も終わったのでもうやめるということなのか、消防庁いかがでございますか。
○松島政府委員 お答えいたします。 林野火災の研究は、今年は科学技術庁の特別研究促進調整費をいただきまして、林野庁、科学技術庁、消防庁の研究所で共同して、ただいま実施をいたしておるものでございます。明年度は、消防庁の予算の中でこれを引き続き実施をしていきたい、かように考えております。 なお、化学火災の研究は、消防研究所のいわば本来的な研究でございまして、ここにもございますように、「危険物火災の消火剤適用基準等に関する研究。」というようなものもその一つでございまして、その他経常研究費全般のうちから、引き続き化学火災の研究は継続していく、かような考え方でおります。
○斉藤(正)委員 次に、海上保安庁はいらっしゃいますか。——いなかったらやはり川上さんだ。運輸省いますね。 海上保安庁分として、四十四年はその説明で「海難事故に対処するための即応体制の強化。」というのがあったのです。これは続発する海難事故に対処する一つの柱としては、当然海上保安庁としてはとるべき態度であったと思うのですが、ことしはこれがないのですね。ぼりばあ丸その他多くの海難事故が発生をいたしました。これからもなおタンカーその他の大型化に伴う、あるいは海上交通のひんぱん化に伴う危険度というのは高いと思うのですけれども、いわゆる「海難事故に対処するための即応体制の強化。」というのは去年で終わったのか、ことしなぜ削除をしたのか、やらないのですか、いかがでごさいましょう。——いなければ、あとでいいです。 同じく「国土保全」のうち通産省分四十四年度概要の中に、「石炭・亜炭鉱山の廃口の閉そく。」等が盛られておるわけなんですよ。ことしはこれがない。「石炭・亜炭鉱山の廃口の閉そく。」等はもう終わったからやらないというのか。あるいは、続けてやるのだけれども、ほかにもっと重要な項目があるので、ことしはあえて概要に書かなかったというのか。通産省いかがでございましょうか。——ちょっと通告の不手ぎわもありますので、あとでまた呼んでください。 次に、気象庁に伺いたいのですけれども、科学技術の研究費一億七千三百万円は、前年比一千四百万円増であります。災害予防費の一億一千九百万円減、これは出入りでいろいろの関係があると思いますけれども、科学技術の研究費の一億七千三百万円、この増は御勉強のほど理解できます。しかし、気象庁がやろうとしている災害予防費、この一億一千九百万円減のおもなるものは何でございますか。
○吉武政府委員 お答え申し上げます。 啓風丸という気象観測船をつくっていただいた費用が七億でございました。それが四十五年度では落ちている。それが大きく響いているのだと思います。
○斉藤(正)委員 いまもお尋ねしたのでありますが、やはり適確に答弁をいただけるものと若干あやふやなものと、それから、前年対比をしてみるとどうも解せぬというようなことがあるわけでございますが、また問題点について後ほど触れますけれども、防災関係予算の提出の時期あるいは内容等についてもう少しひとつ御勉強をいただきたい、こういうように思うわけであります。 気象庁長官がお立ちになりましたから、ついでに気象庁分を二、三点伺いたいと思うわけでありますが、四十五年度予算要求について、いまお話しのありました約七億になんなんとする啓風丸の建造費が、四十五年にはもうでき上がるのだからなくなる。したがって、大蔵当局としては、啓風丸にかなりの予算を組んだので、四十五年度予算については非常にダウンをされるおそれがある。しかし、この分は既得権分として予算要求をがんばれ、啓風丸ができ上がったから気象庁の予算は減ったなんということになっては絶対相ならぬぞ、という要望と激励をいたした覚えがありますけれども、本年度の気象庁の予算を見ますと、全体的には七%増程度になっておりまして、決して大幅なダウンとは言えないと思います。しかし、四十五年度総予算が前年度比一四%以上の増だということに対比をいたしますと、やはり啓風丸ができたことによって割引をされたな、この七%程度では人件費の自然増で終わってしまいはしないか、肝心かなめな、たびたびの当委員会による私どもの決議、特に気象業務の充足といったようなことからいうと、少しもの足りないというように思うわけでございますけれども、長官、予算がきまる段階で、感想としていかがでございましょうか。
○吉武政府委員 私も、昨年の春から気象庁長官をやらされまして、四十五年度予算というのが最初の予算折衝でございました。伸びが先生のおっしゃいますように七%、うつうつとしているわけですが、しかし、やはり四十五年度予算の中で、きょうも申し上げましたけれども、気象レーダー伝送網を整備するというようなこと、それから気象レーダーを釧路につくっていただけるし、それから、東京の気象レーダーがもう十年以上もたちまして古くなってしまっていた、それを更新する費用とか、あるいは地上観測装置を整備していただくというようなこと、あるいは綾里にある気象ロケット観測業務というようなものを大幅に認めていただいたようなこと、そういうようなことで、いまからいい芽を出していただけそうだということにある種の安らぎを感じております。来年といいますか、四十六年度予算にはそのような芽をますます育てていくよう、私も大いにがんばってみたいと思っております。
○斉藤(正)委員 そこで、いま非常に問題になっているのが気象庁の定員削減と新器材導入の関係だと思います。過日から運輸委員会等でも、たとえば東京、御前崎等の削減について論議をされたところでございます。あの質問と答弁の中からうかがえることば、観測はやっているんだ、しかし通報を減らすのだ、したがって、一たん有事の際には、非常体制をしいて観測即通報ということができるんだから、国民に御迷惑はかけません、こういう答弁でありました。私も理解するところであります。ただし、そうなってくると、二十四回観測八回通報で済んだのを、いままで二十四回観測二十四回通報をやっていたということは、やらぬでもいいことをやっていたのか、こういうことにも帰納すると思いますけれども、その辺の関係はいかがでございますか。
○吉武政府委員 正直にお答え申し上げます。 気象観測というのは、御存じのようにああいうような地方気象台とか測候所というところに露場を設けて、それを適当な間隔で置いて資料を集めるということから始まったわけでございます。それで戦争中に、高層気象観測というものが必要だということで、ラジオゾンデを上げるステーションをかなりつくりました。しかし、まだいろいろな技術的な問題がありまして、せっかく得た資料も十分には利用できなかった面もありました。しかし、最近はそういうような問題はなくなりまして、高層観測というものがかなり大きな部門を占めてまいりました。ある意味では、地上観測というものが多少考え直される時代にあると思います。 それから、先ほども申し上げましたように、気象レーダーというものができました。富士山にも大きなレーダーをつくっていただきました。また、四十五年度から観測を一そう強化しようという意味で、あの上のいろいろな施設をお願いしております。これも何とか認めていただけるように考えます。また、御存じのように気象衛星というものも資料をくれております。これも、いままでとはまた変わった意味で、われわれの手の届かなかった海の上の資料を与えてくれている。 そういうように、気象観測体制自体というものが時代とともに変わりつつある。しかし、正直に申し上げて、気象台にはまだ昔からの地上の観測といいますか、そういうものが依然とした姿で残っていたという面は、私は否定できないと思います。しかし、新しい時代に移りつつあるのですから、そういうような気象観測全体を考えて、いまから修正を加えていったら——その一つのあらわれが先生の御指摘のことでございまして、このために気象観測体制が弱体になる、そういうことは絶対にないように心がけていくつもりでございます。
○斉藤(正)委員 正直に答えると言うが、答えていないのですね。今まで二十四回観測、二十四時間通報というのは、やらなくていいのをやっていたのが、今度八回通報でよろしい、八回観測でよろしいということになったのは、いままでの一時間ごとの観測というのは余分なことをやっていたのか。いや余分なことじゃないんだ、いままでの器具や機材だからああいうことをやらなければならなかったけれども、今度は新しい機械を入れるのでそういう必要がなくなった、こういうことなのか。その辺の関係を簡単にお答え願いたい。
○吉武政府委員 いまも申し上げましたように、たとえばレーダーというのは、富士山のレーダーですと、富士山の山頂を中心に七百キロの範囲内の一応の雨量といいますか、降雨状況というものをつかめるわけです。そういうような手段が別に与えられてきたわけでございますから、たとえば御前崎で観測をやることも、ある程度手を省くことも可能だと私は考えるわけでございます。
○斉藤(正)委員 いま富士山の話が出ましたので伺わなければならぬわけですけれども、三カ年計画でYS11を分断してヘリで運ぶぐらいな気持ちで、下界で組み立てたものを運び上げて、画期的な富士山測候所の改造をやるんだそうですが、これが三カ年計画で改造された暁には、富士山測候所の定員も削減するのですか。
○吉武政府委員 削減どころではございません、増強するつもりでございます。
○斉藤(正)委員 いまの一言、ぜひ覚えておいていただきたいと思います。 次に、茨城県利根町に布川気象測器製作所、お役所の名称としてはまことに珍しい名称のお役所がございます。これは何か間違いじゃないかと思うのです。民間会社の工場じゃないかと思うのですが、これは気象庁直轄の役所でございますか。
○吉武政府委員 お答え申し上げます。 私も気象庁に長くいるものですから、あまり昔のことからお話しすると時間がありませんが、あそこにああいうものができたのは戦争中でございまして、当時の岡田武松台長というのが、いまで申しますとクロノメーター——いまは新しい正確な時計ができてきたものですから、あまり使われておりませんけれども、私のほうでは部分的には使っておりますが、そういうものを外国から輸入する以外に手段がなかった。日本でつくられていなかった。精工舎でもつくられていなかった。それを、やはりこういうものは気象観測、地震観測をやっていく上に必要だから、何とかつくろうじゃないかと前から心がけられて、そういうような経線儀と申しますか、わかりいいことばでいえばクロノメーターをつくる工場をあそこにつくられたのが、あそこの工場の最初でございます。 そのあと戦後になって、水晶時計とかあるいは電子時計というような非常に正確な、しかも狂いのないものができてきて、そういうようなクロノメーターも次第に必要でなくなってきた。われわれもそちらのほうをどんどん取り入れてきた。そういうような特異なおい立ちがあるものですから、名前は気象測器製作所というちょっと変わった名前でございますけれども、先生のおっしゃるように、現にあそこは気象庁に付属している機関でございます。
○斉藤(正)委員 非常に珍しい名前だと思っているわけですが、名前はどうでもいいのです、内容が問題なんです。 四十四年度に、ここの定員十四名削減をやられました。なぜ削減をしたかというと、主として地震計の修理について、これは外注にする。もう布川気象測器製作所ではやらぬでもよろしい、外注に出すんだということで十四名の減をやった。ところが、本年度外注を基礎にして予算要求をしたところが、えらい大なたをふるわれて、とても外注へは出せぬ。外注へ出すようだと、三年間で全地震計を修理なり検査しなければならないのが、十何年もかかってしまうということで、胸算用がたいへん違ったというように聞いているわけです。すなわち、布川で修理をすれば一台二十万円でできるものが、沖電気へ外注に出せば四十八万円かかる。もちろんこれは人件費が入っていますから、人件費をプラスすれば二十万というものがどうなるかは別でありますけれども、これで本年度地震計修理費が八十二万円しかとれていないということになりますれば、外注へ出せば一・七台しかできない。中でやれば四台はできる。しかし、四十五年度に十一台、四十六年度に十台、四十七年度に十台というような修理なり検査の計画があるとするならば、四十四年度の十四名定員削減はたいへんなそごを来たしており、ひいては地震国日本の地震計そのものの検査なり修理というものが、たいへんな蹉跌を来たすということになると思うのですけれども、この布川の運営についてはこのままではどうかと思うのですが、いかがでございましょうか。
