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63回国会衆議院1970/07/10

交通安全対策特別委員会 第15号

発言数
77
登壇者
15
会派数
4
開催日
1970/07/10

会議録

受田新吉民社党

○受田委員長 これより会議を開きます。  交通安全対策に関する件について調査を進めます。   〔委員長退席、加藤(六)委員長代理着席〕

加藤六月自由民主党

○加藤(六)委員長代理 質疑の通告がありますのでこれを許します。受田新吉君。

受田新吉民社党

○受田委員 私、この機会に、警察庁並びに外務省当局に対しまして、先般開通しました関釜フェリー、この開通に伴って、多数のドライバーが自動車を積んで韓国に旅行するということが現実の問題となってまいりましたので、これに関する重要な問題点を指摘して、当局の説明を伺いたいと思います。  第一に、この関釜フェリーは、大量の乗客と同時に車を積み込んで、韓国の各地をドライブする人々を乗せております。これらの諸君がことばのわからない韓国で、右側通行であり、文字が李承晩以来独特の韓国語で表示されて、日本人には理解しがたい標識等が掲げられているこの国で、——しかも急速に道路計画を進めまして、道路がきわめてずさんに築かれて、穴ぼこのところが多い。そういう道路事情、交通事情、ことばのわからない国、しかも貧しき庶民がちまたにあふれておりまして、ドライバーがはでやかな衣を着て、いばった姿で大国の意識を露骨に韓国で示すとき、国民感情の上からも非常な問題が起こると思うのです。私は、この点につきまして、先般小峯委員ともどもこの関釜フェリーに乗りまして韓国を旅した印象から、重大な国際問題が発生する危険がある、日韓友好関係にひびの入るような事態が、せっかくの待望の関釜フェリーの実現の裏に隠されておるのじゃないかという危険を感じておるのでございます。  そこで、お答えを願いたいポイントは、大量のドライバーを積んで韓国に渡った場合に、以上指摘しましたようないろいろな変わった事情のこの国で、必ず事故が起こる危険がある。しかも、警察官がきびしくて、ぶんなぐっている姿を各所で私も認めました。韓国の道路交通法を見ると、これはまことにきびしい罰則がついている。チンプンカンプンことばのわからない国で、ひっつかまえられて警察官にぶんなぐられて青くなっている、そういう姿を大量に見かける時代が来そうです。これに対して、外務省当局は、日韓親善の上において、大量のドライバーを引き受ける際に、観光を兼ねた意味で、四十歳以上の日本語を解する運転手を現地雇用して、労働賃金も安いわけでございますから、ドライバーはこの雇用された臨時運転の人によって、観光ガイドを兼ね、安心して韓国の道路を旅をするという方式をとるべきではないか。つまり、日本のドライバーによるみずからの運転をやめて、現地雇用の運転手によってこれを運転せしめるという、こういういき方をとるべきではないか。また、警察当局は、あちらに渡る前に十分ドライバーを教育して、韓国の交通事情、交通規則、国民感情等も十分理解をさせて、乗り込んだ以上誤りなきを期するように、船に乗る前のある期間の教育、船に乗ってからの教育、また上陸時点における以上申し上げたような外交上の諸措置等をおとりになって、万遺憾なきことを期すべきである、かように考えるのでございますが、日韓友好関係を前進させる意味において、警察当局及び外務省当局はいかにこれに対処しようとしておられるか、この点につきまして明確な御答弁を願いたい、かように思います。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 現地の情勢は先生御承知のわけで、私、見ておりませんので、いろいろ御教示いただきたいわけなんですが、現在の段階では、県警察部の者を韓国にやりまして、ソウル及び釜山・でいろいろ協議はさせております。  そこで、全般的には道交法につきまして教育はいたしますけれども、必ずしも周知しにくいような状況がありますので、つかまった場合には、韓国側ではなるべく好意的に処理をしてくれるということになっております。ただ、現実には、単なる道交法違反は格別といたしまして、事故を起こした場合、特に人身事故を起こした場合に、事故の処理が非常に厳密である。この点は韓国民と不公平に扱うわけにはまいらないのだろうと思いますが、その点が非常に心配であるということで、そこで、事前の段階といたしましては、ここに持ってまいりましたが、これは県警察部でつくっております簡単な法規であります。それから、これは韓国と日本側とで協議してつくりましたやはり同じようなパンフレットでありますが、こういうようなものを乗船する前に渡す、あるいは乗船した場合に渡して、上陸する前には、警察側から、これは分室を釜山のフェリーボートの会社の中に置いておりますので、そこで教育をするということになっております。ただ、先生御指摘のように、事前の一定期間、何かの講習期間のようなものを設けて、それを経た者を乗せるかどうかということについてはまだ考えておりません。これはいま御注意もありましたので検討してみたい。  それから、もっと問題になりますのは、実は、韓国の情勢を現地の警察官には見せておりますけれども、具体的にどういうような情勢であるかということは、一週間、二週間行った者にははっきりわからない面もありますので、この点はもう少し韓国の情勢を把握する必要がある。そういうことを前提にして、今後の教育体系をどうすべきかということを考えてみたい。しかも、あまり時間をかけてはいけませんので、なるべく早急に先生の御趣旨をひとつ実行してみたい、かように考えます。

受田新吉民社党

○受田委員 外務省当局。

伊達宗起外務省アジア局北東アジア課長

○伊達説明員 ただいま先生御指摘のございましたように、韓国では確かに漢字を使いませんで、交通標識などもハングルの標識をやっております。それから道路交通も右側交通でございまして、それらの点で、日本のドライバーが、非常にふなれな者、地理にも詳しくない者が向こうに行けば、運転にもいささか支障を来たすし、また、事故を起こす確率も多くなるであろうということは十分予想されることでございます。  運転手やドライバーに対する事前の教育等に関しましては、いま交通局長さんからお話のありましたとおりでございまして、ただ、私どもが考えますのは、確かに、現地の事情というものは、現在日本の関釜フェリーができ上がりましてからまだ約一カ月でございますかの程度で、どのくらいのドライバーが車を持って入っていったか、この点、実は私正確には把握しておりませんが、五十程度のものではないかと考えておりますが、それらの者の経験などを聞きまして、それからなおかつ、現地の大使館あたりに、それから釜山の総領事館に訓令を出しまして、その状況等を、体験談ないしは韓国側の取り扱いぶり等について調べました上で、また警察庁それから運輸省と相談の上、いろいろ先生の御指摘の御示摘もございました点を含めまして検討してまいりたいと存じております。

受田新吉民社党

○受田委員 いま一つ外務省当局にお尋ねしてみたいのですが、向こうへ上がってからの様子を調べてみて後に対策を立てたいというのではおそきに失する。事件発生の後に措置をする危険がある。したがって、現地の森総領事、釜山の総領事はかつて参議院の渉外部長もされた人であって、なかなか卓見を持っておられまして、私はこの総領事とお話しをしたのですが、現地の日本語を解する運転手を雇用して、日本から上がった人に、その人によって運転してもらって事故を防止する。本人が事故を起こしたら非常にきびしい制約を受ける。しかし、向こうの運転手が事故を起こしたという場合には向こうの責任で済むことでございますし、一方、観光ガイドも兼ねてやれるという意味で、この制度を外務省としておとりになる方針があるかどうか。つまり、現地雇用の運転手に運転せしめるという措置、これは非常に名案だと私は思っている。

伊達宗起外務省アジア局北東アジア課長

○伊達説明員 たいへん有効な案だとは私も存じますけれども、それを強制力を持たせるような規則ということにいたします点につきましては、私どもとして、若干問題があるのではないかというふうに、ただいまの感じでございますけれども、考えております。それは、先ほども交通局長からお話がありましたように、現地に向かう前に日本で十分教育をするということで当面はやる以外に方法はないんじゃなかろうかというふうにも考えます。

受田新吉民社党

○受田委員 警察当局の考えでは、韓国を旅する日本のドライバーが、韓国では運転資格の点について問題はないのか。国際的に自由であるのか。また、韓国で事故を起こした場合に、一般観光客が事故を起こす場合、それから観光客を乗せて向こうの人が運転して事故を起こした場合の責任関係がどういうふうになるか。つまり、運転したその人が、いま指摘したような、現地で雇用した運転手である場合、同時にまた、一方では、観光客みずからが運転して事故を起こした場合、その間の責任関係は一体どういうふうになっているのか。もう一つ、韓国へ持っていった車を現地で売り飛ばして戻るような事態が起こりはしないか。それは絶対に売りさばくことができないのかどうか。また、韓国のドライバーが日本へ来た場合の、今度は逆の場合は、日本は一体どういうふうに扱うのか。これをひとつ御答弁願いたい。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 警察に関する範囲内の問題をお答えいたします。  まず、免許関係でございますが、これは、韓国側と日本側とそれぞれ協議をいたしまして、おのおのの国内法で処理をするということになっております。したがいまして、日本のドライバーが韓国に参りました場合には、韓国の規定によって、仮免許証をもらいます。これは三カ月間有効である。しかも、その場合に、日本から持っていった乗用車についてのみ運転ができるということになっております。そこで、三カ月間の範囲内であれば、何度往復いたしましても、その免許証が有効であります。三カ月が切れれば、これは新たに向こうの法手続によって正式の免許証をとらなければならない、こういうふうになっております。  それから、事故の関係でありますが、これは、事故を起こしました場合の民事責任ということになろうと思うのです。刑事責任であれば、当然、どう考えましても運転者になりますが、民事責任であれば、ちょっと私どもの範囲ではございませんが、おそらく、やはり運転者に責任があって、乗客側、日本側には責任はないのではなかろうかと思います。ただし、そういった前提を考えますると、雇用料金が高くなるということも当然予想されます。この辺はあるいは法務省の問題かもしれません。  それから、車を売るかどうかということは、私ども全然所管いたしませんので、よくわかりませんが、ただ、向こうと話をしておりまする場合には、これは車を持って帰るというたてまえに、少なくとも警察側の話ではそうなっております。  日本の場合には、やはり免許につきましては国内法で取り扱いますが、その場合には、技能検査と学科の検査を免除できるという国内の規定があります。これは外国の行政官庁が発行した免許証を持っておればそうした手続ができる。ただ、適性検査、たとえば目であるとか、耳であるとか、あるいは運動適性といったような簡単な検査をやりますが、それによって、今度は、韓国の場合には仮免許証でありますが、わが国の場合には本免許証を出します。  それから、いまの法律関係、運転者と乗客の関係は、先ほど申し上げたとおりだと思います。  それから、日本で売るかどうかは、運輸省の問題かどうか知りませんが、私ちょっとよくお答えできません。

