災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 88 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1970/02/20
会議録
○辻原委員長 これより会議を開きます。 これより理事の互選を行ないます。
○天野(光)委員 理事は、その数を八名とし、委員長において指名せられんことを望みます。
○辻原委員長 天野光晴君の動議に御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○辻原委員長 御異議なしと認めます。 よって、委員長は 天野 光晴君 稻葉 修君 内海 英男君 上林山榮吉君 細田 吉藏君 斉藤 正男君 小濱 新次君 合沢 栄君 以上八名の方を理事に指名いたします。 ――――◇―――――
○辻原委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。 本日は、昭和四十五年一月低気圧による災害対策について調査を進めてまいりたいと存じます。 まず、被害の状況及び対策の概要等について、政府当局から説明を聴取いたします。総理府総務副長官湊徹郎君。
○湊政府委員 私は、このたび総理府の総務副長官に就任いたしました湊徹郎であります。今後とも、よろしくお願い申し上げます。(拍手) 昭和四十五年の一月、いわゆる台湾坊主と呼ばれております低気圧による災害の状況について御説明申し上げたいと存じます。 一月の二十九日に東シナ海の南部、ちょうど沖繩の西方に当たりますが、そこで発生いたしました低気圧、これは発生当時は一〇一〇ミリバールでございましたが、急速に発達しながら東北東に進んでまいりまして、三十日の夜半に九八六ミリバールになったわけであります。そして本土の紀伊半島に上陸をいたしました。この低気圧は、上陸したあと、さらに発達を続けながら、東海地方、関東地方、さらに東北地方を縦走したわけでありますが、東北地方のほうを縦走するということは、いままでわりあいに例の少ないケースでございます。 三十一日の午後になりまして、もう一つ、日本海沿岸沿いのほうから北上してまいりました低気圧がございまして、それはちょうど新潟沖で九八〇ミリバールになって、その後発達をしておったのでありますが、その二つの低気圧が合併してといいますか一緒になりまして、三十一日の夜は青森県の東海上に抜け、さらに北海道の東海岸、根室のほうでありますが、そちらのほうに北上してまいりまして、根室沖で最も発達した状態になって九六〇ミリバール、台風並みの低気圧となったわけであります。 この低気圧が日本を縦断してまいりますに伴って、各地ではあるいは強風、あるいは大雨、あるいは大雪、地方によってさまざまの状態を呈したわけでありますが、特にこの低気圧が、先ほど申しました北海道東岸、根室の沖でしばらく停滞状態にあったために、北日本を中心にいたしまして、相当長い時間強風が吹き荒れた次第であります。 この低気圧による被害の態様は、ただいま申し上げましたような複雑な経過をたどっておりますだけに、実に多種多様でございます。被害を受けた県も、全国的に見ますと二十余都道府県にわたっておりますし、それからその被害の内容につきましても、たとえて申しますならば、建物の全半壊あるいは流失、こういう形が一番多かったのは福島県、これは約九十棟の被害を受けております。ところが、今度は水産物等になりますと、宮城県が一番被害が多うございまして、約二十五億程度になっております。さらに養殖施設等については、宮城、岩手、それから公共土木施設について見ますと、北海道が一番ひどうございまして約四十億、こういうふうに、非常に各地によって被害の態様も異なっておるのが、今次災害の特徴でございます。 次に、これらの被害の概況を総括的に申し上げますと、まず一般被害といたしましては、死者、行くえ不明、これは海難事故を含んで二十六名になっております。負傷者が五十名、建物の全半壊、流失が二百二十棟、罹災者の数は五千百五十八名等となっております。 次に、施設関係の被害について申し上げますと、これはいまの時点で県の報告を取りまとめたものでございますが、公共土木施設が概略百四十三億円、農地等の被害が約二億円、特に水産物等、これはノリとかカキとかワカメ、ホタテ貝あるいはコンブが主でありますが、それが概算七十三億円、養殖施設のほうが約二十五億円、それから漁船が約二億円、総計いたしますと、二百六十七億円、こういうことになっております。 政府といたしましては、これらの災害に対する応急対策を講じておるところでございまして、災害の査定官を建設省のほうから、これは二月の二、三日、北海道、新潟、富山、主として公共土木災害の多かった地帯に派遣してございますし、水産庁のほうも現地調査を行なって、応急対策の指導をやっておるわけでありますが、さらに各種の災害関係法令等による措置については、今後早急に検討してまいりたいというふうに考えております。 以上、概要を御報告申し上げました。
○辻原委員長 これにて説明は終わりました。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古内広雄君。
○古内委員 ただいま湊政府代表からいろいろ御説明がございましたが、先般のいわゆる台湾坊主の被害は、特に東北においてはひどかったわけでございまして、その被害のこまかい数字については政府においてつかんでおられますか、現段階において。いま御説明を伺ったわけで、ただそれは県からの報告をまとめただけだという御報告でございますが、それではまだ行動を起こすわけにはいかないという御趣旨なんですか。
○平松説明員 ただいま総務副長官のほうから御説明がございましたように、私どものほうはいま県からの報告を取りまとめ中でございますし、県のほうでは鋭意精査をいたしておるという段階でございまして、私どもとしては、できるだけ早急にこの数字をまとめたいというふうに考えております。
○古内委員 現段階において、各県について、たとえば水産の被害、それから施設の被害というようなことについて、県の報告をまとめた状態でもいいが、数字はつかんでおられるわけですか、ひとつお願いします。
○平松説明員 私どものほうでは、水産関係につきましては、十九日現在の数字で把握いたしておりまして、十九日現在の数字で水産関係についてだけ申し上げますと、漁港関係で二十四億、共同利用施設で一億、非共同利用施設で約二億、漁船で約二億四千万、漁具で四億二千万、養殖施設等で二十四億、水産物で七十一億、合計百三十億ばかりというふうにつかんでおります。
○古内委員 ざっとでよろしゅうございますが、各県別にひとつ御報告願いたいと思います。