○坂本政府委員 お答え申し上げます。 先生御指摘のとおり、昨年布川の測器製作所は、主として今後試作研究、いわゆる測器の試作開発のほうに重点を置くということで、いわゆる製造修理部分というものの縮小をはかりまして、ただいま御指摘のとおり十四名の減というものを行なっております。いささか三百代言めきますが、申し上げましたとおりそういう措置はとりましたがなお、その試作研究開発のほうに工作係という係は残してございます。それと見合いまして大蔵ともずいぶん折衝いたしまして、実は従来の測器の費用それ自体に更新的な費用もすでに含まれているわけでございますが、それ以外に、この十四名減と関連いたしまして、外注費というものも、大蔵に無理を申し上げましてかなりの金額をとっております。 御指摘と若干違いますが、布川は先ほど申し上げましたように、単に地震計のみならず、従来はその他の一般測器、たとえば農業観測なら農業観測に当たります観測測器の修理製造といったものまで、かなり広く全般にわたって、いろいろな製造修理作業をやってきておったわけでございます。そういうものはほとんどやめております。ただいま確かに地震計のすす書きからペン書きにかえますのは、人件費等の関連もありまして、思わざる高値を実は呼んでおりますので、気象測器全体との関連の上で外注費をいかに有効に使うかということの上で、定員は減らしましたが、工作係に無理なく、労働強化を来たさない範囲で、どの程度地震計の修理というものが布川の測器製作所でできるかということを現地間で十分話し合わせました結果、何とかいけそうだということなので、一応その線に踏み切っております。ただ、こういうのは、あくまで基本的な原則で考えております以上、例外的なことでございまして、できるだけ今後とも測器の修理といったようなものは、根本的には——中小企業もそういう意味で、気象測器関係の企業もかなり育成されてまいりましたので、その意味で今後とも、主として外注のほうにゆだねることに変わりはございません。ただ、ときおり例外的な現象が起こるということでございまして、労働強化云々を来たすようなかっこうで変に布川の測器製作所に重圧のかかることがないように、今後とも十分配慮していきたい所存でございます。
○斉藤(正)委員 次長の説明はわかるわけですけれども、年間計画なり、機器の製造修理の計画を出して予算を取るという形をたてまえ上とるのだけれども、いざ予算が決定をすると、今度はその予算に合わせて仕事をやらなければならぬ、こういう役所のつらさというか、宿命があるわけであります。いまの答弁を伺いますと、本年度十一台、四十六年度で十台、四十七年度で十台、それぞれできそうだということなのか、いや、とてもこの予算ではできないということなのか。何とかやりくりをしてやってのけますというように伺いましたけれども、地震計のすす書きをペン書きという一つをとってみても、この三年度の計画がそごを来たさないようにいけるのか、それとも少し先へ延びるというのか、どちらでございましょう。
○坂野政府委員 いささか私、不勉強でございますが、三年間の計画ということは、私はまだ存知しておりません。本年度限りの一応の措置として十一台、そういうふうにするということだけしか実は聞いておりません。三年間連続的にそうするということであれば、あらためてその辺、先ほども申し上げました全般的見地からもう一度、私たちも検討しなければならないと思います。それでできるかできないか十分慎重に検討した結果、その辺を決定すべきだろうと思いますが、さしあたり本年度の措置といたしましては、その十一台何とかやりくりできるということで、一応踏み切っておる次第でございます。
○斉藤(正)委員 今度は長官、答えてください。 いろいろ前後はいたしますし、議論のあるところでありますけれども、気象の観測、通報といったようなものにつきましては、世界で一流の水準を気象庁の体制はとっている。しかし、なおあり余る豊富な、貴重なデータを分析をし、新たな気象観測なり災害予防の体制を完ぺきに確立するためには、予算、人員、機器とも不足をしている。特にデータを分析し、利用し、そして国民の用に供する、国民の期待にこたえるというような面では、かなり人員的にも窮屈なのが気象庁の現状ではなかろうか。通り一ぺんの気象庁の仕事はできるけれども、さらにその段階を越えて、いわゆる気象全般の、何といいますか、奥義をきわめると言うと言い過ぎでしょうけれども、そういう点では不十分ではなかろうかというように思うし、まかり間違うと一般の気象庁の業務にも影響するようなことが、いまの布川の例でも出てきているというのが現状ではなかろうかというように思うのでありますけれども、その辺、長官、いかがでございましょう。
○吉武政府委員 決していまの人員、予算というもので十分な仕事ができる、と申し上げると語弊がありますが、たとえば災害がある。そうすると、気象観測所をその災害地につくれ、そういう話で進めていきたくはない。やはり何とかほんとうに根本的にわれわれの仕事を改めるにはどうしたらいいかということが、常に私の念頭にありまして、それが何かもう実現する日も近くなったように私には感じられます。と申しますのは、あくまでもこれはサイエンスの問題ですから、やはりそれに技術というものが伴わなければいけないわけです。一番いま、われわれの何か夢に近いようなものに持っていってくれるんではないかと考えられるのが、気象衛星と呼ばれるものでございます。これですと、新しい、われわれがいままで夢にも思わなかったようなことが可能になりつつあります。 一例を申し上げます。いままでは海の上はなかなかむずかしいものですから、陸地の上から風船を上げて、それにラジオゾンデを乗せて高層観測ということをやって、地上から二十数キロまでの高さの気温の分布をはかっておったわけでございますが、いまの新しい技術によりますと、もうそういうようなことはしなくても、気象衛星自体から輻射観測をやることによって、ある地点の気温の垂直分布がどうなっているかという技術が開発されました。こういうことがまた取り入れられてくると、これこそ気象技術は革命が起きるんじゃないかと思います。それで、たとえばそれ以外に、その衛星を使って、いままでランドラインで送っていたようなことはもうやめるとかして、データというものを、たとえば海にブイを浮かべるとか、あるいは無人島に自動気象観測器を置くとか、そうして衛星を中継に、いながらにして一カ所でそのデータを集めるということも、もう私はそう遠くない、十年以内にはできることだというような気がします。目下、そういう問題に一生懸命で取り組んでおります。四十六年度予算には、そういう面での新しい考え方を織り込んでいきたいと思っております。やはり何かはっきりしためどがなくて、ただ測候所をふやすとかあるいは観測点をふやすとか、私はそういうことで仕事をやっていきたくはない。あくまでもはっきりした見通しを持って、五年計画、十年計画を立てて、それでやっていきたいというように考えております。
○斉藤(正)委員 長くなりますのでこれ以上伺いませんけれども、昨年末、長官をヘッドにして人員削減の年次計画、人員削減というよりも合理化の年度計画といったようなものを確認をされて、順次実施に移されておるようでありますけれども、いかに気象観測衛星が発達しようが、ゾンデが上がろうが、レーダーができようが、目で見るしかないという気象の観測もあるわけです。たとえば晴だとか曇りだとかというものは、機械ではどうにもならないと思うのです。人間の力でなければどうにもならぬし、また、いかに気象衛星が発達しようが、どういう器材ができようが、最後にそれをより、それを分析するのは人間だろうと思うわけであります。したがって、この点は十分ひとつ御留意をいただいて、今後支障のない人員の確保、器材の整備に御勉強をいただきたいと思うわけであります。 次に、消防庁に伺いたいと思うわけでありますが、私は、きょう消防庁に質問をしようと思って、いささか用意をいたしたんでありますけれども、けさ新聞を見てがく然とした。しかも、おなじみの山本次長が、何でやめたか知りませんけれども、退職をされたということを聞いて、これはと思ったわけでありますけれども、「消防車、三社、協定し値上げ、公取委が破棄を勧告」という記事が出ているわけであります。「消防自動車がメーカーの価格協定で全国的に不当に高く地方自治体に売られていた。公取委は二十三日、価格協定や競争の制限は、公共の利益に反し、独禁法に違反する、さらに税金のムダ使いにもつながると、消防車の三大メーカーに協定を破棄するよう勧告を出した。三月末までにこの勧告を受け入れない場合は審判に付される。」ということで、有名な森田ポンプ、それから日本機械工業、それから市原ポンプ、この三社に、公取が破棄を勧告をしたわけであります。 こういう事実があったことを、消防庁はいつ御存じになったか。私同様、けさの新聞を見てお知りになったのか、前々から知っていたのか、いかがでございますか。
○松島政府委員 その問題につきましては、昨年の暮れころだったと記憶いたしますが、公正取引委員会から調査があったという報告は受け取っております。その内容その他につきましては、公正取引委員会で帳簿等を調査中でございまして、私どもも事情を一応聞いておりましたけれども、関係者側は、そういう価格協定を積極的にやっておるという事実はありませんというような報告でございました。しかし、私どもといたしましては、公正取引委員会で調査をされている段階でもございますので、一応その推移を見守っていた、こういう状況でございます。
○斉藤(正)委員 公取がこういう決定をした事実から推量いたしますれば、やはり程度の強弱、大小はあるにしても、価格協定の疑いがあったことは事実だと思うわけでございますが、直接消防庁の関係しておることではございませんし、また、これに消防庁が了解をしているとか知っているとか、指導したとかいうことも、もちろんらち外でございますから、私はこれ以上、この問題の追及はこの席ではやめますけれども、昨年の当委員会で私どもの仲間から、消防施設の拡充強化についてお尋ねをしているわけであります。 このとき、消防基準というのは昭和三十六年につくられたものであって、その昭和三十六年につくった基準に対し、今日なお六〇ないし六二%の充当率しかいっていないという答弁を山本次長から伺っておるのであります。三十六年の基準なんというのは、これはもう全く古いし、この基準については、やはり今日なお三十六年基準でいっておられるのかどうなのか。そしてまた、三十六年基準に対し昨年の充当率六〇ないし六二というのは、今日どのような充当率になっておるのか。概括でけっこうですから伺いたい。
○松島政府委員 御指摘のとおり、現在消防力の基準ということで、一応各地方団体が消防力を充実していきます場合のめどを示しております。その基準を制定をいたしましたのが三十六年でございます。御指摘がございましたように、古いものでございますのでいろいろな問題がございますが、大きく分けて二つあると考えております。 一つは、その後の消防機器の発達と申しますか、によりまして、たとえば以前においては、消防ポンプ一台の能力というものを十と評価をいたしておりましたものが、その後技術開発の進展に伴いまして、同じ程度の消防自動車でも十五の能力を持つようになったというような面もございます。そういった面から、消防力の基準に対する現在の充当率というものを考えますと、若干いわば自動的に上がるというような面もございます。 他方、その当時の環境におきましては、たとえば化学消防車でありますとかあるいは消防艇でありますとかいうようなものの整備基準というものは、必ずしも今日の実態に合っていないという面がございます。こういった点は、その後新しいコンビナートができてきた、あるいはコンビナートの形態も変わってきた、あるいは高層建築物がどんどんできてきたというような事態に合わせて、もう一度消防力の基準というのを考え直す面もございます。そういった面を含めましてただいま検討をいたしておりまして、近く改正を予定をいたしております。 そういう新しい基準をかりに置いたとしても、あるいは現在の基準によったとしても、四十四年度で六〇%ないし六二%程度のものは、そう急激に上がっているとは考えられません。従来の基準に従って今日を算定をし直すと、おそらく六三%程度、一%か二%程度しか上がっていないというふうに考えております。
○斉藤(正)委員 いま二点について相関関係の御説明がありました。長官もよく御理解をされているわけであります。したがって、幾ら何でも十年前の基準というのは、これはいただけないと思うのです。ぜひ早急に検討をいただいて地方自治体に指示をし、改善方を要望するものであります。 去年の質問で明らかにされているところは、消防施設強化のための市町村補助にあたって、現行三分の一方式を、一昨年から離島消防施設の補助率を三分の二にした経緯から、特に過疎地帯につきましては、離島と同じような方向で三分の二の特別の補助を考慮したい、当時の次長が明確にこういう答弁をしているのです。そして十分検討をいたします、こう言っているのですが、ちょうど一年間たちましたけれども、特に財政力の弱い過疎地常の町村の補助について何か進展がございましたか。
○松島政府委員 過疎地域の消防力の充実につきましての補助率の引き上げの問題でございますが、過疎立法の中でも、その最初の、昨年国会に提出されました原案には、過疎地域については三分の二にするということが予定されております。今年度予算でも一応、そういうことが実現いたしました場合には予算的措置としては可能なように、その分としての予算をかなりとったつもりでございます。
