P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
63回国会衆議院1970/04/08

建設委員会 第10号

発言数
82
登壇者
8
会派数
3
開催日
1970/04/08

会議録

金丸信自由民主党

○金丸委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、建設業法の一部を改正する法律案を議題といたします。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 まず、提案理由の説明を求めます。根本建設大臣。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 ただいま議題となりました建設業法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。  近年におけるわが国の経済の発展と国民生活の向上に伴い、建設投資は国民総生産の約二割に達し、これを担当する建設業界も、登録者数約十六万、従業者数約三百七十万人を数えるに至り、いまや建設業は、わが国における重要産業の一つに成長しました。さらに今後も、建設投資に対する需要はますます増大することが予想され、建設業の重要性はいよいよ高まる趨勢にあります。しかるに建設業界の現状を見ると、施工能力、資力、信用に問題のある建設業者が輩出して、粗悪工事、各種の労働災害、公衆災害等を発生させるとともに、公正な競争が阻害され、業者の倒産の著しい増加を招いているほか、建設技能労働者の不足は年とともに深刻化する実情にあります。加えて近く予想される全面的な資本の自由化に対処して国際競争力を強化するためにも、いかにして経営々近代化し、施工の合理化を達成するか等、今日の建設業界は緊急に解決しなければならない幾多の問題をかかえておるのであります。  このような問題に対処するため、建設業に関する重要事項についての諮問機関である中央建設業審議会において建設業法の改正に関する検討が二年有余にわたって行なわれ、公益代表、発注者代表及び建設業界各層代表の委員によって論議が尽くされた結果、昭和四十三年一月二十六日全会一致をもって建設大臣に答申がなされたのでありますが、この答申に基づき、建設業者の資質の向上、建設工事の請負契約の適正化等をはかることによって建設工事の適正な施工を確保し、発注者を保護するとともに建設業界の健全な発展を促進するため、本法律案を提出するに至ったものであります。  次に、この法律案の要旨を御説明申し上げます。  第一に、施工能力、資力、信用のない業者の輩出をもたらした原因の一つは、現行建設業法の軽易かつ画一的な登録制度にあることにかんがみ、これらを防止するとともに、職別業者の専門化を促進する等、建設業の近代化をはかるため、現行の登録制度を業種別の許可制度に改めることといたしました。また、下請業者の保護育成及び建設工事の施工の改善をはかるため、特に一定金額以上の工事を下請施工させる建設業者に対しては特定建設業の許可制度をしくことにいたしております。また、建設業の許可に際しましては、建設業者が、建設業に関する経営経験、技術者の有無、誠実性、財産的基礎等の要件に該当しているかどうかを審査することにいたしております。  第二に、建設工事の注文者と請負人との間においていまなお見られる不合理な取引関係を改善するため、注文者が取引上の地位を利用して不当に低い請負代金を定めることを禁止する等、請負契約関係の適正化をはかることといたしております。  第三に、建設工事の下請施工の実情にかんがみ、下請業者の経済的地位を強化するよう、元請業者に対して、工事目的物の受領や下請代金の支払を遅延することを禁止する等の措置を講ずるとともに、特定建設業者に対しては、下請負人を保護するための特に重い義務を負わせることにいたしております。  以上の改正に関連して、監督処分の規定等について所要の改正を行なうことといたしておりますが、この法律が円滑に施行されるとともに既存登録業者に混乱が起こらないよう改正法の施行は公布の日から一年後とし、施行の日現在において現行法による登録を受けておる建設業者は、改正法の施行後二年間は、現行法の登録制度により営業ができることとするとともに、このような既存登録業者に対して新法の許可をする場合には、その者の建設業についての実績を配慮することといたしております。  以上がこの法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願い申し上げます。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。  本案に対する質疑は後日に譲ります。      ————◇—————