受田新吉民社党

○受田委員 これで質問を終わります。  この問題は、日韓両国の親善の上に非常に影響のある問題でございますので、外務当局は、警察当局と十分連絡をされて、ドライバーがあちらへ渡る前に、しっかりした考え方で、あちらで間違いを起こさないという道義的の高い基準をもってあちらへ乗り込んでいく。また、あちらへ乗り込んで後に、金をあまりばらばらと使って、——昨年末の国民所得百九十五ドル、日本の六分の一というこの貧しき国、しかも貧富の差が非常にひどい。あちらの青年は貧しさにあえいでいる。その中へはでやかな姿で乗り込んでいくということ、これは非常に刺激を与えるということにもなるので、そういう意味で、ドライバーに対しては、警察並びに外務省その他の関係当局が十分協議をされまして、りっぱな人物が向こうに行って、日韓親善に貢献し、同時に彼ら自身も高い見聞を深めて日本に帰ってくるという、遊び半分の渡韓でないように十分事前に協議をしていただきたい。この点、関係機関が今後一そう緊密な連絡の上に、日韓親善の上に支障の起こらないような、これに大いに貢献するような話し合いをしっかりやっていただきたい。悲しい報道がわれわれの目の前に出ないことを十分あなた方の御努力で実現をしていただきたいと思いまして、特に念を入れたお尋ねをしたわけでございます。  これで質問を終わります。   〔加藤(六)委員長代理退席、委員長着席〕

受田新吉民社党

○受田委員長 後藤俊男君。

後藤俊男日本社会党

○後藤委員 第一番に、警察庁の久保交通局長にお尋ねするわけですが、最近、セメント関係で、正式な名前は私間違っておるかもわかりませんが、コンクリートミキサーの問題です。自動車の上に、まるいやつがつきまして、あれでコンクリートが輸送されておる。ところが、最近、各セメントの輸送をする、いわゆるセメントのミキサー輸送車ですが、そこに働いておる人と、さらにその経営者との間におきまして紛争が起きておる。その紛争というのはどういうことかと申しますと、たとえば、そのミキサー車が、積載量が六トンといたしますと、七トンないし八トン積んで走っておる。しかも、そうしないと、そこで働いておる人に対する労働条件なり手当の問題に影響をさせる。こういうようなことで、かなりあちらこちらで、いま申し上げましたような問題に対する紛争が起きておるわけなんです。積載量以上に積載した場合には、運転手の方としては、ブレーキを使ってもなかなかブレーキがききにくい。さらに、急停車をした場合には、御承知のようにうしろに大きな穴があいておりますから、そこから練ったコンクリートが飛び出てきて、うしろの自動車がかぶる。こういうような事故もあるわけなんです。  そこで、先ほどから言っておりますように、そこで働いておる運転手の皆さんと経営者の間でも、積載量以上積むことをやめてもらいたい、しかも、交通安全の立場からいいましても、道交法の立場からいいましても、運転手の立場からいいましても、積載量以上を積載さして走らせる、これはもうどの面から見ましても正しいことではないと思います。それが事実とするのなら、直ちに正しい方向へ行政指導なりあるいは取り締まりをやってもらわなければいけない、こう私は思うわけなんです。  そんなことがあるのだろうか、こういうふうに思われるかもわかりませんが、ここに参考までに私持ってきたわけですが、二枚あるわけなんです。これは、いま申し上げましたところのミキサー車がセメントの会社を出る場合に、これだけ積みましたという伝票を運転手に渡すわけなんです。その渡した伝票がここに二枚あるわけなんです。これを見ますると、ここにありますところのこの伝票につきましては、積載量が九トン六百六十なんです。これにどれだけ積んでおるかといいますと十三トン八百積んでおるわけなんです。約四トン、いわゆる過重です。積載量をオーバーして積んでおるわけなんです。もう一つの、こっちの伝票にいたしましても、やはり一トン余りの積載量をオーバーした過重荷物を積んでおるわけなんです。  そこで先ほどから言っておりますように、これらのことが働いておる従業員と会社の間におきまして問題になっておる。その問題になっておりますことを今日運輸省なり警察庁としてはどういうふうにお取り上げになっておるか。この点はまだこれからでわかりませんけれども、たとえば、私ここに写真を持ってきておるわけでございますけれども、過積違反車であるという写真を自動車につけて、この自動車が東京都内を動いておるわけなんです。というのは、先ほど言ったように、九トン六百六十の積載量の車が十三トン積んでおる。これはもう明らかに積載量をオーバーしておるわけなんです。ですから、積載量をオーバーして走っておる車ですよという大きなポスターを自動車のうしろに張って、そうしてこの自動車が走っておるわけなんです。この自動車をおまわりさんが見たときに、あるいは駐在の皆さんが見たときに、一体どういう態度をとっておるんだ、これを聞いてみますと、結局見て見ぬふりなんです。さらに、ここの従業員の代表の皆さんが警視庁に行かれましても、てんで取り合ってくれない。直ちに人命にどうこうということではないからというようなことで、取り合ってくれない。あるいは、駐在に飛び込んでこうこうこういう事情であるがと写真をもって説明をいたしましても、取り合ってくれない。これが今日の情勢になってきておるわけなんです。  そこで、私も、こういうミキサーの会社へ行って、はたして二トンも三トンもたくさん積載量をオーバーして積めるものかどうか調べてみました。ところが、この輸送する会社のほうは、その構造を適当に変えておる、あるいはミキサーのうしろのほうをよけい上げる、こういうふうな方法をとって、いま申し上げましたように、二トン、三トン、四トンと、いわゆる積載量をオーバーして毎日毎日東京都内等を走っておる。それが、それならわずかに二つ、三つかというと、そうではございません。ほとんどの企業が全部そういう状況である。よその会社がやっておるから、おれの会社もやらないと企業競争で負けてしまう、とにかく、企業競争のためには法律もくそもないんだ、こういうような態度で、いまいったところのコンクリートミキサーを経営しておる会社あたりは、強く、働いておる人に、積載量をオーバーする仕事をせよ、これをやらない以上は手当にも影響させますよ、賃金にも影響させますよ、よその会社がやっておるんだからやるのはあたりまえじゃないかというようなことで、紛争が起きておる会社がたくさんあるわけなんです。皆さん御承知かどうかわかりませんが、全自運という自動車関係の大きな組合がございます。ここでもいま申し上げました問題が大きな問題として取り上げられて、これから社会全般の皆さんに訴えて、企業競争のためにこのようなことをやらされておるんだ——これを運転手の立場でいえば、こんなに積載量をオーバーしておるんだから運転するわけにいかぬといって拒否すればいいわけなんですが、そうなってまいりますと、賃金に影響する、手当に影響するというところでぐっと締めつけてくる。これが警察庁なり、あるいは運輸省なり、あるいは通産省なり、その関係の皆さんに、いま申し上げましたような問題が起きておるわけでございますけれども、こういうコンクリートミキサーの車に対しまして、交通安全の面からとらえて、どのように指導が行なわれておるのか。あるいは積まれておるところの荷物は中に入っておるから、どれだけ入っておるものか全然わかりません。この点をそれぞれ、通産省なり、警察庁、あるいは運輸省といたしまして、いま言いました問題に対して見解をお伺いいたしたいと思います。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 ただいま御指摘のコンクリートミキサーのみならず、一般に、積載オーバーの車の取り締まりにつきましては、これは各地に移動用のものもしくは固定のはかりがあります。これによって取り締まりをやるわけでありますが、いずれにしましても、交通量の非常に多いことと、それからはかりの数が制約をされているということで、徹底した取り締まりが行なわれておらないということは現実だと思います。  ところで、ただいま御指摘のコンクリートミキサーの場合には、通常の場合であれば、ただいま御指摘のように六トンのものであれば、それがオーバーしましても、六トンちょっとくらいのところが普通であろうと思いますけれども、ところが、コンクリートを入れるタンクそのものを改造しまして大きなものを載せている。したがって、御指摘のような八トンなり九トンなりのものを積むということになりますと、これは構造そのものを変えている中で、そのこと自身もし許可がされておらなければ違反になりますし、六トン積みのものに相当オーバーな施設を設けているということであれば、交通安全上も非常に支障があろうというふうに考えるわけであります。  そこで、問題は、このコンクリートミキサーについていいますると、見ただけではなかなかわからないという点が一つあります。六トン積みのものであるのか八トン積みのものであるのかわからないということで、そこでやはりはかりがあるところでないと取り締まりができない。ところが、運輸省の立場でありますと、運輸省は車をとめて調べるだけの権限がないということで、街頭におきまして警察官と陸運局とが共同してやるということでなければならない。そこで、そういったものを予防するには、業者の立ち入り検査ということも必要ではなかろうか。私どものほうでいま御指摘のような実態がはっきりわかっておりませんので、今後は、そういった街頭における陸運局との共同の調査なり、あるいは運輸省での立ち入り検査なり、そういったものをもう少しやっていくということと同時に、私どものところでは、少なくとも幹線道路の要所については、そういうはかりを整備していくということを考えてまいりたい。これは相当金のかかるものでありますから、簡単にまいらないのでありますけれども、方向としてはそういうことでまいりたい、かように思っております。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 ただいま交通局長から一応交通局の立場からお話がございましたが、運輸省のほうで車の構造を見ている立場から御説明いたしたいと思います。  コンクリートミキサーの場合は、普通のトラックと違いまして、容積がいわば一定しているわけでございます。したがいまして、メーカーでもってコンクリートミキサーをつくります場合に、私たちといたしましては、ただ何トンという積載量だけを押えるということでは片手落ちになりますので、車の大きさから逆算をいたしまして、積載量がたとえば六トンのものならば、その容器の大きさが六トンのコンクリートをつくるのに適当な大きさになるように押えているわけでございます。そういう意味では、普通のちゃんといたしましたメーカーでできるもの、それで、うちの車両検査を通りましたものは、容器そのものは一応計算もいたしておりますので、容積がいま先生御指摘のような極端な過積になるというようなことは、私どものいままでの経験からは考えにくいのであります。ただ、先生のお話のございましたとおり、もしユーザー段階でかってな構造変更が行なわれるということがあれば、これはちょっと問題だと思います。  もう一つ。あれはやはり走行中ぐるぐる回しながら、いわばコンクリートをつくっております。一ぱいに入ってしまっているわけではございません。やはりぐるぐる回ってかき回す余地がございます。これを、もし、ユーザーあるいはコンクリートを注文した荷主さんなりが、少々悪いコンクリートができてもかまわぬというようなお考えでぎゅうぎゅう詰めていかれれば、容積的には入らないことはないだろうと思います。ただ、私たち一応専門ではございませんが、こういう基準をきめますときには、建設関係の方とは御相談をいたしておりますが、もしそういうようなことをしておれば、おそらくコンクリートの質は悪いものになっているのではないだろうかというふうに考えるわけでございます。ですから、容積といたしましては、一応良質のコンクリートを得るためには、最大積載量に合っただけの容積より以上の大きな容器は積まさないようには一応しているということでございます。