○斉藤(正)委員 時間がありませんし、私の持ち時間ももう超過いたしましたので、厚生省関係も伺おうと思いましたが、先ほどの質問で、災害救助法発動に伴う諸経費の増額等については御答弁がございましたので、重複を省きます。 最後に、ダムの災害について一言だけ触れておかなければならぬと思うのですが、まとめて伺いますので、それぞれの立場からまとめて御答弁ください。 まず通産省に伺いたいわけでありますけれども、ダム災害がやかましくなって、一昨年、昨年あたりから、九電力並びに電源開発株式会社は、ダムが原因と思われる災害については、補償金とは言っておりませんけれども、見舞い金のようなものを出しております。一体全国にどういう見舞い金を出したケースがあるのか、伺いたい。 それから二番目は、河川法五十二条で、緊急事態には予備放流をして災害を軽減させる措置をうたっておりますけれども、この条項の適用にあたって、せっかくためた水を放流して雨が降らなかった場合には、水が出なかった場合には、国が何とか自後の補償をする制度も考慮しなければならないというような意味の発言を、昨年九月の段階で、建設大臣なりあるいは通産大臣がほのめかしておるわけであります。これはその後一体どういう経過をたどっておるのか。あのときはそう言ったが、また災害が起こるまではほったらかしておくのだということなのか。その後前向きに鋭意検討されて、結果はどうなったのかということであります。 もう一つ、天龍川に船明ダムというダムが今度つくられるわけでありますけれども、きわめて新しい形式のダムだということを聞いております。この形式のダムならば、絶対ダムによる水害の発生はないと断言できるのかどうか。そうしてまた、全国にこのようなケースのダムがどこにいつつくられているか。調査する必要がありますので、以上三点、通産省から伺いたい。 建設省に伺いたい点は、船明ダムの建設は、私も全く、寝耳に水のように、ことしの秋には着工、こういうことになりました。事態の進展に実は驚いているわけでありますけれども、河川法二十六条によれば、河川に工作物を建築する者は、許可申請を管理者である建設省に出さなければならぬということになっております。これが責任者である電源開発株式会社から、あるいは農林省なり静岡県等々から、二十六条に伴う許可申請は出ているのかどうなのか。すでに立ち入り調査をやらしてくれ、補償の話し合いに乗ってくれということで、電源開発株式会社は執拗に地元に迫っております。二十六条の申請が出ているかいないか、あるいは許可したかしないかということが大きな関係を呼ぶと思いますので、その点を伺いたい。 もう一点は、天竜川河状調査委員会なるものがあって、主として本川でありますけれども、建設省、静岡県、電源開発株式会社、さらに地元関係市町村を含めて天竜川河状の調査を、毎年定点測量をやっておるわけであります。これは全国にも例がない。河川の維持管理という点からいってどこの河川でも、私はダム建設にあたってはやるべき方法であろうと思うのでありますが、今回の船明ダムの建設にあたって直接、間接に影響を受けるであろうと思われる気田川、阿多古川、二俣川等の支派川について、ぜひ今年秋行なう定点測量の地域にこの三支流を入れてほしい。そうでないと、また、ダムの責任だ、そうじゃない云々という紛争の種になる。ぜひ建設省の指導で阿多古川、気田川、二俣川の河状調査も、船用ダム建設前の河状を基礎に調査をして、年々の定点測量に加えてほしいと思うのですが、いかがでございましょう。 それから、農林省に伺いたいわけでありますけれども、ダムの構築をすると、上流の河床が上昇をし、ダムの下流の河床が沈下するのは常識であります。その際、河口の取水あるいは全面的な地下水の低下、あるいはかんがい用水への悪影響といったようなものがつきまとってまいります。天竜水系で申しますならば、豊岡村という村がありますけれども、この豊岡村の水田は植えつけ不能あるいはかんがい用水の欠除等々から、米の収穫が減った地域がかなりの範囲にあります。しかし、電源開発株式会社はこれらに対し、ダムのせいではないということから補償の措置をとっておりませんが、農林省は、こういうものに対し総合的な土地改良、すなわち田の床を大幅に下げるということで対策を立てております。しかし、これはあくまでも土地改良という名目で行なわれて、ダムができたことによる対応措置ではないというように受けとめられておりますけれども、今後ともこういう形をとろうとされておるのか。営利会社の責任を国がかぶる、国策会社だから国にも半分責任があるといえばそれまででありますけれども、もしこれが他の九電力のために起こった影響だというような場合にも、国はその九電力に肩がわりをして、補償の代行のような形の土地改良というようなものをやろうとするのか。まず、まとめて三省にその三点を伺います。
○鈴木説明員 御質問の第一点でございますが、四十四年度の異常な災害がありまして、ダムによる直接の被害ではないということで見舞金を払った例があるかというお話でありますが、これは調べたところ、佐久間で例がございます。それからもう一つ、四国で吉野川の支流でございますが、四十三年にありました災害で異常な洪水であったわけでございますけれども、それに対しまして、下流の二カ町村に対しまして見舞金を出しております。それ以外につきましてはまだ確認はしておりませんけれども、そういう例がございます。 それから、二番目の御質問でございますが、昨年の災害のときに、大臣が、予備放流することによる水位低下に伴いまして天竜川に損失があった場合の補償制度を考える時期が来たというようなことを言っておるがどうかというお話でございますが、当時私、大臣にも確認したわけでございますけれども、大臣は、これから治水のダムをつくるについては、具体的にいろいろ実情について検討したいし、また、そういう予備放流した際の国家補償といった問題につきましては、初めて聞くので、地元ともよく話を聞いて検討いたしたい、こういうように述べておったというふうに聞いておりますので、ちょっとその辺は聞き間違いじゃないかと思います。 具体的に今後どうするかという問題につきましては、五十二条の運用につきましては、後ほど建設省からもお話があると思いますけれども、ダムの発電、ダムの構造なり位置なりそういう機能につきまして、いろいろ技術的にむずかしい問題がありますということ。それから、先ほど気象庁のほうのお話にもありましたとおり、気象観測情報のあり方もまだ非常に技術的にむずかしい面がある、検討の余地があるように思われますけれども、私どもとしては、河川の利用率を今後積極的に高めるという意味で、治水目的を含んだダムをつくっていくのが一番いいのではないかという基本的な考えを持っておりますけれども、ただ河川法五十二条という問題がありますので、これは条文にも書いてございますように、緊急で必要なとき、河川の全体の状況を把握した上で指示をするということになっておりまして、そういう指示が出るということは適切な指示であるということでありますので、五十二条の発動があれば当然それに従うという考え方を持っております。 それから三番目の、船明ダムの特殊な構造ではないかというふうなお話で、今後の運用につきまして心配はないかというお話でございますけれども、これは大河川の最下流部につくるダムでございまして、ああいう開けたところにございますので、山間につくるようなダムと違いまして、あまり大きなかさ上げをすることができない。使用水量が多いから小さな落差でも発電ができるという、ああいったスタイルの発電計画ができるわけでございますけれども、ほとんどゲートだけで締め切るという形のダムでございます。そういう意味では、山間にありますダムのスタイルとは違いまして、ゲートダムというような表現でわれわれは言っております。こういう実例につきましては、先ほど申し上げましたとおり、大河川の下流部の発電計画ではしばしばあるわけでございまして、具体的な例といたしましては、たとえば阿賀野川の最下流に揚川という発電所がございます。これは東北電力でございます。それから、九州の筑後川の最下流に夜明というダムがございます。それから、木曽川の最下派で今渡という地点がございます。大体大河川の最下流では、こういうスタイルの開発が行なわれております。そういう例はあるわけでございますけれども、では、今後の運用につきまして危険はないかという御質問でございますけれども、これは洪水、発電の放流量よりも流入量が多ければ、その分だけ貯水池が上がるわけでございますので、したがって、そういう洪水が来れば逐次ゲートをあげていきまして、最終的に計画洪水が来れば全開をするということになります。全開をしますと、従来の河川と全く同じ状況になりますので、上流に対する影響もないというふうな、そういうふうな操作をいたします。この細部の操作規程につきましては、河川管理者の承認を得ましてダム操作規程というものをつくりまして、それによって運用いたすようになっております。
○坂野政府委員 お答えいたします。 船明ダムの二十六条の許可申請の問題でございますが、これはまだ正式には出てまいっておりません。ただ、地元の県なりあるいは地方建設局の現地の段階でいろいろ下協議といいますか、そういうものをやっておりまして、いろいろ問題があるようでございます。それらの点についていま詰めている段階でございまして、それらの経過を経て本省に上がってまいった段階で、また本省としての判断を早急に下すようにしていきたいと考えております。 それから、調査委員会の問題でございますが、これは御承知のように、知事の諮問機関として静岡県当局はやっておるわけでございますが、私どもといたしましても、いろいろいままで佐久間その他で、先生御承知のように問題が起きておりますので、今度の場合も、そういうことがやはりあるかないかというような地元に対する影響もあるかと思いますので、できるだけそれも含めてやるような方向で指導してまいりたいというふうに考えております。
○井元説明員 ただいま先生から、土地改良事業は豊岡のような例で、こういうふうな例を今後もやるのかと、こういうような御趣旨でございましたが、確かに土地改良事業は、一般的には申請による事業でございまして、こういうふうに原因者が——いまの場合は、まだ私ともでは詰めておりませんけれども、原因者がはっきりしておれば、当然賠償とかというような問題が出てくるわけでございますが、河川のような場合には、原因が非常につかみにくいわけです。一般的には、ただいまお話がありましたように、申請によるといっても、申請を余儀なくされるようなケースもないわけではないわけです。こういうふうな問題に対しては、まことに不自然な申請になるわけなんです。それで、どういうふうに今後やっていかなければならないかということは、確かに一つの今後の問題点だと思うわけです。私どもは、こういうようないろいろな原因があって、ファクターがなかなか確実でない、つかめない、こういうような問題に対しては、今後土地改良事業はどういうふうにやるべきであろうか、一種の補助事業に対する、また公害ともいうべき措置を考えまして、今後いかに補助政策を詰めるべきかというような問題点が残されているのじゃないかと思うわけであります。その節はまた先生にもいろいろ御高説を賜わりまして、今後進めてまいりたいと思っております。
○斉藤(正)委員 大体三省の考え方を伺ったわけでありますが、特に船明ダムにつきましては、いま河川局長からお答えをいただきましたように、建設省、中部地建、磐田工事事務所等々、下部ではいろいろな話し合いが行なわれておるようでございまして、早晩、二十六条に基づく申請は電源開発株式会社から建設省へ出されて、建設省も一も二もなく認可をする、こういう筋書きは大体わかっているわけであります。ただし、そこまでいくのに、地元としては妥当な要求をやっているわけなんであります。私は、決して不当な要求や要望ではない、天竜水系のたび重なる水害を受けた住民感情としては当然、その自治体のどまん中で、天竜水系としては最後のダムがつくられるわけでありますから、いろいろ要望するのはあたりまえだと思うわけであります。したがって、静岡県なりあるいは中部地建なり、電源開発株式会社から、いろいろな言い方があろうかと思いますけれども、二十六条に基づく申請の許可にあたっては十分配慮をいただきたいというように思うわけであります。 これに関連をして、五十二条の適用で、先ほどお話がありました気象庁長官、最後はあなたがどろをかぶるのです。大水が出るおそれがあるという判断を建設省の出先がやるのは、何も坂野さんが東京にいてやるわけじゃないんですよ。一応連絡はありましても、出すのは磐田工事事務所の所長が出すのですよ。何を根拠にして出すかというと、気象庁の予報がしかじかかようであったから間違いないということで出すと思うのです。そのときに降るべき雨が降らなかったということになると、予報の間違い、こういうことで建設省も通産省も知らぬ顔をしておって、あなたが一番ひどい目にあうわけだ。そういう意味からいきましても、どのように観測機器が発達しようが、衛星が飛ぼうが、ゾンデが上がろうが、それはやはり最後は人間が判断をしなければならぬ。機械がもちろんいろいろ教えるでありましょうけれども、最終的な判断は人間がやるのです。そういう意味からいっても、ひとつ慎重にかまえていただきたいと思うわけであります。 農林省に、これまた要望でありますけれども、磐田用水のいまの取り入れ口が、河床の沈下によって取水不能になる。それにかわって船用ダムがつくられ、そこから今度は抜本的な水を取るわけです。そうすれば、一時豊岡地帯のかんがい用水の取水不能なんかも、船明から取ることによってすべては解決する。しかし、電源開発株式会社が多くのダムをつくったことによる合口の取水不能が原因で、当座土地改良という形でかなり大幅な面積の床下げが行なわれて、これが今度は、本格的に船明から水が取れるようになった場合には、水があふれてだぶつくというようなおそれも、たんぼの床を下げちゃうのですから、あり得る。幸か不幸か、その下に非常に金になる砂利層があって、砂利を掘れば、土地改良をやってなお砂利でもうかるというような副産物がありますから、これはいいようなものの、船明ダムができることを予想すると、どうも電源開発の肩がわりで補償的な工事をやる。船明ができたときには、今度は、床が下がり過ぎて水があふれるというようなロスが起きはしないかというような心配を私はするわけでございます。どうぞひとつ、そういう意味で、十分合理的、科学的に、しかも将来を展望して悔いのない行政をやっていただきたいというように思うわけであります。 先ほど海上保安庁の方、お見えでありませんでしたが、一言だけ海上保安庁に伺います。 昭和四十五年度の災害関係の予算のうち、海上保安庁分の中に——四十四年はその説明の中で、「海難事故に対処するための即応体制の強化。」という説明が概要に載っておるわけなんです。ところが、四十五年の予算案を見ますと、この、私として見れば最も重要だと思われる「海難事故に対処するための即応体制の強化」という内容が削除されております。時代に逆行するもはなはだしいのじゃないかと思って、なぜ四十五年度の概要からはずしたのかということを伺いたかったわけであります。