金丸信自由民主党

○金丸委員長 これより地方道路公社法案、本州四国連絡橋公団法案、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案、以上三案を一括して議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。塩崎潤君。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 お許しを得まして、本四連絡橋公団法案及び地方道路公社法案につきまして御質疑をさせていただきたいと思います。これまでの何回かの質疑応答の中でいろいろと問題点が明らかにされたのでございますが、なおできる限り重複を避けながら、私どもの知りたい点について、大臣をはじめ建設省当局にお尋ねしたいと思います。  これまでの質疑応答から明らかになった点が四点ばかりあると思うのでございます。もちろん、本法案におきまして明らかになった点があり、これによって本四連絡橋公団は一歩進んだわけでございますが、法案にあらわれていないところで質疑の中であらわれた点が四つばかりあると思うのでございますが、まずこの点を確認申し上げまして、それから質疑に移りたいと思います。  大臣その他の御答弁によりますと、本四連絡橋公団について、まず第一に、三ルートについて二年間ばかり技術開発と実施設計をする。第二に、この実施調査後次の三つの要素、つまり第一に技術的可能性、第二には経済効果、第三には地元の受け入れ体制の三つの要素を勘案して工事の着工順位をきめる。三でございますが、いずれにしても三本のルートとも昭和六十年までに完成する。それから第四でございますが、地元の要望があれば、事業主体は本四連絡橋公団ばかりでなく、地方道路公社にも事業主体となることを認める。この四つと思われますが、いかがでございますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 そのとおりでございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 そこで、いろいろと御質問がございましたが、私は、きょうは私どもの念願でございます本四連絡橋の早期着工という点にしぼりまして、その観点から御質問を申し上げたいのでございます。大臣がいま申されましたことに従って、まず第一に、着工の順位と技術的可能性という問題について御質問申し上げたいのでございます。  三本のルートがあることは言うまでもないところでございますが、技術開発、実施設計について、当然技術的に難易の程度が違うと私は思うのでございます。したがって、大臣は、全部二年間というふうに言っておられますけれども、ルートによってはおそらく調査期間も違うのではないかと思うのでございますが、いかがでございましょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 公団で従来いろいろ予備調査的なことをやっておりますが、これを今度は、三ルートについて統一した機関である公団で技術開発をしつつ、しかも実施設計に入るわけであります。これは同時に三本についてやります。その調査並びに技術開発の過程において、また先ほど御質問がございました地元の協力体制その他を含めまして、今度は着工順位をきめることになりますが、それは三本とも同時に、時間的に完全に一致するということは必ずしも必要はないと思っております。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 たとえば三ルートのうちにEルートと申しますか、私は愛媛出身でございますので、一番関心を持っておりますところの尾道−今治ルートにつきましては、日本土木学会の調査によっても技術的に問題点は少ない、こういうふうに言っておるわけでございます。そういたしますと、いま大臣もおっしゃられましたが、調査の期間も他のルートとは違ってくるのではないか、私はかように思いますが、おそらく私の観測では、常識的な観測で専門家ではございませんから間違いがあるかもしれませんけれども、常識的に見て、Eルートの調査はおそらく最も早目に完了するのではないかと思うのでございます。そういたしますと、せっかく調査が完了いたしますれば、完了直後工事に着手していただけるかどうか、この点でございます。入学式は三本とも同時でございますが、三本のルートが卒業式まで同時でなくてもいいではないか。つまり成績がいい者は、特待生として早目に卒業させていただけないかという質問でございます。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 そのとおりでございます。ただし、これはいろいろ質疑応答の中で、特に参議院のほうからも最近出ておりますのは、この工事をやるときにあたりまして、あそこは非常に海上輸送の激しいところです。それの障害をどの程度まで——これは安全を確保し、かつ、工事との関係をどう調整するかということは非常にむずかしい問題が出てきます。それからもう一つは、工事が技術的には可能でありましても補償の問題がございます。いわゆる漁業補償、それから最近は海上運送の障害に対する補償などということが出てきていますが、これについては現在補償するというたてまえを実はとっていないのです。しかし、こういう問題等も伏在してくるということ、それからもう一つは、取りつけ道路の関係で用地の取得という問題が出てきています。こういうものに対する地元の協力体制ということがはっきりできなければ、いかに技術的に問題が解決されましても、現実に着工することに非常に困難な問題が出てきます。  そこで、私が前々から申し上げているのは、地元の協力体制ということがちゃんとできておれば、これはひとりでに着工が早くなる。これができないと、たとえ技術的にいかに問題が解決したように見えましても、現実に漁業補償の問題が解決しない、あるいは先行取得が解決しない、あるいはまた、海上運航の問題についてトラブルが起こったために着工できないということになるという問題が含まれておるのでございます。そういう問題が解決できますれば、今度は関係閣僚会議を開きまして、それに基づいて道路については私が——そのときに私がおるかどうかは存じませんが、建設大臣が道路についてはきめます。それから鉄道については運輸大臣が着工命令を下す、こういうことになるわけでございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 そういたしますと、地元の協力体制として漁業補償あるいは用地の取得、これらについて協力体制が整ったと認められれば、たとえば他の二つのルートについてまだまだ調査が完了していないあるいは協力体制ができていない場合であっても、このルートだけ先行して着工ができるという意味でございましょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 そのように解釈してしかるべきであると私は感じています。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 いまのお答えで非常に私どもも安心いたしました。地元ではこのような点についていろいろと配慮いたしておりますし、用地の取得につきましても少し先行いたしまして手当てをしておるところでございますので、こういった大臣のお話を承って、私は、この問題は一歩進んでくるかと思うのでございます。  そこで大臣、もう一つお伺いいたしたい点がございますが、大臣は、地元の協力体制に関しましていま漁業補償とかあるいは用地の取得等について申されましたが、民間資金の活用についていろいろと御発言されておるようでございます。その意図はいろいろな意味に使われまして、私どもその意図がわかるような場合もあり、わからないような場合もあるのでございますが、民間資金の活用ということを特に言っておられる趣旨は、まず第一に、国費だけではこういった巨額の投資を要するものについては十分な手当てができないから、何とか民間資金を活用していこうという意図がおありになるかどうか、この点をお伺いいたしたいのでございます。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 大体そのとおりでございまして、御承知のように、今度新しい道路五カ年計画が大体十兆三千五百億円ときめて、それだけは閣議決定いたしました。しかし、現在の特定財源と従来の一般会計から繰り入れの比率等から見るならば、これについてはかなり財源難が予定されます。このために、実は四十六年度予算編成までには特定財源の見通しを立てて決定する予定でございますが、その際にもかなり相当程度の民間資金を活用しなければ、これは充足することは困難だと思っております。しかも最近におきましては、有料道路の要望と、それから有料道路に対する国民の合意がだいぶ普遍的に行き渡ってきましたので、その意味において民間資金の活用というものは、非常に大きくこれは取り上げられなければならない段階になってきております。  ところで、御承知のように、本四架橋が現実に工事に着工する時期が、いわゆる五道の着工時期とちょうど同じくらいになります。そうしてきますと、政治的に判断いたしましても、この本四架橋によってかなりの受益が特定の地域に集中すると見なければなりません。いわば近畿地区と中国地区と四国——利益は全国的なものではありますけれども、特にその三地区にこれが集中すると見なければなりません。そうしてこれはただ単なる道路、鉄道ができるということだけではなくして、これは総合的な経済効果がその地区に均てんするように考えなければならぬ。その場合には、やはりこの道路並びに鉄道をどういうふうにその地域において高度に利用するかというプロジェクトの立て方によって、その経済効果が違ってくると思うのでございます。その場合に、従来の道路公団等でつくったものでありますと、投資した国のほうは開発利益のリターンがこない。むしろ逆に土地の値を上げたり何かしたという形になりまして、その開発利益は、たまたまそこに立地している少数の地主とか特定の人間だけが受ける。私はこれはおもしろくないということなんです。  そこで、少なくともこの世紀の事業である本四架橋三本やらせるというゆえんのものは、それぞれのルートをいかにその地域社会において総合的に活用して、そのリターンが国にはこなくとも、少なくともその地域で総合的に活用してほしい。その構想を持たなければならない。その構想を持たせるためには、従来の鉄建公団とか道路公団と違った意味において、そのリターンが地方においてなされるように、そのためにこの公団法では管理委員会というものに地域社会から代表も入れるということにしておりますし、また先ほど塩崎さんの御質問に答えたように、場合によっては、いわゆる地方道路公社方式をとり得るところはそれでもよろしいという幅を持たせたのは、そこにあるのでございます。それと同時に、この三本のルートを使いまして関係自治体並びに民間がどういうふうにこれを活用するかというプロジェクト、そういうものをも含めて私は民間協力と申しております。これによって、着工順位なりそれから企業形態についても弾力的な判断をしていくべきだ、こういうふうに申し上げておる次第でございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 大臣の民間資金の活用ということのねらいは、いまいろいろ言われましたようにあるようでございまして、私も全く賛成でございます。ただ、政府資金の不足を補うという意味においての民間資金の活用も言われましたが、しかし、将来の大きな日本経済の発展を考えてみると、私は、この本四連絡橋が三つばかりできるということは問題がないというふうに考えるわけでございます。政府資金でも、これまでの政府の投資傾向から見ても、何とかやっていけるのじゃないかという気がしてならないのでございますし、私のみならず、私どもの先輩の下村治という日本開発銀行の設備投資研究所の所長が、「日本経済の新しい発展像」という論文の中でこんなことを言っておられますが、こんなことがあればこの三つの架橋についての心配は、民間資金を活用しなくてもいけるような気がするのですが、大臣いかがでございましょうか。  たとえば、こんなことを言っているわけでございます。「いままでの実績をみると、昭和二十五年度から二十九年度までが二兆一千億円、三十年度から三十四年度までが四兆二千億円、三十五年度から三十九年度までが十兆円、四十年度から四十四年度までが二十一兆八千億円、」五年ごとに大体倍々になっているわけでございます。「この合計が三十八兆一千億円。これからどうなるかをみると、四十五年度から四十九年度が六十八兆五千億円。」ただ、これは、若干見通しが入っておりまして政策が入っておりますが、「いまはけちな予算をつくって押えかかっているから、そのままだとこうはならないが、経済にふさわしい予算を組めばこのようになる。」「五十年度から五十四年度は百四十五兆円、五十五年度から五十九年度は二百二十九兆円、合計すると四百四十二兆五千億円。過去二十年分の累計が三十八兆一千億円、今後十五年分が四百四十二兆五千億円。経済が成長する中で、政府投資は目ざましい形で増加することができる。」「東海道新幹線のような全国新幹線網が計画されているが、それに必要な資金は六兆円とか七兆円、それには用地費がはいっているから、実質は四、五兆円だ。全国高速道路網計画も、用地費が相当はいっているから二つ合わせておよそ十兆円前後あれば全国に高速道路網ができるし、新幹線もできるということだ。あるいは四国架橋でも、三本全部やってもわずか七千億円ぐらいだ。日本の経済は、われわれがいままでの頭でいくと、巨大なプロジェクトと思っていたことも、ひとのみにしてなおケロリとしているというような力をもった経済になろうとしている。」こんなふうに言っておるわけでございますが、こんなふうな中で多分に——これもそのままいただけないかもしれませんけれども、そんなに民間資金の活用を言われなくても、三本ですか、このくらいはできるというふうに考えられませんかどうか、ひとつ御質問を申し上げたいのであります。   〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 これは、私が答弁するのははたして妥当かどうか問題です。経済企画庁長官あるいはまた大蔵大臣が答弁することかもしれない。しかし、そういう見方もありまするけれども、これはよほど警戒しないと、今日までの高度成長そのものが——それを引き伸ばせばそういう推論にはなります。