○平松説明員 県の数が相当多岐にわたりますので、一応総額だけ御説明申し上げますと、北海道が二十一億、青森が四億二千万、岩手が二十三億、宮城が三十七億、秋田が一億七千万、山形が千百万、茨城が四百万、千葉が百八十万、神奈川が六千百万、新潟が十二億、富山が七千六百万、石川が八千四百万、福井が一億三千二百万、愛知が四億七千万、三重が十四億四千九百万、京都が一億二千六百万、兵庫が約八百万、鳥取が二千八百万、島根が一億四百万、山口が二千二百万、佐賀が三億七千万というふうな状況でございます。
○古内委員 ほかの県については私、詳細に存じておりませんが、特に私の出身の宮城県について見れば、ただいまの御報告で三十七億ぐらいの被害があるということでございます。われわれ地元に行ってみても、非常に被害が大きくて、いずれも水産関係では施設が非常にひどくやられておるわけでございまして、しかも、ノリなりカキなりワカメなりの収穫がある前に施設が全部やられてしまったということで、彼らは、あすの食べものをどうしようかというようなことまで、非常に困っておる状況でございますが、一体このような程度の水産の被害の前例、この程度あるいはこれ以上のごく近いところの例、一つだけでよろしゅうございますが、いつでございますか、お答え願います。
○湊政府委員 ただいまお話がございました前例ということでありますが、実は冬季における災害そのものが数が少のうございますし、それから水産関係の前例といいますと、いままで私の承知しておる限り、漁船に関しては、一回は三十九年の台風二十号がございます。これは夏であります。それからもう一つ、施設、漁船両方合わした災害は、御承知の一昨年の五月十六日の十勝沖地震、あのときにあった。その二つだけでございます。
○古内委員 水産関係の被害と、ああいう暴風雨、台風があったときのいろいろ道路とか港湾とかの被害と、大きく分けて二つあると思うのですけれども、私の承知しておる限り、今回の台湾坊主では、道路とか港湾とかいうものの被害は案外なかったけれども、水産関係の被害が非常に大きかったということでございます。そういうことで、今度のような水産関係の被害に類似したような被害が、水産関係あるいはそれに直接関係のある施設というようなことで、つまり水産を中心とした被害が今度ほど大きかった例は前にもあるのでございますか。
○湊政府委員 ただいま申し上げましたように、水産だけということでかなり大きな被害があったという例は、いままでございません。それで今回の場合も、さっき御説明しましたように、公共土木災害が被害額としては実はかなり多くて、それが北海道とか新潟、富山、その中の水産関係ということで、今回のようにまとまった被害があった前例というのは、先ほど申したような二件ということでございます。
○古内委員 そういうわけでございますと、今度の台湾坊主の及ぼした被害に質的に非常に似ておるものは、いままではなかったわけでございます。しかし今回は、ことに宮城県などをとってみますと、水産関係者の被害は非常に大きくて、道路、港湾の被害はわりあいに少ないけれども、美際の彼らの毎日の自分のかてとなる、要するに食糧について非常な被害を受けているわけですが、これについて前例がそれと同じものがないだけに、政府としてもこれに対してどういう措置をとられるかということをいろいろ研究中であられると思うけれども、しかし、一方において困っている人の困った程度というものは非常にたいへんなことでございますので、その辺、非常に激しい、緊急のものがある点を今回の場合、政府としてはどの程度に評価されておるか、ひとつ伺いたいし、どういう方向で、この救済を考えておられるのか、現段階でどういうことか教えていただきたい。
○湊政府委員 ただいまお話しのございましたように、前例のない被害、しかも相当大規模でございますだけに、私のほうとしても一刻も早く、さしあたりさっき水産庁から話がありましたように、県の報告に基づいて、水産庁としても現地に調査員等も派遣を願っておりますし、一刻も早くその実態をつかみながら、現地の応急措置とあわせて私どもとしても――現在いろいろな法令がございますが、激甚法の問題であるとか、あるいは天災融資法の適用であるとか、そういうことについて、いま申しましたように前例はございませんけれども、できるだけやはり現地の被災の皆さんの立場に立って考えていきたい、こういうことで政府部内の取りまとめに当たっておる次第です。
○古内委員 いま湊政府代表からのお答えで、非常に心強く感ずるのでございますが、率直に言って、被害者及び被害者関係の県といたしましては、一刻も早くこの救済方法をとっていただきたい。その対象となる人たちが漁民というような、零細収入の人たちを扱っておる問題であるだけに、ゆうちょうなことを言っておられない。一刻も早く救済してほしいし、率直に申しまして、結論から言えば、被害の地元といたしましては、天災融資法を適用していただきたいということが一つの陳情でございますし、そうして今回は一歩前進して、激甚災の財政援助法をも適用していただきたい、この二つの要求が非常に強く出ておるのでございますが、ただいまのお話によれば、こういうことも考えて調査員を派遣して、一日も早くそういうようなことになるように政府としても考えておられるということを承りまして、非常に心強く感ずるのでございますが、たいへん関係者にとっては大事な問題であるだけに、もう一度はっきり湊政府代表から、天災融資法の適用、あるいは場合によっては激甚災の財政援助法の適用も考えておるということを、ひとつ言っていただきたいと思います。
○湊政府委員 ただいまの現行法令のもとにおける激甚法ないし天災融資法でございますが、たてまえとしては天災融資法の発動、これが母法みたいなかっこうになっております。その発動を待って、激甚法の場合は、水産施設等は第七条に該当するわけでございますが、農林省のほうの検討を待って総理府としては検討したい、そういう順序で進めてまいりたいと思っております。――ただいま、いささか舌足らずでございまして、もう一ぺんやり直さしていただきます。 二つの問題をごっちゃにしたわけでありますが、一つは、天災融資の関係は農林省のほうで扱う、それを前提にして天災融資に関連する激甚の適用を考える、こういう順序になっておりますし、それからもう一つは、第七条とさっき申しましたのは、これは養殖施設等水産関係のものに関する激甚法の条項でございますから、その両方について、ひとつ数字の早急な取りまとめとあわせながら検討していきたい、こういう意味でございます。
○古内委員 そこで、われわれとしては、その被害の多かった地元から来ております者だけに、非常に関心を持っておりますが、大体のタイミングとして、いつごろその御決定があるのか。ただいま調査員を派遣しておられるということでございますが、これも先ほど申しましたように、あまりゆうちょうでは実際困るのでございまして、まあものごとによってはやはり拙速もやむを得ないと思いますが、ひとつみんなの困っていることを大いに御同情の上、なるべく早くきめていただきたい。そのタイミングをひとつ教えていただきたい。