○林政府委員 資料から特に意識的に削除したというつもりはございませんでした。たいへん手違いがありましたことにつきまして、御釈明申し上げたいと思います。ただいま、この席をお借りしまして御説明申し上げてよろしゅうございますでしょうか。−三十九億の内訳でございますが、そのうち航路標識整備費、灯台電波標識等が二十五億でございます。それから巡視船艇の代替建造、老朽陳腐化かつ小型で低速化しております巡視船、巡視艇の代替建造が約十億七千万でございます。それから航空機が四千万、そのほかでは消防船一隻、これは大型消防能力を持つものでございますが、これが二億でございます。そのほかにこまかいものといたしましては、海難救助のためのいろいろな施設の整備あるいは通信施設の整備、大型タンカー対策その他がございます。
○斉藤(正)委員 了解しました。 以上で私の質問を終わりますが、時間をたいへんとりまして申しわけありません。これでも省略いたした分がたくさんございますので、御了解いただきたいと思います。
○辻原委員長 新井彬之君。
○新井委員 私は二、三点にわたりましてお伺いをいたしたいと思います。 気象庁帰りましたか。——きょうは気象庁には聞く予定ではなかったのでありますけれども、先ほどいろいろお話を聞いておりまして、私もここにはいろいろとデータを持ってきておりませんけれども、一点だけ私としても聞いておきたいことがございまして、お願いをするわけでございます。 今回のこの予算を見ましても、災害復旧の予算が非常にとられておるわけでありますけれども、台風であるとか地震であるとか、いろいろな事情によって災害が起こっておるわけでありますが、その場合に、やはり気象業務が非常に敏速に完ぺきに行なわれるというときにおきましては、災害を少しでも食いとめることができる、こういうことでございまして、私は、先日の災害対策特別委員会におきましても、台湾坊主のことに関しまして、気象業務のことについては比較的万全ですかというようなことを聞いたわけでありますけれども、長官は、あまり十分とは言えないけれども間に合っているというようなお話であったのですが、実際問題、現地の実際気象業務をやっている方々のお話を聞きますと、非常に長官との食い違いがある。要するに人員が足らなくて、ほんとうにこまかい、いろいろなやりたいことがなかなかできないという声があるわけでありますけれども、そういうことについて長官は御存じでしょうか。
○吉武政府委員 現地の職員と私もなかなか話し合えない。地方へときおり出かけて、そういうような問題も話し合いつつあります。いま御指摘のように、十分な理解が私と現地の職員の間になされているというようには、私はもちろん考えておりません。しかし、気象庁というのは、やはり何とかして災害を防ぐ面で、われわれの持っている技術をフルに生かしていきたい。そのためには必要な、的確なことをほんとうに考えていきたい。ただ人をふやせばそれで解決する問題ではないということを、私は考えているわけでございます。決して防災体制というようなものがいまの人員で十分だというように考えておりません。まだまだふやしていかなければいけない。しかし、ただ人間だけをふやすということで問題は解決するのではない。そういう点を私も、現地の職員たちと今後よく話し合いながら、やはりほんとうの国民のために役立つ気象事業というものを打ち立てていきたいというように考えております。
○新井委員 先ほどの答弁の中で、四十六年度においては気象衛星であるとか、そういうような画期的なこともだんだんとこれから考えていくような前向きのお話がございまして、基本的には、何かめどがないと、定員をふやしたり減らすというようなことはやるべきでないという長官の答弁が、さっきあったと思うのでございますけれども、現在の場合は、要するに定員を減らされるということでいろいろと問題になっておるわけであります。その件について、要するにこういうことをやるのだというきちっとした一つのめどがつかない間は、定員削減ということを進めないのか、現状のままでとどめてやっていくのか。その点は今後どのようにお考えになるのか、お聞かせ願いたいと思います。
○吉武政府委員 私が先ほどお話ししたような事柄というのは、非常にたくさんのお金と、またある意味では非常に有能な人を多く必要とする一つの目標を申し上げたわけでございます。しかし、定員削減という問題に気象庁は無関心ではおられない。やはりいまわれわれがやっている仕事、それにひびの入らないようにどうしたらよいかということを、私も昨年春から暮れまで、ずいぶん悩んだわけでございますが、しかし、それだからといって、四十五年度予算にも新しい仕事、これはどうしてもやっていくべきものだというようなものについては、新しい定員をお願いしているわけでございます。決していまの人員で十分だとも何も考えているわけではございません。
○新井委員 そうしますと、現在多くの方々が、定員を削減されるということで非常に心配をなさっておりますけれども、そういうことは現状においてはないんだ。要するに人員も足っておらないのだし、今後そういうめどがつくまではそういうことはないのだと解釈してよろしいのでしょうか。
○吉武政府委員 ないといいましても、私のやっているような仕事は、よく雲をつかむ話というのがありますが、なかなかくせ者を相手に仕事しているわけでございまして、私は大体何とかいまの人員と予算で最大限にやっていこう。しかし、たとえば新しい仕事、しかもそれが将来につながっているような仕事、それに対しては人員をふやし、予算をふやしていただく、そういうことでやっておりますけれども、やはりそういうことだけではいけない。五年、十年先というものを一応見通して、何かそこに大きな柱を立てていきたい、そういうことで進んでいきたいと思っております。
○新井委員 この件についてはあまり時間をとることができませんけれども、要するに私がなぜ急にこういう質問をするようになったかと言いますと、長官のお話を聞いておりますと、ほんとうにそういうところがはっきりした答えがない、そういう方向にどのように持っていくのだということが、われわれとしても全然納得ができないわけです。たとえて言いますと、いまもお話がありましたけれども、去年からそのことについてはいろいろお考えなさっている。しかしながら、現地の方方は、これでは完全な気象業務ができない。この災害復旧の予算を見ましても、ばく大な予算が組まれておるわけです。そういうわけで、やはり中心となってその一翼をになっておりますのが気象庁でありますから、そういう観点に立って万全な体制というものを、これは人員の面についてもそうでありますし、機械の面についてもそうでありますけれども、やはり気象庁としてきちっとした一つのお考えを持って、われわれが納得のできるようにやっていただきたい、このように思うわけでございます。今後ともお話し合いをしてまいるということでございますけれども、いままでもあまりお話し合いができなかったそうでありますが、今後はそういう現地の方と、実際どういうところがネックになっているのか、どういうところに長官と現地の方々との違いがあるのだということについてお話し合いをやっていくという決意だけ、聞かしていただきたいと思います。
○吉武政府委員 気象事業というのは、毎日きまったことをやっておればそれで済むという仕事でなくて、たとえば台風とか集中豪雨というようなときは、それこそ徹夜でもがんばらなければいけない仕事でございます。そういう意味で私は、職員との日ごろの対話というものがこの事業には絶対必要だ、そういう方向でこの一年はつとめてきたつもりでございます。将来ともそういうことでやっていきたいと思っております。
○新井委員 今回いろいろなことに各省から予算が提出されておるわけでありますけれども、その基本となるべき中央防災会議のことについて、ちょっとお伺いしたいと思うのです。 防災基本計画というものを作成する、こういうことになっておりますけれども、いままでの防災基本計画というのは何年にできておるのでございましょうか。
○川上説明員 お答えいたします。 防災基本計画は昭和三十八年の六月十四日にできましたものでございます。
○新井委員 それにつきまして、七年たっておるわけでありますけれども、現在その改革案といいますか、そういうものを鋭意検討されているということでございますけれども、それは大体いつごろでき上がるのでしょうか。
○川上説明員 お答えいたします。 基本計画につきましては、昨年来各省いろいろ打ち合わせを行なっておった次第でございます。しかしながら、災害の多様化にかんがみまして、いろいろな事態が発生してきておる。たまたまきのうは、消防審議会から大震火災対策の答申があった、このような次第でございますので、これらを織り込みながらなるべく早く実施いたしたい、かように考えております。
○新井委員 私は、防災につきましてはやはり基本計画というものが中心になって、それに基づいて行なってまいらなければならない、このように常々思っておるわけでありますけれども、中央防災会議の防災基本計画というものが、予算編成のときにおいてはこういう方向で行くのだというようなことで、今回のこの予算措置について助言とかそういういろいろなことをしたことがあれば、教えていただきたいと思います。
○川上説明員 防災基本計画は、防災に関します憲法とも申すべきものでございます。でございますので、これが修正につきましては相当慎重に扱いたいと思っておりますが、先ほど申しましたように、石油コンビナートの問題とか、またはいろいろな火事の問題が出てきておりますので、これらを踏まえながらいろいろ考えてまいりたい、このように思っております。
○新井委員 そこで、これは行政管理庁からいろいろ勧告を受けておりまして、防災についていろいろのことが出ておるわけであります。地域防災計画ということについて、去年の委員会におきましてわが党の小川委員からいろいろと質疑があったと思いますけれども、その当時においては、地域防災計画が不徹底でできていなかった、そういうようなことが特に町村等におきましてはあったわけであります。それを今後ともよく指導徹底していくということがございまして、だいぶ指導徹底されたと思いますけれども、その現状はどのようになっておるでしょうか。
○川上説明員 防災計画につきましては、昨年お答えいたしましたおりにおきまして、たしかあれは四月だったかと思いますが、このときに、各市町村段階におきましては九〇%できておったという実情でございました。現在は、昨年の末におきまして調査しました結果は九三%、全国で三千五十市町村まででき上がっておるという実情でございます。
○新井委員 そこで、防災計画というものができ上がったわけでありますけれども、今回の予算において、これは各省にまたがりますのであまりこまかいことは申し上げませんが、その防災計画が実際に今年度の予算にどのように生かされているか、こういうことになってくると思うわけです。そこで、去年の十一月七日に、全国町村議会議長会で決議であるとか要望であるとか、そういうものがまとめられております。これも町村の中において、今後の防災対策をどのようにしていこうかというようなことでいろいろ検討され、また郡でもって検討し、県でもって検討し、そして大体検討し終わったものがこういう決議案になったということを聞いておりますけれども、その決議案のこういう内容がどのように生かされているのか、そのことについてお聞かせ願いたいと思います。