しかし、いま現在の時点から将来にわたっては、この高度成長そのものに対する、非常な制約する問題が出てきておる。物価の問題、総需要と物価の問題との関連における問題です。それからもう一つは、御承知のように、公害の問題と関連しまして公共事業をやるには、よほどの関連した事業を考えてやらないと、相当の抵抗が出てきておるというこの事実です。それと、先ほど申し上げましたように、五道が現在七道になってきているのです。関越線の問題と、さらにはいまの常磐の問題、これが出てきています。それから東京湾岸道路が出てきている。こういうふうにしてまいりますと、本四三本のほうが一番優先して他のものを犠牲にというか、スピードを落とすことも、これは政治的な配慮が必要でございます。そういう点を考えていきますれば、民間資金を活用せずに公的資金だけでやるということも考えられます。しかし、そうした場合には、非常にスピードを落とさざるを得ない。いわゆる相当の長い年月でやらざるを得ない。そうしますれば、今度は経済効果が非常におくれてくる。そこで、先ほど私が申し上げましたように、民間資金を活用して地元の受け入れ体制が積極的にいったところが早くいくということにならざるを得ない。こういうことです。したがって、民間資金をぜひやらなければやらないということじゃない。やりますけれども、そのときにはたいへん速度がおそくなりますよ、そういうことでございます。それならば、いまこれだけスピーディーに世の中が変わっているときに、これが十五年とか十八年もかかるようなことで、はたして地元の人たちがそれでいいのかどうか、むしろ私のほうから質問しなければならないくらいでございます。だから、そういう意味で、これは民間の人方も、私の接触する限りにおいては、この公団ができて、しかも民間協力のいかんによっては、いわゆる地方道路公社法的なことでもやらしてくれるという道を開いたことは、非常に希望が持てるということを私はむしろ聞いております。そうして従来は何とか政府で一本にせい、一本にせいと言って、まるで実力のない子供を何とか裏口入学さしてくれというようないままでの運動が、むしろそうではなくして、自分たちの関係の自治体、それから財界方面が相協力することによって早く入学、早く卒業させてもらいたいという実力主義に変わったということが、一つの前進であると私は見ている次第でございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 大臣のおっしゃいますように、確かに民間資金を入れることによってスピードを早める、これは確かにいいことだと思いますし、早く入学し、早く卒業したいというのは三ルートともみんなの声だと思います。ただ問題は、民間資金をどういうふうにして集めるか、ここに問題があろうかと思います。この公団法を見ますと、連絡橋債券という債券が公団債の形で発行されるようになっておりますが、大臣がときどき御答弁のうちに言われておりますことは、民間資金は即地方道路公社方式というふうに受け取れる場合もあって、私どももその真意がどこにあるか、ちょっとつかみにくい場合があるわけであります。しかし、民間資金を活用ということは、公団法でもできると考えていいかどうか、御質問をしたいのでございます。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 そのとおりでございまして、民間資金の活用の方法は、公団債の形でもありますし、それからもっと広範囲に、しかも民間と申すよりもむしろ地方自治体、地元の意思が相当広範囲にプロジェクトとして利用するには、地方道路公社法がつくられて、さらに関連してどこそこの県とかなんとかで共同で、今度は各地方でたしか企業局とか、いろいろのものを持っておりますね、それと連関すれば、もっと広範囲なプロジェクトもできる、そういう方法もあり得るということを言っているのでございまして、これはどうせいということは、政府は言いません。こういう制度を、われわれは新たなる道を開きましたから、それをどう活用して地元関係者がよりよき経済効果と開発プロジェクトをつくって、その利益を地方に均てんさせるか、こういう道を開いたということでございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 いま大臣もおっしゃいましたように、公団でも民間資金の活用は可能である、しかし、地方道路公社方式ならば地元との結びつきがより密接に見えて、民間資金の活用がより容易にできるんではないかというような御答弁のようでございましたが、私もまたそういった点は理解できるのであります。ただ私は、一つの行き方といたしまして、地方道路公社によって連絡橋をつくることもまた将来考えなきゃならぬかと思うのでございますが、しかし、せっかくこの公団法ができ、さらにまた連絡橋という、大臣がいつも言われますアポロ計画のようなすばらしい技術が必要でございますし、技術陣等を考えてみますと、やはり公団で、先ほどもおっしゃいましたように調査が済み次第、どんなルートも早目に着工することができるということになれば、これは私は一番いいことだと思います。そういう意味で、公団が民間資金を活用するその方法の一つといたしまして、いま大臣が言われました地元との結びつきで金を集めるその方法を考えてみますと、たとえばこんなようなことは、今後の公団の民間資金の活用の方法としてできないだろうか。つまり、おそらくいまの法案は、表面だけを見ますと、どこから集めた民間資金も公団一本で活用するように読めるわけでございますが、やはり大臣の言われる地元の協力体制がどの程度であろうかをあらわす意味において、つまり、三ルートとも集まった民間資金は特別に経理して、三本別途に経理していくというようなことで民間資金を集められるかどうか、この点をひとつお伺いしたいのでございます。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 これは非常にむずかしいと思います。公団一つでやる場合に、このルートについてはこの資金を使えというようなことは、これはなかなかむずかしいと思います。これは検討しなければならぬと思いますが、かりに三本やりまして、そうしてAルートについてはAルートを支持する民間団体あるいは地方自治体が千億債券を買った、だからこの分はこっちに使え、Bルートについては三百億集まる、その三百億——これはちょっとむずかしいと思います。そこまで区別してやるならば、そこまで自分たちがやりたいというんならば、地方道路公社法でやったほうが、はっきり自分で集めたものはそこへ行きます。こういう意味に私は解釈するけれども、だから、その点は、ひもつきのあれというのはちょっとむずかしいと思います。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 いまの大臣の御答弁は、公団法で法律上できないという意味でございますか、運営上適当ではないという意味でございますか、どちらでございましょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 両方の意味でむずかしいと思います。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 公団法の中でむずかしいというのは、何条か明文の規定でむずかしいという意味でございましょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 これは財政の専門家のあなたのほうがむしろ詳しいと思いますが、たとえば鉄道の利用債なんかでも、はっきりとこれは利益関係者のところにやっていきます。しかしながら、この公団の場合は現実にそれと違うのですね。そうなりますと、これを公団の中の特別勘定にしなければならぬというかっこうになる。これは、いままでいろいろの公団があるけれども、そういうことをやった経験がないと私は思うのです。そういう先例をつくるということはたいへんむずかしいと思うので、そういうふうな発想はちょっといただけないような感じがするのでございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 大臣は非常に御熱心な民間資金活用論者だと私は思うのでございます。他の日本道路公団法等を読みますと、公団債の発行が認められておりますが、おそらく大臣のお考えならば、他の公団でも私は民間資金を活用してもいいんじゃないかと思うのでございますが、いままで公団債を発行した事例があるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 いままでの日本道路公団は、公団債を発行して、それをいろいろな銀行が引き受けているということでございますが、これはいわゆる政府の財政投融資計画の中できめられた分で引き受けておるものでございまして、そのほかの財政投融資計画の外で、民間の引き受けの道路公団債というものをいままで発行はいたしておりません。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 大臣は非常に御熱心な民間資金活用論者でございますが、そうすると今後とも、道路公団でも公団債を発行する予定はあまりないわけでございますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 私は民間資金活用を大いにやるべきだという意見ですが、実は大蔵大臣と意見がいつも食い違う点はそこにあるのです。大蔵大臣は、そういうふうにすると今度は金融市場をかなり圧迫するじゃないかということで、反対が出てくるわけでございます。けれども、私はここで財政議論をしておったんではあれだから、専門家のあなたのことですからそれ以上は申し上げませんが、本来ならば、いままでのように制約しなくても民間で応じてくれるならば、私は公団債は相当思い切って使ってやるべきだと思う。これによって民間の過熱を防ぎながら、しかも社会資本を充実するという機能がそこに十分にあるはずだというふうな思想を私は持っております。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 これは若干私見でございまするけれども、いままでもそうかもしれませんし、今後もそうかもしれませんが、一般的に金融市場から民間資金を募集する、活用するということになりますと、なかなかむずかしいと思います。しかし、いま大臣が強調されますように、この連絡橋というものは地元とのつながりが非常に密接である。したがって、地元の金融機関あるいは地元の産業が負担する、応募するということになれば、私は比較的民間資金の集まりがいいんじゃないかと思うのでございますが、そうなるにはやはり特別経理みたいな方式でもお考えになっていただかないと、そのつながりの関係から見ても民間資金というものは集まりにくいような気がいたします。いかがでございましょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 実際はそうなると思うのです。ただ、それを特別勘定にするということはいままで例もないし、たいへんむずかしいことだから、そこまでいくならばむしろ地方道路公社にしてしまって、政府からも財投を入れて出資する、そうして今度は地元がそういうふうな縁故債をやつ−て——ある有力なる知事のごときは、地方道路をこっちでやらせてくれ、そうすれば今度県が農協なり各地元の産業から募集しよう、そうするとそのほうが早いのだ、これをやらしてくれぬかという、実は私に対する相当強い内々の陳情もあるくらいでございます。そういう意味で、ここに事務当局もおりますが、事務当局諸君は、最初は道路公社でこういうルートをやらせることについてはたいへんに反対論が強かったけれども、私はそれにこだわる必要はないというゆえんのものは、そうした関係者の相当強い、積極的な私に対する陳情というか要請というか、そうしたものもあわせて考えてそういう発想もいたしたわけでございます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 だんだん時間がなくなりましたので、質問をワインドアップしたいと思いますが、しかし、本四連絡橋公団資金調達方法を見ますと、民間資金が四十五年度でも二億五千万ぐらい予定される。おそらく年を追うごとに、この民間資金の割合は大臣の雄大なる構想からいえばふえてくると思うのでございますが、そうすると、一般の金融市場から単純な、いままでの一般的な方法として相当大きな資金が集められるかどうか、私はその点に心配を持つものでございますので、ひとつぜひとも特別経理みたいなことが考えられるかどうか御検討になっていただきたい、かように思うのでございます。と申しますことは、地方道路公社方式ではやはりいろいろな点で制約もございますし、これからもひとつ御検討をいただいて、どちらがいいか、実施調査の経過を見ながら私はこの資金調達の方法を考えていただきたいと思うから、申し上げるわけでございます。  そこで、時間がなくなりましたが、地方道路公社方式のお話がたびたび出てまいりまして、大臣は、事務当局の反対があるけれどもこういった形も一つの方式であるというふうなお話がございましたが、しかし、地方道路公社方式といういまの法案は、法案としては私はけっこうだと思いますけれども、現在の財投計画等に予定されましたところの資金の構成の割合を見ますと、この道路公社方式による資金調達の程度では、本四連絡橋並びにその道路をつくるにはちょっと国の援助が足りないような気がいたしますが、いかがでございましょう。特に一般国道が中心でございますのでなおその感がいたしますが、いかがでございましょう。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 現在の情況は御指摘のとおりです。しかし、道路公社法が成立して、いま予定しているのは名古屋の高速道路だけでございます。しかし、引き続いていま具体的に福岡県の福岡市並びに北九州市の問題がもう日程にのぼってきます。そこで、ここの本四架橋の問題もこれでやるというようなことになりますれば、それに対する財投も考えていかなければならぬ。現在はこういうことでやるということが具体的に日程にのぼってないからあれですけれども、私はそういう方法を考えてよろしいと思うのでございます。したがいまして、先ほどのあなたの御質問の中の公団における別途勘定、これとあわせて前向きで検討いたしたい、こう考えます。

