建設委員会 第12号
- 発言数
- 124 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1970/04/17
会議録
○金丸委員長 これより会議を開きます。 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。 すなわち、建設行政の基本施策に関する件調査のため、明十八日、日本鉄道建設公団当局から参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選及び手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○金丸委員長 次に、地方道路公社法案、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。卜部政巳君。
○卜部委員 昨日、十六日でございますが、警察庁の発表によりますと、春の全国交通安全運動、この期間中に死亡した者が三百七十二人、負傷した者が二万一千七百五十三人、一日平均が二千二百人、この中で老人だとか子供の死傷、実は老人の場合が三二%、それから十二歳以下の子供のそれが三四%、こういう数字になっておるということを発表いたしておるわけです。そういう数字というものを時間に直してみますと、三十秒に一人の割合で人命の殺傷が行なわれている、こういうような事件なんでありますが、しかもこれは春の交通安全期間中にできたできごとなんであります。こういうような死亡率のそれをながめてまいりましても、二万一千七百五十三人のうちの三分の二が歩行者であるということも、これまた指摘されているわけであります。この十三年間に七・八倍という自動車の激増、これに対して広い道路なんかにおきましても信号機がなかったり、さらにまた歩車道の区分がないというこの道路で、歩行者が家の軒下や電柱の陰に隠れておりましてよけるように歩いておるわけでありますが、そこから飛び出したところがそこに自動車が出てきて、あっという間に走ってきた車にはねられるという惨状が毎日繰り返されておるということだと思うのであります。特にこの春の全国交通安全運動のキャッチフレーズは、老人を守り子供を守ろうというスローガンを掲げておったわけでありますが、この中に先ほど申し上げたように子供と老人の死傷者が多いということは全く残念なことであり、このことを考えてみると、子供や老人が安心して遊べる場所、広場や遊園地が少ないということがいえるだろうと思うのでありますし、あったにしてもそこまで行く途中が危険である、不便である、しかたなく道路で遊んでいるところへ、密集した、そしてまた、大道路の交通麻痺を避けて裏通りの狭い道に突っ込んできた車によって、こういう事故が起きておるということがいえるだろうと思うのであります。一昨年の場合もそうでありましたし、昨年の場合もそうでありますが、八十二万人の死傷者が数えられております。この調子だと、ことしもおそらく徳島県や高知県の全人口に匹敵するような八十二万台をこえることは必至だということを、私は感じないわけにはいかないわけであります。これはしかし、単にやはり運転者や歩行者の交通法規無視や不注意によって起こるものでない。いわゆる住民のための道路政策というものが欠けておるのではないだろうか、こういうふうに私は考えるわけでありますが、そういう根本問題はあとからのことといたしましても、当面緊急に交通量の多いところにはすべての道路に必ず歩道をつける、それで学童や幼稚園の通学通園路を中心にして信号機とガードレール、そしてまた地下道、横断歩道、こういうような安全対策、安全施設をつける、こういうことを緊急にせなければならぬと思うのであります。この点に対する対策とでもいいますか、今日のこういう子供や老人たちの傷ついていく、いやそうじゃない、国民が八十二万も傷ついていくという現実に直面して、何としてもこのような当面の緊急な対策を行なわなければならぬと思うのでありますが、いかがなものでありますか。
○蓑輪政府委員 ただいま先生御指摘のように、交通事故が年々ふえていくということは実に憂慮にたえない事態だと思います。これはもうすでに御承知のように、昭和四十一年から交通安全施設等の整備の三カ年計画を行ないまして、その間で総額、地方単独を除きまして、七百二十二億という道路管理者の行ないます交通安全施設の整備を推進してまいったわけでございます。このときもそうでございますが、やはり歩道、ことにその当時はまだ横断歩道橋がほとんどない時代でございまして、非常に横断歩道橋に力を入れてまいったわけでございます。四十三年を終わりまして、さらに四十四年から第二回目の交通安全施設等の三カ年計画を、四十六年までの間で実施の計画をつくっておるわけでございます。これは総額道路関係の分として七百五十億、そのほかに地方単独事業として六百二十三億というものを予定いたしまして、この七百五十億の中では、大体そのうちの五百八億という事業費で歩道の整備を重点的にやってまいりたい。これが約五千キロぐらいの歩道になると思いますが、そのほかに横断歩道橋も百十一億ぐらいで実施してまいりたいということでございます。これを言いかえますと、いま先生御指摘のように、まず交通事故を防ぐ中で、やはり一番弱い立場である歩行者をまず最優先にして歩行者の事故をなくす。それには、いま先生の御指摘のありましたように、歩道を重点にすること以外にないと思います。そういうわけでこの三カ年計画、その中のことしは二年目に当たりますが、まず歩道を重点的に実施してまいりたいと思います。 ただ、非常に問題になりますのは、全国の直轄で管理しております国道指定区間でございます。この辺は前の三カ年計画でかなり歩道を実施いたしました。ただ、まだ全部とはいえない状況でございます。やはり相当用地の買収をしないとできないようなところもございまして、いままで大体できるところは、直轄についてはほとんどやられたと思います。今後やはりそういう用地の買収を伴うような一次改築みたいなもの、こういうものまで合わせまして歩道の整備に力を入れていきたいと思います。とりあえずやはり市街地区、これは私のほうでは人家連権五〇%以上を市街地区としておりますが、ここについてはできるだけ早くそういう歩道を整備するということで、その点を重点にして今後も進めてまいりたいというふうに考えております。
○卜部委員 道路局長と私との二人の対話ではないわけでありまして、本委員会はやはり委員会で論議をされておるわけでありますが、御承知のように委員の数がまばらでございまして、成立に達していないような状態であります。でありますから、局長との対話を深めるということじゃこれは個人で話せばいいわけですから、ちょっとしばし休憩をいたしまして、そろってから発言を続けていきたいと思います。——いま道路局長のほうからの御答弁があったわけでありますが、具体的にこういう数字が浮かび上がってきておるところでございますね。かてて加えて、私のところのような地元の過疎県においても、松江市あたりにおいては過密状態になっておる、そういう状態であります。その中に通ずる九号線あたり、揖屋というところが御承知のとおりにあるわけでございますが、あそこら辺の登校ということになりますと、子供がそれこそ必死に、朝八時ごろから黄色い服を着て、学生、子供、先生あたりも十人くらいが一団となって、それで交通整理をしなければならぬという状態、あれの幅員を——これは立ちのきなんかを必要としない道路がたくさんあるのです、土地があるのですから。でありますから、あの幅員を一メートルくらい延ばせばいいものを延ばさない。それで何をやっているかというと、コンクリートの歩道みたいなものをちょっとつけておりますけれども、その道というのはわずか三十センチくらいのものであるという状態なんですね。 それでいま局長がおっしゃられたように、そういう一つの三カ年計画、さらに続いての三カ年計画というような数字を示されてはいるけれども、現実には地方においてさえそういう現状である。そしてまた、その中央を横切っておるところの横断歩道などというものをながめてみましても、信号機がないわけですから、ほんとうにあぶない状態。でありますから、せめてガードレールをつける、信号機をつける、そしてまた、そういう幅員を一メートル両サイドにつけていくというような緊急措置はとられてもいいんじゃないか、とられてしかるべきだと私は思うのです。ですから、ただ数字だけで見るのではなくて、現実に、こういう春の交通安全期間中においても去年の数を上回るような数字が出ておるのですから、そういう措置は必ず実行していく、緊急にこれをやっていくということでなければならぬ、私はこう思っているわけです。 その点に対する問題をもう少し具体的に、ただ数字の上でなく、もし現実にそういう要請があるとすれば、そして現実にそういう危険なところが指摘されるとすれば、地方自治体からの要求があればそれには即対処できるかどうか、この点をひとつお伺いしておきたいと思います。
○蓑輪政府委員 いま先生の御指摘のように、そういう地元からこういう歩道をつくってくれ、それもすぐできるようなところであれば、これはできるだけ地元の御希望どおりやっていきたいと思います。 ただ、いまの計画の中で、いろいろ公安委員会その他とも相談いたしまして、どこに歩道をつくるという計画はおおむねきめておるわけでございます。これはやはり交通事故が発生しやすい、そういう過去の経験に基づいてきめたんだと思います。その中で緊急に必要なものを四十五年にし、多少あとでもいいと言っては語弊ございますが、四十六年にするものもきめておるわけでございます。その順位をどう変更するかという問題と、その最初の三カ年計画できめた以外の場所なのかどうか、その辺があろうかと思います。三カ年計画できめられておる場所であれば、当然これは御希望のようにできると思いますが、三カ年計画できめられない、はみ出しておった部分につきましては、これはいろいろ事情も検討いたしまして、多少の予備的な経費も持っておりますので、必要とあればそういうものをつくってまいるようにしたいというふうに考えております。
○卜部委員 私は、そうした児童たちの毎日毎日の危険に身を挺した形で通学している姿を見まして、県のほうにもこれはやかましく注意を喚起しているところです。そういう点で信号機が、てんでたいしてといえばこれも語弊がありますが、必要でないところについてみたりしておるにかかわらず、そういう学童の通る九号線に信号機がない、ガードレールがない。そして当然そこに一メートルの幅員を拡張するならば、またそこだけはそういう土地があるのです。ですから、そういう措置がとられてしかるべきだとは思うけれども、そういうものが行なわれていないという現状を、この四年の間感じてきておるわけなんです。そういうことを感じておりますので、いま申されたように三カ年計画云々ということがありますが、おそらくそれからはみ出しておるのじゃないだろうか、こういうふうに思いますが、それは一つの私の地元だけの問題であって、おそらく各地にもそういうことがあろうかと思います。しかしながら、少なくとも道路整備計画、これは道路法の第七十六条によって下から積み上げていくというシステムがあるわけですから、そういう地方自治体のほうからの要請があれば、しかもそれが特に児童等の命にかかわる問題であるとするならば、最優先に取り上げていくべきではないか、私はこういうふうに考えております。したがいまして、先ほど申し上げた具体的な問題についても調査していただいて、即刻手を打っていただきたい、このように思います。 続いてですが、それからながめてまいりますと、島根県なんかの場合にも、御承知のように宍道湖というりっぱな湖がある。それを有料道路が沿ってずっと湖畔をめぐっておるわけですが、これは島根県民の遊歩道路であった。ところが今日は、あすこはあぶなくて通れないのですね。ですから、そこにも少なくとも道路を拡張できる土地もあるのですから、そこにやはり自転車道路でも歩道でもつくっていくという措置を考えていかなければいかぬ。ともかく住民の道というものを考えていかなければならぬ状態ではないだろうか、このように私は考えるわけであります。 そこで、そうは言うけれども、先ほど申し上げましたように、自動車が年々百万台、それから去年あたりは二百五十万台というふうにどんどんふえていくわけでありますが、この提案の説明の中にもありますように、自動車がふえて、そして自動車のふえた中からもたらされてくる交通量がふえたために死傷者が出るのであって、車がふえるというのは文明の進歩なんだから、これは車が悪いのじゃない、これは道が悪いのだというふうな定義づけはしたくはないと思うのです。これは少なくとも、先ほど申し上げたように住民のための、そしてまた、私たちの将来を背負って立つところの子供たちのためのそういう道路は確かに悪いけれども、自動車のための道路というのはすばらしく拡張され、そしてまた、膨大な予算というものが投げ込まれておると思うのです。 〔委員長退席、服部委員長代理着席〕 第一次の道路計画によりますと二千六百億円、第二次が一兆円、第三次が二兆一千億円、第四次が四兆一千億円、第五次が六兆六千億円、今度の第六次でもって十兆三千五百億円、こういうふうに膨大な道路投資が行なわれてきておるわけでありますが、これは長距離幹線自動車道路、産業道路というものにウエートを置いておる。総工費七兆円をこえるところの全国の三十二路線、全長七千六百キロの長距離幹線自動車道路、一キロ九億九千万円もするところの東名道路、中央、中国、九州、東北、北陸の自動車道路、これと関連するところの環状線、それから放射線道路、このようないわゆる幹線自動車道路というものは、率直に言って私は十分だと思うのです。しかしながら、提案説明の中には、そのために著しく道路が不足をしておるという印象を受けるわけでありますが、この点について率直にお伺いをしたいと思いますが、第六次の計画達成時において、実際問題として日本の自動車の台数というものは何千万台になるのだろうか、この点をひとつ推測としてお答えを願いたいと思うのです。