○川上説明員 地域防災計画と申しますものは、国の防災基本計画または各省の防災計画にのっとりまして、その地域の実情に応じてできておるものでございます。でございますので、各地域におきましては、これと関係します各省の業務計画を十分尊重し、それをふえんするものであるということでございますので、これにつきましては各省と十分にいろいろ連絡をとるように、うちのほうといたしましては調整をとっておりますし、また予算等におきましても、これらが各市町村の地域防災計画の実施の段階におきまして十分に生かされるように努力いたしておる次第でございます。
○新井委員 この地域防災計画が去年においては非常に徹底をしなかったので、地域防災計画をどんどん徹底をしてつくる、そこでいろいろ問題が上がってくるわけであります。それをいま生かすというお話でございますけれども、じゃあ具体的な問題でひとつお伺いいたします。 今回のこの「防災対策の促進に関する要望」、こういうものについても六項目にわたって出ておるわけであります。これはどの地域でどうということはございませんで、どの地域でも大体同じようなことが言えるのではないかと思うのであります。たとえて言いますと、その第一番目が、「災害復旧事業における改良復旧の原則化をはかるとともに、災害復旧事業をすみやかに完了すること。」こういう一つの要望について、たとえば建設省はどのように具体化されたか、それについてお伺いいたしたいと思います。
○生瀬説明員 お答えいたします。 先生御承知のように、災害復旧事業というのは現在は原形復旧ということでやっておりますが、その中で改良復旧という面につきましても相当考慮いたしておりまして、現実に災害が激甚である場合には、一定計画による災害復旧とか、あるいは木橋であればできる限り永久橋にするとか、あるいは災害復旧だけではなくして、別途関連事業費あるいは助成事業費を継ぎ足しまして一定計画の改良復旧をやる、こういうような点について現在考えております。
○新井委員 そういうわけで、いま答弁がありましたけれども、これを一歩進めるということでここでは出てきておると思います。改良復旧の原則化でございますから、いままでは基本的には——それは激甚災であるとかそういうときについては、みごとな復旧をしておると思いますけれども、基本的にはいままでどおりに、もとどおりに復するというようなことになっておると思うのでございます、私は間違っているかわかりませんけれども。やはり災害があって、河川なら河川が決壊がある。ある程度の降雨量になりますと事故になるということがあります。やはりそのところの復旧については、今後は起こらないようにやったほうが——これは費用の分担等かありますから、一がいに国が全部するとかそういうことはございませんけれども、やはり地元といろいろ打ち合わせをして、そうして要するに、今後もしもそういうような降雨量であるとかそういうことがあっても事故が起こらない、そういうことを原則化してほしいということでございますけれども、そういう点についてもう一歩前進した考えを持っておられるかどうか、お伺いいたします。
○坂野政府委員 お答えいたします。 防災課長からお答えしたと思いますが、御承知のとおり災害復旧は、本来は原形復旧が原則でございますけれども、原形のまま復旧しがたい、また、復旧した場合に再度災害のおそれがあるというようなものについては、いわゆる改良復旧ということで、それに改良費を加えてやる方向で、橋梁なんかにいたしましても、非常に極端に大被害を受けたようなものは永久橋とする措置を考えております。それから、もちろん、それに別にまた純然たる道路改良費というものも加えてやるような方向でやっております。また、堤防等につきましても、先生のおっしゃるようなことで、いま申し上げたことでやっておりますけれども、しかし、基本的にはそれも限度があるわけです、改良復旧につきましても。そこで、河川改修等のいわゆる恒久対策というものをやはりあわせて導入して、それで一貫した計画のもとにどうしてもやらなければいかぬということで、いろいろな仕組みが——御承知かと思いますけれども、災害関連事業だとか災害助成事業ということもございますし、さらには、さっき申し上げたような河川改修の恒久対策、いろいろそういうものも組み合わせて、ひとつ今後万全を期するようにやっていきたい、かように考えております。
○新井委員 いまお話をいただきましてあれですが、もう一つ四番目に、これは基本になると思うのですけれども、防災をする場合においては、やはりどこがどういう事情になっているか、こういうことでよく調べておく必要があるということが、行政管理庁の監察にも載っております。「公共施設に対する総点検体制の確立」こういうようなことが要望として出ておりますけれども、このことについて、個々の要望を取り入れてやるような意思があるのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
○川上説明員 災害危険区域の総点検につきましては、現在いろいろな法体系によりましてやっております。たとえば建築基準法の災害危険区域等につきましては建設省でやっておりますし、急傾斜地の崩壊防止地域については、もちろんこれは関係官庁でやっております。なお、中央防災会議におきましても、危険地域に関しましては、毎年各府県に対しまして調査をするように依頼し、大体その実情は把握しているつもりでございます。
○新井委員 時間がありませんので、これはこのくらいにしておきますけれども、要するに中央防災会議というものがありまして、これの活用があまりできていないというような声もいろいろ聞くわけであります。現状においてはあるいはいろいろやっておると思いますけれども、そういうわけで、地方の防災会議におきましてもいろいろのことを検討する。その検討したことがやはり国、県、市、町村、そういうところで一体になって防災計画というものをやらないと、実際問題は、被害があったときに大きな問題になってくるというようなことで、結局そういう防災基本計画を中心にして今後早急に進めていかなければならないのじゃないか、こういうぐあいに思うわけであります。 そこで、先ほど来、その件については早急に進めるということでございましたので、それはよろしくお願いしたいと思いますけれども、どうか地方の防災会議がいろいろのことがあったときに、今後ともどんどんその要望をいれて、要するにできなくとも一応これは検討して、こういった方向に向かっているのだということは当然しなければならないと思います。その件についてのお考え、また決意を一言聞かしていただきたいと思います。
○川上説明員 先生のおっしゃいましたのはまことにごもっともでございまして、中央防災会議におきましては、常に災害については中心となり、各省に連絡をはかっておるところでございます。今後におきましても、先生の意を体し、中央防災会議は、あくまでも各省庁の中心となりまして災害業務に当たりたいと思っております。 なお、都道府県の防災会議または都道府県との関係でございますが、これにつきましては関係各省庁を通じ、また私たちもじかに関係府県と十分連絡をはかりたい、災害対策に万全を期したいと考えております。
○新井委員 この件も先ほども出ましたけれども、ちょっと聞いておきたいのですが、これは厚生省にお願いしたいと思うのです。 災害救助法が発動されまして、応急救助基準というものがありまして、それを基準にしていろいろ救急体制がとられると思うわけであります。去年の委員会で、先ほどもお話が出ましたけれども、四円五十銭のものが二十円になった。これは避難所の設置であります。それから応急仮設住宅が五坪から六坪、金額も十六万三千円から十九万円になった。たき出しについても、一日一人当たり百円以内、四日以降は百三十円というのが原則として一人一日百五十円以内、こういうことになっております。それから被服、寝具とか、そういうものも八千五百円から九千円、冬の場合が一万二千六百円から一万三千六百円に引き上げられておるわけであります。 この基準を私は倍にしろとか三倍にしろとかいうことじゃございませんけれども、この基準というものはどういうことを根拠にこうして出てくるのか、このことをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○吉村説明員 お答えいたします。 いま先生がおっしゃいました基準は、実は四十三年度の基準でございまして、四十四年度におきましては、たとえば先ほどのたき出し百五十円は百七十円になっております。 どういう考え方でこういう引き上げをするか、こういうことでございますが、私どもといたしましては、主として物価によって補正をするという考え方に立ちまして、なお他の、たとえば社会福祉施設等の食費の基準等とのバランスも考えまして改定をしておるわけでございます。たとえばたき出しの百七十円でございますが、一応罹災時におきます米の配給要綱によりますと一食分二百グラム、こういうことになっております。その二百グラムの米代を一つの基準にいたしまして、それに副食費を積み重ねる、こういうことでございます。たき出しの値段のきめ方についても、いろいろな考え方があるかと思いますが、私どもとしては、一応いまのような配給基準みたいなものを基礎に置きまして、物価による補正と、それから他の施策におきます食料費等とのバランスをとって決定しておる次第でございます。
○新井委員 いま、私の資料がちょっと古くて申しわけなかったのでありますけれども、私は昔、災害にあったところへ参りましたときに、食事等について、逆に言うとお粗末というような感じがよくしたわけであります。特に災害救助法が適用されているような災害と申しますものは、比較的広範囲にわたっておりますし、その近所で、お金があったらちょっと食堂に行ってこようというわけにもまいりませんので、やはりそのショックで食事をされない方もたくさんいらっしゃいまして、よく握りめしなんか余りますけれども、やはりそういうところの基準といいますか、それが非常に低過ぎるんじゃないかということを常々思っております。私たちがちょっと昼めしを一回食べるにいたしましても、何もぜいたくをしなくても、現在は百五十円または二百円、これは中程度の生活をやられている方は全部、そのくらいの食事をおとりになっていらっしゃるんじゃないかと思います。さっきも、物価上昇に伴ってその基準が上がるのだというお話がございましたけれども、この考えの基本ですね。要するに、現在中程度の生活の人がどの程度の食費を使って一食を食べていらっしゃるのかということを調べて、やはり災害でありますから、いろいろな方いらっしゃると思いますけれども、どっちにしても非常に困っているわけですから、そういう方に、ただ腹ごしらえだけすればいいんだ、それは三日から一週間のことじゃないかということがあるからかもしれませんけれども、災害によってはもっとそれが、十日も二十日もかかる場合があるわけです。そういうわけで、この基準も、要するに現在の中程度の生活水準にして、そうして何らかそういうようなことを考えていくというような前向きの考え方というものを厚生省がしたことがあるのかないのか、それをお伺いいたしたいと思います。
○吉村説明員 たとえばたき出しの場合の食費でございますが、先生がおっしゃいましたように、たき出しのときの食費というものは、やはり災害が起こったときの当面の食生活を確保するという応急対策の性格が強いわけでございます。したがいまして、たとえばわれわれが日常の生活をするときと違いまして、応急に握りめしを配るとか、あるいはかたパン等を配るというようなことで、当面の食生活を確保するというところに重点を置いてきめておるわけでございます。 ちなみに、百七十円というものを一カ月の食費に直してみますと約五千円くらいでございまして、四人家族にいたしますと二万円、これをエンゲル計数で逆算いたしますと、ざっと五万円から六万円程度の家計の食費の水準というようなことになるわけでございます。 そこで、それでいいんだというつもりはございませんが、われわれとしましては、そういうところを一応考えまして、百七十円という一応の基準をきめておるわけでございます。もちろん、これによりまして足りないという場合も、個々の状況によりましては生ずると思います。その場合には、特別基準というものを設定いたしまして処理するというようなことで、現在処理している次第でございます。
○新井委員 その基準のことについてはまたお伺いするといたしまして、物価がどんどん上がってまいりまして、去年の十月だったですか、輸入した材木が二割上がってしまった。したがいまして、それまでに契約していた、家を建てる人は非常にもうかって、材木屋がショックを受けておる。逆にまたその逆があるわけでありまして、物価というものがいま非常にどんどん上がっております。したがいまして、これをそのたびにいろいろ検討しておれば、いつまでたっても、それは高いか、安いかということになってくるのではないか。やはりそのときの物価高に応じてスライドして、そうしていつも安心して、そういう災害があった場合においては応急対策がとれる。もちろん全国的に見ますと、物価の高いところ、低いところ、またその近くにそういう食糧等が非常に豊富にあるところ等がございますけれども、そういうようなことも考えなければなりませんけれども、そういうスライドをしていくというような考え方がないのか、この点を一点お伺いしたいと思います。