塩崎潤自由民主党

○塩崎委員 それでは、時間もなくなりましたので、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 松浦利尚君。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 まず、本委員会に付託になりました法案審議に入る前に、大臣にぜひお聞きしておきたいことがありますから、お尋ねをしておきたいと存じます。  それは、御承知のように、前々から問題になっております東京における外郭環状高速道路の問題であります。この問題については事前に資料をいただいたわけでありますけれども、この外郭環状高速道路をつくるにあたりましては、根本大臣が政調会長をしておられる時代から、三多摩、東京地区にはたいへん大きな生活的な影響を与えるということから陳情が出されておりました。大臣が政調会長時代にも、このルートは地元民にとってたいへん影響のあるルートであるから、検討をしなければならないという答弁をしておるということをお聞きしたわけであります。この問題につきましてさかのぼっていろいろと会議録を調べてみましたところが、地元の陳情、請願等もいろいろ出されまして、本院においても地元の反対陳情が採択されておるわけであります。しかも保利建設大臣、いまの官房長官でありますが、わざわざ現地に出向かれまして地元をつぶさに調査された上で、これは生活にたいへん重大な影響を与えるルートであるから、変更について検討せざるを得ないということを地元の方にも言っておられるわけであります。また西村建設大臣も、会議録を見すると、この建設委員会において、根本政調会長が当時言われたと同じように、このルート決定については慎重に扱わなければならぬという答弁をしておられるように会議録にとどめておるわけであります。  そういった意味で、実はきょうはたくさんの地元の方がそういった問題で大臣に陳情に来られたらしいのですけれども、委員会に御出席になっておるということでありましたから、大臣に、直接地元の意見を聞けませんので私がかわって質問する形になったわけでありますが、この問題についてどのように今日まで対処されておるのか、現実に地元のこうした意見というものがこの計画の中にいれられようとしておるのか、そういう点について詳しくひとつ大臣のほうから御答弁をいただきたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 いま問題になりましたこの路線は、地元の方々にとってたいへん生活上の問題であると同時に、いずれにしてもこの外郭環状線が実施できなければ、東京都のみならず首都圏全体の今後の経済社会発展に重大な支障を来たすということでこの路線が決定されたのでありまするが、他の路線については、いろいろの問題がありましたけれども、ほとんど決定した。ところで、いまの御指摘の点は、一応計画は決定しておるけれども、まだ地元住民との合意ができない。そこで、三代にわたる建設大臣が、実地調査あるいはその他何らかの方法をもって別の線を設定することにおいて解決できやしないかとたいへん努力したようであります。しかし、結論がまだ出ていない。他のほうに路線を変更すると、やはり同じような、あるいはそれ以上のトラブルが起こるということで、路線変更についてはいまだに非常に苦慮しておるというのが実情のようでございます。  都市局長から今日までの経緯を御説明いたさせます。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 お答え申し上げます。  東京外郭環状線は、都心から大体十五キロぐらいのところに、東京、埼玉、千葉と首都圏全域にわたりまして、湾岸道路と一体をなしまして環状線を形成する路線でございます。これは先ほど大臣からお答えございましたように、高速道路網ができてまいりまして、東京に対しまして放射線状に外から高速道路が入ってまいります。それを受けとめるという機能、さらに、東京の環状七号線、八号線という環状線がございますが、市街地がどんどん発展しておりますので、東京の都市計画としてもさらに環状九号線に当たる路線が必要だというような二重の性格を持っている路線でございまして、昭和四十年の十一月に東京都市計画の街路網再編成の一環として計画されたものでございます。計画決定にあたりましては、東京地方審議会におきまして数回にわたって審議をし、その問いろんな議論もあったわけでございますが、最終的には東京都市計画地方審議会の答申がございまして、さらに当時の建設大臣が実地を調査して決定したものでございます。  これに対しまして東京都の部分につきまして、計画決定の経緯が住民不在で地方自治の侵害になる、予想以上に急速な首都圏の膨張に即応するよう計画を改めるべきである、迂回交通は既成市街地を避けるべきであるというような理由、それに公害の問題等もありまして、計画変更の陳情、請願あるいは計画をやめてくれという陳情、請願、異議申し立てがされているわけでございます。  先生おっしゃいましたように、西村建設大臣、保利建設大臣のときに、衆議院におきましても検討するということを答弁しているわけでございます。保利大臣が検討するというふうに言われましたあと、私どもも、路線の変更について東京都、それから国道になる予定のところもございますので関東地方建設局、それに建設省の都市局、道路局というところで真剣に検討したわけでございます。その際に、路線変更と同時に、現在一番問題になっておりますのは、排気ガス、騒音、振動といったような自動車から発生いたします住民に対する被害の問題、それから住宅地でございますので、せっかくいい住宅地に住みついたのに、ほかに行きたくない、住民の方からの二つの要求が非常に強いということを頭に貫きまして、構造の問題と路線変更の問題、両方合わせて検討したわけであります。  ただいま大臣からお話がございましたように、路線変更につきましては、わかりやすく申し上げますと、中央線沿線というのはずっとべったり市街地がついているわけでありまして、環状線はどうしてもそこを横切らなければならぬ。そういたしますと、移転物件というのは、多少数の差はございますけれども、相当あるわけであります。したがいまして、現在計画がすでに決定している路線を変更いたしまして、別なところに四十メートルの広幅員道路計画を決定することは地元の情勢から困難であるということに、東京都その他とも相談した結果現在なっているわけでございます。構造についてはいろんな検討案がございますけれども、大体そういう状況で今日に至っておるというのが経過でございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大臣にさらにお尋ねいたしますが、いま経過としてはよくわかりました。ただ、御承知のように、本院でも請願が採択されておりますように、この地区の皆さんが受ける生活的な脅威、生活環境の悪化、こうした問題は、私は無視できないものだと思うのです。それで、一応計画決定をしたものではありますけれども、この際、こうした問題を考慮して検討されると西村、保利歴代大臣も言っておられるわけでありますから、そういう意味で、ぜひ根本建設大臣も地元の皆さん方と十分に意見をかわしていただいて、できることならもう少し外側にして、人家の密集地帯、特に住居の密集地帯あるいは商店街の密集地帯、こうしたところは避けて、できるだけ犠牲を最小限度にした上でルートを変更する、こういった問題についてさらに検討を加えていただく気持ちが、大臣としておありになるのかどうか、その点だけをお聞きして、この問題については打ち切りたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 ただいま都市局長が御説明いたしましたように、十分に検討してまいったが、路線変更をしたほうがいいというルートがなかなか見つからない。どこへやっても同じような条件のようだということで苦慮しています。そこで、次に問題になるのは、要するに地域住民の方々に公害をなくすること、それから生活環境が極度に悪化しないという工法やその他のことも、また一つの考え方として取り入れられなければならぬのじゃないか。そうしたものをも含めて、この問題については慎重に検討を進めてまいりたいと思います。いますぐに着工するというところではございません。むしろ他のほうでやっていますから、その間にいろいろの技術的な検討も必要であり、工法上の検討もある。さらに、いろいろ東京都並びに地元自治体との接触によって、あるいは現在同じように抵抗しておっても、ある場合においては都市再開発の意味において、何らかの形でやってもいいというところが出るかもしれません。しかし、いま都市局長から御説明申し上げましたように、路線変更ということがなかなかむずかしいという段階になっておるので、ひとしお苦心をしておるという状況でございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大臣の御答弁で了解はしますけれども、やはり地元の人たちの意見を十分にいれて、生活環境を悪化しない最大の努力をする。ルートの変更も含めて、技術的なものも含めて、そういったものについて地元を抜きにして、一方的にもうこのとおりだからといって工事が着工されて、あとからトラブルが起こらないように、事前にそういった地元の皆さんとの話し合い、こういったことに御配慮いただきたいということを希望として申し上げておいて、この外郭環状の問題については質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。  それでは、続いて地方道路公社法の問題について若干御質問を申し上げたいのですけれども、その前に道路局長にお尋ねいたしておきたいと思います。  ローカル道というのは、私もよく視察をして散見するのでありますが、この橋は五トン以上の車が通ったらいけませんという標示をしたところがあるのですね。国道で落石注意と書いてあるところもあるのです。ところが、実際問題として落石注意というのは、立て看板はわかります。落石注意と書いてあるそのことはわかるけれども、落ちてくるかどうかは有蓋車ですからわからないのですね。実際に落石注意ということが書いてあっても直撃弾が落ちてくる、そういう状態がそのまま放置されておるところが、現在国道であるのです。ところが、片一方では、この橋は五トン以上は通ってはならぬのだというふうに書いてあるけれども、二十五トン以上の車がどんどんと橋の上を走っておる。実際にそれで事故が起こったときには、一体その事故の責任はどうなるのか。積載五トン以上の車が走ったから走ったものがけしからぬ、こういうふうになるのか、あの五トンあるいは七トンという制限の標示というものは何を意味しておるのか、そういう点について私は一ぺん道路局長から承っておきたいと思うのです。ぜひこの点をお聞かせいただきたいと思う。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 いま先生の御指摘になりましたように、道路には落石注意という標識また橋梁の荷重制限があります。落石注意の標識については、これは前からいろいろ御批判があるところであります。いまの道路、特に日本には山岳部の道路が多いのでございます。その道路の管理者といたしましては、やはり落石のないような道路にするということがまず目的でございます。ただ、日本は非常に山岳地帯が多いために、なかなかそれを全部いますぐできるような状態でないということで、落石に対して注意をするという意味で標識を立てております。では、どういうことをしたらいいかということでございますが、やはり落石注意があるところというのは、異常な天候とかそういうときには特に落石のおそれが多いところでございますので、そういう個所についてはできるだけ通行車がとまらない、またよく注意をしてもらいたいということでございまして、私たちいまの道路管理者といたしましては、なるべくそういうところの防災、落石を防ぐ工事を鋭意やっておりますが、いまの状態では、国道ですらそういう標識を立てざるを得ないような状況でございます。ただ、この標識は国連の国際標識にもありまして、やはり各国ともこの問題についてはいろいろ悩んでおるように考えております。  もう一つは荷重制限でございます。もちろん橋梁につきましては、二十トンあるいは十四トンというようなものを通すような設計になっておりますが、いままでの老朽した橋その他木橋のものにつきましては、それをかけかえて十分な強度を持たせることが理想でございます。その間において、やはりこの橋はもうこれ以上のものは非常に危険ですという意味で、それ以上のものはほかを迂回してもらうということにしておる次第でございまして、荷重制限が五トンだから、六トンが通ればすぐ落ちるというようなものではないと思います。構造物の限界荷重はどのくらいのものだということは、なかなか算定するのが困難でございます。やはりそういうような普通の完全な橋と違って、この橋梁については荷重的に危険だというものに対してそういう標識を立てております。これもやはり利用者が、そういうような重い荷重はできるだけそこを通らないようにするための道路の標識の一つでございますので、できるだけそういう趣旨で利用者も御協力を願いたいということでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大臣にお尋ねいたしますが、いま局長のお話がありましたように、そういう標示のある国道というものが地方にはたくさんあるわけなんです。ところが実際には、その国道を通らなければバイパスもないという状況から、標示を無視して走り回るという状況があるわけです。だから極端に言うと、危険の伴っておるような場所をやむを得ず通っておるというのが、今日の地方における道路の姿ではないかと思うのです。ですから、そういう問題をからめてこの地方道路公社というものを見た場合に、この地方道路公社法というものは、そういった地方の危険な道路とかいうものに対してどういう影響を与えるのか。この道路公社法というのは、実際には民間資金を集めて、もうかる道路だけしか手がつかない、実質的にはそういうところはそのままの状態で置かれてしまうのではないかという気がしてならぬのです。ですから、地方道路公社法という法律が通ったあと、そういった国道というようなものはどういう状態になるのか、改築が進むのか、あるいはそのまま放置されるのか、そういった面についてこの法律との関係をひとつお答え願いたい。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 現在道路公社法で考えておるのはそういうところではなくして、むしろ現在非常に問題になっておるのは、経過地点における国道のバイパスとか地方道が非常に疎外されているということです。具体的にいえば、関東地区ではいまの埼玉県、千葉県あるいは神奈川県、それから静岡県等に非常に交通公害とそれから交通事故が出ております。ところが、これらの地区において公共事業だけでやるとすると、なかなかそこまでいかないのです。しかもそこを走って公害を起こしておるのは、みんなよその県から来ておる車だという非常な不平があるのでございます。そういう地点におきましては、人口五十万と規定していますが、その相当の都市あるいはまた府県がこの道路公社法の主体になってどんどん進めていく。そうすればそれだけこちらのほうに対する政府の資金がそこで楽になるわけですから、そうしますればやはり、いまあなたが御指摘したような国道で、本来ならばどんどんやりたいけれどもなかなかそこまで手が届かないところのもの等に公共投資がいけるということで、これは非常にプラスになる、そういう構想でこの地方道路公社法を私は考案して御審議をお願いしている、こういうことでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 基本的な問題ですから、地方道路公社法ができることによって浮いてきた道路建設費をそういったところへ回すのだ、こういうお話ですが、それでは第六次五カ年計画の十兆三千五百億のうちに地方道路公社法によって調達できる金額はどれだけなのか、そういう点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 まだそこまで配分は考えておりません。御承知のように道路五カ年計画の十兆三千五百億の財源の措置についてはまだ明確にきめておりませんから、その点は、まだはっきりと地方道路公社法でどれだけの財源でやるかということについては、まだ具体的にきめておりません。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大臣に一つお願いがあるのですが、地方道路公社法が通ったら、いま言ったようなところですね、国道でありながらそういう状態に放置されておるところが少なくとも改修できるのだ、その目標年次が繰り上がってくるのだ、こういうふうに理解をしてよろしゅうございますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 計数的に申し上げるほどのことは存じませんけれども、一般的にそういうふうになることを目標として、地方道路公社法をつくっておるということでございます。(「プラスになるのだ」と呼ぶ者あり)プラスになります。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 いま不規則発言でプラスになるのだ、プラスになるのだという発言がありましたけれども、確かにそのメリットがあるということはわかります。しかし、そのメリットが一体どれだけなのかということが具体的にわからないと、極端にいうと地方道路公社法によって道路がどんどんと進んでいくということになりますと、結局無料、公開の原則が破れて、要するに、地方道路については道路公社が中心になって有料道路の建設は進むけれども、生活道路に直接関係のあるそういういま言ったようなところは放置されてしまうという懸念がありますので、それで私は具体的にお聞きをしておるわけです。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 ただいま大臣がお答えいたしましたように、まだ地方道路公社で幾らの事業をやるかということはきめておりません。実はいまの十兆三千五百億の道路、新しい五カ年計画、この中では一般道路事業費として五兆五百億、有料道路事業として二兆五千億、そのほかに地方単独事業が二兆五千五百億という大ワクをきめておるわけでございます。いま言いました有料道路事業二兆五千億の中にいまの地方道路公社の部分も入ってくるというような性質のものでございますが、ただ、有料道路事業といたしまして二兆五千億を見ておりますが、その中の非常に大きな部分は、やはり約半分以上になると想像しておりますが、これはやはり幹線自動車道の建設だと思います。そのほかに首都高速道路公団の事業費、阪神の道路公団の事業費、先ほどのお話の本四架橋事業費、そのほかに地方の有料道路事業という形になると思います。  いままでの道路事情を見ていますと、車と道路との関係では、いかに金があっても、昭和四十九年までには車の伸び方のほうが道路の整備より上回るという状態でありまして、私たち、有料道路につきましては、道路の原則が無料、公開ということを原則といたしますが、この交通のラッシュ、それに伴う交通事故、こういうものを減らすためには、できるだけ有料道路の事業を活用して道路の整備、道路環境の改善、これにつとめるべきだという考えで新しい計画をきめていきたいと思います。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 私は、道路局から出された、四十二年一月の市町村道の実態調査報告書という資料をいただいて事前に調べさせていただいたのですけれども、御承知のように、高速道路、一般国道等については道路法第五条ですか、それから地方道については、都道府県道については七条、こういうところにちゃんと規定がございますね。ところが、ローカルの市町村道については全くそういう定めがない。首長が議会の同意を得て一方的に設定することができる。こういうところから見て、実際には一定の規格にはまったというものがないのですね。そのために道路延長が非常に長いという状況が出てきておるのですが、こうしたものについて建設省として、一つの道路のひな形なりあるいはそういう法制化というものを指導して、こうしたまちまちになっておる市町村道に対する道路行政を一本化するという気持ちが大臣におありになるかどうか、まずその点をお伺いしたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 ただいま先生のおっしゃいました市町村道について、どういうものを市町村道にするか道路法の認定の基準がございません。そのために、現在市町村道として認定されておりますものが約八十五万キロございます。ただ、これをいろいろ調査いたしてみますと、やはり市町村道の中でも非常に種々雑多な性格を持っております。この中で、やはり私たち将来の市町村道の整備といたしましては、市町村内における重要な市町村道、これは一級というかどうか別といたしまして、そういうものを指定していきたい。重要な市町村道というのは、やはり市町村の中で役場なり、公会堂なり、流通の施設なり、部落を結ぶ、またバス路線、そういうようなものを考えまして、まず重要な市町村道を認定してまいりたい。その道路構造についても、これも道路のほうの構造令で、計画の交通量と合わした構造をとっていきたいというような考えでございます。やはり八十五万キロというものをやみくもにこうやるのではなくして、その中でどういうものにまず力を入れていくか、どういうものを国の助成の対象にしていくか、どういうものは地方が独自の財源でやるべきかというようなものを、はっきりきめてまいりたいというふうに考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 この道路公社法は、先ほどの大臣並びに局長の答弁でおぼろげながらその目的、そういうものがわかってはきておるつもりですけれども、ただここでお聞きしたいのは、この道路公社法というのは、いままで道路公団なり道路管理者が行なっておった地方有料道路といいますか、そういうものは一切やめて、名古屋の道路公社がやろうとする都市高速道路、本四架橋公団の工事、こうしたものをやろうとしておるのか、それともいままでやっておったような有料道路をそのまま存続さしてやっていこうとしておるのか、その点はどちらにウエートがかかっておるでしょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 このたび提案いたしております地方道路公社というのは、やはり民間資金も相当利用し、地方の有料道路が促進できるような一つの方策として提案しておるわけでございます。  現状を言いますと、有料道路そのものは、道路公団が行なっております有料道路と首都高速、阪神高速道路公団が行なっている有料道路、そのほかに道路管理者が行なっておる有料道路がございます。これは道路整備特別措置法に規定されておりまして、道路管理者が自分の管理しておる道路を新設、改築して料金を取るということができるようになっております。そのほかに、これは民間も行なえるようになっております道路運送法による有料道路というものがございます。これは、運送法の場合は特別措置法の道路法の有料道路と違いまして、その有料料金を徴収することによって出資者が利益を受けられるというような制度でございます。建設費を償還いたしましても無料にする必要のない有料道路でございまして、これは道路法の道路にいまのところしておりません。現在の道路法の道路で道路管理者がやっております有料道路もいろいろございますが、いまの状態では非常に小規模なものしかやれないような状況でございます。そういうのを今度は名古屋の都市高速及び、先ほど大臣もお話しございました福岡、北九州、こういう中の都市の高速道路、こういうようなものは、私たち、やはり民間資金を相当入れないと建設資金がなかなかまかなえないのじゃないかということで、地方道路公社でやるのが適当だと思います。  そのほかの現在各県が道路管理者としてやっております有料道路につきましては、これは県内の道路の中でどういうものが有料道路になじむか、その辺を合わせまして県が新しく道路公社をつくってやるか、いままでの道路管理者としてやるかは、県の裁量にまかせるというような趣旨でございます