○蓑輪政府委員 自動車の保有台数についての推定でございますが、これはいろいろ方法がございまして、私たち数年前から自動車の保有台数の推定をしております。昭和六十年までの時点で三千五百万台というふうに推定を出しておりまして、それに基づいて道路の六十年までの長期計画を立てておりますが、その中で言いますと、昭和四十九年で大体二千五百万台にはなるだろうというふうに想定しております。ただ、最近いろいろほかの委員会でも運輸省関係で推定をしておりますが、昭和五十年くらいにもう三千万台になるだろうというような、非常にわれわれの推定を上回った推定が出てきておることは事実でございますが、私たち、この推定はどうもいままでの実績を見ると多少過小ではないかというきらいがあると感じております。
○卜部委員 運輸委員会あたりでは五十年に三千五百万台くらいになるのじゃないか、これとても私は過小評価だと思うのです。自動車業界あたりでは五十年に七千万台になると豪語しておる。そうすると、いま局長がおっしゃられるように、かりに三千五百万台として道路事情を考えておる云云ということになりますと、ここにも大きな差があるだろうと思うのです。しかしながら、そのことは別といたしましても、第六次の道路整備計画にいたしましても、いま局長が指摘されておるように三千五百万台であろうとなかろうと、ともかくそうした自動車の伸びに対する配慮というものが大きくクローズアップされておるということを私は指摘できるだろうと思うのです。なるほど旧計画に対して、地方単独の事業の伸び率では確かに二・三二倍でありますね。一般道路におきましては一・四二倍、有料道路においては一・三九倍、こういうふうになっておるわけでありますが、地方単独の事業費の総額というのは、十兆三千五百億の中のわずかに二五%弱、二兆五千五百億というのが地方単独のものでございますね。そして、四十五年の三月までの改良率をながめてまいりましても、地方道路におきましては一五・一%が一七・九%に、舗装率が九・一%から一三・九%になるにすぎない、こういう状態に対しまして、国道とかいうものにつきましては七七・五%が九一・四%、舗装率については七七%が九四・三%というように、先ほど指摘したように、そしてまた局長がいみじくも御答弁になりましたように、七百七十二億の歩道関係安全対策施設云々ということを指摘されておりますけれども、この整備計画その他をながめてまいりましても、何か自動車に対する配慮というものが大きくクローズアップされて、住民のための土地の政策というものが私は欠けておるように見受けられてしかたがないわけであります。そういう面におきまして、この有料道路に占めるところの二兆五千億でありますか、こういうものの特定財源等に対しましていろいろと問題が出ておるようであります。この問題に触れていく前に若干、特定財源の問題が出ましたのでお伺いをしておきたいと思いますが、この有料道路の特定財源等につきましては、何か自民党の三役で前向きに考える云々だとかいうことと、四十六年度の予算編成までに考えるということなんでありますが、この点については変化はございませんか。特定財源の問題はそのことで大体よろしゅうございますか。
○蓑輪政府委員 特定財源の問題につきましては、一般道路事業に充当いたします財源の強化、また有料道路を実施いたしますための財政投融資の資金に回ります財源の強化、両方を四十六年の予算編成期までに成案を得たいということで、政府の部内でこれからの折衝をしていくということで変わりございません。
○卜部委員 そうすると、有料道路の特定財源というもの、それはどういうことなんですか。
○蓑輪政府委員 第六次の道路整備五カ年計画では、有料道路整備事業二兆五千億を計画しております。これは、その大部分はやはり国の財政投融資資金を仰ぐ、また、今度の公社法その他によりまして民間資金を活用するという問題もございます。全体の率から言うと、まだまだ国の財政投融資に依存する度合いが非常に多いと思います。また、道路公団あたりでいいますと、いままで有料道路をやるために借り入れ金をしております。それを、まだ有料道路が償還しないうちに借り入れ金の償還期限が来まして、それを借りかえるということのために、そういう借りかえの金が非常に必要になってくるわけであります。その辺を考えますと、いまの二兆五千億の有料道路を実施いたしますには、やはり六千億か七千億ぐらいのそういうような特定の財源が必要になってくるというように試算しておりますが、これは、国の財政投融資の資金が幾ら出せるということは、税金と違いましてどうもはっきりしためどがつかない。出すような情勢になれば出せるし、また、そういうものを非常に引き締めるような状況になると前年よりほとんど伸びないということもございまして、それに対応いたしまして昨年自民党の中でも一部出ました道路公債というような、一般の道路を利用する人から公債という形で財源を調達したらという案もございますが、これもいろいろ問題がございますので、この辺はこれから財政当局との打ち合わせをいたしまして、最後の成案を得たいというふうに考えております。
○卜部委員 いま道路局長のほうから後段の中で申されておりましたように、道路債券、さらには建設省のほうから打ち出した自動車債券というような問題も出てきたわけでありますが、先ほども指摘したように、五十年に七千万台と豪語する自動車業界の声明もあるわけでありますが、そういうような特定財源については、七千万台を豪語するような自動車業界から、大幅に受益者負担というか、そういうものを取り上げていくというような考え方をこの考慮の中に入れてみてはどうかと思うのですが、どうでしょうか。
○蓑輪政府委員 私たち、特定財源の強化その他をいろいろ検討しておりますと、やはりいま先生のおっしゃいました道路を利用する人、いわゆる車の所有者にもっと負担を求めたらという声が圧倒的だと思います。そういう意味で、いま言いましたような車を買うときにある程度の公債を持ってもらうというのも一つの方法かと思います。ただ、この問題は非常に金融市場を撹乱するというような一方の反対もございまして、なかなか理屈だけではいかないような面もありますので、慎重に検討したいと思っております。
○卜部委員 先ほど第六次道路整備計画の伸び率その他の問題について触れたわけでありますが、このように産業道路が優先するものであるということを私は指摘したわけでありますけれども、少なくともこういう膨大な、いわゆる長距離幹線自動車道路、さらに先ほど申し上げた中央、中国、九州、東北、北陸というような自動車道路の建設に伴って膨大な利益を受けるのは、率直に言っていまの自動車産業でありましょう。そして当然そこには鉄鋼だとかさらにはまたセメントだとか、いろんな形でもってもうける建設業者なんかもあるわけでありますから、その面では金融市場の混乱云々というのはさておいて、そういうものを一般の国民に負担をかけるということではなくて、むしろこういう道路政策の中で十分に甘い汁を吸っている方々に、思い切って受益者負担をやるべく努力すべきであるということを私は申し添えておきたいと思います。これはいろいろと見解の相違等がありますから、その点を論議したくはないと思いますし、時間がありませんから、本題のほうに入ってまいりたいと思います。 そこで、この道路公社の提案説明の中、さらに法案をながめてまいりましても、民間資金を積極的に導入、活用する云々というふうに書かれておるわけであります。名古屋の都市高速道路の民間からの借入金一億八千三百万円、この具体的な民間資本の導入の数字、それからまた、その民間資本の名をちょっとあげてもらいたい。
○蓑輪政府委員 いま私たちが聞いておりますのは、大体この資金は東海銀行と協和銀行から借り入れるというように聞いております。 〔服部委員長代理退席、委員長着席〕
○卜部委員 そうすると、おもに金融資本でございますね。そういたしますと、たとえば日本開発銀行なんかの融資を受けておる企業——大企業でありますが、そういうようなところからの融資は今後一切ないということでありましょうか、この点をひとつ。
○蓑輪政府委員 名古屋の地方道路公社をもしかつくった場合の資金でございますが、開銀はやはり政府及び地方公共団体に属しているところには出ませんので、いま考えておりますのは、政府の財政投融資資金を名古屋に出しまして、名古屋から転貸債という形でこの名古屋高速の資金に繰り入れるというように考えております。
○卜部委員 ですから、将来はないのかあるのかということを聞いておるわけです。
○蓑輪政府委員 いまのところまだ、将来ともそういう開銀からの融資というものはないというように考えております。
○卜部委員 いや、ちょっと私のことばの節回しが悪かったと思うのですが、たとえば開銀から融資を受けていながら、現在の建設上位にある五社、鹿島だとか、竹中だとか、清水だとか、大林だとか、熊谷だとか、こういうような会社等がこれに投資をするようなことはないだろうなということを聞いておるのです。
○蓑輪政府委員 これは民間からこれに投資する、出資するということは、いまのところは全然考えておりません。ただ、民間から借り入れ金をするということになりますと可能な問題になってまいりますけれども、直接そういう鹿島とか、建設業者から借りるということより、やはり金融機関から借りるということの常道な道でいきたいというふうに考えております。
○卜部委員 そういたしますと、金融機関から借りる民間資本なんでありますが、今度の地方道路公社の場合におきましては、関連産業、関連付帯事業云々ということもあるわけなんですが、こうした面においてその民間からの資金というか借り入れ金が生きていく、たとえばその人たちの発言力がこの中に生まれてくるというようなことはございませんね。これは法案の中にも、ないように書いてありますが、ないですね。
○蓑輪政府委員 いまそういうところからの発言力はないと思います。それが一つの民間資本を導入するということになりますと、そこに問題が出てくると思いますが、現在は、その借り入れ金という形での民間の出資ということは認めておりませんので、そういう民間からの出資による発言権は出てこないというように考えます。
○卜部委員 そうしますと、日本道路公団と同じように、道路は償還期間が来れば開放していくという考え方でありますか。
○蓑輪政府委員 いまの有料道路の制度として、やはり償還期間が来たら開放するということでございます。
○卜部委員 そこで、日本道路公団と地方道路公社との相違はあるかと思いますが、十四条に役員の在任期間がないというのはどういう理由でございますか。
○蓑輪政府委員 役員の任期は、十四条で四年をこえることはできないということに規定しておる次第でございます。
○卜部委員 道路公団のほうではそのことはもちろん冒頭に書かれてありますが、その次に、役員の残任期間の問題です。そういうものが公団のほうにはうたわれておるのですが、地方道路公社のほうにはうたわれてない。それはどういうことなのであるか、こういうことを指摘しておるわけです。