○吉村説明員 物価によって補正するということはわれわれとして当然やることでございまして、ただ物価だけを基準にしてやればそれでいいというように、私ども必ずしも考えているわけではございません。国民生活というものが徐々に向上していくわけでございますし、また、地域的な物価の高低というようなものも考慮しなければならないわけでございまして、今後の基準改善にあたりましても、そういう面を十分取り入れまして検討をしてまいりたい、こう思っております。
○新井委員 時間がありませんので、それはその辺においておきますけれども、その件については今後またよく検討していただきたい、このように思います。 最後に、万国博覧会について、この防災体制について少しお伺いをしておきたいと思います。 この万国博は、三月十五日から六カ月間にわたりまして、長い期間行なわれるわけでありまして、これは石坂会長のお話によりますと、いままで世界各国でいろいろ行なわれてきたけれども、その規模においても参加国数においても、いまだかってない規模を誇っておる、こういうようなことで、ここで事故を起こすようなことがありますと、そのような参加国に対しても、また日本の国としても非常に不名誉なことでありますし、これは力を入れてまいらなければならないと思うわけであります。現在、参観人員が三千万とか五千万とかいろいろ予想が立てられておりますけれども、その参観人員が現在まで大体予想どおりいっているのか、それとも、ちょっと現在少ないのか、その点は、参加者の数においてどのようになっているんでしょうか、お伺いいたします。
○井上説明員 参観者の人数でございますが、当初計画は、御承知のとおり三千万人ということでございまして、その後いろいろと検討いたしました結果、現在、大体四千五百万程度ではなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございまして、いままでの実績は、やや気候が寒い等のことがございまして、平均いたしますとやや下回っておると思います。ただ、きのうあるいはその前あたりの実績を見ますと、平日で二十七万ぐらいということで、平日予想の二十四、五万を上回っておりますし、そういうことでございますので、将来はわかりませんが、現在のところ、やや下回っておるということでございます。
○新井委員 ちょうど開会式のときに参加をさしていただいたわけでありますけれども、当日、午後から参観を許されまして、いろいろと見てまいりましたが、あのときに六万人の方が参加をされたと聞いております。特にアメリカ館であるとか、それからソビエト館であるとか、人気のあるところには非常に人が集まりまして、非常にすいたところもあったわけでありますけれども、混雑を呈している。この前のちょうど連休にかけまして、これは駅の関係になるわけですけれども、新大阪駅なんかは、人がもう一ぱいになってしまって、新幹線もなかなか乗れないような状態になっていた。そして、トイレに行く人がもう並んでしまって、なかなか行けなかった。会場の中にあっても、子供さんなんかもゆっくり見られない。こういうわけで、今後、連休であるとかまた陽気のかげん、あたたかくなってきた状態において、どんどん参加者がふえてまいると思いますけれども、そういうときの、たとえて言いますと台風であるとか、それからまた地震であるとか、火災であるとか、そういうようなことについて、今後また起こってくることも考えられるわけでありますけれども、そのたくさんの人たちをいかに誘導して避難をさせるか。そういうような防災計画といいますか、そういうものが考えられているのかどうか。考えられているとすれば、現在、実地訓練等やって、確認をされているものかどうか、そのようなことをちょっとお伺いしておきたいと思います。
○井上説明員 博覧会の防災計画でございますが、大きく分けますと、基本的な施設と申しますか、そういう施設をいかようなものにするかという問題と、それから、開会になりましたあとで、いかにそれを運用するかという問題とあると思いますが、その最初の、施設の強度と申しますか、そういう観点から申しますと、大体建物は、一応仮建築物といっておりますけれども、これは建築基準法でチェックを受けておりまして、大体風速六十メートル、あるいは地震で申しますと震度七・五ぐらいのようなものに耐えるということでございます。したがいまして、大体五十年に一度ぐらいの台風に耐えるぐらいの強さになっておりますし、地震にしますと、関東の震災よりは強い地震があっても耐えられるということでございます。それからさらに、建物の占める建ぺい率と申しますか、これは、敷地に対しまして四〇ないし六〇%ということになっておりまして、これは道路であるとか広場であるとか、そういうものを除きまして、残りのそれぞれの建築面積に対しまして四〇ないし六〇ということで、相当広くあき地をとっておるわけでございます。 それから、運用の問題でございますけれども、運用の問題につきましては、たとえばあすこにモノレールであるとかあるいは高所遊覧物であるとか、そういうようなものがございますが、これはそれぞれ非常に慎重に運営いたしておりまして、風が十五メートルの場合はこういうものはとめる、二十五メートルならばこういうものはとめるというようなことで、非常に慎重な運営をいたしておるわけでございます。 それからさらに、博覧会と申しますのは、普通の建築物とは違いまして、非常にいろいろな点で特徴がございますので、建築基準法よりもさらに強い規制をかけまして、たとえば避難口の問題であるとかあるいは内装の問題であるとか、そういうものにつきましては、特に建築基準法よりも強い規制をかけているわけでございます。 それからさらに、避難のための特別規則をつくるとかいうようなことで、体制的には、災難がもし起こっても十分に耐えられるそうな体制をつくっておるわけでございます。 それから、運用の問題でございますけれども、これは警察と、それから万博協会の中に警備隊というものがございますが、そういうものが一体となりまして、それから、各国のパビリオン、国内のパビリオンもございますが、そういうところには万博協会からそれぞれの責任者をきめまして、そちらでホステスの訓練であるとか、あるいは非常時における待避のためのいろいろな手段であるとか、あるいは責任者によるリハーサルであるとか、そういうことを十分にやるように要請をしておりまして、最近、新聞に二、三若干の事故が出ておりますけれども、今後こういうことがないように非常に十分やってもらいたいということを、私どものほうからも強く要請しておる次第でございます。
○新井委員 私もあまりこまかくは見ていないわけでありますけれども、非常に各会場ともたくさんの方が押しかけてきて、そのときに、見やすいように迷路になったりしておりまして、火事なんかのときには、びっくりしてどこへ行っていいかわからないというようなことが、普通の建物と違って比較的多いような感じがいたします。それから、やはり博覧会場ですから、いろいろなものが展示してありまして、それもいろいろの非常に燃えやすいものですね、そういうものがたくさんあるんじゃないか。それから、非常に暗くしてあります。各会場とも、中に入りますと、照明等の関係によりまして暗くしてある。それからまた、非常口が非常にわかりにくい。これは私だけかわかりませんけれども、入って、一体こっちはどっちへ出てくるのかということがはっきりわからない。それからまた、通るのも、ある程度、三人とか五人ぐらいしか通れない。そういうぐあいに非常に狭くしてある。こういうふうなことがございまして、まさか台風のときにたくさんの人がそこへごらんに来ているということはないでしょうけれども、要するに、大きな事故というものがちょっとしたことから——それは何も建築基準法において、それが地震でこわれたとか、台風でどうなったということではなくて、何かほかのことで人が大いに右往左往する可能性がある。そういうときに非常にけが人が出たり何かすることがあるんじゃないか。そういうことで、いまも、そういうことについて万全にやっておると言いますけれども、この前の状態では、英語をしゃべったり外国語をしゃべって、これはこっちですという、外国語をしゃべる誘導員といいますか、そういう明確な防災に対する心がまえを持ったホステスの方であるとかそういう方というのが、大体あの中に何名ぐらい配置されているのか、そのことをちょっとお伺いしたいと思います。
○井上説明員 全体のホステスがいま約四千人ぐらいいると思うのでございますけれども、そういうものにつきましては、非常事態に対する訓練、心がまえというものが、全部につきまして周知徹底をするようにいたしておるわけでございます。それから、いまお話がありました中で私ども一番心配しておりますのは、お話しのとおり、中が非常に暗うございまして——これは最近は、博覧会というものは非常に映像が多いものですから、どうしても中が暗くなるという点がございまして、人がころんで足をすりむくというようなけがが一、二出ておりまして、そういうこともございまして、標示、特に非常口の標示であるとかそういうものは明確にするように、一部そういう要請をしておるところもございます。そういうようなことでございまして、今後、そういうことの起きないようにいろいろと徹底をしていきたいと思っております。
○新井委員 この前ちょうど参りましたときに、何人かの人に道を聞いたわけでございますけれども、そのときに、私はわかりませんからという方がだいぶいらっしゃいます。まあ制服を着た男の方であったのでありますけれども、やはりこれでは、何かあったときに、自分たちは、それはそっちのほうに避難するんですということが言えないんじゃないか、そういうことが非常に気になりまして、そのことについては、いま答弁では、ちゃんと全部四千人に徹底してあるというようなお話でありますけれども、今後台風のシーズンを迎えたり、いろいろなことがございますので、皆さんもなれてきているとは思いますけれども、どうかそういう面についてひとつ再度チェックをしていただきたい、このように思うわけです。 それから、この前のビュッフェの事故におきまして、これは私の間違いかもわかりませんけれども、聞くところによりますと、ああいうような状態になって、そしてはしご車か何かが救急にかけつけたのですけれども、それが役に立たなかったということがあったように聞いておるのです。それはかぎがあかなくて役に立たなかったとか、道路が狭くてちょっと間に合わなかったということを聞いておるのですが、そういうことがあったのでしょうか。
○井上説明員 その点は私、チェックしておりませんので、どういうことでございましたか、その辺は知らないのでございますが……。
○新井委員 それではけっこうでございます。 それから、消防施設でございますけれども、中の展示場に参りますと、非常にたくさん電気器具を使っております。私は消防はしろうとで何にもわからないのですけれども、ただ、火事になったら水をかけたらいいということではないようでありまして、電気の火事の場合にはこういうふうにするのだとか、いろいろとこまかい面があるようでございまして、大体あれだけの大きな博覧会をやっておる場合においては、その中において消防施設等も専門的にやらないと、水をかけたらまずいところに水をかけてしまったり、いろいろなことがあるのではないかというような声もあるわけでありますけれども、その内面の、消防が駐とんしているとか、そういう点についての対策はどういうふうになっておりますか。
○井上説明員 消防車の内容でございますが、現在あそこに二十三台の消防車あるいは救急車等がございますが、そのうちで化学消防車あるいは特殊作業車、そのようなものもございまして、あそこにありますものについての消防対策というものは十分にできるように相なっております。
○新井委員 それから、看板であるとか装飾品というのが、博覧会場ですからいろいろあるわけでありますけれども、これも建築基準法によって厳格に取りつけてはあると思いますが、風の場合においても、先ほどお話があったように、風が吹いても地震が来ても同じようにだいじょうぶである、こういうふうに解釈してよろしゅうございますね。
○井上説明員 それはそういうことでやっております。
○新井委員 最後に、そういうことがあったらいけないのですけれども、ちょっと参考までにお聞かせ願いたいと思います。 この万国博覧会は、要するに日本の国としてもやっておりますけれども、そこでいろいろな被害が出た場合、それからまた、そういう何らかの損害を与えた場合、そういう損害補償とかそういう件については、ケース・バイ・ケースではあると思いますけれども、一体どこが責任を持つのか、その責任分担はきまっておりますか。
○井上説明員 これは参加者全部の共同保険がかかっておりまして、百億円程度の共同保険をかけております。
○新井委員 参考までにお聞きしますけれども、その場合にけがであるとか死亡であるとか、いろいろあると思いますけれども、死亡の場合にはどれくらい保険がもらえるのでしょうか。
○井上説明員 これはケース・バイ・ケースになると思いますけれども、特に責任帰属の問題であるとか、そういうような問題があると思いますが、通常のといいますか、おそらくいろいろな裁判の判例その他ございますと思いますので、そういうものによりまして正当なものが支払われるであろう、こういうように考えております。