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 この前の当委員会でも質問したのですが、先ほどの質問に対する大臣の答弁でもよくわかったのですが、大臣は、民間資金の活用ということを非常に盛んに言っておられるわけです。それはそれなりに私は非常にけっこうだと思うのですけれども、しかし、実際にこの地方道路公社に対する民間資金の活用方法ですね。これが具体的にこの条項には明文化されていないのです。この道路公社に、どのような形で民間資金を導入しようとなさっておられるのか。しかも民間資金の相手先ですね、導入しようとする相手先は一体どういうところなのか。この地方道路公社に入れる民間の資金量というのは、この前も質問いたしましたが、政府一、地方一、それから財投四、民間四、こういうバランスになるということのようですけれども、実質的にはだんだんと民間資金の活用量がふえてきて五割をこえる、あるいは七割近くも民間資金の活用という場合も出てくると思うのですね。そうした場合に、本公社法案では民間出資はこれを認めておりませんね。将来そういう状況になってきた場合に、民間出資というものも認める方向に進むのではないかという危惧があるわけなんですね。こういう点について大臣はどのようにお考えになっているのでしょうか、その点をお聞きをさせていただきます。その他の問題は、局長答弁してください。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 詳しいことはあとで道路局長から答弁させますが、まず第一に、純然たる民間出資を認めるということになりますれば、必然的に民間は利潤を追求する、それでなければ投資しません。その場合に、この道路に対して利潤を配当するということまで許すということになっては、かなり本質論の問題が出てくるのでございます。その意味において、これは出資は地方自治体というふうに限定し、その場合における民間の出資というのは、いわば公社債を発行してそれに民間が応ずるというような形だと思います。  しからば企業局等でやっておるところのいままでの有料通路との違いはどこにあるかということだと思いまするが、従来の各地方自治体が経営しておる有料道路の起債のワクが、みんな結局において地方債で限定されてしまっているわけです。ところが、今度の公社法においてはそれとは別個のワクで、そのワクからはずしておくということです。そうしますれば、今度はその県なりあるいは特定市が地元銀行から借りる、あるいはまたいまの民間から借りて、しかもそれに対して地方自治体が保証することができるという便利があります。それだけ民間資金を吸収するワクが広がる、この機能を持たしてやらなければならないということが一つの特徴だと思っています。  ただし、今度民間出資も認むべきだという議論もございます。民間出資を認めさして、それに対して利益をある程度まで配当していいじゃないか。そして今度は、そのかわり地方道路公社がある意味において一つのプロジェクトを持って、適当な場所に自動車駐車場を設けたり、あるいはまたマンションをつくったり、あるいはデパートを持ったりショッピングセンターを設けて、そしてその開発利益を、地方自治体がやるのだから、それもやらしたらいいじゃないかという議論もありまするが、そこまでは踏み切ってはおりません。そういう問題も、これは時世の変遷と一般国民の経済的な意識が変わってくればあるいはそういうことも考えなければならぬ場合もあるかもしれませんが、そういうことについては道路審議会で慎重に検討し、さらにまた、皆さんの御意見も聞いてからでないとこれはやるべきでないということで、今回提案した程度の限定をしておるということでございます。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 ただいま御質問の民間資金をどこから借りるかということでございますが、やはりこれは地方に非常に関係があるものでございますので、地元の地方銀行、信用農業協同組合連合会、こういうような金融機関から、金融市場の状態、金利水準、こういうものを勘案して借り入れるということになるかと考えます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 もう時間が来たそうですからなかなか質問がしにくいわけですけれども、あとの質問者が昼抜きだそうでたいへん迷惑ですから、協力をして、もうこれでやめさしていただきますけれども、ただ、ここでぜひ大臣にお願いをしておきたいのは、道路はあくまでも無料、公開が原則だということなんです。極端な言い方をしますと、受益者負担という形で、税金を納めておる国民が道路を通るときには有料道路を通らなければならぬというようなことにならないように——野放しにしてしまいますとどこを歩いても有料道路だ、こういうことになってしまうと思うのです。民間資金の活用をするということは非常にけっこうなことだけれども、民間資金というのは常にもうかるところにしか出てこないわけですよ。そうなってくれば、もうかるようなところは全部有料道路になってしまう。こういったことで無料、公開の原則というのがだんだんとくずれてしまう、こういうことになるのを私は非常におそれるのです。ですから、やはりどこかで歯どめをしなければならない。その歯どめをするというのは、先ほど大臣がここまででとめておると言われましたけれども、この地方道路公社には民間資金の出資は一切認めない、こういう出資を認めないという大前提がくずれてくる。やはり私は、大きく国民の利害が相反してくるということになりかねないと思うのです。ですから、大臣が先ほど答弁をなさいましたけれども、そういう意味で民間資金の活用というものに対して一定のブレーキ、歯どめをする行政措置というものをこの際ぜひ強力に推進してもらいたい、念頭に置いてもらいたいということを最後に希望として申し上げて、次の質問者に譲ります。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 小川新一郎君。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 最初に、先ほど同僚の松浦さんからお話がありました外郭環状線について二、三お尋ねしたいと思います。  まず、大臣に、大都市問題に対する対処のしかたなんですが、東京は御存じのとおり一千万をこえまして、過密なき集中、また集中なき過密ともいわれ、これが都市問題の一番大きな問題になっております。こういった過密からこれがどのようになるかということは、建設省の川島さんも「日本の大都市問題」という本の中に述べておりますが、一体分散したほうがいいのか、集中のメリットを考えたほうがいいのか。また東京のように再開発を進めていくならば、まだまだ東京のますの中には人が住めるんだ、またこういった立場の中から道路行政というものも考えていかなければならない。そこで国土縦貫道路というものがいま何本も用意され、またつくられつつあります。その縦の大きな動脈に対して当然この横の線、これは大事な点であって、私どもも都市問題の中で常々言っていることです。東京のような過密地帯においては、こういった横の環状線という問題がいま非常に大きな問題になってきておる。  そこで私は、こういった問題について集中論、分散論、いろいろと大きな問題が出ておりますが、まず第一に、大臣はどのような立場でこの東京という問題を考えていくのか。これは、いま私が聞いておりますところの外環状線とかまたは国土縦貫道路、こういった問題にも影響してまいりますので、まず大臣の所見を都市問題の中からお尋ねしながら、いま行き詰まっております外環状線の問題にメスを入れていきたい、こういう考えで、まず大臣の都市問題の所見についてお尋ねいたします。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 たいへん基本的な問題でございますので、簡潔に御答弁するとかえって誤解が起こりますので、少しふえんして申し上げなければならぬかもしれません。  まず第一に、従来の日本の都市学者あるいはまた近代経済学者の考え方が、都市集中は歴史の必然である、これが経済発展の原則であるというような観点から、大都市集中が必然であるがゆえにこれを再開発して、この必然性に対応すべきだという考え方が数年前まで相当支配的であったのです。これのもとに実はいわゆる新全総なるものが、ある程度そこまでいきました。しかし、客観的にこれを見た場合に、これは黙っておれば経済の原則としてそうなるというだけであって、そのために幾多の公害事件が出てくる。一方においては過密問題が出、一方においては過疎問題が出てくる。しからばなぜ都市にそれほどの産業なり人口が集中するかというと、再開発をすればするほどメリットが都会にあるから来るだけであって、しかもそれにはたいへんな金がかかる。しからば、むしろ逆に、地方それぞれの立地条件に適応したところの社会投資をやれば、過密、過疎もだんだんとなくなってくる。それが日本として国益に合い、かつまた全体の均衡ある発展ができるというような観点からして、御承知のように、新全総はそういうところに方向転換したわけです。これが基本的な考え方でございます。  そういう観点から、今度はいまの東京都、首都圏を考えてみますれば、やはり私は、東京都だけに投資を集中することなく、首都圏全体を、全国との関連においてここに核都市みたいに、たとえば宇都宮を中心として百万都市、あるいは高崎、前橋あたりを一つのブロックとしてあそこにつくる、片方においては、いまの千葉あるいは水戸あたりを中心に持っていく、それからいまの埼玉とか神奈川、こういうふうに一つのある程度都市機能が整備された拠点をつくっていく、そこに吸引していかなければ東京の再開発もできなければ、均衡あるあれもできない、こういう考え方です。そういう観点から、いま御指摘のように、東京にだっとみんな集まってきたら、ここに圧力がかかってこれはパンクしてしまう。そこで、やはり外郭線をつくっていって、集中と分散の均衡をとるところの政策をとらなければならぬ、これがいま小川さんの御質問に対する私の所見でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 日本列島三十七万平方キロを、ぐっと環状的なものの考え方の中で、そうすると東北自動車道路、関越自動車道路、こういった国土縦貫道路がありますね。それで横にドーナツ型に分散させていく。その接点に卸売り市場とか公害の発生しない工場を分散させながら、そして大臣の言うような巨万都市もしくは五十万都市というような拠点を日本列島の中に散在させながら都市戦略というものを考えていくのだ。そのためには当然環七、環八、また外郭環状、東京環状、またさらに大きな関東外郭環状線というようなものもつくるだろうし、東北縦貫道路というようなものもつくっていくのだ。そこに新幹線道路との結びつけ、または新幹線、高速鉄道、こういうものと結びつけながら日本の再開発をしていくというように私は承っておりますが、そこでどうしてもこの外環状線というものを完成させなければならないものなのか。いま言ったような大臣の都市戦略体制から見ると、私の理解する範囲では必要なんだ。そこで、ではなぜこのような隘路、問題点が浮き彫りにされてきたかというところに土地問題、住宅問題、また都市政策のおくれというものが、今日ずっと、大臣の言われているような地域の方方のメリットと反するような問題とからみ合って、現在問題が提起されているのだと思うのです。  大体大臣の構想はわかりましたけれども、それに対して、では現実のこの外環状線、正式に申しますと東京都西部地域、世田谷区鎌田町地先から練馬区大泉町地先の約十八キロメートル、この区間路線の検討というものがいま建設省でも行なわれていると聞いております。一体これは何年完成をめどに、またどうしてもこれをやらなければならないのか。この辺のところの経済効果とか、いま言った都市問題というものについて、地元の方方からどんな反対があっても押し切ってしまうのだ、やらなければならないのだ、こういう大臣のお考えなのか。この辺の検討ということを前大臣の保利さんとか西村さんという方々がお述べになったのであると私は理解しているのですけれども、そこで、こういった地元のメリットということは一体どう把握していったらいいか、大きな立場からその辺のところをひとつ……。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 具体的ないろいろのあれについては事務当局から説明いたさせますが、私からまず第一に、大局的な観点に立って御理解を願いたいと思いますのは、先ほど言ったとおりでございます。ところでいままで、そういうとどろの大きな国家的な、あるいは総合的な観点に立つ必要があるために外郭環状線が計画され、一部今度実行されておりまするが、地元の人にとっては、そういうことよりも自分自身の土地が、あるいは家がつぶれてしまう、あるいは従来の経験によれば道路公害が起こってくる、あるいは交通戦争に巻き込まれるという不安があることも、これは事実です。だから、これに対して抵抗を感ずるのも当然だと思うのです。だから、できるだけそこは通ってもらいたくないという感情もわかるわけです。いままではただ単に補償する、あるいはどこかに移転せいということだけだから、そういう問題が私は出てくると思うのです。私は、いま問題になっている地点については、やはり再開発すべきところの地点だと考えます。いまこの外郭環状線ができて中央道との関係ができますれば、考え方によればここは非常な経済と文化の集中するところであって、すぐれた立地になり得る地点でもあるわけです。だから、ただ単にどけられるということを考えれば、あるいはまた交通公害を考えればいやだけれども、この外郭環状線をここに誘致することによって、その周辺の地域が新たなる土地機能を持って、非常に経済的な有利な条件がそこに備わる可能性がある。それをやらないで、ただ外郭環状線だけ通すというところに問題があると思いますので、これは事務当局はどの程度まで検討しているか、私は実は就任間もなくだからよくわかりませんが、私が構想するところのものは、その高速自動車道路と接しているし、あるいはまた重要なる経済社会の核になる場所をどう都市開発をするか、これと結びつけることによって相当程度解決し得るファクターがある、こう私は思うのです。そういう観点で私は検討をすべきである、こう思っておる次第であります。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 私どもの哲学は、個人のしあわせと社会の繁栄とが一致しなければいかぬ。社会の繁栄のためは個人が犠牲になってもならないし、個人の繁栄のために社会が犠牲になるようなことも、これは七〇年代の都市問題としていかぬと思います。しかし、現在ここにお住みになっていらっしゃる方々の死活問題ともいえる住宅問題、土地問題、こういう問題を地価の公示制度とあわせて私ちょっと検討していただきたいことは、一体この当該地点は、今回発表になった地価の公示の制度においてはいかほどになっておりますか。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 お答えいたします。  地点が幾つかございますので、四十五年四月一日の地価公示価格でございますが、中央道に沿った三鷹の周辺で平米四万六千円から七万円くらい。その間にいろいろなばらつきがございます。外環の内側が大体六万円から七万円です。外環の外側が四万六千円から六万三千円。それから東名道に近いほうに参りますと、外環の内側の近いところで七、八万、外側で四万から五万。そういうような公示価格になっております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 これは大臣、ただいまちょっと概算的な地価公示の値段をお聞きしたのですが、なぜそういうことをお聞きしたかと申しますと、これは建設省からいただいた資料でございますが、この世田谷鎌田町地先から練馬の大泉町地先まで十八キロの計画路線の第一案、要するに現在やっている、いままで計画が発表になっているやつが、路線延長は二十一・四キロで、用地面積が百十六ヘクタールかかっております。移転物件がここで一千八百七十件。ここからが大事なんですが、その事業費が一千百億。用地費四百七十四億、補償費百一億、工事費五百二十五億、これが一千百億の内訳なんです。そして利用交通量がここで八万五千台。一千八百七十件というのは、いまのA案、要するに原案の中でどかされる人たち。それから、その周辺の方々がどれくらいいるかというと二千二百二戸。この方々が迷惑を受けるというわけですね。いまの大臣のお説でいきますと、地価の公示も上がってきた。これは四十五年度で、比較対象物件の値段を出しておりませんが、上がってきた。これは、要するに外環状線ができればメリットが生じてくる。地価も当然また上がるだろう。だから、この二千二百二戸の方々には、迷惑もそれはいろいろ出てくるだろうけれども、がまんしていただきたいというように私、受け取れる。でありますけれども、この一千八百七十件の方々がどかされるわけですが、この用地費の四百七十四億というのは、現時点の地価公示制度で計算した点においては、これはもっと上がってきてしまうのではないか。いかがでしょうか、大臣。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 これは現実にいま買収するということではございませんから、具体的に何ぼになるということは申し上げかねます。ただし、これを実施する場合においては事業認定したときに今度は問題になりますから、その時点で考えるということでございますから、現在の公示された値段でそのまま現在やるとすれば、その値段が基本になるということだけです。  それから、先ほど私が申し上げましたように、非常に広域の、しかも非常にたくさんの人に影響することを、ただ補償費を出せばそれでいいじゃないか、いまの法律上は土地収用権があるからそれでやったらいいじゃないかという単純なものではないというふうな私の考え方です。だから、あそこにせっかくそうした千何百億という金をかけて道路をつくることですから、ただそのままにするということは、あまりりこうじゃないじゃないか。あそこにそれだけの施設ができる。インターチェンジも当然ここはいろいろつくらなければならない。そうしますれば、ある意味における東京都周辺における——東京都の周辺というか、東京都の中のいまの新宿とか渋谷の持っておる機能よりも新しい都市機能を持ったものがここにつくられていいはずです。したがって、そういう観点に立って、広域的にあそこに副都心的な再開発を考えていいじゃないか。そういう一環としてこの事業をやれば、地元の人たちがただ単に土地をとられて追っ払われるという考え方から変わって、むしろここに新しい、いままでの非常にデメリットばかり多い都市化から新しい機能を持った都市、しかもそれは産業と住宅とがバランスのとれたものができるという構想をもってやらせるのが私は政治のしかるべきことではないか、また地方自治体もそれだけの構想を持つべきじゃないかという考えを実はしておるのでございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 これはきょう大臣の新しい考えを承ったわけです。いままでこういうお考えを聞いたわけではなかった。保利建設大臣は、当時あの地点を見て、こんなに四千軒も家があってたいへんだ、検討するということをおっしゃった。この検討するということが、路線を変更する検討なのか、いま言ったように、根本構想のように新しい副々都心とか副都心とか、第三の新宿、池袋というものをこの当該地点に誕生させるための検討なのか。そこで私はお尋ねしたいと思います。この地元の方々が最もおそれていることは——私も、いま大臣がおっしゃったような構想というものはきょう初めて聞いたわけですけれども、それと相まって、この環七ぜんそくとか大原ぜんそくとかいわれるような交通によるところの公害とか、その他のデメリットの分が多いということを心配なさっておりますけれども、そういう点にまいりますと、一体いまの大臣の新副都心論とか副々都心論というものは、何も現状のような路線でなくとも、もう少しいまの外環状線を移動した時点においても、大きな面においては面開発という、市街地再開発という点でできるのでないか、こういう点はいかがでございましょうか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 私はその意味において、いま外環状線はつくらなければならない、これはどうしても動かすべからざる一つの国策としてやらなければならぬと思います。ただし、いままでの検討でいきますというと、どこへ行っても同じ抵抗にあってだめだということなんです。だから私は、やはり地元の人の立場を考え、これだけの膨大な投資をする限りにおいては、それをいかに総合的に活用すべきかという観点から新たなる検討をしていいじゃないか。その結果は、いまの路線でもいけるというならそれでもよろしい。ところが、そういう私の構想を生かすというならば、もっと広域的な開発をするためには違ったところの路線でいいというなら、地方自治体——端的には東京都、それに関係の市町村、それから地元住民の三位一体となった新しいプロジェクトをつくるということで合意ができればそれでいいじゃないか。いまあれだからということで絶対にこれ以上動かさないとか、絶対に動かすということを固定して考えなくてもいいと思う次第でございます。   〔天野(光)委員長代理退席、委員長着席〕