○蓑輪政府委員 その問題はたぶんこういうことではないかと思いますが、役員の任期を四年にするけれども、四年にして、発足してから四年で一度にみんなかわるのではなくて、そのうちのある数を二年なら二年にして、その残りのものを残任期間と称しておるのじゃないかと思います。理事が一斉に改選にならないような形をとっておると思いますが、今度の場合にはそこまで必要ないというように考えたわけでございます。
○卜部委員 けれども、いわゆる法案の中にもありますように、たとえば役員が不正を働いた云々ということで当然免職される場合もあり得るのですから、そうすると、そこには残任期間というものが生じてくるのじゃないでしょうか。そういうときに、ただ二年交代だからいいというものではないはずです。
○蓑輪政府委員 役員の任命は理事長がきめるようになっておりますので、そういうような場合には、あと何年ということに理事長がきめるということで処理できると考えております。
○卜部委員 ではまだ続きますが、関連があるそうですから……。
○井上委員 私は今度の地方道路公社の問題につきまして、二、三問題をお伺いいたしたいのです。と申しますのは、この道路公社がつくられる意義、効用等につきましては、私は先般来の質問である程度納得いたしかねるところも多々あるのであります。それはそれといたしまして、地方自治体との関係では、この法律案を見ますと、公社をつくるときには議会の議決を得る、しかし、その後の業務内容、あるいはまた事業の遂行等につきましては知事もしくは設立者、すなわち知事の認可を得ればいいんだ、こういう規定になっておるように思いますが、その点どうでございますか。
○蓑輪政府委員 この法律によりまして、先生のおっしゃいました地方公共団体の長の承認を受けることが非常に大きくなっております。ただ、年度の計画として県からどのくらい出資するということになりますと、これは県議会の予算的な制約があるわけでございまして、そういう面で知事が独走するというようなことにはならないのじゃないかと思います。
○井上委員 そこで、私は地方自治体の機能について考えるのでございますが、議会の機能というものは、予算審議というものが大きいウエートを占めますと同時に、その行政機関がはたして適切にやられておるかどうか、これの監督の権限というものもこれまた大きいと思うのです。しかしながら、この道路公社の法律を見ますと、予算執行そのものについての批判機関がない、チェックする機関がない、この点については私は大きな不満を抱かざるを得ないのです。と申しますのは、この国会におきましても、道路公団をこの際ここに参考人として呼ぶ場合も、一々委員会の同意を得なければ呼べないというような実態になっているわけです。しかもその内容たるや、いきなり決算のほうにいってしまいまして、一体どういうような仕事をしておるのかということが明確でないわけです。特に地方自治体におきましては、議会というものは住民との間に密接な関係を持って、住民の意思というものを反映させるものでなければならぬ。そういたしますと、この公社の事業内容そのものにつきましても、ある程度チェックする機関が必要じゃないか。それは単に——これでございますと知事の権限、あるいはまた二つの自治体に及ぶ場合は建設大臣ということになっておる。チェックする機関が非常に少なくなってきております。これは行政機関の独走になる可能性があると思うのですが、どうでございますか。
○蓑輪政府委員 先生御心配の行政機関のほうが独走になるというお話でございますが、現在私たちのやっております道路の事業を見ましても、決して国会を無視してやっておるわけでございません。こういうところでいろいろ弁明されることも多いと思います。やはりそれと同じように、一つの議会の中で、予算の問題としてやはり県議会がそれに対して十分タッチをし、また不正があればそういうものに対する知事の監督ということもできますので、私はいまの地方の状況を見まして、こういうものによって地方の行政機関が独走するというような心配はあまりないのではないかと思っております。
○井上委員 しかしながら、この役員の選出にいたしましても、理事長は知事が任命することになっておる。そのほかの理事も、これまた役員は大体知事が任命することになり、知事の兼職禁止の規定もないのですね。こういう役員の任命については、当然これは議会の同意を得る必要がある。地方自治体の議会の承認を得る必要があると思うのですが、どうでしょうか。それこそ地方自治体がチェックできる機能をここで果たすべきだと思うのですが、どうでございますか。
○蓑輪政府委員 設立のそのものを認可さしておるということは、やはり独走しないというような、そういうような前提であると思うので、私ども法律的には——その辺を、ではどういうふうな監督をすればいいかということになりますとむずかしい点があると思いますが、どうも先生の御心配のようなことは、設立団体である公共団体の長、それと予算の審議をいたします県議会、こういうものの中で十分チェックされる問題で、そういうことまでしなくてもあまり独走というようなことには、私は心配はないんじゃないかというような考えでございます。
○井上委員 心配がないというのはあなた方のサイドの問題であって、これはやはり自治体という機能の本来の目的からすると、心配がないだけでは済まされない。特に決算も、議会の承認を得なくていいでしょう。知事の承認を得れば、決算はそのままそれでいいということになっているんですね、毎年毎年の決算を。でございますので、このチェックする機関といいうものは行政サイドのみしかやられない。住民の意思というものはここにあらわれてこない。この点どうです。
○蓑輪政府委員 住民の意思がここにあらわれてこないという問題、これは一番大きな問題だと私は思います。やはり私たち事業を執行する場合に、道路の問題だと当然用地の買収その他があります。また、これにいいます基本計画をつくる問題、そういうときにいろいろ県議会なりまた住民の意思を反映さして、こういうことでチェックされていけば、私はそういうことで住民の意思も生かせるのではないかというふうに考えております。
○井上委員 特に決算が、議会の同意がなくていいことになっているんですね。ここらは、私らは大きい問題があると思うのです。これは、住民の意思が反映される公社に法律はなっていない。この点に私は大きい不満を抱かざるを得ない。特に理事長につきましては、知事との兼業禁止をうたってないでしょう。知事でも理事長になれるのですね。そうすると、知事、行政機関が独走できる可能性がある。これをチェックする機関は一体どこにあるんだ。これはやはり、地方自治体の議会においてこれをチェックする以外に道はない。これがまた住民の意思を反映させる道でもあると思う。これが抜けておると思うのですが、どうです。
○蓑輪政府委員 いろいろほかの公社の例もございますが、そういう意味ではこの中で役員の中の監事がいろいろその公団の内容を監査して、必要のあるときには都道府県知事または市長に意見を申し出るようになっております。こういうような人事について十分配慮されておれば、そういうようないまの欠陥は出てこないというふうに考えております。
○井上委員 監事は行政サイドで任命されるだけだ。議会の同意を得なくていいんですよ。そうすると、行政機関が全部理事長、副理事長、理事あるいは監事というものは任命することができる。そうすると、行政機関が全部独走する可能性がある。ここには住民の意思というもの、すなわち地方自治体の意思というものが全然反映できない。ここいらはどう考えます。これは全く行政お役人の考え方にほかならない。そういうことになれば、これは能率があがるでしょう。能率はあがるけれども、民主主義というものは、しかし、十分な住民の意思というものを反映させる機関がなければならぬ。こういう点から見ますと、この役員の構成がすべて行政サイドで行なわれ、住民の意思というものが全然出てきてない。地方自治というものが全くここから疎外される可能性にある。これは、私はゆゆしい問題だと思うのです。それで、一体どこでチェックするんだ。チェックする機関が、理事長も副理事長も理事も監事も全部、一定の考え方のもとで知事並びにこういうところで行なわれる。この事態を見ますと、チェックする機関、住民の意思あるいは住民を代表した意思というものは全然ここに反映されてきていない。この点について大きな不満を抱かざるを得ないのですが、どういうふう−すればこれをチェックすることができるか。あばたはやめまして、田村政務次官、どうでございます。あなたも地方自治体の議長をされた経験がある。こういうように知事サイド、行政機関が全部独走する可能性のあるような公社案、この点について、あなたは地方議会の議長もやられた経歴のある方で、地方住民の意志をどう十分に反映させるか大きい問題だと思うのですが、どうでございます。あなたの御所見を伺いたい。
○田村政府委員 地方議会の経験というものもしてございましたが、地方住民の意思がもし非常に大きく侵害されたり没却されるということがありましたら、たいへんなことでございます。したがいまして、こうした新しい法律によって制度が制定されましたならば、国、県の議会が当然の監督機関でありますので、そういった問題の惹起を未然に防ぎ、あるいは公正な行政が執行されますように地方議会としても十分な監督をしていただくべきであろうと考えまして、この法案の御審議を願いたいのであります。いま局長からいろいろ御説明がありましたように、議会ないし地方住民の意思を全然没却してこういう新制度が独走できるということは、われわれとしては前提といいますか、考えられぬことであります。また、そういう事故が起こるとすればおそらく地方議会も黙っていることはないと思いまして、御審議をお願いしている次第でございます。所見の一端を申し上げまして、お願いにかえます。
○金丸委員長 井上君にちょっと申し上げますが、まことに恐縮ですが、きょう理事会で時間の都合もあることですので、できるだけ簡潔にお願いいたします。
○井上委員 政務次官、私もずっとこれを見てみますと、地方議会の意思というものを反映する機関がないのですね。どこにあります。予算の審議と言いますが、予算審議じゃなくて、設立のときの議会の同意を得るだけなんです。そのあと、役員の任期にいたしましても決算にいたしましても、議会の同意を得なくていいのです。知事の承認を縛ればいいことになっているのです。ここらに住民の地方自治の本旨というものがそこなわれておると思うのですが、次官どうです。
○田村政府委員 知事の問題ないし制度と知事の関連につきまして万が一御心配の向きが起こるとするならば、当然地方議会は知事に対して、この新しき制度に対する功罪について十分な批判なりあるいは検討が加えられるべきだ、このように考えております。
○井上委員 しかしながら、議会に対してその材料を提供する機会もないのですね。設立のときにはいかにも議会の同意が要るけれども、あとあとのことについては、資料を議会に提出する義務は全然ないのです。そこで問題が大きく出てくると私は思うのであります。地方自治の本旨からいっても、地方道路公社というものにつきましては大きな疑問を私は抱かざるを得ない。 もう一つは、ここに書いてございますが、特にその他の事業といたしまして、二十一条の三項にいろいろとたくさんの仕事ができるようなことが出ております。あるいはそのほかにも、例の道路公団の何とか外郭団体ができて、インターチェンジにおける販売会社のごときもほとんど掌握するような形になってきておりますが、同じようなことが、これまた地方道路公社においても行なわれるのですね。あの道路公団のインターチェンジにおける売店等々の問題についても非常に不明朗なものがかなりあることは、これはまたわれわれの常識とするところです。これでしかもああいうような別会社をつくって、役人の天下りが行なわれておるということは事実です。これもその同じ方式をまたとろうとしておるわけです。これらを一体どうやってチェックをするか、これはなかなかゆゆしい問題であろうと私は思うのです。ここらが住民の意思というものを十分反映せしめるような法案になってないところに、私は大きな疑問点を抱かざるを得ないのでございますが、次官、お考え方をお示し願いたいです。