○湊政府委員 先ほど来のお話もございましたし、それから水産庁のほうの大体の数字の取りまとめを、今月一ぱいという予定で考えて急いでおるようでございますので、その今月一ぱいの調査を待って早急に検討したいというふうに思っております。
○古内委員 ぜひそのようにお願いいたします。 なお、養殖ワカメですね、これは従来漁業共済の対象になってないのでございますが、地元の関係者といたしましては、この点対象に入れてほしいという要望が非常に強いようでございますので、当局としてどう考えておられるのか、なるべくひとつこの要望に沿っていただきたいと思っております。ひとつ御答弁をお願いいたします。
○平松説明員 ただいま御質問のございました養殖ワカメの共済につきましては、ワカメの養殖が最近に出てまいりました事業でございますだけに、いままで共済の対象にしていなかったわけでございますが、関係者のほうから、この災害がない以前にも要望があったわけでございます。ただ、共済の対象といたしますためには、ある程度事業として固定して、被害の態様なり災害の態様なりというものが一定しないと、保険の――保険と申しますか共済というものになじまないということがございまして、最初のうちは対象にいたさなかったわけでございますが、四十三年に、一体実施が可能かどうかということの調査をしようということで、実施のそういう調査をいたしたわけでございまして、種々問題点があるということが明らかになったわけでございます。その問題点と申しますのは、いま申しましたように、まだ養殖方式なり何なりというものがはっきり確定いたしておりませんし、技術的な変化も今後見込まれる。それからワカメの流通につきましても、全国的な市場が形成されておるとは言いがたい。流通面に多少問題がある。流通面に問題がございますと、漁獲の状態を把握するということが非常にむずかしい。それから、天然のワカメについてはすでに漁獲共済をやっておりますけれども、天然のワカメと養殖のワカメとどう区別するかということ。それから、養殖ワカメでございますと施設を伴うものでございますから、これは漁獲共済というわけにはまいらぬであろう、そういうふうなことで、共済のやり方について非常に問題があるということで、問題点の指摘があったわけでございます。 まあそういうようなことでございますけれども、一応共済をやるというふうな形で考えていくということで、四十四年にどういう方式でやったらよかろうかということの調査をいたしたわけでございまして、四十五年度の予算におきましても、そういう方式がきまった場合にどういう被害率があるか、どういう被害率の状態になっておるかということの調査をやろうということで、この災害とは別個に、そういうふうな調査を進めておる状況でございます。確かに、こういうふうな災害が起こってまいりますと、その必要が痛感される次第でございますので、できるだけ早くそういう問題点の解明を終わりまして、前向きに取っ組んでまいりたいというふうに考えております。
○古内委員 ただいまのお答えで非常に力強く感じますが、これも最近はノリ、カキ、いろいろ公害の問題もございまして、ノリ、カキなどにたよってばかりおれないような状況のところもたくさんあると思うのでございます。私どもの関係しておる宮城県などでも、この養殖ワカメの重要性が非常に大きくなってきておりますし、私自身が見たところでも、やはりだいぶ前から養殖ワカメということで、相当県としても重要な収入になっているわけでございますから、いろいろ御研究の点はよくわかりますけれども、これもなるべく早くひとつ結論をつけていただきたくお願いする次第でございます。 なお、いろいろまた、事態の推移とともに御質問申し上げることもあろうかと思いますが、本日はこれで終わります。ありがとうございました。
○辻原委員長 千葉七郎君。
○千葉(七)委員 去る一月三十一日からの低気圧による被害につきまして、若干の質問をいたしたいと存じます。 ただいまの古内委員の質問によりまして、大体その被害の全貌等は承知をいたしたわけでございますが、ただいまの報告によりますと、水産物の被害が七十三億に達しており、かつ水産施設の被害が二十五億、その他合計をいたしまして実に二百六十七億円という被害額に達しておる。しかも、その被害のはなはだしかった地域は北海道、東北でありまして、私、岩手県でありますが、この被害発生直後、今月の四日に岩手県の気仙地域を調査をいたしたのでありますが、その被害の甚大さには実に驚いておるような次第でございます。当局におきましては、県の報告等によりましてそれぞれの対策を立てておられるようでありますけれども、現地を訪問いたしまして調査をいたしました結果、被害者の最も熱望をいたしておるのは、今度の暴風雨による災害につきまして天災融資法の適用をぜひ実現をしてもらいたい、かような希望が非常に強いのであります。ただいまの古内委員の質問に対する答弁によりますと、目下調査中ということで、この天災融資法の適用は確定をしていないというように承ったわけでありますが、適用の方向にあるかどうか、そういう点もひとつ、もう一度御答弁を願いたいと存じます。
○渡邊説明員 従来の災害につきまして天災融資法を適用いたします場合には、被害の役所としましての最終的な調査の結果を待って判断をいたすというふうにしております。今回も、先ほど来お話がございますように、県の報告では数字が相当出てまいっておりますが、現在水産庁のほうで取りまとめ中でございます調査の結果を待って、最終的には決定するということになっております。
○千葉(七)委員 調査の結果を待って、適用するかどうかを最終的に決定するという御答弁でございますが、私、現地に参りまして調査をいたしました結論から申し上げますと、私、水産関係はあまり詳しくないのですけれども、その地域の何割の被害があれば、この天災融資法の適用なりあるいは激甚災の指定なりが行なわれるかという点を、ひとつ教えていただきたいと存じます。
○渡邊説明員 従来まででございますと、ある地域におきます被害のひどさというようなことよりも、全国的にどれくらいの被害があったかということのほうが判断の基準になっております。従来といたしますと、全国で三十億以上の被害がありました場合には、天災融資法の発動をするという方向で処理するというふうになっております。