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 ほんとうに前向きな、地元民の方々を思っている大臣の誠意は、私よくわかります。そこで、同じような理論が、たとえばこの道路をつくる場合にいつもこういう問題で起きてまいります。  そこで、私が一案を大臣に示してみたいなんというとおこがましいのですけれども、謙虚な立場でひとつお聞きいただいて、地下道にしたらどうなんだ、たとえばこの路線がどうしても変更できない場合には、この方々の最小限度の犠牲によって——犠牲ということはよろしくないけれども、それに見合ったことはもちろん交渉もいたします。もう十二分にしていただかなければなりませんが、現在の計画よりももう一歩も二歩も検討した地下道方式というのはどうなんだろうか、これも建設省でお示しいただきました。私もこれからよく検討させていただきますが、これによりますと——これは建設省試案と呼んでおりますが、延長は二十一・四キロで変わらないです。高架部も変わりませんでずっときまして、トンネルが九・四キロほどあるのです。そうしますと、用地面積が百十六ヘクタールから八十六ヘクタールに減ります。移転物件が一千八百七十件から七十六件に減ります。ただし、ここで問題になってくるのは事業費なんですが、これは用地費がこの時点の積算でいきますと二百九十四億、補償費が四十七億、工事費が一千八百八十六億、合わせて二千二百二十七億。最初のA案の一千百億またB案の一千百五十六億から見ますると、約二千二百二十七億と倍近くになっております。そのほかに迷惑度というのが全然建設省案としては出ておりませんが、こういったトンネル案というものも、現在本州四国連絡架橋公団のような、日本でいまだかつてないような大事業を行なう時点から見れば、環状八号線でもたついているということは、日本の土木工学または建設省の建設方針から見れば、私は、日本の国土の開発の面からいってもこれは早急にやっていかなければならぬと思いますので、こういう建設省案というものはございますが、大臣ひとつ御所見はいかがでございますか。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 その点についても検討させましたが、これは金がかかると同時に、地下道は、電車ならばあれですけれども、自動車が走るのですから、この排気ガスによるところの問題が非常に深刻であるということと、今度排気ガスをうまくファンでやるとすれば、そのために五百メートルごとに煙突みたいなものをつくらなければならず、そのためにまた用地がつぶれるという問題がありまして、かなりむずかしいようでございます。しかし、これはいろいろな問題がありますから、あらゆる面を総合的に勘案して地元になるべく迷惑をかけずに、しかも外郭環状線の経済的あるいは社会開発的な目的を達成させたい、あらゆる方面の技術開発もしながら検討してまいりたいと思っております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 野党も、ただ反対のための反対、不毛の反対論を唱えているわけではありません。また、地元の方々の立場に立っても考えなければならない。そこで私は、幾つかのこういう案を御検討いただけるように、わざわざこの委員会でこうやって発表しておるわけなんです。そこで局長、こういう検討のめどがつき、事業主体がはっきりしてくるのは、具体的には大体いつごろの目安なんでございましょうか。いま大臣から非常に前向きな姿勢、方針また種々の検討を賜わり、また副都心、副々都心論という大きな地域開発という面についての構想があったわけです。そうすると、地元の方々にも、今度は非常に違った角度から説得なさる一つのテーマが提起されたわけでありますけれども、当面、局長としてはどのように対処なさいますか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 ただいま大臣が言われましたように、単に用地を買収して道路をつくるということではなくて、もっと広い構想で、この全体の道路の周辺をもっと新しい都市の一環にしていくというような構想で今後いろいろ検討してみたいと思います。この問題につきましては、東京都も入れ、また地元の考え方も十分入れまして成案を練る必要があろうかと思いますが、いつまでに成案をということになりますとはっきりいたしません。いろいろ交渉、話し合いがあると思いますけれども、まず一年くらいをめどに、いまの大臣の構想のもとで新しい一つの考え方を出して、地元と協議していきたいと思います。また、先ほど先生のお話がありましたように、いつまでに全線を開通するか、これはいまの東京の環境を見ますとできるだけ早いほうがいいと思いますが、やはりこの五カ年、四十九年までにはこういうものは無理ではないかといっていいのではないか。その次の五カ年計画くらいまでにこういうものの完成を考えるべきではないかというように考えております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 この道路問題で地元の方々が特に反対するのは、公害問題とか住宅問題とかいった自分たちの生活に関係してくるということで反対なさっておるのであって、利害がどうのこうのという問題よりも生きるための問題が多いんですね。そこでいまの環状七号、環状八号、これらの道路は幅員が二十四メートルですか、一日に六万台走っています。最初はそんなに走る予定ではなかった道路が整備され、要するに幹線としての必要性があるために車はどんどん殺到しております。そうすると、外環状線も四十メートルの幅員でそういうふうになっておりますが、これが一日八万五千台といっておりますけれども、環七、環八のような例を見るまでもなく、自動車の殺到ということが考えられてきますと、一体この八万五千台以上になった場合、どんなに自動車公害を防ごうと大臣がおっしゃられても、どんなに副都心化され、産業が発達しても、大原ぜんそくや環七ぜんそくのような公害が発生したのでは何にもならぬ。一体、こういう自動車が東京都内に乗り入れるという問題は、自動車が入ってくるから道路をよくする、道路をよくするからまた自動車が入ってくる、これはもうモータリゼーションの発達と道路の競争になってきますが、こういった場合に、運輸省あたりでは入市税とか自動車規制の方向という方針を打ち出しております。これは、大都市のモータリゼーション問題としては大きな問題となっております。千葉大の清水馨八郎教授あたりは、自動車というものは、もうある限度を越した場合には凶器であり、産業開発の反対の現象であるとまで極論しておりますけれども、こういった都市集中の一番大きな手段であるところの自動車の問題、このいま言った外環状線で一日八万五千台以上にオーバーしてしまった場合、こういう点についての総合的所見をひとつお伺いします