○田村政府委員 お説のとおりでありまして、万が一不幸な事態があるとするならば、国会なり地方議会におきまして、責任者に対しまする調査ないしは現状の分析等は十二分に、議会としての御権能でございますので、当然していただけるものだ、また、そういった意味で国会のこうした質疑応答を通ずる御議論の中から生まれます制度というものは、皆さま方の意思を体して、国民に御不都合でないような制度を運用するつもりであります。万が一悪徳な役人が出てくるならば、信賞必罰は断じて行なうべきだ、このように考えておりまして、何とぞ御了承願いたいと思います。
○井上委員 次官の姿勢はわかるのです。しかし、わかるのだけれども、それをチェックしていって、一体これが公正に行なわれておるかどうか監査する機能というものも、これまた知事の任命なんです。そこに私らは不愉快なものを感ずるのです。少なくともそういうようなチェックする機関というものは、地方自治体の議会であるとか、あるいはまた監事などは議会から同意を得て選出する、あるいは理事も同意を得て選出するという姿を呈してこそほんとうの姿じゃないか。しかも業務報告並びに決算などというものも、これまた自治体に提出するのが地方自治体の本旨でなかろうか、私はこのように思うのです。単に、これで見ますと執行権者の独走になる可能性が十分にありますので、私はあえてこの問題についてお伺いいたしておるのですが、道路局長いかにお考えになりますか。
○蓑輪政府委員 私たち、いま先生のおっしゃいました地方の人の声を十分反映させるということは、どんな制度でも必要だと思います。また、私たち、この中で基本計画、また公団、公社を設立するときにつくります定款、またそれをどう変更するか、これが一つの大きな中の業務でございまして、それを今度は毎年毎年どれだけそれを出資するかというような問題の中で、議会の意見を十分入れていくことができるというように考えておりますので、いま先生のおっしゃるような監事、理事長を単に地方公共団体の長が任命するというだけで、これが反民主的に運営されるというようなことではない、やはりその設立公共団体の理事会のいろいろ御意見に沿ってこういうものは運営されていくのだと思いますので、そういう点では十分に民意を反映することができるというように考えております。
○井上委員 私は関連質問でございますので、この際、もうこれ以上質問することはやめたいと思いますが、特にこの問題につきましては、将来の問題として必ず起こってくる問題です。同時に、地方自治体側からあるいは住民サイドから、必ずやこの問題については地方自治の本旨をそこねるものであるという議論が起こってくるであろうことを私は予言いたしまして、ともかく本日の関連質問を終わらせていただきます。
○卜部委員 いま井上委員のほうから指摘をされて、私の指摘が簡単に終わることになったことを喜ぶのですが、ただ、やはり田村政務次官が指摘されたように、将来そういうものが——というのは、憶測してはならないような事態が招来すれば断固として云々ということばがもたらされたわけでありますが、しかし、そういったものが当然予測されるとすれば、この法案を審議するにあたって、そういう問題がある個所は、すべて訂正していくのが私は当然の姿ではないかと思うのです。そうなりますと、十五条では国会議員、政府職員、政党役員の問題が削除されています。同時に、兼職規定が明確ではありません、これの禁止がない。こういうものがあるのですから、こんなものは条文にちょっと入れればいいのです。私の言った役員の残任期間、十四条、これは残任期間は残ったやつの期間とする。十五条兼職規定、兼職ができないということをぴしゃっとすればいい。それと同時に、指摘をされておりましたように、決算は議会の承認を得なければならない、こういう条文をここで入れればいいでしょう。簡単なことじゃありませんか。そんなものは悪いことでも何でもないでしょう。政務次官が指摘されたように、住民の意思が反映されるものであればということであれば、それが十分に反映されないという心配をいま野党がしておるとすれば、その条文を入れることによってこの法案がめでたく誕生するというのであれば、何も固執する必要はない。ここでこの条文を入れるということについて、政務次官どうですか、よろしゅうございましょうか。どうですか。
○蓑輪政府委員 ただいま先生のおっしゃったこと、これも当然の理屈の通ったことだと思います。ただ、私たち、いまのこの法律でそういう兼職を禁止するということ、これはいま私たち考えると、そう大きな弊害を伴うものじゃないということで考えて、こういうような提案をした次第でございます。ただ、いま先生のおっしゃいましたそういう弊害があるというような、これはやはり役員の人選と人を得るか得ないかに非常にかかってくると思いますので、そういう問題につきましては、やはり認可の際のいろいろなその後の監督、そういうものを通じて十分弊害の起こらないように監督をしていきたいというようなことで、御了承をお願いしたいと思います。
○卜部委員 だから、私が指摘をしておるのは、弊害を伴うものではないという道路局長の判断がある、しかしながら、この法案が少なくとも住民の民意を反映されないという心配があるとするならば、たったこれだけの条文、法制局にかけて練り直さなければならないという条文じゃないでしょう。日本道路公団の中にあるように、その問題をここに逐次挿入するだけで、一体この問題をなぜに固執されるのですか。なぜにそういうものをつけたらいかぬと固執されるのですか。いいじゃありませんか。そういう条文を、もしあれでしたら私がいまつくって挿入しますから、そういうものでこの地方道路公社のそれが成立するのである、しかもそういう心配がなくなるのであれば、それが一番いいことじゃありませんか。政務次官どうですか。政務次官のお考えが将来の云々ということですが、少なくとも今時点で考えるべきじゃないでしょうか。政務次官どうです。
○蓑輪政府委員 この問題は、いろいろ私はそういう考えの利点もあると思います。ただ、ここですぐそれを変更するかしないかという、即答しろというようなことになりますと非常に困惑するわけでありますが、ただ、私たちこの提案の趣旨については、やはり先ほど私も言いましたように、十分議会なり、またそういう人を得ることによって、これが公正に運営されるという考えで出した次第でございます。
○卜部委員 局長、私はこの問題に時間をかけることを避けたいと思います。この道路公団法の条文を見てもおわかりのように、たった一つ入れるだけでしょう。役員の任期は残任期間とする、こういう問題でしょう。お手元にあるでしょう、見てごらんなさい。そしてその兼職規定も、できないのであるというをただ書くだけじゃないですか。なぜ固執されるのですか。それほどまでになぜ固執してその条文が入れられないのか。私は逆にそこに何かがあると思うのです。井上委員の指摘するように、住民の意思を反映させないように、させないようにする意図があるように考えられる。憶測をさせるようなことを言わずに、入れたらいいじゃないですか。ただこの条文の中に入れるだけですよ。そのことができないということはないでしょう。簡単なことですよ。
○蓑輪政府委員 役員の残任期間の問題につきましては、これは第五条の定款、この中でそういう役員の定数、任期、そういうものをきめるようになっております。そういうものにつきましては、やはりこの定款をきめるときにいろいろ県議会の意向、そういうものを十分いれてきめていけば、先生の御趣旨に沿えるというように考えております。
○卜部委員 この条文と日本道路公団のやっとずっと対比してごらんなさい。日本道路公団の定款もそのとおりです。その内容に字句的な相違はあったにしても、趣旨は全部一緒です。それであるのに、ただ兼職規定だとかそういう役員の任期の問題、さらに決算の議会の問題のみが故意にはずされておるというのは一体何か。やはり井上委員が指摘するようなそういう問題がある、こう言われてもしかたがないのじゃないですか。定款云云というけれども、五条も一緒ですよ。
○蓑輪政府委員 やはりいまの定款を議会の議決を得てきめるというときに、いまのような御意見は十分尊重いたしまして、その中で定款をきめていきたいということで善処したいというふうに考えております。
○卜部委員 政務次官、私といまの道路局長との討論のやりとりを聞いておられて、さらに井上委員からの意見の開陳が行なわれたわけですが、この両者の意見を聞いておられて、私たちの主張が何かむちゃなことを言っておるようにお感じですか。このことはきわめて常識的でしょう。むしろ道路局長の答弁のほうが、何かもたもたされておるでしょう。なぜこんなものを、私たちが意思を反映するためにそういう危惧があるならば、そういうふうな条文を、ただ単に道路公団なんかにもあるような条文を入れるだけで済むものをなぜ入れないのかという、この質問に対する問題が何かあいまいでしょう。その点は、政務次官が聞かれておってどうなんですか。
○田村政府委員 どうも常識質問に対してもたもた答弁というようなかっこうで恐縮でありますが、ただいまだんだん申し上げましたように、地方議会の主張ないし住民の意思が万が一じゅうりんされたり、あるいはとんでもない方向にいくというならば、この設立等に関して審議ないし協力を与えます地方議会として十分ひとつ御監視を願って、制度の完全な運営ができますように監視ないし御批判をいただきたい、こういう趣旨にかわりございませんので、ひとつ御了承願いたいと思います。
○卜部委員 政務次官の答弁は、えらい歯切れのいいときがあったり悪いときがあったりしますが、いまのはまさに歯切れが悪いのです。(「お天気による」と呼ぶ者あり)お天気によるという自民党の理事の発言ですが、しかし、そんなことばかり言っておってはいけませんが、これはやはり井上委員の指摘したように、将来禍根を残すことになるだろうということを私たちは心配するわけですが、この点は早急に何かの機会に民意が反映するような措置をとらなければいかぬ、私はこういうふうに指摘いたしておきたいと思います。なお、道路局長並びに政務次官の答弁は、まさにあいまいもことしまして要領を得ない、こういう点が残念であることをつけ加えなければならないと思うわけです。 そこで、時間がずいぶん超過しておるという御指摘を受けますので、続いてまいりたいと思いますが、地方道路公団のそれがだいぶいまクローズアップされてまいったわけなんであります。今度の地方道路公社と日本道路公団との結びつきの問題でありますが、地方道路公社とか日本道路公団とか地方道路開発公社の有料道路、こういうものがあるわけなんでありますが、これを安易に手続で移管するというようなこと、こういうことはございませんね。そういうことはあるのかないのか。——ないのかというよりも、そういうことがないようにしていかなければならぬと思いますが、その点はよろしゅうございますか。
○蓑輪政府委員 もちろん既存の開発公社その他からこういうものにかわる場合は、当然議会の議決を得なければいけませんので、そういう点で、地方道路公社、そういうものがその地方に必要かどうかということは十分チェックされるものというふうに考えております。
○卜部委員 次に、今度の公社の国道バイパス建設等について、インターチェンジと結ぶところの地方道、こういうものは、どうでしょうか、国道バイパスとそれに直結するインターチェンジ、さらにそれに付随する地方道というものは当然国道に昇格すべきものだ、こういうふうに思うのですが、どうでしょうか。
○蓑輪政府委員 いまの御質問は、高速道路のインターチェンジから連結する道路で主要な市街地に入るような場合、そういうものを国道にすべきではないかという御意見——そういう御意見が非常にございます。実はいまの道路法については、すべてがそれができるようになっておりません。実は道路法の改正のときにその辺は十分検討することにして、検討事項の一つにしておる次第でございます。
○卜部委員 有料道路が、先ほどの論議の中にもありましたように、道路行政の主役を演じておるというのが現状です。また、そういうふうになりつつあるという状態の中では、ただ道路法の改正云云でもってこの国道昇格を考えるということじゃなくて、やはりこういうような国道バイパスの建設等に伴うところのインターチェンジに結ぶところの地方道というものは、すべて国道にするということでなければ、また、地方道の受益者負担とか迷惑なんかもここにかかるわけでありますから、この点においては先ほど私たちは妥協したわけなんですが、この地方道の問題については国道昇格にするということをここでひとつ局長は約束してもらわなければいかぬと思うのですが、どうでしょうか。