○新井委員 では、これで私の質問を終わりますけれども、万博には外国の方もたくさん来られておりますし、外国の例なんか見ますと、交通事故でなくなっても、この前の判例によりますと何か十億ですか、非常な損害保険が裁判で勝っております。そういうようなことがいろいろございまして、これが最後まで事故のないように、ときどきいろいろな面においてはチェックをされて、そうして台風においても地震の災害においても、そういうことで心配がないということをいつも言えるようにがんばっていただきたいと思います。 私の質問を終わります。
○辻原委員長 林百郎君。
○林(百)委員 私は、公害としての地盤沈下の問題を取り上げて、これに対する国の対策をお聞きしたいと思うのですけれども、これは政府の責任者から、いま公害としての地盤沈下、それは地殻運動としての地盤の降起、沈降ということもあるのですが、公害としての地盤沈下の現状はどうなっているか、まずその概要を説明願いたい。
○桜井説明員 お答えいたします。 公害基本法が四十二年に制定されまして、その中に地盤沈下も公害の一つであるということがうたわれております。地盤沈下につきましては、先生御存じのように、戦後急激にその現象があらわれまして、経済企画庁におきましても地盤沈下対策審議会を設けまして、その席で各省と連絡をとりながら、調査並びにその対策を進めております。三十一年には工業用水法が制定されまして、地盤沈下のおもな原因だとされております地下水のくみ上げの規制、さらに三十七年には同じく建物用地下水採取の規制というものの法律ができまして、こういう法律に基づきまして各省と連絡の上調査並びにその対策を進めております。
○林(百)委員 一時沈下が横ばいになったのが、四十三年ごろからまた沈下の傾向が増大してきたという状態があらわれてきておるので、一そうその規制が必要になってきているわけです。 そこで、地盤沈下が直接いま不安をもたらしておる都市としては、言うまでもなく東京都、新潟、名古屋、大阪、尼崎、川崎、西宮、川口等があるわけですけれども、私は各市の問題を全部取り上げて質問申し上げる時間の余裕がありませんので、東京都を例にとってみますと、東京都の昨年の十月の発表によりますと、四十三年現在で干潮時、潮が引いておるときで海面以下の地帯が二十八三平方キロメートル、満潮時で海面以下の地帯が百十七・一平方キロメートル、これは東京都の六分の一、百万人の人が生活している。それから、干潮時に海面以下の二十八・三平方キロメートルというのは江東区よりも広い、こういう数字が出ておるのですが、これはこういう数字と見ておいていいですか。
○桜井説明員 手元に詳しい数字は持っておりませんけれども、ただいま先生がおっしゃったようなことを、委員会の席上でわれわれも伺っております。
○林(百)委員 そうすると、資料として後に提出してもらえますか。——それから、江東地区や荒川以東の地区では、観測史上初めて、年間二十センチから二十四センチの沈下地帯ができてきた。学校など大きな建物に亀裂が生じたり、地盤沈下でガス管が割れると危険なのでガスも引けないといったところさえ出てきている。だから、年間二十センチから二十四センチの沈下地帯ができてきておるということはどうですか。
○桜井説明員 ただいま御指摘がございましたように、最近一年間におきます江東地区の地盤沈下の状況について見ましたところ、江東区、江戸川区におきましては三センチ前後から十数センチでございますけれども、荒川河口部のごく一部に約二十四センチというような地域が出ております。
○林(百)委員 二十四センチといいますと、五年たつと一メートルという数字になるわけですけれども、これは容易ならぬ数字だと思うわけです。 それで、これは東大と建設省の共同調査だそうですが、関東大震災級の地震が起こったとしたならば、河川の堤防が決壊した場合、江東デルタ地帯の九〇%が水没し、生き残れる人は二人に一人だという数字も出てきておるわけですけれども、こういう調査を建設省はしたことがありますか。私は、いたずらに人心に不安を与えるような質問はしたくないわけですけれども、しかし、こういう調査がしてあるとすれば、われわれ政治家としては一応知っておく必要があると思うわけです。もし関東大震災程度の地震が起きるとするならば、江東デルタ地帯の九〇%が水没して、生き残れる者は二人に一人だ、こういうことなんですが、こういう調査をしたことありますか。
○高瀬説明員 建設省としましては、昭和四十年の調査としまして、都市計画学会とタイアップいたしまして調査をいたしたことがございます。その際に、江東地区の地盤の状況、橋の状況、避難位置、避難場所の状況その他を総合的に勘案しまして、先ほど先生のおっしゃいましたように、死亡率というとおかしいのですが、生存率が四五%程度になるのではなかろうか、場所によっては非常にひどいところもあるというふうなことが、結果としてつかめたわけでございます。
○林(百)委員 もちろん、それは統計上の数字として私たち聞いておきたいと思うのですけれども、現実にそういうことが起きればたいへんなことになるのです。生存率四五%というのは、どういう事態が発生するのでそういうことになるのですか、もうちょっと詳しく。これは研究または一応の資料として聞いておいて、現実にそういうことが起きることは決して考えたくないので、一応聞かしていただきたいと思うのです。
○高瀬説明員 当時の報告書を持っておりませんので詳しいことはわかりませんが、私の記憶しておりますところだけで申し上げます。 関東大震災級の地震が起こりました場合に考えられますことで非常に問題になりますことは、当然火災が、それによって随所に発生するであろうということが第一点でございます。この場合に、火事のスピードと申しますと相当なスピードでございまして、堤防の決壊によりまして水びたしになる以前に、火事が相当激しく起こる、こういうことになります。この場合に、同時性というとおかしいのですが、一ぺんに方々の地区で火事が起こりますと、逃げ場がなくなってくるということで、結局逃げられる場所はどこかということの判断になります。そこで、たとえば上野公園に逃げるとか、あるいは荒川を通りまして江戸川方面に逃げていくとか、あるいは埋め立て地の方面に逃げるとか、そういうふうなことで、ブロック別にそれぞれの地区の状況、道路の状況その他、総合判断をしてそういうデータが出てきたというふうに記憶しております。
○林(百)委員 気象庁長官にお聞きしたいのですけれども、関東大震災の何か六十九周年説というのがある。要するに、六十九年ぐらいにあの程度の地震が起きるというような説がある。したがって、もう二度とああいう地震は来ないという保証は、日本の地質学上あり得ないのだというような、これは学説だと思いますが、そういう学説があるのかないのか。そしてまた、専門的なあなたから見て、そういうことは政治家として考えておかないでいいことなのか、あるいは政治家としては、学問的にいってそういうこともあり得るということを考えておかなければならないのかどうか。きょうは、あなたを責めるわけではなくて、あなたの専門の知識をここでお聞きしておきたいと思います。
○吉武政府委員 私、地震の専門ではございませんけれども、過去の記録を調べてみると、やはりいま先生のおっしゃったような、大体その程度の周期をもって起こっている。先生は政治家でいらっしゃいますし、私は一人の気象技術者でございますけれども、こういうことは、将来起こるであろうということを期待はしたくありませんけれども、一応われわれは真剣に考えておかなければいけない問題だと思います。
○林(百)委員 そこで、次に対策の問題を考えていきたいと思うのですけれども、その前に火災について伺いたい。 高波や堤防がくずれた場合の水害については、私のほうも大体調査してあるのですけれども、いま気象庁長官の言われました、かりに関東大震災級の地震が起きたとした場合の火災の被害というのは、どういうように考えたらいいのでしょうか。ことに江東地区は水害も起きてくるわけですね。水害も起き、火災の被害も起きてくるということを考えた場合に、いま気象庁長官の言われたような被害を考えておいていいのですか、あるいはどういうことを考えておいたらいいのですか、専門家のあなたから御説明願いたい。
○松島政府委員 地震が起きました場合にどの程度の火災が起きるかというお尋ねでございますけれども、これは非常にむずかしい問題でございまして、地震が起きます時間、火をたくさん使用します夕方であるか、あるいは食事の時間をはずれたときであるかということによっても違ってまいります。また、冬であるか夏であるかによっても非常に大きな違いがございます。また、そのときの風速がどれだけであるかによって、火災の拡大の様相も非常に大きく変わってまいります。それらのいろいろな条件によって左右をされますので、この推定をいたしますためには、一定の仮定を置いて見なければならないわけでございます。 昨日消防審議会で、東京を中心とする関東地方に関東大震災級の大地震があったならばどうなるか、それに対する対策はどうかというような御答申が出ておりますが、その場合には、一応火災による被害の推定をいたしました場合の前提条件として、地震の強さを大体関東大震災程度の地震と推定をいたしました。その起きる時間を冬季の夕食の時間とする。風速を東京地方の年間平均風速の毎秒三・五メートルという前提を一応置きまして、東京、神奈川、千葉、埼玉の木造家屋だけについての推定を一応したものがございます。それによりますと、東京都では八百六件、神奈川県で三百六件、千葉県で百八件、埼玉県で百五十九件というような数になっております。(林(百)委員「百五十九件というのは、それだけが焼けるというのですか、個所という意味ですか」と呼ぶ)一応こういう火事が出るという予想でございます。出火でございます。ただ、これにもいろいろな条件がそのほかに設定をされております。たとえば石油ストーブというようなものの出火を考えますと、たくさんの事例はございませんが、十勝沖地震の際の十和田市におきます石油ストーブからの出火の率を見ますと、使用しておりました石油ストーブに対してたしか一・三%くらいの割合で出火をいたしております。もしも東京だけをとりまして、冬季の夕食時間に東京で使用されているであろうと推定されます二百万個程度の石油ストーブから、一・三二%の割合でかりに出火するといたしますと、これは二万六千件を上回るわけでございまして、したがいましてたいへんな数になるわけでございます。まあいろいろなその前提条件の置き方によって、この数字は変わってくると思います。
○林(百)委員 そこで、時間の関係上対策のほうをお聞きしたいと思うのですが——消防庁、もうけっこうです、私はもうそれで質問を終わります。 この地盤沈下の対策についてですけれども、これは係は総理府になるんでしょうか、建設省、両方になるんでしょうか。堤防のかさ上げが、予算などの関係で必要な長さを一挙に行なうことができずに、一通りの工事が終わったころにはすでに数十センチ地盤が沈下して、再びかさ上げをしなければならない、こういうイタチごっこを繰り返しているという声があるわけですけれども、この堤防のかさ上げの工事と予算の関係は、事実上どうなっているのでしょうか。こういうような批判を受けるような実情でしょうか、どうでしょうか。
○坂野政府委員 堤防の問題でございますが、確かに東京その他で、程度の差はございますけれども、地盤沈下の進行しているところもございます。また、緩慢になったところもございますが、それらに対処して堤防のかさ上げをやっておるわけでございますけれども、堤防をつくる場合には、やはりその守る地区をブロック、ブロックで考えまして、一つのブロックについては、できるだけ同じレベルで全体の囲いができるようにというようなことでやっているわけでございます。しかし、地盤沈下の範囲がだんだん拡大しておりますし、地域的にも拡大しているので、堤防のほうも、できるだけその地域的な拡大に対処するような方向で、またその地域を広げているわけでございます。現在のところ、伊勢湾級の台風が起きてもだいじょうぶだということで一応でき上がっている堤防は、江東地区等については整備が済んでおります。しかし、今後の地盤沈下に対処するためには、基本的には、やはりさらに地下水のくみ上げのそういった行政指導というものが行なわれなければいかぬわけでございます。そういった規制をさらに十分やっていく。それでもなお沈下が激しいということになってくると、やはり基本的にはもう一ぺん堤防の計画そのものを再検討せざるを得ない時期が来るのではないかと思っております。現在のところは、まだまだ堤防の余裕高はございますから、でき上がったところはだいじょうぶの状態でございます。 それと、今後の対策としては、江東地区等につきましては、先ほどいろんなお話が出ましたけれども、一応地震等に対しては、外郭堤防は安全なように設計はされております。しかし、内部の中小河川については、東京都で事業をやっておりますが、これらについては、かなり地盤沈下等の影響が出ているところもございます。ですから、そういった地震のようなことを考えますと、しかも江東の三角地帯は、海に近いほうは港湾の区域でございますので、できるだけそういった舟運のことも総合的に考えると、もう少し江東地区全体としての総合的な考え方というようなものを、堤防計画そのものについても今後検討せざるを得ないじゃないかというぐあいに考えております。