倉部行雄通商産業省化学工業局窯業建材課長

○倉部説明員 産業の健全な育成という立場からお答えいたしたいと思います。  御承知のように、最近、建築につきましては、その品質を高め、あるいはコストを下げる、そういった意味におきまして、生コン化というものが非常に進んでおりまして、セメントの中でも、最近は約半分は生コンのほうに向かっているわけであります。そういった関係で、生コンの工場も非常にふえておりまして、急激な膨張をいたしておるわけであります。しかし、先ほどからお話がございましたように、生コンの輸送の問題は、直接私どもの問題ではございませんが、しかし、生コンの工場の健全な育成といいますか、そういう立場から見まして、そういった過積みがもし行なわれているとすれば、好ましいことではないと考えます。生コン産業の健全な育成ということで現在急膨張いたしているために、私ども実態もなかなかわからない面がございますので、今年度初めて実は予算をいただきまして、現在この実態の調査をいたしております。そういった形で、生コン産業の実態をつかんだ上で、また、かたがた、すでに全国団体もございますので、それを通じまして、そういった過積みが行なわれないように注意してまいりたいというふうに考えています。

後藤俊男日本社会党

○後藤委員 いまそれぞれの人から御返事いただいたのですが、運輸省ですか、これは車検のときに積載量というのは明記されておるわけです。これは私も知っております。その積載量をオーバーをして、つくっておる生コンの会社からコンクリートミキサーで輸送しておるわけなんです。その会社の門をいま出るというときに、このチケットを運転手さんに渡しておるわけなんです。これがもう明らかに積載オーバーです。これはだれが見たってすぐわかるわけなんです。これが、先ほどの話じゃないけれども、一カ所や二カ所、一台、二台ということならまた間違いということもあるかもわかりませんけれども、ほとんどの企業で全部行なわれておる。いわば、見えないことを幸いにして行なわれておるんだと私は思うわけなんです。  それからもう一つ。あなたは先ほど積載量云々と言われましたけれども、あれの安全基準によりますと、七割五分程度なんです。あとの二割くらいは、積もうと思えば積めるわけなんです、一ぱい一ぱいのところまで持っていこうとすると。それが現在行なわれておるわけなんです。それで、その関係の労働組合としては、あるいは働いている運転手さんとしては、これはえらいことだ。こんなことをやらされては、時と場合によっては、急ブレーキを使えば、コンクリートがうしろから飛び出る。うしろの車はまるかぶりになる。あるいはブレーキがきかない。これはもう交通安全上から見たって許されるべきことではないと私は思うわけなんです。だから、先ほどのあなた方の答弁を聞いておりますと、どうも机上における答弁のような気がするわけなんです。現実に一体どうやられておるかということは、まだ調査をされておらないと思うのです。  交通局長も先ほどいろいろ言われましたけれども、たとえば、それなら警察官の人は、積載量をオーバーして走っておりますよという看板までつけて走っておる自動車をなぜ一体とめないのですか。交通関係のおまわりさんは見て見ぬふりでいる。見て見ぬふりで知らぬ顔しているわけなんです。これは労使の間で問題になっておりますから、確かに積載量をオーバーして積んで走っておりますという大きな看板をつけてコンクリートミキサーは走っておるわけです。それを見たおまわりさんは、知らぬ顔して、見て見ぬふりをしている。こんな無責任なことありますか。そうなってまいりますと、その辺のところは一体どうなっておるんだろうか。見てないことを幸いにして、企業側としては一トンでも二トンでも過積みをしていく。しかも、おれのところの会社だけではなくて、全般の会社がそういうことをやっておるんだから、おまえらがやらぬ以上は、承諾せぬ以上は、手当にも影響させるぞ、賃金にも影響させますよ、こういうような体制でいまぐっと圧力がかかってきて、そこでいま問題になっておるわけです。  いま、通産省の方も、全般的に一ぺん調べてみて、こういう話ですけれども、ただし、机の上で調べただけではさっぱりわからぬわけです。それで、現実の例として私はとってきたわけなんです。これは明らかに三トン以上もオーバーしているわけだ。それが堂々と市中を走っている。過積みですよと看板をつけて走っておっても、知らぬ顔しているわけです。これは一体どうなっておるんだろうか。これは、通産省としても、行政指導の面で一体どういうふうにやっておられるんだろうかと疑わざるを得ぬわけです。  さらに、警察庁としても、こういうような状態をまのあたりに見ながら問題にしようとしない。しかも、労働組合のほうからは本田警察署ですか、そこへ申し入れまで行なっているわけです。これは桐生レミコン、ここの労働組合のほうから、本田警察署のほうに、こういう過積みをやらされておると申し入れまで行なっておるわけなんです。それが何の反応もないわけなんです。一体陸運局は何しておるんだろうか。彼らは陸運局とぐるになってやっておるんだぞ、そうしておれらにブレーキのきかぬような自動車の運転をさして、しかも、これをやらぬと労働条件に影響させるぞ。こんなやりたいほうだいをやっておりますのが、今日のいま申し上げましたところの問題です。これが現実とするのなら、たいへんな問題だと私は思います。これは、私は別にうそを言っておるわけではございませんし、現実の問題として、たくさんとってこようと思えばたくさんあるわけですけれども、事例として二枚とってきたわけです。交通安全の立場から、この問題を一体どう処理されようとするか。まあ一ぺん調査いたしましてどうこうというような、そんな抽象的なことではこの問題は解決しないと思います。これに関係のある全企業に対して相当強硬なる手を打たなければ、相変わらず、見えぬことをいい幸いにしてやられてくるんじゃないか。そこで交通事故を起こす、交通災害を起こす、これの繰り返しになると私は思うわけです。  この現状に対して、きょうは幸いに、運輸省なり、通産省なり、警察庁からも来ていただいておるわけでございますけれども、直ちに具体的調査に入って、こういうふうなことが一切ないようにやっていただきたいと思うわけでございますが、具体的にどういうふうにやっていただけるのだろうか、その点についてちょっとお考えを聞かしていただきたいと思います。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 コンクリートミキサーに張り札をして走っているということは、自分が違反である——自分というのは、運転者もそうでありますが、雇用者のほうで違反であることを認めながら運行さしていることで、私には考えられもしないことでありますが、しかし、先生言われるからには、現実にあるのでありましょう。これは少なくとも、そういうものについてはさっそく取り締まりをやらせます。  その他の点につきましては、おそらく構造を変えたものではないかと思うのでありますが、その辺になりますとなかなかむずかしい面もありますので、見ただけではわからないものもあります。運輸省とも相談して、具体的な取り締まり方を考えてみたいと思います。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 運輸省といたしまして、まず一番問題になるのは、構造の問題でございます。これは、ただいま交通局長からも申しましたとおり、もし構造上の問題、ことに、かってに構造変更しておるということでございますれば、法律的な手当てはしてございますので、すぐ構造変更の命令を下すことは可能でございます。実態といたしましては、現場で取り締まるとかいうことになりますと、警察庁と十分連絡をとらなければなりませんので、その辺は十分連絡をとりながら、これから進めていきたいと思います。

倉部行雄通商産業省化学工業局窯業建材課長

○倉部説明員 通産省といたしましては、先ほど申しましたように、経営全般の調査をやりているわけでございますが、それと並行いたしまして、全国的な団体に対して厳重な注意、要請をいたしたいと思っております。さらに、従来やっております企業の競争の健全化といいますか、そういう点についても、一そう行政指導の面で強化いたしてまいりたいというふうに考えます。

後藤俊男日本社会党

○後藤委員 最後に、労働省にちょっとお伺いするのですが、先ほどからいろいろ申し上げておりますように、この過積みの問題が関係しまして、働いておる従業員に対する労働条件云々というようなやり方を、経営者としてはいまやっておるわけなんです。これは最も悪質だと思うのです。間違っておると私は思いますので、労働行政の立場からも、いま言いましたような問題につきましては、もっと正しく企業者を指導していただくようにしていただかなければいけないと思います。違反をせぬことには賃金を下げますよ、違反をしないことには手当も減りますよ、よそもやっておるのだからおまえもやれ、見えぬことは幸いじゃないか、こういう考え方に対しては、これこそ早急に正しく直していただく必要があろうと思いますので、労働行政指導の立場から、この問題に対するお考えをお聞かせいただきたいと思います。