○蓑輪政府委員 高速道路のインターチェンジから出ます道路の性格づけでございますが、これはやはりだれが見ても国道になってもいいようなものもあろうかと思いますが、その辺を全部国道にするかどうか。たとえば一つのインターチェンジがございまして、それから町へ入るもの、またそれが町と反対側の山へ行くもの、どうもその辺を、インターチェンジにつながるのだから全部国道ということになりましても非常にまた問題が多く出る場合もありますので、どういうものを国道にすべきか、この辺は道路法の改正のときに十分に検討して成案を得る考えでございます。
○卜部委員 さっきと同じように押し問答になってはいけないのですが、道路法の改正等に伴うところの地方道の昇格、その条件その他において私たちは監視していきたいと思います。その点については、道路局長のいまの発言は将来私たちの指摘した方向に結びつくように御努力を願いたい、こういうふうに思います。 そこで、この地方道路公社のいまの問題と関連をいたしますが、名古屋の今度つくるところの環状二号線でありますか、あれは国費でやるということになっておったわけですが、これはやはり地方道路公社でやるわけでしょうか。どちらでしょうか。
○蓑輪政府委員 環状二号線につきましては、これは前々から名古屋の周辺に大きな環状線が必要だということで、一部分都市計画設定をしておる次第でございます。その中で、率直にいいますと北の半分だけが今度国道として認定されました。ただ、いままでの国道として認定された路線につきましても、現在それを実施いたします手段としては、国が直轄でする場合と、それから国道としての補助事業でする場合と、都市計画事業として街路事業としてする三つの場合が考えられます。実はその辺、四十五年度につきましては直轄で調査をいたしまして、将来の見通しといたしますとやはりある程度——ある程度といいますか、国でやる部分はどの辺、街路事業でやる部分はどの辺、その辺をやはり区別して両者でやったほうが早くできるのではないかというふうに考えられますので、その辺は、四十五年度中に直轄調査を終えて施行主体をきめていきたいというふうに考えております。
○卜部委員 そうすると、将来立体交差その他ふくそうするという関係の中で、地方道路公社がこれに肩がわりする云々という心配はないですね。そういうことはございませんね。
○蓑輪政府委員 名古屋の二環は相当幅員もとっております。この中で、やはり東京の外郭環状と同じように、高速車道を入れるというような計画は将来の問題としてございます。ただ、いますぐやるのはそのまん中の高速車道ではなくて、一般の地表面の環状線でございます。これについては当然地形上有料制度になり得る道路ではございませんので、これは一般公共事業としてやってまいりたいと思います。ただ将来、中央に自動車専用道路の都市高速を入れるということになりますと、そこで地方道路公社とかそういう問題が出てくるかと思います。
○卜部委員 約束の時間が過ぎておるということで御指摘がありますので、最後に、結びとして要望しておきたいことがございます。 先ほども申し上げたように、有料道路というのが道路行政の主役を演じつつある、こういう状態で、先ほども指摘されたように、住民の意思というものが十分反映をされないように、されないようにという措置が行なわれておるようにうかがわれてしかたがないわけであります。この道路整備計画というのは、道路法の七十六条によりまして、道路管理者の規定によって下から上へ積み上げられていくたてまえだ、こういうふうになっておるわけなんです。ところが、今日におきましては、建設大臣による機関委任にゆだねられておるという、こういうことが行なわれておるがゆえに、政府の産業優先政策がこれに追随をして、住民軽視の道路行政がまかり通っておるわけでありますから、ひとつこれからは、道路整備計画は地方自治団体に権限を与えていく、そうして大幅にその財源というものを自治体に与えていくということをやはり検討していかなきゃならぬじゃないか、また、その点に十分配慮してもらう、このことを要望して、私の質問を終わりたいと思います。以上です。
○金丸委員長 小濱新次君。 〔委員長退席、渡辺(栄)委員長代理着席〕
○小濱委員 私は、おもに地方道路公社法案の問題について、きょうは根本建設大臣が参議院の委員会のほうに出席でございますので、田村政務次官とそれから蓑輪道路局長に若干の御質問をいたしますが、時間の制約をいただいておりますので、どうかひとつ明快な御答弁をお願いしたいと思います。 まず第一に、建設大臣の権限行使という問題についてお尋ねしていきたいのですが、地方道路公社は、地方団体が出資をして設立した地方団体による法人で、本来地方道路の整備を第一の目的として設立された法人でございますので、本来なら地方団体に設立の認可、定款変更等について権限を持たせてよいのではないかと、こう思うわけです。そこで本法により建設大臣、自治大臣、これはどうなっているのか、また、いろいろとこの要綱を見ますと内容が出てまいりますが、何ゆえにそのような権限を必要としたかについて、ひとつお述べをいただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 この法律によりまして道路公社を設立するときは、議会の議決を得て建設大臣の認可を経なければならない、また、その三項で自治大臣に協議しなければならないということにしております。それでは、なぜこういうようなことにしたのかということでございますが、この地方道路公社は有料道路を施行することを目的としておりますので、やはりその定款にありますような有料道路としての整備の基本方針、こういうものにつきましては、ほかの道路との関係もございます、それが妥当であるかないかという問題もございますので、そういう意味で建設大臣がこれに携わったほうがいいという考えでございます。また、この資金の中では地方公共団体が相当出資をするということになりますので、地方財政の面からいいましても、はたしてそういうことが妥当であるか妥当でないかというようなこともございまして、自治大臣の協議ということが必要ではないかというように考えた次第でございます。
○小濱委員 なお、時間の制約をいただきましたので、私は問題点についてこれからずっとお尋ねしていきますので、よろしくお答えをいただきたいと思います。 次に、本法の運用についてでありますが、地方団体側との事前協議、同意等十分にすべきであり、いやしくも建設省が地方を抜きにして、公社と直結して計画の立案、事業の実施をするようなことは、これは厳に慎むべきことである、このように思います。先ほどもいろいろとこの問題について御指摘がございましたが、ひとつあらためてこの問題についてまとめて本法によってどのような処置がとられているのか、この問題についていま一度、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 この問題につきましては、先ほど言いましたように、まず道路公社をその県で必要かどうかということが一番大きな問題でございます。それにつきましては、公社を設立するにあたっては議会の議決を得るということと、どういうものをやるかという道路の整備に対する基本計画というものを定款につくることになっております。やはり有料道路の計画でございますから、当然当該道路の道路管理者の同意を得なければならない。また、こういうものを変更するとき、ことにいまの基本方針、基本計画の変更にかかわる定款の変更のような重大なものについては、設立団体と道路公社と協議して、共同で定款の変更を行なうということにした次第でございます。そのほか、いま言いました重要な問題につきましては議会の議決をいただいてやっていくということで、先ほど先生のおっしゃいましたように、建設省と道路公社が直結してやるというようなことは絶対にあり得ないことだと思います。ことに有料道路の問題になりますと、この有料道路が県全体の道路整備の一環としてやられてくるという見方をすれば、設立団体である公共団体及びその道路管理者というものの同意がなければできないものだと考えております。
○小濱委員 地方自治体側から本法の運用について見るならば、その解釈の範囲にいろいろと問題が残るのではないかと私どもは考えます。この点については今後また問題が残るかと思いますので、十分御配慮をお願いしたいと思います。 次に、地方団体の出資に対して一般財源で充当させるのか起債を認めるのか、あるいはまた、基準財政需要にどのように算入するのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 道路公社に対する出資につきまして、地方公共団体が一般財源で出資すること、これはもちろん差しつかえございません。県から道路公社に対する出資金については、現行の慣例では、いまのところ起債をすべて認めておるということになっております。(小濱委員「基準財政……」と呼ぶ)これに基づきます県の財政の問題、これは自治省とよく話し合いまして、それをどう扱うかについて、自治省の意見を聞いて財源的な措置をしたいというふうに考えております。
○小濱委員 次に、公社による国道の整備についてお尋ねをいたします。 公社の事業計画及び実施計画は、地方道路を第一に考えるべきであり、国道の整備は真にやむを得ないものに限るべきだと思いますが、国道はどのようなものを公社に行なわせていくのか。従来の道路は無料、公開を原則としてまいりました。したがって、真にやむを得ない地点だけを有料化するようにすべきと私どもは考えるわけです。この点どのようなお考えをお持ちになっておられますか、お答えをいただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 この地方道路公社は、県道、市町村道のほかに国道の有料道路もできるようになっております。その国道の有料道路につきましては、やはり地方の利害に非常に関係の多いというような地域的なバイパスみたいなものを有料道路としてできることにしてあります。ただいま先生のおっしゃいましたように、国道についてはなるべく国が責任を持ってやって、地方道路公社は地方道に限るべきではないかというお話でございますが、道路整備の全体から見ますと、国道であろうと地方道であろうと、すべての道路は無料が原則でございます。 〔渡辺(栄)委員長代理退席、委員長着席〕 ただ、一時的に料金を取って、それで整備を促進していこうというのが有料道路の本来の趣旨でございますので、その趣旨に合いますような道路の整備の方針の中で、いまの国道のバイパスの有料ということもあり得ると思います。ただ、どんなものでもできるというものでもございませんので、やはり住民に非常に影響が大きいものでございますので、そういう観点から有料道路としてなじむところとなじまないところの区別をはっきりさせる。また、なじむようなところであっても、住民の意思の尊重と、その周辺が今後どういうように土地利用されていくか、こういうものを考え合わせて有料道路にするしないをきめてまいりたいと考えております。
○小濱委員 わかりました。 次に、現在すでに地方の幹線道路については、日本道路公団及び道路管理者により道路整備特別措置による有料道路事業が行なわれておりますが、さらに今回新たに地方道路公社を事業主体として加えたことになります。今後は、地方的な幹線道路の有料道路事業も、原則的として地方道路公社をして行なわせる方針であるのか、あるいはまた、設立を予定されている名古屋地方道路公社のように、都市高速道路の建設、管理を主体とする公社の設立に主眼を置いているのか、こういう問題について御見解を聞かしていただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 有料道路につきましては、全国的な有料道路としては道路公団が実施しております。そのほか、道路管理者である県が特別措置法の有料道路をしておったのが現状であります。今後、日本道路公団は七千六百キロに及ぶ国土開発の幹線自動車道の建設を主体としていく。さらに、国道の大きな、幹線自動車道に匹敵するような大規模な有料道路の計画、こういうものを日本道路公団で実施していく。地方道路公社のほうはやはり地方的なもの、府県道、町村道、そういうものの有料道路を実施していくことになろうと思います。 ただ、県によりまして、道路管理者として企業局その他でやっておるところもございまして、県内の道路整備の状況、それから有料道路になじむような道路がどのくらいあるか、こういうことによりまして、必ずしも各県とも地方道路公社をつくらなければならぬというものではないと思いますが、非常に交通量の大きな有料道路を数カ所やるというような場合には、こういう地方道路公社をつくってやらせるほうが資金的な問題から有利だということはいえると思います。 もう一つは、名古屋のような都市高速道路になりますと、これは単に一本の有料道路でございませんで、一つの網を持った有料道路になります。これはいまの東京、大阪と同じような都市高速道路としてとらえまして、そういうものについては、かなりの建設資金も要ることでございますので、こういうような地方道路公社という形で民間資金も集めていくほうが、建設が非常にしやすいのじゃないかという考えでございます。いま名古屋のほかにも福岡、北九州というのが、その次に地方道路公社で都市内の高速もやろうというような計画があるというふうに聞いております。いまの地方道路公社というのは、都市高速だけをやるということでもございませんが、都市高速については非常にこういうものの活用の余地が多いというふうに考えております。