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 御指摘のとおり、ある意味における科学技術は、人間を幸福にすると同時に、また人間を非常に疎外するという両刃の刀であるということは、これは御指摘のとおりであります。そこで、従来はこのモータリゼーションに伴いまして道路をつくれ、つくれと言っておるけれども、それだけではいけない。道路をつくったためにかえって公害を、交通戦争を起こしているという現状もあります。そこで近く、たぶんこの国会が終了すればやるはずでございますが、交通の総合体系を確立しようという——これは空と、陸においては道路と鉄道、それからもう一つは海を考えなきゃいかぬ。海のほうは、御承知のように維持費と築造費が要らないし、賠償金が要らない。日本は非常に船をつくる技術を持っておるし、四面海に囲まれておる。以前はうんと海を使った。しかるに、鉄道運賃政策の誤りといろいろの政策上のミスからして、もうこれだけの海上があまり使われないで、ほとんど道路と鉄道でやってきておる。それを総合的に解決するべきである。そうして都市機能との関係におきましては、いま一部御指摘になりましたように、どこそこまでは長距離の大型のものは入れる、あとはそこに入れない、あるいは一方通行にする、あるいはまた自動車についても、都市内においてはいま開発されておる電気自動車、これはわりあいスピードも出ないし、それに公害もない、そういうものに限定するとか、総合的なことを考えないと、建設省はただ単に道路だけつくれ、つくれと言っておる、運輸省はとにかく業者並びにドライバーの便宜だけを考えておる、通産省は自動車だけつくればいい、売ればいいということだけではいかぬ、そういう意味では総合的に交通体系を確立すると同時に、この文明の利器が逆に人間生活を脅かし、産業の発展が逆に人間生活を低下させる、これをここで大転換させなきゃならぬと思いまして、実は橋本運輸大臣、私、それから通産大臣、さらに経済企画庁長官で内々に話をしておりまして、この交通体系の総合化と申しますか、それに基づくところのいろいろの産業政策上の規制をも考えるべきだということを話し合って、国会が終われば直ちに精力的にこれの協議に入りたいと思っておる次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 そこで、具体的な例に入ってまいりますが、建設省では道路構造令を改正されると聞いております。道路構造令、これの改正という点については、道路局長はどのようにお考えになっていますか。どういう点を改正していくのですか。またこれは、ただいま申し上げましたような大原交差点のように、また交通多発地点のように、道路構造令が現行のままでは、いま大臣がおっしゃった総合交通体系の中で、現行の道路構造令というものは手直しをしなければならないのだ、こういうふうにわれわれは理解しておりますけれども、こういった外環状線のように、一日八万五千台以上の車が入ってくるような新しい道路ができてくるような場合には、どのような対策を立てられるか、この点についてお尋ねをいたします。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 道路構造令の改正の一番大きなねらいは——いままでの道路構造令は、車道の幅員をきめまして、十一メートルとか十三メートルとかいろいろきめております。この考え方の中には、やはり混合交通というような考えできめられてあったと思います。これからの道路は車線主義、この道路は何車線車が通るかというような、車の通る車線と人の通る歩道、こういうものの分離という形で、幅員、構成その他を考えてまいりたいということで検討しておる次第でございまして、ただ道路といいましても、国道から市町村道の末端までいきますといろいろな多種多様の道路がございますので、それを各種の道路に分けまして、ある規模以上の道路についてはことに交通安全を重視いたしまして、歩道と車道との分離という形をとりたいというふうに考えております。  もう一つは、やはりそういったようなかなり大規模な道路と道路の交差については、これはやはり立体交差にする、四車線と四車線との交差については立体交差にするということで車をスムーズに流していく、これがやはり道路から出てくる公害を防ぐ一つの方法でございますので、そういうこともあわせて、いまの構造令の中に入れていくということを検討しておる次第でございます。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 時間があまりありませんし、もう皆さんおなかがすいてまいりましたので、私これでやめますけれども、あとまだ道路公社法、地方財政等については次の機会に小濱委員が詳しくお尋ねする予定になっておりますが、私は最後に一点だけ、この外環状線の——大臣、これは大事な問題なのですが、ただいまのような都市問題等の大きな構想が国策であるということについては理解でき得るが、あくまでも社会の繁栄のために個人のしあわせが奪われるようなことがないように、これは先ほど松浦さんもおっしゃったように、私も要望をしておきます。  多くの問題がまだたくさん残されておりますが、この点については後日また議論させていただきます。  最後の一点は、建設省が指定しますところの幹線市町村道路と、いま農林省が、総合農政の中から大型農免道路の開発という問題に意欲的に取り組んでおります。この問題については、ネットのかね合いと財政と今度の道路緊急五カ年計画等から見て、農林省の総合農政の農免道路対策と市町村道路とについてはどのような関連があるのか、またどういう点で今後この組み合わせをしていくのか。この点は大きな問題でございますので、ひとつ大臣からお答えをいただきたいと思います。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 御承知のように、建設省は生活圏構想を持っております。この生活圏構想というものは、地方における——ことばが適当かどうかわかりませんが、各都市をきめまして、これを中心としてかなり広域的な、市町村道あるいは過疎化している山村をも含めて、一つの道路のネットワークをつくっていきたい、その一環として農免道路、これが考えられます。その際においては、建設省とそれから農林省は緊密な連携をとりまして、どの線は農免道路でやる、どの線は地方主要道路でやる、これをきめます。さらに、現在ある意味で社会が大きくゆれ動いているというか、こういう状況に対応しまして、ある地点では総合農政で相当の資金を投じて、いわば集約農業地帯をつくっていこうとする。ところがそれには道路がない。農免道路ではなかなかつかないという場合には、市町村道路であろうとも建設省がそこに道路をつけてやるということもやります。あるいはまた今度は農村地区に工場団地が疎開していく、そういうようなあれが出てきた場合に、一番隘路になるのは道路です。市町村はそれを負担する能力がない、そういう場合には、いままでの道路政策というものは、国道は何カ年計画でどれだけの金をやる、地方道はどうだといってみんな予算を張りつけておった、だから非常に硬直しておったのを、今度はある程度建設省で予算を弾力的につけることを認めて、それにもつけてやる。このときにも農林省それから通産省、自治省、ともに連携をとりまして、道路網が、いままでの単に計画された路線があって、それだけつくればいいということではなくて、もっと現実の社会情勢並びに国民生活に密着した弾力的運用をする、こういう方針でこたえたいと思っております。