細川福治労働省労働基準局賃金部業務課長

○細川説明員 自動車の労働条件が交通災害に結びつく、こういうことから、労働省におきましては、春と秋に一斉監督をやっております。そして、基準法の完全実施ということで、他の業種よりも重点的にこの仕事を続けておるわけでございます。それ以外に法律の問題ではございませんが、ただいま先生が御指摘のように、賃金の支払い形態、これは労使間の問題でございますが、その内容によりましては交通事故に結びつく、こういうことで、四十二年の二月九日、ぼくらは二・九通達とこれを言っておりますけれども、改善基準をつくりまして強力な指導をいたしておるわけでございまして、その中に、水揚げ、運搬量等に対応して算定される歩合給が採用されておる場合には六割以上の固定保障給を設けなければならない。それから第二点が、極端に労働者を刺激する制度を廃止して一定率の歩合給にすること、こういう二点がございます。で、われわれのほうといたしましては、この基準に沿いまして強力な指導を実施いたして、累進歩合給はほとんどなくなっております。  それから、先生がいま御指摘の生コンの歩合給につきましては、これもやはり歩合給であることについては変わりありませんので、この改善基準に沿いまして六割以上の保障給の設定、それから、この歩合給はおそらくキロトン歩合給だろうと思いますが、どの程度普及しているかどうかということについてはわかりませんが、昨年の秋にわれわれのほうで調査いたした資料によりますと、約四百九十調査した中で、歩合給制度を採用しておる事業所が八%ございます。これはハイヤー、タクシーと違いまして、比較的歩合給の数は少ないのでございますが、その内訳はどうなっているかはちょっとわかりませんけれども、ただ、保障給がないというのが相当ございますので、それについては今後強力に指導していきたいと考えております。  それから、キロトン歩合給につきましては、内容が刺激的なものであるならば、二・九通達の線に沿うて強力な指導を続けていきたいと思っております。

後藤俊男日本社会党

○後藤委員 労働省の四十二年の二・九通達ですか、あれらの関係も私十分知っているわけでございますけれども、労使の間においてそういう問題が起きておる、それであってはいけませんので、具体的に調査をされまして、間違っておるものは早く正しく直していただく、これはぜひひとつお願いしたいと思います。  それから、通産省なり、警察庁なり、あるいは運輸省としましては、先ほどいろいろ御返答いただきましたが、これは非常に、私は、交通安全の面から考えると大事な問題だと思いますので、これは直ちにひとつ調査をしていただく。そうしてその調査の結果、報告を委員長を通じて私のほうへいただきたい。このことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。

受田新吉民社党

○受田委員長 松本忠助君。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 通産、運輸、警察の担当の方々にお伺いするわけでございますが、最近危険物の運送中における事故が相次いでおります。皆さん方も御承知のことと思いますけれども、六月の十六日、栃木県の小山市で起きましたところの塩素ガスの事故の問題、急ブレーキをかけたショックでコックがとれて、そうして塩素が噴出したという事故がございました。その後、六月の二十八日に、川崎で、高熱のアスファルトコンクリート、アスコンの裸輸送におきまして高校生が二人悲惨な死亡を遂げておるわけでございます。このように最近危険物輸送によるところの事故が相次いでおります。そのほかにも、ラワン材が落ちたとか、あるいはガソリン車がうちの中に飛び込んだとか、いろいろございますけれども、いずれにいたしましても、最近、この危険物の運搬途中連続して事故が起きておるわけであります。このようなことから、住民に対して多大の不安を与え、恐怖を与えているわけでございます。これに対しまして、行政機関としてはどのような対策を講じたのか、通産、運輸、警察の三担当からそれぞれ伺っておきたい。