○小濱委員 次に、同じく局長にお尋ねいたします。 地方道路公社の財源措置についてでございますが、この地方公共団体の出資金、国の無利子貸し付け、及び災害復旧事業に対する国または地方公共団体の補助金の規定がございます。そこで借り入れ金に対する設立団体の債務保証の規定もございますが、借り入れ金については特に明文の規定がございません。地方公共団体より地方債の転貸しを受け、そしてまた民間資金の借り入れを予定しているものと、このようにわれわれは考えておるわけですが、この点について、これからの財源措置による地方道路公社の資金コストを、日本道路公団等と同様に、年利息で六分にする必要がある。いろいろと検討した結果、このように考えられるわけでございますが、出資金、借り入れ金の割合、借り入れ金の金利等について、どのような具体的な案をお持ちになっておられますか。この点についても、やはり自治体側に立って見解をお尋ねしておきたい、こう思います。お答えいただきます。
○蓑輪政府委員 地方道路公社の資金の構成でございますが、これもやはりどういうような有料道路をやるか、プロジェクトの大きい小さいでだいぶ変わってくると思います。いままで地方道路公社がないときに道路管理者が実施しておりました有料道路に対しましては、大体総事業費が十億円以上のものに対しまして、国から一五%の無利子の貸し付けを行なっておりました。そのほかに県が地元の金融機関から、大体年七分五厘から八分くらいの金を借りておる状況でございまして、これにいたしますと平均コストが大体六分五厘くらいになろうかというふうに考えております。もう一つは、これから今度の地方道路公社ができまして、かなり建設資金が多くかかる都市の高速が実施されるような場合には、一つの考え方といたしましては、名古屋の道路公社ができました場合に、四十五年度の資金計画としては、県、市の出資金が大体一〇%、国の無利子貸し付け金が一五%、それから財政投融資から出します特別転貸債というのが三五%、民間の借り入れ金が四〇%、それで、大体資金コストからいうと六分くらいになるというふうに考えております。
○小濱委員 次に、政府は本法律案の提案理由について、地方道路公社を設立し、積極的に民間資金を導入、活用することにより、地方的な幹線道路の飛躍的な整備をはかることとしております。どの程度の民間資金の導入、活用が可能であると、このようにお考えになっておりますか。 さらに、第六次道路整備五カ年計画において、この地方道路公社が行なうものとして予定されている事業の投資額、財源別の内訳、民間資金の借り入れ先等についてお尋ねしておきたいのですが、なお今後地方道路公社に対し民間資金を認める意向があるのかどうか、こういう点もあわせて、以上お答えをいただきたい。
○蓑輪政府委員 新しい第六次の五カ年計画で、いまの地方道路公社の事業をどの程度と見ておるかということでございますが、実はこの第六次の五カ年計画の中では、有料道路事業二兆五千億、この中に含まれるものだと思います。では、この中で地方道路公社にどのくらいということになりますと、これまた地方道路公社というのは各県にどのくらいできるか、つくりたいという希望のあることは聞いておりますが、必ずしもまだはっきりきまっておりませんので、私のほうとしては、いわゆる有料道路を助成するというような一つの範囲にこれを入れております。では、この金がどのくらいになるかということをいまいろいろ試算しておりますが、私のいまの予想を言いますと、千七百億前後くらいがそういう助成事業になろうかと思います。この中で、助成事業として国が先ほどの一五%の無利子の融資をするということになれば、それの約一五%国費が必要になろうということでございます。そのほかの資金をどういうように調達するかということになりますと、先ほど言いました名古屋の高速道路になりますと、やはり地元の民間資金だけで資金を調達するということは、非常に無理になってきやせぬかと思います。そういう一年間に数百億かかるようなものを、その地方の民間だけで調達するということは非常に無理なような場合は、やはり国の財政投融資の金も入れるべきだというふうに考えております。ただ、そのほかに二十億、三十億くらいの事業費の地方の有料道路を二年ないし三年くらいで実施されるということになると、一年に十億くらい。その程度ならばこれは民間資金で借りられるということでございまして、いま言いました有料道路の助成事業として大体千七百億くらいのうち、どれだけ民間資金になるかという問題になると、その中には国の無利子の貸し付けとそのほか国の財政投融資も一部入りまして、その残りが民間資金ということになろうかと思います。こういうものを一体どこから借りるかということになりますと、やはり地元の地方銀行及び信用農業協同組合、こういう農協の資金の利用も今後考えられていけるというふうに考えております。
○小濱委員 次に、地方道路公社は、道路整備特別措置法による有料道路事業のほかに、道路運送法による一般自動車道事業も行ない得ることになっておるそうでありますが、現在一般自動車道事業を行なっている公益法人の資金の調達方法及び借り入れ金利はどのようになっているのか、これも参考に伺っておきたい。お答えいただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 現在いろいろ地方でできております公益法人が行なっております一般自動車道の事業でございますが、その借り入れ金は、主として地元の一般金融機関からだと思います。金利は、大体七分三厘から八分程度というふうに聞いております。
○小濱委員 ちょっと局長の御答弁があいまいなんですが、この点についてはまた機会を見て、詳しく内容をお知らせいただきたいと思います。 次に、都市再開発における道路管理の立場からお伺いしたいと思うのです。 都市再開発における道路工事に対する保安措置はどのようにとられ、保安体制はいかに整備されているのか、ちょっと幅広い質問かもしれませんが、ひとつ概要だけでもお答えをいただきたいと思います。
○蓑輪政府委員 都市再開発の場合のいろいろ保安の問題でございます。これはやはり、都市内のいろいろ道路における保安の仕事だと思います。 都市の中の工事につきましては、道路本来の工事もございますが、そのほかに占用工事が相当行なわれております。そういうものの実施の際には、市街地土木工事公衆災害防止対策要綱というものをつくりまして、これを工事仕様書とともに厳守させるようにしております。これにつきましては、やはり工事中の歩行者の問題と、また上から物が落ちるような問題、こういうようなものをこまかに規定いたしまして、これによって実施させておる次第でございます。しかし、この方法も、最近の都市開発のいろんな事業がひんぱんになっていきますと、単に一回出しただけでいいということではございませんで、やはりそのあともこの要綱について手直しをしなければならぬ点も相当出てきておると思います。そういうものをいま鋭意検討中でございます。
○小濱委員 次に、大都市の地下は、ガスをはじめ幾多の危険な地下埋蔵物に満ちたジャングル地帯だ、このようにいわれておるわけです。そこを地下鉄工事のような大規模な地下掘さく工事を行なう場合には、建設省としては通産省あるいは運輸省などの関係官庁とどのように密接に連携をとり、いかなる必要な処置を講じておられるのか、また、こういう問題が起こった場合の主管官庁というのはどこなのか、その責任所在というものはやはりはっきりしておかなければならぬ、こう思うわけです。この点についてはいかがでございましょう。道路局長、お答えをいただきます。
○蓑輪政府委員 現在地下鉄のようなものの工事を実施いたします場合には、これは地方鉄道法と軌道法で多少変わりますが、要するにやはり道路管理者と密接な連絡をとらしておるわけでございまして、単に道路管理者のほかに、交通を制限するという意味では警察とのそういうものの協議を義務づけておるわけでございまして、道路管理者との問題は、やはり掘さくに際してわれわれ特に強く言っておりますのは、占用物件がいろいろございますので、その占用物件のおのおのの管理者と十分連絡をとって、それに対する防護措置に遺憾のないようにしろという趣旨のことを必ずつけるようにしております。ただ問題は、それに基づきまして地下鉄の事業者が道路管理者に対して、掘さくをこういうようにやりたいという図面をつけた承認を求めてくるわけですが、その図面によりましていろいろ指示をしておる次第でございます。
○小濱委員 最後に、今回の大阪のガス爆発事故に対し、建設大臣は親しくすみやかに現地をこまかく調査、視察された、このように御報告があったわけですが、日本の都市問題対策上の最高責任者として、ついせんだっても、わが党の小川委員が都市理念を大所高所から大臣のお考えをお尋ねいたしました。私は重ねてひとつこの問題について見解をお尋ねしたいのですが、最後でございますので、この問題については政務次官からお答えいただきたいと思います。 この産業優先の立場から建設される大都市過密の再開発には、これは十分なる人道的配慮からされてしかるべきである、このようにわれわれは確信しておるわけでございます。このような重大な基本問題について、これはやはり大臣としてはどういう御見解をお持ちになっておられるのかお尋ねしたいのですけれども、きょうは参議院のほうでございますので、政務次官からこの問題についてお答えをいただきたいと思います。
○田村政府委員 お答えいたします。 先般の大阪のガス爆発に伴います非常な犠牲者を出し、また被害が出ましたことはまことに申しわけのない事態だと考えます。 お話しのように、激増してまいります人口の都市集中あるいはいわゆる交通量のラッシュ、こういった問題でたびたび申し上げましたように、現代の政治も行政も、非常に人命の尊重あるいは環境整備に対するあらゆる施策がおくれておると思います。したがいまして、このたびも通産省がどうの、消防庁がどうの、建設省がどうのということよりかは、このような人口のたくさん集中いたします都市において、このような工事が公然と行なわれておる。たとえば橋梁の場合、かけかえいたしますときには三百メートル手前から掲示板が出ております。この向こう三百メートルで橋をかけかえておるから右へ回れ、左へ回れと親切な指示があります。こういうところに飛び込んでくるばかな人はおりません。ところが平気で一般の人が歩いているところで、鉄板敷いて、下ではガス管が平気で上がったり下がったり、あるいは配電工事が行なわれておる。一瞬にして何百人の人に犠牲を起こすような事故が起こることは、われわれの常識でもわかり得ることだと思います。こういうことを考えてみますといわゆるりつ然とする。現代の都市生活環境、これに対して危害を防止し、安全な住民生活を確保する通産ないし建設その他の政府機関というものが、どういう連帯責任体制をとるか、これについては、ただいま通産大臣を中央責任者として本部が設けられておりますが、われわれもこれには御意見を体しまして積極的に入りまして、建設省に言うてあったから知らないのだ、消防庁はサイレンが鳴ったから行ったんだ、行ったら焼けておったというようなことでなくして、私はやはり、もう少し高度経済成長、それに伴う人間生活環境の整備に対して親切な政治と行政の思い切った前進体制を整えなくてはならぬ、そのようなことをひしひしと感じておる次第でございます。 以上私の見解を申し述べまして、大臣からも御答弁があったとは存じますが、建設省もこの問題と真剣に取り組まして、今後住民生活に心配のないような方法をどうするかということを真剣に考えたいと思います。