○千葉(七)委員 ただいままでの調査の結果によりますと、先ほどの報告によっても明らかなとおり、二百六十七億円という被害が出ておるのであります。いまの御答弁によりますと、全国で三十億以上の被害が発生をすれば、激甚災の指定なりあるいは天災融資法の適用なり、当然これは行なわれるという結論になるわけですが、二百六十七億もの災害が出ておるということになれば、当然激甚災あるいは天災融資法等の指定なり適用なりが行なわれるということは、もう現段階においてもはっきりしておると思うのでありますが、いまだに、調査が済まないということで、その適用が決定できないというのはおかしいと思うのです。その点はどうですか。
○渡邊説明員 私が先ほど申しました三十億円と申しますのは、天災融資法の発動の対象になりますような被害の態様に応じた金額でございまして、たとえば水産物がやられてしまったとか養殖施設がやられてしまったというように、そういったものの被害の金額のトータルが三十億円をこすということでございまして、たとえば漁港がやられたというようなことにつきましては、天災融資法の発動の対象になりません。公共事業のほうの対象になろうかと思うのでありますが、いずれにしましても、詳細につきまして目下調査中でございますので、調査の結果を待ちましてでなければ、事務的にはこうであるということは申し上げられないわけであります。
○千葉(七)委員 といたしますと、先ほどの御報告では、水産物の被害が七十三億円、それから水産施設の被害が二十五億円と、こういうふうに承ったのですが、ただいまの答弁と食い違っているような感じがするのですが、その辺はどうでしょう。
○渡邊説明員 先ほど来申し上げております数字につきましては、現在あがってきております県の報告でございます。私どもが事柄を考えます場合には、やはり役所の立場に立ちましての調査をし、その結果を待って判断するということになっておりまして、目下鋭意、詳細につきまして調査中でございますので、あとしばらく御猶予をいただきたいと思います。
○千葉(七)委員 県の報告はうそを報告してきたわけじゃないのですから、水産物七十三億、水産施設二十五億、半分に見ても三十億はとうに突破するわけですから、地元等では激甚災の指定、天災融資法の適用を強く望んでおりますので、ぜひこれは地元の要望をいれるようにひとつ御努力願いたいと存じます。 それから、古内委員からも質問がありましたが、漁業災害補償法では天然のワカメは適用になる、養殖のワカメはいまだ適用になっていないということを聞いたわけですが、そのとおりですか。
○平松説明員 御質問のとおりでございまして、養殖ワカメにつきましては、まだ歴史が浅いということで、栽培方式がきまってないというような状況にございますし、また流通経路も、市場も確定的なものでないというふうに、非常に流動的であるということから、いままで対象にしていなかったという実態にあるわけでございます。
○千葉(七)委員 養殖の方式等もいまだ確定をしていない、したがって、いま養殖の試験中だから、これはまだ適用には早いのだ、こういったふうに解釈されるわけですが、私はそういう考え方は非常におかしいと思うのですね。というのは、養殖の方法、方式がしっかり確定をして、養殖のワカメなりあるいはその他もそうですけれども、これで養殖は絶対安定をしたんだということであれば、あるいは災害も非常に少なくて済むというふうにも考えられるわけなんです。ところが、現段階においては、養殖の方式、やり方等がいまだに確定をしていない、あるいは安定をしていないということであれば、災害等は非常に受けやすいという結果になると思うのです。しかもその養殖の研究は、漁民のみずからの負担において行なわれておるというわけです。これは特別に国のほうで助成をしておるわけでもないのでしょうから。ということであれば、いわゆるとる漁業から育てる漁業を国策として進めるとするならば、むしろ試験の期間中こそ何らかの方法で、災害等に対しては補償の道を講じてやるのが国の施策でなければならぬと思うのです。しかるに国のほうでは、養殖の方式がまだ確定してないからとか、あるいは需要の関係がどうとかということで、今度のような災害を受けた際にもその補償は行なわれないというようなことは、国の沿岸養殖漁業の振興発展の上からも、大きな矛盾だと思うのです。その点についてはどう感じます。
○平松説明員 確かにおっしゃるような面もあると思いますけれども、共済というのは一種の保険みたいなものでございまして、保険と申しますのは、一定の損害の発生率というものを前提にいたしまして、ある損害の発生の態様というものを前提にいたしまして、長期均衡という観点からその間における危険率を平均して、災害の起こらなかったときに積み立てたもので災害の起こったときの損害を補てんするというような仕組みになっておるわけでございます。その間に、漁業災害補償制度でございますと掛け金を負担するというようなことで、漁民の経営を安定せしめるというようなことを考えておるわけでございますが、いま申し上げました養殖ワカメにつきましては、どういうふうな方式で養殖をしてまいるかということについて、技術革新が行なわれていると申しますか、次から次に方式としては新しい方式が出てくるというようなことで、被害率がどういうふうな態様のものであるか、どういうふうなかっこうの被害が起こるのかということが全然わからない、データとして持てないというふうな状況にあったわけでございますから、保険設計といたしましてそれがいままではできなかったということを申し上げたわけでございます。そういうような状況でございますから、いままでやらなかった。 それからもう一つ、流通いたしております際も、天然ワカメと違いまして、養殖ワカメというものについて、どういう形で市場に流れていくか。これはやはり、漁獲物をある程度把握するということがございませんと被害の態様がつかめないということがございますので、それがどういう経路で流れていくかということもはっきり確定をいたしませんと、被害の確定ができないというような状況にある。こういうような事情からいままでやっていなかった。 しかし、ワカメの養殖漁家のほうからの希望が非常に強いということから、四十三、四十四、四十五、まあ四十五は予定でございますけれども、いろいろ調査をするというようなことで、水産庁としては前向きに取っ組んでまいるというようなことを考えておるわけでございます。