眞野温通商産業省公害保安局工業保安課長

○眞野説明員 私のほうでは、火薬類及び高圧ガス、こういう産業で用います危険物質について、特別の取り締まり法規をもって監督しております。その分について、私どもとして、今回の事故のうち、六月十六日小山市で起こりました塩素ガスのボンベの破損問題それによる塩素ガス流出に伴う被害、そういう問題についてお答えいたします。  まず、事故の発生と同時に、私どもとしましては、まず実態把握という必要を感じまして、直ちに担当官を現地に派遣しまして、事故の状況を調べさせております。それと同時に、直ちに翌日関係の会社、荷主であります関係、あるいは輸送関係者を含めまして、関係の会社を呼びまして事情聴取をいたしております。その結果、現在のところ、現地の小山市の警察におきまして、事故の原因について究明をいたしております。この事故調査の結果によりまして、私どもとしてとるべき立場がきまってまいると思います。  まず第一には、私どものほうの高圧ガス取締法、これによりまして、運搬、いわゆるこうゆうような塩素ガスボンベのような高圧ガスの輸送については一定の保安基準を持っておりまして、それを守っておったかどうか、そういうことが問題になろうかと思います。この点について、先ほど申し上げました担当官の派遣によりまして、警察のほうにおける事実の把握調査というものを受けまして、法令違反があったかどうか、ただいま申し上げました保安基準違反があったかどうか、それによって必要な処置をとるということが一つでございます。  それから第二には、今回の事故にかんがみまして、直ちに、こういう危険な塩素の製造業者及び関係の工業界、これに対して、保安管理の面から新たに警告を発しまして、必要な企業内における保安管理のみならず、下請業者等に対する保安管理の指導、こういう面について改善措置なり必要な教育訓練を実施するように、こういうような通達を出しております。  さらに、私どもといたしましては、すでに昨年からこういうような危険な高圧ガスについての保安基準、これの改善の必要を認識いたしまして、現在、私どものほうにございます高圧ガスの保安審議会の中におきまして、塩素ガスの保安基準について特別の検討をいたしております。近くその結果が出るタイミングにございまして、今回のこの事故もございましたので、さらに、その内容、先ほど申し上げました警察の事故原因の調査等を十分取り入れまして必要な保安基準の制定、あるいはそれに基づく都道府県等に対する指導をいたしてまいりたい、こう考えております。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 危険物等、簡単に申すと、あぶないものを輸送していろいろな事故を最近起こしておりますが、これに対して、先生いま御指摘のとおりに、われわれとしても非常に関心を持っているわけでございます。  この間の塩素ガスの事故を契機といたしまして、ことしの七月一日に、一応、自動車局長名をもちまして、関係方面へ、危検物の輸送についてのある通達を出しまして、指示をいたしました。何と申しましても、危険物の輸送と申しますのは、それぞれいろいろ危険物の種類によりまして、それぞれの特別の法令がありまして、所管しておられる官庁が非常に多方面にわたっております。運輸省といたしましては輸送ということを所管しております。運送業者そのものをいろいろ監督をしておりますので、関係官庁の協力を得ながら、あるいは講習会、あるいは研修、あるいは監査、こういう方法を通じまして、これから先も危険物の運送方法についての徹底をはかっていきたいと考えております。  それから、ただいまの栃木県の事故を起こしました当該事業者、これにつきましては、現地の出先機関で直ちに監査を行ないまして、現在、その結果の集計中でございますが、中間報告を受けたところでは、ある程度の違反事故も出ているようでございますし、管理体制にも欠陥があるようでございますので、改善方法、改善命令を出すつもりでございます。おそらく、何らかの行政処分を受けるようになるだろうと考えております。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 現在、法律上、危険物として指定されていまして、その運搬なり保安なりの規制が設けられておりますのは、火薬類、それから高圧ガス、放射性物質、消防危険物などで、それぞれ通産省あるいは消防庁などが所管しておられるわけで、この点については、容器でありますとか、積載の方法、あるいは運搬方法などに関する規制がそれぞれあります。そこで、詳細に特別法の中で、こうすべきであるという事柄が出ておりますし、その違反については罰則もありますので、事件が続きましたのを受けまして、七月一ぱいかけて、それぞれのいま申し上げました危険物について、どういう事柄についてはどうなっておったか、違反があるかないかということの一斉取り締まりを全国的に実施いたしております。これは七月一ぱいでございます。そこで、八月になりますと、一応私どもの取り扱った件数についての全貌が判明いたしますので、それに基づいて、どういうような問題点、欠点があるかということを把握して、これをそれぞれの関係官庁に意見として出したい。また、その中で警察として処置すべきものがあれば、その中で処置をするということであります。そこで、さしあたって私どもでいま進行中のものは、そういった一斉取り締まりと実態調査のほかに、高圧ガスの中で、この前、酸素ガスの問題があったわけでありますが、高圧ガスの保安基準について、従来よりももう少し程度をきびしくするように、これは通産省のほうにお願いをしたいということで、内容をほぼ確定いたしております。この問題は、まだほかにも類似のものがあるわけでございまして、これはなかなか技術的なものもありますので、一応高圧ガスについては結論が出ましたけれども、ほかのものにいてもあわせて進めてまいりたい。  ところで、問題なのは、いわゆる危険物として指定されておりません、たとえばアスファルトコンクリートのような問題、それから鉱物の熱せられたくずのようなもの、それから溶けた熱い金属など、それぞれ現在の経済上各省が従来所管してなかったようなものが、しかも交通安全上非常に問題を生じておるといったような分野がだいぶ出てまいっております。こういった従来の危険物以外で、しかも危険なものについてどういうふうに扱っていくかということが問題でありまして、これは総理府でもお考えいただいているわけでありますが、今後関係各省で協議してまいらねばならない重要な問題であろうと思うわけです。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 一応それぞれのお立場から伺ったわけでございますが、今回の事故にいたしましても、住民が七十五名も中毒患者を出した、あるいはまた、牛が死んだとか、鶏が死んだとか、そのほかにもいろいろ作物も被害を受けている、こういう状態でございます。このような事故が、今回は小山という比較的広い国道の上でありますけれども、都会の中で、市街地で起きないという保障は何もないと思うのです。都会のどまん中で起きる、これもあり得ると思うのですね。そういう危険がありますので、当然のこと、あの運搬の車両には、高圧ガスであるとか、あるいは危険物の表示がなされていなければならないわけでありますけれども、今回はそれもなされていなかった。いろいろ聞いてみますと、日雇い運転手であったとか、あるいは積み出すときにチェックがなかったとか、いろいろのことを言っておりますけれども、そういうこと一つ一つが、大事なことが漏れていたわけです。こういう問題をやはり徹底して取り締まって指導していかないと、このような事故が再びまた起きるということがあり得ると思うわけです。こういう点から、今回の問題を通じまして私どもが考える面は、一応毒性のあるガスとして製造販売と消費などが規制されている以上は、輸送についても毒性のガスであるということの明記の行政上の指導を十分行なうべきではなかろうか。それが、都道府県に届け出る義務もなく、一般の高圧ガス保安規則の七十一条の規制があるだけで、法としては放任の状態ではなかろうか、こういうふうに思うわけでございますが、この点について警察と運輸省ではどのようにお考えになりますか。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 警察の場合には、道交法でありますが、この場合には、おっしゃるように、七十一条の積載物の転落防止というような規定、あるいは五十五条、五十七条にありますような積載方法、積載重量を守れといったような、危険物と限らずに、一般物質と同じ扱いの規定しかございません。そこで、現在ありまするのは、やはり特別法の規定の中でそれぞれうたっていただいておるということであります。ですから、たとえばLPGなどにつきまして、通路の指定をするというような場合に、関係局長の意見を聞くというようなこと、これは法律の根拠はないそうでありますが、事実上そういった指示をしているそうでありますけれども、特別法の中にそういう運搬方法についての規定を書くとか、あるいは少なくとも行政指導としてそういうことを行なうべき分野を相当広めていくということが必要であろうというふうに考えております。いずれ私どものほうから通産省のほうにお願いするのも、そういう方向で御協議するはずであります。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 運輸省といたしましても、ただいま交通局長から御説明申し上げたとおりでありまして、車の構造に、もし専門的なと申しますか、専属的な構造を要するものがございますと、これは保安基準その他で規定をいたしてまいるわけでありますが、ただ危険なものを積んで走るだけということになりますと、それぞれの特別の法でやっております。ただ、先ほど申し上げましたとおり、運送事業者のやることにつきましては、私たちの一般的な所管の責任として行政指導をやっていきたい、こういうわけでございます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 そこで隅田さんに伺いたいのですが、このような危険物をロープで単に緊縛した今回のようなことは、ほろが単にかけてあっただけであります。もっと自動車の一番最初の運転台のほうから大きく、言うなれば、まくらを入れて、そしてそこへ当然丸型のものをちゃんと埋めておいて、そして運ぶ。当然のことだと思うのですね。それがなされていなかった。そういうところから事故が起きたわけでありますけれども、そこで、この危険物を運搬する専用車といいますか、そういうものをつくってやらせるようにするお考えはないかどうか。整備部長としてひとつ考えてもらいたいと私は思うのです。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 先生のいまのお話、一案だとは思います。ただ、いままでいろいろな専用物を運ぶ車が現実にはございます。たとえば石油を運ぶタンクローリーとか、そういうものにはそれなりの規定がございます。ただ、すべての危険物をそれぞれ専用の構造がとらせられるかということになりますと、これは一つの問題だろうと思います。やはりボンベという一つの、何と申しますか、輸送可能な容器がある場合には、そのボンベをどうやって運ぶかということは、構造上の問題もございますが、あるいはもう一つ、積載上の問題として考えていかなければならないのじゃないか。そうなりますと、一応法律の形といたしましては道路交通の問題、こういうことになってくると思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 次に、川崎で起きたアスコンの場合でありますけれども、これも危険物としての扱いがあいまいでありまして、今回二名の死亡事故が起きたわけでございます。このような高熱のものを裸積みで輸送するということば危険この上もないことだ。これはいままで放任されていてだれも気がつかなかった。この辺に大きな問題があると思う。まあ、こういうものが町の中を走っていることは、いまに始まったことではないわけです。これがいままでほんとうにだれも気がつかなかった。これはまことにどうも残念しごくといわざるを得ない。われわれも交通安全に携わるものとして、こういうものが走っていることについて見たり聞いたりはしております。しかし、あれは一体どういう規則の上で運搬されているのかしらということについてチェックはできなかった。私たちも研究不足だったけれども、担当される役所として、こういうものが野放しになっていた点については、全くどうも遺憾といわざるを得ないと思うのです。新聞にも「野放しアス・コソ輸送、事故死でびっくり、各省庁」と書いて、いま御答弁をいただいている方々の名前がずらっと出て、それぞれの談話が出ております。いずれにいたしましても、何かしら自分のところは責任を回避しているように見受けられる御答弁がございます。まことに私も残念でございますが、今後このアスコンの需要というものが相当に高まってくると思います。そこで、いまのような、アスコンをいわゆる開放式なダンプカーで運ぶというようなことでなく、これこそもう専用車を開発すべきではなかろうか。単に通達をするだけでは私はだめだと思う。運輸省の自動車局長の名前で七月の一日に出してあります。たいへんけっこうであります。しかし、根本的に考えてみれば、小山の事故が起きたのが十六日、それから今度は二十八日にアスコン事故が起きている。アスコン事故が起きたので、あわててここに二行入れた。これは私の邪推かもしれませんけれども、少なくとも、小山の事故ができたれば、五日や六日で全国の陸運局長あてに間髪を入れず通達を流す、取り締まりをする、これくらいのことは当然じゃなかろうかと私は思う。今後このような事故が再び起きないためにも、ここでアスコンの、いわゆるダンプカーヘシートを一枚かけて運搬しているという方法を改めるように、何かアスコン専用の車を開発する用意はないか。そういうことをすれば、こういう事故は今後幾らかでも防げるのではなかろうか、こう思うのです。この通達を見ましても、単に、「高温アスファルト・コンクリート等高温貨物についても、流出防止のための措置を確実に講ずること。」単に抽象的にこれだけのことしか書いてない。もう少し役所が積極的に、再びこういうことを起こさないためにも、少なくとも交通安全公害研究所などでこういうものに取り組んでみてはどうかと思うのです。なかなか普通の自動車メーカーに注文してもできるものでもないでしょう。少なくとも交通安全公害研究所がそのために強化拡充されたわけだと思うのです。そういう意味から、これをやる考えがあるかないか、隅田さんの率直な御意見を伺っておきたい。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 ただいまの先生の御提案、そのとおりだと思います。私たちといたしましても、これは高温アスファルトだけではないかもしれませんが、特殊車あるいは専用車の開発可能なものにつきましては、これはユーザーあるいは製造業関係を担当しておられる通産省とも十分相談しながら、これの開発を進めていきたい、こういうふうに考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 交通局長に伺っておきますけれども、今回のダンプのアスコンの事故でございますけれども、いわゆる一匹オオカミ、これに対する行政指導はいままでしばしばいわれているわけでありますが、これに対する取り締まりは、実際問題としてお手上げの状態ではなかろうかと思うのです。非常に御苦心はあろうと思いますけれども、これらに対する指導対策、今後、交通安全の上からも、事故を激減する上からも、撃滅する上からも、ぜひとも、このダンプカーの一匹オオカミといわれるこれに対する指導取り締まりをもう少し熱を入れていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 これは再々この委員会でも御要望のあるところでありまして、なかなか取り締まりがむずかしい面もあります関係上、十分の成果があがっておりませんが、単に危険物だけではありませんで、一般のダンプカーについて関連しての問題がたくさん出ております。そこで、車両運送法その他の関係もありますので、当然運輸省と共同してこれの取り締まりをやらねばなりませんので、もっと効果的な、何かいい知恵を考えています。従来のやり方であれば、人間の数を出して取り締まるということでありますと、数が足りないから十分取り締まれませんでした、こうお答えすることになってしまうものですから、もう少し知恵を働かして、御要望に沿うような方法をやってみたいと思います。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 関連してお尋ねしたいと思います。交通局長さんと室長にお尋ねをいたしたいと思います。  お許しを得ましたので、ダンプの問題に対する関連質問でありますが、ダンプカーはダンプ規制法というのをこの前のとき出しまして、いまの久保局長さんの前の鈴木局長さん、それから室長はかわられましたが、前の室長の宮崎さんの当時にずいぶん論議をいたしまして、ダンプ規制法というものをつくったのです。そのときに一番問題になったのは、一匹オオカミというダンプを使用する人、これを運輸省の関係からいうと、白ナンバー、自家用で運用しておる。これは適当であるかないかということが議論の中心になってきました。いろいろ議論をいたしましたが、全国に、一人事業主といって、違法的行為ではあるけれども、これを直ちに免許を与えるとかいうようなことも困難であるし、零細企業者に弾圧を加えるということも、これまた行政上適当でない。それじゃ十万近いというか、何万という、一台持ったり、二台あるいは三台程度の人たちに対してどういう考え方をするかということがいろいろ論議をせられました結果、一応ダンプ規制ではあるけれども、自主的に、そういう業者よりはまじめにやってもらう人に対しては貨物輸送の特免的な免許を与えていってもいいじゃないか、そういう意味から、そういう人たちには特に気をつけてやってもらうようにということで発足したわけなんです。そういうふうに私は解釈しているわけなんです。そこで、全国的に交通関係のダンプというものの組合ができてきたというわけなんです。特に、私の県を申し上げて恐縮でありますが、愛知県という県は、残念ながら交通事故が全国一なんです。殺す人、けがさせる人もたいへんな数でありますが、そのうちで一番指摘せられるものは何かといえば、やはり当時はダンプであります。ダンプに対する考え方というものを新たにしまして、ダンプ事業組合といったようなものがすでにでき上がって、出てきたわけです。ところが、当時の宮崎さんの話では、全国的に通達を出して、そういうような組合につとめて入るように、そして、そこで、警察の署長さんが、各単位ごとに、交通指導あるいは行政的ないろいろの面で、ダンプの暴走、ダンプ運転手の心がまえというものを、おりがあったらいろいろ話し合ってうまくやってもらおうということになっておった。ところが、実際に発足して今日まで、愛知県では、いろいろとそういう点についてやかましく言っていただけるけれども、何ら法律の根拠もなければ、法律的に縛るものがないということで、自由自在な立場に立っておるということ、そんな組合に入らなくたってわれわれは営業ができる、だから、そんな組合に入って、たとえ千円でも五百円でもの会費を出すことだけがばかばかしいといって、警察で、これを常に、入りなさいよ、ダンプ協会へ入ってやってくださいと言ってはくれますが、交通安全でも言ってはくれるけれども、入らない。入らなくても別に制約を受けるのではないのですから、こういうような野放し的な存在がぐんぐん全国的に現在あるわけなんです。いま質問の中にもありましたようですが、一体これをこのままにしておいていいでしょうか。この大きなずうたいが、もっと極端なことを申しますれば、道路に放置をされ、車庫制限のないところは、もう至るところで何十台かの車が連ねてほうってある。これは交通局長、いろいろ調べていただいて報告をまとめられるならば、直ちに答えは出ると私は思うのです。これははたして警察庁の交通局が考えるべきことであるのか。総理府なんというのは一括して握っておるなら、総理府というものは一体どういうところに問題の解決の主力を注いでいかれるのか。総理府が警察のほうへいえばそれで責任がのがれられるということなら、私が前回にも言ったように、予算のない、何にもないところの総理府で、ただ理論の上、そしてデスクの上のプランだけでがちゃがちゃ言うだけでは何にもならない。現在、ダンプというあの大きなものが走っておることによって、また、大型が走ることによって、ずいぶん一般の自動車というものがみんな脅威を感じておる。この脅威を感じておるということは、いまだに前と変わらない状態にあるわけです。何かここでその大きな踏み切りをつけなければ、けじめをしなければいかぬと私は思っておりますが、どうでしょうか。いまも質問にあったように、ただいま交通局長は、何らかの手を打ちたいと思っておる、こうおっしゃるが、何らかの手どころではない。やはり立法してはっきりしたものをつくり上げない限りは、任意的な組合中心的なものであっては何にも効力を奏していないということなんです。  もう一つは、きょうは私も突然来ましての質問ですから、整備部長だけではわからないと思うけれども、運輸省でも許可を与えていないそれたちがかってに自家用営業をしておるが、実は、自家用でなくて、運賃取りの形態をなしておる。それは自家用じゃないのです。こちらから土を積んでこちらへ運んで、それでただ運賃をもらうだけなんです。採石を積み、砂利、砂を積んでも、それは運賃取りである。事実はみんな自家用になってない。運賃取り経営としてのそういうような自家用用式で許可をとっておる。これはダンプを規制するときに、お互いに審議の過程でいろいろ論議をしたのでありますが、まじめに真剣に考えてくれるという、業者の自粛を待って、ということだったけれども、いまだにその反省の色がないとすれば、この際ひとつ何かここに措置をとっていかなければならぬと思うのであります。  まず、交通局長から、この問題に対して、先ほど何らかの手を打つとおっしゃっておるが、何らかの手とはどのようなことをお考えになっているか、その点ひとつお考えを率直にお聞かせいただきたい。これは、私は、決して、いままでやっていらっしゃることがずさんであるとかどうだとかいうことを指摘するのじゃありません。これは、私どもは、最初からそういう方向でスタートしたのでありますけれども、いまだに一台、二台持っている連中が反省しないという立場に立って、これから何らかの方法を考えてくれという要望をするのですから、ひとつ、その点に対するお考えを率直にお聞かせいただきたい、こう思うわけであります。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 ただいま何らかの手と申し上げたのは、先ほどの御質問に対して、私どもが、街頭に警察官を繰り出して大いに取り締まりをやりたい、こういうお答えを申し上げれば、従来とあまり変わりませんし、取り締まりの結果は今日見られる結果でありますので、何か別の方法を考えたい、そのために今後知恵を出すための検討をひとつやりたいということで、具体案をいま持っているわけではありませんが、ただ、ただいまの御質問に対して感じる事柄は、一匹オオカミのダンプであれ、会社のダンプであれ、道交法の違反の取り締まりについては、これは同じだと思うのですけれども、平素の行政指導の面と、それから指導のみならず、何らかのワク組みをさせるという意味から申しますと、これは、私は運輸省ではありませんから、運輸省のお考えはよくわかりませんけれども、ちょうど法人タクシーと個人タクシーがあるように、一匹オオカミについても、これが一つの協会なり、何らかのワク組みの中に取り入れ得るように法的措置を講じていただいたほうが私どもとしてはたいへん助かるということでございます。その間にどういった事情がございますか、運輸省のほうとも協議をしてみたいと思います。