○林(百)委員 時間の関係上、四つほどに整理して対策をお聞きしておきたいと思うのですが、これはいま政府委員から説明があった、地下水資源の保全と利用の方策についてですけれども、ピルの地下水利用だとかあるいは工業用水の地下水利用が、いずれもその後の諸立法によって規制はされて、一時沈下が横ばいになったのですけれども、新しくまた沈下の速度が加わってきたということ、それから、沈下地帯がずっと埼玉のほうへ伸びてきているということを見ますと、これはやはり工業用水とビルが使う用水の規制をさらに一そう強化するか、あるいは他の規制方法を根本的に考えなければならないと思うのです。これは通産省も責任があると思うのですけれども、これについてはどうお考えになっていますか。いまのまま、これでいいと思いますか。それとも法律を改正して、規制をもう少し強化するとか、あるいはもっと根本的にこういうことを考えているというような考えがありますか。
○桜井説明員 私からお答えいたしたいと思います。 先生ただいま御指摘のように、最近の沈下状況を見ますと、一部ではやや沈下の状況が縮まり、あるいは地下水の上昇というような、手当ての済んだところではいい傾向が見えますけれども、最近の一年間の状況を見ますと、ただいま御指摘のように、沈下現象が東京都の北方周辺部、埼玉県の県の南部、いわゆる都に近接した地域までずっと広がっております。これにつきましては、先ほど先生から御指摘がございましたけれども、まず通産省関係でおやりになっております工業用水法による規制地域というものが全国的にありますが、東京都では墨田区、江東区、北区、足立区、江戸川区、葛飾区、板橋区等にございますし、また埼玉県ではただいま申し上げましたような地域、東京に隣接しております川口市、草加市、蕨市、戸田市、鳩ケ谷市、それから八潮町、こういう地域には、工業用水法による規制もかけられておるわけでございます。 それから、建物用地下水の採取の規制についても、いま御質問がございました。これは現在のところ大阪と東京とでございまして、これは建設省のほうで所管しておられるものでございますけれども、東京都では荒川、江戸川、足立、墨田、江東、千代田、中央、港、北、板橋、葛飾、品川、大田の各一部に限られておるわけでございます。 そこで、ただいま、沈下が進んでおるのに対しどういう措置をとっているか、あるいは法の改正が必要ではないか、こういう御質問でございましたけれども、こういう地域につきまして、各省それぞれ調査をやっていただいております。経済企画庁といたしましても、四十四年度に、ただいま御指摘のございました埼玉県地域につきましても、上水道の地下水くみ上げの実態調査、それから工業用地下水のくみ上げ実態調査、それから、埼玉はまだ建設物の地下水の規制はやっておりませんけれども、このビル用地下水の実態調査というようなものを、四十四年度の調査調整費で約八百万ほどつけまして、厚生省、通産省、建設省に、それぞれ一連の調査をお願いしておるわけでございます。 それからさらに、この地下水くみ上げの規制と同時に、これはそれにかわるべき水源手当てというものをいたさなければならないわけでございますが、現在のところ、都の城北地区につきましては、工業用水道の四十五年度末完成を目標に、工事が進んでおります。これは、城北地区の工業用水のくみ上げは日量約三十万トンだと記憶しておりますが、これに対して約三十五万トン目標で進めております。また、埼玉県の南部地区につきましても、すでにことしの二月に工業用水の強制転換をはかりました。これは、水源手当てが十四万五千トンほどできましたので、これに伴いましてこういう転換を行なったわけでございますが、さらに上水道につきましても、埼玉県の中央第一水道の建設給水、これは拡張工事でございますが、四十六年三月に終わる見込みでございますが、こういうことの手当てを行なっておりますし、ただいま申し上げましたようなことで、さらにビル用水道の調査も現四十四年度にやってもらっておりますので、こういう調査の結果と、ただいま申し上げました水源手当ての結果を見て、さらに各省と十分協議の上善処してまいりたい、そういうように考えております。
○林(百)委員 通産省による工業用水の地下水の揚水規制は、新しく掘る井戸についてだけ適用がある。従来あるものについては除外している。また、規制区域外では揚水が野放しにされている。こういう問題が、要するに新しく掘る井戸にだけ工業用水の地下水の揚水規制が行なわれる、また、一定の規制区域では規制がもちろん行なわれているわけですけれども、規制底域外で野放しにされているというところから、この地盤沈下の地域がぐっと広がってきているのではないか。したがって、規制区域をずっと広げるとか、あるいは従来の井戸についても、地下水の揚水用の井戸についても、新たな観点から規制をしていく必要があるのじゃないか、こういうように考えるが、どうですか。規制を行なっているところはいいけれども、規制の地域以外の野放しになっておる、規制されない井戸は自由にされているということになると、ますます広がっていくことになるのじゃないですか。
○桜井説明員 お答えいたします。 規制につきましては、新しいものについては、ただいまおっしゃいましたように、規制を初めからかけております。それから、従前のものにつきましては、先ほど申し上げましたような水源転換が、地下水にかわるべき水源の手当てができますと、その一年後までに強制的にこれを転換することができるということで、以前のものにつきましても、そういうことで強制的に転換をはかっているということでございます。
○林(百)委員 これは東京都ほか七市で、地盤沈下についての国の施策を要請して、これは政府側も十分御承知だと思いますが、一応ここで明らかにしておきたいと思いますけれども、国土保全の見地から、国において地盤沈下について広域的な調査を進めてもらいたい。それから、都市に対して国の技術的、財政的の援助を十分に行なうことを要請する。こういうことが要請されて、要するに広域的な調査を——各自治体、市町村では限られた地域だけなので、調査を広域的に行なう。それから、都市に対しては国の技術的、財政的援助を十分に行なうこと、こういうことが要請されているのですけれども、これに対して、地盤沈下についての本年度の予算はどのくらいで、それは前年度と比較して伸び率はどのくらいになっているのですか、予算関係では。
○桜井説明員 お答えいたします。 まだ総体を一覧表まではまとめておりませんが、工業用水道事業につきましては、全国で、四十四年度の事業費予算額で二十三億五千五百万、四十五年度の予算案では事業費で五十七億三千万ほどと、こういう資料を通産省からいただいております。ただいまのは工業用水でございます。
○林(百)委員 全般的な数字はわかりませんか、地盤沈下対策の全体の予算の比率は。
○桜井説明員 これは建設省では、まだ河川改修等の個所づけができていないと聞いております。それから、高潮対策事業費補助等、はっきりした数字はまだいただいておりません。
○林(百)委員 あと二、三点で終わりたいと思いますが、自治省おりますか。——いまの地盤沈下で苦しんでいる都市からの要請で、地盤沈下の対策事業、それからそれに関連する下水道事業、港湾高潮対策事業、この国庫補助を別ワクとして補助率を上げ、また起債の充当率を大幅に引き上げるという要請が出ていますが、これについては、自治省何か考えがありますか。別に考えておりませんか。
○成田説明員 お答え申し上げます。 現在私のほうでいたしておりますのは、地盤沈下につきましては、関係省のほうと連絡いたしまして、緩慢災、要するに地盤沈下の適債事業であるという認定が出ますと、これに対しまして地元負担の四〇%、これを充当いたしまして、後年度その償還につきましては五七%ですが、元利償還、これを交付税で措置する、こういうような扱いにいたしております。 また、災害発生時につきましては、湛水等がございましたら、湛水防除に必要な資金等につきましては、これは満額災害対策費というかっこうで見ておりまして、また後年度元利償還については五七%を交付税で措置する、こういうふうな扱いにいたしておるわけでございます。 いま御質問の補助率のかさ上げなり起債充当の引き上げ、こういうことにつきましては、いまこれぞというなにはございませんが、今後前向きで検討いたしたいと思っております。
○林(百)委員 もう一つ。地盤沈下防止のために工業用水道建設に対する利子補給を行なってもらいたい。それから、経営健全化のための長期低利の借りかえ債の発行を認めてもらいたい、こういう要望が出ているわけです。要するに地盤沈下防止のための工業用水道建設に対する利子補給、それから長期低利の借りかえ債の発行。借りかえ債の発行というのは正確に言うとどういう意味か、ちょっと不明確な点もありますけれども、要するに低利の長期債に借りかえを認めてもらいたいということだと思うのですけれども、新しく借りかえ債を発行するということではないのじゃないかと思いますけれども、この点はどうですか。
○成田説明員 今年度から工業用水道の金利負担が七分三厘から七分に引き下げておるような扱いにいたしております。ですから、金利負担は相当軽減される、こういう見通しでございます。この借りかえ債につきましては、現在そういう扱いが行なわれておりませんけれども、今後は前向きで検討いたしたいと思っております。
○林(百)委員 あと一問で終わりたいと思います。 これは、私たちのほうの党の政策の中にあるわけですけれども、こういう非常なばく大な費用のかかる、そしてまた、非常なたくさんの人命にかかわる大都市の災害、ことに満潮時に至ると、東京都だけでも約百万人の人が、満潮時に海面以下の地域で生活するというようなゆゆしい問題だと思うのでありますが、こういう大都市の災害対策について特別な措置法を、災害基本法のほかに大都市の災害対策に対しての特別な措置を講ずるための大都市災害対策特別措置法というようなものを制定して、そして国が全面的に財政的、技術的にも援助してやる、あるいは共同の調査を行なうとか、あるいは規制を強化するとか、こういうような特別な立法を政府は考えておらないかどうか。総理府に聞きたいと思います。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいま先生がおっしゃいましたような大災害が起きた場合、一般に考えられますのは、大地震等が発生しました場合におきまして異常な事態が発生するということだと思われますが、現在災害対策基本法の中におきましても、第八章に災害緊急事態というのがございまして、非常災害が発生しまして、その災害が国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼす場合におきましては、総理は閣議にかけまして、関係地域の全部または一部につきまして災害緊急事態の布告ができるというような規定もございます。でございますので、先ほど消防庁からも若干御説明がございましたが、消防庁におきまして消防審議会に、大震火災が起きた場合はどのような被害があるか、これに対する対策いかんという諮問をいたしまして、それが昨日出されました。でございますので、政府におきましても消防庁からの連絡を受けまして、関係各省と相談いたしまして、今後大震対策につきましてはいろいろ協議したい、このように考えております。
○林(百)委員 これも私のほうの党の意見ですけれども、現在の工業用水法及び建築物用地下水の採取の規制に関する法律について、もう少し揚水規制の猶予期間を短縮するとか、あるいは無規制の地域における渇水状態の報告の義務づけ、規制地域指定の要件、こういうような問題を地方団体へ権限を委譲して、実情に合うような方向へ調整していったらどうか。要するに現行の工業用水法と建築物用地下水の採取に関する法律を若干手直しする時期が来ておるのではないかという意見、これは先ほどあなたに質問しましたが、新しくそういうことを考える考えは全然持っておりませんか。あるいは、そういう必要はお持ちになっておりませんか。ずっと埼玉のほうまで地盤沈下地域がどんどん広がっていくという情勢の中で、現状のままでいいとは言えないと思うのですが、これを質問しまして、私の質問を終わります。
○桜井説明員 ただいま御指摘の工業用水法、建築物用地下水の採取規制法は、実はそれぞれ通産省並びに建設省の所管になっております。これは先ほど申し上げましたように、われわれも、だんだん区域が——従前のところはわりに落ちつきましたけれども、その他の地域に広がっていくということにつきましては、非常に関心を持っておりますし、四十四年度に調査費もついて、調査を進めておるということでもございますので、その結果等を見まして、これは私のほうでどうこうということを申し上げるのは僭越かと思いますので、両省と、その実態等をもととしまして十分お話し、協議申し上げたいと思います。
○林(百)委員 終わります。
○辻原委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。 午後一時五十七分散会