○小濱委員 一言申し上げます。 この地方道路公社法案につきましては、昨年以来内容を慎重に検討されてきたと伺いました。そういうことで私どももよく理解をいたしておりますが、いろいろと質問を通しまして若干問題が残る、こういうふうに疑念を持つわけでございます。どうかひとつこの問題については今後とも慎重に御配慮いただいて、そしてりっぱにこの法案の実をあげることができますように心から要望いたしまして、私の質問を終わります。 以上であります。
○金丸委員長 浦井洋君。
○浦井委員 私、政務次官にお尋ねしたいのです。 たしか前々回だったと思うのですが、大臣に、道路というものはやはり無料、公開ということが原則ではないかということをお尋ねいたしました。それに対しまして大臣は、それは原則である、しかし、そういうことを守っていたんではなかなか道路ができないというお答えをいただいたわけでございますが、この問題をさらに引き続いて、きょうは大臣おられないので、政務次官にお尋ねしたいのですが、いま提案されておりますところの公社法案によりますと、地方の幹線道路を公社方式で建設し、そして有料にしていく、こういうことになっておるわけですが、そういたしますと、前々回に指摘さしていただいたように、道路は無料、公開であるといいながら、実際には全国の幹線にしろあるいは地方的な幹線にしろ、すべて有料になる。そして住民の、できるだけ無料でそして気安く通りたいというような願い、希望というものがすっかり違ってくる、こういう現状があるわけですが、そうしますと、こういう現状では、道路は無料、公開だという考え方は古くてもう現状に合わない、だから道路に関する基本的な考え方はここで変えるんだ、そういうような段階になったのかどうか。その辺を、ひとつ一番基本的なところをお尋ねしたいわけです。 〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕
○田村政府委員 先ほど来御質問、御意見等に対しまして私のほうから申し上げましたのですが、やはり輸送網の整備は、これは当然お話のように無料、公開を原則とし、またそうあるべきであります。残念ながら、たびたび申し上げましたように、ただいまの政治と行政は、産業の伸びに非常におくれております。したがいまして、とりあえず交通ラッシュを解消し、とりあえずの国民に便益を与えるためには、やむを得ざる措置として有料道路あるいは民間資金の導入をはかりまして、とにもかくにも目の前の交通ラッシュに何とか対処しなくちゃならぬということでありまして、これが常道であってみたり、あるいは何でもかんでも金を取って一切有料であるということはとんでもない話でございまして、その行政と政治のおくれを、しばらくの間御協力願って、こういう方法で少しでもよりよい交通網体制の整備をはかりたい。したがいまして、本来は、お話のように当然無料で、国民に十二分に御活用願うのが私は道路行政の基本だと考えております。
○浦井委員 原則はやはり無料、公開であるということ、しかし、とりあえず道路をつくっていくのに有料道路でないとなかなか進まぬというお話だったわけで、そういうことで、やはり当然公開、無料という原則を確認されたわけですが、それでは原則と現実との間にギャップがある、それをどういう形で埋めていくかということが問題になると思うわけでございますが、やはり二つの立場がある。一つは、そういう無料、公開という原則からますます遠のいていくのもやむを得ないという立場と、それからできるだけ一生懸命この原則に行政を戻していくという、二つの立場があるというふうに思うわけですが、私、ここに出されておる公社法案というのは、いままで他の委員の方々が指摘されましたように、これは前者の立場をとっておられるように思えてしかたがないわけなんです。で、こういうふうにやっていくうちに、見ばえのするような、あるいは経済的に採算のとれるようなよい道路が有料でどんどんつくられていく。一方、地域住民の生活道というものはますます放置されていくんではないかということを憂慮するわけです。 建設省で出しておられる建設白書によりましても、高速自動車道は、もちろん改良率ですか、一〇〇%、それから舗装率も一〇〇%。ところが一般国道になりますと、改良率、舗装率ともに八〇%を切っておる。しかも府県道、市町村道という生活道になってまいりますと、改良率、舗装率の程度ががた落ちになっているという実情。数字でもはっきりしているわけなんですが、こういうような状態がますます拡大されていくんではないかということを非常に憂うるわけなんでございますが、その点についてひとつ政務次官の御意見をお伺いしたい。 〔天野(光)委員長代理退席、委員長着席〕
○田村政府委員 お答えします。 ただいま申し上げましたように、やむを得ざる現実の解消対策の一つとして有料道路その他の制度を実施いたしております。私もそのとおり——やはり過密、過疎といういまのわが国の国民生活のアンバランスを解消するには、国民の皆さんに自由にしかも便利よく御利用、御活用願える道路行政をどうするかということで、ただもうけるところはどんどん有料でやってしまう、人のいないところはほったらかすということでは、国土の総合的な、全般的な開発にはこれは非常に大きな傷あとを残すと思います。したがいまして、とりあえず有料で安易にいこうというようなことの惰性を重ねてはならぬと考えます。やはり本来の姿の無料であり、公開である、そして国民に十二分に御利用願える生活道としての道路網の整備について、政府はどういう責任体制を打ち出すかということであります。もちろん私だけの知恵でも、とてもじゃないが、おさまらぬ問題でございます。委員会の御審議等を通じまして、御注意なり御意見等を体しまして真剣なる対策に取り組まなければならぬ、かように考えております。 以上、お答えいたします。
○浦井委員 非常に真剣なお答えをいただいたわけでございますが、具体的にひとつ道路局長にお尋ねしたいと思うのです。 前に私、これも質問したことがあるのですが、第二神明道路の問題でございます。これは前は、第二神明道路が開通することによって側道をつくった、それが団地の中で一日に七千台も大型車が通る、非常に危険であるという点を質問させていただいた。ところが問題の第二神明道路、高速自動車道でございますが、これが開通してわずか一カ月間に死者が六人、負傷者が四十七人、合計七十五件の事故を起こしておる。その上にこの四月十一日から数日間、一日当たりごく微量な雨が降っただけで高速自動車道の第二神明道路の中央部分に直径一メートル、深さ一メートル、そういう陥没が起こった、そして上下線とも不通になったというようなことが起こっておるわけです。これほどの事故が起こっておるのは、もう局長御存じのように、第二神明道路というものが二車線から四車線になって、また二車線になるという構造になっておること、それから車線変更の設備が不十分な上に中央分離帯もない、こういうようなことで万博に間に合わしたということで、一人前の自動車道路とはいえないのではないかというふうに思うわけですが、一体どうしてこういう即製の自動車道路ができ上がったのか、ひとつ局長からお答えをいただきたいのです。
○蓑輪政府委員 ただいまの神明道路は、去る三月十一日に、これは名谷インターから伊川谷に至る四・三キロメートルだけが四車線、残りの二〇キロは二車線で供用開始したわけでございます。 先生御指摘のように、この第二神明道路は高速道路でございませんが、やはり歩行者を禁じておる専用道路でございます。また、非常に線形がいいために、かなりスピードを出して走れるような状況でございます。やはりこういうものについては当然四車線にするという考えでおりまして、万博もあり、できるだけ現道の交通を緩和させたいという趣旨からとりあえず二車線で供用開始した次第でございまして、いま先生の御指摘のように、それのために事故が相当起こっておるということを聞いております。現在、速度制限、これは六十キロしておりますが、本年度より残りの二十キロの四車線をできるだけ早く完成して、こういう事故をなくすようにしたいと思います。とりあえずの方法としては、やはりチャッターバーとかそういうようなもので追い越し禁止の区間をつくるとか、そういう事故のないような応急の措置を講じていきたいと思います。できるだけ早くこれを四車線にすることに心がけていく考えでございます。
○浦井委員 そういうお答えなんですが、万博道路として非常に急がれた工事である、そういう事情があると思うのですが、地元の新聞によりますと、これは欠陥道路を通り越して危険専用路だというような表現がつけられておるわけです。これは高速自動車道路でございますので、その上を人間が乗った自動車が高スピードで非常にフルスピードで走る。一歩間違うと人命にかかわる事故が起こる。常にそういう危険を伴う道路でございます。そういうような道路の建設にあたって、やはり何か一本欠けているものがあるんではないかというふうに思わざるを得ないわけでございます。先ほど小濱委員が指摘されたように、大阪のガス爆発事故の教訓からも言えるように、建設工事が優先するのか、それとも人命尊重が優先するのかという問題になると思うわけでございますけれども、道路建設においても、人命よりも工事を優先させるという姿勢が、ここにも一つあらわれているのではないかというふうに私思わざるを得ないわけでございます。こういうような考え方をさらにふえんしていきますと、前々回でしたか、私質問させていただいた第二神名道路の側道の問題も、事前に十分に住民と話し合ってそういうことをやらずに、いきなりそれまで団地の中の静かであった道路を側道に指定して、ぐんぐんとダンプカーが通るということにも一つあらわれておるんじゃないかというふうに考えるわけです。そこで、道路の建設について人命尊重という点、それから地域住民の利益を守るという点につきまして、大臣が来られたのでひとつ基本的な姿勢をお尋ねしたいと思うのです。
○根本国務大臣 道路は、道路のための道路ではございませんで、人間が活用するためにつくる道路でございます。ただ、従来ややもすれば延長をすることに重点を置いたために、安全設備そのものが必ずしも十全ではなかった。なぜかなれば、従来は、自動車が主体ではなくして、他のものが主体であったのが古代からの日本のあれであります。最近急にモータリゼーションで非常にスピードアップしたため、従来の道路規格そのものではモータリゼーションについていけないというところに矛盾が出てきたと思うのです。この意味で、近く道路構造令も変えますし、先般来、各委員の皆さんから御指摘になりましたように、安全施設の強化をはかっていくことと同時に、また二面におきましては、道路に基づく事故、損傷等は、どんなに道路がりっぱにできても、ドライバー自身が非常に無謀な運転をしたり、酔っぱらい運転をするとだんだん道路が安全ではなくなって、かえってそれを助長するということになりまするので、われわれとしては、道路構造の安全性を十分に配慮すると同時に、やはり取り締まり関係あるいは教育機関等で十分にドライバーマナーを守って、安全性をお互いに大事に守り続けるということをやっていただきたいものだと考えている次第でございます。
○浦井委員 次に、道路の建設に伴う住民の受ける被害についてお尋ねしたいわけなんですが、これは御承知のように建設中は騒音もあるし、交通事故もある。それから建設後には、さらにその上に振動でテレビが見えない、眠れない、それから町が高速道路、りっぱな道路によって二分される。神戸の第二阪神国道の例をとってみましても、東灘区の南側、第二阪神国道の南側は陸の孤島となって商売もできない。移るにも移転も不可能だというような非常に大きな被害を地域の住民が受けておるわけでございますけれども、こういうようなさまざまな被害に対してどのような補償をされておるのか、またされるつもりなのか。現実には補償の方法というものも十分にはございませんし、特にこういう状態の中で思い切って訴訟に持ち込んだ人々に対してのみ、国家賠償法の適用によってある程度補償がされているというのが現実であると思いますが、ひとつその辺の問題についてお聞きしたいと思うのです。