○千葉(七)委員 私から申し上げるまでもなく、沿岸の養殖漁業を行なっておる漁家というのは、非常に零細な漁家が多いのです。したがって、今度のように、これからワカメの収穫をするその直前の災害、非常に漁家の生活を脅かすような実態になっておるわけなんです。これは今度の災害には、いま適用からはずされていて漁災法適用にはなりませんから、もちろん間に合いませんけれども、そういう実態を踏まえて、ただいまも、前向きにいま調査をしておるということですけれども、ぜひこれを適用するように、ひとつ特段の検討を願いたいと思うのです。 それから、ワカメはもちろんでありますが、ノリ、それからホタテ等の養殖には、施設、生産の資材が非常に必要なわけですが、それらの生産資材と、それから資金の確保ですね。これは、今度の災害の実態を見ますと、ノリの養殖等に使っておる竹、あれなんかはみんな岸に吹き寄せられてしまいまして、そしてつぶれたり折れたりして、従来使っておったものはほとんど再び使用することができない、そういう実態になっておるのです。ですから、これを早急に復旧をするということになりますと、とても民間からの調達だけでは、需要を満たすことが困難ではないかというふうに見てまいりました。でありますから、これらの資材の確保については、特に国有林等からの調達ができますように、特段の配慮を願いたいと思うのですが、その点、林野当局と何か打ち合わせ等をいたしてはおりませんか。
○平松説明員 ただいまお尋ねの件につきましては、まだそこいらまでの具体的な話が県のほうからも上がってまいっておりませんので、いままでの段階では、林野庁のほうと打ち合わせをいたしておりませんけれども、必要に応じまして連絡をとって、われわれとしてはできるだけの手段を尽くしてまいりたいと思います。
○千葉(七)委員 ぜひそういう方向でひとつ善処を願いたいと思います。 それから、私の県、岩手県の被災地では、特にワカメがそうなんです。ノリは収穫をした後ですから、多少漁家、漁民の収入もあったわけですけれども、ワカメはこれから収穫というところをやられているわけで、したがって、ある地域におきましては、二千人ほどの漁民のうち約三分の一ぐらいは、もうあすからの生活にも困るというような実態の漁村もあるのです。そういう地域に対しましては、特に当面の生活資金等の貸し付け等も必要になってくるのではないかと思うのですが、その点については何かお考えになっているかどうか、お聞かせを願いたいと思うのです。
○渡邊説明員 制度資金として直ちに云々ということにはなっておらないわけですが、多くの場合、災害が起きて非常に困っているような場合には、漁協ないし農協等で手当がなされるというのが一般的ではなかろうかと思っておりますが、もしも今度の場合にもそういう事情があるとすれば、漁協ないしは、半農半漁で農業も兼ねているということであれば、農協のあたりからも、しかるべきお世話がなされるのではないかというふうに考えております。
○千葉(七)委員 私、現地に参りましていろいろ調査をしたのですが、そのときの現地の希望では、この生活資金等の貸し付けについても、政府として特に考慮してもらうように要望してもらいたいという強い要請もありました。そこでお尋ねをしたわけなんです。 それから、ワカメの養殖の漁家としては、もうことしの養殖からの収入は全然当てにならぬという実態になっておるわけでありまして、そういう地帯では公共事業、道路工事とか失対の事業といったような仕事を与えてもらうならば、今後の生活にとって非常に安心ができるといったような要求もあったのですが、そういう点については何かお考えになっておりませんか。もちろん、これは現地からの要望によって行なわれるとは思いますが、要望があった場合には、ひとつそれに即応するような方策を考えていただきたいと思いますが、どうですか。
○大河原説明員 ただいま、今回の被害が非常に激しくて、場合によっては救農土木的な事業をも行なう必要があるのではないかというようなお話でございますが、私どもといたしましては、当面、諸先生からただいまお話がございました対策――その事態を早急に把握いたしまして対処するというほうでございまして、いまの救農土木等の問題につきましては、現地のほうからも詳細承知いたしておりませんので、繰り返すようでございますが、先ほど諸先生からいろいろ御指摘のあった諸施策を、当面はとりあえずやっていきたいというふうに考えております。
○千葉(七)委員 私も一度だけ現地のほうに行ってまいって、それから県のほうとも一度だけ話し合い、いろいろ事情聴取をしたわけでありまして、詳細は、なおこれからもいろいろ打ち合わせをしてまいりたいと存じておりますが、いずれにいたしましても、今度の被害は部分的には非常に激しいのであります。したがって、被災の漁民は非常に困っておるわけでありますから、私がいままで申し上げましたような点については、ぜひ実現の方向で、前向きに検討していただきたいと存じます。 以上で私の質問を終わることにいたします。
○辻原委員長 鈴切康雄君。
○鈴切委員 昭和四十五年の一月の低気圧、一名台湾坊主というようにいわれているわけですが、それが関東、東北、北陸、北海道を大体縦断して、大きな被害をもたらしたわけであります。それについて、先ほど政府からのいろいろの報告を聞いておりますと、県の段階においての報告をまとめてというだけで終始をしているわけでありますが、政府として具体的に、この問題についてどのような処置をせられたか、まずその点についてお伺いをいたします。――もう一回言おうか。よく聞いてください。 昭和四十五年の一月の低気圧、これは一名台湾坊主というふうにいわれているわけでありますが、これが関東、北陸、東北、そして北・海道と縦断する大きな被害をもたらしてきているわけであります。それに対して、先ほど政府のいろいろの答弁を開いておりますと、県の段階においての報告をいままとめておる段階であるということだけに終始しているわけでありますが、それに対して、政府として具体的にどのような処置をとられたかということについてお伺いをしておるのです。
○湊政府委員 一番最初の、状況を御説明申し上げたときに申し上げたのですが、今回の災害の特徴は、二十余県と相当広範な地域にわたっておりますし、それぞれの地域ごとに災害の態様も違いますので、たとえば公共土木施設災害の多かった北海道あるいは新潟、富山等に対しては、即刻建設省のほうから災害査定官を派遣いたしておりますし、それから水産養殖施設等の被害の多かった宮城、岩手その他の沿岸各地に対しては、水産庁のほうから調査官を出しております。それと同時に、各府県から集まってきた報告の数字とにらみ合わせながら、それぞれ政府の関係担当部署において調査をしながら、総理府のほうで、それをまとめる、こういうかっこうでずうっと作業を続けてきておるわけであります。
○鈴切委員 今度の低気圧が非常に広範囲だというふうに言われているわけでありますけれども、部分的にはかなりの激甚があるわけであります。そういうところから考えると、救助法を発令をしたところがあるか。あるとすれば、その範囲をひとつ。
○湊政府委員 救助法のほうは発動をいたしておりません。