平川幸藏内閣総理大臣官房交通安全対策室長

○平川説明員 ダンプの問題につきまして、総理府の立場からお答え申し上げます。  ただいま先生が御指摘になりましたように、ダンプの業界というのは特殊な事情にございます。全部で大体十五万台ぐらいございますけれども、その中で青ナンバーの運送業の免許を受けているのは約一割でございます。このダンプの体質は、先生よく御承知のとおり、積載するものが砂利とかいったも一のでございまして、安価なものでございます。したがって、トンボ返りで何回も運ばなければ利潤があがらないので、無理な運転をする、交通事故が発生したときは、積載量が非常に多くて、交通事故の規模が大きくなる、こういうことでダンプ規制が出てきたわけであります。取り締まりの面は別として、われわれとして考えておりますのは二点ほどございます。  まず第一に、この一匹オオカミのダンプを、ある程度グループをつくりまして、運送業のほうに免許させていく、いわゆる協業化の問題であります。これは運輸省のほうで指導されておりますけれども、この考え方をさらに強力に進めていくべきではないか、このように考えております。これにつきましては、やはり、先ほど申し上げましたように、一匹オオカミ、二匹オオカミでございますので、資金的にもかなり苦しい面がございます。そういった面につきましては、いわゆる中小企業近代化促進法等の適用によりまして、できるだけ資金的にも援助していく、あるいはその他法律に許された制度を最大限に利用いたしまして、いわゆる協業化のほうに進めていくということが第一点だと思います。  第二点といたしましては、いま先生が御指摘になりました安全団体というのがございます。この安全団体は、実は、はなはだ申しわけないのでございますけれども、全国で愛知県と新潟県の二県において結成されております。これによりまして業者相互間にいろいろなPRをやっておるわけでございますが、この安全団体をさらに普及徹底いたしまして、それを通じて交通安全につきまして協力をさせていく、こういう体制にさらに進んでいきたいと思います。  いずれにいたしましても、このダンプ協会というのは特殊な体制でございますので、そういった基本的な点にわれわれとしてはよく着目いたしまして、今後の施策を、各担当省であります警察、運輸省、それから総理府、この三者が有機的に会合を重ねまして、十分この体質改善に努力いたしてまいりたい、このように考えておる次第でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 関連質問でありますので、まだ質問があるようでありますから、これで私は終わりますが、先ほど局長のおっしゃいましたように、乗用車あるいは他の自動車のほうはしっかりした組合があるのです。ところが、ダンプとかいうものはそういうものがありませんし、ワクがありませんから、自由自在にやっております。何とかワクの中に入れて、そして、立法するときには大きい気持ちで考えてあげて立法して、それを直ちに葬ってしまえという声もありましたけれども、それではあまりにも気の毒だということでこれはでき上がったものでありますから、至急ひとつ運輸省と打ち合わせをしていただいて、何らかの形をやっていただかないと、正直者が常に損をするということであって、まじめにやろうというものがいつも軽視されるような時代ではないと私は思いますから、どうぞひとつよろしくお願いいたしたいと思います。どうもありがとうございました。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 次に伺いたいことは、浜松で発生いたしました十八歳の少年のオートバイ事故の件でございます。いわゆるイーグルハンドルの事件だといわれておりますこの事故の模様につきましては、新聞に発表されておりますので、まずその新聞発表のとおりであろうと私は思うわけでございます。その確認は除きまして、この事故で問題になる点が二つあると思うのです。  その第一点というのが、改造車によって起こされている点、すなわち型式試験を受けた車をかってに変更して乗っていても、現行法では運輸、警察双方ともに何らの対策もとれないということが第一点。  それから第二点は、危険な自動車部品の販売が放置されていた、こういうふうに思うわけであります。  そこで隅田さんにお尋ねしますが、イーグルハンドルのことを知っていたかどうか。私の知る限りにおきましては、映画の「イージーライダー」、あれが上映されまして、そのまねが始まった時点において、イーグルハンドルは人間工学上問題がある、このように指摘する声がございました。私も、この問題をかねがね取り上げたい、こう思っておりました。そのやさきに今度の事故が起きてしまったわけであります。この危険なハンドル、これについて整備部長のほうでは調査をしたことがあるかどうか。この二点について伺っておきたい。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 私も、先日の新聞を見まして、実は、こういうものが横行しているということを初めて私個人としては知った次第でございます。まことに申しわけないと思います。さっそく車両課を呼びまして、私のほうの担当しておる者を呼びまして調べましたところでは、一応情報的にはある程度こういうものが出ているということは知っていたようであります。ただ、相当流行しているというところまではまだわかっていなかったということでございますので、実態的な調査というものはいままでに何ら行なわれておりません。現在、どういうところでつくられ、どういうルートで販売されているか、大至急調査中でございますので、まだ本日現在詳細にわかっておらないわけであります。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 通産省と交通局長、この事実を知っていましたか。どうですか。簡単にお答え願いたい。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 私は存じておりませんでした。