小川新一郎公明党

○小川(新)委員 きょうは、道路問題に関連していろいろと勉強させていただきましたが、この問題はちょっとはずれるのですが、めったにつかまらない大臣がおいでになりますし、緊急を要するので、ちょっと最後に一つだけお尋ねしておきます。  それは、市街化調整区域と市街化区域の問題なんですが、調整区域内の農地の転用が、一例をあげましてもいま埼玉県内はめちゃくちゃです。農地の地目を宅地の地目に変更するということで殺到しておりまして、県当局ではいまお手あげの状態になっております。県の市街化調整区域内におけるところの農地の転用は、前年対比七倍になっております。これは建設省として大臣名か何かで出されるとか、何らかの手を打っていただきませんと、七月に市街化調整区域、市街化区域が発表になり、これが実施の段階になったときには——私の住んでおります埼玉県の例を取り上げましても、めちゃくちゃな姿にいまなっております。七月まで目ざして一列に並んでおりますけれども、こういった状態について大臣のお考えをお尋ねしておいて、終わります。

根本龍太郎自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○根本国務大臣 そういう事例が特に首都圏、大都市周辺であると聞いておりますが、御承知のように、市街化地域と調整区域を設けた立法の趣旨から、これは十分に行政指導いたしまして、できるだけ、そうしたある意味における利己的な、それによる利益を特にもうけようというものについては規制しようと思っております。これについては農林省とも十分に連絡をとりまして、都市局で指導に当たらせることにいたしておる次第であります。

金丸信自由民主党

○金丸委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十五分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