○鈴切委員 それに伴うところの被害というものは相当大きな額になっているわけですが、それはしょせんは、そういうふうな割合からいいますと、個人に対してはかなり激甚であるという証拠ではないかと思うのですが、その個人に対する激甚に対して、政府としては今後どのような考えで、またどのような処置を講じられていくつもりであるか。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまの先生の御質問は、いままでだいぶ論ぜられました個人災害に関する問題であると考えられます。この問題につきましては、政府といたしましては、昨年来しばしば答弁を繰り返しておりますが、個人災害につきましては、本来的には国家の補償すべきものではないということで答弁をいたしておりまするが、先生方の強い要望、また国民の皆さんから、災害共済制度が考えられないかという声が出ております。これにつきまして、総理府といたしましては、関係省庁と数回にわたりまして会議を開催いたしました。その結果、新年度におきましては災害共済調査を実施いたしたい、こう考えております。
○鈴切委員 それは現行法において、要するに個人災害を救済する、そういうことまで政府は見ていないがゆえにそういうふうな方向に進むわけでありまして、本年度約四百万からの調査費が、災害共済制度の調査費として出ているわけでありますが、その四百万の調査費によってどのような調査をし、また、具体的に政府としてどういうふうに処置をしていこうかという方向づけをしていくのか、それについてお伺いいたします。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまの調査費は四百七十万程度をもちまして、調査方法等につきましては、現在この調査費自体を新年度の予算におきまして御審議願っておる段階でございますので、それを正式に決定を待ちましてきめたいと存じまするが、目下の考え方の内容といたしましては、調査につきましては、各地方共済と、実施いたすでありましょう各市町村の御意見またはこれに加入するであろう国民の皆さま方の御意見を聞きたいと思います。 これにつきまして、詳細な調査につきましての方法につきましてはなお調査中でございまするが、この調査を実施いたします場合におきましては、個人を全国的に抽出いたしまして調査を行なう方法と、ある特定の市町村につきましては、その市町村の全体につきまして調査を行なう方法とを併用いたしたい、こういうふうに考えております。
○鈴切委員 いまの調査費の問題でありますが、 四百七十万からの調査費によって抽出的にやるというようなお話でありますけれども、政府としては、要するに全国多発地帯に対して共済制度をやっていくのか、それとも全国的に、やはりいろいろの災害等もあるという観点から一それは掛け金は、おのおのその多発地帯と当然違ってくると思いますけれども、その点についての方向づけはどういうふうにお考えになっておるか。
○川上説明員 お答えいたします。 災害共済の発想と申しますものは、現在行なわれております交通共済が基本となっております。交通共済におきましては、先生御案内のとおり、これは全国都道府県、各市町村全部にまたがっております。でございますので、災害共済を行ないます場合におきましても一これは仮定でございまして、調査の結果を見なければわかりませんが、あくまで加入していただくのは、これは全国的に考えて判断いたしたい、このように考えております。 なお、これは共済制度でございまするので、その共済のワクがございますので、この収支が合うか合わないか、また、これはいかようにしたらば収支が合うか等を含めまして調査をいたしたい、このように考えております。
○鈴切委員 調査は、いま予算の段階で審議をされておるわけでありますが、予算がついた場合において、大体調査としての構想、そしてどれくらいの期間を見て大体調査を終えるつもりであるか、それについてひとつ。
○川上説明員 調査の実施時期につきましてまで、ここで発言いたしますのは、やや尚早ではないかと存じますので、公式な見解としましては非常に答えにくうございますが、ただ、事務当局が現在検討しております考えといたしましては、災害共済と申しますものは、この成立が非常に困難ではないかと思われるというのが、各分野からいわれておるところでございます。これはもちろん、災害にかかります、被災いたします方は多数おりますが、はたしてどの程度が掛け金をお払いになって加入されるであろうかというようなむずかしい問題を持っております。でございますので、この調査につきましては、総理府といたしましては、調査費を要求いたしました以上は、これにつきましてある程度国民の皆さま方に、啓蒙と申すのはちょっと言い過ぎかもしれませんが、ある程度PRをいたしたい、このように考えております。 それからまた、調査の実施の時期につきましては、災害につきまして国民の皆さま方がわりあいに関心の高い時期を選んだほうがいいのではないか。と申しますと、災害が発生いたしますのは主として八月ないし九月に片寄ると思いますので、そのころが適当ではないか、このように考えております。 なお、この調査につきましては、PR期間としても相当期間を置いたほうがいいのではないかというふうに、私は考えております。
○鈴切委員 今度の場合は、まだおそらく最終的な報告がまとまっていないのではないかと思うのですが、激甚災あるいは天災融資法等の対象として、前向きに政府としてお考えになっているかどうか、その点についてひとつ。
○湊政府委員 先ほどもお答え申し上げましたように、私どもは、どこまでも被災地の実態に即しながら、被災された方々の立場に立って考えていこう、こういうことで、特にその水産災害については、いままで率直に申しまして、養殖施設等について適用した例は、十勝沖地震だけであります。したがって、今次のような形での災害というのは初めてでございますけれども、しかし、そういう前例の有無にかかわらず、できるだけ調査の結果を早くまとめながら、おっしゃるとおり前向きの姿勢で検討していきたいというふうに考えております。
○鈴切委員 ちょうどこの一月の低気圧の来る前に、史上最高といわれた東京砂漠、雨が非常に降らなかったという記録を持っているわけでありますが、これは台湾坊主の影響を受けて雨が降ったと思うのですが、その干天に慈雨という、東京においてはそういうふうに言えると思うのですが、どれくらいの雨が降ったか。また、それによって多摩川並びに小河内ダムにおけるところの貯水量はどういうふうになったのか、この点についてお伺いいたします。
○毛利説明員 お答え申し上げます。 今回の低気圧に伴います雨の特徴でございますが、五十有余日続きました天気が一変いたしまして、大体月平均の降水量を上回るような大雨が降りまして、特に三重県の宮川では、三時間に百十一ミリというような雨が降りました。そのほか、北海道地方でもかなりの大雨と大雪が降りました。東京では、三十日に五十八ミリの降雨量でございます。
○鈴切委員 貯水量はどれくらいですか。――厚生省は来ておりませんか。