大永勇作通商産業省重工業局自動車課長

○大永説明員 われわれのほうといたしましても、その事実を承知しておりませんでした。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 委員長、いまお聞きのとおり、皆さん、みんな知らないとおっしゃる。知らないということは私は言わせないつもりです。あとから申し上げたいと思いますけれども、こういう問題が出てまいりますと、私は知らなかった、こう逃げなさる。これはまことにどうも私は残念だと思うのです。そのことについてはあとから申し上げたい。  それでは整備部長に聞きますけれども、これまで一般のいわゆる市販されているオートバイが改造され、そして乗られているという実態を調査したことがありますか。最近、このイーグルハンドルをはじめとして、ロードレーサー、モトクロッサーなど、いわゆる一般の市販車をスポーツ車に改造する傾向が若い人たちの間では非常な流行を見せているのです。私の知る限りでは、原付車については何ら法的な制約がないほか、軽自動車以上については、改造の届け出の義務があると私は認識をしております。  そこで簡単にこれから一つ一つ聞いてみたいのですが、イーグルハンドルについては届け出の義務があるのかないのか、これはどうですか。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 イーグルハンドルのものが保安基準そのものに抵触するかどうかということにつきましては、現在のところまだ結論が出ておりませんが、構造変更としては重大なものでございますので、将来届け出の義務について考えていく必要があるものと考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 そうでしょう。届け出の義務があるという。もちろん、先ほど隅田君はこういうことを知らなかったとおっしゃるのですから、届け出を受け付けた事実はないということになりますか。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 届け出を受けますのは陸運事務所だと思いますので、一々報告がまいりますが、私はそこまでは存じておりません。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 確かに下部の末端組織のほうで受け付けているのであって、本省の整備部長の手元まで上がってくるのには相当の時間がかかるのじゃなかろうかと思いますが、さあそこで、ないとすれば、届け出をさせるようなPRをしたことがあるかないか、この点はどうですか。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 まだいたしておりません。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 イーグルハンドルを含めまして、オートバイの改造について指導通達、いわゆる通達行政になりますね。お役所の最も得意とするところでありますが、こういうものを行政指導したことがありますか、ありませんか。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 ございません。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 いまお聞きのようなわけでありまして、届け出の義務があっても罰則規定がないということから、実際には野放しの状態になってしまっていると思うのです。そこで提案したいのは、オートバイのほか、四輪車についても、先ほど申し上げましたように、改造熱が非常に高い、こういう現状であります。したがいまして、届け出についての義務についてももっと積極的にPRをしていく、同時に、罰則の規定も設けて、危険な改造に対しては行政指導ができやすいようにすべきではないかと私は思うのです。また、オートバイメーカーは、型式の申請をした形が変わっていることについて不安を感じなかったのかしら、こういうふうにも思うわけです。少なくとも、自分の会社で売り出した車については、型式の指定を申請し、この車が安全である、最も安全な車であると自負して売り出していると思う。それが、形の変わった車が飛んで歩いているわけです。最近はオートバイメーカーの中には、いわゆるスポーツコーナーといいますか、そういったものを設けまして、チューニングアップというような、構造を改造することを積極的に教えている、サービスといいますか、そんなところもあるわけです。これがいまは野放し状態、こうなってまいりますと、非常に危険なああいうものが今後続発してくるというおそれもあると思います。そこで、運輸省としても、この辺については十分に指導監督をしていかなければならないと思うわけでございますけれども、やる気があるかないか。いままでのことはともかく、今後やる気があるのかないのか、この点についてひとつ確たる御答弁を伺っておきたい。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 先生お話しのとおり、いろいろなかってな改造が世の中である程度行なわれているということは存じております。イーグルハンドルそのものにつきましては、先ほど申し上げたように、存じませんでしたけれども、一般的に申しまして非常に危険と考えられるようなものが普通の自動車用品屋というようなところで売られている事実もないわけではございません。そういうものすべてを含めまして、これは用品の販売関係の団体もございます。そういうところを通じまして、われわれとしてもこれからかなり強力な行政指導をしていきたいと考えております。それがまた、イーグルハンドルというような特に危険に直接つながるようなものにつきましては、これを改造するには相当な技術レベルも必要なわけでございますから、そういうような整備工場だとか、われわれの監督下に入っているところを通じまして、できるだけ強力な行政指導をとっていきたいと考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 久保局長さん、あなたは先ほどイーグルハンドルについて知らない、こうおっしゃいましたね。私は、あなたの部下の白バイの——御存じと思いますが、あなたの部下だと思うのですが、白バイの隊員さんから私はこの問題について聞いているのですよ。もう少し久保さんも下のほうの意見を聞く対話の時間をおとりになってはどうかと思うのです。この問題を私のところへ持ってきたある隊員さんは、町で見たときに非常に危険だと思った。自分は確かにオートバイに常に乗っかっているのですからね。そしてまた、ある程度スピードを上げて走っている場合もあるし、非常に危険な仕事に精を出していらっしゃる。私も第一線に働いている白バイの隊員さんに対しては非常に敬服しています。その人が、このイーグルハンドルが町に出てきたときに、これを見て、性能の上からいってもどうなんだろうか、これで安全といえるんだろうか、こういうことについて非常に疑問に思い、私のところに、たまたま私と親しくしている白バイの隊員さんが来て、この問題について何とかならないのか、こういうふうに私に聞かれた。これらの声が私のところに届いてくるのに、局長さんのお耳に入っていない。私はそういう事実を知らなかったとさっき久保さんは言われましたけれども、このいわゆる第一線の声があなたのところまでいっていないということに私は非常に不安を覚えるのです。そして、これに対しても一ぺんも行政指導もなさっていない。これはまことにどうも残念しごくだと思うのです。そこで、このような整備不良車とも、あるいはまた整備不良車でないとも、まことに判断のつかない奇妙な形をしたこういうものが街頭に出てきた。まことにこれを野放しにしていくということは困るわけでございます。  そこで、この安全性について、運輸省、メーカー、こういうものに問いただして、そして独自にその安全性を確めようというぐらいのお気持ちが交通局長あってもいいんじゃなかろうか。もう少し第一線の警官と対話をしたならば、この危険なイーグルハンドルのお話もとうの昔にもう局長の耳に届いていた。私どもがもう町で見かけているのですから、おそらく局長が自動車で町を歩かれても、こういうものを見ればおやっと私たち以上に敏感に感じて、それに対する対応策を考えられるのじゃなかろうかと思うのです。独自に安全の調査ができないならば、あるいは調査を委託するなどして、そして、少なくとも交通安全を担当する官庁としては、この安全性の確認ということについて、手をこまねいていたのでは相ならぬ、こう思うわけでございます。法律的に罰することができなくても、行政指導という形で指導が行なえないわけはない。このように私は思うわけでございますが、局長を責めても始まりませんけれども、局長として今後どのように対処されるか、重ねて伺っておきたいと思います。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 私は確かに知らなかったわけでありますが、聞いてみますと、私の下の者は知っておったようであります。  そこで、問題は、保安基準にかなっているかどうかで、保安基準にかなっておれば私どもの取り締まりができる。係の話によりますと、やはり乗った者のからだの大きさによって危険の度合いが違ってくるということで、一がいには申せませんが、しかし、一般的に申せば、車にだれが乗るかわからないわけでございますから、警察側としては好ましくない。しかし、明確に保安基準に反するというところまで至っておらないそうでありますので、運輸省と連絡したところでは、現在検討中であるということでありますので、その結果を待っているという段階であります。私どものほうとしては、第一線の実情を聞いてみると、特にどの条文に違反しているという明確な線が出されていないので困っているという状況だそうでありますが、行政指導としましてもなかなかやりにくい面もありますので、私どもとしましては、運輸省で早い機会に結論が出れば、当然それに従って一掃できるものと考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 お説のように、運輸省で早くきめてくれ、それがきまれば私のほうは取り締まれるのだ、そういうお話であって、まことにたよりのない話だと思うのです。こういう問題は一刻も早く、野放しにしないできめていただいて、そうして、こういう事故が再び起きないように私はやっていただきたいと思うわけです。  何と申しましても、いままでの交通安全行政の中でも、二輪車対策というものが行なわれていなかったのじゃなかろうか、こういうふうに思うわけでございます。先般の道交法の改正におきましても、私は、少年の運転者教育の推進をしよう、それをしなければならないというふうな提案をしばしばいたしております。何としても、少年運転者教育の中心は二輪車の問題であろうと思うのです。御承知のように、十六歳から十八歳未満、この年齢で乗れるのはオートバイだけしかないわけでございます。したがいまして、この二輪車に対するいわゆる安全対策というものを十分に警察でも把握して、そして、このような事故が起こってからではしようがないわけでありますから、起こらないように十分の指導、教育という面にも心がけていかなければならないのじゃなかろうか、こう思うわけでございます。イーグルハンドルの問題もさることながら、やはり少年運転者教育の確立、これが一番急務ではなかろうか。御承知と思いますけれども、神宮外苑のあのカミナリ族なんというものはほんとうに手に負えない状態です。十六歳から十八歳未満の方々があそこで猛烈なスピードを出して、爆音を立ててやっている事実を局長は十分御存じだと思う。そうしてみれば、あの中から事故が起きないということは言えないわけでございますから、どうしても、この問題については、もっともっと積極的に二輪車の安全教育という面もひとつやってもらいたい、こういうふうに思うわけでございます。  次に、通産と運輸にお伺いしたいわけでございますが、このようなイーグルハンドルのような危険な部品が自動車の用品店で販売されているという事実について、通産では一応お認めになりました。これに対しては、通産省としても今後行政指導も十分にしていただかなければならぬと思うのでございますけれども、問題は、流行するものをつくって、安全を無視して、単に利潤をあげればいい、売ればいいのだ、こういうふうな部品のメーカーの姿勢にも私は問題があると思うのです。日ごろ安全性について指導していくというところの通産省の姿勢も、今後一そうこれをきびしくやっていかなければいかぬのじゃないか。通産省が安全ということをまず第一に考え、そしてこの部品メーカーの指導という問題もやっていかなければならぬのじゃないか。   〔委員長退席、丹羽(久)委員長代理着席〕 また、通産と運輸で協議をいたしまして、このようなハンドルというような、一番運転にとっては不可欠な重要な部品、いわゆる重要な保安部品については一定の規格を設けるべきではないか、こういうふうに私は思うのですが、通産、運輸両担当からこの辺のことについて伺っておきたい。