○蓑輪政府委員 道路交道に伴います公害といいますと、道路を建設するときのいろいろな騒音、振動というものがあろうかと思います。また、道路をつくったあと、ただいま先生の言われましたように排気ガス、交通事故というようなものがあげられております。ただ、道路そのものは、いまの情勢では、どうにも都市内にしても周辺部にしても拡幅しなければ自動車交通が麻痺してしまうということで、道路そのものは広げなければならないということになると、こういうような道路建設に伴う公害をどうやって減少していくかということがわれわれの考えるべき大きな仕事だと思います。その中で、排気ガスの問題は自動車の性能をよくするということと、また、車がとまったり動いたりする回数が多くなると排気ガスも多くなるので交差点の立体化とか、そういう問題が出てくると思います。道路をつくる際にいま住民から非常に要望されますのは、建設のときの公害でございます騒音かと思いますが、これはくいを打ったり、そういうものはなるべく無騒音にするとか、また、いつごろの時間にそういうようなくい打ちの仕事をしたらいいかということで住民と話し合いながら実施しているわけでございます。いろいろそういう道路建設のための苦情も私どもの耳に入ります。いろいろ聞いてみますと、ちょっとしたことをもう少し注意すれば、もっと公害を防げるというようなことも多々あるように思います。たとえば、道路の路面をある程度掘った場合に路面を平らにしておく。これを段々をつけておくと、そこを重量車が通るとがたんと音がして振動もするし、音もするというようなことになるので、そういうようなこまかい配慮によってある程度は救われると思いますが、さらに大きな問題は、いまの工事が技術的な問題として音の出ない、また振動のしないというような工法を今後検討していく必要があろうかと思います。また、できたあとの騒音に対しましては、道路周辺の環境基準ということになると非常にむずかしい問題だと思います。都会の中と外である程度の環境も違ってくると思いますので、そういう問題については、高速道路などでは防音壁、遮音壁というようなものの研究も今後進めてまいりたいと思います。ただ、一般に車から出る騒音といいますと、そういうものをつくりましてもその上からだんだん四方に広がるような性格のものでございますので、必ずしもそういうことだけで騒音を防ぐことはできないように思います。やはりこの問題は、土木研究所を通じまして消音壁の問題は今後十分検討してまいりたいというふうに考えております。
○浦井委員 非常にこまかいところまでお答えいただいたのですが、最後に、もう一つ排気ガスの問題についてお聞きしたいのですが、いま神戸市では、神戸高速二号線というのが、細長い神戸市の町を縦貫しているという問題がある。本年度着工で四十九年度に完成する予定になっておるのですが、これは現在ある山手−上沢線の道幅を広げて三十六メートルにするのですが、この上に四車線の高速道路をつくるというわけで、そうしますと、両側の家がちょうど側壁になって、そうして高速道路の下がちょうど天井になって、道全体が隧道状になってしまうのですね。そうすると、排気ガスが抜けるところがない。排気ガスがその中に充満してしまって、家の中にどんどん入ってくるということが当然予想されるわけです。すでにそれの萌芽の形では、高速一号線もそういう状態になっておるところがあるわけです。これは私、医者として申し上げるのですが、三月の二十何日かしらの朝日新聞に、名古屋大学でネズミの実験をやって、排気ガスをどんどん半年吸わせると、たくさん吸ったネズミは肺繊維症を起こす、あるいは脳細胞が萎縮した。他の排気ガスを少ししか吸わせなかったネズミに比べて明らかに有意の差が出たということが、たしか三月の二十八日の朝日新聞に出ておったと思うのですが、こういうことが人間でもやはり起こる可能性があるというふうに思うわけです。こういう高速二号線が通りますと、その両側に住んでおる人たちは、どんどんと四六時中排気ガスを吸わされる。これは医学的にも人道上も非常に問題だと思う。こういう問題は、神戸だけでなしに、この都会の中で、もう至るところで今後起こるのではないかというふうに予想されるわけです。その点について、ひとつ局長に対策その他についてお尋ねしたいのと、同時に、時間がないので一緒に質問させていただきますけれども、こういう状態の中で、やはり根本的な対策を考える必要があるのではないかということで、三点ほど大臣に提案をさせていただき、お答えをいただきたいと思うのですが、自動車がふえて交通が渋滞する、だから道路をつくればいいのだというふうに簡単に考えるのでなしに、先ほどから言われておりますようにモータリゼーション対策、無制限にそれを許しておく、放置しておくというような点についてもひとつ抜本的、根本的に再考する必要があるのではないかという点が一つ。それから第二点につきましては、さしあたって大都会、都市の中に無制限に大型トラックなどが入ってくるのを規制する方法をひとつ講ずべきではないかというふうに思うわけです。それから第三点は、特に道路建設の問題をも含めて、神戸のような通過都市、町の中を道路が通って、そしてどんどん車が走る。しかし、その走っている車は、その町にはほとんど関係なしに通り過ぎていく、そして非常に多くの被害だけをその都会に残していくという問題、こういう問題があるわけです。だから、そういう場合には、やはりそういう被害を及ぼすような道路というものは、できるだけ都会、都市をはずれたところを通すべきではないかというふうに私考えるわけなんですが、その三点については、ひとつ大臣にお答えを願いたいと思うのです。
○蓑輪政府委員 最初の御質問の、神戸二号線の高速道路の問題でございますが、ただいま先生のおっしゃいました三十六メートルの街路をつくりまして、その中で都市高速のような高架の道路をつくるということになりますと、やはり下へ排気ガスがたまるというような問題が出ようかと思います。やはりどうも車を通すと排気ガスが出る、その関係はどうにもいまの車を改善する以外に方法はないと思うのですが、私たち道路構造の点で考えてみますと、ああいうような高架の道路の下をとかく車道として使うこと、これはちょっと問題があろうと思います。やはり下の街路については往復二車線、都合四車線、その程度にして、高架の下についてはある程度駐車場にするなり何なり、とにかくガスの出ないような一つの利用の方法、こういうことをしませんと、排気ガスの問題以外に、やはり高架の道路の下というのは、橋が渡っておりまして、前方の見通しも非常に悪い構造でございますので、そういうことも考えまして、やはりサイドだけを交通に開放するというようなことをすべきじゃないかと思います。ただ、先生の御質問に直接答えることにはなりませんが、下の道路をもっと広げてそして高架の道路をやれば、これは一番いいと思います。やはりそういうことは建設費も非常にかかることでございますし、また、そういうような広げるということが、住民の上からいえば無用の道路だというような批判も出てまいりまして、その辺は、これからやはり住民ともよく話し合っていかなければならない問題かというように考えております。
○根本国務大臣 都市における公害をなくするために、非常にそういう公害のおそれがあるところには、道路をむしろ自動車道路としてではなく確保すべきであるという御意見は、これは私も原則的に賛成であります。 その次に、私は実は通産大臣あるいは運輸大臣とも話しておるのでありますが、今後このようにモータリゼーションが激しくなってくる場合においては、いまの電気自動車ですね、これの開発を、いままだだいぶコストが高いようですが、これを開発して、一定の都市内では排気ガスを出さないものを使わせるという構想も今後研究しなければならぬじゃないかということが一つ。それからもう一つは、トラック等の乗り入れ禁止、これは私のほうではどうにもなりませんので、いま山中大臣を中心として総合的な交通対策の問題、ここで検討してもらわなければならないと思っております。 それから通過都市の問題、これは、そのために実は御審議願いました例の地方道路公社の構想は、主としてここに大きな原因があります。というのは、通過都市は、国道であろうと地方道であろうとも、もういまのところは国道があり地方道があるから、そのままになっておるのです。これを今度拡幅するとたいへんな金がかかるのです。そういうことで、通過都市においてはやはり財源を確保しておかないと困る。ところが、これは一般の地方交付税とかその他でなかなかやれないから、そこで有料道路にしてそうして迂回させて経過させる、こういうふうな構想等も含んでおりまして、やはりこれは御指摘のように、経過道路についてはできるだけ都市のまん中を通らないように、バイパス等を考慮すべきであると考えております。
○浦井委員 いろいろ疑義があるのですが、約束の時間が来ましたので、ひとつ次回にもう一ぺん引き続いて質問させていただきたい。 以上で終わります。
○金丸委員長 この際、ただいま審査中の両案中、内閣提出、地方道路公社法案につきましては、他に質疑の申し出もありませんので、本案に対する質疑はこれにて終了いたします。 —————————————
○金丸委員長 これより本案を討論に付します。 討論の申し出がありますので、これを許します。阿部昭吾君。
○阿部(昭)委員 私は、日本社会党を代表し、地方道路公社法案に対し反対の立場を表明するものであります。 われわれは、道路については本来無料、公開の原則に立って政府が責任を持つのが当然のことであると確信をいたします。ところが、この原則とは逆に、道路はもう料金を払わなければ車を走らすことは国民にとってできないようなものになってしまう、このような傾向に対し私どもは強く警告をしなければならぬと考えるのであります。 今回の地方道路公社法案は、民間資金の導入について出資することはできない、このことを明確に限定し、出資は地方公共団体でなければできないというこの限定をいたしましたことは、われわれの考え方とほぼ一致をするものであります。また、地方公共団体の議会の議決が一定の形で必要とされましたことは、従来の地方開発公社などの運営がきわめて不明確で問題が多い今日の現状と比較いたしまして、一歩の前進であることを認めることにやぶさかではないのであります。本法案において、住民参加が議会の議決を通して反映できる道がある程度入ったのでありますが、住民及び地方議会の監視、参加が十分保障されることにならなかったことは遺憾であります。 われわれが、本法案について評定すべきことは正しく認定をしながらも、あえて反対の態度を表明しようとするのは、今日の政府が目ざしている方向について大きな懸念を持つからであります。本来、われわれは、有料道路については例外としてやむを得ず認めてまいったのであります。これが次第に、例外が一般化されていくのではないかということに大きな懸念を表明せざるを得ません。本来、公共事業について国の責任において行なうべきものに、民間資金の導入、そして民間出資、民間の資本参加の方向にエスカレートしていこうとするのではないか。この傾向が大きな問題だと思うのであります。道路が資本の営利追求の形に落ち込んで、無料、公開の原則が突きくずさていくのではないか、地方自治の本旨にもとり、地方財政を圧迫するのではないか、こういうことについて私どもは大きな警告をしなければならぬと考えるのであります。 われわれのこの主張に対して、今後ぜひひとつ尊重されんことを希望いたしまして、私どもの意見の表明を終わりたいと思います。
○金丸委員長 これにて討論は終局いたしました。 引き続き、内閣提出、地方道路公社法案の採決に入ります。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○金丸委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 おはかりいたします。 ただいま議決いたしました本案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○金丸委員長 この際、おはかりいたします。 先ほど決定いたしました明十八日出頭要求の参考人に追加して、日本道路公団当局からも参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選及び手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、定例日ではありませんが、明十八日土曜日午前十時委員会を開会いたしますので、御出席をお願いいたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十四分散会