○辻原委員長 鈴切君にちょっと申し上げます。厚生省の水道課長がいま来ましたので、ちょっとお待ちください。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○辻原委員長 速記を始めて。
○鈴切委員 史上最高といわれ、一名東京砂漠といわれまして、ずいぶん雨が降らなかったわけであります。それが今度の低気圧の影響を受けながら雨が降ったということなんですが、それによる雨の量はいま聞いてわかったわけですが、多摩川並びに小河内ダムに、貯水量としてどれくらいたまったかということをお聞きしております。
○国川説明員 お答えいたします。 小河内ダムにつきましては、昨年の秋以来かなり貯水量が多うございまして、十二月一日現在で約一億八千万トンという、ほぼ満水の状況にあったわけでございます。一月一日に入りましても同じように、ほぼ満水状況を維持しておったわけでございます。 いわゆる台湾坊主といわれます気象によりまして、当時水源付近で約八十ミリ程度の降雨量があったということでございますが、一月三十一日現在一億六千万トン、二月二十日現在で一億五千万トンというふうになっております。
○鈴切委員 気象庁としては、今度の低気圧に対してどのような予報をされたか。また、それに対して、気象庁としてのとった処置はどういうことをされたか。
○毛利説明員 お答え申し上げます。 今回のいわゆる台湾坊主と申します低気圧が、一月二十九日に沖繩の西方で発生いたしまして、三十日、三十一日には東京付近を早朝通りまして、北海道の根室付近まで通過いたしました。これに伴いまして、気象庁では、各府県に地方気象台がございますけれども、各府県の地方気象台から、南は鹿児島からほとんど全国にわたりまして、主として西のほうでは風が強いという注意報、それから波が高くなるという注意報を、ほとんど軒並みに出しました。さらに東京付近からは、低気圧が近づきますとともに、今回の低気圧は台風並みの発達をするという情報を出しますとともに、暴風雨警報、それから波浪警報を出しまして、東京以北、ほとんど東北地方、北海道にわたりまして、暴風雨、波浪警報が出ております。これを事前に出しまして、必要なところに全部通知をして、伝達をはかりました。
○鈴切委員 七〇年代は、ちまたのうわさによると、地震なんかも多発されるんではないかというような、そういうふうなうわさもございますけれども、四十五年度の災害の基本施策の方針を政府はどのようにお考えになっておられるか、その点について。
○湊政府委員 御承知のように、災害対策基本法に基づいて、昭和三十八年に中央防災会議で決定をいたしまして、防災基本計画というのがございます。これにのっとって、毎年毎年、その年度において講ずべき具体的な施策を防災白書という形で、国会のほうにも提出してございますが、御承知のように、その年度ごとのやつは予算の関連もございますので、まだ今年度分は、予算の決定を待って作成をする、こういう形で、具体的にはございませんけれども、私どもといたしましては、いままでの基本的な方針については、先ほど申し上げた基本計画に基づいて、これはもう長期的な考えのもとにやっておりますし、それから年次年次ごとの――ただいま地震の話等もございましたが、その年々の気象の状況その他について、気象庁のほうからいろいろ話がございます点等も考慮して、そういう点についても、そのつど具体的な対処し得る対策というものを考えていく、こういう考えでやっておるわけであります。
○鈴切委員 佐藤総理は、施政演説の中に、本年は人間尊重、しかも内政的な面に力を入れていく、そのような御発言があったわけでありますが、そういう意味においては、この災害という問題は、特に生命の尊厳、そして内政的な面においては力を入れていかなければならない大きな課題を残していると思います。先ほどお話がありましたように、ただ長期的というものの考え方だけでなくして、なぜ総理は、この施政方針演説に対して、この災害の問題をも含めての構想を出さなかったのか、その点について、総理府としてどのような助言を総理に対してされたか、それについてお伺いいたします。
○湊政府委員 御承知のように、防災の問題というのは関係するところ非常に多岐でございますし、特に、いかなる被害の災害があっても、これに耐え得るような体制というのをあらかじめ準備することが基本であろうと思います。そういう意味で、やはり基本的にはどこまでも長期的な計画に基づいて、不断の科学技術――特に地震とか地すべりとか、あるいは形によっては冷害であるとか産業災害に至るまで、非常に広範な問題についていろいろな基礎的な研究をやると同時に、災害の予防策、こういうことで、これまた気象の観測に始まって、通信あるいは防火、水防、いろいろな諸般の準備を政府各般の機関においてやっておる。同時にまた、建設省を中心にして、国土保全というたてまえから治山治水の基本計画もございますし、こういうものとからめて、さっき申し上げましたように、災害に対する応急の対策あるいは起きた場合の復旧対策、こういうものを総括的にやってまいりますので、総理の方針の中にも、言っている表現は異なりますけれども、以上のようなことは十分入っておるものと私どもは了解をしておるわけでございます。
○鈴切委員 では最後に、四十四年度の激甚災でありました加茂川あるいは新潟の三国川等の、その事後の処理はどういうふうになっているか、それについてお伺いをいたします。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいまのいわゆる局地激甚の諸制度につきます政府部内の取り扱いでございまするが、先生の御努力によってできました局地激甚災の制度、これは大いに活用いたしておりまして、昨年はもちろん、これを二月の中旬に政令公布をいたしましたが、本年は、標準税収入等の関係がございまして、若干期間がずれておりますが、現在これを鋭意進めておりまして、今月下旬におきましては、昨年起きました新潟の加茂市その他につきましての政令を公布できるのではないか、これらの作業になっております。
○辻原委員長 関連して小濱新次君。