大永勇作通商産業省重工業局自動車課長

○大永説明員 御指摘のイーグルハンドルにつきましては、まだわれわれどのメーカーがつくっているか承知していないわけでございますが、部品業界、それから用品業界の各団体を通しまして強く指導をしてまいりたいというふうに考えております。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 通産省と共同いたしまして、用品関係、部品関係を強力に指導をしてまいりたいというように考えております。  最後に、先生御指摘の規格の問題でございますが、こういうものも所管としては通産省でやっておられますけれども、私たちのほうでもいろいろな発言をいたしておりますので、その面からやっていきたいと思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 両省でよく協議をして、十分に効果のある行政指導をしてもらいたい、こう思います。  最後に申し上げたいことは、このイージーライダー気どりの少年の事故死、今回の浜松にありました事故死でございますが、最初に申し上げたとおり、単なる一少年の事故で片づけられない問題があるということでございます。言うならば、この少年が正しいオートバイの構造上の知識あるいは運転の方法、こういうものを身につけ、あるいはまたイーグルハンドルというものが事前にチェックできるような体制さえあったならば、この少年の死亡事故も起きないで済んだのではなかろうかと思うわけです。私には、現在のこの統一のとれていない交通行政の犠牲者、それがあの少年の姿であろうと思われるのです。そして、あの少年の死というものが、今回の交通行政の犠牲者であり、そして、今後再びこのような事故を起こさないためにも、関係省庁が十分に協議して、この死をむだにすることなく、ぜひ少年運転者教育の確立をはかっていただきたい、この点を強く要一望しまして、この問題については終わりにいたします。どうでしょうか。

久保卓也警察庁交通局長

○久保説明員 イーグルハンドルに関連して、二輪対策についてお触れになったわけであります。その中でも、特に少年の問題でしたが、私どもの手元に、二輪対策として、たとえばヘルメットの問題あるいは教習の問題などが現在出ておりますが、ただ、事故統計から見ますると、四輪乗用車が非常に増加が著しいということ、それと同時に、二輪車の事故が非常にふえてきた。四十四年、四十五年とほぼ二割くらい対前年比でふえております。これを見て、それ以前は二輪車による事故は漸減をしておったわけでありますが、ここ一、二年ふえてまいったということで、今後、私どもの重点としては、自家用乗用車と二輪車に置かざるを得ない。二輪については、先ほどお話がありましたように、従来やや断片的な対策しか講じられておらないという欠点を私は感じました。そこで、総合的な対策を練ってまいりたい。ただ、現在長期的な総合計画をつくっておりまするし、道交法の改正も準備しておりますので、この秋以降、私としては、二輪対策に本格的に取り組んでまいりたい、こうお約束をしたいと思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 はい、けっこうです。  隅田さんどうですか。

隅田豊運輸省自動車局整備部長

○隅田説明員 二輪自動車と申します自動車は、四輪車と比べますと、本質的には、事故率と申しますとちょっと語弊がありますが、危険率が高い自動車でございます。何と申しましても、乗員が露出して運転しているものでございますから、率直にいって危険率が高いものでございます。そういう意味では、現在の保安基準というものが、二輪車に対していまのままでいいかどうかということにつきましては、われわれとしても大いに反省をしている次第でございます。今後ともいろいろ検討を続けてまいりたいと思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 次に、問題を変えますが、運輸省の船舶局、来ていますか、越智さん。それから上原さん。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員長代理 来ています。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 きょうは海運に関する小委員会を運輸委員会のほうでやっておりまして、そちらでもたぶん問題になっていることと思うのですけれども、いわゆる大型タンカーの問題であります。  船舶局の課長さんにひとつお伺いしておきたいことがありますが、新聞報道によりますと、五十万トンタンカーの建造許可に踏み切ったという記事がございます。これにつきましては海員組合等の関係者が非常に反対をしている。こういう中で五十万トンタンカーの建造許可が運輸省から出たわけでございますが、担当される船舶局の課長さんとして、今回のこの五十万トンタンカーの建造許可については何の心配もほんとうにないものなのかどうか、この辺のことについて伺っておきたい。

越智博文運輸省船舶局検査制度課長

○越智説明員 お答えいたします。  船舶の大型化は、石油、鉄鉱石等の大量輸送の要請、それから技術革新の傾向等から必然的な趨勢かと思います。運輸省といたしましては、単に経済性の問題のみでなく、今後とも、安全性の確保と公害の防止については慎重に検討しまして、十分な対策を講じていく所存ではございます。  先ごろ、外国船である五十万トンタンカーの建造許可をいたしましたが、これにつきましては、すでに昭和四十年に造船技術審議会に審議をお願いしまして、その答申を得ております。また、当初運輸省におきまして、五十万トンタンカーの試設計を行ないまして、問題点の検討を行なっております。さらに、船舶技術研究所及び民間の大手各社におきまして各種の研究が行なわれ、問題点は究明されておると考えております。今回の許可にあたりましては、これらを背景といたしまして、なお、本船がすでに就航中の三十二万トンタンカー六隻の実績に基づきまして、慎重かつ詳細な検討を行なった上で設計されているということを確認し、さらに、学識経験者の意見を十分聴取するとともに、建造船につきまして、安全確保のための幾つかの条件を付しまして許可することにいたした次第であります。現在、大型船の海難事故調査が進められておりまして、最終的な結論を得るまでには至っておりませんが、この調査の結果、五十万トンタンカーにもし影響するような問題が出てきた場合には、さらに所要の措置を講じたい、このように考えております。  以上でございます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 いろいろお話がありましたけれども、二十次計画造船の総点検が現在行なわれているわけでありますが、これも、いまお話しのように、その終了の時期がわかっていないわけですね。そういう中において、また二十二次の造船の中でも欠陥があるということが発見されております。したがいまして、この五十万トンタンカーの建造にあたっては、いままでの二十次——二十二次のいわゆる大型タンカーの総点検ができて、その結果を待って、そして、安全性を確認した上で許可をすべきではなかったのか。   〔丹羽(久)委員長代理退席、委員長着席〕 あまりに五十万トンタンカーを急いでつくるということ、何かそこにわれわれには納得できない、理解できないものがあるわけでございます。いずれにいたしましても、このような大型タンカーでいろいろ制限をつけて運搬をするのだ。私どもも、聞くところによりますと、入ってくるところも、いわゆる喜入だけであるとか、いろいろの制限がついているのだからまずだいじょうぶであろうとは思うけれども、何かしら、この五十万トンタンカーについて大きな不安を感じているのは、われわればかりではなくて、実際に乗り組んでいる海員組合の関係者が、口をそろえてこの五十万トンタンカーの建造に反対だという意見を言っている点から危惧を覚えるわけでございます。  そこで、上原さんに伺いたいのでありますけれども、いままで東京湾に入ってきた一番大きなタンカーはどれくらいのものであったか。過去の例でございますが、お伺いしてみたいと思います。

上原啓海上保安庁次長

○上原説明員 お答え申し上げます。  私の記憶だけでお答え申し上げますと、出光丸、約二十万デッドトンが一番大きなタンカーだというぐあいに承知いたしております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 そこで、二十万トンタンカーはいままでも入ってきて、今度長崎の三菱造船で建造されている出光のタンカーで、沖之嶋丸、二十四万五千トンというのが東京湾に入ってくることを希望しているというニュースがあります。これに対しまして、制度上、安全上からも可能なのかどうか、これは船舶局あるいは港湾局、またそちらにもいろいろ御意見もあろうかと思いますけれども、まず、海上保安庁としては、これに対してどのようにお考えになっているか。二十四万五千トンというかってない大型タンカーが東京湾に入るということをどのようにお考えであるかについて伺っておきたい。

上原啓海上保安庁次長

○上原説明員 お答え申し上げます。  約二十五万トンの大型タンカーと申しますと、東京湾に入域し得るタンカーとしては、ほとんど物理的にぎりぎり一ぱいの限度のものではないか、かように考えておりますので、これは、実は、もう手おくれではないかといって、あるいはおしかりを受けるかもしれませんが、早急に関係者の就航マニュアル、安全対策というようなものを聴取いたしまして、関係者と協議いたしまして、できるだけの安全対策を講じたい、それで自信が持てなければものごとを考え直す、これだけの安全対策が打てる、十分やれる自信がある、これであったならばまずまずだいじょうぶであろう、そういう見通しがつけば東京湾の入域は認める、基本的にはそう考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 きょうは港湾局長に来ていただいておりませんけれども、局長とこの間話しましたあの浦賀水道の問題でありますけれども、第三海堡を撤去する、この方向に向かっている、第一、第二の間をしゅんせつする、そうすることによって大型タンカーも入れるようになるというようなことを言っております。これに対する予算の措置もできたようでありますし、一刻も早く浦賀水道が完全航行ができるようにしなければ、取り締まりに当たるところの保安庁としても不安でしようがないだろうと思うのです。それらとにらみ合わせまして、今回の二十四万五千トン、二十五万トン近い大きなタンカーが入ってくるということについては、万が一にも事故が起きましてはたいへんなことになりますので、保安庁としても十分意見を言って、そして、完全に事故なく東京湾に入ってくることができるという見通しがたたない以上は、適当のところで妥協すべきではない、その点は大いに強く、突っぱるべきものは突っぱって、事故が起きないように、起こさないように措置をとっていただきたい、こう希望するものであります。どうか、その辺のところを十分勘案されましてやっていただきたい、このように希望いたしまして終わりにいたしますけれども、最後に次長のお考えを聞いておきたいと思います。

上原啓海上保安庁次長

○上原説明員 お答え申し上げます。  先ほども船舶局からお話があったようでございますが、海上保安庁といたしましては、経済性のために安全を犠牲にするというような考え方は非常に困る、安全性と経済性は常に並行して考えてもらわなければ困る、こういう考え方を持っております。特に、東京湾というような、人口、産業の最も稠密している地域、水域でございますので、この点につきましては、安全対策、航路の改修、それから環境整備、ルールの確立、そこらあたりを全部含めて、十分な安全対策を講じながら、それと並行して産業の要請にこたえるようにしていきたい、基本的にそういうふうに考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 終わります。

受田新吉民社党

○受田委員長 本日はこれにて散会いたします。    午後三時三十五分散会

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