○小濱委員 関連して若干御質問を申し上げます。 ただいままで、いろいろと各党代表の方々の御質問を伺っておりまして、私ちょっと疑問を持ったわけでございます。そこで、その点のお伺いをひとつしてみたいと思います。 いろいろと被害発生状況表、これが警察庁から出ているわけです。気象庁のほうから出していただいたものも、最後にあるこの被害状況の一覧表は、警察庁のほうからのが張ってあるようでございます。そこで、その御質問の経過から見て、養殖ワカメとかあるいはノリとか、そういう施設の被害が非常に多かったように伺いました。ところが、こういう被害状況はどこにも出ておりませんようです。聞くところによりますと、関東では大きなたつまきが起こって、相当な被害が発生しているというようなことも聞いておりますが、そういう被害状況も全然出ていない。そういうわけで――自治体からは、施設の被害額は七十五億とか八十億とか出ているようです。これは査定額じゃございませんが、こういうことの内容が、どこで見たらいいのかわからないわけです。 この今度の台湾坊主といわれる低気圧による被害は、紀州から起こったといわれますけれども、暴風雨、雪害等を見ると、ほぼ全国的にこの被害が発生しているように見られるわけです。広範囲にわたっておるので、被害状況の把握はむずかしいかと思いますけれども、しかしながら、こういうことも今後あり得ると思いますので、この被害の報告をまとめるところ、いわゆる調査網というか、報告網というか、的確なそういう面での把握の場所はどこなんです。そしてまた、どこが責任をもってこういう被害発生状況表というものをおつくりになられるのか、初めてでございますので、ひとつこの点をお答えいただきたいと思います。
○川上説明員 お答えいたします。 ただいま先生のところにお配りしてございます一般被害の、各都道府県別に人が何名おなくなりになったとか行くえ不明になっておるとか、それから建物の全壊、半壊がどのくらいあるとか、この表につきましては、これは警察庁におきまして、現在責任をもって非常に早期にまとめておられます。でございますので、気象庁がお配りしました資料の最後につけましたものは、これは警察庁調べのものをそのまま添付したものと思われます。 それから、先ほど申しましたほかの公共土木施設とか、それから農林関係の施設災害もしくは水産養殖物の被害等につきましては、おのおの公共土木施設等を所管いたします官庁がございますので、たとえば公共土木施設は大部分は建設省でございますが、そことか、それから農林省とかにおきまして、これは責任をもってまとめていただきまして、中央防災会議――私のところでございますが、総理府にございます中央防災会議の事務局におきまして、それを随時まとめております。
○小濱委員 三十一日にこの被害が発生しているわけです。以来二十日間たっているわけですね。しかしながら、私どものところへ参りましたこの被害状況報告書は、ちょっとそういう点で不親切な報告書のように見えるわけです。(「お粗末だ」と呼ぶ者あり)お粗末です。そういう声がございました。そこで、私どももいろいろと内容をこまかく調べなければなりません。そういう点で、報告網あるいは調査網というものをはっきりとして、そうしてもっと親切な被害状況報告書をいただきたいと思うわけでありますが、副長官いかがでございましょう。
○湊政府委員 先ほど話がございましたように、被害の態様さまざま、種類も非常に多うございますし、それぞれもち屋はもち屋で実態をつかむということがやはり一番的確にできる。それをまとめるのは私ども総理府のほうでやっておる。こういう状態で、一刻も早くということから、ある程度情報の収集等拙速的になる点は多少御容赦をいただきたいと思いますが、被害の状況等はなるべく早目に的確に、またわかりやすいように取りまとめるように、今後ひとつ研究してみたいと思います。
○小濱委員 よくわかるのですが、二十日間たってもいまのような状態では、ちょっと災害特別委員会の精神に相反するような気持ちを私は持つわけです。どうかひとつ、いま副長官が言われましたように、的確に内容を把握せられて、一日も早い報告ができますようによろしくお願いしたいと思います。 それから、最後にもう一つお伺いしたいのですが、たつまきによるえらい被害が起こったということですが、このことについてはいかがでございましょう、報告ができるならば、この際話をしておいていただきたいと思います。――そちらで相談してください。 実は私も、海上のたつまきをちょいちょい見るわけでありますが、海上のたつまきはものすごいもので、二百メートルくらい水煙が上がって、えらい勢いで水を吸い上げるわけです。埼玉県方面では、今度は屋根が持っていかれたとか、家がそっくり移動されたとか、国会議員の中にも、今度被害を受けた方もあるようであります。こういうことからも、このたつまきの被害というものは非常に随所に起こっているような気配を受けます。この点については何らかの対策をお持ちになっておられるか、あるいは今回のことで御報告になるような内容をお持ちになっておれば、この際よろしくお願いしたいと思います。
○毛利説明員 私、残念でございますけれども、今回のたつまきにつきましては詳しい報告を準備いたしませんので――昨年の台風九号のときに、関東地方でたつまきの大きい被害がございました。そのたつまきにつきましては、気象庁といたしまして、気象的な現象から申しますとこれは非常に風が強いわけでございまして、やはり風が強いということをできますならばなるべく早く、情報という形で報道機関を通じまして、なるべく事前に皆さんに御連絡するということと同時に、各府県から所管のところに警報や注意報を出して、風が強くなるということをやる。技術的に申しますと、非常に局地的なこまかい現象で、これを的確に予報するだけの技術は、まだわれわれとしてはちょっとないのでございます。なるべく一般的な情報で風が強くなるということで、極力被害が少なくなるように準備していただくということでございます。
○小濱委員 その程度しか御報告できないとあれば、やむを得ません。またこれから私どもも、いろいろとお教えをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○辻原委員長 関連して天野光晴君。
○天野(光)委員 災害でいつも問題になるのは、個人災害の扱いをどうするかということです。これは多年災害特別委員会のガンであります。政府は一歩前進して、災害共済をやる調査費を計上した。これはたいへんけっこうですが、せっかく調査費を計上して、予算はおそらく通るだろうと思いますから、この問題は、議会側の動きだからやむを得ずやるのだというような程度のものではなしに、徹底的に調査を早目にやり、そうして個人災害を完全に救済できるような措置を講ずるようにしていただきたい。いろいろ議論はありますが、これは調査費を計上して、今後調査の段階においていろいろ意見も述べたいと思います。そういう意味で、調査費が計上されたとするならば、おそらく予算は通るだろうから――通らないことはないと思う。そういう意味で、急いでこのけじめをつけるようにしてほしいと思います。
○湊政府委員 私もかねがね災害対策委員に属しておりまして、いままでの経過等よく承知いたしておりますので、ただいまお話しのように、予算が通りましたら、取り組む以上は全力をあげてやりたいと思っております。
○辻原委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。 午前十一時五十八分散会